JP7292132B2 - 衛星制御装置、観測システム、観測方法、および観測プログラム - Google Patents

衛星制御装置、観測システム、観測方法、および観測プログラム Download PDF

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Description

本発明は、宇宙から地球の観測地域を高分解能で観測する衛星制御装置、観測システム、観測方法、および観測プログラムに関する。特に、複数の衛星を用いて、地上の所定の地域を所定の時間帯にわたり、連続的に観測するための衛星制御装置、観測システム、観測方法、および観測プログラムに関する。
一般的な観測衛星システムは、地球周回の低高度軌道(LEO:Low Earth Orbit)に配置された衛星を用いて、光学センサあるいはレーダセンサといったセンサによる観測を行っている。このような衛星は、太陽同期準回帰軌道に投入されることが多い。これにより、観測衛星システムは、通年にわたり、昇交点通過時の地方太陽時(LST:Local Solar Time)を一定に保った状態で、観測を行うことができる。しかしながら、地上の所定の地域を観測したい場合、低軌道衛星では、衛星が上空を通過する限られた時間帯しか観測を行うことができない。所定の地域を長時間観測したい場合においては、軌道上に数十から数百の多数の衛星を配置しなければならない。
一方で、気象衛星といった静止地球軌道(GEO:Geosynchronous Equatorial Orbit)に配置した衛星を用いて、極を除く地上の所定の地域を観測する静止観測衛星システムが知られている。しかしながら、この種の静止軌道衛星では、静止軌道からの観測を行うため、軌道高度36000kmの遠距離監視となる。さらに緯度によっては観測時の仰角が小さくなってしまうことから、搭載する撮像装置の分解能および感度が不足する。
また、中高度軌道(MEO:Medium Earth Orbit)に衛星を配置する方策がある。しかし、単純な円軌道では軌道高度によっては、十数機以上の衛星が必要となる。
他方、高緯度帯を含む地上の所定の地域を観測する手法として、モルニヤ軌道が知られている。モルニヤ軌道は近地点高度500kmであり、遠地点高度4万kmの楕円軌道である。モルニヤ軌道は、軌道長半径が26600kmとなることで、1日に地球を2周する軌道である。また、軌道傾斜角を63.4°とすることで、近地点引数の摂動による移動量をほぼ0としている。モルニヤ軌道を採用することで、高緯度帯域上空における滞空時間を確保でき、高緯度帯における観測時の仰角の低下を抑制することができる。しかしながら、モルニヤ軌道は遠地点高度が4万kmと高いため、観測時の距離は静止軌道よりもさらに遠くなり不利となる。また、モルニヤ軌道の昇交点赤経をずらして複数の軌道面を設定し、位相をずらして各衛星を配置することで、比較的高緯度の地域における常時観測を実現できる可能性がある。しかし、北極点であれば年間を通して同じ条件が保たれる一方で、北極点以外では、年間を通して各軌道面に対する対象地域の同一時刻における相対位置が変化する。例えば、日中に観測することを前提とした場合、年間を通して、観測条件が有利となる時期と不利となる時期が発生してしまう。
特許文献1には、同一の円軌道に複数の衛星から成る衛星コンステレーションを形成する技術が開示されている。
特開2017-114159号公報
地球上の中緯度から高緯度の所定の地域を所定の時間帯において連続的に観測することを想定した場合、一般的な観測衛星システムの軌道である低高度軌道(LEO)あるいは中高度軌道(MEO)では多数の衛星が必要となる。一方、静止軌道(GEO)を用いた場合、分解能および衛星仰角といった観測条件が良くないという課題がある。また、モルニヤ軌道を用いた場合でも、遠地点における分解能低下、あるいは、年間を通して観測条件が有利となる時期と不利となる時期が発生してしまうという課題がある。
本発明は、観測時間帯における観測地域の観測性を向上させ、1年を通して良好な条件での観測を実現することを目的とする。
本発明に係る衛星制御装置は、観測地域を観測する複数の衛星を制御する衛星制御装置において、
前記複数の衛星の各々の軌道が楕円軌道であり、摂動による近地点引数の移動が無いような軌道傾斜角を有し、1日の周回数が概ね整数となる軌道長半径を有するものとして、
前記複数の衛星の数および配置条件と、前記観測地域を表す座標情報と、前記観測地域を観測する観測時間帯と、前記観測地域と前記観測地域を観測する際の衛星位置との相対的な位置関係とを含む観測条件を取得し、前記観測時間帯を前記複数の衛星に分散させ、年間を通して前記複数の衛星の平均近点角のオフセット量の調整を行うことで前記複数の衛星による観測が前記観測地域に対する前記観測時間帯において前記観測条件を満たすように、前記複数の衛星の各々の軌道と前記軌道における配置とを目標軌道情報として演算する目標軌道演算部と、
前記複数の衛星の各々の目標軌道情報に従って、前記複数の衛星の各々に対する制御量を演算する制御量演算部
備えた。
本発明に係る衛星制御装置では、目標軌道演算部が、観測時間帯を複数の衛星に分散させることで複数の衛星による観測が観測条件を満たすように、複数の衛星の各々の軌道と軌道における配置とを目標軌道情報として演算する。よって、本発明に係る衛星制御装置によれば、観測時間帯における観測地域の観測性を向上させることができるという効果がある。
実施の形態1に係る観測システムの構成図。 実施の形態1に係る衛星の構成図。 楕円軌道と観測地域の関係性について説明する図。 衛星の位相と観測時刻の関係性について説明する図。 実施の形態1に係る複数の衛星による観測システムの概念を示す図。 実施の形態1に係る観測システムの動作のフロー図。 実施の形態1に係る複数の衛星の観測地域における1日の衛星仰角の変化を示す図。 実施の形態1に係る複数の衛星における年間を通した軌道配置の様子を示す図。 実施の形態1に係る観測システムによる軌道配置を示す図であり、3機の衛星を日周回数3の楕円軌道に配置した状態を示す図。 実施の形態1の実現例であり、図9の軌道配置に対して、RBFネットワークを用いて求めた位相調整量の周期的なオフセット変動成分を示す図。 実施の形態1の実現例であり、図9の軌道配置に対して、図10の周期的なオフセット変動成分を取り込んだ、各衛星の位相調整量を示す図。 実施の形態1の実現例であり、図9の軌道配置に対して、図10の位相調整量に基づく位相制御を行った場合の「1日の衛星仰角変動」を1年間分示した図。 実施の形態1に対する比較対象であり、図9の軌道配置に対して、図10の位相調整量の内の「ドリフト成分のみ」に基づく位相制御を行った場合の「1日の衛星仰角変動」を1年間分示した図。 実施の形態1の実現例であり、4機の観測衛星を日周回数4の楕円軌道に配置した状態、および、配置に対して算出した各衛星の位相調整量を示す図。 実施の形態1の実現例であり、図14の軌道配置および位相調整量に基づく位相制御を行った場合の「1日の衛星仰角変動」を1年間分示した図。 実施の形態1の実現例であり、5機の観測衛星を日周回数4の楕円軌道に配置した状態、および、配置に対して算出した各衛星の位相調整量を示す図。 実施の形態1の実現例であり、図16の軌道配置および位相調整量に基づく位相制御を行った場合の「1日の衛星仰角変動」を1年間分示した図。
以下、本発明の実施の形態について、図を用いて説明する。なお、各図中、同一または相当する部分には、同一符号を付している。実施の形態の説明において、同一または相当する部分については、説明を適宜省略または簡略化する。また、以下の図面では各構成の大きさの関係が実際のものとは異なる場合がある。また、実施の形態の説明において、「上」、「下」、「左」、「右」、「前」、「後」、「表」、「裏」といった方向あるいは位置が示されている場合がある。それらの表記は、説明の便宜上、そのように記載しているだけであって、装置、器具、あるいは部品といった構成の配置および向きを限定するものではない。
実施の形態1.
