以下に説明する実施形態及び変形例は、本開示の一例に過ぎず、本開示は、実施形態及び変形例に限定されない。以下の実施形態及び変形例以外であっても、本開示に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
(実施形態)
以下、本実施形態に係る機器設置支援システム1について、図1~図26を用いて説明する。
(1)概要
本実施形態に係る機器設置支援システム1としての設置支援装置10は、施設に設置予定の複数の照明機器50(図2参照)及び当該複数の照明機器50を通信により制御するコントローラ60(図2参照)の設置位置の決定を支援する。ここで、コントローラ60と複数の照明機器50のそれぞれとの通信は、無線通信である。
さらに、設置支援装置10は、複数の照明機器50のうちコントローラ60による直接の制御が不可である照明機器50とコントローラ60との間の通信を中継する中継器70(図2参照)の設置位置の決定を支援する。ここで、「直接の制御」とは、通信元の機器(ここでは、コントローラ60)と通信先の機器(ここでは、照明機器50)との間で、他の機器(ここでは、中継器70)を介すことなく通信先の機器に対して通信元の機器が制御を行うことである。以下、コントローラ60による直接の制御が不可である照明機器50を制御不可機器ともいう。
設置支援装置10は、照明機器50が設置される施設の設計図(例えば、平面図及び断面図)を表示する。設置支援装置10は、設計図を表示しているときに、ユーザ(照明機器50を設置する作業者)の操作により複数の照明機器50及びコントローラ60の設置位置を受け付ける。
設置支援装置10は、複数の照明機器50の設置位置及びコントローラ60の設置位置が付加された設計図(設置図)を表示する。
設置支援装置10は、複数の照明機器50のそれぞれについて、当該照明機器50とコントローラ60とを結ぶ直線上での障害物の有無に応じて、当該照明機器50とコントローラ60との通信の可否を判定する。
設置支援装置10は、上記設置図が表示されているときに、ユーザの操作により中継器70の設置位置を受け付ける。
設置支援装置10は、制御不可機器について、当該制御不可機器と中継器70とを結ぶ直線上での障害物の有無に応じて、中継器70を介した当該制御不可機器の制御の可否を判定する。ここで、「中継器70を介した制御不可機器の制御」とは、通信元の機器と通信先の機器との間で、他の機器(ここでは、中継器70)を介して通信先の機器に対して通信元の機器が制御を行うことである。
設置支援装置10は、複数の照明機器50のすべてがコントローラ60及び中継器70のいずれかと通信が可能となると、機器設置の支援に係る作業が完了したことを表示する。その後、設置支援装置10は、自装置の電源をオフにする。
(2)構成
機器設置支援システム1としての設置支援装置10の構成について、説明する。
設置支援装置10は、図1に示すように、通信部11、表示部12、操作部13、記憶部14、電源部15及び制御部16を備える。
設置支援装置10は、例えばプロセッサ及びメモリを有するコンピュータシステムを有している。そして、プロセッサがメモリに格納されているプログラムを実行することにより、コンピュータシステムが制御部16として機能する。プロセッサが実行するプログラムは、ここではコンピュータシステムのメモリに予め記録されているが、メモリカード等の非一時的な記録媒体に記録されて提供されてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通じて提供されてもよい。
通信部11は、インターネット等のネットワークを介して外部と通信するための通信インタフェースを有している。
表示部12は、例えば液晶ディスプレイや有機EL(electroluminescence)ディスプレイのような薄型のディスプレイ装置である。
操作部13は、ユーザの操作を受け付ける機能を有している。本実施形態では、設置支援装置10がタッチパネルディスプレイ20を搭載しており、タッチパネルディスプレイ20が表示部12及び操作部13として機能する。そのため、以下の説明では、表示部12に表示される画面上のボタンに対する種々のタッチ操作を、「タップ」等と表現する。ただし、操作部13は、タッチパネルディスプレイに限らず、例えばキーボードやポインティングデバイス、メカニカルなスイッチ等であってもよい。
記憶部14は、例えばフラッシュメモリなどの電気的に書換可能な不揮発性の半導体メモリで構成される。
記憶部14は、外部からネットワークを介して取得した施設の設計図に係る設計データを記憶する。
記憶部14は、外部からネットワークを介して取得した複数の情報であって設置候補となる複数の候補照明機器にそれぞれ関連する複数の機器情報を記憶する。本実施形態では、複数の機器情報のそれぞれは、対応する候補照明機器の品番を含む。
記憶部14は、外部からネットワークを介して取得した複数の情報であって設置候補となる複数の候補コントローラにそれぞれ関連する複数のコントローラ情報を記憶する。本実施形態では、複数のコントローラ情報のそれぞれは、対応する候補コントローラの品番及び当該候補コントローラが信号を出力する際の送信電力値を含む。
記憶部14は、外部からネットワークを介して取得した複数の情報であって設置候補となる複数の候補中継器にそれぞれ関連する複数の中継器情報を記憶する。本実施形態では、複数の中継器情報のそれぞれは、対応する候補中継器の品番及び当該候補中継器が信号を出力する際の送信電力値を含む。
記憶部14は、コントローラ60と照明機器50との間の通信、及び中継器70と照明機器50との間の通信に存在する可能性がある障害物の材質と、当該材質に応じた透過損失係数とを対応付けた複数の組を含む第1テーブル(表1参照)を記憶する。信号が障害物を透過する際における送信電力の損失を算出する場合に用いられる係数である。透過損失係数は、対応する材質の透過損失[dB]に基づいて得られる。具体的には、透過損失“Y”[dB]及び数式“Y=10×log10X”を用いて材質の透過損失の真値“X”が求められる。透過損失係数は、真値“X”の逆数である。
記憶部14は、後述する遮断距離と、当該遮断距離に応じた遮断損失係数とを対応付けた複数の組を含む第2テーブル(表2参照)を記憶する。遮断損失係数は、障害物を回避した信号が照明機器50に到達する際における送信電力の損失を算出する場合に用いられる係数である。遮断損失係数は、例えば、数式“k=1/(1+h)2”で求められる。ここで、hは遮断距離であり、kは遮断損失係数である。
電源部15は、例えば蓄電池であり、設置支援装置10が有する回路等に電源を供給する。電源部15は、制御部16の制御により電源がオン状態からオフ状態に制御される。
制御部16は、図1に示すように、データ取得部101、第1配置設定部102、第2配置設定部103、第3配置設定部104、障害物情報取得部105、第1判定処理部106(コントローラ制御判定部)、第2判定処理部107(中継器制御判定部)、記憶処理部108及び表示処理部109を有している。
データ取得部101は、照明機器50等の設置支援に係る動作を行う前に、ユーザの操作により、施設の設計データを外部から通信部11を介して取得する。データ取得部101は、取得した設計データを記憶部14に記憶する。ここで、設計データは、例えばBIM(Building Information Modeling)データである。
データ取得部101は、照明機器50等の設置支援に係る動作を行う前に、ユーザの操作により、複数の候補照明機器にそれぞれ関連する複数の機器情報を外部から通信部11を介して取得する。
データ取得部101は、照明機器50等の設置支援に係る動作を行う前に、ユーザの操作により、複数のコントローラ情報を外部から通信部11を介して取得する。
データ取得部101は、照明機器50等の設置支援に係る動作を行う前に、ユーザの操作により、複数の中継器情報を外部から通信部11を介して取得する。
第1配置設定部102は、設計データから得られる施設の設計図(施設の平面図及び断面図)を表示部12が表示しているときに、ユーザの操作により複数の照明機器50のそれぞれが配置される予定の位置を設計図上で設定する。
データ取得部101は、照明機器50等の設置支援に係る動作を行う前に、ユーザの操作により、第1テーブルに係る情報、及び第2テーブルに係る情報を外部から通信部11を介して取得する。
なお、データ取得部101は、設計データ、機器情報、コントローラ情報、中継器情報、第1テーブルに係る情報及び第2テーブルに係る情報等の各種情報を、同一の外部から取得してもよいし、異なる外部から取得してもよい。
第2配置設定部103は、施設の設計図を表示部12が表示しているときに、ユーザの操作によりコントローラ60が配置される予定の位置を設計図上で設定する。
第3配置設定部104は、複数の照明機器50及びコントローラ60の配置位置が付加された設計図を表示部12が表示しているときに、ユーザの操作により中継器70が配置される予定の位置を設計図上で設定する。
障害物情報取得部105は、複数の照明機器50及びコントローラ60の配置位置が付加された設計図を表示部12が表示しているときに、複数の照明機器50の各々について、当該照明機器50とコントローラ60とを結ぶ直線上に障害物が存在する場合に、ユーザの操作により当該障害物に係る障害物情報を取得する。
障害物情報取得部105は、複数の照明機器50、コントローラ60及び中継器70の配置位置が付加された設計図を表示部12が表示しているときに、複数の照明機器50のうち制御不可機器について、当該制御不可機器と中継器70とを結ぶ直線上に障害物が存在する場合に、ユーザの操作により当該障害物に係る中継器用障害物情報を取得する。
例えば、図3Bに示すように、コントローラ60(又は中継器70)と照明機器50とを結ぶ直線上に障害物(例えば、施設の天井に設けられた梁80)が存在すると仮定する。この場合、障害物情報取得部105は、ユーザの操作により当該梁80の材質を障害物情報(又は、中継器用障害物情報)として取得する。
第1判定処理部106は、設置図及び障害物情報のうち少なくとも設置図を用いて、複数の照明機器50の各々について、当該照明機器50とコントローラ60との間の通信状態を求めて、コントローラ60による当該照明機器50に対する制御の可否を判定する。第1判定処理部106は、照明機器50とコントローラ60との間に障害物がない場合には、設置図を用いて、コントローラ60による当該照明機器50に対する制御の可否を判定する。第1判定処理部106は、照明機器50とコントローラ60との間に障害物が存在する場合には、設置図及び障害物情報を用いて、コントローラ60による当該照明機器50に対する制御の可否を判定する。
より詳細には、第1判定処理部106は、複数の照明機器50の各々について、コントローラ60が出力する信号が当該照明機器50に到達するまでにおける送信電力の減衰に係る減衰情報を通信状態として求める。第1判定処理部106は、求めた減衰情報を基にコントローラ60による当該照明機器50に対する制御の可否を判定する。
