JP7296670B1 - ウイルス感染防止装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ウイルス感染を有効に防止するウイルス感染防止装置を提供する。【解決手段】シールド部材と、取り込んだ空気に対して紫外線を照射し、紫外線が照射された空気をシールド部材へ供給する、または紫外線が照射された空気を空気中に排出する空気洗浄部と、シールド部材と空気洗浄部とを連通させる送気ホースと、を備えたウイルス感染防止装置であって、空気洗浄部が、一端部と他端部の各々に送気ホースの接続口を有する筒状胴部と、筒状胴部内に空気を取り込むとともに筒状胴部内から紫外線が照射された空気を排出する送気ファンと、筒状胴部内に取り込まれた空気に紫外線を照射する紫外線発光ダイオードと、送気ファンと紫外線発光ダイオードの間に設けられ、紫外線発光ダイオードから出射された紫外線を反射する反射板と、を有し、反射板が、紫外線発光ダイオードから出射される紫外線の配光角に略合致する傾斜面を有する。【選択図】図1

Description

本発明はウイルスが不活性化された清浄な空気を、シールド部材を装着する着用者に連続的に供給することのできるウイルス感染防止装置に関する。
近年、コロナウイルスなどの新型ウイルスが世界規模で感染拡大を続け、各国政府は感染拡大を防止するために懸命な努力を続けている。
ウイルスは大きさが0.1μm程度であり、感染者の体内で増殖を続け、呼気の飛沫(大きさ数μm程度)や唾に含まれて空気中に放出される。空気中には花粉、粉塵、黄土などの微小粒子が浮遊しており、これらの微小粒子を、フィルターを介して捕集除去し、清浄な空気を得ることは日常的に行われている。
例えば室内の空気の清浄化には、フィルターを内蔵した空気清浄機が使用されている。空気清浄機のフィルターでは、フィルターの細かな空隙のサイズを微小粒子のサイズよりも小さくすることで、微小粒子がフィルターに捕捉され、清浄な空気を放出させることができる。
フィルターはこのようにフィルターの空隙に微小粒子を捕捉させて用いられるため、フィルターの使用を開始した瞬間から、フィルターの空隙を微小粒子が埋めて行くこととなる。
フィルターの空隙は使用に伴って少なくなるので、徐々にフィルターに、一定量の空気を決められた流速で通すのに必要な圧力が増大して行く。通常はフィルター素材などで規定された耐用圧力を超えて使用を継続することはできないのでフィルターの使用を中止し、交換もしくは洗浄を行って溜まった微小粒子をフィルターから除去し、再び使用を開始する。すなわちフィルターは、「高い捕集効率」と「捕集効率の長期持続性」の両者の効果が求められる。いくら高い捕集効率を有していても、頻繁な交換が求められるフィルターでは実用性は劣ってしまう。
従来より、大きさ0.3μm程度の微小粒子を捕集することのできるフィルターを用いたマスクが実用化されている。このようなマスクは、結核菌などの大きさが1μm程度とされるバクテリア(細菌)感染者の治療を担当する医療従事者向けに、特に高い捕集効率を持つように開発されたN95マスクやサージカルマスクが知られている。
近年、細い繊維をそのまま布状に整形して成る不織布の製造技術が発達し、このような不織布で製造された「不織布マスク」も広く知られている(特許文献1)。
不織布マスクとしては、微小粒子捕集効率が95%を超える製品が安価に大量生産されている。近年の新型コロナウイルス感染拡大の情勢を受け、WHO(世界保健機関)は世界中の人々にマスクの着用を奨励している。日本においても多くの人々はマスクを着用して外出し、マスクを着用した状態で業務を行っている。
ところで、高い飛沫捕集効率を有すると謳われた不織布マスクなどのマスクは、文字とおり飛沫を高効率で捕集できているのであれば、呼気の湿度は95%程度と高いのでマスクを着用して間もなくマスクは湿気を帯び、水浸し状態になるはずである。
しかしながら、実際には終日着用したマスクを摘んでも湿っている感触は得られない。これは極めて奇妙な現象であるため調査を行った。
<フィルターを用いた微小粒子の捕集>
「フィルター」とは濾過具の意味であり、例えば空気中の粉塵などの微小粒子を捕集するためにこのフィルターを使用して粉塵をフィルターに留め、空気はそのままフィルターを通過させることで粉塵を除去した清浄な空気をフィルター外に供給することができる。
図9に示したように、フィルター100に設けられた空隙110よりも大きいサイズの微小粒子102はフィルター100に捕集され、他方、空隙110よりも小さいサイズの微小粒子102はそのままフィルター100の空隙110を通り抜けてしまう。
微小粒子102がフィルター100の空隙110に詰まると、空気の通過できる空間が狭くなるので、一定量の空気が決められた流速でフィルター100を通過するのに必要な圧力が微小粒子102の捕集に伴って徐々に高くなり、フィルター100の左側の圧力と通過後の右側の圧力との間の圧力差が大きくなる。
実際にフィルター100の性能を規定する際には、フィルター100で微小粒子102を捕集できる効率と一定量の空気が決められた流速を保つのに必要なフィルター100の前後の圧力差(差圧)を規定すべきである。
図9では、フィルター100の空隙110よりも小さなサイズの微小粒子102は、フィルター100を通過してしまう。そこで捕集効率を高めるためにフィルター100の空隙110を小さくすると捕集効率は高くなるものの、一定量の空気が決められた流速を保つのに必要なフィルター100の前後の圧力差(差圧)が直ぐに高くなってしまう。このため短時間で頻繁なフィルター100の交換が必要となる。
したがって空隙110の大きさは、捕集効率と使用可能期間の長さの両方を考慮し、最適に決められている。使用環境によってはフィルター100を複数使用し、粗大粒子用フィルターと微細粒子用フィルターを別々に配置して全体の交換頻度を少なくする工夫などもされている。
ところで図9に示した微小粒子102は、固体微小粒子の場合であり、呼気に含まれる小さな水滴である飛沫(エアロゾル)の場合には様相が異なる。
図10は、左から右に向かって、飛沫104をフィルター100で捕集しようとした場合の概念図である。図10に示したフィルター100の空隙110の大きさは、0.3μm~1.5μm程度である。飛沫104や唾106の大きさは数μm~数十μmであり、フィルター100の空隙110よりも十分に大きいので、本来はフィルター100に捕集される大きさであるが、これら飛沫104や唾106が呼気の風圧で変形してしまう場合には、フィルター100の空隙110を通り抜けてしまうのでフィルター100で捕集されない。
唾106は、フィルター100から放出される際にフィルター100の空隙110のサイズに応じた小さな飛沫104に変えられ、多くの飛沫104となって放出される。
すなわち飛沫104は、水滴なので僅かな風圧を受けると変形し、フィルター100の空隙110をすり抜けてしまう。健康人の呼気の最大風圧は9000Pa~10000Pa程度である。この風圧下では飛沫104はもちろんのこと、より大きなサイズである唾106も空隙110を通って小さなサイズの飛沫104となってフィルター100の空隙110から放出されてしまう。
