JP7332326B2 - 映像効果装置及びプログラム - Google Patents

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本発明は、異なる視点で撮影された2つの映像の間で仮想的に視点移動した際に、視点変換効果を付与した映像を生成する映像効果装置及びプログラムに関する。
従来、複数の映像信号を切り替える手法として、例えばカット切替、クロスフェードが知られている。カット切替は、ある映像信号から別の映像信号へ瞬時に切り替える手法である。クロスフェードは、ある映像信号と別の映像信号とを重み付けにより合成し、この重み付けを時間的に変化させることで、映像信号を切り替える手法である。
このクロスフェードには、フェーダと呼ばれるユーザインタフェースの操作によって重み付けを変化させる方法、ボタン操作等によってトリガを与え、その後は所定の時間をかけて自動的に重み付けを変化させる方法等がある。
ビデオゲームまたはコンピュータグラフィックス制作による映像においては、ある視点から別の視点へ移動する場合に、映像を切り替えずに視点または視線を滑らかに移動する演出法が可能である。
実写映像においても、多数(3台以上)のカメラを順次切り替えることで、視点移動の効果を得るタイムスライス技法がある。また、タイムスライス技法においては、隣接するカメラ映像間で射影変換を用いた補間処理を行い、滑らかな視点移動を実現する技術が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
また、実写映像に基づく仮想空間描画方法として、ビルボードモデルのような簡易な3次元モデルを用いて、仮想空間内の仮想物体の実写画像に基づく空間データを描く技術が知られている(例えば、特許文献2を参照)。
さらに、実写ベースレンダリングによって視点移動の効果を得る技術が知られている(例えば、非特許文献1を参照)。
この非特許文献1の技術は、複数のカメラで撮影された入力映像から被写体領域をそれぞれ抽出し、複数の被写体領域の対応付けを行い、フィールド平面上の2次元座標に基づくビルボードモデルを生成し、3次元CG空間を生成するものである。
これにより、撮影時点とは異なる視点位置から仮想的に撮影した映像を生成することができ、実写ベースのレンダリングによる写実的な仮想視点移動を実現することができる。
特許第6336856号 特許第3486579号
三巧浩嗣、内藤整、"選手領域の抽出と追跡によるサッカーの自由視点映像生成"、映像情報メディア学会誌、Vol.68、No.3、pp.J125-J134(2014)
前述のカットによる映像切替は、特に、切り替える映像を撮影したカメラの位置または姿勢が異なれば異なるほど、切り替え前後の被写体の見え方が異なるようになり、観視者が被写体の対応付けに混乱を生じる可能性がある。また、切り替えが瞬時に行われるため、観視者は、映像の不連続性を感じるほか、眼の明暗順応または眼球運動において疲労を生じる可能性がある。特に、カット切替を短時間に多数回(例えば、1秒間に3回超)行うと、カット前後の画面輝度差が大きい場合に疲労が顕著になる。
また、前述のクロスフェードによる映像切替は、画面の平均としての明暗が連続的に変化するようになるため、カット切替よりも切り替えのショックを感じ難くなる。しかし、切り替え途中においては、視点の異なる絵柄が重なり合って表示され、絵柄としてはより理解困難なものとなる。
また、前述のタイムスライス技法は、時々刻々と隣接カメラに映像を切り替えるため、観視者が被写体の対応付けに戸惑うことがない。しかし、より滑らかな視点移動を実現するためにはカメラ台数を増やす必要があり、コスト及び設置場所の観点で制約が大きい。
また、前述の特許文献1の技術は、隣接視点間で射影変換による内挿を行うため、単純なタイムスライス技法よりも少ないカメラ台数で滑らかな視点移動効果を実現することができる。しかし、内挿時には映像を平面として射影変換するものの、被写体の凹凸及び被写体間の遠近を反映した内挿は行われないため、隣接カメラ間の距離が極端に長いと、補間画像における幾何学的な歪みが目立つようになる。
また、前述の特許文献2及び非特許文献1の技術は、ビルボードモデルを用いることで、被写体間の遠近及び大まかな姿勢が反映されるため、仮想的な視点移動時の幾何学的な歪みを抑えることができる。しかし、実写映像からビルボードモデルを生成すると、被写体のモデル化の誤差または雑音に起因してアーチファクトが観測されることがある。また、実写ベースの仮想視点映像は、実写映像を撮影した際のカメラ位置と仮想視点とが離れれば離れるほど、アーチファクトが目立つという問題がある。
このように、前述のカットによる映像切替、クロスフェードによる映像切替、タイムスライス技法、特許文献1,2及び非特許文献1の技術では、異なる視点で撮影された複数の映像間の遷移において、視点移動に伴う十分な映像効果を実現することができないという問題があった。
そこで、本発明は前記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、第一の視点で撮影された映像から第二の視点で撮影された映像へ遷移する際に、視点移動に伴う滑らかな映像効果を実現することが可能な映像効果装置及びプログラムを提供することにある。
前記課題を解決するために、請求項1の映像効果装置は、異なる視点で撮影された第一映像及び第二映像に基づいて、制御信号に応じた仮想的な視点の映像を出力映像として求める映像効果装置において、外部から、前記第一映像の視点と前記第二映像の視点との間の視点位置を含む前記制御信号を入力し、前記制御信号に応じて前記仮想的な視点を設定する仮想視点設定部と、前記第一映像の視点を前記仮想視点設定部により設定された前記仮想的な視点へ移動したときの第一仮想視点映像を、前記第一映像に基づいて生成する第一仮想視点映像生成部と、前記第二映像の視点を前記仮想視点設定部により設定された前記仮想的な視点へ移動したときの第二仮想視点映像を、前記第二映像に基づいて生成する第二仮想視点映像生成部と、前記第一映像を第一対象映像とし、前記第二映像を第二対象映像として、前記仮想視点設定部により設定された前記仮想的な視点に応じて、前記第一対象映像、前記第二対象映像、前記第一仮想視点映像生成部により生成された前記第一仮想視点映像、及び前記第二仮想視点映像生成部により生成された前記第二仮想視点映像に基づき、前記出力映像を求める出力映像処理部と、を備え、前記第一仮想視点映像生成部が、前記第一映像から被写体の領域と当該被写体以外の領域とを区別するキー映像を生成し、前記キー映像及び前記第一映像の視点を用いて、前記キー映像の示す前記被写体の領域に対してビルボードの面を設定し、前記面のパラメータをビルボードパラメータとして設定し、前記第一映像の視点、前記仮想的な視点及び前記ビルボードパラメータを用いて、前記第一映像及び前記キー映像の射影変換を行い、前記被写体の仮想視点映像を生成すると共に、前記被写体の領域と前記被写体以外の領域とを区別するキーの仮想視点映像を生成し、前記第一映像、前記第一映像の視点及び前記仮想的な視点を用いて、背景の仮想視点映像または前記被写体に関連する物の仮想視点映像を生成し、前記キーの仮想視点映像に基づいて、前記被写体の仮想視点映像と、前記背景の仮想視点映像または前記被写体に関連する物の仮想視点映像とを合成し、前記第一仮想視点映像を生成し、前記第二仮想視点映像生成部が、前記第二映像から被写体の領域と当該被写体以外の領域とを区別するキー映像を生成し、前記キー映像及び前記第二映像の視点を用いて、前記キー映像の示す前記被写体の領域に対してビルボードの面を設定し、前記面のパラメータをビルボードパラメータとして設定し、前記第二映像の視点、前記仮想的な視点及び前記ビルボードパラメータを用いて、前記第二映像及び前記キー映像の射影変換を行い、前記被写体の仮想視点映像を生成すると共に、前記被写体の領域と前記被写体以外の領域とを区別するキーの仮想視点映像を生成し、前記第二映像、前記第二映像の視点及び前記仮想的な視点を用いて、背景の仮想視点映像または前記被写体に関連する物の仮想視点映像を生成し、前記キーの仮想視点映像に基づいて、前記被写体の仮想視点映像と、前記背景の仮想視点映像または前記被写体に関連する物の仮想視点映像とを合成し、前記第二仮想視点映像を生成する、ことを特徴とする。
