JP7320827B2 - 細胞培養用基板および間葉系幹細胞の分化制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、細胞培養用基板、特に間葉系幹細胞、組織幹細胞および前駆細胞からなる群より選択される幹細胞を培養するための細胞培養用基板に関する。本発明はまた、当該細胞培養用基板上で間葉系幹細胞、組織幹細胞および前駆細胞からなる群より選択される幹細胞を培養することを含む、当該幹細胞の分化制御方法、特に当該幹細胞の分化を抑制する方法、に関する。
増殖能と分化能を有する間葉系幹細胞は、再生医療やがん治療における細胞ソースとして期待されている。間葉系幹細胞は、接触している足場材料の弾性率に対して機械的シグナル伝達経路を介して敏感に応答する(非特許文献1、2)。間葉系幹細胞の増殖・維持のために従来から使われている培養用のポリスチレンディッシュ、及び、細胞特性の評価観察のために使われるガラスは、いずれも骨芽細胞への分化が自発的に進んでしまう弾性率(>100kPa)である。そのため、現在の間葉系幹細胞の増殖培養条件は骨芽細胞への意図しない分化が誘導されて細胞の質の低下を引き起こしている可能性が危惧され、培養中の細胞の未分化性(品質)の維持に課題がある。間葉系幹細胞の増殖・維持培養中の自発的な骨芽細胞への分化を抑制するためには、細胞における機械的シグナル伝達を骨芽細胞抑制的な状態に保つ足場材料が求められる。
機械的シグナル伝達を骨芽細胞抑制的な状態に保つために、以下の方法の有効性が報告されている。非特許文献1及び2は、(1)細胞をシリコーンやハイドロゲルなどの低弾性率(10kPa程度)の足場材料で培養する方法を報告している。上記(1)の方法の課題として、ハイドロゲルの弾性率の不安定性が挙げられる。ハイドロゲルの弾性率は、温度、pH、イオン強度などにより容易に変化するために、運搬、保管、培養中の弾性率の維持が困難であるという課題がある。非特許文献3および4は、(2)マイクロコンタクトプリンティング法により固くて(>100kPa)平たい足場材料上に形成した狭小な細胞接着領域内部に細胞を閉じ込め、低弾性率表面に類似の骨芽細胞抑制的なシグナル伝達を誘起する方法を報告している。上記(2)の方法の課題として、細胞接着物質のパターニング表面は、細胞が分泌する細胞外マトリックスにより容易にパターンが崩れてしまうという課題が報告されている(非特許文献5)。また、非特許文献6は、固い樹脂であるポリカプロラクトンに120nm微細孔パターンを付与することで間葉系幹細胞の未分化性を維持できることを示している。
Englar, et al., Cell, Vol. 126, pp.677-689, 2006 Yang, et al., Nature Materials, Vol. 13, pp.645-652, 2014 McBeath, et al., Dev. Cell, Vol. 6, pp.483-495, 2004 Wang, et al., J. Mater. Chem. B, Vol. 4, pp.37-45, 2016 Csucs, et al., Biomaterials, Vol. 24, pp.1713-1720, 2003 McMurray, et al., Dev. Cell, Vol.6, pp.483-945, 2011
間葉系幹細胞の培養中の細胞の質を維持する観点から、間葉系幹細胞の増殖・維持培養中の自発的な骨芽細胞への分化を抑制するための方法や、間葉系幹細胞における機械的シグナル伝達を骨芽細胞抑制的な状態に保つための足場材料が求められている。
本発明は、細胞培養用基板を提供する。本発明は特に、細胞培養用基板、特に間葉系幹細胞、組織幹細胞および前駆細胞からなる群より選択される幹細胞を培養するための細胞培養用基板を提供する。本発明はまた、当該細胞培養用基板上で間葉系幹細胞、組織幹細胞および前駆細胞からなる群より選択される幹細胞を培養することを含む、当該幹細胞の分化制御方法、特に当該幹細胞の分化を抑制する方法、を提供する。
