JP7293625B2 - 液滴吐出ヘッド、液滴吐出装置、及び液滴吐出方法 - Google Patents

液滴吐出ヘッド、液滴吐出装置、及び液滴吐出方法 Download PDF

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Description

本発明は、液滴吐出ヘッド、液滴吐出装置、及び液滴吐出方法に関する。
近年、細胞を含む細胞溶液をインクジェットヘッドで吐出することにより、細胞チップや3次元的な組織体を形成する技術の開発が盛んに行われている。
インクジェットヘッドの方式としては、圧電素子を用いた圧電加圧方式、ヒータを用いたサーマル方式、静電引力によって液を引っ張る静電方式などが挙げられる。これらの中でも、圧電加圧方式のインクジェットヘッドは、その他の方式のインクジェットヘッドと比べて、熱や電場によるダメージを細胞に与え難いため、細胞溶液の液滴を吐出する際に好適に用いることができる。
しかしながら、細胞溶液などの粒子が懸濁した液をインクジェットヘッドで吐出する際には、粒子の沈降等に起因して、吐出した液滴に含まれる粒子の数が大きくばらついてしまうことや、粒子がインクジェットヘッドの流路に詰まってしまうことがある。
これらの問題を解決するため、液を収容する液室の内部を大気に開放する大気開放部を有し、ノズル部が形成された液室の下面に位置する膜状部材を振動させることにより、液滴を形成する液滴形成装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、複数の孔を有する平面状部材に液を供給して液滴を形成し、平面状部材を振動させることにより、複数の孔から液を噴霧する液室の存在しない構造(液室レス)の液滴形成装置も提案されている(例えば、特許文献2参照)。この技術においては、平面状部材の所望の位置に安定して液を供給することが難しく、吐出不良の原因となることがある。
本発明は、液を収容する液室を有さない液滴吐出ヘッドにおいて、安定して液滴を吐出できる液滴吐出ヘッドを提供することを目的とする。
上記の課題を解決するための手段としての本発明の液滴吐出ヘッドは、
液を吐出可能な吐出口を有する膜状部材と、
前記膜状部材に配置される液と接触し、且つ、液の分子間力により吐出口の近傍に液を配置させることが可能な液配置部材と、
出口の近傍に配置された液を吐出させる変位部材と、を有する。
本発明によると、液を収容する液室を有さない液滴吐出ヘッドにおいて、安定して液滴を吐出できる液滴吐出ヘッドを提供することができる。
図1は、第1の実施形態に係る液滴吐出装置の一例を示す概略側面図である。 図2は、第1の実施形態に係る液滴吐出ヘッドを備える液吐出装置の別の一例を示す概略側面図である。 図3は、図2における制御手段のハードウェアの一例を示すブロック図である。 図4は、従来の液滴吐出装置の一例を示す概略側面図である。 図5は、第2の実施形態に係る液滴吐出装置の一例を示す概略側面図である。 図6は、第3の実施形態に係る液滴吐出装置の一例を示す概略側面図である。 図7は、第4の実施形態に係る液滴吐出装置の一例を示す概略側面図である。 図8は、第5の実施形態に係る液滴吐出装置の一例を示す概略側面図である。 図9は、第6の実施形態に係る液滴吐出装置の一例を示す概略側面図である。 図10は、第7の実施形態に係る液滴吐出装置の一例を示す概略側面図である。
(液滴吐出ヘッド)
本発明の液滴吐出ヘッドは、液を吐出する吐出口を有する膜状部材と、液と接触し、液が吐出口から吐出可能となるように、吐出口の近傍に液を配置させる液配置部材と、少なくとも吐出口を変位させることで、液配置部材により吐出口の近傍に配置された液を吐出させる変位部材とを有し、必要に応じてその他の部材を有する。
本発明の液滴吐出ヘッドは、液を収容する液室を有さない液滴吐出ヘッドにおいて、安定して液滴を吐出できない場合があるという知見に基づくものである。
まず、本発明の液滴吐出ヘッドと従来の液滴吐出ヘッドの差異について説明する。
一般的な従来の液滴吐出ヘッドにおいては、細胞溶液などの粒子が懸濁した液(粒子懸濁液)を吐出する場合に、液滴吐出ヘッドの流路に粒子が詰まりやすく、液を安定して吐出できないときがある。
そこで、特許文献1で開示されている技術においては、ノズル部が形成された液室の下面に位置する膜状部材を振動させて液滴を形成することにより、流路がない構造とすることで粒子の詰まりを抑制している。
しかし、特許文献1で開示されている技術では、粒子懸濁液を吐出する場合に、粒子が液室の底面(膜状部材)などに堆積しやすいことなどにより、溶液中の粒子の分布が不均一になることがある。このため、特許文献1で開示されている技術では、吐出した液滴に含まれる粒子の数が大きくばらついてしまい、粒子が懸濁した液を安定して吐出することができない場合がある。また、この技術において、粒子懸濁液を撹拌することにより、上記の問題を解決しようとする場合には、大型の撹拌手段を液室の内部に備える必要があり、装置が大型で複雑になってしまうという問題や、液室の隅となる部分が撹拌しにくいという問題がある。さらに、特許文献1で開示されている技術では、液室が収容している液の量に合わせて、圧電素子などの振動部材に印加する電圧を変化させる必要があることや、液室が収容する液が少量となったときに吐出不良が生じやすいなどの問題もある。
これらの問題を解決するための技術としては、例えば、特許文献2で開示されている技術などが挙げられる。特許文献2で開示されている技術は、複数の孔を有する平面状部材に液を供給して液滴を形成し、平面状部材を振動させることにより複数の孔から液を噴霧する、液室の存在しない構造(液室レス)の液滴吐出ヘッドに関するものである。そのため、この技術においては、平面状部材に供給される液は微量であるため、液が粒子懸濁液である場合には、液に含まれる粒子も僅かな数となるので、粒子の堆積などが生じにくく、溶液中の粒子の分布が不均一になりにくい。このため、この技術は、吐出した液滴に含まれる粒子の数のばらつきを抑制して、粒子が懸濁した液を安定して吐出することができる技術となり得ると考えられる。
しかし、特許文献2で開示されている技術においては、平面状部材の所望の位置に安定して液を供給することが難しく、安定して吐出できない場合がある。より具体的には、この技術における液滴吐出ヘッドは、液室の存在しない構造であるため、液を吐出する孔の近傍に正確に液を供給する必要がある。そのため、液を供給する位置、量、速度などがばらついた場合などには、液を吐出する孔の近傍に供給される液の量に過不足が生じ、安定して液を吐出することが難しくなることがある。すなわち、従来技術における液を収容する液室を有さない液滴吐出ヘッドでは、安定して液滴を吐出できないことがある。
一方、本発明の液滴吐出ヘッドは、液を吐出する吐出口を有する膜状部材と、液と接触し、液が吐出口から吐出可能となるように、吐出口の近傍に液を配置させる液配置部材と、少なくとも吐出口を変位させることで、液配置部材により吐出口の近傍に配置された液を吐出させる変位部材と、を有する。これにより、本発明の液滴吐出ヘッドは、液配置部材と液との分子間力により、液を吐出する吐出口の近傍に液を安定して配置させることができるため、液供給手段からの液の供給がばらついた場合であっても、安定して液滴を吐出することができる。また、本発明の液滴吐出ヘッドは、液を収容する液室を有さないため、吐出する液を変更する際などにおける、液滴吐出ヘッドのメンテナンス(膜状部材からの液の除去)を容易に行うことができる。