飛沫104や唾106にウイルス108が含まれている場合には、ウイルス108とともに空隙110を通ってフィルター100外に放出されてしまうこととなる。すなわち、フィルターを使用して水滴である飛沫や唾を捕集するには極めて低い風圧下でなければならず、健康人の呼気の風圧下では飛沫の捕集はできないのである。したがって実際にフィルターの一種であるマスクを着用して数時間が経過してもマスクの口元近傍は乾いたままであり、飛沫の捕集がされていないことは当然のことと理解できる。
<フィルターを用いた微小粒子捕集における飽和時間の重要性>
図11は、フィルター100で空気中の微小粒子102を捕集する状態を示した模式図である。
フィルター100で微小粒子102を捕集すると、微小粒子102はフィルター100の空隙110を埋めるので、フィルター100の空隙110は一方的に減少し、一定量の空気を決められた流速で空隙110に通過させるのに必要な圧力(差圧)が増大する。
一般的にフィルター100は、対象物質を捕集し始めた瞬間から空隙110が埋まっていくので、フィルター100を通過するのに必要な圧力(差圧)が増大して行く。そこで空隙110を通過させるのに必要な圧力(差圧)が規定の値に達したらフィルター100が「飽和」したと表現し、新品のフィルター100と交換するか、もしくはフィルター100を洗浄して元の状態に戻さないと使用を継続できない。
したがって、単純にフィルター100の捕集効率を高めた製品は「飽和」までの時間が短くなり、煩雑にフィルター100の交換が必要となるので実用的には使い難い製品になってしまう事が起こり得る。フィルター100の捕集効率を低くすると「飽和」までの時間が長くなるが、素通りしてしまう微小粒子102が増えてしまう。実用的なフィルター100は、捕集効率と「飽和」までの時間が最適に調製されたものである。
不織布マスクで呼気中の飛沫を捕集しようとしても、飛沫は水滴であり呼気の風圧下で変形して不織布マスクをすり抜けてしまう可能性が高いので、不織布マスクで呼気中の飛沫を捕集することは原理的に困難であるが、ここでは不織布マスクで飛沫を捕集できると仮定した場合の飽和時間を試算した。
市販されている不織布マスクは、真ん中にフィルター層、口元側に柔らかなソフト層、反対の外側に埃などを捕集するハード層の三層構造が一般的である。縦幅10cm程度であるが中心部近傍で上下方向に折り畳まれているため、広げると縦幅15cm、横幅15cm程度である。全体の厚みは0.3mm程度である。
このようなサイズの不織布マスクの体積は6.75ccである。不織布マスクを構成する繊維の体積占有率を15%とすると、空間は5.74ccである。
成人は毎分15回程度呼吸をし、一回の呼気量は400cc~500cc程度であることが知られているため、中央値である450ccを一回の呼気量として試算する。
呼気の温度は36.5℃とし、この温度における飽和水蒸気量は44g/m3なので、0.0198g/450ccとなる。呼気の湿度は95%とされているので水分量は0.0188gとなり、毎分15回の呼吸を繰り返すとすると、呼気中の水分量は0.282g/分となり、24時間では406.08gとなる。
他の推計では、成人は1日24時間で約400gの水分を呼気中に含ませて放出しているとされている。この量は上述の試算値(24時間で406.08g)と略合致する。
同様に吸気の温度25℃における飽和水蒸気量は22.5g/m3なので一回の吸気量では0.010g/450cc、湿度50%とすると0.005g/450ccとなり、毎分15回の呼吸を繰り返すとすると、吸気中の水分量は0.075g/分となる。
呼気と吸気とを合計すると0.357g/分となり、これの95%を捕集すると0.34g/分(20.4g/h)の水分を捕集していることになる。
実際に飛沫捕集効率が95%以上とされる不織布マスクを、顔との密着性を保って着用するとかなり息苦しい。したがって不織布マスクの空間5.74ccの半分程度を残すと仮定し、残りの2.87ccの空間を水分で完全に満たすのに必要な時間を算出すると、水分1ccの重量を1gとした場合、8.44分である。以上の試算では呼気中の水分は全て飛沫として放出されるとしている。飛沫の割合を半分とし、残りは水蒸気として放出されると仮定しても16.88分でマスクは水で満たされる計算となり、20分間に届かない。
不織布マスクに飛沫捕集の効果が有ると仮定しても、不織布マスクを着用後、長く見積もっても20分毎に新品と交換しなければならないはずであり、不織布マスクの実用性が乏しいことは明らかである。
<マスク着用テスト>
不織布マスクが飛沫捕集を続けているのであれば、不織布マスクには刻々と水分が蓄積されるはずである。したがって、着用前の不織布マスクの重量を測定し、着用後20分、1時間、2時間、3時間のそれぞれの時間経過後の不織布マスクの重量を測定すれば、捕集されて不織布マスクに溜まった水分の重量が分かるので、捕集効率が経過時間とともにどのように変化するのかが確認できる。
表1には、市販された不織布マスクをボランティアに着用してもらい、この状態で通常業務をこなしながら不織布マスクの重量変化を測定した結果を示す。
Figure 0007296670000002
前述した不織布マスクの飛沫捕集効率の試算値からすると、不織布マスクの着用後、1時間経過後では重量は20.4g、2時間後では40.8g、3時間経過後では61.2g程度増加しているはずである。
しかしながら表1に示した通り、実際には数ミリgから数十ミリg程度しか重量は増えておらず、試算値の0.1%にも満たない。
表1に示した結果は、市販されている飛沫捕集効率95%以上とされる高品質な不織布マスクを着用して飛沫を捕集しようとしても、呼気、吸気ともに飛沫は殆ど不織布マスクを素通りし、飛沫を捕集する機能は持っていないことを明らかとしている。
また不織布マスクの着用者は、通常通りの業務をこなしており、当然のことながら電話での応対、他者との会話なども行っていたので、それに伴う唾の放出があったにも関わらず、不織布マスクの重量は増えていない。
このことを確かめるべく、予め不織布マスクの口元近傍に霧状の水分を1g程度吹き付けて30分間、着用を継続した後、不織布マスクの重量変化を測定すると、殆どの水分は不織布マスクに残っていない結果となった。
吸気の湿度は50%程度だとしても呼気の湿度は95%であり、呼吸によって間断なく飛沫は不織布マスクに捕集されていると仮定すると、この重量減少は乾燥したとの説では説明できない。また仮に蒸発したとすると飛沫はマスクに捕集されていないことになってしまう。
すなわち不織布マスクは飛沫であれ唾であれ水分の殆どは健康人の呼気の風圧下において飛沫として不織布マスクの外に放出されていることを実証している。
フィルターで小さな水滴である飛沫を捕集することはできないことが分かったが、飛沫に細菌もしくはウイルスが含まれている場合、これらの細菌もしくはウイルスをマスクで捕集できる可能性について検討した。
細菌には身近に存在するとされるブドウ球菌や大腸菌などが知られている。他にも結核菌、赤痢菌、コレラ菌、などが知られているがこれらの細菌の大きさについては形状が球状のもの、細長い棒状のものなどがあり、サイズもさまざまであるが大まかに言えば1μm程度であるとされている。
