JP7331372B2 - 回転電機用ロータ - Google Patents

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Description

本発明は、回転電機用ロータに関する。
例えば特開2016-129484号公報(特許文献1)には、埋込磁石型の回転電機に用いられる回転電機用ロータが開示されている。特許文献1の技術では、ロータコア(回転子積層鉄心12)の磁石挿入孔(磁石挿入孔13)に充填樹脂(熱硬化性樹脂15)を注入することで、磁石挿入孔内に永久磁石(永久磁石14)を保持する構成となっている(背景技術の説明において括弧内に示される部材名及び符号は、特許文献1のものである。)。
特開2016-129484号公報
特許文献1のような技術では、ロータコアを軸方向に貫通する磁石挿入孔に、軸方向に沿って延在する直方体状の永久磁石を配置しているため、磁石挿入孔内における永久磁石と充填樹脂との接触面が、軸方向に沿って形成されている。すなわち、永久磁石の外面とロータコアの磁石挿入孔の内面との間の保持力は、充填樹脂の接着力によって得られる構成となっている。このような構成においては、永久磁石をロータコアの磁石挿入孔内に保持するための保持力を適切に確保するためには、充填樹脂として接着力が比較的高い樹脂を用いる必要があった。特許文献1には、このような充填樹脂として熱硬化性樹脂を用いることが記載されている。このように、充填樹脂として接着力が比較的高い樹脂を用いる必要があるという制約があると、充填樹脂に要求される他の特性等に関して妥協する必要が生じる可能性があった。
そこで、埋込磁石型のロータにおいて、充填樹脂の接着力に依存せずに永久磁石をロータコアの磁石挿入孔内に適切に保持することができる技術の実現が求められている。
上記に鑑みた回転電機用ロータの特徴構成は、
軸方向に貫通する磁石挿入孔を有する円筒状のロータコアと、
前記磁石挿入孔の内部に配置される永久磁石と、
前記磁石挿入孔の内面と前記永久磁石の外面との間に充填される充填樹脂と、を有し、
前記軸方向の一方側を軸方向第1側とし、前記軸方向の他方側を軸方向第2側として、
前記永久磁石は、前記軸方向に直交する断面の面積である軸直交断面積が前記軸方向第1側に向かうに従って小さくなるように形成された第1テーパ状部と、前記第1テーパ状部よりも前記軸方向第2側に設けられて、前記軸直交断面積が前記軸方向第2側に向かうに従って小さくなるように形成された第2テーパ状部と、を有する点にある。
本構成によれば、ロータコアに対して軸方向第1側に相対移動する方向の力が永久磁石に作用した場合には、第1テーパ状部の外面と磁石挿入孔の内面との間に充填された充填樹脂が、第1テーパ状部の外面と磁石挿入孔の内面との間で圧縮される。これにより、第1テーパ状部の外面は、前記圧縮に対する反力を充填樹脂から受けることになり、当該充填樹脂からの反力には軸方向第2側へ向かう力も含まれるため、永久磁石が軸方向第1側に移動することが規制される。同様に、ロータコアに対して軸方向第2側に相対移動する方向の力が永久磁石に作用した場合には、第2テーパ状部の外面と磁石挿入孔の内面との間に充填された充填樹脂が、第2テーパ状部の外面と磁石挿入孔の内面との間で圧縮される。これにより、第2テーパ状部の外面は、前記圧縮に対する反力を充填樹脂から受けることになり、当該充填樹脂からの反力には軸方向第1側へ向かう力も含まれるため、永久磁石が軸方向第2側に移動することが規制される。従って、本構成によれば、永久磁石をロータコアの磁石挿入孔内に適切に保持することができる。
また、本構成によれば、充填樹脂への圧縮に対する反力を用いて磁石挿入孔内での永久磁石の保持を行うため、永久磁石をロータコアの磁石挿入孔内に保持する保持力を、充填樹脂の接着力に依存することなく適切に確保することができる。
本開示に係る技術のさらなる特徴と利点は、図面を参照して記述する以下の例示的かつ非限定的な実施形態の説明によってより明確になるであろう。
回転電機用ロータが実装された回転電機の一例を示す軸方向視図 回転電機用ロータの要部を示す軸方向視図 図2におけるIII-III断面図 図3における要部を模式的に示す拡大図 その他の実施形態に係る回転電機用ロータを軸方向面で切断した断面図 その他の実施形態に係る回転電機用ロータの要部を示す軸方向視図
以下、回転電機用ロータ(以下単に「ロータ」と称することがある。)の実施形態について図面を参照して説明する。
〔回転電機の概略構成〕
図1には、本実施形態に係るロータ1を備えた回転電機100が示されている。なお、図1では、回転電機100に含まれ得る一部の構成要素(例えば、シャフト、エンドプレート等)を省略して示している。
