JP7284925B2 - パケット到着前チャネル競合 - Google Patents

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    • H04W80/02Data link layer protocols

Description

〔関連出願との相互参照〕
本出願は、2019年6月17日に出願された米国仮特許出願第62/862,341号に対する優先権及びその利益を主張するものであり、この文献はその全体が引用により本明細書に組み入れられる。
〔連邦政府が支援する研究又は開発に関する記述〕
該当なし
〔コンピュータプログラム付属書の引用による組み入れ〕
該当なし
〔著作権保護を受ける資料の通知〕
本特許文献中の資料の一部は、アメリカ合衆国及びその他の国の著作権法の下で著作権保護を受けることができる。著作権の権利所有者は、合衆国特許商標庁の一般公開ファイル又は記録内に表される通りに第三者が特許文献又は特許開示を複製することには異議を唱えないが、それ以外は全ての著作権を留保する。著作権所有者は、限定ではないが米国特許法施行規則§1.14に従う権利を含め、本特許文献を秘密裏に保持しておく権利のいずれも本明細書によって放棄するものではない。
本開示の技術は、一般に無線ネットワークに関し、具体的には、パケットサイズ及び到着に関する情報に基づいてリアルタイムアプリケーション(RTA)のために実行されるチャネル競合に関する。
現在市場に出回っている装置のほとんどは、Wi-Fiを通じてインターネットにアクセスすることができる。Wi-Fiネットワークは、日々拡大してより高いスループットを可能にするとともに、各ネットワークにより多くのユーザを接続できるようになっている。
しかしながら、干渉が存在する高密度環境又は状況では、遅延時間及び信頼性が保証されない。Wi-Fiネットワークは、一般に最善努力型通信(best effort communication)とみなされる。リアルタイムゲーム及び遅延感度の高いアプリケーションは、データトラフィックの遅延及び信頼性に大きな価値がある急成長カテゴリである。これらのアプリケーションでは、満足できるユーザ体験を提供してシステムが確実に機能できるようにするために、エンドツーエンド遅延がエンドユーザに気付かれるべきではなく、最悪遅延時間などのパラメータが非常に重要になる。この理由は、遅延スパイクがアプリケーション性能を損なって予期せぬ結果をもたらす恐れがあるからである。
CSMA/CAを使用する現在の無線技術は、ネットワークの高スループット性能には重点を置いているが、十分な低遅延時間能力に欠けている。しかしながら、リアルタイムアプリケーション(RTA)データは一定期間内に配信される場合にのみ有効であるため、RTAなどの多くのアプリケーションは、パケット配信に対する高い適時性要件に起因して低遅延時間を必要とする。
現在、STAは、ランダムアクセスチャネルシナリオに起因して、各パケットの送信前にチャネルアクセスを検知してこのために競合する必要があり、このことが遅延の原因になる場合がある。他の遅延原因としては、エンドツーエンドのパケット送信遅延を増大させる節電機構、待ち行列遅延及び送信遅延が挙げられる。
従って、リアルタイムアプリケーションの遅延及び通信オーバーヘッドを低減するWLANプロトコルに対するニーズが存在する。本開示は、このニーズを満たすとともに、これまでの技術を凌駕するさらなる利点をもたらすものである。
従来の無線ネットワークの局によって搬送されるリアルタイムアプリケーションデータは、しばしば動作不能レベルの遅延時間及び高オーバーヘッドレベルに見舞われる。この遅延及び遅延量の不確かさの重要な要因の1つは、チャネルアクセスを体系化して複数の装置が同時にそのチャネルへのアクセスを競っている時に衝突を回避する従来のCSMA/CAプロトコルなどを使用することによってチャネルアクセスのために競合する必要性である。
CSMA/CA無線技術における1つの解決策は、チャネル競合時間を迅速化することによってSTAにより速くチャネルアクセス権を取得させることである。これを達成するには、現在の802.11のMAC及びPHYを、リアルタイムアプリケーション(RTA)の最悪遅延時間を抑制して通信信頼性を改善できるように再設計する必要がある。
実行中のリアルタイムアプリケーション(RTA)がRTAパケットの予想到着時刻について関連する局MAC層と通信するパケット到着前競合手順について説明する。本開示の下では、RTAパケットの予想到着時刻に関する情報を有するMAC層が、リアルタイムアプリケーションからパケットが到着する前にチャネルアクセスのために競合し、従ってリアルタイムデータ通信のためのチャネルを取得する際の遅延時間を低減する。
本明細書の以下の部分では、本明細書で説明する技術のさらなる態様が明らかになり、この詳細な説明は、本技術の好ましい実施形態を制限することなく完全に開示するためのものである。
本明細書で説明する技術は、例示のみを目的とする以下の図面を参照することによって十分に理解されるであろう。
IEEE802.11ax WLANの高効率(HE)シングルユーザ(SU)PLCPプロトコルデータユニット(PPDU)のデータフィールド図である。 IEEE802.11ax WLANのダウンリンクマルチユーザ送信に使用される高効率(HE)マルチユーザ(MU)PLCPプロトコルデータユニット(PPDU)フォーマットのデータフィールド図である。 IEEE802.11ax WLANのダウンリンクマルチユーザ送信に使用される高効率(HE)トリガーベース(TB)PLCPプロトコルデータユニット(PPDU)のデータフィールド図である。 IEEE802.11ax WLANのトリガフレームのデータフィールド図である。 図4のトリガフレームに見られる共通情報フィールドのデータフィールド図である。 図4のトリガフレームに見られるユーザ情報フィールドのデータフィールド図である。 IEEE802.11ax WLANのブロックACK(BA)フレームのデータフィールド図である。 IEEE802.11ax WLANのために実行されるダウンリンク(DL)OFDMA MIMO送信の周波数使用図である。 IEEE802.11ax WLANのために実行されるアップリンク(UL)OFDMA MIMO送信の周波数使用図である。 CSMA/CAを使用してSTAがIEEE802.11WLANにおけるパケット送信及び再送のためにチャネルへのアクセス権を獲得できるようにするフロー図である。 通常のWLANシステムのデータフレームフォーマットのデータフィールド図である。 通常のWLANシステムの確認応答(ACK)フレームフォーマットのデータフィールド図である。 通常のWLANシステムにおける再送に起因してバックオフ時間が増加するCSMA/CA下での再送の通信期間図である。 通常のWLANシステムにおいて再送回数が再試行制限を上回った後にパケットが破棄される通信期間図である。 通常のWLANシステムにおけるOFDMAを使用したダウンリンク(DL)マルチユーザ(MU)送信の通信期間図である。 通常のWLANシステムにおけるOFDMAを使用したアップリンク(UL)マルチユーザ(MU)送信の通信期間図である。 本開示の少なくとも1つの実施形態による局(STA)ハードウェアのブロック図である。 本開示の少なくとも1つの実施形態に従って対応されるトポロジ例を示すネットワークトポロジ図である。 本開示の少なくとも1つの実施形態による、リアルタイムアプリケーション(RTA)を実行する局の通信シーケンス図である。 本開示の少なくとも1つの実施形態に従って対応される異なるチャネルアクセスシナリオを示す通信シーケンス図である。 本開示の少なくとも1つの実施形態に従って利用されるプリミティブパラメータ通信のブロック図である。 本開示の少なくとも1つの実施形態による、チャネルアクセスパラメータを有する新規セッション(New Session)要求のデータフィールド図である。 本開示の少なくとも1つの実施形態による、新規セッション要求に対する応答のためのプリミティブパラメータのデータフィールド図である。 本開示の少なくとも1つの実施形態による、早期競合ウィンドウ期間の動的調整のフロー図である。 本開示の少なくとも1つの実施形態による、非APとそのAPとの間の交換を例示する通信シーケンス図である。 本開示の少なくとも1つの実施形態による、局がパケット到着前チャネル競合(PPACC)手順を実行するフロー図である。 本開示の少なくとも1つの実施形態による、局がパケット到着前チャネル競合(PPACC)手順を実行するフロー図である。 本開示の少なくとも1つの実施形態による、早期チャネル競合ウィンドウ(CW)期間の最初のチャネル使用中状況への対処を示すチャネルアクセス図である。 本開示の少なくとも1つの実施形態による、早期チャネル競合ウィンドウ(CW)期間の最初のチャネル使用中状況に対処する別の例を示すチャネルアクセス図である。 本開示の少なくとも1つの実施形態による、早期チャネル競合ウィンドウ(CW)期間の最初の別のチャネル使用中状況への対処を示すチャネルアクセス図である。 本開示の少なくとも1つの実施形態による、早期チャネル競合ウィンドウ(CW)期間の最初のチャネルが使用中でない状況への対処を示すチャネルアクセス図である。 本開示の少なくとも1つの実施形態による、早期チャネル競合ウィンドウ(CW)期間の最初のチャネルが使用中でない別の状況への対処を示すチャネルアクセス図である。 本開示の少なくとも1つの実施形態による、早期チャネルCW期間の前から早期チャネルアクセス期間に掛けてチャネルが使用中のままであるシナリオへの対処を示すチャネルアクセス図である。 本開示の少なくとも1つの実施形態による、早期チャネルCW期間の最初にチャネルが使用中であるシナリオへの対処を示すチャネルアクセス図である。 本開示の少なくとも1つの実施形態による、パケット到着前チャネル競合(PPACC)要求フレームのデータフィールド図である。 本開示の少なくとも1つの実施形態による、パケット到着前チャネル競合(PPACC)応答フレームのデータフィールド図である。 本開示の少なくとも1つの実施形態による、早期競合アクセス要求フレームのデータフィールド図である。 本開示の少なくとも1つの実施形態による、早期競合アクセス応答フレームのデータフィールド図である。
1.従来のWLAN実装
WLANの性能を改善するために、特に2.4GHz帯及び5GHz帯に重点を置く多くの802.11修正案が提案されてきた。これまでの修正案のほとんどは、最大受信データレートを当初提案されていた2Mビット/秒から802.11ax修正案では場合によって最大9.6GHzに改善することに焦点を当てたものである。
例えば、チャネル帯域幅の20MHzから最大160MHzへの増加、新たな変調及び符号化スキームの使用、並びにMIMO及びマルチユーザ送信の導入を通じて物理層のデータレートを高める多くの技術が使用されてきた。
送信のオーバーヘッドを低下させ、従ってデータスループットを向上させるために、他のMAC層の改善も導入されてきた。このオーバーヘッドの低下は、例えばフレーム間隔を短縮し、パケットの集約化及びセグメント化を行い、Wi-Fiネットワークにおけるサービス品質(QoS)対応を改善し、局が節電のためにアウェイク状態とドーズ状態とを繰り返す電力消費プロトコルを適用することによって行うことができる。
1.1.802.11ax PPDUフォーマット
IEEE802.11axは、様々な周波数で無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)Wi-Fiコンピュータ通信を実施するために、WLANプロトコルの組を提供し、媒体アクセス制御(MAC)及び物理層(PHY)プロトコルの組を指定する。物理層のためのIEEE802.11ax標準は、物理層収束プロトコル(PLCP)副層及び物理媒体依存(PMD)副層、並びにこれらの副層とMAC層との相互作用を含む。MAC層は、サービスアクセスポイント(SAP)を通じた命令を使用してPLCP副層と通信する。
MAC層が命令すると、PLCPは、送信のためにMACプロトコルデータユニット(MPDU)を準備し、MPDUをPMDによる送信に適したフレームフォーマットにマッピングすることによって、PMD副層に対するMAC層の依存を最小化する。また、PLCPは、無線媒体からの着信フレームをMAC層に供給する。
PLCPは、物理層送信機及び受信機が必要とする情報を含むMPDUにPHY固有のプリアンブル及びヘッダフィールドを添付する。この複合フレーム(PLCPプリアンブル及びヘッダが追加されたMPDU)は、PLCPプロトコルデータユニット(PPDU)と呼ばれる。MPDUは、PLCPサービスデータユニット(PSDU)とも呼ばれ、一般に物理層動作を参照する際にはこのように呼ばれる。PPDUのフレーム構造は、局間におけるPSDUの非同期転送を可能にする。この結果、受信局の物理層は、その回路を各個々の着信フレームに同期させなければならない。
PMD副層では、PLCPの指示の下で、PMD副層が無線媒体と直接連動することによって無線媒体を通じて物理層データユニットの送受信を行う。
IEEE802.11axは、異なるシナリオにおいてパケットを送信するために複数のPPDUフォーマットを規定する。以下、これらをリストする。
