JP7322991B2 - プログラム及び情報処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、帳票の様式設定に用いられるプログラム及び情報処理装置に関する。
従来、商取引に用いられる帳票の各項目の情報入力欄に必要な情報を印刷するために、帳票に対する情報の出力様式に係る様式設定(フォーム設定)を行う技術が知られている(例えば、特許文献1)。このような様式設定に基づいて必要な情報を帳票に印刷することで、帳票の各項目の情報記入欄に位置を合わせて所望の情報を出力することができる。
帳票の様式設定は、例えば、帳票の種別毎の典型的な様式に従って予め生成された基本様式設定を元に、項目のレイアウトの変更(項目の追加、移動、削除)を行ったり、項目に設定された計算式を変更したりすることで行うことができる。帳票の様式設定では、通常、帳票の種別ごとに、項目や計算式等の設定内容が満たすべき整合性条件が予め定められており、帳票の様式設定は、この整合性条件を満たすようになされる必要がある。
特開2001-250077号公報
しかしながら、帳票の種別や、各帳票に含まれる項目は多岐に亘るため、ユーザの習熟度によっては、上記の整合性条件を満たすように帳票の様式設定を行うのが困難であるという課題がある。
この発明の目的は、習熟度の異なるユーザの各々が容易かつ適切に帳票の様式設定を行うことができるプログラム及び情報処理装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明のプログラムは、
コンピュータを、
ユーザの入力操作に応じて帳様式設定を行う様式設定手段、
前記様式設定が、前記様式設定に含まれる複数の個別様式設定に対応してそれぞれ設定された個別整合性条件を満たすか否かを判別する整合性判別手段、
前記個別整合性条件を満たさないと判別された前記複数の個別様式設定のうち、所定の個別様式設定について所定の変更処理を行う変更処理手段、
として機能させ、
前記様式設定手段は、所定の自由度で前記様式設定を行う第1のモードまたは前記第1のモードよりも低い自由度で前記様式設定を行う第2のモード前記様式設定を行い、
前記個別整合性条件を満たさないと判別された場合に、前記所定の変更処理が行われる前記所定の個別様式設定の数は、前記第1のモードよりも、前記第2のモードの方が多い、ことを特徴とする。
本発明によれば、習熟度の異なるユーザの各々が容易かつ適切に帳票の様式設定を行うことができるという効果がある。
販売管理システムの概略構成を示す図である。 端末装置の主要な機能構成を示すブロック図である。 帳票様式設定プログラムの主要な機能を示すブロック図である。 帳票様式設定処理の制御手順を示すフローチャートである。 モード設定処理の制御手順を示すフローチャートである。 帳票選択処理の制御手順を示すフローチャートである。 業務定義データの内容例を示す図である。 様式設定処理の制御手順を示すフローチャートである。 機能定義データの内容例を示す図である。 様式設定画面の例を示す図である。 整合性調整処理の制御手順を示すフローチャートである。 整合性問合せ設定データの内容例を示す図である。 変形例1に係る整合性調整処理の制御手順を示すフローチャートである。 変形例2に係るモード設定処理の制御手順を示すフローチャートである。
以下、本発明のプログラム及び情報処理装置に係る実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、販売管理システム100の概略構成を示す図である。
本実施形態の販売管理システム100は、複数の端末装置1(情報処理装置)と、サーバ2とを備え、各端末装置1とサーバ2とは、通信ネットワークNを介して情報通信可能に接続されている。販売管理システム100は、個人事業主や企業といった事業者の販売事業に係る財務会計、税務、労務などの各種業務データをサーバ2に登録して管理することで事業経営を支援するクラウドサービスを実現させるためのシステムである。
サーバ2は、端末装置1から入力された業務データを複数のユーザアカウントごとに記憶して管理する。また、サーバ2は、端末装置1から特定のユーザアカウントでのログイン要求がなされた場合に、ユーザアカウントの認証を行ってログインセッションを確立させる。また、サーバ2は、上記ログインセッション上で、販売管理に関する種々のプログラムを実行し、例えば、受注、照会及び各種分析業務等に関する機能を実現するための処理を行う。
端末装置1は、事業を経営するユーザや当該事業に関与するユーザが所持する端末装置である。この端末装置1は、例えば、ノートPC(Personal Computer)、デスクトップPC、スマートフォン、タブレットPC、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant)などである。端末装置1は、ブラウザなどのソフトウェアにより、ユーザの入力操作を受け付けてサーバ2に送信し、サーバ2から受信した情報を表示する。また、端末装置1は、当該端末装置1上でサーバ2とは別個のプログラムを実行し、例えば、帳票の様式設定管理、売上請求管理、仕入買掛管理及び在庫管理等に関する機能を実現するための処理を行う。
通信ネットワークNは、インターネットにより構成されているものとするが、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)等を含めてもよく、電話回線、専用線、移動体通信網、通信衛星網、CATV(Cable Television)回線等を含めても良い。
図2は、端末装置1の主要な機能構成を示すブロック図である。
端末装置1は、CPU11(Central Processing Unit)(様式設定手段、整合性判別手段、整合性調整手段、認証手段、モード選択設定手段)と、RAM12(Random Access Memory)と、記憶部13と、操作部14と、表示部15と、通信部16などを備えている。また、端末装置1の各部は、バス17を介して接続されている。
CPU11は、記憶部13に記憶されているシステムプログラムやアプリケーションプログラムといった各種プログラムを読み出してRAM12のワークエリアに展開し、当該プログラムに従って端末装置1の各部の動作を制御する。例えば、CPU11は、ブラウザなどの情報表示入力プログラムを実行して、操作部14に対するユーザの入力操作の内容に基づく情報を通信部16によりサーバ2に送信させたり、サーバ2から受信した情報を表示部15に表示させたりする。また、CPU11は、帳票様式設定プログラム131を実行して、後述する帳票の様式設定に係る各種処理を行う。
RAM12は、例えば、揮発性のメモリであり、CPU11により読み出された各種プログラムやデータを一時的に格納するワークエリアを有する。RAM12には、帳票様式設定プログラム131の動作モードの設定に係る動作モードフラグ121(モード選択設定)が記憶されている。
