JP7317815B2 - 代替コアを有する化合物の活性セットを予測する方法、およびそれを伴う創薬方法 - Google Patents

代替コアを有する化合物の活性セットを予測する方法、およびそれを伴う創薬方法 Download PDF

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Description

この出願は、概して、コンピュータを用いて、標的生体分子に結合することが分かっている初期リード化合物を戦略的に変更することにより、標的生体分子に結合する化合物の活性セットの予測を支援することに関し、具体的には、標的生体分子に結合することが分かっている初期リード化合物のコア領域をコンピュータにより計算的におよび経験的に変更することにより化合物の活性セットを予測することに関する。
生体分子は多くの場合、特定の機能を果たし、この生体分子の機能を調節する能力は、疾患の治療や工業用生体分子の応用設計に有用であり得る。生体分子の機能は、1つ以上のリガンドが生体分子に結合しているかどうか、およびどのように結合しているかによって調整することができる。例えば、生体分子は多くの場合、1つ以上のリガンドが生体分子に結合することで生体分子の機能を調節可能となる領域(例えば、「活性部位」)を有する。したがって、科学者や技術者は、リガンドとして機能し生体分子の機能を調節可能な潜在的リード化合物を特定することに関心を持っている。多くの場合、科学者や技術者は、生体分子標的に結合する初期リード化合物を認識しているが、結合親和性が類似するかもしくは結合親和性が高い他の化合物(例えば、初期リード化合物よりも強く結合する化合物)を探索したいと考えている。初期リード化合物よりも高い結合親和性を持つ潜在的リード化合物を特定する1つの方法は、初期リード化合物の特定の領域の化学的性質を変化させることによって、初期リード化合物に類似する化合物を特定することである。初期リード化合物の変化によって、生体分子標的(塩橋や疎水性相互作用など)との既存の接触が強化されることにより、あるいは生体分子標的との新たな接触が作り出されることにより、より強い結合親和性がもたらされる可能性がある。初期リード化合物に類似する潜在的リード化合物を特定するために経験的(すなわち、実験的「ウェットラボ」方法による)手法とコンピュータによる計算的手法とを併用することができる。同様に、初期リード化合物に類似する潜在的リード化合物の結合親和性を計算するために経験的手法とコンピュータによる計算的手法とを併用することができる。
一態様は、複数の潜在的リード化合物を特定する方法を特徴とする。本方法は、生体分子標的に結合することが分かっている初期リード化合物を分析することを含む。この分析は、コンピュータシステムを用いて、リード化合物コア(lead compound core)を規定する原子と非リード化合物コア(lead compound non-core)を規定する原子とに初期リード化合物を分割することを含む。初期リード化合物のリード化合物コアを置換するための複数の代替コアがコンピュータシステムを用いて特定され、それによって複数の代替コアのうちの対応する1つを各々有する複数の潜在的リード化合物が生成される。初期リード化合物と各潜在的リード化合物との結合自由エネルギー差(相対結合自由エネルギー)がコンピュータシステムを用いて計算される。また、本方法は、コンピュータシステムを用いて、各潜在的リード化合物が生体分子標的に結合するかどうかを予測すること、およびその予測に基づいて潜在的リード化合物の予測活性セットを特定することを含む。
別の態様は、コンピュータ上で実行されたとき、潜在的リード化合物が生体分子標的に結合するかどうかを当該コンピュータに予測させるコンピュータ可読プログラムを含む非一時的なコンピュータ可読記憶媒体を特徴とする。潜在的リード化合物が生体分子標的に結合するかどうかを予測することは、生体分子標的に結合することが分かっている初期リード化合物を(メモリに格納されるとともに少なくとも1つのプロセッサに結合されたコア特定モジュールを用いて)分析することを含む種々のステップを実行することを含む。初期リード化合物の分析は、リード化合物コアを規定する原子と非リード化合物コアを規定する原子とに初期リード化合物を分割することを含む。別のステップとして、リード化合物コアを置換するための複数の代替コアが(メモリに格納されるとともに少なくとも1つのプロセッサに結合されたコアホッピングモジュールを用いて)特定され、それによって複数の代替コアのうちの対応する1つを各々有する複数の潜在的リード化合物が生成される。別のステップとして、メモリに格納されるとともに少なくとも1つのプロセッサに結合されたスコアリングモジュールを用いて初期リード化合物と各潜在的リード化合物との結合自由エネルギー差が計算される。別のステップとして、メモリに格納されるとともに少なくとも1つのプロセッサに結合された活性度予測モジュールを用いて各潜在的リード化合物が生体分子標的に結合するかどうかについての予測が行われる。
別の態様は、少なくとも1つのプロセッサと、コア特定モジュールと、コアホッピングモジュールと、スコアリングモジュールと、活性度予測モジュールとを有するコンピュータシステムを特徴とする。コア特定モジュールは、メモリに格納されるとともに少なくとも1つのプロセッサに結合されており、生体分子標的に結合することが分かっている初期リード化合物を特定する情報を受信して、その初期リード化合物を分析するようにプログラムされている。この分析は、リード化合物コアを規定する原子と非リード化合物コアを規定する原子とに初期リード化合物を分割することを含む。コアホッピングモジュールは、メモリに格納されるとともに少なくとも1つのプロセッサに結合されており、初期リード化合物コアを置換するための複数の代替コアを特定し、それにより複数の代替コアのうちの対応する1つを各々有する複数の潜在的リード化合物を生成するようにプログラムされている。スコアリングモジュールは、メモリに格納されるとともに少なくとも1つのプロセッサに結合されており、初期リード化合物と各潜在的リード化合物との結合自由エネルギー差を計算するようにプログラムされている。活性度予測モジュールは、メモリに格納されるとともに少なくとも1つのプロセッサに結合されており、潜在的リード化合物が生体分子標的に結合するかどうかの予測を行うようにプログラムされている。
いくつかの実装形態では、予測活性セット内の複数の潜在的リード化合物のうちの少なくともいくつかの合成セット(すなわち、第1の合成された潜在的リード化合物のセット)が取得され、その第1の合成された潜在的リード化合物のセットの各々についての活性度が経験的に決定される。いくつかの実装態様では、第1の合成された潜在的リード化合物のセットの各々についての経験的に決定された活性度が閾値活性度レベルと比較される。
同様に、いくつかの実装形態では、生体分子標的と結合しないと予測される複数の潜在的リード化合物のうちの少なくともいくつかの合成セット(すなわち、第2の合成された潜在的リード化合物のセット)が取得され、その第2の合成された潜在的リード化合物のセットの各々についての活性度が経験的に決定される。いくつかの実装形態では、第2の合成された潜在的リード化合物のセットの各々についての経験的に決定された活性度が所定の活性度レベルと比較される。
いくつかの実装形態では、初期リード化合物の逆合成解析を用いて初期リード化合物が分割される。
いくつかの実装形態では、合成が可能なコアのデータベースから複数の代替コアが選択される。
いくつかの実装形態では、複数の潜在的リード化合物のうちの少なくとも1つを生成することが、追加の共有結合を形成すること、既存の共有結合を消滅させること、または、追加の第1共有結合を形成することおよび第1共有結合とは異なる既存の第2共有結合を消滅させることの両方を含む。
結合自由エネルギー差は、自由エネルギー摂動法を用いて計算され得る。自由エネルギー摂動法により、弱結合ポテンシャルを用いて、消滅する既存の共有結合と形成する追加の共有結合との結合伸縮相互作用エネルギーを計算することができる。
潜在的リード化合物の活性セットを特定する方法を示すブロック/フロー図。 潜在的リード化合物を特定するための予測システムを示すブロック図。 図2に示される予測システムの1つのコンポーネントを示すブロック図。 初期リード化合物と結合する生体分子標的の図解を示す図。 初期リード化合物のコアを特定するための方法の一例を示すフロー図。 図4の初期リード化合物において特定されたコアと代替コアの例とを示す図。 図5に示される初期リード化合物の代替コアから派生した潜在的リード化合物の例を示す図。 自由エネルギー摂動と分子動力学シミュレーションを用いて2つの異なる化合物間の結合自由エネルギー差を計算する方法の例を示す図。 コンピュータシステムの図。 代替コアを有する活性化合物を予測することを含む例示的な薬剤設計方法のステップを示すフローチャート。
