JP7327363B2 - 自律神経指標算出システム、自律神経指標算出方法及び自律神経指標算出プログラム - Google Patents

自律神経指標算出システム、自律神経指標算出方法及び自律神経指標算出プログラム Download PDF

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Description

本発明は、生体の自律神経指標を算出するための自律神経指標算出システム、自律神経指標算出方法及び自律神経指標算出プログラムに関する。
従来、生体の自律神経指標を算出するための種々の技術が提案されている。このような技術の一例として、特許文献1が開示する自律神経機能測定装置は、フーリエ変換を用いて脈波の振幅変動のパワースペクトル密度を算出し、当該スペクトル密度の低周波数成分と高周波数成分の比を、自律神経機能の指標として算出する。
特許第5408751号公報
しかしながら、特許文献1が開示する自律神経機能測定装置は、心拍、脈波などの生理信号を処理して、低周波成分(0.04Hz~0.15Hz:血圧性変動成分)、高周波成分(0.15Hz~0.4Hz:呼吸性変動成分)のスペクトル強度、位相情報を指標化して自律神経の指標として提示するも、時々刻々と指標が変化するため、明確な指標を算出することができないという問題があった。
従来のLF/HF評価方法で安静状態を計測した結果を図27に示す。LF/HF比が小さいほど副交感神経が優位になるといわれているが、時々刻々とLF、HFが変化してLF/HFが激しく変化していることがわかる。その原因として考えられるのは、リラックス状態では生理指標の分散が大きくなり、緊張状態では生理指標の分散が小さくなるため、生理指標をスカラー量として捉えること自体が困難であることである。
本発明は、このような問題を解決するためのものであり、時々刻々と変化するような従来の自律神経指標ではなく、身体の状態が変わらなければ常に、実質的に一定の数値となる自律神経指標を算出可能な自律神経指標算出システム、自律神経指標算出方法及び自律神経指標算出プログラムを提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る生体の自律神経指標を算出する自律神経指標算出システムは、
生体の少なくとも一つの脈波信号を用いて、脈波波形データを生成する脈波波形生成部と、
生成された脈波波形データを、少なくとも一つの既定の周波数帯域でフィルタリングするバンドパスフィルタと、
フィルタリングされた脈波波形データを複素数化して、少なくとも一つの既定の周波数帯域の脈波複素波形データを算出する複素数化部と、
算出された脈波複素波形データに基づいて、少なくとも一つの既定の周波数帯域の生体の自律神経指標を算出する指標算出部とを含む。
本発明の別の態様に係る生体の自律神経指標を算出する自律神経指標算出システムは、
生体の少なくとも一つの脈波信号を用いて、心拍間隔波形データを生成する心拍間隔波形生成部と、
生成された心拍間隔波形データを、少なくとも一つの既定の周波数帯域でフィルタリングするバンドパスフィルタと、
フィルタリングされた心拍間隔波形データを複素数化して、少なくとも一つの既定の周波数帯域の心拍間隔複素波形データを算出する複素数化部と、
算出された心拍間隔複素波形データに基づいて、少なくとも一つの既定の周波数帯域の生体の自律神経指標を算出する指標算出部とを含む。
本発明の他の態様に係る生体の自律神経指標を算出する自律神経指標算出システムは、
生体の少なくとも一つの脈波信号を用いて、脈波波形データを生成する脈波波形生成部と、
生体の少なくとも一つの脈波信号を用いて、心拍間隔波形データを生成する心拍間隔波形生成部と、
生成された脈波波形データ及び心拍間隔波形データを、少なくとも一つの既定の周波数帯域でフィルタリングするバンドパスフィルタと、
フィルタリングされた脈波波形データ及び心拍間隔波形データを複素数化して、少なくとも一つの既定の周波数帯域の脈波複素波形データ及び心拍間隔複素波形データを算出する複素数化部と、
算出された脈波複素波形データ及び心拍間隔複素波形データに基づいて、少なくとも一つの既定の周波数帯域の生体の自律神経指標を算出する指標算出部とを含む。
本発明の一態様に係る生体の自律神経指標を算出する自律神経指標算出方法は、
生体の少なくとも一つの脈波信号を用いて、脈波波形データを生成し、
生成された脈波波形データを、少なくとも一つの既定の周波数帯域でフィルタリングし、
フィルタリングされた脈波波形データを複素数化して、少なくとも一つの周波数帯域の脈波複素波形データを算出し、
算出された脈波複素波形データに基づいて、少なくとも一つの周波数帯域の生体の自律神経指標を算出する。
本発明の別の態様に係る生体の自律神経指標を算出する自律神経指標算出方法は、
生体の少なくとも一つの脈波信号を用いて、心拍間隔波形データを生成し、
生成された心拍間隔波形データを、少なくとも一つの既定の周波数帯域でフィルタリングし、
フィルタリングされた心拍間隔波形データを複素数化して、少なくとも一つの周波数帯域の心拍間隔複素波形データを算出し、
算出された心拍間隔複素波形データに基づいて、少なくとも一つの周波数帯域の生体の自律神経指標を算出する。
本発明の他の態様に係る生体の自律神経指標を算出する自律神経指標算出方法は、
生体の少なくとも一つの脈波信号を用いて、脈波波形データを生成し、
生体の少なくとも一つの脈波信号を用いて、心拍間隔波形データを生成し、
生成された脈波波形データ及び心拍間隔波形データを、少なくとも一つの既定の周波数帯域でフィルタリングし、
フィルタリングされた脈波波形データ及び心拍間隔波形データを複素数化して、少なくとも一つの周波数帯域の脈波複素波形データ及び心拍間隔複素波形データを算出し、
算出された脈波複素波形データ及び心拍間隔複素波形データに基づいて、少なくとも一つの周波数帯域の生体の自律神経指標を算出する。
本発明の一態様に係る生体の自律神経指標を算出する自律神経指標算出プログラムは、情報処理装置に対し、
生体の少なくとも一つの脈波信号を用いて、脈波波形データを生成するステップと、
生成された脈波波形データを、少なくとも一つの既定の周波数帯域でフィルタリングステップと、