図1に、シングルユーザ送信に使用される高効率(HE)シングルユーザ(SU)PPDUフォーマットを示しており、このフォーマットは、非HT短期訓練フィールドであるL-STF、非HT長期訓練フィールドであるL-LTF、非HT信号フィールドであるL-SIG、反復する非HT信号フィールドであるRL-SIG、HE信号AフィールドであるHE-SIG-A、HE短期訓練フィールドであるHE-STF、HE長期訓練フィールドであるHE-LTF、PSDUを搬送するデータフィールドであるデータ(Data)、及びパケット拡張フィールドであるPE、といったフィールドを含む。なお、これらのフィールドの多くは、特定のビット数ではなく(図に例示する)所定の期間に及ぶものとして示される。
図2に、ダウンリンクマルチユーザ送信に使用されるHEマルチユーザ(MU)PPDUフォーマットを示す。このフォーマットは、図1に示すシングルユーザPPDUフォーマットと比較すると、そのフォーマットにHE-SIG-Bフィールドを追加する。HE-SIG-Bフィールドは、各ユーザにチャネルリソースブロック配分情報を提供する。
図3に、アップリンクマルチユーザ送信に使用されるHEトリガベース(TB)のPPDUフォーマットを示す。HE TB PPDUフォーマットのフィールドは、HE-STFフィールドが8μsであることを除いてHEシングルユーザPPDUフォーマットのフィールドと同一である。
図4に、以下のフィールドを有するトリガフレームの内容を示す。フレーム制御(frame control)フィールドは、フレームのタイプを示す。継続時間(duration)フィールドは、CSMA/CAチャネルアクセスに使用されるネットワーク配分ベクトル(NAV)情報を含む。RAフィールドは、フレームの受信者のアドレスを含む。TAフィールドは、フレームを送信するSTAのアドレスを含む。共通情報(Common Information)フィールドは、全ての配分されたSTAのための情報を含む一方で、ユーザ情報(User Information)フィールドは。
図5には、図4に見られる共通情報フィールド内のサブフィールドを示す。
図6には、図4に見られるユーザ情報フィールド内のサブフィールドを示す。
図7には、ブロックACKフレームの内容を示す。フレーム制御フィールドは、フレームのタイプを示す。継続時間フィールドは、CSMA/CAチャネルアクセスに使用されるNAV情報を含む。RAフィールドは、フレームの受信者のアドレスを含む。TAフィールドは、フレームを送信するSTAのアドレスを含む。BA制御フィールドは、ブロックACKのポリシーを示す。BA情報フィールドは、送信のフィードバックを含む。
1.2.遅延に影響を与えるWLAN機能
1.2.1.チャネルアクセス及び遅延耐性
WLAN装置では、競合ベースアクセス及び競合なしアクセスの両方が可能である。競合ベースアクセスは、チャネルへのアクセス権を獲得するために、チャネルが使用中である度にチャネルがチャネルを検知して競合する必要がある。これによってさらなる送信遅延が発生するが、衝突回避をもたらすために必要である。競合なしチャネルアクセスでは、APが競合することなくチャネルへのアクセス権を獲得することができる。このアクセスは、他のSTAによって使用されるDIFS(分散型フレーム間隔(Distributed Inter-Frame Spacing))に比べてPIF(PCFフレーム間隔)に等しい短いフレーム間隔を使用することによってチャネルアクセス協調が達成されるハイブリッド制御チャネルアクセス(Hybrid Control Channel Access:HCCA)において可能である。競合なしアクセスは、競合パケット遅延を回避するための実行可能な解決策をもたらすように思えるが、幅広く展開されておらず、ほとんどのWi-Fi装置は競合ベースアクセスを実行している。
競合ベースアクセスの下では、チャネルにアクセスする前にSTAがチャネルを検知して使用中でないことを発見する必要がある。このチャネルは、(1)STAがフレームのプリアンブルを検出し、検出されたフレームの長さにわたってチャネルが使用中とみなされる時、(2)STAが20dBの最小感度を上回るエネルギーレベルを検出した時、又は(3)STAが、検出されたフレームのNAVを読み取ることによってチャネルを事実上使用中として検出した時に使用中とみなされる。
802.11axでは、誤ってNAVタイマに依拠することによって起こり得る衝突を回避するために2つのNAVが導入された。一方のNAVはBSS STAのためのものであり、他方のNAVは非BSS STAのためのものであり、これらはSTAによって別々に維持される。
802.11axは、全てのレガシー802.11WLAN装置でのチャネルアクセスのためにCSMA/CAを使用する。APは、アップリンク(UL)多入力多出力(MIMO)送信のためのトリガフレームを送信するために、依然としてチャネルアクセスのために競合する必要がある。802.11ax標準では、APがそのBSS内のいずれかのSTAを介してチャネルアクセス権を取得(獲得)できるようにするために、802.11ax装置のみのための第2の高度分散型チャネルアクセス(enhanced distributed channel access、EDCA)セットが導入された。この標準は、レガシーな非802.11ax装置がEDCAを使用して自由にチャネルにアクセスし、APがアップリンク(UL)又はダウンリンク(DL)直交周波数分割多重アクセス(OFDMA)MIMOデータ送信をスケジュールするためにチャネルへのアクセス権を獲得する機会を高めることを可能にする。
1.2.2.節電及び遅延耐性
局は、電力を節約するために自機の無線を遮断するので、節電モードも遅延時間に影響を及ぼすことがある。APは、そのBSS内の各STAのデータをバッファリングし、STAが起動してこれを受け取るのを待つべきである。いくつかの事例では、APが、STAが起動したことが分かるとチャネルのために競合し、そのパケットをSTAに送信する必要がある。STAも、起動してチャネルのために競合し、APに接触して自機のためのパケットが存在するかどうかをチェックすることができる。別のオプションでは、AP及びSTAがデータを交換するための時間をAP及びSTAがスケジュールできる場合もある。これらの全てのオプションは送信パケット遅延を増加させ、節電と遅延耐性との間のトレードオフを発生させる。
1.2.3.マルチユーザ送信及び受信
802.11WLAN装置は、送信及び受信、並びにOFDMAチャネルアクセスのためのMIMOアンテナの使用を可能にする。IEEE802.11axは、アップリンク(UL)及びダウンリンク(DL)の両方においてマルチユーザ送信をサポートする。このサポートは、例えば802.11acのSU-MIMO DLでは最大8つのストリームを通じて、或いは802.11acに規定されるMU-MIMO DL送信を通じた複数のユーザへのマルチユーザ送信を通じて、1又は2以上のユーザへのマルチストリーム送信を可能にする。これにより、APは、そのベーシックサービスセット(BSS)内のSTAに1又は2以上のストリームを割り当てることができる。
データ送信に最大160MHzの広い帯域幅チャネルを使用すると、このチャネルは、一部の周波数が他とは異なる干渉レベルを受けるような干渉周波数選択的になると予想される。これにより、予想される達成可能なパケット通信レートが影響を受けてチャネル性能が低下する。この問題を解決するために、802.11axでは、隣接するサブキャリアをリソースユニット(RU)にグループ化するOFDMAが導入された。これらのRUを異なる受信機に割り当てて送信レートを最大化することができる。このスケジューリングの結果、各受信機の関心信号雑音比(Signal of Interest Noise Ratio:SINR)が最大化されることによって高変調符号化スキーム(MCS)が可能になり、従って達成されるスループットが高まる。なお、SINRは、特定の関心信号の電力を他の全ての干渉信号からの干渉電力と背景雑音からの干渉電力との和で除算したものとして定義される。
OFDMAでは、ユーザ間で周波数領域を分割することによって、多くのユーザが同じリソースを同時に使用することができる。この結果、より多くのユーザを同時にスケジュールすることができるので、リソースの使用が効率的になって遅延時間を低減することができる。また、データ量の少ないSTAが狭いRUを占有できるようにすることによってスケジュール効率が高まるとともに、チャネルへのアクセスを必要とする低データレートアプリケーション間でのリソースの分散が改善され、従ってチャネルアクセス時間、並びにフレームヘッダ及びプリアンブルのオーバーヘッドを低減するのに役立つこともできる。
OFDMAは、MIMO送信と組み合わさった時にさらに効率的になることができる。STAのMIMO容量に応じて、RUを使用してSTAに複数の空間ストリームを送信することができる。また、STAのMIMO容量に応じて、それぞれが1又は2以上の空間ストリームを有することができる複数のSTAに1つのRUを割り当てて共有することもできる。同じリソースにより多くのSTAを詰め込むことは、STA及びAPの遅延時間を低減するのに役立つことができる。
図8に、DL OFDMA MIMO送信の例を示す。APは、周波数/RUマッピングとSTAのためのRU割り当てとを指定するPHYプリアンブルを全てのSTAに送信している。
図9に、UL OFDMA MIMO送信の例を示す。APは、周波数と、RUマッピングと、STAのためのRU割り当てとを含むトリガフレームを全てのSTAに送信している。UL MIMO送信は、このフレームの受信と同期すべきであり、この場合、STAは、ダウンロード(DL)トリガフレームの受信後の短フレーム間隔(SIF)の後に送信を開始する。
1.2.4.再送
図10に、CSMA/CAを使用してSTAがIEEE802.11WLANシステムにおけるパケット送信及び再送のためのチャネルへのアクセス権を獲得できるようにする様子を示す。
CSMA/CAシステムでは、各送信及び再送前にSTAがチャネルを検知し、チャネルアクセスを求めて競合するためにバックオフ時間を設定する必要がある。バックオフ時間は、ゼロと競合ウィンドウのサイズとの間の一様なランダム変数によって決定される。STAは、バックオフ時間にわたって待機し、チャネルがアイドルであることを検知した後にパケットを送信する。STAがタイムアウト前にACKを受け取らなかった場合には再送が必要であり、そうでなければ送信は成功である。
再送が必要な場合、STAはパケットの再送回数をチェックする。再送回数が再試行制限を上回る場合、パケットは破棄されて再送はスケジュールされず、そうでなければ再送がスケジュールされる。再送がスケジュールされる場合には、再びこの再送のチャネルアクセスを求めて競合するために別のバックオフ時間が必要になる。競合ウィンドウのサイズが競合ウィンドウ上限に達していない場合、STAはこれを増加させる。STAは、新たなサイズの競合ウィンドウに応じて別のバックオフ時間を設定し、再送のためにバックオフ時間にわたって待機し、以下同様である。
図11に、通常のWLANシステムにおけるデータフレームフォーマットを示す。フレーム制御(Frame Control)フィールドは、フレームのタイプを示す。継続時間(Duration)フィールドは、CSMA/CAチャネルアクセスに使用されるNAV情報を含む。RAフィールドは、フレームの受信者のアドレスを含む。TAフィールドは、フレームを送信するSTAのアドレスを含む。シーケンス制御(Sequence control)フィールドは、パケットのフラグメント数及びシーケンス番号を含む。
図12に、通常のWLANシステムのACKフレームフォーマットを示す。フレーム制御フィールドは、フレームのタイプを示す。継続時間フィールドは、CSMA/CAチャネルアクセスに使用されるNAV情報を含む。RAフィールドは、フレームの受信者のアドレスを含む。
図13に、再送に起因してバックオフ時間が増加するCSMA/CAの再送の例を示す。この図では、G1が短フレーム間隔(SIFS)を表し、G2がDCFフレーム間隔(DIFS)を表し、G3がACKタイムアウトを表す。データパケットフレーム及びACKフレームは、それぞれ図11及び図12に示すフォーマットを使用する。送信側は、パケットの初期送信を送信した後にタイムアウトまでACKを受け取っていない。この結果、送信側は別のバックオフ時間を設定し、これによって競合ウィンドウのサイズは「n」スロットになる。送信側STAは、バックオフ時間にわたって待機した後に初めてパケットを再送する。しかしながら、この再送も失敗している。送信側STAはパケットを再送する必要があり、再びチャネルアクセスを求めて競合するために再びバックオフ時間を設定する。今回は、再送に起因して競合ウィンドウのサイズが2倍の2*nスロットである。この競合ウィンドウサイズによって予想バックオフ時間も2倍になる。この第2の再送は、タイムアウト前にACKを受け取ったので成功している。
図14に、再送回数が再試行制限を上回った後にパケットが破棄される例を示す。この図では、G1が短フレーム間隔(SIFS)を表し、G2がDCFフレーム間隔(DIFS)を表し、G3がACKタイムアウトを表す。データパケットフレーム及びACKフレームは、上述したフォーマットを使用する。図示のように、送信側STAは、パケットの初期送信が失敗した後にこのパケットを複数回再送しているが、どの再送も成功していない。「n」回の再送後に再送回数が再試行制限を上回り、送信側STAはこのパケットの再送を停止し、このパケットは破棄される。
