JP7286329B2 - 無線システム - Google Patents

無線システム Download PDF

Info

Publication number
JP7286329B2
JP7286329B2 JP2019016454A JP2019016454A JP7286329B2 JP 7286329 B2 JP7286329 B2 JP 7286329B2 JP 2019016454 A JP2019016454 A JP 2019016454A JP 2019016454 A JP2019016454 A JP 2019016454A JP 7286329 B2 JP7286329 B2 JP 7286329B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wireless terminal
unit
acoustic
wireless
signal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019016454A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019134426A (ja
Inventor
孝広 代田
英彦 黒田
直敬 小田
芳朗 池田
滋 小田中
健 長谷川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Toshiba Energy Systems and Solutions Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Toshiba Energy Systems and Solutions Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp, Toshiba Energy Systems and Solutions Corp filed Critical Toshiba Corp
Publication of JP2019134426A publication Critical patent/JP2019134426A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7286329B2 publication Critical patent/JP7286329B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Mobile Radio Communication Systems (AREA)
  • Telephone Function (AREA)
  • Telephonic Communication Services (AREA)

Description

本発明の実施形態は、無線端末、無線システムおよび無線通信方法に関する。
発電プラントの現場では、無線通信網を構築して作業員が無線端末や無線センサを活用することで現場作業を効率化する無線通信システムの導入が進んできている。しかし、無線通信システムは、電波出力の大きさやアンテナの向きなどを変えると容易に外部に電波が漏洩するため、情報セキュリティを確保するためには、取り扱う情報の管理および漏洩防止が重要となる。
発電プラント建屋内に設置する無線通信システムとしては、例えば、プラント機器の点検保守に関わる書類や手順書などを無線通信で取得して点検結果や各種取得データを無線通信で伝送する無線端末と、発電プラント建屋内に設置されたアクセスポイントと、アクセスポイントに接続されデータを収集し管理するサーバとにより構成されるシステムが知られている。
一般に、発電プラントにおいては、重要装置への電磁ノイズの影響を抑制するために電波の発射が禁止されているエリアが存在する。また、情報漏洩防止の観点から、カメラ撮影が禁止されているエリアなども存在する。そのためには、無線端末の無線通信機能や撮影機能を制御する必要があるが、発電プラントのように金属製の装置や配管が多数存在する空間においては、電波が干渉や反射を起こしやすく、電波による無線端末の管理には限界があった。
特許第6155104号 特許第5661987号
このように、従来の無線端末、無線システムおよび無線通信方法では、電波による無線端末の管理に限界があるという問題がある。本発明はかかる課題を解決するためになされたもので、より多様な電波環境においても端末の情報漏洩管理を行うことのできる無線端末、無線システムおよび無線通信方法を提供することを目的とする。
実施形態の無線端末は、建屋内において例えばプラント機器の点検整備に用いる情報を
建屋内に配置された無線アクセスポイントを介して取得する。この無線端末は、情報を記憶する第1の記憶部と、第1の記憶部に格納された情報を表示する表示部と、周囲の音波を検出して検出信号を取得する音響検出部と、検出信号を解析して該検出信号の音圧レベル、周波数スペクトルおよび信号周期のうち一以上を含む音響情報を取得する信号処理部と、無線端末を制御する制御内容および該制御内容に対応する音響信号のパラメータを記憶する第1の指令定義部とを備えている。そして、音響情報が、第1の指令定義部に記憶された音響信号のパラメータの特徴点を含むか否かを判定する比較判定部と、比較判定部の判定の結果、音響情報が前記第1の指令定義部に記憶された音響信号のパラメータを含む場合、音響情報に含まれる音響信号のパラメータに対応する制御内容を実行する制御部とを備えており、制御内容は、第1の記憶部に記憶された情報の削除および表示部による情報の表示停止のうち少なくともいずれか一方の制御を備える。
実施形態の無線システムは、プラント機器が配置された建屋内において用いる無線システムである。この無線システムは、(1)前述した無線端末と、(2)建屋内において無線端末を制御すべき制御内容および該制御内容に対応する音響信号のパラメータを記憶する第2の指令定義部、および、第2の指令定義部に記憶された音響信号のパラメータに基づく音波を出力する信号生成部、を備えた音響発信器とを備えている。
さらに、実施形態の無線通信方法は、建屋内において該建屋内に配置された無線アクセスポイントを介して取得した情報を記憶する記憶ステップと、情報を表示する表示ステップと、建屋内にて周囲の音波を検出して検出信号を取得する音響検出ステップと、検出信号を解析して該検出信号の音圧レベル、周波数スペクトルおよび信号周期のうち一以上を含む音響情報を取得する信号処理ステップと、建屋内に配置された無線アクセスポイントを介して情報を取得する無線端末を制御する制御内容および該制御内容に対応する音響信号のパラメータを記憶する第1の指令定義ステップと、音響情報が、記憶された音響信号のパラメータの特徴点を含むか否かを判定する比較判定ステップと、判定の結果、音響情報が、記憶された音響信号のパラメータを含む場合、音響情報に含まれる音響信号のパラメータに対応する制御内容を無線端末に実行させる制御実行ステップとを備えており、制御内容は記憶された情報の削除および表示の停止のうち少なくともいずれか一方の制御を備える。
実施形態によれば、より多様な電波環境においても端末の情報漏洩管理を行うことのできる無線端末、無線システムおよび無線通信方法を提供することができる。
第1の実施形態の概要を示す図である。 第1の実施形態の無線システムの構成を示すブロック図である。 第1の実施形態の無線システムにおける指令定義の例を示す図である。 第1の実施形態の無線システムにおける無線端末の動作を示すフローチャートである。 第2の実施形態の無線システムの構成を示すブロック図である。 第2の実施形態の無線システムにおける音響発信器の動作を示すフローチャートである。 第3の実施形態の無線システムの構成を示すブロック図である。 第3の実施形態の無線システムにおける動作を示すフローチャートである。 第4の実施形態の無線システムの構成を示すブロック図である。 第4の実施形態の無線システムの動作を示すフローチャートである。 第5の実施形態の無線システムの動作を示すブロック図である。 第6の実施形態の無線システムの構成を示すブロック図である。 第6の実施形態の無線システムの動作を示すフローチャートである。
(第1の実施形態の概要)
以下、図面を参照して、実施形態を詳細に説明する。図1は、第1の実施形態に係る無線システムの概要を示している。図1に示すように、この実施形態の無線システム1は、無線端末10と、サーバ20と、音響発信器30とを有している。
無線端末10は、プラント機器PTの点検作業のために用いる携帯端末であり、各種アプリケーションをインストールすることで、情報の取得、表示などを実現する。サーバ20は、無線端末10が取得する各種情報を予め格納しておく記憶部208と、無線端末10の要求に応じて各種情報を提供する制御部204とを有している。サーバ20は、無線端末10と直接通信するアクセスポイント200と接続されている。音響発信器30は、無線端末10の動作を制御するための音響信号を発信する機能をもつ。
アクセスポイント200は、無線端末10から識別情報および位置情報を無線通信で取得し、サーバ20へ送る。サーバ20には、現場の事前情報や予め計画された点検計画情報が格納されており、識別情報および位置情報を照合して、無線端末10が正当な通信相手であるかどうか検証する。検証の結果正当であると判定されれば、サーバ20は無線端末10を認証し、その点検エリアで必要な最小限の点検書類や手順、保守業務情報などを、アクセスポイント200を介して無線端末10に送信する。無線端末10は、点検結果や各種取得データを、アクセスポイント200を介してサーバ20に送信する。
この実施形態によれば、現場において無線端末10が正当であることを確認でき、その現場に必要な最小限の点検書類や手順書、保守業務情報などを無線端末10に転送することができる。すなわち、無線端末10に予め各種情報を記憶させておく必要がないので、情報管理が可能となり、また情報漏洩の脅威を軽減できる。さらに点検作業に必要な点検書類や手順書を作業員へ伝送することで、作業の効率化や確実化も可能となる。
(第1の実施形態の構成)
続いて、図2を参照して第1の実施形態の無線システム1の構成を説明する。図2に示すように、この実施形態の無線システム1は、無線端末10、サーバ20および音響発信器30を有している。