記憶部13は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、フラッシュメモリなどにより構成される。記憶部13には、CPU11により実行される各種プログラムや、設定データなどの各種データが記憶される。上記プログラムには、帳票様式設定プログラム131や、上述の情報表示入力プログラムが含まれる。これらのプログラムは、コンピュータ読み取り可能なプログラムコードの形態で記憶部13に格納されている。
また、記憶部13には、上記設定データとして、業務定義データ132、機能定義データ133、スペック定義データ134、整合性問合せ設定データ135(整合性調整情報)、アカウント設定データ136(アカウント情報)、装置動作設定データ137が記憶されている。これらの各データについては後に詳しく説明する。
操作部14は、例えば、キーボード等のキー入力部、マウス等のポインティングデバイス、表示部15の表示画面に重ねられて設けられたタッチパネルなどを有している。タッチパネルとしては、表面が指先などにより接触されることによる内部の導電膜と表面との間の静電容量の変化に基づいて接触を検出する静電容量方式のほか、抵抗膜方式、電磁誘導方式といった各種方式のものを用いることができる。操作部14は、キー入力部に対する入力操作(キー入力)やポインティングデバイスやタッチパネルに対する入力操作(位置入力)を受け付け、その操作情報をCPU11に出力する。
表示部15は、例えば、LCDや有機ELディスプレイなどにより構成される。表示部15は、CPU11から出力された制御信号に従って、帳票様式設定プログラム131等の処理結果や、操作部14による入力内容などを表示画面に表示する。
通信部16は、例えば、ネットワークカード、モデム、TA、ルータなどにより構成される。また、通信部16は、アンテナ、変復調回路、信号処理回路などを備え無線通信が可能な構成であっても良い。通信部16は、通信ネットワークN上のサーバ2などの外部機器と通信接続してデータ送受信を行う。
本実施形態の販売管理システム100では、端末装置1において、商取引に用いられる紙媒体の帳票における各項目の情報記入欄に、当該項目に対応する情報を出力するための出力様式(フォーム)に係る設定(様式設定)を行うことができるようになっている。この様式設定では、帳票の種別ごとに、当該帳票に含まれる項目やその情報記入欄の位置、及び当該項目の情報記入欄に出力する情報の書式や計算式等が設定される。
実際の商取引では、取引先に応じて異なる様式の帳票が用いられる場合が多い。これらの各帳票に対応して様式設定を行って端末装置1に記憶させておき、この様式設定に基づいて必要な情報を帳票に印刷(出力)することで、各帳票に対して各情報入力欄に位置を合わせて所望の情報を簡易に出力することができる。
端末装置1では、帳票の様式設定を行うための帳票様式設定プログラム131が記憶部13に記憶されている。帳票様式設定プログラム131は、CD-ROMといった情報記憶媒体から記憶部13にインストールされても良いし、通信部16によりサーバ2からダウンロードして記憶部13にインストールすることができるようになっていても良い。
以下では、帳票様式設定プログラム131による帳票の様式設定の方法について説明する。
図3は、帳票様式設定プログラム131の主要な機能を示すブロック図である。
帳票様式設定プログラム131は、動作モード管理部131a、業務定義管理部131b、機能定義管理部131c、様式設定部131d、整合性判別部131e、整合性調整部131f及び表示制御部131gを有する。帳票様式設定プログラム131は、これらの各部の機能を実現させる手段としてCPU11を機能させる。
動作モード管理部131aは、帳票様式設定プログラム131の動作モードの設定に係る処理を行う。
業務定義管理部131bは、様式設定の対象となる帳票、及び当該帳票が属する業務の定義及び管理に係る処理を行う。
機能定義管理部131cは、帳票の様式設定に用いられる機能の定義及び管理に係る処理を行う。
様式設定部131dは、選択された帳票の具体的な様式設定を行って記憶部13に記憶させるための各種処理を行う。
整合性判別部131eは、生成された様式設定が所定の整合性条件を満たしているか否かを判別する。
整合性調整部131fは、様式設定が整合性条件を満たしていない場合に、整合性条件を満たすようにするための様式設定の調整に係る処理を行う。
表示制御部131gは、帳票様式設定プログラム131の各部の処理結果に応じて表示部15に所定の表示を行わせる。
帳票様式設定プログラム131は、所定の自由度で様式設定を行う詳細モード(第1のモード)、及び詳細モードよりも低い自由度で様式設定を行う簡易モード(第2のモード)のうち一方で動作する。
簡易モードでは、様式設定を行うことが可能な帳票の種別の数が詳細モードより少なくなっており、また様式設定において使用できる機能が詳細モードより少なくなっている。また、簡易モードでは、整合性条件を満たすための調整を詳細モードよりも簡易に行うことができるようになっている。
以下、図4~図12を用いて帳票様式設定プログラム131の各部の動作及び機能について説明する。当該各部の機能は、帳票様式設定プログラム131の各部に従ってCPU11が動作することで実現されるが、以下の図4~図12の説明では、便宜上、帳票様式設定プログラム131の各部を動作主体として説明する場合がある。
図4は、端末装置1において行われる帳票様式設定処理のCPU11による制御手順を示すフローチャートである。
帳票様式設定処理は、端末装置1において帳票様式設定プログラム131を起動するためのユーザからの入力操作がなされた場合に開始される。
帳票様式設定処理では、CPU11は、様式設定部131dの動作モードを設定するモード設定処理(ステップS1)、様式設定の対象となる帳票を選択する帳票選択処理(ステップS2)、帳票の様式設定を行う様式設定処理(ステップS3)、生成された様式設定の整合性に関する調整を行う整合性調整処理(ステップS4)をこの順に実行する。
図5は、モード設定処理のCPU11による制御手順を示すフローチャートである。
モード設定処理は、帳票様式設定プログラム131の動作モード管理部131aにより実行される。モード設定処理が呼び出されると、CPU11は、RAM12に記憶されている動作モードフラグ121を簡易モードに設定する(ステップS101)。
動作モードフラグ121は、帳票様式設定プログラム131の各部を、簡易モード及び詳細モードのいずれで動作させるかを決定する際に参照される1ビットデータである。本実施形態では、動作モードフラグ121を「0」に設定することで、帳票様式設定プログラム131の各部を詳細モードで動作させることができ、動作モードフラグ121を「1」に設定することで、帳票様式設定プログラム131の各部を簡易モードで動作させることができる。ステップS101では、CPU11は、動作モードフラグ121を簡易モードに設定する(すなわち、値を「1」に設定する)。本実施形態では、動作モードフラグ121による設定内容がモード選択設定に相当する。
