JP7324986B2 - 積層体、包装材料、包装袋およびスタンドパウチ - Google Patents
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Description
また、本発明の解決しようとする課題は、該積層体から構成される包装材料を提供することである。
また、本発明の解決しようとする課題は、該積層体から作製される包装袋を提供することである。
さらに、本発明の解決しようとする課題は、該積層体から作製されるスタンドパウチを提供することである。
基材およびヒートシール層がポリエチレンから構成され、
基材が、ポリエチレンから構成される延伸樹脂フィルムであることを特徴とする。
ヒートシール層の厚さが、20μm以上60μm以下である。
ヒートシール層の厚さが、50μm以上200μm以下である。
本発明による積層体を図面を参照しながら説明する。
図1に示すように、積層体10は、基材11と、ヒートシール層12とを備える。
本発明の積層体全体におけるポリエチレンの含有量を90質量%以上とすることにより、本発明の積層体のリサイクル性を向上することができる。
なお、積層体におけるポリエチレンの含有量とは、積層体を構成する各層における樹脂材料の含有量の和に対する、ポリエチレンの含有量の割合を意味する。
本発明の積層体が備える基材は、ポリエチレンにより構成されており、また下記するヒートシール層も同様にポリエチレンにより構成される。このような構成とすることにより、積層体のリサイクル性を向上することができる。
延伸樹脂フィルムとしては、一軸延伸樹脂フィルムであっても、二軸延伸樹脂フィルムであってもよい。
延伸樹脂フィルムの長手方向(MD)の延伸倍率を2倍以上とすることにより、本発明の積層体の強度および耐熱性を向上することができる。さらに、基材への印刷適性を向上することができる。また、基材の透明性を向上することができるため、基材のヒートシール層側表面に画像を形成した場合に、その視認性を向上させることができる。一方、延伸樹脂フィルムの長手方向(MD)の延伸倍率の上限値は、特に制限されるものではないが、延伸樹脂フィルムの破断限界の観点からは10倍以下とすることが好ましい。
延伸樹脂フィルムの横手方向(TD)の延伸倍率を2倍以上とすることにより、本発明の積層体の強度および耐熱性を向上することができる。さらに、基材への印刷適性を向上することができる。また、基材の透明性を向上することができるため、基材のヒートシール層側表面に画像を形成した場合に、その視認性を向上させることができる。一方、延伸樹脂フィルムの横手方向(TD)の延伸倍率の上限値は、特に制限されるものではないが、延伸樹脂フィルムの破断限界の観点からは10倍以下とすることが好ましい。
なお、本発明において、延伸樹脂フィルムのヘイズ値は、JIS K 7105に準拠して測定する。
外気との接触を防止することができ、経時的な劣化を防止することができるため、下記するヒートシール層が設けられる面側に、画像が形成されていることが好ましい。
形成される画像は、特に限定されず、文字、柄、記号およびこれらの組み合わせなどが表される。
基材への画像形成は、バイオマス由来のインキを用いて行われることが好ましく、これにより本発明の積層体を用いて、環境負荷のより少ない包装材料を作製することができる。
画像の形成方法は、特に限定されるものではなく、グラビア印刷法、オフセット印刷法、フレキソ印刷法などの従来公知の印刷法を挙げることができる。これらの中でも、環境負荷の観点から、フレキソ印刷法が好ましい。
ここで、高密度ポリエチレンとしては、密度が0.945g/cm3以上のポリエチレンを使用することができ、中密度ポリエチレンとしては、密度が0.925g/cm3以上0.945g/cm3未満のポリエチレンを使用することができ、低密度ポリエチレンとしては、密度が0.900g/cm3以上0.925g/cm3未満のポリエチレンを使用することができ、直鎖状低密度ポリエチレンとしては、密度が0.900g/cm3以上0.925g/cm3未満のポリエチレンを使用することができ、超低密度ポリエチレンとしては、密度が0.900g/cm3未満のポリエチレンを使用することができる。
これらの中でも、本発明の積層体の印刷適性、強度および耐熱性、並びにフィルムの延伸適正という観点から、高密度ポリエチレンおよび中密度ポリエチレンが好ましく、延伸適正という観点から、中密度ポリエチレンがより好ましい。
基材の外側に高密度ポリエチレン層を備えることにより、本発明の積層体の強度および耐熱性をより向上することができる。また、中密度ポリエチレン層を備えることにより、基材を構成する樹脂フィルムの延伸適性をより向上することができる。
このような構成とすることにより、フィルムの延伸適性を向上することができる。また、本発明の積層体の強度および耐熱性を向上することができる。
このとき、高密度ポリエチレン層の厚さは、中密度ポリエチレン層の厚さよりも薄いことが好ましい。
高密度ポリエチレン層の厚さと、中密度ポリエチレン層の厚さとの比は、1/10以上1/1以下であることが好ましく、1/5以上1/2以下であることがより好ましい。
高密度ポリエチレン層の厚さと、中密度ポリエチレン層の厚さとの比を1/10以上とすることにより、本発明の積層体の強度および耐熱性をより向上することができる。また、高密度ポリエチレン層の厚さと、中密度ポリエチレン層の厚さとの比を1/1以下とすることにより、樹脂フィルムの延伸適性をより向上することができる。
