JP7332178B2 - 遊技機 - Google Patents

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JP7332178B2
JP7332178B2 JP2021054879A JP2021054879A JP7332178B2 JP 7332178 B2 JP7332178 B2 JP 7332178B2 JP 2021054879 A JP2021054879 A JP 2021054879A JP 2021054879 A JP2021054879 A JP 2021054879A JP 7332178 B2 JP7332178 B2 JP 7332178B2
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Description

本発明は、パチンコ遊技機等の遊技機に関する。
従来、パチンコ遊技機では、遊技球が始動口に入球することを条件に、大当たりか否か
を判定する大当たり判定が行われる。大当たり判定が行われると、大当たり判定結果を報
知する特別図柄の変動表示が行われる。特別図柄の変動表示で、大当たり判定の結果が大
当たりであるという結果が導出されると、通常遊技状態よりも遊技者に有利な特定遊技状
態になる。
特開2019-181254号公報
しかしながら、通常遊技状態よりも遊技者に有利な特定遊技状態になることがある遊技
機について、遊技興趣の向上を図るために未だ改善の余地がある。
本発明に係る遊技機は、
識別情報の変動表示で特定結果が導出されることに応じて、遊技者に有利な特定遊技を実行する遊技制御手段を備え、前記遊技制御手段は、通常遊技状態よりも遊技者に有利な有利遊技状態にすることが可能である遊技機であって、
前記遊技制御手段が前記有利遊技状態にするための発生条件が複数種類あり、
前記発生条件には、第1発生条件と第2発生条件とがあり、
前記遊技制御手段は、
前記第1発生条件として前記特定遊技の終了に応じて前記有利遊技状態にするときと、前記第2発生条件として前記通常遊技状態において前記特定遊技が実行されることなく前記識別情報の変動表示が所定回数実行されたことに応じて前記有利遊技状態にするときとがあり、
前記有利遊技状態が終了して前記通常遊技状態になるときに、当該終了する前記有利遊技状態に係る前記発生条件の種類を特定する特定手段と、新たに前記有利遊技状態になること、または新たに前記通常遊技状態になることに応じて、遊技に関する状況に関連付けられた遊技状況区分を設定する遊技状況区分設定手段と、を有し、
前記遊技状況区分に基づいて、前記識別情報の変動表示に係る変動時間を決定し、
前記遊技状況区分設定手段は、前記有利遊技状態が終了して前記通常遊技状態になるときに、前記特定手段によって前記第1発生条件が特定された場合、前記遊技状況区分を当該有利遊技状態が終了することに応じた専用の特別遊技状況区分にし、前記特定手段によって前記第2発生条件が特定された場合、前記遊技状況区分を前記特別遊技状況区分と異なり、前記通常遊技状態に関連付けられた通常の通常遊技状況区分にすることを特徴とする。
本発明によれば、遊技興趣の低下を抑えることが可能である。
本発明の基本的な実施形態に係るパチンコ遊技機の斜視図である。 遊技盤ユニットの正面図である。 (A)は盤可動体の待機状態を説明する正面図、(B)は盤可動体の移動状態を説明する正面図、(C)は盤可動体の回転状態を説明する正面図である。 表示器類の正面図である。 本発明の基本的な実施形態に係るパチンコ遊技機の背面図である。 遊技制御基板側の電気的な構成を示すブロック図である。 演出制御基板側の電気的な構成を示すブロック図である。 (A)は普図関連判定情報を示す表であり、(B)は特図関連判定情報を示す表である。 (A)は当たり判定テーブルの構成例であり、(B)は普図変動パターン判定テーブルの構成例であり、(C)は補助遊技制御テーブルの構成例である。 (A)は大当たり判定テーブルの構成例であり、(B)は大当たり図柄種別判定テーブルの構成例であり、(C)はリーチ判定テーブルの構成例である。 特図1変動パターン判定テーブルの構成例である。 特図2変動パターン判定テーブルの構成例である。 第1先読み判定テーブルの構成例である。 第2先読み判定テーブルの構成例である。 (A)は大当たり遊技制御テーブルの構成例であり、(B)は遊技状態設定テーブルの構成例である。 (A)はデモ動画の一例を示す図であり、(B)は設定画面の一例を示す図である。 (A)は第1通常用背景画像の一例を示す図であり、(B)は第2通常用背景画像の一例を示す図であり、(C)は第3通常用背景画像の一例を示す図であり、(D)は確変用背景画像の一例を示す図であり、(E)は時短用背景画像の一例を示す図である。 (A)は大当たりオープニング演出の一例を示す図であり、(B)はラウンド演出の一例を示す図であり、(C)は大当たりエンディング演出の一例を示す図である。 (A)は演出図柄の一例を示す図であり、(B)は演出図柄表示領域の一例を示す図である。 リーチ無しハズレの特図変動演出の一例を表す図である。 特図変動演出が開始してからリーチになるまでの一例を表す図である。 Nリーチの一例を表す図である。 Lリーチの一例を表す図である。 Lリーチの一例を表す図であり、図23の続きである。 SPリーチの一例を表す図である。 SPリーチの一例を表す図であり、図25の続きである。 SPリーチの一例を表す図であり、図26の続きである。 可動体演出の一例を表す図である。 操作演出の一例を表す図である。 保留演出の一例を表す図である。 保留アイコン変化予告の一例を表す図である。 保留アイコン変化予告の一例を表す図である。 遊技制御メイン処理のフローチャートである。 遊技制御側タイマー割り込み処理のフローチャートである。 センサ検知処理のフローチャートである。 センサ検知処理のフローチャートであり、図35の続きを表す図である。 普通動作処理のフローチャートである。 特別動作処理のフローチャートである。 特別図柄待機処理のフローチャートである。 特図1変動パターン判定処理のフローチャートである。 特別図柄変動処理のフローチャートである。 特別図柄確定処理のフローチャートである。 演出制御メイン処理のフローチャートである。 1msタイマー割り込み処理のフローチャートである。 10msタイマー割り込み処理のフローチャートである。 受信コマンド解析処理のフローチャートである。 受信コマンド解析処理のフローチャートであり、図46の続きを表す図である。 (A)は第1実施形態に係る大当たり図柄種別判定テーブルの構成例、(B)は第1実施形態に係るハズレ図柄種別判定テーブルの構成例である。 (A)は通常特図2変動パターン判定テーブルの構成例、(B)は確変特図2変動パターン判定テーブルの構成例である。 (A)は非特定時短特図2変動パターン判定テーブルの構成例、(B)は特定時短特図2変動パターン判定テーブルの構成例である。 (A)は第1実施形態に係る大当たり遊技状態制御テーブルの構成例、(B)は第1実施形態に係る遊技状態設定テーブルの構成例である。 第1実施形態に係る特図2判定処理のフローチャートである。 第1実施形態に係る特図2変動パターン判定処理のフローチャートである。 第1実施形態に係る特別図柄確定処理のフローチャートである。 第1実施形態に係るパチンコ遊技機の主要な遊技フローを模式的に表した図である。 (A)は第1通常用背景画像の一例を示す図であり、(B)は第2通常用背景画像の一例を示す図であり、(C)は第3通常用背景画像の一例を示す図であり、(D)は確変用背景画像の一例を示す図であり、(E)は時短用背景画像の一例を示す図であり、(F)は特殊用背景画像の一例を示す図、(G)は天井用背景画像の一例を示す図である。 (A)は大当たり図柄A、および大当たり図柄Dに対応付けられたサブ図柄判定テーブルの構成例、(B)は大当たり図柄B、および大当たり図柄Eに対応付けられたサブ図柄判定テーブルの構成例、(C)はリーチハズレ変動のハズレ図柄A、およびハズレ図柄Bに対応付けられたサブ図柄判定テーブルの構成例である。 (A)はリーチハズレ変動以外のハズレ図柄A、およびハズレ図柄Bに対応付けられたサブ図柄判定テーブルの構成例、(B)は短縮ハズレ変動のハズレ図柄Cに対応付けられたサブ図柄判定テーブルの構成例、(C)は短縮ハズレ変動以外のハズレ図柄Cに対応付けられた演出用図柄判定テーブルの構成例である。 大当たり低確率高ベース遊技状態に係る時短演出モード全般で実行される演出の具体例である。 大当たり低確率高ベース遊技状態に係る時短演出モード全般で実行される演出の具体例である。 大当たり低確率高ベース遊技状態に係る時短演出モードの最後の特図変動演出で大当たりになる場合に実行される演出の具体例である。 大当たり低確率高ベース遊技状態に係る時短演出モードの最後の特図変動演出で通常ハズレになる場合に実行される演出の具体例である。 大当たり低確率高ベース遊技状態に係る時短演出モードの最後の特図変動演出で特別ハズレになる場合に実行される演出の具体例である。 特殊演出モードにおける最初の特図変動演出で実行される演出の具体例である。 特殊演出モードにおける最後以外の特図変動演出で通常ハズレになる場合に実行される演出の具体例である。 特殊演出モードにおける最後の特図変動演出で通常ハズレになる場合に実行される演出の具体例である。 特殊演出モードの特図変動演出で特別ハズレになる場合に実行される演出の具体例である。 通常演出モード全般で実行される演出の具体例である。 通常演出モード全般で実行される演出の具体例である。 天井到達して通常遊技状態(通常演出モード)から低確率高ベース遊技状態(天井演出モード)になる場合に実行される演出の具体例である。 天井到達に係る特定回数の特図可変表示がSPハズレ変動の場合に実行される演出の具体例である。 天井到達に係る特定回数の特図可変表示がSP大当たり変動の場合に実行される演出の具体例である。 天井到達低確率高ベース遊技状態において終了条件が成立することによって通常遊技状態になることに応じて天井演出モードから通常演出モードになる場合に実行される演出の具体例である。 天井到達低確率高ベース遊技状態においてハズレ図柄Cの停止表示が行われて、特別ハズレ低確率高ベース遊技状態になることに応じて天井演出モードから時短演出モードになる場合に実行される演出の具体例である。 特別ハズレ低確率高ベース遊技状態の終了条件の成立に係る最後の特図可変表示でハズレ図柄Cが停止表示したが、天井到達することによって、時短演出モードから天井演出モードになる場合に実行される演出の具体例である。 (A)は第2実施形態に係る転落判定テーブルの構成例、(B)は第2実施形態に係る大当たり図柄種別判定テーブルの構成例である。 (A)は第2実施形態に係る大当たり遊技状態制御テーブルの構成例、(B)は第2実施形態に係る遊技状態設定テーブルの構成例である。 第2実施形態に係る特図2判定処理のフローチャートである。 第2実施形態に係る特別図柄確定処理のフローチャートである。 (A)は第2実施形態に係る特図2変動パターン判定テーブルAの構成例、(B)は第2実施形態に係る特図2変動パターン判定テーブルBの構成例、(C)は第2実施形態に係る特図2変動パターン判定テーブルCの構成例である。 (A)は第2実施形態に係る特図2変動パターン判定テーブルDの構成例、(B)は第2実施形態に係る特図2変動パターン判定テーブルEの構成例である。 (A)は特殊ゾーン演出実行判定テーブルの構成例、(B)は延長特殊ゾーン演出実行判定テーブルの構成例、(C)は延長回数判定テーブルの構成例である。 (A)は天井残り回数が30回以上の場合の特殊予告演出実行判定テーブルの構成例、(B)は天井残り回数が30回未満の場合の特殊予告演出実行判定テーブルの構成例である。 特殊ゾーン演出の具体例である。 特殊ゾーン演出の具体例である。 延長特殊ゾーン演出の具体例である。 特殊予告演出の具体例である。 (A)は第3実施形態に係る大当たり判定テーブルの構成例、(B)は第3実施形態に係る大当たり図柄種別判定テーブルの構成例、(C)は第3実施形態に係るハズレ図柄種別判定テーブルの構成例である。 (A)は第3実施形態に係る大当たり遊技状態制御テーブルの構成例、(B)は第3実施形態に係る遊技状態設定テーブルの構成例である。 第3実施形態に係る通常特図2変動パターン判定テーブルの構成例である。 第3実施形態に係る第2先読み判定テーブルの構成例である。 第3実施形態に係る特別図柄確定処理のフローチャートである。 第3実施形態に係るパチンコ遊技機の主要な遊技フローを模式的に表した図である。 第5大当たり遊技の終了に応じて通常遊技状態になる場合に表示部において行われる演出の具体例である。 第5大当たり遊技の終了に応じて通常遊技状態になる場合に表示部において行われる演出の具体例である。 第5大当たり遊技の終了に応じて通常遊技状態になる場合に表示部において行われる演出の具体例である。 天井到達低確率高ベース遊技状態の終了に応じて通常遊技状態になる場合に表示部において行われる演出の具体例である。 天井到達低確率高ベース遊技状態の終了に応じて通常遊技状態になる場合に表示部において行われる演出の具体例である。 天井到達低確率高ベース遊技状態の終了に応じて通常遊技状態になる場合に表示部において行われる演出の具体例である。 天井到達低確率高ベース遊技状態の終了に応じて通常遊技状態になる場合に表示部において行われる演出の具体例である。 第4実施形態に係る遊技盤ユニットの正面図である。 第2大入賞口の内部を模式的に表した説明図である。 (A)は第4実施形態に係る大当たり判定テーブルの構成例であり、(B)は第4実施形態に係る大当たり図柄種別判定テーブルの構成例であり、(C)は第4実施形態に係る小当たり図柄種別判定テーブルの構成例である。 (A)は第4実施形態に係る大当たり遊技制御テーブルの構成例であり、(B)は第4実施形態に係る小当たり遊技制御テーブルの構成例である。 (A)は第1小当たり遊技のタイムチャートであり、(B)は第2小当たり遊技のタイムチャートである。 第4実施形態に係る遊技状態設定テーブルの構成例である。 第4実施形態に係るパチンコ遊技機の主要な遊技フローを模式的に表した図である。 (A)は切替イベントと、切替イベントの発生により切り替えられた後の遊技状況区分との関係を表す表であり、(B)は遊技状況区分の切り替え契機となるイベントと、切り替えられた後の遊技状況区分との関係に基づいて形成される遊技状況区分のシナリオの一例を表す説明図である。 (A)は遊技状況区分「1」の変動パターン判定テーブルの構成例であり、(B)は遊技状況区分「2」の変動パターン判定テーブルの構成例である。 (A)は遊技状況区分「3」の変動パターン判定テーブルの構成例であり、(B)は遊技状況区分「4」の変動パターン判定テーブルの構成例である。 第4実施形態に係る遊技制御基板側の電気的な構成を示すブロック図である。 第4実施形態に係るセンサ検知処理の一部のフローチャートである。 第4実施形態に係る特別動作処理のフローチャートである。 第4実施形態に係る特図1変動パターン判定処理のフローチャートである。 第4実施形態に係る特別図柄確定処理のフローチャートである。 第4実施形態に係る特別図柄確定処理のフローチャートであり、図115の続きを表す図である。
<基本的な実施形態>
最初に、本発明の遊技機の特徴部分の前提となる本発明の基本的な実施形態を、図面を
参照して具体的に説明する。参照される各図において、同一の部分には同一の符号を付し
、同一の部分に関する重複する説明を原則として省略する。なお、以下において、記述の
簡略化上、情報、信号、物理量又は部材等を参照する記号又は符号を記すことによって、
該記号又は符号に対する情報、信号、物理量又は部材等の名称を省略又は略記することが
ある。
1.遊技機の機械的構成
本発明の遊技機の基本的な実施形態であるパチンコ遊技機PYについて説明する。最初
に、パチンコ遊技機PYの機械的構成について図1~図4を用いて説明する。なお、以下
の説明において、パチンコ遊技機PYの各部の左右上下方向は、そのパチンコ遊技機PY
に対面する遊技者にとっての(正面視の)左右上下方向のことである。また、「前方」と
はパチンコ遊技機PYから当該パチンコ遊技機PYに対面する遊技者に近づく方向とし、
「後方」をパチンコ遊技機PYに対面する遊技者から当該パチンコ遊技機PYに近づく方
向として、説明する。
図1に示すように、パチンコ遊技機PYは、遊技盤1を含む遊技盤ユニットYUと、遊
技盤ユニットYUを内部に収納した遊技機枠2とを備えている。遊技機枠2は、遊技店に
固定される枠状の外枠21と、外枠21に取り付けられ、遊技盤ユニットYUが取り付け
られる内枠22と、内枠22に回転自在に支持される前扉23と、を備える。
外枠21、内枠22、および前扉23の正面視外周形状は大体同一である。そして、外
枠21の前面に内枠22が取り付けられている。
前扉23は内枠22に対して開閉が可能である。前扉23は、大体中央に略縦長矩形状
の大きな開口部が形成された枠状の前枠23mと、その開口部に嵌め込まれた透明板23
tと、を備える。前扉23が閉じられているとき、遊技盤ユニットYUに含まれる遊技盤
1と透明板23tとが対面する。透明板23tは、透明な合成樹脂板で略縦長矩形状に成
形されている。よって、パチンコ遊技機PYが遊技店に設置されると、当該パチンコ遊技
機PYの前方にいる遊技者は、透明板23tを通して、遊技盤1の前面に形成された遊技
領域6を視認することができる。なお、透明板23tとして、透明な合成樹脂板の代わり
に透明なガラス板を用いてもよい。パチンコ遊技機PYの前方から透明板23tを通して
遊技領域6を視認可能であればよい。
前枠23mの前面の右下部には、遊技球を発射させるための回転操作が可能なハンドル
72kが設けられている。ハンドル72kが操作された量(回転角度)が、遊技球を発射
させるために遊技球に与えられる力の大きさ(発射強度)に対応付けられている。よって
、遊技球は、ハンドル72kの回転操作に応じた発射強度で発射される。
また、前枠23mの前面の下部には、前方に大きく突出した上皿34と、上皿34の直
下に配された下皿35が設けられている。上皿34の前方側中央には、下方に押下操作可
能な第1演出ボタン40kが設けられている。第1演出ボタン40kの上皿34の上面か
ら視認可能に突出している操作部分は半球形に成形されている。さらに、上皿34の上面
の後方側には、ハンドル72kに供給される遊技球を貯留するための供給球貯留穴34A
が形成されている。また、下皿35の上面には、供給球貯留穴34Aに収容しきれない余
剰の遊技球を貯留するための余剰球貯留穴35Aが設けられている。
さらに、前枠23mの前面の透明板23tの上側、右側、および左側には、前方に突出
した上側装飾体31、右側装飾体32、および左側装飾体33が設けられている。上側装
飾体31の底面には、音を出力可能な一対の2つのスピーカー52、具体的には左側に配
されたスピーカー52Lと右側に配されたスピーカー52R、が下方を向いて左右方向に
所定距離をおいて並設されている。また、右側装飾体32の下部には、下方に押下操作可
能な第2演出ボタン41kが設けられている。第2演出ボタン41kの操作部分は棒状に
成形されている。さらに、右側装飾体32から上皿34の正面右部分にかけて、および左
側装飾体33から上皿34の正面左部分にかけて、発光可能な枠ランプ53が設けられて
いる。
なお、遊技機枠2に設けられる部材や装置の位置や数は、遊技に支障をきたさない範囲
で適宜に変更可能である。
次に、遊技盤ユニットYUについて、図1に加えて図2を用いて説明する。遊技盤ユニ
ットYUは、遊技盤1と、遊技盤1の背面に取り付けられた盤用演出ユニットEUと、を
有する。最初に、遊技盤1について説明する。遊技盤1は、透明な合成樹脂板で構成され
ている。遊技盤1の略中央には正面視略円形の開口部1Aが形成されている。
遊技盤1の前面には、開口部1Aに沿って、略リング状のセンター装飾体61が前方に
突出して形成されている。また、センター装飾体61の外側には、センター装飾体61を
大きく取り囲むように略リング状に形成された外レール62と、外レール62の左側部分
とセンター装飾体61との間で、外レール62およびセンター装飾体61に略平行な湾曲
状の内レール63と、が形成されている。
そして、遊技盤1の前面において、センター装飾体61、外レール62および内レール
63などで囲まれた領域が遊技領域6を形成している。すなわち、遊技盤1の前面が、セ
ンター装飾体61、外レール62および内レール63によって、遊技領域6とそれ以外の
領域とに区切られている。また、外レール62と内レール63とで囲まれた領域は、発射
された遊技球が遊技領域6へ向かうために通過可能な発射領域7を形成している。
遊技領域6は、ハンドル72kの操作によって発射された遊技球が流下可能な領域であ
り、パチンコ遊技機PYで遊技を行うために設けられている。なお、遊技領域6には、多
数の遊技用くぎ(図示なし)が突設されている。遊技用くぎは、遊技領域6に進入して遊
技領域6を流下する遊技球を、一般入賞口10、第1始動口11、第2始動口12、ゲー
ト13、および大入賞口14などに適度に誘導する経路を構成している。
遊技領域6の所定位置に一般入賞装置10Dが設けられている。一般入賞装置10Dに
は、一般入賞口10が遊技球の入球が可能に形成されている。遊技球が一般入賞口10へ
入球すると、所定個数(例えば、3個)の遊技球が賞球として払い出される。なお、一般
入賞口10に入球した遊技球はそのまま遊技領域6の外部へ排出される。
また、遊技領域6におけるセンター装飾体61の中央直下には第1始動入賞装置11D
が設けられている。第1始動入賞装置11Dには、第1始動口11が遊技球の入球が可能
に形成されている。第1始動入賞装置11Dは作動しない非作動構造からなる。そのため
、第1始動口11は、遊技球の入球のし易さが変化せずに一定(不変)である。遊技球が
第1始動口11へ入球すると、所定個数(例えば、4個)の遊技球が賞球として払い出さ
れる。なお、第1始動口11に入球した遊技球はそのまま遊技領域6の外部へ排出される
なお、センター装飾体61の左側部から下端部にかけて、遊技球を内部に通すワープ部
61wが形成されている。ワープ部61wへの入口はセンター装飾体61の左側部に形成
されている。ワープ部61wに入った遊技球はワープ部61wの内部を通って出口から出
る。ワープ部61wの出口付近であってセンター装飾体61の下端部上面には、遊技球が
転動可能なステージ61sが設けられている。ステージ61sの先端には、遊技球を下方
に導く下方誘導部61yが設けられている。この下方誘導部61yの直下には第1始動口
11が設けられている。
遊技領域6における第1始動口11の直下には、第2始動入賞装置(所謂「電チュー」
)12Dが設けられている。電チュー12Dには、遊技球が入球不可能な閉態様と入球可
能な開態様とに変化可能な第2始動口12が形成されている。第2始動口12は、電チュ
ー12Dが具備する電チュー開閉部材12kによって閉態様と開態様とをとる。すなわち
、電チュー開閉部材12kの作動によって第2始動口12が開閉する。
電チュー開閉部材12kは正面視略L字状部材からなり、通常は第2始動口12を閉鎖
している。電チュー開閉部材12kは、前方側先端面が遊技領域6と面一状態になる退避
状態から前方に突出することができる。電チュー開閉部材12kが前方に突出すると、電
チュー開閉部材12kが遊技領域6に垂直に突出した状態になり、第2始動口12が入球
可能に開放する。具体的には、電チュー開閉部材12kの水平部の左端に立設された垂直
部分が遊技球を受けとめられ、水平部から第2始動口12へと導かれる。
このように、電チュー開閉部材12kが開状態であるときだけ遊技球の第2始動口12
への入球が可能となる。遊技球が第2始動口12へ入球すると、所定個数(例えば、2個
)の遊技球が賞球として払い出される。なお、第2始動口12に入球した遊技球はそのま
ま遊技領域6の外部へ排出される。
また、センター装飾体61の右側にゲート13が設けられている。ゲート13は、遊技
球が通過可能に構成されている。遊技球がゲート13を通過しても賞球が払い出されない
。なお、ゲート13を通過した遊技球はそのまま遊技領域6を流下する。
遊技領域6における第1始動入賞装置11Dの右側でゲート13の下流側には、大入賞
装置14Dが設けられている。大入賞装置14Dには、遊技球が入球不可能な閉態様と入
球可能な開態様とに変化可能な大入賞口14が形成されている。大入賞口14は、大入賞
装置14Dが具備するAT開閉部材14kによって閉態様と開態様とをとる。すなわち、
AT開閉部材14kの作動によって大入賞口14が開閉する。
AT開閉部材14kは正面視略横長矩形状の平板からなる可動部材であり、通常は大入
賞口14を閉鎖している。AT開閉部材14kの下端部には、水平な回転軸が設けられて
いる。AT開閉部材14kはその回転軸を中心に、上端が前方へ倒れるように略90度回
転することができる。AT開閉部材14kが回転すると、AT開閉部材14kが遊技領域
6に垂直に突出した状態になり、大入賞口14が入球可能に開放する。
このように、AT開閉部材14kが開状態であるときだけ遊技球の大入賞口14への入
球が可能となる。遊技球が大入賞口14へ入球すると、所定個数(第1実施形態では、1
個)の遊技球が賞球として払い出される。なお、大入賞口14に入球した遊技球はそのま
ま遊技領域6の外部へ排出される。
また、遊技領域6における大入賞装置14Dの下方には、その上面が左斜め下方に形成
され、遊技球を第2始動口12へ誘導する誘導経路64が遊技領域6(遊技盤1の前面)
から前方に突出して設けられている。なお、誘導経路64の上面を転動する遊技球は、第
2始動口12の方へ向かって流下可能であるが、基本的には第1始動口11へ入球するこ
とはできない。
なお、第1始動口11、第2始動口12、大入賞口14、および一般入賞口10への遊
技球の入球や、遊技球のゲート13の通過をまとめて、第1始動口11、第2始動口12
、大入賞口14、一般入賞口10、およびゲート13への「入賞」と総称する。
ところで、遊技球が流下可能な遊技領域6は、左右方向の中央より左側の左遊技領域6
Aと、右側の右遊技領域6Bと、に分けることができる。遊技球が左遊技領域6Aを流下
するように遊技球を発射させるハンドル72kの操作態様を「左打ち」という。一方、遊
技球が右遊技領域6Bを流下するように遊技球を発射させるハンドル72kの操作態様を
「右打ち」という。
遊技領域6において、左打ちにて遊技球を発射したときに遊技球が流下可能な流路を、
第1流路R1といい、右打ちにて遊技球を発射したときに遊技球が流下可能な流路を、第
2流路R2という。第1流路R1および第2流路R2には、不図示の多数の遊技用くぎに
よっても構成されている。
第1流路R1上には、第1始動口11と、2つの一般入賞口10と、が設けられている
。よって、遊技者は、左打ちにより第1流路R1を流下するように遊技球を発射させるこ
とで、第1始動口11、または、一般入賞口10への入賞を狙うことができる。一方、第
2流路R2上には、第2始動口12と、ゲート13と、大入賞口14と、が設けられてい
る。よって、遊技者は、右打ちにより第2流路R2を流下するように遊技球を発射させる
ことで、ゲート13、第2始動口12、または大入賞口14への入賞を狙うことができる
なお、遊技領域6の略最下部には、遊技領域6へ打ち込まれたもののいずれの入賞口に
も入賞しなかった遊技球を遊技領域6の外部へ排出する2つのアウト口19が設けられて
いる。また、各入賞口への入賞による賞球数は、適宜に設定することが可能である。
次に、遊技盤1の背面に取り付けられた盤用演出ユニットEUについて説明する。盤用
演出ユニットEUは、主に演出を行う複数の装置をユニット化したものである。盤用演出
ユニットEUには、画像表示装置50、および盤可動装置55が取り付けられている。
画像表示装置50は、20インチの3D液晶ディスプレイで構成されており、3D画像
を表示可能な表示部50aを具備する。画像表示装置50は、遊技盤1の数センチ後方に
配置されている。
盤可動装置55は、動作可能な盤可動体55kを備える。盤可動体55kは、水平状態
を保持された横長で板状の昇降部材55k2と、昇降部材55k2の左右方向中央に設け
られた略楕円形状の回転部材55k1と、を有する。盤可動体55kは、遊技盤1と画像
表示装置50との間に配されている。盤可動体55kは、初期位置に配されている待機状
態において、盤可動体55kの下端部分、具体的に回転部材55k1の下端部分が、遊技
盤1の開口部1Aの上端から少しだけ下方に位置している。すなわち、盤可動体55kは
、待機状態において、回転部材55k1の下端部の一部のみが遊技者から視認でき、大部
分が視認できないよう配されている(図3(A)参照)。
そして、盤可動体55kは、全体的に初期位置から所定の作動位置まで下降し、その作
動位置から上昇して初期位置に戻ることができる(図3(B)参照)。所定の作動位置と
しては、正面視で盤可動体55kが開口部1Aの略中央につく位置である。ここで、所定
の作業位置は適宜に設定可能であり、正面視で盤可動体55kが開口部1Aの略中央より
上方側におかれる位置であっても下方側におかれる位置であってもよい。
また、回転部材55k1は、その中心において前後方向に形成された回転軸を中心に正
面視右回りおよび左回りに回転運動することが可能である(図3(C)参照)。なお、回
転部材55k1の回転運動は、盤可動体55kが待機位置から作動位置に移動するとき、
作動位置に保持されているとき、および作動位置から待機位置に移動するときに実行可能
である。
なお、遊技盤ユニットYUに設けられる部材や装置の位置や数は、遊技に支障をきたさ
ない範囲で適宜に変更可能である。
次に、遊技盤1の前面に形成された遊技領域6の上下方向略中央の右隣(遊技領域6以
外の部分)に配置されている表示器類8について説明する。図4に示すように、表示器類
8には、第1特別図柄(以下、「特図1」という)を可変表示する特図1表示器81a、
第2特別図柄(以下、「特図2」という)を可変表示する特図2表示器81b、及び、普
通図柄(以下、「普図」という)を可変表示する普図表示器82が含まれている。また、
表示器類8には、後述する特図1保留数を表示する特図1保留表示器83a、および後述
する特図2保留数を表示する特図2保留表示器83bが含まれている。
特図1の可変表示は、遊技球の第1始動口11への入賞を契機とした特図1抽選が行わ
れると実行される。また、特図2の可変表示は、遊技球の第2始動口12への入賞を契機
とした特図2抽選が行われると実行される。特図1抽選、および特図2抽選については後
述する。なお、以下の説明では、特図1、および特図2を総称して「特図」といい、特図
1抽選、および特図2抽選を総称して「特図抽選」という。また、特図1表示器81a、
および特図2表示器81bを総称して「特図表示器81」という。さらに、特図1保留表
示器83a、および特図2保留表示器83bを総称して「特図保留表示器83」という。
特図の可変表示は、特図抽選の結果を報知する。特図の可変表示では、特図が変動表示
した後に停止表示する。停止表示された特図(停止特図)は、可変表示の表示結果として
導出された特図抽選の結果を表す識別情報である。停止表示された特図が予め定めた特定
の特図である場合には、大入賞口14の開放を伴う大当たり遊技が行われる。
特図1表示器81a、および特図2表示器81bはそれぞれ、横並びに配された8個の
LEDから構成されている。特図1表示器81a、および特図2表示器81bの点灯態様
は、特図抽選の結果に応じた特図、すなわち特図抽選の結果を表す。例えば特図抽選の結
果が大当たりである場合には、最終的に「□□■■□□■■」(□:点灯、■:消灯)と
いうように左から1,2,5,6番目にあるLEDが点灯する。この点灯態様が大当たり
図柄であり、大当たりを表す。また、特図抽選の結果がハズレである場合には、最終的に
「■■■■■■■□」というように一番右にあるLEDのみが点灯する。この点灯態様が
ハズレ図柄であり、ハズレを表す。なお、特図抽選の結果に対応するLEDの点灯態様は
限定されず、適宜に設定することができる。よって、例えば、ハズレ図柄として全てのL
EDを消灯させてもよい。
また、特図の可変表示において、特図が停止表示される前には所定の変動時間にわたっ
て特図の変動表示がなされる。特図の変動表示の態様は、例えば左から右へ光が繰り返し
流れるように各LEDが点灯する態様である。なお、変動表示の態様は、特に限定されず
、各LEDが停止表示(特定の態様での点灯表示)されていなければ、全LEDが一斉に
点滅するなど適宜に設定してよい。
ところで、パチンコ遊技機PYでは、遊技球が第1始動口11または第2始動口12へ
入賞してもすぐに特図抽選および特図の可変表示が行われない場合がある。具体的には、
特図の可変表示の実行中や大当たり遊技の実行中に遊技球の第1始動口11または第2始
動口12への入賞があった場合である。この場合、その入賞に基づいて特図抽選および特
図の可変表示が保留される。この保留された特図抽選および特図の可変表示のことを「特
図保留」という。
特図保留には、第1始動口11への入賞に基づいて保留された特図1抽選、および特図
1の可変表示を表す「特図1保留」と、第2始動口12への入賞に基づいて保留された特
図2抽選、および特図2の可変表示を表す「特図2保留」と、がある。そして、特図1保
留の数、すなわち保留されている特図1抽選および特図1の可変表示の数を特図1保留表
示器83aが表示する。一方、特図2保留の数、すなわち保留されている特図2抽選、お
よび特図2の可変表示の数を特図2保留表示器83bが表示する。
特図1保留の数、および特図2保留の数に上限値に設けることも設けないことも可能で
ある。また、特図1保留の数、および特図2保留の数に上限値を設ける場合、特図1保留
の数と特図2保留の数を同一にしても良いし、異ならせても良い。なお、基本的な実施形
態では、特図1保留の数、および特図2保留の数の上限値が「4」に設定されているとす
る。
特図1保留表示器83aおよび特図2保留表示器83bのそれぞれは、4個のLEDで
構成されており、特図1保留および特図2保留の数の分だけLEDを点灯させることによ
り特図1保留および特図2保留の数を表示する。なお、以下において、特図1保留の数を
「特図1保留数(U1)」といい、特図2保留数の数を「特図2保留数(U2)」という
。また、「特図1保留数」と「特図2保留数」を総称して「特図保留数」という。さらに
、「特図1保留表示器83a」と「特図2保留表示器83b」とを総称して「特図保留表
示器83」という。
また、普図の可変表示は、遊技球のゲート13への入賞を契機とした普図抽選が行われ
ると実行される。そして、普図の可変表示は、普図抽選の結果を報知する。普図の可変表
示では、普図が変動表示した後に停止表示する。停止表示された普図(停止普図)は、可
変表示の表示結果として導出された普図抽選の結果を表す識別情報である。停止表示され
た普図が予め定めた特定の普図である場合には、第2始動口12の開放を伴う補助遊技が
行われる。
普図表示器82は、例えば2個のLEDから構成されている。普図表示器82の点灯態
様は、普図抽選の結果に応じた普図、すなわち普図抽選の結果を表す。普図抽選の結果が
当たりである場合には、最終的には、「□□」(□:点灯、■:消灯)というように両L
EDが点灯する。この点灯態様が当たり図柄であり、当たりを表す。また普図抽選の結果
がハズレである場合には、最終的には、「■□」というように右のLEDのみが点灯する
。この点灯態様がハズレ図柄であり、ハズレを表す。なお、普図抽選の結果に対応するL
EDの点灯態様は限定されず、適宜に設定することができる。例えば、ハズレ図柄として
全てのLEDを消灯させる態様を採用してもよい。
また、普図が停止表示される前には所定の変動時間にわたって普図の変動表示が行われ
る。普図の変動表示の態様は、基本的な実施形態では、両LEDが交互に点灯するという
態様である。なお、普図の変動表示の態様は、特に限定されず、各LEDが停止表示(特
定の態様での点灯表示)されていなければ、全LEDが一斉に点滅するなど適宜に設定し
てもよい。
2.遊技機の電気的構成
次に、図6~図7に基づいて、パチンコ遊技機PYの電気的な構成を説明する。図6に
示すように、パチンコ遊技機PYの背面側には、遊技利益を得ることが可能な遊技に関す
る制御(遊技の進行)を行う遊技制御基板100、遊技制御基板100による遊技の制御
に応じた演出に関する制御を行う演出制御基板120、画像の制御を行う画像制御基板1
40、遊技球の払い出しに関する制御などを行う払出制御基板170、および各基板10
0、120、140、170に電力を供給する電源基板190が取り付けられている。
電源基板190には、電源スイッチ191が接続されている。電源スイッチ191のO
N/OFF操作により、電源の投入/遮断が切り換えられる。
図6に示すように、遊技制御基板100には、プログラムに従ってパチンコ遊技機PY
の遊技の進行を制御する遊技制御用ワンチップマイコン(以下「遊技制御用マイコン」)
101が実装されている。よって、遊技制御基板100は、遊技の制御を行う遊技制御部
と位置づけることができる。なお、遊技制御基板100の制御対象となる遊技利益を獲得
可能な遊技には、特図抽選、特図の可変表示、大当たり遊技、後述する遊技状態の設定、
普図抽選、普図の可変表示、補助遊技などが含まれる。
遊技制御用マイコン101には、遊技の進行を制御するためのプログラムやテーブル等
を記憶した遊技用ROM(Read Only Memory)103、ワークメモリと
して使用される遊技用RAM(Random Access Memory)104、遊
技用ROM103に記憶されたプログラムを実行する遊技用CPU(Central P
rocessing Unit)102が含まれている。
遊技用ROM103には、後述する遊技制御メイン処理や遊技制御側タイマー割り込み
処理などを行うためのプログラムが格納されている。また、遊技用ROM103には、後
述する大当たり判定テーブル、大当たり図柄種別判定テーブル、リーチ判定テーブル、特
図変動パターン判定テーブル、先読み判定テーブル、大当たり遊技制御テーブル、遊技状
態設定テーブル、当たり判定テーブル、補助遊技制御テーブルなどが格納されている。な
お、遊技用ROM103は外付けであってもよい。
また、遊技用RAM104には、特図保留記憶部105が設けられている。ここで、特
図保留記憶部105について説明する。前述の通り、遊技球の第1始動口11または第2
始動口12への入賞があると、特図保留が発生可能であるが、特図保留が可能な場合、す
なわち、特図保留数が上限値に達していないときには、この入賞に基づいて、特図抽選な
どを行うための各種乱数からなる判定情報が取得される。そして、この判定情報は、特図
保留として特図保留記憶部105に一旦記憶される。なお、以下において、遊技球の第1
始動口11への入賞により取得される判定情報のことを「特図1関連判定情報」といい、
遊技球の第2始動口12への入賞により取得される判定情報のことを「特図2関連判定情
報」という。また、特図1関連判定情報と特図2関連判定情報とを総称して「特図関連判
定情報」という。
そして、特図1関連判定情報は、特図1保留として、特図保留記憶部105の中の特図
1保留記憶部105aに記憶される。一方、特図2関連判定情報は、特図2保留として、
特図保留記憶部105の中の特図2保留記憶部105bに記憶される。特図1保留記憶部
105aに記憶可能な特図1関連判定情報の数、すなわち、特図1保留数の上限値は「4
」に設定されている。また、特図2保留記憶部105bに記憶可能な特図2関連判定情報
の数、すなわち、特図2保留数の上限値は「4」に設定されている。
また、遊技制御基板100には、所定の中継基板(図示なし)を介して各種センサ類や
ソレノイド類が接続されている。そのため、遊技制御基板100には、各種センサ類が出
力した信号が入力する。また、遊技制御基板100は、各種アクチュエータ類に信号を出
力する。
遊技制御基板100に接続されている各種センサ類には、一般入賞口センサ10a、第
1始動口センサ11a、第2始動口センサ12a、ゲートセンサ13a、および大入賞口
センサ14aが含まれている。
一般入賞口センサ10aは、一般入賞口10に入賞した遊技球を検知する。第1始動口
センサ11aは、第1始動口11に入賞した遊技球を検知する。第2始動口センサ12a
は、第2始動口12に入賞した遊技球を検知する。ゲートセンサ13aは、ゲート13を
通過した遊技球を検知する。大入賞口センサ14aは、大入賞口14に入賞した遊技球を
検知する。
また、遊技制御基板100に接続されている各種アクチュエータ類には、電チューソレ
ノイド12s、およびATソレノイド14sが含まれている。電チューソレノイド12s
は、電チュー12Dの電チュー開閉部材12kを駆動する。ATソレノイド14sは、大
入賞装置14DのAT開閉部材14kを駆動する。
なお、遊技制御基板100に接続されるセンサの種類や数は、遊技に支障をきたさない
範囲で適宜に変更可能である。また、遊技制御基板100に接続されるアクチュエータの
種類や数は、遊技に支障をきたさない範囲で適宜に変更可能である。
さらに遊技制御基板100には、表示器類8(特図表示器81、普図表示器82、およ
び、特図保留表示器83)が接続されている。これらの表示器類8の表示制御は、遊技制
御用マイコン101によりなされる。
また遊技制御基板100は、払出制御基板170に各種コマンドを送信するとともに、
払い出し監視のために払出制御基板170から信号を受信する。払出制御基板170には
、カードユニットCU、および払出装置73が接続されているとともに、発射装置72が
接続されている。また、カードユニットCUは、パチンコ遊技機PYに隣接して設置され
、挿入されているプリペイドカード等の情報に基づいて球貸しを可能にする装置である。
払出制御基板170は、遊技制御用マイコン101からの信号や、接続されたカードユ
ニットCUからの信号に基づいて、払出装置73の払出モーター73mを駆動して賞球や
貸球の払い出しを行う。払い出される賞球や貸球は、その計数のための払出センサ73a
により検知される。
また、発射装置72は遊技球を発射する装置である。ハンドル72kが、発射装置72
に遊技球を発射させるための操作を受け付ける操作部または入力部を構成しており、発射
装置72に含まれる。ハンドル72kには、遊技者などの人のハンドル72kへの接触を
検知可能なタッチスイッチ72aが設けられている。遊技者によるハンドル72kの操作
があった場合には、タッチスイッチ72aが遊技者のハンドル72kへの接触を検知し、
発射制御回路175を介して検知信号を払出制御基板170に出力する。
さらに、ハンドル72kには、ハンドル72kの回転角度(操作量)を検知可能な発射
ボリュームのつまみ72bが接続されている。発射装置72は、発射ボリュームのつまみ
72bが検知したハンドル72kの回転角度に応じた強さで遊技球が発射されるよう発射
モーター72mを駆動させる。なお、パチンコ遊技機PYにおいては、ハンドル72kへ
の回転操作が維持されている状態では、約0.6秒毎に1球の遊技球が発射されるように
なっている。
また遊技制御基板100は、遊技の進行に応じて、演出制御基板120に対し、遊技に
関する情報を含んだ各種コマンドを送信する。演出制御基板120は、遊技制御基板10
0から送られてきた各種コマンドに基づいて、遊技制御基板100による遊技の進行状況
(遊技の制御内容)を把握することができる。
なお、遊技制御基板100と演出制御基板120との接続は、遊技制御基板100から
演出制御基板120への信号の送信のみが可能な単方向通信接続となっている。すなわち
、遊技制御基板100と演出制御基板120との間には、通信方向規制手段としての図示
しない単方向性回路(例えばダイオードを用いた回路)が介在している。
図7に示すように、演出制御基板120には、プログラムに従ってパチンコ遊技機PY
の演出を制御する演出制御用ワンチップマイコン(以下「演出制御用マイコン」)121
が実装されている。そして、演出制御基板120は、後述する画像制御基板140、音声
制御回路161、およびサブドライブ基板162と共に、演出の制御を行う演出制御部と
位置づけることができる。ただし、演出制御部は、少なくとも演出制御基板120を備え
、演出装置(画像表示装置50、スピーカー52、枠ランプ53、および盤可動体55k
等)を用いた遊技演出、客待ち演出、および操作促進演出などを制御可能であればよい。
なお、演出制御基板120の制御対象となる演出には、遊技演出(特図変動演出、保留
演出、大当たり遊技演出など)、客待ち演出、第1演出ボタン40kや第2演出ボタン4
1kの操作が有効な期間(操作有効期間)において操作を促す操作促進演出などが含まれ
ている。
演出制御用マイコン121には、遊技制御基板100による遊技の進行に伴って演出を
制御するためのプログラム等を記憶した演出用ROM123、ワークメモリとして使用さ
れる演出用RAM124、演出用ROM123に記憶されたプログラムを実行する演出用
CPU122が含まれている。
演出用ROM123には、後述する演出制御メイン処理、受信割り込み処理、1msタ
イマー割り込み処理、および10msタイマー割り込み処理などを行うためのプログラム
が格納されている。なお、演出用ROM123は外付けであってもよい。
演出用RAM124には、後述する始動入賞コマンドを記憶する始動入賞コマンド保留
記憶部125、後述する図柄指定コマンドを記憶する図柄指定コマンド記憶部126、お
よび後述する特図変動開始コマンドを記憶する特図変動開始コマンド記憶部127が設け
られている。
また、演出制御基板120には、画像制御基板140が接続されている。演出制御基板
120の演出制御用マイコン121は、遊技制御基板100から受信したコマンドに基づ
いて、すなわち、遊技制御基板100による遊技の進行に応じて、画像制御基板140に
画像表示装置50の表示制御を行わせる。なお、演出制御基板120と画像制御基板14
0との接続は、演出制御基板120から画像制御基板140への信号の送信と、画像制御
基板140から演出制御基板120への信号の送信の双方が可能な双方向通信接続となっ
ている。
画像制御基板140は、画像制御のためのプログラム等を記憶した画像用ROM142
、ワークメモリとして使用される画像用RAM143、及び、画像用ROM142に記憶
されたプログラムを実行する画像用CPU141を備えている。また、画像制御基板14
0は、画像表示装置50に表示される画像のデータを記憶したCGROM(Charac
ter Generator Read Only Memory)145、CGROM
145に記憶されている画像データの展開等に使用されるVRAM(Video Ran
dom Access Memory)146、及び、VDP(Video Displ
ay Processor)144を備えている。これらの電子部品の全部又は一部がワ
ンチップで構成されていてもよい。
CGROM145には、例えば、画像表示装置50に表示される画像を表示するための
画像データ(静止画データや動画データ、具体的にはキャラクターー、アイテム、図柄、
図形、文字、数字および記号等(演出図柄を含む)や背景画像等の画像データ)が格納さ
れている。
VDP144は、演出制御用マイコン121からの指令に基づき画像用CPU141に
よって作成されるディスプレイリストに従って、CGROM145から画像データを読み
出してVRAM146内の展開領域に展開する。そして、展開した画像データを適宜合成
してVRAM146内のフレームバッファに画像を描画する。そしてフレームバッファに
描画した画像をRGB信号として画像表示装置50に出力する。これにより、種々の演出
画像が表示部50aに表示される。
なお、ディスプレイリストは、フレーム単位で描画の実行を指示するためのコマンド群
で構成されている。ディスプレイリストには、描画する画像の種類、画像を描画する位置
、表示の優先順位、表示倍率、画像の透過率等の種々のパラメータの情報が含まれている
また、演出制御用マイコン121は、遊技制御基板100から受信したコマンドに基づ
いて、すなわち、遊技制御基板100による遊技の進行に応じて、音声制御回路161を
介してスピーカー52から音声、楽曲、および効果音等を出力する。
スピーカー52から出力する音声等の音声データは、演出制御基板120の演出用RO
M123に格納されている。なお、音声制御回路161を、基板で構成させてCPUを実
装してもよい。この場合、そのCPUに音声制御を実行させてもよい。さらにこの場合、
基板にROMを実装し、そのROMに音声データを格納してもよい。また、スピーカー5
2を画像制御基板140に接続し、画像制御基板140の画像用CPU141に音声制御
を実行させてもよい。さらにこの場合、画像制御基板140の画像用ROM142に音声
データを格納してもよい。
また、演出制御基板120には、所定の中継基板(図示なし)を介して、入力部となる
各種センサ類や駆動源となる各種アクチュエータ類が接続されている。演出制御基板12
0には、各種センサ類が出力した信号が入力する。また、演出制御基板120は、各種ア
クチュエータ類に信号を出力する。
演出制御基板120に接続されている各種スイッチ類には、第1演出ボタンセンサ40
a、および第2演出ボタンセンサ41aが含まれている。第1演出ボタンセンサ40aは
、第1演出ボタン40kが押下操作されたことを検出する。第2演出ボタンセンサ41a
は、第2演出ボタン41kが押下操作されたことを検出する。第1演出ボタンセンサ40
a、および第2演出ボタンセンサ41aは、それぞれが操作されたことを検知すると、そ
の検知内容に応じた信号を演出制御基板120に出力する。
なお、演出制御基板120に接続されるスイッチの種類や数は、遊技に支障をきたさな
い範囲で適宜に変更可能である。また、演出制御基板120に接続されるアクチュエータ
の種類や数は、遊技に支障をきたさない範囲で適宜に変更可能である。
演出制御基板120に接続された各種アクチュエータ類には、盤可動体回転用モーター
55m1、および盤可動体昇降用モーター55m2が含まれている。盤可動体回転用モー
ター55m1は、回転部材55k1を駆動して、回転部材55k1を回転させることが可
能である。盤可動体昇降用モーター55m2は、昇降部材55k2を上昇または下降させ
ることが可能である。詳細には、演出制御用マイコン121は、回転部材55k1や昇降
部材55k2の動作態様を決める動作パターンデータを作成し、サブドライブ基板162
を介して、回転部材55k1や昇降部材55k2の動作を制御する。
なお、以下において、「回転部材55k1や昇降部材55k2」の動作を「盤可動体5
5kの動作」と総称することもある。また、回転部材55k1を回転させることや昇降部
材55k2を下降または上昇させることについて「盤可動体55kを回転させる、または
下降もしくは上昇させる」ともいう。
また、演出制御用マイコン121は、遊技制御基板100から受信したコマンドなどに
基づいて、サブドライブ基板162を介して枠ランプ53などの点灯制御を行う。詳細に
は演出制御用マイコン121は、枠ランプ53の発光態様を決める発光パターンデータ(
点灯/消灯や発光色等を決めるデータ、ランプデータともいう)を作成し、発光パターン
データに従って枠ランプ53の発光を制御する。なお、発光パターンデータの作成には演
出制御基板120の演出用ROM123に格納されているデータを用いる。
なお、サブドライブ基板162を基板で構成させてCPUを実装してもよい。この場合
、そのCPUに、枠ランプ53等の点灯制御、および、盤可動体55kの動作制御を実行
させてもよい。さらにこの場合、基板にROMを実装して、そのROMに発光パターンや
動作パターンに関するデータを格納してもよい。
3.遊技機による主な遊技
次に、パチンコ遊技機PYにより行われる主な遊技について、図8~図15を用いて説
明する。
3-1.普図に関わる遊技
最初に、普図に関わる遊技について説明する。パチンコ遊技機PYは、発射された遊技
球がゲート13を通過すると、普図抽選を実行することができる。普図抽選を行うと、普
図表示器82において、普図の可変表示(変動表示を行った後に停止表示)を行う。ここ
で、停止表示される普図には、当たり図柄とハズレ図柄とがある。なお、普図のハズレ図
柄については、後述する特図のハズレ図柄と区別をするために「ハズレ普図」ともいう。
当たり図柄が停止表示されると補助遊技が実行されて、当該ゲート13の通過に係る遊
技が終了する。一方、ハズレ普図が停止表示されると、補助遊技は行われず、当該ゲート
13の通過に係る遊技が終了する。また、以下において、普図の可変表示または補助遊技
が行われていないときに遊技球がゲート13を通過することを「普図変動始動条件の成立
」という。
パチンコ遊技機PYは、普図変動始動条件が成立し、普図関連判定情報を取得して普図
抽選を行うことに基づいて、普図の可変表示、および補助遊技といった一連の遊技を行う
ことができる。取得する普図関連判定情報には、図8(A)に示すように、普通図柄乱数
がある。普通図柄乱数は当たり判定を行うための乱数(判定情報)である。各乱数には、
適宜に範囲が設けられている。
3-1-1.当たり判定
当たり判定は、例えば図9(A)に示すような当たり判定テーブルを用いて、当たりか
否か(補助遊技を実行するか否か)を決定するための判定である。当たり判定テーブルは
、後述する遊技状態に関連付けることが可能である。遊技状態に関連付けられる場合、当
たり判定テーブルには、非時短状態で用いる当たり判定テーブル(非時短用当たり判定テ
ーブル)と、時短状態で用いる当たり判定テーブル(時短用当たり判定テーブル)と、が
ある。
各当たり判定テーブルでは、当たり判定の結果である当たりとハズレに、普通図柄乱数
の判定値(普通図柄乱数判定値)が適宜に振り分けられている。よって、パチンコ遊技機
PYは、取得した普通図柄乱数を当たり判定テーブルに照合して、当たりかハズレかの当
たり判定を行う。当たり判定の結果が当たりであると、普図の可変表示で当たり図柄が停
止表示される。一方、当たり判定の結果がハズレであると、普図の可変表示でハズレ普図
が停止表示される。なお、当たりの当選確率については、適宜に変更することが可能であ
る。
3-1-2.普図変動パターン判定・普図可変表示
普図変動パターン判定は、例えば図9(B)に示すような普図変動パターン判定テーブ
ルを用いて、普図変動パターンを決定するための判定である。普図変動パターンとは、普
図変動時間などの普図の可変表示に関する所定事項に関する識別情報である。
普図変動パターン判定テーブルは、遊技状態(非時短状態/時短状態)に関連付けるこ
とが可能である。遊技状態(非時短状態/時短状態)に関連付けられる場合、普図変動パ
ターン判定テーブルには、非時短状態のときに用いられる普図変動パターン判定テーブル
(非時短普図変動パターン判定テーブル)と時短状態のときに用いられる普図変動パター
ン判定テーブル(時短普図変動パターン判定テーブル)とがある。
各普図変動パターン判定テーブルには、普図変動パターン判定の結果である普図変動パ
ターンが、停止される普図毎に1つ格納されている。すなわち、パチンコ遊技機PYは、
非時短状態と時短状態とで、普図変動時間を異ならせることが可能である。例えば、非時
短状態においては、ハズレの普図(ハズレ普図)を停止表示する場合の普図の可変表示に
ついては普図変動時間が30秒となる普図変動パターンに決定し、当たり図柄を停止表示
する場合の普図の可変表示については普図変動時間が30秒となる普図変動パターンに決
定する。また、時短状態においては、ハズレ普図を停止表示する場合の普図の可変表示に
ついては普図変動時間が5秒となる普図変動パターンに決定し、当たり図柄を停止表示す
る場合の普図の可変表示については普図変動時間が5秒となる普図変動パターンに決定す
る。なお、これら普図変動時間については、適宜に変更することが可能である。
そして、普図変動パターン判定で決定された普図変動パターンに対応付けられた普図変
動時間の普図の可変表示が、普図表示器82で行われる。このように、当たり判定、およ
び、普図変動パターン判定が行われることによって、普図表示器82において普図の可変
表示が行われる。
3-1-3.補助遊技
補助遊技は、普図の可変表示で、表示結果(普図抽選の結果)として、当たり図柄が停
止表示(導出)されると実行される。補助遊技において、電チュー12Dが開放する
補助遊技を構成する要素(補助遊技構成要素)には、電チュー12Dが開放する回数、
および各開放についての開放時間などの様々な要素が含まれている。パチンコ遊技機PY
は、補助遊技制御テーブルを用いて補助遊技を制御する。補助遊技制御テーブルには、補
助遊技構成要素が格納されている。例えば図9(C)に示すように、補助遊技制御テーブ
ルに遊技状態(非時短状態/時短状態)を関連付けることが可能である。すなわち、補助
遊技構成要素を、遊技状態(非時短状態/時短状態)に関連付けることが可能である。な
お、開放回数や開放時間などの各要素の具体的な内容については、適宜に変更することが
可能である。
パチンコ遊技機PYは、非時短状態における補助遊技と時短状態における補助遊技とで
、電チュー12Dの開放時間を異ならせることが可能である。例えば、非時短状態におけ
る補助遊技では、0.2秒などの遊技球を電チュー12Dに入賞させるのが困難な第1の
開放時間だけ電チュー12Dが開放する。一方、時短状態における補助遊技では、例えば
、1.0秒のインターバル(閉鎖)を挟んだ2.5秒の2回開放などの第1の開放時間よ
りも長く、遊技球を電チュー12Dに入賞させることが容易な第2の開放時間だけ電チュ
ー12Dが開放する。
なお、以下において、非時短状態における補助遊技のことを「ショート開放補助遊技」
ともいう。一方、時短状態における補助遊技のことを「ロング開放補助遊技」ともいう。
また、各補助遊技における開放時間は、その補助遊技での合計時間であり、例えば、一度
開放した後に一旦閉鎖するインターバルを挟んで再度開放するなど、1回の補助遊技の中
で複数回開放するように構成しても良い。
3-2.特図に関わる遊技
次に、特図に関わる遊技について説明する。パチンコ遊技機PYは、発射された遊技球
が第1始動口11に入賞すると、特図1抽選を実行することができる。特図1抽選が行わ
れると、特図1表示器81aにおいて、特図1の可変表示(変動表示を行った後に停止表
示)を行って、特図1抽選の結果を報知する。ここで、停止表示される特図1には、大当
たり図柄、およびハズレ図柄がある。すなわち、特図1抽選の結果には大当たり、および
ハズレがある。
大当たり図柄が停止表示されると大当たり遊技が実行され、新たな遊技状態が設定され
て、当該入賞に基づく遊技が終了する。また、ハズレ図柄が停止表示されると、大当たり
遊技が行われず、当該入賞に基づく遊技が終了する。
同様に、パチンコ遊技機PYは、発射された遊技球が第2始動口12に入賞すると、特
図2抽選を実行することができる。特図2抽選が行われると、特図2表示器81bにおい
て、特図2の可変表示(変動表示を行った後に停止表示)を行って、特図2抽選の結果を
報知する。ここで、停止表示される特図2には、大当たり図柄、およびハズレ図柄がある
。すなわち、特図2抽選の結果には、大当たり、およびハズレがある。
大当たり図柄が停止表示されると大当たり遊技が実行され、新たな遊技状態が設定され
て、当該入賞に基づく遊技が終了する。さらに、ハズレ図柄が停止表示されると大当たり
遊技が行われず、当該入賞に基づく遊技が終了する。
また、以下において、第1始動口11に遊技球が入賞することを「第1始動条件の成立
」といい、第2始動口12に遊技球が入賞することを「第2始動条件の成立」という。ま
た、「第1始動条件の成立」と「第2始動条件の成立」をまとめて「始動条件の成立」と
総称する。また、特別図柄のハズレ図柄については、前述の普図のハズレ図柄と区別する
ために「ハズレ特図」ともいう。
パチンコ遊技機PYは、始動条件が成立し、特図関連判定情報を取得して特図抽選を行
うことに基づいて、特図の可変表示、および大当たり遊技といった一連の遊技を行う。そ
して、特図の可変表示を行うために、当該特図関連判定情報について種々の判定を行う。
取得する特図関連判定情報には、図8(B)に示すように、特別図柄乱数、大当たり図柄
種別乱数、リーチ乱数および特図変動パターン乱数がある。
特別図柄乱数は大当たり判定を行うための乱数(判定情報)である。大当たり図柄種別
乱数は大当たり図柄種別判定を行うための乱数(判定情報)である。リーチ乱数はリーチ
判定を行うための乱数(判定情報)である。特図変動パターン乱数は特別図柄の変動パタ
ーン判定を行うための乱数(判定情報)である。各乱数には、適宜に範囲が設けられてい
る。次に、特図関連判定情報を用いて行われる各判定について説明する。
3-2-1.大当たり判定
大当たり判定は、大当たり判定テーブルを用いて、大当たりか否か(大当たり遊技を実
行するか否か)、言い換えると、大当たり、またはハズレの何れかを決定することである
。大当たり判定テーブルは、例えば図10(A)に示すように、後述する遊技状態に関連
付けて設けることができる。具体的には、大当たり判定テーブルには、後述する通常確率
状態で用いられる大当たり判定テーブル(以下、「通常確率用大当たり判定テーブル」と
いう)と、後述する高確率状態で用いられる大当たり判定テーブル(以下、「高確率用大
当たり判定テーブル」という)と、がある。
遊技状態に関連付けられた各大当たり判定テーブルでは、大当たり判定の結果である大
当たり、およびハズレに、特別図柄乱数の判定値(特別図柄乱数判定値)が振り分けられ
ている。パチンコ遊技機PYは、遊技状態に関連付けられた大当たり判定テーブルに、取
得した特別図柄乱数を照合して、大当たり、またはハズレの何れであるかを判定する。図
10(A)に示すように、高確率用大当たり判定テーブルの方が、通常確率用大当たり判
定テーブルよりも、大当たりと判定される特別図柄乱数判定値が多く設定されている。
なお、大当たり確率や各種大当たり判定の判定結果に対する特別図柄乱数判定値の振り
分け方については、適宜に変更することが可能である。
3-2-2.大当たり図柄種別判定
大当たり図柄種別判定は、大当たり判定の結果が大当たりである場合に、例えば図10
(B)に示すような大当たり図柄種別判定テーブルを用いて大当たり図柄の種別(大当た
り図柄種別)を決定することである。大当たり図柄の種別に、大当たりの内容、換言すれ
ば、遊技者に付与される遊技特典などで構成される大当たりの構成要素(遊技者に有利な
内容)を対応付けることが可能である。
大当たり図柄種別判定テーブルは、可変表示される特別図柄の種別(特図1/特図2)
、言い換えれば、当該大当たり図柄種別判定が起因する(当該大当たり図柄種別判定を発
生させた)入賞が行われた始動口の種別(第1始動口11/第2始動口12)に関連付け
られている。すなわち、大当たり図柄種別判定テーブルには、特図1の可変表示を行うと
きに用いられる大当たり図柄種別判定テーブル(第1大当たり図柄種別判定テーブル)と
特図2の可変表示を行うときに用いられる大当たり図柄種別判定テーブル(第2大当たり
図柄種別判定テーブル)とがある。
大当たり図柄は複数種類設定可能である。各大当たり図柄種別判定テーブルでは、大当
たり図柄種別判定の結果である大当たり図柄種別に、大当たり図柄種別乱数の判定値(大
当たり図柄種別乱数判定値)が振り分けられている。よって、パチンコ遊技機PYは、取
得した大当たり図柄種別乱数を大当たり図柄種別判定テーブルに照合して、大当たり図柄
の種別を判定する。そして、第1大当たり図柄種別判定テーブルおよび第2大当たり図柄
種別判定テーブルでは、大当たり図柄種別乱数判定値が各種大当たり図柄に適宜に振り分
けられている。
特図1の大当たり図柄、および特図2の大当たり図柄の種類は適宜に設定することがで
きるが、例えば、図10(B)に示す大当たり図柄種別判定テーブルのように、特図1の
大当たり図柄として、大当たり図柄A、大当たり図柄B、および大当たり図柄Cの3種類
の大当たり図柄を設け、特図2の大当たり図柄として、大当たり図柄D、大当たり図柄E
、および大当たり図柄Fの3種類の大当たり図柄を設けることができる。そして、図10
(B)に示す大当たり図柄種別判定テーブルのように、第1大当たり図柄種別判定テーブ
ルおよび第2大当たり図柄種別判定テーブルでは、大当たり図柄種別乱数判定値が各種大
当たり図柄に適宜に振り分けられている。なお、大当たり図柄種別の振分率については、
適宜に変更することが可能である。また、大当たり図柄の種別については、適宜に増加し
たり減少したりすることが可能である。
3-2-3.リーチ判定
リーチ判定は、例えば、大当たり判定の結果がハズレである場合に、図10(C)に示
すようなリーチ判定テーブルを用いて、後述する特図変動演出でリーチを発生させるか否
かを決定することである。
リーチ判定テーブルは、遊技状態(非時短状態/時短状態)に関連付けることが可能で
ある。遊技状態に関連付けられる場合、例えば、リーチ判定テーブルには、非時短状態の
ときに用いられるリーチ判定テーブル(非時短用リーチ判定テーブル)と、時短状態のと
きに用いられるリーチ判定テーブル(時短用リーチ判定テーブル)とがある。
各リーチ判定テーブルでは、リーチ判定の結果である「リーチ有り(リーチを発生させ
る)」と「リーチ無し(リーチを発生させない)」に、リーチ乱数の判定値(リーチ乱数
判定値)が振り分けられている。よって、パチンコ遊技機PYは、取得したリーチ乱数を
リーチ判定テーブルに照合して、リーチ有りかリーチ無しか(リーチを発生させる否か)
を判定する。
図10(C)に示すように、非時短用リーチ判定テーブルと時短用リーチ判定テーブル
とで、「リーチ有り(リーチを発生させる)」と判定されるリーチ乱数判定値の数を異な
らせることが可能である。なお、以下において、大当たり判定の結果が「ハズレ」である
ことを前提に行われるリーチ判定の結果「リーチ有り(リーチを発生させる)」のことを
「リーチ有りハズレ」といい、「リーチ無し(リーチを発生させない)」のことを「リー
チ無しハズレ」ということもある。また、「リーチ無しハズレ」のことを「どハズレ」と
称し、「リーチ有りハズレ」のことを「リーチハズレ」と称することもある。
3-2-4.特図変動パターン判定
特図変動パターン判定は、大当たり判定の結果が大当たり、およびハズレの何れの場合
にも、例えば図11~図12に示すような特別図柄の変動パターン判定テーブル(特図変
動パターン判定テーブル)を用いて、特図の可変表示の変動パターン(特図変動パターン
)を決定することである。
特図変動パターンとは、特図変動時間、所謂「尺」や後述する特図変動演出の演出フロ
ー(演出内容)などに関する所定事項を識別するための識別情報である。なお、特図変動
パターンには、特図変動時間や特図変動演出の演出フロー(演出内容)の他、大当たり判
定の結果、およびリーチ判定の結果に関する識別情報を含ませることも可能である。なお
、特図変動パターンの種類や数は適宜に変更することが可能である。
特図変動パターン判定テーブルは、判定対象となる可変表示を行う特別図柄の種別(特
図1/特図2)、言い換えれば、当該特図変動パターン判定が起因する入賞が行われた始
動口の種別(第1始動口11/第2始動口12)に関連付けることが可能である。すなわ
ち、特図変動パターン判定テーブルには、特図1の可変表示を行うときに用いられる特図
変動パターン判定テーブル(特図1変動パターン判定テーブル:図11)と、特図2の可
変表示を行うときに用いられる特図変動パターン判定テーブル(特図2変動パターン判定
テーブル:図12)とがある。
そして、各特図変動パターン判定テーブルは、遊技状態(非時短状態/時短状態)に関
連付けることが可能である。具体的には、特図1変動パターン判定テーブルには、非時短
状態のときに用いられる特図1変動パターン判定テーブル(非時短用特図1変動パターン
判定テーブル)と時短状態のときに用いられる特図1変動パターン判定テーブル(時短用
特図1変動パターン判定テーブル)とがある。一方、特図2変動パターン判定テーブルに
ついても同様に、非時短状態のときに用いられる特図2変動パターン判定テーブル(非時
短用特図2変動パターン判定テーブル)と、時短状態のときに用いられる特図2変動パタ
ーン判定テーブル(時短用特図2変動パターン判定テーブル)と、がある。
また、遊技状態(非時短状態/時短状態)に関連付けられた各特図変動パターン判定テ
ーブルは、さらに、大当たり判定結果、およびリーチ判定結果にも関連付けることが可能
である。すなわち、非時短用特図1変動パターン判定テーブルおよび時短用特図1変動パ
ターン判定テーブルにはそれぞれ、大当たり用、リーチ有りハズレ用、およびリーチ無し
ハズレ用がある。同様に、非時短用特図2変動パターン判定テーブルおよび時短用特図2
変動パターン判定テーブルにもそれぞれ、大当たり用、リーチ有りハズレ用、およびリー
チ無しハズレ用がある。
さらに、遊技状態に関連付けられた各リーチ無しハズレ用の特図1変動パターン判定テ
ーブルは、特図1保留数にも関連付けることが可能である。例えば、特図1保留数(U1
)が0~2のときに用いられるリーチ無しハズレ用の特図1変動パターン判定テーブルと
、特図1保留数(U1)が3~4のときに用いられるリーチ無しハズレ用の特図1変動パ
ターン判定テーブルと、がある。同様に、遊技状態に関連付けられた各リーチ無しハズレ
用の特図2変動パターン判定テーブルも、特図2保留数にも関連付けることが可能である
。具体的には、特図2保留数(U2)が0~2のときに用いられるリーチ無しハズレ用の
特図2変動パターン判定テーブルと、特図2保留数(U2)が3~4のときに用いられる
リーチ無しハズレ用の特図2変動パターン判定テーブルと、がある。
そして、各特図変動パターン判定で決定された特図変動パターンに応じた特図変動時間
の特図の変動表示が、特図表示器81で行われる。そして、特図の変動表示の後に、特図
可変表示の表示結果(特別図柄抽選の結果)として、大当たり図柄が停止表示されると、
即座に次の特図の可変表示が行われず、引き続いて、大当たり遊技が実行される。
また、各特図変動パターンに、図11~図12の表の右から3番目の欄に示すような特
図変動演出の演出フローを関連付けることが可能である。ここで、特図変動パターンに関
連づけられた特図変動演出の演出フローを構成する代表的な演出について説明する。
特図変動演出の演出フローを構成する演出として、通常変動、リーチ、ノーマルリーチ
(Nリーチ)、ロングリーチ(Lリーチ)、スペシャルリーチ(SPリーチ)、バトル演
出、がある。
通常変動は、停止表示していた演出図柄が変動を開始し、各演出図柄を構成する1つ1
つが認識困難な程度に高速で変動表示して特図の可変表示が開始されたことを示唆する演
出である。そして、リーチ無しハズレ変動に係る特図変動演出(演出図柄の変動開始から
変動停止までの部分)、および、リーチが発生する特図変動演出におけるリーチが成立(
確定)するまでの部分が通常変動で構成されることがある。
Nリーチは、通常変動を経てリーチが成立(確定)した直後に、例えば当該リーチを構
成する演出図柄が仮停止したその位置で所定時間(例えば、10秒)維持された状態で、
残り1つの演出図柄が減速していき、通常変動より低速で変動する演出である。Nリーチ
が示唆する大当たりの期待度は、通常変動より高く、後述するLリーチ、およびSPリー
チよりも低い。Nリーチで特図変動演出が終了する場合、その低速で変動する残りの1つ
の演出図柄が停止する。ハズレの場合、残りの1つの演出図柄は、リーチを構成する演出
図柄とは異なる演出図柄で停止する。Nリーチで特図変動演出が終了しない場合、残りの
1つの演出図柄が再び高速で変動し、リーチが維持されたままNリーチからLリーチ、S
Pリーチに発展する(切り替わる)。
Lリーチは、大当たりのときもハズレのときも実行可能であり、大当たり遊技状態にな
るか否かを示唆する演出であり、大当たり遊技状態になる可能性があることを示唆する。
さらに、Lリーチは、例えばNリーチの後に実行可能な演出であり、Nリーチよりも長時
間行われ、Nリーチよりも大当たり期待度が高いことを示唆する。Lリーチでも、成立し
たリーチが維持されるが、当該リーチを構成する演出図柄が縮小されると共に、Nリーチ
のときよりも背景画像の支障にならない所定位置(例えば、後述する左演出図柄EZ1が
表示部50aの左上で、右演出図柄EZ3が表示部50aの右上)に移動した状態で、L
リーチ専用の背景画像に切り替わる(Lリーチ専用の映像が流れる)。なお、Lリーチで
は、主に表示部50aにおいて2DCGによるアニメーション画像が表示される。Lリー
チの演出内容としては、主人公キャラクターが必殺技を習得するために特訓を行うなど後
述のSPリーチに係る試合とは異なるシーンの映像が表示される。
SPリーチは、大当たりのときもハズレのときも実行可能であり、大当たり遊技状態に
なるか否かを示唆する演出であり、大当たり遊技状態になる可能性があることを示唆する
。さらに、SPリーチは、例えばNリーチの後に実行可能な演出であり、Lリーチよりも
長時間行われ、Lリーチよりも大当たり期待度が高いことを示唆する。SPリーチでも、
成立したリーチが維持されるが、当該リーチを構成する演出図柄が縮小されると共に、N
リーチのときよりも背景画像の支障にならない所定位置(例えば、後述する左演出図柄E
Z1が表示部50aの左上で、右演出図柄EZ3が表示部50aの右上)に移動した状態
で、SPリーチ専用の背景画像に切り替わる(SPリーチ専用の映像が流れる)。なお、
SPリーチでは、主に表示部50aにおいて3DCG画像が表示される。そして、SPリ
ーチの演出内容としては、主人公キャラクターが所属するチームと、主人公キャラクター
のライバルが所属するチームとが試合を行うシーンの映像が表示される。
バトル演出は、例えば時短状態においてリーチ後に実行可能な演出であり、通常変動よ
りも大当たり期待度が高いことを示唆する演出である。バトル演出でも、成立したリーチ
が維持されるが、当該リーチを構成する演出図柄が縮小されると共に所定位置(例えば、
左演出図柄EZ1が表示部50aの左上で、右演出図柄EZ3が表示部50aの右上)に
移動した状態で、バトル演出専用の背景画像に切り替わる(バトル演出専用の映像が流れ
る)。また、バトル演出では、主に表示部50aにおいて3DCG画像が表示される。
なお、Nリーチ、Lリーチ、SPリーチ、およびバトル演出における「リーチが維持さ
れた状態」には、当該Nリーチ、Lリーチ、SPリーチ、およびバトル演出においてリー
チを構成する演出図柄が表示部50aで視認可能である状態だけではなく、例えば、専用
の背景画像との関係で所定期間、当該リーチを構成する演出図柄が表示部50aから視認
困難または視認不可能な状態も含むものとする。また、通常変動、Nリーチ、Lリーチ、
SPリーチ、およびバトル演出の演出内容は適宜に変更可能である。さらに、特図変動演
出を構成する演出は、これらに限られず、適宜に加え、あるいは減らすことが可能である
また、図11~図12の表の右から2番目の欄に示すように、特図変動パターンに、大
当たり判定結果および特図変動演出の演出内容などを関連付けて名称を付すことが可能で
ある。そして、大当たりに係る特図変動パターンのことを「大当たり変動」、ハズレに係
る特図変動パターンのことを「ハズレ変動」と総称することもある。
さらに、大当たり判定結果に関わらずSPリーチが行われる特図変動パターンのことを
「SPリーチ変動」、Lリーチが行われる特図変動パターンのことを「Lリーチ変動」、
Nリーチで特図変動演出が終わる特図変動パターンのことを「Nリーチ変動」と総称する
こともある。また、リーチ有りのハズレ変動のことを「リーチ有りハズレ変動」といい、
リーチ無しのハズレ変動のことを「通常ハズレ変動」と総称することもある。
3-2-5.先読み判定
パチンコ遊技機PYは、大当たり判定を行う前に、取得した特図関連判定情報に基づい
て、例えば図13~図14に示すような先読み判定テーブルを用いて先読み判定を行うこ
とが可能である。先読み判定テーブルは、その始動入賞に係る始動口の種別(第1始動口
11/第2始動口12)、言い換えると、その始動入賞によって可変表示される特図の種
類(特図1/特図2)に関連付けることが可能である。すなわち、先読み判定テーブルに
は、第1始動口11に入賞し、特図1の可変表示が行われる場合の第1先読み判定テーブ
ル(図13)と、第2始動口12に入賞し、特図2の可変表示が行われる場合の第2先読
み判定テーブル(図14)と、がある。なお、第1先読み判定テーブルに基づいて行う先
読み判定を「第1先読み判定」、第2先読み判定テーブルに基づいて行う先読み判定を「
第2先読み判定」ともいう。
また、先読み判定テーブルは、後述する遊技状態(通常遊技状態/高確率高ベース遊技
状態/低確率高ベース遊技状態)にも関連付けることが可能である。すなわち、先読み判
定テーブルには、通常遊技状態のときに用いられる先読み判定テーブル(通常遊技状態用
先読み判定テーブル)と、高確率高ベース遊技状態のときに用いられる先読み判定テーブ
ル(高確率高ベース遊技状態用先読み判定テーブル)と、低確率高ベース遊技状態のとき
に用いられる先読み判定テーブル(低確率高ベース遊技状態用先読み判定テーブル)と、
がある。
つまり、先読み判定テーブルには、通常遊技状態のときに用いられる第1先読み判定テ
ーブルと、高確率高ベース遊技状態のときに用いられる第1先読み判定テーブルと、低確
率高ベース遊技状態のときに用いられる第1先読み判定テーブルと、通常遊技状態のとき
に用いられる第2先読み判定テーブルと、高確率高ベース遊技状態のときに用いられる第
2先読み判定テーブルと、低確率高ベース遊技状態のときに用いられる第2先読み判定テ
ーブルと、がある。
なお、図13~図14に示す先読み判定テーブルを用いる先読み判定によって、当該始
動口11、12への入賞によって行われる特図の可変表示に係る特図変動パターンが特定
される。すなわち、当該入賞に基づく特図の可変表示が行われるよりも前にその特図の可
変表示に係る特図変動パターンが先読み判定結果として特定される。特図変動パターンを
特定する過程で、大当たりの当否も先読み判定結果として特定される。
そして、特図変動パターンなどに関する情報が含まれる先読み判定結果は始動入賞コマ
ンドに対応付けられている。後述するように、始動入賞コマンドは、その生成に伴って先
読み判定結果として演出制御基板120に送信される。なお、先読み判定結果としてどの
ような情報を特定させるかは適宜に変更可能である。例えば、大当たり図柄種別に関する
情報も先読み判定結果に含ませることができる。
以上のように、大当たり判定、大当たり図柄種別判定、リーチ判定、および特図変動パ
ターン判定が行われることによって、特図表示器81において特図の可変表示が行われる
。そして、特図の可変表示で、表示結果(特別図柄抽選の結果)として、大当たり図柄が
停止表示されると、次の特図の可変表示が行われず、引き続いて、大当たり遊技が実行さ
れる。次に、大当たり遊技について説明する。
3-3.大当たり遊技
大当たり遊技は、大入賞口14の開閉を伴う複数回のラウンド遊技と、大当たり遊技が
開始してから初回のラウンド遊技が開始されるまでのオープニング(OPとも表記する)
と、最終回のラウンド遊技が終了してから大当たり遊技が終了するまでのエンディング(
EDとも表記する)とを含んでいる。各ラウンド遊技は、オープニングの終了又は前のラ
ウンド遊技の終了によって開始し、次のラウンド遊技の開始又はエンディングの開始によ
って終了する。
なお、OPやEDを設けないようすることが可能である。また、以下において、所定回
数目(所定の順番)のラウンド遊技を、単に「ラウンド」という。例えば、初回(1回目
)のラウンド遊技のことを「1ラウンド(1R)」ともいい、10回目のラウンド遊技の
ことを「10ラウンド(10R)」ともいう。
そして、パチンコ遊技機PYは、大当たり遊技制御テーブルを用いて大当たり遊技を制
御する。大当たり遊技制御テーブルは大当たり図柄の種別毎に設定することが可能である
。すなわち、大当たり遊技を大当たり図柄の種別に対応付けることが可能である。そして
、大当たり遊技は1種類、または複数種類設定可能である。
大当たり遊技制御テーブルには、大当たり遊技を構成する要素(大当たり遊技構成要素
)が格納されている。大当たり遊技構成要素には、ラウンド遊技の回数、各回のラウンド
遊技における大入賞口14の開放回数、各開放が行われる大入賞口の種別および開放時間
(開放パターン)、次回の開放まで閉鎖させる時間(閉鎖時間)、オープニングの時間(
オープニング時間)、およびエンディングの時間(エンディング時間)などが含まれてい
る。
そして、パチンコ遊技機PYは、例えば図15(A)に示すような大当たり遊技制御テ
ーブルを用いて大当たり遊技を制御することが可能である。すなわち、図15(A)に示
すような大当たり遊技の種別および各大当たり遊技に対する大当たり遊技構成要素を設定
することが可能である。ここで、図15(A)で設定されている大当たり遊技について説
明する。
大当たり図柄Aに対応付けられた大当たり遊技(以下、「第1大当たり遊技」ともいう
)では、ラウンド遊技が10回行われる。そして、1Rから10Rまでの各ラウンド遊技
では、1回のラウンド遊技あたり最大で29.5秒にわたって大入賞口14が開放する。
また、第1大当たり遊技が開始されてから最初のラウンド遊技が開始されるまでの間、1
0.0秒間にわたり大入賞口14の閉鎖状態が保持されたオープニングがある。さらに、
最後のラウンド遊技が終了してから第1大当たり遊技が終了するまでの間、15.0秒間
にわたり大入賞口14の閉鎖状態が保持されたエンディングがある。
大当たり図柄Bに対応付けられた大当たり遊技(以下、「第2大当たり遊技」ともいう
)では、ラウンド遊技が5回行われる。そして、1Rから5Rまでの各ラウンド遊技では
、1回のラウンド遊技あたり最大で29.5秒にわたって大入賞口14が開放する。また
、第2大当たり遊技が開始されてから最初のラウンド遊技が開始されるまでの間、10.
