JP7308086B2 - ELECTRODE STATE DETERMINATION DEVICE, ELECTRODE STATE DETERMINATION METHOD, AND WELDING TIP - Google Patents
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Description
本発明は、溶接機に用いられる溶接電極の状態を判定する電極状態判定装置及び電極状態判定方法、及び溶接機に用いられる溶接チップに関するものである。 TECHNICAL FIELD The present invention relates to an electrode state determination device and an electrode state determination method for determining the state of a welding electrode used in a welding machine, and a welding tip used in the welding machine.
特開2009-107024号公報には、溶接対象となる部材の溶接領域を監視するための装置が開示されている。具体的に、特開2009-107024号公報には、この装置が、溶接領域を撮像(再生)するための手段と、撮像手段(再生手段)の中または前方に設けられた少なくとも1つのフィルタと、紫外線放射可能な溶接領域を照明するための手段とを備え、フィルタが、ほぼ紫外線波長範囲内の波長をフィルタリングすることに適したバンドパスフィルタから成ることが、記載されている。 Japanese Patent Laying-Open No. 2009-107024 discloses a device for monitoring a welding area of a member to be welded. Specifically, Japanese Unexamined Patent Application Publication No. 2009-107024 discloses that this apparatus includes means for imaging (reproducing) the welding area and at least one filter provided in or in front of the imaging means (reproducing means). and means for illuminating the UV-radiatable welding area, wherein the filter comprises a bandpass filter suitable for filtering wavelengths approximately within the UV wavelength range.
溶接機に用いられる溶接電極を構成する部品(例えば、溶接チップ及びシャンク)は、テーパー嵌合によって接続される、いわゆる「嵌め合い部品」であるのが一般的である。このため、加圧/通電作業又は溶接チップの研磨作業などによって、これらの部品が溶接機本体から抜け落ちてしまう恐れがあった。 Parts (for example, a welding tip and a shank) that make up a welding electrode used in a welding machine are generally so-called "mating parts" that are connected by taper fitting. For this reason, there is a risk that these parts may fall off from the welding machine main body during pressurization/energization work or welding tip polishing work.
特開2009-107024号公報に開示された装置は、溶接対象となる部材の溶接領域を監視するが、溶接機が備える溶接電極の状態を監視していない。そのため、溶接電極の抜けの予兆を検出することができない。 The device disclosed in Japanese Unexamined Patent Application Publication No. 2009-107024 monitors the welding area of the member to be welded, but does not monitor the state of the welding electrode provided in the welder. Therefore, it is not possible to detect a sign that the welding electrode is coming off.
本発明は、上記のような事情に鑑み、溶接電極の抜けの予兆を検出することができる電極状態判定装置及び電極状態判定方法、及び抜けの予兆を検出可能な溶接チップを提供することを目的とする。 SUMMARY OF THE INVENTION In view of the circumstances described above, it is an object of the present invention to provide an electrode state determination device and an electrode state determination method capable of detecting a sign of welding electrode disconnection, and a welding tip capable of detecting a sign of disconnection. and
上述の課題を解決するため、本発明の一態様に係る電極状態判定装置は、溶接機に用いられる溶接電極を撮影して溶接電極の画像を取得する撮像部と、溶接電極の画像から、溶接電極の表面に付されたマークを認識するマーク認識部と、画像上のマークに基づいて、溶接電極の状態を検出する状態検出部と、溶接電極の状態を判定する状態判定部とを備える。 In order to solve the above-described problems, an electrode condition determination apparatus according to an aspect of the present invention includes an imaging unit that captures an image of a welding electrode used in a welding machine and obtains an image of the welding electrode; It comprises a mark recognition section for recognizing a mark provided on the surface of the electrode, a state detection section for detecting the state of the welding electrode based on the mark on the image, and a state determination section for determining the state of the welding electrode.
本発明の他の態様に係る溶接チップは、溶接機に用いられる、溶接電極の先端部分を成す溶接チップである。溶接チップは、被溶接材料を加圧する加圧方向における溶接チップの被溶接材料側に位置し、その表面が研磨される先端部と、加圧方向における溶接チップの被溶接材料の逆側に位置し、その表面が研磨されない基盤部とを備える。基盤部の表面には、撮像部で撮像した画像から認識することができる第1のマークが付されている。 A welding tip according to another aspect of the present invention is a welding tip that is used in a welding machine and forms a tip portion of a welding electrode. The welding tip is positioned on the material to be welded side of the welding tip in the pressurizing direction for pressurizing the material to be welded, and is positioned on the opposite side of the welding tip to the material to be welded in the pressurizing direction from the front end portion whose surface is polished. and a base portion, the surface of which is not polished. A first mark that can be recognized from the image captured by the imaging unit is attached to the surface of the base unit.
本発明によれば、溶接電極の抜けの予兆を検出する電極状態判定装置及び電極状態判定方法、及び抜けの予兆を検出可能な溶接チップを提供することができる。 Advantageous Effects of Invention According to the present invention, it is possible to provide an electrode state determination device and an electrode state determination method for detecting a sign of detachment of a welding electrode, and a welding tip capable of detecting a sign of detachment.
次に、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。説明において、同一のものには同一符号を付して重複説明を省略する。 Embodiments of the present invention will now be described in detail with reference to the drawings. In the explanation, the same reference numerals are given to the same parts, and redundant explanations are omitted.
(第1実施形態)
(溶接装置)
第1~第3の実施形態に係わる電極状態判定装置を説明する前に、電極状態判定装置による判定の対象となる溶接電極を備える溶接機の構成の一例について説明する。
(First embodiment)
(welding equipment)
Before describing the electrode state determination devices according to the first to third embodiments, an example of the configuration of a welder having a welding electrode to be determined by the electrode state determination device will be described.
図1に示すように、溶接機は溶接ガン部29を備える。溶接ガン部29は、例えば2枚以上の鉄板、アルミニウム板等の板金からなる被溶接材料(母体及びワークを含む)Wを一対の溶接電極(10、20、31)で加圧方向Fに加圧して電流を流し、被溶接材料(以後、「ワーク」と呼ぶ)Wの内部で金属が熔解して凝固することでワークWを溶接する。つまり、溶接機は、溶接したい2枚以上のワークWに直接、例えば交流電流を流し、材料の抵抗およびワークW同士の接触面の集中抵抗によるジュール熱を発生させ、ワークWを熔解させ、熔解と同時に加圧することによってワークWを接合する。実施形態では、抵抗スポット溶接の一例として、溶接電極(10、20、31)の各々の加圧方向Fが対向するダイレクトスポット溶接を例に挙げて説明するが、溶接電極(10、20、31)の各々の加圧方向Fが対向しないインダイレクトスポット溶接及びシリーズスポット溶接にも適用することができる。
As shown in FIG. 1, the welder includes a
溶接電極31は、ホルダー部32の一端に機械的に接続され、ホルダー部32の他端は固定アーム33の一端に機械的に接続されている。固定アーム33の他端は溶接機本体に固定されている。このように、溶接電極31は、ホルダー部32及び固定アーム33を介して、溶接機本体に固定されている固定電極である。
Welding
一方、対の一方側の溶接電極(10、20)は、ホルダー部30を介して、加圧用のシリンダ34の可動部に機械的に接続され、シリンダ34は溶接機本体に固定されている。シリンダ34の可動部が動くことにより、溶接電極(10、20)は加圧方向Fに移動する。溶接電極(10、20)は、溶接機本体に対して加圧方向Fに移動可能な可動電極である。
On the other hand, the welding electrodes (10, 20) on one side of the pair are mechanically connected via a
互いに向かい合う一対の溶接電極(10、20、31)の間にワークWを配置し、シリンダ34を駆動させることにより、一対の溶接電極(10、20、31)は、加圧方向FにワークWを挟み、さらにワークWを加圧することができる。通電時に供給される大電力は、溶接トランス35を介して供給される。
By placing the work W between a pair of welding electrodes (10, 20, 31) facing each other and driving the
図2に示すように、ワークWに対して一方側(上側)に配置された可動電極(10、20)は、溶接チップ10と、溶接チップ10に機械的かつ電気的に接続されるシャンク20とを備える。溶接チップ10は、加圧方向Fにおける溶接電極(10、20)の先端部分を成し、加圧時及び通電時においてワークWに接する部分である。シャンク20の一端には、溶接チップ10が嵌められる。一端に対向するシャンク20の他端には、図1に示す溶接機のホルダー部30に嵌められる。
As shown in FIG. 2, the movable electrodes (10, 20) arranged on one side (upper side) of the workpiece W include a
一方、ワークWに対して他方側(下側)に配置された固定電極31は、溶接チップのみから構成される。固定電極31は、図1に示す溶接機のホルダー部32に嵌められる。図1及び図2に示す1対の溶接電極(10、20、31)の構成は一例であり、これらに限定されるものではない。例えば、上下双方ともに、溶接チップとシャンクとを組み合わせてもよいし、溶接チップのみで構成してもよい。ここで、可動電極(10、20)及び固定電極31の双方ともに、それらの内部には、冷却水を流すための流路が形成されている。冷却水は通電時に発生する熱を吸収し、ナゲットの凝固を促進させる。これにより、溶接電極(10、20、31)の抜けの要因となるワークWへの溶着を抑制することができる。
On the other hand, the fixed
溶接電極を成す部品(溶接チップ10、31及びシャンク20)は、テーパー嵌合によって接続される、いわゆる「嵌め合い部品」である。溶接電極を成す部品の材料は、特に限定はせず、例えば、クロム銅、クロムジルコニウム銅など、既知の材料を用いることができる。
The parts forming the welding electrode (
図3Aを参照して、溶接チップ10の詳細な構成を説明する。溶接チップ10は、加圧方向Fにおける溶接電極のワークW側に位置し、その表面が研磨される先端部11と、加圧方向Fにおける溶接チップ10のワークWの逆側、即ちシャンク20側に位置し、その表面が研磨されない基盤部12とを備える。先端部11の形状は、ワークWの形状などに応じて様々なタイプがあるが、ここでは、先端部11は半球型の外形を有している。基盤部12は、先端部11と一体を成し、先端部11の半球型形状に連続する円柱状の外形を有している。すなわち、先端部11及び基盤部12は同じ直径を有している。基盤部12の形状も、ワークWの形状に応じて様々なタイプがあり、ここではその一例を示す。図3Aには示さないが、基盤部12の底部にはテーパー状の穴が形成され、基盤部12の底部は、後述するシャンク20のテーパー状のチップ側シャフト部21とテーパー嵌合によって接続される。
A detailed configuration of the
基盤部12の表面には、撮像部45で撮像した画像から認識することができる第1のマークM1が付されている。第1のマークM1は、画像上で認識されることにより、溶接チップ10の位置、角度、回転及び変形の有無などの溶接チップ10の状態を示すことができる。第1のマークM1を基盤部12の表面に付す方法は、特に問わず、印刷、刻印などの既知の方法を用いることができる。
