本発明の一実施形態の遊技機の一例であるスロットマシン1は、図1に示すように、直方体形状の筺体10を備えている。この筺体10は、前面(すなわち、図1の紙面貫通方向の手前側の面)に図示しない開口部と、この開口部を開閉可能な板状の前扉20とを有している。
前扉20は、その略中央部分に設けられた透光性の表示窓21を有し、筺体10に対してロック可能に取り付けられている。表示窓21は、前扉20により筺体10の開口部を閉鎖した状態で、後述する各回転リール41,42,43の表面に配置された複数の図柄を視認可能に配置されている。
また、筺体10は、液晶表示装置22、電飾装置23およびスピーカ24を有している。液晶表示装置22、電飾装置23およびスピーカ24の各々は、前扉20の表示窓21の上部に配置されている。遊技中の各種の演出は、液晶表示装置22、電飾装置23、および、スピーカ24を用いて行われる。例えば、液晶表示装置22は、遊技中に各種の演出画像(演出動画)を表示したり、所定の情報等を表示したりする。また、電飾装置23は、所定の条件を満たした場合に、所定のパターンで点灯または消灯し、スピーカ24は、所定の条件を満たした場合に、所定の音を出力する。
また、筺体10は、メダルが払い出される払い出し口25、払い出し口25から払い出されたメダルを貯留する下皿26および操作部30を有している。払い出し口25、下皿26および操作部30の各々は、前扉20の表示窓21の下部に配置されている。
操作部30は、遊技媒体の一例としてのメダルを投入するためのメダル投入口31と、メダルをベットするためのベットスイッチ32と、前扉20に操作可能に設けられ操作により各回転リール41,42,43を回転させるスタートスイッチ33と、前扉20に操作可能に設けられ操作により回転中の各回転リール41,42,43を停止させるストップスイッチ34,35,36とを有している。操作部30の各スイッチは、遊技者の操作に基づいて操作信号を出力する。また、メダル投入口31には図示しないメダルセンサが設けられており、遊技者によるメダル投入口31へのメダルの投入を検出し、検出信号を出力する。
なお、操作部30には、他に、精算スイッチ(図示せず)および表示部の一例の貯留メダル表示部(図示せず)等が設けられている。この貯留メダル表示部は、貯留されたメダルの数に加えて、後述する遊技区間が有利区間であることが表示可能に構成されている。
また、スロットマシン1は、図2に示すように、スロットマシン1全体を制御する制御装置100、回転リールユニット40、回転リール位置検出センサ44、および、メダルを払い出すホッパーユニット50を備えている。制御装置100、回転リールユニット40、回転リール位置検出センサ44、および、ホッパーユニット50は、スロットマシン1の主電源をオン/オフする電源装置(図示せず)、スロットマシン1の設定値を変更するときに管理者が操作する設定部45等と共に、筺体10の内部に配置されている。
回転リールユニット40は、筺体10の内部の略中央に配置され、複数の回転リール(この実施形態では、3つの回転リール41,42,43)と、この回転リール41,42,43を駆動するステッピングモータ61,62,63とで構成されている。各回転リール41,42,43は、略円筒状で、その表面には、図3に示すように、各回転リール41,42,43の周方向に沿って間隔を空けて配列された複数の図柄と、基準点(図示せず)とが設けられている。基準点は、例えば、回転リール41,42,43のゼロ番の図柄(ベルA)の中心に配置されている。
ここで、図1~図9を参照して、スロットマシン1で行われる遊技の概要について説明する。
図1に示すように、スロットマシン1で遊技を行う場合、まず、メダルをメダル投入口31から投入する、または、ベットスイッチ32を操作することにより貯留しているメダル(すなわち、クレジット)を使用して、メダルをベットする。予め設定されている規定の枚数(例えば、1~3枚)のメダルがベットされると、有効ラインが有効化され、スタートスイッチ33の操作が可能な状態、すなわち、遊技が開始可能な状態になる。このとき、遊技状態等に応じて設定されている規定の枚数を超えて投入されたメダルは、クレジットとして貯留される。
有効ラインは、図4に示すように、役の入賞を決定するための仮想ラインであり、この有効ラインによって、表示窓21に表示される各回転リール41,42,43の図柄が、それぞれ1つずつ連結されている。このスロットマシン1では、有効ラインは、例えば、右下がりライン70で構成され、所定枚数(例えば、3枚)のメダルがベットされることにより有効化される。なお、一例として、このスロットマシン1の表示窓21に表示される図柄は、各回転リールにつき3図柄である。
遊技が開始可能な状態でスタートスイッチ33が操作されると、スロットマシン1内で行われる電子計算機によるくじ(以下、内部抽せんという。)が行われ、各回転リール41,42,43の回転が開始される。この状態で、いずれかのストップスイッチ34,35,36が操作されると、操作されたストップスイッチ34,35,36に対応する回転リール41,42,43が停止し、表示窓21に、当せんした役に応じた結果が表示される。全ての回転リール41,42,43が停止すると、入賞した役に応じて、所定の枚数のメダルが払い出され、1ゲームが終了する。この実施形態では、全ての回転リール41,42,43が停止した状態で、内部抽せんにより当せんした役毎に設定された図柄の組み合わせが、有効ライン70上に配置された場合に、有効ライン70上に配置された図柄の組み合わせに対応する役が入賞したと判定される。なお、有効ライン70上に役に対応する図柄の組み合わせが停止しなかった場合(いわゆるハズレ時)も、入賞に含まれる。
このように、ベットスイッチ32、スタートスイッチ33およびストップスイッチ34,35,36を操作して、遊技の結果を得る一連の動作を遊技という。遊技の単位はゲームであり、1ゲームを単位遊技という。
また、遊技中は、複数の遊技区間の中から1つの遊技区間が設定され、複数の遊技状態の中から1つ遊技状態が設定される。そして、設定された遊技区間および遊技状態に基づいて、内部抽せんが行われる。遊技状態には、図5~図7に示すように、RT状態、第1遊技状態および第2遊技状態が含まれる。
RT状態は、内部抽せんにより当せんする役(以下、単に当せん役という。)のうち、リプレイ役の当せん確率を決定するための遊技状態であり、一例として、図5に示すように、RT0と、RT1とで構成されている。
RT0は、第2遊技状態が特別役実施状態から特別役非持ち越し状態に移行した場合、または、遊技状態の初期化時(例えば、RAMクリア時)に設定される(すなわち、RT状態がRT1からRT0に移行する)。また、スロットマシン1が店舗等に設置された直後のRT状態もRT0に設定されている。言い換えると、RT状態は、一種BBが実施されている場合を除いて、全てRT0に設定されている。
RT1は、第2遊技状態が特別役非持ち越し状態から特別役実施状態に移行した場合に設定される(すなわち、RT状態がRT0からRT1に移行する)。RT1では、図9に示すように、リプレイ役および一種BBに当せんする可能性はない。また、RT1では、後述する区間移行抽せんおよび後述するAT抽せんが行われない。
