JP7325039B2 - 一塩基の識別方法 - Google Patents
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Description
(1)核酸における特定の一塩基の有無の識別方法であって、
(i)特定の一塩基の有無の識別を行う検出核酸を増幅する工程、
(ii)対照核酸を、上記(i)において用いたのと同一の少なくとも一つのプライマーを用いて増幅する工程、及び
(iii)検出核酸における増幅産物が、対照核酸における増幅産物よりも多い場合に、検出核酸に特定の一塩基が存在すると識別する工程を含み、
前記プライマーの3'末端の一塩基は、対照核酸の対応領域と同一ではなく、かつ、対照核酸は、前記プライマーの3'末端側と対応する領域において2以上の塩基を含むパリンドローム配列を含み、
検出核酸に特定の一塩基が存在する場合、前記プライマーの3'末端の一塩基は検出核酸の対応領域と同一であり、かつ、検出核酸は、前記プライマーの3'末端側と対応する領域において前記パリンドローム配列を含まない、方法。
(2)核酸における特定の一塩基の有無の識別方法であって、
(i)特定の一塩基の有無の識別を行う検出核酸を増幅する工程、
(ii)対照核酸を、上記(i)において用いたのと同一の少なくとも一つのプライマーを用いて増幅する工程、及び
(iii)検出核酸における増幅産物が、対照核酸における増幅産物よりも少ない場合に、検出核酸に特定の一塩基が存在すると識別する工程を含み、
前記プライマーの3'末端の一塩基は、対照核酸の対応領域と同一であり、かつ、対照核酸は、前記プライマーの3'末端側と対応する領域において2以上の塩基を含むパリンドローム配列を含まず、
検出核酸に特定の一塩基が存在する場合、前記プライマーの3'末端の一塩基は検出核酸の対応領域と同一ではなく、かつ、検出核酸は、前記プライマーの3'末端側と対応する領域において前記パリンドローム配列を含む、方法。
(3)前記特定の一塩基が、人為的に導入されるマーカー塩基である、(1)又は(2)に記載の方法。
(4)前記パリンドローム配列が、A又はTの塩基を含む、(1)~(3)のいずれかに記載の方法。
(5)前記パリンドローム配列が、2~6の塩基を含む、(1)~(4)のいずれかに記載の方法。
(6)前記パリンドローム配列が、4~6の塩基を含む、(5)に記載の方法。
(7)前記核酸増幅が、PCR又はリアルタイムPCRにより行われる、(1)~(6)のいずれかに記載の方法。
(8)前記核酸増幅を、一塩基ミスマッチを検出可能な、遺伝子改変型又は天然の耐熱性DNAポリメラーゼを用いて行う、(1)~(7)のいずれかに記載の方法。
(9)細胞に対してゲノム編集を行う工程、
(1)~(8)のいずれかに記載の方法にしたがって、細胞の核酸中の特定の一塩基の有無を識別する工程、及び
特定の一塩基の有無の識別結果に基づいて、ゲノム編集が行われた細胞を選択する工程、
を含む、ゲノム編集された細胞を生産する方法。
本明細書において、「核酸」とは、プリン又はピリミジンから導かれる含窒素塩基、糖、及びリン酸を構成単位として有する高分子の有機化合物を意味し、これら核酸のアナログ等も包含する。核酸は、例えば、DNA、RNA、又はcDNA等であってよい。核酸は、例えば本明細書に記載の細胞の由来となる生物種のゲノムDNAであってよい。また、核酸は、検出のために標識されたものであってもよい。
一態様において、本発明は、(i)特定の一塩基の有無の識別を行う検出核酸を増幅する工程、(ii)対照核酸を、上記(i)において用いたのと同一の少なくとも一つのプライマーを用いて増幅する工程、及び(iii)検出核酸における増幅産物が、対照核酸における増幅産物よりも多い場合に、検出核酸に特定の一塩基が存在すると識別する工程を含む核酸における特定の一塩基の有無の識別方法に関する(本明細書において、本方法を、「ポジティブスクリーニング法」とも記載する)。本明細書に記載の方法に含まれ得る工程について、以下に記載する。
本明細書に記載の方法において、特定の一塩基の有無の識別は、プライマーの3'末端の一塩基が検出核酸の対応領域と同一であるか否かに基づいてなされる。したがって、一実施形態において、プライマーの3'末端の一塩基は、対照核酸の対応領域と同一ではなく、かつ、検出核酸に特定の一塩基が存在する場合、プライマーの3'末端の一塩基は検出核酸の対応領域と同一である(特定の一塩基が存在しない場合、プライマーの3'末端の一塩基は検出核酸の対応領域と同一ではない)。
