(基本説明)
まず、パチンコ遊技機1の基本的な構成及び制御(一般的なパチンコ遊技機の構成及び制御でもある。)について説明する。
(パチンコ遊技機1の構成等)
図1は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、複数種類の特別識別情報としての特別図柄(特図ともいう)の可変表示(特図ゲームともいう)を行う第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bが設けられている。これらは、それぞれ、7セグメントのLEDなどからなる。特別図柄は、「0」~「9」を示す数字や「-」などの点灯パターンなどにより表される。特別図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。
なお、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである(後述の他の図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄又は普通図柄が更新表示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示又は更新表示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。なお、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出又は導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。なお、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
なお、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。なお、特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置は1種類であってもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)や有機EL(Electro Luminescence)等から構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタ及びスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。
例えば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。なお、同期して実行される特図ゲーム及び飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
画像表示装置5の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示や、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を表示するための表示エリアが設けられていてもよい。保留表示及びアクティブ表示を総称して可変表示に対応する可変表示対応表示ともいう。
保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数を第1保留記憶数、第2特図ゲームに対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともいう。また、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
また、遊技盤2の所定位置には、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられ、第1保留表示器25Aは、LEDの点灯個数によって、第1保留記憶数を表示し、第2保留表示器25Bは、LEDの点灯個数によって、第2保留記憶数を表示する。
画像表示装置5の下方には、入賞球装置6Aと、可変入賞球装置6Bとが設けられている。
入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に遊技球が進入可能な一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。第1始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第1特図ゲームが開始され得る。
可変入賞球装置6B(普通電動役物)は、ソレノイド81(図2参照)によって閉鎖状態と開放状態とに変化する第2始動入賞口を形成する。可変入賞球装置6Bは、例えば、一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、ソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、当該可動翼片の先端が入賞球装置6Aに近接し、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる(第2始動入賞口が閉鎖状態になるともいう。)。その一方で、可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる(第2始動入賞口が開放状態になるともいう。)。第2始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第2特図ゲームが開始され得る。なお、可変入賞球装置6Bは、閉鎖状態と開放状態とに変化するものであればよく、電動チューリップ型役物を備えるものに限定されない。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左右下方4箇所)には、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口10が設けられる。この場合には、一般入賞口10のいずれかに進入したときには、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
入賞球装置6Aと可変入賞球装置6Bの下方には、大入賞口を有する特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、ソレノイド82(図2参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用(特別電動役物用)のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入(通過)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入しやすくなる。
大入賞口に遊技球が進入したときには、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口及び一般入賞口10に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。
一般入賞口10を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口)への入賞を始動入賞ともいう。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。普通図柄は、「0」~「9」を示す数字や「-」などの点灯パターンなどにより表される。普通図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
画像表示装置5の左方には、遊技球が通過可能な通過ゲート41が設けられている。遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づき、普図ゲームが実行される。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果用の遊技効果ランプ9が設けられている。遊技効果ランプ9は、LEDを含んで構成されている。
遊技盤2の所定位置(図1では図示略)には、演出に応じて動作する可動体32が設けられている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)30が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。上皿の下方には、上皿満タン時に賞球が払い出される打球供給皿(下皿)が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aには、遊技者が押下操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、コントローラセンサユニット35A(図2参照)により検出される。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bに対する操作は、プッシュセンサ35B(図2参照)により検出される。
パチンコ遊技機1では、遊技者の動作(操作等)を検出する検出手段として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。
(遊技の進行の概略)
パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。なお、前回の普図ゲームの実行中の期間等に遊技球が通過ゲート41を通過した場合(遊技球が通過ゲート41を通過したが当該通過に基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普図ゲームは所定の上限数(例えば4)まで保留される。
この普図ゲームでは、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の普通図柄(普図ハズレ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図ハズレ」となる。「普図当り」となると、可変入賞球装置6Bを所定期間開放状態とする開放制御が行われる(第2始動入賞口が開放状態になる)。
入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が進入すると、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームが開始される。
可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に遊技球が進入すると、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームが開始される。
なお、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入(入賞)した場合(始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく特図ゲームは所定の上限数(例えば4)までその実行が保留される。
特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄、例えば「2」)が停止表示されれば、「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄(ハズレ図柄、例えば「-」)が停止表示されれば「ハズレ」となる。
特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。特図ゲームでの表示結果が「小当り」になった後には、小当り遊技状態に制御される。
大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の態様で開放状態となる。当該開放状態は、所定期間(例えば29秒間や1.8秒間)の経過タイミングと、大入賞口に進入した遊技球の数が所定個数(例えば9個)に達するまでのタイミングと、のうちのいずれか早いタイミングまで継続される。前記所定期間は、1ラウンドにおいて大入賞口を開放することができる上限期間であり、以下、開放上限期間ともいう。このように大入賞口が開放状態となる1のサイクルをラウンド(ラウンド遊技)という。大当り遊技状態では、当該ラウンドが所定の上限回数(15回や2回)に達するまで繰り返し実行可能となっている。
大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当り遊技状態におけるラウンド数が多い程、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有利となる。
なお、「大当り」には、大当り種別が設定されている。例えば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(後述の、通常状態、時短状態、確変状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種別が設定されている。大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ない又はほとんど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよい。
小当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の開放態様で開放状態となる。例えば、小当り遊技状態では、一部の大当り種別のときの大当り遊技状態と同様の開放態様(大入賞口の開放回数が上記ラウンド数と同じであり、かつ、大入賞口の閉鎖タイミングも同じ等)で大入賞口が開放状態となる。なお、大当り種別と同様に、「小当り」にも小当り種別を設けてもよい。
大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種別に応じて、時短状態や確変状態に制御されることがある。
時短状態では、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御(時短制御)が実行される。時短状態では、平均的な普図変動時間(普図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させたり、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させる等により、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる制御(高開放制御、高ベース制御)も実行される。時短状態は、特別図柄(特に第2特別図柄)の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。
確変状態(確率変動状態)では、時短制御に加えて、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。
時短状態や確変状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたこと等といった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り時短、回数切り確変等)ともいう。
通常状態とは、遊技者にとって有利な大当り遊技状態等の有利状態、時短状態、確変状態等の特別状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける表示結果が「普図当り」となる確率及び特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
確変制御が実行されている状態を高確状態、確変制御が実行されていない状態を低確状態ともいう。時短制御が実行されている状態を高ベース状態、時短制御が実行されていない状態を低ベース状態ともいう。これらを組み合わせて、時短状態は低確高ベース状態、確変状態は高確高ベース状態、通常状態は低確低ベース状態などともいわれる。高確状態かつ低ベース状態は高確低ベース状態ともいう。
小当り遊技状態が終了した後は、遊技状態の変更が行われず、特図ゲームの表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される(但し、「小当り」発生時の特図ゲームが、上記回数切りにおける上記所定回数目の特図ゲームである場合には、当然遊技状態が変更される)。なお、特図ゲームの表示結果として「小当り」がなくてもよい。
なお、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(例えば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて、変化してもよい。例えば、遊技球が特定領域を通過したとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。
(演出の進行など)
パチンコ遊技機1では、遊技の進行に応じて種々の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出)が実行される。当該演出について以下説明する。なお、当該演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示することによって行われるが、当該表示に加えて又は代えて、スピーカ8L、8Rからの音声出力、及び/又は、遊技効果ランプ9の点等/消灯、可動体32の動作等により行われてもよい。
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変表示が継続している態様などのことである。
また、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ遊技機1では、演出態様に応じて表示結果(特図ゲームの表示結果や飾り図柄の可変表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期待度とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、例えば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、がある。
特図ゲームの表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示される。
大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り(通常大当り)」である場合には、偶数の飾り図柄(例えば、「6」等)が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の飾り図柄を確変図柄、偶数の飾り図柄を非確変図柄(通常図柄)ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。
特図ゲームの表示結果が「小当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた小当り組合せとなる確定飾り図柄(例えば、「1 3 5」等)が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「小当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上にチャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。なお、特図ゲームの表示結果が、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別)の「大当り」となるときと、「小当り」となるときとで、共通の確定飾り図柄が導出表示されてもよい。
特図ゲームの表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄(「非リーチハズレ」ともいう。)が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチハズレ」となる)ことがある。また、表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチハズレ」となる)こともある。
パチンコ遊技機1が実行可能な演出には、上記の可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)を表示することも含まれる。また、他の演出として、例えば、大当り信頼度を予告する予告演出等が飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読み予告演出がある。先読み予告演出として、可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
また、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出が実行されてもよい。また、小当り遊技状態中にも、小当り遊技状態を報知する小当り中演出が実行される。なお、小当り遊技状態中と、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別で、例えばその後の遊技状態を高確状態とする大当り種別)での大当り遊技状態とで、共通の演出を実行することで、現在が小当り遊技状態中であるか、大当り遊技状態中であるかを遊技者に分からないようにしてもよい。そのような場合であれば、小当り遊技状態の終了後と大当り遊技状態の終了後とで共通の演出を実行することで、高確状態であるか低確状態であるかを識別できないようにしてもよい。
また、例えば特図ゲーム等が実行されていないときには、画像表示装置5にデモ(デモンストレーション)画像が表示される(客待ちデモ演出が実行される)。
(基板構成)
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、電源基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における上記遊技の進行(特図ゲームの実行(保留の管理を含む)、普図ゲームの実行(保留の管理を含む)、大当り遊技状態、小当り遊技状態、遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などを有する。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備える。
CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM101が記憶する各種データ(後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。RAM102は、その一部または全部がパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間記憶内容が保存されるバックアップRAMとなっている。なお、ROM101に記憶されたプログラムの全部又は一部をRAM102に展開して、RAM102上で実行するようにしてもよい。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O105は、例えば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御(駆動)する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23)からの検出信号(遊技球が通過又は進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過又は進入が検出されたことになる。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況等を指定(通知)するコマンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。当該演出制御コマンドには、例えば主基板11における各種の決定結果(例えば、特図ゲームの表示結果(大当り種別を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))、遊技の状況(例えば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態)、エラーの発生等を指定するコマンド等が含まれる。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演出であり、可動体32の駆動、エラー報知、電断復旧の報知等の各種報知を含む)を実行する機能を有する。
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定等を含む)を行う。このとき、ROM121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部123に指示することもある。
表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などを備え、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5に表示させる。表示制御部123は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力や、遊技効果ランプ9の点灯/消灯を行うため、音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板13に供給したり、ランプ信号(ランプの点灯/消灯態様を指定する信号)をランプ制御基板14に供給したりする。また、表示制御部123は、可動体32を動作させる信号を当該可動体32又は当該可動体32を駆動する駆動回路に供給する。
音声制御基板13は、スピーカ8L、8Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ8L、8Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ8L、8Rから出力させる。
ランプ制御基板14は、遊技効果ランプ9を駆動する各種回路を搭載しており、当該ランプ信号に基づき遊技効果ランプ9を駆動し、当該ランプ信号が指定する態様で遊技効果ランプ9を点灯/消灯する。このようにして、表示制御部123は、音声出力、ランプの点灯/消灯を制御する。
なお、音声出力、ランプの点灯/消灯の制御(音指定信号やランプ信号の供給等)、可動体32の制御(可動体32を動作させる信号の供給等)は、演出制御用CPU120が実行するようにしてもよい。
乱数回路124は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、ランプ信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、主基板11以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機1のようにサブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
(動作)
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
(主基板11の主要な動作)
まず、主基板11における主要な動作を説明する。パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。図3は、主基板11におけるCPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。
図3に示す遊技制御メイン処理では、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。続いて、必要な初期設定を行う(ステップS2)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
次いで、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップS3)。クリアスイッチは、例えば電源基板に搭載されている。クリアスイッチがオンの状態で電源が投入されると、出力信号(クリア信号)が入力ポートを介して遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。クリアスイッチからの出力信号がオンである場合(ステップS3;Yes)、初期化処理(ステップS8)を実行する。初期化処理では、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処理を行い、作業領域に初期値を設定する。
また、CPU103は、初期化を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS9)。演出制御用CPU120は、当該演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示を行う。
クリアスイッチからの出力信号がオンでない場合には(ステップS3;No)、RAM102(バックアップRAM)にバックアップデータが保存されているか否かを判定する(ステップS4)。不測の停電等(電断)によりパチンコ遊技機1への電力供給が停止したときには、CPU103は、当該電力供給の停止によって動作できなくなる直前に、電源供給停止時処理を実行する。この電源供給停止時処理では、RAM102にデータをバックアップすることを示すバックアップフラグをオンする処理、RAM102のデータ保護処理等が実行される。データ保護処理には、誤り検出符号(チェックサム、パリティビット等)の付加、各種データをバックアップする処理が含まれる。バックアップされるデータには、遊技を進行するための各種データ(各種フラグ、各種タイマの状態等を含む)の他、前記バックアップフラグの状態や誤り検出符号も含まれる。ステップS4では、バックアップフラグがオンであるか否かを判定する。バックアップフラグがオフでRAM102にバックアップデータが記憶されていない場合(ステップS4;No)、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102にバックアップデータが記憶されている場合(ステップS4;Yes)、CPU103は、バックアップしたデータのデータチェックを行い(誤り検出符号を用いて行われる)、データが正常か否かを判定する(ステップS5)。ステップS5では、例えば、パリティビットやチェックサムにより、RAM102のデータが、電力供給停止時のデータと一致するか否かを判定する。これらが一致すると判定された場合、RAM102のデータが正常であると判定する。
RAM102のデータが正常でないと判定された場合(ステップS5;No)、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102のデータが正常であると判定された場合(ステップS5;Yes)、CPU103は、主基板11の内部状態を電力供給停止時の状態に戻すための復旧処理(ステップS6)を行う。復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。これにより、電力供給停止時の遊技状態に復旧し、特別図柄の変動中であった場合には、後述の遊技制御用タイマ割込み処理の実行によって、復旧前の状態から特別図柄の変動が再開されることになる。
そして、CPU103は、電断からの復旧を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS7)。これに合わせて、バックアップされている電断前の遊技状態を指定する演出制御コマンドや、特図ゲームの実行中であった場合には当該実行中の特図ゲームの表示結果を指定する演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。これらコマンドは、後述の特別図柄プロセス処理で送信設定されるコマンドと同じコマンドを使用できる。演出制御用CPU120は、電断からの復旧時を特定する演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、電断からの復旧がなされたこと又は電断からの復旧中であることを報知するための画面表示を行う。演出制御用CPU120は、前記演出制御コマンドに基づいて、適宜の画面表示を行うようにしてもよい。
復旧処理または初期化処理を終了して演出制御基板12に演出制御コマンドを送信した後には、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS10)。そして、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(ステップS11)、割込みを許可する(ステップS12)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図4のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図4に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチからの検出信号の受信の有無を判定する(ステップS21)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS22)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報(大当りの発生回数等を示す情報)、始動情報(始動入賞の回数等を示す情報)、確率変動情報(確変状態となった回数等を示す情報)などのデータを出力する(ステップS23)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS24)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25)。CPU103がタイマ割込み毎に特別図柄プロセス処理を実行することにより、特図ゲームの実行及び保留の管理や、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される(詳しくは後述)。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS26)。CPU103がタイマ割込み毎に普通図柄プロセス処理を実行することにより、ゲートスイッチ21からの検出信号に基づく(通過ゲート41に遊技球が通過したことに基づく)普図ゲームの実行及び保留の管理や、「普図当り」に基づく可変入賞球装置6Bの開放制御などを可能にする。普図ゲームの実行は、普通図柄表示器20を駆動することにより行われ、普図保留表示器25Cを点灯させることにより普図保留数を表示する。
普通図柄プロセス処理を実行した後、遊技制御用タイマ割込み処理の一部として、電断が発生したときの処理、賞球を払い出すための処理等などが行われてもよい。その後、CPU103は、コマンド制御処理を実行する(ステップS27)。CPU103は、上記各処理にて演出制御コマンドを送信設定することがある。ステップS27のコマンド制御処理では、送信設定された演出制御コマンドを演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して伝送させる処理が行われる。コマンド制御処理を実行した後には、割込みを許可してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図5は、特別図柄プロセス処理として、図4に示すステップS25にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。
始動入賞判定処理では、始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し保留記憶数を更新する処理が実行される。始動入賞が発生すると、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値が抽出され、保留情報として記憶される。また、抽出した乱数値に基づいて、表示結果や変動パターンを先読み判定する処理が実行されてもよい。保留情報や保留記憶数を記憶した後には、演出制御基板12に始動入賞の発生、保留記憶数、先読み判定等の判定結果を指定するための演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。こうして送信設定された始動入賞時の演出制御コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図4に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
S101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110~S120の処理のいずれかを選択して実行する。なお、特別図柄プロセス処理の各処理(ステップS110~S120)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される。この特別図柄通常処理では、保留情報の有無などに基づいて、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、表示結果決定用の乱数値に基づき、特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、決定された表示結果に対応して、特図ゲームにおいて停止表示させる確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。その後、特図プロセスフラグの値が“1”に更新され、特別図柄通常処理は終了する。なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるようにしてもよい(特図2優先消化ともいう)。また、第1始動入賞口及び第2始動入賞口への遊技球の入賞順序を記憶し、入賞順に特図ゲームの開始条件を成立させるようにしてもよい(入賞順消化ともいう)。
乱数値に基づき各種の決定を行う場合には、ROM101に格納されている各種のテーブル(乱数値と比較される決定値が決定結果に割り当てられているテーブル)が参照される。主基板11における他の決定、演出制御基板12における各種の決定についても同じである。演出制御基板12においては、各種のテーブルがROM121に格納されている。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果等に基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理では、変動パターンを決定したときに、特図プロセスフラグの値が“2”に更新され、変動パターン設定処理は終了する。
変動パターンは、特図ゲームの実行時間(特図変動時間)(飾り図柄の可変表示の実行時間でもある)や、飾り図柄の可変表示の態様(リーチの有無等)、飾り図柄の可変表示中の演出内容(リーチ演出の種類等)を指定するものであり、可変表示パターンとも呼ばれる。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新され、特別図柄変動処理は終了する。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、表示結果が「大当り」である場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフであり、表示結果が「小当り」である場合には、特図プロセスフラグの値が“8”に更新される。また、表示結果が「ハズレ」である場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。表示結果が「小当り」又は「ハズレ」である場合、時短状態や確変状態に制御されているときであって、回数切りの終了成立する場合には、遊技状態も更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、特別図柄停止処理は終了する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とするときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対してソレノイド駆動信号を供給する処理が実行される。このときには、例えば大当り種別がいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする開放上限期間や、ラウンドの上限実行回数を設定する。これらの設定が終了すると、特図プロセスフラグの値が“5”に更新され、大当り開放前処理は終了する。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新し、大当り開放中処理を終了する。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が設定された上限実行回数に達したか否かを判定する処理や、上限実行回数に達した場合に大当り遊技状態を終了させるための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、大当り解放後処理は終了する。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、大当り終了処理は終了する。
ステップS118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、特図プロセスフラグの値が“9”に更新され、小当り開放前処理は終了する。
ステップS119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。大入賞口を閉鎖状態に戻して小当り遊技状態の終了タイミングとなったときには、特図プロセスフラグの値が“10”に更新され、小当り開放中処理は終了する。
ステップS120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り終了処理には、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、小当り終了処理は終了する。
(演出制御基板12の主要な動作)
次に、演出制御基板12における主要な動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図6のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図6に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。また、初期動作制御処理を実行する(ステップS72)。初期動作制御処理では、可動体32を駆動して初期位置に戻す制御、所定の動作確認を行う制御といった可動体32の初期動作を行う制御が実行される。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS73)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS73;No)、ステップS73の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドを取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS73にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS73;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS74)、コマンド解析処理を実行する(ステップS75)。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。例えば、どの演出制御コマンドを受信したかや演出制御コマンドが特定する内容等を演出制御プロセス処理等で確認できるように、読み出された演出制御コマンドをRAM122の所定領域に格納したり、RAM122に設けられた受信フラグをオンしたりする。また、演出制御コマンドが遊技状態を特定する場合、遊技状態に応じた背景の表示を表示制御部123に指示してもよい。
ステップS75にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS76)。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9及び装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、可動体32の駆動動作といった、各種の演出装置を動作させる制御が行われる。また、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS76の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS77)、演出制御基板12の側で用いられる演出用乱数の少なくとも一部がソフトウェアにより更新される。その後、ステップS73の処理に戻る。ステップS73の処理に戻る前に、他の処理が実行されてもよい。
図7は、演出制御プロセス処理として、図6のステップS76にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図7に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読予告設定処理を実行する(ステップS161)。先読予告設定処理では、例えば、主基板11から送信された始動入賞時の演出制御コマンドに基づいて、先読み予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる。また、当該演出制御コマンドから特定される保留記憶数に基づき保留表示を表示するための処理が実行される。
ステップS161の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、例えばRAM122に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170~S177の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から可変表示の開始を指定するコマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定された場合、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理では、演出制御コマンドにより特定される表示結果や変動パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の表示結果(確定飾り図柄)、飾り図柄の可変表示の態様、リーチ演出や各種予告演出などの各種演出の実行の有無やその態様や実行開始タイミングなどを決定する。そして、その決定結果等を反映した演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定する。その後、設定した演出制御パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の実行開始を表示制御部123に指示し、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し、可変表示開始設定処理を終了する。表示制御部123は、飾り図柄の可変表示の実行開始の指示により、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示を開始させる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、表示制御部123を指示することで、ステップS171にて設定された演出制御パターンに基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、可動体32を駆動させること、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を実行する。こうした演出制御を行った後、例えば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から確定飾り図柄を停止表示させることを指定するコマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させる。確定飾り図柄を停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新され、可変表示中演出処理は終了する。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドを受信したきに、そのコマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を“6”に更新する。これに対して、そのコマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定するコマンドを受信せずに、当該コマンドの受信待ち時間が経過したときには、特図ゲームにおける表示結果が「ハズレ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの値を更新すると、特図当り待ち処理を終了する。
ステップS174の小当り中演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、例えば主基板11から小当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新し、小当り中演出処理を終了する。
ステップS175の小当り終了演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、小当り終了演出処理を終了する。
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から大当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出制御プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新し、大当り中演出処理を終了する。
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出の各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、エンディング演出処理を終了する。
(基本説明の変形例)
この発明は、上記基本説明で説明したパチンコ遊技機1に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形及び応用が可能である。
上記基本説明のパチンコ遊技機1は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機であったが、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機であってもよい。
特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の図柄(例えば、「-」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことによって可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい(表示結果としては「-」を示す記号が表示されなくてもよい)。
上記基本説明では、遊技機としてパチンコ遊技機1を示したが、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロット機(例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZ(以下、ボーナス等)のうち1以上を搭載するスロット機)にも本発明を適用可能である。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
なお、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。例えば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合又は「100%」未満の割合であることも含む。
(特徴部048AKに関する説明)
次に、本実施の形態の特徴部048AKについて説明する。図8-1は、本実施の形態の特徴部048AKにおけるパチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。図8-1に示すように、パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、縦長の方形枠状に形成された外枠と、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。また、遊技機用枠には、ガラス窓を有するガラス扉枠が左側辺を中心として遊技機用枠の前面を開放する扉開放位置と該前面を閉鎖する扉閉鎖位置との間で回動可能に設けられ、該ガラス扉枠により遊技領域を開閉できるようになっており、ガラス扉枠を閉鎖したときにガラス窓を通して遊技領域を透視できるようになっている。
また、遊技機用枠は、遊技場の店員等が所有する扉キーを図示しない錠前に挿入して解錠することで開放可能となり、店員以外の遊技者等は遊技機用枠及びガラス扉枠を開放することはできないようになっている。
また、図8-1に示すように、画像表示装置5の表示領域の下部の左右2箇所には、第1保留記憶表示エリア207SG005D、第2保留記憶表示エリア207SG005Uが設定されている。第1保留記憶表示エリア207SG005D、第2保留記憶表示エリア207SG005Uでは、特図ゲームに対応した可変表示の保留記憶数(特図保留記憶数)を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる。パチンコ遊技機(遊技機)1の遊技盤2における画像表示装置5の左側は、遊技球が流下可能な左遊技領域207SG002Lに形成されており、遊技盤2における画像表示装置5の右側は、遊技球が流下可能な右遊技領域207SG002Rに形成されている。
左遊技領域207SG002Lは、打球操作ハンドル30の操作によって比較的弱く打ち出された(左打ち)遊技球が流下する遊技領域であり、右遊技領域207SG002Rは、打球操作ハンドル30の操作によって左遊技領域207SG002Lを流下する遊技球よりも強く打ち出された(右打ち)遊技球が、画像表示装置5の上方経路207SG002Cを通過して流下する遊技領域である。
また、左遊技領域207SG002Lには、一般入賞口10が配置されており、右遊技領域207SG002Rには、該右遊技領域207SG002Rの上流方から下流側にかけて、通過ゲート41、可変入賞球装置6B、一般入賞口10、特別可変入賞球装置7が配置されている。つまり、左遊技領域207SG002Lを流下する遊技球は、一般入賞口10と入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に入賞可能となっており、右遊技領域207SG002Rを流下する遊技球は、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口、一般入賞口10及び特別可変入賞球装置7が形成する大入賞口に入賞可能となっているとともに、通過ゲート41を通過可能となっている。
図8-1に示すように、入賞球装置6Aと可変入賞球装置6B及び特別可変入賞球装置7の間には、複数の障害釘207SGK1が配設されている。このため、左遊技領域207SG002Lを流下する遊技球は、第2始動入賞口や大入賞口に入賞不能であるとともに、右遊技領域207SG002Rを流下する遊技球は、第1始動入賞口に入賞不能となっている。
本実施の形態の特徴部048AKにおける主基板11は、図示は省略しているが、第1部材と第2部材とにより開放可能に構成された基板ケース207SG201に収納された状態でパチンコ遊技機1の背面に搭載されている。また、主基板11には、パチンコ遊技機1の設定値を変更可能な設定値変更状態に切り替えるための錠スイッチ207SG051と、設定値変更状態において後述する大当りの当選確率(出玉率)等の設定値を変更するための設定スイッチとして機能する設定切替スイッチ207SG052と、遊技機用枠の開放を検知する開放センサ207SG090と、が設けられている。なお、本実施の形態の特徴部048AKにおける設定値変更状態は、遊技場の店員等がパチンコ遊技機1に設定されている設定値を確認可能な状態(設定値確認状態)でもある。
これら錠スイッチ207SG051及び設定切替スイッチ207SG052といった遊技者が操作可能な操作部が設けられた設定切替本体部は、主基板11とともに基板ケース207SG201内に収容されており、錠スイッチ207SG051及び設定切替スイッチ207SG052は、基板ケース207SG201を開放しなくても操作可能となるように基板ケース207SG201の背面に形成された開口を介して背面側に露出している。
錠スイッチ207SG051及び設定切替スイッチ207SG052を有する基板ケース207SG201は、パチンコ遊技機1の背面に設けられているため、遊技機用枠を閉鎖した状態では操作が極めて困難であり、所定の扉キーを用いて遊技機用枠を開放することで操作が可能となる。また、錠スイッチ207SG051は、遊技場の店員等が所有する設定キーの操作を要することから、設定キーを所持する店員のみ操作が可能とされている。また、錠スイッチ207SG051は、設定キーによって、後述するONとOFFの切替操作を実行可能なスイッチでもある。尚、本実施の形態の特徴部048AKでは、扉キーと設定キーとが別個のキーである形態を例示しているが、これらは1のキーにて兼用されていてもよい。
また、基板ケース207SG201には、設定値やベース値を表示可能な表示モニタ207SG029が配置されている。該表示モニタ207SG029は、主基板11に接続されているとともに、基板ケース207SG201の上部に配置されている。つまり、表示モニタ207SG029は、基板ケース207SG201における主基板11を視認する際の正面に配置されている。主基板11は、遊技機用枠を開放していない状態では視認できないので、主基板11を視認する際の正面とは、遊技機用枠を開放した状態における遊技盤2の裏面側を視認する際の正面であり、パチンコ遊技機1の正面とは異なる。ただし、主基板11を視認する際の正面とパチンコ遊技機1の正面とが共通するようにしてもよい。
本実施の形態の特徴部048AKのパチンコ遊技機1は、設定値に応じて大当りの当選確率(出玉率)が変わる構成とされている。詳しくは、後述する特別図柄プロセス処理の特別図柄通常処理において、設定値に応じた表示結果判定テーブル(当選確率)を用いることにより、大当りの当選確率(出玉率)が変わるようになっている。設定値は1~6の6段階からなり、6が最も出玉率が高く、6、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど出玉率が低くなる。すなわち、設定値として6が設定されている場合には遊技者にとって最も有利度が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。換言すれば、設定値とは、最も大きい値である6が最も遊技場側にとって不利な値であり、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど遊技場側にとって有利な値となる。なお、設定値に応じて出玉率が変われば、例えば、大当りの確率が設定値によって変わっていてもよいし、大当り確率は一定であるものの大当り遊技状態におけるラウンド数が設定値によって変わっていてもよい(以下の特徴部063AKについても同様)。また、設定されている設定値は、主基板11の側から設定値指定コマンドとして演出制御基板12の側へ送信される(以下の特徴部063AKについても同様)。
図8-2(A)~図8-2(B)は、各設定値に対応する表示結果判定テーブルを示す説明図である。表示結果判定テーブルとは、ROM101に記憶されているデータの集まりであって、MR1と比較される当り判定値が設定されているテーブルである。本実施の形態の特徴部048AKでは、表示結果判定テーブルとして、第1特図と第2特図とで個別の表示結果判定テーブルを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1特図と第2特図とで共通の表示結果判定テーブルを用いるようにしても良い。
図8-2(A)に示すように、設定値が1であり変動特図が第1特図である場合に用いる第1特図用表示結果判定テーブル(設定値1)においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0~65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020~1237までが「大当り」に割り当てられており、32767~33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020~1346までが「大当り」に割り当てられており、32767~33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図8-2(B)に示すように、設定値が1であり変動特図が第2特図である場合に用いる第2特図用表示結果判定テーブル(設定値1)においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0~65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020~1237までが「大当り」に割り当てられており、32767~33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020~1346までが「大当り」に割り当てられており、32767~33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図8-3(A)に示すように、設定値が2であり変動特図が第1特図である場合に用いる第1特図用表示結果判定テーブル(設定値2)においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0~65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020~1253までが「大当り」に割り当てられており、32767~33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020~1383までが「大当り」に割り当てられており、32767~33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図8-3(B)に示すように、設定値が2であり変動特図が第2特図である場合に用いる第2特図用表示結果判定テーブル(設定値2)においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0~65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020~1253までが「大当り」に割り当てられており、32767~33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020~1383までが「大当り」に割り当てられており、32767~33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図8-4(A)に示すように、設定値が3であり変動特図が第1特図である場合に用いる第1特図用表示結果判定テーブル(設定値3)においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0~65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020~1272までが「大当り」に割り当てられており、32767~33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020~1429までが「大当り」に割り当てられており、32767~33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図8-4(B)に示すように、設定値が3であり変動特図が第2特図である場合に用いる第2特図用表示結果判定テーブル(設定値3)においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0~65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020~1272までが「大当り」に割り当てられており、32767~33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020~1429までが「大当り」に割り当てられており、32767~33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図8-5(A)に示すように、設定値が4であり変動特図が第1特図である場合に用いる第1特図用表示結果判定テーブル(設定値4)においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0~65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020~1292までが「大当り」に割り当てられており、32767~33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020~1487までが「大当り」に割り当てられており、32767~33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図8-5(B)に示すように、設定値が4であり変動特図が第2特図である場合に用いる第2特図用表示結果判定テーブル(設定値4)においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0~65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020~1292までが「大当り」に割り当てられており、32767~33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020~1487までが「大当り」に割り当てられており、32767~33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図8-6(A)に示すように、設定値が5であり変動特図が第1特図である場合に用いる第1特図用表示結果判定テーブル(設定値4)においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0~65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020~1317までが「大当り」に割り当てられており、32767~33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020~1556までが「大当り」に割り当てられており、32767~33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図8-6(B)に示すように、設定値が5であり変動特図が第2特図である場合に用いる第2特図用表示結果判定テーブル(設定値5)においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0~65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020~1317までが「大当り」に割り当てられており、32767~33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020~1556までが「大当り」に割り当てられており、32767~33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図8-7(A)に示すように、設定値が6であり変動特図が第1特図である場合に用いる第1特図用表示結果判定テーブル(設定値6)においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0~65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020~1346までが「大当り」に割り当てられており、32767~33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020~1674までが「大当り」に割り当てられており、32767~33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図8-7(B)に示すように、設定値が6であり変動特図が第2特図である場合に用いる第2特図用表示結果判定テーブル(設定値4)においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0~65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020~1346までが「大当り」に割り当てられており、32767~33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020~1674までが「大当り」に割り当てられており、32767~33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
