JP7295493B1 - プレス成形装置及びプレス成形品の製造方法 - Google Patents

プレス成形装置及びプレス成形品の製造方法 Download PDF

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Abstract

このプレス成形装置は、パンチと、ダイと、ブランクホルダと、を備え、パンチは、頂面と、側面と、頂面と側面の間に配置されたパンチ肩と、を有し、パンチ肩は、曲率半径500mm以上で延在するパンチ肩真直部と、曲率半径500mm未満で延在するパンチ肩湾曲部と、を備え、頂面におけるパンチ肩湾曲部に隣接する箇所は、頂面の外側に向かって凸に張り出し、頂面には、プレス方向に突出する凸部があり、凸部は、パンチ肩真直部が延在する延在方向に沿って延在し、ダイのダイ穴の底面は、頂面に対応する形状であり、ブランクホルダは、ダイの板押さえ面に対向して配置される。

Description

本発明は、プレス成形装置及びプレス成形品の製造方法に関する。
本願は、2022年2月10日に、日本に出願された特願2022-019563号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
従来、高強度で薄肉の素材の端部を挟持した状態で、ダイとパンチとの間に挟んでプレスする絞り成形により、所望の形状の成形品を形成するプレス成形装置があった(例えば、特許文献1参照)。
特許第2560416号公報
しかしながら、従来のプレス成形装置による絞り成形には、成形品の湾曲部の近傍にしわや割れ等の不具合が生じるおそれがあった。
本発明は、上記背景技術の問題点に鑑み、成形品の湾曲部に生じる不具合を抑制できるプレス成形装置、及びプレス成形品の製造方法を提供することを課題とする。
前記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提案している。
(1)本発明の態様1は、パンチと、ダイと、ブランクホルダと、を備え、前記パンチは、頂面と、側面と、前記頂面と前記側面の間に配置されたパンチ肩と、を有し、前記パンチ肩は、曲率半径500mm以上で延在するパンチ肩真直部と、曲率半径500mm未満で延在するパンチ肩湾曲部と、を備え、前記頂面における前記パンチ肩湾曲部に隣接する箇所は、前記頂面の外側に向かって凸に張り出し、前記頂面には、プレス方向に突出する凸部があり、前記凸部は、前記パンチ肩真直部が延在する延在方向に沿って延在し、前記ダイのダイ穴の底面は、前記頂面に対応する形状であり、前記ブランクホルダは、前記ダイの板押さえ面に対向して配置される、プレス成形装置である。
(2)本発明の態様2は、前記プレス方向から見て、前記凸部の前記延在方向の先端と前記パンチ肩真直部の中心との前記延在方向の間隔は、前記パンチ肩真直部の前記延在方向の長さの40%以上である、(1)に記載のプレス成形装置であってもよい。
(3)本発明の態様3は、前記プレス方向から見て、前記パンチ肩真直部と前記パンチ肩湾曲部の間を通り前記延在方向に垂直な第1直線と、前記パンチ肩湾曲部の中央部を通り前記第1直線に平行な第2直線との間に、前記凸部の前記先端部がある、(1)又は(2)に記載のプレス成形装置であってもよい。
(4)本発明の態様4は、前記凸部を通り、前記延在方向に垂直な断面において、前記凸部の表面の長さは、前記プレス方向に垂直な前記凸部の幅の1.2倍より大きい、(1)から(3)のいずれか一に記載のプレス成形装置であってもよい。
(5)本発明の態様5は、前記凸部を通り、前記プレス方向及び前記延在方向にそれぞれ沿った断面において、前記凸部の前記延在方向の先端部の表面と前記プレス方向のなす角は30°以上である、(1)から(4)のいずれか一に記載のプレス成形装置であってもよい。
(6)本発明の態様6は、前記プレス方向から見て、前記頂面の図心は、前記凸部の前記プレス方向の高さの20%以上の頂部の内側にある、(1)から(5)のいずれか一に記載のプレス成形装置であってもよい。
(7)本発明の態様7は、前記パンチ肩湾曲部の両側にある2つの前記パンチ肩真直部のなす角は、鋭角である、(1)から(6)のいずれか一に記載のプレス成形装置であってもよい。
(8)本発明の態様8は、(1)から(7)のいずれか一に記載のプレス成形装置を使用するプレス成形品の製造方法であって、金属板を前記ダイと前記ブランクホルダとで挟み、前記金属板を前記プレス成形装置で絞り成形し、前記金属板の引張強さは980MPa以上である、プレス成形品の製造方法である。
(9)本発明の態様9は、前記凸部によって前記金属板に成形された部分を除去する、(8)に記載のプレス成形品の製造方法であってもよい。
本発明のプレス成形装置及びプレス成形品の製造方法によれば、成形品の湾曲部に生じる不具合を抑制することができる。
