JP7314740B2 - 送信装置、プログラム - Google Patents

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Description

本発明は、送信技術に関し、特にデータを送信する送信装置、プログラムに関する。
無線通信においてTDMA(Time Division Multiple Access)方式でデータを送信する際、各フレームにおいて所定のスロットが使用される。また、データを複数のブロックに分割してから送信し、データの受信においてエラーが発生した場合にエラー箇所に相当するブロックが再送される。そのため、ソフトウエアのデータの送信が終了するまでの時間が長くなる傾向にあった。さらに、データが大きくなるほど再送が発生しやすい。特許文献1では、複数のスロットで同一データを送信することによって、データ伝送の信頼性が高められている。
特開2006-121393号公報
しかしながら、特許文献1では、通信状況に応じて、複数のスロットの使い方を変更することによって効率的な通信を実現することは考慮されていない。
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、複数のスロットの使い方を変更することによって効率的な通信を実現する技術を提供することである。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の送信装置は、複数のフレームが時分割多重されるとともに、各フレームにおいて複数のスロットが時分割多重されており、各フレームにおける1つ以上のスロットを使用してデータを送信する送信部と、送信部の動作を制御する制御部と、データの送信先になる受信装置におけるデータの受信品質に関する情報を取得する取得部とを備える。制御部は、取得部において取得した情報をもとに、各フレームにおける2つ以上のスロットのそれぞれにおいて互いに異なったデータを送信させる高速モードまたは各フレームにおける2つ以上のスロットにおいて同一のデータを送信させる冗長化モードを選択し、冗長化モードを選択した場合、取得部において取得した情報をもとに、フレーム内の相対的なタイミングが異なった2つ以上のスロットにおいて同一のデータを送信させる第1送信モードと、フレーム内の相対的なタイミングが同一である2つ以上のスロットにおいて同一のデータを送信させる第2送信モードとの一方を選択する
本発明の別の態様もまた、送信装置である。この装置は、複数のフレームが時分割多重されるとともに、各フレームにおいて複数のスロットが時分割多重されており、各フレームにおける1つ以上のスロットを使用してデータを送信する送信部と、送信部の動作を制御する制御部と、データの送信先になる受信装置におけるデータの受信品質に関する情報を取得する取得部とを備える。制御部は、各フレームにおける2つ以上のスロットのそれぞれにおいて互いに異なったデータを送信させる高速モードと、各フレームにおける2つ以上のスロットにおいて同一のデータを送信させる冗長化モードとを含む複数の送信モードのいずれかを選択し、取得部において取得した情報をもとに、冗長化モードにおいて同一のデータを送信させる2つ以上のスロットの間隔を調節し、冗長化モードを選択した場合、取得部において取得した情報をもとに、フレーム内の相対的なタイミングが異なった2つ以上のスロットにおいて同一のデータを送信させる第1送信モードと、フレーム内の相対的なタイミングが同一である2つ以上のスロットにおいて同一のデータを送信させる第2送信モードとの一方を選択する。
本発明のさらに別の態様もまた、送信装置である。この装置は、複数のフレームが時分割多重されるとともに、各フレームにおいて複数のスロットが時分割多重されており、各フレームにおける1つ以上のスロットを使用してデータを送信する送信部と、送信部の動作を制御する制御部と、データの送信先になる受信装置におけるデータの受信品質を示す情報を取得する取得部とを備える。制御部は、各フレームにおける2つ以上のスロットのそれぞれにおいて互いに異なったデータを送信させる高速モードと、各フレームにおける2つ以上のスロットにおいて同一のデータを送信させる冗長化モードとを含む複数の送信モードのいずれかを選択し、冗長化モードにおいて、スロットN個分のデータで構成されるグループを形成し、1つのグループのデータを送信させた後、同一のデータを送信させる2つのスロット間の間隔をスロットN個分の長さに設定して同じグループのデータを再度送信させるとともに、取得部において取得した受信品質が低いほど、Nを大きな値に設定する。
本発明のさらに別の態様もまた、送信装置である。この装置は、複数のフレームが時分割多重されるとともに、各フレームにおいて複数のスロットが時分割多重されており、各フレームにおける1つ以上のスロットを使用してデータを送信する送信部と、送信部の動作を制御する制御部とを備える。制御部は、各フレームにおける2つ以上のスロットのそれぞれにおいて互いに異なったデータを送信させる高速モードと、各フレームにおける2つ以上のスロットにおいて同一のデータを送信させる冗長化モードとを含む複数の送信モードのいずれかを選択し、本送信装置と同じスロットを使用して送信する可能性のある他の送信装置の数が多いほど、高速モードおよび冗長化モードで使用するスロットの数を少なく設定する。
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システム、記録媒体、コンピュータプログラムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、複数のスロットの使い方を変更することによって効率的な通信を実現できる。
実施例1に係る通信システムの構成を示す図である。 通信システムにおけるフレームの構成を示す図である。 第1通信装置から送信されるデータの配置を示す図である。 図4(a)-(c)は、通信装置において使用される通信モードを示す図である。 図5(a)-(b)は、誤りの発生を示す図である。 通信装置の構成を示す図である。 ヘッダのフォーマットを示す図である。 データのフォーマットを示す図である。 通信装置による送信手順を示すフローチャートである。 通信装置による別の送信手順を示すフローチャートである。 図11(a)-(b)は、実施例2に係る通信装置において使用される冗長化モードを示す図である。 ヘッダのフォーマットを示す図である。 通信装置による送信手順を示すフローチャートである。 図14(a)-(b)は、実施例3に係る通信装置において使用される通信モードを示す図である。
(実施例1)
