JP7306767B1 - 電源自動切替装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】限られた設備容量の集合駐車場において、複数の電気自動車をより簡易な構成で、効率的に充電することができる電源自動切替装置を提供することを目的とする。【解決手段】上記課題を解決する本願発明は、複数の電気自動車を充電可能な電源自動切替装置であって、電源自動切替装置Xは、複数の駐車場と、該駐車場の各々に対応づけられる識別子と、充電指示を受付け、該識別子に基づいて電力供給先の切替を制御する制御部4と、を備え、制御部4は、該充電指示と該識別子とを結びつけて記憶する記憶部45と、該充電指示を受取った時刻が早い順に該識別子に優先順位を付与する優先順位付与処理、を行う演算部46と、該優先順位の順番で所定の時間ごとに該電力供給先を切替える切替部41と、を有する電源自動切替装置である。【選択図】図6

Description

本発明は、限られた設備容量でも、複数の電気自動車を充電可能な電源自動切替装置に関する。
近年、電気自動車の普及が進んでおり、ガソリン車の規制に舵を切る動きも出ている。この電気自動車は二次電池を積んでおり、その充電を行う設備を充実させることが副次的な課題である。その充電設備においては、一か所の充電スタンドを複数台の電気自動車で共有する方が、効率的な運用が可能であり、そうした事情から、複数の電気自動車に電力を割り振って充電できるシステムが開発されてきた。
特許第5529703号公報
特許文献1には、集合駐車場における様々な条件や利用者等の要求に対応しつつ、一台の急速充電装置で複数台の電気自動車を効率よく充電できるようにする充電装置が開示されている。しかしながら、駐車場で使用できる電力は契約の内容によるものであり、駐車場自体で使用することができる電力の最大量(以下、設備容量と称す)が小さい場合は、大電圧で急速充電を行ったり、1か所の電源から同時に複数台を充電したりすることは難しい。
また、既存の集合駐車場に、充電用の設備を後付けする場合であっても、駐車場の建設時に設備の追加が想定されておらず、各駐車場に大掛かりな充電スタンドを設置できないケースも考えられる。また、設置や保守に要するコストの観点からは、電気自動車の台数増加に合わせて、充電設備を容易に拡張可能とするのが好ましい。
また、複数の車両を充電可能な設備においては、車両ごとの電池残量を検出し、全車両の電池残量割合が均等になるように充電するものが多い。この形態は細やかな充電サービスが可能だが、一方で各車両との通信が必要であり、システムの統合が必要など構成上の複雑化が避けられない。また極端に電池残量が少ない車両が1台加わるだけで、他の車両の充電がなかなか進まないというデメリットも存在する。
本発明は、上記の課題に鑑み、限られた設備容量の集合駐車場において、複数の電気自動車をより簡易な構成で、効率的に充電することができる電源自動切替装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明は、複数の電気自動車を充電可能な電源自動切替装置であって、該電源自動切替装置は、複数の駐車場と、該駐車場の各々に対応づけられる識別子と、該識別子ごとに充電指示を受付け、該充電指示に基づいて電力供給先の切替を制御する制御部と、を備え、該制御部は、該充電指示と該識別子とを結びつけて記憶する記憶部と、該充電指示を受取った時刻が早い順に該識別子に優先順位を付与する優先順位付与処理、を行う演算部と、該優先順位の順番で所定の時間ごとに該電力供給先を切替える切替部と、を有する。
このような構成によって、限られた設備容量の集合駐車場において、複数の電気自動車をより簡易な構成で、効率的に充電することができる。
本発明の好ましい形態では、該演算部は、一の該識別子について、所定時間内に該充電指示を受けた回数を該充電指示と合わせて該記憶部に記憶させる回数記録手段と、ある該識別子に係る該充電指示について、該回数が所定の回数よりも大きい場合に、電力供給の順番が最後になるように該優先順位を付す優先順位変動手段と、を有する。
このような構成によって、頻繁に駐車と退出を繰り返す電気自動車だけに充電回数が偏らないよう調整することができる。
本発明の好ましい形態では、使用者が充電指示を入力する操作盤を備える。
このような構成によって、簡易なシステム構成で、複数の電気自動車を順番に充電することができる。
本発明の好ましい形態では、該計時部は、該識別子ごとに該電気自動車への電力供給を開始又は終了する時刻を計測する。
このような構成によって、各電気自動車への充電を容易に切替えることができる。
本発明の好ましい形態では、該制御部は、該駐車場の使用状況、又は指定された使用情報、又は該所定の時間の、少なくとも一をもとに料金を計算する算出部を有する。
このような構成によって、充電量に対応する適切な料金額を容易に提示することができる。
上記課題を解決する本発明は、複数の電気自動車を充電可能な電源自動切替方法であって、複数の駐車場と、該駐車場の各々に対応づけられる識別子と、該識別子ごとに充電指示を受付け、該充電指示に基づいて電力供給先の切替を制御する制御部と、を備え、該制御部は、記憶部と、演算部と、切替部と、を有し、該記憶部は、該充電指示と該識別子とを結びつけて記憶する記憶処理を行い、該演算部は、該充電指示を受取った時刻が早い順に該識別子に優先順位を付す優先順位付与処理、を行い、該切替部は、該優先順位の順番で所定の時間ごとに該電力供給先を切替える切替処理を行う。
このような構成によって、限られた設備容量の集合駐車場において、複数の電気自動車をより簡易な構成で、効率的に充電することができる。
本発明の好ましい形態は、該電源自動切替制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
