JP7307142B2 - interdental brush - Google Patents
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Description
本発明は、歯間の清掃に用いられる歯間ブラシに関する。 The present invention relates to interdental brushes used for cleaning between teeth.
歯間ブラシは、ユーザがグリップするためのグリップ部を含むハンドル部、ハンドル部に接合された芯材、および、芯材に植毛されたフィラメント束を含む。芯材とハンドル部とは例えばインサート成形により接合される。特許文献1は、従来の歯間ブラシの一例を開示している。
The interdental brush includes a handle portion including a grip portion for gripping by a user, a core joined to the handle, and filament bundles implanted in the core. The core material and the handle are joined by insert molding, for example.
歯間ブラシのインサート成形において、例えば金型内に樹脂材料が供給されたときに芯材に加えられる力により、金型に配置された芯材の位置が規定の位置からずれることがある。このようなずれが生じた状態で製造された歯間ブラシは、例えばハンドル部と芯材とが十分な強度で接合されていないおそれがある。
本発明の目的は、ハンドル部と芯材とがインサート成形によって適切に接合されていることを容易に視認できる歯間ブラシを提供することである。
In the insert molding of interdental brushes, for example, the position of the core material placed in the mold may be displaced from the specified position due to the force applied to the core material when the resin material is supplied into the mold. In an interdental brush manufactured with such a deviation, for example, the handle portion and the core material may not be joined with sufficient strength.
SUMMARY OF THE INVENTION An object of the present invention is to provide an interdental brush in which it is possible to easily visually recognize whether the handle portion and the core material are properly joined by insert molding.
本発明に関する歯間ブラシの一形態は、樹脂により構成されたハンドル部と、歯間を清掃できるように前記ハンドル部と接合されたブラシ部とを備え、前記ブラシ部は、芯材、および、前記芯材に設けられたフィラメント束を含み、前記芯材は、前記ハンドル部に被覆された被覆部を含み、前記ハンドル部は、前記被覆部の一部を視認できるように開口した開口部を含む。
ハンドル部が開口部を含むため、開口部を介して芯材とハンドル部とが適切に接合されていることを容易に視認できる。
One form of the interdental brush according to the present invention comprises a handle portion made of resin, and a brush portion joined to the handle portion so as to clean between the teeth, the brush portion comprising a core material, and The core material includes a filament bundle provided on the core material, the core material includes a coating portion coated on the handle portion, and the handle portion has an opening that allows a portion of the coating portion to be visually recognized. include.
Since the handle portion includes the opening, it is easy to visually recognize that the core material and the handle portion are properly joined through the opening.
前記歯間ブラシの一例では、前記ハンドル部は、前記ハンドル部の長手方向に延び、前記ハンドル部の長手方向に沿う中心軸を挟むように設けられる第1正面および第2正面を含み、前記開口部は、前記第1正面において開口する第1の開口部、および、前記第2正面において開口する第2の開口部を含む。
第1正面および第2正面のいずれからも芯材とハンドル部とが適切に接合されていることを容易に視認できる。
In one example of the interdental brush, the handle portion extends in the longitudinal direction of the handle portion and includes a first front surface and a second front surface provided to sandwich a central axis along the longitudinal direction of the handle portion, and the opening. The section includes a first opening that opens at the first front surface and a second opening that opens at the second front surface.
It can be easily visually recognized from both the first front and the second front that the core and the handle are properly joined.
前記歯間ブラシの一例では、前記ハンドル部は、前記第1の開口部と前記第2の開口部とを区画するように形成された区画壁をさらに含み、前記被覆部は、前記区画壁と接合されている。
このため、ハンドル部と芯材とがより強く接合される。
In one example of the interdental brush, the handle portion further includes a partition wall formed to partition the first opening and the second opening, and the covering portion comprises the partition wall and are spliced.
Therefore, the handle portion and the core material are joined more strongly.
前記歯間ブラシの一例では、前記区画壁の厚さは、0.3~0.7mmの範囲に含まれる。
区画壁の厚さが0.3mm以上の範囲に含まれる場合、ハンドル部と芯材とがより強く接合されることが試験により確認された。区画壁の厚さが0.7mm以下の範囲に含まれる場合、開口部を介した被覆部の視認性が高められることが試験により確認された。
In one example of the interdental brush, the partition wall has a thickness in the range of 0.3 to 0.7 mm.
It was confirmed by tests that when the thickness of the partition wall is in the range of 0.3 mm or more, the handle portion and the core material are joined more strongly. It was confirmed by tests that the visibility of the covering portion through the opening is enhanced when the thickness of the partition wall is in the range of 0.7 mm or less.
前記歯間ブラシの一例によれば、前記ハンドル部は、グリップ部およびネック部を含み、前記被覆部は、少なくとも前記ネック部に被覆され、前記開口部は、前記ネック部に設けられている。
開口部がネック部に設けられているため、歯間ブラシの使用時にユーザの指が開口部にひっかかりにくい。
According to one example of the interdental brush, the handle portion includes a grip portion and a neck portion, the covering portion covers at least the neck portion, and the opening is provided in the neck portion.
Since the opening is provided in the neck portion, the user's fingers are less likely to get caught in the opening when using the interdental brush.
前記歯間ブラシの一例によれば、前記開口部は、前記ネック部のうちの前記グリップ部側の端部に設けられている。
フィラメント束から離れた位置に開口部が設けられるため、フィラメント束に付着した歯垢等が開口部内に浸入しにくい。
According to one example of the interdental brush, the opening is provided at the end of the neck on the side of the grip.
Since the opening is provided at a position away from the filament bundle, it is difficult for plaque or the like adhering to the filament bundle to enter the opening.
上記歯間ブラシによれば、ハンドル部と芯材とがインサート成形によって適切に接合されていることを容易に視認できる。 According to the above interdental brush, it can be easily visually recognized that the handle portion and the core material are appropriately joined by insert molding.
(実施形態)
図1~図3を参照して、歯間ブラシ1の構成について説明する。
歯間ブラシ1は、ハンドル部10およびブラシ部100を備える。ハンドル部10は、歯間ブラシ1の本体を構成している。ブラシ部100は、歯間を清掃できるようにハンドル部10と接合されている。歯間ブラシ1に対しては、軸方向、幅方向、および、厚さ方向を規定できる。歯間ブラシ1の軸方向は、歯間ブラシ1の中心軸Cに沿う方向である。歯間ブラシ1の幅方向は、歯間ブラシ1の正面視において歯間ブラシ1の軸方向と直交する方向である。歯間ブラシ1の厚さ方向は、歯間ブラシ1の側面視において歯間ブラシ1の軸方向と直交する方向である。歯間ブラシ1の構造は、歯間ブラシ1の軸方向および幅方向に平行な中心面D(図4参照)に対して面対称である。歯間ブラシ1の中心軸Cは、中心面Dに含まれる。
(embodiment)
The configuration of the
The
ハンドル部10は、第1正面10A(図1参照)、第2正面10B(図2参照)、第1端部10C、および、第2端部10Dを含む。第1正面10Aおよび第2正面10Bは、歯間ブラシ1の中心軸Cおよび中心面D(図4参照)を挟むように設けられた面である。第1端部10Cは、歯間ブラシ1の軸方向におけるハンドル部10の一方の端部である。第2端部10Dは、歯間ブラシ1の軸方向におけるハンドル部10の他方の端部である。第1端部10Cの形状は、おおよそ球状である。このため、第1端部10Cが口内の組織に接触した場合に衝撃を和らげることができる。第2端部10Dの形状は、おおよそ半球状である。
The
ハンドル部10は、ネック部20、グリップ部30、および、折曲予定部40をさらに含む。グリップ部30は、ユーザが指でしっかりとグリップできるように構成された部分である。ネック部20は、口内の組織と接触しにくいように相対的にグリップ部30よりも細く構成された部分である。ネック部20は、ハンドル部10の第1端部10Cを含む。グリップ部30は、ハンドル部10の第2端部10Dを含む。グリップ部30は、ユーザがグリップできるように構成されている。折曲予定部40は、第1折曲予定部41および第2折曲予定部42を含む。
The
第1折曲予定部41は、ネック部20に設けられている。第2折曲予定部42は、グリップ部30に設けられている。各折曲予定部41、42は、歯間に対するブラシ部100の挿入性を調節するために折り曲げることができるように構成されている。ネック部20に第1折曲予定部41が設けられているため、ネック部20を容易に折り曲げることができる。グリップ部30に第2折曲予定部42が設けられているため、ブラシ部100の姿勢をより多様に調節できる。
The
