JP7324543B1 - 照明装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】LED光源の温度変動による出力変動を低減させ、かつ、出力を短時間で安定させることができる照明装置を提供することを目的とする。【解決手段】LED光源が直接実装されたCOBと、放熱手段と、を備えた照明装置であって、前記COBの上ではない前記LED光源から離れた位置に配設された温度センサと、前記温度センサの出力に応じて、少なくともCOB温度予測演算を行うマイクロコントローラと、を備え、前記マイクロコントローラの演算結果により、前記LED光源の温度変化に対する出力補正を行うことを特徴とする照明装置。【選択図】 図11

Description

本発明は、主に劇場の舞台やテレビスタジオといった場所において使用される所謂演出照明に使用される照明装置に関する。
LEDを光源とする照明装置は、劇場の舞台、テレビスタジオ、競技場等での演出照明に広く用いられている。元々、照明装置としては、基板にLED素子が半田付けされた表面実装品が用いられていたが、近年は、複数のLEDチップを基板に直接結合し、単一のモジュールとしたCOB(チップオンボード)タイプのLEDが用いられる傾向にある。さらに、多彩な演出効果が得られるように、COB1枚の中央に多数(約200個)の赤、緑、青のLED素子が実装される高集積タイプのものも見られるようになった。
ところで、照明装置については、温度変化を考慮することも必要となる場合がある。温度変化に対して出力変動の少ない白色系の光源では大きな問題とならないが、赤、緑、青のLEDを一つのCOBとしたカラー光源の場合、特に赤系のLED素子の温度に対する照度の変化が図1(a)に示されるように大きい(図1(b)は赤系LEDについての変化を詳しく示したものである。)。このため、長時間の通電や周囲温度変化で光出力が低下した赤系LEDを、そのまま混色して色を作成した場合には、狙った筈の色から色調が変化してしまうことになる。このことに関して、先行品としての表面実装品の場合には、供給電力は、然程大きくなく、放熱器の効果によって、十分に温度が下がるため、特段の熱補正は必要とされなかった。しかし、高集積タイプのものでは、温度上昇を抑えきれず、光出力が変化してしまう。そこで、必要な温度補正を行うことが提案されている(特許文献1参照)。
特許文献1に記載の照明装置では、基板温度を監視し、出力補正するための温度センサが設けられている。
特開2018-29177号公報
しかしながら、温度センサは誤差・熱伝導の遅延の影響を軽減するため、できるだけLED素子に近い位置に設置することが望ましい。特許文献1に記載の照明装置においても、温度センサはCOBの上に設けられている。一方で、LED素子に近い位置への設置は温度センサが光を遮ること、光による加熱で誤差が出ること、光によりセンサが劣化するおそれがあること等から、自ずと限界があるものであった。また、出力補正は、温度センサからの情報によって、単純に出力の増減を行っているため明るさが安定するまで時間がかかるものであった。
そこで、本発明は、LED光源の温度変動による出力変動を低減させ、かつ、出力を短時間で安定させることができる照明装置を提供することを目的とする。
前述の課題を解決するために、本発明による照明装置は、LED光源が直接実装されたCOBと、放熱手段と、を備えた照明装置であって、前記COBの上ではない前記LED光源から離れた位置に配設された温度センサと、前記温度センサの出力に応じて、少なくともCOB温度予測演算を行うマイクロコントローラと、を備え、前記マイクロコントローラの演算結果により、前記LED光源の温度変化に対する出力補正を行うことを特徴とする。
LED素子の温度に対する照度変化の関係を示す図であり、(a)は、各色系統のLEDの温度照度変化を、(b)は、赤系LEDについての温度光出力変化を表している。 本発明に係る第1実施形態の照明装置の構造を説明する図である。 温度補正(第一段階)の考え方を示す図である。 温度補正(第二段階)の考え方を示す図である。 LED素子接合部からOCB基板までの熱回路を説明する図である。 熱容量を追加した熱回路を説明する図である。 電流源電圧源変換を例とした計算手法を説明する図である。 マイクロコントローラによる遅延計算を説明する図である。 目標値が変化する場合の遅延計算を説明する図である。 複数光源に対応した熱回路を説明する図である。 本発明に係る第1実施形態の照明装置の制御ブロック図である。 筐体内の気温を監視する場合の熱回路を説明する図である。 本発明に係る第2実施形態の照明装置の制御ブロック図である。 本発明に係る第3実施形態の照明装置の制御ブロック図である。