以上に鑑み、本件の発明者は、細胞培養用基板の微細構造の効果に注目し、研究を開始した。鋭意検討の結果、ドットパターンを有する細胞培養用基板上で間葉系幹細胞の培養を行った場合に、骨芽細胞への分化を抑制できることを見出し、さらに、間葉系幹細胞の分化を抑制することが可能なドットパターンのサイズを見出した。当該知見に基づいて、本発明は完成された。
すなわち、一態様において、本発明は以下のとおりであってよい。
[1] 間葉系幹細胞、組織幹細胞および前駆細胞からなる群より選択される幹細胞を培養するための細胞培養用基板であって、ドットパターンを有し、当該ドットパターンにおける各ドットの直径が50nm以上200nm以下であり、各ドットの配置間隔が50nm以上400nm以下である、前記細胞培養用基板。
[2] ドットパターンにおける各ドットの高さが、50nm以上1000nm以下である、上記[1]に記載の細胞培養用基板。
[3] 基板および/またはドットパターンの材質が、石英;ガラス;チタン、シリコン、金および白金からなる群より選択される金属、もしくはこれらいずれかの金属を含む合金;コバルト-クロム合金もしくはステンレス鋼;または、ポリスチレン、ポリ乳酸、ポリカプロラクトン、ポリグリコール酸、ポリカーボネート、およびシクロオレフィンポリマーからなる群より選択されるプラスチック;である、上記[1]または[2]に記載の細胞培養用基板。
[4] 細胞培養用基板であって、ドットパターンを有し、
(1)当該ドットパターンにおける各ドットの直径が50nm以上200nm以下であり、各ドットの配置間隔が50nm以上400nm以下であり、そして各ドットの高さが50nm以上300nm未満である;または
(2)当該ドットパターンにおける各ドットの直径が50nm以上200nm未満であり、そして各ドットの配置間隔が50nm以上200nm未満である;
前記細胞培養用基板。
[5] 間葉系幹細胞、組織幹細胞および前駆細胞からなる群より選択される幹細胞の分化を抑制する方法であって、ドットパターンを有する細胞培養用基板上で当該幹細胞を培養することを含み、当該ドットパターンにおける各ドットの直径が50nm以上200nm以下、各ドットの配置間隔が50nm以上400nm以下である、前記方法。
[6] 細胞培養用基板上のドットパターンにおける各ドットの高さが、50nm以上1000nm以下である、上記[5]に記載の方法。
[7] 基板および/またはドットパターンの材質が、石英;ガラス;チタン、シリコン、金および白金からなる群より選択される金属、もしくはこれらいずれかの金属を含む合金;コバルト-クロム合金もしくはステンレス鋼;または、ポリスチレン、ポリ乳酸、ポリカプロラクトン、ポリグリコール酸、ポリカーボネート、およびシクロオレフィンポリマーからなる群より選択されるプラスチック;である、上記[5]または[6]に記載の方法。
[8] 幹細胞が間葉系幹細胞である、上記[5]~[7]のいずれか一項に記載の方法。
[9] 培養中の幹細胞の核上部アクチンの発達が抑制される、上記[5]~[8]のいずれか一項に記載の方法。
本発明は、間葉系幹細胞等の幹細胞の未分化性を維持しつつ当該幹細胞を培養可能な方法およびそのための細胞培養用基板を提供する点で有用である。
図1は、ドットパターンの例を示す模式図(a)及びドットパターンを有する細胞培養用基板の写真(b)である。(a)において、DFはドットの直径を、DIはドットの配置間隔を示す。 図2は、各ドットパターン上での培養期間14日経過後の細胞のアルカリフォスファターゼ(ALP)活性を評価したグラフであり、4試行の平均値を示したものである。 図3は、間葉系幹細胞を骨分化誘導培地で培養した細胞について核及びアクチンを染色した写真である。 図4は、ドットパターンを有する基板上で、間葉系幹細胞を培養した際の、培養14日目の細胞核及びアクチンを染色した写真である。 図5は、核上部アクチン線維の発達度が、間葉系幹細胞から骨芽細胞への分化抑制性と分化促進性に関わっていることを示すモデルの模式図である。 図6は、間葉系幹細胞を培養下際の細胞形態について、細胞伸展面積とアスペクト比の分布を示す図である。図6中、「分化抑制」と記載された領域は、ALP陰性細胞の頻度が高い骨芽細胞分化抑制性の領域を表し、「分化促進」と記載された領域はALP陽性細胞の頻度が高い骨芽細胞分化促進性の領域を表す。