本発明を具体的に説明する前に、まず概要を述べる。本発明の実施例において、通信システムは、例えば業務用無線であり、複数のフレームが時分割多重されるとともに、各フレームにおいて2つのスロットが時分割多重されている。送信側の通信装置は、2つのスロットのうち、所定の1つのスロットのみが使用可能である場合、各フレームにおける1つのスロットを使用してデータを送信する。また、さらに効率的な通信を実現するために、2つのスロットが両方とも使用されていない場合、当該通信装置は、2つのスロットを使用してデータを送信する。
送信側の通信装置は、受信側の通信装置における電波環境に関する情報(RSSI(Received Signal Strength Indicator)など)、受信結果(受信エラー情報など)等を取得し、それに応じて高速にデータを転送する高速モードと、エラー耐性の高い冗長化モードのいずれか一方を選択する。送信側の通信装置は、選択したモードを使用してデータを送信する。また、冗長化モードにおいて、同一データを隣接するスロットに配置せず、同一データを配置する2つのスロット間に少なくとも1つの他のスロットが存在するようにしてエラー耐性をより高める。
図1は、通信システム100の構成を示す。通信システム100は、通信装置10と総称される第1通信装置10a、第2通信装置10b、第3通信装置10c、第4通信装置10dを含む。通信システム100に含まれる通信装置10の数は「4」に限定されない。ここでは、一例として、第1通信装置10aと第2通信装置10bが通信のペアとされているとともに、第3通信装置10cと第4通信装置10dが通信のペアとされている。第1通信装置10aから第4通信装置10dは、同様の構成を有するが、ここでは、第1通信装置10aと第3通信装置10cを送信側の通信装置10とし、第2通信装置10bと第4通信装置10dを受信側の通信装置10とする。本実施例では説明を簡潔にするため、通信装置10同士は基地局装置を介さずに通信するものとするが、もちろん基地局装置を介した通信を行ってもよい。また、2つの通信装置10による通信に限らず、3つ以上の通信装置10による通信、すなわちグループ通信を行ってもよい。
第1通信装置10aは、PTT(Push-To-Talk)に対応しており、PTTボタンが押し下げられることによって、音声信号が含まれた発呼信号を送信する。第2通信装置10bは、第2通信装置10bのPTTボタンが押し下げられていない期間において、第1通信装置10aからの発呼信号を受信し、発呼信号に含まれた音声信号を再生する。このような第1通信装置10aの動作は、発話者によって使用される通信装置10の動作に相当し、第2通信装置10bの動作は、受話者によって使用される通信装置10の動作に相当する。第3通信装置10cは第1通信装置10aと同様の処理を実行し、第4通信装置10dは第2通信装置10bと同様の処理を実行する。なお、第1通信装置10aおよび第3通信装置10cを送信装置と呼び、第2通信装置10bおよび第4通信装置10dを受信装置と呼ぶ場合もある。本実施例では、1つの通信装置10が送信装置と受信装置の両方の機能を備えるが、送信装置と受信装置が別々の装置であってもよい。
図2は、通信システム100におけるフレームの構成を示す。横軸が時間を示す。1つの周波数帯において、フレーム1、・・・、フレーム5と示される複数のフレームが時分割多重される。また、各フレームにおいて、スロット1、スロット2と示される複数のスロットが時分割多重される。スロット1とスロット2は、フレーム内の相対的なタイミングが異なった2つのスロットであるといえる。また、異なるフレームのスロット1同士は、フレーム内の相対的なタイミングが同一である2つのスロットであるといえる。また、異なるフレームのスロット2同士は、フレーム内の相対的なタイミングが同一である2つのスロットであるといえる。第1通信装置10aは、送信を開始する際に、当該周波数が使用されていない場合、フレームおよびスロットのタイミングを形成し、各フレームにおけるスロット1を使用してデータを送信する。後述する通常モードにおいて、第1通信装置10aがスロット1を使用することは、予め定められている。例えば、第1通信装置10aの動作を設定するパソコン等のソフトウエアによって、スロット1の使用が設定されている。第2通信装置10bがスロット1を使用することも同様に設定がなされている。
このような状況下において第3通信装置10cは、送信を開始する際に、第1通信装置10aからのデータを受信し、第1通信装置10aにおいて形成されるフレームおよびスロットのタイミングへの同期を実行する。第3通信装置10cは、同期により形成されたフレームおよびスロットをもとに、各フレームにおけるスロット2を使用してデータを送信する。後述する通常モードにおいて、第3通信装置10cがスロット2を使用することは、予め定められている。第4通信装置10dがスロット2を使用することも同様に設定がなされている。
図3は、第1通信装置10aから送信されるデータの配置を示す。前述のごとく、第1通信装置10aは、各フレームのスロット1を使用する。第1通信装置10aは、スロット1において、ヘッダ、データ1/10、データ2/10、・・・、データ10/10を順に間欠送信する。データは前述の発呼信号に相当する。以下では、このように、所定の1つのスロット(自通信装置10に対して指定されたスロット)を用いて送信がなされる通信モードを通常モードと呼ぶ。
本実施例における第1通信装置10aは、スロット2が使用されていない場合、つまり2つのスロットが両方とも空いている場合、スロット1に加えてスロット2も使用する。その際、2つの通信モードのうちのいずれかが使用される。2つの通信モードを説明するために、ここでは図4(a)-(c)を使用する。図4(a)-(c)は、通信装置10において使用される通信モードを示す。図4(a)は、使用可能な2つのスロットのそれぞれにおいて互いに異なったデータを送信させる高速モードを示す。本図に示す例では、ヘッダに続いて、データ1からデータ6が順に送信される。そのため、高速モードでは、通常モードと比較してデータ送信の速度が2倍になる。
図4(b)、図4(c)は、使用可能な2つのスロットにおいて同一のデータを送信させる冗長化モードを示す。本図に示す例では、ヘッダに続いて、データ1からデータ6が2回ずつ送信される。このように、冗長化モードで使用されるデータの塊の単位を「データグループ」あるいは単に「グループ」と呼ぶ。本図に示す例では、1つのグループが6個のデータ(6個のスロット分のデータ)で構成されている。冗長化モードでは、通常モードと同一のデータ送信の速度であるが、エラー耐性が高められる。冗長化モードでは、さらに第1送信モードと第2送信モードが規定される。
