<実施の形態1>
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1は、実施の形態1にかかる光送信装置1_1を示すブロック図である。図1に示すように、本実施の形態にかかる光送信装置1_1は、第1の送信部11_1、第2の送信部11_2、及び出力部12を備える。なお、以下では第1及び第2の送信部をサブキャリア送信部という場合もある。
第1の送信部11_1は第1の光送信信号21_1を送信する。第2の送信部11_2は第2の光送信信号21_2を送信する。すなわち、第1の送信部11_1及び第2の送信部11_2の各々には送信データが供給され、第1の送信部11_1及び第2の送信部11_2は、送信データを送信するための第1の光送信信号21_1及び第2の光送信信号21_2をそれぞれ生成する。第1の光送信信号21_1及び第2の光送信信号21_2は、サブキャリアを用いて送信データを送信するための信号である。
本実施の形態にかかる光送信装置1_1は、複数の異なる波長の光信号を多重化して伝送するWDM技術を用いている。つまり、第1の送信部11_1及び第2の送信部11_2で生成される第1の光送信信号21_1及び第2の光送信信号21_2は異なる波長を有する。特に本実施の形態にかかる光送信装置では、WDMの1チャネルの帯域に対して複数の波長(サブキャリア)を割り当てるスーパーチャネル技術を用いることができる。このスーパーチャネル技術を用いることで、波長を高密度に多重することができ、伝送容量を大容量にすることができる。
出力部12は、第1の光送信信号21_1及び第2の光送信信号21_2が一連の情報を共有する場合、第1の光送信信号21_1及び第2の光送信信号21_2の両方を同一の経路(例えば第1の経路26_1)に出力する。
一方、出力部12は、第1の光送信信号21_1及び第2の光送信信号21_2が一連の情報を共有しない場合、第1の光送信信号21_1及び第2の光送信信号21_2のいずれか一方を、第2の経路に出力する。例えば、出力部12は、第1の光送信信号21_1及び第2の光送信信号21_2が一連の情報を共有しない場合、第1の光送信信号21_1を第1の経路26_1に出力し、第2の光送信信号21_2を第2の経路26_2に出力してもよい。また、例えば、出力部12は、第1の光送信信号21_1及び第2の光送信信号21_2が一連の情報を共有しない場合、第1の光送信信号21_1を第2の経路26_2に出力し、第2の光送信信号21_2を第1の経路26_1に出力してもよい。換言すると、出力部12は、第1の光送信信号21_1及び第2の光送信信号21_2が一連の情報を共有しない場合、第1の光送信信号21_1及び第2の光送信信号21_2の各々を異なる経路に出力する。
ここで、第1の光送信信号21_1及び第2の光送信信号21_2が一連の情報を共有する場合とは、例えば、第1の送信部11_1及び第2の送信部11_2が第1の光送信信号21_1及び第2の光送信信号21_2を用いて所定の送信データを並列に送信する場合である。
一方、第1の光送信信号21_1及び第2の光送信信号21_2が一連の情報を共有しない場合とは、例えば、第1の送信部11_1及び第2の送信部11_2が第1の光送信信号21_1及び第2の光送信信号21_2を用いて所定の送信データを独立に送信する場合である。つまり、第1の送信部11_1は第1の光送信信号21_1を用いて所定の第1の送信データを送信し、第2の送信部11_1は第2の光送信信号21_1を用いて所定の第2の送信データを送信する場合である。この場合は、第1の光送信信号21_1及び第2の光送信信号21_2がそれぞれ独立した送信データを含んでいるので、第1の光送信信号21_1及び第2の光送信信号21_2をそれぞれ別々の経路(第1の経路26_1、第2の経路26_2)に出力することができる。
ここで第1の経路26_1とは第1の光受信装置(不図示)と接続される経路であり、第2の経路26_2とは第2の光受信装置(不図示)と接続される経路である。
このように、本実施の形態にかかる光送信装置1_1では、出力部12を用いて第1の光送信信号21_1及び第2の光送信信号21_2の出力先を切り替えている。よって、効率的なリソース配分を実施できる光送信装置を提供することができる。この理由について以下で詳細に説明する。
図2、図3は、比較例にかかる光通信システムを示す図であり、スーパーチャネル技術を用いた光通信システムの一例を示している。図2、図3に示す光通信システムは、光通信装置101_a~101_cを備える。光通信装置101_aは複数の送受信部102_aと単一の送受信ポート103_aとを備える。複数の送受信部102_aは各々異なる波長(サブキャリア)を用いて送受信可能に構成されている。つまり光通信装置101_aは、WDMの1チャネルの帯域に対して複数の波長(サブキャリア)を割り当てることができる。各々の送受信部102_aは各々のサブキャリアを用いて送受信可能に構成されている。光通信装置101_b、光通信装置101_cについても同様である。
図2、図3に示す光通信システムでは、光通信装置101_aと光通信装置101_bとが光ファイバ105を介して接続可能に構成されており、光通信装置101_aと光通信装置101_cとが光ファイバ106を介して接続可能に構成されており、光通信装置101_bと光通信装置101_cとが光ファイバ107を介して接続可能に構成されている。
図2に示す例では、光通信装置101_aと光通信装置101_bとが光ファイバ105を介して接続されており、光通信装置101_aと光通信装置101_bとが最大伝送容量(100%)で通信を行っている場合を示している。
通信ネットワークにおいては、所定のノード間におけるトラフィックには緩急がある。このため、光通信装置101_aと光通信装置101_bとの間における伝送は、常に最大伝送容量で行われる必要はない。背景技術で説明したように、WDM技術を用いた光通信では、1チャネルに対して1波長を使用していた。このため、WDM技術を用いた光通信装置では、通信をオフにするか又は最大伝送容量で通信を行うかのいずれかしか選択肢がなく、伝送容量を中間の値に設定することはできなかった。
一方、スーパーチャネル技術を用いた場合は、WDMの1チャネルの帯域において複数の波長を用いているため、伝送容量を中間の値に設定することができる。このため、例えば図3に示すように、光通信装置101_aと光通信装置101_bとの間における伝送容量を最大伝送容量の50%に設定することができる。しかしこの場合は、光通信装置101_aの送受信部102_aのうち使用しない送受信部108_aが発生する。また、光通信装置101_bの送受信部102_bのうち使用しない送受信部108_bが発生する。
スーパーチャネル技術を用いた場合は、各々の送受信部102_aにおいて送受信される信号は一連の情報を共有している。換言すると、各々の送受信部102_aはデータを並列に送受信している。このため、光通信装置101_aは単一のポート103_aを介して光信号を送受信するように構成されている。よって、光通信装置101_aの送受信部102_aのうち使用しない送受信部108_aが発生した場合であっても、使用しない送受信部108_aを他の光通信装置101_cとの通信に使用することができず、リソースが無駄になるという問題があった。
図4は本発明の効果を説明するための図である。なお、図4では光通信装置(送受信可能な光通信装置)を用いて本発明の効果について説明するが、本発明の効果は、光送信装置や光受信装置においても同様に得られることができる。
図4に示す光通信システムは、光通信装置110_a~110_cを備える。光通信装置110_aは、複数の送受信部111_a、切替部112_a、及び複数の送受信ポート113_1a、113_2aを備える。複数の送受信部111_aは各々異なるサブキャリアを用いて送受信可能に構成されている。つまり光通信装置110_aは、WDMの1チャネルの帯域において複数の波長(サブキャリア)を割り当てることができる。光通信装置110_b、光通信装置110_cについても同様である。
このように光通信装置110_aは、複数の送受信ポート113_1a、113_2aを備えており、複数の送受信ポート113_1a、113_2aと接続される各々の送受信部111_aを切替部112_aを用いて切り替えることができる。よって、光通信装置110_aの複数の送受信部111_aの中に未使用の送受信部が発生した場合であっても、未使用の送受信部を他の光通信装置との通信に配分することができる。
例えば図3に示した光通信システムでは、光通信装置101_aと光通信装置101_bとの間における伝送容量を最大伝送容量の50%に設定に設定した場合は、光通信装置101_aの送受信部102_aのうち未使用の送受信部108_aが発生しリソースが無駄になっていた。これに対して図4に示した光通信システムでは、光通信装置111_aの未使用の送受信部(図3の送受信部108_aに対応)を切替部112_aを用いて送受信ポート113_2aと接続することで、未使用の送受信部を光通信装置110_cとの通信に配分することができる。よって、光通信ネットワークにおいて、効率的なリソース配分を実施できる。
このとき、光通信装置110_a及び光通信装置110_bは、光通信装置110_aの送受信ポート113_1a及び光通信装置110_bの送受信ポート113_1bを介して通信を行っている。光通信装置110_a及び光通信装置110_cは、光通信装置110_aの送受信ポート113_2a及び光通信装置110_cの送受信ポート113_1cを介して通信を行っている。光通信装置110_b及び光通信装置110_cは、光通信装置110_bの送受信ポート113_2b及び光通信装置110_cの送受信ポート113_2cを介して通信を行っている。
なお、図4では、各々の光通信装置110_a~110_c間における伝送容量を最大伝送容量の50%としている場合を例として示しているが、各々の光通信装置110_a~110_c間における伝送容量は、各々の切替部112_a~112_cを用いて、各々の送受信ポートに接続される各々の送受信部の数を変更することで、フレキシブルに設定することができる。
以上で説明した本実施の形態にかかる発明により、光通信ネットワークにおいて、効率的なリソース配分を実施できる光送信装置及び光送信方法を提供することができる。
<実施の形態2>
次に本発明の実施の形態2について説明する。実施の形態2では、実施の形態1で説明した光送信装置1_1の詳細な構成について説明する。図5は、実施の形態2にかかる光送信装置1_2を示すブロック図である。図5に示すように、本実施の形態にかかる光送信装置1_2は、複数のサブキャリア送信部11_1~11_m、出力部12、及び送信ポート13_1、13_2を備える。
複数のサブキャリア送信部11_1~11_mの各々には、送信データが供給される。複数のサブキャリア送信部(SCS_1~SCS_m)11_1~11_mは、送信データを送信するための光送信信号21_1~21_mをそれぞれ生成する。ここで、mは2以上の整数であり、サブキャリア送信部の数に対応している。光送信信号21_1~21_mは、サブキャリアを用いて送信データを送信するための信号である。例えば、サブキャリア送信部11_1は、サブキャリア送信部11_1に対応したサブキャリアSC1を用いて光送信信号21_1を生成する。また、サブキャリア送信部11_2は、サブキャリア送信部11_2に対応したサブキャリアSC2を用いて光送信信号21_2を生成する。このように、各々のサブキャリア送信部11_1~11_mは、各々のサブキャリア送信部11_1~11_mに対応した各々のサブキャリアSC1~SCmを用いて、各々の光送信信号21_1~21_mを生成する。
