JP7288074B2 - ピラジン誘導体またはその塩およびその利用 - Google Patents

ピラジン誘導体またはその塩およびその利用 Download PDF

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Description

本発明は、抗腫瘍剤等として有用なピラジン誘導体またはその塩に関する。本発明はさらに、上記ピラジン誘導体またはその塩を含む、医薬組成物、抗腫瘍剤、およびジヒドロオロト酸脱水素酵素阻害剤に関する。
がんは現代医学における主要な健康問題であり、先進国における主な死亡原因の一つである。主ながんとしては、例えば、血液がんおよび固形がん等が挙げられる。
血液中には赤血球、白血球、血小板などの血液細胞があり、骨の内部にある骨髄で血液細胞のもととなる造血幹細胞から増殖しながら分化(未熟な細胞が成熟した細胞になること)して作られる。血液がんは、血液をつくる過程の未熟な血液細胞である骨髄芽球に何らかの遺伝子異常が起こり、がん化した細胞(白血病細胞)が無制限に増殖することで発症する。
一方、特許文献1には、優れたケラチノサイトの増殖抑制作用を有し、ケラチノサイトの過剰増殖が関与する疾患の予防または治療などの処置に有用なピラジン誘導体が開示されている。
国際公開第2014/069510
血液がんの治療は、化学療法、放射線療法、分子標的治療、造血幹細胞移植を併用した大量化学療法等の様々な治療法が存在する。しかし血液がんでの死亡者数は増加しており、治療薬に対する耐性等の課題が存在し、完治する治療法が確立していない。
また、固形がんの多くは予後不良で、未だ有効な治療法が確立していない。また、それらのがん細胞は、自律的で制御されない増殖を行うため、増殖が速いという課題が存在しており、固形がんに対する有効な治療方法が求められている。
がんの予防または治療方法として種々の方法が知られているが、その効果は満足できるものではなく、より有効な抗腫瘍剤が望まれている。本発明は、抗腫瘍剤等として有用なピラジン誘導体またはその塩を提供することを解決すべき課題とする。本発明はさらに、上記ピラジン誘導体またはその塩を含む、医薬組成物、抗腫瘍剤、およびジヒドロオロト酸脱水素酵素阻害剤を提供することを解決すべき課題とする。
このような状況下において、本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、一般式(1)で表される化合物またはその塩が優れたジヒドロオロト酸脱水素酵素(以下、DHODHともいう)阻害作用を有し、DHODH阻害剤として有用であることを見出した。また、本発明者らは、一般式(1)で表される化合物またはその塩が優れた抗腫瘍活性を有し、抗腫瘍剤として有用であることも見出し、本発明を完成させた。
本発明は下記を提供する。
[1]一般式(1)で表される化合物またはその塩:
Figure 0007288074000001
式中、
は、水素原子またはC1-6アルキル基を示し;
、R、RおよびRは、同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子、保護されていてもよいヒドロキシル基、保護されていてもよいアミノ基、置換されていてもよいC1-6アルキル基、置換されていてもよいC2-6アルケニル基、置換されていてもよいC2-6アルキニル基、置換されていてもよいC3-8シクロアルキル基、置換されていてもよいC1-6アルコキシ基、置換されていてもよいC3-8シクロアルコキシ基、置換されていてもよいC1-6アルキルアミノ基、置換されていてもよいジ(C1-6アルキル)アミノ基または置換されていてもよいC1-6アルコキシC1-6アルキル基を示し;
は、同一または異なって、ハロゲン原子、置換されていてもよいC1-6アルキル基または置換されていてもよいC1-6アルコキシ基を示し;
は、置換されていてもよいC1-6アルキル基または置換されていてもよいC3-8シクロアルキル基を示し;
mは、0~6の整数を示し;
破線は、単結合または二重結合を示す。
[2]一般式(1)で表される化合物が、一般式(1a)で表される化合物である、[1]に記載の化合物またはその塩:
Figure 0007288074000002
式中、
は、水素原子またはC1-6アルキル基を示し;
、R、RおよびRは、同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子、保護されていてもよいヒドロキシル基、保護されていてもよいアミノ基、置換されていてもよいC1-6アルキル基、置換されていてもよいC2-6アルケニル基、置換されていてもよいC2-6アルキニル基、置換されていてもよいC3-8シクロアルキル基、置換されていてもよいC1-6アルコキシ基、置換されていてもよいC3-8シクロアルコキシ基、置換されていてもよいC1-6アルキルアミノ基、置換されていてもよいジ(C1-6アルキル)アミノ基または置換されていてもよいC1-6アルコキシC1-6アルキル基を示し;
は、同一または異なって、ハロゲン原子、置換されていてもよいC1-6アルキル基または置換されていてもよいC1-6アルコキシ基を示し;
は、置換されていてもよいC1-6アルキル基または置換されていてもよいC3-8シクロアルキル基を示し;
mは、0~6の整数を示し;
破線は、単結合または二重結合を示す。
[3]Rが、水素原子である、[1]または[2]に記載の化合物またはその塩。
[4]R、R、RおよびRが、同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子、保護されていてもよいヒドロキシル基、保護されていてもよいアミノ基、置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいC1-6アルキル基、置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいC2-6アルケニル基、置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいC2-6アルキニル基、置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいC3-8シクロアルキル基、置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいC1-6アルコキシ基、置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいC3-8シクロアルコキシ基、置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいC1-6アルキルアミノ基、置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいジ(C1-6アルキル)アミノ基または置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいC1-6アルコキシC1-6アルキル基である、[1]~[3]のいずれか一つに記載の化合物またはその塩:
置換基群A:
ハロゲン原子;保護されていてもよいヒドロキシル基;保護されていてもよいアミノ基;C1-6アルキル基;C2-6アルケニル基;C2-6アルキニル基;C3-8シクロアルキル基;C1-6アルコキシ基;C3-8シクロアルコキシ基;C1-6アルキルアミノ基;ジ(C1-6アルキル)アミノ基;置換基群Bから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいアリール基;置換基群Bから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよい複素環式基
置換基群B:
ハロゲン原子;保護されていてもよいヒドロキシル基;保護されていてもよいアミノ基;C1-6アルキル基;C2-6アルケニル基;C2-6アルキニル基;C3-8シクロアルキル基;C1-6アルコキシ基;C3-8シクロアルコキシ基;C1-6アルキルアミノ基;ジ(C1-6アルキル)アミノ基;C1-6アルコキシC1-6アルキル基。
[5]Rが、ハロゲン原子、保護されていてもよいヒドロキシル基、保護されていてもよいアミノ基、置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいC1-6アルキル基、置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいC2-6アルケニル基、置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいC2-6アルキニル基、置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいC3-8シクロアルキル基、置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいC1-6アルコキシ基、置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいC3-8シクロアルコキシ基、置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいC1-6アルキルアミノ基、置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいジ(C1-6アルキル)アミノ基または置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいC1-6アルコキシC1-6アルキル基である、[1]~[4]のいずれか一つに記載の化合物またはその塩。
[6]R、RおよびRが、同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子、置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいC1-6アルキル基または置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいC1-6アルコキシ基である、[1]~[5]のいずれか一つに記載の化合物またはその塩。
[7]Rが、同一または異なって、ハロゲン原子、置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいC1-6アルキル基または置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいC1-6アルコキシ基である、[1]~[6]のいずれか一つに記載の化合物またはその塩。
[8]
が、C1-6アルキル基またはC3-8シクロアルキル基である、[1]~[7]のいずれか一項に記載の化合物またはその塩。
[9]
が、シクロプロピル基である、[1]~[7]のいずれか一項に記載の化合物またはその塩。
[10]mが、0~2の整数である、[1]~[9]のいずれか一つに記載の化合物またはその塩。
[11][1]~[10]のいずれか一つに記載の化合物またはその塩を含む、医薬組成物。
[12][1]~[10]のいずれか一つに記載の化合物またはその塩を含む、抗腫瘍剤。
[13][1]~[10]のいずれか一つに記載の化合物またはその塩を含む、ジヒドロオロト酸脱水素酵素阻害剤。
[A] [1]~[10]のいずれか一つに記載の化合物またはその塩を、対象に投与することを含む、腫瘍を処理する方法。
[B] [1]~[10]のいずれか一つに記載の化合物またはその塩を、対象に投与することを含む、ジヒドロオロト酸脱水素酵素を阻害する方法。
[C] 腫瘍の処置において使用するための、[1]~[10]のいずれか一つに記載の化合物またはその塩。
[D] ジヒドロオロト酸脱水素酵素を阻害する処置において使用するための、[1]~[10]のいずれか一つに記載の化合物またはその塩。
[E] 医薬組成物の製造のための、[1]~[10]のいずれか一つに記載の化合物またはその塩の使用。
[F] 抗腫瘍剤の製造のための、[1]~[10]のいずれか一つに記載の化合物またはその塩の使用。
[G] ジヒドロオロト酸脱水素酵素阻害剤の製造のための、[1]~[10]のいずれか一つに記載の化合物またはその塩の使用。
本発明の化合物またはその塩は、優れたDHODH阻害作用を有し、DHODH阻害剤として有用である。
また、本発明の化合物またはその塩は、優れた抗腫瘍活性を有し、抗腫瘍剤などの医薬組成物として有用である。本発明の化合物またはその塩は、例えば、血液がんの予防または治療などの処置に有用である。
以下に本発明について詳細に説明する。
本発明に使用される%は、特に断らない限り、質量百分率を意味する。本発明において「~」を用いて示された数値範囲は、「~」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値および最大値として含む範囲を示す。さらに本発明において組成物中の各成分の量は、組成物中に各成分に該当する物質が複数存在する場合、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数の物質の合計量を意味する。
本発明において、特に断らない限り、各用語は、次の意味を有する。
ハロゲン原子とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子を意味する。
1-6アルキル基とは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、sec-ブチル、イソブチル、tert-ブチル、ペンチル、イソペンチル、2-メチルブチル、2-ペンチル、3-ペンチルおよびヘキシル基などの直鎖状または分枝鎖状のC1-6アルキル基を意味する。
1-6アルキルスルホニル基とは、メチルスルホニル、エチルスルホニルおよびプロピルスルホニル基などのC1-6アルキルスルホニル基を意味する。
1-6アルキルスルホニルオキシ基とは、メチルスルホニルオキシおよびエチルスルホニルオキシ基などのC1-6アルキルスルホニルオキシ基を意味する。
2-6アルケニル基とは、ビニル、アリル、プロペニル、イソプロペニル、ブテニル、イソブテニル、1,3-ブタジエニル、ペンテニルおよびヘキセニル基などの直鎖状または分枝鎖状のC2-6アルケニル基を意味する。
2-6アルキニル基とは、エチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニルおよびヘキシニル基などの直鎖状または分枝鎖状のC2-6アルキニル基を意味する。
3-8シクロアルキル基とは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルおよびシクロヘプチル基などのC3-8シクロアルキル基を意味する。
1-6アルキルアミノ基とは、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、イソプロピルアミノ、ブチルアミノ、sec-ブチルアミノ、tert-ブチルアミノ、ペンチルアミノおよびヘキシルアミノ基などの直鎖状または分枝鎖状のC1-6アルキルアミノ基を意味する。
ジ(C1-6アルキル)アミノ基とは、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジプロピルアミノ、ジイソプロピルアミノ、ジブチルアミノ、ジ(tert-ブチル)アミノ、ジペンチルアミノ、ジヘキシルアミノ、(エチル)(メチル)アミノおよび(メチル)(プロピル)アミノ基などの直鎖状または分枝鎖状のジ(C1-6アルキル)アミノ基を意味する。
1-6アルコキシ基とは、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、sec-ブトキシ、tert-ブトキシ、ペンチルオキシおよびヘキシルオキシ基などの直鎖状または分枝鎖状のC1-6アルキルオキシ基を意味する。
1-6アルコキシC1-6アルキル基とは、メトキシメチルおよび1-エトキシエチル基などのC1-6アルキルオキシC1-6アルキル基を意味する。
1-6アルコキシカルボニル基とは、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、イソブトキシカルボニル、sec-ブトキシカルボニル、tert-ブトキシカルボニル、ペンチルオキシカルボニルおよびヘキシルオキシカルボニル基などの直鎖状または分枝鎖状のC1-6アルキルオキシカルボニル基を意味する。
3-8シクロアルコキシ基とは、シクロプロポキシ、シクロブトキシ、シクロペンチルオキシ、シクロヘキシルオキシおよびシクロヘプチルオキシ基などのC3-8シクロアルキルオキシ基を意味する。
アリール基とは、フェニルまたはナフチル基などを意味する。
アリールオキシ基とは、フェノキシ、ナフタレン-1-イルオキシまたはナフタレン-2-イルオキシ基などを意味する。
アリールスルホニル基とは、ベンゼンスルホニル、p-トルエンスルホニルまたはナフタレンスルホニル基などを意味する。
アリールスルホニルオキシ基とは、ベンゼンスルホニルオキシまたはp-トルエンスルホニルオキシ基などを意味する。
アリールC1-6アルキル基とは、ベンジル、ジフェニルメチル、トリチル、フェネチル、2-フェニルプロピル、3-フェニルプロピルおよびナフチルメチル基などのアリールC1-6アルキル基を意味する。
アリールC1-6アルコキシ基とは、ベンジルオキシ、ジフェニルメトキシ、トリチルオキシ、フェネチルオキシ、2-フェニルプロポキシ、3-フェニルプロポキシおよびナフチルメトキシ基などのアリールC1-6アルキルオキシ基を意味する。
アリールC1-6アルコキシC1-6アルキル基とは、ベンジルオキシメチルおよびフェネチルオキシメチル基などのアリールC1-6アルキルオキシC1-6アルキル基を意味する。
アリールC1-6アルコキシカルボニル基とは、ベンジルオキシカルボニルおよびフェネチルオキシカルボニル基などのアリールC1-6アルキルオキシカルボニル基を意味する。
アリールオキシカルボニル基とは、フェノキシカルボニル、ナフタレン-1-イルオキシカルボニルまたはナフタレン-2-イルオキシカルボニル基などを意味する。
複素環式基とは、単環の複素環式基、二環式の複素環式基、スピロ式複素環基または架橋式複素環基を意味する。
単環の複素環式基とは、単環の含窒素複素環式基、単環の含酸素複素環式基、単環の含硫黄複素環式基、単環の含窒素・酸素複素環式基または単環の含窒素・硫黄複素環式基を意味する。
単環の含窒素複素環式基とは、アジリジニル、アゼチジニル、ピロリジニル、ピロリニル、ピロリル、ピペリジル、テトラヒドロピリジル、ジヒドロピリジル、ピリジル、ホモピペリジニル、オクタヒドロアゾシニル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリル、ピラゾリジニル、ピラゾリニル、ピラゾリル、ピペラジニル、ピラジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ホモピペラジニル、トリアゾリルおよびテトラゾリル基などの上記環を形成する異項原子として窒素原子のみを含む単環の含窒素複素環式基を意味する。
単環の含酸素複素環式基とは、オキセタニル、テトラヒドロフラニル、フラニル、テトラヒドロピラニル、ピラニル、1,3-ジオキサニルおよび1,4-ジオキサニル基などの上記環を形成する異項原子として酸素原子のみを含む単環の含酸素複素環式基を意味する。
単環の含硫黄複素環式基とは、チエニル基を意味する。
単環の含窒素・酸素複素環式基とは、オキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、モルホリニルおよびオキサゼパニル基などの上記環を形成する異項原子として窒素原子および酸素原子のみを含む単環の含窒素・酸素複素環式基を意味する。
単環の含窒素・硫黄複素環式基とは、チアゾリル、イソチアゾリル、チアジアゾリル、チオモルホリニル、1-オキシドチオモルホリニルおよび1,1-ジオキシドチオモルホリニル基などの上記環を形成する異項原子として窒素原子および硫黄原子のみを含む単環の含窒素・硫黄複素環式基を意味する。
二環式の複素環式基とは、二環式の含窒素複素環式基、二環式の含酸素複素環式基、二環式の含硫黄複素環式基、二環式の含窒素・酸素複素環式基または二環式の含窒素・硫黄複素環式基を意味する。
二環式の含窒素複素環式基とは、インドリニル、インドリル、イソインドリニル、イソインドリル、ベンズイミダゾリル、インダゾリル、ベンゾトリアゾリル、ピラゾロピリジニル、キノリル、テトラヒドロキノリニル、キノリル、テトラヒドロイソキノリニル、イソキノリニル、キノリジニル、シンノリニル、フタラジニル、キナゾリニル、ジヒドロキノキサリニル、キノキサリニル、ナフチリジニル、プリニル、プテリジニルおよびキヌクリジニル基などの上記環を形成する異項原子として窒素原子のみを含む二環式の含窒素複素環式基を意味する。