大きさ1μm程度の細菌を隙間が0.3μm程度の不織布マスクで捕集することは原理的には可能である。細菌は呼気もしくは吸気に含まれている飛沫と一緒に行動していても飛沫はマスクの隙間を通り抜けてしまうが細菌は隙間を通り抜けられないので、細菌の捕集はできる可能性が高いと判断できる。
他方、ウイルスについてはこちらも形状、大きさは一定しないが大まかに0.1μm程度の大きさであるとされている。この大きさのウイルスを隙間の大きさが0.3μm程度の不織布マスクで捕集することは原理的にできない。ウイルスは水滴である飛沫と行動を共にしているので飛沫を捕集すればウイルスを捕集できるとする考え方は正しいが残念ながら飛沫は液体であり呼気の風圧を受けると変形してマスクの隙間を通り抜けてしまうので、飛沫が通り抜ける際にウイルスも一緒に隙間を通り抜けてしまうことになり、結果的にウイルスをマスクで捕集することはできない。
<JIS T9001の検討>
経済産業省は2021年6月、マスクの性能および試験方法について標準化を図り、マスクを必要としている人が安心してマスクを購入できるよう、表2に一部を抜粋して示したような、医療用および一般用のマスクを対象としたJIS T9001(医療用および一般用マスクの性能要件および試験方法)を制定した。表2に主要部を抜粋して記載した。
Figure 0007296670000003
また、コロナ感染対策等に従事する医療従事者用のマスクを対象としたJIS T9002(感染対策医療用マスクの性能要件および試験方法)も制定した。
この規定は、マスクの用途として微小粒子捕集用、バクテリア(細菌)飛沫捕集用、ウイルス飛沫捕集用、花粉粒子捕集用の4項目に区分して検査方法などが規定されている。
微小粒子捕集効率試験では、微小粒子として公称粒径0.1μmの真球状ポリスチレン系標準粒子を純水に分散させたもの、または公称粒径0.3μmの真球状ポリスチレン系標準粒子を純水に分散させたものを用いてもよいとされている。
1m3当たり107~108の粒子数になるようにエアロゾル生成器で調整してチャンバーに流し、パーティクルパウンターで数を数えて、マスクを通過する前と通過した後の数の比から捕集効率を算出している。
JIS T9001においては、図12に概略を示した微小粒子捕集効率試験装置200を用いる試験方法について規定されている。この装置で差圧を測定しているのは、捕集が進むとマスクの隙間が詰まって少なくなり、一定の流量で吸引しようとすると差圧が高くなるためである。差圧が高くなることは、マスクを着用していると息苦しさが増すことを意味する。なお、図12中、符号202はエアロゾル入り圧縮空気、204は差圧計、206はベローズ、208はパーティクルパウンター、210はガラス製チャンバー、212は定流量吸引ポンプ、214はサンプルである。
バクテリア飛沫捕集効率試験では図13に示したようなバクテリアの飛沫捕集効率試験装置220を使用してバクテリア入りの飛沫224を流し、マスクで捕集した効率を測定する。バクテリアは寒天培地236で増殖するので円形状にカビが生える。このカビが生えた場所を「コロニー」と呼び、コロニーの数を数えて捕集効率を算出する。
飛沫はマスクでは捕集できないが、バクテリアのサイズはマスクの隙間よりも大きいので捕集できる可能性は高い。なお、図13中、符号222は圧縮空気、226はガラス製チャンバー、228はサンプル、230はベローズ、232はアンダーセンサンプラー、234はカスケードインパクター、238はシャーレ、240は定流量吸引ポンプである。
ウイルス飛沫捕集効率試験では、ウイルスに感染した大腸菌を含む飛沫をウイルスの飛沫捕集効率試験装置220に流し、マスクで捕集する前と後の大腸菌の数を数える。この場合にはウイルスに感染した大腸菌は溶菌と呼ばれ死滅するので周囲の健康な大腸菌に感染が広がるとカビが生えていない空地が観察できるようになる。これを「プラーク」と呼び、プラークの数を数えて捕集効率を算出する。
したがって、図13に示したバクテリアの飛沫捕集効率試験装置220と同じ装置を使用して同じ方法で試験が行われる。違いはバクテリア飛沫捕集効率試験の場合、バクテリアの増殖数を数えるのに対し、ウイルス飛沫捕集効率試験の場合、バクテリアがウイルスに感染して死滅した場所の数を数えている点である。
ここで規定されている検査方法には基本的に理解に苦しむ点がある。このことは一部、バクテリア飛沫捕集効率試験にも繋がり、下記(1)~(3)のとおりである。
(1)水滴である飛沫をマスクで捕集した効率を測定しようとしているのか。
ただし、規定されているバクテリア懸濁液では純水では無く、添加物が含有されているので物理的性質は呼気に含まれる水分とは異なっている。
もし飛沫を捕集する効率を測定するのであれば、バクテリアが含有されていてもいなくてもサイズ的な影響は限定的なのでバクテリア飛沫捕集とウイルス飛沫捕集とを区別して別の試験を行う必要性は無いと思われる。飛沫の捕集効率を測定するのであれば、後述する花粉粒子捕集効率試験装置242と同様な装置で、同様にしてマスクの重量変化を測定すれば効率良く測定できるはずである。
(2)水滴である飛沫では無く、飛沫に含まれているバクテリア(細菌)を捕集する効率を測定しようとしているのか。
バクテリア飛沫捕集効率試験ではブドウ球菌が使用され、ウイルス飛沫捕集効率試験ではウイルスに汚染された大腸菌が使用される。ところがウイルスのサイズはバクテリアよりも一桁小さいので、ブドウ球菌と大腸菌の捕集効率を別に測定する必要性が無いと思われる。
(3)ウイルスを不織布マスクで捕集しようとしているのか。
もしそうであれば、サイズ的に不織布マスクでウイルスの捕集を効率よく行うのは原理的に無理がある。
実際にウイルスに汚染された大腸菌を含む飛沫を流してウイルスに汚染された大腸菌の割合を調べているのであれば、測定結果は大腸菌捕集効率であって、ウイルス捕集とは無関係である。
現実にウイルス飛沫の捕集効率が95%以上であると明示された不織布マスクが市販されている。規定された試験条件では健康人の呼気では考えられない弱い風圧下で飛沫捕集効率測定が実施されており、飛沫そのものの捕集効率が計測されているようである。そうであれば、実際の不織布マスクの装着を想定して健康人の最大呼気圧である10000Pa程度の風圧下で捕集効率を測定し、かつ捕集効率の着用時間変化を測定してマスクの交換時期を明示するように規定を改定するべきである。
特許第6143972号公報
図13に示した飛沫捕集効率試験装置220において、ウイルス入りの飛沫224は、圧縮空気222と一緒に内径80mmのガラス製チャンバー226内を28.3L/分で移動するように規定されている。成人の呼気の量は、前述した通り450cc程度とされており、呼気、吸気で900cc程度がマスクを通過する。
呼吸回数を15回/分とすると13.5L/分のエアロゾル224が通過する。この値はあくまでも平均値であり、安全性を考慮して多めに規定したとすると上記28.3L/分の流量は妥当であると言える。
JIS T9001の規定について大きな問題は、フィルターの飽和までの時間について、図13に示した飛沫捕集効率試験装置220を用いた実験方法では規定が明示されていないことにある。このフィルターの飽和までの時間は、実用性を左右する極めて重要な因子であり、実測して実際の交換時期を明示する必要がある。
