JP7322230B2 - 通信制御方法 - Google Patents

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Description

本開示は、移動通信システムにおける通信制御方法に関する。
従来、移動通信システムの標準化プロジェクトである3GPP(3rd Generation Partnership Project)において、ユーザ装置がマスタノード及びセカンダリノードと同時に通信するデュアルコネクティビティが規定されている。デュアルコネクティビティは、マスタノード及びセカンダリノードの両方からユーザ装置に無線リソースが割り当てられるため、高速且つ高信頼性の通信をユーザ装置が利用可能になる。
このようなデュアルコネクティビティの通信中に、ユーザ装置がマスタノードとの無線リンクの劣化、例えば、無線リンク障害(RLF:Radio Link Failure)を検知した場合、デュアルコネクティビティ通信が終了し、ユーザ装置は、RRC接続を他の基地局と再確立しうる。しかしながら、このような無線リンクの劣化後、ユーザ装置とマスタノードとの間の無線状態が改善しうるため、デュアルコネクティビティ通信を速やかに復旧可能とする仕組みを導入することが望まれる。
一実施形態に係る通信制御方法は、ユーザ装置がマスタノード及びセカンダリノードと同時に通信するデュアルコネクティビティ通信を制御するための方法である。前記通信制御方法は、前記ユーザ装置が、前記マスタノードとして機能する第1基地局と前記ユーザ装置との間の無線リンクの劣化を検知することと、前記ユーザ装置が、前記無線リンクの劣化に基づく第1メッセージを、前記セカンダリノードとして機能する第2基地局に送信することと、前記第1メッセージの送信に応じてタイマを開始させることと、前記タイマの満了に応じてRRC接続再確立処理を行うことと、を含む。
一実施形態に係る移動通信システムの構成を示す図である。 一実施形態に係るユーザ装置の構成を示す図である。 一実施形態に係る基地局の構成を示す図である。 一実施形態に係るユーザプレーンの無線インターフェイスのプロトコルスタックの構成を示す図である。 一実施形態に係る制御プレーンの無線インターフェイスのプロトコルスタックの構成を示す図である。 一実施形態に係るデュアルコネクティビティ(DC)を示す図である。 第1実施形態に係る移動通信システムの動作を示す図である。 第2実施形態に係る移動通信システムの動作を示す図である。 RLFに関連するユーザ装置の一般的な動作を示す図である。 第1及び第2実施形態の変更例に係るUEの動作を示す図である。 付記に係る図である。
図面を参照しながら、実施形態に係る移動通信システムについて説明する。図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。
(移動通信システム)
まず、一実施形態に係る移動通信システムの構成について説明する。一実施形態に係る移動通信システムは3GPPの5Gシステムであるが、移動通信システムには、LTE(Long Term Evolution)が少なくとも部分的に適用されてもよい。
図1は、一実施形態に係る移動通信システムの構成を示す図である。
図1に示すように、移動通信システムは、ユーザ装置(UE:User Equipment)100と、5Gの無線アクセスネットワーク(NG-RAN:Next Generation Radio Access Network)10と、5Gのコアネットワーク(5GC:5G Core Network)20とを有する。
UE100は、移動可能な装置である。UE100は、ユーザにより利用される装置であればどのような装置であってもよい。例えば、UE100は、携帯電話端末(スマートフォンを含む)やタブレット端末、ノートPC、通信モジュール(通信カード又はチップセットを含む)、センサ若しくはセンサに設けられる装置、車両若しくは車両に設けられる装置(Vehicle UE)、又は飛行体若しくは飛行体に設けられる装置(Aerial UE)である。
NG-RAN10は、基地局(5Gシステムにおいて「gNB」と呼ばれる)200を含む。gNB200は、NG-RANノードと呼ばれることもある。gNB200は、基地局間インターフェイスであるXnインターフェイスを介して相互に接続される。gNB200は、1又は複数のセルを管理する。gNB200は、自セルとの接続を確立したUE100との無線通信を行う。gNB200は、無線リソース管理(RRM)機能、ユーザデータ(以下、単に「データ」という)のルーティング機能、及び/又はモビリティ制御・スケジューリングのための測定制御機能等を有する。「セル」は、無線通信エリアの最小単位を示す用語として用いられる。「セル」は、UE100との無線通信を行う機能又はリソースを示す用語としても用いられる。1つのセルは1つのキャリア周波数に属する。
なお、gNBがLTEのコアネットワークであるEPC(Evolved Packet Core)に接続されてもよいし、LTEの基地局が5GCに接続されてもよい。また、LTEの基地局とgNBとが基地局間インターフェイスを介して接続されてもよい。
5GC20は、AMF(Access and Mobility Management Function)及びUPF(User Plane Function)300を含む。AMFは、UE100に対する各種モビリティ制御等を行う。AMFは、NAS(Non-Access Stratum)シグナリングを用いてUE100と通信することにより、UE100が在圏するエリアの情報を管理する。UPFは、データの転送制御を行う。AMF及びUPFは、基地局-コアネットワーク間インターフェイスであるNGインターフェイスを介してgNB200と接続される。
図2は、UE100(ユーザ装置)の構成を示す図である。
図2に示すように、UE100は、受信部110、送信部120、及び制御部130を備える。
受信部110は、制御部130の制御下で各種の受信を行う。受信部110は、アンテナ及び受信機を含む。受信機は、アンテナが受信する無線信号をベースバンド信号(受信信号)に変換して制御部130に出力する。
送信部120は、制御部130の制御下で各種の送信を行う。送信部120は、アンテナ及び送信機を含む。送信機は、制御部130が出力するベースバンド信号(送信信号)を無線信号に変換してアンテナから送信する。
制御部130は、UE100における各種の制御を行う。制御部130は、少なくとも1つのプロセッサと、プロセッサと電気的に接続された少なくとも1つのメモリを含む。メモリは、プロセッサにより実行されるプログラム、及びプロセッサによる処理に用いられる情報を記憶する。プロセッサは、ベースバンドプロセッサと、CPU(Central Processing Unit)と、を含んでもよい。ベースバンドプロセッサは、ベースバンド信号の変調・復調及び符号化・復号等を行う。CPUは、メモリに記憶されるプログラムを実行して各種の処理を行う。
図3は、gNB200(基地局)の構成を示す図である。
図3に示すように、gNB200は、送信部210、受信部220、制御部230、及びバックホール通信部240を備える。
送信部210は、制御部230の制御下で各種の送信を行う。送信部210は、アンテナ及び送信機を含む。送信機は、制御部230が出力するベースバンド信号(送信信号)を無線信号に変換してアンテナから送信する。
受信部220は、制御部230の制御下で各種の受信を行う。受信部220は、アンテナ及び受信機を含む。受信機は、アンテナが受信する無線信号をベースバンド信号(受信信号)に変換して制御部230に出力する。
制御部230は、gNB200における各種の制御を行う。制御部230は、少なくとも1つのプロセッサと、プロセッサと電気的に接続された少なくとも1つのメモリを含む。メモリは、プロセッサにより実行されるプログラム、及びプロセッサによる処理に用いられる情報を記憶する。プロセッサは、ベースバンドプロセッサと、CPUと、を含んでもよい。ベースバンドプロセッサは、ベースバンド信号の変調・復調及び符号化・復号等を行う。CPUは、メモリに記憶されるプログラムを実行して各種の処理を行う。
バックホール通信部240は、基地局間インターフェイスを介して隣接基地局と接続される。バックホール通信部240は、基地局-コアネットワーク間インターフェイスを介してAMF/UPF300と接続される。なお、gNBは、CU(Central Unit)とDU(Distributed Unit)とで構成され(すなわち、機能分割され)、両ユニット間がF1インターフェイスで接続されてもよい。