CPU11は、ユーザから、アカウントに係る認証情報の入力を伴う認証要求がなされたか否かを判別する(ステップS102)。帳票様式設定プログラム131を起動すると、表示部15に認証情報の入力を促す画面が表示される。この画面において、ユーザが操作部14により、認証情報を入力する操作、及び当該認証情報による認証を要求するための操作を行うと、CPU11は、認証要求がなされたと判別する。ここで、認証情報は、例えばID(又はメールアドレス)及びパスワードの組み合わせである。認証要求がなされていないと判別された場合には(ステップS102で“NO”)、CPU11は、再度ステップS102の処理を行う。
認証要求がなされたと判別された場合には(ステップS102で“YES”)、CPU21は、入力された認証情報に対する認証が成功したか否かを判別する(ステップS103)。ここでは、CPU11は、入力された認証情報と、記憶部13のアカウント設定データ136に予め記憶されているいずれかのアカウントに係る認証情報とが一致する場合に、認証が成功したと判別する。CPU11は、入力された認証情報に対する認証に失敗したと判別された場合には(ステップS103で“NO”)、処理をステップS102に戻す。
なお、アカウント設定データ136に登録されたアカウント及び認証情報は、上述のサーバ2にログインするためのアカウント及び認証情報と同一であっても良いし、帳票様式設定プログラム131のために用意された別個のアカウント及び認証情報であっても良い。
ステップS103では、CPU11は、認証手段として機能する。
入力された認証情報に対する認証に成功したと判別した場合には(ステップS103で“YES”)、CPU11は、認証されたアカウントが第1のアカウントであるか否かを判別する(ステップS104)。
アカウント設定データ136には、複数のアカウントの各々が、第1のアカウント及び第2のアカウントの2つの種別のうちいずれか一方に割り当てられている。ここで、第1のアカウントは、帳票の様式設定処理を詳細モードで行うことができるアカウントであり、第2のアカウントは、帳票の様式設定処理を簡易モードでのみ行うことができるアカウントである。
認証されたアカウントが第1のアカウントではないと判別された場合には(ステップS104で“NO”)、CPU11は、動作モードフラグ121が簡易モードに設定された状態でモード設定処理を終了させる。
認証されたアカウントが第1のアカウントであると判別された場合には(ステップS104で“YES”)、CPU11は、動作モードフラグ121を詳細モードに設定(すなわち、値を「0」に設定)し(ステップS105)、モード設定処理を終了させる。
上記のステップS101及び本ステップS105では、CPU11は、モード選択設定手段として機能する。
図6は、帳票選択処理のCPU11による制御手順を示すフローチャートである。
帳票選択処理は、帳票様式設定プログラム131の業務定義管理部131bにより実行される。帳票選択処理が呼び出されると、CPU11は、記憶部13に記憶された業務定義データ132を取得してRAM12に展開する(ステップS201)。
図7は、業務定義データ132の内容例を示す図である。
業務定義データ132では、販売管理システム100で扱われる業務の種別(業務ID)ごとに、当該業務で用いられる帳票が対応付けられて記憶されている。図7の例では、業務IDとして「伝票」、「請求書発行系」、「元帳印刷系」、「モニタリスト/ピッキングリスト系」、「照会系」、「管理票系」が設けられており、このうち例えば「伝票発行系」の業務IDには、「売上伝票」、「仕入伝票」、「受注伝票」、「発注伝票」、「入出庫伝票」等の帳票が対応付けられている。
また、業務定義データ132では、各帳票について、簡易モード及び詳細モードの各々において様式設定の対象とすることができるか否かが設定されている。図7では、様式設定の対象とすることができる場合を「Y」で、また様式設定の対象とすることができない場合を「N」で示している。例えば、「仕入伝票」は、簡易モードでは様式設定の対象とすることができず(「N」)、詳細モードにおいては様式設定の対象とすることができるように(「Y」)設定されている。
図6のステップS201の処理が終了すると、CPU11は、動作モードフラグ121に応じて選択対象の帳票を抽出して表示部15に表示させる(ステップS202)。すなわち、CPU11は、動作モードフラグ121が簡易モード(「1」)に設定されている場合には、業務定義データ132において簡易モードにおける様式設定の対象となっている(簡易モードの列が「Y」となっている)帳票を抽出して表示部15に表示させる。また、CPU11は、動作モードフラグ121が詳細モード(「0」)に設定されている場合には、業務定義データ132において詳細モードにおける様式設定の対象となっている(詳細モードの列が「Y」となっている)帳票を抽出して表示部15に表示させる。
次に、CPU11は、ユーザにより操作部14に対して様式設定の対象の帳票を選択する入力操作がなされたか否かを判別する(ステップS203)。当該入力操作がなされていないと判別された場合には(ステップS203で“NO”)、CPU11は、再びステップS203の処理を実行する。
帳票を選択する入力操作がなされたと判別された場合には(ステップS203で“YES”)、CPU11は、スペック定義データ134のうち選択された帳票に係るデータ(以下では、帳票スペック定義データと記す)を取得してRAM12に展開する(ステップS204)。帳票スペック定義データは、対応する帳票について、様式設定を行う処理に用いられる各種パラメータや設定が記憶されたデータである。帳票スペック定義データには、帳票の典型的な様式(含まれる項目やその配置)、追加可能な項目、様式設定が満たすべき整合性条件などが含まれる。スペック定義データ134は、必要に応じてサーバ2からダウンロードできるようにされていても良い。
ステップS204の処理が終了すると、CPU11は、帳票選択処理を終了させる。
図8は、様式設定処理のCPU11による制御手順を示すフローチャートである。
様式設定処理は、帳票様式設定プログラム131の機能定義管理部131c及び様式設定部131dにより実行される。様式設定処理が呼び出されると、CPU11は、動作モードフラグ131の設定に応じて、機能定義データ133に基づき、様式設定に関して実行可能な機能を特定する(ステップS301)。
図9は、機能定義データ133の内容例を示す図である。
機能定義データ133では、様式設定処理において用いられる、帳票の様式設定に係る各種機能について、簡易モード及び詳細モードの各々において実行することができるか否かが設定されている。図9では、実行することができる場合を「Y」で、また実行することができない場合を「N」で示している。例えば、「必須項目の削除」の機能は、簡易モードでは実行することができず(「N」)、詳細モードにおいては実行することができるように(「Y」)設定されている。
