以下、本開示の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
前述したように、NRにおいて、初期アクセス時に、端末は、RACH procedureにおけるMessage 4に対するACK/NACKを送信するためにPUCCHリソースに関するパラメータを特定する必要がある。
NRでは、基地局は、セル固有又はグループ固有の上位レイヤ信号(例えば、RMSI: Remaining Minimum System Information)によって、Message 4に対するACK/NACKを送信するためのPUCCH resource setを端末へ通知する(非特許文献3を参照)。このとき、RMSIのオーバヘッドはできるだけ少ない方が望ましい。このため、NRでは、RMSIにおいてPUCCH resource setの通知に使用できるPayload sizeを4ビットとした(例えば、非特許文献4を参照)。
そこで、RMSIにおける4ビット(16パターン)と、Message 4に対するACK/NACKを送信するためのPUCCH resource setとの関連付けの詳細を検討する必要がある。
ここで、RRC接続設定が完了した後の下りリンクデータ伝送に対するACK/NACKのPUCCHリソースに関しては、PUCCHリソースを特定するために、スロット内のシンボル位置、スロット内のシンボル数、周波数位置、周波数ホッピングの適用の有無(enabled/disabled)、符号リソース(巡回シフト系列又は直交符号)等の複数のパラメータを設定する必要がある。
また、RRC接続設定が完了した後の下りリンクデータ伝送に対するACK/NACKのPUCCHリソースに関するそれぞれのパラメータに対して設定可能な値の範囲は幅広い。例えば、スロット内のシンボル位置(スタート位置)については、14シンボルからなるスロットに対して、0から13までを設定できる。また、スロット内のシンボル数については、PUCCH Format 0(1~2ビットの応答信号を送信できるShort PUCCH)では、1又は2シンボルを設定でき、PUCCH Format 1(1~2ビットの応答信号を送信できるLong PUCCH)では、4~14シンボルを設定できる。また、周波数位置(PRB番号:PRB index)については、0~274まで設定できる。また、周波数ホッピングの適用については、適用有り又は適用無しが設定できる。また、符号リソースについては、PUCCH Format 0では、巡回シフト系列番号0~11までを設定でき、PUCCH Format 1では、巡回シフト系列番号0~11までと、直交符号系列番号0~6までとを設定できる。
これに対して、初期アクセスの段階(RRC接続設定の完了前)において、Message 4に対するACK/NACKを送信するためのPUCCH resource setの通知には、上述したようにRMSIの4ビットしか用いることができない。このため、RRC接続設定が完了した後の下りリンクデータ伝送に対するACK/NACKのPUCCHリソースと同程度の柔軟なリソース割当を行うことができない。
そこで、本開示の一態様では、NRにおいて,RRC接続設定が完了する前のPUCCHリソース(例えば、Message 4に対するACK/NACKを送信するためのPUCCHリソース)の割当について、PUCCH resource setの通知にRMSIの4ビットしか用いることができない場合でも、可能な限り柔軟にPUCCHリソースを割り当てることができる方法について説明する。
以下、各実施の形態について、詳細に説明する。
(実施の形態1)
[通信システムの概要]
本開示の各実施の形態に係る通信システムは、基地局100及び端末200を備える。
図1は、本開示の各実施の形態に係る基地局100の一部の構成を示すブロック図である。図1に示す基地局100において、制御部101は、初期アクセス時の上りリンク制御チャネルのリソース(PUCCHリソース)の候補を各々が含む複数のセット(PUCCH resource set)の中から1つのセットを決定し、決定されたセットに含まれるリソースの候補の中から1つの候補を決定する。送信部114は、決定されたセットを上位レイヤのシグナリング(例えば、RMSIの4ビット)によって端末200へ通知し、決定された候補をダイナミックシグナリング(例えば、DCIのPUCCH resource indicator)によって端末200へ通知する。受信部116は、決定されたセットにおける決定された候補に対応するリソースを用いて、上り制御信号(例えば、Message 4に対するACK/NACK)を受信する。
図2は、本開示の各実施の形態に係る端末200の一部の構成を示すブロック図である。図2に示す端末200において、受信部202は、初期アクセス時の上りリンク制御チャネルのリソースの候補を各々が含む複数のセットの何れかを示す上位レイヤのシグナリングを受信し、セットに含まれるリソースの候補の何れかを示すダイナミックシグナリングを受信する。送信部215は、上位レイヤのシグナリングに示されるセットに含まれる候補のうち、ダイナミックシグナリングに示される候補に対応するリソースを用いて、上り制御信号(例えば、Message 4に対するACK/NACK)を送信する。
本開示の一態様では、上位レイヤのシグナリングによって通知される値(例えば、RMSIの4ビット)と、複数のセット(PUCCH resource set)との関連付けは、初期アクセスに関するパラメータ毎に設定される。
[基地局の構成]
図3は、本開示の実施の形態1に係る基地局100の構成を示すブロック図である。図3において、基地局100は、制御部101と、データ生成部102と、符号化部103と、再送制御部104と、変調部105と、上位制御信号生成部106と、符号化部107と、変調部108と、下り制御信号生成部109と、符号化部110と、変調部111と、信号割当部112と、IFFT(Inverse Fast Fourier Transform)部113と、送信部114と、アンテナ115と、受信部116と、FFT(Fast Fourier Transform)部117と、抽出部118と、復調・復号部119と、判定部120と、を有する。
制御部101は、端末200へ通知する、RRC接続設定が完了する前のPUCCHリソース(例えば、Message 4に対するACK/NACKを送信するPUCCHリソース)に対するPUCCH resource setを決定する。制御部101は、決定した情報を上位制御信号生成部106へ出力する。
また、制御部101は、Message 4に対するACK/NACKを送信するPUCCHリソースに対するPUCCH resource setの中から、端末200に対して、Message 4に対するACK/NACKの上りリンクリソース(すなわち、DCIのPUCCH resource indicatorによって通知する実際のリソース使用に関する情報)を決定する。制御部101は、決定した情報を下り制御信号生成部109へ出力する。
また、制御部101は、端末200からの信号を正しく受信するために、決定した情報を抽出部118へ出力する。
また、制御部101は、端末200に対する下りリンクデータ(例えば、Message 4)に対する無線リソース割当を決定し、下りリンクデータのリソース割当を指示する下りリソース割当情報を下り制御信号生成部109及び信号割当部112へ出力する。
データ生成部102は、端末200に対する下りリンクデータ(例えば、Message 4)を生成し、符号化部103へ出力する。
符号化部103は、データ生成部102から入力される下りリンクデータに対して誤り訂正符号化を行い、符号化後のデータ信号を再送制御部104へ出力する。
再送制御部104は、初回送信時には、符号化部103から入力される符号化後のデータ信号を保持するとともに、変調部105へ出力する。また、再送制御部104は、後述する判定部122から、送信したデータ信号に対するNACKが入力されると、対応する保持データを変調部105へ出力する。一方、再送制御部104は、判定部122から、送信したデータ信号に対するACKが入力されると、対応する保持データを削除する。
変調部105は、再送制御部104から入力されるデータ信号を変調して、データ変調信号を信号割当部112へ出力する。
上位制御信号生成部106は、制御部101から入力される制御情報(例えば、Message 4に対するACK/NACKのPUCCH resource set)を用いて、制御情報ビット列(例えば、RMSI)を生成し、生成した制御情報ビット列を符号化部107へ出力する。
符号化部107は、上位制御信号生成部106から入力される制御情報ビット列に対して誤り訂正符号化を行い、符号化後の制御信号を変調部108へ出力する。
変調部108は、符号化部107から入力される制御信号を変調して、変調後の制御信号を信号割当部112へ出力する。
下り制御信号生成部109は、制御部101から入力される制御情報(端末200が実際に使用する上りリンクリソースに関する情報、及び、下りリソース割当情報)を用いて、制御情報ビット列(例えば、DCI)を生成し、生成した制御情報ビット列を符号化部110へ出力する。なお、制御情報が複数の端末向けに送信されることもあるため、下り制御信号生成部109は、各端末向けの制御情報に、各端末の端末IDを含めてビット列を生成してもよい。
符号化部110は、下り制御信号生成部109から入力される制御情報ビット列に対して誤り訂正符号化を行い、符号化後の制御信号を変調部111へ出力する。
変調部111は、符号化部110から入力される制御信号を変調して、変調後の制御信号を信号割当部112へ出力する。
信号割当部112は、制御部101から入力される下りリソース割当情報に基づいて、変調部105から入力されるデータ信号を無線リソースにマッピングする。また、信号割当部112は、変調部108又は変調部111から入力される制御信号を無線リソースにマッピングする。信号割当部112は、信号がマッピングされた下りリンクの信号をIFFT部113へ出力する。
