JP7289139B2 - 排ガス処理装置及びこれを備えた乾燥システム - Google Patents

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Description

本発明は、排ガスを処理する排ガス処理装置及びこれを備えた乾燥システムに関する。
従来より、被加熱対象としての粉粒体材料を貯留する乾燥ホッパーに加熱したガスを供給して乾燥する乾燥装置が知られている。
例えば、下記特許文献1には、粉粒体材料を貯留する乾燥槽に、加熱器で加熱されたガスを供給する乾燥装置が開示されている。この乾燥装置は、乾燥槽に、乾燥槽から排出される空気に含まれる粉塵や塵埃等を捕捉するフィルターが設けられた排気部を設けた構成とされている。
特開2013-221636号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載された乾燥装置では、パンチングメタル状のフィルターを設けた構成とされているので、比較的に大径状の異物の排出の防止は可能ではあるものの、被加熱対象に含まれる種々の添加材等が揮発したものや、その他の液状化した微粒子等については排出され易くなることが考えられる。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、被加熱対象を加熱して排出される排ガスに含まれる浮遊物質を効果的に捕捉し得る排ガス処理装置及びこれを備えた乾燥システムを提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本発明に係る排ガス処理装置は、被加熱対象を加熱して排出される排ガスを受け入れる受入口と、この受入口から受け入れた排ガスを冷却する冷却機構と、該冷却機構によって冷却された排ガスに含まれる浮遊物質を捕捉するフィルターと、該フィルターを通過した排ガスを排出する排出口と、を備えており、前記冷却機構は、排ガスが通過する通過部を冷却する冷却ガスを通過させる通過部が設けられた熱交換部を備え、該熱交換部は、前記受入口が設けられ、排ガスを通過させる通過部を区画する本体ケーシングと、該本体ケーシング及び前記フィルターを通過した排ガスを冷却ガスとして通過させる通過部を構成し、前記本体ケーシング内を貫通するように設けられ、下流側端部が前記排出口に連通された筒状部と、を備えていることを特徴とする。
また、前記目的を達成するために、本発明に係る乾燥システムは、加熱されたガスが導入され、粉粒体材料を貯留する乾燥槽と、該乾燥槽から排出された排ガスを受け入れる本発明に係る排ガス処理装置と、を備えていることを特徴とする。
また、前記目的を達成するために、本発明に係る乾燥システムは、粉粒体材料を貯留する乾燥槽と、この乾燥槽から排出されたガスを除湿する除湿器及び送風機が組み込まれ、該除湿器を通過したガスを前記乾燥槽に循環させる循環経路と、前記除湿器に加熱再生ガスを供給する加熱再生部と、前記除湿器から排出された排ガスとしての加熱再生ガスを受け入れ排ガス処理装置と、を備えており、前記排ガス処理装置は、前記除湿器から排出された排ガスを受け入れる受入口と、この受入口から受け入れた排ガスを冷却する冷却機構と、該冷却機構によって冷却された排ガスに含まれる浮遊物質を捕捉するフィルターと、該フィルターを通過した排ガスを排出する排出口と、を備えていることを特徴とする。
本発明に係る排ガス処理装置及びこれを備えた乾燥システムは、上述のような構成としたことで、被加熱対象を加熱して排出される排ガスに含まれる浮遊物質を効果的に捕捉することができる。
本発明の一実施形態に係る排ガス処理装置の一例を模式的に示す概略正面図である。 図1におけるY-Y線矢視に対応させた概略縦断面図である。 同排ガス処理装置を模式的に示す概略平面図である。 図1におけるX-X線矢視に対応させた概略横断面図である。 同排ガス処理装置を備えた本発明の一実施形態に係る乾燥システムの一例を模式的に示す概略システム図である。 同排ガス処理装置を備えた本発明の他の実施形態に係る乾燥システムの一例を模式的に示す概略システム図である。
以下に、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
なお、一部の図では、他図に付している詳細な符号の一部を省略している。
また、以下の実施形態では、実施形態に係る排ガス処理装置及びこれを備えた乾燥システムを設置した状態を基準として上下方向等の方向を説明する。
図1~図5は、第1実施形態に係る排ガス処理装置及びこれを備えた第1実施形態に係る乾燥システムの一例を模式的に示す図である。
本実施形態に係る排ガス処理装置1は、図1に示すように、被加熱対象を加熱して排出される排ガスを受け入れる受入口15aと、この受入口15aから受け入れた排ガスを冷却する冷却機構10,33,21bと、この冷却機構10,33,21bによって冷却された排ガスに含まれる浮遊物質を捕捉するフィルター25と、このフィルター25を通過した排ガスを排出する排出口16aと、を備えている。このような構成とすれば、加熱された被加熱対象から揮発・蒸発した物質や、被加熱対象に付着していた物質が飛散・液状化した微粒子等の排ガスに含まれる浮遊物質を、冷却機構10,33,21bによって冷却することで固化させてフィルター25において捕捉し易くすることができる。これにより、排ガス処理装置1を経て排出されるガスの清浄化を図ることができ、被加熱対象を加熱して排ガスを排出する排ガスの排出元となる後記する乾燥装置40が設置される箇所の空気汚染を軽減することができ、作業環境を改善することができる。また、排ガスの排出元が設置される箇所の天井や壁、床等への浮遊物質の付着による汚染や塗装の剥離等を軽減することができる。