図15に、OFDMAを使用するダウンリンク(DL)マルチユーザ(MU)送信の例を示す。送信側APは、その受信側1、2、3及び4にデータパケットを送信する。このデータパケットは、高効率(HE)MU PLCPプロトコルデータユニット(PPDU)フォーマットを使用することができる。APは、初期送信を終了した後に、全ての受信側にマルチユーザブロックACK要求(MU-BAR)を送信する。その後、受信側は、APにブロックACK(BA)を返送する。APは、BAの内容に従って受信側1、3及び4にパケットを再送すると決定する。APは、チャネルのために競合してバックオフ時間にわたって待機し、APがチャネルアクセス権を獲得した後に第1の再送が行われる。
図16に、OFDMAを使用するアップリンク(UL)マルチユーザ(MU)送信の例を示す。APは、最初に全ての送信側1、2、3及び4にトリガフレームを送信する。送信側はトリガフレームを受け取り、トリガフレームによって配分されたチャネルリソースを使用して初期送信を開始する。このデータパケットは、HE TB PPDUフォーマットを使用することができる。APは、送信側からデータパケットを受け取り、BAフレームを送信して送信の正確性を報告する。ここでは、送信側2からのパケットのみが正しく受け取られている。送信側1、3及び4については、再送をスケジュールする必要がある。APは、チャネルのために競合し、バックオフ時間にわたって待機してチャネルアクセス権を獲得し、チャネルアクセス時に初期送信と同様に再送が進行する。
1.2.5.UL OFDMAランダムアクセス
802.11axでは、どのSTAが送信すべきデータを有しているか、又は関連しないSTAがいつデータを送信したいと望んでいるかをAPが分かっていない場合のUL送信のためにUL OFDMAランダムアクセスが導入された。トリガフレームは、ランダムULチャネルアクセスのためにいくつかのRUを配分することができる。APがアップリンクランダムアクセスのために特定のULを割り当てると、STAは、OFDMAバックオフ手順を使用して、ランダムアクセスチャネルにアクセスするかどうかを決定する。この決定は、バックオフ乱数値を選択し、この値をランダムアクセスのために割り当てられたRU数と比較することによって行われる。現在のバックオフ乱数値がRU数を下回る場合、STAは、ランダムアクセスのために割り当てられたRUのうちの1つにランダムにアクセスする。ランダムアクセスは、ショートパケット送信にとって効率的であると期待されている。
1.2.6.遅延に影響を与えるPHYパラメータ
1.2.6.1.帯域幅
802.11は、チャネライゼーション又は様々な帯域幅を可能にする。1つのSTA送信又は受信に割り当てられるチャネルは、20MHz、40MHz、80MHz又は160MHzとすることができる。一般に、帯域幅が増えると、ユーザがより迅速に送信を完了するので、データスループットの向上に役立つとともに、必然的に他のユーザ送信のためにチャネルが解放される。従って、ユーザは、より容易にチャネルアクセス権を取得することができる。しかしながら、帯域幅が増えると受信信号の雑音も増えるので、他の影響としてより多くの遅延が生じることもある。また、この増加した帯域幅は、ロックされたチャネルの一部を使用しているいずれかのユーザとの干渉の可能性も高めてしまう。この場合のチャネルは、受信及び再送のエラーを引き起こすことがある干渉周波数選択的とすることができる。上述したように、WLANパケットの再送は著しい遅延の発生源である。
1.2.6.2.変調
802.11acは、最大256QAMのコンステレーションを可能にし、802.11axは、最大1024QAMを可能にする。これにより、データスループットを数ギガビットまで高めることはできるが、信号は雑音及び干渉の影響を非常に受けやすくなる。信号対干渉比(SIR)及び信号対雑音比(SNR)が十分に高くない場合には、復号エラーが生じることによって再送が必要になり、これによって信号の全体的遅延を悪化させる遅延原因が生じる恐れがある。
また、802.11axは、トーン数を増やすためにOFDMシンボル長を12.8μsに増加させ、チャネル状態に応じてこれらの中から複数のガードインターバル(GI)(0.8μs、1.6μs、3.2μs)が選択されることを可能にし、この結果、オーバーヘッドが減少して送信効率が向上する。
802.11axは、オプションのデュアルキャリア変調(DCM)機能の使用を通じてサブキャリア上でのデータの複製を可能にすることにより、リソース使用の倍加によってスループットを半減させる一方で送信の信頼性を高め、従ってパケットエラー率(PER)を減少させる。
1.2.6.3.フレーム長
802.11に追加された新機能は、プリアンブル及びフレームヘッダにさらなる情報がプッシュされることを必要とし、これによってオーバーヘッドがさらに増加してリソース利用効率が低下する。このような高レートのオーバーヘッドを抑えるために、802.11acではフレームの最大長が4,692,480バイトに増加した。ショートパケットでは、オーバーヘッドが非常に高くなるため長いフレームは適していない。「オーバーヘッド」は、一般にデータ自体が搬送するビット数に対する「コンテナ」ビット(ヘッダ及びその他の非データ)の比率であると考えられると理解されるであろう。
2.課題の記述
通常、遅延感度の高いアプリケーション(例えば、リアルタイムアプリケーション)を実行するWLAN STAは、従来のWLANサービスを介して通信する際に動作不能レベルの遅延時間及びオーバーヘッド問題に見舞われ、しばしばこれらの影響を受ける。802.11標準で規定される現在の無線プロトコルは、最善努力型のサービスを提供するように設計されている。WLAN装置間のパケット送信の平均遅延は通常は良好であるが、データがタイムリーに通信されなければならないリアルタイムアプリケーションなどの遅延感度の高いアプリケーションでは最悪遅延が容認できないことが多い。
パケット送信の主な遅延原因の1つは、チャネルアクセスに関連する遅延によるものである。WLAN装置は、チャネルにアクセスする前にチャネルを検知する必要がある。WLAN装置は、チャネルが使用中であると分かった場合、チャネルアクセスのために競合する必要がある。この競合は、チャネルアクセスを体系化し、複数の装置が同時にそのチャネルにアクセスしようと試みている時に衝突を回避するCSMA/CAプロトコルを使用することによって行われる。しかしながら、遅延感度の高いアプリケーションは、チャネル競合を利用する必要性に関連する遅延の影響を大きく受けることがある。
3.本開示の寄与
本開示では、遅延到着競合手順について説明する。アプリケーションを実行するSTAは、WLAN装置のMAC層にリアルタイムアプリケーション(RTA)パケットの予想到着時刻を通知する。RTAパケットの予想到着時刻を知っているMAC層は、パケット到着前にチャネルアクセスのために競合すると決定する。これにより、既にチャネルがパケット送信のために予約されていることになるので、アプリケーションからパケットが受け取られて送信準備の整った通信経路を得た時点でパケットの送信遅延を低減することができる。
4.STAハードウェア構成
各局(STA)は、通常の局(STA)として利用されているか、それともアクセスポイント(AP)局として利用されているかにかかわらず、通信プロトコルを実装するプログラムを実行するアプリケーション、CPU及びRAMにアクセスするための外部I/Oを有する。ホストマシンは、近隣STAとの間でデータフレームを送信/受信するモデムを収容する。モデムは、1又は2以上のRFモジュールに接続されて物理信号の生成及び受信を行う。各RFモジュールは、周波数変換器及びアレイアンテナコントローラなどを含む。各RFモジュールは、送信及び受信のためにビームフォーミングを実行するように制御される複数のアンテナに接続される。このようにして、STAは、複数組のビームパターンを使用して信号を送信することができる。
図17に、バス14に結合されたコンピュータプロセッサ(CPU)16及びメモリ(RAM)18を有し、STAにセンサ及びアクチュエータなどへの外部I/OをもたらすI/O経路12にバス14が結合されたハードウェアブロック13内へのI/O経路12を示す、STAハードウェア構成の実施形態例10を示す。プロセッサ16上では、STAが「新規STA」又は既にネットワーク内に存在するSTAのうちの1つの機能を実行できるように実行される通信プロトコルを実装するプログラムを実行するための、メモリ18からの命令が実行される。また、このプログラミングは、現在の通信状況でどのような役割を果たしているかに応じて異なるモード(送信元、中間及び宛先)で動作するように構成されると理解されたい。
STAは、単一のモデム及び単一の無線周波数(RF)回路を含むように構成することも、或いは限定ではなく一例として図17に示すように複数のモデム及び複数のRF回路を含むように構成することもできる。
この例では、図示のホストマシンが、近隣STAとの間でフレームを送受信する複数のアンテナ24a~24n、26a~26n、28a~28nへの無線周波数(RF)回路22a、22b、22cに結合されたmmWモデム20を含むように構成される。また、このホストマシンは、(単複の)アンテナ34への無線周波数(RF)回路32に結合されたsub-6GHzモデム30を含むことも分かる。
従って、この図示のホストマシンは、2つの異なる帯域で通信を行えるように、2つのモデム(マルチバンド)及びその関連するRF回路を含むように構成される。限定ではなく一例として、対象の指向性通信帯には、mmW帯でデータを送受信できるようにmmW帯モデム及びその関連するRF回路が実装される。一般に発見帯と呼ばれる他方の帯域は、sub-6GHz帯でデータを送受信できるようにsub-6GHzモデム及びその関連するRF回路を含む。
この例では、mmW帯のためのRF回路を3つ示しているが、本開示の実施形態は、いずれかの任意の数のRF回路に結合されたモデム20を含むように構成することができる。一般に、使用するRF回路の数が多ければ多いほど、アンテナビーム方向のカバレッジが広くなる。なお、利用するRF回路の数及びアンテナの数は、特定の装置のハードウェア制約によって決まると理解されたい。RF回路及びアンテナの中には、STAが近隣STAと通信する必要がないと判断した時に無効にできるものもある。少なくとも1つの実施形態では、RF回路が、周波数変換器及びアレイアンテナコントローラなどを含み、送受信のためにビームフォーミングを実行するように制御される複数のアンテナに接続される。このように、STAは、複数組のビームパターンを使用して信号を送信することができ、各ビームパターン方向がアンテナセクタとみなされる。
5.検討中のトポロジ
図18に、以下の説明のためのトポロジ例30を示す。このトポロジには、複数のBSS32、34、36を示す。BSS1 32は、非RTAストリームを実行するアクセスポイント(AP)38aと、RTAストリームを実行するSTA38bと、非RTAストリームを実行するSTA38c、38d及び38eとを有していると考えられる。図を簡素化するために、AP自体を除き、他のSTAはいずれもAPとはみなさない。同様に、BSS2 34には、RTAストリームを実行するAP42aと、RTAストリームを実行する3つのSTA 42b、42c及び42dと、非RTAストリームを実行するSTA42e及び42fとが存在する。BSS3 36には、RTAストリームを実行するAP40aと、非RTAストリームを実行するSTA40b、40c、40d及び40eとが存在することが分かる。これらのBSSは同じチャネルを共有しており、ここでは装置の一部がRTAを実行して、データを送信するために素早いチャネルアクセスを保証する必要がある。
図19に、毎期間54に限られた量のデータ52(限られた長さの1又は2以上のパケット)を生成しているリアルタイムアプリケーション(RTA)をSTAが実行する例50を示す。図示のように、RTAパケットは、RTAを実行するSTAのMAC層に予想時刻に到着しており、好ましくはリアルタイムアプリケーションがリアルタイムで応答し続けるようにリアルタイムで送信されるべきである。RTAパケットが受け取られると、次のRTAパケット到着時刻が予め分かる。各BSSは1つのAP及び複数のSTAを含み、これらの各々がRTAセッションを実行することができる。各RTAセッションは、限られた長さを有するパケットを特定の周期性で生成させると予想される。
図18に示すように、複数のBSSからの局が、RTAセッション及び他の非RTAセッションのチャネルアクセス権を獲得するために競合する。各BSSは、RTAを実行するいくつかのSTAを含むように例示しているが、RTAは遅延耐性が低いので、パケットの送信準備ができた時点でさらに容易にチャネルにアクセスできるべきである。APは、自機のRTAパケットを優先し、自機のBSS内の他のSTAからのRTSを拒絶することによって、これらに自機のBSS内のチャネルを要求している他のSTAよりも大きな(高い)優先度を与えることができる。APは、依然として周辺エリア内の他のBSSからの他のSTAと競合できる必要がある。
6.チャネルアクセス遅延
パケットは、送信側のアプリケーション層で生成された後に、受信側のアプリケーション層に供給される時点まで数多くのタイプの遅延を受けることがある。これらの遅延の1つは、チャネルが空いていて未使用の場合のチャネルアクセス権の獲得に関連する遅延を表すチャネルアクセス遅延である。以下では、この遅延の原因を識別しようと試みる。