以上のように、各表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態または時短状態(低確状態)であるときよりも多くの判定値が、「大当り」の特図表示結果に割り当てられている。これにより、パチンコ遊技機1において確変制御が行われる確変状態(高確状態)では、通常状態または時短状態(低確状態)であるときに特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率(本実施の形態の特徴部048AKでは、設定値が1の場合は1/300、設定値が2の場合は1/280、設定値が3の場合は1/260、設定値が4の場合は1/240、設定値が5の場合は1/220、設定値が6の場合は1/200)に比べて、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなる(本実施の形態の特徴部048AKでは、設定値が1の場合は1/200、設定値が2の場合は1/180、設定値が3の場合は1/160、設定値が4の場合は1/140、設定値が5の場合は1/120、設定値が6の場合は1/100)。即ち、各表示結果判定テーブルでは、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態や時短状態であるときに比べて大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなるように、判定値が大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられている。
尚、本実施の形態の特徴部048AKでは、図8-2~図8-7に示すように、各設定値に応じて通常状態や時短状態における大当り確率に対する確変状態における大当り確率の倍率がそれぞれ異なる(例えば、設定値1であれば通常状態や時短状態における大当り確率に対する確変状態における大当り確率の倍率は1.5倍であり、設定値2であればば通常状態や時短状態における大当り確率に対する確変状態における大当り確率の倍率は約1.56倍であり、設定値3であれば通常状態や時短状態における大当り確率に対する確変状態における大当り確率の倍率は1.625倍である)ように設定されている形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、各設定値での通常状態や時短状態における大当り確率に対する確変状態における大当り確率の倍率は全て一定(例えば、5倍)に設定してもよい。
また、各第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態や設定値にかかわらず、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が同一値となるように判定値が割り当てられている。具体的には、図8-2(A)、図8-3(A)、図8-4(A)、図8-5(A)、図8-6(A)、図8-7(A)に示すように、第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態や設定値にかかわらず、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が1/200に設定されている。
一方で、各第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態や設定値にかかわらず、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が第1特図用表示結果判定テーブルとは異なる同一値となるように判定値が割り当てられている。具体的には、図8-2(B)、図8-3(B)、図8-4(B)、図8-5(B)、図8-6(B)、図8-7(B)に示すように、第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態や設定値にかかわらず、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が1/100に設定されている。
なお、本実施の形態の特徴部048AKでは、設定値にかかわらず特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が同一確率である形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、設定値に応じて特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率を異ならせてもよい。更に、本実施の形態の特徴部048AKでは、変動特図に応じて特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が異なる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、変動特図にかかわらず特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率を同一確率としてもよい。
ここで、各表示結果判定テーブルにおいて「大当り」や「小当り」に割り当てられている当り判定値の数値範囲に着目すると、図8-8に示すように、遊技状態が通常状態または時短状態の場合における第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち1020~1237までの範囲が、設定値にかかわらず大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲に設定されている。
なお、設定値が1の場合は、大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲のみが設定されている(1020~1237までが「大当り」に割り当てられている)一方で、設定値2~設定値6の場合は、該大当り判定値の共通数値範囲から連続するように、1238から各設定値に応じた数値範囲が大当り判定値の非共通数値範囲に設定されている。この大当り判定値の非共通数値範囲は、設定値2では1238~1253の範囲、設定値3では1238~1272の範囲、設定値4では1238~1292の範囲、設定値5では1238~1317の範囲、設定値6では1238~1346の範囲にそれぞれ設定されている。
つまり、本実施の形態の特徴部048AKでは、遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、設定値が1の場合は0~65535の範囲で値を取り得る当り判定値のうち、共通数値範囲(1020~1237)内の数値のみが「大当り」に割り当てられている一方で、設定値が2以上である場合は、大当り判定値のうち、共通数値範囲に非共通数値範囲を加えた範囲内の数値が「大当り」に割り当てられている。更に、非共通数値範囲は、設定値の値が大きくなるに連れて1238を基準として増加していく。
このため、大当り確率は、1020を大当り判定値の基準値(大当り基準値)として、設定値が大きくなるに連れて共通数値範囲に連続する非共通数値範囲が増加していくことによって高くなっていく。
なお、遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち32767~33094までの範囲が、設定値にかかわらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。ここで設定値が6の場合に注目すると、該設定値が6の場合は、前述したように当り判定値のうち1020~1346までが大当り判定値の数値範囲に設定されている一方で、小当り判定値は、前記設定値6の場合の大当り判定値の範囲(1020~1346)とは異なる数値範囲において、32767を小当り判定値の基準値(小当り基準値)として、32767~33094の範囲に設定されているので、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
次に、図8-9に示すように、遊技状態が確変状態の場合における第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち1020~1346までの範囲が、設定値にかかわらず大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲に設定されている。
なお、設定値が1の場合は、大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲のみが設定されている(1020~1346までが「大当り」に割り当てられている)一方で、設定値2~設定値6の場合は、該大当り判定値の共通数値範囲から連続するように、1347から各設定値に応じた数値範囲が大当り判定値の非共通数値範囲に設定されている。この大当り判定値の非共通数値範囲は、設定値2では1347~1383の範囲、設定値3では1347~1429の範囲、設定値4では1347~1487の範囲、設定値5では1347~1556の範囲、設定値6では1347~1674の範囲にそれぞれ設定されている。
つまり、本実施の形態の特徴部048AKでは、遊技状態が確変状態である場合における第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、設定値が1の場合は0~65535の範囲で値を取り得る当り判定値のうち、共通数値範囲(1020~1346)内の数値のみが「大当り」に割り当てられている一方で、設定値が2以上である場合は、大当り判定値のうち、共通数値範囲に非共通数値範囲を加えた範囲内の数値が「大当り」に割り当てられている。更に、非共通数値範囲は、設定値の値が大きくなるに連れて1347を基準として増加していく。
このため、大当り確率は、1020を大当り判定値の基準値(大当り基準値)として、設定値が大きくなるに連れて共通数値範囲に連続する非共通数値範囲が増加していくことによって高くなっていく。
なお、遊技状態が確変状態である場合における第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第1特図用表示結果判定テーブルと同じく、当り判定値のうち32767~33094までの範囲が、設定値にかかわらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。ここで設定値が6の場合に注目すると、該設定値が6の場合は、前述したように当り判定値のうち1020~1674までが大当り判定値の数値範囲に設定されている一方で、小当り判定値は、前記設定値6の場合の大当り判定値の範囲(1020~1674)とは異なる数値範囲において、32767を小当り判定値の基準値(小当り基準値)として、32767~33094の範囲に設定されているので、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
図8-10に示すように、遊技状態が通常状態または時短状態の場合における第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち1020~1237までの範囲が、設定値にかかわらず大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲に設定されている。
なお、設定値が1の場合は、大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲のみが設定されている(1020~1237までが「大当り」に割り当てられている)一方で、設定値2~設定値6の場合は、該大当り判定値の共通数値範囲から連続するように、1238から各設定値に応じた数値範囲が大当り判定値の非共通数値範囲に設定されている。この大当り判定値の非共通数値範囲は、設定値2では1238~1253の範囲、設定値3では1238~1272の範囲、設定値4では1238~1292の範囲、設定値5では1238~1317の範囲、設定値6では1238~1346の範囲にそれぞれ設定されている。
つまり、本実施の形態の特徴部048AKでは、遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、設定値が1の場合は0~65535の範囲で値を取り得る当り判定値のうち、共通数値範囲(1020~1237)内の数値のみが「大当り」に割り当てられている一方で、設定値が2以上である場合は、大当り判定値のうち、共通数値範囲に非共通数値範囲を加えた範囲内の数値が「大当り」に割り当てられている。更に、非共通数値範囲は、設定値の値が大きくなるに連れて1238を基準として増加していく。
このため、大当り確率は、1020を大当り判定値の基準値(大当り基準値)として、設定値が大きくなるに連れて共通数値範囲に連続する非共通数値範囲が増加していくことによって高くなっていく。
尚、遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち32767~33421までの範囲が、設定値にかかわらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。ここで設定値が6の場合に注目すると、該設定値が6の場合は、前述したように当り判定値のうち1020~1346までが大当り判定値の数値範囲に設定されている一方で、小当り判定値は、前記設定値6の場合の大当り判定値の範囲(1020~1346)とは異なる数値範囲において、32767を小当り判定値の基準値(小当り基準値)として、32767~33421の範囲に設定されているので、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
次に、図8-11に示すように、遊技状態が確変状態の場合における第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち1020~1346までの範囲が、設定値にかかわらず大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲に設定されている。
尚、設定値が1の場合は、大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲のみが設定されている(1020~1346までが「大当り」に割り当てられている)一方で、設定値2~設定値6の場合は、該大当り判定値の共通数値範囲から連続するように、1347から各設定値に応じた数値範囲が大当り判定値の非共通数値範囲に設定されている。この大当り判定値の非共通数値範囲は、設定値2では1347~1383の範囲、設定値3では1347~1429の範囲、設定値4では1347~1487の範囲、設定値5では1347~1556の範囲、設定値6では1347~1674の範囲にそれぞれ設定されている。
つまり、本実施の形態の特徴部048AKでは、遊技状態が確変状態である場合における第2図用表示結果判定テーブルにおいては、設定値が1の場合は0~65535の範囲で値を取り得る当り判定値のうち、共通数値範囲(1020~1346)内の数値のみが「大当り」に割り当てられている一方で、設定値が2以上である場合は、大当り判定値のうち、共通数値範囲に非共通数値範囲を加えた範囲内の数値が「大当り」に割り当てられている。更に、非共通数値範囲は、設定値の値が大きくなるに連れて1347を基準として増加していく。
このため、大当り確率は、1020を大当り判定値の基準値(大当り基準値)として、設定値が大きくなるに連れて共通数値範囲に連続する非共通数値範囲が増加していくことによって高くなっていく。
尚、遊技状態が確変状態である場合における第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第2特図用表示結果判定テーブルと同じく、当り判定値のうち32767~33421までの範囲が、設定値にかかわらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。ここで設定値が6の場合に注目すると、該設定値が6の場合は、前述したように当り判定値のうち1020~1674までが大当り判定値の数値範囲に設定されている一方で、小当り判定値は、前記設定値6の場合の大当り判定値の範囲(1020~1674)とは異なる数値範囲において、32767を小当り判定値の基準値(小当り基準値)として、32767~33421の範囲に設定されているので、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
以上、本実施の形態の特徴部048AKにおいては、図8-8~図8-11に示すように、各表示結果判定テーブルにおいて、遊技状態及び設定値にかかわらず、当り判定値の1020を基準として共通数値範囲または共通数値範囲と非共通数値範囲とからなる連続した1の数値範囲内に含まれる判定値を大当り判定値の数値範囲とするとともに、遊技状態及び設定値にかかわらず、当り判定値の32767を基準として連続した1の数値範囲(共通数値範囲)内に含まれる判定値を小当り判定値の数値範囲として可変表示結果を判定するようになっている。
更に、これら各表示結果判定テーブルにおいては、変動特図が同一である場合は、遊技状態にかかわらず小当り判定値の数値範囲は同一(小当り判定値の数値範囲に含まれる判定値数が同一)である。また、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて小当り判定値の数値範囲に含まれる判定値数が異なる(第1特図用表示結果判定テーブルにおける小当り判定値の数値範囲に含まれる判定値数は328個であるのに対して、第2特図用表示結果判定テーブルにおける小当り判定値の数値範囲に含まれる判定値数は655個と約2倍である)一方で、小当り判定値の数値範囲自体は、32767を基準値(小当り基準値)として設定されている。
更に、前述したように、各遊技状態においては、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1の場合が最も特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率が低く、設定値の値が大きくなるほど特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなるように判定値が割り当てられている(大当り確率:設定値6>設定値5>設定値4>設定値3>設定値2>設定値1)。
つまり、CPU103は、その時点で設定されている設定値に対応する表示結果判定テーブルを参照して、MR1の値が大当りに対応するいずれかの当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(大当りA~大当りF)とすることを決定する。また、MR1が小当りに対応するいずれかの当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りとすることを決定する。すなわち、設定値に応じた確率で大当り及び小当りの当選を決定する。尚、図8-2(A)~図8-7(B)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)並びに小当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に制御するか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。また、小当りにするか否か決定するということは、小当り遊技状態に制御するか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bにおける停止図柄を小当り図柄にするか否か決定するということでもある。
尚、本実施の形態では、パチンコ遊技機1に設定可能な設定値として1~6の計6個の設定値を設けているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に設定可能な設定値は、5個以下や7個以上であってもよい。
また、本実施の形態の特徴部048AKでは、パチンコ遊技機1に設定される設定値が大きいほど遊技者にとって有利となる(大当り確率が高まることや、大当り種別としての大当りCが決定されやすくなること等)形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に設定される設定値が小さいほど遊技者にとって有利となるようにしてもよい。また、本実施の形態の特徴部048AKでは、パチンコ遊技機1に設定される設定値に応じて大当り確率が変化する一方で、遊技性自体は変化しない形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に設定される設定値に応じて遊技性が変化するようにしてもよい。
例えば、パチンコ遊技機1に設定される設定値が1である場合は、通常状態での大当り確率が1/320、確変状態が65%の割合でループする遊技性(所謂確変ループタイプ)とし、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が2である場合は、通常状態での大当り確率が1/200、大当り遊技中に遊技球が、特別可変入賞球装置7内に設けられた所定スイッチを通過することに基づいて大当り遊技終了後の遊技状態を確変状態に制御する一方で、変動特図に応じて大当り遊技中に遊技球が該所定スイッチを通過する割合が異なる遊技性(所謂V確変タイプ)とし、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が3である場合は、大当り確率が1/320且つ小当り確率が1/50であり、高ベース中(時短制御中)に遊技球が特別可変入賞球装置7内に設けられた所定スイッチを通過することに基づいて大当り遊技状態に制御する遊技性(所謂1種2種混合タイプ)としてもよい。更に、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1~3のいずれかである場合は遊技性が同一であるが、これら設定値が1~3のいずれかである場合よりも大当り確率や小当り確率が高い一方で大当り遊技中に獲得可能な賞球数が少ない設定(例えば、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が4~6のいずれかである場合)を設けてもよい。
更に、このように、設定値に応じて遊技性を変化させる場合は、共通のスイッチを異なる用途に使用してもよい。具体的には、設定値が1~3の場合は、特別可変入賞球装置7内に設けられた所定スイッチを演出用スイッチ(遊技球が所定領域を通過する毎に所定の演出を実行するためのスイッチ)として使用し、設定値が4~6の場合は、該所定スイッチを遊技用スイッチ(遊技球が所定スイッチを通過したことに基づいて遊技状態を確変状態や大当り遊技状態に制御するためのスイッチ)として使用してもよい。
次に、本実施の形態の特徴部048AKにおける大当り種別について、図8-12を用いて説明する。図8-12は、大当り種別判定テーブルを示す説明図である。本実施の形態の特徴部048AKでは、第1特図と第2特図における大当り種別として、大当り遊技の終了後において高確制御と時短制御とが実行されて高確高ベース状態に移行する大当りA~大当りF(確変大当りともいう)の大当り種別が設定されている。図示するように、本実施の形態の特徴部048AKでは、一旦大当りとなった場合には、100%確変制御が行われるようになっている。なお、第1特図と第2特図のいずれか、または両方に、大当り遊技状態の終了後において時短制御のみが実行されて低確高ベース状態に移行する大当りG(非確変大当りともいう)の大当り種別や、次回大当りとなるまで確変制御が継続する(すなわち回数により終了しない)大当りHの大当り種別が設定されていてもよい。また、大当り遊技の終了後において高確制御と時短制御のいずれも実行されない大当り種別があってもよい。
「大当りA」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが4回(いわゆる4ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りであり、「大当りB」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが8回(いわゆる8ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りである。更に、「大当りC」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが2回(いわゆる2ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りである(いわゆる「突確」の大当りである)。また、「大当りD」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが5回(いわゆる5ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りであり、「大当りE」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが10回(いわゆる10ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りである。更に、「大当りF」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが2回(いわゆる2ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りである(いわゆる「突確」の大当りである)。
「大当りA」~「大当りF」の大当り遊技状態の終了後において実行される高確制御と時短制御(確変状態状態)は、該大当り遊技状態の終了後において所定回数(本実施の形態の特徴部048AKでは100回)の特図ゲームが実行されること、或いは該所定回数の特図ゲームが実行される前に大当り遊技状態となることにより終了する。よって、再度大当りが発生した場合には、大当り遊技状態の終了後に再度、高確制御と時短制御が実行されるので、大当り遊技状態が通常状態を介することなく連続的に発生する、いわゆる連荘状態となる。
なお、例えば、大当りが発生した場合、大当りCや大当りFといったいわゆる突確の大当りに決定する割合を、設定値6、5、4、3、2、1の順に低くしてもよい。つまり、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が6である場合が最も出玉率が高く、設定値が5、4,3、2、1の順に小さくなるほど出玉率が低くなっていればよい。この他にも、設定値に応じて決定される大当り種別の割合が異なるようにしてもよく、この場合、設定値が高いほど遊技者にとって出玉率が高くなるようにすればよい。このように、本実施の形態の特徴部048AKでは、設定されている設定値に応じて可変表示結果が大当りとなった場合の大当り種別の決定割合が異なっているので、遊技興趣を向上できる。
次に、本実施の形態の特徴部048AKにおける遊技制御メイン処理内の処理について説明する。図8-13は、CPU103が実行する遊技制御メイン処理内にて行われる、遊技制御メイン処理内の処理の一例を示すフローチャートである。遊技制御メイン処理内の処理は、例えば図3に示す遊技制御メイン処理において、割込禁止に設定されてから、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等の初期設定が行われた後に実行されればよい。
遊技制御メイン処理内の処理を開始すると、CPU103は、先ず、クリアスイッチがONであるか否か、つまり、クリアスイッチが操作されている状態でパチンコ遊技機1が起動したか否かを判定する(ステップS1A)。なお、ステップS1Aの処理の前には、所定条件に応じてRAMクリア処理を実行したことを示すRAMクリアフラグをクリアする処理が行われていればよい。
クリアスイッチがONである場合(ステップS1A;Yes)は、RAMクリアフラグをセットして(ステップS2A)ステップS3Aの処理に進み、クリアスイッチがOFFである場合(ステップS1A;No)は、ステップS2Aの処理を実行せずにステップS3Aに進む。
ステップS3AにおいてCPU103は、錠スイッチがONであるか否かを判定する(ステップS3A)。錠スイッチがONである場合(ステップS3A;Yes)は、更に開放センサがONであるか否かを判定する(ステップS4A)。開放センサがONである場合、つまり、錠スイッチがON且つ遊技機用枠が開放されている状態でパチンコ遊技機1が起動した場合(ステップS4A;Yes)は、RAMクリアフラグがセットされているか否かを判定する(ステップS5A)。
RAMクリアフラグがセットされている場合(ステップS5A)は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値を変更するための設定値変更処理(ステップS6A)を実行してステップS8Aの処理に進み、RAMクリアフラグがセットされていない場合(ステップA5A;No)は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値を確認するための設定値確認処理(ステップS7A)を実行してステップS8Aの処理に進む。なお、錠スイッチがOFFである場合(ステップS3A;No)や開放センサがOFFである場合(ステップS4A;No)は、そのままステップS8Aの処理に進む。
設定値変更処理は、パチンコ遊技機1の電源を一旦OFF(電断)した後に再起動する際に、遊技機用枠が開放されている状態で錠スイッチとクリアスイッチとをONとすることで行われる処理である。設定値変更処理では、演出制御基板12に対して設定値変更開始通知コマンドを送信する処理、設定切替スイッチの操作に基づいて、RAM102におけるアドレスF001の内容を、仮の設定値として更新する処理、錠スイッチの状態に応じて仮の設定値を実際の設定値としてRAM102におけるアドレスF000に更新記憶する処理、および演出制御基板12に対して設定値変更終了通知コマンドを送信する処理が行われる。
設定値確認処理は、パチンコ遊技機1の電源を一旦OFF(電断)した後に再起動する際に、遊技機用枠が開放されている状態で錠スイッチ207SG051をON(クリアスイッチはOFF)とすることで行われる処理である。設定値確認処理では、演出制御基板12に対して設定値確認開始通知コマンドを送信する処理、RAM102におけるアドレスF000に格納されている設定値の表示を表示モニタにおいて開始し、パチンコ遊技機1に設けられた図示しないターミナル基板を介して遊技場の管理コンピュータ等の管理装置に対してセキュリティ信号を出力する処理、錠スイッチの状態に応じて当該表示等を終了し、演出制御基板12に対して設定値確認終了通知コマンドを送信する処理が行われる。
なお、設定値変更処理や設定値確認処理では、それぞれの処理の開始時から第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B及びラウンド表示器の点灯と、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B及び右打ちランプの点滅とを開始することによって、遊技者や遊技場の店員等が、パチンコ遊技機1の正面側から該パチンコ遊技機1が設定値の変更中または設定値の確認中であることを認識可能となっていればよい。また、ラウンド表示器1を構成するセグメントの点灯パターンは、示す大当りA~大当りFのいずれにも該当しない態様であれば特にその点灯態様は任意の態様であってよい。また、ラウンド表示器を構成するセグメントは、設定値変更処理の開始時と設定値確認処理の開始時とで異なる態様にて点灯してもよい。
ステップS8AにおいてCPU103は、RAMクリアフラグがセットされているか否か、つまり、今回のパチンコ遊技機1の起動に際してRAM102をクリアするか(RAMクリア処理(ステップS9A)を実行するか)否かを判定する(ステップS8A)。RAMクリアフラグがセットされている場合(ステップS8A;Yes)はRAMクリア処理(ステップS9A)を実行した後にステップS10Aに進み、RAMクリアフラグがセットされていない場合(ステップS8A;No)はRAMクリア処理(ステップS9A)を実行せずにステップS10Aに進む。そして、CPU103は、その他の処理として、例えばRAMクリアフラグがセットされているか否かに応じて、パチンコ遊技機1がコールドスタートにて起動したのか、電断前の状態で復旧(ホットスタートで起動)したのかを判定し、それぞれに応じた処理を行い(ステップS10A)、遊技制御メイン処理内の処理を終了する。
RAMクリア処理では、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が格納される先頭のアドレス(F000)以外のアドレスに「00H」を格納することによって設定値とRAMクリアフラグ以外のデータをクリアする処理が行われる。なお、RAMクリア処理においては、設定値以外のデータをクリアするのではなく、パチンコ遊技機1がコールドスタートで起動した場合は、RAM102の所定のアドレス(本実施の形態の特徴部048AKではアドレスF000~FXXXのうちのF003以降)に格納されている遊技情報のみをクリアするようにしてもよい。
なお、ステップS10Aの処理には、パチンコ遊技機1のコールとスタート時にコールドスタート報知タイマの期間(例えば、5秒間)に亘って表示モニタを構成する全セグメントを点滅させる処理が含まれる。その他、一部のセグメントのみを点滅させるようにしてもよいし、また、表示モニタを構成する全セグメントのうち少なくとも一部のセグメントを点灯させるようにしてもよい。また、当該遊技制御メイン処理内の処理には、例えば、RAM102に異常な設定値が記憶されていること(設定値異常エラー)や、設定変更中の電断から復帰したこと等にもとづいて、演出制御基板12に対して設定値の異常に応じたエラー指定コマンドを送信する処理が含まれていてもよい。さらに、設定値異常エラーの発生や設定変更中の電断から復帰しことの報知(エラー報知)として、表示モニタを構成する第1表示部、第2表示部、第3表示部、第4表示部のそれぞれにおいて「E.」を表示する処理を行ってもよい。また、CPU103は、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bを構成する全てのLEDを点滅させるとともに、パチンコ遊技機1に設けられた図示しないターミナル基板を介して遊技場の管理コンピュータ等の管理装置に対してセキュリティ信号を出力し、以降、CPU103は、パチンコ遊技機1の電断発生まで(遊技場の店員等の操作によってパチンコ遊技機1の電源がOFFになるまで)表示モニタ、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4Bによるエラーの発生報知を実行してもよい。
これによれば、異常な設定値が設定されていることや設定値の変更中の電断から復帰した場合に、表示モニタ、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4Bによるエラーの発生報知を実行するので、遊技場の店員等は、パチンコ遊技機1の正面側と背面側の両面からエラーの発生や設定値の変更中の電断から復帰したことを認識することが可能となる。加えて、パチンコ遊技機1のエラーの発生や設定値の変更中の電断からの復帰は遊技場の管理装置においても認識することができるので、パチンコ遊技機1のセキュリティ性を向上できるようになる。
図8-14(A)は、入賞時乱数値判定処理として、図5のステップS101の処理内で実行される処理の一例を示すフローチャートである。本特徴部048AKにおいて、特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるときには、後述する特別図柄通常処理(図5のステップS110、図8-15)により、特図表示結果(特別図柄の可変表示結果)を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの判定や特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かの判定が行われる。他方、これらの判定とは別に、遊技球が始動入賞口(第1始動入賞口または第2始動入賞口)にて検出されたタイミングで、CPU103がこの入賞時乱数値判定処理を実行することにより、特図表示結果として大当り図柄や小当り図柄を停止表示すると判定されるか否かの判定や、飾り図柄の可変表示態様がスーパーリーチを伴う所定表示態様となるか否かの判定などを行う。これにより、始動入賞口に進入した遊技球の検出に基づく特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるより前、つまり、該可変表示の開始時に大当りや小当りとするか否かが決定されるよりも前に、特図表示結果が「大当り」や「小当り」となることや、飾り図柄の可変表示態様がいずれのカテゴリの可変表示態様となるかを判定し、この判定結果に基づいて、演出制御用CPU120などにより、後述するように、保留表示予告演出等の先読み予告演出が実行されるようになる。
図8-14に示す入賞時乱数値判定処理において、CPU103は、まず、例えば遊技制御フラグ設定部207SG152などに設けられた時短フラグや確変フラグの状態を確認することなどにより、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を特定する(207SGS521)。CPU103は、確変フラグがオンであるときには確変状態であることを特定し、確変フラグがオフで時短フラグがオンであるときには時短状態であることを特定し、確変フラグと時短フラグがともにオフであるときには通常状態であることを特定すればよい。
207SGS521の処理に続いて、CPU103は、RAM102における先頭のアドレス(図8-14(B)参照)を参照し、パチンコ遊技機1に設定されている設定値を特定する(207SGS522)。次いで、現在の遊技状態、始動口バッファ値及び設定値に応じた特図表示結果判定テーブルを選択してセットする(207SGS524)。その後、図8-16に示す可変表示結果判定モジュール(207SGS525)において、特図表示結果が「大当り」、「小当り」、「はずれ」のいずれになるかを判定する処理を行う。
図8-16に示すように、可変表示結果判定モジュールにおいて、CPU103は、セットした特図表示結果判定テーブルにおける大当り判定値の数値範囲と特定した特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データとを比較し(207SGS571)、特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データが所定の大当り判定範囲内であるか否かを判定する(207SGS572)。このとき、乱数値MR1が大当り判定範囲の範囲内であると判定されることにより、その乱数値MR1を含む保留データに基づく可変表示結果が「大当り」に決定されると判定できる。
207SGS572にて大当り判定範囲内であると判定された場合(207SGS572;Y)、可変表示において大当りとなると判定する(207SGS576)。一方、207SGS572にて大当り判定範囲内ではないと判定された場合、つまり、可変表示において大当りとならないと判定された場合には(207SGS572;N)、セットした特図表示結果判定テーブルにおける小当り判定値の数値範囲と特定した特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データとを比較し(207SGS573)、特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データが所定の小当り判定範囲内であるか否かを判定する(207SGS574)。
乱数値MR1を示す数値データが所定の小当り判定範囲内であると判定された場合(207SGS574;Y)、可変表示において小当りとなると判定する(207SGS577)。一方、207SGS574にて小当り判定範囲内ではないと判定された場合、つまり、可変表示において小当りとならないと判定された場合には(207SGS574;N)、可変表示においてはずれとなると判定する(207SGS575)。
図8-14(A)に戻って、207SGS575にて可変表示において大当りとなると判定したか否かを確認し(207SGS526)、大当りとならないと判定した場合(207SGS526;N)、207SGS525において可変表示において小当りとなると判定したか否かを確認し(207SGS527)、小当りとならないと判定した場合、つまり、可変表示においてはずれとなると判定した場合には(207SGS526;N)、可変表示結果が「はずれ」となることに応じた図柄指定コマンドである第1図柄指定コマンドの送信設定を実行し(207SGS527a)、時短フラグがセットされているか否か、つまり、現在の遊技状態が時短状態であるか否かを判定する(207SGS528)。
207SGS526にて可変表示において大当りとなると判定した場合には(207SGS526;Y)、大当り種別判定用の乱数値MR2と大当り種別判定テーブルとに基づいて、大当り種別を判定する(207SGS533)。このとき、CPU103は、始動口バッファ値に対応して特定される変動特図(「1」に対応する「第1特図」または「2」に対応する「第2特図」)に応じて、大当り種別判定テーブルを構成するテーブルデータから大当り種別判定用テーブルデータを選択する。そして、選択した大当り種別判定用テーブルデータを参照することにより、大当り種別が複数種別のいずれに判定されるかを判定する。
また、判定した大当り種別に応じた図柄指定コマンド、つまり、大当りAである場合には第2図柄指定コマンド、大当りBである場合には第3図柄指定コマンド、大当りCである場合には第4図柄指定コマンド、大当りDである場合には第5図柄指定コマンド、大当りEである場合には第6図柄指定コマンド、大当りFである場合には第7図柄指定コマンドの送信設定を実行し(207SGS534)、その後、大当り変動パターンを判定するためのテーブルとして、大当り種別に応じた大当り用変動パターン判定テーブルを選択してセットして(207SGS535)、207SGS536に進む。
また、207SGS527にて可変表示において小当りとなると判定した場合には(207SGS527;Y)、可変表示結果が「小当り」となることに応じた図柄指定コマンドである第8図柄指定コマンドの送信設定を実行し(207SGS531)、小当り用変動パターン判定テーブルを選択してセットして(207SGS532)、207SGS536に進む。
また、207SGS528にて時短フラグがセットされていない場合は(207SGS528;N)、はずれ用変動パターン判定テーブルAを選択してセットし(207SGS529)、時短フラグがセットされている場合は(207SGS528;Y)、はずれ用変動パターン判定テーブルDを選択してセットする(207SGS530)。尚、はずれ用変動パターン判定テーブルAは、保留記憶数が2個以下である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルである。また、はずれ用変動パターン判定テーブルDは、遊技状態が時短制御の実行されている高ベース状態である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルである。
尚、本特徴部048AKでは、これらのはずれ用変動パターン判定テーブルAやはずれ用変動パターン判定テーブルDに加えて、合算保留記憶数が2~4個である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルBと、合算保留記憶数が5個以上である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルCが予め用意されているが、はずれ用変動パターン判定テーブルAにおいては、非リーチの変動パターンに対しては変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち、設定値1が1の場合は1~450、設定値が2の場合は1~430、設定値が3の場合は1~410、設定値が4の場合は1~390、設定値が5の場合は1~370、設定値が6の場合は1~350がそれぞれ割り当てられている。
また、はずれ用変動パターン判定テーブルBにおいては、非リーチの変動パターンに対しては変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち、設定値が1の場合は1~500、設定値が2の場合は1~480、設定値が3の場合は1~460、設定値が4の場合は1~440、設定値が5の場合は1~420、設定値が6の場合は1~400がそれぞれ割り当てられている。
また、はずれ用変動パターン判定テーブルC及びはずれ用変動パターン判定テーブルDにおいては、非リーチの変動パターンに対しては変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち、設定値が1の場合は1~550、設定値が2の場合は1~530、設定値が3の場合は1~510、設定値が4の場合は1~490、設定値が5の場合は1~470、設定値が6の場合は1~450がそれぞれ割り当てられている。
一方で、いずれのはずれ用変動パターン判定テーブルにおいても、スーパーリーチの変動パターンに対して動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち、701~997までが設定値にかかわらず割り当てられている。
このため、207SGS529においてはずれ用変動パターン判定テーブルAまたははずれ用変動パターン判定テーブルDを用いて変動パターンを判定することで、非リーチとスーパーリーチの判定は、該判定後に保留記憶数が変化しても必ず非リーチまたはスーパーリーチの変動パターンとなるので、始動入賞時の判定においては、はずれ用変動パターン判定テーブルAまたははずれ用変動パターン判定テーブルDを用いて変動パターンを判定するようになっている。
207SGS529,207SGS530,207SGS532,207SGS535の処理のいずれかを実行した後には、これらの各ステップにおいてセットされた各変動パターン判定テーブルと変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データとを用いて、乱数値MR3が含まれる判定値の範囲に応じた変動カテゴリを判定する(207SGS536)。本特徴部048AKでは、図8-14(B)に示すように、少なくとも可変表示結果が「はずれ」となる場合に、合計保留記憶数にかかわらず共通して「非リーチ」の可変表示態様となる変動カテゴリと、「スーパーリーチ」の可変表示態様となる変動カテゴリと、「非リーチ」と「スーパーリーチ」以外の可変表示態様(例えばノーマルリーチや小当り)となる「その他」の変動カテゴリと、を設け、乱数値MR3に基づいて、このような変動カテゴリに決定されるか否かを判定できればよい。
その後、207SGS536の処理による判定結果に応じた変動カテゴリ指定コマンドを、演出制御基板12に対して送信するための設定を行ってから(207SGS537)、入賞時乱数値判定処理を終了する。尚、図柄指定コマンドや変動カテゴリ指定コマンドは、CPU103がコマンド制御処理を実行することで送信される。
図8-15は、特別図柄通常処理として、図5のS110にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図8-15に示す特別図柄通常処理において、CPU103は、まず、第2特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(207SGS541)。第2特図保留記憶数は、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。例えば、207SGS541の処理では、遊技制御カウンタ設定部207SG154に記憶されている第2保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。
207SGS541にて第2特図保留記憶数が「0」以外であるときには(207SGS541;N)、第2特図保留記憶部207SG151Bにて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データをそれぞれ読み出して特定する(207SGS542)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
207SGS542の処理に続いて、第2特図保留記憶数カウント値や合計保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第2特図保留記憶数と合計保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第2特図保留記憶部207SG151Bのデータを更新する。具体的には、第2特図保留記憶部207SG151Bにて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」~「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1~MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(207SGS543)。
その後、変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を「2」に更新した後(207SGS544)、207SGS549に移行する。
一方、207SGS541にて第2特図保留記憶数が「0」であるときには(207SGS541;Y)、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(207SGS545)。第1特図保留記憶数は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。例えば、207SGS545の処理では、遊技制御カウンタ設定部207SG154にて第1保留記憶数カウンタが記憶する第1保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。このように、207SGS545の処理は、207SGS541にて第2特図保留記憶数が「0」であると判定されたときに実行されて、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する。これにより、第2特図を用いた特図ゲームは、第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行が開始されることになる。
尚、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるものに限定されず、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口を遊技球が進入(通過)して始動入賞が発生した順に、特図ゲームの実行が開始されるようにしてもよい。この場合には、始動入賞が発生した順番を特定可能なデータを記憶するテーブルを設けて、その記憶データから第1特図と第2特図のいずれを用いた特図ゲームの実行を開始するかを決定できればよい。
207SGS545にて第1特図保留記憶数が「0」以外であるときには(207SGS545;N)、第1特図保留記憶部151Aにて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データをそれぞれ読み出して特定する(207SGS546)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
207SGS546の処理に続いて、第1特図保留記憶数カウント値や合計保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第1特図保留記憶数と合計保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第1特図保留記憶部207SG151Aのデータを更新する。具体的には、第1特図保留記憶部207SG151Aにて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」~「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1~MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(207SGS547)。
その後、変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を「1」に更新した後(207SGS548)、207SGS549に移行する。
207SGS549においては、例えば、遊技制御フラグ設定部207SG152などに設けられた時短フラグや確変フラグの状態を確認することなどにより、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を特定する(207SGS549)。CPU103は、確変フラグがオンであるときには確変状態であることを特定し、確変フラグがオフで時短フラグがオンであるときには時短状態であることを特定し、確変フラグと時短フラグがともにオフであるときには通常状態であることを特定すればよい。
207SGS549の処理に続いて、CPU103は、RAM102の先頭のアドレスを参照し、パチンコ遊技機1に設定されている設定値を特定する(207SGS550)。
次いで、CPU103は、RAM102に記憶されている遊技情報を参照し、判定使用済設定値の記憶があるか否かを判定する(207SGS551)。判定使用済設定値の記憶があると判定した場合には(207SGS551:Y)、207SGS550にて特定した設定値と記憶されている判定使用済設定値とを比較し(207SGS552)、特定した設定値と記憶されている判定使用済設定値とが同じであるか否かを判定する(207SGS553)。
207SGS553において、特定した設定値と記憶されている判定使用済設定値とが同じでないと判定した場合は(207SGS553:N)、演出制御基板12に対して設定値の異常に応じたエラー指定コマンドを送信するための設定を行うとともに(207SGS554)、パチンコ遊技機1に設けられた図示しないターミナル基板を介して遊技場の管理コンピュータ等の管理装置に対してセキュリティ信号を出力して(207SGS555)、ループ処理に入る。以降、CPU103は、他の処理を実行することが無くなるので、該ループ処理によってパチンコ遊技機は遊技不能な状態(遊技不能状態)となる。尚、エラー指定コマンドは、CPU103がコマンド制御処理を実行することで送信される。
このように、本実施の形態の特徴部048AKにおけるパチンコ遊技機1は、前回の可変表示を実行する際に参照した設定値(判定使用済設定値)と現在RAM102の先頭のアドレスに格納されている設定値が異なっている場合に、遊技場の管理装置において判定使用済設定値と現在RAM102の先頭のアドレスに格納されている設定値が異なっている旨を認識することができるので、パチンコ遊技機1のセキュリティ性を向上できるようになっている。
尚、本実施の形態の特徴部048AKでは、CPU103がループ処理を実行することにより他の処理を実行しないことでパチンコ遊技機1を遊技不能状態に制御する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、CPU103は、遊技球の発射を制限すること、各入賞口への遊技球が入賞したとしても賞球の払い出しや特別図柄の可変表示を行わないこと等の処理を実行することによりパチンコ遊技機1を遊技不能状態に制御してもよい。
また、本特徴部048AKの特別図柄通常処理では、判定使用済設定値と現在RAM102の先頭のアドレスに格納されている設定値が異なっていることを異常として、該異常を遊技場の管理装置において認識可能な形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、表示モニタ207SG029、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4Bを点滅させたり、「E.」の表示を行うことによって、該異常を遊技者や遊技場の店員等に報知してもよい。
また、本特徴部048AKの特別図柄通常処理では、判定使用済設定値と現在RAM102の先頭のアドレスに格納されている設定値が異なっている場合、演出制御基板12に対するエラー指定コマンドの送信と遊技場の管理装置に向けてのセキュリティ信号の出力をそれぞれ1回のみ実行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらエラー指定コマンドの送信やセキュリティ信号の出力は、前述した遊技不能状態において所定期間毎に繰り返し実行してもよい。
また、本特徴部048AKの特別図柄通常処理では、判定使用済設定値と現在RAM102の先頭のアドレスに格納されている設定値が異なっている場合は、CPU103がパチンコ遊技機1を遊技不能状態に制御する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、判定使用済設定値と現在RAM102の先頭のアドレスに格納されている設定値が異なっている場合、CPU103は、パチンコ遊技機1を遊技不能状態に制御せずともよい。
更に、判定使用済設定値と現在RAM102の先頭のアドレスに格納されている設定値が異なっている場合にCPU103によるパチンコ遊技機1の遊技不能状態への制御を実行しない場合は、例えば、遊技場の管理装置に向けてのセキュリティ信号の出力のみを実行してもよいし、また、RAM102の先頭アドレスに格納されている設定値を再設定指定してもよい。尚、RAM102の先頭アドレスに格納されている設定値の再設定を行う場合は、例えば、判定使用済設定値をRAM102の先頭アドレスに格納してもよいし、最も遊技者にとって不利な値(本実施の形態の特徴部048AKでは1)を設定することによって、パチンコ遊技機1が遊技場の意図に反して過度に遊技者にとって有利となることを防止してもよい。
207SGS551において判定使用済設定値の記憶がないと判定した場合、つまり、パチンコ遊技機1がコールドスタートで起動して1回目の可変表示を実行する場合(207SGS551:N)または207SGS553において特定した設定値と記憶されている判定使用済設定値とが同じであると判定した場合は(207SGS553:Y)、現在の遊技状態、始動口バッファ値及び設定値に応じた特図表示結果判定テーブルを選択してセットする(207SGS556)。その後、図8-14(A)に示す207SGS525における可変表示結果判定モジュールにおいて実行する処理と同じ処理、つまり、図8-16に示す207SGS571~207SGS577の処理を行う(207SGS557)。
続いて、207SGS557において可変表示において大当りとなると判定したか否かを確認し(207SGS558)、大当りとならないと判定した場合(207SGS558;N)、207SGS557において可変表示において小当りとなると判定したか否かを確認する(207SGS559)。
207SGS558にて可変表示において大当りとなると判定した場合には(207SGS558;Y)、遊技制御フラグ設定部207SG152に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(207SGS561)。このときには、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、図8-12(A)(B)に示す大当り種別判定テーブルを選択してセットする(207SGS562)。こうしてセットされた大当り種別判定テーブルを参照することにより、変動用乱数バッファに格納された大当り種別判定用の乱数値MR2を示す数値データと、大当り種別判定テーブルにおいて「大当りA」~「大当りF」の各大当り種別に割り当てられた判定値のいずれと合致するかに応じて、図示する決定割合に従って大当り種別を複数種別のいずれとするかを決定する(207SGS563)。
207SGS563の処理にて大当り種別を決定することにより、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を、時短状態と、時短状態よりも遊技者にとって有利度が高い確変状態とのうち、いずれの遊技状態に制御するかが、可変表示結果としての確定特別図柄が導出される以前に決定されることになる。こうして決定された大当り種別に対応して、例えば遊技制御バッファ設定部207SG155に設けられた大当り種別バッファの格納値である大当り種別バッファ値を設定することなどにより(207SGS564)、決定された大当り種別を記憶する。一例として、大当り種別が「大当りA」~「大当りF」に応「1」~「6」とすればよい。
一方、207SGS559にて可変表示において小当りとなると判定した場合には(207SGS559;Y)、207SGS560に進んで、遊技制御フラグ設定部207SG152に設けられた小当りフラグをオン状態にセットする(207SGS560)。
一方、207SGS559にて可変表示において小当りとなると判定しなかった場合、つまり、可変表示においてはずれとなる場合には(207SGS559;N)、207SGS565に進む。
207SGS565においては、大当り遊技状態に制御するか否か(大当りフラグがセットされているか否か)の事前決定結果、小当り遊技状態に制御するか否か(大当りフラグがセットされているか否か)の事前決定結果、更には、大当り遊技状態とする場合における大当り種別の決定結果に対応して、確定特別図柄を設定する。一例として、特図表示結果を「はずれ」とする旨の事前決定結果に対応して、はずれ図柄となる「-」の記号を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、207SGS558にて特図表示結果が「大当り」であると判定された場合、例えば、207SGS563における大当り種別が「大当りA」である場合には「1」の数字を示す特別図柄を確定特別図柄に設定する。また、大当り種別が「大当りB」である場合には、「3」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、207SGS559にて特図表示結果が「小当り」であると判定された場合(207SGS560において小当りフラグがセットされた場合)には、特図表示結果を「小当り」とする旨の事前決定結果に対応して、小当り図柄となる「2」の記号を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。尚、これら確定特別図柄は一例であり、これら以外の確定特別図柄を設定してもよいし、確定特別図柄として複数種類の図柄を設定するようにしてもよい。
207SGS565にて確定特別図柄を設定した後には、207SGS553において特定した設定値を判定使用済設定値としてRAM102に更新記憶した後(207SGS566)、特図プロセスフラグの値を変動パターン設定処理に対応した値である“1”に更新してから(207SGS567)、特別図柄通常処理を終了する。
尚、207SGS545にて第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数が「0」である場合には(207SGS545;Y)、所定のデモ表示設定を行ってから(207SGS568)、特別図柄通常処理を終了する。このデモ表示設定では、例えば画像表示装置5において所定の演出画像を表示することなどによるデモンストレーション表示(デモ画面表示)を指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)が、主基板11から演出制御基板12に対して送信済みであるか否かを判定する。このとき、既に、客待ちデモ指定コマンドを送信済みであれば、そのままデモ表示設定を終了する。これに対して、未送信であれば、客待ちデモ指定コマンドを送信するための設定を行ってから、デモ表示設定を終了する。
尚、本実施の形態の特徴部048AKでは、判定使用済み設定値をRAM102に遊技情報の1つとして記憶しているため、パチンコ遊技機1をコールドスタートにて起動した場合には、最初の可変表示を実行する際に判定使用済設定値が存在しない形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、判定使用済み設定値をRAM102におけるRAMクリア処理にてクリアされてない領域に格納することによって、パチンコ遊技機1をコールドスタートにて起動した場合においても最初の可変表示を実行する際に判定使用済設定値とRAM102の先頭のアドレスに格納されている設定値(パチンコ遊技機1に設定されている設定値)を比較できるようにしてもよい。
尚、本実施の形態の特徴部048AKでは、図8-14及び図8-15に示すように、共通の処理を実行する可変表示結果判定モジュールを用いて可変表示結果を判定する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、可変表示結果判定モジュールには、CPU103が特定した設定値(RAM102の先頭のアドレスに格納されている設定値)と判定使用済設定値とを比較する処理(図8-15に示す207SGS551~207SGS553)や、該処理結果としてCPU103が特定した設定値と判定使用済設定値とが一致しなかった場合にパチンコ遊技機1を遊技停止状態に制御する処理(207SGS554~207SGS555)等を含めてもよい。このようにすることで、入賞時乱数値判定処理を実行する場合においてもCPU103が特定した設定値と判定使用済設定値とを比較する処理や該処理結果としてCPU103が特定した設定値と判定使用済設定値とが一致しなかった場合にパチンコ遊技機1を遊技停止状態に制御する処理を実行することができるので、パチンコ遊技機1のセキュリティ性をより一層向上させることができる。
次に、演出制御用CPU120が実行する処理について説明する。
図8-17は、図7のステップS161における先読予告設定処理内にて行われる処理(先読予告設定処理内の処理)の一例を示すフローチャートである。図8-17に示す先読予告設定処理内の処理において、演出制御用CPU120は、今回新たに始動入賞時コマンドを受信したか否かを判定する(ステップ048AKS001)。新たな始動入賞時コマンドの受信がない場合(ステップ048AKS001;No)、先読み予告を実行することはないので、先読予告設定処理内の処理を終了する。
新たな始動入賞時コマンドの受信がある場合(ステップ048AKS001;Yes)、当該新たに受信した始動入賞時コマンドに対応する保留表示番号が「1」であるかを判定し(ステップ048AKS002)、当該新たに受信した始動入賞時コマンドに対応する保留表示番号が「1」である場合(ステップ048AKS002;Yes)、先読予告設定処理内の処理を終了する。一方当該新たに受信した始動入賞時コマンドに対応する保留表示番号が「1」でない場合(「2」~「4」の場合)には(ステップ048AKS002;No)、先読み予告の実行禁止条件が成立しているかを判定する(ステップ048AKS003)。当該実行禁止条件は、先読み予告の実行を禁止するときの条件であり、ここでは、当該新たに受信した始動入賞時コマンドに含まれる入賞時判定結果指定コマンドが「判定無し」を指定しているとき、すなわち、ターゲット前に実行される可変表示において「非リーチ」以外の判定があるとき(始動入賞時コマンドバッファの内容をチェックし、当該新たに受信した始動入賞時コマンドに対応する保留表示番号よりも前の保留表示番号の各入賞時判定結果指定コマンドや、当該新たに受信した始動入賞時コマンドが第1始動入賞時コマンドのときに第2始動入賞時コマンドバッファに格納された各入賞時判定結果指定コマンドに「非リーチ」以外の入賞時判定結果(リーチ以上の判定結果)を指定しているコマンドがあったときなど)に成立する条件である。なお、当該実行禁止条件は、ターゲット前に実行される可変表示において既に先読みチャンス目を実行すると決定されている場合(後述する先読みチャンス目フラグがオン状態である場合)にも成立する。これにより、複数ターゲットに対する先読みチャンス目が実行されることを防止して遊技者の混乱を防止することができる。なお、この他にも、先読みチャンス目はターゲットがリーチ以上である場合に実行されるようにしてもよい。なお、先読みチャンス目を実行するとは、先読みチャンス目を表示することで先読み予告演出を実行することをいう。