この排ガス処理装置1は、本実施形態では、図5に示すように、本実施形態に係る乾燥システムAに組み込まれている。この乾燥システムAは、加熱されたガスが導入され、粉粒体材料を貯留する乾燥槽41を備えている。排ガス処理装置1は、この乾燥槽41から排出された排ガスを受け入れる構成とされている。このような構成とすれば、粉粒体材料の乾燥に使用されて乾燥槽41から排出される、粉粒体材料に含まれていた各種添加材等の浮遊物質を排ガス処理装置1によって効果的に捕捉することができる。
ここに、上記粉粒体材料は、粉体・粒体状の材料を指すが、微小薄片状や短繊維片状、スライバー状の材料等を含む。
また、上記材料としては、樹脂ペレットや樹脂繊維片等の合成樹脂材料、金属材料、半導体材料、木質材料、薬品材料、食品材料等どのようなものでもよい。
また、粉粒体材料としては、例えば、合成樹脂成形品を成形する場合には、ナチュラル材(バージン材)や粉砕材、マスターバッチ材、各種添加材等が挙げられる。また、ガラス繊維や炭素繊維等の強化繊維を含んだ構成としてもよい。なお、乾燥システムAの具体的構成については後述する。
排ガス処理装置1の冷却機構10,33,21bは、後記するフィルター25において排ガスに含まれる浮遊物質を捕捉し易くなるように、フィルター25の上流側において排ガスが所定の温度以下となるように冷却する構成とされている。この所定の温度は、加熱されて揮発・蒸発したり、飛散・液状化したりした被加熱対象に含まれていた微粒子状の物質が固化し易くなる温度でもよく、また、この物質の凝固点程度でもよい。例えば、被加熱対象が上記のような合成樹脂材料である場合には、添加材としてステアリン酸が含まれている場合が多々あり、そのような場合には、ステアリン酸の種類にもよるが、冷却機構10,33,21bは、フィルター25に向かうガスの温度が70℃以下となるように冷却する構成とされていてもよく、好ましくは、60℃以下となるように冷却する構成とされていてもよく、より好ましくは、50℃以下となるように冷却する構成とされていてもよい。なお、上記所定の温度は、被加熱対象の種類等によっては、その他の温度であってもよい。
また、冷却機構10,33,21bは、本実施形態では、図1及び図4に示すように、排ガスが通過する通過部を冷却する冷却ガスを通過させる通過部が設けられた熱交換部10,33を備えている。このような構成とすれば、排ガスを冷却ガスによって間接的に冷却することができる。また、排ガスを冷却水によって冷却する水冷式としたものと比べて、装置構成の簡素化及び低コスト化を図ることができる。本実施形態では、この熱交換部10,33は、受入口15aが設けられ、排ガスを通過させる通過部を区画する本体ケーシング10と、この本体ケーシング10及びフィルター25を通過した排ガスを冷却ガスとして通過させる通過部を構成し、本体ケーシング10内を貫通するように設けられ、下流側端部35が排出口16aに連通された筒状部33と、を備えている。
上記のような構成とすれば、高温側となる排ガスを、冷却ガスが通過する筒状部33によって間接的に冷却することができる。また、受熱面積が比較的に大きい本体ケーシング10の内面によっても排ガスを冷却することができる。また、筒状部33が配された本体ケーシング10内を排ガスが通過する際に、排ガスに含まれる液状化した微粒子等の浮遊物質が筒状部33外周面や本体ケーシング10内面に付着し、これにより、フィルター25に向かう浮遊物質を減少させることができる。この結果、フィルター25のメンテナンス時期(交換時期)を遅らせることができる。つまり、フィルター25の長寿命化を図ることができる。
また、本体ケーシング10を経た排ガスが、熱交換部を構成する筒状部33を通過する冷却ガスとなるので、別系統から冷却ガスを供給する必要がなく、装置構成の簡素化及び低コスト化を図ることができる。
また、排ガス処理装置1の冷却機構10,33,21bは、本実施形態では、排ガスに外気を混入させて冷却する外気混入部21bを備えている。このような構成とすれば、混入される外気によって排ガスを直接的に冷却することができる。また、本実施形態のように、外気が混入された排ガスを、熱交換部10,33の低温側となる筒状部33を通過させる冷却ガスとすれば、熱交換部10,33においてより効果的に排ガスを冷却することができる。
本体ケーシング10は、本実施形態では、図1~図4に示すように、箱状とされている。この本体ケーシング10は、通過部の天側を区画する天壁部11と、通過部の四周を区画する側壁部12,13,14,17と、通過部の底側を区画する底壁部19と、を備えている。これら天壁部11、四周の側壁部12,13,14,17及び底壁部19は、いずれも薄板状とされている。なお、本体ケーシング10としては、このような直方体箱状とされたものに限られず、略円筒状とされたものや、略多角筒状等とされたものでもよい。図例では、本体ケーシング10を、平面視して一方向に長尺な略矩形状とした例を示している。四周の側壁部12,13,14,17は、本体ケーシング10の長手方向に対向状に設けられた第1側壁部12及び第3側壁部14と、本体ケーシング10の短手方向に対向状に設けられた第2側壁部13及び第4側壁部17と、によって構成されている。
受入口15aは、図1に示すように、第1側壁部12及び第3側壁部14のうちの一方としての第3側壁部14の内面において開口するように設けられている。また、この受入口15aは、第3側壁部14の下端側部位において開口するように設けられている。また、この受入口15aは、第2側壁部13及び第4側壁部17のうちの一方としての第2側壁部13側部位に位置するように設けられている。つまり、この受入口15aは、第3側壁部14の下端側で第2側壁部13側の隅部近傍に位置するように設けられている。
また、第3側壁部14には、この受入口15aを構成する接続管15が設けられている。この接続管15は、第3側壁部14の外側面から第3側壁部14の厚さ方向に突出するように設けられている。また、この接続管15に、後記する乾燥システムAの乾燥槽41に接続された管路状の排ガス経路49が接続される。