WLANを使用するいずれかのSTAは、トークする前にリスンする必要があるのに対し、CSMA/CAを使用するSTAは、チャネルへのアクセス前にチャネルを検知して衝突を回避する。いずれかの局は、チャネルへのアクセス前にチャネルを検知すべきであり、チャネルが空いている場合、STAはそのチャネルにアクセスすることができる。チャネルが占有されている場合、STAは、そのチャネルにアクセスしようと試みている他のSTAとの衝突の可能性を最小化するために、チャネルが空くまで待つべきである。チャネルは、チャネル上のエネルギーを検出することを通じて、又はパケットヘッダを受け取ることによって、空いている又は使用中であるとみなされる。一部が同時にチャネルにアクセスしようと試みる多くのSTAとの媒体の共有に起因して2つのチャネルが同時にチャネルにアクセスして両送信パケットストリームが衝突するのを防ぐために、衝突回避機構が使用される。
図20に、いくつかのチャネルアクセスシナリオ例70を示す。最初の事例では、チャネルアクティビティ72の使用中部分73aの最中にパケット74が到着する(76)。STAは、チャネルのために競合し、ランダムバックオフ(ランダムバックオフタイマ)73bを実行し、チャネルが使用中でなければパケット73cを送信するためにチャネルにアクセスする(75)。
図の中央のシナリオを参照すると、チャネルが使用中でない(空いている)時にRTAパケット80が到着した(82)場合、STAは、チャネルの即時アクセス77を獲得して直ちにRTAパケット78の送信を開始する。
図の左側のシナリオを参照すると、RTAパケットの到着後、たとえ再びチャネルが空いた場合でも、STAはそのチャネルにアクセスできない場合があると理解されたい。例えば、パケット到着時に使用中であるチャネル86aを示すチャネルアクティビティ85が見られるパケット84の到着88時に、STAは、チャネルが空くまで待って自機のバックアップタイマ86bを設定するが、この時間中、バックオフタイマが満了する前に他の何らかのチャネルがチャネルへのアクセス権を獲得する場合もある。従って、バックオフ間隔後にも依然としてチャネルは使用中86cであり、これがさらなるバックオフ間隔86d及び使用中期間86e、その後のバックオフ86fを含めて複数回発生し、その後にパケット89送信のためのチャネルアクセス87が獲得されることが分かる。RTAパケット到着からチャネルアクセス時間までの時間間隔はチャネルアクセス遅延を表し、これがWLANパケット送信の遅延の最も大きな原因の1つと考えられる。
7.パケット到着前チャネル競合
7.1.RTAストリーム設定
MAC層は、別様に取り扱う必要があるRTAのパケットを認識すべきである。MAC層は、チャネルにアクセスし、送信されるはずの正確な時点でRTAパケットを送信することに重点を置いた特別なプロセス(例えば、アルゴリズム)を実行すると予想される。アプリケーション層は、リアルタイムアプリケーションを開始すると、MAC層にRTAセッションの開始を通知すべきである。アプリケーション層は、リアルタイムアプリケーションを開始すると、MAC層にRTAセッションのパラメータを通知すべきである。チャネルアクセスのために使用されるパラメータは、(a)最大RTAパケット長、(b)チャネルアクセス毎に受け取るべき最大パケット数、(c)RTAパケットのチャネルアクセス周期性、(d)RTAパケットを生成してMACに送信すべき予想時刻、及び(e)最大遅延許容差を含む。
図21に、アプリケーション層又は他のいずれかの上位層112からのプリミティブパラメータがPHY層116よりも上位のMAC層114に送信される実施形態例130を示す。
図22には、少なくとも以下を含むチャネルアクセスパラメータを有する新規セッション要求の実施形態例130を示す。(a)新規セッション要求(New Session Request)は、第1の状態に設定された場合にアプリケーション層が新規RTAセッションを開始していることを示すフィールドである。この第1の状態に設定されていない場合には、以下のパラメータが、以前に開始されたRTAセッションの更新を表す。本文書で説明するこの及びその他のフィールドでは、単一ビットのTrue(真)/False(偽)フィールドに正又は負論理を利用することができ、マルチビットフィールドには、本開示の教示から逸脱することなくいずれかの所望の表現形式を使用することができると理解されたい。MAC層は、新規セッション要求を受け取って受諾した時点でRTAセッションを開始すべきである。RTAセッションを開始する詳細については、以下の節で説明する。
(b)セッションID(Session ID)フィールドは、開始されるRTAセッションへの参照においてセッションIDを示すためにアプリケーション層によって利用される。MAC層は、以下のパラメータをセッションIDに関連付ける。このRTAセッションに関するさらなる上位層とMAC層との間のいずれかのさらなる通信は、このセッションIDを含むべきである。この通信は、RTAセッションの更新、削除又は修正を含む。
(c)最大RTAパケット長(Maximum RTA Packet Length)フィールドは、MAC層に供給される各パケットのビット単位の又は時間に関する最大サイズを表す。MAC層は、この情報を使用して、RTAのための各チャネルアクセスに必要な時間を推定する。
(d)各チャネルアクセスの受信パケット数(Number of Packets to be Received)フィールドは、各RTAチャネルアクセスについてMAC層に供給すべき最大パケット数を示す。MAC層は、この情報を使用して、RTAのための各チャネルアクセスに必要な時間を推定する。上位層がパケット数及びパケットサイズの代わりに各チャネルアクセスに必要とされる時間を送信する場合、これらの2つの変数は1つの変数に組み合わせることができると理解されたい。
(e)RTAパケットチャネルアクセス周期性(Packets Channel Access Periodicity)フィールドは、RTAパケットの1つの予想時刻後にMAC層が次のRTAパケットの到着を予想すべき時刻を表す。これは、RTAパケットのチャネルアクセスの周期性である。MAC層は、この情報を使用して、上位層からRTAパケットが到着する時刻を推定する。
(f)最大遅延許容差(Maximum Delay Tolerance)は、上位層から受け取られたパケットによって許容される最大遅延を表すフィールドである。MAC層は、最大遅延許容差の経過後はパケットを破棄して供給しようと試み続けない。
(g)セッション有効期限(Session Life time)は、RTAセッションがどれほどの長さ(期間)にわたってアクティブであるかを表すフィールドである。この長さは、RTAパケット生成時間の開始に対する時間として表すことも、或いはRTAパケット送信の周期的サイクル数の観点から表すこともできる。MAC層は、セッション有効期限によって定められる期間にわたってRTAパケットの到着を予想している。
図23に、後述するRTAストリームの開始及び受信パラメータに応答してMAC層が上位層に送信できる、新規セッション要求に対する応答のプリミティブパラメータの実施形態例150を示す。
(a)応答(Response)フィールドは、受け取られた要件がそのまま達成されるかどうかを示す。第1の状態(例えば、1)に設定された場合、アプリケーション層はパラメータを変更する必要がない。第2の状態(例えば、0)に設定された場合、アプリケーション層は、提案されるパラメータを受諾し、又は新たなパラメータセットを再送すべきである。
(b)セッションID(Session ID)フィールドは、この応答及びパラメータがどのRTAセッションを参照しているかを示す。アプリケーション層は、この情報を使用してセッションIDを他の全てのRTA実行セッションに一致させる。
(c)最大RTAパケット長(Maximum RTA Packet Length)フィールドは、応答がゼロであった場合に提案される、MAC層に供給される各パケットのビット単位又は時間単位での最大サイズを表す。MAC層は、この情報を使用して、RTAのための各チャネルアクセスに必要な時間を推定する。
(d)各チャネルアクセスの最大受信パケット数(Maximum number of packets to be received)は、パケットの応答回数がゼロとして示された場合に提案される、RTAチャネルアクセス毎にMAC層に供給すべきパケットの最大数を表すフィールドである。MAC層は、この情報を使用して、RTAのための各チャネルアクセスに必要な時間を推定する。なお、上位層がパケット数及びパケットサイズの代わりに各チャネルアクセスに必要とされる時間を送信する場合には、上記2つのフィールドを1つの変数に組み合わせることができる。
(e)RTAパケットチャネルアクセス周期性(Packets Channel Access Periodicity)フィールドは、メッセージ内の応答フィールドがゼロに設定された場合に提案される、RTAパケットの1つの予想時刻後にMAC層が次のRTAパケットの到着を予想できる時刻を表す。これは、RTAパケットのチャネルアクセスの周期性である。MAC層は、この情報を使用して、上位層からRTAパケットが到着する時刻を推定する。
(f)最大遅延許容差(Maximum Delay Tolerance)フィールドは、メッセージ内の応答フィールドがゼロに設定されている場合に提案される、上位層から受け取られたパケットによって許容される最大遅延を表す。応答がゼロである場合、このフィールドは、MAC層がAPP層に新たなパラメータを提案しており、APP層によって要求されるパラメータを受諾していないことを示す。MAC層は、最大遅延許容差の経過後はパケットを破棄して供給しようと試み続けない。
(g)セッション有効期限(Session Life time)フィールドは、RTAセッションがどれほどの長さにわたってアクティブであるかを表し、RTAパケット生成時間の開始に対する時間として指定することも、或いはRTAパケット送信の周期的サイクル数の観点から指定することもできる。MAC層は、セッション有効期限によって定められる期間にわたってRTAパケットの到着を予想している。
7.2.競合及びチャネル統計
STAは、適切な時点でRTAパケット送信を準備できるように、チャネルがどれほど使用されているかに関する統計を収集する必要がある。チャネルが完全に空いている場合、STAは競合することなくチャネルにアクセスすることができる。チャネルが占有されている場合、STAはチャネルが空くまで待機し、チャネルにアクセスするためにバックオフタイマを実行する。タイマが切れると、STAはチャネルにアクセスすることができる。RTAパケットが時間通りに供給されることを確実にするために、パケットが到着した時点でチャネルを予約し、又はまさに予約しようとすべきである。STAは、いつチャネルを試行してアクセスすべきであるかに関する正しい判断を行うためにチャネルの統計を知る必要がある。
チャネル統計は、以下のうちの1つ又は2つ以上を含むことができる。(a)チャネルにアクセスしているSTAの数。この情報は、(a)(i)STAが一部を成す同じBSSIDからチャネルにアクセスしている周辺のSTAの数、(a)(ii)チャネルにアクセスしている周辺の、STAが一部を成すものとは異なるBSSIDに属するSTAの数、及び(a)(iii)チャネルにアクセスしている周辺の、どのBSSIDの一部であるかを検出できないSTAの数、にさらに分割することができる。なお、STAは、検出されたPHYヘッダと、場合によってはMACヘッダとを利用して統計を推定することができる。(b)チャネルが他のSTAによって占有されている時間の割合。この情報は、(b)(i)同じBSSIDのSTAによってチャネルが占有されている時間の割合、(b)(ii)異なるBSSIDのSTAによってチャネルが占有されている時間の割合、及び(b)(iii)BSSIDが識別されないSTAによってチャネルが占有されている時間の割合、にさらに分割することができる。なお、STAは、検出されたPHYヘッダと、場合によってはMACヘッダとを利用して統計を推定することができる。(c)チャネル遅延アクセス時間は、パケットの送信準備が整った時点でチャネルにアクセスするための平均時間を表す。(d)バックオフタイマ割り込み統計は、バックオフタイマが割り込まれた回数の統計を表す。
なお、STAは、これらの統計を収集するために常に起動している必要はなく、例えばSTAは、(定期的に又は状態/入力に応答して)起動して期間毎にこれらの統計を計算することができる。STAは、チャネルにアクセスしようと試みている間に統計の収集のみを行うことによってエネルギーを節約することができ、従って統計収集のみを目的として起動する必要はない。
7.3.早期競合ウィンドウ期間
STAは、RTAセッションを確立すると、次のRTAパケット到着のためのタイマを実行し始める。本開示によれば、STAは、RTAパケットの到着前であってもチャネルアクセスのために競合することができる。この目的は、パケット到着の直前に誰かがチャネルへのアクセス権を獲得するのを避けるためである。パケット到着よりも早期競合ウィンドウ期間だけ早い期間中にチャネルが使用中である場合、STAは競合を開始すべきである。この時間中にチャネルが空いている場合、STAはチャネルの状態をモニタし続ける。早期競合ウィンドウ期間のサイズは、チャネルの占有率が高いこと(例えば、STAが多いこと、チャネルの占有時間が長いこと、チャネルアクセス遅延率が高いこと、又はバックオフタイマ割り込み率が高いこと)を示している収集された統計に関連すべきである。早期競合ウィンドウ期間長は、手動で固定値に設定することも、或いはチャネル統計に従って動的に調整することもできる。