一実施形態において、本発明の方法は、(iii)検出核酸における増幅産物が、対照核酸における増幅産物よりも多い場合に、検出核酸に特定の一塩基が存在すると識別する工程を含む。本工程では、工程(i)及び工程(ii)で増幅された核酸が定量され、検出核酸と対照核酸の量の比較に基づいて、検出核酸に特定の一塩基が存在するか否かが識別され得る。
(i)特定の一塩基の有無の識別を行う検出核酸を増幅する工程、
(ii)対照核酸を、上記(i)において用いたのと同一の少なくとも一つのプライマーを用いて増幅する工程、及び
(iii)検出核酸における増幅産物が、対照核酸における増幅産物よりも少ない場合に、検出核酸に特定の一塩基が存在すると識別する工程を含む方法に関する(本明細書において、「ネガティブスクリーニング法」とも記載する)。
一態様において、本発明は、細胞に対してゲノム編集を行う工程、本明細書に記載の方法にしたがって、細胞の核酸中の特定の一塩基の有無を識別する工程、及び特定の一塩基の有無の識別結果に基づいて、ゲノム編集が行われた細胞を選択する工程、を含む、ゲノム編集された細胞を生産する方法、又はゲノム編集方法に関する。
1. プライマーの設計
プライマーの設計は、HiDi DNA polymerase(myPOLS, Germany)のデータシートに従った。
Human RET exon 16付近のgenomic DNAに相当する99 merのSingle-stranded oligodeoxynucleotides(ssODN)(PAGE精製グレード)又は75merのssODN(HPLC精製グレード)を用いた。使用したssODNテンプレートの塩基配列を表1に示す。これらのssODN(100 nM)を原液として、10-1 から10-10までの10倍希釈による段階的希釈系列を作成した。
3.1 HiDi DNA Polymerase
組成は、HiDi DNA polymerase(myPOLS, Germany)のデータシートに準拠した。具体的には、一反応あたりの反応液の体積は10 μLとした。フォワードプライマー、リバースプライマーの最終濃度は それぞれ0.2 μMとした。dNTPsの最終濃度は200 μMとした。HiDi bufferの最終濃度は 1xとした。HiDi DNA polymeraseの最終濃度は2.5 Unit/reactionとした。
組成は、GoTaq Green Master Mix(Promega, USA)のデータシートに準拠した。具体的には、一反応あたりの反応液の体積は10 μLとした。フォワードプライマー、リバースプライマーの最終濃度は それぞれ0.2 μMとした。MasterMixの最終濃度は1xとした。
組成は、Tks Gflex DNA polymerase(TAKARA-BIO, Japan)のデータシートに準拠した。具体的には、一反応あたりの反応液の体積は 10 μLとした。フォワードプライマー、リバースプライマーの最終濃度は それぞれ0.2 μMとした。Gflex PCR Bufferの最終濃度は 1xとした。DNA polymeraseの最終濃度は 1.25 Unit/ 50 μLとした。
4.1 HiDi DNA polymerase
増幅プログラムはHiDi DNA polymerase(myPOLS, Germany)のデータシートに従い一部改変した。プログラムは以下の通りである:1.最初の変性、95℃/2 min;2.変性、95℃/15 sec;3.アニーリング、63-69℃/10 sec;4.伸長、70℃/30 sec;5.上記2-4の反復35-37 サイクル;6. ホールド<10℃。
増幅プログラムはGoTaq Master Mix(Promega, USA)のデータシートに従い一部改変した。プログラムは以下の通りである:1.最初の変性、95℃/2 min;2.変性、95℃/1 min;3.アニーリング、65-68℃/1 min;4.伸長、70℃/30 sec;5.上記2-4の反復、39 サイクル;6. ホールド<10℃。
増幅プログラムはTks Gflex DNA polymerase(TAKARA-BIO, Japan)のデータシートに従った。プログラムは以下の通りである:1.変性、98℃/10 sec;2.アニーリング、65-68℃/15 sec;3.伸長、68℃/30 sec;4.上記1-3の反復、37 サイクル;5.ホールド<10℃。
5.1 AsCpf1_RR及びCRISPR RNA(crRNA)の設計と構築