また、本実施形態では、図2に示すように、本体ケーシング10内に、受入口15aから吹き出される排ガスを本体ケーシング10の底壁部19側に向かうようにかつ拡散させるように誘導する誘導板36を設けた構成としている。このような構成とすれば、受入口15aを経て後記するフィルター25側に向かう排ガスを、本体ケーシング10内において拡散させることができ、本体ケーシング10内に設けられた筒状部33や本体ケーシング10の通過部を区画する底壁部19等に効果的に接触させることができる。これにより、筒状部33や本体ケーシング10と排ガスとの熱交換が効果的になされ、排ガスを効果的に冷却することができる。
この誘導板36は、受入口15aの開口方向に見て、受入口15aの全体を覆うように、かつ受入口15a側に向く面が、受入口15aが開口する第3側壁部14側から離れるに従い底壁部19に近づく傾斜面となるように設けられている。この誘導板36の傾斜面の傾斜角度や、底壁部19側端部となる下端縁と底壁部19との隙間は、受入口15aから本体ケーシング10内に吹き出される排ガスが円滑に拡散され、底壁部19に接触し易くなるように適宜の傾斜角度や隙間とすればよい。また、図例では、誘導板36の上端縁と第3側壁部14との間に隙間を設けた例を示しているが、このような態様に限られない。
また、本実施形態では、図4に示すように、この誘導板36を、受入口15aの開口方向に直交する方向に対向状に配された一対の側壁部としての第2側壁部13と第4側壁部17との間に亘って架け渡すように設けた構成としている。このような構成とすれば、受入口15aから吹き出される排ガスを本体ケーシング10内の広範囲に亘って効果的に拡散させることができる。この誘導板36は、第2側壁部13側の端部が適宜の固着具や溶接等によって第2側壁部13に固定され、第4側壁部17側の端部が適宜の固着具や溶接等によって第4側壁部17に固定されたものでもよい。
なお、誘導板36としては、上記したような構成とされたものに限られず、その他、種々の構成とされたものでもよい。また、このような誘導板36を設けた態様に代えて、受入口15aを、本体ケーシング10の底壁部19側に向くように開口させた構成としてもよい。例えば、受入口15aを構成する接続管15を本体ケーシング10内において下方側に向けて屈曲させたような構成等としてもよい。本体ケーシング10内に導入される排ガスを本体ケーシング10内において拡散させる態様としては、その他、種々の態様の採用が可能である。
また、本実施形態では、図4に示すように、底壁部19に、本体ケーシング10内において液化した液化物を排液する排液口(ドレン)19aを設けている。この排液口19aは、底壁部19を貫通するように設けられている。図例では、この排液口19aを、第1側壁部12と第3側壁部14との対向方向で略中央側部位に位置するように、かつ第2側壁部13側部位に位置するように設けた例を示している。なお、底壁部19の内面(上面)を、この排液口19aに向けて下るように傾斜する緩やかな傾斜面としてもよい。
また、底壁部19の下面側には、図2に示すように、排液口19aを構成する排液管が設けられている。この排液管に、適宜の排液回収管や排液回収容器等を接続するようにしてもよい。なお、排液管に、逆流を防止する適宜の逆止弁やドレントラップ等を設けた態様としてもよい。
また、底壁部19の下面側には、本体ケーシング10を支持する支持脚部19bが設けられている。図例では、本体ケーシング10の長手方向両端側のそれぞれに支持脚部19b,19bを設けた例を示している。これら支持脚部19b,19bは、本体ケーシング10の下面となる底壁部19を設置対象面から浮かせて支持する構成とされている。また、これら支持脚部19b,19bは、排液管が設置対象面に干渉しないように、底壁部19の下面から排液管よりも突出した構成とされている。また、図例では、これら支持脚部19b,19bを、溝形鋼状とした例を示しているが、このような態様に限られない。
当該排ガス処理装置1は、これら支持脚部19b,19bを設置対象面に適宜、固定して設置されるものでもよい。また、当該排ガス処理装置1は、例えば、後記する乾燥装置40の筐体上に設置されるものでもよい。なお、このような支持脚部19b,19bを設けた態様に代えて、当該排ガス処理装置1の移動を可能とするキャスター等の転動体を底壁部19の下面側に設けた構成等としてもよい。
フィルター25は、図1及び図2に示すように、本体ケーシング10に付設状に設けられたフィルターユニット20に設けられている。このフィルターユニット20は、フィルター25を収容し、本体ケーシング10に連通するように設けられたフィルター収容部21を備えている。本体ケーシング10には、フィルター収容部21に向けて開口するフィルター側開口17aが設けられている。このフィルター側開口17aは、本体ケーシング10の上端側部位において開口するように設けられている。また、このフィルター側開口17aは、受入口15aが設けられた第3側壁部14とこれに対向される第1側壁部12との対向方向で、第1側壁部12側となる部位において開口するように設けられている。このような構成とすれば、受入口15aからフィルター25に向かう排ガスの通過経路を比較的に長くすることができ、排ガスを効果的に冷却することができる。
また、本実施形態では、このフィルター側開口17aを、第2側壁部13及び第4側壁部17のうちの一方としての第2側壁部13側部位に位置するように設けられた受入口15aとは反対側となる、第2側壁部13及び第4側壁部17のうちの他方としての第4側壁部17側に設けた構成としている。また、このフィルター側開口17aを、第4側壁部17を貫通させるように設けた構成としている。つまり、フィルター側開口17aは、第4側壁部17の上端側で第1側壁部12側の隅部近傍に位置するように設けられている。このような構成とすれば、受入口15aからフィルター25に向かう排ガスの通過経路をより効果的に長くすることができる。
また、このフィルター側開口17aは、受入口15aよりも大径状とされている。図例では、このフィルター側開口17aの径を、排ガス通過方向下流側に設けられるフィルター25の全体が開口方向に見てフィルター側開口17a内に位置するような径とした例を示している。