0秒間にわたり大入賞口14の閉鎖状態が保持されたオープニングがある。さらに、最後
のラウンド遊技が終了してから第2大当たり遊技が終了するまでの間、15.0秒間にわ
たり大入賞口14の閉鎖状態が保持されたエンディングがある。
大当たり図柄Cに対応付けられた大当たり遊技(以下、「第3大当たり遊技」ともいう
)では、ラウンド遊技が5回行われる。そして、1Rから5Rまでの各ラウンド遊技では
、1回のラウンド遊技あたり最大で29.5秒にわたって大入賞口14が開放する。また
、第3大当たり遊技が開始されてから最初のラウンド遊技が開始されるまでの間、10.
0秒間にわたり大入賞口14の閉鎖状態が保持されたオープニングがある。さらに、最後
のラウンド遊技が終了してから第3大当たり遊技が終了するまでの間、15.0秒間にわ
たり大入賞口14の閉鎖状態が保持されたエンディングがある。
大当たり図柄Dに対応付けられた大当たり遊技(以下、「第4大当たり遊技」ともいう
)では、ラウンド遊技が10回行われる。そして、1Rから10Rまでの各ラウンド遊技
では、1回のラウンド遊技あたり最大で29.5秒にわたって大入賞口14が開放する。
また、第4大当たり遊技が開始されてから最初のラウンド遊技が開始されるまでの間、1
0.0秒間にわたり大入賞口14の閉鎖状態が保持されたオープニングがある。さらに、
最後のラウンド遊技が終了してから第4大当たり遊技が終了するまでの間、15.0秒間
にわたり大入賞口14の閉鎖状態が保持されたエンディングがある。
大当たり図柄Eに対応付けられた大当たり遊技(以下、「第5大当たり遊技」ともいう
)では、ラウンド遊技が6回行われる。そして、1Rから6Rまでの各ラウンド遊技では
、1回のラウンド遊技あたり最大で29.5秒にわたって大入賞口14が開放する。また
、第5大当たり遊技が開始されてから最初のラウンド遊技が開始されるまでの間、10.
0秒間にわたり大入賞口14の閉鎖状態が保持されたオープニングがある。さらに、最後
のラウンド遊技が終了してから第5大当たり遊技が終了するまでの間、15.0秒間にわ
たり大入賞口14の閉鎖状態が保持されたエンディングがある。
大当たり図柄Fに対応付けられた大当たり遊技(以下、「第6大当たり遊技」ともいう
)では、ラウンド遊技が6回行われる。そして、1Rから6Rまでの各ラウンド遊技では
、1回のラウンド遊技あたり最大で29.5秒にわたって大入賞口14が開放する。また
、第6大当たり遊技が開始されてから最初のラウンド遊技が開始されるまでの間、10.
0秒間にわたり大入賞口14の閉鎖状態が保持されたオープニングがある。さらに、最後
のラウンド遊技が終了してから第5大当たり遊技が終了するまでの間、15.0秒間にわ
たり大入賞口14の閉鎖状態が保持されたエンディングがある。
なお、各ラウンド遊技では、予め定めた所定個数(例えば10個)の遊技球が大入賞口
センサ14aによって検知されると、大入賞口14の最大開放時間が経過する前であって
も、大入賞口14を閉鎖してラウンド遊技が終了する。また、大当たり遊技構成要素の種
類や具体的な内容については、適宜に変更することが可能である。
また、図15(A)に示す大当たり遊技制御テーブルでは、何れの種類の大当たり遊技
が実行されるかは、大当たり図柄の種類によって決定されているが、これとは異なる方法
で大当たり遊技が実行されるようにしても良い。例えば、遊技領域6に2つの入賞口に振
分け可能な装置を設け、一方の入賞口に入賞すると所定数のラウンド遊技からなる大当た
り遊技のみが実行される一方、他方の入賞口に入賞すると、所定数より多いラウンド遊技
からなる大当たり遊技と所定数より少ないラウンド遊技からなる大当たり遊技の何れかが
抽選などによって所定の確率で実行されるようにしても良い。
3-4.遊技状態
次に、パチンコ遊技機PYが制御可能な遊技状態について説明する。パチンコ遊技機P
Yは、大当たり遊技が実行されている状態である大当たり遊技状態と、大当たり遊技が実
行されていない非大当たり遊技状態がある。非大当たり遊技状態には、基本的なベースと
なる遊技状態である通常遊技状態と、通常遊技状態よりも遊技者に有利な特定遊技状態と
、がある。この特定遊技状態に係る「遊技者に有利」となる要素には大当たり確率と、第
2始動口12の開放の容易性とがある。すなわち、特定遊技状態に大当たり確率と、第2
始動口12の開放の容易性を関連付けることができる。
大当たり確率について遊技者に有利とは、通常遊技状態よりも大当たり確率が高くなり
、大当たり当選し易くなるということである。また、第2始動口12の開放の容易性につ
いて遊技者に有利とは、通常遊技状態よりも第2始動口12の開放の容易性が高くなり、
単位時間あたりの第2始動口12の開放時間が長くなるということである。
そして、特定遊技状態としては、大当たり確率および第2始動口12の単位時間あたり
の開放時間の何れもが遊技者に有利な第1特定遊技状態と、大当たり確率のみが遊技者に
有利な第2特定遊技状態と、第2始動口12の単位時間あたりの開放時間のみが遊技者に
有利な第3特定遊技状態の3種類を設定可能である。なお、これらの3種類の特定遊技状
態の全てをパチンコ遊技機PYに搭載せずに、3種類の特定遊技状態の中の一部を搭載す
ることもできる。
ここで、大当たり確率に注目した部分的な遊技状態として、大当たり確率が通常遊技状
態よりも高くなり、大当たり確率について遊技者に有利な状態を「高確率状態」という。
これに対して、大当たり確率が通常遊技状態での通常確率であり、大当たり確率について
遊技者に有利ではない状態を「通常確率状態」という。
また、単位時間あたりの第2始動口12の開放時間に注目した部分的な遊技状態として
、単位時間あたりの第2始動口12の開放時間が通常遊技状態よりも長く、第2始動口1
2の開放の容易性が遊技者に有利な状態を「時短状態」という。これに対して、単位時間
あたりの第2始動口12の開放時間が通常遊技状態での開放時間であり、第2始動口12
の開放の容易性が遊技者に有利ではない状態を「非時短状態」という。
ここで、非時短状態と時短状態について詳細に説明する。前述のように、時短状態は、
非時短状態に比べて、単位時間当たりの電チュー12Dの開放時間が長くなる。すなわち
、時短状態は非時短状態よりも第2始動口12に入賞させ易い状態である。ここで、非時
短状態よりも時短状態で第2始動口12に入賞させ易くするための具体的な方法について
説明する。
例えば、時短状態を、非時短状態に比べて普図変動時間が短くなり易い状態にすること
で、時短状態では第2始動口12に入賞させ易くすることができる。例えば、前述の通り
、当たり判定の結果に関わらず、時短状態においては、非時短状態において決定される普
図変動時間(30.0秒)よりも短い普図変動時間(5.0秒)が決定されるようにする
。その結果、時短状態の方が、単位時間当たりにおける普図抽選の実行回数が多くなる。
この場合、非時短状態と時短状態の違いに関わらず、当たり判定で当たりに当選する確率
と1回の補助遊技における電チュー12Dの開放時間が同一であると、単位時間あたりに
おける普図抽選の実行回数が多い分、単位時間あたりの電チュー12Dの開放時間が長く
なる。
また、時短状態を、非時短状態に比べて1回の補助遊技における電チュー12Dの開放
時間が長くなり易い状態にすることで、時短状態では第2始動口12に入賞させ易くする
ことができる。例えば、前述の通り、非時短状態では、1回の補助遊技で電チュー12D
が0.2秒開放するのに対し、時短状態では、1回の補助遊技で電チュー12Dが合計で
5.0秒開放するようにする。この場合、非時短状態と時短状態の違いに関わらず、当た
り判定で当たりに当選する確率と普図変動時間が同一であると、単位時間あたりの補助遊
技の実行回数が等しくなるため、1回の補助遊技での電チュー12Dの開放時間が長い分
、単位時間あたりの電チュー12Dの開放時間が長くなる。
さらに、時短状態を、非時短状態に比べて当たり判定で当たりと判定され易い状態にす
ることで、時短状態では第2始動口12に入賞させ易くすることができる。例えば、前述
の通り、非時短状態では、当たり判定において6600/65536の確率で当たりと判
定されるのに対し、時短状態では、当たり判定において59936/65536の確率で
当たりと判定されるようにする。この場合、非時短状態と時短状態の違いに関わらず、1
回の補助遊技における電チュー12Dの開放時間と普図変動時間が同一であると、当たり
判定で当たりと判定される確率が高い分、単位時間あたりの当たり判定の回数が多くなる
ため、単位時間あたりの電チュー12Dの開放時間が長くなる。
このように、時短状態においては非時短状態よりも当たりに当選し易いこと、普図変動
時間が短くなり易いこと、および1回の補助遊技における電チュー12Dの開放時間が長
くなり易いことからなる3つの条件が成立することによって、時短状態では、非時短状態
に比べて、単位時間あたりの電チュー12Dの開放時間が長くなり、第2始動口12への
入賞を容易にすることができる。この結果、発射球数に対する賞球数の割合である所謂「
ベース」が高くなる。そのため、ベースの高い時短状態では、通常遊技状態に比べて所持
する遊技球を大きく減らすことなく大当たり当選を狙うことができる。すなわち、時短状
態の方が非時短状態よりも遊技者にとって有利であるといえる。また、当たり当選確率、
普図変動時間、1回の補助遊技における電チュー12Dの開放時間は、単位時間あたりの
第2始動口12の開放時間に注目した部分的な遊技状態、言い換えると、第2始動口12
の開放容易性を構成する要素(第2始動口開放容易性構成要素)であると言える。
なお、時短状態においては、第2始動口12の単位時間あたりの開放時間が長くなるた
めの3つの条件が全て揃わずに一部の条件のみが揃うようにしても良い。最終的に、時短
状態では、非時短状態に比べて、単位時間当たりの電チュー12Dの開放時間が長くなり
、第2始動口12への入賞が容易になればよい。
また、時短状態では、非時短状態に比べて特図変動時間の短い特図変動パターンが選択
され易くなるようにするなどして、単位時間あたりにおける特図可変表示の実行回数が少
ない、または特図変動時間の平均が低くなるようにしても良い。その結果、時短状態では
、特図保留が消化されるペースが速くなり、始動口への有効な入賞(特図保留として記憶
され得る入賞)が発生しやすくなる。そのため、スムーズな遊技の進行のもとで大当たり
を狙うことができる。
なお、以下において、各特定遊技状態について遊技者に対する有利性の内容に関連付け
て、第1特定遊技状態のことを「高確率高ベース遊技状態」、第2特定遊技状態のことを
「高確率低ベース遊技状態」、および第3特定遊技状態のことを「低確率高ベース遊技状
態」ともいう。さらに、通常遊技状態のことを「低確率低ベース遊技状態」ともいう。
よって、低確率低ベース遊技状態は、通常確率状態且つ非時短状態で制御されている遊
技状態といえる。同様に、低確率高ベース遊技状態は通常確率状態且つ時短状態、高確率
低ベース遊技状態は高確率状態且つ非時短状態、および高確率高ベース遊技状態は高確率
状態且つ時短状態で制御されている遊技状態といえる。
このように、パチンコ遊技機PYは、低確率低ベース遊技状態、低確率高ベース遊技状
態、高確率低ベース遊技状態、高確率高ベース遊技状態、および大当たり遊技状態で制御
可能である。なお、大当たり遊技状態では、大入賞口14が長時間開放し、遊技球を多量
に獲得することができるので、大当たり遊技状態も遊技者に有利な遊技状態ということが
できる。よって、大当たり遊技状態と、特定遊技状態は、通常遊技状態よりも遊技者に有
利な「有利遊技状態」ということもできる。
なお、高確率高ベース遊技状態、および高確率低ベース遊技状態は、大当たり確率が通
常確率状態よりも高確率となっている点で低確率低ベース遊技状態よりも遊技者に有利な
遊技状態である。また、高確率高ベース遊技状態、および低確率高ベース遊技状態は、第
2始動口12への入賞容易性が非時短状態よりも高い点で低確率低ベース遊技状態よりも
遊技者に有利な遊技状態である。さらには、大当たり遊技状態では、1回の入賞による賞
球数が第1始動口11、および第2始動口12よりも多い大入賞口14が開放するので、
大当たり遊技状態は低確率低ベース遊技状態よりも遊技者に有利な遊技状態である。
また、パチンコ遊技機PYの電源が投入されると最初に通常遊技状態が設定される。ま
た、大当たり遊技状態は、大当たり図柄の停止表示が行われることによって設定される。
一方、特定遊技状態は、大当たり当選して大当たり遊技が実行されることによって設定さ
れる。次に、特定遊技状態の設定について説明する。
3-5.特定遊技状態の設定
パチンコ遊技機PYは、大当たり遊技の終了に伴って、新たに特定遊技状態を設定する
ことができる。すなわち、大当たり遊技の後に、特定遊技状態にて遊技を制御・進行させ
ることができる。この特定遊技状態の継続期間は適宜に設定可能である。例えば、特定遊
技状態を次回大当たり当選するまで継続させることができる。また、特定遊技状態が継続
できる期間を制限することもできる。
特定遊技状態の継続期間を制限させる場合は、継続期間に対する終了条件が成立するこ
とを契機に特定遊技状態を終了させることができる。そして、特定遊技状態が終了すると
通常遊技状態が設定されるようにすることができる。また、高確率高ベース遊技状態につ
いては、終了条件が成立すると、低確率高ベース遊技状態または高確率低ベース遊技状態
が設定されるようにすることもできる。この場合、新たに設定された低確率高ベース遊技
状態または高確率低ベース遊技状態は次回大当たり当選するまで継続するようにしても良
い。また、新たに設定された低確率高ベース遊技状態または高確率低ベース遊技状態につ
いても同一または異なる終了条件を設け、当該終了条件が成立すると通常遊技状態が設定
されるようにしても良い。
また、特定遊技状態の継続期間に対する終了条件は適宜に設定することができる。終了
条件として、例えば特図可変表示の実行回数を設定することができる。また、特図可変表
示の実行回数に限られず、大当たり遊技後の経過時間、大当たり遊技後の遊技球の発射球
数、大当たり遊技後のゲート13への通過回数、または特定遊技状態を終了させるか否か
の抽選(所謂、「転落抽選」)において終了させるという結果の導出などを終了条件に設
定することができる。さらには、これらの要素を単独で終了条件に設定しても良く、また
複合的に設定しても良い。
なお、これらの終了条件は、大当たり遊技後に設定可能な全ての特定遊技状態に対して
同一に設定しても良く、また設定可能な特定遊技状態の中の一部の特定遊技状態に対して
設定しても良い。さらに、特定遊技状態毎に終了条件を異ならせても良い。
さらに、大当たり遊技の後に制御される特定遊技状態、終了条件の有無、および終了条
件の内容は、その大当たり遊技に係る大当たり図柄種別に対応付けることが可能である。
例えば、前述のように大当たり図柄種別が設定されている場合、図15(B)に示すよう
に、大当たり図柄A、大当たり図柄B、および大当たり図柄Dに係る大当たり遊技の終了
後に高確率高ベース遊技状態で遊技が制御されるようにしても良い。ここで、この高確率
高ベース遊技状態については終了条件を設けずに、大当たり当選するまで継続可能にする
ことができる。さらに、大当たり図柄C、および大当たり図柄Eに係る大当たり遊技の終
了後に低確率高ベース遊技状態で遊技が制御されるようにしても良い。ここで、この低確
率高ベース遊技状態については終了条件を設け、終了条件として100回の特図可変表示
に設定することができる。なお、この大当たり種別図柄と大当たり遊技の後に制御される
特定遊技状態、終了条件の有無、および終了条件の内容との関係は一例であって、これに
限られない。
また、大当たりの遊技利益に着目し、大当たり遊技後に高確率状態で遊技が進行する大
当たりのことを「高確率大当たり」ともいう。さらに、大当たり遊技後に高確率状態且つ
時短状態で遊技が進行する大当たりのことを「確変大当たり」ともいう。加えて、大当た
り遊技後に通常確率状態且つ時短状態で遊技が進行する大当たりのことを「時短大当たり
」ともいう。
4.遊技機による主な演出
次に、パチンコ遊技機PYにより行われる主な演出について、図16~図32を用いて
説明する。
4-1.演出モード
最初に、演出モードについて説明する。演出モードは、演出の区分(あるいは、上位概
念的な属性)のことである。パチンコ遊技機PYは、演出モードとして、客待ち演出モー
ド、通常演出モードと、確変演出モード、時短演出モードおよび大当たり演出モードを設
定することが可能である。
客待ち演出モードは、「低確率低ベース遊技状態」、「低確率高ベース遊技状態」、「
高確率低ベース遊技状態」および「高確率高ベース遊技状態」において特図可変表示が行
われていないときに設定可能であり、特図可変表示が行われていない待機状態であること
を示す演出モードである。
客待ち演出モードが設定されているときに客待ち演出が行われる。客待ち演出では、例
えば、図16(A)に示すように、表示部50aにおいてパチンコ遊技機PYを紹介する
客待ちデモ動画G100が表示される。また、客待ちデモ動画G100が表示されている
ときに第1演出ボタン40kが操作されると、図16(B)に示すように、パチンコ遊技
機PYの演出に関する設定を行うための設定画面G101が表示される。
演出に関する設定には、スピーカー52から出力される音の音量設定、表示部50aの
輝度設定、および実行される演出の頻度設定などがある。なお、演出に関する設定の項目
は適宜に設定することができる。また、客待ちデモ動画G100から遊技者の操作によっ
て設定画面G101が表示されないようにすることもできる。
通常演出モードは、「低確率低ベース遊技状態」において設定可能であり、通常遊技状
態であることを示す演出モードである。そして、さらに通常演出モードに属する下位の演
出モードを複数設けることができる。例えば、通常演出モードに属する下位の階層の演出
モードとして、第1通常演出モード、第2通常演出モード、および第3通常演出モードな
どを設けることができる。
なお、以下において、演出モードに属する下位の階層の演出モードを「演出ステージ」
ともいう。それに伴って、第1通常演出モードを「第1通常演出ステージ」ともいい、第
2通常演出モードを「第2通常演出ステージ」ともいい、第3通常演出モードを「第3通
常演出ステージ」ともいう。なお、特段の事情がない場合以外、基本的にはパチンコ遊技
機PYの電源が投入された後、最初に特図変動表示が開始されたときに設定される演出モ
ードは第1通常演出ステージ(第1通常演出モード)であるとする。ただし、当該最初に
設定される演出モードの種類は特に限定されずに適宜変更しても良い。
このように通常演出モードに属する複数の演出ステージを設けた場合、所定の切替条件
が成立すると演出ステージを順番に繰り返して切り替えていくことができる。切替条件は
適宜に設定可能であるが、例えば、切替条件として、大当たりに当選することなく所定回
数の特図可変演出が行われることに設定することができる。さらに、切替条件として、S
Pリーチハズレ変動に基づく特図変動演出など、特定の演出が実行されることに設定する
こともできる。
また、「高確率低ベース遊技状態」においても通常演出モードを設定可能にし、通常演
出モードは非時短状態であることを示す演出モードにしても良い。あるいは「高確率低ベ
ース遊技状態」においてのみ設定され、通常演出モードとは異なる所定の演出モードを設
けても良い。さらに、ある条件で発生した低確率低ベース遊技状態、および高確率低ベー
ス遊技状態において、通常演出モードと異なる所定の演出モードを設定しても良い。
確変演出モードは、「高確率高ベース遊技状態」において設定可能であり、高確率高ベ
ース遊技状態であることを示す演出モードである。
時短演出モードは、「低確率高ベース遊技状態」または「高確率高ベース遊技状態」に
おいて設定可能であり、低確率高ベース遊技状態、または高確率高ベース遊技状態の何れ
かであり、少なくとも時短状態であることを示す演出モードである。なお、時短演出モー
ドは、低確率高ベース遊技状態においてのみ設定され、低確率高ベース遊技状態であるこ
とを示す演出モードにすることもできる。
なお、確変演出モードおよび時短演出モードの何れもまたは何れか一方について、通常
演出モードと同様に、さらにその演出モード用の演出ステージを複数設け、所定の切替条
件が成立すると、演出ステージが切り替わるようにしても良い。
また、後述する特図変動演出(特図可変表示)が実行可能な各種演出モードにおいては
、表示部50aの全体に背景画像が表示され、その背景画像に重畳的に様々な演出が実行
される。そして、表示部50aに表示される背景画像を演出モードに対応付けることがで
きる。なお、以下において、この演出モードに対応付けられた背景画像のことを、その演
出モードにおける「基本的な背景画像」と位置づける。
そして、例えば、第1通常演出ステージに対応付けられた基本的な背景画像として、街
の景色を表す背景画像(図17(A):第1通常用背景画像G111)が表示され、第2
通常演出ステージに対応付けられた基本的な背景画像として、野球場のグラウンドを表す
背景画像(図17(B):第2通常用背景画像G112)が表示され、第3通常演出ステ
ージに対応付けられた基本的な背景画像として、飲食店内を表す背景画像(図17(C)
:第3通常用背景画像G113)が表示される。
さらに、例えば、確変演出モードに対応付けられた基本的な背景画像として、宇宙を表
す背景画像(確変用背景画像G120)が表示され、時短演出モードに対応付けられた基
本的な背景画像として、空を表す背景画像(時短用背景画像G130)が表示される。
また、後述するように特図変動演出においてリーチが発生することがあるが、特図変動
演出を、リーチが発生しない場合の特図変動演出の全区間、およびリーチが発生する場合
のリーチが成立する前の前段部分と、リーチが発生する場合のリーチが成立した後の後段
部分と、に分けることができる。
そして、各演出モードにおいて、特図変動演出のリーチが発生しない場合の全区間、お
よびリーチが発生する場合の前段部分では、その演出モードに係る基本的な背景画像が表
示される。また、特図変動演出のリーチが発生する場合の後段部分では、リーチ演出に応
じた専用の背景画像などの基本的な背景画像と異なる背景画像が表示される。
また、背景画像と同様に、各演出モードには、基本的なBGMが設定されている。よっ
て、基本的なBGMとして、第1通常演出ステージに対応付けられたBGM(第1通常用
BGM)、第2通常演出ステージに対応付けられたBGM(第2通常用BGM)、第3通
常演出ステージに対応付けられたBGM(第3通常用BGM)、確変演出モードに対応付
けられたBGM(確変用BGM)、時短演出モードに対応付けられたBGM(時短用BG
M)が設定されている。
そして、背景画像と同様に、各演出モードにおいて、特図変動演出のリーチが発生しな
い場合の全区間、およびリーチが発生する場合の前段部分では、その演出モードに係る基
本的なBGMがスピーカー52から出力される。また、特図変動演出のリーチが発生する
場合の後段部分では、リーチ演出に応じた専用のBGMなどの基本的なBGMと異なるB
GMがスピーカー52から出力される。
また、大当たり演出モードは、「大当たり遊技状態」において大当たり遊技が行われて
いるときに設定可能な演出モードであり、大当たり遊技が行われていることを示す演出モ
ードである。大当たり演出モードでは、例えば、大当たり遊技におけるオープニング中に
、図18(A)に示すように、表示部50aにおいて、大当たり遊技の開始を示唆するオ
ープニング画像G1や「右打ち」を促す右打ち画像G2が表示される大当たりオープニン
グ演出が行われる。加えて、オープニング中には、大当たりオープニング演出として、表
示部50aにおいて、オープニング画像G1や右打ち画像G2の背景で、大当たり遊技の
種別に応じた背景画像(オープニング用背景画像G200)が表示される。
また、大当たり演出モードでは、大当たり遊技におけるラウンド遊技中に、図18(B
)に示すように、表示部50aにおいて、右打ち画像G2がオープニングから引き続いて
表示されると共に、ラウンド数を示すラウンド画像G3や払い出された賞球数を示唆する
賞球数画像G4が表示されるラウンド演出が行われる。加えて、ラウンド遊技中には、ラ
ウンド演出として、表示部50aにおいて、右打ち画像G2、ラウンド画像G3、および
賞球数画像G4の背景で、大当たり遊技の種別に応じた背景画像(ラウンド用背景画像G
201)が表示されると共に、スピーカー52から大当たり遊技の種別に応じたBGMが
出力される。
さらに、大当たり遊技におけるエンディング中には、図18(C)に示すように、表示
部50aにおいて、大当たり遊技後に設定される演出モードを示唆する演出モード示唆画
像G5や払い出された総賞球数を示唆する総賞球数画像G6が表示される大当たりエンデ
ィング演出が行われる。加えて、エンディング中には、大当たりエンディング演出として
、表示部50aにおいて、演出モード示唆画像G5や総賞球数画像G6の背景で、大当た
り遊技の種別に応じた背景画像(エンディング用背景画像G202)が表示される。
なお、以下において、大当たりオープニング演出、ラウンド演出、および大当たりエン
ディング演出を合わせて、大当たり遊技において実行される演出として「大当たり遊技演
出」ともいう。すなわち、大当たり演出モードにおいて大当たり遊技演出が行われる。
4-2.特図変動演出
次に、特図変動演出について説明する。パチンコ遊技機PYは、特図の可変表示が開始
されると、当該特図の可変表示に係る特図変動パターン、および特図抽選結果(大当たり
判定結果、大当たり図柄種別判定結果)などに基づいて、特図変動演出を実行する。
特図変動演出では、表示部50aにおいて、所定の背景画像に重畳的に、演出図柄の変
動表示が行われる。演出図柄の変動表示では、演出図柄が変動した後に停止する。すなわ
ち、特図変動時間、演出図柄の変動表示が行われた後に、当該変動が停止して、演出図柄
の停止表示が行われる。そして、基本的には、演出図柄の停止表示によって特図抽選の結
果が報知される。
なお、表示部50aで行われる特図変動演出では、演出図柄の変動表示以外の画像を用
いることも可能である。さらに、表示部50aを含む画像表示装置50以外に、スピーカ
ー52、枠ランプ53、盤可動装置55、第1演出ボタン装置40、および第2演出ボタ
ン装置41などの様々な演出装置を用いた特図変動演出を行うことが可能である。
次に、特図可変表示に応じて実行される特図変動演出において、表示部50aに表示さ
れる演出図柄について説明する。演出図柄は、特図抽選結果を示すための識別情報でもあ
り、複数種類設けられている。詳細には、演出図柄の構成要素の1つが、特図抽選結果を
示すための識別情報を構成し、その識別情報の違いによって演出図柄が複数種類設けられ
ている。
例えば、図19(A)に示すように、演出図柄を1~9のアラビア数字(以下、単に「
数字」と称する)で構成させ、9つの演出図柄を設けることができる。この場合、演出図
柄の構成要素となる数字が識別情報を構成する。そして、数字「1」を含む演出図柄を演
出図柄G10aとする。同様に、数字「2」~数字「9」を含む演出図柄を演出図柄G1
0b~演出図柄G10eとする。なお、画像の観点から、個々の演出図柄を区別なく取り
扱う場合は、「演出図柄G10」と総称する。
また、「3」、および「7」に係る演出図柄G10c、G10gの数字部分は赤色であ
り、「1」、「2」、「4」、「5」、「6」、「8」、および「9」の演出図柄G10
a、G10b、G10d、G10e、G10f、G10h、G10iの数字部分は青色で
ある。すなわち、演出図柄G10の構成要素として、数字以外に色も含まれている。なお
、演出図柄G10の構成や識別情報を何に設定するかは適宜に変更しても良い。例えば、
演出図柄G10に、各数字に対応付けられたキャラクターなどの他の構成要素を加えても
良い。
続いて、演出図柄G10を表示するための演出図柄表示領域について説明する。例えば
、図19(B)に示すように、表示部50aを水平方向に略均等に3つに分けた左側、中
央および右側を、左演出図柄領域50b1、中演出図柄領域50b2、および右演出図柄
領域50b3とすることができる。左演出図柄領域50b1、中演出図柄領域50b2、
および右演出図柄領域50b3の何れにも演出図柄G10が表示される。
そして、主に、特図変動演出の前段部分において、左演出図柄領域50b1に表示され
る演出図柄G10を「左演出図柄EZ1」と総称し、中演出図柄領域50b2に表示され
る演出図柄G10を「中演出図柄EZ2」と総称し、および右演出図柄領域50b3に表
示される演出図柄G10を「右演出図柄EZ3」と総称する。すなわち、左演出図柄領域
50b1、中演出図柄領域50b2、および右演出図柄領域50b3において、共通して
、数字の1~9からなる演出図柄G10が表示されるが、相対的な表示位置で演出図柄G
10を区別する場合には、左演出図柄EZ1、中演出図柄EZ2、および右演出図柄EZ
3と表記する。なお、演出図柄の表示領域・表示位置の観点から、左演出図柄EZ1、中
演出図柄EZ2、および右演出図柄EZ3を区別なく取り扱う場合は、「演出図柄EZ」
と総称する。
また、後述するように、特図変動演出において、演出図柄EZ1~EZ3の変動表示が
行われるが、最終的には、特図抽選結果(大当たり判定結果、大当たり図柄種別)を示す
態様で演出図柄EZ1~EZ3の停止表示が行われる。そして、特図抽選結果として大当
たりを報知する場合には、同じ数字の演出図柄G10が3つ横に並ぶように(所謂「ゾロ
目」で)、演出図柄EZ1~EZ3が停止表示する。そこで、以下において、大当たりを
報知する場合に停止表示している演出図柄EZ1~EZ3を構成する同一の数字からなる
演出図柄G10のことを「大当たり演出図柄」と称する。例えば、演出図柄EZ1~EZ
3が「7・7・7」と停止表示する場合、大当たり演出図柄は「演出図柄G10g」とな
り、「9・9・9」と停止表示する場合、大当たり演出図柄は「演出図柄G10i」とな
る。また、さらに、大当たり演出図柄について、演出図柄に含まれる数字で略称すること
もある。例えば、大当たり演出図柄が「演出図柄G10g」であれば大当たり演出図柄は
「7」となり、大当たり演出図柄が「演出図柄G10i」であれば大当たり演出図柄は「
9」となる。また、後述するように、特図変動演出において、特図抽選結果が完全に示さ
れるのは、演出図柄EZ1~EZ3が確定的に停止表示するときである。しかしながら、
基本的には、特図変動演出の途中で、演出図柄EZ1~EZ3が確定的に停止表示する前
に、演出図柄EZ1~EZ3が暫定的に停止表示(仮停止表示)する。これは、一度暫定
的に停止表示された演出図柄EZ1~EZ3の内容が変更することもあるからである。例
えば、ある(相対的に遊技者に不利な)大当たりを示す態様で演出図柄EZ1~EZ3が
暫定的に停止表示した後に、別の(相対的に遊技者に有利な)大当たりを示す態様に変更
されることがある。そこで、このように最初に大当たりを示す態様で演出図柄EZ1~E
Z3が暫定的に停止表示する場合(変更される前)の演出図柄EZ1~EZ3を構成する
同一の数字からなる演出図柄G10のことについても「大当たり演出図柄」と称する。
また、特図変動演出において、演出図柄EZ1~EZ3の変動表示が行われるが、演出
図柄EZ1~EZ3の変動表示の途中で、左演出図柄EZ1および右演出図柄EZ3が同
じ数字の演出図柄G10で暫定的に停止表示(仮停止表示)するリーチを行うことがある
。後述するように、リーチは、大当たり遊技状態になる可能性があることを示唆する演出
であり、リーチが行われたことによって、3つの演出図柄EZ1~EZ3が変動表示して
いるときに比べて大当たりに対してチャンスアップしたことになる。そこで、リーチに係
る左演出図柄EZ1および右演出図柄EZ3を構成する同一の数字からなる演出図柄G1
0のことを「リーチ演出図柄」と称する。例えば、左演出図柄EZ1および右演出図柄E
Z3が「1」の演出図柄G10aで仮停止表示する場合、リーチ演出図柄は「演出図柄G
10a」となり、「3」の演出図柄G10aで仮停止表示する場合、リーチ演出図柄は「
演出図柄G10c」となる。また、さらに、リーチ演出図柄について、演出図柄に含まれ
る数字で略称することもある。例えば、リーチ演出図柄が「演出図柄G10a」であれば
リーチ演出図柄を「1」と略称し、リーチ演出図柄が「演出図柄G10c」であればリー
チ演出図柄を「3」と略称する。
また、図19(B)に示すように、表示部50aの下端部の左端(左下隅)の一区画に
、小図柄を可変表示する小図柄領域50cを設けることが可能である。小図柄領域50c
において、特図の可変表示に応じて小図柄を可変表示させることができる。なお、小図柄
のデザインは適宜に設定可能であるが、例えば、演出図柄EZに係る演出図柄G10をそ
のまま縮小させて構成させることができる。例えば、小図柄領域50cにおいて、演出図
柄EZ1~EZ3のように、3つの演出図柄G10を表示させることも可能である。この
場合、小図柄領域50cを水平方向に略均等に3つに分けた左側に表示される小図柄を「
左小図柄KZ1」と称し、中央に表示される小図柄を「中小図柄KZ2」と称し、および
右側に表示される小図柄を「右小図柄KZ3」と称することができる。そして、演出図柄
EZの場合と同様に、表示領域・表示位置の観点から、左小図柄KZ1、中小図柄KZ2
、および右小図柄KZ3を区別なく取り扱う場合は、「小図柄KZ」と総称する。さらに
、特別図柄に対して、演出図柄EZと小図柄KZを合わせて「サブ図柄SZ」と総称する
こともある。
また、表示部50aに小図柄領域50cを形成させる場合、その表示領域・表示位置は
適宜に設定可能である。さらには、演出の状況に応じて小図柄領域50cの表示領域・表
示位置が途中で変更されるようにしても良い。
なお、図19(B)において、左演出図柄領域50b1、中演出図柄領域50b2、右
演出図柄領域50b3、および小図柄領域50cは一点鎖線で明示されているが、これは
左演出図柄領域50b1、中演出図柄領域50b2、右演出図柄領域50b3、および小
図柄領域50cの範囲を表すために記載したものであり、実際には表示されていない。
また、前述したように、特図変動演出の演出フローを構成する演出として、通常変動、
Nリーチ、Lリーチ、SPリーチ、およびバトル演出がある。ここで、これらの一部につ
いて説明する。
4-2-1.通常変動
パチンコ遊技機PYは、特図変動演出において、先ず通常変動を行うことが可能である
。通常変動は、特図の可変表示が開始されたことを示唆する演出として機能する。次に、
通常変動を具体的に説明する。なお、小図柄として、左演出図柄EZ1、中演出図柄EZ
2、および右演出図柄EZ3に対応する左小図柄KZ1、中小図柄KZ2、および右小図
柄KZ3が小図柄領域50cで可変表示する。
例えば、図20(A)に示すように、表示部50aにおいて、左演出図柄EZ1、中演
出図柄EZ2および右演出図柄EZ3が停止表示されていると共に、左小図柄KZ1、中
小図柄KZ2および右小図柄KZ3が停止表示されており、特図の可変表示が行われてお
らず、特図の可変表示を待機している状態から、特図の可変表示が開始されると、図20
(B)に示すように、その開始に伴って特図変動演出が開始される。具体的には、演出図
柄EZ1~EZ3の変動表示が開始されると共に、左小図柄KZ1、中小図柄KZ2およ
び右小図柄KZ3の変動表示が開始される。
演出図柄EZ1~EZ3の変動表示の表示態様と、小図柄KZ1~KZ3の変動表示の
表示態様とを異ならせることができる。例えば、演出図柄EZ1~EZ3の変動表示は、
各演出図柄EZ1~EZ3が表示部50aの上から下にスクロール表示して行い、小図柄
KZ1~KZ3の変動表示は、各小図柄KZ1~KZ3を定位置で次々に入れ替えて行う
ようにしても良い。なお、演出図柄EZ1~EZ3の変動表示の表示態様と、小図柄KZ
1~KZ3の変動表示の表示態様とを同一にしても良い。
また、演出図柄EZ1~EZ3および小図柄KZ1~KZ3は変動表示の開始直後から
高速で変動表示する。演出図柄EZ1~EZ3および小図柄KZ1~KZ3が高速で変動
表示されている間は、演出図柄EZ1~EZ3および小図柄KZ1~KZ3は、基本的に
背景画像G111~G115などのその背景側の画像が視認容易な透明性を持って表示さ
れる。また、状況に応じて、演出図柄EZ1~EZ3および小図柄KZ1~KZ3の何れ
か一方は視認可能に表示され、他方は非表示にされても良い。
そして、この特図の可変表示の特図変動パターンがリーチ無しハズレの特図変動パター
ン(例えば、通常ハズレ変動)であると、リーチが発生することなく、特図の可変表示の
終了(特図の停止表示)に伴って、リーチ無しハズレに特有なハズレ目(所謂「バラケ目
」)で演出図柄EZ1~EZ3および小図柄KZ1~KZ3の停止表示が行われる。
演出図柄EZ1~EZ3の停止表示に向けて、例えば、最初に図20(C)に示すよう
に、左演出図柄EZ1が上下方向略中央位置で暫定的に停止(仮停止)し、次に図20(
D)に示すように、右演出図柄EZ3が上下方向略中央位置で暫定的に停止(仮停止)し
、さらに、図20(E)に示すように、中演出図柄EZ2が上下方向略中央位置で暫定的
に停止(仮停止)する。
そして、最後に、上下方向略中央位置で水平方向に並んだ状態で暫定的に停止(仮停止
)している演出図柄EZ1~EZ3が、図20(F)に示すように、そのまま一斉に完全
に停止し、停止が確定する(演出図柄EZ1~EZ3の停止表示が行われる)。暫定的に
停止(仮停止)していた演出図柄EZ1~EZ3がバラケ目で完全に停止するとき、すな
わち、演出図柄EZ1~EZ3の確定的な停止表示が行われるとき、3つの小図柄KZ1
~KZ3が、演出図柄EZ1~EZ3と同一のバラケ目で一斉に停止し、小図柄KZ1~
KZ3の停止表示も行われる。
なお、演出図柄EZ1~EZ3が暫定的に停止するとは、演出図柄EZ1~EZ3がス
クロール表示のように場所を大きく移動することはなく、その場で微かに揺れたり小さく
往復運動することをいう。よって、厳密には、演出図柄EZ1~EZ3が暫定的に停止表
示している状態と、演出図柄EZ1~EZ3が確定的に停止表示している状態とは異なる
が、この暫定的な停止表示と確定的な停止表示を広義に「停止表示」と称することもある
。また、図20の例では、演出図柄EZ1~EZ3の停止表示が行われる際に、左演出図
柄EZ1→右演出図柄EZ3→中演出図柄EZ2の順で演出図柄が停止したが、停止する
順序(方法)はこれに限られず、適宜に設定することができる。
4-2-2.リーチ
次に、リーチの成立について説明する。特図の可変表示の特図変動パターンがリーチ有
りハズレの特図変動パターン(例えば、Nハズレ変動)である場合も、基本的には前述の
リーチ無しの場合と同様に、表示部50aにおいて、図21(A)に示すように、演出図
柄EZ1~EZ3が確定的に停止表示されていると共に、小図柄KZ1~KZ3が停止表
示されている状態から、特図の可変表示が開始されて、図21(B)に示すように、演出
図柄EZ1~EZ3の変動表示が開始すると共に、小図柄KZ1~KZ3の変動表示が開
始する。
その後、所定時間が経過した後に、図21(C)に示すように、数字「5」に係る左演
出図柄EZ1が上下方向略中央位置で暫定的に停止(仮停止)し、次に、図21(D)に
示すように、同一の数字「5」に係る右演出図柄EZ3が上下方向略中央位置で水平方向
に並んで暫定的に停止(仮停止)して、リーチが成立する。リーチが成立したときには、
リーチが成立したことを示す画像(リーチ成立示唆画像)G11が表示される。なお、左
演出図柄EZ1、および右演出図柄EZ3でリーチが成立しても、小図柄KZ1~KZ3
の変動表示は継続して行われている。
さらに、図21の例では、リーチが成立する際に、左演出図柄EZ1→右演出図柄EZ
3の順で演出図柄が暫定的に停止(仮停止)したが、仮停止する順序(方法)はこれに限
られず、適宜に設定することができる。また、リーチを構成する演出図柄の数字も「5」
に限られない。また、暫定的に停止(仮停止)する位置も上下方向略中央位置に限られな
い。また、リーチを構成する演出図柄が並ぶ方向も水平方向に限られず斜め方向など他の
方向であってもよい。
このように、リーチ無しハズレである場合の特図変動演出の全期間と、リーチが発生す
る場合の特図変動演出の開始時からリーチ成立時までの区間を通常変動とすることができ
る。ただし、リーチが成立するまでの時間は、特図変動パターンなどに基づいて適宜に設
定することができる。さらに、リーチが成立するまでの間に、所謂「疑似連」や、カット
イン予告、台詞予告などの種々の予告演出を実行することも可能である。あるいは、リー
チが成立するまでの間に、所謂「ゾーン」に突入するようにすることも可能である。
4-2-3.Nリーチ
パチンコ遊技機PYは、通常変動の後にリーチが成立するとNリーチを行うことが可能
である。Nリーチは、特図抽選の抽選結果が「大当たり」であった可能性があることを示
唆する演出であり、遊技者に大当たりを期待させるための演出として機能する。次に、N
リーチを具体的に説明する。
リーチが成立すると、例えば、図21(D)に示すように、その時点からNリーチが行
われる。Nリーチでは、図22(A)に示すように、リーチが成立したときの状態が所定
時間(例えば、10秒)維持される。Nリーチが開始されると、図22(B)に示すよう
に、通常態様の高速で変動表示(スクロール)をしている中演出図柄EZ2が徐々に減速
していく。
特図の可変表示の特図変動パターンがリーチ有りハズレの特図変動パターン(例えば、
Nハズレ変動)であると、リーチが成立した状態から、中演出図柄EZ2が上下方向略中
央位置で暫定的に停止(仮停止)してハズレを示す演出図柄の停止表示が行われる。この
とき、リーチが成立しているので、図22(C-1)に示すように、リーチを構成する数
字とは異なる数字(図22(C-1)において「4」)からなる中演出図柄EZ2が仮停
止する。そして、特図の可変表示の終了(特図の停止表示)に伴って、図22(D)に示
すように、仮停止状態が完全な停止状態になり、リーチ有りハズレに特有なハズレ目で左
演出図柄EZ1、中演出図柄EZ2および右演出図柄EZ3の停止表示が行われる。
また、暫定的に停止(仮停止)していた演出図柄EZ1~EZ3がリーチ有りハズレに
特有なハズレ目で完全に停止するとき、すなわち、演出図柄EZ1~EZ3の停止表示が
行われるとき、3つの小図柄KZ1~KZ3が、演出図柄EZ1~EZ3と同一のリーチ
有りハズレに特有なハズレ目で一斉に停止し、小図柄KZ1~KZ3の停止表示も行われ
る。なお、Nリーチの内容は、適宜に変更または追加することが可能である。
Nリーチで特図変動演出が終了しない場合、図22(C-2)に示すように、停止して
いない残りの1つの中演出図柄EZ2が再び高速で変動し、リーチが維持されたままNリ
ーチからLリーチまたはSPリーチに発展する(切り替わる)ことがある。
4-2-4.Lリーチ
パチンコ遊技機PYは、Nリーチの後にLリーチを行うことが可能である。Lリーチは
、特図抽選の結果が「大当たり」である可能性が、Nリーチよりも高いことを示唆する演
出であり、遊技者に大当たりを期待させるための演出として機能する。なお、Lリーチで
も、成立したリーチが維持されるが、例えば、図23(A)に示すように、Lリーチの開
始時に、当該リーチを構成する演出図柄EZ1、EZ3が縮小されると共に、表示部50
aにおける小図柄領域50cに重複しない所定位置(例えば、左演出図柄EZ1は表示部
50aの左上で、右演出図柄EZ3は表示部50aの右上)に移動する。
また、Lリーチの開始時に、例えば、図23(A)に示すように、表示部50aにLリ
ーチ専用の背景画像(Lリーチ用背景画像G114)が表示される。Lリーチ用背景画像
G114は、所定のスーリーが展開する動画で構成されている。Lリーチ用背景画像G1
14に係る動画のストーリーの内容は適宜に設定可能であるが、基本的な実施形態では、
主人公キャラクターが女の子に告白するという内容で構成されている。
Lリーチ用背景画像G114が表示されると、最初に、図23(A)に示すように、主
人公キャラクターがある待ち合わせ場所で女の子を待っているシーンから開始される。続
いて、図23(B)に示すように、待ち合わせ場所に女の子が現れる。このとき、表示部
50aの略中央にて、中演出図柄EZ2として、リーチを構成している数字「5」の演出
図柄と、リーチを構成していない数字「4」の演出図柄と、が現れて、奥側から手前側に
出てきてはまた奥側へ戻るようにゆっくりと回転する。
数字「4」の演出図柄と数字「5」の演出図柄の回転が継続して行われている中、Lリ
ーチ用背景画像G114に係るスーリーが進展する。そして、図23(C)に示すように
、主人公キャラクターが女の子に告白するシーンを迎える。このとき、表示部50aの略
中央にて、リーチを構成している数字「5」の演出図柄と、リーチを構成していない数字
「4」の演出図柄と、が相互に相手を弾き飛ばそうとぶつかり合う。数字「5」の演出図
柄はリーチを構成し、数字「4」の演出図柄はリーチを構成していないことから、数字「
4」の演出図柄が弾き飛ばされて数字「5」の演出図柄が残ると、大当たりを示す態様の
演出図柄EZ1~EZ3の停止表示が成立する一方、数字「5」の演出図柄が弾き飛ばさ
れて数字「4」の演出図柄が残ると、リーチハズレを示す態様の演出図柄EZ1~EZ3
の停止表示が成立する。よって、この図23(C)の場面は、当該Lリーチの最終局面で
あり、大当たりを示唆する演出(大当たり示唆演出)が実行されるかハズレを示唆する演
出(ハズレ示唆演出)が実行されるかに分岐する分岐点(所謂「当落分岐点」)を構成し
ている。
当落分岐点において、特図の可変表示の特図変動パターンが大当たり変動(L大当たり
変動)であると、図24(A-1)に示すように、表示部50aに、笑顔の女の子がアッ
プで表示された後、図24(B-1)に示すように、告白に成功して喜んでいる主人公キ
ャラクターが表示されると共に、スピーカー52から所定の効果音が出力される。このと
き、リーチを構成している数字「5」の左演出図柄EZ1および右演出図柄EZ3と共に
、そのリーチを構成している数字「5」の中演出図柄EZ2が表示部50aの中央に仮停
止態様で表示される。すなわち、演出図柄EZ1~EZ3が大当たりを示す態様で仮停止
表示している。また、告白に成功して喜んでいる主人公キャラクターの表示と、所定の効
果音の出力とは、大当たり示唆演出を構成する。大当たり示唆演出の後は、図24(C-
1)に示すように、大当たりを示す態様で演出図柄EZ1~EZ3および小図柄KZ1~
KZ3の停止表示が行われる。
一方、当落分岐点後、特図の可変表示の特図変動パターンがリーチ有りハズレ変動(L
ハズレ変動)であると、大当たり示唆演出が行われることなく、Lリーチ用背景画像G1
14にて、図24(A-2)に示すように、表示部50aに、悲しい表情をした女の子が
アップで表示された後、図24(B-2)に示すように、告白に失敗して落胆している主
人公キャラクターが表示される。このとき、リーチを構成している数字「5」の左演出図
柄EZ1および右演出図柄EZ3と共に、リーチを構成していない数字「5」の中演出図
柄EZ2が表示部50aの中央に仮停止態様で表示される。すなわち、演出図柄EZ1~
EZ3がリーチハズレを示す態様で仮停止表示している。また、告白に失敗して落胆して
いる主人公キャラクターの表示は、ハズレ示唆演出を構成する。ハズレ示唆演出の後は、
図24(C-2)に示すように、リーチ用のハズレ目で演出図柄EZ1~EZ3および小
図柄KZ1~KZ3の停止表示が行われる。
4-2-5.SPリーチ
また、パチンコ遊技機PYは、Nリーチの後にSPリーチを行うことが可能である。S
Pリーチは、特図抽選の結果が「大当たり」である可能性が、Lリーチよりも高いことを
示唆する演出であり、遊技者に大当たりを期待させるための演出として機能する。なお、
SPリーチでも、成立したリーチが維持されるが、例えば、図25(A)に示すように、
SPリーチの開始時に、当該リーチを構成する演出図柄EZ1、EZ3が縮小されると共
に、表示部50aにおける小図柄領域50cに重複しない所定位置(例えば、左演出図柄
EZ1は表示部50aの左上で、右演出図柄EZ3は表示部50aの右上)に移動する。
また、SPリーチの開始時に、例えば、図25(A)に示すように、表示部50aにS
Pリーチ専用の背景画像(SPリーチ用背景画像G115)が表示される。SPリーチ用
背景画像G115は、所定のスーリーが展開する動画で構成されている。SPリーチ用背
景画像G115に係る動画のストーリーの内容は適宜に設定可能であるが、基本的な実施
形態では、主人公キャラクターと、主人公キャラクターのライバルである敵キャラクター
とが対決するという内容で構成されている。なお、主人公キャラクターは野球のピッチャ
ーであり、敵キャラクターは野球のバッターであり、両者は野球の試合においてピッチャ
ーとバッターの立場で対決する。
SPリーチ用背景画像G115が表示されると、最初に、図25(A)に示すように、
敵キャラクターが出現し、続いて、図25(B)に示すように、表示部50aの中央にS
Pリーチが開始されたことを表す画像(SPリーチ開始タイトル画像)G11が表示され
る。SPリーチ開始タイトル画像G11は、SPリーチのタイトルを表すタイトル画像G
11a「図25(B)において「敵バッター○○を打ち取れ!!」」と、タイトル画像G
11aを引き立てるエフェクト画像G11bとで構成される。
次に、図25(C)に示すように、主人公キャラクターと敵キャラクターが対峙してい
るシーンが表示される。その後、SPリーチ用背景画像G115にて、図26(A)に示
すように、主人公キャラクターがボールを投げ、図26(B)に示すように、ボールが敵
キャラクターに向かって進み、図26(C)に示すように、敵キャラクターがバットを振
り始める。続いて、図26(D)に示すように、ボールとバットとが接近し、主人公キャ
ラクターと敵キャラクターとの対決に決着がつこうとする場面を迎える。この場面は、ピ
ッチャーとバッターの対決で主人公キャラクターが勝利して大当たりが示唆されるか敗北
してハズレが示唆されるかの分岐点(当落分岐点)を構成する。
この当落分岐点後、特図の可変表示の特図変動パターンが大当たり変動(SP大当たり
変動)であると、図27(A-1)に示すように、表示部50aに、敵キャラクターが空
振りをして対決に勝利した後、図27(B-1)に示すように、敵キャラクターを三振に
取ってマウンド上で雄叫びを上げる主人公キャラクターが表示されると共に、スピーカー
52から所定の効果音が出力される。このとき、演出図柄EZ1~EZ3は大当たりを示
す態様で仮停止表示している。
対決に勝利して雄叫びを上げている主人公キャラクターの表示と、所定の効果音の出力
とが、大当たり示唆演出を構成する。大当たり示唆演出の後は、図27(C-1)に示す
ように、大当たりを示す態様で演出図柄EZ1~EZ3および小図柄KZ1~KZ3の停
止表示が行われる。
一方、当落分岐点後、特図の可変表示の特図変動パターンがリーチハズレ変動(SPハ
ズレ変動)であると、大当たり示唆演出が行われることなく、SPリーチ用背景画像G1
15にて、図27(A-2)に示すように、敵キャラクターがホームランを打って対決に
敗北し、図27(B-2)に示すように、主人公キャラクターがマウンド上で落胆する。
このとき、演出図柄EZ1~EZ3はリーチハズレを示す態様で仮停止表示している。
対決に敗北して落胆している主人公キャラクターの表示が、ハズレ示唆演出を構成する
。ハズレ示唆演出の後は、図27(C-2)に示すように、リーチ用のハズレ目で演出図
柄EZ1~EZ3および小図柄KZ1~KZ3の停止表示が行われる。
次に、特図変動演出において行われる可動体演出と操作演出について説明する。可動体
演出と操作演出は、前述のSPリーチ、Lリーチ、およびNリーチ、さらには大当たり遊
技演出などに組み込まれる形でこれらの演出の一部として行われる場合と、これらの演出
とは独立して行われる場合とがある。最初に可動体演出について説明する。
4-3.可動体演出
パチンコ遊技機PYは、特図変動演出や大当たり遊技演出などの所定の演出における所
定のタイミングで可動体の動作を伴う可動体演出を行うことが可能である。可動体演出は
、例えば盤可動装置55などの可動装置を用いた演出であり、大当たり期待度やSPリー
チへの発展を示唆する演出として機能する。
例えば、可動体演出がSPリーチへの発展を示唆する演出として機能する場合、図28
(A)に示すように、特図変動演出において、NリーチからSPリーチに発展する際に、
まずは図28(B)に示すように、盤可動装置55が作動し、盤可動体55kが正面視で
作動位置まで下降し、所定時間その位置で保持される。さらに、このとき、表示部50a
の全体に、盤可動体55kの動作に伴うエフェクト画像G13も表示される。そして、図
28(C)に示すように、エフェクト画像G13が消去され、盤可動体55kが待機位置
まで上昇して、盤可動装置55が通常の待機状態に戻る。盤可動装置55が通常の待機状
態に戻ると、SPリーチに発展する。なお、可動体演出における可動装置の作動内容は、
適宜に変更または追加することが可能である。
4-4.操作演出
次に操作演出について説明する。パチンコ遊技機PYは、特図変動演出や大当たり遊技
演出などの所定の演出における所定のタイミングで、操作促進演出、および第1演出ボタ
ン40kや第2演出ボタン41k等の操作に応じた操作結果演出を含む操作演出を行うこ
とが可能である。操作促進演出は、遊技者に操作手段の操作を促す演出であり、操作結果
演出は、操作促進演出における操作手段の操作に応じて行われる演出であり、それぞれ遊
技者に大当たりを期待させるための演出として機能する。
例えば、前述のように、LリーチやSPリーチにおいて当落分岐点に達すると、第1演
出ボタン40kの押下操作が有効な期間(操作有効期間)が発生し、この操作有効期間の
発生に伴って、図29(A)に示すように、第1演出ボタン40kの操作を促す演出(操
作促進演出)が行われる。
操作促進演出において、表示部50aに、第1演出ボタン操作促進演出画像G12が表
示される。第1演出ボタン操作促進演出画像G12は、操作対象である第1演出ボタン4
0kを表す画像(操作対象画像)G12aと、第1演出ボタン40kの操作態様(すなわ
ち、押下操作)を表す画像(押下操作画像)G12bと、第1演出ボタン40kの操作に
係る操作有効期間(操作有効期間)の残り時間を表す画像(操作有効期間残り時間画像)
G12cと、を含む。
なお、操作有効期間残り時間画像G12cは、おおむね曲線状のプログレスバーからな
り、時間の経過に伴って、遊技者が操作有効期間の残り時間を容易に理解できるように変
化する。なお、図29(B)は、操作有効期間が発生して、操作有効時間の1/3の時間
が経過した様子を表している。
そして、特図の可変表示の特図変動パターンが大当たり変動(SP大当たり変動)であ
ると、操作有効期間において第1演出ボタン40kが押下操作された後、または、操作有
効期間において第1演出ボタン40kが操作されることなく操作有効期間の残り時間がな
くなった後、操作結果演出が行われる。
操作結果演出としては、例えば図29(C)に示すように、盤可動装置55が作動して
、盤可動体55kが作動位置まで下降し、所定時間その位置で保持されると共に、回転部
材55k1が所定時間回転する。このように、操作結果演出に可動体演出も含まれている
。さらに、このとき、操作結果演出として、表示部50aの全体に、盤可動体55kの動
作に伴うエフェクト画像G13が表示される。そして、図29(D)に示すように、エフ
ェクト画像G13が消去され、回転部材55k1の回転が止まり、盤可動体55kが上昇
することによって操作結果演出が終了する。操作結果演出が終了すると大当たり示唆演出
が行われる。
一方、特図の可変表示の特図変動パターンがリーチハズレ変動(SPハズレ変動)であ
ると、操作有効期間において第1演出ボタン40kが押下操作されても、または、第1演
出ボタン40kが押下操作されることなく演出ボタン操作有効期間の残り時間がなくなっ
ても、操作結果演出が行われることがなく、ハズレ示唆演出が行われる。
なお、操作結果演出は、盤可動装置55の作動やエフェクト画像G13の表示に限られ
ず、適宜に変更または追加することが可能である。また、操作演出は特図変動演出に限ら
れず大当たり演出においても実行可能である。
4-5.先読み演出
次に、特図保留の対象となる特図可変表示が実行される前に実行可能な先読み演出につ
いて説明する。パチンコ遊技機PYは、特図変動演出の任意のタイミングで、先読み判定
の結果に基づいて、大当たり判定が行われていない特図1保留または特図2保留に対する
先読み演出を行うことが可能である。先読み演出は、特図1保留または特図2保留に対す
る大当たり期待度を示唆する演出であり、その保留に対応する特図の可変表示の前から大
当たりを期待させる演出として機能する。先読み演出の一例として、特図保留を表す保留
演出を用いた保留変化予告がある。ここで、通常演出モードにおいて行われる保留演出、
および保留変化予告について説明する。
保留演出は、図30(A)に示すように、表示部50aの下端部における略中央の一区
画において横長矩形状に形成された保留表示領域50dにおいて行われる。保留表示領域
50dは、保留表示領域50dを左右方向に略均等に4つに分割した第1領域50d1、
第2領域50d2、第3領域50d3、および、第4領域50d4で構成されている。す
なわち、保留表示領域50dにおいて、第1領域50d1~第4領域50d4が左端から
右端に向けて順に並んで設けられている。
第1領域50d1には、保留されている特図1保留の中で最も先に発生し、その特図1
保留に対応する特図1関係乱数に基づいて最も先に特図1可変表示が行われる特図1保留
を表す保留アイコンが表示される。同様に、第2領域50d2~第4領域50d4には、
保留されている特図1保留の中で2~4番目に発生し、その特図1保留に対応する特図1
関係乱数に基づいて2~4番目に特図1可変表示が行われる特図1保留を表す保留アイコ
ンが表示される。
なお、以下において、第1領域50d1に表示される保留アイコンに対応する特図1保
留のことを「保留順1の特図1保留」と称する。同様に、第2領域50d2、第3領域5
0d3、および第4領域50d4に表示される保留アイコンに対応する特図1保留のこと
を「保留順2の特図1保留」、「保留順3の特図1保留」、および「保留順4の特図1保
留」と称する。すなわち、存在している特図1保留について、発生した順に「保留順1」
~「保留順4」と称する。
また、保留表示領域50dの左隣には、当該変動表示領域50eが形成されている。当
該変動表示領域50eには、現在実行中の特図1変動表示を表す当該アイコンが表示され
る。よって、当該変動表示領域50eに表示される当該アイコンが示す対象は、保留表示
領域50dに表示される保留アイコンが示す対象と異なり、厳密には、特図1保留に応じ
た「保留演出」には含まれないが、保留アイコンの表示と当該アイコンの表示とは関連性
を有しているので、以下においては、保留アイコンの表示と当該アイコンの表示とをまと
めて、「保留演出」とする。また、保留アイコンと当該アイコンとをまとめて、「アイコ
ン」と称する。さらに、当該アイコンが示す実行中の特図1変動表示を「当該変動」とも
称する。
なお、図30(A)において保留表示領域50dおよび当該変動表示領域50eは一点
鎖線で明示され、第1領域50d1~第4領域50d4は破線で明示されているが、これ
は保留表示領域50d、第1領域50d1~第4領域50d4、および当該変動表示領域
50eの範囲を表すために記載したものであり、実際には表示されていない。
次に、保留演出の具体例について説明する。なお、以降の説明では、小図柄KZ1~K
Z3の可変表示は省略する。前提として、特図1変動表示中(特図変動演出中)であり、
特図1保留数(U1)が「2」であるとする。この状況下において、図30(B)に示す
ように、前述した不図示の第1領域50d1において、現在保留されている特図1保留の
中で最も先に発生した特図1保留(保留順1の特図1保留)を表した保留アイコンHA2
が表示され、前述した不図示の第2領域50d2において、保留アイコンHA2が表す特
図1保留の次に発生した特図1保留(保留順2の特図1保留)を表した保留アイコンHA
3が表示されている。また、前述した不図示の当該変動表示領域50eには、現在実行中
の特図1変動表示を表す当該アイコンHA1が表示されている。なお、図30(B)で表
示されているアイコンHA1~HA3の表示態様は通常態様である。
このように、保留演出においては、特図1保留が発生した順に保留表示領域50dの左
端から右に並んで表示される。すなわち、保留されている特別図柄の可変表示、言い換え
れば、特図保留記憶部105に記憶されている特図関連判定情報に基づく未実行の特別図
柄の可変表示は、個別に保留アイコンで表示される。
そして、図30(C)に示すように、演出図柄EZ1~EZ3の停止表示が行われると
、その直前まで実行中の特図変動表示を表していた当該アイコンHA1が消去される。続
けて、保留アイコンHA2を表す特図1保留に基づいて特別図柄の可変表示(特図変動演
出)が開始されると、保留アイコンHA2と保留アイコンHA3がシフトする。具体的に
は、不図示の第1領域50d1に表示されていた保留アイコンHA2は不図示の当該変動
表示領域50eに移動し、不図示の第2領域50d2に表示されていた保留アイコンHA
3は不図示の第1領域50d1に移動する。すなわち、表示されていた保留アイコンHA
2および保留アイコンHA3がそれぞれ1つずつ左にシフトする。これは、保留アイコン
HA2に対応する特別図柄の可変表示が開始され、保留アイコンHA3が表す特図1保留
が、現在保留されている特図1保留の中で最も先に発生した特図1保留になり、次に開始
される特図可変表示になったことに応じて、保留アイコンHA2および保留アイコンHA
3をその状況に適応させるためである。
また、当該変動表示領域50eに表示されている保留アイコンHA2は、実行中の特図
1変動表示を表しているので、当該変動表示領域50eに表示される際に当該アイコンH
A2となる。すなわち、「アイコン」の前に付く言葉として、保留表示領域50dに表示
されているアイコンについては「保留」とし、当該変動表示領域50eに表示されている
アイコンについては「当該」とする。換言すれば、保留アイコンが表示されているときに
、該保留アイコンが示す特図保留に対して特別図柄の変動表示の開始条件が成立すると、
該開始条件の成立に係る特別図柄の変動表示に対応する保留アイコンが当該アイコンとし
て表示される。
なお、保留アイコンから当該アイコンになる際に、言い換えると、アイコンは保留表示
領域50dから当該変動表示領域50eに移動する際に、アイコンの大きさが同一のまま
でも拡大されても良い。図30(C)では、アイコンは保留表示領域50dから当該変動
表示領域50eに移動する際に約2倍に拡大している。
そして、この状況から第1始動口11に遊技球が入賞して、特図1保留が発生すると、
図30(E)に示すように、当該特図1保留の発生に応じて、新たな保留アイコンHA4
が前述した不図示の第2領域50d2に表示される。
このように、第1始動口11に入賞して特図1関係乱数が取得されると、1つの共通し
たアイコンが表示される。このアイコンは、当該入賞に基づく特図1可変表示が終了する
と消去されるが、表示されている間は、当該特図1可変表示の置かれている状態(保留の
状態および実行中の状態)に応じて、異なる名称(保留アイコンおよび当該アイコン)で
存在していることになる。
ところで、前述のとおり、始動入賞コマンドには当否情報および特図変動パターン情報
が含まれている。そして、パチンコ遊技機PYは、この当否情報および特図変動パターン
情報に基づいて、保留アイコンを通常態様、または特別態様で表示することができる。こ
の保留アイコンを特別態様で表示することを「保留予告」という。
保留アイコンの表示態様が特別態様である、すなわち保留予告が行われると、遊技者は
、その保留アイコンに対応した特別図柄の可変表示で大当たりに当選できるかもしれない
という期待を持つことができる。次に、保留予告の具体例について説明する。保留予告の
具体例として、図30(E)に示す保留アイコンHA4の表示態様が特別態様になるとす
る。
保留予告の1つの種別として、保留アイコンが表示された直後に特別態様になる、言い
換えれば、特図1保留の発生時(第1始動口11への入賞時)に保留予告が行われる保留
予告種別がある。例えば、図31(A)に示すように、保留アイコンHA4が表示される
前の状況(図30(D)の状況)から、第1始動口11に遊技球が入賞して、特図1保留
が発生すると、図30(E)の場合と同様に、当該特図1保留の発生に応じて、通常態様
の保留アイコンHA4が前述した不図示の第2領域50d2に表示される。なお、図面に
おいては、通常態様の保留アイコンは完全に静止しているように見えるが、実際には、基
本的には、完全に静止状態にするようにしても、表示位置は移動しないがその場で軽く揺
れたりするように構成しても良い。
そして、その直後に、図31(B)に示すように、保留アイコンHA4の表示態様が通
常態様から特別態様(図31(B)において灰色)に変化する(保留予告が行われる)。
なお、図31の例では保留アイコンHA4は表示直後に一瞬通常態様で表示されるが、特
別態様で表示されるようにし、通常態様で表示される期間をなくしてもよい。
別の保留予告の種別として、保留アイコンが移動する際に特別態様になる、言い換えれ
ば、特図1保留のシフト時に保留アイコン変化予告が行われる保留予告種別がある。例え
ば、図32(A)に示すように、保留アイコンHA4が表示される前の状況(図30(D
)の状況)から、第1始動口11に遊技球が入賞して、特図1保留が発生すると、図32
(B)に示すように、当該特図1保留の発生に応じて、通常態様(図32(B)において
白色)の保留アイコンHA4が前述した不図示の第2領域50d2に表示される。
そして、図32(C)に示すように、演出図柄EZ1~EZ3の停止表示が行われると
、その直前まで実行中の特図変動表示を表していた当該アイコンHA2が消去される。続
けて、保留アイコンHA3が表す特図1保留に基づいて特別図柄の可変表示(特図変動演
出)が開始されると、図32(D)に示すように、第1領域50d1に表示されていた保
留アイコンHA3は不図示の当該変動表示領域50eに移動し、第2領域50d2に表示
されていた保留アイコンHA4は不図示の第1領域50d1に移動する。ここで、保留ア
イコンHA4が第2領域50d2から第1領域50d1に移動する際に、その表示態様が
通常態様から特別態様(図32(D)において灰色)に変化する(保留予告が行われる)
また、保留予告に係る特別態様を複数種類設けて、特別態様の種類によって大当たり期
待度が異なるようにすることができる。例えば、保留アイコンの表示態様を、保留アイコ
ンの色に関連付け、保留アイコンの表示態様として白色、緑色、赤色、および金色が設定
されているとする。ここで、白色が通常態様であり、緑色、赤色、および金色が特別態様
とする。そして、保留アイコンの表示態様が示す大当たり期待度は、白色<緑色<赤色<
金色の順で高くなるように設定することができる。
なお、先読み演出は、特図1保留および特図2保留の両方または一方に対して行うこと
が可能である。また、先読み演出は、保留アイコンHAの表示態様に限られず、例えば背
景画像などの表示部50aにおける保留アイコンHA以外の画像や、スピーカー52から
出力される音、枠ランプ53による発光、および盤可動装置55による動作などの画像表
示装置50以外の演出装置を用いて実行することが可能である。さらには、先読み演出の
演出態様として、保留アイコンHAによる保留アイコン変化予告などのように実行されて
から特図変動表示が開始されるまで途切れることなく継続する演出態様の他に、演出図柄
の停止表示が行われる度または演出図柄の変動表示が開始される度など、断続的且つ連続
的に実行する演出態様にしても良い。
5.遊技制御用マイコン101による遊技の制御
[遊技制御メイン処理]
次に図33~図42に基づいて遊技制御用マイコン101による遊技の制御について説
明する。なお、以下に説明する遊技を制御するためのフローチャートは、一例である。そ
して、フローチャートにおける複数の処理については、処理内容に矛盾が生じない範囲で
、適宜に実行順序を変更し、または並列に実行することができる。
また、以下において説明する遊技制御用マイコン101による遊技の制御において登場
するカウンタ、タイマー、フラグ、ステータス、バッファ等は、遊技用RAM104に設
けられている。また、カウンタの初期値は「0」であり、フラグの初期値は「0」つまり
「OFF」であり、ステータスの初期値は「1」である。
遊技制御基板100に備えられた遊技制御用マイコン101は、パチンコ遊技機PYが
電源投入されると、遊技用ROM103から図33に示した遊技制御メイン処理のプログ
ラムを読み出して実行する。同図に示すように、遊技制御メイン処理では、まず、電源投
入時処理(S001)を行う。遊技制御用マイコン101は、電源投入処理において、ま
ず遊技用RAM104へのアクセスの許可設定を行う。これにより、遊技用RAM104
に対する情報の書き込みや読み出しが可能になる。
続いて、遊技制御用マイコン101は、遊技制御基板100に搭載されたRAMクリア
スイッチ(図示なし)が操作されたか否か(ONか否か)を判定する。遊技制御用マイコ
ン101は、RAMクリアスイッチ(図示なし)が操作されていなければ、続いて電源断
フラグがONであるか否かを判定する。電源断フラグは、電断の発生を示すフラグであり
、後述する電源断監視処理でONにされるフラグである。
遊技制御用マイコン101は、電源断フラグがONであれば、チェックサムを算出して
、これを電断時に算出しておいたチェックサムと比較する。チェックサムは、遊技用RA
M104に記憶されている遊技情報を数値とみなしてその合計が算出されたものである。
遊技制御用マイコン101は、チェックサムの値が一致すれば、遊技用RAM104の
記憶内容が正常であると判断し、復電時における遊技用RAM104の作業領域の設定管
理を行う。この設定処理では、遊技用ROM103から復電時情報を読み出し、この復電
時情報を遊技用RAM104の作業領域にセットする。その後、遊技制御用マイコン10
1は、電源断フラグをOFFして、電源投入コマンド設定処理を行う。
遊技制御用マイコン101は、電源投入コマンド設定処理では、所定時間(例えば、3
秒)経過後に演出制御基板120に電源投入コマンドを出力するための設定処理を行う。
具体的には、電源投入コマンドを出力するまでの所定時間をタイマにセットして、そのタ
イマにセットされた時間の減算を開始する。そして減算されたタイマの値が「0」になっ
たとき、所定時間が経過したことになるため、電源投入コマンドを遊技用RAM104の
所定の出力バッファにセットする。これにより、セットされた電源投入コマンドは、後述
する出力処理(S101)にて演出制御基板120に出力されるようになっている。
また、遊技制御用マイコン101は、電源断フラグがONでなければ、正常に電源が遮
断されていない可能性があるため、または、RAMクリアスイッチ(図示なし)が操作さ
れていれば、遊技用RAM104に記憶されている全ての遊技情報をクリアする。その後
、遊技制御用マイコン101は、遊技用RAM104の作業領域の初期設定を行う。この
初期設定の処理では、遊技用ROM103から読み出された初期設定情報が遊技用RAM
104の作業領域にセットされる。続いて遊技制御用マイコン101は、RAMクリアを
行ったことを通知するためのRAMクリア通知コマンドを演出制御基板120に対して出
力して、電源投入コマンド設定処理を行う。
遊技制御用マイコン101は、電源投入時処理に次いで、割り込みを禁止し(S002
)、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)を実行する。この普通図柄・特別
図柄主要乱数更新処理(S003)では、普図関連判定情報および特図関連判定情報に係
る種々の乱数のカウンタ値を1加算して更新する。各乱数のカウンタ値は上限値に達する
と「0」に戻って再び加算される。なお各乱数のカウンタの初期値は「0」以外の値であ
ってもよく、ランダムに変更されるものであってもよい。また各乱数のうちの少なくとも
一部は、カウンタIC等からなる公知の乱数生成回路を利用して生成される所謂ハードウ
ェア乱数であってもよい。
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)が終了すると、割り込みを許可する
(S004)。割り込み許可中は、遊技制御側タイマー割り込み処理(S005)の実行
が可能となる。遊技制御側タイマー割り込み処理(S005)は、例えば4msec周期
