(基本説明)
まず、パチンコ遊技機1の基本的な構成及び制御(一般的なパチンコ遊技機の構成及び制御でもある。)について説明する。
(パチンコ遊技機1の構成等)
図1は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、複数種類の特別識別情報としての特別図柄(特図ともいう)の可変表示(特図ゲームともいう)を行う第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bが設けられている。これらは、それぞれ、7セグメントのLEDなどからなる。特別図柄は、「0」~「9」を示す数字や「-」などの点灯パターンなどにより表される。特別図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。
なお、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである(後述の他の図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄又は普通図柄が更新表示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示又は更新表示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。なお、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出または導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。なお、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
なお、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。なお、特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置は1種類であってもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)や有機EL(Electro Luminescence)等から構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタおよびスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。
例えば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。なお、同期して実行される特図ゲームおよび飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
画像表示装置5の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示や、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を表示するための表示エリアが設けられていてもよい。保留表示およびアクティブ表示を総称して可変表示に対応する可変表示対応表示ともいう。
保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数を第1保留記憶数、第2特図ゲームに対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともいう。また、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
また、遊技盤2の所定位置には、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられ、第1保留表示器25Aは、LEDの点灯個数によって、第1保留記憶数を表示し、第2保留表示器25Bは、LEDの点灯個数によって、第2保留記憶数を表示する。
画像表示装置5の下方には、入賞球装置6Aと、可変入賞球装置6Bとが設けられている。
入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に遊技球が進入可能な一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。第1始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第1特図ゲームが開始され得る。
可変入賞球装置6B(普通電動役物)は、ソレノイド81(図2参照)によって閉鎖状態と開放状態とに変化する第2始動入賞口を形成する。可変入賞球装置6Bは、例えば、一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、ソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、当該可動翼片の先端が入賞球装置6Aに近接し、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる(第2始動入賞口が閉鎖状態になるともいう。)。その一方で、可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる(第2始動入賞口が開放状態になるともいう。)。第2始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第2特図ゲームが開始され得る。なお、可変入賞球装置6Bは、閉鎖状態と開放状態とに変化するものであればよく、電動チューリップ型役物を備えるものに限定されない。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左右下方4箇所)には、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口10が設けられる。この場合には、一般入賞口10のいずれかに進入したときには、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
入賞球装置6Aと可変入賞球装置6Bの下方には、大入賞口を有する特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、ソレノイド82(図2参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用(特別電動役物用)のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入(通過)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入しやすくなる。
大入賞口に遊技球が進入したときには、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口および一般入賞口10に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。
一般入賞口10を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口)への入賞を始動入賞ともいう。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。普通図柄は、「0」~「9」を示す数字や「-」などの点灯パターンなどにより表される。普通図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
画像表示装置5の左方には、遊技球が通過可能な通過ゲート41が設けられている。遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づき、普図ゲームが実行される。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車および多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果用の遊技効果ランプ9が設けられている。遊技効果ランプ9は、LEDを含んで構成されている。
遊技盤2の所定位置(図1では図示略)には、演出に応じて動作する可動体32が設けられている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)30が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。上皿の下方には、上皿満タン時に賞球が払い出される打球供給皿(下皿)が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aには、遊技者が押下操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、コントローラセンサユニット35A(図2参照)により検出される。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bに対する操作は、プッシュセンサ35B(図2参照)により検出される。
パチンコ遊技機1では、遊技者の動作(操作等)を検出する検出手段として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。
(遊技の進行の概略)
パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。なお、前回の普図ゲームの実行中の期間等に遊技球が通過ゲート41を通過した場合(遊技球が通過ゲート41を通過したが当該通過に基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普図ゲームは所定の上限数(例えば4)まで保留される。
この普図ゲームでは、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の普通図柄(普図ハズレ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図ハズレ」となる。「普図当り」となると、可変入賞球装置6Bを所定期間開放状態とする開放制御が行われる(第2始動入賞口が開放状態になる)。
入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が進入すると、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームが開始される。
可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に遊技球が進入すると、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームが開始される。
なお、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入(入賞)した場合(始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく特図ゲームは所定の上限数(例えば4)までその実行が保留される。
特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄、例えば「2」)が停止表示されれば、「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄(ハズレ図柄、例えば「-」)が停止表示されれば「ハズレ」となる。
特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。特図ゲームでの表示結果が「小当り」になった後には、小当り遊技状態に制御される。
大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の態様で開放状態となる。当該開放状態は、所定期間(例えば29秒間や1.8秒間)の経過タイミングと、大入賞口に進入した遊技球の数が所定個数(例えば9個)に達するまでのタイミングと、のうちのいずれか早いタイミングまで継続される。前記所定期間は、1ラウンドにおいて大入賞口を開放することができる上限期間であり、以下、開放上限期間ともいう。このように大入賞口が開放状態となる1のサイクルをラウンド(ラウンド遊技)という。大当り遊技状態では、当該ラウンドが所定の上限回数(15回や2回)に達するまで繰り返し実行可能となっている。
大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当り遊技状態におけるラウンド数が多い程、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有利となる。
なお、「大当り」には、大当り種別が設定されている。例えば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(後述の、通常状態、時短状態、確変状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種別が設定されている。大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ない大当り種別、または、ほとんど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよい。
小当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の開放態様で開放状態となる。例えば、小当り遊技状態では、一部の大当り種別のときの大当り遊技状態と同様の開放態様(大入賞口の開放回数が上記ラウンド数と同じであり、かつ、大入賞口の閉鎖タイミングも同じ等)で大入賞口が開放状態となる。なお、大当り種別と同様に、「小当り」にも小当り種別を設けてもよい。
大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種別に応じて、時短状態や確変状態に制御されることがある。
時短状態では、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御(時短制御)が実行される。時短状態では、平均的な普図変動時間(普図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させたり、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させる等により、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる制御(高開放制御、高ベース制御)も実行される。時短状態は、特別図柄(特に第2特別図柄)の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。
確変状態(確率変動状態)では、時短制御に加えて、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。
時短状態や確変状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたこと等といった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り時短、回数切り確変等)ともいう。
通常状態とは、遊技者にとって有利な大当り遊技状態等の有利状態、時短状態、確変状態等の特別状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける表示結果が「普図当り」となる確率および特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
確変制御が実行されている状態を高確状態、確変制御が実行されていない状態を低確状態ともいう。時短制御が実行されている状態を高ベース状態、時短制御が実行されていない状態を低ベース状態ともいう。これらを組み合わせて、時短状態は低確高ベース状態、確変状態は高確高ベース状態、通常状態は低確低ベース状態などともいわれる。高確状態かつ低ベース状態は高確低ベース状態ともいう。
小当り遊技状態が終了した後は、遊技状態の変更が行われず、特図ゲームの表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される(但し、「小当り」発生時の特図ゲームが、上記回数切りにおける上記所定回数目の特図ゲームである場合には、当然遊技状態が変更される)。なお、特図ゲームの表示結果として「小当り」がなくてもよい。
なお、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(例えば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて、変化してもよい。例えば、遊技球が特定領域を通過したとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。
(演出の進行など)
パチンコ遊技機1では、遊技の進行に応じて種々の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出)が実行される。当該演出について以下説明する。なお、当該演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示することによって行われるが、当該表示に加えて、または当該表示に代えて、スピーカ8L、8Rからの音声出力、遊技効果ランプ9の点灯や消灯、可動体32の動作、あるいは、これらの一部または全部を含む任意の演出装置を用いた演出として行われてもよい。
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変表示が継続している態様などのことである。
また、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ遊技機1では、演出態様に応じて表示結果(特図ゲームの表示結果や飾り図柄の可変表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期待度とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、例えば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、がある。
特図ゲームの表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示される。
大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り(通常大当り)」である場合には、偶数の飾り図柄(例えば、「6」等)が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の飾り図柄を確変図柄、偶数の飾り図柄を非確変図柄(通常図柄)ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。
特図ゲームの表示結果が「小当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた小当り組合せとなる確定飾り図柄(例えば、「1 3 5」等)が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「小当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上にチャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。なお、特図ゲームの表示結果が、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別)の「大当り」となるときと、「小当り」となるときとで、共通の確定飾り図柄が導出表示されてもよい。
特図ゲームの表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄(「非リーチハズレ」ともいう。)が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチハズレ」となる)ことがある。また、表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチハズレ」となる)こともある。
パチンコ遊技機1が実行可能な演出には、上記の可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)を表示することも含まれる。また、他の演出として、例えば、大当り信頼度を予告する予告演出等が飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読予告演出がある。先読予告演出として、可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
また、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出が実行されてもよい。また、小当り遊技状態中にも、小当り遊技状態を報知する小当り中演出が実行される。なお、小当り遊技状態中と、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別で、例えばその後の遊技状態を高確状態とする大当り種別)での大当り遊技状態とで、共通の演出を実行することで、現在が小当り遊技状態中であるか、大当り遊技状態中であるかを遊技者に分からないようにしてもよい。そのような場合であれば、小当り遊技状態の終了後と大当り遊技状態の終了後とで共通の演出を実行することで、高確状態であるか低確状態であるかを識別できないようにしてもよい。
また、例えば特図ゲーム等が実行されていないときには、画像表示装置5にデモ(デモンストレーション)画像が表示される(客待ちデモ演出が実行される)。
(基板構成)
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、電源基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における上記遊技の進行(特図ゲームの実行(保留の管理を含む)、普図ゲームの実行(保留の管理を含む)、大当り遊技状態、小当り遊技状態、遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などを有する。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備える。
CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM101が記憶する各種データ(後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。RAM102は、その一部または全部がパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間記憶内容が保存されるバックアップRAMとなっている。なお、ROM101に記憶されたプログラムの全部または一部をRAM102に展開して、RAM102上で実行するようにしてもよい。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O105は、例えば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御(駆動)する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23)からの検出信号(遊技球が通過または進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過または進入が検出されたことになる。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況等を指定(通知)するコマンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。当該演出制御コマンドには、例えば主基板11における各種の決定結果(例えば、特図ゲームの表示結果(大当り種別を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))、遊技の状況(例えば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態)、エラーの発生等を指定するコマンド等が含まれる。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演出であり、可動体32の駆動、エラー報知、電断復旧の報知等の各種報知を含む)を実行する機能を有する。
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定等を含む)を行う。このとき、ROM121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部123に指示することもある。
表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などを備え、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5に表示させる。表示制御部123は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力や、遊技効果ランプ9の点灯/消灯を行うため、音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板13に供給したり、ランプ信号(ランプの点灯/消灯態様を指定する信号)をランプ制御基板14に供給したりする。また、表示制御部123は、可動体32を動作させる信号を当該可動体32または当該可動体32を駆動する駆動回路に供給する。
音声制御基板13は、スピーカ8L、8Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ8L、8Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ8L、8Rから出力させる。
ランプ制御基板14は、遊技効果ランプ9を駆動する各種回路を搭載しており、当該ランプ信号に基づき遊技効果ランプ9を駆動し、当該ランプ信号が指定する態様で遊技効果ランプ9を点灯/消灯する。このようにして、表示制御部123は、音声出力、ランプの点灯/消灯を制御する。
なお、音声出力、ランプの点灯/消灯の制御(音指定信号やランプ信号の供給等)、可動体32の制御(可動体32を動作させる信号の供給等)は、演出制御用CPU120が実行するようにしてもよい。
乱数回路124は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、ランプ信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、主基板11以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機1のようにサブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
(動作)
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
(主基板11の主要な動作)
まず、主基板11における主要な動作を説明する。パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。図3は、主基板11におけるCPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。
図3に示す遊技制御メイン処理では、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。続いて、必要な初期設定を行う(ステップS2)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
次いで、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップS3)。クリアスイッチは、例えば電源基板に搭載されている。クリアスイッチがオンの状態で電源が投入されると、出力信号(クリア信号)が入力ポートを介して遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。クリアスイッチからの出力信号がオンである場合(ステップS3;Yes)、初期化処理(ステップS8)を実行する。初期化処理では、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処理を行い、作業領域に初期値を設定する。
また、CPU103は、初期化を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS9)。演出制御用CPU120は、当該演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示を行う。
クリアスイッチからの出力信号がオンでない場合には(ステップS3;No)、RAM102(バックアップRAM)にバックアップデータが保存されているか否かを判定する(ステップS4)。不測の停電等(電断)によりパチンコ遊技機1への電力供給が停止したときには、CPU103は、当該電力供給の停止によって動作できなくなる直前に、電源供給停止時処理を実行する。この電源供給停止時処理では、RAM102にデータをバックアップすることを示すバックアップフラグをオンする処理、RAM102のデータ保護処理等が実行される。データ保護処理には、誤り検出符号(チェックサム、パリティビット等)の付加、各種データをバックアップする処理が含まれる。バックアップされるデータには、遊技を進行するための各種データ(各種フラグ、各種タイマの状態等を含む)の他、前記バックアップフラグの状態や誤り検出符号も含まれる。ステップS4では、バックアップフラグがオンであるか否かを判定する。バックアップフラグがオフでRAM102にバックアップデータが記憶されていない場合(ステップS4;No)、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102にバックアップデータが記憶されている場合(ステップS4;Yes)、CPU103は、バックアップしたデータのデータチェックを行い(誤り検出符号を用いて行われる)、データが正常か否かを判定する(ステップS5)。ステップS5では、例えば、パリティビットやチェックサムにより、RAM102のデータが、電力供給停止時のデータと一致するか否かを判定する。これらが一致すると判定された場合、RAM102のデータが正常であると判定する。
RAM102のデータが正常でないと判定された場合(ステップS5;No)、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102のデータが正常であると判定された場合(ステップS5;Yes)、CPU103は、主基板11の内部状態を電力供給停止時の状態に戻すための復旧処理(ステップS6)を行う。復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。これにより、電力供給停止時の遊技状態に復旧し、特別図柄の変動中であった場合には、後述の遊技制御用タイマ割込み処理の実行によって、復旧前の状態から特別図柄の変動が再開されることになる。
そして、CPU103は、電断からの復旧を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS7)。これに合わせて、バックアップされている電断前の遊技状態を指定する演出制御コマンドや、特図ゲームの実行中であった場合には当該実行中の特図ゲームの表示結果を指定する演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。これらコマンドは、後述の特別図柄プロセス処理で送信設定されるコマンドと同じコマンドを使用できる。演出制御用CPU120は、電断からの復旧時を特定する演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、電断からの復旧がなされたこと、または電断からの復旧中であることを、報知するための画面表示を行う。演出制御用CPU120は、前記演出制御コマンドに基づいて、適宜の画面表示を行うようにしてもよい。
復旧処理または初期化処理を終了して演出制御基板12に演出制御コマンドを送信した後には、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS10)。そして、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(ステップS11)、割込みを許可する(ステップS12)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図4のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図4に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチからの検出信号の受信の有無を判定する(ステップS21)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS22)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報(大当りの発生回数等を示す情報)、始動情報(始動入賞の回数等を示す情報)、確率変動情報(確変状態となった回数等を示す情報)などのデータを出力する(ステップS23)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS24)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25)。CPU103がタイマ割込み毎に特別図柄プロセス処理を実行することにより、特図ゲームの実行および保留の管理や、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される(詳しくは後述)。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS26)。CPU103がタイマ割込み毎に普通図柄プロセス処理を実行することにより、ゲートスイッチ21からの検出信号に基づく(通過ゲート41に遊技球が通過したことに基づく)普図ゲームの実行および保留の管理や、「普図当り」に基づく可変入賞球装置6Bの開放制御などを可能にする。普図ゲームの実行は、普通図柄表示器20を駆動することにより行われ、普図保留表示器25Cを点灯させることにより普図保留数を表示する。
普通図柄プロセス処理を実行した後、遊技制御用タイマ割込み処理の一部として、電断が発生したときの処理、賞球を払い出すための処理等などが行われてもよい。その後、CPU103は、コマンド制御処理を実行する(ステップS27)。CPU103は、上記各処理にて演出制御コマンドを送信設定することがある。ステップS27のコマンド制御処理では、送信設定された演出制御コマンドを演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して伝送させる処理が行われる。コマンド制御処理を実行した後には、割込みを許可してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図5は、特別図柄プロセス処理として、図4に示すステップS25にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。
始動入賞判定処理では、始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し保留記憶数を更新する処理が実行される。始動入賞が発生すると、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値が抽出され、保留情報として記憶される。また、抽出した乱数値に基づいて、表示結果や変動パターンを先読判定する処理が実行されてもよい。保留情報や保留記憶数を記憶した後には、演出制御基板12に始動入賞の発生、保留記憶数、先読判定等の判定結果を指定するための演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。こうして送信設定された始動入賞時の演出制御コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図4に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110~S120の処理のいずれかを選択して実行する。なお、特別図柄プロセス処理の各処理(ステップS110~S120)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される。この特別図柄通常処理では、保留情報の有無などに基づいて、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、表示結果決定用の乱数値に基づき、特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、決定された表示結果に対応して、特図ゲームにおいて停止表示させる確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。その後、特図プロセスフラグの値が“1”に更新され、特別図柄通常処理は終了する。なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるようにしてもよい(特図2優先消化ともいう)。また、第1始動入賞口および第2始動入賞口への遊技球の入賞順序を記憶し、入賞順に特図ゲームの開始条件を成立させるようにしてもよい(入賞順消化ともいう)。
乱数値に基づき各種の決定を行う場合には、ROM101に格納されている各種のテーブル(乱数値と比較される決定値が決定結果に割り当てられているテーブル)が参照される。主基板11における他の決定、演出制御基板12における各種の決定についても同じである。演出制御基板12においては、各種のテーブルがROM121に格納されている。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果等に基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理では、変動パターンを決定したときに、特図プロセスフラグの値が“2”に更新され、変動パターン設定処理は終了する。
変動パターンは、特図ゲームの実行時間(特図変動時間)(飾り図柄の可変表示の実行時間でもある)や、飾り図柄の可変表示の態様(リーチの有無等)、飾り図柄の可変表示中の演出内容(リーチ演出の種類等)を指定するものであり、可変表示パターンとも呼ばれる。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新され、特別図柄変動処理は終了する。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、表示結果が「大当り」である場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフであり、表示結果が「小当り」である場合には、特図プロセスフラグの値が“8”に更新される。また、表示結果が「ハズレ」である場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。表示結果が「小当り」または「ハズレ」である場合、時短状態や確変状態に制御されているときであって、回数切りの終了成立する場合には、遊技状態も更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、特別図柄停止処理は終了する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とするときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対してソレノイド駆動信号を供給する処理が実行される。このときには、例えば大当り種別がいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする開放上限期間や、ラウンドの上限実行回数を設定する。これらの設定が終了すると、特図プロセスフラグの値が“5”に更新され、大当り開放前処理は終了する。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新し、大当り開放中処理を終了する。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が設定された上限実行回数に達したか否かを判定する処理や、上限実行回数に達した場合に大当り遊技状態を終了させるための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、大当り解放後処理は終了する。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、大当り終了処理は終了する。
ステップS118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、特図プロセスフラグの値が“9”に更新され、小当り開放前処理は終了する。
ステップS119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。大入賞口を閉鎖状態に戻して小当り遊技状態の終了タイミングとなったときには、特図プロセスフラグの値が“10”に更新され、小当り開放中処理は終了する。
ステップS120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り終了処理には、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、小当り終了処理は終了する。
(演出制御基板12の主要な動作)
次に、演出制御基板12における主要な動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図6のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図6に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。また、初期動作制御処理を実行する(ステップS72)。初期動作制御処理では、可動体32を駆動して初期位置に戻す制御、所定の動作確認を行う制御といった可動体32の初期動作を行う制御が実行される。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS73)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS73;No)、ステップS73の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドを取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS73にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS73;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS74)、コマンド解析処理を実行する(ステップS75)。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。例えば、どの演出制御コマンドを受信したかや演出制御コマンドが特定する内容等を演出制御プロセス処理等で確認できるように、読み出された演出制御コマンドをRAM122の所定領域に格納したり、RAM122に設けられた受信フラグをオンしたりする。また、演出制御コマンドが遊技状態を特定する場合、遊技状態に応じた背景の表示を表示制御部123に指示してもよい。
ステップS75にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS76)。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9および装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、可動体32の駆動動作といった、各種の演出装置を動作させる制御が行われる。また、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS76の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS77)、演出制御基板12の側で用いられる演出用乱数の少なくとも一部がソフトウェアにより更新される。その後、ステップS73の処理に戻る。ステップS73の処理に戻る前に、他の処理が実行されてもよい。
図7は、演出制御プロセス処理として、図6のステップS76にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図7に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読予告設定処理を実行する(ステップS161)。先読予告設定処理では、例えば、主基板11から送信された始動入賞時の演出制御コマンドに基づいて、先読予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる。また、当該演出制御コマンドから特定される保留記憶数に基づき保留表示を表示するための処理が実行される。
ステップS161の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、例えばRAM122に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170~S177の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から可変表示の開始を指定するコマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定された場合、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理では、演出制御コマンドにより特定される表示結果や変動パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の表示結果(確定飾り図柄)、飾り図柄の可変表示の態様、リーチ演出や各種予告演出などの各種演出の実行の有無やその態様や実行開始タイミングなどを決定する。そして、その決定結果等を反映した演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定する。その後、設定した演出制御パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の実行開始を表示制御部123に指示し、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し、可変表示開始設定処理を終了する。表示制御部123は、飾り図柄の可変表示の実行開始の指示により、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示を開始させる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、表示制御部123を指示することで、ステップS171にて設定された演出制御パターンに基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、可動体32を駆動させること、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を実行する。こうした演出制御を行った後、例えば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から確定飾り図柄を停止表示させることを指定するコマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させる。確定飾り図柄を停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新され、可変表示中演出処理は終了する。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から大当り遊技状態または小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り遊技状態または小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドを受信したきに、そのコマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を“6”に更新する。これに対して、そのコマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、大当り遊技状態または小当り遊技状態を開始することを指定するコマンドを受信せずに、当該コマンドの受信待ち時間が経過したときには、特図ゲームにおける表示結果が「ハズレ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの値を更新すると、特図当り待ち処理を終了する。
ステップS174の小当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、例えば主基板11から小当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新し、小当り中演出処理を終了する。
ステップS175の小当り終了演出処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、小当り終了演出処理を終了する。
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から大当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新し、大当り中演出処理を終了する。
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出の各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、エンディング演出処理を終了する。
(基本説明の変形例)
この発明は、上記基本説明で説明したパチンコ遊技機1に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形および応用が可能である。
上記基本説明のパチンコ遊技機1は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機であったが、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機であってもよい。
特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の図柄(例えば、「-」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことによって可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい(表示結果としては「-」を示す記号が表示されなくてもよい)。
上記基本説明では、遊技機としてパチンコ遊技機1を示したが、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロット機(例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZ(以下、ボーナス等)のうち1以上を搭載するスロット機)にも本発明を適用可能である。
本発明を実現するためのプログラムおよびデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラムおよびデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラムおよびデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
なお、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。例えば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合または「100%」未満の割合であることも含む。
(設定値に関する特徴部の説明)
以下、パチンコ遊技機1における設定値に関する特徴部について説明する。
パチンコ遊技機1の主基板11は、図示は省略しているが、第1部材と第2部材とにより開放可能に構成された基板ケースに収納された状態でパチンコ遊技機1の背面に搭載されている。また、主基板11には、何れも図示は省略しているが、パチンコ遊技機1の設定値を変更可能な設定値変更状態に切り替えるための錠スイッチと、設定値変更状態において後述する大当りの当選確率(出玉率)等の設定値を変更するための設定スイッチとして機能する設定切替スイッチと、遊技機用枠の開放を検知する開放センサと、が設けられている。なお、本実施の形態における設定値変更状態は、遊技場の係員等がパチンコ遊技機1に設定されている設定値を確認可能な状態(設定値確認状態)でもある。
これら錠スイッチ及び設定切替スイッチといった、遊技場の係員等が操作可能な操作部は、設定切替本体部に設けられ、主基板11とともに基板ケース内に収容されている。錠スイッチ及び設定切替スイッチは、基板ケースを開放しなくても操作可能となるように、基板ケースの背面に形成された開口を介して背面側に露出している。
錠スイッチ及び設定切替スイッチを収容した基板ケースはパチンコ遊技機1の背面に設けられている。したがって、錠スイッチ及び設定切替スイッチは、遊技機用枠を閉鎖した状態では操作が極めて困難あるいは不可能であり、所定の扉キーを用いて遊技機用枠を開放することで操作が可能となる。また、錠スイッチは、遊技場の係員等が所持する設定キーの操作を要することから、設定キーを所持する管理者のみ操作が可能とされている。錠スイッチは、設定キーによって、ONとOFFの切替操作を実行可能なスイッチでもある。本実施の形態では、扉キーと設定キーとが別個のキーである形態を例示しているが、これらは1のキーにて兼用されていてもよい。
基板ケースには、設定値やベース値を表示可能な表示モニタが配置されている。表示モニタは、主基板11に接続されているとともに、基板ケースの上部に配置されている。つまり、表示モニタは、基板ケースにおける主基板11を視認する際の正面に配置されている。主基板11は、遊技機用枠を開放していない状態では視認できないので、主基板11を視認する際の正面とは、遊技機用枠を開放した状態における遊技盤2の裏面側を視認する際の正面であり、パチンコ遊技機1の正面とは異なる。このように、表示モニタは、遊技機用枠を開放した状態における遊技盤2の裏面側を視認する際の正面に配置されている。ただし、主基板11を視認する際の正面とパチンコ遊技機1の正面とが共通するようにしてもよい。
表示モニタは、第1表示部、第2表示部、第3表示部、第4表示部を備えている。表示モニタの第1表示部~第4表示部は、いずれも「8」の字を描く7つのセグメントによって構成される7セグメントと、7セグメントの右側方下部に配置されたドットによって構成されている。表示モニタの第1表示部~第4表示部は、それぞれ種々の色、例えば赤色、青色、緑色、黄色、白色等で点灯や点滅が可能とされている。また、これらの色を極短周期で変化させながら異なる色やいわゆるレインボーで表示させることも可能である。
パチンコ遊技機1の遊技盤2の所定位置として、例えば遊技領域の左下方位置には、遊技情報表示部が設けられていてもよい。遊技情報表示部には、ラウンド表示器、右打ちランプ、確変ランプ、時短ランプが、まとめて配置されている。ラウンド表示器は、大当り遊技中に、大当り遊技のラウンド数や大当り種別を表示可能である。右打ちランプは、時短状態としての低確高ベース状態や大当り遊技状態といった、遊技球を右遊技領域に向けて打ち出す遊技状態において点灯する。確変ランプは、確変状態であるとき点灯する。時短ランプは、時短状態であるときに点灯する。ラウンド表示器は5個のセグメント(LED)から構成されている。
パチンコ遊技機1は、設定値に応じて大当りの当選確率(出玉率)が変わる構成とされている。例えば、特別図柄プロセス処理の特別図柄通常処理において、設定値に応じた表示結果判定テーブル(当選確率)を用いることにより、大当りの当選確率(出玉率)が変わるようになっている。設定値は1~6の6段階からなり、6が最も出玉率が高く、6、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど出玉率が低くなる。すなわち、設定値として6が設定されている場合には遊技者にとって最も有利度が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。また、設定値は、最も大きい値である6が最も遊技場側にとって不利な値であり、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど遊技場側にとって有利な値となる。なお、設定値に応じて出玉率が変われば、例えば、大当りの確率が設定値によって変わっていてもよいし、大当り確率は一定であるものの大当り遊技状態におけるラウンド数が設定値によって変わっていてもよい。このように、パチンコ遊技機1は、遊技者にとっての有利度が異なる複数の設定値のうちいずれかを設定可能に構成されている。パチンコ遊技機1において設定されている設定値は、主基板11の側から演出制御基板12の側へ設定値指定コマンドが送信されることにより通知される。
図8-1(A)及び図8-1(B)は、表示結果判定テーブルを示す説明図である。このうち、図8-1(A)は変動特図が第1特図である場合に用いられる第1特図用表示結果判定テーブルの構成例を示し、図8-2(A)は変動特図が第2特図である場合に用いられる第2特図用表示結果判定テーブルの構成例を示している。表示結果判定テーブルは、ROM101に記憶されているデータの集まりであり、設定値毎に乱数値MR1と比較される当り判定値が特別図柄の可変表示結果(特図表示結果)に設定されたテーブルである。乱数値MR1は、表示結果決定用の乱数値であり、0~65535の範囲でランダムに値が更新される。表示結果判定テーブルにおける当り判定値も、0~65535の範囲で特図表示結果に割り当てられている。表示結果判定テーブルとして、第1特図と第2特図とで個別の表示結果判定テーブルを用いるものに限定されるものではなく、第1特図と第2特図とで共通の表示結果判定テーブルを用いるようにしてもよい。
設定値が1であり変動特図が第1特図である場合のうち、遊技状態が通常状態または時短状態である場合に、表示結果決定用の乱数値MR1と比較される当り判定値は、1020~1237までが「大当り」に割り当てられ、32767~33094までが「小当り」に割り当てられ、その他の数値範囲が「ハズレ」に割り当てられている。設定値が1であり変動特図が第1特図である場合のうち、遊技状態が確変状態である場合に、表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値は、1020~1346までが「大当り」に割り当てられ、32767~33094までが「小当り」に割り当てられ、その他の数値範囲が「ハズレ」に割り当てられている。設定値が1であり変動特図が第2特図である場合のうち、遊技状態が通常状態または時短状態である場合に、表示結果決定用の乱数値MR1と比較される当り判定値は、1020~1237までが「大当り」に割り当てられ、32767~33421までが「小当り」に割り当てられ、その他の数値範囲が「ハズレ」に割り当てられている。設定値が1であり変動特図が第2特図である場合のうち、遊技状態が確変状態である場合に、表示結果決定用の乱数値MR1と比較される当り判定値は、1020~1346までが「大当り」に割り当てられ、32767~33421までが「小当り」に割り当てられ、その他の数値範囲が「ハズレ」に割り当てられている。
設定値が2であり変動特図が第1特図である場合のうち、遊技状態が通常状態または時短状態である場合に、表示結果決定用の乱数値MR1と比較される当り判定値は、1020~1253までが「大当り」に割り当てられ、32767~33094までが「小当り」に割り当てられ、その他の数値範囲が「ハズレ」に割り当てられている。設定値が2であり変動特図が第1特図である場合のうち、遊技状態が確変状態である場合に、表示結果決定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020~1383までが「大当り」に割り当てられ、32767~33094までが「小当り」に割り当てられ、その他の数値範囲が「ハズレ」に割り当てられている。設定値が2であり変動特図が第2特図である場合のうち、遊技状態が通常状態または時短状態である場合に、表示結果決定用の乱数値MR1と比較される当り判定値は、1020~1253までが「大当り」に割り当てられ、32767~33421までが「小当り」に割り当てられ、その他の数値範囲が「ハズレ」に割り当てられている。設定値が2であり変動特図が第2特図である場合のうち、遊技状態が確変状態である場合に、表示結果決定用の乱数値MR1と比較される当り判定値は、1020~1383までが「大当り」に割り当てられ、32767~33421までが「小当り」に割り当てられ、その他の数値範囲が「ハズレ」に割り当てられている。
設定値が3であり変動特図が第1特図である場合のうち、遊技状態が通常状態または時短状態である場合に、表示結果決定用の乱数値MR1と比較される当り判定値は、1020~1272までが「大当り」に割り当てられ、32767~33094までが「小当り」に割り当てられ、その他の数値範囲が「ハズレ」に割り当てられている。設定値が3であり変動特図が第1特図である場合のうち、遊技状態が確変状態である場合に、表示結果決定用の乱数値MR1と比較される当り判定値は、1020~1429までが「大当り」に割り当てられ、32767~33094までが「小当り」に割り当てられ、その他の数値範囲が「ハズレ」に割り当てられている。設定値が3であり変動特図が第2特図である場合のうち、遊技状態が通常状態または時短状態である場合に、表示結果決定用の乱数値MR1と比較される当り判定値は、1020~1272までが「大当り」に割り当てられ、32767~33421までが「小当り」に割り当てられ、その他の数値範囲が「ハズレ」に割り当てられている。設定値が3であり変動特図が第2特図である場合のうち、遊技状態が確変状態である場合に、表示結果決定用の乱数値MR1と比較される当り判定値は、1020~1429までが「大当り」に割り当てられ、32767~33421までが「小当り」に割り当てられ、その他の数値範囲が「ハズレ」に割り当てられている。
設定値が4であり変動特図が第1特図である場合のうち、遊技状態が通常状態または時短状態である場合に、表示結果決定用の乱数値MR1と比較される当り判定値は、1020~1292までが「大当り」に割り当てられ、32767~33094までが「小当り」に割り当てられ、その他の数値範囲が「ハズレ」に割り当てられている。設定値が4であり変動特図が第1特図である場合のうち、遊技状態が確変状態である場合に、表示結果決定用の乱数値MR1と比較される当り判定値は、1020~1487までが「大当り」に割り当てられ、32767~33094までが「小当り」に割り当てられ、その他の数値範囲が「ハズレ」に割り当てられている。設定値が4であり変動特図が第2特図である場合のうち、遊技状態が通常状態または時短状態である場合に、表示結果決定用の乱数値MR1と比較される当り判定値は、1020~1292までが「大当り」に割り当てられ、32767~33421までが「小当り」に割り当てられ、その他の数値範囲が「ハズレ」に割り当てられている。設定値が4であり変動特図が第2特図である場合のうち、遊技状態が確変状態である場合に、表示結果決定用の乱数値MR1と比較される当り判定値は、1020~1487までが「大当り」に割り当てられ、32767~33421までが「小当り」に割り当てられ、その他の数値範囲が「ハズレ」に割り当てられている。
設定値が5であり変動特図が第1特図である場合のうち、遊技状態が通常状態または時短状態である場合に、表示結果決定用の乱数値MR1と比較される当り判定値は、1020~1317までが「大当り」に割り当てられ、32767~33094までが「小当り」に割り当てられ、その他の数値範囲が「ハズレ」に割り当てられている。設定値が5であり変動特図が第1特図である場合のうち、遊技状態が確変状態である場合に、表示結果決定用の乱数値MR1と比較される当り判定値は、1020~1556までが「大当り」に割り当てられ、32767~33094までが「小当り」に割り当てられ、その他の数値範囲が「ハズレ」に割り当てられている。設定値が5であり変動特図が第2特図である場合のうち、遊技状態が通常状態または時短状態である場合に、表示結果決定用の乱数値MR1と比較される当り判定値は、1020~1317までが「大当り」に割り当てられ、32767~33421までが「小当り」に割り当てられ、その他の数値範囲が「ハズレ」に割り当てられている。設定値が5であり変動特図が第2特図である場合のうち、遊技状態が確変状態である場合に、表示結果決定用の乱数値MR1と比較される当り判定値は、1020~1556までが「大当り」に割り当てられ、32767~33421までが「小当り」に割り当てられ、その他の数値範囲が「ハズレ」に割り当てられている。
設定値が6であり変動特図が第1特図である場合のうち、遊技状態が通常状態または時短状態である場合に、表示結果決定用の乱数値MR1と比較される当り判定値は、1020~1346までが「大当り」に割り当てられ、32767~33094までが「小当り」に割り当てられ、その他の数値範囲が「ハズレ」に割り当てられている。設定値が6であり変動特図が第1特図である場合のうち、遊技状態が確変状態である場合に、表示結果決定用の乱数値MR1と比較される当り判定値は、1020~1674までが「大当り」に割り当てられ、32767~33094までが「小当り」に割り当てられ、その他の数値範囲が「ハズレ」に割り当てられている。設定値が6であり変動特図が第2特図である場合のうち、遊技状態が通常状態または時短状態である場合に、表示結果決定用の乱数値MR1と比較される当り判定値は、1020~1346までが「大当り」に割り当てられ、32767~33421までが「小当り」に割り当てられ、その他の数値範囲が「ハズレ」に割り当てられている。設定値が6であり変動特図が第2特図である場合のうち、遊技状態が確変状態である場合に、表示結果決定用の乱数値MR1と比較される当り判定値は、1020~1674までが「大当り」に割り当てられ、32767~33421までが「小当り」に割り当てられ、その他の数値範囲が「ハズレ」に割り当てられている。
各表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態または時短状態(低確状態)であるときよりも多くの判定値が、「大当り」の特図表示結果に割り当てられている。これにより、パチンコ遊技機1において確変制御が行われる確変状態(高確状態)では、通常状態または時短状態(低確状態)であるときに特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率(例えば、設定値が1の場合は1/300、設定値が2の場合は1/280、設定値が3の場合は1/260、設定値が4の場合は1/240、設定値が5の場合は1/220、設定値が6の場合は1/200)に比べて、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなる(例えば、設定値が1の場合は1/200、設定値が2の場合は1/180、設定値が3の場合は1/160、設定値が4の場合は1/140、設定値が5の場合は1/120、設定値が6の場合は1/100)。大当り遊技状態に制御すると決定される確率は、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態や時短状態であるときに比べて高くなるように、各表示結果判定テーブルでは、判定値が大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられている。