本願において「回転電機」は、モータ(電動機)、ジェネレータ(発電機)、及び必要に応じてモータ及びジェネレータの双方の機能を果たすモータ・ジェネレータのいずれをも含む概念として用いている。
回転電機100は、ロータ1とステータ2とを備えている。ロータ1は、永久磁石13を備え、ステータ2が発生させた回転磁界によって回転するように構成されている。本明細書では、ロータ1の回転軸心AXを基準に、軸方向L、径方向R、及び、周方向Cを定義するものとする。軸方向Lについては、軸方向Lの一方側を軸方向第1側L1とし、軸方向Lの他方側を軸方向第2側L2とする(図3参照)。径方向Rについては、径方向Rの外側(回転軸心AXから遠ざかる側)を径方向外側Roとし、その反対側(回転軸心AXに接近する側)を径方向内側Riとする。本明細書では、各部材についての寸法、配置方向、配置位置等に関する用語は、誤差(製造上許容され得る程度の誤差)による差異を有する状態をも含む概念として用いている。
図1に示すように、ロータ1は、ロータコア11の内部に埋め込まれた永久磁石13を備えており、例えば、埋込磁石型の同期モータ(IPMSM:Interior Permanent Magnet Synchronous Motor)に用いられる。図1には、ロータ1がステータ2に対して径方向内側Riに配置された、いわゆるインナーロータ型の回転電機100が例示されている。但し、図示の例に限定されることなく、ロータ1は、当該ロータ1がステータ2に対して径方向外側Roに配置された、いわゆるアウタロータ型の回転電機に用いられても良い。
ロータ1は、軸方向Lに貫通する磁石挿入孔12を有する円筒状のロータコア11と、磁石挿入孔12の内部に配置される永久磁石13と、を有している。また、ロータ1は、その他にも、不図示のシャフト等を有している。なお、磁石挿入孔12は、内部に永久磁石13が配置されることから、磁石配置孔と称することもできる。
図3及び図4に示すように、本実施形態では、ロータコア11は、厚み方向に貫通する孔部12aを有する薄板11a(例えば電磁鋼板)を軸方向Lに複数枚積層して構成されており、磁石挿入孔12は、複数の孔部12aが軸方向Lに並んで構成されている。本例では、薄板11aは、中央部に孔が設けられた円環板状とされている。よって、ロータコア11は円筒状とされている。但し、このような構成に限定されることなく、ロータコア11は、粉状の磁性体を加圧成形してなる圧粉材を主な構成要素とする、いわゆる圧粉コアとして構成されていても良い。この場合、磁石挿入孔12は、圧粉コアを軸方向Lに貫通する1つの孔によって構成されていても良い。
永久磁石13が挿入される磁石挿入孔12は、図1に示すように、周方向Cに複数個並んで配置される。そして、磁石挿入孔12は、周方向Cに一定の間隔で配置される。図示の例では、ロータコア11には、8つの磁石挿入孔12が設けられており、それぞれの磁石挿入孔12の内部に永久磁石13が配置されている。また、8つの永久磁石13は、周方向Cに隣り合うもの同士が互いに反対の極性を径方向外側Roへ向けるように配置されている。すなわち本実施形態では、ロータ1は、8つの磁極を有しており、1つの磁極に対して1つの永久磁石13が配置されている。但し、このような構成に限定されることなく、ロータ1の磁極数は任意の偶数に設定することができる。なお本例では、磁石挿入孔12のそれぞれは、互いに同一の形状を有している。
ステータ2は、ステータコア21とステータコイル22とを有している。ステータコア21は、例えば複数枚の円環板状の薄板(例えば電磁鋼板)が軸方向Lに積層された略円柱状に形成されており、本例では、ロータ1の径方向外側Roに配置されている。ステータコア21の内周面側(径方向内側Ri)には、周方向Cに一定間隔で複数のティース23が形成されている。周方向Cに隣り合う一対のティース23の間には、溝状のスロット24が形成されている。ステータコイル22は、これら複数のスロット24内に収容される部分を有するように、ステータコア21に巻装される。ステータコイル22に対して、互いに位相が異なる複数相(例えば3相)の交流が通電されることで、ステータ2は磁束(回転磁界)を発生させる。
〔回転電機用ロータの詳細構成〕
次に、ロータ1(回転電機用ロータ)の詳細構成について説明する。