二環式の含酸素複素環式基とは、2,3-ジヒドロベンゾフラニル、ベンゾフラニル、イソベンゾフラニル、クロマニル、クロメニル、イソクロマニル、1,3-ベンゾジオキソリル、1,3-ベンゾジオキサニルおよび1,4-ベンゾジオキサニル基などの上記環を形成する異項原子として酸素原子のみを含む二環式の含酸素複素環式基を意味する。
二環式の含硫黄複素環式基とは、2,3-ジヒドロベンゾチエニルおよびベンゾチエニル基などの上記環を形成する異項原子として硫黄原子のみを含む二環式の含硫黄複素環式基を意味する。
二環式の含窒素・酸素複素環式基とは、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾオキサジアゾリル、ベンゾモルホリニル、ジヒドロピラノピリジル、ジオキソロピリジル、フロピリジニル、ジヒドロジオキシノピリジルおよびジヒドロピリドオキサジニル基などの上記環を形成する異項原子として窒素原子および酸素原子のみを含む二環式の含窒素・酸素複素環式基を意味する。
二環式の含窒素・硫黄複素環式基とは、ベンゾチアゾリル、ベンゾイソチアゾリルおよびベンゾチアジアゾリル基などの上記環を形成する異項原子として窒素原子および硫黄原子を含む二環式の含窒素・硫黄複素環式基を意味する。
スピロ式複素環式基とは、2-オキサ-6-アザスピロ[3.3]ヘプチル、1,4-ジオキサスピロ[4.5]デシル、1-オキサ-8-アザスピロ[4.5]デシルおよび1-チア-8-アザスピロ[4.5]デシル基などの上記環を形成する異項原子として窒素原子、酸素原子または硫黄原子を含むスピロ式複素環式基を意味する。
架橋式複素環式基とは、3-オキサ-8-アザビシクロ[3.2.1]オクチル、8-オキサ-3-アザビシクロ[3.2.1]オクチルおよびキヌクリジニル基などの上記を形成する異項原子として窒素原子、酸素原子または硫黄原子を含む架橋式複素環式基を意味する。
アシル基とは、ホルミル基、スクシニル基、グルタリル基、マレオイル基、フタロイル基、C2-6アルカノイル基、C3-8シクロアルキルカルボニル基、アロイル基または複素環式カルボニル基を意味する。
2-6アルカノイル基とは、アセチル、プロピオニル、バレリル、イソバレリルおよびピバロイル基などの直鎖状または分枝鎖状のC2-6アルカノイル基を意味する。
3-8シクロアルキルカルボニル基とは、シクロプロピルカルボニル、シクロブチルカルボニル、シクロペンチルカルボニル、シクロヘキシルカルボニルおよびシクロヘプチルカルボニル基などのC3-8シクロアルキルカルボニル基を意味する。
アロイル基とは、ベンゾイルまたはナフトイル基などを意味する。
複素環式カルボニル基とは、ピロリルカルボニル、ピリジルカルボニル、フラニルカルボニルまたはチエニルカルボニル基などの複素環式カルボニル基を意味する。
シリル基とは、トリメチルシリル、トリエチルシリル、トリブチルシリルまたはtert-ブチルジメチルシリル基を意味する。
脱離基とは、ハロゲン原子、C1-6アルキルスルホニルオキシ基、アリールオキシ基またはアリールスルホニルオキシ基を意味する。C1-6アルキルスルホニルオキシ基、アリールオキシ基およびアリールスルホニルオキシ基は、ハロゲン原子、ニトロ基、C1-6アルキル基およびC1-6アルコキシ基から選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよい。
ヒドロキシル保護基としては、通常のヒドロキシル基の保護基として使用し得るすべての基を含み、たとえば、T.W.グリーン(T.W.Greene)ら、プロテクティブ・グループス・イン・オーガニック・シンセシス(Protective Groups in Organic Synthesis)第4版、第16~299頁、2007年、ジョン・ワイリー・アンド・サンズ社(JohnWiley & Sons,INC.)に記載されている基が挙げられる。具体的には、たとえば、C1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、アリールC1-6アルキル基、C1-6アルコキシC1-6アルキル基、アリールC1-6アルコキシC1-6アルキル基、アシル基、C1-6アルコキシカルボニル基、アリールC1-6アルコキシカルボニル基、C1-6アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、シリル基、テトラヒドロフラニル基またはテトラヒドロピラニル基が挙げられる。
アミノ保護基としては、通常のアミノ基の保護基として使用し得るすべての基を含み、たとえば、W.グリーン(W.Greene)ら、プロテクティブ・グループス・イン・オーガニック・シンセシス(Protective Groups in Organic Synthesis)第4版、第696~926頁、2007年、ジョン・ウィリイ・アンド・サンズ社(John Wiley & Sons,INC.)に記載されている基が挙げられる。具体的には、アリールC1-6アルキル基、C1-6アルコキシC1-6アルキル基、アシル基、C1-6アルコキシカルボニル基、アリールC1-6アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、C1-6アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基またはシリル基が挙げられる。
脂肪族炭化水素類とは、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンまたはエチルシクロヘキサンを意味する。
ハロゲン化炭化水素類とは、ジクロロメタン、クロロホルムまたはジクロロエタンを意味する。
アルコール類としては、メタノール、エタノール、プロパノール、2-プロパノール、ブタノールまたは2-メチル-2-プロパノールが挙げられる。
グリコール類としては、エチレングリコール、プロピレングリコールまたはジエチレングリコールが挙げられる。
エーテル類とは、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、アニソール、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテルまたはジエチレングリコールジエチルエーテルを意味する。
ケトン類とは、アセトン、2-ブタノン、4-メチル-2-ペンタノンまたはメチルイソブチルケトンを意味する。
エステル類とは、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピルまたは酢酸ブチルを意味する。
アミド類とは、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミドまたはN-メチルピロリドンを意味する。
ニトリル類とは、アセトニトリルまたはプロピオニトリルを意味する。
スルホキシド類とは、ジメチルスルホキシドまたはスルホランを意味する。
芳香族炭化水素類とは、ベンゼン、トルエンまたはキシレンを意味する。
無機塩基とは、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、tert-ブトキシナトリウム、tert-ブトキシカリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、リン酸カリウム、酢酸カリウム、フッ化セシウム、炭酸セシウムまたはtert-ブチルマグネシウムクロリドを意味する。
有機塩基とは、トリエチルアミン、N,N-ジイソプロピルエチルアミン、1,8-ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデカ-7-エン(DBU)、ピリジン、4-ジメチルアミノピリジン、N-メチルモルホリンまたはイミダゾールを意味する。
各置換基群は、次の意味を有する。
<置換基群A>
ハロゲン原子;保護されていてもよいヒドロキシル基;保護されていてもよいアミノ基;C1-6アルキル基;C2-6アルケニル基;C2-6アルキニル基;C3-8シクロアルキル基;C1-6アルコキシ基;C3-8シクロアルコキシ基;C1-6アルキルアミノ基;ジ(C1-6アルキル)アミノ基;置換基群Bから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいアリール基;置換基群Bから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよい複素環式基。
<置換基群B>
ハロゲン原子;保護されていてもよいヒドロキシル基;保護されていてもよいアミノ基;C1-6アルキル基;C2-6アルケニル基;C2-6アルキニル基;C3-8シクロアルキル基;C1-6アルコキシ基;C3-8シクロアルコキシ基;C1-6アルキルアミノ基;ジ(C1-6アルキル)アミノ基;C1-6アルコキシC1-6アルキル基。
本発明の一般式(1)で表される化合物の塩としては、通常知られているアミノ基などの塩基性基、ヒドロキシル基およびカルボキシル基などの酸性基における塩を挙げることができる。
塩基性基における塩としては、たとえば、塩酸、臭化水素酸、硝酸および硫酸などの鉱酸との塩;ギ酸、酢酸、クエン酸、シュウ酸、フマル酸、マレイン酸、コハク酸、リンゴ酸、酒石酸、アスパラギン酸、トリクロロ酢酸およびトリフルオロ酢酸などの有機カルボン酸との塩;ならびにメタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、メシチレンスルホン酸およびナフタレンスルホン酸などのスルホン酸との塩が挙げられる。
酸性基における塩としては、たとえば、ナトリウムおよびカリウムなどのアルカリ金属との塩;カルシウムおよびマグネシウムなどのアルカリ土類金属との塩;アンモニウム塩;ならびにトリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ピリジン、N,N-ジメチルアニリン、N-メチルピペリジン、N-メチルモルホリン、ジエチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、プロカイン、ジベンジルアミン、N-ベンジル-β-フェネチルアミン、1-エフェナミンおよびN,N'-ジベンジルエチレンジアミンなどの含窒素有機塩基との塩などが挙げられる。
上記した塩の中で好ましい塩としては、薬理学的に許容される塩が挙げられる。
一般式(1)で表される化合物は、例えば、一般式(1a)、一般式(1b)または一般式(1c)などで表される化合物を意味する。
Figure 0007288074000003
(式中、R、R、R、R、R、R、R、mおよび破線は、上記と同様の意味を有する。)
本発明の一般式(1)で表される化合物は、一般式(1a)または一般式(1b)で表される化合物であることが好ましく、一般式(1a)で表される化合物であることがより好ましい。

は、水素原子またはC1-6アルキル基である。
としては、水素原子またはメチル基が好ましく、水素原子がより好ましい。

は、水素原子、ハロゲン原子、保護されていてもよいヒドロキシル基、保護されていてもよいアミノ基、置換されていてもよいC1-6アルキル基、置換されていてもよいC2-6アルケニル基、置換されていてもよいC2-6アルキニル基、置換されていてもよいC3-8シクロアルキル基、置換されていてもよいC1-6アルコキシ基、置換されていてもよいC3-8シクロアルコキシ基、置換されていてもよいC1-6アルキルアミノ基、置換されていてもよいジ(C1-6アルキル)アミノ基または置換されていてもよいC1-6アルコキシC1-6アルキル基である。
としては、水素原子、ハロゲン原子、保護されていてもよいヒドロキシル基、保護されていてもよいアミノ基、置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいC1-6アルキル基、置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいC2-6アルケニル基、置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいC2-6アルキニル基、置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいC3-8シクロアルキル基、置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいC1-6アルコキシ基、置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいC3-8シクロアルコキシ基、置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいC1-6アルキルアミノ基、置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいジ(C1-6アルキル)アミノ基または置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいC1-6アルコキシC1-6アルキル基が好ましい。
としては、ハロゲン原子、保護されていてもよいヒドロキシル基、保護されていてもよいアミノ基、置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいC1-6アルキル基、置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいC2-6アルケニル基、置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいC2-6アルキニル基、置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいC3-8シクロアルキル基、置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいC1-6アルコキシ基、置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいC3-8シクロアルコキシ基、置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいC1-6アルキルアミノ基、置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいジ(C1-6アルキル)アミノ基または置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいC1-6アルコキシC1-6アルキル基がより好ましい。
としては、ハロゲン原子、置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいC1-6アルキル基、置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいC3-8シクロアルキル基、置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいC1-6アルコキシ基、置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいC3-8シクロアルコキシ基または置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいC1-6アルコキシC1-6アルキル基が更に好ましい。

は、水素原子、ハロゲン原子、保護されていてもよいヒドロキシル基、保護されていてもよいアミノ基、置換されていてもよいC1-6アルキル基、置換されていてもよいC2-6アルケニル基、置換されていてもよいC2-6アルキニル基、置換されていてもよいC3-8シクロアルキル基、置換されていてもよいC1-6アルコキシ基、置換されていてもよいC3-8シクロアルコキシ基、置換されていてもよいC1-6アルキルアミノ基、置換されていてもよいジ(C1-6アルキル)アミノ基または置換されていてもよいC1-6アルコキシC1-6アルキル基である。
としては、水素原子、ハロゲン原子、保護されていてもよいヒドロキシル基、保護されていてもよいアミノ基、置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいC1-6アルキル基、置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいC2-6アルケニル基、置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいC2-6アルキニル基、置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいC3-8シクロアルキル基、置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいC1-6アルコキシ基、置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいC3-8シクロアルコキシ基、置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいC1-6アルキルアミノ基、置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいジ(C1-6アルキル)アミノ基または置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいC1-6アルコキシC1-6アルキル基が好ましい。
としては、水素原子、ハロゲン原子、置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいC1-6アルキル基または置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいC1-6アルコキシ基がより好ましい。
としては、水素原子またはハロゲン原子が更に好ましい。

は、水素原子、ハロゲン原子、保護されていてもよいヒドロキシル基、保護されていてもよいアミノ基、置換されていてもよいC1-6アルキル基、置換されていてもよいC2-6アルケニル基、置換されていてもよいC2-6アルキニル基、置換されていてもよいC3-8シクロアルキル基、置換されていてもよいC1-6アルコキシ基、置換されていてもよいC3-8シクロアルコキシ基、置換されていてもよいC1-6アルキルアミノ基、置換されていてもよいジ(C1-6アルキル)アミノ基または置換されていてもよいC1-6アルコキシC1-6アルキル基である。
としては、水素原子、ハロゲン原子、保護されていてもよいヒドロキシル基、保護されていてもよいアミノ基、置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいC1-6アルキル基、置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいC2-6アルケニル基、置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいC2-6アルキニル基、置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいC3-8シクロアルキル基、置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいC1-6アルコキシ基、置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいC3-8シクロアルコキシ基、置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいC1-6アルキルアミノ基、置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいジ(C1-6アルキル)アミノ基または置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいC1-6アルコキシC1-6アルキル基が好ましい。
としては、水素原子、ハロゲン原子、置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいC1-6アルキル基または置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいC1-6アルコキシ基がより好ましい。
としては、水素原子またはハロゲン原子が更に好ましい。

は、水素原子、ハロゲン原子、保護されていてもよいヒドロキシル基、保護されていてもよいアミノ基、置換されていてもよいC1-6アルキル基、置換されていてもよいC2-6アルケニル基、置換されていてもよいC2-6アルキニル基、置換されていてもよいC3-8シクロアルキル基、置換されていてもよいC1-6アルコキシ基、置換されていてもよいC3-8シクロアルコキシ基、置換されていてもよいC1-6アルキルアミノ基、置換されていてもよいジ(C1-6アルキル)アミノ基または置換されていてもよいC1-6アルコキシC1-6アルキル基である。