このような構成とすることにより、樹脂フィルムの延伸適性をより向上することができる。また、本発明の積層体の強度および耐熱性をより向上することができる。さらに、基材におけるカールの発生を防止することができる。
このとき、高密度ポリエチレン層の厚さは、中密度ポリエチレン層の厚さよりも薄いことが好ましい。
高密度ポリエチレン層の厚さと、中密度ポリエチレン層の厚さとの比は、1/10以上1/1以下であることが好ましく、1/5以上1/2以下であることがより好ましい。
高密度ポリエチレン層の厚さと、中密度ポリエチレン層の厚さとの比を1/10以上とすることにより、本発明の積層体の強度および耐熱性をより向上することができる。また、高密度ポリエチレン層の厚さと、中密度ポリエチレン層の厚さとの比を1/1以下とすることにより、樹脂フィルムの延伸適性をより向上することができる。
このような構成とすることにより、フィルムの延伸適性を向上することができる。また、本発明の積層体の強度および耐熱性を向上することができる。また、基材におけるカールの発生を防止することができる。
さらに、下記するようにフィルムの生産効率を向上することができる。
このとき、高密度ポリエチレン層の厚さは、中密度ポリエチレン層の厚さよりも薄いことが好ましい。
高密度ポリエチレン層の厚さと、中密度ポリエチレン層の厚さとの比は、1/10以上1/1以下であることが好ましく、1/5以上1/2以下であることがより好ましい。
高密度ポリエチレン層の厚さと、中密度ポリエチレン層の厚さとの比を1/10以上とすることにより、本発明の積層体の強度および耐熱性を向上することができる。また、高密度ポリエチレン層の厚さと、中密度ポリエチレン層の厚さとの比を1/1以下とすることにより、フィルムの延伸適性を向上することができる。
また、高密度ポリエチレン層の厚さは、低密度ポリエチレン層の厚さと同じまたは低密度ポリエチレンの厚さよりも厚いことが好ましい。
高密度ポリエチレン層の厚さと、低密度ポリエチレン層の厚さとの比は、1/0.25以上1/2以下であることが好ましく、1/0.5以上1/1以下であることがより好ましい。
高密度ポリエチレン層の厚さと、低密度ポリエチレン層の厚さとの比を1/0.25以上とすることにより、耐熱性を向上することができる。また、高密度ポリエチレン層の厚さと、低密度ポリエチレン層の厚さとの比を1/1以下とすることにより、中密度ポリエチレン層間の密着性を向上することができる。
一実施形態において、このような構成の基材は、例えば、インフレーション法により作製することができる。
具体的には、外側から、高密度ポリエチレンと、中密度ポリエチレン層と、および低密度ポリエチレン層、直鎖状低密度ポリエチレン層または超低密度ポリエチレン層とをチューブ状に共押出し、次いで、対向する低密度ポリエチレン層、直鎖状低密度ポリエチレン層または超低密度ポリエチレン層同士を、これをゴムロールなどにより、圧着することによって作製することができる。
このような方法により作製することにより、製造における欠陥品数を顕著に低減することができ、最終的には、生産効率を向上することができる。
また、インフレーション製膜機において、延伸も合わせて行うことができ、これにより、生産効率をより向上することができる。
表面処理の方法は特に限定されず、例えば、コロナ放電処理、オゾン処理、酸素ガスおよび/または窒素ガスなどを用いた低温プラズマ処理、グロー放電処理などの物理的処理、並びに化学薬品を用いた酸化処理などの化学的処理が挙げられる。
また、基材表面に従来公知のアンカーコート剤を用いて、アンカーコート層を形成してもよい。
基材の厚さを10μm以上とすることにより、本発明の積層体の強度を向上することができる。また、基材の厚さを50μm以下とすることにより、本発明の積層体の加工適性を向上することができる。
ポリエチレンのMFRを3g/10分以上とすることにより、本発明の積層体の加工適性を向上することができる。また、ポリエチレンのMFRを20g/10分以下とすることにより、樹脂フィルムが破断してしまうことを防止することができる。
ポリエチレンのMFRを0.5g/10分以上とすることにより、本発明の積層体の加工適性を向上することができる。また、ポリエチレンのMFRを5g/10分以下とすることにより、製膜性を向上することができる。
本発明の積層体が備えるヒートシール層は、上記した基材同様、ポリエチレンにより構成されていることを特徴とする。このような構成とすることにより、十分な強度や耐熱性を有し、かつリサイクル可能な包装材料などを作製することができる。
但し、ポリエチレン樹脂層は、未延伸のポリエチレン樹脂フィルムにより形成するか、或いはポリエチレンの溶融押出により形成する。
本発明の特性を損なわない範囲において、エチレンとその他のモノマーとの共重合体を使用することができる。
また、環境負荷の観点から、バイオマス由来のポリエチレンまたはリサイクルされたポリエチレンであることが好ましい。
具体的には、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、および超低密度ポリエチレンの少なくともいずれかを含む層/中密度ポリエチレンおよび高密度ポリエチレンの少なくともいずれかを含む層/低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、および超低密度ポリエチレンの少なくともいずれかを含む層からなる構成とすることができる。