上述のように、ロータ1は、ロータコア11と、ロータコア11を軸方向Lに貫通する磁石挿入孔12と、磁石挿入孔12の内部に配置される永久磁石13と、を有している。そして、図2及び図3に示すように、ロータ1は、磁石挿入孔12の内面12Fと永久磁石13の外面13Fとの間に充填される充填樹脂3を有している。充填樹脂3によって、永久磁石13が磁石挿入孔12内に保持される。また、本例では、ロータ1には、磁石挿入孔12に隣接すると共に当該磁石挿入孔12と連続する磁束制限孔部14が設けられている。磁束制限孔部14は、磁石挿入孔12に隣接すると共に磁石挿入孔12と連通するように構成されており、ロータコア11を軸方向Lに貫通している。磁束制限孔部14は、永久磁石13の漏れ磁束を低減するために設けられている。なお、図1及び図2は、ロータ1における軸方向第1側L1の面を示している。また、図2では、ステータ2を省略している。
上述のように、本例では、磁石挿入孔12が、軸方向Lに並ぶ複数の孔部12aによって構成されているため、磁石挿入孔12の内面12Fは、軸方向Lに沿って凹凸が形成された凹凸面となっている(図4参照)。そのため、磁石挿入孔12に充填された樹脂は、磁石挿入孔12の内面12Fの凹凸に適合するように各部に浸入する。これにより、充填後の充填樹脂3が硬化した後は、充填樹脂3が磁石挿入孔12の内面12Fの凹凸に係合した状態となるため、磁石挿入孔12の内面12Fに対して充填樹脂3が軸方向Lに相対移動することを規制できる。なお、ロータコア11が圧粉コアとして構成される場合であっても、磁石挿入孔12の内面12Fは、粉体の粒子が表面に表れた凹凸面となり、上記と同様の効果を奏する。一方で、永久磁石13の外面13Fは、表面処理等が施されることによって平滑な面とされていることが多い。このような磁石挿入孔12の内面12Fと永久磁石13の外面13Fとの間に、充填樹脂3が充填されている。
ここで、充填樹脂3として用いることが可能な樹脂には、いくつかの種類があり、樹脂の種類によってその特性も異なる。例えば、樹脂の種類によって、接着力、粘度、硬化方法、更には原材料費等が異なる。充填樹脂3として、例えば熱硬化性樹脂を用いる場合には、比較的接着力に優れ、永久磁石13の保持力を確保するのに有利である。しかしながら、熱硬化性樹脂は、一般的に、熱可塑性樹脂に比べて溶融状態での粘度が低いため、樹脂の充填圧によっては、ロータコア11を構成する複数枚の薄板11aの間に樹脂が浸入する可能性がある。そのため、充填中にロータコア11を軸方向Lに押圧する工程や、不要な箇所に樹脂が浸入しないようにするためにロータコア11を保持治具によって保持する工程等の補助工程が必要となることがある。また、熱硬化性樹脂は、熱可塑性樹脂に比べて原材料費が高価となる傾向がある。更には、硬化温度等との関係から、充填前にロータコア11を加熱する予熱工程が必要となる場合もある。これらのことから、充填樹脂3として熱硬化性樹脂を用いた場合には、ロータ1の製造コストが高くなり易かった。これに対し、熱可塑性樹脂は、一般的に、熱硬化性樹脂に比べて粘度が高いため、上記のような補助工程を削減或いは不要とすることが可能となる。また、熱可塑性樹脂は、材料コストも、熱硬化性樹脂に比べて低い傾向がある。よって、充填樹脂3として熱可塑性樹脂を用いることで、ロータ1の製造コストを低減できる可能性がある。また、熱可塑性樹脂に限らず、充填樹脂3に求められる接着力の要件を緩和できるようにすることで、製造コストを低減したり、製造コストを増加させることなく他の特性を向上させたり、或いは、それらの双方を実現したりすることが可能となる。
これらのことに鑑みて、本実施形態に係るロータ1は、充填樹脂3の接着力に依存せずに永久磁石13をロータコア11の磁石挿入孔12内に適切に保持することを可能とする構成を備えている。
具体的には、図2及び図3に示すように、永久磁石13は、軸方向Lに直交する断面の面積である軸直交断面積が軸方向第1側L1に向かうに従って小さくなるように形成された第1テーパ状部T1と、第1テーパ状部T1よりも軸方向第2側L2に設けられて、軸直交断面積が軸方向第2側L2に向かうに従って小さくなるように形成された第2テーパ状部T2と、を有している。
この構成により、図4に示すように、例えば、ロータコア11に対して軸方向第1側L1に相対移動する方向の力(軸方向力F)が永久磁石13に作用した場合には、永久磁石13の外面13Fの一部である第1テーパ状部T1のテーパ面Ftと磁石挿入孔12の内面12Fとの間に充填された充填樹脂3に圧縮力fcが作用する。そして、当該充填樹脂3が上記テーパ面Ftと磁石挿入孔12の内面12Fとの間で圧縮される。これにより、第1テーパ状部T1のテーパ面Ftは、上記の圧縮力fcに対する反力frを充填樹脂3から受けることになる。当該充填樹脂3からの反力frには軸方向第2側L2へ向かう力が含まれるため、永久磁石13が軸方向第1側L1に移動することが規制される。そして、図示は省略するが、軸方向力Fが軸方向第2側L2へ向かう方向に作用した場合にも、上記同様に、第2テーパ状部T2によって永久磁石13が軸方向第2側L2に移動することが規制される。従って、上記構成によれば、永久磁石13をロータコア11の磁石挿入孔12内に保持する保持力を、充填樹脂3の接着力に依存することなく適切に確保することができる。よって、永久磁石13を磁石挿入孔12内に適切に保持することが可能となる。