フィルタリングされた脈波波形データを複素数化して、少なくとも一つの周波数帯域の脈波複素波形データを算出ステップと、
算出された脈波複素波形データに基づいて、少なくとも一つの周波数帯域の生体の自律神経指標を算出するステップとを実行させる。
本発明の別の態様に係る生体の自律神経指標を算出する自律神経指標算出プログラムは、情報処理装置に対し、
生体の少なくとも一つの脈波信号を用いて、心拍間隔波形データを生成するステップと、
生成された心拍間隔波形データを、少なくとも一つの既定の周波数帯域でフィルタリングするステップと、
フィルタリングされた心拍間隔波形データを複素数化して、少なくとも一つの周波数帯域の心拍間隔複素波形データを算出するステップと、
算出された心拍間隔複素波形データに基づいて、少なくとも一つの周波数帯域の生体の自律神経指標を算出するステップとを実行させる。
本発明の他の態様に係る生体の自律神経指標を算出する自律神経指標算出プログラムは、情報処理装置に対し、
生体の少なくとも一つの脈波信号を用いて、脈波波形データを生成するステップと、
生体の少なくとも一つの脈波信号を用いて、心拍間隔波形データを生成するステップと、
生成された脈波波形データ及び心拍間隔波形データを、少なくとも一つの既定の周波数帯域でフィルタリングするステップと、
フィルタリングされた脈波波形データ及び心拍間隔波形データを複素数化して、少なくとも一つの周波数帯域の脈波複素波形データ及び心拍間隔複素波形データを算出するステップと、
算出された脈波複素波形データ及び心拍間隔複素波形データに基づいて、少なくとも一つの周波数帯域の生体の自律神経指標を算出するステップとを実行させる。
脈波波形データB(t)及び脈波間隔波形データR(t)を、少なくともh:0.15Hz~0.4Hz、l:0.04Hz~0.15Hz、v:0.015Hz~0.04Hz、w:0.004Hz~0.015Hzの少なくとも4つの帯域分割して波形を抽出し、其々をヒルベルト変換して複素波形関数を生成する。
身体の状態が変わらない状況で、脈波を少なくとも20分~2時間測定し、数式(1)及び数式(2)、更に数式(3)を算出すると、ak、Ak、ωk、Ωk、θkの時系列データは正規分布様に分布する。各帯域に割り当てられた生理的機能が緊張するとその分散が小さくなり、緩和するとその分散が大きくなる。
従来、呼吸性変動が現れるHF(h)帯と血圧性変動が現れるLF(1)帯とを使ってスカラー値を自律神経評価指標としていたが、最近、自律神経系の指標として注目されているVLF帯(0.004Hz~0.04Hz)についても、v:0.015Hz~0.04Hz、w:0.004Hz~0.015Hzの2つの帯域に分割して、数式(1)及び数式(2)式を計算し、分布係数を求める。
さまざまな環境刺激に対する生体の反応がakとωkとの分布係数に現れるため、分布係数の大小によって、各帯域に関連する生理中枢の緊張と緩和の状態を数値化でき、自律神経の多様な状態を記述することができる。
更に、低周波のULF帯(0.0004Hz~0.004Hz)や、それ以上の長い周期についても、非常に長い計測時間(数時間~数か月)が必要となるが、計測した脈波データに対して同様のデータ処理を行ってakやωk等を算出することによって、上述とは異なった性質の生体状態を記述することができる。
本発明により、身体の状態が変わらなければ常に、実質的に一定の数値となる自律神経指標を算出可能な自律神経指標算出システム、自律神経指標算出方法及び自律神経指標算出プログラムを提供することができる。
脈波波形と脈拍間隔の定義を示す図である。 脈拍間隔波形の定義を示す図である。 脈波波形及び脈拍間隔波形のFFT分析結果を示す図である。 脈波波形と脈拍間隔波形のHF,LF,VLF1,VLF2帯域波形を示す図である。 脈波波形と脈拍間隔波形の信号相関関係を示す図である。 本発明の一態様に係るアルゴリズムを示す図である。 本発明の一態様に係るアルゴリズムの第1の適用例を示す図である。 本発明の一態様に係るアルゴリズムの第2の適用例を示す図である。 本発明の一態様に係るアルゴリズムの第3の適用例を示す図である。 本発明の一態様に係るアルゴリズムの第3の適用例を示す図である。 本発明の一態様に係るアルゴリズムの第4の適用例を示す図である。 本発明の一態様に係るアルゴリズムの第4の適用例を示す図である。 本発明の一態様に係るアルゴリズムの第5の適用例を示す図である。 本発明の一態様に係るアルゴリズムの第5の適用例を示す図である。 本発明の一態様に係るアルゴリズムの第6の適用例を示す図である。 本発明の一態様に係るアルゴリズムの第6の適用例を示す図である。 脳血流信号のFFT分析結果を示す図である。 自律神経系の生体モデルの第1の提案を示す図である。 自律神経系の生体モデルの第2の提案を示す図である。 自律神経系の生体モデルの第3の提案を示す図である。 自律神経系の生体モデルの第4の提案を示す図である。 脳幹内時系列データ(非同期・可変周期)の一例を示す図である。 1/fフィルタを示す概念図である。 脈波波形と各帯域周波数フィルタ処理後の信号波形を示す図である。 脈波波形のFFT分析結果(0.002~50Hz)を示す図である。 脈波波形のHF(0.15~0.4Hz)成分、LF(0.04~15Hz)成分、VHF1(1.5~4Hz)成分、VHF2(0.4~1.5Hz)成分、UHF1(15~40Hz)成分、UHF2(4~15Hz)成分の対数振幅分布と正規分布フィッティング線と分布係数を示す図である。 脈波波形のHF(0.15~0.4Hz)成分、LF(0.04~0.15Hz)成分、VHF1(1.5~4Hz)成分、VHF2(0.4~1.5Hz)成分、UHF1(15~40Hz)成分、UHF2(4~15Hz)成分の周波数分布と正規分布フィッティング線と分布係数を示す図である。 本発明の一態様に係る自律神経指標算出システムの一例を示す図である。 本発明の一態様に係る自律神経指標算出プログラムの一例を示す図である。 本発明の一態様に係る自律神経指標算出システムにおいて実行される処理の一例を示すフローチャートである。 従来の方法によるLF/HF評価データを示す図である。