A first mark M1 that can be recognized from the image captured by the
第1のマークM1には、様々なものが含まれるが、ここではその一例を、図3Aに示す。第1のマークM1は、加圧方向Fに垂直な方向に延びる2本の線分(H1、H2)と、加圧方向Fに平行な方向に延びる6本の線分(L1~L6)とを有する。線分の数は限定されず、1又は2以上であってもよい。加圧方向Fに平行な方向に延びる6本の線分(L1~L6)は、図3Aに示すように、溶接チップ10の中心軸(O)周りに60度(α1)の等間隔で配置されている。6本の線分(L1~L6)は、加圧方向Fにおけるシャンク20側に位置し、各線分(L1~L6)の一端付近には数字が付されているので、画像上において互いに識別可能である。
Various things are included in the first mark M1, and one example thereof is shown in FIG. 3A. The first mark M1 consists of two line segments (H1, H2) extending in a direction perpendicular to the pressing direction F and six line segments (L1 to L6) extending in a direction parallel to the pressing direction F. have The number of line segments is not limited and may be 1 or 2 or more. Six line segments (L1 to L6) extending in a direction parallel to the pressing direction F are arranged at equal intervals of 60 degrees (α1) around the central axis (O) of the
2本の線分(H1、H2)は6本の線分(L1~L6)と交差し、基盤部12の外周全体に付されている。2本の線分(H1、H2)は、加圧方向Fにおけるシャンク20側に位置している。よって、2本の線分(H1、H2)及び6本の線分(L1~L6)からなる第1のマークM1の加圧方向Fの中心は、加圧方向Fにおける基盤部12の中心よりもワークWの逆側に位置していることになる。
Two line segments (H1, H2) intersect with six line segments (L1 to L6) and are attached to the entire outer periphery of the
図3Bを参照して、シャンク20の詳細な構成を説明する。シャンク20は、チップ側シャフト部21と、中央部22と、ホルダー側シャフト部23とを備える。
A detailed configuration of the
チップ側シャフト部21は、加圧方向FにおけるワークW側に位置し、側面がテーパー状に加工されている。チップ側シャフト部21は、溶接チップ10の底部に形成されたテーパー状の穴に挿入され、溶接チップ10はテーパー嵌合によってシャンク20に固定される。これにより、溶接チップ10はシャンク20に機械的及び電気的に接続される。溶接チップ10がシャンク20に固定された状態において、チップ側シャフト部21は、溶接チップ10により覆われるため、外部からは視認できない。
The tip-
中央部22は、加圧方向Fとは逆方向にチップ側シャフト部21に隣接し、直径が一定の円柱状の形状を有している。溶接チップ10がシャンク20に固定された状態において、中央部22の側面は、外部から視認可能である。
The
ホルダー側シャフト部23は、加圧方向Fとは逆方向に中央部22に隣接し、側面がテーパー状に加工されている。ホルダー側シャフト部23は、ホルダー部30(図1参照)の底部に形成されたテーパー状の穴に挿入され、シャンク20はテーパー嵌合によってホルダー部30に固定される。シャンク20がホルダー部30に固定された状態において、ホルダー側シャフト部23は、ホルダー部30により覆われるため、外部からは視認できない。ここで、チップ側シャフト部21、中央部22、ホルダー側シャフト部23は一体を成す1つの部品(シャンク20)である。
The holder-
中央部22の側面には、撮像部で撮像した画像から認識することができる第2のマークM2が付されている。第2のマークM2は、画像上で認識されることにより、シャンク20の位置、角度、回転及び変形の有無などのシャンク20の状態を示すことができる。第2のマークM2の付す方法は、特に問わず、印刷、刻印などの既知の方法を用いることができる。
A side surface of the
第2のマークM2には、様々なものが含まれるが、ここではその一例を、図3Bに示す。第2のマークM2は、加圧方向Fに垂直な方向に延びる1本の線分(H3)と、加圧方向Fに平行な方向に延びる6本の線分(L7~L12)とを有する。線分の数は限定されず、1又は2以上であってもよい。加圧方向Fに平行な方向に延びる6本の線分(L7~L12)は、第1のマークの線分(H1~H6)と同様にして、シャンク20の中心軸(O)周りに60度(α1)の等間隔で配置されている。6本の線分(L7~L12)は、加圧方向Fにおける溶接チップ10側に位置し、各線分(L7~L12)の一端付近には数字が付されているので、画像上において互いに識別可能である。
Various types of second marks M2 are included, and one example is shown in FIG. 3B. The second mark M2 has one line segment (H3) extending in a direction perpendicular to the pressing direction F and six line segments (L7 to L12) extending in a direction parallel to the pressing direction F. . The number of line segments is not limited and may be 1 or 2 or more. Six line segments (L7 to L12) extending in a direction parallel to the pressurizing direction F extend 60 degrees around the central axis (O) of the
1本の線分(H3)は6本の線分(L7~L12)と交差し、中央部22の外周全体に付されている。1本の線分(H3)は、加圧方向Fにおける溶接チップ10側に位置している。よって、1本の線分(H3)及び6本の線分(L7~L12)からなる第2のマークM2の加圧方向Fの中心は、加圧方向Fにおける中央部22の中心よりも溶接チップ10側に位置していることになる。
One line segment (H3) crosses six line segments (L7 to L12) and is attached to the entire outer periphery of the
次に、図4A~図4Dを参照して、シャンク20に対して溶接チップ10が取り得る様々な状態の例を説明する。
4A-4D, examples of various states that the
図4Aは、シャンク20に対して溶接チップ10が正常な位置に取り付けられている状態(基準状態)を示す。基準状態において、例えば、第1のマークM1は、第2のマークM2に対して、(1)~(3)に示す一定の条件を満たしている。
(1)溶接チップ10側の線分H1又はH2とシャンク20側の線分H3とは平行である。
(2)溶接チップ10側の線分H1又はH2からシャンク20側の線分H3までの距離は予め定めた一定の範囲内である。ここで、「一定の範囲」は、溶接チップ10及びシャンク20の加工精度により定まる設計的な事項である。
(3)溶接チップ10側の6つの線分(L1~L6)の各々は、シャンク20側の6つの線分(L7~L12)と同一直線上に位置している。
FIG. 4A shows a state (reference state) in which
(1) The line segment H1 or H2 on the
(2) The distance from the line segment H1 or H2 on the
(3) Each of the six line segments (L1 to L6) on the
この基準状態に基づいて、溶接チップ10の抜けの予兆となる、図4B~図4Dに示すような様々な異常な状態を第1のマーク及び第2のマークから判断することができる。 Based on this reference condition, it is possible to determine from the first and second marks various abnormal conditions, such as those shown in FIGS.
例えば、図4Bは、シャンク20に対する溶接チップ10の回転角度が基準値(例えば、0.1°)よりも大きい状態(回転状態)を示す。シャンク20に対する溶接チップ10の回転角度は、線分(L1~L6)と6つの線分(L7~L12)との周方向の位置ずれ量と溶接電極(10、20)の外径とから、算出することができる。
For example, FIG. 4B shows a state (rotation state) in which the rotation angle of
図4Cは、シャンク20の中心軸に対して溶接チップ10の中心軸が成す傾斜角が基準値(例えば、0.1°)よりも大きい状態(傾斜状態)を示す。シャンク20の中心軸に対して溶接チップ10の中心軸が成す傾斜角は、例えば、線分H1又はH2と線分H3とが成す角度から、算出することができる。あるいは、6つの線分(L1~L6)の各々に対する6つの線分(L7~L12)が成す角度から前述した傾斜角を算出することもできる。
FIG. 4C shows a state (tilt state) in which the tilt angle formed by the center axis of
図4Dは、シャンク20から溶接チップ10までの加圧方向Fの距離が基準値(例えば、0.5mm)以上に大きい状態(浮き上がり状態)を示す。シャンク20から溶接チップ10までの加圧方向Fの距離は、溶接チップ10側の線分H1又はH2からシャンク20側の線分H3までの距離から、算出することができる。
FIG. 4D shows a state (floating state) in which the distance in the pressure direction F from the
その他の異常な状態として、溶接チップ10の一部分が変形した状態(変形状態)、溶接チップ10の表面の一部分が、通電時に発生する金属酸化膜などで汚れた状態(汚染状態)などが例示される。変形状態も、第1のマーク及び第2のマークから判断することができる。汚染状態については、例えば、先端部11の表面の色の要素(彩度、明度、色相)から、定量的な判断が可能である。
Other abnormal states include a state in which the
電極状態判定装置は、溶接電極27の状態として、シャンク20に対する溶接チップ10の回転角度、シャンク20の中心軸に対して溶接チップ10の中心軸が成す傾斜角、及びシャンク20から溶接チップ10までの加圧方向Fの距離を算出する。そして、基準状態(図4A)における回転角度、傾斜角、及び距離と比較することにより、溶接チップ10の抜けの予兆となる、図4B~図4Dに示すような様々な異常な状態を判定することができる。
As the state of the
なお、基準状態(図4A)における回転角度、傾斜角、及び距離は、一定の値であるので、あらかじめ回転角度、傾斜角、及び距離を測定し、測定データを後述する記憶装置47に記憶させておくことができる。
Since the rotation angle, tilt angle, and distance in the reference state (FIG. 4A) are constant values, the rotation angle, tilt angle, and distance are measured in advance, and the measured data are stored in the
また、図4B~図4Dに示した複数の異常な状態が同時に発生した場合であっても、一定の関係(1)、(2)及び(3)からのずれ量に基づいて、回転状態、傾斜状態、及び浮き上がり状態を組み合わせて判定することができる。もちろん、これらに、さらに変形状態及び汚染状態を組み合わせて判定することもできる。 Further, even when a plurality of abnormal states shown in FIGS. 4B to 4D occur at the same time, the rotation state, Determination can be made by combining the tilted state and the floating state. Of course, determination can be made by combining these with the deformation state and the contamination state.
(電極状態判定装置)
次に、図5を参照して、実施形態に係わる電極状態判定装置及びその周辺装置の構成を説明する。電極状態判定装置41は、図1~図4Dを参照して説明した溶接機28に用いられる溶接電極27の状態を判定する装置である。電極状態判定装置41は、撮像部45と、コントローラ44と、記憶装置47と、通信部48とを備える。
(Electrode state determination device)
Next, with reference to FIG. 5, the configuration of the electrode condition determination device and its peripheral devices according to the embodiment will be described. The electrode
撮像部45は、溶接機28が備える一対の溶接電極(10、20、31)の少なくとも一方(以後、「溶接電極27」と呼ぶ)を撮影して溶接電極27の画像を取得する。撮像部45は、受光した光をデジタルデータに変換するデジタルカメラである。撮像部45は溶接機28又は溶接ガン部29に固定することができる。これにより、画像上の一定の位置に溶接電極27を撮影することができるので、後述する、画像からマークを認識する処理を高速化又は簡略化することができる。例えば、図1の固定アーム33又は溶接トランス35上に撮像部45を取り付けることができる。もちろん、撮像部45は、溶接機28又は溶接ガン部29に固定していなくてもよい。撮像部45の台数は特に問わず、1台又は2台以上である。複数台の撮像部45を備える場合、溶接電極27の周囲を広い範囲で撮影できるので、溶接電極27の状態をより詳細に検出することができる。撮像部45により取得された画像データは、コントローラ44へ転送される。
The
コントローラ44は、CPU(中央処理装置)、メモリ、及び入出力部を備えるマイクロコンピュータである。マイクロコンピュータをコントローラ44として機能させるためのコンピュータプログラム(電極状態判定プログラム)を、マイクロコンピュータにインストールして実行する。これにより、マイクロコンピュータは、コントローラ44が備える複数の具体的な情報処理部として機能させることができる。ここでは、ソフトウェアによってコントローラ44を実現する例を示すが、もちろん、各情報処理を実行するための専用のハードウェアを用意して、コントローラ44を構成することも可能である。専用のハードウェアには、実施形態に記載された機能を実行するようにアレンジされた特定用途向け集積回路(ASIC)や従来型の回路部品のような装置を含む。また、実施形態では、コントローラ44と溶接ガン制御部49とを異なる部材として説明するが、1つの部材として構成してもよい。
The
コントローラ44は、複数の具体的な情報処理部として、マーク認識部51と、状態検出部52と、状態判定部53と、判定結果出力部54とを備える。
The
マーク認識部51は、撮像部45により取得された溶接電極27の画像データから、溶接電極27の表面に付されたマークを認識する。ここでは「溶接電極27」として、溶接チップ10及びシャンク20を備える溶接電極(可動電極)を例に挙げて説明するが、溶接電極31(固定電極)にも適用できる。「溶接電極27の表面に付されたマーク」には、溶接チップ10上に付された第1のマークM1と、シャンク20上に付された第2のマークM2と、が含まれる。
The
マーク認識部51は、既知のパターンマッチング処理(パターン照合処理)によりマークを認識することができる。具体的に、記憶装置47には、あらかじめ、第1のマークM1の形状及び第2のマークM2の形状を示すデータが記憶されている。そして、マーク認識部51は、第1のマークM1の形状及び第2のマークM2の形状を示すデータを記憶装置47から読み出し、これらのデータを参照しながら、溶接電極27の画像から同一又は類似な部分を抽出する。マーク認識部51は、認識した第1のマークM1及び第2のマークM2の画像上の位置(ピクセル位置)を示すデータを、記憶装置47に記憶させる。
The