で遊技用CPU102に繰り返し入力される割り込みパルスに基づいて実行される。すな
わち、遊技制御側タイマー割り込み処理(S005)は4msec周期で実行される。そ
して、遊技制御側タイマー割り込み処理(S005)が終了してから、次に遊技制御側タ
イマー割り込み処理(S005)が開始されるまでの間に、普通図柄・特別図柄主要乱数
更新処理(S003)による種々の乱数のカウンタ値の更新処理が繰り返し実行される。
なお、割り込み禁止状態のときに遊技用CPU102に割り込みパルスが入力された場合
は、遊技制御側タイマー割り込み処理(S005)はすぐには開始されず、割り込み許可
(S004)がされてから開始される。
[遊技制御側タイマー割り込み処理]
次に、遊技制御側タイマー割り込み処理(S005)について説明する。図34に示す
ように、遊技制御側タイマー割り込み処理(S005)では、まず出力処理(S101)
を実行する。出力処理(S101)では、以下に説明する各処理において遊技制御基板1
00の遊技用RAM104に設けられた出力バッファにセットされたコマンド等を、演出
制御基板120や払出制御基板170等に出力する。
出力処理(S101)に次いで行われる入力処理(S102)では、遊技制御用マイコ
ン101は、余剰球貯留穴35Aの満杯を検出する下皿満杯スイッチからの検出信号を取
り込み、下皿満杯データとして遊技用RAM104の出力バッファに記憶する。
次に行われる普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)は、図33の遊技制御
メイン処理で行う普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)と同じである。即ち
、普図関連判定情報および特図関連判定情報に係る各種乱数のカウンタ値の更新処理は、
遊技制御側タイマー割り込み処理(S005)の実行期間と、それ以外の期間(メイン側
タイマー割り込み処理(S005)の終了後、次の遊技制御側タイマー割り込み処理(S
005)が開始されるまでの期間)との両方で行われている。
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)に次いで、遊技制御用マイコン10
1は、センサ検知処理(S104)を行い、続いて普通動作処理(S105)を行い、さ
らに特別動作処理(S106)を行う。センサ検知処理、普通動作処理および特別動作処
理については後述する。
次に、遊技制御用マイコン101は、その他の処理(S107)を実行して、遊技制御
側タイマー割り込み処理(S005)を終了する。その他の処理(S107)としては、
電源が断たれる際の電源断監視処理、遊技用RAM104に設けられているタイマーの更
新などが行われる。また、その他の処理(S107)として、遊技者に賞球を払い出す払
出制御処理が行われる。払出制御処理では、第1始動口11用の賞球カウンタ、第2始動
口12用の賞球カウンタ、大入賞口14用の賞球カウンタ、及び、一般入賞口10用の賞
球カウンタが「0」を超えているか否かのチェックを行い、「0」を超えていると、賞球
要求信号を払出制御基板170に送信する。そして、賞球信号を送信するとき、その信号
に係る賞球カウンタを「1」減算する更新処理を行う。
なお、遊技制御用マイコン101は電源断監視処理において、まず電源断信号の入力の
有無を判定し、入力がなければ当該処理を終了する。電源断信号は、電源電圧が低下し始
めたときに電力基板190から遊技制御用マイコン101に出力される信号である。遊技
制御用マイコン101は、電源断信号の入力があれば、チェックサムを算出して遊技用R
AM104の所定の記憶領域に格納するとともに、電源断フラグをONする。そして、遊
技用RAM104へのアクセスの禁止設定を行う。これにより、遊技用RAM104に対
する情報の書き込みや読み出しが不可能になる。その後は遊技制御側タイマ割り込み処理
に戻ることなくループ処理を行う。
そして、遊技制御用マイコン101は、次に遊技用CPU102に割り込みパルスが入
力されるまでは遊技制御メイン処理のステップS002~S004の処理を繰り返し実行
し、割り込みパルスが入力されると(約4msec後)、再び遊技制御側タイマー割り込
み処理(S005)を実行する。遊技制御用マイコン101は、再び実行された遊技制御
側タイマー割り込み処理(S005)の出力処理(S101)において、前回の遊技制御
側タイマー割り込み処理(S005)にて遊技用RAM104の出力バッファにセットさ
れたコマンド等を出力する。
[センサ検知処理]
次に、図35~図36を用いてセンサ検知処理について説明する。センサ検知処理(S
104)ではまず、一般入賞口10に遊技球が入賞したか否か、即ち、一般入賞口センサ
10aによって遊技球が検出されたか否か判定する(S201)。一般入賞口10に遊技
球が入賞していない場合(S201でNO)にはステップS203に進み、一般入賞口1
0に遊技球が入賞した場合には(S201でYES)、遊技球に所定個数の賞球を払い出
すための一般入賞口賞球処理を行う(S202)。一般入賞口賞球処理では、一般入賞口
10用の賞球カウンタに、一般入賞口10への入賞に応じた賞球個数(基本的な実施形態
において「3」)を加算する。
ステップS203では、遊技球がゲート13を通過したか否か、即ち、ゲートセンサ1
3aによって遊技球が検出されたか否か判定する。遊技球がゲート13を通過していなけ
れば(S203でNO)、ステップS207に進む。一方、遊技球がゲート13を通過し
ていれば(S203でYES)、後述する普通動作ステータス=1であるか否か、言い換
えれば、普図可変表示または補助遊技の何れも行われていないか否かを判定する(S20
4)。普通動作ステータス=1でない場合には(S204でNO)、ステップS207に
進み、普通動作ステータス=1である場合(S204でYES)には、普通図柄乱数カウ
ンタ(ラベル-TRND-F)のカウンタ値が示す普通図柄乱数を普図関連判定情報とし
て取得し(S205)、取得した普図関連判定情報を、遊技用RAM104に設けられた
普図保留記憶部86に記憶して(S206)、ステップS207に進む。
ステップS207では、第2始動口12に遊技球が入賞したか否か、即ち、第2始動口
センサ12aによって遊技球が検出されたか否か判定する。第2始動口12に遊技球が入
賞していない場合(S207でNO)にはステップS214に進み、第2始動口12に遊
技球が入賞した場合には(S207でYES)、遊技球に所定個数の賞球を払い出すため
の第2始動口賞球処理を行う(S208)。第2始動口賞球処理では、第2始動口12用
の賞球カウンタに、第2始動口12への入賞に応じた賞球個数(第1実施形態において「
2」)を加算する。
次に、特図2保留数(具体的には遊技用RAM104に設けた特図2保留数をカウント
するカウンタ(特図2保留数カウンタ)の数値)が「4」(上限記憶数)以上であるか否
か判定する(S209)。特図2保留数が「4」以上である場合(S209でYES)に
は、ステップS214に進むが、特図2保留数が「4」以上でない(「4」未満である)
場合には(S209でNO)、特図2保留数加算処理を行う(S210)。特図2保留数
加算処理では、特図2保留数カウンタを「1」加算し、特図2保留表示器83bが示す特
図2保留数を「1」増加させる。
続いて、特別図柄乱数カウンタ(ラベル-TRND-T)、大当たり図柄種別乱数カウ
ンタ(ラベル-TRND-OS)、リーチ乱数カウンタ(ラベル-TRND-RC)及び
特図変動パターン乱数カウンタ(ラベル-TRND-HP)からなる特図2関連判定情報
を取得し、遊技用RAM104に設けられた特図関連判定情報用バッファに記憶する(S
211)。
次に、第2先読み判定処理を行う(S212)。第2先読み判定処理では、図14に示
す第2先読み判定テーブルに、現在の遊技状態とステップS211で取得した特図2関連
判定情報とを照合して第2始動入賞コマンドを特定し、特定した第2始動入賞コマンドを
遊技用RAM104の出力バッファにセットする。
続いて、遊技制御用マイコン101は、ステップS211で取得した特図2関連判定情
報を特図2保留記憶部105bに記憶する(S213)。
続いて、ステップS214では、第1始動口11に遊技球が入賞したか否か、即ち、第
1始動口センサ11aによって遊技球が検出されたか否か判定する。第1始動口11に遊
技球が入賞していない場合(S214でNO)にはステップS221に進み、第1始動口
11に遊技球が入賞した場合には(S214でYES)、遊技球に所定個数の賞球を払い
出すための第1始動口賞球処理を行う(S215)。第1始動口賞球処理では、第1始動
口11用の賞球カウンタに、第1始動口11への入賞に応じた賞球個数(第1実施形態に
おいて「4」)を加算する。
次に、特図1保留数(具体的には遊技用RAM104に設けた特図1保留の数をカウン
トするカウンタ(特図1保留数カウンタ)の数値)が「4」(上限記憶数)以上であるか
否か判定する(S216)。特図1保留数が「4」以上である場合(S216でYES)
には、ステップS221に進むが、特図1保留数が「4」以上でない(未満である)場合
には(S216でNO)、特図1保留数加算処理を行う(S217)。特図1保留数加算
処理では、特図1保留数カウンタを「1」加算し、特図1保留表示器83aが示す特図1
保留数を「1」増加させる。
続いて、特別図柄乱数カウンタ(ラベル-TRND-T)、大当たり図柄種別乱数カウ
ンタ(ラベル-TRND-OS)、リーチ乱数カウンタ(ラベル-TRND-RC)及び
特図変動パターン乱数カウンタ(ラベル-TRND-HP)からなる特図1関連判定情報
を取得し、遊技用RAM104に設けられた特図関連判定情報用バッファに記憶する(S
218)。
次に、第1先読み判定処理を行う(S219)。第1先読み判定処理では、図13に示
す第1先読み判定テーブルに、現在の遊技状態とステップS218で取得した特図1関連
判定情報とを照合して第1始動入賞コマンドを特定し、特定した第1始動入賞コマンドを
遊技用RAM104の出力バッファにセットする。
続いて、遊技制御用マイコン101は、ステップS218で取得した特図1関連判定情
報を特図1保留記憶部105aのうち現在の特図1保留数に応じた記憶領域に記憶する(
S220)。
ステップS221では、大入賞口14に遊技球が入賞したか否か、即ち、大入賞口セン
サ14aによって遊技球が検出されたか否か判定する。大入賞口14に遊技球が入賞して
いない場合(S221でNO)にはセンサ検知処理を終了し、大入賞口14に遊技球が入
賞した場合には(S221でYES)、遊技用RAM104に設けられた大入賞口入賞カ
ウンタのカウンタ値が「9」以上であるか否かを判定する(S222)。大入賞口入賞カ
ウンタは、大当たり遊技の1回のラウンド遊技において大入賞口14に入賞した個数を計
数するためのカウンタである。なお、大入賞口入賞カウンタは各ラウンド遊技が終了する
たびにクリアされる。第1実施形態では、入賞規定個数は「10」に設定されている。よ
って、ステップS222の処理が行われる。
大入賞口入賞カウンタのカウンタ値が「11」以上であると(S222でYES)、セ
ンサ検知処理を終了し、大入賞口入賞カウンタのカウンタ値が「11」以上でない、すな
わち、「11」未満であると(S222でNO)、大入賞口入賞カウンタのカウンタ値を
「1」加算し(S223)、遊技者に所定個数の賞球を払い出すための大入賞口賞球処理
を行い(S224)、センサ検知処理を終了する。なお、大入賞口賞球処理では、大入賞
口14用の賞球カウンタに、大入賞口14への入賞に応じた賞球個数(第1実施形態にお
いて「9」)を加算する。
なお、遊技球を検知可能なセンサとして、センサ10a~14a以外のセンサを設け、
そのセンサが遊技球を検知したことに基づいて、図35~図36に示す処理以外の処理を
行うようにしても良い。
[普通動作処理]
次に、普図表示器82および電チュー12Dの制御に関する普通動作処理について説明
する。図37に示すように、普図表示器82および電チュー12Dに関する処理が4つの
ステータス(段階)に分けられている。そして、それらの各ステータスに「普通動作ステ
ータス=1,2,3,4」が割り当てられている。遊技制御用マイコン101は、普通動
作処理(S105)において、最初に、「普通動作ステータス」を確認する(S1101
)。「普通動作ステータス」が「1」である場合には、普通図柄待機処理(S1102)
を行い、「普通動作ステータス」が「2」である場合には、普通図柄変動処理(S110
3)を行い、「普通動作ステータス」が「3」である場合には、普通図柄確定処理(S1
104)を行い、「普通動作ステータス」が「4」である場合には、補助遊技制御処理(
S1105)を行う。なお「普通動作ステータス」は初期設定で「1」に設定される。
普通図柄待機処理(S1102)は、普図の可変表示および補助遊技が行われていない
待機中に行われる処理である。普通図柄待機処理(S1102)では、普図保留記憶部8
6に記憶された普通図柄乱数に基づいて当たり判定を行う。さらに、現在の遊技状態に基
づいて普図変動パターン判定を行って普図変動パターンを決定し、決定した普図変動パタ
ーンに応じた普図変動時間の普図の変動表示を普図表示器82に開始させて、普通動作ス
テータスを「2」に変更する。また、遊技制御用マイコン101は、普図の変動表示の開
始時に、普図変動パターン判定結果に応じた普図変動開始コマンドを遊技用RAM104
の出力バッファにセットする。
普通図柄変動処理(S1103)は、普図が変動表示しているときに行われる処理であ
る。普通図柄変動処理(S1103)では、実行中の普図の変動表示が開始してから普図
変動時間が経過したか否か(普図の変動表示を終了させるか否か)を判定し、普図変動時
間が経過したと判定されれば、当たり判定結果に基づいて普図の停止表示を行って、普通
動作ステータスを「3」に変更する。また、遊技制御用マイコン101は、普図の変動表
示の開始時に、普図変動停止コマンドを遊技用RAM104の出力バッファにセットする
普通図柄確定処理(S1104)は、普図が停止表示しているときに行われる処理であ
る。普通図柄確定処理(S1104)では、実行中の普図の停止表示が開始してから所定
の停止時間(例えば、0.8秒)が経過したか否か(普図の停止表示を終了させるか否か
)を判定し、所定の停止時間が経過したと判定されれば、停止表示している普図が当たり
図柄であるか否かを判定する。当たり図柄でなければ(停止表示している普図がハズレ図
柄であれば)、普通動作ステータスを「1」に変更する。一方、当たり図柄が停止表示し
ていれば、普通動作ステータスを「4」に変更して、現在の遊技状態および補助遊技制御
テーブルに基づいて補助遊技を開始させる。さらに、遊技制御用マイコン101は、補助
遊技の開始時に、補助遊技開始コマンドを遊技用RAM104の出力バッファにセットす
る。
補助遊技制御処理(S1105)は、補助遊技が行われているときに行われる処理であ
る。補助遊技制御処理(S1105)では、現在の遊技状態および補助遊技制御テーブル
に基づいて補助遊技を制御する。そして、補助遊技が終了すれば、普通動作ステータスを
「1」に変更する。
[特別動作処理]
次に、特図表示器81、特図保留表示器83および大入賞装置14Dの制御に関する特
別動作処理について説明する。図38に示すように、特図表示器81、特図保留表示器8
3および大入賞装置14Dに関する処理は、5つのステータス(段階)に分けられている
。そして、それらの各ステータスに「特別動作ステータス=1,2,3,4,5」が割り
当てられている。遊技制御用マイコン101は、最初に「特別動作ステータス」を確認す
る(S1501)。
遊技制御用マイコン101は、「特別動作ステータス」が「1」である場合には、特別
図柄待機処理(S1502)を行い、「特別動作ステータス」が「2」である場合には、
特別図柄変動処理(S1503)を行い、「特別動作ステータス」が「3」である場合に
は、特別図柄確定処理(S1504)を行い、「特別動作ステータス」が「4」である場
合には、大当たり遊技制御処理(S1505)を行い、「特別動作ステータス」が「5」
である場合には、遊技状態設定処理(S1506)を行う。なお「特別動作ステータス」
は初期設定で「1」に設定される。
特別図柄待機処理(S1502)は、特別図柄の可変表示、大当たり遊技が行われてい
ない待機中に行われる処理である。特別図柄待機処理については後に詳述する。
特別図柄変動処理(S1503)は、特別図柄が変動表示しているときに行われる処理
である。特別図柄変動処理については後に詳述する。
特別図柄確定処理(S1504)は、特別図柄が停止表示しているときに行われる処理
である。特別図柄確定処理については後に詳述する。
大当たり遊技制御処理(S1505)は、大当たり遊技において行われる処理である。
遊技制御用マイコン101が、大当たり遊技制御処理を行うことによって、大当たり遊技
制御テーブルに応じた大当たり遊技を行う。大当たり遊技が終了する際に特別動作ステー
タスを「5」に変更する。なお、各ラウンド遊技が開始される際には、そのラウンド数を
示すラウンド数指定コマンドを遊技用RAM104の出力バッファにセットする。また、
全てのラウンド遊技が終了してエンディングが開始される際には、当該大当たり遊技に係
る大当たり図柄に応じたエンディングを示すエンディングコマンドを遊技用RAM104
の出力バッファにセットする。なお、遊技制御用マイコン101が、特別動作ステータス
「4」を設定し、大当たり遊技を制御する状態が、「大当たり遊技状態」であり、特別動
作ステータス「4」が設定されていることを「大当たり遊技状態」と称する。
遊技状態設定処理(S1506)は、大当たり遊技が終了する際に、大当たり遊技後に
制御する遊技状態を設定する処理である。例えば、大当たり遊技後に高確率状態で制御す
る場合は、高確率フラグを遊技用RAM104の高確率フラグ領域にONして高確率状態
を設定する。さらにこのときに、高確率状態の継続期間を制限する場合、継続期間も併せ
て設定する。例えば、高確率状態の終了条件が特図可変表示の実行回数である場合、その
回数(以下において、「高確率規定回数」という)を遊技用RAM104に設けられた高
確率残り回数カウンタにセットする。また、大当たり遊技後に時短状態で制御する場合は
、時短フラグを遊技用RAM104の時短フラグ領域にONして時短状態を設定する。さ
らにこのときに、時短状態の継続期間を制限する場合、継続期間も併せて設定する。例え
ば、時短状態の終了条件が特図可変表示の実行回数である場合、その回数(以下において
、「時短規定回数」という)を遊技用RAM104に設けられた時短残り回数カウンタに
セットする。
また、遊技制御用マイコン101は、遊技状態設定処理において、大当たり遊技後の遊
技状態を示す遊技状態コマンドを遊技用RAM104の出力バッファにセットする。
[特別図柄待機処理]
次に図39を用いて特別図柄待機処理について説明する。特別図柄待機処理(S150
2)ではまず、特図2保留数が「0」であるか否かを判定する(S1601)。特図2保
留数が「0」である場合(S1601でYES)、即ち、第2始動口12への入賞に起因
して取得した特図2関連判定情報の記憶がない場合には、特図1保留数が「0」であるか
否かを判定する(S1608)。そして、特図1保留数も「0」である場合(S1608
でYES)、即ち、第1始動口11への入賞に起因して取得した特図1関連判定情報の記
憶もない場合には、客待ちフラグがONか否かを判定する(S1618)。ここで、客待
ちフラグがONであれば(S1618でYES)、特別図柄待機処理を終え、客待ちフラ
グがONでなければ(S1618でNO)、客待ちコマンドを出力バッファにセットし(
S1619)、客待ちフラグをONにし(S1620)、特別図柄待機処理を終える。
また、特図2保留数が「0」であるが特図1保留数が「0」でない場合(S1601で
YES且つS1608でNO)、即ち、特図2関連判定情報はないが、第1始動口11へ
の入賞に起因して取得した特図1関連判定情報の記憶が1つ以上ある場合には、特図1判
定処理(S1609)及び特図1変動パターン判定処理(S1610)を行う。
特図1判定処理(S1609)では、特図1保留記憶部105aに記憶されている特別
図柄乱数の中で最も先に記憶されたものを読み出して、遊技状態に関連付けられた大当た
り判定テーブルに基づいて、大当たり、またはハズレの何れであるかの判定(大当たり判
定)を行う。
ここで、大当たり判定の結果が大当たりであれば、大当たり図柄種別乱数を読み出して
第1大当たり図柄種別判定テーブルに基づいて大当たり図柄種別の判定(大当たり図柄種
別判定)を行う。そして、大当たり図柄種別を表す大当たり図柄データを遊技用RAM1
04に設けられた特図バッファにセットすると共に、大当たり図柄種別を表す図柄指定コ
マンドを遊技用RAM104に設けられた出力バッファにセットする。
また、大当たり判定の結果が「ハズレ」であれば、ハズレを表すハズレ図柄データを特
図バッファにセットすると共に、ハズレを表す図柄指定コマンドを出力バッファにセット
する。
次に、特図1変動パターン判定処理(S1610)について図40を用いて説明する。
特図1変動パターン判定処理では、まず、現在非時短状態であるか否かを判定する(S1
651)。非時短状態であれば(S1651でYES)、非時短状態用の特図1変動パタ
ーン判定テーブルを選択(S1652)してからステップS1654に進み、非時短状態
でなければ(S1651でNO)、時短状態用の特図1変動パターン判定テーブルを選択
(S1653)してからステップS1654に進む。
ステップS1654において、遊技制御用マイコン101は、大当たり判定結果が「大
当たり」であるか否かを判定する。大当たりでなければ(S1654でNO)、ステップ
S1655に進み、大当たりであれば(S1654でYES)、ステップS1652また
はステップS1653の何れかで選択した特図1変動パターン判定テーブルの中から大当
たり図柄用の特図1変動パターン判定テーブルを選択(S1659)してからステップS
1660に進む。
ステップS1655において、遊技制御用マイコン101は、リーチ判定を行う。リー
チ判定では、リーチ乱数を読み出して、そのリーチ乱数を現在の遊技状態(非時短状態/
時短状態)に応じたリーチ判定テーブルに照合して、リーチ有りかリーチ無しかを判定す
る。
遊技制御用マイコン101は、次に、ステップS1655のリーチ判定の結果が「リー
チ有り」であるか否かを判定する(S1656)。リーチ有りであれば(S1656でY
ES)、ステップS1652またはステップS1653の何れかで選択した特図1変動パ
ターン判定テーブルの中からリーチ有りハズレ用の特図1変動パターン判定テーブルを選
択(S1658)してからステップS1660に進み、リーチ有りでなければ(S165
6でNO)、現在の特図1保留数を確認して、ステップS1652またはステップS16
53の何れかで選択した特図1変動パターン判定テーブルの中から特図1保留数に応じた
リーチ無しハズレ用の特図1変動パターン判定テーブルを選択(S1657)してからス
テップS1660に進む。
遊技制御用マイコン101は、ステップS1660において、特図変動パターン乱数を
読み出して、その特図変動パターン乱数をステップS1657~ステップS1659の何
れかで選択した特図1変動パターン判定テーブルに照合して、特図1変動パターンを判定
する特図1変動パターン判定を行う。続けて、遊技制御用マイコン101は、決定された
特図1変動パターンを示す特図1変動開始コマンドを出力バッファにセットし(S166
1)、決定された特図1変動パターンに応じた特図変動時間を特別動作用タイマーにセッ
トし(S1662)、特図1変動パターン判定処理を終了して、特別図柄待機処理に処理
を戻す。
なお、特別動作用タイマーは、遊技制御側タイマー割り込み処理におけるその他の処理
において、4ms分、更新される。また、セットされる特図1変動開始コマンドには、特
別図柄の種別(特図1であるということ)に関する情報や特図1変動パターン判定処理(
S1610)で行われた特図変動パターン判定の結果に関する情報(リーチの有無や特図
変動時間の情報を含む特図変動パターンの情報)が含まれている。
続いて、遊技制御用マイコン101は、ステップS1610で決定された特図1変動パ
ターンに応じた特図変動時間に基づいて特図1表示器81aに特図1の変動表示を開始さ
せる(S1611)。
次に、遊技制御用マイコン101は、特図1保留記憶部105aにおける各種カウンタ
値の格納場所(記憶領域)を現在の位置から読み出される側に一つシフトするとともに、
特図1保留記憶部105aにおける保留1個目に対応する記憶領域(読み出される側から
最も遠い記憶領域)をクリアする特図1保留記憶部シフト処理を行う(S1612)。こ
のようにして、特図1保留が保留された順に消化される。
次に、遊技制御用マイコン101は、特図1保留数カウンタを「1」減算し(S161
3)、特図1保留表示器83aが示す特図1保留数を「1」減少させて変更し(S161
4)、特別動作ステータスを「2」に変更する(S1615)。
遊技制御用マイコン101は、続いて、客待ちフラグがONか否かを判定し(S161
6)、ONであれば(S1616でYES)、客待ちフラグをOFFして(S1617)
、特別図柄待機処理を終え、ONでなければ(S1616でNO)、ステップS1617
を実行することなく特別図柄待機処理を終える。
また、ステップS1601において特図2保留数が「0」でない場合(S1601でN
O)、即ち、第2始動口12への入賞に起因して取得した特図2関連判定情報の記憶が1
つ以上ある場合には、特図2判定処理(S1602)及び特図2変動パターン判定処理(
S1603)を行う。特図2判定処理(S1602)及び特図2変動パターン判定処理(
S1603)は、特図1判定処理(S1609)および特図1変動パターン判定処理(S
1610)と基本的には同じ処理内容である。
特図2判定処理(S1602)は、大当たり図柄種別判定で用いるテーブルが第2大当
たり図柄種別判定テーブルであることを除いて、基本的には特図1判定処理(S1609
)と同様の処理であるため説明を省略する。また、特図2変動パターン判定処理(S16
03)も、基本的には、特図2変動パターン判定で用いるテーブルが特図2変動パターン
判定テーブルであることを除いて特図1変動パターン判定処理(S1610)と同様の処
理であるため説明を省略する。
次に、遊技制御用マイコン101は、ステップS1603で決定された特図変動パター
ンに応じた特図変動時間に基づいて特図2表示器81bに特図2の変動表示を開始させる
(S1604)。
次に、遊技制御用マイコン101は、特図2保留記憶部105bにおける各種カウンタ
値の格納場所(記憶領域)を現在の位置から読み出される側に一つシフトするとともに、
特図2保留記憶部105bにおける保留4個目に対応する記憶領域(読み出される側から
最も遠い記憶領域)をクリアする特図2保留記憶部シフト処理を行う(S1605)。こ
のようにして、特図2保留が保留された順に消化される。
続いて遊技制御用マイコン101は、特図2保留数カウンタを「1」減算し(S160
6)、特図2保留表示器83bが示す特図2保留数を「1」減少させて変更し(S160
7)、特別動作ステータスを「2」に変更し(S1615)、ステップS1616に進む
上記のように基本的な実施形態では、特図1保留に基づく特別図柄の変動表示は、特図
2保留が「0」の場合(S1601でYESの場合)に限って行われる。すなわち特図2
保留の消化は、特図1保留の消化に優先して実行される。そして基本的な実施形態では、
特図2保留に基づく抽選の方が、特図1保留に基づく抽選よりも、遊技者にとって利益の
大きい大当たり図柄に当選しやすくなっている。なお、特図1保留の消化を特図2保留の
消化に優先して実行されるようにしても良い。また、特図1保留の消化と特図2保留の消
化を、特図の種別に関わらず保留が発生した順に行っても良い。
[特別図柄変動処理]
次に図41を用いて特別図柄変動処理について説明する。遊技制御用マイコン101は
、特別図柄変動処理ではまず、特別図柄の変動表示を終了させるか否か、即ち、ステップ
S1603又はステップS1610で特別動作用タイマーにセットした特図変動時間が経
過した(特別動作カウンタ=0)か否かを判定する(S1701)。特別図柄の変動表示
を終了させない場合(S1701でNO)、特別図柄変動処理を終了し、特別図柄の変動
表示を終了させる場合(S1701でYES)、特図表示器81に、特別図柄の変動表示
を終了させるとともに、ステップS1602又はステップS1609で特図バッファにセ
ットした図柄データ(大当たり図柄データ、またはハズレ特図データ)に応じた特別図柄
の停止表示をさせる(S1702)。
続いて、予め設定された特図確定時間(例えば、0.8秒)を特別動作用タイマーにセ
ットし(S1703)、特別図柄の変動表示が終了することを示す特図変動停止コマンド
を出力バッファにセットし(S1704)、特別動作ステータスを「3」に変更し(S1
705)、特別図柄変動処理を終了する。
[特別図柄確定処理]
次に図42を用いて特別図柄確定処理について説明する。遊技制御用マイコン101は
、特別図柄確定処理(S1504)ではまず、特別図柄の停止表示を終了させるか否か、
即ち、ステップS1703で特別動作用タイマーにセットした特図確定時間が経過した(
特別動作カウンタ=0)か否かを判定する(S1751)。特別図柄の停止表示を終了さ
せない場合(S1751でNO)、特別図柄確定処理を終了し、特別図柄の停止表示を終
了させる場合(S1751でYES)、現在、通常確率状態(高確率フラグがOFF)で
あるか否かを判定する(S1752)。なお、以下において、特別図柄の停止表示が開始
されてから特図確定時間が経過することを「停止表示した特別図柄が確定する」と称する
こともある。
遊技制御用マイコン101は、現在、通常確率状態でなければ(S1752でNO)、
ステップS1757に進み、現在、通常確率状態であれば(S1752でYES)、時短
状態(時短フラグがON)であるか否かを判定する(S1753)。遊技制御用マイコン
101は、時短状態でなければ(S1753でNO)、ステップS1757に進み、現在
、時短状態であれば(S1753でYES)、時短状態で実行可能な特別図柄の可変表示
の残りの回数(時短残り回数)を計測する時短残り回数カウンタの値を「1」減算し(S
1754)、時短残り回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定する(S1755)
。時短残り回数カウンタの値(時短残り回数)が「0」でなければ(S1755でNO)
、ステップS1757に進み、時短残り回数カウンタの値(時短残り回数)が「0」であ
れば(S1755でYES)、時短状態から非時短状態に移行させて(時短フラグをOF
Fする)(S1756)、ステップS1757に進む。
次に、遊技制御用マイコン101は、現在の遊技状態を確認し、その遊技状態を示した
遊技状態コマンドを出力バッファにセットし(S1757)、現在停止表示している特別
図柄が大当たり図柄か否かを判定する(S1758)。大当たり図柄でなければ(S17
58でNO)、特別動作ステータスを「1」に変更して(S1762)、特別図柄確定処
理を終え、大当たり図柄であれば(S1758でYES)、遊技状態をリセットする(通
常遊技状態を設定する。具体的には、高確率フラグおよび時短フラグをOFFし、高確率
残り回数カウンタおよび時短残り回数カウンタの値を「0」にする)(S1759)。
続いて、遊技制御用マイコン101は、大当たり遊技準備処理を行い(S1760)、
特別動作ステータスを「4」に変更し(S1761)、特別図柄確定処理を終了する。遊
技制御用マイコン101は、大当たり遊技準備処理において、大当たり図柄の種別に応じ
た大当たり遊技制御テーブルを遊技用RAM104の所定領域にセットする。また、停止
表示している大当たり図柄に応じたオープニング中であることを示す大当たりオープニン
グフラグを遊技用RAM104の所定領域にONし、大当たり図柄の種別に応じて、所定
のオープニング時間(大当たり遊技が開始されてから1ラウンドを開始するまでの時間)
を特別動作用タイマーにセットする。さらには、大当たり図柄の種別に応じ、大当たり図
柄の種別を示すオープニングコマンドを遊技用RAM104の出力バッファにセットする
。大当たり図柄の種別に応じたオープニングコマンドは、その停止表示した大当たり図柄
の種別に応じた大当たり遊技(大当たり遊技のオープニング)が開始されることを表す。
6.演出制御基板120による演出の制御
[演出制御メイン処理]
次に図43~図47のフローチャートを用いて、演出制御基板120による演出の制御
について説明する。なお、以下に説明する演出を制御するためのフローチャートは、一例
である。そして、フローチャートにおける複数の処理については、処理内容に矛盾が生じ
ない範囲で、適宜に実行順序を変更し、または並列に実行することができる。
また、以下の演出制御基板120による演出の制御の説明において登場するカウンタ、
タイマー、フラグ、バッファ等は、演出用RAM124に設けられている。演出制御基板
120に備えられた演出制御用マイコン121は、パチンコ遊技機PYが電源投入される
と、図43に示したサブ制御メイン処理のプログラムを演出用ROM123から読み出し
て実行する。
同図に示すように、演出制御メイン処理では、最初に、電源投入に応じた電源投入時処
理を行う(S4001)。電源投入時処理では、例えば、演出用CPU122の設定、S
IO、PIO、CTC(割り込み時間の管理のための回路)等の設定等を行う。
次に、割り込みを禁止し(S4002)、乱数シード更新処理を実行する(S4003
)。乱数シード更新処理(S4003)では、種々の演出に関する判定を行うための種々
の演出判定用乱数カウンタの値を更新する。なお、演出判定用乱数には、後述する停止図
柄パターン判定用乱数、および特図変動演出パターン判定用乱数等の演出内容を決定する
ための様々な乱数がある。
種々の演出についての判定用乱数カウンタの更新方法は、一例として、前述の遊技制御
基板100が行う乱数更新処理と同様の方法をとることができる。更新に際して乱数値を
1ずつ加算するのではなく、2ずつ加算するなどしてもよい。これは、前述の遊技制御基
板100が行う乱数更新処理においても同様である。
乱数シード更新処理が終了すると、コマンド送信処理を実行する(S4004)。コマ
ンド送信処理では、演出制御基板120の演出用RAM124内の出力バッファに格納さ
れている各種のコマンド(例えば、後述する特図変動演出開始コマンド、客待ち開始コマ
ンド、オープニング演出開始コマンド、ラウンド演出開始コマンド、およびエンディング
演出開始コマンドなど)を、画像制御基板140に送信する。
コマンドを受信した画像制御基板140は、受信したコマンドに従って、表示部50a
に画像を表示する(画像による種々の演出を実行する)。また、演出制御基板120は、
画像制御基板140によって行われる種々の演出とともに、音声制御回路161を介して
スピーカー52から音声を出力させたり(音声による種々の演出を実行したり)、サブド
ライブ基板162を介して枠ランプ53を発光させたり(発光による種々の演出を実行し
たり)、盤可動体55kを作動させたり(動作による種々の演出を実行したり)する。な
お、種々の演出としては、特図変動演出、大当たり遊技演出(大当たりオープニング演出
、ラウンド演出、大当たりエンディング演出)、客待ち演出、操作演出、および先読み演
出等がある。
演出制御用マイコン121は続いて、割り込みを許可する(S4005)。以降、ステ
ップS4002~ステップS4005をループさせる。割り込み許可中においては、受信
割り込み処理(S4010)、1msタイマー割り込み処理(S4011)、および10
msタイマー割り込み処理(S4012)の実行が可能となる。1msタイマー割り込み
処理(S4011)、および10msタイマー割り込み処理(S4012)については後
述する。
受信割り込み処理(S4010)は、ストローブ信号、すなわち、遊技制御基板100
から送られた各種のコマンドが演出制御用マイコン121の外部INT入力部に入力され
る度に実行される。受信割り込み処理(S4010)では、演出制御用マイコン121は
遊技制御基板100の出力処理(S101)により送信されてきて受信した各種のコマン
ドを演出用RAM124の受信バッファに格納する。この受信割り込み処理は、他の割り
込み処理(S4011、S4012)に優先して実行される。
[1msタイマー割り込み処理]
次に図44を用いて1msタイマー割り込み処理について説明する。1msタイマー割
り込み処理(S4011)は、演出制御基板120に1msec周期の割り込みパルスが
入力される度に実行される。演出制御用マイコン121は、1msタイマー割り込み処理
(S4011)ではまず、入力処理を行う(S4101)。入力処理では、演出制御用マ
イコン121は、第1演出ボタンセンサ40aからの検出信号に基づいて第1演出ボタン
スイッチデータを作成する。演出制御用マイコン121は、第2演出ボタンセンサ41a
からの検出信号に基づいて第2演出ボタンスイッチデータを作成する。
続いて、演出制御用マイコン121は、発光データ出力処理を行う(S4102)。発
光データ出力処理では、演出制御用マイコン121は、画像による演出等に合うタイミン
グなどで枠ランプ53を発光させるべく、後述の10msタイマー割り込み処理における
発光データ作成処理(S4203)で作成された発光データをサブドライブ基板162に
出力する。つまり、演出制御用マイコン121は、発光データに従って枠ランプ53を所
定の発光態様で発光させる。
次いで、演出制御用マイコン121は、可動装置制御処理を行う(S4103)。可動
装置制御処理では、演出制御用マイコン121は、所定のタイミングで盤可動体55kを
駆動させるべく、駆動データ(盤可動体55kの駆動のためのデータ)を作成し、または
、出力する。つまり、演出制御用マイコン121は、駆動データに従って、盤可動体55
kを所定の動作態様で駆動させる。
次に、演出制御用マイコン121は、タイマー更新処理を行う(S4104)。タイマ
ー更新処理では、各種所定の演出に関する時間の管理・制御を行うために、後述する演出
用RAM124に設けられた各種タイマーの更新が行われる。当該処理では、演出用RA
M124に設けられたタイマーが1msec分、更新される。
そして、演出制御用マイコン121は、ウォッチドッグタイマーのリセット設定を行う
ウォッチドッグタイマー処理を行って(S4105)、1msタイマー割り込み処理を終
える。
[10msタイマー割り込み処理]
次に図45を用いて10msタイマー割り込み処理について説明する。10msタイマ
ー割り込み処理(S4012)は、演出制御基板120に10msec周期の割り込みパ
ルスが入力される度に実行される。演出制御用マイコン121は、10msタイマー割り
込み処理ではまず、ステップS4010で受信バッファに格納したコマンドなどを解析す
る受信コマンド解析処理を行う(S4201)。受信コマンド解析処理については後述の
基本的な実施形態で詳細に説明する。
次いで、演出制御用マイコン121は、音声制御処理を行う(S4202)。音声制御
処理では、演出用RAM124にセットされる特図変動演出データなどが示す演出内容な
どに基づいて、音声データ(スピーカー52からの音声の出力を制御するデータ)の作成
と音声制御回路161への出力が行われる。
次いで、演出制御用マイコン121は、発光データ作成処理を行う(S4203)。発
光データ作成処理では、演出用RAM124にセットされる特図変動演出データなどが示
す演出内容などに基づいて、発光データの作成が行われる。
[受信コマンド解析処理]
次に図46~図47を用いて受信コマンド解析処理について説明する。演出制御用マイ
コン121は、受信コマンド解析処理ではまず、遊技制御基板100から始動入賞コマン
ド(第1始動入賞コマンド又は第2始動入賞コマンド)を受信したか否か、言い換えれば
、始動入賞コマンドを受信バッファに格納したか否かを判定する(S4301)。演出制
御用マイコン121は、始動入賞コマンドを受信していれば(S4301でYES)、ス
テップS4302に進む一方、始動入賞コマンドを受信していなければ(S4301でN
O)、ステップS4303に進む。
ステップS4302において、演出制御用マイコン121は、第1始動口11や第2始
動口12に遊技球が入賞することに応じた始動入賞時処理を行う。始動入賞時処理では、
受信した始動入賞コマンドを演出用RAM124にある始動入賞コマンド保留記憶部12
5に記憶する。次に、演出制御用マイコン121は、その記憶した始動入賞コマンドを解
析して、大当たり期待度を示す先読み演出を実行するか否かの判定を行う。先読み演出に
は、保留アイコンを特別態様で表示する保留予告の他に、連続する複数回の特別図柄の変
動表示にわたって行われる連続予告演出等がある。これらの先読み演出を実行すると決定
した場合には、決定した演出を実行するための先読み演出開始コマンドを演出用RAM1
24の出力バッファにセットする。
演出用RAM124の出力バッファにセットされた先読み演出開始コマンドが、コマン
ド送信処理(S4004)により画像制御基板140に送信されると、画像制御基板14
0の画像用CPU141は、画像用ROM142から所定の演出画像を読み出して、画像
表示装置50の表示部50aにて画像による先読み演出を行う。また、演出制御用マイコ
ン121は、画像制御基板140によって行われる画像による先読み演出が行われている
間、画像制御基板140に送信された先読み演出開始コマンドが示す先読み演出内容に応
じて、音声制御回路161を介してスピーカー52から音声を出力させ(音声による先読
み演出を実行し)、また、サブドライブ基板162を介して枠ランプ53を発光させ(発
光による先読み演出を実行し)、盤可動体55kを作動させる(動作による先読み演出を
実行する)ことが可能である。
ステップS4303において、演出制御用マイコン121は、遊技制御基板100から
図柄指定コマンドを受信したか否か、言い換えれば、図柄指定コマンドを受信バッファに
格納したか否かを判定する。演出制御用マイコン121は、図柄指定コマンドを受信して
いなければ(S4303でNO)、ステップS4305に進む一方、図柄指定コマンドを
受信していれば(S4303でYES)、図柄指定コマンドを演出用RAM124にある
図柄指定コマンド記憶部126に記憶する(S4304)。
ステップS4305において、演出制御用マイコン121は、遊技制御基板100から
特図変動開始コマンドを受信したか否か、言い換えれば、特図変動開始コマンドを受信バ
ッファに格納したか否かを判定する。特図変動開始コマンドを受信していなければ(S4
305でNO)、ステップS4307に進む一方、特図変動開始コマンドを受信していれ
ば(S4305でYES)、特図変動演出の演出内容を決定し、特図変動演出を開始させ
るための特図変動演出開始処理(S4306)を行う。
演出制御用マイコン121は、特図変動演出開始処理では、まず、特図変動開始コマン
ドを演出用RAM124にある特図変動開始コマンド記憶部127に記憶する。次いで、
ステップS4304で既に記憶した図柄指定コマンドが示す停止特図の内容(大当たり図
柄の種別、ハズレ特図)と特図変動開始コマンドが示す特図変動パターンに基づいて、停
止表示させる演出図柄EZ1~EZ3、および小図柄KZ1~KZ3を判定する停止図柄
判定を行うための停止図柄パターン判定テーブルを選択する。停止図柄パターン判定テー
ブルは、特図および特図変動パターンに関連づけられて複数設けられている。よって、演
出制御用マイコン121は、停止特図および特図変動パターンに対応付けられた停止図柄
パターン判定テーブルを1つ選択する。各停止図柄パターン判定テーブルには、所定の振
分率(%)となるように、複数の演出図柄EZ1~EZ3、および小図柄KZ1~KZ3
に停止図柄パターン判定用乱数の値(停止図柄パターン判定値)が振り分けられている。
次に、演出制御用マイコン121は、停止図柄パターン判定用乱数カウンタが示す値を停
止図柄パターン判定用乱数として取得し、取得した停止図柄パターン判定用乱数に基づい
て停止図柄パターン判定を行う。
演出制御用マイコン121は、停止図柄パターン判定において、選択した停止図柄パタ
ーンテーブルに、取得した停止図柄パターン判定用乱数を照合し、停止表示させる演出図
柄EZ1~EZ3、および小図柄KZ1~KZ3を決定して、決定した演出図柄EZ1~
EZ3、および小図柄KZ1~KZ3を表すデータを演出用RAM124の所定領域にセ
ットする。例えば、特図変動パターンがリーチ無しハズレ変動であれば所謂「バラケ目」
となるように演出図柄EZ1~EZ3、および小図柄KZ1~KZ3の組み合わせが選択
される。また、特図変動パターンがリーチ有りハズレ変動であれば、左演出図柄EZ1と
右演出図柄EZ3とが同一で、中演出図柄EZ2がそれらと異なるように演出図柄EZ1
~EZ3、および小図柄KZ1~KZ3の組み合わせが選択される。さらに、特図変動パ
ターンが大当たり変動であれば、演出モードおよび大当たり図柄の種別に応じて所謂「ゾ
ロ目」となるように演出図柄EZ1~EZ3、および小図柄KZ1~KZ3の組み合わせ
が選択される。
次に、演出制御用マイコン121は、滞在している演出モードと特図変動開始コマンド
が示す特図変動パターンに基づいて、特図変動演出の演出内容が対応付けられた特図変動
演出パターンを判定する特図変動演出パターン判定を行うための特図変動演出パターン判
定テーブルを選択する。特図変動演出パターン判定テーブルは、演出モードおよび特図変
動パターンに関連づけられて複数設けられている。よって、演出制御用マイコン121は
、特図変動パターンに対応付けられた特図変動演出パターン判定テーブルを1つ選択する
。各特図変動演出パターン判定テーブルには、所定の振分率(%)となるように、1又は
複数の特図変動演出パターンに特図変動演出パターン判定用乱数の値(特図変動演出パタ
ーン判定値)が振り分けられている。続いて、演出制御用マイコン121は、特図変動演
出パターン判定用乱数カウンタが示す値を特図変動演出パターン判定用乱数として取得し
、取得した特図変動演出パターン判定用乱数に基づいて特図変動演出パターン判定を行う
演出制御用マイコン121は、特図変動演出パターン判定において、選択した特図変動
演出パターンテーブルに、取得した特図変動演出パターン判定用乱数を照合し、特図変動
演出パターンを決定して、決定した特図変動演出パターンを表すデータを演出用RAM1
24の所定領域にセットすると共に、特図変動演出パターンを示す特図変動演出開始コマ
ンドを演出用RAM124の出力バッファにセットする。
演出用RAM124の出力バッファにセットされた特図変動演出開始コマンドが、コマ
ンド送信処理(S4004)により画像制御基板140に送信されると、画像制御基板1
40の画像用CPU141は、画像用ROM142から所定の演出画像を読み出して、画
像表示装置50の表示部50aにて画像による特図変動演出を行う。
また、特図変動演出開始コマンドには、特図変動開始コマンドが示す特図変動パターン
に関連付けられた演出フローに関する情報が含まれている。また、特図変動演出開始コマ
ンドには、画像表示装置50で行われる画像による特図変動演出の他に、スピーカー52
から出力される音声による特図変動演出、枠ランプ53で行われる発光による特図変動演
出の演出内容、および、盤可動体55kで行われる動作による特図変動演出の演出内容が
含まれている。
また、演出制御用マイコン121は、画像制御基板140によって行われる画像による
特図変動演出が行われている間、画像制御基板140に送信された特図変動演出開始コマ
ンドが示す特図変動演出内容に応じて、音声制御回路161を介してスピーカー52から
音声を出力させ(音声による特図変動演出を実行し)、また、サブドライブ基板162を
介して枠ランプ53を発光させ(発光による特図変動演出を実行し)、盤可動体55kを
作動させる(動作による特図変動演出を実行する)。
ステップS4307において、演出制御用マイコン121は、遊技制御基板100から
特図変動停止コマンドを受信したか否か、言い換えれば、特図変動停止コマンドを受信バ
ッファに格納したか否かを判定する。演出制御用マイコン121は、特図変動停止コマン
ドを受信していなければ(S4307でNO)、ステップS4309に進む一方、特図変
動停止コマンドを受信していれば(S4307でYES)、特図変動演出を終了させる(
演出図柄EZ1~EZ3および小図柄KZ1~KZ3の変動表示を停止し、停止表示を行
う)ための特図変動演出終了処理(S4308)を行う。
演出制御用マイコン121は、特図変動演出終了処理では、特図変動停止コマンドを解
析し、その解析結果に基づいて、特図変動演出を適宜に終了(演出図柄EZ1~EZ3、
および小図柄KZ1~KZ3の変動表示を停止)させるための特図変動演出終了コマンド
を演出用RAM124の出力バッファにセットする。画像制御基板140は、特図変動演
出終了コマンドを受信すると、実行中の特図変動演出を終了(変動中の演出図柄EZ1~
EZ3、および小図柄KZ1~KZ3を停止)する。
ステップS4309において、演出制御用マイコン121は、遊技制御基板100から
遊技状態コマンドを受信したか否か、言い換えれば、遊技状態コマンドを受信バッファに
格納したか否かを判定する。演出制御用マイコン121は、遊技状態コマンドを受信して
いなければ(S4309でNO)、ステップS4311に進む一方、遊技状態コマンドを
受信していれば(S4309でYES)、遊技状態コマンドを解析して、遊技状態コマン
ドが表す遊技状態を特定し、遊技状態を設定するための遊技状態設定処理を行う(S43
10)。
演出制御用マイコン121は、遊技状態設定処理において、遊技状態コマンドが示す遊
技状態に応じた遊技状態フラグを演出用RAM124の遊技状態フラグ領域に設定する。
例えば、演出制御用マイコン121は、遊技状態コマンドが示す遊技状態が通常遊技状態
であれば遊技状態フラグ「00H」を演出用RAM124の遊技状態フラグ領域に設定す
る。また、演出制御用マイコン121は、遊技状態コマンドが示す遊技状態が高確率高ベ
ース遊技状態であれば遊技状態フラグ「01H」を演出用RAM124の遊技状態フラグ
領域に設定する。さらに、演出制御用マイコン121は、遊技状態コマンドが示す遊技状
態が低確率高ベース遊技状態であれば遊技状態フラグ「02H」を演出用RAM124の
遊技状態フラグ領域に設定する。
ステップS4311において、演出制御用マイコン121は、遊技制御基板100から
客待ちコマンドを受信したか否か、言い換えれば、客待ちコマンドを受信バッファに格納
したか否かを判定する。演出制御用マイコン121は、客待ちコマンドを受信していなけ
れば(S4311でNO)、ステップS4313に進む一方、客待ちコマンドを受信して
いれば(S4311でYES)、客待ち演出待機処理を行い(S4312)、受信コマン
ド解析処理を終える。
演出制御用マイコン121は、客待ち演出待機処理では、演出図柄の停止表示が行われ
てから客待ち演出を開始させるまでの待機時間(客待ち演出待機時間:例えば、20秒)
を客待ち演出タイマーにセットする。なお、演出制御用マイコン121は、この待機時間
が経過したか否かを判定可能であり、待機時間が経過したと判定すると、客待ち演出を開
始させるための客待ち演出開始コマンドを演出用RAM124の出力バッファにセットす
る。
ステップS4313において、演出制御用マイコン121は、遊技制御基板100から
オープニングコマンドを受信したか否か、言い換えれば、オープニングコマンドを受信バ
ッファに格納したか否かを判定する。演出制御用マイコン121は、オープニングコマン
ドを受信していなければ(S4313でNO)、ステップS4315に進む一方、オープ
ニングコマンドを受信していれば(S4313でYES)、大当たり遊技のオープニング
の開始に伴う大当たりオープニング演出開始処理を行う(S4314)。
演出制御用マイコン121は、大当たりオープニング演出開始処理では、オープニング
コマンドを解析して、その解析結果に基づいて、これから実行される大当たり遊技のオー
プニングに応じた大当たりオープニング演出を実行するか否かを判定し、実行するのであ
れば大当たりオープニング演出の演出内容(大当たりオープニング演出パターン)を選択
し、選択した大当たりオープニング演出パターンにて大当たりオープニング演出を開始す
るための大当たりオープニング演出開始コマンドを演出用RAM124の出力バッファに
セットする。
ステップS4315において、演出制御用マイコン121は、遊技制御基板100から
ラウンド数指定コマンドを受信したか否か、言い換えれば、ラウンド数指定コマンドを受
信バッファに格納したか否かを判定する。ラウンド数指定コマンドを受信していなければ
(S4315でNO)、ステップS4317に進む一方、ラウンド数指定コマンドを受信
していれば(S4315でYES)、ラウンド遊技の開始に伴うラウンド演出開始処理を
行う(S4316)。
演出制御用マイコン121は、ラウンド演出開始処理では、ラウンド数指定コマンドを
解析して、これから開始されるラウンド遊技に応じたラウンド演出を実行するか否かを判
定し、実行するのであればラウンド演出の演出内容(ラウンド演出パターン)を選択し、
選択したラウンド演出パターンに応じたラウンド演出開始コマンドを演出用RAM124
の出力バッファにセットする。
ステップS4317において、演出制御用マイコン121は、遊技制御基板100から
エンディングコマンドを受信したか否か、言い換えれば、エンディングコマンドを受信バ
ッファに格納したか否かを判定する。エンディングコマンドを受信していなければ(S4
317でNO)、受信コマンド解析処理を終える一方、エンディングコマンドを受信して
いれば(S4317でYES)、大当たり遊技のエンディングの開始に伴う大当たりエン
ディング演出開始処理(S4318)、および演出モード設定処理(S4319)を行っ
てから受信コマンド解析処理を終える。
演出制御用マイコン121は、大当たりエンディング演出開始処理において、エンディ
ングコマンドを解析して、これから実行される大当たり遊技のエンディングに応じた大当
たりエンディング演出を実行するか否かを判定し、実行するのであれば大当たりエンディ
ング演出の演出内容(大当たりエンディング演出パターン)を選択し、選択した大当たり
エンディング演出パターンに応じた大当たりエンディング演出開始コマンドを演出用RA
M124の出力バッファにセットする。
また、演出制御用マイコン121は、演出モード設定処理において、エンディングコマ
ンドの解析結果、具体的には、エンディングコマンドが示す大当たり図柄に基づいて、大
当たり遊技後の演出モードを設定する処理(演出モードを制御するための処理)を行う。
例えば、演出制御用マイコン121は、大当たりエンディングコマンドが示す大当たり
図柄が、大当たり図柄A、または大当たり図柄Dであると、高確率高ベース遊技状態を示
唆する確変演出モードに設定する。そして、確変演出モードを示す演出モードフラグを演
出用RAM124の所定領域にONすると共に、確変演出モードを設定することを示す確
変演出モード開始コマンドを演出用RAM124の出力バッファにセットする。演出用R
AM124の出力バッファにセットされた確変演出モード開始コマンドが、コマンド送信
処理(S4004)により画像制御基板140に送信されると、画像制御基板140の画
像用CPU141は、エンディングが終了するタイミングで、背景画像として確変用背景
画像G120を表示し、BGMとして確変用BGMを出力する。
また、演出制御用マイコン121は、大当たりエンディングコマンドが示す大当たり図
柄が、大当たり図柄B、大当たり図柄C、または大当たり図柄Eであると、高確率高ベー
ス遊技状態、または低確率高ベース遊技状態の何れであるか判別困難、または判別不可能
な時短演出モードを設定する。そして、演出制御用マイコン121は、時短演出モードを
示す演出モードフラグを演出用RAM124の所定領域にONすると共に、時短演出モー
ドを設定することを示す時短演出モード開始コマンドを演出用RAM124の出力バッフ
ァにセットする。演出用RAM124の出力バッファにセットされた時短演出モード開始
コマンドが、コマンド送信処理(S4004)により画像制御基板140に送信されると
、画像制御基板140の画像用CPU141は、エンディングが終了するタイミングで、
背景画像として時短用背景画像G130を表示し、BGMとして時短用BGMを出力する
<第1実施形態>
次に、前述の本発明に係る基本的な実施形態に基づいて、本発明に係る第1実施形態に
ついて説明する。以下においては、主に、第1実施形態として、基本的な実施形態と異な
る点について説明する。また、基本的な実施形態と同一の構成、または同様に対応する構
成については同一の符号、および用語を用いる。
第1実施形態に係るパチンコ遊技機PY1では、大当たり当選とは異なる発生契機によ
って時短状態が設定、詳細には低確率高ベース遊技状態になることがある。この大当たり
当選以外の発生契機は、2つある。1つ目の発生契機は、特別なハズレ図柄が停止表示さ
れることである。詳細は後述するが、ハズレ図柄には、通常のハズレ図柄と、特別なハズ
レ図柄があり、特別なハズレ図柄の停止表示が行われる特図可変表示が終了する(停止表
示した特別なハズレ図柄が確定する)ときに時短状態(低確率高ベース遊技状態)になる
。2つ目の発生契機は、通常確率状態において大当たり当選することなく特図可変表示が
特定回数実行されることである。この特定回数は適宜に設定可能であるが、第1実施形態
では800回に設定されている。通常確率状態において、特図可変表示が特定回数実行さ
れると、その特定回数に係る特図可変表示が終了する(停止表示したハズレ図柄が確定す
る)ときに時短状態(低確率高ベース遊技状態)になる。
なお、以下において、時短状態の発生契機となる「特別なハズレ図柄が停止表示するこ
と」を「特別ハズレ」と称することもある。また、時短状態の発生契機となる「通常遊技
状態において大当たり当選することなく特図可変表示が特定回数実行されること」を「天
井到達」と称し、「特定回数」のことを「天井」と称することもある。
さらに、以下において、大当たり当選を発生契機とする低確率高ベース遊技状態を「大
当たり低確率高ベース遊技状態」と称し、特別ハズレを発生契機とする低確率高ベース遊
技状態を「特別ハズレ低確率高ベース遊技状態」と称し、天井到達を発生契機とする低確
率高ベース遊技状態を「天井到達低確率高ベース遊技状態」と称することもある。また、
大当たり低確率高ベース遊技状態を構成する時短状態を「大当たり時短」と称し、特別ハ
ズレ低確率高ベース遊技状態を構成する時短状態を「特別ハズレ時短」と称し、天井到達
低確率高ベース遊技状態を構成する時短状態を「天井時短」と称することもある。
また、詳細は後述するが、大当たり低確率高ベース遊技状態(大当たり時短)の終了条
件は、大当たり当選することなく特図可変表示が100回実行されることであり、特別ハ
ズレ低確率高ベース遊技状態(特別ハズレ時短)の終了条件は、大当たり当選することな
く特図可変表示が700回実行されることであり、天井到達低確率高ベース遊技状態(天
井時短)の終了条件は、大当たり当選することなく特図可変表示が1000回実行される
ことである。なお、以下において低確率高ベース遊技状態の終了条件に係る特図可変表示
の実行回数のことを「時短規定回数」と称する。よって、大当たり時短に係る時短規定回
数(大当たり時短規定回数)は100回、特別ハズレ時短に係る時短規定回数(特別ハズ
レ時短規定回数)は700回、天井時短に係る時短規定回数(天井時短規定回数)は10
00回ということになる。
次に、第1実施形態に係る大当たり図柄について説明する。基本的な実施形態では、6
種類の大当たり図柄が設けられていたが、第1実施形態では4種類の大当たり図柄が設け
られている。図48(A)は、第1実施形態に係る大当たり図柄種別判定テーブルの構成
例を示す図である。図48(A)に示すように、特図1の大当たり図柄として、大当たり
図柄A、および大当たり図柄Bの2種類の大当たり図柄が設けられ、特図2の大当たり図
柄として、大当たり図柄D、および大当たり図柄Eの2種類の大当たり図柄が設けられて
いる。
なお、図48(A)に示すように、第1実施形態では、特図1に係る大当たり図柄種別
判定では、大当たり図柄Aは65%(=65/100)の確率で選択され、大当たり図柄
Bは35%(=35/100)の確率で選択される。一方、特図2に係る大当たり図柄種
別判定では、大当たり図柄Dは65%(=65/100)の確率で選択され、大当たり図
柄Eは35%(=35/100)の確率で選択される。
次に、第1実施形態に係るハズレ図柄について説明する。基本的な実施形態では、特図
1に係るハズレ図柄と特図2に係るハズレ図柄の2種類のハズレ図柄が設けられていたが
、第1実施形態では3種類のハズレ図柄が設けられている。具体的には、特図1に係るハ
ズレ図柄として、ハズレ図柄Aの1種類のハズレ図柄が設けられ、特図2に係るハズレ図
柄として、ハズレ図柄B、およびハズレ図柄Cの2種類のハズレ図柄が設けられている。
ハズレ図柄A、およびハズレ図柄Bは、時短状態の発生契機となり得ない通常のハズレ図
柄(通常ハズレ図柄)であり、ハズレ図柄Cは、時短状態の発生契機となり得る特別なハ
ズレ図柄(特別ハズレ図柄)である。
後述するように、パチンコ遊技機PY1の遊技制御用マイコン101は、大当たり判定
で「ハズレ」と判定すると、ハズレ図柄種別判定テーブルに基づいて、ハズレ図柄の種別
(ハズレ図柄種別)を決定するためのハズレ図柄種別判定を行う。図48(B)は、第1
実施形態に係るハズレ図柄種別判定テーブルの構成例を示す図である。図48(B)に示
すように、ハズレ図柄種別判定テーブルには、第1始動口11への入賞に基づいて特図1
の可変表示を行うときに用いられるハズレ図柄種別判定テーブル(第1ハズレ図柄種別判
定テーブル)と、第2始動口12への入賞に基づいて特図2の可変表示を行うときに用い
られるハズレ図柄種別判定テーブル(第2ハズレ図柄種別判定テーブル)とがある。
また、第1実施形態では、特図関連判定情報に、役割として大当たり図柄種別乱数と同
様なハズレ図柄種別乱数(乱数名:ラベルーTRAND-HZS、数値範囲:0~255
)も含まれている。そして、各ハズレ図柄種別判定テーブルでは、ハズレ図柄種別判定の
結果であるハズレ図柄種別に、ハズレ図柄種別乱数の判定値(ハズレ図柄種別乱数判定値
)が振り分けられている。パチンコ遊技機PY1は、大当たり図柄種別判定の場合と同様
に、取得したハズレ図柄種別乱数をハズレ図柄種別判定テーブルに照合して、ハズレ図柄
種別を判定する。
なお、図48(B)に示すように、第1実施形態では、特図1に係るハズレ図柄種別判
定では、ハズレ図柄Aは100%(=100/100)の確率で選択される。一方、特図
2に係るハズレ図柄種別判定では、ハズレ図柄Bは98%(=98/100)の確率で選
択され、ハズレ図柄Cは2%(=2/100)の確率で選択される。
次に、第1実施形態における特図2変動パターン判定テーブルについて説明する。第1
実施形態では、特図2変動パターン判定テーブルは遊技状態に対応付けられている。具体
的に、特図2変動パターン判定テーブルには、通常遊技状態に対応付けられた特図2変動
パターン判定テーブル(通常特図2変動パターン判定テーブル)と、高確率高ベース遊技
状態に対応付けられた特図2変動パターン判定テーブル(確変特図2変動パターン判定テ
ーブル)と低確率高ベース遊技状態に対応付けられた特図2変動パターン判定テーブル(
時短特図2変動パターン判定テーブル)とがある。
時短特図2変動パターン判定テーブルはさらに、発生契機と、当該低確率高ベース遊技
状態における特図可変表示の実行順序にも対応付けられている。具体的には、時短特図2
変動パターン判定テーブルには、非特定時短特図2変動パターン判定テーブルと、特定時
短特図2変動パターン判定テーブルとがある。非特定時短特図2変動パターン判定テーブ
ルは、発生契機が大当たり当選、且つ当該低確率高ベース遊技状態における特図可変表示
の実行順序が1~99回目、ならびに発生契機が特別ハズレ、および天井到達に対応付け
られている。特定時短特図2変動パターン判定テーブルは、発生契機が大当たり当選、且
つ当該低確率高ベース遊技状態における特図可変表示の実行順序が100回目に対応付け
られている。
また、遊技状態、発生契機、および当該遊技状態における特図可変表示の実行順序に対
応付けられた特図2変動パターン判定テーブルは、さらに大当たり判定結果にも対応付け
られている。そして、その中でハズレに対応付けられた特図2変動パターン判定テーブル
は、ハズレ図柄種別にも対応付けられている。さらに、ハズレ図柄Bに対応付けられた特
図2変動パターン判定テーブルは、特図保留数に対応付けられている。
次に、第1実施形態に係る主な特図2変動パターン、および特図2変動パターンに対応
付けられた特図変動演出の演出フローを構成する演出(変動構成演出)について説明する
。図49(A)は、通常特図2変動パターン判定テーブルの構成例を示す図、図49(B
)は、確変特図2変動パターン判定テーブルの構成例を示す図、図50(A)は、非特定
時短特図2変動パターン判定テーブルの構成例を示す図、図50(B)は、特定時短特図
2変動パターン判定テーブルの構成例を示す図である。
図49(A)に示すように、通常遊技状態の特図2変動パターンとしては、大当たり判
定結果が大当たりの場合は、チャレンジ大当たり変動が選択され、大当たり判定結果がハ
ズレでハズレ図柄種別がハズレ図柄Bである場合は、特図2保留数に関わらず、チャレン
ジハズレ変動が選択され、大当たり判定結果がハズレでハズレ図柄種別がハズレ図柄Cで
ある場合は、チャレンジ突時変動が選択される。
チャレンジ大当たり変動、チャレンジハズレ変動、およびチャレンジ突時変動の何れに
係る特図変動演出でも時短復活チャレンジ演出が実行される。時短復活チャレンジ演出の
演出内容は後述するが、時短復活チャレンジ演出は、低確率高ベース遊技状態が終了して
通常遊技状態に移行したにも関わらず、当該低確率高ベース遊技状態のときに発生した特
図2保留に基づく当該特図2可変表示が実行される場合に、ハズレ図柄Cの停止表示が行
われて低確率高ベース遊技状態に戻ることを期待させる演出である。
なお、チャレンジ大当たり変動に係る特図2変動時間は「30000ms(=30秒)
」に設定され、チャレンジハズレ変動に係る特図2変動時間は「20000ms(=20
秒)」に設定され、チャレンジ突時変動に係る特図2変動時間は「25000ms(=2
5秒)」に設定されている。また、以下において、チャレンジ大当たり変動、チャレンジ
ハズレ変動、およびチャレンジ突時変動のことを「チャレンジ変動」と総称する。
また、図50(B)に示すように、発生契機が大当たり当選である低確率高ベース遊技
状態になってから100回目の特図可変表示(以下、「特定時短特図可変表示」ともいう
)に係る特図2変動パターンついては、大当たり判定結果が大当たりの場合は、時短終了
煽り大当たり変動が選択され、大当たり判定結果がハズレでハズレ図柄種別がハズレ図柄
Bである場合は、特図2保留数に関わらず、時短終了煽りハズレ変動が選択され、大当た
り判定結果がハズレでハズレ図柄種別がハズレ図柄Cである場合は、時短終了煽り突時変
動が選択される。
時短終了煽り大当たり変動、時短終了煽りハズレ変動、および時短終了煽り突時変動の
何れに係る特図変動演出でも時短終了煽り演出が実行される。時短終了煽り演出の詳細は
後述するが、時短終了煽り演出は、大当たり低確率高ベース遊技状態における最後の特図
可変表示において、遊技者に有利な時短状態が終了してしまうか否か煽る演出である。
なお、時短終了煽り大当たり変動に係る特図2変動時間は「30000ms(=30秒
)」に設定され、時短終了煽りハズレ変動に係る特図2変動時間は「25000ms(=
25秒)」に設定され、時短終了煽り突時変動に係る特図2変動時間は「25000ms
(=25秒)」に設定されている。また、以下において、時短終了煽り大当たり変動、時
短終了煽りハズレ変動、および時短終了煽り突時変動のことを「時短終了煽り変動」と総
称する。
また、図50(A)に示すように、発生契機が大当たり当選である低確率高ベース遊技
状態における100回目以外の特図可変表示、ならび発生契機が特別ハズレ、および天井
到達である低確率高ベース遊技状態、言い換えると発生契機が大当たり当選である低確率
高ベース遊技状態になってから100回目の特図可変表示以外の低確率高ベース遊技状態
における特図可変表示(以下、「非特定時短特図可変表示」ともいう)に係る特図2変動
パターンついて、大当たり判定結果が大当たりである場合は、所定リーチ大当たり変動に
決定される。所定リーチ大当たり変動では、最初に通常変動が行われた後、リーチが成立
してから、演出モードに応じたリーチ演出が実行される。
非特定時短特図可変表示に係る特図2変動パターンについて、大当たり判定結果がハズ
レでハズレ図柄種別がハズレ図柄Bである場合は、所定リーチハズレ変動、リーチガセハ
ズレ変動、短縮Aハズレ変動、および短縮Bハズレ変動の何れかに決定される。
短縮Aハズレ変動、および短縮Bハズレ変動は、通常Aハズレ変動、および通常Bハズ
レ変動に対応しており、通常Aハズレ変動、および通常Bハズレ変動の特図変動時間を短
縮して構成されている。よって、短縮Aハズレ変動に係る特図変動演出、および短縮Bハ
ズレ変動に係る特図変動演出では、通常変動が行われる。ただし、短縮Aハズレ変動、お
よび短縮Bハズレ変動で行われる通常変動の演出時間は、特図変動時間が短縮されている
分、通常Aハズレ変動、および通常Bハズレ変動に係る通常変動に比べて短い。なお、短
縮Aハズレ変動、および短縮Bハズレ変動を合わせて「短縮ハズレ変動」と称することも
ある。
また、所定リーチハズレ変動は、演出の内容上、所定リーチ大当たり変動に対応してい
る。所定リーチハズレ変動に係る特図変動演出では、最初に通常変動が行われた後、リー
チが成立してから、演出モードに応じたリーチ演出が実行される。さらに、リーチガセハ
ズレ変動に係る特図変動演出では、最初に通常変動が行われた後、リーチが成立するか否
かを煽るリーチ煽り演出の結果、リーチが成立せずにリーチハズレを示す態様の演出図柄
EZ1~EZ3の停止表示が行われて当該特図変動演出が終了する。
さらに、非特定時短特図可変表示に係る特図2変動パターンについて、大当たり判定結
果がハズレでハズレ図柄種別がハズレ図柄Cである場合は、大当たり判定結果がハズレで
ハズレ図柄種別がハズレ図柄Bの場合でも決定され得る短縮Aハズレ変動、または短縮B
ハズレ変動に決定される。なお、詳細は後述するが、低確率高ベース遊技状態の終了条件
を構成する特図可変表示以外の特図可変表示で、ハズレ図柄Cが停止表示しても新たに時
短状態は設定されないため、この終了条件を構成する特図可変表示以外の特図可変表示に
係る特図変動演出では、ハズレ図柄Bの場合と同様に通常変動が行われる。
次に、第1実施形態に係る大当たり遊技状態について説明する。第1実施形態では、大
当たり遊技構成要素は、大当たり図柄種別に対応付けられている。図51(A)は、第1
実施形態に係る大当たり遊技制御テーブルの構成例を示す図である。
図51(A)に示すように、大当たり図柄Aに対応付けられた大当たり遊技(以下、「
第1大当たり遊技」ともいう)、および大当たり図柄Bに対応付けられた大当たり遊技(
以下、「第2大当たり遊技」ともいう)では、ラウンド遊技が10回行われる。そして、
1Rから10Rまでの各ラウンド遊技では、1回のラウンド遊技あたり最大で29.5秒
にわたって大入賞口14が開放する。
また、大当たり図柄Dに対応付けられた大当たり遊技(以下、「第4大当たり遊技」と
もいう)、および大当たり図柄Eに対応付けられた大当たり遊技(以下、「第5大当たり
遊技」ともいう)では、ラウンド遊技が15回行われる。そして、1Rから15Rまでの
各ラウンド遊技では、1回のラウンド遊技あたり最大で29.5秒にわたって大入賞口1
4が開放する。
次に、パチンコ遊技機PY1が、大当たり遊技の終了に伴って新たに設定する特定遊技
状態、および各特定遊技状態に係る終了条件について説明する。第1実施形態では、大当
たり遊技の終了に伴って新たに設定される特定遊技状態、および各特定遊技状態に係る終
了条件は、大当たり図柄種別に対応付けられている。図51(B)は、第1実施形態に係
る大当たり図柄種別と特定遊技状態、および特定遊技状態に係る終了条件との関係を表し
た遊技状態設定テーブルの構成例を示す図である。
図51(B)に示すように、大当たり図柄A、および大当たり図柄Dに係る大当たり遊
技の終了に伴って、高確率高ベース遊技状態が設定される。この高確率高ベース遊技状態