以下に本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
本明細書で特段に定義されない限り、本発明に関連して用いられる科学用語及び技術用語は、当業者によって一般に理解される意味を有するものとする。
本明細書において、数値範囲を「下限値n~上限値y」という表現で記載する場合、当該数値範囲は下限値nおよび上限値yを含む範囲である。すなわち、「下限値n~上限値y」という記載は、下限値n以上、上限値y以下の数値範囲を表すものとする。
細胞培養用基板
一態様において本発明は、細胞培養用基板であって、ドットパターンを有し、当該ドットパターンにおける各ドットの直径が50nm以上200nm以下であり、各ドットの配置間隔が50nm以上400nm以下である、前記細胞培養用基板に関する。
別の態様において本発明は、細胞培養用基板であって、ドットパターンを有し、
(1)当該ドットパターンにおける各ドットの直径が50nm以上200nm以下であり、各ドットの配置間隔が50nm以上400nm以下であり、そして各ドットの高さが50nm以上300nm未満である;または
(2)当該ドットパターンにおける各ドットの直径が50nm以上200nm未満であり、そして各ドットの配置間隔が50nm以上200nm未満である;
前記細胞培養用基板に関する。
本明細書において、細胞培養用基板とは、細胞を培養可能な表面を有する基板を意味する。細胞を培養可能な表面は、平面であってもよく、曲面であってもよい。細胞培養用基板の形態は、細胞の培養が可能な形態であれば特に限定されないが、例えば、シャーレ、ディッシュ、マルチプレート、細胞培養フラスコ、細胞培養チューブ、などであってもよい。
細胞培養用基板の材質は、細胞が増殖可能な基板の材質であれば特に限定されないが、例えば、当該技術分野において通常用いられる材質であってもよい。より具体的には、本発明の細胞培養用基板の材質は、石英;ガラス;チタン、シリコン(Si)、金および白金からなる群より選択される金属、もしくはこれらいずれかの金属を含む合金;コバルト-クロム合金もしくはステンレス鋼(鉄を主成分とし、クロムを10.5%以上含む合金鋼)または、ポリスチレン、ポリ乳酸、ポリカプロラクトン、ポリグリコール酸、ポリカーボネート、およびシクロオレフィンポリマーからなる群より選択されるプラスチック;からなる群より選択することができる。
本発明の細胞培養用基板は、ドットパターンを有する。ドットパターンは、一定の大きさを有する柱状構造が一定の配置間隔で規則的に多数配置された、柱状構造集合体を意味する。この柱状構造を本明細書においてドットと表記する。本発明の細胞培養用基板において、各ドットは、基板上に凸部として形成される。ドットは、柱状構造を有する構造体であればその形状は特に限定されず、円柱状、楕円柱状または多角柱状、好ましくは円柱状、であることができる。
細胞培養用基板上にドットパターンとして付与されるドットの材質は、細胞培養用基板の材質として上記したものであることができる。細胞培養用基板の材質とその上に付与されるドットの材質は、同じであってもよく、異なっていてもよい。好ましい態様において、細胞培養用基板の材質とその上に付与されるドットの材質は、同じである。
基板にドットパターンを付与する方法は、特に限定されず、基板およびドットパターンの材質に応じて、当該技術分野において公知の手法を用いて行うことができる。例えば、石英基板上に、石英のドットパターンを付与する場合、電子線リソグラフィ法及びドライエッチング法を用いてドットパターンを付与することができる。