先読み予告の実行禁止条件が成立している場合(ステップ048AKS003;Yes)、先読予告設定処理内の処理を終了する。一方、先読み予告の実行禁止条件が成立していない場合(ステップ048AKS003;No)、先読みチャンス目の実行の有無などを決定する(ステップ048AKS004)。具体的に、ステップ048AKS004では、図8-18に示す決定割合に従って、入賞時判定結果に応じて先読みチャンス目を実行するか否か、および実行する場合における先読みチャンス目の種類を決定する。特徴部048AKでは、図8-18に示すように「実行無し」、「先読みチャンス目A」、「先読みチャンス目B」のいずれかを、図示する決定割合で決定する。なお、先読みチャンス目は、先読み予告として実行される演出であり、ターゲット前に実行される飾り図柄の可変表示(複数の可変表示が実行される場合には、複数の可変表示それぞれ)の可変表示結果として、予め定められたチャンス目(可変表示においてリーチが成立しない非リーチのときの非リーチチャンス目)を導出表示する演出である。
特徴部048AKでは、2種類の先読みチャンス目が用意されており、一方が「先読みチャンス目A」で、他方が「先読みチャンス目B」である。「先読みチャンス目A」と「先読みチャンス目B」とでは、ターゲットの大当り期待度が異なり、かつ、停止するチャンス目が異なる(図8-18のように、先読みチャンス目Aでは「234」の所定チャンス目が停止し、先読みチャンス目Bでは「345」の所定チャンス目が停止する。)。なお、チャンス目停止時において、飾り図柄を発光させるようにしてもよく、この場合には、「先読みチャンス目A」と「先読みチャンス目B」とで異なる発光色とすることで、両者を区別するようにしてもよい。図示するように、この実施の形態では、先読みチャンス目A」よりも「先読みチャンス目B」が実行された場合の方が、大当り期待度が高くなっている。
なお、この他にも、例えば、先読みチャンス目として導出表示される表示結果の決定割合が、設定値に応じて異なるようにしてもよい。例えば、1、3、5、7、9といった奇数の飾り図柄の組合せで先読みチャンス目を構成する場合において、設定値が「6」である場合にのみ「315」(サイコー)の組合せが先読みチャンス目として導出表示されてもよい。また、例えば、低設定である場合には、先読みチャンス目として「133」や「155」、「377」などといったように、中図柄と右図柄とが同じ数字である組合せが導出表示される割合が高く(なお、後述する所定表示についても中図柄と右図柄とが同じ数字であるため、その場合には、先読みチャンス目と所定表示とが区別されるよう、いずれか一方を、中図柄と右図柄ではなく、左図柄と中図柄が同じ数字となる態様にすればよい)、高設定である場合には、先読みチャンス目として「135」や「357」、「379」などといったように同じ数字を含まない、いわゆるバラケ目の組合せが導出表示される割合が高くなるようにしてもよい。すなわち、導出表示される先読みチャンス目の種類により設定値を示唆するようにしてもよい(先読みチャンス目が設定示唆演出を含んでいてもよい)。
図8-17に戻り、ステップ048AKS004の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、先読みチャンス目を実行すると決定したか否かを判定する(ステップ048AKS005)。先読みチャンス目を実行しない場合(ステップ048AKS005;No)、先読予告設定処理内の処理を終了する。先読みチャンス目を実行する場合(ステップ048AKS005;Yes)、先読みチャンス目を実行することを示す先読みチャンス目フラグをオン状態にセットしてから(ステップ048AKS006)、先読予告設定処理内の処理を終了する。なお、先読みチャンス目フラグは、RAM122の所定領域に設けられていればよい。
なお、例えば、先読みチャンス目のターゲットがいずれであるのかを遊技者に視認可能であるように、当該先読みチャンス目のターゲットの保留に対して保留表示予告演出を行い、先読みチャンス目のターゲットである保留表示の表示態様を、通常態様とは異なる態様に変化させてもよい。すなわち、先読みチャンス目を実行する場合には、合わせて保留表示予告演出を実行してもよい。また、先読みチャンス目とは別に、保留表示予告を実行してもよい。
図8-19は、特徴部048AKにて実行される可変表示開始設定処理の一例を示すフローチャートである。図8-19に示す可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば主基板11から伝送された可変表示結果通知コマンドにおけるEXTデータを読み取ることなどにより、特図表示結果が「ハズレ」となるか否かを判定する(ステップS521)。特図表示結果が「ハズレ」となる旨の判定がなされたときには(ステップS521;Yes)、例えば主基板11から伝送された変動パターン指定コマンドにおけるEXTデータを読み取ることなどにより、指定された変動パターンが飾り図柄の可変表示態様を「非リーチ」とする場合に対応した非リーチ変動パターンであるか否かを判定する(ステップS522)。
ステップS522にて非リーチ変動パターンであると判定された場合には(ステップS522;Yes)、非リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せとして、先読みチャンス目、所定表示、これら以外の表示、のいずれを導出表示するか、非リーチハズレ停止図柄等決定処理により決定する(ステップ048AKS010)。
図8-20は、図8-19のステップ048AKS010にて実行される非リーチハズレ停止図柄等決定処理の一例を示すフローチャートである。図8-20に示す非リーチハズレ停止図柄等決定処理において、演出制御用CPU120は、先読みチャンス目フラグがオン状態にセットされているか否かを判定する(ステップ048AKS011)。先読みチャンス目フラグがオンである場合(ステップ048AKS011;Yes)、演出制御用CPU120は、図8-17のステップ048AKS004で決定した種類の先読みチャンス目(先読みチャンス目Aであればそれに対応した「234」の飾り図柄、先読みチャンス目Bであればそれに対応した「345」の飾り図柄)を、最終停止図柄として決定する(ステップ048AKS012)。
ステップ048AKS012の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、先読みチャンス目のターゲットとなった変動の一つ前の変動(ターゲットの直前の変動)であるか否かを判定する(ステップ048AKS013)。ターゲットの直前の変動でない場合、非リーチハズレ停止図柄等決定処理を終了する。一方、ターゲットの直前の変動である場合(ステップ048AKS013;Yes)、当該ターゲット変動において先読みチャンス目が導出表示されることのないよう、先読みチャンス目フラグをオフ状態にクリアし(ステップ048AKS014)、非リーチハズレ停止図柄等決定処理を終了する。なお、例えばターゲットの変動がリーチ以上の変動である場合にのみ先読みチャンス目が実行される場合(ターゲットの変動が非リーチの変動である場合には先読みチャンス目が実行されない場合)には、ターゲットの変動の終了時に先読みチャンス目フラグをオフ状態にクリアしてもよい。このように、先読みチャンス目は、先読みチャンス目フラグがオン状態にセットされてからターゲットの変動の直前の変動まで連続して表示される。なお、予め先読みチャンス目を表示する変動をパターンとして複数用意しておき(例えば、ターゲットの変動が4回目の変動でありターゲットまで3回の変動が行われる場合、1回目と3回目に先読みチャンス目を表示するパターンや2回目と3回目に先読みチャンス目を表示するパターンなど)、当該パターンに応じて先読みチャンス目を表示するようにしてもよい。
ステップ048AKS011にて先読みチャンス目フラグがオフ状態である場合(ステップ048AKS011;No)、演出制御用CPU120は、所定表示決定処理を実行する(ステップ048AKS015)。特徴部048AKでは、所定表示として、非リーチ組合せの確定飾り図柄のうちの一部の飾り図柄の組合せを、設定されている設定値に応じて異なる割合で表示することで、設定値に関する示唆を行う設定示唆演出を行う。具体的に、図8-23に示すように、種類A~種類Cの非リーチ組合せの確定飾り図柄を、設定値に応じて異なる割合で表示することで、設定示唆演出を行う。また、特徴部048AKでは、大当り遊技状態終了後の確変状態において当該所定表示を行う。
図8-21は、図8-20のステップ048AKS015にて行われる所定表示決定処理の一例を示すフローチャートである。図8-21に示す所定表示決定処理において、演出制御用CPU120は、確変制御中であるか否かを判定する(ステップ048AKS041)。確変制御中であるか否かは、例えば、主基板11から伝送された遊技状態指定コマンドにおけるEXTデータを読み取ることなどにより、判定すればよい。確変制御中でない場合(ステップ048AKS041;No)、演出制御用CPU120は、所定表示決定処理を終了する。一方、確変制御中である場合(ステップ048AKS041;Yes)、前回フラグがオン状態であるか否かを判定する(ステップ048AKS042)。前回フラグは、当該所定表示を表示するか否かの対象となった変動の1つ前の変動(前回の変動)において所定表示を表示したか否かを示すフラグであり、RAM122の所定領域に設けられている。
前回フラグがオンの場合、すなわち前回の変動において所定表示を表示した場合(ステップ048AKS042;Yes)、演出制御用CPU120は、所定表示決定処理を終了する。一方、前回フラグがオフの場合(ステップ048AKS042;No)、演出制御用CPU120は、図8-22に示す決定割合に従って、所定表示の表示有無、すなわち所定表示を表示する設定示唆演出の実行有無を決定し(ステップ048AKS043)、所定表示決定処理を終了する。このように、特徴部048AKでは、前回の変動において所定表示を表示した場合には所定表示を表示しないこととすることで、連続して所定表示が表示されることを防止している。一方、大当り期待度を示唆する演出である先読みチャンス目については、上述したように複数の変動で連続して表示されるため、大当り期待度を示唆する演出であるのか、設定値を示唆する設定示唆演出であるのかを遊技者に認識しやすくし、所定表示が連続して表示されることで先読みチャンス目と混同してしまうことを防止している。なお、この例では、前回の変動において所定表示が表示されたか否かを判定する例を示したが、例えば、連続回数をカウントし、当該連続回数が2回であれば所定表示を表示可能とし、3回であれば所定表示を表示しないよう制限してもよい。さらに、設定せれている設定値に応じて所定表示が連続して表示される回数が異なっていてもよい。これによれば演出のバリエーションが増え遊技興趣を向上させることができる。以下、所定表示を表示することで設定示唆演出を実行するということを、単に所定表示を実行する、という。
図8-25は、所定表示の実行有無を決定するための決定割合を示す図である。図示するように、特徴部048AKでは、いわゆる連荘状態である連荘中であるか否か(後述する連荘フラグがオンであるか否か)、すなわち1回目の大当りであるか否かに応じて、所定表示を実行すると決定する割合が異なっている。図示する例では、連荘中である場合には所定表示が実行されないように決定割合が設定されている。これによれば、いわゆる連荘状態において所定表示が実行されることで設定値の推測が容易になってしまうことを防止するとともに、1回目の大当り終了後に遊技者の注目を集めることができる。なお、連荘中であっても、例えば2%などの少ない割合で所定表示が実行されてもよい。
図8-20に戻り、ステップ048AKS015の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、所定表示を実行すると決定したか否か、すなわち所定表示ありか否かを判定する(ステップ048AKS016)。所定表示ありの場合(ステップ048AKS016;Yes)、演出制御用CPU120は、図8-23に示す決定割合に従って、実行すべき所定表示の種類を、設定値に応じて決定する(ステップ048AKS017)。
図8-23は、実行する所定表示の種類を決定するための決定割合を示す図である。図示するように、特徴部048AKでは、種類A~種類Cの所定表示が予め用意されており、種類Aでは「344」の飾り図柄の組合せが導出表示され、種類Bでは「399」の飾り図柄の組合せが導出表示され、種類Cでは「577」の飾り図柄の組合せが導出表示される。そして、種類A<種類B<種類Cの順に高設定であることを示唆するようになっている。なお、この例では、設定値がいずれであるかを示唆する例を示しているが、例えば、設定値が変更されたこと、奇数や偶数の設定値であること、最低の「1」の設定値ではないこと、など、設定値に関する示唆であれば、示唆する内容は異なっていてもよい。また、設定されている設定値が高設定である場合にのみ表示される種類の所定表示があってもよい。なお、高設定は、例えば1~6のうちの4~6といった上位半数の設定値であってもよいし、5と6といった上位2つであってもよい。なお、最高の設定値である設定値6については、最高設定値という。
図8-20に戻り、ステップ048AKS017の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、ステップ048AKS017にて決定した種類の所定表示(決定した飾り図柄の組合せ)を、最終停止図柄として決定する(ステップ048AKS018)。続いて前回フラグをオン状態にセットし(ステップ048AKS019)、所定表示の種類に応じて設けられたカウント値を1加算してから(ステップ048AKS020)、非リーチハズレ停止図柄等決定処理を終了する。所定表示の種類に応じて設けられたカウント値は、RAM122の所定領域に設けられたカウント値で、当該確変状態中(連荘状態ではない場合に限る)に種類A~種類Cの所定表示が表示された回数をカウントするためのものである。ステップ048AKS020では、最終停止図柄として決定した種類の所定表示に対応するカウント値を1加算する。なお、当該カウント値は、後述する最終変動演出設定処理(図8-24参照)にて参照され、図8-25(f)に示すように画像表示装置5に表示され、その後クリアされる。
図8-20のステップ048AKS016にて所定表示なしと判定した場合(ステップ048AKS016;No)、演出制御用CPU120は、所定表示および先読みチャンス目となる飾り図柄の組合せ以外(所定表示等以外)の非リーチ組合せを最終停止図柄として決定する(ステップ048AKS021)。一例として、ステップ048AKS021の処理では、まず、RAM122に設けられたランダムカウンタ等により更新される左確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の左確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「左」の飾り図柄表示エリア5Lに停止表示される左確定飾り図柄を決定する。次に、RAM122に設けられたランダムカウンタ等により更新される右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「右」の飾り図柄表示エリア5Rに停止表示される右確定飾り図柄を決定する。このときには、右確定図柄決定テーブルにおける設定などにより、右確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄の図柄番号とは異なるように、決定されるとよい。続いて、RAM122に設けられたランダムカウンタ等により更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「中」の飾り図柄表示エリア5Cに停止表示される中確定飾り図柄を決定する。なお、予め所定表示および先読みチャンス目となる飾り図柄の組合せとならないよう、各確定図柄決定テーブルから当該予め所定表示および先読みチャンス目(所定表示等)を構成する飾り図柄が選択されないようにしてもよいし、飾り図柄の組合せが決定した際に、当該飾り図柄の組合せが所定表示等と一致する場合に再抽選してもよい。また、ステップ048AKS021の処理では、例えば、確変状態ではない場合には、所定表示と同一の飾り図柄の組合せが、特別状態である場合よりも低い割合で、設定値に関わらず表示されることがあってよい。
ステップ048AKS021の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、前回フラグをオフ状態にクリアしてから(ステップ048AKS022)、非リーチハズレ停止図柄等決定処理を終了する。このように、先読みチャンス目を実行する場合には、先読みチャンス目が所定表示よりも優先して実行される。先読みチャンス目は、確変状態であるか否かに関わらず実行されるのに対し、所定表示は確変状態に制御中であって、かつ1回目の大当り遊技状態の終了後にのみ実行される(すなわち連荘状態では実行されない)。また、先読みチャンス目は複数回の変動で連続して表示されるのに対し、所定表示は連続して表示されない。そのため、確変状態中における遊技者の注目を集めるとともに、先読みチャンス目であるか所定表示であるかを遊技者に認識容易にするとともに、興趣を向上させることができる。なお、先読みチャンス目を表示する場合であっても、確変状態である場合には所定表示を優先してもよい。この場合、所定表示が表示された後の最終停止図柄を先読みチャンス目としてしまうと、遊技者が混乱してしまう恐れがあることから、当該所定表示を優先させた場合には、所定期間先読みチャンス目の実行を制限してもよい。具体的には、所定表示が5回表示されるまで先読みチャンス目の実行を制限してもよい。さらに、所定表示が5回表示されてから、3回の変動が終了するまでは先読みチャンス目の実行を制限してもよい。これによれば、所定表示の表示に連続して先読みチャンス目が表示されることで遊技者が混乱してしまうことを防止することができる。なお、連荘状態は、一旦大当り遊技状態に制御された後、その終了後の確変状態中に再び大当りとなることにより連荘状態となる(連荘フラグがオン状態にセットされる)。また、連荘状態となった後、再び大当りとなることなく、確変制御が行われる所定回数の変動が行われることで終了する(連荘フラグがオフ状態にクリアされる)。
図8-19に戻り、ステップS522にて非リーチ変動パターンではないと判定された場合には(ステップS522;No)、リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS524)。一例として、ステップS524の処理では、まず、RAM122に設けられたランダムカウンタ等により更新される左右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の左右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「左」と「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。さらに、RAM122に設けられたランダムカウンタ等により更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて停止表示される中確定飾り図柄を決定する。ここで、例えば中確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号と同一になる場合のように、確定飾り図柄が大当り組合せとなってしまう場合には、任意の値(例えば「1」)を中確定飾り図柄の図柄番号に加算または減算することなどにより、確定飾り図柄が大当り組合せとはならずにリーチ組合せとなるようにすればよい。あるいは、中確定飾り図柄を決定するときには、左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号との差分(図柄差)を決定し、その図柄差に対応する中確定飾り図柄を設定してもよい。
ステップS521にて特図表示結果が「ハズレ」ではないと判定されたときには(ステップS521;No)、特図表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」である(大当りCまたは大当りFである)場合、または、特図表示結果が「小当り」である場合であるか、これら以外の場合であるかを判定する(ステップS525)。「突確」または「小当り」であると判定されたときには(ステップS525;Yes)、例えば開放チャンス目といった、「突確」の場合や「小当り」の場合に対応した最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS527)。一例として、変動パターン指定コマンドにより変動パターンPC1-1~PC1-3のいずれかが指定された場合に対応して、複数種類の開放チャンス目のうち、いずれかを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する。この場合には、RAM122に設けられたランダムカウンタ等により更新されるチャンス目決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定のチャンス目決定テーブルを参照することなどにより、開放チャンス目のいずれかを構成する確定飾り図柄の組合せを決定すればよい。
ステップ048AKS010、ステップS524、ステップS527のいずれかの処理を実行した後、演出制御用CPU120は、確変状態における最終変動であるか否かを判定する(ステップ048AKS031)。ステップ048AKS031では、例えば、大当り遊技状態の終了後に100回の変動において確変制御が行われる場合、確変状態に制御され、かつ100回目の変動であるか否かを判定する。最終変動である場合(ステップ048AKS031;Yes)、演出制御用CPU120は、最終変動演出設定処理を行う(ステップ048AKS032)。
図8-24は、図8-19のステップ048AKS032にて行われる最終変動演出設定処理の一例を示すフローチャートである。最終変動演出設定処理は、大当りとなることなく確変状態が終了する際に行われる処理である。最終変動演出設定処理では、表示された所定表示の頻度を種類毎に遊技者に視認可能に表示する設定、または連荘中に獲得した出球数を遊技者に視認可能に表示する設定が行われる。図8-24に示す最終変動演出設定処理において、演出制御用CPU120は、連荘フラグがオン状態にセットされているか、すなわち連荘中であるか否かを判定する(ステップ048AKS051)。
連荘中でない場合、すなわち連荘フラグがオフである場合(ステップ048AKS051;No)、演出制御用CPU120は、所定表示の種類に応じて設けられたカウント値それぞれの値を表示する設定(種類毎のカウント値表示設定)を行う(ステップ048AKS052)。ステップ048AKS052では、例えば、図8-25(f)に示すように、種類A~種類Cの出現頻度を棒グラフにより表示する設定が行われる。続いて演出制御用CPU120は、所定表示の種類に応じて設けられたカウント値それぞれの値を0にクリアするとともに、前回フラグがオンであればオフ状態にクリアし、獲得出玉カウント値を0にクリアしてから(ステップ048AKS053)、最終変動演出設定処理を終了する。
一方、ステップ048AKS051にて連荘中であると判定した場合、すなわち連荘フラグがオンである場合(ステップ048AKS051;Yes)、演出制御用CPU120は、当該連荘中に獲得した出球数を表示する設定(獲得出玉表示設定)を行う(ステップ048AKS054)。なお、連荘中に獲得した出球数(獲得出玉)は、大当り遊技状態に制御されたことによりカウントを開始し、連荘しなかった場合には上述のステップ048AKS053によりクリアされ、連荘した場合には、後述するステップ048AKS056にてクリアされる。すなわち、連荘フラグがオンになってからオフになるまでの期間に大当り遊技状態で獲得した出球が継続してカウントされればよい。
ステップ048AKS054の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、連荘フラグをオフ状態にクリアし(ステップ048AKS055)、上述したステップ048AKS053の処理に移行する。
図8-19に戻り、ステップS525にて「突確」または「小当り」以外である(大当りA、大当りB、大当りD、大当りEのいずれか)と判定されたときには(ステップS525;No)、大当り組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS526)。一例として、ステップS527の処理では、まず、RAM122のランダムカウンタなどにより更新される大当り確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、続いてROM121などに予め記憶された所定の大当り確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、画像表示装置5の画面上で「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。このときには、大当り種別が大当りA、大当りB、大当りD、大当りEのいずれであるかに応じて、異なる飾り図柄を確定飾り図柄とする決定が行われるようにしてもよい。
ステップS526の処理とステップ048AKS032の処理のいずれかを実行した後、またはステップ048AKS031にて確変状態における最終変動でないと判定した場合(ステップ048AKS031;No)、演出制御用CPU120は、その他の演出実行設定を行う(ステップS530)。例えば可変表示の開始時や実行中における所定のタイミングにて、スピーカ8L、8Rから所定の効果音(例えばアラーム音やチャイム音、サイレン音など)が出力されるような態様の演出や、遊技効果ランプ9などに含まれるフラッシュランプが光るような態様の演出のうち、一部または全部を含む所定態様の演出を実行することにより、可変表示結果が「大当り」となることを直ちに告知(確定的に報知)する一発告知態様の演出が実行されてもよい。あるいは、変動中予告演出として、可変表示結果が「大当り」となることに対応した特別な演出画像(プレミアム画像)を表示する演出が実行されてもよい。
他の一例として、ステップS530の処理では、可変表示結果が「大当り」となる可能性などにはかかわらず、例えば賑やかしのために所定態様の演出を実行するための設定が行われてもよい。より具体的には、遊技効果ランプ9に含まれる所定のランプが光るような態様の演出や、ミニキャラとなる所定の演出画像を表示する演出といった、所定態様の演出を実行できればよい。
その後、演出制御パターンを予め用意された複数パターンのいずれかに決定する(ステップS531)。このとき、演出制御用CPU120は、例えば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンなどに対応して、複数用意された特図変動時演出制御パターンのいずれかを選択し、使用パターンとしてセットする。 ステップS531の処理を実行した後には、例えば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応して、RAM122に設けられた演出制御プロセスタイマの初期値を設定する(ステップS532)。続いて、画像表示装置5における飾り図柄などの変動を開始させるための設定を行う(ステップS533)。このときには、例えばステップS532にて使用パターンとして決定された特図変動時演出制御パターンに含まれる表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDP等に対して伝送させることなどにより、画像表示装置5の画面上に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動を開始させればよい。その後、演出プロセスフラグの値を可変表示中演出処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS534)、可変表示開始設定処理を終了する。
図8-25は、所定表示や種類毎のカウント値表示が行われた場合における演出動作例を示す図である。図示する例では、連荘中ではなく、種類Aの所定表示が実行される例を示している。また、確変状態であり、大当り遊技状態終了後100回の変動が行われるまで確変制御が行われるものとする。図8-25(a)に示すように変動が開始される。なお、図8-25(a)は大当り遊技状態終了後の99回目の変動であるものとする。当該変動において所定表示を実行すると決定され、その種類が種類Aである場合、図8-25(b)に示すように「344」の飾り図柄の組合せ(図8-20のステップ048AKS018にて決定された飾り図柄の組合せ)が導出表示される。そして、図8-25(c)に示すように100回目の変動、すなわち確変状態における最終変動が開始され、図8-25(c)に示すようにハズレ図柄(図8-20のステップ048AKS021にて決定された飾り図柄の組合せ)が導出表示される。これにより、確変状態が終了することになる。なお、確変状態終了時には当該最終変動の終了後に、図8-25(e)に示すようにその旨を示すメッセージ表示(確変状態であるSTモードの終了を示すメッセージ表示)が行われる。そして、図8-25(f)に示すように、図8-24のステップ048AKS052の処理にて設定された種類毎のカウント値が表示され(種類毎にグラフ表示され)、通常状態である通常モードへ移行することとなる。
以上、本実施の形態の特徴部048AKにおけるパチンコ遊技機1においては、図8-8~図8-11に示すように、表示結果判定テーブルにおいては、パチンコ遊技機1に設定されている設定値にかかわらず、当り判定値のうち1020~1237までの範囲が大当り判定値の共通数値範囲として設定されている。そして、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が2~6のいずれかである場合(パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1以外の場合)は、1238から各設定値に応じた値までの範囲が大当り判定値の非共通数値範囲として設定されている。つまり、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が2~6のいずれかである場合は、当たり判定値の1020を大当り基準値として、大当り判定値の共通数値範囲と非共通数値範囲とが連続した数値範囲となるように設定されているので、大当り遊技状態に制御されるか否かの判定を行う際は、乱数値MR1の値が1020から各設定値に応じた非共通数値範囲の最大値までの数値範囲内であるか否かを判定すればよいので、CPU103が有利状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷を低減することができる。
特に本実施の形態の特徴部048AKにおいては、0~65535の範囲内において大当り判定値の数値範囲が1020を基準値とした1箇所に設定されているので、有利状態判定値の数値範囲が複数設けられている場合と比較して乱数値MR1の値が大当り判定値の数値範囲内の値であるか否か(大当り遊技状態に制御するか否か)の判定を複数回実行する必要が無いため、CPU103が有利状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷を低減することができる。
また、図8-8~図8-11に示すように、表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態が通常状態や時短状態、確変状態のいずれかであるかにかかわらず、前述した当り判定値の1020を大当り基準値として、大当り判定値の共通数値範囲と非共通数値範囲とが連続した数値範囲となるように設定されているので、大当り遊技状態に制御されるか否かの判定を行う際は、乱数値MR1の値が、1020から通常状態や時短状態に応じた非共通数値範囲の最大値までの数値範囲内であるか否か、及び1020から確変状態に応じた非共通数値範囲の最大値までの範囲内であるか否を判定すればよいので、CPU103が大当り遊技状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷を低減することができる。
更に、図8-8~図8-11に示すように、表示結果判定テーブルにおいては、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて小当り判定値の数値範囲に含まれる判定値数が異なる(第1特図用表示結果判定テーブルにおける小当り判定値の数値範囲に含まれる判定値数は328個であるのに対して、第2特図用表示結果判定テーブルにおける小当り判定値の数値範囲に含まれる判定値数は655個と約2倍である)一方で、小当り判定値の数値範囲自体は、32767を基準値(小当り基準値)として設定されている。このため、小当り遊技状態に制御されるか否かの判定を行う際は、乱数値MR1の値が、32767から変動特図に応じた小当り判定値の数値範囲の最大値までの数値範囲内であるか否かを判定すればよいので、CPU103が小当り遊技状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷を低減することができる。
尚、図8-8~図8-11に示すように、表示結果判定テーブルにおいて小当り判定値の数値範囲は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値にかかわらず、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が6である場合の大当りの判定値の数値範囲とは異なる数値範囲(32767~33094または、32767~33421)に設定されているので、大当り遊技状態に制御されるか否かの判定を行う際は、乱数値MR1が1020から各設定値に応じた非共通数値範囲の最大値までの数値範囲内であるか否かを判定すればよく、小当り遊技状態に制御されるか否かの判定を行う際は、乱数値MR1が32767から変動特図に応じた小当り判定値の数値範囲の最大値までの範囲内であるか否かを判定すればよいので、CPU103が大当り遊技状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷並びに小当り遊技状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷を低減することができる。
また、本実施の形態の特徴部048AKにおけるRAM102は、パチンコ遊技機1に設定された設置値を記憶可能となっている。そして、図8-15に示すように、本実施の形態の特徴部048AKにおけるCPU103は、可変表示を開始する毎(開始する可変表示の可変表示結果を決定する毎)に該RAM102に記憶されている設定値を読み出すとともに、該読み出した設定値に対応する大当り判定値の共通数値範囲と非共通数値範囲とを設定し(設定値に応じた表示結果判定テーブルを設定し)、大当り遊技状態に制御するか否かの判定を行う。つまり、CPU103は、可変表示を実行する毎にRAM102から設定値を読み出し、該読み出した設定値に応じた表示結果判定テーブルを設定するので、不適切な設定値が読み出されることによって不適切な可変表示結果の判定が行われることを防ぐことができる。
尚、本実施の形態の特徴部048AKでは、可変表示を実行する毎にRAM102から設定値を読み出すとともに、該読み出した設定値に応じた表示結果判定テーブルを設定する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、パチンコ遊技機1が起動した時点でCPU103がRAM102から設定値を読み出し、該読み出した設定値に応じた表示結果判定テーブルを設定してもよい。尚、このようにパチンコ遊技機1が起動した時点でRAM102から読み出した設定値に応じた表示結果判定テーブルを設定する場合は、パチンコ遊技機1に電断が発生するまでの期間において該設定された表示結果判定テーブルを用いて全ての可変表示結果を判定すればよい。
また、CPU103は、可変表示を開始する毎(開始する可変表示の可変表示結果を決定する毎)に該RAM102に記憶されている設定値を読み出すとともに、該読み出した設定値と前回可変表示結果を判定するためにRAM102から読み出した設定値(判定使用済設定値)とを比較し、該比較結果として今回RAM102から読み出した設定値と判定使用済設定値とが一致しなかった場合には、画像表示装置5に表示される画像によってエラー報知が実行されるので、不適切な設定値が読み出されることによって不適切な可変表示結果の判定が行われることを防ぐことができる。更に、RAM102に不適切な設定値が設定されていることをより的確に特定することができるばかりか、RAM102に設定されている設定値が異常である旨を遊技機の周囲に認識させることができるので、遊技場の店員等が異常な設定値への対処を迅速に行うことができる。
尚、本実施の形態の特徴部048AKでは、可変表示を実行する毎にRAM102に記憶されている設定値と判定使用済設定値とを比較する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、RAM102に記憶されている設定値と判定使用済設定値とは、可変表示の所定回数の実行や、所定時間の経過にもとづいて実行してもよい。
また、CPU103は、RAM102から読み出した設定値と前回使用済設定値とを比較し、該比較結果として今回RAM102から読み出した設定値と判定使用済設定値とが一致しなかった場合には、演出制御基板12に対してエラー指定コマンドを送信し、演出制御用CPU120は、CPU103から該エラー指定コマンドを受信したことにもとづいて画像表示装置5に報知画像207SG005M4を表示するので、適切な設定値が読み出されることによって不適切な可変表示結果の判定が行われることをより確実に防ぐことができる。
また、CPU103は、図8-14~図8-16に示すように、入賞時乱数値判定を実行するときと特別図柄通常処理を実行するときとで共通の可変表示結果判定モジュールを用いて可変表示結果を判定するので、これら入賞時乱数値判定を実行するときと特別図柄通常処理を実行するときとで処理の一部を共通化することができ、CPU103の処理負荷を抑えることができる。
また、本実施の形態の特徴部048AKでは、図8-8~図8-11に示すように、変動特図が同一であればパチンコ遊技機1に設定されている設定値にかかわらず小当り判定値の数値範囲は同一となっているが、CPU103は、可変表示を実行する際にRAM102から読み出した設定値に応じた小当り判定値の数値範囲を設定する(RAM102から読み出した設定値に応じた表示結果判定テーブルを設定する)ので、CPU103が小当り遊技状態に制御するか否かを判定するための処理負荷を低減できる、更に、本実施の形態の特徴部048AKのように、RAM102から読み出した設定値に応じた大当り判定値の数値範囲と小当り判定値の数値範囲を設定する場合は、RAM102から読み出す設定値に対応する表示結果判定テーブルを設定するための処理を共通化することができるので、処理プログラムの容量も削減することができる。
また、図8-8~図8-11に示すように、パチンコ遊技機1に設定値として1(最も大当り確率が低い設定値)が設定されている場合は、大当り判定値の非共通数値範囲が設定されていないので、パチンコ遊技機1に設定値として1が設定されている場合は、大当り判定値の数値範囲として共通数値範囲のみを対象として大当り遊技状態に制御するか否かを判定すればよいので、CPU103が大当り遊技状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷を低減することができる。
尚、本実施の形態の特徴部048AKにおいては、図8-8~図8-11に示すように、大当り基準値を大当り判定値の共通数値範囲の最低値に設定する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、大当り基準値を大当り判定値の共通数値範囲の最大値に設定してもよい。つまり、本実施の形態の特徴部048AKにおいては、大当り判定値の非共通数値範囲を大当り判定値の共通数値範囲の最大値から連続するように設定しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、大当り判定値の非共通数値範囲を大当り判定値の共通数値範囲の最小値から連続するように設定してもよい。
また、本実施の形態の特徴部048AKにおいては、図8-8~図8-11に示すように、小当り基準値を小当り判定値の共通数値範囲の最低値に設定する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、小当り基準値を小当り判定値の共通数値範囲の最大値に設定してもよい。
また、特徴部048AKでは、確変状態に制御中に、所定表示として、非リーチ組合せの確定飾り図柄のうちの一部の飾り図柄の組合せを、設定されている設定値に応じて異なる割合で表示する。また、所定表示の他、非リーチ組合せの確定飾り図柄で構成される先読みチャンス目も、可変表示結果として表示されることから、演出のバリエーションを増加させ遊技興趣を向上させることができる。さらに、当該先読みチャンス目についても、設定されている設定値に応じて異なる割合で表示してもよい。これによれば、確変状態に制御中における可変表示結果によりいずれの設定値に設定されているかが示唆されるため遊技興趣を向上させることができる。
また、確変状態は、大当り遊技状態の終了後において所定回数(100回)の特図ゲームが実行されること、或いは該所定回数の特図ゲームが実行される前に大当り遊技状態となることにより終了する。すなわち、再度大当り遊技状態とならない場合には少なくとも所定回数の特図ゲームが実行されるまで確変状態が継続する。そのため、確変状態に制御され、再度大当り遊技状態に制御されずに通常状態となった場合であっても、所定表示が表示されることで遊技興趣の低下を防止することができる。
また、特徴部048AKでは、種類A~種類Cの所定表示について、設定されている設定値に応じて異なる割合で異なる種類の所定表示を表示する。したがって、いずれの種類の所定表示が表示されるかに対して遊技者の注目を集めることができる。
また、特徴部048AKでは、先読みチャンス目を構成する非リーチ組合せの確定飾り図柄は、所定表示を構成する非リーチ組み合わせの確定飾り図柄と異なる図柄の組み合わせになっている。そのため、先読み演出と設定示唆演出との差別化を図ることができ、大当り期待度の予告演出と混同してしまうことを防止できる。さらに、先読みチャンス目は複数の変動に亘って連続して表示可能であるのに対し、所定表示については連続して表示されないよう制限する。そのため、所定表示が連続して表示されることで先読み予告演習と混同してしまうことを防止できる。
また、特徴部048AKでは、確変状態に制御された後、通常状態に制御されるタイミングにおいて、所定表示の種類に応じて設けられたカウント値を表示することで、所定表示がされた頻度を遊技者に認識可能とする。これによれば、所定結果が表示された頻度を遊技者が確認することができ設定値の予想を容易にすることができる。また、当該所定表示の種類に応じて設けられたカウント値の表示は、連荘フラグがオフである場合、すなわち一旦確変状態に制御された後に再度大当りとなることなく通常状態となったタイミングでのみ行われる。したがって、連荘時に当該カウント値を表示することで設定値の推測が容易になってしまうことを防止できる。一方、連荘中である場合には、所定表示の種類に応じて設けられたカウント値の表示に代えて、通常状態となったタイミングで、当該連荘中に獲得した出球数を表示する。これによれば、連荘中の獲得出玉が表示され遊技興趣を向上させることができる。
(特徴部048AKの変形例)
上記特徴部048AKでは、図8-8~図8-11に示すように、遊技状態や設定値にかかわらず、小当り判定値の数値範囲(小当り判定値の共通数値範囲)を大当り判定値の数値範囲とは連続しない異なる範囲に設けたが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例として図8-26(A)及び図8-26(B)に示すように、遊技状態や設定値にかかわらず大当り判定値の数値範囲と小当り判定値の数値範囲とを連続して設けてもよい。
尚、このように大当り判定値の数値範囲と小当り判定値との数値範囲(小当り判定値の共通数値範囲)とを連続して設ける場合は、大当り判定値の非共通数値範囲の増加に応じて小当り判定値の基準値をシフトすることによって、小当り判定値の数値範囲に含まれる判定値数を維持しつつ、小当り判定値の数値範囲を変更すればよい。
具体的には、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、図8-26(A)に示すように、設定値が1である場合は、大当り判定値の共通数値範囲を1020~1237に設定するとともに、小当り判定値の共通数値範囲を該大当り判定値の共通数値範囲に連続するように1238~1565(1238が小当り判定値の基準値)に設定する。また、設定値が2である場合は、大当り判定値の共通数値範囲(1020~1237)に連続するように大当り判定値の非共通数値範囲を1238~1253に設定するとともに、小当り判定値の共通数値範囲を該大当り判定値の非共通数値範囲に連続するように1254~1581(1254が小当り判定値の基準値)に設定する。また、設定値が3である場合は、大当り判定値の共通数値範囲(1020~1237)に連続するように大当り判定値の非共通数値範囲を1238~1272に設定するとともに、小当り判定値の共通数値範囲を該大当り判定値の非共通数値範囲に連続するように1273~1600(1273が小当り判定値の基準値)に設定する。以降、設定値が4~6である場合においても同様に小当り判定値の共通数値範囲を設定すればよい。
遊技状態が確変状態である場合は、図8-26(B)に示すように、設定値が1である場合は、大当り判定値の共通数値範囲を1020~1346に設定するとともに、小当り判定値の共通数値範囲を、大当り判定値の共通数値範囲が通常状態または時短状態から増加した分シフトし、該大当り判定値の共通数値範囲に連続するように1347~1674(1347が小当り判定値の基準値)に設定する。また、設定値が2である場合は、大当り判定値の共通数値範囲(1020~1346)に連続するように大当り判定値の非共通数値範囲を1347~1383に設定するとともに、小当り判定値の共通数値範囲を該大当り判定値の非共通数値範囲に連続するように1384~1711(1384が小当り判定値の基準値)に設定する。また、設定値が3である場合は、大当り判定値の共通数値範囲(1020~1346)に連続するように大当り判定値の非共通数値範囲を1347~1429に設定するとともに、小当り判定値の共通数値範囲を該大当り判定値の非共通数値範囲に連続するように1430~1757(1430が小当り判定値の基準値)に設定する。以降、設定値が4~6である場合においても同様に小当り判定値の共通数値範囲を設定すればよい。
また、このように大当り判定値の数値範囲と小当り判定値の数値範囲(小当り判定値の共通数値範囲)とを連続するように設定する形態としては、図8-27に示すように、小当り判定値の数値範囲を65308~65535の範囲(当り判定値が取り得る数値の後端部の範囲)に設定するとともに、該小当り判定値の数値範囲に連続するように大当り判定値の共通数値範囲(64990~65207)を設定してもよい。更にこの場合は、大当り判定値の共通数値範囲に連続するように大当り判定値の非共通数値範囲を設定し、設定値に応じて該大当り判定値の非共通数値範囲の最小値を異ならせることにより大当り確率を設定値に応じて異ならせればよい。
尚、図8-27に示すように大当り判定値の数値範囲と小当り判定値の数値範囲とを設定する場合は、可変表示結果を判定する際に、先ず、CPU103は、乱数値MR1の値が大当り判定値の最小値の値(図8-27に示す例であれば、設定値1では64990、設定値2では64974、設定値3では64954)以上であるか否かを判定し、乱数値MR1の値が大当り判定値の最小値の値以上であると判定した場合には、更に乱数値MR1が小当り判定値の基準値である65208以上であるか否かを判定することによって可変表示結果が大当りであるか小当りであるかを判定すればよい。このように可変表示の判定を行うことによって、可変表示結果が大当りとなるか否かの判定とか変表示結果が小当りとなるか否かの判定の両方を実行することなく可変表示結果を判定することができるので、CPU103の可変表示結果の判定に関する処理負荷を低減することができる。
以上、図8-26及び図8-27にあっては、大当り判定値の数値範囲と小当り判定値の数値範囲(パチンコ遊技機1に設定値として1が設定されている場合は大当り判定値の共通数値範囲と小当り判定値の共通数値範囲、パチンコ遊技機1に設定値として2~6が設定されている場合は大当り判定値の共通数値範囲及び非共通数値範囲と小当り判定値の共通数値範囲)が大当り判定値の基準値である1020から連続する数値範囲として設定されているとともに、小当り判定値の数値範囲は、パチンコ遊技機1に設定される設定値にかかわらず大当り判定値の数値範囲から連続した範囲において同一数の判定値を含むように設定されている。このため、CPU103は、乱数値MR1が1020と設定値に応じた小当り判定値の数値範囲の最大値との範囲内であるか否かを判定することによって、大当り遊技状態または小当り遊技状態に制御するか否かを判定することができる。更に、大当り遊技状態または小当り遊技状態に制御すると判定した場合は、乱数値MR1が設定値に応じた小当り判定値の数値範囲の最小値以上であるか否かを判定することによって大当り遊技状態と小当り遊技状態のどちらに制御するかを判定することができるので、CPU103が大当り遊技状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷並びに小当り遊技状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷を低減することができる。
また、図8-26に示すように、CPU103によって遊技状態が確変状態に制御された場合は、大当り判定値が大当り基準値である1020から連続する数値範囲として増加するとともに、増加した大当り判定値の数値範囲に応じて小当り判定値の数値範囲がシフトするので、CPU103は、該大当り判定値数が増加した数値範囲内で大当り遊技状態に制御するか否かの判定や小当り遊技状態に制御するか否かの判定を行えばよいので、CPU103による大当り遊技状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷並びに小当り遊技状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷を低減することができる。
また、図8-26及び図8-27に示す形態においても、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1である場合は、大当り判定値の非共通数値範囲が設定されていないので、CPU103は、大当り判定値の共通数値範囲のみを対象として大当り遊技状態に制御するか否かの判定を行えばよいので、CPU103が大当り遊技状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷を低減することができる。
尚、図8-26及び図8-27に示す形態では、大当り判定値の数値範囲の最大値に連続するように小当り判定値の数値範囲を設定する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、大当り判定値の数値範囲の最小値に連続するように小当り判定値の数値範囲を設定してもよい。
また、前記実施の形態の特徴部048AKでは、大当り判定値の共通数値範囲と非共通数値範囲とを連続して設定する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、図8-28及び図8-29に示すように、大当り判定値の共通数値範囲と非共通数値範囲とを異なる数値範囲に設定してもよい。
尚、このように大当り判定値の共通数値範囲と非共通数値範囲とを異なる数値範囲に設定する場合は、図8-28及び図8-29に示すように、小当り判定値の数値範囲(小当り判定値の共通数値範囲)を、大当り判定値の共通数値範囲とは異なる数値範囲であるとともに大当り判定値の設定値が6の場合の非共通数値範囲(非共通数値範囲に含まれる判定値数が最も多い数値範囲)とは異なる数値範囲において、小当り判定値の基準値から連続する数値範囲(図8-28では32767~33094、図8-29では32767~33421、いずれの場合も小当り判定値の基準値は32767)に設定すればよい。
尚、図8-28及び図8-29に示す形態においては、変動特図に応じて小当り判定値の基準値は共通である一方で小当り判定値の数値範囲に含まれている判定値数が異なる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、変動特図にかかわらず小当り判定値の基準値と小当り判定値の数値範囲に含まれる判定値数とは同一であってもよい。
以上のように図8-28及び図8-29に示す形態にあっては、大当り判定値の共通数値範囲は、設定値にかかわらず1020を基準値とした1020~1237の範囲に設定されている。また、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が2~6の場合において、大当り判定値の共通数値範囲と小当り判定値の数値範囲(小当り判定値の共通数値範囲)とは異なる数値範囲において、60000を基準値とした設定値に応じた範囲(設定値2であれば60000~60016、設定値3であれば60000~60035・・・設定値6であれば60000~60109)が大当り判定値の非共通数値範囲として設定されている。このため、パチンコ遊技機1の開発環境において、設定値の変更に応じて大当り判定値の非共通数値範囲を変更するのみで大当り確率を異ならせることができるので、設定値に関するパチンコ遊技機の開発負荷を軽減することができる。更に、CPU103による大当り遊技状態に制御するか否かの判定並びに小当り遊技状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷を低減することができる。
特に、CPU103は、大当り判定値の非共通数値範囲について、設定値にかかわらず同一値である60000を基準値として大当り遊技状態に制御するか否かの判定を行うことができるので、CPU103が大当り遊技状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷を低減することができる。
また、図8-28及び図8-29に示す形態にあっては、前述した特徴部048AKと同じく、パチンコ遊技機1に設定値として1が設定される場合は大当り判定値の非共通数値範囲が設定されないので、CPU103は、大当り判定値の共通数値範囲のみを対象として大当り遊技状態に制御するか否かの判定を行えばよいので、CPU103による大当り遊技状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷を低減することができる。
また、図8-28及び図8-29に示す形態にあっては、小当り判定値の数値範囲(小当り判定値の共通数値範囲)は、設定値にかかわらず大当り判定値の共通数値範囲や非共通数値範囲とは異なる数値範囲において、32767を基準値(小当り基準値)として連続した数値範囲(32767~33094)となるように設定されている。つまり、小当り判定値の数値範囲には、設定値にかかわらず同一数の設定値が含まれているので、CPU103は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値にかかわらず同一値である32767を小当り基準値として小当り遊技状態に制御するか否かを判定できるので、CPU103の小当り遊技状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷を低減することができる。
尚、図8-28及び図8-29に示す形態にあっては、パチンコ遊技機1に設定されている設定値にかかわらず大当り判定値の共通数値範囲が設定されている一方で、パチンコ遊技機1に設定値として1が設定される場合は大当り判定値の非共通数値範囲を設定せず、パチンコ遊技機1に設定値として2以上の値が設定される場合は各設定値に応じた大当り判定値の非共通数値範囲を設定する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に設定値として1が設定される場合においても大当り判定値の非共通数値範囲を設定してもよい。尚、このようにパチンコ遊技機1に設定値として1が設定される場合においても大当り判定値の非共通数値範囲を設定する場合は、例えば、図8-28及び図8-29と同様に基準値である1238~各設定値に応じた値までの範囲を大当り判定値の非共通数値範囲とすればよい。そして、パチンコ遊技機1に設定値として1が設定される場合の大当り判定値の非共通数値範囲を最も小さく設定するとともに、パチンコ遊技機1に設定される設定値が大きくなるにしたがって大当り判定値の非共通数値範囲を拡大していくことによって、パチンコ遊技機1に設定される設定値に応じて大当り遊技状態に制御される確率を異ならせればよい。
更に、図8-28及び図8-29に示す形態にあっては、変動特図が第1特図である場合は、32767~33094の範囲が小当り判定値の共通数値範囲に設定されている一方で、変動特図が第2特図である場合は、32767~33421の範囲が小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。すなわち、小当り判定値の数値範囲は、変動特図に応じて含まれる判定値数は異なるが同一値を基準とした連続する数値範囲として設定されているので、CPU103は、変動特図が第1特図である場合と第2特図である場合とで同一値である32767を基準値として小当り遊技状態に制御するか否かを判定できるので、CPU103による小当り遊技状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷を低減することができる。
尚、図8-28及び図8-29に示す形態にあっては、大当り判定値の非共通数値範囲の基準値を該非共通数値範囲の最低値として設定する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、大当り判定値の非共通数値範囲の基準値を該非共通数値範囲の最大値として設定してもよい。
また、前記実施の形態の特徴部048AKにおいては、CPU103は、0~65535の範囲で値を取り得る特図表示結果判定用の乱数値MR1の値が大当り判定値の共通数値範囲内または非共通数値範囲内の値であるか否かにもとづいて大当り遊技状態に制御するか否かを判定するとともに、前記乱数値MR1の値が小当り判定値の共通数値範囲内の値であるか否かにもとづいて小当り遊技状態に制御するか否かを判定する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、CPU103は、特徴部048AKに示した以外の方法によって大当り遊技状態に制御するか否かや小当り遊技状態に制御するか否かを判定してもよい。例えば、乱数値MR1の値に対して演算を行い、該演算結果の値にもとづいて大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御するか否かを判定してもよい。更に、乱数値MR1の値に対して演算を行い、該演算結果の値が所定値(例えば、当り判定値の最大値である65535)を超えたか否かにもとづいて大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御するか否かを判定してもよい。
また、上記実施の形態では、大当り遊技状態の終了後には必ず確変制御が行われ、所定回数(100回)の特図ゲームが終了したか、または次回の大当り遊技状態が開始されたこと等といった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する例を示したが、例えば、確変制御は、次回の大当り遊技状態が開始されるまで継続するようにしてもよい(所定回数(100回)の特図ゲームが終了したことを確変制御の終了条件としなくてもよい)。このような場合、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない大当り種別(非確変の大当り種別)を用意しておき、当該非確変の大当り遊技状態の終了後に所定回の特図ゲームが終了するまで制御される時短制御が終了するタイミングで連想状態が終了すればよい。このような遊技機では、確変状態の他、時短状態に制御中においても所定表示を表示可能としてもよい。
また、このような遊技機においては、次回の大当り遊技状態が開始されるまで確変状態が継続するものの、可変表示結果が大当りとなるまでに多大な期間を要する場合がある(いわゆる連荘中のハマリ状態)。そのため、例えば、可変入賞球装置6Bに入賞した遊技球の数が所定数以上となった場合に、連荘中のハマリ状態に突入したと判定し、設定値に応じて設定示唆演出を行ってもよい。また、発射センサを設け、遊技球の発射数が所定数以上となったことにより連荘中のハマリ状態に突入したと判定し、設定値に応じて設定示唆演出を行ってもよい。さらに、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口にアウトセンサを設け、アウト球の数が所定数以上となったことにより連荘中のハマリ状態に突入したと判定し、設定値に応じて設定示唆演出を行ってもよい。これによれば、いわゆる連荘中のハマリ状態における遊技興趣を向上させることができるとともに、発射を促進することができる。なお、設定示唆演出は、例えば、設定されている設定値に応じて、音声を出力したり、特定のキャラクタを表示したり、その両方を行うようにすればよい。
また、上記実施の形態では、図8-25(e)に示すように確変状態であるSTモードの終了を示すメッセージ表示された後、図8-25(f)に示すように、そのまま所定表示の種類に応じて設けられたカウント値が、種類毎にグラフ表示される例を示したが、これは一例である。例えば、図8-25(e)に示すように確変状態であるSTモードの終了を示すメッセージ表示された後、遊技者に対してプッシュボタン31Bの動作を促し(例えばボタンを押せなどのメッセージ表示やボタン画像を表示するなど)、当該プッシュボタン31Bに対する遊技者の動作をプッシュセンサ35Bにて検出したことに基づいて、所定表示の種類に応じて設けられたカウント値を表示するようにしてもよい。これによれば、遊技者の好みに応じて演出を実行することができる。なお、遊技者による動作を検出しない場合には、所定表示の種類に応じて設けられたカウント値を表示しなくてもよい。
(特徴部063AKに関する説明)
次に、本実施の形態の特徴部063AKについて説明する。なお、説明をわかりやすくするため、特徴部063AKにおけるパチンコ遊技機1においても、特徴部048AKと同様、一旦大当りとなった場合には、当該大当り遊技状態の終了後に100%確変制御が行われるようになるものとする。すなわち、特徴部063AKと同様、大当り種別として、図8-12に示す「大当りA」~「大当りF」の大当り種別が用意されているものとする。なお、特徴部063AKにおけるパチンコ遊技機において、第1特図と第2特図のいずれか、または両方に、大当り遊技状態の終了後において時短制御のみが実行されて低確高ベース状態に移行する大当りG(非確変大当りともいう)の大当り種別や、次回大当りとなるまで確変制御が継続する(すなわち回数により終了しない)大当りHの大当り種別が設定されていてもよい。また、大当り遊技の終了後において高確制御と時短制御のいずれも実行されない大当り種別があってもよい。
本実施の形態の特徴部063AKにおけるパチンコ遊技機1では、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出において設定示唆演出が行われる。そして、特徴部063AKにおけるパチンコ遊技機1にて行われる設定示唆演出には、遊技者にとって有利な設定値に設定されている場合に選択される割合が高い態様1の実行態様と、遊技者にとって不利な設定値に設定されている場合に選択される割合が高い態様2の実行態様とがあり、態様1の実行態様は、態様2の実行態様よりも当該設定示唆演出の実行期間が長くなっているという特徴を有している。
このような特徴は、次のような背景による。一般的に遊技者は、有利なことを報知する演出(有利な演出)が実行された場合、当該演出の画像または動画を、遊技者が所有する携帯端末にて撮影し、それをSNS(Social Networking Service)等の会員登録制のウェブサイトや、インターネット動画共有サイト等に投稿する傾向にある。しかしながら、当該有利な演出の実行期間が短いと、適切な撮影時間を確保できないという問題が生じる。その一方で、不利な場合に行われることの多い演出(不利な演出)については、撮影意欲はないため、当該不利な演出の実行期間が長いと、却って遊技者を不快にさせてしまうという問題がある。そこで、特徴部063AKでは、有利な演出についての実行期間を長くして撮影時間を確保するとともに、不利な演出については当該有利な演出よりも実行期間を短くして不快感を低減させるよう、上記の特徴を有している。以下、このような特徴を有する特徴部063AKにおけるパチンコ遊技機1について、説明する。なお、上記基本説明や特徴部048AKで説明した部分と同様の部分については説明を省略するものとする。
図9-1は、エンディング演出処理として、図7のステップS177にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図9-1に示すエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、エンディング演出中フラグがオン状態にセットされているか否かを判定する(ステップ063AKS001)。エンディング演出中フラグは、エンディング演出の実行中であることを示すフラグで、RAM122の所定領域に設けられている。当該エンディング演出中フラグは、後述するステップ063AKS004の処理にてオン状態にセットされ、ステップ063AKS012の処理にてオフ状態にクリアされる。
エンディング演出中フラグがオフであるときには(ステップ063AKS001;No)、エンディングコマンドを受信したか否かを判定する(ステップ063AKS002)。エンディングコマンドは、例えば、図5のステップS117の処理にて主基板11の側から送信されるコマンドであり、エンディング演出の実行を開始することを示すコマンドである。エンディングコマンドを受信していない場合(ステップ063AKS002;No)、演出制御用CPU120は、エンディング演出処理を終了する。なお、エンディングコマンドには、エンディング演出の実行期間が含まれている。特徴部063AKでは、特徴部048AKと同様、図8-12に示す「大当りA」~「大当りF」の大当り種別が用意されているが、いずれの大当り種別であっても、当該エンディング演出の実行期間は共通(例えば20秒)である。
一方、エンディングコマンドを受信した場合(ステップ063AKS002;Yes)、演出制御用CPU120は、エンディング演出となる演出動作を開始するためのエンディング演出開始設定処理を行う(ステップ063AKS003)。その後、エンディング演出中フラグをオン状態にセットしてから(ステップ063AKS004)、エンディング演出処理を終了する。
図9-2は、図9-1のステップ063AKS003にて実行されるエンディング演出開始設定処理の一例を示すフローチャートである。図9-2に示すエンディング演出開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、図9-3に示す決定割合に従って設定示唆演出の実行有無を決定する(ステップ063AKS021)。図9-3に示す例では、設定されている設定値に関わらず、図示する決定割合により設定示唆演出の実行有無が決定される例を示しているが、設定値に応じて実行割合が異なるようにしてもよい。具体的には、設定値が4~6の高設定である場合、設定値が1~3の低設定である場合よりも実行割合が高くなるようにしてもよい。また、その逆に、低設定の方が高設定である場合よりも実行割合が高くなるようにしてもよい。