このような構成とすることにより、ヒートシール性を維持しつつ、本発明の積層体の製袋適性および強度をより向上することができる。
例えば、1g以上、200g以下の内容物を充填する図6に示すような包装袋20を作製する場合、ヒートシール層の厚さは、20μm以上、60μm以下であることが好ましい。
ヒートシール層の厚さを20μm以上とすることにより、充填された内容物が、ヒートシール層の破損により漏れてしまうことを防止することができる。また、ヒートシール層を60μm以下とすることにより、本発明の積層体の加工適性を向上することができる。
ヒートシール層の厚さを50μm以上とすることにより、充填された内容物が、ヒートシール層の破損により漏れてしまうことを防止することができる。また、ヒートシール層の厚さを200μm以下とすることにより、本発明の積層体の加工適性を向上することができる。
なお、図6および7における斜線部分は、ヒートシール部である
本発明の積層体は、基材と、ヒートシール層との間に蒸着膜を備えることができる。これにより、積層体のガスバリア性、具体的には、酸素バリア性および水蒸気バリア性を向上することができる。
蒸着膜の厚さを1nm以上とすることにより、本発明の積層体の酸素バリア性および水蒸気バリア性をより向上することができる。また、蒸着膜の厚さを150nm以下とすることにより、蒸着膜におけるクラックの発生を防止することができると共に、本発明の積層体のリサイクル性を向上することができる。
一実施形態において、本発明の積層体は、基材と、ヒートシール層または蒸着膜との間に、接着層を備えることができる。これにより、これら層間の密着性を向上することができる。
また、一実施形態において、積層体は、基材と、下記する中間層との間、および中間層と、ヒートシール層との間に接着層を備えることができる。
無溶剤型接着剤としては、例えば、ポリエーテル系接着剤、ポリエステル系接着剤、シリコーン系接着剤、エポキシ系接着剤およびウレタン系接着剤などが挙げられ、これらのなかでも2液硬化型のウレタン系接着剤を好ましく使用することができる。
溶剤型接着剤としては、例えば、ゴム系接着剤、ビニル系接着剤、シリコーン系接着剤、エポキシ系接着剤、フェノール系接着剤およびオレフィン系接着剤などが挙げられる。
接着層をこのような構成とすることにより、本発明の積層体の酸素バリア性および水蒸気バリア性をより一層向上させることができる。
また、蒸着膜を備えた積層体を包装材料に適用する際には、成形機などにより積層体に屈曲負荷がかかるため、アルミニウム蒸着膜に亀裂などが生じる恐れがある。上記したような特定の接着剤を使用することで、アルミニウム蒸着膜に亀裂が生じた場合であっても、酸素バリア性および水蒸気バリア性の低下を抑制することができる。
〔第1例〕オルト配向多価カルボン酸またはその無水物と、多価アルコールとを重縮合して得られるポリエステルポリオール
〔第2例〕グリセロール骨格を有するポリエステルポリオール
〔第3例〕イソシアヌル環を有するポリエステルポリオール
以下、各ポリエステルポリオールについて説明する。
特に、オルトフタル酸およびその無水物の、多価カルボン酸全成分に対する含有率が70~100質量%であるポリエステルポリオールが好ましい。
具体的には、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸およびドデカンジカルボン酸など脂肪族多価カルボン酸、無水マレイン酸、マレイン酸およびフマル酸などの不飽和結合含有多価カルボン酸、1,3-シクロペンタンジカルボン酸および1,4-シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環族多価カルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、ピロメリット酸、トリメリット酸、1,4-ナフタレンジカルボン酸、2,5-ナフタレンジカルボン酸、2,6-ナフタレンジカルボン酸、ナフタル酸、ビフェニルジカルボン酸、1,2-ビス(フェノキシ)エタン-p,p’-ジカルボン酸、これらジカルボン酸の無水物およびこれらジカルボン酸のエステル形成性誘導体などの芳香族多価カルボン酸、p-ヒドロキシ安息香酸、p-(2-ヒドロキシエトキシ)安息香酸およびこれらのジヒドロキシカルボン酸のエステル形成性誘導体などの多塩基酸などが挙げられる。これらの中でも、コハク酸、1,3-シクロペンタンジカルボン酸、イソフタル酸が好ましい。
なお、上記その他の多価カルボン酸を2種以上使用してもよい。
但し、R1、R2、R3のうち少なくとも一つは、一般式(2)で表される基を表す。
Xが置換基によって置換されている場合、1または複数の置換基で置換されていてもよく、該置換基は、X上の、遊離基とは異なる任意の炭素原子に結合している。該置換基としては、クロロ基、ブロモ基、メチル基、エチル基、i-プロピル基、ヒドロキシル基、メトキシ基、エトキシ基、フェノキシ基、メチルチオ基、フェニルチオ基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、フタルイミド基、カルボキシル基、カルバモイル基、N-エチルカルバモイル基、フェニル基およびナフチル基などが挙げられる。
