JP7327301B2 - 運転者監視装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両の運転者の顔色を監視する運転者監視装置に関する。
車両の運転者の顔色は、体調に応じて変化する。運転者の顔色が通常の顔色から異なる場合、運転者の体調が通常と異なり、交通事故のリスクが高まっている可能性がある。運転中の運転者の顔色を監視し、顔色の変化に基づいて車両の動作を制御する技術が提案されている。
特許文献1には、撮像部により撮像された車両の運転者の顔画像と記憶部に記憶された顔画像とを比較して顔色の変化を判定し、変化がある場合は車両停止制御を行う飲酒運転防止装置が記載されている。
特開2010-052635号公報
運転者は、車両の周囲に十分な注意を払うため、様々な方向に顔を向ける。撮像された顔画像および記憶された顔画像において、顔向きが一致していない場合、顔色の変化を適切に判定することができない可能性がある。
本発明は、運転者の顔色の変化を適切に判定する運転者監視装置を提供することを目的とする。
本発明にかかる運転者監視装置は、車両の運転者の顔を異なる時刻に撮影した複数の顔画像に基づいて、それぞれの顔画像における車両の前後方向と運転者の顔向きとがなす顔向き角度と、運転者の顔の所定領域の色とを検出する検出部と、第1の時刻に撮影された第1の顔画像から検出された顔向き角度が所定の顔向き角度範囲に含まれる場合、第1の顔画像から検出された所定領域の色を記憶部に記憶させる顔色記憶部と、第1の時刻よりも後の第2の時刻に撮影された第2の顔画像から検出された顔向き角度が顔向き角度範囲に含まれ、かつ、第2の顔画像から検出された所定領域の色と記憶部に記憶された所定領域の色との差が変化閾値を超える場合、顔色異常であると判定する顔色判定部と、を備える。
本発明にかかる運転者監視装置において、第1の時刻は、運転者が車両から降車した時刻よりも第1猶予時間前の時刻であり、第2の時刻は、運転者が車両に乗車した時刻から第2猶予時間後の時刻であることが好ましい。
本発明にかかる運転者監視装置において、第1の時刻は、車両の駆動源がオフにされた時刻よりも第1猶予時間前の時刻であり、第2の時刻は、車両の駆動源がオンにされた時刻から第2猶予時間後の時刻であることが好ましい。
本発明にかかる運転者監視装置において、検出部は、車両の運転者が複数の人物のうちいずれの人物であるかを検出し、顔色記憶部は、検出された人物ごとに所定領域の色を記憶し、顔色判定部は、検出された人物ごとに顔色異常であるか否かを判定することが好ましい。
本発明にかかる運転者監視装置は、顔色異常と判定された場合、運転者への通知、または車両を停止させる制御を実行する異常対処部をさらに備えることが好ましい。
本発明にかかる運転者監視方法は、車両の運転者の顔を異なる時刻に撮影した複数の顔画像に基づいて、それぞれの顔画像における車両の前後方向と運転者の顔向きとがなす顔向き角度と、運転者の顔の所定領域の色とを検出し、第1の時刻に撮影された第1の顔画像から検出された顔向き角度が所定の顔向き角度範囲に含まれる場合、第1の顔画像から検出された所定領域の色を記憶部に記憶させ、第1の時刻よりも後の第2の時刻に撮影された第2の顔画像から検出された顔向き角度が顔向き角度範囲に含まれ、かつ、第2の顔画像から検出された所定領域の色と記憶部に記憶された色との差が変化閾値を超える場合、顔色異常であると判定することを含む。
本発明にかかる運転者監視装置によれば、運転者の顔色の変化を適切に判定することができる。
運転者監視装置が実装される車両の概略構成図である。 ECUのハードウェア模式図である。 ECUが有するプロセッサの機能ブロック図である。 運転者監視装置の動作概要を説明する図である。 運転者監視処理のフローチャートである。 顔色判定処理のフローチャートである。 顔色記憶処理のフローチャートである。
以下、図面を参照して、運転者の顔色の変化を適切に判定する運転者監視装置について詳細に説明する。運転者監視装置は、車両の運転者の顔を異なる時刻に撮影した複数の顔画像に基づいて、それぞれの顔画像における車両の前後方向と運転者の顔向きとがなす顔向き角度と、運転者の顔の所定領域の色とを検出する。また、運転者監視装置は、第1の時刻に撮影された第1の顔画像から検出された顔向き角度が所定の顔向き角度範囲に含まれる場合、第1の顔画像から検出された所定領域の色を記憶部に記憶させる。そして、運転者監視装置は、第1の時刻よりも後の第2の時刻に撮影された第2の顔画像から検出された顔向き角度が顔向き角度範囲に含まれ、かつ、第2の顔画像から検出された所定領域の色と記憶部に記憶された所定領域の色との差が変化閾値を超える場合、顔色異常であると判定する。