具体的には図13に示した飛沫捕集効率試験装置220においてフィルターを装着した後、バクテリア飛沫もしくはウイルス飛沫を継続して流し、途中の1時間経過時、5時間経過時、10時間経過時のそれぞれについて捕集効率を測定すれば実際のマスク着用の態様に即した捕集効率が得られるのでそれを元に交換時期を明示できることになる。
この捕集効率の経過時間変化から、例えば捕集効率は最低でも80%以上を必要とするのであれば、この効率に至るまでの経過時間が分かるので、マスクを着用してから新品に交換するまでの予測飽和時間を明示できることになる。当該マスクにこの「飽和時間」を「捕集効率」と一緒に明示させるべきなのである。
前述した試算結果から得られたマスクの空隙が使用に伴って半分に減少するのに要する時間は10分以内である。捕集効率95%以上を維持できる時間は着用後、2分にも満たない。
以上のとおり、マスクの捕集効率を測定するシステムの検査条件は、実際にマスクをバクテリア(細菌)飛沫やウイルス飛沫捕集用として装着した場合に必要とされる条件を反映していないものである。
このことがJIS(日本産業規格)に合格した製品であり、95%以上の飛沫捕集効率を有しているはずの不織布マスクであるにも関わらず、実際に装着してみると殆ど飛沫を捕集していない事実の説明である。
すなわち、液体である飛沫や唾をフィルターの一種であるマスクを使用して捕集することは原理的にも実際的にもできないのである。医療従事者向けのN95マスクやサージカルマスクなどの捕集効率が98%以上を有するとされるマスクであっても、その捕集効率測定には固体の塩化ナトリウム粉末が使用されており、得られた結果をそのまま液体である飛沫や唾の捕集にも適用できるとしている点に最も大きな問題がある。
繰り返し述べたように、固体微粒子を捕集する機能を液体微粒子である飛沫捕集に適用するのは間違いであり、医療従事者向けのN95マスクやサージカルマスクなどはあくまでも粉塵などの固体微粒子向けの性能であり、液体微粒子である飛沫や唾を捕集できる能力は示されていないのである。ただし、バクテリア(細菌)のサイズは1μm程度とされているので、これらのN95マスクやサージカルマスクを結核菌などの捕集用として使用することは可能と思われる。
したがって、当然のことながらN95マスクではコロナウイルス感染者の治療に当たる医療従事者用を感染から守ることができるとする話にはなんら根拠が無いのである。
さらにはフィルターに例えば静電気で飛沫を捕集できる機能など何らかの工夫をし、呼気の風圧下であっても高い飛沫捕集効果を有するマスクが製造できたとしても、その捕集効果の持続時間は原理的にせいぜい10分以内である。
どのような形式のマスクであれ、フィルターを使用する方式を採用する限り、マスクの着用者をウイルス感染から守ることは実質的に困難である。現在はウイルス感染者の治療に従事する医療従事者を感染から守る主要な器具はN95を始めとするマスクであるが、マスクに飛沫を捕集する能力が備えられていないのであれば、医療従事者をウイルス感染から守る新たなウイルス感染防止装置の開発は社会的急務である。
また、従来型の医療用マスクは、口元が完全に覆われてしまうため、飲食をする際には外して無防備のまま飲食をすることになる。さらには難聴者にとっては読唇術が使えないなど大きな欠点があった。
一方で、従来から紫外線を照射してウイルスを不活性化できることは知られており、様々な方式の空気清浄化装置が市販され実用されている。市販の装置では大きな部屋全体の空気を清浄化する装置や小型卓上型の装置などが知られている。紫外線発生装置についても紫外線ランプを使用する方式、もしくは紫外線発光ダイオードを使用する方式の装置などが知られている。
紫外線ランプを使用する方式は大出力のランプが比較的安価に使用可能であるが、欠点としてオゾンを発生させる可能性がある。他方、紫外線発光ダイオードを使用する方式は小型化や軽量化ができるが欠点として高出力な紫外線発光ダイオードのコスト高があった。
近年、紫外線発光ダイオードの高出力化や低価格化が進み、低コストで高性能な空気浄化装置を製造することができるようになった。しかしながら、図15(a)に示したように紫外線発光ダイオード300から出射される紫外線の配光分布(紫外線配光域302)は独特の形状を有しており、これを図15(b)に示したようにそのまま円筒状の筒状胴部310内に配置し、筒状胴部310内の空気に紫外線を照射してウイルスの不活性化を実現するようにした従来の装置では紫外線の密度が最も高い紫外線発光ダイオード300の直上部への空気の流れが悪く高効率でウイルスを不活性化できない場合があった。なお図15中、符号304は基板、306はベース板、308は空気通過穴である。
本発明はこのような現状に鑑み、医療従事者を始めとする多くの人々に不織布マスク等のマスクに代わってウイルス感染を有効に防止することのできるウイルス感染防止装置を提供することを目的とする。
さらに着用者が飲食する間であっても安全な空気を供給し続けることができ難聴者に配慮しつつ極めて安全性の高いウイルス感染防止装置を提供することを目的とする。
また、ウイルス感染者から空気中に放出されるウイルス入り呼気中のウイルスを高効率に不活性化することのできるウイルス感染防止装置を提供することを目的とする。
本発明は、前述した従来技術における課題を解決するために発明されたものであり、本発明者は紫外線発光ダイオードの配光分布の形状に合致した形状を有する空気清浄部を発明し、高効率にかつ安価に個人が携帯することのできるウイルス感染防止装置を発明した。
具体的に本発明のウイルス感染防止装置は、
着用者の口元を覆うシールドプレートを有するシールド部材と、
内部に空気を取り込むとともに取り込んだ前記空気に対して紫外線を照射し、前記紫外線が照射された空気を前記シールド部材へ供給する、または前記紫外線が照射された空気を空気中に排出する空気洗浄部と、
前記シールド部材と前記空気洗浄部とを連通させる送気ホースと、
を少なくとも備えたウイルス感染防止装置であって、
前記空気洗浄部が、
一端部と他端部の各々に送気ホースの接続口を有する筒状胴部と、
前記筒状胴部の一端部側の接続口よりもさらに内方に設けられ、前記筒状胴部内に前記空気を取り込むとともに前記筒状胴部内から前記紫外線が照射された空気を排出する送気ファンと、
前記筒状胴部の他端部側の接続口よりもさらに内方に設けられ、前記筒状胴部内に取り込まれた前記空気に紫外線を照射する紫外線発光ダイオードと、
前記送気ファンと前記紫外線発光ダイオードの間に設けられ、前記紫外線発光ダイオードから出射された紫外線を反射する反射板と、
を有し、
前記反射板が、前記紫外線発光ダイオードから出射される紫外線の配光角に略合致する傾斜面を有することを特徴とする。
このように構成されていれば、紫外線発光ダイオードから出射される紫外線の出射密度を最も高めた状態で、確実に空気中に含まれるウイルスを高効率に不活性化させることができ、この不活性化された空気をシールド部材の着用者に供給することができる。
また、本ウイルス感染防止装置は筒状胴部と送気ホースの接続位置を変えることによりウイルス感染者が装着した場合には、ウイルス感染者が吐き出した空気(呼気)を不活性化させてから空気中に排出させることができる。