ブラシ部100は、芯材110、フィラメント束200、および、清掃部140を含む。芯材110は、フィラメント束200を保持している。清掃部140は、ブラシ部100において歯間の清掃に直接的に関与する部分である。清掃部140は、芯材110においてフィラメント束200が植毛された部分(以下「保持部121」)、および、フィラメント束200により構成されている。フィラメント束200は、歯間から歯垢および食物残渣を除去できるように複数のフィラメントにより構成されている。フィラメントを構成する材料の一例は、ナイロン樹脂およびポリブチレンテレフタレート樹脂である。フィラメント束200は、芯材110から放射状に突出するように芯材110に植毛されている。
歯間ブラシ1は、複数の使用形態を取り得る。各使用形態では、ハンドル部10が清掃対象となる歯間の部位に応じた形状を有する。一例では、歯間ブラシ1の複数の使用形態は、第1~第4使用形態を含む。
The
図10は、第1使用形態を取る歯間ブラシ1の側面図である。第1使用形態は、主として前歯の歯間の清掃に適した形態である。第1使用形態では、折曲予定部40が折り曲げられておらず、ハンドル部10の形状が直線状である。
FIG. 10 is a side view of the
図11は、第2使用形態を取る歯間ブラシ1の側面図の一例である。第2使用形態は、主として小臼歯の歯間の清掃に適した形態である。第2使用形態では、ブラシ部100が倒れるようにハンドル部10が第1折曲予定部41で折り曲げられている。
FIG. 11 is an example of a side view of the
図12は、第3使用形態を取る歯間ブラシ1の側面図の一例である。第3使用形態は、主として大臼歯の歯間の清掃に適した形態である。第3使用形態では、ブラシ部100が倒れるようにハンドル部10が第2折曲予定部42で折り曲げられている。
FIG. 12 is an example of a side view of the
図13は、第4使用形態を取る歯間ブラシ1の側面図の一例である。第4使用形態は、主として大臼歯の歯間の清掃に適した形態である。第4使用形態では、ブラシ部100が倒れるようにハンドル部10が各折曲予定部41、42で折り曲げられている。
FIG. 13 is an example of a side view of the
図3に示されるように、ハンドル部10は、開口部50および区画壁60をさらに含む。開口部50および区画壁60は、ネック部20に設けられている。開口部50は、ハンドル部10に形成された穴、および、その穴を形成するハンドル部10の樹脂部を含む部分である。一例では、開口部50は、第1開口部51および第2開口部52(図2参照)を含む。第1開口部51は、第1正面10Aにおいて開口している。第2開口部52は、第2正面10Bにおいて開口している。区画壁60は、第1開口部51と第2開口部52とを区画している。
As shown in FIG. 3, handle
ハンドル部10が開口部50を含むため、ハンドル部10と芯材110とが適切に接合されていることを容易に確認できる。開口部50が第1開口部51および第2開口部52を含むため、ハンドル部10の第1正面10A側および第2正面10B側のいずれからもハンドル部10と芯材110との接合状態を容易に確認できる。開口部50がネック部20に設けられているため、歯間ブラシ1の使用時にユーザの指が開口部50にひっかかりにくい。
Since the
ハンドル部10は、樹脂材料により構成されている。このため、ハンドル部10の全体の一体成形が可能であり、歯間ブラシ1を効率的に製造できる。ハンドル部10を構成する樹脂材料の種類およびその物性値は、例えば、疲労に対するハンドル部10の強度、および、ハンドル部10の折り曲げやすさとの関係から決められることが好ましい。これらの因子に影響する樹脂材料の物性値は、少なくとも密度、融点、および、弾性率を含む。疲労に対するハンドル部10の強度は、歯間ブラシ1の一般的な使用期間において疲労が生じないように決められることが好ましい。
The
好ましい樹脂材料の一例は、結晶性樹脂材料である。好ましい結晶性樹脂材料の一例は、ポリオレフィン樹脂である。好ましいポリオレフィン樹脂の一例は、ポリエチレン樹脂またはポリプロピレン樹脂(PP)である。好ましいポリエチレン樹脂の一例は、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(LLDPE)、高密度ポリエチレン樹脂(HDPE)、または、分岐状低密度ポリエチレン樹脂(LDPE)である。ハンドル部10がポリオレフィン樹脂により構成される場合の好ましい物性値を以下に示す。
An example of a preferable resin material is a crystalline resin material. An example of a preferred crystalline resin material is polyolefin resin. An example of a preferred polyolefin resin is polyethylene resin or polypropylene resin (PP). An example of a preferred polyethylene resin is linear low density polyethylene resin (LLDPE), high density polyethylene resin (HDPE) or branched low density polyethylene resin (LDPE). Preferred physical properties when the
好ましい密度の上限の一例は、930kg/m3である。より好ましい密度の上限の一例は、928kg/m3である。好ましい密度の下限の一例は、920kg/m3である。より好ましい密度の下限の一例は、923kg/m3である。密度に関する好ましい範囲の一例は、920~930kg/m3である。密度に関するより好ましい範囲の一例は、923~928kg/m3である。好ましい密度の一例は、925kg/m3である。 An example of a preferred upper density limit is 930 kg/m3. An example of a more preferable upper limit of density is 928 kg/m3. An example of a preferred lower density limit is 920 kg/m3. An example of a more preferable lower limit of density is 923 kg/m3. An example of a preferred range for density is 920-930 kg/m3. An example of a more preferred range for density is 923-928 kg/m3. An example of a preferred density is 925 kg/m3.
好ましい融点の上限の一例は、126℃である。より好ましい融点の上限の一例は、124℃である。好ましい融点の下限の一例は、120℃である。より好ましい融点の下限の一例は、121℃である。融点に関する好ましい範囲の一例は、120~126℃である。融点に関するより好ましい範囲の一例は、121~124℃である。好ましい融点の一例は、123℃である。 An example of a preferred upper melting point is 126°C. An example of a more preferable upper limit of the melting point is 124°C. An example of a preferable lower limit of the melting point is 120°C. An example of a more preferable lower limit of the melting point is 121°C. An example of a preferred range for the melting point is 120-126°C. An example of a more preferred range for the melting point is 121-124°C. An example of a preferred melting point is 123°C.
好ましい弾性率の上限の一例は、300MPaである。より好ましい弾性率の上限の一例は、230MPaである。好ましい弾性率の下限の一例は、200MPaである。より好ましい弾性率の下限の一例は、210MPaである。弾性率に関する好ましい範囲の一例は、200~300MPaである。弾性率に関するより好ましい範囲の一例は、210~230MPaである。好ましい弾性率の一例は、230MPaである。 An example of a preferable upper limit of the elastic modulus is 300 MPa. An example of a more preferable upper limit of the elastic modulus is 230 MPa. An example of a preferable lower limit of elastic modulus is 200 MPa. An example of a more preferable lower limit of the elastic modulus is 210 MPa. An example of a preferred range for elastic modulus is 200-300 MPa. An example of a more preferred range for elastic modulus is 210-230 MPa. An example of a preferred elastic modulus is 230 MPa.
図3および図4を参照して、ネック部20の詳細について説明する。
ネック部20は、基部21、中間部22、および、先端部23を含む。基部21は、グリップ部30と繋がる部分である。開口部50は、基部21に設けられている。中間部22の形状は扁平形状である。第1折曲予定部41は、基部21および中間部22に設けられている。先端部23は、ハンドル部10の第1端部10Cを含む部分である。
Details of the
図3および図4に示されるように、ネック部20の幅および厚さは、ネック部20の部位毎に異なる。ネック部20の幅は、歯間ブラシ1の幅方向におけるネック部20の寸法である。ネック部20の厚さは、歯間ブラシ1の厚さ方向におけるネック部20の寸法である。基部21の幅LAおよび厚さLBは、グリップ部30側から中間部22側に向けて狭くなる。歯間ブラシ1の中心軸Cに直交するネック部20の断面において、幅LAは厚さLBよりも大きい。中間部22の幅LCおよび厚さLDは一定である。歯間ブラシ1の中心軸Cに直交するネック部20の断面において、幅LCは厚さLDよりも大きい。
As shown in FIGS. 3 and 4, the width and thickness of
図5に示されるように、第1折曲予定部41は、1本または複数本の第1溝41Aを含む。図示される例では、第1折曲予定部41は、8本の第1溝41Aを含む。第1溝41Aは、ブラシ部100の突出部120が倒れる方向にネック部20を折り曲げることができるように形成されている。各第1溝41Aは、第1正面10Aおよび第2正面10Bのそれぞれに設けられている。各第1溝41Aは、歯間ブラシ1の軸方向に並んでいる。各第1溝41Aは、歯間ブラシ1の幅方向においてネック部20のおおよそ全体に設けられている。第1折曲予定部41が少なくとも1本の第1溝41Aを含むため、第1折曲予定部41を容易に折り曲げることができる。以下の説明では、各第1溝41Aを区別するため、グリップ部30の最も近く形成された第1溝41Aから順に第1溝41Aの番号を決める。
As shown in FIG. 5, the
第1溝41Aの幅XAおよび深さHA(図6参照)は、例えば、第1折曲予定部41の折り曲げやすさ、および、曲げに対するネック部20の強度との関係から決められることが好ましい。第1溝41Aの幅XAは、歯間ブラシ1の軸方向における第1溝41Aの寸法である。第1溝41Aの深さHAは、歯間ブラシ1の厚さ方向における第1溝41Aの寸法であり、例えば、歯間ブラシ1の中心面Dと直交するハンドル部10の断面(図6参照)上に規定される。
The width XA and depth HA (see FIG. 6) of the
1番目の第1溝41Aの幅XA1は、各第1溝41Aの幅XAのうちで最も広い。2番目の第1溝41Aの幅XA2は、各第1溝41Aの幅XAのうちで2番目に広い。3番目の第1溝41Aの幅XA3は、各第1溝41Aの幅XAのうちで3番目に広い。4~8番目の第1溝41Aの幅XA4は、互いに等しく、各第1溝41Aの幅XAのうちで最も狭い。
The width XA1 of the
好ましい幅XAの上限の一例は、1.2mmである。より好ましい幅XAの上限の一例は、1.0mmである。好ましい幅XAの下限の一例は、0.3mmである。より好ましい幅XAの下限の一例は、0.4mmである。幅XAに関する好ましい範囲の一例は、0.3~1.2mmである。幅XAに関するより好ましい範囲の一例は、0.4~1.0mmである。好ましい幅XA1の一例は、1.01mmである。好ましい幅XA2の一例は、0.8mmである。好ましい幅XA3の一例は0.6mmである。好ましい幅XA4の一例は0.4mmである。 An example of the upper limit of the preferred width XA is 1.2 mm. An example of a more preferable upper limit of the width XA is 1.0 mm. An example of a preferable lower limit of width XA is 0.3 mm. An example of a more preferable lower limit of width XA is 0.4 mm. An example of a preferred range for width XA is 0.3 to 1.2 mm. An example of a more preferable range for width XA is 0.4 to 1.0 mm. An example of a preferred width XA1 is 1.01 mm. An example of a preferred width XA2 is 0.8 mm. An example of a preferred width XA3 is 0.6 mm. An example of a preferred width XA4 is 0.4 mm.