状態検出部52は、画像上のマークに基づいて、溶接電極27の状態を検出する。具体的には、画像上の第1のマークM1及び第2のマークM2に基づいて、溶接電極27の状態を検出する。第1実施形態では、状態検出部52は、画像上の第1のマークM1と第2のマークM2の間の相対的な位置に基づいて、シャンク20に対する溶接チップ10の状態を数値化する。
例えば、状態検出部52は、シャンク20に対する溶接チップ10の状態として、図4B~図4Dを用いて説明した、シャンク20に対する溶接チップ10の回転角度、シャンク20の中心軸に対して溶接チップ10の中心軸が成す傾斜角、及びシャンク20から溶接チップ10までの加圧方向Fの距離のうちの少なくとも1つを算出する。
For example, the
状態検出部52は、図4Bに示すように、6つの線分(L1~L6)と6つの線分(L7~L12)との周方向の位置ずれ量と溶接電極(10、20)の外径とから、シャンク20に対する溶接チップ10の回転角度を算出することができる。
As shown in FIG. 4B, the
状態検出部52は、図4Cに示すように、線分H1又はH2と線分H3とが成す角度から、シャンク20の中心軸に対して溶接チップ10の中心軸が成す傾斜角を算出することができる。又は、状態検出部52は、6つの線分(L1~L6)の各々に対する6つの線分(L7~L12)が成す角度から前述した傾斜角を算出することもできる。
As shown in FIG. 4C, the
状態検出部52は、図4Dに示すように、溶接チップ10側の線分H1又はH2からシャンク20側の線分H3までの距離から、シャンク20から溶接チップ10までの加圧方向Fの距離を算出することができる。例えば、状態検出部52は、線分H1又はH2からシャンク20側の線分H3までの距離を、シャンク20から溶接チップ10までの加圧方向Fの距離としてもよい。状態検出部52は、認識した第1のマークM1及び第2のマークM2から溶接チップ10の変形量を算出することができる。さらには、溶接チップ10の表面の汚染量として、溶接チップ10の表面の色相、再度、明度を算出することができる。
As shown in FIG. 4D, the
状態判定部53は、状態検出部52により検出された溶接電極27の状態を判定する。具体的には、状態判定部53は、状態検出部52により検出された溶接電極27の状態が、溶接チップ10の抜けの予兆となる、図4B~図4Dに示すような様々な異常な状態にあたるか否かを判定する。さらには、変形状態又は汚染状態であるか否かを判定する。
例えば、状態判定部53は、状態検出部52により数値化された溶接電極27の状態(回転角度、傾斜角、及び距離)を基準値(基準状態における回転角度、傾斜角、及び距離)と比較することにより、溶接電極27の状態を判定する。記憶装置47には、あらかじめ、基準状態における回転角度、傾斜角、及び距離を示すデータが記憶されている。さらに、記憶装置47には、あらかじめ、状態検出部52により数値化された溶接電極27の状態と基準値との差に対する「しきい値」を示すデータが記憶されている。具体的に、状態判定部53は、状態検出部52により検出された回転角度、傾斜角、及び距離から、基準状態における回転角度、傾斜角、及び距離をそれぞれ減算して、回転角度の差、傾斜角の差、及び距離の差を算出する。状態判定部53は、回転角度の差、傾斜角の差、及び距離の差の少なくともいずれか1つが、回転角度のしきい値、傾斜角のしきい値、及び距離のしきい値を上回っていた場合、溶接チップ10の抜けの予兆となる「異常な状態」であると判定する。
For example, the
あるいは、状態判定部53は、回転角度の差、傾斜角の差、及び距離の差の各々を個別に判定してもよい。すなわち、状態判定部53は、回転角度の差が、回転角度のしきい値を上回っている場合、溶接チップ10の抜けの予兆となる「回転状態」であると判定する。状態判定部53は、傾斜角の差が、傾斜角のしきい値を上回っている場合、溶接チップ10の抜けの予兆となる「傾斜状態」であると判定する。状態判定部53は、距離の差が、距離のしきい値を上回っていた場合、溶接チップ10の抜けの予兆となる「浮き上がり状態」であると判定する。
Alternatively, the
判定結果出力部54は、状態判定部53による判定結果に基づき、溶接機28又は溶接機28を保全する保全装置(42、43)の制御条件を変更する。例えば、判定結果出力部54は、溶接機28の制御条件の変更として、ワークWを一対の溶接電極(10、20、31)で加圧方向に加圧し且つ電流を流さない動作、すなわち「空打ち動作」を行うよう溶接機28を制御する指令を出力する。当該指令を示す信号は、送信部48を介して、溶接機28の溶接ガン制御部49に伝送される。溶接ガン制御部49は、当該指令に従い、空打ち動作を行うよう溶接ガン部29を制御する。ワークWを一対の溶接電極(10、20、31)で加圧方向Fに加圧することにより、異常な状態から基準状態へ、溶接チップ10の状態を改善することができる。
The determination
判定結果出力部54は、保全装置の一例である電極研磨装置42の制御条件の変更として、研磨部56の研磨バフを溶接チップ10の先端部11に押し当てる力の最大値、押し当てる力の増加率、研磨バフの回転速度を制御する。具体的に、判定結果出力部54は、先端部11に押し当てる力の最大値又は押し当てる力の増加率を小さくし、又は研磨バフの回転速度を遅くする。これにより、研磨部56が溶接チップ10を噛み込むこと、溶接チップ10が回転すること、及び溶接チップ10が変形することを抑制することができる。研磨部56が溶接チップ10を噛み込むことにより、研磨部56が溶接チップ10に固着してしまい、溶接チップ10又はシャンク20が抜け落ちる原因となる。
The determination
判定結果出力部54は、保全装置の一例である電極交換装置43の制御条件の変更として、シャンク20から溶接チップ10を取り外す作業と、新しい溶接チップをシャンク20に取り付ける取り付け作業を、電極交換装置43に指示することができる。溶接チップを交換することにより、異常な状態から基準状態へ、溶接チップ10の状態を改善することができる。
The determination
判定結果出力部54は、状態判定部53による判定結果に基づき、溶接電極27に異常があることを示す異常判定通知、又は溶接電極27に異常がないことを示す正常判定通知を出力するように、出力装置46を制御することができる。判定結果出力部54は、異常判定通知及び正常判定通知に様々な付帯情報を含ませるように、出力装置46を制御することができる。
The determination
記憶装置47は、マイクロコンピュータをコントローラ44として機能させるためのコンピュータプログラム(電極状態判定プログラム)、及び当該プログラムの実行途中で発生する様々なデータを一時的に記憶する。ここで、「様々なデータ」には、マーク認識部51により抽出された第1のマークM1及び第2のマークM2の画像上の位置、状態検出部52により数値化された溶接電極27の状態(回転角度、傾斜角、距離)、回転角度の差、傾斜角の差、距離の差、回転角度のしきい値、傾斜角のしきい値、及び距離のしきい値、状態判定部53による判定結果、が含まれる。
The
出力装置46は、例えば、溶接機28の周囲で作業を行う作業者や作業監督者、保全員などの関係者が保持するスマートフォン、タブレット端末、ラップトップパソコンなどのモバイル端末であり、ディスプレイ又はスピーカ等の画像又は音声の出力手段、及び携帯電話通信網又は近距離無線通信によりコントローラ44と通信を行う通信手段とを備える。
The
出力装置46は、状態判定部53による判定結果に基づき、溶接電極27に異常があることを示す異常判定通知、又は溶接電極27に異常がないことを示す正常判定通知を、溶接機28の周囲で作業を行う作業者や作業監督者、保全員などの関係者に対して出力する。出力装置46は、異常判定通知及び正常判定通知に、様々な付帯情報を含ませることができる。「様々な付帯情報」には、マーク認識部51により抽出された第1のマークM1及び第2のマークM2の画像上の位置、状態検出部52により数値化された溶接電極27の状態(回転角度、傾斜角、距離)、回転角度の差、傾斜角の差、距離の差、回転角度のしきい値、傾斜角のしきい値、及び距離のしきい値が含まれる。これにより、作業者や作業監督者、保全員などの溶接機28の関係者は、異常判定通知及び正常判定通知及びそれに付帯する情報を容易に認識することができる。
The
通信部48は、溶接ガン制御部49、研磨制御部50、及び電極交換装置43との間で、無線LAN、ブルートゥース(Bluetooth)(登録商標)の少なくとも1つの近距離無線通信規格に基づく無線通信を行う。あるいは、通信部48と溶接ガン制御部49、研磨制御部50、及び電極交換装置43との間をケーブル(例えば、USBケーブル)で接続して通信を行っても構わない。
The
溶接機28は、溶接ガン部29と、溶接ガン制御部49とを備える。溶接ガン制御部49は、溶接ガン部29の加圧動作及び通電動作を制御する。溶接ガン制御部49は、コントローラ44と同様に、汎用のマイクロコンピュータと専用のコンピュータプログラムの組み合わせ、又は専用のハードウェア(特定用途向け集積回路や従来型の回路部品)にて、実現可能である。
The
電極研磨装置42は、研磨部56と、研磨制御部50とを備える。溶接機28が溶接作業を繰り返し行うと、溶接チップ(10、31)は、その先端の形状が磨耗又は変形し、障害を引き起こす原因となる。即ち、磨耗又は変形した溶接チップ10で溶接作業を行うと、ナゲットが拡大して溶接チップ10の溶着が発生し、あるいは、接着不良が発生する場合がある。さらに、溶接機28の消費電力が増加し、コスト増加の要因ともなる。よって、電極研磨装置42は、通常400~700回打点毎に、溶接チップ(10、31)の先端部11を研磨して原形に修正する。
The
研磨部56は、溶接チップ10の先端部11を例えば研磨バフを用いて研磨する。研磨部56は、研磨バフを先端部11に押し当てた状態で回転させる。研磨制御部50は、研磨部56を制御する。具体的に、研磨制御部50は、研磨バフを先端部11に押し当てる力の強さ、研磨バフの回転速度、研磨時間、などを制御する。研磨制御部50は、電極状態判定装置41の通信部48に接続され、通信部48から送信される指令に従い、研磨部56の動作を制御する。
The polishing
電極交換装置43は、シャンク20にテーパー嵌合されている溶接チップ10を取り外す作業と、新しい溶接チップをシャンク20に取り付ける取り付け作業とを行う装置である。取り外し作業を行う取り外し装置と、取り付け作業を行う取り付け装置とが別個独立していてもよい。電極交換装置43は、電極状態判定装置41の通信部48に接続され、通信部48から送信される指令に従い、溶接チップ10の取り外し作業及び取り付け作業を実行することができる。
The
(電極状態判定方法)
図6Aを参照して、図5に示す電極状態判定装置を用いた電極状態判定方法の一例を説明する。ステップS01において、撮像部45は、溶接機28が特定作業を行った後に溶接電極27の画像を取得する。具体的に、撮像部45は、溶接チップ10及びシャンク20の画像を取得する。ここで、「特定作業」とは、溶接チップ10の異常な状態(図4B~図4D)が発生する恐れのある作業であって、例えば、溶接作業(加圧作業及び通電作業)及びチップドレス作業(チップ研磨作業)が含まれる。あるいは、特定作業を所定回数繰り返した後に、溶接電極27の画像を取得してもよい。
(Electrode state determination method)
An example of an electrode state determination method using the electrode state determination device shown in FIG. 5 will be described with reference to FIG. 6A. In step S<b>01 ,
ステップS02へ進み、マーク認識部51は、撮像部45により取得された溶接電極27の画像データから、溶接電極27の表面に付されたマークを認識する。具体的には、マーク認識部51は、溶接チップ10上に付された第1のマークM1と、シャンク20上に付された第2のマークM2を認識する。マーク認識部51は、認識した第1のマークM1及び第2のマークM2の画像上の位置を示すデータを、記憶装置47に記憶させる。
Proceeding to step S<b>02 ,
ステップS03へ進み、状態検出部52は、画像上のマークに基づいて、溶接電極27の状態を検出する。具体的には、画像上の第1のマークM1及び第2のマークM2に基づいて、溶接電極27の状態を検出する。第1実施形態では、状態検出部52は、画像上の第1のマークM1と第2のマークM2の間の相対的な位置に基づいて、シャンク20に対する溶接チップ10の状態を数値化する。
Proceeding to step S03,
例えば、ステップS03において、状態検出部52は、シャンク20に対する溶接チップ10の状態として、図4B~図4Dを用いて説明した、シャンク20に対する溶接チップ10の回転角度、シャンク20の中心軸に対して溶接チップ10の中心軸が成す傾斜角、及びシャンク20から溶接チップ10までの加圧方向Fの距離のうちの少なくとも1つを算出する。
For example, in step S03, the
ステップS04及びS05において、状態判定部53は、状態検出部52により検出された溶接電極27の状態を判定する。具体的には、状態判定部53は、状態検出部52により検出された溶接電極27の状態が、溶接チップ10の抜けの予兆となる、図4B~図4Dに示すような様々な異常な状態にあたるか否かを判定する。
In steps S<b>04 and S<b>05 ,
まず、ステップS04において、状態判定部53は、ステップS03において数値化された溶接電極27の状態(回転角度、傾斜角、及び距離)を、記憶装置47に記憶されている基準値(基準状態における回転角度、傾斜角、及び距離)と比較する。具体的に、状態判定部53は、ステップS03において検出された回転角度、傾斜角、及び距離から、基準状態における回転角度、傾斜角、及び距離をそれぞれ減算して、回転角度の差、傾斜角の差、及び距離の差を算出する。
First, in step S04, the
そして、ステップS05において、状態判定部53は、回転角度の差、傾斜角の差、及び距離の差を、記憶装置47に記憶されているしきい値(回転角度のしきい値、傾斜角のしきい値、及び距離のしきい値)と比較する。具体的に、状態判定部53は、回転角度の差、傾斜角の差、及び距離の差の少なくともいずれか1つが、回転角度のしきい値、傾斜角のしきい値、及び距離のしきい値を上回っていた場合(S05でYES)、溶接チップ10の抜けの予兆となる「異常な状態」であると判定する。一方、回転角度の差、傾斜角の差、及び距離の差のいずれも、しきい値を上回っていない場合(S05でNO)、溶接チップ10の抜けの予兆となる「異常な状態」ではないと判定する。S05でYESの場合、ステップS06へ進み、S05でNOの場合、ステップS08へ進む。もちろん、回転角度の差、傾斜角の差、及び距離の差の全てが、しきい値を上回っている場合に「異常な状態」であると判定し、回転角度の差、傾斜角の差、及び距離の差の少なくともいずれか1つが、しきい値を上回っていない場合に「異常な状態」でないと判定してもよい。
Then, in step S05, the
ステップS06において、判定結果出力部54は、ステップS05における判定結果(異常判定)に基づき、溶接電極27に異常があることを示す異常判定通知及び様々な付帯情報を出力するように、出力装置46を制御する。また、判定結果出力部54は、ステップS05における判定結果(異常判定)及び様々な付帯情報を示すデータを記憶装置47に記憶させる。
In step S06, based on the determination result (abnormality determination) in step S05, the determination
ステップS07に進み、判定結果出力部54は、ステップS05における判定結果に基づき、溶接機28を保全する保全装置(42、43)の制御条件を変更する。その一例として、保全装置の一例である電極研磨装置42の制御条件を変更する。具体的には、判定結果出力部54は、溶接チップ10の先端部11に研磨バフを押し当てる力の最大値又は押し当てる力の増加率を小さくし、又は研磨バフの回転速度を遅くする。これにより、研磨部56が溶接チップ10を噛み込むことを抑制することができる。
Proceeding to step S07, the determination
ステップS07において、溶接機28の制御条件を変更してもよい。判定結果出力部54は、溶接機28の制御条件の変更として、「空打ち動作」を行うよう溶接機28を制御する指令を出力することができる。
In step S07, the control conditions of
ステップS07において、保全装置の他の例である電極交換装置43の制御条件を変更してもよい。判定結果出力部54は、電極交換装置43の制御条件の変更として、シャンク20から溶接チップ10を取り外す作業、及び新しい溶接チップをシャンク20に取り付ける取り付け作業を、電極交換装置43に指示することができる。
In step S07, the control conditions of the
ステップS08に進み、溶接電極27の監視を継続する場合(S08でNO)、ステップS01に戻り、溶接電極27の監視を終了する場合(S08でYES)、図6Aにフローチャートは終了する。 When proceeding to step S08 to continue monitoring welding electrode 27 (NO in S08), returning to step S01 and ending monitoring of welding electrode 27 (YES in S08), the flowchart ends in FIG. 6A.
