図1は、実施形態に係るシステム1の構成例である。実施形態に係るシステム1は、歯科検査(健診、検診)に関連する統合的なサービスを提供するシステムである。システム1は、例えば、図1に示すように、管理装置10、口腔内情報送信装置20、読影者端末30、被検査者端末40、診療実績情報送信装置50を含む。夫々の機器(管理装置10、口腔内情報送信装置20、読影者端末30、被検査者端末40、診療実績情報送信装置50)は、ネットワーク(例えば、TCP/IPによるネットワーク、モバイルネットワーク等)に接続可能である。
口腔内情報送信装置20は、口腔内をスキャンするスキャン機器(口腔内光学スキャナ、IOS)21によって生成される口腔内情報(後述。口腔内測定情報とも称する)を管理装置10に送信する機能を有する機器である。口腔内情報送信装置20は、例えば、スキャン機器21と接続(有線または無線接続)可能な機器(パーソナルコンピュータ、タブレット端末等)である。口腔内情報送信装置20には、スキャン機器21によるスキャンをサポートするソフトウェアがインストールされていてもよい。口腔内情報は、3D画像やデジタルカメラ等による2D画像(写真)である。スキャン機器21は、3Dデータを生成する機能に加え、デジカメ機能(jpeg等の2Dデータを生成する機能)も有するため、口腔内の任意の場所を両機能によって撮影し比較することでより精密な診断(測定)が可能である。なお、以下の説明において、3D画像と2D画像とを合わせて3D画像等と称する。
口腔内情報送信装置20は、例えば、歯科(歯科口腔外科)専門の医院内、総合病院若しくは企業や地域の健診センタ内、企業や地域の特設会場に設置(常設、仮設)される。なお、スキャン機器21は、歯科医師や歯科衛生士(あるいは歯科助手)によって操作される。
なお、口腔内情報送信装置20は、少なくとも口腔内情報を管理装置10に送信する機能を有していればよく、例えば、上述したスキャン機器21と接続可能な機器から口腔内情報を受信して管理装置10に送信する機器であってもよい。また、口腔内情報送信装置20は、スキャン機器21と一体的に形成された機器であってもよいし、当該一体的に形成された機器から口腔内情報を受信して管理装置10に送信する機器であってもよい。
なお、図1では1台の口腔内情報送信装置20を図示したが、システム1は2台以上の口腔内情報送信装置20を含むものであってもよい。
読影者端末30は、口腔内情報を読影する読影者(歯科医師等の専門家)による所見情報(コメント情報)を管理装置10に送信する機能を有する機器である。口腔内情報送信装置20は、例えば、管理装置10から口腔内情報を受信し、口腔内情報を表示し、所見情報を管理装置10に送信する機器(パーソナルコンピュータ、タブレット端末等)である。読影者端末30は、例えば、読影者の自宅や職場(医院内等)に設置(常設、仮設)され、あるいは、読影者によっては携帯される。
なお、口腔内情報送信装置20は、少なくとも所見情報を管理装置10に送信する機能を有していればよく、例えば、口腔内情報を受信する機器や、口腔内情報を表示する機器や口腔内情報を投影する機器とは別の機器であってもよい。
なお、図1では1台の読影者端末30を図示したが、システム1は2台以上の読影者端末30を含むものであってもよい。
被検査者端末40は、口腔内情報を被検査者に確認させる機能を有する機器である。被検査者端末40は、例えば、管理装置10から口腔内情報等を受信し、口腔内情報等を表示する機器(パーソナルコンピュータ、タブレット端末、スマートフォン等)である。被検査者端末40は、例えば、被検査者の自宅等に設置され、あるいは、被検査者によっては携帯される。
なお、被検査者端末40は、少なくとも口腔内情報を被検査者に確認させる機能を有していればよく、例えば、口腔内情報等を受信する機器とは別の機器であってもよい。
なお、図1では1台の被検査者端末40を図示したが、システム1は2台以上の被検査者端末40を含むものであってもよい。
診療実績情報送信装置50は、診療実績情報(後述)を出力する機能を有する機器である。診療実績情報送信装置50は、例えば、管理装置10に診療実績情報を送信する機器(サーバ、パーソナルコンピュータ等)である。診療実績情報送信装置50は、例えば、健康保険組合(又は当該組合に関連する組織、当該組合等から委託を受けた委託先(データセンタを含む))に設置される。
なお、診療実績情報送信装置50は、少なくとも、診療実績情報を出力する機能を有していればよく、例えば、診療実績情報を印刷する機器(プリンタ等)であってもよいし、印刷を制御する機器(サーバ、パーソナルコンピュータ等)であってもよい。
なお、図1では1台の診療実績情報送信装置50を図示したが、システム1は2台以上の診療実績情報送信装置50を含むものであってもよい。
管理装置10は、各種情報(口腔内情報と所見情報と診療実績情報等)を送信する機能を有する機器である。管理装置10は、例えば、各種情報を受信し、各種情報を記憶し、各種情報を送信する機器(サーバ、パーソナルコンピュータ等)である。管理装置10は、記憶している情報を操作(検索、抽出)する機能や、記憶している情報から新たな情報を生成する機能も有する。管理装置10は、例えば、当該サービス(歯科検査に関連する統合的なサービス)を運用する組織(又は当該に関連する組織、当該組織等から委託を受けた委託先(データセンタを含む))に設置される。
なお、システム1を構成する管理装置10を含むシステムを歯科情報処理システムと称してもよい。つまり、口腔内情報送信装置20、読影者端末30、被検査者端末40、診療実績情報送信装置50のうちの1つ以上の機器と、管理装置10とから構成されるシステムを歯科情報処理システムと称してもよい。
図2は、管理装置10について説明する概念図である。管理装置10は、図2(A)に示すように、入出力部(通信部)101、処理部102、記憶部103を備える。入出力部101は、例えば、入出力ドライバやNIC(Network Interface Card)によって実現される。処理部102は、例えば、CPU等によって実現される。処理部102は、各種演算(情報の抽出、比較、判断、判定、解析、予測等)を担当する。記憶部103は、HDDやSSD(Solid State Drive)等によって実現される。管理装置10は、表示部や操作部と接続可能であってもよいし、表示部や操作部を備えていてもよい。
なお、他の機器(口腔内情報送信装置20、読影者端末30、被検査者端末40、診療実績情報送信装置50)も、サーバやパーソナルコンピュータやスマートフォンであり、図2(A)に示した管理装置10と同様の構成であるため、説明を省略する。
管理装置10は、記憶部103に、図2(B)に示すような情報(検査結果情報、検査評価情報、診療実績情報、補綴情報等)を記憶する。
図3及び図4は、管理装置10が記憶する情報の一例である。図3(A)は、管理装置10が記憶する検査結果情報の一例である。図3(A)に示した検査結果情報は、検査結果識別情報、個人識別情報、検査日、口腔内情報(3D画像等)の項目を含む。
検査結果識別情報は、当該検査結果情報を一意に識別可能な識別情報である。例えば、口腔内情報送信装置20を識別可能な識別情報と、年月日と、通し番号とを組み合わせた情報であってもよい。個人識別情報は、被検査者を一意に識別可能な識別情報である。例えば、個人識別情報は、健康保険被保険者証(健康保険証)の「保険者番号」、「記号」、「番号」の組み合わせでもよい。「保険者番号」は保険者(健康保険組合)を識別する番号。「記号」は、保険者内の事業所の識別番号。「番号」は、事業者内の個人の識別番号である。なお、個人識別情報は、マイナンバーであってもよい。また、個人識別情報は、本サービスにおいて採番(発行)したものであってもよい。検査日は、スキャン機器21による検査日(口腔内情報の取得日)である。口腔内情報(3D画像等)は、スキャン機器21によるスキャン(測定)によって得られた口腔内の様子を3D表示するための画像情報である。口腔内情報(3D画像等)は、解析情報(歯周ポケットの深さ、咬合(噛み合わせ)関する情報等)を更に含んでいてもよい。
口腔内情報送信装置20は口腔内情報を管理装置10に送信すると説明したが、口腔内情報送信装置20は図3(A)に示したような口腔内情報を含む検査結果情報を管理装置10に送信してもよい。管理装置10は、口腔内情報送信装置20が送信した検査結果情報を受信し、記憶部103に記憶する。
図3(B)は、管理装置10が記憶する検査評価情報の一例である。図3(B)に示した検査結果情報は、検査結果識別情報、個人識別情報、評価日、評価者、所見情報の項目を含む。
検査結果識別情報は、上述したように検査結果情報を一意に識別可能な識別情報であるが、検査評価情報内の検査結果識別情報は評価対象(読影対象)の検査結果を示すものである。個人識別情報は、上述したように被検査者を一意に識別可能な識別情報であるが、検査評価情報内の個人識別情報は評価対象(読影対象)の被検査者を示すものである。
評価日は、評価(所見)した年月日である。評価者は、評価(所見)した者(つまり所見情報の入力者である歯科医師名等)である。
所見情報は、評価者による評価内容である。所見情報の「過去の治療等の状況」は、治療がなされている場合や補綴物が埋入されている場合に記憶される。「過去の治療等の状況」は、情報処理され易い形式(情報処理に適した形式)で記憶されてもよい。例えば、「過去の治療等の状況」の「治療状況」は、治療済部位を示したコード情報と該治療内容を示したコード情報の組み合わせによって記憶されてもよい。また、「過去の治療等の状況」の「補綴物埋入の状況」は、補綴埋入済部位を示したコード情報と補綴物を示したコード情報の組み合わせによって記憶されてもよい。なお、必ずしもコード情報で記憶される必要はなく、評価者の入力内容をそのまま記憶し、文章解析(形態素解析、辞書)等によって情報処理してもよい。