第1遊技状態は、遊技中に行われる演出を決定するための状態であり、一例として、図6に示すように、一般遊技状態とATとで構成されている。
一般遊技状態は、指示機能が発生しない状態であり、例えば、設定値の変更後、RAMクリア後およびAT終了後、AT抽せんに当せんするまで設定される。スロットマシン1では、一般遊技状態として、通常状態と、AT抽せんに当せんする確率が通常状態よりも高い(言い換えると、通常状態よりもATが付与され易い)高確率状態とを有している。高確率状態は、例えば、いわゆるCZ(チャンスゾーン)を含み、指示機能が一時的に発生することができるが、ATよりも発生頻度が低くなるように構成されている。AT抽せんは、一例として、RT状態がRT0であり、かつ、遊技区間が有利区間である場合に、内部抽せんにより当せんした役に応じて行われる。通常状態から高確率状態への移行は、例えば、RT状態がRT0でかつ遊技区間が有利区間である場合に内部抽せんが行われ、その結果、AT抽せんに当せんしなかった場合に行われる高確率状態移行抽せんに当せんすることで行われる。
ATは、指示機能が発生する特別遊技状態の一例であり、第1遊技状態がATに移行したときから経過した遊技数が、ATで遊技可能な期間に到達するまで設定される。ATでは、メダルの払い出しのある押し順役の正解押し順の報知が行われ、一般遊技状態よりもメダルの獲得期待値が高くなるように構成されている。例えば、第1遊技状態がATである間、報知された正解押し順通りに遊技者がストップスイッチ34,35,36を押すことで押し順役が入賞し、その押し順役に応じたメダルが払い出される。ATでの遊技数が遊技可能な期間に到達するまでこの動作が複数回繰り返されることで、遊技者は、出玉率が100%を超えるメダルを得ることができる。
ATは、通常状態よりも遊技者にとって有利な特別遊技状態の一例であり、AT抽せんは、特別遊技状態抽せんの一例である。ATの延長抽せんも特別遊技状態抽せんに含んでも構わない。
図6に示すように、ATには、第1特別遊技状態と、第1特別遊技状態よりも出玉期待値が高い第2特別遊技状態とが含まれる。第1特別遊技状態は、一例として、出玉率100%以上に設定されている。出玉率はあくまでも目安(つまり、出玉期待値)であり、規定したパーセンテージの値が確実に実現されるものではない。第2特別遊技状態は、一例として、AT継続抽せんの当せん確率が第1特別遊技状態よりも高くなるように構成されている。
例えば、次に示す場合に「出玉期待値が高い」と言える。つまり、「出玉期待値が高い」とは、出玉性能に影響を与えるパラメータの少なくとも1つが変化して出玉期待値を高くすることであってもよい。
(A)1ゲームあたりの増加出玉を表す純増枚数が高い。
(B)上乗せし易い。
(C)上乗せされるゲーム数が大きい。
(D)押し順ナビの報知確率が高い(つまり、ナビが出やすい)。
(E)AT継続抽せんの当せん確率が高い(つまり、第2特別遊技状態に移行し易い)。
(F)(A)~(E)の組み合わせ。
AT継続抽せんは、第1遊技状態が一般遊技状態からATに移行して一種BBが入賞する場合に行われる。AT継続抽せんに当せんした場合、図7に示すように、一種BB入賞後、第2遊技状態が特別役実施状態から特別役非持ち越し状態を介して、特別実施状態または特別役持ち越し状態における第1特別役持ち越し状態に移行し、ATが継続する。AT継続抽せんに当せんしなかった場合、一種BB入賞後、第2遊技状態が特別役実施状態から特別役非持ち越し状態を介して特別役持ち越し状態における第2特別役持ち越し状態に移行し、ATが終了する。AT継続抽せんに一度当せんすると、以降、後述するリミッターが発動しない限り、同じ当せん確率(例えば、90%)でAT継続抽せんが行われる。
第2遊技状態は、内部抽せんにより当せんした一種BBの入賞が持ち越されていない特別役非持ち越し状態と、内部抽せんにより当せんした一種BBの入賞が持ち越されている特別役持ち越し状態と、入賞した一種BBを実施するための特別役実施状態とを含む。
特別役非持ち越し状態は、特別役実施状態に移行したときから払い出されたメダルが所定数(例えば、180枚)を超えた場合、または、遊技状態の初期化(例えば、RAMクリア時)などの所定条件を満たした場合に設定される。
特別役持ち越し状態は、内部抽せんにより一種BBに当せんしかつ一種BBが入賞しなかった場合に設定される。スロットマシン1では、図7に示すように、特別役持ち越し状態に、第1特別役持ち越し状態と、第2特別役持ち越し状態とが含まれている。第1特別役持ち越し状態は、当せんした一種BBを入賞させることができる遊技状態であり、例えば、第1遊技状態がATである場合に一種BBに当せんしかつ一種BBが入賞しなかった場合、および、第2遊技状態が第2特別役持ち越し状態であるときに第1遊技状態が一般遊技状態からATに移行した場合に設定される。第2特別役持ち越し状態は、当せんした一種BBを入賞させることができない遊技状態であり、例えば、第1遊技状態が一般遊技状態である場合に一種BBに当せんした場合に設定される。第2遊技状態が第2特別役持ち越し状態である場合、遊技中に所定の条件を満たすことで遊技状態が第2特別役持ち越し状態から第1特別役持ち越し状態に移行する。所定の条件には、例えば、AT抽せんに当せんすること、および、第2遊技状態が第2特別役持ち越し状態に設定されたときから第1特別役持ち越し状態に移行することなく経過した遊技数が後述する第2規定値(例えば、333ゲーム)に到達することが含まれる。
一種BBは、一種特別役物に係る役物連続作動装置(いわゆるビッグボーナス)であり、特別役の一例である。一種BBが持ち越されている場合、一種BBの抽せんは行われない。持ち越されている一種BBのフラグは、所定条件が満たされる(例えば、設定値が変更される)ことにより消滅する。この場合、第2遊技状態は、特別役持ち越し状態から特別役非持ち越し状態に移行する。なお、持ち越されている一種BBのフラグは、設定値を変更しても消滅しないように構成することもできる。
特別役実施状態は、内部抽せんにより特別役に当せんしかつ入賞した場合に設定され、一種BB実施状態(図7中、BB一般で示す。)と、RB持ち越し状態(図7中、JAC内部で示す)およびRB実施状態(図7中、JAC中で示す)を含んでいる。BB一般は、特別役が入賞した場合に設定される。BB一般は、役物非内部状態の一例で、内部抽せんにより特別役物の一例のRB(図9のJAC1~4)に当せんしていない場合に設定される。JAC内部は、役物内部状態の一例で、第2遊技状態が一種BB実施状態BB一般であるときに、内部抽せんによりRB(すなわち、図9のJAC1~4)に当せんしかつRBが入賞していない場合に設定される。JAC中は、役物実施状態の一例で、当せんしたRBが入賞した場合に設定される。JAC中は、JAC中に移行したときから12ゲーム消化するか、または、JAC中に何らかの役が8回入賞することで、BB一般に移行する。
遊技区間は、指示機能に係る処理が行われるか否かを決定するための状態であり、一例として、図8に示すように、有利区間と通常区間とで構成されている。
有利区間は、指示機能に係る処理および抽せんを実行可能な区間であり、遊技区間が通常区間で行われた内部抽せんの結果に基づいて行われる区間移行抽せんに当せんした後、有利区間が終了する条件を満たすまで設定される。なお、有利区間には、第1遊技状態が一般遊技状態で進行する有利区間と、第1遊技状態が特別遊技状態(本実施形態では、AT)で進行する有利区間とが含まれる。
