JP7311316B2 - アクセルペダル装置 - Google Patents
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- B60K26/00—Arrangements or mounting of propulsion unit control devices in vehicles
- B60K26/02—Arrangements or mounting of propulsion unit control devices in vehicles of initiating means or elements
Description
一方、危険回避時等に、アクティブ制御を行う制御モードの場合、踏力特性としては、図16中の一点鎖線で示すように、アクティブ制御機構に基づくヒステリシスをなす踏力線ALが得られる。
この制御モードにおいて、運転者が感じる踏力は、図16中の矢印で示すように、通常モードにおける踏込み時の踏力線DNLから制御モードにおける戻し時の踏力線RALに移行する。
しかしながら、従来の制御モードにおける踏力線ALでは、踏込み時の踏力線DALと戻し時の踏力線RALとの踏力差ΔFA(ヒステリシス)が大きいため、踏力差ΔFが小さくなっている。
これに対処するべく、図16中の二点鎖線で示すように、踏力線ALを全体的に上側にシフトさせて反力を全体的に大きくすると、踏力差ΔFを大きくできるものの、高トルク発生のための駆動源の大型化、又は、消費電流の増加等を招くことになる。
一実施形態に係るアクセルペダル装置Mは、車体のダッシュロアパネルに対して、ブラケットを介して固定されるものである。
ここでは、駆動源60及び反力レバー70により、ペダルアーム30に反力を付加する反力付加機構が構成されている。
また、回路基板90に配置された制御部又は車両の制御ユニットから発せられる種々の制御信号に基づいて、駆動源60が適宜駆動制御されることにより、反力を付加するアクティブ制御が行われる。
また、ハウジング本体11は、支持部11e、軸受孔11f、内壁面11g,11h、ボス部11i,11j,11k、モータ取付け部11m、全開ストッパ11n、バネ受け部11p、バネ受け部11q、4つの連結爪11rを備えている。
奥壁11cは、その内側面の一部が、図4に示すように、ペダルアーム30の休止位置を規定する休止ストッパ11c1として機能する。
軸受孔11fは、図12に示すように、駆動源60の駆動軸61aの第1突出軸部61a1を軸線S2回りに回動自在に支持する軸受61bが嵌合される円形孔をなす。
内壁面11gは、ヒステリシス発生機構50に含まれるスライダ51を摺動自在に支持する。
内壁面11hは、ヒステリシス発生機構50に含まれるスライダ52を摺動自在に支持する。
モータ取付け部11mは、駆動源60のコイル62の一部を収容空間Aに臨ませると共に、駆動源60のヨーク63を固定するように形成されている。
全開ストッパ11nは、ペダルアーム30の当接部33aを受けて、ペダルアーム30の最大踏込み位置Fpを規定する。
センサ埋設部12cは、位置センサ80の一部をなすステータ83及びホール素子84を埋設すると共に、ペダルアーム30の被支持部31の内側に非接触にて配置されるべく、軸線Sを中心とする円柱状をなす。
支持部12eは、ペダルアーム30の被支持部31に形成された嵌合凸部31bが嵌合されてペダルアーム30を軸線S回りに揺動自在に支持するべく、軸線Sを中心とする円筒状をなす。
ボス部12i,12j,12kは、ボス部11i,11j,11kにそれぞれ接合されるものであり、カラー20が嵌合されるべく軸線Sと平行に伸長する貫通孔を画定する。
また、補助カバー13は、図12に示すように、駆動軸61aの第2突出軸部61bを支持する軸受61cを嵌合する嵌合凹部13aを備えている。
補助カバー14は、ハウジングカバー12の外側面に取り付けられた回路基板90を覆うべく、ハウジングカバー12に取り付けられる。
また、補助カバー13がハウジング本体11の外側に結合され、補助カバー14がハウジングカバー12の外側に結合されることにより、ハウジング10が得られる。
尚、上記ハウジング10を備えたアクセルペダル装置Mは、ボルトBがカラー20に通されて、車体側に固定されるようになっている。
このように、カラー20がハウジング本体11及びハウジングカバー12に嵌合されているため、ハウジング10の収容空間Aを画定する構造が二分割であるにも拘わらず、ハウジング10としての機械的強度を高めることができる。