<膜状部材>
膜状部材としては、吐出口を有するものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
膜状部材の形状としては、膜状であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。また、膜状部材の平面形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、円形、楕円形、長方形、正方形、菱形などが挙げられる。
膜状部材の材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ステンレス鋼、ニッケル、アルミニウム等の金属、ABS、ポリカーボネート、フッ素樹脂等のプラスチックス(樹脂材料)、二酸化ケイ素、アルミナ、ジルコニア等のセラミックスなどが挙げられる。これらの中でも、吐出する液が粒子を含む場合であって、粒子として細胞やタンパク質を用いる際には、細胞やタンパク質に対する付着性の低い材料を用いることが好ましい。
細胞の付着性は、材質の水との接触角に依存するとされており、材質の親水性が高い又は疎水性が高いときには、細胞の付着性は低くなる。親水性の高い材料としては各種金属材料やセラミックス(金属酸化物)を用いることが可能であり、疎水性が高い材料としてはフッ素樹脂等を用いることが可能である。
また、膜状部材の材料表面をコーティングすることで細胞の付着性を低下させることも好ましい。膜状部材の材料表面に対するコーティングとしては、例えば、材料表面を前述の金属又は金属酸化物材料でコーティングすることや、細胞膜を模した合成リン脂質ポリマー(例えば、日油株式会社製、Lipidure)によってコーティングすることなどが挙げられる。
また、液配置部材は、吐出口の周囲に親水部を有し、親水部よりも疎水性が高い疎水部を親水部の外側に有することが好ましい。こうすることにより、膜状部材に配される液が水を含む場合に、吐出口の周囲に液が存在しやすくなる(水との親和性が高くなる)ため、液配置部材が吐出口の近傍に液を配置させることがより容易になる。このため、液供給手段が液を供給する位置、量、速度などが大きくばらついた場合などであっても、より確実に吐出口の近傍に液を配置させることができるので、より安定して液滴を吐出することができる。
<<親水部>>
親水部とは、水に対する接触角が0°以上89°以下となる部分を意味する。なお、水に対する接触角は、接触角計を利用することで、測定することができる。
親水部となる部分の材質としては、例えば、金属、セラミックス(金属酸化物)、ガラスなどが挙げられる。
<<疎水部>>
疎水部とは、上記の親水部よりも疎水性が高い部分を意味する。また、疎水部は、親水部の外側に位置する。
疎水部において、親水部よりも疎水性が高いとは、水に対する接触角が90°以上180°以下であることを意味する。
親水部となる部分の材質としては、例えば、フッ素樹脂、ガラスコーティング剤、光触媒剤などが挙げられる。また、疎水部としては、親水部と同様の材質に対して、疎水性(撥水性)コーティングを施したものを用いることもできる。疎水性コーティングは、例えば、フッ素系コーティング剤、シリコーン系コーティング剤などを用いて行うことができる。
<<吐出口>>
吐出口(ノズル)は、膜状部材上に配された液を吐出する口(孔)を意味する。
吐出口としては、その配列数、配列態様、間隔(ピッチ)、開口形状、開口の大きさなどについては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
吐出口の開口形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、円形、楕円形、四角形などが挙げられる。
吐出口の平均径としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。吐出口の平均径としては、液が粒子を含む場合には、粒子が液吐出口に詰まることを避けるため、粒子の大きさの2倍以上とすることが好ましい。
粒子が、例えば、動物細胞、特にヒトの細胞である場合、ヒトの細胞の大きさは、5μm以上50μm以下であるため、ノズルの平均径は、使用する細胞に合わせて、10μm以上100μm以下とすることが好ましい。
一方で、液滴が大きくなり過ぎると、微小液滴を形成するという目的の達成が困難となるため、吐出口の平均径は、200μm以下であることが好ましい。したがって、吐出口の平均径は、10μm以上200μm以下がより好ましい。
<<液>>
吐出口が吐出する液としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、イオン交換水、蒸留水、純水、生理食塩水、アルコール、鉱物油、植物油等の様々な有機溶媒などが挙げられる。吐出口が吐出する液は、粒子を含むことが好ましい。
吐出口が吐出する液として水を使用する際には、液に水分の蒸発を抑えるための湿潤剤などが含まれていることが好ましい。これらの処方には、インクジェットインクに用いられる一般的な材料を用いることができる。
また、吐出口が吐出する液は、吐出口から液滴として吐出される。
液滴中に含まれる粒子の個数は、1個以上が好ましく、1個以上5個以下がより好ましい。
液滴の直径としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、25μm以上150μm以下が好ましい。液滴の直径が25μm以上であると、内包する粒子の直径が適正となり、適用できる粒子の種類が多くなる。また、液滴の直径が150μm以下であると、液滴の吐出が安定となる。
液滴の液量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1,000pL以下が好ましく、100pL以下がより好ましい。
液滴の液量は、例えば、液滴の画像から液滴の大きさを求め、液量を算出する方法などにより測定することができる。
液又は液滴に含まれる粒子としては、例えば、細胞、金属微粒子、無機微粒子、顔料、スペーサ粒子、燃焼促進剤粒子などが挙げられる。これらの中でも、細胞が好ましい。
-細胞-
細胞としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、真核細胞、原核細胞、多細胞生物細胞、単細胞生物細胞を問わず、すべての細胞が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
真核細胞としては、特に制限はなく、目的応じて適宜選択することができ、例えば、動物細胞、昆虫細胞、植物細胞、真菌、藻類、原生動物などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、動物細胞、真菌が好ましく、ヒト由来の細胞がより好ましい。
接着性細胞としては、組織や器官から直接採取した初代細胞でもよく、組織や器官から直接採取した初代細胞を何代か継代させたものでもよく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、分化した細胞、未分化の細胞などが挙げられる。