図4(b)は、グループの同一データを異なるフレームのスロット1とスロット2に配置して送信する第1送信モードを示す。第1送信モードでは、グループの同一データが異なるスロットに割り当てられる。例えば、1つのデータ1がフレーム1のスロット1で送信されれば、もう1つのデータ1がフレームXのスロット2で送信される。1つのグループのデータ数が奇数個である場合、第1送信モードを使用すればよい。その際、隣接するスロットに同じデータが連続しないように、同じデータは時間的に離れたスロットに割り当てられる。このために、まず複数のデータを1つのグループにまとめる。ここでは、データ1~データ6の6つのデータが1つのグループに含まれる。1つのグループの複数のデータが送信された後、同じグループの複数データがもう一度送信される。このように送信することで、同一のデータが2回送信されるので、エラー耐性が高まる。
図4(c)は、グループの同一データを異なるフレームの同じスロットで送信する第2送信モードを示す。第2送信モードでは、同一データが同じスロット番号に割り当てられる。例えば、1つのデータ1がフレーム1のスロット1で送信されれば、もう1つのデータ1がフレームXのスロット1で送信される。第2送信モードでは、あるタイミング(時間区間)で連続的に障害が発生する場合のエラー耐性がより高められる。また、データ送信処理がより単純になる。なお、1つのグループのデータ数が偶数個である場合、第1送信モードを使っても、第2送信モードを使ってもよい。
図5(a)-(b)は、通信エラーの発生した状況を示す図である。これらは、第1送信モードによってデータを送信している場合に、斜線で示したスロットに割り当てられたデータおいてエラーが発生している状況を示す。図5(a)では、連続した複数のスロットに割り当てられたデータにおいてエラーが発生しており、図5(b)では、スロット1に割り当てられたデータにおいてエラーが発生している。データにエラーが発生しているスロット以外のスロットに同一のデータが割り当てられていれば、第2通信装置10bは正常にデータを受信できる。つまり、データが受信エラーとなるスロットがあっても別のタイミングで同一のデータが受信可能であるので、通信成功率が改善される。本実施例では、1グループのデータ数Nを2以上とする。また、1つのグループのデータ数に応じて、同一データが配置される時間間隔が変わる。つまり、1つのグループのデータの個数が多いほど、同一データは時間的に離れた位置に配置される。一般的に、同一データの時間間隔が離れているほど、2つの同一データが両方とも受信できない可能性が減るので、エラー耐性が高くなる。
図6は、通信装置10の構成を示す。通信装置10は、操作部20、表示部22、マイク24、スピーカ26、制御部28、通信部30を含む。制御部28は、取得部40を含み、通信部30は、送信部50、受信部52を含む。通信装置10は、図1の第1通信装置10aから第4通信装置10dに相当する。ここでは、(1)送信の基本動作、(2)受信の基本動作、(3)2つのスロットを使用した送信動作、(4)2つのスロットを使用した受信動作の順に説明する。
(1)送信の基本動作
操作部20は、例えばPTTボタン等の操作ボタンを含む。PTTボタンは、通信装置10が発話者によって使用される場合に発呼信号を送信するために押し下げられる。あるいは、操作部20はタッチパネル等であってもよく、操作部20が物理的な操作ボタンを含まなくてもよい。表示部22は、通信装置10の状態、通信状況などを表示する。表示部22は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)、LED(Light Emitting Diode)である。マイク24は、発話者によって発せられる音声を受けつける。マイク24は、音声を電気信号に変換し、電気信号の音声(以下、これもまた「音声」という)を制御部28に出力する。制御部28は、操作部20からの入力等を契機に通信を行うために、通信部30を制御する。
制御部28は、PTTボタンの押し下げ等の操作部20の所定の状態を検出する。制御部28が操作部20の所定の状態を検出している場合、制御部28は、マイク24から音声を受けつける。制御部28は、音声に対して符号化等の処理を実行することによって音声信号を生成する。送信部50は、制御部28において生成された音声信号が含まれた発呼信号を生成する。発呼信号には、発呼信号の送信元である通信装置10のIDと、発呼信号の宛先である通信装置10のIDも含まれる。グループ通信である場合、発呼信号の宛先である通信装置10のIDの代わりに、発呼信号の宛先であるグループのIDが含まれてもよい。送信部50は、上述したように所定の1つのスロットを用いて、他の通信装置10に発呼信号を送信する。
(2)受信の基本動作
通信装置10が受話者によって使用される場合、PTTボタンは押し下げられない。制御部28がPTTボタン押し下げ等の操作部20の所定の状態を検出してない場合、受信部52は、上述したように所定の1つのスロットを用いて、他の通信装置10からの発呼信号を受信する。受信部52は、発呼信号から宛先となる通信装置10のIDを抽出する。受信部52は、抽出したIDが自装置のIDである場合、発呼信号から音声信号を抽出し、音声信号を制御部28に出力する。制御部28は、音声信号に対して復号等の処理を実行することによって、音声を取得する。制御部28は音声を再生してスピーカ26に出力する。スピーカ26は、外部に音声を出力する。
(3)2つのスロットを使用した送信動作
制御部28は、受信部52に信号を受信させることによって、使用可能な周波数帯において他の通信装置10による通信がなされているか否かを判定する。具体的に説明すると、制御部28は、受信した信号の強度が一定値よりも大きい場合、他の通信装置10による通信がなされていると判定し、受信した信号の強度が一定値以下である場合、他の通信装置10による通信がなされていないと判定する。
これに続いて、制御部28は、図2に示すフレームを考慮し、1フレームにおける2スロットが両方とも使用されているか、1フレームにおける1スロットが使用されているか、1フレームにおける2スロットが両方とも使用されていないかを判定する。ここで、1フレームにおける2スロットが両方とも使用されている場合は2スロットに空きがない状態であるので、制御部28は、通信不可能であると判定する。1フレームにおける1スロットが使用されている場合、制御部28は、当該スロットが自通信装置10が使用予定のスロット(所定のスロット)であるかをさらに判定する。制御部28は、当該スロットが使用予定のスロットでなければ、1スロットによる通信が可能であると判定し、当該スロットが使用予定のスロットであれば、通信不可能であると判定する。制御部28は、1スロットによる通信が可能であると判定した場合、(1)の送信処理を実行する。