は、高確率状態、且つ時短状態で構成される。また、この高確率高ベース遊技状態を構成
する高確率状態、および時短状態の何れについても終了条件が設定されていない。よって
、大当たり図柄A、および大当たり図柄Dの停止表示に基づいて設定される高確率高ベー
ス遊技状態は、次回の大当たり当選まで継続可能である。
また、大当たり図柄B、および大当たり図柄Eに係る大当たり遊技の終了に伴って、低
確率高ベース遊技状態が設定される。この低確率高ベース遊技状態は、通常確率状態、且
つ時短状態で構成される。また、この低確率高ベース遊技状態を構成する時短状態の終了
条件は、特図可変表示の実行回数「100回」である。すなわち、大当たり図柄B、およ
び大当たり図柄Eに係る時短状態の時短規定回数は「100回」である。よって、大当た
り図柄B、および大当たり図柄Eの停止表示に基づいて設定される低確率高ベース遊技状
態は、大当たり当選することなく特図可変表示が100回実行されるまで継続可能である
次に、第1実施形態に係る特別図柄待機処理における特図2判定処理、および特図2変
動パターン判定処理について説明する。最初に、特図2判定処理について説明する。図5
2に特図2判定処理のフローチャートを示す。図52に示すように、遊技制御用マイコン
101は、特図2判定処理において、まずは、ステップS1621として、現在、大当た
り確率に係る遊技状態が通常確率状態であるか否かを判定する。遊技制御用マイコン10
1は、通常確率状態であると判定すると、ステップS1622において、通常確率状態用
の大当たり判定テーブルを選択してステップS1624に進む一方、通常確率状態ではな
い、すなわち高確率状態であると判定すると、ステップS1623において、高確率状態
用の大当たり判定テーブルを選択してステップS1624に進む。
遊技制御用マイコン101は、ステップS1624において、ステップS1622、ま
たはステップS1623で選択した大当たり判定テーブルに基づいて大当たり判定を行う
。遊技制御用マイコン101は、大当たり判定において、特図2保留記憶部105bに記
憶されている特別図柄乱数の中で最も先に記憶されたものを読み出して、選択した大当た
り判定テーブルに照合し、大当たり、またはハズレの何れであるかを判定する。
遊技制御用マイコン101は、ステップS1625において、大当たり判定の結果が大
当たりであるか否かを判定する。遊技制御用マイコン101は、大当たりであると判定す
ると、ステップS1626において、特図2に係る大当たり図柄種別判定テーブルを選択
し、ステップS1627において、大当たり図柄種別判定を行う。
遊技制御用マイコン101は、大当たり図柄種別判定では、特図2保留記憶部105b
に記憶されている大当たり図柄種別乱数の中で最も先に記憶されたものを読み出して、大
当たり図柄種別判定テーブルに照合し、何れの大当たり図柄種別であるかを判定する。遊
技制御用マイコン101は、大当たり図柄種別判定を行うと、ステップS1628におい
て、その判定結果である大当たり図柄種別を示す図柄種別フラグを遊技用RAM104の
所定領域にセットし、ステップS1629において、その判定結果である大当たり図柄種
別を示す図柄指定コマンドを遊技用RAM104に設けられた出力バッファにセットし、
当該特図2判定処理を終えて、特別図柄待機処理に処理を戻す。
遊技制御用マイコン101は、ステップS1625において大当たりでないと判定する
と、ステップS1630において、特図2に係るハズレ図柄種別判定テーブルを選択し、
ステップS1631において、ハズレ図柄種別判定を行う。
遊技制御用マイコン101は、ハズレ図柄種別判定では、特図2保留記憶部105bに
記憶されているハズレ図柄種別乱数の中で最も先に記憶されたものを読み出して、ハズレ
図柄種別判定テーブルに照合し、何れのハズレ図柄種別であるかを判定する。遊技制御用
マイコン101は、ハズレ図柄種別判定を行うと、ステップS1632において、その判
定結果であるハズレ図柄種別を示す図柄種別フラグを遊技用RAM104の所定領域にセ
ットし、ステップS1633において、その判定結果であるハズレ図柄種別を示す図柄指
定コマンドを遊技用RAM104に設けられた出力バッファにセットし、当該特図2判定
処理を終えて、特別図柄待機処理に処理を戻す。
次に、第1実施形態に係る特図2変動パターン判定処理について説明する。図53に第
1実施形態に係る特図2変動パターン判定処理のフローチャートを示す。図53に示すよ
うに、遊技制御用マイコン101は、特図2パターン判定処理において、まずは、ステッ
プS1641として、通常遊技状態であるか否かを判定する。遊技制御用マイコン101
は、通常遊技状態であると判定すると、ステップS1672において、前述の通常特図2
変動パターン判定テーブルを選択して、ステップS1678に進む一方、通常遊技状態で
はないと判定すると、ステップS1673において、高確率高ベース状態であるか否かを
判定する。
遊技制御用マイコン101は、ステップS1673で高確率高ベース遊技状態であると
判定すると、ステップS1674において、前述の確変特図2変動パターン判定テーブル
を選択して、ステップS1678に進む一方、高確率高ベース遊技状態ではないと判定す
ると、ステップS1675において、これから開始される特図2可変表示は大当たり低確
率高ベース状態になってから100回目の特図可変表示であるか否かを判定する。
遊技制御用マイコン101は、ステップS1675で100回目の特図可変表示ではな
いと判定すると、ステップS1676において、前述の非特定時短特図2変動パターン判
定テーブルを選択して、ステップS1678に進む一方、100回目の特図可変表示であ
ると判定すると、ステップS1677において、前述の特定時短特図2変動パターン判定
テーブルを選択して、ステップS1678に進む。
遊技制御用マイコン101は、ステップS1678において、図柄種別フラグなどを確
認して、特図2抽選結果が大当たりであるか否かを判定する。遊技制御用マイコン101
は、特図2抽選結果が大当たりであると判定すると、ステップS1679において、ステ
ップS1672、ステップS1674、ステップS1676、またはステップS1677
の何れかで選択した特図2変動パターン判定テーブルの中で、大当たりに対応付けられた
特図2変動パターン判定テーブルを選択して、ステップS1685に進む。一方、遊技制
御用マイコン101は、特図2抽選結果が大当たりではないと判定すると、ステップS1
680において、図柄種別フラグなどを確認して、特図2抽選結果がハズレ図柄Cである
か否かを判定する。
遊技制御用マイコン101は、特図2抽選結果がハズレ図柄Cであると判定すると、ス
テップS1681において、ステップS1672、ステップS1674、ステップS16
76、またはステップS1677の何れかで選択した特図2変動パターン判定テーブルの
中で、ハズレ図柄Cに対応付けられた特図2変動パターン判定テーブルを選択して、ステ
ップS1685に進む。一方、遊技制御用マイコン101は、特図2抽選結果がハズレ図
柄Cではないと判定すると、ステップS1682において、特図2保留数カウンタなどを
確認して、特図2保留数が3~4であるか否かを判定する。
遊技制御用マイコン101は、特図2保留数が3~4ではないと判定すると、ステップ
S1683において、ステップS1672、ステップS1674、ステップS1676、
またはステップS1677の何れかで選択した特図2変動パターン判定テーブルの中で、
ハズレ図柄Bで特図2保留数が0~2に対応付けられた特図2変動パターン判定テーブル
を選択して、ステップS1685に進む。一方、遊技制御用マイコン101は、特図2保
留数が3~4であると判定すると、ステップS1684において、ステップS1672、
ステップS1674、ステップS1676、またはステップS1677の何れかで選択し
た特図2変動パターン判定テーブルの中で、ハズレ図柄Bで特図2保留数が3~4に対応
付けられた特図2変動パターン判定テーブルを選択して、ステップS1685に進む。
遊技制御用マイコン101は、ステップS1679、ステップS1681、ステップS
1683、またはステップS1684で特図2変動パターン判定テーブルを選択すると、
ステップS1685において、選択した特図2変動パターン判定テーブルに基づいて特図
2変動パターン判定を行う。
遊技制御用マイコン101は、特図2変動パターン判定において、特図2保留記憶部1
05bに記憶されている特図変動パターン乱数の中で最も先に記憶されたものを読み出し
て、その特図変動パターン乱数を選択した特図2変動パターン判定テーブルに照合して、
特図2変動パターンを判定する。
続けて、遊技制御用マイコン101は、ステップS1686において、決定された特図
2変動パターンを示す特図2変動開始コマンドを出力バッファにセットし、ステップS1
687において、決定された特図2変動パターンに応じた特図変動時間を特別動作用タイ
マーにセットして、特図2変動パターン判定処理を終了し、特別図柄待機処理に処理を戻
す。
次に、第1実施形態に係る特別図柄確定処理について説明する。図54は、第1実施形
態に係る特別図柄確定処理のフローチャートを表す図である。この特別図柄確定処理によ
って、ハズレ図柄Cの停止表示を発生契機とする時短状態の設定(低確率高ベース遊技状
態への移行)、天井到達が行われるか否かの判断、および天井到達を発生契機とする時短
状態の設定(低確率高ベース遊技状態への移行)に関する制御が行われる。
遊技制御用マイコン101は、特別図柄確定処理(S1504)ではまず、ステップS
1751において、特別図柄の停止表示を終了させるか否か、即ち、ステップS1703
で特別動作用タイマーにセットした特図確定時間が経過した(特別動作カウンタ=0)か
否かを判定する。遊技制御用マイコン101は、特別図柄の停止表示を終了させない場合
、特別図柄確定処理を終了し、特別図柄の停止表示を終了させる場合、ステップS175
2において、現在停止表示している特別図柄が大当たり図柄か否かを判定する。遊技制御
用マイコン101は、大当たり図柄であれば、ステップS1768に進み、大当たり図柄
でなければ、ステップS1753において、現在、通常確率状態(高確率フラグがOFF
)であるか否かを判定する。
遊技制御用マイコン101は、通常確率状態でなければ、ステップS1763に進み、
通常確率状態であれば、ステップS1754において、時短状態(時短フラグがON)で
あるか否かを判定する。遊技制御用マイコン101は、時短状態でなければ、ステップS
1758に進み、時短状態であれば、ステップS1755において、時短状態で実行可能
な特別図柄の可変表示の残りの回数(時短残り回数)を計測する時短残り回数カウンタの
値を「1」減算し、ステップS1756において、時短残り回数カウンタの値が「0」で
あるか否かを判定する。
遊技制御用マイコン101は、時短残り回数カウンタの値(時短残り回数)が「0」で
なければ、ステップS1758に進み、時短残り回数カウンタの値(時短残り回数)が「
0」であれば、ステップS1757において、非時短状態を設定して(時短フラグをOF
Fにして)、ステップS1758に進む。
遊技制御用マイコン101は、ステップS1758において、天井到達まで実行可能な
特図可変表示の残りの回数(天井残り回数)を計測する天井残り回数カウンタの値が「0
」より大きいか否かを判定する。
遊技制御用マイコン101は、天井残り回数が「0」より大きくなければ、ステップS
1765に進み、天井残り回数が「0」より大きければ、天井残り回数カウンタの値を「
1」減算し(S1759)、天井残り回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定する
(S1760)。
遊技制御用マイコン101は、天井残り回数が「0」でなければ、ステップS1765
に進み、天井残り回数が「0」であれば、ステップS1761において、非時短状態から
時短状態に移行させる(時短フラグをONにする)と共に、天井到達低確率高ベース遊技
状態の終了条件に係る時短規定回数「1000」回を時短残り回数カウンタにセットする
ことで時短状態を設定し(S1761)、ステップS1762において、天井到達したこ
とを示すコマンド(天井到達指定コマンド)を遊技用RAM104の出力バッファにセッ
トし、ステップS1763に進む。
遊技制御用マイコン101は、ステップS1763において、高確率フラグのON/O
FF、および時短フラグのON/OFFを確認して、現在の遊技状態を示す遊技状態指定
コマンドを遊技用RAM104の出力バッファにセットし、ステップS1764において
特別動作ステータスを「1」に変更し、特別図柄確定処理を終了する。
また、遊技制御用マイコン101は、ステップS1765において、現在停止表示して
いる特別図柄がハズレ図柄Cであるか否かを判定する。遊技制御用マイコン101は、ハ
ズレ図柄Cでなければ、ステップS1763に進み、ハズレ図柄Cであれば、ステップS
1766において、非時短状態(時短フラグがOFF)であるか否かを判定する。
遊技制御用マイコン101は、非時短状態でなければ、ステップS1763に進み、非
時短状態であれば、ステップS1767において、非時短状態から時短状態に移行させる
(時短フラグをONにする)と共に、特別ハズレ低確率高ベース遊技状態の終了条件に係
る時短規定回数「700」回を時短残り回数カウンタにセットすることで時短状態を設定
し、ステップS1763に進む。
遊技制御用マイコン101は、ステップS1768において、天井残り回数カウンタの
値をリセットする。続いて、遊技制御用マイコン101は、ステップS1769において
、遊技状態をリセットする(通常遊技状態を設定する)。具体的には、遊技制御用マイコ
ン101は、高確率フラグおよび時短フラグをOFFし、時短残り回数カウンタの値を「
0」にする。
さらに、遊技制御用マイコン101は、ステップS1770において、大当たり遊技準
備処理を行い、ステップS1771において、特別動作ステータスを「4」に変更し、特
別図柄確定処理を終了する。
遊技制御用マイコン101は、大当たり遊技準備処理において、大当たり図柄の種別に
応じた大当たり遊技制御テーブルを遊技用RAM104の所定領域にセットする。また、
停止表示している大当たり図柄に応じたオープニング中であることを示す大当たりオープ
ニングフラグを遊技用RAM104の所定領域にONし、大当たり図柄種別に応じて、所
定のオープニング時間(大当たり遊技が開始されてから1ラウンドを開始するまでの時間
)を特別動作用タイマーにセットする。さらには、大当たり図柄種別に応じ、大当たり図
柄の種別を示すオープニングコマンドを遊技用RAM104の出力バッファにセットする
。大当たり図柄の種別に応じたオープニングコマンドは、その停止表示した大当たり図柄
の種別に応じた大当たり遊技(大当たり遊技のオープニング)が開始されることを表す。
また、遊技制御用マイコン101は、遊技状態設定処理(S1506)において、大当
たり遊技後に制御する遊技状態を設定するが、ここで、低確率高ベース遊技状態を設定す
る場合には、天井残り回数カウンタに、天井に係る特定回数(第1実施形態では、800
回)をセットする。この処理によって、新たに通常確率状態が設定されてから、天井到達
に係る特図可変表示の実行回数がカウントされることになる。
また、遊技制御用マイコン101は、遊技状態設定処理(S1506)において、大当
たり遊技後に制御する遊技状態を設定するが、ここで、低確率高ベース遊技状態を設定す
る場合には、遊技用RAM104の所定領域に、当該大当たり低確率高ベース遊技状態に
おける特図可変表示の実行回数の計数を指定する変動回数計数指定フラグをONする。
そして、遊技制御用マイコン101は、特図1変動パターン判定処理、および特図2変
動パターン判定処理を行う直前に、変動回数計数指定フラグがONされている場合は、大
当たり低確率高ベース遊技状態における特図可変表示の実行回数(大当たり時短変動回数
)を計数するカウンタ(大当たり時短変動回数計数カウンタ)のカウンタ値を「1」加算
する(図示なし)。その上で、遊技制御用マイコン101は、例えば、ステップS167
5で大当たり低確率高ベース遊技状態になってから100回目の特図可変表示であるか否
かを判定する場合は、大当たり時短変動回数計数カウンタのカウンタ値を参照する。
なお、大当たり時短変動回数計数カウンタは、例えば、遊技用RAM104の所定領域
に設けられている。また、遊技制御用マイコン101は、ステップS1757で非時短状
態を設定するとき、およびステップS1769の遊技状態をリセットするときにおいて、
変動回数計数指定フラグをOFFにし、大当たり時短変動回数計数カウンタをリセットす
る処理も行うものとする。
次に、第1実施形態に係るパチンコ遊技機PY1の遊技フローについて説明する。図5
5は、パチンコ遊技機PY1の主要な遊技フローを模式的に表した図である。パチンコ遊
技機PY1に電力が供給されると、遊技状態として通常遊技状態が設定されると共に、演
出モードとして通常遊技状態であることを示唆する通常演出モードが設定される。そして
、パチンコ遊技機PY1では、この通常遊技状態で遊技が進行して、通常遊技状態におい
て通常演出モードによる演出が実行される状況がパチンコ遊技機PY1に係る遊技フロー
の起点となる。
非時短状態で構成される通常遊技状態では、左打ちによって第1始動口11に入賞させ
て特図1抽選で大当たり当選を狙う遊技が中心に行われる。特図1抽選が実行されると特
図1可変表示が実行される。特図1抽選で大当たりに当選すると、特図1可変表示で大当
たり図柄の停止表示が行われるが、特図1に係る大当たり図柄には、大当たり図柄Aと大
当たり図柄Bがある。
大当たり図柄Aの停止表示が行われると、第1大当たり遊技が実行され、第1大当たり
遊技の終了に応じて、高確率高ベース遊技状態になると共に、確変演出モードになる。す
なわち、通常遊技状態において大当たり図柄Aの停止表示が実行されることに基づいて、
第1大当たり遊技を介して、通常遊技状態から高確率高ベース遊技状態に移行すると共に
、通常演出モードから確変演出モードに移行する。なお、この場合の高確率高ベース遊技
状態には終了条件が設定されておらず、それに応じて確変演出モードにも終了条件が設定
されていない。よって、大当たり図柄Aの停止表示によって、高確率高ベース遊技状態、
且つ確変演出モードになると、次回大当たり当選するまで、当該高確率高ベース遊技状態
、且つ確変演出モードが継続する。
一方、大当たり図柄Bの停止表示が行われると、第2大当たり遊技が実行され、第2大
当たり遊技の終了に応じて、低確率高ベース遊技状態になると共に、時短演出モードにな
る。すなわち、通常遊技状態において大当たり図柄Bの停止表示が実行されることに基づ
いて、第2大当たり遊技を介して、通常遊技状態から低確率高ベース遊技状態に移行する
と共に、通常演出モードから時短演出モードに移行する。なお、この場合の低確率高ベー
ス遊技状態(大当たり低確率高ベース遊技状態)の終了条件は、当該低確率高ベース遊技
状態で大当たり当選することなく特図可変表示が100回実行されることであり、それに
応じて時短演出モードの終了条件も当該時短演出モードで大当たり当選することなく特図
可変表示が100回実行されることに設定されている。よって、大当たり図柄Bの停止表
示によって、低確率高ベース遊技状態、且つ時短演出モードになると、当該低確率高ベー
ス遊技状態、且つ時短演出モードで特図可変表示が100回実行されるまで、当該低確率
高ベース遊技状態、且つ時短演出モードが継続する。
また、時短状態で構成される高確率高ベース遊技状態では、右打ちによって第2始動口
12に入賞させて特図2抽選で大当たり当選を狙う遊技が中心に行われる。特図2抽選が
実行されると特図2可変表示が実行される。特図2抽選で大当たりに当選すると、特図2
可変表示で大当たり図柄の停止表示が行われるが、特図2に係る大当たり図柄には、大当
たり図柄Dと大当たり図柄Eがある。
高確率高ベース遊技状態において大当たり図柄Dの停止表示が行われると、第3大当た
り遊技が実行され、第3大当たり遊技の終了に応じて、高確率高ベース遊技状態になると
共に、確変演出モードになる。すなわち、高確率高ベース遊技状態において大当たり図柄
Dの停止表示が実行されることに基づいて、第3大当たり遊技を介して、高確率高ベース
遊技状態が新たに設定されると共に、確変演出モードが新たに設定される。
一方、高確率高ベース遊技状態において大当たり図柄Eの停止表示が行われると、第4
大当たり遊技が実行され、第4大当たり遊技の終了に応じて、低確率高ベース遊技状態に
なると共に、時短演出モードになる。すなわち、低確率高ベース遊技状態において大当た
り図柄Eの停止表示が実行されることに基づいて、第4大当たり遊技を介して、高確率高
ベース遊技状態から低確率高ベース遊技状態に移行すると共に、確変演出モードから時短
演出モードに移行する。
また、時短状態で構成される低確率高ベース遊技状態でも、右打ちによって第2始動口
12に入賞させて特図2抽選で大当たり当選を狙う遊技が中心に行われる。よって、低確
率高ベース遊技状態において大当たり図柄Dの停止表示が行われると、第3大当たり遊技
が実行され、第3大当たり遊技の終了に応じて、高確率高ベース遊技状態になると共に、
確変演出モードになる。すなわち、低確率高ベース遊技状態において大当たり図柄Dの停
止表示が実行されることに基づいて、第3大当たり遊技を介して、低確率高ベース遊技状
態から高確率高ベース遊技状態に移行すると共に、時短演出モードから確変演出モードに
移行する。
一方、低確率高ベース遊技状態において大当たり図柄Eの停止表示が行われると、第4
大当たり遊技が実行され、第4大当たり遊技の終了に応じて、低確率高ベース遊技状態に
なると共に、時短演出モードになる。すなわち、低確率高ベース遊技状態において大当た
り図柄Eの停止表示が実行されることに基づいて、第4大当たり遊技を介して、低確率高
ベース遊技状態が新たに設定されると共に、時短演出モードが新たに設定される。
なお、高確率高ベース遊技状態、および低確率高ベース遊技状態における大当たり図柄
Dの停止表示に基づく高確率高ベース遊技状態に終了条件は設定されておらず、それに応
じて確変演出モードにも終了条件が設定されていない。よって、大当たり図柄Dの停止表
示によって、高確率高ベース遊技状態、且つ確変演出モードになると、次回大当たり当選
するまで、当該高確率高ベース遊技状態、且つ確変演出モードが継続する。
また、高確率高ベース遊技状態、および低確率高ベース遊技状態における大当たり図柄
Eの停止表示に基づく低確率高ベース遊技状態(大当たり低確率高ベース遊技状態)の終
了条件は、当該低確率高ベース遊技状態で大当たり当選することなく特図可変表示が10
0回実行されることであり、それに応じて時短演出モードの終了条件も当該時短演出モー
ドで大当たり当選することなく特図可変表示が100回実行されることに設定されている
。よって、大当たり図柄Eの停止表示によって、低確率高ベース遊技状態、且つ時短演出
モードになると、当該低確率高ベース遊技状態、且つ時短演出モードで特図可変表示が1
00回実行されるまで、当該低確率高ベース遊技状態、且つ時短演出モードが継続する。
ここで、ハズレ図柄Cの停止表示について説明する。前述の通り、ハズレ図柄Cの停止
表示は時短状態の発生契機となり得る。しかしながら、ハズレ図柄Cの停止表示が時短状
態の発生契機となるのは、原則的には、ハズレ図柄Cの停止表示が非時短状態で行われた
場合であり、ハズレ図柄Cの停止表示が時短状態で行われた場合は、ハズレ図柄Cの停止
表示は新たな時短状態の発生契機にはならない。よって、高確率高ベース遊技状態、且つ
確変演出モードや低確率高ベース遊技状態、且つ時短演出モードにおいて、ハズレ図柄C
の停止表示が行われても新たに時短状態が発生することはない。
しかしながら、例外的に、大当たり図柄B、または大当たり図柄Eの停止表示に基づく
低確率高ベース遊技状態(大当たり低確率高ベース遊技状態)における100回目の特図
可変表示、言い換えると最後の特図可変表示(以下、「大当たり時短最終変動」とも言う
)でハズレ図柄Cの停止表示が行われた場合には、時短状態が発生する。これは、前述の
特別図柄確定処理において、停止表示した特図がハズレ図柄Cであるか否かを判定する(
S1765)前に、大当たり低確率高ベース遊技状態において大当たり当選することなく
特図可変表示が100回実行された(100回目の特図可変表示で停止表示したハズレ図
柄Cが確定した)ことによって非時短状態になる(S1753~S1756)からである
。その結果、内部的には一瞬非時短状態(通常遊技状態)になるが、ハズレ図柄Cが停止
表示されたことに基づいて次の特図可変表示が開始される前に時短状態が設定されること
になる。したがって、この場合は、実質的には、非時短状態(通常遊技状態)になること
なく時短状態(低確率高ベース遊技状態)が継続されるようになる。さらに、詳細は後述
するが、この場合は時短演出モードも継続される。
したがって、結果的に、大当たり図柄B、または大当たり図柄Eの停止表示(大当たり
当選)に基づく低確率高ベース遊技状態で特図可変表示が100回実行され、当該100
回目の特図可変表示で大当たり図柄、またはハズレ図柄Cの停止表示が行われない場合は
、言い換えるとハズレ図柄Bの停止表示が行われる場合は、大当たり低確率高ベース遊技
状態に係る終了条件の成立によって通常遊技状態になる。しかしながら、この通常遊技状
態になる際に、その直前に滞在していた低確率高ベース遊技状態において発生した特図2
保留が残っている場合は、第1実施形態では、特図2可変表示が特図1可変表示よりも優
先的に実行されることから、通常遊技状態でまずは特図2可変表示が実行される。そこで
、通常遊技状態であっても、特図2可変表示が実行されている間は、通常演出モード、お
よび時短演出モードと異なる特殊演出モードによる演出、特に特図変動演出が実行される
。なお、特図2保留数の上限値は4個に設定されているので、第1実施形態では、特殊演
出モードにおいて、最大で4回の特図変動演出(特図2可変表示)が実行される。
また、特殊演出モードでは、通常遊技状態であるが特図2保留に基づく特図2可変表示
が実行されるので、特殊演出モードで大当たり当選すると、特図2可変表示で大当たり図
柄D、または大当たり図柄Eの停止表示が行われる。
よって、通常遊技状態、且つ特殊演出モードにおいて大当たり図柄Dの停止表示が行わ
れると、第3大当たり遊技が実行され、第3大当たり遊技の終了に応じて、高確率高ベー
ス遊技状態になると共に、確変演出モードになる。すなわち、通常遊技状態、且つ特殊演
出モードにおいて大当たり図柄Dの停止表示が実行されることに基づいて、第3大当たり
遊技を介して、通常遊技状態から高確率高ベース遊技状態に移行すると共に、特殊演出モ
ードから確変演出モードに移行する。
一方、通常遊技状態、且つ特殊演出モードにおいて大当たり図柄Eの停止表示が行われ
ると、第4大当たり遊技が実行され、第4大当たり遊技の終了に応じて、低確率高ベース
遊技状態になると共に、時短演出モードになる。すなわち、通常遊技状態、且つ特殊演出
モードにおいて大当たり図柄Eの停止表示が実行されることに基づいて、第4大当たり遊
技を介して、通常遊技状態から低確率高ベース遊技状態に移行すると共に、特殊演出モー
ドから時短演出モードに移行する。
また、通常遊技状態、且つ特殊演出モードにおいてハズレ図柄Cの停止表示が行われる
と、大当たり遊技が実行されることなく、通常確率状態が維持されたまま時短状態が設定
されることによって低確率高ベース遊技状態になると共に、時短演出モードになる。すな
わち、通常遊技状態、且つ特殊演出モードにおいてハズレ図柄Cの停止表示が実行される
ことに基づいて、大当たり遊技を介さずに、通常遊技状態から低確率高ベース遊技状態に
移行すると共に、特殊演出モードから時短演出モードに移行する。
また、通常遊技状態、且つ特殊演出モードにおいて、当該通常遊技状態が発生する際に
残っていた全ての特図2保留に基づく特図2可変表示が実行され、最後の特図2可変表示
で大当たり図柄、またはハズレ図柄Cの停止表示が行われなかった場合は、言い換えると
ハズレ図柄Bの停止表示が行われた場合は、当該最後の特図2可変表示に係る特図2停止
表示に応じて、遊技状態が変更されることなく通常遊技状態のまま特殊演出モードから通
常演出モードになる。
なお、ハズレ図柄Cの停止表示に基づいて時短状態が設定されて低確率高ベース遊技状
態になるが、前述の通り、当該低確率高ベース遊技状態(特別ハズレ低確率高ベース遊技
状態)の終了条件は、当該低確率高ベース遊技状態で大当たり当選することなく特図可変
表示が700回実行されることであり、それに応じて時短演出モードの終了条件も当該時
短演出モードで大当たり当選することなく特図可変表示が700回実行されることに設定
されている。よって、ハズレ図柄Cの停止表示によって、低確率高ベース遊技状態、且つ
時短演出モードになると、当該低確率高ベース遊技状態、且つ時短演出モードで特図可変
表示が700回実行されるまで、当該低確率高ベース遊技状態、且つ時短演出モードが継
続する。
また、特別ハズレ低確率高ベース遊技状態においても、大当たり低確率高ベース遊技状
態の場合と同様に、右打ちによって第2始動口12に入賞させて特図2抽選で大当たり当
選を狙う遊技が中心に行われる。よって、特図2可変表示で大当たり図柄Dの停止表示が
行われると、第3大当たり遊技を介して、高確率高ベース遊技状態に移行すると共に、確
変演出モードに移行する。一方、特図2可変表示で大当たり図柄Eの停止表示が行われる
と、第4大当たり遊技を介して、低確率高ベース遊技状態が新たに設定されると共に、時
短演出モードが新たに設定される。
ここで、遊技フローに関する説明を、遊技フローの起点となる通常遊技状態、且つ通常
演出モードに戻す。前述の通り、通常確率状態において大当たり当選することなく特図可
変表示が特定回数(800回)実行されると、天井到達によって時短状態が設定される。
よって、パチンコ遊技機PY1に電力が供給されて通常遊技状態が設定されてから、大当
たりに当選することなく特図可変表示が特定回数(800回)実行されると、時短状態が
設定される。この場合、通常遊技状態を構成する通常確率状態は維持されるので、天井到
達によって通常遊技状態から低確率高ベース遊技状態に移行することになる。
天井到達する場合は、特定回数に係る特図可変表示(以下、「天井到達変動」とも言う
)が終了(特図可変表示において停止表示したハズレ図柄が確定)したことに応じて低確
率高ベース遊技状態になると共に、通常演出モード、時短演出モード、または特殊演出モ
ードとは異なる天井演出モードになる。すなわち、通常遊技状態、且つ通常演出モードに
おいて天井到達することに基づいて、大当たり遊技を介さずに、通常遊技状態から低確率
高ベース遊技状態に移行すると共に、通常演出モードから天井演出モードに移行する。な
お、天井演出モードによる演出、特に特図変動演出の詳細は後述するが、天井演出モード
は、天井到達低確率高ベース遊技状態に対応付けられた演出モードであり、天井到達によ
って発生した低確率高ベース遊技状態であることを示唆する。
天井到達に基づいて時短状態が設定されて低確率高ベース遊技状態になるが、前述の通
り、当該低確率高ベース遊技状態(天井到達低確率高ベース遊技状態)の終了条件は、当
該低確率高ベース遊技状態で大当たり当選することなく特図可変表示が1000回実行さ
れることであり、それに応じて天井演出モードの終了条件も当該天井演出モードで大当た
り当選することなく特図可変表示が1000回実行されることに設定されている。よって
、天井到達によって、低確率高ベース遊技状態、且つ天井演出モードになると、当該低確
率高ベース遊技状態、且つ天井演出モードで特図可変表示が1000回実行されるまで、
当該低確率高ベース遊技状態、且つ天井演出モードが継続する。
天井到達低確率高ベース遊技状態においても、大当たり低確率高ベース遊技状態の場合
と同様に、右打ちによって第2始動口12に入賞させて特図2抽選で大当たり当選を狙う
遊技が中心に行われる。よって、特図2可変表示で大当たり図柄Dの停止表示が行われる
と、第3大当たり遊技を介して、高確率高ベース遊技状態に移行すると共に、確変演出モ
ードに移行する。一方、特図2可変表示で大当たり図柄Eの停止表示が行われると、第4
大当たり遊技を介して、低確率高ベース遊技状態が新たに設定されると共に、時短演出モ
ードに移行する。
また、通常確率状態で大当たりと判定される確率は、220/65536(≒1/29
8)であることを鑑みると、天井到達に係る特定回数が800回であり、さらに天井到達
低確率高ベース遊技状態に係る時短規定回数が1000回であるので、天井到達低確率高
ベース遊技状態で最後の1000回目の特図可変表示が実行されることは想定し難いが、
仮に天井到達低確率高ベース遊技状態、且つ天井演出モードで大当たり当選することなく
特図可変表示が1000回実行され、当該1000回目の特図可変表示(以下、「天井時
短最終変動」とも言う)でハズレ図柄Cの停止表示が行われた場合は、大当たり時短最終
変動でハズレ図柄Cの停止表示が行われた場合と同様に、新たに時短状態が設定されて低
確率高ベース遊技状態になって実質的に低確率高ベース遊技状態が継続すると共に、天井
演出モードから時短演出モードに移行する。
あるいは、天井到達低確率高ベース遊技状態、且つ天井演出モードで特図可変表示が1
000回実行され、当該天井時短最終変動で大当たり図柄、またはハズレ図柄Cの停止表
示が行われない場合は、言い換えるとハズレ図柄Bの停止表示が行われた場合は、天井時
短最終変動の終了に応じて、通常遊技状態になる。そして、このときに、特図2保留が残
っていれば、天井演出モードから特殊演出モードに移行する。そして、通常遊技状態、且
つ特殊演出モードにおいて、特図2可変表示が実行される。なお、これ以降の遊技フロー
は前述の通りである。よって、例えば、特図2可変表示においてハズレ図柄Cの停止表示
が行われた場合は、通常確率状態が維持されたまま時短状態が設定されて、通常遊技状態
から低確率高ベース遊技状態に移行すると共に、通常演出モードから時短演出モードにな
る。
また、通常確率状態が設定されてから特図可変表示が特定回数(800回)実行される
ことによって天井到達するが、この通常確率状態の設定には、大当たり図柄B、および大
当たり図柄Eの停止表示に基づく大当たり遊技の終了によって低確率高ベース遊技状態が
設定されることも含まれている。通常確率状態は、低確率高ベース遊技状態を構成してい
るからである。
したがって、大当たり低確率高ベース遊技状態の終了条件が成立して、その後に前述し
たように通常遊技状態、且つ通常演出モードになった場合、当該大当たり低確率高ベース
遊技状態が設定されてから大当たり当選することなく800回の特図可変表示が実行され
ると天井到達する。この場合は、当該大当たり低確率高ベース遊技状態において100回
の特図可変表示が実行されているので、通常遊技状態、且つ通常演出モードで大当たり当
選することなく700回の特図可変表示が実行されたときに天井到達することになる。
また、前述の通り、大当たり低確率高ベース遊技状態の終了条件が成立しても、当該大
当たり低確率高ベース遊技状態の大当たり時短最終変動でハズレ図柄Cの停止表示が行わ
れると、実質的に低確率高ベース遊技状態、且つ時短演出モードが継続する。この場合、
当該ハズレ図柄Cの停止表示に基づく低確率高ベース遊技状態に係る特図可変表示の時短
規定回数は700回であるので、当該特別ハズレ低確率高ベース遊技状態において大当た
り当選することなく700回の特図可変表示が実行されると、終了条件の成立により通常
遊技状態になる。しかしながら、その前の大当たり低確率高ベース遊技状態が設定されて
から大当たり当選することなく800回の特図可変表示が実行されたことにもなるので、
その特図可変表示で大当たり当選していなければ、特別ハズレ低確率高ベース遊技状態の
終了条件が成立したときに天井到達することになる。その結果、天井到達によって通常確
率状態が維持されたまま新たに時短状態が設定されて再度、低確率高ベース遊技状態にな
ると共に、時短演出モードから天井演出モードになる。
なお、第1実施形態では、大当たり低確率高ベース遊技状態が設定されてから800回
目の特図可変表示が、特別ハズレ低確率高ベース遊技状態の終了条件の成立を構成する最
後の特図可変表示(以下、「特別ハズレ時短最終変動」とも言う)であるときに、ハズレ
図柄Cが停止表示した場合、言い換えると、天井到達の条件と特別ハズレの条件の双方が
成立した場合は、天井到達の成立が優先される。よって、特別ハズレ時短最終変動で、ハ
ズレ図柄Cが停止表示したが、天井到達した場合は、時短規定回数が1000回の低確率
高ベース遊技状態になると共に、時短演出モードから天井演出モードになる。
また、大当たり低確率高ベース遊技状態から通常遊技状態になったが、特殊演出モード
でハズレ図柄Cが停止表示された場合、そこから特別ハズレによって低確率高ベース遊技
状態になる。ここで、当該低確率高ベース遊技状態に係る時短規定回数は700回である
ので、例えば、特殊演出モードにおける4回目の特図2可変表示でハズレ図柄Cが停止表
示された場合は、その前の大当たり低確率高ベース遊技状態になってから804回目の特
図可変表示が実行されるまで特別ハズレ低確率高ベース遊技状態が継続可能である。しか
しながら、この場合は、特別ハズレ低確率高ベース遊技状態において特図可変表示が時短
規定回数(700回)実行されていない状況であっても、その前の大当たり低確率高ベー
ス遊技状態になってから800回目の特図可変表示が終了するときに天井到達し、天井到
達による時短状態が新たに設定されて時短演出モードから天井演出モードに移行すること
になる。
ここで、大当たり低確率高ベース遊技状態、特別ハズレ低確率高ベース遊技状態、およ
び天井到達低確率高ベース遊技状態の各種発生契機に基づく低確率高ベース遊技状態から
通常遊技状態になった場合の特別ハズレのなり易さ(特別ハズレになる可能性)について
説明する。なお、以下において、各種発生契機に基づく低確率高ベース遊技状態において
大当たり当選や特別ハズレになることなくそのまま通常遊技状態になることを「時短抜け
」と称することもある。
前述の通り、時短抜けするということは、各種発生契機に基づく低確率高ベース遊技状
態に係る時短最終変動でハズレ図柄Bが停止表示されている。そして、各時短最終変動に
係る特図2変動時間としては、大当たり時短最終変動でハズレ図柄Bが停止表示される場
合は必ず25秒が設定される。一方、特別ハズレ時短最終変動、および天井時短時短最終
変動でハズレ図柄Bが停止表示される場合は、特図2保留数が0~2個であれば、5%の
確率で50秒に決定され、10%の確率で10秒に決定され、65%の確率で6秒に決定
され、15%の確率で3秒に決定され、特図2保留数が3~4個であれば、5%の確率で
50秒に決定され、10%の確率で10秒に決定され、15%の確率で6秒に決定され、
65%の確率で3秒に決定される。よって、ハズレ図柄Bが停止表示される場合は、特図
2保留数に関わらず、特別ハズレ時短最終変動、および天井時短時短最終変動よりも、大
当たり時短最終変動の方が、長くなる可能性が極めて高い。
ここで、時短抜け直後の通常遊技状態で行われる特図2抽選では、その直前の低確率高
ベース遊技状態に係る発生契機に関わらず、ハズレ図柄Cに決定される確率は同一である
ので、時短抜けするときに特図2保留数が多いほど、時短抜け直後の通常遊技状態で特別
ハズレになる可能性も高くなる。そして、時短最終変動の特図変動時間が長い方が時短最
終変動で時短抜けするまでの特図2保留を溜めやすいことを鑑みると、特別ハズレ時短最
終変動、および天井時短時短最終変動よりも、大当たり時短最終変動の方が、時短抜け直
後の通常遊技状態で特別ハズレになる可能性も高くなる。
また、大当たり時短最終変動、および天井時短最終変動が終了するときに特図2保留が
残っていない場合は、通常遊技状態になると共に、通常演出モードになる。
次に、各種演出モードに対応付けられた背景画像について説明する。基本的な実施形態
で説明したように、各種演出モードには基本的な背景画像が設定されており、主に特図変
動演出の前段部分が実行されているときには、表示部50aの全体に、基本的な背景画像
が表示され、基本的な背景画像に重畳的に演出図柄EZ1~EZ3や小図柄KZ1~KZ
3が表示される。
図56は、各種演出モードにおける基本的な背景画像を示す図である。図56(A)~
図56(E)は、基本的な実施形態に係る図18(A)~図18(E)と同じである。図
56(A)は第1通常演出モードにおける基本的な背景画像である第1通常用背景画像G
111を表し、図56(B)は第2通常演出モードにおける基本的な背景画像である第2
通常用背景画像G112を表し、図56(C)は第3通常演出モードにおける基本的な背
景画像である第3通常用背景画像G113を表し、図56(D)は確変演出モードにおけ
る基本的な背景画像である確変用背景画像G120を表し、図56(E)は時短演出モー
ドにおける基本的な背景画像である時短用背景画像G130を表している。また、図56
(F)は特殊演出モードにおける基本的な背景画像である特殊用背景画像G140を表し
、図56(G)は天井演出モードにおける基本的な背景画像である天井用背景画像G15
0を表している。なお、各種背景画像G111,G112,G113,G120,G13
0,G140,G150の具体的な表示内容は適宜に変更可能である。
次に、時短演出モード、特殊演出モード、および天井演出モードにおいて、特図停止表
示に応じて停止表示される演出図柄EZ1~EZ3、および小図柄KZ1~KZ3の組み
合わせについて説明する。パチンコ遊技機PY1では、基本的には特図停止表示が行われ
ることに応じて、特図抽選結果(大当たり判定結果、大当たり図柄種別判定結果、ハズレ
図柄種別判定結果)を示す態様で演出図柄EZ1~EZ3、および小図柄KZ1~KZ3
(サブ図柄SZ)の停止表示が行われる。そして、第1実施形態では、大体において、停
止表示される演出図柄EZ1~EZ3に係る識別情報を構成する数字部分と、停止表示さ
れる小図柄KZ1~KZ3に係る識別情報を構成する数字部分とは同一になる。しかしな
がら、時短演出モードにおいて、特図2可変表示でハズレ図柄Cの停止表示が行われる場
合には、停止表示される演出図柄EZ1~EZ3に係る識別情報を構成する数字部分と、
停止表示される小図柄KZ1~KZ3に係る識別情報を構成する数字部分とが異なる。
停止表示する演出図柄EZ1~EZ3、および小図柄KZ1~KZ3(サブ図柄SZ)
の組み合わせは演出制御用マイコン121によって決定される。演出制御用マイコン12
1は、サブ図柄判定テーブルを用いて、停止表示する演出図柄EZ1~EZ3が示す識別
情報の組み合わせ、および停止表示する小図柄KZ1~KZ3が示す識別情報の組み合わ
せ(数字)を決定する。なお、以下において、停止表示する演出図柄EZ1~EZ3が示
す識別情報の組み合わせ、および停止表示する小図柄KZ1~KZ3が示す識別情報の組
み合わせ(数字)を単に「サブ図柄組合わせ」と称することもある。
サブ図柄判定テーブルは、演出用ROM123に格納されており、停止表示される特別
図柄の種別に対応付けられている。また、特別図柄の種別に対応付けられた一部のサブ図
柄判定テーブルは、特図変動パターンにも対応付けられている。
図57(A)は、大当たり図柄A、および大当たり図柄Dに対応付けられたサブ図柄判
定テーブルの構成例を表す図、図57(B)は、大当たり図柄B、および大当たり図柄E
に対応付けられたサブ図柄判定テーブルの構成例を表す図、図57(C)は、リーチハズ
レ変動のハズレ図柄A、およびハズレ図柄Bに対応付けられたサブ図柄判定テーブルの構
成例を表す図である。また、図58(A)は、リーチハズレ変動以外のハズレ変動のハズ
レ図柄A、およびハズレ図柄Bに対応付けられたサブ図柄判定テーブルの構成例を表す図
、図58(B)は、短縮ハズレ変動、および超短縮ハズレ変動のハズレ図柄Cに対応付け
られたサブ図柄判定テーブルの構成例を表す図、図58(C)は、チャレンジ突時変動、
および時短終了煽り突時変動のハズレ図柄Cに対応付けられた演出用図柄判定テーブルの
構成例を表す図である。
図57(A)、および図57(B)に示すように、大当たり図柄が停止表示される場合
は、演出図柄EZ1~EZ3、および小図柄KZ1~KZ3のそれぞれは、同一の数字(
所謂「ゾロ目」)で停止表示され、全体として演出図柄EZ1~EZ3と小図柄KZ1~
KZ3とが同一の組み合わせ(表示態様)で停止表示されることになる。また、図57(
C)に示すように、リーチハズレ変動でハズレ図柄A、およびハズレ図柄Bが停止表示さ
れる場合は、演出図柄EZ1~EZ3、および小図柄KZ1~KZ3のそれぞれは、左演
出図柄EZ1と右演出図柄EZ3、および左小図柄KZ1と右小図柄KZ3が同一の数字
、且つ、中演出図柄EZ2、および中小図柄KZ2が、左演出図柄EZ1と右演出図柄E
Z3、および左小図柄KZ1と右小図柄KZ3と異なる数字で停止表示され、全体として
演出図柄EZ1~EZ3と小図柄KZ1~KZ3とが同一の組み合わせ(表示態様)で停
止表示されることになる。
また、図58(A)に示すように、リーチハズレ変動以外のハズレ変動、具体的には通
常ハズレ変動、短縮ハズレ変動、超短縮ハズレ変動、時短終了煽りハズレ変動、およびチ
ャレンジハズレ変動でハズレ図柄A、およびハズレ図柄Bが停止表示される場合は、演出
図柄EZ1~EZ3、および小図柄KZ1~KZ3のそれぞれは、演出図柄EZ1~EZ
3の全て、および小図柄KZ1~KZ3の全てが異なる数字(所謂「バラケ目」)で停止
表示され、全体として演出図柄EZ1~EZ3と小図柄KZ1~KZ3とが同一の組み合
わせ(表示態様)で停止表示されることになる。
一方、図58(B)に示すように、短縮ハズレ変動、および超短縮ハズレ変動でハズレ
図柄Cが停止表示される場合は、演出図柄EZ1~EZ3、および小図柄KZ1~KZ3
のそれぞれは、演出図柄EZ1~EZ3の全て、および小図柄KZ1~KZ3の全てが異
なる数字(所謂「バラケ目」)で停止表示されるが、全体として演出図柄EZ1~EZ3
と小図柄KZ1~KZ3とが異なる組み合わせ(表示態様)で停止表示されることになる
また、短縮ハズレ変動や超短縮ハズレ変動でハズレ図柄Cが停止表示される場合の演出
図柄EZ1~EZ3の組み合わせは、短縮ハズレ変動や超短縮ハズレ変動などのリーチハ
ズレ変動以外のハズレ変動でハズレ図柄A、およびハズレ図柄Bが停止表示される場合に
停止表示される演出図柄EZ1~EZ3の組み合わせの1つである。しかし、小図柄KZ
1~KZ3の組み合わせについては、ハズレ図柄A、およびハズレ図柄Bが停止表示され
る場合には停止表示されない小図柄KZ1~KZ3の組み合わせである。よって、短縮ハ
ズレ変動や超短縮ハズレ変動でハズレ図柄Cが停止表示される場合の小図柄KZ1~KZ
3の組み合わせは、短縮ハズレ変動や超短縮ハズレ変動でのハズレ図柄C専用のものであ
る。したがって、少なくとも、停止表示した小図柄KZ1~KZ3の組み合わせが、演出
図柄EZ1~EZ3と異なっている場合は、ハズレ図柄Cが停止表示したことを認識する
ことができる。
なお、ハズレ図柄Cについて短縮ハズレ変動や超短縮ハズレ変動となるのは、大当たり
時短最終変動以外の時短状態(低確率高ベース遊技状態、高確率高ベース遊技状態)にお
ける特図2可変表示である。よって、大当たり時短最終変動以外の時短状態(低確率高ベ
ース遊技状態、高確率高ベース遊技状態)における全ての特図2可変表示でハズレ図柄C
が停止表示される場合は、図58(B)に示すように、演出図柄EZ1~EZ3の組み合
わせと小図柄KZ1~KZ3の組み合わせが異なるようにサブ図柄SZの停止表示が行わ
れる。さらに、特に各種低確率高ベース遊技状態における時短最終変動以外の特図可変表
示でハズレ図柄Cが停止表示される場合は、特図変動パターンとして短縮ハズレ変動に決
定され、この場合は時短状態にならないことから、各種低確率高ベース遊技状態における
時短最終変動以外の特図可変表示に応じた特図変動演出で、演出図柄EZ1~EZ3の組
み合わせとは異なるハズレ図柄C専用の組み合わせ(表示態様)で小図柄KZ1~KZ3
が停止表示することは、ハズレ図柄Cが停止表示されたが新たに時短状態(低確率高ベー
ス遊技状態)にならないことを示唆する演出(ハズレ図柄C導出時短状態非実行演出)を
構成している。また、各種低確率高ベース遊技状態における時短最終変動以外の特図可変
表示でハズレ図柄Cが停止表示される場合に停止表示される演出図柄EZ1~EZ3の組
み合わせは、元々は(基本的には)ハズレ図柄Bが停止表示される場合に出現され得る組
み合わせである。したがって、その組み合わせ(6・3・1)で演出図柄EZ1~EZ3
が停止表示することは、ハズレ図柄であって大当たり遊技が実行されることも時短状態に
なることもないことを示唆する演出(ハズレ図柄導出演出)を構成している。
また、図58(C)に示すように、時短終了煽り突時変動、およびチャレンジ突時変動
でハズレ図柄Cが停止表示される場合は、演出図柄EZ1~EZ3、および小図柄KZ1
~KZ3のそれぞれは、左演出図柄EZ1と右演出図柄EZ3、および左小図柄KZ1と
右小図柄KZ3が異なる数字で停止表示され、中演出図柄EZ2、および中小図柄KZ2
が、時短終了煽り突時変動、およびチャレンジ突時変動でのハズレ図柄Cに専用の図柄(
後述する特別ハズレ専用図柄G37)で停止表示され、全体として演出図柄EZ1~EZ
3と小図柄KZ1~KZ3とが同一の組み合わせ(表示態様)で停止表示されることにな
る。なお、図58(C)における「演出図柄」、および「小図柄」に表記されている「専
」は、時短終了煽り突時変動、およびチャレンジ突時変動でのハズレ図柄Cに専用の図の
ことである。
ここで、大当たり時短最終変動、および通常遊技状態でハズレ図柄Cが停止表示される
場合は、特図変動パターンとして時短終了煽り突時変動、およびチャレンジ突時変動に決
定され、この場合は時短状態になることから、大当たり時短最終変動、および通常遊技状
態での特図2可変表示に応じた特図変動演出で、ハズレ図柄Cに専用の図柄(後述する特
別ハズレ専用図柄G37)を含んだ組み合わせ(表示態様)で演出図柄EZ1~EZ3が
停止表示されること、および小図柄KZ1~KZ3が停止表示されることのそれぞれは、
ハズレ図柄Cが停止表示されて新たに時短状態(低確率高ベース遊技状態)になることを
示唆する演出(ハズレ図柄C導出時短状態実行演出)を構成している。
なお、演出制御用マイコン121は、例えば、ステップS4306の特図変動演出開始
処理において、特図変動演出パターンを決定した後に、受信して記憶した図柄指定コマン
ドが示す図柄種別(大当たり図柄種別、ハズレ図柄種別)、および特図変動開始コマンド
が示す特図変動パターン、ならびにセットしている遊技状態フラグが示す遊技状態に基づ
いて、サブ図柄判定を行う。そして、演出制御用マイコン121は、サブ図柄判定結果を
示すサブ図柄組合わせ指定コマンドを演出用RAM124の出力バッファにセットする。
演出用RAM124の出力バッファにセットされたサブ図柄組合わせ指定コマンドが、
コマンド送信処理(S4004)により画像制御基板140に送信されると、画像制御基
板140の画像用CPU141は、画像用ROM142から所定の演出画像を読み出して
、画像表示装置50の表示部50aにて適宜に演出図柄EZ1~EZ3の停止表示、およ
び小図柄KZ1~KZ3の停止表示を行う。
次に、図59乃至図75を用いて表示部50aで実行される演出の具体例について説明
する。図59、および図60は、大当たり低確率高ベース遊技状態に係る時短演出モード
全般で実行される演出の具体例を表す図、図61は、大当たり時短最終変動の特図変動演
出で大当たりになる場合に実行される演出の具体例を表す図、図62は、大当たり時短最
終変動の特図変動演出で通常ハズレになる場合に実行される演出の具体例を表す図、図6
3は、大当たり時短最終変動の特図変動演出で特別ハズレになる場合に実行される演出の
具体例を表す図である。なお、以下において、大当たり低確率高ベース遊技状態に係る時
短演出モードのことを「大当たり時短演出モード」と称することもある。また、保留アイ
コンや当該アイコンの表示は省略する。
時短演出モードにおいては、基本的には表示部50aの全体に時短用背景画像G130
が表示される。そして、時短用背景画像G130に重畳的に演出図柄EZ1~EZ3の可
変表示、および小図柄KZ1~KZ3の可変表示が実行される。また、低確率高ベース遊
技状態では、基本的には右打ちで遊技が進行される方が遊技者に有利であるので、時短演
出モードにおいて、「右打ち」を促すための画像G30(右打ち促進画像G30)が時短
用背景画像G130に重畳的に表示される。右打ち促進画像G30の表示内容は特に限定
されないが、第1実施形態では、右打ち促進画像G30は、右矢印の中に「右打ち」とい
う文字が含まれている画像で構成されている。
また、大当たり時短演出モードにおいては、時短用背景画像G130に重畳的に、低確
率高ベース遊技状態が終了するまでに実行することが可能な特図可変表示の回数、言い換
えると、低確率高ベース遊技状態における特図可変表示の残り回数(時短残り回数)を表
す画像G31(時短残り回数画像G31)が表示される。時短残り回数画像G31の表示
態様は、遊技者が時短残り回数を把握することが可能な範囲で適宜に設定可能であるが、
第1実施形態では、「残り○○回」という文字で構成されている。この「○○」の部分に
時短残り回数が表示される。
大当たり低確率高ベース遊技状態に係る時短規定回数は100回であるので、大当たり
遊技の終了に応じて大当たり時短演出モードが設定されるとき、時短残り回数画像G31
における時短残り回数を表す部分は、「100」から開始される。そして、その後は、特
図変動演出が開始される度に時短残り回数画像G31における時短残り回数を表す部分が
「1」ずつ減少していく。
ここで、現在、大当たり時短演出モードにおいて、ハズレ図柄Bが停止表示される短縮
ハズレ変動の特図2可変表示が実行されている状況であるとする。よって、この場合は、
図59(A)に示すように、表示部50aでは、時短用背景画像G130に重畳的に演出
図柄EZ1~EZ3の変動表示、および小図柄KZ1~KZ3の変動表示が行われている
。また、この実行中の特図2可変表示は、当該大当たり時短演出モードにおける50回目
の特図可変表示であるとする。すなわち、実行中の特図2可変表示を含めずに時短残り回
数は50回である状況とする。よって、図59(A)に示すように、時短残り回数画像G
31における時短残り回数を示す部分(数字部分)は「50」を表している。
そして、ハズレ図柄Bの停止表示が行われると、演出図柄EZ1~EZ3の停止表示、
および小図柄KZ1~KZ3の停止表示が行われるが、前述の通り、演出制御用マイコン
121は、特図変動演出が開始されるときに、短縮ハズレ変動(リーチハズレ変動以外)
のハズレ図柄Bに対応付けられたサブ図柄判定テーブルに基づいてサブ図柄判定を行って
、停止表示させる演出図柄EZ1~EZ3の組み合わせ、および小図柄KZ1~KZ3の
組み合わせを決定する。ここでは、演出制御用マイコン121は、停止表示させる演出図
柄EZ1~EZ3の組み合わせ、および小図柄KZ1~KZ3の組み合わせとして「6・
3・1」に決定されていたとする(図58(A)参照)。そうすると、図59(B)に示
すように、ハズレ図柄Bの停止表示に応じて、演出図柄EZ1~EZ3、および小図柄K
Z1~KZ3が組み合わせ「6・3・1」で停止表示する。
続いて、ハズレ図柄Cで停止表示する短縮ハズレ変動の特図2可変表示が開始されたと
すると、図59(C)に示すように、演出図柄EZ1~EZ3の変動表示、および小図柄
KZ1~KZ3の変動表示が開始される。また、新たに特図可変表示が実行されて時短残
り回数が1回減るので、特図2可変表示が開始されたことに応じて、時短残り回数画像G
31における時短残り回数を示す部分(数字部分)は「1」減少して「49」になる。
そして、ハズレ図柄Cの停止表示が行われると、演出図柄EZ1~EZ3の停止表示、
および小図柄KZ1~KZ3の停止表示が行われるが、前述の通り、演出制御用マイコン
121は、特図変動演出が開始されるときに、短縮ハズレ変動のハズレ図柄Cに対応付け
られたサブ図柄判定テーブルに基づいてサブ図柄判定を行って、停止表示させる演出図柄
EZ1~EZ3の組み合わせ、および小図柄KZ1~KZ3の組み合わせを決定する。こ
こで、短縮ハズレ変動のハズレ図柄Cに対応付けられたサブ図柄判定テーブルによれば、
演出図柄EZ1~EZ3の組み合わせ「6・3・1」、小図柄KZ1~KZ3の組み合わ
せ(6・1・3)に決定される(図58(C)参照)。よって、図59(D)に示すよう
に、ハズレ図柄Cの停止表示に応じて、演出図柄EZ1~EZ3が組み合わせ「6・3・
1」で停止表示し、小図柄KZ1~KZ3が組み合わせ「6・1・3」で停止表示する。
その後、大当たり時短演出モードにおいて大当たり当選することなく特図可変表示が実
行され続け、当該大当たり時短演出モードにおいて99回目の特図可変表示が開始された
とする。この場合、図60(A)に示すように、演出図柄EZ1~EZ3の変動表示、お
よび小図柄KZ1~KZ3の変動表示が開始される。そして、この特図可変表示は、ハズ
レ図柄Bが停止表示される短縮ハズレ変動で実行されたとすると、ハズレ図柄Bの停止表
示に応じて、図60(B)に示すように、所定の短縮ハズレ変動(リーチハズレ変動以外
)のハズレ図柄Bに対応付けられたサブ図柄組み合わせで演出図柄EZ1~EZ3の停止
表示、および小図柄KZ1~KZ3の停止表示が行われる。
続いて、大当たり時短演出モードにおける最後の特図可変表示として、特図2可変表示
が開始されとすると、図60(C)に示すように、特図2可変表示が開始されたことに応
じて、演出図柄EZ1~EZ3の変動表示、および小図柄KZ1~KZ3の変動表示が開
始される。また、時短残り回数画像G31における時短残り回数を示す部分(数字部分)
は「1」減少して「0」になる。
前述の通り、大当たり時短最終変動の特図変動時間は、大当たりに係る時短終了煽り大
当たり変動の場合は30秒であり、ハズレ図柄Bに係る時短終了煽りハズレ変動の場合は
25秒であり、ハズレ図柄Cに係る時短終了煽り突時変動の場合は25秒である。そして
、この大当たり時短最終変動(時短終了煽り変動)では、低確率高ベース遊技状態が終了
することを煽る演出(時短終了煽り演出)が実行される。
なお、時短終了煽り演出の詳細な演出内容の説明は省略するが、時短終了煽り演出は動
画で構成され、表示部50aの全体で行われる。したがって、1大当たり時短最終変動が
開始されると、時短用背景画像G130から時短終了煽り演出画像G131に切り替えら
れる。そして、時短終了煽り演出画像G131に切り替わると、変動表示していた演出図
柄EZ1~EZ3は非表示にされる。
時短終了煽り演出は、大当たりに係る時短終了煽り大当たり変動である場合、ハズレ図
柄Bに係る時短終了煽りハズレ変動である場合、およびハズレ図柄Cに係る時短終了煽り
突時変動である場合の何れの場合でも、終盤まで同一の演出内容で進行する。そして、時
短終了煽り演出の終盤で、特図抽選結果を含んだ特図変動パターンに応じて、特図抽選結
果が大当たりであることを示唆する演出内容、特図抽選結果がハズレ図柄Bであるので時
短演出モード(低確率高ベース遊技状態)が終了することを示唆する演出内容、および特
図抽選結果がハズレ図柄Cであるので時短演出モード(低確率高ベース遊技状態)が継続
することを示唆する演出内容に分岐する。
時短終了煽り大当たり変動である場合の時短終了煽り演出では、演出内容の分岐点以降
、図61(A)に示すように、図28(B)に示すような可動体演出が実行された後に、
大当たりを示す組み合わせ(表示態様)で仮停止表示している状態の演出図柄EZ1~E
Z3が出現し、図61(B)に示すように、そのまま演出図柄EZ1~EZ3が大当たり
を示す組み合わせ(表示態様)で完全に且つ確定的に停止表示すると共に、小図柄KZ1
~KZ3も演出図柄EZ1~EZ3と同じ組み合わせ(表示態様)で停止表示する。
時短終了煽りハズレ変動である場合の時短終了煽り演出では、演出内容の分岐点以降、
まずは図62(A)に示すように、時短演出モードが終了することを示唆する演出(時短
演出モード終了示唆演出)が実行される。時短演出モード終了示唆演出の演出内容は、時
短演出モードが終了することを遊技者が把握できる範囲で適宜に設定可能であるが、第1
実施形態では、「時短演出モード終了」という時短演出モードが終了することを示唆する
フレーズを表す画像G33(時短演出モード終了示唆演出画像G33)の表示で構成され
る。
続いて、時短演出モード終了示唆演出が実行されているときに、図62(B)に示すよ
うに、遊技に関する所定の結果を報知する演出(結果報知演出)が実行される。結果報知
演出は、所定の結果を報知する画像G34(結果報知演出画像G34)の表示で構成され
る。なお、結果報知演出に係る所定の結果は、適宜に設定可能であるが、第1実施形態で
は、この前に通常遊技状態であったときからこの直後に通常遊技状態になるまでの間の大
当たり遊技で獲得した遊技球の個数の総数と、大当たりの当選回数で構成される。
そして、図62(C)に示すように、表示部50aにおいて、襖が閉じられるように左
右一対となった襖を表す画像G35(襖画像G35)が出現して、小図柄KZ1~KZ3
、および右打ち促進画像G30を除き、時短演出モード終了示唆演出画像G33や結果報
知演出画像G34などの表示部50a全体を隠す。この表示部50aの全体を隠した状態
が所定時間(例えば、2秒)続いた後に、襖画像G35に係る襖が開くようにして襖画像
G35が消えると共に、表示部50aの全体が現れる。このとき、ハズレを示す組み合わ
せ(表示態様)で仮停止表示している演出図柄EZ1~EZ3が出現する。また、特殊用
背景画像G140が背景画像として表示される。
そして、図62(D)に示すように、ハズレ図柄Bの停止表示に応じて、ハズレを示す
組み合わせ(表示態様)で仮停止表示していた演出図柄EZ1~EZ3がそのまま完全に
且つ確定的に停止表示し、小図柄KZ1~KZ3も演出図柄EZ1~EZ3と同じ組み合
わせで停止表示すると共に、右打ち促進画像G30が消える。この後は、特図2可変表示
に応じて特殊演出モードによる特図変動演出が実行される。特殊演出モードによる特図変
動演出については後述する。
また、時短終了煽り突時変動である場合の時短終了煽り演出では、演出内容の分岐点以
降、まずは図63(A)に示すように、時短終了煽りハズレ変動である場合の時短終了煽
り演出と同様に、時短演出モード終了示唆演出が実行される。続いて、時短演出モード終
了示唆演出が実行されているときに、さらに図63(B)に示すように、時短演出モード
が終了しないことを示唆、言い換えると時短演出モードが終了することを否定(撤回)す
る演出(時短演出モード終了否定演出)が実行される。
時短演出モード終了否定演出の演出内容は、時短演出モードが終了しないこと、言い換
えると時短演出モードが終了することを否定されたことを遊技者が把握することができる
範囲で適宜に設定可能であるが、第1実施形態では、「しない」というフレーズを表す画
像G36(時短演出モード終了否定演出画像G36)の表示で構成される。時短演出モー
ド終了否定演出画像G36に係るフレーズ「しない」を時短演出モード終了示唆演出画像
G33に係るフレーズ「時短演出モード終了」に続けると、「時短演出モード終了しない
」という時短演出モードが終了することを否定(撤回)するフレーズが完成されることに
なる。
時短演出モード終了否定演出が実行された後には、図63(C)に示すように、時短終
了煽りハズレ変動である場合の時短終了煽り演出と同様に、襖が閉じられるように襖画像
G35が出現して、小図柄KZ1~KZ3、および右打ち促進画像G30を除き時短演出
モード終了示唆演出画像G33や時短演出モード終了否定演出画像G36などの表示部5
0a全体を隠す。この表示部50aの全体を隠した状態が所定時間(例えば、2秒)続い
た後に、襖画像G35に係る襖が開いて表示部50aの全体が現れる。このとき、特別ハ
ズレを示す組み合わせ(表示態様)で仮停止表示している演出図柄EZ1~EZ3が出現
する。また、この場合は、以降も時短演出モードが継続するので、時短用背景画像G13
0が背景画像として表示される。
そして、図63(D)に示すように、ハズレ図柄Cの停止表示に応じて、特別ハズレを
示す組み合わせ(表示態様)仮停止表示していた演出図柄EZ1~EZ3がそのまま完全
に且つ確定的に停止表示し、小図柄KZ1~KZ3も演出図柄EZ1~EZ3と同じ組み
合わせで停止表示する。なお、この場合は、以降も時短状態が継続するので、右打ち促進
画像G30は、そのまま表示される。そして、その後は特別ハズレ低確率高ベース遊技状
態にて遊技が進行すると共に、時短演出モードによる演出が実行される。
なお、前述の通り、大当たり時短最終変動で、ハズレ図柄Cの停止表示が行われる場合
は、特別ハズレを示す特別ハズレ専用の画像G37(特別ハズレ専用図柄G37)が中演
出図柄EZ2、および中小図柄KZ2として停止表示される。この特別ハズレ専用図柄G
37の具体的な表示内容は適宜に設定可能であるが、第1実施形態では、楕円の内部に「
突時」という文字が含まれた画像で構成されている。また、大当たり時短最終変動でハズ
レ図柄Cの停止表示が行われる場合は、ハズレ図柄Bの停止表示が行われた場合のような
結果報知演出は実行されない。
次に、図64乃至図67を用いて特殊演出モードにおける演出について説明する。図6
4は、特殊演出モードにおける最初の特図変動演出で実行される時短復活チャレンジ演出
の具体例を示す図、図65は、特殊演出モードにおける最後以外の特図変動演出で通常ハ
ズレになる場合に実行される時短復活チャレンジ演出の具体例を示す図、図66は、特殊
演出モードにおける最後の特図変動演出で通常ハズレになる場合に実行される時短復活チ
ャレンジ演出の具体例を示す図、図67は、特殊演出モードの特図変動演出で特別ハズレ
になる場合に実行される時短復活チャレンジ演出の具体例を示す図である。なお、図64
乃至図67において保留アイコンや当該アイコンの表示は省略する。
前述の通り、大当たり低確率高ベース遊技状態に係る終了条件が成立すると通常遊技状
態になる。詳細には、大当たり時短最終変動でハズレ図柄Bが停止表示すると、通常遊技
状態で特図可変表示が実行可能になる。そして、通常遊技状態になるときに特図2保留が
あると特殊演出モードになり、そのときに存在していた(残っていた)特図2保留に応じ
た特図2可変表示が通常遊技状態で実行されるときに、特殊演出モードによる特図変動演
出が実行される。
前述のとおり、通常遊技状態における特図2可変表示に係る特図変動時間は、大当たり
に係るチャレンジ大当たり変動の場合は30秒であり、ハズレ図柄Bに係るチャレンジハ
ズレ変動の場合は20秒であり、ハズレ図柄Cに係るチャレンジ突時変動の場合は25秒
である(図49(A)参照)。そして、通常遊技状態における特図2可変表示(チャレン
ジ変動)では、低確率高ベース遊技状態に戻れる(復活できる)かもしれないことを煽る
演出(時短復活チャレンジ演出)が実行される。なお、特図2保留数の上限値は4個に設
定されているので、特殊演出モードにおいては最大で4回の時短復活チャレンジ演出が実
行されることになる。
図64(A)に示すように、時短演出モードにおける最後の特図変動演出で、特殊用背
景画像G140に重畳的にハズレを示す組み合わせ(表示態様)で演出図柄EZ1~EZ
3の停止表示、および小図柄KZ1~KZ3の停止表示が行われてから、特図2可変表示
が開始されると、特殊演出モードによる特図変動演出(時短復活チャレンジ演出)が開始
される。そして、特殊演出モードによる特図変動演出(時短復活チャレンジ演出)が開始
されると、図64(B)に示すように、演出図柄EZ1~EZ3の変動表示、および小図
柄KZ1~KZ3の変動表示が開始される。
また、特殊演出モードによる最初の特図変動演出(時短復活チャレンジ演出)では最初
に、特殊演出モードが開始されたことを示唆する演出(特殊演出モード開始示唆演出)が
実行される。特殊演出モード開始示唆演出の具体的な演出内容は、特殊演出モードが開始
されたことを遊技者が把握できる範囲で適宜に設定可能であるが、第1実施形態では、特
殊演出モードにおける特図変動演出の名称(時短復活チャレンジ演出)を表す画像G38
(特殊演出モード開始示唆演出画像G38)の表示で構成されている。なお、2回目以降
の時短復活チャレンジ演出では、特殊演出モード開始示唆演出は実行されない。
また、時短復活チャレンジ演出の詳細な演出内容の説明は省略するが、時短復活チャレ
ンジ演出は動画で構成され、図64(C)に示すように、特殊用背景画像G140として
表示部50aの全体で行われる。そして、演出図柄EZ1~EZ3は変動表示の開始後直
ぐに自然と非表示になる。
時短復活チャレンジ演出は、大当たりに係るチャレンジ大当たり変動である場合、ハズ
レ図柄Bに係るチャレンジハズレ変動である場合、およびハズレ図柄Cに係るチャレンジ
突時変動である場合の何れの場合でも、終盤まで同一の演出内容で進行していく。そして
、時短復活チャレンジ演出の終盤で、特図抽選結果を含んだ特図変動パターンに応じて、
特図抽選結果が大当たりであることを示唆する演出内容、特図抽選結果がハズレ図柄Bで
あるので時短演出モード(低確率高ベース遊技状態)に戻らない(復活しない)ことを示
唆する演出内容、および特図抽選結果がハズレ図柄Cであるので時短演出モード(低確率
高ベース遊技状態)に戻る(復活する)ことを示唆する演出内容に分岐する。
チャレンジ大当たり変動である場合の時短復活チャレンジ演出では、演出内容の分岐点
以降、図61(A)に示すように、図28(B)に示すような可動体演出が実行された後
に、大当たりを示す組み合わせ(表示態様)で仮停止表示している状態の演出図柄EZ1
~EZ3が出現し、図61(B)に示すように、そのまま演出図柄EZ1~EZ3が完全
に且つ確定的に停止表示すると共に、小図柄KZ1~KZ3も演出図柄EZ1~EZ3と
同じ組み合わせ(表示態様)で停止表示する。
チャレンジハズレ変動である場合の時短復活チャレンジ演出では、演出内容の分岐点以
降、まずは図65(A)に示すように、時短演出モード(低確率高ベース遊技状態)に戻
らない(復活しない)ことを示唆する演出(時短演出モード復活失敗示唆演出)が実行さ
れる。時短演出モード復活失敗示唆演出の演出内容は、遊技者が時短演出モード(低確率
高ベース遊技状態)に戻らない(復活しない)ことを把握することができる範囲で適宜に
設定可能であるが、第1実施形態では、「時短復活チャレンジ失敗」というフレーズを表
す画像G39(時短演出モード復活失敗示唆演出画像G39)の表示で構成される。
続いて、時短演出モード復活失敗示唆演出が実行されているときに、図65(B)に示
すように、表示部50aにおいて、襖が閉じられるように襖画像G35が出現して、小図
柄KZ1~KZ3を除き時短演出モード復活失敗示唆演出画像G39などの表示部50a
全体を隠す。この表示部50aの全体を隠した状態が所定時間(例えば、2秒)続いた後
に、襖画像G35に係る襖が開いて表示部50aの全体が現れる。このとき、ハズレを示
す組み合わせ(表示態様)で仮停止表示している演出図柄EZ1~EZ3が出現する。ま
た、このときに特図2保留が残っていれば、特殊用背景画像G140が背景画像として表
示される。
そして、図65(C)に示すように、ハズレ図柄Bの停止表示に応じて、ハズレを示す
組み合わせ(表示態様)で仮停止表示していた演出図柄EZ1~EZ3がそのまま完全に
且つ確定的に停止表示すると共に、小図柄KZ1~KZ3も演出図柄EZ1~EZ3と同
じ組み合わせ(表示態様)で停止表示する。この後は、図65(D)に示すように、特図
2可変表示の開始に応じて、再度特殊演出モードによる特図変動演出(時短復活チャレン
ジ演出)が実行される。
一方、図66(A)に示すように、時短演出モード復活失敗示唆演出が実行された後、
図66(B)に示すように、襖画像G35によって表示部50aの全体が隠された状態が
所定時間(例えば、2秒)経過したときに特図2保留が残っていない場合は、襖画像G3
5に係る襖が開いて表示部50aの全体が現れるときに、特図2保留が残っている場合と
同様に、ハズレを示す組み合わせ(表示態様)で仮停止表示している演出図柄EZ1~E
Z3が出現するが、背景画像として第1通常用背景画像G111が表示される。そして、
ハズレ図柄Bの停止表示に応じて、図66(C)に示すように、第1通常用背景画像G1
11に重畳的に、ハズレを示す組み合わせ(表示態様)で仮停止表示していた演出図柄E
Z1~EZ3がそのまま完全に且つ確定的に停止表示すると共に、小図柄KZ1~KZ3
も演出図柄EZ1~EZ3と同じ組み合わせ(表示態様)で停止表示する。この第1通常
