JP7290419B2 - 空気循環アセンブリを有する輸送体の空調パック - Google Patents

空気循環アセンブリを有する輸送体の空調パック Download PDF

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Description

本開示の実施形態は、広くは、民間航空機などの輸送体を冷却することにおいて使用される空気を調整するためのシステム及び方法に関する。
民間航空機などの輸送体で使用される既知の空調システムは、客室、貨物室などの航空機の様々な内部区画に冷たい加圧された空気を供給するために、通常、空気ベースの熱力学サイクルを使用する。既知の空調システムは、通常、航空機のガスタービンエンジンなどの輸送体のエンジンのコンプレッサ段から引き出された抽気によって、空気圧で動力供給される。エンジンからの抽気は、高い温度及び圧力にある。空調システムは、通常、抽気を冷却するために輸送体の外側の周囲環境からのラム空気を使用する。抽気が空調システム内で冷却され調整されると、その抽気は、様々な輸送体の冷却作業のために使用される。例えば、客室内の温度制御、換気、及び加圧のために、抽気が客室の中へ供給され得る。客室を通って流れた後、空気は、排気ポート及び/又は排気バルブを通して周囲環境へ放出され得る。
しかし、エンジン又は他の抽気源からの抽気を空調のために使用すると、そうでなければ推進のために使用され得る動力を逃がしてしまうことになる。例えば、客室を冷却及び調整するために抽気を使用すると、輸送体の動作中の燃料経済性及び/又は効率が低減され得る。何故ならば、推進のために使用されない高圧空気を生成するために、仕事が浪費されるからである。
更に、抽気を冷却するために輸送体の外側からのラム空気を使用すると、通常、周囲空気を捕まえ、その周囲空気をエアインテーク又はベントを通して輸送体の中へ導くことが必要になる。抽気を冷却するために、輸送体が動いている間に空気を輸送体の中へ導くことは、(より少ない周囲空気を輸送体の中へ導くことに比較して)輸送体への抵抗力を高めることになる。増加した抵抗力は、燃料経済性及び効率を低減させ得る。何故ならば、所与の速度で周囲環境を通過するように輸送体を推進するためにより多くのエネルギーが必要になり得るからである。
本開示の特定の実施形態は、輸送体に搭載された空調パッケージを提供する。本明細書で使用される際に、空調パッケージは、自己完結型の空調ユニットを含み又は表し得る。例えば、本明細書で説明される1以上の実施形態による空調パッケージは、ハウジング又はケース内で自己完結しており、任意選択的に、空調パックを輸送体に設置することができるように携帯可能であり得る。「空調パッケージ」という用語は、本明細書で「空調パック」とも称される。
1以上の実施形態による空調パックは、空気循環アセンブリ、蒸気循環システム、及び混合ダクトを含む。空気循環アセンブリは、抽気を受け取り、その抽気を利用してラム空気を圧縮するように構成されている。蒸気循環システムは、圧縮されたラム空気を受け取り、圧縮されたラム空気の動作温度を低減させるように構成されている。混合ダクトは、圧縮されたラム空気を受け取り、圧縮されたラム空気を抽気と混合して、輸送体の少なくとも一部分を冷却するために使用されるハイブリッド空気の流れを生成するように構成されている。
本開示の特定の実施形態は、空調パック及び制御回路を含む輸送体を提供する。空調パックは、空気循環アセンブリ、蒸気循環システム、及び混合ダクトを含む。空気循環アセンブリは、抽気を受け取り、その抽気を利用してラム空気を圧縮するように構成されている。蒸気循環システムは、圧縮されたラム空気を受け取り、圧縮されたラム空気の動作温度を低減させるように構成されている。混合ダクトは、圧縮されたラム空気を受け取り、圧縮されたラム空気を抽気と混合して、輸送体の少なくとも一部分を冷却するために使用されるハイブリッド空気の流れを生成するように構成されている。制御回路は、空調パックと動作可能に接続されている。制御回路は、輸送体の動作のモード又は輸送体の外側の周囲環境状態のうちの1以上に基づいて、異なる特定の構成にある空調パックを通る抽気とラム空気とのためのそれぞれの流路を制御するように構成されている。
本開示の特定の実施形態は、輸送体内で使用される空気を調整するための方法を提供する。該方法は、抽気源から受け取った抽気を使用して、圧縮されたラム空気を生成することを含む。該方法は、圧縮されたラム空気の動作温度を低減させることを含む。該方法は、抽気源から受け取った抽気を圧縮されたラム空気と混合してハイブリッド空気の流れを生成すること、及びハイブリッド空気の流れを利用して輸送体内の少なくとも1つの区画の温度を調節することも含む。
本開示の一実施形態による、輸送体の前面斜視図を示す。 本開示の一実施形態による、輸送体の概略図である。 空調パックのシステムアーキテクチャを示す、本開示の一実施形態による輸送体の冷却システムの概略表現である。 本開示の一実施形態による、第1の地上構成にある空調パックを示す冷却システムの概略図である。 本開示の一実施形態による、第2の地上構成にある空調パックを示す冷却システムの概略図である。 本開示の一実施形態による、第1の巡航構成にある空調パックを示す冷却システムの概略図である。 本開示の一実施形態による、第2の巡航構成にある空調パックを示す冷却システムの概略図である。 本開示の一実施形態による、輸送体内で使用される空気を調整するための方法のフローチャートである。
本開示の特定の実施形態は、空気を冷却及び調整するように構成された空調パックを含む。既知の空調システムと比較して、本明細書で説明される実施形態における空調パックは、空調要件を満たす一方で、ガスタービンエンジン又は補助動力装置などの抽気源からより少ない抽気を引き出す。空調パックの実施形態は、動作中の輸送体の燃料経済性及び効率を高めることができる。何故ならば、より多くの割合の抽気が輸送体の推進のために使用され得るからである。更に、本明細書で説明される空調パックは、既知の空調システムよりも少ないラム空気が動作中に利用され、それによって、輸送体の抵抗力を低減させることも可能にする。増加した燃料経済性及び低減された抵抗力は、輸送体の航続距離を延ばし、燃料コストを低減させることができる。
本明細書で説明される実施形態による空調パックは、必要に応じて熱を排除するための熱力学的リフト(thermodynamic lift)を提供するために選択的に起動される蒸気循環システムを含む。より具体的には、蒸気循環システムが、熱力学的リフトが必要とされるときに起動され、且つ、熱陸学的リフトが必要とされない特定の条件下で動力消費を低減させるために起動解除され得る、モータ駆動冷媒コンプレッサを含む。本明細書で使用される際に、「熱力学的リフト」は、熱力学的流れシステム内の1以上の流体からではなく、外部の動力源から引き出されたエネルギーを使用して提供される、熱力学的流れシステム内の流体の更なる冷却(又はもし必要であるならば加熱)を指す。
本開示の1以上の実施形態による空調パックは、ラム空気を圧縮するために、輸送体の抽気源から引き出された抽気の空気圧の動力を使用する。圧縮されたラム空気は、蒸気循環システムの蒸発器内で冷却され得る。ラム空気は、混合ダクト内で抽気と混合されて、空調パックの出口ポートから放出されるハイブリッド空気の流れを規定する。放出されたハイブリッド空気の流れは、温度制御され、輸送体内で使用され、例えば、冷却、換気、及び/又は加圧のために輸送体の客室の中へ導かれる。
特定の既知の空調システムの出力は、通常、抽気であり、したがって、ラム空気は、抽気を冷却するために単独で使用され、その後、輸送体から排出される。しかし、本開示の実施形態による空調パックは、抽気とラム空気との両方の混合物であるハイブリッド空気の流れを出力する。抽気の空気圧の動力は、ラム空気を指定圧力まで圧縮するために使用される。特定の条件下で圧縮されたラム空気の更なる冷却が必要とされる(又は望まれる)ならば、蒸気循環システムが起動されて、熱力学的リフトを提供することができる。
図1は、本開示の一実施形態による、輸送体10の前面斜視図を示している。示されている実施形態の輸送体10は、航空機であり、本明細書では航空機10と称される。特に、図1で示されている航空機10は、民間航空機であり得る。航空機は、本明細書で説明される輸送体の1つの非限定的な例示的実施形態であり、本開示の他の実施形態の輸送体10は、列車、バス、自動車、船舶などの、別の種類の輸送体であり得る。例えば、本明細書の様々な実施形態で説明される空調パックは、輸送体内の温度、圧力、及び換気を制御するために、様々な異なる輸送体に設置され得る。空調パックを含み得る様々な異なる輸送体は、図1で示されている航空機10などの民間航空機を含むが、民間航空機に限定されるわけではない。
例示的な一実施形態の航空機10は、航空機10を推進するための2つの主たるエンジン14を含み得る、推進システム12を含む。主たるエンジン14は、ガスタービン(例えば、ターボファン)エンジン14であり得る。任意選択的に、推進システム12は、示されているよりも多くの主たるエンジン14を含み得る。主たるエンジン14は、航空機10の翼16によって担持され得る。他の実施形態では、主たるエンジン14が、胴体18及び/又は尾部20によって担持されてもよい。尾部20は、水平尾翼22と、垂直尾翼24も支持し得る。航空機10の胴体18は、(全て図2で示されている)客室28、操縦室30、貨物エリア32などを含み得る、(図2で示されている)内部空間26を画定する。