以下、図面を参照して、本発明の一態様について説明する。生体情報センサ、例えばbiosignals pluxを用いて、定常状態にある被験者の脈波を数十分から数時間計測する。サンプリング周波数は、500Hzとすることができる。なお、サンプリング周波数は、10~1000Hzの間の任意の周波数を採用することができる。そうして得られた脈波波形データB(t)は、図1のような繰り返し波形となる。脈波波形データB(t)を、“An Open-source Algorithm to Detect Onset of Arterial Blood Pressure Pulses” W Zong Harvard University - MIT Division of Health Sciences and Technologyによって提示されている、脈波立ち上がり位置検出アルゴリズムを用いて、脈拍間隔(RRI:R-R Interval)を算出し、脈波の立ち上がり時間と脈拍間隔とをプロットしてスプライン補間することにより、図2のような脈拍間隔波形R(t)が得られる。
測定した脈波波形データB(t)と脈拍間隔波形データR(t)とをFFT(Fast Fourier Transform)処理すると、図3のような周波数スペクトルが得られる。本実施形態では、周波数帯域を、心拍間隔の呼吸性変動帯域であるHF(0.15~0.4Hz)と、血圧性変動であるLF(0.04~0.15Hz)、VLF(Very Low Frequency)帯域であるVLF1(0.015~0.04Hz)とVLF2(0.004~0.015Hz)に分割する。脈波波形データB(t)と脈拍間隔波形R(t)とを、HF、LF、VLF1、VLF2の4帯域のバンドパスフィルタに通すと、図4のような4帯域の波形が得られる。本図に示す脈波波形は、座位安静20分間の計測データである。
次に、各帯域の波形を、ヒルベルト変換すると、図5のような生体信号相関図が得られる。脈拍間隔は脈波間隔のみによって構成される生体信号であるが、脈波波形は、脈拍間隔と血液の拍出量と血管の物理特性によって形成される生体信号波形である。数式(1)及び数式(2)のように、それぞれの帯域ごとに、脈拍間隔波形は、振幅項Ak(t)と位相項Ωk(t)を用いて表せ、脈波波形は、振幅項ak(t)と位相項ωk(t)を用いて表せる。
図3を参照すると、脈波のVLF帯域は、脈波センサの周波数特性、すなわち、オートレンジ機能により低周波側で急速に信号強度が低下している。その影響を補うため、信号強度の低下による影響を受けにくい位相項に注目し、数式(3)に示す位相差を定義し、脈拍間隔の振幅項Ak(t)と位相差θkに注目して、生体信号の解析を進めた。
図6は、本実験で使用した脈波波形解析プログラムのアルゴリズムの一例を示す概念図である。脈波波形及び脈拍間隔波形を4帯域のバンドパスフィルタに通した後、各波形信号をヒルベルト変換する。そうして得られた複素波形式の振幅項Ak(t),ak(t)及び位相項Ωk(t),ωk(t)と、脈波に対する脈拍間隔の位相差θk(t)を算出し、これらの時系列データを得る。ここで、サンプリング周波数として10Hzを採用することができる。また、サンプリング周波数として、5~200Hzの間の任意の周波数を採用することができる。
図4に示す脈波データを、図6のアルゴリズムでデータ処理して脈拍間隔波形の振幅項Ak(t)と位相差θk(t)との分布を図7及び図8に示す。図7に示すように振幅項Akは4帯域とも、ガウシアン分布(正規分布)様に分布していることがわかる。一方、脈波波形に対する脈拍間隔波形の位相差θkは、図8ではθk、k=h(HF)、l(LF)は、ガウシアン分布(フォンミーゼス分布)様に分布しているが、θk、k=v(VLF1)、w(VLF2)は、ガウシアン様に分布しているようには見えない。ここで、フォンミーゼス分布は数式(4)と表せる。
Figure 0007327363000001
ここで、I(κ)は0次ベッセル関数を表す。μは位相平均を表し、κは集中度を表す。
グラフ内の曲線は、それぞれの分布をガウシアン分布にフィッティングした時の確率密度分布であり、各分布の分布係数を併記している。
Figure 0007327363000002
Figure 0007327363000003
ここで、iは複素数を表し、Nはサンプル総数を表す。θは平均位相差を表す。Rは集中度を表す。
θkがVLF帯域でガウシアン分布しているかどうかを確認するため、座位安静状態で3時間脈波計測したデータについて位相差θk、脈拍間隔振幅項Akの分布を見た結果を、図9、図10に示す。LF/HF帯域とVLF帯域とは周期が10倍異なるので、VLF帯域の分布を見るときは、LF/HFの10倍の時間間隔で見なければならない。時間間隔をLF/HFで60秒、1100秒に対して、VLF1/2は、600秒、11000秒の時間間隔で分布を比較した。LF/HFの1100秒に対応するVLF1/2の11000秒の分布を比較すると、4帯域ともガウシアン分布(フォンミーゼス分布)で近似できることがわかる。
図5の生体信号相関図を見ると、脈拍間隔波形の振幅項Akと位相差θkがガウシアン様に分布していることから類推して、脈波波形の振幅項akと位相項ωkもガウシアン様に分布している可能性がある。3時間座位安静の脈波データで脈波波形の振幅項akと位相項ωkとの分布を確認した結果、図11及び図12のように、akとωkもガウシアン分布で近似できることがわかった。
生体が定常状態であるときの脈波データを図6のアルゴリズムを使ってデータ処理し、互いに独立な振幅項(Ak、ak)と位相項(θk、ωk、Ωk)の少なくとも一つづつ、少なくとも2つの特徴量を4つの帯域について抽出することにより、呼吸、血圧、自律神経等の様々な環境刺激に対する生体反応の特徴を的確に記述することができる。さらにVLF帯域より低い周波数のULF帯域やそれよりもさらに長い周期についても同様に上記特徴量を抽出することにより、さらに多くの環境刺激に対する生体反応の特徴量を記述することができる。
生体が定常状態にあるとき、図6のアルゴリズムによって抽出された特徴量はガウシアン分布で近似できることがわかったので、たとえ測定時間が短くてその帯域に必要なデータ長が確保できなくても、統計的処理を行うことで各特徴量の推定が可能となる。ここでは、各特徴量がガウシアン分布に従う場合を例に説明したが、ガウシアン分布以外の分布(例えばポアソン分布等)でも適用できる。