通常区間は、指示機能に係る処理および抽せんを実行不可能な区間であり、遊技区間として有利区間が設定されていない場合に設定される。通常区間は、第1遊技状態が一般遊技状態で進行する。
指示機能とは、出玉に影響する操作順(例えば、押し順役の押し順)または操作方法を何らかの方法によって遊技者に教える機能であり、例えば、ストップスイッチ34,35,36を所定の操作順で操作することで入賞可能な押し順役の押し順を指示する機能、または、ストップスイッチ34,35,36の操作が行われたときの回転リール41,42,43の位置が予め定められた操作位置であった場合に入賞可能な役の操作位置を指示する機能をいう。すなわち、遊技区間が有利区間である場合にのみ、第1遊技状態としてATが設定される。
ここで、スロットマシン1で行われる遊技の一例を以下に示す。
・第2遊技状態が「特別役非持ち越し状態」において内部抽せんが行われ、一種BBが当せんした場合、AT抽せんが行われる。
・AT抽せんに当せんしなかった場合、第2遊技状態が「第2特別役持ち越し状態」に設定され、一種BB内部状態で遊技が進められる。
・第2遊技状態が「第2特別役持ち越し状態」に設定された以降も、遊技結果(例えば、内部抽せんにより当せんした役)に応じてAT抽せんが行われる。
・AT抽せんに当せんすると、第1遊技状態が「AT」に設定されると共に、第2遊技状態が「第1特別役持ち越し状態」に設定され、持ち越していた一種BBを入賞可能な状態となる。
・第2遊技状態が「第2特別役持ち越し状態」に設定されたときから「第1特別役持ち越し状態」に移行することなく(言い換えると、AT抽せんに当せんすることなく)経過した遊技数が第2規定値(例えば、333ゲーム)に到達した場合も、第1遊技状態が「一般遊技状態」から「AT」に移行し、第2遊技状態が「第1特別役持ち越し状態」に設定され、持ち越していた一種BBを入賞可能な状態となる。第2遊技状態は、一種BBが入賞した場合に「特別役実施状態」に設定され、一種BB終了後に「特別役非持ち越し状態」に設定される。
・第1遊技状態が「一般遊技状態」から「AT」に移行して一種BBが入賞する場合に行われるAT継続抽せんに当せんしなかった場合、第1遊技状態が「第1特別遊技状態」に設定される。この場合、一種BB終了後、内部抽せんにより一種BBに当せんしたときに行われるAT抽せんに当せんしなければ、第1遊技状態は「第1特別遊技状態」から「一般遊技状態」に移行し、第2遊技状態は、強制的に「第2特別役持ち越し状態」が設定され、いわゆる単発でATが終了する。
・AT継続抽せんに当せんした場合、第1遊技状態は「第2特別遊技状態」に設定される。この場合、一種BB終了後も、第1遊技状態は「第2特別遊技状態」のまま、第2遊技状態は「第1特別役持ち越し状態」のまま維持され、例えば、疑似ボーナスが連打する形でATが連荘する。
・AT連荘中、リミッターが発動する場合がある。リミッターが発動した場合、解除条件が満たされない限り、ATの出玉期待値が抑制される。
・有利区間が開始されたときから、この有利区間が終了して遊技区間が通常区間に設定される前に、第1特別遊技状態で遊技された遊技数が第1規定値(例えば、999ゲーム)に到達した場合、AT継続抽せんに確実に当せんする。
次に、制御装置100について説明する。制御装置100は、図2に示すように、メイン制御部110とサブ制御部120とで構成されている。
メイン制御部110およびサブ制御部120の各々は、演算等を行うCPU、遊技の進行等に必要なプログラムまたはデータ等を記憶しておく記憶装置(例えば、ROMおよびRAM)等を備えている。メイン制御部110は、内部抽せん部111と、回転リール制御部112と、遊技結果判定部113と、区間制御部114と、遊技状態制御部115と、計測部116と、設定値制御部117と、出玉制御部131とを有し、遊技を進行させるための制御を行う。サブ制御部120は、演出制御部121を有し、各種演出等を行うための制御を行う。メイン制御部110およびサブ制御部120の各部は、例えば、CPUが所定のプログラムを実行することにより実現される機能である。なお、メイン制御部110およびサブ制御部120は、それぞれ別々の制御基板上に実装されている。メイン制御部110が実装されたメイン基板から、サブ制御部120が実装されたサブ基板へと、データ通信は一方向に行われる。メイン基板は、以下の詳細制御部での処理結果やメイン基板が当該基板外部(例えばストップスイッチ41,42,43など)から得た情報を基に、サブ制御部へのコマンドを、例えば1コマンドあたり2バイトの構成にて生成する。メイン基板は、生成したコマンドを、シリアル通信手段にてサブ基板に送信する。これにより、サブ基板の演出制御部120は、メイン制御部110からのコマンドに応じた各種演出の実行処理を行うことができる。
内部抽せん部111は、複数の内部抽せんテーブルを有し、スタートスイッチ33の操作の受付に伴って、内部抽せんを行う。詳しくは、内部抽せん部111は、スタートスイッチ33の操作が受け付けられたときのRT状態を判定し、判定されたRT状態に基づいて内部抽せんテーブルを選択する。そして、内部抽せん部111は、選択された内部抽せんテーブルと、スタートスイッチ33の操作が受け付けられたときに取得される乱数とに基づいて、内部抽せんを行う。
例えば、当せん役については、図9に示す内部抽せんテーブルに基づいて決定される。この内部抽せんテーブルは、RT状態毎に設けられており、内部抽せんにより当せんの可能性がある当せん領域に関する情報を有している。この当せん領域には、図柄の組み合わせが対応付けられている役が、少なくとも1つ設定されている。
図9では、RT状態および第2遊技状態毎に、当せんする可能性のある当せん領域が“○”で示され、当せんする可能性のない当せん領域が“×”で示されている。各内部抽せんテーブルには、スタートスイッチ33の操作が行われた場合に取得される乱数に対応する役が記憶されている複数の領域(置数の領域)が設けられており、この領域の各々が、図9の“○”で示されている当せん領域にそれぞれ対応付けられている。
スロットマシン1は、内部抽せんに当せんする役として、複数の操作態様役(言い換えると、操作態様フラグ)を有している。各操作態様役には、一例として、ストップスイッチ34、35、36を所定の操作順で操作することによりメダルの払い出しが最大となる押し順役が含まれている。スロットマシン1では、図9に示すように、押し順役として、「左ベル」、「中・左・右ベル」、「中・右・左ベル」、「右・左・中ベル」および「右・中・左ベル」を有している。各操作態様役に当せんした場合、当せんした各操作態様役に含まれる押し順役に設定されている操作順通りにストップスイッチ34,35,36が操作された場合は、9枚のメダルの払い出される「ベル」が入賞する。一方、当せんした各操作態様役に含まれる押し順役に設定されている操作順とは異なる順番でストップスイッチ34,35,36が操作された場合は、「ハズレ」または「1枚役」が入賞する。
回転リール制御部112は、スタートスイッチ33または各ストップスイッチ34、35、36の操作の受付に伴って回転リールユニット40のステッピングモータ61,62,63を制御して、各回転リール41,42,43の回転を開始または停止させる(すなわち、回転リール41,42,43の回転を制御する)。