1フレームにおける2スロットが両方とも使用されていない場合は2スロットに空きがある状態であるので、制御部28は、2スロットによる通信が可能であると判定する。その際、制御部28は、データの送信先になる他の通信装置10に対して、受信品質、例えばRSSIを測定させ、かつ測定したRSSIの送信を要求するためのメッセージ(以下、「受信RSSI確認メッセージ」という)を送信部50から送信する。ここで、1つまたは複数の受信RSSI確認メッセージが送信される。例えば、スロットごとに2つの受信RSSI確認メッセージを送信してもよい。この方法は、スロットごとに受信品質が異なる可能性がある場合に適する方法である。また例えば、異なるタイミング(異なるフレーム)で複数の受信RSSI確認メッセージを送信してもよい。この方法は、受信品質が時間の経過とともに変動する可能性がある場合に適する方法である。また例えば、スロットごとに複数の回数受信RSSI確認メッセージを送信してもよい。例えば、スロット1で2回受信RSSI確認メッセージを送信し、スロット2で2回受信RSSI確認メッセージを送信してもよい。この方法は、スロットごとに受信品質が異なる可能性があり、かつ時間の経過とともに受信品質が変動する可能性がある場合に適する方法である。
他の通信装置10は、1つまたは複数の受信RSSI確認メッセージを受信すると、受信RSSI確認メッセージのそれぞれに対するRSSIを測定し、1つまたは複数のRSSIが含まれたメッセージ(以下、「受信RSSI応答メッセージ」という)を通信装置10に送信する。例えば、他の通信装置10は、スロット1の受信RSSI確認メッセージと、スロット2の受信RSSI確認メッセージを2回受信した場合、スロット1におけるRSSIとスロット2におけるRSSIを測定し、それぞれのRSSIが含まれた2つの受信RSSI応答メッセージを送信する。受信部52は、受信RSSI応答メッセージを他の通信装置10から受信する。取得部40は、受信部52において受信した受信RSSI応答メッセージから、1つまたは複数のRSSIを取得する。これは、データの送信先になる他の通信装置10におけるデータの受信品質に関する情報を取得することに相当する。
制御部28は、取得部40において取得した1つまたは複数のRSSIをもとに、通信モードを決定する。これは、高速モードと冗長化モードとの一方を選択することに相当する。制御部28は、複数のRSSIを取得した場合、複数のRSSIの統計値を取得(算出)する。統計値は、例えば、平均値、中央値、最小値である。なお、複数ではなく1つのRSSIを取得した場合でも、便宜上、取得した1つの値を統計値と呼ぶ。制御部28は、統計値と第1しきい値とを比較し、統計値が第1しきい値よりも大きければ高速モードを選択し、統計値が第1しきい値以下であれば冗長化モードを選択する。つまり、制御部28は、取得部40において取得した情報をもとに、受信品質が第1しきい値よりもよければ(第1しきい値よりも高ければ)高速モードを選択し、受信品質が第1しきい値よりもよくなければ(第1しきい値以下であれば)冗長化モードを選択する。ここで、制御部28は、自装置におけるRSSIに応じて送信モードを選択してもよく、取得部40において取得したRSSI(他の装置におけるRSSI)と自装置におけるRSSIの両方を考慮して、送信モードを選択してもよい。例えば、第1通信装置10aが第2通信装置10bからデータを受信した際の自装置におけるRSSIを記憶しておき、それに応じて、第1通信装置10aが第2通信装置10bにデータを送信する際の送信モードを選択してもよい。また、第1通信装置10aが第1通信装置10aにおけるRSSIと、第2通信装置10bにおけるRSSIの両方に基づいて送信モードを選択してもよい。また、基地局装置を介した通信を行う場合、通信装置10は基地局装置からの信号のRSSIをもとに、送信モードを選択してもよい。
制御部28は、冗長化モードを選択した場合、1つのグループのデータ数が奇数個であれば、第1送信モードを選択する。また1つのグループのデータ数が偶数個の場合、取得部40において取得したスロットごとのRSSIをもとに、第1送信モードと第2送信モードとの一方を選択してもよい。制御部28は、複数のRSSIのそれぞれを第2しきい値と比較し、RSSIが第2しきい値以下となるスロットに対して障害発生を認識する。また、制御部28は、障害発生となるスロットの配置に応じて、第1送信モードと第2送信モードとの一方を選択する。具体的に説明すると、スロット1あるいはスロット2の一方に固有な障害が発生する頻度が高い場合、つまり特定のスロットにのみ障害が発生する頻度が高い場合、制御部28は、第1送信モードを選択する。それ以外の場合、制御部28は、第2送信モードを選択する。それ以外の場合には、特定のタイミングで連続的に障害が発生する頻度が高い場合を含む。このように制御部28は、送信部50の動作を制御する。第1送信モードでは、グループの同一データが異なるスロットに割り当てられため、一方のスロットに障害が発生する頻度が高くても、他方のスロットに割り当てられた同じデータが受信できる可能性が高い。また、特定のタイミングで連続的に障害が発生する頻度が高い場合、同一データが配置される間隔(時間差)をより広くできる第2送信モードを選択することにより、エラー耐性をより向上させる。
送信部50は、制御部28において選択された高速モード、冗長化モードの第1送信モード、冗長化モードの第2送信モードに応じてデータを送信する。その際、送信部50は、各フレームにおける2つのスロットを使用する。送信部50は、図4(a)-(c)に示されるヘッダであって、かつデータの先頭で送信すべきヘッダを生成する。図7は、ヘッダのフォーマットを示す。「Data Kind」は、当該スロットデータのデータ種別を示す。具体的には、当該スロットデータがヘッダであることを示すビットパターンであり、後続のスロットデータ(ペイロード)と区別可能な所定のビットパターンが記録されている。「2slot」は、送信に2つの(複数の)スロットを使用するか否かを示す。「0」であれば1スロットで送信することを示し、「1」であれば2スロットで送信することを示す。「dup」は、2スロットで同じデータを送信するか否かを示す。「0」であれば同じデータを送信しないことを示し、「1」であれば同じデータを送信することを示す。「Source ID」はデータ送信元の通信装置10のIDを示し、「Target ID」はデータの送信先の通信装置10のIDを示す。「Data Block」は送信データ数、つまりヘッダ以降に送信するデータ(ペイロード)の総数を示す。本実施例では、ヘッダが配置されたスロットにおけるデータの総数を示す。つまり、スロットごとのデータの総数を示す。ただし、これに限らず、2つのスロットを合わせたデータの総数が記録されていてもよい。「CRC」は誤り検出用の符号を示す。高速モードの場合、2slot=1、dup=0とされ、冗長化モードの場合、2slot=1、dup=1とされる。第1送信モードあるいは第2送信モードを示すための情報がdupに含まれてもよい。また、通常モードの場合、2slot=0、dup=0とされる。図6に戻る。