IFFT部113は、信号割当部112から入力される信号に対して、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)等の送信波形生成処理を施す。IFFT部113は、CP(Cyclic Prefix)を付加するOFDM伝送の場合には、CPを付加する(図示せず)。IFFT部113は、生成した送信波形を送信部114へ出力する。
送信部114は、IFFT部113から入力される信号に対してD/A(Digital-to-Analog)変換、アップコンバート等のRF(Radio Frequency)処理を行い、アンテナ115を介して端末200に無線信号を送信する。
受信部116は、アンテナ115を介して受信された端末200からの上りリンク信号波形に対して、ダウンコンバート又はA/D(Analog-to-Digital)変換などのRF処理を行い、受信処理後の上りリンク信号波形をFFT部117に出力する。
FFT部117は、受信部116から入力される上りリンク信号波形に対して、時間領域信号を周波数領域信号に変換するFFT処理を施す。FFT部117は、FFT処理により得られた周波数領域信号を抽出部118へ出力する。
抽出部118は、制御部101から受け取る情報(端末200に実際に割り当てられる上りリンクリソースに関する情報)に基づいて、FFT部117から入力される信号から、ACK/NACKが送信された無線リソースを抽出し、抽出した無線リソースの成分(ACK/NACK)を復調・復号部119へ出力する。
復調・復号部119は、抽出部118から入力される信号に対して、等化、復調及び誤り訂正復号を行い、復号後のビット系列を判定部120へ出力する。
判定部120は、復調・復号部119から入力されるビット系列に基づいて、端末200から送信されたACK/NACKが、送信したデータ信号に対してACK又はNACKのいずれを示しているかを判定する。判定部120は、判定結果を再送制御部104に出力する。
[端末の構成]
図4は、本開示の実施の形態1に係る端末200の構成を示すブロック図である。図4において、端末200は、アンテナ201と、受信部202と、FFT部203と、抽出部204と、下り制御信号復調部205と、上位制御信号復調部206と、下りデータ信号復調部207と、誤り検出部208と、制御部209と、ACK/NACK生成部210と、符号化部211と、変調部212と、信号割当部213と、IFFT部214と、送信部215と、を有する。
受信部202は、アンテナ201を介して受信された基地局100からの下りリンク信号(データ信号又は制御信号)の信号波形に対して、ダウンコンバート又はA/D(Analog-to-Digital)変換などのRF処理を行い、得られる受信信号(ベースバンド信号)をFFT部203に出力する。
FFT部203は、受信部202から入力される信号(時間領域信号)に対して、時間領域信号を周波数領域信号に変換するFFT処理を施す。FFT部203は、FFT処理により得られた周波数領域信号を抽出部204へ出力する。
抽出部204は、制御部209から入力される制御情報に基づいて、FFT部203から入力される信号から、下り制御信号(DCI)を抽出し、下り制御信号復調部205へ出力する。また、抽出部204は、制御部209から入力される制御情報に基づいて、上位制御信号(例えば、RMSI)及び下りデータ信号(例えば、Message 4)を抽出し、上位制御信号を上位制御信号復調部206へ出力し、下りデータ信号を下りデータ信号復調部207へ出力する。
下り制御信号復調部205は、抽出部204から入力される下り制御信号をブラインド復号して、自機宛ての制御信号であると判断した場合、当該制御信号を復調して制御部209へ出力する。
上位制御信号復調部206は、抽出部204から入力される上位制御信号を復調し、復調後の上位制御信号を制御部209へ出力する。
下りデータ信号復調部207は、抽出部204から入力される下りデータ信号を復調・復号し、復号後の下りリンクデータを誤り検出部208へ出力する。
誤り検出部208は、下りデータ信号復調部207から入力される下りリンクデータに対して誤り検出を行い、誤り検出結果をACK/NACK生成部210へ出力する。また、誤り検出部208は、誤り検出の結果、誤り無しと判定した下りリンクデータを受信データとして出力する。
制御部209は、下り制御信号復調部205から入力される制御信号に示される下りリソース割当情報に基づいて、下りデータ信号に対する無線リソース割当を算出し、算出した無線リソース割当を示す情報を抽出部204へ出力する。
また、制御部209は、上位制御信号復調部206から入力される上位制御信号(RMSIに示される、Message 4に対するACK/NACKのPUCCH resource set)、及び、下り制御信号復調部205から入力される制御信号(DCIに示される、端末200が実際に使用する上りリンクリソースに関する情報)を用いて、後述する方法により、端末200が使用する上りリンクリソース(Message 4に対するACK/NACKを送信するPUCCHリソース)を算出する。そして、制御部209は、算出した上りリンクリソースに関する情報を信号割当部213へ出力する。
ACK/NACK生成部210は、誤り検出部208から入力される誤り検出結果に基づいて、受信した下りリンクデータ(Message 4)に対するACK/NACK(ACK又はNACK)を生成する。ACK/NACK生成部210は、生成したACK/NACK(ビット系列)を符号化部211へ出力する。
符号化部211は、ACK/NACK生成部210から入力されるビット系列を誤り訂正符号化し、符号化後のビット系列(ACK/NACK)を変調部212へ出力する。
変調部212は、符号化部211から入力されるACK/NACKを変調して、変調後のACK/NACKを信号割当部213へ出力する。
信号割当部213は、変調部212から入力されるACK/NACKを、制御部209から指示される無線リソースにマッピングする。信号割当部213は、信号がマッピングされた上りリンク信号をIFFT部214へ出力する。
IFFT部214は、信号割当部213から入力される信号に対して、OFDM等の送信波形生成処理を施す。IFFT部214は、CP(Cyclic Prefix)を付加するOFDM伝送の場合には、CPを付加する(図示せず)。または、IFFT部214がシングルキャリア波形を生成する場合には、信号割当部213の前段にDFT(Descrete Fourier Transform)部が追加されてもよい(図示せず)。IFFT部214は、生成した送信波形を送信部215へ出力する。
送信部215は、IFFT部214から入力される信号に対してD/A(Digital-to-Analog)変換、アップコンバート等のRF(Radio Frequency)処理を行い、アンテナ201を介して基地局100に無線信号を送信する。
[基地局100及び端末200の動作]
以上の構成を有する基地局100及び端末200における動作について詳細に説明する。
図5は、本実施の形態に係る基地局100及び端末200の処理のフローを示す。
基地局100は、同期信号(PSS(Primary Synchronization Signal)/SSS(Secondary Synchronization Signal))又はシステム情報(MIB(Master Information Block)/SIB(System Information Block))を端末200へ通知する(ST101)。端末200は、同期信号又はシステム情報を取得する(ST102)。
次に、基地局100は、端末200に対して、初期アクセス時の複数のリソース設定(PUCCH resource set)の中から1つのPUCCH resource setを決定し(ST103)、決定したPUCCH resource setを示すRMSI(4ビット)を端末200へ送信する(ST104)。端末200は、基地局100から送信されたRMSI(上位レイヤシグナリング)を受信し、初期アクセス時のPUCCH resource setを取得する(ST105)。
そして、端末200は、基地局100との間で初期アクセス(ランダムアクセス)手順(又はRRC接続制御)等を実行する(ST106~ST112)。
具体的には、端末200は、Message 1(PRACHプリアンブル)を基地局100へ送信する(ST106)。基地局100は、ST106で受信したMessage 1に対する応答であるMessage 2を端末200へ送信する(ST107)。
次に、端末200は、RRC接続を要求するためのMessage 3を基地局100へ送信する(ST108)。基地局100は、ST108においてMessage 3を受信すると、ST103で決定したPUCCH resource setの中から、端末200に対してDCIを用いて通知する、実際のリソース使用に関する情報を決定する(ST109)。すなわち、基地局100は、ST103で決定したPUCCH resource setに含まれるPUCCHリソースの候補の中から1つの候補を決定する。
そして、基地局100は、決定したPUCCHリソースに関する情報(例えば、PUCCH resource indicator)及びMessage 4(下りリンクデータ)に関する下りリソース割当情報を、含む下り制御信号(DCI)を端末200へ通知し、RRC接続に関する情報を含むMessage 4を端末200へ送信する(ST110)。端末200は、DCIを受信し、Message 4のリソース使用に関する情報、及び、Message 4に対するACK/NACKのリソース使用に関する情報を取得する(ST111)。
そして、端末200は、ST105で取得したPUCCH resource set、及び、ST111で取得したDCI(PUCCH resource indicator)に基づいて特定したPUCCHリソースを用いて、Message 4に対するACK/NACKを基地局100へ送信する(ST112)。
以上、初期アクセスの段階までにおける基地局100及び端末200の処理について説明した。