本明細書において、ドットの直径(DF)とは、ドットが円柱状の構造である場合は当該円柱の上面の円の直径を意味し、ドットが楕円柱状である場合は当該楕円柱の上面の楕円の長軸の長さを意味し、ドットが多角柱状である場合は当該多角柱の上面の多角形の対角線のうち最大のものの長さ(但し、多角柱が三角柱である場合は、三角柱の上面の三角形の三辺のうちの最大のものの長さ)を意味する。本明細書において、ドットの配置間隔(DI)とは、ある柱状構造の端から隣接する柱状構造の端までの長さを意味する。ドットパターンがハニカム構造(すなわち、ドットパターンの繰り返し構造が六角形であり、六角形の中心及び各頂点にドットが存在する構造)である場合、ハニカム構造を構成する六角形の一辺(当該六角形が正六角形ではない場合は、当該六角形の最も短い辺)の頂点部分の2つの柱状構造の端から端までの長さがDIとなる。ドットパターンがグリッド構造(すなわち、ドットパターンの繰り返し構造が四角形であり、四角形の各頂点にドットが存在する構造)である場合、グリッド構造を構成する四角形の一辺(当該四角形が長方形または平行四辺形の場合は短辺)の頂点部分の2つの柱状構造の端から端までの長さがDIとなる。ドットパターンがランダムドットパターンである場合、DIは柱状構造の端から隣接する柱状構造の端までの間隔の平均値である。本明細書において、ドットの高さ(DH)とは、柱状構造の高さ方向の長さを意味する。
本発明の細胞培養用基板上のドットパターンにおけるドットの直径の下限は、50nm以上、75nm以上、または100nm以上であることができる。ドットの直径の上限は、200nm以下、200nm未満、175nm以下、150nm以下、または125nm以下であることができる。ドットの直径の好ましい範囲は、例えば、50~200nm、50nm以上200nm未満、50~175nm、75~175nm、75~150nm、または75~125nmであってもよい。
本発明の細胞培養用基板上のドットパターンにおけるドットの配置間隔の下限は、50nm以上、75nm以上、または100nm以上であることができる。ドットの配置間隔の上限は、400nm以下、300nm以下、250nm以下、200nm以下、200nm未満、または175nm以下であることができる。ドットの配置間隔の好ましい範囲は、例えば、50~400nm、50~300nm、50~250nm、50~200nm、50nm以上200nm未満、50~175nm、75~175nm、75~150nm、または75~125nmであってもよい。
本発明の細胞培養用基板上のドットパターンにおけるドットの高さの下限は、50nm以上、75nm以上、100nm以上、125nm以上、または150nm以上、であることができる。ドットの高さの上限は、1000nm以下、800nm以下、700nm以下、600nm以下、500nm以下、400nm以下、300nm以下、300nm未満、250nm以下、または200nm以下、であることができる。ドットの高さの好ましい範囲は、例えば、50~1000nm、50~800nm、50~700nm、50~600nm、50~400nm、50~300nm、50nm以上300nm未満、75~250nm、または100~200nmであってもよい。ドットの高さはまた、ドットの直径との比で決定してもよい。ドットの高さをドットの直径との比で決定する場合、ドットの高さ(DH)/ドットの直径(DF)は、例えば0.5~5.0、0.5~4.0、0.5~3.0、0.7~3.0、0.7~2.0であってもよい。
本発明の細胞培養用基板は、間葉系幹細胞等の幹細胞を、分化を抑制した状態で培養できる点で有用である。したがって、本発明の細胞培養用基板は、間葉系幹細胞、組織幹細胞および前駆細胞からなる群より選択される幹細胞を培養するための細胞培養用基板であってもよい。好ましくは本発明の細胞培養用基板は、間葉系幹細胞を培養するための細胞培養用基板であってもよい。
間葉系幹細胞等の分化抑制方法
一態様において、本発明は、幹細胞の分化を抑制する方法であって、ドットパターンを有する細胞培養用基板上で当該幹細胞を培養することを含み、当該ドットパターンにおける各ドットの直径が50nm以上200nm以下、各ドットの配置間隔が50nm以上400nm以下である、前記方法に関する。好ましくは、本発明の方法を適用する幹細胞は間葉系幹細胞、組織幹細胞および前駆細胞からなる群より選択される幹細胞(以下、本明細書において、「間葉系幹細胞等の幹細胞」または「間葉系幹細胞等」と表記する場合がある)であり、さらに好ましくは間葉系幹細胞である。