図2は、本開示の一実施形態による、航空機10の概略図である。図2の航空機10の図は、調整された空気を生成し、調整された空気を航空機10の内部空間26へ供給するために使用される、航空機10の構成要素を示している。例えば、示されている実施形態の航空機10は、1以上の動力源113、及び冷却システム115を含む。1以上の動力源113は、冷却システム115に加圧された(例えば、圧縮された)空気を供給するように構成されている。冷却システム115に供給される、1以上の動力源113からの加圧された空気は、本明細書で「抽気」と称され、動力源113は「抽気源」と称される。
冷却システム115は、抽気からエネルギーを引き出して、航空機10内の様々な冷却及び/又は換気作業のために供給される調整された空気を生成するように構成されている。冷却システム115からの調整された空気の少なくとも一部は、内部空間26内に供給され得る。例えば、乗客が位置付けられている客室28、パイロット及び/若しくは他の乗務員が位置付けられている操縦室30、並びに/又は貨物(例えば、ペット、荷物、バルク商品など)が保存されている貨物エリア32などの範囲内である。調整された空気は、指定された温度、圧力、及び/又は湿度を有し得る。図2で示されている航空機10の構成要素は、空調に適切であり、航空機10は、図2で示されていない様々な更なる構成要素、システム、デバイスなどを有し得ることが理解される。
冷却システム115は、空調パック145及び制御回路146を含む。空調パック145は、図3~図7で示され且つそれらを参照して詳細に説明される、熱交換器、コンプレッサ、タービン、バルブ、及びダクトなどの、様々な空気処理及び熱管理構成要素及びデバイスを有するシステムである。本明細書で説明される実施形態による空調パック145は、航空機10の動作期間の全体を通して、航空機10のために加圧、換気、及び温度制御を提供する。例えば、空調パック145は、航空機10が地上レベルで静止している間に航空機10の動作の地上モードで、航空機10が巡航レベルで飛行している間に航空機10の動作の巡航モードで、及びそれらの間の任意の飛行状態又はモードで使用されるように構成可能である。
1以上の実施形態では、空調パック145が、単一の統合されたシステムであり得る。それによって、空調パック145の構成要素は、単一のハウジング又はケース内に一緒に配置され得る。任意選択的に、一実施例として、制御回路146などの空調パック145の様々な構成要素は、ハウジング又はケースの外面上に位置付けられ得るか、又は空調パック145から遠隔に設置され得る。空調パック145は、手で持って運ぶことができるように十分にコンパクトであり且つ軽量であり得る。結果として、空調パック145は、航空機10内の適所にハウジングを積み込み、ダクト、チューブ、電気のコンセントなどの間で対応する接続を行うことによって、既存の抽気ベースの空調システムを含む航空機10内に設置することが比較的簡単であり得る。
制御回路146は、空調パック145と動作可能に接続され、空調パック145の動作を制御するように構成されている。例えば、制御回路146は、(i)バルブの開閉、(ii)スイッチ、モータ、並びに/又はファンの起動及び起動解除、(iii)システム温度及び圧力、航空機の区画の温度、外部周囲温度、航空機の高度、航空機の速度などの、様々なパラメータのモニタリングを行うために使用され得る。制御回路146は、制御回路146で受け取った様々な入力に基づいて、ある特定のバルブを開閉して、空調パック145を通る空気流路を再構成するように構成され得る。一実施例として、制御回路146は、航空機10の異なる動作モード(例えば、巡航若しくは地上)に基づいて、及び/又は、航空機10の外側の周囲環境条件(例えば、暑い日若しくは寒い日)に基づいて、空調パック145を通る空気流路を再構成し得る。
本明細書で説明される1以上の実施形態では、空調パック145が、航空機10が動作の地上モードにある間に使用されるための1以上の地上構成に構成可能であり、航空機10が動作の巡航モードにある間に使用されるための1以上の巡航構成に構成可能である。
1以上の地上構成では、空調パック145が、航空機10の内部空間26内の温度制御及び換気のために調整された空気を供給して、客室28の積み込み及び積み下ろしの間の乗客の快適さを高め、次のフライトの準備をしている間の飛行乗務員の快適さを高め得る。空調パック145の様々な地上構成が、図4及び図5に関連して示され説明される。例えば、図4は、第1の地上構成を表し、図5は、第2の地上構成を表している。第1及び第2の地上構成の両方では、航空機10の補助動力装置152が、空調パック145に抽気を供給する抽気源113として使用されている。空調パック145が、抽気を使用してラム空気を圧縮することによって、ラム空気の圧力は、補助動力装置152から受け取った抽気の圧力と実質的に同じである(例えば、抽気圧力の指定範囲内にある)。その後、圧縮されたラム空気は、抽気と混合され、2つの空気の流れが共に空調パック145内で冷却される。図4で示されている第1の地上構成では、(図3で示されている)蒸気循環システム126が、混合されたラム空気と抽気との流れに対する冷却ブーストを提供して、航空機10内で使用される空調パック145から放出される供給空気の流れの動作温度を低減させる。第1の地上構成は、地上レベルにある航空機10の外側の周囲環境の温度が指定閾値温度以上であるときに、使用され得る。図5で示されている第2の地上構成は、第1の地上構成とは異なる。何故ならば、空調パック145の蒸気循環システム126が動作していない(例えば、使用されていない)からである。第2の地上構成は、周囲温度が指定閾値温度未満であるときに、使用され得る。例えば、周囲温度が華氏ゼロ度であるならば、ラム空気の流れは十分に冷たいので、蒸気循環システム126からの冷却ブーストは必要ない。
1以上の巡航構成では、空調パック145が、内部空間26の加圧のために、更には、内部空間26の温度制御及び換気のために、調整された空気を供給し得る。調整された空気は、航空機10が所定の高度で巡航している間に、乗客と乗務員の快適さを高め得る。空調パック145の様々な巡航構成が、図6及び図7に関連して示され説明される。例えば、図6は、第1の巡航構成を表し、図7は、第2の巡航構成を表している。第1及び第2の巡航構成の両方では、航空機10の主たるエンジン14のうちの少なくとも1つが、抽気源113として使用される。空調パック145が、抽気を使用してラム空気を圧縮することによって、ラム空気の圧力は、客室28の圧力と実質的に同じである(例えば、客室空気圧の指定範囲内にある)。抽気の少なくとも一部は、空調パック145内のラム空気から分離して冷却されるが、抽気は空調パック145から放出される前にラム空気と混合する。例えば、図6で示されている第1の巡航構成では、抽気だけが熱交換器112内で冷却され、抽気だけがタービン120を通って膨張する。更に、ラム空気だけが、空調パック145の蒸気循環システム126によって冷却され、それは、ラム空気に冷却ブーストを提供するように動作する。図7で示されている第2の巡航構成では、抽気の一部分が、蒸気循環システム126の上流のラム空気と混合することによって、蒸気循環システム126は、ラム空気と抽気の一部とに冷却ブーストを提供する。第2の巡航構成は、様々な条件のために、第1の巡航構成の代わりに使用され得る。例えば、航空機10が、標準高度よりも高い高度で巡航しているときである。抽気の一部を蒸気循環システム126に導くことは、タービン120を通る抽気の流量を低減させる。それは、空調パック145を通るラム空気の流量を低減させ、空調パック145のより優れた制御を可能にし得る。
図6及び図7では示されていないが、空調パック145は、更に2つの巡航構成を有し得る。例えば、第3の巡航構成は、蒸気循環システム126が使用されないことを除いて、図6の第1の巡航構成と同じ空気流路を画定し得る。同様に、第4の巡航構成は、蒸気循環システム126が使用されないことを除いて、図7の第2の巡航構成と同じであり得る。蒸気循環システム126は、航空機10の外側の所定の高度における周囲温度が指定閾値温度未満であるときにオフにされ得る。何故ならば、ラム空気が十分に冷たいので更なる冷却が必要ないからであろう。本明細書で説明されるように、制御回路146は、空調パック145の種々の構成を制御するように構成され得る。
制御回路146は、1以上のプロセッサ、コントローラ、及び/若しくは他のハードウェア論理ベースデバイスを含み、それらと接続され、又はそれらを含み且つそれらと接続された、1以上のハードウェア回路又は電気回路を含み且つ/又は表す。制御回路146は、中央処理装置(CPU)、1以上のマイクロプロセッサ、グラフィックス処理装置(GPU)、又は特定の論理指示命令に従って入力されたデータを処理することができる任意の他の電子部品を含み得る。例えば、制御回路146は、有形の且つ非一過性のコンピュータ可読記憶媒体(例えば、メモリデバイス)に記憶された指示命令を実行し得る。例えば、制御回路146は、空調パック145内の特定の値を起動又は起動解除して、特定のトリガイベントに応答してメモリデバイスに記憶された指示命令に従って空気流路を変更するように構成され得る。トリガイベントは、オペレータ入力デバイスから受け取った入力を含み得る(例えば、キーボード、手で握ることができる入力デバイスなどを介して、オペレータが空調パック145の特定の構成を手動で選択する)。空調パック145の流路を再構成するための制御回路146のための他のトリガイベントは、本明細書でより詳細に説明されるように、検出された航空機10の動作状態及び又は検出された周囲環境状態に基づき得る。制御回路146は、1以上の有線制御ライン又は無線通信リンクを介して空調パック145と動作可能に接続され得る。それによって、制御回路146は、有線経路に沿って又は無線で、空調パック145の様々なバルブ及び他のデイバスと制御信号を通信し得る。