分化した細胞としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、肝臓の実質細胞である肝細胞;星細胞;クッパー細胞;血管内皮細胞;類道内皮細胞、角膜内皮細胞等の内皮細胞;繊維芽細胞;骨芽細胞;砕骨細胞;歯根膜由来細胞;表皮角化細胞等の表皮細胞;気管上皮細胞;消化管上皮細胞;子宮頸部上皮細胞;角膜上皮細胞等の上皮細胞;乳腺細胞;ペリサイト;平滑筋細胞、心筋細胞等の筋細胞;腎細胞;膵ランゲルハンス島細胞;末梢神経細胞、視神経細胞等の神経細胞;軟骨細胞;骨細胞などが挙げられる。
未分化の細胞としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、未分化細胞である胚性幹細胞、多分化能を有する間葉系幹細胞等の多能性幹細胞;単分化能を有する血管内皮前駆細胞等の単能性幹細胞;iPS細胞などが挙げられる。
真菌としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、カビ、酵母菌などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、細胞周期を調節することができ、1倍体を使用することができる点から、酵母菌が好ましい。
細胞周期とは、細胞が増えるとき、細胞分裂が生じ、細胞分裂で生じた細胞(娘細胞)が再び細胞分裂を行う細胞(母細胞)となって新しい娘細胞を生み出す過程を意味する。
酵母菌としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、細胞周期をG1期に制御するフェロモン(性ホルモン)の感受性が増加したBar-1欠損酵母が好ましい。酵母菌がBar-1欠損酵母であると、細胞周期が制御できていない酵母菌の存在比率を低くすることができるため、特定の核酸の数の増加等を防ぐことができる。
原核細胞としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、真正細菌、古細菌などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
細胞としては、生細胞が好ましい。細胞が生細胞であることにより、液滴吐出装置を用いて生細胞を含む液滴の吐出を繰り返すことで、再生医療や薬効・毒性評価に使用できる細胞組織体を形成することができる。
また、細胞としては、光を受光したときに発光可能な細胞であることが好ましい。光を受光したときに発光可能な細胞であると、細胞の数を高精度に制御して被着対象物に着弾させることができる。
ここで、受光とは、光を受けることを意味する。
また、光学センサとは、人間の目で見ることができる可視光線と、それより波長の長い近赤外線や短波長赤外線、熱赤外線領域までの光のいずれかの光をレンズで集め、対象物である細胞の形状などを画像データとして取得する受動型センサを意味する。
--光を受光したときに発光可能な細胞--
光を受光したときに発光可能な細胞としては、光を受光したときに発光可能であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、蛍光色素によって染色された細胞、蛍光タンパク質を発現した細胞、蛍光標識抗体により標識された細胞などが挙げられる。
細胞における蛍光色素による染色部位、蛍光タンパク質の発現部位、又は蛍光標識抗体による標識部位としては、特に制限はなく、細胞全体、細胞核、細胞膜などが挙げられる。
---蛍光色素---
蛍光色素としては、例えば、フルオレセイン類、アゾ類、ローダミン類、クマリン類、ピレン類、シアニン類などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、フルオレセイン類、アゾ類、ローダミン類が好ましく、エオシン、エバンスブルー、トリパンブルー、ローダミン6G、ローダミンB、ローダミン123がより好ましい。
蛍光色素としては、市販品を用いることができ、市販品としては、例えば、商品名:EosinY(和光純薬工業株式会社製)、商品名:エバンスブルー(和光純薬工業株式会社製)、商品名:トリパンブルー(和光純薬工業株式会社製)、商品名:ローダミン6G(和光純薬工業株式会社製)、商品名:ローダミンB(和光純薬工業株式会社製)、商品名:ローダミン123(和光純薬工業株式会社製)などが挙げられる。
---蛍光タンパク質---
蛍光タンパク質としては、例えば、Sirius、EBFP、ECFP、mTurquoise、TagCFP、AmCyan、mTFP1、MidoriishiCyan、CFP、TurboGFP、AcGFP、TagGFP、Azami-Green、ZsGreen、EmGFP、EGFP、GFP2、HyPer、TagYFP、EYFP、Venus、YFP、PhiYFP、PhiYFP-m、TurboYFP、ZsYellow、mBanana、KusabiraOrange、mOrange、TurboRFP、DsRed-Express、DsRed2、TagRFP、DsRed-Monomer、AsRed2、mStrawberry、TurboFP602、mRFP1、JRed、KillerRed、mCherry、mPlum、PS-CFP、Dendra2、Kaede、EosFP、KikumeGRなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
---蛍光標識抗体---
蛍光標識抗体としては、蛍光標識されていれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、CD4-FITC、CD8-PEなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
細胞は、特定の核酸を有することが好ましい。特定の核酸を有する細胞の細胞数は、複数であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
---特定の核酸---
特定の核酸としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、感染症検査に用いられる塩基配列、自然界には存在しない核酸、動物細胞由来の塩基配列、植物細胞由来の塩基配列などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。また、特定の核酸としては、プラスミドも好適に使用することができる。
核酸とは、プリン又はピリミジンから導かれる含窒素塩基、糖、及びリン酸が規則的に結合した高分子の有機化合物を意味する。
特定の核酸としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、DNA、RNAなどが挙げられる。これらの中でも、ノロウイルスなどの感染症固定領域に由来するRNAに対応するDNA、自然界に存在しないDNAなどが好適に用いることができる。
特定の核酸を有する複数の細胞は、使用する細胞由来の特定の核酸であってもよく、遺伝子導入により導入された特定の核酸であってもよい。特定の核酸として、遺伝子導入により導入された特定の核酸、及びプラスミドを使用する場合は、1細胞に1コピーの特定の核酸が導入されていることを確認することが好ましい。1コピーの特定の核酸が導入されていることの確認方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シーケンサー、PCR法、サザンブロット法などを用いて確認することができる。