各第1溝41Aの深さHAは同一である。好ましい深さHAの上限の一例は、0.7mmである。より好ましい深さHAの上限の一例は、0.6mmである。好ましい深さHAの下限の一例は、0.05mmである。より好ましい深さHAの下限の一例は、0.1mmである。深さHAに関する好ましい範囲の一例は、0.05~0.7mmである。深さHAに関するより好ましい範囲の一例は、0.1~0.6mmである。好ましい深さHAの一例は、0.1mmである。
The depth HA of each
図3および図4を参照して、グリップ部30の詳細について説明する。
グリップ部30は、上部31、中間部32、および、下部33を含む。グリップ部30の形状は扁平形状である。上部31は、ネック部20の基部21と繋がる部分である。下部33は、ハンドル部10の第2端部10Dを含む部分である。中間部32は、上部31と下部33との間の部分である。第2折曲予定部42は、中間部32に設けられている。グリップ部30は、歯間ブラシ1の正面視において中間部32が上部31および下部33よりも細くなるように括れている。
Details of the
図3に示されるように、第2折曲予定部42は、1または複数の第2溝42Aを含む。図示される例では、第2折曲予定部42は、6本の第2溝42Aを含む。第2溝42Aは、ブラシ部100の突出部120が倒れる方向にグリップ部30を折り曲げることができるように形成されている。第2溝42Aは、第1正面10Aおよび第2正面10Bのそれぞれに設けられている。各第2溝42Aは、歯間ブラシ1の軸方向に並んでいる。各第2溝42Aは、歯間ブラシ1の中心軸Cまわりにおいてグリップ部30を1周するように設けられている。第2折曲予定部42が少なくとも1本の第2溝42Aを含むため、第2折曲予定部42を容易に折り曲げることができる。
As shown in FIG. 3, the
第2溝42Aの幅XBおよび深さHB(図6参照)は、例えば、第2折曲予定部42の折り曲げやすさ、および、曲げに対するグリップ部30の強度との関係から決められることが好ましい。第2溝42Aの幅XBは、歯間ブラシ1の軸方向における第2溝42Aの寸法である。第2溝42Aの深さHBは、歯間ブラシ1の厚さ方向における第2溝42Aの寸法であり、例えば、歯間ブラシ1の中心面Dと直交するハンドル部10の断面(図6参照)上に規定される。
The width XB and depth HB (see FIG. 6) of the
各第2溝42Aの幅XBは同一である。好ましい幅XBの上限の一例は、0.7mmである。より好ましい幅XBの上限の一例は、0.6mmである。好ましい幅XBの下限の一例は、0.3mmである。より好ましい幅XBの下限の一例は、0.4mmである。幅XBに関する好ましい範囲の一例は、0.3~0.7mmである。幅XBに関するより好ましい範囲の一例は、0.4~0.6mmである。好ましい幅XBの一例は、0.5mmである。
The width XB of each
各第2溝42Aの深さHBは同一である。好ましい深さHBの上限の一例は、1.2mmである。より好ましい深さHBの上限の一例は、1.0mmである。好ましい深さHBの下限の一例は、0.2mmである。より好ましい深さHBの下限の一例は、0.3mmである。深さHBに関する好ましい範囲の一例は、0.2~1.2mmである。深さHBに関するより好ましい範囲の一例は、0.3~1.0mmである。好ましい深さHBの一例は、0.5mmである。
The depth HB of each
図6を参照して、ブラシ部100の詳細について説明する。
芯材110は、ワイヤにより構成される。ワイヤを構成する材料の一例は、ステンレス鋼、フェライト系ステンレス鋼、オーステナイト系ステンレス鋼、オーステナイト・フェライト系ステンレス鋼、マルテンサイト系ステンレス鋼、折出硬化系ステンレス鋼、ニッケル基合金、コバルト基合金、または、チタン・ニッケル合金である。
Details of the
The
芯材110は、フィラメント束200を保持できるように捻られている。一例では、ブラシ部100は次のように構成される。最初に、芯材110の素材となる1本のワイヤが折り曲げられ、ワイヤに折り曲げられた部分(以下「芯材110の折曲部110P」)が形成される。これにより、ワイヤは、折曲部110Pに対する一方の部分(以下「芯材110の第1折返部110A」)と他方の部分(以下「芯材110の第2折返部110B」)とに区分される。
The
次に、芯材110の第1折返部110Aと第2折返部110Bとが互いに平行するように重ね合わせられる。次に、重ね合わせられた第1折返部110Aと第2折返部110Bとの間に挟み込まれるようにフィラメント束200が第1折返部110Aと第2折返部110Bとの間に挿入される。次に、第1折返部110Aと第2折返部110Bとによりフィラメント束200が強く保持されるように第1折返部110Aと第2折返部110Bとが合わせて捻られる。
Next, the first folded
第1折返部110Aと第2折返部110Bとが捻られた後、フィラメント束200が例えば円錐形状にカットされることによりブラシ部100が構成される。捻られた第1折返部110Aおよび第2折返部110Bは、1本のワイヤを構成している。芯材110の先端部110Cは、折曲部110Pを含む。芯材110における先端部110Cとは反対側の端部である被覆端部110Dは、第1折返部110Aの先端および第2折返部110Bの先端を含む。芯材110の太さは、芯材110の中心軸に沿う方向において異なる。一例では、芯材110における最大の太さが芯材110の太さを代表する。芯材110の最大の太さは、ワイヤの直径のおおよそ2倍である。
After the first folded
芯材110は、突出部120および被覆部130を含む。突出部120は、保持部121および非保持部122を含む。保持部121は、芯材110の折曲部110Pを含み、フィラメント束200が植毛された部分である。非保持部122は、保持部121とネック部20の先端部23との間の部分であり、フィラメント束200が植毛されていない部分である。
突出部120の太さは、例えば、曲げに対する突出部120の強度との関係から決められることが好ましい。突出部120の太さは、例えば、芯材110の太さと同一である。好ましい突出部120の太さの上限の一例は、0.7mmである。より好ましい突出部120の太さの上限の一例は、0.6mmである。好ましい突出部120の太さの下限の一例は、0.3mmである。より好ましい突出部120の太さの下限の一例は、0.4mmである。突出部120の太さに関する好ましい範囲の一例は、0.3~0.7mmである。突出部120の太さに関するより好ましい範囲の一例は、0.4~0.6mmである。好ましい突出部120の太さの一例は、0.4mmである。
The thickness of the projecting
被覆部130は、ハンドル部10に被覆された部分であり、第1部分131および第2部分132を含む。第1部分131は、塑性加工が施されていない部分である。第2部分132は、塑性加工が施された部分である。第2部分132に施された塑性加工の一例は、プレス加工である。第1折返部110Aと第2折返部110Bとが捻られた芯材110の一部がプレス加工されることにより第2部分132が形成される。第2部分132の形状は扁平の略長方形である。第2部分132の形状は任意に変更可能である。第2部分132の形状に関する他の例は、扁平の略正方形、扁平の略円形、扁平の略楕円形、または、扁平の略三角形である。第2部分132は、芯材110の被覆部130の任意の位置に設けられる。好ましい一例では、第2部分132は、芯材110の被覆端部110Dを含む範囲に設けられる。被覆部130の一部(以下「被視認部133」)は、開口部50を介して視認可能である。一例では、被視認部133は、第1部分131に含まれる。
The covering
第1部分131の太さMAは、例えば、第1折曲予定部41の折り曲げやすさ、曲げられた状態におけるネック部20の形状の保持性、および、疲労に対するネック部20の強度との関係から決められることが好ましい。図示される例では、第1部分131の太さは、芯材110の太さと同一である。
The thickness MA of the
好ましい第1部分131の太さの上限の一例は、0.7mmである。より好ましい第1部分131の太さの上限の一例は、0.6mmである。好ましい第1部分131の太さの下限の一例は、0.3mmである。より好ましい第1部分131の太さの下限の一例は、0.4mmである。第1部分131の太さMAに関する好ましい範囲の一例は、0.3~0.7mmである。第1部分131の太さMAに関するより好ましい範囲の一例は、0.4~0.6mmである。好ましい第1部分131の太さMAの一例は、0.4mmである。第1部分131の太さMAは、区画壁60の厚さよりも大きいことが好ましい。
A preferred example of the upper limit of the thickness of the
第1折曲予定部41の折り曲げやすさ、および、ネック部20の形状の保持性は、第1部分131の太さMA自体だけではなく、さらに芯材占有率PXとも関連する。芯材占有率PXは、ネック部20における最も細い部分の厚さ(以下「最小寸法PM」)に対する第1部分131の太さMAの割合である。一例では、最小寸法PMは、歯間ブラシ1の中心面Dと直交するハンドル部10の断面(図6参照)上に規定され、第1正面10Aに形成された第1溝41Aの底面と第2正面10Bに形成された第1溝41Aの底面との距離である。芯材占有率PXを求める式は「PX=MA/PM×100(%)」である。
The easiness of bending the first portion to be bent 41 and the ability to maintain the shape of the
好ましい芯材占有率PXの上限の一例は、45%である。より好ましい芯材占有率PXの上限の一例は、40%である。好ましい芯材占有率PXの下限の一例は、15%である。より好ましい芯材占有率PXの下限の一例は、20%である。芯材占有率PXに関する好ましい範囲の一例は、15~45%である。芯材占有率PXに関するより好ましい範囲の一例は、20~40%である。好ましい芯材占有率PXの一例は、20%である。芯材占有率PXが20%以上の範囲に含まれる場合、ネック部20が折り曲げられた状態が維持されやすい。芯材占有率PXが40%以下の範囲に含まれる場合、第1折曲予定部41を折り曲げやすい。
