JP7286007B2 - 半導体装置、電力変換装置および半導体装置の製造方法 - Google Patents
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Description
本開示は、半導体装置、電力変換装置および半導体装置の製造方法に関する。
従来、産業機器、家電製品など様々な製品に適用されるパワーモジュールと呼ばれる半導体装置が知られている。たとえば、特開2001-352023号公報には、半導体装置を構成する半導体モジュールを、冷却水が循環する複数のヒートシンクで挟み込み、当該半導体モジュールを冷却する構成が提案されている。
上述した半導体装置では、半導体モジュールを2方向から挟むように、冷却水が循環するヒートシンクを配置している。一方、半導体装置が適用される装置の小型化、軽量化を図るため、当該半導体装置についても十分な冷却性能を維持することで動作の安定性を確保しつつ、小型化・軽量化が求められる。しかし、上述した半導体装置では上記のような要請に十分応えることが難しかった。
本開示は、動作の安定性を確保しつつ小型化・軽量化を図ることが可能な半導体装置および電力変換装置を提供することを目的とする。
本開示に従った半導体装置は、半導体モジュールと、ヒートシンクと、放熱板とを備える。半導体モジュールは第1主面と第2主面とを有する。第2主面は、第1主面とは反対側に位置する。半導体モジュールは、半導体素子と、第1熱伝導板と、第2熱伝導板とを含む。半導体素子は、互いに反対側に位置する2つの主面を有する。第1熱伝導板は半導体素子の2つの主面のうちの一方と接合される。第2熱伝導板は半導体素子の2つの主面のうちの他方と接合される。第1熱伝導板は、第1主面に露出する。第2熱伝導板は、第2主面に露出する。ヒートシンクには、半導体モジュールの第1主面が接続される。放熱板には、半導体モジュールの第2主面が接続される。ヒートシンクは、冷却媒体を流通させる流路を含む。ヒートシンクと放熱板とは、第2主面に垂直な方向から見て半導体モジュールと重ならない位置で接続されている。
本開示に従った電力変換装置は、主変換回路と、制御回路とを備える。主変換回路は、上記半導体装置を有する。主変換回路は、入力される電力を変換して出力する。制御回路は、主変換回路を制御する制御信号を主変換回路に出力する。
本開示に従った半導体装置の製造方法は、ヒートシンク上に半導体モジュールを配置する工程を備える。半導体モジュールは、第1主面と、第2主面とを有する。第2主面は、第1主面とは反対側に位置する。半導体モジュールの第1主面はヒートシンクに面する。さらに、上記半導体装置の製造方法は、半導体モジュールの第2主面に面するように放熱板を配置する工程を備える。放熱板は、第2主面に垂直な方向から見て半導体モジュール上から半導体モジュールと重ならない位置にまで延びている。さらに、半導体装置の製造方法は、放熱板とヒートシンクとを、半導体モジュールと重ならない上記位置において接続する工程を備える。接続する工程では、半導体モジュールの第1主面がヒートシンクと接続されるとともに、半導体モジュールの第2主面が放熱板と接続される。
本開示に従った半導体装置の製造方法は、放熱板に半導体モジュールを接続する工程を備える。半導体モジュールは、第1主面と、第2主面とを有する。第2主面は、第1主面とは反対側に位置する。接続する工程において、第2主面が放熱板とはんだにより接続される。放熱板は、第2主面に垂直な方向から見て半導体モジュール上から半導体モジュールと重ならない位置にまで延びている。さらに、半導体装置の製造方法は、半導体モジュールが接続された放熱板を、ヒートシンクに接続する工程を備える。ヒートシンクに接続する工程では、半導体モジュールの第1主面がヒートシンクと接続されるとともに、半導体モジュールと重ならない位置において放熱板とヒートシンクとが接続される。
上記によれば、動作の安定性を確保しつつ小型化・軽量化を図ることが可能な半導体装置および電力変換装置が得られる。
以下、本開示の実施の形態を説明する。なお、同一の構成には同一の参照番号を付し、その説明は繰り返さない。
実施の形態1.
<半導体装置の構成>
図1は、実施の形態1に係る半導体装置の展開模式図である。図2は、図1に示した半導体装置の正面模式図である。図3は、図2の線分III-IIIにおける部分断面模式図である。図4は、図1に示した半導体装置を構成する半導体モジュールの平面模式図である。図5は、図4に示した半導体モジュールの側面模式図である。図6は、図4に示した半導体モジュールの構造を説明するための模式図である。
<半導体装置の構成>
図1は、実施の形態1に係る半導体装置の展開模式図である。図2は、図1に示した半導体装置の正面模式図である。図3は、図2の線分III-IIIにおける部分断面模式図である。図4は、図1に示した半導体装置を構成する半導体モジュールの平面模式図である。図5は、図4に示した半導体モジュールの側面模式図である。図6は、図4に示した半導体モジュールの構造を説明するための模式図である。
図1~図3に示す半導体装置は、半導体モジュール1と、ヒートシンク2と、放熱板4と、制御基板3と、第1放熱シート43aと、第2放熱シート43bとを主に備える。半導体モジュール1は第1主面1aと第2主面1bとを有する。第2主面1bは、第1主面1aとは反対側に位置する。半導体モジュール1は第1主面1aおよび第2主面1bと交差する方向に延びる端面から突出する信号端子12および主端子13を有する。主端子13には、信号端子12より大きな電流が流れる。なお、半導体モジュール1の具体的な構成は後述する。
ヒートシンク2はモータケースである。ヒートシンク2はモータを内部に保持することが可能である。ヒートシンク2の内部には図3に示すように冷却媒体2fを流通させる流路2cが形成されている。冷却媒体2fはモータ自体を冷却するための媒体である。流路2cは循環流路となっている。冷却媒体2fとしては任意の媒体を用いることができるが、たとえば水が用いられる。流路2cは図3に示すように半導体モジュール1が配置される部分と平面視で重なる領域に形成されている。
具体的には、モータケースであるヒートシンク2は円筒形状の外形を有する。ヒートシンク2は、円形状の底面2kと、底面2kの外周部に連なる曲面状の側面2lとを有する。底面2kは、たとえばモータケースであるヒートシンク2の内部に保持されるモータの回転軸と交差する方向に沿った面である。半導体モジュール1の第1主面1aはヒートシンク2の底面2k上に第1放熱シート43aを介して配置されている。ヒートシンク2の底面2kには図3に示すように凹部2dが形成されている。凹部2dの内部において、ヒートシンク2に半導体モジュール1が接続されている。具体的には、半導体モジュール1の第1主面1aがヒートシンク2の凹部2dの内面に第1放熱シート43aを介して接続されている。
ヒートシンク2の底面2kには、周方向に沿って複数の凹部2dが形成されている。図1では3つの凹部2dが形成されている。複数の凹部2dは周方向において等間隔に配置されていてもよいが、周方向における複数の凹部2dの間隔が異なっていてもよい。それぞれの凹部2dの内面に第1放熱シート43aを介して半導体モジュール1が接続されている。なお、放熱面積が確保できれば、1つの凹部2dに複数の半導体モジュール1を配置してもよい。
半導体モジュール1における主端子13は底面2kにおける外周部に位置する。信号端子12は底面2kにおける中央部に位置する。信号端子12および主端子13の先端部は、底面2kと反対側に向けて曲げられている。