請求項1の発明によれば、第一の視点で撮影された第一映像から別の第二の視点で撮影された第二映像へ移動する際、視点位置が第一の視点と一致する場合、第一映像が出力映像として出力されるようにし、視点位置が第二の視点と一致する場合、第二映像が出力されるようにし、視点位置が第一の視点及び第二の視点のいずれにも一致しない場合、実写ベースのコンピュータグラフィックスによる仮想視点映像が出力されるようにすることができる。さらに、出力される仮想視点映像は、第一映像から生成した第一仮想視点映像と、第二映像から生成した第二仮想視点映像とを必要に応じて加重合成して生成することができる。視点位置が第一の視点または第二の視点と一致する場合、モデル化起因のアーチファクトのない実写映像を出力することができる。一方、視点位置が第一の視点及び第二の視点のいずれにも一致しない場合、より視点の近い(アーチファクトの小さい)第一仮想視点映像または第二仮想視点映像の重みが大きくなるように加重合成または切り替えた映像を出力することができる。その結果、カメラ台数が少ない(例えば2台)の場合であっても、歪みや劣化の少ない視点移動効果を実現することが可能となる。
また、請求項2の映像効果装置は、請求項1に記載の映像効果装置において、さらに、前記第一映像が撮影された視点の姿勢及びズーム倍率のうちのいずれか一方または両方に基づいて、前記第一映像を射影変換し、射影変換後の映像から所定領域を切り出すことで、第一切出映像を生成する第一射影変換部と、前記第二映像が撮影された視点の姿勢及びズーム倍率のうちのいずれか一方または両方に基づいて、前記第二映像を射影変換し、射影変換後の映像から所定領域を切り出すことで、第二切出映像を生成する第二射影変換部と、を備え、前記出力映像処理部が、前記第一射影変換部により生成された前記第一切出映像を前記第一対象映像とし、前記第二射影変換部により生成された前記第二切出映像を前記第二対象映像として、前記仮想的な視点に応じて、前記第一対象映像、前記第二対象映像、前記第一仮想視点映像及び前記第二仮想視点映像に基づき、前記出力映像を求める、ことを特徴とする。
請求項2の発明によれば、第一の視点の第一映像から第二の視点の第二映像へ移動する際、視点位置が第一の視点と一致する場合、第一切出映像が出力映像として出力されるようにし、視点位置が第二の視点と一致する場合、第二切出映像が出力映像として出力されるようにし、視点位置が第一の視点及び第二の視点のいずれにも一致しない場合、実写ベースのコンピュータグラフィックスによる仮想視点映像が出力されるようにすることができる。
また、請求項3の映像効果装置は、請求項1または2に記載の映像効果装置において、前記出力映像処理部が、前記制御信号の値が当該制御信号の値域の最小値(または最大値)mである場合、前記第一対象映像を前記出力映像とし、前記制御信号の値が前記値域の最大値(または最小値)Mである場合、前記第二対象映像を前記出力映像とし、前記制御信号の値が前記最小値mよりも大きくかつ前記最大値Mよりも小さい場合(または前記最小値Mよりも大きくかつ前記最大値mよりも小さい場合)、前記第一仮想視点映像、前記第二仮想視点映像、または、前記第一仮想視点映像及び前記第二仮想視点映像の合成映像を前記出力映像として求める、ことを特徴とする。
請求項3の発明によれば、制御信号がその値域の最小値または最大値である場合、仮想視点変換を行わない映像が出力されるため、アーチファクトは発生しない。仮想視点変換に伴うアーチファクトの発生は、視点間の遷移中に限定されるから、画質を向上することができる。
また、請求項4の映像効果装置は、請求項1または2に記載の映像効果装置において、実数m,n,N,Mが式:m<n<N<M(またはM<N<n<m)を満たし、前記実数mが前記制御信号の値域の最小値(または最大値)であり、前記実数Mが前記制御信号の値域の最大値(または最小値)であるとして、前記出力映像処理部が、前記制御信号の値が前記実数mである場合、前記第一対象映像を前記出力映像とし、前記制御信号の値が前記実数Mである場合、前記第二対象映像を前記出力映像とし、前記制御信号の値が前記実数mよりも大きくかつ前記実数n以下である場合(または前記実数Mよりも大きくかつ前記実数N以下である場合)、前記第一仮想視点映像を前記出力映像とし、前記制御信号の値が前記実数nよりも大きくかつ前記実数Nよりも小さい場合(前記実数Nよりも大きくかつ前記実数nよりも小さい場合)、前記第一仮想視点映像及び前記第二仮想視点映像を加重合成することで合成映像を生成し、当該合成映像を前記出力映像とし、前記制御信号の値が前記実数N以上でありかつ前記実数Mよりも小さい場合(前記実数n以上でありかつ前記実数mよりも小さい場合)、前記第二仮想視点映像を前記出力映像として求める、ことを特徴とする。
請求項4の発明によれば、視点の遷移中に、視点変化の小さい映像を出力映像とすることができるから、アーチファクトの発生を抑えることができる。また、制御信号が実数nよりも大きくかつ実数Nよりも小さい場合(実数Nよりも大きくかつ実数nよりも小さい場合)、第一仮想視点映像と第二仮想視点映像との間でクロスフェードを実行することができ、急激な画像変化を抑えて滑らかな画像遷移を実現することができる。
さらに、請求項5のプログラムは、請求項1から4までのいずれか一項に記載の映像効果装置として機能させることを特徴とする。
以上のように、本発明によれば、第一の視点で撮影された映像から第二の視点で撮影された映像へ遷移する際に、視点移動に伴う滑らかな映像効果を実現することができる。
本発明の実施形態による映像効果装置の構成例を示すブロック図である。 映像切替・合成部の動作例を説明する図である。 映像切替・合成部の処理例を示すフローチャートである。 第一仮想視点映像生成部の第一の構成例を示すブロック図である。 第一仮想視点映像生成部の第二の構成例を示すブロック図である。 第一仮想視点映像生成部の第三の構成例を示すブロック図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を用いて詳細に説明する。本発明は、第一映像及び第二映像が異なる視点で撮影された映像であるとして、視点位置を含む制御信号に応じて、第一映像(または射影変換後の映像)と、第二映像(または射影変換後の映像)と、第一映像から生成した第一仮想視点映像と、第二映像から生成した第二仮想視点映像と、第一仮想視点映像及び第二仮想視点映像の合成映像との間で切り替えを行うことを特徴とする。
これにより、第一の視点で撮影された第一映像から第二の視点で撮影された第二映像へ(またはその逆へ)視点が遷移する際に、視点移動に伴う滑らかな映像効果を実現することができる。
〔映像効果装置〕
まず、本発明の実施形態による映像効果装置について説明する。図1は、本発明の実施形態による映像効果装置の構成例を示すブロック図である。この映像効果装置1は、仮想視点設定部3、第一仮想視点映像生成部4、第二仮想視点映像生成部5、第一射影変換部6、第二射影変換部7及び映像切替・合成部(出力映像処理部)8を備えている。
映像効果装置1は、第一映像I1、当該第一映像I1のカメラパラメータである第一カメラパラメータp1、第二映像I2、当該第二映像I2のカメラパラメータである第二カメラパラメータp2、及び視点位置を含む制御信号cを入力する。そして、映像効果装置1は、これらにデータに基づいて、視点変換効果を付与した出力映像Jを求め、出力映像Jを出力する。
尚、映像効果装置1は、第一射影変換部6及び第二射影変換部7のいずれか一方または両方を省略して構成するようにしてもよい。
制御信号cは、視点の移動具合を調整するための信号であり、その値域をm≦c≦M(mは値域の最小値、Mは値域の最大値)とする。m,Mは実数である。以下の実施形態では、m=0,M=1とし、制御信号cの値域を0≦c≦1とする。