図5に示すように、基地局100は、RMSIの4ビットを用いて、Message 4に対するACK/NACKの送信に使用するPUCCHリソース(すなわち、RRC接続設定完了前のPUCCHリソース)に関する準静的なPUCCHリソースの集合(PUCCH resource set)を端末200へ通知する(ST104)。
PUCCH resource setを構成するパラメータには、スロット内のシンボル位置、スロット内のシンボル数、周波数位置、周波数ホッピングの適用の有無、符号リソース(巡回シフト系列又は直交符号)が含まれる。また、PUCCH resource setには、上記複数のパラメータの組み合わせによってそれぞれ定義される複数のPUCCHリソース(リソース候補)が含まれる。例えば、1つのPUCCH resource setに含まれるPUCCHリソースの数は、4又は8としてもよい。ただし、1つのPUCCH resource setに含まれるPUCCHリソースの数は4及び8に限らない。
また、基地局100は、Message 4をスケジューリングする下りリンク制御信号(DCI)に含まれるPUCCH resource indicatorにより、PUCCH resource setに含まれる複数のPUCCHリソースのうち、どのPUCCHリソースを実際に用いるかを通知する(ST110)。ここで、例えば、PUCCH resource setに含まれるPUCCHリソースの数が4の場合、PUCCH resource indicatorには、DCIの2ビットを用いることができる。また、PUCCH resource setに含まれるPUCCHリソースの数が8の場合、PUCCH resource indicatorには、DCIの3ビットを用いることができる。
また、PUCCH resource indicatorのDCIビット数がXビットであり、PUCCH resource setに含まれるPUCCHリソースの数が2Xよりも多い場合には、基地局100は、PUCCH resource indicatorによる明示的なPUCCHリソースの通知に加えて、PUCCHリソースをImplicitに通知してもよい。PUCCHリソースをImplicitに通知する機能としては、基地局100がDCIのPUCCH resource indicatorによりPUCCHリソースのサブセットを通知し、サブセット内のPUCCHリソースをImplicitに通知する方法がある。Implicit通知において、例えば、端末200の識別子(C-RNTI: Cell-Radio Network Temporary Identifier、又は、IMSI: International Mobile Subscriber Identity)、又は、端末200へのDCI送信に対して使用される下りリンク制御チャネル(PDCCH: Physical Downlink Control Channel)のCCE(Control Channel Element)を用いてもよい。例えば、C-RNTI、IMSI又はCCEに基づいて、C-RNTI mod Z、IMSI mod Z、又は、CCE mod Z等を用いてPUCCHがImplicitに通知されてもよい。ここで、Zは、PUCCHリソースサブセットに含まれるPUCCHリソースの数である。
ここで、Message 4に対するACK/NACKの送信に使用されるPUCCHリソース(すなわち、RRC接続設定完了前のPUCCHリソース)に対しては、PUCCH Format 0(1~2ビットのACK/NACKを送信できるShort PUCCH)、又は、PUCCH Format 1(1~2ビットのACK/NACKを送信できるLong PUCCH)の何れかのPUCCHフォーマットを用いることが検討されている(例えば、非特許文献4を参照)。
本実施の形態では、RMSIにおける4ビット(16パターン)と、Message 4に対するACK/NACKを送信するためのPUCCH resource setとの関連付けを、PUCCHフォーマット(PUCCH Format 0を用いる場合、及び、PUCCH Format 1を用いる場合)によって差異を生じさせる(異ならせる)。
図6Aは、RMSIにおける4ビット(0~15の16パターン)と、Message 4に対するACK/NACKを送信するためのPUCCH resource setとの関連付けが、PUCCH Format 0とPUCCH Format 1とで共通の場合の一例を示す。また、図6Bは、DCI(PUCCH resource indicator)の2ビット(0~3の4パターン)と、図6Aにおいて設定されるPUCCH resource set(set(n)。n=0~15)に含まれるPUCCHリソース(PUCCH resource (n, x)。x=0~3)との関連付けを示す。また、図6Cは、図6Bにおいて設定されるPUCCH resource(n, x)を定義するパラメータ(スロット内のシンボル位置A(n, x)、スロット内のシンボル数B(n, x)、周波数ホッピング適用前の周波数位置C(n, x)、周波数ホッピング適用後の周波数位置D(n, x)、周波数ホッピングの適用の有無、符号リソース(巡回シフト系列E(n, x)、直交符号F(n, x))、及び、PUCCH resource(n, x)に対するPUCCHフォーマットを示す。図6Aの場合、基地局は、PUCCH Format 0及びPUCCH Format 1に対して合計で16個のPUCCH resource setを設定できる。
一方、図7Aは、本実施の形態に係るRMSIにおける4ビット(16パターン)と、Message 4に対するACK/NACKを送信するためのPUCCH resource setとの関連付けの一例を示す。
図7Aに示すように、PUCCH Format 0とPUCCH Format 1とに対して、RMSIにおける4ビット(16パターン)とMessage 4に対するACK/NACKを送信するためのPUCCH resource setとの関連付けがそれぞれ設定される。すなわち、本実施の形態では、上位レイヤシグナリングによって通知される値(RMSIの4ビット)と複数のPUCCH resource setとの関連付けは、PUCCHフォーマット毎に設定される。
図7Bは、PUCCH Format 0に対する、DCI(PUCCH resource indicator)の2ビット(0~3の4パターン)と、図7Aにおいて設定されるPUCCH resource set(set(0, n)。n=0~15)に含まれるPUCCHリソース(PUCCH resource(0, n, x)。x=0~3)との関連付けを示す。また、図7Cは、PUCCH Format 0に対する、図7Bにおいて設定されるPUCCH resource(0, n, x)を定義するパラメータ(スロット内のシンボル位置A(0, n, x)、スロット内のシンボル数B(0, n, x)、周波数ホッピング適用前の周波数位置C(0, n, x)、周波数ホッピングの適用後の周波数位置D(0, n, x)、周波数ホッピングの適用の有無、符号リソース(巡回シフト系列E(0, n, x))を示す。なお、図7Cでは、PUCCHフォーマットはPUCCH Format 0である。
同様に、図7Dは、PUCCH Format 1に対する、DCI(PUCCH resource indicator)の2ビット(0~3の4パターン)と、図7Aにおいて設定されるPUCCH resource set(set(1, n)。n=0~15)に含まれるPUCCHリソース(PUCCH resource(1, n, x)。x=0~3)との関連付けを示す。また、図7Eは、PUCCH Format 1に対する、図7Dにおいて設定されるPUCCH resource(1, n, x)を定義するパラメータ(スロット内のシンボル位置A(1, n, x)、スロット内のシンボル数B(1, n, x)、周波数ホッピング適用前の周波数位置C(1, n, x)、周波数ホッピングの適用後の周波数位置D(1, n, x)、周波数ホッピングの適用の有無、符号リソース(巡回シフト系列E(1, n, x)、直交符号F(1, n, x))を示す。なお、図7Eでは、PUCCHフォーマットはPUCCH Format 1である。
図7Aに示すように、本実施の形態では、基地局100は、PUCCH Format 0及びPUCCH Format 1に対して16個のPUCCH resource setをそれぞれ設定でき、システム全体では、32個のPUCCH resource setを設定できる。すなわち、本実施の形態(図7A)によれば、各PUCCHフォーマットに対して共通のPUCCH resource setが設定される場合(図6A)と比較して、設定可能なPUCCH resource setの個数を増加できる。
また、本実施の形態では、RMSIの4ビットとPUCCH resource setとの関連付けがPUCCHフォーマット毎に設定される。よって、基地局100は、RMSIの4ビットによって通知するPUCCH resource setのパラメータを、PUCCHフォーマット毎に設定することができる。例えば、PUCCH Format 0では、直交符号Fは使用されない。よって、基地局100は、直交符号Fを通知する必要がないので、PUCCH Format 0に対するRMSIの4ビットとPUCCH resource setとの関連付けにおいて、図7Cに示すように直交符号Fが不要になる分、他のパラメータに関する組み合わせを増やすことができる。
以上より、本実施の形態によれば、初期アクセス時においてPUCCH resource setの通知にRMSIの4ビットしか用いることができない場合でも、ACK/NACKを送信するためのPUCCHリソースに関する各パラメータを柔軟に設定できる。
(実施の形態1のバリエーション1)
本実施の形態では、RMSIにおける4ビット(16パターン)とMessage 4に対するACK/NACKを送信するためのPUCCH resource setとの関連付けを、PUCCHフォーマット(PUCCH Format 0を用いるか、PUCCH Format 1を用いるか)によって差異を生じさせた(異ならせた)。