また、送信部50は、図4(a)-(c)に示されるデータであって、かつヘッダに続いて送信すべきデータを生成する。図8は、データのフォーマットを示す。「Data No.」は、送信データ数に対するデータの順番を示す番号である。「Data」は送信対象となるデータである。「CRC」は誤り検出用の符号を示す。受信側の通信装置10は、CRCを用いて、通信エラーが発生したことを検出できる。受信側の通信装置10は、受信したヘッダをもとに、高速モード、冗長化モードの第1送信モード、冗長化モードの第2送信モード、通常モードのいずれかを特定し、特定した通信モードをもとにデータを受信する。
これまで、制御部28は、受信側の通信装置10におけるRSSIをもとに高速モードと冗長化モードとの一方を選択しているが、別の基準で通信モードを選択してもよい。例えば、送信部50が高速モードで送信したデータに対して、受信側の通信装置10において通信エラーを検出したとする。受信側の通信装置10は、送信側の通信装置10にNackを送信する。送信側の通信装置10の制御部28は、受信部52がNackを受信した場合に、再送するデータに対して冗長化モードの使用を決定する。つまり、通信エラーが生じていない間には高速モードが使用され、通信エラーが生じた場合には冗長化モードへの切替がなされる。通信装置10のユーザが特別な操作をしなくても、自動的に適切な通信モードが選択されるので、ユーザの利便性が高くなる。このような処理は、これまでの説明の処理と組み合わされてもよい。
(4)2つのスロットを使用した受信動作
制御部28は、受信部52に所定の1つのスロットの信号を受信させる。例えば、第2通信装置10bであればスロット1の信号を受信し、第4通信装置10dであればスロット2を受信する。制御部28は、受信した信号から所定のビットパターンに一致するヘッダを特定し、ヘッダの「Target ID」が自通信装置10のIDに一致する場合に、以下の処理を行う。まず「2slot」が「0」であるか「1」であるかを判定する。「2slot」が「0」である場合、(2)の受信処理を実行する。次に「2slot」が「1」である場合、もう一方のスロットについても受信し、同様にヘッダを特定して解析する。2つのスロットの各ヘッダは、「Data Kind」、「2slot」、「dup」、「Source ID」、「Target ID」に関して同じ情報が設定されている。制御部28は、「Data Block」に従って、各々のスロットのペイロードを受信し、「CRC」を用いてデータエラーを検出する。また制御部28は、「dup」が「0」であるか「1」であるかを判定する。「dup」が「0」である場合、制御部28は、受信した2つのスロットのペイロードを「Data No.」に従って連結してデータを復元する。「dup」が「1」である場合、制御部28は、「Data No.」が同じデータを比較し、エラーが検出されていない方のデータを採用し、「Data No.」に従って連結してデータを復元する。2つのスロットのデータで両方ともエラーが検出されない場合は、任意の方法でそのうちの1つを採用すればよい。
この構成は、ハードウエア的には、任意のコンピュータのCPU、メモリ、その他のLSIで実現でき、ソフトウエア的にはメモリにロードされたプログラムなどによって実現されるが、ここではそれらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックがハードウエアのみ、ハードウエアとソフトウエアの組合せによっていろいろな形で実現できることは、当業者には理解されるところである。
以上の構成による通信システム100の動作を説明する。図9は、通信装置10による送信手順を示すフローチャートである。制御部28は空きスロットを確認する(S10)。ここでは、2スロットが両方とも空いているか、所定の1スロット(自通信装置10に対して指定されたスロット)のみ空いているかを確認する。なお、説明を簡潔にするため、図9のフローチャートでは、2スロットが両方とも空いていない状況を省略している。所定の1スロットのみ空いていれば(S12のN)、送信部50は、「2slot=0、dup=0」が示されたヘッダを送信し(S14)、データを送信する(S16)。2スロットが両方とも空いていれば(S12のY)、送信部50は受信RSSI確認メッセージを送信し(S18)、受信部52は受信RSSI応答メッセージを受信する(S20)。受信したRSSIの値が第1しきい値よりも大きい場合(S22のY)、送信部50は、「2slot=1、dup=0」が示されたヘッダを送信し(S24)、データを送信する(S26)。受信したRSSIの値が第1しきい値以下である場合(S22のN)、送信部50は、「2slot=1、dup=1」が示されたヘッダを送信し(S28)、データを送信する(S30)。
図10は、通信装置10による別の送信手順を示すフローチャートである。送信部50は、「2slot=1、dup=0」が示されたヘッダを送信し(S50)、データを送信する(S52)。つまり、まず高速モードでデータを送信する。受信部52は、受信結果を待ち(S54)、受信結果を受信する(S56)。受信結果がOKである場合(S58のY)、つまりAckを受信した場合、送信部50は、「2slot=1、dup=0」が示されたヘッダを送信し(S60)、データを送信する(S62)。受信結果がOKでない場合(S58のN)、つまりNackを受信した場合、送信部50は、「2slot=1、dup=1」が示されたヘッダを送信し(S64)、データを送信する(S66)。つまり、通信エラーが発生した場合に、冗長化モードに切り替えてデータを送信する。