用背景画像G111に重畳的に演出図柄EZ1~EZ3、および小図柄KZ1~KZ3が
ハズレを示す組み合わせ(表示態様)で停止表示することをもって特殊演出モードが終了
して通常演出モードになる。この後は、図66(D)に示すように、特図1可変表示の開
始に応じて通常演出モードによる特図変動演出が開始される。
また、チャレンジ突時変動である場合の時短復活チャレンジ演出では、演出内容の分岐
点以降、まずは図67(A)に示すように、時短演出モード(低確率高ベース遊技状態)
に戻る(復活する)ことを示唆する演出(時短演出モード復活成功示唆演出)が実行され
る。時短演出モード復活成功示唆演出の演出内容は、遊技者が時短演出モード(低確率高
ベース遊技状態)に戻る(復活する)ことを把握することができる範囲で適宜に設定可能
であるが、第1実施形態では、「時短復活チャレンジ成功」というフレーズを表す画像G
40(時短演出モード復活成功示唆演出画像G40)の表示で構成される。
続いて、時短演出モード復活成功示唆演出が実行されているときに、図67(B)に示
すように、表示部50aにおいて、襖が閉じられるように襖画像G35が出現して、小図
柄KZ1~KZ3を除き時短演出モード復活成功示唆演出画像G40などの表示部50a
全体を隠す。この表示部50aの全体を隠した状態が所定時間(例えば、2秒)続いた後
に、襖画像G35に係る襖が開いて表示部50aの全体が現れる。このとき、特別ハズレ
を示す組み合わせ(表示態様)で仮停止表示している演出図柄EZ1~EZ3が出現する
。また、特別ハズレにより低確率高ベース遊技状態になり、時短演出モードになるので、
時短用背景画像G130が背景画像として表示される。
そして、図67(C)に示すように、ハズレ図柄Cの停止表示に応じて、特別ハズレを
示す組み合わせ(表示態様)で仮停止表示していた演出図柄EZ1~EZ3がそのまま完
全に且つ確定的に停止表示すると共に、小図柄KZ1~KZ3も演出図柄EZ1~EZ3
と同じ組み合わせで停止表示する。この後は、図67(D)に示すように、特図2可変表
示の開始に応じて、時短演出モードによる特図変動演出が実行される。また、右打ち促進
画像G30も表示される。
次に、図68乃至図73を用いて、通常遊技状態において天井到達して低確率高ベース
遊技状態になる場合に実行される演出の具体例について説明する。図68、および図69
は、通常演出モード全般で実行される演出の具体例を表す図、図70は、天井到達して通
常遊技状態(通常演出モード)から低確率高ベース遊技状態(天井演出モード)になる場
合に実行される演出の具体例を表す図である。
ここで、現在、通常遊技状態において通常ハズレ変動の特図1可変表示が実行されてお
り、通常演出モードにおいて、特図1可変表示に基づいて、第1通常用背景画像G111
に重畳的に特図変動演出が実行されている状況であるとする。また、この実行中の特図1
可変表示は、当該通常遊技状態(通常確率状態)における789回目の特図可変表示であ
るとする。すなわち、現在実行されている特図1可変表示を含めてあと11回、ハズレ変
動の特図1可変表示が実行されると天井到達となって低確率高ベース遊技状態が設定され
るという状況であるとする。
図68(A)に示すように、表示部50aの全体に第1通常用背景画像G111が表示
され、そこに重畳的に演出図柄EZ1~EZ3の変動表示、および小図柄KZ1~KZ3
の変動表示が行われている。ここで、当該通常遊技状態における789回目の特図可変表
示でハズレ図柄Aの停止表示が行われると、図68(B)に示すように、所定のハズレを
示す組み合わせ(表示態様)の演出図柄EZ1~EZ3の停止表示、および小図柄KZ1
~KZ3の停止表示が行われる。
続いて、その次の790回目、言い換えると天井到達残り回数が10回に該当する特図
可変表示が開始されると、図68(C)に示すように、演出図柄EZ1~EZ3の変動表
示、および小図柄KZ1~KZ3の変動表示が開始される。
また、天井到達残り回数が10回に該当する特図可変表示が開始されたときに、天井到
達残り回数を示唆する演出(天井到達残り回数示唆演出)が行われる。天井到達残り回数
示唆演出の実行タイミングは適宜に設定可能であるが、第1実施形態では、天井到達残り
回数が100回、50回、10回、5回、1回、および0回(通常確率状態での最後)の
特図可変表示の開始時に設定されている。
天井到達残り回数示唆演出の具体的な演出内容は、遊技者が天井到達残り回数を把握で
きる範囲で適宜に設定可能であるが、第1実施形態では、天井到達残り回数を示唆する画
像G41(天井到達残り回数示唆演出画像G41)の表示で構成されている。なお、第1
実施形態では、天井到達残り回数示唆演出画像G41は、「天井到達まであと○○回」と
いう文字で構成されている。この「○○」の部分に天井到達残り回数が表示される。
天井到達残り回数示唆演出の演出時間も適宜に設定可能であるが、第1実施形態では2
秒に設定されている。よって、天井到達残り回数示唆演出が開始されてから2秒が経過す
ると、図68(D)に示すように、天井到達残り回数示唆演出画像G41が消える。
その後、特図可変表示が繰り返し実行されて、天井到達残り回数が1回に係る特図可変
表示において、ハズレ図柄Aが停止表示が実行され、次の特図可変表示、すなわち、当該
通常確率状態での最後の特図1可変表示(天井到達変動)が開始されたとする。この場合
、図69(A)に示すように、演出図柄EZ1~EZ3の変動表示、および小図柄KZ1
~KZ3の変動表示が開始されると共に、天井到達残り回数が0回であることを示唆する
天井到達残り回数示唆演出が実行される。なお、天井到達変動は、特図1可変表示であり
、当該特図1可変表示に係る特図変動パターンは、通常ハズレ変動であるとする。
そして、天井到達残り回数示唆演出が終了して、図69(B)に示すように演出図柄E
Z1~EZ3の変動表示、および小図柄KZ1~KZ3の変動表示が行われているときに
、当該特図1可変表示が終了しようとする場合は、ハズレ図柄Aの停止表示が行われる所
定時間前(例えば、2秒前)に、図70(A)に示すように表示部50a全体がホワイト
アウトしてそれまで表示されていた背景画像(第1実施形態では、第1通常用背景画像G
111)や演出図柄EZ1~EZ3が非表示になる。なお、表示部50a全体がホワイト
アウトしているときでも小図柄KZ1~KZ3の変動表示は視認可能に実行されている。
表示部50aでのホワイトアウトは、ハズレ図柄Aの停止表示が行われる直前に解消さ
れる。ホワイトアウトが解消されるときには、図70(B)に示すように、表示部50a
の全体に、天井用背景画像G150が表示されると共に、天井用背景画像G150に重畳
的にハズレを示す組み合わせ(表示態様)で仮停止表示している演出図柄EZ1~EZ3
が出現する。そして、ハズレ図柄Aの停止表示に応じて、図70(C)に示すように、ハ
ズレを示す組み合わせ(表示態様)で仮停止表示していた演出図柄EZ1~EZ3が完全
に停止すると共に、演出図柄EZ1~EZ3と同一の組み合わせ(表示態様)で小図柄K
Z1~KZ3が停止表示する。
さらに、天井到達変動でハズレ図柄Aの停止表示が行われたことに応じて、天井演出モ
ードになることを示唆する演出(天井演出モード移行示唆演出)が行われる。天井演出モ
ード移行示唆演出の具体的な演出内容は、遊技者が天井演出モードになることを把握でき
る範囲で適宜に設定可能であるが、第1実施形態では、天井演出モードに移行することを
示唆する画像G42(天井演出モード移行示唆演出画像G42)の表示で構成されている
なお、第1実施形態では、天井演出モード移行示唆演出画像G42は、「天井演出モー
ド突入」というフレーズで構成されている。天井演出モード移行示唆演出の演出時間も適
宜に設定可能であるが、第1実施形態では3秒に設定されている。よって、天井演出モー
ド移行示唆演出が開始されてから3秒が経過すると、天井演出モード移行示唆演出画像G
42が消える。
前述のとおり、ハズレ図柄Aが停止表示されてから特図確定時間が経過すると、天井到
達によって通常確率状態が維持されたまま時短状態が設定されて通常遊技状態から低確率
高ベース遊技状態になる。そして、天井到達低確率高ベース遊技状態で特図可変表示が開
始されると、図70(D)に示すように、天井用背景画像G150に重畳的に、演出図柄
EZ1~EZ3の変動表示、および小図柄KZ1~KZ3の変動表示が開始される。そし
て、その後は、天井到達低確率高ベース遊技状態において、天井演出モードによる演出、
特に特図変動演出が実行される。
また、天井到達変動でハズレ図柄Aの停止表示が行われてから特図確定時間が経過する
と、それ以降は時短状態となり、右打ちで遊技を行う方が遊技者に有利であるので、右打
ち促進画像G30が表示される。
このように、天井到達の特定回数に係る特図可変表示でハズレを示す特図停止表示が行
われた際に、通常確率状態が維持されたまま時短状態が設定されることによって通常遊技
状態から低確率高ベース遊技状態に移行すると共に、通常演出モードから天井演出モード
に移行する。
また、図70の具体例では、天井到達変動の特図変動パターンは、通常ハズレ変動であ
るが、リーチハズレ変動である場合は、当該大当たり判定結果がハズレであるので天井到
達することにかわりはないが、当該リーチハズレ変動に係る特図変動演出の演出フローが
示す演出内容で特図変動演出が展開されて最終的に、リーチハズレ変動に係る所定の組み
合わせ(表示態様)で演出図柄EZ1~EZ3、および小図柄KZ1~KZ3の停止表示
が行われると共に、天井演出モード移行示唆演出が行われて天井演出モードに移行する。
例えば、天井到達変動の特図変動パターンが、SPハズレ変動である場合、図71(A
)に示すように、SPリーチ演出のハズレ示唆演出が実行された後に、図71(B)に示
すように、リーチハズレに係る所定の組み合わせ(表示態様)で仮停止表示している演出
図柄EZ1~EZ3が出現すると共に、SPリーチ用背景画像G115から天井用背景画
像G150に切り替わる。続いて、図71(C)に示すように、仮停止表示していた演出
図柄EZ1~EZ3がそのまま完全に停止すると共に、演出図柄EZ1~EZ3と同一の
組み合わせ(表示態様)で小図柄KZ1~KZ3が停止表示する。さらにこのとき、通常
ハズレ変動の場合と同様に、演出図柄EZ1~EZ3に重畳的に天井演出モード移行示唆
演出が実行される。
そして、天井到達低確率高ベース遊技状態で特図可変表示が開始されると、図71(D
)に示すように、天井用背景画像G150に重畳的に、演出図柄EZ1~EZ3の変動表
示、および小図柄KZ1~KZ3の変動表示が開始されると共に、右打ち促進画像G30
が表示される。
また、図70の具体例で実行中の天井到達変動の特図変動パターンが、大当たり変動で
ある場合は、当該大当たり変動に係る特図変動演出の演出フローが示す演出内容で特図変
動演出が展開されて最終的に、大当たり図柄に係る所定の組み合わせ(表示態様)で演出
図柄EZ1~EZ3、および小図柄KZ1~KZ3の停止表示が行われる。ここで、前述
の通り、天井到達変動で大当たり図柄の停止表示が行われた場合は、大当たり当選が優先
される。したがって、この場合は、大当たり図柄の停止表示に応じて、天井到達を発生契
機とした時短状態が設定されることなく、そのまま大当たり遊技が実行され、当該大当た
り遊技の終了に応じて高確率高ベース遊技状態、または低確率高ベース遊技状態(時短状
態)になると共に、確変演出モード、または時短演出モードになる。
例えば、天井到達変動の特図変動パターンが、SP大当たり変動である場合、図72(
A)に示すように、SPリーチ演出の大当たり示唆演出が実行された後に、図72(B)
に示すように、大当たり図柄に係る所定の組み合わせ(表示態様)で仮停止表示している
演出図柄EZ1~EZ3が出現する。続いて、図72(C)に示すように、仮停止表示し
ていた演出図柄EZ1~EZ3がそのまま完全に停止すると共に、演出図柄EZ1~EZ
3と同一の組み合わせで小図柄KZ1~KZ3が停止表示する。そして、図72(D)に
示すように、大当たり遊技の開始に応じて大当たり遊技演出が開始される。なお、天井到
達による時短状態が設定されないので、演出図柄EZ1~EZ3、および小図柄KZ1~
KZ3の停止表示の際に天井演出モード移行示唆演出は実行されず、また天井演出モード
にも移行しない。
次に、図73を用いて、天井到達低確率高ベース遊技状態において終了条件が成立する
ことによって通常遊技状態になることに応じて天井演出モードから特殊演出モードになる
場合に実行される演出の具体例について説明する。
ここで、現在、天井到達低確率高ベース遊技状態において、短縮ハズレ変動でハズレ図
柄Bが停止表示する特図2可変表示が実行されており、天井演出モードにおいて、特図2
可変表示に基づいて特図変動演出が実行されている状況であるとする。また、この実行中
の特図2可変表示は、当該天井到達低確率高ベース遊技状態に係る終了条件を構成する1
000回目の特図可変表示であるとする。すなわち、現在実行されている特図2可変表示
が終了すると当該天井到達低確率高ベース遊技状態の終了条件が成立して通常遊技状態に
なるという状況であるとする。
図73(A)に示すように、表示部50aの全体に天井用背景画像G150が表示され
、そこに重畳的に演出図柄EZ1~EZ3の変動表示、および小図柄KZ1~KZ3の変
動表示が行われている。ここで、当該特図2可変表示が終了しようとする場合は、ハズレ
図柄Bの停止表示が行われる所定時間前(例えば、2秒前)に、図73(B)に示すよう
に表示部50a全体がホワイトアウトしてそれまで表示されていた背景画像(図73(A
)では、天井用背景画像G150)や演出図柄EZ1~EZ3が非表示になる。なお、表
示部50a全体がホワイトアウトしているときでも小図柄KZ1~KZ3の変動表示は視
認可能に実行されている。
表示部50aでのホワイトアウトは、ハズレ図柄Bの停止表示が行われる直前に解消さ
れる。ホワイトアウトが解消されるときには、表示部50aの全体に、第1通常用背景画
像G111が表示されると共に、特殊用背景画像G140に重畳的にハズレを示す組み合
わせ(表示態様)で仮停止表示している演出図柄EZ1~EZ3が出現する。そして、ハ
ズレ図柄Bの停止表示に応じて、図73(C)に示すように、ハズレを示す組み合わせ(
表示態様)で仮停止表示していた演出図柄EZ1~EZ3が完全に停止すると共に、演出
図柄EZ1~EZ3と同一の組み合わせで小図柄KZ1~KZ3が停止表示する。なお、
ハズレ図柄Bの停止表示が行われると、その直後に通常遊技状態になり、通常遊技状態で
は左打ちで遊技を行う方が遊技者に有利であるので、右打ち促進画像G30が消える。
このように、天井時短最終変動でハズレ図柄Bの停止表示が行われて通常遊技状態にな
る場合は、ハズレ図柄Bの停止表示が行われるときに、天井用背景画像G150から特殊
用背景画像G140に切り替わるなどして天井演出モードから特殊演出モードに移行する
。そして、図73(C)に示すように、演出図柄EZ1~EZ3の停止表示、および小図
柄KZ1~KZ3の停止表示が行われた後に、通常遊技状態、且つ特殊演出モードにおけ
る最初の特図2可変表示が開始されると、その開始に応じて、図73(D)に示すように
、特殊用背景画像G140に重畳的に演出図柄EZ1~EZ3の変動表示、および小図柄
KZ1~KZ3の変動表示が行われると共に、特殊演出モード開始示唆演出画像G38が
表示される。そして、それ以降は、前述の通り、特図2保留がなくなるまで、特殊演出モ
ードによる時短復活チャレンジ演出が行われる。なお、天井時短最終変動でハズレ図柄B
の停止表示が行われる場合は、大当たり時短最終変動でハズレ図柄Bの停止表示が行われ
る場合のような結果報知演出は実行されない。
次に、図74を用いて、天井時短最終変動においてハズレ図柄Cの停止表示が行われて
、特別ハズレ低確率高ベース遊技状態になることに応じて天井演出モードから時短演出モ
ードになる場合の表示部50aにおける演出例について説明する。前述の通り、基本的に
は低確率高ベース遊技状態においてハズレ図柄Cの停止表示が行われても新たに時短状態
が設定されることはないが、低確率高ベース遊技状態の終了条件に係る最後の特図可変表
示でハズレ図柄Cの停止表示が行われると、瞬間的に通常確率状態になっていることから
新たに時短状態が設定されて、実質的には低確率高ベース遊技状態が継続することになる
ここで、現在、天井時短最終変動において、短縮ハズレ変動でハズレ図柄Cが停止表示
する特図2可変表示が実行されており、天井演出モードにおいて、特図2可変表示に基づ
いて特図変動演出が実行されている状況であるとする。
図74(A)に示すように、表示部50aの全体に天井用背景画像G150が表示され
、そこに重畳的に演出図柄EZ1~EZ3の変動表示、および小図柄KZ1~KZ3の変
動表示が行われている。ここで、当該特図2可変表示が終了しようとする場合は、ハズレ
図柄Bの停止表示が行われる場合と同様に、ハズレ図柄Cの停止表示が行われる所定時間
前(例えば、2秒前)に、図74(B)に示すように表示部50a全体がホワイトアウト
して、それまで表示されていた背景画像(図74(A)では、天井用背景画像G150)
や演出図柄EZ1~EZ3が非表示になる。なお、表示部50a全体がホワイトアウトし
ているときでも小図柄KZ1~KZ3の変動表示は視認可能に実行されている。
表示部50aでのホワイトアウトは、ハズレ図柄Cの停止表示が行われる直前に解消さ
れる。ホワイトアウトが解消されるときには、図74(C)に示すように、表示部50a
の全体に、時短用背景画像G130が表示されると共に、時短用背景画像G130に重畳
的に、短縮ハズレ変動のハズレ図柄Cに対応付けられた組み合わせ(表示態様)で仮停止
表示している演出図柄EZ1~EZ3が出現する。そして、ハズレ図柄Cの停止表示に応
じて、図74(D)に示すように、仮停止表示していた演出図柄EZ1~EZ3がそのま
ま完全に停止すると共に、演出図柄EZ1~EZ3と異なり特別ハズレに専用の組み合わ
せ(表示態様)で小図柄KZ1~KZ3が停止表示する。なお、ハズレ図柄Cの停止表示
が行われても、時短状態が継続するので、右打ち促進画像G30はそのまま継続して表示
される。
また、ハズレ図柄Cの停止表示に応じて、低確率高ベース遊技状態が継続して時短演出
モードになることを示唆する演出(時短演出モード移行示唆演出)が、演出図柄EZ1~
EZ3の停止表示に重畳的に実行される。時短演出モード移行示唆演出の具体的な演出内
容は、遊技者が低確率高ベース遊技状態が継続して時短演出モードになることを把握でき
る範囲で適宜に設定可能であるが、第1実施形態では、低確率高ベース遊技状態が継続し
て時短演出モードになることを示唆する画像G43(時短演出モード移行示唆演出画像G
43)の表示で構成されている。なお、第1実施形態では、時短演出モード移行示唆演出
画像G43は、「時短演出モード突入」というフレーズで構成されている。
このように、天井時短最終変動でハズレ図柄Cの停止表示が行われて特別ハズレになる
場合は、ハズレ図柄Cの停止表示が行われるときに、天井用背景画像G150から時短用
背景画像G130に切り替わるなどして天井演出モードから時短演出モードに移行する。
なお、図74(D)に示すように、演出図柄EZ1~EZ3の停止表示、および小図柄K
Z1~KZ3の停止表示が行われた後に、特図可変表示が開始されると、その開始に応じ
て、時短用背景画像G130に重畳的に演出図柄EZ1~EZ3の変動表示、および小図
柄KZ1~KZ3の変動表示が行われる。そして、それ以降は、特別ハズレ低確率高ベー
ス遊技状態において時短演出モードによる演出が行われる。なお、天井時短最終変動でハ
ズレ図柄Cの停止表示が行われる場合は、大当たり時短最終変動でハズレ図柄Bの停止表
示が行われる場合のような結果報知演出は実行されない。
次に、図75を用いて、特別ハズレ最終変動でハズレ図柄Cが停止表示したが、天井到
達することによって、時短演出モードから天井演出モードになる場合に実行される演出の
具体例について説明する。前述の通り、特別ハズレ最終変動でハズレ図柄Cの停止表示が
行われると、瞬間的に通常確率状態になっていることから特別ハズレを発生契機として新
たに時短状態が設定される。しかしながら、この特別ハズレ最終変動が大当たり低確率高
ベース遊技状態が設定されてから800回目、言い換えると天井到達変動にも該当する場
合は、天井到達が優先されて特別ハズレではなく天井到達によって新たに時短状態が設定
される。
ここで、現在、特別ハズレ時短最終変動として、短縮ハズレ変動でハズレ図柄Cが停止
表示する特図2可変表示が実行されており、時短演出モードにおいて、特図2可変表示に
基づいて特図変動演出が実行されている状況であるとする。また、この実行中の特図2可
変表示は、その前の大当たり低確率高ベース遊技状態になってから800回目の特図可変
表示であり、天井到達変動に該当するとする。
図75(A)に示すように、表示部50aの全体に時短用背景画像G130が表示され
、そこに重畳的に演出図柄EZ1~EZ3の変動表示、および小図柄KZ1~KZ3の変
動表示が行われている。ここで、当該特図2可変表示が終了しようとする場合は、ハズレ
図柄Cの停止表示が行われる所定時間前(例えば、2秒前)に、図75(B)に示すよう
に表示部50a全体がホワイトアウトしてそれまで表示されていた背景画像(図75(A
)では、時短用背景画像G130)や演出図柄EZ1~EZ3が非表示になる。なお、表
示部50a全体がホワイトアウトしているときでも小図柄KZ1~KZ3の変動表示は視
認可能に実行されている。
表示部50aでのホワイトアウトは、ハズレ図柄Cの停止表示が行われる直前に解消さ
れる。ホワイトアウトが解消されるときには、図75(C)に示すように、表示部50a
の全体に、天井用背景画像G150が表示されると共に、天井用背景画像G150に重畳
的に、短縮ハズレ変動でのハズレ図柄Cに対応付けられた組み合わせ(表示態様)で仮停
止表示している演出図柄EZ1~EZ3が出現する。そして、ハズレ図柄Cの停止表示に
応じて、図75(D)に示すように、仮停止表示していた演出図柄EZ1~EZ3がその
まま完全に停止すると共に、短縮ハズレ変動でのハズレ図柄Cに対応付けられた組み合わ
せ(表示態様)で小図柄KZ1~KZ3が停止表示する。
さらに、天井到達変動で特図停止表示が行われたことに応じて、演出図柄EZ1~EZ
3の停止表示に重畳的に天井演出モード移行示唆演出が行われる。なお、ハズレ図柄Cの
停止表示が行われても、時短状態が継続するので、右打ち促進画像G30はそのまま継続
して表示される。
このように、特別ハズレ時短最終変動でハズレ図柄Cの停止表示が行われるが、天井到
達することによって、実質的に低確率高ベース遊技状態が継続する場合は、ハズレ図柄C
の停止表示が行われるときに、時短用背景画像G130から天井用背景画像G150に切
り替わるなどして時短演出モードから天井演出モードに移行する。なお、図75(D)に
示すように、演出図柄EZ1~EZ3の停止表示、および小図柄KZ1~KZ3の停止表
示が行われた後に、特図可変表示が開始されると、その開始に応じて、天井用背景画像G
150に重畳的に演出図柄EZ1~EZ3の変動表示、および小図柄KZ1~KZ3の変
動表示が行われる。そして、それ以降は、天井到達低確率高ベース遊技状態において天井
演出モードによる演出が行われる。なお、特別ハズレ時短最終変動でハズレ図柄Cの停止
表示が行われる場合は、大当たり時短最終変動でハズレ図柄Bの停止表示が行われる場合
のような結果報知演出は実行されない。
なお、大当たり時短最終変動でハズレ図柄Cの停止表示が行われると、そのまま特別ハ
ズレによって実質的に低確率高ベース遊技状態が継続されるので、ハズレ図柄Cの停止表
示に応じて、特別ハズレ専用図柄G37を含んだ演出図柄EZ1~EZ3、および小図柄
KZ1~KZ3の停止表示が行われた。しかしながら、特別ハズレ時短最終変動でハズレ
図柄Cの停止表示が行われると、特別ハズレではなく天井到達によってそのまま低確率高
ベース遊技状態が継続されるので、ハズレ図柄Cの停止表示に応じて、特別ハズレ専用図
柄G37を含んだ演出図柄EZ1~EZ3、および小図柄KZ1~KZ3の停止表示が行
われずに、短縮ハズレ変動でハズレ図柄Cを示す組み合わせ(表示態様)で演出図柄EZ
1~EZ3、および小図柄KZ1~KZ3の停止表示が行われる。
また、図75の具体例では、実行中の特図2可変表示は、ハズレ図柄Cが停止表示する
特図2可変表示であるので、その特図変動パターンは必ず短縮ハズレ変動になるが、ハズ
レ図柄Bが停止表示する特図2可変表示である場合は、その特図変動パターンは、所定リ
ーチハズレ変動か短縮ハズレ変動となる。そして、所定リーチハズレ変動である場合は、
その後に天井到達することにかわりはないが、当該所定リーチハズレ変動に係る特図変動
演出の演出フローが示す演出内容(通常変動→リーチ→演出モードに応じたリーチ演出)
で特図変動演出が展開されて最終的に、リーチハズレに係る所定の組み合わせ(表示態様
)で演出図柄EZ1~EZ3、および小図柄KZ1~KZ3の停止表示が行われると共に
、天井演出モード移行示唆演出が行われて天井演出モードに移行する。一方、短縮ハズレ
変動である場合も、その後に天井到達することにかわりはないが、当該短縮ハズレ変動に
係る特図変動演出の演出フローが示す演出内容(通常変動)で特図変動演出が展開されて
最終的に、通常ハズレに係る所定の組み合わせ(表示態様)で演出図柄EZ1~EZ3、
および小図柄KZ1~KZ3の停止表示が行われると共に、天井演出モード移行示唆演出
が行われて天井演出モードに移行する。なお、特別ハズレ時短最終変動でハズレ図柄Bの
停止表示が行われる場合は、大当たり時短最終変動でハズレ図柄Bの停止表示が行われる
場合のような結果報知演出は実行されない。
さらに、図75の具体例で実行中の特図2可変表示が、大当たり図柄が停止表示する特
図2可変表示である場合は、当該特図2可変表示の特図変動パターンは、所定リーチ大当
たりとなる。所定リーチ大当たり変動である場合は、当該所定リーチ大当たり変動に係る
特図変動演出の演出フローが示す演出内容(通常変動→リーチ→演出モードに応じたリー
チ演出)で特図変動演出が展開されて最終的に、大当たり図柄種別に係る所定の組み合わ
せ(表示態様)で演出図柄EZ1~EZ3、および小図柄KZ1~KZ3の停止表示が行
われる。そして、前述の通り、天井到達に係る特定回数の特図可変表示で大当たり図柄の
停止表示が行われた場合は、大当たり当選が優先される。したがって、この場合は、大当
たり図柄の停止表示に応じて、天井到達を発生契機とした時短状態が設定されることなく
、そのまま大当たり遊技が実行され、当該大当たり遊技の終了に応じて高確率高ベース遊
技状態、または低確率高ベース遊技状態(時短状態)になると共に、確変演出モード、ま
たは時短演出モードになる。なお、演出図柄EZ1~EZ3、および小図柄KZ1~KZ
3の停止表示の際に天井演出モード移行示唆演出は実行されず、また天井演出モードにも
移行しない。
以上のように、パチンコ遊技機PY1によれば、時短状態、詳細には低下率高ベース遊
技状態における時短最終変動(大当たり時短最終変動、特別ハズレ時短最終変動、天井時
短最終変動)以外の特図可変表示で、時短状態の発生契機となり得るハズレ図柄Cが停止
表示されたが、時短状態にならない場合は、サブ図柄(演出図柄EZ1~EZ3および小
図柄KZ1~KZ3)の停止表示によって、ハズレ図柄Cが停止表示されたが時短状態に
ならないことが示唆されるので、遊技者が遊技性を理解できずに遊技興趣が低下すること
を防止することができる。また、大当たり時短最終変動で、時短状態の発生契機となり得
るハズレ図柄Cが停止表示されて、時短状態になる場合は、サブ図柄(演出図柄EZ1~
EZ3および小図柄KZ1~KZ3)の停止表示によって、ハズレ図柄Cが停止表示され
て時短状態になることが示唆されるので、遊技者が遊技性を理解できずに遊技興趣が低下
することを防止することができる。
さらに、パチンコ遊技機PY1によれば、低下率高ベース遊技状態における時短最終変
動(大当たり時短最終変動、特別ハズレ時短最終変動、天井時短最終変動)以外の特図可
変表示で、時短状態の発生契機となり得ないハズレ図柄Bが停止表示されて、時短状態に
ならない場合は、ハズレ図柄Cの場合と異なる組み合わせ(表示態様)でサブ図柄(演出
図柄EZ1~EZ3および小図柄KZ1~KZ3)を停止表示させることによって、ハズ
レ図柄Bが停止表示されて時短状態にならないことが示唆されるので、遊技者が遊技性を
理解できずに遊技興趣が低下することを防止することができる。
また、パチンコ遊技機PY1は、小図柄KZ1~KZ3を用いて、ハズレ図柄Cが停止
表示されたが時短状態にならないことの示唆(6・1・3)、ハズレ図柄Cが停止表示さ
れて時短状態になることの示唆(6・専・3)、およびハズレ図柄Bが停止表示されて時
短状態にならないことの示唆(「6・3・1」など)を行う。一方、パチンコ遊技機PY
1は、ハズレ図柄Bが停止表示される場合、演出図柄EZ1~EZ3を所定の組み合わせ
(6・3・1)で停止表示させて、大当たり遊技が実行されずに時短状態にならないこと
を示唆することがあり、ハズレ図柄Cが停止表示されたが大当たり遊技が実行されずに時
短状態にならない場合、演出図柄EZ1~EZ3をハズレ図柄Bが停止表示された場合に
も停止表示し得る所定の組み合わせ(6・3・1)で停止表示させて、大当たり遊技が実
行されずに時短状態にならないことを示唆する。したがって、遊技者が遊技性を理解でき
ずに遊技興趣が低下することを防止することができる。
また、パチンコ遊技機PY1によれば、大当たり低確率高ベース遊技状態に係る終了条
件が成立して、通常遊技状態で特図可変表示を実行可能になった場合は、結果報知演出を
実行する一方、大当たり低確率高ベース遊技状態に係る終了条件が成立したが、特別ハズ
レ、または天井到達によって、低確率高ベース遊技状態で特図可変表示を実行可能になっ
た場合は、結果報知演出を実行しない。したがって、ある意味、大当たり低確率高ベース
遊技状態が終了することの区切りとなる結果報知演出の演出効果の低下を防ぐことができ
る。さらに、大当たり低確率高ベース遊技状態から通常遊技状態への移行が分かり易くな
るので、遊技者が遊技性を理解できずに遊技興趣が低下することを防止することができる
。また、パチンコ遊技機PY1によれば、天井到達低確率高ベース遊技状態、または特別
ハズレ低確率高ベース遊技状態に係る終了条件が成立して、通常遊技状態で特図可変表示
を実行可能になった場合も、結果報知演出を実行しない。したがって、大当たり低確率高
ベース遊技状態については、遊技者が自力で引き当てた感が強調されて、遊技全体にメリ
ハリをつけることができる。
さらに、パチンコ遊技機PY1によれば、特別ハズレ時短最終変動、および天井時短時
短最終変動よりも、大当たり時短最終変動の方が、時短抜け直後の通常遊技状態で特別ハ
ズレになる可能性も高いので、同じ低確率高ベース遊技状態であっても、その発生契機に
よってその直後に移行する通常遊技状態でハズレ図柄Cが停止表示されて低確率高ベース
遊技状態になる(時短を引き戻す)可能性が異なるため、遊技の単調化を防いで遊技興趣
を向上させることができる。
(第1実施形態の変更例)
次に、第1実施形態に係るパチンコ遊技機PY1の変更例について説明する。なお、以
下に説明する変更例同士を適宜に組み合わせることも可能である。
各種発生契機に基づく低確率高ベース遊技状態に係る終了条件の成立を構成する特図可
変表示の実行回数(時短規定回数)は第1実施形態に限られず適宜に変更しても良い。さ
らには、各種発生契機に基づく低確率高ベース遊技状態に係る終了条件の成立は、経過時
間、遊技球の発射回数、リーチなどの特定の演出の出現回数など特図可変表示の実行回数
以外の事項に基づいて設定しても良い。
また、第1実施形態において、各種発生契機に基づく低確率高ベース遊技状態に係る終
了条件の成立を構成する特図可変表示の実行回数は、天井到達低確率高ベース遊技状態>
特別ハズレ低確率高ベース遊技状態>大当たり低確率高ベース遊技状態の順番で設定され
ているが、この大小関係(遊技者にとって有利不利の関係)を適宜に変更しても良い。さ
らには、各種発生契機に基づく低確率高ベース遊技状態に係る終了条件の成立を構成する
特図可変表示の実行回数(時短規定回数)の一部、または全てを同一にしても良い。
さらに、第1実施形態では、各種発生契機に基づく低確率高ベース遊技状態に係る時短
規定回数は1種類設定されているが、発生契機によっては複数種類設けられても良い。例
えば、大当たり低確率高ベース遊技状態については、大当たり遊技後に低確率高ベース遊
技状態になる大当たり図柄を複数種類設け、大当たり図柄種別に応じて、低確率高ベース
遊技状態に係る時短規定回数が異なるようにしても良い。また、特別ハズレ低確率高ベー
ス遊技状態については、低確率高ベース遊技状態の発生契機になり得るハズレ図柄を複数
種類設け、ハズレ図柄種別に応じて、低確率高ベース遊技状態に係る時短規定回数が異な
るようにしても良い。さらに、天井到達低確率高ベース遊技状態については、天井到達し
た際に、所定の判定などによって低確率高ベース遊技状態に係る時短規定回数を複数の中
から1つに決定するようにしても良い。あるいは、通常確率状態が新たに設定される際に
、天井到達に係る特定回数を複数の中から1つに決定するようにし、その特定回数に応じ
て時短規定回数が設けられるようにしても良い。
また、第1実施形態では、天井到達に係る特定回数は800回に設定されているが、こ
の回数は第1実施形態に限られず適宜に変更しても良い。さらに、特定回数を、通常確率
状態が設定されてから大当たり当選することなく特図可変表示が実行された回数ではなく
、非時短状態が設定されてから大当たり当選することなく特図可変表示が実行された回数
にしても良い。あるいは、天井到達に係る条件として、経過時間、遊技球の発射回数、リ
ーチなどの特定の演出の出現回数など特図可変表示の実行回数以外の事項に基づいて設定
しても良い。
さらに、第1実施形態では、天井到達に係る特定回数は1種類のみ設定されているが、
複数種類設定されていても良い。例えば、通常確率状態が新たに設定される際に、天井到
達に係る特定回数を複数の中から1つに決定するようにしても良い。
また、第1実施形態では、時短状態に係る発生契機にかかわらず、時短状態に係る第2
始動口12の開放容易性を構成する要素(時短状態構成要素)、具体的には、当たり当選
確率、普図変動時間、および1回の補助遊技における第2始動口12の開放時間は全て同
一であるが、発生契機に応じてこれらの一部または全てが異なるようにしても良い。言い
換えると、時短状態に係る第2始動口12の開放容易性が、時短状態に係る発生契機に応
じて異なるようにしても良い。この場合、全ての発生契機の間で時短状態に係る第2始動
口12の開放容易性の大小関係(遊技者にとって有利不利の関係)が成立するようにして
も良く、また一部の発生契機の間で大小関係が成立するようにしても良い。
また、第1実施形態では、大当たり低確率高ベース遊技状態と特別ハズレ低確率高ベー
ス遊技状態では同一の演出モード(時短演出モード)による演出が実行され、天井到達低
確率高ベース遊技状態ではそれとは異なる演出モード(天井演出モード)による演出が実
行されているが、全ての低確率高ベース遊技状態で同一の演出モードによる演出が実行さ
れるようにしても、異なる演出モードによる演出が実行されるようにしても良い。あるい
は、大当たり低確率高ベース遊技状態と天井到達低確率高ベース遊技状態では同一の演出
モードによる演出が実行され、特別ハズレ低確率高ベース遊技状態ではそれとは異なる演
出モードによる演出が実行されるようにしても良い。また、天井到達低確率高ベース遊技
状態と特別ハズレ低確率高ベース遊技状態では同一の演出モードによる演出が実行され、
大当たり低確率高ベース遊技状態ではそれとは異なる演出モードによる演出が実行される
ようにしても良い。
さらに、第1実施形態では、大当たり低確率高ベース遊技状態においては、時短残り回
数画像G31が表示されることによって、時短残り回数を容易に認識可能に構成されてい
る一方、天井到達低確率高ベース遊技状態、および特別ハズレ低確率高ベース遊技状態で
は、時短残り回数画像G31が表示されておらず、時短残り回数を容易に認識可能に構成
されていない。しかしながら、天井到達低確率高ベース遊技状態、および特別ハズレ低確
率高ベース遊技状態の双方もしくは何れか一方でも、時短残り回数画像G31と同一の画
像または異なる画像が表示されることなどによって、当該低確率高ベース遊技状態におけ
る時短残り回数を容易に把握できるように構成しても良い。
また、第1実施形態では、大当たり低確率高ベース遊技状態が終了して通常遊技状態に
なる際、結果報知演出が実行され、結果報知演出では、この前に通常遊技状態であったと
きからこの直後に通常遊技状態になるまでの間の大当たり遊技で獲得した遊技球の個数の
総数と、大当たりの当選回数が報知されるが、結果報知演出で報知される内容は適宜に変
更しても良い。例えば、結果報知演出で報知される内容は、大当たり遊技で獲得した遊技
球の個数の総数、および大当たりの当選回数の何れか一方のみであっても良い。
さらに、第1実施形態では、天井到達低確率高ベース遊技状態が終了して通常遊技状態
になる際、および特別ハズレ低確率高ベース遊技状態が終了して通常遊技状態になる際に
、結果報知演出が実行されないが、何れの場合も、または何れか一方の場合は結果報知演
出が実行されるようにしても良い。この場合、大当たり低確率高ベース遊技状態に係る結
果報知演出で報知される内容と、天井到達低確率高ベース遊技状態や特別ハズレ低確率高
ベース遊技状態に係る結果報知演出で報知される内容とを同一にしても異なるようにして
も良い。あるいは、大当たり時短最終変動での特別ハズレによる特別ハズレ低確率高ベー
ス遊技状態が終了して通常遊技状態になる際に、および大当たり時短最終変動での天井到
達による天井到達低確率高ベース遊技状態が終了して通常遊技状態になる際には、結果報
知演出を実行し、それ以外の特別ハズレ低確率高ベース遊技状態が終了して通常遊技状態
になる際に、および天井到達低確率高ベース遊技状態が終了して通常遊技状態になる際に
は、結果報知演出を実行しないようにしても良い。
また、第1実施形態では、低確率高ベース遊技状態(時短状態)において、時短状態の
発生契機となり得るハズレ図柄Cが停止表示されたが、新たに低確率高ベース遊技状態(
時短状態)にならない場合は、時短状態の発生契機となり得ないハズレ図柄Bの停止表示
と異なる組み合わせ(表示態様)で小図柄KZ1~KZ3が停止表示することによって、
ハズレ図柄Cが停止表示されたが時短状態にならないことが示唆されるが、この場合の停
止表示した小図柄KZ1~KZ3の組み合わせ(表示態様)は、ハズレ図柄Bの停止表示
の場合に出現し得る組み合わせ(表示態様)と異なることを条件に適宜に変更しても良い
。あるいは、第1実施形態においては、この場合の停止表示した小図柄KZ1~KZ3の
組み合わせは、ハズレ図柄Cが停止表示されて、新たに低確率高ベース遊技状態(時短状
態)になる場合の小図柄KZ1~KZ3の組み合わせ(表示態様)と異なるが同一になる
ようにしても良い。さらには、この場合の停止表示した小図柄KZ1~KZ3の組み合わ
せ(表示態様)を、ハズレ図柄Cが停止表示されて、新たに低確率高ベース遊技状態(時
短状態)になる場合の小図柄KZ1~KZ3の組み合わせ(表示態様)に合わせて、ハズ
レ図柄Cに専用の図柄が含まれるようにしても良い。
また、低確率高ベース遊技状態(時短状態)において、時短状態の発生契機となり得る
ハズレ図柄Cが停止表示されたが、新たに低確率高ベース遊技状態(時短状態)にならな
い場合は、時短状態の発生契機となり得ないハズレ図柄Bの停止表示が行われた場合に出
現し得る組み合わせ(表示態様)で演出図柄EZ1~EZ3が停止表示されるが、演出図
柄EZ1~EZ3は小図柄KZ1~KZ3と同じ組み合わせ(表示態様)で停止表示する
ようにしても良い。この場合、演出図柄EZ1~EZ3、および小図柄KZ1~KZ3の
組み合わせで用いられる図柄は全て、ハズレ図柄Bの停止表示が行われた場合に出現し得
る図柄で構成されても良いし、一部又は全ては、ハズレ図柄Bの停止表示が行われた場合
に出現し得ない専用の図柄で構成されても良い。
また、低確率高ベース遊技状態(時短状態)において、時短状態の発生契機となり得る
ハズレ図柄Cが停止表示されて、新たに低確率高ベース遊技状態(時短状態)になる場合
は、ハズレ図柄Cに専用の図柄(特別ハズレ専用図柄G37)を用いて演出図柄EZ1~
EZ3、および小図柄KZ1~KZ3の停止表示を行うことによって、ハズレ図柄Cが停
止表示されて、新たに低確率高ベース遊技状態(時短状態)になることが示唆されている
が、ハズレ図柄Cが停止表示されたが、新たに低確率高ベース遊技状態(時短状態)にな
らない場合と同様に、ハズレ図柄Bの停止表示が行われた場合に出現し得ない組み合わせ
(表示態様)であるが、全て出現し得る図柄で構成させて停止表示するようにしても良い
。また、この場合は、ハズレ図柄Cが停止表示されたが、新たに低確率高ベース遊技状態
(時短状態)にならない場合の演出図柄EZ1~EZ3の組み合わせ(表示態様)、およ
び小図柄KZ1~KZ3の組み合わせ(表示態様)に合わせて、停止表示させるようにし
ても良い。
さらに、第1実施形態では、ハズレ図柄C導出時短状態実行演出では、特別ハズレ専用
図柄G37は、中演出図柄EZ2、および中小図柄KZ2として表示されているが、左演
出図柄EZ1、および左小図柄KZ1、または右演出図柄EZ3、および右小図柄KZ3
として表示されても良い。あるいは、ハズレ図柄C導出時短状態実行演出では、演出図柄
EZ1~EZ3の全て、および小図柄KZ1~KZ3の全ての双方、もしくは一方が、ハ
ズレ図柄Cが停止表示されて時短状態になること専用の図柄で構成されても良い。
また、第1実施形態では、ハズレ図柄C導出時短状態実行演出、ハズレ図柄C導出時短
状態非実行演出、およびハズレ図柄導出演出は、小図柄KZで構成されているが、演出図
柄EZや、サブ図柄SZとは異なる特定画像で構成させても良い。あるいは、ハズレ図柄
C導出時短状態非実行演出、およびハズレ図柄導出演出を、スピーカー52、枠ランプ5
3、および盤可動装置56などの画像表示装置50とは異なる演出装置を用いて実行して
も良い。
さらに、第1実施形態では、特別ハズレ時短最終変動が天井到達変動に該当する場合に
、ハズレ図柄Cが停止表示されると、天井到達が優先されて天井到達低確率高ベース遊技
状態になるが、特別ハズレが優先されて特別ハズレ低確率高ベース遊技状態になるように
しても良い。さらに、第1実施形態では、特別ハズレ時短最終変動が天井到達変動に該当
する場合に、大当たり図柄Bや大当たり図柄Eが停止表示されると、大当たり当選が優先
されて、大当たり遊技を介して低確率高ベース遊技状態になるが、天井到達が優先されて
天井到達低確率高ベース遊技状態になるようにしても良い。
さらに、第1実施形態では、時短最終変動においてハズレ図柄Bが停止表示されて通常
遊技状態になる場合の特図変動時間については、大当たり低確率高ベース遊技状態の場合
と、天井到達低確率高ベース遊技状態、および特別ハズレ低確率高ベース遊技状態の場合
とで異なる条件(特図変動パターン判定テーブル)によって決定され、前者の場合の方が
長くなり易いように設定されているが、後者の場合の方が長くなり易いように設定されて
も良い。
また、第1実施形態では、時短最終変動でハズレ図柄Bが停止表示して通常遊技状態に
なる場合に当該通常遊技状態で行われる特図2可変表示でハズレ図柄Cが停止表示して低
確率高ベース遊技状態になる可能性は、天井到達低確率高ベース遊技状態、および特別ハ
ズレ低確率高ベース遊技状態の場合よりも大当たり低確率高ベース遊技状態の場合の方が
高いが、大当たり低確率高ベース遊技状態の場合よりも天井到達低確率高ベース遊技状態
、および特別ハズレ低確率高ベース遊技状態の場合の方が高くなるようにしても良い。ま
た、この可能性の順序として、大当たり低確率高ベース遊技状態=特別ハズレ低確率高ベ
ース遊技状態<天井到達低確率高ベース遊技状態となるようにしたり、特別ハズレ低確率
高ベース遊技状態>天井到達低確率高ベース遊技状態>大当たり低確率高ベース遊技状態
となるようにしたりなど、適宜に変更しても良い。
さらに、時短最終変動でハズレ図柄Bが停止表示して通常遊技状態になる場合に当該通
常遊技状態で行われる特図2可変表示でハズレ図柄Cが停止表示して低確率高ベース遊技
状態になる可能性が起因する当該通常遊技状態になる際の特図2保留数は、最後の特図可
変表示の特図変動時間の他に、例えば、特定の発生契機については、当該時短最終変動が
実行されているときに特図2保留数の上限値が増減できるようにして、その結果、低確率
高ベース遊技状態になる可能性の大小関係(遊技者にとって有利不利の関係)が成立する
ようにしても良い。
また、第1実施形態では、天井時短最終変動、および特別ハズレ時短最終変動でハズレ
図柄Cの停止表示が行われた場合は、大当たり低確率高ベース遊技状態における大当たり
時短最終変動以外の特図可変表示でハズレ図柄Cの停止表示が行われた場合と同様に、ハ
ズレ図柄Bの停止表示が行われた場合でも出現され得る組み合わせ(表示態様)で演出図
柄EZ1~EZ3が停止表示し、ハズレ図柄Bの停止表示が行われた場合には出現され得
ない組み合わせであるが、全てハズレ図柄Bの停止表示が行われた場合にも用いられる通
常の数字によるハズレ図柄C専用の組み合わせ(表示態様)で小図柄KZ1~KZ3が停
止表示する。しかしながら、天井時短最終変動、および特別ハズレ時短最終変動の双方、
または何れか一方については、大当たり時短最終変動でハズレ図柄Cが停止表示される場
合と同様に、特別ハズレ専用図柄G37を含んだ組み合わせの演出図柄EZ1~EZ3、
および小図柄KZ1~KZ3の停止表示を行っても良い。
<第2実施形態>
次に、前述の本発明に係る基本的な実施形態、および第1実施形態に基づいて、本発明
に係る第2実施形態について説明する。なお、基本的な実施形態、および第1実施形態と
同一の構成、または同様に対応する構成については同一の符号、および用語を用いる。
第2実施形態に係るパチンコ遊技機PY2では、パチンコ遊技機PY1と同様に、大当
たり当選とは異なる時短状態の発生契機として、天井到達が設定されており、天井到達低
確率高ベース遊技状態において天井演出モードによる演出が実行される。なお、第1実施
形態と同様に、天井到達に係る特定回数は800回に設定され、天井到達低確率高ベース
遊技状態に係る時短規定回数は1000回に設定されている。また、天井到達変動では、
天井演出モード移行示唆演出が実行される。一方、通常演出モードにおける天井到達に係
る演出として、第1実施形態の天井到達残り回数示唆演出は実行されない。
また、パチンコ遊技機PY2では、パチンコ遊技機PY1と異なり、遊技制御用マイコ
ン101が、高確率状態において大当たり判定を行う場合に、高確率状態から通常確率状
態に切り替えるか否かを決定する転落判定を行うことが可能である。転落判定は、転落判
定テーブルに基づいて行われる。
図76(A)は、転落判定テーブルの構成例を示す図である。図76(A)に示すよう
に、転落判定の判定結果として、高確率状態から通常確率状態に切り替えることを示す「
転落当選」と、高確率状態から通常確率状態に切り替えないことを示す「転落落選」が設
けられている。
また、図示しないが、第2実施形態では、特図関連判定情報に、転落判定を行うための
転落乱数(乱数名:ラベルーTRAND-TRS、数値範囲:0~255)も含まれてい
る。したがって、遊技制御用マイコン101は、第1始動口11への入賞時に特別図柄乱
数などと共に転落乱数を特図関連判定情報として取得し、特図1保留記憶部105aに特
図1保留として記憶する。同様に、遊技制御用マイコン101は、遊技制御用マイコン1
01は、第2始動口12への入賞時に特別図柄乱数などと共に転落乱数を特図関連判定情
報として取得し、特図2保留記憶部105bに特図2保留として記憶する。
転落判定テーブルでは、図76(A)に示す選択率となるように、転落判定の判定結果
である「転落当選」、および「転落落選」に、転落乱数の判定値(転落乱数判定値)が適
宜に振り分けられている。遊技制御用マイコン101は、大当たり判定の場合と同様に、
取得した転落乱数を転落判定テーブルに照合して、高確率状態から通常確率状態に切り替
えるか否か、言い換えると転落の当否を判定する。なお、以下において、転落判定に基づ
いて高確率状態から通常確率状態に切り替えることを「転落」と称することもある。
次に、第2実施形態に係る大当たり図柄について説明する。第2実施形態では6種類の
大当たり図柄が設けられている。図76(B)は、第2実施形態に係る大当たり図柄種別
判定テーブルの構成例を示す図である。図76(B)に示すように、特図1の大当たり図
柄として、大当たり図柄A、および大当たり図柄Bの2種類の大当たり図柄が設けられ、
特図2の大当たり図柄として、大当たり図柄D、大当たり図柄E、大当たり図柄F、およ
び大当たり図柄Gの4種類の大当たり図柄が設けられている。
なお、図76(B)に示すように、第2実施形態では、特図1に係る大当たり図柄種別
判定では、大当たり図柄Aは65%(=65/100)の確率で選択され、大当たり図柄
Bは35%(=35/100)の確率で選択される。一方、特図2に係る大当たり図柄種
別判定では、大当たり図柄Dは35%(=35/100)の確率で選択され、大当たり図
柄Eは20%(=20/100)の確率で選択され、大当たり図柄Fは10%(=10/
100)の確率で選択され、大当たり図柄Gは35%(=35/100)の確率で選択さ
れる。
次に、第2実施形態に係る大当たり遊技状態について説明する。第2実施形態では、大
当たり遊技構成要素は、大当たり図柄種別に対応付けられている。図77(A)は、第2
実施形態に係る大当たり遊技制御テーブルの構成例を示す図である。
図77(A)に示すように、大当たり図柄Aに対応付けられた大当たり遊技(以下、「
第1大当たり遊技」ともいう)、および大当たり図柄Bに対応付けられた大当たり遊技(
以下、「第2大当たり遊技」ともいう)では、ラウンド遊技が10回行われる。そして、
1Rから10Rまでの各ラウンド遊技では、1回のラウンド遊技あたり最大で29.5秒
にわたって大入賞口14が開放する。
また、大当たり図柄Dに対応付けられた大当たり遊技(以下、「第4大当たり遊技」と
もいう)、大当たり図柄Eに対応付けられた大当たり遊技(以下、「第5大当たり遊技」
ともいう)、大当たり図柄Fに対応付けられた大当たり遊技(以下、「第6大当たり遊技
」ともいう)、および大当たり図柄Gに対応付けられた大当たり遊技(以下、「第7大当
たり遊技」ともいう)では、ラウンド遊技が15回行われる。そして、1Rから15Rま
での各ラウンド遊技では、1回のラウンド遊技あたり最大で29.5秒にわたって大入賞
口14が開放する。
次に、パチンコ遊技機PY2が、大当たり遊技の終了に伴って新たに設定する特定遊技
状態、および各特定遊技状態に係る終了条件について説明する。第2実施形態では、大当
たり遊技の終了に伴って新たに設定される特定遊技状態、および各特定遊技状態に係る終
了条件は、大当たり図柄種別に対応付けられている。図77(B)は、第2実施形態に係
る大当たり図柄種別と特定遊技状態、および特定遊技状態に係る終了条件との関係を表し
た遊技状態設定テーブルの構成例を示す図である。
図77(B)に示すように、大当たり図柄A、大当たり図柄D、大当たり図柄E、およ
び大当たり図柄Fに係る大当たり遊技の終了に伴って、高確率高ベース遊技状態が設定さ
れる。この高確率高ベース遊技状態は、高確率状態、且つ時短状態で構成される。また、
大当たり図柄B、および大当たり図柄Gに係る大当たり遊技の終了に伴って、低確率高ベ
ース遊技状態が設定される。この低確率高ベース遊技状態は、通常確率状態、且つ時短状
態で構成される。
高確率高ベース遊技状態を構成する高確率状態に係る終了条件は、大当たり図柄種別に
関わらず同一であり、前述の転落判定で「転落当選」と判定されることに設定されている
。よって、高確率高ベース遊技状態における転落判定で「転落当選」と判定されない限り
、当該高確率状態は継続可能である。なお、第2実施形態では、転落当選と判定されたと
きに高確率状態から通常確率状態に切り替わる。
一方、高確率高ベース遊技状態を構成する時短態に係る終了条件は、大当たり図柄種別
によって異なる場合がある。具体的には、大当たり図柄A、および大当たり図柄Dの場合
の時短状態に係る終了条件は、当該高確率高ベース遊技状態において特図可変表示が10
0回実行されるまでに転落判定で「転落当選」と判定された場合は、当該「転落当選」と
判定され、且つ当該100回目の特図可変表示が終了することであり、101回目以降の
特図可変表示の転落判定で「転落当選」と判定された場合は、当該「転落当選」と判定さ
れることである。すなわち、大当たり図柄A、および大当たり図柄Dに係る高確率高ベー
ス遊技状態では、転落判定の判定結果に関わらず、少なくとも特図可変表示が100回実
行されるまで時短状態が継続可能である。
また、大当たり図柄Eの場合の時短状態に係る終了条件は、当該高確率高ベース遊技状
態において特図可変表示が200回実行されるまでに転落判定で「転落当選」と判定され
た場合は、当該「転落当選」と判定され、且つ当該200回目の特図可変表示が終了する
ことであり、201回目以降の特図可変表示の転落判定で「転落当選」と判定された場合
は、当該「転落当選」と判定されることである。すなわち、大当たり図柄Eに係る高確率
高ベース遊技状態では、転落判定の判定結果に関わらず、少なくとも特図可変表示が20
0回実行されるまで時短状態が継続可能である。
また、大当たり図柄Fの場合の時短状態に係る終了条件は、当該高確率高ベース遊技状
態において特図可変表示が500回実行されるまでに転落判定で「転落当選」と判定され
た場合は、当該「転落当選」と判定され、且つ当該500回目の特図可変表示が終了する
ことであり、501回目以降の特図可変表示の転落判定で「転落当選」と判定された場合
は、当該「転落当選」と判定されることである。すなわち、大当たり図柄Eに係る高確率
高ベース遊技状態では、転落判定の判定結果に関わらず、少なくとも特図可変表示が50
0回実行されるまで時短状態が継続可能である。
このように、大当たり図柄種別に対応付けられた所定回数の特図可変表示が実行される
までに転落判定で「転落当選」と判定された場合は、当該所定回数に係る特図可変表示が
実行されることに応じて時短状態が終了して非時短状態になり、所定回数の特図可変表示
が実行された後に転落判定で「転落当選」と判定された場合は、当該転落判定に係る特図
可変表示が実行されることに応じて時短状態が終了して非時短状態になる。詳細には、前
者の場合は、当該所定回数に係る特図可変表示が終了するときに時短状態が終了して非時
短状態になり、後者の場合は、「転落当選」と判定された直後に特図可変表示が開始され
るときに時短状態が終了して非時短状態になる。
なお、以下において、この大当たり図柄種別に対応付けられた所定回数のことを「時短
保障回数」と称する。また、高確率高ベース遊技状態において特図可変表示が時短保障回
数実行される前に転落した場合に移行する低確率高ベース遊技状態のことを「転落低確率
高ベース遊技状態」と称することもある。
また、前述の通り、高確率高ベース遊技状態において転落判定で「転落当選」と判定さ
れた場合はそのときに高確率状態から通常確率状態に切り替わるので、その判定が時短保
障回数の特図可変表示が実行される前に行われた場合は、その判定が行われたときに高確
率高ベース遊技状態から低確率高ベース遊技状態になり、当該時短保障回数に係る特図可
変表示が終了するまでの遊技状態は、低確率高ベース遊技状態である。そして、当該時短
保障回数に係る特図可変表示が終了するときに低確率高ベース遊技状態から通常遊技状態
になる。一方、時短保障回数の特図可変表示が実行された後に転落判定で「転落当選」と
判定された場合は、その判定に対応する特図可変表示が開始されるときに高確率高ベース
遊技状態から通常遊技状態になる。
さらに、後述するように、大当たり図柄A、大当たり図柄D、大当たり図柄E、および
大当たり図柄Fに係る高確率高ベース遊技状態において、時短保障回数の特図可変表示が
実行された後の大当たり判定で「大当たり」と判定された場合にも、その判定に対応する
特図可変表示が開始されるときに非時短状態が設定されて高確率高ベース遊技状態から高
確率低ベース遊技状態になる。したがって、この場合は、その大当たりという判定結果が
導出された大当たり判定に対応する特図可変表示が開始されてから終了するまでの間は高
確率低ベース遊技状態になる。
また、大当たり図柄B、および大当たり図柄Gに係る低確率高ベース遊技状態を構成す
る時短状態の終了条件は、特図可変表示が100回実行されることである。すなわち、大
当たり図柄B、および大当たり図柄Gに係る時短状態の時短規定回数は「100回」であ
る。そして、時短規定回数に係る特図可変表示が終了するときに時短状態から非時短状態
になり、低確率高ベース遊技状態から通常遊技状態に切り替わる。よって、大当たり図柄
B、および大当たり図柄Gの停止表示に基づいて設定される低確率高ベース遊技状態は、
大当たり当選することなく特図可変表示が100回実行されるまで継続可能である。
次に、第2実施形態に係る遊技状態と演出モードの関係について説明する。第1実施形
態と同様に、通常遊技状態においては通常演出モードで演出が行われ、高確率高ベース遊
技状態においては、確変演出モードで演出が行われ、大当たり低確率高ベース遊技状態で
は、時短演出モードで演出が行われ、天井到達低確率高ベース遊技状態では、天井演出モ
ードで演出が行われる。
そして、高確率高ベース遊技状態において転落して低確率高ベース遊技状態になった場
合であっても、高確率高ベース遊技状態になってから時短規定回数の特図可変表示が実行
されるまでの間は、確変演出モードで演出が実行される。言い換えると、転落低確率高ベ
ース遊技状態においても、引き続き確変演出モードで演出が実行される。よって、大当た
り図柄A、および大当たり図柄Dの場合であれば、少なくとも高確率高ベース遊技状態に
なってから100回目の特図可変表示が終了するまでの間は、確変演出モードで演出が実
行され、大当たり図柄Eの場合であれば、少なくとも高確率高ベース遊技状態になってか
ら200回目の特図可変表示が終了するまでの間は、確変演出モードで演出が実行され、
大当たり図柄Fの場合であれば、少なくとも高確率高ベース遊技状態になってから500
回目の特図可変表示が終了するまでの間は、確変演出モードで演出が実行される。
したがって、遊技者は、確変演出モードにおいて時短規定回数の特図可変表示が実行さ
れるまでは、高確率高ベース遊技状態であるか低確率高ベース遊技状態であるのか、言い
換えると、高確率状態が維持されているのか転落によって通常確率状態になっているのか
を判別することは困難である。なお、高確率高ベース遊技状態になってから時短規定回数
の特図可変表示が実行されるまでの間に転落すると、当該時短規定回数目(大当たり図柄
A、大当たり図柄Dの場合は100回目、大当たり図柄Eの場合は=200回目、大当た
り図柄Fの場合は=500回目)の特図可変表示が終了するときに、低確率高ベース遊技
状態から通常遊技状態になると共に、確変演出モードから通常演出モードになる。すなわ
ち、第1実施形態での特殊演出モードによる演出は実行されない。
また、高確率高ベース遊技状態において時短規定回数の特図可変表示が実行されるまで
の間に転落しなかった場合は、それ以降においても、確変演出モードが継続されて確変演
出モードで演出が実行される。したがって、高確率高ベース遊技状態において時短規定回
数目の特図可変表示が実行された後も確変演出モードが継続した場合は、遊技者は、それ
までの間に転落しておらず、高確率高ベース遊技状態が維持されていることを認識するこ
とができる。そして、転落せずに高確率高ベース遊技状態が維持される限り、確変演出モ
ードが継続する。
一方、高確率高ベース遊技状態において時短規定回数の特図可変表示が実行された後に
転落した場合、当該転落に係る特図可変表示が終了するときに確変演出モードから通常演
出モードになる。なお、前述の通り、この場合には、転落に係る特図可変表示が開始され
るときに高確率高ベース遊技状態から通常遊技状態になるので、この1回の特図可変表示
においては、通常遊技状態において確変演出モードによる演出が実行されることになる。
また、高確率高ベース遊技状態において時短規定回数の特図可変表示が実行された後に
大当たり判定で大当たり当選した場合、前述の通り当該大当たり当選に係る特図可変表示
が開始されるときに高確率高ベース遊技状態から高確率低ベース遊技状態になるので、こ
の1回の特図可変表示においては、高確率低ベース遊技状態において確変演出モードによ
る演出が実行されることになる。
次に、第2実施形態に係る特図2判定処理について説明する。図78に特図2判定処理
のフローチャートを示す。図78に示すように、遊技制御用マイコン101は、特図2判
定処理において、まずは、ステップS1621として、現在、大当たり確率に係る遊技状
態が通常確率状態であるか否かを判定する。遊技制御用マイコン101は、通常確率状態
であると判定すると、ステップS1628に進む。一方、遊技制御用マイコン101は、
通常確率状態ではない、すなわち高確率状態であると判定すると、ステップS1622に
おいて、取得している転落乱数に基づいて転落判定を行う。遊技制御用マイコン101は
、転落判定において、特図2保留記憶部105bに記憶されている転落乱数の中で最も先
に記憶されたものを読み出して、転落判定テーブルに照合し、転落当選、または転落落選
(落選の当否)の何れであるかを判定する。
遊技制御用マイコン101は、ステップS1623において、転落判定の結果が転落当
選であるか否かを判定する。遊技制御用マイコン101は、転落判定の結果が転落当選で
ないと判定した場合は、高確率状態が維持されることから、ステップS1637に進む。
一方、遊技制御用マイコン101は、転落判定の結果が転落当選であると判定した場合は
、ステップS1624において、通常確率状態を設定し(高確率フラグをOFFにし)、
ステップS1625において、天井到達に係る特定回数(800回)を天井残り回数カウ
ンタにセットし(天井到達に向けた特図可変表示の実行回数の計測を開始し)、ステップ
S1626において、これから開始される特図可変表示が高確率高ベース遊技状態におけ
る時短保障回数目よりも後の特図可変表示であるか否かを判定する。
なお、前述の通り、時短保障回数は、高確率高ベース遊技状態が起因する大当たり図柄
種別に応じて異なるので、遊技制御用マイコン101は、高確率高ベース遊技状態を設定
する際に、当該高確率高ベース遊技状態に係る大当たり図柄種別に関する情報を遊技用R
AM104の所定領域にセットするなどして、ステップS1626に係る時短保障回数を
特定するようにしても良い。
遊技制御用マイコン101は、時短保障回数目よりも後の特図可変表示ではないと判定
した場合は、そのままステップS1628に進み、時短保障回数目よりも後の特図可変表
示であると判定した場合は、ステップS1627において、非時短状態を設定することを
示す非時短状態指定フラグを遊技用RAM104の所定領域にセットしてからステップS
1628に進む。
遊技制御用マイコン101は、ステップS1628において、通常確率状態用の第2大
当たり判定テーブルを選択し、ステップS1629において通常確率状態用の大当たり判
定テーブルを用いて大当たり判定を行う。遊技制御用マイコン101は、大当たり判定に
おいて、特図2保留記憶部105bに記憶されている特別図柄乱数の中で最も先に記憶さ
れたものを読み出して、選択した大当たり判定テーブルに照合し、大当たり、またはハズ
レの何れであるかを判定する。
遊技制御用マイコン101は、ステップS1630において、大当たり判定の結果が大
当たりであるか否かを判定する。遊技制御用マイコン101は、大当たりであると判定す
ると、ステップS1631において、特図2に係る大当たり図柄種別判定テーブルを選択
し、ステップS1632において、大当たり図柄種別判定を行う。
遊技制御用マイコン101は、大当たり図柄種別判定では、特図2保留記憶部105b
に記憶されている大当たり図柄種別乱数の中で最も先に記憶されたものを読み出して、大
当たり図柄種別判定テーブルに照合し、何れの大当たり図柄種別であるかを判定する。遊
技制御用マイコン101は、大当たり図柄種別判定を行うと、ステップS1633におい
て、その判定結果である図柄種別を示す大当たり図柄種別フラグを遊技用RAM104の
所定領域にセットし、ステップS1634において、その判定結果である大当たり図柄種
別を示す図柄指定コマンドを遊技用RAM104に設けられた出力バッファにセットし、
当該特図2判定処理を終えて、特別図柄待機処理に処理を戻す。
遊技制御用マイコン101は、ステップS1630において大当たりでないと判定する
と、第2実施形態では、特図2に係るハズレ図柄種別は1種類であるため、ステップS1
635において、特図2に係るハズレであることを示す図柄種別フラグを遊技用RAM1
04の所定領域にセットし、ステップS1636において、特図2に係るハズレであるこ
とを示す図柄指定コマンドを遊技用RAM104に設けられた出力バッファにセットし、
当該特図2判定処理を終えて、特別図柄待機処理に処理を戻す。
遊技制御用マイコン101は、ステップS1637において、高確率状態用の大当たり
判定テーブルを選択し、ステップS1638において高確率状態用の大当たり判定テーブ
ルを用いて大当たり判定を行う。遊技制御用マイコン101は、大当たり判定において、
特図2保留記憶部105bに記憶されている特別図柄乱数の中で最も先に記憶されたもの
を読み出して、選択した大当たり判定テーブルに照合し、大当たり、またはハズレの何れ
であるかを判定する。
遊技制御用マイコン101は、ステップS1639において、大当たり判定の結果が大
当たりであるか否かを判定する。遊技制御用マイコン101は、大当たりでないと判定す
ると、ステップS1635に進み、大当たりであると判定すると、ステップS1640に
おいて、これから開始される特図可変表示が高確率高ベース遊技状態における時短保障回
数目より後の特図可変表示であるか否かを判定する。
遊技制御用マイコン101は、時短保障回数目より後の特図可変表示ではないと判定し
た場合は、そのままステップS1631に進み、時短保障回数目より後の特図可変表示で
あると判定した場合は、ステップS1641において、非時短状態を設定することを示す
非時短状態指定フラグを遊技用RAM104の所定領域にセットしてからステップS16
31に進む。
なお、ステップS1627、およびステップS1641において、非時短状態指定フラ
グがセットされるが、非時短状態指定フラグがセットされた場合、図示しないが、遊技制
御用マイコン101は、ステップS1604の特図2の変動表示を開始させる処理におい
て、非時短状態を設定する(時短フラグをOFFにする)。すなわち、高確率高ベース遊
技状態において時短保障回数の特図可変表示が実行された後に、転落判定で「転落当選」
と判定された場合は、または大当たり判定で「大当たり」と判定された場合、当該特図可
変表示が開始されるときに時短状態が終了して非時短状態になる。
次に、第2実施形態に係る特別図柄確定処理について説明する。図79は、第2実施形
態に係る特別図柄確定処理のフローチャートを表す図である。この特別図柄確定処理によ
って、天井到達を発生契機とする時短状態の設定(低確率高ベース遊技状態への移行)、
高確率高ベース遊技状態において特図可変表示が時短保障回数実行される前に転落当選す
ることに基づく非時短状態の設定(通常遊技状態への移行)などに関する制御が行われる
遊技制御用マイコン101は、特別図柄確定処理(S1504)ではまず、ステップS
1751において、特別図柄の停止表示を終了させるか否か、即ち、ステップS1703
で特別動作用タイマーにセットした特図確定時間が経過した(特別動作カウンタ=0)か
否かを判定する。遊技制御用マイコン101は、特別図柄の停止表示を終了させない場合
、特別図柄確定処理を終了し、特別図柄の停止表示を終了させる場合、ステップS175
2において、現在停止表示している特別図柄が大当たり図柄か否かを判定する。遊技制御
用マイコン101は、大当たり図柄であれば、ステップS1766に進み、大当たり図柄
でなければ、ステップS1753において、現在、時短状態(時短フラグがON)である
か否かを判定する。遊技制御用マイコン101は、時短状態でなければ、ステップS17
59に進み、時短状態であれば、ステップS1754において、時短残り回数が0回より
多いか否かを判定する。遊技制御用マイコン101は、時短残り回数が0回より多いと判
定しない場合、すなわち、時短残り回数が「0」を示している場合は、ステップS175
9に進む。一方、遊技制御用マイコン101は、時短残り回数が0回より多いと判定した
場合、ステップS1755において、時短残り回数カウンタの値を「1」減算し、ステッ
プS1756において、時短残り回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定する。
遊技制御用マイコン101は、時短残り回数カウンタの値(時短残り回数)が「0」で
なければ、ステップS1759に進み、時短残り回数カウンタの値(時短残り回数)が「
0」であれば、ステップS1757において、現在、通常確率状態であるか否かを判定す
る。遊技制御用マイコン101は、通常確率状態でないと判定した場合、そのままステッ
プS1759に進み、通常確率状態であると判定した場合、ステップS1758において
、非時短状態を設定して(時短フラグをOFFにして)、ステップS1759に進む。
なお、詳細は後述するが高確率高ベース遊技状態に係る大当たり遊技が終了する際に、
時短保障回数が時短残り回数カウンタにセットされる。そして、ステップS1757にて
「通常確率状態」であるか否かが判定されるので、高確率高ベース遊技状態において特図
可変表示が時短保障回数実行される前に転落してしまうと、高確率高ベース遊技状態に係
る大当たり遊技が終了してから特図可変表示が時短保障回数実行されたときに非時短状態
が設定される。一方、高確率高ベース遊技状態において特図可変表示が時短保障回数実行
される前に転落しなかった場合は、ステップS1757にて「通常確率状態」でないと判
定されるので、非時短状態が設定されない。また、その後は、時短残り回数カウンタが「
0」となっているので、ステップS1754で時短残り回数が0回より多いと判定されて
、特図可変表示の終了を契機に非時短状態が設定されることもない。
遊技制御用マイコン101は、ステップS1759において、天井残り回数カウンタの
値が「0」より大きいか否かを判定する。遊技制御用マイコン101は、天井残り回数が
「0」より大きくなければ、ステップS1764に進み、天井残り回数が「0」より大き
ければ、ステップS1760において、天井残り回数カウンタの値を「1」減算し、ステ
ップS1761において、天井残り回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定する。
遊技制御用マイコン101は、天井残り回数が「0」でなければ、ステップS1764
に進み、天井残り回数が「0」であれば、ステップS1762において、非時短状態から
時短状態に移行させる(時短フラグをONにする)と共に、天井到達低確率高ベース遊技
状態の終了条件に係る時短規定回数「1000」回を時短残り回数カウンタにセットする
ことで時短状態を設定し、ステップS1763において、天井到達したことを示すコマン
ド(天井到達指定コマンド)を遊技用RAM104の出力バッファにセットし、ステップ
S1764に進む。
遊技制御用マイコン101は、ステップS1764において、高確率フラグのON/O
FF、および時短フラグのON/OFFを確認して、現在の遊技状態を示す遊技状態指定
コマンドを遊技用RAM104の出力バッファにセットし、ステップS1765において
特別動作ステータスを「1」に変更し、特別図柄確定処理を終了する。
また、遊技制御用マイコン101は、ステップS1766において、天井残り回数カウ
ンタの値をリセットする。続いて、遊技制御用マイコン101は、ステップS1767に
おいて、遊技状態をリセットする(通常遊技状態を設定する)。具体的には、遊技制御用
マイコン101は、高確率フラグおよび時短フラグをOFFし、時短残り回数カウンタの
値を「0」にする。
さらに、遊技制御用マイコン101は、ステップS1768において、大当たり遊技準
備処理を行い、ステップS1769において、特別動作ステータスを「4」に変更し、特
別図柄確定処理を終了する。
なお、図示しないが、遊技制御用マイコン101は、遊技状態設定処理(S1506)