図8のステップS301の処理では、CPU11は、動作モードフラグ121が簡易モード(「1」)に設定されている場合には、機能定義データ133において簡易モードにおける実行対象となっている(簡易モードの列が「Y」となっている)機能を抽出して特定する。また、CPU11は、動作モードフラグ121が詳細モード(「0」)に設定されている場合には、機能定義データ133において詳細モードにおける実行対象となっている(詳細モードの列が「Y」となっている)機能を抽出して特定する。
次に、CPU11は、ステップS301で特定された機能により、ユーザの入力操作に応じて様式設定を行う(ステップS302)。
ステップS302では、CPU11は、様式設定手段として機能する。
図10は、様式設定が行われる場合に表示部15に表示される様式設定画面15aの例を示す図である。
様式設定画面15aでは、画面が左右2つの領域に分割され、右側の領域に帳票のイメージが表示されるとともに、左側の領域に、帳票に追加して設定することが可能な項目のリストが表示される。右側の帳票イメージでは、帳票の各項目に対応する情報記入欄が「<>」で示されている。様式設定画面15aにおける具体的な様式の設定方法は、特には限られないが、例えば、左側の項目リストから右側の帳票イメージに項目をドラッグ&ドロップする入力操作により項目を追加したり、帳票イメージにおいて項目をドラッグ&ドロップする入力操作により項目の位置を調整したりすることで様式の設定がなされるようにすることができる。また、帳票イメージの各項目を選択した上で所定のメニューを呼び出すことで、書式の設定や計算式の設定ができるようにしても良い。
また、右側の帳票イメージには、予め帳票ごとに設けられた典型的な様式設定の帳票を表示させても良いし、ユーザが使用する紙媒体の帳票をスキャンして得られた画像データを表示させても良い。また、上記の典型的な様式設定とスキャンして得られた画像データとを対比可能にして、ユーザがこれらの差分を認識して様式設定を行うことができるようにされていても良い。
帳票の様式設定には、複数の個別様式設定が含まれる。ここで、個別様式設定は、例えば単一の項目に係る様式設定や、特定の複数の項目同士の関係に係る様式設定などである。ステップS302の処理では、CPU11は、ユーザの入力操作に基づいて、複数の個別様式設定を含む帳票全体の様式設定を生成して記憶部13に記憶させる。
ユーザにより様式設定処理を終了する入力操作がなされると、CPU11は、様式設定処理を終了させる。
図11は、整合性調整処理のCPU11による制御手順を示すフローチャートである。
整合性調整処理は、帳票様式設定プログラム131の整合性判別部131e及び整合性調整部131fにより実行される。
帳票の様式設定では、帳票の種別ごとに、項目や計算式等の設定内容が満たすべき整合性条件が予め定められている。詳しくは、整合性条件は、複数の個別様式設定の各々が満たすべき個別整合性条件を含んでいる。この整合性条件は、上述したとおり帳票スペック定義データにおいて定められている。
整合性調整処理では、様式設定処理で生成された様式設定が整合性条件を満たすか否かを判別し、整合性条件を満たさない場合に、整合性条件が満たされるように必要な調整を行うための処理である。ここで、調整の方法としては、ユーザに対し整合性条件を満たさないことへの対処方法の問合せ(以下では、「整合性問合せ」と記す)を行って整合性を調整するための入力操作を促したり、整合性問合せを行わずに整合性条件を満たすように自動で様式設定を変更したりする方法が含まれる。
整合性調整処理が呼び出されると、CPU11は、生成された様式設定に含まれる複数の個別様式設定のうち一の個別様式設定を順に選択する(ステップS401)。そして、帳票選択処理のステップS204で取得された帳票スペック定義データにおいて定められている整合性条件に基づいて、選択した個別様式設定が対応する個別整合性条件を満たすか否かを判別する(ステップS402)。
ステップS402では、CPU11は、整合性判別手段として機能する。
個別様式設定が個別様式設定を満たしていないと判別された場合には(ステップS402で“NO”)、CPU11は、動作モードフラグ121が簡易モードに設定されているか否かを判別する(ステップS403)。
動作モードフラグ121が簡易モードに設定されていると判別された場合には(ステップS403で“YES”)、CPU11は、整合性問合せ設定データ135において、対象の個別様式設定についての整合性問合せ処理が「簡易モード非実行」に設定されているか否かを判別する(ステップS404)。
図12は、整合性問合せ設定データ135の内容例を示す図である。
整合性問合せ設定データ135では、複数の個別様式設定の各々が個別整合性条件を満たしていない場合に実行される整合性問合せ処理(ここでは、問合せ関数)がリストアップされている。そして、整合性問合せ設定データ135では、これらの問合せ関数のうち、様式設定が簡易モードで生成されている場合に非実行とされる問合せ関数が定められている。図12では、簡易モードにおいて非実行とされる問合せ関数が「○」印により示されている。
対象の個別様式設定についての整合性問合せ処理が、整合性問合せ設定データ135において「簡易モード非実行」に設定されている(すなわち、図12において「○」が付されている)と判別された場合には(ステップS404で“YES”)、CPU11は、帳票スペック定義データにおいて定められている整合性調整ロジックに従って、整合性条件を満たすように様式設定を自動変更する変更処理を行う(ステップS405)。すなわち、CPU11は、ユーザに対する整合性問合せを行うことなく、整合性条件の不充足を解消させる。
ステップS405では、CPU11は、整合性調整手段として機能する。
一方、ステップS404の処理において、対象の個別様式設定についての整合性問合せ処理が、整合性問合せ設定データ135において「簡易モード非実行」に設定されていない(すなわち、図12において「○」が付されていない)と判別された場合(ステップS404で“NO”)、又は、ステップS403の処理において動作モードフラグ121が詳細モードに設定されていると判別された場合(ステップS403で“NO”)には、CPU11は、上述の整合性問合せ処理を実行する(ステップS406)。ここでは、CPU11は、所定のエラー表示を表示部15により行わせる。整合性問合せ処理は、整合性条件が満たされていないことをユーザに報知する報知処理の一態様である。
ステップS406の処理が終了すると、CPU11は、整合性条件が満たされるように様式設定を調整するユーザからの入力操作に応じて、様式設定を変更して記憶部13に記憶させる(ステップS407)。
ステップS406及びステップS407では、CPU11は、整合性調整手段として機能する。
ここで、上記ステップS402~ステップS407の処理を、具体例を挙げて説明する。ここでは、ステップS402において、帳票のタイトルに関する個別様式設定について「タイトルが設定されている」との個別整合性条件を満たさない(すなわちタイトルが設定されていない)と判別された場合の処理の具体例ついて説明する。