この場合、端末200は、どのPUCCHフォーマット(PUCCH Format 0(Short PUCCH)又はPUCCH Format 1(Long PUCCH))を用いるかを予め特定する必要がある。以下、端末200がPUCCHフォーマットを特定する方法について説明する。
<方法1-1>
端末200は、Message 4に対するACK/NACKを送信するPUCCHフォーマット(PUCCH Format 0を用いるか、PUCCH Format 1を用いるか)について、図8に示すように、RACH procedureにおけるMessage 2又はMessage 3の送信モードに基づいて決定してもよい。なお、図8では、図5に示す処理のうちMessageの送信(ST106~ST108、ST110)及びMessage 4に対するACK/NACKの送信(ST112)の処理を示す。
例えば、端末200は、Message 2又はMessage 3がスロット単位の伝送(PDSCH mapping type A)の場合、Message 4に対するACK/NACKの送信にPUCCH Format 1を用いて、Message 2又はMessage 3が非スロット単位の伝送(PDSCH mapping type B。又はミニスロット単位)の場合、Message 4に対するACK/NACKの送信にPUCCH Format 0を用いてもよい。
これにより、基地局100がPUCCHフォーマットを端末200へ通知するためのオーバヘッドを減らすことができる。
<方法1-2>
端末200は、Message 4に対するACK/NACKを送信するPUCCHフォーマット(PUCCH Format 0を用いるか、PUCCH Format 1を用いるか)について、Message 4により明示的に通知される情報に基づいて決定してもよい。
これにより、基地局100は、例えば、Message 4の送信タイミングにおける端末200の動作状況に応じてPUCCHフォーマットをダイナミックに変更することが可能になる。
<方法1-3>
端末200は、Message 4に対するACK/NACKを送信するPUCCHフォーマット(PUCCH Format 0を用いるか、PUCCH Format 1を用いるか)について、図9に示すように、RACH procedureにおけるMessage 4の送信モードに基づいて決定してもよい。なお、図9では、図5に示す処理のうちMessageの送信(ST106~ST108、ST110)及びMessage 4に対するACK/NACKの送信(ST112)の処理を示す。
例えば、端末200は、Message 4がスロット単位の伝送(PDSCH mapping type A)の場合、Message 4に対するACK/NACKの送信にPUCCH Format 1を用いて、Message 4が非スロット単位の伝送(PDSCH mapping type B)の場合、Message 4に対するACK/NACKの送信にPUCCH Format 0を用いてもよい。
これにより、基地局100がPUCCH Formatを端末200へ通知するためのオーバヘッドを減らすことができ、かつ、基地局100がPUCCHフォーマットをダイナミックに変更することが可能になる。
(実施の形態1のバリエーション2)
本実施の形態では、RMSIにおける4ビット(16パターン)とMessage 4に対するACK/NACKを送信するためのPUCCH resource setとの関連付けを、PUCCHフォーマット(PUCCH Format 0を用いるか、PUCCH Format 1を用いるか)によって差異を生じさせた(異ならせた)。
基地局100は、図7Aに示すようにPUCCH Format 0及びPUCCH Format 1に対して16個のPUCCH resource setをそれぞれ設定できる。ただし、上述したようにPUCCHリソースを定義するパラメータには、スロット内のシンボル位置、スロット内のシンボル数、周波数位置、周波数ホッピングの適用の有無、符号リソース(巡回シフト系列又は直交符号)等があり、RMSIの4ビットでは、すべてのパラメータ(組み合わせ)を柔軟に設定することは困難である。
そこで、バリエーション2では、Message 4に対するACK/NACKを送信するためのPUCCHリソースに関する複数のパラメータのうち、一部のパラメータはPUCCH resource setによって端末200へ通知され、残りのパラメータは、PUCCH resource setによって通知されずに、設定される。例えば、PUCCH resource setに含めず、RMSIによって通知されないパラメータは、規格上で決定された値でもよく、端末200が初期アクセスを行っている間の動作モードによって決定される値でもよい。このように、PUCCHリソースを定義するパラメータのうちのいくつかのパラメータを、PUCCH resource setによって通知せずに予め決定することにより、PUCCH resource setによって通知されるパラメータを柔軟に設定することができる。
以下、バリエーション2におけるPUCCH resource setによって通知されないパラメータの決定方法について説明する。なお、以下に記載するパラメータを決定する<方法2-1>~<方法2-7>は、単独で適用されてもよく、組み合わせて適用されてもよい。
<方法2-1>
例えば、PUCCH Format 0(Short PUCCH)には、スロット内のシンボル数として、1シンボルと2シンボルを設定できる。ただし、Message 4に対するACK/NACKを送信するPUCCHにはロバストな伝送が必要となる。そこで、方法2-1では、PUCCH Format 0に対して、図10に示すようにシンボル数を2シンボルに固定する。
シンボル数を固定値とすることにより、基地局100は、PUCCH Format 0について、RMSIの4ビットを用いてスロット内のシンボル数を通知する必要がなくなる。すなわち、シンボル数(例えば、図7CのパラメータB(0, n, x))をPUCCH resource set(set(0, n))から除くことができる。このため、基地局100は、RMSIの4ビットを使用して、PUCCH resource setに含まれるその他のパラメータをより柔軟に設定することができる。また、端末200は、固定された2シンボルを用いて、Message 4に対するACK/NACKをロバストに送信することができる。
なお、PUCCH Format 0は低遅延の初期アクセスを実現するために用いることもある。この場合、PUCCH Format 0に対して、シンボル数を1シンボルに固定してもよい(図示せず)。これにより、初期アクセスにおいて低遅延を実現することができる。
<方法2-2>
例えば、PUCCH Format 1(Long PUCCH)には、スロット内のシンボル数として、4~14シンボルの11候補を設定できる。しかし、11候補の全てがRMSIを用いて通知されると、残りの他のパラメータを柔軟に設定することができない。また、Message 4に対するACK/NACKを送信するPUCCHにはロバストな伝送が必要となる。
そこで、方法2-2では、PUCCH Format 1に対して、図11に示すようにシンボル数を14シンボルに固定する。
シンボル数を固定値とすることにより、基地局100は、PUCCH Format 1について、RMSIの4ビットを用いてスロット内のシンボル数を通知する必要がなくなる。すなわち、シンボル数(例えば、図7EのパラメータB(1, n, x))をPUCCH resource set(set(1, n))から除くことができる。このため、基地局100は、RMSIの4ビットを使用して、PUCCH resource setに含まれるその他のパラメータをより柔軟に設定することができる。また、端末200は、固定された14シンボルを用いて、Message 4に対するACK/NACKをロバストに送信することができる。
また、図11に示すように、シンボル数を最大の14シンボルに固定する場合には、スロット内のシンボル位置(スロット内のスタート位置)も先頭のシンボル番号0に固定される。よって、図11では、基地局100は、PUCCH Format 1について、スロット内のシンボル数(パラメータB(1, n, x))に加え、シンボル位置(すなわち、図7Eに示すパラメータA(1, n, x))を、RMSIの4ビットを用いて通知する必要がなくなる。よって、基地局100は、RMSIの4ビットを使用して、その他のパラメータをより柔軟に設定することができる。
なお、初期アクセスにおいて、複数のカバレッジをサポートする必要がある場合には、シンボル数に対して複数の候補が設定されてもよい。例えば、シンボル数の候補として、上述した14シンボルに加えて、7シンボル又は10シンボルの設定を可能にしてもよい。
また、RMSIを用いて通知されるシンボル数は7シンボル、10シンボル及び14シンボルに限らず、他のシンボル数でもよい。すなわち、方法2-2では、シンボル数として設定可能な11パターンのうち一部のパターンがRMSIを用いて通知されればよい。
さらに、端末200は、MIB又はRMSIにより通知されたスロットフォーマットに基づいて、PUCCHリソースのシンボル数をImplicitに決定してもよい。この場合、基地局100は、RMSIの4ビットを用いてスロット内のシンボル数(パラメータB)を通知する必要がなくなる。
<方法2-3>
例えば、PUCCH Format 0(Short PUCCH)には、スロット内のシンボル位置として、シンボル番号0~13の14候補を設定できる。しかし、14候補の全てがRMSIを用いて通知されると、残りの他のパラメータを柔軟に設定することができない。
そこで、方法2-3では、PUCCH Format 0に対して、図12に示すようにスロット内のシンボル位置(スタート位置)をスロットの後尾から2シンボル目(つまり、シンボル番号12)に制限する。
スロット内のシンボル位置を固定値とすることにより、基地局100は、PUCCH Format 0について、RMSIの4ビットを用いてスロット内のシンボル位置を通知する必要がなくなる。すなわち、シンボル位置(例えば、図7CのパラメータA(0, n, x))をPUCCH resource set(set(0, n))から除くことができる。このため、基地局100は、RMSIの4ビットを使用して、PUCCH resource setに含まれるその他のパラメータをより柔軟に設定することができる。