初期リード化合物が与えられた際、その初期リード化合物に対する類似の化合物(すなわち、潜在的リード化合物のセット)を特定することが多くの場合において有用となる。これは、初期リード化合物の特定の変化が、(i)初期リード化合物それ自体より高い結合親和性を有する、(ii)より商業的に実現可能な、(iii)初期リード化合物それ自体より安全な方法で代謝される、(iv)初期リード化合物と同じ知的財産権の対象とならない等の潜在的リード化合物をもたらす可能性があるためである。潜在的リード化合物を特定する1つの手法はコアホッピングである。これは、コア領域と1つ以上の非コア領域(R基と呼ばれる末端化学モチーフ/部分を含む非コア領域)とに初期リード化合物を分割すること、およびそのコア領域を異なるコアで置き換えることにより、リード化合物の別のバージョンを形成することを含む。
コンピュータは、潜在的リード化合物の列挙に伴うコストと時間の削減に役立ち得る。潜在的リード化合物を列挙するためのコンピュータ演算によるアプローチは、典型的には分子の非コア領域に焦点を当てたものであり、すなわちこれは、初期リード化合物の1つ以上の末端のR基(peripheral R-group)を変更することの影響を調査することに焦点を当てたものである。しかしながら、末端のR基は生体分子標的と頻繁に相互作用するため、少なくとも最初にそれら末端のR基を保持し、代わりにリード化合物のコアを変更すること(「コアホッピング」と呼ばれる処理)の影響に焦点を当てることが有益であり得る。また、初期リード化合物のコア領域が代謝されたときに毒性がある場合、初期リード分子のコア領域を変更することが有用である場合がある。残念ながら、初期リード化合物のコアの変更は多くの場合、多数の共有結合の形成および/または消滅を伴うものであり、初期リード化合物と潜在的リード化合物との結合自由エネルギー差を正確に計算することが困難となり得る。本明細書に開示される予測システムおよび方法は、コアホッピングを用いて潜在的リード化合物を特定することに焦点を当てたものであり、これは、複数の共有結合を形成および/または消滅させることを伴うコアホッピングを含むものである。
また、本明細書に開示される予測システムおよび方法は、初期リード化合物と、コアホッピングを用いて列挙された潜在的リード化合物との結合自由エネルギー差を計算することに焦点を当てたものである。結合親和性は、経験的に(すなわち、実験的「ウェットラボ」で)決定されるか、コンピュータにより計算的に決定されるか、またはその両方によって決定され得る。化合物を合成し、時間を費やして結合分析を行う必要があるため、化合物の結合親和性を経験的に試験するにはコストがかかる。コンピュータは、結合親和性の決定に要するコストや時間を削減するのに役立ち得る。特定の化合物の結合親和性をコンピュータ演算により予測する方法は多数存在し、例えば、任意の所与の温度で結合が発生する可能性があるかどうかを予測するために結合自由エネルギーを計算する方法を使用することができる。さらには、初期リード化合物と潜在的リード化合物との結合自由エネルギーの相対的な差を、コンピュータ演算による手法を用いて計算することもできる。
とりわけ、本明細書に開示される手法およびツールは、ウェットラボにおける化学合成や経験的試験と組み合わせることが可能なコンピュータ演算による方法が、コアホッピングおよび自由エネルギー計算をどのように用いて、生体分子標的に対する高い結合親和性を有する潜在的リード化合物の活性セットを正確に予測することができるかについて説明する。開示された手法およびツールに基づいて潜在的リード化合物の完全なセットを予測する機能は、予期しない結果を得るものであり、創薬および生体分子結合イベントに関連する従来のコンピュータ演算予測の正確さおよび有用性に疑問を生じさせ得るものとなる。
図1は、複数の潜在的リード化合物を特定するための方法を例示的に示すブロック/フロー図を示し、ブロック100~118(太枠)が方法のステップを表している。図1ならびに図4Aおよび図4Bを参照すると、方法の最初のステップ100は、コア特定モジュール204を用いて初期リード化合物404のコア410を特定することを含む。初期リード化合物404は、生体分子標的400の活性部位402に結合することが分かっているか、または活性部位402に結合すると推測される化合物である。コア410を特定するステップ100は、逆合成解析、機械学習(例えば、既知の化合物やそれらの特定されたコアのトレーニングセットを用いることによるもの)などの種々の方法を用いて実行することができる。あるいは、コア410を特定するステップ100は、予め特定されたコア410に関する情報を受信することによって実現することができる。コア410の部分を形成しない初期リード化合物404の原子は非コア412の部分であることから、初期リード化合物404は、リード化合物コア(lead compound core)410を規定する原子と、非リード化合物コア(lead compound non-core)412を規定する原子とに分割される。
逆合成解析を用いてコア410を特定することの1つの利点は、逆合成解析により、分子を化学反応に適した断片(fragment)に分割できることである。図4Bは、合成を考慮した方法でどのようにコア410を逆合成解析により特定できるのかについての例である。既知の反応のデータベース300(図3)を用い、合成を考慮した方法で結合をコンピュータ上で切断することにより、初期リード化合物404から除去され得る断片を特定することができる。図4Bの例では、初期リード化合物404が最初に共有結合414で電子的に切断され、これにより、初期リード化合物404は、リード化合物404を反応生成物として生じさせる鈴木カップリング(Suzuki Coupling)反応における反応物となり得る2つの官能基の断片(ボロン酸断片406とハロゲン化物断片408)に分割することができる。次いで、ハロゲン化物断片408の共有結合418がコンピュータ上で切断され、これにより、ハロゲン化物断片408は、ハロゲン化物断片408を反応生成物として生じさせるアミドカップリング反応における反応物となり得る2つの断片(モルホリン断片409とコア断片410)に分割することができる。コア特定モジュール204は、合成を考慮した方法にてコンピュータ上で切断可能な結合をそれ以上発見できない場合(すなわち、既知の反応のデータベース300内の反応がそれ以上利用可能でない場合)、逆合成解析処理を終了し、最も内側の断片をコア(すなわち、最も多くの数の他の断片に接続された断片)として特定する。
あるいは、初期リード化合物404を他の化合物内に存在する既知のコアのセットと比較することによってコア410が特定されてもよく、例えば、構築ブロックデータベース214内の化合物を既知のコアのセットとすることができる。構築ブロックデータベース214の既知のコアのいずれかが初期リード化合物404内で特定された場合、その特定された初期リード化合物404の領域がコア410とされ得る。特定されるコア410は1つ以上であってもよく、その場合、図1に記載された処理は、特定されたコア410の一つ一つについて実行されてもよいし、2つのコアで同時に実行されてもよい。コア410が特定されると、上記のように逆合成解析を用いて、初期リード化合物404が合成を考慮した方法で非コア断片412に分割され得る。
初期リード化合物404をコア410と非コア断片412とに分割するにあたって他の多くの方法を用いることができる。例えば、構築ブロックデータベース214は、既知のコア410のセットを含み得るだけでなく、成功した薬剤候補に存在する既知のR基のセットを含むこともできる。その場合、データベース214内の既知のR基について初期リード化合物404が検索され、既知のR基を含む初期リード化合物404の部分が非コア412として分類され得る一方、初期リード化合物404の残りの部分がコア410として分類され得る。この方法が使用される場合、逆合成解析は使用されないが、反応データベース300を用いて、初期リード化合物404内において特定されたR基を、合成が可能なR基のみに選別することができる。