各設定値に応じて通常状態や時短状態における大当り確率に対する確変状態における大当り確率の倍率がそれぞれ異なる(例えば、設定値1であれば通常状態や時短状態における大当り確率に対する確変状態における大当り確率の倍率は1.5倍であり、設定値2であれば通常状態や時短状態における大当り確率に対する確変状態における大当り確率の倍率は約1.56倍であり、設定値3であれば通常状態や時短状態における大当り確率に対する確変状態における大当り確率の倍率は1.625倍である)ように設定されている形態に限定されるものではなく、各設定値での通常状態や時短状態における大当り確率に対する確変状態における大当り確率の倍率は全て一定(例えば、5倍)に設定してもよい。
各第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態や設定値にかかわらず、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が同一値となるように判定値が割り当てられている。具体的には、図8-1(A)に示すように、第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態や設定値にかかわらず、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が1/200に設定されている。一方で、各第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態や設定値にかかわらず、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が第1特図用表示結果判定テーブルとは異なる同一値となるように判定値が割り当てられている。具体的には、図8-1(B)に示すように、第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態や設定値にかかわらず、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が1/100に設定されている。
設定値にかかわらず特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が同一確率である形態に限定されるものではなく、設定値に応じて特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率を異ならせてもよい。変動特図に応じて特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が異なる形態に限定されるものではなく、変動特図にかかわらず特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率を同一確率としてもよい。
図8-2~図8-5は、各表示結果判定テーブルにおいて「大当り」や「小当り」に割り当てられている当り判定値の数値範囲を示している。このうち、図8-2は、遊技状態が通常状態または時短状態の場合における第1特図用表示結果判定テーブルに対応した当り判定値の数値範囲を示している。図8-3は、遊技状態が確変状態の場合における第1特図用表示結果判定テーブルに対応した当り判定値の数値範囲を示している。図8-4は、遊技状態が通常状態または時短状態の場合における第2特図用表示結果判定テーブルに対応した当り判定値の数値範囲を示している。図8-5は、遊技状態が確変状態の場合における第2特図用表示結果判定テーブルに対応した当り判定値の数値範囲を示している。
図8-2に示すように、遊技状態が通常状態または時短状態の場合における第1特図用表示結果判定テーブルでは、当り判定値のうち1020~1237までの範囲が、設定値にかかわらず大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲に設定されている。設定値が1の場合は、大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲のみが設定されている(1020~1237までが「大当り」に割り当てられている)一方で、設定値2~設定値6の場合は、大当り判定値の共通数値範囲から連続するように、1238から各設定値に応じた数値範囲が大当り判定値の非共通数値範囲に設定されている。この大当り判定値の非共通数値範囲は、設定値2では1238~1253の範囲、設定値3では1238~1272の範囲、設定値4では1238~1292の範囲、設定値5では1238~1317の範囲、設定値6では1238~1346の範囲にそれぞれ設定されている。このように、遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第1特図用表示結果判定テーブルでは、0~65535の範囲で値を取り得る当り判定値のうち、設定値が1の場合は共通数値範囲(1020~1237)内の数値のみが「大当り」に割り当てられている一方で、設定値が2以上である場合は共通数値範囲に非共通数値範囲を加えた範囲内の数値が「大当り」に割り当てられている。非共通数値範囲は、設定値の値が大きくなるに連れて1238を基準として増加していく。このため、大当り確率は、1020を大当り判定値の基準値(大当り基準値)として、設定値が大きくなるに連れて共通数値範囲に連続する非共通数値範囲が増加していくことによって高くなっていく。
また、遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第1特図用表示結果判定テーブルでは、当り判定値のうち32767~33094までの範囲が、設定値にかかわらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。設定値が6の場合に注目すると、この場合に当り判定値のうち1020~1346までが大当り判定値の数値範囲に設定されている一方で、小当り判定値は、設定値が6の場合の大当り判定値の範囲(1020~1346)とは異なる数値範囲において、32767を小当り判定値の基準値(小当り基準値)として、32767~33094の範囲に設定されている。これにより、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
図8-3に示すように、遊技状態が確変状態の場合における第1特図用表示結果判定テーブルでは、当り判定値のうち1020~1346までの範囲が、設定値にかかわらず大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲に設定されている。設定値が1の場合は、大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲のみが設定されている(1020~1346までが「大当り」に割り当てられている)一方で、設定値2~設定値6の場合は、大当り判定値の共通数値範囲から連続するように、1347から各設定値に応じた数値範囲が大当り判定値の非共通数値範囲に設定されている。この大当り判定値の非共通数値範囲は、設定値2では1347~1383の範囲、設定値3では1347~1429の範囲、設定値4では1347~1487の範囲、設定値5では1347~1556の範囲、設定値6では1347~1674の範囲にそれぞれ設定されている。このように、遊技状態が確変状態である場合における第1特図用表示結果判定テーブルでは、0~65535の範囲で値を取り得る当り判定値のうち、設定値が1の場合は共通数値範囲(1020~1346)内の数値のみが「大当り」に割り当てられている一方で、設定値が2以上である場合は共通数値範囲に非共通数値範囲を加えた範囲内の数値が「大当り」に割り当てられている。非共通数値範囲は、設定値の値が大きくなるに連れて1347を基準として増加していく。このため、大当り確率は、1020を大当り判定値の基準値(大当り基準値)として、設定値が大きくなるに連れて共通数値範囲に連続する非共通数値範囲が増加していくことによって高くなっていく。
また、遊技状態が確変状態である場合における第1特図用表示結果判定テーブルでは、遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第1特図用表示結果判定テーブルと同じく、当り判定値のうち32767~33094までの範囲が、設定値にかかわらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。設定値が6の場合に注目すると、この場合に当り判定値のうち1020~1674までが大当り判定値の数値範囲に設定されている一方で、小当り判定値は、設定値が6の場合の大当り判定値の範囲(1020~1674)とは異なる数値範囲において、32767を小当り判定値の基準値(小当り基準値)として、32767~33094の範囲に設定されている。これにより、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
図8-4に示すように、遊技状態が通常状態または時短状態の場合における第2特図用表示結果判定テーブルでは、当り判定値のうち1020~1237までの範囲が、設定値にかかわらず大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲に設定されている。設定値が1の場合は、大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲のみが設定されている(1020~1237までが「大当り」に割り当てられている)一方で、設定値2~設定値6の場合は、大当り判定値の共通数値範囲から連続するように、1238から各設定値に応じた数値範囲が大当り判定値の非共通数値範囲に設定されている。この大当り判定値の非共通数値範囲は、設定値2では1238~1253の範囲、設定値3では1238~1272の範囲、設定値4では1238~1292の範囲、設定値5では1238~1317の範囲、設定値6では1238~1346の範囲にそれぞれ設定されている。このように、遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第2特図用表示結果判定テーブルでは、0~65535の範囲で値を取り得る当り判定値のうち、設定値が1の場合は共通数値範囲(1020~1237)内の数値のみが「大当り」に割り当てられている一方で、設定値が2以上である場合は共通数値範囲に非共通数値範囲を加えた範囲内の数値が「大当り」に割り当てられている。非共通数値範囲は、設定値の値が大きくなるに連れて1238を基準として増加していく。このため、大当り確率は、1020を大当り判定値の基準値(大当り基準値)として、設定値が大きくなるに連れて共通数値範囲に連続する非共通数値範囲が増加していくことによって高くなっていく。
また、遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第2特図用表示結果判定テーブルでは、当り判定値のうち32767~33421までの範囲が、設定値にかかわらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。設定値が6の場合に注目すると、この場合に当り判定値のうち1020~1346までが大当り判定値の数値範囲に設定されている一方で、小当り判定値は、設定値6の場合の大当り判定値の範囲(1020~1346)とは異なる数値範囲において、32767を小当り判定値の基準値(小当り基準値)として、32767~33421の範囲に設定されている。これにより、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
図8-5に示すように、遊技状態が確変状態の場合における第2特図用表示結果判定テーブルでは、当り判定値のうち1020~1346までの範囲が、設定値にかかわらず大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲に設定されている。設定値が1の場合は、大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲のみが設定されている(1020~1346までが「大当り」に割り当てられている)一方で、設定値2~設定値6の場合は、大当り判定値の共通数値範囲から連続するように、1347から各設定値に応じた数値範囲が大当り判定値の非共通数値範囲に設定されている。この大当り判定値の非共通数値範囲は、設定値2では1347~1383の範囲、設定値3では1347~1429の範囲、設定値4では1347~1487の範囲、設定値5では1347~1556の範囲、設定値6では1347~1674の範囲にそれぞれ設定されている。このように、遊技状態が確変状態である場合における第2図用表示結果判定テーブルでは、0~65535の範囲で値を取り得る当り判定値のうち、設定値が1の場合は共通数値範囲(1020~1346)内の数値のみが「大当り」に割り当てられている一方で、設定値が2以上である場合は共通数値範囲に非共通数値範囲を加えた範囲内の数値が「大当り」に割り当てられている。非共通数値範囲は、設定値の値が大きくなるに連れて1347を基準として増加していく。このため、大当り確率は、1020を大当り判定値の基準値(大当り基準値)として、設定値が大きくなるに連れて共通数値範囲に連続する非共通数値範囲が増加していくことによって高くなっていく。
また、遊技状態が確変状態である場合における第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第2特図用表示結果判定テーブルと同じく、当り判定値のうち32767~33421までの範囲が、設定値にかかわらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。設定値が6の場合に注目すると、この場合に当り判定値のうち1020~1674までが大当り判定値の数値範囲に設定されている一方で、小当り判定値は、設定値6の場合の大当り判定値の範囲(1020~1674)とは異なる数値範囲において、32767を小当り判定値の基準値(小当り基準値)として、32767~33421の範囲に設定されている。これにより、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
各表示結果判定テーブルにおいて、遊技状態及び設定値にかかわらず、当り判定値の1020を基準として共通数値範囲または共通数値範囲と非共通数値範囲とからなる連続した1の数値範囲内に含まれる判定値を大当り判定値の数値範囲とするとともに、遊技状態及び設定値にかかわらず、当り判定値の32767を基準として連続した1の数値範囲(共通数値範囲)内に含まれる判定値を小当り判定値の数値範囲として、可変表示結果を判定するようになっている。
各表示結果判定テーブルにおいては、変動特図が同一である場合は、遊技状態にかかわらず小当り判定値の数値範囲は同一(小当り判定値の数値範囲に含まれる判定値数が同一)である。また、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて小当り判定値の数値範囲に含まれる判定値数が異なる(第1特図用表示結果判定テーブルにおける小当り判定値の数値範囲に含まれる判定値数は328個であるのに対して、第2特図用表示結果判定テーブルにおける小当り判定値の数値範囲に含まれる判定値数は655個と約2倍である)一方で、小当り判定値の数値範囲自体は、32767を基準値(小当り基準値)として設定されている。
各遊技状態においては、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1の場合が特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率が最も低く、設定値の値が大きくなるほど特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなるように判定値が割り当てられている(大当り確率:設定値6>設定値5>設定値4>設定値3>設定値2>設定値1)。CPU103は、その時点で設定されている設定値に対応する表示結果判定テーブルを参照して、乱数値MR1の値が大当りに対応するいずれかの当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(大当りA~大当りC)とすることを決定する。また、乱数値MR1が小当りに対応するいずれかの当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りとすることを決定する。こうして、設定値に応じた確率で大当り及び小当りの当選を決定する。図8-1に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)並びに小当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に制御するか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。また、小当りにするか否か決定するということは、小当り遊技状態に制御するか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bにおける停止図柄を小当り図柄にするか否か決定するということでもある。
パチンコ遊技機1に設定可能な設定値として1~6の計6個の設定値を設けている形態に限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に設定可能な設定値は、5個以下や7個以上であってもよい。パチンコ遊技機1に設定される設定値が大きいほど遊技者にとって有利となる(大当り確率が高まることや、特定の大当り種別が決定されやすくなること等)形態に限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に設定される設定値が小さいほど遊技者にとって有利となるようにしてもよい。
パチンコ遊技機1に設定される設定値に応じて大当り確率が変化する一方で、遊技性自体は変化しない形態に限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に設定される設定値に応じて遊技性が変化するようにしてもよい。例えば、パチンコ遊技機1に設定される設定値が1である場合は、通常状態での大当り確率が1/320、確変状態が65%の割合でループする遊技性(所謂確変ループタイプ)とし、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が2である場合は、通常状態での大当り確率が1/200、大当り遊技中に遊技球が、特別可変入賞球装置7内に設けられた所定スイッチを通過することに基づいて大当り遊技終了後の遊技状態を確変状態に制御する一方で、変動特図に応じて大当り遊技中に遊技球が該所定スイッチを通過する割合が異なる遊技性(所謂V確変タイプ)とし、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が3である場合は、大当り確率が1/320且つ小当り確率が1/50であり、高ベース中(時短制御中)に遊技球が特別可変入賞球装置7内に設けられた所定スイッチを通過することに基づいて大当り遊技状態に制御する遊技性(所謂1種2種混合タイプ)としてもよい。パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1~3のいずれかである場合は遊技性が同一であるが、これら設定値が1~3のいずれかである場合よりも大当り確率や小当り確率が高い一方で大当り遊技中に獲得可能な賞球数が少ない設定(例えば、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が4~6のいずれかである場合)を設けてもよい。設定値に応じて遊技性を変化させる場合は、共通のスイッチを異なる用途に使用してもよい。具体的には、設定値が1~3の場合は、特別可変入賞球装置7内に設けられた所定スイッチを演出用スイッチ(遊技球が所定領域を通過する毎に所定の演出を実行するためのスイッチ)として使用し、設定値が4~6の場合は、所定スイッチを遊技用スイッチ(遊技球が所定スイッチを通過したことに基づいて遊技状態を確変状態や大当り遊技状態に制御するためのスイッチ)として使用してもよい。
次に、設定値に関する特徴部における遊技制御メイン処理内の処理について説明する。図8-6は、CPU103が実行する遊技制御メイン処理内にて行われる処理の一例を示すフローチャートである。遊技制御メイン処理内の処理は、例えば図3に示す遊技制御メイン処理において、割込禁止に設定されてから、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等の初期設定が行われた後に実行されればよい。
遊技制御メイン処理内の処理を開始すると、CPU103は、先ず、クリアスイッチがONであるか否か、つまり、クリアスイッチが操作されている状態でパチンコ遊技機1が起動したか否かを判定する(ステップS1A)。なお、ステップS1Aの処理の前には、所定条件に応じてRAMクリア処理を実行したことを示すRAMクリアフラグをクリアする処理が行われていればよい。
クリアスイッチがONである場合(ステップS1A;Yes)は、RAMクリアフラグをセットして(ステップS2A)ステップS3Aの処理に進み、クリアスイッチがOFFである場合(ステップS1A;No)は、ステップS2Aの処理を実行せずにステップS3Aに進む。
ステップS3AにおいてCPU103は、錠スイッチがONであるか否かを判定する(ステップS3A)。錠スイッチがONである場合(ステップS3A;Yes)は、更に開放センサがONであるか否かを判定する(ステップS4A)。開放センサがONである場合、つまり、錠スイッチがON且つ遊技機用枠が開放されている状態でパチンコ遊技機1が起動した場合(ステップS4A;Yes)は、RAMクリアフラグがセットされているか否かを判定する(ステップS5A)。
RAMクリアフラグがセットされている場合(ステップS5A)は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値を変更するための設定値変更処理(ステップS6A)を実行してステップS8Aの処理に進み、RAMクリアフラグがセットされていない場合(ステップA5A;No)は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値を確認するための設定値確認処理(ステップS7A)を実行してステップS8Aの処理に進む。なお、錠スイッチがOFFである場合(ステップS3A;No)や開放センサがOFFである場合(ステップS4A;No)は、そのままステップS8Aの処理に進む。
設定値変更処理は、パチンコ遊技機1の電源を一旦OFF(電断)した後に再起動する際に、遊技機用枠が開放されている状態で錠スイッチとクリアスイッチとをONとすることで行われる処理である。設定値変更処理では、演出制御基板12に対して設定値変更開始通知コマンドを送信する処理、設定切替スイッチの操作に基づいて、RAM102におけるアドレスF001の内容を、仮の設定値として更新する処理、錠スイッチの状態に応じて仮の設定値を実際の設定値としてRAM102におけるアドレスF000に更新記憶する処理、および演出制御基板12に対して設定値変更終了通知コマンドを送信する処理が行われる。
設定値確認処理は、パチンコ遊技機1の電源を一旦OFF(電断)した後に再起動する際に、遊技機用枠が開放されている状態で錠スイッチ207SG051をON(クリアスイッチはOFF)とすることで行われる処理である。設定値確認処理では、演出制御基板12に対して設定値確認開始通知コマンドを送信する処理、RAM102におけるアドレスF000に格納されている設定値の表示を表示モニタにおいて開始し、パチンコ遊技機1に設けられた図示しないターミナル基板を介して遊技場の管理コンピュータ等の管理装置に対してセキュリティ信号を出力する処理、錠スイッチの状態に応じて当該表示等を終了し、演出制御基板12に対して設定値確認終了通知コマンドを送信する処理が行われる。
なお、設定値変更処理や設定値確認処理では、それぞれの処理の開始時から第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B及びラウンド表示器の点灯と、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B及び右打ちランプの点滅とを開始することによって、遊技者や遊技場の係員等が、パチンコ遊技機1の正面側から該パチンコ遊技機1が設定値の変更中または設定値の確認中であることを認識可能となっていればよい。また、ラウンド表示器を構成するセグメントの点灯パターンは、複数の大当り種別のいずれにも該当しない態様であれば特にその点灯態様は任意の態様であってよい。また、ラウンド表示器を構成するセグメントは、設定値変更処理の開始時と設定値確認処理の開始時とで異なる態様にて点灯してもよい。
ステップS8AにおいてCPU103は、RAMクリアフラグがセットされているか否か、つまり、今回のパチンコ遊技機1の起動に際してRAM102をクリアするか(RAMクリア処理(ステップS9A)を実行するか)否かを判定する(ステップS8A)。RAMクリアフラグがセットされている場合(ステップS8A;Yes)はRAMクリア処理(ステップS9A)を実行した後にステップS10Aに進み、RAMクリアフラグがセットされていない場合(ステップS8A;No)はRAMクリア処理(ステップS9A)を実行せずにステップS10Aに進む。そして、CPU103は、その他の処理として、例えばRAMクリアフラグがセットされているか否かに応じて、パチンコ遊技機1がコールドスタートにて起動したのか、電断前の状態で復旧(ホットスタートで起動)したのかを判定し、それぞれに応じた処理を行い(ステップS10A)、遊技制御メイン処理内の処理を終了する。
RAMクリア処理では、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が格納される先頭のアドレス(F000)以外のアドレスに「00H」を格納することによって設定値とRAMクリアフラグ以外のデータをクリアする処理が行われる。なお、RAMクリア処理においては、設定値以外のデータをクリアするのではなく、パチンコ遊技機1がコールドスタートで起動した場合は、RAM102の所定のアドレス(本実施の形態の特徴部048AKではアドレスF000~FXXXのうちのF003以降)に格納されている遊技情報のみをクリアするようにしてもよい。
なお、ステップS10Aの処理には、パチンコ遊技機1のコールとスタート時にコールドスタート報知タイマの期間(例えば、5秒間)に亘って表示モニタを構成する全セグメントを点滅させる処理が含まれる。その他、一部のセグメントのみを点滅させるようにしてもよいし、また、表示モニタを構成する全セグメントのうち少なくとも一部のセグメントを点灯させるようにしてもよい。また、当該遊技制御メイン処理内の処理には、例えば、RAM102に異常な設定値が記憶されていること(設定値異常エラー)や、設定変更中の電断から復帰したこと等にもとづいて、演出制御基板12に対して設定値の異常に応じたエラー指定コマンドを送信する処理が含まれていてもよい。さらに、設定値異常エラーの発生や設定変更中の電断から復帰しことの報知(エラー報知)として、表示モニタを構成する第1表示部、第2表示部、第3表示部、第4表示部のそれぞれにおいて「E.」を表示する処理を行ってもよい。また、CPU103は、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bを構成する全てのLEDを点滅させるとともに、パチンコ遊技機1に設けられた図示しないターミナル基板を介して遊技場の管理コンピュータ等の管理装置に対してセキュリティ信号を出力し、以降、CPU103は、パチンコ遊技機1の電断発生まで(遊技場の店員等の操作によってパチンコ遊技機1の電源がOFFになるまで)表示モニタ、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4Bによるエラーの発生報知を実行してもよい。
遊技制御メイン処理内の処理では、ステップS3Aにて錠スイッチがONであると判定されてから、ステップS4Aにて開放センサがOFFであると判定された場合に、遊技機用枠の開放が検知されずに錠スイッチの操作が検知されたことから、演出制御基板12に対してエラー指定コマンドを送信するとともに、表示モニタなどによるエラー報知を行うようにしてもよい。ステップS10Aの処理には、演出制御基板12に対して設定値通知コマンドを送信する処理が含まれていてもよい。設定値通知コマンドは、パチンコ遊技機1における設定値が変更されたか否かにかかわらず、ステップS10Aの処理により、主基板11から演出制御基板12に対して送信されてもよい。これにより、演出制御基板12の側では、パチンコ遊技機1の電源投入時に、パチンコ遊技機1における設定値が変更されたか否かにかかわらず、その設定値を特定可能に記憶しておくことができる。
異常な設定値が設定されていることや設定値の変更中の電断から復帰した場合などには、表示モニタ、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4Bによるエラーの発生報知を実行することで、遊技場の係員等は、パチンコ遊技機1の正面側と背面側の両面からエラーの発生や設定値の変更中の電断から復帰したことを認識することが可能となる。加えて、パチンコ遊技機1のエラーの発生や設定値の変更中の電断からの復帰などを、遊技場の管理装置においても認識可能にすることで、パチンコ遊技機1のセキュリティ性を向上できるようになる。
以上のように、パチンコ遊技機1が備える表示結果判定テーブルは、図8-1に示すように、パチンコ遊技機1に設定されている設定値にかかわらず、当り判定値のうち1020~1237までの範囲が大当り判定値の共通数値範囲として設定されている。パチンコ遊技機1に設定されている設定値が2~6のいずれかである場合(パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1以外の場合)は、1238から各設定値に応じた値までの範囲が大当り判定値の非共通数値範囲として設定されている。パチンコ遊技機1に設定されている設定値が2~6のいずれかである場合は、当たり判定値の1020を大当り基準値として、大当り判定値の共通数値範囲と非共通数値範囲とが連続した数値範囲となるように設定されているので、大当り遊技状態に制御されるか否かの判定を行う際は、乱数値MR1の値が1020から各設定値に応じた非共通数値範囲の最大値までの数値範囲内であるか否かを判定すればよい。これにより、CPU103が有利状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷を低減することができる。
0~65535の範囲内における大当り判定値の数値範囲は、1020を基準値とした1箇所に設定されているので、有利状態判定値の数値範囲が複数設けられている場合と比較して、乱数値MR1が大当り判定値の数値範囲内の値であるか否か(大当り遊技状態に制御するか否か)の判定を複数回実行する必要がない。これにより、CPU103が有利状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷を低減することができる。
図8-1に示すように、表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態が通常状態や時短状態、確変状態のいずれかであるかにかかわらず、当り判定値の1020を大当り基準値として、大当り判定値の共通数値範囲と非共通数値範囲とが連続した数値範囲となるように設定されているので、大当り遊技状態に制御されるか否かの判定を行う際は、乱数値MR1の値が、1020から通常状態や時短状態に応じた非共通数値範囲の最大値までの数値範囲内であるか否か、及び1020から確変状態に応じた非共通数値範囲の最大値までの範囲内であるか否を判定すればよい。これにより、CPU103が大当り遊技状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷を低減することができる。
図8-1に示すように、表示結果判定テーブルにおいては、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて小当り判定値の数値範囲に含まれる判定値数が異なる(第1特図用表示結果判定テーブルにおける小当り判定値の数値範囲に含まれる判定値数は328個であるのに対して、第2特図用表示結果判定テーブルにおける小当り判定値の数値範囲に含まれる判定値数は655個と約2倍である)一方で、小当り判定値の数値範囲自体は、32767を基準値(小当り基準値)として設定されている。そこで、小当り遊技状態に制御されるか否かの判定を行う際は、乱数値MR1の値が、32767から変動特図に応じた小当り判定値の数値範囲の最大値までの数値範囲内であるか否かを判定すればよい。これにより、CPU103が小当り遊技状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷を低減することができる。
図8-1に示すように、表示結果判定テーブルにおいて小当り判定値の数値範囲は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値にかかわらず、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が6である場合の大当りの判定値の数値範囲とは異なる数値範囲(32767~33094または、32767~33421)に設定されている。そこで、大当り遊技状態に制御されるか否かの判定を行う際は、乱数値MR1が1020から各設定値に応じた非共通数値範囲の最大値までの数値範囲内であるか否かを判定すればよく、小当り遊技状態に制御されるか否かの判定を行う際は、乱数値MR1が32767から変動特図に応じた小当り判定値の数値範囲の最大値までの範囲内であるか否かを判定すればよい。これにより、CPU103が大当り遊技状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷並びに小当り遊技状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷を低減することができる。
(特徴部60AKに関する説明)
特徴部60AKでは、可変表示の実行中に、所定割合で回数報知演出が実行される。回数報知演出では、操作演出の実行回数が報知される。操作演出は、プッシュボタン31Bの押下操作といった、遊技者の動作が検出された場合に、各種の予告や報知や示唆が行われる演出である。特徴部60AKの操作演出は、大当り遊技状態に制御されることを予告する予告演出と、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されるか否かを報知する価値報知演出と、パチンコ遊技機1における設定値を示唆する設定示唆演出とを、実行可能な演出として含んでいる。
図9-1は、特徴部60AKに関し、可変表示開始設定処理として、演出制御プロセス処理のステップS171にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。可変表示開始設定処理では、最終停止図柄などを決定する(ステップ60AKS011)。最終停止図柄は、飾り図柄の可変表示の表示結果としての確定飾り図柄であり、主基板11から伝送された変動パターン指定コマンドで示された変動パターンや、可変表示結果通知コマンドで示された可変表示の表示結果といった、可変表示内容に基づいて決定可能である。変動パターン指定コマンドや可変表示結果通知コマンドは、特別図柄プロセス処理の変動パターン設定処理による設定に基づいて、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。変動パターンや可変表示の表示結果に対応した可変表示内容は、「非リーチ(ハズレ)」、「ノーマルリーチ(ハズレ)」、「スーパーリーチ(ハズレ)」、「非確変(大当り)」、「確変(大当り)」を含んでいればよい。可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」、「ノーマルリーチ(ハズレ)」、「スーパーリーチ(ハズレ)」のいずれかである場合は、可変表示の表示結果が「ハズレ」である場合に含まれる。可変表示内容が「非確変(大当り)」、「確変(大当り)」のいずれかである場合は、可変表示の表示結果が「大当り」である場合に含まれる。なお、可変表示内容が「ノーマルリーチ(ハズレ)」の場合と可変表示内容が「スーパーリーチ(ハズレ)」の場合は、まとめて可変表示内容が「リーチ(ハズレ)」であるともいう。可変表示内容が「非確変(大当り)」の場合と可変表示内容が「確変(大当り)」の場合は、まとめて可変表示内容が「大当り」であるともいう。
可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」の場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態にはならずに、非リーチ組合せの確定飾り図柄が停止表示されて、可変表示の表示結果が「ハズレ」となる。可変表示内容が「リーチ(ハズレ)」の場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後に、リーチハズレ組合せの確定飾り図柄が停止表示されて、可変表示の表示結果が「ハズレ」となる。可変表示内容が「リーチ(ハズレ)」の場合のうち、可変表示内容が「ノーマルリーチ(ハズレ)」の場合には「ノーマル」の変動パターンによるリーチ演出が実行され、可変表示内容が「スーパーリーチ(ハズレ)」の場合には「スーパー」の変動パターンによるリーチ演出が実行される。可変表示内容が「非確変(大当り)」の場合には、可変表示の表示結果が「大当り」となり、大当り種別が「非確変」に対応して、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が時短状態となる。可変表示内容が「確変(大当り)」の場合には、可変表示の表示結果が「大当り」となり、大当り種別が「確変」に対応して、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が確変状態となる。遊技状態が確変状態となる場合には、可変表示の表示結果が「大当り」となる確率が高くなり、有利状態としての大当り遊技状態に制御されやすくなることで、通常状態や時短状態よりも遊技者にとって有利な遊技価値が付与される。
最終停止図柄は、可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」である場合に、「左」および「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rで異なる(不一致の)飾り図柄となるように決定される。この場合は、乱数回路124などにより更新される左確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された左確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の画面上における「左」の飾り図柄表示エリア5Lに停止表示される左確定飾り図柄を決定すればよい。次に、乱数回路124などにより更新される右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の画面上における「右」の飾り図柄表示エリア5Rに停止表示される右確定飾り図柄を決定すればよい。このときには、右確定図柄決定テーブルにおける設定などにより、右確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄の図柄番号とは異なるように、決定されるとよい。続いて、乱数回路124などにより更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の画面上における「中」の飾り図柄表示エリア5Cに停止表示される中確定飾り図柄を決定すればよい。
最終停止図柄は、可変表示内容が「リーチ(ハズレ)」である場合に、「左」および「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rで同一の(一致する)飾り図柄となるように決定される。この場合は、乱数回路124などにより更新される左右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された左右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の画面上における「左」と「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定すればよい。さらに、乱数回路124などにより更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の画面上における「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて停止表示される中確定飾り図柄を決定すればよい。ここで、例えば中確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄および右確定飾り図柄の図柄番号と同一になる場合のように、確定飾り図柄が大当り組合せとなってしまう場合には、任意の値(例えば「1」)を中確定飾り図柄の図柄番号に加算または減算することなどにより、確定飾り図柄が大当り組合せとはならずにリーチ組合せとなるようにすればよい。あるいは、中確定飾り図柄を決定するときには、左確定飾り図柄および右確定飾り図柄の図柄番号との差分(図柄差)を決定し、その図柄差に対応する中確定飾り図柄を設定してもよい。
最終停止図柄は、可変表示内容が「非確変(大当り)」や「確変(大当り)」である場合に、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて同一の(一致する)飾り図柄となるように決定される。この場合は、乱数回路124などにより更新される大当り確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出する。続いて、ROM121に予め記憶されて用意された大当り確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、画像表示装置5の画面上における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定すればよい。このときには、可変表示内容が「非確変(大当り)」と「確変(大当り)」のいずれであるかや、大当り中昇格演出が実行されるか否かなどに応じて、通常図柄(例えば偶数を示す飾り図柄)と確変図柄(例えば奇数を示す飾り図柄)のいずれを確定飾り図柄とするかが決定されればよい。大当り中昇格演出は、画像表示装置5において大当りを想起させるが確変状態を想起させないような飾り図柄の組合せ(非確変大当り組合せ)が一旦は停止表示されてから、大当り遊技状態中や大当り遊技状態の終了時に確変状態となるか否かを報知する演出である。
具体的な一例として、可変表示内容が「非確変(大当り)」である場合には、複数種類の通常図柄のうちから、確定飾り図柄となるものを決定する。また、可変表示内容が「確変(大当り)」で大当り中昇格演出を実行しないと決定されたときには、複数種類の確変図柄のうちから、確定飾り図柄となるものを決定する。これに対して、可変表示内容が「確変(大当り)」であっても大当り中昇格演出を実行すると決定されたときには、複数種類の通常図柄のうちから、確定飾り図柄となるものを決定する。これにより、確定飾り図柄として確変図柄が揃って導出表示されたにもかかわらず、大当り中昇格演出が実行されてしまうことを防止して、遊技者に不信感を与えないようにすればよい。
可変表示内容が「非確変(大当り)」または「確変(大当り)」である場合には、ステップ60AKS011において、再抽選演出や大当り中昇格演出といった確変昇格演出を実行するか否かの決定が行われてもよい。再抽選演出では、飾り図柄の可変表示中に同一の通常図柄からなる非確変大当り組合せの飾り図柄が一旦表示されることによって、確変状態に制御されることを一旦は認識困難または認識不能とし、飾り図柄を再び可変表示(再変動)させて同一の確変図柄からなる確変大当り組合せの飾り図柄が停止表示されることによって確変状態に制御されることを遊技者が認識可能に報知できる。なお、再抽選演出にて飾り図柄を再変動させた後に非確変大当り組合せの飾り図柄が停止表示されることにより、確変状態に制御されることを報知しない場合もある。ステップ60AKS011にて再抽選演出を実行すると決定された場合には、再抽選演出の実行前に仮停止表示する飾り図柄の組合せなどを決定すればよい。
最終停止図柄などを決定した後には、操作演出決定処理が実行される(ステップ60AKS012)。操作演出決定処理により、操作演出や回数報知演出を実行するための決定や設定が行われる。そして、演出制御パターンを予め用意された複数パターンのいずれかに決定する(ステップ60AKS013)。演出制御パターンは、特図変動時演出制御パターン、操作演出制御パターン、その他、予告演出制御パターンなどを含んでいればよい。例えば変動パターン指定コマンドで示された変動パターンなどに対応して、複数用意された特図変動時演出制御パターンのいずれかを選択し、使用パターンとしてセットする。また、ステップ60AKS012の操作演出決定処理による決定結果に対応して、複数用意された操作演出制御パターンのいずれかを選択し、使用パターンとしてセットしてもよい。なお、特図変動時演出制御パターン、操作演出制御パターンとして、別個の演出制御パターンをセットするものに限定されず、各演出の実行設定の組合せに対応した1の演出制御パターンをセットするものであってもよい。演出制御パターンが決定されると、例えば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応して、RAM122の所定領域(演出制御タイマ設定部など)に設けられた演出制御プロセスタイマの初期値を設定する(ステップ60AKS014)。また、画像表示装置5の画面上にて飾り図柄などの変動を開始させるための設定を行う(ステップ60AKS015)。このときには、ステップ60AKS013にて決定された演出制御パターン(特図変動時演出制御パターン)に含まれる表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDPに対して伝送させることなどにより、画像表示装置5の画面上に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動を開始させればよい。
続いて、可変表示開始時の保留表示更新設定を行う(ステップ60AKS016)。例えば、画像表示装置5の画面上に設けられた保留表示エリアにおいて、保留番号「1」に対応した表示部位(左端の表示部位)を消去(消化)するとともに、他の保留番号「2」~「8」に対応した表示部位にある保留表示を1つずつ左方向に移動(シフト)させる。これにより、保留表示のシフトが行われる。画像表示装置5の画面上に設けられたアクティブ表示部では、保留表示エリアにおいて消去(消化)した保留表示に対応したアクティブ表示が行われるようにすればよい。なお、保留記憶数が「0」であるときに、第1始動入賞や第2始動入賞の発生に基づいて直ちに可変表示が開始される場合には、保留表示を更新することなく、アクティブ表示エリアにおけるアクティブ表示を更新するための設定が行われてもよい。その後、演出プロセスフラグの値を可変表示中演出処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップ60AKS017)、可変表示開始設定処理を終了する。
図9-2は、可変表示開始設定処理のステップ60AKS012にて実行される操作演出決定処理の一例を示すフローチャートである。操作演出決定処理では、まず、演出許可条件が成立したか否かを判定する(ステップ60AKS021)。演出許可条件は、操作演出の実行が許可される条件として、予め定められていればよい。例えば、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに応じて、スーパーリーチであるSPリーチのリーチ演出が実行される場合に、演出許可条件が成立可能になればよい。また、確変状態における高確高ベース状態であることを、演出許可条件の1つとしてもよい。このように、高確高ベース状態であるときに、SPリーチのリーチ演出が実行される場合に、演出許可条件が成立すればよい。
特徴部60AKでは、スーパーリーチのリーチ演出として、SPリーチAとSPリーチBとが、予め用意されている。それぞれのリーチ演出は、互いに演出態様が異なる演出を含むものであればよい。それぞれのリーチ演出は、互いに演出態様が共通の演出を含んでいてもよい。可変表示の表示結果が「大当り」となる場合には、ノーマルリーチのリーチ演出を実行する割合よりも、スーパーリーチのリーチ演出を実行する割合が高くなる。加えて、可変表示の表示結果が「大当り」となる場合には、SPリーチAのリーチ演出を実行する割合よりも、SPリーチBのリーチ演出を実行する割合が高くなる。可変表示の表示結果が「ハズレ」となる場合には、スーパーリーチのリーチ演出を実行する割合よりも、ノーマルリーチのリーチ演出を実行する割合が高くなる。また、可変表示の表示結果が「ハズレ」となる場合には、SPリーチAのリーチ演出を実行する割合が、SPリーチBのリーチ演出を実行する割合よりも高くなる。こうしたリーチ演出の実行割合により、SPリーチAやSPリーチBといった、スーパーリーチのリーチ演出のうちで、SPリーチAのリーチ演出が実行された場合よりも、SPリーチBのリーチ演出が実行された場合に、大当り期待度が高くなる。
ステップ60AKS021にて演出許可条件が成立しない場合には(ステップ60AKS021;No)、操作演出決定処理を終了する。これに対し、演出許可条件が成立した場合には(ステップ60AKS021;Yes)、操作演出の有無と回数を決定する(ステップ60AKS022)。操作演出は、操作演出実行決定用の乱数値を示す数値データに基づいて、ROM121に予め記憶して用意された操作演出実行決定テーブルを参照することなどにより、実行するか否かに応じた実行の有無と、実行する場合の実行回数とが、決定されるようにすればよい。操作演出実行決定用の乱数値を示す数値データは、RAM122に設けられたランダムカウンタや乱数回路124の一方または両方を用いて、更新可能であればよい。ステップ60AKS022では、操作演出の有無および回数として、操作演出を実行しない「実行なし」、または、操作演出の実行回数を5回とする「5回実行」、操作演出の実行回数を10回とする「10回実行」のうちで、いずれかに決定される。
ステップ60AKS022の決定結果に基づいて、操作演出を実行しない「実行なし」に決定されたか否かを判定する(ステップ60AKS023)。「実行なし」と判定された場合には(ステップ60AKS023;Yes)、操作演出決定処理を終了する。これに対し、「実行なし」ではないと判定された場合には(ステップ60AKS023;No)、可変表示の表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップ60AKS024)。「大当り」であると判定された場合には(ステップ60AKS024;Yes)、設定示唆回数を決定する(ステップ60AKS025)。設定示唆回数は、複数回の操作演出のうちで、設定示唆演出として実行される操作演出の回数を示す。ステップ60AKS025では、設定示唆回数決定用の乱数値を示す数値データに基づいて、ROM121に予め記憶して用意された設定示唆回数決定テーブルを参照することなどにより、設定示唆回数が決定されるようにすればよい。設定示唆回数決定用の乱数値を示す数値データは、RAM122に設けられたランダムカウンタや乱数回路124の一方または両方を用いて、更新可能であればよい。ステップ60AKS025では、大当り種別が「非確変」の場合に設定示唆回数が0に決定される。大当り種別が「確変」の場合には、操作演出の実行回数を5回とする「5回実行」の場合であるか、あるいは、10回とする「10回実行」の場合であるかに応じて、異なる割合にて設定示唆回数が決定される。
続いて、ステップ60AKS025での決定結果が0であるか否かを判定する(ステップ60AKS026)。このとき、決定結果が0以外と判定された場合には(ステップ60AKS026;No)、設定示唆パターンを決定する(ステップ60AKS027)。設定示唆パターンは、設定示唆パターン決定用の乱数値を示す数値データに基づいて、ROM121に予め記憶して用意された設定示唆パターン決定テーブルを参照することなどにより、操作演出の実行回数ごとに、複数の設定示唆パターンのうちで、いずれかの設定示唆パターンに決定されるようにすればよい。設定示唆パターン決定用の乱数値を示す数値データは、RAM122に設けられたランダムカウンタや乱数回路124の一方または両方を用いて、更新可能であればよい。
ステップ60AKS025での決定結果が0と判定された場合や(ステップ60AKS026;Yes)、ステップ60AKS027にて設定示唆パターンを決定した後には、価値報知回数を決定する(ステップ60AKS028)。価値報知回数は、複数回の操作演出のうちで、価値報知演出として実行される操作演出の回数を示す。ステップ60AKS028では、価値報知回数決定用の乱数値を示す数値データに基づいて、ROM121に予め記憶して用意された価値報知回数決定テーブルを参照することなどにより、価値報知回数が決定されるようにすればよい。価値報知回数決定用の乱数値を示す数値データは、RAM122に設けられたランダムカウンタや乱数回路124の一方または両方を用いて、更新可能であればよい。ステップ60AKS028では、操作演出の実行回数を5回とする「5回実行」の場合であるか、あるいは、10回とする「10回実行」の場合であるかに応じて、異なる割合にて価値報知回数が決定される。
その後、ステップ60AKS028での決定結果が0であるか否かを判定する(ステップ60AKS029)。このとき、決定結果が0以外と判定された場合には(ステップ60AKS029;No)、価値報知パターンを決定する(ステップ60AKS030)。価値報知パターンは、大当り種別が「非確変」であるか「確変」であるかに基づいて、操作演出の実行回数ごとに、複数の価値報知パターンのうちで、いずれかの価値報知パターンに決定されるようにすればよい。
ステップ60AKS024にて可変表示の表示結果が「大当り」ではないと判定された場合や(ステップ60AKS024;No)、ステップ60AKS028での決定結果が0と判定された場合(ステップ60AKS029;Yes)、あるいは、ステップ60AKS030にて価値報知パターンを決定した後には、予告演出回数を設定する(ステップ60AKS031)。予告演出回数は、複数回の操作演出のうちで、予告演出として実行される操作演出の回数を示す。例えば、可変表示の表示結果が「ハズレ」である場合には、価値報知演出や設定示唆演出が実行されないので、操作演出の実行回数を、そのまま予告演出回数として設定すればよい。可変表示の表示結果が「大当り」である場合には、操作演出の実行回数のうちで、設定示唆回数と価値報知回数を差し引いた残り回数を、予告演出回数として設定すればよい。ステップ60AKS031の次に、予告演出パターンを決定してから(ステップ60AKS032)、操作演出決定処理を終了する。予告演出パターンは、予告演出パターン決定用の乱数値を示す数値データに基づいて、ROM121に予め記憶して用意された予告演出パターン決定テーブルを参照することなどにより、操作演出の実行回数ごとに、複数の予告演出パターンのうちで、いずれかの予告演出パターンに決定されるようにすればよい。予告演出パターン決定用の乱数値を示す数値データは、RAM122に設けられたランダムカウンタや乱数回路124の一方または両方を用いて、更新可能であればよい。
図9-3は、操作演出決定処理のステップ60AKS022による操作演出の有無と回数の決定例を示している。操作演出決定処理のステップ60AKS022では、例えばリーチ演出内容に応じた割合で、操作演出の有無と回数が決定される。リーチ演出内容は、変動パターンや可変表示の表示結果に対応して決定され、「SPリーチA(大当り)」、「SPリーチB(大当り)」、「SPリーチA(ハズレ)」、「SPリーチB(ハズレ)」を含んでいればよい。リーチ演出内容が「SPリーチA(大当り)」、「SPリーチB(大当り)」のいずれかである場合は、可変表示の表示結果が「大当り」である場合に含まれる。リーチ演出内容が「SPリーチA(ハズレ)」、「SPリーチB(ハズレ)」のいずれかである場合は、可変表示の表示結果が「ハズレ」である場合に含まれる。リーチ演出内容が「SPリーチA(大当り)」、「SPリーチA(ハズレ)」のいずれかである場合は、スーパーリーチのリーチ演出として、SPリーチAのリーチ演出が実行される。リーチ演出内容が「SPリーチB(大当り)」、「SPリーチB(ハズレ)」のいずれかである場合は、スーパーリーチのリーチ演出として、SPリーチBのリーチ演出が実行される。
図9-3に示す決定例では、可変表示の表示結果が「大当り」となる場合に、可変表示の表示結果が「ハズレ」となる場合よりも高い割合で、操作演出の実行回数を5回とする「5回実行」または操作演出の実行回数を10回とする「10回実行」に決定される。例えば、リーチ演出内容が「SPリーチA(ハズレ)」または「SPリーチB(ハズレ)」である場合には、操作演出を実行しない「実行なし」の決定割合が50/100である。これに対し、リーチ演出内容が「SPリーチA(大当り)」または「SPリーチB(大当り)」である場合には、操作演出を実行しない「実行なし」の決定割合が20/100である。これにより、操作演出が実行された場合には、操作演出が実行されない場合よりも、有利状態としての大当り遊技状態に制御される割合が高められ、大当り期待度が高くなる。
図9-3に示す決定例では、SPリーチBのリーチ演出が実行される場合に、SPリーチAのリーチ演出が実行される場合よりも高い割合で、操作演出の実行回数を10回とする「10回実行」に決定される。例えば、リーチ演出内容が「SPリーチA(大当り)」である場合には、操作演出の実行回数を10回とする「10回実行」の決定割合が40/100である。これに対し、リーチ演出内容が「SPリーチB(大当り)」である場合には、操作演出の実行回数を10回とする「10回実行」の決定割合が60/100である。また、リーチ演出内容が「SPリーチA(ハズレ)」である場合には、操作演出の実行回数を10回とする「10回実行」の決定割合が10/100である。これに対し、リーチ演出内容が「SPリーチB(ハズレ)」である場合には、操作演出の実行回数を10回とする「10回実行」の決定割合が20/100である。スーパーリーチのリーチ演出のうちで、SPリーチAのリーチ演出が実行された場合よりも、SPリーチBのリーチ演出が実行された場合に、大当り期待度は高くなる。したがって、操作演出の実行回数が5回よりも多い10回となる場合には、SPリーチAのリーチ演出よりも大当り期待度が高いSPリーチBのリーチ演出が実行される割合が高められ、遊技者の期待感が効果的に高められる。また、操作演出の実行回数が多くなるに従って、有利状態としての大当り遊技状態に制御される割合が高められ、大当り期待度が高くなる。
図9-4は、操作演出決定処理のステップ60AKS025による設定示唆回数の決定例を示している。このうち、図9-4(A)は、操作演出の実行回数を5回とする「5回実行」の場合における設定示唆回数の決定例を示している。図9-4(B)は、操作演出の実行回数を10回とする「10回実行」の場合における設定示唆回数の決定例を示している。操作演出決定処理のステップ60AKS025では、操作演出の実行回数や大当り種別に応じた割合で、設定示唆回数が決定される。大当り種別は、大当り遊技状態の終了後に制御される遊技状態に応じて、確変状態に制御されない場合の「非確変」と、確変状態に制御される場合の「確変」とを含んでいる。確変状態に制御される場合には、確変状態に制御されない場合よりも高い割合で、可変表示の表示結果が「大当り」となり、有利状態としての大当り遊技状態に再び制御されやすいという、遊技者にとって有利な遊技価値が付与される。
図9-4に示す決定例では、大当り種別が「確変」である場合に、大当り種別が「非確変」である場合よりも高い割合で、設定示唆演出を実行可能に決定される。例えば、「5回実行」の場合と「10回実行」の場合のいずれにおいても、大当り種別が「非確変」であれば、設定示唆回数を0とする決定割合が100/100であり、設定示唆演出が実行されない。これに対し、大当り種別が「確変」であれば、「5回実行」の場合と「10回実行」の場合に応じた割合で、設定示唆回数を0以外に決定可能となる。より具体的に、「5回実行」の場合に、大当り種別が「確変」であれば、設定示唆回数を0とする決定割合が70/100であり、設定示唆回数を1とする決定割合が30/100である。「10回実行」の場合に、大当り種別が「確変」であれば、設定示唆回数を0とする決定割合が10/100であり、設定示唆回数を1とする決定割合が15/100であり、設定示唆回数を2とする決定割合が20/100であり、設定示唆回数を3とする決定割合が25/100であり、設定示唆回数を4とする決定割合が30/100である。したがって、操作演出の実行回数が5回よりも多い10回となる場合には、設定示唆回数を0以外として設定示唆演出が実行される割合が高められる。また、操作演出の実行回数が5回よりも多い10回となる場合には、5回の場合に決定されない設定示唆回数となる2~4のいずれかに決定可能であり、より多くの設定示唆演出が実行される割合が高められる。
このように、大当り種別が「確変」である場合に「非確変」よりも高い割合で設定示唆演出を実行可能なので、大当り種別が「非確変」の場合よりも有利度が高い大当り種別である「確変」の場合には、大当り遊技状態に制御されることに対応して、高い割合で設定示唆演出となる操作演出を実行可能になる。また、大当り種別が「非確変」または「確変」といった、複数種類の大当り遊技状態のうちで、最も有利度が高い大当り種別である「確変」の場合にのみ、設定示唆演出となる操作演出を実行可能になる。複数種類の大当り遊技状態のうちで、有利度が高い大当り種別の「確変」に対応する大当り遊技状態に制御される範囲では、所定割合で設定示唆演出となる操作演出が実行可能となる一方で、有利度が低い大当り種別の「非確変」に対応する大当り遊技状態に制御される範囲では、設定示唆演出となる操作演出が実行されないという限界としての制限が設けられてもよい。あるいは、複数種類の大当り遊技状態のうちで、有利度が高い大当り種別の「確変」に対応する大当り遊技状態に制御される範囲では、高い割合で設定示唆演出となる操作演出が実行可能となる一方で、有利度が低い大当り種別の「非確変」に対応する大当り遊技状態に制御される範囲では、低い割合で設定示唆演出となる操作演出が実行可能になるという限界としての制限が設けられてもよい。
図9-5は、設定示唆パターンの構成例を示している。この構成例では、複数の設定示唆パターンとして、設定示唆パターン60AKC1~60AKC5が、予め用意されている。複数の設定示唆パターンに応じて、示唆内容や対応キャラクタが異なるように定められている。示唆内容は、設定示唆演出の演出態様に応じて示唆される設定値の内容である。対応キャラクタは、設定示唆演出を実行した場合に表示される演出画像が示すキャラクタである。設定示唆パターン60AKC1は、設定値が奇数である期待度が高い場合に対応して、示唆内容が「奇数設定の期待度高」となり、対応キャラクタがキャラクタCH1となる。設定示唆パターン60AKC2は、設定値が偶数である期待度が高い場合に対応して、示唆内容が「偶数設定の期待度高」となり、対応キャラクタがキャラクタCH2となる。設定示唆パターン60AKC3は、設定値が高設定(値が大きい)である期待度が高い場合に対応して、示唆内容が「高設定の期待度高」となり、対応キャラクタがキャラクタCH3となる。設定示唆パターン60AKC4は、設定値が2以上に確定する場合に対応して、示唆内容が「設定値が2以上確定」となり、対応キャラクタがキャラクタCH4となる。設定示唆パターン60AKC5は、設定値が最高の6に確定する場合に対応して、示唆内容が「最高設定値が確定」となり、対応キャラクタがキャラクタCH5となる。このように、設定示唆パターン60AKC5は、遊技者にとっての有利度が最も高い設定値であることを示唆する設定示唆演出を実行可能にする。
図9-6は、操作演出決定処理のステップ60AKS027による設定示唆パターンの決定例を示している。このうち、図9-6(A)は、複数回の操作演出において最終回の操作演出である場合の決定例を示している。図9-6(B1)および図9-6(B2)は、複数回の操作演出において最終回以外の操作演出である場合の決定例を示し、図9-6(B1)は、設定示唆パターン60AKC4が使用パターンとして未決定である場合の決定例であり、図9-6(B2)は、設定示唆パターン60AKC4が使用パターンとして決定済である場合の決定例である。操作演出決定処理のステップ60AKS027では、最終回の操作演出から前回の操作演出に向けて、使用パターンとなる設定示唆パターンが、パチンコ遊技機1における設定値に応じた割合で決定される。ここで、設定示唆パターン60AKC5は、最終回の操作演出に対応して、設定値が6である場合に、決定割合が5/100であり、この場合以外では決定割合が0/100となって決定不可となる。したがって、設定示唆演出となる操作演出が複数回実行される場合に、遊技者にとっての有利度が最も高い設定値であることを示唆する設定示唆パターン60AKC5による設定示唆演出は、最終回の操作演出として所定割合で実行され、最終回以外の操作演出としては実行されない。これにより、複数回の設定示唆演出を実行可能な第1タイミングと第2タイミングとのうち、第1タイミングよりも遅い第2タイミングでは、第1タイミングよりも高い割合で、遊技者にとっての有利度が最も高い設定値であることを示唆する設定示唆演出を実行可能になる。
図9-6に示す決定例では、最終回の操作演出に対応して、設定値が2以上である場合に、設定示唆パターン60AKC4の決定割合が5/100である。また、最終回以外の操作演出に対応して、設定示唆パターン60AKC4が未決定であれば、設定値が2以上である場合に、設定示唆パターン60AKC4の決定割合が5/100である。これに対し、最終回以外の操作演出に対応して、設定示唆パターン60AKC4が決定済であれば、設定値にかかわらず、設定示唆パターン60AKC4の決定割合が0/100となって決定不可となる。したがって、設定示唆演出となる操作演出が複数回実行される場合に、設定示唆パターン60AKC4による設定示唆演出は、いずれかの操作演出として所定割合で1回実行され、同一の態様により再度あるいは繰返し実行されることを防止する。このように、複数回の設定示唆演出となる操作演出が実行される場合に、設定示唆パターン60AKC4による設定示唆演出が未だ実行されていない範囲では、所定割合で設定示唆パターン60AKC4による設定示唆演出が実行可能となる。
その一方で、複数回の設定示唆演出となる操作演出が実行される場合に、設定示唆パターン60AKC4による設定示唆演出が既に実行された範囲では、同一の設定示唆パターン60AKC4による設定示唆演出が実行されないという限界としての制限が設けられる。また、設定示唆パターン60AKC5による設定示唆演出は、最終回の操作演出としてのみ実行可能であるので、複数回の設定示唆演出となる操作演出が実行される場合に、最終回の設定示唆演出として実行される範囲では、所定割合で設定示唆パターン60AKC5による設定示唆演出が実行可能となる一方で、最終回以外の設定示唆演出として実行される範囲では、設定示唆パターン60AKC5による設定示唆演出が実行されないという限定としての制限が設けられる。このように、複数回の設定示唆演出となる操作演出が実行される場合に、設定示唆パターン60AKC4、60AKC5による設定示唆演出は、1回の設定示唆演出として実行される範囲では、所定割合にて実行可能となる一方で、複数回の設定示唆演出として実行される範囲では、実行不可になるという限界としての制限が設けられる。複数回の設定示唆演出となる操作演出が実行される場合に、複数の設定示唆パターン60AKC1~60AKC5による設定示唆演出のうち、設定示唆パターン60AKC1~60AKC3による設定示唆演出の範囲では、同一の態様により実行されることがある一方で、設定示唆パターン60AKC4、60AKC5による設定示唆演出の範囲では、同一の態様により実行されることがないという限界としての制限が設けられる。