このような構成によって、限られた設備容量の集合駐車場において、複数の電気自動車をより簡易な構成で、効率的に充電することができる。
上記課題を解決する本発明は、限られた設備容量の集合駐車場において、一か所の電源から複数の電気自動車の充電をより効率よく行う電源自動切替装置を提供する。
本発明の第一の実施形態における、電源自動切替装置、駐車場及び電気自動車の模式図である。 本発明の第一の実施形態における、制御部のブロック図である。 本発明の第一の実施形態における、電源自動切替装置の挙動を示すフローチャートである。 本発明の第一の実施形態における、電源自動切替装置の別の挙動を示すフローチャートである。 本発明の第二の実施形態における、データセットを升目状にまとめたテーブルである。 本発明の第三の実施形態における、電源自動切替装置の模式図である。 本発明の第三の実施形態における、集合駐車場での駐車時間と充電時間をまとめたテーブルである。
以下、図面を用いて、本発明の各実施形態に係る電源自動切替装置について説明する。説明は、実施形態の構成、実施の方法、他の実施例の順に詳述する。
なお、以下に示す各実施形態は本発明の一例であり、本発明を以下の各実施形態に限定するものではない。
また、各実施形態の説明において、制御部4、及び処理、手段と称する構成があるが、ここでは、広義の回路を含むハードウェアと、このハードウェアを介して実現されるソフトウェアの情報処理と、を含み得る。
≪第一の実施形態≫
電源自動切替装置Xは、図1に示すように、電力を供給する商用交流電源1と、設備或いは建物の階層ごとに電力を分配する配電盤2と、電力の細かい分配や接続切替を行う分電盤3と、分電盤3の先で電力供給を制御する制御部4と、制御部4の出力側に接続される充電用配線5と、複数の駐車スペースからなる集合駐車場7と、を備え、駐車スペースのそれぞれに、識別子として駐車場番号(以下PNと称す)8が設けられている。各駐車スペースには、電気自動車(以下EVと称す)6が駐車され、制御部4から充電用配線5を経由して各EV6が商用交流電源1と電気的に接続され充電される。また、充電用配線5、EV6、駐車スペース、及びPN8の数は、図面上での数と異なってもよい。
商用交流電源1は、一般的な家庭用、又は業務用の電源であり、配電盤2は、変圧器を有する配電盤である。使用可能な電力の最大値は、電源自動切替装置Xを設置する場所ごとの電力の契約内容又は設備容量により、この最大電力量を下回る範囲でEV6の充電が行われる。
分電盤3は、ブレーカ31を有する分電盤であり、後述する充電用配線5の電力供給元を辿ると、すべてブレーカ31に至る。本発明において、ブレーカ31は1台のみであることが好ましい。このような構成によって、駐車場の電源に最低限の容量しか割り当てることができない電力の契約又は設備容量であっても、複数台のEV6を充電するための電力供給の制御を行うことができる。
ブレーカ31は、周知の配線用遮断器であり、電源自動切替装置Xの安全装置として機能する。特に、後述する複数の充電用配線5への電力供給量の総量と、分電盤3で扱うことができる最大電力量とを比較し、前者が後者と等しい又は上回る場合に送電を遮断する。配電盤2及び分電盤3は後述する制御部4と一体に構成することも可能であるが、制御部4を分電盤3の先に後付けできる構成としてもよい。
制御部4は、図2に示すように、EV6の充電先を切替える切替部41と、充電の電力供給を時刻又は時間を基準に切替えるために時刻及び時間を計測する計時部42と、設備使用料を計算する算出部43と、EV6の駐車及び退出を検出する検出部44と、駐車場の使用状況や時刻などのデータを記録しておく記憶部45と、データをもとに充電計画を決定する演算部46と、を有する。以下、この時刻又は時間を基準に、現在時刻より後の充電先のPN8を決定したものを充電計画と呼ぶ。また、制御部4は、1か所の商用交流電源1から供給された電力を、切替部41を経由してEV6に供給し、集合駐車場7内の全ての充電先への電力供給を一括で管理及び制御する。
切替部41は、選択された充電先に電力を供給するために、送電回路を切替える部分である。切替の方法は、接点切替型としても、半導体によるスイッチングを用いる構成としてもよい。同時に電力を供給するEV6は1か所が好ましいが、設備容量に余裕がある場合は、2か所以上に増やしてもよい。このような構成によって、少ない電力契約の場所でも、安価に複数台のEVを充電することができる。
計時部42は、EV6への充電時刻を検出又は充電時間を計測し、計測された時刻又は時間のデータを制御部4が記憶部45に伝達することで、切替部41による充電先の切替時刻を決定する。計測するのは、EV6への充電開始時刻及び所定の充電時間、又は「毎時N分で充電先を切替える」のように予め指定された充電切替時刻である。ここで、充電開始時刻は、使用者若しくは充電計画によって「xx時yy分に充電を開始する」と決定された時刻であり、充電時間は、「時刻は問わず、n分だけ充電する」と決定された時間である。このような構成によって、時間情報だけでEV6の充電を切替えることができる。また、計時部42は、必要に応じて、EV6への充電を終了する時刻(充電終了時刻)を計測する機能を有してもよい。
切替部41は、計時部42で計測された所定の時刻又は時間によって、充電先となる充電用配線5、すなわち駐車スペースを切替える。充電先を切替える所定の時間は任意で設定され、実施形態によっては集合駐車場7の使用状況に合わせて充電時間を柔軟に変更できる構成としてもよい。また、計時部42より、所定時間の経過や指定時刻の到達が伝達されても、使用中の駐車スペースが1か所のみ等、集合駐車場7の利用状況によっては、充電先を切替えない場合があってもよい。