図1に示される処理の次のステップはステップ102であって、代替コアを有する新たな潜在的リード化合物を特定することであり、これは最初に複数の代替コア506を特定することを含む(図5参照)。ステップ102は、コアホッピングモジュール208を用いて実現することができる。複数の代替コア506は、構築ブロックデータベース214から選択することができ、この構築ブロックデータベース214は、代替コアとして機能し得る市販の化合物を含む。複数の代替コア506は、化合物がコア410と同一のまたは類似する化学的性質に従うものかどうか、例えば、化合物がリード化合物コア410と同様な官能基、サイズ、およびトポロジーを有するかどうかに基づいて、構築ブロックデータベース214内の化合物から選択することができる。例えば化合物が、ステップ100の逆合成解析で使用される化学反応と同一のまたは類似する化学反応(例えば、図4Bにおける鈴木カップリング反応やアミドカップリング反応)によって、切断された化学結合(例えば、結合414,418)を再形成することが可能でありコア410を非コア断片412に連結する反応部位を有する場合には、それらの化合物は、コア410と類似する化学的性質を有すると見なすことができる。さらには、化合物が、非コア断片412の相対位置を初期リード化合物404におけるそれらの相対位置とほぼ同等に保ちながら、非コア断片412をホストする能力を有する場合には、それらの化合物はコア410と類似する化学的性質を有すると見なすことができる。これらの種類の比較を行うための種々のアルゴリズムが存在する。例えば、分子構造を別の分子の特徴ベクトルと比較可能な特徴ベクトルに変換するためにQSAR(定量的構造活性相関(Quantitative Structure Activity Relationship))手法を用いることができる。
次に、コア410を、そのコア410と類似する化学的性質を有する複数の代替コア506のうちの1つ(例えば、コア410の場合、コアホッピングモジュール208は、代替コア500,502,504などを特定し得る)と電子的に置換することによって、代替コアを有する複数の潜在的リード化合物600を生成することができる。したがって、初期リード化合物404の非コアを同一のままとすることができる一方、初期リード化合物404のコア410を(例えば、それを代替コア502などの代替コアで置換することによって)変更することができる。初期リード化合物をコア410と非コア412とに分割するために逆合成解析が使用された場合、代替コア506への初期リード化合物404のコア410の置換を、コアを特定する際にコア特定モジュール204によって最初に使用された逆合成解析の反応を用いて、ステップ102で行うことができる。最終的に、潜在的リード化合物600のセットは、予め特定された代替コア506の数と同じ数とすることができるが、潜在的リード化合物600のセットは、ユーザ指定のメトリック(例えば、分子量、薬物類似性、予測されるまたは既知の毒性、予測されるまたは既知のADME特性など)に基づいて選別することができる。図6は、8つの潜在的リード化合物600のみを示しているが、数十、数百、または千を超える数の潜在的リード化合物600が存在し得ることが理解され得る。
図1に示される次のステップはステップ104であり、初期リード化合物404と各潜在的リード化合物600との結合自由エネルギー差を計算することを含む。初期リード化合物404と各潜在的リード化合物600との結合自由エネルギー差を予測するために、スコアリングモジュール206を使用することができる。結合自由エネルギー差は、自由エネルギー摂動(FEP)、熱力学的積分、アンブレラサンプリングなど、種々の手法を用いて計算することができる。
本明細書における説明では、結合破壊と結合形成とに関連するアルケミカル(alchemical)変化に起因する変換自由エネルギー差ΔFa→bを計算するためにFEPが使用され得る。このようなアルケミカル変化は、初期リード化合物404のコア410の結合トポロジーの変化を含む多くのコアホッピング修正に関連する。このような修正は、例えば、線状分子を環状構造に変換すること(環の開閉)、環状構造のサイズを変化させること(環サイズ変化)、単一環を縮合環または架橋環(環拡張)などに拡張することを含む。
一般的に、2つの状態a,b間の変換自由エネルギー差ΔFa→bは、次式(1)で表すことができる。
ここで、β-1=kT、kはボルツマン定数、Tは温度である。H(x,p)およびH(x,p)は、それぞれ状態a,bのハミルトニアン特性である。また、状態aは、初期リード化合物404であり得るとともに、状態bは、複数の潜在的リード化合物600のうちの1つであり得る。正確な自由エネルギー差の計算は、0(状態a)から1(状態b)まで変化する結合パラメータλを導入することを含む。状態aおよび状態b(それぞれハミルトニアンH(λ=0)=HおよびH(λ=1)=Hを有する)間の自由エネルギー差は、ハミルトニアンをHからHまで滑らかに変化させることによって計算される。2つの状態のハミルトニアン間の関係は以下のとおりである。
結合パラメータλの導入により、状態aから状態bへの遷移を、aからbへの遷移経路に沿った種々の状態を表す個々のウィンドウに分割できる。「ウィンドウ」は通常、特定の固定値で結合パラメータλを用いて実行される分子動力学シミュレーションで構成される。この方法により、FEPは系を状態aから状態bに「摂動」させる。例えば、初期リード化合物404を複数の潜在的リード化合物600の1つに変換することは、結合を形成および/または消滅させることを含み得るものであり、この結合の形成および消滅は、各λウィンドウにわたって小さな「摂動」の増分で実行され得る。例えば、コア410からコア500への変化は、5員環を6員環に変換するための化学結合の追加とともに、コア410の5員環における特定の二重結合の消滅を伴う。このような結合形成と結合消滅は、多くの個々のシミュレーションで結合パラメータλをゆっくりと変化させることによって実現される。
隣接するλウィンドウ間の自由エネルギー差は、状態a(初期リード化合物)と状態b(潜在的リード化合物)との相対自由エネルギー差に達するように加算され得る。したがって、状態aと状態bとの間の変換自由エネルギー差ΔFa→bは、次式で算出することができる。
ここで、Nは、初期状態(λ=0)と最終状態(λ=1)との間のウィンドウの数であり、λは、初期状態、中間状態、および最終状態における結合パラメータの値を表す。隣接するλウィンドウ間の相対自由エネルギー差は、種々の方法、例えばベネット受容比法(Bennett Acceptance Ratio method)を用いて計算することができる。
古典力学力場(例えば、CHARMM、OPLS、GROMOS、およびAMBER)は典型的には、調和ポテンシャルを用いて2つの原子間の結合伸縮相互作用をモデル化する。
ここで、kは力定数であり、rは平衡距離である。FEPでアルケミカル自由エネルギー差を計算する場合、調和ポテンシャルは典型的には、結合パラメータλを介して線形にスケーリングされる。
2つの原子間の距離が非常に大きい場合、調和ポテンシャルが漸近的に無限大に近づく(すなわち、ポテンシャルエネルギー面に特異点が存在する)ことで、アルケミカルFEPシミュレーションを実行する際に数値が不安定になることがある。弱結合ポテンシャルは、結合を形成または消滅させる際の数値の不安定性を解決するために使用することができる。
ここで、関数f(λ)、関数g(λ)、および関数α(k,λ)はそれぞれ連続関数であり、以下の条件を同時に満たす。
f(λ=0)=0
f(λ=1)=1
g(λ=0)=1
α(k,λ<1)>0
f(λ)=λ、g(λ)=1-λ、およびα(k,λ)=α=一定(定数)である場合には、弱結合ポテンシャルは、
となる。
弱結合ポテンシャルは、典型的な調和ポテンシャルに存在するポテンシャルエネルギー面の特異点に関連する数値の不安定性の問題を除去する。したがって、弱結合ポテンシャルを用いることで、FEPシミュレーション中に初期リード化合物404を複数の潜在的リード化合物600の1つに変換する際に導入されたり消滅したりする結合伸縮相互作用を円滑にオンオフすることができる。
図7を参照すると、初期リード化合物404と潜在的リード化合物(例えば、化合物604)との間の相対結合自由エネルギーΔΔGを計算するために、変換自由エネルギー差ΔG(またはNVTアンサンブルが使用される場合はΔF)をそれぞれ得る2つのFEP分子動力学シミュレーションが(古典的/ニュートン力学を用いて)実行され、ここで、第1のシミュレーション700は、初期リード化合物404が結合部位402にある間に初期リード化合物404を潜在的リード化合物404に変換することができ、第2のシミュレーション702は、初期リード化合物404および非結合生体分子がバルク溶媒中にある間に初期リード化合物404を潜在的リード化合物604に変換することができる。図7に示されるように、λ=0のときに初期リード化合物404がシミュレートされ、λ=1のときに潜在的リード化合物604がシミュレートされ、0>λ>1のときに中間状態がシミュレートされる。実際には、非結合生体分子標的は、λの値によらず同じ非結合形態で存在するため、シミュレーション702でシミュレートされる必要はない。