また、図12に示すように、シンボル位置をシンボル番号12に固定する場合に、スロット内のシンボル数も固定値(2シンボル)としてもよい。図12では、基地局100は、PUCCH Format 0について、スロット内のシンボル位置(パラメータA(0, n, x))に加え、シンボル数(例えば、図7CのパラメータB(0, n, x))を、RMSIの4ビットを用いて通知する必要がなくなり、RMSIの4ビットを使用して、その他のパラメータをより柔軟に設定することができる。
なお、RMSIを用いて通知されるシンボルの位置はシンボル番号12に限らず、他のシンボル位置でもよい。すなわち、方法2-3では、シンボル位置として設定可能な14候補のうち一部の候補がRMSIを用いて通知されればよい。例えば、RMSIを用いて通知されるシンボルの位置はシンボル番号13(スロットの後尾から1シンボル目)としてもよい。また、シンボル位置をシンボル番号13に固定する場合に、スロット内のシンボル数も固定値(1シンボル)としてもよい。
<方法2-4>
例えば、PUCCH Format 1(Long PUCCH)には、スロット内のシンボル位置として、シンボル番号0~10の11候補を設定できる。しかし、11候補の全てがRMSIを用いて通知されると、残りの他のパラメータを柔軟に設定することができない。
そこで、方法2-4では、PUCCH Format 1に対して、スロット内のシンボル位置は、設定可能な値(11候補)の一部(例えば、1つ又は複数のシンボル位置)に制限される(図示せず)。
これにより、例えば、1つのシンボル位置に固定される場合には、基地局100は、PUCCH Format 1について、RMSIの4ビットを用いてスロット内のシンボル位置(パラメータA(1, n, x))を通知する必要がなくなる。また、いくつかのシンボル位置に制限される場合には、基地局100から端末200へのシンボル位置の通知に必要なビット数を低減できる。このため、RMSIの4ビットを使用して、その他のパラメータをより柔軟に設定することができる。
なお、<方法2-2>で説明したように、シンボル数として14シンボルのみを用いる場合には、シンボル位置は常にシンボル番号0が設定される。よって、基地局100は、図11では、スロット内のシンボル位置(パラメータA(1, n, x))の通知も不要になる。また、シンボル数として7シンボルの設定を可能とする場合には、例えば、シンボル位置をシンボル番号7に限定してもよい。この場合についても、基地局100は、スロット内のシンボル位置の通知が不要となる。
<方法2-5>
例えば、PUCCH Format 0(Short PUCCH)及びPUCCH Format 1(Long PUCCH)には、通常、周波数ホッピングの適用有り、又は適用無しを設定できる(ただし、PUCCH Format 0の1シンボルの場合、周波数ホッピングの適用は無い)。また、Message 4に対するACK/NACKを送信するPUCCHにはロバストな伝送が必要となる。
そこで、方法2-5では、図13A及び図13Bに示すように、周波数ホッピングを常に適用する(有効にする)。すなわち、周波数ホッピングの適用の有無を表すパラメータは常にOnを示す。これにより、基地局100は、PUCCH Format 0(2シンボルの場合)及びPUCCH Format 1について、RMSIの4ビットを用いて、周波数ホッピングの適用の有無を通知する必要がなくなる。すなわち、周波数ホッピングの適用の有無を示す値(図13A及び図13Bに示す"Frequency hopping"の値)をPUCCH resource setから除くことができる。このため、基地局100は、RMSIの4ビットを使用して、PUCCH resource setに含まれるその他のパラメータをより柔軟に設定することができる。また、端末200は、周波数ホッピングを適用して、Message 4に対するACK/NACKをロバストに送信することができる。
なお、方法2-5では、周波数ホッピングを常に適用しないとしてもよい。すなわち、周波数ホッピングの適用の有無を表すパラメータは常にOffを示してもよい。この場合も、基地局100は、PUCCH Format 0及びPUCCH Format 1について、RMSIの4ビットを用いて、周波数ホッピングの有無を通知する必要がなくなる。
<方法2-6>
例えば、周波数ホッピングを適用する場合、PUCCH Format 0(Short PUCCH、2シンボルの場合)及びPUCCH Format 1(Long PUCCH)には、通常、周波数ホッピングを適用した後の周波数位置(PRB index for 2nd hop)として、PRB番号0~274を設定できる。しかし、RMSIを用いて全てのPRB番号の候補を通知することは困難である。
そこで、方法2-6では、図14A及び図14Bに示すように、周波数ホッピングの適用後の周波数位置(PRB index for 2nd hop)は、周波数ホッピングの適用前の周波数位置(PRB index for 1st hop)に基づいて決定される。例えば、周波数ホッピングの適用後の周波数位置は、Message 4に対するACK/NACKを送信するPUCCHが設定される上りリンク初期帯域(Initial Uplink BWP: Bandwidth Part)の帯域中心を軸として、周波数ホッピングの適用前の周波数位置に対するミラーリングパターンとして設定されてもよい。なお、周波数ホッピングの適用後の周波数位置は、周波数ホッピングの適用前の周波数位置のミラーリングパターンに限らず、他の関連付けによって決定されてもよい。
これにより、基地局100は、PUCCH Format 0(2シンボルの場合)及びPUCCH Format 1について、RMSIの4ビットを用いて、周波数ホッピングを適用した後の周波数位置を通知する必要がなくなる。すなわち、周波数位置(PRB index for 2nd hop)(パラメータD)をPUCCH resource setから除くことができる。このため、基地局100は、RMSIの4ビットを使用して、PUCCH resource setに含まれるその他のパラメータをより柔軟に設定することができる。
<方法2-7>
例えば、PUCCH Format 0(Short PUCCH)及びPUCCH Format 1(Long PUCCH)には、通常、周波数位置(PRB index for 1st hop)として、PRB番号0~274を設定できる。しかし、RMSIを用いて全てのPRB番号の候補を通知することは困難である。
そこで、方法2-7では、周波数位置(PRB index for 1st hop)は、Message 4に対するACK/NACKを送信するPUCCHが設定される上りリンク初期BWPと関連付けられる。例えば、周波数位置(PRB index for 1st hop)は、上りリンク初期BWPの端のPRB(所定数のPRB)としてもよい。
これにより、基地局100は、PUCCH Format 0(2シンボルの場合)及びPUCCH Format 1について、RMSIの4ビットを用いて、周波数位置(PRB index for 1st hop)を通知する必要がなくなる、または通知に必要なビット数を低減できる。すなわち、周波数位置(PRB index for 1st hop)(パラメータC)をPUCCH resource setから除くこと、又は、周波数位置の候補数を低減することができる。このため、基地局100は、RMSIの4ビットを使用して、PUCCH resource setに含まれるその他のパラメータをより柔軟に設定することができる。
(実施の形態1のバリエーション3)
PUCCH Format 0及びPUCCH Format 1は、CG(Computer Generated)系列を用いる系列伝送であることから、セル間で異なる系列を割り当てる場合、系列間の相互相関特性によりセル間干渉が生じる。セル間干渉を抑圧するためには、異なるセル間で異なる周波数リソースを用いる方法がある。このとき、セル毎のPUCCHの周波数リソース位置をセルIDによって異ならせることで、セル間干渉の影響を低減できる。
そこで、バリエーション3では、PUCCH Format 0(Short PUCCH)及びPUCCH Format 1(Long PUCCH)の周波数位置(PRB index for 1st hop又はPRB index for 2nd hop)は、セルIDから算出される。例えば、周波数位置は、上りリンク初期BWP端のPRBから、セルIDを関数とするオフセットを加えたPRBの位置としてもよい。なお、セルIDを用いた周波数位置の算出方法はこの方法に限らず、他の方法でもよい。
これにより、基地局100は、RMSIの4ビットを用いて、周波数位置を通知する必要がなくなる、または通知に必要なビット数を低減できる。すなわち、周波数位置(パラメータC又はD)をPUCCH resource setから除くこと、又は、周波数位置の候補数を低減することができる。このため、基地局100は、RMSIの4ビットを使用して、PUCCH resource setに含まれるその他のパラメータをより柔軟に設定することができる。
さらに、PUCCHにおいてセル間干渉を低減できる。
(実施の形態2)
本実施の形態に係る基地局及び端末は、実施の形態1に係る基地局100及び端末200と基本構成が共通するので、図3及び図4を援用して説明する。
基地局100は、RACH procedureにおいて端末200がMessage 1を送信するためのリソースを、システムにおいて複数設定することができる。そこで、本実施の形態では、RMSIにおける4ビット(16パターン)と、Message 4に対するACK/NACKを送信するためのPUCCH resource setとの関連付けを、Message 1のリソースによって差異を生じさせる(異ならせる)。