ここで各々の光送信信号21_1~21_m(換言すると、光送信信号21_1~21_mを生成する際に用いられる各々のサブキャリアSC1~SCm)は所定のパラメータを用いて設定することができる。このとき、各々の光送信信号21_1~21_mのパラメータが互いに重ならないように割り当てる。所定のパラメータとして複数のパラメータを用いた場合、複数のパラメータを軸としたマトリックス上において、各々の光送信信号21_1~21_mが互いに重ならないように配置する。例えば、所定のパラメータは、波長、偏波、時間のうちの少なくとも一つである。
図6、図7は、サブキャリアの配置を説明するための図である。図6では、所定のパラメータとして波長と時間とを用いた場合のサブキャリアの配置の一例を示している。図6に示す場合は、波長をX軸とし時間をY軸としたマトリックス上(この場合は、XY平面上)において、各々のサブキャリアSC1~SC4を配置した際に、各々のサブキャリアSC1~SC4がマトリックス平面上において互いに重畳しないように配置している。図6に示す例では、各々のサブキャリアSC1~SC4の波長をそれぞれλ1~λ4に設定し、更に各々のサブキャリアSC1~SC4を時間t1~t4で時分割している。つまり、サブキャリアSC1はパラメータ(λ1、t1)、サブキャリアSC2はパラメータ(λ2、t2)、サブキャリアSC3はパラメータ(λ3、t3)、サブキャリアSC4はパラメータ(λ4、t4)を用いて設定することができる。
また、図7では、所定のパラメータとして波長と偏波とを用いた場合のサブキャリアの配置の一例を示している。図7に示す場合は、波長をX軸とし偏波をY軸としたマトリックス上(この場合は、XY平面上)において、各々のサブキャリアSC1~SC4を配置した際に、各々のサブキャリアSC1~SC4がマトリックス平面上において互いに重畳しないように配置している。図7に示す例では、各々のサブキャリアSC1~SC4の波長をそれぞれλ1~λ4に設定し、更に各々のサブキャリアSC1~SC4の偏波をX偏波、Y偏波に設定している。つまり、サブキャリアSC1はパラメータ(λ1、X偏波)、サブキャリアSC2はパラメータ(λ2、Y偏波)、サブキャリアSC3はパラメータ(λ3、X偏波)、サブキャリアSC4はパラメータ(λ4、Y偏波)を用いて設定することができる。
このように、各々の光送信信号21_1~21_mのパラメータが互いに重ならないように割り当てることで、サブキャリア間の相互干渉の影響を低減することができる。なお、図6、図7では2つのパラメータを用いて各々のサブキャリアを設定した場合について説明したが、本実施の形態では3つ以上のパラメータを用いて各々のサブキャリアを設定してもよい。
また上記パラメータとして波長を含む場合、複数のサブキャリア送信部11_1~11_mは、各々のサブキャリアSC1~SCmを生成するための光源(単一波長の光を出力する光源。不図示。)をそれぞれ備えていてもよい。例えば光源は、レーザダイオードを用いて構成することができる。
また、サブキャリア送信部11_1~11_mは、所定の変調方式を用いて光送信信号21_1~21_mを変調してもよい。変調方式としては、振幅偏移変調(ASK)、周波数偏移変調(FSK)、位相偏移変調(PSK)、直交振幅変調(QAM)、四位相偏移変調(QPSK)などを挙げることができる。直交振幅変調(QAM)としては、例えば16QAM、64QAM、128QAM、256QAM等を用いることができる。
出力部12は、複数のサブキャリア送信部11_1~11_mから出力された各々の光送信信号21_1~21_mを、複数の送信ポート(PS_1、PS_2)13_1、13_2に選択的に出力する。ここで送信ポート13_1、13_2は、実施の形態1で説明した第1の経路26_1及び第2の経路26_2にそれぞれ対応している。このとき出力部12は、複数の光送信信号が多重化された光送信信号22_1を送信ポート13_1に出力する。例えば、出力部12が光送信信号21_1~21_5を送信ポート13_1に出力した場合、送信ポート13_1には光送信信号21_1~21_5が多重化された光送信信号22_1が供給される。同様に、出力部12は、複数の光送信信号が多重化された光送信信号22_2を送信ポート13_2に出力する。例えば、出力部12が光送信信号21_6~21_10を送信ポート13_2に出力した場合、送信ポート13_2には光送信信号21_6~21_10が多重化された光送信信号22_2が供給される。
出力部12は、各々の送信ポート13_1、13_2に供給される光送信信号21_1~21_mを任意かつ動的に切り替えることができる。例えば、出力部12は制御手段(不図示)を用いて制御される。
複数の送信ポート13_1、13_2は、出力部12から出力された光送信信号22_1、22_2(換言すると、サブキャリア送信部11_1~11_mから出力された光送信信号21_1~21_m)を送信可能に構成されている。つまり、送信ポート13_1は、接続先である第1の光受信装置(不図示)に光送信信号23_1(光送信信号22_1と同一)を出力する。また、送信ポート13_2は、接続先である第2の光受信装置(不図示)に光送信信号23_2(光送信信号22_2と同一)を出力する。
なお、本実施の形態では、光送信装置1_2が2つの送信ポート13_1、13_2を備える場合を例として説明した。しかし、光送信装置1_2が備える送信ポートの数は、3つ以上であってもよい。送信ポートの数が3つ以上である場合、出力部12は、複数のサブキャリア送信部11_1~11_mから出力された各々の光送信信号21_1~21_mを、3以上の送信ポートに選択的に出力することができる。
このように本実施の形態にかかる光送信装置では、図5に示すように、複数の送信ポート13_1、13_2と出力部12とを設け、出力部12を用いて、複数のサブキャリア送信部11_1~11_mから出力された各々の光送信信号21_1~21_mを各々の送信ポート13_1、13_2に選択的に出力している。よって、例えば、送信ポート13_1を介して第1の光受信装置(不図示)にデータを送信している際に、使用していないサブキャリア送信部11_mが発生した場合、未使用のサブキャリア送信部11_mを用いて、送信ポート13_2を介して第2の光受信装置(不図示)にデータを送信することができる。
また、出力部12を用いて、それぞれの送信ポート13_1、13_2に供給される光送信信号21_1~21_mを動的に切り替えることで、送信ポート13_1を介した通信における伝送容量と、送信ポート13_2を介した通信における伝送容量とを、動的に調整することができる。
以上で説明した本実施の形態にかかる発明により、光通信ネットワークにおいて、効率的なリソース配分を実施できる光送信装置及び光送信方法を提供することができる。
<実施の形態3>
次に、本発明の実施の形態3について説明する。図8は、本実施の形態にかかる光送信装置1_3を示すブロック図である。本実施の形態にかかる光送信装置1_3では、実施の形態2で説明した光送信装置1_2と比べて、光源14、サブキャリア生成部15、及び信号変換部16を備えている点が異なる。これ以外は実施の形態2で説明した光送信装置1_2と同様であるので、同一の構成要素には同一の符号を付し、重複した説明は省略する。
図8に示すように本実施の形態にかかる光送信装置1_3は、複数のサブキャリア送信部11’_1~11’_m、出力部12、送信ポート13_1、13_2、光源14、サブキャリア生成部15、及び信号変換部16を備える。
光源14は単一のキャリアC1(単一波長の光)を出力する光源であり、例えばレーザダイオードを用いて構成することができる。光源14で生成されたキャリアC1はサブキャリア生成部15に出力される。
サブキャリア生成部15は、光源14で生成されたキャリアC1を用いて複数のサブキャリアSC1~SCmを生成し、生成された各々のサブキャリアSC1~SCmを各々のサブキャリア送信部11’_1~11’_mに供給する。このとき、サブキャリア生成部15は、光源14で生成されたキャリアC1を所定の変調方式を用いて変調することで複数のサブキャリアSC1~SCmを生成してもよい。
例えばサブキャリア生成部15は、光源14で生成されたキャリアC1を直交周波数分割多重方式(OFDM)を用いて変調することで、互いに直交している複数のサブキャリアSC1~SCmを生成してもよい。また、サブキャリア生成部15は、ナイキストWDM方式を用いて、複数のサブキャリアSC1~SCmを生成してもよい。このように、OFDM方式やナイキストWDM方式を用いて複数のサブキャリアSC1~SCmを生成することで、周波数間隔をシンボルレート間隔まで狭めることができ、スーパーチャネル技術を利用した通信において、周波数利用効率を高めることができる。
例えば、各々のサブキャリア送信部11_1~11_m(実施の形態2参照)が備える各々の光源を用いてサブキャリアを生成した場合は、図9に示すように、各々のサブキャリアSC1~SC4の間隔は広くなる。一方、本実施の形態のように、光源14で生成されたキャリアC1をOFDM方式で変調することでサブキャリアを生成した場合は、図10に示すように、各々のサブキャリアSC1~SC4の間隔は図9に示す場合よりも狭くなり、周波数利用効率を高めることができる。
このとき、各々のサブキャリアSC1~SCmの間隔は一定であることが好ましい。つまり、各々のサブキャリアSC1~SCmの波長間隔が変動する場合は、各々のサブキャリアSC1~SCmの波長の変動を考慮する必要があり、周波数利用効率が低下する。よって、本実施の形態にかかる光送信装置1_3では、光源14として単一光源を用いている。これにより、各々のサブキャリアSC1~SCmの間隔を一定にすることができる。
信号変換部16は、入力された送信データDS1、DS2を直並列変換し、直並列変換されたデータDP1~DPmをそれぞれサブキャリア送信部11’_1~11’_mに出力する。サブキャリア送信部11’_1は、サブキャリアSC1を用いてデータDP1を送信するための光送信信号21_1を生成する。サブキャリア送信部11’_2は、サブキャリアSC2を用いてデータDP2を送信するための光送信信号21_2を生成する。このように、サブキャリア送信部11’_mは、サブキャリアSCmを用いてデータDPmを送信するための光送信信号21_mを生成する。
よって本実施の形態にかかる光送信装置1_3では、複数のサブキャリア送信部11’_1~11’_mは、各々のサブキャリア送信部11’_1~11’_mに対応した各々のサブキャリアSC1~SCmを用いて送信データDP1~DPmを並列に送信することができる。
つまり、複数のサブキャリア送信部11’_1~11’_mのうち送信ポート13_1を介して光送信信号22_1を送信する各々のサブキャリア送信部は、第1のデータを並列に送信することができる。また、複数のサブキャリア送信部11’_1~11’_mのうち送信ポート13_2を介して光送信信号22_2を送信する各々のサブキャリア送信部は、第2のデータを並列に送信することができる。