シミュレーション700,702の両方で、弱結合ポテンシャル(式6)を用いることにより2つの原子間の結合伸縮相互作用をモデル化することができる。その後、各シミュレーションに関連する変換自由エネルギー変化ΔGを式3に従って計算することができる。ボックス704の方程式で示されるように、シミュレーション700,702から計算された2つの自由エネルギー変化(それぞれΔGboundとΔGunbound)の差により、潜在的リード化合物604と比較した初期リード化合物404の相対結合自由エネルギーΔΔGが得られる。各潜在的リード化合物600の相対結合自由エネルギーΔΔGが決定されると、スコアリングモジュール206を用いて、それらの計算された相対結合自由エネルギーΔΔGに基づいて各潜在的リード化合物600をランク付けすることができる。
ステップ104で使用される分子動力学シミュレーションは、種々の異なる力場(CHARMM、OPLS、GROMACS、AMBERソフトウェアパッケージで使用されるデフォルトの力場など)を用いて実行することができる。シミュレーションの統計的アンサンブルは、例えば、NPT(一定の温度および圧力)またはNVT(一定の温度および体積)などの任意の適切なアンサンブルとすることができる。シミュレーションを実行する前に、ユーザはシステム200に、物理的パラメータ、例えば、pH、温度、および、塩濃度を提供することができる。第1のシミュレーション700の開始構造226は、経験的手法、例えば、X線結晶学またはNMRの結果から提供することができる。シミュレーションは、初期リード化合物404が各潜在的リード化合物600にアルケミカルに変換される際に活性部位402内におけるそのおおよその位置を維持することを確保するために拘束(例えば、調和拘束(harmonic restraint))を伴ってもよい。
図1および図6を参照すると、図1に示される次のステップはステップ106であり、これはステップ104によって先に計算された相対結合自由エネルギーΔΔGを用いて潜在的リード化合物600の活性セット230を予測することを含む。例えば、活性度予測モジュール210は、スコアリングモジュール206によって上位にランク付けされている潜在的リード化合物600、例えば、計算されたΔΔG値に基づく上位25%のものについて活性が予測されると判断し得る。あるいは、ゼロ未満の値など、所定のΔΔGカットオフを使用することができる(ゼロ未満のΔΔG値は、潜在的リード化合物600が初期リード化合物404よりも優れたバインダであることを示す)。
図6は、予測活性セット230内に4つの潜在的リード化合物のみを示しているが、予測活性セット230内には、数十、数百、または千を超える数の化合物が存在し得ることが理解され得る。活性度予測モジュール210は、スコアリングモジュール206によって計算された相対結合自由エネルギーΔΔGのみに基づいて活性度を予測してもよいし、または、単に計算された相対結合自由エネルギーΔΔGだけでなく、他の要因、例えば、予測された/既知のADME特性や毒性などを考慮に入れてもよい。最終的には、活性度予測モジュール210の出力が、予測活性セット230である(これは、1D、2D、または3Dの化学構造、化学名、および予測活性セット230内の各化合物の他の情報を含み得る)。
いくつかの実施形態において、この方法はさらに、図1のステップ108に表されるように、予測活性セット230内の複数の潜在的リード化合物のうちの少なくともいくつかの合成セット(すなわち、第1の合成された潜在的リード化合物600のセット602)を取得することを含むことができる。図6は、合成および経験的試験のために選択された2つの潜在的リード化合物602のみを示しているが、数十、数百、または数千を超える数の化合物が合成のために選択され得ることが理解され得る。第1の合成セット602が得られると、ステップ108に表されるように、第1の合成セット602内の各潜在的リード化合物の活性度が経験的に決定され得る。ウェットラボの任意の数の経験的手法を用いることで、第1の合成セット602内の各潜在的リード化合物の活性度、例えば、熱量測定、電気泳動、ELISA、蛍光変化などを経験的に決定することができる。
第1の合成セット602内の潜在的リード化合物の活性度が経験的に決定されると、図1のステップ110に示されるように、経験的に決定されたその活性度が閾値活性度と比較され得る。この比較を用いることにより、予測活性セット230が正確かどうかを判断することができる。経験的に決定された活性度の比較は、潜在的リード化合物600と初期リード化合物404について、経験的に決定された活性度の差を比較することを含むことができる。これは、このような比較が、先に計算された相対結合自由エネルギーΔΔGとより容易に関連付けられるためである。したがって、活性度閾値は実際には、潜在的リード化合物600と初期リード化合物404との活性度の差の閾値である。
閾値活性度は、任意の所定の活性度の値(例えば、潜在的リード化合物600と比較した初期リード化合物404の活性度の差を表す値)とすることができる。経験的に決定された活性度と閾値活性度との比較を用いることで、経験的に決定された活性度に基づいて予測活性セット230内にどの化合物が存在するかを判断することができ、その判断結果を用いることにより、予測活性セット230の精度を計算することができる。例えば、第1の合成セット602内における100個の潜在的リード化合物のうちの1つが経験分析から活性を有すると見なされない(例えば、化合物が所定の活性度カットオフを満たすかどうかによって決定される)場合、予測活性セット230は約99%の精度であると計算される。予測活性セット230の精度を試験する別の方法は、第1の合成セット602の予測活性度と経験的活性度との相関係数(r)を計算することによるものである。図1のステップ114に示されるように、第1の合成セット602の精度が所定の閾値を超えている場合、予測活性セット230の一部またはすべての化合物を臨床的有効性(例えば、マウスモデルでの有効性)について経験的に試験することができる。しかしながら、予測活性サブセット602の精度が所定の閾値未満である場合、予測活性セット230内の化合物は、最終的に臨床的有効性について経験的に試験されない(図1のステップ112参照)。
いくつかの実施形態では、方法はさらに、予測活性セット230の完全性を判定することを含むことができる。これは、活性が予測されない化合物(サブセット606内の化合物)ではあるが、実際には活性を有すると経験的に決定される(図1のステップ116参照)化合物が存在する場合に、予測活性セット230が不完全であると見なされる。予測活性セット230の完全性は、図1のステップ116に示されるように、活性が予測されない複数の潜在的リード化合物606のうちの少なくともいくつかの合成セット(すなわち、第2の合成された潜在的リード化合物のセット608)を最初に取得することによって判定することができる。第2の合成セット608が得られると、第2の合成セット608内の各化合物の活性度(図1のステップ116)が経験的に決定され得る。ウェットラボの任意の数の経験的手法を用いることで、第2の合成セット608内の各潜在的リード化合物の活性度、例えば、熱量測定、電気泳動、ELISA、蛍光変化などを経験的に決定することができる。
ステップ118に示されるように、第2の合成セット608内の化合物の活性度が経験的に決定されると、経験的に決定されたその活性度が、ステップ106で使用されたものと同じ所定のカットオフと比較され得る。経験的に決定された活性度の比較は、潜在的リード化合物600と初期リード化合物404について、経験的に決定された活性度の差を比較することを含むことができる。これは、このような比較が、先に計算された相対結合自由エネルギーΔΔGとより容易に関連付けられるためである。したがって、所定のカットオフは実際には、潜在的リード化合物600と初期リード化合物404との活性度の差のカットオフである。第2の合成セット608内の化合物のいずれかが所定のカットオフと比較されることで、活性を有すると経験的に判明された場合、予測活性セット230は不完全であると識別され、その不完全さの程度が計算され得る。例えば、第2の合成セット608内における100個の化合物のうちの1つが活性を有する(例えば、化合物が所定の活性度カットオフ以上であるかどうかによって決定される)場合、予測活性セット230は約99%の完全性とみなされる。