半導体モジュール1から見てヒートシンク2と反対側に放熱板4が配置されている。放熱板4と半導体モジュール1との間には第2放熱シート43bが配置されている。図3に示すように、放熱板4には半導体モジュール1と対向する部分に凹部4dが形成されている。第1放熱シート43aおよび第2放熱シート43bは、たとえばシリコーン樹脂に窒化ホウ素フィラーを分散させた柔軟なシート部材である。放熱板4は板状部材であり、平面視の外形はほぼ円形状である。放熱板4の中央部には開口部が形成されている。半導体モジュール1の信号端子12は当該開口部の内部に配置される。また、放熱板4の外周部には、半導体モジュール1の主端子13が配置される凹部が形成されている。また、放熱板4の中央に形成された開口部の外周には、半導体モジュール1の信号端子12が配置される凹部が形成されている。図3に示すように、放熱板4には第2放熱シート43bを介して半導体モジュール1の第2主面1bが接続される。また、図3に示すようにヒートシンク2と放熱板4とは、第2主面1bに垂直な方向から見て半導体モジュール1と重ならない位置で接続されている。具体的には、ヒートシンク2と放熱板4とは、複数の半導体モジュール1の間の領域において接続されている。このようにすれば、半導体モジュール1で発生した熱は、図3の矢印91に示すように第1放熱シート43aおよびヒートシンク2の凹部2dにおける底面を介して冷却媒体2fに伝わる。さらに、半導体モジュール1で発生した熱は、図3の矢印92で示すように、第2放熱シート43b、放熱板4およびヒートシンク2を介して冷却媒体2fに伝わる。
放熱板4においてヒートシンク2と接続される領域には凹凸部4aが形成されている。ヒートシンク2において放熱板4と接続される領域にも凹凸部2aが形成されている。凹凸部4aと凹凸部2aとは互いに嵌まりあった状態となっている。放熱板4の凹凸部4aとヒートシンク2の凹凸部2aとは面接触している。放熱板4はネジ41によってヒートシンク2に押圧された状態で固定されている。つまり、放熱板4の凹凸部4aとヒートシンク2の凹凸部2aとはカシメ接合されている。凹凸部2aはたとえば高さ3.0mmの凸部が、ピッチ4.0mmで複数形成されている。
放熱板4から見て、ヒートシンク2と反対側に制御基板3が配置されている。制御基板3は放熱板4の中央に位置する開口部を塞ぐように配置されている。制御基板3には半導体モジュール1の信号端子12が接続されている。
なお、放熱板4の平面形状は円形状以外の任意の形状であってもよい。たとえば、放熱板4の平面形状は三角形、四角形、六角形などの多角形状であってもよい。また、制御基板3の平面形状は図1および図2に示すような円形状以外の形状であってもよい。
図4~図6に示すように、半導体モジュール1は、インサートモールドケース11の内部に配置された2つの第1半導体素子21と2つの第2半導体素子22と下面セラミックス基板14(図15参照)と上面セラミックス基板15)と信号端子12と主端子13と配線16とを主に備える。下面セラミックス基板14はセラミックス基板14bと、当該セラミックス基板14bの両面に配置された導体層14a、14cとを含む。セラミックス基板14bは、たとえば縦35mm×横40mm×厚さ0.32mmの窒化ケイ素セラミック基材であってもよい。導体層14a、14cは、たとえば銅膜であってもよい。導体層14a、14cの厚さはたとえば0.8mmとしてもよい。導体層14a,14cはセラミックス基板14bの表面および裏面に貼り付けられていてもよい。
半導体モジュール1の第1主面1aには導体層14aが露出している。上面セラミックス基板15はセラミックス基板15bと、当該セラミックス基板15bの両面に配置された導体層15a、15cとを含む。半導体モジュール1の第2主面1bには導体層15aが露出している。セラミックス基板15bは、たとえば縦30mm×横35mm×厚さ0.32mmの窒化ケイ素セラミック基材であってもよい。導体層15a、15cは、たとえば銅膜であってもよい。導体層15a、15cの厚さはたとえば0.8mmとしてもよい。導体層15a,15cはセラミックス基板14bの表面および裏面に貼り付けられていてもよい。
第1主面1aと第2主面1bとを繋ぐ端面には信号端子12が配置されている。信号端子12が配置された端面と反対側の端面には主端子13が配置されている。信号端子12はたとえば銅製の端子である。信号端子12の厚さはたとえば0.4mmである。主端子13はたとえば銅製の端子である。主端子13の厚さはたとえば0.8mmである。主端子13の厚さは信号端子12の厚さより厚い。
下面セラミックス基板14の導体層14c上に第1半導体素子21と第2半導体素子22とが固定されている。第1半導体素子21はたとえばIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)である。たとえばシリコン製の第1半導体素子21のサイズはたとえば縦16mm×横16mm×厚さ0.3mmである。第1半導体素子21のサイズはたとえば縦15mm×横15mm×厚さ0.3mmであってもよい。たとえばシリコン製の第2半導体素子22はたとえばダイオードである。第2半導体素子22のサイズはたとえば縦16mm×横10mm×厚さ0.3mmである。第2半導体素子22のサイズはたとえば縦15mm×横15mm×厚さ0.3mmであってもよい。なお、第2半導体素子22として、IC(Integrated Circuit)またはMOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field Effect Transistor)を用いてもよい。
第1半導体素子21の上面には表面電極21aと信号電極21bとが形成されている。信号電極21bは信号端子12と配線16を介して接続されている。配線16を構成する材料はたとえばアルミニウムを含む。第2半導体素子22の上面には表面電極22aが形成されている。表面電極21a、22aは上面セラミックス基板15の導体層15cと接続されている。上面セラミックス基板15は支持部11aにより支持されることにより、高さ方向の位置が規定されている。支持部11aの形状は任意の形状とできるが、たとえば円柱状、断面形状が半円状の柱状など任意の形状とすることができる。支持部11aが円柱の一部分となっているような形状を有する場合、インサートモールドケース11を製造するための金型の作製における加工が容易である。さらに、支持部11aが曲面の表面部分を有することで、液状封止樹脂17の流れが支持部11aにより阻害されにくくなる。
支持部11aの高さは半導体モジュール1の底面である第1主面1aから3.6mmである。この結果、半導体モジュール1の厚さ(つまり第1主面1aと第2主面1bとの間の距離)は5.52mmとなる。インサートモールドケース11の側壁の高さを4.90mmとすることができる。この場合、インサートモールドケース11の側壁の高さより半導体モジュール1の厚さが大きくなる。このため、半導体モジュール1の第1主面1aおよび第2主面1bを、それぞれ第1放熱シート43aおよび第2放熱シート43bと確実に接触させることができる。
下面セラミックス基板14の導体層14cは、主端子13のうちの1つと接続されている。上面セラミックス基板15の導体層15cと主端子13のうちの2つははんだ接合されている。
インサートモールドケース11の内部には封止樹脂が配置されている。封止樹脂は、エポキシ樹脂にシリカなどのフィラーを分散させたポッティング樹脂により形成されてもよい。封止樹脂を形成する樹脂は、絶縁性が確保され、インサートモールドケース11内に流し込んで常温または加熱やUV照射などによって硬化させる種類のものであれば、後述するようなポッティング樹脂に限らない。例えば、封止樹脂として液状ゲル等を用いてもよい。なお、図4~図6に示した半導体モジュール1では信号端子12と主端子13とが折り曲げられていない状態を示している。