***構成の説明***
図1は、本実施の形態に係る観測システム500の構成を示す図である。
図2は、本実施の形態に係る衛星130の構成を示す図である。
観測システム500は、衛星制御装置100と複数の衛星130とを備える。衛星制御装置100と衛星130とは、衛星制御装置100の通信装置950および衛星130の衛星通信装置131を介して通信する。観測システム500は、各々が観測装置135と姿勢軌道制御装置133と推進装置134とを搭載した複数の衛星130により、観測地域201(図5参照)を観測する。
衛星制御装置100は、地上に設置された設備である。衛星制御装置100は、観測地域201を観測する複数の衛星130を制御する。例えば、衛星制御装置100は、地上アンテナ装置、地上アンテナ装置に接続された通信装置、あるいは電子計算機といった地上局と、地上局にネットワークで接続されたサーバあるいは端末としての地上設備から構成される。また、衛星制御装置は、航空機、自走車両、あるいは移動端末といった移動体に搭載された通信装置を含んでもよい。衛星制御装置100は、複数の衛星を用いて、地上の観測地域201を観測時間帯207(図5参照)にわたり、連続的に観測するための装置である。衛星制御装置100は、連続観測装置、地上装置、あるいは地上設備ともいう。
衛星制御装置100は、コンピュータを備える。衛星制御装置100は、プロセッサ910を備えるとともに、メモリ921、補助記憶装置922、入力インタフェース930、出力インタフェース940、および通信装置950といった他のハードウェアを備える。プロセッサ910は、信号線を介して他のハードウェアと接続され、これら他のハードウェアを制御する。
衛星制御装置100は、機能要素として、目標軌道演算部110と制御量演算部120を備える。目標軌道演算部110と制御量演算部120の機能は、ハードウェアあるいはソフトウェアにより実現される。
プロセッサ910は、観測プログラムを実行する装置である。観測プログラムは、目標軌道演算部110と制御量演算部120の機能を実現するプログラムである。
プロセッサ910は、演算処理を行うIC(Integrated Circuit)である。プロセッサ910の具体例は、CPU(Central Processing
Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、GPU(Graphics Processing Unit)である。
メモリ921は、データを一時的に記憶する記憶装置である。メモリ921の具体例は、SRAM(Static Random Access Memory)、あるいはDRAM(Dynamic Random Access Memory)である。
補助記憶装置922は、データを保管する記憶装置である。補助記憶装置922の具体例は、HDDである。また、補助記憶装置922は、SD(登録商標)メモリカード、CF、NANDフラッシュ、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ブルーレイ(登録商標)ディスク、DVDといった可搬記憶媒体であってもよい。なお、HDDは、Hard Disk Driveの略語である。SD(登録商標)は、Secure Digitalの略語である。CFは、CompactFlash(登録商標)の略語である。DVDは、Digital Versatile Diskの略語である。
入力インタフェース930は、マウス、キーボード、あるいはタッチパネルといった入力装置と接続されるポートである。入力インタフェース930は、具体的には、USB(Universal Serial Bus)端子である。なお、入力インタフェース930は、LAN(Local Area Network)と接続されるポートであってもよい。目標軌道演算部110は、例えば、入力インタフェース930を介して、観測条件51あるいは衛星位置情報52を取得する。また、制御量演算部120は、例えば、入力インタフェース930を介して、衛星位置情報52を取得する。
出力インタフェース940は、ディスプレイといった出力機器のケーブルが接続されるポートである。出力インタフェース940は、具体的には、USB端子またはHDMI(登録商標)(High Definition Multimedia Interface)端子である。ディスプレイは、具体的には、LCD(Liquid Crystal Display)である。
通信装置950は、レシーバとトランスミッタを有する。通信装置950は、具体的には、通信チップまたはNIC(Network Interface Card)である。衛星制御装置100は、通信装置950を介して、衛星130あるいは他の装置との通信を行う。目標軌道演算部110は、通信装置950を介して、観測条件51あるいは衛星位置情報52を取得してもよい。また、制御量演算部120は、通信装置950を介して、衛星位置情報52を取得してもよい。また、制御量演算部120は、通信装置950を介して、制御量54を各衛星130に送信する。
観測プログラムは、プロセッサ910に読み込まれ、プロセッサ910によって実行される。メモリ921には、観測プログラムだけでなく、OS(Operating System)も記憶されている。プロセッサ910は、OSを実行しながら、観測プログラムを実行する。観測プログラムおよびOSは、補助記憶装置922に記憶されていてもよい。補助記憶装置922に記憶されている観測プログラムおよびOSは、メモリ921にロードされ、プロセッサ910によって実行される。なお、観測プログラムの一部または全部がOSに組み込まれていてもよい。
衛星制御装置100は、プロセッサ910を代替する複数のプロセッサを備えていてもよい。これら複数のプロセッサは、観測プログラムの実行を分担する。それぞれのプロセッサは、プロセッサ910と同じように観測プログラムを実行する装置である。
観測プログラムにより利用、処理または出力されるデータ、情報、信号値および変数値は、メモリ921、補助記憶装置922、または、プロセッサ910内のレジスタあるいはキャッシュメモリに記憶される。
目標軌道演算部110と制御量演算部120の「部」を「処理」、「手順」あるいは「工程」に読み替えてもよい。また目標軌道演算処理と制御量演算処理の「処理」を「プログラム」、「プログラムプロダクト」または「プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記憶媒体」に読み替えてもよい。