このような例では、CPU11は、ステップS403において動作モードフラグ121が簡易モードに設定されていると判別された場合には、ステップS404において、図12の問合せ関数のうち「タイトルが設定されている」との個別整合性条件に対応する「帳票タイトル設定」の問合せ関数が「簡易モード非実行」に設定されているか否か判別する。図12では、「帳票タイトル設定」の問合せ関数が「簡易モード非実行」に設定されているため、CPU11は、ステップS406の処理は行わず、ステップS405に処理を移行させる。ステップSS405の処理では、CPU11は、帳票スペック定義データにおいて定められている整合性調整ロジックに従って帳票タイトルを自動で設定し、帳票のタイトルに係る個別様式設定を変更する。
一方、ステップS403において動作モードフラグ121が詳細モードに設定されていると判別された場合には、CPU11は、「帳票のタイトルが設定されていない」旨のエラー表示を表示部15により行わせて(ステップS406)、ユーザに帳票のタイトルの入力を促す。そして、CPU11は、ユーザによる帳票のタイトルを入力する入力操作に応じて、帳票のタイトルに係る個別様式設定において帳票のタイトルを追加する変更を行う(ステップS407)。
ステップS405若しくはステップS407の処理が終了した場合、又はステップS402の処理において個別様式設定が整合性条件を満たしていると判別された場合には(ステップS402で“YES”)、CPU11は、生成された様式設定に含まれる全ての個別様式設定の整合性チェックが終了したか否かを判別する(ステップS408)。いずれかの個別様式設定の整合性チェックが終了していないと判別された場合には(ステップS408で“NO”)、CPU11は、処理をステップS401に戻す。
全ての個別様式設定の整合性チェックが終了したと判別された場合には(ステップS408で“YES”)、CPU11は、生成された様式設定に係る実行形式ファイルを生成して記憶部13に記憶させる(ステップS409)。以降、この実行形式ファイルを実行することで、生成された様式設定で帳票に対する情報の出力(印刷)を行うためのプログラムを起動させることができる。例えば、端末装置1の所定のメニュー画面に当該帳票に係るメニューを登録し、当該メニューを選択することで上記実行形式ファイルが実行されるようにすることができる。
ステップS409の処理が終了すると、CPU11は、整合性調整処理を終了させ、図4の帳票様式設定処理を終了させる。
このように、整合性調整処理では、帳票様式設定プログラム131が簡易モードで動作している場合にのみ、整合性条件を満たすように様式設定を自動変更する変更処理(ステップS405)が行われる。これにより、詳細モードで様式設定が行われた場合に変更処理が行われる蓋然性より、簡易モードで様式設定が行われた場合に変更処理が行われる蓋然性が高くなるようになっている。よって、簡易モードの場合において、詳細モードの場合よりも簡易に整合性条件の調整を行うことができる。このため、習熟度の低いユーザが使用するアカウントを第2のアカウントに設定しておくことで、当該ユーザが帳票様式設定プログラム131を実行させた場合の動作モードを簡易モードとして、整合性条件を満たす様式設定をより簡易に行えるようにすることができる。
なお、整合性問合せ設定データ135において「簡易モード非実行」に設定される問合せ関数の組み合わせは、所定のパラメータに応じて異ならせても良い。例えば、複数のアカウントの各々に、ユーザの業種や業態といった属性情報を予め対応付けて登録しておき、帳票様式設定プログラム131で認証されたアカウントの属性情報に応じて、「簡易モード非実行」に設定される問合せ関数の組み合わせを変えても良い。これにより、アカウントの属性情報に応じた蓋然性で変更処理を行うことができる。また、整合性問合せ処理を実行する対象の個別様式設定を、業種や業態に応じて柔軟に設定することができる。例えば、精肉業のユーザのアカウントでは「グラム単価」の項目を必須項目とし、当該項目が帳票に含まれていない(個別様式設定を満たさない)場合に問合せ処理を実行させるようにすることができる。
(変形例1)
次に、上記実施形態の変形例1について説明する。本変形例では、整合性調整処理が上記実施形態と異なる。以下では、上記実施形態との相違点について説明する。
図13は、本変形例に係る整合性調整処理のCPU11による制御手順を示すフローチャートである。図13のフローチャートは、図11のフローチャートからステップS404を削除したものに相当する。
本変形例の整合性調整処理では、ステップS403の処理において動作モードフラグ121が簡易モードに設定されていると判別された場合には(ステップS403で“YES”)、CPU11は、帳票スペック定義データにおいて定められている整合性調整ロジックに従って、整合性条件を満たすように様式設定を自動変更する変更処理を行う(ステップS405)。
一方、ステップS403の処理において動作モードフラグ121が詳細モードに設定されていると判別された場合には(ステップS403で“NO”)、CPU11は、整合性問合せ処理を実行し(ステップS406)、ユーザからの入力操作に応じて様式設定を変更する(ステップS407)。
このように、本変形例では、様式設定が簡易モードで生成されている場合には常に様式設定を自動変更する変更処理が行われ、様式設定が詳細モードで生成されている場合には常に整合性問合せが行われる。このような方法によっても、相対的に習熟度の低いユーザが使用するアカウントを第2のアカウントに設定しておくことで、当該ユーザが、整合性条件を満たす様式設定をより簡易に行えるようにすることができる。
(変形例2)
次に、上記実施形態の変形例2について説明する。本変形例では、モード設定処理が上記実施形態と異なる。以下では、上記実施形態との相違点について説明する。
本変形例では、帳票様式設定プログラム131のインストール時に、動作モードが簡易モード及び詳細モードの一方に設定される。この設定(モード選択設定)は、記憶部13に記憶されている装置動作設定データ137に記憶される。装置動作設定データ137は、例えば帳票様式設定プログラム131の起動引数に係るデータ、端末装置1の環境設定データ、及びレジストリデータ等である。装置動作設定データ137に記憶されたモード選択設定は、固定されたものであっても良いし、所定の手順に従って変更可能であっても良い。例えば、帳票様式設定プログラム131を特定の管理者アカウントで起動させた場合に変更可能とされていても良い。
図14は、本変形例に係るモード設定処理のCPU11による制御手順を示すフローチャートである。図14のフローチャートは、図5のフローチャートからステップS102~ステップS104を削除し、ステップS106~ステップS109を追加したものである。以下では、図5のフローチャートとの相違点について説明する。