具体的には、第1判定処理部106は、複数の照明機器50のうちコントローラ60との間の直線上に障害物が存在しない第1機器については、コントローラ60が出力した信号の送信電力値、及び第1機器とコントローラ60との距離で算出される結果を減衰情報とする。例えば、第1判定処理部106は、コントローラ60の送信電力値に、第1機器(照明機器50)とコントローラ60とを結ぶ直線の距離L0(図3A参照)の逆数を乗算した結果を減衰情報として求める。
第1判定処理部106は、複数の照明機器50のうちコントローラ60との間の直線上に障害物が存在する第2機器については、第2機器とコントローラ60との直線経路の第1距離及び障害物に応じた信号の透過損失係数から定まる第1値を求める。第1判定処理部106は、障害物を回避した回避経路での第2機器とコントローラ60との第2距離、及び直線経路と回避経路とから得られる遮断距離に応じた遮断損失係数から定まる第2値を求める。第1判定処理部106は、第1値及び第2値とのうち大きい値と送信電力値とで算出される結果を減衰情報とする。ここで、回避経路は、電波の反射、回折等により形成される。また、遮断距離は、回避経路と直線経路との最大の離間距離である。
例えば、第1判定処理部106は、障害物の材質に応じた透過損失係数のデータを第1テーブルから取得する。第1判定処理部106は、取得した透過損失係数に、第2機器(照明機器50)とコントローラ60とを結ぶ直線経路P1の第1距離L1(図3B参照)の逆数を乗算した結果を第1値として求める。第1判定処理部106は、障害物を回避した回避経路P2と直線経路P1とから遮断距離h1を求める。本実施形態では、遮断距離h1は、回避経路P2での頂点P3から直線経路P1に下した垂線の長さである。第1判定処理部106は、求めた遮断距離h1に応じた遮断損失係数のデータを第2テーブルから取得する。第1判定処理部106は、取得した遮断損失係数に、第2機器(照明機器50)とコントローラ60との第2距離L2の逆数を乗算した結果を第2値として求める。第1判定処理部106は、コントローラ60の送信電力値に、第1値及び第2値とのうち大きい値を乗算した結果を減衰情報とする。
なお、第1判定処理部106は、照明機器50とコントローラ60との間の直線上に複数(図3Cでは2つ)の障害物が存在する場合には、複数の障害物の材質にそれぞれ対応する複数の透過損失係数のデータを第1テーブルから取得する。第1判定処理部106は、取得した複数の透過損失係数の乗算結果に、第2機器(照明機器50)とコントローラ60とを結ぶ直線経路P11の第1距離L11(図3C参照)の逆数を乗算した結果を第1値として求める。また、第1判定処理部106は、障害物を回避した回避経路P21と直線経路P11とから遮断距離h2を求める。この場合の遮断距離h2は、回避経路P21での頂点P31から直線経路P11に下した垂線の長さである。第1判定処理部106は、求めた遮断距離h2に応じた遮断損失係数のデータを第2テーブルから取得する。第1判定処理部106は、取得した遮断損失係数に、第2機器(照明機器50)とコントローラ60との第2距離L21の逆数を乗算した結果を第2値として求める。
第1判定処理部106は、求めた減衰情報が表す値が所定値以上である場合には、コントローラ60による照明機器50に対する制御が可能であると判定する。第1判定処理部106は、求めた減衰情報が表す値が所定値未満である場合には、コントローラ60による照明機器50に対する制御が不可であると判定する。
第2判定処理部107は、設置図及び中継器用障害物情報のうち少なくとも設置図を用いて、制御不可機器について、当該制御不可機器と中継器70との間の通信状態を求めて、中継器70を介した当該制御不可機器に対する制御の可否を判定する。第2判定処理部107は、制御不可機器と中継器70との間に障害物がない場合には、設置図を用いて、中継器70を介した当該制御不可機器に対する制御の可否を判定する。第2判定処理部107は、制御不可機器と中継器70との間に障害物が存在する場合には、設置図及び中継器用障害物情報を用いて、中継器70を介した当該制御不可機器に対する制御の可否を判定する。
より詳細には、第2判定処理部107は、制御不可機器について、中継器70が出力する信号が当該制御不可機器に到達するまでにおける送信電力の減衰に係る中継器用減衰情報を通信状態として求める。第2判定処理部107は、求めた中継器用減衰情報を基に中継器70を介した当該制御不可機器に対する制御の可否を判定する。
具体的には、第2判定処理部107は、制御不可機器と中継器70との間の直線上に障害物が存在しない場合には、中継器70が出力した信号の送信電力値、及び制御不可機器と中継器70との距離L30(図3A参照)で算出される結果を中継器用減衰情報とする。例えば、第2判定処理部107は、中継器70の送信電力値に、制御不可機器(照明機器50)と中継器70とを結ぶ直線の距離L30(図3A参照)の逆数を乗算した結果を中継器用減衰情報として求める。
第2判定処理部107は、制御不可機器と中継器70との間の直線上に障害物が存在する場合には、制御不可機器と中継器70との直線経路の第3距離及び障害物に応じた信号の透過損失係数から定まる第3値を求める。第2判定処理部107は、障害物を回避した回避経路での制御不可機器と中継器70との第4距離、及び直線経路と回避経路とから得られる遮断距離に応じた遮断損失係数から定まる第4値を求める。第2判定処理部107は、第3値及び第4値とのうち大きい値と中継器70の送信電力値とで算出される結果を中継器用減衰情報とする。
例えば、第2判定処理部107は、第1判定処理部106と同様に、障害物の材質に応じた透過損失係数のデータを第1テーブルから取得する。第2判定処理部107は、取得した透過損失係数に、制御不可機器(照明機器50)と中継器70とを結ぶ直線経路P41の第3距離L31(図3B参照)の逆数を乗算した結果を第3値として求める。第2判定処理部107は、障害物を回避した回避経路P42と直線経路P41とから遮断距離h31を求める。遮断距離h31は、回避経路P42での頂点P43から直線経路P41に下した垂線の長さである。第2判定処理部107は、第1判定処理部106と同様に、求めた遮断距離h31に応じた遮断損失係数のデータを第2テーブルから取得する。第2判定処理部107は、取得した遮断損失係数に、制御不可機器(照明機器50)と中継器70との第4距離L32の逆数を乗算した結果を第4値として求める。第2判定処理部107は、中継器70の送信電力値に、第3値及び第4値とのうち大きい値を乗算した結果を中継器用減衰情報とする。
なお、第2判定処理部107は、制御不可機器(照明機器50)と中継器70との間の直線上に複数の障害物が存在する場合には、複数の障害物の材質にそれぞれ対応する複数の透過損失係数のデータを第1テーブルから取得する。第2判定処理部107は、取得した複数の透過損失係数の乗算結果に、制御不可機器(照明機器50)と中継器70とを結ぶ直線経路P41の第3距離L41(図3C参照)の逆数を乗算した結果を第3値として求める。また、第2判定処理部107は、障害物を回避した回避経路P42と直線経路P41とから遮断距離h42を求める。この場合の遮断距離h42は、回避経路P42での頂点P43から直線経路P41に下した垂線の長さである。第2判定処理部107は、求めた遮断距離h42に応じた遮断損失係数のデータを第2テーブルから取得する。第2判定処理部107は、取得した遮断損失係数に、制御不可機器(照明機器50)と中継器70との第4距離L42の逆数を乗算した結果を第4値として求める。
第2判定処理部107は、求めた中継器用減衰情報が表す値が所定値以上である場合には、中継器70を介した照明機器50に対する制御が可能であると判定する。第2判定処理部107は、求めた中継器用減衰情報が表す値が所定値未満である場合には、中継器70を介した照明機器50に対する制御が不可であると判定する。
記憶処理部108は、複数の照明機器50の各々がコントローラ60による直接の通信で制御が可能である場合には、複数の照明機器50及びコントローラ60が配置された設置図を記憶部14の所定の領域に記憶させる。または、記憶処理部108は、コントローラ60による直接の通信で制御が可能若しくは中継器70を介した制御が可能である場合には、複数の照明機器50、コントローラ60、及び1つ以上の中継器70が配置された設置図を記憶部14の所定の領域に記憶させる。
表示処理部109は、機器の設置支援を行う際にユーザが利用する各画面を表示部12が表示させる。
例えば、表示処理部109は、設置支援の開始時にユーザに操作により、記憶部14が記憶する設計データを基に、施設の平面図及び断面図を含む設計図を表示部12に表示させる。表示処理部109は、第1配置設定部102が複数の照明機器50のそれぞれが配置される予定の位置を設計図上で設定した場合には、複数の照明機器50のそれぞれを表す第1アイコンが配置された設計図を、表示部12に表示させる。表示処理部109は、第2配置設定部103がコントローラ60を設計図上で設定した場合には、複数の第1アイコン及びコントローラ60を表す第2アイコンが配置された設計図を、表示部12に表示させる。表示処理部109は、第3配置設定部104が中継器70を設計図上で設定した場合には、複数の第1アイコン、及び第2アイコン及び中継器70を表す第3アイコンが配置された設計図を、表示部12に表示させる。
表示処理部109は、照明機器50とコントローラ60との間又は制御不可機器と中継器70との間の直線上に障害物が存在する場合には、ユーザの操作により当該障害物の材質をユーザに選択させるためのリストを表示する。
表示処理部109は、BIMデータ等の設計データを用いて実際の寸法を所定の縮尺で縮小した設計図を、表示部12に表示させる。本実施形態では、第1判定処理部106は、設計図上での距離と、所定の縮尺とを用いて、実際の距離である距離L0、L1,L2,L11,L21及び実際の遮断距離である遮断距離h1,h2を求める。同様に、第2判定処理部107は、設計図上での距離と、所定の縮尺とを用いて、実際の距離である距離L30,L31,L32,L41,L42及び実際の遮断距離である遮断距離h31,h42を求める。
さらに、表示処理部109は、複数の照明機器50の各々についてコントローラ60による直接の通信で制御が可能、又は中継器70を介した制御が可能である場合には、機器設置の支援に係る作業が完了したことを表す作業完了画面を、表示部12に表示させる。
本実施形態では、制御部16は、表示処理部109が作業完了画面を表示部12に表示されてから所定時間が経過すると、電源をオフするように電源部15を制御する。
(3)動作
(3-1)動作概要
ここでは、設置支援装置10の動作概要について、図4を用いて説明する。