図4は、データを取り扱うユーザプレーンの無線インターフェイスのプロトコルスタックの構成を示す図である。
図4に示すように、ユーザプレーンの無線インターフェイスプロトコルは、物理(PHY)レイヤと、MAC(Medium Access Control)レイヤと、RLC(Radio Link Control)レイヤと、PDCP(Packet Data Convergence Protocol)レイヤと、SDAP(Service Data Adaptation Protocol)レイヤとを有する。
PHYレイヤは、符号化・復号、変調・復調、アンテナマッピング・デマッピング、及びリソースマッピング・デマッピングを行う。UE100のPHYレイヤとgNB200のPHYレイヤとの間では、物理チャネルを介してデータ及び制御情報が伝送される。
MACレイヤは、データの優先制御、ハイブリッドARQ(HARQ)による再送処理、及びランダムアクセスプロシージャ等を行う。UE100のMACレイヤとgNB200のMACレイヤとの間では、トランスポートチャネルを介してデータ及び制御情報が伝送される。gNB200のMACレイヤはスケジューラを含む。スケジューラは、上下リンクのトランスポートフォーマット(トランスポートブロックサイズ、変調・符号化方式(MCS))及びUE100への割当リソースブロックを決定する。
RLCレイヤは、MACレイヤ及びPHYレイヤの機能を利用してデータを受信側のRLCレイヤに伝送する。UE100のRLCレイヤとgNB200のRLCレイヤとの間では、論理チャネルを介してデータ及び制御情報が伝送される。
PDCPレイヤは、ヘッダ圧縮・伸張、及び暗号化・復号化を行う。
SDAPレイヤは、コアネットワークがQoS制御を行う単位であるIPフローとAS(Access Stratum)がQoS制御を行う単位である無線ベアラとのマッピングを行う。なお、RANがEPCに接続される場合は、SDAPが無くてもよい。
図5は、シグナリング(制御信号)を取り扱う制御プレーンの無線インターフェイスのプロトコルスタックの構成を示す図である。
図5に示すように、制御プレーンの無線インターフェイスのプロトコルスタックは、図4に示したSDAPレイヤに代えて、RRC(Radio Resource Control)レイヤ及びNAS(Non-Access Stratum)レイヤを有する。
UE100のRRCレイヤとgNB200のRRCレイヤとの間では、各種設定のためのRRCシグナリングが伝送される。RRCレイヤは、無線ベアラの確立、再確立及び解放に応じて、論理チャネル、トランスポートチャネル、及び物理チャネルを制御する。UE100のRRCとgNB200のRRCとの間に接続(RRC接続)がある場合、UE100はRRCコネクティッドモードにある。UE100のRRCとgNB200のRRCとの間に接続(RRC接続)がない場合、UE100はRRCアイドルモードにある。また、RRC接続が中断(サスペンド)されている場合、UE100はRRCインアクティブモードにある。
RRCレイヤの上位に位置するNASレイヤは、セッション管理及びモビリティ管理等を行う。UE100のNASレイヤとAMF300のNASレイヤとの間では、NASシグナリングが伝送される。
なお、UE100は、無線インターフェイスのプロトコル以外にアプリケーションレイヤ等を有する。
(デュアルコネクティビティ)
次に、デュアルコネクティビティ(DC)の概要について説明する。以下において、NRアクセスを含むDCを主として想定する。このようなDCは、MR-DC(Multi-RAT DC)又はMulti-connectivityと呼ばれることがある。図6は、DCの一例を示す図である。
図6に示すように、DCにおいて、複数の送受信機を有するUE100は、2つの異なるノード(2つの異なる基地局)によって提供されるリソースを利用するように設定される。一方の基地局はNRアクセスを提供し、他方の基地局はE-UTRA(LTE)又はNRアクセスを提供する。図6の例において、基地局200AはeNB又はgNBであり、基地局200BはeNB又はgNBであってもよい。
また、一方の基地局200Aがマスタノード(MN)として機能し、他方の基地局200Bがセカンダリノード(SN)として機能する。MNは、コアネットワークへの制御プレーン接続を提供する無線アクセスノードである。MNは、マスタ基地局と呼ばれることがある。SNは、コアネットワークへの制御プレーン接続を持たない無線アクセスノードである。SNは、セカンダリ基地局と呼ばれることがある。
MNとSNとはネットワークインターフェース(基地局間インターフェイス)を介して接続され、少なくともMNはコアネットワークに接続される。図6において、基地局間インターフェイスがXnインターフェイスである一例を示しているが、基地局間インターフェイスがX2インターフェイスであってもよい。MN及びSNは、基地局間インターフェイスを介して、後述する各種のメッセージを送受信する。
MNのセルであって、UE100に設定されるサービングセルのグループは、マスタセルグループ(MCG)と呼ばれる。一方、SNのセルであって、UE100に設定されるサービングセルのグループは、セカンダリセルグループ(SCG)と呼ばれる。
DCによれば、MN(MCG)及びSN(SCG)の両方からUE100に無線リソースが割り当てられ、UE100がMN及びSNと同時に通信することにより、高速且つ高信頼性の通信をUE100が利用可能になる。
UE100は、MNのRRC及びコアネットワークへの単一の制御プレーン接続に基づいて単一のRRC状態を有してもよい。MN及びSNのそれぞれは、UE100に送信されるべきRRC PDU(Protocol Data Unit)を生成可能なRRCエンティティを有する。
(第1実施形態)
次に、上述したような移動通信システムの構成を前提として、第1実施形態に係る移動通信システムの動作について説明する。
第1実施形態において、DC通信の開始後、基地局200AとUE100との間の無線リンク(以下、「MCGリンク」と呼ぶ)の劣化が検知された場合、MNとして機能する基地局200Aが、SNとして機能する基地局200B経由でUE100を制御することにより、DC通信を速やかに復旧可能とする一例について説明する。
図7は、第1実施形態に係る移動通信システムの動作を示す図である。
図7に示すように、ステップS100において、UE100は、基地局200AとのRRC接続を確立しており、RRCコネクティッドモードにある。
ステップS101において、UE100は、DC通信を基地局200A及び基地局200Bと開始する。
ここで、基地局200Aは、DCのために基地局200Bの追加を要求する追加要求(Addition Request)を基地局200Bに送信してもよい。基地局200Bは、追加要求(Addition Request)の受信に応じて、追加要求(Addition Request)への肯定応答(Addition Request Ack)を基地局200Aに送信してもよい。基地局200Aは、肯定応答(Addition Request Ack)の受信に応じて、DCの設定情報を含むRRCメッセージ(例えば、RRC Reconfigurationメッセージ)をUE100に送信してもよい。
基地局200Aは、DC設定の一部として、第1実施形態に係る動作を行う機能(SCG経由のMCG維持機能)を有するUE100に対してこの動作の設定を行ってもよい。
基地局200Aは、UE100に対して、MCGリンクの劣化を検知するための閾値を設定してもよい。閾値は、測定報告のトリガ条件を定めるための閾値とは異なるものであってもよい。閾値は、無線状態に関する閾値であって、RLFの兆候を検知するためのものであってもよい。例えば、基地局200Aは、UE100に対して、RLC再送がM回に達したらRLFを検知するという前提下において、閾値としてN回(M>N)を設定する。これにより、UE100は、MCGとのRLF発生前に、RLFの可能性を早期に検知できる。
その結果、基地局200AはMNとして機能し、基地局200BはSNとして機能する。また、基地局200Aの少なくとも1つのセルがMCGとしてUE100に設定され、基地局200Bの少なくとも1つのセルがSCGとしてUE100に設定される。
ステップS102において、UE100は、MCGリンクの劣化を検知する。無線リンクとは、レイヤ2以下の無線接続をいう。
MCGリンクの劣化とは、RLF又はその兆候が発生したことをいう。例えば、UE100は、物理レイヤにおいて無線問題(例えば、同期外れ)が発生してから一定時間内に復旧しない場合、又はランダムアクセスプロシージャの障害、RLCレイヤの障害が発生した場合、RLFを検知する。