所見情報の「総合コメント」は、歯、歯茎等について総合的なコメント情報である。「過去の治療等の状況」は、情報処理され易い形式で記憶されてもよい。「総合コメント」は、総合的な治療の要否を示したコード情報によって示されてもよい。一例として、「総合コメント」には、治療不要である旨を示したコード情報(例えば「0」)、歯科医に相談することが好ましい旨を示したコード情報(例えば「1」)、治療が必要である旨(要治療(通常))を示したコード情報(例えば「2」)、早期の治療が必要である旨(要治療(緊急))を示したコード情報(例えば「3」)の何れかが記憶されてもよい。なお、必ずしもコード情報で記憶される必要はなく、評価者の入力内容をそのまま記憶し、文章解析等によって情報処理してもよい。
所見情報の「今後の治療等(歯)」は、今後に治療等が必要な歯(要治療である歯)がある場合に歯毎に記憶される。図3(B)は、要治療の部位が2つある場合の例である。「今後の治療等(歯)」は、「要治療の程度」、「治療方法」、「治療期間」、「治療費用」、「予防方法/対処方法」等の項目からなる。各項目は、情報処理され易い形式で記憶されてもよい。例えば、「要治療の程度」には、治療が必要である旨(要治療(通常))を示したコード情報、早期の治療が必要である旨(要治療(緊急))を示したコード情報の何れかが記憶されてもよい。「治療方法」には、治療方法を示したコード情報が記憶されてもよい。「治療期間」には、治療に必要な年月や通院回数が記憶されてもよい。「予防方法」には、予防方法を示したコード情報が記憶されてもよい。なお、必ずしもコード情報で記憶される必要はなく、評価者の入力内容をそのまま記憶し、文章解析等によって情報処理してもよい。
所見情報の「今後の治療等(歯茎)」は、今後に治療等が必要な歯茎(要治療である歯茎)がある場合に記憶される。「今後の治療等(歯茎)」は、「今後の治療等(歯)」と同様、「要治療の程度」、「治療方法」、「治療期間」、「治療費用」、「予防方法/対処方法」等の項目からなる。「今後の治療等(歯茎)」の各項目は、「今後の治療等(歯)」の各項目と同様、情報処理され易い形式で記憶されてもよい。なお、必ずしもコード情報で記憶される必要はなく、評価者の入力内容をそのまま記憶し、文章解析等によって情報処理してもよい。
読影者端末30は所見情報を管理装置10に送信すると説明したが、読影者端末30は図3(B)に示したような所見情報を含む検査評価情報を管理装置10に送信してもよい。管理装置10は、読影者端末30が送信した検査評価情報を受信し、記憶部103に記憶する。
図4(A)は、管理装置10が記憶する診療実績情報の一例である。図4(A)に示した診療実績情報は、取得日、診療実績識別情報、個人識別情報、診療日、診療者、診療内容の項目を含む。
取得日は、当該診療実績情報の受信日(紙媒体で診療実績情報を取得した場合には診療実績情報の入力日)である。診療実績識別情報は、当該診療実績情報を一意に識別可能な識別情報である。個人識別情報は、上述したように被検査者を一意に識別可能な識別情報であるが、診療実績情報内の個人識別情報は診療対象者(診療した者)を示すものである。診療日は、診療した年月日である。診療者は、診療した者(診療した歯科医師名等)である。診療内容は、診療の内容(実績)を示すものである。
診療実績情報の「診療内容」は、情報処理され易い形式(情報処理に適した形式)で記憶されてもよい。例えば、「診療内容」は、治療部位を示したコード情報と該治療内容を示したコード情報の組み合わせによって記憶されてもよい。なお、必ずしもコード情報で記憶される必要はなく、文章解析等によって情報処理してもよい。
なお、診療実績情報は、レセプト(診療報酬明細書)であってもよいし、レセプトに基づく情報であってもよい。診療実績識別情報は、個々のレセプトを識別可能な情報、又は個々のレセプトを識別可能な情報に基づく情報であってもよい。また、診療実績識別情報は、本サービスにおいて採番(発行)したものであってもよい。
診療実績情報送信装置50は診療実績情報を管理装置10に送信すると説明したが、診療実績情報送信装置50は図4(A)に示したような診療実績情報(但し、取得日は受信側で発行されるため除く)を管理装置10に送信してもよい。管理装置10は、診療実績情報送信装置50が送信した診療実績情報を受信し、記憶部103に記憶する。
図4(B)は、管理装置10が記憶する補綴情報の一例である。補綴情報は、補綴がなされている場合(補綴物がある場合)に記憶される。図4(B)に示した補綴情報は、個人識別情報、履歴の項目を含む。補綴情報の「履歴」は、補綴の履歴(実績)毎に記憶される。「履歴」は、「埋入日」、「診療者(埋入した歯科医)」、「補綴の内容」の項目からなる。各項目は、情報処理され易い形式で記憶されてもよい。一例として、「補綴の内容」は、対象部位(補綴物を埋入した部位)を示したコード情報と補綴物(義歯、クラウン、ブリッジ等の埋入)を示したコード情報の組み合わせによって記憶されてもよい。なお、必ずしもコード情報で記憶される必要はなく、文章解析等によって情報処理してもよい。
管理装置10は、例えば、診療実績情報に基づいて、補綴情報を生成し、記憶部103に記憶する。
図4(C)は、管理装置10が記憶する診療内容判定結果情報の一例である。診療内容判定結果情報は、既に行われた治療の適否を自動又は歯科医師が判定した判定結果を含む情報である。図4(C)に示した診療内容判定結果情報は、診療実績識別情報、判定日、判定者、判定内容を記憶する。
診療実績識別情報は、上述したように診療実績情報を一意に識別可能な識別情報であるが、診療内容判定結果情報内の診療実績識別情報は判定対象の診療実績情報を示すものである。判定日は、判定した年月日である。判定者は、判定した者(判定した歯科医師名等)であるが、管理装置10が判定する場合には管理装置10が判定した旨(例えば、“自動”等)が記憶される。判定内容は、判定の内容(判定結果)を示すものである。
診療内容判定結果情報の「判定内容」は、情報処理され易い形式で記憶されてもよい。例えば、「判定内容」は、判定結果を示したコード情報によって記憶されてもよい。一例として、「総合コメント」には、適切である旨を示したコード情報(例えば「0」)、不適切の疑いがある旨を示したコード情報(例えば「1」)、不適切である旨を示したコード情報(例えば「2」)の何れかが記憶されてもよい。なお、判定対象となる治療部位が複数ある場合には、治療部位を示したコード情報と該判定結果を示したコード情報の組み合わせによって記憶されてもよい。なお、必ずしもコード情報で記憶される必要はなく、判定者の入力内容をそのまま記憶し、文章解析等によって情報処理してもよい。
なお、読影者端末30は、検査評価情報を管理装置10に送信すると説明したが、検査評価情報に加え、診療内容判定結果情報も管理装置10に送信してもよい。
また、管理装置10は、被検査者の属性情報(年齢、性別等)を記憶してもよい。なお、管理装置10は、被検査者の属性情報を自身では記憶せずに、外部の装置(システム1内外を問わない)にアクセスし、属性情報を取得できるようにしてもよい。
図5~図9は、各種情報の送受信等について説明する図である。図5は、口腔内情報送信装置20と管理装置10との間における検査結果情報の送受信等の流れを示している。なお、図5の説明において、口腔内情報送信装置20は、スキャン機器21と接続可能な機器であるものとする。また、スキャン機器21は、操作者(歯科医師、歯科衛生士等)の操作に基づいて被検査者の口腔内情報を生成し(生成し終え)、口腔内情報送信装置20は既に口腔内情報を取得しているものとする。
口腔内情報送信装置20は、口腔内情報を含む検査結果情報を生成する(ステップS1)。例えば、口腔内情報送信装置20は、操作者の操作に基づいて(操作があった場合に)、図3(A)に示したような検査結果情報を生成する。なお、検査結果情報は個人識別情報を含むが、口腔内情報送信装置20は、検査に際し個人識別情報を取得(入力)する。
口腔内情報送信装置20は、検査結果情報を管理装置10に送信する(ステップS2)。管理装置10は、検査結果情報を受信し、記憶する(ステップS3)。
図6は、読影者端末30と管理装置10との間における検査評価情報の送受信等の流れを示している。
管理装置10は、検査結果情報を読影者端末30に送信する(ステップS11)。例えば、管理装置10は、読影者端末30からの要求(所見の作成を希望する旨の情報)に基づいて、所見情報が作成されていない検査結果情報(検査評価情報が存在しない検査結果情報)を抽出し、読影者端末30に送信する。
読影者端末30は、検査結果情報を受信し、表示する(ステップS12)。読影者端末30は、操作者(読影者)による所見の入力操作によって、所見情報を取得する(ステップS13)。つまり、読影者端末30は、図3(B)に示した検査評価情報の所見情報の各項目について操作者からの入力操作を受け付ける。なお、所見情報の各項目の入力は、選択形式であってもよい。例えば、読影者端末30は、総合コメントとして、治療不要である旨/治療が必要である旨/早期の治療が必要である旨を選択する操作を受け付けるようにしてもよい。
読影者端末30は、所見情報を含む検査評価情報を生成する(ステップS14)。例えば、読影者端末30は、操作者の操作に基づいて(操作があった場合に)、図3(B)に示したような検査評価情報を生成する。
読影者端末30は、検査評価情報を管理装置10に送信する(ステップS15)。管理装置10は、検査評価情報を受信し、記憶する(ステップS16)。
なお、読影者が読影者端末30を操作して管理装置10にログイン(読影者の識別情報、パスワードを入力してログインし)、評価前(未評価)の検査結果情報を検索し、読影者端末30に評価前の検査結果情報を表示してもよい。そして、読影者は、検査結果情報(口腔内情報)を確認し、所見情報の入力作業を行い、入力後に所定の操作を行うことにより、読影者端末30は、所見情報を含む検査評価情報を管理装置10に送信してもよい。つまり、読影者端末30は、管理装置10にアクセスして、検査評価情報を管理装置10に登録してもよい。