図1は、運転者監視装置が実装される車両の概略構成図である。
車両1は、エンジン2と、ドライバモニタカメラ3と、メーターディスプレイ4と、ECU5(Electronic Control Unit)とを有する。エンジン2、ドライバモニタカメラ3およびメーターディスプレイ4とECU5とは、コントローラエリアネットワークといった規格に準拠した車内ネットワークを介して通信可能に接続される。
エンジン2は、車両1の駆動源の一例であり、車両1を走行される動力を供給する。エンジン2は、オンにされることにより始動され、車両1に動力を供給可能な状態となる。また、エンジン2は、オフにされることにより停止され、車両1に動力を供給不能な状態となる。車両1には、エンジン2に代えて、電力に基づいて動力を供給するモーターが駆動源として搭載されていてもよい。
ドライバモニタカメラ3は、運転者の顔画像を撮影するためのセンサの一例である。ドライバモニタカメラ3は、CCDあるいはC-MOSなど、可視光に感度を有する光電変換素子のアレイで構成された2次元検出器と、その2次元検出器上の撮影対象となる領域の像を結像する結像光学系とを有する。ドライバモニタカメラ3は、例えば車室内の前方上部に、運転者シートに着座する運転者の顔に向けて取り付けられる。ドライバモニタカメラ3は、所定の撮影周期(例えば1分~10分)ごとに運転者の顔が写った顔画像を出力する。顔画像は、各画素についてRGB(Red, Green, Blue)のそれぞれの値を有するカラー画像である。
メーターディスプレイ4は、表示部の一例であり、例えば液晶ディスプレイを有する。メーターディスプレイ4は、車内ネットワークを介してECU5から受け取った信号に従って、車両1の走行に関する情報を、運転者に視認可能に表示する。
ECU5は、運転者監視装置の一例であり、ドライバモニタカメラ3が生成する画像を用いて運転者監視処理を実行し、メーターディスプレイ4を動作させる。
図2は、ECU5のハードウェア模式図である。ECU5は、通信インタフェース51と、メモリ52と、プロセッサ53とを備える。
通信インタフェース51は、通信部の一例であり、ECU5を車内ネットワークへ接続するための通信インタフェース回路を有する。通信インタフェース51は、受信したデータをプロセッサ53に供給する。また、通信インタフェース51は、プロセッサ53から供給されたデータを外部に出力する。
メモリ52は、記憶部の一例であり、揮発性の半導体メモリおよび不揮発性の半導体メモリを有する。メモリ52は、プロセッサ53による処理に用いられる各種データ、例えば運転者の顔向き角度に基づいて検出された顔色を記憶するか否かを判定するための顔向き角度範囲、検出された顔色を表す顔色情報、運転者の顔色が異常であるか否かを判定するための変化閾値等を記憶する。また、メモリ52は、各種アプリケーションプログラム、例えば運転者監視処理を実行するための運転者監視プログラム等を記憶する。
プロセッサ53は、制御部の一例であり、1以上のプロセッサおよびその周辺回路を有する。プロセッサ53は、論理演算ユニット、数値演算ユニット、またはグラフィック処理ユニットといった他の演算回路をさらに有していてもよい。
図3は、ECU5が有するプロセッサ53の機能ブロック図である。
ECU5のプロセッサ53は、機能ブロックとして、検出部531と、顔色記憶部532と、顔色判定部533と、異常対処部534とを有する。プロセッサ53が有するこれらの各部は、プロセッサ53上で実行されるプログラムによって実装される機能モジュールである。あるいは、プロセッサ53が有するこれらの各部は、独立した集積回路、マイクロプロセッサ、またはファームウェアとしてECU5に実装されてもよい。
検出部531は、ドライバモニタカメラ3から車両1の運転者の顔を撮影した顔画像を異なる時刻に繰り返し取得する。検出部531は、取得したそれぞれの顔画像に基づいて、運転者の顔向き角度および運転者の顔の所定領域の色を検出する。
