JP7326872B2 - 推定装置、推定方法及びプログラム - Google Patents

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Description

特許法第30条第2項適用 平成30年9月5日北海道大学において開催された社団法人電気学会 電子・情報・システム部門大会(C部門大会)で発表
特許法第30条第2項適用 平成31年3月6日熊本大学において開催された第6回制御部門マルチシンポジウムで発表
本発明は、推定装置、推定方法及びプログラムに関する。
近年、製造プラントや種々の建物、一般家庭の家屋、店舗等において、様々な設備の状態を多数のセンサで計測することが行われている。この計測結果は、例えばサンプリングタイミングが揃えられて、等サンプリング周期の2次元の状態データとして得られる。
また、組立加工工程やバッチプロセス工程においては、組立・加工やバッチ処理の結果として所定の製品又は半製品が繰り返し生産又は製造される。このように生産又は製造された製品(又は半製品)は、その品質や特性等の状態が複数の項目に関して計測又は測定される。したがって、この場合、等サンプリング周期ではないものの、製品(又は半製品)を1サンプルとして、複数の項目に関して計測された製品(又は半製品)毎の2次元の状態データが得られる。
上述したような状態データは、複数の状態変数の組で表されるデータを1つのサンプルとして、複数のサンプルで構成された2次元のデータ形式で表現される。1サンプルは、例えば、設備の状態を多数のセンサで計測した場合には1回のサンプリングタイミングで計測された計測結果を表すデータであり、製品(又は半製品)の状態を計測等された場合には1つの製品(又は半製品)の計測結果を表すデータである。
ここで、状態データの一例を図1(a)に示す。図1(a)に示す状態データは、状態変数X,X,・・・,Xの組で表されるデータを1つのサンプルとして、K個のサンプルで構成された2次元データである。なお、各状態変数X,X,・・・,Xは、例えば、センシング対象の温度や圧力、流量等のセンシング結果を表す変数である。また、サンプル番号は各サンプルを表す番号であり、以降では変数kで表すと共に、サンプル番号kのサンプルを単に「サンプルk」とも表す。更に、以降では、サンプルk(k=1,・・・,K)における状態変数X(n=1,・・・,N)の値(状態変数値)をxknと表す。
ところで、各サンプルに対して、当該サンプルの品質(例えば、品質を表す或る特性を計測した計測結果や製品の正常又は異常等)を表すデータも得られる場合がある。この場合、上述した状態データの各サンプルに対して、これらの各サンプルの品質を表す品質データが関連付けられることが多い。品質データの一例を図1(b)に示す。図1(b)に示す品質データは、図1(a)に示す状態変数データを構成する各サンプルの品質(図1(b)に示す例では「濃度」)を示すデータで構成されたデータである。なお、サンプルの品質を表す変数を品質変数として、以降ではサンプル番号kの品質変数の値(品質変数値)をyと表す。
このように状態データと品質データとの両方が得られる場合に、各サンプルkの各状態変数値xkn(n=1,・・・,N)と品質変数値yとの関係を調べて、品質に関係する状態変数X(すなわち、品質の良否に影響がある状態変数X)を推定することが従来から行われている。これは、品質に関係する状態変数Xの値を調整等することで、品質の改善や劣化防止等が期待できるためである。
これに対して、複数の入力変数を入力として正常又は異常を示す出力変数を出力するモデル(例えば、重回帰モデルや決定木モデル等)において、複数の入力変数のうち、出力変数に対して影響度の高い入力変数の推定する手法が提案されている(例えば、非特許文献1乃至3を参照)。
Koichi Fujiwara, Hiroshi Sawada. Manabu Kano, "Input variable selection for PLS modeling using nearest correlation spectral clustering", Chemometrics and Intelligent Laboratory Systems, Volume 118, 15 August 2012, Pages 109-119 中川 義明, 加藤 学, 中川繁政, 「統計的アプローチによる鉄鋼製品品質改善」, 日本設備管理学会誌 19(4), Pages 220-227, 2008-2-28 石橋 直人, 飯坂 達也, 樺澤 明裕, 勝野 徹, 斎藤 俊哉, 大野 健, 「デマンドレスポンスを考慮した需要予測へのJITモデリングの適用」, 電気学会論文誌B, Vol.134, No.1, pp24-31
しかしながら、従来の手法では、例えば、想定外の外乱や偶発的に発生するノイズ等の影響により推定精度が低下する場合があった。また、或る変数が品質に関係があると推定されたとしても、物理的知見との整合性が不明確であったり、当該変数が推定された根拠が不明であったりする場合があった。このため、ユーザは、品質の改善や劣化防止等を効果的に行うことができない場合があった。
本発明の実施の形態は、上記の点に鑑みてなされたもので、複数の状態変数の中から品質に関係する状態変数を高い精度で推定することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の実施の形態は、サンプル数及び状態変数の個数をそれぞれ行及び列とする行列で表される状態データと、該状態データに関連付けられる品質データとを用いて、前記状態変数のうち、前記品質データが表す品質に関係する状態変数を推定する推定装置であって、前記状態データの互いに異なる列の組み合わせ毎に、該組み合わせに対応する1以上の列ベクトルを抽出する抽出手段と、前記抽出手段により抽出された列ベクトルから前記品質データを予測するための所定の予測モデルの精度を表す第1の指標値と、前記組み合わせに対応する1以上の状態変数の値を前記品質が向上するように変更する場合における容易性を表す第2の指標値との少なくとも一方を算出する算出手段と、前記算出手段により算出された前記第1の指標値又は/及び前記第2の指標値に対応する状態変数を出力する出力手段と、を有することを特徴とする。
複数の状態変数の中から品質に関係する状態変数を高い精度で推定することを目的とする。