第1のマークM1は、加圧方向Fに対して溶接チップ10の中心軸Oが成す角度を示す要素として、線分H1、H2及び線分L1~L6を備える。第1のマークM1は、溶接チップ10の中心軸O周り角度(回転角度)を示す要素として、線分L1~L6を備える。第1のマークM1は、溶接チップ10の中心軸O方向の位置を示す要素として、線分H1、H2を備える。これにより、第1のマークM1から、図4B~図4Dに示した様々な異常な状態を判定することができる。
The first mark M1 has line segments H1, H2 and line segments L1 to L6 as elements indicating the angle formed by the center axis O of the
図3A及び図3Bには、加圧方向Fに平行な方向に延びる線分を、第1のマークM1および第2のマークM2について、それぞれ6本示したが、6本に限定されない。例えば、図7に示すように、第1のマークM1は、溶接チップ10の中心軸O周りに120度(α2)以下の間隔で前記基盤部の表面に付された、少なくとも3つの部分マークを備えいればよい。部分マークとして、加圧方向Fに平行な方向に延びる線分(L1~L3)を適用することができる。第2のマークM2についても同様である。これにより、撮像部45の撮影角度に依存せずに、少なくとも1つの部分マークを撮影することができる。撮像部45の設置位置又は撮影角度の自由度を高めることができる。
3A and 3B show six line segments extending in the direction parallel to the pressing direction F for each of the first mark M1 and the second mark M2, but the number is not limited to six. For example, as shown in FIG. 7, the first marks M1 are at least three partial marks placed on the surface of the base portion at intervals of 120 degrees (α2) or less around the central axis O of the
第1のマークM1は、図3A及び図7に示した態様に限定されない。例えば、図8Aに示すように、1又は2以上の真円又は楕円を、同心円状又は並列に配置してもよい。図8Aに示す第1のマークは、同心円状に配置された2つの新円とその中心を通る1本の線分とを組み合わせている。同心円状又は並列に配置された真円又は楕円の形状変化から、溶接チップ10の一部分が膨張する、あるいは座屈するなど、溶接チップ10が部分的に変形した状態を数値化することができる。
The first mark M1 is not limited to the forms shown in FIGS. 3A and 7. FIG. For example, one or more perfect circles or ellipses may be arranged concentrically or in parallel, as shown in FIG. 8A. The first mark shown in FIG. 8A is a combination of two new circles arranged concentrically and a line segment passing through the center. A state in which the
図8Bに示す他の例で、第1のマークは、加圧方向Fに対して平行又は垂直でもない、斜め方向に延びる複数の線分を備える。これにより、網目状の表面加工および網状電線のような部材を装着する場合、そのまま撮像部45およびコントローラ44を用いて処理できる。また、溶接チップ10の一部分が膨張する、あるいは座屈するなど、溶接チップ10が部分的に変形した状態を数値化することができる。
In another example shown in FIG. 8B, the first mark comprises a plurality of line segments extending in oblique directions that are neither parallel nor perpendicular to the pressing direction F. FIG. As a result, when a member such as a mesh-like surface is processed and a mesh-like electric wire is attached, processing can be performed using the
図8Cは、溶接チップ10の表面に、文字や数字、図形などを施した場合を示している。これにより、進歩の著しい文字認識や図形認識のようなAI機能を付加した撮像部45及びマーク認識部51で簡単で高精度に処理できるようになる。
FIG. 8C shows a case in which characters, numbers, figures, etc. are applied to the surface of the
第1実施形態によれば、以下の作用効果を得ることができる。 According to the first embodiment, the following effects can be obtained.
電極状態判定装置41は、一対の溶接電極(10、20、31)の少なくとも一方(溶接電極27)を撮影して溶接電極27の画像を取得する撮像部45と、溶接電極27の画像から、溶接電極27の表面に付されたマーク(M1、M2)を認識するマーク認識部51と、画像上のマーク(M1、M2)に基づいて、溶接電極27の状態を検出する状態検出部52と、溶接電極27の状態を判定する状態判定部を備える。よって、画像上のマーク(M1、M2)から溶接電極27の抜けの予兆となる異常な状態を検出することができる。
The electrode
撮像部45は、溶接機28が行う特定作業の後に溶接電極27の画像を取得する。マーク認識部51は、特定作業の後の溶接電極27の画像から、溶接電極27の表面に付されたマーク(M1、M2)を認識する。状態検出部52は、画像上のマーク(M1、M2)に基づいて、特定作業の後の溶接電極27の状態を検出する。状態判定部53は、特定作業の後の溶接電極の状態を基準状態と比較することにより、溶接電極27の状態を判定する。溶接作業及びチップドレス作業などの特定作業の後の溶接電極の状態を基準状態と比較することにより、溶接電極27の異常な状態を検出することができる。
The
マーク認識部51は、溶接電極27の画像から、溶接チップ10の表面に付された第1のマークM1、及びシャンク20の表面に付された第2のマークM2を認識する。状態検出部52は、画像上の第1のマークM1及び第2のマークM2に基づいて、溶接電極27の状態を検出する。画像上の第1のマークM1及び第2のマークM2を用いることにより、溶接機28に対して撮像部45の位置及び向きを固定する必要がなくなり、撮像部45の設置に関する自由度が高まる。溶接機28に対する撮像部45の位置及び向きを考慮することなく、溶接電極27の状態を検出することができる。
状態検出部52は、画像上の第1のマークM1と第2のマークM2の間の相対的な位置に基づいて、シャンク20に対する溶接チップ10の状態を検出する。画像上の第1のマークM1と第2のマークM2の間の相対的な位置を用いることにより、溶接機28に対して撮像部45の位置及び向きを固定する必要がなくなり、撮像部45の設置に関する自由度が高まる。溶接機28に対する撮像部45の位置及び向きを考慮することなく、溶接電極27の状態を検出することができる。
電極状態判定装置41は、状態判定部53による判定結果に基づき、溶接電極27に異常があることを示す通知を出力する判定結果出力部54を更に備える。通知を受け取った作業者や作業監督者、保全員などの溶接機28の関係者は、異常判定通知を容易に認識することができる。
The electrode
判定結果出力部54は、状態判定部53による判定結果に基づき、溶接機28又は溶接機28を保全する保全装置(42、43)の制御条件を変更する。電極研磨装置42の研磨条件又は電極状態判定装置41の動作条件を変更して、異常な状態から基準状態へ、溶接チップ10の状態を改善することができる。
The determination
判定結果出力部54は、溶接機28の制御条件の変更として、ワークWを一対の溶接電極(10、20、31)で加圧方向Fに加圧し且つ電流を流さない空打ち動作を行うよう溶接機28を制御する指令を出力する。ワークWを一対の溶接電極(10、20、31)で加圧方向Fに加圧することにより、異常な状態から基準状態へ、溶接チップ10の状態を改善することができる。
The determination
保全装置は、溶接電極27の表面を研磨する電極研磨装置42及び溶接電極27を交換する電極交換装置43の少なくとも一方である。電極研磨装置42又は電極交換装置43の制御条件を変更することにより、異常な状態から基準状態へ、溶接チップ10の状態を改善することができる。
The maintenance device is at least one of an
状態検出部52は、画像上のマーク(M1、M2)に基づいて、溶接電極27の状態として、溶接電極27の加圧方向Fの位置又は座標、加圧方向Fに対して溶接電極27の中心軸Oが成す傾斜角、溶接電極27の変形、加圧方向Fを回転軸とする溶接電極27の回転角度、及び溶接電極の表面の汚れの少なくともいずれか1つを検出する。位置又は座標、傾斜角、回転角度、表面の汚れを検出することで、溶接電極27の状態を数値化することができる。よって、数値化された溶接電極27の状態を精度よく判定することができる。
Based on the marks (M1, M2) on the image, the
溶接チップ10は、加圧方向Fにおける溶接チップ10のワークW側に位置し、その表面が研磨される先端部11と、加圧方向Fにおける溶接チップ10のワークWの逆側に位置し、その表面が研磨されない基盤部12とを備える。基盤部12の表面には、撮像部45で撮像した画像から認識することができる第1のマークM1が付されている。撮像部45で撮像した画像から第1のマークM1を認識して、画像上の第1のマークM1から溶接チップ10の状態を判断することができる。
The
加圧方向Fにおける第1のマークM1の中心は、加圧方向Fにおける基盤部12の中心よりもワークWの逆側、即ちシャンク20側に位置している。先端部11から離れることにより溶接作業時に発生する酸化膜などの電極表面の汚れが第1のマークM1に付きにくくすることができる。また、シャンク20の表面に付された第2のマークM2との距離を短くすることができるので、相対的な位置関係を精度よく算出することができる。
The center of the first mark M1 in the pressing direction F is positioned on the opposite side of the workpiece W, that is, on the
(第2実施形態)
図6Aに示した方法において、撮像部45が溶接電極27の画像を取得するタイミングは、溶接機28が特定作業を行った後である。よって、ステップS03において検出される溶接チップ10の状態は、溶接機28が特定作業を行った後の状態である。そして、ステップS04では、溶接電極27の状態(回転角度、傾斜角、及び距離)を、予め記憶装置47に記憶されている基準値(基準状態における回転角度、傾斜角、及び距離)と比較することになる。
(Second embodiment)
In the method shown in FIG. 6A, the
ここで、基準値あるいは基準状態は、予め定めた一定の値又は状態とする場合に限らず、溶接機28が特定作業を行った前に撮像部45で取得された溶接電極27の画像から定めてもよい。
Here, the reference value or reference state is not limited to a predetermined constant value or state, and is determined from the image of the
(電極状態判定方法)
第2実施形態では、図6Bを参照して、溶接機28が特定作業を行った前に撮影された溶接電極27の画像に基づいて定められた基準値あるいは基準状態を用いて、溶接電極27の状態を判定する方法を説明する。
(Electrode state determination method)
In the second embodiment, referring to FIG. 6B,
図6Aと図6Bを比較すると、図6AのステップS01~S04の代わりに図6BのステップS11~S14を実施する点が相違する。その後のステップS05~S08は、図6Aと図6Bは共通している。相違点を中心として以下に説明する。 Comparing FIGS. 6A and 6B, the difference is that steps S11 to S14 of FIG. 6B are performed instead of steps S01 to S04 of FIG. 6A. Subsequent steps S05 to S08 are common to FIGS. 6A and 6B. The differences will be mainly described below.