これらの化合物は、芳香環の任意の炭素原子に置換基を有していても良い。該置換基としては、クロロ基、ブロモ基、メチル基、エチル基、i-プロピル基、ヒドロキシル基、メトキシ基、エトキシ基、フェノキシ基、メチルチオ基、フェニルチオ基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、フタルイミド基、カルボキシル基、カルバモイル基、N-エチルカルバモイル基、フェニル基およびナフチル基などが挙げられる。
Xは1,2-フェニレン基、1,2-ナフチレン基、2,3-ナフチレン基、2,3-アントラキノンジイル基、および2,3-アントラセンジイル基から成る群から選ばれ、置換基を有していてもよいアリーレン基を表す。
Xの置換基は、中でもヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、フタルイミド基、カルバモイル基、N-エチルカルバモイル基およびフェニル基が好ましくヒドロキシル基、フェノキシ基、シアノ基、ニトロ基、フタルイミド基およびフェニル基が最も好ましい。
中でも、イソシアヌル環を有するトリオール化合物として1,3,5-トリス(2-ヒドロキシエチル)イソシアヌル酸、または1,3,5-トリス(2-ヒドロキシプロピル)イソシアヌル酸を使用し、カルボン酸がオルト位に置換された芳香族多価カルボン酸またはその無水物としてオルトフタル酸無水物を使用し、多価アルコールとしてエチレングリコールを使用したイソシアヌル環を有するポリエステルポリオール化合物が、酸素バリア性や接着性に特に優れ好ましい。
また、イソシアネート化合物は、芳香族であっても、脂肪族であってもよく、低分子化合物であっても、高分子化合物であってもよい。
さらに、イソシアネート化合物は、公知のイソシアネートブロック化剤を用いて公知慣用の適宜の方法より付加反応させて得られたブロック化イソシアネート化合物であってもよい。
中でも、接着性や耐レトルト性の観点から、イソシアネート基を3個以上有するポリイソシアネート化合物が好ましく、酸素バリア性および水蒸気バリア性の観点からは、芳香族であることが好ましい。
低分子活性水素化合物としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、メタキシリレンアルコール、1,3-ビスヒドロキシエチルベンゼン、1,4-ビスヒドロキシエチルベンゼン、トリメチロールプロパン、グリセロール、ペンタエリスリトール、エリスリトール、ソルビトール、エチレンジアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンおよびメタキシリレンジアミンなどが挙げられ、分子活性水素化合物としては、各種ポリエステル樹脂、ポリエーテルポリオールおよびポリアミドの高分子活性水素化合物などが挙げられる。
リン酸変性化合物の含有量を0.005質量%以上とすることにより、本発明の積層体の酸素バリア性および水蒸気バリア性を向上することができる。また、リン酸変性化合物の含有量を10質量%以下とすることにより、接着層の接着性を向上することができる。
板状無機化合物としては、例えば、カオリナイト-蛇紋族粘土鉱物(ハロイサイト、カオリナイト、エンデライト、ディッカイト、ナクライト、アンチゴライト、クリソタイルなど)およびパイロフィライト-タルク族(パイロフィライト、タルク、ケロライなど)などが挙げられる。
具体的には、例えば、シクロデキストリン、アルキル化シクロデキストリン、アセチル化シクロデキストリンおよびヒドロキシアルキル化シクロデキストリンなどのシクロデキストリンのグルコース単位の水酸基の水素原子を他の官能基で置換したものなどを用いることができる。また、分岐環状デキストリンも用いることができる。
また、シクロデキストリンおよびシクロデキストリン誘導体におけるシクロデキストリン骨格は、6個のグルコース単位からなるα-シクロデキストリン、7個のグルコース単位からなるβ-シクロデキストリン、8個のグルコース単位からなるγ-シクロデキストリンのいずれであってもよい。
これらの化合物は単独で用いても2種以上を併用してもよい。また、これらシクロデキストリンおよび/またはその誘導体を以降、デキストリン化合物と総称する場合がある。
接着層の厚さを0.5μm以上とすることにより、接着層の接着性を向上することができる。また、ポリエステルポリオールとイソシアネート化合物とリン酸変性化合物を含む樹脂組成物の硬化物からなる接着層を、アルミニウム蒸着膜と隣接するように設けた場合には、積層体の耐屈曲負荷性を向上することができる。
接着層の厚さを6μm以下とすることにより、積層体の加工適性を向上することができる。
一実施形態において、本発明の積層体は、基材と、ヒートシール層との間に、蒸着膜およびポリエチレン樹脂層を備える中間層を備えることができる。これにより、積層体の強度、酸素バリア性および水蒸気バリア性をより向上することができる。
中間層は、蒸着膜を備え、これにより、ガスバリア性、とりわけ酸素バリア性および水蒸気バリア性を向上することができる。
蒸着膜の厚さを1nm以上とすることにより、本発明の積層体の酸素バリア性および水蒸気バリア性をより向上することができる。また、蒸着膜の厚さを150nm以下とすることにより、蒸着膜におけるクラックの発生を防止することができると共に、本発明の積層体のリサイクル性を向上することができる。