状態データ及び品質データの一例を説明するための図である。 第一の実施形態に係る推定装置の一例の機能構成を示す図である。 第一の実施形態に係る推定処理の一例を示すフローチャートである。 出力画面の一例を示す図である。 2次元散布図の一例を示す図である。 3次元散布図の一例を示す図である。 従来手法との比較例を示す図である。 2変数間の相関と品質改善方向との関係の一例を説明するための図である。 第二の実施形態に係る推定装置の一例の機能構成を示す図である。 第二の実施形態に係る推定処理の一例を示すフローチャートである。 効果の一例を説明するための図である。 一実施形態に係る推定装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
以下、本発明の各実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
[第一の実施形態]
第一の実施形態では、状態データの複数の状態変数Xの中から品質に対する影響が大きい1以上の状態変数を推定する推定装置10について説明する。
ここで、状態データは、上述したように、サンプルk(k=1,・・・,K)毎の各状態変数X(n=1,・・・,N)の値により構成される。すなわち、状態データは、例えば、xknを要素とするK×N行列で表されるデータである。このような状態データは、対象(例えば、製造プラント内の設備や建物内の設備、バッチプロセスで生産等される製品(又は半製品)等)の状態を表すデータである。なお、状態変数Xとしては、対象に応じて、当該対象の何等かの状態を表す任意の変数(例えば、温度を表す変数、圧力を表す変数、流量を表す変数等)を採用することができる。
以降では、K×N行列の状態データをXと表し、状態データXにおけるn列目を表すベクトルをx=(x1n,・・・,xKnと表す。したがって、状態データXは、X=[x ・・・ x]と表すことができる。なお、tは転置を表す。
また、品質データは、上述したように、サンプルk(k=1,・・・,K)毎の品質変数値yにより構成される。すなわち、品質データは、例えば、yを要素とするベクトルで表されるデータである。このような品質データは、対象の品質を表すデータである。以降では、このベクトルをy=(y,・・・,yと表す。
ここで、品質変数値yは、連続値であっても離散値(特に、「0」又は「1」のいずれかを取り得る2値や、「-1」又は「1」のいずれかを取り得る2値)であってもよい。例えば、或る状態における対象の特性等を品質とする場合は、品質変数値yは連続値となることが多い。一方、或る状態における対象の正常又は異常を品質とする場合は、品質変数値yは「0」又は「1」の2値(又は、「-1」又は「1」の2値)となる場合が多い。
なお、状態変数は、例えば、「説明変数」、「運転変数」、「操作変数」等と称されてもよい。また、品質変数は、例えば、「目的変数」等と称されてもよい。
<推定装置10の機能構成>
まず、本実施形態に係る推定装置10の機能構成について、図2を参照しながら説明する。図2は、第一の実施形態に係る推定装置10の一例の機能構成を示す図である。
図2に示すように、本実施形態に係る推定装置10は、推定処理部110と、記憶部120とを有する。
記憶部120は、状態データXと、この状態データXに関連付けられた品質データyとを記憶する。ここで、状態データXに関連付けられた品質データyとは、K×N行列の状態データXの各行k(すなわち、各サンプルk)に対応する品質変数値yで構成される品質データyのことである。言い換えれば、状態データXと品質データyとが関連付けられている場合とは、同一のサンプルk(k=1,・・・,K)に関する状態変数値xkn(n=1,・・・,N)及び品質変数値yとで状態データX及び品質データyがそれぞれ構成されている場合のことである。
推定処理部110は、複数の状態変数Xの中から品質に対する影響が大きい1以上の状態変数を推定するための推定処理を行う。ここで、推定処理部110には、抽出部111と、モデル作成部112と、指標値算出部113と、ソート部114と、出力部115とが含まれる。
抽出部111は、状態変数Xのインデックスを表す変数をi,j(ただし、i<j)として、i及びjの組み合わせ毎に、状態変数Xに対応するベクトルx=(x1i,・・・,xKiと、状態変数Xに対応するベクトルx=(x1j,・・・,xKjとを、記憶部120に記憶されている状態データXから抽出する。
モデル作成部112は、抽出部111により抽出されたx及びxを用いて、品質データyを予測する予測モデルf(x,x)を作成する。ここで、予測モデルf(x,x)としては、品質データyを予測可能な任意の教師有りモデルを用いることができる。例えば、予測モデルf(x,x)としては、線形の重回帰モデル、非線形のニューラルネットワーク、サポートベクトル回帰等を用いることができる。
指標値算出部113は、モデル作成部112により作成されたf(x,x)間で品質の予測精度を比較するための指標値Pijを算出する。そして、指標値算出部113は、指標値Pijを記憶部120に保存する。
ソート部114は、i及びjの全ての組み合わせに対して指標値Pijが算出された場合、記憶部120に記憶されている指標値Pijを昇順又は降順のいずれかでソートする。
出力部115は、ソート部114によりソートされた指標値Pijのうちの上位L件の指標値Pijのインデックス(i,j)を出力する。なお、出力部115は、これらの上位L件の指標値Pijを任意の出力先に出力すればよい。このような出力先としては、例えば、記憶部120、ディスプレイ等の表示装置、通信ネットワークを介して接続される他の装置等が挙げられる。
なお、推定装置10としては、例えば、PC(パーソナルコンピュータ)、PLC(Programmable Logic Controller)、MES(Manufacturing Execution System)として機能する装置又はシステム、スマートフォン、タブレット端末等を用いることができる。
<推定処理>
次に、本実施形態に係る推定処理について、図3を参照しながら説明する。図3は、本実施形態に係る推定処理の一例を示すフローチャートである。
まず、推定処理部110は、変数iを1に初期化する(ステップS101)。次に、推定処理部110は、変数jをi+1とする(ステップS102)。
次に、推定処理部110の抽出部111は、状態変数Xに対応するベクトルxと、状態変数Xに対応するベクトルxとを、記憶部120に記憶されている状態データXから抽出する(ステップS103)。すなわち、抽出部111は、状態変数Xの互いに異なるインデックスi,j(ただし、i<j)の組み合わせ(i,j)に対応するベクトルの組(x,x)を状態データXから抽出する。