さらに紫外線発光ダイオードであれば、出力波長が固定されており出射に伴うオゾン発生の恐れが無く安全であるうえに入手が容易であり、製造コストの抑制に寄与することができる。
また、このように反射板が設けられていれば、空気洗浄部内に取り込んだ空気に漏れなく紫外線を照射することができ、確実に空気中のウイルスあるいは呼気中のウイルスを不活性化させることができる。
さらにこのように反射板が紫外線発光ダイオードの配光角と略合致する傾斜面を有していれば、空気洗浄部内に取り込んだ空気に紫外線を効率的に照射させることができる。
また、本発明のウイルス感染防止装置は、
前記反射板が、
板状体と、
前記板状体の表面に成膜された紫外線反射膜と、から成ることを特徴とする。
このように構成されていれば、板状体がどのような形状になろうとも、確実に紫外線反射膜を形成することができる。したがって、確実に空気中のウイルスあるいは呼気中のウイルスを不活性化させることができる。
また、本発明のウイルス感染防止装置は、
前記紫外線発光ダイオードの前記紫外線が出射される出射側の面の上には、配光レンズが設けられ、
前記配光レンズによって、前記紫外線の配光角が調整されることを特徴とする。
このように配光レンズを用いれば、紫外線発光ダイオードの配光角を所望の配光角に調整することができるため、空気洗浄部内に取り込んだ空気に紫外線を効率的に照射させることができる。
また、本発明のウイルス感染防止装置は、
前記紫外線発光ダイオードから出射される紫外線の配光角は、25度~140度の範囲内であることを特徴とする。
特にこのような配光角であれば、空気洗浄部内に取り込んだ空気に紫外線を効率的に照射させることができる。
また、本発明のウイルス感染防止装置は、
前記紫外線発光ダイオードが、複数の空気通過穴を有するベース板上に基板を介して配設されており、
前記ベース板が前記筒状胴部の内側面に固定されていることを特徴とする。
このように複数の空気通過穴を有するベース板上に基板を介して紫外線発光ダイオードが配設されていれば、紫外線発光ダイオードの正面視において、紫外線発光ダイオードを筒状胴部の略中央に配設することができる。このため取り込んだ空気に対して、満遍なく紫外線を照射することができる。
また、本発明のウイルス感染防止装置は、
前記ベース板の前記紫外線発光ダイオードが配設された側とは反対側の面には、ヒートシンクが設けられており、
前記紫外線発光ダイオードの上面視において、前記紫外線発光ダイオードの位置と、前記ヒートシンクの位置とが重なり合うように前記ヒートシンクの配設位置が設定されていることを特徴とする。
このように構成されていれば、ヒートシンクで紫外線発光ダイオードが冷却されることになるため、紫外線発光ダイオードを長時間に亘って使用することができ、また紫外線発光ダイオードの故障を抑止することができる。
また、本発明のウイルス感染防止装置は、
前記紫外線発光ダイオードが、前記筒状胴部内の前記反射板によって形成された空間内に取り込まれた2000ccの空気中に存在する飛沫中のウイルスの98%以上を、2秒以下の時間内で不活性化する性能を有することを特徴とする。
このような性能を有する紫外線発光ダイオードであれば、確実に空気中のウイルスを不活性化させることができる。
また、本発明のウイルス感染防止装置は、
前記紫外線発光ダイオードから出射される紫外線の紫外線強度が、2mW/cm2~500mW/cm2の範囲内であることを特徴とする。
このような紫外線強度であれば、確実に空気中のウイルスあるいは呼気中のウイルスを不活性化させることができる。
また、本発明のウイルス感染防止装置は、
前記紫外線発光ダイオードから出射される紫外線の波長が、210nm~290nmの範囲内であることを特徴とする。
特にこのような波長の紫外線であれば、空気中のウイルスあるいは呼気中のウイルスを高効率にかつ確実に不活性化させることができる。
また、本発明のウイルス感染防止装置は、
前記送気ファンにより送気される空気の量が、毎秒600cc以上であることを特徴とする。
このような空気の量であれば着用者の口元近傍には常にウイルスが不活性化された空気が供給されることとなり、周囲のウイルス入り飛沫等を吸気してしまうことを確実に防止することができる。さらにウイルス感染者が着用した場合には口から吐き出される空気(呼気)を、確実にウイルスが不活性化された状態で空気中に排出することができる。
また、本発明のウイルス感染防止装置は、
前記送気ホースの一端部は、前記シールド部材に設けられた接続口に着脱自在に接続されることを特徴とする。
このように送気ホースの一端部とシールド部材の接続口とが着脱自在に接続されていれば、送気ホースの脱着、交換、修理、洗浄などのメンテナンス性を向上させることができる。
また、本発明のウイルス感染防止装置は、
前記送気ホースの他端部は、前記空気洗浄部の筒状胴部の一端部側の接続口または他端部側の接続口のいずれか一方に着脱自在に接続されることを特徴とする。
このように送気ホースの他端部と、空気洗浄部の筒状胴部の一端部側の接続口または他端部側の接続口のいずれか一方が着脱自在に接続されていれば、本発明のウイルス感染防止装置を、着用者にウイルスが不活性化された空気を供給する目的、およびウイルス感染者に着用させる場合にはウイルス感染者から放出される呼気を、ウイルスを不活性化させてから放出し、周囲が汚染される恐れを無くす目的のいずれでも用いることができ、極めて好都合である。
また、本発明のウイルス感染防止装置は、
前記シールド部材のシールドプレートが、
全光線透過率(JIS K7105に準拠し、1mm厚のシートで測定)80%以上の高透明性樹脂から成ることを特徴とする。
このように高透明性樹脂から成るシールドプレートが用いられたシールド部材であれば、口元が良好に視認できる状態であるため、例えば話し手の口の形や動きで話を読み取る聴覚障害者等に本発明のウイルス感染防止装置を好適に用いてもらうことができる。
なお、このようなシールドプレートの表面には防曇機能を施してあることが望ましいことは無論である。
また、本発明のウイルス感染防止装置は、
前記シールド部材のシールドプレートが、
少なくとも口元を覆う可動部と、顎部を覆う固定部と、を備え、
前記可動部に設けられたスライダー部を介して、前記可動部が前記固定部に対して上下動するよう構成されていることを特徴とする。
このようなシールドプレートであれば、可動部を下方に下げることで、口元を露出させることができるため、シールド部材を装着したまま飲食をすることができる。しかも口元の周りにウイルスが不活性化された空気が供給された状態とすることができ、安全に飲食をすることができる。
また、本発明のウイルス感染防止装置は、
前記シールド部材は、前記シールドプレートに眼鏡用テンプルが設けられていることを特徴とする。
このように眼鏡用テンプルが設けられていれば、着用者が顔を動かしてもシールドプレートは顔の動きに正確に連動するため、常に最適位置からウイルスが不活性化された安全な空気の供給を受けることができる。
また、本発明のウイルス感染防止装置は、
前記シールド部材は、前記シールドプレートに頭用固定具が設けられていることを特徴とする。
このように頭用固定具が設けられていれば、眼鏡用テンプルのように着用者の耳に負荷をかけることが無いため、着用者が受けるストレスが少なく、長時間の着用に好適である。