表示処理部109は、ユーザに操作により、設計データ表示処理を行う(ステップS1)。具体的には、表示処理部109は、記憶部14が記憶する設計データを基に、施設の平面図及び断面図を含む設計図(施設の平面図及び断面図)を含む設計画面を表示部12に表示させる。
第1配置設定部102は、ユーザ操作により機器配置処理を行う(ステップS2)。具体的には、第1配置設定部102は、設計画面が表示されているときにユーザによる第1アイコンに対するドラッグ操作等の操作により、複数の照明機器50のそれぞれが配置される予定の位置を設計図上で設定する。
第2配置設定部103は、ユーザ操作によりコントローラ配置処理を行う(ステップS3)。具体的には、第2配置設定部103は、複数の第1アイコンが付加された設計図を表示部12が表示しているときにユーザによる第2アイコンに対するドラッグ操作等の操作によりコントローラ60が配置される予定の位置を設計図上で設定する。
第1判定処理部106は、第1判定処理を行う(ステップS4)。具体的には、第1判定処理部106は、各照明機器50について、減衰情報を通信状態として求める。第1判定処理部106は、求めた減衰情報を基に、対応する照明機器50に対するコントローラ60による制御の可否を判定する。
第1判定処理部106は、複数の照明機器50のうち制御不可機器が存在するか否かを判断する(ステップS5)。言い換えると、第1判定処理部106は、複数の照明機器50のうちコントローラ60による直接の通信で制御が可能でない照明機器50が存在するか否かを判断する。
制御不可機器が存在すると第1判定処理部106が判断する場合(ステップS5における「Yes」)、第3配置設定部104は、ユーザ操作により中継器配置処理を行う(ステップS6)。具体的には、第3配置設定部104は、第1アイコン及び第2アイコンが付加された設計図を表示部12が表示しているときに、ユーザによる第3アイコンに対するドラッグ操作等の操作により中継器70が配置される予定の位置を設計図上で設定する。
第2判定処理部107は、第2判定処理を行う(ステップS7)。具体的には、第2判定処理部107は、制御不可機器について、中継器用減衰情報を当該制御不可機器の通信状態として求める。第2判定処理部107は、求めた中継器用減衰情報を基に、対応する制御不可機器に対する中継器70を介した制御の可否を判定する。
第2判定処理部107は、1つ以上の制御不可機器のうち中継器70を介した制御が可能でない機器が存在するか否かを判断する(ステップS8)。
中継器70を介した制御が不可である機器が存在すると第2判定処理部107が判断する場合(ステップS8における「Yes」)、処理は、ステップS6に戻り、さらなる中継器70の設定を行う。
制御不可機器が存在しないと第1判定処理部106が判断する場合(ステップS5における「No」)、又は中継器70を介した制御が不可である機器が存在しないと第2判定処理部107が判断する場合(ステップS8における「No」)、記憶処理部108は、記憶処理を行う(ステップS9)。言い換えると、複数の照明機器50の各々がコントローラ60による直接の通信で制御が可能である場合、又は複数の照明機器50の各々がコントローラ60による直接の通信で制御が可能若しくは中継器70を介した制御が可能である場合には、記憶処理部108は、記憶処理を行う。具体的には、記憶処理部108は、複数の照明機器50の各々がコントローラ60による直接の通信で制御が可能である場合には、複数の照明機器50及びコントローラ60が配置された設置図を記憶部14の所定の領域に記憶させる。記憶処理部108は、コントローラ60による直接の通信で制御が可能若しくは中継器70を介した制御が可能である場合には、複数の照明機器50、コントローラ60、及び1つ以上の中継器70が配置された設置図を記憶部14の所定の領域に記憶させる。
表示処理部109は、記憶処理部108による記憶処理が完了すると、機器設置の支援に係る作業が完了したことを表す作業完了画面を、表示部12に表示させる(ステップS10)。
制御部16は、作業完了画面が表示部12に表示されてから所定時間が経過すると、電源をオフするように、電源部15を制御する(ステップS11)。
(3-2)設計データ表示処理
ここでは、設計データ表示処理の詳細について図5を用いて説明する。
表示処理部109は、ユーザに操作により、設計データを記憶部14から取得する(ステップS21)。
表示処理部109は、取得した設計データを基に、施設の平面図及び断面図を含む設計図(施設の平面図及び断面図)を含む設計画面を表示部12に表示させる(ステップS22)。
表示処理部109は、設計画面の保存操作を受け付けたか否かを判断する(ステップS23)。
保存操作を受け付けたと表示処理部109が判断する場合には(ステップS23における「Yes」)、記憶処理部108は、表示中の設計画面に係るデータを記憶部14に記憶する(ステップS24)。
保存操作を受け付けていないと表示処理部109が判断する場合には(ステップS23における「No」)、処理は保存操作の受付待ちとなる。
(3-3)機器配置処理
ここでは、機器配置処理の詳細について図6を用いて説明する。
表示処理部109は、表示処理として、設計画面を表示部12に表示させる(ステップS31)。なお、ステップS31は図5で示したステップS22が兼ねてもよい。
操作部13は、複数の候補照明機器にそれぞれ対応する複数の品番のうち、設置対象である複数の照明機器50に対応する品番の選択を受け付ける(ステップS32)。本実施形態では、複数の照明機器50は、同一の品番とする。
第1配置設定部102は、照明機器50に対応する第1アイコンに対するドラッグ操作等の配置操作により、第1アイコンを、対応する照明機器50の設置場所に設計図上で設定する(ステップS33)。
第1配置設定部102は、保存操作を受け付けたか否かを判断する(ステップS34)。
保存操作を受け付けていないと第1配置設定部102が判断する場合には(ステップS34における「No」)、処理はステップS33に戻り、他の照明機器50に対応する第1アイコンを設計図上で設定する。
保存操作を受け付けたと第1配置設定部102が判断する場合には(ステップS34における「Yes」)、記憶処理部108は、表示中の複数の照明機器50のそれぞれに対応する複数の第1アイコンが付加された設計画面に係るデータを記憶部14に記憶する(ステップS35)。例えば、記憶処理部108は、ステップS24で記憶されたデータを、複数の第1アイコンが付加された設計画面に係るデータへと更新してもよい。
(3-4)コントローラ配置処理
ここでは、コントローラ配置処理の詳細について図7を用いて説明する。
表示処理部109は、表示処理として、複数の第1アイコンが付加された設計画面を表示部12に表示させる(ステップS41)。
操作部13は、複数の候補コントローラにそれぞれ対応する複数の品番のうち、設置対象であるコントローラ60に対応する品番の選択を受け付ける(ステップS42)。
第2配置設定部103は、コントローラ60に対応する第2アイコンに対するドラッグ操作等の配置操作により、第2アイコンを、コントローラ60の設置場所に設計図上で設定する(ステップS43)。
第2配置設定部103は、保存操作を受け付けたか否かを判断する(ステップS44)。
保存操作を受け付けていないと第2配置設定部103が判断する場合には(ステップS44における「No」)、処理は保存操作の受付待ちとなる。
保存操作を受け付けたと第2配置設定部103が判断する場合には(ステップS44における「Yes」)、記憶処理部108は、表示中の複数の第1アイコン及び第2アイコンが付加された設計画面に係るデータを記憶部14に記憶する(ステップS45)。例えば、記憶処理部108は、ステップS35で記憶されたデータを、複数の第1アイコン及び第2アイコンが付加された設計画面に係るデータへと更新してもよい。
(3-5)第1判定処理
ここでは、第1判定処理の詳細について図8を用いて説明する。
表示処理部109は、表示処理として、第1アイコン及び第2アイコンが付加された設計画面を表示部12に表示させる(ステップS51)。
操作部13は、表示部12に表示された設計画面において、複数の照明機器50のうち1つの照明機器50の選択を受け付ける(ステップS52)。具体的には、操作部13は、表示部12に表示された設計画面に含まれる複数の第1アイコンのうち1つの第1アイコンの選択を、ユーザによるタップ操作等の操作により受け付ける。
障害物情報取得部105は、選択された照明機器50とコントローラ60との間の直線上において障害物が存在するか否かを判断する(ステップS53)。具体的には、障害物情報取得部105は、表示された平面図及び断面図を用いて、選択された1つの第1アイコンと、コントローラ60を表す第2アイコンとの間の直線上に障害物が存在するか否かを判断する。
障害物が存在すると障害物情報取得部105が判断する場合には(ステップS53における「Yes」)、表示処理部109は、存在する障害物の材質をユーザに選択させるための材質リストを表示部12に表示させる(ステップS54)。
障害物情報取得部105は、ユーザ操作によって材質リストで選択された材質の情報を障害物情報として取得する(ステップS55)。
第1判定処理部106は、障害物が存在しないと障害物情報取得部105が判断する場合(ステップS53における「No」)、又はステップS55で障害物の材質が選択された場合、ステップS52で選択された照明機器50に対して判定処理を行う(ステップS56)。
例えば、第1判定処理部106は、選択された照明機器50とコントローラ60との間に障害物がない場合には、設置図を用いて、コントローラ60による当該照明機器50に対する制御の可否を判定する。具体的には、第1判定処理部106は、記憶部14が記憶する複数のコントローラ情報のうち、コントローラ60の品番を含むコントローラ情報を取得する。第1判定処理部106は、取得したコントローラ情報に含まれるコントローラ60の送信電力値を取得する。第1判定処理部106は、選択された照明機器50とコントローラ60との間の直線上に障害物が存在しない場合には、コントローラ60の送信電力値、及び選択された照明機器50とコントローラ60との距離で算出される結果を減衰情報とする。
第1判定処理部106は、選択された照明機器50とコントローラ60との間に障害物が存在する場合には、設置図及び障害物情報を用いて、コントローラ60による当該照明機器50に対する制御の可否を判定する。具体的には、第1判定処理部106は、記憶部14が記憶する複数のコントローラ情報のうち、コントローラ60の品番を含むコントローラ情報を取得する。第1判定処理部106は、取得したコントローラ情報に含まれるコントローラ60の送信電力値のデータを取得する。第1判定処理部106は、選択された照明機器50のうちコントローラ60との間の直線上に障害物が存在する場合には、上述した第1距離及び選択された障害物の材質に応じた信号の透過損失係数から定まる第1値を求める。第1判定処理部106は、上述した第2距離、及び遮断距離に応じた遮断損失係数から定まる第2値を求める。第1判定処理部106は、第1値及び第2値とのうち大きい値と、取得したコントローラ60の送信電力値とで算出される結果を減衰情報とする。