次に、推定処理部110のモデル作成部112は、上記のステップS103で抽出されたx及びxを用いて、品質データyを予測する予測モデルf(x,x)を作成する(ステップS104)。すなわち、モデル作成部112は、品質変数値yを予測する関数をf、f=(f,・・・,f)として、以下の式(1)で表される予測モデルを作成する。
Figure 0007326872000001
ここで、本明細書のテキストでは、予測値を表す記号であるハット「^」を、便宜上、文字の頭上ではなく、文字の直前に記載する。例えば、上記の式(1)の左辺を「^y(i,j)」と表す。なお、^y(i,j)は、予測モデルf(x,x)による品質データyの予測値である。また、^y(i,j)=(^y (i,j)=f(x,x),・・・,^y (i,j)=f(x,x))である。
次に、推定処理部110の指標値算出部113は、上記のステップS104で作成された予測モデルf(x,x)の指標値Pijを算出し、この算出した指標値Pijを記憶部120に保存する(ステップS105)。ここで、指標値Pijとしては、各(i,j)に対して作成された予測モデルf(x,x)間で品質の予測精度を比較可能な任意の指標値を採用することができる。
例えば、品質変数値yが連続値である場合には、指標値Pijとして、例えば、品質データyと予測モデルf(x,x)との誤差の二乗和(誤差二乗和)等を採用することができる。誤差二乗和の場合、指標値Pijは以下の式(2)で表される。
Figure 0007326872000002
なお、誤差二乗和は、残差平方和等とも称される。
また、品質変数値yが2値(「0」又は「1」や「-1」又は「1」等)である場合には、指標値Pijとして、例えば、混同行列(Confusion Matrix)によって計算可能な指標値を採用することができる。例えば、品質変数値yが「0」又は「1」の2値を取り得る場合、まず、TP(i,j)、FP(i,j)、FN(i,j)及びTN(i,j)を以下のように定義する。なお、0をnegative、1をpositiveとする。
・TP(i,j):y=1、かつ、^y (i,j)=1であるkの個数
・FP(i,j):y=0、かつ、^y (i,j)=1であるkの個数
・FN(i,j):y=1、かつ、^y (i,j)=0であるkの個数
・TN(i,j):y=0、かつ、^y (i,j)=0であるkの個数
このとき、指標値Pijは、例えば、Pij=FP(i,j)+FN(i,j)とすればよい。又は、例えば、Pij=TP(i,j)+TN(i,j)としてもよい。なお、FP(i,j)+FN(i,j)又はTP(i,j)+TN(i,j)をKで割った値をPijとしてもよい。
次に、推定処理部110は、変数jに1を加算する(ステップS106)。次に、推定処理部110は、j>Nであるか否かを判定する(ステップS107)。
ステップS107でj>Nでないと判定された場合(すなわち、j≦Nであると判定された場合)、推定処理部110は、ステップS103に戻る。これにより、j=i+1,・・・,Nに対して、上記のステップS103~ステップS106が繰り返し実行される。
一方で、ステップS107でj>Nであると判定された場合、推定処理部110は、iに1を加算する(ステップS108)次に、推定処理部110は、i>N-1であるか否かを判定する(ステップS109)。
ステップS109でi>N-1でないと判定された場合(すなわち、i≦N-1であると判定された場合)、推定処理部110は、ステップS102に戻る。これにより、i=1,・・・,N-1に対して、上記のステップS102~ステップS108が繰り返し実行される。したがって、i,j(ただし、i<j)の全ての組み合わせ(i,j)に対して、上記のステップS103~ステップS106が繰り返し実行される。
i,j(ただし、i<j)の全ての組み合わせ(i,j)に対して、上記のステップS103~ステップS106が繰り返し実行されることで、記憶部120には、N(N-1)/2個の指標値P11,P12,・・・,P1N,P21,P22,・・・,P2N,・・・,P(N-1)Nが保存される。
一方で、ステップS109でi>N-1であると判定された場合、推定処理部110のソート部114は、記憶部120に記憶されている指標値Pijを昇順又は降順にソートする(ステップS110)。ここで、昇順又は降順のいずれでソートするかは上記のステップS105でどのような指標値を採用したかによって異なる。すなわち、指標値Pijが大きい程、予測モデルf(x,x)の予測精度が高い場合には、これらの指標値Pijを降順でソートする。一方で、指標値Pijが小さい程、予測モデルf(x,x)の予測精度が高い場合には、これらの指標値Pijを昇順でソートする。
具体的には、例えば、指標値として誤差二乗和が採用された場合には、ソート部114は、各指標値Pijを昇順でソートする。また、例えば、指標値としてPij=FP(i,j)+FN(i,j)が採用された場合には、ソート部114は、各指標値Pijを昇順でソートする。一方で、例えば、指標値としてPij=TP(i,j)+TN(i,j)が採用された場合には、ソート部114は、各指標値Pijを降順でソートする。
これにより、予測モデルf(x,x)の予測精度が高い順に、指標値Pijがソートされる。なお、予測モデルf(x,x)の予測精度が高いとは、品質データyを予測する際に、当該予測に対するx及びxの影響が大きいことを意味する。
最後に、推定処理部110の出力部115は、上記のステップS110でソートされた指標値Pijのうちの上位L件の指標値Pijのインデックス(i,j)を出力する(ステップS111)。すなわち、出力部115は、上位L件の指標値Pijのインデックス(i,j),(i,j),・・・,(i,j)を出力する。ここで、Lは予め設定されるパラメータである。
これにより、品質に関係する状態変数X(すなわち、品質に影響する状態変数X)のインデックスの組(i,j),(i,j),・・・,(i,j)が得られる。したがって、ユーザは、品質に関係する状態変数Xの組み合わせの列
Figure 0007326872000003
を得ることができる。
なお、iに関する上位L件のi,i,・・・,iには、互いに同一となるインデックスも含み得る。同様に、jに関する上位L件のj,j,・・・,jには、互いに同一となるインデックスも含み得る。
以上のように、本実施形態に係る推定装置10は、状態データXと、この状態データXと関連付けられる品質データyとを入力として、品質に関係する状態変数Xの複数の組み合わせを出力することができる。このように、本実施形態に係る推定装置10は、品質に関係する状態変数Xの組み合わせを推定することができる。