ステップS101において動作モードフラグ121が簡易モードに設定されると、CPU11は、装置動作設定データ137に記憶された帳票様式設定プログラム131の起動引数においてモード選択設定が含まれているか否かを判別する(ステップS106)。起動引数にモード選択設定が含まれていないと判別された場合には(ステップS106で“NO”)、CPU11は、装置動作設定データ137に記憶された環境設定データにおいてモード選択設定が含まれているか否かを判別する(ステップS107)。環境設定データにモード選択設定が含まれていないと判別された場合には(ステップS107で“NO”)、CPU11は、装置動作設定データ137に記憶されたレジストリにモード選択設定が含まれているか否かを判別する(ステップS108)。レジストリにモード選択設定が含まれていないと判別された場合には(ステップS108で“NO”)、CPU11は、動作モードフラグ121が簡易モードに設定された状態でモード設定処理を終了させる。
ステップS106~ステップS108のいずれかにおいてモード選択設定が含まれていると判別された場合には(ステップS106~S108で“YES”)、CPU11は、モード選択設定により詳細モードが指定されているか否かを判別する(ステップS109)。
モード選択設定により詳細モードが指定されていると判別された場合には(ステップS109で“YES”)、CPU11は、動作モードフラグ121を詳細モードに設定し(ステップS105)、モード設定処理を終了させる。
また、モード選択設定により簡易モードが指定されていると判別された場合には(ステップS109で“NO”)、CPU11は、動作モードフラグ121が簡易モードに設定された状態でモード設定処理を終了させる。
以上のように、本実施形態に係る帳票様式設定プログラム131は、CPU11(コンピュータ)を、ユーザの入力操作に応じて、帳票に対する情報の出力様式に係る様式設定を行う様式設定手段、様式設定が所定の整合性条件を満たすか否かを判別する整合性判別手段、様式設定が整合性条件を満たさないと判別された場合に、様式設定が整合性条件を満たさないことをユーザに報知するための報知処理、及び様式設定が整合性条件を満たすように様式設定を変更する変更処理のうち一方を選択して実行する整合性調整手段、として機能させ、様式設定手段は、所定の自由度で様式設定を行う詳細モード、及び詳細モードよりも低い自由度で様式設定を行う簡易モードのうち、動作モードフラグ121に従った一方で様式設定を行い、整合性調整手段は、詳細モードで様式設定が行われた場合に変更処理が行われる蓋然性より、簡易モードで様式設定が行われた場合に変更処理が行われる蓋然性が高くなるように報知処理及び変更処理の一方を選択して実行する。
このような方法によれば、簡易モードで生成された様式設定が整合性条件を満たさない場合において、様式設定を自動変更する変更処理が行われる蓋然性が相対的に高くなるため、詳細モードの場合よりも簡易に整合性条件の調整を行うことができる。このため、習熟度の低いユーザは、簡易モードで帳票様式設定プログラム131を実行させることで、整合性条件を満たす適切な様式設定をより簡易に行うことができる。また、簡易モードでの様式設定の自由度が低くされていることにより、様式設定に係る項目や機能等の選択肢が、習熟度の低いユーザにとって不必要に多くなって適切な様式設定が困難となるのを抑制することができる。
他方で、習熟度の高いユーザは、詳細モードで帳票様式設定プログラム131を実行させることで、高い自由度で適切に様式設定を行うことができるとともに、報知処理によって整合性条件の不充足を確実に認識して容易に整合性条件を満たす適切な様式設定を行うことができる。
販売管理システムのユーザ(事業者ユーザ)は、必ずしも様式設定に係る十分な知識やスキルを有しているとは限らないため、従来、十分な知識やスキルを有するシステムエンジニア等の代理者に様式設定を委託する必要が生じる場合があったが、本実施形態の帳票様式設定プログラム131によれば、簡易モードを用いることで、このような事業者ユーザ自身が容易かつ適切に帳票の様式設定を行うことができる。
また、整合性調整手段は、詳細モードで様式設定が行われた場合には報知処理を実行し、簡易モードで様式設定が行われた場合には報知処理及び変更処理の一方を選択して実行する。これにより、簡易モードにおいて様式設定が整合性条件を満たさない場合に様式設定を自動変更する変更処理が行われる蓋然性を、より確実に詳細モードにおける当該蓋然性よりも高くすることができる。
また、変形例1に係る整合性調整手段は、詳細モードで様式設定が行われた場合には報知処理を実行し、簡易モードで様式設定が行われた場合には変更処理を実行する。これにより、簡易モードにおいて様式設定が整合性条件を満たさない場合に様式設定を自動変更する変更処理が行われる蓋然性を、詳細モードにおける当該蓋然性よりも確実に高くすることができる。
また、様式設定手段は、複数の個別様式設定を含む様式設定を行い、整合性判別手段は、複数の個別様式設定が、複数の個別様式設定の各々に対応する所定の個別整合性条件を満たすか否かを判別し、整合性調整手段は、複数の個別様式設定のうち個別整合性条件を満たさないと判別された個別様式設定の各々について、整合性問合せ設定データ135に基づいて報知処理及び変更処理の一方を選択して実行し、整合性問合せ設定データ135では、様式設定が簡易モードで行われた場合に複数の個別様式設定の各々について報知処理及び変更のうちいずれを行うかが定められている。これにより、個別様式設定ごとに変更処理及び報知処理のいずれを実行するかを柔軟に定めることができる。これにより、個別様式設定の重要度や、個別整合性条件を満たす難易度などに応じて適切な方法で整合性を調整することができる。
また、帳票様式設定プログラム131は、CPU11を、一又は二以上のアカウントの認証情報が登録されたアカウント設定データ136に基づいて、認証情報の入力を伴う認証要求がなされた場合に当該認証情報に対応するアカウントに対する認証を行う認証手段、認証がなされたアカウントに応じて動作モードフラグ121の設定を行うモード選択設定手段、として機能させる。これにより、ユーザが使用するアカウントごとに、帳票様式設定プログラム131が簡易モード及び詳細モードのいずれで動作するかを設定することができる。よって、ユーザの習熟度や業態、業種などに応じて簡易モード及び詳細モードのうち適切な動作モードで帳票様式設定プログラム131を実行させることができる。
また、アカウント設定データ136には、複数のアカウントの各々を使用するユーザの属性に係る属性情報が登録され、整合性調整手段は、変更処理が属性情報に応じた蓋然性で行われるように報知処理及び変更処理の一方を選択して実行する。これにより、様式設定が整合性条件を満たさない場合に、アカウントの属性情報に応じた蓋然性で変更処理を行うことができる。また、個別整合性条件を満たさない場合に報知処理(整合性問合せ処理)を実行する対象の個別様式設定を、属性情報に応じて柔軟に設定することができる。
また、様式設定手段は、詳細モードでは、異なる複数の種別の帳票について様式設定を行うことが可能であり、簡易モードでは、複数の種別の帳票のうち一部の種別の帳票について様式設定を行うことが可能である。これにより、簡易モードで帳票様式設定プログラム131を実行させている習熟度の低いユーザにとって、様式設定の対象となる帳票の選択肢が不必要に多くなって適切な様式設定が困難となるのを抑制することができる。