第1判定処理部106は、求めた減衰情報が表す値が所定値以上である場合には、コントローラ60による照明機器50に対する制御が可能であると判定する。第1判定処理部106は、求めた減衰情報が表す値が所定値未満である場合には、コントローラ60による照明機器50に対する制御が不可であると判定する。
表示処理部109は、選択された照明機器50が第1判定処理によりコントローラ60の直接の通信により制御が可能であるか否かを判断する(ステップS57)。
選択された照明機器50がコントローラ60の直接の通信により制御が可能でない、つまり不可であると判断した場合(ステップS57における「No」)、表示処理部109は、選択された照明機器50に対応する第1アイコンに対して、制御不可であることを表すように表示部12を制御する(ステップS58)。例えば、選択された照明機器50に対応する第1アイコンを、制御不可であることを表す色で表示部12に表示させる。
選択された照明機器50がコントローラ60の直接の通信により制御が可能であると判断した場合(ステップS57における「Yes」)、表示処理部109は、選択された照明機器50に対応する第1アイコンに対して、制御可能であることを表すように表示部12を制御する(ステップS59)。例えば、選択された照明機器50に対応する第1アイコンを、制御可能であることを表す色で表示部12に表示させる。
表示処理部109は、設置予定の複数の照明機器50のすべてが選択されたか否かを判断する(ステップS60)。
すべてが選択されていないと表示処理部109が判断する場合(ステップS60における「No」)、つまり複数の照明機器50のうち未選択の照明機器50が存在する場合、処理は、ステップS52に戻り、他の照明機器50の選択が行われる。
すべてが選択されたと判断する場合(ステップS60における「Yes」)、表示処理部109は、保存操作を受け付けたか否かを判断する(ステップS61)。
保存操作を受け付けていないと表示処理部109が判断する場合には(ステップS61における「No」)、処理は保存操作の受付待ちとなる。
保存操作を受け付けたと表示処理部109が判断する場合には(ステップS61における「Yes」)、記憶処理部108は、表示中の複数の第1アイコンのそれぞれが第1判定処理部106の判定結果に応じた色で表示され、かつ第2アイコンを含む設計画面に係るデータを記憶部14に記憶する(ステップS62)。例えば、記憶処理部108は、ステップS45で記憶されたデータを、複数の第1アイコンのそれぞれが第1判定処理部106の判定結果に応じた色で表示され、かつ第2アイコンを含む設計画面に係るデータへと更新してもよい。
(3-6)中継器配置処理
ここでは、中継器配置処理の詳細について図9を用いて説明する。
表示処理部109は、表示処理として、複数の第1アイコンのそれぞれが第1判定処理部106の判定結果に応じた色で表示され、かつ第2アイコンを含む設計画面を表示部12に表示させる(ステップS71)。
操作部13は、複数の候補中継器にそれぞれ対応する複数の品番のうち、設置対象である中継器70に対応する品番の選択を受け付ける(ステップS72)。
第3配置設定部104は、中継器70に対応する第3アイコンに対するドラッグ操作等の配置操作により、第3アイコンを、中継器70の設置場所に設計図上で設定する(ステップS73)。
第3配置設定部104は、保存操作を受け付けたか否かを判断する(ステップS74)。
保存操作を受け付けていないと第3配置設定部104が判断する場合には(ステップS74における「No」)、処理は保存操作の受付待ちとなる。
保存操作を受け付けたと第3配置設定部104が判断する場合には(ステップS74における「Yes」)、記憶処理部108は、複数の第1アイコンのそれぞれが第1判定処理部106の判定結果に応じた色で表示され、かつ第2アイコン及び1つ以上の第3アイコンが付加された設計画面に係るデータを記憶部14に記憶する(ステップS75)。例えば、記憶処理部108は、ステップS62で記憶されたデータを、複数の第1アイコンのそれぞれが第1判定処理部106の判定結果に応じた色で表示され、かつ第2アイコン及び1つ以上の第3アイコンを含む設計画面データへと更新してもよい。
(3-7)第2判定処理
ここでは、第2判定処理の詳細について図10を用いて説明する。
表示処理部109は、表示処理として、複数の第1アイコンのそれぞれが第1判定処理部106の判定結果に応じた色で表示され、かつ第2アイコン及び1つ以上の第3アイコンを含む設計画面を表示部12に表示させる(ステップS81)。このとき、表示処理部109は、設計画面において、コントローラ60が直接の通信により制御可能な範囲をも表示部12に表示させる。
操作部13は、表示部12に表示された設計画面において、1つ以上の制御不可機器(照明機器50)のうち1つの制御不可機器の選択を受け付ける(ステップS82)。具体的には、操作部13は、表示部12に表示された設計画面に含まれる、制御不可であることを表す色で表示された1つ以上の第1アイコンのうち1つの第1アイコンの選択を、ユーザによるタップ操作等の操作により受け付ける。
障害物情報取得部105は、選択された制御不可機器と中継器70との間の直線上において障害物が存在するか否かを判断する(ステップS83)。具体的には、障害物情報取得部105は、表示された平面図及び断面図を用いて、選択された1つの第1アイコン(制御不可であることを表す色で表示された第1アイコン)と、中継器70を表す第3アイコンとの間の直線上に障害物が存在するか否かを判断する。
障害物が存在すると障害物情報取得部105が判断する場合には(ステップS83における「Yes」)、表示処理部109は、存在する障害物の材質をユーザに選択させるための材質リストを表示部12に表示させる(ステップS84)。
障害物情報取得部105は、ユーザ操作によって材質リストで選択された材質の情報を中継器用障害物情報として取得する(ステップS85)。
第2判定処理部107は、障害物が存在しないと障害物情報取得部105が判断する場合(ステップS83における「No」)、又はステップS85で障害物の材質が選択された場合、ステップS82で選択された制御不可機器に対して判定処理を行う(ステップS86)。
例えば、第2判定処理部107は、選択された制御不可機器と中継器70との間に障害物がない場合には、設置図を用いて、中継器70を介した当該制御不可機器に対する制御の可否を判定する。具体的には、第2判定処理部107は、記憶部14が記憶する複数の中継器情報のうち、中継器70の品番を含む中継器情報を取得する。第2判定処理部107は、取得した中継器情報に含まれる中継器70の送信電力値のデータを取得する。第2判定処理部107は、選択された制御不可機器と中継器70との間の直線上に障害物が存在しない場合には、取得した中継器70の送信電力値、及び選択された制御不可機器と中継器70との距離で算出される結果を中継器用減衰情報とする。
第2判定処理部107は、選択された制御不可機器と中継器70との間に障害物が存在する場合には、設置図及び中継器用障害物情報を用いて、中継器70を介した当該制御不可機器に対する制御の可否を判定する。具体的には、第2判定処理部107は、記憶部14が記憶する複数の中継器情報のうち、中継器70の品番を含む中継器情報を取得する。第2判定処理部107は、取得した中継器情報に含まれる中継器70の送信電力値のデータを取得する。第2判定処理部107は、選択された制御不可機器と中継器70との間の直線上に障害物が存在する場合には、上述した第3距離及び選択された障害物の材質に応じた信号の透過損失係数から定まる第3値を求める。第2判定処理部107は、上述した第4距離、及び遮断距離に応じた遮断損失係数から定まる第4値を求める。第2判定処理部107は、第3値及び第4値とのうち大きい値と、取得した中継器70の送信電力値とで算出される結果を中継器用減衰情報とする。
第2判定処理部107は、求めた中継器用減衰情報が表す値が所定値以上である場合には、中継器70を介した制御不可機器に対する制御が可能であると判定する。第2判定処理部107は、求めた中継器用減衰情報が表す値が所定値未満である場合には、中継器70を介した制御不可機器に対する制御が不可であると判定する。
表示処理部109は、選択された制御不可機器が第2判定処理部107の判定処理の結果により中継器70を介した制御が可能であるか否かを判断する(ステップS87)。
選択された制御不可機器が中継器70を介した制御が可能でない、つまり不可であると判断した場合(ステップS87における「No」)、表示処理部109は、選択された制御不可機器に対応する第1アイコンに対して、制御不可であることを表すように表示部12を制御する(ステップS88)。例えば、選択された制御不可機器に対応する第1アイコンを、制御不可であることを表す色で表示部12に表示させる。
選択された制御不可機器が中継器70を介した制御が可能であると判断した場合(ステップS87における「Yes」)、表示処理部109は、選択された制御不可機器に対応する第1アイコンに対して、制御可能であることを表すように表示部12を制御する(ステップS89)。例えば、選択された制御不可機器に対応する第1アイコンを、制御可能であることを表す色で表示部12に表示させる。
表示処理部109は、1つ以上の制御不可機器のすべてが選択されたか否かを判断する(ステップS90)。
すべてが選択されていないと表示処理部109が判断する場合(ステップS90における「No」)、つまり未選択の制御不可機器が存在する場合、処理は、ステップS82に戻り、他の制御不可機器の選択が行われる。
すべてが選択されたと判断する場合(ステップS90における「Yes」)、表示処理部109は、保存操作を受け付けたか否かを判断する(ステップS91)。
保存操作を受け付けていないと表示処理部109が判断する場合には(ステップS91における「No」)、処理は保存操作の受付待ちとなる。
保存操作を受け付けたと表示処理部109が判断する場合には(ステップS91における「Yes」)、記憶処理部108は、表示中の複数の第1アイコンのそれぞれが第1判定処理部106の判定結果に応じた色で表示され、かつ第2アイコン及び1つ以上の第3アイコンを含む設計画面に係るデータを記憶部14に記憶する(ステップS92)。例えば、記憶処理部108は、ステップS75で記憶されたデータを、複数の第1アイコンのそれぞれが第1判定処理部106の判定結果に応じた色で表示され、かつ第2アイコン及び1つ以上の第3アイコンを含む設計画面に係るデータへと更新してもよい。