A preferable example of the upper limit of the core material occupancy PX is 45%. An example of a more preferable upper limit of the core material occupancy PX is 40%. A preferable example of the lower limit of the core material occupancy PX is 15%. An example of a more preferable lower limit of the core material occupancy PX is 20%. An example of a preferable range for the core material occupancy PX is 15 to 45%. An example of a more preferable range for the core material occupancy PX is 20 to 40%. An example of a preferable core material occupancy PX is 20%. When the core material occupancy PX is in the range of 20% or more, the bent state of the
塑性加工による被覆部130の変形の度合は、例えば第1変形率PAおよび第2変形率PBの少なくとも一方により規定できる。第1変形率PAは、第1部分131の太さMAに対する第2部分132の最大幅MB(図9参照)の割合である。第2部分132の最大幅MBは、歯間ブラシ1の幅方向における第2部分132の寸法である。第1変形率PAを求める式は「PA=MB/MA×100(%)」である。第2変形率PBは、第2部分132の厚さMC(図8参照)に対する第1部分131の太さMAの割合である。第2部分132の厚さMCは、歯間ブラシ1の厚さ方向における第2部分132の寸法である。第2変形率PBを求める式は「PB=MA/MC×100(%)」である。
The degree of deformation of the covering
第1変形率PAは、例えば、捻りに対するハンドル部10と被覆部130との接合強度、および、被覆部130の第2部分132の強度との関係から決められることが好ましい。好ましい第1変形率PAの上限の一例は、150%である。より好ましい第1変形率PAの上限の一例は、145%である。好ましい第1変形率PAの下限の一例は、130%である。より好ましい第1変形率PAの下限の一例は、135%である。第1変形率PAに関する好ましい範囲の一例は、130%~150%である。第1変形率PAに関するより好ましい範囲の一例は、135~145%である。好ましい第1変形率PAの一例は、140%である。
The first deformation rate PA is preferably determined, for example, from the relationship between the joint strength between the
第1変形率PAが130%以上の範囲に含まれる場合、ハンドル部10および突出部120を捻る力が歯間ブラシ1に加えられた場合にハンドル部10と被覆部130との接合が外れにくい。第1変形率PAが150%以下の範囲に含まれる場合、第2部分132に関して高い強度が確保される。また、インサート成形により歯間ブラシ1が製造される場合に、金型に対するブラシ部100の位置が規定の位置からずれにくい。
When the first deformation rate PA is in the range of 130% or more, the joint between the
第2変形率PBは、例えば、捻りに対するハンドル部10と被覆部130との接合強度、および、第2部分132の強度との関係から決められることが好ましい。好ましい第2変形率PBの上限の一例は、260%である。より好ましい第2変形率PBの上限の一例は、250%である。好ましい第2変形率PBの下限の一例は、200%である。より好ましい第2変形率PBの下限の一例は、210%である。第2変形率PBに関する好ましい範囲の一例は、200~260%である。第2変形率PBに関するより好ましい範囲の一例は、210~250%である。好ましい第2変形率PBの一例は、240%である。
The second deformation rate PB is preferably determined, for example, from the relationship between the joint strength between the
第2変形率PBが200%以上の範囲に含まれる場合、ハンドル部10および突出部120を捻る力が加えられた場合にハンドル部10と被覆部130との接合が外れにくい。第2変形率PBが260%以下の範囲に含まれる場合、第2部分132に関して高い強度が確保される。また、インサート成形により歯間ブラシ1が製造される場合に、金型に対するブラシ部100の位置が規定の位置からずれにくい。
When the second deformation rate PB is in the range of 200% or more, the joint between the
第1変形率PAおよび第2変形率PBとは別の因子も、捻りに対するハンドル部10と被覆部130との接合強度に関連する。その一例は、離間率PCおよび被覆率PDである。離間率PCおよび被覆率PDは、個々に接合強度に影響し、さらに第1変形率PAおよび第2変形率PBからも独立して接合強度に影響する。
A factor other than the first deformation rate PA and the second deformation rate PB is also related to the joint strength between the
離間率PCは、図6および図7に示される被覆部130の長さHXに対する第2部分132の離間距離HYの割合である。被覆部130の長さHXは、歯間ブラシ1の軸方向における被覆部130の寸法である。第2部分132の離間距離HYは、芯材110の被覆端部110Dと第2部分132の中心点132Aとの距離である。離間率PCを求める式は「PC=HY/HX×100(%)」である。
The separation ratio PC is the ratio of the separation distance HY of the
離間率PCに関する好ましい範囲の一例は、55%以下である。離間率PCに関するより好ましい範囲の一例は、30%以下である。好ましい離間率PCの一例は、7%である。離間率PCが55%以下の範囲に含まれる場合、ハンドル部10および突出部120を捻る力が歯間ブラシ1に加えられた場合にハンドル部10と被覆部130との接合が外れにくい。
An example of a preferable range for the spacing ratio PC is 55% or less. An example of a more preferable range for the spacing rate PC is 30% or less. An example of a preferable spacing ratio PC is 7%. When the spacing ratio PC is within the range of 55% or less, the joint between the
被覆率PDは、芯材110の長さZAに対する被覆部130の長さHXの割合である。芯材110の長さZAは、歯間ブラシ1の軸方向における芯材110の全体の寸法である。被覆部130の長さHXは、歯間ブラシ1の軸方向における被覆部130の全体の寸法である。被覆率PDを求める式は「PD=HX/ZA×100(%)」である。
The coverage PD is the ratio of the length HX of the covering
被覆率PDに関する好ましい範囲の一例は、40%以上である。被覆率PDに関するより好ましい範囲の一例は、55%以上である。好ましい被覆率PDの一例は、60%である。被覆率PDが40%以上の範囲に含まれる場合、ハンドル部10および突出部120を捻る力が歯間ブラシ1に加えられた場合にハンドル部10と被覆部130との接合が外れにくい。
An example of a preferable range for the coverage PD is 40% or more. An example of a more preferable range for the coverage PD is 55% or more. An example of a preferred coverage PD is 60%. When the coverage PD is in the range of 40% or more, the joint between the
歯間ブラシ1の操作性に関連する因子の一例として、突出率PEが挙げられる。突出率PEは、突出部120の長さSAに対するネック部20の長さNAの割合である。突出部120の長さSAは、歯間ブラシ1の軸方向における突出部120の寸法である。ネック部20の長さNAは、歯間ブラシ1の軸方向におけるネック部20の寸法である。突出率PEを求める式は「PE=NA/SA×100(%)」である。突出率PEは、清掃部140の歯間への挿入性、および、歯間ブラシ1の軸方向における清掃部140とグリップ部30との距離との関係から決められることが好ましい。
An example of a factor related to the operability of the
好ましい突出率PEの上限の一例は、150%である。より好ましい突出率PEの上限の一例は、140%である。好ましい突出率PEの下限の一例は、30%である。より好ましい突出率PEの下限の一例は、40%である。突出率PEに関する好ましい範囲の一例は、30~150%である。突出率PEに関するより好ましい範囲の一例は、40~140%である。好ましい突出率PEの一例は、125%である。 An example of the upper limit of the preferable protrusion rate PE is 150%. An example of a more preferable upper limit of the protrusion rate PE is 140%. An example of the lower limit of the preferable protrusion rate PE is 30%. An example of a more preferable lower limit of the protrusion rate PE is 40%. An example of a preferred range for the protrusion rate PE is 30-150%. An example of a more preferable range for the protrusion rate PE is 40-140%. An example of a preferable protrusion rate PE is 125%.