中間層を構成するポリエチレン樹脂層は、上記した基材およびヒートシール層同様ポリエチレンにより構成されていることを特徴とする。このような構成とすることにより、より高い強度や耐熱性を有し、かつリサイクル可能な包装材料とすることができる。
延伸樹脂フィルムの長手方向(MD)の延伸倍率を2倍以上とすることにより、本発明の積層体の強度および耐熱性を向上することができる。一方、延伸樹脂フィルムの長手方向(MD)の延伸倍率の上限値は、特に制限されるものではないが、延伸樹脂フィルムの破断限界の観点からは10倍以下とすることが好ましい。
延伸樹脂フィルムの横手方向(TD)の延伸倍率を2倍以上とすることにより、本発明の積層体の強度および耐熱性を向上することができる。一方、延伸樹脂フィルムの横手方向(TD)の延伸倍率の上限値は、特に制限されるものではないが、延伸樹脂フィルムの破断限界の観点からは10倍以下とすることが好ましい。
また、中間層は、基材同様、上記した多層構造からなるものであってもよい。
ポリエチレン樹脂層の厚さを9μm以上とすることにより、本発明の積層体の強度および耐熱性をより向上することができる。また、ポリエチレン樹脂層の厚さを50μm以下とすることにより、本発明の積層体の加工適性を向上することができる。
本発明の積層体は、包装材料用途に特に好適に使用することができる。
包装材料の形状としては、特に限定されず、図6に示すように、包装袋20であってもよく、図7に示すように、胴部31および底部32を備えるスタンドパウチ30であってもよい。なお、スタンドパウチにおいては、胴部のみが上記積層体により形成されていても、底部のみが上記積層体により形成されていても、胴部および底部の両方が上記積層体により形成されていてもよい。
また、包装袋は、2枚の積層体を、ヒートシール層が向かい合うように重ね合わせ、その端部をヒートシールすることによっても製造することができる。
内容物充填後、開口をヒートシールすることにより、包装体とすることができる。
中密度ポリエチレン(密度:0.941g/cm3、融点129℃、MFR:1.3g/10分、Dowchemical社製、商品名:Elite5538G)をインフレーション成形法により製膜し、厚さ100μmのポリエチレンフィルムを得た。
このポリエチレンフィルムを長手方向(MD)に、5倍の延伸倍率で延伸し、厚さ20μmの基材Aを得た。基材Aのヘイズ値を、JIS K 7105に準拠して測定したところ、ヘイズ値は6.5%であった。
なお、2液硬化型ウレタン系接着剤により形成される接着層の厚さは3.0μmであった。
また、このようにして得られた積層体におけるポリエチレンの割合は、97質量%であった。
高密度ポリエチレン(密度:0.961g/cm3、融点135℃、MFR:0.7g/10分、ExxonMobil社製、商品名:HTA108)および上記中密度ポリエチレンを、インフレーション成形法により製膜し、高密度ポリエチレン層/中密度ポリエチレン層/高密度ポリエチレン層からなるポリエチレンフィルムを作製した。高密度ポリエチレン層の厚さは、それぞれ20μm、中密度ポリエチレン層の厚さは、60μmであった。
このポリエチレンフィルムを長手方向(MD)に、5倍の延伸倍率で延伸し、高密度ポリエチレン層の厚さがそれぞれ4μm、中密度ポリエチレン層の厚さが12μmである、総厚さ20μmの基材Bを得た。基材Bのヘイズ値を、測定したところ、ヘイズ値は8.9%であった。
なお、2液硬化型ウレタン系接着剤により形成される接着層の厚さは3.0μmであった。
また、このようにして得られた積層体におけるポリエチレンの割合は、97質量%であった。
上記中密度ポリエチレンをインフレーション成形法により製膜し、厚さ100μmのポリエチレンフィルムを得た。
このポリエチレンフィルムを長手方向(MD)および幅方向(TD)に、2.24倍の延伸倍率で延伸し、厚さ20μmの基材Cを得た。基材Cのヘイズ値を、測定したところ、ヘイズ値は5.1%であった。
なお、2液硬化型ウレタン系接着剤により形成される接着層の厚さは3.0μmであった。
また、このようにして得られた積層体におけるポリエチレンの割合は、97質量%であった。
上記中密度ポリエチレンをインフレーション成形法により製膜し、厚さ20μmの基材aを得た。基材aのヘイズ値を、測定したところ、ヘイズ値は23.5%であった。
なお、2液硬化型ウレタン系接着剤により形成される接着層の厚さは3.0μmであった。
また、このようにして得られた積層体におけるポリエチレンの割合は、97質量%であった。
上記高密度ポリエチレンおよび上記中密度ポリエチレンを、インフレーション成形法により製膜し、高密度ポリエチレン層/中密度ポリエチレン層/高密度ポリエチレン層からなる基材bを作製した。高密度ポリエチレン層の厚さは、それぞれ4μm、中密度ポリエチレン層の厚さは、12μmであった。基材bのヘイズ値を、測定したところ、ヘイズ値は28.8%であった。
なお、2液硬化型ウレタン系接着剤により形成される接着層の厚さは3.0μmであった。
また、このようにして得られた積層体におけるポリエチレンの割合は、97質量%であった。
基材Aを、厚さ12μmの2軸延伸ポリエステルフィルム(東洋紡(株)商品名:E5100)とした以外は、実施例1-1と同様にして積層体を得た。また、このようにして得られた積層体におけるポリエチレンの割合は、88質量%であった。
上記中密度ポリエチレンをインフレーション成形法により製膜し、厚さ100μmのポリエチレンフィルムを得た。