例えば、全ての回転リール41,42,43が停止している状態でスタートスイッチ33が操作された場合、回転リール制御部112は、全ての回転リール41,42,43を回転させる。いずれかの回転リール41,42,43が回転している状態で、回転中の回転リール41,42,43に対応するストップスイッチ34,35,36が操作された場合、回転リール制御部112は、操作されたストップスイッチ34,35,36に対応する回転リール41,42,43を停止させる。
各回転リール41、42、43を停止させる場合、回転リール制御部112は、内部抽せんにより当せんした役と、各ストップスイッチ34,35,36が操作されたタイミング(すなわち、各ストップスイッチ34、35、36の操作が受け付けられたときの対応する回転リール41、42、43の位置)に応じて、引き込み制御または蹴飛ばし制御を行う。引き込み制御は、当せんした役に対応する図柄を有効ライン70上に引き込むように各回転リール41,42,43の回転を停止させる制御である。蹴飛ばし制御は、当せんしていない役に対応する図柄が有効ライン70上に揃わないように回転リール41,42,43の回転を停止させる制御である。
遊技結果判定部113は、内部抽せんの結果および回転リール41,42,43の停止制御の結果に基づいて、遊技の結果を判定する。遊技の結果には、例えば、有効ライン70上に揃った図柄に基づいて、当せんした役が入賞したか否かの判定が含まれる。
遊技結果判定部113は、判定した遊技の結果、または、精算スイッチの操作の受付に基づいて、ホッパーユニット50を制御し、メダルの払い出しを行う。遊技の結果に基づいて払い出されたメダル(すなわち、役の当せんまたは入賞により得られたメダル)は、まず、クレジットとして貯留される。そして、メダルを貯留した結果、クレジットの上限(例えば、50枚)を超えた場合には、その上限を超えた分のメダルがホッパーユニット50から払い出される。また、1枚以上の貯留メダルがある場合(すなわち、クレジットが1以上の場合)に精算スイッチが操作された場合には、貯留されているメダルがホッパーユニット50から払い出される。
遊技結果判定部113は、例えば、第1遊技状態がATに移行した場合、第1遊技状態がATに移行したことを表す信号をホールコンピュータに出力して、管理者に報知する。
区間制御部114は、複数の遊技区間の中から遊技区間を設定する。一例として、スロットマシン1は、遊技区間として、通常区間および有利区間を有している。
具体的には、区間制御部114は、遊技区間が通常区間である場合に、遊技区間を通常区間のままとするか、または、有利区間を付与するかの抽せんである区間移行抽せんを行い、区間移行抽せんに当せんした場合に遊技区間を有利区間に設定する。区間移行抽せんの当否は、例えば、当せんにより区間移行抽せんが行われる役(すなわち、抽せん対象役)に内部抽せんにより当せんした場合に行われる抽せんに当せんしたか否かで決定される。
区間移行抽せんは、スロットマシン1の設定値によって当せん確率に差を設けてもよいし、設けなくてもよい。区間移行抽せんの当せん確率に差を設ける場合、例えば、抽せん対象役の内部抽せんにおける当せん確率に設定差を設けることで実現してもよいし、内部抽せんにより抽せん対象役に当せんしたときに行われる抽せんの当せん確率に設定差を設けることで実現してもよい。
区間制御部114は、指示機能に係る処理および抽せんを実行不可能な区間であって、遊技状態が一般遊技状態で遊技が進行する通常区間と、指示機能に係る処理および抽せんを実行可能な区間であって、遊技状態が一般遊技状態または特別遊技状態で遊技が進行する有利区間とを含む複数の遊技区間の中から内部抽せんが行われる1つの遊技区間を設定可能に構成されている。
スロットマシン1では、区間制御部114は、遊技区間が有利区間である場合、遊技区間を有利区間のままとするか、または、通常区間を付与するかを決定する。例えば、区間制御部114は、遊技区間が有利区間でありかつ所定の終了条件が満たされる場合に通常区間を付与する。終了条件は、例えば、計測部116で計測された遊技区間が有利区間に設定された以降に経過した遊技数(言い換えると、有利区間消化ゲーム数)が所定値(例えば、1500ゲーム)に到達した場合、または、遊技区間が有利区間に設定された以降のメダルの差枚数が所定値(例えば、2400枚)に到達した場合に満たされる。メダルの差枚数(言い換えると、メダルの払い出し差数)は、ベットしたメダルの枚数と払い出したメダルの枚数との差を累計したものをいう。
遊技区間が有利区間に移行した場合、区間制御部114は、有利区間中に指示機能が作動し、かつ、役物(例えば、RBまたはCT)および役物連続作動装置(例えば、一種BB)を除いて小役を払い出し枚数最大で入賞させるように遊技を進めた場合の出玉率の平均が100%を超える場合にのみ、操作部30に設けた表示部を介して、有利区間であることを表示する。
遊技状態制御部115は、特別遊技状態抽せん部1151を有し、RT状態、第1遊技状態および第2遊技状態の移行を制御する。
例えば、遊技状態制御部115は、複数のRT状態(スロットマシン1では、R0およびRT1)の中から内部抽せんが行われる1つのRT状態を設定する。具体的には、遊技状態制御部115は、前述のとおり、第2遊技状態が特別役非持ち越し状態に移行した場合、RT状態をRT0に設定し、第2遊技状態が特別役実施状態に移行した場合、RT状態をRT1に設定する。また、遊技状態制御部115は、RT状態をRT1に設定した場合、特別役実施状態中の遊技結果に応じて第2遊技状態をBB一般(移行役非当せん状態)、JAC内部(移行役内部中)およびJAC中(移行役実施中)の各遊技状態に移行させる。
遊技状態制御部115は、有利区間が開始されたときから、有利区間が終了して遊技区間が通常区間に設定される前に、第1遊技状態を第2特別遊技状態に必ず移行させる。スロットマシン1では、遊技状態制御部115は、有利区間が終了したときの第1遊技状態が第2特別遊技状態になるように遊技状態の移行を制御する。例えば、遊技状態制御部115は、第1遊技状態を第1特別遊技状態から第2特別遊技状態に移行させた以降、有利区間が終了するまで第1遊技状態を第2特別遊技状態のまま維持する。このことは、第1遊技状態が第2特別遊技状態に一旦移行してしまえば、現在の有利区間が終了するまでは、第2特別遊技状態よりも出玉期待値が低い第1特別遊技状態へと第1遊技状態が移行してしまう(言い換えるならば、出玉期待値的には良い状態から悪い状態へと降下してしまう)ことが抑制されることを意味する。従って、第2特別遊技状態へと移行した後は、現在の有利区間が終了するまで、出玉期待値が第1特別遊技状態よりも高い第2特別遊技状態にて遊技が進行する。その結果、第1特別遊技状態が継続する場合に比して、遊技者は、より多くの出玉を得られる可能性が高くなる。
例えば、遊技状態制御部115は、有利区間継続中に、第1遊技状態が第1特別遊技状態でありかつ移行条件が満たされる場合に第1遊技状態を第2特別遊技状態に移行させる。第2特別遊技状態の移行条件の一例を以下に示す。