遺伝子導入の方法としては、特定の核酸配列が狙いの場所に狙いの分子数導入できれば特に制限がなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、相同組換え、CRISPR/Cas9、TALEN、Zinc finger nuclease、Flip-in、Jump-inなどが挙げられる。特に、酵母菌の場合は、効率の高さ、及び制御のしやすさの点から、相同組換えが好ましい。
-金属微粒子-
金属微粒子としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、銀粒子、銅粒子などが挙げられる。これらは吐出した液滴によって配線を描画する用途に用いることができる。
-無機微粒子-
無機微粒子としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、酸化チタン、酸化ケイ素等が白色インクとしての用途などで用いられる。
粒子が凝集する場合には、粒子を含む液の粒子の濃度を調整することにより、液中の粒子の濃度と、液中の粒子の個数とがポアソン分布に従う理論から、液中の粒子の個数を適宜調整することができる。
<液配置部材>
液配置部材とは、膜状部材上に配された液と接触し、液が吐出口から吐出可能となるように、吐出口の近傍に液を配置させる部材を意味する。
液配置部材としては、上記の機能を有するものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
液配置部材の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、円錐状、平板状、膜状部材側に突出する突起部を有する形状などが挙げられる。また、液配置部材の形状としては、平板状の液配置部材に突起部を設けた形状であってもよい。これらの中でも、平板状であることが好ましく、平板状の液配置部材に突起部を設けた形状であることがより好ましい。
液配置部材の形状が、平板状であることにより、液配置部材と膜状部材に配された液とが接触する面積が大きくなる(液配置部材が配置できる液の体積が大きくなる)ため、より安定して液を吐出できるとともに、液を供給する回数を減らすことができる。
また、液配置部材の形状が、平板状の液配置部材に突起部を設けた形状であることにより、液配置部材と膜状部材に配された液とが接触する面積が大きくなるとともに、突起部が供給された液を捉えて、より確実に液を吐出口の近傍に配置することができる。このため、液配置部材の形状が、平板状の液配置部材に突起部を設けた形状であることにより、後述する液供給手段が液を供給する位置、量、速度などが大きくばらついた場合などであっても、より確実に吐出口の近傍に液を配置させることができる。
液滴吐出ヘッドが有する液配置部材の数としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、吐出口の数と同数であってもよいし、吐出口の数より多数であってもよいし、吐出口の数より少数であってもよい。
液配置部材の材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、膜状部材と同様のものを用いることができる。また、液配置部材においても、吐出する液が粒子を含む場合であって、粒子として細胞やタンパク質を用いる際には、細胞やタンパク質に対する付着性の低い材料、及び細胞親和性の高い材料を用いることが好ましい。
また、液配置部材としては、少なくとも親水部を有することが好ましい。液配置部材が親水部を有することにより、液配置部材の親水部に液がより存在しやすくなる(水との親和性が高くなる)ため、吐出口の近傍に液を配置させることがより容易になる。
また、液配置部材は、親水部よりも疎水性が高い疎水部を有していてもよい。この場合、疎水部は親水部の外側に位置することが好ましく、例えば、平板状の液配置部材においては、膜状部材に対向する面を親水部とし、側面を疎水部とすることが好ましい。
液配置部材における親水部としては、膜状部材における親水部と同様の材質を用いることができる。また、液配置部材における疎水部としては、膜状部材における疎水部と同様の材質を用いることができる。
液配置部材の位置としては、液配置部材が膜状部材に配された液と接触することができる位置であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、液配置部材の少なくとも一部が、重力方向から見たときに吐出口と重なるように位置することが好ましい。こうすることにより、吐出口の近傍に液を配置することがより容易となる。
また、液配置部材の位置としては、液配置部材と膜状部材に配された液とが接触する面積が大きくなる(液配置部材が配置できる液の体積が大きくなる)位置とすることも好ましい。こうすることで、より安定して液を吐出できるとともに、液を供給する回数を減らすことができる。
さらに、液配置部材と膜状部材との距離としては、液配置部材が膜状部材に配された液と接触することができる距離であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、膜状部材に配される液の量に応じて変化させてもよいし、一定としてもよい。
<変位部材>
変位部材は、少なくとも膜状部材の吐出口を変位させることで、液配置部材により吐出口の近傍に配置された液を吐出させる部材である。なお、吐出口を変位させるとは、膜状部材が変形することにより吐出口の位置が変位すること、膜状部材全体の位置が変位することにより吐出口の位置が変位することなどを意味する。
また、液滴吐出ヘッドは、変位部材が吐出口の位置を変位させることにより、液の吐出を安定させるための予備吐出を行ってもよい。
変位部材の形状、大きさ、材質、及び構造については特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
変位部材としては、圧電素子が好適に用いられる。
圧電素子としては、例えば、圧電材料に電圧を印加するための電極を設けた構造とすることができる。この場合、駆動手段から圧電素子の電極間に電圧を印加することにより、圧電素子を振動させて、膜状部材などを振動させることができる。
圧電材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ジルコン酸チタン酸鉛(PZT)、ビスマス鉄酸化物、ニオブ酸金属物、チタン酸バリウム、又はこれらの材料に金属や異なる酸化物を加えたものなどが挙げられる。これらの中でも、ジルコン酸チタン酸鉛(PZT)が好ましい。
また、変位部材は、圧電素子に限られるものではなく、例えば、膜状部材と線膨張係数が異なる材料を用いることもできる。この場合、膜状部材と線膨張係数が異なる材料を膜状部材に貼り付け、この材料を加熱することにより、線膨張係数の差異を利用して膜状部材を変位(振動)させることができる。また、この場合においては、膜状部材と線膨張係数が異なる材料にヒータと取り付け、ヒータによりこの材料を加熱して変位(振動)させる形態とすることが好ましい。
変位部材が吐出口の位置を変位させる方向としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、液の吐出方向に吐出口の位置を変位させることが好ましい。なお、液の吐出方向としては、略重力方向であることが好ましい。
また、変位部材が吐出口の位置を変位させる際には、吐出口を往復運動させることが好ましく、振動させることがより好ましい。