観測プログラムは、上記の目標軌道演算部110と制御量演算部120の「部」を「処理」、「手順」あるいは「工程」に読み替えた各処理、各手順あるいは各工程を、コンピュータに実行させる。また、観測方法は、衛星制御装置100が観測プログラムを実行することにより行われる方法を含む。
観測プログラムは、コンピュータ読取可能な記録媒体あるいは記憶媒体に格納されて提供されてもよい。また、観測プログラムは、プログラムプロダクトとして提供されてもよい。
図2を用いて、本実施の形態に係る衛星130の構成について説明する。
衛星130は、人工衛星である。衛星130は、例えば、観測衛星である。衛星130は、衛星通信装置131、コマンドデータ処理装置132、姿勢軌道制御装置133、推進装置134、観測装置135、およびミッションデータ処理装置136といった装置を備える。
観測装置135は、地球の観測対象である地域、すなわち観測地域を観測するための装置である。具体的には、観測装置135は、可視光学センサである。ただし、観測装置135は、合成開口レーダ(SAR)、赤外光学センサ、またはその他の装置であってもよい。「観測」は「監視」と読み替えてもよい。
推進装置134は、衛星130の速度を変化させるための装置である。具体的には、推進装置134は化学燃料スラスタもしくは電気推進スラスタである。例えば、推進装置134は、ヒドラジンスラスタ、イオンエンジンまたはホールスラスタである。
衛星通信装置131は、コマンドを受信し、観測データを送信するための装置である。コマンドは、地上から送信される信号であり、コマンドデータ処理装置132を経由して、データもしくは制御信号として、姿勢軌道制御装置133あるいは観測装置135に伝達される。観測データは、観測装置135が行う観測によって得られるデータであり、ミッションデータ処理装置136を経由して、衛星通信装置131を用いて地上もしくはデータ中継衛星に送信される。例えば、観測データは、観測地域が映った画像である。
姿勢軌道制御装置133は、衛星130の姿勢および角速度、観測装置135の視線方向(Line Of Sight)といった姿勢要素、および、衛星130の軌道要素を制御するための装置である。姿勢軌道制御装置133は、各姿勢要素を所望の方向に変化させる。もしくは、姿勢軌道制御装置133は、各姿勢要素を所望の方向に維持する。姿勢軌道制御装置133は、姿勢センサとアクチュエータとコントローラとを備える。具体的には、姿勢センサは、ジャイロスコープ、地球センサ、太陽センサ、スタートラッカ、あるいは磁気センサといったセンサである。アクチュエータは、モーメンタムホイール、リアクションホイール、およびコントロール・モーメント・ジャイロといった機器である。コントローラは、姿勢センサの計測データまたは地球からの制御コマンドに基づいて制御プログラムを実行することによって、アクチュエータを制御する。
また、姿勢軌道制御装置133は、GPSR(Global Positioning
System Receiver)とコントローラとを備える。具体的には、アクチュエータは、姿勢・軌道制御スラスタである。コントローラは、姿勢センサ、GPSRの計測データ、または地球からの制御コマンドに基づいて制御プログラムを実行し、姿勢と推進装置134を制御することで、軌道制御を行う。
電源装置137は、具体的には、太陽電池、バッテリ、および電力制御装置といった機器を備える。電源装置137は、衛星130に搭載される各機器に電力を供給する。
ここで、姿勢軌道制御装置133に備わるコントローラの処理回路について説明する。
処理回路は、専用のハードウェアであってもよいし、メモリに格納される制御プログラムを実行するプロセッサであってもよい。
処理回路において、一部の機能が専用のハードウェアで実現されて、残りの機能がソフトウェアまたはファームウェアで実現されてもよい。つまり、処理回路は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェアまたはこれらの組み合わせで実現することができる。
専用のハードウェアは、具体的には、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC、FPGAまたはこれらの組み合わせである。
ASICは、Application Specific Integrated Circuitの略称である。
FPGAは、Field Programmable Gate Arrayの略称である。
目標軌道演算部110は、複数の衛星130が観測地域201をできるだけ長い時間にわたって良好な条件で観測することが可能になるように、複数の衛星130の目標軌道を演算する。また、制御量演算部120は、目標軌道演算部110が算出した目標軌道と、観測システム500に含まれる複数の衛星130の軌道情報から、各々の衛星130の増減速量および制御タイミング、すなわち制御量54を演算する。
制御量演算部120が算出した増減速量および制御タイミングは、通信装置950、例えば地上局のアンテナを経由して、コマンドとして各衛星130に送信される。送信された増減速量および制御タイミングは、衛星130の衛星通信装置131で受信される。そして、増減速量および制御タイミングは、姿勢軌道制御装置133に伝達され、各衛星130の軌道制御が行われる。
なお、目標軌道演算部110および制御量演算部120については、その片方もしくは両方が、衛星130に搭載される装置の機能として実現され、複数の衛星130が相互に協調することで、観測システム500の動作を実現してもよい。
***動作の説明***
まず、図3、図4、および図5に基づいて、観測システム500における複数の衛星130を用いて良好な観測条件を維持する方策について説明する。
図3は、楕円軌道200と観測地域の関係性について説明する図である。
図4は、衛星130の位相と観測時刻の関係性について説明する図である。
図5は、本実施の形態に係る複数の衛星130による観測システム500の概念を示す図である。
図3において、観測システム500の実現例の1つを、図3の左図に示す楕円軌道200として例示する。楕円軌道200は、近地点高度1000kmであり、遠地点高度26900kmの日周回数3の軌道である。また、楕円軌道200では、モルニヤ軌道と同様に軌道傾斜角を63.4°とすることで、近地点引数の摂動による移動量をほぼ0としている。また、図3の左図には、観測システム500の観測対象である地球上の中緯度から高緯度の観測地域201および赤道202が示されている。