本発明の一実施形態のプレス成形装置により製造されるプレス成形品の斜視図である。 同プレス成形品の平面図である。 同プレス成形品から製造される環状部品の斜視図である。 同プレス成形装置を分解した斜視図である。 金属板を絞り成形する前の、同プレス成形装置の断面図である。 同プレス成形装置のパンチの平面図である。 図6中の切断線A1-A1の断面図である。 図6中の切断線A2-A2の断面図である。 本発明の一実施形態におけるプレス成形品の製造方法を示すフローチャートである。 金属板を絞り成形する途中の、同プレス成形装置の断面図である。 金属板を絞り成形した後の、同プレス成形装置の断面図である。 比較例プレス成形品の要部における、金属板の流入状態を示す平面図ある。 同プレス成形品の要部における、金属板の流入状態を示す平面図ある。 (De/Ds)の値に対する板厚減少率比の変化を示す図である。 線長比(Lp/Ls)に対する板厚減少率比の変化を示す図である。 深さHpに対する板厚減少率比の変化を示す図である。 一実施形態の第1変形例のプレス成形品の平面図である。 第1変形例のプレス成形品に対する、(De/Ds)の値に対する板厚減少率比の変化を示す図である。 一実施形態の第2変形例のプレス成形品の斜視図である。 一実施形態の第3変形例のプレス成形品の斜視図である。 一実施形態の第4変形例のプレス成形品の斜視図である。 一実施形態の第1変形例の環状部品の斜視図である。 一実施形態の第2変形例の環状部品の斜視図である。 一実施形態の第3変形例の環状部品の斜視図である。
以下、本発明に係るプレス成形装置及びプレス成形品の製造方法の一実施形態を、図1から図24を参照しながら説明する。
以下ではまず、プレス成形装置及びプレス成形品の製造方法により製造される環状部品、及び環状部品を製造する際に途中で成形される中間成形品であるプレス成形品について説明する。
〔プレス成形品〕
図1及び図2に示すように、例えば、プレス成形品100Aは、天板10と、周壁20と、フランジ30と、を備える。プレス成形品100Aは、深皿状の形状である。
天板10は、天板10の厚さ方向に見たときに、角が丸い多角形状を呈する。この例では、天板10は、長辺及び短辺を有する矩形状の角を丸くした、角が丸い矩形状を呈する。すなわち、2つの丸い角の間には、長辺又は短辺がある。
天板10には、突出部11が形成されている。この例では、天板10には、2つの突出部11が形成されている。各突出部11は、天板10の第1面10a側の厚さ方向(突出方向)D1に向かって突出している。ここで、天板10における第1面10aとは反対側の面を、第2面10bと言う。すなわち、天板10の深皿状の形状の外側面が第1面10a、天板10の深皿状の形状の内側面が第2面10bである。
各突出部11は、天板10の第2面10bから見ると、前記長辺に沿う方向に延在する(延びる)溝である。2つの突出部11は、天板10の前記短辺に沿う方向に、互いに間隔を空けて配置されている。2つの突出部11は、天板10の厚さ方向に見たときに、天板10の中間部に配置されている。すなわち、各突出部11と第2面10bの縁との間には、第2面10bによる平坦面が形成される。
周壁20は、天板10の縁から突出方向D1とは反対の反突出方向D2に突出している。周壁20は、天板10の縁の全周にわたって形成されている。なお、天板10の第2面10bと周壁20とのなす角度は、鈍角でもよいし、直角でもよい。
フランジ30は、周壁20における反突出方向D2の端部から、周壁20の外側に向かって突出している。フランジ30は、周壁20の全周にわたって形成されている。
なお、プレス成形品100Aの形状はこれに限定されない。例えば、プレス成形品100Aはフランジ30を備えなくてもよい。
〔環状部品〕
図3に示すように、環状部品100は、プレス成形品100Aから、天板10における2つの突出部11を含む、天板10の中間部を除去して製造される。中間部を除去された天板10には、貫通孔12が形成されている。貫通孔12は、天板10を、天板10の厚さ方向に貫通している。
例えば、環状部品100は、車両の窓枠等のフレームや、Aピラーを構成する部品に適用できる。
〔プレス成形装置〕
次に、プレス成形装置について説明する。
図4及び図5に示すように、プレス成形装置200は、パンチ210と、ダイ220と、ブランクホルダ230と、付勢部材240と、を備える。なお、図4では付勢部材240を示していない。付勢部材240は、油圧機構など従来のプレス成形装置に使用されているものであってよい。図5は、図4における切断線A5-A5の断面図である。
パンチ210は、ベース211と、パンチ部212と、凸部213と、を有する。パンチ部212と凸部213は必須であるが、ベース211は無くてもよい。ベース211が無い場合、付勢部材240はパンチ210とは別の土台に支持される。
例えば、ベース211は、平板状に形成されている。