このポリエチレンフィルムを長手方向(MD)に、5倍の延伸倍率で延伸し、厚さ20μmの基材Dを得た。基材Dのヘイズ値を、測定したところ、ヘイズ値は6.5%であった。
なお、2液硬化型ウレタン系接着剤により形成される接着層の厚さは3.0μmであった。
また、このようにして得られた積層体におけるポリエチレンの割合は、94質量%であった。
上記高密度ポリエチレンおよび上記中密度ポリエチレンを、インフレーション成形法により製膜し、高密度ポリエチレン層/中密度ポリエチレン層/高密度ポリエチレン層からなるポリエチレンフィルムを作製した。高密度ポリエチレン層の厚さは、それぞれ20μm、中密度ポリエチレン層の厚さは、60μmであった。
このポリエチレンフィルムを長手方向(MD)に、5倍の延伸倍率で延伸し、高密度ポリエチレン層の厚さがそれぞれ4μm、中密度ポリエチレン層の厚さが12μmである、総厚さ20μmの基材Eを得た。基材Eのヘイズ値を、測定したところ、ヘイズ値は8.9%であった。
なお、2液硬化型ウレタン系接着剤により形成される接着層の厚さは3.0μmであった。
また、このようにして得られた積層体におけるポリエチレンの割合は、94質量%であった。
上記中密度ポリエチレンをインフレーション成形法により製膜し、厚さ100μmのポリエチレンフィルムを得た。
このポリエチレンフィルムを長手方向(MD)および幅方向(TD)に、2.24倍の延伸倍率で延伸し、厚さ20μmの基材Fを得た。基材Fのヘイズ値を、測定したところ、ヘイズ値は5.1%であった。
なお、2液硬化型ウレタン系接着剤により形成される接着層の厚さは3.0μmであった。
また、このようにして得られた積層体におけるポリエチレンの割合は、94質量%であった。
上記中密度ポリエチレンをインフレーション成形法により製膜し、厚さ20μmの基材cを得た。基材cのヘイズ値を、測定したところ、ヘイズ値は23.5%であった。
なお、2液硬化型ウレタン系接着剤により形成される接着層の厚さは3.0μmであった。
また、このようにして得られた積層体におけるポリエチレンの割合は、94質量%であった。
上記高密度ポリエチレンおよび上記中密度ポリエチレンを、インフレーション成形法により製膜し、高密度ポリエチレン層/中密度ポリエチレン層/高密度ポリエチレン層からなる基材dを作製した。高密度ポリエチレン層の厚さは、それぞれ4μm、中密度ポリエチレン層の厚さは、12μmであった。基材dのヘイズ値を、測定したところ、ヘイズ値は28.8%であった。
なお、2液硬化型ウレタン系接着剤により形成される接着層の厚さは3.0μmであった。
また、このようにして得られた積層体におけるポリエチレンの割合は、94質量%であった。
基材Dを、厚さ12μmの2軸延伸ポリエステルフィルム(東洋紡(株)商品名:E5100)とした以外は、実施例2-1と同様にして積層体を得た。また、このようにして得られた積層体におけるポリエチレンの割合は、71質量%であった。
上記中密度ポリエチレンをインフレーション成形法により製膜し、厚さ100μmのポリエチレンフィルムを得た。
このポリエチレンフィルムを長手方向(MD)に、5倍の延伸倍率で延伸し、厚さ20μmの基材Gを得た。基材Gのヘイズ値を、測定したところ、ヘイズ値は6.5%であった。
なお、2液硬化型ウレタン系接着剤により形成される接着層の厚さは3.0μmであった。
また、このようにして得られた積層体におけるポリエチレンの割合は、94質量%であった。
上記高密度ポリエチレンおよび上記中密度ポリエチレンを、インフレーション成形法により製膜し、高密度ポリエチレン層/中密度ポリエチレン層/高密度ポリエチレン層からなるポリエチレンフィルムを作製した。高密度ポリエチレン層の厚さは、それぞれ20μm、中密度ポリエチレン層の厚さは、60μmであった。
このポリエチレンフィルムを長手方向(MD)に、5倍の延伸倍率で延伸し、高密度ポリエチレン層の厚さがそれぞれ4μm、中密度ポリエチレン層の厚さが12μmである、総厚さ20μmの基材Hを得た。基材Hのヘイズ値を、測定したところ、ヘイズ値は8.9%であった。
なお、2液硬化型ウレタン系接着剤により形成される接着層の厚さは3.0μmであった。
また、このようにして得られた積層体におけるポリエチレンの割合は、94質量%であった。
上記中密度ポリエチレンをインフレーション成形法により製膜し、厚さ100μmのポリエチレンフィルムを得た。
このポリエチレンフィルムを長手方向(MD)および幅方向(TD)に、2.24倍の延伸倍率で延伸し、厚さ20μmの基材Iを得た。基材Iのヘイズ値を、測定したところ、ヘイズ値は5.1%であった。
なお、2液硬化型ウレタン系接着剤により形成される接着層の厚さは3.0μmであった。
また、このようにして得られた積層体におけるポリエチレンの割合は、94質量%であった。
実施例3-1において、基材Gの画像形成面と、ヒートシール層の蒸着面との接着を、イソシアネート化合物およびリン酸変性化合物を含む2液硬化型接着剤(DIC(株)製、PASLIM VM001/VM102CP)により行った以外は、実施例3-1と同様にして、本発明の積層体を作製した。
上記中密度ポリエチレンをインフレーション成形法により製膜し、厚さ20μmの基材eを得た。基材eのヘイズ値を、測定したところ、ヘイズ値は23.5%であった。
なお、2液硬化型ウレタン系接着剤により形成される接着層の厚さは3.0μmであった。