(4)動作例
ここでは、設置支援装置10の動作例について、画面遷移とともに説明する。
まず、表示処理部109は、ユーザに操作により、設計データ表示処理を行うことで、設計画面G1を表示部12に表示させる(図11参照)。
設計画面G1は、図11に示すように、第1表示領域R11と第2表示領域R12を含む。
第1表示領域R11では、支援対象を切り替えるための複数のタグ(第1タグG11~第5タグG15)が表示される(図11参照)。第1タグG11では、タグの名称として“図面取り込み”が表示される。第1タグG11が選択されると、表示処理部109による設計データ表示処理の結果が、第2表示領域R12に表示される。第2タグG12では、タグの名称として“照明”が表示される。第2タグG12が選択されると、複数の照明機器50の設計図上での設置の設定が可能になる。第3タグG13では、タグの名称として“コントローラ”が表示される。第3タグG13が選択されると、コントローラ60の設計図上での設置の設定が可能になる。第4タグG14では、タグの名称として“パス設定”が表示される。第4タグG14が選択されると、複数の照明機器50のうち選択された照明機器とコントローラ60との間の通信の可否についての判定(第1判定処理)が行われる。第5タグG15では、タグの名称として“中継器”が表示される。第5タグG15が選択されると、中継器70の設計図上での設置の設定が可能になる。さらに、制御不可機器と中継器70との間の通信の可否についての判定(第2判定処理)が行われる。
第2表示領域R12では、施設の断面図G31及び平面図G32が表示される。例えば、断面図G31では、施設の天井の梁80に相当するアイコンI80が表示されている。
設計画面G1では、図11に示すように、さらに、保存ボタンB11が表示される。図11に示す設計画面G1が表示されている状態で、保存ボタンB11が押されると(タップされると)、記憶処理部108は、現在の表示内容に係るデータを記憶部14に記憶させる。
図11に示す設計画面G1が表示されている状態で、第2タグG12が押されると、第1表示領域R11には、第1タグG11~第5タグG15に加えて、選択ボタンB21,B22、照明用品番名称G41が表示される(図12参照)。第1表示領域R11には、さらに、照明機器50に相当する第1アイコンI1が表示される。ユーザは、選択ボタンB21,B22を操作して、設置予定の照明機器50の品番が照明用品番名称G41に表示されるまで、照明用品番名称G41で表示される品番を変更する。ユーザは、第1アイコンI1に対するドラッグ操作により、平面図G32において照明機器50を設置する位置に第1アイコンI1を移動させる。このとき、第1配置設定部102は、ドラッグ操作によって移動した平面図G32での位置に第1アイコンI1を設定する(図12参照)。このとき、第1配置設定部102は、平面図G32で設定した位置に対応する断面図の位置においても第1アイコンI1を設定する(図12参照)。
第1アイコンI1に対するドラッグ操作を、施設に設置する照明機器50の台数と同じ数だけ繰り返す。例えば、施設に14台の照明機器50を設置する場合には、図13に示すように、第1アイコンI1に対するドラッグ操作を14回繰り返す。図13に示す設計画面G1が表示されている状態で、保存ボタンB11が押されると、記憶処理部108は、現在の表示内容に係るデータ、つまり複数の第1アイコンI1が付加された設計画面G1に係るデータを記憶部14に記憶させる。
複数の照明機器50の平面図上及び断面図上での設定が終了した後、第3タグG13が押されると、第1表示領域R11には、選択ボタンB21,B22、照明用品番名称G41の代わりに、選択ボタンB31,B32、コントローラ用品番名称G42が表示される(図14参照)。第1表示領域R11には、さらに、コントローラ60に相当する第2アイコンI2が表示される。また、第2表示領域R12の断面図G31及び平面図G32には、第1配置設定部102が設定した複数の第1アイコンI1が付加されている。つまり、第2表示領域R12の断面図G31及び平面図G32には、複数の照明機器50が付加されている。ユーザは、選択ボタンB31,B32を操作して、設置予定のコントローラ60の品番がコントローラ用品番名称G42に表示されるまで、コントローラ用品番名称G42で表示される品番を変更する。ユーザは、第2アイコンI2に対するドラッグ操作により、複数の第1アイコンが付加された、つまり複数の照明機器50が付加された平面図G32においてコントローラ60を設置する位置に第2アイコンI2を移動させる。このとき、第2配置設定部103は、ドラッグ操作によって移動した平面図G32での位置に第2アイコンI2を設定する(図14参照)。このとき、第2配置設定部103は、平面図G32で設定した位置に対応する断面図の位置においても第2アイコンI2を設定する(図14参照)。図14に示す設計画面G1が表示されている状態で、保存ボタンB11が押されると、記憶処理部108は、現在の表示内容に係るデータ、つまり複数の第1アイコンI1及び第2アイコンI2が付加された設計画面G1に係るデータを記憶部14に記憶させる。
コントローラ60の平面図上及び断面図上での設定が終了した後、第4タグG14が押されると、第1表示領域R11には、選択ボタンB31,B32、コントローラ用品番名称G42の代わりに、第1品番G43、第2品番G44、材料名称G45、選択ボタンB43,B44、及び決定ボタンB12が表示される(図15参照)。第1品番G43にはコントローラ60の品番が表示される。第2品番G44には照明機器50の品番が表示される。また、第2表示領域R12では、施設の設計図に複数の第1アイコンI1及び第2アイコンが付加された図が表示される。つまり、第2表示領域R12では、施設の設計図に複数の照明機器50及びコントローラ60が付加された図である設置図が表示される。具体的には、複数の照明機器50及びコントローラ60が付加された断面図G31及び複数の照明機器50及びコントローラ60が付加された平面図G32がそれぞれ設置図として表示される。ユーザは、複数の第1アイコンI1のうちコントローラ60の直接の通信による制御可否の判定対象となる1つの第1アイコンI11をタップ操作により選択する。このとき、選択した第1アイコンI11に対応する照明機器50の品番が、第2品番G44に表示される。
第1アイコンI11が選択されると、図15に示すように、第2アイコンI2と第1アイコンI11との間の直線上に障害物としてアイコンI81,I82が存在する。つまり、コントローラ60と第1アイコンI11に対応する照明機器50との間の直線上に、2つの梁80が障害物として存在する。障害物が存在する場合には、材料名称G45では、障害物の材質を選択するためのリストG50が表示される(図16参照)。リストG50では、材質の名称が表示される。例えば、ユーザは、選択ボタンB41,B42を操作することで、障害物としての2つの梁の材質を選択する。このとき、障害物情報取得部105は、選択された材質を障害物情報として取得する。障害物の材質が選択された後、決定ボタンB12が押されると、第1判定処理部106は第1アイコンI11に対する判定処理を行う。表示処理部109は、第1アイコンI11に対する、つまり選択された照明機器50に対する第1判定処理部106による判定処理の結果に基づいて、第1アイコンI11の表示態様を変更する。例えば、表示処理部109は、選択された照明機器50に対応する第1アイコンI11を、制御不可であることを表す色で表示部12に表示させる(図17参照)。
第1アイコンI12が選択されると、図18に示すように、第2アイコンI2と第1アイコンI12との間の直線上に障害物としてアイコンI83が存在する。つまり、コントローラ60と第1アイコンI12に対応する照明機器50との間の直線上に、1つの梁80が障害物として存在する。障害物が存在する場合には、第1アイコンI11が選択された場合と同様に、材料名称G45において障害物の材質を選択するためのリストG50が表示される。ユーザは、障害物としての梁80の材質を選択する。このとき、障害物情報取得部105は、選択された材質の情報を障害物情報として取得する。障害物の材質が選択された後、決定ボタンB12が押されると、第1判定処理部106は第1アイコンI12に対する判定処理を行う。表示処理部109は、第1判定処理部106による第1アイコンI12に対する判定処理の結果に基づいて、第1アイコンI12の表示態様を変更する。例えば、表示処理部109は、選択された照明機器50に対応する第1アイコンI12を、制御可能であることを表す色で表示部12に表示させる(図18参照)。
ユーザは、複数の照明機器50のすべてについて第1判定処理部106による判定処理が行われるように選択操作を行う。表示処理部109は、第1判定処理部106による各第1アイコンI1に対する判定処理の結果に基づいて、第1アイコンI1の表示態様を変更する。表示処理部109は、複数の第1アイコンI1について、当該第1アイコンI1に対応する照明機器50が制御可能であることを表す色、又は制御不可であることを表す色で表示部12に表示させる(図19参照)。図19に示す設計画面G1が表示されている状態で、保存ボタンB11が押されると、記憶処理部108は、現在の表示内容に係るデータを記憶部14に記憶させる。具体的には、記憶処理部108は、複数の第1アイコンI1のそれぞれが第1判定処理部106の判定結果に応じた色で表示され、かつ第2アイコンI2を含む設計画面G1に係るデータを記憶部14に記憶させる。
図19に示す設計画面G1が表示されている状態で、第5タグG15が押されると、第1表示領域R11には、第1タグG11~第5タグG15に加えて、選択ボタンB61,B62、中継器用品番名称G46が表示される(図20参照)。第1表示領域R11には、さらに、中継器70に相当する第3アイコンI3が表示される。また、第2表示領域R12の断面図G31及び平面図G32には、第1配置設定部102が設定した複数の第1アイコンI1、及び第2アイコンI2が付加されている。つまり、第2表示領域R12の断面図G31及び平面図G32には、複数の照明機器50及びコントローラ60が付加されている。さらに、第2表示領域R12の断面図G31にはコントローラ60が直接の通信により制御可能な範囲を示す制御可能エリアG33が、平面図G32には制御可能エリアG34が表示される。