ここで、第1半導体素子21および第2半導体素子22が2対の2in1でのモジュール構成としているが、当該半導体モジュール1を構成する部品として、パワー半導体素子としての第1半導体素子21が1個のディスクリート部品や、第1半導体素子21および第2半導体素子22が1対の1in1、あるいは6対の6in1といったモジュール構成としてもよい。たとえば、図1に示す様な構成において、1in1のモジュール構成を有する半導体モジュール1を6個配置してもよいし、6in1のモジュール構成を有する半導体モジュール1を1つ配置してもよい。
また、ワイヤボンディングによる配線16としてアルミ製のワイヤを用いたが、銅製ワイヤまたはアルミ被覆銅ワイヤ、あるいは金ワイヤを用いてもよい。
インサートモールドケース11の外形寸法は、たとえば、縦48mm×横43mm×高さ5.0mmとすることができる。インサートモールドケース11を構成する材料は、たとえばPPS(Poly Phenylene Sulfide)樹脂でもよい。インサートモールドケース11はたとえば枠状に形成されている。インサートモールドケース11の材料として、上述したPPS樹脂以外の樹脂、たとえばLCP(Liquid Crystal Polymer、液晶ポリマー)樹脂を用いてもよい。また、ここではインサートモールドケース11とポッティング樹脂とを用いたが、リードフレームとトランスファーモールド樹脂とを用いた半導体装置の製造方法を利用しても、同様の効果を得ることができる。
<半導体装置の製造方法>
図7は、図1に示した半導体装置の製造方法を説明するためのフローチャートである。図8および図9は、図1に示した半導体装置の製造方法を説明するための部分断面模式図である。
図7は、図1に示した半導体装置の製造方法を説明するためのフローチャートである。図8および図9は、図1に示した半導体装置の製造方法を説明するための部分断面模式図である。
図7に示した半導体装置の製造方法では、まず位置決め工程(S10)を実施する。この工程(S10)では、まず、ヒートシンク2上に半導体モジュール1を配置する。具体的には、半導体モジュール1の第1主面1aがヒートシンク2に面するように、半導体モジュール1が配置される。半導体モジュール1は、図8に示すようにヒートシンク2の凹部2d内に配置される。また、半導体モジュール1とヒートシンク2との間には第1放熱シート43aが配置される。第1放熱シート43aはヒートシンク2の表面に貼り付けられてもよい。第1放熱シート43aの表面に半導体モジュール1を貼り付けてもよい。
また、ここでは半導体モジュール1のヒートシンク2に対する接合材料として第1放熱シート43aを用いたが、他の接合材料を用いてもよい。たとえば、ヒートシンク2の表面にはんだ接合可能なメタライズ(ニッケルめっきなど)処理を施し、半導体モジュール1内部のはんだ30(図14参照)よりも低温で溶融するはんだを上記接合材料として用いてもよい。この場合、放熱シートよりも熱伝導に優れ、加熱溶融させることで取り外し可能な接合を行うことが可能となる。
なお、半導体モジュール1において、液状封止樹脂17(図15参照)が硬化した状態、つまりはんだ30の体積が固体の封止樹脂により制約された状態で当該はんだ30が再溶融する場合を考える。この場合、はんだ30の体積膨張によって固体の封止樹脂と部材との隙間が拡大し、当該隙間に溶融したはんだが侵入して半導体モジュール1が破壊する(ポップコーンクラックが発生する)可能性がある。しかし、上記のように接合材料として用いるはんだと半導体モジュール1の内部のはんだ30との融点に差を設けることで、このような問題の発生を抑制できると考えられる。
具体的には、内部のはんだ30として、Sn-7Sb-0.5Cu(融点235℃)を用い、接合材料としての外部のはんだをSn-3Ag-0.5Cu(融点217℃)とすることで、上述した融点の差を確保することができる。そして、上述した内部のはんだ30の融点と外部のはんだの融点との間の温度で半導体モジュール1とヒートシンク2とを加熱接合する。このようにすれば、内部のはんだ30を溶融させずに半導体モジュール1とヒートシンク2とを接合することができる。また、外部のはんだとして、Sn-Bi(融点160℃)を用いることで、内部のはんだ30と外部のはんだとの融点の差を大きくしてもよい。この場合、半導体モジュール1とヒートシンク2との接合プロセスである加熱接合における加熱温度の許容範囲を広くできるので、当該接合プロセスを容易化できる。半導体モジュール1と放熱板4との接合に関しても、同様に低温はんだ(内部のはんだ30より融点の低いはんだ)を用いることで、内部のはんだ30を溶融させずにはんだ接合することが可能となる。
また、この工程(S10)では、半導体モジュール1の第2主面1bに面するように放熱板4を配置する。具体的には、半導体モジュール1の第2主面1b上に第2放熱シート43bを貼り付ける。第2放熱シート43bおよび半導体モジュール1が凹部4dの内部に位置するように、放熱板4を配置する。
上述のように、放熱板4は、第2主面1bに垂直な方向から見て半導体モジュール1上から半導体モジュール1と重ならない位置である凹部4dの外側の領域にまで延びている。放熱板4では、上記凹部4dの外側の領域に凹凸部4aが形成されている。また、当該凹凸部4aと対向するヒートシンク2の領域にも、凹凸部2aが形成されている。つまり、凹凸部2aは凹部2dより外側の領域に形成されている。
次に、図7に示すように固定固定(S20)を実施する。この工程(S20)では、放熱板4とヒートシンク2とを、半導体モジュール1と重ならない上記位置において接続する。具体的には、ネジ41(図2参照)を放熱板4のネジ穴に挿入するとともに、ヒートシンク2の表面に形成されているネジ穴にネジ41の先端部をねじ込んで固定する。このようにして、図9に示すように半導体モジュール1の第1主面1aがヒートシンク2と接続されるとともに、半導体モジュール1の第2主面1bが放熱板4と接続される。
なお、図10に示すように、放熱板4の内部に冷却媒体2nを封入したヒートパイプ4nを形成した構造(ヒートパインプ構造)を採用してもよい。図10は、図1に示した半導体装置の変形例を説明するための部分断面模式図である。図10は図9に対応する。この場合、モータの冷却媒体2fの温度が上昇した場合でも、放熱板4のヒートパインプ4nに流通する冷却媒体2nにより半導体モジュール1を安定して冷却できる。つまり、モータの状態とは独立して安定した冷却能力を確保することができる。
その後、制御基板3を放熱板4上に配置し、制御基板3と半導体モジュール1の信号端子12とを接続する。このようにして図1~図3に示した半導体装置を得ることができる。
<半導体モジュールの製造方法>
図11は、図4に示した半導体モジュールの製造方法を説明するためのフローチャートである。図12~図15は、図4~図6に示した半導体モジュールの製造方法を説明するための断面模式図である。
図11は、図4に示した半導体モジュールの製造方法を説明するためのフローチャートである。図12~図15は、図4~図6に示した半導体モジュールの製造方法を説明するための断面模式図である。
図11に示すように、半導体モジュール1の製造方法においては、まず第1固定工程(S110)が実施される。この工程(S110)では、図12に示すように下面セラミックス基板14にインサートモールドケース11が接着剤などの接続部材(図示せず)によって固定される。インサートモールドケース11には主端子13および信号端子12が固定されている。また、この工程(S110)では、下面セラミックス基板14の導体層14c上に板状はんだ30および第1半導体素子21および第2半導体素子22が配置される。その後、リフロー炉での加熱により板状はんだが溶融することで、図13に示すように導体層14cに第1半導体素子21および第2半導体素子22がはんだ31により固定される。