としては、水素原子、ハロゲン原子、保護されていてもよいヒドロキシル基、保護されていてもよいアミノ基、置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいC1-6アルキル基、置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいC2-6アルケニル基、置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいC2-6アルキニル基、置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいC3-8シクロアルキル基、置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいC1-6アルコキシ基、置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいC3-8シクロアルコキシ基、置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいC1-6アルキルアミノ基、置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいジ(C1-6アルキル)アミノ基または置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいC1-6アルコキシC1-6アルキル基が好ましい。
としては、水素原子、ハロゲン原子、置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいC1-6アルキル基または置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいC1-6アルコキシ基がより好ましい。
としては、水素原子またはハロゲン原子が更に好ましい。

は、同一または異なって、ハロゲン原子、置換されていてもよいC1-6アルキル基または置換されていてもよいC1-6アルコキシ基である。
としては、ハロゲン原子、置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいC1-6アルキル基または置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいC1-6アルコキシ基が好ましい。
としては、ハロゲン原子または置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいC1-6アルキル基がより好ましい。

は、置換されていてもよいC1-6アルキル基または置換されていてもよいC3-8シクロアルキル基である。
としては、置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいC1-6アルキル基または置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいC3-8シクロアルキル基が好ましい。
としては、C1-6アルキル基またはC3-8シクロアルキル基がより好ましく、C3-8シクロアルキル基が更に好ましく、シクロプロピル基が最も好ましい。

mは、0~6の整数である。
mとしては、0~4の整数が好ましく、0~2の整数がより好ましく、0または1が更に好ましい。
破線
破線は、単結合または二重結合である。
破線としては、単結合も二重結合も好ましい。
、R、R、R、RおよびRにおける置換基群Aとしては、ハロゲン原子;C1-6アルキル基;C2-6アルケニル基;C2-6アルキニル基;C3-8シクロアルキル基;C1-6アルコキシ基;C3-8シクロアルコキシ基;置換基群Bから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいアリール基;置換基群Bから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよい複素環式基が好ましい。
置換基群Aとしては、ハロゲン原子;C1-6アルキル基;C1-6アルコキシ基がより好ましい。
、R、R、R、RおよびRにおける置換基群Bとしては、ハロゲン原子;C1-6アルキル基;C2-6アルケニル基;C2-6アルキニル基;C3-8シクロアルキル基;C1-6アルコキシ基;C3-8シクロアルコキシ基;C1-6アルコキシC1-6アルキル基が好ましい。
置換基群Bとしては、ハロゲン原子;C1-6アルキル基;C1-6アルコキシ基;C1-6アルコキシC1-6アルキル基がより好ましい。
一般式(1)、一般式(1a)、一般式(1b)または一般式(1c)で表される化合物において、異性体(たとえば、光学異性体、幾何異性体および互変異性体など)が存在する場合、これらの異性体も使用することができる。また、溶媒和物、水和物および種々の形状の結晶が存在する場合、これらの溶媒和物、水和物および種々の形状の結晶も使用することができる。
次に、本発明化合物の製造法について説明する。
本発明の化合物は、自体公知の方法を組み合わせることにより製造されるが、たとえば、次に示す製造法にしたがって製造することができる。
[製造法1]
Figure 0007288074000004
(式中、Lは、脱離基を;R、R、R、R、R、R、R、mおよび破線は、上記と同様の意味を有する。)
一般式(2)で表される化合物として、たとえば、メチル 3-ブロモ-6-シクロプロピルピラジン-2-カルボキシラート(米国特許出願公開第2011/306589号明細書)などが知られている。
一般式(1)で表される化合物は、一般式(2)で表される化合物に、塩基の存在下または不存在下、パラジウム触媒の存在下、リガンドの存在下または不存在下、一般式(3)で表される化合物を反応させることで製造することができる。
この反応で使用される溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさないものであれば特に限定されないが、脂肪族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、アルコール類、グリコール類、エーテル類、ケトン類、エステル類、アミド類、ニトリル類、スルホキシド類、芳香族炭化水素類および水などが挙げられ、これらは混合して使用してもよい。
好ましい溶媒としては、エーテル類、エステル類および芳香族炭化水素類などが挙げられる。
溶媒の使用量は、特に限定されないが、一般式(2)で表される化合物に対して、1~100倍量(v/w)が好ましく、1~10倍量(v/w)がより好ましく、1~5倍量(v/w)がさらに好ましい。
この反応において所望により使用される塩基としては、無機塩基および有機塩基が挙げられる。
好ましい塩基としては、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウムおよびリン酸カリウムなどの無機塩基ならびにピリジン、4-(ジメチルアミノ)ピリジン、トリエチルアミンおよびジイソプロピルエチルアミンなどの有機塩基が挙げられる。
塩基の使用量は、一般式(2)で表される化合物に対して、1~10倍モルが好ましく、1~5倍モルがより好ましく、1~2倍モルがさらに好ましい。
この反応に用いられるパラジウム触媒としては、たとえば、パラジウム-炭素およびパラジウム黒などの金属パラジウム;塩化パラジウムなどの無機パラジウム塩;酢酸パラジウム(II)などの有機パラジウム塩;テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド、1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンパラジウム(II)ジクロリド、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)およびビス(ジ-tert-ブチル(4-ジメチルアミノフェニル)ホスフィン)パラジウム(II)ジクロリドなどの有機パラジウム錯体;ならびにポリマー担持ビス(アセタート)トリフェニルホスフィンパラジウム(II)およびポリマー担持ジ(アセタート)ジシクロヘキシルフェニルホスフィンパラジウム(II)などのポリマー固定化有機パラジウム錯体などが挙げられ、これらは組み合わせて使用してもよい。
パラジウム触媒の使用量は、一般式(2)で表される化合物に対して、0.00001~1倍モルが好ましく、0.001~0.2倍モルがより好ましい。
この反応において所望により使用されるリガンドとしては、たとえば、トリメチルホスフィンおよびトリ-tert-ブチルホスフィンなどのトリアルキルホスフィン類;トリシクロヘキシルホスフィンなどのトリシクロアルキルホスフィン類;トリフェニルホスフィンおよびトリトリルホスフィンなどのトリアリールホスフィン類;トリメチルホスファイト、トリエチルホスファイトおよびトリブチルホスファイトなどのトリアルキルホスファイト類;トリシクロヘキシルホスファイトなどのトリシクロアルキルホスファイト類;トリフェニルホスファイトなどのトリアリールホスファイト類;1,3-ビス(2,4,6-トリメチルフェニル)イミダゾリウムクロリドなどのイミダゾリウム塩;アセチルアセトンおよびオクタフルオロアセチルアセトンなどのジケトン類;トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリイソプロピルアミンおよびトリブチルアミンなどのアミン類;1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン;2,2’-ビス(ジフェニルホスフィノ)-1,1’-ビナフチル;2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,6’-ジメトキシビフェニル;2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,4’,6’-トリイソプロピルビフェニル;2-(ジ-tert-ブチルホスフィノ)-2’,4’,6’-トリイソプロピルビフェニル;2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’-(N,N-ジメチルアミノ)ビフェニル;4,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)-9,9-ジメチルキサンテン;ならびに2-(ジ-tert-ブチルホスフィノ)ビフェニルが挙げられ、これらは組み合わせて使用してもよい。
リガンドの使用量は、一般式(2)で表される化合物に対して0.00001~1倍モル、好ましくは0.02~0.5倍モルである。
一般式(3)で表される化合物の使用量は、一般式(2)で表される化合物に対して、1~50倍モルが好ましく、1~2倍モルがより好ましい。
この反応は、好ましくは、不活性気体(たとえば、窒素、アルゴン)雰囲気下、40~170℃で、1分間~24時間実施すればよい。
この反応はマイクロウェーブ照射下で行ってもよい。
[製造法A]
Figure 0007288074000005
(式中、RおよびRは、同一または異なって、水素原子もしくはC1-6アルキル基を、または、RおよびRは、一緒になって、1つ以上のC1-6アルキル基で置換されていてもよいエチレン基を;R、R、R、R、R、mおよびLは、上記と同様の意味を有する。)
一般式(4)で表される化合物として、たとえば、1-ブロモ-2-フルオロ-3-ニトロベンゼンおよび1-ブロモ-2,5-ジフルオロ-3-ニトロベンゼンなどが知られている。
一般式(5)で表される化合物として、たとえば、3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-4-ボロン酸ピナコールエステルなどが知られている。
また、一般式(5)で表される化合物は、自体公知の方法により、対応するハロゲノ体から製造することができる。
一般式(6)で表される化合物は、製造法1に準じて、一般式(4)で表される化合物に、塩基の存在下または不存在下、パラジウム触媒の存在下、リガンドの存在下または不存在下、一般式(5)で表される化合物を反応させることで製造することができる。
[製造法B]
Figure 0007288074000006
(式中、R、R、R、R、Rおよびmは、上記と同様の意味を有する。)
一般式(3a)で表される化合物は、一般式(6)で表される化合物を還元することにより製造できる。
この反応は、リチャード C.ラロック(Richard C. Larock)ら、コンプレヘンシブ・オーガニック・トランスフォーメーションズ(Comprehensive Organic Transformations)、第2版、第823~827頁、1999年、ジョン・ウィリイ・アンド・サンズ社(John Wiley & Sons,INC.)に記載された方法またはそれに準じた方法で行えばよい。
具体的には、金属触媒を用いる接触水素添加反応ならびに酸の存在下または不存在下、塩の存在下または不存在下、鉄または亜鉛などの金属を用いる還元反応などが挙げられる。
≪金属触媒を用いる接触水素添加反応≫
この反応で使用される溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさないものであれば特に限定されないが、脂肪族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、アルコール類、グリコール類、エーテル類、ケトン類、エステル類、アミド類、ニトリル類、スルホキシド類、芳香族炭化水素類および水などが挙げられ、これらは混合して使用してもよい。
好ましい溶媒としては、エーテル類、エステル類、アルコール類およびアミド類などが挙げられる。
溶媒の使用量は、特に限定されないが、一般式(6)で表される化合物に対して、1~100倍量(v/w)が好ましく、1~10倍量(v/w)がより好ましく、1~5倍量(v/w)がさらに好ましい。
この反応で使用される金属触媒としては、たとえば、パラジウム-炭素およびパラジウム黒などの金属パラジウム;酸化パラジウムおよび水酸化パラジウムなどのパラジウム塩;ラネーニッケルなどのニッケル金属ならびに酸化白金などの白金塩などが挙げられる。
金属触媒の使用量は、一般式(6)で表される化合物に対して、0.001~5倍量(W/W)が好ましく、0.01~1倍量(W/W)がより好ましい。
還元剤としては、たとえば、水素;ギ酸;ギ酸ナトリウム、ギ酸アンモニウムおよびギ酸トリエチルアンモニウムなどのギ酸塩;シクロヘキセンならびにシクロヘキサジエンなどが挙げられる。
還元剤の使用量は、一般式(6)で表される化合物に対して、2~100倍モルが好ましく、2~10倍モルがより好ましい。
この反応は、0~200℃、好ましくは、0~100℃で1分間~24時間実施すればよい。
≪金属を用いる還元反応≫
この反応で使用される溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさないものであれば特に限定されないが、脂肪族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、アルコール類、グリコール類、エーテル類、ケトン類、エステル類、アミド類、ニトリル類、スルホキシド類、芳香族炭化水素類および水などが挙げられ、これらは混合して使用してもよい。
好ましい溶媒としては、アルコール類および水などが挙げられる。
溶媒の使用量は、特に限定されないが、一般式(6)で表される化合物に対して、1~100倍量(v/w)が好ましく、1~10倍量(v/w)がより好ましく、1~5倍量(v/w)がさらに好ましい。
この反応に用いられる金属としては、たとえば、鉄、亜鉛、スズおよび塩化スズ(II)などが挙げられる。
金属の使用量は、一般式(6)で表される化合物に対して、1~50倍モルが好ましく、1~10倍モルがより好ましい。
この反応に用いられる酸としては、たとえば、塩化水素、臭化水素および酢酸などが挙げられる。
酸の使用量は、一般式(6)で表される化合物に対して、0.001~100倍量(W/V)が好ましく、0.01~20倍量(W/V)がより好ましい。
この反応に用いられる塩としては、たとえば、塩化アンモニウムなどが挙げられる。
塩の使用量は、一般式(6)で表される化合物に対して、0.01~10倍モルが好ましく、0.1~5倍モルがより好ましい。
この反応は、0~200℃、好ましくは、0~100℃で1分間~24時間実施すればよい。
[製造法C]
Figure 0007288074000007
(式中、R、R、R、R、Rおよびmは、上記と同様の意味を有する。)
一般式(3b)で表される化合物は、製造法Bに準じて、一般式(3a)で表される化合物を還元することにより製造できる。
[製造法D]
Figure 0007288074000008
(式中、R、R、R、R、R、R、R、mおよびLは、上記と同様の意味を有する。)
一般式(7)で表される化合物として、たとえば、3-ブロモ-2-メトキシアニリンおよび3-ブロモ-2-メチルアニリンなどが知られている。
一般式(3a)で表される化合物は、製造法1に準じて、一般式(7)で表される化合物に、塩基の存在下または不存在下、パラジウム触媒の存在下、リガンドの存在下または不存在下、一般式(5)で表される化合物を反応させることで製造することができる。
上記した製造法で使用される化合物において、塩の形態を取り得る化合物は、塩として使用することもできる。それらの塩としては、たとえば、一般式(1)で表される化合物の塩と同様の塩が挙げられる。
上記した製造法で使用される化合物において、異性体(たとえば、光学異性体、幾何異性体および互変異性体など)が存在する場合、これらの異性体も使用することができる。また、溶媒和物、水和物および種々の形状の結晶が存在する場合、これらの溶媒和物、水和物および種々の形状の結晶も使用することができる。
また、上記した製造法で使用される化合物において、保護し得る基、たとえば、アミノ基、ヒドロキシル基またはカルボキシル基などを有している化合物は、予めこれらの基を通常の保護基で保護しておき、反応後、自体公知の方法でこれらの保護基を脱離することもできる。
本発明の化合物を医薬組成物として用いる場合、通常、製剤化に使用される賦形剤、担体および希釈剤などの製剤補助剤を適宜混合してもよい。これらは、常法にしたがって、錠剤、カプセル剤、散剤、シロップ剤、顆粒剤、丸剤、懸濁剤、乳剤、液剤、粉体製剤、坐剤、点眼剤、点鼻剤、点耳剤、貼付剤、軟膏剤または注射剤などの形態で、経口または非経口で投与することができる。また投与方法、投与量および投与回数は、患者の年齢、体重および症状に応じて適宜選択することができる。通常、成人に対しては、経口または非経口(たとえば、注射、点滴および直腸部位への投与など)投与により、1日、0.01~1000mg/kgを1回から数回に分割して投与すればよい。
本発明の化合物またはその塩は、優れた抗腫瘍活性を有し、腫瘍の処置に用いることができる。
処置とは、各種疾患に対する予防または治療などを意味する。
処置剤とは、各種疾患に対して予防または治療などの目的で供せられる物質を意味する。
予防とは、発症の阻害、発症リスクの低減または発症の遅延などを意味する。
治療とは、対象となる疾患または状態の改善または進行の抑制などを意味する。
腫瘍とは、良性腫瘍または悪性腫瘍を意味する。
良性腫瘍とは、腫瘍細胞及びその配列がその由来する正常細胞に近い形態をとり、浸潤性または転移性のない腫瘍を意味する。
悪性腫瘍とは、腫瘍細胞の形態やその配列がその由来する正常細胞と異なっており、浸潤性または転移性を示す腫瘍を意味する。
本発明の抗腫瘍剤は、抗悪性腫瘍剤として使用すること好ましく、がんの処置剤(好ましくは、血液がんの処置剤)として使用することが好ましい。
血液がんとしては、例えば、急性リンパ球性白血病(ALL)、急性骨髄性白血病(AML)、急性前骨髄球性白血病(APL)、慢性リンパ球性白血病(CLL)、慢性骨髄性白血病(CML)、慢性好中球性白血病(CNL)、急性未分化白血病(AUL)、未分化大細胞リンパ腫(ALCL)、前リンパ球性白血病(PML)、若年性骨髄単球性白血病(JMML)、成人T細胞(ALL)、骨髄異形成症候群(MDS)、骨髄増殖性疾患(MPD)、リンパ芽球性リンパ腫(LBL)、成人T細胞白血病/リンパ腫(ATL)が挙げられる。
本発明の化合物またはその塩は、ジヒドロオロト酸脱水素酵素阻害剤として使用することもできる。
本発明の化合物またはその塩は、腫瘍およびリウマチなどのジヒドロオロト酸脱水素酵素が関連する疾患の処置剤(例えば、抗腫瘍剤または抗リウマチ剤)として使用することができる。
本発明のジヒドロオロト酸脱水素酵素阻害剤は、上記した本発明の医薬組成物および抗腫瘍剤と同様に、使用することができる。
本発明を参考例および実施例を挙げて説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
特に記載のない場合、カラムクロマトグラフィーによる精製は、自動精製装置ISOLERA(Biotage社製)または中圧液体クロマトグラフYFLC-Wprep2XY.N(山善株式会社製)を使用した。