・有利区間が開始された以降、この有利区間が終了するまでの間に、最初に行われるAT継続抽せんに当せんした場合(例えば、当せん確率20%)。
・有利区間が開始された以降、この有利区間が終了するまでの間に、AT継続抽せんに一度も当せんしていない状態で、2回目に行われるAT継続抽せんに当せんした場合(例えば、当せん確率40%)。
・有利区間が開始された以降、この有利区間が終了するまでの間に、AT継続抽せんに一度も当せんしていない状態で、AT継続抽せんが所定回数(例えば、3回)行われた場合。スロットマシン1では、少なくとも333ゲームに一度、必ずAT継続抽せんが行われるため、所定回数が3回の場合、有利区間の開始から999ゲームが経過すると、遊技状態制御部115は、必ず、第1遊技状態を第2特別遊技状態に設定する。有利区間は1500ゲーム継続するため、遊技状態制御部115は、有利区間が開始されたときから、この有利区間が終了して遊技区間が通常区間に設定される前に、第1遊技状態を第2特別遊技状態に必ず移行させる。
・有利区間が開始されたときから、この有利区間が終了して遊技区間が通常区間に設定される前に、第1特別遊技状態で行われた遊技の結果を表すパラメータが第1規定値に到達した場合。遊技の結果を表すパラメータは、例えば、第1特別遊技状態で遊技された遊技数(例えば、第1規定値=999ゲーム)、第1特別遊技状態で投入されたメダルの総数(例えば、第1規定値=3000枚)、第1特別遊技状態でのメダルの払い出し差数(例えば、マイナス1500枚)、一種BBの当せん回数、第1特別遊技状態で報知された押し順役の正解押し順のナビ回数、および、第1特別遊技状態中に貯めたポイントの少なくともいずれかを含む。ポイントは、当せん役に応じて付与され蓄積されてもよいし、第1特別遊技状態で遊技中に、内部抽せんとは別にポイント抽せんが行われ、その抽せん結果に応じて付与され蓄積されてもよい。
・第1遊技状態が第1特別遊技状態でありかつパラメータが第1規定値に到達する前に行われる移行抽せんに当せんした場合。移行抽せんは、例えば、内部抽せんにより所定の役に当せんした場合に、遊技状態制御部115が当せんした役に応じた当せん確率で行う。
・移行抽せんに当せんし、かつ、第1特別遊技状態で行われた遊技の結果を表すパラメータが第1規定値に到達した場合。
スロットマシン1では、移行抽せんは、遊技区間が有利区間に設定されたときに優遇条件が満たされた場合、優遇条件が満たされなかった場合よりも当せん確率が優遇される。優遇条件の一例を以下に示す。
・遊技区間が有利区間に設定されると同時に一種BBに当せんした場合。
・遊技区間が有利区間に設定されると同時に行われる抽せんに当せんした場合。
遊技状態制御部115は、第2遊技状態が第2特別役持ち越し状態に設定されたときから第1特別役持ち越し状態に移行することなく経過した遊技数が第2規定値(例えば、333ゲーム)に到達した場合に、第2遊技状態を第2特別役持ち越し状態から第1特別役持ち越し状態に移行させる。一例として、第2規定値は、第1規定値よりも小さくなるように設定されている。
遊技機規則(遊技機の性能に関する規格)では、「シミュレーション試験において所定ゲーム遊技した際の機械割が〇〇%を下回らないこと」といった、下限値が設けられている。一例として、第2規定値(例えば、333ゲーム)は、この下限値とBB入賞で得られる出玉に基づいて、当該下限値を下回らないように設定される。
また、遊技機規則では、上限値も設定されている。一例として、第1規定値(例えば、999ゲーム)は、この上限値およびBB入賞で得られる出玉に加え、有利区間が強制的に終了する条件などに基づいて、下限値および上限値の範囲内となることを満たしながらも、有利区間内で払い出し可能な出玉の最大値に近い出玉を獲得できるチャンスが遊技者に与えられるように設定される。なお、後述する第3規定値(例えば、一種BB入賞回数=3回)も、第1規定値と同様に設定される。
特別遊技状態抽せん部1151は、予め設定された抽せん条件(以下、単に、抽せん条件という。)が満たされた場合に、遊技状態を通常状態よりも遊技者にとって有利な特別遊技状態に移行させるか否かの特別遊技状態抽せんを行う。
前述の通り、特別遊技状態抽せんには、AT抽せん、高確率状態移行抽せん、および、ATまたは高確率状態の延長抽せんが含まれる。抽せん条件は、移行する特別遊技状態に応じて予め設定されている。例えば、AT抽せんは、内部抽せんにより所定の役(例えば、チェリー、スイカ等のいわゆるレア役)に当せんした場合に行われる。また、例えば、高確率状態移行抽せんは、RT状態がRT0でかつ遊技区間が有利区間であるときに内部抽せんによりレア役に当せんしたが、AT抽せんに当せんしなかった場合に行われる。
計測部116は、例えば、遊技結果判定部113により判定された遊技の結果に基づいて、遊技区間が有利区間に設定された以降に経過した遊技数(すなわち、有利区間消化ゲーム数)、および、遊技区間が有利区間に設定された以降のメダルの払い出し差数を計測する。また、例えば、計測部116は、全ての回転リール41,42,43が定常回転となった以降に設定された起算点から経過した時間を計測する。
設定値制御部117は、管理者が設定部45を操作することにより、遊技に対する有利度合い(例えば、機械割)が異なる複数の設定値(この実施形態では6つ)の中から1つの設定値を設定する。有利度合いの差は、例えば、所定の役に対する内部抽せんの当せん確率に差を設けることで実現している。また、設定値制御部117は、有利区間への移行率、AT抽せん、AT上乗せ抽せん等の出玉関連の有利度合を設定する。
設定値を設定する方法の一例を以下に示す。この方法は、(1)から(7)の順に行われる。
(1)前扉20を開ける。
(2)スロットマシン1の主電源をオフする。スロットマシン1の主電源をオフすることで、回転中の回転リール41、42、43は全て停止するが、この回転リール41、42、43の停止による入賞判定は行われない。
(3)設定部45の所定箇所に設定変更キーを挿入し、設定変更モードをオフからオンに変更する。
(4)スロットマシン1の主電源をオンする。
(5)現在の設定値が、例えば、操作部30の貯留メダル表示部に表示される。所定のボタンを操作して、貯留メダル表示部に表示された設定値を所望の設定値に合わせる。
(6)スタートスイッチ33を操作する。スタートスイッチ33を操作することで、スロットマシン1の設定値が貯留メダル表示部に表示された設定値に変更される。
(7)設定変更モードをオンからオフに変更して、設定変更キーを抜出する。
出玉制御部131は、第2特別遊技状態の出玉期待値を抑制する。スロットマシン1では、出玉制御部131は、第1遊技状態が第2特別遊技状態でありかつ発動条件を満たした場合にリミッターを発動させ第2特別遊技状態の出玉期待値を抑制し、第2特別遊技状態の出玉期待値が抑制されている状態で解除条件が満たされた場合にリミッター(つまり、第2特別遊技状態の出玉期待値の抑制)を解除する。
発動条件の一例を以下に示す。