図9-7は、操作演出決定処理のステップ60AKS028による価値報知回数の決定例を示している。このうち、図9-7(A)は、操作演出の実行回数を5回とする「5回実行」の場合における価値報知回数の決定例を示している。図9-7(B)は、操作演出の実行回数を10回とする「10回実行」の場合における価値報知回数の決定例を示している。操作演出決定処理のステップ60AKS028では、操作演出の実行回数や設定示唆回数に応じた割合で、価値報知回数が決定される。設定示唆回数は、操作演出決定処理のステップ60AKS025により、操作演出の実行回数が「5回実行」であれば0または1に決定され、操作演出の実行回数が「10回実行」であれば0~4のいずれかに決定される。
図9-7に示す決定例では、設定示唆回数が0以外である場合に、価値報知演出が実行されるように、価値報知回数が決定される。例えば、「5回実行」の場合に、設定示唆回数が1であれば、価値報知回数を1とする決定割合が100/100であり、1回の価値報知演出が必ず実行される。「10回実行」の場合には、設定示唆回数が0以外(1~4のいずれか)であれば、所定割合で価値報知回数が1~4のいずれかに決定される。より具体的に、「10回実行」の場合に、設定示唆回数が0以外であれば、価値報知回数を1とする決定割合が55/100であり、価値報知回数を2とする決定割合が20/100であり、価値報知回数を3とする決定割合が15/100であり、価値報知回数を4とする決定割合が10/100である。したがって、価値報知演出により遊技者にとって有利な遊技価値が付与されるか否かの報知が行われた場合に、設定示唆演出により設定値に関する示唆を行うことができる。設定示唆演出は、複数種類の大当り遊技状態のうちで、有利度が高い大当り種別の「確変」に対応する大当り遊技状態に制御される場合に、所定割合で実行可能となる。この場合には、価値報知演出により遊技者にとって有利な遊技価値が付与されることの報知が行われて、設定示唆演出により設定値に関する示唆を行うことができる。これにより、設定示唆演出となる操作演出は、価値報知演出となる操作演出が実行される範囲では、所定割合で実行可能となる一方で、価値報知演出となる操作演出が実行されない範囲では、実行されないという限界としての制限が設けられる。なお、設定示唆演出となる操作演出は、価値報知演出となる操作演出が実行される範囲では、高い割合で実行可能となる一方で、価値報知演出となる操作演出が実行されない範囲では、低い割合で実行可能になるという限界としての制限が設けられてもよい。
図9-7に示す決定例では、設定示唆回数が0である場合に、価値報知演出が実行されない場合を設けるように、価値報知回数が決定される。例えば、「5回実行」の場合に、設定示唆回数が0であれば、価値報知回数を0とする決定割合が70/100であり、価値報知回数を1とする決定割合が30/100である。「10回実行」の場合に、設定示唆回数が0であれば、価値報知回数を0とする決定割合が10/100であり、価値報知回数を1とする決定割合が15/100であり、価値報知回数を2とする決定割合が20/100であり、価値報知回数を3とする決定割合が25/100であり、価値報知回数を4とする決定割合が30/100である。これにより、複数回の操作演出が実行される場合に、設定示唆演出や価値報知演出となる操作演出が実行されずに、操作演出の実行が終了してから、可変表示の表示結果が「大当り」となる場合を設けることができる。したがって、可変表示の実行中に、操作演出の実行回数が回数報知演出により報知された回数に達して、操作演出の実行が終了した場合でも、可変表示の表示結果が「大当り」となる可能性は残されるので、操作演出の終了により遊技者の期待感が損なわれることを防止できる。
図9-7に示す決定例では、「5回実行」の場合と「10回実行」の場合に応じた割合で、価値報知回数を0以外に決定可能となる。そして、操作演出の実行回数が5回よりも多い10回となる場合には、価値報知回数を0以外として価値報知演出が実行される割合が高められるようにすればよい。例えば、「5回実行」の場合には、操作演出決定処理のステップ60AKS025により、設定示唆回数が0以外の1に決定される割合よりも0に決定される割合が高い。これに対し、「10回実行」の場合には、操作演出決定処理のステップ60AKS025により、設定示唆回数が0に決定される割合よりも0以外に決定される割合が高い。「5回実行」の場合には、操作演出決定処理のステップ60AKS028により、設定示唆回数が0であれば、価値報知回数が0以外の1に決定される割合よりも0に決定される割合が高い。「10回実行」の場合には、操作演出決定処理のステップ60AKS028により、設定示唆回数が0であっても、価値報知回数が0に決定される割合よりも0以外に決定される割合が高い。このような設定により、「5回実行」よりも操作演出の実行回数が多い「10回実行」の場合には、価値報知回数が0以外に決定される割合が高くなり、価値報知演出が実行される割合が高められる。また、操作演出の実行回数が5回よりも多い10回となる場合には、5回の場合に決定されない価値報知回数となる2~4のいずれかに決定可能であり、より多くの価値報知演出が実行される割合が高められるようにすればよい。
操作演出決定処理のステップ60AKS025、60AKS028により、「5回実行」の場合には、設定示唆回数と価値報知回数がともに0に決定され、設定示唆演出と価値報知演出がいずれも実行されない割合が高くなり、「10回実行」の場合には、設定示唆回数と価値報知回数がともに0以外に決定され、設定示唆演出と価値報知演出がともに実行される割合が高くなる。このように、操作演出の実行回数が多くなるに従って、設定示唆演出や価値報知演出が実行される割合が高められるようにすればよい。また、操作演出の実行回数が所定数以上である場合には、所定数未満である場合よりも高い割合で設定示唆演出や価値報知演出が実行可能となるようにすればよい。これにより、操作演出の実行回数に応じて、設定示唆演出や価値報知演出に対する遊技者の期待感を異ならせることができる。
図9-8は、特徴部60AKに関し、可変表示中演出処理として、演出制御プロセス処理のステップS172にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。可変表示中演出処理では、例えば演出制御プロセスタイマのタイマ値などに基づいて、変動パターンに対応した可変表示時間である特図変動時間が経過したか否かを判定する(ステップ60AKS041)。このときには、演出制御プロセスタイマのタイマ値を更新(例えば1減算)し、更新後の演出制御プロセスタイマ値に対応して演出制御パターンから終了コードが読み出されたときなどに、可変表示時間が経過したと判定すればよい。可変表示時間が経過していないと判定された場合には(ステップ60AKS041;No)、可変表示の進行に伴い各種演出を実行するための制御が行われる。演出制御用CPU120は、可変表示開始設定処理のステップ60AKS013にて決定された演出制御パターンから読み出した制御データに基づいて、各種指令を作成する。この指令を、表示制御部123や音声制御基板13、ランプ制御基板14などに対して伝送させる。これにより、画像表示装置5の画面上に所定の演出画像を表示させることや、スピーカ8L、8Rから所定の効果音を出力させること、遊技効果ランプ9および装飾用LEDを点灯や消灯や点滅させること、演出用の可動部材を動作させること、あるいは、これらの一部または全部を組み合わせることで、所定の演出装置にて各種演出を実行できればよい。
図9-8に示す可変表示中演出処理では、回数報知演出期間であるか否かを判定する(ステップ60AKS042)。回数報知演出期間は、例えば可変表示開始設定処理のステップ60AKS013にて決定された演出制御パターン(操作演出制御パターンなど)において、予め定められていればよい。回数報知演出期間であると判定された場合には(ステップ60AKS042;Yes)、回数報知演出を実行する制御が行われる(ステップ60AKS043)。ステップ60AKS043の制御により、操作演出の実行回数に対応する報知を行う回数報知演出が実行可能になる。
ステップ60AKS042にて回数報知演出期間ではないと判定された場合や(ステップ60AKS042;No)、ステップ60AKS043の制御を行った後には、予告演出期間であるか否かを判定する(ステップ60AKS044)。予告演出期間は、例えば可変表示開始設定処理のステップ60AKS013にて決定された演出制御パターン(操作演出制御パターンまたは予告演出制御パターンなど)において、予め定められていればよい。操作演出に対応する予告演出期間は、回数報知演出期間よりも後になるように、予め定められていればよい。予告演出期間であると判定された場合には(ステップ60AKS044;Yes)、予告演出を実行する制御が行われる(ステップ60AKS045)。ステップ60AKS045の制御により、予告演出となる操作演出が実行可能になる。
ステップ60AKS044にて予告演出期間ではないと判定された場合や(ステップ60AKS044;No)、ステップ60AKS045の制御を行った後には、リーチ演出期間であるか否かを判定する(ステップ60AKS046)。リーチ演出期間は、例えば可変表示開始設定処理のステップ60AKS013にて決定された演出制御パターン(特図変動時演出制御パターンなど)において、予め定められていればよい。リーチ演出期間は、予告演出期間よりも後になるように定められてもよいし、予告演出期間の少なくとも一部を含むように定められてもよい。リーチ演出期間であると判定された場合には(ステップ60AKS046;Yes)、リーチ演出を実行する制御が行われる(ステップ60AKS047)。ステップ60AKS047の制御により、リーチ演出が実行可能になる。
ステップ60AKS046にてリーチ演出期間ではないと判定された場合や(ステップ60AKS046;No)、ステップ60AKS047の制御を行った後には、大当り報知期間であるか否かを判定する(ステップ60AKS048)。大当り報知期間は、例えば可変表示開始設定処理のステップ60AKS013にて決定された演出制御パターン(特図変動時演出制御パターンなど)において、予め定められていればよい。大当り報知期間は、リーチ演出期間よりも後になるように、予め定められていればよい。大当り報知期間であると判定された場合には(ステップ60AKS048;Yes)、大当り報知演出を実行する制御が行われる(ステップ60AKS049)。ステップ60AKS049の制御により、有利状態としての大当り遊技状態に制御されることを、可変表示を実行中の所定期間において報知可能になる。
ステップ60AKS048にて大当り報知期間ではないと判定された場合や(ステップ60AKS048;No)、ステップ60AKS049の制御を行った後には、価値報知演出期間であるか否かを判定する(ステップ60AKS050)。価値報知演出期間は、例えば可変表示開始設定処理のステップ60AKS013にて決定された演出制御パターン(操作演出制御パターンなど)において、予め定められていればよい。価値報知演出期間は、大当り報知期間よりも後になるように定められてもよいし、大当り報知期間の少なくとも一部を含むように定められてもよい。価値報知演出期間であると判定された場合には(ステップ60AKS050;Yes)、価値報知演出を実行する制御が行われる(ステップ60AKS051)。ステップ60AKS051の制御により、価値報知演出となる操作演出が実行可能になる。
ステップ60AKS050にて価値報知演出期間ではないと判定された場合や(ステップ60AKS050;No)、ステップ60AKS051の制御を行った後には、設定示唆演出期間であるか否かを判定する(ステップ60AKS052)。設定示唆演出期間は、例えば大当り中演出制御パターンにおいて、予め定められていればよい。設定示唆演出期間は、価値報知演出期間よりも後になるように定められていればよい。設定示唆演出期間であると判定された場合には(ステップ60AKS052;Yes)、設定示唆演出を実行する制御が行われる(ステップ60AKS053)。ステップ60AKS053の制御により、設定示唆演出となる操作演出が実行可能になる。ステップ60AKS052にて設定示唆演出期間ではないと判定された場合や(ステップ60AKS052;No)、ステップ60AKS053の制御を行った後には、例えば変動パターンに対応して決定された演出制御パターンにおける設定などに基づいて、その他、飾り図柄の可変表示動作を含めた可変表示中における演出を実行するための制御を行ってから(ステップ60AKS054)、可変表示中演出処理を終了する。
ステップ60AKS041にて可変表示時間が経過したと判定された場合には(ステップ60AKS041;Yes)、主基板11から伝送される図柄確定コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップ60AKS055)。このとき、図柄確定コマンドの受信がなければ(ステップ60AKS055;No)、可変表示中演出処理を終了して待機する。なお、可変表示時間が経過した後、図柄確定コマンドを受信することなく所定時間が経過した場合には、図柄確定コマンドを正常に受信できなかったことに対応して、所定のエラー処理が実行されるようにしてもよい。図柄確定コマンドの受信があった場合には(ステップ60AKS055;Yes)、例えば表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させることといった、飾り図柄の可変表示において表示結果となる最終停止図柄(確定飾り図柄)を導出表示させる制御を行う(ステップ60AKS056)。続いて、大当り開始指定コマンド受信待ち時間として予め定められた一定時間を設定する(ステップ60AKS057)。また、演出プロセスフラグの値を特図当り待ち処理に対応した値である“3”に更新してから(ステップ60AKS058)、可変表示中演出処理を終了する。
図9-9は、特徴部60AKに関し、各種演出の実行期間や実行タイミングを示している。このうち、図9-9(A)は、飾り図柄の可変表示の態様を含めた可変表示関連演出について、実行期間や実行タイミングを示している。図9-9(B)は、回数報知演出や操作演出を含めた操作関連演出について、実行期間や実行タイミングを示している。タイミングT0にて可変表示が開始されると、回数報知演出期間となる。回数報知演出期間では、可変表示中演出処理のステップ60AKS043における制御により、回数報知演出が実行される。
その後、タイミングT1にて回数報知演出期間が終了すると、予告演出期間となる。予告演出期間では、可変表示中演出処理のステップ60AKS045における制御により、予告演出となる操作演出が実行可能となる。例えば、複数回の予告演出となる操作演出が実行される場合に、第1予告、第2予告、・・・といった、複数回の予告演出に含まれる各回の予告演出が、順番に実行される。予告演出期間は、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となる以前のリーチ前変動が行われる期間だけではなく、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後のリーチ後変動が行われる期間に一部が含まれてもよい。予告演出期間にて予告演出となる操作演出が実行されることにより、例えばプッシュボタン31Bの押下操作といった、遊技者の動作が検出されたことに基づいて、可変表示の表示結果が「大当り」となることを予告する演出が実行可能になる。
飾り図柄の可変表示において、例えば大当り組合せの確定飾り図柄が停止表示されることに伴い、タイミングT2にて大当り報知が実行される。可変表示中演出処理では、ステップ60AKS048にて大当り報知期間であると判定されたときに、ステップ60AKS049における制御により、大当り報知演出が実行可能となる。このときには、価値報知演出期間となる。価値報知演出期間では、可変表示中演出処理のステップ60AKS051における制御により、価値報知演出となる操作演出が実行可能となる。例えば、複数回の価値報知演出となる操作演出が実行される場合に、第1報知、第2報知、・・・といった、複数回の価値報知演出に含まれる各回の価値報知演出が、順番に実行される。価値報知演出期間にて価値報知演出となる操作演出が実行されることにより、例えばプッシュボタン31Bの押下操作といった、遊技者の動作が検出されたことに基づいて、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されるか否かを報知する演出が実行可能になる。
続いて、タイミングT3にてスペシャルタイム報知が実行され、設定示唆演出期間となる。設定示唆演出期間では、可変表示中演出処理のステップ60AKS053における制御により、設定示唆演出となる操作演出が実行可能となる。例えば、複数回の設定示唆演出となる操作演出が実行される場合に、第1示唆、第2示唆、・・・といった、複数回の設定示唆演出に含まれる各回の設定示唆演出が、順番に実行される。設定示唆演出期間にて設定示唆演出となる操作演出が実行されることにより、例えばプッシュボタン31Bの押下操作といった、遊技者の動作が検出されたことに基づいて、パチンコ遊技機1における設定値に関する示唆を行う演出が実行可能になる。その後、タイミングT4に達すると、可変表示が終了して大当り開始となり、大当り遊技状態の制御が開始される。
このように、複数回の操作演出が実行される場合には、回数報知演出期間、予告演出期間、価値報知演出期間、設定示唆演出期間を設けることができる。回数報知演出期間では、操作演出の実行回数に対応する報知を行う回数報知演出が実行される。予告演出期間では、大当り遊技状態に制御されることを予告する予告演出となる操作演出が実行される。価値報知演出期間では、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されるか否かを報知する価値報知演出となる操作演出が実行される。設定示唆演出期間では、パチンコ遊技機1における設定値に関する示唆を行う設定示唆演出となる操作演出が実行される。なお、価値報知回数が0の場合には価値報知演出期間が設けられなくてよく、設定示唆回数が0の場合には設定示唆演出期間が設けられなくてよい。
予告演出期間と価値報知演出期間は、操作演出を実行可能な所定期間に含まれる。設定示唆演出期間は、所定期間の経過後に操作演出を実行可能な特定期間に含まれる。価値報知演出期間は、タイミングT2にて大当り報知が行われたときに開始される。大当り報知演出による大当り報知は、所定期間において大当り遊技状態に制御されることを報知可能にする。設定示唆演出は、タイミングT2にて大当り報知が行われた場合に、所定期間の経過後の特定期間において、示唆演出態様の操作演出として実行可能になる。
操作演出決定処理のステップ60AKS025では、大当り種別が「確変」である場合に、大当り種別が「非確変」である場合よりも高い割合で、設定示唆回数が0以外に決定され、設定示唆演出を実行可能に決定される。操作演出決定処理のステップ60AKS028では、設定示唆回数が0以外である場合に、価値報知回数が0以外に決定され、価値報知演出を実行可能に決定される。したがって、大当り種別が「非確変」または「確変」といった、複数種類の大当り遊技状態のうちで、有利度が高い大当り種別の「確変」に対応する大当り遊技状態に制御されることに応じて、価値報知演出により有利度が高い大当り遊技状態に制御される報知が行われた場合に、有利度が低い大当り遊技状態に制御される報知が行われた場合よりも高い割合で、所定期間の経過後の特定期間において、示唆演出態様の操作演出として設定示唆演出を実行可能になる。
所定期間において予告演出や価値報知演出となる操作演出を実行可能にした場合でも、これらの操作演出が終了してしまうと、所定期間の経過後に遊技者の期待感を高めることは困難になる。これに対し、本願発明は、所定期間の経過後の特定期間において、示唆演出態様の操作演出として設定示唆演出を実行可能になるので、予告演出や価値報知演出となる操作演出が終了した後にも、示唆演出態様の操作演出に期待させるように、演出を多様化して遊技興趣を向上させることができる。
また、操作演出決定処理のステップ60AKS025では、大当り種別が「確変」である場合にのみ、設定示唆回数が0以外に決定され、設定示唆演出が実行可能に決定される。操作演出決定処理のステップ60AKS028では、設定示唆回数が0以外である場合に、価値報知回数が0以外に決定され、価値報知演出を実行可能に決定される。したがって、大当り種別が「非確変」または「確変」といった、複数種類の大当り遊技状態のうちで、有利度が最も高い大当り種別の「確変」に対応する大当り遊技状態に制御されることに応じて、価値報知演出により有利度が最も高い大当り遊技状態に制御される報知が行われた場合にのみ、所定期間の経過後の特定期間において、示唆演出態様の操作演出として設定示唆演出を実行可能になる。
一般的に、有利度が高い大当り遊技状態に制御される報知が行われた後には、それ以上に遊技者の期待感を高めることは困難になる。これに対し、本願発明は、所定期間の経過後の特定期間において、示唆演出態様の操作演出として設定示唆演出を実行可能とし、パチンコ遊技機1における設定値に関する示唆が行われる場合を設けることにより、所定期間の経過後であっても、示唆演出態様の操作演出に期待させるように、演出を多様化して遊技興趣を向上させることができる。
図9-10、図9-11は、操作演出の実行例を示している。この実行例では、操作演出の実行回数が10回となる「10回実行」に決定され、価値報知回数と設定示唆回数が、ともに2に決定されている。したがって、予告演出となる操作演出が6回実行された後に、予告演出期間が終了して、大当り報知が行われる。図9-10(A)は、大当り報知演出により大当り報知が実行される場合の演出実行例60AKD1を示している。このときには、「バトル勝利!」といったメッセージの表示や、キャラクタを示す演出画像の表示を含んだ大当り報知演出が実行される。また、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに揃って停止表示される飾り図柄として、「6」の数字を示す通常図柄が表示される。操作演出の残り実行回数として、「残り操作回数4回」を示す演出画像の表示も行われる。このような同一の通常図柄からなる非確変大当り組合せの飾り図柄が表示された場合には、大当り種別が「非確変」に対応した大当り遊技状態に制御され、確変状態に制御されないような印象を、遊技者に与える。
図9-10(B)は、価値報知演出期間が開始される場合の演出実行例60AKD2を示している。このときには、価値報知演出となる操作演出の実行可能回数として、操作演出の残り回数である4を示唆するメッセージの表示が行われる。図9-10(C)は、1回目の価値報知演出が開始される場合の演出実行例60AKD3を示している。この場合には、プッシュボタン31Bを示す演出画像を表示することで、プッシュボタン31Bに対する押下操作といった、遊技者の動作が促される。図9-10(D)は、1回目の価値報知演出にてプッシュボタン31Bの押下操作が検出された場合の演出実行例60AKD4を示している。ここでは、プッシュボタン31Bに対する押下操作となる遊技者の動作が検出されたことに基づいて、大当り種別が「確変」であることの報知が行われないことで、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない印象を与える失敗報知演出が実行される。また、操作演出の残り実行回数として、「残り操作回数3回」を示す演出画像の表示が行われる。
図9-10(E)は、2回目の価値報知演出が開始される場合の演出実行例60AKD5を示している。このときには、1回目の価値報知演出が開始される場合と同様に、プッシュボタン31Bを示す演出画像を表示して、プッシュボタン31Bに対する押下操作といった、遊技者の動作が促される。図9-10(F)は、2回目の価値報知演出にてプッシュボタン31Bの押下操作が検出された場合の演出実行例60AKD6を示している。ここでは、プッシュボタン31Bに対する押下操作となる遊技者の動作が検出されたことに基づいて、大当り種別が「確変」であることの報知が行われることで、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されることを報知する成功報知演出が実行される。また、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに揃って停止表示される飾り図柄として、「6」の数字を示す通常図柄が「7」の数字を示す確変図柄に変更して表示される。このような同一の確変図柄からなる確変大当り組合せの飾り図柄が表示された場合には、大当り種別が「確変」に対応した大当り遊技状態に制御され、確変状態に制御されることを、遊技者が認識可能となる。加えて、操作演出の残り実行回数として、「残り操作回数2回」を示す演出画像の表示が行われる。
図9-10(G)は、設定示唆演出期間が開始される場合の演出実行例60AKD7を示している。このときには、スペシャルタイムの報知とともに、設定示唆演出となる操作演出の実行可能回数として、操作演出の残り回数である2を報知するメッセージの表示が行われる。
図9-11(A)は、1回目の設定示唆演出が開始される場合の演出実行例60AKD8を示している。この場合には、設定示唆演出に対応した演出画像とともに、プッシュボタン31Bを示す演出画像を表示することで、プッシュボタン31Bに対する押下操作といった、遊技者の動作が促される。図9-11(B)は、1回目の設定示唆演出にてプッシュボタン31Bの押下操作が検出された場合の演出実行例60AKD9を示している。この場合には、設定示唆パターン60AKC2による設定示唆演出として、対応キャラクタであるキャラクタCH2を示す演出画像が表示される。なお、画像表示装置5の画面上部には、設定示唆パターン60AKC1~60AKC5の対応キャラクタとなるキャラクタCH1~CH5を順番に並べて表示することで、表示された演出画像が示すキャラクタに応じた有利度を、遊技者が認識可能となる。
図9-11(C)は、2回目の設定示唆演出が開始される場合の演出実行例60AKD10を示している。このときには、1回目の設定示唆演出が開始される場合と同様に、設定示唆演出に対応した演出画像や、プッシュボタン31Bを示す演出画像を表示して、プッシュボタン31Bに対する押下操作といった、遊技者の動作が促される。図9-11(D)は、2回目の設定示唆演出にてプッシュボタン31Bの押下操作が検出された場合の演出実行例60AKD11を示している。この場合には、設定示唆パターン60AKC4による設定示唆演出として、対応キャラクタであるキャラクタCH4を示す演出画像が表示される。図9-11(E)は、設定示唆演出期間が終了する場合の演出実行例60AKD12を示している。このときには、既に実行された設定示唆演出における対応キャラクタの表示結果を、遊技者が認識可能に表示すればよい。図9-11(F)は、可変表示の終了に対応して、確定飾り図柄となる確変大当り組合せの飾り図柄を停止表示する場合の演出実行例60AKD13を示している。その後、可変表示の表示結果が「大当り」となったことに基づいて、大当り遊技状態の制御が開始される。
この発明は、上記実施の形態に限定されず、様々な変形および応用が可能である。例えばパチンコ遊技機1は、上記実施の形態で示された全ての技術的特徴を備えるものでなくてもよく、従来技術における少なくとも1つの課題を解決できるように、上記実施の形態で示された構成の一部を備えたものであってもよい。
具体的な一例として、図9-4に示した決定例に代えて、例えば大当り種別が「非確変」である場合に、大当り種別が「確変」である場合よりも高い割合で、設定示唆演出を実行可能に決定されてもよい。図9-4に示した決定例において、大当り種別が「非確変」である場合と「確変」である場合とを入れ替えた場合の割合で、設定示唆回数が決定されてもよい。このように、大当り種別が「非確変」である場合に「確変」よりも高い割合で設定示唆演出を実行可能にすれば、大当り種別が「確変」の場合よりも有利度が低い大当り種別である「非確変」の場合には、大当り遊技状態に制御されることに対応して、高い割合で設定示唆演出となる操作演出を実行可能になる。また、大当り種別が「非確変」または「確変」といった、複数種類の大当り遊技状態のうちで、最も有利度が低い大当り種別である「非確変」の場合にのみ、設定示唆演出となる操作演出を実行可能にしてもよい。これらの場合にも、示唆演出態様の操作演出に期待させるように、演出を多様化して遊技興趣を向上させることができる。
有利度が異なる複数種類の有利状態として、大当り種別が「非確変」または「確変」の大当り遊技状態に代えて、ラウンド回数が異なる大当り遊技状態に制御可能としてもよい。例えば、ラウンド回数が4となる「4R」、ラウンド回数が6となる「6R」、ラウンド回数が8となる「8R」、ラウンド回数が10となる「10R」といった、ラウンド回数に応じた大当り種別を設けてもよい。この場合には、ラウンド回数が多くなるに従って、遊技者が獲得可能な賞球数が増加するので、遊技者の有利度が高くなればよい。価値報知演出は、ラウンド回数に応じて遊技者が獲得可能な賞球数を報知する演出であってもよい。このような場合にも、複数種類の大当り遊技状態のうちで、有利度が高い大当り遊技状態に制御されることに応じて、価値報知演出により有利度が高い大当り遊技状態に制御される報知が行われた場合に、有利度が低い大当り遊技状態に制御される報知が行われた場合よりも高い割合で、所定期間の経過後の特定期間において、示唆演出態様の操作演出として設定示唆演出を実行可能にすればよい。また、複数種類の大当り遊技状態のうちで、有利度が最も高い大当り遊技状態に制御されることに応じて、価値報知演出により有利度が最も高い大当り遊技状態に制御される報知が行われた場合にのみ、所定期間の経過後の特定期間において、示唆演出態様の操作演出として設定示唆演出を実行可能にしてもよい。これらの場合にも、示唆演出態様の操作演出に期待させるように、演出を多様化して遊技興趣を向上させることができる。
これに対し、複数種類の大当り遊技状態のうちで、有利度が低い大当り遊技状態に制御されることに応じて、価値報知演出により有利度が低い大当り遊技状態に制御される報知が行われた場合に、有利度が高い大当り遊技状態に制御される報知が行われた場合よりも高い割合で、所定期間の経過後の特定期間において、示唆演出態様の操作演出として設定示唆演出を実行可能にしてもよい。あるいは、複数種類の大当り遊技状態のうちで、有利度が最も低い大当り遊技状態に制御されることに応じて、価値報知演出により有利度が最も低い大当り遊技状態に制御される報知が行われた場合にのみ、所定期間の経過後の特定期間において、示唆演出態様の操作演出として設定示唆演出を実行可能にしてもよい。これらの場合にも、示唆演出態様の操作演出に期待させるように、演出を多様化して遊技興趣を向上させることができる。
その他、複数種類の有利状態における遊技者の有利度は、任意の遊技価値が付与されるか否かや、付与される遊技価値の内容に応じて、異ならせることができればよい。例えば大当り遊技状態の終了後に時短状態に制御される場合に、その時短状態にて実行可能な可変表示の上限回数を異ならせることにより、遊技者の有利度を異ならせてもよい。あるいは、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される場合に、その確変状態における大当り確率を異ならせることにより、遊技者の有利度を異ならせてもよい。通常状態に制御されることなく大当り遊技状態に繰返し制御される回数である連チャン回数を異ならせることにより、遊技者の有利度を異ならせてもよい。さらに、パチンコ遊技機1において付与可能となる価値は、遊技の実行そのものに関わる遊技価値に限定されず、例えばスーパーリーチとなるリーチ演出の実行、プレミアキャラクタとなる演出画像の表示、プレミア楽曲となる音声の再生、2次元コードを示す画像の表示といった、特定の演出を実行することの一部または全部が含まれていてもよい。2次元コードを示す画像は、遊技者が所持する端末装置(携帯端末)で撮影することにより、所定のデジタルコンテンツを取得可能にする情報を含むものであればよい。パチンコ遊技機1において付与可能となる価値には、特定の演出を実行するものとは異なる演出ポイントが含まれていてもよい。
操作演出の実行回数は、5回となる「5回実行」の場合や、10回となる「10回実行」の場合に限定されず、複数回の操作演出を実行可能な任意の実行回数に設定可能であればよい。この場合にも、操作演出の実行回数が多い場合には、操作演出の実行回数が少ない場合よりも高い割合で、設定示唆回数を0以外として設定示唆演出を実行可能にすればよい。また、操作演出の実行回数が多い場合には、操作演出の実行回数が少ない場合に決定されない設定示唆回数に決定可能とし、あるいは、より多くの設定示唆演出が実行される割合が高められるようにしてもよい。
図9-6に示した決定例に代えて、複数の設定示唆パターンの全部について、同一の設定示唆パターンによる設定示唆演出が実行されないように制限が設けられてもよい。また、最終回の操作演出であるか否かや、設定示唆パターン60AKC4が決定済であるか否かにかかわらず、共通の決定割合にて設定示唆パターンを決定してから、予め定められた差替条件が成立した場合には、決定された設定示唆パターンを他の設定示唆パターンに差し替えることにより、同一の設定示唆パターンによる設定示唆演出が実行されないように制限してもよい。あるいは、複数の設定示唆パターンについて、同一の設定示唆パターンによる設定示唆演出を繰返し実行可能にしてもよい。
最終回の操作演出であるか否かだけでなく、例えば設定示唆回数に応じて、異なる割合で設定示唆パターン60AKC5に決定可能としてもよい。設定示唆回数が多い場合には、設定示唆回数が少ない場合よりも高い割合で、設定示唆パターン60AKC5に決定可能となり、設定値が6であることの確定報知が実行されやすくしてもよい。あるいは、設定示唆回数が多い場合には、設定示唆回数が少ない場合よりも低い割合で、設定示唆パターン60AKC5に決定可能となり、設定値が6であることの確定報知が実行されにくくしてもよい。
設定示唆パターン60AKC5による設定示唆演出は、1回実行された後に、予め定められた解除条件が成立するまでは、同一の設定示唆パターンによる設定示唆演出として実行されないように制限が設けられてもよい。例えば、通常状態に制御されることなく大当り遊技状態に繰返し制御される期間では、解除条件が成立せず、設定示唆パターン60AKC5による設定示唆演出が1回実行された後には、同一の設定示唆パターンによる設定示唆演出として実行されないように制限してもよい。設定示唆パターン60AKC5による設定示唆演出が実行された場合には、パチンコ遊技機1における設定値が6であることが確定し、遊技者の有利度が高い設定値であることが認識可能になるので、このような設定示唆演出の希少性を高めて、遊技興趣を向上させることができる。
設定示唆演出に代えて、あるいは、設定示唆演出とともに、予告演出となる操作演出を実行した場合に、パチンコ遊技機1における設定値に関する示唆が行われるようにしてもよい。例えば、複数の予告演出パターンとして、パチンコ遊技機1における設定値に応じて決定割合が異なる予告演出パターンや、パチンコ遊技機1における設定値が特定値である場合にのみ決定可能な予告演出パターンを設けてもよい。より具体的に、パチンコ遊技機1における設定値が6である場合には、「信頼度66%」のメッセージを報知する予告演出パターンに決定可能としたり、その予告演出パターンの決定割合が高められるように、予告演出パターン決定テーブルにおける決定値が複数の予告演出パターンに割り当てられていればよい。予告演出となる操作演出を実行して、パチンコ遊技機1における設定値に関する示唆が行われるようにすることにより、特定期間より前の所定期間において、示唆演出態様の操作演出として予告演出を実行可能となる。予告演出となる操作演出の他に、価値報知演出となる操作演出を実行した場合に、パチンコ遊技機1における設定値に関する示唆が行われるようにしてもよい。価値報知演出となる操作演出を実行して、パチンコ遊技機1における設定値に関する示唆が行われるようにすることにより、特定期間より前の所定期間において、示唆演出態様の操作演出として価値報知演出を実行可能となる。これにより、予告や報知を行う操作演出に注目させるように、演出を多様化して遊技興趣を向上させることができる。
図9-2に示した操作演出決定処理において、ステップ60AKS025~60AKS029に代えて、価値報知回数を決定してから設定示唆回数を決定するようにしてもよい。この場合には、価値報知回数が0以外に決定された場合に、設定示唆回数を決定可能とし、価値報知回数が0に決定された場合には、設定示唆回数を決定せず、設定示唆演出が実行されないようにしてもよい。こうして、価値報知演出により遊技者にとって有利な遊技価値が付与されるか否かの報知が行われた場合に、設定示唆演出により設定値に関する示唆を行うことができればよい。
設定示唆演出は、パチンコ遊技機1における設定値を示唆する演出に限定されず、例えばパチンコ遊技機1における設定値が変更されたか否かを示唆する演出であってもよい。例えば、複数の設定示唆パターンは、パチンコ遊技機1における設定値が変更されたか否かに応じて、決定割合が異なる設定示唆パターンが含まれていてもよい。パチンコ遊技機1における設定値が変更された場合に、高い割合で決定される設定示唆パターンによる設定示唆演出が実行されることで、設定値の変更があったことを遊技者が認識できるように、演出を多様化して遊技興趣を向上させることができる。
所定期間の少なくとも一部、あるいは、特定期間の一部または全部は、可変表示の終了後の期間に含まれるようにしてもよい。例えば、可変表示の実行中には、予告演出となる操作演出が実行される一方で、価値報知演出や設定示唆演出となる操作演出が実行されなくてもよい。その後、可変表示の表示結果が「大当り」となった場合に、大当り開始演出(ファンファーレ演出)や大当り中演出(第1ラウンドや第2ラウンドに対応する演出など)の実行に伴い、価値報知演出や設定示唆演出となる操作演出を実行可能にしてもよい。予告演出、価値報知演出、設定示唆演出となる操作演出は、任意の順番で実行可能にしてもよい。価値報知演出を実行せずに設定示唆演出が実行される場合を設けてもよい。
プッシュボタン31Bに対する押下操作に加えて、スティックコントローラ31Aに対する傾倒操作が検出されたことに基づいて、操作演出を実行可能にしてもよい。スティックコントローラ31Aを用いた操作演出が実行される場合には、プッシュボタン31Bを用いた操作演出が実行される場合よりも高い割合で、遊技者の有利度が高い演出態様となるようにしてもよい。例えば設定示唆パターン60AKC5による設定示唆演出は、プッシュボタン31Bを用いた操作演出の決定割合が0/100となり、スティックコントローラ31Aを用いた操作演出の決定割合が100/100となるように、設定示唆パターン決定テーブルにおける決定値が複数の設定示唆パターンに割り当てられてもよい。
遊技者による動作を検出するための構成は、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bなどに限定されず、例えば回動操作が可能なジョグダイアルであってもよいし、タッチパネルのように接触操作や押圧操作が可能なものであってもよい。さらに、例えば赤外線センサや超音波センサ、CCDセンサ、CMOSセンサのように、遊技者による指示入力行為に限定されない任意の動作を検出できるセンサを用いてもよい。所定のカメラを用いて遊技者の手といった被写体を撮影した結果を解析(ビデオ式モーションキャプチャ)して、任意の動作を所定操作として検出できるようにしてもよい。すなわち、遊技者による動作を検出するための構成は、任意対象物の動作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できる任意の構成であればよい。
各種の制限は、本願発明の達成目的や解決課題その他の趣旨を逸脱しないものであれば、任意の範囲や限界によるものであればよい。制限の範囲は、処理や制御や動作の実行について、有無や割合その他の分量を異ならせる条件であればよく、制限の限界は、処理や制御や動作の実行について、有無や割合その他の分量を異ならせる内容(例えば止める場合か減らす場合か、減らす程度など)であればよい。
(特徴部60AKの課題解決手段および効果に関する説明)
遊技者にとって有利な、例えば大当り遊技状態などの有利状態に制御可能な、例えばパチンコ遊技機1など遊技機であって、遊技者にとっての有利度が異なる複数の設定値として、例えば1から6までの値などのうちいずれかの設定値に設定可能な、例えば図8-13の設定値変更処理を実行するCPU103などの設定手段と、遊技を進行可能な、例えばCPU103などの遊技制御手段と、遊技者の動作を検出したことに基づいて、例えば予告演出、価値報知演出、設定示唆演出などの動作演出を実行可能な、例えば図9-8に示すステップ60AKS045、60AKS051、60AKS053の処理を実行する演出制御用CPU120などの動作演出実行手段と、動作演出の実行回数に対応する報知を行う、例えば回数報知演出などの報知演出を実行可能な、例えば図9-8に示すステップ60AKS043の処理を実行する演出制御用CPU120などの報知演出実行手段とを備え、動作演出実行手段による動作演出の実行パターンには、報知演出で示された実行回数の動作演出を所定期間内に実行する、例えば可変表示結果が「大当り」ではない場合や設定示唆回数の決定結果が0である場合などの第1実行パターンと、報知演出で示された実行回数よりも少ない回数の動作演出を所定期間内に実行し、該所定期間の経過後に残りの実行回数の動作演出を実行する、例えば可変表示結果が「大当り」であり設定示唆回数の決定結果が0以外である場合などの第2実行パターンとが含まれ、動作演出実行手段は、例えば図9-5、図9-6、図9-9に示すように、所定期間の経過後に実行する動作演出を、設定手段の設定に関する示唆を行う示唆演出態様により実行可能である。これにより、演出を多様化して遊技興趣を向上させることができる。
有利状態に制御されることを、所定期間において報知可能な、例えば図9-8に示すステップ60AKS049の処理を実行する演出制御用CPU120などの有利報知手段を備え、動作演出実行手段は、例えば図9-2に示すステップ60AKS024の処理にて可変表示結果が「大当り」と判定された場合に、ステップ60AKS025の処理を実行する部分など、有利報知手段による報知が行われた場合に、所定期間の経過後の特定期間において、示唆演出態様の動作演出を実行可能であってもよい。これにより、示唆演出態様の動作演出に注目させるように、演出を多様化して遊技興趣を向上させる事ができる。
有利状態として、例えば大当り種別が「非確変」の場合などの第1有利状態と、該第1有利状態よりも有利度が高い、例えば大当り種別が「確変」の場合などの第2有利状態とを含む複数種類の有利状態に制御可能であり、動作演出実行手段は、例えば図9-4に示すように、有利報知手段による第2有利状態に制御されることの報知が行われた場合には、有利報知手段による第1有利状態に制御されることの報知が行われた場合よりも高い割合で、特定期間において示唆演出態様の動作演出を実行可能であってもよい。これにより、示唆演出態様の動作演出に期待させるように、演出を多様化して遊技興趣を向上させることができる。
有利状態として、例えば大当り種別が「非確変」の場合などの第1有利状態と、該第1有利状態よりも有利度が高い、例えば大当り種別が「確変」の場合などの第2有利状態とを含む複数種類の有利状態に制御可能であり、動作演出実行手段は、例えば図9-4に示す大当り種別の「非確変」と「確変」とを入れ替えた場合などのように、有利報知手段による第1有利状態に制御されることの報知が行われた場合には、有利報知手段による第2有利状態に制御されることの報知が行われた場合よりも高い割合で、特定期間において示唆演出態様の動作演出を実行可能であってもよい。これにより、示唆演出態様の動作演出に期待させるように、演出を多様化して遊技興趣を向上させることができる。
有利状態として、遊技者にとっての有利度が異なる、例えば大当り種別が「非確変」、「確変」のいずれかなどのように、複数種類の有利状態に制御可能であり、動作演出実行手段は、例えば図9-4に示すように、有利報知手段による最も有利度が高い有利状態に制御されることの報知が行われた場合にのみ、特定期間において示唆演出態様の動作演出を実行可能であってもよい。これにより、示唆演出態様の動作演出に期待させるように、演出を多様化して遊技興趣を向上させることができる。
動作演出実行手段は、例えば図9-4に示す設定示唆回数が2~4のいずれかに決定された場合などのように、示唆演出態様の動作演出として、複数態様のいずれかによる動作演出を、所定期間の経過後の特定期間において複数回実行可能であり、示唆演出態様の動作演出が複数態様に含まれる同一の態様により実行されることを制限する、例えば図9-2に示すステップ60AKS027の処理にて図9-6に示す決定割合で設定示唆パターンを決定する演出制御用CPU120などの制限手段を備えてもよい。これにより、演出を多様化して遊技興趣を向上させることができる。
動作演出実行手段は、所定期間の経過後の特定期間において、示唆演出態様の動作演出を、例えば第1示唆の実行タイミングなどの第1タイミングと、該第1タイミングよりも遅い、例えば第2示唆の実行タイミングなどの第2タイミングとにて実行可能であり、例えば図9-4、図9-6に示すように、遊技者にとっての有利度が最も高い設定値であることを示唆する動作演出を、第2タイミングにて、第1タイミングよりも高い割合で実行可能であってもよい。これにより、示唆演出態様の動作演出に注目させるように、演出を多様化して遊技興趣を向上させることができる。
動作演出実行手段は、所定期間において、有利状態に制御されることの予告を行う動作演出を、示唆演出態様により実行可能であってもよい。これにより、予告を行う動作演出に注目させるように、演出を多様化して遊技興趣を向上させることができる。
(特徴部91AK、92AKに関する説明)
図10-1は、特徴部91AK、92AKに関し、演出制御基板12に搭載された各種回路の構成例を示している。図10-1に示す構成例では、演出制御用マイクロプロセッサ91AK100、入力回路91AK121、メモリコントローラ91AK122、演出データメモリ91AK123、ROM91AK124、RAM91AK125、ウォッチドッグタイマ91AK126といった、各種回路が演出制御基板12に搭載されている。演出制御用マイクロプロセッサ91AK100は、CPU91AK131、VDP91AK132、音声処理回路91AK133、ランプ制御回路91AK134、モータ制御回路135、内蔵メモリ91AK136を備えている。VDP91AK132は、命令デコーダ91AK141、デマルチプレクサ91AK142、映像デコーダ91AK143、動画像レンダラ91AK144、キャラクタ画像レンダラ91AK145、テキスト画像レンダラ91AK146、VRAM91AK147、表示駆動回路91AK148を含んでいる。音声処理回路91AK133は、音声デコーダ91AK151を含んでいる。
演出制御用マイクロプロセッサ91AK100は、主基板11から受信した演出制御コマンドに基づいて、データ処理や信号処理を実行することなどにより、画像表示装置5、スピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9その他の装飾用LED、可動体32などの演出用可動部材といった、複数の演出装置のうち、一部または全部を用いた演出の実行を制御可能な回路が1チップに集積された統合型プロセッサであればよい。なお、演出制御用マイクロプロセッサ91AK100は、CPU91AK131、VDP91AK132や内蔵メモリ91AK136を備える一方で、音声処理回路91AK133、ランプ制御回路91AK134、モータ制御回路91AK135のうち、一部または全部は、演出制御用マイクロプロセッサ91AK100の外部に設けられてもよい。
入力回路91AK121は、バッファ回路などを備えていればよい。入力回路91AK121のバッファ回路は、中継基板15を介して主基板11から伝送された演出制御コマンドを受信するために用いられる。メモリコントローラ91AK122は、演出制御用マイクロプロセッサ91AK100から供給される要求信号に応じて、演出データメモリ91AK123の記憶データに対する各種処理を実行する。演出データメモリ91AK123は、例えば画像表示装置5における表示画像を示す各種の画像データといった、演出装置を用いた演出の実行に使用可能な演出データを予め記憶している。演出データメモリ91AK123が記憶する画像データには、動画像データと静止画像データとが含まれていればよい。静止画像データとして、例えば画像表示装置5の画面上において可変表示される複数種類の飾り図柄といった、複数種類の演出画像に対応した複数種類の画像要素データとなるスプライト画像データであるキャラクタ画像データが用意されていればよい。飾り図柄に対応する演出画像は、キャラクタ画像に含まれてもよい。その他、画像表示装置5の画面上に表示される任意のキャラクタ画像、具体的には、人物、図形、記号などを示す演出画像、および背景画像の画像データが、予め演出データメモリ91AK123に記憶されていればよい。静止画像データとして、例えば画像表示装置5の画面上において文字を表示可能にするテキスト画像データが用意されていればよい。画像データの他にも、演出データメモリ91AK123には、スピーカ8L、8Rによる音声出力に用いられる音声データの一部または全部が記憶されていればよい。演出データメモリ91AK123には、遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった発光部材に対する点灯駆動に用いられるランプ駆動データの一部または全部が記憶されてもよい。演出データメモリ91AK123には、可動体32などの可動部材を動作させる駆動モータの回転駆動に用いられるモータ駆動データの一部または全部が記憶されてもよい。演出データメモリ91AK123は、例えばNAND型フラッシュメモリといった、電気的に消去や書込あるいは書換などが可能な不揮発性の半導体メモリであればよい。ただし、パチンコ遊技機1における演出の進行が制御される通常使用の状態であるときに、演出データメモリ91AK123は、読出専用の記憶装置として使用される。
ROM91AK124は、演出制御用のコンピュータプログラムや固定データなどを記憶する。RAM91AK125は、演出制御用マイクロプロセッサ91AK100のCPU91AK131にワークエリアを提供する。ウォッチドッグタイマ91AK126は、内蔵レジスタの設定に基づいてカウントアップまたはカウントダウンするカウンタ回路を有し、計測時間が開始時間(タイムアウト時間)を経過してタイムアウトが発生したときに、時間経過信号となるタイムアウト信号を発生させる。タイムアウト信号は、演出制御用マイクロプロセッサ91AK100のCPU91AK131に入力される。タイムアウト信号の発生により、CPU91AK131はリセット状態になり、演出制御用マイクロプロセッサ91AK100を再起動させる。
ROM91AK124には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のテーブルデータなどが格納されている。例えば、ROM91AK124には、演出制御用マイクロプロセッサ91AK100のCPU91AK131が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブルを構成するテーブルデータ、各種の演出制御パターンを構成するパターンデータなどが記憶されている。演出制御パターンは、例えば演出制御プロセスタイマ判定値と対応付けられた演出制御実行データ(表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、モータ制御データ、操作検出制御データなど)や終了コードなどを含んだプロセスデータから構成されている。演出制御パターンや演出制御実行データの一部または全部は、ディスプレイリストとして構成されていてもよい。ディスプレイリストは、VDP91AK132に実行させる一連の転送命令などを画像処理の順番などにあわせて記述した命令群のデータである。ディスプレイリストには、表示制御用の命令群、音声制御用の命令群、ランプ制御用の命令群、モータ制御用の命令群が、混在して含まれていてもよい。このようなディスプレイリストを用いて演出の進行を制御することにより、演出用の電気部品を連携して制御できればよい。RAM91AK125には、演出用の電気部品を制御するために用いられるプログラムや各種データが記憶される。CPU91AK131は、ROM91AK124に格納されているプログラムやデータの読出時間よりも短い読出時間にて、RAM91AK125に記憶されたプログラムやデータを読み出すことができればよい。
CPU91AK131は、演出制御用のコンピュータプログラムに従って制御処理を実行する。このとき、CPU91AK131は、ROM91AK124から読み出したプログラムに従って、演出用の電気部品による演出の進行を制御するための演出制御処理を実行する。演出制御処理は、例えばCPU91AK131がROM91AK124から固定データを読み出す固定データ読出処理や、CPU91AK131がRAM91AK125に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込処理、CPU91AK131がRAM91AK125に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出処理、CPU91AK131が外部から各種信号の入力を受け付ける受信処理、CPU91AK131が外部へと各種信号を出力する送信処理、あるいは、これらの処理の一部または全部を含んでいてもよい。
VDP91AK132は、CPU91AK131からの表示制御指令やレジスタ設定などに基づいて、画像表示装置5における画像表示の制御内容を決定する。例えばVDP91AK132は、画像表示装置5の画面上に表示させる演出画像の切替タイミングを決定することなどにより、飾り図柄の可変表示や各種の演出表示を実行させるための制御を行う。VDP91AK132は、高速描画機能や動画像データ分離機能、映像デコード機能といった画像データ処理機能を有する画像プロセッサである。なお、VDP91AK132は、GPU(Graphics Processing Unit)、GCL(Graphics Controller LSI)、あるいは、より一般的にDSP(Digital Signal Processor)と称される画像処理用のマイクロプロセッサであってもよい。
命令デコーダ91AK141は、CPU91AK131からの表示制御指令に含まれる命令部(命令コード)を解読して、解読結果に応じた画像処理などを指示する。例えば解読結果に含まれる表示制御用の命令群は、VDP91AK132の内部回路に供給される。命令デコーダ91AK141は、解読結果に応じた制御信号を生成し、VDP91AK132の内部回路に供給してもよい。解読結果に含まれる音声制御用の命令群は、音声処理回路91AK133に供給されてもよい。解読結果に含まれるランプ制御用の命令群は、ランプ制御回路91AK134に供給されてもよい。解読結果に含まれるモータ制御用の命令群は、モータ制御回路91AK135に供給されてもよい。
デマルチプレクサ91AK142は、演出データメモリ91AK123などから読み出された動画像データが入力され、映像データと音声データとに分離して出力する。デマルチプレクサ91AK142から出力された映像データは、映像デコーダ91AK143に入力される。デマルチプレクサ91AK142から出力された音声データは、音声処理回路91AK133の音声デコーダ91AK151に入力される。映像デコーダ91AK143は、圧縮符号化された映像データを伸張復号化して出力する。映像デコーダ91AK143から出力された映像データは、動画像レンダラ91AK144に供給される。映像デコーダ91AK143は、演出データメモリ91AK123などから圧縮符号化されたキャラクタ画像データやテキスト画像データを読み出し、伸張復号化した後に、キャラクタ画像レンダラ91AK145やテキスト画像レンダラ91AK146に供給してもよい。
動画像レンダラ91AK144は、映像デコーダ91AK143から供給された映像データを、VRAM91AK147の所定領域に書き込んで記憶させる。動画像レンダラ91AK144は、映像データに示される映像の色相、彩度、明度、あるいは、これらの一部または全部を調整可能な画像処理を実行して、調整後の映像データをVRAM91AK147に一時記憶させてもよい。キャラクタ画像レンダラ91AK145は、演出データメモリ91AK123などから読み出されたキャラクタ画像データや映像デコーダ91AK143から供給されたキャラクタ画像データが入力され、VRAM91AK147の所定領域に書き込んで記憶させる。キャラクタ画像レンダラ91AK145は、ベクター形式のキャラクタ画像データをビットマップ形式に変換して、VRAM91AK147に一時記憶させてもよい。キャラクタ画像レンダラ91AK145は、キャラクタ画像指定情報により指定されたキャラクタ画像を、キャラクタ表示設定情報により設定された表示スタイルや表示レイアウトを含めた表示態様で表示するための画像変換処理などを実行してもよい。テキスト画像レンダラ91AK146は、演出データメモリ91AK123などから読み出されたテキスト画像データや映像デコーダ91AK143から供給されたテキスト画像データが入力され、VRAM91AK147の所定領域に書き込んで記憶させる。テキスト画像レンダラ91AK146は、ベクター形式のテキスト画像データをビットマップ形式に変換して、VRAM91AK147に一時記憶させてもよい。テキスト画像レンダラ91AK146は、テキスト画像指定情報により指定されたテキスト画像を、テキスト表示設定情報により設定された表示スタイルや表示レイアウトを含めた表示態様で表示するための画像変換処理などを実行してもよい。
VRAM91AK147は、画像データを一時記憶して、VDP91AK132による画像データ処理のワークエリアを提供する。VRAM91AK147には、例えばパレットデータが配置されるパレット領域、キャラクタ画像データが格納されるキャラクタ用バッファ、テキスト画像データが格納されるテキスト用バッファ、CG用バッファなどの各領域を提供できればよい。CG用バッファは、VDP91AK132による描画処理が実行されるときにキャラクタやテキストの表示色が定義されたパレットデータを一時的に保存したり、描画処理により作成される演出画像の表示データを一時的に保存したりするために用いられる。表示駆動回路91AK148は、画像表示装置5の画面上に各種画像を表示させる信号を出力するための回路である。表示駆動回路91AK148は、VDP91AK132において作成された表示データに応じた色信号(階調制御信号)とともに、所定のクロック信号(ドットクロック信号)や走査信号(駆動制御信号)を画像表示装置5に出力すればよい。
VRAM91AK147の内部、または内蔵メモリ91AK136といったVRAM91AK147とは別個のメモリモジュールには、フレームバッファが設けられてもよい。フレームバッファは、VDP91AK132による描画処理で作成される演出画像の表示データなどが展開記憶される仮想表示領域を提供する。フレームバッファに記憶される表示データは、例えばポイント、ライン、ポリゴンといった、ベクター形式の画像データ(ベクターデータ、ベクトルデータ)などに基づいて、VDP91AK132が作成したビットマップ形式の画像データ(ピクセルデータ、ラスターデータ)などであればよい。なお、フレームバッファには、例えば画像表示装置5の画面上に表示される各種画像の表示データを記憶する実表示領域と、画像表示装置5の画面上には表示されない各種画像の表示データを記憶する仮想表示領域とが含まれていてもよい。あるいは、フレームバッファの仮想表示領域にて画像表示装置5の表示画面と同じ大きさの画面表示を行うための表示データが作成され、仮想表示領域の表示データが表示駆動回路91AK148へと供給されることで、画像表示装置5の側に出力されるようにしてもよい。
例えばフレームバッファの記憶領域には、画像表示領域と、画像描画領域とが割り当てられる。画像表示領域には、画像表示装置5の画面上に演出画像を表示させるための表示データが格納される。画像描画領域には、描画処理により作成された各演出画像の表示データが格納される。画像表示領域と画像描画領域は、Vブランクが発生するごとに互いに切り替わるようにしてもよい。Vブランクは、画像表示装置5の画面上に表示される画像を更新する周期で発生する。Vブランクが開始されるごとに、VDP91AK132からCPU91AK131に対してVブランク割込信号が出力されるとともに、各種割込信号が、VDP91AK132からCPU91AK131に対して出力されてもよい。Vブランクが発生するごとに画像表示領域と画像描画領域とを切り替えることで、あるVブランク周期(第1描画表示期間)において画像描画領域として割り当てられた記憶領域では各演出画像の表示データを作成する描画処理が行われるとともに、次のVブランク周期(第2描画表示期間)おいては、この記憶領域が画像表示領域に切り替わる。したがって、第1描画表示期間における描画処理で作成された表示データは、第2描画表示期間にて画像表示装置5に向けて出力され、また、第2描画表示期間にて画像描画領域が割り当てられた記憶領域では、描画処理で作成された表示データの格納が行われる。
音声処理回路91AK133は、CPU91AK131やVDP91AK132からの命令やレジスタ設定に基づいて、スピーカ8L、8Rを用いた音声出力を可能にする音声信号を生成する。音声処理回路91AK133の音声デコーダ91AK151には、VDP91AK132のデマルチプレクサ91AK142から出力された音声データが供給される。音声デコーダ91AK151は、圧縮符号化された音声データを伸張復号化して、音声信号を生成する。また、音声処理回路91AK133は、動画像データに含まれない音声データを予め記憶可能な音声データメモリを含んでいてもよい。音声データメモリは、例えば演出データメモリ91AK123やROM91AK124などに含まれることで、音声処理回路91AK133の外部に設けられてもよい。音声処理回路91AK133は、CPU91AK131やVDP91AK132からの命令やレジスタ設定に基づいて、音声データメモリから読み出した音声データを伸張復号化するなどして、音声信号を生成してもよい。
ランプ制御回路91AK134は、遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった発光部材の点灯、消灯、点滅などの点灯態様(発光態様)を制御する。ランプ制御回路91AK134は、CPU91AK131やVDP91AK132からの命令やレジスタ設定に基づいて、ランプ制御データを生成し、ランプ制御基板14やランプドライバ基板へと出力する。モータ制御回路91AK135は、可動体32などの演出用可動部材を動作可能に駆動する駆動モータに対し、回転、停止、回転速度、回転角度(位相)などの作動状態を制御する。モータ制御回路91AK135は、CPU91AK131やVDP132からの命令やレジスタ設定に基づいて、モータ制御データを生成し、モータドライバ基板へと出力する。内蔵メモリ91AK136は、演出制御用マイクロプロセッサ91AK100に内蔵されたメモリ回路であり、演出の進行を制御するために用いられる各種データを記憶可能である。
図10-2は、演出制御用の記憶エリアについて、記憶内容に応じた構成例を示している。この実施の形態では、複数の記憶エリアとして、記憶エリア91AKM01、91AKM02、91AKM11~91AKM14が設けられている。各記憶エリアは、例えば演出データメモリ91AK123、ROM91AKM124、内蔵メモリ91AK136、あるいは、これらの一部または全部に含まれるように、設けられていればよい。複数の記憶エリアには、動画像に関するデータを記憶する記憶エリア91AKM11と、テキスト画像に関するデータを記憶する記憶エリア91AKM13とが、含まれている。
記憶エリア91AKM01は、演出制御用プログラムや演出制御管理データが記憶され、演出制御用のプログラム等管理エリアとして機能する。例えば演出制御用マイクロプロセッサ91AK100のCPU91AK131が各種の判定や決定、設定を行うために用意された各種テーブルの構成データであるテーブルデータ、演出制御パターンを構成するパターンデータなどは、管理データとして記憶エリア91AKM01に記憶されていればよい。
記憶エリア91AKM02は、表示制御用プログラムや表示制御管理データが記憶され、表示制御用のプログラム等管理エリアとして機能する。例えば演出制御用マイクロプロセッサ91AK100のVDP91AK132が各種の画像処理を行うために用意された画像処理プログラム、演出画像を表示する手順などが定められた表示用のプロセステーブルなどは、記憶エリア91AKM02に記憶されていればよい。画像処理プログラムは、ベクター形式の画像データを、ビットマップ形式の画像データに変換するプログラムを含んでいてもよい。画像処理プログラムは、文字コードを用いて記述されたテキストとフォントデータとに基づいて、ビットマップ形式のテキスト画像を生成するプログラムを含んでいてもよい。
記憶エリア91AKM11は、動画像データと、その関連データとを含めた動画像関連データが記憶される。動画像データは、元画像となる複数フレームの画像を用いて、例えば動き補償予測符号化といった圧縮符号化処理により、参照画像や予測画像などを含む画像圧縮情報が生成され、音声データと多重化された多重符号化ストリームであればよい。記憶エリア91AKM11に記憶される動画像関連データは、動画像表示プロセステーブルを構成するテーブルデータやデータファイルを含んでいてもよい。動画像表示プロセステーブルは、パチンコ遊技機1における演出の進行に伴い、画像表示装置5の画面上に表示する動画像の表示内容や表示態様を、経過時間に応じて変更可能な表示制御処理に用いられる。動画像の表示内容は、動画像データに対応して再生表示される動画像の内容である。動画像の表示態様は、動画像の表示スタイルや表示レイアウトを含めた、動画像を再生表示するときの態様や形態である。なお、動画像表示プロセステーブルを構成するテーブルデータやデータファイルは、表示制御管理データとして、記憶エリア91AKM02に記憶されてもよい。
記憶エリア91AKM12は、キャラクタ画像データと、その関連データとを含めたキャラクタ画像関連データが記憶される。キャラクタ画像データは、複数種類の飾り図柄、人物、図形、記号などを示す任意のキャラクタ画像を、ベクター形式あるいはビットマップ形式で記述した静止画像データであればよい。記憶エリア91AKM12に記憶されるキャラクタ画像関連データは、キャラクタ表示プロセステーブルを構成するテーブルデータやデータファイルを含んでいてもよい。キャラクタ表示プロセステーブルは、パチンコ遊技機1における演出の進行に伴い、画像表示装置5の画面上に表示するキャラクタ画像の表示内容や表示態様を、経過時間に応じて変更可能な表示制御処理に用いられる。キャラクタ画像の表示内容は、キャラクタ画像データに対応して表示されるキャラクタ画像の内容である。キャラクタ画像の表示態様は、キャラクタ画像の表示スタイルや表示レイアウトを含めた、キャラクタ画像を表示するときの態様や形態である。なお、キャラクタ表示プロセステーブルを構成するテーブルデータやデータファイルは、表示制御管理データとして、記憶エリア91AKM02に記憶されてもよい。
記憶エリア91AKM13は、テキスト画像データと、その関連データとを含めたテキスト画像関連データが記憶される。テキスト画像関連データは、アウトラインフォントデータを含んでいてもよい。アウトラインフォントデータは、テキスト画像の表示に使用される文字ごとに、輪郭を結ぶ複数の頂点座標などを組み合わせて指定することにより、ビットマップ形式の画像データにおける各文字の字形に変換可能なデータである。テキスト画像関連データは、アウトラインフォントデータに代えて、あるいはアウトラインフォントデータとともに、ベクターフォントデータあるいはストロークフォントデータを含んでいてもよい。ベクターフォントデータやストロークフォントデータは、テキスト画像の表示に使用される文字ごとに、直線や曲線のパラメータを指定することにより、ビットマップ形式の画像データにおける各文字の字形に変換可能なデータである。アウトラインフォントやベクターフォントは、フォントの拡大縮小によっても品質が劣化しにくいスケーラブルフォントに含まれる。テキスト画像データは、複数の文字画像を組み合わせた文字列を構成するテキスト画像を示し、文章、段落、文、文節、単語、あるいは、これらの一部または全部の組合せといった、任意に設定された言葉の単位を認識可能に示すものであればよい。また、テキスト画像データは、単一の文字画像のみによるテキスト画像を示すものであってもよい。テキスト画像データを用いて画像表示装置5の画面上に表示されるテキスト画像は、テロップ文字を示すものであってもよいし、字幕を示すものであってもよいし、その他の情報伝達文字や装飾文字を示すものであってもよい。テキスト画像データは、テキスト画像を表示するための演出データに含まれるので、演出データメモリ91AK123に記憶されてもよい。これに対し、アウトラインフォントデータなどのフォントデータは、VDP91AK132が画像処理プログラムを実行するときに用いられるので、ROM91AK124や内蔵メモリ91AK136のいずれかに記憶されてもよい。このように、記憶エリア91AKM13は、演出データメモリ91AK123と、ROM91AK124または内蔵メモリ91AK136とに、設けられてもよい。他の記憶エリアについても同様に、演出データメモリ91AK123、ROM91AKM124、内蔵メモリ91AK136といった、複数のメモリ装置の一部または全部に設けられてもよい。