実施の形態1で説明したように、基地局100は、RMSIの4ビットを用いて、Message 4に対するACK/NACKの送信に使用するPUCCHリソース(すなわち、RRC接続設定完了前のPUCCHリソース)に関するPUCCH resource setを端末200へ通知する(図5のST104)。
実施の形態1と同様、PUCCH resource setを構成するパラメータには、スロット内のシンボル位置、スロット内のシンボル数、周波数位置、周波数ホッピングの適用の有無、符号リソース(巡回シフト系列又は直交符号)が含まれる。また、PUCCH resource setには、上記複数のパラメータの組み合わせによってそれぞれ定義される複数のPUCCHリソースが含まれる。例えば、1つのPUCCH resource setに含まれるPUCCHリソースの数は、4又は8としてもよい。ただし、1つのPUCCH resource setに含まれるPUCCHリソースの数は4及び8に限らない。
また、基地局100は、Message 4をスケジューリングする下りリンク制御信号(DCI)に含まれるPUCCH resource indicatorにより、PUCCH resource setに含まれる複数のPUCCHリソースのうち、どのPUCCHリソースを実際に用いるかを通知する(図5のST110)。ここで、例えば、PUCCH resource setに含まれるPUCCHリソースの数が4の場合、PUCCH resource indicatorには、DCIの2ビットを用いることができる。また、PUCCH resource setに含まれるPUCCHリソースの数が8の場合、PUCCH resource indicatorには、DCIの3ビットを用いることができる。
また、PUCCH resource indicatorのDCIビット数がXビットであり、PUCCH resource setに含まれるPUCCHリソースの数が2Xよりも多い場合には、基地局100は、PUCCH resource indicatorによる明示的なPUCCHリソースの通知に加えて、PUCCHリソースをImplicitに通知してもよい。PUCCHリソースをImplicitに通知する機能としては、基地局100がDCIのPUCCH resource indicatorによりPUCCHリソースのサブセットを通知し、サブセット内のPUCCHリソースをImplicitに通知する方法がある。Implicit通知において、例えば、端末200の識別子(C-RNTI又はIMSI)、又は、端末200へのDCI送信に対して使用される下りリンク制御チャネル(PDCCH)のCCEに基づいて、C-RNTI mod Z、IMSI mod Z又はCCE mod Z等を用いてPUCCHがImplicitに通知されてもよい。ここで、Zは、PUCCHリソースサブセットに含まれるPUCCHリソースの数である。
図15Aは、本実施の形態に係るRMSIにおける4ビット(16パターン)と、Message 4に対するACK/NACKを送信するためのPUCCH resource setとの関連付けの一例を示す。図15Aに示すように、本実施の形態では、複数個(図15Aでは2個)設定されたMessage 1のリソース(Message 1 resource 0, Message 1 resource 1)に対して、RMSIにおける4ビット(16パターン)とMessage 4に対するACK/NACKを送信するためのPUCCH resource setとの関連付けがそれぞれ設定される。すなわち、本実施の形態では、上位レイヤシグナリングによって通知される値(RMSIの4ビット)と複数のPUCCH resource setとの関連付けは、Message 1のリソース毎に設定される。
図15Bは、Message 1 resource 0に対する、DCI(PUCCH resource indicator)の2ビット(0~3の4パターン)と、図15Aにおいて設定されるPUCCH resource set(set(0, n)。n=0~15)に含まれるPUCCHリソース(PUCCH resource(0, n, x)。x=0~3)との関連付けを示す。また、図15Cは、Message 1 resource 0に対する、図15Bにおいて設定されるPUCCH resource(0, n, x)を定義するパラメータ(スロット内のシンボル位置A(0, n, x)、スロット内のシンボル数B(0, n, x)、周波数ホッピングの適用前の周波数位置C(0, n, x)、周波数ホッピングの適用後の周波数位置D(0, n, x)、周波数ホッピングの適用の有無、符号リソース(巡回シフト系列E(0, n, x)、直交符号F(0, n, x))、及び、PUCCH resource(0, n, x)に対するPUCCHフォーマットを示す。
同様に、図15Dは、Message 1 resource 1に対する、DCI(PUCCH resource indicator)の2ビット(0~3の4パターン)と、図15Aにおいて設定されるPUCCH resource set(set(1, n)。n=0~15)に含まれるPUCCHリソース(PUCCH resource(1, n, x)。x=0~3)との関連付けを示す。また、図15Eは、Message 1 resource 1に対する、図15Dにおいて設定されるPUCCH resource(1, n, x)を定義するパラメータ(スロット内のシンボル位置A(1, n, x)、スロット内のシンボル数B(1, n, x)、周波数ホッピング適用前の周波数位置C(1, n, x)、周波数ホッピングの適用後の周波数位置D(1, n, x)、周波数ホッピングの適用の有無、符号リソース(巡回シフト系列E(1, n, x)、直交符号F(1, n, x))、及び、PUCCH resource(1, n, x)PUCCHフォーマットを示す。
ここで、例えば、RMSIにおける4ビット(16パターン)と、Message 4に対するACK/NACKを送信するためのPUCCH resource setと関連付けがMessage 1のリソースに依らず共通の場合(例えば、図6Aを参照)、基地局は、システム内において合計で16個のPUCCH resource setを設定できる。
これに対して、本実施の形態によれば、基地局100は、Message 1のリソースに対して16個のPUCCH resource setをそれぞれ設定できるので、例えば、N個のMessage 1のリソースに対してシステム全体では、(16×N)個のPUCCH resource setを設定できる。すなわち、本実施の形態(図15A)によれば、Message 1のリソースに依らず共通のPUCCH resource setが設定される場合と比較して、設定可能なPUCCH resource setの個数を増加できる。
以上により、本実施の形態によれば、初期アクセス時においてPUCCH resource setの通知にRMSIの4ビットしか用いることができない場合でも、ACK/NACKを送信するためのPUCCHリソースに関する各パラメータを柔軟に設定できる。
また、Message 1のリソース設定は、隣接セル間でセル間干渉が発生しないように割り当てられることが多い。このため、Message 4に対するACK/NACKを送信するためのPUCCH resource setをMessage 1のリソースと関連付けることにより、Message 4に対するACK/NACKを送信するためのPUCCHリソースのセル間干渉も同時に避けることができる利点がある。
また、Message 1のリソースとMessage 4に対するACK/NACKを送信するためのPUCCHリソースとの関連付けとしては、例えば、図16A及び図16Bに示すようにMessage 1の周波数リソース(PRB for Msg.1)を基準として、Message 4に対するACK/NACKを送信するためのPUCCHリソースの周波数位置(PRB番号)が決定されてもよい。
(実施の形態2のバリエーション)
本実施の形態では、基地局100は、Message 1のリソース毎に16個のPUCCH resource setを設定できる。ただし、上述したように、PUCCHリソースを定義するパラメータには、スロット内のシンボル位置、スロット内のシンボル数、周波数位置、周波数ホッピングの適用の有無、符号リソース(巡回シフト系列又は直交符号)等があり、RMSIの4ビットでは、すべてのパラメータ(組み合わせ)を柔軟に設定することは困難である。
そこで、実施の形態2のバリエーションでは、Message 4に対するACK/NACKを送信するためのPUCCHリソースを定義する上記複数のパラメータについて、実施の形態1のバリエーション2における<方法2-1>~<方法2-7>と同様にして、一部のパラメータはPUCCH resource setによって端末200へ通知され、残りのパラメータは、PUCCH resource setによって通知されずに、設定されてもよい。
さらに、PUCCHフォーマットについても、実施の形態1のバリエーション1における<方法1-1>~<方法1-3>と同様にしてRMSIによる通知に含めなくてもよい。また、PUCCHフォーマットについては、<方法1-1>~<方法1-3>の他に、以下の方法に基づいてMessage 1と関連付けて決定してもよい。
<方法4-1>
端末200は、Message 4に対するACK/NACKを送信するPUCCHフォーマット(PUCCH Format 0を用いるか、PUCCH Format 1を用いるか)について、図17に示すようにRACH procedureにおけるMessage 1のリソースに基づいて決定してもよい。なお、図17では、図5に示す処理のうちMessageの送信(ST106~ST108、ST110)及びMessage 4に対するACK/NACKの送信(ST112)の処理を示す。