図7は、診療実績情報送信装置50と管理装置10との間における診療実績情報の送受信等の流れを示している。
診療実績情報送信装置50は、診療実績情報を管理装置10に送信する(ステップS21)。例えば、診療実績情報送信装置50は、予め定めた所定時刻(例えば毎日の所定時刻)に、又は、適宜のタイミングに、図4(A)に示したような診療実績情報を管理装置10に送信する。
管理装置10は、診療実績情報を受信し、記憶する(ステップS22)。管理装置10は、診療実績情報に基づいて、図4(B)に示したような補綴情報(履歴)を生成し、記憶(新規作成、追加)する(ステップS23)。つまり、管理装置10は、ある被検査者について補綴情報を記憶していない場合には、当該被検査者の補綴情報を新規作成して記憶し、ある被検査者について補綴情報を記憶している場合には、当該被検査者の補綴情報に今回の履歴を追加する。
図8は、被検査者端末40と管理装置10との間における情報の送受信等の流れを示している。
被検査者端末40は、検査結果を求める検査結果要求情報を管理装置10に送信する(ステップS31)。例えば、被検査者端末40は、検査を終えた被検査者の操作に基づいて(操作があった場合に)、検査結果要求情報を管理装置10に送信する。管理装置10は、検査結果要求情報を受信する(ステップS32)。
管理装置10は、当該被検査者の検査結果情報等に基づいて表示情報を生成する(ステップS33)。当該ステップS33の詳細は後述する。管理装置10は、表示情報を被検査者端末40に送信する(ステップS34)。被検査者端末40は、表示情報を受信し、表示する(ステップS35)。例えば、図17に示したような画面を表示部に表示する。
なお、被検査者が被検査者端末40を操作して管理装置10にログイン(個人識別情報又は個人識別情報とは異なる会員情報、パスワードを入力してログインし)、管理装置10が生成した表示情報を表示してもよい。つまり、被検査者端末40は、管理装置10にアクセスして、自身の検査結果情報等を表示してもよい。
図9~図11は、管理装置10の動作例を示すフローチャートである。具体的には、図9~図11の夫々は、管理装置10による、被検査者端末40に表示させる表示情報を生成する処理(図8のステップS33の処理)の詳細として、第1の例~第3の例を夫々示している。
(第1の例)
管理装置10は、今回の検査結果情報(今回の3D画像等)と、前回の検査結果情報(前回の3D画像等)とを比較し、口腔内の状況の変化部分及び変化内容(変化部分等)を特定する(ステップS100)。つまり、管理装置10は、前回と今回の3D画像等を比較(画像処理、画像解析)し、口腔内の状況の変化部分等を特定してもよい。口腔内の状況の変化とは、例えば、虫歯の発生/虫歯の進行/虫歯の修繕(治療)/歯の摩耗/破損、欠落の発生/歯の破損や摩耗の進行/破損や摩耗の修繕(治療)/補綴物の追加/補綴物の劣化、欠落/歯周ポケットの深さの変化/歯周病の発生/歯周病の進行/歯周病の改善(治療)である。なお、歯周ポケットの深さ等の変化に関しは、前回と今回の3D画像等の比較に代えて又は加えて、前回と今回の数値を比較してもよい。
管理装置10は、特定した変化部分等や記憶部103内の各種情報を参照し、今回の3D画像等、変化(歯周ポケットの深さの変化、咬合の状態の変化も含む)を報知する情報、補綴物の埋入の状況を含む治療の履歴に関する情報、治療法、治療期間、治療費用、予防方法、対処方法に関する情報等を表示内容として含む、表示情報(画面情報)を生成する(ステップS101)。なお、管理装置10は、3D画像等上で該当部位(変化部分として示される部位、治療の履歴として示される部位、治療法等が示される部位)が報知されるように画面情報を生成してもよい。
表示情報(画面情報)の生成に際し、管理装置10は、治療の履歴については、今回の検査評価情報が存在していれば(当該被検査者の今回の検査結果情報に対応する検査評価情報が記憶部103に記憶されていれば)、今回の検査評価情報から抽出する。なお、管理装置10は、今回の検査評価情報が存在していなければ、前回の検査評価情報(当該被検査者の前回の検査結果情報に対応する検査評価情報)から抽出してもよい。なお、管理装置10は、治療の履歴について、補綴情報が存在していれば(当該被検査者の補綴情報が記憶部103に記憶されていれば)、補綴情報から抽出してもよい。また、管理装置10は、治療法、治療期間、治療費用、予防方法、対処方法については、今回の検査評価情報が存在していれば、今回の検査評価情報から抽出するが、今回の検査評価情報が存在していなければ前回の検査評価情報から抽出してもよいし、空欄(未出力)にしてもよい。
(第2の例)
管理装置10は、今回の検査評価情報(今回の所見情報)と、前回の検査評価情報(前回の所見情報)とを比較し、口腔内の状況の変化部分及び変化内容(変化部分等)を特定する(ステップS110)。例えば、管理装置10は、今回の所見情報では「今後の治療等(歯)」に記憶されている歯について前回の所見情報では「今後の治療等(歯)」に記憶されていない場合には、当該歯を変化部分等(虫歯の発生)として特定する。また、管理装置10は、今回の所見情報では「今後の治療等(歯)」において「要治療(緊急)」として記憶されている歯について前回の所見情報では「今後の治療等(歯)」において「要治療(通常)」として記憶されている場合には、当該歯を変化部分等(虫歯の進行)として特定する。
管理装置10は、特定した変化部分等や記憶部103内の各種情報を参照し、今回の3D画像等、変化を報知する情報、補綴物の埋入の状況を含む治療の履歴に関する情報、治療法、治療期間、治療費用、予防方法、対処方法に関する情報等を表示内容として含む、表示情報(画面情報)を生成する(ステップS111)。なお、管理装置10は、3D画像等上で該当部位(変化部分として示される部位、治療の履歴として示される部位、治療法等が示される部位)が報知されるように画面情報を生成してもよい。
表示情報(画面情報)の生成に際し、管理装置10は、治療の履歴については、今回の検査評価情報から抽出する。なお、管理装置10は、治療の履歴について、補綴情報が存在していれば、補綴情報から抽出してもよい。また、管理装置10は、治療法、治療期間、治療費用、予防方法、対処方法については、今回の検査評価情報から抽出する。
(第3の例)
管理装置10は、今回の検査結果情報(今回の3D画像等)と、前回の検査評価情報(所見情報)とを比較し、口腔内の状況の変化部分及び変化内容(変化部分等)を特定する(ステップS120)。例えば、管理装置10は、前回の所見情報では「今後の治療等(歯)」に記憶されていない歯について今回の3D画像等では虫歯であると認められる場合には、当該歯を変化部分等(虫歯の発生)として特定する。また、管理装置10は、前回の所見情報では「今後の治療等(歯)」において「要治療(緊急)」として記憶されている歯について治療(補綴物等)が認められる場合には、当該歯を変化部分等(虫歯の修繕/補綴物の追加)として特定する。
管理装置10は、特定した変化部分等や記憶部103内の各種情報を参照し、今回の3D画像等、変化を報知する情報、補綴物の埋入の状況を含む治療の履歴に関する情報、治療法、治療期間、治療費用、予防方法、対処方法に関する情報等を表示内容として含む、表示情報(画面情報)を生成する(ステップS121)。なお、管理装置10は、3D画像等上で該当部位(変化部分として示される部位、治療の履歴として示される部位、治療法等が示される部位)が報知されるように画面情報を生成してもよい。
表示情報(画面情報)の生成に際し、管理装置10は、治療の履歴については、今回の検査評価情報が存在していれば、今回の検査評価情報から抽出する。なお、管理装置10は、今回の検査評価情報が存在していなければ、前回の検査評価情報から抽出してもよい。なお、管理装置10は、治療の履歴について、補綴情報が存在していれば、補綴情報から抽出してもよい。また、管理装置10は、治療法、治療期間、治療費用、予防方法、対処方法については、今回の検査評価情報が存在していれば、今回の検査評価情報から抽出するが、今回の検査評価情報が存在していなければ前回の検査評価情報から抽出してもよいし、空欄(未出力)にしてもよい。
管理装置10は、図8~図11にて説明したように、被検査者端末40の表示画面を生成する機能を有するが、管理装置10は、例えば、検査後に必要な診療が行われていない旨の情報を出力する機能や、検査後に行われた診療の適否の判定結果を出力する機能や、実際に行われであろう診療について診療実績情報が得られていない旨を出力する機能も有する。
図12~図16は、管理装置10の動作例を示すフローチャートである。図12は、管理装置10による、検査後に必要な診療が行われていない旨の情報を出力する迄の処理の流れを示したフローチャートである。
管理装置10は、予め定めた所定時刻(例えば毎日の所定時刻)に、又は、適宜のタイミングに、検査日から所定期間(例えば6月)が経過した検査の被検査者であって、該検査の所見が要診療である被検査者を要診療被検査者として抽出する(ステップS130)。例えば、管理装置10は、記憶部103に記憶している検査結果情報を参照し、検査日から所定期間が経過した検査結果情報であって、所見が要診療である検査評価情報(例えば、所見情報の「総合コメント」に、要治療(通常)を示したコード情報や要治療(緊急)を示したコード情報が記憶されている検査評価情報)を抽出する。続いて、管理装置10は、抽出した検査評価情報の個人識別情報を、要診療被検査者の個人識別情報として抽出する。
管理装置10は、要診療被検査者のなかから、夫々の検査日以後に診療していない要診療被検査者を未診療被検査者として抽出する(ステップS131)。具体的には、管理装置10は、記憶部103を参照し、ステップS130にて抽出した個人識別情報のうち、ステップS130にて抽出した夫々の個人識別情報と、夫々の検査日(夫々の検査結果情報における検査日)以後の診療日と、を含む診療実績情報(つまり、夫々の検査日以降に行われた診療の診療実績情報)が記憶されていない個人識別情報を、未診療被検査者の個人識別情報として抽出する。