算出部43は、各駐車スペースの設備使用料を計算し、使用者に請求する。使用者が設定した駐車場退出予定時刻(充電用配線5の接続を外して、EV6で駐車スペースから退出する時刻。以下同じ)をもとに、設備使用料を計算し、前払いで請求する構成としてもよく、またEV6の駐車場退出時に、PN8の情報から駐車場利用時間及び/又は充電時間より設備使用料を計算し、後払いで請求する構成としてもよい。算出部43での設備使用料の計算については、使用者がデータを入力した時刻から駐車場退出予定時刻までの時間の全てで充電を行う場合の電気代を基準値に、使用中の駐車スペースの数で基準値を除す機能や、各駐車スペースの使用予定時間比に対応する重み付けをして当該駐車スペースの充電時間を決定し、その時間で充電を行うときの電気代とする機能を有する構成が想定され、更に駐車スペースの場所利用料を加算した設備使用料を使用者に請求する。
制御部4は、図2に示すように、集合駐車場7の使用状況を検出する検出部44を有する。この検出部44は、充電用配線5がEV6に接続されているか否かを判断する構成でもよく、集合駐車場7を撮影するカメラや赤外線センサ、重量センサなどを用いる構成でもよい。検出部44で検出された集合駐車場7の使用状況は、計時部42、記憶部45及び演算部46に伝達される。
記憶部45は、検出部44でPN8ごとに検出された使用状況、又は使用者が入力したPN8毎の使用予約情報と、計時部42で計測された時刻又は時間と、をデータとして記憶し、使用状況又は使用予約情報とPN8、また必要に応じて計時部42から伝達された時刻又は時間の情報と、を結び付けたデータセットとして記憶する。
演算部46は、記憶部45に記録されたデータ又はデータセットを読み出し、各種データや計時部42で計測された時刻又は時間を用いて各駐車スペースへの電力供給の順番を決定して充電計画を作成し、必要に応じて充電計画を修正する。
電源自動切替装置Xは、使用者が情報を入力するための操作盤(図示せず。図6を参考)を有する。操作盤は、制御部4の近くにあっても、集合駐車場7の出入口付近にあってもよい。操作盤は、使用者に駐車場退出予定時刻又は充電時間の入力を要求する表示部、及び使用者が駐車場退出予定時刻又は充電時間を入力する入力部を有し、入力されたデータを記憶部45及び切替部41に転送する。要求から一定時間以上データが入力されない、又は充電なしと入力される場合は、充電なしと判断し、記憶部45及び演算部46に伝達する。また、電源自動切替装置Xが前述の算出部43を有する場合は、操作盤は周知の支払装置を有し、使用者が設備使用料をその場で支払うことが可能な構成とするのが好ましい。
充電用配線5は、切替部41の出力側と、EV6の各車を電気的に接続する配線である。その途中には、EVコンセント及び電気自動車用充電プラグも含まれ、形態によっては、交直変換装置も含まれる。また、切替部41の出力側から、各駐車スペースと同数だけ伸び、EVコンセントが各駐車スペースに設置され、充電用配線5のそれぞれが、後述する駐車スペースのそれぞれと1対1で対応づけられる構成が好ましい。このほか、配線の都合上、途中で配線ハブなどを用いて、より多くの駐車スペースに充電用配線5を分配してもよい。このとき、配線ハブは切替部41と連動し、駐車スペース毎で充電先を決定可能とする。また、EVコンセントは、EV6からの充電プラグを接続したか否かを判定する判定手段を有し、検出部44がこの機能を有してもよい。判定手段は、端子により電気的な接続を検出する構成が好ましいが、安価に製造するためには、充電プラグに押圧される押圧ボタン式を用いてもよく、また他の構成を用いてもよい。
EV6は、充電プラグを備える一般的な電気自動車である。ここでは、二次電池のみの電気自動車のほか、プラグインハイブリッド車なども含み、車種についても、特に限定されない。
集合駐車場7は、1か所にEV6を1台停めることができる駐車スペース(駐車場)を有し、これを複数並べて集合駐車場7とする。各駐車スペースは、各場所を識別可能なPN8が設定されている。集合駐車場7の出入口は、1か所のみ設け、それに隣接するように制御部4及び操作盤を設置する構成が好ましい。このような構成によって、操作盤が使用者の動線上にあるため、時間指定などの入力漏れを防ぐことができる。また、EV6の駐車を自動で検出する場合、集合駐車場7への入退出を管理する検出部44などの設備を1か所に集約することができる。
PN8は、各駐車スペースに1対1で対応づけられた識別子であり、集合駐車場ごとに各駐車スペースの場所を特定可能にする。また、切替部41の出力側に接続される充電用配線5の1本1本とも対応づけられており、制御部4が、充電先の判断にPN8を活用可能な構成とする。このような構成によって、電池残量や車両識別IDなどのEV6についてのデータを必要とせず、PN8を制御部4で用いるデータとしてそのまま使用することができる。なお、本実施形態では、駐車スペースのうち、PN8として「1」が付されたものを「第一駐車スペース71」と呼称する。以下、第二駐車スペース72~第四駐車スペース74も同様である。
切替部41は、PN8で指定された第一駐車スペース71~第四駐車スペース74の場所と、計時部42で計測された時刻及び時間と、を紐づけ、紐づけられたデータセットをもとに第一駐車スペース71~第四駐車スペース74に充電時刻及び時間を設定し、所定の時間ごとに充電先を切替え、対応する充電用配線5を通じて送電する。この切替は、時刻又は時間に依存し、EV6の電池残量には依存しないため、充電先のEV6が満充電か否かに関わらず、時間で充電を切替える。但し、安全のため、充電先のEVが満充電になった場合は、充電を停止し、該当する充電用配線5を充電の対象から外す構成としてもよい。