無線端末10は、点検保守に関わる書類や手順書などを無線通信で取得して点検結果や各種取得データを無線通信で伝送する携帯端末である。無線端末10は、図2に示すように、アンテナANT、送受信部100、記憶部102、表示部104、入力部106、撮像部108を有している。無線端末10は、ノートパソコンやタブレット、スマートフォンおよびPDA(Personal Digital Assistant)などにより実現することができる。
アンテナANTは、無線端末10が送信する電波を発射するとともに電波を取り込んで送受信部100に送る。送受信部100は、アンテナANTと接続された無線インタフェースであり、たとえばWi-Fi(登録商標)やBluetooth(登録商標)、ZigBee(登録商標)や特定小電力をはじめとして、端末に内蔵しているものや外付けするものなどさまざまな方式の規格を適用することができる。送受信部100は、アンテナANTで受信したアクセスポイント200などの電波を利用して、自己の位置情報を取得する機能をも有している。
記憶部102は、無線端末10の内部記憶装置であり、たとえばHDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)、各種メモリなどにより実現できる。表示部104は、無線端末10の出力ユーザインタフェースであり、各種情報を表示するディスプレイ素子などにより構成される。入力部106は、無線端末10の入力ユーザインタフェースであり、タッチパネル素子やスイッチなどにより実現できる。撮像部108は、無線端末10の入力インタフェースであり、撮像機能をもつカメラである。
また、無線端末10は、マイクロフォンMIC、音響検出部110、信号処理部112、波形処理部114、制御部116および指令定義部118などの演算処理部を有している。
マイクMICは、無線端末10の入力インタフェースの一つであり、無線端末10の周囲の音波を検出する。音響検出部110は、マイクMICが取り込んだ音波を音響信号として受け取る演算ブロックである。信号処理部112は、音響検出部110が受けた音響信号について各種信号処理を行う演算ブロックであり、たとえば音響信号をフーリエ変換処理(FFT処理)する。波形処理部114は、フーリエ変換された音響信号を周波数スペクトル波形として処理する演算ブロックである。制御部116は、各演算ブロックの処理を統括する演算ブロックである。指令定義部118は、実施形態の無線システムを通じて制御される無線端末10の制御内容を定義したデータテーブルを保持する機能をもつ。
指令定義部118が保持するデータテーブルは、無線端末10の制御内容と、音響発信器30が発すべき音響信号の内容とを対応付けている。たとえば、無線端末10の制御指令Aについて21kHzの周波数で音圧75dBの音波を30Hz周期で出力する、というように、制御内容と音響信号のパラメータとを対応付ける。図3は、指令定義部118が保持する指令定義の内容の例を示している。図3に示すように、たとえば、周波数21kHzで周期30Hzの音響信号は「無線機能停止」、周波数25kHzで周期20Hzの音響信号は「撮影禁止」のように、受け取る音響信号と制御内容とが対応付けられている。ここで、音響信号の音圧レベルは、閾値として固定の値(たとえば75dB)を設定してもよいし、周囲雑音に所定のバイアスをかけたレベル(たとえば周囲雑音+所定バイアス10dB)を設定してもよい。
サーバ20は、点検保守に関わる書類や手順書などの各種情報を格納するとともに、無線端末10を管理する演算装置である。図2に示すように、サーバ20は、アクセスポイント200、送受信部202、制御部204、端末管理部206および記憶部208を有している。
アクセスポイント200は、無線端末10と通信する無線インタフェースであり、アンテナANTを有している。アクセスポイント200は、無線端末10と同じ無線通信方式だけ備えてもよいし、無線通信を用いた他のシステムでのアクセスを可能とすべく、無線端末10とは異なる無線通信方式も併せて備えておいてもよい。アクセスポイント200の通信エリアは、アンテナの形状や利得、通信モジュールの出力電力により変わってくるが、プラント機器PTの建屋B内での電界強度や電波強度ほかの制限に抵触しなければ、通信モジュールの出力電力はどのような値でも良く、アンテナANTも平面アンテナやパラボラアンテナや八木アンテナをはじめとする指向性アンテナでも、ペンシル型アンテナをはじめとする無指向性アンテナでも、いかなる特性のものを用いてもよい。さらに、受信感度の向上として指向性アンテナ同士や無指向性アンテナ同士、指向性アンテナと無指向性アンテナとを組み合わせたタイバーシティ方式を用いてもよい。また、無線端末10から受信したデータをサーバ20に伝送する際に、通信負荷低減として通信タイミングの調整などを行うことができるように、データを一時的に保存するデータ記憶装置を備えてもよい。
送受信部202は、サーバ20が送信する送信信号を生成するとともに受信信号を受信データに変換する。制御部204は、サーバ20全体の演算処理を統括する演算ブロックである。端末管理部206は、サーバ20にアクセスする無線端末10を管理する演算ブロックである。記憶部208は、無線端末10に提供する各種情報を格納する記憶媒体であり、たとえばHDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)、メモリなどにより実現できる。記憶部208は、点検保守に関わる書類や手順書などの各種情報を記憶するが、たとえば、無線端末10から受信したデータ、端末管理部206が処理したデータ、無線端末10に伝送する書類や手順書などがある。
音響発信器30は、予め計画された無線端末10に対する制御指令を、音波パルスとして出力する。図2に示すように、音響発信器30は、指令定義部300、制御部302、信号生成部304およびスピーカSPを有している。
指令定義部300は、無線端末10の制御内容と、音響発信器30が発すべき音響信号の内容とを対応付けたデータテーブルであり、無線端末10の指令定義部118とその内容が共通している。
指令定義部300が定義する音響信号(音波パルス)の音圧レベルは、音響発信器30を設置した場所の周囲雑音環境に応じて、例えば周囲雑音が大きい場合には音波パルスがかき消されないように音圧レベルを周囲雑音に所定のバイアスをかけたレベルに設定し、周囲雑音が小さい場合にも音波パルスが周囲への騒音とならないように周囲雑音に所定のバイアスをかけたレベルに設定するよう定義される。
制御部302は、指令定義部300が保持する指令定義に基づき音響信号を生成するための制御を行う演算ブロックである。信号生成部304は、制御部302の制御を受けて、スピーカSPを駆動する音響信号を生成する。
信号生成部304は、音響信号の周波数を無段階で調節でき、出力する音圧レベル、タイミングや長さ、周期も調節できるものとする。信号生成部304は、音圧レベルや周波数が異なる複数の音波パルスを同時に出力可能に構成される。これにより、無線端末10は、異なる音響信号(すなわち異なる制御指令)を識別し受け取ることができる。
スピーカSPは、可聴音から非可聴音まで出力可能な出力インタフェースである。例えばパラメトリック方式により音波パルスの指向性を狭くしたスピーカでもよいし、コーン型やドーム型、ホーン型のスピーカのように指向性が広いものでもよいし、吸音材や金属でケーシングすることで指向性を狭くしたものでもよい。
なお、この実施形態では制御指令の伝送に可聴音や非可聴音などの音波を使用しているが、これには限定されない。外光の影響により伝搬距離や通信信頼性が変化してしまうことを許容することができれば、制御指令の伝送方式として音波に替えて赤外線を用いてもよい。この場合、スピーカSPに替えて赤外線発光ダイオードなどを備えればよい。
(第1の実施形態の動作)
続いて、図2および図4を参照して、この実施形態の無線システム1の動作を説明する。この実施形態の無線システム1では、作業対象となるプラント機器PTが配置された点検エリアの特性や点検対象、点検進行状況などをもとに、無線端末10をどのように制御するか予め計画を立てておき、その計画に沿って音響発信器30を適切な場所に配置しておく。
ユーザたる作業員が建屋Bにおいて無線端末10を起動すると、無線端末10の送受信部100は、自己の識別番号および位置情報をアクセスポイント200に向けて送信する。アクセスポイント200が無線端末10の識別番号および位置情報を受けると、端末管理部206は、識別番号および位置情報に基づいて、無線端末10が正規の端末か否か検証する(ステップ400。以下「S400」のように称する。)。検証の結果、無線端末10が正規の端末であれば、端末管理部206は、無線端末10を認証する。
無線端末10が認証されると、制御部204は、点検保守作業で必要となる書類や手順書などの情報を、記憶部208から読み出してアクセスポイント200を介して無線端末10に送信する。サーバ20からの情報を受けると、無線端末10の送受信部100は、受信した情報を記憶部102に格納し、表示部104を介してユーザが閲覧可能な状態にする(S402)。ユーザが入力部106を介して点検結果を電子データに反映すると、送受信部100は、点検結果のデータを記憶部102から読み出してサーバ20へ送信する。点検結果データを受けると、サーバ20の送受信部202は、受け取ったデータについて端末IDやデータの紐付処理、タイムスタンプ挿入などのデータ処理を行った上で記憶部208に格納する。
ここで、音響発信器30は、予め立てた計画に基づく無線端末10の制御内容(たとえばプラント機器PT近傍では撮影禁止、等)を指令定義部300に記憶している。音響発信器30の制御部302は、指令定義部300から制御内容を読み取り、信号生成部304を制御して所定の音響信号を発信する。たとえば、音響発信器30周辺では撮影禁止とすることが計画されていれば、図3に示すように、25kHzの音響信号を20Hz周期で、周囲雑音65dBに所定バイアス10dBをかけた75dB以上の音圧レベルで発信することになる。このとき、制御部302は、図示しない自己のマイクMICが検出した周囲雑音レベル(たとえば65dB)に所定バイアス(たとえば10dB)をかけたレベル(75dB)以上の音圧レベルで音響信号を発信してもよい。