管理装置10は、夫々の未診療被検査者の被検査者端末40に、必要な診療が行われていない旨の情報を送信する(ステップS132)。そして、図12のフローチャートは終了する。
図13は、管理装置10による、検査後に行われた治療の適否の判定結果を出力する迄の処理の流れを示したフローチャートである。具体的には、図13は、管理装置10が、検査結果情報(口腔内情報)に基づいて治療の適否を判定し、判定結果を出力する処理の流れを示したフローチャートである。
管理装置10は、例えば、予め定めた所定時刻(例えば毎日の所定時刻)に、又は、適宜のタイミングに、判定前(未判定)の診療を抽出する。具体的には、管理装置10は、記憶部103に記憶されている診療実績情報のうち、診療内容判定結果情報が記憶されていない診療実績情報の診療実績識別情報を抽出する(ステップS140)。
管理装置10は、判定前の診療のなかから、該治療よりも前の検査結果情報と該治療よりも後の検査結果情報とを記憶している診療を抽出する(ステップS141)。具体的には、管理装置10は、診療内容判定結果情報が記憶されていない診療実績情報のうち、当該診療実績情報に含まれる個人識別情報(つまり、診療済であるが該診療の内容について判定がなされていない被検査者の識別情報)を含む検査結果情報として、上記診療実績情報に含まれる診療日よりも前の検査日である検査結果情報と、上記診療実績情報に含まれる診療日よりも後の検査日である検査結果情報とを記憶している診療実績情報を抽出する。
管理装置10は、ステップS141において抽出した診療(該治療よりも前の検査結果情報と該治療よりも後の検査結果情報とを記憶している判定前の診療)の適否を、該治療の前後の夫々の検査結果情報(3D画像等)によって判定する(ステップS142)。つまり、管理装置10は、前回と今回の3D画像等を比較(画像処理、画像解析)し、前回と今回の間に行われた治療の適否を判定する。
例えば、管理装置10は、治療前の検査の検査結果情報(前回の3D画像等)と治療後の検査の検査結果情報(今回の3D画像等)とに基づいて治療が行われた部位を特定する。また、管理装置10は、前回の3D画像等に基づいて要治療部位を特定する。
管理装置10は、前回の3D画像等と今回の3D画像等とに基づいて治療が行われた部位であると特定した部位と、前回の3D画像等に基づいて要治療部位であると特定した部位とが一致する場合には、該治療は適切であると判定する。一方、管理装置10は、前回の3D画像等と今回の3D画像等とに基づいて治療が行われた部位であると特定した部位と、前回の3D画像等に基づいて要治療部位であると特定した部位とが一致しなかった場合には、該治療は不適切であると判定する。
管理装置10は、ステップS142による判定結果を含む診療内容判定結果情報を生成する(ステップS143)。例えば、管理装置10は、図4(C)に示したような診療内容判定結果情報を生成する。なお、管理装置10は、診療内容判定結果情報の「判定者」には当該管理装置10が判定した旨の情報(例えば、「自動」である旨を示したコード情報)を格納した診療内容判定結果情報を生成する。
管理装置10は、ステップS143にて生成した診療内容判定結果情報を記憶部103に記憶する(ステップS144)。管理装置10は、ステップS142による判定結果を診療実績情報送信装置50に送信する(ステップS145)。例えば、管理装置10は、ステップS143にて生成した診療内容判定結果情報を診療実績情報送信装置50に送信する。そして、図13のフローチャートは終了する。
(診療実績情報を参照する態様)
なお、管理装置10は、診療実績情報を参照し、診療内容を把握して(コード情報から判断、又は、文章解析して)、治療の適否を判定してもよい。例えば、管理装置10は、前回の3D画像等と今回の3D画像等とに基づいて治療が行われた部位であると特定した部位と、診療実績情報から把握した部位(実際に治療した部位)とが、一致する場合には、該治療は適切であると判定する。一方、管理装置10は、前回の3D画像等と今回の3D画像等とに基づいて治療が行われた部位であると特定した部位と、診療実績情報から把握した部位(実際に治療した部位)とが、一致しなかった場合には、該治療は不適切であると判定してもよい。
図14は、管理装置10による、検査後に行われた治療の適否の判定結果を出力する迄の処理の流れを示したフローチャートである。具体的には、図14は、図13とは異なる例として、管理装置10が、検査評価情報(所見情報)に基づいて治療の適否を判定し、判定結果を出力する処理の流れを示したフローチャートである。
管理装置10は、図13のステップS140と同様、判定前(未判定)の診療を抽出する(ステップS150)。
管理装置10は、判定前の診療のなかから、該治療よりも前の検査評価情報に対応する検査評価情報と該治療よりも後の検査評価情報に対応する検査評価情報とを記憶している評価前の診療を抽出する(ステップS151)。具体的には、管理装置10は、診療内容判定結果情報が記憶されていない診療実績情報のうち、当該診療実績情報に含まれる個人識別情報を含む検査評価情報として、上記診療実績情報に含まれる診療日よりも前の検査日である検査結果情報に対応する検査評価情報と、上記診療実績情報に含まれる診療日よりも後の検査日である検査結果情報に対応する検査評価情報とを記憶している診療実績情報を抽出する。
管理装置10は、ステップS151において抽出した診療(該治療よりも前の検査結果情報に対応する検査評価情報と該治療よりも後の検査結果情報に対応する検査評価情報とを記憶している判定前の診療)の適否を、該治療の前後の夫々の検査評価情報(所見情報)によって判定する(ステップS152)。つまり、管理装置10は、前回と今回の所見情報を比較し(コード情報、又は、文章解析によって比較し)、前回と今回の間に行われた治療の適否を判定する。
例えば、管理装置10は、治療前の検査の検査結果情報に対応する検査評価情報(前回の所見情報(「今後の治療等」等))と、治療後の検査の検査結果情報に対応する検査評価情報(今回の所見情報(「今後の治療等」等))とに基づいて治療が行われた部位を特定する。また、管理装置10は、前回の所見情報(「今後の治療等」等)に基づいて要治療部位を特定する。
管理装置10は、前回の所見情報と今回の所見情報とに基づいて治療が行われた部位であると特定した部位と、前回の所見情報に基づいて要治療部位であると特定した部位とが一致する場合には、該治療は適切であると判定する。一方、管理装置10は、前回の所見情報と今回の所見情報とに基づいて治療が行われた部位であると特定した部位と、前回の所見情報に基づいて要治療部位であると特定した部位とが一致しなかった場合には、該治療は不適切であると判定する。
管理装置10は、図13のステップS143と同様、ステップS152による判定結果を含む診療内容判定結果情報を記憶する(ステップS153)。管理装置10は、図13のステップS144と同様、ステップS153にて生成した診療内容判定結果情報を記憶部103に記憶する(ステップS154)。管理装置10は、図13のステップS145と同様、ステップS152による判定結果(例えば、診療内容判定結果情報)を診療実績情報送信装置50に送信する(ステップS145)。そして、図14のフローチャートは終了する。
(診療実績情報を参照する態様)
なお、管理装置10は、診療実績情報を参照し、診療内容を把握して(コード情報から判断、又は、文章解析して)、治療の適否を判定してもよい。例えば、管理装置10は、前回の所見情報と今回の所見情報とに基づいて治療が行われた部位であると特定した部位と、診療実績情報から把握した部位(実際に治療した部位)とが、一致する場合には、該治療は適切であると判定する。一方、管理装置10は、前回の所見情報と今回の所見情報とに基づいて治療が行われた部位であると特定した部位と、診療実績情報から把握した部位とが、一致しなかった場合には、該治療は不適切であると判定する。
図15は、管理装置10による、検査後に行われた治療の適否の判定結果を出力する迄の処理の流れを示したフローチャートである。具体的には、図15は、図13や図14とは異なる例として、人(例えば、検査結果情報を読影する歯科医師)が治療の適否を判定し、管理装置10が判定結果を出力する処理の流れを示したフローチャートである。
管理装置10は、図13のステップS140と同様、判定前(未判定)の診療を抽出する(ステップS160)。
管理装置10は、判定前の診療について、診療の適否を判定するための治療適否判定用情報を生成する(ステップS161)。例えば、管理装置10は、ステップS160において抽出した一の診療の適否を判定するための治療適否判定用情報として、当該診療の診療実績情報と、当該診療よりも前の検査結果情報(前回の3D画像等)と、当該診療より後の検査結果情報(今回の3D画像等)とを含む治療適否判定用情報を生成する。なお、管理装置10は、診療よりも前の検査結果情報や診療より後の検査結果情報に代えて又は加えて、診療よりも前の検査結果情報に対応する検査評価情報(前回の所見情報)や診療より後の検査結果情報に対応する検査評価情報(今回の所見情報)を含む治療適否判定用情報を生成してもよい。
管理装置10は、ステップS161にて生成した治療適否判定用情報を読影者端末30に送信する(ステップS162)。なお、読影者端末30は、治療適否判定用情報を受信した場合、読影者の操作に基づいて又は操作によらずに、治療適否判定用情報を表示する。読影者端末30は、治療適否判定用情報によって示される治療の適否について読影者から入力を受け付ける。読影者端末30は、読影者から入力を受け付けた治療の適否の判定結果を管理装置10に送信する。
管理装置10は、読影者端末30からに治療の適否の判定結果を受信する(ステップS163)。管理装置10は、ステップS163にて受信した判定結果を含む診療内容判定結果情報を記憶部103に記憶する(ステップS164)。管理装置10は、ステップS163にて受信した判定結果(例えば、診療内容判定結果情報)を診療実績情報送信装置50に送信する(ステップS164)。そして、図15のフローチャートは終了する。