切替部41で充電先を切替える所定の時間は、使用者が任意に設定可能である。電源自動切替装置Xの設置場所に合わせて、1分~6時間などから任意の時間を設定できる。この時間を予め1つに定める構成とするとシステムを簡略化することが可能だが、集合駐車場7の使用実態に合わせて、1分~6時間などの範囲を決め、そこから任意の時間を選択可能な構成としてもよい。この場合は、集合駐車場7の使用状況や、使用者が設定した充電時間及び/又は駐車場滞在予定時間をもとに充電開始時刻又は充電時間を設定する。このとき、演算部46は、各駐車スペースの使用予定時間の比を取る機能を有していてもよく、さらに、使用予定時間が相対的に極端に短い駐車スペースがある場合は当該駐車スペースに長めに充電時間を取る補正を加える機能を有していてもよい。この場合は、演算部46によって設定された充電開始時刻又は充電時間をもとに、操作盤で使用者が充電先を切替える時間を再設定できる構成が加わると好ましい。
制御部4は、充電用配線5の全体に供給される電力量が、分電盤3で扱える最大電力量に達するか、又は上回るかを判定する判定部47を有してもよい。この判定部47は、演算部46で決定された充電計画による、充電用配線5への総電力供給量が、分電盤3の容量以上になる場合に、充電計画の再構築を命じ、それでも充電が行われようとする場合は、切替部41の接点を強制的に遮断する、又はブレーカ31に指示を出して送電を遮断することで、電源自動切替装置Xに過電流が流れないようにする。
図3に示すフローチャートは、集合駐車場7にEV6が駐車されたときに、電源自動切替装置Xが電力供給を制御する流れを示すものであり、前提として、電源自動切替装置Xが使用可能な最大電力量を設定する必要がある。この最大電力量は、電源自動切替装置Xを最初に設置する際に、その場所で契約されている電力量で決定され、原則は契約の当事者によって人為的に設定されるが、電源自動切替装置Xが電流計、電圧計などの測定手段を備える場合、測定値によって自動的に設定される機能を有してもよい。この値を記憶部45に記憶させておき、判定部47で常に読み出し可能とする。
以下、図3を用いて、電源自動切替装置Xで行われる充電先切替の手順を説明する。但し、以下に示すものはあくまで一例であり、下記のような手順に限定されるものではない。
EV6が集合駐車場7に入り、空いている任意の駐車スペースに停車すると、電源自動切替装置Xは、図3に示すように充電切替システムを開始する。このとき、検出部44を有する構成であれば、EV6の検出を記憶部45及び演算部46に伝達することで容易にシステムを開始することができる。
制御部4は、最初のステップS90において、駐車したEV6に電源自動切替装置Xの充電プラグが接続されたか否かを判定する。充電プラグの接続が確認されると、当該駐車スペースを充電待機状態として確認し(S91)、次のステップS92へ移行する。充電プラグがEV6に接続されていないと判定される場合は、充電利用なしと判断し、当該駐車スペースに対するシステムは終了する。
制御部4は、S91において、当該駐車スペースの充電待機状態を確認したのち、次のステップS92は、確認された駐車スペースに充電の電力を供給するか判定する。ここで、操作盤が「充電しない」との入力を受け付けた、又は入力が確認されない、充電プラグに破損等の異常が確認される、充電プラグの接続先が車種違い等、集合駐車場7の使用ルールを満たしていない、等の理由で充電しないと判断される場合は、制御部4は、充電利用なしと判定し、当該駐車スペースに対するシステムを終了する。充電すると判定される場合は、次のステップ(S93)へ移行する。
ステップS93は、使用者がPN8及び/又は充電時間を指定し、入力するステップである。使用者がEV6を駐車した時点で、PN8が何らかの手段で特定されている場合は、使用者がPN8を入力する要素は省略してもよい。また、時間指定入力については、使用者が入力するデータは駐車場退出予定時刻であっても、駐車場使用予定時間であっても、充電時間指定であってもよい。この入力においては、xx時yy分と手入力する構成でも、表示された時刻又は時間から選択する構成であってもよい。使用者からの入力データが確定したら、次のステップ(S94)へ移行する。
ステップS94は、S93にて新たにデータが入力された時点で、制御部4が他の駐車スペースの利用があるか否かを判定する。他の駐車スペースの利用がない場合は、充電先の駐車スペースはデータが入力された1か所(1台分)のみなので、その使用者に決済を要求する。他の駐車スペースの利用がある場合は、それを確認するステップ(S95)へ移行する。
ステップS95は、S94にて新たにデータが入力された駐車スペースのほかに、既に充電待機状態の車両があると判定された後に、記憶部45及び/又は演算部46で集合駐車場7全体での利用車両数を確認し、各駐車スペースへの充電開始予定時刻を確認するステップである。全駐車スペースの情報が揃ったら、次のステップ(S96)へ移行する。
ステップS96は、各駐車スペースへの充電予定時間帯に重複があり、同時に充電を要求している駐車スペース数が、同時に充電可能な配線数より多いか否かを、制御部4(又は判定部47)が判定するステップである。使用中の駐車スペース数が多いと判定される場合は、演算部46は、決済した順番に充電先を切替えるようソートする(S97)。決済した順番にソートするときは決済の時刻と該当するPN8を紐づける。また、判定部47によって設備容量を下回る電力量で充電可能かを判定するのもこのステップに含まれる。