航空機10は、航空機10に搭載された様々な構成要素及びシステムのために電力を供給する電源150も含む。電源150は、空調パック145と電気的に(例えば、伝導的に且つ/又は誘導的に)接続されて、空調パック145のモータ130に電力供給する。それは、図3で示されている。電源150は、バッテリ、発電機、交流電源などを含み又は表し得る。
示されている実施形態の航空機10は、冷却システム115の空調パック145に抽気を供給するように構成された、複数の抽気源113を含む。具体的には、航空機10が、抽気源113を表す主たるエンジン14及び(図2で「APU」と略されている)補助動力装置152を含む。主たるエンジン14は、それぞれの主たるエンジン14の(図示せぬ)コンプレッサの中へ引き込まれる空気を受け取る。その空気は、(図示せぬ)燃焼器の中へ流れる前に圧縮される。その空気は、燃料と共に燃焼し、航空機10を推進させるための推力を生成する。空気は、航空機10の外側からコンプレッサの中へ引き込まれる。主たるエンジン14のうちの少なくとも1つは、コンプレッサの中間の段に沿った(図示せぬ)抽気ポートを含む。抽気ポートは、加圧された抽気が燃焼器に入る前に主たるエンジン14を出ることを可能にするように構成されている。少なくとも1つの主たるエンジン14からの抽気は、抽気ダクト154を通って空調パック145に運ばれ得る。
補助動力装置152は、航空機10に搭載されたガスタービンエンジンであってよい。補助動力装置152は、航空機10を推進するよりもむしろ、負荷に動力供給するための動力を生成する。更に、補助動力装置152は、主たるエンジン14が使用されていないときに、航空機10の地上動作中、空調パック145によって使用される加圧された抽気も生成し得る。主たるエンジン14のように、補助動力装置152は、航空機10の外側から空気を受け取り、補助動力装置152の(図示せぬ)コンプレッサ内で空気を加圧して、抽気を生成し得る。補助動力装置152は、主たるエンジンのスタートのため、及び電気負荷(例えば、照明及び器具)に電力供給するために使用され得る、電力及び/又は軸動力も供給し得る。補助動力装置152からの抽気は、抽気ダクト156を通って空調パック145に運ばれ得る。図2で示されているように、抽気ダクト156は、任意選択的に、少なくとも1つの主たるエンジン14からの抽気ダクト154と結合され得る。
抽気を受け取ることに加えて、冷却システム115の空調パック145は、航空機10のラム空気ダクト158を通してラム空気を受け取る。ラム空気ダクト158は、航空機10の外面上のラム空気インテーク160から空調パック145へ延在する。ラム空気インテーク160は、そこを通ってラム空気が航空機10に入るところのスクープ又はベントであってよい。ラム空気は、航空機10の動きによって航空機10の中へ流れる、航空機10の外側の周囲空気である。
少なくとも1つの実施形態では、空調パック145が、抽気源113(例えば、主たるエンジン14及び/又は補助動力装置152)からの抽気と、ラム空気と、の両方受け取る。空調パック145は、ラム空気を加圧する(例えば、圧縮する)ために、抽気からエネルギーを引き出す。ラム空気は、空調パック145内で抽気と混合して、ハイブリッド空気の流れを規定する。ハイブリッド空気の流れは、調整された空気として空調パック145から放出される。調整された空気は、吸気ダクト161を介して航空機10の内部空間26内の客室28及び/又は他のエリアへ供給される。ハイブリッド空気の流れは、空調パック145によって調整されて、航空機10内の内部の温度制御、湿度制御、換気、及び加圧を提供する。ハイブリッド空気の流れは、客室28内の空気と混ざり、航空機10の流出ポート162を通って航空機10から放出され得る。1以上の実施形態では、ラム空気ダクト158から空調パック145内に受け取られたラム空気の一部は圧縮されないがむしろ、空調パック145内の熱を吸収するための冷媒として使用される。例えば、ラム空気のこの部分は、抽気から熱を吸収するために使用され得る。熱を吸収するために使用されるラム空気の部分は、空調パック145を出て、排気ダクト166内で航空機10の排気ポート164まで導かれる。ここで、加熱されたラム空気は航空機10から解放される。
図3は、空調パック145のシステムアーキテクチャを示す、本開示の一実施形態による航空機10の冷却システム115の概略表現である。図3で示されている空調パック145のシステムアーキテクチャは、例示的な一実施形態であり、空調パック145は、図3で示されているシステムアーキテクチャに限定されることを意図しない。
空調パック145は、熱交換器112、空気循環アセンブリ116、及び蒸気循環システム126を含む。熱交換器112及び空気循環アセンブリ116は、空調流れ回路170に沿って配置される。空調流れ回路170は、一連の相互連結された空気処理部材及びバルブ172を含む。それらは、空気処理部材を通る気流を制御する。空気処理部材は、本明細書でダクトと称されるが、「ダクト」という用語は、特定の種類の空気処理部材に限定されることを意図されず、画定された通路に沿って気流を導くための様々な導管、シュート、チューブ、ホースなどを含み得る。抽気及びラム空気は、空調流れ回路170を通って流れる。
空調パック145は、空調パック145を通して空気の流れを運ぶラム空気ヒートシンク回路144も含む。空調流れ回路170内の空気からの熱は、ラム空気ヒートシンク回路144の中へ捨てられる。空調流れ回路170を通る抽気とラム空気とのためのそれぞれの流路は、空調流れ回路170に沿って位置付けられた様々なバルブ172を選択的に制御(例えば、開閉)することによって影響を受ける。制御回路146は、バルブに制御信号を通信することによって、バルブ172の状態又は位置を自動的に制御し得る。制御回路146は、無線で且つ/又は導線を通じて、対応するバルブ172へ制御信号を通信し得る。図3~図7では、シンボル「X」を有するバルブ172が、そこを通って流体が流れることを可能にする開いた又は少なくとも部分的に開いたバルブを表し、ブランクシンボルを有する(例えば、「X」を欠いている)バルブ172が、そこを通って流体が流れることをブロックする閉じたバルブを表している。
空気循環アセンブリ116は、本明細書でエアコンプレッサ118と称されるコンプレッサ118とタービン120とを含む。それらは、シャフト122を介して機械的に互いに連結されている。例えば、タービン120の回転は、シャフト122を回転させる。それは、同様にエアコンプレッサ118を回転させる。エアコンプレッサ118とタービン120は、各々、(図示せぬ)回転する動翼と静止した静翼との1以上の段を含み得る。本明細書で説明される1以上の実施形態では、タービン120が、抽気を受け取り、タービン120を通して抽気を膨張させる。タービン120は、タービン120を通過する抽気からエネルギーを引き出し、そのエネルギーは、(シャフト122を介して)エアコンプレッサ118の回転を駆動するための空気圧の動力として使用される。
蒸気循環システム126は、冷媒を含む冷媒ループ136を含む。冷媒は、R‐134aなどの標準的な冷媒を表し又は含み得るが、それに限定されるものではない。冷媒ループ136は、閉じたループ内の一連の相互連結されたチューブ137によって画定され得る。蒸気循環システム126は、冷媒ループ136に沿って配置された様々な構成要素を含む。それらは、(本明細書で冷媒コンプレッサ128と称される)コンプレッサ128、凝縮器132、冷媒過冷却器202、及び蒸発器134を含む。冷媒コンプレッサ128は、モータ130によって駆動される。モータ130は、電源150によって電力供給される電気モータであってよい。
少なくとも1つの実施形態では、空調パック145が、ハウジング142又はケースを含み、空調パック145の構成要素の少なくとも一部が、ハウジング142内に配置される。例えば、示されている実施形態では、熱交換器112、空気循環アセンブリ116、及び蒸気循環システム126が、全て、ハウジング142内に配置されている。ラム空気ヒートシンク回路144の一部分も、ハウジング142内に配置されている。例えば、ハウジング142は、ラム空気が、ラム空気ダクト178からハウジング142内に配置されたラム空気ヒートシンク回路144の部分に導かれることを可能にする、ラム空気回路入口ポート182を含む。ハウジング142は、1以上のプラスチック及び/又は金属などの、硬い材料から構成され得る。制御回路146は、示されている一実施形態では、ハウジング142内及び/又は上に配置されるが、制御回路146は、別の一実施形態では、ハウジング142から遠隔に(例えば、ハウジング142の外側に、ハウジング142から間隔を空けられて)位置付けられていてもよい。1以上の実施形態では、熱交換器112及び/又は蒸気循環システム126の全て又は部分が、ハウジング142の外側に配置され得る。
空調パック145は、抽気入口ダクト174を介して熱交換器112と流体連通した抽気入口ポート114を含む。抽気入口ダクト174は、(図2で示されている)抽気ダクト154、156に連結されている(又はそれらの延長部分である)。抽気ダクト154、156は、1以上の抽気源113から延在している。1以上の抽気源113からの抽気は、抽気入口ポート114を通して空調パック145の中へ、且つ熱交換器112へ運ばれる。