無線端末10の音響検出部110は、無線端末10がサーバ20に認証されると、マイクMICを通じて周囲の音波検出を開始する(S404)。
信号処理部112は、音響検出部110が検出した音波の音響信号を一定間隔で高速フーリエ変換(FFT)処理を行う(S406)。その結果、信号処理部112は、音響信号から変換された周波数スペクトルを波形処理部114に出力する。
波形処理部114は、信号処理部112が出力した周波数スペクトルを周波数成分の波形として保持する。そして、音波の干渉を考慮して予め定めている周波数帯域での音圧レベルのピークを判定し、その周波数と音圧レベルとピークの発生周期などからなる周波数スペクトルの特徴を抽出する(S408)。
周波数スペクトルの特徴が抽出されると、波形処理部114は、抽出された特徴と指令定義部118に格納された定義テーブルとを比較する(S410)。無線端末10の指令定義部118は、音響発信器30の指令定義部300と共通の内容を含んでいるから、波形処理部114の比較処理は、指令定義部118の中から抽出した特徴に対応する制御内容を抽出することになる。指令定義部118に含まれる音響信号の音圧レベルが固定値ではなく「周囲雑音+所定バイアス」の形で定義されている場合は、背景雑音レベルと音圧レベルのピークとの差分を用いれば、上記と同様に定義テーブルの比較が可能である。
波形処理部114が指令定義部118から周波数スペクトルの特徴が一致する制御指令を発見できない場合(S412のNo)、音響検出部110は音響信号の検出を続行する(S404)。
波形処理部114が指令定義部118から周波数スペクトルの特徴が一致する制御指令を発見した場合(S412のYes)、すなわち、抽出した周波数スペクトルの特徴が指令定義部118に格納された定義テーブルの音響信号のパラメータの特徴を含む場合、制御部116は、制御指令に対応する制御信号を生成し(S414)、所定の制御を実行する(S416)。
ここで「制御指令」は、無線端末10において管理者権限が必要なシステムの設定変更等、無線端末10の動作に関する重要機能に関わるものであり、例えばポイント付与や周囲情報の表示などのようにアプリケーションへの情報提供とは異なるものである。
なお、無線端末10の送受信部100は、ステップ416により実行された制御指令の成否をサーバ20に送信してもよい。これにより、サーバ20の端末管理部206は、無線端末10が制御指令に従って動作しているかを判定することができる。この判断方法については、例えば無線端末10において各機能の有効または無効をフラグで表現してデータ化しておき、サーバ20ではそのデータをもとにして、たとえばカメラ機能などが無効になっているかどうかを判定できる。制御指令が無線通信の制限であれば、制限した無線端末10からのデータが届いていないことをチェックしたりすることでも判定できる。
(制御指令の具体例)
音響発振器を用いて無線端末を制御する制御指令としては、たとえば以下のものが挙げられる。
(1)無線端末の無線機能制限
制御指令の一例として無線機能制限が挙げられる。すなわち、通常時は無線通信機能をオペレーティングシステムにより使用制限状態としておき、音響発振器30から無線通信に関わる制御指令に対応する音響信号を受信している間は、無線端末10のオペレーティングシステムによる無線通信の使用制限を解除する。あるいは、通常時は無線通信機能の使用を許可しておき、音響発振器30からの無線通信に関わる制御指令に対応する音響信号を受信している間は、無線端末10のオペレーティングシステムにより無線通信の機能を制限する。これは、プラント機器PTに対する電波干渉を防止したり、あるいは各種情報を無線端末10に格納した状態での電波発射を抑制したりすることを可能にする。
(2)無線端末のカメラ機能制限
制御指令の他の例としてカメラ機能制限が挙げられる。すなわち、通常時はカメラ機能をオペレーティングシステムにより使用制限しておき、音響発振器30からカメラ機能に関する制御指令に対応する音響信号を受信している間は、オペレーティングシステムによるカメラの機能制限が解除されるとともに、無線通信による無線端末10の電波発射を許可する。あるいは、通常時はカメラ機能の使用を許可しておき、音響発振器30からカメラ機能に関する制御指令に対応する音響信号を受信している間は、オペレーティングシステムによりカメラ機能を制限する。これは、カメラ機能の制限と電波発射機能の制限を組み合わせることで、たとえばプラント機器PT周辺での撮影を禁止すると共に映像伝送を制限することを可能にする。
(3)無線端末上のデータ消去
さらに他の例として、データ消去などのデータ管理が挙げられる。すなわち、音響発振器30からデータ管理機能に対応する制御指令に対応する音響信号を受信した場合に、オペレーティングシステムにより無線端末10の記憶部102に記憶された書類や手順書、さらに点検結果をはじめとする重要データを消去するとともに、管理者への通知として送受信部100がサーバ20に警告信号を送信してアラーム報知させる。
例えば、音響発振器30を建屋B出口に設置して音響信号を出力しておけば、無線端末10を受け付けに返却せずに建屋外に不正に持ち出そうとした場合に、重要データを消去することで情報漏洩を防止することができる。なお、音響信号を受信しないように故意に電源を切った場合にも、たとえば制御部116が記憶部102に記憶された重要なデータを消去する動作をさせることで情報セキュリティを確保することができる。
(4)無線端末の持ち出し警告
さらに他の例として、持ち出し警告が挙げられる。すなわち、プラント機器PTが設置された建屋B構内に複数の音響発信器30を配設し、音響発信器30それぞれの音圧レベルなどを調整して同一の音響信号を出力させることで、建屋Bにおける構内スピーカとして使用する。この場合、無線端末10が音響信号を受信している間のみ無線端末10の各機能を動作させる。建屋Bの屋外に無線端末10が持ち出される等により音響信号の受信が途絶えた場合、無線端末10の制御部116が表示部104その他を用いて警告アラームを表示・鳴動させるとともに、制御部116が記憶部102に格納された重要データの消去処理を行うことで情報漏洩を防止することができる。
また、無線端末10が建屋Bの屋外に持ち出されると無線通信が途絶えるため、これを利用した情報漏洩の防止を図ることもできる。すなわち、無線端末10を管理するサーバ20の端末管理部206が無線端末10の通信途絶を監視し、通信途絶が発生した場合に無線端末10が建屋Bの屋外に持ち出されたと判定して、制御部204がサーバ20の管理者へ警告通知を発することも可能である。このとき、無線端末10が偶然に物陰などに入ったことによる偶発的な音響受信の途絶や無線通信の途絶を考慮して、音響信号の途絶や無線通信の途絶から一定期間経過後に警告アラーム表示やデータの消去処理、サーバ20の管理者への警告通知を実行させてもよい。これにより、不正持ち出しによる情報漏洩を防止して情報セキュリティを確保することができる。
(5)無線端末の限定的使用許可
さらに他の例として、限定的使用許可が挙げられる。すなわち、発電プラント建屋Bにおいて無線端末10を使用してよいエリアを設定しておき、音響信号を受信した場合のみ無線端末10の表示部104や入力部106の機能制限を解除して限定的に操作を許可する。この場合、音響発信器30が音響信号の発信時間を制御すれば、無線端末10が使用できる時間を限定することも可能である。
また、無線端末10が所定時間を超えて音響信号の受信が無い場合に、無線端末10の制御部116が無線端末10の電源を強制的に切断したり、記憶部102に格納されたデータを消去したりするよう制御することもできる。これにより、情報セキュリティを確保することができる。
このとき、音響発信器30からの音響信号だけでなく、アクセスポイント200からの電波も受信していなければ、無線端末10の電源を強制的に切断するように構成すれば、偽装した音波パルスにより誤って無線端末が使用可能となるのを防ぐことができる。
(6)消費電力抑制
上記(1)ないし(5)にて説明した制御指令を実現するには、無線端末10の音響検出部110、信号処理部112および波形処理部114は常に動作していなければならず、無線端末10の電力消費を抑えることが難しくなる。そこで、無線端末10に加速度センサやジャイロセンサを内蔵または外付けし、それらの計測値を用いて無線端末10の移動方向や移動距離を求め、予め設定した建屋B内部の座標情報と照合することで、無線端末10が音響発信器30の設置場所に接近した時にだけ音響検出部110、信号処理部112および波形処理部114を機能させることもできる。これにより、無線端末10の消費電力を抑えることができる。
このとき、建屋Bの天井が開けていれば、無線端末10に内蔵されているGPS測位部を用いて無線端末10の位置を判定してもよいし、屋内においても、GPSと同じ特性の信号を発信する装置を用いて無線端末10の位置を判定してもよい。
なお、上記した諸々の制御指令は、複数の制御内容を組み合わせたものでもよい。このように、この実施形態の無線システムでは、音響発振器を用いて無線端末を制御するので、電波環境がよくない環境下であっても確実に無線端末を制御することができる。これにより、端末の情報漏洩管理を図ることができる。
(第2の実施形態の構成)
続いて、図5を参照して他の実施形態の無線システムの構成を説明する。図5に示すように、この実施形態の無線システム2は、無線端末10、サーバ22および音響発信器32を有している。この実施形態の無線システム2は、第1の実施形態の無線システム1におけるサーバ20の構成および音響発信器30の構成を変更し、それぞれサーバ22および音響発信器32としたものである。そのため、以下の説明において共通する要素については同一の符号を付して示し、重複する説明を省略する。
図5に示すように、この実施形態の無線システム2において、サーバ22は、第1の実施形態のサーバ20の構成に加えて、指令定義部210をさらに有している。また、この実施形態の無線システム2において、音響発信器32は、指令定義部300に代えて送受信部310および信号定義部312を有している。