制御信号c=0を第一の視点、制御信号c=1を第二の視点とし、0<c<1の視点を仮想視点とする。制御信号cは、外部に接続されたユーザインタフェース(図1の場合はフェーダ2)によって、操作者が手動で制御信号cを設定するものであってもよいし、他の装置からの出力によって、手動でまたは自動的に設定するものであってもよい。
図1の例では、フェーダ2は、操作者の手動操作に従って視点位置を含む制御信号cを生成し、制御信号cを映像効果装置1に出力する。
仮想視点設定部3は、フェーダ2から制御信号cを入力すると共に、第一カメラパラメータp1及び第二カメラパラメータp2を入力する。そして、仮想視点設定部3は、制御信号c、第一カメラパラメータp1及び第二カメラパラメータp2に基づいて、制御信号cに対応するカメラパラメータp(c)を生成する。
仮想視点設定部3は、カメラパラメータp(c)を第一仮想視点映像生成部4及び第二仮想視点映像生成部5に出力する。また、仮想視点設定部3は、第一カメラパラメータp1に対応するカメラパラメータp1 ~を生成し、カメラパラメータp(0)=p1 ~を第一射影変換部6に出力する。仮想視点設定部3は、第二カメラパラメータp2に対応するカメラパラメータp2 ~を生成し、カメラパラメータp(1)=p2 ~を第二射影変換部7に出力する。
ここで、仮想視点設定部3は、制御信号cに応じて、後述する第一仮想視点映像生成部4により生成される第一仮想視点映像J1及び後述する第二仮想視点映像生成部5により生成される第二仮想視点映像J2における視点位置等を生成する。つまり、仮想視点設定部3は、制御信号cに応じた視点位置を含むカメラパラメータp(c)を生成する。
カメラパラメータp(c)は、視点位置に加え、カメラの姿勢(例えば、パン、チルト及びロールの各角度)、画角(またはレンズの焦点距離)、レンズ歪み、露出値(アイリス、シャッター速度、感度等)、色補正値、ズーム倍率(拡大率及び縮小率)等の各データのうち、一部または全部を含むようにしてもよい。
また、仮想視点設定部3は、カメラパラメータp(0)=p1 ~として、第一カメラパラメータp1と同じ視点位置を含み、制御信号c(0)に応じた所定の姿勢または/及びズーム倍率(姿勢、ズーム倍率、または姿勢及びズーム倍率)を含むカメラパラメータp1 ~を生成する。同様に、仮想視点設定部3は、カメラパラメータp(1)=p2 ~として、第二カメラパラメータp2と同じ視点位置を含み、制御信号c(1)に応じた所定の姿勢または/及びズーム倍率を含むカメラパラメータp2 ~を生成する。
具体的には、仮想視点設定部3は、制御信号c=0の場合、以下の式のとおり、少なくとも視点位置に関しては第一カメラパラメータp1と一致し、所定の姿勢または/及びズーム倍率も含むカメラパラメータp1 ~を生成し、カメラパラメータp(0)=p1 ~を出力する。また、仮想視点設定部3は、制御信号c=1の場合、以下の式のとおり、少なくとも視点位置に関しては第二カメラパラメータp2と一致し、所定の姿勢または/及びズーム倍率も含むカメラパラメータp2 ~を生成し、カメラパラメータp(1)=p2 ~を出力する。
Figure 0007332326000001
仮想視点設定部3は、制御信号cが0<c<1の場合、少なくとも第一カメラパラメータp1に含まれる視点位置及び第二カメラパラメータp2に含まれる視点位置から補間値を算出し、補間値である視点位置を含むカメラパラメータp(c)を生成する。
例えば仮想視点設定部3は、以下の式のとおり、第一カメラパラメータp1及び第二カメラパラメータp2を線形補間(内分)することで、カメラパラメータp(c)を生成する。
Figure 0007332326000002
尚、仮想視点設定部3は、制御信号cが0<c<1の場合、第一カメラパラメータp1及び第二カメラパラメータp2に加え、他のパラメータ(経由すべきカメラパラメータ、カメラが指向すべき被写体等)を考慮した補間値を算出し、これをカメラパラメータp(c)とするようにしてもよい。
第一仮想視点映像生成部4は、仮想視点設定部3からカメラパラメータp(c)を入力すると共に、第一映像I1及び第一カメラパラメータp1を入力する。そして、第一仮想視点映像生成部4は、第一映像I1、第一カメラパラメータp1及びカメラパラメータp(c)に基づいて、カメラパラメータp(c)の視点で撮像した場合の実写ベースコンピュータグラフィックスを生成する。第一仮想視点映像生成部4は、実写ベースコンピュータグラフィックスを第一仮想視点映像J1として映像切替・合成部8に出力する。
具体的には、第一仮想視点映像生成部4は、第一カメラパラメータp1の示す視点位置をカメラパラメータp(c)の示す視点位置へ移動したときの映像として、第一カメラパラメータp1の示す視点位置にて撮影された第一映像I1から、カメラパラメータp(c)の示す視点位置にて撮影される仮想的な第一仮想視点映像J1を生成する。第一仮想視点映像生成部4の詳細については後述する。
第二仮想視点映像生成部5は、仮想視点設定部3からカメラパラメータp(c)を入力すると共に、第二映像I2及び第二カメラパラメータp2を入力する。そして、第二仮想視点映像生成部5は、第二映像I2、第二カメラパラメータp2及びカメラパラメータp(c)に基づいて、カメラパラメータp(c)の視点で撮像した場合の実写ベースコンピュータグラフィックスを生成する。第二仮想視点映像生成部5は、実写ベースコンピュータグラフィックスを第二仮想視点映像J2として映像切替・合成部8に出力する。
具体的には、第二仮想視点映像生成部5は、第二カメラパラメータp2の示す視点位置をカメラパラメータp(c)の示す視点位置へ移動したときの映像として、第二カメラパラメータp2の示す視点位置にて撮影された第二映像I2から、カメラパラメータp(c)の示す視点位置にて撮影される仮想的な第二仮想視点映像J2を生成する。第二仮想視点映像生成部5の詳細については後述する。
第一射影変換部6は、仮想視点設定部3からカメラパラメータp(0)=p1 ~を入力すると共に、第一映像I1を入力する。そして、第一射影変換部6は、第一映像I1及びカメラパラメータp(0)=p1 ~に基づいて第一映像I1を射影変換し、射影変換後の映像から第一仮想視点映像J1に対応する所定領域を切り出すことで、第一切出映像I1 ~を生成する。第一射影変換部6は、第一切出映像I1 ~を映像切替・合成部8に出力する。
具体的には、第一射影変換部6は、第一映像I1に対し、カメラパラメータp(0)=p1 ~の示す姿勢または/及びズーム倍率に基づいて、第一映像I1の視点を変えることなく、射影変換処理及び切出処理を施す。そして、第一射影変換部6は、カメラパラメータp(0)=p1 ~の示す姿勢または/及びズーム倍率にて撮影される第一切出映像I1 ~を生成する。
カメラパラメータp(0)=p1 ~に含まれる視点位置は、第一映像I1を撮影したときの視点と同一である。このため、第一射影変換部6は、第一映像I1に対し、大きさ、遠近法及び切り出し位置のみの変換、すなわち姿勢、ズーム倍率、または姿勢及びズーム倍率に基づく射影変換を行い、射影変換後の映像から切り出しを行い、第一切出映像I1 ~を生成する。これにより、被写体の奥行きまたは立体形状に依らず、正確な幾何変換及び切り出しが行われ、精度の高い第一切出映像I1 ~が生成される。
尚、第一射影変換部6は、さらに、第一映像I1に対し、カメラパラメータp(0)=p1 ~の示すレンズ歪みに基づいて、射影変換処理及び切出処理を施すようにしてもよい。第一射影変換部6は、カメラパラメータp(0)=p1 ~の示すレンズ歪みにて撮影される第一切出映像I1 ~を生成する。
また、カメラパラメータp(0)=p1 ~が第一カメラパラメータp1と同一の場合(p1 ~=p1の場合)、映像効果装置1の構成において、第一射影変換部6を省略するようにしてもよい。この場合、以下の式のとおり、第一映像I1と第一切出映像I1 ~は同一となる。
Figure 0007332326000003
第二射影変換部7は、仮想視点設定部3からカメラパラメータp(1)=p2 ~を入力すると共に、第二映像I2を入力する。そして、第二射影変換部7は、第二映像I2及びカメラパラメータp(1)=p2 ~に基づいて第二映像I2を射影変換し、射影変換後の映像から第二仮想視点映像J2に対応する所定領域を切り出すことで、第二切出映像I2 ~を生成する。第二射影変換部7は、第二切出映像I2 ~を映像切替・合成部8に出力する。