本実施例によれば、各フレームにおける2つのスロットを使用する場合に、高速モードと冗長化モードとの一方を選択し、複数のスロットの使い方を変更することによって、効率的な通信を実現できる。また、複数のスロットの使い方を変更するので、大容量のデータを送信する際の送信時間の短縮および通信成功率の改善を実現できる。また、受信品質がしきい値よりもよければ高速モードを選択し、受信品質がしきい値よりもよくなければ冗長化モードを選択するので、受信品質に適した通信を実行できる。また、冗長化モードを選択した場合、第1送信モードと第2送信モードとの一方を選択するので、エラーの発生パターンに適した通信を実行できる。また、受信品質がよくない場合に、予め冗長化モードを選択するため、通信エラーが発生した後にデータを再送する方式に比べて、通信時間を短縮できる場合がある。
(実施例2)
次に実施例2を説明する。実施例2は、実施例1と同様に、複数の通信装置間において通信を実行する通信システムに関する。特許文献1では、複数のスロットで同一のデータを送信する場合に、エラー耐性の向上が十分に考慮されていない。例えば、同一のデータを送信するための2つのスロットの時間間隔が長い方がエラー耐性向上につながるが、このようなことが十分には考慮されていない。一般的に、同一データの時間間隔が長いほど、エラー耐性は高くなる。一方、同一データの時間間隔が長いほど、送信および受信処理が複雑になり、データを受信するまでに多くの時間が必要になる。したがって、同一データの時間間隔を適切に調節することが望ましい。実施例2に係る通信装置は、受信側の通信装置におけるRSSIあるいはAck/Nackのうちの少なくとも一方をもとに、1グループに対応させるデータの個数、つまり冗長化モードにおける同一データの時間間隔を調節する。実施例2に係る通信システム100、通信装置10は、図1、図6と同様のタイプである。ここでは、これまでとの差異を中心に説明する。
図6の通信装置10における取得部40は、実施例1と同様に、受信部52において受信した受信RSSI応答メッセージのうち、複数のRSSIを取得する。制御部28は、取得部40において取得したRSSIの値が大きいほど、1グループのデータ数Nを少なくし、同一データの時間間隔を短くする。このように制御部28は、同一のデータを送信する2つのスロットの間隔を調節する。図11(a)-(b)は、通信装置10において使用される冗長化モードを示す。図11(a)は、同一のデータ(例えば「データ1」)の間に5個のスロットが存在し、次の同一データは6番目のスロットに存在するように設定した例である。この場合、スロットの間隔は「6」になる。一方、図11(b)は、同一のデータが隣接するスロットに配置され、次の同一データは1番目のスロットに存在するように設定した例である。この場合、スロットの間隔は「1」になる。図6に戻る。
送信部50は、ヘッダを生成する。図12は、ヘッダのフォーマットを示す。図7と比較して「shift」が追加される。「shift」は、冗長化モードにおける同一データの間隔であるシフト量を示す。1グループのデータ数をNとすると、基本的にシフト量はNである。図11(a)に示す例では、シフト量は「6」であり、図11(b)に示す例では、シフト量は「1」である。すなわち、シフト量がNである場合、同一データが配置される2つのスロットの間にN-1個の他のスロットが存在する。
ここで、取得部40は、所定期間における受信側の通信装置10でのエラー数を取得し、制御部28は、エラー数が少ないほど、1グループのデータ数Nを少なくすることによって、同一データの時間間隔を短くしてもよい。つまり、制御部28は、所定期間における受信側の通信装置10でのエラー数をもとに、シフト量を調節してもよい。また、RSSIとエラー数の両方を用いてシフト量を調節してもよい。
以上の構成による通信システム100の動作を説明する。図13は、通信装置10による送信手順を示すフローチャートである。制御部28は空きスロットを確認する(S100)。図13においても図9のフローチャートと同様に、2スロットが両方とも空いているか、所定の1スロットのみ空いているかを確認する。なお、説明を簡潔にするため、図13のフローチャートにおいても、2スロットが両方とも空いていない状況を省略している。所定の1スロットのみ空いていれば(S102のN)、送信部50は、通常モードによる送信を決定し、ヘッダを作成する(S104)。送信部50はヘッダを送信し(S106)、データを送信する(S108)。
2スロットが両方とも空いていれば(S102のY)、送信部50は受信RSSI確認メッセージを送信し(S110)、受信部52は受信RSSI応答メッセージを受信する(S112)。制御部28は、受信RSSI(受信品質)に応じてシフト量を設定する(S114)。制御部28は、例えば、取得したRSSIが大きいほど、シフト量を小さくする。また例えば、RSSIがしきい値θ1以上の場合に、高速モードにし、RSSIがしきい値θ1未満かつしきい値θ2以上(θ1>θ2)に、冗長化モードでシフト量を1にし、RSSIがしきい値θ2未満かつしきい値θ3以上(θ2>θ3)に、シフト量を2にし、RSSIがしきい値θ3未満である場合に、シフト量を3にしてもよい。送信部50はヘッダを作成する(S116)。送信部50はヘッダを送信し(S118)、データを送信する(S120)。シフト量が大きいほどエラー耐性は高くなるが、一方でシフト量が大きいほど、データの送信処理および受信処理は複雑になる。このため、受信品質に応じて、適切なシフト量を設定することが望ましい。
本実施例によれば、受信品質に応じて、同一データが配置されるスロット間隔を動的に調整するため、通信環境に合ったデータ送信を効率よく行うことができる。つまり、受信品質が高い場合には、同一データのスロット間隔を短くし、受信品質が低い場合には、同一データのスロット間隔を長くするため、必要十分なエラー耐性の確保と、送受信処理の効率化とを両立することができる。
(実施例3)
次に実施例3を説明する。実施例3は、これまでと同様に、複数の通信装置間において通信を実行する通信システムに関する。これまでは、一例として1フレームのスロット数が2であるとしているが、これに限定されない。例えば、1フレームが3スロット以上で構成されてもよい。実施例3に係る通信システム100、通信装置10は、図1、図6と同様のタイプである。ここでは、これまでとの差異を中心に説明する。