図3の右図は、楕円軌道200上を観測システム500の構成要素である衛星130が周回する状況を、楕円軌道200の軌道面に垂直な方向から見た様子を示している。衛星130は、楕円軌道200上を矢印203方向に周回し、衛星130の周回運動に従って時刻が進んでいく。表示している時刻は、観測地域201の現地時間、すなわちLSTである。
一方、図3の右図の☆印204と★印205は、時刻進みに対する観測地域201の位置を示している。観測地域201の位置は、時刻進みに従って、地球自転の影響によって、矢印206方向に移動していく。
衛星130から観測地域201を観測する場合、衛星130から観測地域201に向けた視線が、観測地域201において、一定以上の衛星仰角を確保する必要がある。一定以上の衛星仰角を確保することにより、良好な条件での観測を行うことができる。このため、衛星130と観測地域201の位置関係に応じて、観測可否および観測条件は1日の中で変化する。図3の右図において、☆印204の時点では、衛星130から観測地域201が観測されている状態を示す。また、★印205の時点では、衛星130から観測地域201が観測されていない状態を示している。よって、図3の右図の状況では、衛星130は観測地域201を9:00から15:00まで観測できることになる。
図4は、図3に示した楕円軌道200の軌道面に対し、地球の公転により、観測地域201のLSTがずれていく様子を示している。図4の配置300は、図3の右図と同等の状況である。しかし、年間を通した観測を行う場合、軌道面に対する観測地域201への太陽方向が変化するため、観測地域201のLSTは、徐々にずれていく。
例えば、当初の軌道面に対してLSTが約4時間分(60°分)ずれたことを仮定する。このとき、楕円軌道200の軌道面および衛星130の軌道面上の通過時刻、すなわち位相を不変とした場合、配置301のように、観測地域201と衛星130との時々刻々の位置関係にずれが生じ、良好な条件での観測が困難となる。
これに対し、配置302のように、衛星130の軌道面上の通過時刻(位相)を調整することで、地球公転に伴うLSTのずれを吸収し、仰角の大きい良好な条件での観測を維持することができる。
図5では、本実施の形態に係る観測システム500における複数の衛星130の軌道配置を示している。図4に示したように、1機の衛星130の観測では、観測地域201の1日の中の特定の時間帯しか観測することができない。よって、1機の衛星130の観測では、日中の長時間にわたる観測を行うことができない。
図5では、3機の衛星130を用いて、図3および図4に示した楕円軌道200の軌道面を120°ずらして3つ配置した状況を、赤道面に垂直な方向(北極方向)から見た様子を示している。
図5の配置400は、観測地域201に対し、1機の衛星が図4の配置300に対応し、2機の衛星が図4の配置302に対応する状況である。配置400を見ると、3機の衛星130が順番に観測地域201の上空を通過するような位相配置となっている。このような位相配置とすることで、朝6:00から夜18:00までの長時間にわたって、観測地域201を仰角の大きい良好な条件で観測できることがわかる。
図5の配置401は、観測地域201に対し、2機の衛星が図4の配置302に対応し、1機の衛星が図4の配置301の12時間後に対応している状況である。配置401を見ると、2機の衛星130が順番に観測地域201の上空を通過するような位相配置となっている。このような位相配置とすることで、配置400と同様に6:00から18:00までの長時間にわたって、観測地域201を仰角の大きい良好な条件で観測できることがわかる。
本実施の形態に係る観測システム500では、図5に示したように、複数の衛星130の軌道要素を、年間を通して制御する。制御する軌道要素は、主に平均近点角といった位相である。このような制御により、観測地域の所望の時間帯における観測条件を向上することができるという効果がある。
次に、図6を用いて、本実施の形態に係る観測システム500の動作について説明する。観測システム500の動作手順は、観測方法に相当する。また、観測システム500の動作を実現するプログラムは、観測プログラムに相当する。
ステップS101において、目標軌道演算部110は、観測条件51と衛星位置情報52を取得する。目標軌道演算部110は、観測条件51と衛星位置情報52とを用いて、観測対象である観測地域201の観測時間帯207の観測性を最大化するように、複数の衛星の各衛星130の目標軌道を目標軌道情報53として演算する。目標軌道演算部110は、観測条件51を取得し、複数の衛星130による観測が観測条件51を満たすように、複数の衛星130の各々の軌道と軌道における配置とを目標軌道情報53として演算する。
衛星位置情報52は、現在の衛星130の軌道位置および速度といった情報を含む。
観測条件51は、観測地域201の観測時間帯207における観測の観測性を良好にするための条件である。観測条件51は、複数の衛星130の数および配置条件と、観測地域201を表す座標情報と、観測地域201を観測する観測時間帯207と、観測地域201と観測地域201を観測する際の衛星位置との相対的な位置関係とを含む。観測地域201の良好な観測性を示す相対的な位置関係は、具体的には、観測地域201を観測する際の観測地域201からの衛星の仰角である衛星仰角である。あるいは、観測地域201の良好な観測性を示す相対的な位置関係として、観測地域と衛星との距離だけを用いてもよく、その他の指標を用いても構わない。また、目標軌道演算部110は、観測条件51として、観測地域201に対する観測時間帯207における観測の分解能を用いてもよい。
目標軌道演算部110は、観測条件51と、衛星位置情報52と、時刻といった情報を取得し、観測地域201の観測時間帯207における観測の観測性を最大化するように、各衛星130の目標軌道条件を目標軌道情報53として演算する。具体的には、目標軌道演算部110は、観測条件51観測条件51に含まれる情報を指標として用いた最適化計算を実行し、目標軌道情報53を演算する。
本実施の形態に係る複数の衛星130の各々の軌道200は、楕円軌道であり、摂動による近地点引数の移動が無いような軌道傾斜角を有し、1日の周回数が概ね整数となる軌道長半径を有する。具体的には、複数の衛星130の各々の軌道200は、軌道傾斜角が概ね63.4°であり、近地点引数が概ね270°である。