RLFの兆候とは、RLFの検知閾値が満たされないものの、RLFの検知閾値未満の障害が発生したことをいう。例えば、MCGリンクにおいて同期外れが一定時間内に所定回数発生したこと、又はランダムアクセスプロシージャにおいてランダムアクセスプリアンブルを所定回数だけ再送したことがRLFの兆候に相当する。これらの所定回数は、基地局200Aから閾値として設定されてもよい。
なお、基地局200AとUE100との間のRLF又はその兆候が発生した場合、UE100はRLF又はその兆候を検知できるものの、基地局200AはRLF又はその兆候を検知できないと考えられる。
ステップS103において、UE100は、MCGリンクの劣化に基づく第1メッセージを、SNとして機能する基地局200Bに送信する。具体的には、UE100は、MNとして機能する基地局200AとのRLF又はその兆候を検知すると、SNとして機能する基地局200B(SCG)を優先して再選択する。そして、UE100は、基地局200B(SCG)に対して、RRC接続の再確立を要求するRRC Re-establishment Requestメッセージ(第1メッセージ)を送信する。或いは、第1メッセージは、RRC接続の復旧を要求するRRC Resume Requestメッセージであってもよい。或いは、第1メッセージは、MCGリンクの接続状況を示すメッセージであってもよいし、測定報告メッセージであってもよい。第1メッセージは、後述する第2実施形態に係る第1メッセージと同じであってもよい。UE100は、第1メッセージに、第1実施形態に係る動作を行う機能(SCG経由のMCG維持機能)を有する旨の情報もしくは当該動作を希望する旨の情報を含めてよい。
第1メッセージがMCGリンクの接続状況を示すメッセージである場合、RLFの兆候を検知したUE100は、第1メッセージを基地局200Bに送信するだけではなく、第1メッセージを基地局200Aに送信してもよい。
第1メッセージがRRC Re-establishment Requestメッセージ又はRRC Resume Requestメッセージである場合、第1メッセージに基づいてUE100と基地局200Bとの間にRRC接続が確立されてもよい。
ここで、UE100は、RRC Re-establishment Requestメッセージの送信時において、基地局200Bへのランダムアクセスプリアンブル(Msg1)の送信、及び基地局200Bからのランダムアクセス応答(Msg2)の受信を省略してもよい。UE100は、RRC Re-establishment Requestメッセージに、DC中にSCGで使っていたC-RNTI(Cell-Radio Network Temporary Identifier)を含めてもよい。具体的には、基地局200A及び基地局200BのそれぞれからUE100にC-RNTIが割り当てられており、UE100は、基地局200Bから割り当てられたC-RNTIをRRC Re-establishment Requestメッセージを含める。基地局200Bは、UE100から受信したRRC Re-establishment Requestメッセージに含まれるC-RNTIに基づいて、RRC Re-establishment Requestメッセージの送信元UEが、基地局200B(SN)がSCGを提供していたUE100であることを特定する。UE100は、基地局200Bから割り当てられたC-RNTIに代えて又は加えて、基地局200B(SN)が提供していたSCGに含まれるプライマリ・セカンダリセル(PSCell)のセル識別子をRRC Re-establishment Requestメッセージに含めてもよい。基地局200Bは、基地局200Bから割り当てられたC-RNTI及び/又はPSCellのセル識別子を含むRRC Re-establishment Requestメッセージを送信したUE100が、SCG経由のMCGリンク保持機能の能力を有していると判断してもよい。
ステップS104において、第1メッセージを受信した基地局200Bは、DC通信を復旧するために用いる第2メッセージを基地局200Aに送信する。
第2メッセージは、基地局200AとUE100との間のRRC接続を維持すること又はDC状態を維持することを基地局200Aに要求する要求メッセージであってもよい。第2メッセージは、基地局200BがUE100からRRC Re-establishment RequestメッセージをUE100から受信したことを基地局200Aに通知する通知メッセージであってもよい。第2メッセージは、基地局200BがUE100から受信したRRC Re-establishment Requestメッセージをコンテナとして含む転送メッセージであってもよい。第2メッセージは、後述する第2実施形態に係る第2メッセージと同じであってもよい。
第2メッセージは、基地局間インターフェイス上でのMN(基地局200A)及びSN(基地局200B)のそれぞれの識別子と、基地局間インターフェイス上でのUE識別子とを情報要素として含む。以下の第1実施形態及び第2実施形態において、基地局200Aと基地局200Bとの間で送受信されるメッセージには、これらの情報要素が含まれるものとする。
第2メッセージは、スプリットSRB(Signalling Radio Bearer)を要求もしくは提案するメッセージであってもよいし、スプリットSRBを要求もしくは提案する情報要素を含むメッセージであってもよい。スプリットSRBとは、SRBをMCGだけでなくSCGでも送信するためにMNにおいて分岐されるものである。第2メッセージは、スプリットSRBとして受け入れ可能なSRBの種別(SRB1、SRB2、又はそれらの両方)を通知してもよい。
ステップS105において、第2メッセージを受信した基地局200Aは、第2メッセージに対する応答メッセージを基地局200Bに送信する。
応答メッセージは、基地局200AとUE100との間のRRC接続を維持すること又はDC状態を維持することを承諾する肯定応答(Ack)であってもよい。
応答メッセージは、基地局200AとUE100との間のRRC接続を維持すること又はDC状態を維持することを拒否する否定応答(Nack)であってもよい。この場合、基地局200Aは、UE100を基地局200BにハンドオーバするためのHandover Requestメッセージを基地局200Bに送信してもよい。
応答メッセージは、どのSRBをスプリットSRBにするかを示す情報(Requested Split SRBs)を含んでもよい。
基地局200Aから否定応答(Nack)を受信した基地局200Bは、UE100から受信したRRC Re-establishment Requestメッセージに対してRRC Re-establishmentメッセージをUE100に送信してもよい。或いは、UE100が基地局200AとのRLFを検知していない場合、基地局200Aから否定応答(Nack)を受信した基地局200Bは、UE100にRLFを検知するように促すメッセージ又は情報要素をUE100に送信し、UE100にRe-establishmentを行わせてもよい。UE100にRLFを検知するように促すメッセージは、RRC Re-establishment Rejectメッセージであってもよい。UE100は、RLFを検知するように促すメッセージを受信した場合、基地局200A(MCG)との通信を継続し、RLFのモニタを実施する。
以下において、基地局200Bが受信した応答メッセージが肯定応答(Ack)であると仮定して説明を進める。
ステップS106において、肯定応答(Ack)を受信した基地局200Bは、基地局200B(SCGリンク)経由で基地局200AとのRRC接続が維持される旨を通知するメッセージをUE100に送信する。この状態において、UE100と基地局200Aとの間のRRC接続は物理的には基地局200Aが管理するMCGを介していない。そのため、UE100は、基地局200A(MCG)に対するRLFのモニタリング及びその他のプロシージャ(例えば、PUCCHの送信、DRX動作など)は停止してもよい。但し、UE100は、基地局200Aに対する無線状態の測定は実施する。
ステップS107において、UE100と基地局200Aとの間のRRC接続を維持しつつ、基地局200Bを介してUE100と基地局200Aとの間でRRCメッセージが送受信される。RRCメッセージとは、RRCレイヤにおいて送受信されるメッセージをいう。