図24に、早期競合ウィンドウ期間の動的調整を表す実施形態例170を示す。ルーチンが開始されると(172)、RTAセッションが開始され(174)、早期競合ウィンドウ(ECW)期間がゼロ又は初期値に設定される(176)。チャネルの統計は、このフローチャートではループとして示す一定期間にわたって更新され、チャネルが混雑していればしているほどECW期間の値が増加する。チャネルの混雑度が低下するとECW期間の値も減少する。
具体的には、チャネル統計を収集し(178)、チャネルの占有率が高いかそれとも低いかをチェックする(180)。この判定は閾値レベルに依存し、閾値レベルよりも上ではチャネルの占有率が「高い」とみなされ、閾値レベルよりも下ではチャネルの占有率が「低い」とみなされる。占有率が低いことが分かった場合、実行はブロック182に到達し、ECW期間値を最小値(例えば、ゼロ)に向けて減少させる。或いは、占有率が高いことが分かった場合、実行はブロック184に到達し、ECW期間値を最大値に向けて増加させる。RTAセッションが依然としてアクティブであるかどうかをチェックする(186)。依然としてアクティブである場合には、タイマの満了を待って(188)ブロック178に戻り、そうでなければ実行は終了する(189)。
なお、この及びその他のフロー図は、図を簡素化するためにフローを単純に線形時間で示している。しかしながら、実行されるステップは、フローチャートのステップがそのタスク及び/又はスレッド内で実行される一方で他の動作が他のタスク及び/又はスレッドのために実行されるマルチタスク環境又はマルチカーネル環境で実行することもできると理解されるであろう。
7.4.早期チャネルアクセスウィンドウ
RTAを実行するSTAは、RTAパケットの推定到着時刻前にチャネルを占有して、他の局がその時点でチャネルを占有しないことを保証することができる。推定されるRTAパケット到着前のSTAがチャネルを占有できる期間が、早期チャネルアクセスウィンドウ(ECAW)である。STAは、この時間中にチャネルへのアクセス権を獲得すると決定した場合、推定されるRTAパケットの到着時刻までにRTAパケットの送信準備が整うことを条件に、対象とするSTA又は他のいずれかのSTAにパケットを送信し始める。STAは、ECAW中に送信すべきパケットを有しておらずにチャネルを占有する必要がある場合、チャネルを占有するためにヌル又はダミーパケットを送信して、他者がチャネルを使用できないようにする。ECAWは短期間と予想されるため、不必要な送信で過度にチャネルを占有しないようにすべきである。
7.5.RTAパケット到着前チャネル競合AP使用可能性
APは、アクティブなRTAセッションを有すると、いつでもチャネルの早期競合を開始することができる。非AP STAは、RTAパケットのための早期競合を実行する前にAPによる承認を得るべきである。例えば、非AP STAは、自機が一員であるBSSのAPにパケット到着前チャネル競合要求を送信することができる。少なくとも1つの実施形態では、この要求が、非APが使用を要求しているパラメータ(早期競合ウィンドウ(ECW)又は早期競合アクセスウィンドウ(ECAW))を含む。APは、非APによる早期競合の使用を受諾又は拒絶することができる。APは、非APによる要求パラメータの使用を拒絶する際には、新たなパラメータセットを提案することができる。この場合、非AP STAは、提案された新たなパラメータでのパケット到着前チャネル競合の使用可能性を再要求すべきである。非AP STAは、RTAセッションがアクティブである間はいつでもECW及びECAWパラメータの更新要求を送信することができる。APは、非AP STAによって要求された競合前パラメータを受諾すべきである。
図25に、非AP192STAとそのAP194との間の通信交換の実施形態例190を示す。非AP STAは、関連するAPにパケット到着前チャネルアクセス(PPACC)要求196を送信する。APは、要求の拒絶又は受諾を含むPPACC応答198でこの要求に応答する。要求が拒絶される場合、この応答は、新たな提案されるPPACCパラメータを含むことができる。この場合、非APは、提案された新たなパラメータでAPに要求を繰り返すことができる。
要求が承認されると、非AP STAは、早期競合アクセス要求200を送信することによっていつでも早期競合の期間を更新することができる。APは、早期競合アクセス応答202を通じて期間変更要求を承認又は拒絶することができる。早期競合アクセス要求及び応答交換204、206は、複数回実行することができる。
8.パケット到着前チャネル競合手順
図26A及び図26Bに、STAが上位層からRTAセッション開始要求を得た時点でPPACC手順を実行する実施形態例210、230を示す。手順が開始し(212)、上位層からRTA要求を受け取ったSTAは、最初にRTAストリームを確立し(214)、その送信準備を整えるために必要なステップを実行する。STAがAP STAであるかどうかをチェックする(216)。AP局でない場合、STAは、ブロック218において最初にPPACC手順を可能にするための要求をAPに送信した上でブロック220に到達する。一方で、STAがAPである場合、STAは、直接的に手順の使用を開始した上でブロック220に到達することができる。STAは、次のRTAパケット送信までのカウントダウン222を設定する。STAは、上位層からRTAパケットを受け取る推定時刻に関する上位層からの情報を使用して、これにパケットをバッファリング又は準備するためのいずれかのさらなる遅延を追加する。STAは、カウントダウンタイマの値が早期競合ウィンドウ期間に達するまでカウントダウンタイマ(カウンタ/タイマ)をモニタし続け(222、224)、この時点でカウントダウンタイマが早期競合ウィンドウ期間に達したので、実行は図26Bのブロック232に到達し、従ってSTAはチャネルの状態をチェックする。チャネルが使用中でない場合、STAは、パケットカウントダウンを更新して(242)カウンタが早期チャネルアクセス期間に満たないことをチェックする(244)ことによってチャネルをモニタし続ける。カウンタが早期チャネルアクセス期間に満たない場合には、ブロック232に戻って再びチャネル使用中をチェックし、そうでなければ実行はブロック246に到達する。
ブロック232においてチャネルが常に使用中であることが検出された場合、STAは競合手順を開始して(234)、再びチャネルが空いた後にSTAが即座にチャネルにアクセスすることに高い優先度を与える。パケットカウントダウン値が更新され(236)、チェック238においてカウンタが早期チャネルアクセス期間に満たないことが判明した場合、実行はブロック232に戻る。そうでなければ、実行はブロック240に到達し、カウンタが依然としてゼロよりも大きいかどうかをチェックする。カウンタがゼロよりも大きくない場合には、後述するブロック252に到達する。一方で、ブロック240においてカウンタがゼロに達していないと判定された場合、STAは、ブロック246において、RTAパケットの準備が整うまでヌル又はダミーパケットを送信することによってチャネルを予約し、その後にパケットカウントダウンを更新し(248)、カウンタがゼロに達したかをチェックし(250)、カウンタがゼロに達するまでブロック248との間をループし、ゼロに達した時点でブロック252に到達してRTAパケットを送信してプロセスは終了する(254)。
従って、STAは、早期チャネルアクセス期間前にチャネルへのアクセス権を獲得した場合には、チャネルをモニタし続けてチャネルへのアクセスを開始しないことが分かる。STAは、早期チャネルアクセス期間後にチャネルへのアクセス権を獲得した場合には、ダミーパケット又はパディング(ヌルパケット)を送信する準備ができていれば、RTAパケットを送信するためのチャネルへのアクセスを開始して、RTAパケットが利用可能になるまでチャネルを予約する。早期チャネルアクセス期間までチャネルが使用中でない(空いた)状態のままである場合、STAはチャネルにアクセスして、RTAパケットが利用可能になるまでダミーパケット又はパディングを送信してチャネルを予約すべきである。
9.パケット到着前チャネル競合例
この節では、パケット到着前チャネル競合(PPCAA)の数多くのシナリオ例、及び開示する手順がこれらの各シナリオにどのように対処するかを提示する。
図27に、早期チャネル競合ウィンドウ(CW)期間の最初のチャネル使用中状況に対処する実施形態例270を示しており、この状況でのチャネル使用中282、バックオフ期間中284、ヌルパケット送信中286及びRTAパケット送信中288の動作を示す。パケット到着前チャネル検知を実行し(272)、チャネルをモニタする(274)。STAは、チャネルへのアクセス権を獲得するために、使用中の期間中に競合アクセスプロセスを開始する。STAは、RTAパケット到着の時点280にまで及ぶ早期チャネルアクセス期間278中にチャネルへのアクセス権を獲得する(277)。早期チャネルアクセス期間278は、パケット到着前の時点からRTAパケット到着の時点280にまで及ぶ早期CW期間276の後半である。STAは、RTAパケット288の送信準備が整うまでヌル286を送信することによって自機へのチャネルを予約する。従って、STAは、チャネルを予約するためにヌル又はしばしば「ダミーパケット」と呼ばれるその他の無関係なプレースホールディングパケット(placeholding packet)を送信して、RTAの準備が整うまで他のSTAがチャネルにアクセスできないようにすることができる。なお、本明細書では説明を単純にするためにヌルパケットという用語を利用するが、これはいずれかの所望の形態のプレースホルダ(ダミー)パケットの使用を意味するものと理解されたい。
図28に、早期チャネルCW期間の最初のチャネル使用中状況に対処する実施形態例290を示しており、早期CW期間304にわたるチャネル使用中292、バックオフ294、非使用中期間296及びヌルパケット(又は同様のもの)の送信298、並びにRTAパケット300に関連する動作を示す。パケット到着前検知302が開始してチャネルがモニタされ303、STAは、チャネルへのアクセス権を獲得するための競合を開始し、早期CW期間における早期チャネルアクセス期間306の前にバックオフ間隔294を開始する。しかしながら、STAはチャネルを予約せず、従ってチャネルをモニタし続け、チャネルが利用可能(非使用中)になる(296)。早期チャネルアクセス期間306が開始すると、STAは、RTAパケットが到着して(308)このRTAパケット300が送信されるまで他のSTAがチャネルにアクセスできないように、チャネルを予約するためにヌル又はダミーパケットを送信することなどによってRTAパケット到着308まで自機へのチャネルを予約する。
図29に、早期チャネルCW期間322の最初のチャネル使用中状況に対処する実施形態例310を示しており、使用中312a、312b、バックオフ間隔314a、314b、ヌルパケット316及びSTAパケット318の送信を示す。パケット到着前検知320が開始してチャネルがモニタされ(321)、STAは、使用中期間312aの最中に競合を開始し、早期チャネルアクセス期間前にバックオフ期間314aを使用してチャネルのチャネルアクセス権を獲得する。チャネルは未使用になった(313)後に使用中312bになり、STAはチャネルへのアクセス権を獲得してバックオフ期間314bを開始し、この最中に早期CW期間が開始する。STAは、早期チャネルアクセス期間324に、RTAパケットの到着326及び送信318まで他のSTAがチャネルにアクセスできないように、チャネルを予約するためにヌル又はダミーパケット316を送信し始める。
上記では、STAがチャネルを予約せず、早期チャネルアクセス期間までチャネルをモニタし続けることが分かるであろう。チャネルが再び使用中になった場合、STAは再び競合を開始し、チャネルへのアクセス権を獲得した時点で、RTAパケットの送信準備が整うまで自機へのチャネルを予約する。
図30に、早期チャネル競合ウィンドウ(CW)期間の最初にチャネルが使用中でないシナリオに対処する実施形態例330を示す。この図には、チャネル使用中332、バックオフ間隔334、(単複の)ヌルパケット336及びSTAパケット338の送信を示す。早期CW期間342中にパケット到着前チャネル検知340が開始し、STAはチャネル状態をモニタする(341)。この例では、早期CW期間中ではあるが早期チャネルアクセス期間344前にチャネルが使用中になっている。STAは、チャネルのアクセス権を獲得するために競合を開始し、チャネルアクセス権を獲得すると、早期チャネルアクセス期間344にまで及ぶバックオフ期間334を開始する。STAは、RTAパケットが到着して(346)RTAパケット338が送信されるまで他のSTAがチャネルにアクセスできないように、チャネルを予約するためにヌル又はダミーパケット336を送信することなどによって、RTAパケットの送信準備が整うまで自機へのチャネルを予約する。