例えば、第1テーパ状部T1および第2テーパ状部T2は、直方体状の永久磁石13の一部を切削等によって加工することで形成できる。本実施形態では、第1テーパ状部T1は、永久磁石13における軸方向第1側L1の端面を含む端部領域に設けられている。第2テーパ状部T2は、永久磁石13における軸方向第2側L2の端面を含む端部領域に設けられている。これにより、テーパ状部(第1テーパ状部T1または第2テーパ状部T2)を永久磁石13における軸方向Lの中央側に寄せて設ける場合に比べて、永久磁石13にテーパ状部(第1テーパ状部T1または第2テーパ状部T2)を形成するために永久磁石13を切除する部分を少なくすることができる。従って、これらのテーパ状部(第1テーパ状部T1または第2テーパ状部T2)の加工が容易となると共に、永久磁石13の体積の減少を少なく抑えて永久磁石13の性能を確保し易くできる。
本実施形態では、磁石挿入孔12の内面12Fと永久磁石13の外面13Fとの間に充填される充填樹脂3として、熱可塑性樹脂を用いる。一般的に、熱可塑性樹脂は、熱硬化性樹脂に比べて接着力が低い傾向にある。しかしながら、上述のように、充填樹脂3への圧縮力fcに対する反力frを用いて磁石挿入孔12内での永久磁石13の保持を行うことにより、充填樹脂3として比較的接着力が低い熱可塑性樹脂を用いても、磁石挿入孔12(ロータコア11)に対する永久磁石13の保持力を適切に確保することができる。
図2に示すように、永久磁石13は、磁極面Fmと非磁極面Fnとを有している。ここで、「磁極面Fm」とは、永久磁石13が磁化されている磁化方向(着磁方向)に対して交差する面をいい、永久磁石13の磁束が主に出入りする面である。一対の磁極面Fmの一方がN極となり、他方がS極となる。また、「非磁極面Fn」とは、磁化方向に沿う面であり、磁極面Fmに対して磁束の出入りが少ない面である。
本実施形態では、永久磁石13は、互いに反対側を向く一対の磁極面Fmと、互いに反対側を向く一対の非磁極面Fnと、を有している。本例では、永久磁石13は、軸方向Lに直交する方向の断面である軸直交断面が矩形状となっている。ここで矩形状とは、一部又は全部の角部に面取りが形成されている形状を含む。また、一対の磁極面Fmは、径方向Rにおいて互いに反対側を向いており、磁極面Fmの一方は径方向内側Ri、他方は径方向外側Roを向いている。そして、一対の非磁極面Fnは、磁極面Fmに対して直交する面により構成されている。
図2及び図3に示すように、本実施形態では、第1テーパ状部T1および第2テーパ状部T2は、軸方向Lに直交する断面に沿う一対の非磁極面Fnの間隔が軸方向Lの端部側へ向かうに従って小さくなるように形成されている。すなわち、第1テーパ状部T1は、一対の非磁極面Fnの間隔が軸方向第1側L1に向かうに従って小さくなるように形成されている。第2テーパ状部T2は、一対の非磁極面Fnの間隔が軸方向第2側L2に向かうに従って小さくなるように形成されている。一方、本例では、一対の磁極面Fmの間隔は、軸方向Lの位置に関わらず一定となっている。これにより、磁極面Fmの間隔が狭くなることによる永久磁石13の磁力(磁束密度)の低下を抑制しつつ、第1テーパ状部T1および第2テーパ状部T2を適切に形成することができている。
また、上述のように本実施形態では、ロータ1には、磁石挿入孔12と連続する磁束制限孔部14が設けられている。図示の例では、一対の磁束制限孔部14が、磁石挿入孔12を挟んで周方向Cの両側に配置されている(図2参照)。そして、本例では、第1テーパ状部T1および第2テーパ状部T2は、永久磁石13における磁束制限孔部14に対向する面を、軸方向Lの端部側へ向かうに従って磁束制限孔部14から離れる方向に傾斜させて形成されている。すなわち、第1テーパ状部T1は、磁束制限孔部14に対向する面を、軸方向第1側L1に向かうに従って磁束制限孔部14から離れる方向(永久磁石13の軸直交断面の重心に近づく方向)に傾斜させて形成されている。第2テーパ状部T2は、磁束制限孔部14に対向する面を、軸方向第2側L2に向かうに従って磁束制限孔部14から離れる方向(永久磁石13の軸直交断面の重心に近づく方向)に傾斜させて形成されている。ここで、永久磁石13の磁束制限孔部14に対向する面は、通常、非磁極面Fnとされる。一方、本例では、永久磁石13における磁束制限孔部14に対向する面以外の面は、軸方向Lに対して平行に形成されている。ここで、永久磁石13の磁束制限孔部14に対向する面以外の面は、通常、磁極面Fmとされる。