また、様式設定手段は、詳細モードでは、所定の複数の機能により様式設定を行うことが可能であり、簡易モードでは、複数の機能のうち一部の機能により様式設定を行うことが可能である。これにより、簡易モードで帳票様式設定プログラム131を実行させている習熟度の低いユーザにとって、様式設定において使用可能な機能の選択肢が不必要に多くなって適切な様式設定が困難となるのを抑制することができる。
また、上記実施形態の情報処理装置としての端末装置1は、CPU11を備え、CPU11は、ユーザの入力操作に応じて、帳票に対する情報の出力様式に係る様式設定を行い(様式設定手段)、様式設定が所定の整合性条件を満たすか否かを判別し(整合性判別手段)、様式設定が整合性条件を満たさないと判別された場合に、様式設定が整合性条件を満たさないことをユーザに報知するための報知処理、及び様式設定が整合性条件を満たすように様式設定を変更する変更処理のうち一方を選択して実行し(整合性調整手段)、様式設定手段としてのCPU11は、所定の自由度で様式設定を行う詳細モード、及び詳細モードよりも低い自由度で様式設定を行う簡易モードのうち、動作モードフラグ121に従った一方で様式設定を行い、整合性調整手段としてのCPU11は、詳細モードで様式設定が行われた場合に変更処理が行われる蓋然性より、簡易モードで様式設定が行われた場合に変更処理が行われる蓋然性が高くなるように報知処理及び前記変更処理の一方を選択して実行する。このような端末装置1によれば、簡易モードでなされた様式設定が整合性条件を満たさない場合において、様式設定を自動変更する変更処理が行われる蓋然性が相対的に高くなるため、詳細モードの場合よりも簡易に整合性条件の調整を行うことができる。よって、習熟度の異なるユーザの各々が容易かつ適切に帳票の様式設定を行うことができる。
以上の説明では、本発明に係るプログラムのコンピュータ読み取り可能な媒体として記憶部13等を使用した例を開示したが、この例に限定されない。その他のコンピュータ読み取り可能な媒体として、CD-ROMやフラッシュメモリ等により構成される可搬型記録媒体を適用することが可能である。また、本発明に係るプログラムのデータを通信回線を介して提供する媒体として、キャリアウエーブ(搬送波)も本発明に適用される。
なお、上記実施形態における記述は、本発明に係るプログラム及び情報処理端末の実施形態の一例であり、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、上記実施形態及び各変形例では、帳票様式設定プログラム131を端末装置1の記憶部13に記憶させて端末装置1上で実行する例を用いて説明したが、これに限定する趣旨ではない。例えば、帳票様式設定プログラム131をサーバ2の記憶部に記憶させて、サーバ2上で実行させても良い。この場合は、端末装置1からの要求に従ってサーバ2のCPUにより帳票様式設定プログラムを実行させて処理結果を端末装置1に送信させ、端末装置1において表示部15に処理結果を表示させるようにすれば良い。
また、上記実施形態及び各変形例では、詳細モードにおいて整合性条件の不充足があった場合には必ず報知処理(整合性問合せ処理)がなされる例を用いて説明したが、これに限られない。例えば、図12の整合性問合せ設定データ135において、詳細モードの場合に報知処理を行わない「詳細モード非実行」の問合せ関数を併せて設定し、詳細モードにおいても問合せ関数ごとに報知処理の実行/非実行を個別に定めても良い。この場合には、詳細モードで非実行の問合せ関数については必ず簡易モードでも非実行とし、かつ「簡易モード非実行」の問合せ関数の数を「詳細モード非実行」の問合せ関数の数より多くすることで、簡易モードにおいて変更処理が行われる蓋然性を相対的に高くすることができる。
また、報知処理におけるユーザへの報知の方法は、表示部15におけるエラー表示に限られず、エラー表示に代えて、又はエラー表示に加えて、音声での報知、及びメールやメッセージアプリケーションを介した報知などがなされても良い。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、本発明の範囲は、上述の実施の形態に限定するものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲とその均等の範囲を含む。
以下に、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲の通りである。
〔付記〕
<請求項1>
コンピュータを、
ユーザの入力操作に応じて、帳票に対する情報の出力様式に係る様式設定を行う様式設定手段、
前記様式設定が所定の整合性条件を満たすか否かを判別する整合性判別手段、
前記様式設定が前記整合性条件を満たさないと判別された場合に、前記様式設定が前記整合性条件を満たさないことをユーザに報知するための報知処理、及び前記様式設定が前記整合性条件を満たすように前記様式設定を変更する変更処理のうち一方を選択して実行する整合性調整手段、
として機能させ、
前記様式設定手段は、所定の自由度で前記様式設定を行う第1のモード、及び前記第1のモードよりも低い自由度で前記様式設定を行う第2のモードのうち、所定のモード選択設定に従った一方で前記様式設定を行い、
前記整合性調整手段は、前記第1のモードで前記様式設定が行われた場合に前記変更処理が行われる蓋然性より、前記第2のモードで前記様式設定が行われた場合に前記変更処理が行われる蓋然性が高くなるように前記報知処理及び前記変更処理の一方を選択して実行することを特徴とするプログラム。
<請求項2>
前記整合性調整手段は、前記第1のモードで前記様式設定が行われた場合には前記報知処理を実行し、前記第2のモードで前記様式設定が行われた場合には前記報知処理及び前記変更処理の一方を選択して実行することを特徴とする請求項1に記載のプログラム。
<請求項3>
前記整合性調整手段は、前記第1のモードで前記様式設定が行われた場合には前記報知処理を実行し、前記第2のモードで前記様式設定が行われた場合には前記変更処理を実行することを特徴とする請求項1に記載のプログラム。
<請求項4>
前記様式設定手段は、複数の個別様式設定を含む前記様式設定を行い、
前記整合性判別手段は、前記複数の個別様式設定が、前記複数の個別様式設定の各々に対応する所定の個別整合性条件を満たすか否かを判別し、
前記整合性調整手段は、前記複数の個別様式設定のうち前記個別整合性条件を満たさないと判別された個別様式設定の各々について、所定の整合性調整情報に基づいて前記報知処理及び前記変更処理の一方を選択して実行し、
前記整合性調整情報では、前記様式設定が前記第2のモードで行われた場合に前記複数の個別様式設定の各々について前記報知処理及び前記変更のうちいずれを行うかが定められていることを特徴とする請求項1に記載のプログラム。
<請求項5>
前記コンピュータを、