以下、本発明に係る実施形態の照明装置の構成を、図面を参照しながら説明する。以下の説明で、異なる図における同一符号は同一機能の部位を示しており、各図における重複説明は適宜省略する。
[第1実施形態の照明装置1の構造]
図2は、本発明に係る第1実施形態の照明装置1の構造を説明する図であり、平面図と正面図が示されている。第1実施形態の照明装置1は、図2に示すように、多数のLED光源10が直接実装されたCOB11と、放熱手段13(以下、「放熱器」ということもある。)と、を備えている。COB11と放熱手段13との間には熱伝導材THが介在されている。そして、当該COB11の上ではなく、放熱手段13の上、すなわち、LED光源10から離れた位置に温度センサ14が設けられており、両者は、熱結合されている。第1実施形態においては、放熱手段13としてヒートパイプ(不図示)が使用されているため、図2において放熱手段13として示される受熱部のどの位置に温度センサ14を設けても放熱手段13の温度を正確に検出することができ(例えば、温度センサ14を受熱部の裏側に設けても良い)、COB11の端部から離れた位置に、温度センサ14が設けられている。ヒートパイプを備えない放熱器の場合には、取付向きや送風の状態により、温度センサの感度が影響を受けることになる。この場合には、COB11に近接した位置に配置すると良い。なお、温度センサとしては、熱電対、サーミスタ、抵抗体、ダイオード、IC温度センサ等が使用できる。
この他、図には示されないLED光源を駆動するLED駆動装置や、温度光出力補正を行うための演算を行うマイクロコントローラを、照明装置1は備えている。放熱手段13と温度センサ14の熱結合や、熱伝導材THが有する熱容量や、接続部分の熱抵抗など、照明装置1は、後述する熱回路として表現することが可能であり、このことを利用して、COB温度やLED素子接合温度の予測演算を行い、必要な温度光出力の補正をするのである。
[温度補正について]
温度補正の制御態様について説明する前に、先ず、熱補正が必要とされる理由につき、図1、3及び4を用いて説明する。
先述したように、赤系のLEDは、光出力が、青系や白系のLEDに比べて温度の影響を受けやすく、接合部の温度が上昇するにつれて、光出力は低下していく。図1(b)に示すように、25℃での光出力を100とした場合に、75℃では50%の出力まで低下する。また、この出力低下は直線ではなく2次曲線状のものであるが、図3に示すように、低温時(25℃)の出力と高温時(75℃)の出力の2点間を1次の直線として扱い、補正したとする。
図3(a)は、1次直線としての補正の考え方を示す図であり、図3(b)は、補正結果を示す図である。図3(a)における上の直線は光出力を表しており、下の直線は補正量を表している。このため、補正結果は、図3(b)に示すように、低温時(25℃)の出力と高温時(75℃)の出力に対しての補正が揃うものの、中間(50℃付近)では、頂上がある曲線が残ることになる。
そこで、残った曲線を補正し直線にするため、図4に示される2次曲線を計算し補正を行う。すなわち、図4(a)に示すように、低温時(25℃)と高温時(75℃)の丁度中間の温度(50℃付近)の位置が谷となる2次曲線を計算し、この値を元に補正することで、図4(b)のような補正結果が得られることになる。具体的には、現時点におけるLED素子の接合部温度の予測値と中間の温度の差を取り2乗することによって、計算を行うこととなる。
このように、熱補正は、特に、赤系のLED素子で必要不可欠なものである(青系や緑系についても光出力特性がフラットではないため、補正は必要である。)。本発明の第1実施形態では、LED素子の接合部温度につき、放熱手段とCOB基板との関係から対応する熱回路を求め、これを考慮することによって、必要な温度予測を行う。このことにつき、先ず、前提とされる熱回路等につき、図5~図7を用いて説明する。図5は、LED素子接合部からOCB基板までの熱回路であり、図5(a)は、各要素を示し、図5(b)は、計算例を示している。図5(a)に示すように、LED素子は、熱源Pとして表すことが可能である。接合部温度TjとCOB基板との間には、θj-cの熱抵抗が存在する。図5(b)の例が示すように、LED素子とCOB基板間の熱抵抗が1(K/W)で、素子が1(W)で発熱している場合は、COB基板とLED素子の間に1℃の温度差が発生し、この時COB基板が25℃の場合はLED素子の温度は26℃ということになる。
