JP7306165B2 - 複合体、光化学電極、光化学電極の製造方法、及び光電気化学反応装置 - Google Patents

複合体、光化学電極、光化学電極の製造方法、及び光電気化学反応装置 Download PDF

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Description

本発明は、複合体、光化学電極、光化学電極の製造方法、及び光電気化学反応装置に関する。
近年、いわゆる人工光合成技術として、光エネルギーの化学エネルギーへの変換技術が盛んに開発されている。代表的な反応例としては、水の酸素と水素への分解や、水と炭酸ガスからの酸素と有機物の生成などがある。
太陽光エネルギーの利用効率向上のためには、まず第一に、なるべく多くの太陽光エネルギーを吸収する必要がある。そのためには、(1a)バンドギャップの小さな光励起材料(半導体)を用いることが肝要である。それに加え、励起担体の輸送における損失を軽減するために、(1b)入射光はなるべく光励起材料の表面近傍で吸収することが望ましい。
次に、光励起材料中で光により励起された電子、及び励起によって生じた正孔を、如何に効率よく化学反応につなげるかが重要である。ここで、光励起された電子は不安定であり、正孔が空間的に近い位置に存在すると、電子と正孔とが再結合してエネルギーを失ってしまう。そのため、(2a)励起された電子と正孔を如何に分離(電荷分離)し、(2b)励起電子及び正孔を如何に反応物まで輸送(電荷輸送)するかが重要となる。また、これらの反応は一般に多電子反応であり、(2c)如何に反応中間体を反応点に保持して電荷を供給するか、また如何に反応障壁を低減してスムーズに反応させるかが重要となる。
特開2015-4112号公報
これまでに、(1b)については、金微粒子のプラズモン共鳴を利用して吸光度を高める試みが行われている。光励起材料表面に金微粒子を分散させておくと、金微粒子中の自由電子が入射光を共鳴的に強く吸収し、それにより微粒子表面に発生する強電場で周囲の光励起材料中の電子を効率よく励起する。さらに、金微粒子を用いると励起された電子は金微粒子と光励起材料の仕事関数の違いから金微粒子の周囲に存在するバンドの曲がりによって正孔と電荷分離されて金微粒子から遠ざかる〔(2a)の解決〕。それと共に、正孔は金微粒子中に流入する。この正孔は周囲に存在する水分子から電子を引き抜いて(水を酸化して)水の分解反応が起きる。しかしながら、金は水の酸化分解に対して特段の触媒作用を持たないため、効率の向上は限られたものであった。
一方、(2c)については、光励起材料表面に助触媒と呼ばれる、水の酸化分解反応を促進する微粒子の添加が行われている。助触媒としては、白金、イリジウム金属や酸化物、ルテニウム化合物、鉄系化合物、コバルト化合物などが試されてきた。この中で、特にコバルト酸化物やリン酸コバルトなどが水の酸化分解に効果的であるが、これらは電荷分離効果や電荷収集効果を持たないため、電荷利用に関して効果が限定的だという課題があった。
本発明は、光励起材料中で光により励起された電子、及び励起によって生じた正孔を効率よく化学反応につなげることができる光化学電極、及びその製造方法、並びに前記光化学電極を用いた光電気化学反応装置、並びに光励起材料中で光により励起された電子、及び励起によって生じた正孔を効率よく化学反応につなげることができる複合体を提供することを目的とする。
1つの態様では、光化学電極は、
光励起材料と、
前記光励起材料の表面に配された金粒子と、
前記金粒子の表面に配された助触媒微粒子と、
前記金粒子と、前記助触媒微粒子とを結合する有機分子とを有し、
前記有機分子が、分子内に、第15族元素を含む酸基、第16族元素を含む酸基、及び金属元素の酸化物の少なくともいずれかと、チオール基とを有する。
また、1つの態様では、光化学電極の製造方法は、
金粒子が表面に配された光励起材料を、分子内に、第15族元素を含む酸基、第16族元素を含む酸基、及び金属元素の酸化物の少なくともいずれかと、チオール基とを有する有機分子を含有する溶液に浸漬する工程と、
次に、前記有機分子を含有する前記溶液から取り出した、前記有機分子が結合した前記金粒子が表面に配された前記光励起材料を、助触媒の前駆体を含む溶液に浸漬させ、前記溶液に通電を行う工程と、
を含む。
また、1つの態様では、光電気化学反応装置は、
対向電極と、
前記対向電極に導線を介して接続された光化学電極と、
前記対向電極及び前記光化学電極を水中に浸すための透光性容器と、
を有し、
前記光化学電極が、光励起材料と、前記光励起材料の表面に配された金粒子と、前記金粒子の表面に配された助触媒微粒子と、前記金粒子と、前記助触媒微粒子とを結合する有機分子とを有し、
前記有機分子が、分子内に、第15族元素を含む酸基、第16族元素を含む酸基、及び金属元素の酸化物の少なくともいずれかと、チオール基とを有する。
また、1つの態様では、複合体は、
光励起材料と、
前記光励起材料の表面に配された金粒子と、
前記金粒子の表面に配された助触媒微粒子と、
前記金粒子と、前記助触媒微粒子とを結合する有機分子とを有し、