図31に、早期チャネルCW期間の最初にチャネルが使用中でないシナリオの実施形態例350を示す。この図には、(単複の)ヌルパケット352及びSTAパケット354の送信を示す。早期CW期間358内のチャネルが使用中でない時にパケット到着前チャネル検知356が発生していることが分かる。チャネルは、早期CW期間中の早期チャネルアクセス期間360前に利用可能(非使用中)なままである。STAは、早期チャネルアクセス期間360の開始時に、RTAパケットの到着362及びRTAパケットの送信354まで他のSTAがチャネルにアクセスできないように、チャネルを予約するためにヌル又はダミーパケット352を送信することなどによって自機へのチャネルを予約する。
図32に、早期チャネルCW期間380の前から早期チャネルアクセス期間382に掛けてチャネルが使用中のままであるシナリオの実施形態例370を示す。この図には、チャネル使用中372、バックオフ間隔374、及びSTAパケット376の送信を示す。STAは、パケット到着前チャネル検知378の時点から早期CW期間380中にチャネル状態をモニタする(379)。STAは、チャネルのアクセス権を獲得するために競合を開始する。チャネルは、RTAパケット到着384前には利用可能な(空いている)ままであり、STAはバックオフタイマ374を開始する。STAは、推定されるRTAパケット到着時刻384に達した後にチャネルへのアクセス権を獲得し、その後にRTAパケット376を送信することが分かる。
図33に、早期チャネルCW期間の最初にチャネルが使用中であるシナリオの実施形態例390を示す。この図には、チャネル使用中392、バックオフ間隔394、及びSTAパケット396の送信を示す。STAは、パケット到着前チャネル検知398から早期CW期間402中にチャネル状態をモニタする(400)。STAは、早期チャネルアクセス期間404中にチャネルアクセス権を獲得するために競合を開始し、RTAパケット到着時刻406後にチャネルが空き、STAはバックオフ期間394を開始する。STAは、推定されるRTAパケット到着時刻406後にチャネルへのアクセス権を獲得し、バックオフ期間394後にRTAパケット396を送信する。
10.フレームフォーマット
10.1.PPACC要求
図34に、パケット到着前チャネルアクセス手順の使用を要求するために非AP STAによってそのBSS内の関連するAP STAに送信されるパケット到着前チャネル競合(PPACC)要求フレームの実施形態例410を示す。非AP STAは、この要求を受諾又は拒絶するAP STAからの応答を予想する。このPPACCフレームのフィールドは以下の通りである。(a)フレーム制御(Frame Control)フィールドは、フレームを識別するために必要な全ての情報を含む。(b)PPACC要求(PPACC Request)フィールドは、非AP STAがPPACC手順の有効化を要求していることを示す第1の状態(例えば、1)に設定される。AP STAは、要求フィールドをネットワーク設定と比較してこの要求を受諾又は拒絶すべきである。(c)ECW長(ECW Length)フィールドは、PPACC手順中に非APが使用すべき要求されるECW期間の長さ(例えば、時間)を示す。AP STAは、この長さをネットワーク設定と比較してこの値を受諾又は拒絶すべきである。(d)ECAW長(ECAW Length)フィールドは、PPACC手順中に非APが利用すべき要求されるWCAW期間の長さ(例えば、時間)を示す。AP STAは、この長さをネットワーク設定と比較してこの値を受諾又は拒絶すべきである。(e)PPACC長(PPACC Length)フィールドは、非AP STAにおいてPPACCがアクティブであるように要求される期間を示す。この要求が承認された場合、STAは、この期間の長さ(時間又はビーコン間隔数)にわたってPPACCを実行する。ゼロの値は無制限期間を示す。
10.2.PPACC応答
図35に、パケット到着前チャネルアクセス手順の使用要求に応答してAP STAによってそのBSS内の非AP STAに送信されるPPACC応答フィールドの実施形態例420を示す。非AP STAは、この要求を受諾又は拒絶するAP STAからの応答を予想する。PPACC応答フレームのフィールドは以下の通りである。(a)フレーム制御(Frame Control)フィールドは、フレームを識別するために必要な全ての情報を含む。(b)PPACC応答(PPACC Responce)フィールドは、非AP STAがPPACC手順有効化のためのPPACC要求を受諾していることを示すために第1の状態(例えば、1)に設定され、そうでなければ拒絶される。この応答を受け取ったSTAは、応答が要求を受諾するようなものであればPPACC手順を有効化する。応答が拒絶を示す場合、非AP STAは、他のパラメータを含めてこの要求を再送することができる。(c)提案されるECW長(Suggested ECW Length)フィールドは、PPACC応答が0に設定されている場合にのみ存在する。このフィールドは、要求は拒絶されたものの提案される条件下でAPが依然として非AP STAのためのPPACC手順を有効化することに意欲的である場合、PPACC手順中に非APが使用すべき提案されるECW期間長を示す。APは、非AP STAのためのPPACC手順を有効化することに意欲的でない場合、このフィールドを0に設定する。(d)提案されるECAW長(Suggested ECAW Length)フィールドは、PPACC応答が0に設定されている場合にのみ存在し、このフィールドは、要求は拒絶されたもののAPが依然として非AP STAのためのPPACC手順を有効化することに意欲的である場合、PPACC手順中に非APによって使用されるように提案されるECAW期間長を示す。APは、非AP STAのためのPPACC手順を有効化することに意欲的でない場合、このフィールドを0に設定する。(e)提案されるPPACC長(Suggested PPACC length)フィールドは、PPACC応答が0に設定されている場合にのみ存在する。このフィールドは、要求は拒絶されたもののAPが依然として非AP STAのためのPPACC手順を有効化することに意欲的である場合、PPACC手順中に非APによって使用されるように提案されるPPACC長を示す。APは、非AP STAのためのPPACC手順を有効化することに意欲的でない場合、このフィールドを0に設定する。
10.3.早期競合アクセス要求
図36に、パケット到着前チャネルアクセス手順のパラメータ更新を要求するために非AP STAによってそのBSS内の関連するAP STAに送信される早期競合アクセス要求フレームの実施形態例430を示す。非AP STAは、この要求を受諾又は拒絶するAP STAからの応答を予想する。フィールドは以下の通りである。(a)フレーム制御フィールドは、フレームを識別するために必要な全ての情報を含む。(b)ECW長(ECW Length)フィールドは、PPACC手順中に非APが使用すべき要求される更新されたECW期間の長さ(例えば、時間)を示す。AP STAは、この長さをネットワーク設定と比較してこの値を受諾又は拒絶することができる。(c)ECAW長(ECAW Length)フィールドは、PPACC手順中に非APが使用すべき要求されるECAW期間の長さ(例えば、時間)を示す。AP STAは、この長さをネットワーク設定と比較してこの値を受諾又は拒絶すべきである。
10.4.早期競合アクセス応答
図37に、パケット到着前チャネルアクセス手順のパラメータ更新要求に応答して、AP STAによって自機のBSS内の非AP STAに送信される早期競合アクセス応答フレームの実施形態例440を示す。非AP STAは、要求を受諾又は拒絶するAP STAからの応答を予想する。早期競合アクセス応答フレームのフィールドは以下の通りである。(a)Frame Control(フレーム制御)は、フレームを識別するために必要な全ての情報を含む。(b) 早期競合アクセス応答(Early Contention Access Response)フィールドは、非AP STAがPPACC手順有効化のためのECA要求を受諾していることを示すために第1の状態(例えば、1)に設定され、そうでなければ拒絶される。この応答を受け取ったSTAは、応答が要求を受諾するようなものであればPPACC手順の早期競合アクセスパラメータを更新する。
11.概要
各STAは、アクティブなRTAセッションを追跡し続け、実行中のRTAセッションを(a)パケットの到着割合、(b)送信すべきパケットのサイズ、(c)予想パケット到着時刻、及び(d)RTAセッションの最後によって識別する。
STAは、MAC待ち行列にパケットが到着する時刻を認識しており、アプリケーション層によってWLAN装置のMAC層に提供される情報から、パケット到着前にチャネルへのアクセス権を獲得しようと試みる。
リソース共有の公平さを維持するために、少なくとも1つの実施形態では、送信すべきデータの量が、特定の量未満、或いは限られた期間又は限られた送信機会(TXOP)(例えば、指定量未満)のみなどのように限られている場合にのみ、パケット到着前チャネルアクセスが許容される。なお、TXOPは、局が無線媒体のための競合に勝った時にフレームを送信できる時間である。
STAは、予想されるパケット前チャネル競合を定量化した統計を追跡し続ける(モニタする)。STAがチャネルを引き継ぐ(解放又は放棄する)度に、そのパケット前統計が更新される。
STAは、APとの間のメッセージ交換又は要求及び応答の伝達を通じて、APにRTAパケット前競合手順を実行するように要求する。受諾されると、STAは、APとの間のパラメータ更新メッセージの交換を通じて、手順パラメータを変更するように要求することができる。STAは、最後のパケット到着時刻からのカウントダウンタイマを実行して、次の新規パケットの到着時刻を推定する。STAは、収集されたチャネル競合時間の統計に関連する、又はタイマが閾値に到達した後にチャネルが常に使用中であった場合に手動で定められる時間オフセットだけカウンタの満了よりも前にチャネルのための競合を開始すべきである。少なくとも1つの実施形態では、この時間オフセットが特定の量(例えば、1TXOP)によって制限され、この量を超えるべきではない。チャネルが使用中でない場合、STAはチャネルをモニタし続ける。
STAは、収集された統計又は手動で定められた値に関連する時間オフセットだけカウンタの満了よりも前にチャネルが使用中でない場合、チャネルへのアクセス権を獲得すべきである。このオフセットは、チャネルのための競合のオフセット未満である。STAは、RTAパケット到着までヌル又はダミーパケットを送信することによってチャネルを占有する。
12.実施形態の一般的範囲
提示した技術の説明した強化は、無線ネットワークにおいて動作するように構成されたアクセスポイント(AP)を含む様々な無線局内に容易に実装することができる。また、無線局が、1又は2以上のコンピュータプロセッサ装置(例えば、CPU、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、コンピュータ対応ASICなど)、及び命令を記憶する関連するメモリ(例えば、RAM、DRAM、NVRAM、FLASH(登録商標)、コンピュータ可読媒体など)を含むように実装されることにより、メモリに記憶されたプログラム(命令)がプロセッサ上で実行されて、本明細書で説明した様々なプロセス法のステップを実行することが好ましいと理解されたい。
当業者は、無線ネットワーク通信に関連するステップを実行するコンピュータ装置の使用を認識しているため、簡略化のために図にはコンピュータ及びメモリデバイスを示していない。提示した技術は、メモリ及びコンピュータ可読媒体が非一時的であり、従って一時的電子信号を構成しない限り、これらに関して限定するものではない。
本明細書では、コンピュータプログラム製品としても実装できる、本技術の実施形態による方法及びシステム、及び/又は手順、アルゴリズム、ステップ、演算、数式又はその他の計算表現のフローチャートを参照して本技術の実施形態を説明することができる。この点、フローチャートの各ブロック又はステップ、及びフローチャートのブロック(及び/又はステップ)の組み合わせ、並びにあらゆる手順、アルゴリズム、ステップ、演算、数式、又は計算表現は、ハードウェア、ファームウェア、及び/又はコンピュータ可読プログラムコードの形で具体化された1又は2以上のコンピュータプログラム命令を含むソフトウェアなどの様々な手段によって実装することができる。理解されるように、このようなあらゆるコンピュータプログラム命令は、以下に限定するわけではないが、汎用コンピュータ又は専用コンピュータ、又は機械を生産するための他のあらゆるプログラマブル処理装置を含む1又は2以上のコンピュータプロセッサ上によって実行して、コンピュータプロセッサ又は他のプログラマブル処理装置上で実行されるコンピュータプログラム命令が、(単複の)特定される機能を実施するための手段を生み出すようにすることができる。
従って、本明細書で説明したフローチャートのブロック、並びに手順、アルゴリズム、ステップ、演算、数式、又は計算表現は、(単複の)特定の機能を実行する手段の組み合わせ、(単複の)特定の機能を実行するステップの組み合わせ、及びコンピュータ可読プログラムコードロジック手段の形で具体化されるような、(単複の)特定の機能を実行するコンピュータプログラム命令をサポートする。また、本明細書で説明したフローチャートの各ブロック、並びに手順、アルゴリズム、ステップ、演算、数式、又は計算表現、及びこれらの組み合わせは、(単複の)特定の機能又はステップを実行する専用ハードウェアベースのコンピュータシステム、又は専用ハードウェアとコンピュータ可読プログラムコードとの組み合わせによって実装することもできると理解されるであろう。