パンチ部212は、プレス成形品100Aの天板10及び周壁20に対応する形状に形成されている。パンチ部212は、ベース211における、ベース211の厚さ方向を向く表面211aの中間部から突出している。パンチ部212は、突出長さが長くなるに従い、突出方向に直交する断面積が狭くなるテーパー状に形成されている。言い換えれば、パンチ部212は、角が丸い四角錐台状に形成されている。パンチ部212は、プレス成形品100Aの天板10に対応して、前記突出方向に見たときに、長辺及び短辺を有する矩形状の角を丸くした、角が丸い矩形状を呈する。
プレス方向とはプレス成形時に成形対象に向かって金型を動かす方向である。プレス成形時にダイ220がパンチ210に向かって移動するのであれば、プレス方向は、図4及び図5中のE2である。プレス成形時にパンチ210がダイ220に向かって移動するのであれば、プレス方向は図4及び図5中のE1である。プレス方向がE1であってもE2であっても金型の相対的な位置関係に差異が無ければ成形に差異は無い。このため、一般的な説明ではプレス方向はE1,E2の軸方向を意味し、プレス方向の向きは考慮されない。以降の説明では、本開示の説明を理解しやすくするため、プレス方向のうちパンチ210からダイ220に向かう方向をプレス方向E1、ダイ220からパンチ210に向かう方向を反プレス方向E2という。パンチ部212の短辺に沿う方向(以下では、短辺方向と言う)F、及び、パンチ部212の長辺に沿う方向(以下では、長辺方向と言う。延在方向)Gは、それぞれプレス方向E1に直交する。
パンチ部212は、ダイ220に向かって凸形状である。パンチ部212には、頂面212a、側面212b、及びパンチ肩212cが形成されている。
頂面212aは、パンチ部212におけるプレス方向E1の先端面である。
側面212bは、パンチ部212におけるプレス方向E1に対する側面である。側面212bは、頂面212aの縁周りの全周にわたって形成されている。
パンチ肩212cは、パンチ部212において、頂面212aと側面212bの間(接続部分)に配置されている。言い換えれば、頂面212aと側面212bとは、パンチ肩212cを介して接続されている。パンチ肩212cは、頂面212aと側面212bとの間の稜線である。
図4に示すように、パンチ肩212cは、パンチ肩真直部212c1,212c2と、パンチ肩湾曲部212c3と、を備える。
パンチ肩真直部212c1,212c2は、曲率半径500mm以上で延在している。この例では、パンチ肩真直部212c1は、短辺方向Fに沿って延在している。この例では、パンチ肩真直部212c2は、長辺方向Gに沿って延在している。
パンチ肩湾曲部212c3は、曲率半径500mm未満で延在している。パンチ肩湾曲部212c3は、パンチ肩真直部212c1の短辺方向Fの端部、及びパンチ肩真直部212c2の長辺方向Gの端部にそれぞれ連なっている。プレス方向E1から見て(プレス方向E1沿うように見て)、パンチ肩湾曲部212c3の中心角度は、約90°である。
頂面212aにおけるパンチ肩湾曲部212c3に隣接する箇所は、頂面212aに沿って、頂面212aの外側に向かって凸に張り出している。
図4及び図5に示すように、この例では、パンチ210は、プレス成形品100Aの2つの突出部11に対応して、2つの凸部213を有する。2つの凸部213は、パンチ部212の頂面212aから、プレス方向E1にそれぞれ突出している。すなわち、パンチ部212の頂面212aには、プレス方向E1に突出する2つの凸部213がある。凸部213はダイ220に向かって突出している。これはプレス成形時の金型の移動方向によって定義されるプレス方向がプレス方向E1,反プレス方向E2のどちらであっても変わらない。
各凸部213は、長辺方向Gに沿って延在している。2つの凸部213は、短辺方向Fに、互いに間隔を空けて配置されている。各凸部213は、パンチ部212の頂面212aの縁には形成されず、頂面212aの中間部に形成されている。すなわち、凸部213と頂面212aの縁との間には、頂面212aによる平坦面が形成される。
図6に示すように、ここで、パンチ肩真直部212c1の端を通り、パンチ肩真直部212c1に直交する平面を、平面P5と規定する。パンチ肩真直部212c2の端を通り、パンチ肩真直部212c2に直交する平面を、平面P6と規定する。平面P5,P6は、パンチ肩湾曲部212c3の端を通り、パンチ肩湾曲部212c3に直交する平面でもある。
プレス成形装置200によりプレス成形品100Aが製造された際に、平面P5,P6に一致する平面を、図2に示すように平面P5A,P6Aと規定する。
フランジ30のうち、2つの平面P5Aにより挟まれる部分を、フランジ真直部33aと規定する。フランジ30のうち、2つの平面P6Aにより挟まれる部分を、フランジ真直部33bと規定する。フランジ30のうち、平面P5A,P6Aにより挟まれる部分を、フランジ湾曲部33cと規定する。