なお、管理装置10は、読影者から所見を受信する流れ(図6)において、読影者から治療の適否の判定結果を取得してもよい。例えば、管理装置10は、検査結果情報を送信する際に(図6のステップS11)、検査結果情報に代えて又は加えて、治療適否判定用情報(今回の検査結果情報を含む治療適否判定用情報)を読影者端末30に送信してもよい。なお、治療適否判定用情報(今回の検査結果情報を含む治療適否判定用情報)を受信した読影者端末30は、所見に加え、治療の適否について読影者から入力を受け付ける。読影者端末30は、検査評価情報と治療の適否の判定結果とを管理装置10に送信する(別々に送信してもよいし、1つの情報として送信してもよい)。
図16は、管理装置10による、実際に行われであろう診療について診療実績情報が得られていない旨を出力する迄の処理の流れを示したフローチャートである。
管理装置10は、予め定めた所定時刻(例えば毎日の所定時刻)に、又は、適宜のタイミングに、前回と検査と今回の検査の間の期間に治療が認められる被検査者を診療済被検査者として抽出する(ステップS170)。例えば、管理装置10は、記憶部103に記憶している検査結果情報を参照し、前回の検査の検査結果情報と、今回の検査の検査結果情報とに基づいて、前回と検査と今回の検査の間の期間に治療があった被検査者の個人識別情報を、診療済被検査者の個人識別情報として抽出する。つまり、管理装置10は、前回と今回の3D画像等を比較(画像処理、画像解析)し、前回と今回の間に治療が行われと認められる被検査者を診療済被検査者として特定し、個人識別情報を抽出する。なお、管理装置10は、記憶部103に記憶している検査評価情報を参照し、前回の検査評価情報と、今回の検査評価情報とに基づいて、前回と検査と今回の検査の間の期間に治療があった被検査者の個人識別情報を、診療済被検査者の個人識別情報として抽出してもよい。
管理装置10は、診療済被検査者のなかから、夫々の前回と検査と今回の検査の間の期間の診療実績情報が記憶されていない被検査者を診療実績情報未取得被検査者として抽出する(ステップS171)。具体的には、管理装置10は、記憶部103を参照し、ステップS170にて抽出した個人識別情報のうち、夫々の個人識別情報と夫々の上記期間内の診療日とを含む診療実績情報が存在しない個人識別情報を、診療実績情報未取得被検査者の個人識別情報として抽出する。
管理装置10は、診療実績情報未取得被検査者について、診療実績情報が未取得である旨の情報を診療実績情報送信装置50に送信する(ステップS172)。そして、図16のフローチャートは終了する。
(予測機能)
管理装置10は、補綴物、自然歯、疾患(歯周病等)に関する予測機能を有する。例えば、管理装置10は、補綴物の交換時期、補綴物の破損時期、自然歯の破損時期、自然歯の脱落時期、疾患(歯周病等)の発症時期等について予測する。管理装置10は、補綴物の交換時期等を、機械学習を用いて予測してもよい。以下は一例である。
(補綴物の交換時期の予測)
管理装置10は、実際に補綴物を交換した被検査者であって当該交換以前の3D画像等が記憶済である被検査者に由来する学習済モデル(以下、学習済モデルM1と称する)に、予測対象の3D画像等を入力することによって、補綴物の交換時期を予測する。以下、学習済モデルM1の生成に関係した被検査者(実際に補綴物を交換した被検査者であって当該交換以前の3D画像等が記憶済である被検査者)をモデル対象者と称する。
学習済モデルM1の生成について説明する。学習済モデルM1は、モデル生成装置61(不図示)によって生成される。つまり、モデル生成装置61は、学習済モデルM1を生成する。
なお、管理装置10がモデル生成装置61であってもよいし、管理装置10とは異なる装置がモデル生成装置61であってもよい。つまり、管理装置10が学習済モデルM1を生成してもよいし、管理装置10とは異なる装置が学習済モデルM1を生成してもよい。学習済モデルM2等の生成についても同様である。
モデル生成装置61は、モデル対象者の3D画像等を入力サンプルとし、当該3D画像等の取得時から補綴物の交換迄の期間を出力サンプルとした学習用データセットを用いて学習モデル(学習済モデルM1の元となるモデル)を訓練し、学習済モデルM1を生成する。入力サンプルとは、学習モデルの訓練時に入力層に入力されるデータである。出力サンプルとは、学習モデルの訓練時に出力層から出力される出力値と比較するための正解となるデータ(教師データ)である。
入力サンプルと出力サンプルとはペアになっており、学習用データセットは、複数のペアから構成される。例えば、2021年6月某日に検査を実施し、該検査以前に補綴物を埋入していたモデル対象者Aが2021年11月某日に補綴物を交換している場合、学習用データセットには、モデル対象者Aに由来する1つのペア、すなわち、入力サンプルである2021年6月某日の検査の3D画像等と当該入力サンプルに対応する出力サンプルとして5カ月(2021年6月某日~2021年11月某日の間の期間)を示した期間情報のペアと含む。また、2020年4月某日と2021年4月某日の2回の検査実績があり1回目の検査以前に補綴物を埋入していたモデル対象者Bが2021年12月某日に補綴物を交換した場合、学習用データセットには、モデル対象者Bに由来する2つのペア、すなわち、入力サンプルである2020年4月某日の検査の3D画像等と当該入力サンプルに対応する出力サンプルとして20カ月(2020年4月某日~2021年12月某日の間の期間)を示した期間情報のペアと、別の入力サンプルである2021年4月某日の検査の3D画像等と当該入力サンプルに対応する出力サンプルとして8カ月(2021年4月某日~2021年12月某日の間の期間)を示した期間情報のペアとを含む。
入力サンプルは、3D画像等全体(「全体3D画像等」と称する場合がある)ではなく、3D画像等の一部(「部分3D画像等」と称する場合がある)であってもよい。つまり、入力サンプルとして、全体3D画像等ではなく部分3D画像等を用いてもよい。具体的には、入力サンプルとして、交換した補綴物(又は交換した補綴物とその周辺)の部分の部分3D画像等を用いてもよい。
出力サンプル(3D画像等の取得時から補綴物の交換迄の期間)は、モデル対象者の診療実績情報から取得する。なお、モデル対象者の診療実績情報が存在しない場合には、モデル対象者から聞き取ることによって取得してもよい。
モデル生成装置61は、全てのペアに対し、入力サンプルを学習モデルの入力層に入力して出力層から出力される出力値と、当該入力サンプルに対応する出力サンプル(教師データ)との誤差を算出し、誤差がなるべく小さくなるように、学習モデルのパラメータを変更し(学習モデルを訓練し)、学習済モデルM1を生成する。
上述のように生成された学習済モデルM1は、管理装置10の記憶部103に記憶される。管理装置10がモデル生成装置61でない場合、管理装置10はネットワーク若しくは媒体を介して学習済モデルM1を取得し、記憶部103に記憶する。
学習済モデルM1による補綴物の交換時期の予測について説明する。管理装置10は、予測対象の3D画像等(例えば、記憶部103に記憶されている3D画像等であって補綴物が撮像されている3D画像等)を学習済モデルM1に入力し、学習済モデルM1から出力値を得る。
学習済モデルM1から出力される出力値は、予測対象の3D画像等の取得時から補綴物の交換迄の予測期間である。従って、管理装置10は、例えば、2021年3月某日の検査の3D画像等を2022年1月某日に学習済モデルM2に入力し、学習済モデルM2から出力値として24カ月を得た場合、2021年3月から24カ月後の2023年3月(又は、2022年1月~2023年3月の期間である14カ月後)を補綴物の交換時期として予測する。
なお、部分3D画像等を入力サンプルとして学習済モデルM1が生成されている場合には、管理装置10は、部分3D画像等(予測対象の補綴物(又は予測対象の補綴物とその周辺)の部分の部分3D画像等)を学習済モデルM1に入力する。例えば、管理装置10は、予測対象の3D画像等(全体3D画像等)から部分3D画像等を切り出して、切り出した部分3D画像等を学習済モデルM1に入力してもよい。
なお、上記の例では、補綴物の交換時期を月数単位で予測しているが、日数単位や年数単位で予測してもよい。つまり、出力サンプル(3D画像等の取得時から補綴物の交換迄の期間)を月数ではなく日数(年数)として学習済モデルを生成し、補綴物の交換時期を日数単位(年数単位)で予測してもよい。他の予測(補綴物の破損時期の予測、自然歯の破損時期の予測、自然歯の脱落時期の予測、疾患の発症時期の予測)についても同様である。
また、補綴物の種類別に学習済モデルを生成し、補綴物の種類毎に交換時期を予測してもよい。また、補綴物の埋入部位別に学習済モデルを生成し、補綴物の埋入部位毎に交換時期を予測してもよい。他の予測(補綴物の破損時期の予測、自然歯の破損時期の予測、自然歯の脱落時期の予測、疾患の発症時期の予測)についても同様である。
また、モデル対象者の属性(年齢、説別等)別に学習済モデルを生成し、補綴物の種類毎に交換時期を予測してもよい。他の予測(補綴物の破損時期の予測、自然歯の破損時期の予測、自然歯の脱落時期の予測、疾患の発症時期の予測)についても同様である。
また、補綴物の埋入時期を考慮した学習済モデルを生成し、補綴物の交換時期を予測してもよい。例えば、補綴物の埋入時期別(埋入から1年未満、1年~5年、5年以上)に学習済モデルを生成し、補綴物の種類毎に交換時期を予測してもよい。あるいは、3D画像等と埋入時期(埋入からの経過期間)とを入力サンプルとした学習済モデルを生成し、補綴物の種類毎に交換時期を予測してもよい。他の予測(補綴物の破損時期の予測等)についても同様である。
(補綴物の破損時期の予測)