ピューロマイシン耐性遺伝子を有するAsCpf1-RR変異体のall-in-oneベクターを作製するために、AsCpf1-RR及びcrRNA骨格を含むpY211哺乳動物発現ベクター(Gao, L. et al., 2017, Nat. Biotechnol., 35, 789-792)(Addgene plasmid ナンバー89352をDr. Feng Zhangから譲り受けた)を用いた。ここで、3×HAタグは、3×HAタグ、T2AペプチドcDNA、及びSGFP2 cDNAに置換した。手短には、3×HA及びT2AフラグメントをssODNのアニーリングにより構築し、SGFP2 cDNAをpSGFP2-C1(Addgene plasmid ナンバー22881をDr. Dorus Gadellaから譲り受けた)から増幅させた。pY211ベクターをBamHI/EcoRIにより切断した。最後に、全ての断片を、In-Fusion HD Cloning kit(Clontech/TAKARA-BIO)を用いて融合させた。得られたプラスミドを、pY211-T2Gと名付けた。その後、ピューロマイシン耐性遺伝子に対応するcDNAを、pSIH-H1-Puro vector(Addgene plasmid ナンバー26597をDr. Frank Sinicropeから譲り受けた)から増幅し、SpeI/EcoRI部位でpY211-T2Gベクターに融合させた。最終的なall-in-oneベクターは、pY211-puroと名付けた。
iPS細胞は、CytoTune-iPS 2.0 Sendai Reprogramming Kit(ThermoFisher Scientific, USA)を用いて、製造業者のプロトコルに従って、ヒトT細胞から作製した。手短には、ヒトT細胞を末梢血サンプルから単離し、1.5×106細胞/ウェルの密度で、抗CD3抗体(eBioscience)でコートした6ウェルプレートに播種した。1日後、3×105細胞に、感染多重度(MOI)10でリプログラミング因子を有する組換えセンダイウイルス(SeV)を感染させた。2日間培養後、感染細胞を回収し100mmディッシュあたり2×104細胞で、マイトマイシンC(MMC)処理マウス胚線維芽細胞(MEF, フィーダー細胞として作用する)上に再播種した。感染の20~23日後、コロニーを採取し、ヒトiPS細胞用培地(詳細は以下の通り)で再培養した。SeVを除くため、iPS細胞を38℃で3日間培養し、1回継代した。
疾患遺伝子座に常染色体優性変異を有するFB4-14細胞(MEN2B-特異的iPS細胞)を用いた。この遺伝子座は、エキソン16のコドン918においてRET遺伝子に単一アレル点突然変異(TからC)を有し、これがMet918Thr置換をもたらす。
細胞は、MMCで処理したMEFを播種した、0.1%ゼラチンでコートした細胞培養プレートで維持し、iPS細胞用培地で37℃で5%CO2下で増殖させた。この培地は、20% KNOCKOUTTM血清代替物(KSR, Invitrogen)、2 mM L-グルタミン(Life technologies)、0.1 mM 非必須アミノ酸(NEAA, SIGMA)、0.1 mM 2-メルカプトエタノール(SIGMA)、0.5%ペニシリン及びストレプトマイシン(ナカライテスク)及び5 ng/mL塩基性線維芽細胞増殖因子(bFGF、和光)を補充したDMEM/F12(SIGMA)からなる。トランスフェクションの前に、iPS細胞をMatrigel-GFR(Corning)でコートした細胞培養プレートに移し、10 μMのROCK阻害剤を含むiPS細胞用培地をMEFでコンディショニングした培地(MEF-CM)で2日間培養した。最後に、細胞をMatrigel-GFRでコートした細胞培養プレート上でmTeSR1培地(STEMCELL Technologies)において37℃で5%CO2下で増殖させた。
