JP7299184B2 - 液圧駆動装置、液圧駆動装置の制御方法 - Google Patents

液圧駆動装置、液圧駆動装置の制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、液圧でアクチュエータを駆動制御する液圧駆動装置の構成とその制御方法に係り、特に、駆動状態を直接検知するセンサの設置が困難なアクチュエータ向けの液圧駆動装置に適用して有効な技術に関する。
水圧や油圧等の液圧でアクチュエータを駆動する液圧駆動装置は、土木建設機械や産業機械、農業機械等、様々な分野で広く利用されている。一般的に、これらの液圧駆動装置では、アクチュエータに姿勢センサ等の駆動状態を検知するセンサを設置し、検知した駆動情報に基づいて制御を行う。
本技術分野の背景技術として、例えば特許文献1に示されているような、液圧駆動されるアクチュエータシリンダによりアクチュエータ(排ガスフラップ)を変位する液圧駆動装置が知られている。
特開2011-127596号公報
アクチュエータ(機構部)やアクチュエータシリンダ自体を所望の姿勢となるように制御するためには、アクチュエータ(機構部)やアクチュエータシリンダの姿勢を観測して、所望の姿勢となるまで駆動液を逐次供給するなどすればよい。
しかしながら、上記特許文献1のようなフィードバック制御システムでは、液圧による配管の膨張・収縮などにより、収束に時間がかかり高速化が難しく、不安定な制御システムとなる場合がある。
また、アクチュエータに姿勢センサ等のセンサを設置した場合、強磁場や高紫外線量が存在するような過酷な作業環境下ではセンサの誤動作が懸念されると共に、センサを設置するためにアクチュエータ(機構部)や配管の設計に一定の制約が生じてしまう。
そこで、本発明の目的は、液圧でアクチュエータを駆動制御する液圧駆動装置において、高速かつ信頼性の高い駆動制御が可能であり、なおかつ、アクチュエータ(機構部)や配管の設計の自由度が高い液圧駆動装置とその制御方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明は、アクチュエータシリンダと、前記アクチュエータシリンダの変位を制御する制御装置と、前記アクチュエータシリンダを駆動する駆動液を前記制御装置から前記アクチュエータシリンダに伝達し、前記駆動液の液圧に応じて膨張または収縮する配管と、少なくとも駆動情報および環境情報のいずれかの観測情報を取得する観測部と、を備え、前記観測情報は、事前観測可能な物理量である前記配管の長さ、前記配管の径、前記配管のヤング率のうち少なくともいずれかを含み、前記制御装置は、前記配管への前記駆動液の供給を制御する弁と、前記アクチュエータシリンダの変位指令と前記観測情報の少なくとも1つと前記弁の開閉指令値を決定する関数に基づいて開閉指令値を演算し、当該開閉指令値により前記弁を制御する弁制御器を有し、前記弁制御器は、前記観測情報に基づいて、前記弁の開閉指令値を決定する関数を学習する学習部と、前記学習部で学習した関数に基づいて、前記弁の開閉指令値を決定する推定部を有し、前記推定部で決定した開閉指令値に基づいて前記弁を制御することを特徴とする。
また、本発明は、駆動液の液圧に応じて膨張または収縮する駆動液供給系統を介してアクチュエータシリンダを駆動制御する液圧駆動装置の制御方法であって、少なくとも駆動情報および環境情報のいずれかの観測情報を取得し、前記アクチュエータシリンダの変位指令と前記観測情報の少なくとも1つと前記駆動液供給系統の弁の開閉指令値を決定する関数に基づいて開閉指令値を演算し、当該演算した開閉指令値に基づいて前記アクチュエータシリンダへの駆動液の供給を制御し、前記観測情報は、事前観測可能な物理量である前記駆動液供給系統の配管の長さ、前記配管の径、前記配管のヤング率のうち少なくともいずれかを含むことを特徴とする。
本発明によれば、液圧でアクチュエータを駆動制御する液圧駆動装置において、高速かつ信頼性の高い駆動制御が可能であり、なおかつ、アクチュエータ(機構部)や配管の設計の自由度が高い液圧駆動装置とその制御方法を実現することができる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明の実施例1に係る液圧駆動装置100の概略構成を示す図である。 図1における制御装置110の概略構成を示す図である。 図2における弁制御器111の概略構成を示す図である。 図3における学習演算部11121の構成例を示すネットワーク図である。 図3における推定部1113の構成例を示すネットワーク図である。 本発明の実施例2に係る液圧駆動装置100の概略構成を示す図である。 実施例1(図3)の変形例を示す図である。