記憶エリア91AKM13に記憶されるテキスト画像関連データは、テキスト表示プロセステーブルを構成するテーブルデータやデータファイルを含んでいてもよい。テキスト表示プロセステーブルは、パチンコ遊技機1における演出の進行に伴い、画像表示装置5の画面上に表示するテキスト画像の表示内容や表示態様を、経過時間に応じて変更可能な表示制御処理に用いられる。テキスト画像の表示内容は、テキスト画像データに対応して表示されるテキスト画像の内容である。テキスト画像の表示態様は、テキスト画像の表示スタイルや表示レイアウトを含めた、キャラクタ画像を表示するときの態様や形態である。なお、テキスト表示プロセステーブルを構成するテーブルデータやデータファイルは、表示制御管理データとして、記憶エリア91AKM02に記憶されてもよい。
記憶エリア91AKM14は、音声データと、その関連データとを含めた音声関連データが記憶される。記憶エリア91AKM14に記憶される音声データは、動画像表示による演出において画像と同期して再生出力される音声とは異なり、パチンコ遊技機1における演出の進行に伴い、任意の音声を再生出力可能にするものであればよい。記憶エリア91AKM14に記憶される音声関連データは、音声出力プロセステーブルを構成するテーブルデータやデータファイルを含んでいてもよい。音声出力プロセステーブルは、パチンコ遊技機1における演出の進行に伴い、スピーカ8L、8Rから出力する効果音や楽曲などの音声を、経過時間に応じて変更可能な音声制御処理に用いられる。なお、音声出力プロセステーブルを構成するテーブルデータやデータファイルは、演出制御管理データとして、記憶エリア91AKM01に記憶されてもよい。
演出制御用マイクロプロセッサ91AK100のVDP91AK132では、デマルチプレクサ91AK142に、記憶エリア91AKM11から読み出された動画像データが入力され、映像データと音声データとに分離される。映像データは映像デコーダ91AK143に入力され、音声データは音声処理回路91AK133の音声デコーダ91AK151に入力される。映像デコーダ91AK143は、圧縮符号化された映像データを伸張復号化して、動画像レンダラ91AK144に供給する。動画像レンダラ91AK144は、例えば動画像の表示スタイルや表示レイアウトを含めた表示態様に応じた映像データの変換処理などを実行し、変換後のデータをVRAM91AK147の所定領域に書き込んで記憶させる。こうして、記憶エリア91AKM11の記憶データである動画像データを用いて、動画像の表示が制御される。
演出制御用マイクロプロセッサ91AK100のVDP91AK132では、テキスト画像レンダラ91AK146に、記憶エリア91AKM13から読み出されたテキスト画像データが入力される。テキスト画像データが圧縮符号化されている場合には、映像デコーダ91AK143により伸張復号化してから、テキスト画像レンダラ91AK146に入力されてもよい。テキスト画像レンダラ91AK146は、例えばテキスト画像の表示スタイルや表示レイアウトを含めた表示態様に応じたテキスト画像データの変換処理などを実行し、変換後のデータをVRAM91AK147の所定領域に書き込んで記憶させる。こうして、記憶エリア91AKM13の記憶データであるテキスト画像データを用いて、テキスト画像の表示が制御される。
図10-3は、リーチ演出内容に応じた動画像データとテキスト表示プロセステーブルの決定例を示している。SPリーチAやSPリーチBといった、スーパーリーチのリーチ演出では、動画像データを用いた動画像表示による演出と、テキスト画像データを用いたテキスト画像表示による演出とを、実行可能である。動画像表示による演出が実行される期間と、テキスト画像表示による演出が実行される期間は、一部または全部が同一期間であってもよいし異なる期間を含んでいてもよい。テキスト表示プロセステーブルは、例えば複数の文字画像を組み合わせたテキスト画像を表示する場合に、表示の制御に用いられるプロセスデータが設定されたテーブルである。
図10-3に示す決定例では、リーチ演出内容に応じて、動画像データ91AKD01、91AKD02、91AKD11、91AKD12のいずれかに決定され、テキスト表示プロセステーブル91AKT01、91AKT02、91AKT11、91AKT12のいずれかに決定される。このうち、動画像データは、リーチ演出内容と一対一に対応して決定される。例えばリーチ演出内容が「SPリーチA(大当り)」である場合には、動画像データ91AKD01に決定される。リーチ演出内容が「SPリーチB(大当り)」である場合には、動画像データ91AKD02に決定される。リーチ演出内容が「SPリーチA(ハズレ)」である場合には、動画像データ91AKD11に決定される。リーチ演出内容が「SPリーチB(ハズレ)」である場合には、動画像データ91AKD12に決定される。これに対して、テキスト表示プロセステーブルは、異なるリーチ演出内容でも共通して決定可能な場合と、決定不可となる場合とがある。例えばリーチ演出内容が「SPリーチA(大当り)」である場合には、テキスト表示プロセステーブル91AKT01の決定割合が30/100であり、テキスト表示プロセステーブル91AKT02の決定割合が70/100である。リーチ演出内容が「SPリーチB(大当り)」である場合には、テキスト表示プロセステーブル91AKT11の決定割合が20/100であり、テキスト表示プロセステーブル91AKT12の決定割合が80/100である。リーチ演出内容が「SPリーチA(ハズレ)」である場合には、テキスト表示プロセステーブル91AKT01の決定割合が80/100であり、テキスト表示プロセステーブル91AKT02の決定割合が20/100である。リーチ演出内容が「SPリーチB(ハズレ)」である場合には、テキスト表示プロセステーブル91AKT11の決定割合が70/100であり、テキスト表示プロセステーブル91AKT12の決定割合が30/100である。
テキスト表示プロセステーブル91AKT01、91AKT02は、リーチ演出内容が「SPリーチA(大当り)」または「SPリーチA(ハズレ)」の場合に決定可能となり、リーチ演出内容が「SPリーチB(大当り)」または「SPリーチB(ハズレ)」の場合には決定不可となる。テキスト表示プロセステーブル91AKT11、91AKT12は、リーチ演出内容が「SPリーチB(大当り)」または「SPリーチB(ハズレ)」の場合に決定可能となり、リーチ演出内容が「SPリーチA(大当り)」または「SPリーチA(ハズレ)」の場合には決定不可となる。このように、テキスト表示プロセステーブル91AKT01、91AKT02は、SPリーチAのリーチ演出が実行される場合に、テキスト画像の表示を制御するために用いられる。テキスト表示プロセステーブル91AKT11、91AKT12は、SPリーチBのリーチ演出が実行される場合に、テキスト画像の表示を制御するために用いられる。
リーチ演出内容が「SPリーチA(大当り)」の場合には動画像データ91AKD01を用いた動画像表示による演出が実行され、リーチ演出内容が「SPリーチA(ハズレ)」の場合には動画像データ91AKD11を用いた動画像表示による演出が実行される。動画像データ91AKD01を用いて表示される動画像と、動画像データ91AKD11を用いて表示される動画像とに対して、テキスト表示プロセステーブル91AKT01、91AKT02のいずれかを用いたテキスト画像を付加して表示可能である。リーチ演出内容が「SPリーチB(大当り)」の場合には動画像データ91AKD02を用いた動画像表示による演出が実行され、リーチ演出内容が「SPリーチB(ハズレ)」の場合には動画像データ91AKD12を用いた動画像表示による演出が実行される。動画像データ91AKD02を用いて表示される動画像と、動画像データ91AKD12を用いて表示される動画像とに対して、テキスト表示プロセステーブル91AKT11、91AKT12のいずれかを用いたテキスト画像を付加して表示可能である。したがって、異なる動画像データを用いて表示される複数の動画像に対して、共通のテキスト表示プロセステーブルを用いたテキスト画像を付加して表示可能である。
図10-4は、テキスト表示プロセステーブルの構成例を示している。このうち、図10-4(A1)は、SPリーチAのリーチ演出に対応して使用可能なテキスト表示プロセステーブル91AKT01の構成例を示し、図10-4(A2)は、SPリーチAのリーチ演出に対応して使用可能なテキスト表示プロセステーブル91AKT02の構成例を示している。図10-4(B)は、SPリーチBのリーチ演出に対応して使用可能なテキスト表示プロセステーブル91AKT11の構成例を示している。
それぞれのテキスト表示プロセステーブルでは、複数のテキスト表示期間に、テキスト画像指定情報およびテキスト表示設定情報が、それぞれ対応付けて設定されている。なお、テキスト表示プロセステーブルは、単一のテキスト表示期間に、テキスト画像指定情報およびテキスト表示設定情報が対応付けて設定されたものを含んでもよい。テキスト表示期間は、表示対象となるテキスト画像ごとに、その表示を開始する開始時間と、その表示を終了する終了時間とを指定する。テキスト表示期間における開始時間と終了時間は、リーチ演出における動画像の表示が開始されてからの経過時間を用いて指定されてもよし、可変表示が開始されてからの経過時間を用いて指定されてもよい。ただし、テキスト画像の表示内容が動画像の表示内容と関連性の高いものである場合には、動画像の表示が開始されてからの経過時間を用いて、テキスト表示期間における開始時間と終了時間を指定することが望ましい。可変表示が開始されてからの経過時間は、例えば可変表示がリーチ態様となる以前の経過時間も含むので、リーチ態様となる以前の可変表示演出などにより、共通のリーチ演出であっても動画像の表示が開始されるタイミングは異なる場合がある。このような場合でも、動画像の表示が開始されてからの経過時間を用いて、テキスト表示期間における開始時間と終了時間が指定されていれば、動画像における特定画像が表示されるタイミングと、特定のテキスト画像が表示されるタイミングとを容易に同期させることができ、動画像の表示とテキスト画像の表示との連動性を高めることができる。テキスト画像指定情報は、テキスト画像の表示に用いるテキスト画像データを特定可能に指定する。例えばテキスト画像指定情報は、記憶エリア91AKM13におけるテキスト画像データの記憶アドレスや読出アドレス、データサイズなどを指定する情報であればよい。あるいは、テキスト画像指定情報は、例えばASCIIコードやUNICODE(UTF-16またはUTF-8など)、JISコード(Shift_JISコードなど)といった、任意の文字コードを使用して、表示対象となるテキスト画像の内容が特定される情報であってもよい。テキスト表示設定情報は、表示対象となるテキスト画像の表示スタイル情報や表示レイアウト情報、その他のメタデータなどにより、テキスト画像の表示態様を設定可能に指定する情報である。テキスト表示プロセステーブルは、例えばTTML(Timed Text Markup Language)といった、所定のマークアップ言語を用いて記述されてもよい。その他、テキスト表示プロセステーブルは、任意のテーブルデータを用いることにより、テキスト表示期間に、テキスト画像指定情報およびテキスト表示設定情報を、対応付けて設定可能であればよい。
図10-5は、テキスト表示プロセステーブルを用いたテキスト画像の表示制御例を示している。このうち、図10-5(A1)は、テキスト表示プロセステーブル91AKT01の場合における表示制御例を示し、図10-5(A2)は、テキスト表示プロセステーブル91AKT02の場合における表示制御例を示している。図10-5(B)は、テキスト表示プロセステーブル91AKT11の場合における表示制御例を示している。これらの表示制御例では、SPリーチAのリーチ演出が実行される場合に、タイミングT00であるときに動画像の表示が開始され、SPリーチBのリーチ演出が実行される場合に、タイミングT10であるときに動画像の表示が開始される。
図10-4(A1)に示されたテキスト表示プロセステーブル91AKT01の場合には、図10-5(A1)に示すように、タイミングT01からタイミングT05までのテキスト表示期間において、テキスト画像指定情報91AKA01により指定されたテキスト画像を表示させる。また、タイミングT02からタイミングT03までのテキスト表示期間ではテキスト画像指定情報91AKA02により指定されたテキスト画像を表示させ、タイミングT04からタイミングT05までのテキスト表示期間ではテキスト画像指定情報91AKA03により指定されたテキスト画像を表示させる。なお、タイミングT02~T04は、いずれもタイミングT01からタイミングT05までの期間に含まれている。タイミングT05が経過した後には、タイミングT06からタイミングT08までのテキスト表示期間ではテキスト画像指定情報91AKA04により指定されたテキスト画像を表示させ、タイミングT07からタイミングT09までのテキスト表示期間ではテキスト画像指定情報91AKA05により指定されたテキスト画像を表示させる。なお、タイミングT08はタイミングT07よりも後に到来するタイミングである。
図10-4(A2)に示されたテキスト表示プロセステーブル91AKT02の場合には、図10-5(A2)に示すように、タイミングT01からタイミングT05までのテキスト表示期間において、テキスト画像指定情報91AKA01により指定されたテキスト画像を表示させる。また、タイミングT02からタイミングT03までのテキスト表示期間ではテキスト画像指定情報91AKA02により指定されたテキスト画像を表示させ、タイミングT04からタイミングT05までのテキスト表示期間ではテキスト画像指定情報91AKA13により指定されたテキスト画像を表示させる。タイミングT05が経過した後には、タイミングT06からタイミングT08までのテキスト表示期間ではテキスト画像指定情報91AKA14により指定されたテキスト画像を表示させ、タイミングT07からタイミングT09までのテキスト表示期間ではテキスト画像指定情報91AKA05により指定されたテキスト画像を表示させる。
このように、テキスト表示プロセステーブルにより設定された複数のテキスト表示期間に対応して、テキスト画像指定情報により指定されたテキスト画像を、画像表示装置5の画面上に表示させることができる。複数のテキスト表示期間に含まれる第1テキスト表示期間は、第1テキスト表示期間とは異なる第2テキスト表示期間と、一部または全部が共通する期間を含んでいてもよい。例えばテキスト表示プロセステーブル91AKT01やテキスト表示プロセステーブル91AKT02では、タイミングT01からタイミングT05までの第1テキスト表示期間に、タイミングT02からタイミングT03までの第2テキスト表示期間や、タイミングT04からタイミングT05までの第3テキスト表示期間が含まれるように設定されている。この場合に、第1テキスト表示期間は、一部の期間が第2テキスト表示期間と共通しており、他の一部の期間が第3テキスト表示期間と共通している。このように、第1テキスト表示期間は、第2テキスト表示期間と一部が共通する期間を含み、第3テキスト表示期間と一部が共通する期間を含んでいる。これに対して、第2テキスト表示期間は全部の期間が第1テキスト表示期間と共通しており、第3テキスト表示期間は全部の期間が第1テキスト表示期間と共通している。このように、第2テキスト表示期間は第1テキスト表示期間に全部の期間が含まれ、第3テキスト表示期間は第1テキスト表示期間に全部の期間が含まれている。また、タイミングT06からタイミングT08までのテキスト表示期間と、タイミングT07からタイミングT09までのテキスト表示期間とは、互いに一部が共通する期間を含んでいる。このように、第1テキスト表示期間は第2テキスト表示期間に一部の期間が含まれ、第2テキスト表示期間は第1テキスト表示期間に一部の期間が含まれてもよい。あるいは、第1テキスト表示期間は第2テキスト表示期間に全部の期間が含まれ、第2テキスト表示期間は第1テキスト表示期間に全部の期間が含まれてもよい。
テキスト表示プロセステーブルにおける設定により、複数のテキスト表示期間に応じて、テキスト画像指定情報により指定された異なるテキスト画像を表示させることができる。これにより、動画像に付加されたテキスト画像の表示期間において、テキスト画像の表示における複数の構成要素のうち、テキスト画像の表示内容に関する第1構成要素を、経過時間に応じて変更することが可能になる。例えばテキスト表示プロセステーブル91AKT01やテキスト表示プロセステーブル91AKT02における設定により、タイミングT01からタイミングT05までの第1テキスト表示期間では、テキスト画像指定情報91AKA01により指定されたテキスト画像が表示される。この第1テキスト表示期間に含まれる第2テキスト表示期間として、タイミングT02からタイミングT03までのテキスト表示期間では、テキスト画像指定情報91AKA02により指定されたテキスト画像が表示される。タイミングT03にて第2テキスト表示期間が終了した後には、さらに第1テキスト表示期間に含まれる第3テキスト表示期間として、タイミングT04からタイミングT05までのテキスト表示期間では、テキスト画像指定情報91AKA03またはテキスト画像指定情報91AKA13により指定されたテキスト画像が表示される。このような設定により、第1テキスト表示期間のうち、タイミングT01からタイミングT02までの期間と、タイミングT03からタイミングT04までの期間では、テキスト画像指定情報91AKA01により指定されたテキスト画像のみが表示される。その一方で、第1テキスト表示期間のうち、第2テキスト表示期間と共通するタイミングT02からタイミングT03までの期間では、テキスト画像指定情報91AKA01により指定された第1テキスト画像の表示に、テキスト画像指定情報91AKA02により指定された第2テキスト画像の表示が、付加されるようにテキスト画像の表示が変更される。他方では、第1テキスト表示期間のうち、第3テキスト表示期間と共通するタイミングT04からタイミングT05までの期間において、テキスト画像指定情報91AKA01により指定された第1テキスト画像の表示に、テキスト画像指定情報91AKA03により指定された第3テキスト画像の表示が、または、テキスト画像指定情報91AKA13により指定された第4テキスト画像の表示が、付加されるようにテキスト画像の表示が変更される。この場合には、第1テキスト画像の表示に付加されるテキスト画像の表示を、テキスト表示プロセステーブルの決定結果に応じて、第3テキスト画像または第4テキスト画像のいずれかが表示されるように変更することが可能になる。
テキスト表示プロセステーブル91AKT01とテキスト表示プロセステーブル91AKT02とでは、タイミングT01からタイミングT05までのテキスト表示期間において共通のテキスト画像指定情報91AKA01により指定されたテキスト画像を表示させ、タイミングT02からタイミングT03までのテキスト表示期間において共通のテキスト画像指定情報91AKA02により指定されたテキスト画像を表示させる。これに対し、タイミングT04からタイミングT05までのテキスト表示期間において、テキスト表示プロセステーブル91AKT01の場合にはテキスト画像指定情報91AKA03により指定されたテキスト画像を表示させ、テキスト表示プロセステーブル91AKT02の場合にはテキスト画像指定情報91AKA13により指定されたテキスト画像を表示させる。テキスト表示プロセステーブル91AKT01とテキスト表示プロセステーブル91AKT02は、共通の動画像データ91AKD01、91AKD11に対応して決定可能である。したがって、共通の動画像データを用いた動画像が表示される場合であっても、複数のテキスト表示期間の少なくとも一部では、表示対象となるテキスト画像を異ならせることで、テキスト画像の表示における構成要素を変更可能である。なお、共通の動画像データを用いた動画像が表示される場合に、テキスト表示プロセステーブルの決定結果に応じて、複数のテキスト表示期間の全部において、表示態様となるテキスト画像を異ならせてもよい。共通の動画像データを用いた動画像が表示される場合に、テキスト表示プロセステーブルの決定結果に応じて、複数のテキスト表示期間について、開始時間、終了時間、期間長の一部または全部を異ならせてもよい。このように、1の動画像に付加されたテキスト画像を表示する表示期間の一部または全部を変更可能としてもよいし、1の動画像に付加されたテキスト画像の一部または全部を変更可能としてもよい。
図10-4(B)に示されたテキスト表示プロセステーブル91AKT11の場合には、図10-5(B)に示すように、タイミングT11からタイミングT15までのテキスト表示期間において、テキスト画像指定情報91AKA21により指定されたテキスト画像を表示させる。また、タイミングT11からタイミングT12までのテキスト表示期間ではテキスト画像指定情報91AKA22により指定されたテキスト画像を表示させ、タイミングT13からタイミングT14までのテキスト表示期間ではテキスト画像指定情報91AKA23により指定されたテキスト画像を表示させる。なお、タイミングT12~T14は、いずれもタイミングT11からタイミングT15までの期間に含まれている。タイミングT15が経過した後には、タイミングT16からタイミングT17までのテキスト表示期間ではテキスト画像指定情報91AKA24により指定されたテキスト画像を表示させ、タイミングT18からタイミングT19までのテキスト表示期間ではテキスト画像指定情報91AKA25により指定されたテキスト画像を表示させる。
図10-6は、テキスト表示設定情報の具体例を示している。テキスト表示設定情報は、例えばorigin、fontFamily、fontSize、fontWeight、color、backgroundColor、fontStyle、textAlign、textDecorationといった、複数フィールドに対応するデータを含んで構成されている。originフィールドは、テキスト画像を表示する場合の原点座標を設定可能である。fontFamilyフィールドは、テキスト画像に含まれる文字のフォントについて、フォントの種類となるフォントファミリーを設定可能である。fontSizeフィールドは、テキスト画像を表示する大きさとなるフォントサイズを設定可能である。fontWeightフィールドは、テキスト画像に含まれる文字の太さを設定可能である。colorフィールドは、テキスト画像に含まれる文字の表示色を設定可能である。backgroundColorフィールドは、テキスト画像における背景の表示色を設定可能である。fontStyleフィールドは、標準体やイタリック体または斜体といったテキスト画像における文字のスタイルを設定可能である。textAlignフィールドは、右詰め、中央、左詰めといった、テキスト画像に含まれる文字の配置を設定可能である。textDecorationフィールドは、例えばアンダーライン、オーバーライン、取消し線、その他のエフェクト画像といった、テキスト画像に付加される装飾表示を設定可能である。このように、テキスト表示設定情報は、テキスト画像の表示スタイルや表示レイアウトといった、テキスト画像の表示態様を設定可能にする。
図10-6(A)は、テキスト表示設定情報91AKB01の構成例を示している。図10-6(B)は、テキスト表示設定情報91AKB02の構成例を示している。図10-6(C1)は、テキスト表示設定情報91AKB03の構成例を示している。図10-6(C2)は、テキスト表示設定情報91AKB13の構成例を示している。テキスト表示設定情報91AKB01は、テキスト表示プロセステーブル91AKT01、91AKT02、91AKT11に含まれている。テキスト表示設定情報91AKB02は、テキスト表示プロセステーブル91AKT01、91AKT02、91AKT11に含まれている。テキスト表示設定情報91AKB03は、テキスト表示プロセステーブル91AKT01、91AKT11に含まれているが、テキスト表示プロセステーブル91AKT02には含まれていない。テキスト表示設定情報91AKB13は、テキスト表示プロセステーブル91AKT02に含まれているが、テキスト表示プロセステーブル91AKT01、91AKT11には含まれていない。
テキスト表示プロセステーブルにより設定された複数のテキスト表示期間では、テキスト画像指定情報により指定されたテキスト画像を、テキスト表示設定情報により設定された表示スタイルや表示レイアウトにて、画像表示装置5の画面上に表示させることができる。これにより、動画像に付加されたテキスト画像の表示期間において、テキスト画像の表示における複数の構成要素のうち、テキスト画像の表示態様に関する第2構成要素を、経過時間に応じて変更することが可能になる。例えばテキスト表示プロセステーブル91AKT01やテキスト表示プロセステーブル91AKT02における設定により、タイミングT01からタイミングT05までの第1テキスト表示期間では、テキスト画像指定情報91AKA01により指定されたテキスト画像が、テキスト表示設定情報91AKB01により設定された表示スタイルや表示レイアウトにて表示される。この第1テキスト表示期間に含まれる第2テキスト表示期間として、タイミングT02からタイミングT03までのテキスト表示期間では、テキスト画像指定情報91AKA02により指定されたテキスト画像が、テキスト表示設定情報91AKB02により設定された表示スタイルや表示レイアウトにて表示される。タイミングT03にて第2テキスト表示期間が終了した後には、さらに第1テキスト表示期間に含まれる第3テキスト表示期間として、タイミングT04からタイミングT05までのテキスト表示期間では、テキスト画像指定情報91AKA03により指定されたテキスト画像がテキスト表示設定情報91AKB03により設定された表示スタイルや表示レイアウトにて表示される場合と、テキスト画像指定情報91AKA13により指定されたテキスト画像がテキスト表示設定情報91AKB13により設定された表示スタイルや表示レイアウトにて表示される場合とがある。このような設定により、第1テキスト表示期間のうち、タイミングT01からタイミングT02までの期間と、タイミングT03からタイミングT04までの期間では、テキスト画像指定情報91AKA01により指定されたテキスト画像のみが、テキスト表示設定情報91AKB01により設定された表示スタイルや表示レイアウトにて表示される。その一方で、第1テキスト表示期間のうち、第2テキスト表示期間と共通するタイミングT02からタイミングT03までの期間では、テキスト画像指定情報91AKA01により指定されたテキスト画像の表示に付加されて、テキスト画像指定情報91AKA02により指定されたテキスト画像が、テキスト表示設定情報91AKB02により設定された表示スタイルや表示レイアウトにて表示されるように、テキスト画像の表示が変更される。他方では、第1テキスト表示期間のうち、第3テキスト表示期間と共通するタイミングT04からタイミングT05までの期間において、テキスト画像指定情報91AKA01により指定されたテキスト画像の表示に付加されて、テキスト画像指定情報91AKA03により指定されたテキスト画像がテキスト表示設定情報91AKB03により設定された表示スタイルや表示レイアウトにて表示される場合と、テキスト画像指定情報91AKA13により指定されたテキスト画像がテキスト表示設定情報91AKB13により表示された表示スタイルや表示レイアウトにて表示される場合とがあるように、テキスト画像の表示が変更される。
タイミングT02からタイミングT03までの第2テキスト表示期間では、テキスト画像指定情報91AKA02により指定されたテキスト画像を、テキスト表示設定情報91AKB01により設定された表示スタイルや表示レイアウトとは異なり、テキスト表示設定情報91AKB02により設定された表示スタイルや表示レイアウトにて、表示することができる。タイミングT04からタイミングT05までの第3テキスト表示期間では、テキスト画像指定情報91AKA03により指定されたテキスト画像を、テキスト表示設定情報91AKB01により設定された表示スタイルや表示レイアウトとは異なり、テキスト表示設定情報91AKB03により設定された表示スタイルや表示レイアウトにて、表示する場合がある。あるいは、タイミングT04からタイミングT05までの第3テキスト表示期間では、テキスト画像指定情報91AKA13により指定されたテキスト画像を、テキスト表示設定情報91AKB01により設定された表示スタイルや表示レイアウトとは異なり、テキスト表示設定情報91AKB13により設定された表示スタイルや表示レイアウトにて、表示する場合がある。このように、タイミングT01からタイミングT05までの第1テキスト表示期間のうち、タイミングT02からタイミングT03までの第2テキスト表示期間と共通する期間では、テキスト画像指定情報91AKA01により指定されたテキスト画像を第1表示態様で表示するとともに、テキスト画像指定情報91AKA02により指定されたテキスト画像を第1表示態様とは異なる第2表示態様に変更して表示することができる。タイミングT01からタイミングT05までの第1テキスト表示期間のうち、タイミングT04からタイミングT05までの第3テキスト表示期間と共通する期間では、テキスト画像指定情報91AKA01により指定されたテキスト画像を第1表示態様で表示するとともに、テキスト画像指定情報91AKA03により指定されたテキスト画像を第1表示態様および第2表示態様とは異なる第3表示態様に変更して表示する場合がある。あるいは、タイミングT01からタイミングT05までの第1テキスト表示期間のうち、タイミングT04からタイミングT05までの第3テキスト表示期間と共通する期間では、テキスト画像指定情報91AKA01により指定されたテキスト画像を第1表示態様で表示するとともに、テキスト画像指定情報91AKA13により指定されたテキスト画像を第1~第3表示態様とは異なる第4表示態様に変更して表示する場合がある。したがって、動画像に付加されるテキスト画像の表示期間では、一部のテキスト画像を他のテキスト画像とは異なる表示態様に変更して表示することができる。また、第1表示態様のテキスト画像とともに第2表示態様のテキスト画像を表示した後には、第2表示態様のテキスト画像を第3表示態様のテキスト画像に変更して表示する場合と、第2表示態様のテキスト画像を第4表示態様のテキスト画像に変更して表示する場合とがあるように、テキスト画像の表示態様を変更して表示することができる。
図10-4(A1)に示されたテキスト表示プロセステーブル91AKT01と図10-4(A2)に示されたテキスト表示プロセステーブル91AKT02とでは、タイミングT01からタイミングT05までのテキスト表示期間において、テキスト画像指定情報91AKA01により指定されたテキスト画像を、テキスト表示設定情報91AKB01により設定された表示態様で表示させる。また、タイミングT02からタイミングT03までのテキスト表示期間において、テキスト画像指定情報91AKA02により指定されたテキスト画像を、テキスト表示設定情報91AKB02により設定された表示態様で表示させる。これにより、共通のテキスト画像を、共通の表示態様で表示させることができる。一方において、テキスト表示プロセステーブル91AKT01では、タイミングT04からタイミングT05までのテキスト表示期間に対応して、テキスト画像指定情報91AKA03により指定されたテキスト画像を、テキスト表示設定情報91AKB03により設定された表示態様で表示させる。テキスト表示プロセステーブル91AKT02では、タイミングT04からタイミングT05までのテキスト表示期間に対応して、テキスト画像指定情報91AKA13により指定されたテキスト画像を、テキスト表示設定情報91AKB13により設定された表示態様で表示させる。これにより、異なるテキスト画像を、異なる表示態様で表示させることができる。他方において、テキスト表示プロセステーブル91AKT11では、タイミングT11からタイミングT15までのテキスト表示期間に対応して、テキスト画像指定情報91AKA21により指定されたテキスト画像を、テキスト表示設定情報91AKB01により設定された表示態様で表示させる。また、タイミングT11からタイミングT12までのテキスト表示期間に対応して、テキスト画像指定情報91AKA22により指定されたテキスト画像を、テキスト表示設定情報91AKB02により設定された表示態様で表示させる。この場合には、テキスト画像指定情報91AKA21により指定されたテキスト画像を、テキスト画像指定情報91AKA01により指定されたテキスト画像と、共通の表示態様で表示させることができる。また、テキスト画像指定情報91AKA22により指定されたテキスト画像を、テキスト画像指定情報91AKA02により指定されたテキスト画像と、共通の表示態様で表示させることができる。このように、異なる動画像に付加される異なるテキスト画像であっても、共通のテキスト表示設定情報による設定データに応じて、共通の表示態様で表示させることができるようにしてもよい。あるいは、テキスト表示プロセステーブル91AKT01では、タイミングT07からタイミングT09までのテキスト表示期間に対応して、テキスト画像指定情報91AKA05により指定されたテキスト画像を、テキスト表示設定情報91AKB05により設定された表示態様で表示させる。テキスト表示プロセステーブル91AKT02では、タイミングT07からタイミングT09までのテキスト表示期間に対応して、テキスト画像指定情報91AKA05により指定されたテキスト画像を、テキスト表示設定情報91AKB15により設定された表示態様で表示させる。このように、共通のテキスト画像であっても、テキスト表示設定情報に応じて、異なる表示態様で表示させることができるようにしてもよい。
テキスト表示プロセステーブルでは、複数のテキスト表示期間に、テキスト画像指定情報およびテキスト表示設定情報が、それぞれ対応付けて設定されている。また、複数のテキスト表示プロセステーブルにおいて、複数のテキスト表示期間に対応付けて設定されたテキスト画像指定情報およびテキスト表示設定情報のうち、少なくとも一部の情報を共通の情報として設定可能であり、また、一部または全部の情報を異なる情報として設定可能である。これらの設定により、テキスト画像の表示内容や表示態様といった、テキスト画像に関する第1構成要素や第2構成要素を、個別に変更して表示することができる。
図10-6(A)に示されたテキスト表示設定情報91AKB01では、colorフィールドにより、テキスト画像の表示色が#FF0040から#4000FFへと段階的に変化するように設定される。図10-4(A1)に示されたテキスト表示プロセステーブル91AKT01と図10-4(A2)に示されたテキスト表示プロセステーブル91AKT02とでは、タイミングT01からタイミングT05までのテキスト表示期間において、テキスト表示設定情報91AKB01により設定された表示態様のテキスト画像を表示させる。図10-4(B)に示されたテキスト表示プロセステーブル91AKT11では、タイミングT11からタイミングT15までのテキスト表示期間において、テキスト表示設定情報91AKB01により設定された表示態様のテキスト画像を表示させる。これらの場合に、テキスト表示設定情報91AKB01により設定された表示態様のテキスト画像は、対応するテキスト表示期間において、共通の第1構成要素となる表示内容に対応するテキスト画像として表示されるときに、そのテキスト画像の表示色といった、テキスト画像に関する第2構成要素となる表示態様を、経過時間に応じて変更することができる。なお、例えばcolorフィールドにより設定されるテキスト画像の表示色は、テキスト画像指定情報により同一のテキスト画像が指定される場合であっても、リーチ演出内容などに応じて、変更可能であってもよい。この場合には、例えば可変表示の表示結果が「大当り」であるか否かといった、有利状態に制御されるか否かに応じて異なる割合で、テキスト画像の表示色を変更するか否かが決定されてもよいし、複数の表示色のいずれかに決定されてもよい。また、例えばcolorフィールドにより設定されるテキスト画像の表示色は、テキスト画像指定情報により同一のテキスト画像が指定される場合であっても、CPU91AK131による演出制御用プログラムの実行結果などに応じて、変更可能であってもよい。この場合に、VDP91AK132は、CPU91AK131からの表示制御指令やレジスタ設定などに基づいて、colorフィールドにより設定されるテキスト画像の表示色を、異なる表示色に変更できればよい。このように、テキスト表示プロセステーブルに含まれるテキスト画像に関するデータの一部を変更するだけで、テキスト画像の表示スタイルといった表示態様を変更できるので、データ容量の増大や処理負担の増大を防止しつつ、多様なテキスト画像の表示が可能になる。テキスト画像の表示色を変更する場合には、他の表示スタイルも対応して変更可能であってもよい。例えばテキスト画像の表示色が白色である場合に、テキスト画像の表示は遊技者が視認しやすくなり、テキスト画像の表示色が赤色である場合に、テキスト画像の表示は遊技者が認識しにくくなる傾向がある。そこで、テキスト画像の表示色が赤色に変更された場合には、テキスト画像の表示色が白色である場合よりも、フォントサイズが大きくなるように、例えばfontSizeフィールドにより設定されるテキスト画像を表示する大きさが変更されてもよい。具体的な一例として、表示色が白色である場合にフォントサイズが10.5pxで表示されるテキスト画像は、その表示色が赤色に変更されて表示される場合に、フォントサイズが11pxで表示されるように変更できればよい。これにより、テキスト画像の表示における遊技者の違和感を抑制しつつ、遊技者が視認しやすいテキスト画像の表示が可能になる。
図10-7は、テキスト表示プロセステーブルを用いてテキスト画像が表示される演出の実行例を示している。この実行例では、SPリーチAのリーチ演出が実行される場合の動画像表示に伴い、複数のテキスト表示期間に応じたテキスト画像の表示が行われる。SPリーチAのリーチ演出は、可変表示の表示結果が「大当り」となる場合に動画像データ91AKD01を用いた動画像表示が行われ、可変表示の表示結果が「ハズレ」となる場合に動画像データ91AKD11を用いた動画像表示が行われる。動画像データ91AKD01を用いた動画像表示と、動画像データ91AKD11を用いた動画像表示とでは、共通する味方キャラクタと敵方キャラクタが対戦するバトル演出となる演出表示が行われ、例えば対戦結果が報知されるタイミングまでは、共通する演出表示の内容となっていればよい。また、可変表示の表示結果が「大当り」となる場合にはテキスト表示プロセステーブル91AKT02の決定割合が高くなり、可変表示の表示結果が「ハズレ」となる場合にはテキスト表示プロセステーブル91AKT01の決定割合が高くなる。したがって、SPリーチAのリーチ演出では、共通する演出表示の内容となる動画像表示期間であっても、テキスト表示プロセステーブルに応じたテキスト画像の表示内容に応じて、大当り期待度を異ならせることができる。
図10-7(A)に示す演出実行例91AKD11は、テキスト表示プロセステーブル91AKT01、91AKT02で共通する演出内容であり、タイミングT01からタイミングT05までのテキスト表示期間に対応して、テキスト画像指定情報91AKA01により指定されたテキスト画像が、テキスト表示設定情報91AKB01により設定された表示態様で表示される。この場合に、テキスト画像指定情報91AKA01により指定された「SPリーチA」というリーチ名を示すテキスト画像は、テキスト表示設定情報91AKB01により設定された表示態様として、例えば原点座標が(300,30)、フォントファミリーがAA_gothicというゴシック体に分類される書体、フォントサイズが48px、文字の太さがboldに対応する太字の線幅、テキスト画像の表示色が#FF0040から#4000FFへと段階的に変化、背景表示色が#CCF0F0、文字スタイルがitalicに対応するイタリック体または斜体、文字配置が中央、文字装飾が無設定となるように、テキスト画像の表示における構成要素が制御される。演出制御用マイクロプロセッサ91AK100では、VDP91AK132のテキスト画像レンダラ91AK146が、テキスト表示指定情報により指定された表示スタイルや表示レイアウトを含めた表示態様でテキスト画像を表示するための画像変換処理などを実行すればよい。
また、図10-7(A)に示す演出実行例91AKD11では、タイミングT02からタイミングT03までのテキスト表示期間に対応して、テキスト画像指定情報91AKA02により指定されたテキスト画像が、テキスト表示設定情報91AKB02により設定された表示態様で表示される。この場合に、テキスト画像指定情報91AKA02により指定された「このキャラが勝てば・・・」というセリフを示すテキスト画像は、テキスト表示設定情報91AKB02により設定された表示態様として、例えば原点座標が(250,600)、フォントファミリーがBB_minchoという明朝体に分類される書体、フォントサイズが36px、文字の太さがnormalに対応する通常の線幅、テキスト画像の表示色が#FFFFFF、背景表示色が#220C0C、文字スタイルがnormalに対応する通常体、文字配置が左詰め、文字装飾が無設定となるように、テキスト画像の表示における構成要素が制御される。
図10-7(B1)に示す演出実行例91AKD21は、テキスト表示プロセステーブル91AKT01を用いた場合において、テキスト表示プロセステーブル91AKT02とは異なる演出内容を含み、タイミングT04からタイミングT05までのテキスト表示期間に対応して、テキスト画像指定情報91AKA03により指定されたテキスト画像が、テキスト表示設定情報91AKB03により設定された表示態様で表示される。この場合に、テキスト画像指定情報91AKA03により指定された「チャンス!!」というセリフを示すテキスト画像は、テキスト表示設定情報91AKB03により設定された表示態様として、例えば原点座標が(250,600)、フォントファミリーがCC_gothicというゴシック体に分類される書体、フォントサイズが60px、文字の太さがnormalに対応する通常の線幅、テキスト画像の表示色が#000000、背景表示色が#FFFFFF、文字スタイルがnormalに対応する通常体、文字配置が中央、文字装飾が無設定となるように、テキスト画像における構成要素が制御される。このテキスト画像は、テキスト画像指定情報91AKA02により指定されたテキスト画像と比較して、原点座標や文字装飾が共通であり、フォントファミリー、フォントサイズ、文字の太さ、テキスト画像の表示色、背景表示色、文字スタイル、文字配置が変更されている。このように、テキスト画像指定情報により指定されたテキスト画像を表示する場合に、テキスト表示設定情報に含まれる複数のフィールドに対応するデータのうち、一部を変更して表示可能であってもよい。
図10-7(B2)に示す演出実行例91AKD22は、テキスト表示プロセステーブル91AKT02を用いた場合において、テキスト表示プロセステーブル91AKT01とは異なる演出内容を含み、タイミングT04からタイミングT05までのテキスト表示期間に対応して、テキスト画像指定情報91AKA13により指定されたテキスト画像が、テキスト表示設定情報91AKB13により設定された表示態様で表示される。この場合に、テキスト画像指定情報91AKA13により指定された「激アツ」というセリフを示すテキスト画像は、テキスト表示設定情報91AKB13により設定された表示態様として、例えば原点座標が(250,600)、フォントファミリーがDD_minchoという明朝体に分類される書体、フォントサイズが72px、文字の太さがboldに対応する太字の線幅、テキスト画像の表示色が"gold"に対応する金色、背景表示色が#000000、文字スタイルがnormalに対応する通常体、文字配置が中央、文字装飾がeffect_goldによる金色表示用のエフェクト表示設定となるように、テキスト画像における構成要素が制御される。このテキスト画像は、テキスト画像指定情報91AKA02により指定されたテキスト画像と比較して、原点座標のみが共通であり、フォントファミリー、フォントサイズ、文字の太さ、テキスト画像の表示色、背景表示色、文字スタイル、文字配置、文字装飾が変更されている。このように、テキスト画像指定情報により指定されたテキスト画像を表示する場合に、テキスト表示設定情報に含まれる複数のフィールドに対応するデータのうち、変更するデータと変更しないデータとを、個別に設定可能であってもよい。このテキスト画像は、テキスト画像指定情報91AKA01により指定されたテキスト画像と比較すると、原点座標も含めて、全部の設定が変更されている。このように、テキスト画像指定情報により指定されたテキスト画像を表示する場合に、テキスト表示設定情報に含まれる複数のフィールドに対応するデータのうち、全部を変更して表示可能であってもよい。テキスト画像指定情報により指定されたテキスト画像を表示する場合に、テキスト表示設定情報に含まれる複数のフィールドに対応するデータのうち、1のデータを変更して表示する場合には、1のデータと予め対応付けられた他のデータも変更して表示可能であってもよい。例えばテキスト画像の表示色を"gold"に対応する金色に変更して表示する場合には、文字装飾をeffect_goldによる金色表示用のエフェクト表示設定に変更して表示することができればよい。
テキスト画像の表示色や背景表示色は、R(赤)、G(緑)、B(青)の各表示色について、例えば輝度(階調)が「0」~「255」のうちいずれかのレベルとなるように、256段階で設定可能である。テキスト表示設定情報において、colorフィールドやbackgroundColorフィールドを構成するフィールドデータは、例えばキャラクタ画像の表示に用いられるキャラクタ表示設定情報において、colorフィールドやbackgroundColorフィールドを構成するフィールドデータと共通のデータフォーマットを有していればよい。また、テキスト画像を表示する場合の原点座標は、画像表示装置5の画面上における水平方向のx座標と垂直方向のy座標との組合せにより設定可能である。テキスト表示設定情報において、originフィールドを構成するフィールドデータは、例えばキャラクタ表示設定情報において、originフィールドを構成するフィールドデータと共通のデータフォーマットを有していればよい。このように、テキスト表示設定情報に含まれる一部または全部のフィールドデータは、キャラクタ表示設定情報といった、テキスト画像とは異なる演出画像の表示に用いられる設定情報に含まれるフィールドデータと、共通のデータフォーマットを有していてもよい。このようなテキスト表示設定情報により、テキスト画像とは異なる演出画像と共通の情報を用いて、テキスト画像の表示スタイルや表示レイアウトといった、テキスト画像に関する第2構成要素を変更可能であればよい。これにより、テキスト画像の表示スタイルや表示レイアウトといった、テキスト画像に関する第2構成要素を変更する処理負担を軽減することができる。
テキスト画像を表示する場合に設定可能なフォントファミリーは、キャラクタ画像を表示する場合には設定されない。テキスト表示設定情報において、fontFamilyフィールドを構成するフィールドデータは、キャラクタ表示設定情報には含まれない特有のフィールドデータであればよい。また、テキスト画像を表示する場合に設定可能なフォントサイズに代えて、キャラクタ画像を表示する場合にはキャラクタサイズを設定可能であればよい。テキスト表示設定情報において、fontSizeフィールドを構成するフィールドデータは、キャラクタ表示設定情報において、characterSizeフィールドを構成するフィールドデータに相当するものの、特有のフィールドフォーマットを有していてもよい。このように、テキスト表示設定情報に含まれる一部または全部のフィールドデータは、キャラクタ表示設定情報といった、テキスト画像とは異なる演出画像の表示に用いられる設定情報に含まれるフィールドデータとは異なる特有のデータフォーマットを有していてもよい。このようなテキスト表示設定情報により、テキスト画像とは異なる演出画像では用いられない特有の情報を用いて、テキスト画像の表示スタイルや表示レイアウトといった、テキスト画像に関する第2構成要素を変更可能であってもよい。これにより、テキスト画像の表示スタイルや表示レイアウトといった、テキスト画像に関する第2構成要素を、柔軟に変更して多様なテキスト画像を表示することができる。
テキスト画像の表示色として、例えば"gold"に対応する金色が設定された場合には、文字装飾がeffect_goldによる金色表示用のエフェクト表示設定となる。テキスト表示設定情報において、colorフィールドにより"gold"が設定される場合には、textDecorationフィールドによりeffect_goldが設定されることで、光沢性を有するテキスト画像を表示するとともに、そのテキスト画像の周囲に金色表示用のエフェクト画像を付加して表示可能である。図10-7(B2)に示された演出実行例91AKD22では、テキスト画像指定情報91A13により「激アツ」というセリフを示す特定テキスト画像が指定された場合に、テキスト表示設定情報91AKB13により金色表示用の表示スタイルなどが設定されることで、「激アツ」というセリフを示す特定テキスト画像が光沢性を有して表示されるとともに、特定テキスト画像の周囲に金色表示用のエフェクト画像が表示される。これにより、テキスト画像の表示に対する遊技者の印象を高めて、テキスト画像表示による演出の興趣を向上させるように、適切な表示の制御が可能になる。
パチンコ遊技機1では、動画像データを用いた動画像表示による演出が実行される場合に、テキスト画像データを用いたテキスト画像表示による演出を付加することで、演出内容を遊技者が認識しやすくなり、演出内容とは異なる情報の提供も容易になる。この場合に、動画像データに含まれる映像データとして、テキスト画像データを圧縮符号化して多重化するなどしたデータ構成では、伸張復号化して再生されたテキスト画像データを用いたテキスト画像表示において、輪郭が滲んで表示品質が劣化するなどの問題が生じるおそれがある。また、動画像表示に付加されるテキスト画像表示の表示内容に応じて、異なる動画像データを用意した場合には、動画像データのデータ容量が増大しやすくなり、画像データの処理負担も増大しやすくなる。テキスト画像表示における表示品質の劣化を防止するために、特別な圧縮符号化処理や伸張復号化処理を実行する場合には、さらに画像データの処理負担が増大するおそれがある。
特徴部91AK、92AKでは、記憶エリア91AKM11から読み出した動画像データを用いた動画像表示による演出が実行される場合に、記憶エリア91AKM13から読み出したテキスト画像データを用いたテキスト画像表示による演出を付加することで、多様なテキスト画像表示が容易かつ高品質で実行可能になり、演出内容などを遊技者が認識しやすくなる。また、動画像データとは別個に記憶されたテキスト画像データを用いたテキスト画像表示による演出を付加するので、動画像データのデータ容量が増大することや、画像データの処理負担が増大することを、可及的に防止できる適切な表示の制御が可能になる。
動画像データを用いた動画像表示に付加されるテキスト画像表示は、テキスト表示プロセステーブルを用いて制御される。同様に、動画像表示は動画像表示プロセステーブルを用いて制御され、キャラクタ画像表示はキャラクタ表示プロセステーブルを用いて制御され、音声出力は音声出力プロセスデータを用いて制御される。テキスト表示プロセステーブルでは、複数のテキスト表示期間に、テキスト画像指定情報およびテキスト表示設定情報が、それぞれ対応付けて設定されている。テキスト画像指定情報は、テキスト画像に関する第1構成要素として、テキスト画像データに応じたテキスト画像の表示内容を指定する。テキスト表示設定情報は、テキスト画像に関する第2構成要素として、テキスト画像の表示スタイルや表示レイアウトといった、テキスト画像の表示態様を設定する。演出制御用マイクロプロセッサ91AK100のVDP91AK132では、例えばテキスト画像レンダラ91AK146が、テキスト画像指定情報により指定されたテキスト画像を、テキスト表示設定情報により設定された表示スタイルや表示レイアウトを含めた表示態様で表示するための画像変換処理などを実行可能である。これにより、1の動画像に付加されたテキスト画像の表示期間において、第1構成要素となるテキスト画像の表示内容や、第2構成要素となるテキスト画像の表示態様を、経過時間などに応じて変更可能にする。1の動画像に付加されたテキスト画像に関する第1構成要素や第2構成要素を変更可能にすることで、多様なテキスト画像表示が容易かつ高品質で実行されるとともに、データ容量や処理負担の増大が防止されるように、適切な表示の制御が可能になる。
リーチ演出内容が「SPリーチA(大当り)」である場合には、動画像データ91AKD01を用いた動画像表示による演出が実行されるときに、テキスト表示プロセステーブル91AKT01、91AKT02のいずれかを用いたテキスト画像を付加して表示可能である。リーチ演出内容が「SPリーチA(ハズレ)」である場合には、動画像データ91AKD11を用いた動画像表示による演出が実行されるときに、テキスト表示プロセステーブル91AKT01、91AKT02のいずれかを用いたテキスト画像を付加して表示可能である。また、リーチ演出内容が「SPリーチB(大当り)」である場合には、動画像データ91AKD02を用いた動画像表示による演出が実行されるときに、テキスト表示プロセステーブル91AKT11、91AKT12のいずれかを用いたテキスト画像を付加して表示可能である。リーチ演出内容が「SPリーチB(ハズレ)」である場合には、動画像データ91AKD12を用いた動画像表示による演出が実行されるときに、テキスト表示プロセステーブル91AKT11、91AKT12のいずれかを用いたテキスト画像を付加して表示可能である。このように、互いに異なる複数の動画像に対して、例えば共通のテキスト表示プロセステーブルといった、共通のテキスト画像に関するデータを用いたテキスト画像を付加して表示可能である。複数の動画像に対して共通データを用いたテキスト画像を付加して表示可能にすることで、多様なテキスト画像表示が容易かつ高品質で実行されるとともに、データ容量や処理負担の増大が防止されるように、適切な表示の制御が可能になる。
テキスト表示プロセステーブル91AKT02では、タイミングT04からタイミングT05までのテキスト表示期間に対応付けて設定されたテキスト画像指定情報91AKA13およびテキスト表示設定情報91AKB13により、「激アツ」というセリフを示すテキスト画像を、複数のタイミングにて表示スタイルなどを変更可能に表示させてもよい。「激アツ」というセリフを示すテキスト画像は、例えば可変表示の表示結果が「大当り」になる割合が高いことを示唆する表示内容となるテキスト画像といった、特定の第1構成要素グループに対応する特定テキスト画像であればよい。このように、特定の第1構成要素グループに対応する特定テキスト画像を表示する場合には、特定テキスト画像に関する表示態様といった第2構成要素を、複数のタイミングにて変更可能であってもよい。
図10-8は、「激アツ」というセリフを示すテキスト画像を、複数のタイミングにて表示スタイルを変更可能にした場合の表示制御例を示している。この表示制御例では、タイミングT04からタイミングT05までのテキスト表示期間のうち、タイミングT04からタイミングT041までのテキスト表示期間では表示色が黒色で文字装飾が無設定となり、タイミングT041からタイミングT042までのテキスト表示期間では表示色が金色で文字装飾が無設定となり、タイミングT042からタイミングT05までのテキスト表示期間では表示色が金色で文字装飾が金色表示用のエフェクト表示設定となる。なお、タイミングT04かたタイミングT05までのテキスト表示期間に共通するテキスト画像の表示スタイルとして、fontFamilyフィールドによりフォントファミリーがDD_minchoという明朝体に分類される書体、fontSizeフィールドによりフォントサイズが72pxに、それぞれ設定されている。
図10-8(A)は、タイミングT04からタイミングT041までのテキスト表示期間において、「激アツ」というセリフのテキスト画像が表示される場合を示している。このテキスト表示期間におけるテキスト画像の表示スタイルとして、colorフィールドによりテキスト画像の表示色が#000000に対応する黒色、textDecorationフィールドにより文字装飾がnoneに対応する無設定に、それぞれ設定される。これにより、「激アツ」というセリフを示すテキスト画像は、表示色が黒色で文字装飾が無設定となるように、表示スタイルを含めた表示態様が制御される。
図10-8(B)は、タイミングT041からタイミングT042までのテキスト表示期間において、「激アツ」というセリフのテキスト画像が表示される場合を示している。このテキスト表示期間におけるテキスト画像の表示スタイルとして、colorフィールドによりテキスト画像の表示色が"gold"に対応する金色、textDecorationフィールドにより文字装飾がnoneに対応する無設定に、それぞれ設定される。これにより、「激アツ」というセリフを示すテキスト画像は、表示色が金色で文字装飾が無設定となるように、表示スタイルを含めた表示態様が制御される。テキスト画像の表示色を金色に設定した場合には、例えばテキスト画像のグラデーション表示などにより、光沢性を有するテキスト画像を表示させることができる。しかしながら、テキスト画像の表示が光沢性を有するだけでは、遊技者が金色表示を認識することが困難になるおそれがある。
図10-8(C)は、タイミングT042からタイミングT05までのテキスト表示期間において、「激アツ」というセリフのテキスト画像が表示される場合を示している。このテキスト表示期間におけるテキスト画像の表示スタイルとして、colorフィールドによりテキスト画像の表示色が"gold"に対応する金色、textDecorationフィールドにより文字装飾がeffect_goldに対応する金色表示用のエフェクト表示設定に、それぞれ設定される。これにより、「激アツ」というセリフを示すテキスト画像は、表示色が金色で文字装飾が金色表示用のエフェクト表示設定となるように、表示スタイルを含めた表示態様が制御される。テキスト画像の表示色を金色に設定したことに加えて、テキスト画像の文字装飾を金色表示用のエフェクト表示設定とした場合には、テキスト画像のグラデーション表示に加えて、例えばテキスト画像における輪郭の縁取りや陰影の表示色、ベベルやエンボスによる境界表示、光彩を付加するレイヤースタイル、これらの一部または全部の組合せなどにより、テキスト画像の周囲にエフェクト画像を付加して表示させることができる。これにより、テキスト画像の表示が光沢性を有することに加えて、テキスト画像の周囲にエフェクト画像を付加して表示することで、遊技者が金色表示を認識しやすくなり、テキスト画像の表示に対する遊技者の印象を高めることができる。
テキスト表示プロセステーブル91AKT01、91AKT02では、タイミングT02からタイミングT03までのテキスト表示期間に対応付けて設定されたテキスト画像指定情報91AKA02およびテキスト表示設定情報91AKB02により、テキスト画像の一部分を、他の部分とは異なる表示スタイルで表示させてもよい。テキスト画像指定情報91AKA02は、「このキャラが勝てば・・・」というセリフのテキスト画像を指定する。テキスト表示設定情報91AKB02は、「このキャラが勝てば・・・」というセリフを示すテキスト情報のうち、「キャラ」というテキスト画像の一部分を、他の部分とは異なるテキスト画像の表示色と背景表示色と文字スタイルとなるように設定すればよい。
図10-9は、テキスト画像の一部分を、他の部分とは異なる表示スタイルとした場合の表示例を示している。この表示例では、「キャラ」というテキスト画像の一部分を、表示色が白色で背景表示色が黒色で文字スタイルが斜体となるように表示させ、テキスト画像の他の部分を、表示色が黒色で背景表示色が白色で文字スタイルが通常体となるように表示させる。テキスト表示設定情報91AKB02は、「キャラ」というテキスト画像の一部分に対応して、colorフィールドによりテキスト画像の表示色が#FFFFFFに対応する白色、backgroundColorフィールドにより背景表示色が#000000に対応する黒色、fontStyleフィールドにより文字スタイルがitalicに対応する斜体を、それぞれ設定する。また、テキスト表示設定情報91AKB02は、テキスト画像の他の部分に対応して、colorフィールドによりテキスト画像の表示色が#000000に対応する黒色、背景表示色が#FFFFFFに対応する白色、fontStyleフィールドにより文字スタイルがnormalに対応する通常体を、それぞれ設定する。これにより、テキスト画像の一部分を、他の部分とは異なる表示スタイルで表示させることで、テキスト画像の表示に対する遊技者の印象を高めることができる。
複数の文字画像を組み合わせた文字列を構成するテキスト画像の表示において、他の部分とは異なる表示スタイルで表示させる一部分は、動画像表示による演出の進行に応じて変更可能であってもよい。例えば動画像表示に伴い楽曲の演奏やセリフの音声再生が進行する場合に、進行状況に対応するテキスト画像の一部分を、特定色表示またはハイライト表示といった、他の部分とは異なる表示スタイルで表示させてもよい。楽曲の演奏やセリフの音声再生が進行する状況に対応して、テキスト画像の一部分を、フェードイン表示またはフェードアウト表示するように、表示スタイルを変更可能であってもよい。動画像表示に伴う楽曲の演奏やセリフの音声再生が進行する状況に限定されず、他の部分とは異なる表示スタイルで表示させるテキスト画像の一部分を、任意の演出実行における経過時間に応じて変更可能であってもよい。これにより、テキスト画像の表示において、他の部分とは異なる表示スタイルで表示させる一部分が、演出の進行に応じて変更されることで、テキスト画像の表示に対する遊技者の印象を高めることができる。
この発明は、上記実施の形態に限定されず、様々な変形および応用が可能である。例えばパチンコ遊技機1は、上記実施の形態で示された全ての技術的特徴を備えるものでなくてもよく、従来技術における少なくとも1つの課題を解決できるように、上記実施の形態で示された構成の一部を備えたものであってもよい。
具体的な一例として、1の動画像に付加されたテキスト画像の表示期間において、第1構成要素となるテキスト画像の表示内容や、第2構成要素となるテキスト画像の表示態様を、経過時間などに応じて変更可能にする表示の制御と、複数の動画像に対して共通のテキスト画像に関するデータを用いたテキスト画像を付加して表示可能にする表示の制御とのうち、いずれか一方を実行して他方を実行しないものであってもよい。テキスト画像に関する第1構成要素と第2構成要素は、例えばテキスト画像の表示内容と表示態様について、任意の構成要素を変更可能であってもよい。テキスト画像の表示内容と表示態様の一部または全部に代えて、あるいは、テキスト画像の表示内容と表示態様の一部または全部に加えて、テキスト画像の表示に関する任意の構成要素を変更可能であってもよい。例えばテキスト画像を移動表示する場合に表示位置を更新する時間間隔や移動幅、テキスト画像を拡大または縮小して表示する場合の拡大率や縮小率、これらの拡大率や縮小率を経過時間に応じて変化させる場合に拡大率や縮小率を更新する時間間隔や変化量といった、テキスト画像の表示に関して設定可能な任意の構成要素を変更可能であればよい。
共通の表示内容に対応するテキスト画像を表示するときに、そのテキスト画像の表示態様を変更するものは、図10-6(A)に示されたテキスト表示設定情報91AKB01により設定されたテキスト画像の表示色を変更するものに限定されず、任意の表示スタイルや表示レイアウトといった表示態様を変更可能であればよい。例えばテキスト表示設定情報91AKB01により設定された表示態様のテキスト画像は、対応するテキスト表示期間において、テキスト画像の表示色に代えて、あるいは、テキスト画像の表示色に加えて、原点座標、フォントファミリー、フォントサイズ、文字の太さ、背景表示色、文字のスタイル、文字の配置、装飾表示、これらの一部または全部の組合せといった、任意の表示態様を変更可能であればよい。テキスト表示設定情報91AKB01とは異なるテキスト表示設定情報により設定された表示態様のテキスト画像は、テキスト表示設定情報91AKB01により設定された表示態様のテキスト画像とは異なる表示態様を変更可能であってもよい。
テキスト画像データは、動画像データとは異なるデータとして、記憶エリア91AKM13に記憶されるものに限定されず、少なくとも一部のテキスト画像データが動画像データに含まれてもよい。例えば草書体や筆記体といった、デザイン性の高い文字を表示するためのテキスト画像データは、動画像データの一部として多重化や圧縮符号化され、この動画像データから分離された映像データを伸張復号化することなどにより、特定態様のテキスト画像を表示可能であってもよい。この場合に、特定態様のテキスト画像に関するデータは、動画像データに含められて記憶エリア91AKM11に記憶される。このように、テキスト画像に関するデータは、動画像データに含められて記憶エリア91AKM11に記憶される特定テキスト画像関連データと、記憶エリア91AKM13に記憶される通常テキスト画像関連データとを、含むものであってもよい。
テキスト表示プロセステーブルに含まれるテキスト表示設定情報は、複数フィールドに対応するデータとして、origin、fontFamily、fontSize、fontWeight、color、backgroundColor、fontStyle、textAlign、textDecorationの一部に対応するフィールドデータにより構成されてもよいし、これらとは異なるフィールドデータを含んで構成されてもよい。例えばテキスト画像指定情報により記憶エリア91AKM13におけるテキスト画像データの記憶アドレスや読出アドレス、データサイズなどを指定する場合には、フォントデータを用いることなく、記憶エリア91AKM13に記憶されたテキスト画像データを読み出して、対応するテキスト画像を表示させることができる。この場合に、テキスト表示設定情報は、フォントの設定に関するフィールドデータが不要なので、例えばfontFamily、fontSize、fontWeight、fontStyleといった、フォントの設定に関するフィールドデータを含まずに構成されてもよい。その一方で、この場合には、テキスト画像の表示サイズを設定するために、テキスト表示設定情報は、例えばtextSizeといった、テキスト表示の設定に関する別個のフィールドデータを含んで構成されてもよい。
記憶エリア91AKM13に記憶されるアウトラインフォントデータやベクターフォントデータなどのスケーラブルフォントデータは、パチンコ遊技機1における表示演出で用いられるテキスト画像に対応するデータのみが用意されてもよいし、例えば汎用の日本語フォントデータといった、パチンコ遊技機1における表示演出で用いられるテキスト画像に限定されないテキスト画像に対応するデータが用意されてもよい。表示演出で用いられるテキスト画像に対応するフォントデータのみが記憶エリア91AKM13に記憶される場合には、表示演出で用いられるテキスト画像が少量である場合に、データ容量の増大を防止することができる。表示演出で用いられるテキスト画像に限定されないテキスト画像に対応する汎用のフォントデータが記憶エリア91AKM13に記憶される場合には、フォントデータの再利用が容易になるので、テキスト画像を表示させる演出の設計負担を軽減することができ、また、表示演出で用いられるテキスト画像が大量になる場合に、データ容量の増大を防止することができる。