iPS細胞に、pY211-puroベクター(AsCpf1-RR cDNA、CRISPR RNA、及びピューロマイシン耐性遺伝子を含むall-in-one哺乳動物発現ベクター)、及びssODNをエレクトロポレーションした。手短には、1×106細胞を10 μg pY211-puro及び15 μg ssODN(99 nt, PAGE-purified; Sigma-Aldrich)を含む100 μLのOptiMEMに再懸濁した。続いて、Super Electroporator NEPA21 Type 2(NEPA GENE, Japan)を用いて、細胞を2 mmギャップキュベット内でエレクトロポレーションした(トランスファーパルス20 V、パルス長50 ms、パルス回数5回)。エレクトロポレーション後、細胞をMatrigel-GFRコート24ウェルプレートに移し、CloneR(STEMCELL Technologies)を含むmTeSR1培地で16時間増殖させ、CloneR及びピューロマイシン(0.5 μg/mL)を含むmTeSR1培地で48時間処置し、CloneRを含むmTeSR1培地で1~2日増殖させた。その後、細胞をTrypLE(ThermoFisher Scientific, USA)で単一化し、CloneRを含むmTeSR1培地に低密度(100mmプレートに対し500~1000細胞)で播種し、クローニングした。
ゲノム編集済みiPS細胞のコロニーの1/3をサンプリングし、Proteinase K抽出法によりゲノムDNAの粗分画を抽出した。具体的には、細胞サンプルを10μLのProteinase K(TAKARA-BIO, Japan)を含む溶解バッファーに再懸濁し、55℃で12時間インキュベートし、その後、Proteinase Kを1時間の85℃での熱処理により不活性化した。その後のPCR条件の詳細は、上記の通りである。
1.パリンドローム配列における一塩基検出PCR
SNマーカーの有無に応じて、プライマーの3'末端部位と対応する部位におけるテンプレートのパリンドローム配列の有無が異なる領域において、SNマーカー特異的プライマーを設計した。本発明の一実施形態の概念を示す模式図を図1に示す。
4塩基長パリンドローム配列(AATT)を別の同じ長さのパリンドローム配列に変更した場合でも、本方法が有効かどうかを検討した。その結果、4塩基長パリンドローム配列がGGCCの場合、検出可能範囲は 103であり検出感度は大きく改善された(実施例2、図4)。4塩基長パリンドローム配列であるTTAAが別位置に存在する場合についても、検出可能範囲は104であり検出感度は大きく改善された(実施例3、図5)。これらの結果は、4塩基長の別配列、及び別位置においても本方法が有効であることを示している。
パリンドローム配列長を減少した場合でも、本方法が有効かどうかを検討するために、まずプライマーの3'末端部位に対応する原テンプレート配列のパリンドローム配列を2塩基長にした場合について解析した。2塩基長パリンドローム配列がATであった場合、検出可能範囲は104であり検出感度は大きく改善された(実施例4、図6)。2塩基長パリンドローム配列がGCであった場合、検出可能範囲は103であり検出感度は改善された(実施例5、図7)。次に、パリンドローム配列長を増加した場合でも、本方法が有効かどうかを検討するために、プライマーの3'末端部位に対応する原テンプレート配列の3'末端のパリンドローム配列を6塩基長にした場合について解析した。6塩基長パリンドローム配列がCAATTGであった場合、検出可能範囲は104であり検出感度は大きく改善された(実施例6、図8)。以上の通り、パリンドローム配列長が2~6塩基の範囲で本方法が有効であることが示された。
一塩基ミスマッチ検出用であるHiDi DNA polymerase以外の一般的なPCR用DNA polymeraseでも本方法が適用できるのかについて検討するために、2つの酵素(GoTaq DNA polymerase、及びTks Gflex DNA polymerase)について実施例1と同じテンプレート及びプライマーセットを用いて解析を行った。その結果、GoTaq DNA polymerase使用時のSNマーカー検出可能範囲は104であり、パリンドローム配列がない部位にSNマーカーを配置し、HiDi DNA polymeraseを用いた場合に比べて、検出感度は大きく改善された(実施例7、図9A)。Tks Gflex DNA polymerase使用時のSNマーカー検出可能範囲は102であり(実施例8、図9B)、この検出範囲は、パリンドローム配列がない部位にSNマーカーを配置し、HiDi DNA polymeraseを用いた場合と同様であった。GoTaq DNA polymerase、及びTks Gflex DNA polymeraseは、本来3'末端の一塩基の相違を識別できるように設計されていない。したがって、本方法を適用することによって通常のPCR酵素であっても、一塩基の相違を識別できるように改善され得ると考えられる。