サーバ22における指令定義部210は、無線端末10の制御内容と、音響発信器32への指令信号とを対応付けたデータテーブルである。第1の実施形態の音響発信器30における指令定義部300と異なるのは、第1の実施形態の指令定義部300が無線端末10の制御内容と音響発信器30が発する音響信号の内容とを対応付けているのに対し、第2の実施形態の指令定義部210は、無線端末10の制御内容と音響発信器32に対する指令信号とを対応付けている点である。
音響発信器32における送受信部310は、アクセスポイント200と接続する無線インタフェースである。音響発信器32における信号定義部312は、サーバ22から送られる指令信号に基づいて信号生成部304が生成すべき信号を定義したデータテーブルである。
すなわち、第1の実施形態の無線システム1では、音響発信器30が予め無線端末10の制御内容を指令定義部300として保持して音響発振器30が独立して音響信号を生成しているのに対して、第2の実施形態の無線システム2では、サーバ22が無線端末10の制御内容を指令定義部210として保持し、サーバ20からの制御により音響発信器32が音響信号を生成する点が異なっている。
(第2の実施形態の動作)
続いて、図5および図6を参照して、この実施形態の無線システム2の動作を説明する。この実施形態においても、作業対象となるプラント機器PTが配置された点検エリアの特性や点検対象、点検進行状況などをもとに、無線端末10をどのように制御するか予め計画を立てておき、その計画に沿って音響発信器32を適切な場所に配置しておく。
ユーザたる作業員が建屋Bにおいて無線端末10を起動すると、無線端末10の送受信部100は、自己の識別番号および位置情報をアクセスポイント200に向けて送信する。アクセスポイント200が無線端末10の識別番号および位置情報を受けると、端末管理部206は、識別番号および位置情報に基づいて、無線端末10が正規の端末か否か検証する(S500)。検証の結果、無線端末10が正規の端末であれば、端末管理部206は、無線端末10を認証する。
無線端末10が認証されると、制御部204は、点検保守作業で必要となる書類や手順書などの情報を、記憶部208から読み出してアクセスポイント200を介して無線端末10に送信する。サーバ22からの情報を受けると、無線端末10の送受信部100は、受信した情報を記憶部102に格納し、表示部104を介してユーザが閲覧可能な状態にする(S502)。ユーザが入力部106を介して点検結果を電子データに反映すると、送受信部100は、点検結果のデータを記憶部102から読み出してサーバ22へ送信する。点検結果データを受けると、サーバ22の送受信部202は、受け取ったデータについて端末IDやデータの紐付処理、タイムスタンプ挿入などのデータ処理を行った上で記憶部208に格納する。
サーバ22から各種情報が無線端末10に伝送されると、端末管理部206は、指令定義部210を参照して、無線端末10に適用すべき制御指令を選択し、指令信号としてアクセスポイント200を通じて音響発信器32に送る(S504)。
音響発信器32の送受信部310がサーバ22から指令信号を受けると、制御部302は、信号定義部312を参照して、受け付けた指令信号に対応する音響信号のパラメータを選択する(S506)。たとえば、指令信号の内容が、音響発信器30周辺では撮影禁止というものであれば、図3に示すように、周波数25kHz・20Hz周期・音圧レベル75dBとのパラメータが選択される。
信号生成部304は、制御部302が選択したパラメータに基づき音響信号を生成し(S508)、スピーカSPを通じて音波を発信する(S510)。指令定義部300における音響信号の音圧レベルが「周囲雑音+所定バイアス」として定義されている場合は、制御部302および信号生成部304は、図示しない自己のマイクMICが検出した周囲雑音レベル(たとえば65dB)に所定バイアス(たとえば10dB)をかけたレベル(75dB)以上の音圧レベルで音響信号を発信してもよい。音響発振器32が音響信号を発した以降の動作は、図4に示す第1の実施形態の動作と同様である。
この実施形態によれば、制御対象となる無線端末10に応じて異なる制御内容を適用することができる。また、音響発信器32が複数存在する場合に、音響発信器ごとに異なる制御内容を適用することもできる。これにより、無線通信の使用が許可されているエリアにおいて、音響発信器32から出力させる制御指令をオンラインで逐次変更することが可能となる。
なお、第2の実施形態では、サーバ22と音響発信器32との間を無線通信によって接続しているが、これには限定されない。サーバ22の送受信部202と音響発信器32の送受信部310との間を直接有線接続してもよい。この場合、無線通信の使用が制限されているエリアにおいても、音響発信器32から出力させる制御指令をオンラインで逐次変更することが可能となる。
(第3の実施形態の構成)
次に、図7を参照して他の実施形態の無線システム3の構成を説明する。図7に示すように、この実施形態の無線システム3は、無線端末13、サーバ23および音響発信器32を有している。この実施形態の無線システム3は、第2の実施形態の無線システム2におけるサーバ22の構成および無線端末10の構成を変更し、それぞれサーバ23および無線端末13としたものである。そのため、以下の説明において共通する要素については同一の符号を付して示し、重複する説明を省略する。
図7に示すように、この実施形態の無線システム3において、サーバ23は、第2の実施形態のサーバ22の構成に加えて、暗号化部212をさらに有している。また、無線端末13は、第1および第2の実施形態の無線端末10の構成に加えて、復号化部120をさらに有している。
この実施形態のサーバ23における暗号化部212は、サーバ23が無線端末に向けて伝送する各種情報を暗号化する機能をもつ。また、この実施形態の無線端末13における復号化部120は、サーバ23の暗号化部212に対応し、サーバ23から伝送される暗号化された情報を復号する機能をもつ。無線端末13の復号化部120が、サーバ23から送られた暗号化情報を復号するには、サーバ23の暗号化部212の暗号鍵が必要であるが、この実施形態の無線システム3では、暗号鍵の情報を、音響発信器32を用いて無線端末13に渡す構成をとっている。
すなわち、暗号化部212は、音響発振器32への指令信号により音響発振器32が生成する音響信号のパラメータに基づき生成した暗号鍵を用いて情報を暗号化する。一方、無線端末13は、検出した音響発振器32に対する指令信号に基づいて生成された音響信号のパラメータに基づく暗号鍵を用いて復号する。暗号化部212と復号化部120は、ともに指令信号を取得できるので、暗号化部212が音響信号のパラメータに基づく暗号鍵により暗号化すれば、復号化部120は、同じく音響信号のパラメータに基づく暗号鍵で復号することができる。
(第3の実施形態の動作)
続いて、図8を参照してこの実施形態の動作を説明する。この実施形態においても、作業対象となるプラント機器PTが配置された点検エリアの特性や点検対象、点検進行状況などをもとに、無線端末13をどのように制御するか予め計画を立てておき、その計画に沿って音響発信器32を適切な場所に配置しておく。
ユーザたる作業員が建屋Bにおいて無線端末13を起動すると、無線端末13の送受信部100は、自己の識別番号および位置情報をアクセスポイント200に向けて送信する。アクセスポイント200が無線端末13の識別番号および位置情報を受けると、端末管理部206は、識別番号および位置情報に基づいて、無線端末13が正規の端末か否か検証する(S600)。検証の結果、無線端末13が正規の端末であれば、端末管理部206は、無線端末13を認証する。
無線端末13が認証されると、端末管理部206は、指令定義部210を参照して、無線端末13に適用すべき制御指令を選択し、指令信号としてアクセスポイント200を通じて音響発信器32に送る(S602)。
音響発信器32の送受信部310がサーバ23から指令信号を受けると、制御部302は、信号定義部312を参照して、受け付けた指令信号に対応する音響信号のパラメータを選択する(S604)。たとえば、指令信号の内容が、音響発信器32周辺では撮影禁止というものであれば、図3に示すように、周波数25kHz・20Hz周期・音圧レベル75dBとのパラメータが選択される。
信号生成部304は、制御部302が選択したパラメータに基づき音響信号を生成し(S606)、スピーカSPを通じて音波を発信する(S608)。指令定義部300における音響信号の音圧レベルが「周囲雑音+所定バイアス」として定義されている場合は、制御部302および信号生成部304は、図示しない自己のマイクMICが検出した周囲雑音レベル(たとえば65dB)に所定バイアス(たとえば10dB)をかけたレベル(75dB)以上の音圧レベルで音響信号を発信してもよい。
無線端末13の音響検出部110は、無線端末13がサーバ23に認証されると、マイクMICを通じて周囲の音波検出を開始する(S610)。
信号処理部112は、音響検出部110が検出した音波の音響信号を一定間隔で高速フーリエ変換(FFT)処理を行う(S612)。その結果、信号処理部112は、音響信号から変換された周波数スペクトルを波形処理部114に出力する。
波形処理部114は、信号処理部112が出力した周波数スペクトルを周波数成分の波形として保持する。そして、音波の干渉を考慮して予め定めている周波数帯域での音圧レベルのピークを判定し、その周波数と音圧レベルとピークの発生周期などからなる周波数スペクトルの特徴を抽出する(S614)。
周波数スペクトルの特徴が抽出されると、波形処理部114は、抽出された特徴と指令定義部118に格納された定義テーブルとを比較する(S616)。無線端末13の指令定義部118は、サーバ23の指令定義部210および音響発信器32の信号定義部312と共通の内容を含んでいるから、波形処理部114の比較処理は、指令定義部118の中から抽出した特徴に対応する制御内容を抽出することと等価である。指令定義部300に含まれる音響信号の音圧レベルが固定値ではなく「周囲雑音+所定バイアス」の形で定義されている場合は、背景雑音レベルと音圧レベルのピークとの差分を用いれば、上記と同様に定義テーブルの比較が可能である。
波形処理部114が指令定義部118から周波数スペクトルの特徴が一致する制御指令を発見できない場合(S618のNo)、音響検出部110は音響信号の検出を続行する(SS610)。