具体的に説明すると、例えば光送信装置1_3がサブキャリア送信部11’_1~11’_10を備えており、これらのサブキャリア送信部11’_1~11’_10のうち、サブキャリア送信部11’_1~11’_6が第1のデータDS1を送信ポート13_1を介して送信するものとする。また、サブキャリア送信部11’_7~11’_10が第2のデータDS2を送信ポート13_2を介して送信するものとする。
この場合、信号変換部16は、入力された第1のデータDS1を直並列変換し、直並列変換された第1のデータDP1~DP6をそれぞれサブキャリア送信部11’_1~11’_6に出力する。サブキャリア送信部11’_1~11’_6はそれぞれ、サブキャリアSC1~SC6を用いて第1のデータDP1~DP6を送信するための光送信信号21_1~21_6を生成する。出力部12は、生成された光送信信号21_1~21_6を送信ポート13_1に出力する。これにより、多重化された光送信信号22_1が送信ポート13_1から出力される。よって、各々のサブキャリア送信部11’_1~11’_6は、直並列変換された第1のデータDS1を送信ポート13_1を介して並列に送信することができる。このとき、送信ポート13_1を介して送信される送信データのデータ幅は、送信ポート13_1に接続されるサブキャリア送信部11’_1~11’_6の数(つまり、データDP1~DP6)に対応している。
また、信号変換部16は、入力された第2のデータDS2を直並列変換し、直並列変換された第2のデータDP7~DP10をそれぞれサブキャリア送信部11’_7~11’_10に出力する。サブキャリア送信部11’_7~11’_10はそれぞれ、サブキャリアSC7~SC10を用いて第2のデータDP7~DP10を送信するための光送信信号21_7~21_10を生成する。出力部12は、生成された光送信信号21_7~21_10を送信ポート13_2に出力する。これにより、多重化された光送信信号22_2が送信ポート13_2から出力される。よって、各々のサブキャリア送信部11’_7~11’_10は、直並列変換された第2のデータDS2を送信ポート13_2を介して並列に送信することができる。このとき、送信ポート13_2を介して送信される送信データのデータ幅は、送信ポート13_2に接続されるサブキャリア送信部11’_7~11’_10の数(つまり、データDP7~DP10)に対応している。
送信ポート13_1を介して送信される送信データのデータ幅、及び送信ポート13_2を介して送信される送信データのデータ幅は、複数のサブキャリア送信部11’_1~11’_mから出力された各々の光送信信号21_1~21_mの出力先を、出力部12を用いて変更することで調整することができる。
本実施の形態にかかる発明においても、光通信ネットワークにおいて、効率的なリソース配分を実施できる光送信装置及び光送信方法を提供することができる。
<実施の形態4>
次に、本発明の実施の形態4について説明する。図11は、本実施の形態にかかる光送信装置1_4を示すブロック図である。本実施の形態にかかる光送信装置1_4では、実施の形態1乃至3で説明した光送信装置1_1~1_3が備える出力部12の具体的な構成例を示している。これ以外は実施の形態1乃至3で説明した光送信装置1_1~1_3と同様であるので、同一の構成要素には同一の符号を付し、重複した説明は省略する。
図11に示すように、本実施の形態にかかる光送信装置1_4が備える出力部12_1は、切替部30と光合波器31_1、31_2とを備える。切替部30は、各々のサブキャリア送信部11_1~11_mから出力された光送信信号21_1~21_mの出力先を光合波器31_1または光合波器31_2のいずれか一方に切り替える。切替部30は、例えばm入力、m×2出力の光マトリックススイッチを用いて構成することができる。ここで、切替部30のm入力は各々の光送信信号21_1~21_mの数に対応している。例えば、切替部30は、制御手段(不図示)を用いて制御される。
複数の光合波器31_1、31_2は、各々の送信ポート13_1、13_2と対応するように設けられ、切替部30から出力された各々の光送信信号21_1~21_mを合波する。つまり、光合波器31_1は、切替部30から出力された各々の光送信信号を合波して多重化し、多重化された光送信信号22_1を送信ポート13_1に出力する。同様に、光合波器31_2は、切替部30から出力された各々の光送信信号を合波して多重化し、多重化された光送信信号22_2を送信ポート13_2に出力する。
このように、本実施の形態にかかる光送信装置1_4では、切替部30と光合波器31_1、31_2とを用いて出力部12_1を構成している。よって、各々の送信ポート13_1、13_2に供給される光送信信号21_1~21_mを動的に切り替えることができる。
なお、切替部30は、図12に示す光送信装置1_5が備える出力部12_2のように、複数の光スイッチSW_1~SW_mを用いて構成してもよい。この場合、複数の光スイッチSW_1~SW_mは、各々のサブキャリア送信部11_1~11_mと対応するように設けられ、各々のサブキャリア送信部11_1~11_mから出力された光送信信号21_1~21_mの出力先を、光合波器31_1または光合波器31_2に切り替える。
例えば光スイッチSW_1は、サブキャリア送信部11_1と対応するように設けられており、サブキャリア送信部11_1から出力された光送信信号21_1を、光合波器31_1または光合波器31_2のいずれか一方に出力する。光スイッチSW_2は、サブキャリア送信部11_2と対応するように設けられており、サブキャリア送信部11_2から出力された光送信信号21_2を、光合波器31_1または光合波器31_2のいずれか一方に出力する。各々の光スイッチSW_1~SW_mは、制御手段(不図示)を用いて制御される。
また、出力部は、図13に示す光送信装置1_6が備える出力部12_3のように、光合波器32と光分波器33とを用いて構成してもよい。この場合、光合波器32は、各々のサブキャリア送信部11_1~11_mから出力された各々の光送信信号21_1~21_mを合波して多重化し、多重化された光信号25を光分波器33に出力する。光分波器33は、光合波器32から出力された多重化された光信号25に含まれている各々の光送信信号21_1~21_mを送信ポート13_1、13_2に選択的に出力する。
例えば光分波器33は、多重化された光信号25に含まれている光送信信号21_1を、送信ポート13_1または送信ポート13_2のいずれか一方に出力する。また、光分波器33は、多重化された光信号25に含まれている光送信信号21_2を、送信ポート13_1または送信ポート13_2のいずれか一方に出力する。
例えば、光分波器33は、多重化された光信号25に含まれている各々の光送信信号21_1~21_mを、波長に応じて送信ポート13_1、13_2に選択的に出力してもよい。
<実施の形態5>
次に、本発明の実施の形態5について説明する。図14は、実施の形態5にかかる光受信装置2_1を示すブロック図である。図14に示すように、本実施の形態にかかる光受信装置2_1は、切替部42、第1の受信部43_1および第2の受信部43_2を備える。なお、以下では第1及び第2の受信部をサブキャリア受信部という場合もある。
切替部42は、入力された各々の光受信信号51_1、51_2を受信し、これらに含まれるサブキャリア受信信号52_1、52_2を第1の受信部43_1および第2の受信部43_2に選択的に出力する。換言すると切替部42は、光受信信号51_1、51_2に含まれるサブキャリア受信信号の出力先(第1及び第2の受信部43_1、43_2)を任意かつ動的に切り替えることができる。例えば、切替部42は制御手段(不図示)を用いて制御される。
第1の受信部43_1は、サブキャリア受信信号52_1を用いて伝送されたデータを受信する。第2の受信部43_2は、サブキャリア受信信号52_2を用いて伝送されたデータを受信する。第1の受信部43_1及び第2の受信部43_2は、各々のサブキャリア受信信号52_1、52_2を検波するための検波部(不図示)を備える。各々の検波部は局部発振器を備えていてもよい。
本実施の形態にかかる光受信装置2_1では、切替部42は、第1のサブキャリア受信信号52_1及び第2のサブキャリア受信信号52_2が一連の情報を共有する場合、第1のサブキャリア受信信号52_1及び第2のサブキャリア受信信号52_2を同一の経路を経由して受信する。例えば、切替部42は、第1のサブキャリア受信信号52_1及び第2のサブキャリア受信信号52_2が含まれている光受信信号51_1を受信することで、第1のサブキャリア受信信号52_1及び第2のサブキャリア受信信号52_2を同一の経路を経由して受信することができる。このとき、切替部42は、第1のサブキャリア受信信号52_1を第1の受信部43_1に、第2のサブキャリア受信信号52_2を第2の受信部43_2にそれぞれ出力する。
一方、切替部42は、第1のサブキャリア受信信号52_1及び第2のサブキャリア受信信号52_2が一連の情報を共有しない場合、第1のサブキャリア受信信号52_1及び第2のサブキャリア受信信号52_2をそれぞれ異なる経路を経由して受信する。例えば光受信信号51_1に第1のサブキャリア受信信号52_1が含まれており、光受信信号51_2に第2のサブキャリア受信信号52_2が含まれている場合、切替部42は光受信信号51_1及び光受信信号51_1を受信することで、第1のサブキャリア受信信号52_1及び第2のサブキャリア受信信号52_2をそれぞれ異なる経路を経由して受信することができる。このとき、切替部42は、第1のサブキャリア受信信号を第1の受信部43_1に出力し、第2のサブキャリア受信信号を第2の受信部43_2に出力する。
ここで、第1のサブキャリア受信信号52_1及び第2のサブキャリア受信信号52_2が一連の情報を共有する場合とは、例えば、第1のサブキャリア受信信号52_1及び第2のサブキャリア受信信号52_2を用いて所定のデータが並列に伝送される場合である。
一方、第1のサブキャリア受信信号52_1及び第2のサブキャリア受信信号52_2が一連の情報を共有しない場合とは、例えば、第1のサブキャリア受信信号52_1及び第2のサブキャリア受信信号52_2が所定のデータを独立に伝送する場合である。例えば、第1の光送信装置(不図示)が第1のデータを第1のサブキャリア受信信号52_1を用いて伝送し、第2の光送信装置(不図示)が第2のデータを第2のサブキャリア受信信号52_2を用いて伝送する場合である。このとき、光受信装置2_1は、第1の光送信装置(不図示)から伝送された第1のサブキャリア受信信号52_1を第1の経路を経由して受信し、第2の光送信装置(不図示)から伝送された第2のサブキャリア受信信号52_2を第2の経路を経由して受信する。
このように、本実施の形態にかかる光受信装置2_1では、第1のサブキャリア受信信号52_1及び第2のサブキャリア受信信号52_2を、第1の受信部43_1及び第2の受信部43_2に切替部42を用いて選択的に出力している。
よって実施の形態1で説明した理由と同様の理由により、光通信ネットワークにおいて、効率的なリソース配分を実施できる光受信装置及び光受信方法を提供することができる。