次に、配線工程(S120)が実施される。この工程(S120)では、第1半導体素子21の上面に形成されている信号電極21b(図6参照)と信号端子12とを配線16により接続する。図13に示す、信号電極21bと信号端子12とを電気的に接続する配線16はたとえばアルミニウムワイヤである。
次に、第2固定工程(S130)を実施する。この工程(S130)では、図14に示すように、第1半導体素子21および第2半導体素子22上に板状はんだ30をそれぞれ配置する。また、主端子13においてインサートモールドケース11内に位置する部分上にも板状はんだ30を配置する。板状はんだ30上に上面セラミックス基板15を配置する。上面セラミックス基板15における導体層15cが板状はんだ30に面するように、上面セラミックス基板15が配置される。この状態で、リフロー炉での加熱によって板状はんだ30が溶融し、上面セラミックス基板15と第1半導体素子21および第2半導体素子22とが接続される。このとき、図15に示すように、上面セラミックス基板15において板状はんだ30に面する側の一部がインサートモールドケース11の支持部11aの上端に接触することで、上面セラミックス基板15の高さ位置が決定される。図15に示すように、第1半導体素子21および第2半導体素子22の表面電極21a、22a(図6参照)は、はんだ31によって上面セラミックス基板15の導体層15cと接続される。また、主端子13がはんだ31によって導体層15cと接続される。
次に、封止工程(S140)が実施される。この工程(S140)では、インサートモールドケース11の内部に液状封止樹脂17を配置し、第1半導体素子21および第2半導体素子22を封止する。液状封止樹脂17は、たとえばダイレクトポッティング樹脂を60℃程度に加熱してインサートモールドケース11内に流し込んでもよい。その後、真空脱泡してから加熱して当該液状封止樹脂17を硬化させることにより、固体の封止樹脂が得られる。樹脂の加熱条件としては、たとえば第1加熱処理として加熱温度をたとえば100℃、加熱時間をたとえば1.5時間とし、第2加熱処理として加熱温度をたとえば140℃、加熱時間をたとえば1.5時間としてもよい。このようにして図4および図5に示した半導体モジュール1が得られる。
<半導体装置の変形例>
図16は、実施の形態1に係る半導体装置の第1変形例を説明するための部分断面模式図である。図16に示した半導体装置は、基本的には図1~図6に示した半導体装置と同様の構成を備えるが、放熱板4とヒートシンク2との接続部の構成が図1~図6に示した半導体装置と異なっている。具体的には、図16に示した半導体装置では、放熱板4とヒートシンク2との接続部において、放熱板4の表面およびヒートシンク2の表面2gが平面となっている。また、当該接続部では、放熱板4とヒートシンク2との間に放熱シート43が配置されている。つまり、当該接続部では、放熱板4とヒートシンク2とが放熱シート43を介して熱的に接続されている。
図16は、実施の形態1に係る半導体装置の第1変形例を説明するための部分断面模式図である。図16に示した半導体装置は、基本的には図1~図6に示した半導体装置と同様の構成を備えるが、放熱板4とヒートシンク2との接続部の構成が図1~図6に示した半導体装置と異なっている。具体的には、図16に示した半導体装置では、放熱板4とヒートシンク2との接続部において、放熱板4の表面およびヒートシンク2の表面2gが平面となっている。また、当該接続部では、放熱板4とヒートシンク2との間に放熱シート43が配置されている。つまり、当該接続部では、放熱板4とヒートシンク2とが放熱シート43を介して熱的に接続されている。
このような構成によっても、半導体モジュール1で発生した熱のうち第2放熱シート43bおよび放熱板4を介して伝わった熱を、上記接続部を介してヒートシンク2の冷却媒体2fへ伝えることができる。このような構成は、上述した接続部の面積が十分に大きい場合に採用できる。また、放熱板4がヒートシンク2に向けて押圧された状態となるように、ネジ41などの固定部材によって放熱板4が固定されていることが好ましい。このような構成によっても、図1~図6に示した半導体装置と同様の効果を得ることができる。また、上述した放熱シート43に代えて、放熱グリスを配置してもよい。また、放熱板4とヒートシンク2とをはんだで接合してもよい。この場合、ヒートシンク2がはんだ付け可能な材料により構成されていることが好ましい。あるいは、ヒートシンク2および放熱板4の表面に、はんだの濡れ性に優れたニッケルなどの金属層を形成してもよい。この場合、放熱板4からヒートシンク2への伝熱特性を向上させることができる。
図17は、実施の形態1に係る半導体装置の第2変形例を説明するための部分断面模式図である。図17に示した半導体装置は、基本的には図1~図6に示した半導体装置と同様の構成を備えるが、半導体モジュール1とヒートシンク2との接続部の構成が図1~図6に示した半導体装置と異なっている。具体的には、図17に示した半導体装置では、ヒートシンク2に、凹部2dの底部の表面から流路2cに到達する開口部2iが形成されている。半導体モジュール1の第1主面1aが開口部2iを塞ぐように、半導体モジュール1がヒートシンク2に接続されている。開口部2iを囲むように、凹部2dの底部の表面には環状溝2hが形成されている。環状溝2hの内部にはOリング23が配置されている。Oリング23は環状溝2hの内面と半導体モジュール1の第1主面1aとに接触している。
半導体モジュール1の第1主面1aにおいて開口部2iと重なる領域には、フィン部14dが形成されている。具体的には、フィン部14dは半導体モジュール1の下面セラミックス基板14における導体層14a(図3参照)に形成されている。この結果、半導体モジュール1の第1主面1aはヒートシンク2の冷却媒体2fと直接接触する。
このようにすれば、図1~図6に示した半導体装置と同様の効果を得られるとともに、半導体モジュール1において発生する熱を第1主面1aから冷却媒体2fへ直接的に伝えることができる。また、フィン部14d形成されているので、半導体モジュール1と冷却媒体2fとの接触面積を、当該フィン部14dが形成されていない場合より大きくすることができる。この結果、半導体モジュール1から冷却媒体2fへの伝熱効率を向上させることができる。
なお、上述した半導体モジュール1において、上面セラミックス基板15および下面セラミックス基板14に代えて板状の導電体からなる基板(ヒートシンク)を用いてもよい。当該基板の材料としてはたとえば銅または銅合金を用いることができる。また、この場合、半導体モジュール1において第1放熱シート43aとして、インサートモールドケース11により信号端子12および主端子13と接合された部材を用いてもよい。この場合半導体モジュール1の部品点数を削減できる。
なお、第1半導体素子21および第2半導体素子22と下面セラミックス基板14および上面セラミックス基板15との接続にはんだを用いたが、他の部材を用いてもよい。たとえば、当該接続に用いる接合材として、銀フィラーをエポキシ樹脂に分散させた導電性接着剤、あるいはナノ粒子を低温焼成させる銀焼結材または銅焼結材などを用いてもよい。
下面セラミックス基板14の導体層14a,14cおよび上面セラミックス基板15の導体層15a、15cを構成する材料は銅以外の金属を用いてもよい。たとえば、当該材料としてアルミニウムまたはニッケルを用いてもよい。アルミニウムを当該材料として用いる場合、はんだに対する濡れ性がアルミニウムは相対的に低いため、導体層14a,14c,15a,15cの最表面が銅、ニッケル、金、銀などの金属により構成されることが好ましい。また、第1半導体素子21および第2半導体素子22の表面電極21a,22aおよび信号電極21bを構成する材料は、はんだまたは銀焼結材で接合できる銅、金、銀、白金などであってもよい。