具体的には、第二射影変換部7は、第二映像I2に対し、カメラパラメータp(1)=p2 ~の示す姿勢または/及びズーム倍率に基づいて、第二映像I2の視点を変えることなく、射影変換処理及び切出処理を施す。そして、第二射影変換部7は、カメラパラメータp(1)=p2 ~の示す姿勢または/及びズーム倍率にて撮影される第二切出映像I2 ~を生成する。
カメラパラメータp(1)=p2 ~に含まれる視点位置は、第二映像I2を撮影したときの視点と同一である。このため、第二射影変換部7は、第二映像I2に対し、大きさ、遠近法及び切り出し位置のみの変換、すなわち姿勢、ズーム倍率、または姿勢及びズーム倍率に基づく射影変換を行い、射影変換後の映像から切り出しを行い、第二切出映像I2 ~を生成する。これにより、被写体の奥行きまたは立体形状に依らず、正確な幾何変換及び切り出しが行われ、精度の高い第二切出映像I2 ~が生成される。
尚、第二射影変換部7は、さらに、第二映像I2に対し、カメラパラメータp(1)=p2 ~の示すレンズ歪みに基づいて、射影変換処理及び切出処理を施すようにしてもよい。第二射影変換部7は、カメラパラメータp(1)=p2 ~の示すレンズ歪みにて撮影される第二切出映像I2 ~を生成する。
また、カメラパラメータp(1)=p2 ~が第二カメラパラメータp2と同一の場合(p2 ~=p2の場合)、映像効果装置1の構成において、第二射影変換部7を省略するようにしてもよい。この場合、以下の式のとおり、第二映像I2と第二切出映像I2 ~は同一となる。
Figure 0007332326000004
映像切替・合成部8は、フェーダ2から制御信号cを、第一射影変換部6から第一切出映像I1 ~を、第一仮想視点映像生成部4から第一仮想視点映像J1をそれぞれ入力する。また、映像切替・合成部8は、第二仮想視点映像生成部5から第二仮想視点映像J2を、第二射影変換部7から第二切出映像I2 ~をそれぞれ入力する。
映像切替・合成部8は、第一切出映像I1 ~を第一対象映像とし、第二切出映像I2 ~を第二対象映像として、制御信号cに応じて、第一仮想視点映像J1及び第二仮想視点映像J2を加重合成して合成映像を生成し、第一対象映像、第一仮想視点映像J1、合成映像、第二仮想視点映像J2及び第二対象映像の間で切り替えを行う。そして、映像切替・合成部8は、切り替え後の映像を出力映像Jとして出力する。
例えば映像切替・合成部8は、制御信号cに応じて、予め設定されたゲイン(重み関数)g1(c),g2(c),gu(c),gv(c)を用いて出力映像Jを求める。具体的には、映像切替・合成部8は、第一切出映像I1 ~にゲインg1(c)を乗算し、第一仮想視点映像J1にゲインgu(c)を乗算する。また、映像切替・合成部8は、第二仮想視点映像J2にゲインgv(c)を乗算し、第二切出映像I2 ~にゲインg2(c)を乗算する。そして、映像切替・合成部8は、以下の式のとおり、それぞれの乗算結果を加算し、出力映像Jを求める。
Figure 0007332326000005
図2は、映像切替・合成部8の動作例を説明する図である。横軸は制御信号cの値を示す。縦軸は、第一切出映像I1 ~に対するゲインg1(c)、第一仮想視点映像J1に対するゲインgu(c)、第二仮想視点映像J2に対するゲインgv(c),第二切出映像I2 ~に対するゲインg2(c)をそれぞれ示す。n,Nは、0<n<N<1を満たす実数である。
図2の例を数式で示すと、以下のようになる。
Figure 0007332326000006
図3は、映像切替・合成部8の処理例を示すフローチャートであり、図2に示したゲインg1(c),gu(c),gv(c),g2(c)を用いた例である。
映像切替・合成部8は、制御信号c、第一切出映像I1 ~、第一仮想視点映像J1、第二仮想視点映像J2及び第二切出映像I2 ~を入力し(ステップS301)、制御信号cの値を判定する(ステップS302)。
映像切替・合成部8は、ステップS302において、制御信号cが0である場合(ステップS302:c=0)、第一切出映像I1 ~を出力映像Jに設定する(ステップS303:J=I1 ~)。
映像切替・合成部8は、ステップS302において、制御信号cが0よりも大きく、かつn以下である場合(ステップS302:0<c≦n)、第一仮想視点映像J1を出力映像Jに設定する(ステップS304:J=J1)。
映像切替・合成部8は、ステップS302において、制御信号cがnよりも大きく、かつNよりも小さい場合(ステップS302:n<c<N)、以下の式にて、制御信号cに応じたパラメータn,Nによる重みにて、第一仮想視点映像J1及び第二仮想視点映像J2を加重合成し、演算結果の合成映像を出力映像Jに設定する(ステップS305)。
Figure 0007332326000007
映像切替・合成部8は、ステップS302において、制御信号cがN以上であり、かつ1よりも小さい場合(ステップS302:N≦c<1)、第二仮想視点映像J2を出力映像Jに設定する(ステップS306:J=J2)。
映像切替・合成部8は、ステップS302において、制御信号cが1である場合(ステップS302:c=1)、第二切出映像I2 ~を出力映像Jに設定する(ステップS307:J=I2 ~)。
映像切替・合成部8は、ステップS303~S307から移行して、出力映像Jを出力する(ステップS308)。つまり、映像切替・合成部8は、制御信号cに応じて、ステップS303の第一切出映像I1 ~と、ステップS304の第一仮想視点映像J1と、ステップS305の第一仮想視点映像J1及び第二仮想視点映像J2の合成映像と、ステップS306の第二仮想視点映像J2と、ステップS307の第二切出映像I2 ~との間で切り替えを行い、切り替え後の映像を出力映像Jとして出力する。
これにより、制御信号c=0,1の場合、第一切出映像I1 ~または第二切出映像I2 ~が出力映像Jとして出力されるから、この視点位置においては、モデル化起因のアーチファクトがなく、かつ二重像のない実写映像を出力することができる。
また、制御信号cが0<c<1の場合、制御信号cの示す視点に近い第一仮想視点映像J1または第二仮想視点映像J2の重みが大きくなるように加重合成または切り替えた映像を出力することができる。その結果、カメラ台数が少ない(例えば2台)の場合であっても、歪みや劣化の少ない視点移動効果を実現することができる。つまり、視点の遷移中に、視点変化の小さい映像を出力映像Jとすることができるから、アーチファクトの発生を抑えることができる。
この場合、制御信号cが0<c≦nの場合、第一仮想視点映像J1が出力映像Jとして出力され、制御信号cがN≦c<1の場合、第二仮想視点映像J2が出力映像Jとして出力されるから、この視点位置においては、二重像の発生を抑えることができる。
また、制御信号cがn<c<Nの場合、第一仮想視点映像J1と第二仮想視点映像J2との間でクロスフェードを実行することができ、急激な画像変化を抑えて滑らかな画像遷移を実現することができる。
(第一仮想視点映像生成部4、第二仮想視点映像生成部5)
次に、図1に示した第一仮想視点映像生成部4及び第二仮想視点映像生成部5について詳細に説明する。第一仮想視点映像生成部4及び第二仮想視点映像生成部5は、以下に示す第一例、第二例及び第三例にて実現することができる。また、第一仮想視点映像生成部4及び第二仮想視点映像生成部5は、前述の非特許文献1等の既知の手法にて実現することができる。
以下、第一仮想視点映像生成部4の構成及び処理について、第一例、第二例及び第三例を挙げて説明するが、第二仮想視点映像生成部5についても同様である。
(第一例)
図4は、第一仮想視点映像生成部4の第一の構成例を示すブロック図である。この第一仮想視点映像生成部4-1は、第一カメラパラメータp1の視点から見た第一映像I1から、第一被写体と、第一被写体の影等の所定の映像特徴を有する第二被写体とをそれぞれ抽出し、これらに対して異なる射影変換を適用し、射影変換後の映像を合成することで、カメラパラメータp(c)の示す視点から見た第一仮想視点映像J1を生成する。