特に記載のない場合、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにおける担体は、SNAPKP-Sil Cartridge(Biotage社製)、ハイフラッシュカラムW001、W002、W003、W004またはW005(山善株式会社製)、CHROMATOREX Q-PACK Cartridge(富士シリシア化学株式会社製)を使用した。
分取用薄層クロマトグラフィーは、PLCガラスプレートシリカゲルF60(メルク株式会社製)を使用した。
溶離液における混合比は、容量比である。たとえば、「ヘキサン:酢酸エチルの勾配溶離=50:50~0:100」は、50%ヘキサン/50%酢酸エチルの溶離液を最終的に0%ヘキサン/100%酢酸エチルの溶離液へ変化させたことを意味する。
マイクロウェーブ反応装置は、Initiator Sixty(Biotage社製)を使用した。
NMRスペクトルは、内部基準としてテトラメチルシランを用い、Bruker AV300(Bruker社製、300MHz)、Bruker AV400(Bruker社製、400MHz)、Bruker Fourier-400(Bruker社製、400MHz)を用いて測定し、全δ値をppmで示した。
MSスペクトルは、ACQUITY SQD LC/MS System(Waters社製、イオン化法:ESI(ElectroSpray Ionization、エレクトロスプレーイオン化)法)、Micromass ZQ2000 LCMS System(Waters社製、イオン化法:ESI)、M-8000型(日立製作所製、イオン化法:ESI法)またはLCMS-2010EV(島津製作所製、イオン化法:ESIとAPCI(Atomospheric Pressure Chemical Ionization、大気圧化学イオン化)を同時に行うイオン化法)を用いて測定した。
保持時間(RT)は、SQD(Waters社製)、2695 Separations Module(Waters社製)を用いて測定し、分(min)で示した。
測定は以下の条件にて実施した。
MethodA
カラム:BEHC 18 1.7μm, 2.1x30 mm(Waters社製)
溶媒:A液:0.1%ギ酸-水
B液:0.1%ギ酸-アセトニトリル
グラジエントサイクル:0.00min(A液/B液=95/5)、2.00min(A液/B液=5/95)、3.00min(A液/B液=5/95)、3.01min(A液/B液=100/0)、3.80min(A液/B液=100/0)
流速:0.5 mL/min
カラム温度:室温
検出波長:254nm
MethodB
カラム:XBridgeC18 5μm, 3.0x50 mm(Waters社製)
溶媒:A液:0.05%トリフルオロ酢酸-水
B液:0.05%トリフルオロ酢酸-アセトニトリル
グラジエントサイクル:0.00min(A液/B液=90/10)、1.00min(A液/B液=90/10)、1.50min(A液/B液=70/30)、4.50min(A液/B液=30/70)、5.00min(A液/B液=10/90)、6.00min(A液/B液=10/90)、6.20min(A液/B液=90/10)、7.00min(A液/B液=90/10)
流速:1.27 mL/min
カラム温度:30℃
検出波長:254nm
各実施例において各略号は、以下の意味を有する。
RT(min):保持時間(分)
[参考例1]
Figure 0007288074000009
米国特許出願公開第2011/306589号明細書に記載の方法に従い、以下の化合物を得た。
メチル 3-ブロモ-6-シクロプロピルピラジン-2-カルボキシラート
LCMS(Method A)
MS(ESI m/z):258(M+H)
RT(min):1.31
[参考例2]
Figure 0007288074000010
1-ブロモ-2-フルオロ-3-ニトロベンゼン(1.0g)、3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-4-ボロン酸ピナコールエステル(1.1g)、ビス(ジ-tert-ブチル(4-ジメチルアミノフェニル)ホスフィン)ジクロロパラジウム(II)(0.16g)、リン酸カリウム(1.9g)、1,2-ジメトキシエタン(10mL)、水(2.0mL)混合物にマイクロ波を照射した(マイクロウェーブ反応装置、110℃、30分、2.45GHz、0-240W)。反応液に塩化ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで2回抽出した。有機層の溶媒を減圧下留去し、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、4-(2-フルオロ-3-ニトロフェニル)-3,6-ジヒドロ-2H-ピラン(0.95g)を褐色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 7.93-7.88 (m, 1H), 7.56-7.51 (m, 1H), 7.29-7.22 (m, 1H), 6.11-6.07 (m, 1H), 4.37-4.32 (m, 2H), 3.94 (t, 2H, J = 5.6 Hz), 2.56-2.48 (m, 2H).
[参考例3]
Figure 0007288074000011
4-(2-フルオロ-3-ニトロフェニル)-3,6-ジヒドロ-2H-ピラン(60mg)、2,2,2-トリフルオロエタノール(34μL)、N,N-ジメチルホルムアミド(0.50mL)の混合物に氷冷下で60%水素化ナトリウム(22mg)を加え、室温で5分攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。有機層の溶媒を減圧下留去し、トルエンを加えて減圧下溶媒を留去した。さらにトルエンを加えて減圧下溶媒を留去し、4-(3-ニトロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル)-3,6-ジヒドロ-2H-ピラン(80mg)を褐色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 7.76 (dd, 1H, J = 7.9, 2.0 Hz), 7.45 (dd, 1H, J = 7.6, 1.7 Hz), 7.29 (dd, 1H, J = 7.9, 7.6 Hz), 6.04-6.01 (m, 1H), 4.36 (q, 2H, J = 8.3 Hz), 4.34-4.30 (m, 2H), 3.93 (t, 2H, J = 5.3 Hz), 2.53-2.45 (m, 2H).
[参考例4]
Figure 0007288074000012
4-(3-ニトロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル)-3,6-ジヒドロ-2H-ピラン(80mg)、塩化アンモニウム(29mg)、イソプロピルアルコール(1.0mL)、水(0.50mL)の混合物を90℃で攪拌し、鉄(150mg)を加え、40分攪拌した。室温に冷却後、不溶物を除去し、塩化ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで2回抽出した。有機層の溶媒を減圧下留去し、3-(3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)アニリン(68mg)を褐色油状物として得た。
LCMS(Method A)
MS(ESI m/z):274(M+H)
RT(min):1.33
[参考例5]
Figure 0007288074000013
3-(3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)アニリン(50mg)、10%パラジウム炭素(29mg)、ギ酸アンモニウム(0.46g)、メタノール(2.0mL)の混合物を加熱還流下、1.5時間攪拌した。10%パラジウム炭素(20mg)、ギ酸アンモニウム(0.23g)を加え、1.5時間攪拌した。室温に冷却後、セライトろ過により固形物を除去した。ろ液に水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。有機層の溶媒を減圧下留去し、3-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)アニリン(32mg)を黄色油状物として得た。
LCMS(Method A)
MS(ESI m/z):276(M+H)
RT(min):1.33
[参考例6]
Figure 0007288074000014
1-ブロモ-2,5-ジフルオロ-3-ニトロベンゼン(0.60g)、2,2,2-トリフルオロエタノール(0.24mL)、N,N-ジメチルホルムアミド(6.0mL)の混合物に氷冷下で60%水素化ナトリウム(0.12g)を加え、1時間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、残留物を得た。得られた残留物(0.80g)、3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-4-ボロン酸ピナコールエステル(0.61g)、[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド ジクロロメタン付加物(0.10g)、炭酸ナトリウム(0.80g)、1,2-ジメトキシエタン(9.6mL)、水(3.2mL)の混合物を加熱還流下、1時間15分攪拌した。室温に冷却後、反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチルの勾配溶離=90:10-80:20)で精製し、4-(5-フルオロ-3-ニトロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル)-3,6-ジヒドロ-2H-ピラン(0.35g)を淡褐色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 7.50 (dd, 1H, J = 7.3, 3.3 Hz), 7.20 (dd, 1H, J = 7.9, 3.3 Hz), 6.10-6.06 (m, 1H), 4.37-4.29 (m, 4H), 3.93 (t, 2H, J = 5.3 Hz), 2.51-2.44 (m, 2H).
[参考例7]
Figure 0007288074000015
参考例4と同様の方法にて、4-(5-フルオロ-3-ニトロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル)-3,6-ジヒドロ-2H-ピラン(0.35g)より、3-(3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-5-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)アニリン(0.22g)を白色固体として得た。
LCMS(Method A)
MS(ESI m/z):292(M+H)
RT(min):1.44
[参考例8]
Figure 0007288074000016
参考例5と同様の方法にて、3-(3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-5-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)アニリン(0.15g)より、5-フルオロ-3-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)アニリン(32mg)を白色固体として得た。
LCMS(Method A)
MS(ESI m/z):294(M+H)
RT(min):1.41
[参考例9]
Figure 0007288074000017
参考例3と同様の方法にて、4-(2-フルオロ-3-ニトロフェニル)-3,6-ジヒドロ-2H-ピラン(70mg)、(S)-1,1,1-トリフルオロ-2-プロパノール(43mg)より、(S)-4-(3-ニトロ-2-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)オキシ)フェニル)-3,6-ジヒドロ-2H-ピラン(100mg)を黄色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 7.73 (dd, 1H, J = 7.9, 1.3 Hz), 7.42 (dd, 1H, J = 7.6, 1.7 Hz), 7.24 (dd, 1H, J = 7.9, 7.6 Hz), 6.00-5.96 (m, 1H), 4.56-4.42 (m, 1H), 4.35-4.29 (m, 2H), 3.92 (t, 2H, J = 5.3 Hz), 2.61-2.37 (m, 2H), 1.42 (d, 3H, J = 6.6 Hz).
[参考例10]
Figure 0007288074000018
参考例4と同様の方法にて、(S)-4-(3-ニトロ-2-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)オキシ)フェニル)-3,6-ジヒドロ-2H-ピラン(100mg)より、(S)-3-(3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-2-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)オキシ)アニリン(80mg)を無色油状物として得た。
LCMS(Method A)
MS(ESI m/z):288(M+H)
RT(min):1.43
[参考例11]
Figure 0007288074000019
参考例5と同様の方法にて、(S)-3-(3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-2-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)オキシ)アニリン(40mg)より、(S)-3-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-2-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)オキシ)アニリン(21mg)を白色固体として得た。
LCMS(Method A)
MS(ESI m/z):290(M+H)
RT(min):1.42
[参考例12]
Figure 0007288074000020
2-ブロモ-4-フルオロフェノール(2.0g)、硝酸銅三水和物(1.3g)、アセトニトリル(60mL)の混合物に、氷冷下でトリフルオロ酢酸無水物(1.5mL)を加え、50分攪拌した。50%水酸化カリウム水溶液(17mL)と水(23mL)の混合溶液および水(20mL)を加えた後、(ブロモジフルオロメチル)ホスホン酸ジエチル(3.7mL)を10分かけて滴下し、室温で1時間15分攪拌した。反応液にジイソプロピルエーテル、水を加えた。有機層を分取し、水、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチルの勾配溶離=100:00-80:20)で精製し、1-ブロモ-2-(ジフルオロメトキシ)-5-フルオロ-3-ニトロベンゼン(3.2g)を褐色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 7.68-7.62 (m, 2H), 6.66 (t, 1H, J = 85.7 Hz).
[参考例13]
Figure 0007288074000021
(A)1-ブロモ-2-(ジフルオロメトキシ)-5-フルオロ-3-ニトロベンゼン(0.80g)、3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-4-ボロン酸ピナコールエステル(0.93g)、ビス(ジ-tert-ブチル(4-ジメチルアミノフェニル)ホスフィン)ジクロロパラジウム(II)(0.10g)、リン酸カリウム(1.2g)、1,2-ジメトキシエタン(12mL)、水(4.0mL)の混合物を窒素雰囲気下、100℃で1時間攪拌した。室温に冷却後、反応液に塩化ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、残留物を得た。
(B)鉄(0.78g)、塩化アンモニウム(0.15g)、イソプロピルアルコール(16mL)、水(8.0mL)の混合物を50℃で30分攪拌した。室温に冷却後、(A)で得た残留物のイソプロピルアルコール(8.0mL)溶液を加え、90℃で1時間15分間撹拌した。室温に冷却し、酢酸エチル、重曹水、セライトを加え、室温で攪拌し、セライトろ過した。有機層を分取し、塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチルの勾配溶離=90:10-80:20)で精製し、2-(ジフルオロメトキシ)-3-(3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-5-フルオロアニリン(0.41g)を白色固体として得た。
MS(ESI m/z):260(M+H)
RT(min):1.31
[参考例14]
Figure 0007288074000022
参考例5と同様の方法にて、2-(ジフルオロメトキシ)-3-(3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-5-フルオロアニリン(0.27g)より、2-(ジフルオロメトキシ)-5-フルオロ-3-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アニリン(0.16g)を得た。
LCMS(Method A)
MS(ESI m/z):262(M+H)
RT(min):1.28
[参考例15]
Figure 0007288074000023
1-(2-アミノ-6-ブロモフェニル)エタン-1-オン(0.15g)、ヒドラジン一水和物(0.18g)、ジエチレングリコール(3.0mL)の混合物を100℃で2時間攪拌した。室温に冷却後、50%水酸化カリウム水溶液(0.16g)を加え、180℃で3時間攪拌した。室温に冷却後、反応液に水を加え、トルエンで抽出した。有機層を水で2回洗浄し、塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチルの勾配溶離=100:0-80:20)で精製し、3-ブロモ-2-エチルアニリン(0.12g)を無色油状物として得た。
LCMS(Method A)
MS(ESI m/z):200(M+H)
RT(min):1.39
[参考例16]
Figure 0007288074000024
参考例2と同様の方法にて、3-ブロモ-2-エチルアニリン(0.12g)より、3-(3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-2-エチルアニリン(41mg)を黄色固体として得た。
LCMS(Method A)
MS(ESI m/z):204(M+H)
RT(min):0.87
[参考例17]
Figure 0007288074000025
参考例5と同様の方法にて、3-(3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-2-エチルアニリン(21mg)より、2-エチル-3-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アニリン(19mg)を得た。
LCMS(Method A)
MS(ESI m/z):206(M+H)
RT(min):0.72
[参考例18]
Figure 0007288074000026
2-クロロ-6-ニトロベンズアルデヒド(1.0g)、炭酸カリウム(1.5g)、エチルトリフェニルホスホニウムヨージド(2.7g)、テトラヒドロフラン(10mL)の混合物を加熱還流下、4.5時間攪拌した。イソプロピルアルコール(10mL)を加え、加熱還流下、5時間攪拌した。室温に冷却後、反応液に塩化アンモニウム水溶液を加え、トルエンで抽出した。有機層を10%メタノール水溶液で洗浄し、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチルの勾配溶離=100:0-90:10)で精製し、1-クロロ-3-ニトロ-2-(プロパ-1-エン-1-イル)ベンゼン(0.74g)を黄色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 8.31-7.08 (m, 3H), 6.48-6.42 (m, 1H), 6.05-5.85 (m, 1H), 1.91-1.43 (m, 3H).