<作用効果>
本実施の形態に従った半導体装置は、半導体モジュール1と、ヒートシンク2と、放熱板4とを備える。半導体モジュール1は第1主面1aと第2主面1bとを有する。第2主面1bは、第1主面1aとは反対側に位置する。半導体モジュール1は、半導体素子としての第1半導体素子21および第2半導体素子22と、第1熱伝導板としての下面セラミックス基板14と、第2熱伝導板としての上面セラミックス基板15とを含む。半導体素子(第1半導体素子21および第2半導体素子22)は、互いに反対側に位置する2つの主面を有する。第1熱伝導板(下面セラミックス基板14)は半導体素子の2つの主面のうちの一方と接合される。第2熱伝導板(上面セラミックス基板15)は半導体素子の2つの主面のうちの他方と接合される。第1熱伝導板(下面セラミックス基板14)は、第1主面1aに露出する。第2熱伝導板(上面セラミックス基板15)は、第2主面1bに露出する。ヒートシンク2には、半導体モジュール1の第1主面1aが接続される。放熱板4には、半導体モジュール1の第2主面1bが接続される。ヒートシンク2は、冷却媒体2fを流通させる流路2cを含む。ヒートシンク2と放熱板4とは、第2主面1bに垂直な方向から見て半導体モジュール1と重ならない位置で接続されている。
本実施の形態に従った半導体装置は、半導体モジュール1と、ヒートシンク2と、放熱板4とを備える。半導体モジュール1は第1主面1aと第2主面1bとを有する。第2主面1bは、第1主面1aとは反対側に位置する。半導体モジュール1は、半導体素子としての第1半導体素子21および第2半導体素子22と、第1熱伝導板としての下面セラミックス基板14と、第2熱伝導板としての上面セラミックス基板15とを含む。半導体素子(第1半導体素子21および第2半導体素子22)は、互いに反対側に位置する2つの主面を有する。第1熱伝導板(下面セラミックス基板14)は半導体素子の2つの主面のうちの一方と接合される。第2熱伝導板(上面セラミックス基板15)は半導体素子の2つの主面のうちの他方と接合される。第1熱伝導板(下面セラミックス基板14)は、第1主面1aに露出する。第2熱伝導板(上面セラミックス基板15)は、第2主面1bに露出する。ヒートシンク2には、半導体モジュール1の第1主面1aが接続される。放熱板4には、半導体モジュール1の第2主面1bが接続される。ヒートシンク2は、冷却媒体2fを流通させる流路2cを含む。ヒートシンク2と放熱板4とは、第2主面1bに垂直な方向から見て半導体モジュール1と重ならない位置で接続されている。
このようにすれば、放熱板4を介して半導体モジュール1の第2主面1b側からも半導体モジュール1の熱をヒートシンク2へ伝えることができる。このため、従来のように半導体モジュール1の第1主面1aおよび第2主面1bの両面側に冷却媒体の流路を配置するといった構成を採用することなく、半導体モジュール1を上記両面側から効果的に冷却できる。したがって、半導体モジュール1を十分に冷却して半導体装置の動作の安定性を確保しつつ、上記両面側に冷却媒体の流路を配置する場合より当該半導体装置の小型化、軽量化を図ることができる。
上記半導体装置において、第1熱伝導板および第2熱伝導板はセラミックス基板である。セラミックス基板とは、セラミックスを含む絶縁基板であって、ベース基板としてのセラミックス基板14b、15bの表面及び裏面にそれぞれ導体層14a、14c、15a,15cが配置された構成であってもよい。この場合、第1半導体素子21および第2半導体素子22をヒートシンク2および放熱板4から電気的に絶縁した状態で、第1半導体素子21および第2半導体素子22からヒートシンク2および放熱板4に熱を伝えることができる。
上記半導体装置において、ヒートシンク2と放熱板4とは面接触している。この場合、放熱板4からヒートシンク2への伝熱効率を向上させることができる。
上記半導体装置において、ヒートシンク2と放熱板4とはカシメ接合されている。この場合、放熱板4からヒートシンク2への伝熱効率を向上させることができる。
上記半導体装置において、放熱板4がヒートパイプ4nを含んでもよい。この場合、ヒートシンク2の状態とは独立して放熱板4により半導体モジュール1を冷却できる。
上記半導体装置は、放熱板4上に配置された制御基板3を備える。このようにヒートシンク2、半導体モジュール1、放熱板4および制御基板3を積層配置することで、制御基板3を放熱板4とは離れた別の位置に配置する場合より、制御基板3と半導体モジュール1との接続構造などを簡略化できる。この結果、半導体装置の小型化を図ることができる。
上記半導体装置は、第1放熱シート43aと第2放熱シート43bとを備える。第1放熱シート43aは、半導体モジュール1の第1主面1aとヒートシンク2との間に配置される。第2放熱シート43bは、半導体モジュール1の第2主面1bと放熱板4との間に配置される。
この場合、半導体モジュール1からヒートシンク2または放熱板4への熱伝導をより確実に行うことができる。
上記半導体装置において、ヒートシンク2には、表面から流路2cに到達する開口部2iが形成されている。半導体モジュール1の第1主面1aが開口部2iを塞ぐように、半導体モジュール1がヒートシンク2に接続されている。上記半導体装置では、半導体モジュール1の第1主面1aにおいて開口部2iと重なる領域にはフィン部14dが形成されていてもよい。
この場合、半導体モジュール1から発生する熱を流路2cに流れる冷却媒体2fへ直接的に伝えることができる。
上記半導体装置において、ヒートシンク2はモータを内部に保持するモータケースである。この場合、本実施の形態に係る半導体装置の構成をモータに適用することで、モータの小型化・軽量化を図ることができる。
上記半導体装置において、ヒートシンク2は、モータの回転軸と交差する底面2kを含む。底面2k上に半導体モジュール1および放熱板4が配置される。半導体モジュール1は、信号端子12と、主端子13とを含む。主端子13には、信号端子12より大きな電流が流れる。主端子13は底面2kにおける外周部に位置する。信号端子12は底面2kにおける中央部に位置する。
この場合、主端子13が外周側に配置されているので、大電流を流すため相対的に太い配線を主端子13に接続しやすい構造となっている。また、信号端子12が底面2kの中央部において制御基板3と重なるように配置できる。この場合、制御基板3のサイズを底面2kの中央部のみを覆うように底面2kの面積より小さく設定することができる。このように制御基板3のサイズを小さくできれば、制御基板3の基板(たとえばエポキシ基板など)のサイズを小さくできるため、制御基板3の製造コストを低減できる。
本実施の形態に従った半導体装置の製造方法は、ヒートシンク2上に半導体モジュール1を配置する工程(S10)を備える。半導体モジュール1は、第1主面1aと、第2主面1bとを有する。第2主面1bは、第1主面1aとは反対側に位置する。半導体モジュール1の第1主面1aはヒートシンク2に面する。さらに、上記半導体装置の製造方法は、半導体モジュール1の第2主面1bに面するように放熱板4を配置する工程(S10)を備える。放熱板4は、第2主面1bに垂直な方向から見て半導体モジュール1上から半導体モジュール1と重ならない位置にまで延びている。さらに、半導体装置の製造方法は、放熱板4とヒートシンク2とを、半導体モジュール1と重ならない上記位置において接続する工程(S20)を備える。接続する工程(S20)では、半導体モジュール1の第1主面1aがヒートシンク2と接続されるとともに、半導体モジュール1の第2主面1bが放熱板4と接続される。このようにすれば、本実施の形態に係る半導体装置を得ることができる。
実施の形態2.