また、このようにして得られた積層体におけるポリエチレンの割合は、94質量%であった。
上記高密度ポリエチレンおよび上記中密度ポリエチレンを、インフレーション成形法により製膜し、高密度ポリエチレン層/中密度ポリエチレン層/高密度ポリエチレン層からなる基材fを作製した。高密度ポリエチレン層の厚さは、それぞれ4μm、中密度ポリエチレン層の厚さは、12μmであった。基材fのヘイズ値を、測定したところ、ヘイズ値は28.8%であった。
なお、2液硬化型ウレタン系接着剤により形成される接着層の厚さは3.0μmであった。
また、このようにして得られた積層体におけるポリエチレンの割合は、97質量%であった。
基材Gを厚さ12μmの2軸延伸ポリエステルフィルム(東洋紡(株)商品名:E5100)とした以外は、実施例3-1と同様にして積層体を得た。このようにして得られた積層体におけるポリエチレンの割合は、71質量%であった。
上記中密度ポリエチレンをインフレーション成形法により製膜し、厚さ100μmのポリエチレンフィルムを得た。
このポリエチレンフィルムを長手方向(MD)に、5倍の延伸倍率で延伸し、厚さ20μmの基材Jを得た。基材Jのヘイズ値を、測定したところ、ヘイズ値は6.5%であった。
なお、2液硬化型ウレタン系接着剤により形成される接着層の厚さは3.0μmであった。
また、このようにして得られた積層体におけるポリエチレンの割合は、92質量%であった。
上記高密度ポリエチレンおよび上記中密度ポリエチレンを、インフレーション成形法により製膜し、高密度ポリエチレン層/中密度ポリエチレン層/高密度ポリエチレン層からなるポリエチレンフィルムを作製した。高密度ポリエチレン層の厚さは、それぞれ20μm、中密度ポリエチレン層の厚さは、60μmであった。
このポリエチレンフィルムを長手方向(MD)に、5倍の延伸倍率で延伸し、高密度ポリエチレン層の厚さが、それぞれ4μm、中密度ポリエチレン層の厚さが、12μmである、総厚さ20μmの基材Kを得た。基材Kのヘイズ値を、測定したところ、ヘイズ値は8.9%であった。
このポリエチレンフィルムを長手方向(MD)に、5倍の延伸倍率で延伸し、高密度ポリエチレン層の厚さが、それぞれ4μm、中密度ポリエチレン層の厚さが、12μmである、総厚さ20μmのポリエチレン樹脂層Bを得た。次いで、ポリエチレン樹脂層Bの一方の面に、PVD法により、厚さ20nmのアルミニウム蒸着膜を形成し、中間層Bを得た。
なお、2液硬化型ウレタン系接着剤により形成される接着層の厚さは3.0μmであった。
また、このようにして得られた積層体におけるポリエチレンの割合は、92質量%であった。
上記中密度ポリエチレンをインフレーション成形法により製膜し、厚さ100μmのポリエチレンフィルムを得た。
このポリエチレンフィルムを長手方向(MD)および幅方向(TD)に、2.24倍の延伸倍率で延伸し、厚さ20μmの基材Lを得た。基材Lのヘイズ値を、測定したところ、ヘイズ値は5.1%であった。
このポリエチレンフィルムを長手方向(MD)および幅方向(TD)に、2.24倍の延伸倍率で延伸し、厚さ20μmのポリエチレン樹脂層Cを得た。次いで、該ポリエチレン樹脂層Cの一方の面に、PVD法により、厚さ20nmのアルミニウム蒸着膜を形成し、中間層Cを得た。
なお、2液硬化型ウレタン系接着剤により形成される接着層の厚さは3.0μmであった。
また、このようにして得られた積層体におけるポリエチレンの割合は、92質量%であった。
実施例4-1において、基材Jの画像形成面と、中間層Aの蒸着面との接着を、イソシアネート化合物およびリン酸変性化合物を含む2液硬化型接着剤(DIC(株)製、PASLIM VM001/VM102CP)により行った以外は、実施例4-1と同様にして、本発明の積層体を作製した。
上記中密度ポリエチレンをインフレーション成形法により製膜し、厚さ20μmの基材gを得た。基材gのヘイズ値を、測定したところ、ヘイズ値は23.5%であった。
なお、2液硬化型ウレタン系接着剤により形成される接着層の厚さは3.0μmであった。
また、このようにして得られた積層体におけるポリエチレンの割合は、92質量%であった。
上記高密度ポリエチレンおよび上記中密度ポリエチレンを、インフレーション成形法により製膜し、高密度ポリエチレン層/中密度ポリエチレン層/高密度ポリエチレン層からなる基材hを作製した。高密度ポリエチレン層の厚さは、それぞれ4μm、中密度ポリエチレン層の厚さは、12μmであった。基材hのヘイズ値を、測定したところ、ヘイズ値は23.5%であった。
次いで、該ポリエチレン樹脂層bの一方の面に、PVD法により、厚さ20nmのアルミニウム蒸着膜を形成し、中間層bを得た。
なお、2液硬化型ウレタン系接着剤により形成される接着層の厚さは3.0μmであった。
また、このようにして得られた積層体におけるポリエチレンの割合は、92質量%であった。
基材および中間層のポリエチレン樹脂層を、厚さ12μmの2軸延伸ポリエステルフィルム(東洋紡(株)商品名:E5100)に変更した以外は、実施例4-1と同様にして積層体を得た。このようにして得られた積層体におけるポリエチレンの割合は、56質量%であった。
上記実施例および比較例において得られた積層体のリサイクル性を下記評価基準に基づいて、評価した。評価結果を表1~4にまとめた。
(評価基準)
○:積層体におけるポリエチレンの含有量が90質量%以上であった。
×:積層体におけるポリエチレンの含有量が90質量%未満であった。