フィルター収容部21は、本体ケーシング10内に向けて開口するようにガスの通過方向上流側に本体側開口21aを設けた構成とされている。この本体側開口21aは、フィルター側開口17aに一致するように設けられ、フィルター側開口17aと略同径状とされている。
また、このフィルター収容部21には、フィルター25を着脱自在とするメンテナンス開口21dが設けられている。図例では、このメンテナンス開口21dを、フィルター収容部21の天側を区画する天壁部を貫通するように、上方側に向けて開口させた例を示している。このメンテナンス開口21dの内径は、フィルター25の抜き差しが可能なように、フィルター25の外径よりも大とされている(図3参照)。
また、フィルターユニット20には、このメンテナンス開口21dを開閉する蓋体22が設けられている。この蓋体22は、本実施形態では、フィルター収容部21の天壁部に対して着脱自在に設けられている。この蓋体22は、図3に示すように、メンテナンス開口21dよりも大径状とされている。
また、この蓋体22は、図2に示すように、フィルター25を固定する固定具としても機能する固定具24によって固定されている。この固定具24は、フィルター収容部21に対して固定的に、かつ上方側に向けて延びるように設けられ、蓋体22に設けられた挿通孔に挿通される雄ねじ部24aと、この雄ねじ部24aにねじ合わされる雌ねじ穴が設けられ、蓋体22を上方側から押えるように固定する蓋体固定部24cと、を備えたものであってもよい。なお、蓋体22を固定する固定具24としては、このような構成とされたものに限られず、その他、種々の構成とされたものでもよい。また、メンテナンス開口21dを開閉する蓋体22としては、着脱自在とされたものに限られず、適宜の蝶番等によってフィルター収容部21に対して回転自在に連結されたものでもよい。なお、上記のような蓋体22を設けた態様に代えて、フィルター25に固定的に設けられた板状体がフィルター収容部21のメンテナンス開口21dの蓋体を構成するものであってもよい。
また、本実施形態では、フィルター収容部21に、外気混入部21bを設けた構成としている。また、図1及び図4に示すように、外気混入部21bを、フィルター収容部21の側壁部を貫通させるように設けた構成としている。また、外気混入部21bを、フィルター収容部21の対向状に配された両側壁部のそれぞれに設けた構成としている。また、フィルター収容部21の各側壁部のそれぞれに、複数の外気混入部21bを設けた構成としている。また、これら外気混入部21bを、フィルター25の上流側において外気を混入させるように、フィルター25よりも本体ケーシング10側に位置するように設けた構成としている。図例では、上下方向に長尺な略矩形孔状の外気混入部21bを、各側壁部の上下に間隔を空けて設けた例を示している。なお、これら外気混入部21bに、異物の混入を軽減するメッシュを設けたり、外気混入部21bを多数のパンチング孔によって構成したりしてもよい。また、フィルター収容部21の側壁部に外気混入部21bを設けた構成に代えて、または加えて、フィルター収容部21の天壁部や底側を区画する底壁部等に外気混入部21bを設けた構成としてもよい。
この外気混入部21bの開口面積は、熱交換部を構成する本体ケーシング10を経て冷却された排ガスと混合された下流側に向かうガスの温度が上記のような所定の温度以下となるように、本体ケーシング10内に導入される排ガスの温度や外気温度等に応じて適宜の面積としてもよい。また、この外気混入部21bの開口面積は、本体ケーシング10内に導入される排ガスの流量(体積流量)に対して、混入される外気の流量(体積流量)が1/2倍~4倍程度となるようにしてもよく、好ましくは、2倍~4倍程度となるようにしてもよい。また、外気混入部21bによって排ガスに混入させる外気の導入量の調整が可能なように、開口面積を増減させるシャッター状部材を設けた構成としてもよい。
なお、外気混入部21bをフィルター収容部21に設けた構成に代えて、または加えて、本体ケーシング10に設けた構成としてもよく、更には、外気混入部21bを設けていない構成としてもよい。
また、フィルター収容部21のガスの通過方向下流側には、筒状部33に連通される下流側開口21cが設けられている。この下流側開口21cは、図2に示すように、フィルター収容部21の底壁部を貫通するように設けられている。本体ケーシング10を経た排ガスは、フィルター収容部21の本体側開口21aを介してフィルター収容部21内に導入され、外気混入部21bによって外気が混入されて更に冷却され、フィルター25を通過し、下流側開口21cを介して筒状部33に向けて送出される。
フィルター25は、上記のように排ガスを通過させて排ガスに含まれる浮遊物質等を捕捉するフィルター部26を備えている。このフィルター部26は、本実施形態では、軸方向を上下方向に沿わせて配される略筒状(図例では、略円筒状)とされており、周壁部を径方向外側から軸心側となる筒内側に向けて排ガスが通過する際に排ガスに含まれる浮遊物質等を捕捉する構成とされている。
本実施形態では、フィルター部26は、ろ紙やろ布等の各種ろ材を、プリーツ状に形成したプリーツ型フィルターとされている。なお、フィルター部26としては、このようなプリーツ型フィルターに限られず、各種ろ材を複数層や複数段状に設けたものや、焼結フィルター等であってもよい。
また、このフィルター部26の軸方向一方側としての上方側には、軸方向一方側を覆う板状の第1覆板27が設けられている。この第1覆板27は、フィルター部26の軸方向一方側の開口を覆うように設けられている。また、この第1覆板27の略中央部には、フィルター25をフィルター収容部21に対して固定する固定具24を構成する雄ねじ部24aが挿通される挿通孔が貫通して設けられている。