・一種BBの入賞回数、遊技区間が有利区間に移行したときから経過した遊技数、遊技区間が有利区間に移行したときから現在までの遊技媒体の払い出し差数、および、当せんした操作態様役に設定されている操作態様通りにストップスイッチ34、35、36が操作されなかった回数の少なくともいずれかが第3規定値に到達した場合。例えば、有利区間に移行したときから経過した遊技数が1000ゲームを超えた場合(有利区間残り500ゲームを切った場合)、または、メダルの払い出し総数が1500枚を超えた場合、出玉制御部131は、抽せん(例えば、当せん確率30%)でリミッターを発動させるか否かを決定する。有利区間に移行したときから経過した遊技数が1300ゲームを超えた場合(有利区間残り200ゲームを切った場合)、または、メダルの払い出し総数が2000枚を超えた場合、出玉制御部131は、確定でリミッターを発動させる。
・第2特別遊技状態の出玉期待値の抑制を発動するか否かの発動抽せんに当せんした場合。
解除条件の一例を以下に示す。
・第2遊技状態が特別役実施状態である場合に所定の役に1回または複数回連続して当せんした場合。例えば、所定の役には、例えば、レア役(例えば、スイカおよびチェリー)、RB(例えば、JAC1~4)、および、操作態様役が含まれる。所定の役がレア役である場合、1回の当せんで解除条件が満たされる。所定の役がRB移行役である場合、5ゲーム連続当せんすることで解除条件が満たされる。所定の役が操作態様役である場合、例えば、当せんした操作態様役をナビなしで5回入賞させることで解除条件が満たされる。
・特別役実施状態中に指定された回転リール41、42、43の指定された図柄が有効ライン70上に位置するときに指定された回転リール41、42、43に対応するストップスイッチ34、35、36を操作する、いわゆる「ビタ押し」を7回成功させた場合。
演出制御部121は、内部抽せんが行われた遊技状態と、内部抽せんの結果とに基づいて、1ゲーム毎に演出を決定し、液晶表示装置22、電飾装置23、および、スピーカ24を介して、決定された演出を出力する。
図10を参照して、スロットマシン1の有利区間における遊技処理について説明する。以下に説明する処理は、一例として、CPUが所定のプログラムを実行することで実施される。
図10に示すように、有利区間が開始されているとする(ステップS1)。この状態において、AT抽せんに当せんしてATが開始されると(ステップS2)、遊技状態制御部115は、第1遊技状態を第1特別遊技状態に設定する(ステップS3)。
第1遊技状態が第1特別遊技状態に設定されると、遊技状態制御部115は、第2特別遊技状態への移行条件が満たされているか否かを判定する(ステップS4)。第2特別遊技状態への移行条件が満たされていないと判定された場合、遊技状態制御部115は、ATを終了させ(ステップS5)、ステップS2に戻り、ATの開始を待つ。
第2特別遊技状態への移行条件が満たされていると判定された場合、遊技状態制御部115は、第1遊技状態を第1特別遊技状態から第2特別遊技状態に移行させる(ステップS6)。第1遊技状態の第1特別遊技状態から第2特別遊技状態への移行は、スロットマシン1の設計等に応じて所定のタイミングで行うことができる。第1遊技状態が第2特別遊技状態に移行すると、遊技状態制御部115は、ATが終了するか否かを判定する(ステップS7)。ステップS7は、ATが終了すると判定されるまで繰り返される。
ATが終了すると判定された場合、遊技状態制御部115は、有利区間を終了させ(ステップS8)、有利区間における遊技処理が終了する。
スロットマシン1は、次のような効果を発揮できる。
スロットマシン1が、有利区間が開始されたときから有利区間が終了して遊技区間が通常区間に設定される前に、第1遊技状態を第2特別遊技状態に必ず移行させる遊技状態制御部115を備える。このような構成により、遊技者は、第2遊技状態への移行を目的として遊技を進めることができる。その結果、新たな遊技性を提供可能な遊技機を実現できる。また、遊技者は、第2特別遊技状態への移行による出玉の増加に確実な望みをかけることができる。その結果、遊技者の遊技に対するモチベーションを向上させることができる。
スロットマシン1は、次に示す複数の構成のいずれか1つまたは複数の構成を任意に採用できる。つまり、次に示す複数の構成のいずれか1つまたは複数の構成は、前記実施形態に含まれていた場合は任意に削除でき、前記実施形態に含まれていない場合は任意に付加することができる。このような構成を採用することにより、新たな遊技性を提供可能な遊技機をより確実に実現でき、遊技者の遊技に対するモチベーションをより確実に向上させることができる。
有利区間が終了したときの遊技状態が前記第2特別遊技状態である。この場合、遊技者は、出玉期待値が第1特別遊技状態よりも高い第2特別遊技状態にて遊技をしたまま、有利区間の終わりを迎える。従って、遊技者は、第2特別遊技状態がこれ以上継続はしないと理解できるので、遊技を継続するという選択の他、達成感を味わった状態で遊技をやめるという選択をすることもできる。
遊技状態制御部は、第1遊技状態を第1特別遊技状態から第2特別遊技状態に移行させた以降、有利区間が終了するまで第1遊技状態を第2特別遊技状態のまま維持する。このことは、第1遊技状態が第2特別遊技状態に一旦移行してしまえば、現在の有利区間が終了するまでは、第2特別遊技状態よりも出玉期待値が低い第1特別遊技状態へと第1遊技状態が移行してしまう(言い換えるならば、出玉期待値的には良い状態から悪い状態へと降下してしまう)ことが抑制されることを意味する。従って、第2特別遊技状態へと移行した後は、現在の有利区間が終了するまで、出玉期待値が第1特別遊技状態よりも高い第2特別遊技状態にて遊技が進行する。その結果、第1特別遊技状態が継続する場合に比して、遊技者は、より多くの出玉を得られる可能性が高くなる。
遊技状態制御部115は、第1遊技状態が第1特別遊技状態でありかつ移行条件が満たされる場合に第1特別遊技状態を第2特別遊技状態に移行させる。これにより、遊技者は、第1特別遊技状態で遊技を行いながら、第2特別遊技状態への移行条件が満たされることに期待する。特に、第2特別遊技状態へは必ず移行するため、移行条件は必ず満たされることとなる。従って、移行条件がいつ満たされるかといった臨場感を遊技者は味わうことができるため、遊技への面白みが増す。
移行条件が、有利区間が開始されたときから有利区間が終了して遊技区間が前記通常区間に設定される前に第1特別遊技状態で行われた遊技の結果を表すパラメータが第1規定値に到達することを含む。このように、移行条件は、遊技者自らが遊技してきた第1特別遊技状態での遊技結果に基づくものであるため、遊技者の遊技自体が、第2特別遊技状態への移行に深く介入しているといえる。特に、第1特別遊技状態での遊技結果を表すパラメータが第1規定値に到達することが移行条件であるため、遊技者は、パラメータが第1規定値に到達させるべく、第1特別遊技状態での遊技の消化を積極的に行うようになる。従って、遊技者の遊技へのモチベーション向上に寄与する。
パラメータが、第1特別遊技状態で遊技された遊技数、第1特別遊技状態で投入された遊技媒体の総数、第1特別遊技状態での遊技媒体の払い出し差数、および、特別役の当せん回数の少なくともいずれかである。
移行条件が、第1遊技状態が第1特別遊技状態でありかつパラメータが第1規定値に到達する前に行われる移行抽せんに当せんすることを含む。これにより、パラメータが第1規定値に到達することのみならず、遊技者のヒキ次第で、第1規定値に到達するよりも前に、第2特別遊技状態へと移行させることが可能となる。第1規定値よりも前に第2特別遊技状態へと移行された場合、第1規定値にパラメータが到達することを覚悟の上で遊技をする遊技者にとっては、うれしい誤算ともなり得る。