さらに、COB基板に対して、熱伝導材を介して、放熱手段(放熱器)が設けられる場合には、COB基板と放熱手段(放熱器)間の熱抵抗θc-fを考慮することになる。また、通常各要素には大きさがあり、熱容量を持つことになるから、これも考慮する必要がある。この大きさは電子回路のコンデンサの如く表すことができ、図6に示すように、COB基板の熱容量C(J/K)として、熱回路に接続されることになる。
図6に示される熱回路は、数式としては電子回路と同様に計算できることから、図7に示すように、電流源から電圧源への変換と同様に、発熱源から定温度源への変換が可能となる。また、電圧源とコンデンサの過渡特性の計算工程と同様に、定温度源と熱容量との関係計算式を求めることができる。
図6に戻って、図に示されるように、熱源P、接合部温度Tj、接合部COB基板間の熱抵抗θj-cの熱抵抗、COB基板温度Tc、COB基板と放熱手段(放熱器)間の熱抵抗θc-f、COB基板の熱容量Cから成る熱回路として考えた場合、接合部温度Tjは、次式によって求められることになる。
Figure 0007324543000002
このように、接合部温度Tjは、温度センサにより測定された放熱器温度Tfに各温度差を加算した値となる。
本発明に係る第1実施形態の照明装置1は、図6で説明した熱回路、及び、[数1]の関係式を前提として、LED素子の接合温度変化を予測・演算し、求められる照度に対して最適な電流をLEDに供給することで光出力が安定するように制御を行うものである。実際の処理は、調光用信号をマイクロコントローラで補正することによって行う。すなわち、マイクロコントローラが得意とする一定周期での割り込み、前回の値の記憶、差分の計算、倍率の掛け算という手法での計算が行われることになる。この割り込み処理の考え方を図8及び9を用いて説明する。
図8において、目標値は、放熱器とCOB基板間の熱容量を含まない発熱量と熱抵抗から計算される温度差である。図示されるように、1)目標値と前回の値の差を計算し、2)計算結果に定数を掛け、3)この結果を前回の値に加算し、4)これを現在の値として設定する、という処理をタイマ割り込みごとに繰り返す。図8は、目標値が一定のものとして示した図であるが、目標値は、常に変動するため、図9に示すような処理を行い、放熱器とCOB基板間の温度差を予測できることになる。この際、LED素子のような非常に小さな部品の場合は熱容量を無視し、熱抵抗と発熱量から温度差を計算する。LED素子の接合部温度は、放熱器の温度から、放熱器COB基板の温度差、COB基板接合部の温度差を加算し、予測することになる。
このように、本発明の第1実施形態の照明装置1は、LED素子の接合部温度の予測演算を行うものであり、この予測演算結果により、調光用信号を補正するものである。ところで、先に説明したように、赤系だけでなく、青系や緑系のLED素子についても、補正は必要であるところ、図10に示すように、複数光源に対応した熱回路を設定する必要がある。図10において、θrj-cは赤系LEDの接合部とCOB基板との間の熱抵抗であり、θgj-cは緑系LEDの接合部とCOB基板との間の熱抵抗であり、θbj-cは青系LEDの接合部とCOB基板との間の熱抵抗である。図中、COB基板から下の構成は、図6と同様である。
[第1実施形態の照明装置1の制御ブロック]
LED素子の接合部温度の予測演算を行い、調光用信号を補正する第1実施形態の照明装置1の具体的な回路(マイクロコントローラ)につき、説明する。図11は、COB11、LED駆動装置12、放熱手段13、温度センサ14、マイクロコントローラ15から構成される第1の実施形態の照明装置1を制御ブロック図として示したものである。
COB11には、多数のLED素子が直接実装されている。LED駆動装置12は、マイクロコントローラ15が、入力されるDMX等の調光制御信号に基づいて、複数の矩形波を生成し、生成された複数の矩形波がパルス幅変調信号(以下「PWM信号」という)として、LED駆動装置12内の赤系、緑系、青系LED駆動のための複数のコンバータ回路に入力され、この複数のPWM信号により複数のコンバータ回路を駆動させることによって、複数のLEDの調光制御を行うものである。赤系、緑系、青系LED駆動のためのコンバータ回路の出力の電圧値及び電流値が、図示されない電流センサや分圧回路により検出された後、AD変換されて、マイクロコントローラ15に入力される。電圧値及び電流値の他、放熱手段13に設けた温度センサ14からの出力も、AD変換されて、マイクロコントローラ15に入力される。