熱交換器112は、空調流れ回路170とラム空気ヒートシンク回路144との間で熱伝達を提供する。熱交換器112内で、抽気だけから熱が、又は抽気と圧縮されたラム空気との両方から熱が、ラム空気ヒートシンク回路144内の空気の中へ捨てられる。熱交換器112は、2つの空気の流れの間の物質移動を可能とすることなしに、熱伝達を可能とするように構成され得る。ラム空気ヒートシンク回路144内の空気は、ラム空気、航空機10の内部空間26(図2)からの再循環空気などを含み得る。
少なくとも1つの実施形態では、航空機10のラム空気ダクト158が、第1のダクト178と第2のダクト180に分割され得る。第1のダクト178は、ハウジング142内のラム空気回路入口ポート182において空調パック145と連結し、ラム空気ヒートシンク回路144と流体連通している。第2のダクト180は、ハウジング142内のラム空気入口ポート124において空調パック145と連結し、空調流れ回路170と流体連通している。第1のダクト178内のラム空気は、ラム空気ヒートシンク回路144に入り、熱交換器112で、抽気だけから又は抽気と圧縮されたラム空気とから熱を吸収するために使用される。第2のダクト180内のラム空気は、空調流れ回路170に入り、空気循環アセンブリ116のエアコンプレッサ118によって圧縮される。
エアコンプレッサ118は、タービン120内で抽気から引き出されたエネルギーによって動力供給される。例えば、空調パック145の構成に応じて、抽気入口ポート114内に受け取られた抽気の100%までが、タービン120を通して導かれて、エアコンプレッサ118内でラム空気を圧縮するために使用され得る。タービン120は、熱交換器112の下流の抽気を受け取る。熱交換器112は、タービン120に入る前の抽気の動作温度を低減させるために使用される。例えば、タービン120に入る抽気の温度を低減させることは、高温の抽気がタービン120を損傷させることを防止し、且つ/又は、タービン120の動作の優れた制御を可能にし得る。
蒸気循環システム126は、必要に応じて、抽気と圧縮されたラム空気との、又は圧縮されたラム空気だけの、更なる冷却のための熱力学的リフトを提供するように構成されている。例えば、蒸気循環システム126の蒸発器134は、空調流れ回路170と冷媒ループ136との間の熱伝達を提供する。蒸発器134は、エアコンプレッサ118の下流のラム空気を受け取る。それによって、蒸発器134で受け取られる圧縮されたラム空気が加圧される。蒸発器134内で、ラム空気からの熱は、冷媒ループ136内の冷媒に伝達される。冷媒は、ラム空気を冷却する。空調パック145の1以上の地上構成では、抽気が、蒸発器134の上流のラム空気と混合し得る。それによって、抽気は、蒸発器134を通っても流れる。冷媒によって吸収された熱は、冷媒の少なくとも一部が、液相から気相へ蒸発することをもたらす。蒸気循環システム126は、冷媒コンプレッサ128を駆動するモータ130によって動力供給される冷却システムである。
空調流れ回路170内のラム空気は、抽気と混合して、ハイブリッド空気の流れを規定する。ラム空気は、空調流れ回路170に沿った幾つかの混合ダクト138A、138B、138Cのうちの1つ内で抽気と混合する。例えば、空調流れ回路170は、第1の混合ダクト138A、第2の混合ダクト138B、及び第3の混合ダクト138Cを含む。本明細書でより詳細に説明されるように、ラム空気は、空調パック145の現在の構成に応じて、混合ダクト138A、138B、138Cのうちの異なる1つ内で抽気と混合する。ハイブリッド空気の流れは、出口ポート140を通って空調パック145から放出される。出口ポート140は、ハウジング142内で画定され得る。空調パック145から放出されるハイブリッド空気の流れは、調整されることによって、制御された温度、湿度、及び圧力にある。ハイブリッド空気の流れは、航空機10の様々な冷却作業のために使用され得る。例えば、(両方とも図2で示されている)操縦室30と客室28を冷却する、換気する、及び加圧するなどである(但し、それらに限定されるものではない)。
ダクトは、空調流れ回路170を通る複数の流路又はラインを画定する。例えば、空調流れ回路170は、主要なライン186を含む。主要なライン186に沿って、エアコンプレッサ118、熱交換器112、蒸発器134、及びタービン120が位置付けられる。主要なライン186に沿った構成要素は直列である。例えば、ラム空気は、主要なライン186を通って流れることができ、出口ポート140を通して放出される前に、エアコンプレッサ118、熱交換器112、蒸発器134、及びタービン120の順番でそれらを通って流れる。示されている実施形態では、空調流れ回路170が、主要なライン186に沿って蒸発器134とタービン120との間に配置された、凝縮器194及び水抽出器196又はセパレータも含む。空調流れ回路170は、熱交換器バイパスライン188、蒸発器バイパスライン190、及びバイパスライン192も含む。熱交換器バイパスライン188は、エアコンプレッサ118と蒸発器134との間で延在し、熱交換器112を迂回する。蒸発器バイパスライン190は、熱交換器112とタービン120との間で延在し、凝縮器194及び水抽出器196のみならず、蒸発器134を迂回する。高温バイパスライン192は、蒸発器134と出口ポート140との間で延在し、凝縮器194及び水抽出器196のみならず、タービン120を迂回する。本明細書でより詳細に説明されるように、バルブ172は、空調流れ回路170の様々なライン186、188、190、192を通して、ラム空気と抽気とを選択的に導くように、制御回路146によって制御される。
図4は、本開示の一実施形態による、第1の地上構成にある空調パック145を示す冷却システム115の概略図である。空調パック145は、空調流れ回路170に沿ったバルブ172の状態又は位置を制御回路146が個別に制御することによって、様々な構成に構成可能である。制御回路146は、有線経路に沿って又は無線通信リンクを介して、バルブ172に電気制御信号を通信することによって、バルブ172の状態を制御する。少なくとも1つの実施形態では、空調パック145が、航空機10が地上レベルにあり飛行していないときに第1の地上構成において設定される。
示されている実施形態では、第1の地上構成にある空調パック145が、主要なライン186に沿って気流を導く。それによって、空気は、熱交換器112、蒸発器134、又はタービン120の何れも迂回しない。空調パック145は、制御回路146が、第1のバイパスバルブ172A、第2のバイパスバルブ172B、及び第3のバイパスバルブ172Cを閉じたときに、第1の地上構成を実現する。第1のバイパスバルブ172Aは、熱交換器バイパスライン188に沿って配置され、第1のバイパスバルブ172Aを閉じることによって、エアコンプレッサ118内で加圧されたラム空気が、熱交換器バイパスライン188を通って流れることを防止する。第2のバイパスバルブ172Bは、蒸発器バイパスライン190に沿って配置され、第2のバイパスバルブ172Bを閉じることによって、熱交換器112から放出された抽気が、蒸発器バイパスライン190を通って流れることを防止する。第3のバイパスバルブ172Cは、高温バイパスライン192に沿って配置され、第3のバイパスバルブ172Cを閉じることによって、蒸発器134から放出された空気が、高温バイパスライン192を通って流れることを防止する。主要なライン186に沿って配置されたバルブ172は、空気が主要なライン186を通って流れることを可能にするために、開いた位置に設定又は維持される。図4~図7で示されているように、実線の流れ線はそこを通る流体の流れを有する流れ線を表し、点線の流れ線はそこを通る流体の流れが存在しない流れ線を表している。図4では、バイパスバルブ172A、172B、172Cが閉じられている。したがって、点線で示されているバイパスライン188、190、及び192を通って流れる流体が存在しない。
第1の地上構成では、空調パック145が、抽気源113(図2及び図3)を表す(図2で示されている)補助動力装置152から抽気を受け取る。(図1及び図2で示されている)主たるエンジン14は、航空機10が地上にあるときにオフであり又はアイドリングしており、したがって、抽気は補助動力装置152によって供給され得る。例えば、冷却システム115の制御回路146又は航空機10の別の制御回路は、空調パック145の外側の抽気ダクト154、156(図2)に沿った(図示せぬ)バルブを制御して、主たるエンジン14から抽気を供給することなしに、補助動力装置152から抽気を供給し得る。抽気は、抽気入口ポート114(図3)を通って空調流れ回路170に入り、抽気入口ダクト174に沿って流れる。
空気循環アセンブリ116のエアコンプレッサ118は、第2のダクト180に沿ってラム空気入口ポート124(図3)を通してラム空気を受け取る。エアコンプレッサ118は、第1の地上構成にあるときに、補助動力装置152(図2)によって空調パック145に供給される抽気の圧力に相当する圧力まで、ラム空気を圧縮し得る。例えば、エアコンプレッサ118によって放出されるラム空気の圧力は、抽気圧力の指定範囲内にある補助動力装置152からの抽気の圧力と合致し得る。指定範囲は、抽気圧力の1%、3%、又は5%以内であり得る。第1の地上構成では、エアコンプレッサ118によって放出されたラム空気が、熱交換器112の上流の第1の混合ダクト138A内で抽気と混合する。ラム空気は抽気と混合し又は混ざり、ハイブリッド空気の流れを規定する。ハイブリッド空気の流れは、熱交換器112を通って流れる。その場合、熱がハイブリッド空気の流れからラム空気ヒートシンク回路144内の空気の流れに伝達されて、ハイブリッド空気の流れを冷却する。