<実施の形態6>
次に、本発明の実施の形態6について説明する。図15は、実施の形態6にかかる光受信装置2_2を示すブロック図である。実施の形態6では、実施の形態5で説明した光受信装置2_1の詳細な構成について説明する。図15に示すように、本実施の形態にかかる光受信装置2_2は、複数の受信ポート41_1、41_2、切替部42、サブキャリア受信部43_1~43_m、及び信号処理部45を備える。
複数の受信ポート(PR_1、PR_2)41_1、41_2は、光受信装置2_2に供給された多重化された光受信信号50_1、50_2をそれぞれ受信し、受信した光受信信号51_1、51_2をそれぞれ切替部42に出力する。受信ポート41_1、41_2はそれぞれ、異なる光送信装置から伝送された光受信信号50_1、50_2を受信することができる。例えば、受信ポート41_1は第1の光送信装置(不図示)から伝送された光受信信号50_1を受信し、受信ポート41_2は第2の光送信装置(不図示)から伝送された光受信信号50_2を受信することができる。
切替部42は、複数の受信ポート41_1、41_2で受信した各々の光受信信号51_1、51_2に含まれる各々のサブキャリア受信信号52_1~52_mを、複数のサブキャリア受信部(SCR_1~SCR_m)43_1~43_mに選択的に出力する。換言すると、多重化されている各々の光受信信号51_1、51_2は、切替部42において各々のサブキャリア受信信号52_1~52_mに分離される。そして、分離された各々のサブキャリア受信信号52_1~52_mは、各々のサブキャリア受信信号52_1~52_mに対応するサブキャリア受信部43_1~43_m(つまり、各々の波長のサブキャリア受信信号を受信できるサブキャリア受信部)にそれぞれ出力される。このとき、1つのサブキャリア受信部43_mには1つのサブキャリア受信信号52_mが入力される。
切替部42は、各々のサブキャリア受信信号52_1~52_mの出力先(サブキャリア受信部43_1~43_m)を任意かつ動的に切り替えることができる。例えば、切替部42は制御手段(不図示)を用いて制御される。
サブキャリア受信部43_1は、サブキャリア受信信号52_1を用いて伝送されたデータを受信する。サブキャリア受信部43_2は、サブキャリア受信信号52_2を用いて伝送されたデータを受信する。このように、サブキャリア受信部43_mは、サブキャリア受信信号52_mを用いて伝送された各々のデータを受信する。各々のサブキャリア受信部43_1~43_mは、各々のサブキャリア受信信号52_1~52_mを検波するための検波部(不図示)を備える。各々の検波部は局部発振器を備えていてもよい。つまり、各々のサブキャリア受信部43_1~43_mは、各々の局部発振器で生成された局部発振光と入力された各々のサブキャリア受信信号52_1~52_mとを干渉させることで、各々のサブキャリア受信部43_1~43_mに対応したサブキャリア受信信号52_1~52_mを受信することができる。
各々のサブキャリア受信信号52_1~52_mは、所定の変調方式を用いて変調されていてもよい。この場合、サブキャリア受信部43_1~43_mは、所定の変調方式で変調されたサブキャリア受信信号52_1~52_mからデータを読み出すための回路を備えている。所定の変調方式としては、振幅偏移変調(ASK)、周波数偏移変調(FSK)、位相偏移変調(PSK)、直交振幅変調(QAM)、四位相偏移変調(QPSK)などを挙げることができる。直交振幅変調(QAM)としては、例えば16QAM、64QAM、128QAM、256QAM等を用いることができる。
また、本実施の形態にかかる光受信装置2_2では、複数のサブキャリア受信部43_1~43_mのうち受信ポート41_1を介してサブキャリア受信信号(光受信信号50_1)を受信した各々のサブキャリア受信部は、直並列変換された第1のデータを並列に受信することができる。また、複数のサブキャリア受信部43_1~43_mのうち第2の受信ポート41_2を介してサブキャリア受信信号(光受信信号50_2)を受信した各々のサブキャリア受信部は、直並列変換された第2のデータを並列に受信することができる。換言すると、受信ポート41_1を介して受信した光受信信号50_1に含まれるサブキャリア受信信号の各々は一連の情報を共有している。また、受信ポート41_2を介して受信した光受信信号50_2に含まれるサブキャリア受信信号の各々は一連の情報を共有している。
具体的に説明すると、例えば光受信装置2_2がサブキャリア受信部43_1~43_10を備えており、これらのサブキャリア受信部43_1~43_10のうち、サブキャリア受信部43_1~43_6が第1のデータを受信ポート41_1を介して受信するものとする。また、サブキャリア受信部43_7~43_10が第2のデータを受信ポート41_2を介して受信するものとする。
この場合、光受信装置2_2は第1の光送信装置(不図示)から伝送された光受信信号50_1を受信ポート41_1を介して受信する。そして、サブキャリア受信部43_1~43_6は、光受信信号50_1に含まれるサブキャリア受信信号52_1~52_6を各々受信することで、第1のデータ(第1の光送信装置で直並列変換されたデータ)を並列に受信することができる。このように並列に伝送されてきた第1のデータは、後段の信号処理部45で直列のデータに変換することができる。
同様に、光受信装置2_2は第2の光送信装置(不図示)から伝送された光受信信号50_2を受信ポート41_2を介して受信する。そして、サブキャリア受信部43_7~43_10は、光受信信号50_2に含まれるサブキャリア受信信号52_7~52_10を各々受信することで、第2のデータ(第2の光送信装置で直並列変換されたデータ)を並列に受信することができる。このように並列に伝送されてきた第2のデータは、後段の信号処理部45で直列のデータに変換することができる。
例えば、各々のサブキャリア受信部43_1~43_mは光電変換器(不図示)を備えている。各々の光電変換器は、サブキャリア受信信号52_1~52_mを電気信号に変換し、当該電気信号を受信信号53_1~53_mとして信号処理部45に出力する。光電変換器には、例えばフォトダイオードを用いることができる。
信号処理部45は、サブキャリア受信部43_1~43_mから出力された受信信号53_1~53_mに対して所定の処理を行いデータを生成する。また、信号処理部45は、各々のサブキャリア受信信号52_1~52_m間の相互干渉の影響を補償してもよい。つまり、信号処理部45において各々のサブキャリア受信部43_1~43_mを同時に処理することで、例えばクロストークの補償や非線形光学効果(相互位相変調(XPM)、四光波混合(FWM)など)の補償を行うことができる。例えば信号処理部45は、各々のサブキャリア受信信号52_1~52_mに応じて、各々のサブキャリア受信部43_1~43_mが備える各々の局部発振器を制御することで、各々のサブキャリア受信信号52_1~52_m間の相互干渉の影響を補償してもよい。
スーパーチャネル技術では、1チャネルの帯域において複数の波長(サブキャリア)を使用しており、波長が高密度に多重されている。このため、サブキャリア間における相互干渉の影響が大きい。本実施の形態にかかる光受信装置では、複数の異なるサブキャリアを同一の光受信装置で受信しており、一つのサブキャリアに影響する隣接するサブキャリアも同時にモニタすることができる。このため、サブキャリア受信信号間の相互干渉の影響を補償するための補償パラメータを設定することができる。
なお、本実施の形態では、光受信装置2_2が2つの受信ポート41_1、41_2を備える場合を例として説明した。しかし、光受信装置2_2が備える受信ポートの数は、3つ以上であってもよい。
実施の形態1で説明した場合と同様に、光受信装置が1つの受信ポートしか備えていない場合は次のような問題が生じる。すなわち、光受信装置が1つの受信ポートを介して第1の光送信装置(不図示)からデータを受信している際に、使用していないサブキャリア受信部が発生した場合は、この未使用のサブキャリア受信部が使用できず、リソースが無駄になるという問題があった。つまり、受信ポートが1つしかない場合は、未使用のサブキャリア受信部を用いて他の光送信装置からデータを受信することができず、未使用のサブキャリア受信部が無駄になるという問題があった。
そこで本実施の形態にかかる光受信装置2_2では、図15に示すように、複数の受信ポート41_1、41_2と切替部42とを設け、切替部42を用いて、複数の受信ポート41_1、41_2で受信した各々の光受信信号51_1、51_2に含まれる各々のサブキャリア受信信号52_1~52_mを、複数のサブキャリア受信部43_1~43_mに選択的に出力している。よって、例えば、未使用のサブキャリア受信部が発生した場合に、空いている受信ポートを介して他の光送信装置(不図示)から光受信信号を受信し、未使用のサブキャリア受信部においてこの光受信信号を用いてデータを受信することができる。
なお、上記では1つのサブキャリア受信部43_mに1つのサブキャリア受信信号52_mが入力される場合について説明したが、本実施の形態にかかる光受信装置2_2では、1つのサブキャリア受信部43_mに複数のサブキャリア受信信号が入力され、1つのサブキャリア受信部43_mで複数のサブキャリア受信信号を選択的に受信するように構成してもよい。この場合は、各々のサブキャリア受信部43_1~43_mに局部発振器(不図示)を設け、局部発振器から出力された特定波長の局部発振光と入力された複数のサブキャリア受信信号(多重化されたサブキャリア受信信号)とを干渉させることで、複数のサブキャリア受信信号の中から特定のサブキャリア受信信号(つまり、特定波長に対応したサブキャリア受信信号)を選択的に受信することができる。このように、複数のサブキャリア受信信号が1つのサブキャリア受信部43_mに入力されることを許容することで、切替部42の構成を簡素化することができる。
以上で説明した本実施の形態にかかる発明により、光通信ネットワークにおいて、効率的なリソース配分を実施できる光受信装置及び光受信方法を提供することができる。
<実施の形態7>
次に、本発明の実施の形態7について説明する。図16は、本実施の形態にかかる光受信装置2_3を示すブロック図である。本実施の形態にかかる光受信装置2_3では、複数のサブキャリア受信部が局部発振器(LO)を共有している点が実施の形態6にかかる光受信装置2_2と異なる。これ以外は実施の形態6で説明した光受信装置2_2と同様であるので、同一の構成要素には同一の符号を付し、重複した説明は省略する。
図16に示すように、本実施の形態にかかる光受信装置2_3は、複数の受信ポート41_1、41_2、切替部42、サブキャリア受信部43_1~43_6、局部発振器44_1、44_2及び信号処理部45を備える。本実施の形態にかかる光受信装置2_3では、複数のサブキャリア受信部が局部発振器を共有している。すなわち、複数のサブキャリア受信部43_1~43_3は、局部発振器44_1を共有している。また、複数のサブキャリア受信部43_4~43_6は、局部発振器44_2を共有している。図16に示す例では、サブキャリア受信部の数を6としている(m=6)が、サブキャリア受信部の数はこれ以外であってもよい。このとき、局部発振器の数はサブキャリア受信部の数に応じて増やすことができる。また、図16に示す例では、1つの局部発振器を3つのサブキャリア受信部で共有している例を示すが、1つの局部発振器を共有するサブキャリア受信部の数は2つであってもよく、また4つ以上であってもよい。