前記有機分子が、分子内に、第15族元素を含む酸基、第16族元素を含む酸基、及び金属元素の酸化物の少なくともいずれかと、チオール基とを有する。
1つの側面として、光励起材料中で光により励起された電子、及び励起によって生じた正孔を効率よく化学反応につなげることができる光化学電極を提供できる。
また、1つの側面として、光励起材料中で光により励起された電子、及び励起によって生じた正孔を効率よく化学反応につなげることができる光化学電極の製造方法を提供できる。
また、1つの側面として、光励起材料中で光により励起された電子、及び励起によって生じた正孔を効率よく化学反応につなげることができる光化学電極を用いた光電気化学反応装置を提供できる。
また、1つの側面として、光励起材料中で光により励起された電子、及び励起によって生じた正孔を効率よく化学反応につなげることができる複合体を提供できる。
図1は、開示の複合体の一例の断面模式図である。 図2は、開示の光化学電極の一例の断面模式図である。 図3は、開示の複合体、及び光化学電極の作用についての考察を説明するための模式図である。 図4は、エアロゾルデポジション法による成膜に用いられる成膜装置の構造図である。 図5は、開示の光電気化学反応装置の一例の概略図である。 図6は、WO薄膜上の金粒子によるプラズモン共鳴吸収のスペクトルである。
(光化学電極及び複合体)
開示の光化学電極は、光励起材料と、金粒子と、助触媒微粒子と、有機分子とを少なくとも有し、更に必要に応じて、導電層、基板などのその他の部材を有する。
開示の複合体は、光励起材料と、金粒子と、助触媒微粒子と、有機分子とを少なくとも有し、更に必要に応じて、その他の部材を有する。
金粒子は、光励起材料の表面に配されている。
助触媒微粒子は、金粒子の表面に配されている。
金粒子と、助触媒微粒子とは、有機分子を介して結合されている。
有機分子は、分子内に、第15族元素を含む酸基、第16族元素を含む酸基、及び金属元素の酸化物の少なくともいずれかと、チオール基とを有する。
ここで、複合体及び光化学電極の一例を、図を用いて説明する。
図1は、複合体の一例の断面模式図である。
図1の複合体は、光励起材料1と、金粒子2と、助触媒微粒子3と、有機分子4とを有する。金粒子2は、光励起材料1の表面に配されている。助触媒微粒子3は、金粒子2の表面に配されている。金粒子2と、助触媒微粒子3とは、有機分子4を介して結合されている。
図2は、光化学電極の一例の断面模式図である。
図2の光化学電極は、基板5と、導電層6と、光励起材料1と、金粒子2と、助触媒微粒子3と、有機分子4とを有する。導電層6は、基板5上に形成されている。層状の光励起材料1は、導電層6上に形成されている。金粒子2は、光励起材料1の表面に配されている。助触媒微粒子3は、金粒子2の表面に配されている。金粒子2と、助触媒微粒子3とは、有機分子4を介して結合されている。
開示の複合体、及び光化学電極が、光励起材料中で光により励起された電子、及び励起によって生じた正孔を効率よく化学反応につなげることができる理由についての考察を、図3を用いつつ説明する。
金の仕事関数は5eV程度であり、一般的な光励起材料の仕事関数(4eV程度)より大きいため、光励起材料における金と接触している部分ではバンドが曲がっている。電子が光励起されると電荷分離され、励起電子は表面に存在する金から離れる方向に流れると共に、正孔は金粒子に流れる(金から光励起材料に電子が流れ込む)。この効果により、正孔は金粒子に集積された後、特定の有機分子を介して助触媒微粒子に導かれる。助触媒微粒子では、効率よく水の酸化を行なうことができる(図3)。そのため、本発明の複合体あるいは光化学電極では、光励起材料中で光により励起された電子、及び励起によって生じた正孔を効率よく化学反応につなげることができる。その結果、本発明の複合体あるいは光化学電極では、高効率の水の酸化システムを構成することが可能となる。
<光励起材料>
光励起材料は、光を吸収して励起する材料である。
光励起材料としては、例えば、紫外光型光励起材料、可視光型光励起材料などが挙げられる。
<<紫外光型光励起材料>>
紫外光型光励起材料としては、紫外線以下の波長の光を吸収して励起する材料であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、紫外光応答型光触媒などが挙げられる。
ここで、紫外線以下の波長とは、例えば、400nm以下の波長が挙げられる。
紫外光応答型光触媒は、光の利用効率に優れる点から、バンドギャップエネルギーが3.1eV~3.6eVであることが好ましい。このバンドギャップエネルギーは、光の波長として344nm~400nmに相当する。
バンドギャップとは、バンド構造における電子に占有された最も高いエネルギーバンド(価電子帯)の頂上から、最も低い空のバンド(伝導帯)の底までの間のエネルギーの差を指す。
なお、本明細書におけるバンドギャップエネルギーに対応する波長は、以下の関係式により求められる。
λ=1240/Eg
ここで、λは、光の波長(nm)を表し、Egはバンドギャップエネルギー(eV)を表す。
紫外光応答型光触媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、以下の材料などが挙げられる。