ステップS98は、新たにデータを入力した駐車スペースにおいて、算出部43が設備使用料の決済を行うステップである。この形態では前払いであるが、充電後に後払いで決済のステップを設ける構成としてもよい。また、前払いか後払いかに関わらず、駐車場退出時刻の前後関係によっては、決済した順番にソートすることが不適当な場合もあるため、ステップS97のソートは駐車場退出予定時刻が早いEV6(駐車スペース)から順番とする、或いは駐車スペース毎の延べ充電時間(継続して駐車し続けている特定のEV6が充電された時間の合計)が短い順に重み付けするなど、別の計算方法を用いる構成が加えられると好ましい。
ステップS99は、演算部46にて指定時間だけ充電対象となった駐車スペースのEV6に、切替部41が接続先の充電用配線5を切替え、充電するステップである。指定時間は、予め決められた単位時間を用い、指定時間経過後に、切替部41が充電先を切替える。
指定時間経過後、新たにEV6が集合駐車場7に入って来ない場合は、充電先を切替えるにあたり、演算部46が前述のように駐車場退出予定時刻が早い順番、最後に充電してから経過した時間が長い順番などの基準でPN8をソートし、切替部41が充電先(接続先の充電用配線5)を切替える。
<実施例>
以上の充電先切替の手順を図1の形態に適用すると、以下のようになる。但し、以下に示すのはあくまで一例であり、説明の範囲に限定されるものではない。
まず、第一駐車スペース71~第四駐車スペース74のうち、PN8として「1」が割り当てられている第一駐車スペース71にEV6が駐車されているとする。この状況で、別のEV6が第二駐車スペース72に駐車された場合、その駐車時刻と、第二駐車スペース72を利用した使用者によって指定された駐車場退出予定時刻と、をPN8の「2」と紐づけ、第二駐車スペース72へ充電可能な時間を算出し、他の各駐車スペースへの充電可能時間と照合して、第一駐車スペース71及び第二駐車スペース72に充電を行う時間を決定する。1か所について充電を行う時間は、駐車した時刻を基準に決定してもよく、毎時N分のように決められた時刻で決定してもよい。また充電時間の決定は、前述のように一定でもよく、各駐車スペースの使用状況によって柔軟に変更可能としてもよい。但し、特定のEV6の充電時間だけが極端に長くならないように、駐車スペース毎に総充電時間の制限を設けてもよい。
電源自動切替装置Xは、以下のような構成を用いてもよい。但し、以下に示すのはあくまで変更例であり、説明の内容に限定されるものではない。
切替部41は、各駐車スペースにEV6が駐車された時刻と、駐車場退出予定時刻を各駐車スペース間で比較し、駐車時間すなわち充電可能時間が最も短い駐車スペースから優先して充電を行う。
電源自動切替装置Xは、駐車場の使用状況や設置場所の条件によっては、駐車場退出予定時刻が指定されない場合も想定される。このような場合には、制御部4は、使用中の駐車スペースについて、PN8をもとに充電先を決定し、切替える。駐車スペースごとにEV6が駐車された時刻をもとに、駐車されてから一定時間以内の駐車スペースがあれば、そこに駐車されているEV6が優先的に充電されるように、演算部46は、まず当該駐車スペースを割り込ませるように充電計画を更新し、次に、最後に充電した時刻から最も長い時間が経過している駐車スペースに充電を行うように、PN8をソートし、充電計画を決定する。
以下、図面を用いて、本発明の第一の実施形態に係る実施の方法について詳述する。また、以下に示す実施の方法は一例であり、実施の方法はこれに限られず、順番は前後してもよい。
使用者は、まずEV6を運転して電源自動切替装置Xを備える集合駐車場7に入り、空いている任意の駐車スペースにEV6を駐車する。その後、EV6を充電するために充電プラグをEVコンセントに接続する(S90)と、制御部4へ充電待機情報が伝達される(S91)。充電プラグを接続しない場合は、充電利用なしと判定され、充電設備に関するシステムは終了する。
次に使用者は、EV6を充電する場合(S92)、PN8及び/又は充電時間を入力する(S93)。制御部4は、この入力データをもとに、充電先の切替えを決定していく。
その後、制御部4がステップS94~S98までを処理し、使用者は、決済情報を確認し、その場又は集合駐車場7使用後に設備使用料を支払う。前払いの場合は、決済終了後、切替部41は決定された充電先に送電を切替え、EV6の充電を開始する。
以下、図面を用いて、本発明の第二の実施形態に係る電源自動切替装置について説明する。なお、先述した第一の実施形態と重複する構成については、同じ符号を用い、説明を省略する。
≪第二の実施形態≫
電源自動切替装置Xがマンションなどの集合住宅に併設される集合駐車場7に設置され、集合住宅の住民が電源自動切替装置Xを使用する場合、集合駐車場7の使用者と、各駐車スペースとの組み合わせが長期間変動しないことが想定される。このような状況下では、使用者が毎回駐車場退出予定時刻を設定したり、制御部4で毎回同じような充電先の決定を行ったりするのは非効率である。このため、各駐車スペースの使用状況の規則性を把握し、それに合わせた充電先の切替えを行う構成としてもよい。
電源自動切替装置Xが表示部を有する場合、データセットの表示は、図5に示すように、升目の態様でテーブルにしてもよい。このような構成によって、駐車場の使用データを扱いやすくなるほか、ユーザインタフェースとして使用する場合においても、使用者及び集合駐車場7の管理者が、駐車場の使用状況を容易に確認することができる。表示形式としては、図5に示すように、各駐車スペースが通常時に使用される時間に着色する方法が挙げられる。
演算部46は、入力された各駐車スペースにおける駐車場使用予約情報と、記憶部45に記憶されたデータセットとを比較し、重複がある場所を探す。重複がある場合は、重複以外の駐車場滞在予定時間が最も短いPN8に充電先を割り当てる。これを重複車両数の多い順に行う。また、それでも駐車場滞在予定時間が指定時間より長いPN8が複数ある場合、演算部46は、残り時間の中で各駐車スペースの充電時間が均等かつ充電開始時刻が周期的になるように充電計画を修正し、充電先を割り当てる。