図4に示すように、本実施形態では、第1テーパ状部T1および第2テーパ状部T2のそれぞれの外面13Fを形成するテーパ面Ftの法線Ltが軸方向Lに対してなす角度(以下、テーパ角θtという。)が、45°より大きく設定されている。本例では、テーパ角θtが、45°よりも大きく、かつ、90°よりも小さくなるように設定されている。このように設定することにより、永久磁石13に軸方向Lの力Fが作用した場合に、テーパ面Ftと磁石挿入孔12の内面12Fとの間において充填樹脂3に作用する圧縮力fcに占める軸方向Lの力の割合を、軸方向Lに直交する方向の力よりも少なくすることができる。このように、充填樹脂3におけるテーパ面Ftに対向する部分に対して作用する軸方向Lのせん断力を比較的小さく抑え、軸方向Lに直交する方向の圧縮力を比較的大きくすることにより、充填樹脂3が塑性変形したり破断したりする可能性を低減することができる。
〔その他の実施形態〕
次に、回転電機用ロータのその他の実施形態について説明する。
(1)上記の実施形態では、第1テーパ状部T1が、永久磁石13における軸方向第1側L1の端面を含む端部領域に設けられており、第2テーパ状部T2が、永久磁石13における軸方向第2側L2の端面を含む端部領域に設けられている例について説明した。しかし、このような例に限定されることなく、例えば図5に示すように、第1テーパ状部T1および第2テーパ状部T2の少なくとも一方(図示の例では双方)を、永久磁石13における軸方向Lの端面から軸方向Lの中央側に離れた領域に設けても良い。
(2)上記の実施形態では、永久磁石13の磁極面Fmが径方向Rに対して直交するように配置された構成を例として説明したが、これには限定されない。一対の磁極面Fmが、径方向Rに直交する方向に対して傾斜するように配置されていても良い。また、上記の実施形態では、周方向Cに複数個並んで配置された複数の永久磁石13のそれぞれがロータ1の磁極を構成している場合を例としてしたが、これには限定されない。ロータ1の磁極のそれぞれが複数の永久磁石13の組み合わせにより構成されていても良い。例えば図6に示すように、1つの磁極に対して、2つの永久磁石13が配置されていても良い。図示の例では、1つの磁極を構成する2つの永久磁石13は、当該2つの永久磁石13の周方向Cの間隔が径方向外側Roに向かうに従って広がるV字状を成すように配置されている。なお、1つの磁極に対して、3つ以上の永久磁石13が配置されていても良い。また、永久磁石13を配置する向きや各永久磁石13の形状についても適宜変更可能である。
(3)上記の実施形態では、永久磁石13の軸直交断面の形状が矩形状である構成を例として説明したが、これには限定されない。一対の磁極面Fmと一対の非磁極面Fnとが直交せず、断面が台形状や平行四辺形状とされていても良い。或いは、永久磁石13の軸直交断面の形状が、円弧状、半円状等とされていてもよい。
(4)上記の実施形態では、充填樹脂3として熱可塑性樹脂を用いる例について説明した。しかし、このような例に限定されることなく、充填樹脂3として、例えば熱硬化性樹脂を用いても良い。充填樹脂3としては、必要とされる特性に応じて、公知の各種の樹脂を用いることができる。
(5)上記の実施形態では、第1テーパ状部T1および第2テーパ状部T2が、軸方向Lに直交する断面に沿う一対の非磁極面Fnの間隔が軸方向Lの端部側へ向かうに従って小さくなるように形成されている例について説明した。しかし、このような例に限定されることなく、軸方向Lに直交する断面に沿う一対の磁極面Fmの間隔が軸方向Lの端部側へ向かうに従って小さくなるように、第1テーパ状部T1および第2テーパ状部T2の少なくとも一方が形成されていても良い。この場合において、一対の非磁極面Fnの間隔が軸方向Lの端部側へ向かうに従って小さくなるように形成されていても良いし、一対の非磁極面Fnの間隔が軸方向Lの位置に関わらず一定となっていても良い。
(6)上記の実施形態では、第1テーパ状部T1および第2テーパ状部T2が、永久磁石13における磁束制限孔部14に対向する面を、軸方向Lの端部側へ向かうに従って磁束制限孔部14から離れる方向に傾斜させて形成されている例について説明した。しかし、このような例に限定されることなく、永久磁石13における磁束制限孔部14に対向する面以外の面(磁極面Fm)を磁石挿入孔12の内面12Fから離れる方向に傾斜させて、第1テーパ状部T1および第2テーパ状部T2の少なくとも一方が形成されていても良い。この場合において、永久磁石13における磁束制限孔部14に対向する面が、軸方向Lの端部側へ向かうに従って磁束制限孔部14から離れる方向に傾斜させて形成されていても良いし、永久磁石13における磁束制限孔部14に対向する面が軸方向Lに対して平行に形成されていても良い。