・TiO(酸化チタン):バンドギャップエネルギー3.2eV
・SrTiO:バンドギャップエネルギー3.2eV
・ZnO:バンドギャップエネルギー3.4eV
・Ti-CaHAP(チタンカルシウムハイドロキシアパタイト):バンドギャップエネルギー3.6eV
・Ti-SrHAP(チタンストロンチウムハイドロキシアパタイト):バンドギャップエネルギー3.6eV
・Ta(酸化タンタル):バンドギャップエネルギー4.0eV
・Nb(酸化ニオブ):バンドギャップエネルギー3.4eV
・KTaO(タンタル酸カリウム):バンドギャップエネルギー3.4eV
・GaN(窒化ガリウム):バンドギャップエネルギー3.4eV
・4H-SiC(4H-炭化ケイ素):バンドギャップエネルギー3.3eV
<<可視光型光励起材料>>
可視光型光励起材料としては、可視光線以下の波長の光を吸収して励起する材料であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、可視光応答型光触媒などが挙げられる。
ここで、可視光線以下の波長とは、例えば、800nm以下の波長が挙げられる。
可視光型光励起材料は、紫外光励起型光材料とは異なる光吸収特性を有する。言い換えれば、可視光型光励起材料は、紫外光励起型光材料とは異なるバンドギャップを有する。
可視光応答型光触媒は、光の利用効率に優れる点から、バンドギャップエネルギーが2.0eV~3.0eVであることが好ましい。このバンドギャップエネルギーは、光の波長として413nm~620nmに相当する。
可視光応答型光触媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、以下の材料などが挙げられる。
・SrTaON:バンドギャップエネルギー2.2eV
・WO(酸化タングステン):バンドギャップエネルギー2.8eV
・BiVO(バナジン酸ビスマス):バンドギャップエネルギー2.5eV
・AgPO:バンドギャップエネルギー2.5eV
・TiAg-CaHAP(チタン銀カルシウムハイドロキシアパタイト):バンドギャップエネルギー2.8eV
・TiAg-SrHAP(チタン銀ストロンチウムハイドロキシアパタイト):バンドギャップエネルギー2.8eV
・窒化ガリウム-酸化亜鉛固溶体(Ga1-xZn)(N1-x
・CdS(硫化カドミウム):バンドギャップエネルギー2.4eV
・Fe(酸化鉄(III)):バンドギャップエネルギー2.2eV
・Ta(五窒化三タンタル):バンドギャップエネルギー2.1eV
・TaON(酸窒化タンタル):バンドギャップエネルギー2.5eV
・3C-SiC(3C-炭化ケイ素):バンドギャップエネルギー2.2eV
これらの光励起材料は、光電気化学反応装置における光電気化学反応の種類に応じて適宜選択される。
例えば、光電気化学反応装置を用いて水の電気分解を行う際には、光励起材料の伝導帯下端(CBM、Conduction Band Minimum)は、水の酸化電位よりも貴である(プラス側に大きい)ことが好ましい。
他方、光電気化学反応装置を用いて有機物の生成を行う際には、光励起材料の価電子帯上端(VBM、Valence Band Maximum)は、カソードにおける生成物の酸化還元電位よりも卑である(マイナス側に大きい)ことが好ましい。
なお、酸化還元電位は、水素イオン濃度などに依存するため、その数値を一概に定めることはできない。
光励起材料は、例えば、導電層上に層状で配される。
層状の光励起材料の平均厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
<金粒子>
金粒子は、光励起材料の表面に配されている。
金粒子の大きさとしては、光励起材料よりも小さい限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、平均粒径1μm以下などが挙げられる。
<助触媒微粒子>
助触媒微粒子は、金粒子の表面に配されている。
助触媒微粒子としては、水の酸化分解反応を促進する微粒子であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、白金、イリジウム金属、イリジウム酸化物、ルテニウム化合物、鉄系化合物、コバルト化合物などが挙げられる。これらの中でも、コバルト酸化物やリン酸コバルトなどが水の酸化分解により効果的である。
助触媒微粒子の大きさとしては、金粒子よりも小さい限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
<有機分子>
有機分子は、金粒子と、助触媒微粒子とを結合する。
有機分子は、分子内に、第15族元素を含む酸基、第16族元素を含む酸基、及び金属元素の酸化物の少なくともいずれかと、チオール基とを有する。
チオール基は、金と特異的に親和性が高い。
第15族元素を含む酸基、第16族元素を含む酸基、及び金属元素の酸化物は、助触媒微粒子と親和性が高い。
そのため、有機分子は、金粒子から助触媒微粒子に正孔の移動が行われる程度に金粒子と、助触媒微粒子とを結合させることができる。