上記したように、マイクロコントローラ15には、放熱器温度151、赤消費電力152r、緑消費電力152g、青消費電力152bの情報が入力される。赤消費電力152r、緑消費電力152g、青消費電力152bの合計消費電力とCOB基板と放熱手段(放熱器)間の熱抵抗θc-f(図10参照)とからCOB温度上昇を予測するCOB温度上昇計算部153の計算結果を放熱器温度151に加算し、COB基板の熱容量C(図10参照)を考慮したCOB温度遅延予測計算部154による遅延を加味して、COB温度を予測する。すなわち、COB温度上昇計算部153とCOB温度遅延予測計算部154とは、COB温度予測部を構成することになる。
COB温度の予測に続いて、図10の熱回路に従い、赤系LED素子、緑系LED素子、青系LED素子の別毎に、LED素子接合部の温度予測が行われる。このため、赤温度上昇計算部155rは、赤消費電力152rと、赤系LEDの接合部-COB基板との間の熱抵抗θrj-cとから赤温度上昇を予測する。緑温度上昇計算部155gは、緑消費電力152gと、緑系LEDの接合部―COB基板との間の熱抵抗θgj-cとから緑温度上昇を予測する。青温度上昇計算部155bは、青消費電力152bと、青系LEDの接合部―COB基板との間の熱抵抗θbj-cとから青温度上昇を予測する。先述したように、LED素子のような非常に小さな部品の場合は熱容量を無視し得る。赤温度上昇計算部155r、緑温度上昇計算部155g及び青温度上昇計算部155bは、LED素子接合温度予測部を構成することになる。
このようにして、予測された赤緑青系の各LED素子接合温度は、概略としては、図8及び9にて説明した制御対象モデルである赤温度補正計算部156r、緑温度補正計算部156g及び青温度補正計算部156bに、割り込み処理毎に与えられることによって、現時刻からある有限区間に渡る未来の振る舞いを予測し、各LEDを最適に調光制御するための複数のPWM信号を生成するための制御値(パルス幅変調率)を演算する。補正の計算が複雑な場合は演算の負担を軽減するためテーブルマップから補正量を読み出し補正する手段も使用できる。演算された制御値は、シリアル通信を介して、LED駆動装置12に制御信号として与えられる。
図7においては、赤、緑、青の3色のCOBを想定しているが、LED素子接合温度予測部、出力補正部の数を増減することで、単色から多色まで自由に設定できる。またCOB全体の温度を常に予測演算しているため、出力を変化させていないLEDにも常に補正を行う。例えば赤、緑、青の3色のCOBの場合に赤の出力を一定に保った状態で緑、青の出力を上昇させる操作を行った際に、赤の出力が低下する問題が改善される。
また、第1実施形態では、LED素子接合部の温度予測を行っているが、これを排除して、COB温度予測の演算結果のみで、出力補正を行うようにしても良い。先に、説明したように、従来の照明装置における出力補正は、温度センサからの情報によって、単純に出力の増減を行っているにすぎないものであったところ、本発明では、消費電力を常に監視し、温度変化の予測演算を行うものであるから、従来のものよりも遅延による弊害を小さくすることができる。無論、LED素子接合部の温度予測も行うようにした方が、より正確な補正ができることは言うまでもない。
[第2実施形態]
先述したように、ヒートパイプが使用されていれば、温度センサを取付ける位置の自由度は高いが、ヒートパイプが無い場合には、一定程度の制限を受ける。そうであるならば、放熱手段とは関係なく、照明装置の筐体内の適宜位置の気温を監視する方が都合の良い場合もある。この場合であっても、適切な熱回路を設定することによって、適正な温度予測を行うことが可能となる。
図12は、照明装置の筐体内の気温を検出するようにした場合の熱回路である。赤系、緑系、青系につき、それぞれの熱源は、熱源R、熱源G、熱源Bであり、それぞれの接合部COB基板間の熱抵抗は、θrj-c、θgj-c、θbj-cである。COB基板と放熱手段(放熱器)間の熱抵抗はθc-fであり、COB基板の熱容量はCcである。ここまでの構成は、図10の熱回路と同じである。図12の熱回路は、ここに、放熱手段(放熱器)と筐体内空間との間の熱抵抗をθf-aとし、放熱手段(放熱器)の熱容量Cfを接続させたものとなる。すなわち、より測定が容易な気温から、接合阻止温度の予測演算を行い、光出力の補正を行うことが可能となる。