<半導体装置の構成>
図18は、実施の形態2に係る半導体装置の部分断面模式図である。図18に示した半導体装置は、基本的には図1~図6に示した半導体装置と同様の構成を備えるが、半導体モジュール1の構成および半導体モジュール1と放熱板4との接続部の構成が図1~図6に示した半導体装置と異なっている。具体的には、図18に示した半導体装置では、はんだ31によって下面セラミックス基板14が放熱板4に接続されている。また、第1放熱シート43aによって半導体モジュール1の上面セラミックス基板15がヒートシンク2に接続されている。また、半導体モジュール1のインサートモールドケース11は放熱板4に固定されている。第1半導体素子21および第2半導体素子22は、はんだ31によって上面セラミックス基板15および下面セラミックス基板14に接続されている。インサートモールドケース11の内部は封止樹脂7により封止されている。
<半導体装置の構成>
図18は、実施の形態2に係る半導体装置の部分断面模式図である。図18に示した半導体装置は、基本的には図1~図6に示した半導体装置と同様の構成を備えるが、半導体モジュール1の構成および半導体モジュール1と放熱板4との接続部の構成が図1~図6に示した半導体装置と異なっている。具体的には、図18に示した半導体装置では、はんだ31によって下面セラミックス基板14が放熱板4に接続されている。また、第1放熱シート43aによって半導体モジュール1の上面セラミックス基板15がヒートシンク2に接続されている。また、半導体モジュール1のインサートモールドケース11は放熱板4に固定されている。第1半導体素子21および第2半導体素子22は、はんだ31によって上面セラミックス基板15および下面セラミックス基板14に接続されている。インサートモールドケース11の内部は封止樹脂7により封止されている。
<半導体装置の製造方法>
図19は、図18に示した半導体装置の製造方法を説明するためのフローチャートである。図20~図23は、図18に示した半導体装置の製造方法を説明するための部分断面模式図である。
図19は、図18に示した半導体装置の製造方法を説明するためのフローチャートである。図20~図23は、図18に示した半導体装置の製造方法を説明するための部分断面模式図である。
図19に示すように、半導体装置の製造方法では、まず第1固定工程(S210)を実施する。この工程(S210)では、図20に示すように、放熱板4の凹部4d内に板状はんだ30を配置する。板状はんだ30上に下面セラミックス基板14を配置する。下面セラミックス基板14における導体層14aが板状はんだ3に面するように、下面セラミックス基板14が配置される。下面セラミックス基板14の導体層14c上に、板状はんだ30を配置する。板状はんだ30上に第1半導体素子21および第2半導体素子22が配置される。その後、リフロー炉での加熱により、板状はんだ30を溶融させる。この結果、図21に示すように放熱板4の凹部4dの内壁に下面セラミックス基板14がはんだ31によって固定される。また、下面セラミックス基板14の導体層14cに第1半導体素子21および第2半導体素子22がはんだ31によって固定される。なお、下面セラミックス基板14の導体層14aの表面が半導体モジュール1の第2主面1bを構成する。
次に、第2固定工程(S220)を実施する。この工程(S220)では、下面セラミックス基板14を囲むように、放熱板4の表面上にインサートモールドケース11を配置する。また、第1半導体素子21および第2半導体素子22上に板状はんだ30をそれぞれ配置する。板状はんだ30上に上面セラミックス基板15を配置する。導体層15cが板状はんだ30に面するように、上面セラミックス基板15は配置される。この状態で、リフトーロでの加熱により板状はんだ30を溶融させる。この結果、図22に示すように、はんだ31によって上面セラミックス基板15を第1半導体素子21および第2半導体素子22に固定できる。上面セラミックス基板15の高さ方向の位置は、支持部11aに上面セラミックス基板15が一部接触することにより規定される。
次に、配線工程(S230)が実施される。この工程(S230)では、図13に示した工程と同様に第1半導体素子21の信号電極21bと図示しない信号端子12とが配線によって接続される。
次に、封止工程(S240)が実施される。この工程(S240)では、図11に示した封止工程(S140)と同様に、インサートモールドケース11内に液状封止樹脂が配置される。当該液状封止樹脂を加熱して硬化することで、封止樹脂7が形成される。このようにして、放熱板4に半導体モジュール1が固定された構造体を得ることができる。
次に、位置決め工程(S250)が実施される。この工程(S250)では、放熱板4において半導体モジュール1が固定された面がヒートシンク2に面するように、ヒートシンク2上に放熱板4が配置される。半導体モジュール1の第1主面1aがヒートシンク2に面する。第1主面1aとヒートシンク2との間には第1放熱シート43aが配置される。
次に、第3固定工程(S260)を実施する。この工程(S260)では、放熱板4をヒートシンク2に対してネジ41等の固定部材により固定する。このとき、放熱板4の凹凸部4aとヒートシンク2の凹凸部2aとは互いに噛み合うように面接触する。放熱板4とヒートシンク2とはカシメ接続される。このようにして、図18に示した半導体装置を得ることができる。
<作用効果>
上記半導体装置は、第1放熱シート43aとはんだ31とを備える。第1放熱シート43aは、半導体モジュール1の第1主面1aとヒートシンク2との間に配置される。はんだ31は、半導体モジュール1の第2主面1bと放熱板4との間に配置される。
上記半導体装置は、第1放熱シート43aとはんだ31とを備える。第1放熱シート43aは、半導体モジュール1の第1主面1aとヒートシンク2との間に配置される。はんだ31は、半導体モジュール1の第2主面1bと放熱板4との間に配置される。
この場合、図1~図6に示した半導体装置と同様の効果を得ることができる。また、半導体モジュール1がはんだ31により放熱板4に固定されているので、当該はんだ31を介して半導体モジュール1の熱を放熱板4に伝えることができる。
本実施の形態に従った半導体装置の製造方法は、放熱板4に半導体モジュール1を接続する工程(S210、S220、S230、S240)を備える。半導体モジュール1は、第1主面1aと、第2主面1bとを有する。第2主面1bは、第1主面1aとは反対側に位置する。接続する工程(S210、S220、S230、S240)において、第2主面1bが放熱板4とはんだ31により接続される。放熱板4は、第2主面1bに垂直な方向から見て半導体モジュール1上から半導体モジュール1と重ならない位置にまで延びている。さらに、半導体装置の製造方法は、半導体モジュール1が接続された放熱板4を、ヒートシンク2に接続する工程(S260)を備える。ヒートシンク2に接続する工程(S260)では、半導体モジュール1の第1主面1aがヒートシンク2と接続されるとともに、半導体モジュール1と重ならない位置において放熱板4とヒートシンク2とが接続される。このようにすれば、図18に示した半導体装置を得ることができる。
実施の形態3.