第15族元素としては、例えば、窒素、りん、ヒ素、アンチモンなどが挙げられる。
第16族元素としては、例えば、酸素、硫黄、セレン、テルルなどが挙げられる。
金属元素としては、例えば、アルカリ土類金属、遷移金属、第13族元素、第14族元素などが挙げられる。
金粒子と、助触媒微粒子とを結合している有機分子においては、チオール基からプロトンが脱離していてもよいし、第15族元素を含む酸基、第16族元素を含む酸基、及び金属元素の酸化物から一部の水酸基や酸素が脱離していてもよい。
有機分子としては、メルカプトアルキルホスホン酸が好ましい。メルカプトアルキルホスホン酸におけるアルキレン鎖の炭素数としては、炭素数1~4が好ましい。そのようなメルカプトアルキルホスホン酸としては、メルカプトエチルホスホン酸、メルカプトブチルホスホン酸、メルカプトプロピルホスホン酸などが挙げられる。
<導電層>
導電層としては、導電性を有する限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
導電層の材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、銅、銀、金、亜鉛、インジウムなどが挙げられる。
また、導電層の材質は、金属酸化物であってもよい。金属酸化物としては、例えば、スズドープ酸化インジウム(ITO)、フッ素ドープ酸化錫(FTO)、アンチモンドープ酸化スズ(ATO)、酸化インジウム(In)、アルミニウムドープ酸化亜鉛(AZO)、ガリウムドープ酸化亜鉛(GZO)、ニオブドープ酸化チタン(NTO)、酸化スズ、酸化亜鉛-酸化スズ系、酸化インジウム-酸化スズ系、酸化亜鉛-酸化インジウム-酸化マグネシウム系などが挙げられる。
導電層は、単層構造であってもよいし、多層構造であってもよい。
ここで、導電層の導電性は、例えば、体積抵抗率で10Ωcm以下であることが好ましい。
導電層の平均厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
<基板>
基板の材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、例えば、ガラス、有機樹脂などが挙げられる。
ガラスとしては、石英ガラス、ホウケイ酸ガラス、青板ガラス等のソーダガラス(ソーダ石灰ガラス)などが挙げられる。
光励起材料層のバンドギャップよりエネルギーが小さく電極を透過した長波長の光を別の目的で利用するなどの場合以外には基板には光透過性は要求されない。そのため、基板の材質として不透明な樹脂、金属、セラミックなどを用いることもできる。ただし、基板表面での電気化学反応を防ぐため、少なくとも表面は電気的絶縁性が必要である。
基板の平均厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
導電層、及び光励起材料からなる層の厚みが薄い場合には、基板をそれらの支持体として用いることが好ましい。
(光化学電極の製造方法)
本発明の光化学電極の製造方法は、浸漬工程と、通電工程とを少なくとも含み、更に必要に応じて、その他の工程を含む。
<浸漬工程>
浸漬工程は、金粒子が表面に配された光励起材料を、有機分子を含有する溶液に浸漬する工程である。
光励起材料は、本発明の光化学電極の説明において挙げた光励起材料である。
有機分子は、本発明の光化学電極の説明において挙げた有機分子である。即ち、有機分子は、分子内に、第15族元素を含む酸基、第16族元素を含む酸基、及び金属元素の酸化物の少なくともいずれかと、チオール基とを有する。
浸漬方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
有機分子を含有する溶液における有機分子の濃度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
有機分子を含有する溶液は、水溶液であってもよいし、有機溶媒溶液であってもよい。
金粒子が表面に配された光励起材料は、例えば、スパッタリング法により光励起材料上に金粒子を形成する方法により作製することができる。
光励起材料は、例えば、層状である。
層状の光励起材料の作製方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、光励起材料の粒子をエアロゾルデポジション法により塗布することで形成すること(以下、「NPD成膜」と称することがある)などが挙げられる。
<<NPD成膜>>
エアロゾルデポジションは、ナノパーティクルデポジション(NPD)と呼ばれることもある。
ナノパーティクルデポジション(NPD)は、下記文献1~文献3においても紹介された方法である。
文献1: Imanaka, Y., Amada, H. & Kumasaka, F. Dielectric and insulating properties of embedded capacitor for flexible electronics prepared by aerosol-type nanoparticle deposition. Jpn. J. Appl. Phys. 52, 05DA02 (2013).