第一仮想視点映像生成部4-1は、背景生成部10、第一被写体抽出部11、第二被写体抽出部12、合成部(背景合成部)13、第一射影変換部14、ビルボード設定部15、第二射影変換部16及び合成部17を備えている。
第一仮想視点映像生成部4-1は、第一映像I1、第一カメラパラメータp1及びカメラパラメータp(c)に基づいて、第一映像I1を幾何学的に変換する際に、被写体(第一被写体)の影(第二被写体)を背景映像Bに合成し、第一仮想視点映像J1を生成する。
以下、時刻t及び画像座標(x,y)における映像の画素値は、映像を表す文字の後に(t;x,y)を付して示すものとする。例えば、第一映像I1の時刻t及び画像座標(x,y)における画素値をI1(t;x,y)と記す。尚、画素値はスカラー量(例えば、モノクロ映像の場合)であってもよいし、ベクトル量(例えば、カラー映像の場合、赤、緑及び青の3成分からなるベクトル値)であってもよい。
背景生成部10は、時系列の第一映像I1(第一映像I1の複数フレーム)から、動物体を除去した背景映像Bを生成し、背景映像Bを第一被写体抽出部11及び合成部13に出力する。背景映像Bの生成処理は既知であり、例えば背景差分法を用いることができる。背景差分法の詳細については、例えば特許第5227226号公報の段落44及び数式8を参照されたい。
第一被写体抽出部11は、背景生成部10から背景映像Bを入力する。そして、第一被写体抽出部11は、第一映像I1、及び背景生成部10により第一映像I1の複数フレームから生成された背景映像Bに基づいて、被写体(第一被写体)とそれ以外の箇所(背景映像B)とを区別して被写体の領域を抽出し、被写体の形状を表し、かつ当該被写体の領域と他の領域とを区別する画素値を有するキー映像Kを生成する。そして、第一被写体抽出部11は、キー映像Kをビルボード設定部15及び第二射影変換部16に出力する。以下、被写体は第一被写体を示すものとする。
キー映像Kは2値映像であってもよいし(例えば、被写体に属する画素の画素値を1とし、それ以外の画素の画素値を0とする)、多値映像であってもよい(例えば、被写体に属する画素の画素値を1とし、それ以外の画素の画素値を0とするが、被写体の境界部については0より大きく1未満の数値とする)。
例えば第一被写体抽出部11は、以下の式にて、背景生成部10により生成された背景映像Bと第一映像I1とを比較することで、キー映像Kを生成する。
Figure 0007332326000008
関数φ(p,q)は、画素値pと画素値qとの差異に応じて被写体か否かを判定する関数である。
例えば関数φとして、以下の式のように、画素値pと画素値qとの間の差に対するノルム値(例えばユークリッド距離、マンハッタン距離、チェビシェフ距離)に応じて出力値を決定する関数が用いられる。この場合のφ(p,q)は、1(画素値pと画素値qとの間の差の絶対値が予め設定された閾値θよりも大きい場合)または0(画素値pと画素値qとの間の差の絶対値が閾値θ以下である場合)のいずれかの値となる。
Figure 0007332326000009
第二被写体抽出部12は、第一映像I1の単一フレームから、所定の映像特徴を有する領域(第二被写体の領域)を抽出し、当該領域の形状を表し、かつ当該領域と他の領域とを区別する画素値を有するキー映像Fを生成し、キー映像Fを合成部13に出力する。
所定の映像特徴を有する領域とは、第一被写体抽出部11により抽出される第一被写体に関連する物の領域であり、例えば、第一被写体と共に動く第一被写体の影の領域である。
第二被写体抽出部12は、例えば、映像特徴として色ベクトルに関する情報を用いるクロマキー技術またはルミナンスキー技術を用いて、キー映像Fを生成する。
例えば、以下の式が用いられる。
Figure 0007332326000010
ここで、画素値が離散的である場合には、関数Ψの代わりに、3次元ルックアップテーブルが用いられる。関数Ψはキー映像Fの画素値を定める関数であり、例えば、第二被写体としたい色ベクトルc1に対し、Ψ(c1)=1とする。一方、第二被写体としたくない色ベクトルc0に対し、Ψ(c0)=0とする。
例えば第二被写体抽出部12は、第一映像I1の各画素が緑色であるか否か(芝生であるか否か)を判定する。そして、第二被写体抽出部12は、緑色である(芝生である)場合、キー映像Fの当該画素の画素値を0に設定し、緑色以外である(芝生でない)場合、キー映像Fの当該画素の画素値を1に設定する。
関数Ψは、画素が色ベクトルc=[c(r)(g)(b)(上付きのTは、行列またはベクトルの転置を表す)なる3次元のベクトルで表される場合、以下の式が用いられる。
Figure 0007332326000011
θ0 (r),θ1 (r),θ0 (g),θ1 (g),θ0 (b),θ1 (b)は、予め設定された閾値である。
尚、第二被写体抽出部12は、クロマキー技術またはルミナンスキー技術を用いて、キー映像Fの画素値を2値以上の多値としてもよい。例えば、キー映像Fの画素値を0以上かつ1以下とし、画素値が大きいほど「第二被写体らしい」ものと定義するようにしてもよい。
合成部13は、背景生成部10から背景映像Bを入力すると共に、第二被写体抽出部12からキー映像Fを入力する。そして、合成部13は、背景映像Bに対し、キー映像Fに基づくキーイングにより第一映像I1の画素値を合成し、合成あり背景映像A(第二被写体が合成された背景映像A)を生成する。合成部13は、合成あり背景映像Aを第一射影変換部14に出力する。
例えば、第二被写体抽出部12により、第二被写体である影の部分の色をF(t;x,y)=1、それ以外をF(t;x,y)=0としてキー映像Fが生成された場合を想定する。この場合、合成部13は、例えば以下の式にて、背景映像Bに対し、キー映像Fの示す映像(キー映像Fの示す第一映像I1の部分)を合成した合成あり背景映像Aを生成する。
Figure 0007332326000012
前記式(12)において、右辺の第一項は、第一映像I1におけるキー映像Fの示す影の領域の映像を示し、第二項は、背景映像Bにおけるキー映像Fの示す影以外の領域の映像を示す。
尚、合成部13は、背景映像Bに対し、キー映像F及びキー映像Kに基づくキーイングにより第一映像I1の画素値を合成し、合成あり背景映像Aを生成するようにしてもよい。
例えば、第二被写体抽出部12により、第二被写体である日向の背景色(例えば、日向の芝生)をF(t;x,y)=0、それ以外をF(t;x,y)=1としてキー映像Fが生成された場合を想定する。この場合、合成部13は、例えば以下の式にて、合成あり背景映像Aを生成する。
Figure 0007332326000013
前記式(13)において、F(t;x,y)=1の部分には日陰の背景領域及び前景(背景領域における影及び被写体領域における影)が含まれ、K(t;x,y)=1の部分には前景(被写体)が含まれる。したがって、右辺のF(t;x,y)・(1-K(t;x,y))=1の部分には、日陰の背景領域(背景領域における影)のみが含まれることとなる。その結果、合成あり背景映像Aは、背景映像Bに対し、影の映像のみを合成した絵柄となる。
例えば、影の色が被写体の色と同じ場合には、影のみが反映されるべきキー映像Fは、被写体を含んでしまい、合成あり背景映像Aは、被写体の映像も含んでしまう。前記式(13)を用いることにより、合成あり背景映像Aから被写体の映像を除外することができる。
第一射影変換部14は、合成部13から合成あり背景映像Aを入力すると共に、予め設定された第一カメラパラメータp1及びカメラパラメータp(c)を入力する。
第一射影変換部14は、合成あり背景映像Aの各画素値が、被写界における所定の面内(例えば、地上高0の平面内、実空間上の面G内)の一点(または部分領域)を第一カメラパラメータp1に応じて投影して撮像されたものと仮定する。そして、第一射影変換部14は、被写界における所定の面内の一点(または部分領域)を、仮想視点(第一仮想視点映像J1)のカメラパラメータp(c)に応じて、第一仮想視点映像J1の平面上に投影することで、背景の仮想視点映像Lを生成する。