以上、特許請求の範囲の方法のいくつかの実施形態について説明した。しかしながら、特許請求の範囲の思想および範囲から逸脱することなく種々の変更を行うことができることが理解され得る。例えば、図1は、相対結合自由エネルギー差のいずれかが計算(ステップ104)される前に、潜在的リード化合物600のすべてが特定(ステップ102)されることを示しているが、潜在的リード化合物600は連続的に特定されてもよく、所与の特定された化合物と初期リード化合物404との相対結合自由エネルギー差が、次の潜在的リード化合物600の特定に進む前に計算されてもよい。別の例として、図6は各潜在的リード化合物600について一つの立体配座を示しているが、各潜在的リード化合物600が多数の異なる3次元立体配座を有してもよく、その各々が図1に開示されたステップを用いて分析されてもよい。さらに別の例として、本明細書で説明するFEP計算は、古典的分子動力学シミュレーションを利用しているが、モンテカルロシミュレーションまたはQM/MM(量子力学/分子力学)シミュレーションを用いて行うこともできる。さらには、相対的な結合親和性に基づいて潜在的リード化合物をランク付けする方法はFEP計算のみではなく、例えば、スコアリング関数を使用することもできる。したがって、他の実施形態が特許請求の範囲内に含まれる。
図2を参照すると、コンピュータ予測システム200は、初期リード化合物224と、活性部位402で生体分子標的400に結合された初期リード化合物224の構造とを入力として受信した後、潜在的リード化合物600のセットを予測するために使用することができる。予測システム200は、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、または任意の他のプログラム可能なデータ処理装置からコンピュータプログラム命令を受信することが可能な1つまたは複数のプロセッサ216を含むことができる。1つまたは複数のプロセッサ216は、受信したコンピュータプログラム命令、例えば、メモリ202に格納されたモジュールによって提供される命令を実行する役割を担う。出力228は、1つまたは複数のグラフィックユーザインターフェース220に結合された1つまたは複数のディスプレイ218上で視覚化され得る。例えば、予測活性セット230内の化合物の化学構造がディスプレイ218上に表示され得るとともに、その化学構造がグラフィックユーザインターフェース220を介してユーザにより操作および変更され得る。
予測システム200は、情報および/または命令を記憶するメモリ202を有することができる。メモリ202は、少なくとも1つのプロセッサ216に結合されたコア特定モジュール204を格納することができる。コア特定モジュール204は、活性部位402で生体分子標的400に結合することが分かっている初期リード化合物404を特定する情報を受信するようにプログラムされ得る。図2~図4を参照すると、コア特定モジュール204は、初期リード化合物404内のコア410を特定し、それによってリード化合物コア410を規定する原子と非リード化合物コア412を規定する原子とに初期リード化合物404を分割することができる。コア特定モジュール204は、例えば、逆合成解析(図4B)や機械学習などの種々の技術を用いて初期リード化合物404を分割することができる。逆合成解析が使用される場合、コア特定モジュール204は、逆合成解析モジュール302を有し得るとともに、反応データベース300を有し得るかまたはそれに結合され得る(図3参照)。
また、メモリ202は、少なくとも1つのプロセッサ216に結合されたコアホッピングモジュール208を格納することができる。コアホッピングモジュール208は、初期リード化合物コア410を置換するための複数の代替コア506を特定するようにプログラムされ得る。コアホッピングモジュールは、コア特定モジュール204の出力から初期リード化合物コア410を受信することができる。複数の代替コア506は、構築ブロックとして機能し得る種々の化合物に関する情報を含む1つまたは複数の構築ブロックデータベース214から選択されることによって特定され得る。構築ブロックデータベース214はメモリ(図2)に格納され得るとともに、インターネットを介してアクセスすることもできる。コアホッピングモジュール208は、任意の数の代替コア506、例えば、数十、数百、または千を超える数の代替コア506を特定することができる。いくつかの実装形態では、コアホッピングモジュール208は、合成が可能な代替コア(すなわち、非コア412と化学反応し易いコア)のみを選択することができる。
コアホッピングモジュール208は、初期リード化合物コア410を代替コア506と電子的に置換することによって、代替コアを有する潜在的リード化合物600のセットを生成することができる(図6)。代替コア506による初期リード化合物コア410の置換は、コアを特定する際にコア特定モジュール204によって最初に使用された逆合成解析反応を用いて行うことができる。潜在的リード化合物600のセットは、先に特定された代替コア506の数と同じ数とすることができるが、潜在的リード化合物600のセットは、ユーザ指定のメトリック(例えば、分子量、薬物類似性、予測されるまたは既知の毒性、予測されるまたは既知のADME特性など)に基づいて選別することができる。さらには、各潜在的リード化合物600は2以上の三次元立体配座を有していてもよく、その各々が別個の潜在的リード化合物として処理されてもよい。
メモリ202はさらに、少なくとも1つのプロセッサ216に結合されたスコアリングモジュール206を格納することができる。スコアリングモジュール206は、潜在的リード化合物600のセットを特定する情報をコアホッピングモジュール208からユーザ入力として受信するか、またはコアホッピングモジュール208以外の別のモジュールからその情報を受信することができる。そして、スコアリングモジュール206は、初期リード化合物404と潜在的リード化合物のセット600内の各潜在的リード化合物との相対結合自由エネルギーΔΔGを計算することができる。例えば、スコアリングモジュール206は、分子動力学モジュール212を含むか、その一部であるか、またはそれに結合され得る。分子動力学モジュール212は、初期リード化合物404が結合部位402にある間に初期リード化合物404から各潜在的リード化合物600への変換のシミュレーション700を実施するために使用することができ、さらには、初期リード化合物404およびタンパク質がバルク溶媒中にある間に初期リード化合物404から各潜在的リード化合物600への変換のシミュレーション702を実施するために使用することができる(図7参照)。シミュレーションを実行する前に、ユーザはシステム200に、物理的パラメータ、例えば、pH、温度、および、塩濃度を提供することができる。物理的パラメータは、予測システム200の入力222としてユーザによって提供され得る。分子動力学シミュレーション700,702が実行されると、ボックス704の方程式に従って相対結合自由エネルギーΔΔGが計算され得る。そして、スコアリングモジュール206は、計算された相対結合自由エネルギーΔΔGに基づいて、潜在的リード化合物600の各々をランク付けすることができる。
メモリ202はさらに、少なくとも1つのプロセッサに結合された活性度予測モジュール210を格納することができる。活性度予測モジュール210は、各潜在的リード化合物600に対する初期リード化合物410の相対結合自由エネルギーΔΔGに関連する情報(例えば、シミュレーション700,702の軌跡からのスナップショットや、それらの計算された相対結合自由エネルギーΔΔGに基づく潜在的リード化合物600のランキングなど)をスコアリングモジュール206から受信することができる。活性度予測モジュール210は、スコアリングモジュール206によって上位にランク付けされた潜在的リード化合物600について活性が予測されると(特定のΔΔG、例えば、上位25%を境界とするΔΔG値などの所定のカットオフを用いて)判定することができる。所定のカットオフは、予測システム200の入力222としてユーザによって提供され得る。
予測システム200は、本開示の範囲内のコンピュータ予測システムの一実施形態のみを表しており、他の実施形態では、予測システムのソフトウェアおよびハードウェア内に、より多い数またはより少ない数の入力222や出力228やモジュールやコンポーネントを含み得る。さらに、図2は別個のモジュールを示しているが、図示されたモジュールのいずれも実際には、他の図示されたモジュールのいずれかのサブモジュールとすることができることが理解され得る。例えば、上記のように、分子動力学モジュール212はスコアリングモジュール206の一部とすることができる。別の例として、活性度予測モジュール210は、スコアリングモジュール206のサブモジュールとすることができ、その逆も同様である。