以下、図面を用いて本発明の実施例を説明する。なお、各図面において同一の構成については同一の符号を付し、重複する部分についてはその詳細な説明は省略する。
図1から図5、及び図7を参照して、本発明の実施例1に係る液圧駆動装置とその制御方法について説明する。図1は、本実施例の液圧駆動装置の概略構成を示す図である。
図1において、液圧駆動装置100は、アクチュエータシリンダ130と、制御装置110と、配管120と、観測器140で構成される。アクチュエータシリンダ130は、シリンダ131とピストン132とからなり、シリンダ131はピストン132によって、伸長室131aと短縮室131bの2つの室に分けられる。
図1の例では、制御装置110から水や油等の駆動液が配管120を介して伸長室131aに供給されることでシリンダ変位が増加し、駆動液が伸長室131aから配管120を介して制御装置110に排出されることで、シリンダ変位が減少する。配管120は制御装置110が供給する駆動液をアクチュエータシリンダ130に送る。
制御装置110は、変位指令Xrと観測器140の観測情報αに基づき、アクチュエータシリンダ130の変位Xが変位指令Xrに応じた変位量となる量の駆動液を配管120に供給する。ここで、図1において変位Xは、アクチュエータシリンダ130の変位量であり、変位指令Xrは変位Xの指令値である。
観測器140は、駆動部姿勢情報である変位Xや、配管120の膨張・収縮、駆動液の液圧や流量、供給液量、液温などの液圧駆動装置100内部の情報である駆動情報や、周囲の環境温度や環境圧力、環境湿度、放射線強度、累積放射線強度、紫外線強度、累積紫外線強度などの液圧駆動装置100の外部情報である環境情報を観測し、観測情報αとして制御装置110に入力する。
ここで、一般に、シリンダ変位Xは、ポテンショメータなどによるピストン132の変位の直接観測や、アクチュエータシリンダ130のカメラによる撮像および画像処理によってピストン132の変位を観測することなどで間接的に観測できる。配管120への駆動液の流量や供給液量は、流量計などで観測できる。
また、配管120の膨張・収縮は、制御装置110から供給された駆動液のうち、アクチュエータシリンダ130に供給される駆動液の体積が変わる原因となり、変位Xの制御に影響を与える因子である。この配管120の膨張・収縮は、配管の外径を観測するなどで直接観測できる。
また、配管120の膨張・収縮量は、配管120を押す力である液圧や環境圧力の影響を受け、それぞれ圧力計などで観測できる。さらには、配管120の柔軟性に影響を与える液温や環境温度なども膨張・収縮量に影響を与え、それぞれ温度計などで観測できる。また、配管120の材料を劣化させて柔軟性に影響を与える環境湿度や放射線強度、累積放射線強度、紫外線強度、累積紫外線強度なども膨張・収縮量に影響を与え、それぞれ湿度計、放射線測定器、紫外線強度計などで観測できる。このように、変位Xには多くの因子が影響を与え、モデル化は難しい。
このような多くの因子が複雑に影響を与えモデル化が困難な制御対象の場合、観測した変位Xに基づいて逐次弁を開閉するフィードバック制御を用いることが一般的である。ここで、例えば配管120の膨張・収縮は、弁の開閉による液圧の変化が収束するまで決まらないことから、変位Xは収束に時間がかかる。そのため、制御の高速化が難しく、条件によっては制御系が不安定になる場合がある。
そこで、本発明は、これらの影響因子を加味して、逐次的でなく弁の開度や開時間の指令を生成するフィードフォワード制御を実現することで、高速な制御を可能とする液圧駆動装置を提供する。
なお、図1の例では、アクチュエータシリンダ130において駆動液が供給されるのは伸長室131aのみであるが、本発明の構成はその限りではない。例えば、駆動液は短縮室131bのみに供給される構成でもよい。この時、短縮室131bに駆動液が供給されるとシリンダ変位Xは減少し、排出されるとシリンダ変位Xは増加する。また、伸長室131aと短縮室131bの両方に駆動液が供給される構成でもよく、この場合は配管120が2系統配置される。