文献2: Imanaka, Y. et al., Nanoparticulated dense and stress-free ceramic thick film for material integration. Adv. Eng. Mater. 15, 1129-1135 (2013).
文献3: Imanaka, Y., Amada, H., Kumasaka, F., Awaji, N. & Kumamoto, A., Nanoparticulate BaTiO film produced by aerosol-type nanoparticle deposition. J. Nanopart. Res. 18, 102 (2016).
ナノパーティクルデポジション(NPD)は、原料粒子をガス中に分散させたエアロゾルをノズルから基材に向けて噴射して、エアロゾルを基材表面に衝突させ、原料粒子からなる膜を基材上に形成させる方法である。
NPDは、更に詳細に説明すると、以下のようにして無機材料からなる膜を作製する方法である。
真空ポンプで継続的に減圧された系内で、ガス気流とともに無機材料である原料粒子がエアロゾルを形成して搬送される。搬送された原料粒子は、ノズル内で原料粒子同士が衝突しながら破砕される。原料粒子においては、原料粒子内部では結晶性を維持しつつ、原料粒子表面の結晶構造の一部が歪み、各原料粒子の表面エネルギー状態が高くなる。破砕された原料粒子が基板上に堆積する際に、高エネルギー状態にある不安定な原料粒子表面部が安定化する作用(凝集力)で原料粒子同士が再結合する。その結果、緻密なナノ粒子の集合構造体の膜が基板上に室温レベルの温度下で得られる。また、膜をアニールする場合も、膜の内部はナノ粒子で構成されているために、最適焼結を500℃以上、低くすることができる。
ここで、エアロゾルデポジション法の一例を図を用いて説明する。
図4は、エアロゾルデポジション法による成膜に用いられる成膜装置の一例の構造図である。
エアロゾルデポジション成膜装置は、エアロゾル室910及び成膜チャンバー920を有している。エアロゾル室910には成膜される材料の微粒子911が入れられており、He、N、Ar等のキャリアガスが入れられたガスボンベ930が配管960を介して接続されている。また、エアロゾル室910と成膜チャンバー920とは、配管941により接続されており、成膜チャンバー920内における配管941の端部にはノズル921が設けられている。成膜チャンバー920内においては、ノズル921の開口部と対向する側に、ステージ922が設けられており、ステージ922には、成膜がなされる基板923が設置されている。この成膜チャンバー920内は真空に排気可能であり、配管942を介し、メカニカルブースターポンプ943及び真空ポンプ944が接続されている。尚、エアロゾル室910内を排気することができるように、エアロゾル室910は、配管945及び不図示のバルブ等を介し配管942と接続されている。また、エアロゾル室910が設置される領域には、エアロゾル室910において、成膜される材料の微粒子が固まる、もしくは、成膜中に粒子が偏ることを防ぐため、エアロゾル室910を振動させるための振動器950が設けられている。
この成膜装置において、エアロゾルデポジション法による成膜を行う際には、成膜チャンバー920内をメカニカルブースターポンプ943及び真空ポンプ944により真空排気した後、ガスボンベ930よりキャリアガスをエアロゾル室910内に供給する。エアロゾル室910内では、供給されたキャリアガスにより成膜される材料の微粒子が巻き上げられ、成膜される材料の微粒子がキャリアガスとともに配管941を介し、成膜チャンバー920内のノズル921に運ばれる。この後、ノズル921から、キャリアガスとともに成膜される材料の微粒子が基板923に向けて噴出され、基板923の表面に向けてノズル921より噴出された微粒子が堆積することにより成膜が行われる。
<通電工程>
通電工程は、有機分子を含有する溶液から取り出した、有機分子が結合した金粒子が表面に配された光励起材料を、助触媒微粒子の前駆体を含む溶液に浸漬させ、溶液に通電を行う工程である。