<半導体装置の構成>
図24は、実施の形態3に係る半導体装置の展開模式図である。図25は、図24に示した半導体装置の正面模式図である。図25は、図24に示した半導体装置の具体的な構成例を示している。
<半導体装置の構成>
図24は、実施の形態3に係る半導体装置の展開模式図である。図25は、図24に示した半導体装置の正面模式図である。図25は、図24に示した半導体装置の具体的な構成例を示している。
図24および図25に示した半導体装置は、基本的には図1~図6に示した半導体装置と同様の構成を備えるが、ヒートシンク2に対する半導体モジュール1と放熱板4と制御基板3との相対的な位置が図1~図6に示した半導体装置と異なっている。具体的には、図24および図25に示した半導体装置では、半導体モジュール1、放熱板4および制御基板3が円筒形状のヒートシンク2の側面2l上に配置されている。モータケースであるヒートシンク2は円筒形状の外形を有する。ヒートシンク2は、円形状の底面2kと、底面の外周部に連なる側面2lとを有する。側面2lは、曲面状の第1部分2mと、平面状の第2部分2jとを有する。半導体モジュール1の第1主面1a(図3参照)はヒートシンク2の側面2lにおける第2部分2j上に配置されている。放熱板4は半導体モジュール1を覆うように配置されている。
放熱板4もヒートシンク2の側面2lにおける平坦な第2部分2jに接続されている。なお、放熱板4はヒートシンク2の側面2lにおける曲面状の第1部分2mに接続されていてもよい。ヒートシンク2の第2部分2jの内部には流路2c(図3参照)が形成されている。制御基板3は放熱板4上に配置されている。なお、放熱板4には半導体モジュール1の主端子13および信号端子12を放熱板4の外側と接続するための貫通孔が形成されていてもよい。
<作用効果>
上記半導体装置において、モータケースであるヒートシンク2は円筒形状の外形を有する。ヒートシンク2は、円形状の底面2kと、底面の外周部に連なる側面2lとを有する。側面2lは、曲面状の第1部分2mと、平面状の第2部分2jとを有する。半導体モジュール1の第1主面1aはヒートシンク2の側面2lにおける第2部分2j上に配置されている。
上記半導体装置において、モータケースであるヒートシンク2は円筒形状の外形を有する。ヒートシンク2は、円形状の底面2kと、底面の外周部に連なる側面2lとを有する。側面2lは、曲面状の第1部分2mと、平面状の第2部分2jとを有する。半導体モジュール1の第1主面1aはヒートシンク2の側面2lにおける第2部分2j上に配置されている。
この場合、円筒形状のヒートシンク2の側面2l上に半導体モジュール1および放熱板4を配置することができるので、ヒートシンク2の底面2k上に半導体モジュール1および放熱板4を配置することが難しいような場合であっても本開示に係る半導体装置の構成を適用できる。
実施の形態4.
本実施の形態は、上述した実施の形態1~実施の形態3のいずれか1つにかかる半導体装置を電力変換装置に適用したものである。本開示は特定の電力変換装置に限定されるものではないが、以下、実施の形態4として、三相のインバータに本開示を適用した場合について説明する。
本実施の形態は、上述した実施の形態1~実施の形態3のいずれか1つにかかる半導体装置を電力変換装置に適用したものである。本開示は特定の電力変換装置に限定されるものではないが、以下、実施の形態4として、三相のインバータに本開示を適用した場合について説明する。
図26は、本実施の形態にかかる電力変換装置を適用した電力変換システムの構成を示すブロック図である。
図26に示す電力変換システムは、電源100、電力変換装置200、負荷300から構成される。電源100は、直流電源であり、電力変換装置200に直流電力を供給する。電源100は種々のもので構成することが可能であり、例えば、直流系統、太陽電池、蓄電池で構成することができるし、交流系統に接続された整流回路やAC/DCコンバータで構成することとしてもよい。また、電源100を、直流系統から出力される直流電力を所定の電力に変換するDC/DCコンバータによって構成することとしてもよい。
電力変換装置200は、電源100と負荷300の間に接続された三相のインバータであり、電源100から供給された直流電力を交流電力に変換し、負荷300に交流電力を供給する。電力変換装置200は、図26に示すように、直流電力を交流電力に変換して出力する主変換回路201と、主変換回路201を制御する制御信号を主変換回路201に出力する制御回路203とを備えている。
負荷300は、電力変換装置200から供給された交流電力によって駆動される三相の電動機である。なお、負荷300は特定の用途に限られるものではなく、各種電気機器に搭載された電動機であり、例えば、ハイブリッド自動車や電気自動車、鉄道車両、エレベーター、もしくは、空調機器向けの電動機として用いられる。
以下、電力変換装置200の詳細を説明する。主変換回路201は、スイッチング素子と還流ダイオードを備えており(図示せず)、スイッチング素子がスイッチングすることによって、電源100から供給される直流電力を交流電力に変換し、負荷300に供給する。主変換回路201の具体的な回路構成は種々のものがあるが、本実施の形態にかかる主変換回路201は2レベルの三相フルブリッジ回路であり、6つのスイッチング素子とそれぞれのスイッチング素子に逆並列された6つの還流ダイオードから構成することができる。主変換回路201の各スイッチング素子および各還流ダイオードの少なくともいずれかは、上述した実施の形態1~実施の形態3のいずれかの半導体装置に相当する半導体装置202が有するスイッチング素子又は還流ダイオードである。6つのスイッチング素子は2つのスイッチング素子ごとに直列接続され上下アームを構成し、各上下アームはフルブリッジ回路の各相(U相、V相、W相)を構成する。そして、各上下アームの出力端子、すなわち主変換回路201の3つの出力端子は、負荷300に接続される。
また、主変換回路201は、各スイッチング素子を駆動する駆動回路(図示なし)を備えているが、駆動回路は半導体装置202に内蔵されていてもよいし、半導体装置202とは別に駆動回路を備える構成であってもよい。駆動回路は、主変換回路201のスイッチング素子を駆動する駆動信号を生成し、主変換回路201のスイッチング素子の制御電極に供給する。具体的には、後述する制御回路203からの制御信号に従い、スイッチング素子をオン状態にする駆動信号とスイッチング素子をオフ状態にする駆動信号とを各スイッチング素子の制御電極に出力する。スイッチング素子をオン状態に維持する場合、駆動信号はスイッチング素子の閾値電圧以上の電圧信号(オン信号)であり、スイッチング素子をオフ状態に維持する場合、駆動信号はスイッチング素子の閾値電圧以下の電圧信号(オフ信号)となる。
制御回路203は、負荷300に所望の電力が供給されるよう主変換回路201のスイッチング素子を制御する。具体的には、負荷300に供給すべき電力に基づいて主変換回路201の各スイッチング素子がオン状態となるべき時間(オン時間)を算出する。例えば、出力すべき電圧に応じてスイッチング素子のオン時間を変調するPWM制御によって主変換回路201を制御することができる。そして、各時点においてオン状態となるべきスイッチング素子にはオン信号を、オフ状態となるべきスイッチング素子にはオフ信号が出力されるよう、主変換回路201が備える駆動回路に制御指令(制御信号)を出力する。駆動回路は、この制御信号に従い、各スイッチング素子の制御電極にオン信号又はオフ信号を駆動信号として出力する。
本実施の形態に係る電力変換装置では、主変換回路201を構成する半導体装置202として実施の形態1~実施の形態3のいずれかにかかる半導体装置を適用するため、電力変換装置の動作の安定性を確保しつつ当該装置の小型化・軽量化を実現することができる。