図2は、制御装置110の構成の一例を概略的に示す図である。図2では、アクチュエータシリンダ130に正圧を印加する系統のみを記載している。
図2において、制御装置110は、弁制御器111と、弁113と、ポンプ114と、タンク115で構成される。ポンプ114は、タンク115内の駆動液を弁113の開度に応じて配管120に供給する。弁制御器111は、変位指令Xrと観測情報αとに基づいて、弁113の開度や開時間などの弁動作指令βを演算して弁113を開閉する。これにより、配管120に駆動液が供給されてアクチュエータシリンダ130の変位Xを制御できる。
図3は、弁制御器111の構成の一例を概略的に示す図である。図3において、弁制御器111は、収集部1111と、学習部1112と、推定部1113で構成される。収集部1111は、観測データ収集部11111と観測データ記憶部11112とから構成され、観測データ収集部11111は、変位指令Xrや観測情報α、弁動作指令βを収集し、後述の入力データuと参照データyとに整理分類してデータセットを生成する。観測データ記憶部11112は、観測データ収集部11111から出力されたデータセットを記憶する。
学習部1112は、学習演算部11121と学習結果記憶部11122とから構成され、学習演算部11121は観測データ収集部1111より送られるデータセットに基づいて弁動作指令βを推定する推定器を学習により導出し、学習結果記憶部11122は導出された推定器のパラメータを記憶する。推定部1113は、学習部1112より送られる推定器のパラメータと観測データ収集部1111より送られるデータセット(特に入力データu)とに基づいて弁動作指令βを推定して弁113を駆動する。
[変形例]
図7に、図3の変形例を示す。図3において学習部1112は弁制御器111の構成要素としたが、本発明の構成はその限りではない。例えば、図7に示すように、学習部1112は液圧駆動装置100(弁制御器112)と通信ネットワーク170で接続された装置やクラウドなど液圧駆動装置100(弁制御器112)とは別の外部装置160に構成されてもよい。
一般的に、演算負荷の大きい学習演算を行う学習部1112を液圧駆動装置100(弁制御器112)とは別の装置に構成することにより、液圧駆動装置100の小型化や低消費エネルギー化が可能となる。
またこの場合、液圧駆動装置100は、駆動時に観測データ記憶部11112に一つ以上のデータセットを記憶し、例えば作業終了後など任意のタイミングでデータセットを学習部1112にアップロードすることで、外部装置160に構成された学習部1112は送られたデータセットに基づいて学習を行い、学習した推定器のパラメータを学習結果記憶部11122に記憶する。推定部1113は、例えば次の作業開始時など任意のタイミングで推定器のパラメータを学習部1112からダウンロードし、学習結果に基づいて構成した推定器と観測データ収集部11111から送られるデータセットを用いて弁動作指令βを推定できる。
図4は、学習演算部11121の構成の一例を示すネットワーク図である。図4において、学習演算部11121は、それぞれm個(iは層のインデックス番号)のニューロンからなるn層のネットワークで構成される。例えば、j層i番目のニューロンNjiは、それぞれ入力ベクトルをUji、出力(スカラー)をYjiとすると(1)式に示す関数に基づいて信号を伝搬する。ここで、fは例えばシグモイド関数などの活性化関数であり、行列WjiとベクトルBjiは推定器(前記ネットワーク)のパラメータである。
Figure 0007299184000001
収集部1111で収集したデータセットのうち、変位指令Xr、動作前の変位X0、動作前の駆動情報α20、環境情報α3などの入力データuに基づき、前記ネットワークは後述する参照データyの推定値である出力データyyを演算する。
データセットのうち、弁動作指令β、動作後の実現変位X、動作後の駆動情報α2などの参照データyと出力データyyとの誤差e(ni)を減らすよう、推定器のパラメータであるWjiやBjiなどを更新することで学習して、推定器の推定精度を向上させる。