通電による電気化学処理によって助触媒微粒子の前駆体が助触媒微粒子に転化されるとともに、助触媒微粒子が、有機分子と結合される。その結果、金粒子と、助触媒微粒子とが、有機分子を介して結合される。
助触媒微粒子の前駆体としては、助触媒微粒子に転化できる限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。また、助触媒微粒子の前駆体は1種類の物質で構成されていてもよし、複数の物質で構成されていてもよい。例えば、助触媒微粒子が、リン酸コバルトの場合、助触媒微粒子の前駆体としては、硝酸コバルトと、リン酸ナトリウムとの組み合わせが挙げられる。
(光電気化学反応装置)
本発明の光電気化学反応装置は、対向電極と、光化学電極と、透光性容器とを少なくとも有し、更に必要に応じて、その他の部材を有する。
対向電極は、陰極である。
光化学電極は、本発明の光化学電極であり、陽極である。
光化学電極は、対向電極に導線を介して接続される。
透光性容器は、対向電極及び光化学電極を水中に浸すための容器である。透光性容器の材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、プラスチック、ガラス、石英などが挙げられる。
図5を用いて、光電気化学反応装置の一例を説明する。
光電気化学反応装置は、陽極である光化学電極10と、陰極である対向電極15と、光化学電極10及び対向電極15を接続する導線16と、光化学電極10及び対向電極15を収容する透光性容器17とを有する。透光性容器17には、水18が入っており、光化学電極10及び対向電極15は水18に浸っている。
対向電極15には、例えば、水素の発生に高い触媒活性を示すPt金属電極が用いられる。
水の光分解反応を生じさせる照射光19は、例えば、紫外光を含む混合光である。
そして、光化学電極10に照射光19が照射されると、光化学電極10の光励起材料において、価電子帯の電子が励起されて伝導帯に遷移するとともに、価電子帯に正孔が形成される。照射光19によって励起された電子は、光化学電極10の導電層方向へ、正孔は表面に向かう。そして、光化学電極10の表面では、OHイオンが水中に存在すると、正孔によって表面で酸化反応が起きて酸素Oが生成する。一方、電子は、導線16で接続された対向電極15に移動し、対向電極15表面では、Hイオンが水中に存在すると、電子によって還元反応が起きて水素Hが生成する。
(実施例1)
<光化学電極の作製>
フッ素添加酸化スズ(FTO)薄膜付きのガラス板上にナノパーティクルデポジションにより酸化タングステン(WO)の薄膜を成膜し、WO薄膜付きFTO基板を得た。形成したWO薄膜上に金を15秒スパッタし、600℃で30分アニールしてWO薄膜上に粒径が100ナノメートル程度の金の粒子を形成した。そうすることで、金粒子付きWO光陽極を得た。
図6に、WO薄膜上の金粒子によるプラズモン共鳴吸収のスペクトルを示す。プラズモン共鳴吸収のスペクトルは、分光光度計を用いた透過光観察により求めた。
スパッタ時間を4秒(4s)、8秒(8s)、15秒(15s)と変化させることにより、WO薄膜上に金粒子が成長していることが確認できた。
この金粒子付きWO光陽極を4×10-3mol/Lのメルカプトエチルホスホン酸水溶液に浸漬させて、金粒子の表面にメルカプトエチルホスホン酸がチオール基を介して自己組織化薄膜(SAM膜)を形成した。ここで、メルカプトエチルホスホン酸のホスホン酸基はWO薄膜と比較的親和性が高く、WO薄膜上に金粒子上とは逆方向に付着するため、あらかじめメルカプトエチルホスホン酸水溶液に硝酸コバルトを添加し、ホスホン酸基をコバルトイオンに配位させて保護しておいてもよい。光陽極を水洗後、硝酸コバルト0.3mMとリン酸ナトリウム0.1Mを含む水溶液中で電気化学処理を行うことにより、ホスホン酸基上にリン酸コバルトのナノクラスタを成長させた。電気化学処理は、1.0V vs. Ag/AgClの電極電位により行った。
そうすることにより、光化学電極を得た。
光化学陽極を作用極、白金線を対向極、銀塩化銀電極を参照極としてポテンショスタットで光電流を計測したところ、以下の結果(1)~(3)となった。
(1)金粒子のみが付いた場合(参考例1)は、金粒子なしの場合(比較例1)と比較して、光電流が1.2倍となった。