図3の脈波周波数スペクトルは、脈波センサの周波数特性(オートレンジ機能、カットオフ周波数0.2Hz)の影響をうけて、VLF領域以下の周波数帯域では十分な信号強度が得られない問題がある。今後、オートレンジ機能を外した脈波センサを入手して脈波を計測し本アルゴリズムを適用する予定であるが、浜松製tNIRS-1非侵襲脳酸素モニターを使って前頭葉の血流濃度を計測したデータのFFT分析結果を図13に示す。o2hbは酸素化ヘモグロビン濃度であり、hhbは脱酸素ヘモグロビン濃度である。o2hb+hhbは、前頭葉の血流量に比例する。
図13を見ると、総ヘモグロビン濃度(o2hb+hhb)の周波数スペクトルが1/fラインに乗っている。従って、血流量の変動スペクトルは1/fに乗ることが考えられる。
図14に心拍変動のモデルの概略図を示す。脳幹には心拍を制御する中枢があり、これが、心臓の右心房にある洞房結節等に、心拍間隔と拍出量を制御する信号を送る。それに応じた心拍間隔と拍出量で頸動脈を含む全身へ血液が脈波となって送られる。脈波は血管の物理的物性値に従い、血流i、血液の慣性L、血管の弾性C、血管の抵抗Rを用いて、脈圧vは、次式の2階微分方程式の通り表せる。
Figure 0007327363000004
心拍間隔と拍出量が決まれば、この微分方程式を解くことによって、頸動脈にある圧受容体で脈圧vを求めることができる。圧受容体で検出された脈圧は脳幹へ伝えられ、次の心拍間隔と拍出量が脳幹によって演算処理されて、洞房結節へ演算結果が送られる。
脳幹は、図15に示される帯域(VLF帯域より長い周期の信号も含め)すべての帯域の波動関数(1)を生成するように心拍間隔と拍出量を決定しなければならない。
これまでの実験データをもとに、脳幹で演算されている内容を推定し、図16に示す。圧受容体から送られてきた脈圧データは、1/fフィルタ(後述する)によって各帯域別に脈圧周期と脈圧振幅項とに分離され呼吸、血圧、自律神経等の中枢に割り振られる。各帯域別に割り振られた脈圧周波数(ωhi,ωlj,ωvn,ωwm,…ただしωk=2π/Tk k:h,l,v,w,…)と脈圧振幅(ahi,alj,avn,awm,…)は、環境刺激(緊張、リラックス、恐怖、疲れ、覚醒、寒暖等)に応じて呼吸、血圧、自律神経系の中枢に入力され、その刺激に応じた脈圧周波数と脈圧振幅項の2次元ガウシアン分布(図17)の平均値と分散値が設定(ガウシアンバイアス)されて、その値を実現するように次の脈圧周波数(ωhi+1,ωlj+1,ωvn+1,ωwm+1,…)と脈圧振幅項(ahi+1,alj+1,avn+1,awm+1,…)が設定される。それらの信号が1/f統合に入力され、1/f統合では1/fフィルタの逆過程が処理されて次の心拍間隔Tr+1=T+ΔTと脈波振幅exp(Ar+1)=exp(A+ΔA)を生成し、洞房結節に送って心拍間隔と血液拍出量を制御する。ここで各帯域(Tk k:h,l,v,w,… Tk=2π/ωk)毎に周期が異なり、心拍間隔Tと各帯域の周期Tkの時系列データは図18のように非同期可変周期のデータ系列となる。
図16のガウシアンバイアスについて呼吸性変動、血圧性変動の切り替わりを例に説明する。リラックスすると呼吸性心拍変動が現れる。その時呼吸中枢に入力されるガウシアンバイアスはHFの2次元ガウシアンの分散が小さく、HF脈振幅が大きくなる。血圧性変動に寄与する血圧中枢に入力されるガウシアンバイアスは、LFの2次元ガウシアンの分散が大きく、LF脈圧振幅が小さくなるように、それぞれの脈圧振幅項と脈圧周波数項とを時系列データを生成し、その結果、呼吸性心拍変動(RSA)が生理現象として現れる。
緊張すると血圧性心拍変動が現れる。その時、呼吸中枢に入力されるガウシアンバイアスは、HFの2次元ガウシアンの分散が大きく、HF脈振幅が小さくなる。血圧性変動に寄与する血圧中枢に入力されるガウシアンバイアスは、LFの2次元ガウシアンの分散が小さく、LF脈圧振幅が大きくなるように、それぞれの脈圧振幅項と脈圧周波数項とを時系列データを生成し、その結果血圧性心拍変動が生理現象として現れる。
図16の1/fフィルタについて説明する。図19にHF(0.15~0.4Hz)、LF(0.04~0.15Hz)、VLF1(0.015~0.04Hz)、VLF2(0.004~0.015Hz)の脈圧の波形を模式的に示す。各帯域波形は、互いにフラクタルな構造を有する。各帯域に応じた時間軸と振幅軸を設定すると、すべて同じ構造になり、信号の受信機の時定数を各帯域に応じで設定するだけで、その帯域の信号を受信することができる。また、図15の1/fのラインは、量子力学の波動エネルギー=一定(hν=一定、h:プランク定数、ν:周波数)を表しており、生体が検出できる最低の脈圧波動エネルギーを示していると解釈できる可能性がある。とすると、脈圧波動エネルギーの伝送に対して、エネルギー効率が最も良い伝送方法といえる。
図16の1/f統合は、図14の洞房結節から圧受容体を経由して脳幹の1/fフィルタへ至るまでの系の逆過程であり、脳幹内の呼吸、血圧、自律神経系などの中枢によって演算されたガウシアンバイアスされたakp+1,ωkp+1(k:h,l,v,w,… p:i,j,n,m)を実現するための心拍間隔Tr+1と血液拍出量exp(Ar+1)を決定する伝達関数であるといえる。その関数形は不明であるが、新生児が様々な環境刺激にさらされて成人するまでに脳幹に形成(環境適応)されるニューラルネットワークによって実現されると推測される。
以上の実施例では、脈波波形又は心拍間隔波形を、HF,LF,VLF1,VLF2の4帯域に分割してデータ処理を行ってきたが、0.4Hzより高い周波数についても同様のデータ処理を行った。図20は、脈波波形と実施例の4帯域に加え、VHF1(1.5~4Hz)、VHF2(0.4~1.5Hz)の2帯域のバンドパスフィルタ処理後の波形を示す。
この脈波波形を0.002~50Hzの範囲でFFT処理すると、図21のようになり、0.4~40Hzの周波数範囲にもデータ構造があることがわかる。この周波数範囲は、脳波(δ波、θ波、α波、β波)の周波数帯域と一致する。