[参考例19]
Figure 0007288074000027
1-クロロ-3-ニトロ-2-(プロパ-1-エン-1-イル)ベンゼン(0.74g) 、3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-4-ボロン酸ピナコールエステル(0.99g)、ビス(ジ-tert-ブチル(4-ジメチルアミノフェニル)ホスフィン)ジクロロパラジウム(II)(0.27g)、リン酸カリウム(2.0g)、1,2-ジメトキシエタン(11mL)、水(3.7mL)の混合物にマイクロ波を照射した(マイクロウェーブ反応装置、100℃、1時間、2.45GHz、0-240W)。反応液に塩化ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチルの勾配溶離=100:0-80:20)で精製し、褐色油状物(0.61g)を得た。得られた油状物(0.30g)、10%パラジウム炭素(0.30g)、ギ酸アンモニウム(3.9g)、メタノール(24mL)の混合物を窒素雰囲気下、加熱還流下、2時間攪拌した。室温に冷却後、反応液に水と酢酸エチルを加え、セライトろ過により固形物を除去した。有機層を分取し、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチルの勾配溶離=100:0-80:20)で精製し、2-プロピル-3-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アニリン(0.24g)を白色固体として得た。
LCMS(Method A)
MS(ESI m/z):220(M+H)
RT(min):0.89
[参考例20]
Figure 0007288074000028
米国特許出願公開第2011/306589号明細書に記載の方法に従い、以下の化合物を得た。
メチル 3-アミノ-6-シクロプロピルピラジン-2-カルボキシラート
LCMS(Method A)
MS(ESI m/z):194(M+H)
RT(min):0.92
[参考例21]
Figure 0007288074000029
2-ブロモ-6-ニトロフェノール(2.0g)、アセトニトリル(30mL)、水(10mL)、50%水酸化カリウム水溶液(10g)の混合物に(ブロモジフルオロメチル)ホスホン酸ジエチル(2.7g)を滴下し、室温で30分攪拌した。(ブロモジフルオロメチル)ホスホン酸ジエチル(0.49g)加えて、室温で10分攪拌した。(ブロモジフルオロメチル)ホスホン酸ジエチル(0.49g)加えて、室温で10分攪拌した。反応液に水を加え、トルエンで2回抽出した。減圧下溶媒を留去し、1-ブロモ-2-(ジフルオロメトキシ)-3-ニトロベンゼン(2.9g)を褐色油状物として得た。
1H-NMR (DMSO-D6) δ: 8.16 (dd, 1H, J = 8.0, 1.3 Hz), 8.11 (dd, 1H, J = 8.0, 1.3 Hz), 7.54 (t, 1H, J = 7.9 Hz), 7.26 (t, 1H, J = 71.6 Hz).
[参考例22]
Figure 0007288074000030
6-ブロモ-3,4-ジフルオロ-2-ニトロフェノール(0.10g)、炭酸カリウム(0.16g)、ヨードエタン(64μL)、N,N-ジメチルホルムアミド(2.0mL)の混合物にマイクロ波を照射した(マイクロウェーブ反応装置、90℃、1時間、2.45GHz、0-240W)。ヨードエタン(64μL)を加え、マイクロ波を照射した(マイクロウェーブ反応装置、90℃、1時間、2.45GHz、0-240W)。反応液をろ取し、ろ液を減圧下留去した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、1-ブロモ-2-エトキシ-4,5-ジフルオロ-3-ニトロベンゼン(87mg)を黄色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 7.79 (dd, 1H, J = 9.2, 7.9 Hz), 4.22 (q, 2H, J = 7.0 Hz), 1.50 (t, 3H, J = 7.0 Hz).
[参考例23]
Figure 0007288074000031
参考例13と同様の方法にて、3-(3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルアニリンを得た。
LCMS(Method A)
MS(ESI m/z):208(M+H)
RT(min):1.12
[参考例24]
Figure 0007288074000032
参考例22と同様の方法にて、1,3-ジブロモ-2-エトキシ-5-フルオロベンゼンを合成した。
1H-NMR (CDCl3) δ: 7.27 (d, 2H, J = 7.9 Hz), 4.05 (q, 2H, J = 7.0 Hz), 1.48 (t, 3H, J = 7.3 Hz).
[参考例25]
参考例3と同様の方法にて、化合物A、BよりCを合成した。参考例25-5では反応温度を70℃に変更して実施した。
Figure 0007288074000033
[参考例26]
Figure 0007288074000034
4-(2-フルオロ-3-ニトロフェニル)-3,6-ジヒドロ-2H-ピラン(70mg)、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-プロパノール(94mg)、N,N-ジメチルホルムアミド(1.0mL)、テトラヒドロフラン(0.5mL)の混合物に、氷冷下で60%水素化ナトリウム(25mg)を加え、室温で10分攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。有機層の溶媒を減圧下留去し、トルエンを加えて減圧下溶媒を留去した。さらにトルエンを加えて減圧下溶媒を留去した。得られた残留物に、塩化アンモニウム(34mg)、イソプロピルアルコール(1.0mL)、水(0.50mL)の混合物を90℃で攪拌し、鉄(175mg)を加え、40分攪拌した。室温に冷却後、不溶物を除去し、塩化ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで2回抽出した。有機層の溶媒を減圧下留去し、3-(3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-2-(2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロポキシ)アニリン(90mg)を黄色油状物として得た。
LCMS(Method A)
MS(ESI m/z):324(M+H)
RT(min):1.54
[参考例27]
Figure 0007288074000035
(2-クロロ-6-ニトロフェニル)メタノール(0.20g)、N,N-ジメチルホルムアミド(2.0mL)の混合物に、氷冷下60%水素化ナトリウム(52mg)を加え5分攪拌した。2,2,2-トリフルオロエチルトリフラート(325mg)を加え30分攪拌後、室温で30分攪拌した。氷冷下60%水素化ナトリウム(52mg)、2,2,2-トリフルオロエチルトリフラート(325mg)を加え攪拌した。水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチルの勾配溶離=100:0-80:20)で精製した。得られた精製物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチルの勾配溶離=100:0-90:10)で精製し、1-クロロ-3-ニトロ-2-((2,2,2-トリフルオロエトキシ)メチル)ベンゼン(86mg)を無色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 7.74 (d, 1H, J = 7.9 Hz), 7.66 (d, 1H, J = 7.2 Hz), 7.45 (t, 1H, J = 8.3 Hz), 5.06 (s, 2H), 3.91 (q, 2H, J = 8.6 Hz).
[参考例28]
Figure 0007288074000036
参考例4と同様の方法にて、(S)-3-ブロモ-2-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)オキシ)アニリンを合成した。
LCMS(Method A)
MS(ESI m/z):283(M+H)
RT(min):1.61
[参考例29]
Figure 0007288074000037
2-ブロモ-1-クロロ-3-ニトロベンゼン(0.10g)、シクロプロピルホウ酸(40mg)、ビス(ジ-tert-ブチル(4-ジメチルアミノフェニル)ホスフィン)ジクロロパラジウム(II)(30mg)、リン酸カリウム(0.18g)、1,2-ジメトキシエタン(3.0mL)、水(0.50mL)の混合物にマイクロ波を照射した(マイクロウェーブ反応装置、140℃、1時間、2.45GHz、0-240W)。反応液に塩化ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで2回抽出した。有機層の溶媒を減圧下留去し、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチルの勾配溶離=100:0-85:15)で精製し、1-クロロ-2-シクロプロピル-3-ニトロベンゼン (60mg)を黄色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 7.58-7.51 (m, 2H), 7.29 (t, 1H, J = 7.6 Hz), 2.05-1.96 (m, 1H), 1.15-1.06 (m, 2H), 0.57-0.49 (m, 2H).
[参考例30]
Figure 0007288074000038
2-ブロモ-1-クロロ-3-ニトロベンゼン(0.10g)、2-イソプロペニル-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン(78mg)、ビス(ジ-tert-ブチル(4-ジメチルアミノフェニル)ホスフィン)ジクロロパラジウム(II)(30mg)、リン酸カリウム(0.18g)、1,2-ジメトキシエタン(3.0mL)、水(0.50mL)混合物にマイクロ波を照射した(マイクロウェーブ反応装置、100℃、30分間、2.45GHz、0-240W)。反応液に塩化ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで2回抽出した。有機層の溶媒を減圧下留去し、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、1-クロロ-3-ニトロ-2-(プロパ-1-エン-2-イル)ベンゼン (81mg)を黄色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 7.73-7.69 (m, 1H), 7.64-7.59 (m, 1H), 7.35 (t, 1H, J = 8.3 Hz), 5.27-5.24 (m, 1H), 4.86-4.84 (m, 1H), 2.19 (s, 3H).
[参考例31]
Figure 0007288074000039
3-メチルテトラヒドロ-4H-ピラン-4-オン(0.10g)、トリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリル(0.24μL)、トリエチルアミン(0.24μL)、ジクロロメタン(1.0mL)の混合物を氷冷下、30分攪拌した。反応液に塩化ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで2回抽出した。有機層の溶媒を減圧下留去し、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチルの勾配溶離=100:0-90:10)で精製し、トリメチル((5-メチル-3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-4-イル)オキシ)シラン(84mg)を無色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 4.01-3.98 (m, 2H), 3.81 (t, 2H, J = 5.6 Hz), 2.18-2.10 (m, 2H), 1.50 (s, 3H), 0.19 (s, 9H).
[参考例32]
Figure 0007288074000040
トリメチル((5-メチル-3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-4-イル)オキシ)シラン(60mg)、テトラヒドロフラン(1.0mL)の混合物に、氷冷下、1.1mol/Lメチルリチウムジエチルエーテル溶液(0.12mL)を加え、20分攪拌した。N-フェニルビス(トリフルオロメタンスルホンイミド)(0.23g)を加え、30分攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。有機層の溶媒を減圧下留去し、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチルの勾配溶離=100:0-80:20)で精製し、5-メチル-3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-4-イル トリフルオロメタンスルフォナート(50mg)を無色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 4.13-4.09 (m, 2H), 3.88 (t, 2H, J = 5.6 Hz), 2.50-2.42 (m, 2H), 1.72 (s, 3H).
[参考例33]
Figure 0007288074000041
5-メチル-3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-4-イル トリフルオロメタンスルフォナート(50mg)、ビス(ピナコラト)ジボロン(77mg)、[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド ジクロロメタン付加物(17mg)、酢酸カリウム(60mg)、ジメトキシエタン(2.0mL)の混合物に、マイクロ波を照射した(マイクロウェーブ反応装置、90℃、30分、2.45GHz、0-240W)。反応液に水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。有機層の溶媒を減圧下留去し、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチルの勾配溶離=100:0-85:15)で精製し、4,4,5,5-テトラメチル-2-(5-メチル-3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1,3,2-ジオキサボロラン(30mg)を無色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 4.01-3.97 (m, 2H), 3.70 (t, 2H, J = 5.6 Hz), 2.24-2.16 (m, 2H), 1.84 (s, 3H), 1.27 (s, 12H).
[参考例34]
Figure 0007288074000042
2-クロロ-6-ニトロベンズアルデヒド(0.10g)、ジフェニル(2,2,2-トリフルオロエチル)ホスフィンオキシド(0.31g)、テトラヒドロフラン(1.0mL)、1.0mol/Lテトラブチルアンモニウムフルオリドテトラヒドロフラン溶液(0.54mL)の混合物を、室温で4時間攪拌した。1.0mol/Lテトラブチルアンモニウムフルオリドテトラヒドロフラン溶液(5.4mL)加え、室温で終夜攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。有機層の溶媒を減圧下留去し、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチルの勾配溶離=100:0-90:10)で精製し、(E)-1-クロロ-3-ニトロ-2-(3,3,3-トリフルオロプロパ-1-エン-1-イル)ベンゼン(93mg)を無色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 7.88 (d, 1H, J = 8.6 Hz), 7.73 (d, 1H, J = 7.9 Hz), 7.47 (t, 1H, J = 8.3 Hz), 7.35-7.26 (m, 1H), 5.98 (dq, 1H, J = 17.3, 5.5 Hz).
[参考例35]
Figure 0007288074000043
参考例19と同様の方法にて、3-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-2-(3,3,3-トリフルオロプロピル)アニリンを合成した。
LCMS(Method A)
MS(ESI m/z):274(M+H)
RT(min):1.25
[参考例36]
Figure 0007288074000044
3-クロロ-2-ヨードアニリン(0.50g)、炭酸カリウム(0.82g)、N-プロピルボロン酸(0.26g)、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',6'-ジイソプロポキシビフェニル(0.18g)、酢酸パラジウム(II)(45mg)、トルエン(10mL)、水(0.5mL)の混合物を90℃で8時間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。有機層の溶媒を減圧下留去し、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチルの勾配溶離=100:0-90:10)で精製し、3-クロロ-2-プロピルアニリン(0.29g)を褐色油状物として得た。
LCMS(Method A)
MS(ESI m/z):170(M+H)
RT(min):1.51
[参考例37]
Figure 0007288074000045
2-クロロ-6-ニトロベンズアルデヒド(1.0g)、炭酸カリウム(1.5g)、トリフェニルプロピルホスホニウムブロミド(2.5g)、2-プロパノール (10mL)の混合物を、80℃で4時間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。有機層の溶媒を減圧下留去し、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチルの勾配溶離=100:0-95:5)で精製し、2-(ブト-1-エン-1-イル)-1-クロロ-3-ニトロベンゼン(1.2g)を無色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 7.74-7.13 (m, 3H), 6.42-6.35 (m, 1H), 5.99-5.81 (m, 1H), 2.29-1.77 (m, 2H), 1.13-0.87 (m, 3H).
[参考例38]
Figure 0007288074000046
参考例19と同様の方法にて、2-ブチル-3-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アニリンを合成した。
LCMS(Method A)
MS(ESI m/z):234(M+H)
RT(min):1.09
[参考例39]
Figure 0007288074000047
1-ブロモ-2-(ブロモメチル)-3-ニトロベンゼン(1.0g)、ヨウ化銅(78mg)、ジフルオロ(フルオロスルホニル)酢酸メチル(0.86mL)、N,N-ジメチルホルムアミド(10mL)の混合物を70℃で3時間攪拌した。ヨウ化銅(78mg)、ジフルオロ(フルオロスルホニル)酢酸メチル(0.86mL)を加え2時間攪拌した。ジフルオロ(フルオロスルホニル)酢酸メチル(0.86mL)を加え1時間攪拌した。室温に冷却後、反応液に水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。有機層を水と塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。有機層の溶媒を減圧下留去し、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチルの勾配溶離=95:5-90:10)で精製し、1-ブロモ-3-ニトロ-2-(2,2,2-トリフルオロエチル)ベンゼン(0.62g)を朱色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 7.93-7.83 (m, 2H), 7.40 (t, 1H, J = 8.4 Hz), 4.27 (q, 2H, J = 10.0 Hz).
[参考例40]
Figure 0007288074000048
1-ブロモ-3-ヨードベンゼン(3.5g)、1-フルオロ-3-ヨードプロパン(2.2mL)、テトラヒドロフラン(35mL)の混合物に、-60℃で20%リチウムジイソプロピルアミドヘキサン-テトラヒドロフラン-トルエン溶液(12mL)を加え、3時間攪拌した。反応液に塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。有機層の溶媒を減圧下留去し、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチルの勾配溶離=100:0-95:5)で精製し、1-ブロモ-2-(3-フルオロプロピル)-3-ヨードベンゼン(1.7g)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 7.79 (d, 1H, J = 7.9 Hz), 7.54 (d, 1H, J = 7.9 Hz), 6.73 (t, 1H, J = 7.9 Hz), 4.58 (dt, 2H, J = 46.9, 5.9 Hz), 3.20-3.08 (m, 2H), 2.07-1.89 (m, 2H).