本項目の方法に使用するドットパターンを有する細胞培養用基板は、上記「細胞培養用基板」の項目において記載した細胞培養用基板を用いることができる。細胞培養用基板およびドットパターンの材質、並びにドットパターンにおける各ドットの直径、配置間隔および高さ等の構成についても、上記「細胞培養用基板」の項目において記載したとおりである。
本項目の方法において、間葉系幹細胞等の幹細胞の培養は、培養基板または培養容器として本発明の細胞培養用基板を用いることを除いては、当業者に公知の間葉系幹細胞等の培養条件により培養することができる。
好ましい態様において、本項目の方法に使用するドットパターンを有する細胞培養用基板は、細胞外マトリックスまたは細胞外マトリックスを構成するタンパク質またはペプチドでコートされていてもよい。細胞培養用基板のコーティングに用いられるタンパク質は、例えば、フィブロネクチン、コラーゲン、ラミニン、ビトロネクチン等が含まれるが、これらに限定されない。
本項目の方法において間葉系幹細胞等の培養は、特に限定されないが、例えば、DMEM(ダルベッコ改変イーグル培地)、ハムF-12培地、MEM(イーグル最小必須培地)、もしくはライボビッツL-15培地等の培地、またはこれらを含む混合培地を用いて行うことができる。本発明の方法における間葉系幹細胞等の培養温度は、特に限定されないが、室温~40℃、好ましくは35~40℃の範囲で行われる。間葉系幹細胞等の培養に適した温度は、細胞の由来に応じて変化しうる。例えば、哺乳類由来(例えば、ヒト、ウシ、マウス等)の間葉系幹細胞等を培養する際の温度は、35~40℃であることが好ましい。本発明の方法における間葉系幹細胞等の培養期間は、特に限定されないが、12時間~40日、好ましくは3~14日の範囲で行われる。
本項目の方法により、間葉系幹細胞等の幹細胞の分化を抑制しながら当該細胞を培養することができる。好ましい態様において、本項目の方法により、間葉系幹細胞等の骨分化、より具体的には骨芽細胞分化を抑制することができる。骨芽細胞分化の評価は、当業者に公知の手法により行うことができる。例えば、転写因子RUNX2の核内移行の割合は、骨芽細胞分化初期の指標として知られており、アルカリフォスファターゼ(ALP)活性は、骨芽細胞分化中期の指標として知られている。骨芽細胞分化の評価は、これらの指標を利用して行うことができる。すなわち、ドットパターンを有する細胞培養用基板上で間葉系幹細胞等の幹細胞を培養した場合に、ドットパターンを有しない平滑な表面を有する同材質の基板上で当該幹細胞を培養した場合と比較して、上記の指標の低減効果がある場合に、ドットパターンを有する細胞培養用基板の使用により間葉系幹細胞等の幹細胞の分化が抑制されたと判断することができる。
また、ドットパターンを有する細胞培養用基板上で培養した間葉系幹細胞についてアクチン細胞骨格の三次元形態および細胞形態を観察した(後述の実施例2及び3)。その結果、ドットパターンを有する細胞培養用基板を培養に用いることにより、細胞内部張力の発生源であるアクチン細胞骨格の三次元形態が変化し、かつ細胞の伸展面積が抑制されている様子が観察された。このことから、ドットパターンを有する細胞培養用基板の使用により、機械的シグナル伝達を骨芽細胞抑制的な状態に誘導されるというメカニズムが推測された。
ドットパターンを有する細胞培養用基板の使用により、特に、培養中の間葉系幹細胞の核上部アクチンの発達が抑制される様子が観察されたことから、本項目の方法による効果の一つとして、培養中の間葉系幹細胞等の核上部アクチンの発達が抑制されるということが挙げられる。
間葉系幹細胞等の核上部アクチンの発達を抑制する方法
一態様において、本発明は、間葉系幹細胞等の幹細胞の核上部アクチンの発達を抑制する方法であって、ドットパターンを有する細胞培養用基板上で当該幹細胞を培養することを含み、当該ドットパターンにおける各ドットの直径が50nm以上200nm以下、各ドットの配置間隔が50nm以上400nm以下である、前記方法に関する。