これらの周波数帯域について同様の情報処理を行った結果を以下に示す。VHF1(1.5~4Hz)、VHF2(0.4~1.5Hz)、UHF1(15~40Hz)、UHF2(4~15Hz)の4帯域について対数振幅項を抽出して、それらのヒストグラム、正規分布フィッティング線及び分布係数を、それぞれ図22に示す。
さらに、VHF1(1.5~4Hz)、VHF2(0.4~1.5Hz)、UHF1(15~40Hz)、UHF2(4~15Hz)の4帯域について周波数項を抽出して、それらのヒストグラム、正規分布フィッティング線及び分布係数を、それぞれ図23に示す。これらの周波数帯域についても、生理状態を各帯域の分布係数で記述できることがわかる。
図24は、本発明の一態様に係る自律神経指標算出システム1の一例を示す。自律神経指標算出システム1は、脈波センサ10と、増幅器20と、A/D変換器30と、情報処理装置40と、ディスプレイ50と、記憶装置60とを含む。自律神経指標算出システム1は、これらの装置を備える1つの装置として構成することができる。この場合、自律神経指標算出システム1の具体例としては、PC(Personal Computer)、ラズベリーパイ、スマートフォン、ウェアラブル端末、タブレット端末等が挙げられる。
また、自律神経指標算出システム1は、これらの装置を個別の装置として構成してもよい。例えば、自律神経指標算出システム1は、脈波センサ10、増幅器20及びA/D変換器30を備える装置と、情報処理装置40、ディスプレイ50及び記憶装置60を備える装置とを含むシステムとして構成することができる。また、自律神経指標算出システム1は、脈波センサ10、増幅器20及びA/D変換器30を備える装置と、情報処理装置40と、ディスプレイ50と、記憶装置60とを備える装置とを含むシステムとして構成することができる。これらの装置は、LAN(Local Area Network)及び/又はWAN(Wide Area Network)で構成可能なネットワークを介して相互に通信することができる。また、これらの各装置の間の通信は、有線又は無線によって行うことができる。
脈波センサ10は、生体から脈波を検出する装置である。脈波センサ10は、検出した脈波を示す時系列データである脈波信号を増幅器20に提供する。なお、図24には単一の脈波センサ10が示されているが、自律神経指標算出システム1は、複数の脈波センサ10を含むことができる。
増幅器20は、脈波センサ10から提供された脈波信号を増幅する装置である。A/D変換器30は、増幅器20から提供されたアナログ信号である脈波信号をデジタル信号に変換し、デジタル化された脈波信号を情報処理装置40に提供する。なお、A/D変換器30は、時系列データである脈波信号を情報処理装置40に提供する。
情報処理装置40は、A/D変換器30から提供された脈波信号を用いて、生体の自律神経指標を算出する装置である。情報処理装置40の具体例としては、PC、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、ECU(Electronic Control Unit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)等が挙げられる。情報処理装置40は、後述する自律神経指標算出プログラムを実行することにより、自律神経指標算出方法を実現する。情報処理装置40は、算出した自律神経指標をディスプレイ50に表示する。
ディスプレイ50は、情報処理装置40によって算出された自律神経指標等の種々の情報を表示する装置である。記憶装置60は、自律神経指標算出プログラム等の種々の情報が保存される記憶装置である。
図25は、自律神経指標算出プログラム100の一例を示す図である。自律神経指標算出プログラム100は、脈波波形生成部101と、心拍間隔波形生成部102と、バンドパスフィルタ103と、複素数化部104と、指標算出部105とを含む。
脈波波形生成部101は、A/D変換器30から提供された少なくとも1つの脈波信号を用いて、脈波波形データを生成するプログラムモジュールである。心拍間隔波形生成部102は、A/D変換器30から提供された少なくとも1つ脈波信号を用いて、心拍間隔波形データを生成するプログラムモジュールである。
バンドパスフィルタ103は、脈波波形生成部101が生成した脈波波形データと、心拍間隔波形生成部102が生成した心拍間隔波形データをフィルタリングするプログラムモジュールである。より詳細には、バンドパスフィルタ103は、脈波波形データ及び心拍間隔波形データの少なくとも一方にFFT変換を施し、変換された脈波波形データ及び心拍間隔波形データを、少なくとも1つの既定の周波数帯域で帯域分割する。既定の周波数帯域は、例えば、0.004~0.015Hz(VLF2)、0.015~0.04Hz(VLF1)、0.04~0.15Hz(LF)、0.15~0.4Hz(HF)、0.4~1.5Hz(VHF2)、1.5~4Hz(VHF1)、4~15Hz(UHF2)、及び15~40Hz(UHF1)等の帯域を含む。
複素数化部104は、バンドパスフィルタ103によってフィルタリングされた脈波波形データ及び心拍間隔波形データの少なくとも一方を複素数化するプログラムモジュールである。具体的には、複素数化部104は、フィルタリングされた脈波波形データを複素数化し、複素数化された脈波波形データ(以下、「脈波複素波形データ」とする。)を算出する。また、複素数化部104は、フィルタリングされた心拍間隔波形データを複素数化し、複素数化された心拍間隔波形データ(以下、「心拍間隔複素波形データ」とする。)を算出する。複素数化部104は、複素数化手法として、例えば、ヒルベルト変換を採用することができる。なお、複素数化手法は、ヒルベルト変換に限られず、任意の複素数化手法を採用することができる。
指標算出部105は、脈波複素波形データ及び心拍間隔複素波形データの少なくとも一方に基づいて、生体の自律神経指標を算出するプログラムモジュールである。具体的には、指標算出部105は、脈波複素波形データの振幅項ak(t)の絶対値に相当する瞬時振幅を、自律神経指標として算出することができる。また、指標算出部105は、脈波複素波形データの位相項ωk(t)の時間微分値に相当する瞬時周波数を、自律神経指標として算出することができる。