図5で説明したように、目標軌道演算部110は、観測地域201の観測時間帯207において、複数の衛星のうちいずれかの衛星130が観測条件51を満たすように、目標軌道情報53を演算する。目標軌道演算部110は、複数の衛星のうちいずれかの衛星130が観測条件51を満たすために、複数の衛星130の各々の観測地域201に対する通過時間帯を調整した目標軌道情報53を演算する。
具体的な演算方法の一例を以下に示す。
基準となる衛星群の軌道条件が与えられ、所望の観測条件51が与えられると、目標軌道演算部110は、衛星群の位相調整(平均近点角のオフセット量調整)量を演算する。ここで、位相調整量とは、平均近点角のオフセット量調整量である。目標軌道演算部110は、長期間に渡って軌道制御を行うことを踏まえ、消費推薬の観点から定常的に軌道面内における制御を行うことを前提として、衛星群の位相調整量を演算する。
位相調整量の演算においては、基準時点の基準軌道に対する位相調整量p(t)、定常的なドリフト成分pbaseと、年間を通しての周期的なオフセット変動成分poffsetに分離し、以下の式1のように設定する。
(式1)p(t)=pbase+poffset
定常的なドリフト成分pbaseについては、観測システム500に含まれる衛星機数Nsat応じて、以下の式2のように設定する。
(式2)pbase(t)=360×(Nsat-1)×t[deg/year]
ドリフト成分pbaseをこのように設定することで、観測地域201の地球公転による軌道配置との位置関係の変動による観測タイミングのずれを一定の範囲で抑制することができる。また、このドリフト成分は、一定変動であることから、衛星の推進装置を使用する能動的な軌道制御を実施せず、一定の軌道高度オフセットを設定するのみで実現可能である。
一方、周期的なオフセット変動成分poffsetは、観測システム500に属する衛星130を、年間を通して図5の配置400あるいは配置401のように、効果的なタイミングに配置して観測地域の良好な観測性を実現するために、設定される。
オフセット変動成分poffsetは、周期関数として定義することができる。その関数形状は、「観測地域の良好な観測性」をもたらすように、任意に決めることができる。
図7は、本実施の形態に係る複数の衛星130の観測地域における1日の衛星仰角の変化を示した図である。図7は、複数の衛星130を用いて良好な観測条件を維持することを評価関数として表現する例を説明するための図である。
「観測地域の良好な観測性」について、図7を用いて説明する。図7のグラフに示す実線501、破線502、および点線503は、それぞれ観測システム500に含まれる3機の衛星130の、観測地域に対する1日の衛星仰角の変動を示している。一点鎖線504,505は、光学センサといったセンサで日中に観測することを踏まえたときの所望の観測時間帯の開始時刻と終了時刻である。ここでは、観測時間帯は、6:00から18:00である。一点鎖線506は「観測地域の良好な観測性」の定義における衛星仰角の下限である。また、太線507は、所望の観測時間帯における各衛星仰角(実線501、破線502、および点線503)の最大値である。
図7において、実線501に対応する観測衛星を「衛星1」とすると、観測地域から見て、衛星1は、朝5:00頃に地平線から昇り、正午12:00頃に地平線に沈むことになる。また、図7の条件では、「観測地域の良好な観測性」は「6:00から18:00」の範囲内で、衛星仰角を50°以上で極力高くすること」と定義される。よって、太線507が、6:00から18:00の範囲内で、衛星仰角を50°以上で極力高くなることが望まれる。しかし、図7では、6:00から18:00の範囲内では、衛星仰角を50°以上の条件を満足できていない。
よって、図7の条件では、太線507を、6:00から18:00の範囲内で、衛星仰角を50°以上で極力高くなるように、かつ、それが年間を通して継続されるように、位相調整量p(t)を算出することが求められる。
周期的なオフセット変動成分poffsetの生成方法の具体例を以下に示す。
offsetを、観測地域201と軌道配置とのずれ角に応じて0°から360°の範囲で、周期性を持たせたRBF(Radial Basis Function)ネットワークとして定義する。そして、個々の放射基底関数の係数を最適化計算によって、決定する生成方法が挙げられる。最適化における評価関数は「観測地域の良好な観測性」を表現するものとする必要があり、例えば、以下の数1のような評価関数を設定する。
Figure 0007292132000001
上記の数1では、SatEL(t,sati)は観測地域の時刻tにおける衛星satiの衛星仰角である。また、関数fは、所望の衛星仰角範囲に正の加点、それ未満の衛星仰角範囲に負の減点を印加する関数である。ObsStartTimeおよびObsEndTimeは、所望の観測時間帯の開始時刻と終了時刻である。
評価関数Vdayは1日の中の所望の観測時間帯における全衛星の最大仰角を評価したものであり、VyearはVdayを1年分累積したものである。RBFネットワークとして定義したpoffsetに対し、このVdayが最大となるように、係数を求めることで、「観測地域の良好な観測性」を実現する周期関数poffsetを導出することができる。
なお、poffsetの生成にRBFネットワークを用いることは、あくまで観測システム500の実現例の1つである。poffsetはその他の周期関数といて定義しても良い。
また、「観測地域の良好な観測性」を表現する評価関数として、所望の観測時刻範囲における複数衛星の最大衛星仰角を用いることも、実現例の1つである。VyearおよびVdayの算出においては、複数衛星の最小GSD(Ground Sample Distance)あるいは複数衛星と観測地域の距離といった別の指標を用いても良い。
図8は、本実施の形態に係る複数の衛星における年間を通した軌道配置の様子を示す図である。
上述の説明は、楕円軌道200が慣性空間上に固定された状態を仮定しており、年間を通して、軌道配置に対して、地球が360°回転することを想定している。しかしながら、実際に衛星を楕円軌道200に配置した場合、図8に示すように、主に地球扁平性に起因する摂動の影響により、昇交点赤経が年間を通して、-80°程度移動する。このため、年間を通して、軌道配置に対して、地球が(360+80)°程度回転することになり、上述の方策を単に適用したのみでは、年間を通しての「観測地域の良好な観測性」の維持は困難となる。しかしながら、このような摂動による昇交点赤経の変動を考慮して、位相調整制御を、約(360+80)/360倍に早めてやることで、変動の影響を吸収し、観測条件を維持することができる。このとき、365日×360/(360+80)=約299日ごとに、太陽との軌道配置の相対関係が0日時点のものと同じ状態に戻ることになる。