図6に示すプレス方向E1から見て、凸部213の長辺方向Gの第1側G1の先端と、パンチ肩真直部212c2の中心との長辺方向Gの間隔を、間隔L1と規定する。間隔L1は、パンチ肩真直部212c2の長辺方向Gの長さの40%以上であることが好ましい。ここで、プレス方向E1から見て、パンチ肩真直部212c2とパンチ肩湾曲部212c3との間(接続部)を通り長辺方向Gに垂直な第1直線M1を規定する。第1直線M1は、平面P6に含まれる。プレス方向E1から見て、パンチ肩湾曲部212c3の長手方向に沿う中央部を通り第1直線M1に平行な第2直線M2を規定する。このとき、プレス方向E1から見て、凸部213の長辺方向Gの第1側G1の先端は、第1直線M1と、第2直線M2との間にあることが好ましい。
図7に、凸部213を通り、長辺方向Gに垂直な断面を示す。この断面に沿った、プレス方向E1に垂直な方向は、短辺方向Fである。この断面において、凸部213の表面の長さは、短辺方向Fの凸部213の幅の1.2倍より大きいことが好ましい。
ここで、プレス方向E1及び長辺方向Gにそれぞれ沿った断面は、短辺方向Fに垂直な断面である。図8に、凸部213を通り、短辺方向Fに垂直な断面を示す。この断面において、凸部213の長辺方向Gの先端部の表面とプレス方向E1とのなす角θ1は、30°以上であることが好ましい。
図17に示すプレス成形品を製造する場合、プレス方向E1から見て、パンチ部212の頂面212aの図心は、凸部213のプレス方向E1の高さの20%以上の頂部の内側にあることが好ましい。ここで言う頂面212aの図心とは、頂面212aに凸部213が形成されていないときの、頂面212aの重心を意味する。凸部213のプレス方向E1の高さの20%以上の頂部とは、凸部213における、プレス方向E1の最端から、反プレス方向E2に凸部213のプレス方向E1の高さの20%の範囲のことを意味する。
図2のプレス成形品にプレス成形する場合であっても、図17のプレス成形品にプレス成形する場合であっても、プレス方向E1から見て、図6に示すパンチ肩湾曲部212c3の両側にある2つのパンチ肩真直部212c1,212c2のなす角θ2は、鋭角であることより本開示の効果が発現しやすい。
図4及び図5に示すように、例えば、ダイ220は金属の塊である。ダイ220における反プレス方向E2を向く表面は、板押さえ面220aである。
ダイ220の板押さえ面220aには、パンチ部212の形状に凹んだダイ穴221が形成されている。ダイ穴221の底面221aは、パンチ210の頂面212aに対応する形状である。言い換えれば、底面221aは、頂面212aがプレス方向E1に凹凸が反転した形状である。厳密には、底面221aは、頂面212aを、頂面212aに沿って、頂面212aの縁の外側に、後述する金属板Sの板厚程度大きくした形状である。
ダイ穴221の底面221aには、パンチ210の2つの凸部213に対応した2つの凹部222が形成されている。各凹部222は、長辺方向Gに沿って延在している。2つの凹部222は、短辺方向Fに、互いに間隔を空けて配置されている。
例えば、ブランクホルダ230は、平板状に形成されている。ブランクホルダ230における中央部には、パンチ210のパンチ部212に対応した貫通孔231が形成されている。貫通孔231は、ブランクホルダ230をプレス方向E1に貫通している。貫通孔231内には、パンチ部212がプレス方向E1に挿入可能である。
ブランクホルダ230は、パンチ210のベース211とダイ220の板押さえ面220aとの間に配置されている。パンチ210にベース211が無い場合、ブランクホルダ230を反プレス方向E2から支持する付勢部材240は図示されない土台に支持される。いずれにせよ、ブランクホルダ230は、ダイ220の板押さえ面220aに対向して配置されている。
ダイ220とブランクホルダ230とで、プレス成形品100Aを形成する材料となる金属板Sを挟むことができる。
図5に示すように、この例では、プレス成形装置200は、複数の付勢部材240を備える。例えば、付勢部材240はバネである。各付勢部材240は、ベース211の表面211aにパンチ部212を短辺方向Fに挟むように固定されている。各付勢部材240は、ベース211からプレス方向E1に延在している。各付勢部材240は、ブランクホルダ230における反プレス方向E2を向く表面に固定されている。
なお、付勢部材240はバネに限定されず、油圧シリンダ等でもよい。
なお、プレス成形装置200は、付勢部材240を備えなくてもよい。この場合、ブランクホルダ230は移動せず、ダイ220がブランクホルダ230に向かって移動して金属板Sを挟む。その後、パンチ210がプレス方向E1に移動してプレス成形を行う。
〔プレス成形品の製造方法〕
次に、プレス成形装置200を使用するプレス成形品の製造方法について説明する。図9は、本発明の一実施形態におけるプレス成形品の製造方法S1を示すフローチャートである。なお、プレス成形品の製造方法S1に用いられる金属板Sの引張強さは、980MPa(メガパスカル)以上である。