テキスト画像に関する第2構成要素として、テキスト画像の表示スタイルや表示レイアウトを含めた表示態様を複数のタイミングにて変更可能な特定テキスト画像は、「激アツ」というセリフを示すテキスト画像に限定されず、特定の第1構成要素グループに対応する特定テキスト画像として予め設定された任意のテキスト画像であればよい。例えば複数種類のテキスト画像のうちで、楽曲の歌詞表示用として予め用意されたテキスト画像や、動画像の字幕表示用として予め用意されたテキスト画像を、特定テキスト画像としてもよい。このように、楽曲の再生出力や動画像の再生表示といった、経過時間に応じて演出内容が変化する音声演出や表示演出に対応する特定テキスト画像について、表示態様などの第2構成要素を複数のタイミングにて変更可能であってもよい。あるいは、テキスト画像の表示色が虹色となるレインボー表示用のテキスト画像や、テキスト画像の模様や文字装飾がサクラ柄となるモチーフ表示用のテキスト画像といった、特定の表示態様が設定されるテキスト画像を、特定テキスト画像としてもよい。あるいは、可変表示の表示結果が「大当り」である割合が高いことを示唆する表示内容のテキスト画像に限定されず、任意の有利状態に制御される割合が高いことを示唆する表示内容のテキスト画像を、特定テキスト画像としてもよい。有利状態は大当り遊技状態に限定されず、時短状態や確変状態といった特別遊技状態が含まれてもよい。その他、大当り遊技状態にて実行可能なラウンド遊技の上限回数が第2ラウンド数(例えば「7」)よりも多い第1ラウンド数(例えば「15」)となること、時短状態にて実行可能な可変表示の上限回数が第2回数(例えば「50」)よりも多い第1回数(例えば「100」)となること、確変状態における大当り確率が第2確率(例えば1/50)よりも高い第1確率(例えば1/20)となること、通常状態に制御されることなく大当り遊技状態に繰り返し制御される回数である連チャン回数が第2連チャン数(例えば「5」)よりも多い第1連チャン数(例えば「10」)となることの一部または全部といった、遊技者にとってより有利な遊技状況となることが含まれていてもよい。
光沢性を有するテキスト画像は、テキスト画像の表示色として"gold"に対応する金色が設定された場合に限定されず、例えば銀色や銅色、その他の金属色、あるいは、金属色とは異なる任意の表示色が設定された場合を含んでいてもよい。テキスト画像の表示色に限定されず、予め設定された特定テキスト画像を表示する場合に、その特定テキスト画像が光沢性を有する表示態様で表示されてもよい。光沢性を有する任意のテキスト画像を表示する場合には、そのテキスト画像の周囲にエフェクト画像を付加して表示可能となるように、テキスト表示設定情報におけるtextDecorationフィールドなどによる設定が行われるようにすればよい。
テキスト画像をレインボー表示する場合には、テキスト画像の表示における文字内座標や表示時間といった所定範囲にて、複数の表示色を順次に変更して表示させてもよい。例えばテキスト表示設定情報におけるcolorフィールドによりテキスト画像の表示色が"rainbow"に対応した虹色に設定された場合には、テキスト画像の文字内座標ごとに、異なる表示色を遷移させていくことで、レインボー表示が可能になればよい。例えば1の文字内座標では、経過時間に応じて、表示色を赤色とした後に橙色から黄色とし、続いて緑色としてから水色とし、その後には青色とし、続いて青紫色から赤紫色とするように、複数の表示色を順次に変更すればよい。このときに、赤色は人間の目に強く印象を与える色であることや、青色の変化が暗くなってしまうことなどを考慮して、レインボー表示における各表示色に対応した輝度を調整し、各文字内座標における表示色を、赤、橙、黄、緑、水、青、青紫、赤紫の順に変更すればよい。赤紫の後には、再び赤に戻って表示色を変更すればよい。これにより、遊技者は、表示色の変化を滑らかに、かつ明確に認識することができる。こうして、テキスト表示設定情報におけるcolorフィールドによりテキスト画像の表示色が"rainbow"に対応した虹色に設定された場合のように、文字画像構成要素として特殊要素が設定された場合に、テキスト表示プロセステーブルに含まれるテキスト表示期間に対応したテキスト画像指定情報により指定されたテキスト画像の文字内座標や表示時間の範囲において、複数の表示色が順次に変更されるテキスト画像を表示可能であってもよい。これにより、テキスト画像の表示に対する遊技者の印象を高めて、テキスト画像表示による演出の興趣を向上させるように、適切な表示の制御が可能になる。なお、テキスト画像の文字内座標に応じて異なる表示色を順次に変更することで、テキスト画像の表示が、全体においてレインボー表示されてもよい。あるいは、全部の文字内座標について共通の表示色を順次に変更することで、テキスト画像の表示が、経過時間に応じてレインボー表示となるように変更されてもよい。このように、文字内座標と表示時間とのうち、いずれか一方の所定範囲にて、複数の表示色が順次に変更されるテキスト画像を表示させてもよい。
テキスト画像に関する第1構成要素や第2構成要素は、遊技者の特定動作が検出されたか否かに応じて、異なる構成要素に変更可能であってもよいし、異なる割合で複数の構成要素のいずれかに変更可能であってもよい。テキスト画像に関する第1構成要素や第2構成要素を変更可能にする遊技者の特定動作は、例えばVコントローラとなるスティックコントローラ31Aの操作桿に対する押し操作や引き操作、その他、Vスティックコントローラ31Aの操作桿を傾倒操作する任意の動作であってもよいし、プッシュボタン31bを押下操作する動作であってもよい。遊技者の動作を検出可能なものに限定されず、例えば検出対象における処理や制御の実行状態、検出対象の形状、模様、色彩の変化といった、検出対象における任意の変化や差異の検出結果に基づいて、テキスト画像に関する第1構成要素や第2構成要素を変更可能であってもよい。検出対象における動作や変化、差異などを検出可能な検出装置は、例えば赤外線センサや超音波センサ、CCDセンサ、CMOSセンサのように、検出対象の状態を、機械的、電気的、電磁的に、検出できる任意の構成であればよい。あるいは、所定のカメラを用いて検出対象を撮影した結果を解析(ビデオ式モーションキャプチャ)して、検出対象の状態を検出できるようにしてもよい。カメラを用いて検出対象の状態を検出する一例として、携帯端末の画面表示状態を検出して、検出結果に基づいてテキスト画像の表示内容や表示態様を変更可能にしてもよい。
テキスト画像データを用いたテキスト画像表示による演出は、一部または全部の演出が、パチンコ遊技機1における設定値を示唆可能な設定示唆演出として実行されてもよい。例えばリーチ演出内容が「SPリーチA(大当り)」である場合には、パチンコ遊技機1における設定値に応じて異なる割合で、テキスト表示プロセステーブル91AKT01、91AKT02が決定されてもよい。このような場合において、テキスト表示プロセステーブル91AKT01の決定割合は、設定値が1であれば35/100(=35%)であり、設定値が2であれば30/100(=30%)であり、設定値が3であれば25/100(=25%)であり、設定値が4であれば20/100(=20%)であり、設定値が5であれば15/100(=15%)であり、設定値が6であれば10/100(=10%)であるように、設定されてもよい。これに対応して、テキスト表示プロセステーブル91AKT02の決定割合は、設定値が1であれば65/100(=65%)であり、設定値が2であれば70/100(=70%)であり、設定値が3であれば75/100(=75%)であり、設定値が4であれば80/100(=80%)であり、設定値が5であれば85/100(=85%)であり、設定値が6であれば90/100(=90%)であるように、設定されてもよい。こうした決定割合の設定によれば、リーチ演出内容が「SPリーチA(大当り)」である場合には、テキスト表示プロセスパターン91AKT01、91AKT02のいずれかに応じたテキスト画像表示による演出が実行される比率を、パチンコ遊技機1における設定値に応じて異ならせている。例えばパチンコ遊技機1における設定値が1である場合には、テキスト表示プロセステーブル91AKT01に応じたテキスト画像表示による演出が実行されやすく、設定値が増加するに従って、テキスト表示プロセステーブル91AKT02に応じたテキスト画像表示による演出が実行される比率が高くなる。したがって、リーチ演出内容が「SPリーチA(大当り)」である場合に、テキスト表示プロセステーブル91AKT02に応じたテキスト画像表示による演出が実行されると、パチンコ遊技機1における設定値が遊技者にとって有利な設定値である期待度が高くなる。
その他、パチンコ遊技機1における設定値に応じて、異なる割合で任意の設定示唆演出を実行可能としたものであってもよい。例えば、特定設定値である場合には、特定設定値以外の設定値である場合よりも高い割合で設定示唆演出を実行可能にしてもよい。この場合に、設定値が特定設定値以外である範囲では、設定値が特定設定値である範囲よりも、設定示唆演出の実行割合が低くなるという限界としての制限が設けられる。特定設定値である場合には所定割合で実行可能となり、特定設定値以外の設定値である場合には実行されない設定示唆演出を設けてもよい。このように、設定値が特定設定値である範囲では、所定割合で設定示唆演出を実行可能となる。その一方で、設定値が特定設定値以外である範囲では、設定示唆演出が実行されないという限界としての制限が設けられる。
特別期間であるか否かに応じて、異なる割合で任意の設定示唆演出を実行可能としたものであってもよい。例えば、特別期間である場合には、特別期間以外の期間である場合よりも高い割合で設定示唆演出を実行可能にしてもよい。この場合に、特別期間以外の期間である範囲では、特別期間である範囲よりも、設定示唆演出の実行割合が低くなるという限界としての制限が設けられる。特別期間である場合には所定割合で実行可能となり、特別期間以外の期間である場合には実行されない設定示唆演出を設けてもよい。このように、特別期間である範囲では、所定割合で設定示唆演出を実行可能となる。その一方で、特別期間以外の期間である範囲では、設定示唆演出が実行されないという限界としての制限が設けられる。
特別期間であるか否かに限定されず、任意の特別条件が成立したか否かに応じて、異なる割合で任意の設定示唆演出を実行可能としたものであってもよい。例えば、特別条件が成立した場合には、特別条件が成立しない場合よりも高い割合で設定示唆演出を実行可能にしてもよい。この場合に、特別条件が成立していない範囲では、特別条件が成立した範囲よりも、設定示唆演出の実行割合が低くなるという限界としての制限が設けられる。特別条件が成立した場合には所定割合で実行可能となり、特別条件が成立していない場合には実行されない設定示唆演出を設けてもよい。このように、特別条件が成立した範囲では、所定割合で設定示唆演出を実行可能となる。その一方で、特別条件が成立していない範囲では、設定示唆演出が実行されないという限界としての制限が設けられる。特別条件は、パチンコ遊技機1における遊技の進行または履歴あるいは遊技の判定や決定の結果に応じて成立可能な任意の条件であってもよいし、パチンコ遊技機1における演出の進行または履歴あるいは演出の判定や決定に応じて成立可能な任意の条件であってもよい。設定示唆演出に限定されず、任意の演出は、予め設定された条件が成立したか否かに応じて異なる割合で実行可能としたものであってもよいし、そのような条件が成立したか否かに応じて異なる割合で演出態様が決定されるものであってもよいし、そのような条件が成立したか否かに応じて異なる割合で実行タイミングが決定されるものであってもよい。また、任意の演出は、予め設定された制限条件が成立した範囲では、特定の演出が実行されないという限界としての制限が設けられてもよく、あるいは制限条件が成立していない範囲と比較して実行割合が低下し実行されにくいという限界としての制限が設けられてもよい。
(特徴部91AKの課題解決手段および効果)
遊技を実行可能な、例えばパチンコ遊技機1などの遊技機であって、例えばSPリーチAやSPリーチBのリーチ演出などの文字画像が付加された動画像を表示する特定演出を実行可能な、例えば演出制御用マイクロプロセッサ91AK100などの演出実行手段と、例えば記憶エリア91AKM11など、動画像に関するデータを記憶する第1記憶領域と、例えば記憶エリア91AKM13など、文字画像に関するデータを記憶する第2記憶領域と、第1記憶領域の記憶データを用いて動画像の表示を制御する、例えば映像デコーダ91AK143、動画像レンダラ91AK144などの動画像制御手段と、第2記憶領域の記憶データを用いて文字画像の表示を制御する、例えば映像デコーダ91AK143、テキスト画像レンダラ91AK146などの文字画像制御手段とを備え、第2記憶領域の記憶データは、例えばテキスト画像指定情報により指定されるテキスト画像などの第1構成要素と、例えばテキスト表示設定情報により設定される表示スタイルなどの第2構成要素とを含む複数の文字画像構成要素に関するデータを含み、文字画像制御手段は、1の動画像に付加された文字画像の表示期間において、例えば図10-7に示すように、第1構成要素と第2構成要素とを変更可能である。これにより、多様な文字画像表示が容易かつ高品質で実行されるとともに、データ容量や処理負担の増大が防止されるように、適切な表示の制御が可能になる。
文字画像制御手段は、例えば図10-8に示すように、表示期間において、共通の第1構成要素に対応する文字画像を表示するときに、文字画像に関する第2構成要素を変更可能であってもよい。これにより、多様な文字画像表示が実行されるように、適切な表示の制御が可能になる。
文字画像制御手段は、例えばcolorフィールドを構成するフィールドデータなど、文字画像とは異なる特定画像と共通の情報を用いて、例えば図10-6に示すように、文字画像に関する第2構成要素を変更可能であってもよい。これにより、処理負担を軽減するように、適切な表示の制御が可能になる。
文字画像制御手段は、例えば「激アツ」を示すテキスト画像など、特定の第1構成要素グループに対応する特定文字画像を表示可能であり、例えば図10-8に示すように、特定文字画像に関する第2構成要素を、複数のタイミングにて変更可能であってもよい。これにより、多様な文字画像表示が実行されるように、適切な表示の制御が可能になる。
文字画像制御手段は、例えば図10-4に示すように、文字画像に関する第1構成要素と第2構成要素とを、個別に変更して表示可能であってもよい。これにより、多様な文字画像表示が実行されるように、適切な表示の制御が可能になる。
第2記憶領域の記憶データは、例えばアウトラインフォントデータなど、文字画像の表示に使用可能なアウトラインデータを含んでもよい。これにより、多様な文字画像表示が容易かつ高品質で実行されるとともに、データ容量や処理負担の増大が防止されるように、適切な表示の制御が可能になる。
文字画像構成要素として、例えばcolorフィールドが"gold"の場合などの特定要素が設定された場合に、例えば図10-8に示すように、光沢性を有する文字画像を表示するとともに、文字画像の周囲にエフェクト画像を付加して表示可能であってもよい。これにより、文字画像表示に対する遊技者の印象を高めて、文字画像表示による演出の興趣を向上させるように、適切な表示の制御が可能になる。
文字画像構成要素として、例えばcolorフィールドが"rainbow"の場合などの特殊要素が設定された場合に、例えば文字内座標や表示時間の範囲などの所定範囲で、例えば赤、橙、黄、緑、水、青、青紫、赤紫の順に変更など、複数の表示色が順次に変更される文字画像を表示可能であってもよい。これにより、文字画像表示に対する遊技者の印象を高めて、文字画像表示による演出の興趣を向上させるように、適切な表示の制御が可能になる。
(特徴部92AKの課題解決手段および効果)
遊技を実行可能な、例えばパチンコ遊技機1などの遊技機であって、例えばSPリーチAやSPリーチBのリーチ演出などの文字画像が付加された動画像を表示する特定演出を実行可能な、例えば演出制御用マイクロプロセッサ91AK100などの演出実行手段と、例えば記憶エリア91AKM11など、動画像に関するデータを記憶する第1記憶領域と、例えば記憶エリア91AKM13など、文字画像に関するデータを記憶する第2記憶領域と、第1記憶領域の記憶データを用いて動画像の表示を制御する、例えば映像デコーダ91AK143、動画像レンダラ91AK144などの動画像制御手段と、第2記憶領域の記憶データを用いて文字画像の表示を制御する、例えば映像デコーダ91AK143、テキスト画像レンダラ91AK146などの文字画像制御手段とを備え、第2記憶領域の記憶データは、例えばテキスト画像指定情報により指定されるテキスト画像などの第1構成要素と、例えばテキスト表示設定情報により設定される表示スタイルなどの第2構成要素とを含む複数の文字画像構成要素に関するデータを含み、文字画像制御手段は、例えば動画像データ91AKD01を用いた動画像などの第1動画像と、第1動画像とは異なる、例えば動画像データ91AKD11を用いた動画像などの第2動画像とに対して、例えばテキスト表示プロセステーブル91AKT01、91AKT02に応じたテキスト画像など、共通の文字画像に関するデータを用いた文字画像を付加して表示可能である。これにより、多様な文字画像表示が容易かつ高品質で実行されるとともに、データ容量や処理負担の増大が防止されるように、適切な表示の制御が可能になる。
文字画像制御手段は、例えば図10-8に示すように、1の動画像に付加された文字画像の表示期間において、共通の第1構成要素に対応する文字画像を表示するときに、文字画像に関する第2構成要素を変更可能であってもよい。これにより、多様な文字画像表示が実行されるように、適切な表示の制御が可能になる。
文字画像制御手段は、例えばcolorフィールドを構成するフィールドデータなど、文字画像とは異なる特定画像と共通の情報を用いて、例えば図10-6に示すように、文字画像に関する第2構成要素を変更可能であってもよい。これにより、処理負担を軽減するように、適切な表示の制御が可能になる。
文字画像制御手段は、例えば「激アツ」を示すテキスト画像など、特定の第1構成要素グループに対応する特定文字画像を表示可能であり、例えば図10-8に示すように、特定文字画像に関する第2構成要素を、複数のタイミングにて変更可能であってもよい。これにより、多様な文字画像表示が実行されるように、適切な表示の制御が可能になる。
文字画像制御手段は、例えば図10-4に示すように、文字画像に関する第1構成要素と第2構成要素とを、個別に変更して表示可能であってもよい。これにより、多様な文字画像表示が実行されるように、適切な表示の制御が可能になる。
第2記憶領域の記憶データは、例えばアウトラインフォントデータなど、文字画像の表示に使用可能なアウトラインデータを含んでもよい。これにより、多様な文字画像表示が容易かつ高品質で実行されるとともに、データ容量や処理負担の増大が防止されるように、適切な表示の制御が可能になる。
文字画像構成要素として、例えばcolorフィールドが"gold"の場合などの特定要素が設定された場合に、例えば図10-8に示すように、光沢性を有する文字画像を表示するとともに、文字画像の周囲にエフェクト画像を付加して表示可能であってもよい。これにより、文字画像表示に対する遊技者の印象を高めて、文字画像表示による演出の興趣を向上させるように、適切な表示の制御が可能になる。
文字画像構成要素として、例えばcolorフィールドが"rainbow"の場合などの特殊要素が設定された場合に、例えば文字内座標や表示時間の範囲などの所定範囲で、例えば赤、橙、黄、緑、水、青、青紫、赤紫の順に変更など、複数の表示色が順次に変更される文字画像を表示可能であってもよい。これにより、文字画像表示に対する遊技者の印象を高めて、文字画像表示による演出の興趣を向上させるように、適切な表示の制御が可能になる。
(特徴部の関連付けに係る説明)
特徴部91AK、92AKに関する構成は、特徴部60AKに関する構成などの一部または全部と、適宜、組み合わせられてもよい。例えば、所定期間の経過後に実行する操作演出を、示唆演出態様の操作演出である設定示唆演出として実行可能であるとともに、1の動画像に付加された文字画像の表示期間において、第1構成要素と第2構成要素とを変更可能であってもよいし、第1動画像と、第1動画像とは異なる第2動画像とに対して、共通の文字画像に関するデータを用いた文字画像を付加して表示可能であってもよい。
本発明は、以上に説明したものに限られるものではない。また、その具体的な構成は、上述の実施形態や後述の他の形態例に加えて、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があってもこの発明に含まれる。
また、上述した実施の形態及び各変形例に示した構成、後述の形態例及び各変形例に示した構成のうち、全部又は一部の構成を任意に組み合わせることとしてもよい。
なお、今回開示された上述の実施形態及び後述の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。この発明の範囲は上述の説明及び後述の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等な意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の遊技機としては、他にも、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えばパチンコ遊技機1など)であって、文字画像が付加された動画像を表示する特定演出(例えばSPリーチAやSPリーチBのリーチ演出など)を実行可能な演出実行手段(例えば演出制御用マイクロプロセッサ91AK100など)と、動画像に関するデータを記憶する第1記憶領域(例えば記憶エリア91AKM11など)と、文字画像に関するデータを記憶する第2記憶領域(例えば記憶エリア91AKM13など)と、前記第1記憶領域のデータを用いて動画像の表示を制御する動画像制御手段(例えば映像デコーダ91AK143、動画像レンダラ91AK144など)と、前記第2記憶領域のデータを用いて文字画像の表示を制御する文字画像制御手段(例えば映像デコーダ91AK143、テキスト画像レンダラ91AK146など)とを備え、前記第2記憶領域のデータは、第1構成要素(例えばテキスト画像指定情報により指定されるテキスト画像など)と、第2構成要素(例えばテキスト表示設定情報により設定される表示スタイルなど)とを含む複数の文字画像構成要素に関するデータを含み、前記文字画像制御手段は、1の動画像に付加された文字画像の表示期間において、第1構成要素と第2構成要素とを変更可能であり(例えば図10-7を参照)、前記表示期間において、共通の第1構成要素に対応する文字画像を表示するときに、該文字画像に関する第2構成要素を変更可能であり(例えば図10-8を参照)、さらに、有利状態に制御されることを示唆する示唆演出(例えば、保留表示予告演出やタイマ演出、チャンス目予告演出など)を実行可能な示唆演出実行手段と、示唆演出が実行される前に示唆演出が実行されることを予告する準備演出(例えば、保留表示予告準備演出やタイマ準備演出など)を実行可能な準備演出実行手段とを備え、示唆演出は、第1示唆演出(例えば、保留表示予告演出)と、該第1示唆演出とは異なる第2示唆演出(例えば、タイマ演出)と、該第1示唆演出および該第2示唆演出とは異なる第3示唆演出(例えば、チャンス目予告演出)とを含み、準備演出は、第1示唆演出が実行されることを予告する第1準備演出(例えば、保留表示予告準備演出)と、第2示唆演出が実行されることを予告する第2準備演出(例えば、タイマ準備演出など)とを含み、第3示唆演出、第1準備演出および第2準備演出は、同一期間に並列して実行可能であり(図12-11(A1),(A2)参照)、第1準備演出および第2準備演出のいずれかが実行されているときよりも、第1準備演出および第2準備演出のいずれも実行されていないときの方が、第3示唆演出が実行されやすい(例えば、図12-10参照)遊技機が挙げられる。
このような構成によれば、適切な表示の制御が可能になる。また、好適に興趣を維持することができる。
なお、文字画像が付加された動画像を表示する特定演出として、有利状態に制御されることを示唆する示唆演出や、示唆演出が実行される前に示唆演出が実行されることを予告する準備演出において、文字画像が付加された動画像を表示する場合に、文字画像制御手段によって1の動画像に付加された文字画像の表示期間において、第1構成要素と第2構成要素とを変更するようにしてもよい。そのようにすれば、文字画像が付加された動画像による演出が適切な表示の制御で実行されるようになるので、文字画像が付加された動画像により一層好適に興趣を維持することができる。
さらに、適切な表示の制御が可能になり、また、好適に興趣を維持することができる遊技機の形態の一例として、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、有利状態に制御されることを示唆する示唆演出(例えば、保留表示予告演出やタイマ演出、チャンス目予告演出など)を実行可能な示唆演出実行手段と、示唆演出が実行される前に示唆演出が実行されることを予告する準備演出(例えば、保留表示予告準備演出やタイマ準備演出など)を実行可能な準備演出実行手段とを備え、示唆演出は、第1示唆演出(例えば、保留表示予告演出)と、該第1示唆演出とは異なる第2示唆演出(例えば、タイマ演出)と、該第1示唆演出および該第2示唆演出とは異なる第3示唆演出(例えば、チャンス目予告演出)とを含み、準備演出は、第1示唆演出が実行されることを予告する第1準備演出(例えば、保留表示予告準備演出)と、第2示唆演出が実行されることを予告する第2準備演出(例えば、タイマ準備演出など)とを含み、第3示唆演出、第1準備演出および第2準備演出は、同一期間に並列して実行可能であり(図12-11(A1),(A2)参照)、第1準備演出および第2準備演出のいずれかが実行されているときよりも、第1準備演出および第2準備演出のいずれも実行されていないときの方が、第3示唆演出が実行されやすい(例えば、図12-10参照)遊技機が挙げられる。以下に、これらの遊技機の形態例の一例を他の形態例として説明する。
(特徴部153SGに関する説明)
次に、本実施の形態の特徴部153SGにおける遊技機につき、図11-1~図11-34を参照して説明する。
まず、図11-1は、本実施の形態の特徴部153SGにおけるパチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。図11-1及び図11-3に示すように、パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、縦長の方形枠状に形成された外枠153SG001aと、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)153SG003とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。また、遊技機用枠153SG003には、ガラス窓を有するガラス扉枠153SG003aが左側辺を中心として遊技機用枠153SG003の前面を開放する扉開放位置と該前面を閉鎖する扉閉鎖位置との間で回動可能に設けられ、該ガラス扉枠153SG003aにより遊技領域を開閉できるようになっており、ガラス扉枠153SG003aを閉鎖したときにガラス窓を通して遊技領域を透視できるようになっている。
また、遊技機用枠153SG003は、遊技場の店員等が所有する扉キーを図示しない錠前に挿入して解錠することで開放可能となり、店員以外の遊技者等は遊技機用枠153SG003及びガラス扉枠153SG003aを開放することはできないようになっている。
左遊技領域153SG002Lは、打球操作ハンドル30の操作によって比較的弱く打ち出された(左打ち)遊技球が流下する遊技領域であり、右遊技領域153SG002Rは、打球操作ハンドル30の操作によって左遊技領域153SG002Lを流下する遊技球よりも強く打ち出された(右打ち)遊技球が、画像表示装置5の上方経路153SG002Cを通過して流下する遊技領域である。
また、左遊技領域153SG002Lには、一般入賞口10が配置されており、右遊技領域153SG002Rには、該右遊技領域153SG002Rの上流方から下流側にかけて、通過ゲート41、可変入賞球装置6B、一般入賞口10、特別可変入賞球装置7が配置されている。つまり、左遊技領域153SG002Lを流下する遊技球は、一般入賞口10と入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に入賞可能となっており、右遊技領域153SG002Rを流下する遊技球は、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口、一般入賞口10及び特別可変入賞球装置7が形成する大入賞口に入賞可能となっているとともに、通過ゲート41を通過可能となっている。
図11-1に示すように、入賞球装置6Aと可変入賞球装置6B及び特別可変入賞球装置7の間には、複数の障害釘153SGK1が配設されている。このため、左遊技領域153SG002Lを流下する遊技球は、第2始動入賞口や大入賞口に入賞不能であるとともに、右遊技領域153SG002Rを流下する遊技球は、第1始動入賞口に入賞不能となっている。
また、画像表示装置5の表示領域の下部の左右2箇所には、第1保留記憶表示エリア153SG005D、第2保留記憶表示エリア153SG005Uが設定されている。第1保留記憶表示エリア153SG005D、第2保留記憶表示エリア153SG005Uでは、特図ゲームに対応した変動表示の保留記憶数(特図保留記憶数)を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる。
図11-2及び図11-3に示すように、本実施の形態の特徴部153SGにおける主基板11は、第1部材と第2部材とにより開放可能に構成された基板ケース153SG201に収納された状態でパチンコ遊技機1の背面に搭載されている。また、主基板11には、パチンコ遊技機1の設定値を変更可能な設定値変更状態に切り替えるための錠スイッチ153SG051と、設定値変更状態において後述する大当りの当選確率(出玉率)等の設定値を変更するための設定スイッチとして機能する設定切替スイッチ153SG052と、遊技機用枠153SG003の開放を検知する開放センサ153SG090と、が設けられている。尚、詳細は後述するが、本実施の形態の特徴部153SGにおける設定値変更状態は、遊技場の店員等がパチンコ遊技機1に設定されている設定値を確認可能な状態(設定値確認状態)でもある。
これら錠スイッチ153SG051及び設定切替スイッチ153SG052といった遊技者が操作可能な操作部が設けられた設定切替本体部は、主基板11とともに基板ケース153SG201内に収容されており、錠スイッチ153SG051及び設定切替スイッチ153SG052は、基板ケース153SG201を開放しなくても操作可能となるように基板ケース153SG201の背面に形成された開口を介して背面側に露出している。
錠スイッチ153SG051及び設定切替スイッチ153SG052を有する基板ケース153SG201は、パチンコ遊技機1の背面に設けられているため、遊技機用枠153SG003を閉鎖した状態では操作が極めて困難であり、所定の扉キーを用いて遊技機用枠153SG003を開放することで操作が可能となる。また、錠スイッチ153SG051は、遊技場の店員等が所有する設定キーの操作を要することから、設定キーを所持する店員のみ操作が可能とされている。また、錠スイッチ153SG051は、設定キーによって、後述するONとOFFの切替操作を実行可能なスイッチでもある。尚、本実施の形態の特徴部153SGでは、扉キーと設定キーとが別個のキーである形態を例示しているが、これらは1のキーにて兼用されていてもよい。
また、基板ケース153SG201には、設定値や後述するベース値を表示可能な表示モニタ153SG029が配置されている。該表示モニタ153SG029は、主基板11に接続されているとともに、基板ケース153SG201の上部に配置されている。つまり、表示モニタ153SG029は、基板ケース153SG201における主基板11を視認する際の正面に配置されている。主基板11は、遊技機用枠153SG003を開放していない状態では視認できないので、主基板11を視認する際の正面とは、遊技機用枠153SG003を開放した状態における遊技盤2の裏面側を視認する際の正面であり、パチンコ遊技機1の正面とは異なる。ただし、主基板11を視認する際の正面とパチンコ遊技機1の正面とが共通するようにしてもよい。
また、図11-1及び図11-2に示すように、本実施の形態の特徴部153SGにおけるパチンコ遊技機1の遊技盤2の所定位置(例えば、遊技領域の左下方位置)には、第1特図の可変表示を実行可能な第1特別図柄表示装置153SG004A、第2特図の可変表示を実行可能な第2特別図柄表示装置153SG004B、第1保留記憶数を表示可能な第1保留表示器153SG025A、第2保留記憶数を表示可能な第2保留表示器153SG025B、普通図柄の可変表示を実行可能な普通図柄表示器153SG020、普図保留記憶数を表示可能な普図保留表示器153SG025C、大当り遊技中に当該大当り遊技のラウンド数(大当り種別)を表示可能なラウンド表示器153SG131、高ベース状態(時短状態)や大当り遊技状態等の遊技球を右遊技領域153SG002Rに向けて打ち出す遊技状態において点灯する右打ちランプ153SG132、確変状態であるとき点灯する確変ランプ153SG133、高ベース状態(時短状態)において点灯する時短ランプ153SG134が纏めて配置されている遊技情報表示部153SG200が設けられている。
第1特別図柄表示装置153SG004Aと第2特別図柄表示装置153SG004Bとは、それぞれ8セグメントのLEDから構成されている。また、第1特別図柄表示装置153SG004Aと第2特別図柄表示装置153SG004Bとでは、特別図柄の可変表示結果がはずれや小当りである場合は、共通の組み合わせで該可変表示結果を導出表示可能となっている。
第1特別図柄の可変表示において該可変表示結果が大当りとなる場合について、第1特別図柄表示装置153SG004Aは、大当り種別毎に2種類の大当り図柄(点灯するLEDの組合せ)にて可変表示結果と導出表示可能となっている。また、第2特別図柄の可変表示において該可変表示結果が大当りとなる場合について、第2特別図柄表示装置153SG004Bは、大当り種別毎に2種類の大当り図柄(点灯するLEDの組合せ)にて可変表示結果と導出表示可能となっている。
尚、本実施の形態の特徴部153SGにおいては、第1特別図柄表示装置153SG004Aと第2特別図柄表示装置153SG004Bとで導出表示可能な大当り図柄は全て異なっているが、第1特別図柄表示装置153SG004Aで導出表示可能な大当り図柄と第2特別図柄表示装置153SG004Bで導出表示可能な大当り図柄は少なくとも一部が重複していてもよい。
第1保留表示器153SG025Aと第2保留表示器153SG025Bとは、それぞれ4セグメントのLEDが左右方向に並列して配置されている。これら第1保留表示器153SG025Aと第2保留表示器153SG025Bとでは、保留記憶数が1個であれば左端部のLEDのみが点灯し、保留記憶数が増加していく毎に左から2番目、左から3番目、左から4番目のLEDが順次点灯する。そして、可変表示が実行される毎に、保留記憶が減少する(消費される)ことに応じて、該可変表示に対応する保留表示器でのLEDが所定のシフト方向(本実施の形態の特徴部153SGでは左方向)に向けて消灯していく。
尚、本実施の形態の特徴部153SGでは、第1特図保留記憶と第2特図保留記憶とが両方存在する場合は、第2特図保留記憶にもとづく可変表示が優先して実行される様になっている。このため例えば第1特図保留記憶が1個存在するとともに第2特図保留記憶が2個存在する場合(第1保留表示器153SG025Aの左端部のLEDのみが点灯しているとともに、第2保留表示器153SG25Bの左2個のLEDが点灯している場合)は、第2特図保留記憶にもとづく可変表示の実行によって第2特図保留記憶が0個となった後に、第1特図保留記憶にもとづく可変表示が実行される。
また、ラウンド表示器153SG131は5個のセグメント(LED)から構成されている。尚、本実施の形態の特徴部153SGにおける大当り種別としては、5ラウンド大当りである大当りA、10ラウンド大当りである大当りB、15ラウンド大当りである大当りCの計3個の大当り種別が設けられており、これら大当り種別に応じてラウンド表示器153SG131を構成するセグメントのうちいずれのセグメントが点灯するかが異なっている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば画像表示装置5における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ8L、8Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作などを制御するために用いられるLED制御コマンドが含まれている。
尚、本実施の形態の特徴部153SGにおける演出制御基板12には、可変表示中等にそれぞれの原点位置と演出位置との間で動作可能な第1可動体153SG321及び第2可動体153SG322と、第1可動体153SG321が該第1可動体153SG321の原点位置に位置していることを検出可能な原点検出センサ153SG331と、第2可動体153SG322が該第2可動体153SG322の原点位置に位置していることを検出可能な原点検出センサ153SG332と、が接続されている。
図11-4(A)は、本実施の形態における特徴部153SGで用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。尚、図11-4(A)に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図11-4(A)に示す例において、コマンド8001Hは、第1特別図柄表示装置153SG004Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける可変表示の開始を指定する第1可変表示開始コマンドである。コマンド8002Hは、第2特別図柄表示装置153SG004Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける可変表示の開始を指定する第2可変表示開始コマンドである。コマンド81XXHは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rで可変表示される飾り図柄などの変動パターン(変動時間)を指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。尚、変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターンなどに応じて、異なるEXTデータが設定される。
コマンド8CXXHは、可変表示結果通知コマンドであり、特別図柄や飾り図柄などの可変表示結果を指定する演出制御コマンドである。可変表示結果通知コマンドでは、例えば図11-4(B)に示すように、可変表示結果が「はずれ」であるか「大当り」であるか「小当り」であるかの決定結果(事前決定結果)や、可変表示結果が「大当り」となる場合の大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果(大当り種別決定結果)に応じて、異なるEXTデータが設定される。
可変表示結果通知コマンドでは、例えば図11-4(B)に示すように、コマンド8C00Hは、可変表示結果が「はずれ」となる旨の事前決定結果を示す第1可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C01Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「大当りA」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第2可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C02Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「大当りB」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第3可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C03Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「大当りC」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第4可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C04Hは、可変表示結果が「小当り」となる旨の事前決定結果を通知する第5可変表示結果指定コマンドである。
コマンド8F00Hは、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rで飾り図柄の変動停止(確定)を指定する図柄確定コマンドである。コマンド95XXHは、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を指定する遊技状態指定コマンドである。遊技状態指定コマンドでは、例えばパチンコ遊技機1における現在の遊技状態に応じて、異なるEXTデータが設定される。具体的な一例として、コマンド9500Hを時短制御が行われない遊技状態(低ベース状態、通常状態)に対応した第1遊技状態指定コマンドとし、コマンド9501Hを時短制御が行われる遊技状態(高ベース状態、時短状態)に対応した第2遊技状態指定コマンドとする。
コマンド96XXHは、パチンコ遊技機1においてエラー(異常)の発生および発生したエラー(異常)の種別を指定するエラー(異常)指定コマンドである。エラー(異常)指定コマンドでは、例えば、各エラー(異常)に対応するEXTデータが設定されることにより、演出制御基板12側において、いずれのエラー(異常)の発生が判定されたのかを特定することができ、特定したエラー(異常)の発生が、後述するエラー報知処理によって報知される。
コマンドA0XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態の開始を示す演出画像の表示を指定する当り開始指定コマンド(「ファンファーレコマンド」ともいう)である。コマンドA1XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態において、大入賞口が開放状態となっている期間であることを通知する大入賞口開放中通知コマンドである。コマンドA2XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態において、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であることを通知する大入賞口開放後通知コマンドである。コマンドA3XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態の終了時における演出画像の表示を指定する当り終了指定コマンドである。
当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、例えば可変表示結果通知コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前決定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定されてもよい。あるいは、当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、事前決定結果及び大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、可変表示結果通知コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。大入賞口開放中通知コマンドや大入賞口開放後通知コマンドでは、大当り遊技状態または小当り遊技状態におけるラウンドの実行回数(例えば「1」~「15」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。
コマンドB100Hは、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されて始動入賞(第1始動入賞)が発生したことに基づき、第1特別図柄表示装置153SG004Aにおける第1特図を用いた特図ゲームを実行するための第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンドである。コマンドB200Hは、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されて始動入賞(第2始動入賞)が発生したことに基づき、第2特別図柄表示装置153SG004Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンドである。
コマンドC1XXHは、画像表示装置5などにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第1特図保留記憶数を通知する第1保留記憶数通知コマンドである。コマンドC2XXHは、画像表示装置5などにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第2特図保留記憶数を通知する第2保留記憶数通知コマンドである。第1保留記憶数通知コマンドは、例えば第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1始動条件が成立したことに基づいて、第1始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。第2保留記憶数通知コマンドは、例えば第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2始動条件が成立したことに基づいて、第2始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。また、第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、第1開始条件と第2開始条件のいずれかが成立したとき(保留記憶数が減少したとき)に、特図ゲームの実行が開始されることなどに対応して送信されるようにしてもよい。
第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドに代えて、合計保留記憶数を通知する合計保留記憶数通知コマンドを送信するようにしてもよい。すなわち、合計保留記憶数の増加(または減少)を通知するための合計保留記憶数通知コマンドが用いられてもよい。
コマンドC4XXH及びコマンドC6XXHは、入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンド(入賞時判定結果指定コマンド)である。このうち、コマンドC4XXHは、入賞時判定結果として、変動表示結果が「大当り」となるか否か及び大当り種別(確変や非確変等)の判定結果を示す図柄指定コマンドである。また、コマンドC6XXHは、入賞時判定結果として、変動パターン判定用の乱数値MR3が、「非リーチ」、「スーパーリーチ」、「その他」のいずれの変動パターンとなるかの判定結果を示す変動カテゴリコマンドである。
コマンドD0XXHは、新たに設定された設定値を主基板11から演出制御基板12(演出制御用CPU120)に指定するための設定値指定コマンドである。コマンドE101Hは、パチンコ遊技機1がRAM102の内容をクリアせずに起動したこと(電断復旧したこと、ホットスタートとも言う)を通知するホットスタート通知コマンドである。コマンドE102Hは、パチンコ遊技機1がRAM102の内容をクリアして起動したこと(コールドスタート)を通知するコールドスタート通知コマンドである。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM(Read Only Memory)101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM(Random Access Memory)102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105と、時刻情報を出力可能なリアルタイムクロック(RTC)106とを備えて構成される。
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
図11-5は、主基板11の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図11-5に示すように、この実施の形態の特徴部153SGでは、主基板11の側において、特図表示結果判定用の乱数値MR1の他、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3、普図表示結果判定用の乱数値MR4、MR4の初期値決定用の乱数値MR5のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。尚、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。これらの乱数値MR1~MR5は、CPU103にて、異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによる更新によってカウントするようにしてもよいし、乱数回路104によって更新されてもよい。乱数回路104は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されるものであってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ100とは異なる乱数回路チップとして構成されるものであってもよい。こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。
尚、本実施の形態では各乱数値MR1~MR5をそれぞれ図11-5に示す範囲の値として用いる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら各乱数値MR1~MR5の範囲は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値に応じて異ならせてもよい。
図11-6は、本実施の形態における変動パターンを示している。本実施の形態では、可変表示結果が「はずれ」となる場合のうち、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、可変表示結果が「大当り」となる場合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。また、可変表示結果が「小当り」となる場合などに対応して、1の変動パターンが予め用意されている。尚、可変表示結果が「はずれ」で飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンは、非リーチ変動パターン(「非リーチはずれ変動パターン」ともいう)と称され、可変表示結果が「はずれ」で飾り図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンは、リーチ変動パターン(「リーチはずれ変動パターン」ともいう)と称される。また、非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、可変表示結果が「はずれ」となる場合に対応したはずれ変動パターンに含まれる。可変表示結果が「大当り」である場合に対応した変動パターンは、大当り変動パターンと称される。可変表示結果が「小当り」である場合に対応した変動パターンは、小当り変動パターンと称される。
大当り変動パターンやリーチ変動パターンには、ノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンと、スーパーリーチα、スーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンとがある。尚、本実施の形態では、ノーマルリーチ変動パターンを1種類のみしか設けていないが、本発明はこれに限定されるものではなく、スーパーリーチと同様に、ノーマルリーチα、ノーマルリーチβ、…のように、複数のノーマルリーチ変動パターンを設けてもよい。また、スーパーリーチ変動パターンでも、スーパーリーチαやスーパーリーチβに加えてスーパーリーチγ…といった3以上のスーパーリーチ変動パターンを設けてもよい。
図11-6に示すように、本実施の形態の特徴部153SGにおけるノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンの特図変動時間については、スーパーリーチ変動パターンであるスーパーリーチα、スーパーリーチβよりも短く設定されている。また、本実施の形態におけるスーパーリーチα、スーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンの特図変動時間については、スーパーリーチβのスーパーリーチ演出が実行される変動パターンの方が、スーパーリーチαのスーパーリーチ演出が実行される変動パターンよりも特図変動時間が長く設定されている。
尚、本実施の形態では、前述したようにスーパーリーチβ、スーパーリーチα、ノーマルリーチの順に可変表示結果が「大当り」となる大当り期待度が高くなるように設定されているため、ノーマルリーチ変動パターン及びスーパーリーチ変動パターンにおいては変動時間が長いほど大当り期待度が高くなっている。
尚、本実施の形態の特徴部153SGにおいては、後述するように、これら変動パターンを、例えば、非リーチの種別や、ノーマルリーチの種別や、スーパーリーチの種別等のように、変動パターンの種別を先に決定してから、該決定した種別に属する変動パターンに属する変動パターンから実行する変動パターンを決定するのではなく、これらの種別を決定することなしに変動パターン判定用の乱数値MR3のみを用いて決定するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、たとえば、変動パターン判定用の乱数値MR3に加えて、変動パターン種別判定用の乱数値を設けて、これら変動パターン種別判定用の乱数値から変動パターンの種別を先に決定してから、該決定した種別に属する変動パターンに属する変動パターンから実行する変動パターンを決定するようにしてもよい。
また、本実施の形態の特徴部153SGでは、図11-6に示すように、変動パターン毎に変動内容(演出内容)が予め決定されている形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、設定されている設定値に応じて同じ変動パターンであっても変動内容(演出内容)が異なるようにしてもよい。例えば、ノーマルリーチはずれの変動パターンPA2-1の場合は、設定されている設定値が1の場合は、ノーマルリーチはずれとなる変動パターンとし、設定されている設定値が2の場合は、擬似連演出を2回実行して非リーチはずれとなる変動パターンとして、設定されている設定値が3の場合は、擬似連演出を3回実行してスーパーリーチはずれとなる変動パターン…等とすればよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行し、RAM102をワークエリアとして用いることで、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種の処理が実行される。また、CPU103は、乱数生成プログラムを実行することで、主基板11の側において用いられる各種の乱数の全てを生成可能とされている。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種のテーブルデータなどが記憶されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定を行うために用意された、図11-7~図11-11などに示す複数の判定テーブルを構成するテーブルデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御信号を出力させるために用いられる複数の制御パターンテーブルを構成するテーブルデータや、特別図柄や普通図柄などの可変表示における各図柄の変動態様となる変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルなどが記憶されている。
ROM101が記憶する判定テーブルには、例えば図11-7(A)に示す第1特図用表示結果判定テーブル、図11-7(B)に示す第2特図用表示結果判定テーブル、図11-8(A)に示す大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)、図11-8(B)に示す大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)の他、大当り変動パターン判定テーブル、小当り変動パターン判定テーブル、はずれ変動パターン判定テーブル、普図表示結果判定テーブル(図示略)、普図変動パターン決定テーブル(図示略)などが含まれている。
本実施の形態の特徴部153SGのパチンコ遊技機1は、設定値に応じて大当りの当選確率(出玉率)が変わる構成とされている。詳しくは、後述する特別図柄プロセス処理の特別図柄通常処理において、設定値に応じた表示結果判定テーブル(当選確率)を用いることにより、大当りの当選確率(出玉率)が変わるようになっている。設定値は1~6の6段階からなり、6が最も出玉率が高く、6、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど出玉率が低くなる。すなわち、設定値として6が設定されている場合には遊技者にとって最も有利度が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。換言すれば、設定値とは、最も大きい値である6が最も遊技場側にとって不利な値であり、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど遊技場側にとって有利な値となる。
図11-7(A)及び図11-7(B)は、表示結果判定テーブルを示す説明図である。表示結果判定テーブルとは、ROM101に記憶されているデータの集まりであって、MR1と比較される当り判定値が設定値毎に設定されているテーブルである。本実施の形態の特徴部153SGでは、表示結果判定テーブルとして、第1特図と第2特図とで個別の表示結果判定テーブルを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1特図と第2特図とで共通の表示結果判定テーブルを用いるようにしても良い。
図11-7(A)に示すように、設定値が1であり変動特図が第1特図である場合においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0~65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020~1237までが「大当り」に割り当てられており、32767~33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020~1346までが「大当り」に割り当てられており、32767~33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図11-7(B)に示すように、設定値が1であり変動特図が第2特図である場合においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0~65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020~1237までが「大当り」に割り当てられており、32767~33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020~1346までが「大当り」に割り当てられており、32767~33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図11-7(A)に示すように、設定値が2であり変動特図が第1特図である場合においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0~65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020~1253までが「大当り」に割り当てられており、32767~33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020~1383までが「大当り」に割り当てられており、32767~33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図11-7(B)に示すように、設定値が2であり変動特図が第2特図である場合においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0~65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020~1253までが「大当り」に割り当てられており、32767~33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020~1383までが「大当り」に割り当てられており、32767~33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図11-7(A)に示すように、設定値が3であり変動特図が第1特図である場合においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0~65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020~1272までが「大当り」に割り当てられており、32767~33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020~1429までが「大当り」に割り当てられており、32767~33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図11-7(B)に示すように、設定値が3であり変動特図が第2特図である場合においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0~65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020~1272までが「大当り」に割り当てられており、32767~33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020~1429までが「大当り」に割り当てられており、32767~33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図11-7(A)に示すように、設定値が4であり変動特図が第1特図である場合においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0~65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020~1292までが「大当り」に割り当てられており、32767~33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020~1487までが「大当り」に割り当てられており、32767~33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図11-7(B)に示すように、設定値が4であり変動特図が第2特図である場合においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0~65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020~1292までが「大当り」に割り当てられており、32767~33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020~1487までが「大当り」に割り当てられており、32767~33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図11-7(A)に示すように、設定値が5であり変動特図が第1特図である場合においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0~65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020~1317までが「大当り」に割り当てられており、32767~33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020~1556までが「大当り」に割り当てられており、32767~33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図11-7(B)に示すように、設定値が5であり変動特図が第2特図である場合においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0~65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020~1317までが「大当り」に割り当てられており、32767~33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020~1556までが「大当り」に割り当てられており、32767~33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図11-7(A)に示すように、設定値が6であり変動特図が第1特図である場合においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0~65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020~1346までが「大当り」に割り当てられており、32767~33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020~1674までが「大当り」に割り当てられており、32767~33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図11-7(B)に示すように、設定値が6であり変動特図が第2特図である場合においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0~65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020~1346までが「大当り」に割り当てられており、32767~33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020~1674までが「大当り」に割り当てられており、32767~33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
以上のように、各表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態または時短状態(低確状態)であるときよりも多くの判定値が、「大当り」の特図表示結果に割り当てられている。これにより、パチンコ遊技機1において確変制御が行われる確変状態(高確状態)では、通常状態または時短状態(低確状態)であるときに特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率(本実施の形態の特徴部153SGでは、設定値が1の場合は1/300、設定値が2の場合は1/280、設定値が3の場合は1/260、設定値が4の場合は1/240、設定値が5の場合は1/220、設定値が6の場合は1/200)に比べて、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなる(本実施の形態の特徴部153SGでは、設定値が1の場合は1/200、設定値が2の場合は1/180、設定値が3の場合は1/160、設定値が4の場合は1/140、設定値が5の場合は1/120、設定値が6の場合は1/100)。即ち、各表示結果判定テーブルでは、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態や時短状態であるときに比べて大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなるように、判定値が大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられている。