図9-2に戻り、ステップ063AKS021の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、設定示唆演出を実行すると決定したか否か、すなわち実行有りか否かを判定する(ステップ063AKS022)。実行有りの場合(ステップ063AKS022;Yes)、図9-4に示す決定割合に従って、設定示唆演出の実行態様を設定値に応じて決定する(ステップ063AKS023)。この実施の形態の特徴部063AKでは、設定示唆演出の実行態様として「態様1」と「態様2」の2種類の実行態様があり、図9-4に示すように「態様1」は、設定されている設定値が高い程決定される割合が高くなっている。一方、「態様2」は、設定されている設定値が低い程決定される割合が高くなっている。ここで、設定されている設定値が高い程、可変表示結果が「大当り」となる確率が高い(出玉率が高い)ことから、「態様1」の設定示唆演出が行われた場合には、出玉率が高い設定値(有利な設定値)に設定されていることが示唆される(有利な示唆が行われる)こととなる。なお、この実施の形態の特徴部063AKにおける「態様1」および「態様2」の設定示唆演出は、いずれもキャラクタを表示する演出であるが、「態様1」と「態様2」で異なるキャラクタを表示する(態様1はキャラAのキャラクタ、態様2はキャラBのキャラクタなど)。設定示唆演出は、キャラクタを表示する演出に限られず、メッセージを表示する演出や、バトル演出、セリフ演出など、「態様1」と「態様2」とで異なる態様であれば任意であってよい。なお、ステップ063AKS023にて設定示唆演出の実行態様が決定されることにより、設定示唆演出の実行期間も決定されることとなる。この実施の形態の特徴部063AKでは、「態様1」の設定示唆演出を実行する場合の方が、「態様2」の設定示唆演出を実行する場合よりも設定示唆演出の実行期間が長くなっている。これによれば、有利な設定値であることを示唆する設定示唆演出が行われたことを遊技者が見逃すことを防止することができるとともに、撮影時間を確保することができる。また、撮影時間を確保することができることにより、撮影された画像や動画がインターネット上で遊技者により公開されることとなる。なお、どの遊技場のどのパチンコ遊技機1にて撮影したものかも含めて公開されることが多い。したがって、遊技場側からすれば、遊技者により当該遊技場の宣伝が行われることとなる。よって、有利な設定値であることを示唆する設定示唆演出が行われた場合に撮影時間を確保することにより、遊技者のみならず、遊技場側にも相乗的な効果をもたらすこととなる。
なお、図9-4に示す例では実行態様が2種類であることを示しているが、この他にも、例えば設定値が1~3の低設定であるときには実行されず、設定値が4~6の高設定であるときにのみ実行される「態様3」の実行態様があってもよい。また、最も高い設定値である6の設定値である場合にのみ実行される「態様4」の実行態様があってもよく、この場合には、設定されている設定値が6である場合に「態様4」以外の設定示唆演出が実行される割合よりも、当該「態様4」の決定割合が低ければよい。これによれば、「態様4」の設定示唆演出の実行頻度が多くなることで、「態様4」以外の設定示唆演出が実行された場合に設定値が6でないという認識を遊技者に与えてしまうことを防止することができ、遊技興趣の低下を防止することができる。さらに、偶数の設定値である場合に実行される態様や、奇数の設定値である場合に実行される態様があってもよい。
図9-2に戻り、ステップ063AKS023の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、準備演出の実行設定を行うための準備演出設定を行う(ステップ063AKS024)。この実施の形態の特徴部063AKでは、エンディング演出において設定示唆演出が実行される場合、実行態様が「態様1」であるか「態様2」であるかに関わらず所定期間(図9-8に示すT1の期間)、準備演出として遊技者に撮影準備を促す演出を実行する。また、準備演出は、撮影準備として遊技者にカメラの準備を促す他、設定示唆演出の実行タイミングを遊技者に示唆する演出でもある(図9-9参照)。
図9-2のステップ063AKS024の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、ステップ063AKS023で決定した態様が「態様1」であるか否かを判定する(ステップ063AKS025)。「態様1」である場合(ステップ063AKS063;Yes)、演出制御用CPU120は、特別演出の実行設定を行うための特別演出設定を行う(ステップ063AKS026)。この実施の形態の特徴部063AKでは、「態様1」の設定示唆演出が実行された場合、「態様2」の設定示唆演出で実行されることのない特別演出がさらに実行される。すなわち、特別演出は、「態様1」の設定示唆演出中に行われる演出である。具体的に、この実施の形態の特徴部063AKにおける特別演出は、図9-9(D)に示すように、「態様1」の設定示唆演出として表示されたキャラクタの周囲にエフェクト画像を表示する演出である。なお、これに限られず、例えば特別音を出力するようにしてもよい。この場合、当該出力する特別音は、大当り遊技状態に制御されるときに出力される音と同じ音であればよい。これによれば、有利なことが示唆されることとなり、有利であることを遊技者が容易に把握することができる。
図9-2のステップ063AKS026の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、表示演出操作表示の実行設定を行うための延長操作表示設定を行う(ステップ063AKS027)。この実施の形態の特徴部063AKでは、「態様1」の設定示唆演出が実行された場合、遊技者による操作が行われることにより、エンディング演出の終了後(大当り遊技状態の終了後)も、当該「態様1」の設定示唆演出が行われたことが認識可能となるようになっている(延長表示可能となっている)。そのため、ステップ063AKS027では、エンディング演出の終了後も「態様1」の設定示唆演出が行われたことを視認可能とするための操作を促す表示を行う。具体的には、図9-9(E)に示すように、プッシュボタン31Bに対する操作(延長操作)を促す表示の設定を行う。なお、当該延長操作が行われた場合、特徴部063AKでは、「態様1」の設定示唆演出として表示されたキャラクタ画像を背景画像として、15回の可変表示が行われるまでの期間表示する(図9-9(I)参照)。これによれば、エンディング演出中に当該態様1の設定示唆演出に対応する画像の撮影ができなかった遊技者に対して再度撮影を可能とすることができるとともに、他の遊技者に対して態様1の設定示唆演出が実行されたことをアピールすることができる。
図9-2のステップ063AKS027の処理を実行した後、ステップ063AKS025にて「態様2」であると判定した場合(ステップ063AKS025;No)、またはステップ063AKS022にて実行無しと判定した場合(ステップ063AKS022:No)、演出制御用CPU120は、返却防止報知および注意喚起表示を行うための設定を行う(ステップ063AKS028)。ステップ063AKS028にて設定される返却防止報知としては、遊技に使用可能な遊技球等の遊技用価値の大きさを特定可能な情報として残高情報等が記録された遊技用記録媒体としてのプリペイドカード等の取り忘れに関するカード取り忘れ防止の表示としての返却防止表示がある。返却防止表示では、たとえば、「カードの取り忘れにご注意ください。」という文字とともにカードの排出を示す画像が表示される。なお、カードではなく遊技に使用可能な遊技球等の遊技用価値の大きさを特定可能な情報として残高情報等が記録された遊技用記録媒体としてのコイン等の別の形状のものを対象として注意喚起を実行してもよい。なお、当該遊技用記録媒体としてのプリペイドカード等は、当該カード等を挿入することにより遊技を実行可能とするためのものである。また、注意喚起表示としては、遊技者に対してパチンコ遊技機1やスロットマシンへの遊技に対してのめり込み過ぎることを防止するための表示としてののめり込み防止表示がある。のめり込み防止表示では、たとえば、「パチンコは適度に楽しむ遊びです。のめり込みに注意しましょう。」という文字と文字の周りを囲む画像とが表示される。このような注意喚起表示としてののめり込み防止表示により、遊技者に対して遊技にのめり込むことを抑制または注意、遊技者に対して遊技に大金を注ぎ込むことを抑制または注意が行なわれる。その他、注意喚起表示として「18歳未満の遊技は法令により禁止されています。」という18歳未満の遊技を禁止する注意喚起表示、「不正行為は犯罪です。」という不正行為を抑制するための注意喚起表示、「攻略法を装った詐欺にご注意ください。」という詐欺行為を抑制するための注意喚起表示等が文字と画像とにより表示されてもよい。なお、その他の注意喚起表示は、上記に示すもの以外であってもよく、たとえば、パチンコ遊技機1の外枠等に可動式の役物を設けた場合に、当該可動式の役物の動きにより、けがをしないように注意するものであってもよい。
この実施の形態の特徴部063AKでは、「態様1」の設定示唆演出を実行する場合の方が、「態様2」の設定示唆演出を実行する場合よりも設定示唆演出の実行期間が長くなっている。また、エンディング演出の実行期間については、大当り種別に関わらず共通である。そのため、ステップ063AKS028では、「態様1」の設定示唆演出が実行された場合よりも「態様2」の設定示唆演出が実行された場合の方が返却防止報知および注意喚起表示の実行期間が長くなるように設定し(図9-8のT3<T6)、後述する次回モード報知の開始タイミングを同タイミングとする。
図9-2のステップ063AKS028の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、次回モード報知として、当該大当り終了後の遊技状態を報知するための次回モード報知設定を行い(ステップ063AKS029)、エンディング演出開始設定処理を終了する。なお、ステップ063AKS029の処理では、次回モード報知を行う期間についても合わせて設定される。ステップ063AKS029では、図9-8に示すT4の期間を次回モード報知期間として設定する。さらに、設定示唆演出を実行しない場合には、図9-8(C)に示すように、T7の期間についても合わせて設定すればよい。
図9-1に戻り、エンディング演出中フラグがオン状態にセットされていると判定した場合(ステップ063AKS001;Yes)、演出制御用CPU120は、エンディング演出時間が経過したか否かを判定する(ステップ063AKS005)。エンディング演出時間が経過したと判定した場合、すなわちエンディング演出の実行期間が終了した場合(ステップ063AKS005;Yes)、演出制御用CPU120は、エンディング演出中フラグをオフ状態にクリアする(ステップ063AKS012)。そして、確変変動回数として、大当り遊技状態の終了後、確変状態に制御される可変表示の回数を設定する(ステップ063AKS013)。ステップ063AKS013では、例えば100を設定する。なお、ステップ063AKS013の処理を実行せず、主基板11の側から確変変動回数に対応するコマンドを受信するようにしてもよい。ステップ063AKS013の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、演出プロセスフラグをクリアして、その値を“0”に初期化してから(ステップ063AKS014)、エンディング演出処理を終了する。
一方、ステップ063AKS005にてエンディング演出時間が経過していないと判定した場合(ステップ063AKS005;No)、演出制御用CPU120は、設定示唆演出を実行するか否か、すなわち設定示唆演出有りか否かを判定する(ステップ063AKS006)。設定示唆演出有りの場合(ステップ063AKS006;Yes)、演出制御用CPU120は、設定示唆演出有り時エンディング演出動作制御処理を実行し(ステップ063AKS007)、ステップ063AKS008の処理に移行する。一方、設定示唆演出無しの場合(ステップ063AKS006;No)、ステップ063AKS007の処理を実行することなくステップ063AKS008の処理に進む。
図9-5は、図9-1のステップ063AKS007にて行われる設定示唆演出有り時エンディング演出動作制御処理の一例を示すフローチャートである。図9-5に示す設定示唆演出有り時エンディング演出動作制御処理において、演出制御用CPU120は、まず、準備演出期間であるか否かを判定する(ステップ063AKS031)。準備演出期間は、図9-2のステップ063AKS024の処理により設定されている。準備演出期間である場合(ステップ063AKS031;Yes)、演出制御用CPU120は、準備演出を実行するための準備演出動作制御を行う(ステップ063AKS032)。
ステップ063AKS032の処理を実行した後、または準備演出期間でない場合(ステップ063AKS031;No)、演出制御用CPU120は、設定示唆演出期間であるか否かを判定する(ステップ063AKS033)。設定示唆演出期間は、図9-2のステップ063AKS023にて実行態様が決定されたことに合わせて、態様に応じた期間が設定されている。設定示唆演出期間でない場合(ステップ063AKS033;No)、演出制御用CPU120は、そのまま設定示唆演出有り時エンディング演出動作制御処理を終了する。
設定示唆演出期間である場合(ステップ063AKS033;Yes)、演出制御用CPU120は、図9-2のステップ063AKS023にて決定した態様の設定示唆演出を実行するための設定示唆演出動作制御を行う(ステップ063AKS034)。続いて実行した設定示唆演出の態様が「態様1」であるか否かを判定し(ステップ063AKS035)、「態様1」であれば(ステップ063AKS035;Yes)、特別演出期間であるか否かを判定する(ステップ063AKS036)。特別演出期間は、図9-2のステップ063AKS026にて設定されていればよい。なお、この実施の形態における特徴部063AKにおける特別演出期間は、「態様1」の設定示唆演出の実行期間と同期間となっている。そのため、このように特別演出期間が設定示唆演出期間と同期間であれば、ステップ063AKS036の処理は不要である。一方、特別演出期間を「態様1」の設定示唆演出の実行期間よりも短い期間としてもよく、この場合には、ステップ063AKS036の処理にて特別演出期間であるか否かを判定すればよい。
特別演出期間であれば(ステップ063AKS036;Yes)、特別演出を実行するための特別演出動作制御を行う(ステップ063AKS037)。ステップ063AKS037の処理を実行した後、または特別演出期間でない場合(ステップ063AKS036;No)、演出制御用CPU120は、延長操作表示期間であるか否かを判定する(ステップ063AKS038)。延長操作表示期間は、図9-2のステップ063AKS027にて設定されている。延長操作表示期間であれば(ステップ063AKS038;Yes)、延長操作表示を行うための延長操作表示制御を行う(ステップ063AKS038A)。そして遊技者による操作を検出したか否かを、プッシュセンサ35Bにて検出したか否かを判定し(ステップ063AKS039)、検出した場合は(ステップ063AKS039;Yes)、延長フラグをオン状態にセットしてから(ステップ063AKS040)、設定示唆演出有り時エンディング演出動作制御処理を終了する。延長フラグは、遊技者による延長操作が行われたことを示すフラグであり、RAM122の所定領域に設けられている。
ステップ063AKS035にて実行態様が「態様2」であると判定した場合(ステップ036AKS035;No)や、ステップ063AKS038にて延長操作表示期間でないと判定した場合(ステップ063AKS036;No)、または、ステップ063AKS039にて操作を検出していない場合(ステップ063AKS039;No)、設定示唆演出有り時エンディング演出動作制御処理を終了する。
図9-1に戻り、ステップ063AKS00の処理を実行した後、またはステップ063AKS006にて設定示唆演出無しと判定した場合(ステップ063AKS006;No)、演出制御用CPU120は、返却防止報知および注意喚起期間であるか否かを判定する(ステップ063AKS008)。返却防止報知および注意喚起期間は、図9-2のステップ063AKS028にて設定されている。なお、この実施の形態の特徴部063AKでは、エンディング演出にて設定示唆演出が行われる場合も行われない場合も、返却防止報知および注意喚起が行われる。また、次回モード報知についても同様である。
図9-1のステップ063AKS008にて返却防止報知および注意喚起期間であると判定した場合(ステップ063AKS008;Yes)、返却防止報知および注意喚起を実行するための返却防止報知および注意喚起制御を行う(ステップ063AKS009)。ステップ063AKS009の処理を行った後、またはステップ063AKS008にて返却防止報知および注意喚起期間でないと判定した場合(ステップ063AKS008;No)、演出制御用CPU120は、次回モード報知期間であるか否かを判定する(ステップ063AKS010)。次回モード報知期間は、図9-2に示すステップ063AKS029にて設定されている。次回モード報知期間である場合(ステップ063AKS010;Yes)、次回モード報知を行うための次回モード報知制御を行ってから(ステップ063AKS011)、エンディング演出処理を終了する。一方、次回モード報知期間でないと判定した場合(ステップ063AKS010;No)、そのままエンディング演出処理を終了する。なお、この実施の形態の特徴部063AKでは、上述したように一旦大当りとなった場合には、当該大当り遊技状態の終了後に100%確変制御が行われる例を示しているが、例えば、確変大当りとなった場合にのみ大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御され、非確変の大当りとなって場合には大当り遊技状態の終了後に確変状態ではなく時短状態に制御される場合には、当該次回モード報知において、確変、時短、のそれぞれに対応した報知が行われればよい。
図9-6は、図7のステップS171にて実行される可変表示開始設定処理において行われる、可変表示開始設定処理内の処理の一例を示すフローチャートである。図9-6に示す可変表示開始設定処理内の処理において、演出制御用CPU120は、まず、延長フラグがオン状態にセットされているか否かを判定する(ステップ063AKS041)。延長フラグがオンである場合(ステップ063AKS041;Yes)、演出制御用CPU120は、15回の変動分、特別背景として「態様1」の設定示唆演出にて表示されたキャラクタを背景画像(特別背景)にするための15変動特別背景設定を行う(ステップ063AKS042)。具体的に、ステップ063AKS042の処理では、RAM122の所定領域に設けられた特別背景カウンタの値を「1」にする(初期値は「0」)とともに、当該可変表示において特別背景を表示する設定と行う。これにより、当該可変表示から特別背景が表示されることとなる。
ステップ063AKS042の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、延長フラグをクリアする(ステップ063AKS043)。そして、特別背景が表示される残りの可変表示の回数を表示する残回数表示設定を行う(ステップ063AKS044)。具体的に、この実施の形態の特徴部063AKでは、大当り遊技状態が終了してから15回可変表示が終了するまでの間、特別背景として「態様1」の設定示唆演出にて表示されたキャラクタが背景画像として表示される。そのため、ステップ063AKS044では、15個の目盛りを表示して、残り15回の可変表示が終了するまで特別背景が表示されることを遊技者に視認可能に表示する。なお、目盛りの表示でなくても、数字のカウントダウン表示であってもよい。また、この例では、可変表示の終了タイミングで残回数表示を更新(目盛りを減らす)する例としている(後述する特図当り待ち処理にて残回数表示を更新している)が、可変表示の開始とともに残回数表示を更新してもよく、その場合には、当該可変表示開始設定処理内の処理にて残回数表示を更新すればよい。
ステップ063AKS044の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、特別背景の表示中であることを示す特別背景表示中フラグをオン状態にセットして(ステップ063AKS045)、可変表示開始設定処理内の処理を終了する。なお、特別背景表示中フラグは、RAM122の所定領域に設けられていればよい。
一方、ステップ063AKS041にて延長フラグがオフ状態であると判定した場合(ステップ063AKS041;No)、演出制御用CPU120は、特別背景表示中フラグがオン状態にセットされているか否かを判定する(ステップ063AKS046)。特別背景表示中フラグがオン状態であれば(ステップ063AKS046;Yes)、特別背景カウンタの値を1加算してから(ステップ063AKS047)、可変表示開始設定処理内の処理を終了する。一方、特別背景表示中フラグがオフ状態であれば(ステップ063AKS046;No)、特別背景ではなく、通常時の背景を表示するための通常背景表示設定を行ってから(ステップ063AKS048)、可変表示開始設定処理内の処理を終了する。なお、一旦通常背景表示設定が行われた後は、再度大当り遊技状態に制御されるまで、当該可変表示開始設定処理内の処理は行われないようにしてもよい。
図9-7は、図7のステップS173にて実行される特図当り待ち処理において行われる、特図当り待ち処理内の処理の一例を示すフローチャートである。当該特図当り待ち処理内の処理では、15回の可変表示が行われたか否かを判定する処理、および、残回数表示を更新する処理を主に行う。図9-6に示す特図当り待ち処理内の処理において、演出制御用CPU120は、まず、特別背景表示中フラグがオン状態にセットされているか否かを判定する(ステップ063AKS051)。特別背景表示中フラグがオフ状態である場合(ステップ063AKS051;No)、演出制御用CPU120は、そのまま特図当り待ち処理内の処理を終了する。
一方、特別背景表示中フラグがオン状態である場合(ステップ063AKS051;Yes)、演出制御用CPU120は、残回数表示を更新する(ステップ063AKS052)。具体的に、ステップ063AKS052では、15個の目盛り表示のうち、残り回数に対応する目盛りを点灯させ、終了した可変表示については消灯させることで、残回数表示を更新する。すなわち、大当り終了後の1回目の可変表示であれば、15個目の目盛り表示を消灯させる制御を行う(残りの14個の目盛りについては点灯状態とする)。ステップ063AKS052の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、特別背景カウンタの値が15であるか否か、すなわち特別背景を表示する最終の可変表示であるか否かを判定する(ステップ063AKS053)。特別背景カウンタの値が15でない場合(ステップ063AKS053;No)、演出制御用CPU120は、特図当り待ち処理内の処理を終了する。
特別背景カウンタの値が15である場合(ステップ063AKS053;Yes)、特別背景を表示する最終の可変表示が終了したとして、特別背景表示中フラグをクリアするとともに(ステップ063AKS054)、特別背景カウンタの値を0にクリアしてから(ステップ063AKS055)、特図当り待ち処理を終了する。これにより、図9-6のステップ063AKS046にてNoと判定され、ステップ063AKS048にて通常背景が表示されることとなる。
図9-8は、エンディング演出等の実行期間を示すタイムチャートである。具体的に、図9-8(A)は、エンディング演出にて態様1の設定示唆演出が実行される場合のタイムチャートであり、図9-8(B)は、エンディング演出にて態様2の設定示唆演出が実行される場合のタイムチャートであり、図9-8(C)は、エンディング演出にて設定示唆演出が実行されない場合のタイムチャートである。
エンディング演出の実行期間は、上述したように大当り種別に関わらず共通である。そのため、図9-8に示すように、設定示唆演出を実行する場合もそうでない場合も、エンディング演出の実行期間は共通の期間となっている。
まず、図9-8に示すように、設定示唆演出を実行する場合もそうでない場合も、大当り図柄が停止し、ラウンド遊技が行われる。そして、エンディング演出を開始すると、態様1の設定示唆演出を実行する場合、および態様2の設定示唆演出を実行する場合は、図9-8(A)および図9-8(B)に示すように、撮影準備として遊技者にカメラの準備を促す他、設定示唆演出の実行タイミングを遊技者に示唆する準備演出を、T1の期間実行する。一方で、設定示唆演出を実行しない場合には、図9-8(C)に示すように、次回モード報知をT7の期間実行する。
続いて態様1の設定示唆演出を実行する場合、および態様2の設定示唆演出を実行する場合は、図9-8(A)および図9-8(B)に示すように、設定示唆演出を実行する。態様1の場合には、T2の期間設定示唆演出を実行するとともに、これに合わせて特別演出についても実行する。また、設定示唆演出を実行するT2の期間以内の期間に延長操作表示を行う。図9-8(A)に示す例では、設定示唆演出を実行してから所定期間後から設定示唆演出の終了時のタイミングまで延長操作表示を行う例を示しているが、T2の期間内であれば、任意の期間であってよい。
また、態様2の場合には、T5の期間設定示唆演出を実行する。具体的には、態様2のキャラクタを表示する。なお、特徴部063AKでは、T2>T5となっている。また、図9-8に示す例では、図9-8(B)に示す態様2の設定示唆演出の終了タイミングと、図9-8(C)に示す次回モード報知の終了タイミングとが一致する例を示しているが、これらのタイミングは一致していなくてもよい。
続いて設定示唆演出が終了すると、態様1の設定示唆演出を実行した場合には、図9-8(A)に示すように、T3の期間、返却防止報知および注意喚起表示を行い、態様2の設定示唆演出を実行した場合には、図9-8(B)に示すように、T6の期間、返却防止報知および注意喚起表示を行う。特徴部063AKでは、T6>T3となっている。図示するように、特徴部063AKでは、T2+T3=T5+T6となるよう、すなわち、態様1の設定示唆演出の実行期間と態様2の設定示唆演出の実行期間との差分(T2-T5)が、態様2の設定示唆演出を実行した場合における返却防止報知等の期間と態様1の設定示唆演出を実行した場合における返却防止報知等の期間との差分(T6-T3)と一致するよう、それぞれの期間が設定されている。また、設定示唆演出を実行しなかった場合には、図9-8(C)に示すように、返却防止報知および注意喚起表示を、態様2の設定示唆演出を実行した場合と同様の期間実行する。なお、設定示唆演出を実行しなかった場合は、次回モード報知をT7の期間実行した後は、態様2の設定示唆演出を実行した場合と同様の期間、同様の報知(表示)を行う。
返却防止報知および注意喚起表示を行った後は、いずれの場合も、次回モード報知をT4の期間行い、エンディング演出を終了する。エンディング演出の終了後、すなわち大当り遊技状態の終了後は、確変状態に制御されるが、態様1の設定示唆演出を実行し、かつ延長操作がなされ、延長フラグがオン状態であれば、図9-8(A)に示すように、15変動分、特別背景が表示されることとなる。なお、図9-8に示す例において、それぞれの実行期間の関係は、T4<T3<T1<T6<T5<T2<T7となっているが、これに限られず、T4<T3=T1<T6<T5<T2<T7といった関係でもよく、T1<T5<T2の関係さえ成立していれば、それ以外の期間については任意であってよい。すなわち、この例では、T2とT5の差分をT3とT6により調整する例を示したが、T4を含めて調整してもよいし、T3とT6ではなく、T4の期間を態様1と態様2とで異なることで、T2とT5の差分を調整してもよい。
図9-9は、エンディング演出等が実行された場合における演出動作例を示す図である。具体的には、エンディング演出において態様1の設定示唆演出が実行された場合の演出動作例を示している。また、図示する例では、延長操作が行われ、大当り遊技状態の終了後に特別背景が表示される例を示している。まず、図9-9(A)に示すように、大当り図柄が停止すると、その後ラウンド遊技が行われる。そして、エンディング演出開始とともに、図9-9(B)に示すように、準備演出として遊技者に撮影準備を促すよう、カメラの画像を表示するとともに、設定示唆演出の実行タイミングがいつであるか、図9-9(B)および図9-9(C)に示すようにカウントダウン表示を行う。また、この準備演出は、単にカウントダウン表示を行うのみ行うのではなく、「○秒後のキャラクタに注目」といったようなメッセージを表示することで、キャラクタに注目すればよいことを遊技者に示唆する演出でもある。すなわち、準備演出は、設定示唆演出の内容の解説を含む演出でもある。図示する例では、単にキャラクタに注目、とのメッセージのみであるが、例えば、キャラAが出るか注目、などのように、より設定示唆演出の内容を詳しく解説するようにしてもよい。
そして、準備演出が終了すると、図9-9(D)に示すように、設定示唆演出を実行する。なお、態様1の設定示唆演出であることから、表示されたキャラAのキャラクタの周囲を目立たせるエフェクト表示を行う特別演出を合わせて実行する。また、特徴部063AKでは、図示するように、態様1の設定示唆演出が実行される場合、当該態様1に対応するキャラAのキャラクタの表示時間を遊技者に視認可能に表示する。図示する例では、メータ表示にて表示期間を視認可能としているが、カウントダウン表示であってもよい。なお、当該キャラクタの表示時間の制御については、態様1の設定示唆演出を実行する場合に、ステップ063AKS034にて実行されてもよいし、ステップ063AKS007内において、態様1の設定示唆演出を実行する場合に、それに合わせて表示期間を制御する処理を別途追加してもよい。
続いて延長操作表示期間となると、図9-9(E)に示すように、延長操作表示としてプッシュボタン31Bの画像を表示する。なお、特徴部063AKでは、操作を行うことにより延長されることが認識可能となるような態様で延長操作表示を行う。そのため、操作を行うとどのようなことが生じるのか、ということが遊技者が把握しやすく、遊技興趣を向上させることができる。
そして、遊技者のプッシュボタン31Bに対する操作を検出すると、延長フラグがオンになるのに合わせて図9-9(F)に示すように表示が延長されること、すなわち大当り遊技状態の終了後に特別背景が表示されること、を視認可能に表示する。なお、図9-9(F)に示す例では、この他「スペシャルタイム突入!」といったメッセージを表示する例、すなわち次回モード報知を行う例を示しているが、これは一例であり、当該次回モード報知は行わなくてもよい。次回モード報知は、図9-8に示すT4の実行期間に加え、その他の期間にも実行されてよく、例えば設定示唆演出の実行期間内に実行されてもよい。図9-9(F)では、その場合の例を示している。また、図9-9(F)に示す例では、図9-9(D)や図9-9(E)とは異なり、キャラAのキャラクタがVサインをしているポーズとなっているが、図9-9(D)や図9-9(E)と同様のポーズであってもよい。なお、例えば、図示するように、時間経過とともにキャラクタのポーズが変化するような場合、プッシュボタン31Bを操作したタイミングにおけるポーズキャラクタを、特別背景として大当り遊技状態終了後に表示するようにしてもよく、図9-9に示す例では、図9-9(F)に示す態様でプッシュボタン31Bが操作され、当該ポーズのキャラクタ画像が特別背景として表示されることとなっている。また、これとは別に、時間経過とともにキャラクタのポーズが変化する場合であっても、操作タイミングに関わらず、設定示唆演出開始時に表示されたポーズのキャラクダ画像を特別背景として表示してもよい。
返却防止報知および注意喚起表示期間となると、図9-9(G)に示すように、返却防止報知として「カードの取り忘れにご注意ください。」のメッセージとともに、カードの取り忘れを防止するための画像を表示し、注意喚起表示として「パチンコは適度に楽しむ遊びです!のめり込みに注意しましょう。」のメッセージを表示する。そして、次回モード報知期間となることで、図9-9(H)に示すように「スペシャルタイム突入!」のメッセージを表示し、その後エンディング演出が終了することで大当り遊技状態が終了する。なお、例えば、次回モード報知の他、当該パチンコ遊技機1の製造社のロゴなどを表示してもよい。また、図示する例では、返却防止報知および注意喚起表示に合わせて、態様1の設定示唆演出として表示したキャラAのキャラクタ画像が表示される例を示している。態様2の設定示唆演出が実行された場合には、キャラBのキャラクタ画像が合わせて表示され、設定示唆演出が実行されない場合には、キャラクタ画像は表示されなければよい。なお、これとは異なり、設定示唆演出を実行したか否かに関わらず共通のキャラクタ画像を返却防止報知および注意喚起表示に合わせて表示してもよい。
大当り遊技状態終了後は、確変状態に制御される。そして、遊技者により延長操作が行われていることから、15回の可変表示が終了するまで、図9-9(I)に示すように特別背景を表示する。なお、特別演出としてのエフェクト画像については表示されず、キャラクタ画像のみとなっているが、エフェクト画像についても合わせて表示するようにしてもよい。また、特徴部063AKでは、図9-9(I)に示すように、残回数表示として15個のメモリ表示が行われ、可変表示が終了する毎に1つずつメモリ表示が消灯するようになっている。図示する例では、大当り遊技状態終了後、3回目の可変表示が行われている状態の例を示している。
なお、この実施の形態における特徴部063AKでは、遊技者による操作が行われた場合に、大当り遊技状態の終了後に所定回(15回)の可変表示において特別背景を表示して、態様1に対応するキャラクタ表示を延長させる例を示したが、遊技者の操作によらず、必ず所定回(15回)の可変表示において特別背景が表示されるようにしてもよい。これによれば、態様1の設定示唆演出が実行されたこと、すなわち出玉率が高い設定値(有利な設定値)に設定されていることを示唆する表示が長い期間行われることとなり、他の遊技者に対するアピールができ、当該パチンコ遊技機1の遊技者に優越感を与えることができる。また、これに加え、遊技者による操作が行われた場合は、15回の可変表示ではなく、30回の可変表示において(+15回されて)特別背景が表示されるようにしてもよい。また、例えば、遊技者による操作タイミングが遅いほど、特別背景が表示される可変表示の回数が多くなるなど、延長操作表示期間中のいずれのタイミングで操作されたかにより特別背景が表示される可変表示回数が異なっていてもよい。これによれば、より長い期間特別背景が表示されることへの遊技者の興味を集めることができる。また、例えば、延長操作表示期間中に存在する複数の特定タイミングに合わせて操作した場合に、特別背景が表示される可変表示回数が多くなるようにしてもよい。また、例えば、複数の特定タイミングのうち、第1特定タイミングで操作した場合に+10回、第2特定タイミングで操作した場合にさらに+10回など、複数の特定タイミングに合わせて操作した回数に応じて特別背景が表示される可変表示回数が多くなるようにしてもよい。さらに、特定タイミング以外での操作により、特別背景が表示される可変表示回数が減少する(例えば-1回など)ようにしてもよい。これによれば、特定タイミングにおいて操作しようという遊技者の意欲を高めることができる。
以上、本実施の形態の特徴部063AKにおけるパチンコ遊技機1においては、高い設定値に設定されている場合に決定される割合の高い態様1の設定示唆演出と、低い設定値に設定されている場合に決定される割合の高い態様2の設定示唆演出とのうち、図9-8に示すように、態様1の設定示唆演出を、態様2の設定示唆演出よりも長い期間実行する(T5よりもT2の方が長い)。これによれば、有利な設定値であることを示唆する態様1の設定示唆演出が行われたことを遊技者が見逃すことを防止でき、遊技興趣を向上させることができる。
また、特徴部063AKでは、設定示唆演出をエンディング演出内で実行するとともに、態様1と態様2とで異なるキャラクタを表示する。これによれば、有利な設定値であることを示唆する態様1の設定示唆演出が行われたことを遊技者が見逃すことを防止でき、遊技興趣を向上させることができる。
特徴部063AKにおけるエンディング演出の実行期間は、図9-8に示すように、態様1の設定示唆演出を実行する場合も、態様2の設定示唆演出を実行する場合も、いずれも共通の実行期間である。これによれば、設定示唆演出の態様によりエンディング演出の実行期間を変更する必要がなく、主基板11の側の制御負担を軽減することができる。
また、特徴部063AKでは、図9-8(B)に示すように、返却防止報知および注意喚起表示の期間を延長させることで、態様1の設定示唆演出が実行された場合と態様2の設定示唆演出が実行された場合の実行期間の差分を調整している。返却防止報知の実行期間が延長されることで、遊技用記録媒体としてのプリペイドカード等の取り忘れを防止することができる。また、注意喚起表示として、のめり込み防止表示の期間が延長されることで、遊技に対するのめり込みを低減させることができる。
特徴部063AKでは、エンディング演出を開始してから、準備演出の実行期間である特定期間経過後に設定示唆演出を実行する。準備演出としての期間経過後に設定示唆演出が実行されることから、エンディング演出の開始に合わせて設定示唆演出を実行するよりも、設定示唆演出の態様に注目させやすくすることができる。
また、特徴部063AKにおける準備演出の期間は、図9-8に示すように、設定示唆演出の実行期間よりも短くなっている(T1<T5<T2)。したがって、準備演出の実行期間である特定期間経過後に、当該特定期間よりも長い期間の設定示唆演出が実行される。これによれば、設定示唆演出の把握を容易にすることができる。
また、特徴部063AKでは、延長操作表示を行い、当該延長操作表示期間内に遊技者による操作が行われた場合に、当該大当り遊技状態の終了後に実行される15回の可変表示において、特別背景として、態様1の設定示唆演出に対応するキャラクタの画像を表示する。これによれば、大当り遊技状態の終了後も態様1の設定示唆演出が実行されたことを把握することができる。
さらに、特徴部063AKでは、態様1の設定示唆演出を実行した場合に、合わせて特別演出を実行する。当該特別演出は、態様1に対応するキャラクタの周囲にエフェクト画像を表示する演出であり、態様2の設定示唆演出の実行時には実行されない演出である。そのため、態様1の設定示唆演出の把握を容易にすることができる。また、特徴部063AKでは、特別演出として、大当り遊技状態に制御されるときに出力される音と同じ音である特別音を出力してもよく、これによれば、態様1の設定示唆演出の把握を容易にすることができる。
(特徴部063AKの変形例)
上記実施の形態の特徴部063AKでは、設定示唆演出の態様として、態様1と態様2の態様が用意され、態様1は有利な設定値に設定されている場合に決定される割合が高い態様である例を示したが、例えば、態様1の設定示唆演出は、有利な設定値に設定されていることが確定する態様の設定示唆演出であってもよい。なお、有利な設定値とは、上述したように出玉率が高い設定値を言い、いわゆるセーフ球の数を発射球の数で割った値を100倍したベース値が100以上となる設定値(例えば設定値4以上など)を言う。これによれば、有利な設定値であることが確定する態様1の設定示唆演出を遊技者が見逃すことを防止でき、遊技興趣を向上させることができる。
また、上記実施の形態の特徴部063AKでは、延長操作表示としてプッシュボタン31Bの画像を表示する例を示した(図9-9(E)参照)が、これに加え、遊技者による操作を有効に受け付け可能な操作有効期間を、遊技者が視認できるよう表示してもよい。この場合、操作有効期間は、例えばメータ表示であってもよいし、カウントダウン表示であってもよい。また、上記実施の形態の特徴部063AKでは、返却防止報知および注意喚起表示を同時に行う例を示したが、返却防止報知および注意喚起表示を交互に繰り返し表示したり、図9-8におけるT4の期間のうち、前半を返却防止報知、後半を注意喚起表示、としてもよい。
また、上記実施の形態の特徴部063AKでは、返却防止報知および注意喚起表示の期間を、態様1の設定示唆演出が行われた場合と態様2の設定示唆演出が行われた場合とで異なる期間とすることでエンディング演出自体の実行期間を調整する例(図9-8のT3およびT6)を示したが、これに加え、次回モード報知の期間(図9-8のT4)を含めて調整するようにしてもよい。なお、返却防止報知および注意喚起表示の期間のうち、いずれか一方をT6とし、他方の期間はT3としてもよい。
また、上記実施の形態の特徴部063AKでは、大当り遊技状態の終了後に行われる15回の可変表示において、特別背景を表示する(延長表示を行う)ことにより、態様1の設定示唆演出が実行されたことを遊技者に視認可能とするとともに、エンディング演出中に当該態様1の設定示唆演出に対応する画像の撮影ができなかった遊技者に対して再度撮影可能とする例を示したが、これは一例である。大当り遊技状態の終了後に、態様1の設定示唆演出が行われたことが遊技者に認識可能(画像や動画として撮影可能)であれば、当該延長表示の態様は特別背景に限定されず、例えば、保留表示を、当該態様1のキャラクタの態様としたり、態様1の設定示唆演出が行われたことに対応する特別な予告演出が実行されたり、飾り図柄が通常時とは異なり態様1のキャラクタが付加されている態様としてもよい。また、遊技者の操作タイミングによって、これらのいずれかの態様となるかを選択可能としてもよい。これによれば、遊技者の所望する態様にて延長表示が可能となるため、遊技興趣を向上させることができる。また、遊技者の操作タイミングに関わらず、いずれの態様にて延長表示を行うかを選択可能としてもよいし、抽選で決定されるようにしてもよい。また、遊技者による操作が行われた場合であっても、例えば十字キーやスティックコントローラ31Aに対する操作により、延長表示を行うか否かを再度選択可能としてもよい。
また、上記実施の形態の特徴部063AKでは、態様1および態様2の設定示唆演出をエンディング演出中に実行する例を示したが、これは一例である。態様1の設定示唆演出の方が、態様2の設定示唆演出よりも実行期間が長ければ、当該設定示唆演出の実行タイミングは任意であり、例えば、特定のラウンド遊技中であってもよいし、リーチ演出中などの可変表示中であってもよい。ラウンド遊技中に実行する場合には、図7のステップS176にて、可変表示中に実行する場合には、図7のステップS171の処理にて設定し、ステップS172の処理にて実行すればよい。
(特徴部85AKに関する説明)
次に、本実施の形態の特徴部085AKについて説明する。本実施の形態の特徴部085AKにおけるパチンコ遊技機1では、先読予告演出として、先読み対象の可変表示よりも前に実行される可変表示から、当該先読み対象の可変表示に亘り、所定発光手段としての所定ランプを発光させることで大当り期待度を示唆するランプ演出が行われる。そして、特徴部085AKにおけるパチンコ遊技機1では、ランプ演出を実行しているときに、先読み対象の可変表示よりも前に実行される可変表示において、所定ランプが発光しているか否かに関わらず所定ランプを発光させる処理を行うとともに、先読み対象の可変表示においても、所定ランプが発光しているか否かに関わらず所定ランプを発光させる処理を行うといった特徴を有している。これにより、ランプ演出において発光すべきランプが発光していないといった不具合が生じた場合であっても、毎回の可変表示において発光対象の所定ランプについて発光処理が行われるため、ランプ演出の不具合を最低限に抑え遊技興趣の低下を防止している。以下、このような特徴を有する特徴部085AKにおけるパチンコ遊技機1について説明する。なお、上記基本説明で説明した部分と同様の部分については説明を省略するものとする。
図10-1は、特徴部085AKにおけるパチンコ遊技機1の画像表示装置5の拡大図である。図示するように、特徴部085AKにおけるパチンコ遊技機1の画像表示装置5の中央下部には、可動する役物85AK001が設けられており、役物80AK001の内部には、液晶表示装置とともに、左側の所定ランプ85AK002(ランプ1)、中央の所定ランプ85AK003(ランプ2)、右側の所定ランプ85AK004(ランプ3)といった3つの所定ランプが設けられている。なお、図示するように、液晶表示装置は、それぞれの所定ランプに対応するよう3つに区切られている。なお、図示する例では、可動する役物85AK001内に液晶表示装置が設けられている例を示しているが、役物ではなく、固定されたサブ液晶表示装置であってもよい。所定ランプは、当該サブ液晶表示装置に設けられていればよい。
図10-2は、図5のステップS101において実行される始動入賞判定処理の一例を示すフローチャートである。始動入賞判定処理を開始すると、CPU103は、まず、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に対応して設けられた第1始動口スイッチ22Aがオンであるか否かを判定する(ステップS201)。スイッチ処理において第1始動口スイッチ22Aがオンであると判定されているなどして第1始動口スイッチ22Aがオンであると判定した場合(ステップS201;Yes)、CPU103は、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第1特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば、「4」)となっているか否かを判定する(ステップS202)。このとき、CPU103は、RAM102の所定領域(遊技制御カウンタ設定部など)に設けられた第1特図保留記憶数カウンタ(第1特図保留記憶数をカウントするカウンタ)の格納値である第1特図保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第1特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS202において第1特図保留記憶数が上限値ではないと判定した場合(ステップS202;No)、CPU103は、RAM102の所定領域(遊技制御バッファ設定部など)に設けられた始動口バッファの格納値である始動口バッファ値を、「1」に設定する(ステップS203)。
ステップS201において第1始動口スイッチ22Aがオフであると判定した場合(ステップS201;No)や、ステップS202において第1特図保留記憶数が上限値に達していると判定した場合(ステップS202;Yes)には、CPU103は、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に対応して設けられた第2始動口スイッチ22Bがオンであるか否かを判定する(ステップS204)。スイッチ処理において第2始動口スイッチ22Bがオンであると判定されているなどして第2始動口スイッチ22Bがオンであると判定した場合(ステップS204;Yes)、CPU103は、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第2特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば、「4」)となっているか否かを判定する(ステップS205)。このとき、CPU103は、RAM102の所定領域(遊技制御カウンタ設定部など)に設けられた第2特図保留記憶数カウンタ(第2特図保留記憶数をカウントするカウンタ)の格納値である第2特図保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第2特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS205において第2特図保留記憶数が上限値ではないと判定した場合(ステップS205;No)、CPU103は、始動口バッファ値を「2」に設定する(ステップS206)。第2始動口スイッチ22Bがオンではないと判定した場合(ステップS204;No)や、第2特図保留記憶数が上限値であると判定した場合(ステップS205;Yes)には、CPU103は、始動入賞判定処理を終了する。
ステップS203またはS206の処理のいずれかを実行した後、CPU103は、始動口バッファ値に応じた特図保留記憶数カウント値を1加算するように更新する(ステップS207)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには第1特図保留記憶数カウント値を1加算する一方で、始動口バッファ値が「2」であるときには第2特図保留記憶数カウント値を1加算する。こうして、第1特図保留記憶数カウント値は、第1始動入賞口に遊技球が進入して第1特図を用いた特図ゲームに対応した第1始動条件が成立したときに、1増加(インクリメント)するように更新される。また、第2特図保留記憶数カウント値は、第2始動入賞口に遊技球が進入して第2特図を用いた特図ゲームに対応した第2始動条件が成立したときに、1増加(インクリメント)するように更新される。このときには、RAM102の所定領域(遊技制御カウンタ設定部など)に設けられた合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値を、1加算するように更新する(ステップS208)。
ステップS208の処理を実行した後、CPU103は、始動入賞の発生時に対応した所定の遊技用乱数を抽出する(ステップS209)。一例として、ステップS209の処理では、乱数回路104やRAM102の所定領域(遊技制御カウンタ設定部など)に設けられたランダムカウンタ等によって更新される数値データのうちから、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データが抽出される。こうして抽出された各乱数値を示す数値データが保留データとして、始動口バッファ値に応じた特図保留記憶部における空きエントリの先頭にセットされることで記憶される(ステップS210)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、保留データが第1特図保留記憶部にセットされる。一方、始動口バッファ値が「2」であるときには、保留データが第2特図保留記憶部にセットされる。なお、このとき、CPU103は、保留データが第1特図保留記憶部にセットされたときには、第1保留表示器25Aを制御して、1つ加算された第1特図保留記憶数を特定可能な表示を第1保留表示器25Aに行わせる(例えば、LEDの点灯個数を1つ増やす)ようにしてもよい。なお、CPU103は、保留データが第2特図保留記憶部にセットされたときには、第2保留表示器25Bを制御して、1つ加算された第2特図保留記憶数を特定可能な表示を第2保留表示器25Bに行わせる(例えば、LEDの点灯個数を1つ増やす)ようにしてもよい。
第1特図保留記憶部は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が進入して第1始動入賞が発生したものの、未だ開始されていない特図ゲーム(第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第1特図保留記憶部は、第1始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の進入による第1始動条件の成立に基づいてCPU103が乱数回路104等から抽出した特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その記憶数が所定の上限値(例えば、「4」)に達するまで記憶する。こうして、第1特図保留記憶部に記憶された保留データは、第1特図を用いた特図ゲームの実行(可変表示)が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果(特図表示結果)に基づき大当り遊技状態に制御すると決定されるか否かや、飾り図柄の可変表示態様が特定態様(例えば、リーチ演出など)となるか否かなどを判定可能にする保留記憶情報となる。
なお、第1特図保留記憶部の保留番号と保留表示図柄の表示位置(演出制御基板12側で制御される)とは、基本的に対応している。このため、第1特図保留記憶部に保留データが記憶されると、この保留データに関連付けられた保留番号に対応する表示位置に保留表示図柄が表示される。例えば、保留番号「1」に関連付けて保留データが新たに格納された場合には、第1保留表示部5HLの一番左側の第1の表示位置に保留表示図柄を表示する。例えば、保留番号「2」に関連付けて保留データが新たに格納された場合には、第1保留表示部5HLの第1の表示位置の右側に位置する第2の表示位置に保留表示図柄を表示する。
第2特図保留記憶部は、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が進入して第2始動入賞が発生したものの、未だ開始されていない特図ゲーム(第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第2特図保留記憶部は、第2始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の進入による第2始動条件の成立に基づいてCPU103が乱数回路104等から抽出した特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば、「4」)に達するまで記憶する。こうして、第2特図保留記憶部に記憶された保留データは、第2特図を用いた特図ゲームの実行(可変表示)が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果(特図表示結果)に基づき大当り遊技状態に制御すると決定されるか否かや、飾り図柄の可変表示態様が特定態様(例えば、リーチ演出など)となるか否かなどを判定可能にする保留記憶情報となる。
なお、第2特図保留記憶部の保留番号と保留表示図柄の表示位置(演出制御基板12側で制御される)とは、基本的に対応している。このため、第2特図保留記憶部に保留データが記憶されると、この保留データに関連付けられた保留番号に対応する表示位置に保留表示図柄が表示される。例えば、保留番号「1」に関連付けて保留データが新たに格納された場合には、第2保留表示部5HRの一番左側の第1の表示位置に保留表示図柄を表示する。例えば、保留番号「2」に関連付けて保留データが新たに格納された場合には、第2保留表示部5HRの第1の表示位置の右側に位置する第2の表示位置に保留表示図柄を表示する。
ステップS210の処理を実行した後、CPU103は、予め用意された始動口入賞指定コマンドを演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS211)。その後、CPU103は、予め用意された保留記憶数通知コマンドを演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS212)。
続いて、CPU103は、入賞時乱数値判定処理を実行する(ステップS213)。入賞時乱数値判定処理は、上述のように、始動入賞時の判定を行う処理であり、ステップS209で抽出した乱数値MR1~3のうちの乱数値MR1およびMR3に基づいて、当該乱数値の実行対象の可変表示の可変表示結果が「大当り」や「小当り」になるか否かおよび当該可変表示の変動パターン(図10-5参照)を判定する処理である。その後、CPU103は、始動口バッファ値が「1」であるか「2」であるかを判定する(ステップS214)。このとき、始動口バッファ値が「2」であると判定した場合(ステップS214;「2」)、CPU103は、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS215)、始動入賞判定処理を終了する。これに対して、始動口バッファ値が「1」であると判定した場合(ステップS214;「1」)、CPU103は、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS216)、ステップS204に処理を進める。これにより、第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bの双方が同時に有効な遊技球の始動入賞を検出した場合でも、確実に双方の有効な始動入賞の検出に基づく処理を完了できる。
図10-3は、入賞時乱数値判定処理として、図10-2のステップS213にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。本実施の形態において、特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるときには、特別図柄通常処理により、特図表示結果(特別図柄の可変表示結果)を「大当り」や「小当り」として大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御するか否かの決定が行われる。また、変動パターン設定処理において、飾り図柄の可変表示態様に対応した変動パターンの決定などが行われる。他方、これらの決定とは別に、入賞時乱数値判定処理では、遊技球が始動入賞口(第1始動入賞口または第2始動入賞口)にて検出された始動入賞タイミングで、このタイミングで抽出された乱数値(ステップS209の処理において抽出された乱数値)の実行対象の可変表示の可変表示結果が「大当り」や「小当り」になるか否かの判定や、飾り図柄の可変表示の変動パターンがどれになるかの判定などを行う(いわゆる「先読み」)。これにより、始動入賞口に進入した遊技球の検出に基づく特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるより前(特図ゲームの開始条件成立前)に、特図表示結果が「大当り」や「小当り」となることや、飾り図柄の可変表示態様が所定表示態様となることを先読みし、この先読み結果に基づいて、演出制御基板12の側で演出制御用CPU120などにより、保留表示の表示態様などを決定することができる。
図10-3に示す入賞時乱数値判定処理において、CPU103は、まず、例えば、RAM102の所定領域(遊技制御フラグ設定部など)に設けられた時短フラグ(時短状態のときにオン状態になるフラグ)や確変フラグ(確変状態のときにオン状態になるフラグ)の状態を確認することなどにより、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を特定する(ステップS301)。CPU103は、RAM102の所定領域(遊技制御フラグ制御部など)に設けられた特図プロセスフラグの値を確認することなどにより、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態が大当り遊技状態であるか否かを特定する。例えば、特図プロセスフラグの値が、「4」~「7」である場合には、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態が大当り遊技状態であると特定すればよい。
ステップS301の処理に続いて、CPU103は、特定された遊技状態が大当り遊技状態となっている大当り中であるか否かを判定する(ステップS302)。大当り中でないと判定した場合(ステップS302;No)、CPU103は、さらに確変状態や時短状態において時短制御に伴う高開放制御が行われている高ベース中であるか否かを判定する(ステップS303)。高ベース中であると判定した場合(ステップS303;Yes)、または、ステップS302の処理において大当り中であると判定した場合(ステップS402;Yes)、CPU103は、始動口バッファ値が「2」であるか否かを判定する(ステップS304)。始動口バッファ値が「2」ではないと判定した場合(ステップS304;No)、CPU103は、入賞時判定を制限するための設定を行う(ステップS306)。
一方、始動口バッファ値が「2」であると判定した場合(ステップS304;Yes)、または、ステップS303の処理において高ベース中ではないと判定した場合(ステップS303;No)、CPU103は、第1特図表示結果決定テーブルまたは第2特図表示結果決定テーブルから、始動口バッファ値(「1」または「2」)や現在の遊技状態に対応して特図表示結果の決定に用いられる特図表示結果決定用テーブルを選択する(ステップS305)。
ステップS305の処理に続いて、CPU103は、乱数値MR1が大当り決定範囲内であるか否かを判定する(ステップS307)。CPU103は、例えば、大当り決定範囲に含まれる個々の決定値と、図10-2に示すステップS209の処理により抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1とを、逐一比較することにより、乱数値MR1と合致する決定値の有無を判定してもよい。あるいは、大当り決定範囲に含まれる決定値の最小値(下限値)と最大値(上限値)とを示す数値を設定して、CPU103が乱数値MR1と大当り決定範囲の最小値や最大値とを比較することにより、乱数値MR1が大当り決定範囲の範囲内であるか否かを判定してもよい。このとき、乱数値MR1が大当り判定範囲の範囲内であると判定されることにより、その乱数値MR1を含む保留データに基づく可変表示結果が「大当り」に決定されると判定(大当り始動判定)できる。
なお、ステップS307の処理において、例えば、CPU103は、ステップS210で特図保留記憶部に格納した乱数値MR1を読み出し、読み出した乱数値MR1を使用して上記の判定を行えばよい。また、CPU103は、ステップS210とは別に乱数値MR1をRAM102の所定領域(特図保留記憶部以外の領域)やCPU103の記憶領域などに保持しておき、保持した乱数値に基づいて上記の判定を行ってもよい。これは、後述する乱数値MR3についても同様である。このように、入賞時乱数値判定処理で使用される乱数値は、特図保留記憶部に格納された乱数値でなくてもよい。
ステップS307の処理において大当り決定範囲内であると判定した場合(ステップS307;Yes)、CPU103は、大当り種別決定用の乱数値MR2に基づいて、大当り種別を判定する(ステップS308)。このとき、CPU103は、始動口バッファ値に対応して特定される変動特図(「1」に対応する「第1特図」または「2」に対応する「第2特図」)に応じて、大当り種別決定テーブルから大当り種別決定用テーブルデータを選択する。CPU103は、選択した大当り種別決定用テーブルデータを参照することにより、大当り種別が複数種別のいずれに決定されるかを判定する。
ステップS308の処理に続いて、CPU103は、予めROM101の所定領域に記憶するなどして用意された後述する大当り変動パターン決定テーブル(図10-6参照)を選択して使用テーブルに設定する(ステップS309)。大当り変動パターン決定テーブルは、可変表示結果が「大当り」になる可変表示の変動パターンを決定するためのテーブルであり、各変動パターンに乱数値MR3と比較される決定値が割り当てられている。
図10-6に示す変動パターン決定テーブルでは、決定値の範囲の代わりに決定割合が記載されている。実際のテーブルでは、図10-6の決定割合に応じた範囲の決定値が各変動パターンに対して割り当てられていればよい。決定割合は、乱数値MR3が取り得る値の全範囲(1~900)を100とした割合である。例えば、図10-6(A)に示すように、大当り種別が確変/非確変の場合、変動パターンPB1-1の決定割合は5で、変動パターンPB1-2の決定割合は25で、変動パターンPB1-3の決定割合は70であるため、変動パターンPB1-1には乱数値MR3と比較される決定値1~45(5%の範囲)が割り当てられ、変動パターンPB1-2には乱数値MR3と比較される決定値46~270(25%の範囲)が割り当てられ、変動パターンPB1-3には乱数値MR3と比較される決定値271~900(70%の範囲)が割り当てられる。このような決定値の割り当ては、決定割合を記載した他のテーブルについても同様である。
ステップS307の処理において大当り決定範囲内でないと判定した場合(ステップS307;No)、CPU103は、その乱数値MR1を示す数値データが所定の小当り決定範囲内であるか否かを判定する(ステップS310)。CPU103は、ステップS305の処理により選択された特図表示結果決定用テーブルにおいて「小当り」の特図表示結果に割り当てられた決定値について、大当り決定範囲の場合と同様の処理を実行することにより、乱数値MR1が小当り決定範囲の範囲内であるか否かを判定できればよい。
小当り決定範囲の範囲内であると判定した場合(ステップS310;Yes)、予めROM101の所定領域に記憶するなどして用意された小当り変動パターン決定テーブル(図10-6(B)参照)を選択して使用テーブルに設定する(ステップS312)。小当り変動パターン決定テーブルは、可変表示結果が「小当り」になる可変表示の変動パターンを決定するためのテーブルであり、各変動パターンに乱数値MR3と比較される決定値が割り当てられている。
一方、小当り決定範囲の範囲内ではないと判定した場合(ステップS310;No)、予めROM101の所定領域に記憶するなどして用意されたハズレ変動パターン決定テーブル(図10-6(C),(D)参照)を選択して使用テーブルに設定する(ステップS311)。具体的には、ステップS301で特定した現在の遊技状態が非時短状態(低ベース状態)である場合(時短フラグがオフ状態のとき)には、図10-6(C)のハズレ変動パターン決定テーブルを使用テーブルに設定し、ステップS301で特定した現在の遊技状態が時短状態(高ベース状態)である場合(時短フラグがオン状態のとき)には、図10-6(D)のハズレ変動パターン決定テーブルを使用テーブルに設定する。ハズレ変動パターン決定テーブルは、可変表示結果が「ハズレ」になる可変表示の変動パターンを決定するためのテーブルであり、各変動パターンに乱数値MR3と比較される決定値が割り当てられている。
ステップS309、S311、S312のいずれかを実行した後、CPU103は、ステップS209で抽出された変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データに基づいて、使用テーブルに設定されている大当り変動パターン決定テーブル、小当り変動パターン決定テーブル、ハズレ変動パターン決定テーブルのいずれかを参照し、乱数値MR3と合致する決定値に割り当てられている変動パターンを判定する(ステップS313)。CPU103は、例えば、各変動パターンに割り当てられた個々の決定値と、乱数値MR3とを、逐一比較することにより、乱数値MR3と合致する決定値の有無を判定することで変動パターンを判定してもよいし、あるいは、各変動パターンに割り当てられた決定値の最小値(下限値)と最大値(上限値)とを示す数値を設定して、CPU103が乱数値MR3と決定値の最小値や最大値とを比較することにより変動パターンを判定してもよい。
ステップS306、S313の処理のいずれかを実行した後、CPU103は、ステップS308やステップS313の判定結果に応じた内容の始動入賞時コマンドの送信設定を行い(ステップS314)、入賞時乱数値判定処理を終了する。始動入賞時コマンドは、始動口入賞指定コマンドと、特図保留記憶数指定コマンドと、図柄判定結果指定コマンドと、変動パターン判定結果指定コマンドと、から構成される。始動口バッファ値が「1」のときは、始動入賞時コマンドとして、第1始動入賞口指定コマンドと、第1特図保留記憶数指定コマンドと、図柄判定結果指定コマンドと、変動パターン判定結果指定コマンドと、の送信設定を行う。始動口バッファ値が「2」のときは、始動入賞時コマンドとして、第2始動入賞口指定コマンドと、第2特図保留記憶数指定コマンドと、図柄判定結果指定コマンドと、変動パターン判定結果指定コマンドと、の送信設定を行う。送信設定されたコマンドは、コマンド制御処理において送信される。
送信設定する第1特図保留記憶数指定コマンドや第2特図保留記憶数指定コマンドは、現在の第1特図保留記憶数や第2特図保留記憶数を指定するコマンド(当該記憶数に対応したEXTデータを含むコマンド)とし、指定する特図保留記憶数は、第1特図保留記憶数カウンタや第2特図保留記憶数カウンタのカウント値によって特定すればよい。送信設定する図柄指定コマンドは、ステップS307の判定結果が大当り決定範囲内であるときには(ステップS307;Yes)、可変表示結果の判定結果が「大当り」であることを指定するコマンド(「大当り」に対応したEXTデータを含むコマンド)とし、ステップS307の判定結果が小当り決定範囲であるときには(ステップS310;Yes)、可変表示結果の判定結果が「小当り」であることを指定するコマンド(「小当り」に対応したEXTデータを含むコマンド)とし、ステップS310の判定結果が小当り決定範囲でないときには(ステップS310;No)、可変表示結果の判定結果が「ハズレ」であることを指定するコマンド(「ハズレ」に対応したEXTデータを含むコマンド)とし、ステップS303の判定結果が始動口バッファ値=1であるときには(ステップS304;No)、始動入賞時の判定を行っていない「判定なし」であることを指定するコマンド(「判定なし」に対応したEXTデータを含むコマンド)とすればよい。送信設定する変動パターン判定結果指定コマンドは、ステップS313で変動パターンを判定した場合には判定結果となる変動パターンを指定するコマンド(判定結果である変動パターンに対応したEXTデータを含むコマンド)とし、ステップS304の判定結果が始動口バッファ値=1(ステップS304;No)であるときには始動入賞時の判定を行っていない「判定なし」であることを指定するコマンド(「判定なし」に対応したEXTデータを含むコマンド)とすればよい。