ユーザは、選択ボタンB61,B62を操作して、設置予定の中継器70の品番が中継器用品番名称G46に表示されるまで、中継器用品番名称G46で表示される品番を変更する。ユーザは、第3アイコンI3に対するドラッグ操作により、平面図G32において中継器70を設置する位置に第3アイコンI3を移動させる。このとき、第3配置設定部104は、ドラッグ操作によって移動した平面図G32での位置に第3アイコンI3を設定する(図21参照)。このとき、第3配置設定部104は、平面図G32で設定した位置に対応する断面図の位置においても第3アイコンI3を設定する(図21参照)。このとき、中継器70はコントローラ60と直接の通信を行う必要があるので、中継器70はコントローラ60との通信が可能なエリアに配置される必要がある。本実施形態では、図20及び図21に示すように、制御可能エリアG33,G34が表示されているので、ユーザはコントローラ60と通信可能なエリアを容易に特定することができる。したがって、ユーザは、中継器70の設置可能位置を容易に知ることができる。
図21に示す設計画面G1が表示されている状態で、保存ボタンB11が押されると、記憶処理部108は、現在の表示内容に係るデータ、つまり複数の第1アイコンI1、第2アイコンI2及び第3アイコンI3が付加された設計画面G1に係るデータを記憶部14に記憶させる。
中継器70の平面図上及び断面図上での設定が終了した後、例えば保存ボタンB11が押されて現在の表示内容に係るデータが保存された後、第1表示領域R11には、選択ボタンB61,B62、中継器用品番名称G46の代わりに、第3品番G71、第4品番G72、材料名称G73、選択ボタンB71,B72、及び決定ボタンB13が表示される(図22参照)。第3品番G71には中継器70の品番が表示される。第4品番G72には照明機器50の品番が表示される。ユーザは、中継器70を介した制御の可否の判定対象となる制御不可機器に対応する1つの第1アイコンI11をタップ操作により選択する。このとき、選択した第1アイコンI11に対応する照明機器50の品番が、第4品番G72に表示される。
第1アイコンI11が選択されると、図22に示すように、第3アイコンI3と第1アイコンI11との間の直線上に障害物としてアイコンI82が存在する。つまり、中継器70と第1アイコンI11に対応する照明機器50(制御不可機器)との間の直線上に、1つの梁80が障害物として存在する。障害物が存在する場合には、材料名称G73では、障害物の材質を選択するためのリストG51が表示される(図23参照)。リストG51では、材質の名称が表示される。例えば、ユーザは、選択ボタンB71,B72を操作することで、障害物としての梁80の材質を選択する。このとき、障害物情報取得部105は、選択された材質の情報を中継器用障害物情報として取得する。障害物の材質が選択された後、決定ボタンB13が押されると、第2判定処理部107は第1アイコンI11に対する判定処理を行う。表示処理部109は、第1アイコンI11に対する、つまり選択された照明機器50に対する第2判定処理部107による判定処理の結果に基づいて、第1アイコンI11の表示態様を変更する。例えば、表示処理部109は、選択された照明機器50に対応する第1アイコンI11を、中継器70を介した制御が可能であることを表す色で表示部12に表示させる(図24参照)。本実施形態では、中継器70を介した制御が可能であることを表す色は、例えば直接の通信によりコントローラ60による制御が可能であることを示す色と同一である。なお、中継器70を介した制御が可能であることを表す色は、例えば直接の通信によりコントローラ60による制御が可能であることを示す色とは異なってもよい。
ユーザは、制御不可機器のすべてについて第2判定処理部107による判定処理が行われるように選択操作を行う。表示処理部109は、第2判定処理部107による各第1アイコンI1に対する判定処理の結果に基づいて、第1アイコンI1の表示態様を変更する。表示処理部109は、制御不可機器に対応する第1アイコンI1のすべてについて、当該第1アイコンI1に対応する制御不可機器が中継器70を介した制御可能であることを表す色、又は制御不可であることを表す色で表示部12に表示させる。本実施形態では、制御不可機器のすべては中継器70を介した制御が可能である。そのため、制御不可機器のそれぞれに対応する第1アイコンI1(制御可能エリアG33、G34の外側に存在する第1アイコンI1)は、中継器70を介した制御可能であることを表す色で表示される(図25参照)。
図25に示す設計画面G1が表示されている状態で、保存ボタンB11が押されると、記憶処理部108は、現在の表示内容に係るデータを記憶部14に記憶させる。具体的には、記憶処理部108は、複数の第1アイコンI1のそれぞれが第1判定処理部106又は第2判定処理部107の判定結果に応じた色で表示され、かつ第2アイコンI2及び第3アイコンI3を含む設計画面G1に係るデータを記憶部14に記憶させる。
図25に示す設計画面G1が表示されている状態で保存ボタンB11が押されて現在の表示内容に係るデータが保存された後、第2表示領域R12には、断面図G31、平面図G32の代わりに、機器設置の支援に係る作業が完了したことが表示される。具体的には、表示処理部109は、機器設置の支援に係る作業が完了したことを表す情報として、作業完了図G81及び作業完了メッセージG82(図26参照)を、表示部12に表示させる。
(5)利点
以上説明したように、本実施形態の設置支援装置10(機器設置支援システム1)では、ユーザは、設計画面G1上で複数の照明機器50及びコントローラ60を設置して、各照明機器50とコントローラ60との通信の状態を確認する。コントローラ60と直接の通信が付加である制御不可機器が存在する場合には、ユーザは、設計画面G1上で1つ以上の中継器70を配置して、制御不可機器と中継器70との通信の状態を確認する。そのため、施設に実際に各機器を設置する必要はない。したがって、ユーザは、照明機器50等の機器の設置場所の変更、追加の手間を低減することができる。つまり、設置支援装置10(機器設置支援システム1)を用いることで、機器の設置作業の効率化を図ることができる。
(6)変形例
以下に、変形例について列記する。なお、以下に説明する変形例は、上記実施形態と適宜組み合わせて適用可能である。
(6-1)変形例1
上記実施形態では、設置支援装置10は、平面図G32、断面図G31を表示する構成としたが、この構成に限定されない。
設置支援装置10は、施設の奥行き感を持たせた設計図を含む画面を表示してもよい。
(6-2)変形例2
上記実施形態では、設置支援装置10は、支援開始時には、照明機器50等の機器が配置されていない設計図が表示される構成としたが、この構成に限定されない。
設置支援装置10は、支援開始時には、複数の照明機器50のみが配置された設計図を表示してもよい。この場合、設置支援装置10は、コントローラ60の設定処理から動作を開始する。または、設置支援装置10は、支援開始時には、複数の照明機器50及びコントローラ60が配置された設計図を表示してもよい。この場合、設置支援装置10は、第1判定処理から動作を開始する。要は、設置支援装置10は、第1判定処理から動作を開始する状態であればよい。
(6-3)変形例3
上記実施形態では、設置支援装置10は、照明機器50等の設置支援に係る動作を行う前に、設計データ、機器情報、コントローラ情報、中継器情報、第1テーブルに係る情報及び第2テーブルに係る情報等の各種情報を外部からネットワークを介して取得する構成とした。しかしながら、この構成に限定されない。
設置支援装置10は、設置支援に係る動作を行っている最中に各種情報を外部からネットワークを介して取得してもよい。
(6-4)変形例4
上記実施形態では、設置支援装置10による設置支援の対象機器として照明機器50を一例としたが、対象機器は照明機器50に限定されない。
設置支援装置10による設置支援の対象機器は、空調機器であってもよい。
または、設置支援装置10による設置支援の対象機器は、空調機器及び照明機器50の双方であってもよい。設置支援の対象機器が空調機器及び照明機器50の双方である場合には、設置支援装置10は、コントローラとして空調機器用のコントローラ及び照明機器50用のコントローラの双方の設置を支援してもよい。または、設置支援装置10は、空調機器及び照明機器50の双方を制御するコントローラの設置を支援してもよい。
(6-5)変形例5
上記実施形態では、照明機器50とコントローラ60との間の通信、及び照明機器50(制御不可機器)と中継器70との間の通信は、無線通信であるとした。照明機器50とコントローラ60との間の通信、及び照明機器50(制御不可機器)と中継器70との間の通信は、他の通信、例えば赤外線通信であってもよい。
(6-6)変形例6
上記実施形態では、障害物情報取得部105は、ユーザの選択により障害物の材質を障害物情報又は中継器用障害物情報として取得する構成としたが、この構成に限定されない。例えば、設計データ(BIMデータ)に材料の材質が含まれている場合には、障害物情報取得部105は、障害物の材質を設計データから取得してもよい。
(その他の変形例)
上記実施形態は、本開示の様々な実施形態の一つに過ぎない。上記実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。また、機器設置支援システム1と同様の機能は、機器設置支援方法、コンピュータプログラム、又はプログラムを記録した非一時的な記録媒体等で具現化されてもよい。一態様に係る機器設置支援方法は、複数の機器(例えば照明機器50)の設置を支援する機器設置支援システム1で用いられる。機器設置支援方法は、表示処理ステップと、選択ステップと、取得ステップと、コントローラ制御判定ステップと、を含む。表示処理ステップは、複数の機器の設置位置及び複数の機器を制御するコントローラの設置位置が付加された、複数の機器及びコントローラ60の設置対象である施設に係る設置図を表示部に表示させる。選択ステップは、複数の機器のうち1つの機器を対象機器として選択する。取得ステップは、対象機器について、対象機器とコントローラ60とを結ぶ直線上に障害物が存在する場合には障害物に係る障害物情報を取得する。コントローラ制御判定ステップは、対象機器について、設置図及び障害物情報のうち少なくとも設置図を用いて、対象機器とコントローラ60との間の通信状態を求めて、コントローラ60による対象機器に対する制御の可否を判定する。選択ステップ、取得ステップ、及びコントローラ制御判定ステップは、複数の機器のすべてが選択されるまで繰り返される。
一態様に係るプログラムは、コンピュータシステムを、上述した機器設置支援方法として機能させるためのプログラムである。具体的には、プログラムは、複数の機器(例えば照明機器50)の設置を支援する機器設置支援システム1で用いられる。プログラムは、コンピュータに、表示処理ステップと、選択ステップと、取得ステップと、コントローラ制御判定ステップと、を実行させる。表示処理ステップは、複数の機器の設置位置及び複数の機器を制御するコントローラの設置位置が付加された、複数の機器及びコントローラ60の設置対象である施設に係る設置図を表示部に表示させる。選択ステップは、複数の機器のうち1つの機器を対象機器として選択する。取得ステップは、対象機器について、対象機器とコントローラ60とを結ぶ直線上に障害物が存在する場合には障害物に係る障害物情報を取得する。コントローラ制御判定ステップは、対象機器について、設置図及び障害物情報のうち少なくとも設置図を用いて、対象機器とコントローラ60との間の通信状態を求めて、コントローラ60による対象機器に対する制御の可否を判定する。選択ステップ、取得ステップ、及びコントローラ制御判定ステップは、複数の機器のすべてが選択されるまで繰り返される。