変位部材の位置としては、吐出口を変位させることができる位置であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、膜状部材と接する位置、膜状部材を支持する支持部材と接する位置、液配置部材を固定する固定部に接する位置などが挙げられる。
変位部材が膜状部材と接するように位置する場合、変位部材は、膜状部材を変形させることにより吐出口を変位させて液を吐出することが好ましい。すなわち、変位部材が、膜状部材と接するように位置し、膜状部材を変形させることにより液を吐出することが好ましい。こうすることにより、膜状部材が変形する際の力を利用し、安定して液を吐出することができる。
変位部材を膜状部材と接するように位置させる場合、膜状部材の平面形状が円形状であるときには、変位部材は吐出口を中心とする円環状の形状とすることが好ましい。こうすることにより、膜状部材が変形する大きさ(幅)を一定に制御することが容易になるため、より安定して液を吐出することができる。
また、変位部材が膜状部材を支持する支持部材と接する位置に配される場合、変位部材は、膜状部材及び液配置部材を共に変位させることが好ましい。こうすることにより、液配置部材が膜状部材の吐出口の近傍に配置させた液に慣性力を付与して、吐出口から液を吐出することができる。
支持部材とは、膜状部材を支持する部材である。
支持部材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
変位部材が支持部材と接する位置に配され、膜状部材及び液配置部材を共に変位させる場合、支持部材の少なくとも一部は、気体を流通可能であることが好ましい。こうすることにより、膜状部材や支持部材などの内側(液が配される側)の領域の気圧が、その領域の外部の気圧(通常は大気圧)と同程度となるため、膜状部材や支持部材などの内側の気圧が負圧となることを抑制して、より安定して液を吐出することができる。なお、支持部材の少なくとも一部が気体を流通可能であるとは、支持部材における内部と外部の間で、気体が流通可能であることを意味する。
また、変位部材が膜状部材を支持する支持部材と接する位置に配される場合、変位部材が、液配置部材を固定する固定部に更に接するように位置することも好ましい。こうすることにより、変位部材が振動する場合に、変位部材の振動に伴い膜状部材と液配置部材との間の距離が変化するため、膜状部材に配された液に対して液配置部材から吐出口に向かう向きに力が作用する。このため、変位部材が吐出口を変位させる大きさ(幅)が小さい場合であっても、上記の膜状部材に配された液に作用する力により、安定して液を吐出することができ、変位部材に加えるエネルギー(電圧や熱など)を少なくすることができる。
なお、固定部としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
<その他の部材>
その他の部材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
(液滴吐出装置、液滴吐出方法)
本発明の液滴吐出装置は、本発明の液滴吐出ヘッドを備え、液供給手段を有することが好ましく、更に必要に応じてその他の手段を備える。すなわち、本発明の液滴吐出装置は、液を吐出する吐出口を有する膜状部材と、液と接触し、液が吐出口から吐出可能となるように、吐出口の近傍に液を配置させる液配置部材と、少なくとも吐出口を変位させることで、液配置部材により吐出口の近傍に配置された液を吐出させる変位部材と、を有する液滴吐出ヘッドを備える。
また、本発明の液滴吐出方法は、液と接触する液配置部材により、液が膜状部材の吐出口から吐出可能となるように、吐出口の近傍に液を配置させる液配置工程と、少なくとも吐出口を変位させることで、液配置工程において吐出口の近傍に配置された液を吐出させる変位工程と、を含み、液供給工程を含むことが好ましく、更に必要に応じてその他の工程を含む。
液滴吐出工程は液滴吐出装置により好適に行うことができ、液配置工程は液配置部材により好適に行うことができ、変位工程は変位部材により好適に行うことができ、液供給工程は液供給手段により好適に行うことができ、その他の工程はその他の手段により好適に行うことができる。
つまり、本発明の液滴吐出装置は、本発明の液滴吐出方法を実施することと同義である。そのため、本発明の液滴吐出装置に関する説明を通じて、本発明の液滴吐出方法の詳細についても明らかにする。なお、液滴吐出装置及び液滴吐出方法の説明において、液滴吐出ヘッドの説明と重複する部分に関しては説明を省略する。
液滴吐出装置が備える液滴吐出ヘッドの数としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。液滴吐出装置が複数の液滴吐出ヘッドを備える場合、液滴吐出装置は、単位時間あたりに多くの液滴を吐出することができる。このため、例えば、細胞溶液(細胞懸濁液)を吐出して複数の細胞からなる組織体を形成する際、より短時間で組織体を形成することができるため、形成時における細胞の生存率の低下を抑制することができる。
<液供給手段、液供給工程>
液供給手段は、膜状部材に液を供給する手段である。
液供給工程は、膜状部材に液を供給する工程である。
液滴吐出装置が液供給手段を有することにより、膜状部材に液を供給することができるため、膜状部材に配することができる液の量に制限されることなく、多くの液滴を安定して吐出することができる。そのため、液滴の吐出を連続して行う場合などにおいては、液滴吐出装置が液供給手段を有することが特に有利である。
液供給手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、公知のシリンジ、シリンジポンプ、ダイヤフラムポンプ、ディスペンサなどが挙げられる。つまり、液の供給に関しては、ユーザ等がシリンジなどを用いて液を供給してもよいし、ダイヤフラムポンプなどを用いて装置による制御を行って、定量的に液を供給してもよい。
液供給手段が液を供給する位置としては、膜状部材上であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、吐出口の近傍であることが好ましい。液供給手段が液を供給する位置を吐出口の近傍とすることにより、液供給手段が供給した液を液配置部材が吐出口の近傍に配置することがより容易となる。
また、液供給手段が供給する液の量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、所定の時間ごとに一定の量を供給してもよいし、吐出口から吐出された液の量に応じて液を供給してもよい。
これらの中でも、吐出口から吐出された液の量に応じて液を供給することが好ましい。この場合、吐出口から吐出された液の量と同量の液を供給することがより好ましい。こうすることにより、液滴の吐出を行う際に、膜状部材に配される液の量が一定に保たれるため、連続して液滴を吐出する場合であっても、より安定して液滴を吐出することができる。
なお、吐出された液の量は、液滴一つあたりの体積と吐出した液滴の数から求めてもよいし、膜状部材に重量計を設置し、膜状部材上の液の重量の変化から求めてもよい。
液滴吐出装置が液供給手段を備える場合、液配置部材が液供給手段の少なくとも一部により貫通される貫通孔を有することが好ましい。液配置部材が貫通孔を有することにより、液供給手段の少なくとも一部を貫通孔に貫通させて液を供給することができるため、より自由な位置に液供給手段を位置させることができる。このため、液供給手段の位置や方向に制限されることなく、液滴吐出装置を小型化することができる。