第1の地上構成では、熱交換器112と蒸気循環システム126の蒸発器134とが、空調流れ回路170の主要なライン186に沿って直列に配置される。熱交換器112の下流のハイブリッド空気の流れは、蒸気循環システム126の蒸発器134を通って流れる。蒸発器134は、蒸気循環システム126の冷媒ループ136内の冷媒の中へ熱を伝達することによって、ハイブリッド空気の流れの動作温度を低減させる。過冷却器202は冷媒を更に加熱し、蒸発した冷媒がコンプレッサ128に運ばれる。
蒸気循環システム126では、蒸発器134を出る蒸発した冷媒が、過冷却器202内で気相へ更に加熱されて、蒸発した冷媒は、冷媒コンプレッサ128へ運ばれる。冷媒コンプレッサ128は、冷媒を加圧する。冷媒コンプレッサ128は、モータ130によって駆動される。モータ130は、航空機10の電源150(図2及び図3)によって電力供給され得る。冷媒コンプレッサ128から放出された高温の加圧された冷媒は、凝縮器132へ流れる。その場合、冷媒からの熱は、ラム空気ヒートシンク回路144内の空気の流れの中へ伝達される。例示の一実施形態で示されているように、蒸気循環システム126は、冷媒ループ136に沿った過冷却器202と呼ばれる再生熱交換器も含み、蒸気循環システム126の効率を高め得る。過冷却器202は、蒸発器134の下流の冷媒から凝縮器132の下流の冷媒へ熱が伝達されることを可能にする。蒸気循環システム126は、凝縮器132と蒸発器134との間の冷媒ループ136に沿って配置された膨張バルブ204を含む。より具体的には、膨張バルブ204が、過冷却器202と蒸発器134との間で蒸発器134の上流に配置される。
凝縮器132は、ラム空気ヒートシンク回路144に沿って、熱交換器112と直列に配置されている。例えば、第1のダクト178を通ってラム空気ヒートシンク回路144に入るラム空気は、凝縮器132を通って流れ、続いて、熱交換器112を通って流れる。(例えば、1以上の地上構成にあるとき)ラム空気ヒートシンク回路144内の空気の流れは、凝縮器132内で冷媒から熱を吸収し、熱交換器112内でハイブリッド空気の流れから熱を吸収する。空調パック145は、任意選択的に、ラム空気ヒートシンク回路144内にファン206を含む。ファン206は、ラム空気ヒートシンク回路144を通る気流を駆動して、航空機が地上にある間(及び任意選択的に低速飛行状態の間)に、空気の流れの流量が指定量の熱を消散させるのに十分であることを保証する。ファン206は、ファンモータ208によって駆動される。熱交換器112の下流で、ラム空気ヒートシンク回路144内の空気の流れは、空調パック145から放出され、排気ポート164(図2)を通って航空機10から捨てられる前に、(これも図2で示されている)排気ダクト166を通って流れる。
蒸発器134を出て行くハイブリッド空気の流れは、タービン120に到達する前に凝縮器194及び水抽出器196を通って流れ得る。凝縮器194は、ハイブリッド空気の流れから更なる熱を除去して、水抽出器196に入る空気が、空気内の水の一部を液体に凝縮するのに十分冷たいことを保証し得る。凝縮器194内で、(タービン120の上流の)蒸発器134を出て行くハイブリッド空気の流れからの熱は、タービン120の下流のハイブリッド空気の流れの中へ伝達され得る。水抽出器196は、液体の水滴の除去を介してハイブリッド空気の流れを乾燥させる。ハイブリッド空気の流れから引き出される水は、水導管210を通して導かれ、凝縮器132の上流のラム空気ヒートシンク回路144の中へ注入されて、質量の追加を通じて、ラム空気ヒートシンク回路144内の空気の流れの利用可能なヒートシンクを増加させ得る。
水抽出器196の下流で、ハイブリッド空気の流れはタービン120に入る。タービン120の動翼及び静翼を通って流れるハイブリッド空気の流れのエネルギーは、シャフト122を介してエアコンプレッサ118の回転を駆動すると同時に、空気の温度を低減させる。少なくとも1つの実施形態では、空調パック145が1以上の地上構成にあるときに、空調パック145に入る抽気の全ては、タービン120を通して導かれて、エアコンプレッサ118内のラム空気の圧縮に動力供給し、ハイブリッド空気の流れの温度を低減させる。例えば、示されている実施形態では、航空機10内を冷却するために使用されるように、出口ポート140(図3)を通って空調パック145から放出される前に、抽気の実質的に全て及びエアコンプレッサ118によって圧縮されたラム空気の実質的に全てが、タービン120を通って流れる。ハイブリッド空気の流れがタービン120を通って膨張すると、ハイブリッド空気の流れは、(これも図2で示されている)吸気ダクト161に沿って空調パック145から放出される前に、凝縮器194を通って流れ、上流のハイブリッド空気の流れから一部の熱を吸収する。空調パック145は、ハイブリッド空気の流れを、指定温度、圧力、及び湿度に調整するように構成されている。非限定的な実施例では、吸気ダクト161に沿って放出されるハイブリッド空気の流れが、華氏0度と華氏20度の間などの、華氏32度(F)未満の温度を有し得る。
図5は、本開示の一実施形態による、第2の地上構成にある空調パック145を示す冷却システム115の概略図である。第2の地上構成は、図4で示されている第1の地上構成に類似している。但し、第2の地上構成では、蒸気循環システム126が使用されていない(例えば、オフである)。蒸気循環システム126は、冷媒コンプレッサ128を駆動するモータ130を制御することによって選択的にオン及びオフにされる。それによって、モータ130が動作しているときに、蒸気循環システム126は使用され又は「オン」であり、モータ130が動作していないときに、蒸気循環システム126は使用されておらず又は「オフ」である。少なくとも1つの実施形態では、制御回路146が、1以上の指定状態又は状況に応じて、モータ130を起動解除し、蒸気循環システム126をオフにするように構成され得る。航空機10の外側の周囲環境の測定された温度に基づいて、航空機10が地上にあるときに、制御回路146は、モータ130を起動解除し得る。例えば、周囲環境が指定閾値温度未満であるならば、蒸気循環システム126によって提供される更なる冷却は必要でないだろう。モータ130に電力供給するために使用されるエネルギーを保存するために蒸気循環システム126が使用されていない間に、ラム空気は、ハイブリッド空気の流れを調節するのに十分冷たいだろう。閾値温度は、異なる航空機のモデル、調整される空気の要件、構成要素の機能、及び/又はオペレータの好みに特有のものであり得る。閾値温度として使用され得る温度の非限定的な実施例は、華氏20度、華氏30度、華氏40度、及び華氏50度を含む。例えば、閾値温度が華氏40度に指定されているならば、制御回路146は、周囲温度が華氏40度以上にあるときに(蒸気循環システム126をオンにするために)モータ130を起動するように構成され、周囲温度が華氏40未満にあるときに(蒸気循環システム126をオフにするために)モータ130を起動解除するように構成されている。
蒸気循環システム126がオフにされた状態で、空調パック145が第2の地上構成にあるときの空調流れ回路170は、蒸気循環システム126が動作している状態で、第1の地上構成にあるときの空調流れ回路170と同じであるか又は類似し得る。任意選択的に、空調流れ回路170は、第1の地上構成から第2の地上構成に移行するために、蒸気循環システム126がオフにされたときに、わずかに変化し得る。
図5で示されている第2の地上構成では、第1及び第2のバイパスバルブ172A、172Bが閉じられて、空気が、それぞれ、熱交換器バイパスライン188と蒸発器バイパスライン190を通って流れることを防止する。制御回路146は、第3のバイパスバルブ172Cを部分的に開いて、熱交換器112と蒸発器134の下流のハイブリッド空気の流れの一部が、高温バイパスライン192を通ってタービン120を迂回することを可能にする。高温バイパスライン192を通ってタービン120を迂回するハイブリッド空気の流れの部分は、エアコンプレッサ118でラム空気を加圧するために使用されない。一方、タービン120を通って流れるハイブリッド空気の流れの残りの部分は、ラム空気を加圧するために使用される。高温バイパスライン192内のハイブリッド空気の流れは、出口ポート140(図3)を通って空調パック145を出て行く前に、第3の混合ダクト138C内でタービン120から放出されたハイブリッド空気の流れと混ざる。制御回路146は、空調パック145を出て客室28(図2)及び/又は航空機10の他のエリアに供給される空気の温度を制御するために、第3のバイパスバルブ172Cを開き得る。例えば、高温バイパスライン192を通ってタービン120を迂回するハイブリッド空気の流れの部分は、タービン120を通って膨張するハイブリッド空気の流れの部分よりも高い温度にある。空調パック145から放出される調整された空気の温度を高めるために、高温バイパスライン192内の空気は、タービン120を出て行く膨張した空気と混ざり得る。
図5で示されているように、蒸気循環システム126がオフにされたときに、蒸発器134は、ハイブリッド空気の流れの任意の冷却を提供せず、凝縮器132は、ラム空気ヒートシンク回路144の中へ任意の熱を捨てない。示されている一実施形態では、熱交換器112が、空調流れ回路170からラム空気ヒートシンク回路144へ熱を伝達する唯一の構成要素である。図4で示されている第1の地上構成におけるように、第2の地上構成では、抽気が補助動力装置152(図2)から供給される。