切替部42は、複数の受信ポート41_1、41_2で受信した各々の光受信信号51_1、51_2に含まれる各々のサブキャリア受信信号52_1~52_6を、複数のサブキャリア受信部43_1~43_6に選択的に出力する。換言すると、多重化されている各々の光受信信号51_1、51_2は、切替部42において各々のサブキャリア受信信号52_1~52_6に分離される。そして、分離された各々のサブキャリア受信信号52_1~52_6は、各々のサブキャリア受信信号52_1~52_6に対応するサブキャリア受信部43_1~43_6にそれぞれ出力される。このとき、1つのサブキャリア受信部に1つのサブキャリア受信信号が入力される。
切替部42は、各々のサブキャリア受信信号52_1~52_6の出力先を任意かつ動的に切り替えることができる。例えば、切替部42は制御手段(不図示)を用いて制御される。
サブキャリア受信部43_1~43_6は、各々のサブキャリア受信信号52_1~52_6を用いて伝送された各々のデータを受信する。各々のサブキャリア受信部43_1~43_6は、各々のサブキャリア受信信号52_1~52_6を検波するための検波部(不図示)を備える。このとき、各々のサブキャリア受信部43_1~43_6が備える検波部は、局部発振器44_1、44_2から出力された局部発振光を用いて検波を行うことができる。
つまりサブキャリア受信部43_1~43_3は、局部発振器44_1から出力された局部発振光を用いて各々のサブキャリア受信信号52_1~52_3を検波することができる。このとき、局部発振器44_1は、各々のサブキャリア受信信号52_1~52_3に対応した波長(各々のサブキャリア受信信号52_1~52_3と干渉する波長)を有する局部発振光を生成する。すなわち、サブキャリア受信信号52_1~52_3の波長が互いに近接している場合は、局部発振器44_1から出力された局部発振光が単一の波長を有する局部発振光であっても、各々のサブキャリア受信信号52_1~52_3は当該局部発振光と干渉する。よって、各々のサブキャリア受信部43_1~43_3は、局部発振器44_1から出力された局部発振光を用いて各々のサブキャリア受信信号52_1~52_3を検波することができる。
同様に、サブキャリア受信部43_4~43_6は、局部発振器44_2から出力された局部発振光を用いて各々のサブキャリア受信信号52_4~52_6を検波することができる。このとき、局部発振器44_2は、各々のサブキャリア受信信号52_4~52_6に対応した波長(各々のサブキャリア受信信号52_4~52_6と干渉する波長)を有する局部発振光を生成する。すなわち、サブキャリア受信信号52_4~52_6の波長が互いに近接している場合は、局部発振器44_2から出力された局部発振光が単一の波長を有する局部発振光であっても、各々のサブキャリア受信信号52_4~52_6は当該局部発振光と干渉する。よって、各々のサブキャリア受信部43_4~43_6は、局部発振器44_2から出力された局部発振光を用いて各々のサブキャリア受信信号52_4~52_6を検波することができる。例えば局部発振器44_1、44_2は、レーザダイオードを用いて構成することができる。
例えば、各々のサブキャリア受信部43_1~43_6は光電変換器(不図示)を備えている。各々の光電変換器は、サブキャリア受信信号52_1~52_6を電気信号に変換し、当該電気信号を受信信号53_1~53_6として信号処理部45に出力する。光電変換器には、例えばフォトダイオードを用いることができる。
信号処理部45は、サブキャリア受信部43_1~43_6から出力された受信信号53_1~53_6に対して所定の処理を行いデータを生成する。また信号処理部45は、サブキャリア受信部43_1~43_6から出力された受信信号53_1~53_6に応じて、局部発振器44_1、44_2を制御することができる。換言すると、光受信信号51_1、51_2に含まれるサブキャリア受信信号52_1~52_6に応じて局部発振器44_1、44_2が制御される。
例えば信号処理部45は、複数のサブキャリア受信部に対応したサブキャリア受信信号が光受信信号51_1、51_2に含まれていない場合、複数のサブキャリア受信部で共有している局部発振器をオフ状態としてもよい。具体的に説明すると、サブキャリア受信部43_1~43_3に対応するサブキャリア受信信号52_1~52_3の全てが光受信信号51_1、51_2に含まれていない場合、サブキャリア受信部43_1~43_3で共有している局部発振器44_1をオフ状態とすることができる。同様に、サブキャリア受信部43_4~43_6に対応するサブキャリア受信信号52_4~52_6の全てが光受信信号51_1、51_2に含まれていない場合、サブキャリア受信部43_4~43_6で共有している局部発振器44_2をオフ状態とすることができる。このような制御により、不要な局部発振器をオフ状態とすることができ、光受信装置2_3の消費電力を低減することができる。
また、実施の形態6の場合と同様に、信号処理部45において複数のサブキャリア受信信号を同時に処理することで、例えばクロストークの補償や非線形光学効果(相互位相変調(XPM)、四光波混合(FWM)など)の補償を行うことができる。
以上で説明した本実施の形態にかかる発明により、光通信ネットワークにおいて、効率的なリソース配分を実施できる光受信装置及び光受信方法を提供することができる。
<実施の形態8>
次に、本発明の実施の形態8について説明する。図17は、本実施の形態にかかる光受信装置2_4を示すブロック図である。本実施の形態にかかる光受信装置2_4では、実施の形態5乃至7で説明した光受信装置2_1~2_3が備える切替部42の具体的な構成例を示している。これ以外は実施の形態5乃至7で説明した光受信装置2_1~2_3と同様であるので、同一の構成要素には同一の符号を付し、重複した説明は省略する。
図17に示すように、本実施の形態にかかる光受信装置2_4が備える切替部42_1は、光分岐器60_1、60_2と光切替スイッチ61とを備える。光分岐器60_1、60_2は、各々の受信ポート41_1、41_2と対応するように設けられ、各々の受信ポート41_1、41_2で受信した光受信信号51_1、51_2を分岐して、光切替スイッチ61に出力する。
光切替スイッチ61は、各々の光分岐器60_1、60_2で分岐された光受信信号を入力し、これらを各々のサブキャリア受信部43_1~43_mに選択的に出力する。例えば、光切替スイッチ61はm×2入力、m出力の光マトリックススイッチを用いて構成することができる。ここで、光切替スイッチ61のm出力はサブキャリア受信部43_1~43_mの数に対応している。例えば、光切替スイッチ61は、制御手段(不図示)を用いて制御される。
このように、本実施の形態にかかる光受信装置2_4では、光分岐器60_1、60_2と光切替スイッチ61とを用いて切替部42_1を構成している。よって、各々のサブキャリア受信部43_1~43_mに供給されるサブキャリア受信信号52_1~52_mを動的に切り替えることができる。
なお、光切替スイッチ61は、図18に示す光受信装置2_5が備える切替部42_2のように、複数の光スイッチSW_1~SW_mを用いて構成してもよい。この場合、光スイッチSW_1~SW_mは、各々のサブキャリア受信部43_1~43_mと対応するように設けられ、各々の光分岐器60_1、60_2で分岐された光受信信号の中から各々のサブキャリア受信部43_1~43_mに出力する光受信信号を選択して出力する。
例えば、光スイッチSW_1はサブキャリア受信部43_1と対応するように設けられており、光分岐器60_1、60_2で分岐された光受信信号の中から、サブキャリア受信部43_1に対応するサブキャリア受信信号52_1を選択し、当該選択したサブキャリア受信信号52_1をサブキャリア受信部43_1に出力する。光スイッチSW_2はサブキャリア受信部43_2と対応するように設けられており、光分岐器60_1、60_2で分岐された光受信信号の中から、サブキャリア受信部43_2に対応するサブキャリア受信信号52_2を選択し、当該選択したサブキャリア受信信号52_2をサブキャリア受信部43_2に出力する。各々の光スイッチSW_1~SW_mは、制御手段(不図示)を用いて制御される。例えば光スイッチSW_1~SW_mは、波長選択型の光スイッチで構成することができる。
また、例えば実施の形態6の後半で説明した光受信装置のように、サブキャリア受信部43_1~43_mがそれぞれ、特定のサブキャリア受信信号を選択的に受信することができるのであれば、1つのサブキャリア受信部43_mに複数のサブキャリア受信信号が入力されるようにしてもよい。この場合は、例えば光スイッチSW_1~SW_mのそれぞれは、複数のサブキャリア受信信号を1つのサブキャリア受信部43_mに出力することができる。
また切替部は、図19に示す光受信装置2_6が備える切替部42_3のように、光合波器62と光分波器63とを用いて構成してもよい。光合波器62は、各々の受信ポート41_1、41_2で受信した光受信信号51_1、51_2を合波して多重化し、多重化された光信号64を光分波器63に出力する。光分波器63は、多重化された光信号64に含まれている各々のサブキャリア受信信号52_1~52_mを、各々のサブキャリア受信部43_1~43_mに選択的に出力する。
つまり光分波器63は、多重化された光信号64に含まれているサブキャリア受信信号52_1を、サブキャリア受信部43_1に出力する。また、光分波器63は、多重化された光信号64に含まれているサブキャリア受信信号52_2を、サブキャリア受信部43_2に出力する。
例えば、光分波器63は、多重化された光信号64に含まれている各々のサブキャリア受信信号52_1~52_mを、波長に応じてサブキャリア受信部43_1~43_mに選択的に出力することができる。この場合、光分波器63は、波長選択型の光分波器63を用いて構成することができる。
また、例えば実施の形態6の後半で説明した光受信装置のように、サブキャリア受信部43_1~43_mがそれぞれ、特定のサブキャリア受信信号を選択的に受信することができるのであれば、1つのサブキャリア受信部43_mに複数のサブキャリア受信信号が入力されるようにしてもよい。この場合は、例えば光分波器62は、多重化された光信号63の中に含まれる複数のサブキャリア受信信号を1つのサブキャリア受信部43_mに出力することができる。例えば、光分波器63の代わりに光分岐器を用いてもよい。
<実施の形態9>
次に、本発明の実施の形態9について説明する。図20は、本実施の形態にかかる光通信装置3を示すブロック図である。本実施の形態にかかる光通信装置3は送受信可能な光通信装置であり、実施の形態1で説明した光送信装置1_1と実施の形態5で説明した光受信装置2_1とを組み合わせた構成となっている。