なお、このような昇交点赤経の変動分の補正は、上記説明において仮定した楕円軌道200に限らず、軌道に応じた量を設定することが可能である。
以上の方法によって、目標軌道演算部110において、複数の衛星の各衛星130の目標軌道情報53が算出される。
次に、ステップS102において、制御量演算部120は、複数の衛星の各々の目標軌道情報53に従って、複数の衛星の各々に対する制御量54を演算する。制御量54には、複数の衛星の各々に対する増減速量および制御タイミングが含まれる。制御量演算部120は、各衛星130の目標軌道情報53と衛星位置情報52とを取得する。制御量演算部120は、それぞれの衛星130の現在の軌道情報と目標軌道条件を踏まえ、必要な増減速量、および、軌道の制御タイミングを演算する。
ステップS103において、衛星制御装置100の通信装置950は、制御量54を複数の衛星の各々に送信する。すなわち、増減速量および軌道の制御タイミングを含む制御量54は、各衛星130に通知される。
そして、ステップS104において、各衛星130は、制御量54に含まれる増減速量、および、軌道の制御タイミングに基づいて、軌道制御を行う。具体的には、各衛星130が、制御量54に従って、地球を周回する間に推進装置134を制御することによって、軌道高度を調整し、観測地域201に対する複数の衛星の通過タイミングを調整する。これにより、所望の観測時間帯207における複数の衛星で実現される観測の観測条件を向上させることができる。このように、本実施の形態に係る観測システム500によれば、年間を通しての「観測地域の良好な観測性」が維持される。
次に、図9から図13を用いて、観測システム500による軌道配置の具体的な実現例を説明する。
図9は、本実施の形態に係る観測システム500による軌道配置を示す図であり、3機の衛星130を日周回数3の楕円軌道に配置した状態を示す図である。
図10は、本実施の形態の実現例であり、図9の軌道配置に対して、RBFネットワークを用いて求めた位相調整量の周期的なオフセット変動成分を示す図である。
図11は、本実施の形態の実現例であり、図9の軌道配置に対して、図10の周期的なオフセット変動成分を取り込んだ、各衛星の位相調整量を示す図である。
図12は、本実施の形態の実現例であり、図9の軌道配置に対して、図10の位相調整量に基づく位相制御を行った場合の「1日の衛星仰角変動」を1年間分示した図である。
図13は、本実施の形態に対する比較対象であり、図9の軌道配置に対して、図10の位相調整量の内の「ドリフト成分のみ」に基づく位相制御を行った場合の「1日の衛星仰角変動」を1年間分示した図である。
ここでは、目標軌道演算部110は、昇交点赤経が均等となるように配置された日周回数3の3つの楕円軌道に配置された3機の衛星を複数の衛星として、3機の衛星の各々の目標軌道情報53を演算する。
図9では、3機の衛星130を日周回数3の楕円軌道に配置した軌道配置の1例を示している。3機の衛星130が楕円軌道601,602,603のように、昇交点赤経が120°差となるように均等に配置されている。
続いて、図10および図11に、図9の軌道配置に対する、周期的なオフセット変動成分の算出結果およびこれを取り込んだ各衛星の位相調整量を示す。図10において、点線701はRBFネットワークを構成する放射基底関数である。実線702は、結果として構成された周期的なオフセット変動成分である。また、図11において、点線801,802,803は、各衛星の定常的なドリフト成分pbaseであり、実線804,805,806は、ドリフト成分にオフセット成分を加えた各衛星の位相調整量p(t)である。
図12に、図9の軌道配置に対して、図11の位相調整量に基づく位相制御を行った場合の「1日の衛星仰角変動」を1年間分示す。36個ある各グラフは、図7と同様に衛星仰角を示したものである。各グラフの上に示しているDAYは、基準日からの経過日数を示している。図12の各グラフでは、年間を通して、所望の観測時間帯において、下限として規定した衛星仰角50°以上での観測が実現できていることがわかる。
本実施の形態との比較対象として、図13に、図9の軌道配置に対して、図11の位相調整量の内の「ドリフト成分のみ」に基づく位相制御を行った場合の「1日の衛星仰角変動」を1年間分示す。一定のドリフト成分のみによる位相制御でも、所望の観測時間帯において、衛星仰角40°以上での観測が実現できていることがわかる。しかし、周期的なオフセット変動成分を加えた場合と比較すると、仰角が低下していることがわかる。
なお、図9から図13の実現例は、摂動の影響による昇交点赤経の年間変動の影響を考慮している。すなわち、摂動の影響を打ち消すように位相調整制御が行われている。結果として、観測地域と衛星軌道配置の相対関係が、DAY=365日ではなく、DAY=299日程度で、DAY=0日における相対関係に戻っていることが確認できる。
次に、図14から図17を用いて、観測システム500による軌道配置の具体的な実現例の別例を説明する。
図14は、本実施の形態の実現例であり、4機の観測衛星を日周回数4の楕円軌道に配置した状態、および、配置に対して算出した各衛星の位相調整量を示す図である。
図15は、本実施の形態の実現例であり、図14の軌道配置および位相調整量に基づく位相制御を行った場合の「1日の衛星仰角変動」を1年間分示した図である。
ここでは、目標軌道演算部110は、昇交点赤経が均等となるように配置された日周回数4の4つの楕円軌道に配置された4機の衛星を複数の衛星として、4機の衛星の各々の目標軌道情報53を演算する。
図14および図15の実現例では、設定した衛星仰角下限40°を所望の観測時間帯の全てで実現することはできていないものの、位相制御の結果として、衛星仰角が40°以下となる時間が極力短くなるような軌道が年間を通して維持されている。なお、本実現例においても、摂動の影響による昇交点赤経の年間変動の影響を考慮している。
図16は、本実施の形態の実現例であり、5機の観測衛星を日周回数4の楕円軌道に配置した状態、および、配置に対して算出した各衛星の位相調整量を示す図である。
図17は、本実施の形態の実現例であり、図16の軌道配置および位相調整量に基づく位相制御を行った場合の「1日の衛星仰角変動」を1年間分示した図である。