(2)金粒子なしでリン酸コバルトを担持した場合(参考例2)は、金粒子なしの場合(比較例1)と比較して、光電流が1.2倍となった。
(3)実施例1の光化学電極を用いた場合は、金粒子なしの場合(比較例1)と比較して、光電流が1.5倍となった。
なお、比較例1は、上記WO薄膜付きFTO基板である。
参考例1は、上記金粒子付きWO光陽極である。
参考例2は、上記WO薄膜付きFTO基板を実施例1と同様の電気化学処理をすることにより作製した。
(実施例2)
<複合体の作製>
酸化チタン(TiO)粉体を塩化金酸溶液に浸漬して光を照射後、水洗・乾燥して焼成することによりTiO表面に金粒子を担持した。塩化白金酸溶液を用いて、同様の手順により金粒子に加えて、さらに白金粒子も担持させた。この白金粒子は水素発生の助触媒となる。この金粒子及び白金粒子付きTiO粉体を実施例1と同様に4×10-3mol/Lのメルカプトブチルホスホン酸水溶液に浸漬させることで、金粒子の表面に、メルカプトブチルホスホン酸のチオール基を介してSAM膜を形成した。チオール基と白金との相互作用は強くないため、白金粒子にはSAM膜は形成されない。この粉体を硝酸コバルト0.3mMとリン酸ナトリウム0.1Mを含む水溶液に浸漬して紫外光照射を行うことにより、ホスホン酸基上にリン酸コバルトの微小粒子を成長させた。以上により、複合体を得た。
得られた複合体を水中に入れ、紫外光を照射することにより、水を効率よく酸素と水素に分解することが可能となる。
更に以下の付記を開示する。
(付記1)
光励起材料と、
前記光励起材料の表面に配された金粒子と、
前記金粒子の表面に配された助触媒微粒子と、
前記金粒子と、前記助触媒微粒子とを結合する有機分子とを有し、
前記有機分子が、分子内に、第15族元素を含む酸基、第16族元素を含む酸基、及び金属元素の酸化物の少なくともいずれかと、チオール基とを有する、ことを特徴とする光化学電極。
(付記2)
前記有機分子が、メルカプトアルキルホスホン酸である付記1に記載の光化学電極。
(付記3)
前記光励起材料が、可視光応答型光触媒、及び紫外光応答型光触媒の少なくともいずれかである付記1から2のいずれかに記載の光化学電極。
(付記4)
前記可視光応答型光触媒が、酸化タングステンである付記3に記載の光化学電極。
(付記5)
前記紫外光応答型光触媒が、酸化チタンある付記3に記載の光化学電極。
(付記6)
前記助触媒微粒子が、コバルト酸化物及びリン酸コバルトの少なくともいずれかの微粒子である付記1から5のいずれかに記載の光化学電極。
(付記7)
金粒子が表面に配された光励起材料を、分子内に、第15族元素を含む酸基、第16族元素を含む酸基、及び金属元素の酸化物の少なくともいずれかと、チオール基とを有する有機分子を含有する溶液に浸漬する工程と、
前記有機分子を含有する前記溶液から取り出した、前記有機分子が結合した前記金粒子が表面に配された前記光励起材料を、助触媒微粒子の前駆体を含む溶液に浸漬させ、前記溶液に通電を行う工程と、
を含むことを特徴とする光化学電極の製造方法。
(付記8)
前記有機分子が、メルカプトアルキルホスホン酸である付記7に記載の光化学電極の製造方法。
(付記9)
前記光励起材料が、可視光応答型光触媒、及び紫外光応答型光触媒の少なくともいずれかである付記7から8のいずれかに記載の光化学電極の製造方法。
(付記10)
前記可視光応答型光触媒が、酸化タングステンである付記9に記載の光化学電極の製造方法。
(付記11)
前記紫外光応答型光触媒が、酸化チタンある付記9に記載の光化学電極の製造方法。
(付記12)
前記助触媒微粒子が、コバルト酸化物及びリン酸コバルトの少なくともいずれかの微粒子である付記7から11のいずれかに記載の光化学電極の製造方法。
(付記13)
対向電極と、
前記対向電極に導線を介して接続された光化学電極と、
前記対向電極及び前記光化学電極を水中に浸すための透光性容器と、
を有し、
前記光化学電極が、光励起材料と、前記光励起材料の表面に配された金粒子と、前記金粒子の表面に配された助触媒微粒子と、前記金粒子と、前記助触媒微粒子とを結合する有機分子とを有し、
前記有機分子が、分子内に、第15族元素を含む酸基、第16族元素を含む酸基、及び金属元素の酸化物の少なくともいずれかと、チオール基とを有する、ことを特徴とする光電気化学反応装置。