また、このフィルター部26の軸方向他方側としての下方側には、軸方向他方側の外周側部位を覆う板状の第2覆板28が設けられている。この第2覆板28には、筒状とされたフィルター部26の軸方向他方側の開口と略同径状の開口28aが設けられている。この開口28aは、フィルター収容部21の下流側開口21cと略同径状とされている。また、フィルター25は、この開口28aとフィルター収容部21の下流側開口21cとが平面視して略同心状となるようにフィルター収容部21に収容される。
また、本実施形態では、この第2覆板28とフィルター収容部21の底壁部との間を密封するシール部材29を設けた構成としている。このシール部材29は、フィルター部26の軸方向他方側の開口28a及びフィルター収容部21の下流側開口21cよりも大径状とされた環状とされている。図例では、第2覆板28の底壁部側に向く下側面の外周縁部に沿わせるようにシール部材29を設けた例を示している。このシール部材29としては、ゴムや樹脂発泡体等から形成されたものでもよく、例えば、発泡シリコンから形成されたものでもよい。なお、このシール部材29は、第2覆板28及びフィルター収容部21の底壁部の両方または一方に、適宜の接着剤や粘着材等によって固定されたものでもよい。
また、フィルター収容部21には、フィルター25の開口28aに差し込まれ、フィルター25の径方向への移動を抑制する移動抑制部23が設けられている。この移動抑制部23は、フィルター収容部21の下流側開口21cの内周縁から上方側に向けて延びるように設けられている。この移動抑制部23は、開口28a内周縁の周方向に間隔を空けた複数箇所に当接または近接され、フィルター25の径方向への移動を抑制する構成とされたものでもよい。図例では、概ね上下方向に長尺帯状の移動抑制部23を、上方側に向かうに従い軸心側に傾斜状に設けた例を示している。また、この移動抑制部23の上端部に、固定具24を構成する雄ねじ部24aが上方側に向けて延びるように設けられている。
固定具24は、この雄ねじ部24aにねじ合わされる雌ねじ穴が設けられ、フィルター25の第1覆板27を上方側から押えるように固定するフィルター固定部24bを備えたものであってもよい。なお、フィルター25を固定する固定具24としては、このような構成とされたものに限られず、その他、種々の構成とされたものでもよい。また、フィルター25としては、上記のような構成とされたものに限られず、その他、種々の構成とされたものでもよい。
また、本実施形態では、排ガス処理装置1は、排ガスの通過方向でフィルター25の下流側に、排ガスを下流側に向けて送気する送風機としての排ガス送風機30を設けた構成とされている。このような構成とすれば、受入口15aを介して受け入れられる排ガスを円滑に下流側に向けて送気することができる。これにより、上記したように排ガスに外気を混入させたり、後記するように屈曲状に筒状部33を設けたりした場合にも、上流側から排ガスを円滑に吸い込んで下流側に向けて送気することができる。
この排ガス送風機30は、図示省略の羽根車を収容する送風機ケーシング31と、羽根車を回転させる駆動部としての駆動モーター32と、を備えている。図例では、この排ガス送風機30を、フィルターユニット20の下方側に接続筒を介して接続した例を示している。
送風機ケーシング31には、羽根車の吸込側に設けられ、フィルター収容部21の下流側開口21cに連通される上流側開口31aが設けられている(図4参照)。この上流側開口31aは、羽根車の軸方向一方側となる上方側に向けて開口するように設けられている。
また、送風機ケーシング31には、本体ケーシング10に設けられた上流側接続管18の接続口18aに連通される下流側開口31bが設けられている。この下流側開口31bは、羽根車の吐出側となる外径側において概ね接線方向に開口するように設けられている。
この排ガス送風機30は、上記のように排ガスに外気を混入させて筒状部33を介して排出口16aから排出させる場合には、混入される外気の流量(体積流量)が上記のような流量となるように受入口15aを通過する排ガスの流量(体積流量)よりも排出口16aから排出されるガス(冷却ガス)の流量(体積流量)が大となるように制御されるものでもよい。例えば、この排ガス送風機30は、排出口16aから排出されるガスの流量が受入口15aを通過する排ガスの流量の1.5倍~5倍程度となるように制御されるものでもよい。なお、排ガス送風機30としては、上記のような構成とされたものに限られず、その他、種々の構成とされたものでもよい。
上流側接続管18は、第4側壁部17を貫通するように設けられている。この上流側接続管18の本体ケーシング10外側に向けて突出する上流側端部に、送風機ケーシング31の下流側開口31b周囲のフランジ状の接続部が接続される。また、この上流側接続管18の本体ケーシング10内側に向けて突出する下流側端部に、筒状部33の上流側端部34が接続される。本実施形態では、この上流側接続管18を、本体ケーシング10の下端側部位に設けた構成としている。また、図例では、上流側接続管18を、第1側壁部12と第3側壁部14との対向方向で、第4側壁部17の概ね中央部に位置するように設けた例を示している。
筒状部33の下流側端部35は、排出口16aを構成する下流側接続管16に接続される。本実施形態では、この下流側接続管16を、本体ケーシング10の上端側部位に設けた構成としている。また、下流側接続管16を、第3側壁部14を貫通させるように設けた構成としている。この下流側接続管16の本体ケーシング10内側に向けて突出する上流側端部に、筒状部33の下流側端部35が接続される。また、図例では、下流側接続管16を、第2側壁部13と第4側壁部17との対向方向で、第4側壁部17側に位置するように設けた例を示している。
筒状部33は、内径が受入口15aの内径よりも大とされている。この筒状部33の内径は、排出口16aに向けて円滑にガスが送出されるように適宜の径としてもよい。上記した上流側接続管18の下流側端部及び下流側接続管16の上流側端部の外径は、筒状部33の内径に応じた径とされている。