本実施の形態では、2レベルの三相インバータに本開示を適用する例を説明したが、本開示は、これに限られるものではなく、種々の電力変換装置に適用することができる。本実施の形態では、2レベルの電力変換装置としたが3レベルやマルチレベルの電力変換装置であっても構わないし、単相負荷に電力を供給する場合には単相のインバータに本開示を適用しても構わない。また、直流負荷等に電力を供給する場合にはDC/DCコンバータやAC/DCコンバータに本開示を適用することも可能である。
また、本開示を適用した電力変換装置は、上述した負荷が電動機の場合に限定されるものではなく、例えば、放電加工機やレーザー加工機、又は誘導加熱調理器や非接触給電システムの電源装置として用いることもでき、さらには太陽光発電システムや蓄電システム等のパワーコンディショナーとして用いることも可能である。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。矛盾のない限り、今回開示された実施の形態の少なくとも2つを組み合わせてもよい。本開示の基本的な範囲は、上記した説明ではなく請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることを意図される。
1 半導体モジュール、1a 第1主面、1b 第2主面、2 ヒートシンク、2a,4a 凹凸部、2c 流路、2d,4d 凹部、2f,2n 冷却媒体、2g 表面、2h 環状溝、2i 開口部、2j 第2部分、2k 底面、2l 側面、2m 第1部分、3 制御基板、4 放熱板、4n ヒートパイプ、7 封止樹脂、11 インサートモールドケース、11a 支持部、12 信号端子、13 主端子、14 下面セラミックス基板、14a,14c,15a,15c 導体層、14b,15b セラミックス基板、14d フィン部、15 上面セラミックス基板、16 配線、17 液状封止樹脂、21 第1半導体素子、21a,22a 表面電極、21b 信号電極、22 第2半導体素子、23 Oリング、 31はんだ、41 ネジ、43 放熱シート、43a 第1放熱シート、43b 第2放熱シート、91,92 矢印、100 電源、200 電力変換装置、201 主変換回路、202 半導体装置、203 制御回路、300 負荷。
Claims (14)
- 半導体モジュールを備え、前記半導体モジュールは第1主面と、前記第1主面とは反対側に位置する第2主面とを有し、
前記半導体モジュールは、半導体素子と、第1熱伝導板と、第2熱伝導板とを含み、前記半導体素子は、互いに反対側に位置する2つの主面を有し、
前記第1熱伝導板は前記半導体素子の前記2つの主面のうちの一方と接合され、
前記第2熱伝導板は前記半導体素子の前記2つの主面のうちの他方と接合され、
前記第1熱伝導板は、前記第1主面に露出し、
前記第2熱伝導板は、前記第2主面に露出し、さらに、
前記半導体モジュールの前記第1主面が接続されたヒートシンクと、
前記半導体モジュールの前記第2主面が接続された放熱板とを備え、
前記ヒートシンクは、冷却媒体を流通させる流路を含み、
前記ヒートシンクと前記放熱板とは、前記第2主面に垂直な方向から見て前記半導体モジュールと重ならない位置で接続されている、半導体装置。 - 前記第1熱伝導板および前記第2熱伝導板はセラミックス基板である、請求項1に記載の半導体装置。
- 前記ヒートシンクと前記放熱板とは面接触している、請求項1または請求項2に記載の半導体装置。
- 前記ヒートシンクと前記放熱板とはカシメ接合されている、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の半導体装置。
- 前記放熱板がヒートパイプを含む、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の半導体装置。
- 前記放熱板上に配置された制御基板を備える、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の半導体装置。
- 前記半導体モジュールの前記第1主面と前記ヒートシンクとの間に配置された第1放熱シートと、
前記半導体モジュールの前記第2主面と前記放熱板との間に配置された第2放熱シートと、を備える、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の半導体装置。 - 前記半導体モジュールの前記第1主面と前記ヒートシンクとの間に配置された第1放熱シートと、
前記半導体モジュールの前記第2主面と前記放熱板との間に配置されたはんだと、を備える、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の半導体装置。 - 前記ヒートシンクには、表面から前記流路に到達する開口部が形成され、
前記半導体モジュールの前記第1主面が前記開口部を塞ぐように、前記半導体モジュールが前記ヒートシンクに接続されている、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の半導体装置。 - 前記ヒートシンクはモータを内部に保持するモータケースである、請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の半導体装置。
- 前記ヒートシンクは、前記モータの回転軸と交差する底面を含み、
前記底面上に前記半導体モジュールおよび前記放熱板が配置され、
前記半導体モジュールは、
信号端子と、
前記信号端子より大きな電流が流れる主端子と、を含み、
前記主端子は前記底面における外周部に位置し、
前記信号端子は前記底面における中央部に位置する、請求項10に記載の半導体装置。 - 請求項1に記載の半導体装置を有し、入力される電力を変換して出力する主変換回路と、
前記主変換回路を制御する制御信号を前記主変換回路に出力する制御回路と、
を備えた電力変換装置。 - ヒートシンク上に半導体モジュールを配置する工程を備え、
前記半導体モジュールは、第1主面と、前記第1主面とは反対側に位置する第2主面とを有し、
前記半導体モジュールの前記第1主面は前記ヒートシンクに面し、さらに、
前記半導体モジュールの前記第2主面に面するように放熱板を配置する工程を備え、
前記放熱板は、前記第2主面に垂直な方向から見て前記半導体モジュール上から前記半導体モジュールと重ならない位置にまで延びており、さらに、
前記放熱板と前記ヒートシンクとを、前記半導体モジュールと重ならない前記位置において接続する工程とを備え、
前記接続する工程では、前記半導体モジュールの前記第1主面が前記ヒートシンクと接続されるとともに、前記半導体モジュールの前記第2主面が前記放熱板と接続される、半導体装置の製造方法。 - 放熱板に半導体モジュールを接続する工程を備え、
前記半導体モジュールは、第1主面と、前記第1主面とは反対側に位置する第2主面とを有し、
前記接続する工程において、前記第2主面が前記放熱板とはんだにより接続され、かつ、前記放熱板は、前記第2主面に垂直な方向から見て前記半導体モジュール上から前記半導体モジュールと重ならない位置にまで延びており、さらに、
前記半導体モジュールが接続された前記放熱板を、ヒートシンクに接続する工程を備え、
前記ヒートシンクに接続する工程では、前記半導体モジュールの前記第1主面が前記ヒートシンクと接続されるとともに、前記半導体モジュールと重ならない前記位置において前記放熱板と前記ヒートシンクとは接続される、半導体装置の製造方法。
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