なお、貫通孔の位置及び方向としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、液供給手段を鉛直方向から貫通させることができる位置及び方向などとすることができる。
<その他の手段、その他の工程>
その他の手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、駆動手段、粒子数計数手段、制御手段、表示手段、記録手段などを有することが好ましい。
その他の工程としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、駆動工程、粒子数計数工程、制御工程、表示工程、記録工程などを有することが好ましい。
駆動工程は駆動手段により好適に行うことができ、粒子数計数工程は粒子数計数手段により好適に行うことができ、制御工程は制御手段により好適に行うことができ、表示工程は表示手段により好適に行うことができ、記録工程は記録手段により好適に行うことができ、
<<駆動手段、駆動工程>>
駆動手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、液滴吐出ヘッドに駆動電圧を入力する手段などが挙げられる。この場合、駆動手段が圧電素子を変形させることにより微小な液滴を吐出させることができる。
<<粒子数計数手段、粒子数計数工程>>
粒子数計数手段は、液滴に含まれる粒子を計数する手段であり、液滴の吐出後、かつ液滴の被着対象物への着弾前に、液滴に含まれる粒子数をセンサによって計数する手段であることが好ましい。
センサとは、自然現象や人工物の機械的・電磁気的、熱的、音響的、又は化学的性質、或いはそれらにより示される空間情報・時間情報を、何らかの科学的原理を応用して、人間や機械が扱い易い別媒体の信号に置き換える装置を意味する。
粒子数計数手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、吐出前に粒子を観測する処理、着弾後の粒子をカウントする処理を含んでもよい。
液滴の吐出後、かつ液滴の被着対象物への着弾前に、液滴に含まれる粒子数の計数する処理としては、液滴が被着対象物としてのプレートのウェルに確実に入ることが予測されるウェル開口部の直上の位置にあるタイミングにて液滴中の粒子を観測することが好ましい。
プレートとしては、特に制限はなく、バイオ分野において一般的に用いられる穴が形成されたものを用いることが可能である。
プレートにおけるウェルの数は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、単数であってもよく、複数であってもよい。
ウェルの数が複数であるプレートとしては、ウェルの数が24個、96個、384個など業界において一般的な個数及び寸法で穴が形成されたものを用いることが好ましい。
プレートの材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、後の処理のために、細胞や核酸の壁面への付着が抑制されているものを用いることが好ましい。
液滴中の粒子を観測する方法としては、例えば、光学的に検出する方法、電気的・磁気的に検出する方法などが挙げられる。
ここで、本発明の液滴吐出装置の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
本発明の液滴吐出装置は、液滴吐出ヘッドとして本発明の液滴吐出ヘッドを用いるため、以下の本発明の液滴吐出装置の実施形態の説明を通じて、本発明の液滴吐出ヘッドの実施形態についても説明する。
なお、各図面において、同一構成部分には同一符号を付し、重複した説明を省略する場合がある。また、構成部材の数、位置、形状等は本実施形態に限定されず、本発明を実施する上で好ましい数、位置、形状等にすることができる。
また、以下の説明では、粒子としての細胞を懸濁した細胞溶液の吐出を対象として例示するが、本発明の液滴吐出ヘッド及び液滴吐出装置は、粒子を含まない液を吐出するものや、その他の分野の粒子を懸濁した粒子懸濁液の吐出に適用するものでも構わない。
<第1の実施形態>
図1は、第1の実施形態に係る液滴吐出装置の一例を示す概略側面図である。
液滴吐出装置10は、液滴吐出ヘッド100と、液供給手段としてのディスペンサ20とを有する。
液滴吐出ヘッド100は、液配置部材110と、変位部材としての圧電素子120と、吐出口としてのノズル135を有する膜状部材としてのメンブレン130とを備える。また、図1に示す液滴吐出装置10においては、メンブレン130には、細胞140が懸濁した細胞懸濁液150が配されている。
液滴吐出ヘッド100は、メンブレン130の下面に接するように配置された圧電素子120を振動させてメンブレン130を矢印300の方向に変形させることで、ノズル135の位置を変位させることにより、ノズル135から細胞懸濁液150の液滴を吐出する。
液配置部材110は、本実施形態においては、ノズル135に頂点を向ける円錐状の形状をしており、ノズル135の直上に位置している。液配置部材110は、細胞懸濁液150と接触し、細胞懸濁液150がノズル135から吐出可能となるように、ノズル135の近傍に細胞懸濁液150を配置させる。このため、液滴吐出ヘッド100は、液配置部材110を有することにより、安定して液滴を吐出できる。なお、液配置部材110は、液配置部材支持部により、ノズル135の直上に固定されている。
ディスペンサ20は、液滴吐出ヘッド100におけるメンブレン130のノズル135近傍に細胞懸濁液150を供給する。
図2は、第1の実施形態に係る液滴吐出ヘッドを備える液吐出装置の別の一例を示す概略側面図である。液滴吐出装置10aは、液滴吐出ヘッド100と、液供給手段としてのディスペンサ20と、駆動手段40と、制御手段70とを有している。制御手段70は、駆動手段40が圧電素子120に入力する電圧を制御することにより、駆動手段40を介して圧電素子120の動作を制御する。
図3は、図2における制御手段のハードウェアの一例を示すブロック図である。
図3に示すように、制御手段70は、CPU(Central Processing Unit)71と、ROM(Read Only Memory)72と、RAM(Random Access Memory)73と、I/F(インターフェイス)74と、バスライン75とを有している。CPU71、ROM72、RAM73、及びI/F74は、バスライン75を介して相互に接続されている。
CPU71は、制御手段70の各機能を制御する。記憶手段であるROM72は、CPU71が制御手段70の各機能を制御するために実行するプログラムや、各種情報を記憶している。記憶手段であるRAM73は、CPU71のワークエリア等として使用される。また、RAM73は、所定の情報を一時的に記憶することができる。I/F74は、液滴吐出装置10aを他の機器等と接続する。液滴吐出装置10aは、I/F74を介して、外部ネットワーク等と接続されてもよい。
図4は、従来の液滴吐出装置の一例を示す概略側面図である。
図4に示すような従来の液滴吐出装置50における液滴吐出ヘッド200では、ノズル135の近傍に細胞懸濁液150を配置する手段が存在しない。このため、液滴吐出ヘッド200では、ディスペンサ20が細胞懸濁液150を供給する位置、量、速度などがばらついた場合などには、ノズル135の近傍に供給される細胞懸濁液150の量に過不足が生じ、安定して細胞懸濁液150を吐出することが難しくなることがある。