図6及び図7は、本開示の一実施形態による、それぞれ、第1及び第2の巡航構成にある空調パック145を示している。上述されたように、空調パック145は、航空機10が所定の高度で飛行している間に、巡航構成のうちの1つにあるように構成され得る。図6で示されている第1の巡航構成では、熱交換器112と蒸発器134との間の(本明細書で第2の主要なバルブ172Eとも称される)調節バルブ172Eは閉じている。一方、図7で示されている第2の巡航構成では、調節バルブ172Eが部分的に又は完全に開いている。
巡航構成では、空調パック145が、抽気源113(図2)を表す(図1及び図2で示されている)主たるエンジン14のうちの1以上から、抽気インレットダクト174内に抽気を受け取る。例えば、巡航構成では、抽気が、主たるエンジン14だけから受け取られ、補助動力装置152からは受け取られなくてもよい。少なくとも1つの実施形態では、空気循環アセンブリ116のエアコンプレッサ118が、ラム空気を(両方とも図2で示されている)客室28と操縦室30内の客室空気圧に相当する圧力まで加圧するように構成されている。例えば、エアコンプレッサ118を出て行くラム空気は、客室空気圧の指定範囲内の圧力を有し得る。指定範囲は、客室空気圧の1%、3%、又は5%以内であり得る。
(調節バルブ172Eが閉じている)図6で示されている第1の巡航構成では、抽気がラム空気から分離されて冷却される。例えば、熱交換器112が抽気を冷却し、蒸気循環システム126の蒸発器134がラム空気を冷却する。抽気はラム空気と混合して、熱交換器112及び蒸発器134の下流のハイブリッド空気の流れを生成する。例えば、示されている実施形態では、抽気が、第3の混合ダクト138C内でラム空気と混合する。熱交換器112はラム空気を受け取らず、蒸発器134は示されている実施形態では抽気を受け取らない。
制御回路146は、空調流れ回路170に沿ったバルブ172を個別に制御して、巡航構成のうちの選択された1つを実現する。図6の示されている実施形態では、制御回路146が、第1、第2、及び第3のバイパスバルブ172A、172B、172Cのうちの3つ全てを開いて、熱交換器バイパスライン188、蒸発器バイパスライン190、及び高温バイパスライン192をそれぞれ通って空気が流れることを可能にする。制御回路146は、主要なライン186に沿った、第1の主要なバルブ172D、第2の主要な(例えば、調節)バルブ172E、及び第3の主要なバルブ172Fを閉じる。第1の主要なバルブ172Dは、エアコンプレッサ118と熱交換器112との間にある。第3の主要なバルブ172Fは、蒸発器134とタービン120との間(より具体的には、蒸発器134と凝縮器194との間)にある。
抽気入口ダクト174内で空調パック145に入る抽気は、熱交換器112を通って流れる。その場合、熱は、ラム空気ヒートシンク回路144内の空気の流れに伝達される。熱交換器112を出て行く抽気は、蒸発器バイパスライン190に沿って第2のバイパスバルブ172Bを通してタービン120に直接的に導かれる。例えば、空調パック145に入る抽気の全ては、エアコンプレッサ118を駆動するためにタービン120に導かれ得る。タービン120を通って膨張した後で、抽気は、第3の混合ダクト138C内でラム空気と混合する。ハイブリッド空気の流れは、吸気ダクト161に沿って空調パック145から放出される。
エアコンプレッサ118によって加圧されるラム空気は、熱交換器バイパスライン188に沿って第1のバイパスバルブ172Aを通して蒸発器134に直接的に導かれる。蒸気循環システム126がオンにされたときに、冷媒は、蒸発器134内でラム空気から熱を吸収して、ラム空気を冷却する。蒸発器134を出て行くラム空気は、高温バイパスライン192に沿って第3のバイパスバルブ172Cを通して導かれ、航空機10の冷却、換気、及び/又は加圧のために空調パック145から放出される前に、第3の混合ダクト138C内で抽気と混合する。
任意選択的に、ラム空気ヒートシンク回路144内のファン206に動力供給するモータ208は、航空機10が飛行している間に制御回路146によってオフにされ得る。ラム空気ヒートシンク回路144を通るラム空気の流量は、必要とされる熱の吸収を提供するのに十分であり、したがって、モータ208に電力供給するために使用され得るエネルギーは、保存され得る。
示されていないが、特定の状況又は状態では、空調パック145の更なる巡航構成を生成するために、空調パック145が巡航構成のうちの1つにある間に、蒸気循環システム126がオフにされ得る。例えば、高高度では、周囲空気の温度が十分に低く、ラム空気が蒸気循環システム126による更なる冷却を必要としないかもしれない。図6で示されている第1の巡航構成の変形例である(図示せぬ)第3の巡航構成では、制御回路146が、飛行中に航空機10の外側の周囲温度が指定閾値温度未満に下がったことに応じて、モータ130を起動解除し、蒸気循環システム126をオフにするように構成され得る。飛行中の指定閾値温度は、航空機10が地上レベルにある間の指定閾値温度よりも低くなり得る。航空機10が飛行している間の指定閾値温度の非限定的な実施例は、華氏-20度、華氏-10度、華氏0度、及び華氏10度を含む。飛行中に蒸気循環システム126がオフにされたとき、空調流れ回路170は変化しないままであり得る。例えば、第3の巡航構成にある空調流れ回路170は、図6で示されている第1の巡航構成にある空調流れ回路170と同じであるか又は実質的に同じであり得る。ただし、蒸気循環システム126はオフにされている。
図7は、本開示の一実施形態による、第2の巡航構成にある空調パック145を示している。図7で示されている第2の巡航構成と図6で示されている第1の巡航構成との間の唯一の差異は、第2の巡航構成では、制御回路146が、第2の主要なバルブ(例えば、調節バルブ)172Eを部分的に又は完全に開いた位置に設定するが、一方、第1の巡航構成では、第2の主要なバルブ172Eが閉じているということである。第2の主要なバルブ172Eを開くことによって、熱交換器112の下流の抽気のほとんどは、蒸発器バイパスライン190に沿って第2のバイパスバルブ172Bを通してタービン120に直接的に導かれる。抽気の少ない部分(例えば、半分未満)は、第2の主要なバルブ172Eを通して蒸発器134に導かれる。抽気の少ない部分は、第2の混合ダクト138Bで、熱交換器バイパスライン188に沿って流れるラム空気と混合し、混ざった空気の流れは蒸発器134に入る。タービン120を通って膨張した抽気は、空調パック145から放出される前に、第3の混合ダクト138Cで(ラム空気と抽気の少ない部分とによって規定される)混ざった空気の流れと混合する。
示されている第2の巡航構成では、抽気のほとんどが、エアコンプレッサ118を駆動するためにタービン120を通って膨張するが、抽気の少ない部分は、タービン120を迂回し、蒸発器134の上流のラム空気と混合する。図7で示されている第2の巡航構成は、非常に高い高度などの特定の状況において有用であり、エアコンプレッサ118の効率的な動作を保証することができる。例えば、抽気の一部がタービン120を迂回することを可能にすることは、エアコンプレッサ118によって加圧されるラム空気の流量を低減させる。空調パック145が、図7で示されている第2の巡航構成で動作している間に、蒸気循環システム126は、(図示せぬ)第4の巡航構成に移行するためにオフにされ得る。
図8は、本開示の一実施形態による、輸送体内で使用される空気を調整するための方法300のフローチャートである。方法300は、図1~図7を参照して本明細書で説明される実施形態に従って実行され得る。例えば、方法300は、図1で示されている輸送体10内の少なくとも1つの区画又は空間を、温度調節し、換気し、且つ/又は加圧するために使用される空気を調整するために使用され得る。輸送体10は、本明細書で航空機として説明される(航空機10と称されている)が、航空機に限定されるものではない。方法300は、列車、バス、船舶などの他の種類の輸送体においても使用され得る。方法300は、空調パック145と制御回路146とを含む、図2で示されている冷却システム115によって完全に又は少なくとも部分的に実行され得る。
302で、抽気源113から受け取られた抽気の動作温度が低減される。抽気源113は、航空機10の主たるエンジン14又は補助動力装置152であり得る。例えば、航空機10が動作の巡航モードにあるときに、主たるエンジン14は、空調パック145の巡航構成において抽気を供給し得る。そして、航空機10が動作の地上モードにあるときに、補助動力装置152は、地上構成において抽気を供給し得る。抽気の温度低減は、熱交換器112内で実現され得る。熱交換器112は、抽気からラム空気ヒートシンク回路144内の空気の流れの中へ熱を伝達することを可能にする。ラム空気ヒートシンク回路144内の空気の流れは、全体的に又は少なくとも部分的に、航空機10の外側からのラム空気であり得る。
304で、低減された温度の(例えば、冷却された)抽気は、圧縮されたラム空気を生成するために使用される。例えば、熱交換器112からの抽気は、航空機10の外側からのラム空気を圧縮するために使用されるように、空気循環アセンブリ116に導かれ得る。抽気は、空気循環アセンブリ116のタービン120を通って膨張し得る。空気循環アセンブリ116は、シャフト122を介してタービン120と機械的に連結されたエアコンプレッサ118を含む。タービン120内の抽気の膨張は、タービン120に動力供給して、シャフト122を介してエアコンプレッサ118を回転させる。エアコンプレッサ118の回転は、ラム空気入口ポート124を通してエアコンプレッサ118で受け取られたラム空気を圧縮する。