このとき、本実施形態に係る推定装置10は、互いに異なるx及びx毎に品質データyを予測する予測モデルf(x,x)を作成した上で、この予測モデルf(x,x)に関する所定の指標値Pijを比較することで、状態変数Xの組み合わせを推定する。このため、本実施形態に係る推定装置10によれば、品質に対する影響が大きい状態変数Xの組み合わせ(言い換えれば、品質要因である状態変数Xの組み合わせ)を得ることができる。
したがって、本実施形態に係る推定装置10によって出力された状態変数Xの組み合わせは品質に対する影響が明確であり、物理的な知見と整合している可能性が高く、ユーザは、品質の改善や劣化防止等を効果的に行うことができるようになる。
なお、本実施形態に係る推定装置10は、互いに異なる2つの状態変数Xの組み合わせを出力したが、これに限られず、互いに異なる3つ以上の状態変数Xの組み合わせを出力してもよいし、1つの状態変数Xのみを出力してもよい。例えば、互いに異なる3つの状態変数Xの組み合わせを出力する場合、状態変数Xのインデックスを表す変数をi,j,mとして、これらi,j,mの組み合わせ(i,j,m)毎に、品質データyを予測する予測モデルf(x,x,x)を作成し、指標値Pijmを算出すればよい。
また、本実施形態に係る推定装置10によって出力された組み合わせに含まれる各状態変数Xについて、品質に対する影響度の大きさに応じて順位付けをしてもよい。すなわち、各組み合わせ(X,X)に対して、X>X,X=X又はX<Xのいずれかを特定した上で、特定した結果を出力してもよい。この特定は、例えば、品質データyを予測する予測モデルf(x)と、品質データyを予測する予測モデルf(x)とを作成した上で、これらの予測モデルf(x)及びf(x)間で指標値を比較することで行うことができる。
ここで、上記のステップS111では、例えば、図4に示す画面(以降、「出力画面」と表す。)1000がディスプレイ等に出力(表示)されてもよい。図4に示す出力画面1000には、上位L件の指標値Pijのインデックス(i,j)と、インデックス(i,j)それぞれの変数名と、指標値と、インデックス(i,j)の変数の散布図へのリンクボタン1100とが含まれる。
例えば、図4に示す出力画面1000の1行目(No1)では、変数番号1(変数名:入口温度)と変数番号2(変数名:入口圧力)との指標値が45(つまり、P12=45)であることが表示されている。同様に、2行目(No2)では、変数番号1(変数名:入口温度)と変数番号3(変数名:出口温度)との指標値が58(つまり、P13=58)であることが表示されている。以降も同様である。
このように、図4に示す出力画面1000では、例えば、指標値の昇順に、変数番号(インデックス)の組と変数名の組とが表示される。また、図4に示す出力画面1000において、ユーザが散布図へのリンクボタン1100を押下することで、出力部115により、当該リンクボタン1100に対応する変数同士の相関を表す散布図が表示される。
例えば、図5(a)~図5(c)に示す2次元散布図が表示される。図5(a)~図5(c)に示す2次元散布図では、横軸を変数番号1の変数、縦軸を変数番号2の変数とした場合における散布図(つまり、変数番号1の変数値と変数番号2の変数値との組み合わせをプロットした図)である。
また、これら散布図中の各点は、例えば、正常(OK)又は異常(NG)を表すラベル(例えば、品質変数値そのもの又は品質変数値に応じた値)が付与されている場合にはラベルの値に応じた色(又は、ラベル値に応じた表示態様)で表示される。また、散布図中に、正常・異常を判別するモデル(予測モデル)が表す直線(このような直線等は「判別境界」とも称される。)も表示される。これにより、ユーザは、変数間の関係や正常・異常の関係を視覚的及び感覚的に容易に把握することができるようになる。また、ユーザは、物理的知見との整合性を判断する際にも容易に判断することが可能となる。なお、図7に示す例では、正常・異常を判別するモデル(予測モデル)が直線で表されているが、直線に限られず、曲線であってもよい。
更に、図5(a)~図5(c)に示すように、変数番号1の変数と変数番号2の変数との間の混同行列(Confusion Matrix)が表示されてもよい。
ここで、図5(a)~図5(c)では2つの変数の相関を表す散布図を示したが、例えば、図6に示すように、3つの変数の相関を3次元散布図で表示してもよい。これにより、ユーザは、3つの変数間の関係や正常・異常の関係を視覚的及び感覚的に容易に把握することができるようになる。また、ユーザは、物理的知見との整合性を判断する際にも容易に判断することが可能となる。なお、図6に示す例では、正常・異常を判別するモデル(予測モデル)が平面で表されているが、平面に限られず、曲面であってもよい。なお、これらの平面や曲面は判別境界である。
なお、上記の図6に示す3次元散布図では、例えば、ユーザによるマウス操作等によって、散布図を回転表示させることができてもよい。同様に、図5(a)~図5(c)や図6に示す散布図は、拡大表示や縮小表示等ができてもよい。
<従来手法との比較例>
ここで、従来手法との比較例について説明する。或る製品1台ずつの製造条件及び状態を表す20個の状態変数と、当該製品の品質として良品又は不良品のいずれかを示す品質変数とを用いて、本実施形態に係る推定装置10が実行する手法(本実施形態の手法)と、従来手法とを比較する。従来手法としては、相関法と、PLS-Betaと、PLS-VIPと、PCA-LDAと、決定木の変数重要度とを用いて、状態変数のうちの上位3変数を出力した。
なお、相関法、PLS-Beta及びPLS-VIPについては、例えば、上記の非特許文献1を参照されたい。また、PCA-LDAについては、例えば、上記の非特許文献2を参照されたい。更に、決定木の変数重要度については、例えば、上記の非特許文献3を参照されたい。
ここで、20個の状態変数について、品質に対する影響が高い順に変数番号(インデックス)が1、2、3、・・・、20であるものとする。したがって、正解変数番号は1、2、3であるものとする。このとき、従来手法と本実施形態の手法との比較例を図7に示す。図7は、従来手法との比較例を示す図である。
図7に示すように、従来手法では3変数全てが正解しているものは無いのに対して、本実施形態の手法では3変数全てが正解している。したがって、本実施形態の手法では、従来手法と比較して、品質に関係する状態変数が高い精度で得られることがわかる。