(付記14)
前記有機分子が、メルカプトアルキルホスホン酸である付記13に記載の光電気化学反応装置。
(付記15)
前記光励起材料が、可視光応答型光触媒、及び紫外光応答型光触媒の少なくともいずれかである付記13から14のいずれかに記載の光電気化学反応装置。
(付記16)
前記可視光応答型光触媒が、酸化タングステンである付記15に記載の光電気化学反応装置。
(付記17)
前記紫外光応答型光触媒が、酸化チタンある付記15に記載の光電気化学反応装置。
(付記18)
前記助触媒微粒子が、コバルト酸化物及びリン酸コバルトの少なくともいずれかの微粒子である付記13から17のいずれかに記載の光電気化学反応装置。
(付記19)
光励起材料と、
前記光励起材料の表面に配された金粒子と、
前記金粒子の表面に配された助触媒微粒子と、
前記金粒子と、前記助触媒微粒子とを結合する有機分子とを有し、
前記有機分子が、分子内に第15族元素を含む酸基、第16族元素を含む酸基、及び金属元素の酸化物の少なくともいずれかと、チオール基と、を有する、ことを特徴とする複合体。
(付記20)
前記有機分子が、メルカプトアルキルホスホン酸である付記19に記載の複合体。
(付記21)
前記光励起材料が、可視光応答型光触媒、及び紫外光応答型光触媒の少なくともいずれかである付記19から20のいずれかに記載の複合体。
(付記22)
前記可視光応答型光触媒が、酸化タングステンである付記21に記載の複合体。
(付記23)
前記紫外光応答型光触媒が、酸化チタンある付記21に記載の複合体。
(付記24)
前記助触媒微粒子が、コバルト酸化物及びリン酸コバルトの少なくともいずれかの微粒子である付記19から23のいずれかに記載の複合体。
1 光励起材料
2 金粒子
3 助触媒微粒子
4 有機分子
5 基板
6 導電層

Claims (9)

  1. 光励起材料と、
    前記光励起材料の表面に配された金粒子と、
    前記金粒子の表面に配された助触媒微粒子と、
    前記金粒子と、前記助触媒微粒子とを結合する有機分子とを有し、
    前記有機分子が、分子内に、スルホン酸基と、チオール基とを有する、ことを特徴とする光化学電極。
  2. 前記有機分子が、メルカプトアルキルホスホン酸である請求項1に記載の光化学電極。
  3. 前記光励起材料が、可視光応答型光触媒、及び紫外光応答型光触媒の少なくともいずれかである請求項1から2のいずれかに記載の光化学電極。
  4. 前記可視光応答型光触媒が、酸化タングステンである請求項3に記載の光化学電極。
  5. 前記紫外光応答型光触媒が、酸化チタンある請求項3に記載の光化学電極。
  6. 前記助触媒微粒子が、コバルト酸化物及びリン酸コバルトの少なくともいずれかの微粒子である請求項1から5のいずれかに記載の光化学電極。
  7. 金粒子が表面に配された光励起材料を、分子内に、スルホン酸基と、チオール基とを有する有機分子を含有する溶液に浸漬する工程と、
    前記有機分子を含有する前記溶液から取り出した、前記有機分子が結合した前記金粒子が表面に配された前記光励起材料を、助触媒微粒子の前駆体を含む溶液に浸漬させ、前記溶液に通電を行う工程と、
    を含むことを特徴とする光化学電極の製造方法。
  8. 対向電極と、
    前記対向電極に導線を介して接続された光化学電極と、
    前記対向電極及び前記光化学電極を水中に浸すための透光性容器と、
    を有し、
    前記光化学電極が、光励起材料と、前記光励起材料の表面に配された金粒子と、前記金粒子の表面に配された助触媒微粒子と、前記金粒子と、前記助触媒微粒子とを結合する有機分子とを有し、
    前記有機分子が、分子内に、スルホン酸基と、チオール基とを有する、ことを特徴とする光電気化学反応装置。
  9. 光励起材料と、
    前記光励起材料の表面に配された金粒子と、
    前記金粒子の表面に配された助触媒微粒子と、
    前記金粒子と、前記助触媒微粒子とを結合する有機分子とを有し、
    前記有機分子が、分子内に、スルホン酸基と、チオール基とを有する、ことを特徴とする複合体。
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