例えば、基地局100は、Message 2、Message 3又はMessage 4がスロット単位の伝送の場合と、Message 2、Message 3又はMessage 4が非スロット単位の伝送の場合とで、異なるMessage 1リソースを設定し、各Message 1リソースに対して異なるPUCCHフォーマットを関連付けてもよい。図17では、端末200は、スロット単位の伝送のためのMessage 1リソース(Resource 0)を用いてMessage 1を送信する場合には、PUCCH Format 1(Long PUCCH)を選択し、非スロット単位の伝送のためのMessage 1リソース(Resource 1)を用いてMessage 1を送信する場合には、PUCCH Format 0(Short PUCCH)を選択する。
これにより、端末200は、RMSIによる通知が無くてもPUCCHフォーマットを特定することができるので、基地局100がPUCCH Formatを端末200へ通知するためのオーバヘッドを減らすことができる。
<方法4-2>
端末200は、Message 4に対するACK/NACKを送信するPUCCHフォーマット(PUCCH Format 0を用いるか、PUCCH Format 1を用いるか)について、図18に示すように、Message 1のフォーマット(PRACHフォーマット又はPreamble Formatと呼ぶこともある)に基づいて決定してもよい。なお、図18では、図5に示す処理のうちMessageの送信(ST106~ST108、ST110)及びMessage 4に対するACK/NACKの送信(ST112)の処理を示す。
NRでは、複数のカバレッジレベルをサポートするために系列長の異なる複数のPRACHフォーマットをサポートする。例えば、図18では、端末200は、系列長の短いPRACHフォーマット(Short Format)を用いてMessage 1を送信する場合には、Message 4に対するACK/NACK送信にPUCCH Format 0を選択し、系列長の長いPRACHフォーマット(Long Format)を用いてMessage 1を送信する場合には、Message 4に対するACK/NACK送信にPUCCH Format 1を選択する。
これにより、端末200は、RMSIによる通知が無くてもPUCCHフォーマットを特定することができるので、基地局100がPUCCH Formatを端末200へ通知するためのオーバヘッドを減らすことができる。
(実施の形態3)
本実施の形態に係る基地局及び端末は、実施の形態1に係る基地局100及び端末200と基本構成が共通するので、図3及び図4を援用して説明する。
基地局100は、RACH procedureにおいて端末200がMessage3を送信するためのリソースを割り当てることができる。そこで、本実施の形態では、RMSIにおける4ビット(16パターン)と、Message 4に対するACK/NACKを送信するためのPUCCH resource setとの関連付けを、Message 3のリソースによって差異を生じさせる(異ならせる)。
実施の形態1で説明したように、基地局100は、RMSIの4ビットを用いて、Message 4に対するACK/NACKの送信に使用するPUCCHリソース(すなわち、RRC接続設定完了前のPUCCHリソース)に関するPUCCH resource setを端末200へ通知する(図5のST104)。
実施の形態1と同様、PUCCH resource setを構成するパラメータには、スロット内のシンボル位置、スロット内のシンボル数、周波数位置、周波数ホッピングの適用の有無、符号リソース(巡回シフト系列又は直交符号)が含まれる。また、PUCCH resource setには、上記複数のパラメータの組み合わせによってそれぞれ定義される複数のPUCCHリソースが含まれる。例えば、1つのPUCCH resource setに含まれるPUCCHリソースの数は、4又は8としてもよい。ただし、1つのPUCCH resource setに含まれるPUCCHリソースの数は4及び8に限らない。
また、基地局100は、Message 4をスケジューリングする下りリンク制御信号(DCI)に含まれるPUCCH resource indicatorにより、PUCCH resource setに含まれる複数のPUCCHリソースのうち、どのPUCCHリソースを実際に用いるかを通知する(図5のST110)。ここで、例えば、PUCCH resource setに含まれるPUCCHリソースの数が4の場合、PUCCH resource indicatorには、DCIの2ビットを用いることができる。また、PUCCH resource setに含まれるPUCCHリソースの数が8の場合、PUCCH resource indicatorには、DCIの3ビットを用いることができる。
また、PUCCH resource indicatorのDCIビット数がXビットであり、PUCCH resource setに含まれるPUCCHリソースの数が2Xよりも多い場合には、基地局100は、PUCCH resource indicatorによる明示的なPUCCHリソースの通知に加えて、PUCCHリソースをImplicitに通知してもよい。PUCCHリソースをImplicitに通知する機能としては、基地局100がDCIのPUCCH resource indicatorによりPUCCHリソースのサブセットを通知し、サブセット内のPUCCHリソースをImplicitに通知する方法がある。Implicit通知において、例えば、端末200の識別子(C-RNTI又はIMSI)、又は、端末200へのDCI送信に対して使用される下りリンク制御チャネル(PDCCH)のCCEに基づいて、C-RNTI mod Z、IMSI mod Z又はCCE mod Z等を用いてPUCCHがImplicitに通知されてもよい。ここで、Zは、PUCCHリソースサブセットに含まれるPUCCHリソースの数である。
図19Aは、本実施の形態に係るRMSIにおける4ビット(16パターン)と、Message 4に対するACK/NACKを送信するためのPUCCH resource setとの関連付けの一例を示す。図19Aに示すように、本実施の形態では、端末200毎に割り当てられたMessage 3のリソース(図19AではMessage 3 resource 0、Message 3 resource 1)に対して、RMSIにおける4ビット(16パターン)とMessage 4に対するACK/NACKを送信するためのPUCCH resource setとの関連付けがそれぞれ設定される。すなわち、本実施の形態では、上位レイヤシグナリングによって通知される値(RMSIの4ビット)と複数のPUCCH resource setとの関連付けは、Message 3のリソース毎に設定される。
図19Bは、Message 3 resource 0に対する、DCI(PUCCH resource indicator)の2ビット(0~3の4パターン)と、図19Aにおいて設定されるPUCCH resource set(set(0, n)。n=0~15)に含まれるPUCCHリソース(PUCCH resource(0, n, x)。x=0~3)との関連付けを示す。また、図19Cは、Message 3 resource 0に対する、図19Bにおいて設定されるPUCCH resource(0, n, x)を定義するパラメータ(スロット内のシンボル位置A(0, n, x)、スロット内のシンボル数B(0, n, x)、周波数ホッピングの適用前の周波数位置C(0, n, x)、周波数ホッピングの適用後の周波数位置D(0, n, x)、周波数ホッピングの適用の有無、符号リソース(巡回シフト系列E(0, n, x)、直交符号F(0, n, x))、及び、PUCCH resource(0, n, x)に対するPUCCHフォーマットを示す。
同様に、図19Dは、Message 3 resource 1に対する、DCI(PUCCH resource indicator)の2ビット(0~3の4パターン)と、図19Aにおいて設定されるPUCCH resource set(set(1, n)。n=0~15)に含まれるPUCCHリソース(PUCCH resource(1, n, x)。x=0~3)との関連付けを示す。また、図19Eは、Message 3 resource 1に対する、図19Dにおいて設定されるPUCCH resource(1, n, x)を定義するパラメータ(スロット内のシンボル位置A(1, n, x)、スロット内のシンボル数B(1, n, x)、周波数ホッピング適用前の周波数位置C(1, n, x)、周波数ホッピングの適用後の周波数位置D(1, n, x)、周波数ホッピングの適用の有無、符号リソース(巡回シフト系列E(1, n, x)、直交符号F(1, n, x))、及び、PUCCH resource(1, n, x)に対するPUCCHフォーマットを示す。
ここで、例えば、RMSIにおける4ビット(16パターン)と、Message 4に対するACK/NACKを送信するためのPUCCH resource setと関連付けがMessage 3のリソースに依らず共通の場合(例えば、図6Aを参照)、基地局は、システム内において合計で16個のPUCCH resource setを設定できる。
これに対して、本実施の形態によれば、基地局100は、Message 3のリソースに対して16個のPUCCH resource setをそれぞれ設定できるので、例えば、N個のMessage 3のリソースに対してシステム全体では、(16×N)個のPUCCH resource setを設定できる。すなわち、本実施の形態(図19A)によれば、Message 3のリソースに依らず共通のPUCCH resource setが設定される場合と比較して、設定可能なPUCCH resource setの個数を増加できる。
以上より、本実施の形態によれば、初期アクセス時においてPUCCH resource setの通知にRMSIの4ビットしか用いることができない場合でも、ACK/NACKを送信するためのPUCCHリソースに関する各パラメータを柔軟に設定できる。
また、Message 3のリソース設定は、Message 1のリソース設定と比較してより柔軟なリソース割当が可能である。このため、Message 4に対するACK/NACKを送信するためのPUCCH resource setをMessage 3のリソースと関連付けることで、Message 4に対するACK/NACKを送信するためのPUCCHリソース割当もより柔軟に行うことができる。