これに対して、図1に示すような液滴吐出ヘッド100においては、細胞懸濁液150と接触し、ノズル135の近傍に細胞懸濁液150を配置させる液配置部材を有するため、安定して細胞懸濁液150を吐出することができる。
図5は、第2の実施形態に係る液滴吐出装置の一例を示す概略側面図である。
図5に示すように、第2の実施形態に係る液滴吐出装置11の液滴吐出ヘッド101は、液滴吐出ヘッド100と異なり、メンブレン支持部160と、圧電素子支持部161と、圧電素子支持部161に支持される圧電素子121とを更に有する。なお、メンブレン支持部160と圧電素子支持部161は互いに固定されており、液配置部材110は液配置部材支持部115を介してメンブレン支持部161に固定されている。
液滴吐出ヘッド101は、圧電素子121を矢印301の方向に振動させることにより、メンブレン支持部160及び圧電素子支持部161を介して、メンブレン130及び液配置部材110を共に振動(変位)させる。こうすることにより、液滴吐出ヘッド101は、メンブレン130におけるノズル135の近傍に配された細胞懸濁液150に慣性力を付与して、ノズル135から細胞懸濁液150の液滴を吐出することができる。
また、メンブレン支持部160の一部は、ディスペンサ20により貫通される貫通孔162を有しており、メンブレン130に細胞懸濁液150を供給することが可能となっている。
また、液滴吐出ヘッド101は、貫通孔162がディスペンサ20に貫通されている際に、貫通孔162を通じて気体が流通可能となっている。そのため、液滴吐出ヘッド101は、メンブレン130、メンブレン支持部160、圧電素子支持部161、及び圧電素子121で囲まれる領域の圧力が負圧なることを抑制できるため、より安定して細胞懸濁液150の液滴を吐出することができる。
図6は、第3の実施形態に係る液滴吐出装置の一例を示す概略側面図である。
図6に示すように、第3の実施形態に係る液滴吐出装置12の液滴吐出ヘッド102は、液滴吐出ヘッド101と異なり、液配置部材110及び圧電素子121を固定する固定部170を更に有する。なお、圧電素子支持部161の一部は、液配置部材支持部115により貫通される貫通孔163を有しており、液配置部材110は、液配置部材支持部115を介して固定部170に固定されている。
液滴吐出ヘッド102は、圧電素子121を矢印301の方向に振動させることにより、メンブレン支持部160及び圧電素子支持部161を介して、メンブレン130を振動(変位)させる。このとき、液配置部材110は液配置部材支持部115により固定部170に固定されているため、液配置部材110は振動しない。このため、液滴吐出ヘッド102においては、圧電素子121が振動する場合に、メンブレン130と液配置部材111との間の距離が変化するため、メンブレン130に配された細胞懸濁液150に対して、液配置部材110からノズル135に向かう向きに力が作用する。このため、圧電素子121がノズル135を振動(変位)させる大きさ(幅)が小さい場合であっても、上記の細胞懸濁液150に作用する力により、安定して細胞懸濁液150の液滴を吐出することができる。
また、液滴吐出ヘッド102は、貫通孔162及び163を通じて気体が流通可能となっている。そのため、液滴吐出ヘッド102は、メンブレン130、メンブレン支持部160、圧電素子支持部161、及び圧電素子121で囲まれる領域の圧力が負圧なることを抑制できるため、より安定して細胞懸濁液150の液滴を吐出することができる。
図7は、第4の実施形態に係る液滴吐出装置の一例を示す概略側面図である。
図7に示すように、第4の実施形態に係る液滴吐出装置13の液滴吐出ヘッド103は、液滴吐出ヘッド100と異なり、平板状の液配置部材111を有している。このため、液滴吐出ヘッド103においては、液配置部材111とメンブレン130に配された細胞懸濁液150とが接触する面積が大きくなり、液配置部材111が配置できる細胞懸濁液150の体積が大きくなる。したがって、液滴吐出ヘッド103は、より安定して細胞懸濁液150の液滴を吐出できるとともに、ディスペンサ20により細胞懸濁液150を供給する回数を減らすことができる。
図8は、第5の実施形態に係る液滴吐出装置の一例を示す概略側面図である。
図8に示すように、第5の実施形態に係る液滴吐出装置14の液滴吐出ヘッド104は、液滴吐出ヘッド103と異なり、突起部が設けられた液配置部材112を有する。このため、液滴吐出ヘッド104においては、ディスペンサ20から供給される細胞懸濁液150をより確実にノズル135の近傍に配置することができる。したがって、液滴吐出ヘッド104は、ディスペンサ20が細胞懸濁液150を供給する位置、量、速度などが大きくばらついた場合などであっても、より安定して細胞懸濁液150の液滴を吐出することができる。
図9は、第6の実施形態に係る液滴吐出装置の一例を示す概略側面図である。
図9に示すように、第6の実施形態に係る液滴吐出装置15の液滴吐出ヘッド105は、液滴吐出ヘッド103と異なり、親水部131a及び疎水部131bを有するメンブレン131と、親水部113a及び疎水部113bを有する液配置部材113を備えている。また、メンブレン131における親水部131aは、ノズル135の周囲に設けられ、疎水部131bは、親水部131aの外側に設けられている。液配置部材113における親水部113aは、メンブレン131に対抗する面に設けられ、疎水部113bは、液配置部材113の側面に設けられている。
液滴吐出ヘッド105においては、ディスペンサ20から供給される細胞懸濁液150は、メンブレン131における親水部131aと、液配置部材113における親水部113aとの間の領域により存在しやすくなる。このため、液滴吐出ヘッド105は、ディスペンサ20が細胞懸濁液150を供給する位置、量、速度などが大きくばらついた場合などであっても、より確実にノズル135の近傍に細胞懸濁液150を配置させることができる。したがって、液滴吐出ヘッド105は、より安定して細胞懸濁液150の液滴を吐出することができる。
図10は、第7の実施形態に係る液滴吐出装置の一例を示す概略側面図である。
図10に示すように、第7の実施形態に係る液滴吐出装置16の液滴吐出ヘッド106は、液滴吐出ヘッド103と異なり、ディスペンサ20の少なくとも一部により貫通される貫通孔114aを有する液配置部材114を備えている。本実施形態においては、貫通孔114aは、ディスペンサ20の一部を鉛直方向から貫通させることができるようになっている。
液滴吐出ヘッド106においては、ディスペンサ20をより自由な位置に位置させることができるため、ディスペンサ20の位置や方向に制限されることなく、液滴吐出装置16を小型化することができる。
このように、本発明の液滴吐出ヘッドは、液を吐出する吐出口を有する膜状部材と、液と接触し、液が吐出口から吐出可能となるように、吐出口の近傍に液を配置させる液配置部材と、少なくとも吐出口を変位させることで、液配置部材により吐出口の近傍に配置された液を吐出させる変位部材とを有する。これにより、本発明の液滴吐出ヘッドは、液を収容する液室を有さない液滴吐出ヘッドでありながら、安定して液滴を吐出できる。
本発明の態様としては、例えば、以下のとおりである。
<1> 液を吐出する吐出口を有する膜状部材と、