ここで、基地局200AからUE100へのRRCメッセージは、基地局間インターフェイス経由で基地局200Bに転送された後、基地局200BからUE100に対して、シグナリング無線ベアラ(SRB)3上で伝送されるRRCコンテナによって送信される。SRB3とは、UE100とSNとの間で確立される制御用の無線ベアラをいう。
UE100から基地局200AへのRRCメッセージは、SRB3上で伝送されるRRCコンテナによって基地局200Bに送信された後、基地局間インターフェイス経由で基地局200Bから基地局200Aに転送される。
このようなSRB3上で伝送されるRRCコンテナは、第1実施形態に係る動作(すなわち、SCGリンク経由のMCG接続)がアクティブな場合のみ使用可能な専用のRRCコンテナであってもよい。
ステップS107の状態は、UE100が基地局200A及び基地局200BのそれぞれとRRC接続を有する状態であると考えてもよい。この場合、UE100と基地局200Aとの間で確立されているRRC接続が中断(サスペンド)又は非アクティブ化されていてもよい。UE100は、RRCインアクティブモードであってもよい。MCGとのリンク状態が悪いため、UE100がRRCコネクティッドモードを維持すると、UE100がRLFを検知しうる。そのため、UE100と基地局200Aとの間のRRC接続が中断されていてもよい。
なお、MCGと接続しているUE100のRRCをマスタRRC(M-RRC)、SCGと接続しているUE100のRRCをセカンダリRRC(S-RRC)としてもよい。UE100のM-RRCは、UE100のS-RRCの接続先とするセルを選択させる指示を行ってもよい。ここで、UE100のM-RRCは、S-RRCの接続先とするセルの候補セルのリストをS-RRCに設定してもよい。S-RRCがどのセルと接続してもよいとすると制御しにくいため、UE100のM-RRCは、UE100のS-RRCの接続先とするセルを指定する。例えば、ダイバーシティゲインを得るために、M-RRCとS-RRCとで接続先セルの周波数を別にしたり、M-RRCが接続しているセルとは別のセルをS-RRCに選択させたりする制御が可能になる。
UE100は、基地局200Bを介して、基地局200Aに対してRRCコンテナにより測定報告を送信してもよい。測定報告は、UE100がセルごとに無線状態を測定して得た測定結果を含む。基地局200Aは、UE100からの測定報告に基づいて、例えばUE100と基地局200Aとの間の無線状態が改善したと判定した場合(ステップS108)が想定される。この場合、基地局200Aは、基地局200Bを介して、RRCコンテナにより、DC接続(UE100と基地局200との間のRRC接続)を復旧させるための制御情報をUE100に送信してもよい。この制御情報は、基地局200Aへのランダムアクセスプロシージャに用いる非競合(Contention-free)ランダムアクセスプリアンブルや、基地局200Aとの無線通信に用いる無線設定などを含む。
UE100は、例えばUE100と基地局200Aとの間の無線状態が改善したと判定した場合(ステップS108)、基地局200Bを介して、RRC接続を再要求するためのメッセージ(例えばRRC Re-Requestメッセージ)を基地局200Aに送信してもよい。基地局200Aは、基地局200Bを介して、このメッセージに対する応答メッセージをUE100に送信してもよい。応答メッセージには、前回のDCの設定情報を基にDCを復旧することを示す情報を含めてもよい。
ステップS108において、UE100及び基地局Aは、MCGリンクを復旧させる。ここで、UE100は、MCGリンクが改善した旨の通知を、基地局200Bを介して、RRCコンテナにより基地局200Aに送信してもよい。基地局200Aは、UE100からの通知に対する応答を、MCGリンク経由で例えばRRC ReconfigurationメッセージによりUE100に直接的に送信してもよい。或いは、基地局200Aは、UE100からの通知に対する応答を、基地局200Bを介してRRCコンテナによりUE100に送信してもよい。
一方、一定期間が経過してもMCGリンクの無線状態が改善しない場合(つまり、MCGリンクを再確立できない場合)、基地局200Aは、基地局200Bに対してUE100をハンドオーバし、基地局200BにRRC接続を引き継いでもよい。この場合、DCが終了し、UE100は基地局200Bとのみ通信を行う。
上記の一定期間は、タイマによって設定されてもよい。基地局200Aが基地局200Bにタイマを設定してもよい。基地局200Bは、UE100から第1メッセージを受信した際(ステップS103)にタイマを開始させてもよい。基地局200Bが基地局200Aにタイマを設定(通知)してもよい。基地局200Aは、基地局200Bから第2メッセージを受信した際(ステップS104)又は肯定応答(Ack)を送信する際(ステップS105)に、タイマを開始させてもよい。基地局200AがUE100にタイマを設定してもよい。UE100は、MCGリンクの劣化を検知した際に、タイマを開始させてもよい。UE100は、MCGリンクが復旧することなくタイマが満了した場合、基地局200Aからのハンドオーバ指示を受信しなくても、自動的に基地局200Bにハンドオーバを行ってもよい。
第1実施形態によれば、DC通信の開始後、MCGリンクの劣化が検知された際に、UE100と基地局200Aとの間のRRC接続を維持しつつ、基地局200Bを介してUE100と基地局200Aとの間でRRCメッセージを送受信する。これにより、MCGリンクのRLFが発生した場合であっても、基地局200AがSCG経由でUE100に対して各種の制御を実施可能であるため、MCGの無線状態が改善した場合にDC通信を速やかに復旧できる。
(第1実施形態の変更例)
上述した第1実施形態において、UE100が、MNとして機能する基地局200AとのRLF又はその兆候を検知すると、SNとして機能する基地局200B(SCG)を優先して再選択し、基地局200B(SCG)に対して、RRC接続の再確立を要求するRRC Re-establishment Requestメッセージ(第1メッセージ)を送信する一例について説明した。
一般的に、RLFが検知された場合、UE100は、一定期間内でセル再選択動作を行うことにより、適切なセルを選択してRRC Re-establishment Requestメッセージを送信する。このようなセル再選択動作は、セルごとの無線品質(RSRP、RSRQ等)の測定と、測定結果がセル選択基準を満たすか否かの評価とを含む。
しかしながら、基地局200BがSNとして機能している場合、このようなセル再選択動作は不要である。このため、UE100は、MNとして機能する基地局200AとのRLF又はその兆候を検知すると、セル再選択動作を省略して、RRC Re-establishment Requestメッセージを基地局200Bに送信してもよい。
但し、UE100は、MNとして機能する基地局200AとのRLF又はその兆候を検知した際に、基地局200BとのSCG RLF (もしくはSCGのRadio problem)が発生している場合はセル再選択動作を行ってもよい。一方で、UE100は、MNとして機能する基地局200AとのRLF又はその兆候を検知した際に、基地局200BとのSCG RLF (もしくはSCGのRadio problem)が発生していない場合はセル再選択動作を省略してもよい。なお、セル再選択動作により、基地局200A及び200B以外の基地局のセルが再選択される場合、DCが終了することになる。
UE100は、このようなセル選択動作を省略する動作の実行許可が基地局200A又は200Bから設定されている場合、当該省略動作を行うとしてもよい。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態に係る移動通信システムの動作について、第1実施形態との相違点を主として説明する。
第2実施形態において、DC通信の開始後、MCGリンクの劣化が検知された場合、基地局200Aと基地局200Bとの間でMN及びSNの役割を入れ替えること(以下、適宜「Role Change」と呼ぶ)により、DC通信を速やかに復旧可能とする一例について説明する。
図8は、第2実施形態に係る移動通信システムの動作を示す図である。
図8に示すように、ステップS200において、UE100は、基地局200AとのRRC接続を確立しており、RRCコネクティッドモードにある。
ステップS201において、UE100は、DC通信を基地局200A及び基地局200Bと開始する。
ここで、基地局200Aは、DCのために基地局200Bの追加を要求する追加要求(Addition Request)を基地局200Bに送信してもよい。基地局200Bは、追加要求(Addition Request)の受信に応じて、追加要求(Addition Request)への肯定応答(Addition Request Ack)を基地局200Aに送信してもよい。