また、本発明のウイルス感染防止装置は、
前記シールド部材は、前記シールドプレートに両肩固定具が設けられていることを特徴とする。
このように両肩固定具が設けられていれば、着用者は眼鏡用テンプルや頭用固定具などを用いることなくシールド部材を保持することができ、長時間の装着によるストレスを軽減することができる。
ただしこの場合には、着用者が極端に横を向いた際に安全に空気を供給することができるように、シールドプレートを大きくすることが好ましい。
また、本発明のウイルス感染防止装置は、
前記空気洗浄部を収納するリュックサックをさらに備えることを特徴とする。
このように空気洗浄部をリュックサックに収納すれば、空気洗浄部を背負った状態で、ウイルス感染防止装置が使用できるため、両手が塞がらず持ち運びがし易く、特に医療従事者やウイルス感染者の使用に最適である。
本発明によれば、紫外線発光ダイオードからの紫外線を介してウイルスが不活性化された空気を、シールド部材を装着した着用者に確実に供給することができるとともに、ウイルス感染者の排出するウイルス入り空気(呼気)を、ウイルスが不活性化された状態で空気中に排出することのできるウイルス感染防止装置を提供することができる。
図1は、本発明の実施形態におけるウイルス感染防止装置の概略図である。 図2(a)は、紫外線発光ダイオードおよび周辺部材の断面図、図2(b)は、紫外線発光ダイオードおよび周辺部材の上面図である。 図3(a)は、紫外線発光ダイオードによる紫外線の配光角について説明するための説明図、図3(b)は、紫外線発光ダイオードによる配光角と反射板について説明するための説明図である。 図4は、配光レンズについて説明するための説明図である。 図5は、本発明の他の実施形態におけるウイルス感染防止装置の空気洗浄部の概略図である。 図6は、シールドプレートに眼鏡用テンプルが設けられたシールド部材およびリュックサックを示した概略図である。 図7は、シールドプレートに頭用固定具が設けられたシールド部材およびリュックサックを示した概略図である。 図8は、シールドプレートに両肩固定具が設けられたシールド部材およびリュックサックを示した概略図である。 図9は、配管中を左側から右側に流れている空気中の微小粒子とフィルターの空隙の大きさとの関係を説明するための模式図である。 図10は、左側から右側に流れている空気中の飛沫や唾をフィルターで捕集する様子を示した模式図である。 図11は、左側から右側に流れている空気中の微小粒子をフィルターで捕集する様子を示した模式図である。 図12は、微小粒子捕集効率試験装置の概念図である。 図13は、バクテリア飛沫捕集効率試験装置の概念図である。 図14は、花粉粒子捕集効率試験装置の概念図である。 図15は、紫外線発光ダイオードから出射された紫外線の配光域について説明するための説明図である。
以下、本発明のウイルス感染防止装置について、図面に基づきより詳細に説明する。
本発明のウイルス感染防止装置は、医療従事者を始めとする多くの人々に、不織布マスク等のマスクに代わってウイルス感染を有効に防止することのできるものである。
<ウイルス感染防止装置80>
本発明の一実施形態におけるウイルス感染防止装置80は、図1に示したように、着用者30の口元を覆うシールドプレート12を有するシールド部材10と、内部に空気を取り込むとともに取り込んだ空気に対して紫外線を照射し、紫外線が照射された空気をシールド部材10へ供給する、または紫外線が照射された空気を空気中に排出する空気洗浄部50と、このシールド部材10と空気洗浄部50とを連通させる送気ホース40を有している。
この空気洗浄部50は、筒状胴部52を備え、筒状胴部52の一端部Aと他端部Bの各々に送気ホース40との接続口68,56を有している。
ここで送気ホース40の一端部は、シールド部材10に設けられた接続口14に着脱自在に接続され、送気ホース40の他端部は、空気洗浄部50の筒状胴部52の一端部A側の接続口68に着脱自在に接続されるように構成されている。
さらに筒状胴部52は、筒状胴部52の一端部A側の接続口68よりもさらに内方に、筒状胴部52内に空気を取り込むとともに筒状胴部52内から紫外線が照射された空気を排出する送気ファン54が設けられている。
一方、筒状胴部52の他端部B側の接続口56よりもさらに内方には、筒状胴部52内に取り込まれた空気に紫外線を照射する紫外線発光ダイオード58が設けられている。
このような筒状胴部52の大きさとしては特に限定されるものではないが、例えば直径が50mm~200mmの範囲内、全長が100mm~300mmの範囲内であり、500cc~2500cc程度の空間を有することが好ましい。
なお、本実施形態におけるウイルス感染防止装置80は、少なくとも送気ファン54および紫外線発光ダイオード58が、それぞれに設けられた調整ボタン(図示せず)などを操作することで電源のON・OFFの切り替え、出力値の調整や変更などができるようになっていれば良いが、より操作をし易くする目的で、送気ファン54および紫外線発光ダイオード58の電源のON・OFFの切り替え、出力値の調整や変更などをまとめてコントローラー90で制御可能とすることが好ましい。
また、本実施形態におけるウイルス感染防止装置80では、紫外線発光ダイオード58は、図1、図2(a)および図2(b)に示したように、複数(図2(b)では4箇所)の空気通過穴62を有するベース板63上に基板59を介して配設されており、ベース板63に対して基板59は、半田で固定されている。
そして、このベース板63が、筒状胴部52の内側面に接着等の手段で固定されている。
一方、ベース板63の紫外線発光ダイオード58の配設された側とは反対側の面には、ヒートシンク60が設けられており、紫外線発光ダイオード58の上面視(図2(b))において紫外線発光ダイオード58の位置と、ヒートシンク60の位置とが重なり合うように、ヒートシンク60が配設されている。ヒートシンク60としては、例えば公知の市販品を用いることが好ましい。このようなヒートシンク60は、ベース板63に接着剤で固定されている。
ここで紫外線発光ダイオード58の性能としては、後述する筒状胴部52内の反射板66によって形成された空間内に取り込まれた2000ccの空気中に存在する飛沫中のウイルスの98%以上を、2秒以下、さらに望ましくは1秒以下の時間内で不活性化することができるだけの性能を有することが好ましい。
具体的に、紫外線発光ダイオード58から出射される紫外線強度は、好ましくは2mW/cm2~500mW/cm2の範囲内、より好ましくは20mW/cm2~200mW/cm2の範囲内である。
また、紫外線発光ダイオード58から出射される紫外線の波長は、210nm~290nmの範囲内であることが好ましい。
ここで紫外線発光ダイオード58は、図3(a)に示したように、紫外線発光ダイオード58から出射された紫外線の照射範囲が所定の角度(広角)の領域(紫外線配光域74)を有することが好ましい。この角度、すなわち配光角θは、25度~140度の範囲内であることが好ましい。
なお、紫外線発光ダイオード58から出射された紫外線が所定の配光角θを有しない場合には、図4に示したように、紫外線発光ダイオード58の上に、所望の配光角θを有する配光レンズ64を配設することで、所望の配光角θを得ることが可能となる。