[第二の実施形態]
上述したように、第一の実施形態では、品質に対する影響が高い状態変数の組を推定することができる。このため、これら推定された状態変数を操作することで、品質改善(例えば、製造される製品の品質を不良品から良品に改善する等)を図ることが可能となる。
しかしながら、推定された状態変数間に相関がある場合には、品質改善が困難な場合がある。例えば、図8(a)に示すように、2つの状態変数X及びXを相関に沿って操作することで品質改善が可能な場合には、容易に品質改善を図ることができる。一方で、例えば、図8(b)に示すように、品質改善のためには状態変数X及びXを相関から外れた方向に操作する必要がある場合には、品質改善を図ることが困難となる。
したがって、品質改善を考慮した場合、図8(a)に示したような状態変数間の相関に沿って品質改善が可能な状態変数の組をユーザに提示することが好ましい。このことは、品質改善方向と、状態変数間の相関の方向とができるだけ平行になるような状態変数の組(つまり、品質データyを予測する予測モデルfの判別境界と、状態変数間の相関の方向とができるだけ垂直になるような状態変数の組)をユーザに提示することが好ましい、と言い換えることができる。これは、品質改善方向と、状態変数間の相関の方向とができるだけ平行である方が、これらの状態変数の値を品質改善方向に操作し易いためである。
そこで、第二の実施形態では、品質改善も考慮して、品質に対する影響が高い状態変数の組を推定する場合について説明する。なお、第二の実施形態でも、第一の実施形態と同様に、主に、2つの状態変数の組を推定する場合について説明する。ただし、3つ以上の状態変数の組(組み合わせ)を推定する場合についても同様に適用可能である。
以降の第二の実施形態では、第一の実施形態と実質的に同一の構成要素については、適宜、その説明を省略する。
<推定装置10の機能構成>
まず、本実施形態に係る推定装置10の機能構成について、図9を参照しながら説明する。図9は、第二の実施形態に係る推定装置10の一例の機能構成を示す図である。
図9に示すように、本実施形態に係る推定装置10の推定処理部110は、更に、品質改善方向算出部116を有する。
品質改善方向算出部116は、状態データX及び品質データyを用いて、品質が改善する状態変数Xの方向をaとする品質改善方向ベクトルa=(a,a,・・・,aを算出する。
また、本実施形態に係る指標値算出部113は、状態変数X及びX(ただし、i=1,・・・,N-1 j=i+1,・・・,N)毎に、品質改善方向と状態変数X及びX間の相関の方向とが平行である度合いを表す指標値Qijを算出する。更に、本実施形態に係る指標値算出部113は、指標値Pij及びQijを用いて、最終的な指標値Rijを算出する。本実施形態では、この指標値Rijが、i及びjの組み合わせのソートに用いられる。
<推定処理>
次に、本実施形態に係る推定処理について、図10を参照しながら説明する。図10は、第二の実施形態に係る推定処理の一例を示すフローチャートである。なお、以降では、各品質変数値yは「-1」又は「1」のいずれかを取り得るものとする。
まず、推定処理部110の品質改善方向算出部116は、状態データX及び品質データyを用いて、品質改善方向ベクトルaを算出する(ステップS201)。品質改善方向算出部116は、状態データXを主成分分析で次元圧縮した上で、次元圧縮された圧縮空間で主成分スコアTを説明変数、品質変数を目的変数として重回帰モデルを作成する。そして、品質改善方向算出部116は、圧縮空間での偏回帰係数dに対して主成分分析でのローディング行列Pを乗ずることで品質方向ベクトルaを算出する。
具体的には、品質改善方向算出部116は、以下のStep11~Step14により、品質改善方向ベクトルaを算出する。
Step11)まず、品質改善方向算出部116は、状態データX=[x ・・・ x]∈RK×Nを中心化する。すなわち、品質改善方向算出部116は、x,x,・・・,xに対して中心化を行う。なお、Rは実数全体を表す。
Step12)次に、品質改善方向算出部116は、主成分分析モデルをX=TP+Eとする。
ここで、T∈RK×pは主成分スコア行列、K×pは主成分分析による次元圧縮後の次元数、P∈RN×pはローディング行列、E∈RK×Nは主成分分析における残差である。
Step13)次に、品質改善方向算出部116は、主成分スコアTに対する品質データyの重回帰モデルをy=Td+eとする。
ここで、e∈RK×1は回帰分析における残差を各成分とするベクトル、d∈Rp×1は回帰分析における残差の二乗和eeを最小化する偏回帰係数である。
Step14)そして、品質改善方向算出部116は、a=Pd∈RN×1により品質改善方向ベクトルa=(a,a,・・・,aを算出する。
なお、上記のStep11~Step14の手順は、主成分回帰(PCR:Principal Component Regression)と同等である。
次に、推定処理部110は、図3のステップS101~ステップS109により指標値Pij(ただし、i=1,・・・,N-1 j=i+1,・・・,N)を算出し、この算出した指標値Pijを記憶部120に保存する(ステップS202)。ここで、第一の実施形態で説明した算出方法により指標値Pijを算出してもよいが、本実施形態では、状態データX=[x ・・・ x]∈RK×Nを上記と同様に中心化した上で、以下の算出方法により指標値Pijを算出してもよい。
すなわち、図3のステップS104において、モデル作成部112は、ステップS103で抽出されたx及びxについての回帰式をy=[x]b+eとして、この回帰式における残差の二乗和eeを最小化するb∈R2×1を求めた後、予測モデルを^y(i,j)=f(x,x)=sign([x]b)とする。なお、[x]は、x及びxを列ベクトルとするK×2の行列である。
そして、図3のステップS105において、指標値算出部113は、以下の式(3)により指標値Pijを算出する。
Figure 0007326872000004
これは、実際のy∈RK×1と予測モデルfによる推定結果である^y(i,j)との相関係数の絶対値を指標値Pijとすることを意味している。
なお、ステップS201とステップS202との処理順は順不同である。すなわち、ステップS202は、ステップS201の後に実行されてもよい。
次に、推定処理部110の指標値算出部113は、上記のステップS201で算出された品質改善方向ベクトルaを用いて、指標値Qij(ただし、i=1,・・・,N-1 j=i+1,・・・,N)を算出し、この算出した指標値Qijを記憶部120に保存する(ステップS203)。指標値算出部113は、例えば、指標値Qijを以下の式(4)により算出する。