ここで、図4において、入力データuを構成する各データは、複数のデータからなるベクトルであってもよく、また用いなくてもよい。出力データyyを構成する各データは、複数のデータからなるベクトルであってもよい。この時、出力層Lnで図示された各ニューロンは、複数のニューロンの集合体となる。
学習結果記憶部11122には、推定器のパラメータWji,Bjiや、層数n、各層のニューロン数mなどを送信して記憶させる。
また、図4の例では、例えばマニュアルで弁を操作した際の変位Xの変化を用いてデータセットを生成し、学習に用いることができる。この場合、変位指令Xrと動作後実現変位Xはいずれも弁操作によって実現された変位Xを用いればよい。
図5は、推定部1113の構成の一例を示すネットワーク図である。図5において、推定部1113は、学習結果記憶部11122に記憶された推定器のパラメータWji,Bjiや、層数n、各層のニューロン数mなどに基づいたネットワークで構成される。但し、この時、出力層Lnは、少なくとも弁動作指令βを出力するニューロンが存在すればよい。例えば、j層i番目のニューロンNjiは、それぞれ入力ベクトルをUji、出力(スカラー)をYjiとすると(1)式に示す関数に基づいて信号を伝搬する。ここで、fは、学習演算部11121と同一の活性化関数を用いればよい。
収集部1111で収集したデータセットのうち、変位指令Xr、動作前の変位X0、動作前の駆動情報α20、環境情報α3などの入力データuに基づき、推定部1113のネットワークは弁動作指令βを推定する。
ここで、学習および推定の入力データuには、事前観測可能な物理量など逐次観測している観測情報α以外のデータを用いてもよい。例えば、配管120の長さや径(ノミナル値)、材質によって決まるヤング率などの物理量や、駆動液の種類で決まる粘性などの物理量を、入力データuに用いてもよい。これにより、配管120や駆動液などの構成を変更した場合に、事前の学習結果によって弁動作指令βの推定が可能となる。
以上説明したように、本実施例の液圧駆動装置100は、アクチュエータシリンダ130と、アクチュエータシリンダ130の変位Xを制御する制御装置110と、アクチュエータシリンダ130を駆動する駆動液を制御装置110からアクチュエータシリンダ130に伝達する配管120と、少なくとも駆動情報および環境情報のいずれかの観測情報αを取得する観測部140を備えており、制御装置110は、配管120への駆動液の供給を制御する弁113と、アクチュエータシリンダ130の変位指令Xrと観測情報αの少なくとも1つと弁113の開閉指令値を決定する関数に基づいて弁動作指令値βを演算し、弁動作指令値βにより弁113を制御する弁制御器111を有し、弁制御器111は、観測情報αに基づいて、弁113の開閉指令値を決定する関数を学習する学習部1112と、学習部1112で学習した関数に基づいて、弁113の開閉指令値を決定する推定部1113を有し、推定部1113で決定した開閉指令値に基づいて弁113を制御する。
また、本実施例の液圧駆動装置の制御方法では、少なくとも駆動情報および環境情報のいずれかの観測情報αを取得し、アクチュエータシリンダ130の変位指令Xrと観測情報αの少なくとも1つと駆動液供給系統に設けられた弁113の開閉指令値を決定する関数に基づいて弁動作指令値βを演算し、当該演算した弁動作指令値βに基づいてアクチュエータシリンダ130への駆動液の供給を制御する。
このように、アクチュエータシリンダ130の変位Xの制御に影響を与える因子を入力データuとして学習し、その学習結果を用いて、弁113の開度や開時間である弁動作指令βを推定することで、逐次的でないフィードフォワードによる制御を可能として、液圧駆動装置100における高速な制御が可能となる。
また、配管120の膨張・収縮などの影響を補償することで、配管120の長尺化や細径化、柔軟な材料の選定が可能となり、配管120の軽量化、取り回しの容易化が可能となる。
図6を参照して、本発明の実施例2に係る液圧駆動装置とその制御方法について説明する。図6は、本実施例の液圧駆動装置の構成の別の例を概略的に示す図である。
図6において、液圧駆動装置100は、機構部150と、アクチュエータシリンダ130と、制御装置110と、配管120と、観測器140で構成される。機構部150は、例えばリンク部1501とエンドエフェクタ部1502とから構成され、アクチュエータシリンダ130の変位によってリンク部1501の角度θやエンドエフェクタ部1502の位置などの駆動部姿勢を変化できる。