ここでは、目標軌道演算部110は、昇交点赤経が均等となるように配置された日周回数4の5つの楕円軌道に配置された5機の衛星を複数の衛星として、5機の衛星の各々の目標軌道情報を演算する。
図16および図17の実現例では、年間を通して、設定した衛星仰角下限40°を所望の観測時間帯の全てで実現できていることが確認できる。なお、本実現例においても、摂動の影響による昇交点赤経の年間変動の影響を考慮している。
***他の構成***
<変形例1>
本実施の形態に係る衛星制御装置は、監視制御装置でもよい。監視制御装置は、目標軌道演算部に相当する演算を事前に実施し、演算された目標軌道プロファイルに基づいて軌道制御を行ってもよい。
また、監視制御装置の実現例として、3機の観測衛星を日周回数3の楕円軌道に、昇交点赤経が均等となるように配置する。そして、目標軌道演算部に従って、観測時間帯における複数の衛星で実現される監視時間を増加させるように軌道を制御する。
また、監視制御装置の実現例として、4機の観測衛星を日周回数4の楕円軌道に、昇交点赤経が均等となるように配置する。そして、目標軌道演算部に従って、観測時間帯における複数の衛星で実現される監視時間を増加させるように軌道を制御する。
また、監視制御装置の実現例として、5機の観測衛星を日周回数4の楕円軌道に、昇交点赤経が均等となるように配置する。そして、目標軌道演算部に従って、観測時間帯における複数の衛星で実現される監視時間を増加させるように軌道を制御する。
<変形例2>
本実施の形態では、目標軌道演算部110と制御量演算部120の機能がソフトウェアで実現される。変形例として、目標軌道演算部110と制御量演算部120の機能がハードウェアで実現されてもよい。
衛星制御装置100は、プロセッサ910に替えて電子回路を備える。
電子回路は、目標軌道演算部110と制御量演算部120の機能を実現する専用の電子回路である。
電子回路は、具体的には、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ロジックIC、GA、ASIC、または、FPGAである。GAは、Gate Arrayの略語である。
目標軌道演算部110と制御量演算部120の機能は、1つの電子回路で実現されてもよいし、複数の電子回路に分散して実現されてもよい。
別の変形例として、目標軌道演算部110と制御量演算部120の一部の機能が電子回路で実現され、残りの機能がソフトウェアで実現されてもよい。
プロセッサと電子回路の各々は、プロセッシングサーキットリとも呼ばれる。つまり、衛星制御装置100において、目標軌道演算部110と制御量演算部120の機能は、プロセッシングサーキットリにより実現される。
***本実施の形態の効果の説明***
本実施の形態に係る観測システムでは、衛星群の配置条件、観測地域に係る入力条件に基づいて、衛星群の目標軌道条件を生成し、能動的に衛星群の軌道を制御する。よって、本実施の形態に係る観測システムによれば、地上の所定の地域の、所定の時間帯における観測性を向上させ、1年を通して良好な条件での観測を実現する。また、本実施の形態に係る観測システムによれば、光学センサを搭載した衛星を複数用いて、所定の地域を日中時間帯にかけて連続観測することができる連続観測装置を実現できる。また、レーダセンサを搭載した衛星を複数用いて、所定の地域を夜間時間帯にかけて連続観測することができる連続観測装置を実現することができる。
本実施の形態に係る観測システムでは、複数の衛星の周回軌道は、非ゼロの離心率を有し、摂動による近地点引数の移動がほぼゼロになるよう、軌道傾斜角を63.4°程度、近地点引数を270°程度とし、1日の周回数がほぼ整数となる軌道長半径を有する。
また、本実施の形態に係る観測システムでは、観測地域の観測時間帯における、複数の衛星のうちのいずれかの観測条件が良好となるように、衛星のそれぞれの観測地域に対する通過タイミングを調整するための軌道制御目標値を算出する。
また、本実施の形態に係る観測システムでは、衛星の観測条件が良好となる指標として、衛星の観測地域に対する観測時間帯における観測入射角もしくは分解能を用いる。
また、本実施の形態に係る観測システムでは、衛星の観測条件が良好となる目標軌道演算のために、指標を用いた最適化計算を用いる。
以上の実施の形態1では、衛星制御装置の各部を独立した機能ブロックとして説明した。しかし、衛星制御装置の構成は、上述した実施の形態のような構成でなくてもよい。衛星制御装置の機能ブロックは、上述した実施の形態で説明した機能を実現することができれば、どのような構成でもよい。また、衛星制御装置は、1つの装置でも、複数の装置から構成されたシステムでもよい。
また、実施の形態1のうち、複数の部分を組み合わせて実施しても構わない。あるいは、この実施の形態のうち、1つの部分を実施しても構わない。その他、この実施の形態を、全体としてあるいは部分的に、どのように組み合わせて実施しても構わない。
すなわち、実施の形態1では、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
なお、上述した実施の形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明の範囲、本発明の適用物の範囲、および本発明の用途の範囲を制限することを意図するものではない。上述した実施の形態は、必要に応じて種々の変更が可能である。
51 観測条件、52 衛星位置情報、53 目標軌道情報、54 制御量、100 衛星制御装置、110 目標軌道演算部、120 制御量演算部、130 衛星、131
衛星通信装置、132 コマンドデータ処理装置、133 姿勢軌道制御装置、134
推進装置、135 観測装置、136 ミッションデータ処理装置、137 電源装置、200 軌道、201 観測地域、202 赤道、207 観測時間帯、500 観測システム、910 プロセッサ、921 メモリ、922 補助記憶装置、930 入力インタフェース、940 出力インタフェース、950 通信装置。

Claims (12)

  1. 観測地域を観測する複数の衛星を制御する衛星制御装置において、
    前記複数の衛星の各々の軌道が楕円軌道であり、摂動による近地点引数の移動が無いような軌道傾斜角を有し、1日の周回数が概ね整数となる軌道長半径を有するものとして、