図13は、第2の実施形態の照明装置2を制御ブロック図として示したものである。COB21には、多数のLED素子が直接実装され、かつ、放熱手段23を備えている。LED駆動装置22は、マイクロコントローラ25が、入力されるDMX等の調光制御信号に基づいて、複数の矩形波を生成し、生成された複数の矩形波がパルス幅変調信号(以下「PWM信号」という)として、LED駆動装置22内の赤系、緑系、青系LED駆動のための複数のコンバータ回路に入力され、この複数のPWM信号により複数のコンバータ回路を駆動させることによって、複数のLEDの調光制御を行うものである。赤系、緑系、青系LED駆動のためのコンバータ回路の出力の電圧値及び電流値が、図示されない電流センサや分圧回路により検出された後、AD変換されて、マイクロコントローラ25に入力される。電圧値及び電流値の他、照明装置2内の適宜空間に設けた温度センサ24からの出力も、AD変換されて、マイクロコントローラ25に入力される。
上記したように、マイクロコントローラ25には、気温251、赤消費電力252r、緑消費電力252g、青消費電力252bの情報が入力される。赤消費電力252r、緑消費電力252g、青消費電力252bの合計消費電力と放熱手段(放熱器)と筐体内空間との間の熱抵抗θf-a(図12参照)とから放熱器温度上昇を予測する放熱器温度上昇計算部tmpの計算結果を気温251に加算し、放熱器の熱容量Cf(図12参照)を考慮した放熱器温度遅延予測計算部tmpdによる遅延を加味して、放熱器温度を予測する。ここで、放熱器温度上昇計算部tmpと放熱器温度遅延予測計算部tmpdとは、放熱器温度予測部を構成する。
次いで、赤消費電力252r、緑消費電力252g、青消費電力252bの合計消費電力とCOB基板と放熱手段(放熱器)間の熱抵抗θc-f(図12参照)とからCOB温度上昇を予測するCOB温度上昇計算部253の計算結果を上記で予測された放熱器温度に加算し、COB基板の熱容量Cc(図12参照)を考慮したCOB温度遅延予測計算部254による遅延を加味して、COB温度を予測する。すなわち、COB温度上昇計算部253とCOB温度遅延予測計算部254とは、COB温度予測部を構成することになる。
COB温度の予測に続いて、図12の熱回路に従い、赤系LED素子、緑系LED素子、青系LED素子の別毎に、LED素子接合部の温度予測が行われる。このため、赤温度上昇計算部255rは、赤消費電力252rと、赤系LEDの接合部-COB基板との間の熱抵抗θrj-cとから赤温度上昇を予測する。緑温度上昇計算部255gは、緑消費電力252gと、緑系LEDの接合部―COB基板との間の熱抵抗θgj-cとから緑温度上昇を予測する。青温度上昇計算部255bは、青消費電力252bと、青系LEDの接合部―COB基板との間の熱抵抗θbj-cとから青温度上昇を予測する。先述したように、LED素子のような非常に小さな部品の場合は熱容量を無視し得る。赤温度上昇計算部255r、緑温度上昇計算部255g及び青温度上昇計算部255bは、LED素子接合温度予測部を構成することになる。
このようにして、予測された赤緑青系の各LED素子接合温度は、概略としては、図8及び9にて説明した制御対象モデルである赤温度補正計算部256r、緑温度補正計算部256g及び青温度補正計算部256bに、割り込み処理毎に与えられることによって、現時刻からある有限区間に渡る未来の振る舞いを予測し、各LEDを最適に調光制御するための複数のPWM信号を生成するための制御値(パルス幅変調率)を演算する。補正の計算が複雑な場合は演算の負担を軽減するためテーブルマップから補正量を読み出し補正する手段も使用できる。演算された制御値は、シリアル通信を介して、LED駆動装置22に制御信号として与えられる。
[第3実施形態]
構造上、温度センサの取り付けが困難な器具の場合であって、かつ、寒冷地や酷暑といった場でなく安定した環境で機器を使用できるときには、気温を一定(例えば25℃)であると設定した上で補正制御を行うことも可能である。熱回路の図示は省略するが、図12の熱回路において、気温を一定(例えば、25℃)として計算を行えばよい。