突出率PEが30%以上の範囲に含まれる場合、歯間ブラシ1の軸方向においてグリップ部30と清掃部140との距離が長くなるため、清掃部140に付着した歯垢および食物残渣等がユーザの手に付着しにくい。また、開口部50と清掃部140との距離が長くなるため、清掃部140に付着した歯垢等が開口部50内に浸入しにくい。突出率PEが170%以下の範囲に含まれる場合、清掃部140を歯間に挿入しやすい。
When the protrusion rate PE is in the range of 30% or more, the distance between the
図5を参照して、開口部50および区画壁60の詳細について説明する。
開口部50は、被覆部130の被視認部133をハンドル部10の外部から視認できるように開口した穴を含む。このため、区画壁60と被覆部130とが適切に接合しているか否かを開口部50を介して目視により確認できる。区画壁60と被覆部130とが適切に接合していない状態の一例として、開口部50を介して芯材110を視認できない状態、および、開口部50を介して視認される芯材110が歯間ブラシ1の中心軸Cに対して著しく偏っている状態が挙げられる。このような状態が確認された場合、該当する歯間ブラシ1を出荷の対象から除くことができる。第1開口部51は、第1正面10Aのうちのネック部20の基部21において開口した穴を含む。第2開口部52(図2参照)は、第2正面10Bのうちのネック部20の基部21において開口した穴を含む。各開口部51、52に含まれる穴の開口面積は、穴の開口から区画壁60に向かうにつれて狭くなる。
Details of the
The
開口部50における最小の開口面積は、例えば、被覆部130の視認性との関係から決められることが好ましい。一例では、第1開口部51のうちの区画壁60に最も近い部分(以下「第1開口部51の底部51A」)が最小の開口面積を有する。第1開口部51の底部51Aの形状は長方形状である。最小の開口面積は、歯間ブラシ1の軸方向における底部51Aの寸法YA、および、歯間ブラシ1の幅方向における底部51Aの寸法YBにより決められる。
It is preferable that the minimum opening area of the
好ましい最小の開口面積の上限の一例は、2.0mm2である。より好ましい最小の開口面積の上限の一例は、1.8mm2である。好ましい最小の開口面積の下限の一例は、1.0mm2である。より好ましい最小の開口面積の下限の一例は、1.2mm2である。最小の開口面積に関する好ましい範囲の一例は、1.0~1.2mm2である。最小の開口面積に関するより好ましい範囲の一例は、1.2~1.8mm2である。好ましい最小の開口面積の一例は、1.8mm2である。なお、第2開口部52における最小の開口面積も第1開口部51と同様に決められる。
An example of the upper limit of the minimum preferred opening area is 2.0 mm 2 . An example of the upper limit of a more preferable minimum opening area is 1.8 mm 2 . An example of the lower limit of the minimum preferred opening area is 1.0 mm 2 . An example of the lower limit of the more preferable minimum opening area is 1.2 mm 2 . An example of a preferred range for minimum open area is 1.0-1.2 mm 2 . An example of a more preferred range for the minimum open area is 1.2-1.8 mm 2 . An example of a preferred minimum open area is 1.8 mm 2 . The minimum opening area of the
区画壁60は、被覆部130と接合している。このため、ハンドル部10と被覆部130とがより強く接合される。区画壁60の厚さは、例えば、開口部50を介した被覆部130の視認性、および、捻りに対するハンドル部10と被覆部130との接合強度との関係から決められることが好ましい。区画壁60の厚さは、歯間ブラシ1の厚さ方向における区画壁60の寸法である。
The
好ましい区画壁60の厚さの上限の一例は、0.7mmである。より好ましい区画壁60の厚さの上限の一例は、0.6mmである。好ましい区画壁60の厚さの下限の一例は、0.3mmである。より好ましい区画壁60の厚さの下限の一例は、0.4mmである。区画壁60の厚さに関する好ましい範囲の一例は、0.3~0.7mmである。区画壁60の厚さに関するより好ましい範囲の一例は、0.4~0.6mmである。好ましい区画壁60の厚さの一例は、0.4mmである。区画壁60の厚さが0.3mm以上の範囲に含まれる場合、ハンドル部10と被覆部130とが一層強く接合される。区画壁60の厚さが0.7mm以下の範囲に含まれる場合、開口部50を介した被覆部130の視認性が高められる。
A preferred example of the upper limit of the thickness of the
図11~図13を参照して、歯間ブラシ1の第2~第4使用形態について説明する。
図11に示される第2使用形態では、第1折曲予定部41が折り曲げられている。このため、ハンドル部10の中心軸Cとネック部20のうちの第1折曲予定部41よりも先端部23側の部分の中心軸CAとがなす角(以下「第1角度θA」)は、0度よりも大きい。第1角度θAは、例えば、ハンドル部10の形状が臼歯の歯間に清掃部140を容易に挿入および抜去できる形状となる範囲に含まれることが好ましい。第1角度θAに関する好ましい範囲の一例は、0度超かつ90°以下である。第1角度θAに関するより好ましい範囲の一例は、40~60°である。第1角度θAに関する好ましい一例は、40°である。
Second to fourth usage patterns of the
In the second type of usage shown in FIG. 11, the
図12に示される第3使用形態では、第2折曲予定部42が折り曲げられている。このため、ハンドル部10の中心軸Cとグリップ部30のうちの第2折曲予定部42よりもネック部20側の部分の中心軸CBとがなす角(以下「第2角度θB」)は、0度よりも大きい。第2角度θBは、例えば、ハンドル部10の形状がグリップ性および操作性の高い形状となる範囲に含まれることが好ましい。第2角度θBに関する好ましい範囲の一例は、0度超かつ40°以下である。第2角度θBに関するより好ましい範囲の一例は、25~35°である。第2角度θBに関する好ましい一例は、30°である。
In the third usage pattern shown in FIG. 12, the second
図13に示される第4使用形態では、各折曲予定部41、42が折り曲げられている。このため、ハンドル部10の中心軸Cとネック部20のうちの第1折曲予定部41よりも先端部23側の部分の中心軸CCとがなす角(以下「第3角度θC」)は、0度よりも大きい。第3角度θCは、例えば、ハンドル部10の形状が臼歯の歯間の清掃時に清掃部140を容易に挿入および抜去できる形状となる範囲に含まれることが好ましい。第3角度θCに関する好ましい範囲の一例は、0度超かつ80°以下である。第3角度θCに関するより好ましい範囲の一例は、50~60°である。第3角度θCに関する好ましい一例は、55°である。
In the fourth usage pattern shown in FIG. 13, the portions to be bent 41 and 42 are bent. Therefore, the angle formed by the central axis C of the
ハンドル部10の中心軸Cとグリップ部30のうちの第2折曲予定部42よりもネック部20側の部分の中心軸CDとがなす角(以下「第4角度θD」)は、0度よりも大きい。第4角度θDは、例えば、ハンドル部10の形状がグリップ性および操作性の高い形状となる範囲に含まれることが好ましい。第4角度θDに関する好ましい範囲の一例は、0度超かつ30°以下である。第4角度θDに関するより好ましい範囲の一例は、10~20°である。第4角度θDに関する好ましい一例は、15°である。
The angle formed by the central axis C of the
図14および図15を参照して、歯間ブラシ1の製造方法について説明する。
一例では、歯間ブラシ1はインサート成形により製造される。第1工程では、ブラシ部100が製造される。第2工程では、図14に示されるように、ブラシ部100が金型300内における規定の位置に配置される。金型300は、保持型310および成形型340を備える。保持型310は、ブラシ部100を保持するための金型である。成形型340は、ハンドル部10を成形するための金型である。
A method for manufacturing the
In one example, the
保持型310は、固定保持型320および可動保持型330を含む。固定保持型320は、第1保持部321および第1収容部322を含む。第1保持部321は、芯材110の非保持部122を配置可能な溝を含む。第1収容部322は、歯間ブラシ1の中心面D(図4参照)に対するブラシ部100の半分を配置可能な凹部を含む。可動保持型330は、第2保持部331および第2収容部332を含む。第2保持部331は、芯材110の非保持部122を配置可能な溝を含む。第2収容部332は、歯間ブラシ1の中心面D(図4参照)に対するブラシ部100の半分を配置可能な凹部を含む。
The holding
成形型340は、固定成形型350および可動成形型360を含む。固定成形型350は、第1成形部351、第1ゲート部352、第1シール部353、および、第1凸部354を含む。第1成形部351は、歯間ブラシ1の中心面D(図4参照)により区分されるハンドル部10の第1正面10A側の部分および第2正面10B側の部分の一方を成形するための凹部を含む。第1ゲート部352は、成形型340のゲート342の一部を構成する溝を含む。第1シール部353は、成形型340のシール部343の一部を構成する。第1凸部354は、ハンドル部10に第1開口部51および第2開口部52の一方を成形するための凸部である。
可動成形型360は、第2成形部361、第2ゲート部362、第2シール部363、および、第2凸部364を含む。第2成形部361は、歯間ブラシ1の中心面D(図4参照)により区分されるハンドル部10の第1正面10A側の部分および第2正面10B側の部分の他方を成形するための凹部を含む。第2ゲート部362は、成形型340のゲート342の一部を構成する溝を含む。第2シール部363は、成形型340のシール部343の一部を構成する。第2凸部364は、ハンドル部10に第1開口部51および第2開口部52の他方を成形するための凸部である。
The
第2工程では、具体的に次のようにブラシ部100が保持型310内における規定の位置に配置される。最初に、開かれた固定保持型320にブラシ部100が配置される。このとき、芯材110の非保持部122が第1保持部321に配置される。次に、閉じられた保持型310が構成されるように可動保持型330が固定保持型320に合わせられる。閉じられた保持型310が構成された場合、第1保持部321と第2保持部331とが芯材110の非保持部122を挟み込む。このため、保持型310に対するブラシ部100の位置が決められる。
In the second step, the