すなわち、第一射影変換部14は、合成あり背景映像Aの各画素値が、被写界における所定の面内に存在することを仮定した射影変換を実行し、背景の仮想視点映像Lを生成する。第一射影変換部14は、背景の仮想視点映像Lを合成部17に出力する。
実装上は、第一射影変換部14は、第一仮想視点映像J1の画像座標から第一映像I1の画像座標へと光線を逆にたどることで、第一仮想視点映像J1の平面上に投影された合成あり背景映像Aの画素値を決定し、背景の仮想視点映像Lを生成する。
ビルボード設定部15は、第一被写体抽出部11からキー映像Kを入力すると共に、第一カメラパラメータp1を入力する。そして、ビルボード設定部15は、キー映像Kの示す被写体領域(例えば、K(t;x,y)=1を満たす領域)の各連結領域Ci(iは、連結領域の個々を区別するためのインデックスとする。)に対して、それぞれ所定のモデルによるビルボードの面Πiを設定する。所定のモデルによるビルボードの面Πiとは、例えば、平面、円筒面または球面とする。
ビルボード設定部15は、ビルボードの面Πiのパラメータ(例えば、面の方程式の各係数)をビルボードパラメータとして設定し、ビルボードパラメータを第二射影変換部16に出力する。ここでは、ビルボード設定部15は、連結領域Ciの総数(D個とする)のビルボードパラメータを出力するものとする。
第二射影変換部16は、第一カメラパラメータp1及びカメラパラメータp(c)を入力する。また、第二射影変換部16は、第一被写体抽出部11からキー映像Kを入力すると共に、ビルボード設定部15からD個のビルボードパラメータを入力する。
第二射影変換部16は、第一映像I1及びキー映像Kの各画素がビルボード(D個のビルボードパラメータが示す面Πi)上にあるという仮定の下で、第一カメラパラメータp1、カメラパラメータp(c)及びビルボードを用いて射影変換を実行する。
第二射影変換部16は、前景の仮想視点映像(第一被写体の仮想視点映像)M1~MD及びキーの仮想視点映像(第一キーの仮想視点映像)N1~NDを生成する。第二射影変換部16は、前景の仮想視点映像M1~MD及びキーの仮想視点映像N1~NDを合成部17に出力する。ここで、キーの仮想視点映像N1~NDは、第一被写体の形状を表し、かつ当該第一被写体の領域と他の領域とを区別する画素値を有するキー映像である。
合成部17は、第一射影変換部14から背景の仮想視点映像Lを入力すると共に、第二射影変換部16から前景の仮想視点映像M1~MD及びキーの仮想視点映像N1~NDを入力する。そして、合成部17は、キーの仮想視点映像N1~NDに基づいて、背景の仮想視点映像L及び前景の仮想視点映像M1~MDを合成し、第一仮想視点映像J1を生成して出力する。
合成部17は、背景の仮想視点映像L及び前景の仮想視点映像M1~MDを合成する際に、例えば以下の式で表す処理を行う。具体的には、合成部17は、キーの仮想視点映像N1~NDにおける当該画素位置の画素値を参照し、i=1~Dの順番に、その画素値が大きいほど、前景の仮想視点映像M1~MDを低い透明度で重畳し、その画素値が小さいほど、前景の仮想視点映像M1~MDを高い透明度で重畳することで、映像JJを生成し、これを第一仮想視点映像J1とする。
Figure 0007332326000014
尚、合成部17は、キーの仮想視点映像N1~NDを用いることなく、背景の仮想視点映像Lを下地として、その上に前景の仮想視点映像M1~MDを画素位置毎に重畳し、第一仮想視点映像J1を生成するようにしてもよい。
また、合成部17は、第一仮想視点映像J1の各画素について、当該画素の各ビルボード上の対応点Qiと光学主点OJとの間の距離を算出し、全ビルボード中最も距離の短いビルボードの画素値を特定し、この画素値を用いて第一仮想視点映像J1を生成するようにしてもよい。
これにより、第一映像I1に含まれる背景及び第一被写体である前景に対し、異なる射影変換を適用することで、異なる視点から見た第一仮想視点映像J1を生成することができる。この場合、背景映像Bにおいて欠落してしまう影等の第二被写体を第二被写体抽出部12にて抽出し、合成部13にて背景映像Bに合成するようにしたから、合成部17において、より自然な第一仮想視点映像J1を得ることができる。したがって、第一被写体の影等の第二被写体を有する領域を適切に合成することができ、一層自然な第一仮想視点映像J1を生成することが可能となる。
(第二例)
次に、第一仮想視点映像生成部4の第二例について説明する。図5は、第一仮想視点映像生成部4の第二の構成例を示すブロック図である。この第一仮想視点映像生成部4-2は、第一カメラパラメータp1の視点から見た第一映像I1から、第一被写体と、第一被写体の影等の所定の映像特徴を有する第二被写体とをそれぞれ抽出し、これらに対して異なる射影変換を適用し、射影変換後の映像を合成することで、カメラパラメータp(c)の示す視点から見た第一仮想視点映像J1を生成する。
第一仮想視点映像生成部4-2は、背景生成部10、第一被写体抽出部11、第二被写体抽出部12、ビルボード設定部15、第二射影変換部16、合成部17及び第一射影変換部18を備えている。
図4に示した第一仮想視点映像生成部4-1とこの第一仮想視点映像生成部4-2とを比較すると、両第一仮想視点映像生成部4-1,4-2は、背景生成部10、第一被写体抽出部11、第二被写体抽出部12、ビルボード設定部15、第二射影変換部16及び合成部17を備えている点で共通する。一方、第一仮想視点映像生成部4-2は、合成部13を備えておらず、第一射影変換部14の代わりに第一射影変換部18を備えている点で、合成部13及び第一射影変換部14を備えている第一仮想視点映像生成部4-1と相違する。
第一射影変換部18は、第二被写体(例えば影)が合成された合成あり背景映像Aを入力する代わりに、第二被写体抽出部12から第二被写体の形状等を表すキー映像Fを入力する。また、第一射影変換部18は、第一映像I1を入力し、第一カメラパラメータp1及びカメラパラメータp(c)を入力する。
第一射影変換部18は、第一映像I1からキー映像Fの示す映像を抽出し、第二被写体映像を生成する。つまり、第一射影変換部18は、キー映像Fの示す第一映像I1の部分を第二被写体映像として生成し、第二被写体映像に対し、第一射影変換部14と同様の処理を行い、第二被写体の仮想視点映像L’を生成する。
具体的には、第一射影変換部18は、第二被写体映像の各画素値が、実空間上の面G内の一点(または部分領域)を第一カメラパラメータp1に応じて投影して撮像されたものと仮定する。そして、第一射影変換部18は、面G内の一点(または部分領域)を、カメラパラメータp(c)に応じて、第一仮想視点映像J1の平面上に投影することで、第二被写体の仮想視点映像L’を生成する。
すなわち、第一射影変換部18は、第二被写体映像の各画素値が、面G内に存在することを仮定した射影変換を実行し、第二被写体の仮想視点映像L’を生成し、第二被写体の仮想視点映像L’を合成部17に出力する。
合成部17は、背景の仮想視点映像Lの代わりに、第一射影変換部18から第二被写体の仮想視点映像L’を入力し、前述した処理を行う。すなわち、合成部17は、キーの仮想視点映像N1~NDに基づいて、第二被写体の仮想視点映像L’及び前景の仮想視点映像M1~MDを合成し、第一仮想視点映像J1を生成して出力する。
これにより、第一映像I1に含まれる第一被写体及び第二被写体に対し、異なる射影変換を適用することで、異なる視点から見た第一仮想視点映像J1を生成することができる。この場合、第二被写体抽出部12にて第二被写体の領域を抽出し、第一射影変換部18にて第二被写体の仮想視点映像L’を生成するようにしたから、合成部17において、より自然な第一仮想視点映像J1を得ることができる。したがって、第一被写体の影等の第二被写体を有する領域を適切に合成することができ、一層自然な第一仮想視点映像J1を生成することが可能となる。
(第三例)