上記実施例1-1~1-3および比較例1-1~1-2において得られた積層体から、縦110mm×横150mmの試験片をそれぞれ2枚ずつ作製した。
2枚の試験片を、ヒートシール層が向かい合うように重ね合わせ、2辺を140℃でヒートシールし、筒状の胴部を形成した。
次いで、上記実施例1-1~1-3および比較例1-1~1-2において得られた積層体から、縦110mm×横150mmの試験片を1枚作製し、これをヒートシール層が外側となるように、V字に折り、上記筒状の胴部と140℃でヒートシールし、底部を形成すると共に、スタンドパウチを作製した。
上記実施例2-1~2-3および比較例2-1~2-2、実施例3-1~3-4および比較例3-1~3-2並びに実施例4-1~4-4および比較例4-1~4-3において得られた積層体から、縦80mm×横80mmの試験片をそれぞれ2枚ずつ作製した。
2枚の試験片を、ヒートシール層が向かい合うように重ね合わせ、3辺を140℃でヒートシールし、包装袋を作製した。
作製した包装材料を目視により観察し、以下の評価基準に基づいて、評価した。評価結果を表1~4にまとめた。
(評価基準)
○:包装材料表面にシワなどが発生しておらず、また、ヒートシールバーへの付着が見られなかった。
×:包装材料表面にシワなどが発生しており、また、ヒートシールバーへの付着が見られ、製袋できなかった。
上記実施例および比較例において作製した積層体が備える基材に形成した画像を目視により観察し、以下の評価基準に基づいて、評価した。評価結果を表1~4にまとめた。
(評価基準)
○:印刷時の寸法安定性が良好であり、擦れ、滲みなどが生じていない良好な画像を形成することができていた。
×:印刷時にフィルムの伸び縮みが発生し、形成した画像に擦れや滲みが生じていた。
上記実施例および比較例において作製した積層体を、10mm幅の試験片とし、ループスティフネス測定試験器(東洋精機製作所製、商品名:ループステフネステスタ)によりその剛性を測定した。なお、ループの長さは、60mmとした。測定結果を表1~4にまとめた。
上記実施例および比較例において作製した積層体を、引っ張り試験機(オリエンテック社製、商品名:RTC-1310A)により、直径0.5mmの針を突き刺した際の強度を測定した。なお、突き刺し速度は、50mm/分とした。測定結果を表1~4にまとめた。
まず、上記実施例3-1~3-4および比較例3-1~3-2並びに実施例4-1~4-4および比較例4-1~4-3で得られた積層体の酸素透過度および水蒸気透過度を測定した。
酸素透過度の測定には、MOCON製 OXTRAN2/20を使用し、23℃、90%RHn条件下において、水蒸気透過度の測定には、MOCON製 PERMATRAN3/31を使用し、40℃、90%RHの条件下において、それぞれ測定した。
さらに、上記実施例3-1~3-4および比較例3-1~3-2並びに実施例4-1~4-4および比較例4-1~4-3で得られた積層体について、ゲルボフレックステター(テスター産業(株)性、商品名:BE1006BE)を用い、ASTM F 392に準拠して屈曲負荷(ストローク:155mm、屈曲動作:440°)を5回与えた。
屈曲負荷後、積層体の酸素透過度および水蒸気透過度を測定した。
屈曲負荷性試験前後の積層体の酸素透過度および水蒸気透過度を表3および4に示す。
Claims (10)
- 基材と、ヒートシール層とを備え、
前記基材および前記ヒートシール層がポリエチレンから構成され、
前記基材が、ポリエチレンから構成される一軸延伸樹脂フィルムであり、
前記基材に印刷が施されており、
前記基材における印刷が施される層が、密度が0.925g/cm 3 以上0.945g/cm 3 未満である中密度ポリエチレン(ただし、密度が926~950kg/m3の2峰性エチレン/1-ブテン/C6~C12-α-オレフィンターポリマーを除く)を含むが、密度が0.900g/cm 3 以上0.925g/cm 3 未満である直鎖状低密度ポリエチレンは含まず、
前記積層体において、ポリエチレンの含有量が、90質量%以上である
ことを特徴とする、積層体。 - 前記基材と、
ヒートシール層との間に接着層を備える、請求項1に記載の積層体。 - 前記基材が、中密度ポリエチレン層を備える、請求項1または2に記載の積層体。
- 前記基材が、高密度ポリエチレン層/中密度ポリエチレン層/高密度ポリエチレン層からなる構成を有する、請求項1~3のいずれか一項に記載の積層体。
- 前記基材の長手方向(MD)の延伸倍率が、2倍以上10倍以下である、請求項1~4のいずれか一項に記載の積層体。
- 前記基材の横手方向(TD)の延伸倍率が、2倍以上10倍以下である、請求項1~4のいずれか一項に記載の積層体。
- 包装材料用途に用いられる、請求項1~6のいずれか一項に記載の積層体。
- 請求項1~7のいずれか一項に記載の積層体を用いて作製されたものである包装材料。
- 包装袋であって、
請求項1~7のいずれか一項に記載の積層体を用いて作製され、
前記ヒートシール層の厚さが、20μm以上60μm以下であることを特徴とする、包装袋。 - スタンドパウチであって、
請求項1~7のいずれか一項に記載の積層体を用いて作製され、
前記ヒートシール層の厚さが、50μm以上200μm以下であることを特徴とするスタンドパウチ。
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