本開示における機器設置支援システム1又は機器設置支援方法の実行主体は、コンピュータシステムを含んでいる。コンピュータシステムは、ハードウェアとしてのプロセッサ及びメモリを有する。コンピュータシステムのメモリに記録されたプログラムをプロセッサが実行することによって、本開示における機器設置支援システム1又は機器設置支援方法の実行主体としての機能が実現される。プログラムは、コンピュータシステムのメモリに予め記録されていてもよいが、電気通信回線を通じて提供されてもよい。また、プログラムは、コンピュータシステムで読み取り可能なメモリカード、光学ディスク、ハードディスクドライブ等の非一時的な記録媒体に記録されて提供されてもよい。コンピュータシステムのプロセッサは、半導体集積回路(IC)又は大規模集積回路(LSI)を含む1又は複数の電子回路で構成される。複数の電子回路は、1つのチップに集約されていてもよいし、複数のチップに分散して設けられていてもよい。複数のチップは、1つの装置に集約されていてもよいし、複数の装置に分散して設けられていてもよい。
コンピュータシステムである機器設置支援システム1は、1又は複数のコンピュータで構成されるシステムであってもよい。例えば、機器設置支援システム1の少なくとも一部の機能は、クラウド(クラウドコンピューティング)によって実現されてもよい。
(まとめ)
以上説明したように、第1の態様の機器設置支援システム(1)は、表示処理部(109)と、障害物情報取得部(105)と、コントローラ制御判定部(第1判定処理部106)と、を備える。表示処理部(109)は、複数の機器(例えば、照明機器50)の設置位置及び複数の機器を制御するコントローラ(60)の設置位置が付加された、複数の機器及びコントローラ(60)の設置対象である施設に係る設置図を表示部(12)に表示させる。障害物情報取得部(105)は、複数の機器の各々について、当該機器とコントローラ(60)とを結ぶ直線上に存在する障害物(例えば、梁80)に係る障害物情報を取得する。コントローラ制御判定部は、設置図及び障害物情報のうち少なくとも設置図を用いて、複数の機器の各々について、当該機器とコントローラ(60)との間の通信状態を求めて、コントローラ(60)による当該機器に対する制御の可否を判定する。
この構成によると、機器設置支援システム(1)は、複数の機器及びコントローラ(60)が配置された設置図を用いて各機器とコントローラ(60)との通信状態を求めて、コントローラ(60)による各機器に対する制御の可否を判定する。そのため、施設に実際に各機器を設置する必要はない。したがって、ユーザは、機器の設置場所の変更、追加の手間を低減することができる。つまり、機器設置支援システム(1)を用いることで、機器の設置作業の効率化を図ることができる。
第2の態様の機器設置支援システム(1)では、第1の態様において、コントローラ制御判定部は、複数の機器の各々について、減衰情報を通信状態として求めて、減衰情報を基にコントローラ(60)による当該機器に対する制御の可否を判定する。減衰情報は、コントローラ(60)が出力する信号が機器に到達するまでにおける送信電力の減衰に係る情報である。
この構成によると、減衰情報を基にコントローラ(60)による各機器に対する制御の可否を判定することができる。
第3の態様の機器設置支援システム(1)では、第2の態様において、コントローラ制御判定部は、複数の機器のうちコントローラ(60)との間の直線上に障害物が存在しない第1機器については、コントローラ(60)の送信電力値と、第1機器とコントローラ(60)との距離とで算出される結果を減衰情報とする。コントローラ制御判定部は、複数の機器のうちコントローラ(60)との間の直線上に障害物が存在する第2機器については、第2機器とコントローラ(60)との直線経路の第1距離及び障害物情報に応じた透過損失係数から定まる第1値を求める。コントローラ制御判定部は、障害物を回避した回避経路での第2機器とコントローラ(60)との第2距離、及び前記直線経路と前記回避経路とから得られる遮断距離に応じた遮断損失係数から定まる第2値を求める。コントローラ制御判定部は、第1値及び前記第2値とのうち大きい値と送信電力値とで算出される結果を減衰情報とする。
この構成によると、障害物が存在しない第1機器については、コントローラ(60)の送信電力値と、第1機器とコントローラ(60)との距離とで算出される結果を基にコントローラ(60)による第1機器に対する制御の可否を判定することができる。障害物が存在する第2機器については、コントローラ(60)の送信電力値と、第1距離及び透過損失係数から得られる第1値又は第2距離及び遮断損失係数から得られる第2値のうち大きい値とで算出される結果を基にコントローラ(60)による第2機器に対する制御の可否を判定することができる。
第4の態様の機器設置支援システム(1)は、第1~第3のいずれかの態様において、設定部(第3配置設定部104)を、更に備える。設定部は、設置図において、複数の機器のうちコントローラ制御判定部が制御不可と判定した機器である制御不可機器とコントローラ(60)との間の通信を中継する中継器(70)の配置位置を設定する。
この構成によると、設置図上で中継器(70)の設置位置を特定することができる。
第5の態様の機器設置支援システム(1)は、第4の態様において、中継器(70)を介した制御不可機器に対する制御の可否を判定する中継器制御判定部(第2判定処理部107)を更に備える。障害物情報取得部(105)は、設定部が中継器(70)の配置位置を設定した場合、さらに、制御不可機器と中継器(70)とを結ぶ直線上に障害物が存在する場合には障害物に係る中継器用障害物情報を取得する。中継器制御判定部は、中継器(70)の配置位置が付加された設置図及び前記中継器用障害物情報のうち少なくとも中継器(70)の配置位置が付加された設置図を用いて、制御不可機器と中継器(70)との間の通信状態を求めて、中継器(70)を介した当該機器に対する制御の可否を判定する。
この構成によると、設置図を用いて制御不可機器と中継器(70)との通信状態を求めて、中継器(70)を介した制御不可機器に対する制御の可否を判定することができる。
第6の態様の機器設置支援システム(1)では、第5の態様において、中継器制御判定部は、制御不可機器について、中継器用減衰情報を制御不可機器と中継器(70)との間の通信状態として求めて、中継器用減衰情報を基に中継器(70)を介した制御不可機器に対する制御の可否を判定する。中継器用減衰情報は、中継器(70)が出力する信号が制御不可機器に到達するまでにおける送信電力の減衰に係る情報である。
この構成によると、中継器用減衰情報を基に中継器(70)を介した制御不可機器に対する制御の可否を判定することができる。
第7の態様の機器設置支援システム(1)では、第6の態様において、中継器制御判定部は、制御不可機器について中継器(70)との間の直線上に障害物が存在しない場合には、中継器(70)の送信電力値である中継器用送信電力値と、制御不可機器と中継器(70)との直線距離とで算出される結果を中継器用減衰情報とする。中継器制御判定部は、制御不可機器について中継器(70)との間の直線上に障害物が存在する場合には、制御不可機器と中継器(70)との直線経路の第3距離及び中継器用障害物情報に応じた中継器(70)送信電力の透過損失係数から定まる第3値を求める。中継器制御判定部は、障害物を回避した回避経路での制御不可機器と中継器(70)との第4距離、及び第3距離に対応する直線経路と第4距離に対応する回避経路とから得られる遮断距離に応じた遮断損失係数から定まる第4値を求める。中継器制御判定部は、第3値及び第4値とのうち大きい値と中継器用送信電力値とで算出される結果を中継器用減衰情報とする。
この構成によると、障害物が存在しない場合には、中継器(70)の送信電力値と、制御不可機器と中継器(70)との距離とで算出される結果を基に中継器(70)を介した制御不可機器に対する制御の可否を判定することができる。障害物が存在する場合には、中継器(70)の送信電力値と、第3距離及び透過損失係数から得られる第3値又は第4距離及び遮断損失係数から得られる第4値のうち大きい値とで算出される結果を基に中継器(70)を介した制御不可機器に対する制御の可否を判定することができる。
第8の態様の機器設置支援システム(1)では、第4~第7のいずれかの態様において、表示処理部(109)は、設定部が中継器(70)の配置位置を設定する際には、設置図においてコントローラ(60)による制御可能エリア(G33,G34)を、表示部(12)に表示させる。
この構成によると、制御可能エリアが表示されるので、ユーザはコントローラ(60)と通信可能なエリアを容易に特定することができる。したがって、ユーザは、コントローラ(60)と通信が可能な位置に中継器(70)を設定することができる。
第9の態様の機器設置支援システム(1)は、第1~第3のいずれかの態様において、記憶処理部(108)を、更に備える。記憶処理部(108)は、複数の機器の各々がコントローラ(60)による直接の通信で制御が可能である場合に、複数の機器の設置位置及びコントローラ(60)の設置位置が付加された設置図を所定の記憶領域(例えば、記憶部14)に記憶する。
この構成によると、複数の機器の各々に対してコントローラ(60)による制御が可能と判定された配置状態の設置図を記憶する。そのため、ユーザは、設置図を用いて各機器及びコントローラ(60)の設置を容易に行うことができる。
第10の態様の機器設置支援システム(1)は、第4~第8のいずれかの態様において、記憶処理部(108)を、更に備える。記憶処理部(108)は、複数の機器の各々がコントローラによる直接の通信で制御が可能又は中継器(70)を介した制御が可能である場合に、複数の機器の設置位置、コントローラ(60)の設置位置及び中継器(70)の設置位置が付加された設置図を所定の記憶領域(例えば、記憶部14)に記憶する。
この構成によると、複数の機器の各々に対してコントローラ(60)による直接の制御が可能、又は中継器(70)を介した制御が可能と判定された配置状態の設置図を記憶する。そのため、ユーザは、設置図を用いて各機器、コントローラ(60)及び中継器(70)の設置を容易に行うことができる。
第11の態様の機器設置支援システム(1)では、第9又は第10の態様において、表示処理部(109)は、記憶処理部(108)が設置図を所定の記憶領域に記憶すると、機器設置の支援に係る作業が完了したことを表示部(12)に表示させる。