において、大当たり遊技後に制御する遊技状態を設定するが、ここで、低確率高ベース遊
技状態を設定する場合には、天井残り回数カウンタに、天井に係る特定回数(第2実施形
態では、800回)をセットする。この処理によって、新たに通常確率状態が設定されて
から、天井到達に係る特図可変表示の実行回数がカウントされることになる。
また、遊技制御用マイコン101は、遊技状態設定処理(S1506)において、大当
たり遊技後に制御する遊技状態を設定するが、ここで、高確率高ベース遊技状態、および
低確率高ベース遊技状態を設定する場合には、遊技用RAM104の所定領域に、大当た
り当選に基づく時短状態における特図可変表示の実行回数の計数を指定する変動回数計数
指定フラグをONする。
そして、遊技制御用マイコン101は、特図1変動パターン判定処理、および特図2変
動パターン判定処理を行う直前に、変動回数計数指定フラグがONされている場合は、大
当たり当選に基づく時短状態における特図可変表示の実行回数(時短変動回数)を計数す
るカウンタ(大当たり時短変動回数計数カウンタ)のカウンタ値を「1」加算する(図示
なし)。その上で、遊技制御用マイコン101は、例えば、ステップS1675で大当た
り低確率高ベース遊技状態になってから100回目の特図可変表示であるか否かを判定す
る場合は、大当たり時短変動回数計数カウンタのカウンタ値を参照する。また、特図2判
定処理のステップS1626、およびステップS1640で「時短保障回数目よりも後の
特図可変表示」であるか否かを判定する際に大当たり時短変動回数計数カウンタのカウン
タ値を参照する。
なお、大当たり時短変動回数計数カウンタは、例えば、遊技用RAM104の所定領域
に設けられている。また、遊技制御用マイコン101は、ステップS1758で非時短状
態を設定するとき、およびステップS1767の遊技状態をリセットするときにおいて、
変動回数計数指定フラグをOFFにし、大当たり時短変動回数計数カウンタをリセットす
る処理も行うものとする。
また、遊技制御用マイコン101は、遊技状態設定処理(S1506)において、大当
たり遊技後に制御する遊技状態を設定するが、ここで、高確率高ベース遊技状態を設定す
る場合には、当該大当たり遊技に係る大当たり図柄種別に対応付けられた時短保障回数(
100回、200回、または500回)を、時短残り回数カウンタにセットする。この処
理によって、遊技制御用マイコン101は、ステップS1504の特別図柄確定処理にお
いて、高確率高ベース遊技状態において特図可変表示が時短保障回数実行される前に転落
した場合に、当該高確率高ベース遊技状態に係る大当たり遊技が終了してから特図可変表
示が時短保障回数実行されたときに非時短状態が設定される。
次に、第2実施形態における一部の特図2変動パターン判定テーブルについて説明する
。第2実施形態では、特図2変動パターン判定テーブルとして、特図2変動パターン判定
テーブルA、特図2変動パターン判定テーブルB、特図2変動パターン判定テーブルC、
特図2変動パターン判定テーブルD、および特図2変動パターン判定テーブルEが設けら
れている。図80(A)は、特図2変動パターン判定テーブルAの構成例を示す図、図8
0(B)は、特図2変動パターン判定テーブルBの構成例を示す図、図80(C)は、特
図2変動パターン判定テーブルCの構成例を示す図、図81(A)は、特図2変動パター
ン判定テーブルDの構成例を示す図、図81(B)は、特図2変動パターン判定テーブル
Eの構成例を示す図である。なお、以下において、高確率高ベース遊技状態になった後の
時短状態における特図可変表示の順序のことを「大当たり遊技後順序」と称する。
特図2変動パターン判定テーブルAは、各種高確率高ベース遊技状態になった後の時短
状態における特図可変表示の実行順序が時短保障回数目であり、大当たり当選確率に係る
遊技状態が高確率状態である場合に用いられる特図2変動パターン判定テーブルである。
したがって、大当たり図柄A、および大当たり図柄Dに係る大当たり遊技後の時短状態で
あれば大当たり遊技後順序が100回目、大当たり図柄Eに係る大当たり遊技後の時短状
態であれば大当たり遊技後順序が200回目、大当たり図柄Fに係る大当たり遊技後の時
短状態であれば大当たり遊技後順序が500回目であって、高確率状態であるときに使用
される。すなわち、各種高確率高ベース遊技状態に係る大当たり遊技が終了してから時短
保障回数の特図可変表示が実行されるまで転落しなかった場合の大当たり遊技後順序が時
短保障回数目の特図2可変表示について特図2変動パターン判定テーブルAが使用される
さらに、大当たり図柄Eに係る大当たり遊技後の時短状態であれば、大当たり当選確率
に係る遊技状態に関わらず大当たり遊技後順序が100回目、大当たり図柄Fに係る大当
たり遊技後の時短状態であれば、大当たり当選確率に係る遊技状態に関わらず大当たり遊
技後順序が100回目、および200回目の特図2可変表示についても特図2変動パター
ン判定テーブルAが使用される。何れの大当たり図柄種別に係る時短状態であるか判別し
難くするためである。
特図2変動パターン判定テーブルBは、各種高確率高ベース遊技状態になった後の時短
状態における特図可変表示の実行順序が時短保障回数目であり、大当たり当選確率が通常
確率状態である場合に用いられる特図2変動パターン判定テーブルである。したがって、
特図2変動パターン判定テーブルBは、大当たり図柄A、および大当たり図柄Dに係る大
当たり遊技の大当たり遊技後順序が100回目であり、通常確率状態であるときに使用さ
れ、大当たり図柄Eに係る大当たり遊技の大当たり遊技後順序が200回目であり、通常
確率状態であるときに使用され、大当たり図柄Fに係る大当たり遊技の大当たり遊技後順
序が500回目であり、通常確率状態であるときに使用される。すなわち、各種高確率高
ベース遊技状態になってから時短保障回数の特図可変表示が実行される前に転落した場合
の大当たり遊技後順序が時短保障回数目の特図2可変表示について特図2変動パターン判
定テーブルBが使用される。
特図2変動パターン判定テーブルCは、基本的には、大当たり当選確率に係る遊技状態
に関わらず、各種高確率高ベース遊技状態になってから特図可変表示が時短保障回数実行
される前までに用いられる特図2変動パターン判定テーブルである。ただし、大当たり図
柄Eに係る大当たり遊技の時短状態については大当たり遊技後順序が100回目、および
大当たり図柄Fに係る大当たり遊技の後の時短状態については大当たり遊技後順序が10
0回目と200回目は含まれない。前述の通り、特図2変動パターン判定テーブルCが用
いられるからである。したがって、大当たり図柄A、および大当たり図柄Dに係る大当た
り遊技であれば、当該大当たり遊技が実行された後の時短状態における特図可変表示の順
序が1回目~99回目のときに使用され、大当たり図柄Eに係る大当たり遊技であれば、
当該大当たり遊技が実行された後の時短状態における特図可変表示の順序が1回目~99
回目、および101回目~199回目のときに使用され、大当たり図柄Fに係る大当たり
遊技であれば、当該大当たり遊技が実行された後の時短状態における特図可変表示の順序
が1回目~99回目、101回目~199回目、および201回目~499回目のときに
使用される。
特図2変動パターン判定テーブルDは、各種高確率高ベース遊技状態になった後の時短
状態における特図可変表示の実行順序が時短保障回数目よりも後であり、大当たり当選確
率に係る遊技状態が高確率状態である場合に用いられる特図2変動パターン判定テーブル
である。したがって、特図2変動パターン判定テーブルDは、大当たり図柄A、および大
当たり図柄Dに係る大当たり遊技後の大当たり遊技後順序が101回目以降であって高確
率状態であるときに使用され、大当たり図柄Eに係る大当たり遊技後の大当たり遊技後順
序が200回目以降であって高確率状態であるときに使用され、大当たり図柄Fに係る大
当たり遊技後の大当たり遊技後順序が500回目以降であって高確率状態であるときに使
用される。すなわち、各種高確率高ベース遊技状態に係る大当たり遊技が終了してから時
短保障回数の特図可変表示が実行された後も転落していない場合の特図2可変表示につい
て用いられる特図2変動パターン判定テーブルである。
特図2変動パターン判定テーブルEは、各種高確率高ベース遊技状態になった後の時短
状態における特図可変表示の実行順序が時短保障回数目よりも後であり、大当たり当選確
率が通常確率状態である場合に用いられる特図2変動パターン判定テーブルである。した
がって、特図2変動パターン判定テーブルEは、大当たり図柄A、および大当たり図柄D
に係る大当たり遊技後の大当たり遊技後順序が101回目以降であって通常確率状態であ
るときに使用され、大当たり図柄Eに係る大当たり遊技後の大当たり遊技後順序が201
回目以降であって通常確率状態であるときに使用され、大当たり図柄Fに係る大当たり遊
技後の大当たり遊技後順序が501回目以降であって通常確率状態であるときに使用され
る。すなわち、各種高確率高ベース遊技状態に係る大当たり遊技が終了してから時短保障
回数の特図可変表示が実行された後に転落してしまった場合の特図2可変表示について用
いられる特図2変動パターン判定テーブルである。
次に、第2実施形態に係る主な特図2変動パターン、および特図2変動パターンに対応
付けられた特図変動演出の演出フローを構成する演出(変動構成演出)について説明する
図80(C)に示すように、特図2変動パターン判定テーブルCで決定可能な特図2変
動パターンとしては、大当たり判定結果が大当たりの場合は、ストーリー大当たり変動に
決定され、大当たり判定結果がハズレである場合は、ストーリー継続ハズレ変動、リーチ
ガセハズレ変動、および短縮ハズレ変動の何れかに決定される。
ストーリー大当たり変動、およびストーリー継続ハズレ変動では、通常変動→リーチ→
ストーリーリーチの順番で演出が展開される。ストーリーリーチでは、主人公キャラクタ
ーに関わる所定の物語で構成される動画が、基本的な実施形態におけるSPリーチ用背景
画像G115やLリーチ用背景画像G114のように表示部50aにおいて背景画像とし
て表示される。そして、ストーリーリーチでは、最終的に物語が主人公キャラクターにと
って好ましい結末か好ましくない結末かに分岐する。ストーリー大当たり変動では、スト
ーリーリーチにおいて最終的に、大当たり示唆演出として主人公キャラクターにとって好
ましい結末が展開される。一方、ストーリー継続ハズレ変動では、ストーリーリーチにお
いて最終的に、ハズレ示唆演出として主人公キャラクターにとって好ましい結末が展開さ
れるが、ここで時短状態(確変演出モード)が終了せず、次の特図可変表示でも時短状態
(確変演出モード)が継続するので、後述するリザルト演出が実行されずに、ハズレ示唆
演出で当該特図変動演出が終了する。
また、リーチガセハズレ変動では、通常変動→リーチガセの順番で演出が展開される。
リーチガセは、左演出図柄EZ1、または右演出図柄EZ3の何れかが仮停止した後、リ
ーチが成立するか否かを煽る演出であり、最終的にはリーチが成立せずにそのままハズレ
を示唆する演出図柄EZ1~EZ3の停止表示が行われる。短縮ハズレ変動では、通常変
動が展開される。通常変動が開始された後は、演出図柄EZ1~EZ3がハズレを示す表
示態様となるように所定の順番で停止する。
また、図80(A)に示すように、特図2変動パターン判定テーブルAで決定可能な特
図2変動パターンとしては、大当たり判定結果が大当たりの場合は、分岐大当たり変動に
決定され、大当たり判定結果がハズレである場合は、分岐継続成功ハズレ変動に決定され
る。
分岐大当たり変動、および分岐継続成功ハズレ変動では、分岐演出が展開される。分岐
演出では、主人公キャラクターが所定のミッションに挑戦する演出内容で構成される動画
が、基本的な実施形態におけるSPリーチ用背景画像G115やLリーチ用背景画像G1
14のように表示部50aにおいて表示される。そして、分岐演出では、最終的にミッシ
ョンに成功するか失敗するかに分岐する。分岐大当たり変動では、分岐演出において最終
的に、大当たり示唆演出としてミッションに成功する演出内容が展開される。一方、挑戦
継続成功ハズレ変動では、挑戦リーチにおいて最終的に、ハズレ示唆演出としてミッショ
ンに失敗する演出内容が展開されるが、ここで時短状態(確変演出モード)が終了せず、
次の特図可変表示でも時短状態(確変演出モード)が継続するので、後述するリザルト演
出が実行されずに、ハズレ示唆演出で当該特図変動演出が終了する。
また、図80(C)に示すように、特図2変動パターン判定テーブルCで決定可能な特
図2変動パターンとしては、大当たり判定結果が大当たりの場合は、分岐大当たり変動に
決定され、大当たり判定結果がハズレである場合は、分岐継続失敗ハズレ変動に決定され
る。
分岐継続失敗ハズレ変動でも、分岐大当たりハズレ変動や分岐継続成功ハズレ変動と同
様に、分岐演出が展開される。そして、分岐継続失敗ハズレ変動に係る分岐演出では、最
終的に、ハズレ示唆演出として挑戦に失敗する演出内容が展開される。そして、ここで時
短状態(確変演出モード)が終了するので、分岐演出の後に、確変演出モードの終了を示
唆するリザルト演出が実行される。リザルト演出では確変演出モードが終了することを示
唆する静止画が表示部50aに表示される。なお、リザルト演出の後に、時短状態から非
時短状態に切り替わることがあるため、リザルト演出は、時短状態が終了することまたは
非時短状態が開始することを示唆する演出として機能する。また、その後に、「通常演出
モード」に移行することがあるため、「通常演出モード」に移行することを示唆する演出
としても機能する。
図81(A)に示すように、特図2変動パターン判定テーブルDで決定可能な特図2変
動パターンとしては、大当たり判定結果が大当たりの場合は、ストーリー大当たり変動に
決定され、大当たり判定結果がハズレである場合は、短縮ハズレ変動に決定される。
図81(B)に示すように、特図2変動パターン判定テーブルEで決定可能な特図2変
動パターンとしては、大当たり判定結果が大当たりの場合は、ストーリー大当たり変動に
決定され、大当たり判定結果がハズレである場合は、ストーリー終了ハズレ変動に決定さ
れる。
ストーリー終了ハズレ変動でも、ストーリー大当たりハズレ変動やストーリー継続ハズ
レ変動と同様に、ストーリーリーチが展開される。そして、ストーリー終了ハズレ変動に
係るストーリーリーチでは、最終的に、ハズレ示唆演出として主人公キャラクターにとっ
て好ましい結末が展開される。そして、ここで時短状態(確変演出モード)が終了するの
で、ストーリーリーチの後に、分岐継続失敗ハズレ変動の場合と同様に、確変演出モード
の終了を示唆するリザルト演出が実行される。
次に、第2実施形態に係る高確率高ベース遊技状態と天井到達の関係について説明する
。前述の通り、第2実施形態でも天井到達を契機に時短状態が設定され、天井到達に係る
特定回数は「800回」に設定されているため、通常確率状態が設定されてから大当たり
当選することなく800回の特図可変表示が実行されると、そのときに非時短状態であれ
ば時短状態が設定される。ここで、第2実施形態では、高確率高ベース遊技状態における
転落判定で転落当選すると高確率状態から通常確率状態になるが、大当たり後の時短状態
で時短保障回数の特図可変表示が実行されるまでは、通常確率状態になっているか否かに
関わらず、時短状態が確変演出モードと共に継続する。したがって、大当たり後の時短状
態で時短保障回数の特図可変表示が実行されたことに応じて、時短状態が確変演出モード
と共に終了した場合、遊技者はどの時点で転落したのか認識することは困難である。
例えば、時短保障回数が100回の場合に、大当たり遊技後の1回目の特図可変表示で
転落したときでも、大当たり遊技後の50回目の特図可変表示で転落したときでも、大当
たり遊技後の100回目の特図可変表示で転落したときでも、大当たり遊技後の100回
目の特図可変表示が終了したことに応じて、時短状態および確変演出モードが終了して、
通常遊技状態、および通常演出モードになる。したがって、この後、通常演出モードにお
いて特図可変表示が実行され続けていく中で、いつ天井到達するのか推測することは困難
である。
また、大当たり遊技後の200回目の特図可変表示が終了したことに応じて、時短状態
、および確変演出モードが終了して、通常遊技状態、および通常演出モードになった場合
、時短保障回数が200回であったのでその前に転落してその回数分、特図可変表示が実
行されたことに応じて時短状態が終了したのか、時短保障回数が100回であったが10
1回目以降も転落せずに特図可変表示が繰り返し実行されてたまたま200回目の特図可
変表示で転落したことに応じて時短状態が終了したのかを判別することは困難である。し
たがって、この場合も、通常演出モードにおいて特図可変表示が実行され続けていく中で
、いつ天井到達するのか推測することは困難である。
次に、通常演出モードにおいて、遊技者に有利な遊技状態、具体的には大当たり遊技状
態になる可能性があることを示唆する特殊演出について説明する。特殊演出には、特殊ゾ
ーン演出と、特殊予告演出とがある。特殊ゾーン演出は、先読み判定結果に基づいて、1
回の特図可変表示において、または複数回の特図可変表示に跨って実行可能な演出である
。一方、特殊予告演出は、特図変動パターン判定結果に基づいて、1回の特図可変表示に
おいて実行可能な演出である。
最初に、特殊ゾーン演出について説明する。演出制御用マイコン121は、例えば、ス
テップS4302の始動入賞時処理において、実行条件が成立していることを条件に、そ
の直前(S4301)に受信した第1始動入賞コマンドが示す先読み判定結果、詳細には
特図変動パターン情報に基づいて、特殊ゾーン演出を実行するか否かを決定する特殊ゾー
ン演出実行判定を行う。なお、特殊ゾーン演出実行判定の実行条件は、既に特殊ゾーン演
出が実行されていないこと、特殊ゾーン演出が実行される予定がないこと、現在、大当た
り変動に基づく特図変動演出が実行されていないこと、および当該第1始動入賞コマンド
に係る特図保留よりも保留順が若い特図保留に先読み判定結果が大当たりであるものがな
いことに設定されている。
特殊ゾーン演出実行判定は、特殊ゾーン演出実行判定テーブルを参照して実行される。
特殊ゾーン演出実行判定テーブルの構成例を図82(A)に示す。図82(A)に示すよ
うに、特殊ゾーン演出実行判定テーブルは、特図変動パターン情報に対応付けられて設け
られている。特殊ゾーン演出実行判定テーブルとして、大当たり変動(SP大当たり変動
、L大当たり変動)用の特殊ゾーン演出実行判定テーブルと、SPハズレ変動用の特殊ゾ
ーン演出実行判定テーブルと、Lハズレ変動用の特殊ゾーン演出実行判定テーブルと、N
ハズレ変動用の特殊ゾーン演出実行判定テーブルと、通常ハズレ変動用の特殊ゾーン演出
実行判定テーブルとが設けられている。各特殊ゾーン演出実行判定テーブルは、特殊ゾー
ン演出を実行する/実行しないの選択率が図82(A)に示す所定の選択率となるように
、適宜に設定されている。
特殊ゾーン演出実行判定テーブルによると、大当たり変動の場合にもハズレ変動の場合
にも特殊ゾーン演出を実行すると判定されることがある。したがって、特殊ゾーン演出は
、大当たり遊技状態になる可能性があることを示唆する演出である。また、通常ハズレ変
動の場合には特殊ゾーン演出を実行すると判定されることはないが、リーチハズレ変動、
およびリーチ大当たり変動の場合には特殊ゾーン演出を実行すると判定されることがある
。したがって、特殊ゾーン演出は、リーチになることを示唆する演出でもある。
特殊ゾーン演出の具体的な演出内容は後述するが、基本的には、特殊ゾーン演出を実行
すると判定された場合には、その次の特図可変表示の開始時から特殊ゾーン演出実行の契
機となる始動入賞コマンドに係る特図保留(以下、「対象保留」ともいう)に対応する特
図可変表示(以下、「対象変動」ともいう)におけるNリーチの終了時まで実行される。
通常ハズレ変動の場合に特殊ゾーン演出が実行されることはなく、Nリーチ変動、Lリー
チ変動、およびSPリーチ変動の場合に特殊ゾーン演出が実行されるので、対象変動では
必ずNリーチの終了時まで特図変動演出が進行するからである。
したがって、特図可変表示が実行されているが特図保留がない状態で第1始動口11に
入賞したことに基づいて特殊ゾーン演出が実行される場合、その次に開始される特図可変
表示が対象変動となり、その1回の特図可変表示で特殊ゾーン演出が実行される。また、
特図保留が1つの状態で第1始動口11に入賞したことに基づいて特殊ゾーン演出が実行
される場合、その次に開始される特図可変表示から対象変動までの2回の特図可変表示に
またがって特殊ゾーン演出が実行される。同様に、特図保留が2つの状態で第1始動口1
1に入賞したことに基づいて特殊ゾーン演出が実行される場合、その次に開始される特図
可変表示から対象変動までの3回の特図可変表示にまたがって特殊ゾーン演出が実行され
る。さらに、特図保留が3つの状態で第1始動口11に入賞したことに基づいて特殊ゾー
ン演出が実行される場合、その次に開始される特図可変表示から対象変動までの4回の特
図可変表示にまたがって特殊ゾーン演出が実行される。
演出制御用マイコン121は、特殊ゾーン演出を実行すると判定すると、特殊ゾーン演
出を実行することを示すコマンド(特殊ゾーン演出開始コマンド)を演出用RAM124
の所定領域にセットする。セットされた特殊ゾーン演出開始コマンドは、コマンド送信処
理(S4004)によって画像制御基板140に送信される。画像制御基板140は、特
殊ゾーン演出開始コマンドを受信すると、対象変動のNリーチが終了するまで特殊ゾーン
演出を表示部50aにおいて適宜に実行する。
このように、対象変動に向けて特殊ゾーン演出が実行されることがあるが、特殊ゾーン
演出が対象変動の後の特図可変表示まで延長して実行されることもある。以下において、
特殊ゾーン演出における延長された部分のことを「延長特殊ゾーン演出」と称する。演出
制御用マイコン121は、ハズレ変動を示す始動入賞コマンドに基づいて特殊ゾーン演出
を実行すると判定した場合に、天井残り回数に基づいて延長特殊ゾーン演出を実行するか
否かを決定する延長特殊ゾーン演出実行判定を行う。
延長特殊ゾーン演出実行判定は、延長特殊ゾーン演出実行判定テーブルを参照して実行
される。延長特殊ゾーン演出実行判定テーブルの構成例を図82(B)に示す。図82(
B)に示すように、延長特殊ゾーン演出実行判定テーブルは、天井残り回数に対応付けら
れて設けられている。延長特殊ゾーン演出実行判定テーブルとして、天井残り回数が10
1回以上、または5回以下のときに用いられる延長特殊ゾーン演出実行判定テーブルと、
天井残り回数が100~51回のときに用いられる延長特殊ゾーン演出実行判定テーブル
と、天井残り回数が50~26回のときに用いられる延長特殊ゾーン演出実行判定テーブ
ルと、天井残り回数が25~11回のときに用いられる延長特殊ゾーン演出実行判定テー
ブルと、天井残り回数が10~6回のときに用いられる延長特殊ゾーン演出実行判定テー
ブルとが設けられている。各延長特殊ゾーン演出実行判定テーブルは、延長特殊ゾーン演
出を実行する/実行しないの選択率が図82(B)に示す所定の選択率となるように、適
宜に設定されている。
延長特殊ゾーン演出実行判定テーブルによると、天井残り回数が101回以上、および
5回以下の場合は延長特殊ゾーン演出を「実行する」と判定されることなく、天井残り回
数が100~51回、50~26回、25~11回、および10~6回の場合は延長特殊
ゾーン演出を「実行する」と判定されることがある。また、天井残り回数が100~51
回>50~26回>25~11回>10~6回の順番で延長特殊ゾーン演出を「実行する
」に対する選択率が高く設定されている。言い換えると、延長特殊ゾーン演出を実行する
と判定される可能性がある場合には、天井残り回数が少なくなるにつれて延長特殊ゾーン
演出が実行され易くなる。
演出制御用マイコン121は、延長特殊ゾーン演出を実行すると判定した場合、延長特
殊ゾーン演出を実行する特図可変表示の回数、言い換えると特殊ゾーン演出を延長させる
分の特図可変表示の回数(延長回数)を決定する。延長回数は、1回、および2回に設定
されており、天井残り回数に基づく延長回数判定によって決定される。
延長回数判定は、延長回数判定テーブルを参照して実行される。延長回数判定テーブル
の構成例を図82(C)に示す。図82(C)に示すように、延長回数判定テーブルは、
天井残り回数に対応付けられて設けられている。延長回数判定テーブルとして、天井残り
回数が100~51回のときに用いられる延長回数判定テーブルと、天井残り回数が50
~26回のときに用いられる延長回数判定テーブルと、天井残り回数が25~11回のと
きに用いられる延長回数判定テーブルと、天井残り回数が10~6回のときに用いられる
延長回数判定テーブルとが設けられている。各延長回数判定テーブルは、各延長回数の選
択率が図82(C)に示す所定の選択率となるように、適宜に設定されている。
延長回数判定テーブルによると、延長回数が1回に対しては、天井残り回数が100~
51回>50~26回>25~11回>10~6回の順番で選択率が高く設定され、延長
回数が2回に対しては、天井残り回数が10~6回>25~11回>50~26回>10
0~51回の順番で選択率が高く設定されている。言い換えると、天井残り回数が少なく
なるにつれて延長回数が多くなり易い。
演出制御用マイコン121は、延長回判定を行うと、延長回判定によって決定された延
長回数の延長特殊ゾーン演出を実行することを示すコマンド(延長特殊ゾーン演出開始コ
マンド)を演出用RAM124の所定領域にセットする。セットされた延長特殊ゾーン演
出開始コマンドは、コマンド送信処理(S4004)によって画像制御基板140に送信
される。画像制御基板140は、延長特殊ゾーン演出開始コマンドを受信すると、当該延
長特殊ゾーン演出が起因する特殊ゾーン演出が途切れないように(さらに継続するような
かたちで)、そのコマンドが示す延長回数の特図可変表示に跨がって延長特殊ゾーン演出
を表示部50aにおいて適宜に実行する。
このように、1回の特図可変表示にいおいて、または複数回の特図可変表示に跨がって
特殊ゾーン演出を実行可能であるが、特殊ゾーン演出の対象変動の後の特図可変表示まで
特殊ゾーン演出が実行されると、延長特殊ゾーン演出が実行されたと認識することができ
る。したがって、延長特殊ゾーン演出が実行されているということは、少なくとも天井残
り回数が100回以下であるが、天井到達に係る特定回数が500回であることを鑑みる
と、天井到達に近づいてきているということができる。すなわち、延長特殊ゾーン演出は
、天井到達に近づいてきていることを示唆する演出である。
ここで、延長回数が1回であれば、遊技者は、天井残り回数が100~51回、50~
26回、または25~11回の何れかであり、100~51回の可能性が高いと推測する
ことができる。また、延長回数が2回であれば、天井残り回数が50~26回、25~1
1回、または10~6回の何れかであり、10~6回の可能性が高いと推測することがで
きる。したがって、2回の延長回数の延長特殊ゾーン演出は、1回の延長回数の延長特殊
ゾーン演出よりも、天井到達に近づいてきていることを示唆する演出である。
ところで、例えば、特殊ゾーン演出の対象保留が保留順4として発生する場合は、4回
の特図可変表示に跨がって特殊ゾーン演出が実行されることになる。第2実施形態では、
特図1保留数の上限値は「4」に設定されているので、延長特殊ゾーン演出が実行されな
い場合、特殊ゾーン演出は、最大で4回の特図可変表示に跨がって実行可能である。よっ
て、5回、または6回の特図可変表示に跨がって特殊ゾーン演出が実行された場合は、確
実に延長特殊ゾーン演出が実行されたことを認識することができる。
一方、例えば、特殊ゾーン演出の対象保留が保留順3~保留順1として発生する場合は
、最大の回数(4回)より少ない3回~1回の特図可変表示に跨がって特殊ゾーン演出が
実行されることになる。したがって、この場合、仮に1回の延長特殊ゾーン演出が実行さ
れた結果、4回~2回の特図可変表示に跨がって特殊ゾーン演出が実行されたとしても、
一見すると、普通に特殊ゾーン演出が実行されたようにも考えられる。しかしながら、第
2実施形態では、特殊ゾーン演出の契機となる対象保留が発生した後で直近の特図可変表
示の開始時に、特殊ゾーン演出が開始されるので、対象保留が発生したときに実行されて
いた特図可変表示で発生した特図保留がその対象保留だけであれば、特殊ゾーン演出の契
機となる対象保留を容易に把握することができる。その結果、対象変動の後に特図可変表
示に特殊ゾーン演出が実行されている場合には、延長特殊ゾーン演出が実行されているこ
とを容易に認識することができる。
次に、特殊予告演出について説明する。特殊予告演出の具体的な演出内容は後述するが
、特殊予告演出はNリーチにおいて実行可能である。演出制御用マイコン121は、例え
ば、ステップS4306の特図変動演出開始処理において、特図変動演出パターンを決定
した後、その直前(S4305)に受信した特図変動開始コマンドが示す特図変動パター
ンに基づいて、特殊予告演出を実行するか否かを決定する特殊予告演出実行判定を行う。
特殊予告演出実行判定は、特殊予告演出実行判定テーブルを参照して実行される。特殊
予告演出実行判定テーブルの構成例を図83(A)、図83(B)に示す。図83(A)
、図83(B)に示すように、特殊予告演出実行判定テーブルは、天井残り回数、および
特図変動パターン情報に対応付けられて設けられている。特殊予告演出実行判定テーブル
として、まずは、天井残り回数が30回以上のときに用いられる特殊予告演出実行判定テ
ーブル(通常特殊予告演出実行判定テーブル)と、天井残り回数が30回未満のときに用
いられる特殊予告演出実行判定テーブル(特別特殊予告演出実行判定テーブル)とに大別
される。そして、それぞれの特殊予告演出実行判定テーブルには、さらに、SP大当たり
変動用の特殊予告演出実行判定テーブルと、L大当たり変動用の特殊予告演出実行判定テ
ーブルと、SPハズレ変動用の特殊予告演出実行判定テーブルと、Lハズレ変動用の特殊
予告演出実行判定テーブルと、Nハズレ変動用の特殊予告演出実行判定テーブルと、通常
ハズレ変動用の特殊予告演出実行判定テーブルとが設けられている。各特殊予告演出実行
判定テーブルは、特殊予告演出を実行する/実行しないの選択率が図83(A)、図83
(B)に示す所定の選択率となるように、適宜に設定されている。
通常特殊予告演出実行判定テーブルによると、大当たり変動の場合にもハズレ変動の場
合にも特殊予告演出を実行すると判定されることがある。したがって、天井残り回数が3
0回以上のときに実行される特殊予告演出は、大当たり遊技状態になる可能性があること
を示唆する演出である。また、通常ハズレ変動、およびNハズレ変動の場合には特殊予告
演出を実行すると判定されることはないが、Lハズレ変動、SPハズレ変動、L大当たり
変動、およびSP大当たり変動の場合には特殊予告演出を実行すると判定されることがあ
る。したがって、天井残り回数が30回以上のときに実行される特殊予告演出は、Lリー
チ、またはSPリーチに発展することを示唆する演出でもある。
特別特殊予告演出実行判定テーブルによると、大当たり変動の場合にもハズレ変動の場
合にも特殊予告演出を実行すると判定されることがある。したがって、天井残り回数が3
0回未満のときに実行される特殊予告演出は、大当たり遊技状態になる可能性があること
を示唆する演出である。また、Nハズレ変動の場合も、Lハズレ変動、SPハズレ変動、
L大当たり変動、およびSP大当たり変動の場合も特殊予告演出を実行すると判定される
ことがある。したがって、天井残り回数が30回未満のときに実行される特殊予告演出は
、Lリーチ、またはSPリーチに発展する可能性があることを示唆する演出でもある。
また、特図変動パターン毎に天井残り回数が30回以上の場合と30回未満の場合とを
比べてみると、SP大当たり変動、およびL大当たり変動については、天井残り回数に関
わらず「実行する」に対する選択率が同一に設定されているのに対して、SPハズレ変動
、Lハズレ変動、およびNハズレ変動については、天井残り回数が30回未満の場合の方
が「実行する」に対する選択率が高く設定されている。すなわち、天井残り回数が30回
以上の場合に比べて30回未満の場合の方が、ハズレのときに特殊予告演出が実行され易
い。特に、Nハズレ変動については、天井残り回数が30回以上の場合に「実行する」と
判定されることはないが、天井残り回数が30回未満の場合に「実行する」と判定される
ことがある。したがって、特殊予告演出が実行された後、そのままNリーチでハズレを示
す態様の演出図柄EZ1~EZ3の停止表示が行われて特図変動演出が終了した場合、天
井残り回数が30回未満であることが確定する。すなわち、Nリーチハズレ変動で実行さ
れる特殊予告演出は、天井残り回数が30回未満であることを示唆する演出である。
さらに、特殊予告演出を「実行する」に対する選択率は、SPリーチ変動、およびLリ
ーチ変動の何れについても、天井残り回数が30回以上のときは大当たり変動の場合の方
が高く、30回未満のときはハズレ変動の場合の方が高い。詳細には、天井残り回数が3
0回以上の場合は、SPリーチ変動、およびLリーチ変動の何れについても、大当たり変
動のときの「実行する」に対する選択率は、ハズレ変動のときの「実行する」に対する選
択率の5倍である。よって、特殊予告演出が実行された場合の大当たりに対する期待度は
かなり高い。すなわち、天井残り回数が30回以上の場合の特殊予告演出は、大当たり遊
技状態になる可能性が高いことを示唆する演出である。一方、天井残り回数が30回未満
の場合は、SPリーチ変動、およびLリーチの変動何れについても、ハズレ変動のときの
「実行する」に対する選択率は、大当たり変動のときの「実行する」に対する選択率の2
倍である。大当たり変動のときの「実行する」に対する選択率自体は、天井残り回数が3
0回以上の場合と同一であるので、特殊予告演出が実行された場合の大当たりに対する期
待度は低くはないが、天井残り回数が30回以上の場合と比べるとかなり低くなる。その
反面、特殊予告演出が実行されたが、ハズレてしまった場合は、天井残り回数が30回以
未満である可能性が高い。天井到達に係る特定回数が800回であることに対して、天井
残り回数が30回以未満であるということは、天井到達にかなり近づいているということ
ができる。すなわち、SPハズレ変動、およびLハズレ変動で実行される特殊予告演出は
、天井到達にかなり近づいている可能性が高いことを示唆する演出である。一方、Nハズ
レ変動で実行される特殊予告演出は、天井到達にかなり近づいていることを示唆する演出
である。
次に、図84~図86を用いて、表示部50aにおいて実行される特殊ゾーン演出の具
体例について説明する。ただし、小図柄KZ1~KZ3の表示は省略する。
最初に、図84~図85を用いて、特殊ゾーン演出の後に続けて延長特殊ゾーン演出が
実行されない場合の具体例について説明する。現在、図84(A)に示すように、特図1
変動表示が実行されており、それに応じて、第1通常用背景画像G111に重畳的に特図
変動演出が実行され、当該アイコンHA0が表示されていると仮定する。そして、さらに
、特図1保留が3つあり、それに応じて保留アイコンHA1~保留アイコンHA3が表示
されていると仮定する。なお、実行中の特図1変動表示に係る特図1変動パターンは通常
ハズレ変動であり、全ての特図1保留に係る先読み判定結果は通常ハズレ変動であると仮
定する。また、この時点で特殊ゾーン演出が実行される予定はないと仮定する。
ここで、当該アイコンHA0に対応する特図1変動表示が実行されているときに第1始
動口11へ入賞し、図84(B)に示すように、当該入賞に応じて保留アイコンHA4が
表示されたとする。そして、この第1始動口11への入賞に基づく先読み判定結果は、S
Pハズレ変動であり、当該先読み判定結果に基づく特殊ゾーン演出実行判定で特殊ゾーン
演出を実行すると判定され、延長特殊ゾーン演出実行判定で延長特殊ゾーン演出を実行し
ないと判定されたとする。したがって、この保留アイコンHA4に対応する特図1保留が
特殊ゾーン演出の対象保留であり、次の特図1可変表示が開始されるときに特殊ゾーン演
出が開始される。
そして、当該特図1変動表示が終了したことに応じて、図84(C)に示すように、ハ
ズレを示す態様で演出図柄EZ1~EZ3の停止表示が行われると、次の特図1可変表示
が開始されると共に、図84(D)に示すように、特図変動演出が開始されて、保留アイ
コンHA1~保留アイコンHA4がシフトして保留アイコンHA1が当該アイコンHA1
になる。
そして、さらにここでは、特殊ゾーン演出が開始される。第2実施形態では、特殊ゾー
ン演出は、表示部50aにおける特殊ゾーン演出に専用の背景画像(特殊ゾーン用背景画
像G160)の表示で構成される。したがって、特殊ゾーン演出の開始に伴って、背景画
像がその前に表示されていた背景画像(図84では、第1通常用背景画像G111)から
特殊ゾーン用背景画像G160に切り替えられる。ここでは、特殊ゾーン用背景画像G1
60の具体的な表示内容は、第1実施形態に係る特殊用背景画像G140と同一に設定さ
れている。
また、特殊ゾーン演出が開始されることに応じて、特殊ゾーン演出が開始されたことを
示唆する演出(特殊ゾーン演出開始示唆演出)が、特殊ゾーン用背景画像G160に重畳
的に実行される。特殊ゾーン演出開始示唆演出の具体的な演出内容は、特殊ゾーン演出が
開始されたことを遊技者が把握できる範囲で適宜に設定可能であるが、第2実施形態では
、特殊ゾーン演出が開始されたことを示唆する画像G50(特殊ゾーン演出開始示唆演出
画像G50)の表示で構成されている。なお、第2実施形態では、特殊ゾーン演出開始示
唆演出画像G50は、「特殊ゾーン突入」というフレーズで構成されている。
そして、その後は、対象保留の前に発生した特図1保留に係る先読み判定結果は通常ハ
ズレ変動であるため、対象変動に係る特図変動演出でNリーチが終了してSPリーチが開
始されるまで特殊ゾーン用背景画像G160に重畳的に特図変動演出が実行される(特殊
ゾーン演出が実行される)。なお、この後に、さらに第1始動口11への入賞があり、当
該入賞に応じて保留アイコンHA5が表示されていたとする。
当該アイコンHA1に対応する特図1可変表示が終了したことに応じて、図84(E)
に示すように、ハズレを示す態様で演出図柄EZ1~EZ3の停止表示が行われると、次
の特図1可変表示が開始されると共に、図84(F)に示すように、特図変動演出が開始
されて、保留アイコンHA2~保留アイコンHA5がシフトして保留アイコンHA2が当
該アイコンHA2になる。
そして、その後、遊技が進行し、特殊ゾーン演出の対象変動が開始されると共に、図8
5(A)に示すように、特図変動演出が開始されて、保留アイコンHA4、および保留ア
イコンHA5がシフトして保留アイコンHA4が当該アイコンHA4になる。続いて、図
85(B)に示すように、リーチが成立してNリーチが開始し、図85(C)に示すよう
に、Nリーチが終了してSPリーチに発展する。特殊ゾーン演出は、SPリーチが開始さ
れることに応じて終了するので、この際に、特殊ゾーン用背景画像G160からSPリー
チ用背景画像G115に切り替わる。
ここで、対象変動に係る特図変動パターンはSPハズレ変動であるので、最終的には、
図85(D)に示すように、ハズレ示唆演出が実行されて、図85(E)に示すように、
第1通常用背景画像G111に重畳的にハズレを示す態様の演出図柄EZ1~EZ3の停
止表示が行われる。そうすると、続いて、図85(F)に示すように、保留アイコンHA
5に対応する特図変動演出が第1通常用背景画像G111に重畳的に開始されて、保留ア
イコンHA5がシフトして当該アイコンHA5になる。
次に、図86を用いて、特殊ゾーン演出の後に続けて延長特殊ゾーン演出が実行される
場合の具体例について説明する。図84~図85での具体例では、保留アイコンHA4に
対応する特図1保留に係る先読み判定結果に基づく延長特殊ゾーン演出実行判定で、延長
特殊ゾーン演出を「実行しない」と判定されていたが、ここでは、延長特殊ゾーン演出を
「実行する」と判定され、延長回数が1回に決定されたと仮定する。そして、そのこと以
外については図84~図85での具体例と同じように遊技が進行する。したがって、図8
4~図85での具体例の場合と同様に、対象変動において、SPリーチが開始される。
図86(A)に示すように、SPリーチにおいて最終的にハズレ示唆演出が行われた後
は、その後も延長特殊ゾーン演出として特殊ゾーン演出が継続して実行されるので、図8
6(B)に示すように、SPリーチの終了に応じて、SPリーチ用背景画像G115から
特殊ゾーン用背景画像G160に切り替わり、特殊ゾーン用背景画像G160に重畳的に
ハズレを示す態様の演出図柄EZ1~EZ3の停止表示が行われる。続いて、図86(C
)に示すように、保留アイコンHA5に対応する特図変動演出が特殊ゾーン用背景画像G
160に重畳的に開始されて、保留アイコンHA5がシフトして当該アイコンHA5にな
る。
この延長特殊ゾーン演出に係る延長回数は1回であるので、当該アイコンHA5に対応
する特図1可変表示が終了することに応じて、当該延長特殊ゾーン演出が終了する。した
がって、例えば、図86(D)に示すように、当該アイコンHA5に対応する特図1可変
表示が終了する間際に、背景画像(特殊ゾーン用背景画像G160)や変動表示している
演出図柄EZ1~EZ3を隠す一対の襖画像G51が襖が閉まるように表示部50aの全
体に表示される。そして、襖画像G51に係る襖が閉じられてから所定時間(例えば、2
秒)経過すると、図86(E)に示すように、襖画像G51に係る襖が開いてそのまま襖
画像G51が消去される。襖画像G51が消去されることに応じて背景画像が出現するが
、このときには第1通常用背景画像G111が表示される。また、ハズレを示す態様で仮
停止表示している演出図柄EZ1~EZ3も出現する。そして、特図1可変表示の終了に
応じて、図86(F)に示すように、仮停止表示している演出図柄EZ1~EZ3が完全
に停止する。
次に、図87を用いて、特殊予告演出の具体例について説明する。図87は、表示部5
0aにおいて実行される特殊予告演出の具体例を示す図である。ただし、小図柄KZ1~
KZ3の表示は省略する。
前述の通り、特殊予告演出はNリーチにおいて実行される。第2実施形態では、特殊予
告演出は、通称「カットイン予告」で構成されており、表示部50aの全体に特殊予告演
出に専用の画像(特殊予告演出画像G52)が表示される。したがって、例えば、リーチ
が成立して、図87(A)に示すように、Nリーチが開始されたとする。そうすると、N
リーチが開始されてから所定時間(例えば、3秒)が経過したときに、特殊予告演出が実
行される。具体的には、図87(B)に示すように、表示部50aの全体に特殊予告演出
画像G52が表示(表示部50aに特殊予告演出画像G52がカットイン)される。そし
て、特殊予告演出が実行されてから所定の演出時間(例えば、1秒)が経過すると、図8
7(C)に示すように、特殊予告演出画像G52が消去されることで当該特殊予告演出が
終了する。
以上のように、パチンコ遊技機PY2によれば、高確率状態において転落判定で転落当
選すると通常確率状態になり、通常確率状態になってから大当たり当選することなく特定
回数の特図可変表示が実行されたときに、非時短状態であれば時短状態になるので、遊技
興趣が向上する。また、高確率高ベース遊技状態において、時短保障回数の特図可変表示
が実行される前に、転落判定で転落当選が導出された場合、高確率状態から通常確率状態
になり、当該時短保障回数の特図可変表示が実行されたことに応じて、時短状態から非時
短状態に変更する一方、高確率高ベース遊技状態において、時短保障回数の特図可変表示
が実行された後に、転落判定で転落当選が導出された場合、高確率状態から通常確率状態
になると共に、時短状態から非時短状態に変更するので、一層遊技興趣が向上する。そし
て、特に、前者の場合は、時短保障回数の特図可変表示が実行されるまで確変演出モード
による演出が実行されるので、いつ通常確率状態に変更したのかを把握することが困難で
ある。そうすると、確変演出モードから通常演出モードになった後に、天井到達のタイミ
ングを推測することも困難になる。したがって、遊技興趣が向上する。
さらに、大当たり図柄種別には、大当たり図柄A、および大当たり図柄Dと大当たり図
柄Eや大当たり図柄Fがあり、時短保障回数には、大当たり図柄A、および大当たり図柄
Dに対応付けられた100回と、大当たり図柄Eや大当たり図柄Fに対応付けられた20
0回や500回があるので、さらに遊技興趣が向上する。また、そのように時短保障回数
が複数あるので、さらに、いつ通常確率状態になったのかを把握することが困難になる。
したがって、さらに、天井到達のタイミングを推測することも困難になるので、遊技興趣
が向上する。
また、前述のように、延長特殊ゾーン演出や特殊予告演出が実行されることによって天
井到達まで近いか否かを推測することが可能であるが、確変演出モードから通常演出モー
ドになった後では、いつ通常確率状態に変更されたのか把握できていない場合もあるので
、延長特殊ゾーン演出や特殊予告演出の演出効果が向上する。
(第2実施形態の変更例)
次に、第2実施形態に係るパチンコ遊技機PY2の変更例について説明する。なお、以
下に説明する変更例同士を適宜に組み合わせることも可能である。
パチンコ遊技機PY2では、時短保障回数として、100回、200回、および500
回が設けられているが、時短保障回数を適宜に変更しても良い。また、時短保障回数が3
種類設けられているが、時短保障回数の種類は1種類、2種類、または4種類以上であっ
ても良い。その種類に対応する時短保障回数も適宜に変更しても良い。
また、パチンコ遊技機PY2では、天井到達に係る特定回数は800回に設定されてい
るが、この回数は適宜に変更しても良い。さらに、特定回数を、通常確率状態が設定され
てから大当たり当選することなく特図可変表示が実行された回数ではなく、非時短状態が
設定されてから大当たり当選することなく特図可変表示が実行された回数にしても良い。
あるいは、天井到達に係る条件として、経過時間、遊技球の発射回数、リーチなどの特定
の演出の出現回数など特図可変表示の実行回数以外の事項に基づいて設定しても良い。
さらに、パチンコ遊技機PY2では、天井到達に係る時短規定回数は1000回に設定
されているが、この回数は適宜に変更しても良い。さらに、天井到達に係る時短状態の終
了条件として、経過時間、遊技球の発射回数、リーチなどの特定の演出の出現回数など特
図可変表示の実行回数以外の事項に基づいて設定しても良い。
さらに、パチンコ遊技機PY2では、転落判定は特図可変表示の開始時に実行されてい
るが、実行タイミングは、特図変動表示の途中、特図停止表示がされた時、および特図停
止表示がされてから特図確定時間が経過した時など適宜に変更しても良い。また、転落判
定で転落当選になった場合の通常確率状態に変更するタイミングも、その直後に限られず
、特図変動表示の開始時、特図変動表示の途中、特図停止表示がされた時、および特図停
止表示がされてから特図確定時間が経過した時など適宜に変更しても良い。さらに、転落
判定で転落当選になったことに応じて非時短状態にするタイミングも、特図変動表示が開
始されるときに限られず、転落当選と判定された直後、特図変動表示の途中、特図停止表
示がされた時、および特図停止表示がされてから特図確定時間が経過した時など適宜に変
更しても良い。
また、パチンコ遊技機PY2では、天井到達まで近いか否かを推測することができる演
出、言い換えると天井残り回数が相対的に(例えば、特定回数に対して)少なくなってき
ている可能性があることを示唆する演出として、延長特殊ゾーン演出、および特殊予告演
出が実行されているが、これらの演出内容は適宜に変更しても良い。さらに、天井残り回
数が相対的に(例えば、特定回数に対して)少なくなってきている可能性があることを示
唆する演出として、延長特殊ゾーン演出、および特殊予告演出の何れか一方のみが実行可
能であるようにしても良い。また、天井残り回数が相対的に(例えば、特定回数に対して
)少なくなってきている可能性があることを示唆する演出として、延長特殊ゾーン演出、
および特殊予告演出以外の演出も実行可能であるようにしても良い。
さらに、延長特殊ゾーン演出実行判定、および延長回数判定に係る選択率は適宜に変更
しても良い。また、延長特殊ゾーン演出実行判定、および延長回数判定に対応付けられた
天井残り回数も適宜に変更しても良い。さらに、特殊予告演出実行判定に係る選択率は適
宜に変更しても良い。また、特殊予告演出に対応付けられた天井残り回数も適宜に変更し
ても良い。
また、延長特殊ゾーン演出に係る延長回数は1回および2回であるが、この回数は適宜
に変更しても良い。さらに、延長特殊ゾーン演出に係る延長回数は2種類設定されている
が、1種類、または3種類以上設定されていても良い。さらに、延長回数が設けられてお
らず、特図可変表示の開始時や終了時などの適当なタイミングで延長特殊ゾーン演出を終
了させるか否かの判定を行うようにしても良い。この判定において、延長特殊ゾーン演出
を終了させると判定する確率は、一定であっても、天井残り回数に応じて変更されるよう
にしても良い。
さらに、第2実施形態では、特殊ゾーン演出は、対象保留が発生した特図可変表示の後
で直近の特図可変表示が開始されるときに開始されるが、この開始タイミングは適宜に変
更可能であり、例えば、当該対象保留が発生したタイミングや、直近の特図可変表示の途
中、あるいは、さらにその後の特図可変表示が開始するタイミングなどにしても良い。
また、第2実施形態では、特殊予告演出は、Nリーチで実行されているが、この実行タ
イミングは適宜に変更可能であり、例えば、演出図柄EZ1~EZ3の変動表示の開始時
、リーチ成立時、および所定のリーチ演出への発展時などにしても良い。さらに、特殊予
告演出は、カットイン予告で構成されているが、演出の種類は適宜に変更可能であり、例
えば、所謂「台詞予告」、「群予告」、および「疑似連」などの他の予告演出やリーチ演
出にしても良い。
さらに、第2実施形態では、特殊ゾーン演出、および特殊予告演出は画像表示装置50
による画像の表示で構成されているが、スピーカー52からの音声出力、枠ランプ53か
らの発光、または盤可動体55kの動作など他の演出装置による作動で構成されても良い
また、第2実施形態では、先読み判定結果に基づいて、遊技者に有利な遊技状態になる
可能性があることを示唆する演出として、特殊ゾーン演出を実行可能であるが、このよう
な演出として、特殊ゾーン演出以外の演出(非特殊ゾーン演出)を設けても良い。この場
合、この非特殊ゾーン演出については、特殊ゾーン演出のように延長されることがないよ
うにしても良い。すなわち、先読み判定結果に基づいて、遊技者に有利な遊技状態になる
可能性があることを示唆する演出として、天井到達が近づいてきていることを示唆する延
長を実行可能な特殊ゾーン演出と、天井到達が近づいてきていることを示唆する延長を実
行することがない非特殊ゾーン演出とを設けても良い。
さらに、第2実施形態では、特殊ゾーン演出が延長されることで、天井到達が近づいて
きていることが示唆されているが、天井到達が近づいてきていることを示唆する演出とし
て、実行することになった「特殊ゾーン演出」を「延長する」という概念ではなく、特殊
ゾーン演出実行判定から独立して、天井到達が近づいてきていることを示唆する演出を実
行するか否かの判定を行い、当該判定で実行すると判定された場合は、特殊ゾーン演出を
、通常の特殊ゾーン演出では起こり得ない特図1保留数の上限値より多い5回以上の所定
回数の特図可変表示に跨って実行するようにしても良い。
また、第2実施形態では、特図変動パターンに基づいて、遊技者に有利な遊技状態にな
る可能性があることを示唆する演出として、特殊予告演出を実行可能であるが、このよう
な演出として、特殊予告演出以外の演出(非特殊予告演出)を設けても良い。この場合、
この非特殊予告演出を実行するか否かの判定では、各特図変動パターンに対して天井残り
回数に関わらず一定の選択率で「実行する」と判定されるようにしても良い。この場合、
例えば、非特殊予告演出は、Nリーチ中に実行可能で、遊技者に有利になる可能性が特殊
予告演出よりも低いことを示唆する演出であり、非特殊予告演出を実行するか否かの判定
において「実行する」と判定される確率は、天井残り回数に関わらず、SP大当たり変動
では20%、L大当たり変動では25%、SPハズレ変動では40%、Lハズレ変動では
50%、Nハズレ変動では60%となるようにしても良い。ただし、非特殊予告演出は、
遊技者に有利になる可能性が特殊予告演出よりも高いことを示唆する演出にしても良い。
また、非特殊予告演出は、通常変動中、リーチ成立時、SPリーチやLリーチの発展時に
実行可能であるようにしても良い。
<第3実施形態>
次に、前述の本発明に係る基本的な実施形態、および第1実施形態に基づいて、本発明
に係る第3実施形態について説明する。なお、基本的な実施形態、および第1実施形態と
同一の構成、または同様に対応する構成については同一の符号、および用語を用いる。
第3実施形態に係るパチンコ遊技機PY3では、第1実施形態と同様に、大当たり当選
とは異なる時短状態の発生契機として、天井到達、および特図2に係ると特別ハズレが設
定されている。また、天井到達低確率高ベース遊技状態では天井演出モードによる演出が
実行され、特定ハズレ低確率高ベース遊技状態では時短演出モードによる演出が実行され
る。なお、第1実施形態と同様に、天井到達に係る特定回数も800回に設定されており
、天井到達変動で、天井演出モード移行示唆演出が実行される。一方、第1実施形態の天
井到達残り回数示唆演出は実行されない。さらに、天井到達低確率高ベース遊技状態に係
る終了条件、および特別ハズレ低確率高ベース遊技状態に係る終了条件は、第1実施形態
と同一内容で設定されている。
次に、第3実施形態に係る大当たり判定について説明する。大当たり判定に係る処理は
第1実施形態と同一であるが、大当たり判定テーブルが第1実施形態と異なる。第3実施
形態に係る大当たり判定テーブルの構成例を図88(A)に示す。図88(A)に示すよ
うに、第3実施形態では、低確率遊技状態において大当たり判定で大当たりと判定される
確率は327/66536(≒1/200)に設定され、高確率遊技状態において大当た
り判定で大当たりと判定される確率は937/66536(≒1/70)に設定されてい
る。
次に、第3実施形態に係る大当たり図柄について説明する。第3実施形態では4種類の
大当たり図柄が設けられている。図88(B)は、第3実施形態に係る大当たり図柄種別
判定テーブルの構成例を示す図である。図88(B)に示すように、特図1の大当たり図
柄として、大当たり図柄A、および大当たり図柄Bの2種類の大当たり図柄が設けられ、
特図2の大当たり図柄として、大当たり図柄D、および大当たり図柄Eの2種類の大当た
り図柄が設けられている。
特図1に係る大当たり図柄種別判定テーブルによると、大当たり図柄Aは65%(=6
5/100)の確率で選択され、大当たり図柄Bは35%(=35/100)の確率で選
択される。一方、特図2に係る大当たり図柄種別判定テーブルによると、大当たり図柄D
は65%(=65/100)の確率で選択され、大当たり図柄Eは35%(=35/10
0)の確率で選択される。
次に、第3実施形態に係るハズレ図柄について説明する。第3実施形態でも、第1実施
形態と同様に、3種類のハズレ図柄が設けられている。図88(C)は、第3実施形態に
係るハズレ図柄種別判定テーブルの構成例を示す図である。図88(C)に示すように、
特図1のハズレ図柄として、ハズレ図柄Aの1種類のハズレ図柄が設けられ、特図2のハ
ズレ図柄として、ハズレ図柄B、およびハズレ図柄Cの2種類のハズレ図柄が設けられて
いる。なお、第1実施形態と同様に、ハズレ図柄Cが特別ハズレを構成するハズレ図柄で
ある。
特図1に係るハズレ図柄種別判定テーブルによると、ハズレ図柄Aは100%(=10
0/100)の確率で選択される。一方、特図2に係るハズレ図柄種別判定テーブルによ
ると、ハズレ図柄Bは90%(=90/100)の確率で選択され、ハズレ図柄Cは10
%(=10/100)の確率で選択される。
次に、第3実施形態に係る大当たり遊技状態について説明する。第3実施形態でも、大
当たり遊技構成要素は、大当たり図柄種別に対応付けられている。図89(A)は、第3
実施形態に係る大当たり遊技制御テーブルの構成例を示す図である。
図89(A)に示すように、大当たり図柄Aに対応付けられた大当たり遊技(以下、「
第1大当たり遊技」ともいう)、および大当たり図柄Bに対応付けられた大当たり遊技(
以下、「第2大当たり遊技」ともいう)では、ラウンド遊技が10回行われる。そして、
1Rから10Rまでの各ラウンド遊技では、1回のラウンド遊技あたり最大で29.5秒
にわたって大入賞口14が開放する。
また、大当たり図柄Dに対応付けられた大当たり遊技(以下、「第4大当たり遊技」と
もいう)、および大当たり図柄Eに対応付けられた大当たり遊技(以下、「第5大当たり
遊技」ともいう)では、ラウンド遊技が15回行われる。そして、1Rから15Rまでの
各ラウンド遊技では、1回のラウンド遊技あたり最大で29.5秒にわたって大入賞口1
4が開放する。
次に、パチンコ遊技機PY3が、大当たり遊技の終了に伴って新たに設定する特定遊技
状態、および各特定遊技状態に係る終了条件について説明する。第3実施形態でも、大当
たり遊技の終了に伴って新たに設定される特定遊技状態、および各特定遊技状態に係る終
了条件は、大当たり図柄種別に対応付けられている。図89(B)は、第3実施形態に係
る大当たり図柄種別と特定遊技状態、および特定遊技状態に係る終了条件との関係を表し
た遊技状態設定テーブルの構成例を示す図である。
図89(B)に示すように、大当たり図柄A、および大当たり図柄Dに係る大当たり遊
技の終了に伴って、高確率高ベース遊技状態が設定される。高確率高ベース遊技状態は、
高確率状態、且つ時短状態で構成される。また、この高確率高ベース遊技状態を構成する
高確率状態、および時短状態の何れについても終了条件が設定されていない。よって、大
当たり図柄A、および大当たり図柄Dの停止表示に基づいて設定される高確率高ベース遊
技状態は、次回の大当たり当選まで継続可能である。
また、大当たり図柄Bに係る大当たり遊技の終了に伴って、低確率低ベース遊技状態、
すなわち通常遊技状態が設定される。この低確率低ベース遊技状態は、通常確率状態、且
つ非時短状態で構成される。よって、大当たり図柄Bが停止表示されると、第2大当たり
遊技が実行されるものの、当該第2大当たり遊技が終了することに応じて通常遊技状態に
戻る。
さらに、大当たり図柄Eに係る大当たり遊技の終了に伴って、低確率低ベース遊技状態
、すなわち通常遊技状態が設定される。この低確率低ベース遊技状態は、通常確率状態、
且つ非時短状態で構成される。よって、大当たり図柄Eが停止表示されると、第5大当た
り遊技が実行されるものの、当該第5大当たり遊技が終了することに応じて通常遊技状態
に戻る。
次に、第3実施形態に係る特図2変動パターン判定テーブルについて説明する。第3実
施形態でも、特図2変動パターン判定テーブルは遊技状態に対応付けられている。具体的
に、特図2変動パターン判定テーブルには、通常遊技状態に対応付けられた特図2変動パ
ターン判定テーブル(通常特図2変動パターン判定テーブル)と、高確率高ベース遊技状
態に対応付けられた特図2変動パターン判定テーブル(確変特図2変動パターン判定テー
ブル)と、低確率高ベース遊技状態に対応付けられた特図2変動パターン判定テーブル(
時短特図2変動パターン判定テーブル)とがある。
第3実施形態では、確変特図2変動パターン判定テーブル、および時短特図2変動パタ
ーン判定テーブルについては第1実施形態と同一に構成され、通常特図2変動パターン判
定テーブルについて第1実施形態とは異なって構成されている。図90は、第3実施形態
に係る通常特図2変動パターン判定テーブルの構成例を示す図である。
図90に示すように、通常遊技状態で決定可能な特図2変動パターンとしては、大当た
り判定結果が大当たりの場合は、通常大当たり変動に決定され、大当たり判定結果がハズ
レでハズレ図柄種別がハズレ図柄Bである場合は、通常ハズレ変動に決定され、大当たり
判定結果がハズレでハズレ図柄種別がハズレ図柄Cである場合は、通常突時変動に決定さ
れる。通常大当たり変動、通常ハズレ変動、および通常突時変動の何れについても特図変
動時間は、8秒である。そして、通常大当たり変動、通常ハズレ変動、および通常突時変
動の何れについても、当該特図変動パターンに基づく特図変動演出が通常変動で終了する
通常大当たり変動に基づく特図変動演出では、演出図柄EZ1~EZ3、および小図柄
KZ1~KZ3の変動表示が開始された後、リーチが発生することなく最終的には同一の
大当たりを示す態様で演出図柄EZ1~EZ3、および小図柄KZ1~KZ3の停止表示
が行われる。通常ハズレ変動に基づく特図変動演出では、演出図柄EZ1~EZ3、およ
び小図柄KZ1~KZ3の変動表示が開始された後、最終的には同一のハズレ図柄Bに対
応付けられた態様で演出図柄EZ1~EZ3、および小図柄KZ1~KZ3の停止表示が
行われる。通常突時変動に基づく特図変動演出では、演出図柄EZ1~EZ3、および小
図柄KZ1~KZ3の変動表示が開始された後、最終的には、第1実施形態におけるチャ
レンジ突時変動、および時短終了煽り突時変動の場合と同一の特別ハズレを示す態様(図
58(C)参照)で演出図柄EZ1~EZ3、および小図柄KZ1~KZ3の停止表示が
行われる。
次に、第3実施形態に係る第2先読み判定テーブルについて説明する。図91は、第3
実施形態に係る第2先読み判定テーブルの構成例を示す図である。第3実施形態では、第
2先読み判定テーブルに基づく第2先読み判定結果として生成される第2始動入賞コマン
ドに含まれる情報として、当否情報、大当たり図柄種別情報、およびハズレ図柄種別情報
がある。当否情報は特別図柄乱数に対応付けられ、大当たり図柄種別情報は大当たり図柄
種別乱数に対応付けられ、ハズレ図柄種別情報はハズレ図柄種別乱数に対応付けられてい
る。
当否情報には、確定大当たり、暫定大当たり、および確定ハズレがある。確定大当たり
は、当該第2先読み判定の対象となる特別図柄乱数が、通常確率状態であっても高確率状
態であっても大当たり判定で大当たりと判定されることを意味し、暫定大当たりは、当該
第2先読み判定の対象となる特別図柄乱数が、高確率状態の場合は大当たり判定で大当た
りと判定されるが通常確率状態の場合は大当たり判定でハズレと判定されることを意味し
、確定ハズレは、当該第2先読み判定の対象となる特別図柄乱数が、通常確率状態であっ
ても高確率状態であっても大当たり判定でハズレと判定されることを意味する。このよう
に当否情報が3つに分けられているのは、後述するように、高確率状態(高確率高ベース
遊技状態)などから通常確率状態(低確率低ベース遊技状態)に変更される際に、第2始
動入賞コマンドに含まれた情報を参照する場合があり、この場合、入賞時(当該第2先読
み判定の実行時)には特図可変表示の開始時の大当たり判定で大当たりと判定されるはず
であったが、実際の特図可変表示の開始時の大当たり判定ではハズレと判定されることが
あるからである。なお、第3実施形態において、具体的には、特別図柄乱数の「1000
~1326」が「確定大当たり」に該当し、「1327~1936」が「暫定大当たり」
に該当し、「1000~1936」以外の特別図柄乱数が「確定ハズレ」に該当する。
また、確定大当たりに対しては遊技状態に関わらず大当たりと判定されるので、大当た
り図柄種別乱数に基づいて、大当たり図柄種別判定が行われる場合の判定結果である大当
たり図柄種別を大当たり図柄情報として含ませる。一方、確定ハズレに対しては遊技状態
に関わらずハズレと判定されるので、ハズレ図柄種別乱数に基づいて、ハズレ図柄種別判
定が行われる場合の判定結果であるハズレ図柄種別をハズレ図柄情報として含ませる。そ
して、暫定大当たりに対しては、遊技状態に応じて大当たりと判定される場合とハズレと
判定される場合があるので、大当たり図柄種別乱数に基づいて、大当たり図柄種別判定が
行われる場合の判定結果である大当たり図柄種別を大当たり図柄情報として含ませると共
に、ハズレ図柄種別乱数に基づいて、ハズレ図柄種別判定が行われる場合の判定結果であ
るハズレ図柄種別をハズレ図柄情報として含ませる。
そして、遊技制御用マイコン101は、ステップS212の第2先読み判定処理におい
て、特図2判定情報として取得した特別図柄乱数、大当たり図柄種別乱数、およびハズレ
図柄種別乱数を第2先読み判定テーブルに適宜に照合して、第2始動入賞コマンドを生成
する。なお、第2先読み判定結果として、少なくとも、当否情報、大当たり図柄種別情報
、およびハズレ図柄種別情報が特定(導出)されれば良く、入賞時の遊技状態や特図変動
パターンに関する情報を特定し、これらの情報を第2始動入賞コマンドに含ませても良い
。また、第2始動入賞コマンドとは別に、入賞時の遊技状態や特図変動パターンに関する
情報を含むコマンドを生成しても良い。
次に、第3実施形態に係る特別図柄確定処理について説明する。図92は、第3実施形
態に係る特別図柄確定処理のフローチャートを表す図である。この特別図柄確定処理によ
って、特別ハズレ時短の設定、および天井時短の設定に関する制御が行われる。ただし、
第1実施形態の場合と異なって、特別ハズレ時短の設定に関する処理(図92におけるス
テップS1753~S1754:なお、第1実施形態では、ステップS1765~S17
67)が、時短状態で時短規定回数の特図可変表示が実行されたことによる非時短状態の
設定に関する処理(図92におけるステップS1756~S1760:なお、第1実施形
態では、ステップS1753~S1757)よりも前に行われている。そのため、第3実
施形態では、第1実施形態のように特別ハズレ時短最終変動、および天井時短最終変動が
終了する際に、特別ハズレ時短になることはない。なお、当該特別ハズレ時短の設定に関
する処理以外の処理については、第1実施形態とほとんど変わらないので、説明を省略す
る。
また、図示しないが、遊技制御用マイコン101は、遊技状態設定処理(S1506)
において、大当たり遊技後に制御する遊技状態を設定するが、ここで、低確率低ベース遊
技状態を設定する場合には、天井残り回数カウンタに、天井に係る特定回数(第1実施形
態では、800回)をセットする。この処理によって、新たに通常確率状態が設定されて
から、天井到達に係る特図可変表示の実行回数がカウントされることになる。
次に、パチンコ遊技機PY3に係る遊技フローについて説明する。図93は、パチンコ
遊技機PY3の主要な遊技フローを模式的に表した図である。パチンコ遊技機PY3に電
力が供給されると、遊技状態として通常遊技状態が設定されると共に、演出モードとして
通常遊技状態であることを示唆する通常演出モードが設定される。そして、パチンコ遊技
機PY3では、この通常遊技状態で遊技が進行して、通常遊技状態において通常演出モー
ドによる演出が実行される状況がパチンコ遊技機PY3に係る遊技フローの起点となる。
非時短状態で構成される通常遊技状態では、左打ちによる第1始動口11への入賞に基
づく特図1抽選で大当たり当選を狙う遊技が中心に行われる。特図1抽選が実行されると
特図1可変表示が実行される。特図1抽選で大当たりに当選すると、特図1可変表示で大
当たり図柄の停止表示が行われるが、特図1に係る大当たり図柄には、大当たり図柄Aと
大当たり図柄Bがある。
大当たり図柄Aの停止表示が行われると、第1大当たり遊技が実行され、第1大当たり
遊技の終了に応じて、高確率高ベース遊技状態になると共に、確変演出モードになる。す
なわち、通常遊技状態において大当たり図柄Aの停止表示が実行されることに基づいて、
第1大当たり遊技を介して、通常遊技状態から高確率高ベース遊技状態に移行すると共に
、通常演出モードから確変演出モードに移行する。
一方、大当たり図柄Bの停止表示が行われると、第2大当たり遊技が実行され、第2大
当たり遊技の終了に応じて、低確率低ベース遊技状態になると共に、通常演出モードにな
る。すなわち、通常遊技状態において大当たり図柄Bの停止表示が実行されることに基づ
いて、第2大当たり遊技を介して、再び通常遊技状態、且つ通常演出モードで遊技が進行
する。
時短状態で構成される高確率高ベース遊技状態では、右打ちによる第2始動口12への
入賞に基づく特図2抽選で大当たり当選を狙う遊技が中心に行われる。特図2抽選が実行
されると特図2可変表示が実行される。特図2抽選で大当たりに当選すると、特図2可変
表示で大当たり図柄の停止表示が行われるが、特図2に係る大当たり図柄には、大当たり
図柄Dと大当たり図柄Eがある。
高確率高ベース遊技状態において大当たり図柄Dの停止表示が行われると、第4大当た
り遊技が実行され、第4大当たり遊技の終了に応じて、高確率高ベース遊技状態になると
共に、確変演出モードになる。すなわち、高確率高ベース遊技状態において大当たり図柄
Dの停止表示が実行されることに基づいて、第4大当たり遊技を介して、高確率高ベース
遊技状態が継続すると共に、確変演出モードが継続する。
一方、高確率高ベース遊技状態において大当たり図柄Eの停止表示が行われると、第5
大当たり遊技が実行される。ここで、第5大当たり遊技の終了に応じて、低確率低ベース
遊技状態(通常遊技状態)になるが、第5大当たり遊技が終了する際に、当否情報として
暫定大当たり、または確定ハズレを示し、且つハズレ図柄種別情報がハズレ図柄Cを示す
第2始動入賞コマンドが記憶されており(ハズレ図柄Cに係る特図2保留があり)、さら
にその第2始動入賞コマンドの前に、当否情報が確定大当たりを示す第2始動入賞コマン
ドが記憶されていない(確定大当たりに係る特図2保留がない)場合は、時短演出モード
になる。
なお、以下において、当否情報として暫定大当たり、または確定ハズレを示し、且つハ
ズレ図柄種別情報がハズレ図柄Cを示す第2始動入賞コマンドが記憶されており、さらに
その第2始動入賞コマンドの前に、当否情報が確定大当たりを示す第2始動入賞コマンド
が記憶されていないことが「特別先読み判定条件」と称する。
詳細な演出内容は後述するが、当該第5大当たり遊技が終了した後に、低確率低ベース
遊技状態(通常遊技状態)において、少なくともこの時点で保留されている特図2保留に
対応する特図2可変表示が実行される。ここで、低確率低ベース遊技状態(通常遊技状態
)になっているので、入賞時は当否情報として暫定大当たりを示していた始動入賞コマン
ドに対応する特図2可変表示でも、ハズレ図柄が停止表示されることとなる。そのため、
当否情報として暫定大当たり、または確定ハズレを示し、且つハズレ図柄種別情報として
ハズレ図柄Cを示す始動入賞コマンドに対応する特図2可変表示ではハズレ図柄Cの停止
表示が行われる。その結果、大当たり当選することなくハズレ図柄Cの停止表示が行われ
た場合は、大当たり遊技を介さずに、時短状態が設定されて低確率高ベース遊技状態にな
るので、そのような場合に、一度通常演出モードにすると、遊技者を無駄に落胆させるこ
とになるので、一旦通常遊技状態になるものの、その間も先見せ的に時短演出モードにす
る。よって、第5大当たり遊技が終了してからハズレ図柄Cに係る特図可変表示が終了す
るまでの間も、時短演出モードによる演出(特図変動演出など)が実行される。そして、
通常遊技状態、且つ時短演出モードにおいて、ハズレ図柄Cの停止表示が行われると、大
当たり遊技を介さずに、時短演出モードがそのまま継続されながら時短状態が設定されて
低確率高ベース遊技状態になる。その後は、低確率高ベース遊技状態で遊技が進行されな
がら、時短演出モードによる演出が実行される。
また、第5大当たり遊技が終了する際に、ハズレ図柄種別情報がハズレ図柄Cを示す第
2始動入賞コマンドが記憶されていない(ハズレ図柄Cに係る特図2保留がない)などそ
の他の場合(特別先読み判定条件が成立していない場合)は、通常演出モードになる。そ
の後は、パチンコ遊技機PY3への電力供給時と同様に、低確率低ベース遊技状態(通常
遊技状態)において、左打ちによって遊技を進行させながら、通常演出モードによる演出
が実行される。
なお、図93には図示されていないが、ハズレ図柄種別情報がハズレ図柄Cを示す第2
始動入賞コマンドが記憶されているが、その前に、当否情報が確定大当たりを示す第2始
動入賞コマンドが記憶されている場合(特別先読み判定条件が成立していない場合)は、
第5大当たり遊技の終了に応じて通常演出モードになり、通常演出モードにおける特図変
動演出で、大当たり図柄D、または大当たり図柄Eの停止表示に応じて大当たりを示す態
様の演出図柄EZ1~EZ3の停止表示が行われる。その後に展開される遊技フローは、