Figure 0007326872000005
ここで、a及びaはそれぞれ品質改善方向ベクトルaのi番目の成分及びj番目の成分である。これにより、品質改善方向と状態変数X及びX間の相関の方向とが平行である度合いを表す指標値Qijが得られる。この指標値Qijは0以上1以下の値を取り、その値が大きい程「品質改善方向と状態変数X及びX間の相関の方向とが平行である」であることを表す。
なお、ステップS203は少なくともステップS201の後に実行されればよく、ステップS203は、ステップS202の前に実行されてもよい。
次に、推定処理部110の指標値算出部113は、記憶部120に記憶されている指標値Pij及びQijを用いて指標値Rijを算出し、この算出した指標値Rijを記憶部120に保存する(ステップS204)。指標値算出部113は、例えば、PijとQijとの幾何平均をRijとして算出する。すなわち、指標値算出部113は、Rij=(Pijij1/2とする。これにより、i=1,・・・,N-1 j=i+1,・・・,Nに対して、指標値Rijが算出及び保存される。
なお、PijとQijとの幾何平均をRijとすることは一例であって、これ以外にも、例えば、PijとQijとの重み付き和をRijとしてもよい。具体的には、例えば、重みをα及びβ(ただし、0≦α≦1、0≦β≦1、α+β=1)として、Rij=αPij+βQijとしてもよい。
このとき、特に、α又はβのいずれか一方を0、他方を1としてもよい。例えば、予測モデルの予測精度が十分に高いと考えられる場合(例えば、各Pijが所定の閾値以上である場合等)には、Pijを考慮しなくてもよいため、Rij=Qijとしてもよい。又は、例えば、ユーザ等によってα及びβの値が予め設定されており、α=1、β=0と設定されていてもよい。
なお、上記のステップS204において、例えば、指標値Pijが「その値が小さい程、予測モデルfの予測精度が高い」ことを表し、指標値Qijが「その値が大きい程、品質改善方向と状態変数X及びX間の相関の方向とが平行である」こと表す場合は、各指標値Pij(又は指標値Qij)の正負を逆転させたものを改めて指標値Pij(又は指標値Qij)とすればよい。
次に、推定処理部110のソート部114は、記憶部120に記憶されている指標値Rijを昇順又は降順にソートする(ステップS205)。例えば、指標値Rijが大きい程、予測モデルfの予測精度が高く、かつ、品質改善方向と状態変数X及びX間の相関の方向とが平行である場合には、これらの指標値Rijを降順でソートする。一方で、指標値Rijが小さい程、予測モデルfの予測精度が高く、かつ、品質改善方向と状態変数X及びX間の相関の方向とが平行である場合には、これらの指標値Rijを昇順でソートする。
最後に、推定処理部110の出力部115は、上記のステップS205でソートされた指標値Rijのうちの上位L件の指標値Rijのインデックス(i,j)を出力する(ステップS206)。これにより、品質に関係し、かつ、品質改善が容易(つまり、品質改善のための操作が容易)な状態変数Xのインデックスの組が得られる。このとき、出力部115は、第一の実施形態と同様に、画面上に指標値Rijとそのインデックス(i,j)を出力したり、状態変数の散布図を出力したりしてもよい。また、画面上に指標値を出力する場合には、指標値Rijと併せて(又は指標値Rijは画面上に出力させずに)指標値Pij及び指標値Qijの少なくとも一方を画面上に出力させてもよい。
以上のように、本実施形態に係る推定装置10は、状態データXと、この状態データXと関連付けられる品質データyとを入力として、品質に関係し、かつ、品質改善が容易な状態変数Xの複数の組み合わせを出力することができる。このように、本実施形態に係る推定装置10は、品質に関係し、かつ、品質改善が容易な状態変数Xの組み合わせを推定することができる。
なお、本実施形態では指標値Pij及び指標値Qijの両方の指標値を算出したが、例えば、指標値Pij及び指標値Qijのいずれか一方のみ算出してもよい(指標値Pijのみを算出する場合は第一の実施形態と同様となる。)。
ここで、図10に示す推定処理では、品質改善方向ベクトルa=(a,a,・・・,aを算出(ステップS201)した後、この品質改善方向ベクトルaを用いて指標値Qijを算出(ステップS203)したが、例えば、以下のStep21~Step24をi及びjの組み合わせ毎に繰り返すことで指標値Qijを算出してもよい。なお、状態データXは中心化されているものとする。
Step21)品質改善方向算出部116は、全状態変数(つまり、X,・・・,X)からi番目の状態変数とj番目の状態変数とを抽出した2次元平面(つまり、XとXとで構成される2次元平面)内で2変数データに主成分分析を適用し、その第一主成分のベクトルを、状態変数X及びX同士の相関の方向として抽出し、w(i,j)とする。
Step22)次に、品質改善方向算出部116は、以下の方法1又は方法2のいずれかによりa(i,j)を計算する。
(方法1)全状態変数を主成分分析で次元圧縮した空間を作成し、この空間内での判別境界の法線ベクトル(N次元)を抽出する。このN次元の法線ベクトルから、i番目の要素とj番目の要素とを抽出したベクトルをa(i,j)とする。
(方法2)全状態変数からi番目の状態変数とj番目の状態変数とを抽出した2次元平面内での判別境界の法線ベクトル(2次元)を抽出し、この2次元の法線ベクトルをa(i,j)とする。
Step23)品質改善方向算出部116は、以下の式(5)により指標値Qijを算出する。
Figure 0007326872000006
なお、上記では判別境界がベクトル(つまり、線形)で表されているものとしたが、必ずしも線形である必要はなく、少なくとも局所的に線形であればよい。また、上記のStep21~Step24は、2つの状態変数を用いてw(i,j)及びa(i,j)を計算したが、3つ以上の状態変数に関しても同様に適用可能である。
上記の式(5)に示す指標値Qijは判別境界と品質改善方向ベクトルa(i,j)との内積を正規化したものを表しており、0以上1以下の値を取り、その値が大きい程「品質改善方向と状態変数X及びX間の相関の方向とが平行である」であることを表す。
なお、上記のStep21~Step24はi及びjの組み合わせ毎に繰り返されるため、図3に示す推定処理におけるi及びjのループ処理(ステップS102~ステップS109)の中に組み込むことが可能である。