(7)上記の実施形態では、第1テーパ状部T1および第2テーパ状部T2のそれぞれの外面13Fを形成するテーパ面Ftの法線Ltが軸方向Lに対してなす角度(テーパ角θt)が、45°より大きく設定されている例について説明した。しかし、このような例に限定されることなく、第1テーパ状部T1および第2テーパ状部T2の少なくとも一方のテーパ角θtが、45°に設定されていても良い。或いは、第1テーパ状部T1および第2テーパ状部T2の少なくとも一方のテーパ角θtが45°より小さく、かつ、0°よりも大きく設定されていても良い。
(8)なお、上述した各実施形態で開示された構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示された構成と組み合わせて適用することも可能である。その他の構成に関しても、本明細書において開示された実施形態は全ての点で単なる例示に過ぎない。従って、本開示の趣旨を逸脱しない範囲内で、適宜、種々の改変を行うことが可能である。
〔上記実施形態の概要〕
以下、上記において説明した回転電機用ロータついて説明する。
回転電機用ロータ(1)は、
軸方向(L)に貫通する磁石挿入孔(12)を有する円筒状のロータコア(11)と、
前記磁石挿入孔(12)の内部に配置される永久磁石(13)と、
前記磁石挿入孔(12)の内面(12F)と前記永久磁石(13)の外面(13F)との間に充填される充填樹脂(3)と、を有し、
前記軸方向(L)の一方側を軸方向第1側(L1)とし、前記軸方向(L)の他方側を軸方向第2側(L2)として、
前記永久磁石(13)は、前記軸方向(L)に直交する断面の面積である軸直交断面積が前記軸方向第1側(L1)に向かうに従って小さくなるように形成された第1テーパ状部(T1)と、前記第1テーパ状部(T1)よりも前記軸方向第2側(L2)に設けられて、前記軸直交断面積が前記軸方向第2側(L2)に向かうに従って小さくなるように形成された第2テーパ状部(T2)と、を有する。
本構成によれば、ロータコア(11)に対して軸方向第1側(L1)に相対移動する方向の力(F)が永久磁石に作用した場合には、第1テーパ状部(T1)の外面(13F)と磁石挿入孔(12)の内面(12F)との間に充填された充填樹脂(3)が、第1テーパ状部(T1)の外面(13F)と磁石挿入孔(12)の内面(12F)との間で圧縮される。これにより、第1テーパ状部(T1)の外面(13F)は、前記圧縮に対する反力(fr)を充填樹脂(3)から受けることになり、当該充填樹脂(3)からの反力(fr)には軸方向第2側(L2)へ向かう力も含まれるため、永久磁石(13)が軸方向第1側(L1)に移動することが規制される。同様に、ロータコア(11)に対して軸方向第2側(L2)に相対移動する方向の力(F)が永久磁石(13)に作用した場合には、第2テーパ状部(T2)の外面(13F)と磁石挿入孔(12)の内面(12F)との間に充填された充填樹脂(3)が、第2テーパ状部(T2)の外面(13F)と磁石挿入孔(12)の内面(12F)との間で圧縮される。これにより、第2テーパ状部(T2)の外面(13F)は、前記圧縮に対する反力(fr)を充填樹脂(3)から受けることになり、当該充填樹脂(3)からの反力(fr)には軸方向第1側(L1)へ向かう力も含まれるため、永久磁石(13)が軸方向第2側(L2)に移動することが規制される。従って、本構成によれば、永久磁石(13)をロータコア(11)の磁石挿入孔(12)内に適切に保持することができる。
また、本構成によれば、充填樹脂(3)への圧縮に対する反力(fr)を用いて磁石挿入孔(12)内での永久磁石(13)の保持を行うため、永久磁石(13)をロータコア(11)の磁石挿入孔(12)内に保持する保持力を、充填樹脂(3)の接着力に依存することなく適切に確保することができる。
また、通常、接着力の小さい樹脂を使用する場合には、樹脂を高い充填圧で充填して、充填後の樹脂の内圧によって生じる樹脂と永久磁石との摩擦力及び樹脂と磁石挿入孔の内面との摩擦力を大きくすることで、磁石挿入孔(12)内での永久磁石(13)の保持を行う必要がある。しかし、本構成によれば、充填樹脂(3)への圧縮に対する反力(fr)を用いて磁石挿入孔(12)内での永久磁石(13)の保持を行うことから、上記のような大きな摩擦力を必要としないので、低い充填圧で樹脂を充填することができる。これにより高い充填圧に耐えるようにロータコア(11)の剛性を確保しなればならないという、設計上の制限を低くすることができ、設計の自由度が高まるので効率の良いロータコア(11)とすることが出来る。