まず、図9に示すステップS5において、図5に示すように、付勢部材240の付勢力により、金属板Sをダイ220とブランクホルダ230とで挟む(以下では、挟み工程S5と言う)。挟み工程S5が終了すると、ステップS6に移行する。
次に、ステップS6において、図10及び図11に示すように、ダイ220に対してパンチ210をプレス方向E1に移動させて、金属板Sをプレス成形装置200で絞り成形する(以下では、絞り工程S6と言う)。なお、図10は絞り工程S6の途中における断面図であり、図11は絞り工程S6の最後における断面図である。図10に示すように、金属板Sは2つの凸部213により、プレス方向E1に向かって引き伸ばされる。
絞り工程S6を行うことで、金属板Sに、天板10、2つの突出部11、周壁20、及びフランジ30を同時に形成し、プレス成形品100Aを製造する。2つの突出部11は、パンチ210の2つの凸部213及びダイ220の2つの凹部222により形成される。
絞り工程S6が終了すると、ステップS7に移行する。
次に、ステップS7において、プレス成形装置200とは別のプレス成形装置等により、プレス成形品100Aから、天板10の中間部(2つの凸部213によって金属板Sに成形された部分)を除去する(以下では、除去工程S7と言う)。除去工程S7では、プレス成形品100Aにける2つの突出部11が除去される。除去工程S7は、絞り工程S6の後で行われる工程である。
除去工程S7が終了すると、プレス成形品の製造方法S1の全工程が終了し、環状部品100が製造される。プレス成形品の製造方法S1は、挟み工程S5、絞り工程S6、及び除去工程S7を含む。
なお、環状部品100に貫通孔12が形成されない場合等には、プレス成形品の製造方法において、除去工程S7は行われなくてもよい。
〔プレス成形品を製造する際の金属板の挙動〕
以下では、プレス成形品100Aの各構成に対して、2つの突出部11を備えない構成を、図12に示すように、比較例プレス成形品100Bと言う。図12では、金属板Sが比較例プレス成形品100Bに絞り成形される過程を示している。図12及び後述する図13では、変形が分かりやすいように、金属板Sにハッチングを付して示している。
比較例プレス成形品100Bにおいて、天板10と周壁20との接続部分であって、パンチ部212のパンチ肩212cにより形成される部分を、肩14と言う。肩14は凸稜線である。肩14のうち、パンチ肩212cのパンチ肩真直部212c1,212c2、パンチ肩湾曲部212c3により形成される部分を、それぞれ肩真直部14a1,14a2、肩湾曲部14a3と言う。
比較例プレス成形品100Bにおいて、周壁20とフランジ30との接続部分を、窪み31と言う。窪み31は凹稜線である。窪み31のうち、金属板Sの外周縁Se周りに肩真直部14a1,14a2、肩湾曲部14a3に対応する部分を、窪み真直部31a1,31a2、窪み湾曲部31a3と言う。
図12及び後述する図13において、線状の矢印B1の末端がプレス成形品100A,100Bの縁のある点の絞り成形前の位置を表し、線状の矢印B1の先端が成形後のプレス成形品100A,100Bの縁のある点が移動した位置を表す。
絞り成形時において、二点鎖線で示される金属板Sの外周縁Seは、線状の矢印で示すように、外周縁Seのいずれの位置においてもダイ穴221に向かって移動(変位)する。すると、窪み湾曲部31a3上にある金属板Sの要素αは、白抜き矢印で示すように、窪み湾曲部31a3に沿って圧縮される。そして、肩湾曲部14a3上にある金属板Sの要素βは、白抜き矢印で示すように、肩湾曲部14a3に沿って引っ張られ、さらにフランジ30から天板10の中心方向に向けて引っ張られる。
すなわち、要素αは、縮みフランジ成形されている。要素βは、張出し成形されている。
ここで言う縮みフランジ成形とは、金属板等の素材が稜線に向かって引き込まれていくとき、素材が稜線の延在方向に縮んでいく成形を意味する。伸びフランジ成形とは、素材が稜線に向かって引き込まれていくとき、素材が稜線の延在方向に引き伸ばされていく成形を意味する。
図13は、本開示のプレス成形品100Aの成形を示す。
図13において、白矢印B4~B6は、図12からの金属板Sの流入量の変化を示す。図13において、白矢印B4は、長辺に沿う方向(肩真直部14a2に沿う方向)に延在する突出部11があるため、フランジ30から天板10に向かう金属板Sの流入が増えたことを意味する。白矢印B5は、白矢印B4の流入の影響を受け、フランジ湾曲部33cが引き伸ばされていることを意味する。要素αに隣接する白矢印B6は、フランジ湾曲部33cが引き伸ばされた影響を受け、要素αの縮みフランジ成形が緩和されることを意味する。
プレス成形装置200ではパンチ210が2つの凸部213を有するため、伸びフランジ成形又は縮みフランジ成形の初期に、金属板Sの流入が発生する。図13における白矢印B4で示す金属板Sの流入が発生すると同時に、金属板Sの外周縁Seの湾曲部を引っ張る流出も発生する。金属板Sの外周縁Seの湾曲部の流出により、要素αの縮みフランジ成形によるしわ発生は抑えられる。更に、要素α縮みフランジ成形の変形抵抗は緩和される。要素αの変形抵抗が緩和されると、要素αから要素βに向かう素材の流入量が増える。その結果、要素βの伸びフランジ成形による割れの発生が抑えられる。