また、指標算出部105は、既定の時間間隔で、脈波複素波形データに基づく瞬時振幅の分布を計算し、脈波複素波形データの瞬時振幅の分布に基づく分布係数を、自律神経指標として算出することができる。さらに、指標算出部105は、既定の時間間隔で、脈波複素波形データに基づく瞬時周波数の分布を計算し、脈波複素波形データの瞬時周波数の分布に基づく分布係数を、自律神経指標として算出することができる。
さらに、指標算出部105は、心拍間隔複素波形データの振幅項Ak(t)の絶対値に相当する瞬時振幅を、自律神経指標として算出することができる。さらに、指標算出部105は、心拍間隔複素波形データの位相項Ωk(t)の時間微分値に相当する瞬時周波数を、自律神経指標として算出することができる。
さらに、指標算出部105は、既定の時間間隔で、心拍間隔複素波形データに基づく瞬時振幅の分布を計算し、心拍間隔複素波形データの瞬時振幅の分布に基づく分布係数を、自律神経指標として算出することができる。さらに、指標算出部105は、既定の時間間隔で、心拍間隔複素波形データに基づく瞬時周波数の分布を計算し、心拍間隔複素波形データの瞬時周波数の分布に基づく分布係数を、自律神経指標として算出することができる。
さらに、指標算出部105は、脈波複素波形データ及び心拍間隔複素波形データの位相項の差分である瞬時位相差θk(t)を、自律神経指標として算出することができる。瞬時位相差θk(t)は、数式3に示す通り、心拍間隔複素波形データの位相項Ωk(t)tから脈波複素波形データの位相項ωk(t)tを減算することによって導出できる。
さらに、指標算出部105は、既定の時間間隔で、瞬時位相差θk(t)の分布を計算し、瞬時位相差θk(t)の分布に基づく分布係数を、自律神経指標として算出することができる。
図26は、本発明の一態様に係る自律神経指標算出システム1において実行される処理の一例を示すフローチャートである。
ステップS101では、脈波波形生成部101が、少なくとも1つの脈波信号を用いて脈波波形データを生成する。ステップS102では、バンドパスフィルタ103が、少なくとも一つの周波数帯域で脈波波形データをフィルタリングする。ステップS103では、複素数化部104が、フィルタリングされた脈波波形データを複素数化して、少なくとも一つの周波数帯域の脈波複素波形データを生成する。
ステップS104では、心拍間隔波形生成部102が、少なくとも1つの脈波信号を用いて心拍間隔波形データを生成する。ステップS105では、バンドパスフィルタ103が、少なくとも一つの周波数帯域で心拍間隔波形データをフィルタリングする。ステップS106では、複素数化部104が、フィルタリングされた心拍間隔波形データを複素数化して、少なくとも一つの周波数帯域の心拍間隔複素波形データを生成する。
ステップS107では、指標算出部105が、少なくとも一つの周波数帯域の脈波複素波形データ及び心拍間隔複素波形データを用いて、脈波複素波形データの瞬時振幅、脈波複素波形データの瞬時周波数、心拍間隔複素波形データの瞬時振幅、心拍間隔複素波形データの瞬時周波数、並びに、脈波複素波形データ及び心拍間隔複素波形データの瞬時位相差θk(t)を算出する。ステップS108では、指標算出部105は、既定の時間間隔で、ステップS107で算出された情報を用いて、少なくとも一つの周波数帯域について、脈波複素波形データの瞬時振幅の分布係数、脈波複素波形データの瞬時周波数の分布係数、心拍間隔複素波形データの瞬時振幅の分布係数、心拍間隔複素波形データの瞬時周波数の分布係数、及び瞬時位相差θk(t)の分布係数を、算出し、図26の処理が終了する。
なお、図26に示す処理では、脈波複素波形データの瞬時振幅の分布係数及び瞬時周波数の分布係数、心拍間隔複素波形データの瞬時振幅の分布係数及び瞬時周波数の分布係数、及び瞬時位相差θk(t)の分布係数が、自律神経指標として算出されるが、自律神経指標算出システム1は、これらの分布係数のうち少なくとも1つを自律神経指標として算出することができる。
0.4Hzより高い周波数帯域(VHF1、VHF2、UHF1及びUHF2等4~15Hz)での情報処理方法として、心拍間隔波形の代わりに脳波波形を用いて、図26に示す処理を実行してもよい。脳波振幅は、ニューロンの発火頻度に比例し、脳血流にも比例すると考えられるため、脳波帯域の脈波波形と脳波との相互作用を数理的に記述することによって、生理状態を更に詳しく記述してもよい。脈波波形と脳波波形との振幅項と位相差項の分布係数をもとめることにより、生理状態を記述する指標を算出することができる。
脳の機能は左右で異なっており、当然供給される血流量も左右の脳で異なっている。実際にNIRS等の装置を用いて脳血流を測定すると左右で異なっている。従って、脳へ血液を供給する頸動脈内の血流は左右で異なっている。左右の頸動脈や耳朶、こめかみに複数の脈波センサを装着して脈波を測定し、左右の脈波と脳波とに関連する生理状態を記述する指標を算出できる。
さらに、0.004Hzより低い周波数(例えば、0.0004Hz~0.004Hz)についても同様の分析が可能である。この範囲の周波数については、非常に長時間(数十時間~数か月)の測定を行い、得られた測定データを用いて自律神経指標を算出することができる。
生体の生理状態には、自律神経系の働きの他に、免疫系の働きや、日内変動、週間変動、季節変動などの非常に長い周期の変動がある。自律神経系より短い周期では、δ波、θ波、α波、β波、γ波などの脳波がある。今回提案した生理状態を表す指標は、これらの様々な生理状態を総括的に統一的な方法で表す指標を提示するものである。
生理状態を表す脈波(脈圧)ψ(t)は、以下のように周波数帯域kの線形結合で表現できる。
Figure 0007327363000005
ここで、kは所望の周波数帯域に分割したうちの1つを表す。
脈波を各周波数帯域kについて本発明の手法で瞬時対数振幅項akと瞬時周波数項ωkとを所望の期間観察すると、生理状態が定常状態にあるとき、一般的にガウシアン様に分布する。その分布の平均値と分散を観測することによって、日内変動や季節変動などの非常に長い周期変動から、δ波、θ波、α波、β波、γ波など脳波の短い周期変動の生理指標を総括的に記述することができる。