さらに、コンピュータ可読プログラムコードなどの形で具体化されるこれらのコンピュータプログラム命令を、コンピュータプロセッサ又は他のプログラマブル処理装置に特定の態様で機能するように指示することができる1又は2以上のコンピュータ可読メモリ又はメモリ装置に記憶して、これらのコンピュータ可読メモリ又はメモリ装置に記憶された命令が、(単複の)フローチャートの(単複の)ブロック内に指定される機能を実施する命令手段を含む製造の物品を生産するようにすることもできる。コンピュータプログラム命令をコンピュータプロセッサ又は他のプログラマブル処理装置によって実行し、コンピュータプロセッサ又は他のプログラマブル処理装置上で一連の動作ステップが実行されるようにしてコンピュータで実施される処理を生成し、コンピュータプロセッサ又は他のプログラマブル処理装置上で実行される命令が、(単複の)フローチャートの(単複の)ブロック、(単複の)手順、(単複の)アルゴリズム、(単複の)ステップ、(単複の)演算、(単複の)数式、又は(単複の)計算表現に特定される機能を実施するためのステップを提供するようにすることもできる。
さらに、本明細書で使用する「プログラム」又は「プログラム実行文」という用語は、本明細書で説明した1又は2以上の機能を実行するために1又は2以上のコンピュータプロセッサ実が行できる1又は2以上の命令を意味すると理解されるであろう。命令は、ソフトウェア、ファームウェア、又はソフトウェアとファームウェアとの組み合わせで具体化することができる。命令は、装置の非一時的媒体に局所的に記憶することも、又はサーバなどに遠隔的に記憶することもでき、或いは命令の全部又は一部を局所的に又は遠隔的に記憶することもできる。遠隔的に記憶された命令は、ユーザが開始することによって、或いは1又は2以上の要因に基づいて自動的に装置にダウンロード(プッシュ)することができる。
さらに、本明細書で使用するプロセッサ、ハードウェアプロセッサ、コンピュータプロセッサ、中央処理装置(CPU)及びコンピュータという用語は、命令、並びに入力/出力インターフェイス及び/又は周辺装置との通信を実行できる装置を示すために同義的に使用されるものであり、プロセッサ、ハードウェアプロセッサ、コンピュータプロセッサ、CPU及びコンピュータという用語は、単一の又は複数の装置、シングルコア装置及びマルチコア装置、及びこれらの変種を含むように意図するものであると理解されるであろう。
本明細書の説明から、本開示は、限定ではないが以下の内容を含む複数の実施形態を含むと理解されるであろう。
1.ネットワークにおける無線通信装置であって、(a)自機の受信エリア内の少なくとも1つの他の無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)局と無線で通信するように構成された無線通信回路と、(b)WLAN上で動作するように構成された局内の、前記無線通信回路に結合されたプロセッサと、(c)プロセッサが実行できる命令を記憶した非一時的メモリとを備え、(d)前記命令は、プロセッサによって実行された時に、(d)(i)通信遅延の影響を受けやすい少なくとも1つのリアルタイムアプリケーション(RTA)をサポートするように構成されたWLAN局として前記無線通信回路を動作させることと、(d)(ii)アクティブなリアルタイムアプリケーションセッションを追跡し、実行中のリアルタイムアプリケーション(RTA)セッションを通信時間、レート及びパケットサイズに関して識別することと、(d)(iii)少なくとも1つのリアルタイムアプリケーションのアプリケーション層によって提供された、前記WLAN局のMAC層のMAC待ち行列にパケットがいつ到着するかに関する情報に基づいて、パケット到着前チャネル競合プロセスにおいてパケットが到着する前に通信チャネルへのアクセス権を獲得しようと試みることと、を含む1又は2以上のステップを実行する、装置。
2.ネットワークにおける無線通信装置であって、(a)自機の受信エリア内の少なくとも1つの他の無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)局と無線で通信するように構成された無線通信回路と、(b)WLAN上で動作するように構成された局内の、前記無線通信回路に結合されたプロセッサと、(c)プロセッサが実行できる命令を記憶した非一時的メモリとを備え、(d)前記命令は、プロセッサによって実行された時に、(d)(i)通信遅延の影響を受けやすい少なくとも1つのリアルタイムアプリケーションをサポートするように構成されたWLAN局として前記無線通信回路を動作させることと、(d)(ii)アクティブなリアルタイムアプリケーションセッションを追跡し、実行中のリアルタイムアプリケーション(RTA)セッションを通信時間、レート及びパケットサイズに関してパケットの到着割合、送信すべきパケットのサイズ、パケット到着の予想時間、及びリアルタイムアプリケーションセッションの最後の形態で識別することと、(d)(iii)少なくとも1つのリアルタイムアプリケーション(RTA)のアプリケーション層によって提供された、前記WLAN局のMAC層のMAC待ち行列にパケットがいつ到着するかに関する情報に基づいて、パケット到着前チャネル競合プロセスにおいてパケットが到着する前に通信チャネルへのアクセス権を獲得しようと試みることと、(d)(iv)通信チャネルが放棄される度に、前記WLAN局が統計を追跡して予想されるパケット前チャネル競合情報を更新することと、を含む1又は2以上のステップを実行する、装置。
3.ネットワークにおける無線通信の実行方法であって、(a)前記無線通信回路を、その受信エリア内の少なくとも1つの他の無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)局と無線で通信する際に、通信遅延の影響を受けやすい少なくとも1つのリアルタイムアプリケーション(RTA)をサポートするように構成されたWLAN局として動作させることと、(b)アクティブなリアルタイムアプリケーション(RTA)セッションを追跡し、実行中のRTAセッションを通信時間、レート及びパケットサイズに関して識別することと、(c)少なくとも1つのリアルタイムアプリケーション(RTA)のアプリケーション層によって提供された、前記WLAN局のMAC層のMAC待ち行列にパケットがいつ到着するかに関する情報に基づいて、パケット到着前チャネル競合プロセスにおいてパケットが到着する前に通信チャネルへのアクセス権を獲得しようと試みることと、を含む方法。
4.ネットワークにおける無線通信方法において、無線局(STA)が、(a)アクティブなRTAセッションを追跡し、実行中のRTAセッションを、(a)(i)パケットの到着割合、(a)(ii)送信すべきパケットのサイズ、(a)(iii)パケット到着の予想時間、(a)(iv)リアルタイムアプリケーションセッションの最後、によって識別することと、(b)MAC待ち行列にパケットが到着する時刻を局において特定し、アプリケーション層によってWLAN装置のMAC層に提供される情報に応答して、パケット到着前にチャネルへのアクセス権を獲得しようと試みることと、を実行する方法。
5.前記命令は、前記プロセッサによって実行された時に、前記通信時間、レート及びパケットサイズをパケットの到着割合、送信すべきパケットのサイズ、パケット到着の予想時間、及びリアルタイムアプリケーションセッションの最後の形態で決定することを含む1又は2以上のステップを実行する、いずれかの先行する実施形態の装置又は方法。
6.前記命令は、プロセッサによって実行された時に、送信すべきデータの量及び/又はチャネルアクセス時間の期間に基づいて、パケット到着前チャネルアクセスが許可されるべきであるかどうかを判定することを含む1又は2以上のステップをさらに実行する、いずれかの先行する実施形態の装置又は方法。
7.前記命令は、プロセッサによって実行された時に、通信チャネルが放棄される度に、前記WLAN局が統計を追跡して予想されるパケット前チャネル競合情報を更新することを含む1又は2以上のステップを実行する、いずれかの先行する実施形態の装置又は方法。
8.前記命令は、プロセッサによって実行された時に、前記WLAN局とAPとの間で1又は2以上のメッセージ又は要求を交換したことに応答して、非アクセスポイント(非AP)局からそのベーシックサービスセット(BSS)内のアクセスポイント(AP)に前記パケット到着前チャネル競合プロセスを実行するための要求を送信することを含む1又は2以上のステップを実行する、いずれかの先行する実施形態の装置又は方法。
9.前記命令は、プロセッサによって実行された時に、APが前記パケット到着前チャネル競合プロセスを実行する受諾を受け取ったことに応答して、WLAN局が、アクセスポイント(AP)との間でパラメータ更新メッセージを交換することを通じて手順パラメータの変更を要求することを含む1又は2以上のステップを実行する、いずれかの先行する実施形態の装置又は方法。
10.前記命令は、プロセッサによって実行された時に、(a)最後のパケット到着時刻から予想される次の新規パケットの到着時刻までのカウンタ又はタイマを実行することと、(b)チャネル競合時間に関する収集された統計からの時間オフセットに関連する、又はカウンタ又はタイマが閾値に達した後にチャネルが常に使用中であった場合に手動で定められたカウンタ又はタイマが満了する前にチャネルのために競合するプロセスを開始することと、を含む1又は2以上のステップを実行する、いずれかの先行する実施形態の装置又は方法。
11.時間オフセットは、超えるべきではない特定の量によって制限される、いずれかの先行する実施形態の装置又は方法。
12.前記命令は、プロセッサによって実行された時に、(a)収集された統計に関連する又は手動で定められた時間オフセットによってカウンタ又はタイマが満了する前にチャネルが使用中でない場合にチャネルへのアクセス権を取得することであって、(b)オフセットは、チャネルのための競合のオフセット未満である、ことと、(c)リアルタイムアプリケーションからパケットが到着するまで前記WLAN局が非RTAパケット、ヌル、ダミーパケットを送信することによってチャネルを占有することと、を含む1又は2以上のステップを実行する、いずれかの先行する実施形態の装置又は方法。
13.前記命令は、プロセッサによって実行された時に、送信すべきデータの量及び/又はチャネルアクセス時間の期間に基づいて、パケット到着前チャネルアクセスが許可されるべきであるかどうかを判定することを含む1又は2以上のステップをさらに実行する、いずれかの先行する実施形態の装置又は方法。
14.前記命令は、プロセッサによって実行された時に、前記WLAN局とAPとの間で1又は2以上のメッセージ又は要求を交換したことに応答して、非アクセスポイント(非AP)局からそのベーシックサービスセット(BSS)内のアクセスポイント(AP)に前記パケット到着前チャネル競合プロセスを実行するための要求を送信することを含む1又は2以上のステップを実行する、いずれかの先行する実施形態の装置又は方法。
15.前記命令は、プロセッサによって実行された時に、アクセスポイント(AP)が前記パケット到着前チャネル競合プロセスを実行する受諾を受け取ったことに応答して、WLAN局が、アクセスポイント(AP)との間でパラメータ更新メッセージを交換することを通じて手順パラメータの変更を要求することを含む1又は2以上のステップを実行する、いずれかの先行する実施形態の装置又は方法。
16.前記命令は、プロセッサによって実行された時に、(a)最後のパケット到着時刻から予想される次の新規パケットの到着時刻までのカウンタ又はタイマを実行することと、(b)チャネル競合時間に関する収集された統計からの時間オフセットに関連する、又はカウンタ又はタイマが閾値に達した後にチャネルが常に使用中であった場合に手動で定められたカウンタ又はタイマが満了する前にチャネルのために競合するプロセスを開始することと、を含む1又は2以上のステップを実行する、いずれかの先行する実施形態の装置又は方法。
17.時間オフセットは、超えるべきではない特定の量によって制限される、いずれかの先行する実施形態の装置又は方法。
18.前記命令は、プロセッサによって実行された時に、(a)収集された統計に関連する又は手動で定められた時間オフセットによってカウンタ又はタイマが満了する前にチャネルが使用中でない場合にチャネルへのアクセス権を取得することであって、(b)オフセットは、チャネルのための競合のオフセット未満である、ことと、(c)リアルタイムアプリケーションからパケットが到着するまで前記WLAN局が非リアルタイムアプリケーション(非RTA)パケット、ヌル又はダミーパケットを送信することによってチャネルを占有することと、を含む1又は2以上のステップを実行する、いずれかの先行する実施形態の装置又は方法。
19.前記WLAN局とAPとの間で1又は2以上のメッセージ又は要求を交換したことに応答して、非アクセスポイント(非AP)局からそのベーシックサービスセット(BSS)内のAPに前記パケット到着前チャネル競合プロセスを実行するための要求を送信することをさらに含む、いずれかの先行する実施形態の装置又は方法。