図13を図12と比較すると、成形によりプレス成形品100A,100Bの縁がフランジ湾曲部33cからフランジ真直部33a,33bに向かって白矢印B5,B6に示すように変位していることがわかる。要素αの縮みフランジ成形が緩和されるため、要素αでのしわの発生が生じ難くなる。要素αの縮みフランジ成形が緩和された結果、要素βの天板に向かう流入抵抗が緩和され要素βでの割れの発生が生じ難くなる。
このように、プレス成形品100Aでは、湾曲部14a3,31a3近傍において生じるひずみを抑制できる。よって、絞り成形時において、湾曲部14a3,31a3近傍に生じやすい不具合を抑制できる。
ここで、プレス成形品100Aにおいて、天板10の第1面10aに、突出部11に代えて凹部が形成される場合について説明する。この場合、プレス成形装置において、図10に示すように、パンチ210には凸部213に代えて凹部214が形成され、ダイ220には凹部222に代えて凸部223が形成される。パンチ210の凹部214及びダイ220の凸部223により、プレス成形品100Aに凹部が形成される。
この場合、伸びフランジ成形又は縮みフランジ成形の終盤に、金属板Sの流入が発生する。すなわち、凹部214及び凸部223が無いのと同様の伸びフランジ成形と縮みフランジ成形が、プレス成形品の成形の終盤まで生じる。更に、成形の終盤では、金属板Sはパンチ210及びダイ220に拘束されているので、金属板Sの大きな流入は起こらない。その代わり、凹部214の近傍の金属板Sが引き伸ばされる。
悪影響として、凹部214により要素βが天板10に向かって引っ張られ、割れが発生することが懸念される。
〔プレス成形品を製造する際の各パラメータの検討〕
以下では、プレス成形品を製造する際の各パラメータの検討結果について説明する。
ここで、図2に示すように、天板10における長辺に沿う方向の中心10cから、突出部11の長辺に沿う方向の第1側の先端11aまでの距離を、距離Deと規定する。天板10の中心10cから、肩真直部14a2と肩湾曲部14a3との境界P1までの距離を、距離Dsと規定する。
金属板S(プレス成形品100A)の所定の部分における、絞り成形前の板厚をtbと規定し、絞り成形後の板厚をtaと規定する。所定の部分の板厚減少率rを、(tb-ta)/tbと規定する。
板厚減少率rが正の値の場合は、所定の部分の板厚が減少することを意味し、板厚減少率rが負の値の場合は、所定の部分の板厚が増加することを意味する。
別の観点では、金型の湾曲した稜線を金属板が横断した成形が行われた際に、板厚減少率rが正の値の箇所は、伸びフランジ成形となっていることを意味し、負の値の箇所は縮みフランジ成形となっていることを意味する。
プレス成形品100Aの板厚減少率rを板厚減少率raと規定し、比較例プレス成形品100Bの板厚減少率rを板厚減少率rbと規定する。そして、板厚減少率比を、(rb-ra)/rbと規定する。
検討した事例では、プレス成形品100Aにおける突出部11の深さは、10mmとした。絞り成形による絞り深さ、すなわち、フランジ30から天板10の第2面10bまでの距離は、50mmとした。肩湾曲部14a3の曲率半径は、90mmとした。天板10の第2面10bと周壁20とのなす角度は、100°とした。
板厚減少率比は、図2に示す、プレス成形品100Aにおける点t1から点t4において測定した。
図14は、(De/Ds)の値に対する板厚減少率比の関係を示す図である。
プレス成形品100Aの突出部11の長辺に沿う方向の先端の位置を変えたいくつかのケースについて、図2に示す絞り成形前後の各部(t1~t4)の板厚減少率比の改善効果を検証した。この先端の位置を変えると、(De/Ds)の値が変わる。
図13において、板厚減少率比が正の値の場合、突出部11により、流入縮みフランジ成形又は伸びフランジ成形流出による変形が緩和されたことを意味する。板厚減少率比が負の値の場合、突出部11により、流入又は流出変形量が大きくなったことを意味する。
(De/Ds)の値が0.8以上である場合、板厚減少率比の増加が顕著になることが分かった。すなわち、突出部11の先端11aが、長辺に沿う方向の第1側に寄っている場合、絞り成形前後の板厚変化が緩和され、改善されることがわかった。
図7には、突出部11における深さHpが最大となる、長辺に沿う方向に直交する断面を示す。この断面における、突出部11の表面の延在長さを、促進線長Lpと規定する。突出部11の断面の両端間の長さを、基準線長Lsと規定する。基準線長Lsに対する促進線長Lpの比を、線長比(Lp/Ls)と規定する。