基地局200Aは、肯定応答(Addition Request Ack)の受信に応じて、DCの設定情報を含むRRCメッセージをUE100に送信してもよい(ステップS202)。
その結果、基地局200AはMNとして機能し、基地局200BはSNとして機能する。また、基地局200Aの少なくとも1つのセルがMCGとしてUE100に設定され、基地局200Bの少なくとも1つのセルがSCGとしてUE100に設定される。
ステップS202において、基地局200Aは、UE100に対して、MCGリンクの劣化を検知するための閾値を設定してもよい。閾値は、測定報告のトリガ条件を定めるための閾値とは異なるものであってもよい。閾値は、無線状態に関する閾値であって、RLFの兆候を検知するためのものであってもよい。例えば、基地局200Aは、UE100に対して、RLC再送がM回に達したらRLFを検知するという前提下において、閾値としてN回(M>N)を設定する。これにより、UE100は、MCGとのRLF発生前に、RLFの可能性を早期に検知できる。
ステップS202において、基地局200Aは、Role Change後に用いるべき設定情報を予めUE100に送信してもよい。具体的には、基地局200Aは、UE100に対して複数のRRC設定を送信する。これらのRRC設定のうち第1のRRC設定は、MCGリンク用に即座に使うための設定情報であって、UE100に設定された時点でアクティブになる。これらのRRC設定のうち、少なくとも1つの第2のRRC設定は、Role Change後に用いるべき設定情報であって、UE100に設定された時点ではスタンバイ状態(非アクティブ)にある。
基地局200Aは、複数のRRC設定を1つのRRC Reconfigurationメッセージに含めて、複数のRRC設定をまとめてUE100に送信してもよい。或いは、基地局200Aは、第1のRRC設定を先にUE100に送信し、その後、第2のRRC設定を追加的にUE100に送信してもよい。基地局200Aは、複数のRRC設定のうちいずれかをUE100に指定して削除してもよい。複数のRRC設定のそれぞれは、セル識別子と紐づいていてもよい。基地局200Aは、RRC設定とセル識別子との複数のセットをUE100に送信してもよい。例えば、UE100は、MCGになるセルごとに、対応するRRC設定をアクティブにすることでRRC設定を使い分ける。
ステップS203において、UE100は、MCGリンクの劣化を検知する。
上述したように、MCGリンクの劣化とは、RLF又はその兆候が発生したことをいう。例えば、UE100は、物理レイヤにおいて無線問題(例えば、同期外れ)が発生してから一定時間内に復旧しない場合、又はランダムアクセスプロシージャの障害、RLCレイヤの障害が発生した場合、RLFを検知する。
RLFの兆候とは、RLFの検知閾値が満たされないものの、RLFの検知閾値未満の障害が発生したことをいう。例えば、MCGリンクにおいて同期外れが一定時間内に所定回数発生したこと、又はランダムアクセスプロシージャにおいてランダムアクセスプリアンブルを所定回数だけ再送したことがRLFの兆候に相当する。これらの所定回数は、基地局200Aから閾値として設定されてもよい。
なお、基地局200AとUE100との間のRLF又はその兆候が発生した場合、UE100はRLF又はその兆候を検知できるものの、基地局200AはRLF又はその兆候を検知できないと考えられる。
ステップS204において、RLFの兆候を検知したUE100は、RLFの可能性を通知するメッセージを基地局200Aに送信してもよい。このメッセージは、測定報告とは異なるメッセージであってもよいし、Role Changeを要求する要求メッセージであってもよい。UE100は、MCG用のMACエンティティに紐づいたSRB(SRB1)を用いて、メッセージを基地局200Aに送信してもよい。基地局200Aは、RLFの可能性を通知するメッセージの受信に基づいて、Role Change(ステップS207)を行ってもよい。
ステップS205において、UE100は、MCGリンクの劣化に基づく第1メッセージを、SNとして機能する基地局200Bに送信する。RLFの兆候を検知したUE100は、ステップS204でメッセージを基地局200Aに送信するとともに、ステップS205で第1メッセージを基地局200Bに送信してもよい。
第1メッセージは、UE100が基地局200A(MCGリンク)とのRLF又はその兆候を検知したことを示すメッセージであってもよい。このようなメッセージは、M-RLF informationメッセージと呼ばれてもよい。第1メッセージは、測定報告メッセージであってもよい。UE100は、基地局200Bに対して、SCG用のMACエンティティに紐づいたSRB(SRB3)を用いて、M-RLF informationメッセージ又は測定報告メッセージを送信する。
第1メッセージは、障害の種別(T310満了、ランダムアクセス失敗、RLC再送上限到達のいずれか)を示す情報要素と、無線状態の測定結果を示す情報要素とのうち少なくとも1つを含んでもよい。
ステップS206において、基地局200Bは、UE100から受信した第1メッセージに基づいて、第2メッセージを基地局200Aに送信する。
第2メッセージは、MCGリンクのRLF又はその兆候を検知したことを示す通知メッセージであってもよいし、基地局200BがMNになるための要求メッセージであってもよい。
第2メッセージは、PDCPデータリカバリが必要か否かを示す情報要素であるPDCP Change Indicationと、RRCの情報要素を運ぶためのコンテナとのうち少なくとも1つを含んでもよい。
ステップS207において、基地局200A及び基地局200Bは、Role Changeを行う。
第2メッセージが、基地局200BがMNになるための要求メッセージ(Role Change要求メッセージ)である場合、ステップS207において、基地局200Aは、このRole Change要求メッセージに対する応答メッセージ(Ack又はNack)を基地局200Bに送信してもよい。
或いは、ステップS207において、基地局200Aは、ステップS204でUE100から受信したメッセージ又はステップS206で基地局200Bから受信した第2メッセージに基づいて、Role Change要求メッセージを基地局200Bに送信してもよい。Role Change要求メッセージは、基地局200BがMNになるために必要な各種の設定情報を含んでもよい。Role Change要求メッセージを受信した基地局200Bは、Role Change要求メッセージに対する応答メッセージ(Ack又はNack)を基地局200Aに送信してもよい。
その結果、基地局200AがSNに変更(ステップS208)されるとともに、基地局200BがMNに変更(ステップS209)される。
基地局200A及び基地局200Bの少なくとも一方は、Role Changeが行われたことを示すメッセージをUE100に送信してもよい(ステップS210、ステップS211)。Role Changeが行われたことを示すメッセージは、新たなMCGに含まれる各セルのセル識別子及びSCGに含まれる各セルのセル識別子のうち少なくとも一方を含んでもよい。
UE100は、ステップS210及び/又はステップS211で受信したメッセージに基づいて、Role Changeが行われたことを確認する。
Role Changeが行われたことを確認したUE100は、ステップS202で基地局200Aから複数のRRC設定(第1のRRC設定及び第2のRRC設定)を受信していた場合が想定される。この場合、UE100は、スタンバイしていた第2のRRC設定をアクティブ化し、第2のRRC設定の適用を開始する。また、第2のRRC設定が複数存在し、各第2のRRC設定がセル識別子と紐付けられている場合がある。この場合、UE100は、複数の第2のRRC設定のうち、新たにMCGになったセルのセル識別子と紐付けられた第2のRRC設定をアクティブ化し、その他の第2のRRC設定を破棄するか又はスタンバイ状態のまま保持してもよい。UE100が、当該その他の第2のRRC設定を破棄するか又は保持するかは、基地局200Aからの設定(ステップS202)により定められてもよい。
なお、UE100は、ステップS210及び/又はステップS211でメッセージを受信したこととは異なる条件をトリガとして、スタンバイしていた第2のRRC設定をアクティブ化してもよい。例えば、UE100は、ステップS204のメッセージを送信したこと又はステップS205のメッセージを送信したことをトリガとして、スタンバイしていた第2のRRC設定をアクティブ化してもよい。