ここで、
前記充填樹脂(3)が、熱可塑性樹脂であると好適である。
一般的に、熱硬化性樹脂は、熱可塑性樹脂に比べて接着力が高いが、比較的高価であり、また溶融状態での粘性が低いという傾向がある。そのため、充填樹脂(3)として熱硬化性樹脂を用いる場合には、ロータコア(11)を構成する複数枚の積層板の隙間等の不要な隙間に充填樹脂(3)が浸入することを抑制するために、ロータコア(11)を保持治具によって保持したり、充填樹脂(3)の充填中にロータコア(11)を軸方向(L)に押圧したりする補助工程が必要となる場合があった。また、充填樹脂(3)の原材料費が高くなることもあり、ロータ(1)の製造コストも高くなり易かった。しかし、本構成によれば、充填樹脂(3)として熱可塑性樹脂を用いるため、上記のような補助工程を無くすことが可能となり、更には充填樹脂(3)の原材料費を低く抑えることができるため、ロータ(1)の製造コストを低減することができる。また、本構成によれば、上記のとおり、充填樹脂(3)への圧縮に対する反力(fr)を用いて磁石挿入孔(12)内での永久磁石(13)の保持を行うため、接着力が比較的低い熱可塑性樹脂を充填樹脂(3)として用いても、永久磁石(13)をロータコア(11)の磁石挿入孔(12)内に保持する保持力を適切に確保することができる。
また、
前記永久磁石(13)は、互いに反対側を向く一対の磁極面(Fm)と、互いに反対側を向く一対の非磁極面(Fn)と、を有し、
前記第1テーパ状部(T1)および前記第2テーパ状部(T2)は、前記軸方向(L)に直交する断面に沿う一対の前記非磁極面(Fn)の間隔が前記軸方向(L)の端部側へ向かうに従って小さくなるように形成されていると好適である。
一般的に、永久磁石(13)の一対の磁極面(Fm)の間隔が小さくなるに従って、永久磁石(13)の磁力(磁束密度)が低下する傾向がある。本構成によれば、一対の非磁極面(Fn)の間隔を軸方向(L)の端部側へ向かうに従って小さくすることで第1テーパ状部(T1)および第2テーパ状部(T2)を形成するため、一対の磁極面(Fm)の間隔を大きく確保し易い。そのため、第1テーパ状部(T1)および第2テーパ状部(T2)を形成したことによる永久磁石(13)の磁力の低下を少なく抑えることができる。
また、
前記磁石挿入孔(12)に隣接すると共に当該磁石挿入孔(12)と連続する磁束制限孔部(14)が設けられ、
前記第1テーパ状部(T1)および前記第2テーパ状部(T2)は、前記永久磁石(13)における前記磁束制限孔部(14)に対向する面(Fn)を、前記軸方向(L)の端部側へ向かうに従って前記磁束制限孔部(14)から離れる方向に傾斜させて形成されていると好適である。
一般的に、永久磁石(13)の一対の磁極面(Fm)の間隔が小さくなるに従って、永久磁石(13)の磁力(磁束密度)が低下する傾向がある。また、磁石挿入孔(12)に隣接する磁束制限孔部(14)は、通常、永久磁石(13)の非磁極面(Fn)に対向するように配置される。本構成によれば、永久磁石(13)における磁束制限孔部(14)に対向する面(Fn)を、軸方向(L)の端部側へ向かうに従って磁束制限孔部(14)から離れる方向に傾斜させることで第1テーパ状部(T1)および第2テーパ状部(T2)を形成するため、一対の磁極面(Fm)の間隔を大きく確保し易い。そのため、第1テーパ状部(T1)および第2テーパ状部(T2)を形成したことによる永久磁石(13)の磁力の低下を少なく抑えることができる。
また、
前記ロータコア(11)は、厚み方向に貫通する孔部(12a)を有する薄板(11a)を前記軸方向(L)に複数枚積層して構成され、
前記磁石挿入孔(12)は、複数の前記孔部(12a)が前記軸方向(L)に並んで構成されていると好適である。
本構成によれば、積層された複数枚の薄板(11a)のそれぞれにおいて孔部(12a)を形成している面が軸方向(L)に複数並ぶことによって磁石挿入孔(12)の内面(12F)が形成されため、磁石挿入孔(12)の内面(12F)には、軸方向(L)に沿って複数の凹凸が形成される。従って、磁石挿入孔(12)の内面(12F)の凹凸に適合した形状となった充填樹脂(3)が、磁石挿入孔(12)の内面(12F)に対して軸方向(L)に相対移動することを規制できる。従って、本構成によれば、永久磁石(13)をロータコア(11)の磁石挿入孔(12)内に保持する保持力をより適切に確保することができる。