図20に示すように、本実施の形態にかかる光通信装置3は、第1の送信部11_1、第2の送信部11_2、出力部12、切替部42、第1の受信部43_1、及び第2の受信部43_2を備える。光送信信号22_1及び光受信信号51_1は、第1の経路を介して送受信可能に構成されている。また、光送信信号22_2及び光受信信号51_2は、第2の経路を介して送受信可能に構成されている。
なお、第1の送信部11_1、第2の送信部11_2、及び出力部12の構成及び動作については、実施の形態1で説明した光送信装置1_1の場合と同様であるので重複した説明は省略する。また、切替部42、第1の受信部43_1、及び第2の受信部43_2の構成及び動作については、実施の形態5で説明した光受信装置2_1の場合と同様であるので重複した説明は省略する。
また、本実施の形態にかかる光通信装置3においても、実施の形態2乃至4で説明した光送信装置1_2~1_6の構成を適用してもよく、また実施の形態6乃至8で説明した光受信装置2_2~2_6の構成を適用してもよい。
以上で説明した本実施の形態にかかる発明より、光通信ネットワークにおいて、効率的なリソース配分を実施できる光通信装置及び光通信方法を提供することができる。
<実施の形態10>
次に、本発明の実施の形態10について説明する。図21は、本実施の形態にかかる光通信システムを示すブロック図である。図21に示すように、本実施の形態にかかる光通信システムは、光送信装置1と、当該光送信装置1と通信を行う光受信装置70_1、70_2とを備える。光送信装置1には、実施の形態1乃至4で説明した光送信装置1_1~1_6を用いることができる。
光送信装置1は、複数のサブキャリア送信部11_1~11_m、出力部12、及び送信ポート13_1、13_2を備える。複数のサブキャリア送信部11_1~11_mは、サブキャリアを用いてデータを送信する光送信信号21_1~21_mをそれぞれ生成する。出力部12は、複数のサブキャリア送信部11_1~11_mから出力された各々の光送信信号21_1~21_mを送信ポート13_1または送信ポート13_2に選択的に出力する。なお、光送信装置1の構成及び動作については、実施の形態1乃至4で説明した光送信装置1_1~1_6と同様であるので重複した説明は省略する。
送信ポート13_1は光受信装置70_1の受信ポート71_1と光ファイバを介して接続され、送信ポート13_2は光受信装置70_2の受信ポート71_2と光ファイバを介して接続されている。光送信装置1は、光受信装置70_1に送信ポート13_1を介して光送信信号23_1を送信する。また、光送信装置1は、光受信装置70_2に送信ポート13_2を介して光送信信号23_2を送信する。光送信信号23_1は、複数の光送信信号21_mが多重化された信号である。光受信装置70_1が備える受信部72_1は、このような多重化された光送信信号を受信可能に構成されている。同様に、光送信信号23_2は、複数の光送信信号21_mが多重化された信号である。光受信装置70_2が備える受信部72_2は、このような多重化された光送信信号を受信可能に構成されている。
複数のサブキャリア送信部11_1~11_mのうち送信ポート13_1を介して光送信信号を送信する各々のサブキャリア送信部は、直並列変換された第1のデータを光受信装置70_1に並列に送信してもよい。また、複数のサブキャリア送信部11_1~11_mのうち送信ポート13_2を介して光送信信号を送信する各々のサブキャリア送信部は、直並列変換された第2のデータを光受信装置70_2に並列に送信してもよい。
つまり、光送信装置1は、光受信装置70_1に送信する第1のデータを直並列変換し、当該直並列変換された各々のデータを送信するための光送信信号をサブキャリア送信部で生成して光受信装置70_1に送信する。光受信装置70_1は、光送信信号23_1に含まれる直並列変換されたデータを受信し、受信した直並列変換されたデータを並直列変換することで、並直列変換された第1のデータを取得することができる。光受信装置70_2に送信される第2のデータについても同様である。
また、本実施の形態にかかる光通信システムでは、光送信装置1と光受信装置70_1との間の伝送容量は、送信ポート13_1に光送信信号を出力するサブキャリア送信部11_1~11_mの数に基づき決定される。同様に、光送信装置1と光受信装置70_2との間の伝送容量は、送信ポート13_2に光送信信号を出力するサブキャリア送信部11_1~11_mの数に基づき決定される。換言すると、光送信信号23_1の伝送容量と光送信信号23_2の伝送容量の比は、送信ポート13_1に接続されるサブキャリア送信部の数と送信ポート13_2に接続されるサブキャリア送信部の数との比に対応している。例えば、光送信装置1と光受信装置70_1との間の伝送容量を増加させる場合は、出力部12を制御して、送信ポート13_1に接続されるサブキャリア送信部の数を増加させる。
また、光送信装置1と光受信装置70_1との間の伝送には第1の波長帯域のサブキャリアを用いてもよく、光送信装置1と光受信装置70_2との間の伝送には第2の波長帯域のサブキャリアを用いてもよい。ここで、第1の波長帯域と第2の波長帯域は互いに波長が重ならない帯域である。例えば、これらの波長帯域は、WDMで用いられているCバンド、Lバンド、Sバンド等である。
また、光送信装置1と光受信装置70_1との間の通信の設定は、光送信装置1と光受信装置70_1との間の距離、通信を行う時間帯、及び光送信装置1と光受信装置70_1との間の伝送経路の状態の少なくとも一つに応じて決定してもよい。また、光送信装置1と光受信装置70_1との間の通信におけるサブキャリアの波長帯域の割り当て、光信号の経路、及び変調方式の少なくとも一つを用いて、光送信装置1と光受信装置70_1との間の通信の設定を行ってもよい。光送信装置1と光受信装置70_2との間の通信の設定についても同様である。
例えば、光送信装置1と光受信装置70_1との間の通信距離が長くなるにつれて、1つのサブキャリア当たりの多値度を減少させると共にサブキャリアの数を増加させてもよい。逆に、光送信装置1と光受信装置70_1との間の通信距離が短くなるにつれて、1つのサブキャリア当たりの多値度を増加させると共にサブキャリアの数を減少させてもよい。
直交振幅変調(QAM)を用いた場合を例として具体的に説明すると、光送信装置1と光受信装置70_1との間の通信距離が長い場合、128QAMや256QAM等の変調方式を用いて1つのサブキャリア当たりの多値度を増加させると、ビット誤り率が増加する。よってこの場合は、16QAMや64QAM等の変調方式を用いて、1つのサブキャリア当たりの多値度を減少させる。また、この場合は1つのサブキャリアに含まれる情報量が少なくなるので、この分だけサブキャリアの数を増加させる。
一方、光送信装置1と光受信装置70_1との間の通信距離が短い場合は、128QAMや256QAM等の変調方式を用いて1つのサブキャリア当たりの多値度を増加させることができる。この場合は、1つのサブキャリアに含まれる情報量を増加させることができるので、この分だけサブキャリアの数を減少させることができる。
また、例えば、光送信装置1と光受信装置70_1との間の伝送経路が悪化した場合(光ファイバにテンションが作用した場合など)は、例えば1つのサブキャリア当たりの多値度を減少させてもよい。このように1つのサブキャリア当たりの多値度を減少させることで、ビット誤り率の増加を抑制することができる。
なお、上記で説明したような光通信システムにおける通信の取り決めは、光送信装置1及び光受信装置70_1、70_1が決定することができる。
以上で説明した本実施の形態にかかる発明により、光通信ネットワークにおいて、効率的なリソース配分を実施できる光通信システム及び光通信システムの制御方法を提供することができる。
<実施の形態11>
次に、本発明の実施の形態11について説明する。図22は、本実施の形態にかかる光通信システムを示すブロック図である。図22に示すように、本実施の形態にかかる光通信システムは、光送信装置1と、当該光送信装置1と通信を行う光受信装置70_1、70_2と、コントローラ80とを備える。なお、本実施の形態にかかる光通信システムは、コントローラ80を備える点以外は、実施の形態10で説明した光通信システムと同様であるので重複した説明は省略する。また、本実施の形態においても、光送信装置1には、実施の形態1乃至4で説明した光送信装置1_1~1_6を用いることができる。
コントローラ80は、光送信装置1及び光受信装置70_1、70_2をそれぞれ制御するために設けられている。つまり、コントローラ80は、光送信装置1と光受信装置70_1の通信状態及び光送信装置1と光受信装置70_2の通信状態に応じて、光送信装置1や光受信装置70_1、70_2を制御することができる。
図23はコントローラ80の構成例を示すブロック図である。図23に示すように、コントローラ80は、監視部81及び設定部82を備える。監視部81は、光通信システムの通信状態、つまり光送信装置1と光受信装置70_1の通信状態及び光送信装置1と光受信装置70_2の通信状態を監視する。設定部82は、監視部81における監視結果に応じて、光送信装置1や光受信装置70_1、70_2をそれぞれ設定する。
コントローラ80は、光送信装置1と光受信装置70_1との通信で使用するサブキャリア送信部や光送信装置1と光受信装置70_2との通信で使用するサブキャリア送信部を設定することができる。このとき、コントローラ80は、光送信装置1が備える出力部12の設定を変更することで、各々の光受信装置70_1、70_2との通信で使用するサブキャリア送信部を変更することができる。
例えばコントローラ80は、送信ポート13_1、13_2に光送信信号を出力するサブキャリア送信部11_1~11_mの数を制御することで、光送信装置1と光受信装置70_1との間の伝送容量及び光送信装置1と光受信装置70_2との間の伝送容量を変更することができる。
またコントローラ80は、光送信装置1と光受信装置70_1との通信で使用するサブキャリアの波長帯域や光送信装置1と光受信装置70_2との通信で使用するサブキャリアの波長帯域を設定することができる。例えばコントローラ80は、光送信装置1と光受信装置70_1との間の通信には第1の波長帯域のサブキャリアが用いられるように、また光送信装置1と光受信装置70_2との間の通信には第2の波長帯域のサブキャリアが用いられるように設定することができる。ここで、第1の波長帯域と第2の波長帯域は互いに波長が重ならない帯域である。例えば、これらの波長帯域は、WDMで用いられているCバンド、Lバンド、Sバンド等である。
またコントローラ80は、光送信装置1と光受信装置70_1との間の距離、通信を行う時間帯、及び光送信装置1と光受信装置70_1との間の伝送経路の状態の少なくとも一つに応じて、光送信装置1と光受信装置70_1との間の通信の設定を行うことができる。またコントローラ80は、光送信装置1と光受信装置70_1との間の通信におけるサブキャリアの波長帯域の割り当て、光信号の経路、及び変調方式の少なくとも一つを用いて、光送信装置1と光受信装置70_1との間の通信の設定を行ってもよい。光送信装置1と光受信装置70_2との間の通信の設定についても同様である。