また、被支持部31には、図4及び図8に示すように、内周面において、位置センサ80の一部をなす環状のアーマチュア81、アーマチュア81の内周面に結合された一対の円弧状の永久磁石82が固定されている。
当接部32bは、上側アーム32の上方領域に形成されている。
接触面32dは、当接部32bとバネ受け部32aの間の中間領域に形成されている。
ここで、接触面32dには、低摩擦性に優れた被膜が形成されていてもよい。
被膜としては、二硫化モリブデン、グラファイト、ポリテトラフルオロエチレン等の材料のいずれかが含まれていてもよい。
これによれば、接触ユニット73と接触面32dとの間の接触抵抗を低減でき、又、耐摩耗性、耐久性等を高めることができる。
下側アーム33は、最大踏込み位置Fpにおいて全開ストッパ11nに当接する当接部33a、アクセルペダル33bを備えている。
そして、戻しバネ40は、ペダルアーム20を休止位置Hpに戻す付勢力を及ぼす。
スライダ51は、樹脂材料、例えば、含油ポリアセタール等の高摺動性材料により形成され、ハウジング10の内壁面11gに摺動自在に接触する接触面51a、スライダ52の傾斜面52bと接触する傾斜面51b、上側アーム部32の係合部32bが離脱可能に係合し得る係合面51cを有する。
スライダ52は、樹脂材料、例えば、含油ポリアセタール等の高摺動性材料により形成され、ハウジング10の内壁面11hに摺動自在に接触する接触面52a、スライダ51の傾斜面51bと接触する傾斜面52b、付勢バネ53の一端部を受ける受け面52cを有する。
そして、付勢バネ53は、スライダ52の傾斜面52bをスライダ51の傾斜面51bに押し付けて、スライダ51,52を内壁面11g,11qに向けて押し付けるようなくさび作用を及ぼし、又、スライダ51,52を介してペダルアーム30を休止位置に戻す付勢力を及ぼす。
一方、アクセルペダル33bが戻されるとき、スライダ51,52とハウジング10の間に生じる摩擦力は、踏込み操作の場合と逆向きに生じ、付勢バネ53の圧縮量の減少に伴って減少する。
ここで、戻り操作の踏力は、踏込み操作の踏力よりも小さくなるため、図13中の実線で示すように、踏込み操作時の踏力線DNLと戻し操作時の踏力線RNLにヒステリシスが発生する踏力線NLが得られる。
尚、戻し操作の途中において、スライダ51がスティックして停止したときは、戻しバネ40の付勢力により、ペダルアーム30は休止位置に戻る。
駆動軸61aは、図12に示すように、軸線S2方向に伸長する多段円柱状に形成され、ロータ61の一端から突出する第1突出軸部61a1、ロータ61の他端から突出する第2突出軸部61a2、反力レバー70を嵌合する端部としての嵌合部61a3、ナット61dを捩じ込むネジ部61a4を備えている。
尚、軸受61bは、ラジアル軸受であり、ハウジング本体11の軸受孔11fに嵌合され、軸受け61cは、ラジアル軸受であり、補助カバー13の嵌合凹部13aに嵌合されている。
したがって、駆動軸61aの端部に固定された反力レバー70も傾くことなく、接触ユニット73をペダルアーム30の接触面32dに対して均一に転がり接触させることができる。
ヨーク63は、ロータ61に隙間をおいて対向するように形成され、ハウジング本体11のモータ取付け部11mに固定されている。
そして、ヨーク63には、軸線S2方向の外側から駆動源60の一部を覆うように、補助カバー13が取り付けられる。
レバー本体71は、軸線S2に垂直な方向に拡がる平板状に形成され、駆動軸61aの嵌合部61a3が嵌合される略矩形の嵌合孔71a、支軸72の嵌合部72aが嵌合される円形の嵌合孔71bを備えている。
嵌合部72aは、レバー本体71と一体的に軸線S2回りに回動するべく、レバー本体71の嵌合孔71bに嵌合される。
支持部72bは、接触ユニット73の内輪73aを嵌合させることにより、接触ユニット73を支持する。
環状溝72cは、止め輪74をスナップフィットにより嵌め込むべく形成されている。
すなわち、ペダルアーム30と接触する接触ユニット73が、ロータ61側寄りに配置されるため、ロータ61及び駆動軸61aの中心からの偏倚量を小さくできる。これにより、接触ユニット73が駆動軸61aに及ぼす曲げ荷重の発生を防止ないし抑制でき、駆動軸61aの周りに生じる摩擦抵抗を防止ないし抑制できる。
また、その結果として、接触ユニット73を接触面32dに均一に転がり接触させることができ、接触ユニット73と接触面32dとの間の摩擦抵抗を低減することができる。