切替部41は、演算部46で作成された充電計画をもとに、充電先を切替える。各駐車スペースの使用状況に規則性がある場合、使用者からの指定や演算部46での充電計画の作成がない場合でも、使用状況の規則性に合わせて充電先を切替え可能とする構成が好ましい。
本実施形態においては、電源自動切替装置Xの使用者は、マンションなどの集合住宅の住民であることが想定されるため、設備使用料を計算し、使用者に請求する算出部43を有する場合は、充電時間をもとに設備使用料を計算し、月単位での請求額を決定し、使用者の銀行口座や電子決済などと連携して決済する構成が好ましい。
また、本実施形態では、住民のイレギュラーな不在や、引っ越しによる入れ替わりが想定されるため、充電切替の中止や、充電計画のリセットをPN8毎に行える操作盤を有し、記憶部45及び演算部46にその指示をすることが可能な構成が好ましい。また、規則的な利用の中でも、使用者によってはEV6の駐車、発車時刻に変動が想定されるため、図5に示すような充電可能時間の両端は、変動により充電が行われない時間帯(変動有使用時間)とし、演算部46において、充電計画に組み込まない扱いとしてもよい。
以下、図面を用いて、本発明の第二の実施形態に係る実施の方法について詳述する。また、以下に示す実施の方法は一例であり、実施の方法はこれに限られず、順番は前後してもよい。
使用者は、まずEV6を運転して電源自動切替装置Xを備える集合駐車場7に入り、契約などで定められた駐車スペースにEV6を駐車する。このとき、検出部44がEV6の駐車を検出し、対応するPN8と紐づける。その後、EV6を充電するために充電プラグをEVコンセントに接続すると、制御部4へ充電待機情報が伝達される。充電プラグを接続しない場合は、充電利用なしと判定され、充電に関するシステムは終了する。
その後使用者は、記憶部45と、演算部46と、切替部41と、計時部42と、がEV6を充電するのを待てばよく、決済において、集合駐車場7内で支払う必要がない場合は、次にEV6を使用するまで操作をする必要はない。
上記の実施形態のほか、電源自動切替装置Xは、以下のような構成を有してもよい。但し、以下に示す実施例はあくまで変更例であり、一部または全部を有してもよく、また有さなくてもよい。
電源自動切替装置Xは、操作盤を有してもよく、該操作盤は、EV6を所有する使用者がEV6を満充電にするよう指定可能な構成を有する。満充電の指定がある場合は、制御部4、又は演算部46において、その指定があった駐車スペースを優先的に充電するように充電計画の更新を行うなど、充電計画決定の判断材料とする。
電源自動切替装置Xは、使用者に現在の集合駐車場7の使用状況を示す表示部を有してもよい。該表示部は、使用者がPN8及び/又は充電時間を入力するとき、入力されたデータと、集合駐車場7の使用状況と、を照合し、新たにデータが入力されたEV6を充電可能な時間の目安を使用者に表示する。また、前述の操作盤と表示部が一体になっていてもよい。
記憶部45は、集合駐車場7の使用状況に規則性がある場合、そのデータを記憶するが、使用者の生活実態により、曜日ごとに使用状況が異なる場合がある。このため、駐車時間と、PN8と、の他に、曜日を加えたデータセットを記憶することとし、適切な充電計画の作成に用いる。
検出部44は、集合駐車場7内において、数日~数週間など、長期間駐車されており、尚且つ使われていないEV6を検出する場合、それを演算部46に伝達する。演算部46は、この情報を受けて、該当するPN8より、電力供給を受けるよう指示を出す。すなわち、充電された状態で長時間放置されているEV6に放電させ、別のEV6の充電に用いる。このような構成によって、充電された状態で放置されたEV6のバッテリーが早く劣化する事態を防ぐことができる。
電源自動切替装置Xは、給電部に一般的なコンセントプラグを備える構成としてもよい。このような構成によって、商用交流電源1と、配電盤2と、分電盤3と、については既存の電気設備を活用し容易に電源自動切替装置Xを設置することができる。
充電用配線5において、1か所のEVコンセントを複数の駐車スペースで共有する構成とする場合は、電源自動切替装置Xに操作盤を設け、使用者がEVコンセントと、PN8と、の両方を指定して入力する構成とする。このような構成によって、駐車時間が重複しない複数の駐車スペースが想定される場合や、全ての駐車スペースに1つずつEVコンセントを設置することができない場合にも対応可能となる。
以下、図面を用いて、本発明の第三の実施形態に係る電源自動切替装置について説明する。なお、先述した第一、第二の実施形態と重複する構成については、同じ符号を用い、説明を省略する。
なお、図7において、各PN8に係る2行のうち、上段の網掛け部分は駐車時間、下段の車線部分は充電時間を表す。
≪第三の実施形態≫
図6は、本実施形態に係る、電源自動切替装置Xの模式図である。本形態は、各駐車スペースにPN8が付された集合駐車場7において、制御部4から充電用配線5が伸び、その先端には各駐車スペースにおいて充電コネクタ51を有し、また使用者が充電指示を入力可能な操作盤9を備える。また、図6において、駐車スペース及びPN8は12まで示されているが、これより多くても、少なくてもよい。
充電用配線5は、切替部41の出力側から伸び、途中にハブなどを介さずに各線が独立して各駐車スペースに至る。充電用配線5の各々の末端には、充電コネクタ51が設けられる。また、充電用配線5は、集合駐車場7の床や壁に固定される、又は埋め込まれる構成が好ましい。このような構成によって、使用者が配線に引っ掛かり転倒する事故を防ぐことができる。