上述の例において、プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに提供することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えば、フレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば、光磁気ディスク)、CD-ROM、CD-R、CD-R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM)を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに提供されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。このコンピュータには、CPU、MPU、ECU、FPGAやASIC等の種々の半導体装置が含まれる。
本発明は、上述した実施形態に限られたものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
1 自律神経指標算出システム
10 脈波センサ
20 増幅器
30 A/D変換器
40 情報処理装置
50 ディスプレイ
60 記憶装置
100 自律神経指標算出プログラム
101 脈波波形生成部
102 心拍間隔波形生成部
103 バンドパスフィルタ
104 複素数化部
105 指標算出部

Claims (13)

  1. 生体の自律神経指標を算出する自律神経指標算出システムであって、
    前記生体の少なくとも一つの脈波信号を用いて、脈波波形データを生成する脈波波形生成部と、
    生成された前記脈波波形データを、少なくとも一つの既定の周波数帯域でフィルタリングするバンドパスフィルタと、
    フィルタリングされた前記脈波波形データを複素数化して、前記少なくとも一つの前記周波数帯域の脈波複素波形データを算出する複素数化部と、
    算出された前記脈波複素波形データに基づいて、前記少なくとも一つの前記周波数帯域の前記生体の自律神経指標を算出する指標算出部と
    を含
    前記指標算出部は、前記脈波複素波形データの振幅項の絶対値に相当する瞬時振幅、及び前記脈波複素波形データの位相項の時間微分値に相当する瞬時周波数の少なくとも一方を算出し、既定の時間間隔で前記瞬時振幅及び前記瞬時周波数の少なくとも一方の分布を計算し、前記瞬時振幅の分布に基づく前記瞬時振幅の分布係数及び前記瞬時周波数の分布に基づく前記瞬時周波数の分布係数の少なくとも一方を、前記自律神経指標として算出する、
    自律神経指標算出システム。
  2. 生体の自律神経指標を算出する自律神経指標算出システムであって、
    前記生体の少なくとも一つの脈波信号を用いて、心拍間隔波形データを生成する心拍間隔波形生成部と、
    生成された前記心拍間隔波形データを、少なくとも一つの既定の周波数帯域でフィルタリングするバンドパスフィルタと、
    フィルタリングされた前記心拍間隔波形データを複素数化して、前記少なくとも一つの前記周波数帯域の心拍間隔複素波形データを算出する複素数化部と、
    算出された前記心拍間隔複素波形データに基づいて、前記少なくとも一つの前記周波数帯域の前記生体の自律神経指標を算出する指標算出部と
    を含
    前記指標算出部は、前記心拍間隔複素波形データの振幅項の絶対値に相当する瞬時振幅、及び前記心拍間隔複素波形データの位相項の時間微分値に相当する瞬時周波数の少なくとも一方を、前記自律神経指標として算出する、
    自律神経指標算出システム。
  3. 前記指標算出部は、既定の時間間隔で前記瞬時振幅及び前記瞬時周波数の少なくとも一方の分布を計算し、前記瞬時振幅の分布に基づく前記瞬時振幅の分布係数及び前記瞬時周波数の分布に基づく前記瞬時周波数の分布係数の少なくとも一方を、前記自律神経指標として算出する、請求項に記載の自律神経指標算出システム。
  4. 生体の自律神経指標を算出する自律神経指標算出システムであって、
    前記生体の少なくとも一つの脈波信号を用いて、脈波波形データを生成する脈波波形生成部と、
    前記生体の少なくとも一つの脈波信号を用いて、心拍間隔波形データを生成する心拍間隔波形生成部と、
    生成された前記脈波波形データ及び前記心拍間隔波形データを、少なくとも一つの既定の周波数帯域でフィルタリングするバンドパスフィルタと、
    フィルタリングされた前記脈波波形データ及び前記心拍間隔波形データを複素数化して、前記少なくとも一つの前記周波数帯域の脈波複素波形データ及び心拍間隔複素波形データを算出する複素数化部と、
    算出された前記脈波複素波形データ及び前記心拍間隔複素波形データに基づいて、前記少なくとも一つの前記周波数帯域の前記生体の自律神経指標を算出する指標算出部と
    を含
    前記指標算出部は、前記脈波複素波形データの位相項と前記心拍間隔複素波形データの位相項の差分である瞬時位相差を、前記自律神経指標として算出する、
    自律神経指標算出システム。
  5. 前記指標算出部は、既定の時間間隔で前記瞬時位相差の分布を計算し、前記瞬時位相差の分布に基づく分布係数を、前記自律神経指標として算出する、請求項に記載の自律神経指標算出システム。
  6. 前記周波数帯域は、0.004~0.015Hz、0.015~0.04Hz、0.04~0.15Hz、及び0.15~0.4Hzの4つの帯域の少なくともいずれかを含む、請求項1~のいずれか1項に記載の自律神経指標算出システム。
  7. 前記周波数帯域は、0.4~1.5Hz、1.5~4Hz、4~15Hz、及び15~40Hzの4つの帯域の少なくともいずれかを含む、請求項1~のいずれか1項に記載の自律神経指標算出システム。
  8. 生体の自律神経指標を算出する自律神経指標算出方法であって、
    前記生体の少なくとも一つの脈波信号を用いて、脈波波形データを生成し、
    生成された前記脈波波形データを、少なくとも一つの既定の周波数帯域でフィルタリングし、