SNとして機能する基地局200Aの無線状態の状態が改善した場合(ステップS212)、UE100は、基地局200Aとデータを送受信可能になる。一方、一定期間が経過しても基地局200Aの無線状態が改善しない場合、MNとして機能する基地局200Bは、基地局200Aに対して解放メッセージを送信する。これにより、MNとして機能する基地局200Bは、SNとして機能する基地局200Aを解放してもよい。この場合、DCが終了し、UE100は基地局200Bとのみ通信を行う。この一定期間の設定方法については、第1実施形態と同様である。
第2実施形態によれば、DC通信の開始後、基地局200Aのリンクの劣化が検知された場合、基地局200Aと基地局200Bとの間でMN及びSNの役割を入れ替える。これにより、基地局200AをSNとして維持しつつ、新たにMNになった基地局200BがUE100を制御可能である。このため、基地局200Aの無線状態が改善した場合にDC通信を速やかに復旧できる。
(第1及び第2実施形態の変更例)
上述した第1及び第2実施形態において、UE100が、MCGリンクにおいて同期外れが一定時間内に所定回数発生したこと、又はランダムアクセスプロシージャにおいてランダムアクセスプリアンブルを所定回数だけ再送した場合、MCGリンクのRLFの兆候を検知し、MCGリンクのRLFの兆候を通知するための第1メッセージを基地局200Bに送信する一例について説明した。本変更例において、このような動作の具体例について説明する。
まず、RLFに関連するUE100の一般的な動作について説明する。図9Aに示すように、UE100は、N310回連続して同期外れ状態(out-of-sync)を検知した場合、無線問題(radio problem)を検知する。UE100は、無線問題を検知すると、所定のタイマT310を開始させる。UE100は、タイマT310を開始させた後、N311回連続して同期状態(in-sync)を検知した場合、タイマT310を停止させる。UE100は、タイマT310が満了すると、RLFを検知するとともに、タイマT311を開始し、且つセル再選択動作(接続再確立処理)を開始する。そして、UE100は、接続再確立に成功せずにタイマT311が満了すると、RRCアイドルモードに遷移する。
次に、本変更例に係る動作について説明する。図9Bに示すように、UE100は、N310回連続して同期外れ状態(out-of-sync)を検知した場合、無線問題(radio problem)を検知する。UE100は、無線問題を検知すると、RLFの兆候を検知するためのタイマA又はカウンタを開始させる。タイマAの値は、タイマT310の値より小さい。
タイマAを用いる場合、UE100は、タイマAが満了すると、MCG RLFの兆候を検知し、上述した第1メッセージを基地局200Bに送信する。
カウンタを用いる場合、UE100は、無線問題を検知する度にカウンタをインクリメントし、カウンタ値が閾値に達すると、MCG RLFの兆候を検知し、上述した第1メッセージを基地局200Bに送信する。UE100は、N310回連続して同期外れ状態(out-of-sync)を検知すると無線問題を1回検知する。そして、UE100は、N311回連続して同期状態(in-sync)を検知し(タイマT310が停止する)、その後、N310回連続して同期外れ状態(out-of-sync)を検知すると無線問題をもう1回検知する。このようにしてUE100は、カウンタ値をインクリメントする。UE100は、無線問題が一定期間発生しなかった場合、カウンタ値をリセットしてもよい。このカウンタ値の閾値は、適宜設定されうる。
或いは、カウンタは、同期外れ状態(out-of-sync)をカウントするカウンタであってもよい。このカウンタの閾値は、N310の値よりも大きくてもよいし、小さくてもよい。UE100は、同期状態(in-sync)を検知すると、このカウンタ値をリセットしてもよい。UE100が同期外れ状態(out-of-sync)を検知する周期をTout、UE100が同期状態(in-sync)を検知する周期をTinとし、Tout及びTinのそれぞれは一定の時間であると仮定する。この場合、前述の同期外れ状態(out-of-sync)をカウントするカウンタの閾値Noutは、Nout×Tout < N311×Tin を満たすように設定されてよい。この数式が満たされれば、UE100は、同期状態(in-sync)をN311回検知する前に、すなわちタイマT310の満了前に、RLFの兆候を検知することができる。UE100は、同期外れ状態(out-of-sync)のカウントを開始するタイミングを、図9A及び図9Bで無線問題を検知する条件であるN310回の同期外れ状態(out-of-sync)のうち最初の(1回目の)同期外れ状態を検知したタイミングとしてもよい。
なお、タイマAの値(閾値)及びカウンタの閾値は、基地局200A又は200BからUE100に設定されてもよい。無線問題が発生しない期間(上述の「一定期間」)の値は、基地局200A又は200BからUE100に設定されてもよい。UE100は、タイマAとカウンタとを組み合わせてMCG RLFの兆候を検知してもよい。
UE100は、RLFの兆候を検知し、上述した第1メッセージを基地局200Bに送信した場合、タイマBを開始させる。UE100は、タイマBが動作中において、RLFの検知又は接続再確立処理(RRC Reestablishmentプロシージャ)の開始を保留する。UE100が第1メッセージを基地局200Bに送信すると、ネットワーク(基地局200A及び200B)側では、上述した第1及び第2実施形態のような動作が行われ、その結果、ネットワークからUE100への指示が送信されうる。タイマBが動作中において、RLFの検知又は接続再確立処理の開始を保留することにより、ネットワーク側からの指示を待つことができる。
UE100は、タイマBが動作中にネットワーク側からの指示を受信すると、タイマBを停止させてもよい。UE100は、タイマBが動作中においては、タイマT310が満了してもRLFを検知せず、接続再確立処理も実行しない。
UE100は、タイマBが満了すると、保留していた動作を行う。すなわち、UE100は、RLFを検知し、接続再確立処理を開始する。
なお、タイマBの値(閾値)は、基地局200A又は200BからUE100に設定されてもよい。
本変更例において、タイマBが、タイマT310と並行して動作するタイマである一例について説明した。しかしながら、タイマT310の取り扱いを一部変更し、RLFの兆候を検知して第1メッセージを送信した際にタイマT310をリセット(リスタート)することにより、タイマBを不要としてもよい。
(その他の実施形態)
上述した第1及び第2実施形態及びそれらの変更例において、UE100は、上述した第1メッセージを、Split SRB1を用いて送信してもよい。Split SRB1とは、基地局200Aで分岐するシグナリング無線ベアラであって、基地局200AとUE100との間に基地局200Bが介在するものである。或いは、UE100は、上述した第1メッセージを、SRB3を用いて送信してもよい。この場合、SNとして機能する基地局200BがUE100の制御を担当してもよく、Xnインターフェイス経由でMN(基地局200A)の指示を仰いでもよい。
上述した第1及び第2実施形態及びそれらの変更例において、上述した第1メッセージを受信した基地局200A又は200Bは、UE100に対してハンドオーバ指示を送信してもよい。このハンドオーバ指示は、条件付きハンドオーバの指示であってもよい。
第1実施形態に係る動作の少なくとも一部と第2実施形態に係る動作の少なくとも一部とを組み合わせて実施してもよい。
その他の実施形態として、第1実施形態に係る動作の少なくとも一部及び第2実施形態に係る動作の少なくとも一部を、キャリアアグリゲーション(CA)に応用してもよい。CAに応用する場合、MN及びMCGをプライマリセル(PCell)と読み替え、且つSN及びSCGをセカンダリセル(SCell)と読み替える。
その他の実施形態として、UE100が基地局及び他のUEとのDC通信を行ってもよい。具体的には、UE100は、基地局とのUuインターフェイスと他のUEとのPC5インターフェイス(サイドリンク)とを介して基地局及び他のUEとの同時通信を行う。このような想定下において、上述したM-RRCを基地局(Uu)向けのRRCとし、上述したS-RRCを他のUE(PC5)向けのRRCとしてもよい。