波形処理部114が指令定義部118から周波数スペクトルの特徴が一致する制御指令を発見した場合(S618のYes)、すなわち、抽出した周波数スペクトルの特徴が指令定義部118に格納された定義テーブルの音響信号のパラメータの特徴を含む場合、制御部116は、制御指令に対応する制御信号を生成し所定の制御を実行する(S620)。
この段階においては、音響発信器32から送られた制御指令の内容が確定しているから、対応する音響信号のパラメータ(周波数、周期、変調の有無など)も確定しており、波形処理部114はこれらを保持している。無線端末13の送受信部100は、制御指令を受領した旨のACK信号をサーバ23に送信する。
サーバ23が無線端末13からACK信号を受け、制御指令が無線端末13に渡されたことが確定すると、暗号化部212は、記憶部208に記憶された点検保守作業で必要となる書類や手順書などの情報を暗号化する(S622)。暗号化部212は、端末管理部206が音響発信器32に送った指令信号に対応する音響信号のパラメータに基づいた暗号鍵を用いて、記憶部208に記憶された各種情報について暗号化処理を行う。
制御部204は、暗号化された記憶部208の情報をアクセスポイント200経由で無線端末13に送信する(S624)。
サーバ23から暗号化された情報を受けると、無線端末13の送受信部100は、受信した情報を記憶部102に格納する。復号化部120は、波形処理部114が保持した音響信号のパラメータに基づいて暗号鍵を生成し、記憶部102に格納された情報を復号する(S626)。
制御部116は、復号され記憶部102に格納された各種情報を、表示部104を介して閲覧可能な状態にする(S628)。ユーザが入力部106を介して点検結果を電子データに反映すると、送受信部100は、点検結果のデータを記憶部102から読み出してサーバ23へ送信する。このとき、復号化部120は、ステップ626の逆の手順により送信するデータを暗号化してもよい。点検結果データを受けると、サーバ23の送受信部202は、受け取ったデータについて端末IDやデータの紐付処理、タイムスタンプ挿入などのデータ処理を行った上で記憶部208に格納する。同様に、暗号化部212は、ステップ622の逆の手順により復号化してもよい。
この実施形態の無線システム3では、重要データの情報漏洩を防止する方法としてデータの暗号化を用いている。すなわち、無線端末13に保存されているデータ全てを、音響発振器32から出力される音響信号のパラメータ(音波パルスの周波数や周期、変調の有無など)を用いて生成した暗号鍵により暗号化し、同じく音響発信器32から出力される音響信号のパラメータを用いて生成した暗号鍵により復号化する。これにより、この音響信号を受信している間だけデータを復号化することが可能になる。なお、この復号化の鍵は定期的に変更することができる。これにより、無線端末13を不正に建屋外に持ち出されても重要データを復号化できないため情報セキュリティを確保することができる。
本発明によれば、無線端末への制御指令の信号に音響信号(音波パルス)を用いることで、無線電波のように干渉を起こすことなく安定して伝送することができ、無線端末ではその制御指令に従って、重要データの情報漏洩の要因となる無線通信機能やカメラ撮影機能などの制限もしくは許可を適切に実行することができる。
また、無線端末が返却されずに発電プラント建屋から不正に持ち出されようとした場合には、出口付近に設置した音響発振器から無線端末の内部データ消去の制御指令を含めた音響信号を出力して無線端末に重要データを消去させることで、悪意を持った人物による情報漏洩を防ぎ、発電プラントにおける情報セキュリティを確保することが可能となる。
(第4の実施形態の構成)
続いて、図9を参照して、他の実施形態の無線システムについて説明する。この実施形態の無線システム4は、第1の実施形態におけるアクセスポイント200に替えてアクセススポット200aを備え、音響発信器30に替えて音響発信器30aを備え、無線端末10aを利用する態様をとるものである。そこで、図1及び図2と共通する要素については共通の符号を付して示し、重複する説明を省略する。
この実施形態のアクセススポット200aは、無線端末10aと近接無線通信によりデータ伝送を行うインタフェースである。すなわち、アクセススポット200aは、第1の実施形態におけるアクセスポイント200の通信方式を近接無線通信としたものである。アクセススポット200aが実現する近接無線通信としては、例えば、低利得アンテナまたは電波遮蔽素材を使用した筐体により電波出力を絞ったWi-Fi(登録商標)やBluetooth(登録商標)などの無線通信方式を採用してもよいし、FeliCa(登録商標)やTransfer Jet(登録商標)などのように伝送距離が極めて短い通信方式を採用してもよい。伝送距離を短くすることで、情報漏洩の可能性を低くすることができる。図9に示す例では、アクセススポット200aは、無線端末10aをその上に載置することができ、近接無線通信を行うことができる。
音響発信器30aは、第1の実施形態の音響発信器30の指向性を鋭くしてアクセススポット200aに向けて音響信号を送出する構成を備えたものである。音響発信器30aは、例えばアクセススポット200aの直上に配置される。アクセススポット200aと音響発信器30aの位置関係は、無線端末10aをアクセススポット200aにアクセス可能な位置(例えば載置)に置いたときに、当該無線端末10aが音響発信器30aの発する音響信号を受信することができればよい。すなわち、図9に示すように、アクセススポット200a・無線端末10a・音響発信器30aが一直線上に位置するものでなくても構わない。
(第4の実施形態の動作)
続いて、図2、図9および図10を参照して、この実施形態の無線システム4の動作を説明する。この実施形態の無線システム4では、作業対象となるプラント機器PTが配置された点検エリアの入り口などに予めアクセススポット200aおよび音響発信器30aを配置しておく。
音響発信器30aは、予め立てた計画に基づく無線端末10aの制御内容(図9に示す例では近接無線機能の制限解除)を指令定義部300に記憶している。音響発信器30の制御部302は、指令定義部300から制御内容を読み取り、信号生成部304を制御して所定の音響信号をアクセススポット200aに向けて送出している。
ユーザたる作業員が建屋Bに配置されたアクセススポット200aに無線端末10を載置すると、無線端末10aは、マイクMICを通じて周囲の音波を検出する(ステップ700。以下「S700」のように示す。)。
信号処理部112は、音響検出部110が検出した音波の音響信号を一定間隔で高速フーリエ変換(FFT)処理を行う(S702)。その結果、信号処理部112は、音響信号から変換された周波数スペクトルを波形処理部114に出力する。
波形処理部114は、信号処理部112が出力した周波数スペクトルを周波数成分の波形として保持する。そして、音波の干渉を考慮して予め定めている周波数帯域での音圧レベルのピークを判定し、その周波数と音圧レベルとピークの発生周期などからなる周波数スペクトルの特徴を抽出する(S704)。
周波数スペクトルの特徴が抽出されると、波形処理部114は、抽出された特徴と指令定義部118に格納された定義テーブルとを比較する(S706)。無線端末10aの指令定義部118は、音響発信器30aの指令定義部300と共通の内容を含んでいるから、波形処理部114の比較処理は、指令定義部118の中から抽出した特徴に対応する制御内容、例えば無線端末10aの近接無線通信の制限解除を抽出することになる。指令定義部300に含まれる音響信号の音圧レベルが固定値ではなく「周囲雑音+所定バイアス」の形で定義されている場合は、背景雑音レベルと音圧レベルのピークとの差分を用いれば、上記と同様に定義テーブルの比較が可能である。
波形処理部114が指令定義部118から周波数スペクトルの特徴が一致する制御指令を発見できない場合(S708のNo)、音響検出部110は音響信号の検出を続行する(S700)。
波形処理部114が指令定義部118から周波数スペクトルの特徴が一致する制御指令を発見した場合(S708のYes)、すなわち、抽出した周波数スペクトルの特徴が指令定義部118に格納された定義テーブルの音響信号のパラメータの特徴を含む場合、制御部116は、制御指令に対応する制御信号を生成し、所定の制御を実行する。すなわち、無線端末10aの近接無線通信機能の制限を解除する(S710)。
無線端末10aの送受信部100は、自己の識別番号および位置情報をアクセススポット200aに向けて送信する。アクセススポット200aが無線端末10aの識別番号および位置情報を受けると、端末管理部206は、識別番号および位置情報に基づいて、無線端末10が正規の端末か否か検証する。検証の結果、無線端末10aが正規の端末であれば、端末管理部206は、無線端末10aを認証する。
無線端末10aが認証されると、制御部204は、点検保守作業で必要となる書類や手順書などの情報を、記憶部208から読み出してアクセススポット200aを介して無線端末10aに送信する。サーバ20からの情報を受けると、無線端末10aの送受信部100は、受信した情報を記憶部102に格納し、表示部104を介してユーザが閲覧可能な状態にする(S712)。
所定の情報受信が完了すると、制御部116は、無線端末10aの近接無線通信機能の制限を有効にする(S714)。
このように、この実施形態の無線システムによれば、無線端末10aとの通信を近接無線通信を用いたので、電波漏洩を抑えることができる。また、この実施形態の無線システムによれば、音響信号を無線端末10aと近接無線通信するアクセススポット200aに絞って送出するので、アクセススポット200aの近接無線通信機能を必要時のみ稼働させることができる。これにより、さらに電波漏洩を抑えることができる。
(第5の実施形態の構成と動作)
続いて、さらに他の実施形態の無線システムについて説明する。この実施形態の無線システムは、第4の実施形態の無線システム4おいて近接無線通信機能に通信の成否を認証する仕組みを付加したものである。以下の説明において、第4の実施形態と共通する要素は共通の符号を用いて表し、重複する説明を省略する。