前記液と接触し、前記液が前記吐出口から吐出可能となるように、前記吐出口の近傍に前記液を配置させる液配置部材と、
少なくとも前記吐出口を変位させることで、前記液配置部材により前記吐出口の近傍に配置された前記液を吐出させる変位部材と、
を有することを特徴とする液滴吐出ヘッドである。
<2> 前記液配置部材が、平板状である前記<1>に記載の液滴吐出ヘッドである。
<3> 前記液配置部材が、突起部を有する前記<1>から<2>のいずれかに記載の液滴吐出ヘッドである。
<4> 前記膜状部材が、前記吐出口の周囲に親水部を有し、前記親水部よりも疎水性が高い疎水部を前記親水部の外側に有する前記<1>から<3>のいずれかに記載の液滴吐出ヘッドである。
<5> 前記液配置部材が、少なくとも親水部を有する前記<1>から<4>のいずれかに記載の液滴吐出ヘッドである。
<6> 前記変位部材が、前記膜状部材と接するように位置し、前記膜状部材を変形させることにより前記液を吐出する前記<1>から<5>のいずれかに記載の液滴吐出ヘッドである。
<7> 前記変位部材が、前記膜状部材及び前記液配置部材を共に変位させる前記<1>から<5>のいずれかに記載の液滴吐出ヘッドである。
<8> 前記吐出口から吐出される前記液が粒子を含む前記<1>から<7>のいずれかに記載の液滴吐出ヘッドである。
<9> 前記粒子が細胞である前記<8>に記載の液滴吐出ヘッドである。
<10> 前記<1>から<9>のいずれかに記載の液滴吐出ヘッドを備えることを特徴とする液滴吐出装置である。
<11> 前記膜状部材に前記液を供給する液供給手段を備える前記<10>に記載の液滴吐出装置である。
<12> 前記液供給手段が、前記吐出口から吐出された前記液の量に応じて前記液を供給する前記<11>に記載の液滴吐出装置である。
<13> 前記液配置部材が、前記液供給手段の少なくとも一部により貫通される貫通孔を有する前記<11>から<12>のいずれかに記載の液滴吐出装置である。
<14> 液と接触する液配置部材により、前記液が膜状部材の吐出口から吐出可能となるように、前記吐出口の近傍に前記液を配置させる液配置工程と、
少なくとも前記吐出口を変位させることにより、前記液配置工程において前記吐出口の近傍に配置された前記液を吐出させる変位工程と、
を含むことを特徴とする液滴吐出方法である。
<15> 前記膜状部材に前記液を供給する液供給工程を含む前記<14>に記載の液滴吐出方法である。
<16> 前記液供給工程が、前記吐出口から吐出された前記液の量に応じて前記液を供給する前記<15>に記載の液滴吐出方法である。
前記<1>から<9>のいずれかに記載の液滴吐出ヘッド、前記<10>から<13>のいずれかに記載の液滴吐出装置、及び前記<14>から<16>のいずれかに記載の液滴吐出方法によると、従来における諸問題を解決し、本発明の目的を達成することができる。
特開2016-116489号公報 特表平11-509774号公報
10 第1の実施形態における液滴吐出装置
10a 第1の実施形態における液滴吐出装置の別の一例
11 第2の実施形態における液滴吐出装置
12 第3の実施形態における液滴吐出装置
13 第4の実施形態における液滴吐出装置
14 第5の実施形態における液滴吐出装置
15 第6の実施形態における液滴吐出装置
16 第7の実施形態における液滴吐出装置
20 ディスペンサ(液供給手段)
100 第1の実施形態における液滴吐出ヘッド
101 第2の実施形態における液滴吐出ヘッド
102 第3の実施形態における液滴吐出ヘッド
103 第4の実施形態における液滴吐出ヘッド
104 第5の実施形態における液滴吐出ヘッド
105 第6の実施形態における液滴吐出ヘッド
106 第7の実施形態における液滴吐出ヘッド
110 液配置部材
111 平板状の液配置部材
112 突起部を有する液配置部材
113 親水部及び疎水部を有する液配置部材
114 貫通孔を有する液配置部材
120 圧電素子(変位部材)
130 メンブレン(膜状部材)
131 親水部及び疎水部を有するメンブレン
135 ノズル(吐出口)
140 細胞(粒子)
150 細胞懸濁液(液)

Claims (19)

  1. 液を吐出可能な吐出口を有する膜状部材と、
    前記膜状部材に配置される前記液と接触し、且つ、前記液の分子間力により前記吐出口の近傍に前記液を配置させることが可能な液配置部材と、
    前記吐出口の近傍に配置された前記液を吐出させる変位部材と、
    を有することを特徴とする液滴吐出ヘッド。
  2. 前記液配置部材が、平板状である請求項1に記載の液滴吐出ヘッド。
  3. 前記液配置部材が、突起部を有する請求項1から2のいずれかに記載の液滴吐出ヘッド。
  4. 前記膜状部材が、前記吐出口の周囲に親水部を有し、前記親水部よりも疎水性が高い疎水部を前記親水部の外側に有する請求項1から3のいずれかに記載の液滴吐出ヘッド。
  5. 前記液配置部材が、少なくとも親水部を有する請求項1から4のいずれかに記載の液滴吐出ヘッド。
  6. 前記変位部材が、前記膜状部材と接するように位置し、前記膜状部材を変形させることにより前記液を吐出する請求項1から5のいずれかに記載の液滴吐出ヘッド。
  7. 前記変位部材が、前記膜状部材及び前記液配置部材を共に変位させる請求項1から5のいずれかに記載の液滴吐出ヘッド。
  8. 前記吐出口から吐出される前記液が粒子を含む請求項1から7のいずれかに記載の液滴吐出ヘッド。
  9. 前記粒子が細胞である請求項8に記載の液滴吐出ヘッド。
  10. 請求項1から9のいずれかに記載の液滴吐出ヘッドを備えることを特徴とする液滴吐出装置。
  11. 前記膜状部材に前記液を供給する液供給手段を備える請求項10に記載の液滴吐出装置。
  12. 前記液供給手段が、前記吐出口から吐出された前記液の量に応じて前記液を供給する請求項11に記載の液滴吐出装置。
  13. 前記液配置部材が、前記液供給手段の少なくとも一部により貫通される貫通孔を有する請求項11から12のいずれかに記載の液滴吐出装置。
  14. 液と接触可能な液配置部材により、吐出口の近傍に前記液の分子間力により液を配置させる液配置工程と、
    前記吐出口の近傍に配置された前記液を吐出させる変位工程と、
    を含むことを特徴とする液滴吐出方法。
  15. 前記吐出口を有する膜状部材に前記液を供給する液供給工程を含む請求項14に記載の液滴吐出方法。
  16. 前記液供給工程が、前記吐出口から吐出された前記液の量に応じて前記液を供給する請求項15に記載の液滴吐出方法。
  17. 液を吐出可能な吐出口を有する膜状部材と、
    前記液と接触し、前記吐出口の近傍に前記液を配置させる平板状の液配置部材と、
    前記吐出口の近傍に配置された前記液を吐出させる変位部材と、
    を有することを特徴とする液滴吐出ヘッド。
  18. 液を吐出可能な吐出口を有する膜状部材と、
    前記液と接触し、前記吐出口の近傍に前記液を配置させる液配置部材と、前記吐出口の近傍に配置された前記液を吐出させる変位部材と、
    を有し、
    前記膜状部材が、前記吐出口の周囲に親水部を有し、前記親水部よりも疎水性が高い疎水部を前記親水部の外側に有することを特徴とする液滴吐出ヘッド。
  19. 前記液配置部材が、少なくとも親水部を有する請求項17または18に記載の液滴吐出ヘッド。
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