<本実施形態の効果>
ここで、本実施形態の効果について説明する。本実施形態の効果を説明するために、多重共線性を持った複数変数のデータとして以下を考える。
∈RK×1を、n=1,2,・・・,NのN変数でKサンプルの正規分布N(0,1)に従う無相関な正規乱数の縦ベクトルとし、これらuを横に並べたデータ行列U=[u ・・・ u]∈RK×Nを作成する。このデータ行列Uを用いて、X=UDV∈RK×Nとして、このXを状態データとする。
ここで、D∈RN×Nは対角行列D=diag(d,・・・,d,ε,・・・,ε)で、dは絶対値が一定の大きさを持つスカラー値、εは微小なスカラー値である。行列Dは、N次元のデータ空間をp(<N)次元に圧縮する働きをする。
V∈RN×Nはランダムに生成した回転(正則)行列である(つまり、Iを単位行列として、VV=I)。このランダムな方向の回転行列は、N次元空間内でランダムに発生させたデータを固有値分解して得られる固有ベクトル行列から得ることができる。
このようにしてN次元空間内で、p次元に圧縮されたデータを状態データXとして用いる。この状態データXは、一般に2変数の組を見ると必ずしも相関は高くないが、3変数以上の変数として高い相関を持つデータとなる。
次に、状態データXに基づいて、各成分yが2値(「-1」又は「1」、つまりy∈{-1,1})の品質データy∈RK×1をy=sign(Xh+e)により作成する。
ここで、h∈RN×1は各状態変数X(n=1,・・・,N)の重みを表す係数ベクトル、e∈RK×1は正規分布N(0,0.3)に従う乱数をサンプル数Kだけ並べた縦ベクトルである。hの各要素の値は、その絶対値が大きい程、当該要素に対応する状態変数が重要な因子(要因)であることになる。
このとき、N=10、p=5、D=diag(5,4,2,1,0,5,ε,・・・,ε)、ε=0,01、h=(10,9,8,7,・・・,1)、N=200として、本実施形態に係る推定装置10が実行する手法(本実施形態の手法)を用いると、以下の表1に示す順位で状態変数の組が得られる。
Figure 0007326872000007
これらの状態変数の組のうち、順位が「1」の状態変数の組X及びX10を用いて、状態変数Xの変数値とX10の変数値との組み合わせをプロットした図を図11に示す。図11に示すように、状態変数X及びX10間の相関の方向と、品質改善方向とがほぼ平行になっていることがわかる。このため、これらの状態変数X及びX10は、品質改善のための操作が容易であることがわかる。
<推定装置10のハードウェア構成>
最後に、第一の実施形態及び第二の実施形態に係る推定装置10のハードウェア構成について、図12を参照しながら説明する。図12は、一実施形態に係る推定装置10のハードウェア構成の一例を示す図である。
図12に示すように、本実施形態に係る推定装置10は、入力装置201と、表示装置202と、外部I/F203と、通信I/F204と、ROM(Read Only Memory)205と、RAM(Random Access Memory)206と、プロセッサ207と、補助記憶装置208とを有する。これら各ハードウェアは、バス209により相互に通信可能に接続されている。
入力装置201は、例えば各種ボタンやタッチパネル、キーボード、マウス等であり、推定装置10に各種の操作を入力するのに用いられる。表示装置202は、例えばディスプレイ等であり、推定装置10による各種の処理結果を表示する。なお、推定装置10は、入力装置201及び表示装置202の少なくとも一方を有していなくてもよい。
外部I/F203は、外部装置とのインタフェースである。外部装置には、記録媒体203a等がある。推定装置10は、外部I/F203を介して、記録媒体203a等の読み取りや書き込みを行うことができる。記録媒体203aには、例えば、SDメモリカード(SD memory card)やUSBメモリ、CD(Compact Disk)、DVD(Digital Versatile Disk)等がある。なお、推定処理部110を実現する1以上のプログラムは、記録媒体203aに格納されていてもよい。
通信I/F204は、推定装置10を通信ネットワークに接続するためのインタフェースである。推定装置10は、通信部I/F204を介して、他の装置とデータ通信を行うことができる。なお、推定処理部110を実現する1以上のプログラムは、通信I/F204を介して、所定のサーバ等から取得(ダウンロード)されてもよい。
ROM205は、電源を切ってもデータを保持することができる不揮発性の半導体メモリである。RAM206は、プログラムやデータを一時保持する揮発性の半導体メモリである。
プロセッサ207は、例えばCPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)等であり、ROM205や補助記憶装置208等からプログラムやデータをRAM206上に読み出して処理を実行する演算装置である。推定処理部110を実現する1以上のプログラムは、例えば補助記憶装置208に格納されている1以上のプログラムがプロセッサ207に実行させる処理により実現される。なお、推定装置10は、プロセッサ207として、CPUとGPUとの両方を有していてもよいし、CPU又はGPUのいずれか一方のみを有していてもよい。
補助記憶装置208は、例えばHDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等であり、プログラムやデータを格納している不揮発性のメモリである。記憶部120は、例えば補助記憶装置208等を用いて実現される。
補助記憶装置208に格納されているプログラムやデータには、例えば、基本ソフトウェアであるOS(Operating System)、OS上で動作する各種アプリケーションプログラム、推定処理部110を実現する1以上のプログラム等がある。
本実施形態に係る推定装置10は、図12に示すハードウェア構成を有することにより、上述した各種処理を実現することができる。なお、図12では、推定装置10が1台のコンピュータで実現される場合のハードウェア構成例を示したが、推定装置10は複数台のコンピュータで実現されていてもよい。
本発明は、具体的に開示された上記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲から逸脱することなく、種々の変形や変更が可能である。
10 推定装置
110 推定処理部
111 抽出部
112 モデル作成部
113 指標値算出部
114 ソート部