一又は二以上のアカウントの認証情報が登録されたアカウント情報に基づいて、前記認証情報の入力を伴う認証要求がなされた場合に当該認証情報に対応するアカウントに対する認証を行う認証手段、
前記認証がなされたアカウントに応じて前記モード選択設定を行うモード選択設定手段、
として機能させることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のプログラム。
<請求項6>
前記アカウント情報には、前記複数のアカウントの各々を使用するユーザの属性に係る属性情報が登録され、
前記整合性調整手段は、前記変更処理が前記属性情報に応じた蓋然性で行われるように前記報知処理及び前記変更処理の一方を選択して実行することを特徴とする請求項5に記載のプログラム。
<請求項7>
前記様式設定手段は、前記第1のモードでは、異なる複数の種別の帳票について前記様式設定を行うことが可能であり、前記第2のモードでは、前記複数の種別の帳票のうち一部の種別の帳票について前記様式設定を行うことが可能であることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載のプログラム。
<請求項8>
前記様式設定手段は、前記第1のモードでは、所定の複数の機能により前記様式設定を行うことが可能であり、前記第2のモードでは、前記複数の機能のうち一部の機能により前記様式設定を行うことが可能であることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載のプログラム。
<請求項9>
ユーザの入力操作に応じて、帳票に対する情報の出力様式に係る様式設定を行う様式設定手段と、
前記様式設定が所定の整合性条件を満たすか否かを判別する整合性判別手段と、
前記様式設定が前記整合性条件を満たさないと判別された場合に、前記様式設定が前記整合性条件を満たさないことをユーザに報知するための報知処理、及び前記様式設定が前記整合性条件を満たすように前記様式設定を変更する変更処理のうち一方を選択して実行する整合性調整手段と、
を備え、
前記様式設定手段は、所定の自由度で前記様式設定を行う第1のモード、及び前記第1のモードよりも低い自由度で前記様式設定を行う第2のモードのうち、所定のモード選択設定に従った一方で前記様式設定を行い、
前記整合性調整手段は、前記第1のモードで前記様式設定が行われた場合に前記変更処理が行われる蓋然性より、前記第2のモードで前記様式設定が行われた場合に前記変更処理が行われる蓋然性が高くなるように前記報知処理及び前記変更処理の一方を選択して実行することを特徴とする情報処理装置。
1 端末装置(情報処理装置)
2 サーバ
11 CPU(様式設定手段、整合性判別手段、整合性調整手段、認証手段、モード選択設定手段)
12 RAM
13 記憶部
14 操作部
15 表示部
16 通信部
17 バス
100 販売管理システム
121 動作モードフラグ(モード選択設定)
131 帳票様式設定プログラム(プログラム)
131a 動作モード管理部
131b 業務定義管理部
131c 機能定義管理部
131d 様式設定部
131e 整合性判別部
131f 整合性調整部
131g 表示制御部
132 業務定義データ
133 機能定義データ
134 スペック定義データ
135 整合性問合せ設定データ(整合性調整情報)
136 アカウント設定データ(アカウント情報)
137 装置動作設定データ
N 通信ネットワーク

Claims (8)

  1. コンピュータを、
    ユーザの入力操作に応じて帳様式設定を行う様式設定手段、
    前記様式設定が、前記様式設定に含まれる複数の個別様式設定に対応してそれぞれ設定された個別整合性条件を満たすか否かを判別する整合性判別手段、
    前記個別整合性条件を満たさないと判別された前記複数の個別様式設定のうち、所定の個別様式設定について所定の変更処理を行う変更処理手段、
    として機能させ、
    前記様式設定手段は、所定の自由度で前記様式設定を行う第1のモードまたは前記第1のモードよりも低い自由度で前記様式設定を行う第2のモード前記様式設定を行い、
    前記個別整合性条件を満たさないと判別された場合に、前記所定の変更処理が行われる前記所定の個別様式設定の数は、前記第1のモードよりも、前記第2のモードの方が多い、ことを特徴とするプログラム。
  2. 前記所定の変更処理は、対応する前記個別整合性条件を満たすように、前記所定の個別様式設定を変更する処理であることを特徴とする請求項1に記載のプログラム。
  3. 前記整合性判別手段により前記個別様式設定が対応する前記個別整合性条件を満たさないと判別された場合に、対応する前記個別整合性条件が満たされていないことをユーザに報知する報知処理を行う報知手段を更に備えたことを特徴とする請求項1または2に記載のプログラム。
  4. 前記報知手段は、前記第1のモードでの前記様式設定において、前記整合性判別手段により前記個別整合性条件を満たさないと判別された全ての前記個別様式設定に対して、前記報知処理を行うことを特徴とする請求項に記載のプログラム。
  5. 前記報知手段は、前記第2のモードでの前記様式設定において、前記整合性判別手段により前記個別整合性条件を満たさないと判別された一部の前記個別様式設定に対して、前記報知処理を行うことを特徴とする請求項3または4に記載のプログラム。
  6. 前記様式設定手段は、前記第1のモードでは、異なる複数の種別の帳票について前記様式設定を行うことが可能であり、前記第2のモードでは、前記複数の種別の帳票のうち一部の種別の帳票について前記様式設定を行うことが可能であることを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載のプログラム。
  7. 前記様式設定手段は、前記第1のモードでは、所定の複数の機能により前記様式設定を行うことが可能であり、前記第2のモードでは、前記複数の機能のうち一部の機能により前記様式設定を行うことが可能であることを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載のプログラム。
  8. ユーザの入力操作に応じて帳様式設定を行う様式設定手段と、
    前記様式設定が、前記様式設定に含まれる複数の個別様式設定に対応してそれぞれ設定された個別整合性条件を満たすか否かを判別する整合性判別手段と、
    前記個別整合性条件を満たさないと判別された前記複数の個別様式設定のうち、所定の個別様式設定について所定の変更処理を行う変更処理手段と、
    を備え、
    前記様式設定手段は、所定の自由度で前記様式設定を行う第1のモードまたは前記第1のモードよりも低い自由度で前記様式設定を行う第2のモード前記様式設定を行い、
    前記個別整合性条件を満たさないと判別された場合に、前記所定の変更処理が行われる前記所定の個別様式設定の数は、前記第1のモードよりも、前記第2のモードの方が多い、ことを特徴とする情報処理装置。
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