また、本実施形態では、筒状部33を、本体ケーシング10内に比較的に密となるように、螺旋状に設けた構成としている。このような構成とすれば、低温側となる筒状部33の表面積を比較的に大きくすることができ、本体ケーシング10内に導入される排ガスを効果的に冷却することができる。図例では、筒状部33を、本体ケーシング10内の下端側部位から上端側部位に向けて螺旋状に、かつ複数巻(複数段)状に設けた例を示している。この筒状部33の巻数や配置態様は、図例のようなものに限られず、その他、種々の変形が可能である。また、この筒状部33は、例えば、アルミニウムやステンレス等の金属製で蛇腹状のフレキシブルホースであってもよい。また、本体ケーシング10や、フィルター収容部21、送風機ケーシング31は、適宜の金属系材料から形成されたものでもよい。
また、本実施形態では、排ガス処理装置1は、フィルター25の交換時期を報知する報知部16bを備えている。本実施形態では、この報知部16bを、排出口16aから吹き出されるガスによって変位される帯状(テープ状、紐状)部材としている。このような構成とすれば、簡易な構成によって報知部16bを構成することができる。
この報知部16bは、上端側が排出口16aの上端縁部に固定され、下端側が吹き出されるガスによって排出口16aから離間するように変位される構成とされている。つまり、報知部16bの下端側が図2の二点鎖線にて示すように、排出口16aから大きく離間するように変位していれば、フィルター25の目詰まりがなく、未だ交換時期ではないと判断することができる。一方、報知部16bの下端側が図2の実線にて示すように、排出口16aの下端縁部に接していたり、近接していたりすれば、フィルター25に目詰まりが生じている、つまり、フィルター25の交換時期であると判断することができる。図例では、帯状の報知部16bを、第2側壁部13と第4側壁部17との対向方向に間隔を空けて複数箇所に設けた例を示している(図1も参照)。
なお、報知部16bとしては、上記したような構成とされたものに限られない。例えば、交換時期を検知する交換時期検知部による検知に基づいて報知する報知部16bを設けた構成としてもよい。このような交換時期検知部としては、例えば、フィルター25の下流側の圧力、流速及び流量のうちの少なくとも一つを検知するものでもよい。また、交換時期検知部の検出値が所定の値を下回れば、適所に設けられた制御部によって交換時期であると判断し、報知部16bに報知させる構成とされたものでもよい。この場合は、報知部16bは、音や光等によって交換時期を報知する構成とされたものでもよい。フィルター25の交換時期を検知する交換時期検知部や、報知する報知部16bとしては、その他、種々の構成とされたものでもよい。
上記のような構成とされた排ガス処理装置1が組み込まれる第1実施形態に係る乾燥システムAは、図5に示すように、粉粒体材料を貯留する乾燥槽41を備えた乾燥装置40を備えている。
乾燥槽41は、図例では、上側部位が略筒形状とされ、下側部位が略逆錐形状とされたホッパー状とされている。この乾燥槽41の上端部には、乾燥槽41内を通過したガスを排出する排出口42が設けられている。この排出口42には、排ガス処理装置1に向けて排ガスを送出する排ガス経路49が接続される。
また、乾燥装置40は、乾燥槽41内に導入されるガスを加熱する加熱部46を備えている。図例では、この加熱部46を、シーズヒーター等の加熱器47を内蔵したボックス状とされたものとしている。また、この加熱部46の上流側には、フィルター9を介して取り込んだ外気を、加熱部46を通過させて乾燥槽41に向けて送気する加熱ガス送風機45が設けられている。
また、加熱部46の下流側には、乾燥槽41内において上下方向に延びる通気管48が設けられている。また、この通気管48の下端部には、乾燥槽41内にガスを導入する導入口が設けられている。この導入口から乾燥槽41内における下端部に吐出された乾燥用のガスは、乾燥槽41内に貯留された粉粒体材料層を通過し、上端部に設けられた排出口42を介して排ガス経路49に向けて排気される。排ガス経路49を経た排ガスは、排ガス処理装置1に導入され、冷却機構10,33,21bによって冷却され、浮遊物質等がフィルター25において捕捉され、排出口16aから排出される。
なお、加熱部46としては、上記したような構成とされたものに限られず、その他、種々の構成とされたものの採用が可能である。
また、乾燥槽41の下端部には、乾燥槽41において乾燥された粉粒体材料を排出する排出部43が設けられている。この排出部43としては、適宜の弁体を備えたものであってもよい。図例では、この排出部43から排出される粉粒体材料を、供給先2の捕集部3に向けて材料輸送管路5Bを介して空気輸送する構成とした例を示している。供給先2としては、例えば、射出成形機等の成形機であってもよい。なお、当該乾燥システムAの乾燥槽41は、供給先2から離間して設置される態様に限られず、供給先2上に直接的(直付的)に設置されるものでもよい。
また、本実施形態では、材料元4から乾燥槽41に向けて粉粒体材料を空気輸送する態様とした例を示している。また、乾燥槽41の上端部に、材料元4から空気輸送される粉粒体材料を捕集する捕集器44を設けた構成としている。また、本実施形態では、材料元4の粉粒体材料を乾燥装置40の捕集器44に空気輸送(一次輸送)する際に駆動される輸送空気源8と、乾燥装置40の乾燥槽41の粉粒体材料を供給先2の捕集部3に空気輸送(二次輸送)する際に駆動される輸送空気源8と、を共通の輸送空気源としている。つまり、一次輸送と二次輸送とを単一の輸送空気源8によって実行可能な構成としている。
乾燥槽41の捕集器44には、材料元4の排出部に接続された材料輸送管路5Aが接続される導入管と、輸送空気源8の吸込側に連通される一次吸引管路6Aが接続される吸引管と、が設けられている。