尚、本実施の形態の特徴部153SGでは、図11-7に示すように、各設定値に応じて通常状態や時短状態における大当り確率に対する確変状態における大当り確率の倍率がそれぞれ異なる(例えば、設定値1であれば通常状態や時短状態における大当り確率に対する確変状態における大当り確率の倍率は1.5倍であり、設定値2であれば通常状態や時短状態における大当り確率に対する確変状態における大当り確率の倍率は約1.56倍であり、設定値3であれば通常状態や時短状態における大当り確率に対する確変状態における大当り確率の倍率は1.625倍である)ように設定されている形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、各設定値での通常状態や時短状態における大当り確率に対する確変状態における大当り確率の倍率は全て一定(例えば、5倍)に設定してもよい。
また、各第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態や設定値にかかわらず、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が同一値となるように判定値が割り当てられている。具体的には、図11-7(A)に示すように、第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態や設定値にかかわらず、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が1/200に設定されている。
一方で、各第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態や設定値にかかわらず、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が第1特図用表示結果判定テーブルとは異なる同一値となるように判定値が割り当てられている。具体的には、図11-7(B)に示すように、第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態や設定値にかかわらず、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が1/100に設定されている。
尚、本実施の形態の特徴部153SGでは、設定値にかかわらず特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が同一確率である形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、設定値に応じて特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率を異ならせてもよい。更に、本実施の形態の特徴部153SGでは、変動特図に応じて特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が異なる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、変動特図にかかわらず特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率を同一確率としてもよい。
ここで、各表示結果判定テーブルにおいて「大当り」や「小当り」に割り当てられている当り判定値の数値範囲に着目すると、遊技状態が通常状態または時短状態の場合における第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち1020~1237までの範囲が、設定値にかかわらず大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲に設定されている。
尚、設定値が1の場合は、大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲のみが設定されている(1020~1237までが「大当り」に割り当てられている)一方で、設定値2~設定値6の場合は、該大当り判定値の共通数値範囲から連続するように、1238から各設定値に応じた数値範囲が大当り判定値の非共通数値範囲に設定されている。この大当り判定値の非共通数値範囲は、設定値2では1238~1253の範囲、設定値3では1238~1272の範囲、設定値4では1238~1292の範囲、設定値5では1238~1317の範囲、設定値6では1238~1346の範囲にそれぞれ設定されている。
つまり、本実施の形態の特徴部153SGでは、遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、設定値が1の場合は0~65535の範囲で値を取り得る当り判定値のうち、共通数値範囲(1020~1237)内の数値のみが「大当り」に割り当てられている一方で、設定値が2以上である場合は、大当り判定値のうち、共通数値範囲に非共通数値範囲を加えた範囲内の数値が「大当り」に割り当てられている。更に、非共通数値範囲は、設定値の値が大きくなるに連れて1238を基準として増加していく。
このため、大当り確率は、1020を大当り判定値の基準値(大当り基準値)として、設定値が大きくなるに連れて共通数値範囲に連続する非共通数値範囲が増加していくことによって高くなっていく。
尚、遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち32767~33094までの範囲が、設定値にかかわらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。ここで設定値が6の場合に注目すると、該設定値が6の場合は、前述したように当り判定値のうち1020~1346までが大当り判定値の数値範囲に設定されている一方で、小当り判定値は、前記設定値6の場合の大当り判定値の範囲(1020~1346)とは異なる数値範囲において、32767を小当り判定値の基準値(小当り基準値)として、32767~33094の範囲に設定されているので、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
次に、遊技状態が確変状態の場合における第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち1020~1346までの範囲が、設定値にかかわらず大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲に設定されている。
尚、設定値が1の場合は、大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲のみが設定されている(1020~1346までが「大当り」に割り当てられている)一方で、設定値2~設定値6の場合は、該大当り判定値の共通数値範囲から連続するように、1347から各設定値に応じた数値範囲が大当り判定値の非共通数値範囲に設定されている。この大当り判定値の非共通数値範囲は、設定値2では1347~1383の範囲、設定値3では1347~1429の範囲、設定値4では1347~1487の範囲、設定値5では1347~1556の範囲、設定値6では1347~1674の範囲にそれぞれ設定されている。
つまり、本実施の形態の特徴部153SGでは、遊技状態が確変状態である場合における第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、設定値が1の場合は0~65535の範囲で値を取り得る当り判定値のうち、共通数値範囲(1020~1346)内の数値のみが「大当り」に割り当てられている一方で、設定値が2以上である場合は、大当り判定値のうち、共通数値範囲に非共通数値範囲を加えた範囲内の数値が「大当り」に割り当てられている。更に、非共通数値範囲は、設定値の値が大きくなるに連れて1347を基準として増加していく。
このため、大当り確率は、1020を大当り判定値の基準値(大当り基準値)として、設定値が大きくなるに連れて共通数値範囲に連続する非共通数値範囲が増加していくことによって高くなっていく。
尚、遊技状態が確変状態である場合における第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第1特図用表示結果判定テーブルと同じく、当り判定値のうち32767~33094までの範囲が、設定値にかかわらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。ここで設定値が6の場合に注目すると、該設定値が6の場合は、前述したように当り判定値のうち1020~1674までが大当り判定値の数値範囲に設定されている一方で、小当り判定値は、前記設定値6の場合の大当り判定値の範囲(1020~1674)とは異なる数値範囲において、32767を小当り判定値の基準値(小当り基準値)として、32767~33094の範囲に設定されているので、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
遊技状態が通常状態または時短状態の場合における第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち1020~1237までの範囲が、設定値にかかわらず大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲に設定されている。
尚、設定値が1の場合は、大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲のみが設定されている(1020~1237までが「大当り」に割り当てられている)一方で、設定値2~設定値6の場合は、該大当り判定値の共通数値範囲から連続するように、1238から各設定値に応じた数値範囲が大当り判定値の非共通数値範囲に設定されている。この大当り判定値の非共通数値範囲は、設定値2では1238~1253の範囲、設定値3では1238~1272の範囲、設定値4では1238~1292の範囲、設定値5では1238~1317の範囲、設定値6では1238~1346の範囲にそれぞれ設定されている。
つまり、本実施の形態の特徴部153SGでは、遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、設定値が1の場合は0~65535の範囲で値を取り得る当り判定値のうち、共通数値範囲(1020~1237)内の数値のみが「大当り」に割り当てられている一方で、設定値が2以上である場合は、大当り判定値のうち、共通数値範囲に非共通数値範囲を加えた範囲内の数値が「大当り」に割り当てられている。更に、非共通数値範囲は、設定値の値が大きくなるに連れて1238を基準として増加していく。
このため、大当り確率は、1020を大当り判定値の基準値(大当り基準値)として、設定値が大きくなるに連れて共通数値範囲に連続する非共通数値範囲が増加していくことによって高くなっていく。
尚、遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち32767~33421までの範囲が、設定値にかかわらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。ここで設定値が6の場合に注目すると、該設定値が6の場合は、前述したように当り判定値のうち1020~1346までが大当り判定値の数値範囲に設定されている一方で、小当り判定値は、前記設定値6の場合の大当り判定値の範囲(1020~1346)とは異なる数値範囲において、32767を小当り判定値の基準値(小当り基準値)として、32767~33421の範囲に設定されているので、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
次に、遊技状態が確変状態の場合における第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち1020~1346までの範囲が、設定値にかかわらず大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲に設定されている。
尚、設定値が1の場合は、大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲のみが設定されている(1020~1346までが「大当り」に割り当てられている)一方で、設定値2~設定値6の場合は、該大当り判定値の共通数値範囲から連続するように、1347から各設定値に応じた数値範囲が大当り判定値の非共通数値範囲に設定されている。この大当り判定値の非共通数値範囲は、設定値2では1347~1383の範囲、設定値3では1347~1429の範囲、設定値4では1347~1487の範囲、設定値5では1347~1556の範囲、設定値6では1347~1674の範囲にそれぞれ設定されている。
つまり、本実施の形態の特徴部153SGでは、遊技状態が確変状態である場合における第2図用表示結果判定テーブルにおいては、設定値が1の場合は0~65535の範囲で値を取り得る当り判定値のうち、共通数値範囲(1020~1346)内の数値のみが「大当り」に割り当てられている一方で、設定値が2以上である場合は、大当り判定値のうち、共通数値範囲に非共通数値範囲を加えた範囲内の数値が「大当り」に割り当てられている。更に、非共通数値範囲は、設定値の値が大きくなるに連れて1347を基準として増加していく。
このため、大当り確率は、1020を大当り判定値の基準値(大当り基準値)として、設定値が大きくなるに連れて共通数値範囲に連続する非共通数値範囲が増加していくことによって高くなっていく。
尚、遊技状態が確変状態である場合における第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第2特図用表示結果判定テーブルと同じく、当り判定値のうち32767~33421までの範囲が、設定値にかかわらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。ここで設定値が6の場合に注目すると、該設定値が6の場合は、前述したように当り判定値のうち1020~1674までが大当り判定値の数値範囲に設定されている一方で、小当り判定値は、前記設定値6の場合の大当り判定値の範囲(1020~1674)とは異なる数値範囲において、32767を小当り判定値の基準値(小当り基準値)として、32767~33421の範囲に設定されているので、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
以上、本実施の形態の特徴部153SGにおいては、各表示結果判定テーブルにおいて、遊技状態及び設定値にかかわらず、当り判定値の1020を基準として共通数値範囲または共通数値範囲と非共通数値範囲とからなる連続した1の数値範囲内に含まれる判定値を大当り判定値の数値範囲とするとともに、遊技状態及び設定値にかかわらず、当り判定値の32767を基準として連続した1の数値範囲(共通数値範囲)内に含まれる判定値を小当り判定値の数値範囲として可変表示結果を判定するようになっている。
更に、これら各表示結果判定テーブルにおいては、変動特図が同一である場合は、遊技状態にかかわらず小当り判定値の数値範囲は同一(小当り判定値の数値範囲に含まれる判定値数が同一)である。また、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて小当り判定値の数値範囲に含まれる判定値数が異なる(第1特図用表示結果判定テーブルにおける小当り判定値の数値範囲に含まれる判定値数は328個であるのに対して、第2特図用表示結果判定テーブルにおける小当り判定値の数値範囲に含まれる判定値数は655個と約2倍である)一方で、小当り判定値の数値範囲自体は、32767を基準値(小当り基準値)として設定されている。
更に、前述したように、各遊技状態においては、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1の場合が最も特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率が低く、設定値の値が大きくなるほど特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなるように判定値が割り当てられている(大当り確率:設定値6>設定値5>設定値4>設定値3>設定値2>設定値1)。
つまり、CPU103は、その時点で設定されている設定値に対応する表示結果判定テーブルを参照して、MR1の値が大当りに対応するいずれかの当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(大当りA~大当りC)とすることを決定する。また、MR1が小当りに対応するいずれかの当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りとすることを決定する。すなわち、設定値に応じた確率で大当り及び小当りの当選を決定する。尚、図11-7に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)並びに小当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に制御するか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示装置153SG004Aまたは第2特別図柄表示装置153SG004Bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。また、小当りにするか否か決定するということは、小当り遊技状態に制御するか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示装置153SG004Aまたは第2特別図柄表示装置153SG004Bにおける停止図柄を小当り図柄にするか否か決定するということでもある。
尚、本実施の形態の特徴部153SGでは、パチンコ遊技機1に設定可能な設定値として1~6の計6個の設定値を設けているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に設定可能な設定値は、5個以下や7個以上であってもよい。
図11-8(A)及び図11-8(B)は、ROM101に記憶されている大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)、大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)を示す説明図である。このうち、図11-8(A)は、遊技球が第1始動入賞口に入賞したことに基づく保留記憶を用いて(すなわち、第1特別図柄の可変表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合のテーブルである。また、図11-8(B)は、遊技球が第2始動入賞口に入賞したことに基づく保留記憶を用いて(すなわち、第2特別図柄の可変表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合のテーブルである。
大当り種別判定テーブルは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、当り種別判定用の乱数(MR2)に基づいて、大当りの種別を大当りA~大当りCのうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
ここで、本実施の形態の特徴部153SGにおける大当り種別について、図11-9を用いて説明する。本実施の形態の特徴部153SGでは、大当り種別として、大当り遊技状態の終了後において時短制御のみが実行されて低確高ベース状態に移行する大当りA(非確変大当りともいう)と、大当り遊技の終了後において高確制御と時短制御とが実行されて高確高ベース状態に移行する大当りBや大当りC(確変大当りともいう)が設定されている。
「大当りA」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが5回(いわゆる5ラウンド)、繰り返し実行される通常開放大当りであり、「大当りB」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが10回(いわゆる10ラウンド)、繰り返し実行される通常開放大当りである。更に、「大当りC」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが15回(いわゆる15ラウンド)、繰り返し実行される通常開放大当りである。
「大当りA」による大当り遊技状態の終了後において実行される時短制御は、所定回数(本実施の形態の特徴部153SGでは100回)の特図ゲームが実行されること、或いは該所定回数の特図ゲームが実行される前に大当り遊技状態となることにより終了する。
一方、大当りBや大当りCの大当り遊技状態の終了後において実行される高確制御と時短制御は、該大当り遊技状態の終了後において再度大当りが発生するまで継続して実行される。よって、再度発生した大当りが大当りBや大当りCである場合には、大当り遊技状態の終了後に再度、高確制御と時短制御が実行されるので、大当り遊技状態が通常状態を介することなく連続的に発生する、いわゆる連荘状態となる。
尚、本実施の形態の特徴部153SGにおいては、大当り種別として大当りA~大当りCの3種類を設ける形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、大当り種別は2種類以下、または4種類以上設けてもよい。
また、図11-8(A)に示すように、大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)においては、MR2の判定値の範囲0~299のうち、0~99までが大当りAに割り当てられており、100~249までが大当りBに割り当てられており、250~299までが大当りCに割り当てられている。一方で、図11-8(B)に示すように、大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)においては、MR2の判定値の範囲0~299のうち、0~99までが大当りAに割り当てられており、100~199までが大当りBに割り当てられており、200~299までが大当りCに割り当てられている。つまり、本実施の形態の特徴部153SGでは、遊技球が入賞した入賞口が第1始動入賞口であるか第2始動入賞口であるかに応じて大当り種別の決定割合が異なっている一方で、パチンコ遊技機1に設定されている設定値にかかわらず共通の割合にて大当り種別を決定するようになっている。
尚、本実施の形態の特徴部153SGでは、大当り種別を大当り種別判定用の乱数値であるMR2を用いて決定しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、大当り種別は、特図表示結果判定用の乱数値であるMR1を用いて決定してもよい。
また、ROM101には、変動パターン判定用の乱数値MR3に基づいて変動パターンを決定するための変動パターン判定テーブルも記憶されており、変動パターンを、事前決定結果に応じて前述した複数種類のうちのいずれかの変動パターンに決定する。
具体的には、変動パターン判定テーブルとしては、可変表示結果を「大当り」にすることが事前決定されたときに使用される大当り用変動パターン判定テーブルと、可変表示結果を「小当り」にすることが事前決定されたときに使用される大当り用変動パターン判定テーブルと、可変表示結果を「はずれ」にすることが事前決定されたときに使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルとが予め用意されている。
大当り用変動パターン判定テーブルにおいては、ノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1-1)、スーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1-2)、スーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1-3)の各変動パターンに対して、変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
図11-10(A)及び図11-10(B)に示すように、大当り用変動パターン判定テーブルとしては、大当り種別が大当りAである場合に使用される大当り用変動パターン判定テーブル(大当りA用)と、大当り種別が大当りB、大当りC用である場合に使用される大当り用変動パターン判定テーブル(大当りB、大当りC用)が予め用意されており、これら大当り用変動パターン判定テーブル(大当りA用)と大当り用変動パターン判定テーブル(大当りB、大当りC用)には、ノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1-1)、スーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1-2)、スーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1-3)の各変動パターンに対して、変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
図11-10(A)に示すように、大当り用変動パターン判定テーブル(大当りA用)においては、MR3の判定値の範囲1~997のうち、1~400までがノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1-1)に割り当てられており、401~850までがスーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1-2)に割り当てられており、851~997までがスーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1-3)に割り当てられている。
図11-10(B)に示すように、大当り用変動パターン判定テーブル(大当りB、大当りC用)においては、MR3の判定値の範囲1~997のうち、1~200までがノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1-1)に割り当てられており、201~550までがスーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1-2)に割り当てられており、551~997までがスーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1-3)に割り当てられている。
また、小当り用変動パターン判定テーブルにおいては、小当りの変動パターン(PC1-1)の変動パターンに対して、変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。具体的には、図11-10(C)に示すように、小当り用変動パターン判定テーブルにおいては、MR3の判定値の範囲0~997のうち、0~997までが小当りの変動パターン(PC1-1)に割り当てられている。尚、本実施の形態の特徴部153SGにおける小当りの変動パターンとしてはPC1-1のみが設けられているが、本発明はこれに限定されるものではなく、小当りの変動パターンとしては2以上の変動パターンを設けてもよい。
また、はずれ用変動パターン判定テーブルには、遊技状態が時短制御の実施されていない低ベース状態において保留記憶数が1個以下である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルAと、低ベース状態において合計保留記憶数が2~4個である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルBと、低ベース状態において合計保留記憶数が5~8個である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルCと、遊技状態が時短制御の実施されている高ベース状態である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルDとが予め用意されている。
はずれ用変動パターン判定テーブルAにおいては、短縮なしの非リーチはずれの変動パターン(PA1-1)、ノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2-1)、スーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2-2)、スーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2-3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
図11-11(A)に示すように、はずれ用変動パターン判定テーブルA(低ベース中合算保留記憶数1個以下用)においては、MR3の判定値の範囲1~997のうち、1~450までが非リーチはずれの変動パターン(PA1-1)に割り当てられており、451~700までがノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2-1)に割り当てられており、701~900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2-2)に割り当てられ、901~997までがスーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2-3)に割り当てられている。
また、はずれ用変動パターン判定テーブルBにおいては、合計保留記憶数が2~4個に対応する短縮の非リーチはずれの変動パターン(PA1-2)、ノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2-1)、スーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2-2)、スーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2-3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
図11-11(B)に示すように、はずれ用変動パターン判定テーブルB(低ベース中合算保留記憶数2~4個用)においては、MR3の判定値の範囲1~997のうち、1~500までが非リーチはずれの変動パターン(PA1-2)に割り当てられており、501~700までがノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2-1)に割り当てられており、701~900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2-2)に割り当てられ、901~997までがスーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2-3)に割り当てられている。
また、はずれ用変動パターン判定テーブルCにおいては、合計保留記憶数が5~8個に対応する短縮の非リーチはずれの変動パターン(PA1-3)、ノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2-1)、スーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2-2)、スーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2-3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
図11-11(C)に示すように、はずれ用変動パターン判定テーブルC(低ベース中合算保留記憶数5個以上用)においては、MR3の判定値の範囲1~997のうち、1~550までが非リーチはずれの変動パターン(PA1-3)に割り当てられており、551~700までがノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2-1)に割り当てられており、701~900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2-2)に割り当てられ、901~997までがスーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2-3)に割り当てられている。
また、はずれ用変動パターン判定テーブルDにおいては、時短制御中に対応する短縮の非リーチはずれの変動パターン(PA1-4)、ノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2-1)、スーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2-2)、スーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2-3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
図11-11(D)に示すように、はずれ用変動パターン判定テーブルD(高ベース中用)においては、MR3の判定値の範囲1~997のうち、1~550までが非リーチはずれの変動パターン(PA1-4)に割り当てられており、551~700までがノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2-1)に割り当てられており、701~900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2-2)に割り当てられ、901~997までがスーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2-3)に割り当てられている。
このように、はずれ用変動パターン判定テーブルA~Dを用いる場合、非リーチ変動パターンやノーマルリーチ変動パターンを決定する割合は、スーパーリーチ変動パターンを決定する割合よりも高設定されている。また、はずれ用変動パターン判定テーブルA~Dを用いる場合は、変動パターン判定テーブルにかかわらず判定値のうち701~900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン、901~997までがスーパーリーチβはずれの変動パターンにそれぞれ割り当てられている、つまり、可変表示結果がはずれである場合は、スーパーリーチの変動パターンを共通の決定割合で決定するので、スーパーリーチの変動パターンによる可変表示が実行されないことにより演出効果が低下してしまうことを防ぐことができる。
尚、本実施の形態の特徴部153SGにおいては、はずれ用変動パターンとしてスーパーリーチαはずれの変動パターンの決定割合とスーパーリーチβはずれの変動パターンの決定割合とが各設定値間にて完全に同一の形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらスーパーリーチαはずれの変動パターンの決定割合とスーパーリーチβはずれの変動パターンの決定割合とは、各設定値間において僅差(例えば、1%程度)で異なっていてもよい。
尚、本実施の形態の特徴部153SGでは、可変表示結果がはずれである場合は、スーパーリーチの変動パターンの決定割合が同一である形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、可変表示結果がはずれである場合は、非リーチ、ノーマルリーチ、スーパーリーチの全ての変動パターンの決定割合が同一であってもよいし、また、非リーチとノーマルリーチとのいずれかの変動パターンの決定割合のみが同一であってもよい。
尚、短縮なしの非リーチはずれの変動パターン(PA1-1)よりも非リーチはずれの変動パターン(PA1-2)の方が変動時間は短く、さらに、変動パターン(PA1-2)よりも非リーチはずれの変動パターン(PA1-3)の方が変動時間は短い(図11-6参照)。よって、保留記憶数が増加した場合には、変動時間が短い非リーチはずれの変動パターンが決定されることにより、保留記憶が消化されやすくなって、保留記憶数が上限数である4に達しているときに始動入賞することで、保留記憶がなされない無駄な始動入賞が発生し難くなるようになるとともに、保留記憶数が減少した場合には、変動時間が長い短縮なしの非リーチはずれの変動パターン(PA1-1)が決定されることによって、可変表示の時間が長くなることにより、可変表示が実行されないことによる遊技の興趣低下を防ぐことができるようになる。
また、本実施の形態の特徴部153SGでは、図11-11(A)~図11-11(C)に示すように、合算保留記憶数に応じて異なるはずれ用変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを決定する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、変動対象の特別図柄における保留記憶数(例えば、第1特別図柄の可変表示を実行する場合は第1特別図柄の保留記憶数、第2特別図柄の可変表示を実行する場合は第2特別図柄の保留記憶数)に応じて異なるはずれ用変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを決定してもよい。
また、本実施の形態の特徴部153SGでは、決定した変動パターン毎にリーチ演出を実行するか否かといずれのリーチ演出を実行するかが1対1で対応付いている形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、演出制御用CPU120が、変動パターンの特図変動時間や可変表示結果等にもとづいてリーチ演出を実行するか否かや、いずれのリーチ演出を実行するかを抽選して決定してもよい。
図11-1に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102は、その一部または全部が所定の電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであればよい。すなわち、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM102の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特図プロセスフラグなど)と未払出賞球数を示すデータとは、バックアップRAMに保存されるようにすればよい。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。
次に、本実施の形態の特徴部153SGにおける表示モニタ153SG029の表示について説明する。
図11-12(A)に示すように、表示モニタ153SG029は、第1表示部153SG029A、第2表示部153SG029B、第3表示部153SG029C、第4表示部153SG029Dを備えている。第1表示部153SG029A~第5表示部153SG29Eは、いずれも「8」の字を描く7つのセグメントによって構成される7セグメントと、7セグメントの右側方下部に配置されたドットによって構成されている。これらの第1表示部153SG029A~第5表示部153SG29Eは、それぞれ種々の色、例えば赤色、青色、緑色、黄色、白色等で点灯、点滅可能とされている。また、これらの色を極短周期で変化させながら異なる色やいわゆるレインボーで表示させることも可能である。
尚、本実施の形態の特徴部153SGにおける表示モニタ153SG029の表示制御は、パチンコ遊技機1の試験時においてROM101やRAM102の全領域における試験対象外の領域を用いて実行されるようになっている。
表示モニタ153SG029には、図11-12(B)及び図11-12(C)に示すように、全遊技状態のアウト6000球毎の通常状態(低確低ベース状態)で算出されたベース値(計測中のリアルタイム値)であるベースLと、全遊技状態における1回目のアウト6000球毎の通常状態(低確低ベース状態)で算出されたベース値であるベース1と、全遊技状態における2回目のアウト6000球毎の通常状態(低確低ベース状態)で算出されたベース値であるベース2と、全遊技状態における3回目のアウト6000球毎の通常状態(低確低ベース状態)で算出されたベース値であるベース3と、を表示可能となっている。ベースL、ベース1、ベース2、ベース3は、百分率にて表示モニタ153SG029に表示される。
実際に表示モニタ153SG029にてベースLを表示する場合は、該ベースLの略記である「bL.」を表示するために第1表示部153SG029Aに「b」、第2表示部153SG029Bに「L.」が表示されるとともに、算出した値の上位2桁(「00」~「99」の値)が第3表示部153SG029Cと第4表示部153SG029Dとにおいて表示される。また、表示モニタ153SG029にてベース1を表示する場合は、該ベースの略記である「b1.」を表示するために第1表示部153SG029Aに「b」、第2表示部153SG029Bに「1.」が表示されるとともに、算出した値の上位2桁(「00」~「99」の値)が第3表示部153SG029Cと第4表示部153SG029Dとにおいて表示される。また、表示モニタ153SG029にてベース2を表示する場合は、該ベースの略記である「b2.」を表示するために第1表示部153SG029Aに「b」、第2表示部153SG029Bに「2.」が表示されるとともに、算出した値の上位2桁(「00」~「99」の値)が第3表示部153SG029Cと第4表示部153SG029Dとにおいて表示される。また、表示モニタ153SG029にてベース3を表示する場合は、該ベースの略記である「b3.」を表示するために第1表示部153SG029Aに「b」、第2表示部153SG029Bに「3.」が表示されるとともに、算出した値の上位2桁(「00」~「99」の値)が第3表示部153SG029Cと第4表示部153SG029Dとにおいて表示される。
本実施の形態の表示モニタ153SG029では、主基板11(CPU103)の制御によってこれらベースL、ベース1、ベース2、ベース3を順次表示する制御を実行するようになっている。例えば、主基板11は、ベースL→ベース1→ベース2→ベース3の順番で表示モニタ153SG029の表示を5秒間隔で切り替える制御を実行する。尚、これら表示モニタ153SG029における各ベース値の表示は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値に応じて表示色が異なるようになっている。具体的には、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が「1」である場合は表示モニタ153SG029における各ベース値を白色にて表示し、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が「2」である場合は表示モニタ153SG029における各ベース値を青色にて表示し、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が「3」である場合は表示モニタ153SG029における各ベース値を黄色にて表示し、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が「4」である場合は表示モニタ153SG029における各ベース値を緑色にて表示し、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が「5」である場合は表示モニタ153SG029における各ベース値を赤色にて表示し、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が「6」である場合は表示モニタ153SG029における各ベース値を紫色にて表示する。このため遊技場の店員等は、CPU103が後述する設定値変更処理を実行せずとも、表示モニタ153SG029の表示色を確認するのみでパチンコ遊技機1に設定されている設定値を特定可能となっている。
図11-2に示す演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データを保持する領域として、例えば図11-13(A)に示すような演出制御用データ保持エリア153SG190が設けられている。図11-13(A)に示す演出制御用データ保持エリア153SG190は、演出制御フラグ設定部153SG191と、演出制御タイマ設定部153SG192と、演出制御カウンタ設定部153SG193と、演出制御バッファ設定部153SG194とを備えている。
演出制御フラグ設定部153SG191には、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示状態などといった演出動作状態や主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、演出制御フラグ設定部153SG191には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
演出制御タイマ設定部153SG192には、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示動作などといった各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のタイマが設けられている。例えば、演出制御タイマ設定部153SG192には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
演出制御カウンタ設定部153SG193には、各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のカウンタが設けられている。例えば、演出制御カウンタ設定部153SG193には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。
演出制御バッファ設定部153SG194には、各種演出動作の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、演出制御バッファ設定部153SG194には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
本実施の形態の特徴部153SGでは、図11-13(B)に示すような始動入賞時受信コマンドバッファ153SG194Aを構成するデータが、演出制御バッファ設定部153SG194の所定領域に記憶される。始動入賞時受信コマンドバッファ153SG194Aには、第1特図保留記憶の合計保留記憶数の最大値(例えば「4」)に対応した格納領域(バッファ番号「1-1」~「1-4」に対応した領域)と、変動表示中の第1特図に対応した格納領域(バッファ番号「1-0」に対応した領域)とが設けられている。また、始動入賞時受信コマンドバッファ153SG194Aには、第2特図保留記憶の合計保留記憶数の最大値(例えば「4」)に対応した格納領域(バッファ番号「2-1」~「2-4」に対応した領域)と、変動表示中の第2特図に対応した格納領域(バッファ番号「2-0」に対応した領域)とが設けられている。第1始動入賞口や第2始動入賞口への始動入賞があったときには、始動口入賞指定コマンド(第1始動口入賞指定コマンドまたは第2始動口入賞指定コマンド)、図柄指定コマンド、変動カテゴリ指定コマンド及び保留記憶数通知コマンド(第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンド)という4つのコマンドが1セットとして、主基板11から演出制御基板12へと送信される。始動入賞時受信コマンドバッファ153SG194Aにおける第1特図保留記憶に対応した格納領域と第2特図保留記憶に対応した格納領域は、これらの始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリ指定コマンド、保留記憶数通知コマンドを対応付けて、第1特図保留記憶と第2特図保留記憶とに分けて格納するための格納領域(エントリ)が確保されている。
これら格納領域(エントリ)の記憶内容は、開始条件が成立して最上位の保留記憶(バッファ番号「1-1」またはバッファ番号「2-1」)の変動表示が開始されるときに、後述するように1つずつ上位にシフトされていくとともに、該開始条件が成立した保留記憶の内容を格納するバッファ番号「1-0」またはバッファ番号「2-0」の記憶内容は、当該変動表示を終了するときに実行される飾り図柄変動停止処理においてクリアされるようになっている。
更に、本実施の形態の特徴部153SGにおける始動入賞時受信コマンドバッファ153SG194Aには、後述する先読予告設定処理(図11-18)において保留記憶表示の表示パターン(表示態様)に応じたフラグ値がセットされる保留表示フラグの記憶領域が各格納領域(エントリ)毎に確保されている。
尚、保留表示フラグには、後述する先読予告設定処理において、保留表示予告演出の実行が決定されなかった場合には、通常の保留記憶表示の表示パターンに対応する「0」が格納されることで、通常の表示態様(例えば、白抜き○)の保留記憶表示が第1保留記憶表示エリア153SG005D、第2保留記憶表示エリア153SG005Uに表示され、保留表示予告演出の実行が決定された場合には、通常の表示態様とは異なる特別態様(例えば、四角形(◇)や星(☆))の保留記憶表示の表示パターンに対応する「1」(四角形(◇))または「2」(星(☆))や特殊態様(例えば、青色や赤色のカメラ)の保留記憶表示の表示パターンに対応する「3」(青色のカメラ)または「4」(赤色のカメラ)がセットされることで、通常の表示態様とは異なる態様の保留記憶表示が第1保留記憶表示エリア153SG005D、第2保留記憶表示エリア153SG005Uに表示されて、該保留記憶表示に対応する変動表示において、大当りとなる可能性やスーパーリーチとなる可能性、該パチンコ遊技機1に設定されている設定値を示唆する設定示唆演出が実行される可能性が高いことが予告されるようになっている。
演出制御用CPU120は、第1始動入賞口への始動入賞時には、コマンドを始動入賞時受信コマンドバッファ153SG194Aの第1特図保留記憶に対応する空きエントリにおける先頭(バッファ番号の最も若いエントリ)から格納していき、第2始動入賞口への始動入賞時には、コマンドを始動入賞時受信コマンドバッファ153SG194Aの第2特図保留記憶に対応する空きエントリにおける先頭(バッファ番号の最も若いエントリ)から格納していく。始動入賞時には、始動口入賞指定コマンドから保留記憶数通知コマンドまでが順次送信される。従って、コマンド受信が行われれば、第1特図保留記憶または第2特図保留記憶に対応するバッファ番号の末尾「1」~「4」のそれぞれに対応する格納領域に、始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリ指定コマンド、保留記憶数通知コマンドの順に格納されていくことになる。
図11-13(B)に示す始動入賞時受信コマンドバッファ153SG194Aに格納されているコマンドは、飾り図柄の変動表示を開始するごとに、直前に終了した変動表示の保留記憶に対応したエントリ(バッファ番号「1-0」または「2-0」のエントリ)に格納されているものが削除されるとともに、該開始する変動表示の保留記憶に対応したエントリ(バッファ番号「1-1」または「2-1」に対応したエントリ)に格納されているものと、該開始する変動表示の保留記憶以降のエントリの記憶内容がシフトされる。例えば図11-13(B)に示す格納状態において第1特図保留記憶の飾り図柄の変動表示が終了した場合には、バッファ番号「0」に格納されている各コマンドが削除され、バッファ番号「1」に格納されている各コマンドがバッファ番号「0」にシフトされるとともに、バッファ番号「2」に対応した領域にて格納されている各コマンドがバッファ番号「1」に対応した領域にシフトされ、バッファ番号「3」、「4」のそれぞれに対応した領域にて格納されている各コマンドが、バッファ番号「2」、「3」に対応した領域にシフトされる。よって、バッファ番号「0」は、その時点において変動表示されている保留記憶に関する各コマンドを格納するための領域(エントリ)となる。
次に、本実施の形態の特徴部153SGにおける遊技制御メイン処理について説明する。図11-14は、CPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。遊技制御メイン処理では、CPU103は、先ず、割込禁止に設定する(153SGSa001)。続いて、必要な初期設定を行う(153SGSa002)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
次いで、CPU103は、RAM102にバックアップデータが記憶されているか否か(107SGSa003)や、RAM102(バックアップRAM)が正常であるか否か(107SGSa004)を判定する。バックアップデータが記憶されていない場合(153SGSa003;N)やRAM102が正常でない場合(153SGSa004;N)は、153SGSa017に進み、バックアップデータが記憶されており、且つRAM102が正常である場合(153SGSa003;Y、153SGSa004;Y)は、更にRAM102に格納されている設定値が1~6のいずれかであるか、つまり、RAM102に正常な値の設定値が格納されているか否かを判定する(153SGSa005)。
RAM102に格納されている設定値が1~6のいずれかではない場合(153SGSa005;N)は、153SGSa017に進み、RAM102に格納されている設定値が1~6のいずれかである場合(153SGSa005;Y)は、電断前に後述する設定値変更処理の実行中であったこと(設定値変更処理の実行中に電断が発生したこと)を示す設定値変更中フラグがセットされているか否かを判定する(153SGSa006)。設定値変更中フラグがセットされている場合(153SGSa006;Y)は、153SGSa017に進み、設定値変更中フラグがセットされていない場合は、後述するRAMクリア処理を実行したことを示すRAMクリアフラグがセットされていれば該RAMクリアフラグをクリアし(153SGSa007)、クリアスイッチがONであるか否か、つまり、クリアスイッチが操作されている状態でパチンコ遊技機1が起動したか否かを判定する(153SGSa008)。
クリアスイッチがONである場合(153SGSa008;Y)は、RAMクリアフラグをセットして153SGSa011に進み(153SGSa010)、クリアスイッチがOFFである場合(153SGSa008;N)は、153SGSa010を実行せずに153SGSa011に進む。
153SGSa011においてCPU103は、錠スイッチ153SG051がONであるか否かを判定する(153SGSa011)。錠スイッチ153SG051がONである場合(153SGSa011;Y)は、更に開放センサ153SG090がONであるか否かを判定する(153SGSa012)。開放センサ153SG090がONである場合、つまり、錠スイッチ153SG051がON且つ遊技機用枠153SG003が開放されている状態でパチンコ遊技機1が起動した場合(153SGSa012;Y)は、RAMクリアフラグがセットされているか否かを判定する(153SGSa013a)。
RAMクリアフラグがセットされている場合(153SGSa013a;Y)は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値を変更するための設定値変更処理(153SGSa013b)を実行して153SGSa013dに進み、RAMクリアフラグがセットされていない場合(153SGSa013a;N)は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値を確認するための設定値確認処理(153SGSa013c)を実行して153SGSa013dに進む。
尚、設定値変更処理(153SGSa013b)では、CPU103は、先ず、表示モニタ153SG029において現在設定されている設定値の表示を行う。次いで、設定切替スイッチ153SG052が操作される毎に表示モニタ153SG029における設定値の更新表示を行う。そして、錠スイッチ153SG051がOFFとなったことにもとづいて表示モニタ153SG029に表示されている設定値をRAM102に更新記憶するとともに、該新たにRAM102に更新記憶された設定値を特定可能な設定値指定コマンドを演出制御用CPU120に対して出力する。
また、設定値確認処理(153SGSa013c)では、CPU103は、表示モニタ153SG029において現在設定されている設定値の表示を行う。そして、錠スイッチ153SG051がOFFとなったことにもとづいて表示モニタ153SG029における設定値の表示を終了すればよい。
尚、153SGSa011において錠スイッチ153SG051がOFFである場合(153SGSa011;N)や開放センサがOFFである場合(153SGSa012;N)は、153SGSa013a~153SGSa013cの処理を実行せずに153SGSa013dに進む。
153SGSa013dにおいてCPU103は、RAMクリアフラグがセットされているか否か、つまり、今回のパチンコ遊技機1の起動に際してRAM102をクリアするか(RAMクリア処理(153SGSa009)を実行するか)否かを判定する(153SGSa013d)。RAMクリアフラグがセットされている場合(153SGSa013d;Y)はRAMクリア処理(153SGSa013e)を実行した後に153SGSa014に進み、RAMクリアフラグがセットされていない場合(153SGSa013d;N)はRAMクリア処理(153SGSa013e)を実行せずに153SGSa014に進む。
尚、RAMクリア処理(153SGSa013e)では、CPU103は、設定値が格納されているアドレスとRAMクリアフラグが格納(セット)されているアドレスを除く全てのアドレスに「00H」をセットする処理を実行する。つまり、本実施の形態の特徴部153SGでは、153SGSa001~153SGSa013e及び後述する153SGSa017~153SGSa021に示すように、RAM102に異常がない場合は、設定値が格納されているアドレスとRAMクリアフラグが格納されているドレスを除く全てのアドレスの内容をクリアするようになっている。
153SGSa014においてCPU103は、再度RAMクリアフラグがセットされているか否か判定する(153SGSa014)。RAMクリアフラグがセットされている場合(153SGSa014;Y)は153SGSa022に進み、RAMクリアフラグがセットされていない場合(153SGSa014;N)は、主基板11の内部状態を電力供給停止(電断)時の状態に戻すための復旧処理を行う(153SGSa015)。
復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。これにより、電力供給停止時の遊技状態に復旧し、特別図柄の変動中であった場合には、後述の遊技制御用タイマ割込み処理の実行によって、復旧前の状態から特別図柄の変動が再開されることになる。そして、CPU103は、パチンコ遊技機1が電断前の状態で復旧(ホットスタートで起動)したとして、演出制御基板12に対してホットスタート通知コマンドを含む復旧時のコマンドを送信し、153SGSa028に進む(153SGSa016)。
また、153SGSa017においてCPU103は、クリアスイッチがONであるか否か、つまり、クリアスイッチが操作されている状態でパチンコ遊技機1が起動したか否かを判定する(153SGSa017)。クリアスイッチがONである場合(153SGSa017;Y)は、更に錠スイッチ153SG051がONであるか否か(153SGSa018)や、開放センサ153SG090がONであるか否かを判定する(153SGSa019)。
錠スイッチ153SG051がONであり(153SGSa018;Y)、且つ開放センサ153SG090がONである場合、つまり、RAM102にバックアップデータが存在しない、RAM102が正常ではない、または、正常な設定値が設定されていないが、遊技場の従業員等の操作により正式な手順によりパチンコ遊技機1を起動した場合(遊技機用枠153SG003を開放し、錠スイッチ153SG051をONとした状態でクリアスイッチを操作しつつパチンコ遊技機1を起動した場合)は、RAM102に記憶されている設定値をクリアするとともに(153SGSa020)、設定値変更中フラグがセットされていれば該設定値変更中フラグをクリアする(153SGSa021)。そして、前述した153SGSa009~153SGSa016の処理を実行する。
尚、クリアスイッチがOFFである場合(153SGSa017;N)、錠スイッチ153SG051がOFFである場合(153SGSa018;N)、開放センサ153SG090がOFFである場合(153SGSa019;N)は、153SGSa031に進む。
また、2078SGSa022においてCPU103は、パチンコ遊技機1がコールドスタートにて起動したとして、演出制御基板12に対してコールドスタート通知コマンドを含む復旧時のコマンドを送信する(153SGSa022)。そして、パチンコ遊技機1のコールドスタートを報知するための期間に応じたコールドスタート報知タイマをセットし(153SGSa023)、表示モニタ153SG029を構成する全セグメントの点滅を開始することによってコールドスタートの報知を開始する(153SGSa024)。
153SGSa024の実行後、CPU103は、コールドスタート報知タイマの値を-1し(153SGSa025)、該コールドスタート報知タイマがタイマアウトしたか否かを判定する(153SGSa026)。コールドスタート報知タイマがタイマアウトしていない場合(153SGSa026;N)は、153SGSa025と153SGSa026の処理を繰り返し実行し、コールドスタート報知タイマがタイマアウトした場合(153SGSa026;Y)は、表示モニタ153SG029における全セグメントの点滅を終了し(153SGSa027)、153SGSa028に進む。
尚、本実施の形態の特徴部153SGでは、パチンコ遊技機1のコールとスタート時にコールドスタート報知タイマの期間(例えば、5秒間)に亘って表示モニタ153SG029を構成する全セグメントを点滅させる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1のコールとスタート時には、表示モニタ153SG029を構成する全セグメントのうち一部のセグメントのみを点滅させるようにしてもよいし、また、表示モニタ153SG029を構成する全セグメントのうち少なくとも一部のセグメントを点灯させるようにしてもよい。
そして、153SGSa028においてCPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理(153SGSa028)を実行し、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(153SGSa029)、割込みを許可する(153SGSa030)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
また、153SGSa031においてCPU103は、RAM102に異常な設定値が記憶されていること(設定値異常エラー)や、後述する設定変更中の電断から復帰したこと等にもとづいて、演出制御基板12に対して設定値の異常に応じたエラー指定コマンドを送信する(153SGSa031)。更に、エラー報知実行待ちタイマをセットする(153SGSa032)。そして、CPU103は、エラー報知実行待ちタイマの値を-1し(153SGSa033)、該エラー報知実行待ちタイマがタイマアウトしたか否かを判定する(153SGSa034)。エラー報知実行待ちタイマがタイマアウトしていない場合(153SGSa034;N)は、153SGSa033と153SGSa034の処理を繰り返し実行し、エラー報知実行待ちタイマがタイマアウトした場合(153SGSa034;Y)は、設定値異常エラーの発生や設定変更中の電断から復帰しことの報知(エラー報知)として、表示モニタ153SG029を構成する第1表示部153SG029A、第2表示部153SG029B、第3表示部153SG029C、第4表示部153SG029Dのそれぞれにおいて「E.」を表示する(153SGSa035)。
また、CPU103は、第1特別図柄表示装置153SG004A及び第2特別図柄表示装置153SG004Bを構成する全てのLEDを点滅させるとともに(153SGSa036)、パチンコ遊技機1に設けられた図示しないターミナル基板を介して遊技場の管理コンピュータ等の管理装置に対してセキュリティ信号を出力し153SGSa032に進む(153SGSa037)。以降、CPU103は、パチンコ遊技機1の電断発生まで(遊技場の店員等の操作によってパチンコ遊技機1の電源がOFFになるまで)153SGSa032~153SGSa037の処理を繰り返し実行することで、表示モニタ153SG029、第1特別図柄表示装置153SG004A、第2特別図柄表示装置153SG004Bによるエラーの発生報知を実行する。
このように、本実施の形態の特徴部153SGにおけるパチンコ遊技機1は、異常な設定値が設定されていることや設定値の変更中の電断から復帰した場合に、表示モニタ153SG029、第1特別図柄表示装置153SG004A、第2特別図柄表示装置153SG004Bによるエラーの発生報知を実行するので、遊技場の店員等は、パチンコ遊技機1の正面側と背面側の両面からエラーの発生や設定値の変更中の電断から復帰したことを認識することが可能となっている。加えて、パチンコ遊技機1のエラーの発生や設定値の変更中の電断からの復帰は遊技場の管理装置においても認識することができるので、パチンコ遊技機1のセキュリティ性を向上できるようになっている。
尚、本実施の形態の特徴部153SGの遊技制御メイン処理では、図11-14に示すように、153SGSa008においてクリアスイッチがONであると判定した場合(153SGSa008;Y)や153SGSa021において設定値変更中フラグをクリアした後にRAMクリア処理(153SGSa009)を実行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明はこれに限定されるものではなく、該RAMクリア処理は、153SGSa008においてクリアスイッチがONであると判定した場合(153SGSa008;Y)や153SGSa021において設定値変更中フラグをクリアした後ではなく、153SGSa014においてRAMクリアフラグがセットされていると判定した場合(153SGSa014;Y)に実行してもよい。
図11-15は、CPU103が図5に示す特別図柄プロセス処理において実行する始動入賞判定処理(S101)を示すフローチャートである。始動入賞判定処理においてCPU103は、まず、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に対応して設けられた第1始動口スイッチ22Aからの検出信号に基づき、第1始動口スイッチ22Aがオンであるか否かを判定する(153SGS101)。このとき、第1始動口スイッチ22Aがオンであれば(153SGS101;Y)、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第1特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば上限記憶数としての「4」)となっているか否かを判定する(153SGS102)。CPU103は、例えば図示しない遊技制御カウンタ設定部に設けられた第1保留記憶数カウンタの格納値である第1保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第1特図保留記憶数を特定できればよい。153SGS102にて第1特図保留記憶数が上限値ではないときには(153SGS102;N)、例えば図示しない遊技制御バッファ設定部に設けられた始動口バッファの格納値を、「1」に設定する(153SGS103)。