いくつかの実施形態では、リード化合物を特定する方法を用いて、創薬における化合物を評価することができる。例えば、上記したコンピュータ演算によるアプローチは、新たな医薬品用途の候補としての適性について化合物をスクリーニングするための仮想フィルタとして使用することができる。図9を参照すると、これらのコンピュータ演算によるアプローチを組み込んだ例示的な創薬手順900のフローチャートが示されている。処理は、生体分子標的に結合させる初期リード化合物を特定することから始まる(ステップ910)。典型的には、生体分子標的は、特定の病状や病変または微生物病原体の感染性や生存に関連する特定の代謝またはシグナル伝達経路に関与するタンパク質、核酸、または他の生体高分子である。いくつかの場合において、初期リード化合物は、標的の結合部位に相補的な小分子として選択される。初期リード化合物の例としては、受容体アゴニスト、アンタゴニスト、逆アゴニスト、モジュレーターや、酵素活性化剤、酵素阻害剤や、イオンチャネルオープナー、イオンチャネルブロッカーとして機能することが予想される分子などを挙げることができる。初期リード化合物は、これまでの研究に基づいて特定することができる。
初期リード化合物に基づいて、リード化合物コアを置換する複数の代替コアが上記した手法を用いて特定される(ステップ920)。それら代替コアを用いて、各々複数の代替コアのうちの1つを有する多数の候補化合物が特定される。いくつかの研究では、多数の候補化合物(例えば、数百または数千)が特定されている。
候補が特定されると、コンピュータ演算により自由エネルギー計算が実行されて(ステップ930)候補分子が標的にどれだけ強く結合するかの度合いが提供される。概して、コンピュータ演算は上記の手法を用いて実行されるが、コンピュータネットワーク全体で実行されてもよい。例えば、インターネットなどのネットワークを介して研究者がアクセスする1つまたは複数のサーバを用いて計算が実行されてもよい。そして、初期リード化合物と各潜在的リード化合物との結合自由エネルギーの差が比較される。
この自由エネルギー計算の結果を用いて候補分子をスクリーニングすることにより(ステップ940)化学分析の候補が特定され、この化学分析には、最初に候補分子を合成し(ステップ940)、次いで合成された候補分子を分析することが含まれる。分子のスクリーニングは、計算された自由エネルギーを閾値と比較することによって、および/または、初期リード化合物および/または研究中の他の候補分子と比較して、生体分子標的との最も高い結合親和性を示す候補を選択することによって行うことができる。
合成は典型的にはいくつかのステップを含み、これらのステップは、化合物を形成する反応経路を選択すること、適切な装置を用いて1つまたは複数の化学反応を実行すること、反応混合物から反応生成物を分離すること、および反応生成物を精製することを含む。化学組成および純度をチェックすることで正しい化合物の化学分析を確実に行うことができる。
一般的には、各候補分子に対して多くの様々な化学分析を実行することができる。例えば、ステップ960では、すべての合成候補分子に対して一次分析を実行することができる。一次分析は、コンピュータ演算によるスクリーニングステップから選択されたすべての候補化合物に対して必要なすべての化学分析を実行するのではなく、候補分子のさらなるスクリーニングを提供する高スループット分析とすることができる。二次分析(ステップ970)は、一次分析によって良好な結果を示す分子に対して実行される。二次分析は、例えば、選択性および/または負の作用について評価するために体外(in vitro)または体内(in vivo)の両方での化学分析を含むことができる。一次分析および二次分析の両方は、さらなるコンピュータ演算スクリーニングのための追加の候補分子を特定するのに役立つ情報を提供することができる。
二次分析の結果が良好な候補分子は、さらなる前臨床評価のための適切な候補として特定することができる(ステップ980)。
本開示の手法を用いて様々な溶媒環境の様々な分子の相対的溶媒和自由エネルギーを計算することができる場合には材料科学における同様の用途も実現可能であり、これは、例えば目的の用途により適した物質の物理化学的特性を最適化することによって実現可能である。
本明細書に記載される主題および機能的動作の実施形態は、デジタル電子回路、具現化されたコンピュータソフトウェアもしくはファームウェア、本明細書に開示される構造やそれらの構造的等価物を含むコンピュータハードウェア、またはそれらの1つ以上の組み合わせで実装することができる。本明細書に記載される主題の実施形態は、1つ以上のコンピュータプログラム、すなわち、データ処理装置による実行のためにあるいはその動作を制御するために有形の非一時的記憶媒体に符号化されたコンピュータプログラム命令の1つ以上のモジュールとして実装することができる。代替的または追加的に、プログラム命令は、データ処理装置による実行のために適切な受信機装置へ送信するための情報を符号化するべく生成される機械生成電気信号、光信号、または電磁信号などの人工的に生成された伝播信号上に符号化することができる。コンピュータ記憶媒体は、機械可読記憶装置、機械可読記憶基板、ランダムあるいはシリアルアクセスメモリデバイス、またはそれらの1つ以上の組み合わせとすることができる。
「データ処理装置」という用語はデータ処理ハードウェアを指し、例として、プログラマブルプロセッサ、コンピュータ、またはマルチプロセッサあるいはコンピュータなどの、データを処理するためのあらゆる種類の装置、デバイス、および機械を包含する。また、装置は、例えば、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)やASIC(特定用途向け集積回路)などの専用論理回路であってもよく、またはそれらをさらに含むものであってもよい。装置は、ハードウェアに加えて、コンピュータプログラムの実行環境を作成するコード、例えば、プロセッサファームウェア、プロトコルスタック、データベース管理システム、オペレーティングシステム、またはそれらの1つ以上の組み合わせを構築するコードを任意に含むことができる。
プログラム、ソフトウェア、ソフトウェアアプリケーション、モジュール、ソフトウェアモジュール、スクリプト、またはコードと呼ばれたりあるいは記述されたりするコンピュータプログラムは、コンパイルされたあるいは解釈された言語や宣言型あるいは手続き型の言語を含むあらゆる形式のプログラミング言語で記述することができる。また、コンピュータプログラムは、スタンドアロンプログラムとして、またはコンピューティング環境での使用に適したモジュール、コンポーネント、サブルーチン、あるいはその他のユニットとして、任意の形式で展開することができる。プログラムは、ファイルシステム内のファイルに対応していてもよいが、必ずしも対応している必要はない。プログラムは、他のプログラムまたはデータを保持するファイルの一部、例えば、マークアップ言語ドキュメントに記憶されている1つ以上のスクリプト、問題のプログラム専用の単一ファイル、または複数の調整ファイル、例えば1つ以上のモジュールや、サブプログラムや、コードの一部を保存するファイルに保存することができる。コンピュータプログラムは、1つのコンピュータで実行されるように展開することもできるし、1つのサイトに配置されるか複数のサイトに分散されて通信ネットワークで相互接続される複数のコンピュータで実行されるように展開することもできる。
本明細書に記載されるプロセスおよび論理フローは、入力データを操作し出力を生成することによって機能を実行するべく、1つ以上のコンピュータプログラムを実行する1つ以上のプログラマブルコンピュータによって実行することができる。また、プロセスおよび論理フローは、例えば、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)またはASIC(特定用途向け集積回路)などの専用論理回路によって実行することができ、さらにはそのような専用論理回路として装置を実装することもできる。