図14(a)-(b)は、通信装置10において使用される通信モードを示す。ここでは、1フレームが3スロットである場合を示す。図14(a)は高速モードを示し、図14(b)は冗長化モードを示す。ここでは、高速モードおよび冗長化モードに、2スロットを使用しているが、3スロットを使用してもよい。つまり、1フレームがKスロットの通信システム100において、高速モードおよび冗長化モードを実行する場合に、2スロット以上かつKスロット以下の任意の数のスロットが使用されてもよい。例えば、冗長化モードにおいて3スロットを使用し、同一データを異なるタイミングで3回送信してもよい。このように冗長化モードにおいて3スロット以上を用いることにより、エラー耐性をさらに高めることができる。また例えば、高速モードにおいて3スロットを使用してもよい。
高速モードで使用するスロット数と、冗長化モードで使用するスロット数は、同じであっても異なっていてもよい。高速モードで使用するスロット数と、冗長化モードで使用するスロット数を同じにすると、通信装置10および通信システム100の処理を簡略化(効率化)することができる。例えば、通信装置10がデータ送信時に所定数のスロットを確保した場合、受信品質に応じて高速モードと冗長化モードとを切り替える際には、新たなスロットを確保する処理は必要ない。一方、高速モードで使用するスロット数と、冗長化モードで使用するスロット数を異なる値にすると、より高い自由度で通信システム100の特性を設定(設計)することができる。例えば、通信の高速化はそれほど必要ないが、エラー耐性を高める必要性が高い場合には、高速モードで使用するスロット数を「2」とし、冗長化モードで使用するスロット数を「4」にしてもよい。つまり、必要十分な通信速度の確保と、必要十分なエラー耐性の確保とを両立することができる。
また、使用するスロットの番号を指定するデータがヘッダに追加されてもよい。具体的には、1フレームがKスロットの通信システム100において、図7に示すようなヘッダにKビットのフラグ(使用スロットフラグ)を用意し、使用するスロットのビットを「1」に、使用しないスロットのビットを「0」にすればよい。例えば、1フレームが3スロットの通信システム100において、「スロット1、2を使用」、「スロット2、3を使用」、「スロット1、3を使用」、「スロット1、2、3を使用」といった情報が表される。
本実施例によれば、1フレームにおけるスロット数が3以上であってもよいので、実施例の適用範囲を拡大できる。また、高速モードにおいて3つ以上のスロット用いることにより、さらに高速なデータ通信ができる。また、冗長化モードにおいて3つ以上のスロットを用いることにより、さらにエラー耐性を高めることができる。また、高速モードで使用するスロット数と、冗長化モードで使用するスロット数を同じ値に設定できるため、通信装置および通信システムの処理を簡略化できる。また、高速モードで使用するスロット数と、冗長化モードで使用するスロット数を別の値に設定できるため、必要十分な通信速度と、必要十分なエラー耐性とを両立できる。
また、通信システム100内に存在する他の通信装置10(送信装置)の数に応じて、高速モードおよび冗長化モードで使用するスロット数(2以上)を決定(設定)してもよい。例えば、第1通信装置10aの近傍に位置する他の通信装置10の数が多い場合は、第1通信装置10aが高速モードおよび冗長化モードで使用するスロット数をより少なくする。一方、第1通信装置10aの近傍に位置する他の通信装置10の数が少ない場合は、第1通信装置10aが高速モードおよび冗長化モードで使用するスロット数をより多くする。具体的にはまず、各々の通信装置10がGPS(Global Positioning System)等を用いて自装置の位置情報を計測し、通信装置10同士でその情報を交換する。あるいは、各々の通信装置10が通信システム100の管理装置(不図示)から、他の通信装置10の位置情報を取得してもよい。そして、第1通信装置10aは近傍(自装置から所定の距離以内)に位置する他の通信装置10の数を算出し、その数に応じて高速モードおよび冗長化モードで使用するスロット数を決定する。また近傍に限らず、第1通信装置10aと同じスロットを使用する可能性のある他の通信装置10の数に応じて、高速モードおよび冗長化モードで使用するスロット数を決定してもよい。このような処理を行うことにより、高速モードおよび冗長化モードを使用することによる他の通信装置10への影響を低減することができる。つまり、複数のスロットを使用することによって、他の通信装置10が通信できなくなる可能性を低減することができる。
また、冗長化モードにおいて、全ての送信データを冗長化せずに、一部の送信データのみを冗長化してもよい。例えば、通信装置10が送信するデータ1~データ4のうち、データ1~2の重要度は低く、データ3~4の重要度が高い場合を想定する。また、1フレームが3スロットで構成されており、通信装置10は3スロット全てを使用できるものとする。このような場合、フレーム1のスロット1でデータ3を送信し、フレーム1のスロット2でデータ4を送信し、フレーム1のスロット3でデータ1を送信し、フレーム2のスロット1でデータ2を送信し、フレーム2のスロット2でデータ3を送信し、フレーム2のスロット3でデータ4を送信してもよい。つまり、重要度の低いデータは冗長化せずに1回のみ送信し、重要度の高いデータは冗長化して複数のフレームで複数回送信してもよい。このような処理を行うことにより、通信速度とエラー耐性とのバランスをさらに細かく調整することができる。
なお、上述の説明では、通信装置10が使用するスロットは、通信装置10ごとに予め設定されているものとしたが、これに限定されるものではない。例えば、通信装置10が全てのスロットの使用状況をサーチし、その結果をもとに送信に使用するスロットを動的に選択してもよい。
以上、本発明を実施例をもとに説明した。この実施例は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
実施例1から3の任意の組合せも有効である。本変形例によれば実施例1から3の任意の組合せによる効果を得ることができる。
10 通信装置、 20 操作部、 22 表示部、 24 マイク、 26 スピーカ、 28 制御部、 30 通信部、 40 取得部、 50 送信部、 52 受信部、 100 通信システム。

Claims (7)

  1. 複数のフレームが時分割多重されるとともに、各フレームにおいて複数のスロットが時分割多重されており、各フレームにおける1つ以上のスロットを使用してデータを送信する送信部と、
    前記送信部の動作を制御する制御部と
    データの送信先になる受信装置におけるデータの受信品質に関する情報を取得する取得部とを備え、
    前記制御部は、
    前記取得部において取得した情報をもとに、各フレームにおける2つ以上のスロットのそれぞれにおいて互いに異なったデータを送信させる高速モードまたは各フレームにおける2つ以上のスロットにおいて同一のデータを送信させる冗長化モードを選択し、