切替部41の出力部は、充電用配線5を接続する接続部を有し、充電用配線5を1本ずつ、自由に着脱可能な構成であってもよい。このような構成によって、充電設備が必要な駐車スペースの増減に合わせて、電源自動切替装置Xを容易に拡張又は縮小することができ、最適な費用対効果を保って使用することができる。
特に、集合駐車場7が集合住宅の駐車場である場合、各EV6はPN8によって駐車位置が決められており、また余分な駐車スペースもないことが多いため、需要に合わせて電源自動切替装置Xを適切に運用、管理することができる。
充電コネクタ51は、EV6が備える充電プラグを接続し、そこからEV6を充電するポートである。また、充電プラグを用いて充電可能な構成であれば、コネクタ以外の構成を設けず、地面や壁に固定される構成であることが好ましい。このような構成によって、各駐車スペースにおける占有空間を最小限に抑えるほか、制御部4との通信も不要となるため、電源自動切替装置X全体の構成を簡略化でき、また安価に提供できる。
図7は、図6に示す12の駐車スペースを有する集合駐車場7において、各駐車スペースの駐車時間と、駐車されたEV6の充電時間をまとめたタイムテーブルである。このタイムテーブルに従い、電力供給先(充電先)が切替えられる。以下、その処理を説明する。
制御部4は、操作盤9を介して使用者からの充電指示を受取る。ここでの充電指示とは、充電コネクタ51に充電プラグが接続された駐車スペース、若しくはそのPN8において、そこに使用者が駐車したEV6に充電を行う命令(コマンド)であり、少なくとも充電を行うか否かの指定と、その指定のために操作盤9が操作された時刻と、の2つの情報からなる。
記憶部45は、充電指示のデータと、その電力供給先である駐車スペースのPN8とを結びつけ、データセットとして記憶する記憶処理を行う、揮発性メモリである。集合駐車場7に複数のEV6が駐車され、同時に充電を待っている場合は、データセットが複数記憶されており、それらを基に、演算部46が充電の順番を決定する。
演算部46は、計数処理、優先順位付与処理、繰上処理を行い、EV6を充電する順番を決定するプロセッサであり、ここで決定された充電の順番を再度記憶部45に記憶させ、さらに切替部41に充電先を切替えさせ、以上の各処理を繰り返し行う。以下、計数処理、優先順位付与処理、繰上処理について説明する。
計数処理は、記憶部45に記憶されているデータセットの個数を数えるステップである。計数処理は常時行われるのではなく、充電指示があり、データセットが新たに記憶された直後や、1台のEV6の充電が終了した直後に行われるのが好ましい。これにより、同時に充電或いは充電の順番待ちをしているEV6を適切なタイミングで把握でき、システムの動作量を抑えることができる。
優先順位付与処理は、同時に充電の順番待ちをしているEV6の各々に係るデータセットについて、充電の順番を決定し、その順番通りに優先順位を付すステップである。優先順位は、各データセットに自然数の数値を紐づける方法で付され、例えば充電中のEV6には「1」を付し、充電の順番待ちをしているEV6には、「2」、「3」、「4」・・・と付していく。この数値が小さい順に充電先を切替えるものとし、切替部41にそのコマンドを伝達する。
繰上処理は、切替部41が充電先を切替えたときに、切替の直前に充電された、すなわち充電が終了したEV6に係るデータセットを消去し、残りのデータセットの優先順位を繰上げるステップである。先述した優先順位の例によれば、優先順位「1」が付され充電されていたEV6の充電が終了し、優先順位「2」が付されていたEV6に充電先を切替えた処理をもって、充電が終了したEV6のデータセットは削除され、新たに充電が開始されたEV6の優先順位「2」が「1」に繰上げられる。その後に充電の順番待ちをしている各EV6の優先順位も、1ずつ繰上げられる。これにより、数値データを流用し、システムの容量を増やさずに処理を繰り返すことができる。
切替部41は、演算部46によって決定された充電切替の順番通りに、対応する充電用配線5に回路を切替える切替処理を行う部分であり、切替の信号は演算部46から受け取る。また、この切替処理をもって、先述の繰上処理が演算部46にて行われる。
制御部4、特に演算部46は、所定の時間内(例えば当日以内、直近2日以内など)において、同一のPN8について充電予約のデータセットが生成された回数をカウントし、記憶部45に記憶させる回数記録手段を有する。さらに、回数記録処理を受けて、特定のPN8について、カウントされた回数が所定の回数(予め設定された回数、又は他のPN8に係る回数との相対値でもよい)より大きい場合に、優先順位の数字を他のデータセットの優先順位よりも大きく(すなわち、充電の順番が最後になるように)付す優先順位変動手段を有する。
優先順位変動手段の一例として、集合駐車場7に4台のEV6が駐車しており、優先順位「1」のEV6が充電中で、優先順位「2」~「4」のEV6が順番待ちをしており、このうち優先順位「4」のEV6は当日中4回目の充電予約に基づいて順番待ちをしているとする。ここに5台目のEV6が駐車され、そのPN8からこの日初めて充電指示があった場合、元々優先順位「4」であったEV6の優先順位が「5」に繰下げられ、新たに充電予約があった5台目のEV6の優先順位が「4」で付される、という処理が挙げられる。このとき、優先順位を繰下げる判断基準は、例えば充電予約の回数が当日中3回という基準値を超えているか否か、若しくは充電予約の回数が当日中4回目と1回目であり、その差が2回という基準値を超えているか否か、のいずれでもよい。また、各基準値の設定は、電源自動切替装置Xの製造時に設定してもよく、後から使用者が任意に設定可能としてもよい。