遊技区間が有利区間に設定されたときに優遇条件が満たされた場合、優遇条件が満たされなかった場合よりも移行抽せんの当せん確率が優遇される。これにより、遊技者は、遊技区間が有利区間に設定されるときに第2特別遊技状態への移行抽せんが優遇されることに望みをかけて、遊技をすることができる。
優遇条件が、遊技区間が有利区間に設定されると同時に特別役に当せんすることを含む。これにより、有利区間に設定されると同時に特別役が当せん入賞した場合、遊技者は、第2特別遊技状態への移行抽せんが優遇されていることに望みをかけつつ、第2特別遊技状態に移行することを待ち望みながら、遊技を継続することができる。
スロットマシン1が、遊技状態として、当せんした特別役を入賞させることができる第1特別役持ち越し状態と、当せんした特別役を入賞させることができない第2特別役持ち越し状態とを含む第2遊技状態を有する。遊技状態制御部115は、第1遊技状態が一般遊技状態である場合、第2遊技状態を第2特別役持ち越し状態に設定し、第2遊技状態が第2特別役持ち越し状態でありかつ第1遊技状態が一般遊技状態から特別遊技状態に移行した場合、第2遊技状態を第1特別役持ち越し状態に設定する。このような構成により、一般遊技状態にて第2遊技状態が第2特別役持ち越し状態に設定されている間は、特別役を入賞させることができないが、特別遊技状態に移行した場合に、第2遊技状態が第1特別役持ち越し状態に設定されていれば、特別役を入賞させることができる。従って、遊技者は、特別役が入賞した分のメダルと、特別遊技状態での遊技分とのメダルとを合わせたメダルを獲得することができる。
遊技状態制御部115は、第2遊技状態が第2特別役持ち越し状態に設定されたときから第1特別役持ち越し状態に移行することなく経過した遊技数が第2規定値に到達した場合に、第2遊技状態を第2特別役持ち越し状態から第1特別役持ち越し状態に移行させる。第1特別役持ち越し状態に移行しない状態が続いたとしても、この状態での遊技数が第2規定値に到達すれば、第1特別役持ち越し状態に移行されて、特別役が入賞することができる。従って、遊技者は、特別役が入賞した分のメダルを得ることができる。
第1規定値が、第2規定値よりも大きい。従って、遊技者は、第2規定値に到達することで特別役が入賞した分のメダルを得ながらも、やがて第1規定値に到達することに望みをかけながら、遊技を進めることができる。
スロットマシン1が、第2特別遊技状態の出玉期待値を抑制する出玉制御部131を備える。いわば、第2特別役遊技状態には、出玉を抑えるためのリミッターがあると言える。このリミッターの存在により、払い出し枚数が、遊技機にて許容されている出玉の範囲を安易に超えてしまうような現象の発生を抑えることができる。
出玉制御部131は、第1遊技状態が第2特別遊技状態でありかつ発動条件を満たした場合に第2特別遊技状態の出玉期待値を抑制し、第2特別遊技状態の出玉期待値が抑制されている状態で解除条件が満たされた場合に第2特別遊技状態の出玉期待値の抑制を解除する。つまり、出玉を抑えるためのリミッターは、解除条件が満たされることで解除が可能である。リミッターの存在は、上述したような、遊技機にて許容されている出玉の範囲を安易に超えることを抑制できる観点からは有効と言えるが、一方でより多くの出玉を得ることを望む遊技者にとっては、喜び難い機能となる。この点、解除条件が満たされればリミッターが解除されるため、遊技者は、解除条件が満たれることに望みをかけながら遊技を進めることができる。
発動条件が、特別役の入賞回数、遊技区間が前記有利区間に移行したときから経過した遊技数、遊技区間が有利区間に移行したときから現在までの遊技媒体の払い出し差数、および、当せんした操作態様役に設定されている操作態様通りにストップスイッチ34、35、36が操作されなかった回数の少なくともいずれかが第3規定値に到達したこと、および、第2特別遊技状態の出玉期待値の抑制を発動するか否かの発動抽せんに当せんしたことの少なくともいずれかを含む。このように、解除条件を、遊技者による遊技の結果に起因するものとすることができる。これにより、遊技者は、自らのヒキにより、リミッターを解除することが可能となる。従って、幅広い遊技性を提供できる。
解除条件が、第2遊技状態が特別役実施状態である場合に所定の役に1回または複数回連続して当せんしたこと、および、操作態様役に設定されている操作態様でストップスイッチ34、35、36が1回または複数回連続して操作されたことの少なくともいずれかを含む。このように、解除条件を、遊技者自身の操作に起因するものとすることができる。これにより、遊技者は、自らのヒキや技量により、リミッターを解除することが可能となる。従って、幅広い遊技性を提供できる。
スロットマシン1は、次のように構成することもできる。
出玉制御部131は、省略することができる。
特別役は、一種BBに限らず、二種BB(二種特別役物に係る連続作動装置)であってもよい。
第1規定値、第2規定値および第3規定値の各々は、スロットマシン1の設定値に応じた差(つまり、設定差)を設けてもよい。第1規定値、第2規定および第3規定値のいずれか1つに設定差を設けてもよいし、第1規定値、第2規定および第3規定値の全てに設定差を設けてもよい。
第1特別遊技状態で行われた遊技の結果を表すパラメータを、例えば、液晶表示装置22を介して遊技者に分かるように表示してもよい。この場合、パラメータそのものを液晶表示装置22に表示してもよいし、第1規定値に到達するまでの残りパラメータを表示してもよい。このように構成することで、遊技者の遊技に対するモチベーションを高めることができる。第2規定値に対応するパラメータ、および、第3規定値に対応するパラメータについても同様に、遊技者に分かるように表示することができる。
第2特別遊技状態は、複数のモードを有していてもよい。第2特別遊技状態の各モードは、例えば、出玉期待値が(A)~(F)のいずれかに対応付けることができる。モードAの出玉期待値を(A)に対応付けて、モードAでは、1ゲームあたりの増加出玉が第1特別遊技状態よりも高くなるようにしてもよい。また、モードBの出玉期待値を(C)に対応付けて、モードBでは、上乗せされるゲーム数が大きくなるようにしてもよい。
第2特別遊技状態のモードは、例えば、第2特別遊技状態への移行時に決定される。第2特別遊技状態のモードは、一旦設定されると有利区間の終了まで変更されないようにしてもよいし、第2特別遊技状態での遊技結果に応じて変動するようにしてもよい。初期モードは、例えば、予め決定されていてもよいし、抽せんまたは第2特別遊技状態に移行したときに当せんした役に応じて決定されてもよい。第2特別遊技状態での遊技結果に応じてモードが変動する場合、内部抽せんにより当せんした役に応じてモード移行抽せんを行い、このモード移行抽せんに当せんした場合にモード移行するようにしてもよいし、当せんした役の種類など関係なく純粋な移行抽せんに当せんし場合にモード移行するようにしてもよい。内部抽せんに当せんした役に応じてモード移行抽せんを行う場合、例えば、内部抽せんによりチェリーに当せんした場合は、それぞれ50%の確率でモードAまたはモードBに移行し、スイカに当せんした場合は、20%の確率でモードAに移行し、80%の確率でモードBに移行するようにしてもよいし、チェリーに当せんして第2特別遊技状態に移行した場合はモードAに移行し、スイカに当せんして第2特別遊技状態に移行した場合はモードBに移行するようにしてもよい。