UE100又はgNB200が行う各処理をコンピュータに実行させるプログラムが提供されてもよい。プログラムは、コンピュータ読取り可能媒体に記録されていてもよい。コンピュータ読取り可能媒体を用いれば、コンピュータにプログラムをインストールすることが可能である。ここで、プログラムが記録されたコンピュータ読取り可能媒体は、非一過性の記録媒体であってもよい。非一過性の記録媒体は、特に限定されるものではないが、例えば、CD-ROMやDVD-ROM等の記録媒体であってもよい。
また、UE100又はgNB200が行う各処理を実行する回路を集積化し、UE100又はgNB200の少なくとも一部を半導体集積回路(チップセット、SoC)として構成してもよい。
以上、図面を参照して一実施形態について詳しく説明したが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等をすることが可能である。
(付記1)
序論
RANプレナリは、マルチRATデュアルコネクティビティ及びキャリアアグリゲーションの拡張に関するワークアイテムを承認した。このワークアイテムの目的のひとつは、MCGリンクの速やかな復旧メカニズムをサポートすることである。
速やかな復旧:MCGリンクの速やかな復旧のサポート、例えば、SCGリンク及びスプリットSRBを利用して、MR―DC(マルチRATデュアルコネクティビティ)で動作中のMCG障害時の復旧をサポートする。
議論
この付記では、速やかなMCGリンクの復旧の解決の方向性について議論されている。
デュアルコネクティビティは2つのノード(例えば、eNB及び/又はgNB)からサービングされる無線リソースを利用する。マスタノードはMCGリンクをUEに提供し、コアネットワークへの制御プレーン接続を提供する。一方、セカンダリノードはSCGリンクをUEに提供する。例えば、サイトダイバーシティ及び周波数ダイバーシティからの利点によって、マルチプルリンクつまりMCG及びSCGは、ユーザスループットだけではなく、接続の安定性も改善されることが予想される。
現在の仕様では、RLFはMCG及びSCGに対して別々に宣言され、UEは、MCG RLFでRRC再確立手順を開始する一方、SCG RLFではSCGの送信を単に一時中断する。言い換えると、既存のデュアルコネクティビティは、SCG障害の場合は堅牢性に貢献するが、MCG障害に対する利点は無い。つまり、MCGリンクの安定性に関して、シングルコネクティビティとデュアルコネクティビティの間に違いは無い。デュアルコネクティビティにおいてMCGリンクはマイクロセルであるため、常に安定していると想定され、SCGリンクはスモールセルリンクであるため不確実と想定される場合がある。しかしながら、実行において、このような想定は常に正しいとは限らない。例えば、ユーザが建物に入ると、屋内のスモールセルは屋外のマイクロセルよりも安定した接続を提供する。WIDは、「MR-DCで動作中のMCG障害時の復旧にSCGリンクとスプリットSRBを利用することによる」速やかなMCG障害復旧の解決策を例示している。したがって、デュアルコネクティビティにおいてSCGリソースを利用する方法は、ワークアイテムの目的の1つである。
提案1:RAN2は、SCGリンク又はスプリットSRBの利用による、MCG障害の速やかな復旧を導入すべきである。
提案1に同意する場合、速やかな復旧のためRLFに関する手順は拡張される候補になる。現在の仕様では、RLFが宣言された後、UEは適したセルを選択し、RRC再確立手順を開始する。それによって、モデリングがLTEで示されているものと酷似している。図10は、LTEにおけるRLF周辺手順の例の図である。セルがRRC再確立要求を受信すると、UEコンテキストを既に持っている又は取り戻しており、UEがRRCコネクティッドのままでいられるようにするため、RRC再確立要求を承認する。SCGリンクを利用できる可能性を考慮すると、RAN2は、これを利用して速やかなMCGリンクの復旧をすべきである。
提案2:RAN2は、SCGリンクが良好である時の、デュアルコネクティビティでのMCG RLFに関する手順を拡張すべきである。
提案2に同意する場合、下記のようないくつかの解決策が検討される。
選択肢1:UEベースの速やかな復旧(反応的な復旧)
RRCの再確立手順の拡張として検討されるだろう。例えば、SNは、無線リンク品質がまだ良好であり、既にUEコンテキストを持っていると予想されるため、MCG RLFの場合、デュアルコネクティビティ中のUEは、RRC再確立要求のセル再選択で現在のSCGを優先する。これにより、RRC再確立及びランダムアクセス手順に関わる遅延を最小限に抑え、最初のMCGがUEを制御可能となる可能性がある。
選択肢2:NWベースの速やかな復旧(積極的な復旧)
LTE feMOBで議論されているのと同様に、MN(マスタノード)とSN(セカンダリノード)の役割変更の一種として検討されるだろう。例えば、MCGリンクでRLFが起こった場合、MCGの役割は現在のSCGリンクと交換される。そのため、MCG障害は前もって避けられることが期待され、ランダムアクセス手順に関連する遅延も避けられる可能性がある。UEがSNにMCG RLFの可能性を通知するのはSRB3を介してであると想定され、SNはUEを適切に制御する。
選択肢3:選択肢1及び選択肢2を混成した復旧
積極的な復旧が失敗した後でも、反応的な復旧が運用されるため、たとえ選択肢1及び選択肢2が独立してサポートされたとしても、全体の堅牢性は向上する。
選択肢1はシンプルな解決策である。選択肢2は選択1と比べるとわずかに複雑だが、選択肢2は、全てのサービスの中断時間を潜在的に排除できる。選択肢3は、選択肢1及び選択肢2が確定された後に、後段階で議論される。
提案3:RAN2は、MCG RLFの、UEベースの反応的な復旧及び/又はNWベースの積極的な復旧のための選択肢を議論すべきである。
(付記2)
序論
RANプレナリは、マルチRATデュアルコネクティビティ及びキャリアアグリゲーションの拡張に関するワークアイテムを承認した。RAN2#105は、MCGリンクの速やかな復旧に関する最初の議論を行い、次の合意に達した。
1.MCG障害は、SCGを介してネットワークに通知され得る。SCell経由の場合はさらに検討する必要がある。
2.障害がどのように示されるか、どのSRBか、及びどの障害事例が速やかなMCG障害回復かについてはさらに検討する必要がある。
3.対処したい障害事例に対して統一された解決策を持つことを目指す。
電子メールの議論では、障害事例や速やかなMCGリンク復旧のシグナリングのSRBなどの詳細について広範囲に議論した。
この付記では、電子メールの議論に加えて、速やかなMCGリンク回復の統一された解決策の他の側面についても議論される。
議論
ほとんどの障害の場合、RLFに関連する手順は、統一された速やかな復旧の解決策の機能強化の候補となるだろう。現在の仕様では、RLFが宣言された後、UEは適したセルを選択し、RRC再確立手順を開始する。それによって、モデリングがLTEで示されているものと酷似している。図10は、LTEにおけるRLF周辺手順の例の図である。第1フェーズ(T1)は基本的にセル内の復旧であり、第2フェーズ(T2)は主にセル間の復旧である。セルがRRC再確立要求を受信すると、UEコンテキストを既に持っている又は取り戻しており、UEがRRCコネクティッドモードのままでいられるようにするため、RRC再確立要求を承認する。SCGリンクを利用できる可能性を考慮すると、RAN2は、これを利用して速やかなMCGリンクの復旧をすべきである。
提案1:RAN2は、SCGリンクがまだ良好であることを前提として、MCG RLF後のセル間の復旧(つまり、図10のT2)の手順を拡張すべきである。
選択肢1:UEベースの速やかな復旧
RRCの再確立手順の拡張として検討されるだろう。例えば、SNは、無線リンク品質がまだ良好であり、既にUEコンテキストを持っていると予想されるため、MCG RLFの場合、デュアルコネクティビティ中のUEは、RRC再確立要求のセル再選択で現在のSCGを優先する。これにより、RRC再確立及びランダムアクセス手順に関わる遅延を最小限に抑え、最初のMCGがUEを制御可能となる可能性がある。
選択肢2:NWベースの速やかな復旧
LTE feMOB又はSRBxの解決策で議論されていたのと同様に、MN(マスタノード)とSN(セカンダリノード)の役割変更の一種として検討されるだろう。例えば、MCGリンクでRLFが起こる前に、MCGの役割は現在のSCGリンクと交換される。これにより、既存のハンドオーバと比較して、ランダムアクセス手順に関連する遅延も潜在的に避けられる可能性がある。MCG障害は、SRB3または(設定されている場合)Split SRB1を介して示されることが予想される。