補綴物の破損時期の予測は、補綴物の交換時期の予測と同様である。補綴物の破損時期の予測について、補綴物の交換時期の予測と異なる部分を中心に説明する。
管理装置10は、実際に補綴物が破損した被検査者であって当該破損以前の3D画像等が記憶済である被検査者に由来する学習済モデル(以下、学習済モデルM2と称する)に、予測対象の3D画像等を入力することによって、補綴物の破損時期を予測する。
学習済モデルM2の生成について説明する。学習済モデルM2は、モデル生成装置62(不図示)によって生成される。つまり、モデル生成装置62は、学習済モデルM2を生成する。モデル生成装置62は、学習済モデルM1を生成するモデル生成装置61と同一であってもよい。
モデル生成装置62は、モデル対象者(実際に補綴物が破損した被検査者であって当該破損以前の3D画像等が記憶済である被検査者)の3D画像等を入力サンプルとし、当該3D画像等の取得時から補綴物の破損迄の期間を出力サンプルとした学習用データセットを用いて学習モデル(学習済モデルM2の元となるモデル)を訓練し、学習済モデルM2を生成する。
入力サンプルは、全体3D画像等ではなく部分3D画像等を用いてもよい。具体的には、入力サンプルとして、破損した補綴物(又は破損した補綴物とその周辺)の部分の部分3D画像等を用いてもよい。
出力サンプル(3D画像等の取得時から補綴物の破損迄の期間)は、モデル対象者の診療実績情報から取得する。補綴物が破損した場合、補綴物の交換又は再埋入に向けて何回か通院するため、補綴物の交換又は再埋入に向けた何回か通院のうちの最初の通院(診療)の診療日を取得する。なお、該当する診療実績情報が存在しない場合には、モデル対象者から聞き取ることによって取得してもよい。
学習済モデルM2による補綴物の破損時期の予測について説明する。管理装置10は、予測対象の3D画像等(例えば、記憶部103に記憶されている3D画像等であって補綴物が撮像されている3D画像等)を学習済モデルM2に入力し、学習済モデルM2から出力値を得る。
学習済モデルM2から出力される出力値は、予測対象の3D画像等の取得時から補綴物の破損迄の予測期間である。従って、管理装置10は、例えば、2021年3月某日の検査の3D画像等を2022年1月某日に学習済モデルM2に入力し、学習済モデルM2から出力値として24カ月を得た場合、2021年3月から24カ月後の2023年3月(又は、2022年1月~2023年3月の期間である14カ月後)を補綴物の破損時期として予測する。
なお、部分3D画像等を入力サンプルとして学習済モデルM2が生成されている場合には、管理装置10は、部分3D画像等(予測対象の補綴物(又は予測対象の補綴物とその周辺)の部分の部分3D画像等)を学習済モデルM2に入力する。例えば、管理装置10は、予測対象の3D画像等(全体3D画像等)から部分3D画像等を切り出して、切り出した部分3D画像等を学習済モデルM2に入力する。
(自然歯の破損時期の予測)
自然歯の破損時期の予測は、補綴物の破損時期の予測と同様である。自然歯の破損時期の予測について、補綴物の破損時期の予測と異なる部分を中心に説明する。
管理装置10は、実際に自然歯が破損した被検査者であって当該破損以前の3D画像等が記憶済である被検査者に由来する学習済モデル(以下、学習済モデルM3と称する)に、予測対象の3D画像等を入力することによって、自然歯の破損時期を予測する。
学習済モデルM3の生成について説明する。学習済モデルM3は、モデル生成装置63(不図示)によって生成される。つまり、モデル生成装置63は、学習済モデルM3を生成する。モデル生成装置63は、学習済モデルM1を生成するモデル生成装置61や学習済モデルM2を生成するモデル生成装置62と同一であってもよい。
モデル生成装置63は、モデル対象者(実際に自然歯が破損した被検査者であって当該破損以前の3D画像等が記憶済である被検査者)の3D画像等を入力サンプルとし、当該3D画像等の取得時から自然歯の破損迄の期間を出力サンプルとした学習用データセットを用いて学習モデル(学習済モデルM3の元となるモデル)を訓練し、学習済モデルM3を生成する。
入力サンプルは、全体3D画像等ではなく部分3D画像等を用いてもよい。具体的には、入力サンプルとして、破損した自然歯(又は破損した自然歯とその周辺)の部分の部分3D画像等を用いてもよい。
出力サンプル(3D画像等の取得時から自然歯の破損迄の期間)は、モデル対象者の診療実績情報から取得する。自然歯が破損した場合、補綴物の埋入等に向けて何回か通院するため、補綴物の埋入等に向けた何回か通院のうちの最初の通院(診療)の診療日を取得する。なお、該当する診療実績情報が存在しない場合には、モデル対象者から聞き取ることによって取得してもよい。
学習済モデルM3による自然歯の破損時期の予測について説明する。管理装置10は、予測対象の3D画像等(例えば、記憶部103に記憶されている3D画像等であって破損した自然歯が撮像されている3D画像等)を学習済モデルM3に入力し、学習済モデルM3から出力値を得る。
学習済モデルM3から出力される出力値は、予測対象の3D画像等の取得時から自然歯の破損迄の予測期間である。従って、管理装置10は、例えば、2021年3月某日の検査の3D画像等を2022年1月某日に学習済モデルM3に入力し、学習済モデルM3から出力値として24カ月を得た場合、2021年3月から24カ月後の2023年3月(又は、2022年1月~2023年3月の期間である14カ月後)を自然歯の破損時期として予測する。
なお、部分3D画像等を入力サンプルとして学習済モデルM3が生成されている場合には、管理装置10は、部分3D画像等(予測対象の自然歯(又は予測対象の自然歯とその周辺)の部分の部分3D画像等)を学習済モデルM3に入力する。例えば、管理装置10は、予測対象の3D画像等(全体3D画像等)から部分3D画像等を切り出して、切り出した部分3D画像等を学習済モデルM3に入力する。
(自然歯の脱落時期の予測)
自然歯の脱落時期の予測は、自然歯の破損時期の予測と同様である。すなわち、管理装置10は、実際に自然歯が脱落した被検査者であって当該脱落以前の3D画像等が記憶済である被検査者に由来する学習済モデル(以下、学習済モデルM4と称する)に、予測対象の3D画像等を入力することによって、自然歯の脱落時期を予測する。
学習済モデルM4は、モデル生成装置64(不図示)によって生成される。モデル生成装置64は、他のモデル生成装置(モデル生成装置61、モデル生成装置62、学習済モデルM3を生成するモデル生成装置63)と同一であってもよい。モデル生成装置64は、モデル対象者(実際に自然歯が脱落した被検査者であって当該脱落以前の3D画像等が記憶済である被検査者)の3D画像等を入力サンプルとし、当該3D画像等の取得時から自然歯の脱落迄の期間を出力サンプルとした学習用データセットを用いて学習モデル(学習済モデルM4の元となるモデル)を訓練し、学習済モデルM4を生成する。入力サンプルとして、部分3D画像等(脱落した自然歯(又は脱落した自然歯とその周辺)の部分の部分3D画像等)を用いてもよい。
管理装置10は、予測対象の3D画像等(例えば、記憶部103に記憶されている3D画像等であって脱落した自然歯が撮像されている3D画像等)を学習済モデルM4に入力し、学習済モデルM4から出力値を得る。
学習済モデルM4から出力される出力値は、予測対象の3D画像等の取得時から自然歯の脱落迄の予測期間である。従って、管理装置10は、例えば、2021年3月某日の検査の3D画像等を2022年1月某日に学習済モデルM4に入力し、学習済モデルM4から出力値として24カ月を得た場合、2021年3月から24カ月後の2023年3月(又は、2022年1月~2023年3月の期間である14カ月後)を自然歯の脱落時期として予測する。
なお、部分3D画像等を入力サンプルとして学習済モデルM4が生成されている場合には、管理装置10は、部分3D画像等(予測対象の自然歯(又は予測対象の自然歯とその周辺)の部分の部分3D画像等)を学習済モデルM4に入力する。
(疾患の発症時期の予測)
疾患の発症時期の予測は、上述した他の予測と同様である。以下、簡単に説明する。管理装置10は、実際に発症した被検査者であって当該発症以前の3D画像等が記憶済である被検査者に由来する学習済モデル(以下、学習済モデルM5と称する)に、予測対象の3D画像等を入力することによって、疾患の発症時期を予測すればよい。学習済モデルM5の生成については、学習済モデルM1~学習済モデルM4の生成と同様であるため、説明を省略する。
上記では、管理装置10が機械学習によって補綴物の交換時期等を予測する例を示したが、管理装置10は、他の方法によって補綴物の交換時期等を予測してもよい。画像認識(類似度)によって補綴物の交換時期等を予測してもよい。例えば、交換時期毎に分類された部分3D画像等のグループを準備(例えば、1年以内に交換した部分3D画像等のグループ、1年~3年で交換した部分3D画像等のグループ、3年~5年で交換した部分3D画像等のグループ、5年以上で交換した部分3D画像等のグループ等)しておき、予測対象の部分3D画像等と、夫々のグループ内の画像との類似度を算出し、予測対象の部分3D画像等と類似度が最も高いグループの交換時期を、当該予測対象の部分3D画像等による予測値として出力してもよい。
管理装置10は、予測結果(補綴物の交換時期、補綴物の破損時期、自然歯の破損時期、自然歯の脱落時期、疾患の発症時期等)を含む表示情報(表示画面)を生成し、被検査者端末40に送信してもよい。
図17は、被検査者端末40における表示例である。被検査者端末40は、管理装置10から表示情報(画面情報)を受信し表示部に表示するが(図8のステップS35)、例えば図17に示したような画面を表示する。なお、表示は一例であって、被検査者の状況によって表示(表示項目、表示内容)は異なる。
図17に示した画面には、被検査者の口腔内の状況の変化に関する情報(符号A~符号E)や、補綴物の埋入の状況を含む治療の履歴に関する情報(符号G)や、治療法、治療期間、治療費用、予防方法、対処方法に関する情報(符号F、符号H)が表示されている。