入賞時乱数値判定処理では、上記のように、今回ステップS209で抽出した乱数値MR1~3に対応する可変表示について、当該可変表示(特図ゲーム)の可変表示結果が「大当り」や「小当り」になるか否か、および、当該可変表示の変動パターン(図10-6参照)が判定され、いわゆる先読みが行われる。なお、この処理では現在の遊技状態に基づいて判定を行い、可変表示が実際に実行されるときの遊技状態に基づいて判定を行っていないため、当該判定は必ずしも正確なものでないが、ある程度の精度で可変表示結果や変動パターンを予測することができる。また、入賞時乱数値判定処理では、ステップS302の処理において大当り中であると判定した場合や、ステップS303の処理において時短制御中であると判定されたことに基づいて、ステップS304の処理により始動口バッファ値が「2」であるか否かを判定する。このとき、始動口バッファ値が「1」であり「2」ではない場合には、ステップS305などの処理を実行せずにステップS314の処理に進み、始動入賞時の判定を行わない。こうして、時短制御に伴う高開放制御が行われるときや、大当り遊技状態であるときには、第1始動入賞口を遊技球が進入したことによる始動入賞(第1始動入賞)の発生に基づいて上記各判定が行われないように制限する。これにより、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行される場合に、時短制御中や大当り遊技状態であるときには、第1始動入賞に基づく先読みが実行されないように制限して、遊技の健全性を確保することができる。
図10-4は、図5に示すステップS111において実行される変動パターン設定処理の一例を示すフローチャートである。変動パターン設定処理が開始されると、CPU103は、まず、大当りフラグがオン状態であるか否かを判定する(ステップS261)。大当りフラグがオン状態であると判定した場合(ステップS261;Yes)、CPU103は、特図表示結果が「大当り」となる大当り時に対応した変動パターンを決定する(ステップS262)。ステップS261の処理において大当りフラグがオフ状態であると判定した場合(ステップS261;No)、CPU103は、小当りフラグがオン状態であるか否かを判定する(ステップS263)。小当りフラグがオン状態であると判定した場合(ステップS263;Yes)、CPU103は、特図表示結果が「小当り」となる小当り時に対応した変動パターンを決定する(ステップS264)。一方、小当りフラグがオフ状態であると判定した場合(ステップS263;No)、CPU103は、特図表示結果が「ハズレ」となるハズレ時に対応した変動パターンを、保留記憶数に応じて決定する(ステップS265)。
図10-5は、本実施形態における変動パターンの具体例を示している。
変動パターンPA1-1は、可変表示結果が「ハズレ」のときに選択されるものであり、非リーチ(可変表示態様がリーチ態様にならないこと)を指定し、かつ、特図変動時間が通常の長さの非リーチ変動パターンである。当該変動パターンは、保留記憶数が2未満である場合に選択される変動パターンである。
変動パターンPA1-2は、可変表示結果が「ハズレ」のときに選択されるものであり、非リーチ(可変表示態様がリーチ態様にならないこと)を指定し、かつ、特図変動時間が通常よりも短い(短縮変動の)非リーチ変動パターンである。当該変動パターンは、保留記憶数が2以上である場合に選択される変動パターンである。
変動パターンPA2-1は、可変表示結果が「ハズレ」のときに選択されるものであり、ノーマルリーチの実行を指定するリーチ変動パターンである。変動パターンPA2-2は、可変表示結果が「ハズレ」のときに選択されるものであり、スーパーリーチAの実行を指定するリーチ変動パターンである。変動パターンPA2-3は、可変表示結果が「ハズレ」のときに選択されるものであり、スーパーリーチBの実行を指定するリーチ変動パターンである。
変動パターンPB1-1は、可変表示結果が「大当り」のときに選択されるものであり、ノーマルリーチの実行を指定するリーチ変動パターンである。変動パターンPB1-2は、可変表示結果が「大当り」のときに選択されるものであり、スーパーリーチAの実行を指定するリーチ変動パターンである。変動パターンPB1-3は、可変表示結果が「大当り」のときに選択されるものであり、スーパーリーチBの実行を指定するリーチ変動パターンである。
変動パターンPC1-1は、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」のときと、可変表示結果が「小当り」のときと、に選択されるものであり、非リーチを指定する非リーチ変動パターンである。変動パターンPC1-2は、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」のときと、可変表示結果が「小当り」のときと、に選択されるものであり、突確/小当り専用リーチの実行を指定するリーチ変動パターンである。ここで、突確/小当り専用リーチとは、可変表示結果が突確大当りまたは小当りであるときのみ選択決定可能なリーチである。突確大当り用の飾り図柄は、左・中・右の飾り図柄の組み合わせが「3」・「5」・「7」で停止表示された状態の図柄である。また、小当り用の飾り図柄は、左・中・右の飾り図柄の組み合わせが「2」・「4」・「6」で停止表示された状態の図柄である。
図10-4に示すステップS262の処理では、例えば、ROM101の所定領域に予め記憶されている、図10-6(A)に示す大当り変動パターン決定テーブルを用いて、大当り時の変動パターンが決定される。一例として、大当り変動パターン決定テーブルでは、変動パターン決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が、変動パターンの決定結果に、割り当てられていればよい。CPU103は、変動用乱数バッファから読み出した変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データに基づいて、大当り変動パターン決定テーブルを参照することにより、乱数値MR3に合致する決定値に割り当てられた変動パターンを今回の変動パターンとして決定(選択)すればよい。なお、図10-6(A)では、決定値の代わりに決定割合が記載されている。
図10-4に示すステップS264の処理では、例えば、ROM101の所定領域に予め記憶されている、図10-6(B)に示す小当り変動パターン決定テーブルを用いて、小当り時の変動パターンが決定される。一例として、小当り変動パターン決定テーブルでは、変動パターン決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が、変動パターンの決定結果に、割り当てられていればよい。CPU103は、変動用乱数バッファから読み出した変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データに基づいて、小当り変動パターン決定テーブルを参照することにより、乱数値MR3に合致する決定値に割り当てられた変動パターンを今回の変動パターンとして決定(選択)すればよい。なお、なお、図10-6(B)では、決定値の代わりに決定割合が記載されている。
図10-4に示すステップS265の処理では、例えば、ROM101の所定領域に予め記憶されている、図10-6(C),(D)に示すハズレ変動パターン決定テーブルを用いて、ハズレ時の変動パターンが決定される。遊技状態が非時短状態(時短フラグがオフ)であるときには、CPU103は、図10-6(C)に示すハズレ変動パターン決定テーブルを参照する。遊技状態が時短状態(時短フラグがオン)であるときには、CPU103は、図10-6(D)に示すハズレ変動パターン決定テーブルを参照する。一例として、各ハズレ変動パターン決定テーブルでは、変動パターン決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が、変動パターンの決定結果に、割り当てられていればよい。CPU103は、変動用乱数バッファから読み出した変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データに基づいて、ハズレ変動パターン決定テーブルを参照することにより、乱数値MR3に合致する決定値に割り当てられた変動パターンを今回の変動パターンとして決定(選択)すればよい。なお、図10-6(C),(D)では、決定値の代わりに決定割合が記載されている。
図10-6に示すように、大当り(確変/非確変)時には、スーパーリーチBを実行する変動パターンPB1-3の決定割合が最も高くなっており、スーパーリーチAの変動パターンPB1-2、ノーマルリーチの変動パターンPB1-1の順に決定割合が徐々に低くなっている。ハズレ時には、非リーチの変動パターンPA1-1(PA1-2を含む)の決定割合が最も高くなっており、ノーマルリーチの変動パターンPA2-1、スーパーリーチAの変動パターンPA2-2、スーパーリーチBの変動パターンPA2-3の順に決定割合が徐々に低くなっている。このことから、スーパーリーチBが実行されたときが、最も高い割合で可変表示結果が「大当り」となる。そして、スーパーリーチA、ノーマルリーチの順で、可変表示結果が「大当り」となる割合(いわゆる、大当り期待度)が下がっていく。すなわち、スーパーリーチのリーチ演出を行う可変表示の方が、リーチ演出を行わない可変表示よりも可変表示結果が「大当り」となる割合が高くなっている。換言すると、可変表示の期間(可変表示時間)が長い方が、可変表示結果が「大当り」となる割合が高くなっている。
また、図10-6に示すように、大当り(突確)時には、突確/小当りリーチの変動パターンPC1-2の決定割合が非リーチの変動パターンPC1-1の決定割合よりも高くなっている。一方、小当り時には、非リーチの変動パターンPC1-1の決定割合が突確/小当りリーチの変動パターンPC1-2の決定割合よりも高くなっている。このことから、突確/小当りリーチの変動パターンPC1-2が実行されたときは、可変表示結果が「大当り(突確)」になりやすく、非リーチの変動パターンPC1-1が実行されたときには、可変表示結果が「小当り」になりやすい。
図10-4のステップS262、S264、S265のいずれかの処理を実行した後、CPU103は、特別図柄の可変表示時間である特図変動時間(変動時間ともいう)を設定する(ステップS266)。特別図柄の可変表示時間となる特図変動時間は、特図ゲームにおいて特別図柄の変動を開始してから可変表示結果(特図表示結果)となる確定特別図柄が導出表示されるまでの所要時間である。特図変動時間は、図10-5に示すように、あらかじめ用意された複数の変動パターンに対応して、あらかじめ定められている。CPU103は、ステップS262、S264、S265の各処理で選択した変動パターンに対応した特図変動時間を設定することにより、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果が導出されるタイミングを設定できる。特図変動時間の設定は、例えば、特図変動時間に応じたタイマ値を、RAM102の所定領域に設けられた遊技制御プロセスタイマに設定することなどによって行われる。
ステップS266の処理に続いて、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームのうち、開始条件が成立したいずれかの特図ゲームを開始させるように、特別図柄の変動を開始させるための設定を行う(ステップS267)。一例として、変動特図指定バッファ値が「1」であれば、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の表示を更新させる駆動信号を送信する設定を行う。一方、変動特図指定バッファ値が「2」であれば、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の表示を更新させる駆動信号を送信する設定を行う。これによって、特図ゲームが開始される。なお、CPU103は、第1特図を用いた可変表示を開始するときには、第1保留表示器25Aを制御して、1つ減算された第1特図保留記憶数を特定可能な表示を第1保留表示器25Aに行わせる(例えば、LEDの点灯個数を1つ減らす)ようにしてもよい。なお、CPU103は、第2特図を用いた可変表示を開始するときには、第2保留表示器25Bを制御して、1つ減算された第2特図保留記憶数を特定可能な表示を第2保留表示器25Bに行わせる(例えば、LEDの点灯個数を1つ減らす)ようにしてもよい。
ステップS267の処理を実行した後、CPU103は、特図表示結果や変動パターンの決定結果などを演出制御基板12側に通知するために、特別図柄の変動開始時におけるコマンド(変動開始時コマンド)の送信設定が行われる(ステップS268)。例えば、変動特図指定バッファ値が「1」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して、変動開始時コマンドとして、第1変動開始指定コマンド、変動パターン指定コマンド(ステップS262、S264、またはS265で決定した変動パターンを示すEXTデータを含むコマンド)、表示結果指定コマンド(決定した可変表示結果を示すEXTデータを含むコマンド)、第1特図保留記憶数指定コマンド(1減じた第1特図保留記憶数カウント値、つまり、特図ゲームの実行開始によって保留記憶を1つ消化したときの第1特図保留記憶数を示すEXTデータを含むコマンド)を順次に送信するための送信設定を行う。他方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して、変動開始時コマンドとして、第2変動開始指定コマンド、変動パターン指定コマンド(ステップS262、S264またはS265で決定した変動パターンを示すEXTデータを含むコマンド)、表示結果指定コマンド(決定した可変表示結果を示すEXTデータを含むコマンド)、第2特図保留記憶数指定コマンド(1減じた第2特図保留記憶数カウント値、つまり、特図ゲームの実行開始によって保留記憶を1つ消化したときの第2特図保留記憶数を示すEXTデータを含むコマンド)を順次に送信するための送信設定を行う。
ステップS268の処理を実行した後、CPU103は、特図プロセスフラグの値を「2」に更新してから(ステップS267)、変動パターン設定処理を終了する。ステップS267において特図プロセスフラグの値が「2」に更新されることにより、次回のタイマ割込みが発生したときには、図5に示すステップS112の特別図柄変動処理が実行される。
次に、この実施の形態における特徴部085AKの演出制御基板12における処理について説明する。図10-7は、コマンド解析処理の一例を示すフローチャートである。コマンド解析処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から始動入賞時コマンド(始動入賞口指定コマンド、特図保留記憶数指定コマンド、図柄判定結果指定コマンド、変動パターン判定結果指定コマンド)の受信があったか否かを判定する(ステップS401)。
始動入賞時コマンドを受信したと判定した場合(ステップS401;Yes)、始動入賞時コマンドバッファに受信コマンドを格納する(ステップS402)。始動入賞時コマンドとして、第1始動入賞口指定コマンドや第1特図保留記憶数指定コマンドを受信した場合、始動入賞時コマンド(第1始動入賞口指定コマンド、第1特図保留記憶数指定コマンド、図柄判定結果指定コマンド、変動パターン判定結果指定コマンド)を、RAM122の所定領域に設けられた第1始動入賞時コマンドバッファに格納する。始動入賞時コマンドとして、第2始動入賞口指定コマンドや第2特図保留記憶数指定コマンドを受信した場合、始動入賞時コマンド(第2始動入賞口指定コマンド、第2特図保留記憶数指定コマンド、図柄判定結果指定コマンド、変動パターン判定結果指定コマンド)を、RAM122の所定領域に設けられた第2始動入賞時コマンドバッファに格納する。
図10-8(A)は、第1始動入賞時コマンドバッファの構成例である。第1始動入賞時コマンドバッファには、第1始動入賞時に受信した始動入賞時受信コマンドを構成する各種コマンドデータが記憶される。第1始動入賞時コマンドバッファには、第1特図保留記憶数の最大値(例えば、4)に対応する個数分の各種データを格納可能な格納領域(保留表示番号1~4のそれぞれに対応する領域)が設けられている。なお、この実施の形態における特徴部085AKにおける第1始動入賞時コマンドバッファには、図示するように、保留表示番号「0」として、実行中の可変表示に対応する各種コマンドデータが格納される領域が設けられている(第2始動入賞時コマンドバッファについても同様)。
第1始動入賞口への始動入賞があったときは、第1始動入賞口指定コマンド、第1特図保留記憶指定コマンド、図柄判定結果指定コマンド、変動パターン判定結果指定コマンドという4つのコマンドを1セットとした演出制御コマンド(始動入賞時コマンド)が、主基板11から演出制御基板12へと送信される。第1始動入賞時コマンドバッファには、これらの第1始動入賞口指定コマンド、第1特図保留記憶指定コマンド、図柄判定結果指定コマンド、変動パターン判定結果指定コマンドに加え、その他の情報を各保留記憶情報に対応付けて格納できるように格納領域が確保されている。
演出制御用CPU120は、始動入賞時コマンドを特定するデータを、受信順序に従って、第1始動入賞時コマンドバッファの空き領域の先頭から格納する。第1始動入賞時コマンドバッファの空き領域、すなわち、データが格納されていない領域のデータは、「0000(H)」となっている。したがって、始動入賞時コマンドを受信した場合、演出制御用CPU120は、第1始動入賞時コマンドバッファにおいて、始動入賞時コマンドの格納領域がすべて「0000(H)」である最小の保留表示番号に対応する格納領域に、第1始動入賞口指定コマンド、第1特図保留記憶指定コマンド、図柄判定結果指定コマンド、変動パターン判定結果指定コマンドの順に各演出制御コマンドデータを格納する。
また、第1始動入賞時コマンドバッファには、保留表示番号のそれぞれに対応するその他の情報を格納する格納領域として、後述する点灯パターンを格納するための格納領域が設けられている。点灯パターンとは、所定ランプをいずれのタイミングで発光させるかのパターンを示す型である。図10-8(A)に示す例における保留表示番号「0」~「4」に対応する点灯パターンには、それぞれ「PT4-3-01」、「0」、「0」、「0」、「0」が格納されている。「PT4-3-01」は、後述するように、保留記憶数(保留数)が「4」であるときに決定された点灯パターンであり、入賞時、1回目の変動中、2回目の変動中、の3回で3つの所定ランプを発光させるパターンである。なお、点灯パターンが「0」の場合には、点灯パターンが設定されておらず、ランプ演出が実行されない。なお、図示は省略しているが、図10-8(A)に示す第1始動入賞時コマンドバッファには、いずれの発光態様(図10-15参照)であるかを示す情報を格納する領域も設けられている(図10-8(B)に示す第2始動入賞時コマンドバッファも同様)。
また、図10-8(B)は、第2始動入賞時コマンドバッファの構成例である。第2始動入賞時コマンドバッファには、第2始動入賞時に受信した始動入賞時受信コマンドを構成する各種コマンドデータが記憶される。第2始動入賞時コマンドバッファには、第2特図保留記憶数の最大値(例えば、4)に対応する個数分の各種データを格納可能な格納領域(保留表示番号1~4のそれぞれに対応する領域)が設けられている。なお、第1始動入賞時コマンドバッファと同様、この実施の形態における特徴部085AKにおける第2始動入賞時コマンドバッファには、図示するように、保留表示番号「0」として、実行中の可変表示に対応する各種コマンドデータが格納される領域が設けられている。
第2始動入賞口への始動入賞があったときは、第2始動入賞口指定コマンド、第2特図保留記憶指定コマンド、図柄判定結果指定コマンド、変動パターン判定結果指定コマンドという4つのコマンドを1セットとした演出制御コマンド(始動入賞時コマンド)が、主基板11から演出制御基板12へと送信される。第2始動入賞時コマンドバッファには、これらの第2始動入賞口指定コマンド、第2特図保留記憶指定コマンド、図柄判定結果指定コマンド、変動パターン判定結果指定コマンドに加え、その他の情報を各保留記憶情報に対応付けて格納できるように格納領域が確保されている。
演出制御用CPU120は、始動入賞時コマンドを特定するデータを、受信順序に従って、第2始動入賞時コマンドバッファの空き領域の先頭から格納する。第2始動入賞時コマンドバッファの空き領域、すなわち、データが格納されていない領域のデータは、「0000(H)」となっている。したがって、始動入賞時コマンドを受信した場合、演出制御用CPU120は、第2始動入賞時コマンドバッファにおいて、始動入賞時コマンドの格納領域がすべて「0000(H)」である最小の保留表示番号に対応する格納領域に、第2始動入賞口指定コマンド、第1特図保留記憶指定コマンド、図柄判定結果指定コマンド、変動パターン判定結果指定コマンドの順に各演出制御コマンドデータを格納する。
また、第2始動入賞時コマンドバッファには、第1始動入賞時コマンドバッファと同様に、保留表示番号のそれぞれに対応するその他の情報を格納する格納領域をして、後述する表示段階変化パターンを格納するための格納領域が設けられている。図10-8(B)に示す例では、保留表示番号「0」~「4」のいずれの格納領域にも演出制御コマンドデータが格納されていない場合の例を示している。
図10-7に示すコマンド解析処理のフローチャートの説明に戻り、ステップS402を実行した後、または、始動入賞時コマンドを受信していないと判定した場合(ステップS401;No)、演出制御用CPU120は、遊技状態指定コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS403)。遊技状態指定コマンドを受信したと判定した場合(ステップS403;Yes)、演出制御用CPU120は、受信した遊技状態指定コマンドの内容に基づいて、高確フラグおよび高ベースフラグのオン/オフ状態を切り替える(ステップS404)。
高確フラグは、例えば、RAM122の所定領域(例えば、演出制御フラグ設定部)に設けられ、確変状態になったことに対応してオン状態になるものであり、主基板11側の確変フラグのオン状態/オフ状態の切り替えに対応して、オン状態/オフ状態が切り替わる。高ベースフラグは、例えば、RAM122の所定領域(例えば、演出制御フラグ設定部)に設けられ、時短状態になったことに対応してオン状態になるものであり、主基板11側の時短フラグのオン状態/オフ状態の切り替えに対応して、オン状態/オフ状態が切り替わる。例えば、演出制御用CPU120は、遊技状態指定コマンドが高確高ベース状態を指定するものである場合(例えば、確変フラグおよび時短フラグがオン状態であることを指定する場合)、高確フラグおよび高ベースフラグの両者をオン状態にする(すでにオン状態である場合には、オン状態を維持する。以下、両フラグについてのオン状態/オフ状態について同じ)。遊技状態指定コマンドが高確低ベース状態を指定するものである場合(例えば、確変フラグがオン状態で時短フラグがオフ状態であることを指定する場合)、高確フラグをオン状態とし、高ベースフラグをオフ状態にする。遊技状態指定コマンドが低確低ベース状態(通常状態)を指定するものである場合(例えば、確変フラグおよび時短フラグがオフ状態であることを指定する場合)、高確フラグおよび高ベースフラグをともにオフ状態にする。
ステップS404を実行した後、または、始動入賞時コマンドを受信していないと判定した場合(ステップS403;No)、演出制御用CPU120は、その他の解析処理を実行し(ステップS405)、コマンド解析処理を終了する。
ここで、図10-9を参照して、コマンド解析処理において各演出制御コマンドの受信に応じて実行される処理について説明する。図10-9に示す「処理内容」の項目に示された内容は、例えば、ステップS405において実行される処理である。また、「処理内容」の項目に示されたステップ番号は、図10-7に示すフローチャート中のステップ番号を示し、該当するステップ処理が実行されることを意味する。また、「処理内容」の項目に示された各受信フラグや、各格納領域は、RAM122の所定領域に設けられる。また、受信フラグをセットとは、オン状態にすることを意味する。
例えば、受信した演出制御コマンドが変動パターン指定コマンドの場合には、演出制御用CPU120は、受信した変動パターンコマンドを、RAM122に形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する。そして、演出制御用CPU120は、変動パターンコマンド受信フラグをセットする。
また、例えば、受信した演出制御コマンドが表示結果指定コマンドの場合には、演出制御用CPU120は、受信した表示結果指定コマンドを、RAM122に形成されている表示結果指定コマンド格納領域に格納する。
図10-10は、図7に示すステップS161の先読予告設定処理の一例を示すフローチャートである。図10-10に示す先読予告設定処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、始動入賞時コマンドを受信したか否かを判定する(ステップ085AKS001)。始動入賞時コマンドを受信したと判定した場合(ステップ085AKS001;Yes)、演出制御用CPU120は、受信した始動入賞時コマンドが、低ベース状態で受信した第1保留記憶数加算指定コマンド、または、高ベース状態で受信した第2保留記憶数加算指定コマンド、のいずれかであるか否かを判定する(ステップ085AKS002)。本実施の形態では、ステップ085AKS002の処理が実行されることによって、低ベース状態では第1始動入賞口への入賞に基づいて保留記憶が増加したときに先読予告演出(ランプ演出)が実行可能となり、高ベース状態では第2始動入賞口への入賞に基づいて保留記憶が増加したときに先読予告演出(ランプ演出)が実行可能になる。なお、高ベース状態では、役物85AK001を図10-1に示す位置から上部(画像表示装置5の上)へ移動させ、ランプ演出とは異なる演出を実行するようにしてもよい。すなわち、高ベース状態ではランプ演出の実行を制限してもよい。そして、低ベース状態となったときに、再度図10-1に示す位置に役物85AK001を戻し、ランプ演出を実行可能とすればよい。
低ベース状態で受信した第1始動入賞口指定コマンド、または、高ベース状態で受信した第2始動入賞口指定コマンド、のいずれかであると判定した場合(ステップ085AKS002;Yes)、演出制御用CPU120は、当該入賞した始動入賞口に対応する保留記憶数が2以上であるか否かを判定する(ステップ085AKS003)。保留記憶数が2以上である場合(ステップ085AKS003;Yes)、演出制御用CPU120は、ランプ演出の実行中であることを示すランプ演出フラグがオン状態にセットされているか否かを判定する(ステップ085AKS004)。ランプ演出フラグは、RAM122の所定領域に設けられていればよく、後述するステップ085AKS009にてオン状態にセットされた後、ランプ演出の終了により(後述するステップ085AKS034)オフ状態にクリアされる。なお、この実施の形態における特徴部085AKでは、当該ランプ演出フラグがオン状態にセットされたことをもってランプ演出の実行が開始され、ランプ演出フラグがオフ状態にクリアされたことをもってランプ演出の実行が終了したとしている。
ランプ演出の実行中でない場合、すなわちランプ演出フラグがオフ状態である場合(ステップ085AKS)、演出制御用CPU120は、ランプ演出の実行有無とランプ点とランプ点灯数を図10-11に示すランプ点灯数決定テーブルを参照して決定割合に従い、可変表示結果に応じて決定する。なお、ランプ点灯数は、左側の所定ランプ85AK002(ランプ1)、中央の所定ランプ85AK003(ランプ2)、右側の所定ランプ85AK004(ランプ3)、の3つの所定ランプのうち、発光させる所定ランプの数のことを言う。なお、演出制御用CPU120は、始動入賞時コマンドに含まれる図柄判定結果指定コマンドおよび変動パターン判定結果指定コマンドを参照して、可変表示の可変表示結果および変動パターンを取得すればよい。
図10-11に示すランプ点灯数決定テーブルは、ランプ演出の実行有無と、実行する場合に発光させる所定ランプの数を決定するために参照されるテーブルである。ランプ点灯数決定テーブルは、図10-11に示すように、可変表示結果(大当り種別および変動パターンを含む)ごとに、ランプ演出を実行しない「実行なし」と、ランプ演出を実行する場合の点灯数である「1つ」~「3つ」とに、それぞれ決定割合が割り当てられている。より具体的には、可変表示結果は、「大当り」、「ハズレ(スーパーリーチ)/小当り」、「上記以外」に区分され、「実行なし」、「1つ」、「2つ」、「3つ」のそれぞれに異なる決定割合が割り当てられている。なお、図示するように、特徴部085AKでは、ランプ演出において発光するランプの数が多いほど(ランプ点灯数が多いほど)大当り期待度が高くなるように決定割合が割り当てられている。また、図示する例では、可変表示結果が「大当り」となる場合に、点灯数が「1つ」について決定割合が割り当てられていない。したがって、点灯数が「2つ」以上となることに対する遊技者の期待感を煽ることができる。なお、可変表示結果が「大当り」となる場合に、発光するランプの数が多いほど(ランプ点灯数が多いほど)大当り期待度が高くなるように決定割合が割り当てられていれば、点灯数が「1つ」についても決定割合を割り当ててもよい(「0」でなくてもよい)。
図10-10に戻り、ステップ085AKS005の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、ステップ085AKS005にてランプ演出を実行すると決定したか否かを判定する(ステップ085AKS006)。ランプ演出を実行すると決定した場合(ステップ085AKS006;Yes),演出制御用CPU120は、ステップ085AKS005で決定したランプ点灯数および第1特図保留記憶数指定コマンドと第2特図保留記憶数指定コマンドのいずれかに示される保留記憶数にしたがって、点灯パターンを決定する(ステップ085AKS007)。なお、保留記憶数は、第1始動入賞口指定コマンドを受信した場合には、第1特図保留記憶数指定コマンドを、第2始動入賞口指定コマンドを受信した場合には、第2特図保留記憶数指定コマンドを参照することにより特定すればよい。ステップ085AKS007の処理では、図10-12~図10-14に示す点灯パターン決定テーブルを参照して、点灯パターンを決定する。点灯パターンは、発光対象のランプを点灯させるタイミングを定めたパターンである。ステップ085AKS007にて決定された点灯パターンは、図10-8(A)に示す第1始動入賞時コマンドバッファ内または、図10-8(B)に示す第2始動入賞時コマンドバッファ内の点灯パターンの格納領域に格納される。なお、当該点灯パターンが決定されることで、ランプ演出期間として、所定ランプを点灯させるタイミングと所定ランプを消灯させるタイミングとが決定される。
図10-12~図10-14に示す点灯パターン決定テーブルは、上述したように、ランプ演出において発光対象となる所定ランプをいずれのタイミングで点灯させるかを示す点灯パターンを決定するために参照されるテーブルである。点灯パターン決定テーブルは、保留数(保留予告演出の予告対象である保留記憶の保留表示番号)およびランプ点灯数に応じて区分されている。具体的には、「4」~「2」の保留数の別、および、「1つ」~「3つ」といった所定ランプの点灯数に応じて点灯パターン決定テーブルは区分されている。また、保留数および所定ランプの点灯数により区分された各点灯パターン決定テーブルでは、「大当り」、「ハズレ(スーパーリーチ)/小当り」、「その他」といった可変表示結果ごとに、所定ランプの点灯数に応じて設定された点灯パターンに、異なる決定割合が割り当てられている。また、特徴部085AKでは、所定ランプを発光させるタイミングとして、先読み予告の対象(ターゲット)となる入賞が発生した時を示す「入賞時」と、当該ターゲットの可変表示中である「ターゲット変動中」と、「入賞時」から「ターゲット変動中」までの複数回の変動中(保留記憶数によって異なる)と、といったタイミングが設けられている。なお、例えば「1回目の変動中」のタイミングは、ターゲットが入賞してから1回目に行われた可変表示のこと、すなわち、保留表示が1回シフトして実行された可変表示のことを指し、入賞時の可変表示を含まない。
図10-12(A)~図10-12(C)は、保留記憶数(保留数)が「4」のとき(ランプ演出の予告対象の保留記憶が保留表示番号「4」のとき)に参照される点灯パターン決定テーブルである。
図10-12(A)は、所定ランプの点灯数が3つ(点灯数:3)である場合に参照される点灯パターン決定テーブルである。図10-12(A)に示すように、保留記憶数が「4」であり、点灯数が「3」であることから、「入賞時」、「1回目変動中」、「2回目変動中」、「3回目変動中」、「ターゲット変動中」のそれぞれのタイミングのうちの3つのタイミングにて1つずつ所定ランプが点灯するように点灯パターンが設定されている(図示を省略しているパターンもある)。図示するように、特徴部085AKでは、決定された点灯数の点灯が早いタイミングで行われた方が、遅いタイミングで点灯した場合よりも大当り期待度が高くなるよう、決定割合が割り当てられている(以下同様)。なお、これとは反対に、遅いタイミングで決定された点灯数の点灯が行われた方が早いタイミングで点灯した場合よりも大当り期待度が高くなるよう設定してもよい。また、図示する例では、所定ランプが1つのタイミングで1つ点灯する例を示しているが、複数の所定ランプが1つのタイミングで点灯する点灯パターン(例えば図10-14など)があってもよい(以下同様)。これによれば、所定ランプが点灯するタイミングに対する遊技者の注目を集めることができる。
図10-12(B)は、所定ランプの点灯数が2つ(点灯数:2)である場合に参照される点灯パターン決定テーブルである。図10-12(B)に示すように、保留記憶数が「4」であり、点灯数が「2」であることから、「入賞時」、「1回目変動中」、「2回目変動中」、「3回目変動中」、「ターゲット変動中」のそれぞれのタイミングのうちの2つのタイミングにて1つずつ所定ランプが点灯するように点灯パターンが設定されている(図示を省略しているパターンもある)。
図10-12(C)は、所定ランプの点灯数が1つ(点灯数:1)である場合に参照される点灯パターン決定テーブルである。図10-12(C)に示すように、保留記憶数が「4」であり、点灯数が「1」であることから、「入賞時」、「1回目変動中」、「2回目変動中」、「3回目変動中」、「ターゲット変動中」のそれぞれのタイミングのうちのいずれか1つのタイミングにて所定ランプが1つ点灯するように点灯パターンが設定されている(図示を省略しているパターンもある)。
図10-13(A)~図10-13(C)は、保留記憶数(保留数)が「3」のとき(ランプ演出の予告対象の保留記憶が保留表示番号「3」のとき)に参照される点灯パターン決定テーブルである。
図10-13(A)は、所定ランプの点灯数が3つ(点灯数:3)である場合に参照される点灯パターン決定テーブルである。図10-13(A)に示すように、保留記憶数が「3」であり、点灯数が「3」であることから、「入賞時」、「1回目変動中」、「2回目変動中」、「ターゲット変動中」のそれぞれのタイミングのうちの3つのタイミングにて1つずつ所定ランプが点灯するように点灯パターンが設定されている(図示を省略しているパターンもある)。
図10-13(B)は、所定ランプの点灯数が2つ(点灯数:2)である場合に参照される点灯パターン決定テーブルである。図10-13(B)に示すように、保留記憶数が「3」であり、点灯数が「2」であることから、「入賞時」、「1回目変動中」、「2回目変動中」、「ターゲット変動中」のそれぞれのタイミングのうちの2つのタイミングにて1つずつ所定ランプが点灯するように点灯パターンが設定されている(図示を省略しているパターンもある)。
図10-13(C)は、所定ランプの点灯数が1つ(点灯数:1)である場合に参照される点灯パターン決定テーブルである。図10-13(C)に示すように、保留記憶数が「4」であり、点灯数が「1」であることから、「入賞時」、「1回目変動中」、「2回目変動中」、「ターゲット変動中」のそれぞれのタイミングのうちのいずれか1つのタイミングにて所定ランプが1つ点灯するように点灯パターンが設定されている(図示を省略しているパターンもある)。
図10-14(A)~図10-14(C)は、保留記憶数(保留数)が「2」のとき(ランプ演出の予告対象の保留記憶が保留表示番号「2」のとき)に参照される点灯パターン決定テーブルである。
図10-14(A)は、所定ランプの点灯数が3つ(点灯数:3)である場合に参照される点灯パターン決定テーブルである。図10-14(A)に示すように、保留記憶数が「2」であり、点灯数が「3」であることから、「入賞時」、「1回目変動中」、「ターゲット変動中」のそれぞれのタイミングのうちの3つのタイミングにて1つずつ所定ランプが点灯する点灯パターンと、これら3つのタイミングのうちの2つのタイミングにおいて、1つと2つ点灯するパターン(先に1つ点灯するパターンもあれば、先に2つ点灯するパターンもあってよい)と、これら3つのタイミングのうちのいずれか1つのタイミングで3つ点灯するパターンと、が設定されている(図示を省略しているパターンもある)。なお、図示する例では、1つずつ順番に点灯するパターンの方が、一気に3つ点灯するパターンよりも大当り期待度が高くなるよう決定割合が割り当てられている例を示しているが、これとは反対に、一気に3つ点灯するパターンの方が、大当り期待度が高くなるように決定割合を割り当ててもよい。これによれば、遊技者に意外性を与えることができ、遊技興趣を向上させることができる。
図10-14(B)は、所定ランプの点灯数が2つ(点灯数:2)である場合に参照される点灯パターン決定テーブルである。図10-13(B)に示すように、保留記憶数が「2」であり、点灯数が「2」であることから、「入賞時」、「1回目変動中」、「ターゲット変動中」のそれぞれのタイミングのうちの2つのタイミングにて1つずつ所定ランプが点灯する点灯パターンと、いずれか1つのタイミングで2つ点灯する点灯パターンと、が設定されている(図示を省略しているパターンもある)。図示する例では、1つずつ順番に点灯するパターンの方が、一気に2つ点灯するパターンよりも大当り期待度が高くなるよう決定割合が割り当てられている例を示しているが、これとは反対に、一気に2つ点灯するパターンの方が、大当り期待度が高くなるように決定割合を割り当ててもよい。また、一気に2つ点灯する場合には、遅いタイミングで点灯するほど大当り期待度が高くなるように決定割合を割り当ててもよい。これによれば、演出のバリエーションが増え遊技興趣を向上させることができる。
図10-13(C)は、所定ランプの点灯数が1つ(点灯数:1)である場合に参照される点灯パターン決定テーブルである。図10-13(C)に示すように、保留記憶数が「2」であり、点灯数が「1」であることから、「入賞時」、「1回目変動中」「ターゲット変動中」のそれぞれのタイミングのうちのいずれか1つのタイミングにて所定ランプが1つ点灯するように点灯パターンが設定されている(図示を省略しているパターンもある)。
なお、図10-12~図10-14における点灯パターンの点灯タイミングのうち、「入賞時」のタイミングは、遊技媒体が始動入賞口に入賞して保留表示が行われるタイミングであればよい。また、図10-12~図10-14における点灯パターンの点灯タイミングのうち、「1回目変動中」~「3回目変動中」のタイミングや、「ターゲット変動中」のタイミングについては、それぞれの可変表示に対応する変動パターンに応じて、当該可変表示中の複数タイミングからいずれかのタイミングを抽選により決定すればよい。なお、予め定められたタイミング(例えば、変動開始直後のタイミング)であってもよい。この実施の形態における特徴部085AKでは、図10-10のステップ085AKS007の処理にて点灯パターンが決定されることにより、「1回目変動中」~「3回目変動中」のタイミングや、「ターゲット変動中」のタイミングについて、それぞれの可変表示に対応する変動パターンに応じて、当該可変表示中の複数タイミングからいずれかのタイミングが決定される。
図10-10に示すステップ085AKS007にて点灯パターンを決定した後、演出制御用CPU120は、左側の所定ランプ85AK002(ランプ1)、中央の所定ランプ85AK003(ランプ2)、右側の所定ランプ85AK004(ランプ3)といった3つの所定ランプをいずれの順番で、いずれの発光色にて発光させるかを示す発光態様を決定する(ステップ085AKS008)。具体的に、ステップ085AKS008では、図10-15に示す決定割合に従って、可変表示結果に応じて発光態様を「態様A」または「態様B」のいずれかに決定する。図示するように、「態様A」は、左側の所定ランプ85AK002(ランプ1)、右側の所定ランプ85AK004(ランプ3)、中央の所定ランプ85AK003(ランプ2)、といった順番に発光させる発光態様であり、「態様B」は、右側の所定ランプ85AK004(ランプ3)、左側の所定ランプ85AK002(ランプ1)、中央の所定ランプ85AK003(ランプ2)、といった順番に発光させる発光態様である。図示する例では、「態様A」の発光態様の方が「態様B」の発光態様よりも大当り期待度が高くなっている。これによれば、複数の所定ランプがどのような順番で発光するかといった発光態様に注目させることができる。なお、「態様B」の方が「態様A」よりも大当り期待度が高くなるように決定割合を割り当てるようにしてもよい。また、所定ランプの点灯数が「3」の場合は、図示する点灯順序の3番目まで点灯し(発光させ)、点灯数が「2」の場合は、図示する点灯順序の2番目まで点灯し(発光させ)、点灯数が「1」の場合は、図示する点灯順序の1番目まで点灯すればよい(発光させればよい)。
また、特徴部085AKでは、図示するように、3番目まで点灯する場合に、「態様A」である場合も「態様B」である場合にも、中央の所定ランプ85AK003(ランプ2)が最後に点灯するようになっている。また、特徴部085AKでは、それぞれの所定ランプの点灯に合わせて、対応する液晶表示装置に所定画像が表示される。具体的には、左側の所定ランプ85AK002(ランプ1)の発光に合わせて、当該ランプ1に対応する液晶表示装置に所定画像が表示されるといったように、所定ランプの発光色と同じ色の所定画像が、所定ランプの発光に合わせて表示される。これによれば、演出効果を高めることができる。さらに、特徴部085AKでは、「態様A」と「態様B」とで点灯順序が異なる他、同じ所定ランプであっても発光色が異なるよう設定されており、最後に点灯する中央の所定ランプ85AK003(ランプ2)についてのみ、共通の発光色となっている。具体的に「態様A」の発光態様の場合、ランプ1を「青」で発光させた後、ランプ3を「緑」で発光させ、最後にランプ2を「赤」で発光させる(態様する液晶表示装置に表示される所定画像の色についても同様)。一方、「態様B」の発光態様の場合、ランプ3を「黄色」で発光させた後、ランプ1を「橙色」で発光させ、最後にランプ2を「赤」で発光させる(態様する液晶表示装置に表示される所定画像の色についても同様)。これによれば、点灯順序だけでなく発光色に対する遊技者の注目を集めることができる。図10-10のステップ085AKS008では、所定ランプの発光色とその点灯順序(発光させる順番)を決定する。なお、この実施の形態における特徴部085AKでは、左側の所定ランプ85AK002(ランプ1)、中央の所定ランプ85AK003(ランプ2)、右側の所定ランプ85AK004(ランプ3)といった3つの所定ランプについて、点灯する順序、発光色が異なる例を示しているが、所定ランプは3つに限られず、5つなど、より多く設けられ、それぞれの点灯順序および発光色が異なるようにしてもよい。また、所定ランプは1つであり、その点灯タイミングや発光色が異なるようにしてもよい。さらに、この実施の形態における特徴部085AKの発光態様は、発光色が異なる2つの発光態様がある例を示しているが、その他にも、所定ランプを点滅させる発光態様や、点滅の早さが異なる複数の発光態様が含まれていてもよい。その他、この実施の形態における特徴部085AKでは、「態様A」の発光態様であっても、「態様B」の発光態様であっても、いずれも中央の所定ランプ85AK003(ランプ2)を最後に発光させる例を示したが、最後に発光させる所定ランプが中央の所定ランプ85AK003(ランプ2)でない発光態様、すなわち、法則外れの発光態様があってもよい。この場合、当該法則外れの発光態様の場合には、他の発光態様よりも大当り期待度が高くなっていればよい。さらに、最後に発光させる所定ランプは中央の所定ランプ85AK003(ランプ2)であるものの、「赤」でない発光態様があってもよい(例えば「虹色」)。この場合にも、他の発光態様よりも大当り期待度が高くなっていればよい。
図10-10に示すステップ085AKS008にて発光態様を決定した後、演出制御用CPU120は、ランプ演出フラグをオン状態にセットする(ステップ085AKS009)。
ステップ085AKS009の処理を実行した後、ステップ085AKS002にて低ベース状態で受信した第1始動入賞口指定コマンド、および、高ベース状態で受信した第2始動入賞口指定コマンド、のいずれでもないと判定した場合(ステップ085AKS002;No)、ステップ085AKS003にて保留記憶数が2未満である場合(ステップ085AKS003;No)、ステップ085AKS004にてランプ演出フラグがオンであると判定した場合(ステップ085AKS004;Yes)、または、ステップ085AKS006にてランプ演出を実行しないと決定した場合(ステップ085AKS006;No)、演出制御用CPU120は、第1保留表示または第2保留表示を表示する(ステップ085AKS010)。なお、ステップ085AKS010の処理では、ステップ085AKS007にて決定した点灯パターンとして、「入賞時」のタイミングで所定ランプを発光させる点灯パターンである場合には、保留表示に合わせて発光対象の所定ランプを発光させる処理を行う。
ステップ085AKS010の処理を実行した後、または、ステップ085AKS001において始動入賞時コマンドを受信していないと判定した場合(ステップ085AKS001;No)、演出制御用CPU120は、変動開始指定コマンドを受信したか否かを判定する(ステップ085AKS011)。演出制御用CPU120は、例えば、第1変動開始指定コマンド受信フラグまたは第2変動開始指定コマンド受信フラグのいずれかがセットされているか否かを参照することにより、変動開始指定コマンドを受信したか否かを判定すればよい。変動開始指定コマンドを受信していないと判定した場合(ステップ085AKS011;No)、演出制御用CPU120は、先読予告設定処理を終了する。
一方、変動開始指定コマンドを受信したと判定した場合(ステップ085AKS011;Yes)、演出制御用CPU120は、受信した変動指定コマンドが第2変動開始指定コマンドであるか否かを判定する(ステップ085AKS012)。受信した変動開始指定コマンドが第2変動開始指定コマンドではない、すなわち、受信した変動開始指定コマンドが第1変動開始指定コマンドであると判定した場合(ステップ085AKS012;No)、演出制御用CPU120は、「2」~「4」に対応する各第1保留表示の表示位置を1つずつ右方向に移動(シフト)させる(ステップ085AKS013)。
ステップ085AKS013の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、第1始動入賞時コマンドバッファ内の保留表示番号「0」の記憶内容を消去し、保留表示番号「1」~「4」に対応する記憶内容を1つずつシフトさせてから(ステップ085AKS014)、先読予告設定処理を終了する。なお、第1始動入賞時コマンドバッファ内の保留表示番号「0」の記憶内容については、ステップS172の可変表示中演出処理にて最終停止図柄を導出表示した後、すなわち可変表示結果が導出表示された後に消去してもよい。
ステップ085AKS012の処理において、受信した変動指定コマンドが第2変動開始指定コマンドであると判定した場合(ステップ074AKS012;Yes)、演出制御用CPU120は、「2」~「4」に対応する各第2保留表示の表示位置を1つずつ左方向に移動(シフト)させる(ステップ085AKS015)。
ステップ085AKS015の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、第2始動入賞時コマンドバッファ内の保留表示番号「0」の記憶内容を消去し、保留表示番号「1」~「4」に対応する記憶内容を1つずつシフトさせてから(ステップ085AKS016)、先読予告設定処理を終了する。なお、第2始動入賞時コマンドバッファ内の保留表示番号「0」の記憶内容については、ステップS172の可変表示中演出処理にて最終停止図柄を導出表示した後、すなわち可変表示結果が導出表示された後に消去してもよい。
図10-16は、図7のステップS171において実行される可変表示開始設定処理の一例を示すフローチャートである。可変表示開始設定処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、例えば、主基板11から伝送された表示結果指定コマンド(表示結果指定コマンド格納領域に格納されているコマンド)などに基づいて、特図表示結果が「ハズレ」となるか否かを判定する(ステップS551)。特図表示結果が「ハズレ」となると判定した場合(ステップS551;Yes)、演出制御用CPU120は、例えば、主基板11から伝送された変動パターン指定コマンド(変動パターン指定コマンド格納領域に格納されているコマンド)により指定された変動パターンが、飾り図柄の可変表示態様をリーチ態様としない「非リーチ」の場合に対応した非リーチ変動パターン(PA1-1、PA1-2、PC1-1)であるか否かを判定する(ステップS552)。
ステップS552の処理において非リーチ変動パターンであると判定した場合(ステップS552;Yes)、演出制御用CPU120は、非リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS553)。演出制御用CPU120は、例えば、乱数回路124またはRAM122の所定領域に設けられた演出用ランダムカウンタ等により更新される非リーチ組合せの飾り図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された非リーチ組合せの飾り図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄(非リーチ組合せの飾り図柄)を決定する。
ステップS552の処理において非リーチ変動パターンではないと判定された場合(ステップS552;No)、演出制御用CPU120は、リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS554)。演出制御用CPU120は、例えば、乱数回路124または演出用ランダムカウンタ等により更新されるリーチ組合せの飾り図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意されたリーチ組合せの飾り図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄(リーチ組合せの飾り図柄)を決定する。
ステップS551の処理において特図表示結果が「ハズレ」ではないと判定した場合(ステップS551;No)、演出制御用CPU120は、特図表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」であるか、または、特図表示結果が「小当り」であるか否かを判定する(ステップS555)。特図表示結果が「突確」または「小当り」であると判定した場合(ステップS555;Yes)、演出制御用CPU120は、例えば、開放チャンス目といった、「突確」の場合や「小当り」の場合に対応する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS556)。演出制御用CPU120は、例えば、変動パターン指定コマンドにより変動パターンPC1-1またはPC1-2のいずれかが指定されたことに対応して、複数種類の開放チャンス目のうち、いずれかを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する。この場合には、演出制御カウンタ設定部に設けられたランダムカウンタ等により更新されるチャンス目決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定のチャンス目決定テーブルを参照することなどにより、開放チャンス目のいずれかを構成する確定飾り図柄の組合せを決定すればよい。チャンス目決定テーブルには、例えば、突確大当り用のチャンス目として奇数で構成される「3」・「5」・「7」、小当り用のチャンス目として偶数で構成される「2」・「4」・「6」などが設定されていればよい。
ステップS555の処理において特図表示結果が「突確」および「小当り」のいずれでもない判定した場合(ステップS555;No)、演出制御用CPU120は、大当り組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS557)。演出制御用CPU120は、例えば、乱数回路124または演出用ランダムカウンタ等により更新される大当り確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出する。続いて、主基板11から伝送された表示結果指定コマンドによって特定される大当り種別に応じて、ROM121に予め記憶されて用意された大当り確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、画像表示装置5の表示領域における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。
ステップS553、S554、S556、S557の処理のいずれかを実行した後、演出制御用CPU120は、点灯消灯制御処理を実行する(ステップ085AKS021)。点灯消灯制御処理は、図10-10のステップ085AKS007およびステップ085AKS008にて決定された点灯パターンおよび発光態様にしたがって、点灯対象の所定ランプを点灯させ、消灯対象の所定ランプを消灯させる制御を行う処理であり、可変表示を開始する度に行われる。これは、点灯対象の所定ランプが消灯してしまっている場合や、消灯対象の所定ランプが点灯しているなどの不具合が生じることがあり、このような場合に遊技者が混乱してしまうことため、不具合が生じた場合であっても早急にあるべき点灯パターンとなるよう、点灯消灯制御処理を実行している。なお、エラーが発生したことを報知する態様で所定ランプを点灯させた場合には、当該点灯消灯制御処理を実行しないようにしてもよい。
図10-17は、図10-16のステップ085AKS021において実行される点灯消灯制御処理の一例を示すフローチャートである。点灯消灯制御処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、ランプ演出フラグがオン状態にセットされているか否かを判定する(ステップ085AKS022)。ランプ演出フラグがオンである場合(ステップ085AKS022;Yes)、演出制御用CPU120は、点灯対象の所定ランプが有るか否かを判定する(ステップ085AKS023)。ステップ085AKS023では、始動入賞時コマンドバッファに格納された点灯パターンおよび発光態様を確認することにより、点灯対象の所定ランプが有るか否かを判定すればよい。
ステップ085AKS023にて点灯対象の所定ランプが有ると判定した場合(ステップ085AKS023)、演出制御用CPU120は、点灯対象の所定ランプを点灯させる制御を行う(ステップ085AKS024)。例えば、始動入賞時コマンドバッファに格納された点灯パターンが「PT4-3-01」であり、発光態様が「態様A」である場合であって、当該可変表示設定処理が、ターゲットの入賞から1回目の可変表示に対する可変表示設定処理であるとき(先読みの対象であるターゲットの情報が始動入賞時コマンドバッファにおける保留表示番号「3」に格納されている状態のとき)、ステップ085AKS025では、入賞時にランプ1が「青」で発光していることから、当該ランプ1(左側の所定ランプ85AK002)を点灯対象の所定ランプとして判定して、当該ランプ1を「青」で発光させる制御(点灯させる制御)を行う。なお、「1回目変動中」のタイミングで点灯するランプ3については、後述する可変表示中処理において、点灯タイミングとなった際に点灯することとなり、当該ステップ085AKS025の処理では点灯させる制御を行わない。すなわち、ステップ085AKS025の処理では、当該点灯消灯制御処理の実行前に点灯すべき所定ランプを、点灯しているか否かに関わらず点灯させる制御を行う。
ステップ085AKS024の処理を実行した後、または、ステップ085AKS023にて点灯対象の所定ランプがないと判定した場合(ステップ085AKS023;No)、演出制御用CPU120は、消灯対象の所定ランプが有るか否かを判定する(ステップ085AKS025)。ステップ085AKS025では、始動入賞時コマンドバッファに格納された点灯パターンおよび発光態様を確認することにより、消灯対象の所定ランプが有るか否かを判定すればよい。
ステップ085AKS025にて消灯対象の所定ランプが有ると判定した場合(ステップ085AKS025)、または、ステップ085AKS022にてランプ演出フラグがオフであると判定した場合(ステップ085AKS025;No)、演出制御用CPU120は、消灯対象の所定ランプを消灯させる制御を行う(ステップ085AKS026)。例えば、始動入賞時コマンドバッファに格納された点灯パターンが「PT4-3-01」であり、発光態様が「態様A」である場合であって、当該可変表示設定処理が、ターゲットの入賞から1回目の可変表示に対する可変表示設定処理であるとき、ステップ085AKS025では、入賞時にランプ1が「青」で発光しており、ランプ2およびランプ3は消灯していることから、当該ランプ2およびランプ3(中央の所定ランプ85AK003、および、右側の所定ランプ85AK004)を消灯対象の所定ランプとして判定して、当該ランプ2およびランプ3を消灯させる制御を行う。すなわち、ステップ085AKS025の処理では、当該点灯消灯制御処理の実行前に消灯すべき所定ランプを、消灯しているか否かに関わらず消灯させる制御を行う。
ステップ085AKS026の処理を実行した後、または、ステップ085AKS025にて消灯対象の所定ランプがないと判定した場合(ステップ085AKS025;No)、演出制御用CPU120は、点灯消灯制御処理を終了する。
図10-16に示す可変表示開始設定処理の説明に戻り、ステップ085AKS021の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、演出制御パターンを予め用意された複数パターンのいずれかに決定する(ステップS560)。演出制御用CPU120は、例えば、変動パターン判定結果指定コマンドで示された変動パターンなどに対応して、複数用意された演出制御パターン(特図変動時演出制御パターン)のいずれかを選択し、使用パターンとしてセットする。また、演出制御用CPU120は、ステップS161の保留表示設定処理による保留表示変化演出の実行設定に対応して、複数用意された演出制御パターン(保留表示変化パターン)のいずれかを選択し、使用パターンとしてセットする。また、ステップS559にて特定演出を実行すると判定された場合には、特定演出を実行することに対応した演出制御パターン(特定演出制御パターン)のいずれかを選択し、使用パターンとしてセットする。
ステップS560の処理に続いて、演出制御用CPU120は、例えば、変動パターン判定結果指定コマンドにより指定された変動パターンに対応して、RAM122の所定領域(演出制御タイマ設定部など)に設けられた演出制御プロセスタイマの初期値を設定する(ステップS561)。そして、画像表示装置5の表示画面上において飾り図柄などの変動を開始させるための設定を行う(ステップS562)。このとき、演出制御用CPU120は、例えば、ステップS559の処理において決定された演出制御パターン(特図変動時演出制御パターン)に含まれる表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDPに対して伝送させることなどにより、画像表示装置5の表示領域に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄の変動を開始させればよい。
ステップS562の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、演出プロセスフラグの値を可変表示中演出処理に対応した値である「2」に更新してから(ステップS563)、可変表示開始設定処理を終了する。
図10-18は、図7に示すステップS172において実行される可変表示中演出処理の一例を示すフローチャートである。図10-18に示す可変表示中演出処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、演出制御プロセスタイマのタイマ値などに基づいて、変動パターンに対応した可変表示時間が経過したか否かを判定する(ステップS801)。演出制御用CPU120は、例えば、演出制御プロセスタイマのタイマ値を更新(例えば、1減算)し、更新後の演出制御プロセスタイマ値に対応して演出制御パターンから終了コードが読み出されたときなどに、可変表示時間が経過したと判定すればよい。
ステップS801の処理において可変表示時間が経過していないと判定した場合(ステップS801;No)、演出制御用CPU120は、リーチ演出を実行するためのリーチ演出期間であるか否かを判定する(ステップS802)。リーチ演出期間は、例えば、変動パターンに応じて決定された演出制御パターンにおいて、予め定められていればよい。リーチ演出期間であると判定した場合(ステップS802;Yes)、演出制御用CPU120は、リーチ演出を実行するための制御を行う(ステップS803)。
ステップS803の処理を実行した後、または、ステップS802にてリーチ演出期間でないと判定した場合(ステップS802;No)、演出制御用CPU120は、ランプ演出としての所定ランプを点灯させる点灯タイミング(ランプ演出タイミング)であるか否かを判定する(ステップ085AKS031)。点灯タイミングは、上述したように、図10-10のステップ085AKS007の処理にて点灯パターンが決定されることにより決定されている。ランプ演出タイミングである場合(ステップ085AKS031;Yes)、演出制御用CPU120は、点灯対象の所定ランプを点灯(発光)させるランプ演出制御を行う(ステップ085AKS032)。ステップ085AKS032では、可変表示対象の始動入賞時コマンドバッファに格納された点灯パターン、および発光態様にしたがって、点灯対象の所定ランプを点灯(発光)させる制御を行う。また、ステップ085AKS032では、点灯対象の所定ランプに対応する液晶表示装置に、所定画像を表示する。なお、当該表示される所定画像は、所定ランプの発光色と同色の画像である。例えば、始動入賞時コマンドバッファに格納された点灯パターンが「PT4-3-01」であり、発光態様が「態様A」である場合であって、当該可変表示中演出処理が、ターゲットの入賞から1回目の可変表示に対する可変表示中処理であるとき(先読みの対象であるターゲットの情報が始動入賞時コマンドバッファにおける保留表示番号「3」に格納されている状態のとき)、ステップ085AKS032では、点灯対象の所定ランプとしてランプ3(右側の所定ランプ85AK004)を「緑」で発光させる制御を行うとともに、ランプ3に対応する液晶表示装置に「緑」の所定画像を表示する制御を行う。
ステップ085AKS032の処理を実行した後、またはランプ演出タイミングでない場合(ステップ085AKS031;No)、演出制御用CPU120は、変動パターンに対応して決定された演出制御パターンにおける設定などに基づいて、その他、ミニゲームや、飾り図柄の可変表示動作を含めた可変表示中における演出を実行するための制御を行い(ステップS808)、可変表示中演出処理を終了する。
一方、ステップS801にて可変表示時間が経過したと判定した場合(ステップS801;Yes)、主基板11から伝送される図柄確定コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS809)。このとき、図柄確定コマンドの受信がなければ(ステップS809;No)、可変表示中演出処理を終了して待機する。
ステップS809にて図柄確定コマンドの受信があった場合(ステップS809;Yes)、演出制御用CPU120は、例えば、表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させることといった、飾り図柄の可変表示において表示結果となる最終停止図柄(確定飾り図柄)を導出表示させる制御を行う(ステップS810)。
続いて演出制御用CPU120は、ランプ演出を終了させるランプ演出終了タイミングであるか否か、すなわち、所定ランプを消灯させるタイミングであるか否かを判定する(ステップ085AKS033)。当該ランプ演出終了タイミングは、図10-10のステップ085AKS007の処理にて点灯パターンが決定されることにより決定されている。ランプ演出終了タイミングである場合(ステップ085AKS033;Yes)、演出制御用CPU120は、ランプ演出フラグをオフ状態にクリアするとともに(ステップ085AKS034)、全ての所定ランプを消灯させる制御を行う(ステップ085AKS035)。この実施の形態における特徴部085AKでは、ランプ演出終了タイミングとして、ターゲット変動の終了時をランプ演出終了タイミングとしている。
ステップ085AKS035の処理を実行した後、または、ステップ085AKS033にてランプ演出終了タイミングでないと判定した場合(ステップ085AKS033;No)、演出制御用CPU120は、大当り開始指定コマンド受信待ち時間として予め定められた一定時間を設定する(ステップS811)。次に、演出制御用CPU120は、演出プロセスフラグの値を特図当り待ち処理に対応した値である「3」に更新し(ステップS812)、可変表示中演出処理を終了する。
続いて、図10-19および図10-20を参照して、ランプ演出が実行される場合の演出動作例について説明する。図10-19および図10-20に示す例では、「PT4-3-01」の点灯パターンで、「態様A」の発光態様のランプ演出が行われ、かつ可変表示結果が「大当り」となる場合について示している。図10-19(A)に示すように、保留が保留表示H1~保留表示H3の3つ記憶されている状態で、かつ可変表示が行われている状態で遊技球が第1始動入賞口に入賞すると、図10-19(B)に示すように、新たに保留表示H4が表示されるとともに、「PT4-3-01」の点灯パターンにおける「入賞時」のタイミング、かつ「態様A」の発光態様に基づいて、左側の所定ランプ85AK002(ランプ1)が「青」で発光されるとともに、当該ランプ1に対応する液晶表示装置に青色の所定画像(図示する例では星の画像)が表示される。なお、図10-19(A)に示す可変表示の開始タイミングでは、図10-16のステップ085AKS021の処理により、ランプ1~ランプ3を消灯させる制御が行われている。
図10-19(C)に示すように当該可変表示が終了し、図10-19(D)に示すように保留表示H1に対応する可変表示が開始されるタイミング(ランプ演出のターゲットから1回目の変動が開始されるタイミング)となると、図10-16のステップ085AKS021の処理により、ランプ1を点灯させる制御、ランプ2およびランプ3を消灯させる制御が行われ、その後、当該保留表示H1に対応する可変表示中のランプ演出タイミングとなると、図10-18のステップ085AKS032の処理により、右側の所定ランプ85AK004(ランプ3)が「緑」で発光されるとともに、当該ランプ3に対応する液晶表示装置に緑色の所定画像(図示する例では三角の画像)が表示される。なお、図示する例では、ランプ演出タイミングとして、1回目の変動中における変動開始直後のタイミングが抽選により決定された場合の例を示している。