[参考例41]
参考例2と同様の方法にて、化合物AよりBを合成した。参考例41-5は3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-4-ボロン酸ピナコールエステルの代わりに、2-(5,6-ジヒドロ-2H-ピラン-3-イル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロランを使用した。
Figure 0007288074000049
Figure 0007288074000050
Figure 0007288074000051
[参考例42]
Figure 0007288074000052
2-(2-(3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-6-ニトロフェニル)エタン-1-オール(0.35g)、ジクロロメタン(8.0mL)の混合物に、氷冷下、ジエチルアミノ硫黄トリフルオリド(0.23mL)を加え、終夜攪拌した。炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、ジクロロメタンで抽出した。有機層を塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチルの勾配溶離=90:10-80:20)で精製し、4-(2-(2-フルオロエチル)-3-ニトロフェニル)-3,6-ジヒドロ-2H-ピラン(0.16g)を黄色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 7.80-7.78 (m, 1H), 7.38 (d, 1H, J = 1.6 Hz), 7.36 (s, 1H), 5.70-5.68 (m, 1H), 4.59 (dt, 2H, J = 47.2, 6.4 Hz), 4.31 (q, 2H, J = 2.8 Hz), 3.94 (t, 2H, J = 5.2 Hz), 3.36 (dt, 2H, J = 21.6, 6.4 Hz), 2.36-2.31 (m, 2H).
[参考例43]
Figure 0007288074000053
参考例22と同様の方法にて、1-クロロ-2-エトキシ-3-ニトロベンゼンを得た。
1H-NMR (DMSO-D6) δ: 7.92 (dd, 1H, J = 8.0, 1.6 Hz), 7.88 (dd, 1H, J = 8.0, 1.6 Hz), 7.38 (t, 1H, J = 8.0 Hz), 4.16 (q, 2H, J = 7.2 Hz), 1.35 (t, 3H, J = 7.2 Hz).
[参考例44]
Figure 0007288074000054
2-クロロ-1,3-ジフルオロ-4-ニトロベンゼン(50g)、エタノール(510mL)の混合物に、氷冷下20%ナトリウムエトキシド-エタノール溶液(270g)を20分で滴下した。50℃で20分攪拌後、氷冷し、水(2.5L)を加えた。析出した固体をろ取して乾燥し、2-クロロ-1,3-ジエトキシ-4-ニトロベンゼン(63g)を白色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 7.88 (d, 1H, J = 9.2 Hz), 6.74 (d, 1H, J = 9.2 Hz), 4.21 (q, 2H, J = 7.2 Hz), 4.20 (q, 2H, J = 6.8 Hz), 1.52 (t, 3H, J = 7.2 Hz), 1.49 (t, 3H, J = 6.8 Hz).
[参考例45]
Figure 0007288074000055
参考例44と同様の方法にて、2-クロロ-1-エトキシ-4-ニトロベンゼンを合成した。
1H-NMR (DMSO-D6) δ: 8.31 (d, 1H, J = 2.8 Hz), 8.23 (dd, 1H, J = 9.2, 2.8 Hz), 7.36 (d, 1H, J = 9.2 Hz), 4.29 (q, 2H, J = 6.8 Hz), 1.41 (t, 3H, J = 6.8 Hz).
[参考例46]
Figure 0007288074000056
2-クロロ-1,3-ジフルオロ-4-ニトロベンゼン(1.0g)、エタノール(15mL)の混合物に、氷冷下20%ナトリウムエトキシド-エタノール溶液(1.8g)を滴下した。室温で1時間攪拌後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチルの勾配溶離=100:0-95:5)で精製し、2-クロロ-3-エトキシ-1-フルオロ-4-ニトロベンゼン(0.50g)を薄黄色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 7.82 (dd, 1H, J = 9.2, 5.6 Hz), 7.05 (dd, 1H, J = 9.2, 7.2 Hz), 4.26 (q, 2H, J = 7.2 Hz), 1.49 (t, 3H, J = 7.2 Hz).
[参考例47]
Figure 0007288074000057
参考例4と同様の方法にて、3-クロロ-2-エトキシ-4-フルオロアニリンを合成した。
1H-NMR (CDCl3) δ: 6.75 (t, 1H, J = 8.8 Hz), 6.58 (dd, 1H, J = 8.8, 5.4 Hz), 4.07 (q, 2H, J = 7.2 Hz), 3.74 (br s, 2H), 1.44 (t, 3H).
[参考例48]
Figure 0007288074000058
参考例4と同様の方法にて、3-クロロ-2,4-ジフルオロアニリンを合成した。
1H-NMR (CDCl3) δ: 6.79 (dt, 1H, J = 8.8, 2.0 Hz), 6.63 (dt, 1H, J = 9.2, 5.2 Hz), 3.66 (br s, 2H).
[参考例49]
Figure 0007288074000059
60%水素化ナトリウム(0.68g)、テトラヒドロフラン(40mL)の混合物に、氷冷下、マロン酸ジエチル(2.7g)を加え、室温で1時間攪拌した。氷冷下、1-ブロモ-2-(ブロモメチル)-3-クロロベンゼン(4.0g)、テトラヒドロフラン(8.0mL)の混合物を加え、室温で1時間30分攪拌した。氷冷下、0.50mol/L塩酸(40mL)を加え、減圧下有機溶媒を留去した。酢酸エチルで抽出し、減圧下溶媒を留去した。残留物にエタノール(30mL)、5.0mol/L水酸化ナトリウム水溶液(14mL)、水(16mL)を加え、加熱還流下、1時間30分攪拌した。室温に冷却後、減圧下有機溶媒を留去した。水(100mL)を加え、酢酸エチルで洗浄後、濃塩酸でpH1へ調整した。酢酸エチルで2回抽出し、有機層を塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去し、キシレン(65mL)を加え、加熱還流下、終夜攪拌した。室温に冷却後、溶媒を減圧下留去した。ヘキサンを加え、攪拌した。固形物をろ取して乾燥し、3-(2-ブロモ-6-クロロフェニル)プロピオン酸(3.0g)を白色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 7.48 (dd, 1H, J = 7.9, 1.1 Hz), 7.33 (dd, 1H, J = 7.9, 1.1 Hz), 7.03 (t, 1H, J = 7.9 Hz), 3.35-3.28 (m, 2H), 2.68-2.62 (m, 2H).
[参考例50]
Figure 0007288074000060
3-(2-ブロモ-6-クロロフェニル)プロピオン酸(3.0g)、テトラヒドロフラン(30mL)の混合物に、氷冷下、1.0mol/Lボランテトラヒドロフラン溶液(16mL)を加え、2時間攪拌した。水、炭酸ナトリウム水溶液、酢酸エチルを加え、セライトで濾過した。有機層を塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。有機層の溶媒を減圧下留去し、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチルの勾配溶離=100:0-80:20)で精製し、3-(2-ブロモ-6-クロロフェニル)プロパン-1-オール(2.8g)を無色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 7.46 (dd, 1H, J = 8.1, 1.2 Hz), 7.32 (dd, 1H, J = 8.1, 1.2 Hz), 6.99 (t, 1H, J = 8.1 Hz), 3.79-3.71 (m, 2H), 3.09-3.01 (m, 2H), 1.92-1.83 (m, 2H).
[参考例51]
Figure 0007288074000061
3-(2-ブロモ-6-クロロフェニル)プロパン-1-オール(0.50g)、ジクロロメタン(15mL)の混合物に、氷冷下でデスマーチン試薬(1.0g)を加え、室温で1時間攪拌した。氷冷下、炭酸水素ナトリウム水溶液、チオ硫酸ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。有機層の溶媒を減圧下留去し、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチルの勾配溶離=95:5-90:10)で精製し、3-(2-ブロモ-6-クロロフェニル)プロパナール(0.45g)を無色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 9.88 (t, 1H, J = 1.2 Hz), 7.47 (dd, 1H, J = 8.1, 1.1 Hz), 7.33 (dd, 1H, J = 7.9, 1.1 Hz), 7.03 (t, 1H, J = 8.1 Hz), 3.32-3.26 (m, 2H), 2.77-2.71 (m, 2H).
[参考例52]
Figure 0007288074000062
3-(2-ブロモ-6-クロロフェニル)プロパナール(0.44g)、(ジエチルアミノ)ジフルオロスルホニウムテトラフルオロボラート(0.61g)、ジクロロメタン(15mL)、トリエチルアミン三ふっ化水素酸塩(0.43g)の混合物を室温で4時間攪拌した。反応液に炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、塩化メチレンで2回抽出した。有機層に硫酸ナトリウム、シリカゲルを加えて攪拌し、固形物を濾過した。溶媒を減圧下留去し、1-ブロモ-3-クロロ-2-(3,3-ジフルオロプロピル)ベンゼン(0.47g)を黄色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 7.48 (dd, 1H, J = 8.1, 1.2 Hz), 7.34 (dd, 1H, J = 8.1, 1.2 Hz), 7.03 (t, 1H, J = 7.9 Hz), 5.93 (tt, 1H, J = 56.4, 4.3 Hz), 3.17-3.10 (m, 2H), 2.20-2.04 (m, 2H).
[参考例53]
Figure 0007288074000063
A:2-(3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-6-ニトロベンズアルデヒド(0.20g)、トリフェニルホスフィン(0.45g)、N-メチルピロリジン(6.0mL)の混合物を、100℃で攪拌し、クロロジフルオロ酢酸ナトリウム(0.31g)を加え、5分攪拌した。トリフェニルホスフィン(0.23g)、クロロジフルオロ酢酸ナトリウム(0.13g)を加え、10分攪拌した。室温に冷却後、反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。有機層の溶媒を減圧下留去した。
B:2-(3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-6-ニトロベンズアルデヒド(0.89g)、トリフェニルホスフィン(2.0g)、N-メチルピロリジン(24mL)の混合物を、100℃で攪拌し、クロロジフルオロ酢酸ナトリウム(1.2g)を加え、5分攪拌した。室温に冷却後、反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。有機層の溶媒を減圧下留去した。
A、Bで得られた残留物を合わせてシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチルの勾配溶離=90:10-80:20)で精製し、4-(2-(2,2-ジフルオロビニル)-3-ニトロフェニル)-3,6-ジヒドロ-2H-ピラン(0.34mg)を茶色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 7.86-7.81 (m, 1H), 7.47-7.43 (m, 2H), 5.75 (br s, 1H), 5.56 (dd, 1H, J = 25.4, 1.5 Hz), 4.30 (q, 2H, J = 2.7 Hz), 3.91 (t, 2H, J = 5.3 Hz), 2.39-2.32 (m, 2H).
[参考例54]
参考例4と同様の方法にて、化合物AよりBを合成した。
Figure 0007288074000064
Figure 0007288074000065
[参考例55]
参考例5と同様の方法にて、化合物AよりBを合成した。
Figure 0007288074000066
[参考例56]
Figure 0007288074000067
国際特許出願公開第2019/043407号明細書に記載の方法に従い、以下の化合物を得た。
メチル 3-ブロモ-6-メチルピラジン-2-カルボキシラート
LCMS(Method A)
MS(ESI m/z):230(M+H)
RT(min):0.96
[参考例57]
Figure 0007288074000068
国際特許出願公開第2017/221008号明細書に記載の方法に従い、以下の化合物を得た。
メチル 3-アミノ-6-エチルピラジン-2-カルボキシラート
LCMS(Method A)
MS(ESI m/z):182(M+H)
RT(min):0.78
[参考例58]
Figure 0007288074000069
メチル 3-アミノ-6-エチルピラジン-2-カルボキシラート(0.39g)、ジブロモメタン(3.9mL)の混合物に、水冷下ブロモトリメチルシラン(0.85mL)を加えた。室温で攪拌後、亜硝酸ペンチル(0.64mL)を加え、10-20℃で1時間攪拌した。炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、有機層を分取した。水層にクロロホルムを加えて抽出した。有機層を合わせて、減圧下溶媒を留去し、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチルの勾配溶離=100:0-90:10)で精製し、メチル 3-ブロモ-6-エチルピラジン-2-カルボキシラート(0.42g)を淡褐色油状物として得た。
LCMS(Method A)
MS(ESI m/z):246(M+H)
RT(min):1.17
[参考例59]
Figure 0007288074000070
米国特許出願公開第2011/306589号明細書に記載の方法に従い、以下の化合物を得た。
メチル 3-アミノ-6-イソプロピルピラジン-2-カルボキシラート
LCMS(Method A)
MS(ESI m/z):196(M+H)
RT(min):0.98
[参考例60]
Figure 0007288074000071
参考例58と同様の方法にて、メチル 3-ブロモ-6-イソプロピルピラジン-2-カルボキシラートを得た。
LCMS(Method A)
MS(ESI m/z):259(M+H)
RT(min):1.37
[実施例1]
Figure 0007288074000072
3-(3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)アニリン(34mg)、メチル 3-ブロモ-6-シクロプロピルピラジン-2-カルボキシラート(45mg)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(25mg)、4,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)-9,9-ジメチルキサンテン(31mg)、炭酸セシウム(88mg)、トルエン(2.0mL)の混合物にマイクロ波を照射した(マイクロウェーブ反応装置、140℃、1.5時間、2.45GHz、0-240W)。反応液に水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。有機層の溶媒を減圧下留去し、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチルの勾配溶離=100:0-80:20)で精製し、メチル 6-シクロプロピル-3-((3-(3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル)アミノ)ピラジン-2-カルボキシラート(60mg)を黄色固体として得た。
LCMS(Method A)
MS(ESI m/z):450(M+H)
RT(min):1.90
[実施例2]
Figure 0007288074000073
メチル 6-シクロプロピル-3-((3-(3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル)アミノ)ピラジン-2-カルボキシラート(60mg)、5mmol/L水酸化ナトリウム水溶液(53μL)、テトラヒドロフラン(0.50mL)、エタノール(0.50mL)の混合物を50℃で1時間攪拌した。室温に冷却後、1mmol/L塩酸でpH6へ調整した。塩化ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで2回抽出した。有機層の溶媒を減圧下留去し、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチルの勾配溶離=100:0-70:30)で精製し、6-シクロプロピル-3-((3-(3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル)アミノ)ピラジン-2-カルボン酸(39mg)を黄色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-D6) δ: 13.41 (br s, 1H), 10.54 (br s, 1H), 8.43 (s, 1H), 8.34 (dd, 1H, J = 8.6, 1.3 Hz), 7.17 (dd, 1H, J = 7.9, 8.6 Hz), 6.90 (dd, 1H, J = 7.9, 1.3 Hz), 5.97 (s, 1H), 4.42 (q, 2H, J = 9.0 Hz), 4.24-4.17 (m, 2H), 3.82 (t, 2H, J = 5.3 Hz), 2.42 (br s, 2H), 2.21-2.11 (m, 1H), 1.01-0.91 (m, 4H).
LCMS(Method A)
MS(ESI m/z):436(M+H)
RT(min):1.74
[実施例3]
Figure 0007288074000074
3-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)アニリン(30mg)、メチル 3-ブロモ-6-シクロプロピルピラジン-2-カルボキシラート(33mg)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(20mg)、4,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)-9,9-ジメチルキサンテン(24mg)、炭酸セシウム(67mg)、トルエン(2.0mL)の混合物にマイクロ波を照射した(マイクロウェーブ反応装置、140℃、1時間、2.45GHz、0-240W)。反応液に水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。有機層の溶媒を減圧下留去し、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチルの勾配溶離=100:0-80:20)で精製し、メチル 6-シクロプロピル-3-((3-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル)アミノ)ピラジン-2-カルボキシラート(18mg)を黄色油状物として得た。
LCMS(Method A)
MS(ESI m/z):452(M+H)
RT(min):1.88
[実施例4]
Figure 0007288074000075
メチル 6-シクロプロピル-3-((3-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル)アミノ)ピラジン-2-カルボキシラート(18mg)、5mmol/L水酸化ナトリウム水溶液(16μL)、テトラヒドロフラン(0.50mL)、エタノール(0.50mL)の混合物を50℃で15分攪拌した。室温に冷却後、1mmol/L塩酸でpH3へ調整した。塩化ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで2回抽出した。有機層の溶媒を減圧下留去し、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチルの勾配溶離=100:0-0:100)で精製し、6-シクロプロピル-3-((3-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル)アミノ)ピラジン-2-カルボン酸(18mg)を黄色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-D6) δ: 13.45 (br s, 1H), 10.53 (br s, 1H), 8.41 (s, 1H), 8.27-8.20 (m, 1H), 7.22-7.13 (m, 1H), 7.04-6.97 (m, 1H), 4.53 (q, 2H, J = 9.0 Hz), 4.03-3.92 (m, 2H), 3.49-3.38 (m, 2H), 3.24-3.11 (m, 1H), 2.21-2.11 (m, 1H), 1.76-1.62 (m, 4H), 1.01-0.89 (m, 4H).