    前記冗長化モードを選択した場合、前記取得部において取得した情報をもとに、フレーム内の相対的なタイミングが異なった2つ以上のスロットにおいて同一のデータを送信させる第1送信モードと、フレーム内の相対的なタイミングが同一である2つ以上のスロットにおいて同一のデータを送信させる第2送信モードとの一方を選択する送信装置。
  2. 複数のフレームが時分割多重されるとともに、各フレームにおいて複数のスロットが時分割多重されており、各フレームにおける1つ以上のスロットを使用してデータを送信する送信部と、
    前記送信部の動作を制御する制御部と、
    データの送信先になる受信装置におけるデータの受信品質に関する情報を取得する取得部とを備え、
    前記制御部は、
    各フレームにおける2つ以上のスロットのそれぞれにおいて互いに異なったデータを送信させる高速モードと、各フレームにおける2つ以上のスロットにおいて同一のデータを送信させる冗長化モードとを含む複数の送信モードのいずれかを選択し、
    前記取得部において取得した情報をもとに、前記冗長化モードにおいて同一のデータを送信させる2つ以上のスロットの間隔を調節し、
    前記冗長化モードを選択した場合、前記取得部において取得した情報をもとに、フレーム内の相対的なタイミングが異なった2つ以上のスロットにおいて同一のデータを送信させる第1送信モードと、フレーム内の相対的なタイミングが同一である2つ以上のスロットにおいて同一のデータを送信させる第2送信モードとの一方を選択する送信装置。
  3. 複数のフレームが時分割多重されるとともに、各フレームにおいて複数のスロットが時分割多重されており、各フレームにおける1つ以上のスロットを使用してデータを送信する送信部と、
    前記送信部の動作を制御する制御部と、
    データの送信先になる受信装置におけるデータの受信品質を示す情報を取得する取得部とを備え、
    前記制御部は、
    各フレームにおける2つ以上のスロットのそれぞれにおいて互いに異なったデータを送信させる高速モードと、各フレームにおける2つ以上のスロットにおいて同一のデータを送信させる冗長化モードとを含む複数の送信モードのいずれかを選択し、
    前記冗長化モードにおいて、スロットN個分のデータで構成されるグループを形成し、1つのグループのデータを送信させた後、同一のデータを送信させる2つのスロット間の間隔をスロットN個分の長さに設定して同じグループのデータを再度送信させるとともに、前記取得部において取得した受信品質が低いほど、Nを大きな値に設定する送信装置。
  4. 複数のフレームが時分割多重されるとともに、各フレームにおいて複数のスロットが時分割多重されており、各フレームにおける1つ以上のスロットを使用してデータを送信する送信部と、
    前記送信部の動作を制御する制御部とを備え、
    前記制御部は、
    各フレームにおける2つ以上のスロットのそれぞれにおいて互いに異なったデータを送信させる高速モードと、各フレームにおける2つ以上のスロットにおいて同一のデータを送信させる冗長化モードとを含む複数の送信モードのいずれかを選択し、
    本送信装置と同じスロットを使用して送信する可能性のある他の送信装置の数が多いほど、前記高速モードおよび前記冗長化モードで使用するスロットの数を少なく設定する送信装置。
  5. コンピュータに、
    複数のフレームが時分割多重されるとともに、各フレームにおいて複数のスロットが時分割多重されており、各フレームにおける1つ以上のスロットを使用してデータを送信するステップと、
    前記送信するステップの動作を制御するステップと
    データの送信先になる受信装置におけるデータの受信品質に関する情報を取得するステップとを実行させるプログラムであって、
    前記制御するステップは、取得した情報をもとに、各フレームにおける2つ以上のスロットのそれぞれにおいて互いに異なったデータを送信させる高速モードまたは各フレームにおける2つ以上のスロットにおいて同一のデータを送信させる冗長化モードを選択し、
    前記冗長化モードを選択した場合、取得した情報をもとに、フレーム内の相対的なタイミングが異なった2つ以上のスロットにおいて同一のデータを送信させる第1送信モードと、フレーム内の相対的なタイミングが同一である2つ以上のスロットにおいて同一のデータを送信させる第2送信モードとの一方を選択することを特徴とするプログラム。
  6. コンピュータに、
    複数のフレームが時分割多重されるとともに、各フレームにおいて複数のスロットが時分割多重されており、各フレームにおける1つ以上のスロットを使用してデータを送信するステップと、
    前記送信するステップの動作を制御するステップと
    データの送信先になる受信装置におけるデータの受信品質を示す情報を取得するステップとを実行させるプログラムであって、
    前記制御するステップは、
    各フレームにおける2つ以上のスロットのそれぞれにおいて互いに異なったデータを送信させる高速モードと、各フレームにおける2つ以上のスロットにおいて同一のデータを送信させる冗長化モードとを含む複数の送信モードのいずれかを選択し、
    前記冗長化モードにおいて、スロットN個分のデータで構成されるグループを形成し、1つのグループのデータを送信させた後、同一のデータを送信させる2つのスロット間の間隔をスロットN個分の長さに設定して同じグループのデータを再度送信させるとともに、取得した受信品質が低いほど、Nを大きな値に設定することを特徴とするプログラム。
  7. コンピュータに、
    複数のフレームが時分割多重されるとともに、各フレームにおいて複数のスロットが時分割多重されており、各フレームにおける1つ以上のスロットを使用してデータを送信するステップと、
    前記送信するステップの動作を制御するステップとを実行させるプログラムであって、
    前記制御するステップは、
    各フレームにおける2つ以上のスロットのそれぞれにおいて互いに異なったデータを送信させる高速モードと、各フレームにおける2つ以上のスロットにおいて同一のデータを送信させる冗長化モードとを含む複数の送信モードのいずれかを選択し、
    本送信装置と同じスロットを使用して送信する可能性のある他の送信装置の数が多いほど、前記高速モードおよび前記冗長化モードで使用するスロットの数を少なく設定することを特徴とするプログラム。
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