顔向き角度は、車両1の進行方向と運転者が顔を向けている方向との間の水平方向または鉛直方向の角度により表される。検出部531は、取得した顔画像を、目尻、目頭、口角点といった顔の所定部位を検出するよう学習された識別器に入力することにより、顔画像に含まれる所定部位の位置を特定する。そして、検出部531は、顔画像から検出された所定部位の位置を、標準的な顔の3次元モデルと照合する。そして、各部位の位置が顔画像から検出された部位の位置と最も適合する際の3次元モデルにおける顔向き角度を、顔画像における顔向き角度として検出する。
識別器は、例えば、入力側から出力側に向けて直列に接続された複数の層を有する畳み込みニューラルネットワーク(CNN)とすることができる。予め顔の所定部位を含む顔画像を教師データとして用いてCNNに入力し、学習を行うことにより、CNNは顔の所定部位の位置を特定する識別器として動作する。
また、検出部531は、運転者の顔のうち、頬または額といった所定領域の色を検出する。検出部531は、顔画像において、特定された所定部位に基づいて照合された標準的な顔の3次元モデルにおける所定領域に対応する領域を特定し、特定された領域の色の代表値を検出する。検出部531は、特定された領域に含まれる各画素の値を、RGBによる表現からHSV(Hue, Saturation, Value of brightness)による表現に変換する。検出部531は、HSVにより表現された特定された領域に含まれる各画素の値のうちHの値の平均値を、特定された領域の色の代表値として検出する。検出部531は、Hの値の最頻値または中央値を、特定された領域の色の代表値として検出してもよい。また、検出部531は、特定された領域の色の代表値として、領域に含まれる各画素におけるS、Vの値の代表値を、Hの値に加えて検出してもよい。また、検出部531は、領域の色の代表値として、HSVではなくRGBのそれぞれの値に基づく代表値を用いてもよい。この場合、検出部531は、ドライバモニタカメラ3から取得した顔画像におけるRGB形式で表現された各画素の値のHSV形式への変換を行わない。
顔色記憶部532は、検出部531により検出された顔向き角度が、メモリ52に記憶された顔向き角度範囲(例えば±30度)に含まれるか否かを判定する。そして、検出された顔向き角度が顔向き角度範囲に含まれると判定された場合、顔色記憶部532は、検出された領域の色の代表値をメモリ52に記憶させる。
顔色判定部533は、顔向き角度が顔向き角度範囲に含まれるときに検出された所定領域の色と、メモリ52に記憶された所定領域の色との差を比較する。そして、色の差がメモリ52に記憶された変化閾値を超える場合、運転者の顔色が異常であると判定する。
検出部531が所定領域の色としてHの値を検出する場合、変化閾値は、Hの値について設定される。このとき、顔色判定部533は、Hの値について、検出された所定領域の色とメモリ52に記憶された所定領域の色との差を比較する。そして、Hの値の差が変化閾値を超える場合に、運転者の顔色が異常であると判定する。また、検出部531がHSVのそれぞれの値を所定領域の色として検出する場合、変化閾値は、HSVのそれぞれについて設定される。このとき、顔色判定部533は、HSVのそれぞれについて、検出された所定領域の色とメモリ52に記憶された所定領域の色との差を比較する。そして、HSVのすべて、または過半数の差が変化閾値を超える場合に、運転者の顔色が異常であると判定する。また、顔色判定部533は、HSVのそれぞれについて算出した差(Dh、Ds、Dv)を所定の計算式(D = a * Dh + b * Ds + c * Dv) に代入して求めた値と単一の値として設定された変化閾値とを比較することにより顔色の異常を判定してもよい。なお、検出部531が領域の色をHSVに代えてRGBにより検出する場合も、顔色判定部533は、HSVにおける顔色判定と同様の手法により顔色を判定することができる。
異常対処部534は、顔色判定部533により運転者の顔色異常が判定された場合、顔色の異常に対応した車両1の制御を実行する。異常対処部534は、車内ネットワークを介してメーターディスプレイ4に所定の制御信号を送信して、顔色の異常が検出されたことを運転者に通知する画像を表示させる。または、異常対処部534は、車内ネットワークを介してエンジン2、車両1を減速させる制動装置(不図示)、車両1の進行方向を変更する操舵装置(不図示)に所定の制御信号を送信して、車両1を停止させる。