図15に、線長比(Lp/Ls)に対する板厚減少率比の変化を示す。図15から、線長比(Lp/Ls)が1.20超である場合、板厚減少率比が大きくなることが分かる。すなわち、線長比(Lp/Ls)が1.20超である場合、絞り成形前後の板厚変化が緩和される。
従って、プレス成形品100Aの突出部11の線長比(Lp/Ls)は、1.20超であることが好ましい。言い換えると、突出部11の促進線長Lpと基準線長Lsとの比は、1.20超であることが好ましい。
図16に、突出部11の深さHpに対する板厚減少率比の変化を示す。
図16から、深さHpが10mm以上となる断面を、突出部11が有していることがより好ましいことがわかった。
〔本実施形態の効果〕
以上説明したように、本実施形態のプレス成形装置200では、パンチ210、ダイ220、及びブランクホルダ230により、プレス成形品100Aを製造する。その際に、頂面212aにおけるパンチ肩湾曲部212c3に隣接する箇所は頂面212aの外側に向かって凸に張り出し、パンチ部212の頂面212aには2つの凸部213がある。このため、例えば金属板Sを絞り成形する際に、パンチ210の2つの凸部213が金属板Sにおけるプレス成形品100Aの湾曲部14a3,31a3となる部分を引っ張る。
従って、プレス成形装置200によりプレス成形品100Aを製造する際に、プレス成形品100Aの湾曲部14a3,31a3に生じる、しわや割れ等の不具合を抑制することができる。
凸部213の先端とパンチ肩真直部212c2の中心との間隔は、パンチ肩真直部212c2の長辺方向Gの長さの40%以上である場合がある。これは図14のDe/Dsが0.8以上の場合に相当する。この場合には、プレス成形に伴う板厚変化を緩和することができる。
凸部213の長辺方向Gの第1側G1の先端は、第1直線M1と、第2直線M2との間にある場合がある。この場合には、フランジ湾曲部33cからフランジ真直部33a,33bへの金属板Sの流入をより大きくでき、絞り成形によって生じるフランジ湾曲部33cにおけるひずみの増加を抑制できる。よって、環状部品100の湾曲部14a3,31a3における割れ、しわ等の不具合の発生を抑制できる。
凸部213の長手方向を横断する断面において、凸部213の表面の長さは、短辺方向Fの凸部213の幅の1.2倍より大きい場合がある。これは図15のLp/Lsが1.2以上の場合に相当する。この場合には、プレス成形に伴う板厚変化を緩和することができる。
凸部213の長辺方向Gの先端部の表面とプレス方向E1とのなす角θ1は、30°以上である場合がある。この場合には、突出部11の成形そのものによる局部的なひずみの発生を抑制でき、フランジ湾曲部33cからフランジ真直部33a,33bに向けて、天板10を伝って、円滑に金属板Sを流すことができる。よって、湾曲部14a3,31a3に生じる不具合を抑制した環状部品100を製造できる。
パンチ部212の頂面212aの図心は、凸部213のプレス方向E1の高さの20%以上の頂部の内側にある場合がある。この場合には、環状の稜線213cの全周に亘って材料流入量を増大させることができる。
パンチ肩真直部212c1,212c2のなす角θ2は、鋭角である場合がある。この場合は、通常のなす角θ2が直角である場合に比べプレス成形による板厚変化が大きくなることから、本開示の効果が一層顕在化する。
また、本実施形態のプレス成形装置200では、挟み工程S5及び絞り工程S6を行う。そして、金属板Sの引張強さが980MPa以上であると、プレス成形による板厚変化による課題が顕在化するため、本開示の効果も一層顕在化する。
絞り工程S6の後で除去工程S7を行うことで、プレス成形品100Aから天板10の中間部を除去して、環状部品100を製造することができる。
〔プレス成形品及び環状部品の変形例〕
図17に示すように、第1変形例のプレス成形品101Aは、本実施形態のプレス成形品100Aの各構成において、2つの突出部11に対して、1つの突出部11を備えている。
プレス成形品101Aに対して、(De/Ds)の値に対する板厚減少率比の関係を求めた結果を、図18に示す。1つの突出部11を備えるプレス成形品101Aでも、2つの突出部11を備えるプレス成形品100Aと同様の効果が得られることが分かった。
図19に示すように、第2変形例のプレス成形品101Bは、本実施形態のプレス成形品100Aの各構成において、2つの突出部11に対して、3つの突出部11を備えている。3つの突出部11は、短辺に沿う方向に、互いに間隔を空けて配置されている。
図20に示すように、第3変形例のプレス成形品101Cは、本実施形態のプレス成形品100Aの各構成において、2つの突出部11に対して、4つの突出部11を備えている。4つの突出部11のうちの2つの突出部11により構成される1組の突出部11は、長辺に沿う方向に互いに間隔を空けて並べて配置されている。2組の突出部11は、短辺に沿う方向に互いに間隔を空けて並べて配置されている。