内輪73aは、円筒状に形成され、その外周面において球体73cを周方向に案合する案内溝73a1を備えている。そして、内輪73aは、支軸72の支持部72bの外周面に嵌合される。
外輪73bは、円筒状に形成され、ペダルアーム30の接触面32dと転がり接触する外周面73b1、その内周面において転動体73cを周方向に案合する案内溝73b2、その両側においてシールド板73dを固定する固定部73b3を備えている。
転動体73cは、球体として形成され、内輪73aと外輪73bの間に介在して、案合溝73a1,73b2に沿って転動する。
止め輪74は、支持部72bから接触ユニット73が抜け落ちるのを規制するべく、支軸72の環状溝72cに嵌め込まれる。
それ故に、図13中の一点鎖線で示すように、反力レバー70による反力が付加されるアクティブ制御時の踏力線ALにおいて、踏込み時の踏力線DALと戻し時の踏力線RALとの踏力差ΔFAnを、従来の踏力差ΔFAに比べて小さくすることができる。
すなわち、汎用の軸受を、本来の軸受として利用するのではなく、転がり接触する接触ユニット73として利用することにより、低コスト化、量産化等を達成できる。
そして、回路基板90は、図2に示すように、ハウジングカバー12の基板取付け部12mに取り付けられ、その外側から、回路基板90を覆うように、補助カバー14がハウジングカバー12に取り付けられている。
先ず、運転者がアクセルペダル33bを踏み込まないとき、戻しバネ40の付勢力により、上側アーム32の当接部32cがハウジング10の休止ストッパ11c1に当接して、ペダルアーム30は休止位置Hpに停止している。
この状態から、反力を付加するアクティブ制御が行われない通常モードにおいて、運転者がアクセルペダル33bを踏み込むと、ペダルアーム30は、戻しバネ40及び付勢バネ53の付勢力に抗しつつ、図13中の踏力線NLの踏込み時の踏力線DNLに沿う抵抗荷重を運転者の足に及ぼしながら、最大踏込み位置Fp(全開位置)まで回転して、下側アーム33の当接部33aがハウジング10の全開ストッパ11nに当接して停止する。
すなわち、反力レバー70が、運転者の踏力に対抗してペダルアーム30を休止位置Hpに向けて押し戻す向きに制御される。
ここでは、通常モードの踏力線NLにおける踏込み時の踏力線DNLに対して、制御モードの踏力線ALにおける戻し時の踏力線RALが、従来よりも大きくすなわちΔF(=FRAL-FDNL)が従来よりも大きく設定されている。
したがって、アクティブ制御時において、運転者は、足が押し戻される感覚を明確に受けと止めて、強制的な戻し操作を即座に感じ取ることができる。
本発明のアクセルペダル装置Mにおいては、反力レバー70の支軸72及びぺダルアーム30に対して転がり接触する接触ユニット73を採用したことにより、踏込み時の踏力線DALと戻し時の踏力線RALとの踏力差ΔFAnを従来に比べて小さくできる。
したがって、例えば、通常モードの踏力線NLにおける踏込み時の踏力線DNLと制御モードの踏力線ALにおける戻し時の踏力線RALとの踏力差ΔFAnが、従来の踏力差ΔFAと同等か僅かに大きいだけでよい場合、図14中の一点鎖線で示すように、制御モードの踏力線ALを全体的に下側にシフトさせて、踏込み時の踏力線DALを小さく設定することができる。
すなわち、最大の反力を小さくできるため、駆動源60の小型化、低トルク化、消費電流の低減、それに伴うコストの低減及び構成部品の簡素化等を行うことができる。
この実施形態において、接触ユニット173は、外輪173b、複数の転動体173c、シールド板173d、転動体173cを等間隔に保持するリテーナ(不図示)を備えている。
そして、外輪173bは、ペダルアーム30の接触面32dと転がり接触すると共に転動体173cと転がり接触する。
転動体173cは、円柱状に形成され、支軸72の支持部72bと外輪173bの間に介在して、周方向に沿って転動する。
この実施形態では、支軸72の支持部72bが、複数の転動体173cと直接転がり接触して、接触ユニット173を支持する。
すなわち、接触ユニット173は、ペダルアーム30の接触面32dに対して転がり接触するだけでなく、反力レバー70の支軸72に対しても転動体173cを介して転がり接触するため、反力付加機構50としての摩擦抵抗を低減することができる。
それ故に、図13中の一点鎖線で示すように、反力レバー70による反力が付加されるアクティブ制御時の踏力線ALにおいて、踏込み時の踏力線DALと戻し時の踏力線RALとの踏力差ΔFAn(ヒステリシス)を、従来の踏力差ΔFAに比べて小さくすることができる。
10 ハウジング