例えばコントローラ80は、光送信装置1と光受信装置70_1との間の通信距離が長くなるにつれて、1つのサブキャリア当たりの多値度を減少させると共にサブキャリアの数を増加させてもよい。逆に、光送信装置1と光受信装置70_1との間の通信距離が短くなるにつれて、1つのサブキャリア当たりの多値度を増加させると共にサブキャリアの数を減少させてもよい。光送信装置1と光受信装置70_2との間の通信における変調方式についても同様である。
また、コントローラ80は、光送信装置1と光受信装置70_1との間の伝送経路が悪化した場合(光ファイバにテンションが作用した場合など)は、例えば1つのサブキャリア当たりの多値度を減少させてもよい。このように1つのサブキャリア当たりの多値度を減少させることで、ビット誤り率の増加を抑制することができる。光送信装置1と光受信装置70_2との間の通信における変調方式についても同様である。
本実施の形態では1つの光送信装置と2つの光受信装置とで構成された光通信システムを例として挙げたが、光通信システムを構成する光送信装置及び光受信装置はこれ以上備えていてもよい。この場合もコントローラ80は、光通信システム全体が最適な通信状態となるように光送信装置や光受信装置を設定することができる。
ここで最適な通信状態はユーザに応じて任意に決定することができる。一例を挙げると、通信コストを最小化する通信状態、通信の信頼性を最大化する通信状態(つまり、通信が途切れないことを最優先とした通信状態であり、冗長経路を考慮した通信状態)、通信速度を重視した通信状態(常に最短経路となるような通信状態)、波長使用効率が最大となる通信状態などである。
またコントローラ80は、光送信装置や光受信装置から報告されるネットワークの状態の変化(例えば光伝送路における障害や光通信信号の劣化など)に関する情報を収集し、ネットワークの状態の変化に追従するように、また光通信システム全体が最適な通信状態となるように光送信装置や光受信装置を再設定することができる。
以上で説明した本実施の形態にかかる発明により、光通信ネットワークにおいて、効率的なリソース配分を実施できる光通信システム及び光通信システムの制御方法を提供することができる。また、光通信システム全体が最適な通信状態となるような光通信システム及び光通信システムの制御方法を提供することができる。
<実施の形態12>
次に、本発明の実施の形態12について説明する。本実施の形態では、本発明にかかる光通信システムを集中制御型のネットワークに適用した場合について説明する。図24は、本実施の形態にかかる光通信システムを示すブロック図である。図24に示すように、本実施の形態にかかる光通信システムは、コントローラ80及び複数のノードA~D(85_a~85_d)を備える。コントローラ80は、実施の形態11で説明したコントローラ80と対応している。また複数のノードA~D(85_a~85_d)は、通信ネットワークを構成する要素である。複数のノードA~D(85_a~85_d)には、例えば実施の形態1乃至4で説明した光送信装置1_1~1_6、実施の形態5乃至8で説明した光受信装置2_1~2_6、または実施の形態9で説明した光通信装置3を用いることができる。
コントローラ80は、各ノード85_a~85_dの通信状態を監視し、各ノード85_a~85_dの通信状態に応じて、各ノード85_a~85_dを制御する。コントローラ80は、各ノード85_a~85_dを制御するための制御信号86_a~86_dを各ノード85_a~85_dに出力する。
コントローラ80は、各ノード85_a~85_dで使用するリソース配分の取り決め(例えば、使用するサブキャリア送受信部の取り決め)や光信号の経路の取り決めを行うことができる。例えばコントローラ80は、ノード85_aとノード85_bとの通信で使用するサブキャリアを決定することで、ノード85_aとノード85_bとの間の伝送容量を変更することができる。
またコントローラ80は、各ノード85_a~85_d間における通信で使用するサブキャリアの波長帯域を設定することができる。例えばコントローラ80は、ノード85_aとノード85_bとの間の通信には第1の波長帯域のサブキャリアが用いられるように、またノード85_aとノード85_dとの間の通信には第2の波長帯域のサブキャリアが用いられるように設定することができる。ここで、第1の波長帯域と第2の波長帯域は互いに波長が重ならない帯域である。例えば、これらの波長帯域は、WDMで用いられているCバンド、Lバンド、Sバンド等である。
またコントローラ80は、各ノード85_a~85_d間の距離、通信を行う時間帯、及び各ノード85_a~85_d間の伝送経路の状態の少なくとも一つに応じて、各ノード85_a~85_d間の通信の設定を行うことができる。ここで通信を行う時間帯とは、例えば所定の時間帯(昼夜間)、所定の時期、所定のイベント(バックアップの実施等)の時間帯等である。またコントローラ80は、各ノード85_a~85_d間の通信におけるサブキャリアの波長帯域の割り当て、光信号の経路、及び変調方式の少なくとも一つを用いて、各ノード85_a~85_d間の通信の設定を行ってもよい。
例えばコントローラ80は、ノード85_aとノード85_bとの間の通信距離が長くなるにつれて、1つのサブキャリア当たりの多値度を減少させると共にサブキャリアの数を増加させてもよい。逆に、ノード85_aとノード85_bとの間の通信距離が短くなるにつれて、1つのサブキャリア当たりの多値度を増加させると共にサブキャリアの数を減少させてもよい。他のノード間における変調方式についても同様である。
また、コントローラ80は、ノード85_aとノード85_bとの間の伝送経路が悪化した場合(光ファイバにテンションが作用した場合など)は、例えば1つのサブキャリア当たりの多値度を減少させてもよい。このように1つのサブキャリア当たりの多値度を減少させることで、ビット誤り率の増加を抑制することができる。他のノード間における変調方式についても同様である。
本実施の形態では4つのノード85_a~85_dを備える光通信システムを例として挙げたが、光通信システムを構成するノードの数はこれ以上であってもよい。
コントローラ80は、光通信システム全体が最適な通信状態となるように光送信装置や光受信装置を設定することができる。ここで最適な通信状態はユーザに応じて任意に決定することができる。一例を挙げると、通信コストを最小化する通信状態、通信の信頼性を最大化する通信状態(つまり、通信が途切れないことを最優先とした通信状態であり、冗長経路を考慮した通信状態)、通信速度を重視した通信状態(常に最短経路となるような通信状態)、波長使用効率が最大となる通信状態などである。
またコントローラ80は、光送信装置や光受信装置から報告されるネットワークの状態の変化(例えば光伝送路における障害や光通信信号の劣化など)に関する情報を収集し、ネットワークの状態の変化に追従するように、また光通信システム全体が最適な通信状態となるように光送信装置や光受信装置を再設定することができる。
例えば、ノード85_aからノード85_bに最短経路87_1でデータを伝送している際に、この最短経路87_1に障害が発生した場合、コントローラ80は、通信が途切れないように、ノード85_aとノード85_dとをつなぐ経路87_2、ノード85_dとノード85_cとをつなぐ経路87_3、及びノード85_cとノード85_bとをつなぐ経路87_4を経由してノード85_bにデータを伝送する冗長経路に切り替えることができる。
以上で説明した本実施の形態にかかる発明により、光通信ネットワークにおいて、効率的なリソース配分を実施できる光通信システム及び光通信システムの制御方法を提供することができる。また、光通信システム全体が最適な通信状態となるような光通信システム及び光通信システムの制御方法を提供することができる。
<実施の形態13>
次に、本発明の実施の形態13について説明する。図25は、本実施の形態にかかる光通信システムを示すブロック図である。図25に示すように、本実施の形態にかかる光通信システムは、光受信装置2と、当該光受信装置2と通信を行う光送信装置75_1、75_2とを備える。光受信装置2には、実施の形態5乃至8で説明した光受信装置2_1~2_6を用いることができる。
光受信装置2は、受信ポート41_1、41_2、切替部42、及び複数のサブキャリア受信部43_1~43_mを備える。受信ポート41_1、41_2はそれぞれ、多重化された光受信信号50_1、50_2を受信する。切替部42は、受信ポート41_1、41_2で受信した各々の光受信信号51_1、51_2に含まれる各々のサブキャリア受信信号52_1~52_mを複数のサブキャリア受信部43_1~43_mに選択的に出力する。複数のサブキャリア受信部43_1~43_mは、サブキャリア受信信号52_1~52_mに含まれる各々のデータを受信する。なお、光受信装置2の構成及び動作については、実施の形態5乃至8で説明した光受信装置2_1~2_6と同様であるので重複した説明は省略する。
光送信装置75_1が備える送信部77_1は、複数のサブキャリアを用いて生成された多重化された光送信信号を送信可能に構成されている。光送信装置75_2が備える送信部77_2は、複数のサブキャリアを用いて生成された多重化された光送信信号を送信可能に構成されている。受信ポート41_1は光送信装置75_1の送信ポート76_1と光ファイバを介して接続され、受信ポート41_2は光送信装置75_2の送信ポート76_2と光ファイバを介して接続されている。光受信装置2は、光送信装置75_1から伝送された光受信信号50_1を受信ポート41_1を介して受信する。また、光受信装置2は、光送信装置75_2から伝送された光受信信号50_2を受信ポート41_2を介して受信する。
このとき、複数のサブキャリア受信部43_1~43_mのうち受信ポート41_1を介して光受信信号を受信する各々のサブキャリア受信部は、光送信装置75_1から送信された第1のデータ(直並列変換されたデータ)を並列に受信してもよい。また、複数のサブキャリア受信部43_1~43_mのうち受信ポート41_2を介して光受信信号を受信する各々のサブキャリア受信部は、光送信装置75_2から送信された第2のデータ(直並列変換されたデータ)を並列に受信してもよい。
つまり、光送信装置75_1は、光受信装置2に送信する第1のデータを直並列変換し、当該直並列変換された各々のデータを各々の光送信信号を用いて光受信装置2に送信する。光受信装置2は、光送信装置75_1から送信された光送信信号(つまり、光受信信号50_1)に含まれるサブキャリア受信信号をサブキャリア受信部で受信する。そして、サブキャリア受信信号に含まれるデータを並直列変換することで、並直列変換された第1のデータを取得することができる。光送信装置75_2から光受信装置2に送信される第2のデータについても同様である。
また、本実施の形態にかかる光通信システムでは、光受信装置2と光送信装置75_1との間の伝送容量は、受信ポート41_1に接続されるサブキャリア受信部の数に対応している。同様に、光受信装置2と光送信装置75_2との間の伝送容量は、受信ポート41_2に接続されるサブキャリア受信部の数に対応している。例えば、光受信装置2と光送信装置75_1との間の伝送容量を増加させる場合は、切替部42を制御して、受信ポート41_1に接続されるサブキャリア受信部の数を増加させる。