図14は、第3の実施形態の照明装置3を制御ブロック図として示したものである。COB31には、多数のLED素子が直接実装され、かつ、放熱手段33を備えている。LED駆動装置32は、マイクロコントローラ35が、入力されるDMX等の調光制御信号に基づいて、複数の矩形波を生成し、生成された複数の矩形波がパルス幅変調信号(以下「PWM信号」という)として、LED駆動装置32内の赤系、緑系、青系LED駆動のための複数のコンバータ回路に入力され、この複数のPWM信号により複数のコンバータ回路を駆動させることによって、複数のLEDの調光制御を行うものである。赤系、緑系、青系LED駆動のためのコンバータ回路の出力の電圧値及び電流値が、図示されない電流センサや分圧回路により検出された後、AD変換されて、マイクロコントローラ35に入力される。
上記したように、マイクロコントローラ35には、赤消費電力352r、緑消費電力352g、青消費電力352bの情報が入力される。これらの合計消費電力と放熱手段(放熱器)と筐体内空間との間の熱抵抗θf-aとから放熱器温度上昇を予測する放熱器温度上昇計算部tmpの計算結果を、気温固定設定された温度(例えば、25℃)に加算し、放熱器の熱容量Cfを考慮した放熱器温度遅延予測計算部tmpdによる遅延を加味して、放熱器温度を予測する。ここで、放熱器温度上昇計算部tmpと放熱器温度遅延予測計算部tmpdとは、放熱器温度予測部を構成する。
次いで、赤消費電力352r、緑消費電力352g、青消費電力352bの合計消費電力とCOB基板と放熱手段(放熱器)間の熱抵抗θc-fとからCOB温度上昇を予測するCOB温度上昇計算部353の計算結果を上記で予測された放熱器温度に加算し、COB基板の熱容量Ccを考慮したCOB温度遅延予測計算部354による遅延を加味して、COB温度を予測する。すなわち、COB温度上昇計算部353とCOB温度遅延予測計算部354とは、COB温度予測部を構成することになる。
COB温度の予測に続いて、赤系LED素子、緑系LED素子、青系LED素子の別毎に、LED素子接合部の温度予測が行われる。このため、赤温度上昇計算部355rは、赤消費電力352rと、赤系LEDの接合部-COB基板との間の熱抵抗θrj-cとから赤温度上昇を予測する。緑温度上昇計算部355gは、緑消費電力352gと、緑系LEDの接合部―COB基板との間の熱抵抗θgj-cとから緑温度上昇を予測する。青温度上昇計算部355bは、青消費電力352bと、青系LEDの接合部―COB基板との間の熱抵抗θbj-cとから青温度上昇を予測する。LED素子のような非常に小さな部品の場合は熱容量を無視し得る。赤温度上昇計算部355r、緑温度上昇計算部355g及び青温度上昇計算部355bは、LED素子接合温度予測部を構成することになる。
このようにして、予測された赤緑青系の各LED素子接合温度は、概略としては、図8及び9にて説明した制御対象モデルである赤温度補正計算部356r、緑温度補正計算部356g及び青温度補正計算部356bに、割り込み処理毎に与えられることによって、現時刻からある有限区間に渡る未来の振る舞いを予測し、各LEDを最適に調光制御するための複数のPWM信号を生成するための制御値(パルス幅変調率)を演算する。補正の計算が複雑な場合は演算の負担を軽減するためテーブルマップから補正量を読み出し補正する手段も使用できる。演算された制御値は、シリアル通信を介して、LED駆動装置32に制御信号として与えられる。
これまで説明したように、本発明に係る実子形態の照明装置は、従来のように、温度センサ出力からの単純なフィードバック制御を行うものではなく、COB温度やLED素子接合温度の変化を予測演算することによって、LED光源の温度変動による出力変動を、温度センサまでの熱伝導の遅延の影響を減らした上で、短時間で安定させることができるものである。
また、温度測定の困難なLED素子から離れた位置へ温度センサを設置することが可能となるため、直接COBへ温度センサの取り付けが困難な照明装置での出力の安定化が可能となる。さらに、複数色のCOBの場合に、各LED素子の相互の熱影響による出力変動を軽減することができる。
以上、本発明に係る実施形態の照明装置を、図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成は、これらの実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。COB上に温度センサを設けての単純なフィードバック制御でなく、温度変化を予測演算することによって、遅延のない補正を行うことによって、適正な調光制御ができることに、本発明の意義があることは十分に理解されるべきものである。このことは温度センサを設けない実施形態が存在することからも明らかである。