続いて図10-19(E)に示すように、保留表示H1に対応する可変表示が終了し、図10-19(F)に示すように保留表示H2に対応する可変表示が開始されるタイミング(ランプ演出のターゲットから2回目の変動が開始されるタイミング)となると、図10-16のステップ085AKS021の処理により、ランプ1およびランプ3を点灯させる制御、ランプ2を消灯させる制御が行われる。
そして、図10-19(G)に示すように、リーチ状態となり、当該保留表示H2に対応する可変表示中のランプ演出タイミングとなると、図10-18のステップ085AKS032の処理により、中央の所定ランプ85AK003(ランプ2)が「赤」で発光されるとともに、当該ランプ2に対応する液晶表示装置に緑色の所定画像(図示する例では星形七角形の画像)が表示される。なお、図示する例では、ランプ演出タイミングとして、2回目の変動中におけるリーチ状態直後のタイミングが抽選により決定された場合の例を示している。
そして、図10-20(H)に示すように、保留表示H2に対応する可変表示が終了し、図10-20(I)に示すように保留表示H3に対応する可変表示が開始されるタイミング(ランプ演出のターゲットから2回目の変動が開始されるタイミング)となると、図10-16のステップ085AKS021の処理により、ランプ1~ランプ3を点灯させる制御が行われる。その後、保留表示H3に対応する可変表示が終了すると、保留表示H4に対応する可変表示が行われ、当該開始タイミング(ランプ演出のターゲット変動が開始されるタイミング)となると、図10-16のステップ085AKS021の処理により、ランプ1~ランプ3を点灯させる制御が行われる。そして、当該保留表示H4に対応する可変表示であるターゲット変動では、図10-20(J)に示すように、大当りの可変表示結果が導出表示されるとともに、図10-18のステップ085AKS035の処理が行われることで、図10-20(K)に示すように、ランプ1~ランプ3の全ての所定ランプが消灯され、ランプ演出が終了する。なお、所定ランプに対応する液晶表示装置に表示される所定画像は、例えば態様Aが表示された後に態様Bへ変化するなど、当該ランプ演出の実行途中で変化する場合があってもよい。その場合、対応する所定ランプの発光態様も変化させればよい。また、当該ランプ演出において所定の点灯パターンに従って所定ランプを発光させているときに、他の演出による点灯パターンが上書きされるようにしてもよい。
以上説明したように、この実施の形態における特徴部085AKのパチンコ遊技機1によれば、以下の効果を奏することができる。
演出制御用CPU120は、先読予告演出として複数回の可変表示に亘って所定ランプを順次発光させるランプ演出を実行可能である。そして、ランプ演出のターゲットの前に実行される可変表示の開始タイミングと、当該ランプ演出のターゲットの可変表示の開始タイミングとで、所定ランプが発光しているか否かに関わらず、「態様A」と「態様B」のうち、決定された発光態様にて所定ランプを発光させる。これによれば、ターゲットの可変表示よりも前にも発光させる対象の所定ランプが発光するため、不具合を解消して遊技興趣の低下を防止することができる。また、ランプ演出を実行していないときには、ランプ演出のターゲットの前に実行される可変表示の開始タイミングにおいて、所定ランプが発光しているか否かに関わらず所定ランプを消灯させる制御を行い、ランプ演出を実行しているときには、ランプ演出のターゲットの前に実行される可変表示の開始タイミングにおいて、所定ランプが発光しているか否かに関わらず所定ランプを「態様A」と「態様B」のうち、決定された発光態様にて所定ランプを発光させる制御を行う。これによれば、点灯と消灯の不具合を防止して遊技興趣の低下を抑制させることができる。
さらに、「態様A」と「態様B」の発光態様に応じて所定ランプの点灯順序が異なるため、複数の所定ランプについて、特定の所定ランプのみ発光していないということを防止でき、遊技興趣の低下を抑制することができる。また、「態様A」と「態様B」の発光態様に応じて所定ランプの発光色が異なるため、演出に応じた発光色で発光していないといった不具合を防止して遊技興趣の低下を抑制させることができる。また、消灯対象の所定ランプについては可変表示の開始タイミングにて消灯させる制御を行うため、演出に応じて消灯していないといった不具合を防止して遊技興趣の低下を抑制させることができる。
また、演出制御用CPU120は、所定ランプを発光させるときに、当該所定ランプに対応する液晶表示装置に、当該所定ランプの発光色と同色の所定画像を表示する。これによれば、所定画像に応じて所定ランプの発光態様が異なることとなり、演出効果を高めることができる。
さらに、演出制御用CPU120は、ランプ演出を実行しない場合、すなわち図10-017のステップ085AKS022にて「No」と判定した場合、所定ランプが発光しているか否かに関わらず、所定ランプを消灯させる制御を行う。したがって、本来消灯しているべき所定ランプが発光することで遊技者に対し無駄な期待感を与えてしまうことを防止することができる。
また、複数の所定ランプのうち、一部の所定ランプを発光させ、その他の所定ランプは消灯させる場合、発光対象の所定ランプについては、発光しているか否かに関わらず発光させる制御を行い、消灯対象の所定ランプについては、消灯しているか否かに関わらず消灯させる制御を行う。これによれば、演出に応じた発光態様にて所定ランプを発光および消灯させることができる。
(特徴部085AKの変形例)
上記特徴部085AKでは、ランプ演出終了タイミングをターゲット変動の終了時として、ターゲット変動の終了時に所定ランプを消灯させる例を示したが、これは一例である。ランプ演出終了タイミングは、例えば、当該変動終了時の他、スーパーリーチ発展時やスーパーリーチ演出中など、複数タイミングあってもよく、ターゲット変動の変動パターンに応じていずれかのタイミングを決定してもよい。また、ランプ演出終了タイミングにおいて全ての所定ランプを同タイミングで消灯させるのではなく、点灯させた順序と同順序で消灯させてもよい。これによれば、いずれの点灯順序で点灯したかを見逃したり忘れたりしてしまった遊技者に対し、点灯順序を報知することができる。なお、この場合、可変表示結果が導出表示される前に消灯させることが望ましい。
また、上記特徴部085AKにおけるランプ演出において、役物85AK001内の液晶表示装置にランプ1~3の発光色と同色の所定画像を表示する例を示したが、これは一例である。当該役物85AK001内の液晶表示装置の表示内容と、画像表示装置5における表示内容とが連携した連携演出を行ってもよく、所定ランプの発光態様は当該連携演出に合わせた発光態様としてもよい。例えば、画像表示装置5においてキャラクタ1(味方)とキャラクタ2(敵)が3回勝負のじゃんけんを行い、味方が勝利した場合に、所定ランプを発光させるとともに、当該発光させる所定ランプに対応した液晶表示装置に、「グー」、「チョキ」、「パー」のいずれを出したか認識可能な画像(発光色については上記実施の形態と同様)を表示させる、といった連携演出を行ってもよい。この場合、例えば、「PT4-3-01」の点灯パターンでは、入賞時、1回目変動中、2回目変動中、の3つのタイミングで味方がじゃんけんで勝利し、3回目変動中、およびターゲット変動中の2つのタイミングでは、味方がじゃんけんで敗北すればよい。
また、上記特徴部085AKでは、当該ランプ演出フラグがオン状態にセットされたことをもってランプ演出の実行が開始され、ランプ演出フラグがオフ状態にクリアされたことをもってランプ演出の実行が終了したとする例を示したが、これは一例である。例えば、1つ目の所定ランプを発光させるタイミングになったことをもってランプ演出の実行が開始されたとしてもよい。また、全ての所定ランプ(3つ目の所定ランプ)を発光させたことをもってランプ演出の実行が終了したとしてもよい。この場合には、点灯パターン決定時にランプ演出の開始タイミングと終了タイミングを決定しておき、図10-18のステップ085AKS033~ステップ085AKS035の処理を、ステップ085AKS031の処理の前に実行すればよい。
(特徴部の関連づけに係る説明)
特徴部048AK、特徴部063AK、および特徴部085AKに関する各構成は、他の特徴部に関する各構成の一部または全部と、適宜、組み合わせられてもよい。このように組み合わせられた特徴部、あるいは、組み合わせられていない個別の特徴部について、他の特徴部に関する各構成の一部または全部と、適宜、組み合わせられてもよい。例えば、エンディング演出において特徴部063AKにおける設定示唆演出を行わなかった場合に、特徴部048AKにおける停止図柄による設定示唆演出を実行するようにしてもよい。また、例えば、エンディング演出において特徴部063AKにおける態様1の設定示唆演出を実行した場合に、さらに特徴部048AKにおける設定示唆演出を実行してもよく、この場合には、図8-23とは異なるテーブルを参照して当該特徴部048AKにおける設定示唆演出を実行すればよい。すなわち、態様1にて有利な設定値に設定されていることが示唆されているにも関わらず、不利な設定値に設定されていることを示唆することがないよう、高設定に設定されていることを示唆する態様に対して決定割合が設定されているテーブルを参照して特徴部048AKにおける設定示唆演出を実行すればよい。これによれば、特徴部063AKにおける設定示唆演出と、特徴部048AKにおける設定示唆演出とで、いずれも有利な設定値に設定されていることが示唆されることから、遊技者に期待感を与えることができ遊技興趣を向上させることができる。また、ランプ演出は、大当り期待度を報知するのではなく、設定示唆演出として実行してもよい。
本発明は、以上に説明したものに限られるものではない。また、その具体的な構成は、上述の実施形態や後述の他の形態例に加えて、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があってもこの発明に含まれる。
また、上述した実施の形態及び各変形例に示した構成、後述の形態例及び各変形例に示した構成のうち、全部又は一部の構成を任意に組み合わせることとしてもよい。
なお、今回開示された上述の実施形態及び後述の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。この発明の範囲は上述の説明及び後述の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等な意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の遊技機としては、他にも、可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機(例えばパチンコ遊技機1など)であって、所定条件が成立したことに基づいて、対象の可変表示が前記有利状態に制御される期待度を示唆する示唆演出を実行するか否かを決定する決定手段(例えばステップ085AKS005の処理を実行する演出制御用CPU120など)と、前記決定手段の決定結果に基づいて、前記対象の可変表示より前に実行される可変表示から該対象の可変表示に亘って所定発光手段を発光させる前記示唆演出を実行する示唆演出実行手段(例えばランプ演出を実行する演出制御用CPU120など)と、前記所定発光手段の発光態様を決定する発光態様決定手段(例えばステップ085AKS008の処理を実行する演出制御用CPU120など)と、を備え、前記所定発光手段は、前記発光態様決定手段で決定した発光態様に応じて発光する発光色が異なり(例えばステップ085AKS008にて決定した発光色で発光させるなど)、前記示唆演出実行手段は、前記決定手段が前記示唆演出を実行しないと決定した対象の可変表示において、該対象の可変表示よりも前に実行される可変表示において前記所定発光手段が発光しているか否かに関わらず、前記所定発光手段を消灯させる処理を行い(例えばステップ085AKS021の処理を実行するなど)、前記決定手段が前記示唆演出を実行すると決定した対象の可変表示において、該対象の可変表示よりも前に実行される可変表示において前記所定発光手段が発光しているか否かに関わらず、前記所定発光手段を発光させる処理を行い(例えばステップ085AKS021の処理を実行するなど)、さらに、文字画像が付加された動画像を表示する特定演出(例えばSPリーチAやSPリーチBのリーチ演出など)を実行可能な特定演出実行手段(例えば演出制御用マイクロプロセッサ91AK100など)と、動画像に関するデータを記憶する第1記憶領域(例えば記憶エリア91AKM11など)と、文字画像に関するデータを記憶する第2記憶領域(例えば記憶エリア91AKM13など)と、前記第1記憶領域のデータを用いて動画像の表示を制御する動画像制御手段(例えば映像デコーダ91AK143、動画像レンダラ91AK144など)と、前記第2記憶領域のデータを用いて文字画像の表示を制御する文字画像制御手段(例えば映像デコーダ91AK143、テキスト画像レンダラ91AK146など)とを備え、前記第2記憶領域のデータは、第1構成要素(例えばテキスト画像指定情報により指定されるテキスト画像など)と、第2構成要素(例えばテキスト表示設定情報により設定される表示スタイルなど)とを含む複数の文字画像構成要素に関するデータを含み、前記文字画像制御手段は、1の動画像に付加された文字画像の表示期間において、第1構成要素と第2構成要素とを変更可能である(例えば図12-7を参照)遊技機が挙げられる。
このような構成によれば、点灯と消灯の不具合を防止して遊技興趣の低下を抑制させることができる。また、演出に応じた発光色で発光していないといった不具合を防止して遊技興趣の低下を抑制させることができる。また、適切な表示の制御が可能になる。
つまり、文字画像制御手段によって1の動画像に付加された文字画像の表示期間において、第1構成要素と第2構成要素とを変更可能とすることにより、動画像を表示する制御負担が増大することや、文字画像の認識が困難になることなど、表示の制御に不都合が生じるおそれを低減でき、かつ、所定発光手段の点灯と消灯の不具合を防止して、遊技者に意図しない期待感を与えてしまうことによる遊技興趣の低下を抑制できるので、文字画像に係る表示の制御と所定発光手段の点灯や消灯の制御を適切に実行することによって遊技興趣の低下の抑制を図ることができる。
さらに、点灯と消灯の不具合を防止して遊技興趣の低下を抑制させることができ、また、適切な表示の制御が可能になる遊技機の形態の一例として、遊技を実行可能な遊技機(例えばパチンコ遊技機1など)であって、文字画像が付加された動画像を表示する特定演出(例えばSPリーチAやSPリーチBのリーチ演出など)を実行可能な特定演出実行手段(例えば演出制御用マイクロプロセッサ91AK100など)と、動画像に関するデータを記憶する第1記憶領域(例えば記憶エリア91AKM11など)と、文字画像に関するデータを記憶する第2記憶領域(例えば記憶エリア91AKM13など)と、前記第1記憶領域のデータを用いて動画像の表示を制御する動画像制御手段(例えば映像デコーダ91AK143、動画像レンダラ91AK144など)と、前記第2記憶領域のデータを用いて文字画像の表示を制御する文字画像制御手段(例えば映像デコーダ91AK143、テキスト画像レンダラ91AK146など)とを備え、前記第2記憶領域のデータは、第1構成要素(例えばテキスト画像指定情報により指定されるテキスト画像など)と、第2構成要素(例えばテキスト表示設定情報により設定される表示スタイルなど)とを含む複数の文字画像構成要素に関するデータを含み、前記文字画像制御手段は、1の動画像に付加された文字画像の表示期間において、第1構成要素と第2構成要素とを変更可能である(例えば図12-7を参照)遊技機が挙げられる。以下に、これらの遊技機の形態例の一例を他の形態例として説明する。
(特徴部60AKに関する説明)
特徴部60AKでは、可変表示の実行中に、所定割合で回数報知演出が実行される。回数報知演出では、操作演出の実行回数が報知される。操作演出は、プッシュボタン31Bの押下操作といった、遊技者の動作が検出された場合に、各種の予告や報知や示唆が行われる演出である。特徴部60AKの操作演出は、大当り遊技状態に制御されることを予告する予告演出と、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されるか否かを報知する価値報知演出と、パチンコ遊技機1における設定値を示唆する設定示唆演出とを、実行可能な演出として含んでいる。
図11-1は、特徴部60AKに関し、可変表示開始設定処理として、演出制御プロセス処理のステップS171にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。可変表示開始設定処理では、最終停止図柄などを決定する(ステップ60AKS011)。最終停止図柄は、飾り図柄の可変表示の表示結果としての確定飾り図柄であり、主基板11から伝送された変動パターン指定コマンドで示された変動パターンや、可変表示結果通知コマンドで示された可変表示の表示結果といった、可変表示内容に基づいて決定可能である。変動パターン指定コマンドや可変表示結果通知コマンドは、特別図柄プロセス処理の変動パターン設定処理による設定に基づいて、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。変動パターンや可変表示の表示結果に対応した可変表示内容は、「非リーチ(ハズレ)」、「ノーマルリーチ(ハズレ)」、「スーパーリーチ(ハズレ)」、「非確変(大当り)」、「確変(大当り)」を含んでいればよい。可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」、「ノーマルリーチ(ハズレ)」、「スーパーリーチ(ハズレ)」のいずれかである場合は、可変表示の表示結果が「ハズレ」である場合に含まれる。可変表示内容が「非確変(大当り)」、「確変(大当り)」のいずれかである場合は、可変表示の表示結果が「大当り」である場合に含まれる。なお、可変表示内容が「ノーマルリーチ(ハズレ)」の場合と可変表示内容が「スーパーリーチ(ハズレ)」の場合は、まとめて可変表示内容が「リーチ(ハズレ)」であるともいう。可変表示内容が「非確変(大当り)」の場合と可変表示内容が「確変(大当り)」の場合は、まとめて可変表示内容が「大当り」であるともいう。
可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」の場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態にはならずに、非リーチ組合せの確定飾り図柄が停止表示されて、可変表示の表示結果が「ハズレ」となる。可変表示内容が「リーチ(ハズレ)」の場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後に、リーチハズレ組合せの確定飾り図柄が停止表示されて、可変表示の表示結果が「ハズレ」となる。可変表示内容が「リーチ(ハズレ)」の場合のうち、可変表示内容が「ノーマルリーチ(ハズレ)」の場合には「ノーマル」の変動パターンによるリーチ演出が実行され、可変表示内容が「スーパーリーチ(ハズレ)」の場合には「スーパー」の変動パターンによるリーチ演出が実行される。可変表示内容が「非確変(大当り)」の場合には、可変表示の表示結果が「大当り」となり、大当り種別が「非確変」に対応して、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が時短状態となる。可変表示内容が「確変(大当り)」の場合には、可変表示の表示結果が「大当り」となり、大当り種別が「確変」に対応して、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が確変状態となる。遊技状態が確変状態となる場合には、可変表示の表示結果が「大当り」となる確率が高くなり、有利状態としての大当り遊技状態に制御されやすくなることで、通常状態や時短状態よりも遊技者にとって有利な遊技価値が付与される。
最終停止図柄は、可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」である場合に、「左」および「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rで異なる(不一致の)飾り図柄となるように決定される。この場合は、乱数回路124などにより更新される左確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された左確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の画面上における「左」の飾り図柄表示エリア5Lに停止表示される左確定飾り図柄を決定すればよい。次に、乱数回路124などにより更新される右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の画面上における「右」の飾り図柄表示エリア5Rに停止表示される右確定飾り図柄を決定すればよい。このときには、右確定図柄決定テーブルにおける設定などにより、右確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄の図柄番号とは異なるように、決定されるとよい。続いて、乱数回路124などにより更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の画面上における「中」の飾り図柄表示エリア5Cに停止表示される中確定飾り図柄を決定すればよい。
最終停止図柄は、可変表示内容が「リーチ(ハズレ)」である場合に、「左」および「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rで同一の(一致する)飾り図柄となるように決定される。この場合は、乱数回路124などにより更新される左右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された左右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の画面上における「左」と「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定すればよい。さらに、乱数回路124などにより更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の画面上における「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて停止表示される中確定飾り図柄を決定すればよい。ここで、例えば中確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄および右確定飾り図柄の図柄番号と同一になる場合のように、確定飾り図柄が大当り組合せとなってしまう場合には、任意の値(例えば「1」)を中確定飾り図柄の図柄番号に加算または減算することなどにより、確定飾り図柄が大当り組合せとはならずにリーチ組合せとなるようにすればよい。あるいは、中確定飾り図柄を決定するときには、左確定飾り図柄および右確定飾り図柄の図柄番号との差分(図柄差)を決定し、その図柄差に対応する中確定飾り図柄を設定してもよい。
最終停止図柄は、可変表示内容が「非確変(大当り)」や「確変(大当り)」である場合に、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて同一の(一致する)飾り図柄となるように決定される。この場合は、乱数回路124などにより更新される大当り確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出する。続いて、ROM121に予め記憶されて用意された大当り確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、画像表示装置5の画面上における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定すればよい。このときには、可変表示内容が「非確変(大当り)」と「確変(大当り)」のいずれであるかや、大当り中昇格演出が実行されるか否かなどに応じて、通常図柄(例えば偶数を示す飾り図柄)と確変図柄(例えば奇数を示す飾り図柄)のいずれを確定飾り図柄とするかが決定されればよい。大当り中昇格演出は、画像表示装置5において大当りを想起させるが確変状態を想起させないような飾り図柄の組合せ(非確変大当り組合せ)が一旦は停止表示されてから、大当り遊技状態中や大当り遊技状態の終了時に確変状態となるか否かを報知する演出である。
具体的な一例として、可変表示内容が「非確変(大当り)」である場合には、複数種類の通常図柄のうちから、確定飾り図柄となるものを決定する。また、可変表示内容が「確変(大当り)」で大当り中昇格演出を実行しないと決定されたときには、複数種類の確変図柄のうちから、確定飾り図柄となるものを決定する。これに対して、可変表示内容が「確変(大当り)」であっても大当り中昇格演出を実行すると決定されたときには、複数種類の通常図柄のうちから、確定飾り図柄となるものを決定する。これにより、確定飾り図柄として確変図柄が揃って導出表示されたにもかかわらず、大当り中昇格演出が実行されてしまうことを防止して、遊技者に不信感を与えないようにすればよい。
可変表示内容が「非確変(大当り)」または「確変(大当り)」である場合には、ステップ60AKS011において、再抽選演出や大当り中昇格演出といった確変昇格演出を実行するか否かの決定が行われてもよい。再抽選演出では、飾り図柄の可変表示中に同一の通常図柄からなる非確変大当り組合せの飾り図柄が一旦表示されることによって、確変状態に制御されることを一旦は認識困難または認識不能とし、飾り図柄を再び可変表示(再変動)させて同一の確変図柄からなる確変大当り組合せの飾り図柄が停止表示されることによって確変状態に制御されることを遊技者が認識可能に報知できる。なお、再抽選演出にて飾り図柄を再変動させた後に非確変大当り組合せの飾り図柄が停止表示されることにより、確変状態に制御されることを報知しない場合もある。ステップ60AKS011にて再抽選演出を実行すると決定された場合には、再抽選演出の実行前に仮停止表示する飾り図柄の組合せなどを決定すればよい。
最終停止図柄などを決定した後には、操作演出決定処理が実行される(ステップ60AKS012)。操作演出決定処理により、操作演出や回数報知演出を実行するための決定や設定が行われる。そして、演出制御パターンを予め用意された複数パターンのいずれかに決定する(ステップ60AKS013)。演出制御パターンは、特図変動時演出制御パターン、操作演出制御パターン、その他、予告演出制御パターンなどを含んでいればよい。例えば変動パターン指定コマンドで示された変動パターンなどに対応して、複数用意された特図変動時演出制御パターンのいずれかを選択し、使用パターンとしてセットする。また、ステップ60AKS012の操作演出決定処理による決定結果に対応して、複数用意された操作演出制御パターンのいずれかを選択し、使用パターンとしてセットしてもよい。なお、特図変動時演出制御パターン、操作演出制御パターンとして、別個の演出制御パターンをセットするものに限定されず、各演出の実行設定の組合せに対応した1の演出制御パターンをセットするものであってもよい。演出制御パターンが決定されると、例えば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応して、RAM122の所定領域(演出制御タイマ設定部など)に設けられた演出制御プロセスタイマの初期値を設定する(ステップ60AKS014)。また、画像表示装置5の画面上にて飾り図柄などの変動を開始させるための設定を行う(ステップ60AKS015)。このときには、ステップ60AKS013にて決定された演出制御パターン(特図変動時演出制御パターン)に含まれる表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDPに対して伝送させることなどにより、画像表示装置5の画面上に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動を開始させればよい。
続いて、可変表示開始時の保留表示更新設定を行う(ステップ60AKS016)。例えば、画像表示装置5の画面上に設けられた保留表示エリアにおいて、保留番号「1」に対応した表示部位(左端の表示部位)を消去(消化)するとともに、他の保留番号「2」~「8」に対応した表示部位にある保留表示を1つずつ左方向に移動(シフト)させる。これにより、保留表示のシフトが行われる。画像表示装置5の画面上に設けられたアクティブ表示部では、保留表示エリアにおいて消去(消化)した保留表示に対応したアクティブ表示が行われるようにすればよい。なお、保留記憶数が「0」であるときに、第1始動入賞や第2始動入賞の発生に基づいて直ちに可変表示が開始される場合には、保留表示を更新することなく、アクティブ表示エリアにおけるアクティブ表示を更新するための設定が行われてもよい。その後、演出プロセスフラグの値を可変表示中演出処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップ60AKS017)、可変表示開始設定処理を終了する。
図11-2は、可変表示開始設定処理のステップ60AKS012にて実行される操作演出決定処理の一例を示すフローチャートである。操作演出決定処理では、まず、演出許可条件が成立したか否かを判定する(ステップ60AKS021)。演出許可条件は、操作演出の実行が許可される条件として、予め定められていればよい。例えば、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに応じて、スーパーリーチであるSPリーチのリーチ演出が実行される場合に、演出許可条件が成立可能になればよい。また、確変状態における高確高ベース状態であることを、演出許可条件の1つとしてもよい。このように、高確高ベース状態であるときに、SPリーチのリーチ演出が実行される場合に、演出許可条件が成立すればよい。
特徴部60AKでは、スーパーリーチのリーチ演出として、SPリーチAとSPリーチBとが、予め用意されている。それぞれのリーチ演出は、互いに演出態様が異なる演出を含むものであればよい。それぞれのリーチ演出は、互いに演出態様が共通の演出を含んでいてもよい。可変表示の表示結果が「大当り」となる場合には、ノーマルリーチのリーチ演出を実行する割合よりも、スーパーリーチのリーチ演出を実行する割合が高くなる。加えて、可変表示の表示結果が「大当り」となる場合には、SPリーチAのリーチ演出を実行する割合よりも、SPリーチBのリーチ演出を実行する割合が高くなる。可変表示の表示結果が「ハズレ」となる場合には、スーパーリーチのリーチ演出を実行する割合よりも、ノーマルリーチのリーチ演出を実行する割合が高くなる。また、可変表示の表示結果が「ハズレ」となる場合には、SPリーチAのリーチ演出を実行する割合が、SPリーチBのリーチ演出を実行する割合よりも高くなる。こうしたリーチ演出の実行割合により、SPリーチAやSPリーチBといった、スーパーリーチのリーチ演出のうちで、SPリーチAのリーチ演出が実行された場合よりも、SPリーチBのリーチ演出が実行された場合に、大当り期待度が高くなる。
ステップ60AKS021にて演出許可条件が成立しない場合には(ステップ60AKS021;No)、操作演出決定処理を終了する。これに対し、演出許可条件が成立した場合には(ステップ60AKS021;Yes)、操作演出の有無と回数を決定する(ステップ60AKS022)。操作演出は、操作演出実行決定用の乱数値を示す数値データに基づいて、ROM121に予め記憶して用意された操作演出実行決定テーブルを参照することなどにより、実行するか否かに応じた実行の有無と、実行する場合の実行回数とが、決定されるようにすればよい。操作演出実行決定用の乱数値を示す数値データは、RAM122に設けられたランダムカウンタや乱数回路124の一方または両方を用いて、更新可能であればよい。ステップ60AKS022では、操作演出の有無および回数として、操作演出を実行しない「実行なし」、または、操作演出の実行回数を5回とする「5回実行」、操作演出の実行回数を10回とする「10回実行」のうちで、いずれかに決定される。
ステップ60AKS022の決定結果に基づいて、操作演出を実行しない「実行なし」に決定されたか否かを判定する(ステップ60AKS023)。「実行なし」と判定された場合には(ステップ60AKS023;Yes)、操作演出決定処理を終了する。これに対し、「実行なし」ではないと判定された場合には(ステップ60AKS023;No)、可変表示の表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップ60AKS024)。「大当り」であると判定された場合には(ステップ60AKS024;Yes)、設定示唆回数を決定する(ステップ60AKS025)。設定示唆回数は、複数回の操作演出のうちで、設定示唆演出として実行される操作演出の回数を示す。ステップ60AKS025では、設定示唆回数決定用の乱数値を示す数値データに基づいて、ROM121に予め記憶して用意された設定示唆回数決定テーブルを参照することなどにより、設定示唆回数が決定されるようにすればよい。設定示唆回数決定用の乱数値を示す数値データは、RAM122に設けられたランダムカウンタや乱数回路124の一方または両方を用いて、更新可能であればよい。ステップ60AKS025では、大当り種別が「非確変」の場合に設定示唆回数が0に決定される。大当り種別が「確変」の場合には、操作演出の実行回数を5回とする「5回実行」の場合であるか、あるいは、10回とする「10回実行」の場合であるかに応じて、異なる割合にて設定示唆回数が決定される。
続いて、ステップ60AKS025での決定結果が0であるか否かを判定する(ステップ60AKS026)。このとき、決定結果が0以外と判定された場合には(ステップ60AKS026;No)、設定示唆パターンを決定する(ステップ60AKS027)。設定示唆パターンは、設定示唆パターン決定用の乱数値を示す数値データに基づいて、ROM121に予め記憶して用意された設定示唆パターン決定テーブルを参照することなどにより、操作演出の実行回数ごとに、複数の設定示唆パターンのうちで、いずれかの設定示唆パターンに決定されるようにすればよい。設定示唆パターン決定用の乱数値を示す数値データは、RAM122に設けられたランダムカウンタや乱数回路124の一方または両方を用いて、更新可能であればよい。
ステップ60AKS025での決定結果が0と判定された場合や(ステップ60AKS026;Yes)、ステップ60AKS027にて設定示唆パターンを決定した後には、価値報知回数を決定する(ステップ60AKS028)。価値報知回数は、複数回の操作演出のうちで、価値報知演出として実行される操作演出の回数を示す。ステップ60AKS028では、価値報知回数決定用の乱数値を示す数値データに基づいて、ROM121に予め記憶して用意された価値報知回数決定テーブルを参照することなどにより、価値報知回数が決定されるようにすればよい。価値報知回数決定用の乱数値を示す数値データは、RAM122に設けられたランダムカウンタや乱数回路124の一方または両方を用いて、更新可能であればよい。ステップ60AKS028では、操作演出の実行回数を5回とする「5回実行」の場合であるか、あるいは、10回とする「10回実行」の場合であるかに応じて、異なる割合にて価値報知回数が決定される。
その後、ステップ60AKS028での決定結果が0であるか否かを判定する(ステップ60AKS029)。このとき、決定結果が0以外と判定された場合には(ステップ60AKS029;No)、価値報知パターンを決定する(ステップ60AKS030)。価値報知パターンは、大当り種別が「非確変」であるか「確変」であるかに基づいて、操作演出の実行回数ごとに、複数の価値報知パターンのうちで、いずれかの価値報知パターンに決定されるようにすればよい。
ステップ60AKS024にて可変表示の表示結果が「大当り」ではないと判定された場合や(ステップ60AKS024;No)、ステップ60AKS028での決定結果が0と判定された場合(ステップ60AKS029;Yes)、あるいは、ステップ60AKS030にて価値報知パターンを決定した後には、予告演出回数を設定する(ステップ60AKS031)。予告演出回数は、複数回の操作演出のうちで、予告演出として実行される操作演出の回数を示す。例えば、可変表示の表示結果が「ハズレ」である場合には、価値報知演出や設定示唆演出が実行されないので、操作演出の実行回数を、そのまま予告演出回数として設定すればよい。可変表示の表示結果が「大当り」である場合には、操作演出の実行回数のうちで、設定示唆回数と価値報知回数を差し引いた残り回数を、予告演出回数として設定すればよい。ステップ60AKS031の次に、予告演出パターンを決定してから(ステップ60AKS032)、操作演出決定処理を終了する。予告演出パターンは、予告演出パターン決定用の乱数値を示す数値データに基づいて、ROM121に予め記憶して用意された予告演出パターン決定テーブルを参照することなどにより、操作演出の実行回数ごとに、複数の予告演出パターンのうちで、いずれかの予告演出パターンに決定されるようにすればよい。予告演出パターン決定用の乱数値を示す数値データは、RAM122に設けられたランダムカウンタや乱数回路124の一方または両方を用いて、更新可能であればよい。
図11-3は、操作演出決定処理のステップ60AKS022による操作演出の有無と回数の決定例を示している。操作演出決定処理のステップ60AKS022では、例えばリーチ演出内容に応じた割合で、操作演出の有無と回数が決定される。リーチ演出内容は、変動パターンや可変表示の表示結果に対応して決定され、「SPリーチA(大当り)」、「SPリーチB(大当り)」、「SPリーチA(ハズレ)」、「SPリーチB(ハズレ)」を含んでいればよい。リーチ演出内容が「SPリーチA(大当り)」、「SPリーチB(大当り)」のいずれかである場合は、可変表示の表示結果が「大当り」である場合に含まれる。リーチ演出内容が「SPリーチA(ハズレ)」、「SPリーチB(ハズレ)」のいずれかである場合は、可変表示の表示結果が「ハズレ」である場合に含まれる。リーチ演出内容が「SPリーチA(大当り)」、「SPリーチA(ハズレ)」のいずれかである場合は、スーパーリーチのリーチ演出として、SPリーチAのリーチ演出が実行される。リーチ演出内容が「SPリーチB(大当り)」、「SPリーチB(ハズレ)」のいずれかである場合は、スーパーリーチのリーチ演出として、SPリーチBのリーチ演出が実行される。
図11-3に示す決定例では、可変表示の表示結果が「大当り」となる場合に、可変表示の表示結果が「ハズレ」となる場合よりも高い割合で、操作演出の実行回数を5回とする「5回実行」または操作演出の実行回数を10回とする「10回実行」に決定される。例えば、リーチ演出内容が「SPリーチA(ハズレ)」または「SPリーチB(ハズレ)」である場合には、操作演出を実行しない「実行なし」の決定割合が50/100である。これに対し、リーチ演出内容が「SPリーチA(大当り)」または「SPリーチB(大当り)」である場合には、操作演出を実行しない「実行なし」の決定割合が20/100である。これにより、操作演出が実行された場合には、操作演出が実行されない場合よりも、有利状態としての大当り遊技状態に制御される割合が高められ、大当り期待度が高くなる。
図11-3に示す決定例では、SPリーチBのリーチ演出が実行される場合に、SPリーチAのリーチ演出が実行される場合よりも高い割合で、操作演出の実行回数を10回とする「10回実行」に決定される。例えば、リーチ演出内容が「SPリーチA(大当り)」である場合には、操作演出の実行回数を10回とする「10回実行」の決定割合が40/100である。これに対し、リーチ演出内容が「SPリーチB(大当り)」である場合には、操作演出の実行回数を10回とする「10回実行」の決定割合が60/100である。また、リーチ演出内容が「SPリーチA(ハズレ)」である場合には、操作演出の実行回数を10回とする「10回実行」の決定割合が10/100である。これに対し、リーチ演出内容が「SPリーチB(ハズレ)」である場合には、操作演出の実行回数を10回とする「10回実行」の決定割合が20/100である。スーパーリーチのリーチ演出のうちで、SPリーチAのリーチ演出が実行された場合よりも、SPリーチBのリーチ演出が実行された場合に、大当り期待度は高くなる。したがって、操作演出の実行回数が5回よりも多い10回となる場合には、SPリーチAのリーチ演出よりも大当り期待度が高いSPリーチBのリーチ演出が実行される割合が高められ、遊技者の期待感が効果的に高められる。また、操作演出の実行回数が多くなるに従って、有利状態としての大当り遊技状態に制御される割合が高められ、大当り期待度が高くなる。
図11-4は、操作演出決定処理のステップ60AKS025による設定示唆回数の決定例を示している。このうち、図11-4(A)は、操作演出の実行回数を5回とする「5回実行」の場合における設定示唆回数の決定例を示している。図11-4(B)は、操作演出の実行回数を10回とする「10回実行」の場合における設定示唆回数の決定例を示している。操作演出決定処理のステップ60AKS025では、操作演出の実行回数や大当り種別に応じた割合で、設定示唆回数が決定される。大当り種別は、大当り遊技状態の終了後に制御される遊技状態に応じて、確変状態に制御されない場合の「非確変」と、確変状態に制御される場合の「確変」とを含んでいる。確変状態に制御される場合には、確変状態に制御されない場合よりも高い割合で、可変表示の表示結果が「大当り」となり、有利状態としての大当り遊技状態に再び制御されやすいという、遊技者にとって有利な遊技価値が付与される。
図11-4に示す決定例では、大当り種別が「確変」である場合に、大当り種別が「非確変」である場合よりも高い割合で、設定示唆演出を実行可能に決定される。例えば、「5回実行」の場合と「10回実行」の場合のいずれにおいても、大当り種別が「非確変」であれば、設定示唆回数を0とする決定割合が100/100であり、設定示唆演出が実行されない。これに対し、大当り種別が「確変」であれば、「5回実行」の場合と「10回実行」の場合に応じた割合で、設定示唆回数を0以外に決定可能となる。より具体的に、「5回実行」の場合に、大当り種別が「確変」であれば、設定示唆回数を0とする決定割合が70/100であり、設定示唆回数を1とする決定割合が30/100である。「10回実行」の場合に、大当り種別が「確変」であれば、設定示唆回数を0とする決定割合が10/100であり、設定示唆回数を1とする決定割合が15/100であり、設定示唆回数を2とする決定割合が20/100であり、設定示唆回数を3とする決定割合が25/100であり、設定示唆回数を4とする決定割合が30/100である。したがって、操作演出の実行回数が5回よりも多い10回となる場合には、設定示唆回数を0以外として設定示唆演出が実行される割合が高められる。また、操作演出の実行回数が5回よりも多い10回となる場合には、5回の場合に決定されない設定示唆回数となる2~4のいずれかに決定可能であり、より多くの設定示唆演出が実行される割合が高められる。
このように、大当り種別が「確変」である場合に「非確変」よりも高い割合で設定示唆演出を実行可能なので、大当り種別が「非確変」の場合よりも有利度が高い大当り種別である「確変」の場合には、大当り遊技状態に制御されることに対応して、高い割合で設定示唆演出となる操作演出を実行可能になる。また、大当り種別が「非確変」または「確変」といった、複数種類の大当り遊技状態のうちで、最も有利度が高い大当り種別である「確変」の場合にのみ、設定示唆演出となる操作演出を実行可能になる。複数種類の大当り遊技状態のうちで、有利度が高い大当り種別の「確変」に対応する大当り遊技状態に制御される範囲では、所定割合で設定示唆演出となる操作演出が実行可能となる一方で、有利度が低い大当り種別の「非確変」に対応する大当り遊技状態に制御される範囲では、設定示唆演出となる操作演出が実行されないという限界としての制限が設けられてもよい。あるいは、複数種類の大当り遊技状態のうちで、有利度が高い大当り種別の「確変」に対応する大当り遊技状態に制御される範囲では、高い割合で設定示唆演出となる操作演出が実行可能となる一方で、有利度が低い大当り種別の「非確変」に対応する大当り遊技状態に制御される範囲では、低い割合で設定示唆演出となる操作演出が実行可能になるという限界としての制限が設けられてもよい。
図11-5は、設定示唆パターンの構成例を示している。この構成例では、複数の設定示唆パターンとして、設定示唆パターン60AKC1~60AKC5が、予め用意されている。複数の設定示唆パターンに応じて、示唆内容や対応キャラクタが異なるように定められている。示唆内容は、設定示唆演出の演出態様に応じて示唆される設定値の内容である。対応キャラクタは、設定示唆演出を実行した場合に表示される演出画像が示すキャラクタである。設定示唆パターン60AKC1は、設定値が奇数である期待度が高い場合に対応して、示唆内容が「奇数設定の期待度高」となり、対応キャラクタがキャラクタCH1となる。設定示唆パターン60AKC2は、設定値が偶数である期待度が高い場合に対応して、示唆内容が「偶数設定の期待度高」となり、対応キャラクタがキャラクタCH2となる。設定示唆パターン60AKC3は、設定値が高設定(値が大きい)である期待度が高い場合に対応して、示唆内容が「高設定の期待度高」となり、対応キャラクタがキャラクタCH3となる。設定示唆パターン60AKC4は、設定値が2以上に確定する場合に対応して、示唆内容が「設定値が2以上確定」となり、対応キャラクタがキャラクタCH4となる。設定示唆パターン60AKC5は、設定値が最高の6に確定する場合に対応して、示唆内容が「最高設定値が確定」となり、対応キャラクタがキャラクタCH5となる。このように、設定示唆パターン60AKC5は、遊技者にとっての有利度が最も高い設定値であることを示唆する設定示唆演出を実行可能にする。
図11-6は、操作演出決定処理のステップ60AKS027による設定示唆パターンの決定例を示している。このうち、図11-6(A)は、複数回の操作演出において最終回の操作演出である場合の決定例を示している。図11-6(B1)および図11-6(B2)は、複数回の操作演出において最終回以外の操作演出である場合の決定例を示し、図11-6(B1)は、設定示唆パターン60AKC4が使用パターンとして未決定である場合の決定例であり、図11-6(B2)は、設定示唆パターン60AKC4が使用パターンとして決定済である場合の決定例である。操作演出決定処理のステップ60AKS027では、最終回の操作演出から前回の操作演出に向けて、使用パターンとなる設定示唆パターンが、パチンコ遊技機1における設定値に応じた割合で決定される。ここで、設定示唆パターン60AKC5は、最終回の操作演出に対応して、設定値が6である場合に、決定割合が5/100であり、この場合以外では決定割合が0/100となって決定不可となる。したがって、設定示唆演出となる操作演出が複数回実行される場合に、遊技者にとっての有利度が最も高い設定値であることを示唆する設定示唆パターン60AKC5による設定示唆演出は、最終回の操作演出として所定割合で実行され、最終回以外の操作演出としては実行されない。これにより、複数回の設定示唆演出を実行可能な第1タイミングと第2タイミングとのうち、第1タイミングよりも遅い第2タイミングでは、第1タイミングよりも高い割合で、遊技者にとっての有利度が最も高い設定値であることを示唆する設定示唆演出を実行可能になる。
図11-6に示す決定例では、最終回の操作演出に対応して、設定値が2以上である場合に、設定示唆パターン60AKC4の決定割合が5/100である。また、最終回以外の操作演出に対応して、設定示唆パターン60AKC4が未決定であれば、設定値が2以上である場合に、設定示唆パターン60AKC4の決定割合が5/100である。これに対し、最終回以外の操作演出に対応して、設定示唆パターン60AKC4が決定済であれば、設定値にかかわらず、設定示唆パターン60AKC4の決定割合が0/100となって決定不可となる。したがって、設定示唆演出となる操作演出が複数回実行される場合に、設定示唆パターン60AKC4による設定示唆演出は、いずれかの操作演出として所定割合で1回実行され、同一の態様により再度あるいは繰返し実行されることを防止する。このように、複数回の設定示唆演出となる操作演出が実行される場合に、設定示唆パターン60AKC4による設定示唆演出が未だ実行されていない範囲では、所定割合で設定示唆パターン60AKC4による設定示唆演出が実行可能となる。
その一方で、複数回の設定示唆演出となる操作演出が実行される場合に、設定示唆パターン60AKC4による設定示唆演出が既に実行された範囲では、同一の設定示唆パターン60AKC4による設定示唆演出が実行されないという限界としての制限が設けられる。また、設定示唆パターン60AKC5による設定示唆演出は、最終回の操作演出としてのみ実行可能であるので、複数回の設定示唆演出となる操作演出が実行される場合に、最終回の設定示唆演出として実行される範囲では、所定割合で設定示唆パターン60AKC5による設定示唆演出が実行可能となる一方で、最終回以外の設定示唆演出として実行される範囲では、設定示唆パターン60AKC5による設定示唆演出が実行されないという限定としての制限が設けられる。このように、複数回の設定示唆演出となる操作演出が実行される場合に、設定示唆パターン60AKC4、60AKC5による設定示唆演出は、1回の設定示唆演出として実行される範囲では、所定割合にて実行可能となる一方で、複数回の設定示唆演出として実行される範囲では、実行不可になるという限界としての制限が設けられる。複数回の設定示唆演出となる操作演出が実行される場合に、複数の設定示唆パターン60AKC1~60AKC5による設定示唆演出のうち、設定示唆パターン60AKC1~60AKC3による設定示唆演出の範囲では、同一の態様により実行されることがある一方で、設定示唆パターン60AKC4、60AKC5による設定示唆演出の範囲では、同一の態様により実行されることがないという限界としての制限が設けられる。
図11-7は、操作演出決定処理のステップ60AKS028による価値報知回数の決定例を示している。このうち、図11-7(A)は、操作演出の実行回数を5回とする「5回実行」の場合における価値報知回数の決定例を示している。図11-7(B)は、操作演出の実行回数を10回とする「10回実行」の場合における価値報知回数の決定例を示している。操作演出決定処理のステップ60AKS028では、操作演出の実行回数や設定示唆回数に応じた割合で、価値報知回数が決定される。設定示唆回数は、操作演出決定処理のステップ60AKS025により、操作演出の実行回数が「5回実行」であれば0または1に決定され、操作演出の実行回数が「10回実行」であれば0~4のいずれかに決定される。
図11-7に示す決定例では、設定示唆回数が0以外である場合に、価値報知演出が実行されるように、価値報知回数が決定される。例えば、「5回実行」の場合に、設定示唆回数が1であれば、価値報知回数を1とする決定割合が100/100であり、1回の価値報知演出が必ず実行される。「10回実行」の場合には、設定示唆回数が0以外(1~4のいずれか)であれば、所定割合で価値報知回数が1~4のいずれかに決定される。より具体的に、「10回実行」の場合に、設定示唆回数が0以外であれば、価値報知回数を1とする決定割合が55/100であり、価値報知回数を2とする決定割合が20/100であり、価値報知回数を3とする決定割合が15/100であり、価値報知回数を4とする決定割合が10/100である。したがって、価値報知演出により遊技者にとって有利な遊技価値が付与されるか否かの報知が行われた場合に、設定示唆演出により設定値に関する示唆を行うことができる。設定示唆演出は、複数種類の大当り遊技状態のうちで、有利度が高い大当り種別の「確変」に対応する大当り遊技状態に制御される場合に、所定割合で実行可能となる。この場合には、価値報知演出により遊技者にとって有利な遊技価値が付与されることの報知が行われて、設定示唆演出により設定値に関する示唆を行うことができる。これにより、設定示唆演出となる操作演出は、価値報知演出となる操作演出が実行される範囲では、所定割合で実行可能となる一方で、価値報知演出となる操作演出が実行されない範囲では、実行されないという限界としての制限が設けられる。なお、設定示唆演出となる操作演出は、価値報知演出となる操作演出が実行される範囲では、高い割合で実行可能となる一方で、価値報知演出となる操作演出が実行されない範囲では、低い割合で実行可能になるという限界としての制限が設けられてもよい。
図11-7に示す決定例では、設定示唆回数が0である場合に、価値報知演出が実行されない場合を設けるように、価値報知回数が決定される。例えば、「5回実行」の場合に、設定示唆回数が0であれば、価値報知回数を0とする決定割合が70/100であり、価値報知回数を1とする決定割合が30/100である。「10回実行」の場合に、設定示唆回数が0であれば、価値報知回数を0とする決定割合が10/100であり、価値報知回数を1とする決定割合が15/100であり、価値報知回数を2とする決定割合が20/100であり、価値報知回数を3とする決定割合が25/100であり、価値報知回数を4とする決定割合が30/100である。これにより、複数回の操作演出が実行される場合に、設定示唆演出や価値報知演出となる操作演出が実行されずに、操作演出の実行が終了してから、可変表示の表示結果が「大当り」となる場合を設けることができる。したがって、可変表示の実行中に、操作演出の実行回数が回数報知演出により報知された回数に達して、操作演出の実行が終了した場合でも、可変表示の表示結果が「大当り」となる可能性は残されるので、操作演出の終了により遊技者の期待感が損なわれることを防止できる。
図11-7に示す決定例では、「5回実行」の場合と「10回実行」の場合に応じた割合で、価値報知回数を0以外に決定可能となる。そして、操作演出の実行回数が5回よりも多い10回となる場合には、価値報知回数を0以外として価値報知演出が実行される割合が高められるようにすればよい。例えば、「5回実行」の場合には、操作演出決定処理のステップ60AKS025により、設定示唆回数が0以外の1に決定される割合よりも0に決定される割合が高い。これに対し、「10回実行」の場合には、操作演出決定処理のステップ60AKS025により、設定示唆回数が0に決定される割合よりも0以外に決定される割合が高い。「5回実行」の場合には、操作演出決定処理のステップ60AKS028により、設定示唆回数が0であれば、価値報知回数が0以外の1に決定される割合よりも0に決定される割合が高い。「10回実行」の場合には、操作演出決定処理のステップ60AKS028により、設定示唆回数が0であっても、価値報知回数が0に決定される割合よりも0以外に決定される割合が高い。このような設定により、「5回実行」よりも操作演出の実行回数が多い「10回実行」の場合には、価値報知回数が0以外に決定される割合が高くなり、価値報知演出が実行される割合が高められる。また、操作演出の実行回数が5回よりも多い10回となる場合には、5回の場合に決定されない価値報知回数となる2~4のいずれかに決定可能であり、より多くの価値報知演出が実行される割合が高められるようにすればよい。
操作演出決定処理のステップ60AKS025、60AKS028により、「5回実行」の場合には、設定示唆回数と価値報知回数がともに0に決定され、設定示唆演出と価値報知演出がいずれも実行されない割合が高くなり、「10回実行」の場合には、設定示唆回数と価値報知回数がともに0以外に決定され、設定示唆演出と価値報知演出がともに実行される割合が高くなる。このように、操作演出の実行回数が多くなるに従って、設定示唆演出や価値報知演出が実行される割合が高められるようにすればよい。また、操作演出の実行回数が所定数以上である場合には、所定数未満である場合よりも高い割合で設定示唆演出や価値報知演出が実行可能となるようにすればよい。これにより、操作演出の実行回数に応じて、設定示唆演出や価値報知演出に対する遊技者の期待感を異ならせることができる。
図11-8は、特徴部60AKに関し、可変表示中演出処理として、演出制御プロセス処理のステップS172にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。可変表示中演出処理では、例えば演出制御プロセスタイマのタイマ値などに基づいて、変動パターンに対応した可変表示時間である特図変動時間が経過したか否かを判定する(ステップ60AKS041)。このときには、演出制御プロセスタイマのタイマ値を更新(例えば1減算)し、更新後の演出制御プロセスタイマ値に対応して演出制御パターンから終了コードが読み出されたときなどに、可変表示時間が経過したと判定すればよい。可変表示時間が経過していないと判定された場合には(ステップ60AKS041;No)、可変表示の進行に伴い各種演出を実行するための制御が行われる。演出制御用CPU120は、可変表示開始設定処理のステップ60AKS013にて決定された演出制御パターンから読み出した制御データに基づいて、各種指令を作成する。この指令を、表示制御部123や音声制御基板13、ランプ制御基板14などに対して伝送させる。これにより、画像表示装置5の画面上に所定の演出画像を表示させることや、スピーカ8L、8Rから所定の効果音を出力させること、遊技効果ランプ9および装飾用LEDを点灯や消灯や点滅させること、演出用の可動部材を動作させること、あるいは、これらの一部または全部を組み合わせることで、所定の演出装置にて各種演出を実行できればよい。
図11-8に示す可変表示中演出処理では、回数報知演出期間であるか否かを判定する(ステップ60AKS042)。回数報知演出期間は、例えば可変表示開始設定処理のステップ60AKS013にて決定された演出制御パターン(操作演出制御パターンなど)において、予め定められていればよい。回数報知演出期間であると判定された場合には(ステップ60AKS042;Yes)、回数報知演出を実行する制御が行われる(ステップ60AKS043)。ステップ60AKS043の制御により、操作演出の実行回数に対応する報知を行う回数報知演出が実行可能になる。
ステップ60AKS042にて回数報知演出期間ではないと判定された場合や(ステップ60AKS042;No)、ステップ60AKS043の制御を行った後には、予告演出期間であるか否かを判定する(ステップ60AKS044)。予告演出期間は、例えば可変表示開始設定処理のステップ60AKS013にて決定された演出制御パターン(操作演出制御パターンまたは予告演出制御パターンなど)において、予め定められていればよい。操作演出に対応する予告演出期間は、回数報知演出期間よりも後になるように、予め定められていればよい。予告演出期間であると判定された場合には(ステップ60AKS044;Yes)、予告演出を実行する制御が行われる(ステップ60AKS045)。ステップ60AKS045の制御により、予告演出となる操作演出が実行可能になる。
ステップ60AKS044にて予告演出期間ではないと判定された場合や(ステップ60AKS044;No)、ステップ60AKS045の制御を行った後には、リーチ演出期間であるか否かを判定する(ステップ60AKS046)。リーチ演出期間は、例えば可変表示開始設定処理のステップ60AKS013にて決定された演出制御パターン(特図変動時演出制御パターンなど)において、予め定められていればよい。リーチ演出期間は、予告演出期間よりも後になるように定められてもよいし、予告演出期間の少なくとも一部を含むように定められてもよい。リーチ演出期間であると判定された場合には(ステップ60AKS046;Yes)、リーチ演出を実行する制御が行われる(ステップ60AKS047)。ステップ60AKS047の制御により、リーチ演出が実行可能になる。
ステップ60AKS046にてリーチ演出期間ではないと判定された場合や(ステップ60AKS046;No)、ステップ60AKS047の制御を行った後には、大当り報知期間であるか否かを判定する(ステップ60AKS048)。大当り報知期間は、例えば可変表示開始設定処理のステップ60AKS013にて決定された演出制御パターン(特図変動時演出制御パターンなど)において、予め定められていればよい。大当り報知期間は、リーチ演出期間よりも後になるように、予め定められていればよい。大当り報知期間であると判定された場合には(ステップ60AKS048;Yes)、大当り報知演出を実行する制御が行われる(ステップ60AKS049)。ステップ60AKS049の制御により、有利状態としての大当り遊技状態に制御されることを、可変表示を実行中の所定期間において報知可能になる。
ステップ60AKS048にて大当り報知期間ではないと判定された場合や(ステップ60AKS048;No)、ステップ60AKS049の制御を行った後には、価値報知演出期間であるか否かを判定する(ステップ60AKS050)。価値報知演出期間は、例えば可変表示開始設定処理のステップ60AKS013にて決定された演出制御パターン(操作演出制御パターンなど)において、予め定められていればよい。価値報知演出期間は、大当り報知期間よりも後になるように定められてもよいし、大当り報知期間の少なくとも一部を含むように定められてもよい。価値報知演出期間であると判定された場合には(ステップ60AKS050;Yes)、価値報知演出を実行する制御が行われる(ステップ60AKS051)。ステップ60AKS051の制御により、価値報知演出となる操作演出が実行可能になる。
ステップ60AKS050にて価値報知演出期間ではないと判定された場合や(ステップ60AKS050;No)、ステップ60AKS051の制御を行った後には、設定示唆演出期間であるか否かを判定する(ステップ60AKS052)。設定示唆演出期間は、例えば大当り中演出制御パターンにおいて、予め定められていればよい。設定示唆演出期間は、価値報知演出期間よりも後になるように定められていればよい。設定示唆演出期間であると判定された場合には(ステップ60AKS052;Yes)、設定示唆演出を実行する制御が行われる(ステップ60AKS053)。ステップ60AKS053の制御により、設定示唆演出となる操作演出が実行可能になる。ステップ60AKS052にて設定示唆演出期間ではないと判定された場合や(ステップ60AKS052;No)、ステップ60AKS053の制御を行った後には、例えば変動パターンに対応して決定された演出制御パターンにおける設定などに基づいて、その他、飾り図柄の可変表示動作を含めた可変表示中における演出を実行するための制御を行ってから(ステップ60AKS054)、可変表示中演出処理を終了する。
ステップ60AKS041にて可変表示時間が経過したと判定された場合には(ステップ60AKS041;Yes)、主基板11から伝送される図柄確定コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップ60AKS055)。このとき、図柄確定コマンドの受信がなければ(ステップ60AKS055;No)、可変表示中演出処理を終了して待機する。なお、可変表示時間が経過した後、図柄確定コマンドを受信することなく所定時間が経過した場合には、図柄確定コマンドを正常に受信できなかったことに対応して、所定のエラー処理が実行されるようにしてもよい。図柄確定コマンドの受信があった場合には(ステップ60AKS055;Yes)、例えば表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させることといった、飾り図柄の可変表示において表示結果となる最終停止図柄(確定飾り図柄)を導出表示させる制御を行う(ステップ60AKS056)。続いて、大当り開始指定コマンド受信待ち時間として予め定められた一定時間を設定する(ステップ60AKS057)。また、演出プロセスフラグの値を特図当り待ち処理に対応した値である“3”に更新してから(ステップ60AKS058)、可変表示中演出処理を終了する。
図11-9は、特徴部60AKに関し、各種演出の実行期間や実行タイミングを示している。このうち、図11-9(A)は、飾り図柄の可変表示の態様を含めた可変表示関連演出について、実行期間や実行タイミングを示している。図11-9(B)は、回数報知演出や操作演出を含めた操作関連演出について、実行期間や実行タイミングを示している。タイミングT0にて可変表示が開始されると、回数報知演出期間となる。回数報知演出期間では、可変表示中演出処理のステップ60AKS043における制御により、回数報知演出が実行される。
その後、タイミングT1にて回数報知演出期間が終了すると、予告演出期間となる。予告演出期間では、可変表示中演出処理のステップ60AKS045における制御により、予告演出となる操作演出が実行可能となる。例えば、複数回の予告演出となる操作演出が実行される場合に、第1予告、第2予告、・・・といった、複数回の予告演出に含まれる各回の予告演出が、順番に実行される。予告演出期間は、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となる以前のリーチ前変動が行われる期間だけではなく、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後のリーチ後変動が行われる期間に一部が含まれてもよい。予告演出期間にて予告演出となる操作演出が実行されることにより、例えばプッシュボタン31Bの押下操作といった、遊技者の動作が検出されたことに基づいて、可変表示の表示結果が「大当り」となることを予告する演出が実行可能になる。
飾り図柄の可変表示において、例えば大当り組合せの確定飾り図柄が停止表示されることに伴い、タイミングT2にて大当り報知が実行される。可変表示中演出処理では、ステップ60AKS048にて大当り報知期間であると判定されたときに、ステップ60AKS049における制御により、大当り報知演出が実行可能となる。このときには、価値報知演出期間となる。価値報知演出期間では、可変表示中演出処理のステップ60AKS051における制御により、価値報知演出となる操作演出が実行可能となる。例えば、複数回の価値報知演出となる操作演出が実行される場合に、第1報知、第2報知、・・・といった、複数回の価値報知演出に含まれる各回の価値報知演出が、順番に実行される。価値報知演出期間にて価値報知演出となる操作演出が実行されることにより、例えばプッシュボタン31Bの押下操作といった、遊技者の動作が検出されたことに基づいて、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されるか否かを報知する演出が実行可能になる。
続いて、タイミングT3にてスペシャルタイム報知が実行され、設定示唆演出期間となる。設定示唆演出期間では、可変表示中演出処理のステップ60AKS053における制御により、設定示唆演出となる操作演出が実行可能となる。例えば、複数回の設定示唆演出となる操作演出が実行される場合に、第1示唆、第2示唆、・・・といった、複数回の設定示唆演出に含まれる各回の設定示唆演出が、順番に実行される。設定示唆演出期間にて設定示唆演出となる操作演出が実行されることにより、例えばプッシュボタン31Bの押下操作といった、遊技者の動作が検出されたことに基づいて、パチンコ遊技機1における設定値に関する示唆を行う演出が実行可能になる。その後、タイミングT4に達すると、可変表示が終了して大当り開始となり、大当り遊技状態の制御が開始される。
このように、複数回の操作演出が実行される場合には、回数報知演出期間、予告演出期間、価値報知演出期間、設定示唆演出期間を設けることができる。回数報知演出期間では、操作演出の実行回数に対応する報知を行う回数報知演出が実行される。予告演出期間では、大当り遊技状態に制御されることを予告する予告演出となる操作演出が実行される。価値報知演出期間では、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されるか否かを報知する価値報知演出となる操作演出が実行される。設定示唆演出期間では、パチンコ遊技機1における設定値に関する示唆を行う設定示唆演出となる操作演出が実行される。なお、価値報知回数が0の場合には価値報知演出期間が設けられなくてよく、設定示唆回数が0の場合には設定示唆演出期間が設けられなくてよい。
予告演出期間と価値報知演出期間は、操作演出を実行可能な所定期間に含まれる。設定示唆演出期間は、所定期間の経過後に操作演出を実行可能な特定期間に含まれる。価値報知演出期間は、タイミングT2にて大当り報知が行われたときに開始される。大当り報知演出による大当り報知は、所定期間において大当り遊技状態に制御されることを報知可能にする。設定示唆演出は、タイミングT2にて大当り報知が行われた場合に、所定期間の経過後の特定期間において、示唆演出態様の操作演出として実行可能になる。
操作演出決定処理のステップ60AKS025では、大当り種別が「確変」である場合に、大当り種別が「非確変」である場合よりも高い割合で、設定示唆回数が0以外に決定され、設定示唆演出を実行可能に決定される。操作演出決定処理のステップ60AKS028では、設定示唆回数が0以外である場合に、価値報知回数が0以外に決定され、価値報知演出を実行可能に決定される。したがって、大当り種別が「非確変」または「確変」といった、複数種類の大当り遊技状態のうちで、有利度が高い大当り種別の「確変」に対応する大当り遊技状態に制御されることに応じて、価値報知演出により有利度が高い大当り遊技状態に制御される報知が行われた場合に、有利度が低い大当り遊技状態に制御される報知が行われた場合よりも高い割合で、所定期間の経過後の特定期間において、示唆演出態様の操作演出として設定示唆演出を実行可能になる。