以下図2、図9及び図11を参照してこの実施形態の動作を説明する。この実施形態の無線システム4においても、作業対象となるプラント機器PTが配置された点検エリアの入り口などに予めアクセススポット200aおよび音響発信器30aを配置しておく。
音響発信器30aは、予め立てた計画に基づく無線端末10aの制御内容(図9に示す例では近接無線機能の制限解除)を指令定義部300に記憶している。音響発信器30の制御部302は、指令定義部300から制御内容を読み取り、信号生成部304を制御して所定の音響信号をアクセススポット200aに向けて送出している。
ユーザたる作業員が建屋Bに配置されたアクセススポット200aに無線端末10を載置すると、無線端末10aは、マイクMICを通じて周囲の音波を検出する(ステップ700。以下「S700」のように示す。)。以下、検出音波の信号処理(S702)、波形抽出(S704)、波形比較(S706)及び一致するかどうかの判定(S708)までは第4の実施形態と同様である。
波形処理部114が指令定義部118から周波数スペクトルの特徴が一致する制御指令を発見できない場合(S708のNo)、音響検出部110は音響信号の検出を続行する(S700)。
波形処理部114が指令定義部118から周波数スペクトルの特徴が一致する制御指令を発見した場合(S708のYes)、すなわち、抽出した周波数スペクトルの特徴が指令定義部118に格納された定義テーブルの音響信号のパラメータの特徴を含む場合、制御部116は、制御指令に対応する制御信号を生成し、所定の制御を実行する。すなわち、無線端末10aの近接無線通信機能の制限を解除する(S710)。
無線端末10aの送受信部100は、自己の識別番号および位置情報をアクセススポット200aに向けて送信し、アクセススポット200aの送受信部100は、無線端末10aと近接無線通信が成立しているかどうか判定する(S711a)。近接無線通信が成立していない場合(S711bのNo)、送受信部100は、引き続き無線端末10aからの電波の判定を継続する。
近接無線通信が成立している場合(S711bのYes)、端末管理部206は、無線端末10aの識別番号および位置情報に基づいて、無線端末10が正規の端末か否か検証する。検証の結果、無線端末10aが正規の端末であれば、端末管理部206は、無線端末10aを認証する。
無線端末10aが認証されると、制御部204は、点検保守作業で必要となる書類や手順書などの情報を、記憶部208から読み出してアクセススポット200aを介して無線端末10aに送信する。サーバ20からの情報を受けると、無線端末10aの送受信部100は、受信した情報を記憶部102に格納し、表示部104を介してユーザが閲覧可能な状態にする(S712)。
所定の情報受信が完了すると、制御部116は、無線端末10aの近接無線通信機能の制限を有効にする(S714)。
このように、この実施形態の無線システムによれば、無線端末10aとの通信を近接無線通信を用いたので、電波漏洩を抑えることができる。また、この実施形態の無線システムによれば、音響信号を無線端末10aと近接無線通信するアクセススポット200aに絞って送出するので、アクセススポット200aの近接無線通信機能を必要時のみ稼働させることができる。これにより、さらに電波漏洩を抑えることができる。
さらに、この実施形態の無線システムでは、近接無線通信の成否を判定し、成立した場合にのみデータ伝送を許可するので、アクセススポット200aを介して後段のサーバ20への不正アクセスを遮断することができる。
(第6の実施形態の構成)
続いて、図12を参照して、他の実施形態の無線システムについて説明する。この実施形態の無線システム5は、第1の実施形態におけるアクセスポイント200に替えてアクセススポット200bを備え、音響発信器30に替えて音響発信器30aを備え、無線端末10aを利用する態様をとるものである。そこで、図1及び図2と共通する要素については共通の符号を付して示し、重複する説明を省略する。
この実施形態のアクセススポット200bは、無線端末10aと近接無線通信によりデータ伝送を行うインタフェースである。すなわち、アクセススポット200bは、第1の実施形態におけるアクセスポイント200の通信方式を近距離無線通信としたものである。アクセススポット200bは、第4の実施形態のアクセススポット200aと共通の構成に加えて、音響検出部209を備えている。音響検出部209は、後述する無線端末10aが発する音響信号を受信する機能を有している。
音響発信器30aは、第1の実施形態の音響発信器30の指向性を狭くしてアクセススポット200aに向けて音響信号を送出する構成を備えたものである。音響発信器30aの構成は第4の実施形態と共通している。
無線端末10aは、音響検出部110に替えて、音響インタフェース110aを備えている。音響インタフェース110aは、マイクMICを介して音響発信器30aからの音響信号を受信するとともに、スピーカSPを介しアクセススポット200bに向けて音響信号を送出する機能を有している。
(第6の実施形態の動作)
続いて、図12及び図13を参照して、この実施形態の無線システム3の動作を説明する。この実施形態の無線システム5においても、作業対象となるプラント機器PTが配置された点検エリアの入り口などに予めアクセススポット200aおよび音響発信器30aを配置しておく。なお、この実施形態の無線システムの動作の一部は、第4の実施形態における動作と共通する。そこで、共通する動作については共通の符号を付して示し、重複する説明を省略する。
音響発信器30aは、予め立てた計画に基づく無線端末10aの制御内容(この実施形態では近接無線機能の制限解除)を指令定義部300に記憶している。音響発信器30aの制御部302は、指令定義部300から制御内容を読み取り、信号生成部304を制御して所定の音響信号をアクセススポット200aに向けて送出している。
ユーザたる作業員が建屋Bに配置されたアクセススポット200aに無線端末10を載置すると、無線端末10aは、マイクMICを通じて周囲の音波を検出する(ステップ700。以下「S700」のように示す。)。以下、検出音波の信号処理(S702)、波形抽出(S704)、波形比較(S706)、一致するかどうかの判定(S708)及び近接無線通信の制限解除(S710)までは第4の実施形態と同様である。
波形処理部114が指令定義部118から周波数スペクトルの特徴が一致する制御指令を発見した場合(S708のYes)、すなわち、抽出した周波数スペクトルの特徴が指令定義部118に格納された定義テーブルの音響信号のパラメータの特徴を含む場合、制御部116は、制御指令に対応する制御信号を生成し、所定の制御を実行する。例えば、無線端末10aの近接無線通信機能の制限を解除する(S710)。
無線端末10aの近接無線通信機能の制限が解除されると、無線端末10aの音響インタフェース110aは、音響発信器30aから送出される音響信号とは周波数や周期の異なる音波パルスをアクセススポット200bに向けて送出する(S811)。
アクセススポット200bの音響検出部209は、無線端末10aが発した音響信号を受信する(S812)。
音響検出部209は、受信した音響信号を端末管理部206に渡し、端末管理部206は、受け取った音響信号に基づいて、無線端末10が正規の端末か否か検証する(S813)。検証の結果、無線端末10aが非正規の端末であれば、音響検出部209は、音響信号の受信を継続し(S814のNo)、無線端末10aが正規の端末であれば、端末管理部206は、無線端末10aを認証する(S814のYes)。
無線端末10aが認証されると、制御部204は、点検保守作業で必要となる書類や手順書などの情報を、記憶部208から読み出してアクセススポット200bを介して無線端末10aに送信する。サーバ20からの情報を受けると、無線端末10aの送受信部100は、受信した情報を記憶部102に格納し、表示部104を介してユーザが閲覧可能な状態にする(S816)。
所定の情報受信が完了すると、制御部116は、無線端末10aの近接無線通信機能の制限を有効にする(S818)。
このように、この実施形態の無線システムによれば、無線端末10aとの通信を近接無線通信を用いたので、電波漏洩を抑えることができる。また、この実施形態の無線システムによれば、音響信号を無線端末10aと近接無線通信するアクセススポット200aに絞って送出するので、アクセススポット200aの近接無線通信機能を必要時のみ稼働させることができる。これにより、さらに電波漏洩を抑えることができる。
さらに、この実施形態の無線システムでは、無線端末10aが発する音響信号をアクセススポット200bが受信し、無線端末が正規か否か認証するので、サーバ20へのの不正アクセス、さらにアクセススポットのウイルス感染などのリスクも抑制することが可能となる。
なお、上述した実施形態の無線システムでは、無線端末10aにおける近接無線通信機能の制限の解除について、音響信号の受信をトリガーとして行っているが、これには限定されない。無線端末に加速度センサやジャイロセンサ、地磁気センサなどのセンサを設け、自立航法により自分の位置を検出し、アクセススポットに接近したことを判定することで近接無線通信機能の制限を解除してもよい。この場合、音響発信器から常時音響信号を送出することが困難な状況下においても、電波漏洩を抑制したデータ伝送を行うことが可能となる。このとき、無線端末から発した音響信号をアクセススポットが受信することをトリガーとして、近接無線通信機能の制限を解除するよう構成してもよい。また、上述した第4~第6の実施形態は、図2に示す第1の実施形態を変形しているが、これには限定されない。図5に示す第2の実施形態や図7に示す第3の実施形態に適用してもよい。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…無線システム、10…無線端末、100…送受信部、102…記憶部、104…表示部、106…入力部、108…撮像部、110…音響検出部、112…信号処理部、114…波形処理部、116…制御部、118…指令定義部、20…サーバ、200…アクセスポイント(AP)、202…送受信部、204…制御部、206…端末管理部、208…記憶部、30…音響発信器、300…指令定義部、302…制御部、304…信号生成部、ANT…アンテナ、MIC…マイク、SP…スピーカ、B…建屋。