演算部46によってPN8ごとに優先順位が付され、充電の順番が決定されると、図7に示すように、所定の時間ごとに充電先が切り替わる。図7では30分毎に切り替わるが、他の時間でもよい。また、全ての駐車スペースにおいて、1回当たりの充電時間は均等であることが好ましい。このような構成によって、EV6毎の電池残量を検出する必要がなく、簡易なシステムで複数のEV6を順番に充電することができる。また、EV6の車種によるシステムの差異が電源自動切替装置Xのシステムに依存しないため、システムの統合が不要であり、電源自動切替装置Xの導入と、使用者のEV6の購入との双方の障害を減らすことができる。さらに、使用者が1回当たりの充電量を容易に推測可能である。
記憶部45は、各駐車スペースの利用状況及びその規則性を記憶する利用記録処理を行う。利用記録処理は、所定の期間ごとに現れる各駐車スペース利用の規則性を記録する処理である。これは、電源自動切替装置Xが集合住宅に併設される集合駐車場7に設置されている場合、使用者の生活実態に合わせて、1日、1週間、1か月などの所定の期間を1周期とし、各駐車スペースの利用状況に規則性を見出せる場合が想定されることによる。これにより、演算部46による各種処理を省略し、記録されたデータを読み出して充電の順番を決定することができる。
制御部4は、ブレーカ31の出力側に複数接続可能な構成としてもよい。このような構成によって、集合駐車場7の設備容量に余裕がある場合に、制御部4以降の部分を容易に増やし、一度に複数のEV6を充電可能な設備に拡張することができる。
演算部46は、操作盤9を介して使用者に充電開始予定時刻を伝える充電時刻表示処理を行う機能を有してもよい。これは、図7に示すように、ある駐車スペースにおける駐車時間が短く、充電状況によっては充電がされないままEV6が退出する場合が想定されることによる。このような構成によって、使用者は充電の有無を事前に知ることができる。
前述のように、充電指示があるにも関わらず充電がされないまま集合駐車場7を退出するEV6が発生するとき、演算部46は、対応するPN8について、優先順位付与処理で付された数値をデータセットごと取消し、その後の優先順位を繰上げる予約取消処理を行う。これにより、優先順位の数値が大きくなることを防ぎ、容量を抑えて処理を行うことができるほか、充電中のEV6に係る優先順位が必ず「1」となるため、充電条件の異常、例えば充電中のEV6の優先順位が「2」以上になる状態、による不具合を回避することができる。
X 電源自動切替装置
1 商用交流電源
2 配電盤
3 分電盤
31 ブレーカ
4 制御部
41 切替部
42 計時部
43 算出部
44 検出部
45 記憶部
46 演算部
47 判定部
5 充電用配線
51 充電コネクタ
6 電気自動車(EV)
7 集合駐車場
71 第一駐車スペース
72 第二駐車スペース
73 第三駐車スペース
74 第四駐車スペース
8 駐車場番号(PN)
9 操作盤

Claims (6)

  1. 複数の電気自動車を充電可能な電源自動切替装置であって、
    前記電源自動切替装置は、複数の駐車場と、前記駐車場の各々に対応づけられる識別子と、前記識別子ごとに充電指示を受付け、前記充電指示に基づいて電力供給先の切替を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記充電指示と前記識別子とを結びつけて記憶する記憶部と、前記充電指示を受取った時刻が早い順に前記識別子に優先順位を付与する優先順位付与処理、を行う演算部と、前記優先順位の順番で所定の時間ごとに前記電力供給先を切替える切替部と、を有し、
    前記演算部は、一の前記識別子について、所定時間内に前記充電指示を受けた回数を前記充電指示と合わせて前記記憶部に記憶させる回数記録手段と、ある前記識別子に係る前記充電指示について、前記回数が所定の回数よりも大きい場合に、前記優先順位を繰り下げる優先順位変動手段と、を有する電源自動切替装置。
  2. 使用者が前記充電指示を入力する操作盤を備える、
    請求項1に記載の電源自動切替装置。
  3. 前記制御部は、前記識別子ごとに前記電気自動車への電力供給を開始又は終了する時刻を計測する計時部を有する、
    請求項1に記載の電源自動切替装置。
  4. 前記制御部は、前記駐車場の使用状況、又は指定された使用情報、又は前記所定の時間の、少なくとも一をもとに料金を計算する算出部を有する、
    請求項1に記載の電源自動切替装置。
  5. 複数の電気自動車を充電可能な電源自動切替装置を制御する電源自動切替方法であって、
    前記電源自動切替装置は、複数の駐車場と、前記駐車場の各々に対応づけられる識別子と、前記識別子ごとに充電指示を受付け、前記充電指示に基づいて電力供給先の切替を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、記憶部と、演算部と、切替部と、を有し、
    前記記憶部は、前記充電指示と前記識別子とを結びつけて記憶する記憶処理を行い、
    前記演算部は、前記充電指示を受取った時刻が早い順に前記識別子に優先順位を付す優先順位付与処理と、一の前記識別子について、所定時間内に前記充電指示を受けた回数を前記充電指示と合わせて前記記憶部に記憶させる回数記録処理と、ある前記識別子に係る前記充電指示について、前記回数が所定の回数よりも大きい場合に、前記優先順位を繰り下げる優先順位変動処理と、を行い、
    前記切替部は、前記優先順位の順番で所定の時間ごとに前記電力供給先を切替える切替処理を行う電源自動切替装置を制御する電源自動切替方法。
  6. 請求項の電源自動切替方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。

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