306で、航空機10の外側の周囲温度が指定閾値温度以上であるか否かが判定される。例えば、制御回路146は、温度センサと動作可能に接続されており、それによって、制御回路146は、温度センサに基づいて周囲空気の現在の温度を特定する。指定閾値温度は、輸送体の現在の動作モード(例えば、飛行又は地上)に基づき得る。周囲温度が指定閾値温度以上ならば、フローは310から306へ進む。310で、圧縮されたラム空気の動作温度が低減される。1以上の実施形態では、圧縮されたラム空気が、圧縮されたラム空気を冷却するように構成された蒸気循環システム126に導かれる。蒸気循環システム126は、冷媒を圧縮するためにモータ130によって供給されるエネルギーを使用するモータ駆動冷媒コンプレッサ128を含む。モータ130は、航空機10の電源150によって電力供給され得る。圧縮されたラム空気は、蒸気循環システム126の蒸発器134に導かれる。その場合、圧縮されたラム空気から冷媒へ熱が伝達されて、圧縮されたラム空気を冷却する。任意選択的に、抽気は、圧縮されたラム空気と共に蒸発器134へ流れ、それによって、抽気の動作温度は、圧縮されたラム空気と同時に低減される。
一方で、周囲温度が指定閾値温度未満ならば、フローは308へ進み、モータ駆動冷媒コンプレッサ128は起動解除される。冷媒コンプレッサ128を起動解除することは、蒸気循環システム126を効率的にオフにし得る。例えば、周囲温度が十分に冷たいならば、蒸気循環システム126は、圧縮されたラム空気のための更なる冷却を提供する必要がないだろう。冷媒コンプレッサ128は、制御回路146又は航空機10の他の制御回路によって、冷媒コンプレッサ128を駆動するモータ130を起動解除して、起動解除され得る。
方法300のためのフローは、ステップ308及び310の何れかの後で312へ進む。312では、圧縮されたラム空気が抽気と混合して、ハイブリッド空気の流れを生成する。ステップ312は、図8のフローチャートではステップ302、304、及び310の後に提示されているが、イベントの時系列的順序は、図8で示されている提示と同じ順序に従わなくてもよい。例えば、(制御回路146がある特定のバルブ172を開閉することによって制御される)空調パック145の特定の構成に応じて、ラム空気は、空調流れ回路170の全体を通して異なる混合ダクト138で抽気と混合し得る。例えば、航空機10が地上レベルで動作の地上モードにあるときの1以上の地上構成では、ラム空気が、熱交換器112と抽気入口ポート114との間で熱交換器112の上流に配置された第1の混合ダクト138A内で抽気と混合する。したがって、ステップ304で生成された圧縮された空気は、312で、入って来る抽気と混合し得る。そして、生成されたハイブリッド空気の流れは、熱交換器112に入り得る。結果として、圧縮されたラム空気の温度は、熱交換器112での抽気の温度の低減と同時に、302で低減され得る。代替的に、航空機10が所定の高度で飛行中に動作の巡航モードにあるときの1以上の巡航構成では、ラム空気が熱交換器112の下流の抽気と混合する。それによって、(圧縮されたラム空気ではない)抽気だけが、(例えば、ステップ302で)熱交換器112内で冷却される。混合ダクト138も、蒸気循環システム126の下流であり、それによって、(抽気ではない)圧縮されたラム空気だけが、(ステップ310で)蒸気循環システム126内で冷却され得る。
図8では示されていないが、方法300は、空調パック145の構成を切り替えるために、空調流れ回路170を再構成する1以上のステップを含み得る。再構成するステップは、空調流れパック145内の圧縮されたラム空気と抽気とのための異なるそれぞれの流れ経路を制御し設定するために、ある特定のバルブ172を開閉することによって実行され得る。再構成は、制御回路146によって制御され、(例えば、航空機10が地上にある間の動作の地上モードから航空機10の飛行中の動作の巡航モードへの)動作の異なるモード間での航空機10の移行に応じて生じ得る。
314では、ハイブリッド空気の流れが、航空機10内の少なくとも1つの区画の温度を調節するために利用される。例えば、ハイブリッド空気の流れは、出口ポート140を通して空調パック145から放出され、客室28、操縦室30、及び/又は航空機10の他のエリアに供給されて、温度制御、換気、及び/又は加圧を提供し得る。
本明細書で示されているように、本開示の実施形態は、航空機などの輸送体のために調整された空気を提供する。それは、蒸気循環システムの冷媒コンプレッサを駆動するために必要とされる外部動力の量を制限すると同時に、既知の空調システムよりもエンジン(例えば、主たるエンジン及び/又は補助動力装置)から引き出されるより少ない抽気を利用し得る。本明細書で説明される実施形態は、共通ハウジング内などの空調パック内で抽気がラム空気と混合するので、既知の空調システムよりもよりコンパクトな空調パックを提供することもできる。
本明細書で使用される「一(a)」又は「1つの(an)」に続く単数形の要素又はステップは、複数の当該要素又はステップを必ずしも除外しないと理解されたい。更に、「一実施形態」への言及は、本明細書に記載の特徴を組み込む追加の実施形態の存在を除外すると解釈すべきでない。また、反対に明示的に記述されない限り、特定の性質を有する1以上の要素を「備える」、「含む」、又は「有する」実施形態は、その性質を有しない追加の要素を含み得る。
本明細書で使用する「制御装置」「装置」「中央処理装置」「CPU」「コンピュータ」などの語は、マイクロコントローラ、縮小指示命令セットコンピュータ(RISC)、特定用途向け集積回路(ASIC)、論理回路、及び、本書で説明される機能を実行することが可能なハードウェア、ソフトウェア、又はこれらの組み合わせを含む他の任意の回路又はプロセッサを使用するシステムを含む、プロセッサベース又はマイクロプロセッサベースの、任意のシステムを含み得る。上述の例は例示的なものにすぎず、従って、上記用語の定義及び/又は意味を何らかの方法で限定することを意図していない。
本明細書で使用する、タスク又は工程を実施する「ように構成される」構造、限定事項、又は要素は、特にタスク又は工程に対応するように、構造的に形成、構成、又は適合されている。明確さのため、及び誤解を避けるために、タスク又は工程を実施するために変更可能であるに過ぎない対象物は、本明細書で使用するタスク又は工程を実施する「ように構成」されてはいない。
上記の説明は、限定ではなく、例示を意図するものであることを理解するべきである。例えば、上述の実施形態(及び/又はそれらの態様)は、互いに組み合わせて使用することができる。加えて、本開示の様々な実施形態の範囲から逸脱することなく、特定の状況又は材料に適応させるために、本開示の様々な実施形態の教示に多数の改変を加えることが可能である。本明細書に記載の材料の形状寸法及びタイプは、本開示の様々な実施形態のパラメータを規定することを意図しているが、これらの実施形態は限定的なものではなく例示的な実施形態である。本発明を精査することにより、当業者には他の多くの実施形態が明らかであろう。本開示の様々な実施形態の範囲は、添付の特許請求の範囲、並びに、かかる特許請求の範囲が認められる均等物の全範囲を参照して決定されるべきである。添付の特許請求の範囲において、「含む(including)」及び「そこにおいて(in which)」という語は、それぞれ、「備える(comprising)」及び「そこで(wherein)」という語の明白な同義語として使用される。また、「第1」「第2」及び「第3」等の語は単に符号として使用され、それらの対象物に数的要件を課すことを意図するものではない。更に、以下の特許請求の範囲の限定は、ミーンズ・プラス・ファンクション書式で記述されておらず、かかる特許請求の範囲の限定が、更なる構造のない機能の記述が後続する「のための手段(means for)」という言い回しを明示的に使用しない限り、米国特許法第112条(f)に基づいて解釈されるべきではない。
更に、本開示は、下記の条項による実施形態を含む。
条項1
抽気を受け取り且つ前記抽気を利用してラム空気を圧縮するように構成された空気循環アセンブリ、
圧縮された前記ラム空気を受け取り且つ前記圧縮されたラム空気の動作温度を低減させるように構成された蒸気循環システム、及び
前記圧縮されたラム空気を受け取り且つ前記圧縮されたラム空気を前記抽気と混合して、輸送体の少なくとも一部分を冷却するために使用されるハイブリッド空気の流れを生成するように構成された混合ダクトを備える、空調パック。
条項2
熱交換器を更に備え、前記熱交換器が、前記輸送体の抽気源から受け取った前記抽気の動作温度を低減させるように構成され、前記空気循環アセンブリが、前記熱交換器から前記抽気を受け取るように構成されている。条項1に記載の空調パック。
条項3
前記空気循環アセンブリが、シャフトを介してタービンと機械的に連結されたエアコンプレッサを含み、前記ラム空気が前記エアコンプレッサで受け取られ、前記抽気が、前記タービンを通って膨張し前記エアコンプレッサに動力供給して前記ラム空気を圧縮する、条項1に記載の空調パック。
条項4
ハウジングを更に備え、前記空気循環アセンブリ、前記蒸気循環システム、及び前記混合ダクトが、前記ハウジング内に配置されている、条項1に記載の空調パック。
条項5
前記空気循環アセンブリが、前記輸送体の補助動力装置から前記抽気を受け取るように構成され、前記圧縮されたラム空気の圧力が前記補助動力装置から受け取った前記抽気の圧力と実質的に同じであるように、前記ラム空気を圧縮するように構成されている、条項1に記載の空調パック。
条項6
前記空気循環アセンブリが、前記輸送体の主たるエンジンから前記抽気を受け取るように構成され、前記圧縮されたラム空気の圧力が前記輸送体の客室内の圧力と実質的に同じであるように、前記ラム空気を圧縮するように構成されている、条項1に記載の空調パック。