本項目の方法に使用するドットパターンを有する細胞培養用基板は、上記「細胞培養用基板」の項目において記載した細胞培養用基板を用いることができる。細胞培養用基板およびドットパターンの材質、並びにドットパターンにおける各ドットの直径、配置間隔および高さ等の構成についても、上記「細胞培養用基板」の項目において記載したとおりである。
本項目の方法において、間葉系幹細胞等の幹細胞の培養は、上記「幹細胞の分化抑制方法」の項目において記載した条件で行うことができる。
アクチンの発達度は、当業者に公知の手法により評価することができ、例えば、細胞のアクチンを蛍光標識したファロイジンで染色し、蛍光顕微鏡により比較観察することにより評価することができる。核上部アクチンは、当業者に公知の手法により評価することができ、例えば、細胞のアクチンを染色した上で、共焦点レーザー顕微鏡等の焦点深度を核の上部に合わせることにより観察することができる。したがって、ドットパターンを有する細胞培養用基板上で間葉系幹細胞等の幹細胞を培養した場合に、ドットパターンを有しない平滑な表面を有する同材質の基板上で当該幹細胞を培養した場合と比較して、核上部アクチンの発達が抑制されている様子が観察された場合に、ドットパターンを有する細胞培養用基板の使用により核上部アクチンの発達が抑制されたと判断することができる。
以下、本発明について実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明はこれらに何ら制限されるものではない。
実施例1:間葉系幹細胞の分化抑制に関するナノドットパターンの影響
ドットパターンを有する石英基板を準備した。具体的には、ドットパターンの各ドットの直径(DF)として100nm、150nm、200nm、250nmまたは500nmの5種、及び各ドットの配置間隔(DI)として100nm、150nm、200nm、250nmまたは500nmの5種、のそれぞれを組み合わせた25種類のドットパターンを有する石英基板を準備した。各ドットの高さは150nmであった。また、対照として、ドットパターンのない平面を有する石英基板を用いた。これらの石英基板を用いて、間葉系幹細胞の培養中のドットパターンの影響を評価した。
基板をポリジメチルシロキサン(PDMS)製の穴あきマスクで覆い(図1)、培養期間中、細胞播種から培養終了まで特定のドットパターンのみに細胞が接触するようにした。基板表面は化学物質(フィブロネクチン(20 mg/ml))でコートした。評価には間葉系幹細胞増殖培地中(Lonza)で増殖させた骨髄由来のヒト間葉系幹細胞(ATCC)を用い、継代数は5以内とした。細胞を基板上に播種して間葉系幹細胞増殖培地(Lonza)中で接着させた。いくつかの例では細胞をマイトマイシンC(10μg/ml、2時間)処理し増殖を阻害した。播種から1日経過後にMEMα(10% FBS、100ユニット ペニシリン、0.1 mg/ml ストレプトマイシン)に置換し、3日に1回培地交換をした。骨芽細胞分化はアルカリフォスファターゼ(ALP)活性を指標として評価した。ALP活性の評価にはBCIP-NBT溶液キット(ナカライテスク)を用いた。
結果を図2に示す。図2は、各ドットパターン上での培養期間14日経過後の細胞のALP活性を評価したグラフであり、4試行の平均値を示したものである。ドットパターン上での間葉系幹細胞の培養に関し、以下の3つの特徴的な傾向が認められた:
(1)評価に用いたすべてのパターン(直径100nm~500nm、配置間隔100nm~500nm、高さ150nm、の範囲内のドットパターン)における間葉系幹細胞の培養において、ドットパターンのない平面を有する石英基板と比較して骨芽細胞への分化を抑制する傾向が観察された;
(2)直径100nm、配置間隔100nm、高さ150nm、のドットパターンにおける間葉系幹細胞の培養では、培養日数に関わらず、骨芽細胞分化の抑制効果が高いことが見出された;