また、
前記第1テーパ状部(T1)および前記第2テーパ状部(T2)のそれぞれの外面(13F)を形成するテーパ面(Ft)の法線(Lt)が前記軸方向(L)に対してなす角度(θt)が、45°より大きいと好適である。
本構成によれば、永久磁石(13)に軸方向(L)の力(F)が作用した場合に、テーパ状部の外面(13F)と磁石挿入孔(12)の内面(12F)との間において充填樹脂(3)に作用する圧縮力(fc)に占める軸方向(L)の力の割合を、軸方向(L)に直交する方向の力よりも少なくすることができる。そのため、充填樹脂(3)が永久磁石(13)から受ける軸方向(L)の力(F)によって塑性変形したり破断したりする可能性を低減できる。従って、本構成によれば、永久磁石(13)をロータコア(11)の磁石挿入孔(12)内に保持する保持力を適切に確保することができる。
本開示に係る技術は、回転電機用ロータに利用することができる。
1 :回転電機用ロータ
2 :ステータ
3 :充填樹脂
11 :ロータコア
11a :薄板
12 :磁石挿入孔
12F :磁石挿入孔の内面
12a :孔部
13 :永久磁石
13F :永久磁石の外面
14 :磁束制限孔部
Fm :磁極面
Fn :非磁極面
Ft :テーパ面
L :軸方向
L1 :軸方向第1側
L2 :軸方向第2側
Lt :法線
T1 :第1テーパ状部
T2 :第2テーパ状部
θt :テーパ角(テーパ面の法線が軸方向に対してなす角度)

Claims (5)

  1. 軸方向に貫通する磁石挿入孔を有する円筒状のロータコアと、
    前記磁石挿入孔の内部に配置される永久磁石と、
    前記磁石挿入孔の内面と前記永久磁石の外面との間に充填される充填樹脂と、を有し、
    前記ロータコアは、厚み方向に貫通する孔部を有する薄板を前記軸方向に複数枚積層して構成され、
    前記軸方向の一方側を軸方向第1側とし、前記軸方向の他方側を軸方向第2側として、
    前記永久磁石は、前記軸方向に直交する断面の面積である軸直交断面積が前記軸方向第1側に向かうに従って小さくなるように形成された第1テーパ状部と、前記第1テーパ状部よりも前記軸方向第2側に設けられて、前記軸直交断面積が前記軸方向第2側に向かうに従って小さくなるように形成された第2テーパ状部と、を有し、
    前記第1テーパ状部及び前記第2テーパ状部のそれぞれと、前記充填樹脂とが、前記軸方向に沿う軸方向視で重複し、
    前記磁石挿入孔は、複数の前記孔部が前記軸方向に並んで構成され、
    前記第1テーパ状部及び前記第2テーパ状部の前記軸方向の寸法が、前記薄板の厚さ複数枚分以上であり、
    複数の前記孔部が前記軸方向に並んで構成された前記磁石挿入孔の内面は、前記軸方向に沿って凹凸が形成された凹凸面に形成され、
    前記ロータコアの回転軸心を基準とする周方向において、
    前記充填樹脂における前記軸方向第1側の端部が、前記第1テーパ状部と前記磁石挿入孔の凹凸形状の内面とに挟まれると共に、前記第1テーパ状部と前記磁石挿入孔の凹凸形状の内面との双方に接触し、
    前記充填樹脂における前記軸方向第2側の端部が、前記第2テーパ状部と前記磁石挿入孔の凹凸形状の内面とに挟まれると共に、前記第2テーパ状部と前記磁石挿入孔の凹凸形状の内面との双方に接触している、回転電機用ロータ。
  2. 前記充填樹脂が、熱可塑性樹脂である、請求項1に記載の回転電機用ロータ。
  3. 前記永久磁石は、互いに反対側を向く一対の磁極面と、互いに反対側を向く一対の非磁極面と、を有し、
    前記第1テーパ状部および前記第2テーパ状部は、前記軸方向に直交する断面に沿う一対の前記非磁極面の間隔が前記軸方向の端部側へ向かうに従って小さくなるように形成され、前記第1テーパ状部及び前記第2テーパ状部が形成された前記軸方向の領域における一対の前記磁極面の間隔が前記軸方向に沿って一定である、請求項1又は2に記載の回転電機用ロータ。
  4. 前記磁石挿入孔に隣接すると共に当該磁石挿入孔と連続する磁束制限孔部が設けられ、
    前記第1テーパ状部および前記第2テーパ状部は、前記永久磁石における前記磁束制限孔部に対向する面を、前記軸方向の端部側へ向かうに従って前記磁束制限孔部から離れる方向に傾斜させて形成されている、請求項1から3のいずれか一項に記載の回転電機用ロータ。
  5. 前記第1テーパ状部および前記第2テーパ状部のそれぞれの外面を形成するテーパ面の法線が前記軸方向に対してなす角度が、45°より大きい、請求項1からのいずれか一項に記載の回転電機用ロータ。
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