次に、第一仮想視点映像生成部4の第三例について説明する。図6は、第一仮想視点映像生成部4の第三の構成例を示すブロック図である。この第一仮想視点映像生成部4-3は、第一カメラパラメータp1の視点から見た第一映像I1から第一被写体を抽出すると共に、第一映像I1から背景映像Bを抽出し、これらに対して異なる射影変換を適用し、射影変換後の映像を合成することで、カメラパラメータp(c)の示す視点から見た第一仮想視点映像J1を生成する。
第一仮想視点映像生成部4-3は、背景生成部10、第一被写体抽出部11、第一射影変換部14、ビルボード設定部15、第二射影変換部16及び合成部17を備えている。
図4に示した第一仮想視点映像生成部4-1とこの第一仮想視点映像生成部4-3とを比較すると、両第一仮想視点映像生成部4-1,4-3は、背景生成部10、第一被写体抽出部11、第一射影変換部14、ビルボード設定部15、第二射影変換部16及び合成部17を備えている点で共通する。一方、第一仮想視点映像生成部4-3は、第二被写体抽出部12及び合成部13を備えていない点で、第二被写体抽出部12及び合成部13を備えている第一仮想視点映像生成部4-1と相違する。
第一射影変換部14は、背景映像Bを入力すると共に、第一カメラパラメータp1及びカメラパラメータp(c)を入力する。そして、第一射影変換部14は、背景映像Bの各画素値が、実空間上の面G内の一点(または部分領域)を第一カメラパラメータp1に応じて投影して撮像されたものと仮定する。そして、第一射影変換部14は、面G内の一点(または部分領域)を、カメラパラメータp(c)に応じて、第一仮想視点映像J1の平面上に投影することで、背景の仮想視点映像Lを生成する。
すなわち、第一射影変換部14は、背景映像Bの各画素値が、面G内に存在することを仮定した射影変換を実行し、背景の仮想視点映像Lを生成し、背景の仮想視点映像Lを合成部17に出力する。
これにより、第一映像I1に含まれる第一被写体及び背景映像Bに対し、異なる射影変換を適用することで、異なる視点から見た第一仮想視点映像J1を生成することができる。したがって、自然な第一仮想視点映像J1を生成することが可能となる。
以上のように、本発明の実施形態の映像効果装置1によれば、仮想視点設定部3は、制御信号c、第一カメラパラメータp1及び第二カメラパラメータp2に基づいて、制御信号cに対応するカメラパラメータp(c)を生成する。また、仮想視点設定部3は、第一カメラパラメータp1に対応するカメラパラメータp(0)=p1 ~を生成し、第二カメラパラメータp2に対応するカメラパラメータp(1)=p2 ~を生成する。
第一仮想視点映像生成部4は、第一映像I1から、カメラパラメータp(c)の示す視点位置にて撮影される第一仮想視点映像J1を生成する。また、第二仮想視点映像生成部5は、第二映像I2から、カメラパラメータp(c)の示す視点位置にて撮影される第二仮想視点映像J2を生成する。
第一射影変換部6は、第一映像I1に対し、カメラパラメータp(0)=p1 ~の示す姿勢または/及びズーム倍率に基づいて射影変換処理及び切出処理を施し、第一切出映像I1 ~を生成する。
第二射影変換部7は、第二映像I2に対し、カメラパラメータp(1)=p2 ~の示す姿勢または/及びズーム倍率に基づいて射影変換処理及び切出処理を施し、第二切出映像I2 ~を生成する。
映像切替・合成部8は、制御信号cに応じて、第一仮想視点映像J1及び第二仮想視点映像J2を加重合成して合成映像を生成し、第一切出映像I1 ~、第一仮想視点映像J1、合成映像、第二仮想視点映像J2及び第二切出映像I2 ~の間で切り替えを行う。そして、映像切替・合成部8は、切り替え後の映像を出力映像Jとして出力する。
これにより、第一切出映像I1 ~及び第二切出映像I2 ~の両視点の間を移動しつつ、制御信号cに応じて、第一切出映像I1 ~と、第一仮想視点映像J1と、第一仮想視点映像J1及び第二仮想視点映像J2の合成映像と、第二仮想視点映像J2と、第二切出映像I2 ~との間で切り替えが行われ、出力映像Jとして出力される。
したがって、第一の視点で撮影された第一映像I1から第二の視点で撮影された第二映像I2へ(またはその逆へ)視点が遷移する際に、視点移動に伴う滑らかな映像効果を実現することができる。
以上、実施形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、その技術思想を逸脱しない範囲で種々変形可能である。
例えば、前記実施形態では、制御信号cの値域を0≦c≦1とし、c=0を第一の視点として第一カメラパラメータp1及び第一映像I1に対応させ、c=1を第二の視点として第二カメラパラメータp2及び第二映像I2に対応させるようにした。これに対し、c=0を第二の視点として第二カメラパラメータp2及び第二映像I2に対応させ、c=1を第一の視点として第一カメラパラメータp1及び第一映像I1に対応させるようにしてもよい。
この場合、映像効果装置1の映像切替・合成部8は、制御信号cが0である場合(c=0)、第二切出映像I2 ~を出力映像Jとして出力する。また、映像切替・合成部8は、制御信号cが0よりも大きく、かつn以下である場合(0<c≦n)、第二仮想視点映像J2を出力映像Jとして出力する。
また、映像切替・合成部8は、制御信号cがnよりも大きく、かつNよりも小さい場合(n<c<N)、以下の式にて、制御信号cに応じたパラメータn,Nによる重みにて、第二仮想視点映像J2及び第一仮想視点映像J1を加重合成し、演算結果の合成映像を出力映像Jとして出力する。
Figure 0007332326000015
映像切替・合成部8は、制御信号cがN以上であり、かつ1よりも小さい場合(N≦c<1)、第一仮想視点映像J1を出力映像Jとして出力する。また、映像切替・合成部8は、制御信号cが1である場合(c=1)、第一切出映像I1 ~を出力映像Jとして出力する。
また、図1に示した映像効果装置1において、第一射影変換部6及び第二射影変換部7が存在しない場合、映像切替・合成部8は、第一射影変換部6から第一切出映像I1 ~を入力する代わりに、第一映像I1を直接入力し、第二射影変換部7から第二切出映像I2 ~を入力する代わりに、第二映像I2を直接入力するようにしてもよい。
この場合、映像切替・合成部8は、第一映像I1を第一対象映像とし、第二映像I2を第二対象映像として、制御信号cに応じて、第一仮想視点映像J1及び第二仮想視点映像J2を加重合成して合成映像を生成し、第一対象映像、第一仮想視点映像J1、合成映像、第二仮想視点映像J2及び第二対象映像の間で切り替えを行う。そして、映像切替・合成部8は、切り替え後の映像を出力映像Jとして出力する。
また、前記実施形態では、フェーダ2は制御信号cを出力し、映像切替・合成部8は、制御信号cの値域が0から1まで遷移するに従い、第一切出映像I1 ~、第一仮想視点映像J1、第一仮想視点映像J1及び第二仮想視点映像J2の合成映像、第二仮想視点映像J2及び第二切出映像I2 ~を順番に出力映像Jとして出力するようにした。
ここで、例えば制御信号c=0の場合、当該制御信号cにズームアウトを実現するズーム倍率(時間の経過と共にズーム倍率の縮小率が大きくなる値)を含むものとし、制御信号c=1の場合、当該制御信号cにズームインを実現するズーム倍率(時間の経過と共にズーム倍率の拡大率が大きくなる値)を含むものとした場合を想定する。
この場合、映像切替・合成部8は、制御信号c=0の場合、ズームアウトの映像効果を実現する第一切出映像I1 ~を出力映像Jとして出力し、制御信号c=1の場合、ズームインの映像効果を実現する第二切出映像I2 ~を出力映像Jとして出力する。
つまり、映像切替・合成部8は、制御信号cの値域が0から1まで遷移するに従い、ズームアウトの映像効果を実現する第一切出映像I1 ~を出力し、最後のズーム倍率が反映された被写体サイズの第一仮想視点映像J1を出力し、第一仮想視点映像J1及び第二仮想視点映像J2の合成映像を出力し、第二仮想視点映像J2を出力し、そして、ズームインの映像効果を実現する第二切出映像I2 ~を順番に出力する。
尚、本発明の実施形態による映像効果装置1のハードウェア構成としては、通常のコンピュータを使用することができる。映像効果装置1は、CPU、RAM等の揮発性の記憶媒体、ROM等の不揮発性の記憶媒体、及びインターフェース等を備えたコンピュータによって構成される。