153SGS101にて第1始動口スイッチ22Aがオフであるときや(153SGS101;N)、153SGS102にて第1特図保留記憶数が上限値に達しているときには(153SGS102;Y)、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に対応して設けられた第2始動口スイッチ22Bからの検出信号に基づき、第2始動口スイッチ22Bがオンであるか否かを判定する(153SGS104)。このとき、第2始動口スイッチ22Bがオンであれば(153SGS104;Y)、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第2特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば上限記憶数としての「4」)となっているか否かを判定する(153SGS105)。CPU103は、例えば図示しない遊技制御カウンタ設定部に設けられた第2保留記憶数カウンタの格納値である第2保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第2特図保留記憶数を特定できればよい。153SGS105にて第2特図保留記憶数が上限値ではないときには(153SGS105;N)、例えば図示しない遊技制御バッファ設定部に設けられた始動口バッファの格納値を、「2」に設定する(153SGS106)。
153SGS103,153SGS106の処理のいずれかを実行した後には、始動口バッファの格納値である始動口バッファ値に応じた特図保留記憶数を1加算するように更新する(153SGS107)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには第1保留記憶数カウント値を1加算する一方で、始動口バッファ値が「2」であるときには第2保留記憶数カウント値を1加算する。こうして、第1保留記憶数カウント値は、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1特図を用いた特図ゲームに対応した第1始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。また、第2保留記憶数カウント値は、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2特図を用いた特図ゲームに対応した第2始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。このときには、合計保留記憶数も1加算するように更新する(153SGS108)。例えば、図示しない遊技制御カウンタ設定部に設けられた合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値を、1加算するように更新すればよい。
153SGS108の処理を実行した後に、CPU103は、乱数回路104や図示しない遊技制御カウンタ設定部のランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データを抽出する(153SGS109)。こうして抽出した各乱数値を示す数値データは、始動口バッファ値に応じた特図保留記憶部における空きエントリの先頭に、保留情報としてセットされることで記憶される(153SGS110)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、図示しない第1特図保留記憶部に乱数値MR1~MR3を示す数値データが格納される一方、始動口バッファ値が「2」であるときには、図示しない第2特図保留記憶部に乱数値MR1~MR3を示す数値データが格納される。
特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2を示す数値データは、特別図柄や飾り図柄の変動表示結果を「大当り」とするか否か、更には変動表示結果を「大当り」とする場合の大当り種別を判定するために用いられる。変動パターン判定用の乱数値MR3は、特別図柄や飾り図柄の変動表示時間を含む変動パターンを判定するために用いられる。CPU103は、153SGS109の処理を実行することにより、特別図柄や飾り図柄の変動表示結果や変動表示時間を含む可変表示態様の判定に用いられる乱数値のうち全部を示す数値データを抽出する。
153SGS110の処理に続いて、始動口バッファ値に応じた始動口入賞指定コマンドの送信設定が行われる(153SGS111)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときにはROM101における第1始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタにより指定されたバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して第1始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときにはROM101における第2始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファのバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して第2始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。こうして設定された始動口入賞指定コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図4に示すS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
153SGS111の処理に続いて、入賞時乱数値判定処理を実行する(153SGS112)。その後、例えばROM101における保留記憶数通知コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して保留記憶数通知コマンドを送信するための設定を行う(153SGS113)。こうして設定された保留記憶数通知コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図4に示すS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
153SGS113の処理を実行した後には、始動口バッファ値が「1」であるか否かを判定する(153SGS114)。このとき、始動口バッファ値が「1」であれば(153SGS114でY)始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(153SGS115)、153SGS104の処理に進む。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときには(153SGS114でN)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(S116)、始動入賞処理を終了する。これにより、第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bの双方が同時に有効な遊技球の始動入賞を検出した場合でも、確実に双方の有効な始動入賞の検出に基づく処理を完了できる。
図11-16(A)は、入賞時乱数値判定処理として、図11-15の153SGS112にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。本実施の形態の特徴部153SGにおいて、特別図柄や飾り図柄の変動表示が開始されるときには、特別図柄通常処理(図5のS110)により、特図表示結果(特別図柄の可変表示結果)を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否か、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否か等の判定が行われる。また、変動パターン設定処理(図5のS111)において、飾り図柄の可変表示態様を具体的に規定する変動パターンの判定などが行われる。他方、これらの判定とは別に、遊技球が始動入賞口(第1始動入賞口または第2始動入賞口)にて検出されたタイミングで、CPU103が153SGS112の入賞時乱数値判定処理を実行することにより、特図表示結果として大当り図柄を導出表示すると判定されるか否かの判定や、特図表示結果として小当り図柄を導出表示すると判定されるか否かの判定、飾り図柄の可変表示態様がスーパーリーチを伴う所定表示態様となるか否かの判定などを行う。これにより、始動入賞口に進入した遊技球の検出に基づく特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるより前、つまり、該可変表示の開始時に大当りや小当りとするか否かが判定されるよりも前に、特図表示結果が「大当り」や「小当り」となることや、飾り図柄の可変表示態様がいずれのカテゴリの可変表示態様となるかを判定し、この判定結果に基づいて、演出制御用CPU120などにより、後述するように、保留表示予告演出が実行されるようになる。
図11-16(A)に示す入賞時乱数値判定処理において、CPU103は、まず、例えば図示しない遊技制御フラグ設定部などに設けられた時短フラグや確変フラグの状態を確認することなどにより、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を特定する(153SGS121)。CPU103は、確変フラグがオンであるときには確変状態であることを特定し、確変フラグがオフで時短フラグがオンであるときには時短状態であることを特定し、確変フラグと時短フラグがともにオフであるときには通常状態であることを特定すればよい。
153SGS121の処理に続いて、図11-7に示す表示結果判定テーブルを選択してセットする(153SGS122)。このとき、CPU103は、始動口バッファ値が1であれば図11-7(A)に示す第1特図用表示結果判定テーブルをセットし、始動口バッファ値が2であれば図11-7(B)に示す第2特図用表示結果判定テーブルをセットすればよい。
その後、セットした表示結果判定テーブルにおけるパチンコ遊技機1に設定されている設定値に応じた大当りの数値範囲(大当りの判定範囲)を参照し、図11-15の153SGS109にて抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データが該大当り判定範囲内であるか否かを判定する(153SGS123)。大当り判定範囲には、153SGS122の処理により選択された表示結果判定用テーブルにおいて「大当り」の特図表示結果に割り当てられた個々の判定値が設定され、CPU103が乱数値MR1と各判定値とを逐一比較することにより、乱数値MR1と合致する判定値の有無を判定できればよい。あるいは、大当り判定範囲に含まれる判定値の最小値(下限値)と最大値(上限値)とを示す数値を設定して、CPU103が乱数値MR1と大当り判定範囲の最小値や最大値とを比較することにより、乱数値MR1が大当り判定範囲の範囲内であるか否かを判定できればよい。このとき、乱数値MR1が大当り判定範囲の範囲内であると判定されることにより、その乱数値MR1を含む保留データに基づく変動表示結果が「大当り」に決定されると判定できる。
153SGS123にて大当り判定範囲内ではないと判定された場合、つまり、可変表示時に大当りとならないと判定された場合には(153SGS123;N)、更にセットした表示結果判定テーブルにおけるパチンコ遊技機1に設定されている設定値に応じた小当りの数値範囲(小当りの判定範囲)を参照し、図11-15の153SGS109にて抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データが該小当り判定範囲内であるか否かを判定する(153SGS124)。小当り判定範囲には、153SGS122の処理により選択された表示結果判定用テーブルにおいて「小当り」の特図表示結果に割り当てられた個々の判定値が設定され、CPU103が乱数値MR1と各判定値とを逐一比較することにより、乱数値MR1と合致する判定値の有無を判定できればよい。あるいは、小当り判定範囲に含まれる判定値の最小値(下限値)と最大値(上限値)とを示す数値を設定して、CPU103が乱数値MR1と小当り判定範囲の最小値や最大値とを比較することにより、乱数値MR1が小当り判定範囲の範囲内であるか否かを判定できればよい。このとき、乱数値MR1が小当り判定範囲の範囲内であると判定されることにより、その乱数値MR1を含む保留データに基づく変動表示結果が「小当り」に決定されると判定できる。
153SGS124にて小当り判定範囲内ではないと判定された場合、つまり、可変表示時に小当りとならないと判定された場合には(153SGS124;N)、可変表示結果が「はずれ」となることに応じた図柄指定コマンドの送信設定を実行し(153SGS125)、時短フラグがセットされているか否か、つまり、現在の遊技状態が時短状態であるか否かを判定する(153SGS126)。時短フラグがセットされていない場合は(153SGS126;N)はずれ用変動パターン判定テーブルAを選択してセットし(153SGS127)、時短フラグがセットされている場合は(153SGS126;Y)、はずれ用変動パターン判定テーブルDを選択してセットする(153SGSS128)。
尚、はずれ用変動パターン判定テーブルAは、図11-11(A)に示すように、保留記憶数が1個以下である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルである。また、はずれ用変動パターン判定テーブルDは、図11-11(D)に示すように、遊技状態が時短制御の実行されている高ベース状態である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルである。
尚、本実施の形態の特徴部153SGでは、これらのはずれ用変動パターン判定テーブルAやはずれ用変動パターン判定テーブルDに加えて、合計保留記憶数が2~4個である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルBと、合計保留記憶数が5~8個である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルCが予め用意されているが、図11-11に示すように、これらはずれ用変動パターン判定テーブルA~Cのうち、はずれ用変動パターン判定テーブルAでは、非リーチの変動パターンに対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち0~450までの値が割り当てられており、はずれ用変動パターン判定テーブルB,Cでは、非リーチの変動パターンに対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち0~450を超える値が割り当てられている。一方、はずれ用変動パターン判定テーブルA~Cでは、スーパーリーチの変動パターンに対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち701~997までの値が割り当てられている。
このため、後述する153SGS132においてはずれ用変動パターン判定テーブルAを用いて変動パターン(変動カテゴリ)を判定することで、非リーチとスーパーリーチの判定は、該判定後に保留記憶数が変化しても必ず非リーチまたはスーパーリーチの変動パターンとなるので、始動入賞時の判定においては、はずれ用変動パターン判定テーブルAを用いて判定するようになっている。
図11-16(A)に示すように、153SGS123にて大当り判定範囲内であると判定された場合、つまり、可変表示時に大当りとなると判定された場合には(153SGS123;Y)、大当り種別判定用の乱数値MR2に基づいて、大当り種別を判定する(153SGS130)。このとき、CPU103は、始動口バッファ値に対応して特定される変動特図(「1」に対応する「第1特図」または「2」に対応する「第2特図」)に応じて、大当り種別判定テーブルを構成するテーブルデータから大当り種別判定用テーブルデータを選択する。そして、選択した大当り種別判定用テーブルデータを参照することにより、大当り種別が複数種別のいずれに判定されるかを判定する。
また、153SGS130において判定した大当り種別に応じた図柄指定コマンドの送信設定を実行し(153SG131)、大当り変動パターンを複数のいずれかに判定するためのテーブルとして、大当り用変動パターン判定テーブルを選択してセットする(153SG132)。
また、153SGS124にて小当り判定範囲内であると判定された場合、つまり、可変表示時に小当りとなると判定された場合には(153SGS124;Y)、小当り種別に応じた図柄指定コマンドの送信設定を実行する(153SG129)。
153SGS127、153SGS128、153SGS129、153SGS132の処理のいずれかを実行した後には、153SGS127、153SGS128、153SGS129、153SGS132の処理にて設定された変動パターン判定テーブルと変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データとを用いて、乱数値MR3が含まれる判定値の範囲に応じた変動カテゴリを判定する(153SGS133)。本実施の形態の特徴部153SGでは、図11-16(B)に示すように、少なくとも可変表示結果が「はずれ」となる場合に、合計保留記憶数にかかわらず共通して「非リーチ」の可変表示態様となる変動カテゴリと、「スーパーリーチ」の可変表示態様となる変動カテゴリと、「非リーチ」と「スーパーリーチ」以外の可変表示態様(例えばノーマルリーチや小当り)となる「その他」の変動カテゴリと、を設け、乱数値MR3に基づいて、このような変動カテゴリに決定されるか否かを判定できればよい。
その後、153SGS132の処理による判定結果に応じた変動カテゴリ指定コマンドを、演出制御基板12に対して送信するための設定を行ってから(153SGS134)、入賞時乱数値判定処理を終了する。
図11-17は、本実施の形態の特徴部153SGにおける演出制御プロセス処理(S76)のフローチャートの一部である。本実施の形態の特徴部153SGにおける演出制御プロセス処理では、図7に示す先読予告設定処理(S161)の実行後に、第1保留記憶表示エリア153SG005D及び第2保留記憶表示エリア153SG005Uに表示されている保留記憶表示の表示態様や表示数を図11-13(B)に示す始動入賞時受信コマンドバッファ153SG194Aに応じて更新する保留表示更新処理を実行した後に図7に示すS170~S177のいずれかの処理を実行するようになっている。
図11-18は、演出制御用CPU120が図11-17に示す演出制御プロセス処理において実行する先読予告設定処理(S161)を示すフローチャートである。先読予告設定処理において演出制御用CPU120は、先ず、図11-13(B)に示す始動入賞時受信コマンドバッファ153SG194Aの内容をチェックし(153SGS241)、保留表示フラグがセットされていないエントリが有るか否かを判定する(153SGS242)。保留表示フラグがセットされていないエントリが無い場合は先読予告設定処理を終了し、保留表示フラグがセットされていないエントリが有る場合は、既に保留表示フラグの値が1~4のいずれかにセットされているエントリが有るか否かを判定する(153SGS243)。
既に保留表示フラグの値が1~4のいずれかにセットされているエントリが有る場合、つまり、既に保留表示予告演出が実行されている場合は、該エントリ(153SGS242にて保留表示フラグがセットされていないと判定したエントリ)の保留表示フラグに保留表示予告演出の非実行に対応する「0」をセット(つまり、該エントリに対応する保留記憶表示を「○」で表示することを決定)して先読予告設定処理を終了する(153SGS251)。後述するように、既に保留表示フラグの値が1~4のいずれかにセットされているエントリが有る場合とは、既に保留表示予告演出が実行されている場合である。つまり、153SGS243の処理では、既に保留表示予告演出が実行される場合は、新たな保留表示予告演出の実行を制限している。
演出制御用CPU120は、153SGS243において、保留表示フラグの値の1~4のいずれかにセットされているエントリが無い場合は、該エントリ(153SGS242にて保留表示フラグがセットされていないと判定したエントリ)の図柄指定コマンドが大当りを示しているか否かを判定する(153SGS244)。該エントリの図柄指定コマンドが大当りを示している場合は、該エントリの図柄指定コマンドから大当り種別を特定するとともに(153SGS245)、例えば乱数回路124や演出制御カウンタ設定部153SG193のランダムカウンタなどから抽出した保留表示予告演出用の乱数値を示す数値データと153SGS245において特定した大当り種別に基づいて、図示しない大当り時保留表示予告演出判定テーブルを参照することにより、保留表示予告演出の実行の有無と保留表示予告演出を実行する場合における表示パターンとを決定する(153SGS246)。
153SG246においては、例えば、図11-19(A)に示すような決定割合で保留表示予告演出の実行の有無と表示パターン(予告種別)とを決定する。図11-19(A)に示す決定割合の設定例では、153SGS245の処理において特定した大当り種別に応じて、保留表示予告演出の有無や表示パターン(予告種別)の決定割合を異ならせている。
本実施の形態の特徴部153SGでは、保留表示予告演出の表示パターン(予告種別)として、表示パターンα、表示パターンβ、表示パターンγ、表示パターンδの4種類が設けられている。このうち、保留表示予告演出の表示パターンが表示パターンαに決定された場合には、保留記憶表示が白色の四角形(◇)で第1保留記憶表示エリア153SG005Dまたは第2保留記憶表示エリア153SG005Uに表示され、保留表示予告演出の表示パターンが表示パターンβに決定された場合には、保留記憶表示が白色の星型(☆)で第1保留記憶表示エリア153SG005Dまたは第2保留記憶表示エリア153SG005Uに表示され、保留表示予告演出の表示パターンが表示パターンγに決定された場合には、保留記憶表示が青色のカメラで第1保留記憶表示エリア153SG005Dまたは第2保留記憶表示エリア153SG005Uに表示され、保留表示予告演出の表示パターンが表示パターンδに決定された場合には、保留記憶表示が赤色のカメラで第1保留記憶表示エリア153SG005Dまたは第2保留記憶表示エリア153SG005Uに表示される。また、保留表示予告演出の非実行が決定された場合には、保留記憶表示が白色の丸形(○)で第1保留記憶表示エリア153SG005Dまたは第2保留記憶表示エリア153SG005Uに表示される。
ここで、図11-19(A)に示すように、大当り種別が大当りA(非確変大当り)である場合は、5%の割合で保留表示予告演出の非実行が決定され、55%の割合で表示パターンαでの保留表示予告演出の実行が決定され、20%の割合で表示パターンβでの保留表示予告演出の実行が決定され、10%の割合で表示パターンγでの保留表示予告演出の実行が決定され、10%の割合で表示パターンδでの保留表示予告演出の実行が決定される。また、大当り種別が大当りBまたは大当りC(確変大当り)である場合は、5%の割合で保留表示予告演出の非実行が決定され、20%の割合で表示パターンαでの保留表示予告演出の実行が決定され、55%の割合で表示パターンβでの保留表示予告演出の実行が決定され、10%の割合で表示パターンγでの保留表示予告演出の実行が決定され、10%の割合で表示パターンδでの保留表示予告演出の実行が決定される。
153SGS244に戻り、演出制御用CPU120は、該エントリの図柄指定コマンドがはずれや小当りである場合は、該エントリの変動カテゴリ指定コマンドから変動カテゴリを特定し(153SGS248)、例えば乱数回路124や演出制御カウンタ設定部153SG193のランダムカウンタなどから抽出した保留表示予告演出用の乱数値を示す数値データと153SGS249において特定した大当り種別に基づいて、図示しない小当り・はずれ時保留表示予告演出判定テーブルを参照することにより、保留表示予告演出の実行の有無と表示パターンとを決定する。
具体的には、図11-19(B)に示すように、可変表示結果がはずれであり変動カテゴリが非リーチである場合は、95%の割合で保留表示予告演出の非実行が決定され、5%の割合で表示パターンαでの保留表示予告演出の実行が決定され、0%の割合で表示パターンβでの保留表示予告演出の実行が決定され、0%の割合で表示パターンγでの保留表示予告演出の実行が決定され、0%の割合で表示パターンδでの保留表示予告演出の実行が決定される。また、可変表示結果がはずれまたは小当りであり変動カテゴリがその他である場合(ノーマルリーチはずれまたは小当りである場合)は、75%の割合で保留表示予告演出の非実行が決定され、20%の割合で表示パターンαでの保留表示予告演出の実行が決定され、5%の割合で表示パターンβでの保留表示予告演出の実行が決定され、0%の割合で表示パターンγでの保留表示予告演出の実行が決定され、0%の割合で表示パターンδでの保留表示予告演出の実行が決定される。また、可変表示結果がはずれであり変動カテゴリがスーパーリーチである場合は、55%の割合で保留表示予告演出の非実行が決定され、25%の割合で表示パターンαでの保留表示予告演出の実行が決定され、10%の割合で表示パターンβでの保留表示予告演出の実行が決定され、5%の割合で表示パターンγでの保留表示予告演出の実行が決定され、5%の割合で表示パターンδでの保留表示予告演出の実行が決定される。
つまり、図11-19(A)及び図11-19(B)に示すように本実施の形態の特徴部153SGにおいては、保留表示予告演出が実行される場合は保留表示予告演出が実行されない場合よりも高い割合で大当り遊技状態に制御されるようになっているとともに、表示パターンβにて保留表示予告演出が実行される場合は、表示パターンαにて保留表示予告演出が実行される場合よりも高い割合で大当り種別が大当りBまたは大当りC(確変大当り)となるように設定されている。このような設定により、可変表示結果が「大当り」であり、かつ表示パターン(予告種別)として表示パターンβの表示が実行された場合は、表示パターンαの表示が実行された場合よりも大当り種別が確変大当りである割合が高くなり、遊技者の確変大当りとなることに対する期待度を高めることができる。
表示パターンγや表示パターンδは、後述する設定示唆演出の実行を示唆する表示パターンであるため、表示パターンαや表示パターンβよりも大当り遊技状態に制御されることに対する期待度(大当り期待度)が高くなるように設定されていないとともに、大当り種別が大当りBや大当りCとなることに対する期待度(確変大当り期待度)が同一となっている。
尚、本実施の形態の特徴部153SGでは、可変表示結果が大当りとなる場合に決定可能な変動パターンはノーマルリーチとスーパーリーチの変動パターンであり、図11-19に示すように、表示パターンγや表示パターンδが決定される場合とは可変表示結果が大当りもしくは可変表示結果がはずれであり変動カテゴリがスーパーリーチである場合である。つまり、表示パターンγや表示パターンδ(青色や赤色のカメラの態様)の保留記憶表示は、後述する設定示唆演出を実行可能なスーパーリーチの可変表示であることも示唆している。一方で、図11-19(B)に示すように、変動カテゴリが非リーチやその他(ノーマルリーチや小当り)である場合、すなわち、特図変動時間がスーパーリーチよりも短いと判定された場合には、保留記憶表示が青色や赤色のカメラの態様にて表示されることがない。
図11-18に戻り、演出制御用CPU120は、153SGS246または153SGS249の処理の実行後、保留表示予告演出の実行を決定したか否かを判定する(153SGS250)。保留表示予告演出の実行を決定している場合は、該エントリの保留表示フラグに153SGS246または153SGS249の処理にて決定した表示パターンに対応した値(1~4のいずれか)をセットして先読予告設定処理を終了する(153SGS247)。尚、保留表示予告演出の非実行を決定している場合は、該エントリの保留表示フラグに保留表示予告演出の非実行に対応する「0」をセットして先読予告設定処理を終了する(153SGS251)。
図11-20は、図7に示された演出制御プロセス処理における可変表示開始設定処理(S171)を示すフローチャートである。可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、第1変動開始コマンド受信フラグがセットされているか否かを判定する(153SGS271)。第1変動開始コマンド受信フラグがセットされている場合は(153SGS271;Y)、図示しない始動入賞時受信コマンドバッファにおける第1特図保留記憶のバッファ番号「1-0」~「1-4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグ(すなわち、可変表示中である第1特別図柄に対応する各種コマンドデータと各種フラグ、1個目~4個目の第1特図保留記憶に対応する各種コマンドデータと各種フラグ)を、バッファ番号1個分ずつ上位にシフトする(153SGS272)。尚、バッファ番号「1-0」の内容については、シフトする先が存在しないためにシフトすることはできないので消去される。
具体的には、第1特図保留記憶のバッファ番号「1-1」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「1-0」に対応付けて格納するようにシフトし、第1特図保留記憶のバッファ番号「1-2」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「1-1」に対応付けて格納するようにシフトし、第1特図保留記憶のバッファ番号「1-3」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「1-2」に対応付けて格納するようにシフトし、第1特図保留記憶のバッファ番号「1-4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「1-3」に対応付けて格納するようにシフトする。
また、153SGS271において第1変動開始コマンド受信フラグがセットされていない場合は(153SGS271;N)、第2変動開始コマンド受信フラグがセットされているか否かを判定する(153SGS273)。第2変動開始コマンド受信フラグがセットされていない場合は(153SGS273;N)、可変表示開始設定処理を終了し、第2変動開始コマンド受信フラグがセットされている場合は(153SGS273;Y)、図示しない始動入賞時受信コマンドバッファにおける第2特図保留記憶のバッファ番号「2-0」~「2-4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグ(すなわち、可変表示中である第2特別図柄に対応する各種コマンドデータと各種フラグ、1個目~4個目の第2特図保留記憶に対応する各種コマンドデータと各種フラグ)を、バッファ番号1個分ずつ上位にシフトする(153SGS274)。尚、バッファ番号「2-0」の内容については、シフトする先が存在しないためにシフトすることはできないので消去される。
具体的には、第2特図保留記憶のバッファ番号「2-1」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「2-0」に対応付けて格納するようにシフトし、第2特図保留記憶のバッファ番号「2-2」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「2-1」に対応付けて格納するようにシフトし、第2特図保留記憶のバッファ番号「2-3」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「2-2」に対応付けて格納するようにシフトし、第2特図保留記憶のバッファ番号「2-4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「2-3」に対応付けて格納するようにシフトする。
153SGS272または153SGS274の実行後、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンド格納領域から変動パターン指定コマンドを読み出す(153SGS275)。
次いで、表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(即ち、受信した表示結果指定コマンド)に応じて飾り図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(153SGS276)。この場合、演出制御用CPU120は、表示結果指定コマンドで指定される表示結果に応じた飾り図柄の停止図柄を決定し、決定した飾り図柄の停止図柄を示すデータを飾り図柄表示結果格納領域に格納する。
尚、本特徴部153SGでは、受信した可変表示結果指定コマンドが大当りAに該当する第2可変表示結果指定コマンドである場合において、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄として3図柄が偶数図柄で揃った飾り図柄の組合せ(大当り図柄)を決定する。また、受信した可変表示結果指定コマンドが大当りBに該当する第3可変表示結果指定コマンドである場合においては、停止図柄として、「7」以外の奇数図柄の複数の組合せ(例えば「111」、「333」、「555」、「999」などの飾り図柄の組合せ)の中から決定する。また、受信した可変表示結果指定コマンドが大当りCに該当する第4可変表示結果指定コマンドである場合においては、停止図柄として3図柄が「7」で揃った飾り図柄の組合せ(大当り図柄)を決定する。また、受信した可変表示結果指定コマンドが小当りに該当する第5可変表示結果指定コマンドである場合においては、停止図柄として、小当りであることを示すチャンス目(3図柄が特定の法則の下で不揃いとなる「334」、「556」、「778」等)の中から決定する。また、受信した可変表示結果指定コマンドが、はずれに該当する第1可変表示結果指定コマンドである場合には、停止図柄として3図柄が不揃いとなる飾り図柄であって、上記したチャンス目以外の組合せ(はずれ図柄)を決定する。
これら停止図柄の決定においては、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、飾り図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄判定テーブルを用いて、飾り図柄の停止図柄を決定すればよい。即ち、抽出した乱数に一致する数値に対応する飾り図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定すればよい。
次いで、演出制御用CPU120は、当該可変表示の変動パターンがスーパーリーチの変動パターンであるか否かを判定する(153SGS277)。当該可変表示の変動パターンがスーパーリーチの変動パターンでない場合は153SGS285に進み、当該可変表示の変動パターンがスーパーリーチの変動パターンである場合は、当該可変表示のリーチ演出中において後部可変表示中示唆演出を実行するか否か及び該後部可変表示中示唆演出としていずれの演出を実行するかを決定する後部可変表示中示唆演出決定処理を実行する(153SGS278)。つまり、本実施の形態の特徴部153SGでは、153SGS277~153SG278に示すように、後部可変表示中示唆演出(大当り示唆演出や設定示唆演出)は、特図変動時間が長いスーパーリーチの変動パターンの可変表示でのみ実行可能であり、特図変動時間が短いノーマルリーチや非リーチの変動パターンの可変表示では実行されることがない。
尚、本実施の形態の特徴部153SGにおけるスーパーリーチの可変表示においては、図11-28に示すように、可変表示の開始タイミングから前部可変表示中示唆演出として当該可変表示結果が大当りとなること画像表示装置5に表示するキャラクタによって示唆するキャラクタ演出または当該可変表示結果が大当りとなること示唆するとともに後部可変表示中示唆演出の実行開始までの期間を示唆するタイマ演出を実行可能であるとともに、該可変表示の後半であるリーチ演出中に後部可変表示中示唆演出として当該可変表示結果が大当りとなることを示唆する大当り示唆演出またはパチンコ遊技機1に設定されている設定値を示唆する設定示唆演出を実行可能となっている。つまり、153SGS278の処理は、後部可変表示中示唆演出を実行するか否かと該後部可変表示中示唆演出としてリーチ演出中に大当り示唆演出と設定示唆演出のどちらを実行するかを決定する処理である。
そして、演出制御用CPU120は、153SGS278の処理において後部可変表示中示唆演出(大当り示唆演出と設定示唆演出のどちらか)の実行を決定したか否かを判定する(153SGS279)。153SGS278の処理において後部可変表示中示唆演出の非実行を決定した場合は153SGS285に進み、153SGS278の処理において後部可変表示中示唆演出の実行を決定した場合は、更に当該可変表示の開始時から前部可変表示中示唆演出としてキャラクタ演出とタイマ演出のどちらを実行するかを決定する前部可変表示中示唆演出決定処理を実行する(153SGS280)。つまり、本実施の形態の特徴部153SGでは、後部可変表示中演出の実行が決定されなければ前部可変表示中示唆演出の実行を決定することが無い、すなわち、設定示唆演出を実行不能な非リーチやノーマルリーチの可変表示においては前部可変表示中示唆演出としてタイマ演出やキャラクタ演出が実行されることが無い。
そして、演出制御用CPU120は、前部可変表示中示唆演出としてキャラクタ演出の実行を決定したか否かを判定する(153SGS281)。前部可変表示中示唆演出としてキャラクタ演出の実行を決定した場合は、後部可変表示中示唆演出開始待ちタイマに後部可変表示中示唆演出開始までの期間(図11-28(A)に示すようにリーチ演出の開始から5秒後)に応じた値をセットして153SG285に進み(153SGS282)、前部可変表示中示唆演出としてタイマ演出の実行を決定した場合は、後部可変表示中示唆演出開始待ちタイマに後部可変表示中示唆演出開始までの期間(図11-28(B)に示すように、タイマ演出の演出パターンに応じた値(具体的には、タイマ演出の演出パターンが25秒間の演出期間であるパターンTS-1である場合はリーチ演出の開始から5秒後、タイマ演出の演出パターンが30秒間の演出期間であるパターンTS-2である場合はリーチ演出の開始から10秒後))をセットして153SGS285に進む(153SGS283)。
そして、演出制御用CPU120は、153SGS285において、変動パターンに応じた演出制御パターン(プロセステーブル)を選択する。そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(153SGS286)。
尚、プロセステーブルには、画像表示装置5の表示を制御するための表示制御実行データ、各LEDの点灯を制御するためのランプ制御実行データ、スピーカ8L,8Rから出力する音の制御するための音制御実行データや、プッシュボタン31Bやスティックコントローラ31Aの操作を制御するための操作部制御実行データ等が、各プロセスデータn(1~N番まで)に対応付けて時系列に順番配列されている。
次いで、演出制御用CPU120は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音制御実行データ1、操作部制御実行データ1)に従って演出装置(演出用部品としての画像表示装置5、演出用部品としての各種ランプ及び演出用部品としてのスピーカ8L,8R、操作部(プッシュボタン31B、スティックコントローラ31A等))の制御を実行する(153SGS287)。例えば、画像表示装置5において変動パターンに応じた画像を表示させるために、表示制御部123に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプ制御基板14に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ8L,8Rからの音声出力を行わせるために、音声制御基板13に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
尚、本特徴部153SGでは、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドに1対1に対応する変動パターンによる飾り図柄の可変表示が行われるように制御するが、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
そして、可変表示時間タイマに、変動パターン指定コマンドで特定される可変表示時間に相当する値を設定する(153SGS288)。また、可変表示制御タイマに所定時間を設定する(153SGS289)。尚、所定時間は例えば30msであり、演出制御用CPU120は、所定時間が経過する毎に左中右の飾り図柄の表示状態を示す画像データをVRAMに書き込み、表示制御部123がVRAMに書き込まれた画像データに応じた信号を画像表示装置5に出力し、画像表示装置5が信号に応じた画像を表示することによって飾り図柄の可変表示(変動)が実現される。次いで、演出制御プロセスフラグの値を可変表示中演出処理(S172)に対応した値に更新して可変表示開始設定処理を終了する(153SGS290)。
図11-21は、図11-20に示された可変表示開始設定処理における後部可変表示中示唆演出決定処理(153SGS278)を示すフローチャートである。図11-21に示す後部可変表示中示唆演出決定処理において演出制御用CPU120は、図11-13(B)に示す始動入賞時受信コマンドバッファ153SG194Aを参照して当該可変表示に対応する保留表示フラグの値を特定する(153SGS301)。尚、該処理では、第1可変表示開始コマンド受信フラグがセットされている場合には始動入賞時受信コマンドバッファ153SG194Aの「1-0」のエントリの保留表示フラグの値を特定し、第2可変表示開始コマンド受信フラグがセットされている場合には始動入賞時受信コマンドバッファ153SG194Aの「2-0」のエントリを特定すればよい。
次いで、演出制御用CPU120は、153SGS301において特定した保留表示フラグの値にもとづいて後部可変表示中示唆演出の実行の有無及び後部可変表示中示唆演出として実行する演出を決定する(153SG302)。
具体的には、図11-22(A)に示すように、153SGS301において特定した保留表示フラグの値が「0」である場合、すなわち、当該可変表示を対象として保留表示予告演出が実行されていなかった場合は、90%の割合で後部可変表示中示唆演出の非実行を決定し、10%の割合で後部可変表示中示唆演出として大当り示唆演出の実行を決定し、0%の割合で後部可変表示中示唆演出として設定示唆演出の実行を決定する。また、153SGS301において特定した保留表示フラグの値が「1」または「2」である場合、つまり、当該可変表示を対象とした保留表示予告演出として保留記憶表示が白色の四角形または星形にて表示されていた場合は、50%の割合で後部可変表示中示唆演出の非実行を決定し、50%の割合で後部可変表示中示唆演出として大当り示唆演出の実行を決定し、0%の割合で後部可変表示中示唆演出として設定示唆演出の実行を決定する。
更に、153SGS301において特定した保留表示フラグの値が「3」である場合、つまり、当該可変表示を対象とした保留表示予告演出として保留記憶表示が青色のカメラにて表示されていた場合は、30%の割合で後部可変表示中示唆演出の非実行を決定し、35%の割合で後部可変表示中示唆演出として大当り示唆演出の実行を決定し、35%の割合で後部可変表示中示唆演出として設定示唆演出の実行を決定する。そして、153SGS301において特定した保留表示フラグの値が「4」である場合、つまり、当該可変表示を対象とした保留表示予告演出として保留記憶表示が赤色のカメラにて表示されていた場合は、0%の割合で後部可変表示中示唆演出の非実行を決定し、30%の割合で後部可変表示中示唆演出として大当り示唆演出の実行を決定し、70%の割合で後部可変表示中示唆演出として設定示唆演出の実行を決定する。
つまり、本実施の形態の特徴部153SGにおいては、当該可変表示を対象として保留表示予告演出が実行されていた場合は、当該可変表示を対象として保留表示予告演出が実行されていなかった場合よりも高い割合で後部可変表示中示唆演出の実行が決定されるように設定されている。更に、当該可変表示を対象とした保留表示予告演出として保留記憶表示が青色や赤色のカメラにて表示されていた場合(保留表示フラグの値が「3」や「4」である場合)は、当該可変表示を対象とした保留表示予告演出として保留記憶表示が白色の四角形や星形にて表示されていた場合(保留表示フラグの値が「1」や「2」である場合)よりも高い割合で後部可変表示中示唆演出の実行が決定されるように設定されているとともに、当該可変表示を対象とした保留表示予告演出として保留記憶表示が白色の四角形や星形にて表示されていた場合よりも高い割合で後部可変表示中示唆演出として設定示唆演出の実行が決定されるように設定されている。
また、当該可変表示を対象とした保留表示予告演出として保留記憶表示が青色や赤色のカメラにて表示されていた場合(保留表示フラグの値が「3」や「4」である場合)に着目すると、当該可変表示を対象とした保留表示予告演出として保留記憶表示が赤色のカメラにて表示されていた場合は、当該可変表示を対象とした保留表示予告演出として保留記憶表示が青色のカメラにて表示されていた場合よりも高い割合で後部可変表示中示唆演出の実行が決定されるように設定されているとともに、当該可変表示を対象とした保留表示予告演出として保留記憶表示が青色のカメラにて表示されていた場合よりも高い割合で後部可変表示中示唆演出として設定示唆演出の実行が決定されるように設定されている。
以上から、本実施の形態の特徴部153SGにおいては、当該可変表示を対象とした保留表示予告演出として保留記憶表示が四角形や星形にて表示されていた場合は、後部可変表示中示唆演出として大当り示唆演出が実行されるか否かに対して遊技者を注目させることができる一方で、当該可変表示を対象とした保留表示予告演出として保留記憶表示が青色や赤色のカメラにて表示されていた場合は、後部可変表示中示唆演出として設定示唆演出が実行されるか否かに対して遊技者を注目させることができるようになっている。
更に、当該可変表示を対象とした保留表示予告演出として保留記憶表示が赤色のカメラにて表示されていた場合は、当該可変表示を対象とした保留表示予告演出として保留記憶表示が青色のカメラにて表示されていた場合よりも後部可変表示中示唆演出として設定示唆演出が実行される割合が高いので、後部可変表示中示唆演出として設定示唆演出が実行されるか否かに対してより一層遊技者を注目させることができるようになっている。
図11-21に戻り、演出制御用CPU120は、153SGS302の処理において後部可変表示中示唆演出の実行を決定したか否かを判定する(153SGS303)。153SGS302の処理において後部可変表示中示唆演出の非実行を決定した場合は、後部可変表示中示唆演出決定処理を終了し、153SGS302の処理において後部可変表示中示唆演出の実行を決定した場合は、更に、153SGS302の処理において後部可変表示中示唆演出として大当り示唆演出の実行を決定したか否かを判定する(153SGS304)。
153SGS302の処理において後部可変表示中示唆演出として大当り示唆演出の実行を決定した場合は、可変表示結果にもとづいて大当り示唆演出の演出パターンを決定して記憶し、後部可変表示中示唆演出決定処理を終了する(153SGS305)。
尚、153SGS305の処理において決定可能な演出パターンとしては、図11-22(B)に示すように、パターンAS-1~パターンAS-3までの計3個の演出パターンが設けられている。これら演出パターンのうちパターンAS-1は、当該可変表示結果が大当りとなる割合(大当り期待度)が最も低いことを示唆する演出パターン(大当り期待度:低)であり、パターンAS-2は、当該可変表示結果が大当りとなる割合がパターンAS-1よりも高いことを示唆する演出パターン(大当り期待度:中)であり、パターンAS-3は、当該可変表示結果が大当りとなる割合が最も高いことを示唆する演出パターン(大当り期待度:高)である。
そして、前述した153SGS305の処理では、図11-23に示すように、演出制御用CPU120は、可変表示結果が大当りである場合は、大当り示唆演出の演出パターンを10%の割合でパターンAS-1に決定し、30%の割合でパターンAS-2に決定し、60%の割合でパターンAS-3に決定する。
一方、153SGS302の処理において後部可変表示中示唆演出として設定示唆演出の実行を決定した場合、演出制御用CPU120は、RAM122を参照し、CPU103から受信した設定値指定コマンドから設定値(パチンコ遊技機1に設定されている設定値)を特定する(153SGS306)。そして、演出制御用CPU120は、特定した設定値にもとづいて設定示唆演出の演出パターンを決定して記憶し、後部可変表示中示唆演出決定処理を終了する(153SGS307)。
尚、153SG307において決定可能な演出パターンとしては、図11-22(B)に示すように、パターンSS-1~パターンSS-5までの計5個のパターンが設けられている。これらパターンSS-1~パターンSS-5のうち、パターンSS-1は、設定値が奇数(例えば1、3、5)である可能性を示唆し、パターンSS-2は、設定値が偶数(例えば、2、4、6)である可能性を示唆し、パターンSS-3は、設定値が奇数寄りの中間設定以上(例えば、3または5)である可能性を示唆し、パターンSS-4は、設定値が偶数寄りの中間設定以上(例えば、4または6)である可能性を示唆し、パターンSS-5は、設定値が最高設定(例えば、6)である可能性を示唆する。
そして、パターンSS-1及びSS-2については、設定値が1~4(低設定)のいずれかである場合に高い割合で決定されることで、設定値5、6(高設定)のいずれかであることの期待度が低いとされ、パターンSS-3及びパターンSS-4については、設定値が5、6のいずれかである場合に高い割合で決定されることで、設定値5、6であることの期待度が高いとされている。
尚、本特徴部153SGでは、設定値1~4を低設定、設定値5,6を高設定として説明するが、設定値1~3を低設定、設定値4~6を高設定としてもよいし、設定値1、2を低設定、設定値3、4を中間設定、設定値5、6を高設定として演出パターンの実行割合を設定するようにしてもよい。
前述した153SGS307の処理において演出制御用CPU120は、図11-24に示すように、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1である場合は、演出パターンを60%の割合でパターンSS-1に決定し、25%の割合でパターンSS-2に決定し、9%の割合でパターンSS-3に決定し、6%の割合でパターンSS-4に決定し、0%の割合でパターンSS-5に決定する。また、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が2である場合は、演出パターンを25%の割合でパターンSS-1に決定し、60%の割合でパターンSS-2に決定し、6%の割合でパターンSS-3に決定し、9%の割合でパターンSS-4に決定し、0%の割合でパターンSS-5に決定する。また、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が3である場合は、演出パターンを50%の割合でパターンSS-1に決定し、20%の割合でパターンSS-2に決定し、20%の割合でパターンSS-3に決定し、10%の割合でパターンSS-4に決定し、0%の割合でパターンSS-5に決定する。
また、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が4である場合は、演出パターンを20%の割合でパターンSS-1に決定し、50%の割合でパターンSS-2に決定し、10%の割合でパターンSS-3に決定し、20%の割合でパターンSS-4に決定し、0%の割合でパターンSS-5に決定する。また、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が5である場合は、演出パターンを20%の割合でパターンSS-1に決定し、30%の割合でパターンSS-2に決定し、30%の割合でパターンSS-3に決定し、20%の割合でパターンSS-4に決定し、0%の割合でパターンSS-5に決定する。また、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が6である場合は、演出パターンを30%の割合でパターンSS-1に決定し、20%の割合でパターンSS-2に決定し、15%の割合でパターンSS-3に決定し、30%の割合でパターンSS-4に決定し、5%の割合でパターンSS-5に決定する。
このように、本特徴部153SGでは、設定値示唆演出がパターンSS-1やパターンSS-2にて実行されることで設定値が1~4のいずれかであることが示唆され、設定値示唆演出がパターンSS-3やパターンSS-4にて実行されることによって設定値が5または6であることが示唆される。そして、設定示唆演出がパターンSS-5にて実行される場合は、設定値が6であることが確定する。
図11-25は、図11-20に示す可変表示開始設定処理において演出制御用CPU120が実行する前部可変表示中示唆演出決定処理(153SGS280)を示すフローチャートである。図11-25に示す前部可変表示中示唆演出決定処理において演出制御用CPU120は、先ず、当該可変表示の可変表示結果を特定する(153SGS311)。また、後部可変表示中示唆演出として設定示唆演出の実行が決定されているか否かを判定する(153SGS312)。
後部可変表示中示唆演出として大当り示唆演出の実行が決定されている場合は、大当り示唆演出の実行と可変表示結果にもとづいて前部可変表示中示唆演出の実行の有無及び前部可変表示中示唆演出として実行する演出をキャラクタ演出とタイマ演出とから決定する(153SGS313)。具体的には、図11-26(A)に示すように、可変表示結果が大当りである場合は、40%の割合で前部可変表示中示唆演出の非実行を決定し、30%の割合で前部可変表示中示唆演出としてキャラクタ演出の実行を決定し、30%の割合で前部可変表示中示唆演出としてタイマ演出の実行を決定する。また、可変表示結果がはずれである場合は、70%の割合で前部可変表示中示唆演出の非実行を決定し、25%の割合で前部可変表示中示唆演出としてキャラクタ演出の実行を決定し、5%の割合で前部可変表示中示唆演出としてタイマ演出の実行を決定する。
つまり、後部可変表示中示唆演出として大当り示唆演出の実行が決定されている場合については、可変表示結果が大当りである場合は可変表示結果がはずれである場合よりも高い割合で前部可変表示中示唆演出の実行が決定されるとともに、可変表示結果が大当りである場合は前部可変表示中示唆演出としてキャラクタ演出の実行とタイマ演出の実行とが同一割合で決定される一方で、可変表示結果がはずれである場合は前部可変表示中示唆演出としてキャラクタ演出の実行がタイマ演出の実行よりも高い割合で決定される、つまり、タイマ演出の大当り期待度がキャラクタ演出の大当り期待度よりも高く設定されている。
また、演出制御用CPU120は、後部可変表示中示唆演出として設定示唆演出の実行が決定されている場合は、設定示唆演出の実行と可変表示結果にもとづいて前部可変表示中示唆演出の実行の有無及び前部可変表示中示唆演出として実行する演出をキャラクタ演出とタイマ演出とから決定する(153SGS314)。具体的には、図11-26(B)に示すように、可変表示結果が大当りである場合は、30%の割合で前部可変表示中示唆演出の非実行を決定し、0%の割合で前部可変表示中示唆演出としてキャラクタ演出の実行を決定し、70%の割合で前部可変表示中示唆演出としてタイマ演出の実行を決定する。また、可変表示結果がはずれである場合は、80%の割合で前部可変表示中示唆演出の非実行を決定し、0%の割合で前部可変表示中示唆演出としてキャラクタ演出の実行を決定し、20%の割合で前部可変表示中示唆演出としてタイマ演出の実行を決定する。
つまり、後部可変表示中示唆演出として設定示唆演出の実行が決定されている場合については、可変表示結果が大当りである場合は可変表示結果がはずれである場合よりも高い割合で前部可変表示中示唆演出の実行が決定されるとともに、可変表示結果が大当りであるかはずれであるかにかかわらず前部可変表示中示唆演出としてキャラクタ演出の実行が決定されることが無いように設定されている、つまり、タイマ演出の大当り期待度がキャラクタ演出の大当り期待度よりも高く設定されている。
このため、可変表示結果が大当りである場合は、結果的に可変表示結果がはずれである場合よりも高い割合でタイマ演出の実行が決定されるようになっているので、前部可変表示中示唆演出としてタイマ演出が実行される場合は、可変表示結果が大当りとなることに対して遊技者を注目させることが可能となっている。
そして、図11-25に示すように、演出制御用CPU120は、153SGS313または153SGS314の実行後、前部可変表示中示唆演出の実行を決定したか否かを判定する(153SGS315)。前部可変表示中示唆演出の非実行を決定している場合は前部可変表示中示唆演出決定処理を終了し、前部可変表示中示唆演出の実行を決定している場合は、更に前部可変表示中示唆演出としてキャラクタ演出の実行を決定しているか否かを判定する(153SGS316)。
前部可変表示中示唆演出としてキャラクタ演出の実行を決定している場合は、可変表示結果にもとづいてキャラク演出の演出パターンを決定するとともに記憶し、前部可変表示中示唆演出決定処理を終了する(153SGS317)。
尚、153SGS317の処理において決定可能なキャラクタ演出の演出パターンとしては、図11-26(C)に示すように、パターンCS-1及びパターンCS-2の計2個の演出パターンが設けられている。これら演出パターンのうちパターンCS-1は、画像表示装置5において図示しないキャラクタAを表示することによって可変表示結果が大当りとなる割合が最も低いことを示唆する演出パターン(大当り期待度:低)であり、パターンCS-2は、画像表示装置5において図示しないキャラクタBを表示することによって可変表示結果が大当りとなる割合がパターンCS-1よりも高いことを示唆する演出パターン(大当り期待度:中)である。
このため、153SGS317の処理において演出制御用CPU120は、図11-27(A)に示すように、可変表示結果が大当りである場合は、キャラクタ演出の演出パターンを20%の割合でパターンCS-1に決定し、80%の割合でパターンCS-2に決定する。一方で、可変表示結果がはずれである場合は、キャラクタ演出の演出パターンを80%の割合でパターンCS-1に決定し、20%の割合でパターンCS-2に決定する。
また、前部可変表示中示唆演出としてタイマ演出の実行を決定している場合は、演出制御用CPU120は、後部可変表示中示唆演出として実行が決定されている演出にもとづいてタイマ演出の演出パターンを決定するとともに記憶し、前記部可変表示中示唆演出決定処理を終了する(153SGS318)。
153SGS318の処理において決定可能なタイマ演出の演出パターンとしては、図11-26(C)に示すように、パターンTS-1及びパターンTS-2の計2個の演出パターンが設けられている。これら演出パターンのうちパターンTS-1は、画像表示装置5において可変表示結果が大当りとなる割合がキャラクタ演出のパターンCS-1やパターンCS-2よりも高いことを示唆する(大当り期待度:高)とともに後部可変表示中示唆演出の実行開始までの期間をキャラクタXの画像とともに25秒間に亘って示唆する演出であり、パターンTS-2は、画像表示装置5において可変表示結果が大当りとなる割合がキャラクタ演出のパターンCS-1やパターンCS-2よりも高いことを示唆する(大当り期待度:高)とともに後部可変表示中示唆演出の実行開始までの期間をキャラクタYの画像とともに25秒間に亘って示唆する演出である(図11-27(C)及び図11-29(D)及び図11-29(E)参照)。
このため、153SGS318の処理において演出制御用CPU120は、図11-27(B)に示すように、実行が決定されている後部可変表示中示唆演出が大当り示唆演出である場合は、タイマ演出の演出パターンを、80%の割合でパターンTS-1に決定し、20%の割合でパターンTS-2に決定する。また、演出制御用CPU120は、実行が決定されている後部可変表示中示唆演出が設定示唆演出である場合は、80%の割合でパターンTS-1に決定し、20%の割合でパターンTS-2に決定する。
つまり、前部可変表示中示唆演出としてタイマ演出が実行される場合においては、該タイマ演出がパターンTS-1にて実行される場合よりもパターンTS-2にて実行される場合(つまり、タイマ演出の演出期間が長く、且つ画像表示装置5においてキャラクタAよりもキャラクタBが表示される場合)の方が後部可変表示中示唆演出として設定示唆演出が実行される割合が高く設定されている。このため、本実施の形態の特徴部153SGにおいては、タイマ演出の演出期間や画像表示装置5に表示されるキャラクタに対して遊技者を注目させることができる。また、タイマ演出がパターンTS-2にて実行される場合は、タイマ演出がパターンTS-1にて実行される場合よりも遊技者に設定示唆演出が実行されることを期待させることができるので遊技興趣の向上を図ることができる。
以上、本実施の形態の特徴部153SGにおいては、図11-26(D)に示すように、前部可変表示中示唆演出としてタイマ演出が実行される場合については、前部可変表示中示唆演出としてキャラクタ演出が実行される場合よりも大当り期待度が高く設定されているとともに、前部可変表示中示唆演出としてキャラクタ演出が実行される場合よりも高い割合で後部可変表示中示唆演出として設定示唆演出が実行されるようになっている。
図11-20~図11-28に示すように、可変表示中における前部可変表示中示唆演出の実行を決定した場合、演出制御用CPU120は、可変表示中演出処理(S172)において、決定した前部可変表示中示唆演出の演出パターンに応じたプロセスデータをセットし、以降の可変表示中演出処理(S172)においてプロセスタイマに応じたプロセスデータの内容にしたがって演出装置を制御すればよい。また、可変表示中における後部可変表示中示唆演出の実行を決定した場合、演出制御用CPU120は、可変表示中演出処理を実行する毎に後部可変表示中示唆演出開始待ちタイマの値を-1していき、該後部可変表示中示唆演出開始待ちタイマの値が0になったことにもとづいて、決定した後部可変表示中示唆演出の演出パターンに応じたプロセスデータをセットする。そして、以降の可変表示中演出処理(S172)においてプロセスタイマに応じたプロセスデータの内容にしたがって演出装置を制御すればよい。
尚、図11-28(A)及び図11-28(B)に示すように、本特徴部153SGにおける後部可変表示中示唆演出としての大当り示唆演出や設定示唆演出は、リーチ演出の実行期間中において非リーチの変動パターンの特図変動時間よりも長い期間(図11-6参照)である7秒間に亘って実行される。このため、仮に遊技者が画像表示装置5から一瞬目を離したとしても、遊技者が大当り示唆演出や設定示唆演出を見逃してしまうことを防ぐことが可能となっている。
次に、本特徴部153SGにおける可変表示中の演出態様について図11-29~図11-31にもとづいて説明する。先ず、図11-29(A)及び図11-29(B)に示すように、可変表示中に新たな始動入賞が発生し、該始動入賞にもとづいて先読予告演出として保留記憶表示の表示パターンが表示パターンγまたは表示パターンδに決定されると、第1保留記憶表示エリア153SG005Dや第2保留記憶表示エリア153SG005Uにおいて、新たな保留記憶表示が青色または赤色のカメラの態様にて表示される。
そして、図11-29(C)~図11-29(E)に示すように、新たな可変表示として、該カメラの態様である保留記憶表示に対応した可変表示が開始されると、前部可変表示中示唆演出としてのタイマ演出が開始される。このとき、タイマ演出の演出パターンがパターンTS-1である場合は、図11-29(D)に示すように、画像表示装置5の左部においてキャラクタXの画像153SG005Xが表示されるとともに、後部可変表示中示唆演出までの期間である25秒間のタイマの更新表示が開始される。また、タイマ演出の演出パターンがパターンTS-2である場合は、図11-29(E)に示すように、画像表示装置5の左部においてキャラクタYの画像153SG005Yが表示されるとともに、後部可変表示中示唆演出までの期間である30秒間のタイマの更新表示が開始される。
次いで、図11-30(F)~図11-30(H)に示すように、後部可変表示中示唆演出までのタイマの更新表示とともに可変表示が進行すると、スーパーリーチ演出が開始される。そして、該スーパーリーチ演出の実行中にタイマが0秒に到達する(タイマ演出が終了する)と、後部可変表示中示唆演出として大当り示唆演出または設定示唆演出が開始される。
具体的には、後部可変表示中示唆演出として大当り示唆演出の実行が決定されている場合は、決定されている演出パターンがパターンAS-1であれば、図11-30(I)に示すように、画像表示装置5において「チャンス!」等の大当り期待度が低い旨を示すメッセージが表示され、決定されている演出パターンがパターンAS-2であれば、図11-30(J)に示すように、画像表示装置5において「熱い!」等の大当り期待度がパターンAS-1よりも高い旨を示すメッセージが表示され、決定されている演出パターンがパターンAS-3であれば、図11-30(K)に示すように、画像表示装置5において「激アツ!」等の大当り期待度がパターンAS-2よりも高い旨を示すメッセージが表示される。
一方で、後部可変表示中示唆演出として設定示唆演出の実行が決定されている場合は、図11-31(L)~図11-31(P)に示すように、設定示唆演出の演出パターンがパターンSS-1~パターンSS-4である場合は、画像表示装置5においてそれぞれで異なるキャラクタの設定値示唆画像131SG005H、131SG005I、131SG005J、131SG005Kが表示されることで、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が示唆される。更に、設定値示唆演出の演出パターンがパターンSS-5である場合は、パターンSS-1~パターンSS-4において画像表示装置5に表示する全キャラクタが集合した設定値示唆画像131SGS005Lが画像表示装置5において表示される。
以上のように、本実施の形態の特徴部153SGでは、先読予告として保留記憶表示が青色や赤色のカメラの態様にて表示された場合は、先読予告が非実行の場合や保留記憶表示が白色の四角形や星形にて表示される場合よりも高い割合で設定示唆演出が実行されるようになっている。このため、遊技者は、保留記憶表示が青色や赤色のカメラの態様にて表示された段階で予め設定示唆演出が実行されることを予期して所持しているスマートフォン等の携帯端末によって設定示唆演出を撮影するための準備を整えることが出来るようになっている。つまり、本実施の形態の特徴部153SGにおける青色や赤色のカメラの態様の保留記憶表示は、遊技者に対して設定示唆演出を撮影するための準備を促す演出でもある。
以上、本実施の形態の特徴部153SGにおいては、大当り期待度を示唆する前部可変表示中示唆演出としてキャラクタ演出と該キャラクタ演出よりも大当り期待度が高いタイマ演出を実行可能であり、図11-26(D)に示すように、可変表示中にタイマ演出が実行される場合は、可変表示中にキャラクタ演出が実行される場合よりも高い割合で後部可変表示中示唆演出として設定示唆演出が実行される。つまり、タイマ演出が実行される場合は、キャラクタ演出が実行される場合よりも大当り期待度が高いことによって可変表示結果が大当りとなるか否かに遊技者がより一層注目するので、該遊技者が注目している状態で設定示唆演出が実行されることとなり、遊技者により設定示唆演出の見逃しを防ぐことができる。
また、可変表示中の前部可変表示中示唆演出としては、キャラクタ演出に加えて後部可変表示中示唆演出の開始までの期間を示唆するタイマ演出を実行可能となっているので、設定示唆演出が実行されることによって設定示唆演出の実行開始タイミングを遊技者が認識し易くできる。
尚、本実施の形態の特徴部153SGでは、タイマ演出として、後部可変表示中示唆演出の実行開始までの期間を数値の表示(図11-29(D)及び図11-29(E)参照)により明確に報知する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、タイマ演出としては、例えば、ゲージやメータ等の増加・減少表示を行うことによって後部可変表示中示唆演出の実行開始までの期間を明確に報知しない(大凡の期間のみを示唆する)ようにしてもよい。