所定期間において予告演出や価値報知演出となる操作演出を実行可能にした場合でも、これらの操作演出が終了してしまうと、所定期間の経過後に遊技者の期待感を高めることは困難になる。これに対し、本願発明は、所定期間の経過後の特定期間において、示唆演出態様の操作演出として設定示唆演出を実行可能になるので、予告演出や価値報知演出となる操作演出が終了した後にも、示唆演出態様の操作演出に期待させるように、演出を多様化して遊技興趣を向上させることができる。
また、操作演出決定処理のステップ60AKS025では、大当り種別が「確変」である場合にのみ、設定示唆回数が0以外に決定され、設定示唆演出が実行可能に決定される。操作演出決定処理のステップ60AKS028では、設定示唆回数が0以外である場合に、価値報知回数が0以外に決定され、価値報知演出を実行可能に決定される。したがって、大当り種別が「非確変」または「確変」といった、複数種類の大当り遊技状態のうちで、有利度が最も高い大当り種別の「確変」に対応する大当り遊技状態に制御されることに応じて、価値報知演出により有利度が最も高い大当り遊技状態に制御される報知が行われた場合にのみ、所定期間の経過後の特定期間において、示唆演出態様の操作演出として設定示唆演出を実行可能になる。
一般的に、有利度が高い大当り遊技状態に制御される報知が行われた後には、それ以上に遊技者の期待感を高めることは困難になる。これに対し、本願発明は、所定期間の経過後の特定期間において、示唆演出態様の操作演出として設定示唆演出を実行可能とし、パチンコ遊技機1における設定値に関する示唆が行われる場合を設けることにより、所定期間の経過後であっても、示唆演出態様の操作演出に期待させるように、演出を多様化して遊技興趣を向上させることができる。
図11-10、図11-11は、操作演出の実行例を示している。この実行例では、操作演出の実行回数が10回となる「10回実行」に決定され、価値報知回数と設定示唆回数が、ともに2に決定されている。したがって、予告演出となる操作演出が6回実行された後に、予告演出期間が終了して、大当り報知が行われる。図11-10(A)は、大当り報知演出により大当り報知が実行される場合の演出実行例60AKD1を示している。このときには、「バトル勝利!」といったメッセージの表示や、キャラクタを示す演出画像の表示を含んだ大当り報知演出が実行される。また、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに揃って停止表示される飾り図柄として、「6」の数字を示す通常図柄が表示される。操作演出の残り実行回数として、「残り操作回数4回」を示す演出画像の表示も行われる。このような同一の通常図柄からなる非確変大当り組合せの飾り図柄が表示された場合には、大当り種別が「非確変」に対応した大当り遊技状態に制御され、確変状態に制御されないような印象を、遊技者に与える。
図11-10(B)は、価値報知演出期間が開始される場合の演出実行例60AKD2を示している。このときには、価値報知演出となる操作演出の実行可能回数として、操作演出の残り回数である4を示唆するメッセージの表示が行われる。図11-10(C)は、1回目の価値報知演出が開始される場合の演出実行例60AKD3を示している。この場合には、プッシュボタン31Bを示す演出画像を表示することで、プッシュボタン31Bに対する押下操作といった、遊技者の動作が促される。図11-10(D)は、1回目の価値報知演出にてプッシュボタン31Bの押下操作が検出された場合の演出実行例60AKD4を示している。ここでは、プッシュボタン31Bに対する押下操作となる遊技者の動作が検出されたことに基づいて、大当り種別が「確変」であることの報知が行われないことで、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない印象を与える失敗報知演出が実行される。また、操作演出の残り実行回数として、「残り操作回数3回」を示す演出画像の表示が行われる。
図11-10(E)は、2回目の価値報知演出が開始される場合の演出実行例60AKD5を示している。このときには、1回目の価値報知演出が開始される場合と同様に、プッシュボタン31Bを示す演出画像を表示して、プッシュボタン31Bに対する押下操作といった、遊技者の動作が促される。図11-10(F)は、2回目の価値報知演出にてプッシュボタン31Bの押下操作が検出された場合の演出実行例60AKD6を示している。ここでは、プッシュボタン31Bに対する押下操作となる遊技者の動作が検出されたことに基づいて、大当り種別が「確変」であることの報知が行われることで、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されることを報知する成功報知演出が実行される。また、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに揃って停止表示される飾り図柄として、「6」の数字を示す通常図柄が「7」の数字を示す確変図柄に変更して表示される。このような同一の確変図柄からなる確変大当り組合せの飾り図柄が表示された場合には、大当り種別が「確変」に対応した大当り遊技状態に制御され、確変状態に制御されることを、遊技者が認識可能となる。加えて、操作演出の残り実行回数として、「残り操作回数2回」を示す演出画像の表示が行われる。
図11-10(G)は、設定示唆演出期間が開始される場合の演出実行例60AKD7を示している。このときには、スペシャルタイムの報知とともに、設定示唆演出となる操作演出の実行可能回数として、操作演出の残り回数である2を報知するメッセージの表示が行われる。
図11-11(A)は、1回目の設定示唆演出が開始される場合の演出実行例60AKD8を示している。この場合には、設定示唆演出に対応した演出画像とともに、プッシュボタン31Bを示す演出画像を表示することで、プッシュボタン31Bに対する押下操作といった、遊技者の動作が促される。図11-11(B)は、1回目の設定示唆演出にてプッシュボタン31Bの押下操作が検出された場合の演出実行例60AKD9を示している。この場合には、設定示唆パターン60AKC2による設定示唆演出として、対応キャラクタであるキャラクタCH2を示す演出画像が表示される。なお、画像表示装置5の画面上部には、設定示唆パターン60AKC1~60AKC5の対応キャラクタとなるキャラクタCH1~CH5を順番に並べて表示することで、表示された演出画像が示すキャラクタに応じた有利度を、遊技者が認識可能となる。
図11-11(C)は、2回目の設定示唆演出が開始される場合の演出実行例60AKD10を示している。このときには、1回目の設定示唆演出が開始される場合と同様に、設定示唆演出に対応した演出画像や、プッシュボタン31Bを示す演出画像を表示して、プッシュボタン31Bに対する押下操作といった、遊技者の動作が促される。図11-11(D)は、2回目の設定示唆演出にてプッシュボタン31Bの押下操作が検出された場合の演出実行例60AKD11を示している。この場合には、設定示唆パターン60AKC4による設定示唆演出として、対応キャラクタであるキャラクタCH4を示す演出画像が表示される。図11-11(E)は、設定示唆演出期間が終了する場合の演出実行例60AKD12を示している。このときには、既に実行された設定示唆演出における対応キャラクタの表示結果を、遊技者が認識可能に表示すればよい。図11-11(F)は、可変表示の終了に対応して、確定飾り図柄となる確変大当り組合せの飾り図柄を停止表示する場合の演出実行例60AKD13を示している。その後、可変表示の表示結果が「大当り」となったことに基づいて、大当り遊技状態の制御が開始される。
この発明は、上記実施の形態に限定されず、様々な変形および応用が可能である。例えばパチンコ遊技機1は、上記実施の形態で示された全ての技術的特徴を備えるものでなくてもよく、従来技術における少なくとも1つの課題を解決できるように、上記実施の形態で示された構成の一部を備えたものであってもよい。
具体的な一例として、図11-4に示した決定例に代えて、例えば大当り種別が「非確変」である場合に、大当り種別が「確変」である場合よりも高い割合で、設定示唆演出を実行可能に決定されてもよい。図11-4に示した決定例において、大当り種別が「非確変」である場合と「確変」である場合とを入れ替えた場合の割合で、設定示唆回数が決定されてもよい。このように、大当り種別が「非確変」である場合に「確変」よりも高い割合で設定示唆演出を実行可能にすれば、大当り種別が「確変」の場合よりも有利度が低い大当り種別である「非確変」の場合には、大当り遊技状態に制御されることに対応して、高い割合で設定示唆演出となる操作演出を実行可能になる。また、大当り種別が「非確変」または「確変」といった、複数種類の大当り遊技状態のうちで、最も有利度が低い大当り種別である「非確変」の場合にのみ、設定示唆演出となる操作演出を実行可能にしてもよい。これらの場合にも、示唆演出態様の操作演出に期待させるように、演出を多様化して遊技興趣を向上させることができる。
有利度が異なる複数種類の有利状態として、大当り種別が「非確変」または「確変」の大当り遊技状態に代えて、ラウンド回数が異なる大当り遊技状態に制御可能としてもよい。例えば、ラウンド回数が4となる「4R」、ラウンド回数が6となる「6R」、ラウンド回数が8となる「8R」、ラウンド回数が10となる「10R」といった、ラウンド回数に応じた大当り種別を設けてもよい。この場合には、ラウンド回数が多くなるに従って、遊技者が獲得可能な賞球数が増加するので、遊技者の有利度が高くなればよい。価値報知演出は、ラウンド回数に応じて遊技者が獲得可能な賞球数を報知する演出であってもよい。このような場合にも、複数種類の大当り遊技状態のうちで、有利度が高い大当り遊技状態に制御されることに応じて、価値報知演出により有利度が高い大当り遊技状態に制御される報知が行われた場合に、有利度が低い大当り遊技状態に制御される報知が行われた場合よりも高い割合で、所定期間の経過後の特定期間において、示唆演出態様の操作演出として設定示唆演出を実行可能にすればよい。また、複数種類の大当り遊技状態のうちで、有利度が最も高い大当り遊技状態に制御されることに応じて、価値報知演出により有利度が最も高い大当り遊技状態に制御される報知が行われた場合にのみ、所定期間の経過後の特定期間において、示唆演出態様の操作演出として設定示唆演出を実行可能にしてもよい。これらの場合にも、示唆演出態様の操作演出に期待させるように、演出を多様化して遊技興趣を向上させることができる。
これに対し、複数種類の大当り遊技状態のうちで、有利度が低い大当り遊技状態に制御されることに応じて、価値報知演出により有利度が低い大当り遊技状態に制御される報知が行われた場合に、有利度が高い大当り遊技状態に制御される報知が行われた場合よりも高い割合で、所定期間の経過後の特定期間において、示唆演出態様の操作演出として設定示唆演出を実行可能にしてもよい。あるいは、複数種類の大当り遊技状態のうちで、有利度が最も低い大当り遊技状態に制御されることに応じて、価値報知演出により有利度が最も低い大当り遊技状態に制御される報知が行われた場合にのみ、所定期間の経過後の特定期間において、示唆演出態様の操作演出として設定示唆演出を実行可能にしてもよい。これらの場合にも、示唆演出態様の操作演出に期待させるように、演出を多様化して遊技興趣を向上させることができる。
その他、複数種類の有利状態における遊技者の有利度は、任意の遊技価値が付与されるか否かや、付与される遊技価値の内容に応じて、異ならせることができればよい。例えば大当り遊技状態の終了後に時短状態に制御される場合に、その時短状態にて実行可能な可変表示の上限回数を異ならせることにより、遊技者の有利度を異ならせてもよい。あるいは、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される場合に、その確変状態における大当り確率を異ならせることにより、遊技者の有利度を異ならせてもよい。通常状態に制御されることなく大当り遊技状態に繰返し制御される回数である連チャン回数を異ならせることにより、遊技者の有利度を異ならせてもよい。さらに、パチンコ遊技機1において付与可能となる価値は、遊技の実行そのものに関わる遊技価値に限定されず、例えばスーパーリーチとなるリーチ演出の実行、プレミアキャラクタとなる演出画像の表示、プレミア楽曲となる音声の再生、2次元コードを示す画像の表示といった、特定の演出を実行することの一部または全部が含まれていてもよい。2次元コードを示す画像は、遊技者が所持する端末装置(携帯端末)で撮影することにより、所定のデジタルコンテンツを取得可能にする情報を含むものであればよい。パチンコ遊技機1において付与可能となる価値には、特定の演出を実行するものとは異なる演出ポイントが含まれていてもよい。
操作演出の実行回数は、5回となる「5回実行」の場合や、10回となる「10回実行」の場合に限定されず、複数回の操作演出を実行可能な任意の実行回数に設定可能であればよい。この場合にも、操作演出の実行回数が多い場合には、操作演出の実行回数が少ない場合よりも高い割合で、設定示唆回数を0以外として設定示唆演出を実行可能にすればよい。また、操作演出の実行回数が多い場合には、操作演出の実行回数が少ない場合に決定されない設定示唆回数に決定可能とし、あるいは、より多くの設定示唆演出が実行される割合が高められるようにしてもよい。
図11-6に示した決定例に代えて、複数の設定示唆パターンの全部について、同一の設定示唆パターンによる設定示唆演出が実行されないように制限が設けられてもよい。また、最終回の操作演出であるか否かや、設定示唆パターン60AKC4が決定済であるか否かにかかわらず、共通の決定割合にて設定示唆パターンを決定してから、予め定められた差替条件が成立した場合には、決定された設定示唆パターンを他の設定示唆パターンに差し替えることにより、同一の設定示唆パターンによる設定示唆演出が実行されないように制限してもよい。あるいは、複数の設定示唆パターンについて、同一の設定示唆パターンによる設定示唆演出を繰返し実行可能にしてもよい。
最終回の操作演出であるか否かだけでなく、例えば設定示唆回数に応じて、異なる割合で設定示唆パターン60AKC5に決定可能としてもよい。設定示唆回数が多い場合には、設定示唆回数が少ない場合よりも高い割合で、設定示唆パターン60AKC5に決定可能となり、設定値が6であることの確定報知が実行されやすくしてもよい。あるいは、設定示唆回数が多い場合には、設定示唆回数が少ない場合よりも低い割合で、設定示唆パターン60AKC5に決定可能となり、設定値が6であることの確定報知が実行されにくくしてもよい。
設定示唆パターン60AKC5による設定示唆演出は、1回実行された後に、予め定められた解除条件が成立するまでは、同一の設定示唆パターンによる設定示唆演出として実行されないように制限が設けられてもよい。例えば、通常状態に制御されることなく大当り遊技状態に繰返し制御される期間では、解除条件が成立せず、設定示唆パターン60AKC5による設定示唆演出が1回実行された後には、同一の設定示唆パターンによる設定示唆演出として実行されないように制限してもよい。設定示唆パターン60AKC5による設定示唆演出が実行された場合には、パチンコ遊技機1における設定値が6であることが確定し、遊技者の有利度が高い設定値であることが認識可能になるので、このような設定示唆演出の希少性を高めて、遊技興趣を向上させることができる。
設定示唆演出に代えて、あるいは、設定示唆演出とともに、予告演出となる操作演出を実行した場合に、パチンコ遊技機1における設定値に関する示唆が行われるようにしてもよい。例えば、複数の予告演出パターンとして、パチンコ遊技機1における設定値に応じて決定割合が異なる予告演出パターンや、パチンコ遊技機1における設定値が特定値である場合にのみ決定可能な予告演出パターンを設けてもよい。より具体的に、パチンコ遊技機1における設定値が6である場合には、「信頼度66%」のメッセージを報知する予告演出パターンに決定可能としたり、その予告演出パターンの決定割合が高められるように、予告演出パターン決定テーブルにおける決定値が複数の予告演出パターンに割り当てられていればよい。予告演出となる操作演出を実行して、パチンコ遊技機1における設定値に関する示唆が行われるようにすることにより、特定期間より前の所定期間において、示唆演出態様の操作演出として予告演出を実行可能となる。予告演出となる操作演出の他に、価値報知演出となる操作演出を実行した場合に、パチンコ遊技機1における設定値に関する示唆が行われるようにしてもよい。価値報知演出となる操作演出を実行して、パチンコ遊技機1における設定値に関する示唆が行われるようにすることにより、特定期間より前の所定期間において、示唆演出態様の操作演出として価値報知演出を実行可能となる。これにより、予告や報知を行う操作演出に注目させるように、演出を多様化して遊技興趣を向上させることができる。
図11-2に示した操作演出決定処理において、ステップ60AKS025~60AKS029に代えて、価値報知回数を決定してから設定示唆回数を決定するようにしてもよい。この場合には、価値報知回数が0以外に決定された場合に、設定示唆回数を決定可能とし、価値報知回数が0に決定された場合には、設定示唆回数を決定せず、設定示唆演出が実行されないようにしてもよい。こうして、価値報知演出により遊技者にとって有利な遊技価値が付与されるか否かの報知が行われた場合に、設定示唆演出により設定値に関する示唆を行うことができればよい。
設定示唆演出は、パチンコ遊技機1における設定値を示唆する演出に限定されず、例えばパチンコ遊技機1における設定値が変更されたか否かを示唆する演出であってもよい。例えば、複数の設定示唆パターンは、パチンコ遊技機1における設定値が変更されたか否かに応じて、決定割合が異なる設定示唆パターンが含まれていてもよい。パチンコ遊技機1における設定値が変更された場合に、高い割合で決定される設定示唆パターンによる設定示唆演出が実行されることで、設定値の変更があったことを遊技者が認識できるように、演出を多様化して遊技興趣を向上させることができる。
所定期間の少なくとも一部、あるいは、特定期間の一部または全部は、可変表示の終了後の期間に含まれるようにしてもよい。例えば、可変表示の実行中には、予告演出となる操作演出が実行される一方で、価値報知演出や設定示唆演出となる操作演出が実行されなくてもよい。その後、可変表示の表示結果が「大当り」となった場合に、大当り開始演出(ファンファーレ演出)や大当り中演出(第1ラウンドや第2ラウンドに対応する演出など)の実行に伴い、価値報知演出や設定示唆演出となる操作演出を実行可能にしてもよい。予告演出、価値報知演出、設定示唆演出となる操作演出は、任意の順番で実行可能にしてもよい。価値報知演出を実行せずに設定示唆演出が実行される場合を設けてもよい。
プッシュボタン31Bに対する押下操作に加えて、スティックコントローラ31Aに対する傾倒操作が検出されたことに基づいて、操作演出を実行可能にしてもよい。スティックコントローラ31Aを用いた操作演出が実行される場合には、プッシュボタン31Bを用いた操作演出が実行される場合よりも高い割合で、遊技者の有利度が高い演出態様となるようにしてもよい。例えば設定示唆パターン60AKC5による設定示唆演出は、プッシュボタン31Bを用いた操作演出の決定割合が0/100となり、スティックコントローラ31Aを用いた操作演出の決定割合が100/100となるように、設定示唆パターン決定テーブルにおける決定値が複数の設定示唆パターンに割り当てられてもよい。
遊技者による動作を検出するための構成は、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bなどに限定されず、例えば回動操作が可能なジョグダイアルであってもよいし、タッチパネルのように接触操作や押圧操作が可能なものであってもよい。さらに、例えば赤外線センサや超音波センサ、CCDセンサ、CMOSセンサのように、遊技者による指示入力行為に限定されない任意の動作を検出できるセンサを用いてもよい。所定のカメラを用いて遊技者の手といった被写体を撮影した結果を解析(ビデオ式モーションキャプチャ)して、任意の動作を所定操作として検出できるようにしてもよい。すなわち、遊技者による動作を検出するための構成は、任意対象物の動作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できる任意の構成であればよい。
各種の制限は、本願発明の達成目的や解決課題その他の趣旨を逸脱しないものであれば、任意の範囲や限界によるものであればよい。制限の範囲は、処理や制御や動作の実行について、有無や割合その他の分量を異ならせる条件であればよく、制限の限界は、処理や制御や動作の実行について、有無や割合その他の分量を異ならせる内容(例えば止める場合か減らす場合か、減らす程度など)であればよい。
(特徴部60AKの課題解決手段および効果に関する説明)
遊技者にとって有利な、例えば大当り遊技状態などの有利状態に制御可能な、例えばパチンコ遊技機1など遊技機であって、遊技者にとっての有利度が異なる複数の設定値として、例えば1から6までの値などのうちいずれかの設定値に設定可能な、例えば図8-13の設定値変更処理を実行するCPU103などの設定手段と、遊技を進行可能な、例えばCPU103などの遊技制御手段と、遊技者の動作を検出したことに基づいて、例えば予告演出、価値報知演出、設定示唆演出などの動作演出を実行可能な、例えば図11-8に示すステップ60AKS045、60AKS051、60AKS053の処理を実行する演出制御用CPU120などの動作演出実行手段と、動作演出の実行回数に対応する報知を行う、例えば回数報知演出などの報知演出を実行可能な、例えば図11-8に示すステップ60AKS043の処理を実行する演出制御用CPU120などの報知演出実行手段とを備え、動作演出実行手段による動作演出の実行パターンには、報知演出で示された実行回数の動作演出を所定期間内に実行する、例えば可変表示結果が「大当り」ではない場合や設定示唆回数の決定結果が0である場合などの第1実行パターンと、報知演出で示された実行回数よりも少ない回数の動作演出を所定期間内に実行し、該所定期間の経過後に残りの実行回数の動作演出を実行する、例えば可変表示結果が「大当り」であり設定示唆回数の決定結果が0以外である場合などの第2実行パターンとが含まれ、動作演出実行手段は、例えば図11-5、図11-6、図11-9に示すように、所定期間の経過後に実行する動作演出を、設定手段の設定に関する示唆を行う示唆演出態様により実行可能である。これにより、演出を多様化して遊技興趣を向上させることができる。
有利状態に制御されることを、所定期間において報知可能な、例えば図11-8に示すステップ60AKS049の処理を実行する演出制御用CPU120などの有利報知手段を備え、動作演出実行手段は、例えば図11-2に示すステップ60AKS024の処理にて可変表示結果が「大当り」と判定された場合に、ステップ60AKS025の処理を実行する部分など、有利報知手段による報知が行われた場合に、所定期間の経過後の特定期間において、示唆演出態様の動作演出を実行可能であってもよい。これにより、示唆演出態様の動作演出に注目させるように、演出を多様化して遊技興趣を向上させる事ができる。
有利状態として、例えば大当り種別が「非確変」の場合などの第1有利状態と、該第1有利状態よりも有利度が高い、例えば大当り種別が「確変」の場合などの第2有利状態とを含む複数種類の有利状態に制御可能であり、動作演出実行手段は、例えば図11-4に示すように、有利報知手段による第2有利状態に制御されることの報知が行われた場合には、有利報知手段による第1有利状態に制御されることの報知が行われた場合よりも高い割合で、特定期間において示唆演出態様の動作演出を実行可能であってもよい。これにより、示唆演出態様の動作演出に期待させるように、演出を多様化して遊技興趣を向上させることができる。
有利状態として、例えば大当り種別が「非確変」の場合などの第1有利状態と、該第1有利状態よりも有利度が高い、例えば大当り種別が「確変」の場合などの第2有利状態とを含む複数種類の有利状態に制御可能であり、動作演出実行手段は、例えば図11-4に示す大当り種別の「非確変」と「確変」とを入れ替えた場合などのように、有利報知手段による第1有利状態に制御されることの報知が行われた場合には、有利報知手段による第2有利状態に制御されることの報知が行われた場合よりも高い割合で、特定期間において示唆演出態様の動作演出を実行可能であってもよい。これにより、示唆演出態様の動作演出に期待させるように、演出を多様化して遊技興趣を向上させることができる。
有利状態として、遊技者にとっての有利度が異なる、例えば大当り種別が「非確変」、「確変」のいずれかなどのように、複数種類の有利状態に制御可能であり、動作演出実行手段は、例えば図11-4に示すように、有利報知手段による最も有利度が高い有利状態に制御されることの報知が行われた場合にのみ、特定期間において示唆演出態様の動作演出を実行可能であってもよい。これにより、示唆演出態様の動作演出に期待させるように、演出を多様化して遊技興趣を向上させることができる。
動作演出実行手段は、例えば図11-4に示す設定示唆回数が2~4のいずれかに決定された場合などのように、示唆演出態様の動作演出として、複数態様のいずれかによる動作演出を、所定期間の経過後の特定期間において複数回実行可能であり、示唆演出態様の動作演出が複数態様に含まれる同一の態様により実行されることを制限する、例えば図11-2に示すステップ60AKS027の処理にて図11-6に示す決定割合で設定示唆パターンを決定する演出制御用CPU120などの制限手段を備えてもよい。これにより、演出を多様化して遊技興趣を向上させることができる。
動作演出実行手段は、所定期間の経過後の特定期間において、示唆演出態様の動作演出を、例えば第1示唆の実行タイミングなどの第1タイミングと、該第1タイミングよりも遅い、例えば第2示唆の実行タイミングなどの第2タイミングとにて実行可能であり、例えば図11-4、図11-6に示すように、遊技者にとっての有利度が最も高い設定値であることを示唆する動作演出を、第2タイミングにて、第1タイミングよりも高い割合で実行可能であってもよい。これにより、示唆演出態様の動作演出に注目させるように、演出を多様化して遊技興趣を向上させることができる。
動作演出実行手段は、所定期間において、有利状態に制御されることの予告を行う動作演出を、示唆演出態様により実行可能であってもよい。これにより、予告を行う動作演出に注目させるように、演出を多様化して遊技興趣を向上させることができる。
(特徴部91AK、92AKに関する説明)
図12-1は、特徴部91AK、92AKに関し、演出制御基板12に搭載された各種回路の構成例を示している。図12-1に示す構成例では、演出制御用マイクロプロセッサ91AK100、入力回路91AK121、メモリコントローラ91AK122、演出データメモリ91AK123、ROM91AK124、RAM91AK125、ウォッチドッグタイマ91AK126といった、各種回路が演出制御基板12に搭載されている。演出制御用マイクロプロセッサ91AK100は、CPU91AK131、VDP91AK132、音声処理回路91AK133、ランプ制御回路91AK134、モータ制御回路135、内蔵メモリ91AK136を備えている。VDP91AK132は、命令デコーダ91AK141、デマルチプレクサ91AK142、映像デコーダ91AK143、動画像レンダラ91AK144、キャラクタ画像レンダラ91AK145、テキスト画像レンダラ91AK146、VRAM91AK147、表示駆動回路91AK148を含んでいる。音声処理回路91AK133は、音声デコーダ91AK151を含んでいる。
演出制御用マイクロプロセッサ91AK100は、主基板11から受信した演出制御コマンドに基づいて、データ処理や信号処理を実行することなどにより、画像表示装置5、スピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9その他の装飾用LED、可動体32などの演出用可動部材といった、複数の演出装置のうち、一部または全部を用いた演出の実行を制御可能な回路が1チップに集積された統合型プロセッサであればよい。なお、演出制御用マイクロプロセッサ91AK100は、CPU91AK131、VDP91AK132や内蔵メモリ91AK136を備える一方で、音声処理回路91AK133、ランプ制御回路91AK134、モータ制御回路91AK135のうち、一部または全部は、演出制御用マイクロプロセッサ91AK100の外部に設けられてもよい。
入力回路91AK121は、バッファ回路などを備えていればよい。入力回路91AK121のバッファ回路は、中継基板15を介して主基板11から伝送された演出制御コマンドを受信するために用いられる。メモリコントローラ91AK122は、演出制御用マイクロプロセッサ91AK100から供給される要求信号に応じて、演出データメモリ91AK123の記憶データに対する各種処理を実行する。演出データメモリ91AK123は、例えば画像表示装置5における表示画像を示す各種の画像データといった、演出装置を用いた演出の実行に使用可能な演出データを予め記憶している。演出データメモリ91AK123が記憶する画像データには、動画像データと静止画像データとが含まれていればよい。静止画像データとして、例えば画像表示装置5の画面上において可変表示される複数種類の飾り図柄といった、複数種類の演出画像に対応した複数種類の画像要素データとなるスプライト画像データであるキャラクタ画像データが用意されていればよい。飾り図柄に対応する演出画像は、キャラクタ画像に含まれてもよい。その他、画像表示装置5の画面上に表示される任意のキャラクタ画像、具体的には、人物、図形、記号などを示す演出画像、および背景画像の画像データが、予め演出データメモリ91AK123に記憶されていればよい。静止画像データとして、例えば画像表示装置5の画面上において文字を表示可能にするテキスト画像データが用意されていればよい。画像データの他にも、演出データメモリ91AK123には、スピーカ8L、8Rによる音声出力に用いられる音声データの一部または全部が記憶されていればよい。演出データメモリ91AK123には、遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった発光部材に対する点灯駆動に用いられるランプ駆動データの一部または全部が記憶されてもよい。演出データメモリ91AK123には、可動体32などの可動部材を動作させる駆動モータの回転駆動に用いられるモータ駆動データの一部または全部が記憶されてもよい。演出データメモリ91AK123は、例えばNAND型フラッシュメモリといった、電気的に消去や書込あるいは書換などが可能な不揮発性の半導体メモリであればよい。ただし、パチンコ遊技機1における演出の進行が制御される通常使用の状態であるときに、演出データメモリ91AK123は、読出専用の記憶装置として使用される。
ROM91AK124は、演出制御用のコンピュータプログラムや固定データなどを記憶する。RAM91AK125は、演出制御用マイクロプロセッサ91AK100のCPU91AK131にワークエリアを提供する。ウォッチドッグタイマ91AK126は、内蔵レジスタの設定に基づいてカウントアップまたはカウントダウンするカウンタ回路を有し、計測時間が開始時間(タイムアウト時間)を経過してタイムアウトが発生したときに、時間経過信号となるタイムアウト信号を発生させる。タイムアウト信号は、演出制御用マイクロプロセッサ91AK100のCPU91AK131に入力される。タイムアウト信号の発生により、CPU91AK131はリセット状態になり、演出制御用マイクロプロセッサ91AK100を再起動させる。
ROM91AK124には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のテーブルデータなどが格納されている。例えば、ROM91AK124には、演出制御用マイクロプロセッサ91AK100のCPU91AK131が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブルを構成するテーブルデータ、各種の演出制御パターンを構成するパターンデータなどが記憶されている。演出制御パターンは、例えば演出制御プロセスタイマ判定値と対応付けられた演出制御実行データ(表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、モータ制御データ、操作検出制御データなど)や終了コードなどを含んだプロセスデータから構成されている。演出制御パターンや演出制御実行データの一部または全部は、ディスプレイリストとして構成されていてもよい。ディスプレイリストは、VDP91AK132に実行させる一連の転送命令などを画像処理の順番などにあわせて記述した命令群のデータである。ディスプレイリストには、表示制御用の命令群、音声制御用の命令群、ランプ制御用の命令群、モータ制御用の命令群が、混在して含まれていてもよい。このようなディスプレイリストを用いて演出の進行を制御することにより、演出用の電気部品を連携して制御できればよい。RAM91AK125には、演出用の電気部品を制御するために用いられるプログラムや各種データが記憶される。CPU91AK131は、ROM91AK124に格納されているプログラムやデータの読出時間よりも短い読出時間にて、RAM91AK125に記憶されたプログラムやデータを読み出すことができればよい。
CPU91AK131は、演出制御用のコンピュータプログラムに従って制御処理を実行する。このとき、CPU91AK131は、ROM91AK124から読み出したプログラムに従って、演出用の電気部品による演出の進行を制御するための演出制御処理を実行する。演出制御処理は、例えばCPU91AK131がROM91AK124から固定データを読み出す固定データ読出処理や、CPU91AK131がRAM91AK125に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込処理、CPU91AK131がRAM91AK125に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出処理、CPU91AK131が外部から各種信号の入力を受け付ける受信処理、CPU91AK131が外部へと各種信号を出力する送信処理、あるいは、これらの処理の一部または全部を含んでいてもよい。
VDP91AK132は、CPU91AK131からの表示制御指令やレジスタ設定などに基づいて、画像表示装置5における画像表示の制御内容を決定する。例えばVDP91AK132は、画像表示装置5の画面上に表示させる演出画像の切替タイミングを決定することなどにより、飾り図柄の可変表示や各種の演出表示を実行させるための制御を行う。VDP91AK132は、高速描画機能や動画像データ分離機能、映像デコード機能といった画像データ処理機能を有する画像プロセッサである。なお、VDP91AK132は、GPU(Graphics Processing Unit)、GCL(Graphics Controller LSI)、あるいは、より一般的にDSP(Digital Signal Processor)と称される画像処理用のマイクロプロセッサであってもよい。
命令デコーダ91AK141は、CPU91AK131からの表示制御指令に含まれる命令部(命令コード)を解読して、解読結果に応じた画像処理などを指示する。例えば解読結果に含まれる表示制御用の命令群は、VDP91AK132の内部回路に供給される。命令デコーダ91AK141は、解読結果に応じた制御信号を生成し、VDP91AK132の内部回路に供給してもよい。解読結果に含まれる音声制御用の命令群は、音声処理回路91AK133に供給されてもよい。解読結果に含まれるランプ制御用の命令群は、ランプ制御回路91AK134に供給されてもよい。解読結果に含まれるモータ制御用の命令群は、モータ制御回路91AK135に供給されてもよい。
デマルチプレクサ91AK142は、演出データメモリ91AK123などから読み出された動画像データが入力され、映像データと音声データとに分離して出力する。デマルチプレクサ91AK142から出力された映像データは、映像デコーダ91AK143に入力される。デマルチプレクサ91AK142から出力された音声データは、音声処理回路91AK133の音声デコーダ91AK151に入力される。映像デコーダ91AK143は、圧縮符号化された映像データを伸張復号化して出力する。映像デコーダ91AK143から出力された映像データは、動画像レンダラ91AK144に供給される。映像デコーダ91AK143は、演出データメモリ91AK123などから圧縮符号化されたキャラクタ画像データやテキスト画像データを読み出し、伸張復号化した後に、キャラクタ画像レンダラ91AK145やテキスト画像レンダラ91AK146に供給してもよい。
動画像レンダラ91AK144は、映像デコーダ91AK143から供給された映像データを、VRAM91AK147の所定領域に書き込んで記憶させる。動画像レンダラ91AK144は、映像データに示される映像の色相、彩度、明度、あるいは、これらの一部または全部を調整可能な画像処理を実行して、調整後の映像データをVRAM91AK147に一時記憶させてもよい。キャラクタ画像レンダラ91AK145は、演出データメモリ91AK123などから読み出されたキャラクタ画像データや映像デコーダ91AK143から供給されたキャラクタ画像データが入力され、VRAM91AK147の所定領域に書き込んで記憶させる。キャラクタ画像レンダラ91AK145は、ベクター形式のキャラクタ画像データをビットマップ形式に変換して、VRAM91AK147に一時記憶させてもよい。キャラクタ画像レンダラ91AK145は、キャラクタ画像指定情報により指定されたキャラクタ画像を、キャラクタ表示設定情報により設定された表示スタイルや表示レイアウトを含めた表示態様で表示するための画像変換処理などを実行してもよい。テキスト画像レンダラ91AK146は、演出データメモリ91AK123などから読み出されたテキスト画像データや映像デコーダ91AK143から供給されたテキスト画像データが入力され、VRAM91AK147の所定領域に書き込んで記憶させる。テキスト画像レンダラ91AK146は、ベクター形式のテキスト画像データをビットマップ形式に変換して、VRAM91AK147に一時記憶させてもよい。テキスト画像レンダラ91AK146は、テキスト画像指定情報により指定されたテキスト画像を、テキスト表示設定情報により設定された表示スタイルや表示レイアウトを含めた表示態様で表示するための画像変換処理などを実行してもよい。
VRAM91AK147は、画像データを一時記憶して、VDP91AK132による画像データ処理のワークエリアを提供する。VRAM91AK147には、例えばパレットデータが配置されるパレット領域、キャラクタ画像データが格納されるキャラクタ用バッファ、テキスト画像データが格納されるテキスト用バッファ、CG用バッファなどの各領域を提供できればよい。CG用バッファは、VDP91AK132による描画処理が実行されるときにキャラクタやテキストの表示色が定義されたパレットデータを一時的に保存したり、描画処理により作成される演出画像の表示データを一時的に保存したりするために用いられる。表示駆動回路91AK148は、画像表示装置5の画面上に各種画像を表示させる信号を出力するための回路である。表示駆動回路91AK148は、VDP91AK132において作成された表示データに応じた色信号(階調制御信号)とともに、所定のクロック信号(ドットクロック信号)や走査信号(駆動制御信号)を画像表示装置5に出力すればよい。
VRAM91AK147の内部、または内蔵メモリ91AK136といったVRAM91AK147とは別個のメモリモジュールには、フレームバッファが設けられてもよい。フレームバッファは、VDP91AK132による描画処理で作成される演出画像の表示データなどが展開記憶される仮想表示領域を提供する。フレームバッファに記憶される表示データは、例えばポイント、ライン、ポリゴンといった、ベクター形式の画像データ(ベクターデータ、ベクトルデータ)などに基づいて、VDP91AK132が作成したビットマップ形式の画像データ(ピクセルデータ、ラスターデータ)などであればよい。なお、フレームバッファには、例えば画像表示装置5の画面上に表示される各種画像の表示データを記憶する実表示領域と、画像表示装置5の画面上には表示されない各種画像の表示データを記憶する仮想表示領域とが含まれていてもよい。あるいは、フレームバッファの仮想表示領域にて画像表示装置5の表示画面と同じ大きさの画面表示を行うための表示データが作成され、仮想表示領域の表示データが表示駆動回路91AK148へと供給されることで、画像表示装置5の側に出力されるようにしてもよい。
例えばフレームバッファの記憶領域には、画像表示領域と、画像描画領域とが割り当てられる。画像表示領域には、画像表示装置5の画面上に演出画像を表示させるための表示データが格納される。画像描画領域には、描画処理により作成された各演出画像の表示データが格納される。画像表示領域と画像描画領域は、Vブランクが発生するごとに互いに切り替わるようにしてもよい。Vブランクは、画像表示装置5の画面上に表示される画像を更新する周期で発生する。Vブランクが開始されるごとに、VDP91AK132からCPU91AK131に対してVブランク割込信号が出力されるとともに、各種割込信号が、VDP91AK132からCPU91AK131に対して出力されてもよい。Vブランクが発生するごとに画像表示領域と画像描画領域とを切り替えることで、あるVブランク周期(第1描画表示期間)において画像描画領域として割り当てられた記憶領域では各演出画像の表示データを作成する描画処理が行われるとともに、次のVブランク周期(第2描画表示期間)おいては、この記憶領域が画像表示領域に切り替わる。したがって、第1描画表示期間における描画処理で作成された表示データは、第2描画表示期間にて画像表示装置5に向けて出力され、また、第2描画表示期間にて画像描画領域が割り当てられた記憶領域では、描画処理で作成された表示データの格納が行われる。
音声処理回路91AK133は、CPU91AK131やVDP91AK132からの命令やレジスタ設定に基づいて、スピーカ8L、8Rを用いた音声出力を可能にする音声信号を生成する。音声処理回路91AK133の音声デコーダ91AK151には、VDP91AK132のデマルチプレクサ91AK142から出力された音声データが供給される。音声デコーダ91AK151は、圧縮符号化された音声データを伸張復号化して、音声信号を生成する。また、音声処理回路91AK133は、動画像データに含まれない音声データを予め記憶可能な音声データメモリを含んでいてもよい。音声データメモリは、例えば演出データメモリ91AK123やROM91AK124などに含まれることで、音声処理回路91AK133の外部に設けられてもよい。音声処理回路91AK133は、CPU91AK131やVDP91AK132からの命令やレジスタ設定に基づいて、音声データメモリから読み出した音声データを伸張復号化するなどして、音声信号を生成してもよい。
ランプ制御回路91AK134は、遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった発光部材の点灯、消灯、点滅などの点灯態様(発光態様)を制御する。ランプ制御回路91AK134は、CPU91AK131やVDP91AK132からの命令やレジスタ設定に基づいて、ランプ制御データを生成し、ランプ制御基板14やランプドライバ基板へと出力する。モータ制御回路91AK135は、可動体32などの演出用可動部材を動作可能に駆動する駆動モータに対し、回転、停止、回転速度、回転角度(位相)などの作動状態を制御する。モータ制御回路91AK135は、CPU91AK131やVDP132からの命令やレジスタ設定に基づいて、モータ制御データを生成し、モータドライバ基板へと出力する。内蔵メモリ91AK136は、演出制御用マイクロプロセッサ91AK100に内蔵されたメモリ回路であり、演出の進行を制御するために用いられる各種データを記憶可能である。
図12-2は、演出制御用の記憶エリアについて、記憶内容に応じた構成例を示している。この実施の形態では、複数の記憶エリアとして、記憶エリア91AKM01、91AKM02、91AKM11~91AKM14が設けられている。各記憶エリアは、例えば演出データメモリ91AK123、ROM91AKM124、内蔵メモリ91AK136、あるいは、これらの一部または全部に含まれるように、設けられていればよい。複数の記憶エリアには、動画像に関するデータを記憶する記憶エリア91AKM11と、テキスト画像に関するデータを記憶する記憶エリア91AKM13とが、含まれている。
記憶エリア91AKM01は、演出制御用プログラムや演出制御管理データが記憶され、演出制御用のプログラム等管理エリアとして機能する。例えば演出制御用マイクロプロセッサ91AK100のCPU91AK131が各種の判定や決定、設定を行うために用意された各種テーブルの構成データであるテーブルデータ、演出制御パターンを構成するパターンデータなどは、管理データとして記憶エリア91AKM01に記憶されていればよい。
記憶エリア91AKM02は、表示制御用プログラムや表示制御管理データが記憶され、表示制御用のプログラム等管理エリアとして機能する。例えば演出制御用マイクロプロセッサ91AK100のVDP91AK132が各種の画像処理を行うために用意された画像処理プログラム、演出画像を表示する手順などが定められた表示用のプロセステーブルなどは、記憶エリア91AKM02に記憶されていればよい。画像処理プログラムは、ベクター形式の画像データを、ビットマップ形式の画像データに変換するプログラムを含んでいてもよい。画像処理プログラムは、文字コードを用いて記述されたテキストとフォントデータとに基づいて、ビットマップ形式のテキスト画像を生成するプログラムを含んでいてもよい。
記憶エリア91AKM11は、動画像データと、その関連データとを含めた動画像関連データが記憶される。動画像データは、元画像となる複数フレームの画像を用いて、例えば動き補償予測符号化といった圧縮符号化処理により、参照画像や予測画像などを含む画像圧縮情報が生成され、音声データと多重化された多重符号化ストリームであればよい。記憶エリア91AKM11に記憶される動画像関連データは、動画像表示プロセステーブルを構成するテーブルデータやデータファイルを含んでいてもよい。動画像表示プロセステーブルは、パチンコ遊技機1における演出の進行に伴い、画像表示装置5の画面上に表示する動画像の表示内容や表示態様を、経過時間に応じて変更可能な表示制御処理に用いられる。動画像の表示内容は、動画像データに対応して再生表示される動画像の内容である。動画像の表示態様は、動画像の表示スタイルや表示レイアウトを含めた、動画像を再生表示するときの態様や形態である。なお、動画像表示プロセステーブルを構成するテーブルデータやデータファイルは、表示制御管理データとして、記憶エリア91AKM02に記憶されてもよい。
記憶エリア91AKM12は、キャラクタ画像データと、その関連データとを含めたキャラクタ画像関連データが記憶される。キャラクタ画像データは、複数種類の飾り図柄、人物、図形、記号などを示す任意のキャラクタ画像を、ベクター形式あるいはビットマップ形式で記述した静止画像データであればよい。記憶エリア91AKM12に記憶されるキャラクタ画像関連データは、キャラクタ表示プロセステーブルを構成するテーブルデータやデータファイルを含んでいてもよい。キャラクタ表示プロセステーブルは、パチンコ遊技機1における演出の進行に伴い、画像表示装置5の画面上に表示するキャラクタ画像の表示内容や表示態様を、経過時間に応じて変更可能な表示制御処理に用いられる。キャラクタ画像の表示内容は、キャラクタ画像データに対応して表示されるキャラクタ画像の内容である。キャラクタ画像の表示態様は、キャラクタ画像の表示スタイルや表示レイアウトを含めた、キャラクタ画像を表示するときの態様や形態である。なお、キャラクタ表示プロセステーブルを構成するテーブルデータやデータファイルは、表示制御管理データとして、記憶エリア91AKM02に記憶されてもよい。
記憶エリア91AKM13は、テキスト画像データと、その関連データとを含めたテキスト画像関連データが記憶される。テキスト画像関連データは、アウトラインフォントデータを含んでいてもよい。アウトラインフォントデータは、テキスト画像の表示に使用される文字ごとに、輪郭を結ぶ複数の頂点座標などを組み合わせて指定することにより、ビットマップ形式の画像データにおける各文字の字形に変換可能なデータである。テキスト画像関連データは、アウトラインフォントデータに代えて、あるいはアウトラインフォントデータとともに、ベクターフォントデータあるいはストロークフォントデータを含んでいてもよい。ベクターフォントデータやストロークフォントデータは、テキスト画像の表示に使用される文字ごとに、直線や曲線のパラメータを指定することにより、ビットマップ形式の画像データにおける各文字の字形に変換可能なデータである。アウトラインフォントやベクターフォントは、フォントの拡大縮小によっても品質が劣化しにくいスケーラブルフォントに含まれる。テキスト画像データは、複数の文字画像を組み合わせた文字列を構成するテキスト画像を示し、文章、段落、文、文節、単語、あるいは、これらの一部または全部の組合せといった、任意に設定された言葉の単位を認識可能に示すものであればよい。また、テキスト画像データは、単一の文字画像のみによるテキスト画像を示すものであってもよい。テキスト画像データを用いて画像表示装置5の画面上に表示されるテキスト画像は、テロップ文字を示すものであってもよいし、字幕を示すものであってもよいし、その他の情報伝達文字や装飾文字を示すものであってもよい。テキスト画像データは、テキスト画像を表示するための演出データに含まれるので、演出データメモリ91AK123に記憶されてもよい。これに対し、アウトラインフォントデータなどのフォントデータは、VDP91AK132が画像処理プログラムを実行するときに用いられるので、ROM91AK124や内蔵メモリ91AK136のいずれかに記憶されてもよい。このように、記憶エリア91AKM13は、演出データメモリ91AK123と、ROM91AK124または内蔵メモリ91AK136とに、設けられてもよい。他の記憶エリアについても同様に、演出データメモリ91AK123、ROM91AKM124、内蔵メモリ91AK136といった、複数のメモリ装置の一部または全部に設けられてもよい。
記憶エリア91AKM13に記憶されるテキスト画像関連データは、テキスト表示プロセステーブルを構成するテーブルデータやデータファイルを含んでいてもよい。テキスト表示プロセステーブルは、パチンコ遊技機1における演出の進行に伴い、画像表示装置5の画面上に表示するテキスト画像の表示内容や表示態様を、経過時間に応じて変更可能な表示制御処理に用いられる。テキスト画像の表示内容は、テキスト画像データに対応して表示されるテキスト画像の内容である。テキスト画像の表示態様は、テキスト画像の表示スタイルや表示レイアウトを含めた、キャラクタ画像を表示するときの態様や形態である。なお、テキスト表示プロセステーブルを構成するテーブルデータやデータファイルは、表示制御管理データとして、記憶エリア91AKM02に記憶されてもよい。
記憶エリア91AKM14は、音声データと、その関連データとを含めた音声関連データが記憶される。記憶エリア91AKM14に記憶される音声データは、動画像表示による演出において画像と同期して再生出力される音声とは異なり、パチンコ遊技機1における演出の進行に伴い、任意の音声を再生出力可能にするものであればよい。記憶エリア91AKM14に記憶される音声関連データは、音声出力プロセステーブルを構成するテーブルデータやデータファイルを含んでいてもよい。音声出力プロセステーブルは、パチンコ遊技機1における演出の進行に伴い、スピーカ8L、8Rから出力する効果音や楽曲などの音声を、経過時間に応じて変更可能な音声制御処理に用いられる。なお、音声出力プロセステーブルを構成するテーブルデータやデータファイルは、演出制御管理データとして、記憶エリア91AKM01に記憶されてもよい。
演出制御用マイクロプロセッサ91AK100のVDP91AK132では、デマルチプレクサ91AK142に、記憶エリア91AKM11から読み出された動画像データが入力され、映像データと音声データとに分離される。映像データは映像デコーダ91AK143に入力され、音声データは音声処理回路91AK133の音声デコーダ91AK151に入力される。映像デコーダ91AK143は、圧縮符号化された映像データを伸張復号化して、動画像レンダラ91AK144に供給する。動画像レンダラ91AK144は、例えば動画像の表示スタイルや表示レイアウトを含めた表示態様に応じた映像データの変換処理などを実行し、変換後のデータをVRAM91AK147の所定領域に書き込んで記憶させる。こうして、記憶エリア91AKM11の記憶データである動画像データを用いて、動画像の表示が制御される。
演出制御用マイクロプロセッサ91AK100のVDP91AK132では、テキスト画像レンダラ91AK146に、記憶エリア91AKM13から読み出されたテキスト画像データが入力される。テキスト画像データが圧縮符号化されている場合には、映像デコーダ91AK143により伸張復号化してから、テキスト画像レンダラ91AK146に入力されてもよい。テキスト画像レンダラ91AK146は、例えばテキスト画像の表示スタイルや表示レイアウトを含めた表示態様に応じたテキスト画像データの変換処理などを実行し、変換後のデータをVRAM91AK147の所定領域に書き込んで記憶させる。こうして、記憶エリア91AKM13の記憶データであるテキスト画像データを用いて、テキスト画像の表示が制御される。
図12-3は、リーチ演出内容に応じた動画像データとテキスト表示プロセステーブルの決定例を示している。SPリーチAやSPリーチBといった、スーパーリーチのリーチ演出では、動画像データを用いた動画像表示による演出と、テキスト画像データを用いたテキスト画像表示による演出とを、実行可能である。動画像表示による演出が実行される期間と、テキスト画像表示による演出が実行される期間は、一部または全部が同一期間であってもよいし異なる期間を含んでいてもよい。テキスト表示プロセステーブルは、例えば複数の文字画像を組み合わせたテキスト画像を表示する場合に、表示の制御に用いられるプロセスデータが設定されたテーブルである。
図12-3に示す決定例では、リーチ演出内容に応じて、動画像データ91AKD01、91AKD02、91AKD11、91AKD12のいずれかに決定され、テキスト表示プロセステーブル91AKT01、91AKT02、91AKT11、91AKT12のいずれかに決定される。このうち、動画像データは、リーチ演出内容と一対一に対応して決定される。例えばリーチ演出内容が「SPリーチA(大当り)」である場合には、動画像データ91AKD01に決定される。リーチ演出内容が「SPリーチB(大当り)」である場合には、動画像データ91AKD02に決定される。リーチ演出内容が「SPリーチA(ハズレ)」である場合には、動画像データ91AKD11に決定される。リーチ演出内容が「SPリーチB(ハズレ)」である場合には、動画像データ91AKD12に決定される。これに対して、テキスト表示プロセステーブルは、異なるリーチ演出内容でも共通して決定可能な場合と、決定不可となる場合とがある。例えばリーチ演出内容が「SPリーチA(大当り)」である場合には、テキスト表示プロセステーブル91AKT01の決定割合が30/100であり、テキスト表示プロセステーブル91AKT02の決定割合が70/100である。リーチ演出内容が「SPリーチB(大当り)」である場合には、テキスト表示プロセステーブル91AKT11の決定割合が20/100であり、テキスト表示プロセステーブル91AKT12の決定割合が80/100である。リーチ演出内容が「SPリーチA(ハズレ)」である場合には、テキスト表示プロセステーブル91AKT01の決定割合が80/100であり、テキスト表示プロセステーブル91AKT02の決定割合が20/100である。リーチ演出内容が「SPリーチB(ハズレ)」である場合には、テキスト表示プロセステーブル91AKT11の決定割合が70/100であり、テキスト表示プロセステーブル91AKT12の決定割合が30/100である。
テキスト表示プロセステーブル91AKT01、91AKT02は、リーチ演出内容が「SPリーチA(大当り)」または「SPリーチA(ハズレ)」の場合に決定可能となり、リーチ演出内容が「SPリーチB(大当り)」または「SPリーチB(ハズレ)」の場合には決定不可となる。テキスト表示プロセステーブル91AKT11、91AKT12は、リーチ演出内容が「SPリーチB(大当り)」または「SPリーチB(ハズレ)」の場合に決定可能となり、リーチ演出内容が「SPリーチA(大当り)」または「SPリーチA(ハズレ)」の場合には決定不可となる。このように、テキスト表示プロセステーブル91AKT01、91AKT02は、SPリーチAのリーチ演出が実行される場合に、テキスト画像の表示を制御するために用いられる。テキスト表示プロセステーブル91AKT11、91AKT12は、SPリーチBのリーチ演出が実行される場合に、テキスト画像の表示を制御するために用いられる。
リーチ演出内容が「SPリーチA(大当り)」の場合には動画像データ91AKD01を用いた動画像表示による演出が実行され、リーチ演出内容が「SPリーチA(ハズレ)」の場合には動画像データ91AKD11を用いた動画像表示による演出が実行される。動画像データ91AKD01を用いて表示される動画像と、動画像データ91AKD11を用いて表示される動画像とに対して、テキスト表示プロセステーブル91AKT01、91AKT02のいずれかを用いたテキスト画像を付加して表示可能である。リーチ演出内容が「SPリーチB(大当り)」の場合には動画像データ91AKD02を用いた動画像表示による演出が実行され、リーチ演出内容が「SPリーチB(ハズレ)」の場合には動画像データ91AKD12を用いた動画像表示による演出が実行される。動画像データ91AKD02を用いて表示される動画像と、動画像データ91AKD12を用いて表示される動画像とに対して、テキスト表示プロセステーブル91AKT11、91AKT12のいずれかを用いたテキスト画像を付加して表示可能である。したがって、異なる動画像データを用いて表示される複数の動画像に対して、共通のテキスト表示プロセステーブルを用いたテキスト画像を付加して表示可能である。
図12-4は、テキスト表示プロセステーブルの構成例を示している。このうち、図12-4(A1)は、SPリーチAのリーチ演出に対応して使用可能なテキスト表示プロセステーブル91AKT01の構成例を示し、図12-4(A2)は、SPリーチAのリーチ演出に対応して使用可能なテキスト表示プロセステーブル91AKT02の構成例を示している。図12-4(B)は、SPリーチBのリーチ演出に対応して使用可能なテキスト表示プロセステーブル91AKT11の構成例を示している。
それぞれのテキスト表示プロセステーブルでは、複数のテキスト表示期間に、テキスト画像指定情報およびテキスト表示設定情報が、それぞれ対応付けて設定されている。なお、テキスト表示プロセステーブルは、単一のテキスト表示期間に、テキスト画像指定情報およびテキスト表示設定情報が対応付けて設定されたものを含んでもよい。テキスト表示期間は、表示対象となるテキスト画像ごとに、その表示を開始する開始時間と、その表示を終了する終了時間とを指定する。テキスト表示期間における開始時間と終了時間は、リーチ演出における動画像の表示が開始されてからの経過時間を用いて指定されてもよし、可変表示が開始されてからの経過時間を用いて指定されてもよい。ただし、テキスト画像の表示内容が動画像の表示内容と関連性の高いものである場合には、動画像の表示が開始されてからの経過時間を用いて、テキスト表示期間における開始時間と終了時間を指定することが望ましい。可変表示が開始されてからの経過時間は、例えば可変表示がリーチ態様となる以前の経過時間も含むので、リーチ態様となる以前の可変表示演出などにより、共通のリーチ演出であっても動画像の表示が開始されるタイミングは異なる場合がある。このような場合でも、動画像の表示が開始されてからの経過時間を用いて、テキスト表示期間における開始時間と終了時間が指定されていれば、動画像における特定画像が表示されるタイミングと、特定のテキスト画像が表示されるタイミングとを容易に同期させることができ、動画像の表示とテキスト画像の表示との連動性を高めることができる。テキスト画像指定情報は、テキスト画像の表示に用いるテキスト画像データを特定可能に指定する。例えばテキスト画像指定情報は、記憶エリア91AKM13におけるテキスト画像データの記憶アドレスや読出アドレス、データサイズなどを指定する情報であればよい。あるいは、テキスト画像指定情報は、例えばASCIIコードやUNICODE(UTF-16またはUTF-8など)、JISコード(Shift_JISコードなど)といった、任意の文字コードを使用して、表示対象となるテキスト画像の内容が特定される情報であってもよい。テキスト表示設定情報は、表示対象となるテキスト画像の表示スタイル情報や表示レイアウト情報、その他のメタデータなどにより、テキスト画像の表示態様を設定可能に指定する情報である。テキスト表示プロセステーブルは、例えばTTML(Timed Text Markup Language)といった、所定のマークアップ言語を用いて記述されてもよい。その他、テキスト表示プロセステーブルは、任意のテーブルデータを用いることにより、テキスト表示期間に、テキスト画像指定情報およびテキスト表示設定情報を、対応付けて設定可能であればよい。
図12-5は、テキスト表示プロセステーブルを用いたテキスト画像の表示制御例を示している。このうち、図12-5(A1)は、テキスト表示プロセステーブル91AKT01の場合における表示制御例を示し、図12-5(A2)は、テキスト表示プロセステーブル91AKT02の場合における表示制御例を示している。図12-5(B)は、テキスト表示プロセステーブル91AKT11の場合における表示制御例を示している。これらの表示制御例では、SPリーチAのリーチ演出が実行される場合に、タイミングT00であるときに動画像の表示が開始され、SPリーチBのリーチ演出が実行される場合に、タイミングT10であるときに動画像の表示が開始される。
図12-4(A1)に示されたテキスト表示プロセステーブル91AKT01の場合には、図12-5(A1)に示すように、タイミングT01からタイミングT05までのテキスト表示期間において、テキスト画像指定情報91AKA01により指定されたテキスト画像を表示させる。また、タイミングT02からタイミングT03までのテキスト表示期間ではテキスト画像指定情報91AKA02により指定されたテキスト画像を表示させ、タイミングT04からタイミングT05までのテキスト表示期間ではテキスト画像指定情報91AKA03により指定されたテキスト画像を表示させる。なお、タイミングT02~T04は、いずれもタイミングT01からタイミングT05までの期間に含まれている。タイミングT05が経過した後には、タイミングT06からタイミングT08までのテキスト表示期間ではテキスト画像指定情報91AKA04により指定されたテキスト画像を表示させ、タイミングT07からタイミングT09までのテキスト表示期間ではテキスト画像指定情報91AKA05により指定されたテキスト画像を表示させる。なお、タイミングT08はタイミングT07よりも後に到来するタイミングである。
図12-4(A2)に示されたテキスト表示プロセステーブル91AKT02の場合には、図12-5(A2)に示すように、タイミングT01からタイミングT05までのテキスト表示期間において、テキスト画像指定情報91AKA01により指定されたテキスト画像を表示させる。また、タイミングT02からタイミングT03までのテキスト表示期間ではテキスト画像指定情報91AKA02により指定されたテキスト画像を表示させ、タイミングT04からタイミングT05までのテキスト表示期間ではテキスト画像指定情報91AKA13により指定されたテキスト画像を表示させる。タイミングT05が経過した後には、タイミングT06からタイミングT08までのテキスト表示期間ではテキスト画像指定情報91AKA14により指定されたテキスト画像を表示させ、タイミングT07からタイミングT09までのテキスト表示期間ではテキスト画像指定情報91AKA05により指定されたテキスト画像を表示させる。
このように、テキスト表示プロセステーブルにより設定された複数のテキスト表示期間に対応して、テキスト画像指定情報により指定されたテキスト画像を、画像表示装置5の画面上に表示させることができる。複数のテキスト表示期間に含まれる第1テキスト表示期間は、第1テキスト表示期間とは異なる第2テキスト表示期間と、一部または全部が共通する期間を含んでいてもよい。例えばテキスト表示プロセステーブル91AKT01やテキスト表示プロセステーブル91AKT02では、タイミングT01からタイミングT05までの第1テキスト表示期間に、タイミングT02からタイミングT03までの第2テキスト表示期間や、タイミングT04からタイミングT05までの第3テキスト表示期間が含まれるように設定されている。この場合に、第1テキスト表示期間は、一部の期間が第2テキスト表示期間と共通しており、他の一部の期間が第3テキスト表示期間と共通している。このように、第1テキスト表示期間は、第2テキスト表示期間と一部が共通する期間を含み、第3テキスト表示期間と一部が共通する期間を含んでいる。これに対して、第2テキスト表示期間は全部の期間が第1テキスト表示期間と共通しており、第3テキスト表示期間は全部の期間が第1テキスト表示期間と共通している。このように、第2テキスト表示期間は第1テキスト表示期間に全部の期間が含まれ、第3テキスト表示期間は第1テキスト表示期間に全部の期間が含まれている。また、タイミングT06からタイミングT08までのテキスト表示期間と、タイミングT07からタイミングT09までのテキスト表示期間とは、互いに一部が共通する期間を含んでいる。このように、第1テキスト表示期間は第2テキスト表示期間に一部の期間が含まれ、第2テキスト表示期間は第1テキスト表示期間に一部の期間が含まれてもよい。あるいは、第1テキスト表示期間は第2テキスト表示期間に全部の期間が含まれ、第2テキスト表示期間は第1テキスト表示期間に全部の期間が含まれてもよい。
テキスト表示プロセステーブルにおける設定により、複数のテキスト表示期間に応じて、テキスト画像指定情報により指定された異なるテキスト画像を表示させることができる。これにより、動画像に付加されたテキスト画像の表示期間において、テキスト画像の表示における複数の構成要素のうち、テキスト画像の表示内容に関する第1構成要素を、経過時間に応じて変更することが可能になる。例えばテキスト表示プロセステーブル91AKT01やテキスト表示プロセステーブル91AKT02における設定により、タイミングT01からタイミングT05までの第1テキスト表示期間では、テキスト画像指定情報91AKA01により指定されたテキスト画像が表示される。この第1テキスト表示期間に含まれる第2テキスト表示期間として、タイミングT02からタイミングT03までのテキスト表示期間では、テキスト画像指定情報91AKA02により指定されたテキスト画像が表示される。タイミングT03にて第2テキスト表示期間が終了した後には、さらに第1テキスト表示期間に含まれる第3テキスト表示期間として、タイミングT04からタイミングT05までのテキスト表示期間では、テキスト画像指定情報91AKA03またはテキスト画像指定情報91AKA13により指定されたテキスト画像が表示される。このような設定により、第1テキスト表示期間のうち、タイミングT01からタイミングT02までの期間と、タイミングT03からタイミングT04までの期間では、テキスト画像指定情報91AKA01により指定されたテキスト画像のみが表示される。その一方で、第1テキスト表示期間のうち、第2テキスト表示期間と共通するタイミングT02からタイミングT03までの期間では、テキスト画像指定情報91AKA01により指定された第1テキスト画像の表示に、テキスト画像指定情報91AKA02により指定された第2テキスト画像の表示が、付加されるようにテキスト画像の表示が変更される。他方では、第1テキスト表示期間のうち、第3テキスト表示期間と共通するタイミングT04からタイミングT05までの期間において、テキスト画像指定情報91AKA01により指定された第1テキスト画像の表示に、テキスト画像指定情報91AKA03により指定された第3テキスト画像の表示が、または、テキスト画像指定情報91AKA13により指定された第4テキスト画像の表示が、付加されるようにテキスト画像の表示が変更される。この場合には、第1テキスト画像の表示に付加されるテキスト画像の表示を、テキスト表示プロセステーブルの決定結果に応じて、第3テキスト画像または第4テキスト画像のいずれかが表示されるように変更することが可能になる。