この構成によると、ユーザは記憶された設置図を基に機器設置についての実作業を開始することができる。
第12の態様の機器設置支援方法は、複数の機器(例えば照明機器50)の設置を支援する機器設置支援システム(1)で用いられる。機器設置支援方法は、表示処理ステップと、選択ステップと、取得ステップと、コントローラ制御判定ステップと、を含む。表示処理ステップは、複数の機器の設置位置及び複数の機器を制御するコントローラ(60)の設置位置が付加された、複数の機器及びコントローラ(60)の設置対象である施設に係る設置図を表示部(12)に表示させる。選択ステップは、複数の機器のうち1つの機器を対象機器として選択する。取得ステップは、対象機器について、対象機器とコントローラ(60)とを結ぶ直線上に存在する障害物(例えば、梁80)に係る障害物情報を取得する。コントローラ制御判定ステップは、対象機器について、設置図及び障害物情報のうち少なくとも設置図を用いて、対象機器とコントローラ(60)との間の通信状態を求めて、コントローラによる対象機器に対する制御の可否を判定する。選択ステップ、取得ステップ、及びコントローラ制御判定ステップは、複数の機器のすべてが選択されるまで繰り返される。
この機器設置支援方法によると、複数の機器及びコントローラ(60)が配置された設置図を用いて、各機器とコントローラ(60)との通信状態を求めて、コントローラ(60)による各機器に対する制御の可否を判定する。そのため、施設に実際に各機器を設置する必要はない。したがって、ユーザは、機器の設置場所の変更、追加の手間を低減することができる。つまり、機器の設置作業の効率化を図ることができる。
第13の態様の機器設置支援方法では、第12の態様において、コントローラ制御判定ステップは、対象機器について、減衰情報を通信状態として求めて、減衰情報を基にコントローラ(60)による対象機器に対する制御の可否を判定する。減衰情報は、コントローラ(60)が出力する信号が対象機器に到達するまでにおける送信電力の減衰に係る情報である。
この機器設置支援方法によると、減衰情報を基にコントローラ(60)による各機器に対する制御の可否を判定することができる。
第14の態様の機器設置支援方法は、第12又は第13の態様において、設定ステップを、更に備える。設定ステップは、設置図において、複数の機器のうちコントローラ制御判定ステップが制御不可と判定した機器である制御不可機器とコントローラ(60)との間の通信を中継する中継器(70)の配置位置を設定する。
この機器設置支援方法によると、設置図上で中継器(70)の設置位置を特定することができる。
第15の態様の機器設置支援方法は、第14の態様において、機器選択ステップと、障害物情報取得ステップと、中継器制御判定ステップと、を更に含む。機器選択ステップは、制御不可機器を選択する。障害物情報取得ステップは、機器選択ステップで選択した制御不可機器と中継器(70)とを結ぶ直線上に障害物が存在する場合には障害物に係る中継器用障害物情報を取得する。中継器制御判定ステップは、中継器(70)の配置位置が付加された設置図及び中継器用障害物情報のうち少なくとも中継器(70)の配置位置が付加された設置図を用いて、制御不可機器と中継器(70)との間の通信状態を求めて、中継器(70)を介した当該制御不可機器に対する制御の可否を判定する。機器選択ステップ、障害物情報取得ステップ、及び中継器制御判定ステップは、制御不可機器のすべてが選択されるまで繰り返される。
この機器設置支援方法によると、設置図を用いて制御不可機器と中継器(70)との通信状態を求めて、中継器(70)を介した制御不可機器に対する制御の可否を判定することができる。
第16の態様の機器設置支援方法は、第12又は第13の態様において、記憶処理ステップを、更に含む。記憶処理ステップは、複数の機器の各々がコントローラ(60)による直接の通信で制御が可能である場合に、複数の機器の設置位置及びコントローラ(60)の設置位置が付加された設置図を所定の記憶領域(例えば、記憶部14)に記憶する。
この機器設置支援方法によると、複数の機器の各々に対してコントローラ(60)による制御が可能と判定された配置状態の設置図を記憶する。そのため、ユーザは、設置図を用いて各機器及びコントローラ(60)の設置を容易に行うことができる。
第17の態様の機器設置支援方法は、第14又は第15の態様において、記憶処理ステップを、更に含む。記憶処理ステップは、複数の機器の各々がコントローラ(60)による直接の通信で制御が可能又は中継器(70)を介した制御が可能である場合に、複数の機器の設置位置、コントローラ(60)の設置位置及び中継器(70)の設置位置が付加された設置図を所定の記憶領域(例えば、記憶部14)に記憶する。
この機器設置支援方法によると、複数の機器の各々に対してコントローラ(60)による直接の制御が可能、又は中継器(70)を介した制御が可能と判定された配置状態の設置図を記憶する。そのため、ユーザは、設置図を用いて各機器、コントローラ(60)及び中継器(70)の設置を容易に行うことができる。
第18の態様の機器設置支援方法は、第16又は第17の態様において、完了表示ステップを、更に含む、完了表示ステップは、記憶処理ステップで設置図を所定の記憶領域に記憶すると、機器設置の支援に係る作業が完了したことを表示部(12)に表示させる。
この機器設置支援方法によると、ユーザは記憶された設置図を基に機器設置についての実作業を開始することができる。
第19の態様のプログラムは、複数の機器(例えば、照明機器50)の設置を支援する機器設置支援システム(1)で用いられる。当該プログラムは、コンピュータに、表示処理ステップと、選択ステップと、取得ステップと、コントローラ制御判定ステップと、実行させる。表示処理ステップは、複数の機器の設置位置及び複数の機器を制御するコントローラ(60)の設置位置が付加された、複数の機器及びコントローラ(60)の設置対象である施設に係る設置図を表示部(12)に表示させる。選択ステップは、複数の機器のうち1つの機器を対象機器として選択する。取得ステップは、対象機器について、対象機器とコントローラ(60)とを結ぶ直線上に存在する障害物(例えば、梁80)に係る障害物情報を取得する。コントローラ制御判定ステップは、対象機器について、設置図及び障害物情報のうち少なくとも設置図を用いて、対象機器とコントローラ(60)との間の通信状態を求めて、コントローラ(60)による対象機器に対する制御の可否を判定する。選択ステップ、取得ステップ、及びコントローラ制御判定ステップは、複数の機器のすべてが選択されるまで繰り返される。
このプログラムによると、複数の機器及びコントローラ(60)が配置された設置図を用いて、各機器とコントローラ(60)との通信状態を求めて、コントローラ(60)による各機器に対する制御の可否を判定する。そのため、施設に実際に各機器を設置する必要はない。したがって、ユーザは、機器の設置場所の変更、追加の手間を低減することができる。つまり、機器の設置作業の効率化を図ることができる。
第20の態様のプログラムでは、第19の態様において、コントローラ制御判定ステップは、対象機器について、減衰情報を前記通信状態として求めて、減衰情報を基にコントローラ(60)による対象機器に対する制御の可否を判定する。減衰情報は、コントローラ(60)が出力する信号が対象機器に到達するまでにおける送信電力の減衰に係る情報である。
このプログラムによると、減衰情報を基にコントローラ(60)による各機器に対する制御の可否を判定することができる。
第21の態様のプログラムは、第19又は第20の態様において、コンピュータに、設定ステップを、更に実行させる。設定ステップは、設置図において、複数の機器のうちコントローラ制御判定ステップが制御不可と判定した機器である制御不可機器とコントローラ(60)との間の通信を中継する中継器(70)の配置位置を設定する。
このプログラムによると、設置図上で中継器(70)の設置位置を特定することができる。
第22の態様にプログラムは、第21の態様において、コンピュータに、機器選択ステップと、障害物情報取得ステップと、中継器制御判定ステップと、を更に実行させる。機器選択ステップは、制御不可機器を選択する。障害物情報取得ステップは、機器選択ステップで選択した制御不可機器と中継器(70)とを結ぶ直線上に障害物が存在する場合には障害物に係る中継器用障害物情報を取得する。中継器制御判定ステップは、中継器(70)の配置位置が付加された設置図及び前記中継器用障害物情報のうち少なくとも中継器(70)の配置位置が付加された設置図を用いて、制御不可機器と中継器(70)との間の通信状態を求めて、中継器(70)を介した当該制御不可機器に対する制御の可否を判定する。機器選択ステップ、障害物情報取得ステップ、及び中継器制御判定ステップは、制御不可機器のすべてが選択されるまで繰り返される。
このプログラムによると、設置図を用いて制御不可機器と中継器(70)との通信状態を求めて、中継器(70)を介した制御不可機器に対する制御の可否を判定することができる。
第23の態様のプログラムは、第19又は第20の態様において、コンピュータに、記憶処理ステップを、更に実行させる。記憶処理ステップは、複数の機器の各々がコントローラ(60)による直接の通信で制御が可能である場合に、複数の機器の設置位置及びコントローラ(60)の設置位置が付加された設置図を所定の記憶領域(例えば、記憶部14)に記憶する。
このプログラムによると、複数の機器の各々に対してコントローラ(60)による制御が可能と判定された配置状態の設置図を記憶する。そのため、ユーザは、設置図を用いて各機器及びコントローラ(60)の設置を容易に行うことができる。
第24の態様のプログラムは、第21又は第22の態様において、コンピュータに、記憶処理ステップを、更に実行させる。記憶処理ステップは、複数の機器の各々がコントローラ(60)による直接の通信で制御が可能又は中継器(70)を介した制御が可能である場合に、複数の機器の設置位置、コントローラ(60)の設置位置及び中継器(70)の設置位置が付加された設置図を所定の記憶領域(例えば、記憶部14)に記憶する。
このプログラムによると、複数の機器の各々に対してコントローラ(60)による直接の制御が可能、又は中継器(70)を介した制御が可能と判定された配置状態の設置図を記憶する。そのため、ユーザは、設置図を用いて各機器、コントローラ(60)及び中継器(70)の設置を容易に行うことができる。
第25の態様のプログラムは、第23又は第24の態様において、コンピュータに、完了表示ステップを、更に実行させる。完了表示ステップは、記憶処理ステップで設置図を所定の記憶領域に記憶すると、機器設置の支援に係る作業が完了したことを表示部(12)に表示させる。
このプログラムによると、ユーザは記憶された設置図を基に機器設置についての実作業を開始することができる。