すなわち、突出部11は、天板10の外側に隣接する肩真直部14a2のうち、肩湾曲部14a3に隣接する箇所から肩真直部14a2に沿って延在していると、フランジ湾曲部33cの縮みフランジ成形を緩和する効果をもたらす。このとき、肩真直部14a2の中央部まで必ずしも突出部11が延在する必要はない。
図21に示すように、第4変形例のプレス成形品101Dの天板40は、天板40の厚さ方向に見たときに、角が丸い3角形状を呈する。
天板40には、突出部41が1つ形成されている。突出部41は、天板40の厚さ方向に見たときに、天板40と相似形の、角が丸い3角形状を呈する。
すなわち、プレス成形品101Dのように構成しても、図13の白矢印B4と同様の金属板Sの流入を生じさせることができる。
以上のように構成された変形例のプレス成形品101A,101B,101C,101Dによっても、本実施形態のプレス成形品100Aと同様の効果を奏することができる。
図22に示すように、第1変形例の環状部品102Aの天板45は、天板45の厚さ方向に見たときに、長円形状を呈する。天板45には、天板45の厚さ方向に貫通する貫通孔46が形成されている。
図23に示すように、第2変形例の環状部品102Bの天板50は、天板50の厚さ方向に見たときに、角が丸い3角形状を呈する。
図24に示すように、第3変形例の環状部品102Cの天板55は、天板55の厚さ方向に見たときに、5角形状を呈する。
以上、本発明の一実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の構成の変更、組み合わせ、削除等も含まれる。
本発明によれば、成形品の湾曲部に生じる不具合を抑制することができるプレス成形装置及びプレス成形品の製造方法を提供できる。よって、産業上の利用可能性は大きい。
200 プレス成形装置
210 パンチ
212a 頂面
212b 側面
212c パンチ肩
212c1,212c2 パンチ肩真直部
212c3 パンチ肩湾曲部
213 凸部
220 ダイ
220a 板押さえ面
230 ブランクホルダ
E1 プレス方向
G 長辺方向(長辺に沿う方向。延在方向)
L1 間隔
M1 第1直線
M2 第2直線
S 金属板
S1 プレス成形品の製造方法
S5 挟み工程
S6 絞り工程
S7 除去工程
θ1,θ2 なす角

Claims (9)

  1. パンチと、ダイと、ブランクホルダと、を備え、
    前記パンチは、頂面と、側面と、前記頂面と前記側面の間に配置されたパンチ肩と、を有し、
    前記パンチ肩は、曲率半径500mm以上で延在するパンチ肩真直部と、曲率半径500mm未満で延在するパンチ肩湾曲部と、を備え、
    前記頂面における前記パンチ肩湾曲部に隣接する箇所は、前記頂面の外側に向かって凸に張り出し、
    前記頂面には、プレス方向に突出する凸部があり、
    前記凸部は、前記パンチ肩真直部が延在する延在方向に沿って延在し、
    前記ダイのダイ穴の底面は、前記頂面に対応する形状であり、
    前記ブランクホルダは、前記ダイの板押さえ面に対向して配置される、プレス成形装置。
  2. 前記プレス方向から見て、
    前記凸部の前記延在方向の先端と前記パンチ肩真直部の中心との前記延在方向の間隔は、前記パンチ肩真直部の前記延在方向の長さの40%以上である、請求項1に記載のプレス成形装置。
  3. 前記プレス方向から見て、
    前記パンチ肩真直部と前記パンチ肩湾曲部との間を通り前記延在方向に垂直な第1直線と、前記パンチ肩湾曲部の中央部を通り前記第1直線に平行な第2直線との間に、前記凸部の前記先端がある、請求項2に記載のプレス成形装置。
  4. 前記凸部を通り、前記延在方向に垂直な断面において、
    前記凸部の表面の長さは、前記プレス方向に垂直な前記凸部の幅の1.2倍より大である、請求項1に記載のプレス成形装置。
  5. 前記凸部を通り、前記プレス方向及び前記延在方向にそれぞれ沿った断面において、
    前記凸部の前記延在方向の先端部の表面と前記プレス方向とのなす角は30°以上である、請求項2に記載のプレス成形装置。
  6. 前記プレス方向から見て、
    前記頂面の図心は、前記凸部の前記プレス方向の高さの20%以上の頂部の内側にある、請求項1に記載のプレス成形装置。
  7. 前記パンチ肩湾曲部の両側にある2つの前記パンチ肩真直部のなす角は、鋭角である、請求項1に記載のプレス成形装置。
  8. 請求項1から7のいずれか一項に記載のプレス成形装置を使用するプレス成形品の製造方法であって、
    金属板を前記ダイと前記ブランクホルダとで挟み、
    前記金属板を前記プレス成形装置で絞り成形し、
    前記金属板の引張強さは980MPa以上である、プレス成形品の製造方法。
  9. 前記凸部によって前記金属板に成形された部分を除去する、請求項8に記載のプレス成形品の製造方法。
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