配管120は、制御装置110が供給する駆動液をアクチュエータシリンダ130に送る。制御装置110は、変位指令Xrと観測器140の観測情報αに基づき、駆動液を配管120に供給する。
ここで、図6における変位Xは、リンク部1501の角度θやエンドエフェクタ部1502の座標、アクチュエータシリンダ130の変位などであり、変位指令Xrは変位Xの指令値である。
観測器140は、駆動部姿勢情報である変位Xや、配管120の膨張・収縮、駆動液の液圧や流量、供給液量、液温など液圧駆動装置100内部の情報である駆動情報や、周囲の環境温度や環境圧力、環境湿度、放射線強度、累積放射線強度、紫外線強度、累積紫外線強度など液圧駆動装置100の外部情報である環境情報を観測し、制御装置110に出力する。
ここで、一般に、変位Xは、ポテンショメータなどによるピストン132(図1参照)の変位の直接観測や、エンコーダなどによるリンク部1501の角度θの直接観測、カメラによる撮像および画像処理によるエンドエフェクタ部1502の座標の間接観測などによって観測できる。配管120への駆動液の流量や供給液量は、流量計などで観測できる。
また、配管120の膨張・収縮は、制御装置110から供給された駆動液のうち、アクチュエータシリンダ130に供給される駆動液の体積が変わる原因となり、変位Xの制御に影響を与える。配管120の膨張・収縮は、配管の外径を観測するなどで直接観測できる。
また、配管120の膨張・収縮量は、配管120を押す力である液圧や環境圧力の影響を受け、それぞれ圧力計などで観測できる。さらには、配管120の柔軟性に影響を与える、液温や環境温度なども膨張・収縮量に影響を与え、それぞれ温度計などで観測できる。また、配管120の材料を劣化させて柔軟性に影響を与える環境湿度や放射線強度、累積放射線強度、紫外線強度、累積紫外線強度なども膨張・収縮量に影響を与え、それぞれ湿度計、放射線測定器、紫外線強度計などで観測できる。このように、変位Xには多くの因子が影響を与え、モデル化は難しい。
このような多くの因子が複雑に影響を与えモデル化が困難な制御対象の場合、観測した変位Xに基づいて逐次弁を開閉するフィードバック制御を用いることが一般的である。ここで、例えば配管120の膨張・収縮は、弁の開閉による液圧の変化が収束するまで決まらず、変位Xも収束に時間がかかる。そのため、制御の高速化が難しく、影響する因子の条件によっては不安定になる場合がある。
そこで本発明は、これらの因子の影響を加味して、逐次的でなく弁の開度や開時間の指令を生成するフィードフォワード制御を実現することで、高速な制御を可能とする液圧駆動装置を提供する。
図6の液圧駆動装置100の構成例においても、制御装置110や弁制御器111は実施例1(図2,図3)と同様に構成できる。
このように、リンク部1501の角度θやエンドエフェクタ部1502の座標など駆動部姿勢の制御に影響を与える因子を入力データuとして学習し、その学習結果を用いて、弁113(図2参照)の開度や開時間である弁動作指令βを推定することで、フィードフォワードによる制御を可能として、液圧駆動装置100における高速な制御が可能となる。
また、配管120の膨張・収縮などの影響を補償することで、配管120の長尺化や細径化、柔軟な材料の選定が可能となり、配管120の軽量化、取り回しの容易化が可能となる。
また、図6に示す本実施例の液圧駆動装置100は、一つのアクチュエータシリンダ130と、1組のリンク部1501から構成されているが、本発明はその限りではない。複数のアクチュエータシリンダ130と複数組のリンク部1501から構成される液圧駆動装置100であってもよい。この場合は、変位Xおよび変位指令Xrが、それぞれのリンクの組からなる関節角やエンドエフェクタ部1502の座標、もしくはその両者などから構成されればよい。
これにより、例えば6自由度作業アームなど多自由度の液圧駆動装置100における高速な姿勢制御が可能となる。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記の実施例は本発明に対する理解を助けるために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