更に、本実施の形態の特徴部153SGでは、図11-29(D)及び図11-29(E)に示すように、タイマ演出を画像表示装置5での画像表示にて実行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、画像表示装置5での画像表示、スピーカ8L、8Rからの音出力、遊技効果ランプ9の発光、画像表示装置5以外の表示手段での表示のうちいずれか1の態様また複数の態様を組み合わせて実行してもよい。
また、本実施の形態の特徴部153SGでは、図11-30(H)及び図11-31(L)に示すように、タイマ演出として画像表示装置5に表示されているタイマが0となったことにもとづいて、後部可変表示中示唆演出として設定示唆演出の他に大当り示唆演出が実行される場合がある。つまり、タイマ演出が実行された場合であっても設定示唆演出ではなく大当り示唆演出が実行される場合があるので、意外性を演出することができ、遊技興趣を向上できる。
尚、本実施の形態の特徴部153SGでは、タイマ演出として画像表示装置5に表示されているタイマが0となったことにもとづいて、後部可変表示中示唆演出として設定示唆演と大当り示唆演出のいずれか一方のみを実行可能な形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、タイマ演出として画像表示装置5に表示されているタイマが0となったことにもとづいて、後部可変表示中示唆演出として設定示唆演と大当り示唆演出との両方を実行可能としてもよい。
更に、本実施の形態の特徴部153SGでは、前部可変表示中示唆演出としてタイマ演出が実行された場合は必ず後部可変表示中示唆演出が実行される形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、前部可変表示中示唆演出としてタイマ演出が実行されても後部可変表示中示唆演出が実行されない場合を設けてもよい。
また、図11-27(B)及び図11-27(C)に示すように、タイマ演出の演出パターンとしては、演出期間が25秒であるパターンTS-1と演出期間が30秒であるパターンTS-2とが設けられており、タイマ演出がパターンTS-2にて実行される場合はタイマ演出がパターンTS-1にて実行される場合よりも高い割合で設定示唆演出が実行される。つまり、タイマ演出がパターンTS-2にて実行される場合はタイマ演出がパターンTS-1にて実行される場合よりも長期間に亘って設定示唆演出が実行されることが示唆されるので、遊技者による設定示唆演出の見逃しをより一層防ぐことができる。
また、図11-28に示すように、設定示唆演出を含む後部可変表示中示唆演出は、スーパーリーチの可変表示における後半期間であるリーチ演出期間中に実行されるので、遊技者による設定示唆演出の見逃しをより一層防ぐことができる。
尚、本実施の形態の特徴部153SGでは、スーパーリーチの可変表示における後半期間であるリーチ演出期間中に設定示唆演出が実行される形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、スーパーリーチの可変表示における前半期間に設定示唆演出が実行される場合を設けてもよい。
また、本実施の形態の特徴部153SGでは、図11-18及び図11-22に示すように、先読予告として保留記憶表示の表示態様を白色の四角形や星形、青色や赤色のカメラの態様等にて表示可能な保留表示予告演出を実行可能であり、表示態様が青色や赤色のカメラの態様である保留記憶表示(保留表示フラグの値が3や4)に対応する可変表示では、表示態様が白色の四角形や星形である保留記憶表示(保留表示フラグの値が1や2)に対応する可変表示よりも高い割合で設定示唆演出の実行を決定可能となっているの。このため、表示態様が青色や赤色のカメラの態様である保留記憶表示(保留表示フラグの値が3や4)に対応する可変表示では、可変表示結果が大当りとなるか否かに遊技者が注目しているときに設定示唆演出が実行されるので、遊技者による設定示唆演出の見逃しを防ぐことができる。
また、本実施の形態の特徴部153SGでは、図11-29及び図11-31に示すように、保留表示予告演出を実行した場合は、該保留表示予告演出の対象である保留記憶表示に対応した可変表示(保留表示予告演出を終了した直後の可変表示)において設定示唆演出を実行可能となっている。このため、保留表示予告演出の対象である保留記憶表示に対応した可変表示に対した遊技者が注目しているときに設定示唆演出が実行されるので、遊技者による設定示唆演出の見逃しをより一層防ぐことができる。
尚、本実施の形態の特徴部153SGでは、先読予告として保留表示予告演出を実行可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、先読予告としては保留表示予告演出以外の演出を実行可能とし、該演出の演出態様として設定示唆演出が実行されることを示唆してもよい。
更に、本実施の形態の特徴部153SGでは、保留表示予告演出の対象である保留記憶表示に対応した可変表示(保留表示予告演出を終了した直後の可変表示)において設定示唆演出を実行可能な形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、保留表示予告演出の実行期間中(すなわち、保留表示予告演出の対象である保留記憶表示に対応した可変表示の開始よりも前のタイミング)から設定示唆演出を実行可能としてもよい。
また、図11-19に示すように、先読予告演出として保留記憶表示を青色や赤色のカメラの態様にて表示する割合は、先読予告演出として保留記憶表示を白色の四角形や星形にて表示する割合よりも低く設定されているので、保留記憶表示が青色や赤色のカメラの態様にて表示されることで保留記憶表示が白色の四角形や星形にて表示される場合よりも遊技者を注目させることができ、技者による設定示唆演出の見逃しをより一層防ぐことができる。
また、本実施の形態の特徴部153SGでは、先読予告演出として保留記憶表示を青色や赤色のカメラの態様にて表示する割合が、先読予告演出として保留記憶表示を白色の四角形や星形にて表示する割合よりも低く設定されている形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、先読予告演出として保留記憶表示を青色や赤色のカメラの態様にて表示する割合は、先読予告演出として保留記憶表示を白色の四角形や星形にて表示する割合よりも高く設定してもよいし、また、先読予告演出として保留記憶表示を青色や赤色のカメラの態様にて表示する割合と先読予告演出として保留記憶表示を白色の四角形や星形にて表示する割合とを同一としてもよい。
また、本実施の形態の特徴部153SGでは、保留表示予告演出として、保留記憶表示を青色や赤色のカメラの態様にて表示することで、設定示唆演出を撮影するための準備を遊技者に対して促すようになっているので、遊技者は、設定示唆演出の開始前からスマートフォン等の形態端末を準備することができるので、遊技者による設定示唆演出の撮影の成功率を高めることができる。
尚、本実施の形態の特徴部153SGでは、保留表示予告演出として、保留記憶表示を青色や赤色のカメラの態様にて表示することで、設定示唆演出を撮影するための準備を遊技者に対して促す形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、保留表示予告演出として保留記憶表示を青色や赤色のカメラの態様にて表示する場合は、スピーカ8L、8Rからの音出力や画像表示装置5におけるメッセージ画像の表示等により別途遊技者に対して設定示唆演出を撮影するための準備を遊技者に対して促すようにしてもよい。
また、本実施の形態の特徴部153SGでは、保留記憶表示を青色のカメラの態様で表示する表示パターンγと保留記憶表示を赤色のカメラの態様で表示する表示パターンδとで保留表示予告演出を実行可能であり、図11-22(A)に示すように、保留記憶表示が青色のカメラの態様にて表示される場合(保留表示フラグの値が3である場合)と保留記憶表示が赤色のカメラの態様にて表示される場合(保留表示フラグの値が4である場合)とでは設定示唆演出が実行される割合が異なっている。特に、保留記憶表示が赤色のカメラの態様にて表示される場合は、保留記憶表示が青色のカメラの態様にて表示される場合よりも高い割合で設定示唆演出が実行されるので、保留記憶表示が赤色のカメラの態様にて表示される場合は、保留記憶表示が青色のカメラの態様にて表示される場合よりも設定示唆演出が実行されるか否かに対して遊技者を注目させることができ、遊技興趣を向上できる。
尚、本実施の形態の特徴部153SGでは、保留記憶表示が青色や赤色のカメラの態様にて表示された場合は、該保留記憶表示に対応する可変表示が開始するまで該保留記憶表示の表示態様が変化しない形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、保留記憶表示の表示態様が青色のカメラの態様から赤色のカメラの態様に変化する場合を設けてもよいし、また、実行中の可変表示に対応する保留記憶表示をアクティブ表示として継続して表示しておき、該アクティブ表示の表示態様を青色のカメラの態様から赤色のカメラの態様に変化する場合を設けてもよい。このようにすることで、可変表示が終了するまで設定示唆演出が実行されるか否かについて遊技者を注目させることができるので、遊技興趣を向上できる。
また、本実施の形態の特徴部153SGでは、図11-20に示すように、設定示唆演出を含む後部可変表示中示唆演出は、特図変動時間が長いスーパーリーチの変動パターンの可変表示でのみ実行可能となっており、特図変動時間が短いノーマルリーチや非リーチの変動パターンの可変表示では実行されることがないので、短い可変表示期間中に設定示唆演出が実行されることを抑え、遊技者による設定示唆演出の見逃しを防ぐことができる。
また、図11-6及び図11-28に示すように、設定示唆演出の実行期間は短縮非リーチの変動パターンの特図変動時間よりも長い7秒に設定されているので、スーパーリーチの可変表示中(リーチ演出の実行中)において遊技者による設定示唆演出の見逃しを一層防ぐことができる。
また、図11-19に示すように、保留記憶表示が青色や赤色のカメラの態様にて表示される場合は、該保留記憶表示に対応する可変表示が設定示唆演出を実行可能なスーパーリーチの可変表示であることを示唆するので、保留記憶表示が青色や赤色のカメラの態様にて表示されることにより設定示唆演出が実行されるか否かに遊技者を注目させることができ、遊技興趣を向上できる。
また、図11-19に示すように、変動カテゴリが非リーチやその他(ノーマルリーチや小当り)である場合、すなわち、特図変動時間がスーパーリーチよりも短いと判定された場合には、保留表示予告演出として保留記憶表示が青色や赤色のカメラの態様にて表示されることがないので、保留記憶表示が青色や赤色のカメラの態様にて表示されたことによって遊技者が注目していたにもかかわらず、該保留記憶表示に対応する可変表示が非リーチやノーマルリーチ等の可変表示であったことによって設定示唆演出が実行されることなく興趣が低下してしまうことを防ぐことができる。
また、図11-20~図11-28に示すように、スーパーリーチの可変表示中は、タイマ演出を含む前部可変表示中示唆演出を実行可能であるが、スーパーリーチの可変表示よりも特図変動時間が短い非リーチやノーマルリーチの可変表示中はタイマ演出を実行しないので、設定示唆演出を含む後部可変表示中示唆演出が実行されることのない非リーチやノーマルリーチの可変表示中にタイマ演出が実行されることによって演出に不整合が生じてしまうことを防ぐことができる。
以上、本発明の実施の形態を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記実施の形態の特徴部153SGでは、図11-26(D)に示すように、前部可変表示中示唆演出としてタイマ演出が実行される場合については、前部可変表示中示唆演出としてキャラクタ演出が実行される場合よりも大当り期待度が高く設定されているとともに、前部可変表示中示唆演出としてキャラクタ演出が実行される場合よりも高い割合で後部可変表示中示唆演出として設定示唆演出が実行されるよう設定されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例153SG-1として図11-32に示すように、前部可変表示中示唆演出としてタイマ演出の実行を決定する割合が前部可変表示中示唆演出としてキャラクタ演出の実行を決定する割合よりも低く設定されているとともに、前部可変表示中示唆演出としてタイマ演出が実行される場合は、前部可変表示中示唆演出としてキャラクタ演出が実行される場合よりも高い割合で後部可変表示中示唆演出として設定示唆演出が実行される用に設定されてもよい。
また、前記実施の形態の特徴部153SGでは、先読予告として、画像表示装置5の第1保留記憶表示エリア153SG005Dや第2保留記憶表示エリア153SG005Uにおいて保留記憶表示を白色の四角形や星形、青色や赤色のカメラの態様にて表示する保留表示予告演出を実行可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例153SG-2として図11-33(A)及び図11-33(B)に示すように、第1保留記憶表示エリア153SG005Dや第2保留記憶表示エリア153SG005Uにおいて保留記憶表示が表示されているときに画像表示装置5において第1保留記憶表示エリア153SG005Dや第2保留記憶表示エリア153SG005Uに所定の演出画像153SG005Eが重複する場合は、少なくとも青色や赤色のカメラの態様の保留記憶表示を該演出画像153SG005Eよりも優先して表示する(青色や赤色のカメラの態様の保留記憶表示が演出画像153SG005Eによって隠蔽されないように表示する)ようにしてもよい。このようにすることで、青色や赤色のカメラの態様の保留記憶表示が演出画像153SG005Eに遮られてしまうことによって遊技者が青色や赤色のカメラの態様の保留記憶表示を見逃してしまうことを防ぐことができる。
また、前記実施の形態の特徴部153SGでは、スーパーリーチの可変表示中にのみ7秒間に亘って設定示唆演出を実行可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例153SG-3として図11-34(A)及び図11-34(B)に示すように、ノーマルリーチや短縮なしの非リーチの可変表示中に設定示唆演出を7秒間に亘って実行可能としてもよい。更に、短縮非リーチの可変表示中においては、該短縮非リーチの可変表示専用の期間(例えば、図11-34(C)に示すように、短縮非リーチの可変表示の特図変動時間である3.75秒~5.75秒よりも短い3秒間)に亘って設定示唆演出を実行してもよい。
また、前記実施の形態の特徴部153SGでは、図11-22(A)に示すように、保留表示予告演出として保留記憶表示が青色のカメラの態様にて表示される場合と赤色のカメラの態様にて表示される場合とで設定示唆演出の実行割合が異なる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例153SG-4として、保留記憶表示が青色のカメラの態様にて表示される場合と赤色のカメラの態様にて表示される場合とで設定示唆演出における少なくとも1の演出パターンの決定割合を異ならせてもよい。このようにすることで保留表示予告演出として保留記憶表示が青色のカメラの態様と赤色のカメラの態様のどちらで表示されるかに遊技者を注目させることができるので、遊技興趣を向上できる。
また、前記実施の形態の特徴部153SGでは、スーパーリーチの可変表示中における後部可変表示中示唆演出の開始タイミングとして2つのタイミング(可変表示開始から25秒後と30秒後)を設け、後のタイミングから後部可変表示中示唆演出を実行する方が該後部可変表示中示唆演出として設定示唆演出が実行され易い形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例153SG-5として、設定示唆演出の開始タイミングを可変表示開始から30秒後とする場合は、設定示唆演出の開始タイミングを可変表示開始から25秒後とする場合よりも高い割合で該設定示唆演出をパターンSS-3~パターンSS-5等の高設定値を示唆する演出パターンにて実行してもよい。このようにすることで、設定示唆演出が実行されるタイミングに遊技者を注目させることができるので、遊技興趣を向上できる。
また、前記実施の形態の特徴部153SGでは、前部可変表示中示唆演出として実行される演出と、保留表示予告演出として表示される保留記憶表示の表示態様と、に応じて設定示唆演出が実行されるか否かを示唆する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、前部可変表示中示唆演出として実行される演出と、保留表示予告演出として表示される保留記憶表示の表示態様と、のいずれか一方のみで設定示唆演出が実行されるか否かを示唆してもよい。また、前記実施の形態の特徴部153SGでは、前部可変表示中示唆演出としてのタイマ演出を実行する可変表示中において、後部可変表示中示唆演出として設定示唆演出を実行可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、タイマ演出を実行する可変表示の可変表示結果が大当りである場合は、該可変表示にもとづく大当り遊技(本発明における有利状態)中に設定示唆演出を実行してもよい。
また、前記実施の形態の特徴部153SGにおいては、既に保留表示予告演出が実行される場合は、新たな保留表示予告演出の実行を制限する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、既に保留表示予告演出が実行される場合は、新たな保留表示予告演出のうち一部の表示パターンでの実行のみを制限してもよい。例えば、既に保留表示予告演出が表示パターンγや表示パターンδにて実行される場合(保留記憶表示が青色や赤色のカメラの態様にて表示されている場合)は、新たな保留表示予告演出が表示パターンαや表示パターンβにて実行されること(保留記憶表示が白色の四角形や星形にて表示されること)のみを制限する。このようにすることで、示唆する内容が異なる保留表示予告演出が同時に複数実行されることにより遊技が分かり難くなってしまうことを防ぐことができる。更に、このように既に保留表示予告演出が表示パターンγや表示パターンδにて実行される場合に、新たな保留表示予告演出が表示パターンαや表示パターンβにて実行されることを制限することで、設定示唆演出が実行されるか否かに対して遊技者をより一層注目させることができる。また、既に保留表示予告演出が表示パターンαや表示パターンβにて実行されている場合(保留記憶表示が白色の四角形や星形にて表示されている場合)は、新たな保留表示予告演出が表示パターンγや表示パターンδにて実行されること(保留記憶表示が青色や赤色のカメラの態様にて表示されること)のみを制限することで、可変表示結果が大当りとなるか否かに遊技者をより一層注目させることができる。
尚、前記実施の形態の特徴部153SGでは、本発明における先読演出として保留表示予告演出を実行可能な形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、先読演出としては、対象の可変表示が開始するよりも前のタイミングから実行可能な演出であれば保留表示予告演出以外の演出を実行可能としてもよい。
また、前記実施の形態の特徴部153SGでは、可変表示結果が大当りとなることを示唆する前部可変表示中示唆演出としてキャラクタ演出とタイマ演出とを実行可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、前部可変表示中示唆演出としては、可変表示結果が大当りとなることを示唆する演出であればキャラクタ演出やタイマ演出以外の演出を実行可能としてもよい。
(特徴部092IWに関する説明)
次に、特徴部092IWについて説明する。本特徴部092IWでは、可変表示の可変表示結果が大当りとなることを示唆する大当り示唆演出と、大当り示唆演出が実行される前に大当り示唆演出が実行されることを予告する準備演出とを実行可能である。なお、準備演出により実行が予告される大当り示唆演出は、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読み予告演出と、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出とのいずれであってもよい。本特徴部092IWでは、大当り示唆演出として、保留表示予告演出、タイマ演出およびチャンス目予告演出を実行可能である。また、大当り示唆演出が実行される前に大当り示唆演出が実行されることを予告する準備演出として、保留表示予告演出が実行される前に保留表示予告演出が実行されることを予告する保留表示予告準備演出と、タイマ演出が実行される前にタイマ演出が実行されることを予告するタイマ準備演出とを実行可能である。
図12-1は、本特徴部092IWにおける演出制御プロセス処理(ステップS76)のフローチャートの一部である。本特徴部092IWにおける演出制御プロセス処理では、図7に示される先読み予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる先読予告設定処理(ステップS161)の実行後に、先読み予告演出を実行するための先読予告実行処理(ステップ092IWS162)を実行し、その後、図7に示されるステップS170~S177のいずれかの処理を実行するようになっている。
図12-2は、演出制御用CPU120が図12-1に示す演出制御プロセス処理において実行する先読予告設定処理(ステップS161)を示すフローチャートである。
先読予告設定処理において演出制御用CPU120は、まず、1セットの始動入賞時のコマンドを新たに受信したか否かを確認する(ステップ092IWS001)。具体的には、始動入賞時受信コマンドバッファに1セットの始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリ指定コマンド、保留記憶数通知コマンドが新たに格納されているか否かを確認する。本例では、コマンド解析処理(ステップS75)において、始動入賞時のコマンドを受信すると、RAM122に設けられた始動入賞時受信コマンドバッファに、受信した始動入賞時のコマンドを格納する。本例では、第1保留記憶数および第2保留記憶数の上限数は4であることから、始動入賞時受信コマンドバッファは、第1保留記憶および第2保留記憶に対応してそれぞれ4つの格納領域が設けられている。1セットの始動入賞時のコマンドを新たに受信していなければ、そのまま処理を終了する。
1セットの始動入賞時のコマンドを新たに受信している場合には、演出制御用CPU120は、先読み予告演出の実行中であるか否かを確認する(ステップ092IWS001)。先読み予告演出の実行中である場合には、そのまま処理を終了する(すなわち新たな先読み予告演出を実行しない)。
先読み予告演出の実行中ではない場合には、演出制御用CPU120は、保留記憶数が2以上であるか否かを確認する(ステップ092IWS002)。保留記憶数が2以上ではない場合には、そのまま処理を終了する(すなわち新たな先読み予告演出を実行しない)。なお、保留記憶数が2以上であるか否かは、例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100から受信した保留記憶数通知コマンドを確認することにより判定できる。
保留記憶数が2以上である場合には、演出制御用CPU120は、保留表示予告演出を実行するか否かと、実行する場合の演出態様とを決定する(ステップ092IWS003)。
保留表示予告演出は、保留記憶表示(およびアクティブ表示)の表示態様を通常態様とは異なる表示態様に変化させることにより、対応する可変表示の表示結果が大当りとなることを示唆する演出である。なお、本特徴部092IWでは、保留表示予告演出として、保留記憶表示として表示されている時点で表示態様を変化させるパターンが示されているが、このような構成に限らず、保留記憶表示として表示されているときには通常態様により表示され、アクティブ表示として表示されているときに表示態様を変化させるパターンを含むようにしてもよい。すなわち、始動入賞時点から対象となる可変表示が終了するまでの任意のタイミングで保留記憶表示またはアクティブ表示の表示態様を変化させる保留表示予告演出を実行可能に構成してもよい。同様に、保留表示予告演出が実行されることを予告する保留表示予告準備演出についても、始動入賞時点から対象となる可変表示が終了するまでの任意のタイミングで実行可能に構成してもよい。また、保留記憶表示またはアクティブ表示の表示態様が複数回変化するように構成してもよい。このように構成する場合には、保留表示予告演出ごとに対応する保留表示予告準備演出を実行可能としてもよい。
図12-3(A)は、保留表示予告演出決定テーブルの一例を示す説明図である。ステップ092IWS003では、演出決定用の乱数を抽出し、保留表示予告演出決定テーブルを参照して、新たに受信した始動入賞時のコマンド(図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンド)が、「非リーチはずれ」、「スーパーリーチはずれ」、「大当りA以外の大当り」および「大当りA」のいずれに該当するかにもとづいて、保留表示予告演出について、「実行なし 保留記憶表示:通常態様(白色)」、「実行あり 保留記憶表示:第1演出態様(青色)」、「実行あり 保留記憶表示:第2演出態様(緑色)」および「実行あり 保留記憶表示:第3演出態様(赤色)」のいずれかに決定する。
図12-3(A)に示す保留表示予告演出決定テーブルでは、入賞時判定結果ごとに演出決定用の乱数に対応する判定値が割り当てられているが、説明を簡略化するために、割り当てられた判定値の割合が示されている。つまり、入賞時判定結果ごとに、保留表示予告演出について、「実行なし 保留記憶表示:通常態様(白色)」、「実行あり 保留記憶表示:第1演出態様(青色)」、「実行あり 保留記憶表示:第2演出態様(緑色)」および「実行あり 保留記憶表示:第3演出態様(赤色)」のいずれに決定されるかの割合が示されている。本例では、図12-3(A)に示す保留表示予告演出決定テーブルの他に、図12-3(B)に示す保留表示予告準備演出決定テーブルや、図12-4(A)に示すタイマ演出決定テーブル、図12-4(B)に示すタイマ準備演出決定テーブル、図12-5(A)に示すチャンス目予告演出決定テーブルについても、説明を簡略化するために、いずれの決定事項に決定されるかの割合が示されている。
保留表示予告演出決定テーブルの特徴について説明する。図12-3(A)に示すように、保留表示予告演出決定テーブルでは、入賞時判定結果が「大当り」の場合には、「はずれ」の場合に比べて、保留表示予告演出について「実行なし」よりも「実行あり」と決定される割合が高くなるように判定値が割り当てられている。また、保留表示予告演出決定テーブルでは、入賞時判定結果が「大当り」の場合には、「はずれ」の場合に比べて、「実行あり 保留記憶表示:第1演出態様(青色)」よりも「実行あり 保留記憶表示:第2演出態様(緑色)」、「実行あり 保留記憶表示:第2演出態様(緑色)」よりも「実行あり 保留記憶表示:第3演出態様(赤色)」に決定される割合が高くなるように判定値が割り当てられている。このような構成により、保留表示予告演出が実行されたとき、さらに第1演出態様(青色)よりも第2演出態様(緑色)、第2演出態様(緑色)よりも第3演出態様(赤色)で実行されたときに、大当りとなることが示唆されることになる。すなわち、第3演出態様(赤色)>第2演出態様(緑色)>第1演出態様(青色)>実行なしの順に大当りとなる期待度が高くなる。
ステップ092IWS003で保留表示予告演出を実行しないと決定した場合には(ステップS092IWS004のN)、ステップS092IWS008に移行し、実行すると決定した場合には(ステップS092IWS004のY)、演出制御用CPU120は、保留表示予告演出を実行すると決定したことを示す保留表示予告演出フラグをセットする(ステップS092IWS005)。
次いで、演出制御用CPU120は、保留表示予告準備演出の演出態様を決定する(ステップS092IWS006)。保留表示予告準備演出は、準備演出の1つであって、保留表示予告演出が実行される前に保留表示予告演出が実行されることを予告するものである。
図12-3(B)は、保留表示予告準備演出決定テーブルの一例を示す説明図である。ステップ092IWS006では、演出決定用の乱数を抽出し、保留表示予告準備演出決定テーブルを参照して、保留表示予告演出の演出態様にもとづいて、保留表示予告準備演出について、「実行なし」、「実行あり 第1演出態様(エフェクト小)」および「実行あり 第2演出態様(エフェクト大)」のいずれかに決定する。
保留表示予告準備演出決定テーブルの特徴について説明する。図12-3(B)に示すように、保留表示予告準備演出決定テーブルでは、保留表示予告演出の演出態様が大当りとなる期待度が高い演出態様である程、保留表示予告準備演出について「実行なし」よりも「実行あり」と決定される割合が高くなるように判定値が割り当てられている。また、保留表示予告準備演出決定テーブルでは、保留表示予告演出の演出態様が大当りとなる期待度が高い演出態様である程、「実行あり 第1演出態様(エフェクト小)」よりも「実行あり 第2演出態様(エフェクト大)」に決定される割合が高くなるように判定値が割り当てられている。このような構成により、保留表示予告準備演出が実行されたとき、さらに第1演出態様(エフェクト小)よりも第2演出態様(エフェクト大)で実行されたときに、大当りとなることが示唆されることになる。すなわち、第2演出態様(エフェクト大)>第1演出態様(エフェクト小)>実行なしの順に大当りとなる期待度が高くなる。
次いで、演出制御用CPU120は、保留記憶数が3以上であるか否かを確認する(ステップ092IWS007)。保留記憶数が3以上ではない場合には、そのまま処理を終了する。なお、保留記憶数が3以上であるか否かは、例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100から受信した保留記憶数通知コマンドを確認することにより判定できる。
保留記憶数が3以上である場合には、演出制御用CPU120は、タイマ演出を実行するか否かと、実行する場合の演出態様とを決定する(ステップ092IWS008)。
タイマ演出は、対象となる可変表示の開始タイミングから当該可変表示結果が大当りとなること示唆するとともに特定演出(例えば、特徴部153SGにおける後部可変表示中示唆演出)の実行開始までの期間を示唆する演出である。
本特徴部092IWでは、タイマ演出は、対象となる可変表示中に実行されるため、例えば、タイマ演出を実行すると決定した可変表示の可変表示開始設定処理(S171)においてタイマ演出を実行するための演出制御パターンを設定し、可変表示中演出処理(S172)において演出制御パターンに基づく各種の演出制御を実行することによって実現される)。
なお、本特徴部092IWの構成に限らず、例えば、始動入賞時にタイマ演出を実行するか否かを決定せず、後述するタイマ準備演出を実行するか否かと、実行する場合の演出態様とを決定し、対象となる可変表示が開始されるときに、タイマ演出を実行するか否かを決定するようにしてもよい。また、この場合には、タイマ準備演出の実行の有無、演出態様に応じて、異なる割合によりタイマ演出を実行するか否かと、実行する場合の演出態様とを決定するようにしてもよい。
また、例えば、タイマ演出については、対象となる可変表示よりも前に実行される可変表示中に開始するようにしてもよいし、対象となる可変表示が開始されてから所定期間経過したタイミングで開始するようにしてもよい。すなわち、始動入賞のタイミングから対象となる可変表示が終了するまでの任意のタイミングでタイマ演出を開始するようにしてもよい。同様に、タイマ演出が実行されることを予告するタイマ準備演出についても、始動入賞のタイミングから対象となる可変表示が終了するまで(ただしタイマ演出の実行期間を確保できるタイミングまで)の任意のタイミングで開始するようにしてもよい。
図12-4(A)は、タイマ演出決定テーブルの一例を示す説明図である。ステップ092IWS008では、演出決定用の乱数を抽出し、タイマ演出決定テーブルを参照して、新たに受信した始動入賞時のコマンド(図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンド)が、「非スーパーリーチ」、「スーパーリーチはずれ」および「スーパーリーチ大当り」のいずれに該当するかにもとづいて、タイマ演出について、「実行なし」、「実行あり 第1演出態様(25秒)」および「実行あり 第2演出態様(30秒)」のいずれかに決定する。
タイマ演出決定テーブルの特徴について説明する。図12-4(A)に示すように、タイマ演出決定テーブルでは、入賞時判定結果が「大当り」の場合には、「はずれ」の場合に比べて、タイマ演出について「実行なし」よりも「実行あり」と決定される割合が高くなるように判定値が割り当てられている。また、タイマ演出決定テーブルでは、入賞時判定結果が「大当り」の場合には、「はずれ」の場合に比べて、「実行あり 第1演出態様(25秒)」よりも「実行あり 第2演出態様(30秒)」に決定される割合が高くなるように判定値が割り当てられている。このような構成により、タイマ演出が実行されたとき、さらに第1演出態様(25秒)よりも第2演出態様(30秒)で実行されたときに、大当りとなることが示唆されることになる。すなわち、第2演出態様(30秒)>第1演出態様(25秒)>実行なしの順に大当りとなる期待度が高くなる。
ステップ092IWS008でタイマ演出を実行しないと決定した場合には(ステップS092IWS009のN)、ステップS092IWS012に移行し、実行すると決定した場合には(ステップS092IWS009のY)、演出制御用CPU120は、タイマ演出を実行すると決定したことを示すタイマ演出フラグをセットする(ステップS092IWS010)。
次いで、演出制御用CPU120は、タイマ準備演出の演出態様を決定する(ステップS092IWS011)。タイマ準備演出は、準備演出の1つであって、タイマ演出が実行される前にタイマ演出が実行されることを予告するものである。
図12-4(B)は、タイマ準備演出決定テーブルの一例を示す説明図である。ステップ092IWS006では、演出決定用の乱数を抽出し、タイマ準備演出決定テーブルを参照して、タイマ演出の演出態様にもとづいて、タイマ準備演出について、「実行なし」、「実行あり 第1演出態様(エフェクト小)」および「実行あり 第2演出態様(エフェクト大)」のいずれかに決定する。
タイマ準備演出決定テーブルの特徴について説明する。図12-4(B)に示すように、タイマ準備演出決定テーブルでは、タイマ演出の演出態様が大当りとなる期待度が高い演出態様である程、タイマ準備演出について「実行なし」よりも「実行あり」と決定される割合が高くなるように判定値が割り当てられている。また、タイマ準備演出決定テーブルでは、タイマ演出の演出態様が大当りとなる期待度が高い演出態様である程、「実行あり
第1演出態様(キャラクタA)」よりも「実行あり 第2演出態様(キャラクタB)」に決定される割合が高くなるように判定値が割り当てられている。このような構成により、タイマ準備演出が実行されたとき、さらに第1演出態様(キャラクタA)よりも第2演出態様(キャラクタB)で実行されたときに、大当りとなることが示唆されることになる。すなわち、第2演出態様(キャラクタB)>第1演出態様(キャラクタA)>実行なしの順に大当りとなる期待度が高くなる。
本特徴部092IWでは、いずれの演出態様の準備演出が実行されるかに応じて、実行可能な大当り示唆演出の演出態様が異なるように構成されている。具体的には、図12-3(B)に示すように、第1演出態様の保留表示予告準備演出が実行された場合には、第1~第3演出態様のうちのいずれかにより保留表示予告演出が実行され、第2演出態様の保留表示予告準備演出が実行された場合には、第2~第3演出態様のうちのいずれかにより保留表示予告演出が実行される。また、図12-4(B)に示すように、第1演出態様のタイマ準備演出が実行された場合には、第1~第2演出態様のうちのいずれかによりタイマ演出が実行され、第2演出態様のタイマ演出が実行された場合には、第2演出態様によりタイマ演出が実行される。このような構成により、準備演出の演出態様により期待度を異ならせることができるとともに、準備演出の演出態様ごと(すなわち期待度ごと)に、他の準備演出や大当り示唆演出と組み合わせて実行されたときの期待度を好適に調整することができる。
また、本特徴部092IWでは、大当り示唆演出は、対応する準備演出が実行されることなく実行可能に構成されている。具体的には、保留表示予告演出やタイマ演出を実行すると決定したときに、保留表示予告準備演出やタイマ準備演出が実行なしと決定する場合がある(図12-3(B)、図12-4(B)参照)。そして、対応しない準備演出が実行されたか否かに応じて、実行されやすさが異なるように構成されている。具体的には、図12-3に示すように、入賞時判定結果が大当りの場合には、保留表示予告演出および保留表示予告準備演出を実行すると決定されやすい。また、図12-4に示すように、タイマ演出も実行すると決定されやすい。しかし、タイマ準備演出を実行しないと決定されることがある。すると、タイマ演出に対応しない保留表示予告準備演出が実行されたときの方が、保留表示予告準備演出が実行されないときよりも、タイマ演出が実行されやすくなる。このような構成により、好適に興趣を維持することができる。
なお、本特徴部092IWのでは、準備演出が実行されると、必ず対応する大当り示唆演出が実行されるように構成されているが、例えば、準備演出として、演出後に対応する大当り示唆演出が実行される通常準備演出と、演出後に対応する大当り示唆演出が実行されないガセ準備演出とを実行可能に構成してもよい。この場合には、ガセ保留表示予告準備演出が実行されたときには、ガセ保留表示予告準備演出が実行されていないときに比べて、タイマ演出(タイマ準備演出を伴うものであってもよいし、伴わないものであってもよい)が実行される割合が高くなるようにしてもよい。このような構成により、保留表示予告準備演出がガセであったときの遊技者の落胆を軽減することができ、好適に興趣を維持することができる。
また、本特徴部092IWでは、準備演出が実行されたか否かに応じて、いずれの演出態様の大当り示唆演出が実行されるかの割合が異なるように構成されている。具体的には、保留表示予告演出やタイマ準備演出の演出態様を第2演出態様と決定した場合には、第1演出態様と決定した場合に比べて、保留表示予告準備演出やタイマ準備演出を実行すると決定する割合が高い(図12-3(B)、図12-4(B)参照)。このような構成により、好適に興趣を維持することができる。
次いで、演出制御用CPU120は、チャンス目予告演出を実行するか否かを決定する(ステップ092IWS012)。
チャンス目予告演出は、対象となる可変表示よりも前に実行される可変表示の表示結果としてチャンス目図柄(本例では「123」となる飾り図柄の組み合わせ)を導出表示することにより、対象となる可変表示(または対象となる可変表示が特定されず、保留記憶されている可変表示のいずれか)の可変表示結果が大当りとなること示唆する演出である。
図12-5(A)は、チャンス目予告演出決定テーブルの一例を示す説明図である。ステップ092IWS012では、演出決定用の乱数を抽出し、チャンス目予告演出決定テーブルを参照して、新たに受信した始動入賞時のコマンド(図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンド)が、「非スーパーリーチ」、「スーパーリーチはずれ」、「大当りA以外の大当り」および「大当りA」のいずれに該当するかにもとづいて、チャンス目予告演出について、「実行なし」および「実行あり」のいずれかに決定する。
チャンス目予告演出決定テーブルの特徴について説明する。図12-5(A)に示すように、チャンス目予告演出決定テーブルでは、入賞時判定結果が「大当り」の場合には、「はずれ」の場合に比べて、チャンス目予告演出について「実行なし」よりも「実行あり」と決定される割合が高くなるように判定値が割り当てられている。このような構成により、チャンス目予告演出が実行されたときに、大当りとなることが示唆されることになる。
本特徴部092IWでは、大当り示唆演出として、保留表示予告演出、タイマ演出およびチャンス目予告演出を実行可能に構成されているが、図12-3(A)、図12-4(A)および図12-5(A)に示されるように、チャンス目予告演出については、保留表示予告演出やタイマ演出よりも、入賞時判定結果が大当りに実行される割合が低く、はずれであるときに実行される割合が高いため、入賞時判定結果が大当りのときとはずれのときとで、実行割合の差が小さい。そのため、チャンス目予告演出は、保留表示予告演出やタイマ演出よりも、大当りとなる期待度が低い。
ステップ092IWS012でチャンス目予告演出を実行しないと決定した場合には(ステップS092IWS013のN)、ステップS092IWS015に移行し、実行すると決定した場合には(ステップS092IWS013のY)、演出制御用CPU120は、チャンス目予告演出を実行すると決定したことを示すチャンス目予告演出フラグをセットする(ステップS092IWS014)。
次いで、演出制御用CPU120は、保留表示予告演出フラグがセットされている場合には(ステップS092IWS015のY)、保留表示予告準備演出の決定に応じて新たな保留記憶表示を表示する(ステップS092IWS016)。
ステップS092IWS016では、例えば、第1演出態様の保留表示予告準備演出を実行すると決定している場合には、画像表示装置5において、通常態様により新たな保留記憶表示を表示するとともに、当該保留記憶表示の近傍にエフェクト小画像(例えば、図12-11(B1)のエフェクト小の画像092IW004b参照)を表示する。また、第2演出態様の保留表示予告準備演出を実行すると決定している場合には、画像表示装置5において、通常態様により新たな保留記憶表示を表示するとともに、当該保留記憶表示の近傍にエフェクト大画像(例えば、図12-11(A1)のエフェクト大の画像092IW004b参照)を表示する。
次いで、演出制御用CPU120は、タイマ演出フラグがセットされていない場合には(ステップS092IWS017のN)、そのまま処理を終了し、タイマ演出フラグがセットされている場合には(ステップS092IWS017のY)、保留表示予告準備演出が第1演出態様であるか否かを確認する(ステップS092IWS018)。そして、保留表示予告準備演出が第1演出態様である場合には(ステップS092IWS018のY)、演出制御用CPU120は、タイマ準備演出を実行する(ステップS092IWS019)。その後、処理を終了する。
ステップS092IWS019(および後述するステップS092IWS022)では、例えば、第1演出態様のタイマ準備演出を実行すると決定している場合には、画像表示装置5において、タイマ演出が実行されることを予告するキャラクタA画像(例えば、図12-10(E)のキャラクタAの画像092IW005参照)を表示する。また、第2演出態様のタイマ準備演出を実行すると決定している場合には、画像表示装置5において、タイマ演出が実行されることを予告するキャラクタB画像を表示する。
ステップS092IWS015で保留表示予告演出フラグがセットされていない場合には(ステップS092IWS015のN)、演出制御用CPU120は、通常態様により新たな保留記憶表示を表示する(ステップS092IWS020)。
次いで、演出制御用CPU120は、タイマ演出フラグがセットされていない場合には(ステップS092IWS021のN)、そのまま処理を終了し、タイマ演出フラグがセットされている場合には(ステップS092IWS021のY)、タイマ準備演出を実行する(ステップS092IWS022)。その後、処理を終了する。
図12-6は、演出制御用CPU120が図12-1に示す演出制御プロセス処理において実行する先読予告実行処理(ステップ092IWS161)を示すフローチャートである。
先読予告実行処理において演出制御用CPU120は、まず、保留記憶のシフトタイミングである場合には(ステップ092IWS101のY)、保留表示予告演出フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ092IWS102)。
保留表示予告演出フラグがセットされている場合には(ステップ092IWS102のY)、演出制御用CPU120は、保留表示予告準備演出の実行中であるか否かを確認する(ステップ092IWS103)。
保留表示予告準備演出の実行中である場合には(ステップ092IWS103のY)、演出制御用CPU120は、保留表示予告準備演出を終了し、保留表示予告演出を実行する(ステップ092IWS104)。
次いで、タイマ演出フラグがセットされている場合には(ステップ092IWS105のY)、演出制御用CPU120は、タイマ準備演出の実行中であるか否かを確認する(ステップ092IWS106)。
タイマ準備演出の実行中ではない場合には(ステップ092IWS103のN)、演出制御用CPU120は、タイマ準備演出を実行する(ステップ092IWS107)。
次に、保留表示予告演出および保留表示予告準備演出と、タイマ演出およびタイマ準備演出との実行タイミングについて説明する。図12-7は、保留表示予告演出(準備演出)およびタイマ演出(準備演出)の実行タイミングの一例を示す説明図である。
図12-7(A)は、始動入賞時に保留表示予告演出および保留表示予告準備演出の実行を決定した場合の一例を示している。この場合には、始動入賞のタイミングで保留表示予告準備演出が開始され(例えば、図12-2に示す先読予告設定処理のステップ092IWS015~092IWS016の処理に相当)、保留記憶のシフトタイミングで保留表示予告準備演出が終了して保留表示予告演出が実行される(例えば、図12-6に示す先読予告実行処理のステップ092IWS101~092IWS104の処理に相当)。
図12-7(B)は、始動入賞時にタイマ演出およびタイマ予告準備演出の実行を決定した場合の一例を示している。この場合には、始動入賞のタイミングでタイマ準備演出が開始され(例えば、図12-2に示す先読予告設定処理のステップ092IWS021~092IWS022の処理に相当)、対象となる可変表示の開始タイミングでタイマ準備演出が終了してタイマ演出が開始される(例えば、可変表示開始設定処理(S171)においてタイマ演出を実行するための演出制御パターンを設定し、可変表示中演出処理(S172)において出制御パターンに基づく各種の演出制御を実行することによって実現される)。
図12-7(C)は、始動入賞時に保留表示予告演出および保留表示予告準備演出(第1演出態様)と、タイマ演出およびタイマ予告準備演出との実行を決定した場合の一例を示している。この場合には、始動入賞のタイミングで保留表示予告準備演出(第1演出態様)が開始される(例えば、図12-2に示す先読予告設定処理のステップ092IWS015~092IWS016の処理に相当)とともに、タイマ準備演出が開始される(例えば、図12-2に示す先読予告設定処理のステップ092IWS018~092IWS019の処理に相当)。そして、保留記憶のシフトタイミングで保留表示予告準備演出が終了して保留表示予告演出が実行される(例えば、図12-6に示す先読予告実行処理のステップ092IWS101~092IWS104の処理に相当)。その後、対象となる可変表示の開始タイミングでタイマ準備演出が終了してタイマ演出が開始される(例えば、可変表示開始設定処理(S171)においてタイマ演出を実行するための演出制御パターンを設定し、可変表示中演出処理(S172)において出制御パターンに基づく各種の演出制御を実行することによって実現される)。
図12-7(D)は、始動入賞時に保留表示予告演出および保留表示予告準備演出(第2演出態様)と、タイマ演出およびタイマ予告準備演出との実行を決定した場合の一例を示している。この場合には、始動入賞のタイミングで保留表示予告準備演出(第1演出態様)が開始される(例えば、図12-2に示す先読予告設定処理のステップ092IWS015~092IWS016の処理に相当)が、タイマ準備演出は開始されない(例えば、図12-2に示す先読予告設定処理のステップ092IWS018の処理に相当)。そして、保留記憶のシフトタイミングで保留表示予告準備演出が終了して保留表示予告演出が実行されると(例えば、図12-6に示す先読予告実行処理のステップ092IWS101~092IWS104の処理に相当)、タイマ準備演出が開始される(例えば、図12-6に示す先読予告実行処理のステップ092IWS105~092IWS107の処理に相当)。その後、対象となる可変表示の開始タイミングでタイマ準備演出が終了してタイマ演出が開始される(例えば、可変表示開始設定処理(S171)においてタイマ演出を実行するための演出制御パターンを設定し、可変表示中演出処理(S172)において出制御パターンに基づく各種の演出制御を実行することによって実現される)。
次に、保留表示予告準備演出およびタイマ準備演出の演出態様について説明する。図12-8は、保留表示予告準備演出およびタイマ準備演出の演出態様を示す説明図である。
図12-8は、始動入賞時に保留表示予告演出および保留表示予告準備演出(第2演出態様)と、タイマ演出およびタイマ予告準備演出との実行を決定した場合の一例を示しており、図12-7(D)の例に対応する。
図12-8(A),(B)に示すように、可変表示中に新たな始動入賞が発生し、該始動入賞にもとづいて保留表示予告演出および保留表示予告準備演出(第2演出態様)と、タイマ演出およびタイマ予告準備演出(第1演出態様)との実行を決定すると、第1保留記憶表示エリア092IW001や第2保留記憶表示エリア092IW002において、通常態様により新たな保留記憶表示が表示される。このとき保留表示予告準備演出(第2演出態様)が開始され、新たな保留記憶表示の近傍に稲妻型のエフェクト大の画像092IW004aが表示される。なお、タイマ予告準備演出は、保留表示予告準備演出(第2演出態様)と同時に実行されることが制限されるため、このタイミングでは実行されない。
そして、図12-8(C)~図12-8(D)に示すように、可変表示が終了して保留記憶のシフトが行われ、新たな可変表示が開始されると、保留表示予告準備演出(第2演出態様)が発展的に終了し(例えば、稲妻型のエフェクト大の画像092IW004aが保留記憶表示に作用して消える表示制御が行われ)、保留記憶表示の表示態様が赤色に変化する保留表示予告演出(第3演出態様)が実行される。さらに、図12-8(E)に示すように、タイマ準備演出(第1演出態様)が開始され、タイマ演出が実行されることを予告するキャラクタAの画像092IW005が表示される。
その後、図12-8(F)~図12-8(G)に示すように、タイマ演出の対象となる新たな可変表示が開始されると、タイマ準備演出(第1演出態様)が発展的に終了し、当該可変表示中の特定演出までの期間である25秒間のタイマの更新表示を行うタイマ演出(第1演出態様)が開始される。
本特徴部092IWでは、可変表示の可変表示結果が大当りとなることを示唆する大当り示唆演出として、保留表示予告演出およびタイマ演出を実行可能に構成されている。また、保留表示予告演出が実行される前に保留表示予告演出が実行されることを予告する保留表示予告準備演出と、タイマ演出が実行される前にタイマ演出が実行されることを予告するタイマ準備演出とを準備演出として実行可能に構成されている。
このような準備演出は、準備演出の後に実行される大当り示唆演出に注目させる機能を有するが、複数の準備演出が同時に実行されると、遊技者の期待が高まり過ぎてしまい、結果として大当りとならなかったときに、大きく興趣を低下させてしまうおそれがある。そこで、本特徴部092IWでは、複数の準備演出が同時に実行されることが制限されている。具体的には、保留表示予告準備演出(第2演出態様)とタイマ準備演出とは、実行される期間が異なり、同時に実行されないように構成されている(本例では、保留表示予告準備演出(第2演出態様)の実行が終了した後に、タイマ準備演出が実行される。図12-7(D)参照)。このような構成により、好適に興趣を維持することができる。
なお、本特徴部092IWの構成では、保留表示予告準備演出(第2演出態様)とタイマ準備演出とは、実行される期間が全く重ならないように構成されているが、例えば、少なくとも開始タイミングと終了タイミングとのいずれかを異ならせることにより、実行される期間が異なるようにしてもよい。
また、本特徴部092IWの構成では、保留表示予告準備演出(第2演出態様)よりも期待度が低い保留表示予告準備演出(第1演出態様)については、タイマ準備演出と同時に実行可能に構成されているが、このような構成に限らず、保留表示予告準備演出(第1演出態様)についても、保留表示予告準備演出(第2演出態様)程ではなくても、所定の割合でタイマ準備演出と同時に実行されないようにしてもよい。また、常に複数の準備演出が同時に実行されないようにしてもよい。
また、例えば、保留表示予告準備演出の演出態様が第2演出態様よりも期待度が低い第1演出態様であり、かつタイマ準備演出の演出態様が第2演出態様よりも期待度が低い第1演出態様である場合にのみ、同時に実行されるようにしてもよい。
また、例えば、複数の準備演出が同時に実行される場合(または複数の準備演出がいずれも期待度が高い第2演出態様で同時に実行される場合)には、大当り確定となるようにしてもよい。
また、本特徴部092IWの構成では、保留記憶表示の表示態様が1回変化するパターンが示されているが、保留記憶表示(およびアクティブ表示)の表示態様が複数回変化するパターンが設けられている場合には、保留記憶表示(またはアクティブ表示)が通常態様以外の表示態様(具体的には、さらに期待度が高い表示態様が存在する表示態様)により表示されているときに、当該保留記憶表示(またはアクティブ表示)の表示態様が変化することを示唆する演出(例えば、保留記憶表示(またはアクティブ表示)に向かって矢が飛んできて、保留記憶表示(またはアクティブ表示)に刺されば変化し、刺さらなければ変化しない演出(保留記憶表示(またはアクティブ表示)が通常態様以外の表示態様であるときのみ実行される専用演出としてもよい)など)の実行頻度が高くなるようにしてもよいし、逆に実行されないようにしてもよい。
次に、チャンス目予告演出を実行するための処理について説明する。図12-9は、チャンス目予告設定処理の一例を示すフローチャートである。チャンス目予告設定処理は、演出制御用CPU120が図12-1に示す演出制御プロセス処理において実行する可変表示開始設定処理(ステップS171)の一部として実行される。
チャンス目予告設定処理において演出制御用CPU120は、チャンス目予告演出フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ092IWS201)。チャンス目予告演出フラグがセットされている場合には、チャンス目予告実行可否決定テーブルを用いて、チャンス目予告演出の実行の可否を決定する(ステップ092IWS202)。
図12-10は、チャンス目予告実行可否決定テーブルの一例を示す説明図である。図12-10に示すように、保留表示予告準備演出およびタイマ準備演出のいずれも実行されていない状況である場合には、100%の割合で「実行可」(すなわちチャンス目予告演出の実行を許可する)と決定される。また、保留表示予告準備演出およびタイマ準備演出のいずれかが第2演出態様で実行されている状況である場合には、20%の割合で「実行可」(すなわちチャンス目予告演出の実行を許可する)と決定し、80%の割合で「実行否」(すなわちチャンス目予告演出の実行を許可しない)と決定される。また、保留表示予告準備演出およびタイマ準備演出のいずれかが第1演出態様で実行されている(かつ、いずれも第2演出態様で実行されていない)状況である場合には、100%の割合で「実行否」(すなわちチャンス目予告演出の実行を許可しない)と決定される。
ステップ092IWS202でチャンス目予告演出の実行を許可する場合には(ステップ092IWS203のY)、飾り図柄の停止図柄をチャンス目図柄(本例では「123」となる飾り図柄の組み合わせ)に決定する(ステップ092IWS204)。なお、ステップ092IWS204以前に、既に飾り図柄の停止図柄を決定している場合には、飾り図柄の停止図柄をチャンス目図柄に変更する。
次に、保留表示予告準備演出およびチャンス目予告演出の演出態様について説明する。図12-11は、保留表示予告準備演出およびチャンス目予告演出の演出態様を示す説明図である。
図12-11(A1),(A2)に示すように、保留表示予告準備演出(第2演出態様)が実行され、保留記憶表示の近傍に稲妻型のエフェクト大の画像092IW004aが表示されているときには、チャンス目予告演出の実行が許可される場合があり、実行が許可された場合には、飾り図柄の停止図柄として、チャンス目図柄(本例では「123」となる飾り図柄の組み合わせ)が表示される。すなわち、保留表示予告準備演出(第2演出態様)とチャンス目予告演出とが同時に実行されることになる。
図12-11(B1),(B2)に示すように、保留表示予告準備演出(第1演出態様)が実行され、保留記憶表示の近傍に稲妻型のエフェク小大の画像092IW004bが表示されているときには、チャンス目予告演出の実行が許可されないため、チャンス目図柄(本例では「123」となる飾り図柄の組み合わせ)とは異なる飾り図柄の停止図柄が表示される。すなわち、保留表示予告準備演出(第1演出態様)とチャンス目予告演出とは同時に実行されない。
本特徴部092IWでは、大当り示唆演出として、保留表示予告演出およびタイマ演出とは別にチャンス目予告演出を実行可能であり、このチャンス目予告演出は、保留表示予告準備演出やタイマ準備演出という準備演出と同一期間に並列して実行されるように構成されている(すなわち、対象となる可変表示の実行前の期間において実行される。図12-11(A1),(A2)参照)。また、上述したように、チャンス目予告演出は、保留表示予告演出やタイマ演出よりも、大当りとなる期待度が低い。そのため、準備演出が実行されているとき(すなわち大当り示唆演出が実行される前であって、その期待度が不明であるとき)に、大当りとなる期待度が低いチャンス目予告演出が実行されると、準備演出の演出効果を低下させてしまうおそれがある。また、示唆される期待度が分かりにくくなるおそれがある。そこで、本特徴部092IWでは、保留表示予告準備演出やタイマ準備演出が実行されているときよりも、実行されていないときの方が、チャンス目予告演出が実行されやすいように構成されている(例えば、図12-10参照)。このような構成により、好適に興趣を維持することができる。
また、本特徴部092IWでは、第1演出態様の準備演出が実行されるときと、第1演出態様よりも期待度が高い第2演出態様の準備演出が実行されるときとで、チャンス目予告演出の実行されやすさが異なるように構成されている。具体的には、チャンス目予告演出は、保留表示予告準備演出が第2演出態様(エフェクト大)で実行されるときの方が、第1演出態様(エフェクト小)で実行されるときよりも、実行が許可されやすいように構成されている(図12-10参照)。このような構成により、チャンス目予告演出を実行する機会を確保しながら、好適に興趣を維持することができる。
以上に説明したように、本特徴部092IWでは、有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御されることを示唆する示唆演出(例えば、保留表示予告演出やタイマ演出、チャンス目予告演出など)を実行可能な示唆演出実行手段と、示唆演出が実行される前に示唆演出が実行されることを予告する準備演出(例えば、保留表示予告準備演出やタイマ準備演出など)を実行可能な準備演出実行手段とを備え、示唆演出は、第1示唆演出(例えば、保留表示予告演出)と、該第1示唆演出とは異なる第2示唆演出(例えば、タイマ演出)とを含み、準備演出は、第1示唆演出が実行されることを予告する第1準備演出(例えば、保留表示予告準備演出)と、第2示唆演出が実行されることを予告する第2準備演出(例えば、タイマ準備演出など)とを含み、第1示唆演出と第2示唆演出とは、同時に実行可能であり、第1準備演出と第2準備演出とは、同時に実行されることが制限される(例えば、保留表示予告準備演出(第2演出態様)とタイマ準備演出とは、同時に実行されない。図12-7(D)参照)。そのため、好適に興趣を維持することができる。
また、本特徴部092IWでは、有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御されることを示唆する示唆演出(例えば、保留表示予告演出やタイマ演出、チャンス目予告演出など)を実行可能な示唆演出実行手段と、示唆演出が実行される前に示唆演出が実行されることを予告する準備演出(例えば、保留表示予告準備演出やタイマ準備演出など)を実行可能な準備演出実行手段とを備え、示唆演出は、第1示唆演出(例えば、保留表示予告演出)と、該第1示唆演出とは異なる第2示唆演出(例えば、タイマ演出)と、該第1示唆演出および該第2示唆演出とは異なる第3示唆演出(例えば、チャンス目予告演出)とを含み、準備演出は、第1示唆演出が実行されることを予告する第1準備演出(例えば、保留表示予告準備演出)と、第2示唆演出が実行されることを予告する第2準備演出(例えば、タイマ準備演出など)とを含み、第3示唆演出、第1準備演出および第2準備演出は、同一期間に並列して実行可能であり(図12-11(A1),(A2)参照)、第1準備演出および第2準備演出のいずれかが実行されているときよりも、第1準備演出および第2準備演出のいずれも実行されていないときの方が、第3示唆演出が実行されやすい(例えば、図12-10参照)。そのため、好適に興趣を維持することができる。
また、本特徴部092IWでは、有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御されることを示唆する示唆演出(例えば、保留表示予告演出やタイマ演出、チャンス目予告演出など)を実行可能な示唆演出実行手段と、示唆演出が実行される前に示唆演出が実行されることを予告する準備演出(例えば、保留表示予告準備演出やタイマ準備演出など)を実行可能な準備演出実行手段とを備え、示唆演出は、期待度が異なる複数種類の第1示唆演出(例えば、演出態様により期待度が異なる保留表示予告演出)と、該第1示唆演出とは異なる第2示唆演出(例えば、タイマ演出)とを含み、第1示唆演出は、所定第1示唆演出と、該所定第1示唆演出よりも期待度が高い特別第1示唆演出とを含み(例えば、第1演出態様(青色)の保留表示予告演出と、第3演出態様(赤色)の保留表示予告演出とを含む)、準備演出は、第1示唆演出が実行されることを予告する第1準備演出(例えば、保留表示予告準備演出)と、第2示唆演出が実行されることを予告する第2準備演出(例えば、タイマ準備演出など)とを含み、第1準備演出は、演出態様として、第1演出態様と、該第1演出態様よりも特別第1示唆演出が実行されやすい第2演出態様とがあり(例えば、第1演出態様(エフェクト小)と第2演出態様(エフェクト大)とがあり、第2演出態様(エフェクト大)の保留表示予告準備演出が実行されるときには、第1演出態様(青色)の保留表示予告演出が実行されず、第3演出態様(赤色)の保留表示予告演出が実行されやすい。図12-3(B)参照)、第1演出態様の第1準備演出が実行されるときと、第2演出態様の第1準備演出が実行されるときとで、第2準備演出の実行割合が異なる(例えば、タイマ準備演出は、第1演出態様(エフェクト小)の保留表示予告準備演出が実行されているときには、同時に実行されるが、第2演出態様(エフェクト大)の保留表示予告準備演出が実行されているときには、同時に実行されない。図12-7参照)。そのため、好適に興趣を維持することができる。
また、本特徴部092IWでは、有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御されることを示唆する示唆演出(例えば、保留表示予告演出やタイマ演出、チャンス目予告演出など)を実行可能な示唆演出実行手段と、示唆演出が実行される前に示唆演出が実行されることを予告する準備演出(例えば、保留表示予告準備演出やタイマ準備演出など)を実行可能な準備演出実行手段とを備え、示唆演出は、期待度が異なる複数種類の第1示唆演出(例えば、演出態様により期待度が異なる保留表示予告演出)と、該第1示唆演出とは異なる第2示唆演出(例えば、タイマ演出)と、該第1示唆演出および該第2示唆演出とは異なる第3示唆演出(例えば、チャンス目予告演出)とを含み、第1示唆演出は、所定第1示唆演出と、該所定第1示唆演出よりも期待度が高い特別第1示唆演出とを含み(例えば、第1演出態様(青色)の保留表示予告演出と、第3演出態様(赤色)の保留表示予告演出とを含む)、準備演出は、第1示唆演出が実行されることを予告する第1準備演出(例えば、保留表示予告準備演出)と、第2示唆演出が実行されることを予告する第2準備演出(例えば、タイマ準備演出など)とを含み、第3示唆演出、第1準備演出および第2準備演出は、同一期間に並列して実行可能であり(図12-11(A1),(A2)参照)、第1準備演出は、演出態様として、第1演出態様と、該第1演出態様よりも特別第1示唆演出が実行されやすい第2演出態様とがあり(例えば、第1演出態様(エフェクト小)と第2演出態様(エフェクト大)とがあり、第2演出態様(エフェクト大)の保留表示予告準備演出が実行されるときには、第1演出態様(青色)の保留表示予告演出が実行されず、第3演出態様(赤色)の保留表示予告演出が実行されやすい。図12-3(B)参照)、第1演出態様の第1準備演出が実行されるときと、第2演出態様の第1準備演出が実行されるときとで、第3示唆演出の実行割合が異なる(例えば、チャンス目予告演出は、保留表示予告準備演出が第2演出態様(エフェクト大)で実行されるときの方が、第1演出態様(エフェクト小)で実行されるときよりも、実行が許可されやすい。図12-10参照)。そのため、好適に興趣を維持することができる。
また、本特徴部092IWでは、第1準備演出と第2準備演出とは、実行される期間が異なる(例えば、保留表示予告準備演出(第2演出態様)の実行が終了した後に、タイマ準備演出が実行される。図12-7(D)参照)。そのため、好適に興趣を維持することができる。
また、本特徴部092IWでは、第1示唆演出は、複数種類の演出態様(例えば、第1演出態様(青色)、第2演出態様(緑色)、第3演出態様(赤色)など。図12-3(A)参照)のうちのいずれかにより実行され、第1準備演出は、複数種類の演出態様(例えば、第1演出態様(エフェクト小)、第2演出態様(エフェクト大)など。図12-3(B)参照)のうちのいずれかにより実行され、いずれの演出態様の第1準備演出が実行されるかに応じて、実行可能な第1示唆演出の演出態様が異なる(例えば、第1演出態様の保留表示予告準備演出が実行された場合には、第1~第3演出態様のうちのいずれかにより保留表示予告演出が実行され、第2演出態様の保留表示予告準備演出が実行された場合には、第2~第3演出態様のうちのいずれかにより保留表示予告演出が実行される)。そのため、好適に興趣を維持することができる。
また、本特徴部092IWでは、示唆演出は、対応する準備演出が実行されることなく実行可能であり(例えば、保留表示予告演出やタイマ演出を実行すると決定したときに、保留表示予告準備演出やタイマ準備演出が実行なしと決定する場合がある。図12-3(B)、図12-4(B)参照)、対応しない準備演出が実行されたか否かに応じて、実行されやすさが異なる(例えば、図12-3に示すように、入賞時判定結果が大当りの場合には、保留表示予告演出および保留表示予告準備演出を実行すると決定されやすい。また、図12-4に示すように、タイマ演出も実行すると決定されやすい。しかし、タイマ準備演出を実行しないと決定されることがある。すると、タイマ演出に対応しない保留表示予告準備演出が実行されたときの方が、保留表示予告準備演出が実行されないときよりも、タイマ演出が実行されやすくなる)。そのため、好適に興趣を維持することができる。
また、本特徴部092IWでは、準備演出が実行されたか否かに応じて、いずれの演出態様の示唆演出が実行されるかの割合が異なる(例えば、保留表示予告演出やタイマ準備演出の演出態様を第2演出態様と決定した場合には、第1演出態様と決定した場合に比べて、保留表示予告準備演出やタイマ準備演出を実行すると決定する割合が高い。図12-3(B)、図12-4(B)参照)。そのため、好適に興趣を維持することができる。
なお、本特徴部092IWで示した構成は、特徴部153SGなど他の特徴部で示した構成と適宜組み合わせて遊技機を構成することが可能である。例えば、本特徴部092IWで示したタイマ準備演出は、特徴部153SGで示した大当りとなること示唆するとともに後部可変表示中示唆演出の実行開始までの期間を示唆するタイマ演出が実行されることを予告し、当該タイマ演出は、リーチ演出中に後部可変表示中示唆演出として大当りとなることを示唆する大当り示唆演出またはパチンコ遊技機1に設定されている設定値を示唆する設定示唆演出を実行可能となっているようにしてもよい。