選択肢3:選択肢1及び選択肢2を混成した復旧
積極的な復旧が失敗した後でも、反応的な復旧が運用されるため、たとえ選択肢1及び選択肢2が独立してサポートされたとしても、全体の堅牢性は向上する。なお、選択肢3は、様々な障害事例に適応する可能性があるため、RAN2が同意した「統一解決策」と一致する。
提案2:RAN2は、MCG RLFの、UEベースの復旧及び/又はNWベースの復旧のための選択肢を議論すべきである。
提案2に同意できる場合、選択肢間の共通の側面として、復旧手順中にランダムアクセス手順をスキップできるかどうかを明確にすべきである。選択肢に関係なく、復旧手順の予想される結果は、最小のサービス中断時間で古いSCGへの新しいMCG接続を確立することであろう。SCGによるタイミングアドバンスが既に調整されていることを考慮すると、ランダムアクセス手順は、速やかな復旧手順で省かれるターゲットの1つであるべきである。
提案3:RAN2は、上記の選択肢に関係なく、速やかなMCGリンク復旧手順は、(SCGへの)ランダムアクセス手順を省かれることに同意すべきである。
選択肢1について、手順の最初のステップはセル再選択プロセスである。SCGリンクがまだ良好であり、タイミングアドバンスが有効であると想定されるため、UEがこのプロセスでSCG(より正確にはPSCell)を優先するのは当然である。したがって、中断時間を最小限に抑えるために、セル再選択プロセスはスキップされる。代わりに、UEはセル再選択プロセスの結果(つまり、ターゲット)としてPSCellを見なすだけである。
提案4:RRC再確立手順が拡張された場合(つまり、選択肢1)、RAN2は、セル再選択プロセスが省かれ、UEが現在のPSCellをRRC再確立のターゲットと見なすことに同意すべきである。
選択肢2について、MCG RLFが発生した後(つまり、図10の「T2」)でもNWがUEのモビリティ制御を開始する機会がある。そのような制御は、基本的に「通常の操作」で行われるべきである。この意味で、MCG RLFが発生する前(つまり、図10の「T1」)もモビリティ制御が実行できるかどうかを議論すべきである。Split SRB1が設定されている場合、UEが、物理層の問題を検出しMCG RLFを宣言する間近である(つまり、T310が動作している最中である)ことをMCGに通知することはまだ可能である。これは、NWがSCGへのハンドオーバやSCGとの役割の変更などの即時決定を決定することを容易にするだろう。そのため、T310の実行中にもMCG障害が示されるかどうかを検討する価値がある。
提案5:RAN2は、T310の実行中にもMCG障害が示されるかどうか、つまり、NWがモビリティ制御の決定(例えば、即時ハンドオーバ)を行うのを容易にするために、UEがMCG RLFを宣言する間近であることを示すべきかどうかについて議論するべきである。
本願は、米国仮出願第62/825157号(2019年3月28日出願)の優先権を主張し、その内容の全てが本願明細書に組み込まれている。

Claims (10)

  1. ユーザ装置がマスタノード及びセカンダリノードと同時に通信するデュアルコネクティビティ通信を制御するための通信制御方法であって、
    前記ユーザ装置が、前記マスタノードとして機能する第1基地局と前記ユーザ装置との間の無線リンクの障害に基づく第1メッセージを前記セカンダリノードとして機能する第2基地局に前記ユーザ装置と前記第2基地局との間で確立されるベアラを用いて送信する送信動作を行う能力を前記ユーザ装置が有することを示す能力情報を、前記第1基地局に送信することと、
    前記ユーザ装置が、前記第1基地局と前記ユーザ装置との間の無線リンクの障害を検知することと、
    前記ユーザ装置が、前記送信動作を前記第1基地局から前記ユーザ装置に設定される場合、前記無線リンクの障害に基づく前記第1メッセージを、前記第2基地局に送信することとを含む
    通信制御方法。
  2. 前記ユーザ装置が、前記第1メッセージを送信した後において、前記第1基地局との無線状態の測定を継続することをさらに含む
    請求項1に記載の通信制御方法。
  3. 前記ユーザ装置が、前記第1メッセージの送信に応じて、ハンドオーバ指示を、前記第2基地局を介して前記第1基地局から受信することをさらに含む
    請求項1に記載の通信制御方法。
  4. 前記第1メッセージを受信した前記第2基地局が、前記デュアルコネクティビティ通信を復旧するために用いる第3メッセージを前記第1基地局に送信すること、をさらに含む
    請求項1に記載の通信制御方法。
  5. 前記第1基地局が前記第3メッセージを受信した後、前記ユーザ装置と前記第1基地局との間のRRC接続を維持しつつ、前記第2基地局を介して前記ユーザ装置と前記第1基地局との間でRRCメッセージを送受信することをさらに含む
    請求項4に記載の通信制御方法。
  6. 前記無線リンクの障害が検知されるよりも前において、前記第1基地局から前記ユーザ装置に対して、前記無線リンクの障害を検知するための閾値を設定することをさらに含む
    請求項1に記載の通信制御方法。
  7. ユーザ装置がマスタノード及びセカンダリノードと同時に通信するデュアルコネクティビティ通信における前記マスタノードとして機能する第1基地局であって、
    前記第1基地局と前記ユーザ装置との間の無線リンクの障害に基づく第1メッセージを前記セカンダリノードとして機能する第2基地局に前記ユーザ装置と前記第2基地局との間で確立されるベアラを用いて送信する送信動作を行う能力を前記ユーザ装置が有することを示す能力情報を、前記ユーザ装置から受信する受信部と、
    前記送信動作を前記ユーザ装置に設定する情報を前記ユーザ装置に送信する送信部と、
    前記無線リンクの障害に基づく前記第1メッセージを、前記第2基地局から受信する通信部と、を備える
    第1基地局。
  8. ユーザ装置がマスタノード及びセカンダリノードと同時に通信するデュアルコネクティビティ通信における前記マスタノードとして機能する第1基地局で用いる通信方法であって、
    前記第1基地局と前記ユーザ装置との間の無線リンクの障害に基づく第1メッセージを前記セカンダリノードとして機能する第2基地局に前記ユーザ装置と前記第2基地局との間で確立されるベアラを用いて送信する送信動作を行う能力を前記ユーザ装置が有することを示す能力情報を、前記ユーザ装置から受信することと、
    前記送信動作を前記ユーザ装置に設定する情報を前記ユーザ装置に送信することと、
    前記無線リンクの障害に基づく前記第1メッセージを、前記第2基地局から受信することとを含む
    通信制御方法。
  9. ユーザ装置がマスタノード及びセカンダリノードと同時に通信するデュアルコネクティビティ通信における前記ユーザ装置であって、
    前記マスタノードとして機能する第1基地局と前記ユーザ装置との間の無線リンクの障害に基づく第1メッセージを前記セカンダリノードとして機能する第2基地局に前記ユーザ装置と前記第2基地局との間で確立されるベアラを用いて送信する送信動作を行う能力を前記ユーザ装置が有することを示す能力情報を、前記第1基地局に送信する送信部と、
    前記第1基地局と前記ユーザ装置との間の無線リンクの障害を検知する制御部と、を備え、
    前記送信部は、前記送信動作を前記第1基地局から前記ユーザ装置に設定される場合、前記無線リンクの障害に基づく前記第1メッセージを、前記第2基地局に送信する
    ユーザ装置。
  10. ユーザ装置がマスタノード及びセカンダリノードと同時に通信するデュアルコネクティビティ通信における前記ユーザ装置を制御するプロセッサであって、
    前記マスタノードとして機能する第1基地局と前記ユーザ装置との間の無線リンクの障害に基づく第1メッセージを前記セカンダリノードとして機能する第2基地局に前記ユーザ装置と前記第2基地局との間で確立されるベアラを用いて送信する送信動作を行う能力を前記ユーザ装置が有することを示す能力情報を、前記第1基地局に送信する処理と、
    前記第1基地局と前記ユーザ装置との間の無線リンクの障害を検知する処理と、
    前記送信動作を前記第1基地局から前記ユーザ装置に設定される場合、前記無線リンクの障害に基づく前記第1メッセージを、前記第2基地局に送信する処理と、
    を実行する
    プロセッサ。
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