高確率高ベース遊技状態において大当たり図柄D、または大当たり図柄Eが停止表示した
場合と同様である。
また、時短状態で構成される低確率高ベース遊技状態でも、右打ちによる第2始動口1
2への入賞に基づく特図2抽選で大当たり当選を狙う遊技が中心に行われる。よって、低
確率高ベース遊技状態において大当たり図柄Dの停止表示が行われると、第4大当たり遊
技が実行され、第4大当たり遊技の終了に応じて、高確率高ベース遊技状態になると共に
、確変演出モードになる。すなわち、低確率高ベース遊技状態において大当たり図柄Dの
停止表示が実行されることに基づいて、第4大当たり遊技を介して、低確率高ベース遊技
状態から高確率高ベース遊技状態に移行すると共に、時短演出モードから確変演出モード
に移行する。
一方、低確率高ベース遊技状態において大当たり図柄Eの停止表示が行われると、第5
大当たり遊技が実行される。そして、前述の高確率高ベース遊技状態の場合と同様に、第
5大当たり遊技の終了に応じて、低確率低ベース遊技状態(通常遊技状態)になるが、第
5大当たり遊技が終了する際に、当否情報として暫定大当たり、または確定ハズレを示し
、且つハズレ図柄種別情報がハズレ図柄Cを示す第2始動入賞コマンドが記憶されており
(ハズレ図柄Cに係る特図2保留があり)、さらにその第2始動入賞コマンドの前に、当
否情報が確定大当たりを示す第2始動入賞コマンドが記憶されていない(確定大当たりに
係る特図2保留がない)場合(特別先読み判定条件が成立している場合)は、時短演出モ
ードになる。よって、第5大当たり遊技が終了してからハズレ図柄Cに係る特図可変表示
が終了するまでの間も、時短演出モードによる演出(特図変動演出など)が実行される。
そして、通常遊技状態、且つ時短演出モードにおいて、ハズレ図柄Cの停止表示が行われ
ると、大当たり遊技を介さずに、時短演出モードがそのまま継続されながら時短状態が設
定されて低確率高ベース遊技状態になる。その後は、低確率高ベース遊技状態で遊技が進
行されながら、時短演出モードによる演出が実行される。
また、第5大当たり遊技が終了する際に、ハズレ図柄種別情報がハズレ図柄Cを示す第
2始動入賞コマンドが記憶されていない(ハズレ図柄Cに係る特図2保留がない)などそ
の他の場合(特別先読み判定条件が成立していない場合)は、通常演出モードになる。そ
の後は、パチンコ遊技機PY3への電力供給時と同様に、低確率低ベース遊技状態(通常
遊技状態)において、左打ちによって遊技を進行させながら、通常演出モードによる演出
が実行される。
なお、大当たり図柄A、および大当たり図柄Dの停止表示に基づく高確率高ベース遊技
状態に終了条件は設定されておらず、それに応じて確変演出モードにも終了条件が設定さ
れていない。よって、大当たり図柄A、および大当たり図柄Dの停止表示によって、高確
率高ベース遊技状態、且つ確変演出モードになると、次回大当たり当選するまで、当該高
確率高ベース遊技状態、且つ確変演出モードが継続する。
また、ハズレ図柄Cの停止表示に基づく低確率高ベース遊技状態(特別ハズレ低確率高
ベース遊技状態)の終了条件は、当該低確率高ベース遊技状態で大当たり当選することな
く特図可変表示が700回実行されることであり、それに応じて時短演出モードの終了条
件は当該低確率高ベース遊技状態で大当たり当選することなく特図可変表示が700回実
行されることに設定されている。よって、ハズレ図柄Cの停止表示によって、低確率高ベ
ース遊技状態、且つ時短演出モードになると、当該低確率高ベース遊技状態、且つ時短演
出モードで特図可変表示が700回実行されるまで、当該低確率高ベース遊技状態、且つ
時短演出モードが継続する。
そして、当該低確率高ベース遊技状態、且つ時短演出モードで、大当たり当選すること
なく特図可変表示が700回実行されると、非時短状態が設定されて低確率低ベース遊技
状態(通常遊技状態)になるが、このときに特図2保留が残っている場合がある。この状
況は、第5大当たり遊技終了時や大当たり図柄Eに基づく低確率高ベース遊技状態終了時
と略同一である。
したがって、低確率高ベース遊技状態、且つ時短演出モードにおける700回目の特図
可変表示(特別ハズレ最終変動)が終了する際に、当否情報として暫定大当たり、または
確定ハズレを示し、且つハズレ図柄種別情報がハズレ図柄Cを示す第2始動入賞コマンド
が記憶されており(ハズレ図柄Cに係る特図2保留があり)、さらにその第2始動入賞コ
マンドの前に、当否情報が確定大当たりを示す第2始動入賞コマンドが記憶されていない
(確定大当たりに係る特図2保留がない)場合(特別先読み判定条件が成立している場合
)は、時短演出モードが継続する。そして、通常遊技状態、且つ時短演出モードにおいて
、ハズレ図柄Cの停止表示が行われると、時短演出モードがそのまま継続されながら時短
状態が設定されて低確率高ベース遊技状態になる。
一方、700回目の特図可変表示(特別ハズレ最終変動)が終了する際に、ハズレ図柄
種別情報がハズレ図柄Cを示す第2始動入賞コマンドが記憶されていない(ハズレ図柄C
に係る特図2保留がない)などその他の場合(特別先読み判定条件が成立していない場合
)は、通常演出モードになる。その後は、パチンコ遊技機PY3への電力供給時と同様に
、低確率低ベース遊技状態(通常遊技状態)において、左打ちによって遊技を進行させな
がら、通常演出モードによる演出が実行される。
また、前述の通り、通常確率状態において大当たり当選することなく特図可変表示が特
定回数(800回)実行されると、天井到達によって時短状態が設定される。よって、パ
チンコ遊技機PY3に電力が供給されて通常遊技状態が設定されてから、あるいは、第2
大当たり遊技、または第5大当たり遊技の終了に応じて通常遊技状態が設定されてから、
大当たりに当選することなく特図可変表示が特定回数(800回)実行されると、時短状
態が設定される。この場合、通常遊技状態を構成する通常確率状態は維持されるので、天
井到達によって通常遊技状態から低確率高ベース遊技状態に移行することになる。
なお、第2大当たり遊技、または第5大当たり遊技の終了に応じて通常遊技状態が設定
されたもののハズレ図柄Cの停止表示によって低確率高ベース遊技状態になった場合、当
該低確率高ベース遊技状態に係る時点規定回数は700回である。したがって、この場合
の低確率高ベース遊技状態で大当たりに当選することなく特図可変表示が時短規定回数実
行されて通常遊技状態、且つ通常演出モードになったとしても、当該通常遊技状態、且つ
通常演出モードで大当たりに当選することなく約100回の特図可変表示が実行されると
、通常確率状態で大当たり当選することなく特定回数(800回)の特図可変表示が実行
されたことになり、天井到達によって時短状態が設定される。
天井到達する場合は、第1実施形態の場合と同様に、天井到達変動において停止表示し
たハズレ図柄が確定したことに応じて低確率高ベース遊技状態になると共に、天井演出モ
ードになる。すなわち、通常遊技状態、且つ通常演出モードにおいて天井到達することに
基づいて、大当たり遊技を介さずに、通常遊技状態から低確率高ベース遊技状態に移行す
ると共に、通常演出モードから天井演出モードに移行する。
天井到達低確率高ベース遊技状態においても、特別ハズレ低確率高ベース遊技状態の場
合と同様に、右打ちによる第2始動口12への入賞に基づく特図2抽選で大当たり当選を
狙う遊技が中心に行われる。よって、特図2可変表示で大当たり図柄Dの停止表示が行わ
れると、第4大当たり遊技を介して、高確率高ベース遊技状態に移行すると共に、確変演
出モードに移行する。
一方、天井到達低確率高ベース遊技状態において大当たり図柄Eの停止表示が行われる
と、第5大当たり遊技が実行される。そして、前述の特別ハズレ低確率高ベース遊技状態
の場合と同様に、第5大当たり遊技の終了に応じて、低確率低ベース遊技状態(通常遊技
状態)になるが、第5大当たり遊技が終了する際に、当否情報として暫定大当たり、また
は確定ハズレを示し、且つハズレ図柄種別情報がハズレ図柄Cを示す第2始動入賞コマン
ドが記憶されており(ハズレ図柄Cに係る特図2保留があり)、さらにその第2始動入賞
コマンドの前に、当否情報が確定大当たりを示す第2始動入賞コマンドが記憶されていな
い(確定大当たりに係る特図2保留がない)場合(特別先読み判定条件が成立している場
合)は、時短演出モードになる。そして、通常遊技状態、且つ時短演出モードにおいて、
ハズレ図柄Cの停止表示が行われると、時短演出モードがそのまま継続されながら時短状
態が設定されて低確率高ベース遊技状態になる。
また、第5大当たり遊技が終了する際に、ハズレ図柄種別情報がハズレ図柄Cを示す第
2始動入賞コマンドが記憶されていない(ハズレ図柄Cに係る特図2保留がない)などそ
の他の場合(特別先読み判定条件が成立していない場合)は、通常演出モードになる。そ
の後は、パチンコ遊技機PY3への電力供給時と同様に、低確率低ベース遊技状態(通常
遊技状態)において、左打ちによって遊技を進行させながら、通常演出モードによる演出
が実行される。
また、前述の通り、天井到達低確率高ベース遊技状態の終了条件は、当該低確率高ベー
ス遊技状態で大当たり当選することなく特図可変表示が1000回実行されることであり
、それに応じて天井演出モードの終了条件も当該天井演出モードで大当たり当選すること
なく特図可変表示が1000回実行されることに設定されている。よって、天井到達によ
って、低確率高ベース遊技状態、且つ天井演出モードになると、当該低確率高ベース遊技
状態、且つ天井演出モードで特図可変表示が1000回実行されるまで、当該低確率高ベ
ース遊技状態、且つ天井演出モードが継続する。
そして、天井到達低確率高ベース遊技状態、且つ天井演出モードで、大当たり当選する
ことなく特図可変表示が1000回実行されると、非時短状態が設定されて低確率低ベー
ス遊技状態(通常遊技状態)になるが、このときに特図2保留が残っている場合がある。
この状況は、特別ハズレ低確率高ベース遊技状態の終了時と略同一である。
したがって、天井到達低確率高ベース遊技状態、且つ天井演出モードにおける1000
回目の特図可変表示(天井時短最終変動)が終了する際に、当否情報として暫定大当たり
、または確定ハズレを示し、且つハズレ図柄種別情報がハズレ図柄Cを示す第2始動入賞
コマンドが記憶されており(ハズレ図柄Cに係る特図2保留があり)、さらにその第2始
動入賞コマンドの前に、当否情報が確定大当たりを示す第2始動入賞コマンドが記憶され
ていない(確定大当たりに係る特図2保留がない)場合(特別先読み判定条件が成立して
いる場合)は、時短演出モードになる。そして、通常遊技状態、且つ時短演出モードにお
いて、ハズレ図柄Cの停止表示が行われると、時短演出モードがそのまま継続されながら
時短状態が設定されて低確率高ベース遊技状態になる。
一方、1000回目の特図可変表示が終了する際に、ハズレ図柄種別情報がハズレ図柄
Cを示す第2始動入賞コマンドが記憶されていない(ハズレ図柄Cに係る特図2保留がな
い)などその他の場合(特別先読み判定条件が成立していない場合)は、通常演出モード
になる。その後は、パチンコ遊技機PY3への電力供給時と同様に、低確率低ベース遊技
状態(通常遊技状態)において、左打ちによって遊技を進行させながら、通常演出モード
による演出が実行される。
次に、図94~図100を用いて、第5大当たり遊技(大当たり遊技状態)や天井到達
低確率高ベース遊技状態(低確率高ベース遊技状態)が終了することに応じて通常遊技状
態になる場合に表示部50aで行われる演出の具体例について説明する。ただし、小図柄
KZ1~KZ3の表示は省略する。
最初に、図94を用いて、第5大当たり遊技(大当たり遊技状態)が終了する際に、ハ
ズレ図柄種別情報がハズレ図柄Cを示す第2始動入賞コマンドが記憶されていない状況、
すなわち特別先読み判定条件が成立していない状況で、通常遊技状態になる場合に表示部
50aで行われる演出の具体例について説明する。なお、詳細な状況としては、第5大当
たり遊技が終了する際に、当否情報が確定ハズレであり、ハズレ図柄種別情報がハズレ図
柄Bである特図2保留が3つ記憶されている状況と仮定する。
図94(A)は、第5大当たり遊技のエンディングでエンディング演出が実行されてい
る様子を表す図、図94(B)は、エンディング演出が終了して、当該第5大当たり遊技
が終了する直前の様子を表す図、図94(C)は、第5大当たり遊技後の最初の特図2可
変表示が開始された直後の様子を表す図である。
図94(A)に示すように、第5大当たり遊技のエンディングにおいてエンディング演
出が行われる場合、表示部50aにおいて、当該第5大当たり遊技に応じたエンディング
用背景画像G203が表示される。なお、当該第5大当たり遊技の後に通常遊技状態にな
るため、当該第5大当たり遊技に応じたエンディング演出では、基本的な実施形態で記載
した演出モード示唆画像G5のように大当たり遊技後に設定される演出モードを示唆する
画像は表示されない。ただし、この直後に通常遊技状態になり、遊技者に有利な遊技状態
が終了するので、総賞球数画像G6のように遊技者の遊技利益に関する表示を行っても良
い。
そして、ここでは第5大当たり遊技(大当たり遊技状態)が終了する際に特別先読み判
定条件が成立していないので、当該第5大当たり遊技が終了する直前に通常演出モードに
なる。具体的には、図94(B)に示すように、表示部50aにおいて、エンディング用
背景画像G203から第1通常用背景画像G111に切り替わる。なお、第1通常用背景
画像G111に切り替わる際に、当該第5大当たり遊技に係る大当たりを示す態様で停止
表示している演出図柄EZ1~EZ3が第1通常用背景画像G111に重畳的に出現する
。さらに、ここでは特図2保留が3つ記憶されているので、各保留に応じた通常態様の保
留アイコンHA21~保留アイコンHA23も保留順に応じて適宜に出現する。
ここで、第3実施形態における保留アイコンおよび当該アイコンの表示態様について説
明する。第3実施形態において、保留アイコンや当該アイコンの通常態様は、通常演出モ
ードと、時短演出モードおよび天井演出モードで異なっている。通常演出モードに係る通
常態様(通常用表示態様)は、白色の円形からなり、時短演出モード、および天井演出モ
ードに係る通常態様(時短用表示態様)は、白色の正方形からなる。そして、第5大当た
り遊技が終了する際に通常演出モードになる場合、保留アイコンHA21~保留アイコン
HA23は通常用表示態様で出現する。このように、第1通常用背景画像G111に切り
替わることと、通常用表示態様の保留アイコンHA21~保留アイコンHA23が出現す
ることによって通常演出モードになったことが示されている。
続いて、第5大当たり遊技が終了するときに保留順1であった特図2保留を表す保留ア
イコンHA21に対応する特図2可変表(第5大当たり遊技後の最初の特図2可変表示)
示が開始されると、図94(C)に示すように、第1通常用背景画像G111に重畳的に
特図変動演出が開始されて、演出図柄EZ1~EZ3の変動表示が実行されると共に、保
留アイコンHA21~保留アイコンHA23がシフトして、保留アイコンHA21が当該
アイコンHA21になる。
また、保留アイコンHA21に対応する特図2可変表示が開始されたときには、これか
ら通常遊技状態において基本的には第1始動口11への入賞を目指す遊技がなされるので
、第1始動口11が形成された左遊技領域6Aを遊技球が流下するように遊技球を発射さ
せるハンドル72kの操作態様(左打ち)を促す画像G53(左打ち促進画像G53)が
表示される。
左打ち促進画像G53の具体的な表示内容は適宜に設定可能であるが、第3実施形態で
は、左向きの矢印を表す図形と「左打ちに戻してください」というフレーズとが複合化さ
れた画像で構成されている。また、左打ち促進画像G53の表示のことを「左打ち促進演
出」と称する。なお、左打ち促進演出の演出時間は適宜に設定可能であるが、第3実施形
態では、4秒に設定されている。よって、左打ち促進画像G53は表示されてから4秒後
に消える。
そして、その後、当該アイコンHA21に対応する特図2可変表示が終了してハズレ図
柄Bの停止表示が行われると、図94(D)に示すように、ハズレ図柄Bに対応付けられ
た態様で演出図柄EZ1~EZ3の停止表示が行われると共に、当該アイコンHA21が
消える。続いて、そのときに保留順1の特図2保留を表す保留アイコンHA22に対応す
る特図2可変表示が開始されると、図94(E)に示すように、特図変動演出が開始され
て、演出図柄EZ1~EZ3の変動表示が実行されると共に、保留アイコンHA22~保
留アイコンHA23がシフトして、保留アイコンHA22が当該アイコンHA22になる
。なお、この当該アイコンHA22に対応する特図2可変表示が行われているときに、第
1始動口11へ入賞し、当該入賞に対応する通常用表示態様の保留アイコンHA24が保
留順2を表す保留アイコンとして適宜に表示される。
続いて、当該アイコンHA22に対応する特図2可変表示が終了してハズレ図柄Bの停
止表示が行われると、図94(F)に示すように、ハズレ図柄Bに対応付けられた態様で
演出図柄EZ1~EZ3の停止表示が行われると共に、当該アイコンHA22が消える。
そして、その後も、通常演出モードにおいて特図2保留が消滅するまで同様に、特図変動
演出が行われる。そして、特図2保留が消滅した後は、特図1保留が消化されていくが、
最後の特図2保留に係る特図変動演出から特図1保留に係る特図変動演出へ移行する際に
は、表示部50aやスピーカー52などの演出装置によって当該移行が示唆されることな
く演出が進んでいく。
次に、図95を用いて、第5大当たり遊技が終了する際に、ハズレ図柄種別情報がハズ
レ図柄Cを示す第2始動入賞コマンドが記憶されており、且つ当該コマンドの前に当否情
報が確定大当たりを示す第2始動入賞コマンドが記憶されていない状況、すなわち特別先
読み判定条件が成立している状況で、通常遊技状態になる場合に表示部50aで行われる
演出の具体例について説明する。なお、詳細な状況としては、第5大当たり遊技が終了す
る際に、特図2保留が3つ記憶されており、保留順が1番目と3番目の特図2保留に係る
当否情報が確定ハズレであり、ハズレ図柄種別情報がハズレ図柄Bであり、保留順が2番
目の特図2保留に係る当否情報が確定ハズレであり、ハズレ図柄種別情報がハズレ図柄C
である状況と仮定する。
図95(A)は、第5大当たり遊技のエンディングでエンディング演出が実行されてい
る様子を表す図、図95(B)は、エンディング演出が終了して、当該第5大当たり遊技
が終了する直前の様子を表す図、図95(C)は、第5大当たり遊技後の最初の特図2可
変表示が開始された直後の様子を表す図である。
図94に係る状況と同様に、図95(A)に示すように、第5大当たり遊技のエンディ
ングにおいて、エンディング演出が行われ、表示部50aにおいて、エンディング用背景
画像G203が表示される。
そして、ここでは第5大当たり遊技終了の際に特別先読み判定条件が成立しているので
、当該第5大当たりが終了する直前に時短演出モードになる。具体的には、図95(B)
に示すように、表示部50aにおいて、エンディング用背景画像G203から時短用背景
画像G130に切り替わる。なお、時短用背景画像G130に切り替わる際に、大当たり
を示す態様で停止表示している演出図柄EZ1~EZ3が時短用背景画像G130に出現
する。さらに、ここでは特図2保留が3つ記憶されているので、各保留を表す保留アイコ
ンHA21~保留アイコンHA23が保留順に応じて適宜に表示されるが、時短演出モー
ドになることから保留アイコンHA21~保留アイコンHA23が時短用表示態様で表示
される。このように、時短用背景画像G130に切り替わることと、時短用表示態様の保
留アイコンHA21~保留アイコンHA23が出現することによって時短演出モードにな
ったことが示されている。
続いて、第5大当たり遊技が終了するときに保留順1の特図2保留を表す保留アイコン
HA21に対応する特図2可変表示(第5大当たり遊技後の最初の特図2可変表示)が開
始されると、図95(C)に示すように、時短用背景画像G130に重畳的に特図変動演
出が開始されて、演出図柄EZ1~EZ3の変動表示が実行されると共に、保留アイコン
HA21~保留アイコンHA23がシフトして、保留アイコンHA21が当該アイコンH
A21になる。
また、保留アイコンHA21に対応する特図2可変表示が開始されたときには、これか
ら通常遊技状態において基本的には第1始動口11への入賞を目指す遊技がなされるもの
の、この後に時短状態(低確率高ベース遊技状態)になることから、通常演出モードにな
る場合のような左打ち促進演出は実行されない。ただし、通常演出モードになる場合と同
様に、左打ち促進演出を実行しても良い。
続いて、当該アイコンHA21に対応する特図2可変表示が終了してハズレ図柄Bの停
止表示が行われると、図96(A)に示すように、ハズレ図柄Bに対応付けられた態様で
演出図柄EZ1~EZ3の停止表示が行われると共に、当該アイコンHA21が消える。
そして、そのときに保留順1の特図2保留を表す保留アイコンHA22に対応する特図2
可変表示が開始されると、図96(B)に示すように、特図変動演出が開始されて、演出
図柄EZ1~EZ3の変動表示が実行されると共に、保留アイコンHA22~保留アイコ
ンHA23がシフトして、保留アイコンHA22が当該アイコンHA22になる。なお、
この当該アイコンHA22に対応する特図2可変表示が行われているときに、第1始動口
11へ入賞し、当該入賞に対応する時短用表示態様の保留アイコンHA24が保留順2を
表す保留アイコンとして適宜に表示される。
そして、その後、当該アイコンHA32に対応する特図2可変表示が終了してハズレ図
柄Cの停止表示が行われると、図96(C)に示すように、第1実施形態における時短終
了煽り突時変動の場合と同様に、ハズレ図柄Cに対応付けられた態様の、具体的には特別
ハズレを示す特別ハズレ専用図柄G37を中演出図柄EZ2とする演出図柄EZ1~EZ
3の停止表示が行われると共に、当該アイコンHA22が消える。そして、ハズレ図柄C
の停止表示に応じて時短状態が設定されて低確率高ベース遊技状態になる。
さらに、低確率高ベース遊技状態において保留アイコンHA23に対応する特図2可変
表示が開始されると、図96(D)に示すように、そのまま時短用背景画像G130に重
畳的に特図変動演出が開始されて、演出図柄EZ1~EZ3の変動表示が実行されると共
に、保留アイコンHA23~保留アイコンHA24がシフトして、保留アイコンHA23
が当該アイコンHA23になる。
また、低確率高ベース遊技状態による遊技が開始されたので、右打ち促進画像G30が
表示されると共に、実質的に時短演出モードになることを示唆する演出(時短演出モード
確定演出)が、時短用背景画像G130に重畳的に実行される。時短演出モード確定演出
の具体的な演出内容は、遊技者が低確率高ベース遊技状態になったことを把握できる範囲
で適宜に設定可能であるが、第3実施形態では、第1実施形態に係る時短演出モード移行
示唆演出画像G43の表示で構成されている。
次に、図97~図98を用いて、天井時短最終変動が終了する際に、ハズレ図柄種別情
報がハズレ図柄Cを示す第2始動入賞コマンドが記憶されていない状況、すなわち特別先
読み判定条件が成立していない状況で、通常遊技状態になる場合に表示部50aで行われ
る演出の具体例について説明する。なお、詳細な状況としては、天井時短最終変動は、ハ
ズレ図柄Bが停止表示される特図2可変表示であり、天井時短最終変動が終了する際に、
当否情報が確定ハズレであり、ハズレ図柄種別情報がハズレ図柄Bである特図2保留が3
つ記憶されている状況と仮定する。
図97(A)~図97(B)は、ハズレ図柄Bが停止表示される天井時短最終変動の終
盤の様子を表す図、図97(C)は、ハズレ図柄Bが停止表示される天井時短最終変動の
終了時の様子を表す図である。
天井時短最終変動であるので、天井時短最終変動では天井演出モードによる特図変動演
出が行われている。よって、図97(A)に示すように、ハズレ図柄Bが停止表示される
天井時短最終変動の終盤では、天井用背景画像G150に重畳的に演出図柄EZ1~EZ
3がハズレ図柄Bに対応付けられた態様で仮停止表示している。また、ここでは、天井時
短最終変動が実行されている中で特図2保留が3つ記憶されているので、当該天井時短最
終変動を表す時短用表示態様の当該アイコンHA30、および各保留を表す時短用表示態
様の保留アイコンHA31~保留アイコンHA33も適宜に表示されている。
続いて、図97(B)に示すように、表示部50aの全体がホワイトアウトして、右打
ち促進画像G30以外が視認できなくなる。ホワイトアウトは天井時短最終変動が終了す
る直前に解消される。そして、ここでは天井時短最終変動が終了する際に、特別先読み判
定条件が成立していないので、通常演出モードになる。したがって、ホワイトアウトが解
消されると、背景画像として第1通常用背景画像G111が出現する。また、第1通常用
背景画像G111に重畳的に、ホワイトアウト直前と同じ態様の演出図柄EZ1~EZ3
も出現すると共に、通常用表示態様の当該アイコンHA30、および保留アイコンHA3
1~保留アイコンHA33が出現する。
このように、ホワイトアウトを介して背景画像が天井用背景画像G150から第1通常
用背景画像G111に切り替わり、アイコンの通常態様が時短用表示態様から通常用表示
態様に切り替わることで天井演出モードから通常演出モードになったことが示されている
。そして、天井時短最終変動が終了することに応じて、図97(C)に示すように、仮停
止表示している演出図柄EZ1~EZ3がそのまま完全に停止すると共に、当該アイコン
HA30が消える。
次に、天井時短最終変動が終了するときに保留順1であった特図2保留を表す保留アイ
コンHA31に対応する特図2可変表示(天井時短最終変動後の最初の特図2可変表示)
が開始されると、図97(D)に示すように、第1通常用背景画像G111に重畳的に特
図変動演出が開始されて、演出図柄EZ1~EZ3の変動表示が実行されると共に、保留
アイコンHA31~保留アイコンHA33がシフトして、保留アイコンHA31が当該ア
イコンHA31になる。
また、保留アイコンHA31に対応する特図2可変表示が開始されたときには、これか
ら通常遊技状態において基本的には第1始動口11への入賞を目指す遊技がなされるので
、右打ち促進画像G30が消えると共に、左打ち促進演出として左打ち促進画像G53が
表示される。なお、この場合も、左打ち促進演出の演出時間は適宜に設定可能であるが、
4秒に設定されている。よって、左打ち促進画像G53は表示されてから4秒後に消える
続いて、当該アイコンHA31に対応する特図2可変表示が終了してハズレ図柄Bの停
止表示が行われると、図98(A)に示すように、ハズレBに対応付けられた態様の演出
図柄EZ1~EZ3の停止表示が行われると共に、当該アイコンHA31が消える。そし
て、そのときに保留順1の特図2保留を表す保留アイコンHA32に対応する特図2可変
表示が開始されると、図98(B)に示すように、特図変動演出が開始されて、演出図柄
EZ1~EZ3の変動表示が実行されると共に、保留アイコンHA32~保留アイコンH
A33がシフトして、保留アイコンHA32が当該アイコンHA32になる。なお、この
当該アイコンHA32に対応する特図2可変表示が行われているときに、第1始動口11
へ入賞し、当該入賞に対応する通常用表示態様の保留アイコンHA34が保留順2を表す
保留アイコンとして適宜に表示される。
そして、その後、当該アイコンHA32に対応する特図2可変表示が終了してハズレ図
柄Bの停止表示が行われると、図98(C)に示すように、ハズレ図柄Bに対応付けられ
た態様で演出図柄EZ1~EZ3の停止表示が行われると共に、当該アイコンHA32が
消える。その後も、通常演出モードにおいて特図2保留が消滅するまで同様に、特図変動
演出が行われる。そして、特図2保留が消滅した後は、特図1保留が消化されていくが、
最後の特図2保留に係る特図変動演出から特図1保留に係る特図変動演出へ移行する際に
は、表示部50aやスピーカー52などの演出装置によって当該移行が示唆されることな
く演出が進んでいく。
次に、図99~図100を用いて、天井時短最終変動が終了する際に、ハズレ図柄種別
情報がハズレ図柄Cを示す第2始動入賞コマンドが記憶されており、当該コマンドの前に
当否情報が確定大当たりを示す第2始動入賞コマンドが記憶されていない状況、すなわち
特別先読み判定条件が成立している状況で、通常遊技状態になる場合に表示部50aで行
われる演出の具体例について説明する。なお、詳細な状況としては、天井時短最終変動は
、ハズレ図柄Bが停止表示される特図2可変表示であり、天井時短最終変動が終了する際
に、特図2保留が3つ記憶されており、保留順が1番目と3番目の特図2保留に係る当否
情報が確定ハズレであり、ハズレ図柄種別情報がハズレ図柄Bであり、保留順が2番目の
特図2保留に係る当否情報が確定ハズレであり、ハズレ図柄種別情報がハズレ図柄Cであ
る状況と仮定する。
図99(A)~図99(B)は、ハズレ図柄Bが停止表示される天井時短最終変動の終
盤の様子を表す図、図99(C)は、ハズレ図柄Bが停止表示される天井時短最終変動の
終了時の様子を表す図である。
天井時短最終変動であるので、天井時短最終変動では天井演出モードによる特図変動演
出が行われている。よって、図99(A)に示すように、ハズレ図柄Bが停止表示される
天井時短最終変動の終盤では、天井用背景画像G150に重畳的に演出図柄EZ1~EZ
3がハズレ図柄Bに対応付けられた態様で仮停止表示している。また、ここでは、天井時
短最終変動が実行されている中で特図2保留が3つ記憶されているので、当該天井時短最
終変動を表す時短用表示態様の当該アイコンHA30、および各保留を表す時短用表示態
様の保留アイコンHA31~保留アイコンHA33も適宜に表示される。
続いて、図99(B)に示すように、表示部50aの全体がホワイトアウトして、右打
ち促進画像G30以外が視認できなくなる。ホワイトアウトは天井時短最終変動が終了す
る直前に解消される。そして、ここでは天井時短最終変動が終了する際に、特別先読み判
定条件が成立しているので、時短演出モードになる。したがって、ホワイトアウトが解消
されると、背景画像として時短用背景画像G130が出現する。また、時短用背景画像G
130に重畳的に、ホワイトアウト直前と同じ態様の演出図柄EZ1~EZ3も出現する
と共に、時短用表示態様の当該アイコンHA30、および保留アイコンHA31~保留ア
イコンHA33が出現する。
このように、ホワイトアウトを介して背景画像が天井用背景画像G150から時短用背
景画像G130に切り替わることで天井演出モードから時短演出モードになったことが示
されている。そして、天井時短最終変動が終了することに応じて、図99(C)に示すよ
うに、仮停止表示している演出図柄EZ1~EZ3がそのまま完全に停止すると共に、当
該アイコンHA30が消える。
次に、天井時短最終変動が終了するときに保留順1であった特図2保留を表す保留アイ
コンHA31に対応する特図2可変表示(天井時短最終変動後の最初の特図2可変表示)
が開始されると、図99(D)に示すように、時短用背景画像G130に重畳的に特図変
動演出が開始されて、演出図柄EZ1~EZ3の変動表示が実行されると共に、保留アイ
コンHA31~保留アイコンHA33がシフトして、保留アイコンHA31が当該アイコ
ンHA31になる。
また、保留アイコンHA31に対応する特図2可変表示が開始されたときには、これか
ら通常遊技状態において基本的には第1始動口11への入賞を目指す遊技がなされるので
、右打ち促進画像G30は消去されるものの、この後に時短状態(低確率高ベース遊技状
態)になることから、通常演出モードになる場合のような左打ち促進演出は実行されない
。ただし、通常演出モードになる場合と同様に、左打ち促進演出を実行しても良い。
そして、その後、当該アイコンHA31に対応する特図2可変表示が終了してハズレ図
柄Bの停止表示が行われると、図100(A)に示すように、ハズレ図柄Bに対応付けら
れた態様で演出図柄EZ1~EZ3の停止表示が行われると共に、当該アイコンHA31
が消える。そして、そのときに保留順1である特図2保留を表す保留アイコンHA32に
対応する特図2可変表示が開始されると、図100(B)に示すように、特図変動演出が
開始されて、演出図柄EZ1~EZ3の変動表示が実行されると共に、保留アイコンHA
32~保留アイコンHA33がシフトして、保留アイコンHA32が当該アイコンHA3
2になる。なお、この当該アイコンHA32に対応する特図2可変表示が行われていると
きに、第1始動口11へ入賞し、当該入賞に対応する時短演用表示態様の保留アイコンH
A34が保留順2を表す保留アイコンとして適宜に表示される。
続いて、当該アイコンHA32に対応する特図2可変表示が終了してハズレ図柄Cの停
止表示が行われると、図100(C)に示すように、第1実施形態における時短終了煽り
突時変動の場合と同様に、ハズレ図柄Cに対応付けられた態様の、具体的には特別ハズレ
を示す特別ハズレ専用図柄G37を中演出図柄EZ2とする演出図柄EZ1~EZ3の停
止表示が行われると共に、当該アイコンHA32が消える。そして、ハズレ図柄Cの停止
表示に応じて時短状態が設定されて低確率高ベース遊技状態になる。
さらに、低確率高ベース遊技状態において保留アイコンHA33に対応する特図2可変
表示が開始されると、図100(D)に示すように、そのまま時短用背景画像G130に
重畳的に特図変動演出が開始されて、演出図柄EZ1~EZ3の変動表示が実行されると
共に、保留アイコンHA33~保留アイコンHA34がシフトして、保留アイコンHA3
3が当該アイコンHA33になる。
また、低確率高ベース遊技状態による遊技が開始されたので、第5大当たり遊技の後の
場合と同様に、時短用背景画像G130に重畳的に時短演出モード確定演出が実行される
。この場面での時短演出モード確定演出の具体的な演出内容は、遊技者が低確率高ベース
遊技状態になったことを把握できる範囲で適宜に設定可能であるが、第5大当たり遊技の
後の場合と同様に、第1実施形態に係る時短演出モード移行示唆演出画像G43の表示で
構成されている。
以上のように、パチンコ遊技機PY3によれば、第5大当たり遊技や天井到達低確率高
ベース遊技状態が終了する際に、ハズレ図柄種別情報がハズレ図柄Cを示す第2始動入賞
コマンドが記憶されており、当該特図2保留の消化中に時短状態になる場合は、通常遊技
状態になってから、時短状態であることを示唆する時短演出モードによる演出が先行して
実行されるので、遊技者を過度に欺かずに通常遊技状態になった際の遊技者の落胆を軽減
することができる。また、ハズレ図柄種別情報がハズレ図柄Cを示す第2始動入賞コマン
ドの前に、当否情報が確定大当たりを示す第2始動入賞コマンドが記憶されている場合は
、通常遊技状態になってから、通常演出モードによる演出が実行されるので、遊技者に誤
った情報を提供することなく驚きを与えることができる。
(第3実施形態の変更例)
次に、第3実施形態に係るパチンコ遊技機PY3の変更例について説明する。なお、以
下に説明する変更例同士を適宜に組み合わせることも可能である。
各種発生契機に基づく低確率高ベース遊技状態に係る終了条件の成立を構成する特図可
変表示の実行回数(時短規定回数)は第3実施形態に限られず適宜に変更しても良い。さ
らには、各種発生契機に基づく低確率高ベース遊技状態に係る終了条件の成立は、経過時
間、遊技球の発射回数、リーチなどの特定の演出の出現回数など特図可変表示の実行回数
以外の事項に基づいて設定しても良い。
また、第3実施形態では、天井到達に係る特定回数は800回に設定されているが、こ
の回数は第3実施形態に限られず適宜に変更しても良い。さらに、特定回数を、通常確率
状態が設定されてから大当たり当選することなく特図可変表示が実行された回数ではなく
、非時短状態が設定されてから大当たり当選することなく特図可変表示が実行された回数
にしても良い。あるいは、天井到達に係る条件として、経過時間、遊技球の発射回数、リ
ーチなどの特定の演出の出現回数など特図可変表示の実行回数以外の事項に基づいて設定
しても良い。
また、第3実施形態においては、第1実施形態のように、低確率高ベース遊技状態の発
生契機として大当たり当選が設定されていないが、設定されても良い。この場合も、天井
到達低確率高ベース遊技状態が終了する場合や低確率低ベース遊技状態が設定される大当
たり遊技が終了する場合と同様に、その終了時に、ハズレ図柄種別情報がハズレ図柄Cを
示す第2始動入賞コマンドが記憶されており、当該コマンドの前に当否情報が大当たりを
示す第2始動入賞コマンドが記憶されていない場合(特別先読み判定条件が成立している
場合)は、ハズレ図柄Cの停止表示が行われるまでの間も、時短演出モードによる演出を
実行しても良い。なお、大当たり当選を発生契機とする低確率高ベース遊技状態では、時
短演出モードによる演出を実行可能にしても、時短演出モードおよび天井演出モードと異
なる専用の演出モードによる演出を実行可能にしても良い。
また、第3実施形態では、特別ハズレ低確率高ベース遊技状態と、天井到達低確率高ベ
ース遊技状態では異なる演出モードによる演出が実行されているが、同一の演出モードに
よる演出が実行されるようにしても良い。例えば、天井到達低確率高ベース遊技状態にお
いて、時短演出モードによる演出を実行しても良い。
さらに、第3実施形態では、天井到達低確率高ベース遊技状態が終了する際に、ハズレ
図柄種別情報がハズレ図柄Cを示す第2始動入賞コマンドが記憶されており、当該コマン
ドの前に当否情報が大当たりを示す第2始動入賞コマンドが記憶されていない場合(特別
先読み判定条件が成立している場合)は、通常遊技状態になってから時短演出モードによ
る演出が実行され、さらにはハズレ図柄Cの停止表示が実行された後も時短演出モードに
よる演出が実行されるが、天井演出モードをそのまま継続させて、天井演出モードによる
演出を実行させ続けるようにしても良い。
また、第3実施形態では、第5大当たり遊技が終了する際や天井到達低確率高ベース遊
技状態が終了する際など、ハズレ図柄種別情報がハズレ図柄Cを示す第2始動入賞コマン
ドが記憶されているが、当該コマンドの前に当否情報が大当たりを示す第2始動入賞コマ
ンドが記憶されている場合は、通常遊技状態になってから通常演出モードによる演出が実
行されるが、時短演出モードによる演出が実行されるようにしても良い。
さらに、第3実施形態では、通常演出モードと時短演出モードおよび天井演出モードで
、保留アイコンおよび当該アイコンの通常態様の表示内容が異なっているが同一にしても
良い。また、時短演出モードと天井演出モードで、保留アイコンおよび当該アイコンの通
常態様の表示内容が同一であるが異なるようにしても良い。
また、第3実施形態では、通常演出モードと時短演出モードおよび天井演出モードで、
演出図柄G10の表示内容が同一であるが、異なるようにしても良い。この場合は、第5
大当たり遊技や天井到達低確率高ベース遊技状態などが終了して通常演出モードになる場
合、演出図柄EZ1~EZ3を通常演出モード用の表示内容で表示し、時短演出モードに
なる場合、演出図柄EZ1~EZ3を時短演出モード用の表示内容で表示するようにして
も良い。
また、第3実施形態では、通常遊技状態において特図2可変表示が実行される場合は、
特図変動演出においてリーチが成立したりリーチ演出が実行されることはないが、通常遊
技状態における特図1可変表示が実行される場合と同様に、リーチが成立したりリーチ演
出が実行されるようにしても良い。
<第4実施形態>
次に、前述の本発明に係る基本的な実施形態、および第1実施形態に基づいて、本発明
に係る第4実施形態について説明する。なお、基本的な実施形態、および第1実施形態と
同一の構成、または同様に対応する構成については同一の符号、および用語を用いる。
第4実施形態に係るパチンコ遊技機PY4は、所謂「1種2種混合機」で構成される。
1台のパチンコ遊技機PY4において、遊技球の始動口への入賞を契機に特図抽選が行わ
れて大当たりに当選すると、大入賞口が開放する大当たり遊技が実行される「第1種(所
謂「デジパチタイプ」)」と称される仕様と、遊技球の始動口への入賞を契機に特図抽選
が行われて小当たりに当選すると、内部に特定領域(所謂「Vゾーン」)を有する大入賞
口が開放する小当たり遊技が実行され、小当たり遊技において遊技球が特定領域を通過(
所謂「V入賞」)すると大当たり遊技が実行される「第2種(所謂「羽根モノタイプ」)
」と称される仕様とが混在する。
ここで、パチンコ遊技機PY4の遊技盤1の正面図を図101に示す。図101に示す
ように、遊技領域6には、開閉可能な第1大入賞装置14Dと第2大入賞装置15Dが設
けられている。第1大入賞装置14Dは、基本的な実施形態などの大入賞装置14Dに対
応している。したがって、第1大入賞装置14Dには、遊技球が入球不可能な閉態様と入
球可能な開態様とに変化可能な第1大入賞口14が形成されており、第1大入賞口14は
、第1大入賞装置14Dが具備する第1AT開閉部材14kによって閉態様と開態様とを
とる。また、第1大入賞装置14Dには、遊技球が第1大入賞口14に入球(入賞)した
ことを検知する第1大入賞口センサ14aが設けられている。
第2大入賞装置15Dは、第1大入賞装置14Dの下流域側直下に設けられており、部
分的に第1大入賞装置14Dと同じように構成されている。第2大入賞装置15Dには、
遊技球が入球不可能な閉態様と入球可能な開態様とに変化可能な第2大入賞口15が形成
されており、第2大入賞口15は、第2大入賞装置15Dが具備する第2AT開閉部材1
5kによって閉態様と開態様とをとる。また、第2大入賞装置15Dには、遊技球が第2
大入賞口15に入球(入賞)したことを検知する第2大入賞口センサ15aが設けられて
いる。
なお、第4実施形態では、第1大入賞口14への入球に伴って15個の賞球が払い出さ
れる。一方、第2大入賞口15への入球に伴って15個の賞球が払い出される。
次に、第2大入賞口15の内部について説明する。図102は、第2大入賞口15の内
部を模式的に表した説明図である。図102に示すように、第2大入賞口15の内部には
、第2大入賞口15に入球した遊技球が通過可能な特定領域16および非特定領域17が
設けられている。また、第2大入賞口15の内部は、第2大入賞口15に入球した遊技球
を特定領域16と非特定領域17に振り分け可能な振分部材16kが設けられている。
振分部材16kは、振分ソレノイド16s(図111参照)によって進退可能に構成さ
れる。振分ソレノイド16sは、遊技制御用マイコン101と電気的に接続され、遊技制
御用マイコン101は、後述する小当たり遊技において、振分ソレノイド16sを制御す
ることが可能である。
遊技制御用マイコン101は、振分ソレノイド16sを用いて振分部材16kを進退さ
せることによって、第2大入賞口15に入球した遊技球が特定領域16を通過可能な第1
通過状態と、第2大入賞口15に入球した遊技球が非特定領域17を通過可能な第2通過
状態と、のどちらかの状態にすることが可能である。振分部材16kは、通常では第2通
過状態となるように進出位置に保持され、小当たり遊技の実行に際し、所定時間(例えば
0.5秒)だけ退避位置に退避して第1通過状態に変化する。小当たり遊技における振分
部材16kの動作の詳細については後述する。
また、パチンコ遊技機PY4には、特定領域16を通過した遊技球を検知するが、非特
定領域17を通過した遊技球を検知しない特定領域検知センサ16a(図111参照)が
設けられている。特定領域検知センサ16aは、遊技制御用マイコン101と電気的に接
続され、遊技球を検知すると、遊技球が特定領域16を通過したことを検知したことを示
す信号を遊技制御基板100に出力する。
なお、特定領域16および非特定領域17の前面には、合成樹脂製の透明な窓(図示な
し)が設けられ、第2大入賞口15に入球した遊技球が、特定領域16および非特定領域
17の何れを通過したのかを、遊技者が視認可能になっている。
次に、第4実施形態に係る大当たり判定について説明するが、大当たり判定の前にパチ
ンコ遊技機PY4で制御可能な遊技状態について説明する。パチンコ遊技機PY4では、
大当たり判定での大当たり当選確率に係る遊技状態は通常確率状態の1種類のみ設定され
ている。一方、第2始動口12の入賞容易性に係る遊技状態としては、第1実施形態と同
様に、非時短状態(低ベース状態)と時短状態(高ベース状態)とが設定されている。し
たがって、以下において、低確率低ベース遊技状態のことを「通常遊技状態」と称し、低
確率高ベース遊技状態のことを単に「時短状態」と称する。
第4実施形態に係る大当たり判定テーブルの構成例を図103(A)に示す。図103
(A)に示すように、大当たり判定テーブルとして、第1始動口11への入賞に基づく大
当たり判定(第1大当たり判定)で用いられる特図1に係る大当たり判定テーブル(第1
大当たり判定テーブル)と、第2始動口12への入賞に基づく大当たり判定(第2大当た
り判定)で用いられる特図2に係る大当たり判定テーブル(第2大当たり判定テーブル)
とが設けられている。
第1大当たり判定テーブルによると、第1大当たり判定では、大当たりかハズレの何れ
かに決定される。一方、第2大当たり判定テーブルによると、第2大当たり判定では、小
当たりかハズレの何れかに決定される。後述するように、小当たりに当選すると、小当た
りを示す態様の特図2の停止表示が実行され、当該停止表示に応じて小当たり遊技が実行
される。そして、小当たり遊技において遊技球が特定領域16を通過すると、大当たり遊
技が実行される。
また、第1大当たり判定で大当たりと判定される確率は1/319に設定され、第2大
当たり判定で小当たりと判定される確率は1/25に設定されている。基本的な実施形態
と同様に、各大当たり判定テーブルでは、大当たり判定の結果である大当たり、小当たり
、およびハズレに、特別図柄乱数の判定値(特別図柄乱数判定値)が図103(A)に示
す選択率となるように適宜に振り分けられている。ただし、この大当たりの選択率、およ
び小当たりの選択率は、特に限定されることはなく、適宜に変更可能である。また、第1
大当たり判定で、大当たり判定結果として小当たりが含まれるようにしても良い。あるい
は、第2大当たり判定で、大当たり判定結果として大当たりが含まれるようにしても良い
次に、第4実施形態に係る大当たり図柄、および小当たり図柄について説明する。前述
のように、大当たり図柄は、大当たり当選を示唆する特別図柄である。大当たり図柄は、
大当たり図柄種別判定によって決定され、大当たり図柄種別判定は大当たり図柄種別判定
テーブルを用いて行われる。図103(B)は、第4実施形態に係る大当たり図柄種別判
定テーブルの構成例を示す図である。図103(B)に示すように、特図1の大当たり図
柄として、大当たり図柄A、および大当たり図柄Bの2種類の大当たり図柄が設けられて
いる。特図1に係る大当たり図柄種別判定テーブルによると、大当たり図柄Aは50%の
確率で選択され、大当たり図柄Bは50%の確率で選択される。このように、第4実施形
態では2種類の大当たり図柄が設けられている。
また、小当たり図柄は、小当たり当選を示唆する特別図柄である。小当たり当選した場
合の特図可変表示において、小当たり図柄が停止表示される。小当たり図柄は、小当たり
図柄種別判定によって決定され、小当たり図柄種別判定は小当たり図柄種別判定テーブル
を用いて行われる。図102(C)は、第4実施形態に係る小当たり図柄種別判定テーブ
ルの構成例を示す図である。図102(C)に示すように、特図2の小当たり図柄として
、小当たり図柄Aの1種類の小当たり図柄が設けられている。すなわち、特図2に係る小
当たり図柄種別判定テーブルによると、小当たり図柄Aは100%の確率で選択される。
次に、第4実施形態に係る大当たり遊技状態について説明する。第4実施形態では、大
当たり遊技構成要素は、大当たり図柄種別、および小当たり図柄種別に対応付けられてい
る。図104(A)は、第4実施形態に係る大当たり遊技制御テーブルの構成例を示す図
である。
図104(A)に示すように、大当たり図柄Aに対応付けられた大当たり遊技(以下、
「第1大当たり遊技」ともいう)、および大当たり図柄Bに対応付けられた大当たり遊技
(以下、「第2大当たり遊技」ともいう)では、ラウンド遊技が5回行われる。また、第
4実施形態では、大当たり遊技構成要素に、開放する大入賞口の種類も含まれている。そ
して、第1大当たり遊技、および第2大当たり遊技の1Rから5Rまでの各ラウンド遊技
では、1回のラウンド遊技あたり最大で29.5秒にわたって第1大入賞口14が開放す
る。
また、小当たり図柄Aに対応付けられた大当たり遊技(以下、「第3大当たり遊技」と
もいう)では、ラウンド遊技が15回行われる。そして、1Rから15Rまでの各ラウン
ド遊技では、1回のラウンド遊技あたり最大で29.5秒にわたって大入賞口14が開放
する。なお、第3大当たり遊技は、小当たり遊技で遊技球が特定領域16を通過した場合
に当該小当たり遊技が終了することに応じて実行される。
次に、第4実施形態に係る小当たり遊技について説明する。パチンコ遊技機PY4は、
小当たり遊技制御テーブルを用いて小当たり遊技を制御する。小当たり遊技制御テーブル
は小当たり図柄の種別毎に設定することが可能である。すなわち、小当たり遊技を小当た
り図柄の種別に対応付けることが可能である。
小当たり遊技制御テーブルには、小当たり遊技を構成する要素(小当たり遊技構成要素
)が格納されている。小当たり遊技構成要素には、開放させる大入賞口の種類、当該小当
たり遊技における大入賞口の開放回数、各開放に係る開放時間(開放パターン)、次回の
開放まで閉鎖させる時間(閉鎖時間)、オープニングの時間(オープニング時間)、およ
びエンディングの時間(エンディング時間)などが含まれている。小当たり遊技構成要素
は、小当たり図柄種別、および遊技状態に対応付けられている。図104(B)は、第4
実施形態に係る小当たり遊技制御テーブルの構成例を示す図である。
図104(B)に示すように、通常遊技状態における小当たり図柄Aに対応付けられた
小当たり遊技(以下、「第1小当たり遊技」ともいう)、および時短状態における小当た
り図柄Aに対応付けられた小当たり遊技(以下、「第2小当たり遊技」ともいう)では、
第2大入賞口15の開放が1回行われる。各小当たり遊技における第2大入賞口15の開
放時間は1.8秒である。また、第1小当たり遊技のオープニング時間は2.0秒であり
、エンディング時間は10.0秒である。一方、第2小当たり遊技のオープニング時間は
2.0秒であり、エンディング時間は2.0秒である。
ここで、図105を用いて、小当たり遊技の詳細を説明する。図105(A)は、第1
小当たり遊技の流れを示すタイムチャートであり、図105(B)は、第2小当たり遊技
の流れを示すタイムチャートである。
図105(A)に示すように、通常遊技状態において特図2の停止表示として「小当た
り図柄A」が停止表示すると、第1小当たり遊技が行われる。そして、第1小当たり遊技
の開始に応じて、最初に第2大入賞口15の閉鎖状態が保持されるオープニング(第1小
当たりOP)が行われる。第1小当たりOPは、10.0秒が経過するまで継続し、第1
小当たりOPが終了すると、第2大入賞口15が開放する(第1小当たり開放が行われる
)と共に、振分部材16kが退避して第1通過状態になる。第1小当たり開放は、1.8
が経過するまで、もしくは、10個の遊技球が第2大入賞口15に入賞するまで継続する
一方、振分部材16kの退避は、0.5が経過するまで継続する。そして、第1小当たり
開放が終了すると、第2大入賞口15が閉鎖して当該閉鎖状態が保持されるエンディング
(第1小当たりED)が行われる。第1小当たりEDは、2.0秒が経過するまで継続し
、第1小当たりEDの終了によって、第1小当たり遊技が終了する。
図105(B)に示すように、時短状態において特図2の停止表示として「小当たり図
柄A」が停止表示すると、第2小当たり遊技が行われる。そして、第2小当たり遊技の開
始に応じて、最初に第2大入賞口15の閉鎖状態が保持されるオープニング(第2小当た
りOP)が行われる。第2小当たりOPは、2.0秒が経過するまで継続し、第2小当た
りOPが終了すると、第2大入賞口15が開放する(第2小当たり開放が行われる)と共
に、振分部材16kが退避して第1通過状態になる。第2小当たり開放は、1800ms
が経過するまで、もしくは、10個の遊技球が第2大入賞口15に入賞するまで継続する
一方、振分部材16kの退避は、0.5秒が経過するまで継続する。そして、第2小当た
り開放が終了すると、第2大入賞口15が閉鎖して当該閉鎖状態が保持されるエンディン
グ(第2小当たりED)が行われる。第2小当たりEDは、2.0秒が経過するまで継続
し、第2小当たりEDの終了によって、第2小当たり遊技が終了する。
また、第1小当たり遊技中、および第2小当たり遊技中に第2大入賞口15に入球した
遊技球は、第1通過状態では、振分部材16kが退避位置にあるため、非特定領域17ま
で流下することなく、特定領域16を通過する一方、第2通過状態では、振分部材16k
が進出位置にあるため、振分部材16k上を流下して、非特定領域17を通過する。そし
て、遊技球が特定領域16を通過した場合には、当該小当たり遊技の終了に応じて第3大
当たり遊技が行われる。したがって、小当たり図柄Aの停止表示に基づいて第3大当たり
遊技が実行されることになる。一方、遊技球が特定領域16を通過しなかった場合には第
3大当たり遊技は行われない。
第3大当たり遊技が開始されると、第3大当たり遊技として最初に第1大入賞口14の
閉鎖状態が保持されるオープニングが10.0秒かけて行われ、当該オープニングの終了
に応じて1回目のラウンド遊技が開始されて第1大入賞口14が開放する。なお、小当た
り遊技中に遊技球が第2大入賞口15に入球(入賞)すると、遊技球が特定領域16を通
過したか否かに関わらず、15個の遊技球が賞球として払い出される。
次に、パチンコ遊技機PY4が、大当たり遊技の終了に伴って新たに設定する特定遊技
状態、および各特定遊技状態に係る終了条件について説明する。第4実施形態では、大当
たり遊技の終了に伴って新たに設定される特定遊技状態、および各特定遊技状態に係る終
了条件は、当該大当たり遊技に係る特別図柄に対応付けられている。図106は、第4実
施形態に係る特別図柄と特定遊技状態、および特定遊技状態に係る終了条件との関係を表
した遊技状態設定テーブルの構成例を示す図である。
図106に示すように、大当たり図柄Aに係る大当たり遊技(第1大当たり遊技)、お
よび小当たり図柄Aに係る大当たり遊技(第3大当たり遊技)の終了に伴って、時短状態
(低確率高ベース遊技状態)が設定される。そして、この時短状態には終了条件が設定さ
れている。終了条件は、特図可変表示が100回実行されることで構成されている。よっ
て、大当たり図柄A、および小当たり図柄Aの停止表示によって実行される大当たり遊技
の終了に伴って設定される時短状態は、大当たり遊技が実行されることなく特図可変表示
が100回実行されるまで継続可能である。
なお、以下において、大当たり図柄A、および小当たり図柄Aに係る大当たり遊技の終
了に伴って設定される時短状態を「大当たり時短」と称する。そして、大当たり時短の終
了条件が成立すると、通常遊技状態に移行する。そこで、大当たり時短に係る終了条件が
成立して通常遊技状態に移行することを「大当たり時短抜け」と称する。
また、大当たり図柄Bに係る大当たり遊技の終了に伴って、通常遊技状態(低確率低ベ
ース遊技状態)が設定される。したがって、大当たり図柄Bが停止表示されると、第2大
当たり遊技が実行されるものの、当該第2大当たり遊技が終了することに応じて通常遊技
状態に戻る。
次に、パチンコ遊技機PY4の遊技フローについて説明する。図107は、パチンコ遊
技機PY4で実行される主要な遊技フローを模式的に表した図である。
パチンコ遊技機PY4に電力が供給されると、遊技状態として通常遊技状態(低確率低
ベース遊技状態)が設定されると共に、演出モードとして通常遊技状態であることを示唆
する通常演出モードが設定される。そして、パチンコ遊技機PY4では、この通常遊技状
態で遊技が進行して、通常遊技状態において通常演出モードによる演出が実行される状況
がパチンコ遊技機PY4に係る遊技フローの起点となる。
非時短状態で構成される通常遊技状態では、左打ちによって第1始動口11へ入賞させ
、当該入賞に基づく特図1抽選で大当たり当選を狙う遊技が中心に行われる。特図1抽選
が実行されると特図1可変表示が実行される。特図1抽選で大当たりに当選すると、特図
1可変表示で大当たり図柄の停止表示が行われるが、特図1に係る大当たり図柄には、大
当たり図柄Aと大当たり図柄Bがある。
大当たり図柄Aの停止表示が行われると、第1大当たり遊技が実行され、第1大当たり
遊技の終了に応じて、時短状態になると共に、時短状態であることを示唆する特別演出モ
ードになる。すなわち、通常遊技状態において大当たり図柄Aの停止表示が実行されるこ
とに基づいて、第1大当たり遊技を介して、通常遊技状態から時短状態に移行すると共に
、通常演出モードから特別演出モードに移行する。
一方、大当たり図柄Bの停止表示が行われると、第2大当たり遊技が実行され、第2大
当たり遊技の終了に応じて、通常遊技状態になると共に、通常演出モードになる。すなわ
ち、通常遊技状態において大当たり図柄Bの停止表示が実行されることに基づいて、第2
大当たり遊技を介して、再び通常遊技状態、且つ通常演出モードで遊技が進行する。
時短状態では、右打ちによって第2始動口12に入賞させ、当該入賞に基づく特図2抽
選で小当たり当選を狙う遊技が中心に行われる。特図2抽選が実行されると特図2可変表
示が実行される。特図2抽選で小当たりに当選すると、特図2可変表示で小当たり図柄A
の停止表示が行われて、時短状態における小当たり遊技(第2小当たり遊技)が実行され
る。
小当たり遊技(第2小当たり遊技)において、遊技球が特定領域16を通過すると、第
3大当たり遊技が実行される。そして、第3大当たり遊技の終了に応じて、時短状態にな
ると共に、特別演出モードになる。すなわち、時短状態において小当たり図柄Aの停止表
示が実行されることに基づいて、第2小当たり遊技、および第3大当たり遊技を介して、
時短状態が継続すると共に、特別演出モードが継続する。
また、第1大当たり遊技、および第3大当たり遊技の終了に応じて設定された時短状態
、且つ特別演出モードで、小当たり図柄Aが停止表示されることなく特図可変表示が10
0回実行される(大当たり時短抜けする)と、通常遊技状態になるが、普通に遊技を行っ
ている限りはこのときに特図2保留が残っている可能性が高い。この場合、通常遊技状態
になった最初は、少なくとも大当たり時短抜け時点で記憶されていた特図2保留に対応す
る特図2可変表示が実行される。そこで、第4実施形態では、これらの通常遊技状態にお
いて特図2可変表示が実行される期間は、当該特図2可変表示に応じた専用の特殊演出モ
ードが設定され、特殊演出モードによる特図変動演出が実行される。なお、以下において
、大当たり時短の終了条件が成立して通常遊技状態に移行するときに残っている特図2保
留のことを「大当たり時短残保留」と称する。
第4実施形態では、特図2保留数の上限値は4つに設定されている。したがって、通常
遊技状態、且つ特殊演出モードでは、最大で4回の特図2可変表示が実行される。また、
通常遊技状態、且つ特殊演出モードにおける特図2可変表示で小当たり図柄Aの停止表示
が実行されると、小当たり遊技(第1小当たり遊技)が実行される。
小当たり遊技(第1小当たり遊技)において、遊技球が特定領域16を通過すると、第
3大当たり遊技が実行される。そして、第3大当たり遊技の終了に応じて、時短態になる
と共に、特別演出モードになる。すなわち、通常遊技状態、且つ特殊演出モードにおいて
小当たり図柄Aの停止表示が実行されることに基づいて、第1小当たり遊技、および第3
大当たり遊技を介して、通常遊技状態から時短状態に移行すると共に、特殊演出モードか
ら特別演出モードに移行する。したがって、大当たり時短残保留を消化している中で、遊
技者に有利な遊技状態(時短状態、且つ特別演出モード)が引き戻されたことになる。
また、演出制御用マイコン121は、通常遊技状態、且つ特殊演出モードにおいて、小
当たり図柄Aが停止表示されることなく大当たり時短残保留の中の最後の保留順に係る特
図2可変表示が終了(大当たり時短残保留抜け)することに応じて、通常演出モードを設
定する。すなわち、遊技状態、および演出モードについて電力供給された最初の状況に戻
ったことになる。
また、第4実施形態に係るパチンコ遊技機PY4では、第1実施形態と同様に、大当た
り当選とは異なる時短状態の発生契機として、天井到達が設定されている。また、天井到
達に係る時短では天井演出モードによる演出が実行される。なお、第1実施形態と同様に
、天井到達に係る特定回数も800回に設定されており、天井到達変動で、天井演出モー
ド移行示唆演出が実行される。一方、第1実施形態の天井到達残り回数示唆演出は実行さ
れない。さらに、天井到達による時短状態に係る終了条件は、第1実施形態と同一内容で
設定されている。
なお、以下において、天井到達による時短状態を「天井時短」と称する。そして、第1
実施形態と同様に、天井時短に係る終了条件が成立すると通常遊技状態に移行する。そこ
で、天井時短に係る終了条件が成立して通常遊技状態に移行することを「天井時短抜け」
と称する。
通常確率状態において大当たり当選することなく特図可変表示が特定回数(800回)
実行されると、天井到達によって時短状態が設定される。よって、パチンコ遊技機PY4
に電力が供給されて通常遊技状態が設定されてから、あるいは、第2大当たり遊技の終了
に応じて通常遊技状態が設定されてから、大当たりに当選することなく特図可変表示が特
定回数(800回)実行されると、時短状態が設定される。この場合、通常遊技状態を構
成する通常確率状態は維持されるので、天井到達によって通常遊技状態から時短状態に移
行することになる。
天井到達する場合は、第1実施形態の場合と同様に、天井到達変動において停止表示し
たハズレ図柄が確定したことに応じて時短状態になると共に、天井演出モードになる。す
なわち、通常遊技状態、且つ通常演出モードにおいて天井到達することに基づいて、大当
たり遊技を介さずに、通常遊技状態から時短状態に移行すると共に、通常演出モードから
天井演出モードに移行する。
天井時短においては、右打ちによって第2始動口12へ入賞させ、当該入賞に基づく特
図2抽選で小当たり当選を狙う遊技が中心に行われる。よって、特図2可変表示で小当た
り図柄Aの停止表示が行われると、第2小当たり遊技、および第3大当たり遊技を介して
、時短状態が継続すると共に、天井演出モードから特別演出モードに移行する。
また、天井時短の終了条件は、当該時短状態で大当たり遊技が実行されることなく特図
可変表示が1000回実行されることであり、それに応じて天井演出モードの終了条件も
当該天井演出モードで大当たり遊技が実行されることなく特図可変表示が1000回実行
されることに設定されている。よって、天井到達によって、時短状態、且つ天井演出モー
ドになると、当該時短状態、且つ天井演出モードで特図可変表示が1000回実行される
まで、当該時短状態、且つ天井演出モードが継続する。そして、天井時短抜けすると、通
常遊技状態に移行すると共に、通常演出モードに移行する。
なお、天井時短抜けするときに特図2保留が残っている場合も、天井時短抜け後の通常
遊技状態において最初は当該特図2保留に対応する特図2可変表示が実行される。しかし
、大当たり時短抜けの場合と異なり、当該特図2可変表示に応じた特図変動演出は通常演
出モードで行われる。なお、以下において、天井時短抜けするときに残っている特図2保
留のことを「天井時短残保留」と称する。そして、天井時短残保留に係る特図2可変表示
で小当たり図柄Aが停止表示されて、第1小当たり遊技において遊技球が特定領域16を
通過して第3大当たり遊技が実行されると、当該第3大当たり遊技の終了に応じて、通常
遊技状態から時短状態に移行すると共に、通常演出モードから特別演出モードに移行する
また、天井時短抜け後の通常遊技状態、且つ通常演出モードにおいて、小当たり図柄A
が停止表示されることなく、天井時短残保留の中で最後の保留順の特図2保留に対応する
特図2可変表示が終了すると、そのまま次回からは特図1可変表示に応じた通常演出モー
ドによる特図変動演出が行われることになり、電力が供給された最初の状況に戻ることに
なる。
次に、第4実施形態に係る特図変動パターン判定テーブルについて説明する。第4実施
形態では、遊技制御用マイコン101は、遊技状況区分を参照して特図変動パターン判定
テーブルを選択する。遊技状況区分は、パチンコ遊技機PY4に係る遊技フローにおける
遊技の状況に関連付けられたパラメーター(指定事項)であり、遊技に係る所定のイベン
トの発生を契機に設定、あるいは切り替えられる(遷移する)。遊技状況区分は、遊技制
御用マイコン101によって制御され、遊技用RAM104には、遊技状況区分を表す遊
技状況区分データを記憶する領域(遊技状況区分データ記憶領域)が設けられている。
遊技状況区分の設定・切り替えの契機となるイベント(切替イベント)には、基本イベ
ントと特別イベントとがある。基本イベントは、遊技状態の設定で構成されている。第4
実施形態では、遊技制御用マイコン101が制御可能な遊技状態として、通常遊技状態と
時短状態が設けられているので、基本イベントとしては、通常遊技状態の設定と時短状態
の設定とがある。ただし、パチンコ遊技機PY4、特に遊技制御基板100に電源投入さ
れるときに、遊技用RAM104がクリア(所謂「RAMクリ」)されて、通常遊技状態
が設定されるが、実質的には遊技用RAM104のクリアは遊技状態の設定に相当するの
で、当該遊技用RAM104のクリアも基本イベントに含まれる。また、特別イベントと
しては、時短状態の設定を伴う第1大当たり遊技が終了してから特図可変表示が99回実
行されることと、時短状態の設定を伴う第3大当たり遊技が終了してから特図可変表示が
99回実行されることと、大当たり時短の終了と、大当たり時短の終了から特図可変表示
が4回実行されることがある。
ここで、切替イベントと、切替イベントの発生により切り替えられた後の遊技状況区分
との関係を表す表を図108(A)に示す。図108(A)に示すように、遊技制御用マ
イコン101は、遊技制御メイン処理における電源投入時処理(S001)で遊技用RA
M104がクリアされたときに遊技状況区分を「1」に設定する。また、遊技制御用マイ
コン101は、時短状態を設定するときに遊技状況区分を「2」に切り替える。なお、時
短状態の設定には、第1大当たり遊技の終了に伴う時短状態の設定、第3大当たり遊技の
終了に伴う時短状態の設定、および天井到達による時短状態の設定がある。さらに、遊技
制御用マイコン101は、通常遊技状態を設定するときに遊技状況区分を「1」に切り替
える。なお、通常遊技状態の設定には、第2大当たり遊技の終了に伴う通常遊技状態の設
定、および天井時短抜けによる通常遊技状態の設定がある。
また、遊技制御用マイコン101は、第1大当たり遊技、および第3大当たり遊技が終
了してから大当たり遊技が実行されることなく(小当たり図柄Aの停止表示が行われるこ
となく)特図可変表示が99回実行されたときに遊技状況区分を「3」に設定する。また
、遊技制御用マイコン101は、終了条件の成立によって大当たり時短が終了(大当たり
時短抜け)したときに遊技状況区分を「4」に設定する。さらに、遊技制御用マイコン1
01は、終了条件の成立によって大当たり時短が終了(大当たり時短抜け)してからら大
当たり遊技が実行されることなく(小当たり図柄Aの停止表示が行われることなく)特図
可変表示が4回実行されたときに遊技状況区分を「1」に設定する。なお、大当たり時短
の終了によって、通常遊技状態が設定され、通常遊技状態の設定は基本イベント(基本E
V3)に該当するが、特別イベント(特別EV4)を契機とする遊技状況区分の切り替え
が優先される。
このように、基本イベントや特別イベントの発生によって遊技状況区分が設定され、あ
るいは切り替えられるが、遊技状況区分には1つの特定の遊技状態が対応付けられている
。遊技状況区分「1」、「4」は、通常遊技状態に対応付けられ、遊技状況区分「2」、
「3」は、時短状態に対応付けられている。したがって、遊技状況区分「1」、「4」の
ときに参照される特図変動パターン判定テーブルは、通常遊技状態用の特図変動パターン
判定テーブルであり、遊技状況区分「2」、「3」のときに参照される特図変動パターン
判定テーブルは、時短状態用の特図変動パターン判定テーブルである。
また、遊技状況区分の切り替え契機となるイベントと、切り替えられた後の遊技状況区
分との関係は、ある程度パチンコ遊技機PY4における遊技フローに関連付けられて設定
されている。基本的には、パチンコ遊技機PY4、主には遊技制御基板100に電力が供
給されてから遊技が開始されるが、パチンコ遊技機PY4は、その後に展開される遊技フ
ローに沿った各状況や各場面で、所望の演出を実現するために、遊技状況区分を用いて、
特図変動演出の基となる特図変動時間に対応する特図変動パターンの決定、言い換えると
特図変動パターンを決定するための特図変動パターン判定テーブルの選択をコントロール
する。そして、遊技フローに沿って遊技状況区分が適宜に切り替われるように、遊技状況
区分の切り替え契機となるイベントと、切り替えられた後の遊技状況区分との関係がシナ
リオのように予め設定されている。
遊技状況区分の切り替え契機となるイベントと、切り替えられた後の遊技状況区分との
関係に基づいて形成される遊技状況区分のシナリオの一例を図108(B)に示す。例え
ば、遊技制御基板100に電力が供給されると、遊技制御用マイコン101は、遊技状況
区分を「1」に設定する。電力が供給されたので、この後は通常遊技状態且つ通常演出モ
ードで左打ちを行って特図1可変表示(特図1抽選)を繰り返し行う遊技が行われる。し
たがって、通常遊技状態且つ通常演出モードにおいて、遊技制御用マイコン101は、遊
技状況区分「1」に係る通常遊技状態用の特図1変動パターン判定テーブルに基づいて特
図1変動パターンを決定し、演出制御用マイコン121はその特図1変動パターンに基づ
いて特図1可変表示に応じて通常演出モードによる特図変動演出を行う。
次に、通常遊技状態且つ通常演出モードで遊技が進行する中で、大当たり図柄Aが停止
表示されて第1大当たり遊技が実行され、当該第1大当たり遊技が終了すると、遊技制御
用マイコン101は、遊技状況区分を「1」から「2」に切り替える。第1大当たり遊技
が終了したので、この後は、基本的には、時短状態(大当たり時短)且つ特別演出モード
で右打ちを行って特図2可変表示(特図2抽選)を繰り返し行う遊技が行われる。したが
って、時短状態(大当たり時短)且つ特別演出モードでは、遊技制御用マイコン101は
、遊技状況区分「2」に係る時短状態用の特図2変動パターン判定テーブルに基づいて特
図2変動パターンを決定し、演出制御用マイコン121はその特図2変動パターンに基づ
いて特図2可変表示に応じて特別演出モードによる特図変動演出を行う。
そして、第1大当たり遊技が終了してから大当たり遊技が実行されることなく特図可変
表示が99回実行されると、遊技制御用マイコン101は、遊技状態を維持したまま、遊
技状況区分を「2」から「3」に切り替える。第1大当たり遊技が終了してから特図可変
表示が99回実行されているので、当該大当たり時短で最後の特図2可変表示に対して遊
技状況区分「3」が割り当てられたことになる。なお、この大当たり時短の最後の特図2
可変表示と、それ以前の特図可変表示とで同一の特別演出モードが設定されているが、演
出制御用マイコン121は、最後の特図2可変表示では、遊技状況区分「3」に係る特図
2変動パターン判定テーブルを参照して決定された特図2変動パターンに基づいて、当該
最後の特図2可変表示に専用の特図変動演出を実行するものとする。なお、この最後の特
図2可変表示に専用の特図変動演出では、通常変動のみで構成されるリーチ無しの特図変
動演出は行われず、この特図変動演出を、例えば、大当たり時短が終了するか否かを煽る
演出で構成させるなど大当たり時短の最後の特図2可変表示ならではの演出内容とするこ
とができる。そして、遊技状況区分「3」に係る時短状態用の特図2変動パターン判定テ
ーブルは、大当たり判定結果、リーチ判定結果、および特図2保留数に関わらず、そのよ
うな演出を実行するための特図変動時間が確実に選択されるように構成されている。
なお、時短状態(大当たり時短)且つ特別演出モードであって、遊技状況区分が「2」
または「3」であるときに、小当たり図柄Aが停止表示されて第2小当たり遊技が実行さ
れ、当該第2小当たり遊技で遊技球が特定領域16を通過して第3大当たり遊技が実行さ
れ、当該第3大当たり遊技が終了すると、遊技制御用マイコン101は、遊技状況区分を