Claims (2)

  1. プラント機器が配置された建屋内において用いる無線システムであって、
    建屋内において該建屋内に配置された無線アクセスポイントを介して情報を取得する無
    線端末であり、
    周囲の音波を検出して検出信号を取得する音響検出部と、
    前記検出信号を解析して該検出信号の周波数スペクトルおよび信号周期のうち一以上を
    含む音響情報を取得する信号処理部と、
    前記無線端末を制御する制御内容および該制御内容に対応する音響信号のパラメータを
    記憶する第1の指令定義部と、
    前記音響情報が、前記第1の指令定義部に記憶された前記音響信号のパラメータの特徴
    点を含むか否かを判定する比較判定部と、
    前記比較判定部の判定の結果、前記音響情報が前記第1の指令定義部に記憶された前記
    音響信号のパラメータを含む場合、前記音響情報に含まれる前記音響信号のパラメータに
    対応する前記制御内容を実行する制御部と、を備えた無線端末と、
    前記建屋内において前記無線端末を制御すべき制御内容および該制御内容に対応する音
    響信号のパラメータを記憶する第2の指令定義部、および、前記第2の指令定義部に記憶
    された前記音響信号のパラメータに基づく音波を出力する信号生成部、を備えた音響発信
    器と、を有し、
    前記アクセスポイントは、その通信距離が該アクセスポイント周囲に限定される近接無
    線通信方式を用いて前記無線端末と通信し、
    前記音響発信器は、前記アクセスポイントと通信可能な位置にある前記無線端末が前記
    音波を受信可能な方向に前記音波を送出する指向性を有していること、
    を特徴とする無線システム。
  2. 請求項に記載の無線システムであって、
    前記情報を記憶する第2の記憶部、および、前記第2の記憶部から前記情報を読み出し
    て前記無線アクセスポイントを介して前記無線端末へ送信する第2の送受信部、を備えた
    サーバをさらに有し、
    前記無線端末は、前記比較判定部の判定の結果、前記音響情報が前記第1の指令定義部
    に記憶された前記音響信号のパラメータを含む場合に前記アクセスポイントに向けて前記
    音響信号とは異なるパラメータの音響信号を送出する音声インタフェースをさらに備え、
    前記アクセスポイントは、前記無線端末が送出した音響信号を受信する音響検出部をさ
    らに備え、
    前記第2の送受信部は、前記音声インタフェースが受信した音響信号が前記無線端末か
    らのものである場合に、前記第2の記憶部から前記情報を読み出して前記無線アクセスポ
    イントを介して前記無線端末へ送信すること
    を特徴とする無線システム。
JP2019016454A 2018-01-31 2019-01-31 無線システム Active JP7286329B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018015389 2018-01-31
JP2018015389 2018-01-31