テキスト表示プロセステーブル91AKT01とテキスト表示プロセステーブル91AKT02とでは、タイミングT01からタイミングT05までのテキスト表示期間において共通のテキスト画像指定情報91AKA01により指定されたテキスト画像を表示させ、タイミングT02からタイミングT03までのテキスト表示期間において共通のテキスト画像指定情報91AKA02により指定されたテキスト画像を表示させる。これに対し、タイミングT04からタイミングT05までのテキスト表示期間において、テキスト表示プロセステーブル91AKT01の場合にはテキスト画像指定情報91AKA03により指定されたテキスト画像を表示させ、テキスト表示プロセステーブル91AKT02の場合にはテキスト画像指定情報91AKA13により指定されたテキスト画像を表示させる。テキスト表示プロセステーブル91AKT01とテキスト表示プロセステーブル91AKT02は、共通の動画像データ91AKD01、91AKD11に対応して決定可能である。したがって、共通の動画像データを用いた動画像が表示される場合であっても、複数のテキスト表示期間の少なくとも一部では、表示対象となるテキスト画像を異ならせることで、テキスト画像の表示における構成要素を変更可能である。なお、共通の動画像データを用いた動画像が表示される場合に、テキスト表示プロセステーブルの決定結果に応じて、複数のテキスト表示期間の全部において、表示態様となるテキスト画像を異ならせてもよい。共通の動画像データを用いた動画像が表示される場合に、テキスト表示プロセステーブルの決定結果に応じて、複数のテキスト表示期間について、開始時間、終了時間、期間長の一部または全部を異ならせてもよい。このように、1の動画像に付加されたテキスト画像を表示する表示期間の一部または全部を変更可能としてもよいし、1の動画像に付加されたテキスト画像の一部または全部を変更可能としてもよい。
図12-4(B)に示されたテキスト表示プロセステーブル91AKT11の場合には、図12-5(B)に示すように、タイミングT11からタイミングT15までのテキスト表示期間において、テキスト画像指定情報91AKA21により指定されたテキスト画像を表示させる。また、タイミングT11からタイミングT12までのテキスト表示期間ではテキスト画像指定情報91AKA22により指定されたテキスト画像を表示させ、タイミングT13からタイミングT14までのテキスト表示期間ではテキスト画像指定情報91AKA23により指定されたテキスト画像を表示させる。なお、タイミングT12~T14は、いずれもタイミングT11からタイミングT15までの期間に含まれている。タイミングT15が経過した後には、タイミングT16からタイミングT17までのテキスト表示期間ではテキスト画像指定情報91AKA24により指定されたテキスト画像を表示させ、タイミングT18からタイミングT19までのテキスト表示期間ではテキスト画像指定情報91AKA25により指定されたテキスト画像を表示させる。
図12-6は、テキスト表示設定情報の具体例を示している。テキスト表示設定情報は、例えばorigin、fontFamily、fontSize、fontWeight、color、backgroundColor、fontStyle、textAlign、textDecorationといった、複数フィールドに対応するデータを含んで構成されている。originフィールドは、テキスト画像を表示する場合の原点座標を設定可能である。fontFamilyフィールドは、テキスト画像に含まれる文字のフォントについて、フォントの種類となるフォントファミリーを設定可能である。fontSizeフィールドは、テキスト画像を表示する大きさとなるフォントサイズを設定可能である。fontWeightフィールドは、テキスト画像に含まれる文字の太さを設定可能である。colorフィールドは、テキスト画像に含まれる文字の表示色を設定可能である。backgroundColorフィールドは、テキスト画像における背景の表示色を設定可能である。fontStyleフィールドは、標準体やイタリック体または斜体といったテキスト画像における文字のスタイルを設定可能である。textAlignフィールドは、右詰め、中央、左詰めといった、テキスト画像に含まれる文字の配置を設定可能である。textDecorationフィールドは、例えばアンダーライン、オーバーライン、取消し線、その他のエフェクト画像といった、テキスト画像に付加される装飾表示を設定可能である。このように、テキスト表示設定情報は、テキスト画像の表示スタイルや表示レイアウトといった、テキスト画像の表示態様を設定可能にする。
図12-6(A)は、テキスト表示設定情報91AKB01の構成例を示している。図12-6(B)は、テキスト表示設定情報91AKB02の構成例を示している。図12-6(C1)は、テキスト表示設定情報91AKB03の構成例を示している。図12-6(C2)は、テキスト表示設定情報91AKB13の構成例を示している。テキスト表示設定情報91AKB01は、テキスト表示プロセステーブル91AKT01、91AKT02、91AKT11に含まれている。テキスト表示設定情報91AKB02は、テキスト表示プロセステーブル91AKT01、91AKT02、91AKT11に含まれている。テキスト表示設定情報91AKB03は、テキスト表示プロセステーブル91AKT01、91AKT11に含まれているが、テキスト表示プロセステーブル91AKT02には含まれていない。テキスト表示設定情報91AKB13は、テキスト表示プロセステーブル91AKT02に含まれているが、テキスト表示プロセステーブル91AKT01、91AKT11には含まれていない。
テキスト表示プロセステーブルにより設定された複数のテキスト表示期間では、テキスト画像指定情報により指定されたテキスト画像を、テキスト表示設定情報により設定された表示スタイルや表示レイアウトにて、画像表示装置5の画面上に表示させることができる。これにより、動画像に付加されたテキスト画像の表示期間において、テキスト画像の表示における複数の構成要素のうち、テキスト画像の表示態様に関する第2構成要素を、経過時間に応じて変更することが可能になる。例えばテキスト表示プロセステーブル91AKT01やテキスト表示プロセステーブル91AKT02における設定により、タイミングT01からタイミングT05までの第1テキスト表示期間では、テキスト画像指定情報91AKA01により指定されたテキスト画像が、テキスト表示設定情報91AKB01により設定された表示スタイルや表示レイアウトにて表示される。この第1テキスト表示期間に含まれる第2テキスト表示期間として、タイミングT02からタイミングT03までのテキスト表示期間では、テキスト画像指定情報91AKA02により指定されたテキスト画像が、テキスト表示設定情報91AKB02により設定された表示スタイルや表示レイアウトにて表示される。タイミングT03にて第2テキスト表示期間が終了した後には、さらに第1テキスト表示期間に含まれる第3テキスト表示期間として、タイミングT04からタイミングT05までのテキスト表示期間では、テキスト画像指定情報91AKA03により指定されたテキスト画像がテキスト表示設定情報91AKB03により設定された表示スタイルや表示レイアウトにて表示される場合と、テキスト画像指定情報91AKA13により指定されたテキスト画像がテキスト表示設定情報91AKB13により設定された表示スタイルや表示レイアウトにて表示される場合とがある。このような設定により、第1テキスト表示期間のうち、タイミングT01からタイミングT02までの期間と、タイミングT03からタイミングT04までの期間では、テキスト画像指定情報91AKA01により指定されたテキスト画像のみが、テキスト表示設定情報91AKB01により設定された表示スタイルや表示レイアウトにて表示される。その一方で、第1テキスト表示期間のうち、第2テキスト表示期間と共通するタイミングT02からタイミングT03までの期間では、テキスト画像指定情報91AKA01により指定されたテキスト画像の表示に付加されて、テキスト画像指定情報91AKA02により指定されたテキスト画像が、テキスト表示設定情報91AKB02により設定された表示スタイルや表示レイアウトにて表示されるように、テキスト画像の表示が変更される。他方では、第1テキスト表示期間のうち、第3テキスト表示期間と共通するタイミングT04からタイミングT05までの期間において、テキスト画像指定情報91AKA01により指定されたテキスト画像の表示に付加されて、テキスト画像指定情報91AKA03により指定されたテキスト画像がテキスト表示設定情報91AKB03により設定された表示スタイルや表示レイアウトにて表示される場合と、テキスト画像指定情報91AKA13により指定されたテキスト画像がテキスト表示設定情報91AKB13により表示された表示スタイルや表示レイアウトにて表示される場合とがあるように、テキスト画像の表示が変更される。
タイミングT02からタイミングT03までの第2テキスト表示期間では、テキスト画像指定情報91AKA02により指定されたテキスト画像を、テキスト表示設定情報91AKB01により設定された表示スタイルや表示レイアウトとは異なり、テキスト表示設定情報91AKB02により設定された表示スタイルや表示レイアウトにて、表示することができる。タイミングT04からタイミングT05までの第3テキスト表示期間では、テキスト画像指定情報91AKA03により指定されたテキスト画像を、テキスト表示設定情報91AKB01により設定された表示スタイルや表示レイアウトとは異なり、テキスト表示設定情報91AKB03により設定された表示スタイルや表示レイアウトにて、表示する場合がある。あるいは、タイミングT04からタイミングT05までの第3テキスト表示期間では、テキスト画像指定情報91AKA13により指定されたテキスト画像を、テキスト表示設定情報91AKB01により設定された表示スタイルや表示レイアウトとは異なり、テキスト表示設定情報91AKB13により設定された表示スタイルや表示レイアウトにて、表示する場合がある。このように、タイミングT01からタイミングT05までの第1テキスト表示期間のうち、タイミングT02からタイミングT03までの第2テキスト表示期間と共通する期間では、テキスト画像指定情報91AKA01により指定されたテキスト画像を第1表示態様で表示するとともに、テキスト画像指定情報91AKA02により指定されたテキスト画像を第1表示態様とは異なる第2表示態様に変更して表示することができる。タイミングT01からタイミングT05までの第1テキスト表示期間のうち、タイミングT04からタイミングT05までの第3テキスト表示期間と共通する期間では、テキスト画像指定情報91AKA01により指定されたテキスト画像を第1表示態様で表示するとともに、テキスト画像指定情報91AKA03により指定されたテキスト画像を第1表示態様および第2表示態様とは異なる第3表示態様に変更して表示する場合がある。あるいは、タイミングT01からタイミングT05までの第1テキスト表示期間のうち、タイミングT04からタイミングT05までの第3テキスト表示期間と共通する期間では、テキスト画像指定情報91AKA01により指定されたテキスト画像を第1表示態様で表示するとともに、テキスト画像指定情報91AKA13により指定されたテキスト画像を第1~第3表示態様とは異なる第4表示態様に変更して表示する場合がある。したがって、動画像に付加されるテキスト画像の表示期間では、一部のテキスト画像を他のテキスト画像とは異なる表示態様に変更して表示することができる。また、第1表示態様のテキスト画像とともに第2表示態様のテキスト画像を表示した後には、第2表示態様のテキスト画像を第3表示態様のテキスト画像に変更して表示する場合と、第2表示態様のテキスト画像を第4表示態様のテキスト画像に変更して表示する場合とがあるように、テキスト画像の表示態様を変更して表示することができる。
図12-4(A1)に示されたテキスト表示プロセステーブル91AKT01と図12-4(A2)に示されたテキスト表示プロセステーブル91AKT02とでは、タイミングT01からタイミングT05までのテキスト表示期間において、テキスト画像指定情報91AKA01により指定されたテキスト画像を、テキスト表示設定情報91AKB01により設定された表示態様で表示させる。また、タイミングT02からタイミングT03までのテキスト表示期間において、テキスト画像指定情報91AKA02により指定されたテキスト画像を、テキスト表示設定情報91AKB02により設定された表示態様で表示させる。これにより、共通のテキスト画像を、共通の表示態様で表示させることができる。一方において、テキスト表示プロセステーブル91AKT01では、タイミングT04からタイミングT05までのテキスト表示期間に対応して、テキスト画像指定情報91AKA03により指定されたテキスト画像を、テキスト表示設定情報91AKB03により設定された表示態様で表示させる。テキスト表示プロセステーブル91AKT02では、タイミングT04からタイミングT05までのテキスト表示期間に対応して、テキスト画像指定情報91AKA13により指定されたテキスト画像を、テキスト表示設定情報91AKB13により設定された表示態様で表示させる。これにより、異なるテキスト画像を、異なる表示態様で表示させることができる。他方において、テキスト表示プロセステーブル91AKT11では、タイミングT11からタイミングT15までのテキスト表示期間に対応して、テキスト画像指定情報91AKA21により指定されたテキスト画像を、テキスト表示設定情報91AKB01により設定された表示態様で表示させる。また、タイミングT11からタイミングT12までのテキスト表示期間に対応して、テキスト画像指定情報91AKA22により指定されたテキスト画像を、テキスト表示設定情報91AKB02により設定された表示態様で表示させる。この場合には、テキスト画像指定情報91AKA21により指定されたテキスト画像を、テキスト画像指定情報91AKA01により指定されたテキスト画像と、共通の表示態様で表示させることができる。また、テキスト画像指定情報91AKA22により指定されたテキスト画像を、テキスト画像指定情報91AKA02により指定されたテキスト画像と、共通の表示態様で表示させることができる。このように、異なる動画像に付加される異なるテキスト画像であっても、共通のテキスト表示設定情報による設定データに応じて、共通の表示態様で表示させることができるようにしてもよい。あるいは、テキスト表示プロセステーブル91AKT01では、タイミングT07からタイミングT09までのテキスト表示期間に対応して、テキスト画像指定情報91AKA05により指定されたテキスト画像を、テキスト表示設定情報91AKB05により設定された表示態様で表示させる。テキスト表示プロセステーブル91AKT02では、タイミングT07からタイミングT09までのテキスト表示期間に対応して、テキスト画像指定情報91AKA05により指定されたテキスト画像を、テキスト表示設定情報91AKB15により設定された表示態様で表示させる。このように、共通のテキスト画像であっても、テキスト表示設定情報に応じて、異なる表示態様で表示させることができるようにしてもよい。
テキスト表示プロセステーブルでは、複数のテキスト表示期間に、テキスト画像指定情報およびテキスト表示設定情報が、それぞれ対応付けて設定されている。また、複数のテキスト表示プロセステーブルにおいて、複数のテキスト表示期間に対応付けて設定されたテキスト画像指定情報およびテキスト表示設定情報のうち、少なくとも一部の情報を共通の情報として設定可能であり、また、一部または全部の情報を異なる情報として設定可能である。これらの設定により、テキスト画像の表示内容や表示態様といった、テキスト画像に関する第1構成要素や第2構成要素を、個別に変更して表示することができる。
図12-6(A)に示されたテキスト表示設定情報91AKB01では、colorフィールドにより、テキスト画像の表示色が#FF0040から#4000FFへと段階的に変化するように設定される。図12-4(A1)に示されたテキスト表示プロセステーブル91AKT01と図12-4(A2)に示されたテキスト表示プロセステーブル91AKT02とでは、タイミングT01からタイミングT05までのテキスト表示期間において、テキスト表示設定情報91AKB01により設定された表示態様のテキスト画像を表示させる。図12-4(B)に示されたテキスト表示プロセステーブル91AKT11では、タイミングT11からタイミングT15までのテキスト表示期間において、テキスト表示設定情報91AKB01により設定された表示態様のテキスト画像を表示させる。これらの場合に、テキスト表示設定情報91AKB01により設定された表示態様のテキスト画像は、対応するテキスト表示期間において、共通の第1構成要素となる表示内容に対応するテキスト画像として表示されるときに、そのテキスト画像の表示色といった、テキスト画像に関する第2構成要素となる表示態様を、経過時間に応じて変更することができる。なお、例えばcolorフィールドにより設定されるテキスト画像の表示色は、テキスト画像指定情報により同一のテキスト画像が指定される場合であっても、リーチ演出内容などに応じて、変更可能であってもよい。この場合には、例えば可変表示の表示結果が「大当り」であるか否かといった、有利状態に制御されるか否かに応じて異なる割合で、テキスト画像の表示色を変更するか否かが決定されてもよいし、複数の表示色のいずれかに決定されてもよい。また、例えばcolorフィールドにより設定されるテキスト画像の表示色は、テキスト画像指定情報により同一のテキスト画像が指定される場合であっても、CPU91AK131による演出制御用プログラムの実行結果などに応じて、変更可能であってもよい。この場合に、VDP91AK132は、CPU91AK131からの表示制御指令やレジスタ設定などに基づいて、colorフィールドにより設定されるテキスト画像の表示色を、異なる表示色に変更できればよい。このように、テキスト表示プロセステーブルに含まれるテキスト画像に関するデータの一部を変更するだけで、テキスト画像の表示スタイルといった表示態様を変更できるので、データ容量の増大や処理負担の増大を防止しつつ、多様なテキスト画像の表示が可能になる。テキスト画像の表示色を変更する場合には、他の表示スタイルも対応して変更可能であってもよい。例えばテキスト画像の表示色が白色である場合に、テキスト画像の表示は遊技者が視認しやすくなり、テキスト画像の表示色が赤色である場合に、テキスト画像の表示は遊技者が認識しにくくなる傾向がある。そこで、テキスト画像の表示色が赤色に変更された場合には、テキスト画像の表示色が白色である場合よりも、フォントサイズが大きくなるように、例えばfontSizeフィールドにより設定されるテキスト画像を表示する大きさが変更されてもよい。具体的な一例として、表示色が白色である場合にフォントサイズが10.5pxで表示されるテキスト画像は、その表示色が赤色に変更されて表示される場合に、フォントサイズが11pxで表示されるように変更できればよい。これにより、テキスト画像の表示における遊技者の違和感を抑制しつつ、遊技者が視認しやすいテキスト画像の表示が可能になる。
図12-7は、テキスト表示プロセステーブルを用いてテキスト画像が表示される演出の実行例を示している。この実行例では、SPリーチAのリーチ演出が実行される場合の動画像表示に伴い、複数のテキスト表示期間に応じたテキスト画像の表示が行われる。SPリーチAのリーチ演出は、可変表示の表示結果が「大当り」となる場合に動画像データ91AKD01を用いた動画像表示が行われ、可変表示の表示結果が「ハズレ」となる場合に動画像データ91AKD11を用いた動画像表示が行われる。動画像データ91AKD01を用いた動画像表示と、動画像データ91AKD11を用いた動画像表示とでは、共通する味方キャラクタと敵方キャラクタが対戦するバトル演出となる演出表示が行われ、例えば対戦結果が報知されるタイミングまでは、共通する演出表示の内容となっていればよい。また、可変表示の表示結果が「大当り」となる場合にはテキスト表示プロセステーブル91AKT02の決定割合が高くなり、可変表示の表示結果が「ハズレ」となる場合にはテキスト表示プロセステーブル91AKT01の決定割合が高くなる。したがって、SPリーチAのリーチ演出では、共通する演出表示の内容となる動画像表示期間であっても、テキスト表示プロセステーブルに応じたテキスト画像の表示内容に応じて、大当り期待度を異ならせることができる。
図12-7(A)に示す演出実行例91AKD11は、テキスト表示プロセステーブル91AKT01、91AKT02で共通する演出内容であり、タイミングT01からタイミングT05までのテキスト表示期間に対応して、テキスト画像指定情報91AKA01により指定されたテキスト画像が、テキスト表示設定情報91AKB01により設定された表示態様で表示される。この場合に、テキスト画像指定情報91AKA01により指定された「SPリーチA」というリーチ名を示すテキスト画像は、テキスト表示設定情報91AKB01により設定された表示態様として、例えば原点座標が(300,30)、フォントファミリーがAA_gothicというゴシック体に分類される書体、フォントサイズが48px、文字の太さがboldに対応する太字の線幅、テキスト画像の表示色が#FF0040から#4000FFへと段階的に変化、背景表示色が#CCF0F0、文字スタイルがitalicに対応するイタリック体または斜体、文字配置が中央、文字装飾が無設定となるように、テキスト画像の表示における構成要素が制御される。演出制御用マイクロプロセッサ91AK100では、VDP91AK132のテキスト画像レンダラ91AK146が、テキスト表示指定情報により指定された表示スタイルや表示レイアウトを含めた表示態様でテキスト画像を表示するための画像変換処理などを実行すればよい。
また、図12-7(A)に示す演出実行例91AKD11では、タイミングT02からタイミングT03までのテキスト表示期間に対応して、テキスト画像指定情報91AKA02により指定されたテキスト画像が、テキスト表示設定情報91AKB02により設定された表示態様で表示される。この場合に、テキスト画像指定情報91AKA02により指定された「このキャラが勝てば・・・」というセリフを示すテキスト画像は、テキスト表示設定情報91AKB02により設定された表示態様として、例えば原点座標が(250,600)、フォントファミリーがBB_minchoという明朝体に分類される書体、フォントサイズが36px、文字の太さがnormalに対応する通常の線幅、テキスト画像の表示色が#FFFFFF、背景表示色が#220C0C、文字スタイルがnormalに対応する通常体、文字配置が左詰め、文字装飾が無設定となるように、テキスト画像の表示における構成要素が制御される。
図12-7(B1)に示す演出実行例91AKD21は、テキスト表示プロセステーブル91AKT01を用いた場合において、テキスト表示プロセステーブル91AKT02とは異なる演出内容を含み、タイミングT04からタイミングT05までのテキスト表示期間に対応して、テキスト画像指定情報91AKA03により指定されたテキスト画像が、テキスト表示設定情報91AKB03により設定された表示態様で表示される。この場合に、テキスト画像指定情報91AKA03により指定された「チャンス!!」というセリフを示すテキスト画像は、テキスト表示設定情報91AKB03により設定された表示態様として、例えば原点座標が(250,600)、フォントファミリーがCC_gothicというゴシック体に分類される書体、フォントサイズが60px、文字の太さがnormalに対応する通常の線幅、テキスト画像の表示色が#000000、背景表示色が#FFFFFF、文字スタイルがnormalに対応する通常体、文字配置が中央、文字装飾が無設定となるように、テキスト画像における構成要素が制御される。このテキスト画像は、テキスト画像指定情報91AKA02により指定されたテキスト画像と比較して、原点座標や文字装飾が共通であり、フォントファミリー、フォントサイズ、文字の太さ、テキスト画像の表示色、背景表示色、文字スタイル、文字配置が変更されている。このように、テキスト画像指定情報により指定されたテキスト画像を表示する場合に、テキスト表示設定情報に含まれる複数のフィールドに対応するデータのうち、一部を変更して表示可能であってもよい。
図12-7(B2)に示す演出実行例91AKD22は、テキスト表示プロセステーブル91AKT02を用いた場合において、テキスト表示プロセステーブル91AKT01とは異なる演出内容を含み、タイミングT04からタイミングT05までのテキスト表示期間に対応して、テキスト画像指定情報91AKA13により指定されたテキスト画像が、テキスト表示設定情報91AKB13により設定された表示態様で表示される。この場合に、テキスト画像指定情報91AKA13により指定された「激アツ」というセリフを示すテキスト画像は、テキスト表示設定情報91AKB13により設定された表示態様として、例えば原点座標が(250,600)、フォントファミリーがDD_minchoという明朝体に分類される書体、フォントサイズが72px、文字の太さがboldに対応する太字の線幅、テキスト画像の表示色が"gold"に対応する金色、背景表示色が#000000、文字スタイルがnormalに対応する通常体、文字配置が中央、文字装飾がeffect_goldによる金色表示用のエフェクト表示設定となるように、テキスト画像における構成要素が制御される。このテキスト画像は、テキスト画像指定情報91AKA02により指定されたテキスト画像と比較して、原点座標のみが共通であり、フォントファミリー、フォントサイズ、文字の太さ、テキスト画像の表示色、背景表示色、文字スタイル、文字配置、文字装飾が変更されている。このように、テキスト画像指定情報により指定されたテキスト画像を表示する場合に、テキスト表示設定情報に含まれる複数のフィールドに対応するデータのうち、変更するデータと変更しないデータとを、個別に設定可能であってもよい。このテキスト画像は、テキスト画像指定情報91AKA01により指定されたテキスト画像と比較すると、原点座標も含めて、全部の設定が変更されている。このように、テキスト画像指定情報により指定されたテキスト画像を表示する場合に、テキスト表示設定情報に含まれる複数のフィールドに対応するデータのうち、全部を変更して表示可能であってもよい。テキスト画像指定情報により指定されたテキスト画像を表示する場合に、テキスト表示設定情報に含まれる複数のフィールドに対応するデータのうち、1のデータを変更して表示する場合には、1のデータと予め対応付けられた他のデータも変更して表示可能であってもよい。例えばテキスト画像の表示色を"gold"に対応する金色に変更して表示する場合には、文字装飾をeffect_goldによる金色表示用のエフェクト表示設定に変更して表示することができればよい。
テキスト画像の表示色や背景表示色は、R(赤)、G(緑)、B(青)の各表示色について、例えば輝度(階調)が「0」~「255」のうちいずれかのレベルとなるように、256段階で設定可能である。テキスト表示設定情報において、colorフィールドやbackgroundColorフィールドを構成するフィールドデータは、例えばキャラクタ画像の表示に用いられるキャラクタ表示設定情報において、colorフィールドやbackgroundColorフィールドを構成するフィールドデータと共通のデータフォーマットを有していればよい。また、テキスト画像を表示する場合の原点座標は、画像表示装置5の画面上における水平方向のx座標と垂直方向のy座標との組合せにより設定可能である。テキスト表示設定情報において、originフィールドを構成するフィールドデータは、例えばキャラクタ表示設定情報において、originフィールドを構成するフィールドデータと共通のデータフォーマットを有していればよい。このように、テキスト表示設定情報に含まれる一部または全部のフィールドデータは、キャラクタ表示設定情報といった、テキスト画像とは異なる演出画像の表示に用いられる設定情報に含まれるフィールドデータと、共通のデータフォーマットを有していてもよい。このようなテキスト表示設定情報により、テキスト画像とは異なる演出画像と共通の情報を用いて、テキスト画像の表示スタイルや表示レイアウトといった、テキスト画像に関する第2構成要素を変更可能であればよい。これにより、テキスト画像の表示スタイルや表示レイアウトといった、テキスト画像に関する第2構成要素を変更する処理負担を軽減することができる。
テキスト画像を表示する場合に設定可能なフォントファミリーは、キャラクタ画像を表示する場合には設定されない。テキスト表示設定情報において、fontFamilyフィールドを構成するフィールドデータは、キャラクタ表示設定情報には含まれない特有のフィールドデータであればよい。また、テキスト画像を表示する場合に設定可能なフォントサイズに代えて、キャラクタ画像を表示する場合にはキャラクタサイズを設定可能であればよい。テキスト表示設定情報において、fontSizeフィールドを構成するフィールドデータは、キャラクタ表示設定情報において、characterSizeフィールドを構成するフィールドデータに相当するものの、特有のフィールドフォーマットを有していてもよい。このように、テキスト表示設定情報に含まれる一部または全部のフィールドデータは、キャラクタ表示設定情報といった、テキスト画像とは異なる演出画像の表示に用いられる設定情報に含まれるフィールドデータとは異なる特有のデータフォーマットを有していてもよい。このようなテキスト表示設定情報により、テキスト画像とは異なる演出画像では用いられない特有の情報を用いて、テキスト画像の表示スタイルや表示レイアウトといった、テキスト画像に関する第2構成要素を変更可能であってもよい。これにより、テキスト画像の表示スタイルや表示レイアウトといった、テキスト画像に関する第2構成要素を、柔軟に変更して多様なテキスト画像を表示することができる。
テキスト画像の表示色として、例えば"gold"に対応する金色が設定された場合には、文字装飾がeffect_goldによる金色表示用のエフェクト表示設定となる。テキスト表示設定情報において、colorフィールドにより"gold"が設定される場合には、textDecorationフィールドによりeffect_goldが設定されることで、光沢性を有するテキスト画像を表示するとともに、そのテキスト画像の周囲に金色表示用のエフェクト画像を付加して表示可能である。図12-7(B2)に示された演出実行例91AKD22では、テキスト画像指定情報91A13により「激アツ」というセリフを示す特定テキスト画像が指定された場合に、テキスト表示設定情報91AKB13により金色表示用の表示スタイルなどが設定されることで、「激アツ」というセリフを示す特定テキスト画像が光沢性を有して表示されるとともに、特定テキスト画像の周囲に金色表示用のエフェクト画像が表示される。これにより、テキスト画像の表示に対する遊技者の印象を高めて、テキスト画像表示による演出の興趣を向上させるように、適切な表示の制御が可能になる。
パチンコ遊技機1では、動画像データを用いた動画像表示による演出が実行される場合に、テキスト画像データを用いたテキスト画像表示による演出を付加することで、演出内容を遊技者が認識しやすくなり、演出内容とは異なる情報の提供も容易になる。この場合に、動画像データに含まれる映像データとして、テキスト画像データを圧縮符号化して多重化するなどしたデータ構成では、伸張復号化して再生されたテキスト画像データを用いたテキスト画像表示において、輪郭が滲んで表示品質が劣化するなどの問題が生じるおそれがある。また、動画像表示に付加されるテキスト画像表示の表示内容に応じて、異なる動画像データを用意した場合には、動画像データのデータ容量が増大しやすくなり、画像データの処理負担も増大しやすくなる。テキスト画像表示における表示品質の劣化を防止するために、特別な圧縮符号化処理や伸張復号化処理を実行する場合には、さらに画像データの処理負担が増大するおそれがある。
特徴部91AK、92AKでは、記憶エリア91AKM11から読み出した動画像データを用いた動画像表示による演出が実行される場合に、記憶エリア91AKM13から読み出したテキスト画像データを用いたテキスト画像表示による演出を付加することで、多様なテキスト画像表示が容易かつ高品質で実行可能になり、演出内容などを遊技者が認識しやすくなる。また、動画像データとは別個に記憶されたテキスト画像データを用いたテキスト画像表示による演出を付加するので、動画像データのデータ容量が増大することや、画像データの処理負担が増大することを、可及的に防止できる適切な表示の制御が可能になる。
動画像データを用いた動画像表示に付加されるテキスト画像表示は、テキスト表示プロセステーブルを用いて制御される。同様に、動画像表示は動画像表示プロセステーブルを用いて制御され、キャラクタ画像表示はキャラクタ表示プロセステーブルを用いて制御され、音声出力は音声出力プロセスデータを用いて制御される。テキスト表示プロセステーブルでは、複数のテキスト表示期間に、テキスト画像指定情報およびテキスト表示設定情報が、それぞれ対応付けて設定されている。テキスト画像指定情報は、テキスト画像に関する第1構成要素として、テキスト画像データに応じたテキスト画像の表示内容を指定する。テキスト表示設定情報は、テキスト画像に関する第2構成要素として、テキスト画像の表示スタイルや表示レイアウトといった、テキスト画像の表示態様を設定する。演出制御用マイクロプロセッサ91AK100のVDP91AK132では、例えばテキスト画像レンダラ91AK146が、テキスト画像指定情報により指定されたテキスト画像を、テキスト表示設定情報により設定された表示スタイルや表示レイアウトを含めた表示態様で表示するための画像変換処理などを実行可能である。これにより、1の動画像に付加されたテキスト画像の表示期間において、第1構成要素となるテキスト画像の表示内容や、第2構成要素となるテキスト画像の表示態様を、経過時間などに応じて変更可能にする。1の動画像に付加されたテキスト画像に関する第1構成要素や第2構成要素を変更可能にすることで、多様なテキスト画像表示が容易かつ高品質で実行されるとともに、データ容量や処理負担の増大が防止されるように、適切な表示の制御が可能になる。
リーチ演出内容が「SPリーチA(大当り)」である場合には、動画像データ91AKD01を用いた動画像表示による演出が実行されるときに、テキスト表示プロセステーブル91AKT01、91AKT02のいずれかを用いたテキスト画像を付加して表示可能である。リーチ演出内容が「SPリーチA(ハズレ)」である場合には、動画像データ91AKD11を用いた動画像表示による演出が実行されるときに、テキスト表示プロセステーブル91AKT01、91AKT02のいずれかを用いたテキスト画像を付加して表示可能である。また、リーチ演出内容が「SPリーチB(大当り)」である場合には、動画像データ91AKD02を用いた動画像表示による演出が実行されるときに、テキスト表示プロセステーブル91AKT11、91AKT12のいずれかを用いたテキスト画像を付加して表示可能である。リーチ演出内容が「SPリーチB(ハズレ)」である場合には、動画像データ91AKD12を用いた動画像表示による演出が実行されるときに、テキスト表示プロセステーブル91AKT11、91AKT12のいずれかを用いたテキスト画像を付加して表示可能である。このように、互いに異なる複数の動画像に対して、例えば共通のテキスト表示プロセステーブルといった、共通のテキスト画像に関するデータを用いたテキスト画像を付加して表示可能である。複数の動画像に対して共通データを用いたテキスト画像を付加して表示可能にすることで、多様なテキスト画像表示が容易かつ高品質で実行されるとともに、データ容量や処理負担の増大が防止されるように、適切な表示の制御が可能になる。
テキスト表示プロセステーブル91AKT02では、タイミングT04からタイミングT05までのテキスト表示期間に対応付けて設定されたテキスト画像指定情報91AKA13およびテキスト表示設定情報91AKB13により、「激アツ」というセリフを示すテキスト画像を、複数のタイミングにて表示スタイルなどを変更可能に表示させてもよい。「激アツ」というセリフを示すテキスト画像は、例えば可変表示の表示結果が「大当り」になる割合が高いことを示唆する表示内容となるテキスト画像といった、特定の第1構成要素グループに対応する特定テキスト画像であればよい。このように、特定の第1構成要素グループに対応する特定テキスト画像を表示する場合には、特定テキスト画像に関する表示態様といった第2構成要素を、複数のタイミングにて変更可能であってもよい。
図12-8は、「激アツ」というセリフを示すテキスト画像を、複数のタイミングにて表示スタイルを変更可能にした場合の表示制御例を示している。この表示制御例では、タイミングT04からタイミングT05までのテキスト表示期間のうち、タイミングT04からタイミングT041までのテキスト表示期間では表示色が黒色で文字装飾が無設定となり、タイミングT041からタイミングT042までのテキスト表示期間では表示色が金色で文字装飾が無設定となり、タイミングT042からタイミングT05までのテキスト表示期間では表示色が金色で文字装飾が金色表示用のエフェクト表示設定となる。なお、タイミングT04かたタイミングT05までのテキスト表示期間に共通するテキスト画像の表示スタイルとして、fontFamilyフィールドによりフォントファミリーがDD_minchoという明朝体に分類される書体、fontSizeフィールドによりフォントサイズが72pxに、それぞれ設定されている。
図12-8(A)は、タイミングT04からタイミングT041までのテキスト表示期間において、「激アツ」というセリフのテキスト画像が表示される場合を示している。このテキスト表示期間におけるテキスト画像の表示スタイルとして、colorフィールドによりテキスト画像の表示色が#000000に対応する黒色、textDecorationフィールドにより文字装飾がnoneに対応する無設定に、それぞれ設定される。これにより、「激アツ」というセリフを示すテキスト画像は、表示色が黒色で文字装飾が無設定となるように、表示スタイルを含めた表示態様が制御される。
図12-8(B)は、タイミングT041からタイミングT042までのテキスト表示期間において、「激アツ」というセリフのテキスト画像が表示される場合を示している。このテキスト表示期間におけるテキスト画像の表示スタイルとして、colorフィールドによりテキスト画像の表示色が"gold"に対応する金色、textDecorationフィールドにより文字装飾がnoneに対応する無設定に、それぞれ設定される。これにより、「激アツ」というセリフを示すテキスト画像は、表示色が金色で文字装飾が無設定となるように、表示スタイルを含めた表示態様が制御される。テキスト画像の表示色を金色に設定した場合には、例えばテキスト画像のグラデーション表示などにより、光沢性を有するテキスト画像を表示させることができる。しかしながら、テキスト画像の表示が光沢性を有するだけでは、遊技者が金色表示を認識することが困難になるおそれがある。
図12-8(C)は、タイミングT042からタイミングT05までのテキスト表示期間において、「激アツ」というセリフのテキスト画像が表示される場合を示している。このテキスト表示期間におけるテキスト画像の表示スタイルとして、colorフィールドによりテキスト画像の表示色が"gold"に対応する金色、textDecorationフィールドにより文字装飾がeffect_goldに対応する金色表示用のエフェクト表示設定に、それぞれ設定される。これにより、「激アツ」というセリフを示すテキスト画像は、表示色が金色で文字装飾が金色表示用のエフェクト表示設定となるように、表示スタイルを含めた表示態様が制御される。テキスト画像の表示色を金色に設定したことに加えて、テキスト画像の文字装飾を金色表示用のエフェクト表示設定とした場合には、テキスト画像のグラデーション表示に加えて、例えばテキスト画像における輪郭の縁取りや陰影の表示色、ベベルやエンボスによる境界表示、光彩を付加するレイヤースタイル、これらの一部または全部の組合せなどにより、テキスト画像の周囲にエフェクト画像を付加して表示させることができる。これにより、テキスト画像の表示が光沢性を有することに加えて、テキスト画像の周囲にエフェクト画像を付加して表示することで、遊技者が金色表示を認識しやすくなり、テキスト画像の表示に対する遊技者の印象を高めることができる。
テキスト表示プロセステーブル91AKT01、91AKT02では、タイミングT02からタイミングT03までのテキスト表示期間に対応付けて設定されたテキスト画像指定情報91AKA02およびテキスト表示設定情報91AKB02により、テキスト画像の一部分を、他の部分とは異なる表示スタイルで表示させてもよい。テキスト画像指定情報91AKA02は、「このキャラが勝てば・・・」というセリフのテキスト画像を指定する。テキスト表示設定情報91AKB02は、「このキャラが勝てば・・・」というセリフを示すテキスト情報のうち、「キャラ」というテキスト画像の一部分を、他の部分とは異なるテキスト画像の表示色と背景表示色と文字スタイルとなるように設定すればよい。
図12-9は、テキスト画像の一部分を、他の部分とは異なる表示スタイルとした場合の表示例を示している。この表示例では、「キャラ」というテキスト画像の一部分を、表示色が白色で背景表示色が黒色で文字スタイルが斜体となるように表示させ、テキスト画像の他の部分を、表示色が黒色で背景表示色が白色で文字スタイルが通常体となるように表示させる。テキスト表示設定情報91AKB02は、「キャラ」というテキスト画像の一部分に対応して、colorフィールドによりテキスト画像の表示色が#FFFFFFに対応する白色、backgroundColorフィールドにより背景表示色が#000000に対応する黒色、fontStyleフィールドにより文字スタイルがitalicに対応する斜体を、それぞれ設定する。また、テキスト表示設定情報91AKB02は、テキスト画像の他の部分に対応して、colorフィールドによりテキスト画像の表示色が#000000に対応する黒色、背景表示色が#FFFFFFに対応する白色、fontStyleフィールドにより文字スタイルがnormalに対応する通常体を、それぞれ設定する。これにより、テキスト画像の一部分を、他の部分とは異なる表示スタイルで表示させることで、テキスト画像の表示に対する遊技者の印象を高めることができる。
複数の文字画像を組み合わせた文字列を構成するテキスト画像の表示において、他の部分とは異なる表示スタイルで表示させる一部分は、動画像表示による演出の進行に応じて変更可能であってもよい。例えば動画像表示に伴い楽曲の演奏やセリフの音声再生が進行する場合に、進行状況に対応するテキスト画像の一部分を、特定色表示またはハイライト表示といった、他の部分とは異なる表示スタイルで表示させてもよい。楽曲の演奏やセリフの音声再生が進行する状況に対応して、テキスト画像の一部分を、フェードイン表示またはフェードアウト表示するように、表示スタイルを変更可能であってもよい。動画像表示に伴う楽曲の演奏やセリフの音声再生が進行する状況に限定されず、他の部分とは異なる表示スタイルで表示させるテキスト画像の一部分を、任意の演出実行における経過時間に応じて変更可能であってもよい。これにより、テキスト画像の表示において、他の部分とは異なる表示スタイルで表示させる一部分が、演出の進行に応じて変更されることで、テキスト画像の表示に対する遊技者の印象を高めることができる。
この発明は、上記実施の形態に限定されず、様々な変形および応用が可能である。例えばパチンコ遊技機1は、上記実施の形態で示された全ての技術的特徴を備えるものでなくてもよく、従来技術における少なくとも1つの課題を解決できるように、上記実施の形態で示された構成の一部を備えたものであってもよい。
具体的な一例として、1の動画像に付加されたテキスト画像の表示期間において、第1構成要素となるテキスト画像の表示内容や、第2構成要素となるテキスト画像の表示態様を、経過時間などに応じて変更可能にする表示の制御と、複数の動画像に対して共通のテキスト画像に関するデータを用いたテキスト画像を付加して表示可能にする表示の制御とのうち、いずれか一方を実行して他方を実行しないものであってもよい。テキスト画像に関する第1構成要素と第2構成要素は、例えばテキスト画像の表示内容と表示態様について、任意の構成要素を変更可能であってもよい。テキスト画像の表示内容と表示態様の一部または全部に代えて、あるいは、テキスト画像の表示内容と表示態様の一部または全部に加えて、テキスト画像の表示に関する任意の構成要素を変更可能であってもよい。例えばテキスト画像を移動表示する場合に表示位置を更新する時間間隔や移動幅、テキスト画像を拡大または縮小して表示する場合の拡大率や縮小率、これらの拡大率や縮小率を経過時間に応じて変化させる場合に拡大率や縮小率を更新する時間間隔や変化量といった、テキスト画像の表示に関して設定可能な任意の構成要素を変更可能であればよい。
共通の表示内容に対応するテキスト画像を表示するときに、そのテキスト画像の表示態様を変更するものは、図12-6(A)に示されたテキスト表示設定情報91AKB01により設定されたテキスト画像の表示色を変更するものに限定されず、任意の表示スタイルや表示レイアウトといった表示態様を変更可能であればよい。例えばテキスト表示設定情報91AKB01により設定された表示態様のテキスト画像は、対応するテキスト表示期間において、テキスト画像の表示色に代えて、あるいは、テキスト画像の表示色に加えて、原点座標、フォントファミリー、フォントサイズ、文字の太さ、背景表示色、文字のスタイル、文字の配置、装飾表示、これらの一部または全部の組合せといった、任意の表示態様を変更可能であればよい。テキスト表示設定情報91AKB01とは異なるテキスト表示設定情報により設定された表示態様のテキスト画像は、テキスト表示設定情報91AKB01により設定された表示態様のテキスト画像とは異なる表示態様を変更可能であってもよい。
テキスト画像データは、動画像データとは異なるデータとして、記憶エリア91AKM13に記憶されるものに限定されず、少なくとも一部のテキスト画像データが動画像データに含まれてもよい。例えば草書体や筆記体といった、デザイン性の高い文字を表示するためのテキスト画像データは、動画像データの一部として多重化や圧縮符号化され、この動画像データから分離された映像データを伸張復号化することなどにより、特定態様のテキスト画像を表示可能であってもよい。この場合に、特定態様のテキスト画像に関するデータは、動画像データに含められて記憶エリア91AKM11に記憶される。このように、テキスト画像に関するデータは、動画像データに含められて記憶エリア91AKM11に記憶される特定テキスト画像関連データと、記憶エリア91AKM13に記憶される通常テキスト画像関連データとを、含むものであってもよい。
テキスト表示プロセステーブルに含まれるテキスト表示設定情報は、複数フィールドに対応するデータとして、origin、fontFamily、fontSize、fontWeight、color、backgroundColor、fontStyle、textAlign、textDecorationの一部に対応するフィールドデータにより構成されてもよいし、これらとは異なるフィールドデータを含んで構成されてもよい。例えばテキスト画像指定情報により記憶エリア91AKM13におけるテキスト画像データの記憶アドレスや読出アドレス、データサイズなどを指定する場合には、フォントデータを用いることなく、記憶エリア91AKM13に記憶されたテキスト画像データを読み出して、対応するテキスト画像を表示させることができる。この場合に、テキスト表示設定情報は、フォントの設定に関するフィールドデータが不要なので、例えばfontFamily、fontSize、fontWeight、fontStyleといった、フォントの設定に関するフィールドデータを含まずに構成されてもよい。その一方で、この場合には、テキスト画像の表示サイズを設定するために、テキスト表示設定情報は、例えばtextSizeといった、テキスト表示の設定に関する別個のフィールドデータを含んで構成されてもよい。
記憶エリア91AKM13に記憶されるアウトラインフォントデータやベクターフォントデータなどのスケーラブルフォントデータは、パチンコ遊技機1における表示演出で用いられるテキスト画像に対応するデータのみが用意されてもよいし、例えば汎用の日本語フォントデータといった、パチンコ遊技機1における表示演出で用いられるテキスト画像に限定されないテキスト画像に対応するデータが用意されてもよい。表示演出で用いられるテキスト画像に対応するフォントデータのみが記憶エリア91AKM13に記憶される場合には、表示演出で用いられるテキスト画像が少量である場合に、データ容量の増大を防止することができる。表示演出で用いられるテキスト画像に限定されないテキスト画像に対応する汎用のフォントデータが記憶エリア91AKM13に記憶される場合には、フォントデータの再利用が容易になるので、テキスト画像を表示させる演出の設計負担を軽減することができ、また、表示演出で用いられるテキスト画像が大量になる場合に、データ容量の増大を防止することができる。
テキスト画像に関する第2構成要素として、テキスト画像の表示スタイルや表示レイアウトを含めた表示態様を複数のタイミングにて変更可能な特定テキスト画像は、「激アツ」というセリフを示すテキスト画像に限定されず、特定の第1構成要素グループに対応する特定テキスト画像として予め設定された任意のテキスト画像であればよい。例えば複数種類のテキスト画像のうちで、楽曲の歌詞表示用として予め用意されたテキスト画像や、動画像の字幕表示用として予め用意されたテキスト画像を、特定テキスト画像としてもよい。このように、楽曲の再生出力や動画像の再生表示といった、経過時間に応じて演出内容が変化する音声演出や表示演出に対応する特定テキスト画像について、表示態様などの第2構成要素を複数のタイミングにて変更可能であってもよい。あるいは、テキスト画像の表示色が虹色となるレインボー表示用のテキスト画像や、テキスト画像の模様や文字装飾がサクラ柄となるモチーフ表示用のテキスト画像といった、特定の表示態様が設定されるテキスト画像を、特定テキスト画像としてもよい。あるいは、可変表示の表示結果が「大当り」である割合が高いことを示唆する表示内容のテキスト画像に限定されず、任意の有利状態に制御される割合が高いことを示唆する表示内容のテキスト画像を、特定テキスト画像としてもよい。有利状態は大当り遊技状態に限定されず、時短状態や確変状態といった特別遊技状態が含まれてもよい。その他、大当り遊技状態にて実行可能なラウンド遊技の上限回数が第2ラウンド数(例えば「7」)よりも多い第1ラウンド数(例えば「15」)となること、時短状態にて実行可能な可変表示の上限回数が第2回数(例えば「50」)よりも多い第1回数(例えば「100」)となること、確変状態における大当り確率が第2確率(例えば1/50)よりも高い第1確率(例えば1/20)となること、通常状態に制御されることなく大当り遊技状態に繰り返し制御される回数である連チャン回数が第2連チャン数(例えば「5」)よりも多い第1連チャン数(例えば「10」)となることの一部または全部といった、遊技者にとってより有利な遊技状況となることが含まれていてもよい。
光沢性を有するテキスト画像は、テキスト画像の表示色として"gold"に対応する金色が設定された場合に限定されず、例えば銀色や銅色、その他の金属色、あるいは、金属色とは異なる任意の表示色が設定された場合を含んでいてもよい。テキスト画像の表示色に限定されず、予め設定された特定テキスト画像を表示する場合に、その特定テキスト画像が光沢性を有する表示態様で表示されてもよい。光沢性を有する任意のテキスト画像を表示する場合には、そのテキスト画像の周囲にエフェクト画像を付加して表示可能となるように、テキスト表示設定情報におけるtextDecorationフィールドなどによる設定が行われるようにすればよい。
テキスト画像をレインボー表示する場合には、テキスト画像の表示における文字内座標や表示時間といった所定範囲にて、複数の表示色を順次に変更して表示させてもよい。例えばテキスト表示設定情報におけるcolorフィールドによりテキスト画像の表示色が"rainbow"に対応した虹色に設定された場合には、テキスト画像の文字内座標ごとに、異なる表示色を遷移させていくことで、レインボー表示が可能になればよい。例えば1の文字内座標では、経過時間に応じて、表示色を赤色とした後に橙色から黄色とし、続いて緑色としてから水色とし、その後には青色とし、続いて青紫色から赤紫色とするように、複数の表示色を順次に変更すればよい。このときに、赤色は人間の目に強く印象を与える色であることや、青色の変化が暗くなってしまうことなどを考慮して、レインボー表示における各表示色に対応した輝度を調整し、各文字内座標における表示色を、赤、橙、黄、緑、水、青、青紫、赤紫の順に変更すればよい。赤紫の後には、再び赤に戻って表示色を変更すればよい。これにより、遊技者は、表示色の変化を滑らかに、かつ明確に認識することができる。こうして、テキスト表示設定情報におけるcolorフィールドによりテキスト画像の表示色が"rainbow"に対応した虹色に設定された場合のように、文字画像構成要素として特殊要素が設定された場合に、テキスト表示プロセステーブルに含まれるテキスト表示期間に対応したテキスト画像指定情報により指定されたテキスト画像の文字内座標や表示時間の範囲において、複数の表示色が順次に変更されるテキスト画像を表示可能であってもよい。これにより、テキスト画像の表示に対する遊技者の印象を高めて、テキスト画像表示による演出の興趣を向上させるように、適切な表示の制御が可能になる。なお、テキスト画像の文字内座標に応じて異なる表示色を順次に変更することで、テキスト画像の表示が、全体においてレインボー表示されてもよい。あるいは、全部の文字内座標について共通の表示色を順次に変更することで、テキスト画像の表示が、経過時間に応じてレインボー表示となるように変更されてもよい。このように、文字内座標と表示時間とのうち、いずれか一方の所定範囲にて、複数の表示色が順次に変更されるテキスト画像を表示させてもよい。
テキスト画像に関する第1構成要素や第2構成要素は、遊技者の特定動作が検出されたか否かに応じて、異なる構成要素に変更可能であってもよいし、異なる割合で複数の構成要素のいずれかに変更可能であってもよい。テキスト画像に関する第1構成要素や第2構成要素を変更可能にする遊技者の特定動作は、例えばVコントローラとなるスティックコントローラ31Aの操作桿に対する押し操作や引き操作、その他、Vスティックコントローラ31Aの操作桿を傾倒操作する任意の動作であってもよいし、プッシュボタン31bを押下操作する動作であってもよい。遊技者の動作を検出可能なものに限定されず、例えば検出対象における処理や制御の実行状態、検出対象の形状、模様、色彩の変化といった、検出対象における任意の変化や差異の検出結果に基づいて、テキスト画像に関する第1構成要素や第2構成要素を変更可能であってもよい。検出対象における動作や変化、差異などを検出可能な検出装置は、例えば赤外線センサや超音波センサ、CCDセンサ、CMOSセンサのように、検出対象の状態を、機械的、電気的、電磁的に、検出できる任意の構成であればよい。あるいは、所定のカメラを用いて検出対象を撮影した結果を解析(ビデオ式モーションキャプチャ)して、検出対象の状態を検出できるようにしてもよい。カメラを用いて検出対象の状態を検出する一例として、携帯端末の画面表示状態を検出して、検出結果に基づいてテキスト画像の表示内容や表示態様を変更可能にしてもよい。
テキスト画像データを用いたテキスト画像表示による演出は、一部または全部の演出が、パチンコ遊技機1における設定値を示唆可能な設定示唆演出として実行されてもよい。例えばリーチ演出内容が「SPリーチA(大当り)」である場合には、パチンコ遊技機1における設定値に応じて異なる割合で、テキスト表示プロセステーブル91AKT01、91AKT02が決定されてもよい。このような場合において、テキスト表示プロセステーブル91AKT01の決定割合は、設定値が1であれば35/100(=35%)であり、設定値が2であれば30/100(=30%)であり、設定値が3であれば25/100(=25%)であり、設定値が4であれば20/100(=20%)であり、設定値が5であれば15/100(=15%)であり、設定値が6であれば10/100(=10%)であるように、設定されてもよい。これに対応して、テキスト表示プロセステーブル91AKT02の決定割合は、設定値が1であれば65/100(=65%)であり、設定値が2であれば70/100(=70%)であり、設定値が3であれば75/100(=75%)であり、設定値が4であれば80/100(=80%)であり、設定値が5であれば85/100(=85%)であり、設定値が6であれば90/100(=90%)であるように、設定されてもよい。こうした決定割合の設定によれば、リーチ演出内容が「SPリーチA(大当り)」である場合には、テキスト表示プロセスパターン91AKT01、91AKT02のいずれかに応じたテキスト画像表示による演出が実行される比率を、パチンコ遊技機1における設定値に応じて異ならせている。例えばパチンコ遊技機1における設定値が1である場合には、テキスト表示プロセステーブル91AKT01に応じたテキスト画像表示による演出が実行されやすく、設定値が増加するに従って、テキスト表示プロセステーブル91AKT02に応じたテキスト画像表示による演出が実行される比率が高くなる。したがって、リーチ演出内容が「SPリーチA(大当り)」である場合に、テキスト表示プロセステーブル91AKT02に応じたテキスト画像表示による演出が実行されると、パチンコ遊技機1における設定値が遊技者にとって有利な設定値である期待度が高くなる。
その他、パチンコ遊技機1における設定値に応じて、異なる割合で任意の設定示唆演出を実行可能としたものであってもよい。例えば、特定設定値である場合には、特定設定値以外の設定値である場合よりも高い割合で設定示唆演出を実行可能にしてもよい。この場合に、設定値が特定設定値以外である範囲では、設定値が特定設定値である範囲よりも、設定示唆演出の実行割合が低くなるという限界としての制限が設けられる。特定設定値である場合には所定割合で実行可能となり、特定設定値以外の設定値である場合には実行されない設定示唆演出を設けてもよい。このように、設定値が特定設定値である範囲では、所定割合で設定示唆演出を実行可能となる。その一方で、設定値が特定設定値以外である範囲では、設定示唆演出が実行されないという限界としての制限が設けられる。
特別期間であるか否かに応じて、異なる割合で任意の設定示唆演出を実行可能としたものであってもよい。例えば、特別期間である場合には、特別期間以外の期間である場合よりも高い割合で設定示唆演出を実行可能にしてもよい。この場合に、特別期間以外の期間である範囲では、特別期間である範囲よりも、設定示唆演出の実行割合が低くなるという限界としての制限が設けられる。特別期間である場合には所定割合で実行可能となり、特別期間以外の期間である場合には実行されない設定示唆演出を設けてもよい。このように、特別期間である範囲では、所定割合で設定示唆演出を実行可能となる。その一方で、特別期間以外の期間である範囲では、設定示唆演出が実行されないという限界としての制限が設けられる。
特別期間であるか否かに限定されず、任意の特別条件が成立したか否かに応じて、異なる割合で任意の設定示唆演出を実行可能としたものであってもよい。例えば、特別条件が成立した場合には、特別条件が成立しない場合よりも高い割合で設定示唆演出を実行可能にしてもよい。この場合に、特別条件が成立していない範囲では、特別条件が成立した範囲よりも、設定示唆演出の実行割合が低くなるという限界としての制限が設けられる。特別条件が成立した場合には所定割合で実行可能となり、特別条件が成立していない場合には実行されない設定示唆演出を設けてもよい。このように、特別条件が成立した範囲では、所定割合で設定示唆演出を実行可能となる。その一方で、特別条件が成立していない範囲では、設定示唆演出が実行されないという限界としての制限が設けられる。特別条件は、パチンコ遊技機1における遊技の進行または履歴あるいは遊技の判定や決定の結果に応じて成立可能な任意の条件であってもよいし、パチンコ遊技機1における演出の進行または履歴あるいは演出の判定や決定に応じて成立可能な任意の条件であってもよい。設定示唆演出に限定されず、任意の演出は、予め設定された条件が成立したか否かに応じて異なる割合で実行可能としたものであってもよいし、そのような条件が成立したか否かに応じて異なる割合で演出態様が決定されるものであってもよいし、そのような条件が成立したか否かに応じて異なる割合で実行タイミングが決定されるものであってもよい。また、任意の演出は、予め設定された制限条件が成立した範囲では、特定の演出が実行されないという限界としての制限が設けられてもよく、あるいは制限条件が成立していない範囲と比較して実行割合が低下し実行されにくいという限界としての制限が設けられてもよい。
(特徴部91AKの課題解決手段および効果)
遊技を実行可能な、例えばパチンコ遊技機1などの遊技機であって、例えばSPリーチAやSPリーチBのリーチ演出などの文字画像が付加された動画像を表示する特定演出を実行可能な、例えば演出制御用マイクロプロセッサ91AK100などの特定演出実行手段と、例えば記憶エリア91AKM11など、動画像に関するデータを記憶する第1記憶領域と、例えば記憶エリア91AKM13など、文字画像に関するデータを記憶する第2記憶領域と、第1記憶領域の記憶データを用いて動画像の表示を制御する、例えば映像デコーダ91AK143、動画像レンダラ91AK144などの動画像制御手段と、第2記憶領域の記憶データを用いて文字画像の表示を制御する、例えば映像デコーダ91AK143、テキスト画像レンダラ91AK146などの文字画像制御手段とを備え、第2記憶領域の記憶データは、例えばテキスト画像指定情報により指定されるテキスト画像などの第1構成要素と、例えばテキスト表示設定情報により設定される表示スタイルなどの第2構成要素とを含む複数の文字画像構成要素に関するデータを含み、文字画像制御手段は、1の動画像に付加された文字画像の表示期間において、例えば図12-7に示すように、第1構成要素と第2構成要素とを変更可能である。これにより、多様な文字画像表示が容易かつ高品質で実行されるとともに、データ容量や処理負担の増大が防止されるように、適切な表示の制御が可能になる。
文字画像制御手段は、例えば図12-8に示すように、表示期間において、共通の第1構成要素に対応する文字画像を表示するときに、文字画像に関する第2構成要素を変更可能であってもよい。これにより、多様な文字画像表示が実行されるように、適切な表示の制御が可能になる。
文字画像制御手段は、例えばcolorフィールドを構成するフィールドデータなど、文字画像とは異なる特定画像と共通の情報を用いて、例えば図12-6に示すように、文字画像に関する第2構成要素を変更可能であってもよい。これにより、処理負担を軽減するように、適切な表示の制御が可能になる。
文字画像制御手段は、例えば「激アツ」を示すテキスト画像など、特定の第1構成要素グループに対応する特定文字画像を表示可能であり、例えば図12-8に示すように、特定文字画像に関する第2構成要素を、複数のタイミングにて変更可能であってもよい。これにより、多様な文字画像表示が実行されるように、適切な表示の制御が可能になる。
文字画像制御手段は、例えば図12-4に示すように、文字画像に関する第1構成要素と第2構成要素とを、個別に変更して表示可能であってもよい。これにより、多様な文字画像表示が実行されるように、適切な表示の制御が可能になる。
第2記憶領域の記憶データは、例えばアウトラインフォントデータなど、文字画像の表示に使用可能なアウトラインデータを含んでもよい。これにより、多様な文字画像表示が容易かつ高品質で実行されるとともに、データ容量や処理負担の増大が防止されるように、適切な表示の制御が可能になる。
文字画像構成要素として、例えばcolorフィールドが"gold"の場合などの特定要素が設定された場合に、例えば図12-8に示すように、光沢性を有する文字画像を表示するとともに、文字画像の周囲にエフェクト画像を付加して表示可能であってもよい。これにより、文字画像表示に対する遊技者の印象を高めて、文字画像表示による演出の興趣を向上させるように、適切な表示の制御が可能になる。
文字画像構成要素として、例えばcolorフィールドが"rainbow"の場合などの特殊要素が設定された場合に、例えば文字内座標や表示時間の範囲などの所定範囲で、例えば赤、橙、黄、緑、水、青、青紫、赤紫の順に変更など、複数の表示色が順次に変更される文字画像を表示可能であってもよい。これにより、文字画像表示に対する遊技者の印象を高めて、文字画像表示による演出の興趣を向上させるように、適切な表示の制御が可能になる。
(特徴部92AKの課題解決手段および効果)
遊技を実行可能な、例えばパチンコ遊技機1などの遊技機であって、例えばSPリーチAやSPリーチBのリーチ演出などの文字画像が付加された動画像を表示する特定演出を実行可能な、例えば演出制御用マイクロプロセッサ91AK100などの特定演出実行手段と、例えば記憶エリア91AKM11など、動画像に関するデータを記憶する第1記憶領域と、例えば記憶エリア91AKM13など、文字画像に関するデータを記憶する第2記憶領域と、第1記憶領域の記憶データを用いて動画像の表示を制御する、例えば映像デコーダ91AK143、動画像レンダラ91AK144などの動画像制御手段と、第2記憶領域の記憶データを用いて文字画像の表示を制御する、例えば映像デコーダ91AK143、テキスト画像レンダラ91AK146などの文字画像制御手段とを備え、第2記憶領域の記憶データは、例えばテキスト画像指定情報により指定されるテキスト画像などの第1構成要素と、例えばテキスト表示設定情報により設定される表示スタイルなどの第2構成要素とを含む複数の文字画像構成要素に関するデータを含み、文字画像制御手段は、例えば動画像データ91AKD01を用いた動画像などの第1動画像と、第1動画像とは異なる、例えば動画像データ91AKD11を用いた動画像などの第2動画像とに対して、例えばテキスト表示プロセステーブル91AKT01、91AKT02に応じたテキスト画像など、共通の文字画像に関するデータを用いた文字画像を付加して表示可能である。これにより、多様な文字画像表示が容易かつ高品質で実行されるとともに、データ容量や処理負担の増大が防止されるように、適切な表示の制御が可能になる。
文字画像制御手段は、例えば図12-8に示すように、1の動画像に付加された文字画像の表示期間において、共通の第1構成要素に対応する文字画像を表示するときに、文字画像に関する第2構成要素を変更可能であってもよい。これにより、多様な文字画像表示が実行されるように、適切な表示の制御が可能になる。
文字画像制御手段は、例えばcolorフィールドを構成するフィールドデータなど、文字画像とは異なる特定画像と共通の情報を用いて、例えば図12-6に示すように、文字画像に関する第2構成要素を変更可能であってもよい。これにより、処理負担を軽減するように、適切な表示の制御が可能になる。
文字画像制御手段は、例えば「激アツ」を示すテキスト画像など、特定の第1構成要素グループに対応する特定文字画像を表示可能であり、例えば図12-8に示すように、特定文字画像に関する第2構成要素を、複数のタイミングにて変更可能であってもよい。これにより、多様な文字画像表示が実行されるように、適切な表示の制御が可能になる。
文字画像制御手段は、例えば図12-4に示すように、文字画像に関する第1構成要素と第2構成要素とを、個別に変更して表示可能であってもよい。これにより、多様な文字画像表示が実行されるように、適切な表示の制御が可能になる。
第2記憶領域の記憶データは、例えばアウトラインフォントデータなど、文字画像の表示に使用可能なアウトラインデータを含んでもよい。これにより、多様な文字画像表示が容易かつ高品質で実行されるとともに、データ容量や処理負担の増大が防止されるように、適切な表示の制御が可能になる。
文字画像構成要素として、例えばcolorフィールドが"gold"の場合などの特定要素が設定された場合に、例えば図12-8に示すように、光沢性を有する文字画像を表示するとともに、文字画像の周囲にエフェクト画像を付加して表示可能であってもよい。これにより、文字画像表示に対する遊技者の印象を高めて、文字画像表示による演出の興趣を向上させるように、適切な表示の制御が可能になる。
文字画像構成要素として、例えばcolorフィールドが"rainbow"の場合などの特殊要素が設定された場合に、例えば文字内座標や表示時間の範囲などの所定範囲で、例えば赤、橙、黄、緑、水、青、青紫、赤紫の順に変更など、複数の表示色が順次に変更される文字画像を表示可能であってもよい。これにより、文字画像表示に対する遊技者の印象を高めて、文字画像表示による演出の興趣を向上させるように、適切な表示の制御が可能になる。
(特徴部の関連付けに係る説明)
特徴部91AK、92AKに関する構成は、特徴部60AKに関する構成などの一部または全部と、適宜、組み合わせられてもよい。例えば、所定期間の経過後に実行する操作演出を、示唆演出態様の操作演出である設定示唆演出として実行可能であるとともに、1の動画像に付加された文字画像の表示期間において、第1構成要素と第2構成要素とを変更可能であってもよいし、第1動画像と、第1動画像とは異なる第2動画像とに対して、共通の文字画像に関するデータを用いた文字画像を付加して表示可能であってもよい。