ステップS11において、撮像部45は、溶接機28が特定作業を行う前、及び溶接機28が特定作業を行った後の各々に、溶接電極27を撮像する。撮像部45は、特定作業前の画像、及び特定作業後の画像を取得する。
In step S11, the
ステップS12において、マーク認識部51は、特定作業前の画像データ、及び特定作業後の画像データの各々から、溶接電極27の表面に付された第1のマークM1及び第2のマークM2を認識する。マーク認識部51は、特定作業前の第1のマークM1及び第2のマークM2の画像上の位置、特定作業後の第1のマークM1及び第2のマークM2の画像上の位置を示すデータを、記憶装置47に記憶させる。
In step S12, the
ステップS13において、状態検出部52は、特定作業前の画像上の第1のマークM1及び第2のマークM2に基づいて、特定作業前の溶接電極27の状態(回転角度、傾斜角、及び距離)を検出し、特定作業後の画像上の第1のマークM1及び第2のマークM2に基づいて、特定作業後の溶接電極27の状態(回転角度、傾斜角、及び距離)を検出する。
In step S13, the
ステップS14において、状態判定部53は、特定作業後の溶接電極27の状態(回転角度、傾斜角、及び距離)を、特定作業前の溶接電極27の状態(回転角度、傾斜角、及び距離)と比較する。具体的に、状態判定部53は、特定作業後の回転角度、傾斜角、及び距離から、特定作業前の回転角度、傾斜角、及び距離をそれぞれ減算して、回転角度の差、傾斜角の差、及び距離の差を算出する。
In step S14, the
ステップS05~S08については、図6Aと同じであり説明を割愛する。 Steps S05 to S08 are the same as in FIG. 6A, and descriptions thereof are omitted.
以上説明したように、第2実施形態では、特定作業の前の溶接電極27の状態を基準状態とし、特定作業の前の回転角度、傾斜角、及び距離を基準値としている。これにより、比較の基準がより具体的となるので、より精度良く溶接チップ10の状態を判定することができる。
As described above, in the second embodiment, the state of the
(第3実施形態)
第1実施形態及び第2実施形態では、画像上の第1のマークM1と第2のマークM2の間の相対的な位置に基づいて、シャンク20に対する溶接チップ10の状態を検出する例を示した。
(Third Embodiment)
In the first and second embodiments, examples are shown in which the state of the
溶接ガン部29に対して撮像部45の位置及び向きが固定され、撮像部45の画角が一定である場合、画像上の第1のマークM1の位置は特定される。よって、第1のマークM1と第2のマークM2の間の相対的な位置を用いずに、画像上の第1のマークM1の絶対的な位置(座標)に基づいて、溶接チップ10の状態を検出することが可能である。
When the position and orientation of the
撮像部45は溶接機28又は溶接ガン部29に固定されている。例えば、撮像部45は、図1の固定アーム33、可動アーム、又は溶接トランス35上に固定されている。よって、画像上の一定の位置に溶接電極27を撮影することができるので、画像からマークを認識する処理を高速化することができる。
The
撮像部45は、溶接チップ10の画像を取得すればよい。したがって、シャンク20を画像内に含ませる必要はないため、溶接チップ10に付された第1のマークM1を更に拡大して撮影できるので、溶接チップ10の状態を精度よく検出することができる。
The
マーク認識部51は、既知のパターンマッチング処理(パターン照合処理)により、溶接チップ10の表面に付された第1のマークM1を認識する。マーク認識部51は、認識した第1のマークM1の画像上の絶対的な位置(座標)を示すデータを、記憶装置47に記憶させる。画像上の絶対的な位置として、座標の代わりに、ピクセル位置を記憶してもよい。
状態検出部52は、画像上の第1のマークM1に基づいて、溶接チップ10の状態を検出する。具体的に、状態検出部52は、画像上の第1のマークM1の絶対的な位置(座標)に基づいて、溶接チップ10の状態として、溶接チップ10の回転角度、溶接チップ10の中心軸が成す傾斜角、及び溶接チップ10の加圧方向Fの座標の少なくとも1つを算出する。
状態検出部52は、画像上の6つの線分(L1~L6)の座標と溶接チップ10の外径とから、溶接チップ10の回転角度を算出することができる。
状態検出部52は、線分H1又はH2の傾きから、溶接チップ10の中心軸が成す傾斜角を算出することができる。又は、状態検出部52は、6つの線分(L1~L6)の各々の傾きから前述した傾斜角を算出することもできる。
状態検出部52は、溶接チップ10側の線分H1又はH2の加圧方向の座標から、溶接チップ10の加圧方向Fの座標を算出することができる。
The
なお、第3実施形態において、状態検出部52により算出される回転角度、傾斜角、及び座標は、いずれも絶対値であり、相対的な値ではない。
Note that, in the third embodiment, the rotation angle, the tilt angle, and the coordinates calculated by the
状態判定部53は、状態検出部52により検出された溶接電極27の状態を判定する。状態判定部53は、記憶装置47に予め記憶された、回転角度のしきい値、傾斜角のしきい値、及び座標のしきい値(いずれのしきい値も絶対値である)を用いて、溶接電極27の状態を判定することができる。具体的には、状態判定部53は、状態検出部52により検出された回転角度、傾斜角、及び座標の少なくともいずれか1つが、記憶装置47に予め記憶された、回転角度のしきい値、傾斜角のしきい値、及び座標のしきい値よりも大きい場合、溶接チップ10の抜けの予兆となる「異常な状態」であると判定する。
あるいは、状態判定部53は、回転角度、傾斜角、及び座標の各々を個別に判定してもよい。すなわち、状態判定部53は、回転角度が、回転角度のしきい値よりも大きい場合、溶接チップ10の抜けの予兆となる「回転状態」であると判定する。状態判定部53は、傾斜角が、傾斜角のしきい値よりも大きい場合、溶接チップ10の抜けの予兆となる「傾斜状態」であると判定する。状態判定部53は、座標が、座標のしきい値よりも大きい場合、溶接チップ10の抜けの予兆となる「浮き上がり状態」であると判定する。
Alternatively, the
判定結果出力部54、出力装置46、通信部48、溶接機28、電極研磨装置42、及び電極交換装置43の構成は、第1実施形態と同じであり、説明を割愛する。
The configurations of the determination
第3実施形態において、第1実施形態(図6A)で説明した、特定作業の後の溶接チップ10の状態を、記憶装置47に予め記憶された基準状態(固定値)と比較する方法を用いることができる。記憶装置47には、基準状態(固定値)として、正常な状態における溶接チップ10の回転角度、傾斜角、及び座標(いずれも絶対値)が予め記憶されている。
In the third embodiment, the method described in the first embodiment (FIG. 6A) of comparing the state of the
あるいは、第2実施形態(図6B)で説明した、特定作業の後の溶接チップ10の状態を、特定作業の前の溶接チップ10の状態と比較する方法を適用してもよい。
Alternatively, the method of comparing the state of welding
第3実施形態においては、いずれの方法も、次の点で、第1及び第2の実施形態と相違する。すなわち、第3実施形態は、画像上の第1のマークM1と第2のマークM2の間の相対的な位置の代わりに、画像上の第1のマークM1の絶対的な位置(座標)を用いる。そして、第3実施形態は、シャンク20に対する溶接チップ10の相対的な状態の代わりに、溶接チップ10の絶対的な状態を検出する。
In the third embodiment, both methods are different from the first and second embodiments in the following points. That is, the third embodiment uses the absolute position (coordinates) of the first mark M1 on the image instead of the relative position between the first mark M1 and the second mark M2 on the image. use. Then, the third embodiment detects the absolute state of the
撮像部45は、溶接チップ10の画像を取得する。マーク認識部51は、溶接チップ10の画像から、溶接チップ10の表面に付された第1のマークM1を認識する。状態検出部52は、画像上の第1のマークM1に基づいて、溶接チップ10の状態を検出する。そして、状態判定部53は、溶接チップ10の状態を判定する。これにより、シャンク20の画像及び第2のマークM2の認識が不要となり、画像処理の負荷が軽減され、画像処理速度が向上する。
(第4実施形態)
第1実施形態~第3実施形態では、溶接電極27のうち、溶接チップ10の状態を判定する例を示した。図3A及び図3Bに示した溶接チップ10とシャンク20との接続と同様に、シャンク20とホルダー部30の間も、テーパー嵌合により接続される。このため、溶接作業又はチップドレス作業など特定作業によって、容易に、シャンク20がホルダー部30から抜け落ちてしまう恐れがある。
(Fourth embodiment)
In the first to third embodiments, the example of determining the state of the
そこで、第4実施形態では、第1実施形態と同様にして、シャンク20の表面に付された第2のマークM3とホルダー部30の表面に付された第3のマークM4との相対的な位置に基づいて、ホルダー部30に対するシャンク20の状態を判定する。これにより、溶接電極(シャンク20)の抜けの予兆を検出することができる。
Therefore, in the fourth embodiment, similar to the first embodiment, the second mark M3 provided on the surface of the
(溶接電極及びホルダー部)
図9Aに示すように、溶接電極27は、溶接チップ10と、溶接チップ10に接続されたシャンク20とからなる。シャンク20は、図3Bに示したように、チップ側シャフト部21と、中央部22と、ホルダー側シャフト部23とを備える。チップ側シャフト部21は、溶接チップ10により覆われるため、外部からは視認できない。
(Welding electrode and holder)
As shown in FIG. 9A , welding
中央部22は、加圧方向Fとは逆方向にチップ側シャフト部21に隣接し、直径が一定の円柱状の形状を有している。溶接チップ10がシャンク20に固定された状態において、中央部22の側面は、外部から視認可能である。
The
ホルダー側シャフト部23は、加圧方向Fとは逆方向に中央部22に隣接し、側面がテーパー状に加工されている。ホルダー側シャフト部23は、ホルダー部30(図1参照)の底部に形成されたテーパー状の穴に挿入され、シャンク20はテーパー嵌合によってホルダー部30に固定される。シャンク20がホルダー部30に固定された状態において、ホルダー側シャフト部23は、ホルダー部30により覆われるため、外部からは視認できない。チップ側シャフト部21、中央部22、ホルダー側シャフト部23は、一体を成す1つの部品である。
The holder-
中央部22の側面には、撮像部45で撮像した画像から認識することができる第2のマークM3が付されている。第2のマークM3は、画像上で認識されることにより、シャンク20の位置、角度、回転及び変形の有無などのシャンク20の状態を示すことができる。第2のマークM3の付す方法は、特に問わず、印刷、刻印などの既知の方法を用いることができる。
A second mark M3 that can be recognized from the image captured by the
図3Bに示した第2のマークM2と比べると、第2のマークM3は、加圧方向Fにおける中央部22の中心よりもホルダー部30側に位置している。さらに、第2のマークM3は、第1のマークM1と同様に、加圧方向Fに垂直な方向に延びる2本の線分と、加圧方向Fに平行な方向に延びる6本の線分とを有する。
Compared with the second mark M2 shown in FIG. 3B, the second mark M3 is located closer to the
図9Bに示すように、ホルダー部30は、円柱状の形状を有し、ホルダー部30の溶接電極27側の端部にはテーパー状の穴が形成され、ホルダー部30の端部は、シャンク20のテーパー状のホルダー側シャフト部23とテーパー嵌合によって接続される。なお、第4~第6実施形態では、図1及び図2に示す溶接ガン部29の固定電極として、溶接チップ31の代わりに、シャンク20及び溶接チップ10の組み合わせで置き換えた場合を想定している。
As shown in FIG. 9B, the