また、前述の各実施形態は、その目的および構成等に特に矛盾や問題がない限り、互いの技術を流用して組み合わせることが可能である。
1…………照明装置
10………LED光源
11………COB(チップオンボード)
12………LED駆動装置
13………放熱手段
14………温度センサ
15………マイクロコントローラ
151……放熱器温度
152r…赤消費電力
152g…緑消費電力
152b…青消費電力
153……COB温度上昇計算部
154……COB温度遅延予測計算部
155r…赤温度上昇計算部
155g…緑温度上昇計算部
155b…青温度上昇計算部
156r…赤温度補正計算部
156g…緑温度補正計算部
156b…青温度補正計算部
2…………照明装置
21………COB(チップオンボード)
22………LED駆動装置
23………放熱手段
24………気温センサ
25………マイクロコントローラ
251……気温
252r…赤消費電力
252g…緑消費電力
252b…青消費電力
253……COB温度上昇計算部
254……COB温度遅延予測計算部
255r…赤温度上昇計算部
255g…緑温度上昇計算部
255b…青温度上昇計算部
256r…赤温度補正計算部
256g…緑温度補正計算部
256b…青温度補正計算部
tmp……放熱器温度上昇計算部
tmpd…放熱器温度遅延予測計算部
3…………照明装置
31………COB(チップオンボード)
32………LED駆動装置
33………放熱手段
35………マイクロコントローラ
352r…赤消費電力
352g…緑消費電力
352b…青消費電力
353……COB温度上昇計算部
354……COB温度遅延予測計算部
355r…赤温度上昇計算部
355g…緑温度上昇計算部
355b…青温度上昇計算部
356r…赤温度補正計算部
356g…緑温度補正計算部
356b…青温度補正計算部

Claims (8)

  1. LED光源が直接実装されたCOBと、放熱手段と、を備えた照明装置であって、
    前記COBの上ではない前記LED光源から離れた位置に配設された温度センサと、
    前記温度センサの出力に応じて、少なくともCOB温度予測演算を行うマイクロコントローラと、を備え、
    前記マイクロコントローラの演算結果により、前記LED光源の温度変化に対する出力補正を行うことを特徴とする照明装置。
  2. 前記マイクロコントローラは、温度センサ出力と、COB供給電力と、設定された所定の熱抵抗と、設定された所定の熱容量に基づいて、最終的に上昇し安定する安定温度と、安定温度に達する迄の時間と、を演算して、COB温度予測を行うものであることを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
  3. 前記マイクロコントローラは、さらにLED素子接合温度の予測演算も行うことを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
  4. 前記COBは、複数色のLEDが1つのCOBに高密度で組み込まれた舞台照明器具用のものであることを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
  5. 前記温度センサは、前記COBの上ではないものの、前記放熱手段の上で前記COBの近傍に配設されていることを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
  6. 前記放熱手段は、受熱部と放熱部がヒートパイプで接続された冷却装置であり、
    前記温度センサは、前記COBの上ではない前記受熱部の任意の位置に配設されていることを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
  7. 前記温度センサは、COBの上でも放熱手段の上でもない筐体装置の適宜位置に配設されている気温センサであることを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
  8. LED光源が直接実装されたCOBと、放熱手段と、を備えた照明装置であって、
    所定温度であるとして設定された固定出力及びLED光源の消費電力に応じて、少なくともCOB温度予測演算を行うマイクロコントローラと、を備え、
    前記マイクロコントローラの演算結果により、前記LED光源の温度変化に対する出力補正を行うことを特徴とする照明装置。
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