異常対処部534は、車内ネットワークを介してスピーカ(不図示)に所定の制御信号を送信して、運転手の顔色の異常が検出されたことを通知する音声を再生させてもよい。また、異常対処部534は、車外の機器との無線通信を行うデータ通信モジュールに車内ネットワークを介して所定の制御信号を送信して、運転者の顔色の異常が検出されたことを示すデータをサーバ(不図示)に送信させてもよい。運転者の顔色の異常が検出されたことを示すデータを受信したサーバは、救護車両を車両1に向けて走行させる、車両1の近傍を走行する他の車両に対して注意喚起を行うといった制御を実行することができる。
図4は運転者監視装置の動作概要を説明する図である。
図4において、画像Paおよび画像Pbは、ドライバモニタカメラ3から取得された顔画像である。画像Paから検出された運転者の顔向き角度はαである。αは顔向き角度範囲の上限である角度θを超えており、画像Paにおける顔向き角度は顔向き角度範囲に含まれないため、画像Paから検出された所定領域の色はメモリ52に記憶されない。
画像Pbから検出された運転者の顔向き角度は0度であり、顔向き角度範囲に含まれる。そのため、画像Pbから検出された所定領域の色(Hb,Sb,Vb)はメモリ52に記憶される。
画像Pcは、ドライバモニタカメラ3から取得された画像である。画像Pcから検出された運転者の顔向き角度は0度であり、顔向き角度範囲に含まれる。そのため、画像Pcから検出された所定領域の色(Hc,Sc,Vc)は、メモリ52に記憶された所定領域の色(Hb,Sb,Vb)と比較される。HbとHcとの差の絶対値がHについての変化閾値HTHより大きく、SbとScとの差の絶対値がSについての変化閾値STHより大きく、VbとVcとの差の絶対値がVについての変化閾値VTHより大きい場合、顔色の異常が判定される。
図7は、運転者監視処理のフローチャートである。ECU5のプロセッサ53は、車両1のエンジン2がオンになってからオフになるまで、運転者監視処理を実行する。
まず、プロセッサ53は、エンジン2がオンにされると顔色判定処理を実行し(ステップS1)、ドライバモニタカメラ3から取得した顔画像と、前回の運転者監視処理においてメモリ52に記憶された所定領域の色の情報とに基づいて運転者の顔色が異常であるか否かを判定する。顔色判定処理の詳細は後述する。続いて、プロセッサ53は、顔色記憶処理を実行し(ステップS2)、ドライバモニタカメラ3から取得した顔画像から検出された所定領域の色の情報をメモリ52に記憶する。顔色記憶処理の詳細は後述する。プロセッサ53は、エンジン2がオフになっているか否かを判定し(ステップS3)、オフになっていない場合(ステップS3:N)、顔色記憶処理を所定時間ごとに繰り返す。エンジン2がオフになっている場合(ステップS3:Y)、プロセッサ53は運転者監視処理を終了する。
ステップS3でエンジン2がオフにされていることが検出される直前にステップS2の顔色記憶処理が実行される時刻は、第1の時刻の例である。ステップS2の顔色記憶処理が実行されてからステップS3でエンジン2がオフにされていることが検出されるまでの時間(例えば1分間)は、第1猶予時間の例である。また、ステップS1の顔色記憶処理が実行される時刻は、第1の時刻よりも後の第2の時刻の例である。エンジン2がオンにされてからステップS1の顔色記憶処理が実行されるまでの時間(例えば1分間)は、第2猶予時間の例である。顔色判定処理では、前回の運転者監視処理において、エンジンがオフにされた時刻よりも所定時間前の時刻にメモリ52に記憶された所定領域の色の情報が使用される。そのため、運転者監視処理を最初に実行する場合、顔色判定処理は実行されない。なお、プロセッサ53は、運転者監視処理を最初に実行する場合に、所定領域の色の情報として予め設定された初期値を用いて顔色判定処理を実行してもよい。
図6は、顔色判定処理のフローチャートである。ECU5のプロセッサ53は、運転者監視処理におけるステップS1において、以下の顔色判定処理を実行する。
まず、プロセッサ53の検出部531は、車両1の運転者の顔を撮影した顔画像に基づいて、顔向き角度と、運転者の顔の所定領域の色とを検出する(ステップS11)。
次に、プロセッサ53の顔色判定部533は、検出された顔向き角度が所定の顔向き角度範囲に含まれるか否かを判定する(ステップS12)。検出された顔向き角度が所定の顔向き角度範囲に含まれないと判定された場合(ステップS12:N)、プロセッサ53の処理はステップS11に戻り、検出部による顔向き角度および所定領域の色の検出を繰り返す。