次に、保持型310に保持されたブラシ部100の被覆部130が固定成形型350上に配置されるように、保持型310が固定成形型350と接触する位置に配置される。このとき、被覆部130の被視認部133が第1凸部354上に配置される。次に、閉じられた成形型340が構成されるように可動成形型360が固定成形型350に合わせられる。閉じられた成形型340は、成形空間341、ゲート342、および、シール部343を含む。成形空間341は、第1成形部351と第2成形部361とにより構成される。ゲート342は、溶融した樹脂を成形空間341に供給できるように第1ゲート部352と第2ゲート部362とにより構成される。シール部343は、成形空間341に供給された樹脂が保持型310に流れ込まないように第1シール部353と第2シール部363とにより構成される。
Next, the holding
閉じられた成形型340が構成された場合、第2凸部364が被覆部130の被視認部133上に配置され、第1凸部354と第2凸部364とが所定の間隔(以下「凸部間隔TA」)を隔てて対向する。凸部間隔TAは、閉じられた成形型340における第1凸部354の端面354Aと第2凸部364の端面364Aとの距離である。第1凸部354の端面354Aおよび第2凸部364の端面364Aは、各端面354A、364Aと直交する方向において被視認部133と対向する領域(以下「第1領域」)、および、同方向において被視認部133と対向しない領域(以下「第2領域」)を含む。区画壁60(図5参照)は、各端面354A、364Aの間に供給された樹脂により形成される。
When the closed molding die 340 is configured, the second
被視認部133に対する各凸部354、364の状態(以下「対向状態」)は、凸部間隔TAに応じて第1~第3対向状態に分類される。各凸部354、364の高さの設定により第1~第3対向状態のうちのいずれかの対向状態を選択できる。第1対向状態は、凸部間隔TAが被視認部133の太さと実質的に等しく、各端面354A、364Aと被視認部133とが圧着することなく接触した状態である。第2対向状態は、凸部間隔TAが被視認部133の太さと実質的に等しく、各端面354A、364Aと被視認部133とが圧着した状態である。第3対向状態は、凸部間隔TAが被視認部133の太さよりも広く、各端面354A、364Aと被視認部133とが接触しない状態である。
The states of the
図14に示される例では、各凸部354、364の対向状態は第2対向状態である。各凸部354、364は、歯間ブラシ1の軸方向における被覆部130の中心よりも第2部分132寄りの部分である被覆部130の被視認部133を保持している。このように、被覆部130においてよりゲート342に近い部分が各凸部354、364に保持される場合、成形空間341への樹脂の射出時において被覆部130が一層たわみにくくなる。
In the example shown in FIG. 14, the facing state of the
図15に示される第3工程では、溶融した樹脂がゲート342を介して成形空間341(図14参照)に射出される。各凸部354、364のまわりに供給された樹脂は、ハンドル部10の開口部50(図5参照)を形成する。各端面354A、364Aの第1領域が被視認部133と接触している場合、被視認部133のうちの第1領域と接触する部分と各端面354A、364Aの第1領域との間に樹脂が供給されず、端面354Aの第2領域と端面364Aの第2領域との間に樹脂が供給される。各端面354A、364Aの第1領域が被視認部133と接触していない場合、被視認部133と各端面354A、364Aの第1領域との間、および、端面354Aの第2領域と端面364Aの第2領域との間に樹脂が供給される。各端面354A、364Aの間に供給された樹脂は、区画壁60(図5参照)を形成する。図15に示される例において形成される区画壁60(図5参照)は、被視認部133のうちの第1領域と接触する部分を被覆しない。第4工程では、射出された樹脂が硬化するまでハンドル部10が冷却される。第5工程では、保持型310および成形型340が型開きされ、歯間ブラシ1が金型300から取り出され、ゲート342に対応する樹脂部がハンドル部10からカットされる。
In the third step shown in FIG. 15, molten resin is injected into molding space 341 (see FIG. 14) through
各凸部354、364の対向状態の詳細について説明する。
第1対向状態では、各端面354A、364Aの第1領域が被視認部133を実質的に変形させないように被視認部133と接触し、各端面354A、364Aの第2領域が隙間を介して対向している。このため、各凸部354、364は、第1領域と被視認部133との間の摩擦力により被覆部130を保持する。第2対向状態では、各端面354A、364Aの第1領域が被視認部133に圧着され、各端面354A、364Aの第2領域が隙間を介して対向している。このため、各凸部354、364は、第1対向状態よりも強い摩擦力により被覆部130を保持する。
The details of the opposing state of the
In the first facing state, the first regions of the end surfaces 354A and 364A are in contact with the
第1対向状態および第2対向状態によれば、ブラシ部100におけるゲート342側の部分である被覆部130が各凸部354、364により保持されるため、成形空間341への樹脂の射出時において被覆部130がたわみにくい。このため、ハンドル部10の成形性が高められる。第2対向状態によれば、各凸部354、364と被視認部133との間の摩擦力が大きいため、被覆部130が一層たわみにくく、ハンドル部10の成形性が一層高められる。また、成形型340において第1対向状態または第2対向状態が形成される場合、非保持部122が各保持部321、331に保持され、被視認部133が各凸部354、364に保持されるため、成形空間341への樹脂の射出時において金型300に対するブラシ部100の位置および姿勢が安定する。この点もハンドル部10の成形性を高めることに寄与する。また、第1対向状態および第2対向状態によれば、被視認部133のうちの各端面354A、364Aの第1領域と接触する部分が区画壁60(図5参照)に被覆されないため、被視認部133の視認性が一層高くなる。
According to the first facing state and the second facing state, since the covering
第3対向状態では、各端面354A、364Aの第1領域が被視認部133と接触することなく被視認部133と対向し、各端面354A、364Aの第2領域が隙間を介して対向している。第3対向状態によれば、被覆部130がたわむ範囲が各端面354A、364Aにより制限されるため、成形空間341への樹脂の射出時において被覆部130が大きくたわむことが抑制される。このため、ハンドル部10の成形性が高められる。樹脂の射出時において被覆部130がたわむ範囲は、凸部間隔TAが狭いほど狭くなる。第3対向状態においてハンドル部10が成形された場合、被視認部133の全体が区画壁60(図5参照)に被覆される。この場合でも区画壁60の厚さを薄くすることにより、被視認部133の視認性を高めることができる。区画壁60を形成する樹脂材料が透明材料および半透明材料等のように高い透過率を有する樹脂材料である場合には、被視認部133の一部が区画壁60に被覆されない場合、および、被視認部133の全部が区画壁60に被覆される場合のいずれにおいても、被視認部133について実質的に同程度の視認性が確保される。また、第3対向状態においてハンドル部10が成形された場合、第1対向状態および第2対向状態においてハンドル部10が成形された場合よりも区画壁60が厚くなるため、ハンドル部10と被覆部130との接合強度が高くなる。
In the third facing state, the first regions of the end surfaces 354A and 364A face the
以上のように、凸部間隔TAは、ハンドル部10の成形性、被視認部133の視認性、および、捻りに対するハンドル部10と被覆部130との接合強度と関係する。このため、これらの因子との関係から凸部間隔TAが決められることが好ましい。成形性の観点から決められる好ましい凸部間隔TAの一例は、各端面354A、364Aと被視認部133とが圧着する間隔である。
As described above, the protrusion interval TA is related to the moldability of the
(実施例)
歯間ブラシ1の性能を評価するために実施された第1~第4試験について説明する。各試験では、実施例の試料が用いられた。実施例の試料は、実施形態の歯間ブラシ1に関する試料である。各試料のハンドル部10の成形方法は、実施形態に例示された成形方法と同様である。第3試験において被覆部130の状態を目視検査するため、各試料の製造には透明の樹脂材料が用いられた。
(Example)
First to fourth tests conducted to evaluate the performance of the
第1試験について説明する。第1試験では、ハンドル部10を構成する樹脂材料の種類およびその物性値と疲労に対するハンドル部10の強度との関係について実施例1~8の試料を用いて確認した。試験条件は、樹脂材料の種類、樹脂材料の密度、樹脂材料の融点、樹脂材料の弾性率、および、芯材110の素材の直径である。図16に具体的な試験条件を示す。実施例1~5、7の試料の弾性率は曲げ弾性率である。実施例6、8の試料の弾性率は引張り弾性率である。
The first test will be explained. In the first test, the relationship between the type of resin material constituting the
第1試験では、疲労に対するネック部20の強度を評価するため、第1角度θA(図11参照)が約90°となるように第1折曲予定部41を繰り返し曲げ、第1折曲予定部41が疲労により破断したときの曲げ回数(以下「最大曲げ回数」)を測定した。ハンドル部10の使用形態を第1使用形態から第2使用形態に変形し、再び第1使用形態に変形する作業を1回の曲げとカウントした。
In the first test, in order to evaluate the strength of the
図16に示されるように、実施例1~4の試料は、実施例5~8の試料よりも最大曲げ回数が多いことが確認された。これは、樹脂材料の種類およびその物性値が実施形態に例示された条件に含まれる場合、疲労に対するネック部20の強度が高くなることを示している。
As shown in FIG. 16, it was confirmed that the samples of Examples 1-4 had more maximum bending times than the samples of Examples 5-8. This indicates that the strength of the
第2試験について説明する。第2試験では、被覆部130の塑性加工の度合と捻りに対するハンドル部10と被覆部130との接合強度との関係について実施例9~14の試料を用いて確認した。実施例9~12の試料の相違点は、第1変形率PAおよび第2変形率PBである。実施例9~12の試料と実施例13、14の試料との相違点は、芯材110の形状である。実施例13の試料の芯材110は直線形状を有する。実施例14の試料の芯材110は、曲げ加工により形成された第2部分132を含む。この第2部分132は、被覆部130の一部が被覆部130の径方向に突出するように曲げられた部分である。図17に具体的な試験条件を示す。