一方、図1および図3(b)に示したように、空気洗浄部50の筒状胴部52内には、送気ファン54と紫外線発光ダイオード58との間に、紫外線発光ダイオード58から出射された紫外線を反射する反射板66が設けられている。このような反射板66は、板状体(図示せず)の表面に紫外線反射膜を成膜して成るようにすれば良い。また紫外線反射膜の材質としては、特に限定されるものではないが、例えばアルミニウムを板状体(図示せず)の表面に成膜することで反射板66とすることができる。
このような反射板66には、上述した紫外線発光ダイオード58から出射される紫外線の配光角θと略合致する傾斜面70が設けられていることが好ましい。
このような傾斜面70が設けられた反射板66が筒状胴部52内に設けられることにより、紫外線発光ダイオード58から出射された紫外線が、この反射板66で反射されるとともに、筒状胴部52内に取り込まれた空気に対して漏れなく高効率に紫外線を照射させることができる。
なお、本実施形態のウイルス感染防止装置80では、送気ファン54から送気される空気の量が、毎秒600cc以上であることが好ましい。
送気ファン54から送気される空気の量が毎秒600cc以上であれば、着用者30の口元近傍には、常にウイルスが不活性化された空気が呼吸に十分な量、供給されることとなり、周囲のウイルス入り飛沫を吸気してしまうことを確実に防止することができる。
さらに送気ファン54から送気される空気の量が毎秒600cc以上であれば、着用者30がウイルス感染者で有った場合でも、ウイルス感染者が呼吸する度に、その全ての呼気中のウイルスを不活性化した状態で排気することができる。このため、着用者30の周囲にウイルス入り飛沫を排気してしまうことを確実に防止することができる。
すなわち、本発明のウイルス感染防止装置80は、着用者へのウイルス感染防止の役割と、ウイルス感染者からの感染拡大を防止する役割の両方に適用可能な能力を持つものである。
ここで、着用者30の口元近傍に、ウイルスが不活性化された空気を供給する際には、図1に示したように、シールド部材10に接続されたI字状の送気ホース40の他端部を、空気洗浄部50の一端部A側の接続口68に接続する。
そしてこの状態で、送気ファン54を動作させることにより、筒状胴部52の他端部B側の接続口56から空気を筒状胴部52内に取り込み、この取り込まれた空気は、反射板66によって形成された空間内で紫外線発光ダイオード58から出射された紫外線を受け、ウイルスが不活性化された状態となり、ウイルスが不活性化された空気は接続口68を通り、送気ホース40を介して着用者30の口元に供給されることとなる。
一方、ウイルス感染された方が本実施形態のウイルス感染防止装置80を使用する際には、図1において送気ホース40の他端部を接続口68から外し、今度は図5に示したように他端部B側の接続口56に接続する。
そしてこの状態で、送気ファン54を動作させることにより、筒状胴部52の他端部B側の接続口56からウイルス感染者の排気(呼気)を、送気ホース40を介して筒状胴部52内に取り込み、複数の空気通過穴62を通過した空気は、反射板66によって形成された空間内で紫外線発光ダイオード58から出射された紫外線を受け、空気中のウイルスは不活性化された状態となり、ウイルスが不活性化された空気は接続口68から排出される。
ここで着用者30の口元に装着されるシールド部材10は、公知のマウスガードやフェイスガードなどに送気ホース40を着脱自在に接続できるようにしたものであっても良いが、図1、図6~8に示したように、シールド部材10はシールドプレート12が、着用者30の口元を覆う可動部12aと、顎部を覆う固定部12bとを備え、可動部12aに設けられたスライダー部12cを介して、可動部12aが固定部12bに対して上下動するように構成されたものであることが好ましい。なお、図6(a-1)、図6(a-2)、図7(a-1)、図7(a-2)、図8(a-1)、図8(a-2)は、着用者30の口元を覆う可動部12aが上がった状態を示した図であり、図6(b-1)、図6(b-2)、図7(b-1)、図7(b-2)、図8(b-1)、図8(b-2)は、着用者30の口元を覆う可動部12aが下がった状態を示した図である。
このようにシールド部材10のシールドプレート12が構成されていれば、図6に示したように、シールドプレート12に眼鏡用テンプル13が設けられた、着用者30の耳でシールドプレート12を保持する方式、図1および図7に示したように、シールドプレート12に保持具16を介して頭用固定具18が設けられた、着用者30の頭でシールドプレート12を固定する方式、および図8に示したように、シールドプレート12に両肩固定具19が設けられた、着用者30の肩部でシールドプレート12を固定する方式を使い分けることができる。
そして、例えば図1および図7に示したように、シールドプレート12を着用者30の頭に装着した状態のまま、可動部12aだけをスライダー部12cを介して下方に下げ、口元を露出させれば、シールド部材10を装着したままの状態で飲食をすることができる。
しかも口元の周りにウイルスが不活性化された空気が供給された状態とすることができるため、安全に飲食をすることができる。
なお、本実施形態のウイルス感染防止装置80は、図6~8に示したように、空気洗浄部50をリュックサック92に収納し、着用者30が自ら空気洗浄部50を背負うようにすることが好ましい。
このようにすれば空気洗浄部50を背負った状態で、ウイルス感染防止装置80が使用できるため、両手が塞がらず持ち運びがし易く、特に医療従事者やウイルス感染者の使用に最適である。
なお図1中、符号20は隙間カバーであり、装着することが好ましい部材であるが、必須の部材ではなく、適宜装着すべきか否か選択可能なものである。
なおシールド部材10は、特に着用者30への装着の仕方を図6~8に示したような形態に限定するものではないものである。
ここでシールドプレート12としては、なるべく視認がし易いように、透明であることが好ましい。具体的には、シールドプレート12が、全光線透過率(JIS K7105に準拠し、1mm厚のシートで測定)80%以上の高透明性樹脂から成ることが好ましい。またシールドプレートの表面には防曇処理を施してあることが望ましい。
このように高透明性樹脂から成るシールドプレート12が用いられたシールド部材10であれば、着用者30の口元が常に視認できる状態であるため、例えば話し手の口の形や口の動きで話を読み取る聴覚障害者等に好適に用いてもらうことができる。
以上のように、本発明のウイルス感染防止装置80は、紫外線発光ダイオード58から出射された紫外線でウイルスが不活性化された空気を、シールド部材10を装着した着用者30に確実に供給することができ、着用者30がウイルス感染者であった場合には、ウイルス感染者の呼気を全て空気洗浄部50内に取り込み、このウイルス入り呼気に紫外線発光ダイオード58を介して紫外線を照射してウイルスを不活性化した状態で空気中に排出することができるものである。
また本発明のウイルス感染防止装置80は、上記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない範囲で種々の変更が可能なものである。