コンピュータプログラムの実行に適したコンピュータは、例えば、汎用もしくは専用のマイクロプロセッサかあるいはその両方、または任意の他の種類の中央処理装置を含む。概して、中央処理装置は、読み取り専用メモリもしくはランダムアクセスメモリ、またはその両方から命令およびデータを受け取る。コンピュータの重要な要素は、命令を実行するための中央処理装置と、命令およびデータを記憶するための1つまたは複数のメモリデバイスである。概して、コンピュータは、データを記憶するための1つ以上の大容量記憶装置、例えば磁気ディスク、光磁気ディスク、または光ディスクを含むか、または、それらにもしくはそれらからデータを転送もしくは受信するように動作可能に結合される。しかしながら、コンピュータはそのようなデバイスを必須とするものではない。さらに、コンピュータを別のデバイス、例えば、携帯電話、携帯情報端末(PDA)、モバイルオーディオもしくはビデオプレーヤー、ゲームコンソール、全地球測位システム(GPS)受信機、またはポータブル記憶装置(例えば、単に一例を挙げると、ユニバーサルシリアルバス(USB)フラッシュドライブなど)に内蔵することができる。
コンピュータプログラムの命令およびデータを保存するのに適したコンピュータ可読媒体は、すべての形態の不揮発性メモリ、媒体、およびメモリデバイスを含み、これらには、例えば、半導体メモリデバイス(例えば、EPROM、EEPROM、フラッシュメモリデバイス)や、磁気ディスク(例えば、内蔵ハードディスク、リムーバブルディスク)や、光磁気ディスクや、CDROMディスクや、DVD-ROMディスクなどが含まれる。中央処理装置とメモリは、専用ロジック回路によって補完されるかまたはそれに組み込むことができる。
ユーザとの対話を提供するために、本明細書に記載される主題の実施形態はコンピュータ上に実装可能であり、コンピュータは、ユーザに対して情報を表示するための例えばCRT(陰極線管)モニタやLCD(液晶ディスプレイ)モニタやLED(発光ダイオード)モニタなどのディスプレイデバイスと、コンピュータに対してユーザが情報を提供可能となるキーボードおよび例えばマウスやトラックボールなどのポインティングデバイスとを有する。他の種類のデバイスを用いて、ユーザとの対話を提供することもでき、例えば、ユーザに提供されるフィードバックは、視覚フィードバック、聴覚フィードバック、または触覚フィードバックなどの任意の形態の感覚フィードバックとすることができ、ユーザからの入力は、音響、音声、または触覚の入力を含む任意の形式で受信することができる。さらに、コンピュータは、ユーザが使用するデバイスとの間でドキュメントを送受信することにより、ユーザと対話することができ、例えば、ウェブブラウザから受信した要求に応じて、ユーザのデバイス上のウェブブラウザにウェブページを送信することができる。
本明細書に記載される主題の実施形態は、例えば、データサーバとしてのバックエンドコンポーネントを含むコンピューティングシステム、アプリケーションサーバなどのミドルウェアコンポーネントを含むコンピューティングシステム、グラフィカルユーザインターフェイスやウェブブラウザやアプリを有しユーザが本明細書に記載された主題を実装した機能と対話可能なクライアントコンピュータなどのフロントエンドコンポーネントを含むコンピューティングシステム、または、1つ以上のこのようなバックエンドコンポーネント、ミドルウェアコンポーネント、フロントエンドコンポーネントの任意の組み合わせにおいて実装することができる。システムのコンポーネントは、任意の形態または媒体によるデジタルデータ通信、例えば通信ネットワークによって相互接続することができる。通信ネットワークの例としては、ローカルエリアネットワーク(LAN)やワイドエリアネットワーク(WAN)、例えばインターネットが挙げられる。
コンピューティングシステムは、クライアントおよびサーバを含むことができる。一般に、クライアントとサーバは互いにリモートであり、通常は通信ネットワークを介して対話する。クライアントとサーバの関係は、それぞれのコンピュータ上で実行されて相互にクライアントとサーバの関係を持つコンピュータプログラムによって生じる。幾つかの実施形態では、サーバは、例えば、クライアントとして機能するユーザデバイスと対話するユーザに対してデータを表示したり、ユーザ入力を受信したりする目的で、ユーザデバイスにデータ、例えばHTMLページを送信する。ユーザデバイスで生成されたデータ、例えばユーザ対話の結果は、デバイスからサーバで受信することができる。
そのようなタイプのコンピュータの1つの例が図8に示されており、同図は一般的なコンピュータシステム800の概略図を示している。一実装態様によれば、システム800は、上記した任意のコンピュータ実装方法に関連して説明した動作に使用することができる。システム800は、プロセッサ810と、メモリ820と、記憶デバイス830と、入力/出力デバイス840とを含む。コンポーネント810,820,830,840の各々は、システムバス850を用いて相互に接続されている。プロセッサ810は、システム800内で実行するための命令を処理することができる。一実装形態では、プロセッサ810はシングルスレッドプロセッサである。別の実装形態では、プロセッサ810はマルチスレッドプロセッサである。プロセッサ810は、メモリ820または記憶デバイス830に記憶された命令を処理して、入力/出力デバイス840上のユーザインターフェースのグラフィック情報を表示することができる。
メモリ820は、システム800内の情報を記憶する。一実装形態では、メモリ820はコンピュータ可読媒体である。一実装形態では、メモリ820は揮発性メモリユニットである。別の実装形態では、メモリ820は不揮発性メモリユニットである。
記憶デバイス830は、システム800のための大容量記憶を提供することができる。一実装態様では、記憶デバイス830はコンピュータ可読媒体である。種々の異なる実装形態では、記憶デバイス830は、フロッピー(登録商標)ディスク装置、ハードディスク装置、光ディスク装置、またはテープ装置とすることができる。
入力/出力デバイス840は、システム800のための入力/出力動作を提供する。一実装態様では、入力/出力デバイス840は、キーボードおよび/またはポインティングデバイスを含む。別の実装形態では、入力/出力デバイス840は、グラフィックユーザインターフェースを表示するためのディスプレイユニットを含む。
本明細書は多くの特定の実装形態の詳細を含むが、これらは特許請求の範囲に記載された発明の範囲の制限として解釈されるべきではなく、特定の実施形態に固有であり得る特徴の説明として解釈されるべきである。別々の実施形態の文脈で本明細書に記載されている特定の特徴は、単一の実施形態に組み合わせて実装することもできる。逆に、単一の実施形態の文脈で記載されている様々な特徴は、複数の実施形態で別々にまたは任意の適切なサブコンビネーションで実装することもできる。さらに、特定の組み合わせにおいて機能するものとして特徴を上記で説明し、最初に特許請求の範囲に記載しているが、特許請求の範囲に記載された組み合わせに基づく1つ以上の特徴をその組み合わせから削除することもでき、特許請求の範囲に記載された組み合わせはサブコンビネーションまたはサブコンビネーションの変形も対象とし得る。
同様に、図面では処理が特定の順序で説明されているが、これは、所望の結果を達成するために、そのような処理が図示された特定の順序または連続した順番で実行されること、または図示されたすべての処理が実行されることを要求するものとして理解されるべきではない。特定の状況では、マルチタスクと並列処理が有利な場合もあり得る。さらに、上記の実施形態における様々なシステムモジュールおよびコンポーネントの分離は、すべての実施形態においてそのような分離を必要とするものとして理解されるべきではなく、記載されたプログラムコンポーネントおよびシステムは一般に単一のソフトウェア製品または複数のソフトウェア製品にパッケージ化することができる。

Claims (21)

  1. 複数の潜在的リード化合物を特定する方法であって、
    コンピュータシステムを用いて、生体分子標的に結合することが分かっている初期リード化合物を分析するステップであって、前記初期リード化合物の解析を用いてリード化合物コアを特定することにより前記リード化合物コアを規定する原子と非リード化合物コアを規定する原子とに前記初期リード化合物を分割することを含み、当該分割することが、結合をコンピュータ上で切断することにより前記初期リード化合物から除去可能な断片を特定して、最も多くの数の他の断片に接続された断片として前記リード化合物コアを特定することを含む当該分析するステップと、
    前記コンピュータシステムを用いて、前記初期リード化合物の前記リード化合物コアを置換するための複数の代替コアを特定し、それによって前記複数の代替コアのうちの対応する1つを各々有する複数の潜在的リード化合物を生成するステップと、
    前記コンピュータシステムを用いて、前記初期リード化合物と各前記潜在的リード化合物との結合自由エネルギー差を計算するステップと、