符号Aの「歯周病の発生」、符号Bの「虫歯の発生」、符号Cの「悪化(0.5→1.0)」、符号Dの「悪化(1.5→2.5)」、符号Eの「劣化」の夫々は、口腔内の状況の変化(図9のステップS100、図10のステップS110、図11のステップS120にて特定した変化)に基づく表示である。
符号Fの「早期要治療場です」や「進行の早い虫歯です」や「虫歯になった部分を…」や「治療期間は約1カ月、費用は約〇〇円です」や「進行しないようにブラッシングに心がけてください」は、検査評価情報(図3(B))の「今後の治療等(歯)」に基づく情報である。
符号Gの「ジルコニアクラウン」や「2019/6埋入」は、補綴情報(図4(B))に基づく情報である。符号Gの「交換推奨は3年後です」は、「ジルコニアクラウン」、「2019/6埋入」、現在時刻(年月)に基づく情報である。つまり、「3年」は、補綴物の種類と交換推奨時期とを対応付けてテーブル(埋入時点から何年後を交換推奨時期とするかを示した補綴物の種類毎に示したテーブル)等を予め記憶しておき、当該テーブル等に基づいて得られた情報を表示したものである。
符号Hの「軽微な歯周病です」や「正しいブラッシングに心がけてください」は、検査評価情報(図3(B))の「今後の治療等(歯茎)」に基づく情報である。
符号Iの表示内容「左側の噛み合わせに…」は、検査評価情報(図3(B))の「その他(噛み合わせ等)」に基づく情報である。
符号Jの「オンライン歯科相談を…」は、オンライン歯科相談に関する画面へのリンク情報である。
なお、上述したように、管理装置10は、各種予測内容(補綴物の交換時期、補綴物の破損時期、自然歯の破損時期、自然歯の脱落時期、疾患の発症時期等)を含む表示情報(表示画面)を生成し、被検査者端末40は、各種予測内容を表示してもよい。
なお、実施形態について説明したが、具体的な構成は上述した実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
(1)上記実施形態では、被検査者端末40が、管理装置10によって生成された情報(予測情報を含むものであってもよい)を表示する例を説明したが(図8、図17参照)、被検査者端末40に代えてまたは加えて他の機器が同様の情報(画面の構成等は同一であってもよいし異なっていてもよい)。例えば、検査後に診療する歯科医の機器(例えば、パーソナルコンピュータ等)からアクセスできるようにしてもよい(パスワード等によるアクセス制限を設けてもよい)。これにより、例えば、検査後に診療する歯科医は、診療に訪れた被検査者と情報(予測情報を含むものであってもよい)を共有することができる。また例えば、読影者端末30からアクセスできるようにしてもよい(パスワード等によるアクセス制限を設けてもよい)。これにより、例えば、読影者は、今回の所見作成に際し、3D画像等以外の付加情報(予測情報を含むものであってもよい)を参考とすることができる。
(2)上記実施形態では、被検査者端末40の表示画面を管理装置10が生成する例を説明したが、他の装置が被検査者端末40の表示画面を生成してもよい。例えば、管理装置10が画面生成に必要な情報を被検査者端末40に送信し、被検査者端末40(例えば、被検査者端末40のアプリ)が表示画面を生成してもよい。
(3)上記実施形態では、管理装置10は、各種情報を送信する例を説明したが(例えば、図8のステップS34、図12のステップS132、図13のステップS145、図14のステップS155、図15のステップS165、図16のステップS172)、各種情報を表示してもよいし、印刷してもよい。一例として、管理装置10は、図12のステップS131にて抽出した未診療被検査者のリストを表示部(上述したように管理装置10は表示部を備えていてもよい)に表示してもよいし、該リストを印刷(プリンタに出力)してもよい。予測結果も含む他の情報についても同様である。
(4)上記実施形態では、管理装置10が変化部分等を特定しているが(例えば、図9~図11参照)、管理装置10とは異なる他の装置が変化部分等を特定してもよい。他の装置が変化部分等を特定する態様では、管理装置10は、上記異なる装置と通信可能であり、上記異なる装置から変化部分等を示した情報を取得する。
(5)上記実施形態では、管理装置10が情報の抽出等のデータベースの操作を行っているが(例えば、図12参照)、管理装置10とは異なる他の装置がデータベースの操作の操作を行ってもよい。他の装置がデータベースの操作を行う態様では、管理装置10は、上記異なる装置と通信可能であり、上記異なる装置から操作結果(抽出結果)を取得する。
(6)上記実施形態では、管理装置10が治療の適否の判定する例を説明したが(図13、図14参照)、管理装置10とは異なる他の装置が治療の適否を判定してもよい。他の装置が治療の適否を判定する態様では、管理装置10は、上記異なる装置と通信可能であり、上記異なる装置から判定結果を取得する。
(7)上記実施形態では、管理装置10が検査結果情報(図3(A))、検査評価情報(図3(B))、診療実績情報(図4(A))、補綴情報(図4(B))、及び、診療内容判定結果情報(図4(C))を記憶する例を説明したが、管理装置10とは異なる他の装置が、上記の一部又は全部を記憶してもよい。他の装置が上記情報の一部又は全部を記憶する態様では、管理装置10は、上記異なる装置と通信可能であり、上記異なる装置から必要なる情報を取得する。
(8)上記実施形態では、管理装置10は種々の処理を実行するが、管理装置10が実行する処理として説明した処理のうちの一部については他の装置が実行してもよい。これに関連し、管理装置10は、一部の情報について取得、記憶しなくてもよい。つまり、ある情報を用いる処理を実行しない場合には、当該情報を取得、記憶しなくてもよい。例えば、診療実績情報を用いる処理(図16の処理等)を行わない場合には、管理装置10は、診療実績情報を記憶しなくてもよい。
なお、上記(4)~(8)などにも関連するが、処理部102はクラウド上のサーバ、記憶部103はクラウドデータストレージであってもよい。
(9)上記実施形態では、口腔内情報は3D画像と2D画像と含むと説明したが、口腔内情報は3D画像と2D画像とのうちの何れか一方であってもよい。但し、3D画像と2D画像とを用いる場合の方が、何れか一方を用いる場合に比べ、精密な診断(測定)が可能である。
以上、実施形態について説明したが、実施形態によれば以下の構成を含む。
(1)被検査者の口腔内の状況を測定した口腔内測定情報(例えば、図3(A)の検査結果情報)を取得する口腔内測定情報取得手段(例えば、入出力部101)と、前記口腔内測定情報に対する歯科医の所見情報(例えば、図3(B)の検査評価情報)を取得する所見情報取得手段(例えば、入出力部101)と、口腔内又は診療に関する情報を出力する出力手段(例えば、入出力部101)とを備え、前記出力手段は、少なくとも一の被検査者の今回及び前回の測定における夫々の前記口腔内測定情報に基づいて生成される情報、又は、少なくとも一の被検査者の今回及び前回の測定における夫々の前記口腔内測定情報に対する夫々の前記所見情報に基づいて生成される情報、又は、少なくとも一の被検査者の今回の測定における前記口腔内測定情報と当該被検査者の前回の測定における前記口腔内測定情報に対する前記所見情報に基づいて生成される情報を出力することを特徴とする歯科情報処理装置(例えば、管理装置10)。
上記の構成によれば、より高度な情報あるいは有用な情報を関係者に提供することができる。例えば、上記の構成によれば、過去の情報(過去の画像や過去の画像に対する所見)に基づく、より高度な情報あるいは有用な情報を関係者(例えば、被検査者、歯科医、健康保険組合等)に提供することができる。
(2)前記出力手段は、一の被検査者の今回及び前回の測定における夫々の前記口腔内測定情報に基づく当該被検査者の口腔内の状況の変化に関する情報を出力(例えば、図8、図9参照)することを特徴とする(1)に記載の歯科情報処理装置。
上記の構成によれば、口腔内の状況の変化を関係者(例えば、被検査者、歯科医)に提供することができる。
(3)前記出力手段は、一の被検査者の今回及び前回の測定における夫々の前記口腔内測定情報に対する夫々の前記所見情報に基づく当該被検査者の口腔内の状況の変化に関する情報を出力(例えば、図8、図10参照)することを特徴とする(1)に記載の歯科情報処理装置。
上記の構成によれば、口腔内の状況の変化を関係者(例えば、被検査者、歯科医)に提供することができる。
(4)一の被検査者の今回の測定における前記口腔内測定情報と当該被検査者の前回の測定における前記口腔内測定情報に対する前記所見情報に基づく当該被検査者の口腔内の状況の変化に関する情報を出力(例えば、図8、図11参照)することを特徴とする(1)に記載の歯科情報処理装置。
上記の構成によれば、口腔内の状況の変化を関係者(例えば、被検査者、診療する歯科医等)に提供することができる。
(5)前記出力手段は、補綴物の埋入の状況を含む治療の履歴に関する情報を出力(例えば、図9~図11参照)することを特徴とする(1)乃至(4)の何れかに記載の歯科情報処理装置。
上記の構成によれば、治療の履歴を関係者(例えば、被検査者、診療する歯科医等)に提供することができる。
(6)前記所見情報は、要診療の所見について、治療法、治療期間、治療費用、予防方法、対処方法に関する情報のうちの1つ以上の情報を含み(例えば、図3(B)参照)、前記出力手段は、治療法、治療期間、治療費用、予防方法、対処方法に関する情報のうちの1つ以上の情報を出力(例えば、図9~図11参照)することを特徴とする(1)乃至(5)の何れかに記載の歯科情報処理装置。
上記の構成によれば、治療法等を関係者(例えば、被検査者、診療する歯科医等)に提供することができる。