A second test will be described. In the second test, the relationship between the degree of plastic working of the covering
第2試験では、捻りに対するハンドル部10と被覆部130との接合強度を評価するため、ハンドル部10と被覆部130との接合が外れるときのトルク(以下「最大トルク」)を測定した。最大トルクの測定方法は次のとおりである。最初に、芯材110の清掃部140をトルクゲージに固定する。次に、ハンドル部10を歯間ブラシ1の中心軸Cまわりで回転させるトルクをハンドル部10に加え、そのトルクを徐々に増大させ、ハンドル部10が芯材110に対して回転したときの最大トルクを測定した。
In the second test, in order to evaluate the joint strength between the
図17に示されるように、実施例9~12の試料および実施例14の試料は、実施例13の試料よりも最大トルクが高いことが確認された。これは、被覆部130に第2部分132が形成されている場合、ハンドル部10と第2部分132との接合により最大トルクが高められることを示している。図18は、実施例9~12の試料に関する第1変形率PAと最大トルクとの関係を示すグラフである。図19は、実施例9~12の試料に関する第2変形率PBと最大トルクとの関係を示すグラフである。実施例9~12の試料の最大トルクは、実施例13の試料の最大トルクの3.1倍以上である。これは、第1変形率PAおよび第2変形率PBの少なくとも一方が実施形態に例示された数値範囲に含まれるように第2部分132が形成された場合、第2部分132が実施例14の試料のように曲げ加工により形成された部分でなくとも、高い最大トルクが得られることを示している。
As shown in FIG. 17, it was confirmed that the samples of Examples 9 to 12 and the sample of Example 14 had higher maximum torque than the sample of Example 13. This indicates that when the
第3試験について説明する。第3試験では、被覆部130の塑性加工の度合とハンドル部10の成形性との関係について第2試験と同じ試料を用いて確認した。ハンドル部10の成形性を評価するため、各試料をそれぞれN個成形し、N個の試料に含まれる第1種の試料の個数N1、第2種の試料の個数N2、および、第3種の試料の個数N3を目視検査により測定した。その結果から、N個に対する第1種の試料の個数N1の割合(以下「第1成形率P1」)、N個に対する第2種の試料の個数N2の割合(以下「第2成形率P2」)、および、N個に対する第3種の試料の個数N3の割合(以下「第3成形率P3」)を求めた。
A third test will be described. In the third test, the same sample as in the second test was used to confirm the relationship between the degree of plastic working of the covering
第1種の試料は、第1評価条件を満たす試料である。第1評価条件は、被覆部130が真っ直ぐな状態でハンドル部10に被覆されていることである。被覆部130の真っ直ぐな状態では、歯間ブラシ1の中心軸Cと被覆部130の中心軸の全体とが実質的に同軸を有する。第1種の試料では、開口部50を介して真っ直ぐな被視認部133が観察できる。このため、不透明な樹脂によりグリップ部30が構成される場合でも第1評価条件を満たしていることを確認できる。
A first-type sample is a sample that satisfies the first evaluation condition. The first evaluation condition is that the covering
第2種の試料は、第2評価条件を満たす試料である。第2評価条件は、被覆部130の被覆端部110Dが歯間ブラシ1の中心軸Cに対して中心軸Cと直交する方向にオフセットし、被覆部130が非保持部122を支点としてたわんでいることである。ハンドル部10の成形時において、成形空間341に供給された樹脂の力により被視認部133が第1凸部354と第2凸部364との間から外れ、その状態で樹脂が硬化することにより第2種の試料が形成されると考えられる。第2種の試料において被覆部130のたわみ量が大きい場合、被覆部130が開口部50に露出しない。第2種の試料において被覆部130のたわみ量が小さい場合、被覆部130の一部が湾曲した状態が開口部50を介して観察できる。
A second type sample is a sample that satisfies the second evaluation condition. The second evaluation condition is that the covering
第3種の試料は、第3評価条件を満たす試料である。第3評価条件は、被視認部133が歯間ブラシ1の中心軸Cに対して中心軸Cと直交する方向にオフセットしていない状態において、被覆部130のうちの被視認部133と非保持部122との間の部分がたわんでいることである。ハンドル部10の成形時において、成形空間341に樹脂が供給された場合にも被視認部133が各凸部354、364に保持された状態が維持され、供給された樹脂の力により非保持部122と被視認部133とを支点として被覆部130がたわみ、その状態で樹脂が硬化することにより第3種の試料が形成されると考えられる。第3種の試料では、歯間ブラシ1の中心軸Cに対して傾いた被視認部133が開口部50を介して観察できる。
A third type sample is a sample that satisfies the third evaluation condition. The third evaluation condition is that the
図20はN=100の試験条件における測定結果の一例である。実施例14の試料は、実施例9~13の試料に比べて第1成形率P1が低い。その理由は、次のように考えられる。実施例14の試料における第2部分132が曲げ加工された部分であるため、成形空間341に供給される樹脂の流れに大きな抵抗を与え、第2部分132が樹脂から大きな力を受ける。第2部分132が樹脂から受ける力において芯材110の中心軸と直交する方向の成分が強い場合、被視認部133が第1凸部354と第2凸部364との間から外れ、第2種の試料が形成される。第2部分132が樹脂から受ける力において芯材110の軸方向に沿う方向の成分が強い場合、第2部分132が非保持部122側に押され、各凸部354、364に挟まれた被視認部133と非保持部122との間の部分がたわみ、第3種の試料が形成される。
FIG. 20 is an example of measurement results under test conditions of N=100. The sample of Example 14 has a lower first molding rate P1 than the samples of Examples 9-13. The reason is considered as follows. Since the
実施例9~12の試料も第2部分132を含むが、実施例14の試料における第2部分132よりも樹脂の流れに与える抵抗が小さいことにより、第1成形率P1に関して相対的に好ましい結果が得られたと考えられる。実施例13の試料は、第2部分132を含まないため、第1成形率P1に関して相対的に好ましい結果が得られている。
Although the samples of Examples 9 to 12 also include the
第4試験について説明する。第4試験では、被覆部130の軸方向における第2部分132の位置と捻りに対するハンドル部10と被覆部130との接合強度との関係について実施例15~24の試料を用いて確認した。実施例15~22の試料は実施形態の歯間ブラシ1に関する試料である。実施例23、24の試料は、実施例13の試料と同様に直線形状の芯材110を含む。試験条件は、樹脂材料の種類、樹脂材料の密度、樹脂材料の融点、樹脂材料の弾性率、芯材110の素材の直径、芯材110の長さZA、被覆部130の長さHX、第1変形率PA、第2変形率PB、および、離間率PCである。図21に具体的な試験条件を示す。
A fourth test will be described. In the fourth test, the relationship between the position of the
実施例15~17の試料および実施例19~21の試料に関する測定結果に示されるように、離間率PCが小さいほど最大トルクが高くなることが確認された。これは、芯材110の清掃部140に加えられたトルクが第2部分132に伝達されるまでの力の伝達距離が長く、芯材110に加えられたトルクが芯材110のより広い範囲で受けられることが影響していると考えられる。ただし、実施例18の試料および実施例22の試料の測定結果に示されるように、芯材110の長さZAが所定の長さ以上である場合、最大トルクが離間率PCではなく芯材110の長さZAに強く依存することが確認された。これは、芯材110の長さZAが長いことにより上記力の伝達距離が長くなり、芯材110に加えられたトルクが芯材110のより広い範囲で受けられるためと考えられる。また、樹脂材料の種類、密度、融点、および、弾性率が相違し、その他の試験条件が一致する実施例の組の測定結果に示されるように、樹脂材料の弾性率が高いほど最大トルクが高くなることが確認された。これに該当する実施例の組は、実施例15および実施例19、実施例16および実施例20、実施例17および実施例21、ならびに、実施例18および実施例22である。
As shown in the measurement results for the samples of Examples 15-17 and the samples of Examples 19-21, it was confirmed that the smaller the spacing ratio PC, the higher the maximum torque. This is because the torque applied to the
(変形例)
上記実施形態は本発明に関する歯間ブラシが取り得る形態の例示であり、その形態を制限することを意図していない。本発明に関する歯間ブラシは例えば以下に示される上記実施形態の変形例、および、相互に矛盾しない少なくとも2つの変形例が組み合わせられた形態を取り得る。
(Modification)
The above embodiments are examples of forms that the interdental brush according to the present invention can take, and are not intended to limit the forms. The interdental brush according to the present invention can take the form of, for example, the modifications of the above-described embodiments shown below, and combinations of at least two mutually consistent modifications.