    前記コンピュータシステムを用いて、各前記潜在的リード化合物が前記生体分子標的に結合するかどうかを予測し、その予測に基づいて潜在的リード化合物の予測活性セットを特定するステップと、
    を備える方法。
  2. 前記予測活性セット内の前記複数の潜在的リード化合物のうちの少なくともいくつかの合成セットを取得して第1の合成された潜在的リード化合物のセットを構築し、当該第1の合成された潜在的リード化合物のセットの各々の活性度を経験的に決定することをさらに備える請求項1に記載の方法。
  3. 前記生体分子標的と結合しないと予測される前記複数の潜在的リード化合物のうちの少なくともいくつかの合成セットを取得して第2の合成された潜在的リード化合物のセットを構築し、当該第2の合成された潜在的リード化合物のセットの各々の活性度を経験的に決定することをさらに備える請求項2に記載の方法。
  4. 前記第1の合成された潜在的リード化合物のセットの各々の前記経験的に決定された活性度を閾値活性度レベルと比較することをさらに備える請求項2に記載の方法。
  5. 前記第2の合成された潜在的リード化合物のセットの各々の前記経験的に決定された活性度を所定の活性度レベルと比較することをさらに備える請求項3に記載の方法。
  6. 前記初期リード化合物を分割するために用いられる前記解析が当該初期リード化合物の逆合成解析である、請求項1に記載の方法。
  7. 前記複数の代替コアは、合成が可能なコアのデータベースから選択される、請求項1に記載の方法。
  8. 前記結合自由エネルギー差が自由エネルギー摂動法を用いて計算される、請求項1に記載の方法。
  9. 前記複数の潜在的リード化合物のうちの少なくとも1つを生成することが、追加の共有結合を生成すること、既存の共有結合を消滅させること、または、追加の第1共有結合を形成することおよび前記第1共有結合とは異なる既存の第2共有結合を消滅させることの両方を含む、請求項8に記載の方法。
  10. 前記自由エネルギー摂動法により、弱結合ポテンシャルを用いて、消滅する既存の共有結合と形成する追加の共有結合との結合伸縮相互作用エネルギーを計算する、請求項9に記載の方法。
  11. 医薬品創薬のための方法であって、
    生体分子標的に結合する初期リード化合物を特定すること、
    請求項1に記載の方法を用いて、前記初期リード化合物に基づき、前記生体分子標的に結合する潜在的リード化合物の予測活性セットを特定すること、
    前記潜在的リード化合物の予測活性セットの1つ以上を合成のために選択すること、
    前記1つ以上の選択され合成された化合物を化学分析して、前記選択され合成された化合物の各々が医薬品として生体内での使用に適しているかを評価すること、
    を備える方法。
  12. コンピュータ可読プログラムを含む非一時的なコンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータ可読プログラムは、コンピュータ上で実行されたときに複数のステップを実行することにより潜在的リード化合物が生体分子標的に結合するかどうかを前記コンピュータに予測させるものであり、前記複数のステップが、
    メモリに格納されるとともに少なくとも1つのプロセッサに結合されたコア特定モジュールを用いて、生体分子標的に結合することが分かっている初期リード化合物を分析するステップであって、前記初期リード化合物の解析を用いてリード化合物コアを特定することにより前記リード化合物コアを規定する原子と非リード化合物コアを規定する原子とに前記初期リード化合物を分割することを含み、当該分割することが、結合をコンピュータ上で切断することにより前記初期リード化合物から除去可能な断片を特定して、最も多くの数の他の断片に接続された断片として前記リード化合物コアを特定することを含む当該分析するステップと、
    メモリに格納されるとともに少なくとも1つのプロセッサに結合されたコアホッピングモジュールを用いて、前記リード化合物コアを置換するための複数の代替コアを特定し、それによって前記複数の代替コアのうちの対応する1つを各々有する複数の潜在的リード化合物を生成するステップと、
    メモリに格納されるとともに少なくとも1つのプロセッサに結合されたスコアリングモジュールを用いて、前記初期リード化合物と各前記潜在的リード化合物との結合自由エネルギー差を計算するステップと、
    メモリに格納されるとともに少なくとも1つのプロセッサに結合された活性度予測モジュールを用いて、各前記潜在的リード化合物が前記生体分子標的に結合するかどうかを予測するステップと、
    を含む、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
  13. 前記コア特定モジュールが、前記初期リード化合物の逆合成解析を用いてコアを特定する、請求項12に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
  14. 前記複数の代替コアは、合成が可能なコアのデータベースから選択される、請求項12に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
  15. 前記複数の潜在的リード化合物のうちの少なくとも1つを生成することが、追加の共有結合を生成すること、既存の共有結合を消滅させること、または、追加の第1共有結合を形成することおよび前記第1共有結合とは異なる既存の第2共有結合を消滅させることの両方を含む、請求項12に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
  16. 前記結合自由エネルギー差が自由エネルギー摂動法を用いて計算され、当該自由エネルギー摂動法により、弱結合ポテンシャルを用いて、消滅する既存の共有結合と形成する追加の共有結合との結合伸縮相互作用エネルギーを計算する、請求項15に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
  17. コンピュータシステムであって、
    少なくとも1つのプロセッサと、
    メモリに格納されるとともに少なくとも1つのプロセッサに結合され、生体分子標的に結合することが分かっている初期リード化合物を特定する情報を受信して前記初期リード化合物を分析するようにプログラムされたコア特定モジュールであって、当該分析が、前記初期リード化合物の解析を用いてリード化合物コアを特定することにより前記リード化合物コアを規定する原子と非リード化合物コアを規定する原子とに前記初期リード化合物を分割することを含み、当該分割することが、結合をコンピュータ上で切断することにより前記初期リード化合物から除去可能な断片を特定して、最も多くの数の他の断片に接続された断片として前記リード化合物コアを特定することを含む、前記コア特定モジュールと、
    メモリに格納されるとともに少なくとも1つのプロセッサに結合され、前記リード化合物コアを置換するための複数の代替コアを特定し、それによって前記複数の代替コアのうちの対応する1つを各々有する複数の潜在的リード化合物を生成するようにプログラムされたコアホッピングモジュールと、
    メモリに格納されるとともに少なくとも1つのプロセッサに結合され、前記初期リード化合物と各前記潜在的リード化合物との結合自由エネルギー差を計算するようにプログラムされたスコアリングモジュールと、
    メモリに格納されるとともに少なくとも1つのプロセッサに結合され、前記潜在的リード化合物が前記生体分子標的に結合するかどうかの予測を行うようにプログラムされた活性度予測モジュールと、
    を備えるコンピュータシステム。
  18. 前記コア特定モジュールが、前記初期リード化合物の逆合成解析を用いてコアを特定する、請求項17に記載のコンピュータシステム。
  19. 前記複数の代替コアは、合成が可能なコアのデータベースから選択される、請求項17に記載のコンピュータシステム。
  20. 前記複数の潜在的リード化合物のうちの少なくとも1つを生成することが、追加の共有結合を生成すること、既存の共有結合を消滅させること、または、追加の第1共有結合を形成することおよび前記第1共有結合とは異なる既存の第2共有結合を消滅させることの両方を含む、請求項17に記載のコンピュータシステム。
  21. 前記結合自由エネルギー差が自由エネルギー摂動法を用いて計算され、当該自由エネルギー摂動法により、弱結合ポテンシャルを用いて、消滅する既存の共有結合と形成する追加の共有結合との結合伸縮相互作用エネルギーを計算する、請求項20に記載のコンピュータシステム。
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