(7)被検査者になされた歯科診療の診療実績情報(例えば、図4(A)の診療実績情報)を取得する診療実績情報取得手段(例えば、入出力部101)を備え、前記出力手段は、一の検査における前記口腔内測定情報に対する前記所見情報が要診療である被検査者の前記診療実績情報が、前記検査の後に前記診療実績情報取得手段によって取得されていない場合、当該被検査者に対して必要な診療がなされていない旨の情報を出力する(例えば、図12参照)ことを特徴とする(1)乃至(6)の何れかに記載の歯科情報処理装置。
上記の構成によれば、必要な診療がなされていない旨を関係者(例えば、被検査者等)に提供することができる。
(8)前記出力手段は、一の被検査者の今回及び前回の測定における夫々の前記口腔内測定情報に基づく当該被検査者になされた治療の適否に関する情報を出力する(例えば、図13参照)ことを特徴とする(1)乃至(7)の何れかに記載の歯科情報処理装置。
上記の構成によれば、行われた治療の適否について関係者(例えば、健康保険組合等)に提供することができる。
(9)被検査者になされた歯科診療の診療実績情報(例えば、図4(A)の診療実績情報)を取得する診療実績情報取得手段(例えば、入出力部101)を備え、前記出力手段は、一の被検査者の今回及び前回の測定における夫々の前記口腔内測定情報と、今回及び前回の測定の間の期間における当該被検査者の前記診療実績情報とに基づく当該被検査者になされた治療の適否に関する情報を出力する(「診療実績情報を参照する態様」参照)ことを特徴とする(1)乃至(7)の何れかに記載の歯科情報処理装置。
上記の構成によれば、行われた治療の適否について関係者(例えば、健康保険組合等)に提供することができる。
(10)前記出力手段は、一の被検査者の今回及び前回の測定における夫々の前記口腔内測定情報に対する夫々の前記所見情報に基づく当該被検査者になされた治療の適否に関する情報を出力する(例えば、図14参照)ことを特徴とする(1)乃至(7)の何れかに記載の歯科情報処理装置。
上記の構成によれば、行われた治療の適否について関係者(例えば、健康保険組合等)に提供することができる。
(11)被検査者になされた歯科診療の診療実績情報(例えば、図4(A)の診療実績情報)を取得する診療実績情報取得手段(例えば、入出力部101)を備え、前記出力手段は、一の被検査者の今回及び前回の測定における夫々の前記口腔内測定情報に対する夫々の前記所見情報と、今回及び前回の測定の間の期間における当該被検査者の前記診療実績情報とに基づく当該被検査者になされた治療の適否に関する情報を出力する(「診療実績情報を参照する態様」参照)ことを特徴とする(1)乃至(7)の何れか記載の歯科情報処理装置。
上記の構成によれば、行われた治療の適否について関係者(例えば、健康保険組合等)に提供することができる。
(12)被検査者になされた歯科診療の診療実績情報を取得する診療実績情報取得手段を備え、前記出力手段は、今回の測定における前記口腔内測定情報と当該被検査者の前回の測定における前記口腔内測定情報との間に差がある被検査者であって、今回及び前回の測定の間の期間に当該被検査者になされた歯科診療の前記診療実績情報が前記診療実績情報取得手段によって取得されていない場合、当該期間における当該被検査者の前記診療実績情報が得られていない旨の情報を出力する(例えば、図16参照)ことを特徴とする(1)乃至(11)の何れかに記載の歯科情報処理装置。
上記の構成によれば、行われた診療に対する実績が報告されていない可能性がある旨を関係者(例えば、健康保険組合等)に提供することができる。
(13)被検査者の口腔内の状況を測定した口腔内測定情報を取得する口腔内測定情報取得手段と、被検査者になされた歯科診療の診療実績情報を取得する診療実績情報取得手段と、口腔内又は診療に関する情報を出力する出力手段とを備え、前記出力手段は、前記口腔内測定情報取得手段によって取得された前記口腔内測定情報と、前記診療実績情報取得手段による前記診療実績情報の取得の有無又は前記診療実績情報取得手段によって取得された前記診療実績情報とに基づいて、前記口腔内又は診療に関する情報を出力することを特徴とする歯科情報処理装置。
上記の構成によれば、より高度な情報あるいは有用な情報を関係者に提供することができる。例えば、上記の構成によれば、診療実績情報の取得の有無又は診療実績情報の内容に基づく、より高度な情報あるいは有用な情報を関係者(例えば、被検査者、歯科医、健康保険組合等)に提供することができる。
(14)前記出力手段は、一の被検査者の今回及び前回の測定における夫々の前記口腔内測定情報に基づく当該被検査者の口腔内の状況の変化に関する情報を出力(例えば、図8、図9参照)することを特徴とする(13)に記載の歯科情報処理装置。
上記の構成によれば、口腔内の状況の変化を関係者(例えば、被検査者、歯科医)に提供することができる。
(15)前記出力手段は、補綴物の埋入の状況を含む治療の履歴に関する情報を出力(例えば、図9~図11参照)することを特徴とする(13)又は(14)に記載の歯科情報処理装置。
上記の構成によれば、治療の履歴を関係者(例えば、被検査者、診療する歯科医等)に提供することができる。
(16)前記出力手段は、今回の測定における前記口腔内測定情報と当該被検査者の前回の測定における前記口腔内測定情報との間に差がある被検査者であって、今回及び前回の測定の間の期間に当該被検査者になされた歯科診療の前記診療実績情報が前記診療実績情報取得手段によって取得されていない場合、当該期間における当該被検査者の前記診療実績情報が得られていない旨の情報を出力する(例えば、図16参照)ことを特徴とする(13)乃至(15)の何れかに記載の歯科情報処理装置。
上記の構成によれば、必要な診療がなされていない旨を関係者(例えば、被検査者等)に提供することができる。
(17)少なくとも前記口腔内測定情報に基づいて、補綴物の交換又は破損時期、自然歯の破損又は脱落時期、疾患の発症時期のうちの1つ以上を予測する予測手段(例えば、「予測機能」参照)を備えることを特徴とする(1)乃至(16)の何れかに記載の歯科情報処理装置。
上記の構成によれば、予測結果を関係者(例えば、被検査者、診療する歯科医等)に提供することができる。
(18)(1)乃至(17)の何れかに記載の歯科情報処理装置(例えば、管理装置10)を含む歯科情報処理システム。
(19)(1)乃至(17)の何れかに記載の歯科情報処理装置(例えば、管理装置10)としてコンピュータを機能させるプログラム。
(20)被検査者の口腔内の状況を測定した口腔内測定情報を取得する口腔内測定情報取得ステップと、前記口腔内測定情報に対する歯科医の所見情報を取得する所見情報取得ステップと、口腔内又は診療に関する情報を出力する出力ステップとを含む歯科情報処理方法であって、前記出力ステップは、少なくとも一の被検査者の今回及び前回の測定における夫々の前記口腔内測定情報に基づいて生成される情報、又は、少なくとも一の被検査者の今回及び前回の測定における夫々の前記口腔内測定情報に対する夫々の前記所見情報に基づいて生成される情報、又は、少なくとも一の被検査者の今回の測定における前記口腔内測定情報と当該被検査者の前回の測定における前記口腔内測定情報に対する前記所見情報に基づいて生成される情報を出力することを特徴とする歯科情報処理方法。
(21)被検査者の口腔内の状況を測定した口腔内測定情報を取得する口腔内測定情報取得ステップと、被検査者になされた歯科診療の診療実績情報を取得する診療実績情報取得ステップと、口腔内又は診療に関する情報を出力する出力ステップとを含む歯科情報処理方法であって、前記出力ステップは、前記口腔内測定情報取得ステップによって取得された前記口腔内測定情報と、前記診療実績情報取得ステップによる前記診療実績情報の取得の有無又は前記診療実績情報取得ステップによって取得された前記診療実績情報とに基づいて、前記口腔内又は診療に関する情報を出力することを特徴とする歯科情報処理方法。
以上に示した実施形態に係る装置等(例えば、管理装置10、口腔内情報送信装置20、読影者端末30、被検査者端末40、診療実績情報送信装置50)の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶して、この記憶媒体に記憶されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより、処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、オペレーティングシステム(OS:Operating System)あるいは周辺機器等のハードウェアを含むものであってもよい。また、「コンピュータ読み取り可能な記憶媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ等の書き込み可能な不揮発性メモリ、DVD(Digital Versatile Disc)等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
さらに、「コンピュータ読み取り可能な記憶媒体」とは、インターネット等のネットワークあるいは電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合の情報処理装置やクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory))のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記のプログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)あるいは電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記のプログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上記のプログラムは、前述した機能をコンピュータシステムに既に記憶されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。