LCMS(Method A)
MS(ESI m/z):438(M+H)
RT(min):1.70
[実施例5]
Figure 0007288074000076
3-(3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-5-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)アニリン(50mg)、メチル 3-ブロモ-6-シクロプロピルピラジン-2-カルボキシラート(44mg)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(24mg)、4,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)-9,9-ジメチルキサンテン(30mg)、炭酸セシウム(0.11g)、トルエン(2.0mL)の混合物にマイクロ波を照射した(マイクロウェーブ反応装置、140℃、1.5時間、2.45GHz、0-240W)。反応液にメタノール(4.0mL)、5mmol/L水酸化ナトリウム水溶液(0.15mL)を加え、50℃で30分攪拌した。室温に冷却後、水と酢酸エチルを加え、クエン酸水溶液を加えてpH2へ調整した。有機層を分取し、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチルの勾配溶離=90:10-70:30)で精製し、6-シクロプロピル-3-((3-(3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-5-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル)アミノ)ピラジン-2-カルボン酸(46mg)を黄色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 10.49 (s, 1H), 8.46 (s, 1H), 8.29 (dd, 1H, J = 10.9, 3.0 Hz), 6.61 (dd, 1H, J = 8.6, 3.3 Hz), 6.04 (s, 1H), 4.32 (d, 2H, J = 2.6 Hz), 4.22 (q, 2H, J = 8.4 Hz), 3.93 (t, 2H, J = 5.6 Hz), 2.50 (s, 2H), 2.20-2.03 (m, 1H), 1.15-0.96 (m, 4H).
LCMS(Method A)
MS(ESI m/z):454(M+H)
RT(min):1.81
[実施例6]
Figure 0007288074000077
5-フルオロ-3-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)アニリン(32mg)、メチル 3-ブロモ-6-シクロプロピルピラジン-2-カルボキシラート(31mg)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(15mg)、4,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)-9,9-ジメチルキサンテン(19mg)、炭酸セシウム(71mg)、トルエン(1.6mL)の混合物にマイクロ波を照射した(マイクロウェーブ反応装置、130℃、1時間、2.45GHz、0-240W)。反応液にメタノール(1.6mL)、5mmol/L水酸化ナトリウム水溶液(0.12mL)を加え、50℃で30分攪拌した。反応液に水と酢酸エチルを加え、クエン酸水溶液を加えてpH2へ調整した。有機層を分取し、水、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチルの勾配溶離=90:10-50:50)で精製し、6-シクロプロピル-3-((5-フルオロ-3-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル)アミノ)ピラジン-2-カルボン酸(6.5mg)を黄色固体として得た。
1H-NMR (CD3OD) δ: 8.36 (s, 1H), 8.26 (dd, 1H, J = 10.9, 3.0 Hz), 6.69 (dd, 1H, J = 9.6, 3.0 Hz), 4.41 (q, 2H, J = 8.8 Hz), 4.06 (d, 2H, J = 11.2 Hz), 3.61-3.50 (m, 3H), 2.20-2.10 (m, 1H), 1.79-1.71 (m, 4H), 1.07-0.98 (m, 4H).
LCMS(Method A)
MS(ESI m/z):456(M+H)
RT(min):1.77
[実施例7]
Figure 0007288074000078
(S)-3-(3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-2-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)オキシ)アニリン(40mg)、メチル 3-ブロモ-6-シクロプロピルピラジン-2-カルボキシラート(52mg)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(29mg)、4,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)-9,9-ジメチルキサンテン(36mg)、炭酸セシウム(0.10g)、トルエン(2.0mL)の混合物にマイクロ波を照射した(マイクロウェーブ反応装置、140℃、1.5時間、2.45GHz、0-240W)。反応液に水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。有機層の溶媒を減圧下留去し、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチルの勾配溶離=100:0-80:20)で精製し、メチル (S)-6-シクロプロピル-3-((3-(3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-2-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)オキシ)フェニル)アミノ)ピラジン-2-カルボキシラート(46mg)を黄色油状物として得た。
LCMS(Method A)
MS(ESI m/z):464(M+H)
RT(min):1.95
[実施例8]
Figure 0007288074000079
メチル (S)-6-シクロプロピル-3-((3-(3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-2-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)オキシ)フェニル)アミノ)ピラジン-2-カルボキシラート(46mg)、5mmol/L水酸化ナトリウム水溶液(40μL)、テトラヒドロフラン(0.50mL)、エタノール(0.50mL)の混合物を50℃で15分攪拌した。室温に冷却後、1mmol/L塩酸でpH6へ調整した。塩化ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで2回抽出した。有機層の溶媒を減圧下留去し、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチルの勾配溶離=80:20-0:100)で精製し、(S)-6-シクロプロピル-3-((3-(3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-2-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)オキシ)フェニル)アミノ)ピラジン-2-カルボン酸(43mg)を黄色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-D6) δ: 13.45 (br s, 1H), 10.51 (br s, 1H), 8.42 (s, 1H), 8.34 (dd, 1H, J = 8.6, 1.3 Hz), 7.16 (dd, 1H, J = 7.9, 8.6 Hz), 6.91-6.88 (m, 1H), 5.96 (s, 1H), 4.73-4.57 (m, 1H), 4.23-4.16 (m, 2H), 3.82 (t, 2H, J = 5.3 Hz), 2.47-2.35 (m, 2H), 2.20-2.11 (m, 1H), 1.28 (d, 3H, J = 6.6 Hz), 1.01-0.90 (m, 4H).
LCMS(Method A)
MS(ESI m/z):450(M+H)
RT(min):1.80
[実施例9]
Figure 0007288074000080
(S)-3-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-2-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)オキシ)アニリン(21mg)、メチル 3-ブロモ-6-シクロプロピルピラジン-2-カルボキシラート(22mg)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(13mg)、4,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)-9,9-ジメチルキサンテン(16mg)、炭酸セシウム(45mg)、トルエン(2.0mL)の混合物にマイクロ波を照射した(マイクロウェーブ反応装置、140℃、1時間、2.45GHz、0-240W)。反応液に水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。有機層の溶媒を減圧下留去し、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチルの勾配溶離=100:0-70:30)で精製し、メチル (S)-6-シクロプロピル-3-((3-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-2-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)オキシ)フェニル)アミノ)ピラジン-2-カルボキシラート(24mg)を黄色固体として得た。
LCMS(Method A)
MS(ESI m/z):466(M+H)
RT(min):1.91
[実施例10]
Figure 0007288074000081
メチル (S)-6-シクロプロピル-3-((3-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-2-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)オキシ)フェニル)アミノ)ピラジン-2-カルボキシラート(24mg)、5mmol/L水酸化ナトリウム水溶液(21μL)、テトラヒドロフラン(0.50mL)、エタノール(0.50mL)の混合物を50℃で35分攪拌した。室温に冷却後、1mmol/L塩酸でpH6へ調整した。塩化ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで2回抽出した。有機層の溶媒を減圧下留去し、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチルの勾配溶離=100:0-0:100)で精製し、(S)-6-シクロプロピル-3-((3-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-2-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)オキシ)フェニル)アミノ)ピラジン-2-カルボン酸(22mg)を黄色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-D6) δ: 13.45 (br s, 1H), 10.34 (br s, 1H), 8.38 (s, 1H), 8.12-8.07 (m, 1H), 7.20-7.12 (m, 1H), 7.06-7.00 (m, 1H), 4.78-4.68 (m, 1H), 4.04-3.92 (m, 2H), 3.47-3.36 (m, 2H), 3.22-3.10 (m, 1H), 2.20-2.09 (m, 1H), 1.79-1.56 (m, 4H), 1.30 (d, 3H, J = 6.6 Hz), 1.00-0.89 (m, 4H).
LCMS(Method A)
MS(ESI m/z):452(M+H)
RT(min):1.74
[実施例11]
Figure 0007288074000082
2-(ジフルオロメトキシ)-5-フルオロ-3-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アニリン(32mg)、メチル 3-ブロモ-6-シクロプロピルピラジン-2-カルボキシラート(35mg)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(17mg)、4,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)-9,9-ジメチルキサンテン(21mg)、炭酸セシウム(80mg)、トルエン(1.6mL)の混合物にマイクロ波を照射した(マイクロウェーブ反応装置、130℃、1時間、2.45GHz、0-240W)。反応液にメタノール(1.6mL)、5mmol/L水酸化ナトリウム水溶液(0.12mL)を加え、50℃で40分攪拌した。室温に冷却後、水と酢酸エチルを加え、クエン酸水溶液を加えてpH2へ調整した。有機層を分取し、水、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチルの勾配溶離=90:10-50:50)で精製し、6-シクロプロピル-3-((2-(ジフルオロメトキシ)-5-フルオロ-3-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)フェニル)アミノ)ピラジン-2-カルボン酸(11mg)を黄色固体として得た。
1H-NMR (CD3OD) δ: 8.32-8.27 (m, 2H), 6.97-6.44 (m, 2H), 4.04 (d, 2H, J = 12.6 Hz), 3.61-3.50 (m, 3H), 2.24-2.05 (m, 1H), 1.73-1.70 (m, 4H), 1.07-0.95 (m, 4H).
LCMS(Method A)
MS(ESI m/z):424(M+H)
RT(min):1.69
[実施例12]
Figure 0007288074000083
2-エチル-3-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アニリン(19mg)、メチル 3-ブロモ-6-シクロプロピルピラジン-2-カルボキシラート(29mg)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(13mg)、4,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)-9,9-ジメチルキサンテン(16mg)、炭酸セシウム(60mg)、トルエン(0.76mL)の混合物にマイクロ波を照射した(マイクロウェーブ反応装置、130℃、1時間、2.45GHz、0-240W)。反応液にメタノール(1.0mL)、5mmol/L水酸化ナトリウム水溶液(92μL)を加え、50℃で30分攪拌した。室温に冷却後、水、酢酸エチルを加え、クエン酸水溶液を加えてpH2へ調整した。有機層を分取し、水、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチルの勾配溶離=90:10-50:50)で精製し、6-シクロプロピル-3-((2-エチル-3-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)フェニル)アミノ)ピラジン-2-カルボン酸(12mg)を黄色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 9.70 (s, 1H), 8.31 (s, 1H), 7.65 (d, 1H, J = 7.9 Hz), 7.25-7.23 (m, 1H), 7.13 (d, 1H, J = 6.6 Hz), 4.10 (dd, 2H, J = 11.2, 4.0 Hz), 3.56 (t, 2H, J = 10.9 Hz), 3.08-2.96 (m, 1H), 2.71 (t, 2H, J = 8.3 Hz), 2.10-1.99 (m, 1H), 1.96-1.81 (m, 2H), 1.72-1.63 (m, 2H), 1.62-1.49 (m, 2H), 1.09-0.91 (m, 4H), 1.05 (t, 3H, J = 7.3 Hz).
LCMS(Method A)
MS(ESI m/z):368(M+H)
RT(min):1.63
[実施例13]
Figure 0007288074000084
2-プロピル-3-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アニリン(0.24g)、メチル 3-ブロモ-6-シクロプロピルピラジン-2-カルボキシラート(0.31g)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(0.15g)、4,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)-9,9-ジメチルキサンテン(0.19g)、炭酸セシウム(0.71g)、トルエン(12mL)の混合物にマイクロ波を照射した(マイクロウェーブ反応装置、140℃、1.5時間、2.45GHz、0-240W)。反応液にメタノール(12mL)、5mmol/L水酸化ナトリウム水溶液(1.1mL)を加え、50℃で30分攪拌した。室温に冷却後、水と酢酸エチルを加え、クエン酸水溶液を加えてpH3へ調整した。有機層を分取し、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチルの勾配溶離=90:10-70:30)で精製し、6-シクロプロピル-3-((2-プロピル-3-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)フェニル)アミノ)ピラジン-2-カルボン酸(0.22g)を黄色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 9.70 (s, 1H), 8.31 (s, 1H), 7.65 (d, 1H, J = 7.9 Hz), 7.25-7.23 (m, 1H), 7.13 (d, 1H, J = 6.6 Hz), 4.10 (dd, 2H, J = 11.2, 4.0 Hz), 3.56 (t, 2H, J = 10.9 Hz), 3.08-2.96 (m, 1H), 2.71 (t, 2H, J = 8.3 Hz), 2.10-1.99 (m, 1H), 1.96-1.81 (m, 2H), 1.72-1.63 (m, 2H), 1.62-1.49 (m, 2H), 1.09-0.91 (m, 4H), 1.05 (t, 3H, J = 7.3 Hz).
LCMS(Method A)
MS(ESI m/z):382(M+H)
RT(min):1.74
[実施例14]
Figure 0007288074000085
2-(ジフルオロメトキシ)-3-(3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アニリン(60mg)、メチル 3-ブロモ-6-シクロプロピルピラジン-2-カルボキシラート(64mg)、リン酸カリウム(0.21g)、[1,3-ビス(2,6-ジ-3-ペンチルフェニル)イミダゾール-2-イリデン](3-クロロピリジル)ジクロロパラジウム(II)(40mg)、tert-ブチルアルコール(2.4mL)の混合物にマイクロ波を照射した(マイクロウェーブ反応装置、135℃、1時間、2.45GHz、0-240W)。反応液に水と酢酸エチルを加え、1mol/L塩酸pH2.7へ調整した。有機層を分取し、塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。有機層の溶媒を減圧下留去し、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチルの勾配溶離=90:10-50:50)で精製し、6-シクロプロピル-3-((2-(ジフルオロメトキシ)-3-(3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-4-イル)フェニル)アミノ)ピラジン-2-カルボン酸(25mg)を黄色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 10.40 (br s, 1H), 8.40 (s, 1H), 8.36 (d, 1H, J = 7.9 Hz), 7.28-7.21 (m, 1H), 6.95 (d, 1H, J = 6.6 Hz), 6.42 (t, 1H, J = 74.3 Hz), 5.94 (s, 1H), 4.31 (d, 2H, J = 2.6 Hz), 3.91 (t, 2H, J = 5.3 Hz), 2.50 (s, 2H), 2.13-2.05 (m, 1H), 1.12-0.94 (m, 4H).