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019134426A JP2019134426A (ja) 2019-08-08
JP7286329B2 true JP7286329B2 (ja) 2023-06-05

Family

ID=67547665

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019016454A Active JP7286329B2 (ja) 2018-01-31 2019-01-31 無線システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7286329B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7274400B2 (ja) * 2019-12-04 2023-05-16 日立Geニュークリア・エナジー株式会社 無線通信制御システムおよび無線通信制御方法
JP7451372B2 (ja) 2020-10-01 2024-03-18 株式会社東芝 無線システム、無線端末

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002359870A (ja) 2001-06-01 2002-12-13 Mitsubishi Electric Corp 無線端末制御システム
JP2005142845A (ja) 2003-11-06 2005-06-02 Nec Access Technica Ltd 携帯無線端末のカメラ撮影制限システム及び携帯無線端末
JP2005151137A (ja) 2003-11-14 2005-06-09 Mitsubishi Electric Corp 無線携帯端末の使用規制システムおよび無線携帯端末
JP2009135892A (ja) 2007-09-10 2009-06-18 Fisher Rosemount Syst Inc プロセス制御システムにおける位置依存制御アクセス
JP2012095270A (ja) 2010-09-27 2012-05-17 Yamaha Corp 通信端末、無線機、提供サーバ及び無線通信システム
JP2015088054A (ja) 2013-10-31 2015-05-07 ヤマハ株式会社 端末装置及びプログラム
JP2017041753A (ja) 2015-08-19 2017-02-23 株式会社リコー 通信装置、通信方法、システム、およびプログラム

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3066528B1 (ja) * 1999-02-26 2000-07-17 コナミ株式会社 楽曲再生システム、リズム解析方法及び記録媒体
JP2012008842A (ja) * 2010-06-25 2012-01-12 Brother Ind Ltd 携帯型表示装置及び表示制御プログラム

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002359870A (ja) 2001-06-01 2002-12-13 Mitsubishi Electric Corp 無線端末制御システム
JP2005142845A (ja) 2003-11-06 2005-06-02 Nec Access Technica Ltd 携帯無線端末のカメラ撮影制限システム及び携帯無線端末
JP2005151137A (ja) 2003-11-14 2005-06-09 Mitsubishi Electric Corp 無線携帯端末の使用規制システムおよび無線携帯端末
JP2009135892A (ja) 2007-09-10 2009-06-18 Fisher Rosemount Syst Inc プロセス制御システムにおける位置依存制御アクセス
JP2012095270A (ja) 2010-09-27 2012-05-17 Yamaha Corp 通信端末、無線機、提供サーバ及び無線通信システム
JP2015088054A (ja) 2013-10-31 2015-05-07 ヤマハ株式会社 端末装置及びプログラム
JP2017041753A (ja) 2015-08-19 2017-02-23 株式会社リコー 通信装置、通信方法、システム、およびプログラム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2019134426A (ja) 2019-08-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101831404B1 (ko) 이동 단말기 및 이동 단말기의 결제 방법
KR102310312B1 (ko) 블루투스와 비가청주파수 음파를 기반으로 운전자의 모바일 장치의 3d 위치를 계산하여 자동차의 도어 또는 트렁크를 제어하는 방법
US20100090831A1 (en) Electronic device with radio frequency identification (RFID) technology
KR102540090B1 (ko) 전자 장치 및 그의 전자 키 관리 방법
Choi et al. Sound-proximity: 2-factor authentication against relay attack on passive keyless entry and start system
JP7286329B2 (ja) 無線システム
US10601817B2 (en) Method and apparatus for providing securities to electronic devices
JP2010530656A (ja) 無線装置監視方法、無線装置監視システム、および製品
CN101627552A (zh) 用于明确的附件关联的方法及系统
US20160174038A1 (en) Method for indicating proximity, corresponding device, program and recording medium
KR20190023274A (ko) 블록체인을 이용한 위치 인증 장치 및 방법
US10009834B2 (en) Apparatus and method for accessing electronic device having hot spot function
US9742810B2 (en) Network node security using short range communication
CN106060098A (zh) 验证码的处理方法、处理装置及处理系统
JP7150960B2 (ja) 無線通信システム
US11799649B2 (en) Tamper-proof data processing device
KR20210157355A (ko) 전자 디바이스
KR20190128364A (ko) 모바일 장치를 활용하여 rsa를 방어하는 차량의 스마트 제어 방법 및 장치
KR20210078245A (ko) 무선 통신을 이용하여 출입을 제어하는 전자 장치 및 그 방법
KR20150136791A (ko) 실내위치기반서비스를 이용한 인증 및 접근제어 서비스 시스템
JP7451372B2 (ja) 無線システム、無線端末
JP2010122871A (ja) 携帯端末、情報処理システム、プログラム、及び通信方法
JP2008209970A (ja) モバイル端末およびその端末を用いたモバイルシステム
KR102532984B1 (ko) 안테나 제어 장치 및 방법
JP2019153830A (ja) 無線システムおよび無線通信方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210308

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220119

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220125

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20220228

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220324

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20220408

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220802

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220929

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20230124

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230216

C60 Trial request (containing other claim documents, opposition documents)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C60

Effective date: 20230216

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20230228

C21 Notice of transfer of a case for reconsideration by examiners before appeal proceedings

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C21

Effective date: 20230307

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230425

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230524

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7286329

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150