(3)直径100nmのドット構造上での培養により、間葉系幹細胞が分化して生ずる骨芽細胞の割合は、より大きな配置間隔を有するドットパターン上での培養で増加傾向にあった。すなわち、直径100nmのドット構造において、ドットの配置間隔の増大に伴い、間葉系幹細胞の骨芽細胞分化を抑制効果が低下する傾向が観察された。
実施例2:間葉系幹細胞の核上部アクチン線維の発達に対するナノドットパターンの影響
まず、比較のために、間葉系幹細胞をカバーガラス上で、骨分化誘導培地(Lonza;デキサメタゾン、アスコルベート、β-グリセロホスフェート含有培地)中で培養して、間葉系幹細胞を骨芽細胞へと分化させた。間葉系幹細胞は、骨髄由来のヒト間葉系幹細胞(ATCC)を用い、継代数は5以内とした。
ドットパターンを有する基板上で培養した間葉系幹細胞は、間葉系幹細胞を直径が100nm、配置間隔が100nm、150nm、200nm、250nmまたは500nm、高さが150nmのドットパターンを有する石英基板上で、実施例1と同様に培養することにより得た。
核の染色はDAPI(5μg/mL)により、アクチンの染色はAlexafluor546標識phalloidin(66nM)により行った。
結果を図3および4に示す。
図3は、間葉系幹細胞を骨分化誘導培地で培養した細胞について核及びアクチンを染色した写真である。核上部アクチン、核下部アクチンともに培養が進むにつれ、太く平行化したアクチンの発達が観察された。細胞核については、培養3日目までは発達したアクチンフィラメントの配向方向と細胞核の長軸が一致し、アクチンの発達によりその配向方向に細胞核が伸展される様子が観察された。培養7日目になると、アクチンフィラメントの配向方向と細胞核の長軸は一致しなくなった。これは細胞核がアクチンフィラメントから開放されたことを意味するものと考えられる。
図4は、ドットパターンを有する基板上で、間葉系幹細胞を培養した際の、培養14日目の細胞核及びアクチンを染色した写真である。核下部アクチンについては若干アクチンの発達が見られるものの、核上部アクチンについてはアクチン構造が乱れている様子が観察された。これは、核上部アクチンの発達が抑制されている状況と考えられる。
上記の結果から、核上部アクチン線維の発達度が、間葉系幹細胞について骨芽細胞への分化抑制性と分化促進性に関わっていることが推測できる(図5)。また、ドットパターンを有する基板上で間葉系幹細胞を培養することが、核上部のアクチン発達を抑制している可能性がある。
実施例3:間葉系幹細胞の細胞形態に対するナノドットパターンの影響
間葉系幹細胞の分化に影響を及ぼす細胞側の因子として、伸展面積およびアスペクト比に関する報告がある。そこで、ドットパターン上、またはドットパターンなしの平面上で培養した間葉系幹細胞について、細胞形態を観察し、細胞の伸展面積-アスペクト比と骨芽細胞分化との関係を分析した。
間葉系幹細胞は、実施例1と同様にドットパターンを有する基板及びドットパターンのない平面を有する基板上で培養した。
ドットパターン上で培養した細胞と平面上で培養した細胞の伸展面積-アスペクト比の分布を比較した。ドットパターン上で培養下細胞の伸展面積-アスペクト比の分布は、平面上で培養した細胞とは傾向が異なった。同じ培養日数で比較すると、ドットパターン上で培養した細胞の伸展面積は、平面上で培養した細胞よりも小さい。ドットパターン上で培養した細胞は、培養3日目では伸展面積5,000μmよりも小さい領域に、培養14日目では伸展面積が10,000μmよりも小さい領域に分布する頻度が高かった。平面上で培養した細胞の伸展面積-アスペクト比はこれらの領域の外に分布する頻度が高かった。
次に、ALP陰性・陽性の別に着目した。培養3日目には、ALP陰性細胞のみが分布する骨芽細胞分化抑制性の領域が存在することが見出された。この培養3日目における骨芽細胞分化抑制領域は、アスペクト比が1.5よりも小さい場合には伸展面積が5,000μmよりも小さい範囲、またアスペクト比が1.5を超えると伸展面積が1,600μmよりも小さい範囲が該当する。培養14日目には、ALP陰性細胞の頻度が高い骨芽細胞分化抑制性の領域(図6、「分化抑制」として示された領域)に加え、ALP陽性細胞の頻度が高い骨芽細胞分化促進性の領域(図6、「分化促進」として示された領域)も認められた。骨芽細胞分化抑制領域の伸展面積の上限は10,000μmで、アスペクト比が大きいほど小さくなる。骨芽細胞分化促進領域は、伸展面積が3,000μm~20,000μmで、アスペクト比が3~7の範囲に位置する。但し、骨芽細胞分化促進領域における伸展面積の下限は、アスペクト比が3~5.5の場合にはアスペクト比に依存し、アスペクト比が大きいほど小さい。