ホルダー部30の側面には、撮像部45で撮像した画像から認識することができる第3のマークM4が付されている。第3のマークM4は、画像上で認識されることにより、ホルダー部30の位置、角度、回転及び変形の有無などのホルダー部30の状態を示すことができる。第3のマークM4の付す方法は、特に問わず、印刷、刻印などの既知の方法を用いることができる。
A third mark M4 that can be recognized from the image captured by the
第3のマークM4には、様々なものが含まれるが、ここではその一例を、図9Bに示す。第3のマークM4は、第2のマークM2と同様に、加圧方向Fに垂直な方向に延びる1本の線分と、加圧方向Fに平行な方向に延びる6本の線分とを有する。線分の数は限定されず、1又は2以上であってもよい。加圧方向Fに平行な方向に延びる6本の線分は、第2のマークM3の線分と同様にして、ホルダー部30の中心軸O周りに60度(α1)の等間隔で配置されている。6本の線分は、加圧方向Fにおけるシャンク20側に位置し、各線分の一端付近には数字が付されているので、画像上において互いに識別可能である。
Various things are included in the third mark M4, and one example thereof is shown in FIG. 9B. Like the second mark M2, the third mark M4 has one line segment extending in the direction perpendicular to the pressing direction F and six line segments extending in the direction parallel to the pressing direction F. have. The number of line segments is not limited and may be 1 or 2 or more. The six line segments extending in the direction parallel to the pressing direction F are arranged at regular intervals of 60 degrees (α1) around the central axis O of the
図4A~図4Dに示したシャンク20に対する溶接チップ10の状態の例と同様にして、ホルダー部30に対してシャンク20は様々な状態を取り得る。具体的に、ホルダー部30に対してシャンク20が正しい位置に取り付けられた基準状態、ホルダー部30に対するシャンク20の回転角度が基準値(例えば、0.1°)よりも大きい状態(回転状態)、ホルダー部30の中心軸に対してシャンク20の中心軸が成す傾斜角が基準値(例えば、0.1°)よりも大きい状態(傾斜状態)、及び、ホルダー部30からシャンク20までの加圧方向Fの距離が基準値(例えば、0.5mm)以上に大きい状態(浮き上がり状態)を取り得る。
The
電極状態判定装置41は、溶接電極27の状態として、ホルダー部30に対するシャンク20の回転角度、ホルダー部30の中心軸に対してシャンク20の中心軸が成す傾斜角、及びホルダー部30からシャンク20までの加圧方向Fの距離を算出する。そして、基準状態における回転角度、傾斜角、及び距離と比較することにより、シャンク20の抜けの予兆となる、様々な異常な状態(回転状態、傾斜状態、浮き上がり状態)を判断することができる。
As the state of the
(電極状態判定装置)
次に、図10を参照して、第4実施形態に係わる電極状態判定装置41及びその周辺装置の構成を説明する。図5と比較して異なる部分を中心に説明する。電極状態判定装置41は、溶接機28に用いられる溶接電極27の状態を判定する装置である。電極状態判定装置41は、撮像部45と、コントローラ44と、記憶装置47と、通信部48とを備える。
(Electrode state determination device)
Next, with reference to FIG. 10, the configuration of the electrode
撮像部45は、シャンク20及びホルダー部30の画像を取得する。撮像部45により取得された画像データは、コントローラ44へ転送される。
The
コントローラ44は、複数の具体的な情報処理部として、マーク認識部51と、状態検出部52と、状態判定部53と、判定結果出力部54とを備える。
The
マーク認識部51は、撮像部45により取得された画像データから、シャンク20の表面に付された第2のマークM3及びホルダー部30の表面に付された第3のマークM4を認識する。マーク認識部51は、認識した第2のマークM3及び第3のマークM4の画像上の位置(ピクセル位置)を示すデータを、記憶装置47に記憶させる。
The
状態検出部52は、画像上の第2のマークM3及び第3のマークM4に基づいて、シャンク20の状態を検出する。第4実施形態では、状態検出部52は、画像上の第2のマークM3及び第3のマークM4の間の相対的な位置に基づいて、ホルダー部30に対するシャンク20の状態を数値化する。例えば、状態検出部52は、ホルダー部30に対するシャンク20の回転角度、ホルダー部30の中心軸に対してシャンク20の中心軸が成す傾斜角、及びホルダー部30からシャンク20までの加圧方向Fの距離のうちの少なくとも1つを算出する。
The
状態判定部53は、状態検出部52により検出されたシャンク20の状態が、シャンク20の抜けの予兆となる、異常な状態(回転状態、傾斜状態、浮き上がり状態)にあたるか否かを判定する。具体的な判定手順は、第1実施形態と同じである。
The
判定結果出力部54は、状態判定部53による判定結果に基づき、溶接機28又は溶接機28を保全する保全装置(42、43)の制御条件を変更する。判定結果出力部54は、研磨部56が溶接チップ10を噛み込むことを抑制するように、電極研磨装置42の制御条件を変更する。研磨部56が溶接チップ10を噛み込むことにより、研磨部56が溶接チップ10に固着してしまい、溶接チップ10接続されているシャンク20が抜け落ちる原因となる。
The determination
判定結果出力部54は、電極交換装置43の制御条件の変更として、ホルダー部30からシャンク20を取り外す作業と、新しいシャンクをホルダー部30に取り付ける取り付け作業を、電極交換装置43に指示することができる。シャンクを交換することにより、異常な状態から基準状態へ、シャンク20の状態を改善することができる。電極交換装置43が、溶接チップの交換のみでシャンクの交換に対応していない場合は、通信部48から無線等の通信を使って周辺の作業員にシャンク交換作業を指示してもよい。
The determination
判定結果出力部54は、状態判定部53による判定結果に基づき、溶接電極27に異常があることを示す異常判定通知、又は溶接電極27に異常がないことを示す正常判定通知を出力するように、出力装置46を制御することができる。判定結果出力部54は、異常判定通知及び正常判定通知に様々な付帯情報を含ませるように、出力装置46を制御することができる。
The determination
記憶装置47は、マイクロコンピュータをコントローラ44として機能させるためのコンピュータプログラム(電極状態判定プログラム)、及び当該プログラムの実行途中で発生する様々なデータを一時的に記憶する。ここで、「様々なデータ」には、マーク認識部51により抽出された第2のマークM3及び第3のマークM4の画像上の位置、状態検出部52により数値化されたシャンク20の状態(回転角度、傾斜角、距離)、回転角度の差、傾斜角の差、距離の差、回転角度のしきい値、傾斜角のしきい値、及び距離のしきい値、状態判定部53による判定結果、が含まれる。
The
出力装置46、通信部48、溶接機28、電極研磨装置42の構成は同じであり、説明を割愛する。
The configurations of the
(電極状態判定方法)
図11Aを参照して、図10に示す電極状態判定装置41を用いた電極状態判定方法の一例を説明する。ステップS21において、撮像部45は、溶接機28が特定作業を行った後にシャンク20及びホルダー部30の画像を取得する。
(Electrode state determination method)
An example of the electrode state determination method using the electrode
ステップS22へ進み、マーク認識部51は、撮像部45により取得されたシャンク20及びホルダー部30の画像データから、シャンク20上に付された第2のマークM3と、ホルダー部30上に付された第3のマークM4を認識する。マーク認識部51は、認識した第2のマークM3と第3のマークM4の画像上の位置(座標又はピクセル位置)を示すデータを、記憶装置47に記憶させる。
Proceeding to step S<b>22 , the
ステップS23へ進み、状態検出部52は、画像上の第2のマークM3及び第3のマークM4に基づいて、シャンク20の状態を検出する。第4実施形態では、状態検出部52は、画像上の第2のマークM3及び第3のマークM4の間の相対的な位置に基づいて、ホルダー部30に対するシャンク20の状態を数値化する。例えば、状態検出部52は、ホルダー部30に対するシャンク20の回転角度、ホルダー部30の中心軸に対してシャンク20の中心軸が成す傾斜角、及びホルダー部30からシャンク20までの加圧方向Fの距離のうちの少なくとも1つを算出する。
Proceeding to step S23, the
ステップS24において、状態判定部53は、ステップS23において数値化されたシャンク20の状態(回転角度、傾斜角、及び距離)を、記憶装置47に記憶されている基準値(基準状態における回転角度、傾斜角、及び距離)と比較する。具体的に、状態判定部53は、ステップS23において検出された回転角度、傾斜角、及び距離から、基準状態における回転角度、傾斜角、及び距離をそれぞれ減算して、回転角度の差、傾斜角の差、及び距離の差を算出する。
In step S24, the
ステップS25において、状態判定部53は、回転角度の差、傾斜角の差、及び距離の差を、記憶装置47に記憶されているしきい値(回転角度のしきい値、傾斜角のしきい値、及び距離のしきい値)と比較する。具体的に、状態判定部53は、回転角度の差、傾斜角の差、及び距離の差の少なくともいずれか1つが、回転角度のしきい値、傾斜角のしきい値、及び距離のしきい値を上回っていた場合(S25でYES)、シャンク20の抜けの予兆となる「異常な状態」であると判定する。一方、回転角度の差、傾斜角の差、及び距離の差のいずれも、しきい値を上回っていない場合(S25でNO)、シャンク20の抜けの予兆となる「異常な状態」ではないと判定する。S25でYESの場合、ステップS26へ進み、S25でNOの場合、ステップS28へ進む。もちろん、回転角度の差、傾斜角の差、及び距離の差の全てが、しきい値を上回っている場合に「異常な状態」であると判定し、回転角度の差、傾斜角の差、及び距離の差の少なくともいずれか1つが、しきい値を上回っていない場合に「異常な状態」でないと判定してもよい。
In step S<b>25 , the
ステップS26において、判定結果出力部54は、ステップS25における判定結果(異常判定)に基づき、シャンク20に異常があることを示す異常判定通知及び様々な付帯情報を出力するように、出力装置46を制御する。また、判定結果出力部54は、ステップS25における判定結果(異常判定)及び様々な付帯情報を示すデータを記憶装置47に記憶させる。
In step S26, the determination
ステップS27に進み、判定結果出力部54は、ステップS25における判定結果に基づき、溶接機28を保全する保全装置(42、43)の制御条件を変更する。保全装置の一例である電極研磨装置42の制御条件を変更する。具体的には、判定結果出力部54は、溶接チップ10の先端部11に研磨バフを押し当てる力の最大値又は押し当てる力の増加率を小さくし、又は研磨バフの回転速度を遅くする。これにより、研磨部56が溶接チップ10を噛み込むことを抑制することができる。
Proceeding to step S27, the determination
ステップS27において、溶接機28の制御条件を変更してもよい。判定結果出力部54は、溶接機28の制御条件の変更として、「空打ち動作」を行うよう溶接機28を制御する指令を出力することができる。
In step S27, the control conditions for welding
ステップS27において、保全装置の他の例である電極交換装置43の制御条件を変更してもよい。判定結果出力部54は、電極交換装置43の制御条件の変更として、ホルダー部30からシャンク20を取り外す作業、及び新しいシャンクをホルダー部30に取り付ける取り付け作業を、電極交換装置43に指示することができる。
In step S27, the control conditions of the
ステップS28に進み、シャンク20の監視を継続する場合(S28でNO)、ステップS21に戻り、シャンク20の監視を終了する場合(S28でYES)、図11Aにフローチャートは終了する。 When proceeding to step S28 to continue monitoring the shank 20 (NO in S28), returning to step S21 and ending monitoring of the shank 20 (YES in S28), the flowchart ends in FIG. 11A.
以上説明したように、第4実施形態によれば、以下の作用効果を得ることができる。 As described above, according to the fourth embodiment, the following effects can be obtained.