LCMS(Method A)
MS(ESI m/z):404(M+H)
RT(min):1.65
[実施例15]
実施例1と同様の方法にて、化合物A、BよりCを合成した。
Figure 0007288074000086
Figure 0007288074000087
Figure 0007288074000088
Figure 0007288074000089
[実施例16]
Figure 0007288074000090
参考例2と同様の方法より、3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-4-ボロン酸ピナコールエステルを4,4,5,5-テトラメチル-2-(5-メチル-3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1,3,2-ジオキサボロランに変更して実施し、メチル 6-シクロプロピル-3-((3-(5-メチル-3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル)アミノ)ピラジン-2-カルボキシラートを合成した。
LCMS(Method A)
MS(ESI m/z):464(M+H)
RT(min):1.96
[実施例17]
Figure 0007288074000091
参考例2と同様の方法より、1,2-ジメトキシエタンをトルエンに変更して実施し、メチル 6-シクロプロピル-3-((2-(3,3-ジフルオロプロピル)-3-(3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-4-イル)フェニル)アミノ)ピラジン-2-カルボキシラートを合成した。
LCMS(Method B)
MS(ESI m/z):430(M+H)
RT(min):4.79
[実施例18]
Figure 0007288074000092
参考例5と同様の方法にて、メチル 6-シクロプロピル-3-((2-(3,3-ジフルオロプロピル)-3-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)フェニル)アミノ)ピラジン-2-カルボキシラートを合成した。
LCMS(Method B)
MS(ESI m/z):432(M+H)
RT(min):4.60
[実施例19]
実施例2と同様の方法にて、化合物AよりBを合成した。
Figure 0007288074000093
Figure 0007288074000094
Figure 0007288074000095
Figure 0007288074000096
[実施例20]
Figure 0007288074000097
6-シクロプロピル-3-((3-(3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル)アミノ)ピラジン-2-カルボン酸(25mg)、エタノール(3.0mL)、1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩(28mg)、4-ジメチルアミノピリジン(4.0mg)の混合物を50℃で終夜攪拌した。室温に冷却後、減圧下溶媒を留去した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチルの勾配溶離=90:10-80:20)で精製し、エチル 6-シクロプロピル-3-((3-(3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル)アミノ)ピラジン-2-カルボキシラート(23mg)を黄色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-D6) δ: 10.24 (br s, 1H), 8.42 (s, 1H), 8.26 (dd, 1H, J = 7.9, 1.6 Hz), 7.17 (t, 1H, J = 7.9 Hz), 6.92 (dd, 1H, J = 7.7, 1.6 Hz), 5.98 (br s, 1H), 4.46-4.34 (m, 4H), 4.23-4.19 (m, 2H), 3.82 (t, 2H, J = 5.3 Hz), 2.46-2.38 (m, 2H), 2.21-2.13 (m, 1H), 1.34 (t, 3H, J = 7.1 Hz), 1.01-0.95 (m, 2H), 0.91-0.85 (m, 2H).
LCMS(Method B)
MS(ESI m/z):464(M+H)
RT(min):5.72
[実施例21]
Figure 0007288074000098
6-シクロプロピル-3-((3-(3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル)アミノ)ピラジン-2-カルボン酸(25mg)、2-プロパノール(3.0mL)、1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩(28mg)、4-ジメチルアミノピリジン(4.0mg)の混合物を50℃で終夜攪拌した。ジメチルアミノピリジン(4.0mg)を加え、80℃で終夜攪拌した。室温に冷却後、減圧下溶媒を留去した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチルの勾配溶離=90:10-80:20)で精製し、イソプロピル 6-シクロプロピル-3-((3-(3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル)アミノ)ピラジン-2-カルボキシラート(13mg)を黄色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-D6) δ: 10.27 (s, 1H), 8.39 (s, 1H), 8.26 (dd, 1H, J = 8.3, 1.5 Hz), 7.17 (t, 1H, J = 7.9 Hz), 6.92 (dd, 1H, J = 7.7, 1.6 Hz), 5.98 (br s, 1H), 5.21-5.13 (m, 1H), 4.42 (q, 2H, J = 9.0 Hz), 4.24-4.19 (m, 2H), 3.82 (t, 2H, J = 5.4 Hz), 2.45-2.39 (m, 2H), 2.20-2.12 (m, 1H), 1.35 (d, 6H, J = 6.1 Hz), 1.01-0.94 (m, 2H), 0.91-0.85 (m, 2H).
LCMS(Method B)
MS(ESI m/z):478(M+H)
RT(min):5.89
[試験例]
試験例1 酵素反応阻害試験
DHODH酵素アッセイは、「Benjamin Bader, Wolfgang Knecht, Markus Fries, and Monika Loffler. Expression, Purification, and Characterization of Histidine-Tagged Rat and Human Flavoenzyme Dihydroorotate Dehydrogenase. Protein Expression and Purification, 1998, 13, 414-422.」を参考にした。
DHODH活性は、青色に発色する色素2,6-ジクロロフェノールインドフェノール(DCIP、MP BIOMEDICALS、MP150118)が消光するアッセイとカップリングさせる酵素アッセイ系を用いて評価した。精製された組換えヒトDHODH (DHODH, 31-395aa, Human, His tag, E.coli, ATGP1615)をATGenから購入した。酵素アッセイは、100 mmol/L Hepes(同仁化学研究所、342-01375)、400 mmol/L NaCl(富士フイルム和光純薬、191-01665)、10%Glycerol(富士フイルム和光純薬、075-00616)、0.05% TritonX-100(Sigma-Aldrich、T8787-100ML)、0.2 mmol/L Ubiquinone-10(富士フイルム和光純薬、216-00761)、0.1 mmol/L DHO(L-Dihydroorotic acid)(Sigma-Aldrich、D7128)、0.5% DMSO(ジメチルスルホキシド)(富士フイルム和光純薬、047-29353)、0.175 μg/mL DHODH及び0.12 mmol/L DCIPに5 mol/L 水酸化カリウム(富士フイルム和光純薬、168-21815)を加えてpH 8.0に調整した緩衝液を用いて、384ウェルプレート中で行った。BiomekNX(ベックマン・コールター社)を用いて所定濃度の試験化合物を添加し、基質の添加により酵素反応を開始した。酵素活性は、Envision plate-reading spectrophotometer(パーキンエルマー社)を用いて、DCIP吸光度(600 nm)の減少を50分間測定することで評価した。
各試験化合物濃度における酵素反応阻害率を求め、XLfitを用いて50% 酵素反応阻害濃度[IC50(nmol/L)]を算出した。
酵素反応阻害率(%)=(試験化合物添加ウェル発光量)÷(DMSO添加ウェル発光量)×100
結果を表7に示す。なお、表中の略語は、以下の意味を有する。
A:IC50 値 < 10 nmol/L
B:10 nmol/L ≦ IC50値 < 100 nmol/L
C:100 nmol/L ≦ IC50値
表7のとおり、各試験化合物は、優れた酵素反応阻害作用を示した。
試験例2 細胞増殖試験
ヒト骨髄性白血病細胞株HL60(ATCC, CRL-240)を用いて、細胞増殖試験を行った。HL60細胞の培養液はRPMI1640 (富士フイルム和光純薬株式会社, 189-02025)に10%Fetal Bovine Serum (Thermo Fisher Scientific社, 10437-028) および1% Penicillin-Streptomycin (10,000U/mL, Thermo Fisher Scientific社, 15140-122) を加えたものを使用した。HL60細胞を1000 cells/20 μL/well で、384wellプレート(Corning, 4588)に播種した。一晩培養後、所定濃度の試験化合物を5 μL添加し、3日後にCell Titer-Glo(登録商標) Luminescent Cell Viability Assay (Promega, G7573)を25 μL添加し、Envisionプレートリーダー(PerkinElmer社)を用いて発光量を測定した。発光量は、細胞内のアデノシン三リン酸(ATP)濃度に比例するため、発光量を生細胞数の指標とした。各試験化合物濃度における増殖阻害濃度を下式にて算出した。
各試験化合物濃度における増殖阻害率を求め、XLfitを用いて50%増殖阻害濃度[GI50(nmol/L)]を算出した。
増殖阻害率(%)=(試験化合物添加ウェル発光量)÷(DMSO添加ウェル発光量)×100
結果を表7に示す。なお、表中の略語は、以下の意味を有する。
A:GI50値 < 100 nmol/L
B:100 nmol/L ≦ GI50値 < 1000 nmol/L
C:1000 nmol/L ≦ GI50値
表7のとおり、各試験化合物は、優れた細胞増殖阻害率を示した。
Figure 0007288074000099
試験例3 担癌マウスにおけるIn vivo薬効試験
(HL60皮下移植担がんマウスモデルでの薬効試験)
6週齢の雌性NOD/scidマウス(日本クレア社)に、ヒト急性骨髄性白血病細胞株HL60(JCRB社)をRPMI-1640培地およびマトリゲル(Corning社)の混和物に懸濁した後、皮下に移植した。平均腫瘍体積が200mm3を超えることを確認した後、試験化合物を溶媒(1当量水酸化ナトリウム溶液)に溶解し、10~30mg/kgで1日1回10日間 マウスに経口投与した。陰性対照として10~12mmol/L水酸化ナトリウム溶液を投与した溶媒投与群を設けた。経日的に腫瘍径を測定し、腫瘍体積を算出した。腫瘍体積は腫瘍の長径および短径を測定し、以下の式によって算出した。
腫瘍体積(mm3)=[長径(mm)×短径(mm)×短径(mm)]/2
各群の平均腫瘍体積から以下の式によってT/C(%)を算出し、薬効を評価した。
T/C(%)=(薬剤投与群の平均腫瘍体積)/(溶媒投与群の平均腫瘍体積)×100%
薬効を評価した結果、各試験化合物(例えば、実施例2、実施例4、実施例8、実施例10および実施例13に記載の化合物)は、優れた腫瘍増殖阻害率を示した。
本発明の化合物またはその塩は、優れたDHODH阻害作用を有し、DHODH阻害剤として有用である。
また、本発明の化合物またはその塩は、優れた抗腫瘍活性を有し、抗腫瘍剤などの医薬組成物として有用である。本発明の化合物またはその塩は、例えば、血液がんの予防または治療などの処置に有用である。

Claims (13)

  1. 一般式(1)で表される化合物またはその塩:
    Figure 0007288074000100
    式中、
    は、水素原子またはC1-6アルキル基を示し;
    、R、RおよびRは、同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子、保護されていてもよいヒドロキシル基、保護されていてもよいアミノ基、置換されていてもよいC1-6アルキル基、置換されていてもよいC2-6アルケニル基、置換されていてもよいC2-6アルキニル基、置換されていてもよいC3-8シクロアルキル基、置換されていてもよいC1-6アルコキシ基、置換されていてもよいC3-8シクロアルコキシ基、置換されていてもよいC1-6アルキルアミノ基、置換されていてもよいジ(C1-6アルキル)アミノ基または置換されていてもよいC1-6アルコキシC1-6アルキル基を示し;
    は、同一または異なって、ハロゲン原子、置換されていてもよいC1-6アルキル基または置換されていてもよいC1-6アルコキシ基を示し;
    は、置換されていてもよいC1-6アルキル基または置換されていてもよいC3-8シクロアルキル基を示し;
    mは、0~6の整数を示し;
    破線は、単結合または二重結合を示し;
    、R 、R およびR におけるヒドロキシル基の保護基は、C 1-6 アルキル基、C 2-6 アルケニル基、アリールC 1-6 アルキル基、C 1-6 アルコキシC 1-6 アルキル基、アリールC 1-6 アルコキシC 1-6 アルキル基、アシル基、C 1-6 アルコキシカルボニル基、アリールC 1-6 アルコキシカルボニル基、C 1-6 アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、シリル基、テトラヒドロフラニル基またはテトラヒドロピラニル基を示し;
    、R 、R およびR におけるアミノ基の保護基は、アリールC 1-6 アルキル基、C 1-6 アルコキシC 1-6 アルキル基、アシル基、C 1-6 アルコキシカルボニル基、アリールC 1-6 アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、C 1-6 アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基またはシリル基を示す。
  2. 一般式(1)で表される化合物が、一般式(1a)で表される化合物である、請求項1に記載の化合物またはその塩:
    Figure 0007288074000101
    式中、
    は、水素原子またはC1-6アルキル基を示し;
    、R、RおよびRは、同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子、保護されていてもよいヒドロキシル基、保護されていてもよいアミノ基、置換されていてもよいC1-6アルキル基、置換されていてもよいC2-6アルケニル基、置換されていてもよいC2-6アルキニル基、置換されていてもよいC3-8シクロアルキル基、置換されていてもよいC1-6アルコキシ基、置換されていてもよいC3-8シクロアルコキシ基、置換されていてもよいC1-6アルキルアミノ基、置換されていてもよいジ(C1-6アルキル)アミノ基または置換されていてもよいC1-6アルコキシC1-6アルキル基を示し;
    は、同一または異なって、ハロゲン原子、置換されていてもよいC1-6アルキル基または置換されていてもよいC1-6アルコキシ基を示し;
    は、置換されていてもよいC1-6アルキル基または置換されていてもよいC3-8シクロアルキル基を示し;
    mは、0~6の整数を示し;
    破線は、単結合または二重結合を示す。
  3. が、水素原子である、請求項1または2に記載の化合物またはその塩。
  4. 、R、RおよびRが、同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子、保護されていてもよいヒドロキシル基、保護されていてもよいアミノ基、置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいC1-6アルキル基、置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいC2-6アルケニル基、置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいC2-6アルキニル基、置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいC3-8シクロアルキル基、置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいC1-6アルコキシ基、置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいC3-8シクロアルコキシ基、置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいC1-6アルキルアミノ基、置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいジ(C1-6アルキル)アミノ基または置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいC1-6アルコキシC1-6アルキル基である、請求項1~3のいずれか一項に記載の化合物またはその塩:
    置換基群A:
    ハロゲン原子;保護されていてもよいヒドロキシル基;保護されていてもよいアミノ基;C1-6アルキル基;C2-6アルケニル基;C2-6アルキニル基;C3-8シクロアルキル基;C1-6アルコキシ基;C3-8シクロアルコキシ基;C1-6アルキルアミノ基;ジ(C1-6アルキル)アミノ基;置換基群Bから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいアリール基;置換基群Bから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよい複素環式基
    置換基群B:
    ハロゲン原子;保護されていてもよいヒドロキシル基;保護されていてもよいアミノ基;C1-6アルキル基;C2-6アルケニル基;C2-6アルキニル基;C3-8シクロアルキル基;C1-6アルコキシ基;C3-8シクロアルコキシ基;C1-6アルキルアミノ基;ジ(C1-6アルキル)アミノ基;C1-6アルコキシC1-6アルキル基
    ここで置換基群Aおよび置換基群Bにおけるヒドロキシル基の保護基は、C 1-6 アルキル基、C 2-6 アルケニル基、アリールC 1-6 アルキル基、C 1-6 アルコキシC 1-6 アルキル基、アリールC 1-6 アルコキシC 1-6 アルキル基、アシル基、C 1-6 アルコキシカルボニル基、アリールC 1-6 アルコキシカルボニル基、C 1-6 アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、シリル基、テトラヒドロフラニル基またはテトラヒドロピラニル基を示し;
    置換基群Aおよび置換基群Bにおけるアミノ基の保護基は、アリールC 1-6 アルキル基、C 1-6 アルコキシC 1-6 アルキル基、アシル基、C 1-6 アルコキシカルボニル基、アリールC 1-6 アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、C 1-6 アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基またはシリル基を示す。
  5. が、ハロゲン原子、保護されていてもよいヒドロキシル基、保護されていてもよいアミノ基、置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいC1-6アルキル基、置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいC2-6アルケニル基、置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいC2-6アルキニル基、置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいC3-8シクロアルキル基、置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいC1-6アルコキシ基、置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいC3-8シクロアルコキシ基、置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいC1-6アルキルアミノ基、置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいジ(C1-6アルキル)アミノ基または置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいC1-6アルコキシC1-6アルキル基である、請求項に記載の化合物またはその塩。
  6. 、RおよびRが、同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子、置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいC1-6アルキル基または置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいC1-6アルコキシ基である、請求項に記載の化合物またはその塩。
  7. が、同一または異なって、ハロゲン原子、置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいC1-6アルキル基または置換基群Aから選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよいC1-6アルコキシ基である、請求項に記載の化合物またはその塩。
  8. が、C1-6アルキル基またはC3-8シクロアルキル基である、請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物またはその塩。
  9. が、シクロプロピル基である、請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物またはその塩。
  10. mが、0~2の整数である、請求項1~9のいずれか一項に記載の化合物またはその塩。
  11. 請求項1~10のいずれか一項に記載の化合物またはその塩を含む、医薬組成物。
  12. 請求項1~10のいずれか一項に記載の化合物またはその塩を含む、抗腫瘍剤。
  13. 請求項1~10のいずれか一項に記載の化合物またはその塩を含む、ジヒドロオロト酸脱水素酵素阻害剤。
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