115 出力部
120 記憶部

Claims (13)

  1. サンプル数及び状態変数の個数をそれぞれ行及び列とする行列で表される状態データと、該状態データに関連付けられる品質データとを用いて、前記状態変数のうち、前記品質データが表す品質に関係する状態変数を推定する推定装置であって、
    前記状態データの互いに異なる列の組み合わせ毎に、該組み合わせに対応する1以上の列ベクトルを抽出する抽出手段と、
    前記抽出手段により抽出された列ベクトルを入力として前記品質データを予測する所定の予測モデルの精度を表す第1の指標値と、前記組み合わせに対応する1以上の状態変数の値を前記品質が向上するように変更する場合における容易性を表す第2の指標値との少なくとも一方を算出する算出手段と、
    前記算出手段により算出された前記第1の指標値又は/及び前記第2の指標値に対応する状態変数を出力する出力手段と、
    を有することを特徴とする推定装置。
  2. 前記算出手段は、
    前記第1の指標値又は/及び前記第2の指標値に基づいて、所定の第3の指標値を算出し、
    前記出力手段は、
    前記算出手段により算出された前記第3の指標値に対応する状態変数を出力する、ことを特徴とする請求項1に記載の推定装置。
  3. 前記算出手段により算出された前記第3の指標値を、該第3の指標値に応じて昇順又は降順にソートするソート手段を有し、
    前記出力手段は、
    前記ソート手段によりソートされた前記第3の指標値のうち、上位の所定の件数の第3の指標値に対応する状態変数を出力する、ことを特徴とする請求項2に記載の推定装置。
  4. 前記ソート手段は、
    前記第3の指標値が高い程、前記予測モデルの精度が高く、かつ、前記容易性が高い場合には、前記第3の指標値を降順にソートし、
    前記第3の指標値が低い程、前記予測モデルの精度が高く、かつ、前記容易性が高い場合には、前記第3の指標値を昇順にソートする、ことを特徴とする請求項3に記載の推定装置。
  5. 前記算出手段は、
    前記第1の指標値又は前記第2の指標値のいずれかを算出した場合は、算出した前記第1の指標値又は前記第2の指標値を前記第3の指標値とし、
    前記第1の指標値と前記第2の指標値との両方を算出した場合は、前記第1の指標値と前記第2の指標値との重み付き和又は幾何平均を前記第3の指標値として算出する、ことを特徴とする請求項2乃至4の何れか一項に記載の推定装置。
  6. 前記予測モデルは、重回帰モデル、ニューラルネットワーク又はサポートベクトル回帰のいずれかである、ことを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載の推定装置。
  7. 前記算出手段は、
    前記品質データに含まれる品質値が連続値である場合、該品質値と前記予測モデルにより予測された予測値との誤差二乗和を前記第1の指標値として算出し、
    前記品質データに含まれる品質値が2値である場合、混同行列に基づく値を前記第1の指標値として算出する、ことを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載の推定装置。
  8. 前記抽出手段は、
    前記状態データの互いに異なる列の組み合わせを(i,j)として、i列目の列ベクトルとj列目の列ベクトルとを抽出し、
    前記算出手段は、
    前記i列目の列ベクトルと前記j列目の列ベクトルとに基づいて作成された前記予測モデルの精度を表す指標値Pijを前記第1の指標値として算出する、ことを特徴とする請求項1乃至7の何れか一項に記載の推定装置。
  9. 前記算出手段は、
    前記状態データと前記品質データとを用いて、主成分回帰により、前記品質が向上する方向を表す品質方向ベクトルを算出し、
    前記組み合わせに対応する1以上の状態変数間の相関の方向と前記品質方向ベクトルが表す方向とが平行である度合いを表す指標値を前記第2の指標値として算出する、ことを特徴とする請求項1乃至8の何れか一項に記載の推定装置。
  10. 前記出力手段は、
    前記第1の指標値又は/及び前記第2の指標値と、前記第1の指標値又は/及び前記第2の指標値に対応する状態変数とを含む画面を表示する、ことを特徴とする請求項1乃至9の何れか一項に記載の推定装置。
  11. 前記出力手段は、
    前記画面におけるユーザ操作に応じて、前記第1の指標値又は/及び前記第2の指標値に対応する2以上の状態変数間の相関を表す散布図を表示する、ことを特徴とする請求項10に記載の推定装置。
  12. サンプル数及び状態変数の個数をそれぞれ行及び列とする行列で表される状態データと、該状態データに関連付けられる品質データとを用いて、前記状態変数のうち、前記品質データが表す品質に関係する状態変数を推定する推定装置が、
    前記状態データの互いに異なる列の組み合わせ毎に、該組み合わせに対応する1以上の列ベクトルを抽出する抽出手順と、
    前記抽出手順により抽出された列ベクトルを入力として前記品質データを予測する所定の予測モデルの精度を表す第1の指標値と、前記組み合わせに対応する1以上の状態変数の値を前記品質が向上するように変更する場合における容易性を表す第2の指標値との少なくとも一方を算出する算出手順と、
    前記算出手順により算出された前記第1の指標値又は/及び前記第2の指標値に対応する状態変数を出力する出力手順と、
    を実行することを特徴とする推定方法。
  13. サンプル数及び状態変数の個数をそれぞれ行及び列とする行列で表される状態データと、該状態データに関連付けられる品質データとを用いて、前記状態変数のうち、前記品質データが表す品質に関係する状態変数を推定する推定装置に、
    前記状態データの互いに異なる列の組み合わせ毎に、該組み合わせに対応する1以上の列ベクトルを抽出する抽出手順と、
    前記抽出手順により抽出された列ベクトルを入力として前記品質データを予測する所定の予測モデルの精度を表す第1の指標値と、前記組み合わせに対応する1以上の状態変数の値を前記品質が向上するように変更する場合における容易性を表す第2の指標値との少なくとも一方を算出する算出手順と、
    前記算出手順により算出された前記第1の指標値又は/及び前記第2の指標値に対応する状態変数を出力する出力手順と、
    を実行させることを特徴とするプログラム。
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