    フィルタリングされた前記脈波波形データを複素数化して、前記少なくとも一つの前記周波数帯域の脈波複素波形データを算出し、
    算出された前記脈波複素波形データに基づいて、前記少なくとも一つの前記周波数帯域の前記生体の自律神経指標を算出
    前記自律神経指標の算出は、
    前記脈波複素波形データの振幅項の絶対値に相当する瞬時振幅、及び前記脈波複素波形データの位相項の時間微分値に相当する瞬時周波数の少なくとも一方を算出することと、
    既定の時間間隔で前記瞬時振幅及び前記瞬時周波数の少なくとも一方の分布を計算し、前記瞬時振幅の分布に基づく前記瞬時振幅の分布係数及び前記瞬時周波数の分布に基づく前記瞬時周波数の分布係数の少なくとも一方を、前記自律神経指標として算出することを含む、
    自律神経指標算出方法。
  9. 生体の自律神経指標を算出する自律神経指標算出方法であって、
    前記生体の少なくとも一つの脈波信号を用いて、心拍間隔波形データを生成し、
    生成された前記心拍間隔波形データを、少なくとも一つの既定の周波数帯域でフィルタリングし、
    フィルタリングされた前記心拍間隔波形データを複素数化して、前記少なくとも一つの前記周波数帯域の心拍間隔複素波形データを算出し、
    算出された前記心拍間隔複素波形データに基づいて、前記少なくとも一つの前記周波数帯域の前記生体の自律神経指標を算出
    前記自律神経指標の算出は、前記心拍間隔複素波形データの振幅項の絶対値に相当する瞬時振幅、及び前記心拍間隔複素波形データの位相項の時間微分値に相当する瞬時周波数の少なくとも一方を、前記自律神経指標として算出することを含む、
    自律神経指標算出方法。
  10. 生体の自律神経指標を算出する自律神経指標算出方法であって、
    前記生体の少なくとも一つの脈波信号を用いて、脈波波形データを生成し、
    前記生体の少なくとも一つの脈波信号を用いて、心拍間隔波形データを生成し、
    生成された前記脈波波形データ及び前記心拍間隔波形データを、少なくとも一つの既定の周波数帯域でフィルタリングし、
    フィルタリングされた前記脈波波形データ及び前記心拍間隔波形データを複素数化して、前記少なくとも一つの前記周波数帯域の脈波複素波形データ及び心拍間隔複素波形データを算出し、
    算出された前記脈波複素波形データ及び前記心拍間隔複素波形データに基づいて、前記少なくとも一つの前記周波数帯域の前記生体の自律神経指標を算出
    前記自律神経指標の算出は、前記脈波複素波形データの位相項と前記心拍間隔複素波形データの位相項の差分である瞬時位相差を、前記自律神経指標として算出することを含む、
    自律神経指標算出方法。
  11. 生体の自律神経指標を算出する自律神経指標算出プログラムであって、情報処理装置に対し、
    前記生体の少なくとも一つの脈波信号を用いて、脈波波形データを生成するステップと、
    生成された前記脈波波形データを、少なくとも一つの既定の周波数帯域でフィルタリングステップと、
    フィルタリングされた前記脈波波形データを複素数化して、前記少なくとも一つの前記周波数帯域の脈波複素波形データを算出ステップと、
    算出された前記脈波複素波形データに基づいて、前記少なくとも一つの前記周波数帯域の前記生体の自律神経指標を算出するステップと
    を実行させ
    前記自律神経指標を算出するステップは、
    前記脈波複素波形データの振幅項の絶対値に相当する瞬時振幅、及び前記脈波複素波形データの位相項の時間微分値に相当する瞬時周波数の少なくとも一方を算出するステップと、
    既定の時間間隔で前記瞬時振幅及び前記瞬時周波数の少なくとも一方の分布を計算し、前記瞬時振幅の分布に基づく前記瞬時振幅の分布係数及び前記瞬時周波数の分布に基づく前記瞬時周波数の分布係数の少なくとも一方を、前記自律神経指標として算出するステップを含む、
    自律神経指標算出プログラム。
  12. 生体の自律神経指標を算出する自律神経指標算出プログラムであって、情報処理装置に対し、
    前記生体の少なくとも一つの脈波信号を用いて、心拍間隔波形データを生成するステップと、
    生成された前記心拍間隔波形データを、少なくとも一つの既定の周波数帯域でフィルタリングするステップと、
    フィルタリングされた前記心拍間隔波形データを複素数化して、前記少なくとも一つの前記周波数帯域の心拍間隔複素波形データを算出するステップと、
    算出された前記心拍間隔複素波形データに基づいて、前記少なくとも一つの前記周波数帯域の前記生体の自律神経指標を算出するステップと
    を実行させ
    前記自律神経指標を算出するステップは、前記心拍間隔複素波形データの振幅項の絶対値に相当する瞬時振幅、及び前記心拍間隔複素波形データの位相項の時間微分値に相当する瞬時周波数の少なくとも一方を、前記自律神経指標として算出するステップを含む、
    自律神経指標算出プログラム。
  13. 生体の自律神経指標を算出する自律神経指標算出プログラムであって、情報処理装置に対し、
    前記生体の少なくとも一つの脈波信号を用いて、脈波波形データを生成するステップと、
    前記生体の少なくとも一つの脈波信号を用いて、心拍間隔波形データを生成するステップと、
    生成された前記脈波波形データ及び前記心拍間隔波形データを、少なくとも一つの既定の周波数帯域でフィルタリングするステップと、
    フィルタリングされた前記脈波波形データ及び前記心拍間隔波形データを複素数化して、前記少なくとも一つの前記周波数帯域の脈波複素波形データ及び心拍間隔複素波形データを算出するステップと、
    算出された前記脈波複素波形データ及び前記心拍間隔複素波形データに基づいて、前記少なくとも一つの前記周波数帯域の前記生体の自律神経指標を算出するステップと
    を実行させ
    前記自律神経指標を算出するステップは、前記脈波複素波形データの位相項と前記心拍間隔複素波形データの位相項の差分である瞬時位相差を、前記自律神経指標として算出するステップを含む、
    自律神経指標算出プログラム。
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