映像効果装置1に備えた仮想視点設定部3、第一仮想視点映像生成部4、第二仮想視点映像生成部5、第一射影変換部6、第二射影変換部7及び映像切替・合成部8の各機能は、これらの機能を記述したプログラムをCPUに実行させることによりそれぞれ実現される。
これらのプログラムは、前記記憶媒体に格納されており、CPUに読み出されて実行される。また、これらのプログラムは、磁気ディスク(フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD-ROM、DVD等)、半導体メモリ等の記憶媒体に格納して頒布することもでき、ネットワークを介して送受信することもできる。
1 映像効果装置
2 フェーダ
3 仮想視点設定部
4 第一仮想視点映像生成部
5 第二仮想視点映像生成部
6,14,18 第一射影変換部
7,16 第二射影変換部
8 映像切替・合成部(出力映像処理部)
10 背景生成部
11 第一被写体抽出部
12 第二被写体抽出部
13 合成部(背景合成部)
15 ビルボード設定部
17 合成部
c 制御信号
1 第一映像
2 第二映像
1 第一カメラパラメータ
2 第二カメラパラメータ
p(c),p1 ~,p2 ~ カメラパラメータ
1 ~ 第一切出映像
2 ~ 第二切出映像
1 第一仮想視点映像
2 第二仮想視点映像
J 出力映像
1(c),g2(c),gu(c),gv(c) ゲイン(重み関数)
K,F キー映像
A 合成あり背景映像
B 背景映像
L 背景の仮想視点映像
L’ 第二被写体の仮想視点映像
1~MD 前景の仮想視点映像(第一被写体の仮想視点映像)
1~ND キーの仮想視点映像(第一キーの仮想視点映像)

Claims (5)

  1. 異なる視点で撮影された第一映像及び第二映像に基づいて、制御信号に応じた仮想的な視点の映像を出力映像として求める映像効果装置において、
    外部から、前記第一映像の視点と前記第二映像の視点との間の視点位置を含む前記制御信号を入力し、前記制御信号に応じて前記仮想的な視点を設定する仮想視点設定部と、
    前記第一映像の視点を前記仮想視点設定部により設定された前記仮想的な視点へ移動したときの第一仮想視点映像を、前記第一映像に基づいて生成する第一仮想視点映像生成部と、
    前記第二映像の視点を前記仮想視点設定部により設定された前記仮想的な視点へ移動したときの第二仮想視点映像を、前記第二映像に基づいて生成する第二仮想視点映像生成部と、
    前記第一映像を第一対象映像とし、前記第二映像を第二対象映像として、前記仮想視点設定部により設定された前記仮想的な視点に応じて、前記第一対象映像、前記第二対象映像、前記第一仮想視点映像生成部により生成された前記第一仮想視点映像、及び前記第二仮想視点映像生成部により生成された前記第二仮想視点映像に基づき、前記出力映像を求める出力映像処理部と、を備え
    前記第一仮想視点映像生成部は、
    前記第一映像から被写体の領域と当該被写体以外の領域とを区別するキー映像を生成し、前記キー映像及び前記第一映像の視点を用いて、前記キー映像の示す前記被写体の領域に対してビルボードの面を設定し、前記面のパラメータをビルボードパラメータとして設定し、
    前記第一映像の視点、前記仮想的な視点及び前記ビルボードパラメータを用いて、前記第一映像及び前記キー映像の射影変換を行い、前記被写体の仮想視点映像を生成すると共に、前記被写体の領域と前記被写体以外の領域とを区別するキーの仮想視点映像を生成し、
    前記第一映像、前記第一映像の視点及び前記仮想的な視点を用いて、背景の仮想視点映像または前記被写体に関連する物の仮想視点映像を生成し、
    前記キーの仮想視点映像に基づいて、前記被写体の仮想視点映像と、前記背景の仮想視点映像または前記被写体に関連する物の仮想視点映像とを合成し、前記第一仮想視点映像を生成し、
    前記第二仮想視点映像生成部は、
    前記第二映像から被写体の領域と当該被写体以外の領域とを区別するキー映像を生成し、前記キー映像及び前記第二映像の視点を用いて、前記キー映像の示す前記被写体の領域に対してビルボードの面を設定し、前記面のパラメータをビルボードパラメータとして設定し、
    前記第二映像の視点、前記仮想的な視点及び前記ビルボードパラメータを用いて、前記第二映像及び前記キー映像の射影変換を行い、前記被写体の仮想視点映像を生成すると共に、前記被写体の領域と前記被写体以外の領域とを区別するキーの仮想視点映像を生成し、
    前記第二映像、前記第二映像の視点及び前記仮想的な視点を用いて、背景の仮想視点映像または前記被写体に関連する物の仮想視点映像を生成し、
    前記キーの仮想視点映像に基づいて、前記被写体の仮想視点映像と、前記背景の仮想視点映像または前記被写体に関連する物の仮想視点映像とを合成し、前記第二仮想視点映像を生成する、ことを特徴とする映像効果装置。
  2. 請求項1に記載の映像効果装置において、
    さらに、前記第一映像が撮影された視点の姿勢及びズーム倍率のうちのいずれか一方または両方に基づいて、前記第一映像を射影変換し、射影変換後の映像から所定領域を切り出すことで、第一切出映像を生成する第一射影変換部と、
    前記第二映像が撮影された視点の姿勢及びズーム倍率のうちのいずれか一方または両方に基づいて、前記第二映像を射影変換し、射影変換後の映像から所定領域を切り出すことで、第二切出映像を生成する第二射影変換部と、を備え、
    前記出力映像処理部は、
    前記第一射影変換部により生成された前記第一切出映像を前記第一対象映像とし、前記第二射影変換部により生成された前記第二切出映像を前記第二対象映像として、前記仮想的な視点に応じて、前記第一対象映像、前記第二対象映像、前記第一仮想視点映像及び前記第二仮想視点映像に基づき、前記出力映像を求める、ことを特徴とする映像効果装置。
  3. 請求項1または2に記載の映像効果装置において、
    前記出力映像処理部は、
    前記制御信号の値が当該制御信号の値域の最小値(または最大値)mである場合、前記第一対象映像を前記出力映像とし、
    前記制御信号の値が前記値域の最大値(または最小値)Mである場合、前記第二対象映像を前記出力映像とし、
    前記制御信号の値が前記最小値mよりも大きくかつ前記最大値Mよりも小さい場合(または前記最小値Mよりも大きくかつ前記最大値mよりも小さい場合)、前記第一仮想視点映像、前記第二仮想視点映像、または、前記第一仮想視点映像及び前記第二仮想視点映像の合成映像を前記出力映像として求める、ことを特徴とする映像効果装置。
  4. 請求項1または2に記載の映像効果装置において、
    実数m,n,N,Mが式:m<n<N<M(またはM<N<n<m)を満たし、前記実数mが前記制御信号の値域の最小値(または最大値)であり、前記実数Mが前記制御信号の値域の最大値(または最小値)であるとして、
    前記出力映像処理部は、
    前記制御信号の値が前記実数mである場合、前記第一対象映像を前記出力映像とし、
    前記制御信号の値が前記実数Mである場合、前記第二対象映像を前記出力映像とし、
    前記制御信号の値が前記実数mよりも大きくかつ前記実数n以下である場合(または前記実数Mよりも大きくかつ前記実数N以下である場合)、前記第一仮想視点映像を前記出力映像とし、
    前記制御信号の値が前記実数nよりも大きくかつ前記実数Nよりも小さい場合(前記実数Nよりも大きくかつ前記実数nよりも小さい場合)、前記第一仮想視点映像及び前記第二仮想視点映像を加重合成することで合成映像を生成し、当該合成映像を前記出力映像とし、
    前記制御信号の値が前記実数N以上でありかつ前記実数Mよりも小さい場合(前記実数n以上でありかつ前記実数mよりも小さい場合)、前記第二仮想視点映像を前記出力映像として求める、ことを特徴とする映像効果装置。
  5. コンピュータを、請求項1から4までのいずれか一項に記載の映像効果装置として機能させるためのプログラム。
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