また、光受信装置2と光送信装置75_1との間の伝送には第1の波長帯域のサブキャリアを用いてもよく、また光受信装置2と光送信装置75_2との間の伝送には第2の波長帯域のサブキャリアを用いてもよい。ここで、第1の波長帯域と第2の波長帯域は互いに波長が重ならない帯域である。例えば、これらの波長帯域は、WDMで用いられているCバンド、Lバンド、Sバンド等である。
また、光受信装置2と光送信装置75_1との間の通信の設定は、光受信装置2と光送信装置75_1との間の距離、通信を行う時間帯、及び光受信装置2と光送信装置75_1との間の伝送経路の状態の少なくとも一つに応じて決定してもよい。また、光受信装置2と光送信装置75_1との間の通信におけるサブキャリアの波長帯域の割り当て、光信号の経路、及び変調方式の少なくとも一つを用いて、光受信装置2と光送信装置75_1との間の通信の設定を行ってもよい。光受信装置2と光送信装置75_2との間の通信の設定についても同様である。
例えば、光受信装置2と光送信装置75_1との間の通信距離が長くなるにつれて、1つのサブキャリア当たりの多値度を減少させると共にサブキャリアの数を増加させてもよい。逆に、光受信装置2と光送信装置75_1との間の通信距離が短くなるにつれて、1つのサブキャリア当たりの多値度を増加させると共にサブキャリアの数を減少させてもよい。光受信装置2と光送信装置75_2との間の通信における変調方式についても同様である。
また、例えば、光受信装置2と光送信装置75_1との間の伝送経路が悪化した場合(光ファイバにテンションが作用した場合など)は、例えば1つのサブキャリア当たりの多値度を減少させてもよい。このように1つのサブキャリア当たりの多値度を減少させることで、ビット誤り率の増加を抑制することができる。
なお、上記で説明したような光通信システムにおける通信の取り決めは、光受信装置2と光送信装置75_1、75_1が決定してもよい。また、本実施の形態にかかる光通信システムは、実施の形態11で説明した光通信システムのようにコントローラを備えていてもよい。本実施の形態においても、コントローラは、光受信装置2と光送信装置75_1の通信状態及び光受信装置2と光送信装置75_2の通信状態に応じて、光受信装置2や光送信装置75_1、75_2を制御してもよい。
以上で説明した本実施の形態にかかる発明により、光通信ネットワークにおいて、効率的なリソース配分を実施できる光通信システム及び光通信システムの制御方法を提供することができる。
<実施の形態14>
次に、本発明の実施の形態14について説明する。図26は、本実施の形態にかかる光通信システムを示すブロック図である。図26に示すように、本実施の形態にかかる光通信システムは、光送信装置1a、1b及び光受信装置2a、2bを備える。
光送信装置1aは、複数のサブキャリア送信部11a、出力部12a、及び送信ポート13_1a、13_2aを備える。光送信装置1bは、複数のサブキャリア送信部11b、出力部12b、及び送信ポート13_1b、13_2bを備える。光送信装置1a、1bには、実施の形態1乃至4で説明した光送信装置1_1~1_6を用いることができる。例えば、サブキャリア送信部11a、11bは、図5の複数のサブキャリア送信部11_1~11_mに対応しており、出力部12a、12bは図5の出力部12に対応しており、送信ポート13_1a、13_2a、13_1b、13_2bは図5の送信ポート13_1、13_2に対応している。
光受信装置2aは、受信ポート41_1a、41_2a、切替部42a、及び複数のサブキャリア受信部43aを備える。光受信装置2bは、受信ポート41_1b、41_2b、切替部42b、及び複数のサブキャリア受信部43bを備える。光受信装置2a、2bには、実施の形態5乃至8で説明した光受信装置2_1~2_6を用いることができる。例えば、受信ポート41_1a、41_2a、41_1b、41_2bは図15の受信ポート41_1、41_2に対応しており、切替部42a、42bは図15の切替部42に対応しており、サブキャリア受信部43a、43bは図15のサブキャリア受信部43_1~43_mに対応している。
図26に示すように、光送信装置1aの送信ポート13_1aは、光受信装置2aの受信ポート41_1aと接続されている。光送信装置1aの送信ポート13_2aは、光受信装置2bの受信ポート41_1bと接続されている。光送信装置1bの送信ポート13_1bは、光受信装置2aの受信ポート41_2aと接続されている。光送信装置1bの送信ポート13_2bは、光受信装置2bの受信ポート41_2bと接続されている。
このとき、光送信装置1aは、第1の波長帯域の複数のサブキャリアを用いて生成された光送信信号23_1aを用いて、光受信装置2aにデータを送信する。また、光送信装置1aは、第2の波長帯域の複数のサブキャリアを用いて生成された光送信信号23_2aを用いて、光受信装置2bにデータを送信する。また、光送信装置1bは、第2の波長帯域の複数のサブキャリアを用いて生成された光送信信号23_1bを用いて、光受信装置2aにデータを送信する。また、光送信装置1bは、第1の波長帯域の複数のサブキャリアを用いて生成された光送信信号23_2bを用いて、光受信装置2bにデータを送信する。ここで、第1の波長帯域と第2の波長帯域は互いに波長が重ならない帯域である。例えば、これらの波長帯域は、WDMで用いられているCバンド、Lバンド、Sバンド等である。
光送信装置1a、1bと光受信装置2a、2bとの通信で用いられる各々の光送信信号23_1a、23_2a、23_1b、23_2bの波長帯域の組み合わせを上記のようにすることで、光送信装置1a、1bと光受信装置2a、2bとの通信において使用されるサブキャリアの波長帯域が重複することを抑制することができる。
なお、本実施の形態にかかる光通信システムにおいても、光送信装置1a、1b及び光受信装置2a、2bの通信の設定は、光送信装置1a、1bと光受信装置2a、2bとの間の距離、通信を行う時間帯、及び光送信装置1a、1bと光受信装置2a、2bとの間の伝送経路の状態の少なくとも一つに応じて決定してもよい。また、光送信装置1a、1bと光受信装置2a、2bとの間の通信におけるサブキャリアの波長帯域の割り当て、光信号の経路、及び変調方式の少なくとも一つを用いて、光送信装置1a、1bと光受信装置2a、2bとの間の通信の設定を行ってもよい。
以上で説明した本実施の形態にかかる発明により、光通信ネットワークにおいて、効率的なリソース配分を実施できる光通信システム及び光通信システムの制御方法を提供することができる。
<実施の形態15>
次に、本発明の実施の形態15について説明する。図27は、本実施の形態にかかる光通信システムを示すブロック図である。図27に示すように、本実施の形態にかかる光通信システムは、光通信装置3a~3dを備える。ここで光通信装置3a~3dは送受信可能な光通信装置である。
光通信装置3aは、サブキャリア送受信部91a、光送受信信号切替部92a、及び送受信ポート93_1a、93_2aを備える。光通信装置3bは、サブキャリア送受信部91b、光送受信信号切替部92b、及び送受信ポート93_1b、93_2bを備える。光通信装置3cは、サブキャリア送受信部91c、光送受信信号切替部92c、及び送受信ポート93_1c、93_2cを備える。光通信装置3dは、サブキャリア送受信部91d、光送受信信号切替部92d、及び送受信ポート93_1d、93_2dを備える。光通信装置3a~3dには、実施の形態9(図20参照)で説明した光通信装置3を用いることができる。より詳細な構成については、図5(実施の形態2)及び図15(実施の形態6)参照。
ここで、光通信装置3aのサブキャリア送受信部91aは、図5のサブキャリア送信部11_1~11_m及び図15のサブキャリア受信部43_1~43_mを含み、光送受信信号切替部92aは図5の出力部12及び図15の切替部42を含み、送受信ポート93_1a、93_2aは図5の送信ポート13_1、13_2及び図15の受信ポート41_1、41_2に対応している。他の光通信装置3b~3dについても同様である。
図27に示すように、光通信装置3aの送受信ポート93_1aは、光通信装置3cの送受信ポート93_1cと接続されている。光通信装置3aの送受信ポート93_2aは、光通信装置3dの送受信ポート93_1dと接続されている。光通信装置3bの送受信ポート93_1bは、光通信装置3cの送受信ポート93_2cと接続されている。光通信装置3bの送受信ポート93_2bは、光通信装置3dの送受信ポート93_2dと接続されている。
このとき、光通信装置3aと光通信装置3cは、第1の波長帯域の複数のサブキャリアを用いて生成された光信号25_1を用いて通信を行う。また、光通信装置3aと光通信装置3dは、第2の波長帯域の複数のサブキャリアを用いて生成された光信号25_2を用いて通信を行う。また、光通信装置3bと光通信装置3cは、第2の波長帯域の複数のサブキャリアを用いて生成された光信号25_3を用いて通信を行う。また、光通信装置3bと光通信装置3dは、第1の波長帯域の複数のサブキャリアを用いて生成された光信号25_4を用いて通信を行う。ここで、第1の波長帯域と第2の波長帯域は互いに波長が重ならない帯域である。例えば、これらの波長帯域は、WDMで用いられているCバンド、Lバンド、Sバンド等である。
光通信装置3a~3d間での通信で用いられる各々の光信号25_1~25_4の波長帯域の組み合わせを上記のようにすることで、光通信装置3a~3d間での通信において使用されるサブキャリアの波長帯域が重複することを抑制することができる。
なお、本実施の形態にかかる光通信システムにおいても、光通信装置3a~3d間での通信の設定は、光通信装置3a、3bと光通信装置3c、3dとの間の距離、通信を行う時間帯、及び光通信装置3a、3bと光通信装置3c、3dとの間の伝送経路の状態の少なくとも一つに応じて決定してもよい。また、光通信装置3a、3bと光通信装置3c、3dとの間の通信におけるサブキャリアの波長帯域の割り当て、光信号の経路、及び変調方式の少なくとも一つを用いて、光通信装置3a、3bと光通信装置3c、3dとの間の通信の設定を行ってもよい。
以上で説明した本実施の形態にかかる発明により、光通信ネットワークにおいて、効率的なリソース配分を実施できる光通信システム及び光通信システムの制御方法を提供することができる。
上述の実施の形態では、本発明をハードウェアの構成として説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。本発明は、任意の処理を、CPU(Central Processing Unit)にコンピュータプログラムを実行させることにより実現することも可能である。
プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD-ROM(Read Only Memory)、CD-R、CD-R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(random access memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
以上、実施の形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記によって限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。