供給先2の捕集部3には、乾燥槽41の排出部43に接続された材料輸送管路5Bが接続される導入管と、輸送空気源8の吸込側に連通される二次吸引管路6Bが接続される吸引管と、が設けられている。
一次吸引管路6A及び二次吸引管路6Bは、切替弁7を介して輸送空気源8の吸込側に接続された吸引管路6に連通されている。この切替弁7を、一方側(一次側)に切り替えれば、吸引管路6と一次吸引管路6Aとが連通され、材料元4から乾燥装置40の捕集器44に向けて粉粒体材料の空気輸送が可能となる。また、この切替弁7を、他方側(二次側)に切り替えれば、吸引管路6と二次吸引管路6Bとが連通され、乾燥装置40の乾燥槽41から供給先2の捕集部3に向けて粉粒体材料の空気輸送が可能となる。
また、図例では、この切替弁7と輸送空気源8との間の吸引管路6に粉塵等を捕捉するフィルター9を設けた例を示している。
なお、輸送空気源8としては、適宜のブロワ(送風機)等であってもよい。また、図例では、輸送空気源8の吐出側に、乾燥装置40の排出部43に接続された材料輸送管路5Bに連通される還流管路6Cを接続した例を示しているが、このような態様に限られない。
また、排ガス処理装置1に向けて排ガスを排出する乾燥装置40としては、上記したような態様とされたものに限られず、その他、種々の態様とされたものでもよい。
次に、上記構成とされた排ガス処理装置1が組み込まれる第2実施形態に係る乾燥システムの一例について、図6を参照して説明する。
なお、以下の実施形態では、先に説明した実施形態との相違点について主に説明し、同様の構成については、同一符号を付し、その説明を省略または簡略に説明する。また、先に説明した実施形態と同様の動作や作用効果等についても説明を省略または簡略に説明する。
本実施形態に係る乾燥システムBは、図6に示すように、上記と概ね同様の構成とされた粉粒体材料を貯留する乾燥槽41を含む乾燥装置40を備えている。
また、この乾燥システムBは、この乾燥槽41から排出されたガスを除湿する除湿器51及び送風機としての循環送風機53が組み込まれ、除湿器51を通過したガスを乾燥槽41に循環させる循環経路49A,52,52Aと、除湿器51に加熱再生ガスを供給する加熱再生部55と、除湿器51から排出された排ガスとしての加熱再生ガスを受け入れる排ガス処理装置1と、を備えている。このような構成とすれば、乾燥槽41に貯留された粉粒体材料を、除湿器51において除湿されたガスによって効果的に乾燥することができる。また、粉粒体材料の乾燥に使用された排ガスに含まれ、除湿器51を通過する際に吸着された浮遊物質が加熱再生ガスによって吹き飛ばされて除湿器51から排出される場合にも、この浮遊物質を排ガス処理装置1によって効果的に捕捉することができる。
循環経路49A,52,52A、除湿器51、循環送風機53及び加熱再生部55は、乾燥装置40から排出された排ガスを除湿して乾燥装置40の加熱部46に循環させる除湿ユニット50を構成する。つまり、本実施形態では、乾燥装置40の加熱部46にガスを送気する加熱ガス送風機45に代えて、除湿ユニット50を設けた構成としている。
除湿器51は、図例では、モーター等によって回転される略円筒状の除湿ロータとされている。この除湿器51は、詳細な図示は省略しているが、軸方向に貫通する多数のガス流通路が設けられたハニカム状とされ、ガス流通路を形成する隔壁に水分を吸着する合成ゼオライトやシリカゲル等の適宜の吸着剤を含浸乃至は捕捉させた構成とされたものでもよい。また、この除湿器51の軸方向両側には、この除湿器51を、除湿処理ゾーン51a、加熱再生ゾーン51b及び冷却再生ゾーン51cに区画する区画壁が設けられた蓋体が設けられている。
循環経路49A,52,52Aは、乾燥槽41の排出口42に接続された排ガス経路49Aと、上流側が排ガス経路49Aにフィルター9を介して連通される一方、下流側が除湿器51の上流側に接続された上流側循環経路52と、上流側が除湿器51の下流側に接続される一方、下流側が乾燥槽41の加熱部46に接続された下流側循環経路52Aと、によって構成されている。循環送風機53は、上流側循環経路52に配設されている。また、この上流側循環経路52における循環送風機53の上流側には、ガスを冷却する冷却器54が配設されている。この冷却器54は、循環送風機53に高温のガスが導入されないように、当該冷却器54を経たガスの温度が、例えば、80℃以下(好ましくは60℃以下)となるように冷却する構成とされたものでもよい。図例では、この冷却器54を、ファンを備えた空冷式とした例を示しているが、水冷式等、種々の構成とされたものの採用が可能である。
また、上流側循環経路52は、除湿器51の上流側において除湿処理ゾーン51aに連通される除湿側経路と冷却再生ゾーン51cに連通される冷却側経路とに分岐されている。
除湿処理ゾーン51aの下流側には、下流側循環経路52Aが接続されている。本実施形態では、この下流側循環経路52Aに、排ガス経路49Aから分岐されたバイパス経路49Bを合流させるように接続した構成としている。また、このバイパス経路49Bに、バイパス経路49Bを通過するガスの流量を調整可能な流量調整弁49aを設けた構成としている。
冷却再生ゾーン51cの下流側には、下流側冷却経路52Bが接続されている。この下流側冷却経路52Bの下流側端部は、冷却器54の上流側に設けられたフィルター9に接続されている。
加熱再生部55は、乾燥装置40の加熱部46と概ね同様な加熱部57と、この加熱部57に向けてガスを送気する再生送風機56と、を上流側再生経路に配した構成とされている。再生送風機56の吸込側となる上流側には、フィルター9が設けられている。また、この再生送風機56と加熱部57との間に、ガスの流量を調整可能な流量調整弁58を設けた構成としている。加熱部57の下流側は、加熱再生ゾーン51bに連通されている。
本実施形態では、この加熱再生ゾーン51bの下流側に、排ガス処理装置1に接続される下流側再生経路59を接続した構成としている。つまり、本実施形態では、加熱再生ガスによって加熱される被加熱対象を、除湿器51の加熱再生ゾーン51bとしている。