なお、Message 3のリソースとMessage 4に対するACK/NACKを送信するためのPUCCHリソースとの関連付けとしては、例えば、図20A及び図20Bに示すようにMessage 3の周波数リソース(PRB for Msg.3)を基準として、Message 4に対するACK/NACKを送信するためのPUCCHリソースの周波数位置(PRB番号)が決定されてもよい。
また、Message 4に対するACK/NACKを送信するためのPUCCHリソースについて、実施の形態1のバリエーション2における<方法2-1>~<方法2-7>と同様にして、一部のパラメータはRMSIによって端末200へ通知され、残りのパラメータは、RMSIによって通知されずに、設定されてもよい。また、PUCCHフォーマットについて、実施の形態1のバリエーション1における<方法1-1>~<方法1-3>及び実施の形態2のバリエーションにおける<方法4-1>、<方法4-2>と同様にしてRMSIでの通知に含めなくてもよい。
以上、本開示の各実施の形態について説明した。
なお、Message 4に対するACK/NACKを送信するためのPUCCHについては、端末200は、上述したパラメータの他に、どのNumerology(サブキャリア間隔)を用いるかについて、特定する必要がある。Message 4に対するACK/NACKを送信するためのPUCCHに対するNumerology(サブキャリア間隔)については、例えば、Message 1又はMessage 3のNumerology(サブキャリア間隔)と同じNumerologyを用いてもよく、Message 1又はMessage 3のNumerology(サブキャリア間隔)と関連付けて決定してもよい。
または、端末200は、Message 4に対するACK/NACKを送信するPUCCHに対するNumerology(サブキャリア間隔)を、RACH configurationの中で明示的に通知される情報又はMessage 4で基地局100から端末200へ明示的に通知される情報に基づいて決定してもよい。
また、上記実施の形態では、RMSIの4ビットとPUCCH resource setとの関連付けが、PUCCH Format、Message 1のリソース又はMessage 3のリソース毎に異なる場合について説明した。しかし、RMSIの4ビットとPUCCH resource setとの関連付けを異ならせる基準となるパラメータは、PUCCH Format、Message 1のリソース又はMessage 3に限定されず、初期アクセス(RACH procedure)に関するパラメータであればよい。例えば、RMSIの4ビットとPUCCH resource setとの関連付けを異ならせる基準となるパラメータは、初期アクセス処理において使用される予め設定されたパラメータでもよく、初期アクセス処理が行われている間の動作モード(operation condition)に関するパラメータでもよい。
また、上述した実施の形態1~3のうち、全ての実施の形態又は何れか2つの実施の形態は同時に適用することができる。これにより、より多くのPUCCH resource setを設定することができる。
また、本開示はソフトウェア、ハードウェア、又は、ハードウェアと連携したソフトウェアで実現することが可能である。上記実施の形態の説明に用いた各機能ブロックは、部分的に又は全体的に、集積回路であるLSIとして実現され、上記実施の形態で説明した各プロセスは、部分的に又は全体的に、一つのLSI又はLSIの組み合わせによって制御されてもよい。LSIは個々のチップから構成されてもよいし、機能ブロックの一部または全てを含むように一つのチップから構成されてもよい。LSIはデータの入力と出力を備えてもよい。LSIは、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路、汎用プロセッサ又は専用プロセッサで実現してもよい。また、LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。本開示は、デジタル処理又はアナログ処理として実現されてもよい。さらには、半導体技術の進歩または派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。バイオ技術の適用等が可能性としてありえる。
本開示の基地局は、初期アクセス時の上りリンク制御チャネルのリソースの候補を各々が含む複数のセットの中から1つのセットを決定し、前記決定されたセットに含まれるリソースの候補の中から1つの候補を決定する回路と、前記決定されたセットを上位レイヤのシグナリングによって端末へ通知し、前記決定された候補をダイナミックシグナリングによって前記端末へ通知する送信機と、前記決定されたセットにおける前記決定された候補に対応する前記リソースを用いて、上り制御信号を受信する受信機と、を具備し、前記上位レイヤのシグナリングによって通知される値と前記複数のセットとの関連付けは、初期アクセスに関するパラメータ毎に設定される。
本開示の基地局において、前記初期アクセスに関するパラメータは、前記上りリンク制御チャネルのフォーマットである。
本開示の基地局において、前記初期アクセスに関するパラメータは、初期アクセスにおけるMessage 1の送信に用いられるリソースである。
本開示の基地局において、前記初期アクセスに関するパラメータは、初期アクセスにおけるMessage 3の送信に用いられるリソースである。
本開示の基地局において、前記上りリンク制御チャネルのリソースに関する複数のパラメータのうち一部のパラメータは前記セットに含めて前記端末へ通知され、前記複数のパラメータのうち残りのパラメータは前記セットによって前記端末へ通知されずに、設定される。
本開示の基地局において、前記残りのパラメータには、前記上りリンク制御チャネルのフォーマットが含まれ、前記上りリンク制御チャネルのフォーマットは、初期アクセスにおけるMessage 2又はMessage 3の送信モードに基づいて決定される。
本開示の基地局において、前記残りのパラメータには、前記上りリンク制御チャネルのフォーマットが含まれ、前記上りリンク制御チャネルのフォーマットは、初期アクセスにおけるMessage 4によって前記端末へ通知される。
本開示の基地局において、前記残りのパラメータには、前記上りリンク制御チャネルのフォーマットが含まれ、前記上りリンク制御チャネルのフォーマットは、初期アクセスにおけるMessage 4の送信モードに基づいて決定される。
本開示の基地局において、前記残りのパラメータには、シンボル数及びスロット内のシンボル位置の少なくとも1つが含まれ、前記シンボル数及び前記スロット内のシンボル位置の少なくとも1つは固定値である。
本開示の基地局において、前記残りのパラメータには、スロット内のシンボル位置の少なくとも1つが含まれ、前記スロット内のシンボル位置は、設定可能な値の一部に制限される。
本開示の基地局において、前記残りのパラメータには、周波数ホッピングの適用の有無を示す値が含まれ、前記周波数ホッピングは常に適用される。
本開示の基地局において、前記残りのパラメータには、周波数ホッピングの適用後の第1の周波数位置が含まれ、前記第1の周波数位置は、前記周波数ホッピングの適用前の第2の周波数位置に基づいて決定される。
本開示の基地局において、前記残りのパラメータには、周波数位置が含まれ、前記周波数位置は、前記端末が位置するセルのセルIDから算出される。
本開示の基地局において、前記上りリンク制御チャネルのフォーマットは、初期アクセスにおけるMessage 1の送信に用いられるリソースに基づいて決定される。
本開示の基地局において、前記上りリンク制御チャネルのフォーマットは、初期アクセスにおけるMessage 1のフォーマットに基づいて決定される。
本開示の基地局において、前記上りリンク制御チャネルに対するサブキャリア間隔は、初期アクセスにおけるMessage 1又はMessage 3の送信時のサブキャリア間隔に基づいて決定される。
本開示の基地局において、前記上りリンク制御チャネルに対するサブキャリア間隔は、前記基地局から前記端末へ明示的に通知される。
本開示の端末は、初期アクセス時の上りリンク制御チャネルのリソースの候補を各々が含む複数のセットの何れかを示す上位レイヤのシグナリングを受信し、前記セットに含まれるリソースの候補の何れかを示すダイナミックシグナリングを受信する受信機と、前記上位レイヤのシグナリングに示される前記セットに含まれる候補のうち、前記ダイナミックシグナリングに示される前記候補に対応する前記リソースを用いて、上り制御信号を送信する送信機と、を具備し、前記上位レイヤのシグナリングによって通知される値と前記複数のセットとの関連付けは、初期アクセスに関するパラメータ毎に設定される。
本開示の通信方法は、初期アクセス時の上りリンク制御チャネルのリソースの候補を各々が含む複数のセットの中から1つのセットを決定し、前記決定されたセットに含まれるリソースの候補の中から1つの候補を決定し、前記決定されたセットを上位レイヤのシグナリングによって端末へ通知し、前記決定された候補をダイナミックシグナリングによって前記端末へ通知し、前記決定されたセットにおける前記決定された候補に対応する前記リソースを用いて、上り制御信号を受信し、前記上位レイヤのシグナリングによって通知される値と前記複数のセットとの関連付けは、初期アクセスに関するパラメータ毎に設定される。
本開示の通信方法は、初期アクセス時の上りリンク制御チャネルのリソースの候補を各々が含む複数のセットの何れかを示す上位レイヤのシグナリングを受信し、前記セットに含まれるリソースの候補の何れかを示すダイナミックシグナリングを受信し、前記上位レイヤのシグナリングに示される前記セットに含まれる候補のうち、前記ダイナミックシグナリングに示される前記候補に対応する前記リソースを用いて、上り制御信号を送信し、前記上位レイヤのシグナリングによって通知される値と前記複数のセットとの関連付けは、初期アクセスに関するパラメータ毎に設定される。