条項7
前記蒸気循環システムが、前記蒸気循環システム内の冷媒を加圧するためのモータ駆動冷媒コンプレッサを含み、前記蒸気循環システムが、前記圧縮されたラム空気から前記冷媒に熱を伝達して、前記圧縮されたラム空気の動作温度を低減させることを可能にする、蒸発器を更に含む、条項1に記載の空調パック。
条項8
前記モータ駆動冷媒コンプレッサが、制御回路と動作可能に接続され、前記制御回路が、前記輸送体の外側の周囲温度が指定閾値温度未満に下がったことに応じて、前記モータ駆動冷媒コンプレッサを起動解除するように構成されている、条項7に記載の空調パック。
条項9
前記混合ダクトが、前記蒸気循環システムの上流であり、前記蒸気循環システムが、前記ハイブリッド空気の流れを受け取る、条項1に記載の空調パック。
条項10
前記混合ダクトが、前記空気循環アセンブリ及び前記蒸気循環システムの下流である、条項1に記載の空調パック。
条項11
空調パックを備えた輸送体であって、前記空調パックが、
抽気を受け取り且つ前記抽気を利用してラム空気を圧縮するように構成された空気循環アセンブリ、
圧縮された前記ラム空気を受け取り且つ前記圧縮されたラム空気の動作温度を低減させるように構成された蒸気循環システム、及び
前記圧縮されたラム空気を受け取り且つ前記圧縮されたラム空気を前記抽気と混合して、前記輸送体の少なくとも一部分を冷却するために使用されるハイブリッド空気の流れを生成するように構成された混合ダクトを備え、前記輸送体が更に、
前記空調パックと動作可能に接続された制御回路を備え、前記制御回路が、前記輸送体の動作のモード又は前記輸送体の外側の周囲環境状態のうちの1以上に基づいて、異なる特定の構成にある前記空調パックを通る前記抽気と前記ラム空気とのためのそれぞれの流路を制御するように構成されている、輸送体。
条項12
前記空気循環アセンブリが、シャフトを介してタービンと機械的に連結されたエアコンプレッサを含み、前記ラム空気が前記エアコンプレッサで受け取られ、前記抽気が、前記タービンを通って膨張し前記エアコンプレッサに動力供給して前記ラム空気を圧縮する、条項11に記載の輸送体。
条項13
前記空調パックがハウジングを含み、前記空気循環アセンブリ、前記蒸気循環システム、及び前記混合ダクトが、前記ハウジング内に配置されている、条項11に記載の輸送体。
条項14
前記輸送体が動作の地上モードにあることに応じて、前記制御回路が、前記圧縮されたラム空気を導いて、前記蒸気循環システムの上流の前記混合ダクト内で前記抽気と混合することによって、前記蒸気循環システムが前記ハイブリッド空気の流れを受け取る、ように構成されている、条項11に記載の輸送体。
条項15
前記輸送体が動作の巡航モードにあることに応じて、前記制御回路が、前記抽気の少なくとも一部分を導いて、前記蒸気循環システムを迂回させ、且つ、前記蒸気循環システムと前記空気循環アセンブリとの下流の前記圧縮されたラム空気と混合するように構成されている、条項11に記載の輸送体。
条項16
前記蒸気循環システムが、前記蒸気循環システム内の冷媒を加圧するためのモータ駆動冷媒コンプレッサを含み、前記蒸気循環システムが、前記圧縮されたラム空気から前記冷媒に熱を伝達して、前記圧縮されたラム空気の動作温度を低減させることを可能にする、蒸発器を更に含む、条項11に記載の輸送体。
条項17
前記制御回路が、前記輸送体の外側の周囲温度が少なくとも指定閾値温度であることに応じて前記モータ駆動冷媒コンプレッサを起動するように構成され、前記周囲温度が前記指定閾値温度未満であることに応じて前記モータ駆動冷媒コンプレッサを起動解除するように構成されている、条項16に記載の輸送体。
条項18
輸送体で使用される空気を調整するための方法であって、
抽気源から受け取った抽気を使用して圧縮されたラム空気を生成すること、
前記圧縮されたラム空気の動作温度を低減させること、
前記抽気源から受け取った前記抽気を前記圧縮されたラム空気と混合してハイブリッド空気の流れを生成すること、及び
前記ハイブリッド空気の流れを利用して前記輸送体内の少なくとも1つの区画の温度を調節することを含む、方法。
条項19
前記抽気を使用して前記圧縮されたラム空気を生成する前に、前記抽気源からの前記抽気の動作温度を低減させることを更に含む、条項18に記載の方法。
条項20
前記圧縮されたラム空気の前記動作温度を低減させるステップが、モータ駆動冷媒コンプレッサを含む蒸気循環システムの蒸発器で生じ、前記方法が更に、前記輸送体の外側の周囲温度が指定閾値温度未満であることに応じて、前記モータ駆動冷媒コンプレッサを起動解除することを含む、条項18に記載の方法。
ここに記載した説明では、ベストモードを含む本開示の様々な実施形態を開示し、且つ当業者が任意のデバイス又はシステムの作成及び使用、並びに組込まれた任意の方法の実行を含め、本開示の様々な実施形態を実施することを可能にするために実施例を使用している。本開示の様々な実施形態の特許性の範囲は、特許請求の範囲によって規定され、当業者が想起する他の実施例を含み得る。かかる他の実施例は、実施例が特許請求の範囲の文言と相違しない構造要素を有する場合、又は、実施例が、特許請求の範囲の文言とごくわずかな相違しかない同等の構造要素を含む場合、特許請求の範囲内であることが意図される。

Claims (9)

  1. 抽気を受け取り且つ前記抽気を利用してラム空気を圧縮するように構成された空気循環アセンブリ(116)
    圧縮された前記ラム空気を受け取り且つ前記圧縮されたラム空気の動作温度を低減させるように構成された蒸気循環システム(126)と、
    前記圧縮されたラム空気を受け取り且つ前記圧縮されたラム空気を前記抽気と混合して、輸送体(10)の少なくとも一部分を冷却するために使用されるハイブリッド空気の流れを生成するように構成された混合ダクト(138A、138B、138C)と、
    モータ駆動冷媒コンプレッサ(128)に動作可能に接続された制御回路(146)であって、前記制御回路(146)が、前記輸送体(10)の外側の周囲温度が指定閾値温度未満に下がったことに応じて、前記モータ駆動冷媒コンプレッサ(128)を起動解除するように構成されている、制御回路(146)と、
    を備える、空調パック(145)。
  2. 熱交換器(112)を更に備え、前記熱交換器(112)が、前記輸送体(10)の抽気源(113)から受け取った前記抽気の動作温度を低減させるように構成され、前記空気循環アセンブリ(116)が、前記熱交換器(112)から前記抽気を受け取るように構成されている。請求項1に記載の空調パック(145)。
  3. 前記空気循環アセンブリ(116)が、シャフト(122)を介してタービン(120)と機械的に連結されたエアコンプレッサ(118)を含み、前記抽気が、前記タービン(120)を通って膨張し前記エアコンプレッサ(118)に動力供給して前記ラム空気を圧縮する、請求項1又は2に記載の空調パック(145)。
  4. ハウジング(142)を更に備え、前記空気循環アセンブリ(116)、前記蒸気循環システム(126)、及び前記混合ダクト(138A、138B、138C)が、前記ハウジング(142)内に配置されている、請求項1から3のいずれか一項に記載の空調パック(145)。
  5. 前記空気循環アセンブリ(116)が、前記輸送体(10)の補助動力装置(152)から前記抽気を受け取るように構成されている、請求項1から4のいずれか一項に記載の空調パック(145)。
  6. 前記空気循環アセンブリ(116)が、前記輸送体(10)の主たるエンジン(14)から前記抽気を受け取るように構成されている、請求項1から5のいずれか一項に記載の空調パック(145)。
  7. 前記蒸気循環システム(126)が、前記蒸気循環システム(126)内の冷媒を加圧するためのモータ駆動冷媒コンプレッサ(128)を含み、前記蒸気循環システム(126)が、前記圧縮されたラム空気から前記冷媒に熱を伝達して、前記圧縮されたラム空気の動作温度を低減させることを可能にする、蒸発器(134)を更に含む、請求項1から6のいずれか一項に記載の空調パック(145)。
  8. 輸送体(10)で使用される空気を調整するための方法であって、
    タービン(120)において抽気源(113)から受け取った抽気を使用して、エアコンプレッサ(118)において圧縮されたラム空気を生成すること、
    蒸気循環システム(126)の蒸発器(134)内で前記圧縮されたラム空気の動作温度を低減させること、
    前記タービン(120)において前記抽気源(113)から受け取った前記抽気の少なくとも一部を、前記タービン(120)の混合ダクトの下流及び前記蒸発器(134)において前記圧縮されたラム空気と混合してハイブリッド空気の流れを生成すること、及び
    モータ駆動冷媒コンプレッサ(128)に動作可能に接続された制御回路(146)が、前記輸送体(10)の外側の周囲温度が指定閾値温度未満に下がったことに応じて、前記モータ駆動冷媒コンプレッサ(128)を起動解除することにより、前記ハイブリッド空気の流れを利用して前記輸送体(10)内の少なくとも1つの区画の温度を調節することを含む、方法。
  9. 前記抽気を使用して前記圧縮されたラム空気を生成する前に、前記抽気源(113)からの前記抽気の動作温度を低減させることを更に含む、請求項に記載の方法。
JP2019002640A 2018-01-16 2019-01-10 空気循環アセンブリを有する輸送体の空調パック Active JP7290419B2 (ja)

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