上記構成とされた除湿ユニット50においては、詳細な説明については省略するが、除湿器51を回転させながら循環送風機53、冷却器54、再生送風機56及び加熱部57を作動させれば、除湿器51の除湿処理ゾーン51aを通過させた露点温度の低いガスを乾燥槽41内に連続的に供給可能とされている。また、除湿ユニット50においては、乾燥槽41を経た露点温度の高いガスの通過に伴い水分が吸着された除湿器51を加熱再生ゾーン51bにおいて加熱して再生し、また、このように加熱された除湿器51を、吸着性を向上させるべく冷却再生ゾーン51cにおいて冷却する構成とされている。また、加熱再生ゾーン51bを通過した加熱再生ガスは、上記同様、排ガス処理装置1に導入され、冷却機構10,33,21bによって冷却され、浮遊物質等がフィルター25において捕捉され、排出口16aから排出される。
なお、除湿ユニット50としては、上記のような構成とされたものに限られず、例えば、上記のような除湿ロータに代えて、複数の吸着塔を備えた構成とされたものでもよく、その他、種々の構成とされたものでもよい。
また、本実施形態に係る排ガス処理装置1は、上記のような乾燥システムA,Bに組み込まれる態様に限られず、他の乾燥システムに組み込まれるものでもよく、更には、種々の被加熱対象を加熱する他の加熱システムに組み込まれるものであってもよい。
また、本実施形態では、排ガスを下流側に向けて送気する排ガス送風機30をフィルター25と筒状部33との間に設けた例を示しているが、下流側接続管16等の他の箇所に設けた構成としてもよく、更には、このような排ガス送風機30を排ガス処理装置1に設けていない構成としてもよい。この場合において、外気混入部21bを設ける場合には、排ガスが通過する経路に設けられた絞り部に連通させるように外気混入部21bを設けてエゼクタ効果によって外気を混入させる構成等としてもよい。
また、本実施形態では、排ガス処理装置1に、冷却機構として、熱交換部10,33及び外気混入部21bを設けた例を示しているが、これらのうちの一方のみを設けた構成としてもよい。
また、本実施形態では、本体ケーシング10を経た排ガスが、熱交換部の低温側の通過部を構成する筒状部33を通過させる冷却ガスとなる構成とした例を示しているが、熱交換部の低温側の通過部を通過させる冷却ガスを別系統から供給する構成とされたものとしてもよい。また、本実施形態では、冷却機構の熱交換部の高温側となる排ガスの通過部を本体ケーシング10によって構成し、冷却機構の熱交換部の低温側となる冷却ガスの通過部を、本体ケーシング10内に配された筒状部33によって構成した例を示しているが、これらを逆にしてもよい。つまり、低温側となる冷却ガスの通過部を本体ケーシング10によって構成し、高温側となる排ガスの通過部を、本体ケーシング10内に配された筒状部33によって構成するようにしてもよい。排ガスを冷却する冷却機構としては、上記のような構成とされたものに限られず、その他、種々の構成とされたものでもよい。また、上記各実施形態に係る乾燥システムA,B及び第1実施形態に係る排ガス処理装置1が備える各部材の具体的構成としては、上記した構成に限られず、その他、種々の変形が可能である。
A,B 乾燥システム
1 排ガス処理装置
10 本体ケーシング(冷却機構、熱交換部)
15a 受入口
16a 排出口
21b 外気混入部(冷却機構)
25 フィルター
30 排ガス送風機(送風機)
33 筒状部(冷却機構、熱交換部)
35 下流側端部
41 乾燥槽
49A 排ガス経路(循環経路)
51 除湿器
52 上流側循環経路(循環経路)
52A 下流側循環経路(循環経路)
53 循環送風機(送風機)
55 加熱再生部

Claims (5)

  1. 被加熱対象を加熱して排出される排ガスを受け入れる受入口と、この受入口から受け入れた排ガスを冷却する冷却機構と、該冷却機構によって冷却された排ガスに含まれる浮遊物質を捕捉するフィルターと、該フィルターを通過した排ガスを排出する排出口と、を備えており、
    前記冷却機構は、排ガスが通過する通過部を冷却する冷却ガスを通過させる通過部が設けられた熱交換部を備え、該熱交換部は、前記受入口が設けられ、排ガスを通過させる通過部を区画する本体ケーシングと、該本体ケーシング及び前記フィルターを通過した排ガスを冷却ガスとして通過させる通過部を構成し、前記本体ケーシング内を貫通するように設けられ、下流側端部が前記排出口に連通された筒状部と、を備えていることを特徴とする排ガス処理装置。
  2. 請求項において、
    前記冷却機構は、前記排ガスに外気を混入させて冷却する外気混入部を備えていることを特徴とする排ガス処理装置。
  3. 請求項1または2において、
    排ガスの通過方向で前記フィルターの下流側には、排ガスを下流側に向けて送気する送風機が設けられていることを特徴とする排ガス処理装置。
  4. 加熱されたガスが導入され、粉粒体材料を貯留する乾燥槽と、該乾燥槽から排出された排ガスを受け入れる請求項1乃至のいずれか1項に記載の排ガス処理装置と、を備えていることを特徴とする乾燥システム。
  5. 粉粒体材料を貯留する乾燥槽と、この乾燥槽から排出されたガスを除湿する除湿器及び送風機が組み込まれ、該除湿器を通過したガスを前記乾燥槽に循環させる循環経路と、前記除湿器に加熱再生ガスを供給する加熱再生部と、前記除湿器から排出された排ガスとしての加熱再生ガスを受け入れ排ガス処理装置と、を備えており、
    前記排ガス処理装置は、前記除湿器から排出された排ガスを受け入れる受入口と、この受入口から受け入れた排ガスを冷却する冷却機構と、該冷却機構によって冷却された排ガスに含まれる浮遊物質を捕捉するフィルターと、該フィルターを通過した排ガスを排出する排出口と、を備えていることを特徴とする乾燥システム。
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