100…液圧駆動装置
110…制御装置
111,112…弁制御器
1111…収集部
11111…観測データ収集部
11112…観測データ記憶部
1112…学習部
11121…学習演算部
11122…学習結果記憶部
1113…推定部
113…弁
114…ポンプ
115…タンク
120…配管
130…アクチュエータシリンダ
131…シリンダ
131a…伸長室
131b…短縮室
132…ピストン
140…観測器
150…機構部
1501…リンク部
1502…エンドエフェクタ部
160…外部装置
170…通信ネットワーク

Claims (8)

  1. アクチュエータシリンダと、
    前記アクチュエータシリンダの変位を制御する制御装置と、
    前記アクチュエータシリンダを駆動する駆動液を前記制御装置から前記アクチュエータシリンダに伝達し、前記駆動液の液圧に応じて膨張または収縮する配管と、
    少なくとも駆動情報および環境情報のいずれかの観測情報を取得する観測部と、を備え、
    前記観測情報は、事前観測可能な物理量である前記配管の長さ、前記配管の径、前記配管のヤング率のうち少なくともいずれかを含み、
    前記制御装置は、前記配管への前記駆動液の供給を制御する弁と、
    前記アクチュエータシリンダの変位指令と前記観測情報の少なくとも1つと前記弁の開閉指令値を決定する関数に基づいて開閉指令値を演算し、当該開閉指令値により前記弁を制御する弁制御器を有し、
    前記弁制御器は、前記観測情報に基づいて、前記弁の開閉指令値を決定する関数を学習する学習部と、
    前記学習部で学習した関数に基づいて、前記弁の開閉指令値を決定する推定部を有し、
    前記推定部で決定した開閉指令値に基づいて前記弁を制御することを特徴とする液圧駆動装置。
  2. 請求項1に記載の液圧駆動装置であって、
    前記学習部は、外部装置に設置されており、
    通信ネットワークを介して、前記推定部と接続されていることを特徴とする液圧駆動装置。
  3. 請求項1または2に記載の液圧駆動装置であって、
    前記アクチュエータシリンダにより駆動される機構部を備え、
    前記観測部は、前記機構部の姿勢を観測し、
    前記推定部は、前記観測部により観測した前記機構部の姿勢に基づいて、前記弁の開閉指令値を決定することを特徴とする液圧駆動装置。
  4. 請求項1に記載の液圧駆動装置であって、
    前記開閉指令値は、前記弁の開度および開時間の少なくとも1つを含むことを特徴とする液圧駆動装置。
  5. 駆動液の液圧に応じて膨張または収縮する駆動液供給系統を介してアクチュエータシリンダを駆動制御する液圧駆動装置の制御方法であって、
    少なくとも駆動情報および環境情報のいずれかの観測情報を取得し、
    前記アクチュエータシリンダの変位指令と前記観測情報の少なくとも1つと前記駆動液供給系統の弁の開閉指令値を決定する関数に基づいて開閉指令値を演算し、
    当該演算した開閉指令値に基づいて前記アクチュエータシリンダへの駆動液の供給を制御し、
    前記観測情報は、事前観測可能な物理量である前記駆動液供給系統の配管の長さ、前記配管の径、前記配管のヤング率のうち少なくともいずれかを含むことを特徴とする液圧駆動装置の制御方法。
  6. 請求項に記載の液圧駆動装置の制御方法であって、
    前記液圧駆動装置は、通信ネットワークを介して外部装置と接続されており、
    前記関数は、前記外部装置に設置された学習部において学習されることを特徴とする液圧駆動装置の制御方法。
  7. 請求項またはに記載の液圧駆動装置の制御方法であって、
    前記アクチュエータシリンダにより駆動される機構部を備えており、
    前記機構部の姿勢を観測し、
    当該観測した前記機構部の姿勢に基づいて、前記弁を制御することを特徴とする液圧駆動装置の制御方法。
  8. 請求項に記載の液圧駆動装置の制御方法であって、
    前記弁の開度および開時間の少なくとも1つを制御することで前記アクチュエータシリンダへの駆動液の供給を制御することを特徴とする液圧駆動装置の制御方法。
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