    前記複数の衛星の数および配置条件と、前記観測地域を表す座標情報と、前記観測地域を観測する観測時間帯と、前記観測地域と前記観測地域を観測する際の衛星位置との相対的な位置関係とを含む観測条件を取得し、前記観測時間帯を前記複数の衛星に分散させ、年間を通して前記複数の衛星の平均近点角のオフセット量の調整を行うことで前記複数の衛星による観測が前記観測地域に対する前記観測時間帯において前記観測条件を満たすように、前記複数の衛星の各々の軌道と前記軌道における配置とを目標軌道情報として演算する目標軌道演算部と、
    前記複数の衛星の各々の目標軌道情報に従って、前記複数の衛星の各々に対する制御量を演算する制御量演算部
    備えた衛星制御装置。
  2. 前記制御量を前記複数の衛星の各々に送信する通信装置をさらに備える請求項1に記載の衛星制御装置。
  3. 前記複数の衛星の各々の軌道は、軌道傾斜角が概ね63.4°であり、近地点引数が概ね270°である請求項1または請求項2に記載の衛星制御装置。
  4. 前記目標軌道演算部は、
    前記観測地域の前記観測時間帯において、前記複数の衛星のうちいずれかの衛星が前記観測条件を満たすように、前記複数の衛星の各々の前記観測地域に対する通過時間帯を調整した前記目標軌道情報を演算する請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の衛星制御装置。
  5. 前記目標軌道演算部は、
    前記観測条件として、前記観測時間帯における前記観測地域を観測する際の前記観測地域からの衛星の仰角である衛星仰角、もしくは、前記観測地域に対する前記観測時間帯における観測の分解能を用いる請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の衛星制御装置。
  6. 前記目標軌道演算部は、
    前記観測条件に含まれる情報を指標として用いた最適化計算を実行し、前記目標軌道情報を演算する請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の衛星制御装置。
  7. 前記目標軌道演算部は、
    昇交点赤経が均等となるように配置された日周回数3の3つの楕円軌道に配置された3機の衛星を前記複数の衛星として、前記3機の衛星の各々の前記目標軌道情報を演算する請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の衛星制御装置。
  8. 前記目標軌道演算部は、
    昇交点赤経が均等となるように配置された日周回数4の4つの楕円軌道に配置された4機の衛星を前記複数の衛星として、前記4機の衛星の各々の前記目標軌道情報を演算する請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の衛星制御装置。
  9. 前記目標軌道演算部は、
    昇交点赤経が均等となるように配置された日周回数4の5つの楕円軌道に配置された5機の衛星を前記複数の衛星として、前記5機の衛星の各々の前記目標軌道情報を演算する請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の衛星制御装置。
  10. 各々が観測装置と姿勢軌道制御装置と推進装置とを搭載した複数の衛星により、観測地域を観測する観測システムにおいて、
    前記複数の衛星の各々の軌道が楕円軌道であり、摂動による近地点引数の移動が無いような軌道傾斜角を有し、1日の周回数が概ね整数となる軌道長半径を有するものとして、
    前記複数の衛星の数および配置条件と、前記観測地域を表す座標情報と、前記観測地域を観測する観測時間帯と、前記観測地域と前記観測地域を観測する際の衛星位置との相対的な位置関係とを含む観測条件を取得し、前記観測時間帯を前記複数の衛星に分散させ、年間を通して前記複数の衛星の平均近点角のオフセット量の調整を行うことで前記複数の衛星による観測が前記観測地域に対する前記観測時間帯において前記観測条件を満たすように、前記複数の衛星の各々の軌道と前記軌道における配置とを目標軌道情報として演算する目標軌道演算部と、
    前記複数の衛星の各々の目標軌道情報に従って、前記複数の衛星の各々に対する制御量を演算する制御量演算部と
    を備え、
    前記複数の衛星の各々の前記姿勢軌道制御装置は、
    前記制御量に基づいて前記推進装置と前記観測装置を制御する観測システム。
  11. 観測地域を観測する複数の衛星を制御する衛星制御装置の観測方法において、
    前記複数の衛星の各々の軌道が楕円軌道であり、摂動による近地点引数の移動が無いような軌道傾斜角を有し、1日の周回数が概ね整数となる軌道長半径を有するものとして、
    目標軌道演算部が、前記複数の衛星の数および配置条件と、前記観測地域を表す座標情報と、前記観測地域を観測する観測時間帯と、前記観測地域と前記観測地域を観測する際の衛星位置との相対的な位置関係とを含む観測条件を取得し、前記観測時間帯を前記複数の衛星に分散させ、年間を通して前記複数の衛星の平均近点角のオフセット量の調整を行うことで前記複数の衛星による観測が前記観測地域に対する前記観測時間帯において前記観測条件を満たすように、前記複数の衛星の各々の軌道と前記軌道における配置とを目標軌道情報として演算し、
    制御量演算部が、前記複数の衛星の各々の目標軌道情報に従って、前記複数の衛星の各々に対する制御量を演算する観測方法。
  12. 観測地域を観測する複数の衛星を制御する衛星制御装置の観測プログラムにおいて、
    前記複数の衛星の各々の軌道が楕円軌道であり、摂動による近地点引数の移動が無いような軌道傾斜角を有し、1日の周回数が概ね整数となる軌道長半径を有するものとして、
    前記複数の衛星の数および配置条件と、前記観測地域を表す座標情報と、前記観測地域を観測する観測時間帯と、前記観測地域と前記観測地域を観測する際の衛星位置との相対的な位置関係とを含む観測条件を取得し、前記観測時間帯を前記複数の衛星に分散させ、年間を通して前記複数の衛星の平均近点角のオフセット量の調整を行うことで前記複数の衛星による観測が前記観測地域に対する前記観測時間帯において前記観測条件を満たすように、前記複数の衛星の各々の軌道と前記軌道における配置とを目標軌道情報として演算する目標軌道演算処理と、
    前記複数の衛星の各々の目標軌道情報に従って、前記複数の衛星の各々に対する制御量を演算する制御量演算処理
    コンピュータである前記衛星制御装置に実行させる観測プログラム。
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