実施例1と同じテンプレート及びプライマーセットを用いて本方法を疾患特異的iPS細胞のゲノム修復における目的クローンの一次スクリーニングにおいて適用した。具体的には、ODN_Ori99_I920sC (配列番号5)をゲノム編集により細胞に導入し、その後、フォワードプライマー(配列番号6)を用いてPCRを行い、スクリーニングをおこなったところ、パリンドローム配列がない部位にSNマーカーを配置し、HiDi DNA polymeraseを用いた場合(ODN_Ori99_I913sC (配列番号2)を導入、フォワードプライマー(配列番号3)を使用した場合)に比べて、目的クローンの陽性率が顕著に改善された(図10、1.8% -> 5.7%)。この結果は、本方法が実際のゲノム編集体のスクリーニング効率の改善等において有効であることを示している。
Claims (9)
- 核酸における特定の一塩基の有無の識別方法であって、
(i)前記特定の一塩基の有無の識別を行う検出核酸をプライマーを用いて増幅する工程、
(ii)前記特定の一塩基を含まない対照核酸を、上記(i)において用いた前記プライマーと同一の少なくとも一つのプライマーを用いて増幅する工程、及び
(iii)検出核酸における増幅産物が、対照核酸における増幅産物よりも多い場合に、検出核酸に前記特定の一塩基が存在すると識別する工程を含み、
前記少なくとも一つのプライマーの3'末端の一塩基は、対照核酸において前記少なくとも一つのプライマーがハイブリダイズする領域に相補的な配列と同一ではなく、かつ、対照核酸は、前記少なくとも一つのプライマーの3'末端の配列がハイブリダイズする領域において2以上の塩基を含むパリンドローム配列を含み、
検出核酸に前記特定の一塩基が存在する場合、前記少なくとも一つのプライマーの3'末端の一塩基は、検出核酸において前記少なくとも一つのプライマーがハイブリダイズする領域に相補的な配列と同一であり、かつ、検出核酸は、前記少なくとも一つのプライマーの3'末端の配列がハイブリダイズする領域において前記パリンドローム配列を含まない、方法。 - 核酸における特定の一塩基の有無の識別方法であって、
(i)前記特定の一塩基の有無の識別を行う検出核酸をプライマーを用いて増幅する工程、
(ii)前記特定の一塩基を含まない対照核酸を、上記(i)において用いた前記プライマーと同一の少なくとも一つのプライマーを用いて増幅する工程、及び
(iii)検出核酸における増幅産物が、対照核酸における増幅産物よりも少ない場合に、検出核酸に前記特定の一塩基が存在すると識別する工程を含み、
前記少なくとも一つのプライマーの3'末端の一塩基は、対照核酸において前記少なくとも一つのプライマーがハイブリダイズする領域に相補的な配列と同一であり、かつ、対照核酸は、前記少なくとも一つのプライマーの3'末端の配列がハイブリダイズする領域において2以上の塩基を含むパリンドローム配列を含まず、
検出核酸に前記特定の一塩基が存在する場合、前記少なくとも一つのプライマーの3'末端の一塩基は、検出核酸において前記少なくとも一つのプライマーがハイブリダイズする領域に相補的な配列と同一ではなく、かつ、検出核酸は、前記少なくとも一つのプライマーの3'末端の配列がハイブリダイズする領域において前記パリンドローム配列を含む、方法。 - 前記特定の一塩基が、人為的に導入されるマーカー塩基である、請求項1又は2に記載の方法。
- 前記パリンドローム配列が、A又はTの塩基を含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
- 前記パリンドローム配列が、2個~6個の塩基を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
- 前記パリンドローム配列が、4個~6個の塩基を含む、請求項5に記載の方法。
- 前記(i)及び(ii)の増幅する工程が、PCR又はリアルタイムPCRを用いる、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
- 前記(i)及び(ii)の増幅する工程が、遺伝子改変型又は天然の耐熱性DNAポリメラーゼを用いる、請求項1~7のいずれか一項に記載の方法。
- 単離された細胞に対してゲノム編集を行う工程、
請求項1~8のいずれか一項に記載の方法にしたがって、前記細胞の核酸中の前記特定の一塩基の有無を識別する工程、及び
前記特定の一塩基の有無の識別結果に基づいて、ゲノム編集が行われた前記細胞を選択する工程、
を含む、ゲノム編集された細胞を生産する方法。
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