また、培養14日目の細胞の伸展面積-アスペクト比の分布をより詳細に検討した。直径が100nm、配置間隔が100nmのドットパターンを用いた場合は、大部分の細胞において、細胞の伸展面積-アスペクト比は、骨芽細胞分化抑制領域内に位置した。この結果から、実施例1で(1)として記載した傾向は、細胞形態が骨芽細胞分化抑制性の細胞伸展面積-アスペクト比に誘導されたことによりもたらされた可能性がある。また、直径が100nmのドットパターンについて、配置間隔が増加すると、骨芽細胞分化抑制領域に位置する細胞が減少し、骨芽細胞分化促進領域に位置する細胞が増加した。この結果から、実施例1で(3)として記載した傾向は、配置間隔の増大により、細胞の形態が骨芽細胞分化抑制性から骨芽細胞分化促進性の細胞伸展面積-アスペクト比へと変化を誘導されたことによりもたらされた可能性がある。さらに、直径が100~500nmのドットパターンについて、配置間隔に関わらず、培養した細胞は、細胞伸展面積-アスペクト比が骨芽細胞分化抑制領域、あるいは、骨芽細胞分化抑制領域と骨芽細胞分化抑制領域の間の領域(以下、混合領域と記載する)に位置し、骨芽細胞分化促進領域にはほとんど存在しなかった。この結果から、実施例1で(1)として記載した傾向は、本発明のドットパターンが、間葉系幹細胞の伸展面積-アスペクト比を骨芽細胞分化抑制領域および混合領域、あるいは骨芽細胞分化抑制領域または混合領域のいずれかの形態、に誘導するためであると考えられる。
再生医療やがん治療における細胞ソースとして期待されている間葉系幹細胞等の幹細胞について、未分化性を維持しつつ培養することは、細胞の品質を維持する上で重要である。本発明は、間葉系幹細胞等について未分化性を維持しつつ培養可能な方法およびそのための細胞培養用基板を提供する点で有用である。

Claims (7)

  1. 間葉系幹細胞の分化を抑制する方法であって、細胞外マトリックスを構成するタンパク質でコーティングされたドットパターンを有する細胞培養用基板上で当該間葉系幹細胞を培養することを含み、当該基板およびドットパターンの材質は石英であり、ドットパターンにおける各ドットの直径が50nm以上200nm以下、各ドットの配置間隔が50nm以上400nm以下である、前記方法。
  2. 細胞培養用基板上のドットパターンにおける各ドットの高さが、50nm以上1000nm以下である、請求項1に記載の方法。
  3. 細胞培養用基板のコーティングに用いるタンパク質が、フィブロネクチン、コラーゲン、ラミニン、またはビトロネクチンである、請求項1または2に記載の方法。
  4. 各ドットの直径が100nm、配置間隔が100nmである、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 培養中の間葉系幹細胞の核上部アクチンの発達が抑制される、請求項1~のいずれか一項に記載の方法。
  6. 間葉系幹細胞の核上部アクチンの発達を抑制する方法であって、ドットパターンを有する細胞培養用基板上で当該間葉系幹細胞を培養することを含み、
    当該ドットパターンにおける各ドットの直径が50nm以上200nm以下、各ドットの配置間隔が50nm以上400nm以下、各ドットの高さが、50nm以上1000nm以下であり
    細胞培養用基板が、細胞外マトリックスを構成するタンパク質でコーティングされており、
    基板およびドットパターンの材質が、石英である、
    前記方法。
  7. さらに間葉系幹細胞の分化が抑制される、請求項6に記載の方法。
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