11 ハウジング本体(ハウジング)
A 収容空間
12 ハウジングカバー(ハウジング)
13 補助カバー(ハウジング)
30 ペダルアーム
31 被支持部
32 上側アーム
32a バネ受け部
32b 当接部
32d 接触面
33 下側アーム
33b アクセルペダル
40 戻しバネ
50 ヒステリシス発生機構
51,52 スライダ
53 付勢バネ
60 駆動源(反力付加機構)
61 ロータ
61a 駆動軸
61a1 第1突出軸部
61a2 第2突出軸部
61a3 嵌合部(端部)
61b,61c 軸受
70 反力レバー(反力付加機構)
71 レバー本体
72 支軸
73 接触ユニット
73a 内輪
73b 外輪
73c 転動体
173 接触ユニット
173b 外輪
173c 転動体
Claims (10)
- アクセルペダルの踏力に連動するペダルアームと、
前記ペダルアームを所定の軸線回りに揺動自在に支持するハウジングと、
前記ペダルアームを休止位置に戻す付勢力を及ぼす戻しバネと、
前記アクセルペダルの踏込み操作及び戻し操作における踏力にヒステリシスを発生するヒステリシス発生機構と、
前記アクセルペダルを押し戻す方向に反力を付加するべく,前記ペダルアームに前記反力を及ぼす反力レバー及び前記反力レバーを回転駆動する駆動源を含む反力付加機構と、を備え、
前記反力レバーは、円柱状の支軸と、前記支軸に対して転がり接触すると共に前記ペダルアームに対して転がり接触するべく、前記支軸に支持された接触ユニットを含む、
ことを特徴とするアクセルペダル装置。 - 前記接触ユニットは、前記ペダルアームと転がり接触する外輪と、前記支軸と前記外輪の間に介在する複数の転動体を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のアクセルペダル装置。 - 前記接触ユニットは、前記ペダルアームと転がり接触する外輪と、前記支軸に嵌合された内輪と、前記内輪と前記外輪の間に介在する複数の転動体を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のアクセルペダル装置。 - 前記駆動源は、前記軸線と平行に伸長する駆動軸を含み、
前記反力レバーは、平板状に形成されて前記駆動軸の端部に固定されるレバー本体を含み、
前記支軸は、前記レバー本体から前記駆動源の側に向けて前記軸線と平行に突出する、
ことを特徴とする請求項1ないし3いずれか一つに記載のアクセルペダル装置。 - 前記駆動源は、前記駆動軸を有するロータを含み、
前記駆動軸は、前記軸線と平行な方向において前記ロータの一端から突出する第1突出軸部と、前記ロータの他端から突出する第2突出軸部を含み、
前記第1突出軸部及び前記第2突出軸部は、軸受を介して前記ハウジングに支持されている、
ことを特徴とする請求項4に記載のアクセルペダル装置。 - 前記ハウジングは、収容空間を画定するハウジング本体と、前記収容空間を閉塞するべく前記ハウジング本体に結合されるハウジングカバーと、前記ハウジング本体の外側において前記駆動源の一部を覆う補助カバーを含み、
前記ハウジング本体及び前記補助カバーは、前記軸受を介して、前記駆動軸を回動自在に支持する、
ことを特徴とする請求項5に記載のアクセルペダル装置。 - 前記ペダルアームは、前記ハウジングに支持される被支持部と、前記被支持部から鉛直方向の上方に伸長する上側アームと、前記被支持部から鉛直方向の下方に伸長し前記アクセルペダルを有する下側アームを含み、
前記上側アームは、前記接触ユニットが転がり接触する接触面を有する、
ことを特徴とする請求項1ないし6いずれか一つに記載のアクセルペダル装置。 - 前記ヒステリシス発生機構は、前記ハウジングを摺動するスライダと、前記スライダを押し戻しつつ前記ハウジングに押し付ける付勢力を及ぼす付勢バネを含み、
前記ペダルアームは、前記上側アームの上方領域において前記スライダに当接する当接部と、前記上側アームの下方領域において前記戻しバネを受けるバネ受け部と、前記当接部と前記バネ受け部の間の中間領域において前記接触面を有する、
ことを特徴とする請求項7に記載のアクセルペダル装置。 - 前記接触面には、被膜が形成されている、
ことを特徴とする請求項7又は8に記載のアクセルペダル装置。 - 前記被膜は、二硫化モリブデン、グラファイト、ポリテトラフルオロエチレンのいずれかを含む、
ことを特徴とする請求項9に記載のアクセルペダル装置。
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