第2特別遊技状態のモードは、遊技者が選択できるようにしてもよい。
第2特別遊技状態のモード移行先を遊技者が予想できるようにしてもよい。例えば、第2特別遊技状態への移行時に、操作部30等を用いて遊技者がモード移行先を予想できる演出を発生させ、予想が当たった場合、出玉以外の特典(例えば、設定示唆演出の出力、演出コンテンツの解放)が付与されるようにしてもよい。
移行した第2特別遊技状態のモードを報知する演出が行われてもよい。
第1遊技状態がATに移行した以降、第1特別遊技状態に滞在しているのか、第2特別遊技状態に滞在しているのかを報知または示唆する演出を設けてもよい。
リミッターを発動させる発動条件に、有利区間の残りゲーム数または遊技区間で獲得したメダルの払い出し総数が第3規定値に到達することが含まれている場合、有利区間の残りゲーム数を液晶表示装置22等を介して直接的または間接的に遊技者に報知してもよい。
操作態様役に当せんした場合、操作態様に応じて恩恵を付与してもよい。例えば、操作態様が、第1役と、入賞時におけるメダルの払い出し数が第1役よりも少ない第2役とを有し、ストップスイッチ34、35、36の操作態様に応じて第1役および第2役のいずれか一方が入賞可能に構成されているとする。第2役を入賞させた場合、恩恵として、AT継続抽せんの当せん確率を優遇してもよい。第1役を入賞させた場合、第2役の入賞よりも多いメダルの払い出しを受けることができる一方、第1規定値または第2規定値のカウントを一時的に停止させる等のペナルティを課してもよい。
図10のステップ8において、有利区間が終了するか否かを判断して、ATが第2特別遊技状態で終了しても、有利区間は終了せず継続するように構成してもよい。つまり、有利区間が終了したときの遊技状態は第2特別遊技状態でなくても構わない。この場合、いわゆる連荘モードが経過しても有利区間が継続するので、遊技継続性を高めることができる。
特別遊技状態は、一般遊技状態よりも遊技者にとって有利であればよい。例えば、特別遊技状態は、ATに限らず、ARTであってもよい。また、特別遊技状態は、所定のゲーム数を1セットとしたセット管理型であってもよいし、ゲーム数管理型であってもよい。
終了条件を満たすことで有利区間が終了する場合、例えば、終了する間際にエンディング演出を実行してもよい。
区間制御部114による有利区間の通常区間への強制的設定の条件は、有利区間消化ゲーム数が1500ゲームに到達する、および、有利区間のメダルの払い出し差数が2400枚に到達することに限らない。これらの条件とは異なる条件で、有利区間を通常区間に強制的に設定してもよいし、また、有利区間を通常区間に強制的に設定する条件を設けなくてもよい。例えば、有利区間消化ゲーム数が1500ゲームに到達することで有利区間が通常区間に強制的に設定されるが、有利区間のメダルの払い出し差数が2400枚に到達することでは、有利区間が通常区間に強制的に設定されないように構成してもよい。また、例えば、有利区間が通常区間に強制的に設定された場合を除いて、一旦、遊技区間が有利区間に設定されると、いわゆるボーナス(例えば、一種BB)が1回入賞するか、または、メダルの払い出しが最大となる押し順役(例えば、押し順ベル)の押し順を1回報知するまでは、有利区間を通常区間に設定できないように構成してもよい。
スロットマシン1の設定値が変更された場合、遊技区間は、スロットマシン1の設定値が変更される直前の状態を引き継ぐように設定してもよいし、予め設定されている初期状態に設定される(すなわち、初期化される)ようにしてもよい。
前記実施形態では、有利区間中に指示機能が作動し、かつ、役物および役物連続作動装置を除いて小役を払い出し枚数最大で入賞させるように遊技を進めた場合の出玉率の平均が100%を超える場合にのみ、有利区間であることが表示部に表示されるように構成しているが、これに限らない。例えば、遊技区間が有利区間へ移行したときに、表示部に有利区間中であることを必ず表示されるように構成してもよい。
前記実施形態では、遊技区間が有利区間に移行した場合、区間制御部114が、操作部30に設けた表示部を介して、遊技区間が有利区間であることを表示するように構成しているが、これに限らない。例えば、液晶表示装置22が表示部を兼ねるように構成してもよいし、表示部を省略して遊技区間が有利区間であることを表示しないように構成してもよい。表示部に有利区間であることが表示された後は、有利区間が終了するまで、有利区間であることを表示し続けてもよいし、有利区間であることを表示し続けなくてもよい。
制御装置100は、ソフトウェアと協働して所定の機能を実行するCPUに代えて、ハードウェアのみで所定の機能を実現するように専用に設計されているFPGA(field-programmable gate array)、または、ASIC(application specific integrated circuit)を含んでいてもよい。
メイン制御部110およびサブ制御部120は、それぞれ異なる基板に設けてもよいし、同一基板上に設けてもよい。すなわち、メイン制御部110およびサブ制御部120は、それぞれがCPU、ROMおよびRAM等を備えていてもよいし、CPU、ROMおよびRAM等を共有していてもよい。
押し順役は、所定の押し順でストップスイッチ34,35,36を操作することにより入賞する場合に限らない。押し順役は、例えば、所定の位置でストップスイッチ34,35,36を操作することにより入賞するようにしてもよいし、所定の位置に加え、所定の押し順でストップスイッチ34,35,36を操作することにより入賞するようにしてもよい。
内部抽せんテーブルは、図9に示されている情報に限らず、スロットマシンの設計に応じて、他の任意の情報を含むことができる。
有効ラインは、少なくとも1本設定されていればよく、2本以上であっても構わない。
可能であれば、メイン制御部110の構成をサブ制御部120に設けてもよいし、サブ制御部120の構成をメイン制御部110に設けてもよい。
ホッパーユニット50から物理的にメダルが払い出される場合を例示したが、スロットマシン1は、ホッパーユニット50を有さない構成であってもよい。この場合、メダルの払い出しは、物理的な方法ではなく、電子的な方法で行われ、払い出されたメダルはデータとして記憶される。つまり、本明細書における「遊技媒体」には、メダル等の有体物に限らず、データ等の無体物が含まれる。
高確率状態は、特別役実施状態の一例であってもよい。この場合、高確率状態移行抽せんは、特別遊技状態抽せんの一例であってもよい。高確率状態の延長抽せんを特別遊技状態抽せんに含めることもできる。
なお、前記様々な実施形態または変形例のうちの任意の実施形態または変形例を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。また、実施形態同士の組み合わせまたは実施例同士の組み合わせまたは実施形態と実施例との組み合わせが可能であると共に、異なる実施形態または実施例の中の特徴同士の組み合わせも可能である。