撮像部45が取得する画像には、シャンク20及びホルダー部30が含まれる。マーク認識部51は、シャンク20及びホルダー部30の画像から、シャンク20の表面に付された第2のマークM3、及びホルダー部30の表面に付された第3のマークM4を認識する。状態検出部52は、画像上の第2のマークM3及び第3のマークM4に基づいて、溶接電極(シャンク20)の状態を検出する。画像上の第2のマークM3及び第3のマークM4を用いることにより、溶接機28に対して撮像部45の位置及び向きを固定する必要がなくなり、撮像部45の設置に関する自由度が高まる。溶接機28に対する撮像部45の位置及び向きを考慮することなく、溶接電極(シャンク20)の状態を検出することができる。
The image acquired by the
状態検出部52は、画像上の第2のマークM3及び第3のマークM4の間の相対的な位置に基づいて、ホルダー部30に対するシャンク20の状態を検出する。画像上の第2のマークM3及び第3のマークM4の間の相対的な位置を用いることにより、溶接機28に対して撮像部45の位置及び向きを固定する必要がなくなり、撮像部45の設置に関する自由度が高まる。溶接機28に対する撮像部45の位置及び向きを考慮することなく、溶接電極(シャンク20)の状態を検出することができる。
The
シャンク20の表面には、撮像部45で撮像した画像から認識することができる第2のマークM3が付されている。撮像部45で撮像した画像から第2のマークM3を認識して、画像上の第2のマークM3からシャンク20の状態を判断することができる。
A surface of the
加圧方向Fにおける第2のマークM3の中心は、加圧方向Fにおけるシャンク20の中心よりもワークWの逆側、即ちホルダー部30側に位置している。ホルダー部30の表面に付された第3のマークM4との距離を短くすることができるので、相対的な位置関係を精度よく算出することができる。
The center of the second mark M3 in the pressing direction F is located on the opposite side of the workpiece W from the center of the
(第5実施形態)
図11Aに示した方法において、撮像部45がシャンク20及びホルダー部30の画像を取得するタイミングは、溶接機28が特定作業を行った後である。よって、ステップS23において検出されるシャンク20の状態は、溶接機28が特定作業を行った後の状態である。そして、ステップS24では、シャンク20の状態(回転角度、傾斜角、及び距離)を、予め記憶装置47に記憶されている基準値(基準状態における回転角度、傾斜角、及び距離)と比較することになる。
(Fifth embodiment)
In the method shown in FIG. 11A, the timing at which the
ここで、基準値あるいは基準状態は、予め定めた一定の値又は状態とする場合に限らず、溶接機28が特定作業を行った前に撮像部45で取得されたシャンク20及びホルダー部30の画像から定めてもよい。
Here, the reference value or the reference state is not limited to a predetermined constant value or state, but the values of the
第5実施形態では、図11Bを参照して、溶接機28が特定作業を行った前に撮影されたシャンク20及びホルダー部30の画像に基づいて定められた基準値あるいは基準状態を用いて、シャンク20の状態を判定する方法を説明する。
In the fifth embodiment, referring to FIG. 11B, using a reference value or a reference state determined based on an image of the
図11Aと図11Bを比較すると、図11AのステップS21~S24の代わりに図11BのステップS31~S34を実施する点が相違する。その後のステップS25~S28は、図11Aと図11Bは共通している。相違点を中心として以下に説明する。 Comparing FIGS. 11A and 11B, the difference is that steps S31 to S34 of FIG. 11B are performed instead of steps S21 to S24 of FIG. 11A. Subsequent steps S25 to S28 are common to FIGS. 11A and 11B. The differences will be mainly described below.
(電極状態判定方法)
ステップS31において、撮像部45は、溶接機28が特定作業を行う前、及び溶接機28が特定作業を行った後の各々に、シャンク20及びホルダー部30を撮像する。撮像部45は、特定作業前の画像、及び特定作業後の画像を取得する。
(Electrode state determination method)
In step S31, the
ステップS32において、マーク認識部51は、特定作業前の画像データ、及び特定作業後の画像データの各々から、シャンク20表面に付された第2のマークM3及びホルダー部30表面に付された第3のマークM4を認識する。マーク認識部51は、特定作業前の第2のマークM3及び第3のマークM4の画像上の位置、特定作業後の第2のマークM3及び第3のマークM4の画像上の位置を示すデータを、記憶装置47に記憶させる。
In step S32, the
ステップS33において、状態検出部52は、特定作業前の画像上の第2のマークM3及び第3のマークM4に基づいて、特定作業前のシャンク20の状態(回転角度、傾斜角、及び距離)を検出し、特定作業後の画像上の第2のマークM3及び第3のマークM4に基づいて、特定作業後のシャンク20の状態(回転角度、傾斜角、及び距離)を検出する。
In step S33, the
ステップS34において、状態判定部53は、特定作業後のシャンク20の状態(回転角度、傾斜角、及び距離)を、特定作業前のシャンク20の状態(回転角度、傾斜角、及び距離)と比較する。具体的に、状態判定部53は、特定作業後の回転角度、傾斜角、及び距離から、特定作業前の回転角度、傾斜角、及び距離をそれぞれ減算して、回転角度の差、傾斜角の差、及び距離の差を算出する。
In step S34, the
ステップS25~S28については、図11Aと同じであり説明を割愛する。 Steps S25 to S28 are the same as in FIG. 11A, and descriptions thereof are omitted.
以上説明したように、第5実施形態では、特定作業の前のシャンク20の状態を基準状態とし、特定作業の前の回転角度、傾斜角、及び距離を基準値としている。これにより、比較の基準がより具体的となるので、より精度良くシャンク20の状態を判定することができる。
As described above, in the fifth embodiment, the state of the
(第6実施形態)
第4実施形態及び第5実施形態では、画像上の第2のマークM3と第3のマークM4の間の相対的な位置に基づいて、ホルダー部30に対するシャンク20の状態を検出する例を示した。
(Sixth embodiment)
The fourth and fifth embodiments show examples of detecting the state of the
溶接ガン部29に対して撮像部45の位置及び向きが固定され、撮像部45の画角が一定である場合、画像上の第2のマークM3の位置は特定される。よって、第2のマークM3と第3のマークM4の間の相対的な位置を用いずに、画像上の第2のマークM3の絶対的な位置(座標又はピクセル位置)に基づいて、シャンク20の状態を検出することが可能である。
When the position and orientation of the
撮像部45は溶接機28又は溶接ガン部29に固定されている。例えば、撮像部45は、図1の固定アーム33、可動アーム、又は溶接トランス35上に固定されている。よって、画像上の一定の位置に溶接電極27を撮影することができるので、画像からマークを認識する処理を高速化することができる。
The
撮像部45は、シャンク20の画像を取得すればよい。したがって、ホルダー部30を画像内に含ませる必要はないため、シャンク20に付された第2のマークM3を更に拡大して撮影できるので、シャンク20の状態を精度よく検出することができる。
The
マーク認識部51は、既知のパターンマッチング処理(パターン照合処理)により、シャンク20の表面に付された第2のマークM3を認識する。マーク認識部51は、認識した第2のマークM3の画像上の絶対的な位置(座標)を示すデータを、記憶装置47に記憶させる。
The
状態検出部52は、画像上の第2のマークM3に基づいて、シャンク20の状態を検出する。具体的に、状態検出部52は、画像上の第2のマークM3の絶対的な位置(座標)に基づいて、シャンク20の状態として、シャンク20の回転角度、シャンク20の中心軸が成す傾斜角、及びシャンク20の加圧方向Fの座標の少なくとも1つを算出する。
The
なお、第6実施形態において、状態検出部52により算出される回転角度、傾斜角、及び座標は、いずれも絶対値であり、相対的な値ではない。
Note that, in the sixth embodiment, the rotation angle, the tilt angle, and the coordinates calculated by the
状態判定部53は、状態検出部52により検出された溶接電極(シャンク20)の状態を判定する。状態判定部53は、記憶装置47に予め記憶された、回転角度のしきい値、傾斜角のしきい値、及び座標のしきい値(いずれのしきい値も絶対値である)を用いて、シャンク20の状態を判定することができる。具体的には、状態判定部53は、状態検出部52により検出された回転角度、傾斜角、及び座標の少なくともいずれか1つが、記憶装置47に予め記憶された、回転角度のしきい値、傾斜角のしきい値、及び座標のしきい値よりも大きい場合、シャンク20の抜けの予兆となる「異常な状態」であると判定する。
あるいは、状態判定部53は、回転角度、傾斜角、及び座標の各々を個別に判定してもよい。すなわち、状態判定部53は、回転角度が、回転角度のしきい値よりも大きい場合、シャンク20の抜けの予兆となる「回転状態」であると判定する。状態判定部53は、傾斜角が、傾斜角のしきい値よりも大きい場合、シャンク20の抜けの予兆となる「傾斜状態」であると判定する。状態判定部53は、座標が、座標のしきい値よりも大きい場合、シャンク20の抜けの予兆となる「浮き上がり状態」であると判定する。
Alternatively, the
判定結果出力部54、出力装置46、通信部48、溶接機28、電極研磨装置42、及び電極交換装置43の構成は、第1実施形態と同じであり、説明を割愛する。
The configurations of the determination
第6実施形態において、第4実施形態(図11A)で説明した、特定作業の後のシャンク20の状態を、記憶装置47に予め記憶された基準状態(固定値)と比較する方法を用いることができる。記憶装置47には、基準状態(固定値)として、正常な状態におけるシャンク20の回転角度、傾斜角、及び座標(いずれも絶対値)が予め記憶されている。
In the sixth embodiment, using the method of comparing the state of the
あるいは、第5実施形態(図11B)で説明した、特定作業の後の溶接チップ10の状態を、特定作業の前の溶接チップ10の状態と比較する方法を適用してもよい。
Alternatively, the method of comparing the state of welding
第6実施形態においては、いずれの方法も、次の点で、第4及び第5の実施形態と相違する。すなわち、第6実施形態は、画像上の第2のマークM3と第3のマークM4の間の相対的な位置の代わりに、画像上の第2のマークM3の絶対的な位置(座標)を用いる。そして、第6実施形態は、ホルダー部30に対するシャンク20の相対的な状態の代わりに、シャンク20の絶対的な状態を検出する。
In the sixth embodiment, both methods are different from the fourth and fifth embodiments in the following points. That is, the sixth embodiment uses the absolute position (coordinates) of the second mark M3 on the image instead of the relative position between the second mark M3 and the third mark M4 on the image. use. Then, the sixth embodiment detects the absolute state of the
撮像部45は、シャンク20の画像を取得する。マーク認識部51は、シャンク20の画像から、シャンク20の表面に付された第2のマークM3を認識する。状態検出部52は、画像上の第2のマークM3に基づいて、シャンク20の状態を検出する。そして、状態判定部53は、シャンク20の状態を判定する。これにより、ホルダー部30の画像及び第3のマークM4の認識が不要となり、画像処理の負荷が軽減される。
The
なお、上述の実施形態は、本発明を実施する形態の例である。このため、本発明は、上述の実施形態に限定されることはなく、これ以外の形態であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計などに応じて種々の変更が可能であることは言うまでもない。 In addition, the above-mentioned embodiment is an example of the form which implements this invention. For this reason, the present invention is not limited to the above-described embodiments, and various other forms may be used depending on the design etc. as long as they do not depart from the technical idea of the present invention. It goes without saying that changes are possible.
10 溶接チップ
11 先端部
12 基盤部
20 シャンク
27 溶接電極
28 溶接機
30 ホルダー部
41 電極状態判定装置
42 電極研磨装置(保全装置)
43 電極交換装置(保全装置)
45 撮像部
51 マーク認識部
52 状態検出部
53 状態判定部
54 判定結果出力部
F 加圧方向
L1~L12 線分(部分マーク)
M1 第1のマーク(マーク)
M2、M3 第2のマーク(マーク)
M4 第3のマーク(マーク)
W ワーク(被溶接材料)
REFERENCE SIGNS
43 electrode exchange device (maintenance device)
45
M1 First mark (mark)
M2, M3 Second mark (mark)
M4 Third Mark (Mark)
W work (material to be welded)
Claims (13)
前記一対の溶接電極の少なくとも一方(以後、溶接電極と呼ぶ)を撮影して前記溶接電極の画像を取得する撮像部と、
前記溶接電極の画像から、前記溶接電極の表面に付されたマークを認識するマーク認識部と、
前記画像上の前記マークに基づいて、前記溶接電極の状態を検出する状態検出部と、
前記溶接電極の状態を判定する状態判定部と、
を備え、
前記撮像部は、前記溶接機が行う特定作業の後に前記溶接電極の画像を取得し、
前記マーク認識部は、前記特定作業の後の前記溶接電極の画像から、前記溶接電極の表面に付されたマークを認識し、
前記状態検出部は、前記画像上の前記マークに基づいて、前記特定作業の後の前記溶接電極の状態を検出し、
前記撮像部は、前記特定作業の前に前記溶接電極の画像を取得し、
前記マーク認識部は、前記特定作業の前の前記溶接電極の画像から、前記溶接電極の表面に付されたマークを認識し、
前記状態検出部は、前記画像上の前記マークに基づいて、前記特定作業の前の前記溶接電極の状態を検出し、
前記状態判定部は、前記特定作業の後の前記溶接電極の状態を、前記特定作業の前の前記溶接電極の状態と比較することにより、前記溶接電極の状態を判定する
ことを特徴とする電極状態判定装置。 Used in a welding machine that welds two or more materials to be welded by applying current to the materials to be welded by applying pressure in a pressure direction with a pair of welding electrodes to melt and solidify the metal inside the materials to be welded. An electrode state determination device that determines the state of the welding electrode,
an imaging unit that captures an image of at least one of the pair of welding electrodes (hereinafter referred to as a welding electrode) to obtain an image of the welding electrode;
a mark recognition unit that recognizes a mark made on the surface of the welding electrode from the image of the welding electrode;
a state detection unit that detects the state of the welding electrode based on the mark on the image;
a state determination unit that determines the state of the welding electrode;
with
The imaging unit acquires an image of the welding electrode after a specific work performed by the welding machine,
The mark recognition unit recognizes a mark attached to the surface of the welding electrode from the image of the welding electrode after the specific work,
The state detection unit detects the state of the welding electrode after the specific work based on the mark on the image,
The imaging unit acquires an image of the welding electrode before the specific work,
The mark recognition unit recognizes a mark attached to the surface of the welding electrode from the image of the welding electrode before the specific work,
the state detection unit detects a state of the welding electrode before the specific work based on the mark on the image;
The state determination unit determines the state of the welding electrode by comparing the state of the welding electrode after the specific work with the state of the welding electrode before the specific work.