すなわち、本発明のウイルス感染防止装置80を用いる着用者30は、例えば防護眼鏡を装着した状態で、このウイルス感染防止装置80を用いたりしても良いものである。
10 シールド部材
12 シールドプレート
12a 可動部
12b 固定部
12c スライダー部
13 眼鏡用テンプル
14 接続口
16 保持具
18 頭用固定具
19 両肩固定具
20 隙間カバー
30 着用者
40 送気ホース
50 空気洗浄部
52 筒状胴部
54 送気ファン
56 接続口
58 紫外線発光ダイオード
59 基板
60 ヒートシンク
62 空気通過穴
63 ベース板
64 配光レンズ
66 反射板
68 接続口
70 傾斜面
74 紫外線配光域
80 ウイルス感染防止装置
90 コントローラー
92 リュックサック
θ 配光角
A 一端部
B 他端部
100 フィルター
102 微小粒子
104 飛沫
106 唾
108 ウイルス
110 空隙
200 微小粒子捕集効率試験装置
202 エアロゾル入り圧縮空気
204 差圧計
206 ベローズ
208 パーティクルパウンター
210 ガラス製チャンバー
212 定流量吸引ポンプ
214 サンプル
220 飛沫捕集効率試験装置
222 圧縮空気
224 飛沫
226 ガラス製チャンバー
228 サンプル
230 ベローズ
232 アンダーセンサンプラー
234 カスケードインパクター
236 寒天培地
238 シャーレ
240 定流量吸引ポンプ
242 花粉粒子捕集効率試験装置
244 花粉入り空気
246 サンプル
248 定流量吸引ポンプ
300 紫外線発光ダイオード
302 紫外線配光域
304 基板
306 ベース板
308 空気通過穴
310 筒状胴部

Claims (18)

  1. 着用者の口元を覆うシールドプレートを有するシールド部材と、
    内部に空気を取り込むとともに取り込んだ前記空気に対して紫外線を照射し、前記紫外線が照射された空気を前記シールド部材へ供給する、または前記紫外線が照射された空気を空気中に排出する空気洗浄部と、
    前記シールド部材と前記空気洗浄部とを連通させる送気ホースと、
    を少なくとも備えたウイルス感染防止装置であって、
    前記空気洗浄部が、
    一端部と他端部の各々に送気ホースの接続口を有する筒状胴部と、
    前記筒状胴部の一端部側の接続口よりもさらに内方に設けられ、前記筒状胴部内に前記空気を取り込むとともに前記筒状胴部内から前記紫外線が照射された空気を排出する送気ファンと、
    前記筒状胴部の他端部側の接続口よりもさらに内方に設けられ、前記筒状胴部内に取り込まれた前記空気に紫外線を照射する紫外線発光ダイオードと、
    前記送気ファンと前記紫外線発光ダイオードの間に設けられ、前記紫外線発光ダイオードから出射された紫外線を反射する反射板と、
    を有し、
    前記反射板が、前記紫外線発光ダイオードから出射される紫外線の配光角に略合致する傾斜面を有することを特徴とするウイルス感染防止装置。
  2. 前記反射板が、
    板状体と、
    前記板状体の表面に成膜された紫外線反射膜と、から成ることを特徴とする請求項1に記載のウイルス感染防止装置。
  3. 前記紫外線発光ダイオードの前記紫外線が出射される出射側の面の上には、配光レンズが設けられ、
    前記配光レンズによって、前記紫外線の配光角が調整されることを特徴とする請求項1または2に記載のウイルス感染防止装置。
  4. 前記紫外線発光ダイオードから出射される紫外線の配光角は、25度~140度の範囲内であることを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載のウイルス感染防止装置。
  5. 前記紫外線発光ダイオードが、複数の空気通過穴を有するベース板上に基板を介して配設されており、
    前記ベース板が前記筒状胴部の内側面に固定されていることを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載のウイルス感染防止装置。
  6. 前記ベース板の前記紫外線発光ダイオードが配設された側とは反対側の面には、ヒートシンクが設けられており、
    前記紫外線発光ダイオードの上面視において、前記紫外線発光ダイオードの位置と、前記ヒートシンクの位置とが重なり合うように前記ヒートシンクの配設位置が設定されていることを特徴とする請求項5に記載のウイルス感染防止装置。
  7. 前記紫外線発光ダイオードが、前記筒状胴部内の前記反射板によって形成された空間内に取り込まれた2000ccの空気中に存在する飛沫中のウイルスの98%以上を、2秒以下の時間内で不活性化する性能を有することを特徴とする請求項1~6のいずれか一項に記載のウイルス感染防止装置。
  8. 前記紫外線発光ダイオードから出射される紫外線の紫外線強度が、2mW/cm2~500mW/cm2の範囲内であることを特徴とする請求項1~7に記載のウイルス感染防止装置。
  9. 前記紫外線発光ダイオードから出射される紫外線の波長が、210nm~290nmの範囲内であることを特徴とする請求項1~8のいずれか一項に記載のウイルス感染防止装置。
  10. 前記送気ファンにより送気される空気の量が、毎秒600cc以上であることを特徴とする請求項1~9のいずれか一項に記載のウイルス感染防止装置。
  11. 前記送気ホースの一端部は、前記シールド部材に設けられた接続口に着脱自在に接続されることを特徴とする請求項1~10のいずれか一項に記載のウイルス感染防止装置。
  12. 前記送気ホースの他端部は、前記空気洗浄部の筒状胴部の一端部側の接続口または他端部側の接続口のいずれか一方に着脱自在に接続されることを特徴とする請求項1~11のいずれか一項に記載のウイルス感染防止装置。
  13. 前記シールド部材のシールドプレートが、
    全光線透過率(JIS K7105に準拠し、1mm厚のシートで測定)80%以上の高透明性樹脂から成ることを特徴とする請求項1~12のいずれか一項に記載のウイルス感染防止装置。
  14. 前記シールド部材のシールドプレートが、
    少なくとも口元を覆う可動部と、顎部を覆う固定部と、を備え、
    前記可動部に設けられたスライダー部を介して、前記可動部が前記固定部に対して上下動するよう構成されていることを特徴とする請求項1~13のいずれか一項に記載のウイルス感染防止装置。
  15. 前記シールド部材は、前記シールドプレートに眼鏡用テンプルが設けられていることを特徴とする請求項1~14のいずれか一項に記載のウイルス感染防止装置。
  16. 前記シールド部材は、前記シールドプレートに頭用固定具が設けられていることを特徴とする請求項1~14のいずれか一項に記載のウイルス感染防止装置。
  17. 前記シールド部材は、前記シールドプレートに両肩固定具が設けられていることを特徴とする請求項1~14のいずれか一項に記載のウイルス感染防止装置。
  18. 前記空気洗浄部を収納するリュックサックをさらに備えることを特徴とする請求項1~17のいずれか一項に記載のウイルス感染防止装置。
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