検出された顔向き角度が所定の顔向き角度範囲に含まれると判定された場合(ステップS12:Y)、顔色判定部533は、検出された所定領域の色と、メモリ52に記憶された所定領域の色との差が変化閾値を超えるか否かを判定する(ステップS13)。
色の差が変化閾値を超えると判定された場合(ステップS13:Y)、顔色判定部533は、顔色異常であると判定し(ステップS14)、プロセッサ53の異常対処部534が所定の処理を実行して(ステップS15)、顔色判定処理を終了する。色の差が変化閾値を超えないと判定された場合(ステップS13:N)、顔色判定部533は顔色以上であると判定することなく顔色判定処理を終了する。
図7は、顔色記憶処理のフローチャートである。ECU5のプロセッサ53は、運転者監視処理におけるステップS2において、以下の顔色記憶処理を実行する。
まず、プロセッサ53の検出部531は、車両1の運転者の顔を撮影した顔画像に基づいて、顔向き角度と、運転者の顔の所定領域の色とを検出する(ステップS21)。
次に、プロセッサ53の顔色記憶部532は、検出された顔向き角度が所定の顔向き角度範囲に含まれるか否かを判定する(ステップS22)。検出された顔向き角度が所定の顔向き角度範囲に含まれないと判定された場合(ステップS22:N)、顔色記憶部532は顔色記憶処理を終了する。
検出された顔向き角度が所定の顔向き角度範囲に含まれると判定された場合(ステップS22:Y)、顔色記憶部532は、検出された所定領域の色をメモリ52に記憶させ(ステップS23)、顔色記憶処理を終了する。
以上のように動作することにより、本実施形態の運転者監視装置は、運転者の顔色の変化を適切に判定することができる。
変形例によれば、運転者監視装置は、運転者が車両1から降車した時刻よりも第1猶予時間前の時間を第1の時刻とし、運転者が車両1に乗車した時刻から第2猶予時間後の時刻を第2の時刻として、運転者監視処理を実行する。この場合、運転者監視装置は、運転者が車両1のエンジン2をオンまたはオフにするためのキーが検出された時刻を乗車した時刻とし、キーが検出されなくなった時刻を降車した時刻とする。このように動作することで、運転者監視装置は、運転者の乗車から降車までのトリップ中に記憶された顔色に基づいて、次のトリップにおける運転者の顔色を判定することができる。運転者監視装置は、ドライバモニタカメラ3から取得された画像から運転者の顔に対応する顔領域が検出された時刻を乗車した時刻とし、顔領域が検出されなくなった時刻を降車した時刻としてもよい。また、運転者監視装置は、車両1の運転席に設けられた重量センサー(不図示)により所定の重量閾値を超える重量が検出された時刻を乗車した時刻とし、重量閾値を超える重量が検出されなくなった時刻を降車した時刻としてもよい。
異なる変形例によれば、運転者監視装置は、車両1の運転者となる人物が複数存在する場合に、運転者の顔色の異常を運転者ごとに判定する。そのために、まず検出部531は、顔画像に基づいて、車両1の運転者が複数の人物のうちいずれの人物であるかを検出する。検出部531は、取得した顔画像を、人物ごとの顔の特徴の相違を検出するよう学習された識別器に入力することにより、顔画像に表された人物を検出する。
そして、顔色記憶部532は、検出された人物ごとに、顔画像から検出された所定領域の色を記憶する。また、顔色判定部533は、検出された人物ごとに、顔色異常であるか否かを判定する。
なお、検出部531は、顔画像に基づく人物検出以外の方法により人物を検出してもよい。例えば、検出部531は、運転者がエンジン2をオンにするために使用するキーの識別子に基づいて、運転者がいずれの人物であるかを検出してもよい。
当業者は、本発明の精神および範囲から外れることなく、種々の変更、置換および修正をこれに加えることが可能であることを理解されたい。
1 車両
5 ECU
531 検出部
532 顔色記憶部
533 顔色判定部
534 異常対処部

Claims (6)

  1. 車両の運転者の顔を異なる時刻に撮影した複数の顔画像に基づいて、それぞれの顔画像における前記車両の前後方向と前記運転者の顔向きとがなす顔向き角度と、前記運転者の顔の所定領域の色とを検出する検出部と、
    前記運転者の乗車から降車までの第1のトリップに含まれる時刻であって前記運転者が前記車両から降車した時刻よりも第1猶予時間前の第1の時刻に撮影された第1の顔画像から検出された顔向き角度が所定の顔向き角度範囲に含まれる場合、前記第1の顔画像から検出された所定領域の色を記憶部に記憶させる顔色記憶部と、