ハンドル部10の構成は任意に変更可能である。第1例では、ハンドル部10は第1折曲予定部41を含まない。この場合でもネック部20を折り曲げることにより、歯間ブラシ1の使用形態を実施形態と同様に変更できる。ネック部20が扁平形状の中間部22を含むため、第1折曲予定部41が省略されたハンドル部10においてもネック部20を容易に折り曲げることができる。第2例では、ハンドル部10は第2折曲予定部42を含まない。この場合でもグリップ部30を折り曲げることにより、歯間ブラシ1の使用形態を実施形態と同様に変更できる。第3例では、ハンドル部10は折曲予定部40を含まない。この場合でもネック部20およびグリップ部30の少なくとも一方を折り曲げることにより、歯間ブラシ1の使用形態を実施形態と同様に変更できる。第4例では、ハンドル部10は、ネック部20とグリップ部30とに区別されない構造を備える。その構造の一例は、歯間ブラシ1の中心軸Cに直交するグリップ部30の各断面において、グリップ部30の形状が歯間ブラシ1の軸方向において一様または相似する構造である。
The structure of the
開口部50の構成は任意に変更可能である。第1例では、開口部50は、第1開口部51および第2開口部52の一方だけを含む。第2例では、第1例において、開口部50に含まれる第1開口部51および第2開口部52の一方がグリップ部30に設けられる。この場合、被視認部133がグリップ部30に位置するように被覆部130の長さが決められる。第3例では、第1開口部51および第2開口部52の少なくとも一方がグリップ部30に設けられる。この場合、第2例と同様に被覆部130の長さが決められる。第4例では、開口部50に形成される穴の形状は、長方形以外の形状である。その一例は、正方形、円形、楕円形、および、三角形である。
The configuration of the
芯材110の構成は任意に変更可能である。第1例では、芯材110は、複数の第2部分132を含む。第2例では、第1例において、複数の第2部分132のうちの少なくとも1つの形状が他の第2部分132の形状と異なる。
The configuration of the
歯間ブラシ1の製造方法は任意に変更可能である。一例では、特開平9-117324号公報に開示されるような熱溶着を用いる製造方法により歯間ブラシ1が製造される。この製造方法によれば、最初に、ハンドル部10とブラシ部100とが個別に形成される。次に、芯材110の被覆部130が加熱され、その状態で被覆部130がハンドル部10に挿入される。このため、ハンドル部10と被覆部130とが溶着される。
The manufacturing method of the
1 :歯間ブラシ
10 :ハンドル部
10A:第1正面
10B:第2正面
20 :ネック部
30 :グリップ部
50 :開口部
51 :第1開口部
52 :第2開口部
60 :区画壁
100:ブラシ部
110:芯材
200:フィラメント束
Reference Signs List 1: interdental brush 10:
Claims (7)
歯間を清掃できるように前記ハンドル部と接合されたブラシ部とを備え、
前記ブラシ部は、芯材、および、前記芯材に設けられたフィラメント束を含み、
前記芯材は、前記ハンドル部に被覆された被覆部を含み、
前記ハンドル部は、前記被覆部の一部を視認できるように開口した開口部、歯間ブラシの軸方向に関して前記開口部に対して前記ブラシ部側に位置する第1ハンドル構成部、および、歯間ブラシの軸方向に関して前記開口部に対して前記ブラシ部側とは反対側に位置する第2ハンドル構成部を含み、
前記第1ハンドル構成部および前記第2ハンドル構成部は、前記被覆部を被覆する
歯間ブラシ。 a handle made of a resin material;
a brush portion joined to the handle portion for cleaning between teeth;
The brush part includes a core material and a filament bundle provided on the core material,
The core material includes a covering portion covering the handle portion,
The handle portion includes an opening that allows a portion of the covering portion to be visually recognized, a first handle-constituting portion positioned on the brush portion side with respect to the opening with respect to the axial direction of the interdental brush, and teeth. a second handle-constituting portion located on the side opposite to the brush portion side with respect to the opening with respect to the axial direction of the intermediate brush;
The interdental brush, wherein the first handle component and the second handle component cover the covering portion.
歯間を清掃できるように前記ハンドル部と接合されたブラシ部とを備え、
前記ブラシ部は、芯材、および、前記芯材に設けられたフィラメント束を含み、
前記芯材は、前記ハンドル部に被覆された被覆部を含み、
前記ハンドル部は、前記被覆部の一部を視認できるように開口した開口部を含み、
前記被覆部は、前記開口部を介して視認可能な被視認部、歯間ブラシの軸方向に関して前記被視認部に対して前記ブラシ部側に位置する第1被覆部構成部、および、歯間ブラシの軸方向に関して前記被視認部に対して前記ブラシ部側とは反対側に位置する第2被覆部構成部を含み、
前記第1被覆部構成部および前記第2被覆部構成部は、前記ハンドル部に被覆される
歯間ブラシ。 a handle made of a resin material;
a brush portion joined to the handle portion for cleaning between teeth;
The brush part includes a core material and a filament bundle provided on the core material,
The core material includes a covering portion covering the handle portion,
The handle portion includes an opening that opens so that a portion of the covering portion can be seen,
The covering portion includes a visible portion visible through the opening, a first covering portion forming portion located on the brush portion side with respect to the visible portion with respect to the axial direction of the interdental brush, and an interdental space. including a second covering portion constituting portion located on the side opposite to the brush portion side with respect to the visible portion with respect to the axial direction of the brush;
The first covering part-constituting part and the second covering part-constituting part are covered by the handle part. The interdental brush.
前記開口部は、前記第1正面において開口する第1の開口部、および、前記第2正面において開口する第2の開口部を含む
請求項1または2に記載の歯間ブラシ。 the handle portion includes a first front surface and a second front surface that extend in the longitudinal direction of the handle portion and are provided so as to sandwich a central axis along the longitudinal direction of the handle portion;
The openings include a first opening opening at the first front surface and a second opening opening at the second front surface.
An interdental brush according to claim 1 or 2 .
前記被覆部は、前記区画壁と接合されている
請求項3に記載の歯間ブラシ。 the handle further includes a partition wall formed to partition the first opening and the second opening;
The covering portion is joined to the partition wall
An interdental brush according to claim 3 .
請求項4に記載の歯間ブラシ。 The thickness of the partition wall is included in the range of 0.3 to 0.7 mm
An interdental brush according to claim 4 .
前記被覆部は、少なくとも前記ネック部に被覆され、
前記開口部は、前記ネック部に設けられている
請求項1~5のいずれか一項に記載の歯間ブラシ。 the handle portion includes a grip portion and a neck portion;
The covering portion covers at least the neck portion,
The opening is provided in the neck
An interdental brush according to any one of claims 1-5 .
請求項6に記載の歯間ブラシ。 The opening is provided at an end of the neck portion on the side of the grip portion.
An interdental brush according to claim 6 .
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