An electrode state determination device characterized by:
前記加圧方向における前記溶接電極の先端部分を成す溶接チップと、
前記溶接チップが嵌められる一端と、前記溶接機のホルダー部に嵌る、前記一端に対向する他端とを有するシャンクと、
を備え、
前記撮像部は、前記溶接チップの画像を取得し、
前記マーク認識部は、前記溶接チップの画像から、前記溶接チップの表面に付された前記マークを認識し、
前記状態検出部は、前記画像上の前記マークに基づいて、前記溶接チップの状態を検出し、
前記状態判定部は、前記溶接チップの状態を判定する
ことを特徴とする請求項1に記載の電極状態判定装置。 The welding electrode is
a welding tip forming a tip portion of the welding electrode in the pressing direction;
a shank having one end into which the welding tip is fitted and the other end opposite to the one end that fits into the holder portion of the welder;
with
The imaging unit acquires an image of the welding tip,
The mark recognition unit recognizes the mark attached to the surface of the welding tip from the image of the welding tip,
The state detection unit detects the state of the welding tip based on the mark on the image,
2. The electrode state determination device according to claim 1 , wherein the state determination unit determines the state of the welding tip.
前記加圧方向における前記溶接電極の先端部分を成す溶接チップと、
前記溶接チップが嵌められる一端と、前記溶接機のホルダー部に嵌る、前記一端に対向する他端とを有するシャンクと、
を備え、
前記撮像部は、前記シャンクの画像を取得し、
前記マーク認識部は、前記シャンクの画像から、前記シャンクの表面に付された前記マークを認識し、
前記状態検出部は、前記画像上の前記マークに基づいて、前記シャンクの状態を検出し、
前記状態判定部は、前記シャンクの状態を判定する
ことを特徴とする請求項1に記載の電極状態判定装置。 The welding electrode is
a welding tip forming a tip portion of the welding electrode in the pressing direction;
a shank having one end into which the welding tip is fitted and the other end opposite to the one end that fits into the holder portion of the welder;
with
The imaging unit acquires an image of the shank,
The mark recognition unit recognizes the mark attached to the surface of the shank from the image of the shank,
The state detection unit detects the state of the shank based on the mark on the image,
2. The electrode state determination device according to claim 1 , wherein the state determination unit determines the state of the shank.
前記一対の溶接電極の少なくとも一方(以後、溶接電極と呼ぶ)を撮影して前記溶接電極の画像を取得する撮像部と、
前記溶接電極の画像から、前記溶接電極の表面に付されたマークを認識するマーク認識部と、
前記画像上の前記マークに基づいて、前記溶接電極の状態を検出する状態検出部と、
前記溶接電極の状態を判定する状態判定部と、
を備え、
前記溶接電極は、
前記加圧方向における前記溶接電極の先端部分を成す溶接チップと、
前記溶接チップが嵌められる一端と、前記溶接機のホルダー部に嵌る、前記一端に対向する他端とを有するシャンクと、
を備え、
前記マーク認識部は、前記溶接電極の画像から、前記溶接チップの表面に付された第1のマーク、及び前記シャンクの表面に付された第2のマークを認識し、
前記状態検出部は、前記画像上の前記第1のマーク及び前記第2のマークに基づいて、前記溶接電極の状態を検出する
ことを特徴とする電極状態判定装置。 Used in a welding machine that welds two or more materials to be welded by applying current to the materials to be welded by applying pressure in a pressure direction with a pair of welding electrodes to melt and solidify the metal inside the materials to be welded. An electrode state determination device that determines the state of the welding electrode,
an imaging unit that captures an image of at least one of the pair of welding electrodes (hereinafter referred to as a welding electrode) to obtain an image of the welding electrode;
a mark recognition unit that recognizes a mark made on the surface of the welding electrode from the image of the welding electrode;
a state detection unit that detects the state of the welding electrode based on the mark on the image;
a state determination unit that determines the state of the welding electrode;
with
The welding electrode is
a welding tip forming a tip portion of the welding electrode in the pressing direction;
a shank having one end into which the welding tip is fitted and the other end opposite to the one end that fits into the holder portion of the welder;
with
The mark recognition unit recognizes a first mark made on the surface of the welding tip and a second mark made on the surface of the shank from the image of the welding electrode,
The electrode state determination device, wherein the state detection unit detects the state of the welding electrode based on the first mark and the second mark on the image.
前記一対の溶接電極の少なくとも一方(以後、溶接電極と呼ぶ)を撮影して前記溶接電極の画像を取得する撮像部と、
前記溶接電極の画像から、前記溶接電極の表面に付されたマークを認識するマーク認識部と、
前記画像上の前記マークに基づいて、前記溶接電極の状態を検出する状態検出部と、
前記溶接電極の状態を判定する状態判定部と、
を備え、
前記溶接電極は、
前記加圧方向における前記溶接電極の先端部分を成す溶接チップと、
前記溶接チップが嵌められる一端と、前記溶接機のホルダー部に嵌る、前記一端に対向する他端とを有するシャンクと、
を備え、
前記撮像部が取得する前記画像には、前記シャンク及び前記ホルダー部が含まれ、
前記マーク認識部は、前記シャンク及び前記ホルダー部の画像から、前記シャンクの表面に付された第2のマーク、及び前記ホルダー部の表面に付された第3のマークを認識し、
前記状態検出部は、前記画像上の前記第2のマーク及び前記第3のマークに基づいて、前記溶接電極の状態を検出する
ことを特徴とする電極状態判定装置。 Used in a welding machine that welds two or more materials to be welded by applying current to the materials to be welded by applying pressure in a pressure direction with a pair of welding electrodes to melt and solidify the metal inside the materials to be welded. An electrode state determination device that determines the state of the welding electrode,
an imaging unit that captures an image of at least one of the pair of welding electrodes (hereinafter referred to as a welding electrode) to obtain an image of the welding electrode;
a mark recognition unit that recognizes a mark made on the surface of the welding electrode from the image of the welding electrode;
a state detection unit that detects the state of the welding electrode based on the mark on the image;
a state determination unit that determines the state of the welding electrode;
with
The welding electrode is
a welding tip forming a tip portion of the welding electrode in the pressing direction;
a shank having one end into which the welding tip is fitted and the other end opposite to the one end that fits into the holder portion of the welder;
with
The image acquired by the imaging unit includes the shank and the holder,
The mark recognition unit recognizes a second mark attached to the surface of the shank and a third mark attached to the surface of the holder from the images of the shank and the holder,
The electrode state determination device, wherein the state detection unit detects the state of the welding electrode based on the second mark and the third mark on the image.
前記一対の溶接電極の少なくとも一方(以後、溶接電極と呼ぶ)を撮影して前記溶接電極の画像を取得する撮像部と、
前記溶接電極の画像から、前記溶接電極の表面に付されたマークを認識するマーク認識部と、
前記画像上の前記マークに基づいて、前記溶接電極の状態を検出する状態検出部と、
前記溶接電極の状態を判定する状態判定部と、
前記状態判定部による判定結果に基づき、前記溶接機又は前記溶接機を保全する保全装置の制御条件を変更する判定結果出力部と、
を備え、
前記判定結果出力部は、前記溶接機の制御条件の変更として、前記被溶接材料を前記一対の溶接電極で加圧方向に加圧し且つ電流を流さない空打ち動作を行うよう前記溶接機を制御する指令を出力することを特徴とする電極状態判定装置。 Used in a welding machine that welds two or more materials to be welded by applying current to the materials to be welded by applying pressure in a pressure direction with a pair of welding electrodes to melt and solidify the metal inside the materials to be welded. An electrode state determination device that determines the state of the welding electrode,
an imaging unit that captures an image of at least one of the pair of welding electrodes (hereinafter referred to as a welding electrode) to obtain an image of the welding electrode;
a mark recognition unit that recognizes a mark made on the surface of the welding electrode from the image of the welding electrode;
a state detection unit that detects the state of the welding electrode based on the mark on the image;
a state determination unit that determines the state of the welding electrode;
a determination result output unit that changes a control condition of the welding machine or a maintenance device that maintains the welding machine based on the determination result of the state determination unit;
with
The determination result output unit controls the welder so as to change the control conditions of the welder so that the pair of welding electrodes pressurize the material to be welded in a pressing direction and perform a blank beating operation in which no current flows. An electrode state determination device characterized by outputting a command to perform.
前記溶接機が行う特定作業の後に前記一対の溶接電極の少なくとも一方(以後、溶接電極と呼ぶ)を撮影して前記特定作業の後の前記溶接電極の画像を取得し、
前記特定作業の後の前記溶接電極の画像から、前記溶接電極の表面に付されたマークを認識し、
前記画像上の前記マークに基づいて、前記特定作業の後の前記溶接電極の状態を検出し、
前記特定作業の前に前記溶接電極の画像を取得し、
前記特定作業の前の前記溶接電極の画像から、前記溶接電極の表面に付されたマークを認識し、
前記画像上の前記マークに基づいて、前記特定作業の前の前記溶接電極の状態を検出し、
前記特定作業の後の前記溶接電極の状態を、前記特定作業の前の前記溶接電極の状態と比較することにより、前記溶接電極の状態を判定する
ことを特徴とする電極状態判定方法。 Used in a welding machine that welds two or more materials to be welded by applying current to the materials to be welded by applying pressure in a pressure direction with a pair of welding electrodes to melt and solidify the metal inside the materials to be welded. An electrode state determination method for determining the state of the welding electrode, comprising:
obtaining an image of the welding electrode after the specific work by photographing at least one of the pair of welding electrodes (hereinafter referred to as the welding electrode) after the specific work performed by the welder;
recognizing a mark made on the surface of the welding electrode from the image of the welding electrode after the specific work ;
detecting the state of the welding electrode after the specific work based on the mark on the image;
acquiring an image of the welding electrode before the specific work;
recognizing a mark made on the surface of the welding electrode from the image of the welding electrode before the specific work;
detecting the state of the welding electrode before the specific work based on the mark on the image;
An electrode state determination method, wherein the state of the welding electrode is determined by comparing the state of the welding electrode after the specific work with the state of the welding electrode before the specific work.
前記加圧方向における前記溶接チップの前記被溶接材料側に位置し、その表面が研磨される先端部と、
前記加圧方向における前記溶接チップの前記被溶接材料の逆側に位置し、その表面が研磨されない基盤部と、を備え、
前記基盤部の表面には、撮像部で撮像した画像から認識することができる第1のマークが付され、
前記第1のマークは、
前記加圧方向に対して溶接チップの中心軸が成す角度を示す要素、
前記溶接チップの中心軸周り角度を示す要素、及び
前記溶接チップの中心軸方向の位置を示す要素
のうちの少なくとも1つの要素を含んでいる
ことを特徴とする溶接チップ。 Used in a welding machine that welds two or more materials to be welded by applying current to the materials to be welded by applying pressure in a pressure direction with a pair of welding electrodes to melt and solidify the metal inside the materials to be welded. A welding tip forming a tip portion of the welding electrode,
a front end portion of the welding tip positioned on the side of the material to be welded in the pressurizing direction and having a polished surface;
a base portion located on the opposite side of the welding tip to the material to be welded in the pressurizing direction, the surface of which is not polished;
The surface of the base portion is provided with a first mark that can be recognized from the image captured by the imaging unit ,
The first mark is
an element that indicates the angle formed by the central axis of the welding tip with respect to the direction of pressure;
an element indicating the angle around the central axis of the welding tip; and
An element indicating the axial position of the welding tip
contains at least one element of
A welding tip characterized by:
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