    前記第1のトリップよりも後の前記運転者の乗車から降車までの第2のトリップに含まれる時刻であって前記運転者が前記車両に乗車した時刻から第2猶予時間後の第2の時刻に撮影された第2の顔画像から検出された顔向き角度が前記顔向き角度範囲に含まれ、かつ、前記第2の顔画像から検出された前記所定領域の色と前記記憶部に記憶された前記所定領域の色との差が変化閾値を超える場合、顔色異常であると判定する顔色判定部と、
    を備える運転者監視装置。
  2. 車両の運転者の顔を異なる時刻に撮影した複数の顔画像に基づいて、それぞれの顔画像における前記車両の前後方向と前記運転者の顔向きとがなす顔向き角度と、前記運転者の顔の所定領域の色とを検出する検出部と、
    前記運転者の乗車から降車までの第1のトリップに含まれる時刻であって前記車両の駆動源がオフにされた時刻よりも第1猶予時間前の第1の時刻に撮影された第1の顔画像から検出された顔向き角度が所定の顔向き角度範囲に含まれる場合、前記第1の顔画像から検出された所定領域の色を記憶部に記憶させる顔色記憶部と、
    前記第1のトリップよりも後の前記運転者の乗車から降車までの第2のトリップに含まれる時刻であって前記車両の駆動源がオンにされた時刻から第2猶予時間後の第2の時刻に撮影された第2の顔画像から検出された顔向き角度が前記顔向き角度範囲に含まれ、かつ、前記第2の顔画像から検出された前記所定領域の色と前記記憶部に記憶された前記所定領域の色との差が変化閾値を超える場合、顔色異常であると判定する顔色判定部と、
    を備える運転者監視装置。
  3. 前記検出部は、前記車両の運転者が複数の人物のうちいずれの人物であるかを検出し、
    前記顔色記憶部は、前記検出された人物ごとに前記所定領域の色を記憶し、
    前記顔色判定部は、前記検出された人物ごとに顔色異常であるか否かを判定する、
    請求項1または2に記載の運転者監視装置。
  4. 顔色異常と判定された場合、前記運転者への通知、または前記車両を停止させる制御を実行する異常対処部をさらに備える、請求項1-3のいずれか一項に記載の運転者監視装置。
  5. 車両の運転者の顔を異なる時刻に撮影した複数の顔画像に基づいて、それぞれの顔画像における前記車両の前後方向と前記運転者の顔向きとがなす顔向き角度と、前記運転者の顔の所定領域の色とを検出し、
    前記運転者の乗車から降車までの第1のトリップに含まれる時刻であって前記運転者が前記車両から降車した時刻よりも第1猶予時間前の第1の時刻に撮影された第1の顔画像から検出された顔向き角度が所定の顔向き角度範囲に含まれる場合、前記第1の顔画像から検出された所定領域の色を記憶部に記憶させ、
    前記第1のトリップよりも後の前記運転者の乗車から降車までの第2のトリップに含まれる時刻であって前記運転者が前記車両に乗車した時刻から第2猶予時間後の第2の時刻に撮影された第2の顔画像から検出された顔向き角度が前記顔向き角度範囲に含まれ、かつ、前記第2の顔画像から検出された前記所定領域の色と前記記憶部に記憶された色との差が変化閾値を超える場合、顔色異常であると判定する、
    ことを含む運転者監視方法。
  6. 車両の運転者の顔を異なる時刻に撮影した複数の顔画像に基づいて、それぞれの顔画像における前記車両の前後方向と前記運転者の顔向きとがなす顔向き角度と、前記運転者の顔の所定領域の色とを検出し、
    前記運転者の乗車から降車までの第1のトリップに含まれる時刻であって前記車両の駆動源がオフにされた時刻よりも第1猶予時間前の第1の時刻に撮影された第1の顔画像から検出された顔向き角度が所定の顔向き角度範囲に含まれる場合、前記第1の顔画像から検出された所定領域の色を記憶部に記憶させ、
    前記第1のトリップよりも後の前記運転者の乗車から降車までの第2のトリップに含まれる時刻であって前記車両の駆動源がオンにされた時刻から第2猶予時間後の第2の時刻に撮影された第2の顔画像から検出された顔向き角度が前記顔向き角度範囲に含まれ、かつ、前記第2の顔画像から検出された前記所定領域の色と前記記憶部に記憶された色との差が変化閾値を超える場合、顔色異常であると判定する、
    ことを含む運転者監視方法。
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