「2」に設定する。この後は、基本的には、再度時短状態(大当たり時短)且つ特別演出
モードで右打ちを行って特図2可変表示(特図2抽選)を繰り返し行う遊技が行われる。
したがって、当該再度の時短状態(大当たり時短)且つ特別演出モードでも、遊技制御用
マイコン101は、遊技状況区分「2」に係る時短状態用の特図2変動パターン判定テー
ブルに基づいて特図2変動パターンを決定し、演出制御用マイコン121はその特図2変
動パターンに基づいて特図2可変表示に応じて特別演出モードによる特図変動演出を行う
また、終了条件の成立によって第1大当たり遊技後の大当たり時短、および第3大当た
り遊技後の大当たり時短が終了(大当たり時短抜け)すると、遊技制御用マイコン101
は、遊技状況区分を「3」から「4」に切り替える。大当たり時短が終了したので、この
後は、まずは基本的には、通常遊技状態且つ特殊演出モードで、大当たり時短残保留に係
る特図2可変表示(大当たり時短残保留の消化)が行われる。したがって、通常遊技状態
状態且つ特殊演出モードでは、遊技制御用マイコン101は、遊技状況区分「4」に係る
非時短状態用の特図2変動パターン判定テーブルに基づいて特図2変動パターンを決定し
、演出制御用マイコン121はその特図2変動パターンに基づいて、当該大当たり時短残
保留に係る特図2可変表示に専用の特図変動演出を実行するものとする。なお、この大当
たり時短残保留に係る特図2可変表示に専用の特図変動演出では、通常変動のみで構成さ
れるリーチ無しの特図変動演出は行われず、この特図変動演出を、例えば、各特図2可変
表示で、特図1可変表示が行われる(通常演出モードに移行する)までの残りの特図2可
変表示の実行回数をカウントダウンしながら、小当たり当選するか否かを煽る演出で構成
させるなど大当たり時短残保留に係る特図2可変表示ならではの演出内容とすることがで
きる。そして、遊技状況区分「4」に係る非時短状態用の特図2変動パターン判定テーブ
ルは、大当たり判定結果、リーチ判定結果、および特図2保留数に関わらず、そのような
演出を実行するための特図変動時間が確実に選択されるように構成されている。
なお、大当たり時短終了後の通常遊技状態且つ特殊演出モードであって、遊技状況区分
が「4」であるときに、小当たり図柄Aが停止表示されて第1小当たり遊技が実行され、
当該第1小当たり遊技で遊技球が特定領域16を通過して第3大当たり遊技が実行され、
当該第3大当たり遊技が終了すると、遊技制御用マイコン101は、遊技状況区分を「4
」から「2」に切り替える。この後は、基本的には、再度、時短状態(大当たり時短)且
つ特別演出モードで右打ちを行って特図2可変表示(特図2抽選)を繰り返し行う遊技が
行われる。したがって、当該再度の時短状態(大当たり時短)且つ特別演出モードでも、
遊技制御用マイコン101は、遊技状況区分「2」に係る時短状態用の特図2変動パター
ン判定テーブルに基づいて特図2変動パターンを決定し、演出制御用マイコン121はそ
の特図2変動パターンに基づいて特図2可変表示に応じて特別演出モードによる特図変動
演出を行う。
また、大当たり時短が終了してから、大当たり遊技が実行されることなく、特図可変表
示が4回実行されると、遊技制御用マイコン101は遊技状態を維持したまま、遊技状況
区分を「4」から「1」に切り替える。さらに、演出制御用マイコン121は、演出モー
ドを特殊演出モードから通常演出モードに移行させる。この後は、基本的には左打ちを行
って特図1可変表示(特図1抽選)を繰り返し行う遊技が行われる。したがって、当該通
常遊技状態且つ通常演出モードでは、遊技制御用マイコン101は、遊技状況区分「1」
に係る非時短状態用の特図1変動パターン判定テーブルに基づいて特図1変動パターンを
決定し、演出制御用マイコン121はその特図1変動パターンに基づいて特図1可変表示
に応じて通常演出モードによる特図変動演出を行う。
また、通常遊技状態且つ通常演出モードで大当たり図柄Bが停止表示されて第2大当た
り遊技が実行され、当該第2大当たり遊技が終了し、通常遊技状態が設定されると、遊技
制御用マイコン101は、遊技状況区分を「1」に設定する。さらに、例えば時短状態且
つ特別演出モードであっても、特図2保留がなくなったことにより特図1可変表示が実行
されて大当たり図柄Bが停止表示されて第2大当たり遊技が実行され、当該第2大当たり
遊技が終了し、通常遊技状態が設定されると、遊技制御用マイコン101は、遊技状況区
分を「2」または「3」から「1」に切り替える。そして、この後は、基本的には、電力
が投入された後と同様に、通常遊技状態且つ通常演出モードで左打ちを行って特図1可変
表示(特図1抽選)を繰り返し行う遊技が行われる。遊技制御用マイコン101は、遊技
状況区分「1」に係る非時短状態用の特図1変動パターン判定テーブルに基づいて特図1
変動パターンを決定し、演出制御用マイコン121はその特図1変動パターンに基づいて
特図1可変表示に応じて通常演出モードによる特図変動演出を行う。
また、通常遊技状態且つ通常演出モードで大当たり当選することなく特図可変表示が8
00回実行されて天井到達すると、遊技制御用マイコン101は遊技状況区分を「1」か
ら「2」に切り替える。この後は、基本的には、時短状態(天井時短)且つ天井演出モー
ドで右打ちを行って特図2可変表示(特図2抽選)を繰り返し行う遊技が行われる。した
がって、時短状態(天井時短)且つ天井演出モードでは、遊技制御用マイコン101は、
遊技状況区分「2」に係る時短状態用の特図2変動パターン判定テーブルに基づいて特図
2変動パターンを決定し、演出制御用マイコン121はその特図2変動パターンに基づい
て特図2可変表示に応じて天井演出モードによる特図変動演出を行う。なお、天井演出モ
ードと特別演出モードで同一の特図2変動パターン判定テーブルが用いられるので、天井
演出モードでも特別演出モードでも出現する特図変動時間の種類は同一である。しかしな
がら、演出制御用マイコン121は、天井演出モードと特別演出モードとで各演出モード
に応じた異なる演出内容の特図変動変出を実行する。ただし、天井時短と大当たり時短と
で同一の演出モードを設定し、全てまたは一部について同一の演出内容の特図変動演出を
実行するようにしても良い。
また、天井時短抜け(天井時短が終了条件の成立によって終了)すると、遊技制御用マ
イコン101は遊技状況区分を「2」から「1」に切り替える。この後、遊技制御用マイ
コン101は、天井時短抜け残保留があれば、最初は遊技状況区分「1」に係る非時短状
態用の特図2変動パターン判定テーブルに基づいて特図2変動パターンを決定し、演出制
御用マイコン121はその特図2変動パターンに基づいて特図2可変表示に応じて通常演
出モードによる特図変動演出を行う。続いて遊技制御用マイコン101は、天井時短抜け
残保留を消化した後は、遊技状況区分「1」に係る非時短状態用の特図1変動パターン判
定テーブルに基づいて特図1変動パターンを決定し、演出制御用マイコン121はその特
図1変動パターンに基づいて特図1可変表示に応じて通常演出モードによる特図変動演出
を行う。ただし、天井時短抜け残保留がある場合には、遊技制御用マイコン101は、遊
技状況区分「1」に係る非時短状態用の特図2変動パターン判定テーブルに基づいて特図
2変動パターンを決定するが、演出制御用マイコン121はその特図2変動パターンに基
づいて特図2可変表示に応じて通常演出モードとは異なり、当該特図2可変表示に専用の
演出モードによる特図変動演出を行っても良い。
なお、各遊技状況区分において、特図の種別(特図1/特図2)、大当たり判定結果(
大当たり/小当たり/ハズレ)、リーチの有無(リーチ有り/リーチ無し)、および特図
保留数などの所定事項に関連付けられた特図変動パターン判定テーブルが設けられている
。したがって、第4実施形態では、遊技状況区分は、特図変動パターン判定テーブルを選
択するための最上位のカテゴリーと位置づけることもできる。
ここで、遊技状況区分ごとの特図変動パターン判定テーブルの構成例を図109~図1
10に示す。図109(A)は、遊技状況区分「1」における特図変動パターン判定テー
ブルの構成例を表す図、図109(B)は、遊技状況区分「2」における特図変動パター
ン判定テーブルの構成例を表す図、図110(A)は、遊技状況区分「3」における特図
変動パターン判定テーブルの構成例を表す図、図110(B)は遊技状況区分「4」にお
ける特図変動パターン判定テーブルの構成例を表す図である。
図109(A)に示すように、遊技状況区分「1」での特図1変動パターン判定テーブ
ルとして、大当たり判定結果が大当たりのときに用いられる特図1変動パターン判定テー
ブル(TBL No.8-1-1)と、大当たり判定結果がハズレのときに用いられる特図1変動パタ
ーン判定テーブルとがある(TBL No.8-1-2~8-1-4)。さらに、大当たり判定結果がハズ
レのときに用いられる特図1変動パターン判定テーブルとして、リーチ判定結果がリーチ
有りのときに用いられる特図1変動パターン判定テーブル(TBL No.8-1-2)と、リーチ判
定結果がリーチ無しのときに用いられる特図1変動パターン判定テーブル(TBL No.8-1-3
~8-1-4)とがある。さらに、リーチ無しのときに用いられる特図1変動パターン判定テ
ーブルとして、特図1保留数が0~2のときに用いられる特図1変動パターン判定テーブ
ル(TBL No.8-1-3)と、特図1保留数が3~4のときに用いられる特図1変動パターン判
定テーブル(TBL No. 8-1-4)とがある。また、遊技状況区分「1」での特図2変動パタ
ーン判定テーブルとして、大当たり判定結果が小当たりのときに用いられる特図2変動パ
ターン判定テーブル(TBL No.8-2-1)と、大当たり判定結果がハズレのときに用いられる
特図2変動パターン判定テーブル(TBL No.8-2-2~8-2-4)とがある。さらに、大当たり
判定結果がハズレのときに用いられる特図2変動パターン判定テーブルとして、リーチ判
定結果がリーチ有りのときに用いられる特図2変動パターン判定テーブル(TBL No.8-2-2
)と、リーチ判定結果がリーチ無しのときに用いられる特図2変動パターン判定テーブル
(TBL No.8-2-3~8-2-4)とがある。さらに、リーチ無しのときに用いられる特図2変動
パターン判定テーブルとして、特図2保留数が0~2のときに用いられる特図2変動パタ
ーン判定テーブル(TBL No.8-2-3)と、特図2保留数が3~4のときに用いられる特図2
変動パターン判定テーブル(TBL No.8-2-4)とがある。
なお、前述の通り、遊技状況区分「1」は、主に左打ちが行われる通常遊技状態に対応
付けられている。したがって、基本的には、遊技状況区分「1」では、特図1変動パター
ン判定テーブルが参照される。特図2変動パターン判定テーブルは、主に、天井時短終了
時に特図2保留がある場合、当該天井時短終了後に当該特図2保留に対応する特図2可変
表示が行われるときに参照される。
また、図109(B)に示すように、遊技状況区分「2」での特図1変動パターン判定
テーブルとして、大当たり判定結果が大当たりのときに用いられる特図1変動パターン判
定テーブル(TBL No.8-1-11)と、大当たり判定結果がハズレのときに用いられる特図1
変動パターン判定テーブルとがある(TBL No.8-1-12~8-1-14)。さらに、大当たり判定
結果がハズレのときに用いられる特図1変動パターン判定テーブルとして、リーチ判定結
果がリーチ有りのときに用いられる特図1変動パターン判定テーブル(TBL No.8-1-12)
と、リーチ判定結果がリーチ無しのときに用いられる特図1変動パターン判定テーブル(
TBL No.8-1-13~8-1-14)とがある。さらに、リーチ無しのときに用いられる特図1変動
パターン判定テーブルとして、特図1保留数が0~2のときに用いられる特図1変動パタ
ーン判定テーブル(TBL No.8-1-13)と、特図1保留数が3~4のときに用いられる特図
1変動パターン判定テーブル(TBL No.8-1-14)とがある。また、遊技状況区分「2」で
の特図2変動パターン判定テーブルとして、大当たり判定結果が小当たりのときに用いら
れる特図2変動パターン判定テーブル(TBL No.8-2-11)と、大当たり判定結果がハズレ
のときに用いられる特図2変動パターン判定テーブル(TBL No.8-2-12~8-2-14)とがあ
る。さらに、大当たり判定結果がハズレのときに用いられる特図2変動パターン判定テー
ブルとして、リーチ判定結果がリーチ有りのときに用いられる特図2変動パターン判定テ
ーブル(TBL No.8-2-12)と、リーチ判定結果がリーチ無しのときに用いられる特図2変
動パターン判定テーブル(TBL No.8-2-13~8-2-14)とがある。さらに、リーチ無しのと
きに用いられる特図2変動パターン判定テーブルとして、特図2保留数が0~2のときに
用いられる特図2変動パターン判定テーブル(TBL No.8-2-13)と、特図2保留数が3~
4のときに用いられる特図2変動パターン判定テーブル(TBL No.8-2-14)とがある。
なお、前述の通り、遊技状況区分「2」は、主に右打ちが行われる時短状態に対応付け
られている。したがって、基本的には、遊技状況区分「2」では、特図2変動パターン判
定テーブルが参照される。特図1変動パターン判定テーブルは、主に、特別演出モードで
の1回~99回目の特図可変表示または天井演出モードでの特図可変表示で特図2保留が
なく、特図1可変表示が行われるときに参照される。
また、図110(A)に示すように、遊技状況区分「3」での特図1変動パターン判定
テーブルとして、大当たり判定結果が大当たりのときに用いられる特図1変動パターン判
定テーブル(TBL No.8-1-21)と、大当たり判定結果がハズレのときに用いられる特図1
変動パターン判定テーブル(TBL No.8-1-22)とがある。また、遊技状況区分「3」での
特図2変動パターン判定テーブルとして、大当たり判定結果が小当たりのときに用いられ
る特図2変動パターン判定テーブル(TBL No.8-2-21)と、大当たり判定結果がハズレの
ときに用いられる特図2変動パターン判定テーブル(TBL No.8-2-22)とがある。
なお、前述の通り、遊技状況区分「3」は、主に右打ちが行われる時短状態、詳細には
大当たり時短に対応付けられている。したがって、基本的には、遊技状況区分「3」では
、特図2変動パターン判定テーブルが参照される。特図1変動パターン判定テーブルは、
主に、第1大当たり遊技または第3大当たり遊技が終了してから100回目の特図可変表
示で特図1可変表示が行われるときに参照される。
また、図110(B)に示すように、遊技状況区分「4」での特図1変動パターン判定
テーブルとして、大当たり判定結果が大当たりのときに用いられる特図1変動パターン判
定テーブル(TBL No.8-1-31)と、大当たり判定結果がハズレのときに用いられる特図1
変動パターン判定テーブル(TBL No.8-1-22)とがある。また、遊技状況区分「4」での
特図2変動パターン判定テーブルとして、大当たり判定結果が小当たりのときに用いられ
る特図2変動パターン判定テーブル(TBL No.8-2-31)と、大当たり判定結果がハズレの
ときに用いられる特図2変動パターン判定テーブル(TBL No.8-2-32)とがある。
なお、前述の通り、遊技状況区分「4」は、大当たり時短が終了してから特図可変表示
が4回実行されるまでの通常遊技状態であるが、大当たり時短残保留が消化される状況に
対応付けられている。したがって、基本的には、遊技状況区分「4」では特図2変動パタ
ーン判定テーブルが参照される。特図1変動パターン判定テーブルは、主に、大当たり時
短終了時に特図2保留数が上限値未満であり、大当たり時短が終了してから特図可変表示
が4回実行されるまでの間に特図1可変表示が行われるときに参照される。
このように、遊技状態が対応付けられた遊技状況区分において、特図の種別、大当たり
判定結果、リーチ判定結果、および特図保留数に関連付けられた複数の特図変動パターン
が設定されている。各特図変動パターン判定テーブルには、その遊技状況区分に係る場面
や状況で所望の演出を実現するための所定個数の特図変動パターンが所望の確率で選択さ
れるように格納されている。各特図変動パターン判定テーブルの詳細な説明は省略するが
、基本的な実施形態で説明したように、各特図変動パターン判定テーブルには、特図変動
パターン判定値が各特図変動パターンに割り当てられている。その結果、所定の確率でそ
の特図変動パターンに決定される。
なお、各遊技状況区分に係る特図変動パターン判定テーブルが遊技状況区分間で相互に
完全に異なるよう構成しても良い。特図変動パターン判定テーブルが異なるということは
、特図変動パターン判定テーブルに含まれる特図変動パターン、およびその特図変動パタ
ーンの選択率(振分率)が完全に同一ではないこと、言い換えると、特図変動パターン判
定テーブルに含まれる特図変動パターンの一部または全てが相違すること、および特図変
動パターン判定テーブルに含まれる特図変動パターンが完全に同一であるが、特図変動パ
ターンの選択率が一部または全て異なることである。
また、ある1つの遊技状況区分に係る特図変動パターン判定テーブルと、他の何れか1
つの遊技状況区分に係る特図変動パターン判定テーブルとが完全に異なるように構成して
も良い。あるいは、例えば、ある特別図柄の種別(例えば、特図1)に係る特図変動パタ
ーン判定テーブル、またはある特別図柄の種別のある大当たり判定結果(例えば、特図1
の大当たり)に係る特図変動パターン判定テーブルなど特図変動パターン判定テーブルが
対応付けられた所定事項(特別図柄の種別、大当たり判定結果、リーチ判定結果、特図保
留数)の一部に係る特図変動パターン判定テーブルが複数の遊技状況区分の間で同一にな
るよう構成しても良い。
次に、パチンコ遊技機PY4における遊技制御基板100側の電気的な構成を説明する
。図111は、パチンコ遊技機PY4における遊技制御基板100側の電気的な構成を示
すブロック図である。図111に示すように、遊技制御基板100には、前述の第1AT
ソレノイド14s、第2ATソレノイド15s、および振分ソレノイド16sが遊技制御
基板100から信号を出力可能に接続されている。また、遊技制御基板100には、前述
の第1大入賞口センサ14a、第2大入賞口センサ15a、および特定領域センサ16a
が遊技制御基板100へ信号を出力可能に接続されている。
次に、遊技制御用マイコン101が行う処理であって、処理内容が基本的な実施形態と
大きく異なる処理、および基本的な実施形態では行われていなかった処理について説明す
る。
最初に、センサ検知処理(S104)について説明する。ただし、基本的な実施形態で
説明したセンサ検知処理(S104)におけるステップS220まではパチンコ遊技機P
Y4でも同様に実行されるので、それ以降の処理について説明する。第4実施形態に係る
センサ検知処理のフローチャートであって、基本的な実施形態と異なる部分を図112に
示す。
ステップS221では、遊技制御用マイコン101は、第1大入賞口14に遊技球が入
賞したか否か、即ち、第1大入賞口センサ14aによって遊技球が検知されたか否か判定
する。遊技制御用マイコン101は、第1大入賞口14に遊技球が入賞していない場合(
S221でNO)にはステップS225に進み、第1大入賞口14に遊技球が入賞した場
合には(S221でYES)、遊技用RAM104に設けられた大入賞口入賞カウンタの
カウンタ値が「11」以上であるか否かを判定する(S222)。大入賞口入賞カウンタ
は、大当たり遊技の1回のラウンド遊技、または小当たり遊技において第1大入賞口14
、および第2大入賞口15に入賞した個数を計数するためのカウンタである。なお、大入
賞口入賞カウンタは大当たり遊技の各ラウンド遊技が終了するときに、または小当たり遊
技が終了するときにクリアされるものとする。第4実施形態では、1回のラウンド遊技、
および1回の小当たり遊技で入賞が許容されている遊技球の個数は「10」に設定されて
いる。よって、ステップS222の処理が行われる。
遊技制御用マイコン101は、大入賞口入賞カウンタのカウンタ値が「11」以上であ
ると(S222でYES)、ステップS225に進み、大入賞口入賞カウンタのカウンタ
値が「11」以上でない、すなわち、「11」未満であると(S222でNO)、大入賞
口入賞カウンタのカウンタ値を「1」加算し(S223)、遊技者に所定個数の賞球を払
い出すための第1大入賞口賞球処理を行い(S224)、ステップS225に進む。なお
、第1大入賞口賞球処理では、遊技制御用マイコン101は、第1大入賞口14用の賞球
カウンタに、第1大入賞口14への入賞に応じた賞球個数(第4実施形態において「15
」)を加算する。
ステップS225では、遊技制御用マイコン101は、第2大入賞口15に遊技球が入
賞したか否か、即ち、第2大入賞口センサ15aによって遊技球が検知されたか否か判定
する。遊技制御用マイコン101は、第2大入賞口15に遊技球が入賞していない場合(
S225でNO)にはステップS229に進み、第2大入賞口15に遊技球が入賞した場
合には(S225でYES)、遊技用RAM104に設けられた大入賞口入賞カウンタの
カウンタ値が「11」以上であるか否かを判定する(S226)。
遊技制御用マイコン101は、大入賞口入賞カウンタのカウンタ値が「11」以上であ
ると(S226でYES)、ステップS229に進み、大入賞口入賞カウンタのカウンタ
値が「11」以上でない、すなわち、「11」未満であると(S226でNO)、大入賞
口入賞カウンタのカウンタ値を「1」加算し(S227)、遊技者に所定個数の賞球を払
い出すための第2大入賞口賞球処理を行い(S228)、ステップS229に進む。なお
、第2大入賞口賞球処理では、遊技制御用マイコン101は、第2大入賞口15用の賞球
カウンタに、第2大入賞口15への入賞に応じた賞球個数(第4実施形態において「15
」)を加算する。
加算する。
ステップS229では、遊技制御用マイコン101は、遊技球が特定領域16を通過し
たか否か、即ち、特定領域センサ16aによって遊技球が検知されたか否か判定する。遊
技制御用マイコン101は、遊技球が特定領域16を通過していない場合(S229でN
O)には当該センサ検知処理を終え、遊技球が特定領域16を通過した場合には(S22
9でYES)、遊技球が特定領域16を通過したことを示す特定領域通過フラグを遊技用
RAM104の所定領域にONし(S230)、当該センサ検知処理を終える。
次に、第4実施形態に係る特別動作処理について説明する。第4実施形態に係る特別動
作処理のフローチャートを図112に示す。第4実施形態に係る特別動作処理では、特図
表示器81、特図保留表示器83、第1大入賞装置14D、および第2大入賞装置15D
、ならびに振分部材16kに関する処理が、6つのステータス(段階)に分けられている
。そして、それらの各ステータスに「特別動作ステータス=1,2,3,4,5,6」が
割り当てられている。
遊技制御用マイコン101は、「特別動作ステータス」が「1」である場合には、特別
図柄待機処理(S1502)を行い、「特別動作ステータス」が「2」である場合には、
特別図柄変動処理(S1503)を行い、「特別動作ステータス」が「3」である場合に
は、特別図柄確定処理(S1504)を行い、「特別動作ステータス」が「4」である場
合には、大当たり遊技制御処理(S1505)を行い、「特別動作ステータス」が「5」
である場合には、遊技状態設定処理(S1506)を行い、「特別動作ステータス」が「
6」である場合には、小当たり遊技制御処理(S1507)を行う。なお「特別動作ステ
ータス」は初期設定で「1」に設定される。
小当たり遊技制御処理(S1507)は、小当たり遊技において行われる処理である。
遊技制御用マイコン101は、小当たり遊技制御処理において、図105に示す小当たり
遊技のタイムチャートが実現されるように、小当たり遊技制御テーブルに基づく第2大入
賞口15の開閉処理、および振分部材16kの動作処理を行う。
さらに、遊技制御用マイコン101は、小当たり遊技制御処理において小当たり遊技が
終了するときに、遊技球が特定領域16を通過したか否か、すなわち特定領域通過フラグ
がONされているか否かを判定する。遊技制御用マイコン101は、遊技球が特定領域1
6を通過したと判定すると、特定領域16への通過に基づいて大当たり遊技を実行するた
めに、大当たり図柄の停止表示が行われた場合と同様に、後述する特別図柄確定処理での
ステップS1777~ステップS1780を行うと共に、特定領域通過フラグをOFFす
る。一方、遊技制御用マイコン101は、遊技球が特定領域16を通過していないと判定
すると、次の特図可変表示を実行可能にするために「特別動作ステータス」を「1」に変
更する。
また、遊技制御用マイコン101は、遊技状態設定処理(S1506)は、大当たり遊
技が終了する際に、大当たり遊技後に制御する遊技状態を設定する処理である。遊技制御
用マイコン101は、大当たり遊技後に時短状態で制御する場合は、時短フラグを遊技用
RAM104の時短フラグ領域にONして時短状態を設定する。さらにこのときに、遊技
制御用マイコン101は、時短状態の継続期間を制限するために、継続期間も併せて設定
する。遊技制御用マイコン101は、時短状態の終了条件が特図可変表示の実行回数であ
るので、その回数(以下において、「時短規定回数」という)を遊技用RAM104に設
けられた時短残り回数カウンタにセットする。なお、遊技制御用マイコン101は、大当
たり遊技後に通常遊技状態で制御する場合は、時短フラグを遊技用RAM104の時短フ
ラグ領域にONしないことで通常遊技状態を設定する。
さらに、遊技制御用マイコン101は、遊技状態設定処理(S1506)において、終
了する大当たり遊技の種類、言い換えると、設定される遊技状態に応じて、遊技状況区分
を設定する。具体的には、遊技制御用マイコン101は、第1大当たり遊技、および第3
大当たり遊技が終了する場合には、遊技状況区分「2」を示す遊技状況区分データを遊技
状況区分データ記憶領域に上書きして、遊技状況区分「2」を設定する。一方、遊技制御
用マイコン101は、第2大当たり遊技が終了する場合には、遊技状況区分「1」を示す
遊技状況区分データを遊技状況区分データ記憶領域に上書きして、遊技状況区分「1」を
設定する。
また、遊技制御用マイコン101は、遊技状態設定処理(S1506)において、第1
大当たり遊技、および第3大当たり遊技が終了する場合には、大当たり時短であることを
示す大当たり時短フラグを遊技用RAM104の所定領域にONする。したがって、時短
状態であっても、時短フラグがONされているが、大当たり時短フラグがONされていな
い場合は、天井時短に滞在していることになる。さらに、遊技制御用マイコン101は、
後述する遊技状況区分カウンターに「99」をセットする。遊技状況区分カウンターは、
遊技用RAM104の所定領域に設けられており、遊技状況区分を切り替えるまでの特図
可変表示の実行回数の残り回数を示す。したがって、ここでの「99」は、遊技状況区分
を「2」から「3」に切り替えるまでに実行される特図可変表示の回数を示している。
さらに、遊技制御用マイコン101は、遊技状態設定処理(S1506)において、大
当たり遊技後に制御する遊技状態を設定するが、ここでは、第1実施形態などのように高
確率状態に設定することはないので、天井残り回数カウンタに、天井に係る特定回数(第
4実施形態では、800回)をセットする。この処理によって、新たに通常確率状態が設
定されてから、天井到達に係る特図可変表示の実行回数がカウントされることになる。
次に、第4実施形態に係る特図1変動パターン判定処理について説明する。第4実施形
態に係る特図1変動パターン判定処理のフローチャートを図114に示す。図114に示
すように、遊技制御用マイコン101は、特図1変動パターン判定処理(S1610)で
は、最初にステップS1651において、遊技状況区分を確認し、ステップS1652に
おいて、確認した遊技状況区分の特図1変動パターン判定テーブルを選択する。前述の通
り、遊技状況区分は遊技状態に対応付けられている。そして、遊技制御用マイコン101
は、ステップS1652で選択した特図1変動パターン判定テーブルに基づいて、ステッ
プS1653~ステップS1662の処理を行って特図1変動パターンを決定し、特図1
可変表示を開始させる。
なお、図114に示すステップS1653~ステップS1659では、遊技状態に関す
る情報が含まれている遊技状況区分を参照して選択された特図1変動パターン判定テーブ
ルの中から、特図1変動パターン判定テーブルがさらに選択されている(絞り込まれてい
る)のに対して、前述の基本的な実施形態に係る図40に示すステップS1653~ステ
ップS1659では、ステップS1651~ステップS1653で遊技状態を参照して選
択された特図1変動パターン判定テーブルの中から、特図1変動パターン判定テーブルが
さらに選択されている(絞り込まれている)という相違点があるが、何れの場合も、大当
たり判定結果、リーチ判定結果、および特図保留数に基づいて特図1変動パターン判定テ
ーブルがさらに選択されているので、図114のステップS1653~ステップS166
2の処理内容と、図40のステップS1654~ステップS1659の処理内容とは実質
的に同一に構成されている。また、図114のステップS1660~ステップS1662
の処理内容と、図40のステップS1660~ステップS1662の処理内容とも実質的
に同一に構成されている。
また、第4実施形態に係る特図2変動パターン判定処理は、図114における特図1変
動パターン判定テーブル、および大当たりが、特図2変動パターン判定テーブル、および
小当たりに置き替えられたものであるので、第4実施形態に係る特図2変動パターン判定
処理については詳細な説明を省略する。
次に、第4実施形態に係る特別図柄確定処理について説明する。図115~図116は
、第4実施形態に係る特別図柄確定処理のフローチャートを表す図である。この特別図柄
確定処理によって、大当たり時短の終了に伴う遊技状況区分の切り替え、天井到達による
遊技状況区分の切り替え、大当たり時短が終了してから特図可変表示が4回実行されたこ
とによる遊技状況区分の切り替えなどに関する処理が行われる。
遊技制御用マイコン101は、特別図柄確定処理(S1504)ではまず、ステップS
1751において、特別図柄の停止表示を終了させるか否か、即ち、ステップS1703
で特別動作用タイマーにセットした特図確定時間が経過した(特別動作カウンタ=0)か
否かを判定する。遊技制御用マイコン101は、特別図柄の停止表示を終了させない場合
、特別図柄確定処理を終了し、特別図柄の停止表示を終了させる場合、ステップS175
2において、時短状態(時短フラグがON)であるか否かを判定する。遊技制御用マイコ
ン101は、時短状態でなければ、ステップS1764に進み、時短状態であれば、ステ
ップS1753において、時短残り回数カウンタの値(時短残り回数)を「1」減算し、
ステップS1754において、時短残り回数カウンタの値(時短残り回数)が「0」であ
るか否かを判定する。
遊技制御用マイコン101は、時短残り回数カウンタの値(時短残り回数)が「0」で
あれば、ステップS1759に進み、時短残り回数カウンタの値(時短残り回数)が「0
」でなければ、ステップS1755において、大当たり時短中であるか否かを判定する。
前述の通り、遊技制御用マイコン101は、大当たり遊技の終了に応じて時短状態を設定
する場合、大当たり時短フラグを遊技用RAM104にONする。したがって、遊技制御
用マイコン101は、ステップS1755において大当たり時短フラグがONされている
か否かを判定する。遊技制御用マイコン101は、大当たり時短中ではないと判定すると
、言い換えると天井時短中であると判定するとステップS1767に進み、大当たり時短
中ではないと判定すると、ステップS1756に進む。
遊技制御用マイコン101は、ステップS1756において、遊技状況区分カウンタの
値(遊技状況区分切替残り回数)を「1」減算し、ステップS1757において、遊技状
況区分カウンタの値(遊技状況区分切替残り回数)が「0」であるか否かを判定する。遊
技制御用マイコン101は、遊技状況区分カウンタの値(遊技状況区分切替残り回数)が
「0」ではないと判定するとステップS1767に進み、遊技状況区分カウンタの値(遊
技状況区分切替残り回数)が「0」であると判定するとステップS1758において、遊
技状況区分「3」を示す遊技状況区分データを上書きして、遊技状況区分を「2」から「
3」に切り替えてステップS1767に進む。
遊技制御用マイコン101は、ステップS1759において、時短フラグをOFFにし
て通常遊技状態を設定し、ステップS1760において大当たり時短フラグがONされて
いるか否か、言い換えると、当該通常遊技状態の設定が大当たり時短の終了(大当たり時
短抜け)によるものか否かを判定する。遊技制御用マイコン101は、大当たり時短の終
了であると判定するとステップS1761において、大当たり時短フラグをOFFし、ス
テップS1762において、遊技状況区分「4」を示す遊技状況区分データを上書きして
、遊技状況区分を「3」から「4」に切り替えて、ステップS1763において、遊技状
況区分カウンタに「4」をセットし(遊技状況区分切替残り回数を「4」にし)、ステッ
プS1768に進む。
遊技制御用マイコン101は、大当たり時短フラグがONされていない、すなわち、大
当たり時短の終了ではないと判定すると、天井時短が終了することから、ステップS17
64において、遊技状況区分「1」を示す遊技状況区分データを上書きして、遊技状況区
分を「2」から「1」に切り替えて、ステップS1768に進む。
遊技制御用マイコン101は、ステップS1764において遊技状況区分「4」である
か否かを判定する。遊技制御用マイコン101は、遊技状況区分「4」ではないと判定す
ると、ステップS1768に進み、遊技状況区分「4」であると判定すると、ステップS
1765において、遊技状況区分カウンタの値(遊技状況区分切替残り回数)を「1」減
算し、ステップS1766において、遊技状況区分カウンタの値(遊技状況区分切替残り
回数)が「0」であるか否かを判定する。
遊技制御用マイコン101は、遊技状況区分カウンタの値(遊技状況区分切替残り回数
)が「0」ではないと判定するとステップS1768に進み、遊技状況区分カウンタの値
(遊技状況区分切替残り回数)が「0」であると判定するとステップS1767において
、遊技状況区分「1」を示す遊技状況区分データを上書きして、遊技状況区分を「4」か
ら「1」に切り替えてステップS1768に進む。
遊技制御用マイコン101は、ステップS1768において、天井残り回数カウンタの
値が「0」より大きいか否かを判定する。遊技制御用マイコン101は、天井残り回数が
「0」より大きくなければ、ステップS1773に進み、天井残り回数が「0」より大き
ければ、ステップS1771において、天井残り回数カウンタの値を「1」減算し、ステ
ップS1772において、天井残り回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定する。
遊技制御用マイコン101は、天井残り回数が「0」でなければ、ステップS1776
に進み、天井残り回数が「0」であれば、ステップS1768において、通常遊技状態か
ら時短状態に移行させる(時短フラグをONにする)と共に、天井時短の終了条件に係る
時短規定回数「1000」回を時短残り回数カウンタにセットすることで時短状態を設定
し、ステップS1771において、遊技状況区分「2」を示す遊技状況区分データを上書
きして、遊技状況区分を「1」から「2」に切り替え、ステップS1772において、天
井到達したことを示すコマンド(天井到達指定コマンド)を遊技用RAM104の出力バ
ッファにセットし、ステップS1773に進む。
遊技制御用マイコン101は、ステップS1773において、時短フラグのON/OF
Fを確認して、現在の遊技状態を示す遊技状態指定コマンドを遊技用RAM104の出力
バッファにセットし、ステップS1774において、現在停止表示している特別図柄が大
当たり図柄か否かを判定する。遊技制御用マイコン101は、大当たり図柄であれば、ス
テップS1777に進み、大当たり図柄でなければ、ステップS1775において、現在
停止表示している特別図柄が小当たり図柄か否かを判定する。
遊技制御用マイコン101は、小当たり図柄でなければ、ハズレ図柄ということである
ので、ステップS1776において、特別動作ステータスを「4」に変更して、特別図柄
確定処理を終了し、小当たり図柄であれば、ステップS1781に進む。
また、遊技制御用マイコン101は、ステップS1777において、天井残り回数カウ
ンタの値をリセットする。続いて、遊技制御用マイコン101は、ステップS1778に
おいて、遊技状態をリセットする(通常遊技状態を設定する)。具体的には、遊技制御用
マイコン101は、時短フラグをOFFし、時短残り回数カウンタの値を「0」にする。
さらに、遊技制御用マイコン101は、ステップS1779において、大当たり遊技準
備処理を行い、ステップS1780において、特別動作ステータスを「4」に変更して、
特別図柄確定処理を終了する。
また、遊技制御用マイコン101は、ステップS1781において、小当たり遊技準備
処理を行い、ステップS1782において、特別動作ステータスを「6」に変更して、特
別図柄確定処理を終了する。なお、遊技制御用マイコン101は、小当たり遊技準備処理
では、大当たり遊技準備処理と同様に、小当たり図柄の種別に応じた小当たり遊技制御テ
ーブルを遊技用RAM104の所定領域にセットする。また、停止表示している小当たり
図柄に応じたオープニング中であることを示す小当たりオープニングフラグを遊技用RA
M104の所定領域にONし、小当たり図柄の種別に応じて、所定のオープニング時間(
小当たり遊技が開始されてから第2大入賞口15の1回目の開放を開始するまでの時間)
を特別動作用タイマーにセットする。さらには、小当たり図柄の種別に応じ、小当たり図
柄の種別を示すオープニングコマンドを遊技用RAM104の出力バッファにセットする
。小当たり図柄の種別に応じたオープニングコマンドは、その停止表示した小当たり図柄
の種別に応じた小当たり遊技(小当たり遊技のオープニング)が開始されることを表す。
以上のように、パチンコ遊技機PY4によれば、時短状態の発生条件の違いによる種別
として、大当たり時短と、天井時短とがあり、大当たり遊技の終了に応じて時短状態にな
るときには、大当たり時短であることを示す大当たり時短フラグがONされる(S150
6の遊技状態設定処理)。そして、大当たり時短、および天井時短の終了条件が成立して
時短状態から通常遊技状態に移行するときには、ステップS1752~ステップS176
0(特に、ステップS1760)によって当該時短状態の種別が特定される。遊技制御用
マイコン101は、この時短状態の種別に基づいて、時短状態から通常遊技状態に移行し
た後の所定期間(例えば、特図可変表示が4回実行される期間)の特図変動時間を決定す
る。したがって、遊技の状況として、大当たり時短から通常遊技状態になる場合と天井時
短から通常遊技状態になる場合とで当該通常遊技状態になった後の所定期間の特図変動パ
ターン(特図変動時間)を適宜に設定し、その遊技の状況に合わせた特図変動演出を実行
して遊技興趣を向上させることができる。
また、パチンコ遊技機PY4では、遊技制御用マイコン101は遊技に関する状況に関
連付けられた遊技状況区分を参照して特図変動パターン判定テーブルを選択する。したが
って、特図変動パターン(特図変動時間)は遊技状況区分に基づいて決定されていること
になる。そして、遊技状況区分は遊技状態の変更に応じて新たに設定される。その結果、
遊技状態など遊技の状況に応じて特図変動パターン(特図変動時間)を適宜に設定し、そ
の遊技の状況に合わせた特図変動演出を実行して遊技興趣を向上させることができる。
さらに、パチンコ遊技機PY4によれば、時短状態を終了させて通常遊技状態にすると
きに、当該時短状態が大当たり時短であった場合(時短状態の種別が大当たり時短と特定
された場合(ステップS1760で「YES」))、遊技状況区分が「4」に設定され、
当該時短状態が天井時短であった(時短状態の種別が天井時短と特定された場合(ステッ
プS1760で「NO」))、遊技状況区分が「1」に設定される。ここで、遊技状況区
分「1」は、パチンコ遊技機PY4の電源投入時の遊技用RAM104がクリアされたと
きに設定される通常遊技状態に対応した遊技状況区分であり、遊技状況区分「4」はその
大当たり時短抜けのとき以外に設定されない。したがって、遊技状況区分「1」は通常の
遊技状況区分と位置づけ、遊技状況区分「4」は大当たり時短抜けの専用の特別な遊技状
況区分と位置づけることができる。その結果、大当たり時短抜けの大当たり時短残保留を
消化するときの特図変動パターン(特図変動時間)を適宜に設定し、その遊技の状況に合
わせた特図変動演出を実行して遊技興趣を向上させることができる。
(第4実施形態の変更例)
次に、第4実施形態に係るパチンコ遊技機PY4の変更例について説明する。なお、以
下に説明する変更例同士を適宜に組み合わせることも可能である。
パチンコ遊技機PY4では、時短状態の発生契機(発生条件)として、パチンコ遊技機
PY1の特別ハズレのような特別ハズレ図柄の停止表示が含まれていないが、例えば、天
井到達に代えて、あるいは天井到達に加えて特別ハズレを設けても良い。天井到達に加え
て特別ハズレを設ける場合は、終了条件の成立によって時短状態から通常遊技状態に移行
する際に、終了する時短状態の種別を特定するために、天井到達したときに、天井時短を
示す天井時短フラグを遊技用RAM104の所定領域にONし、ステップS1760で大
当たり時短フラグがONされていないと判定された場合に、さらに天井時短フラグがON
されているか否かを判定するようにしても良い。この場合、天井時短が終了して通常遊技
状態になった後の所定期間の遊技状況区分、または特別ハズレに係る時短状態が終了して
通常遊技状態になった後の所定期間の遊技状況区分をその所定期間専用の遊技状況区分に
設定するようにし、その所定期間の特図変動パターン(特図変動時間)を適宜に設定し、
その遊技の状況に合わせた特図変動演出を実行して遊技興趣を向上させることができるよ
うにしても良い。もちろん、天井時短フラグをONするのではなく、特別ハズレ図柄が停
止表示したときに、特別ハズレに係る時短状態を示す特別ハズレ時短フラグを遊技用RA
M104の所定領域にONし、ステップS1760で大当たり時短フラグがONされてい
ないと判定された場合に、さらに特別ハズレ時短フラグがONされているか否かを判定す
るようにして、天井時短か特別ハズレに係る時短状態かを特定するようにしても良い。
また、パチンコ遊技機PY4では、時短状態の発生契機による種別を大当たり時短フラ
グのON/OFFに基づいて特定しているが、特定する方法はこれに限られず適宜に変更
しても良い。例えば、時短残り回数カウンタ以外に、特図可変表示が実行される度に「1
」減算されるカウンタを設け、時短状態が設定されるときに天井時短の終了条件に係る時
短規定回数を設定するようにしておき、時短状態から通常遊技状態に移行させる際にその
カウンタ値を確認し、カウンタ値=「0」であれば天井時短と特定し、カウンタ値≠「0
」であれば大当たり時短と特定するようにしても良い。あるいは、特図可変表示が実行さ
れる度に「1」加算されるカウンタを設け、時短状態から通常遊技状態に移行させる際に
そのカウンタ値を確認し、カウンタ値=天井時短の終了条件に係る時短規定回数であれば
天井時短と特定し、カウンタ値≠天井時短の終了条件に係る時短規定回数であれば大当た
り時短と特定するようにしても良い。
また、パチンコ遊技機PY4は、所謂「1種2種混合機」で構成されているが、パチン
コ遊技機PY4の仕様(スペック)は適宜に変更しても良い。例えば、パチンコ遊技機P
Y4では、パチンコ遊技機PY1~パチンコ遊技機PY3と同様に、大当たり遊技は大当
たり図柄の停止表示が行われた場合のみ実行されるようにしても良い。さらに、パチンコ
遊技機PY4で実行される遊技フローも図107に示す遊技フローに限られず適宜に変更
しても良い。
さらに、遊技状況区分の種類、および遊技状況区分を切り替える切替イベントの種類も
第4実施形態に限られず適宜に変更しても良い。例えば、切替イベントに係る特図可変表
示の実行回数は「99回」や「4回」に限られず、時短規定回数などの遊技フローを構成
する要素に応じて適宜に変更しても良い。あるいは、切替イベントの種類を増やすと共に
、遊技状況区分の種類を増やしても良い。
また、第4実施形態では、大当たり時短のときと天井時短のときとで同一の遊技状況区
分(「2」)が設定されるが、大当たり時短のときと天井時短のときとで異なる遊技状況
区分が設定されるようにしても良い。さらには、例えば、大当たり時短が終了してから天
井到達に係る特定回数より1回少ないもしくは複数回少ない特図可変表示が実行されると
、そこから天井到達するまでの期間専用の遊技状況区分に切り替わり、天井到達前の所定
期間において天井到達を煽る演出を実行するための特図変動時間を適宜に設定できるよう
にしても良い。
さらに、各種発生契機に基づく時短状態に係る終了条件の成立を構成する特図可変表示
の実行回数(時短規定回数)も第4実施形態に限られず適宜に変更しても良い。さらには
、各種発生契機に基づく時短状態に係る終了条件の成立は、経過時間、遊技球の発射回数
、リーチなどの特定の演出の出現回数など特図可変表示の実行回数以外の事項に基づいて
設定しても良い。
7.その他の変更例
次に、基本的な実施形態に係るパチンコ遊技機PY、第1実施形態に係るパチンコ遊技
機PY1、第2実施形態に係るパチンコ遊技機PY2、第3実施形態に係るパチンコ遊技
機PY3、および第4実施形態に係るパチンコ遊技機PY4についてのその他の変更例を
以下に説明する。以下、パチンコ遊技機PY、パチンコ遊技機PY1、パチンコ遊技機P
Y2、パチンコ遊技機PY3、およびパチンコ遊技機PY4について「パチンコ遊技機P
Yなど」という。
パチンコ遊技機PYなどでは、特図抽選結果を報知するために表示部50aを用いて演
出図柄EZ1~EZ3の可変表示を行っているが、画像表示装置に代えて、所謂「回胴式
遊技機(スロットマシーン)」のように図柄が表示されたドラムを配設し、当該ドラムを
可変表示することによって特図抽選結果を報知してもよい。
また、パチンコ遊技機PYなどでは、特定の大当たり図柄種別に判定されると、必ず大
当たり遊技後に高確率状態にて遊技が進行する。すなわち、高確率状態の設定が大当たり
図柄種別に対応付けられている。しかしながら、高確率状態の設定条件を変更してもよい
。例えば、大入賞装置14Dとは別に、開閉可能であり、開放時に遊技球が入球可能な第
2大入賞装置を遊技領域6の遊技球が到達可能な位置に設けておき、大当たり遊技中の所
定のラウンド遊技において第2大入賞装置が開放して第2大入賞装置に入球した遊技球が
、その下流側に設けられた特定領域を通過すると、大当たり遊技の終了に伴って高確率状
態が設定されるようにしてもよい。
この場合、例えば第2大入賞装置が入球容易な時間(例えば、29.5秒)開放する特
定の大当たり図柄(高確率状態を設定させ易い大当たり図柄)と、第2大入賞装置が入球
困難な時間(例えば、0.5秒)開放する非特定の大当たり図柄(高確率状態を設定させ
難い大当たり図柄)と、を設けることができる。また、第2大入賞装置に入賞した遊技球
が通過可能な領域として特定領域と非特定領域があり、遊技球を特定領域と非特定領域に
振り分ける振分装置を設けておく。そして、第2大入賞装置の開放時間は同じであるが、
第2大入賞装置の開放態様と振分装置の作動態様との組み合わせで、高確率状態を設定さ
せ易い大当たり図柄と高確率状態を設定させ難い大当たり図柄を設けることも可能である
また、パチンコ遊技機PYなどでは、遊技の進行に係る基本的な制御を遊技制御基板1
00が行い、遊技の進行(遊技の制御)に応じた演出の進行に係る基本的な制御を演出制
御基板120が行うというように、遊技の制御と演出の制御とを異なる基板で行っている
が、一つの基板で行うよう構成しても良い。この場合、画像制御基板140を、その一つ
の基板に含めても良く、また、その一つの基板とは別に設けても良い。
また、本発明の遊技機を、アレンジボール機、雀球遊技機等の他の弾球遊技機や回胴式
遊技機(所謂「スロットマシーン」)などに適用することも可能である。
8.前述した実施形態に開示されている発明
この[発明を実施するための形態]における前段落までには、以下の発明A~発明Gが
開示されている。発明A~発明Gの説明では、前述した発明を実施する形態における対応
する構成の名称や表現、図面に使用した符号を参考のためにかっこ書きで付記している。
但し、各発明を構成する手段などの要素はこの付記に限定されるものではない。なお、発
明Aは、以下の発明A1~A6の総称であり、発明Bは、以下の発明B1~B3の総称で
あり、発明Cは、以下の発明C1~C5の総称であり、発明Dは、以下の発明D1~D6
の総称であり、発明Eは、以下の発明E1~E4の総称であり、発明Fは、以下の発明F
1~F4の総称であり、発明Gは、以下の発明G1~発明G3の総称である。
8-1-1.発明A1
発明A1に係る遊技機は、
所定の判定結果(大当たり判定結果など)を報知する識別情報(特別図柄)の可変表示
で第1特定結果が導出(大当たり図柄が停止表示)されると大当たり遊技を実行する遊技
制御手段(遊技制御用マイコン101)と、
表示手段(画像表示装置50)を含む所定の演出手段を用いて所定の演出を実行可能な
演出制御手段(演出制御用マイコン121)と、を備え、
前記遊技制御手段は、前記大当たり遊技の後に、遊技に関する所定事項(第2始動口1
2の開放容易性)について通常の非特定状態(非時短状態)よりも遊技者に有利な特定状
態(時短状態)にすることがある遊技機において、
前記遊技制御手段は、前記識別情報の可変表示で、前記第1特定結果と異なる第2特定
結果が導出(ハズレ図柄Cが停止表示)された場合、前記大当たり遊技を実行せずに前記
特定状態にするときと、前記大当たり遊技を実行せずに前記特定状態にしないときとがあ
り、
前記演出制御手段は、前記識別情報の可変表示で前記第2特定結果が導出されたが、前
記大当たり遊技が実行されずに前記特定状態にならない場合、前記第2特定結果が導出さ
れたが前記特定状態にならないことを示唆する第2特定結果導出特定状態非実行演出(ハ
ズレ図柄C専用の組み合わせで小図柄KZ1~KZ3が停止表示する演出)を実行可能で
あることを特徴とする遊技機。
8-1-2.発明A2
発明A2に係る遊技機は、
発明A1に係る遊技機であって、
前記演出制御手段は、前記識別情報の可変表示で前記第2特定結果が導出されて、前記
大当たり遊技が実行されずに前記特定状態になる場合、前記第2特定結果が導出されて前
記特定状態になることを示唆する第2特定結果導出特定状態実行演出(特別ハズレ専用図
柄G37を含んだ組み合わせで小図柄KZ1~KZ3が停止表示する演出)を実行可能で
あることを特徴とする遊技機。
8-1-3.発明A3
発明A3に係る遊技機は、
発明A2に係る遊技機であって、
前記演出制御手段は、前記表示手段に特定画像(小図柄KZ1~KZ3)を表示可能で
あり、
前記特定画像の表示態様には、第1表示態様(ハズレ図柄C専用の組み合わせ)、およ
び第2表示態様(特別ハズレ専用図柄G37を含んだ組み合わせ)があり、
前記第2特定結果導出特定状態非実行演出は、前記第1表示態様の前記特定画像の表示
で構成され、前記第2特定結果導出特定状態実行演出は、前記第2表示態様の前記特定画
像の表示で構成されることを特徴とする遊技機。
8-1-4.発明A4
発明A4に係る遊技機は、
発明A3に記載の遊技機であって、
前記遊技制御手段は、前記識別情報の可変表示で、前記第1特定結果、および前記第2
特定結果と異なる第3特定結果が導出(ハズレ図柄Bが停止表示)された場合、前記大当
たり遊技を実行することも、前記特定状態にすることもなく、
前記演出制御手段は、前記識別情報の可変表示で前記第3特定結果が導出された場合、
当該第3特定結果が導出されたことを示唆する第3特定結果導出演出(ハズレ図柄A、お
よびハズレ図柄Bに対応付けられた組み合わせで小図柄KZ1~KZ3が停止表示する演
出)を実行可能であり、
前記特定画像の表示態様には、前記第1表示態様、および前記第2表示態様と異なる第
3表示態様(ハズレ図柄A、およびハズレ図柄Bに対応付けられた組み合わせ)もあり、
前記第3特定結果導出演出は、前記第3表示態様の前記特定画像の表示で構成されてい
ることを特徴とする遊技機。
8-1-5.発明A5
発明A5に係る遊技機は、
発明A1乃至発明A4の何れか1つに記載の遊技機であって、
前記演出制御手段は、前記表手段において、前記識別情報の可変表示に応じて、図柄(
小図柄)の可変表示を実行可能であり、
前記特定画像は、前記図柄で構成されていることを特徴とする遊技機。
8-1-6.発明A6
発明A6に係る遊技機は、
発明A1乃至発明A5の何れか1つに記載の遊技機であって、
前記遊技制御手段は、前記識別情報の可変表示で前記第2特定結果が導出されたとき、
そのときの遊技状態が前記非特定状態である場合は前記大当たり遊技を実行せずに前記特
定状態にし、そのときの遊技状態が前記特定状態である場合は前記大当たり遊技を実行せ
ずに前記特定状態にしないことを特徴とする遊技機。
8-2-1.発明B1
発明B1に係る遊技機は、
所定の判定結果を報知する識別情報(特別図柄)の可変表示で特定結果が導出(大当た
り図柄が停止表示)されると大当たり遊技を実行する遊技制御手段(遊技制御用マイコン
101)と、
所定の演出手段(画像表示装置50など)を用いて所定の演出を実行可能な演出制御手
段(演出制御用マイコン121)と、を備え、
前記遊技制御手段は、前記大当たり遊技の後に、遊技に関する所定事項について非特定
状態(非時短状態)よりも遊技者に有利な特定状態(時短状態)にすることがある遊技機
において、
前記遊技制御手段は、
前記大当たり遊技の後に前記特定状態にした場合、当該特定状態に係る終了条件(特図
可変表示を大当たり時短規定回数実行すること)が成立したことに応じて、前記非特定状
態で前記識別情報の可変表示を実行可能にすることがあり、
前記終了条件が成立したが、前記特定結果の導出とは異なる特定条件が成立(特別ハズ
レ、天井到達)したことに応じて、前記非特定状態で前記識別情報の可変表示をさせるこ
となく前記特定状態で前記識別情報の可変表示を実行可能にし、
前記演出制御手段は、
前記終了条件が成立したことに応じて、前記非特定状態で前記識別情報の可変表示を実
行可能にする場合は、所定の結果を報知する結果報知演出(結果報知表示)を実行し、
当該特定状態に係る終了条件が成立したが、前記特定条件が成立したことに応じて、前
記非特定状態で前記識別情報の可変表示をさせることなく前記特定状態で前記識別情報の
可変表示を実行可能にする場合は、前記結果報知演出を実行しないことを特徴とする遊技
機。
8-2-2.発明B2
発明B2に係る遊技機は、
発明B1に係る遊技機であって、
前記遊技制御手段は、前記識別情報の可変表示で、前記特定結果と異なる所定結果が導
出(ハズレ図柄Cが停止表示)されると、前記大当たり遊技を実行することなく、当該識
別情報の可変表示の後から前記特定状態で前記識別情報の可変表示を実行可能にし、
前記特定条件は、前記識別情報の可変表示で前記所定結果が導出されることであること
を特徴とする遊技機。
8-2-3.発明B3
発明B3に係る遊技機は、
発明B1または発明B2に係る遊技機であって、
前記遊技制御手段は、前記特定条件が成立したことに応じて、前記特定状態で前記識別
情報の可変表示を実行可能にし、当該特定状態で前記識別情報の可変表示を実行した結果
、当該特定状態に係る終了条件(特図可変表示が特別ハズレ時短規定回数実行されること
、特図可変表示が天井時短規定回数実行されること)が成立し、当該終了条件の成立に応
じて、前記非特定状態で前記識別情報の可変表示を実行可能にすることがあり、
前記演出制御手段は、前記特定条件の成立に係る前記特定状態で前記識別情報の可変表
示が実行された結果、当該特定状態に係る終了条件が成立し、当該終了条件の成立に応じ
て、前記非特定状態で前記識別情報の可変表示を実行可能にされる場合、前記結果報知演
出を実行しないことを特徴とする遊技機。
8-3-1.発明C1
発明C1に係る遊技機は、
識別情報(特別図柄)の可変表示で特定結果が導出(大当たり図柄が停止表示)される
ことに応じて大当たり遊技を実行する遊技制御手段(遊技制御用マイコン101)を備え

前記遊技制御手段は、前記大当たり遊技の終了に応じて、遊技に係る所定事項について
通常の非特定状態(非時短状態)よりも遊技者に有利な特定状態(時短状態)にすること
がある遊技機であって、
前記遊技制御手段は、
前記識別情報の可変表示の実行を保留することが可能であり、
前記特定結果の導出とは異なる所定条件(天井到達、特別ハズレ)が成立することによ
って、前記大当たり遊技を実行することなく、前記特定状態にすることがあり、
前記大当たり遊技の終了に応じた前記特定状態において所定の終了条件(特図可変表示
が大当たり時短規定回数実行されること)が成立したことによって前記非特定状態にする
ことがあり、
前記所定条件の成立に応じた前記特定状態において所定の終了条件(特図可変表示が天
井時短規定回数実行されること、特図可変表示が特別ハズレ時短規定回数実行されること
)が成立したことによって前記非特定状態にすることがあり、
前記大当たり遊技の終了に応じた前記特定状態の場合と、前記所定条件の成立に応じた
前記特定状態の場合とで、前記非特定状態になる際に保留されていた前記識別情報の可変
表示が実行されて前記特定結果と異なる所定結果が導出されて、前記大当たり遊技が実行
されることなく前記特定状態になる可能性が異なることを特徴とする遊技機。
8-3-2.発明C2
発明C2に係る遊技機は、
発明C1に係る遊技機であって、
前記所定条件に、前記識別情報の可変表示で前記所定結果が導出されることが含まれる
ことを特徴とする遊技機。
8-3-3.発明C3
発明C3に係る遊技機は、
発明C1に係る遊技機であって、
前記所定条件に、前記識別情報の可変表示で前記所定結果が導出されることが含まれな
いことを特徴とする遊技機。
8-3-4.発明C4
発明C4に係る遊技機は、
発明C1乃至発明C3の何れか1つに係る遊技機であって、
発射された遊技球が流下可能な遊技領域に遊技球が進入可能な始動領域(第2始動口1
2)が設けられ、
前記始動領域は開閉可能に構成され、
前記遊技に係る所定事項は、前記始動領域の開放容易性であることを特徴とする遊技機
8-3-5.発明C5
発明C5に係る遊技機は、
発明C1乃至発明C4の何れか1つに係る遊技機であって、
前記大当たり遊技の終了に応じた前記特定状態の場合と、前記所定条件の成立に応じた
前記特定状態の場合とで、前記通常遊技状態になる際に保留されている前記識別情報の可
変表示の個数に対する期待度が異なることを特徴とする遊技機。
8-4-1.発明D1
発明D1に係る遊技機は、
識別情報(特別図柄)の可変表示で特定結果が導出(大当たり図柄が停止表示)される
ことに応じて大当たり遊技を実行する遊技制御手段(遊技制御用マイコン101)を備え

前記遊技制御手段は、前記大当たり遊技の終了に応じて、通常遊技状態よりも遊技者に
有利な特定遊技状態(低確率高ベース遊技状態)にすることがある遊技機であって、
前記遊技制御手段は、特定条件が成立することに応じて、前記大当たり遊技を実行する
ことなく前記特定遊技状態にすることが可能であり、
前記特定条件には、第1特定条件と、前記第1特定条件と異なる第2特定条件とがある
ことを特徴とする遊技機。
8-4-2.発明D2
発明D2に係る遊技機は、
発明D1に係る遊技機であって、
前記遊技制御手段は、前記第1特定条件と前記第2特定条件の双方が成立した場合、前
記第1特定条件の成立を優先して、当該第1特定条件の成立に応じて前記特定遊技状態に
することを特徴とする遊技機。
8-4-3.発明D3
発明D3に係る遊技機は、
発明D1または発明D2に係る遊技機であって、
前記第1特定条件には、前記通常遊技状態において前記特定結果が導出されることなく
前記識別情報の可変表示が特定回数(800回)実行されることが含まれ、
前記第2特定条件には、前記識別情報の可変表示で、前記特定結果と異なる所定結果が
導出(ハズレ図柄Cが停止表示)されることが含まれることを特徴とする遊技機。
8-4-4.発明D4
発明D4に係る遊技機は、
発明D3に係る遊技機であって、
前記遊技制御手段は、前記第1特定条件の成立に係る前記識別情報の可変表示で前記特
定結果が導出された場合、当該特定結果の導出を優先して、前記大当たり遊技を実行し、
当該大当たり遊技の終了に応じて前記特定遊技状態にすることを特徴とする遊技機。
8-4-5.発明D5
発明D5に係る遊技機は、
発明D1または発明D2に係る遊技機であって、
前記第1特定条件には、前記識別情報の可変表示で、前記特定結果と異なる所定結果が
導出(ハズレ図柄Cが停止表示)されることが含まれ、
前記第2特定条件には、前記通常遊技状態において前記特定結果が導出されることなく
前記識別情報の可変表示が特定回数(800回)実行されることが含まれることを特徴と
する遊技機。
8-4-6.発明D6
発明D6に係る遊技機は、
発明D5に係る遊技機であって、
前記遊技制御手段は、前記第2特定条件の成立に係る前記識別情報の可変表示で前記特
定結果が導出された場合、当該特定結果の導出を優先して、前記大当たり遊技を実行し、
当該大当たり遊技の終了に応じて前記特定遊技状態にすることを特徴とする遊技機。
8-5-1.発明E1
発明E1に係る遊技機は、
遊技領域(遊技領域6)に遊技球が進入可能な始動領域が形成され、
前記始動領域には、第1始動領域(第1始動口11)、および開閉可能な第2始動領域
(第2始動口12)があり、
前記始動領域に遊技球が進入することを条件に、所定の判定結果を報知する識別情報(
特別図柄)の可変表示を実行可能であり、前記識別情報の可変表示で特定結果が導出され
ると大当たり遊技を実行する遊技制御手段(遊技制御用マイコン101)を備えた遊技機
であって、
前記遊技制御手段は、
通常確率状態、および前記通常確率状態よりも前記識別情報の可変表示で前記特定結果
が導出され易い高確率状態の何れかにすることが可能であり、
非特定状態(非時短状態)、および前記非特定状態よりも前記第2始動領域が開閉され
易い特定状態(時短状態)の何れかにすることが可能であり、
前記高確率状態において、所定の判定(転落判定)を実行し、当該所定の判定で所定の
結果(転落当選)が導出されることに応じて、当該高確率状態から前記通常確率状態に変
更し、
前記通常確率状態において前記特定結果が導出されることなく前記識別情報の可変表示
が特定回数実行された場合、そのときに前記非特定状態であれば前記特定状態に変更する
ことがあることを特徴とする遊技機。
8-5-2.発明E2
発明E2に係る遊技機は、
発明E1に係る遊技機であって、
前記遊技制御手段は、
前記特定結果が導出された場合、前記大当たり遊技が終了することに応じて、前記高確
率状態、且つ前記特定状態にすることがあり、
前記高確率状態、且つ前記特定状態において、前記大当たり遊技が終了してから所定回
数(時短保障回数)の前記識別情報の可変表示が実行される前に、前記所定の判定で前記
所定の結果が導出された場合、前記高確率状態から前記通常確率状態に変更し、当該所定
回数の前記識別情報の可変表示が実行されたことに応じて、前記特定状態から前記非特定
状態に変更し、一方、前記高確率状態、且つ前記特定状態において、前記大当たり遊技が
終了してから前記所定回数の前記識別情報の可変表示が実行された後に、前記所定の判定
で前記所定の結果が導出された場合、前記高確率状態から前記通常確率状態に変更すると
共に、前記特定状態から前記非特定状態に変更することを特徴とする遊技機。
8-5-3.発明E3
発明E3に係る遊技機は、
発明E2に係る遊技機であって、
前記特定結果には、第1特定結果(大当たり図柄A,大当たり図柄D)と第2特定結果
(大当たり図柄E,大当たり図柄F)があり、
前記所定回数には、前記第1特定結果に対応付けられた第1回数(100回)と、前記
第2特定結果に対応付けられた第2回数(200回、500回)とがあり、
前記第1回数と、前記第2回数とで回数が異なることを特徴とする遊技機。
8-5-4.発明E4
発明E4に係る遊技機は、
発明E1乃至発明E3の何れか1つに係る遊技機であって、
前記通常確率状態において前記特定結果が導出されることなく前記識別情報の可変表示
が前記特定回数実行されることに応じて、前記非特定状態から前記特定状態に変更する前
に、当該特定状態の変更が行われる可能性があることを示唆する示唆演出(特殊ゾーン演
出、特殊予告演出)を実行する演出制御手段をさらに備えることを特徴とする遊技機。
8-6-1.発明F1
発明F1に係る遊技機は、
遊技領域(遊技領域6)に遊技球が進入可能な始動領域が形成され、
前記始動領域には、第1始動領域(第1始動口11)、および開閉可能な第2始動領域
(第2始動口12)があり、
前記始動領域に遊技球が進入することを条件に、所定の判定結果を報知する識別情報(
特別図柄)の可変表示を実行可能であり、前記識別情報の可変表示で特定結果(大当たり
)が導出されると大当たり遊技を実行する遊技制御手段(遊技制御用マイコン101)と

演出を実行可能な演出制御手段(演出制御用マイコン121)と、を備え、
前記遊技制御手段は、前記第2始動領域へ遊技球が進入したことに基づく前記識別情報
の可変表示の実行を保留させることが可能である遊技機であって、
前記遊技制御手段は、
非特定状態(非時短状態)、および前記非特定状態よりも前記第2始動領域が開閉され
易い特定状態(時短状態)の何れかにすることが可能であり、
前記非特定状態において、前記識別情報の可変表示で、前記特定結果と異なる特殊結果
(ハズレ図柄C)が導出されると、前記大当たり遊技を実行することなく前記特定状態に
することが可能であり、
前記演出制御手段は、前記非特定状態にされる際に、前記特殊結果が導出される前記識
別情報の可変表示が保留されている場合、前記特殊結果が導出された以降は、前記特定状
態であることを示唆する特定演出モード(時短演出モードや天井演出モード)による演出
を実行し、当該特定状態になる前の前記非特定状態においても、前記特定演出モードによ
る演出を先行して実行することがあることを特徴とする遊技機。
8-6-2.発明F2
発明F2に係る遊技機は、
発明F1に係る遊技機であって、
前記遊技制御手段は、前記大当たり遊技が終了することに応じて、前記非特定状態にす
ることがあり、前記演出制御手段は、そのときに、前記特殊結果が導出される前記識別情
報の可変表示が保留されている場合、前記特殊結果が導出された以降は、前記特定演出モ
ードによる演出を実行し、当該特定状態になる前の前記非特定状態においても、前記特定
演出モードによる演出を先行して実行することがあることを特徴とする遊技機。
8-6-3.発明F3
発明F3に係る遊技機は、
発明F1に係る遊技機であって、
前記遊技制御手段は、前記非特定状態において、前記特定結果の導出、または前記特殊
結果の導出とは異なる所定条件(通常確率状態において大当たり当選することなく特定回
数の特図可変表示が実行されること)が成立することに応じて、前記特定状態にすること
があり、
前記演出制御手段は、前記所定条件の成立に基づく前記特定状態が終了する際に、前記
特殊結果が導出される前記識別情報の可変表示が保留されている場合、当該非特定状態に
された後は、前記特定演出モードによる演出を実行し、前記特殊結果が導出された以降も
、継続して当該特定演出モードによる演出を実行することがあることを特徴とする遊技機
8-6-4.発明F4
発明F4に係る遊技機は、
発明F3に係る遊技機であって、
前記演出制御手段は、前記所定条件の成立に基づく前記特定状態において、当該所定条
件の成立に基づく前記特定状態であることを示唆する演出モードによる演出を実行可能で
あり、この演出モードと前記特定演出モードとは同一であることを特徴とする遊技機。
8-7-1.発明G1
発明G1に係る遊技機は、
識別情報の変動表示で特定結果(大当たり図柄、小当たり図柄)が導出されることに応
じて、遊技者に有利な特定遊技(大当たり遊技)を実行する遊技制御手段(遊技制御用マ
イコン101)を備え、前記遊技制御手段は、通常遊技状態よりも遊技者に有利な有利遊
技状態(時短状態)にすることが可能である遊技機であって、
前記遊技制御手段が前記有利遊技状態にするための発生条件(大当たり当選、小当たり
当選、天井到達)が複数種類あり、
前記遊技制御手段は、
前記有利遊技状態を終了させて前記通常遊技状態にするときに、当該終了させる前記有
利遊技状態に係る前記発生条件の種類を特定する特定手段を有し、
前記特定手段によって特定された前記発生条件の種類に基づいて、当該有利遊技状態を
終了させて前記通常遊技状態にした後の所定期間の前記識別情報の変動表示に係る変動時
間を決定することを特徴とする遊技機。
8-7-2.発明G2
発明G2に係る遊技機は、
発明G1に係る遊技機であって、
前記遊技制御手段は、遊技に関する状況に関連付けられた遊技状況区分に基づいて前記
変動時間を決定し、前記遊技状態を変更することに応じて前記遊技状況区分を設定するこ
とがあることを特徴とする遊技機。
8-7-3.発明G3
発明G3に係る遊技機は、
発明G2に係る遊技機であって、
前記発生条件には、第1発生条件(大当たり当選、小当たり当選)と第2発生条件(天
井到達)とがあり、
前記遊技制御手段は、
前記第1発生条件として前記特定遊技の終了に応じて前記有利遊技状態にするときと、
前記第2発生条件として前記通常遊技状態において前記特定遊技が実行されることなく前
記識別情報の変動表示が所定回数(800回)実行されたことに応じて前記有利遊技状態
にするときとがあり、
前記有利遊技状態を終了させて前記通常遊技状態にするときに、前記特定手段によって
前記第1発生条件が特定された場合、前記遊技状況区分を当該有利遊技状態が終了するこ
とに応じた専用の特別遊技状況区分(遊技状況区分「4」)にし、前記特定手段によって
前記第2発生条件が特定された場合、前記遊技状況区分を前記特別遊技状況区分と異なり
、前記通常遊技状態に関連付けられた通常の通常遊技状況区分(遊技状況区分「1」)に
することを特徴とする遊技機。
PY,PY1,PY2,PY3,PY4…パチンコ遊技機
1…遊技盤
6…遊技領域
6A…左遊技領域
6B…右遊技領域
11…第1始動口
11a…第1始動口センサ
12…第2始動口
12a…第2始動口センサ
14…大入賞口(第1大入賞口)
14a…大入賞口センサ(第1大入賞口センサ)
15…第2大入賞口
15a…第2大入賞口センサ
16…特定領域
16k…振分部材
50…画像表示装置
50a…表示部
52…スピーカー
53…枠ランプ
100…遊技制御基板
101…遊技制御用マイコン
120…演出制御基板
121…演出制御用マイコン
140…画像制御基板

Claims (1)

  1. 識別情報の変動表示で特定結果が導出されることに応じて、遊技者に有利な特定遊技を実行する遊技制御手段を備え、前記遊技制御手段は、通常遊技状態よりも遊技者に有利な有利遊技状態にすることが可能である遊技機であって、
    前記遊技制御手段が前記有利遊技状態にするための発生条件が複数種類あり、
    前記発生条件には、第1発生条件と第2発生条件とがあり、
    前記遊技制御手段は、
    前記第1発生条件として前記特定遊技の終了に応じて前記有利遊技状態にするときと、前記第2発生条件として前記通常遊技状態において前記特定遊技が実行されることなく前記識別情報の変動表示が所定回数実行されたことに応じて前記有利遊技状態にするときとがあり、
    前記有利遊技状態が終了して前記通常遊技状態になるときに、当該終了する前記有利遊技状態に係る前記発生条件の種類を特定する特定手段と、新たに前記有利遊技状態になること、または新たに前記通常遊技状態になることに応じて、遊技に関する状況に関連付けられた遊技状況区分を設定する遊技状況区分設定手段と、を有し、
    前記遊技状況区分に基づいて、前記識別情報の変動表示に係る変動時間を決定し、
    前記遊技状況区分設定手段は、前記有利遊技状態が終了して前記通常遊技状態になるときに、前記特定手段によって前記第1発生条件が特定された場合、前記遊技状況区分を当該有利遊技状態が終了することに応じた専用の特別遊技状況区分にし、前記特定手段によって前記第2発生条件が特定された場合、前記遊技状況区分を前記特別遊技状況区分と異なり、前記通常遊技状態に関連付けられた通常の通常遊技状況区分にすることを特徴とする遊技機。
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