20.(a)最後のパケット到着時刻から予想される次の新規パケットの到着時刻までのカウンタ又はタイマを実行することと、(b)チャネル競合時間に関する収集された統計からの時間オフセットに関連する、又はカウンタ又はタイマが閾値に達した後にチャネルが常に使用中であった場合に手動で定められたカウンタ又はタイマが満了する前にチャネルのために競合するプロセスを開始することと、をさらに含む、いずれかの先行する実施形態の装置又は方法。
21.(a)収集された統計に関連する又は手動で定められた時間オフセットによってカウンタ又はタイマが満了する前にチャネルが使用中でない場合にチャネルへのアクセス権を取得することであって、(b)オフセットは、チャネルのための競合のオフセット未満である、ことと、(c)リアルタイムアプリケーションからパケットが到着するまで前記WLAN局が非RTAパケット、ヌルパケット、ダミーパケットを送信することによってチャネルを占有することと、をさらに含む、いずれかの先行する実施形態の装置又は方法。
22.公平さを維持するために、送信すべきデータの量が限られている(例えば、指定量未満の)場合にのみパケット到着前チャネルアクセスを許容することができ、或いは限られた期間又は限られたTXOPのみにわたってチャネルアクセスを許容することをさらに含む、いずれかの先行する実施形態の装置又は方法。
23.STAが、予想されるパケット前チャネル競合遅延を定量化した統計を追跡し続け、STAがチャネルを引き継ぐ度にその遅延統計が更新されることをさらに含む、いずれかの先行する実施形態の装置又は方法。
24.STAが、APとの間でメッセージ又は要求を交換することを通じて、APにRTAパケット前競合手順を実行するように要求し、受諾されると、STAが、APとの間でパラメータ更新メッセージを交換することを通じて、手順パラメータを変更するように要求できることをさらに含む、いずれかの先行する実施形態の装置又は方法。
25.STAが、最後のパケット到着時刻からのカウントダウンタイマを実行して、次の新規パケットの到着時刻を推定し、STAが、収集されたチャネル競合時間の統計に関連する、又はタイマが閾値に到達した後にチャネルが常に使用中であった場合に手動で定められる時間オフセットだけカウンタの満了よりも前にチャネルのための競合を開始し、この時間オフセットが特定の量(例えば、1TXOP)によって制限され、この量を超えるべきではなく、チャネルが使用中でない場合、STAがチャネルをモニタし続けることをさらに含む、いずれかの先行する実施形態の装置又は方法。
26.STAが、収集された統計又は手動で定められた値に関連する時間オフセットだけカウンタの満了よりも前にチャネルが使用中でない場合、チャネルへのアクセス権を獲得し、このオフセットは、チャネルのための競合のオフセット未満であり、STAが、RTAパケット到着までヌル又はダミーパケットを送信することによってチャネルを占有することをさらに含む、いずれかの先行する実施形態の装置又は方法。
本明細書で使用する単数形の「a、an(英文不定冠詞)」及び「the(英文定冠詞)」は、文脈において別途明確に示されていない限り複数形の照応を含む。ある物体に対する単数形での言及は、明確にそう述べていない限り「唯一」を意味するものではなく、「1又は2以上」を意味する。
本明細書で使用する「組(set)」という用語は、1又は2以上の物体の集合を意味する。従って、例えば物体の組は、単一の物体又は複数の物体を含むことができる。
本明細書で使用する「実質的に(substantially)」及び「約(about)」という用語は、わずかな変動の記述及び説明のために使用するものである。これらの用語は、事象又は状況に関連して使用した時には、これらの事象又は状況が間違いなく発生する場合、及びこれらの事象又は状況が発生する可能性が非常に高い場合を意味することができる。これらの用語は、数値に関連して使用した時には、その数値の±5%以下、±4%以下、±3%以下、±2%以下、±1%以下、±0.5%以下、±0.1%以下、又は±0.05%以下などの、±10%以下の変動範囲を意味することができる。例えば、「実質的に」整列しているということは、±5°以下、±4°以下、±3°以下、±2°以下、±1°以下、±0.5°以下、±0.1°以下、又は±0.05°以下などの、±10°以下の角度変動範囲を意味することができる。
また、本明細書では、量、比率及びその他の数値を範囲形式で示すこともある。このような範囲形式は、便宜的に簡略化して使用するものであり、範囲の限界として明確に指定された数値を含むが、この範囲に含まれる全ての個々の数値又は部分的範囲も、これらの各数値及び部分的範囲が明確に示されているかのように含むものであると柔軟に理解されたい。例えば、約1~約200の範囲内の比率は、約1及び約200という明確に列挙した限界値を含むが、約2、約3、約4などの個々の比率、及び約10~約50、約20~約100などの部分的範囲も含むと理解されたい。
本明細書の説明は多くの詳細を含んでいるが、これらは本開示の範囲を限定するものではなく、現在のところ好ましい実施形態の一部を例示するものにすぎないと解釈すべきである。従って、本開示の範囲は、当業者に明らかになると考えられる他の実施形態も完全に含むと理解されるであろう。
本開示内の「A、B及び/又はC」などの表現構造は、A、B又はCのいずれか、或いは項目A、B及びCのいずれかの組み合わせが存在し得ることを表す。「~のうちの少なくとも1つ(at least one of)」の後にリストされた一群の要素が続くものなどを示す表現構造は、該当する際にはこれらのリストされた要素のいずれかの考えられる組み合わせを含む、これらの一群の要素のうちの少なくとも1つが存在することを示す。
本明細書における「ある実施形態」、「少なくとも1つの実施形態」又は同様の実施形態という言い回しについて言及する参照は、説明する実施形態に関連して説明した特定の特徴、構造又は特性が本開示の少なくとも1つの実施形態に含まれることを示す。従って、これらの様々な実施形態の表現は、必ずしも全てが同じ実施形態、又は説明されている他の全ての実施形態とは異なる特定の実施形態を意味するわけではない。実施形態という表現は、所与の実施形態の特定の特徴、構造又は特性を、開示する装置、システム又は方法の1又は2以上の実施形態においていずれかの好適な形で組み合わせることができることを意味するものとして解釈すべきである。
当業者に周知の本開示の実施形態の要素の構造的及び機能的同等物も、引用によって本明細書に明確に組み入れられ、本特許請求の範囲に含まれるように意図される。さらに、本開示の要素、構成要素又は方法ステップは、これらが特許請求の範囲に明示されているかどうかにかかわらず、一般に公開されるように意図するものではない。本明細書における請求項の要素については、その要素が「~のための手段」という表現を使用して明確に示されていない限り、「ミーンズプラスファンクション」の要素として解釈すべきではない。また、本明細書における請求項の要素については、その要素が「~のためのステップ」という表現を使用して明確に示されていない限り、「ステッププラスファンクション」の要素として解釈すべきではない。
270 実施形態例
272 パケット到着前チャネル検知
274 使用中になった場合にはチャネルをモニタ
276 早期CW期間
278 早期チャネルアクセス期間
280 RTAパケット到着
282 使用中
284 バックオフ
286 ヌルパケット
288 RTAパケット

Claims (18)

  1. ネットワークにおける無線通信装置であって、
    (a)自機の受信エリア内の少なくとも1つの他の無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)局と無線で通信するように構成された無線通信回路と、
    (b)前記WLAN上で動作するように構成された局内の、前記無線通信回路に結合されたプロセッサと、
    (c)前記プロセッサが実行できる命令を記憶した非一時的メモリと、
    を備え、
    (d)前記命令は、前記プロセッサによって実行された時に、
    (i)通信遅延の影響を受けやすい少なくとも1つのリアルタイムアプリケーション(RTA)をサポートするように構成されたWLAN局として前記無線通信回路を動作させることと、
    (ii)アクティブなリアルタイムアプリケーションセッションを追跡し、実行中のリアルタイムアプリケーション(RTA)セッションを通信時間、レート及びパケットサイズに関して識別することと、
    (iii)送信すべきデータの量及びチャネルアクセス時間の期間の少なくとも1つに基づいて、パケット到着前チャネルアクセスが許可されるべきであるかどうかを判定することと、
    ivパケット到着前チャネルアクセスが許可されるべきである場合、前記少なくとも1つのリアルタイムアプリケーションのアプリケーション層によって提供された、前記WLAN局のMAC層のMAC待ち行列にパケットがいつ到着するかに関する情報に基づいて、パケット到着前チャネル競合プロセスにおいて前記パケットが到着する前に通信チャネルへのアクセス権を獲得しようと試みることと、
    を含む1又は2以上のステップを実行する、
    ことを特徴とする装置。
  2. 前記命令は、前記プロセッサによって実行された時に、前記通信時間、レート及びパケットサイズをパケットの到着割合、送信すべきパケットのサイズ、パケット到着の予想時間、及びリアルタイムアプリケーションセッションの最後の形態で決定することを含む1又は2以上のステップを実行する、
    請求項1に記載の装置。
  3. 前記命令は、前記プロセッサによって実行された時に、前記通信チャネルが放棄される度に、前記WLAN局が統計を追跡して予想されるパケット前チャネル競合情報を更新することを含む1又は2以上のステップを実行する、
    請求項1に記載の装置。
  4. 前記命令は、前記プロセッサによって実行された時に、前記WLAN局とAPとの間で1又は2以上のメッセージ又は要求を交換したことに応答して、非アクセスポイント(非AP)局からそのベーシックサービスセット(BSS)内のアクセスポイント(AP)に前記パケット到着前チャネル競合プロセスを実行するための要求を送信することを含む1又は2以上のステップを実行する、
    請求項1に記載の装置。
  5. 前記命令は、前記プロセッサによって実行された時に、前記APが前記パケット到着前チャネル競合プロセスを実行する受諾を受け取ったことに応答して、前記WLAN局が、前記アクセスポイント(AP)との間でパラメータ更新メッセージを交換することを通じて手順パラメータの変更を要求することを含む1又は2以上のステップを実行する、
    請求項に記載の装置。
  6. 前記命令は、前記プロセッサによって実行された時に、
    最後のパケット到着時刻から予想される次の新規パケットの到着時刻までのカウンタ又はタイマを実行することと、
    チャネル競合時間に関する収集された統計からの時間オフセットに関連する、又はカウンタ又はタイマが閾値に達した後に前記チャネルが常に使用中であった場合に手動で定められたカウンタ又はタイマが満了する前にチャネルのために競合するプロセスを開始することと、
    を含む1又は2以上のステップを実行する、請求項1に記載の装置。
  7. 前記時間オフセットは、超えるべきではない特定の量によって制限される、
    請求項に記載の装置。
  8. 前記命令は、前記プロセッサによって実行された時に、
    収集された統計に関連する又は手動で定められた時間オフセットによってカウンタ又はタイマが満了する前に前記チャネルが使用中でない場合に前記チャネルへのアクセス権を取得することであって、
    前記オフセットは、前記チャネルのための競合のオフセット未満である、ことと、
    前記リアルタイムアプリケーションから前記パケットが到着するまで前記WLAN局が非RTAパケット、ヌル、ダミーパケットを送信することによって前記チャネルを占有することと、
    を含む1又は2以上のステップを実行する、請求項1に記載の装置。
  9. ネットワークにおける無線通信装置であって、
    (a)自機の受信エリア内の少なくとも1つの他の無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)局と無線で通信するように構成された無線通信回路と、
    (b)前記WLAN上で動作するように構成された局内の、前記無線通信回路に結合されたプロセッサと、
    (c)前記プロセッサが実行できる命令を記憶した非一時的メモリと、
    を備え、
    (d)前記命令は、前記プロセッサによって実行された時に、
    (i)通信遅延の影響を受けやすい少なくとも1つのリアルタイムアプリケーションをサポートするように構成されたWLAN局として前記無線通信回路を動作させることと、
    (ii)アクティブなリアルタイムアプリケーションセッションを追跡し、実行中のリアルタイムアプリケーション(RTA)セッションを通信時間、レート及びパケットサイズに関してパケットの到着割合、送信すべきパケットのサイズ、パケット到着の予想時間、及びリアルタイムアプリケーションセッションの最後の形態で識別することと、
    (iii)送信すべきデータの量及びチャネルアクセス時間の期間の少なくとも1つに基づいて、パケット到着前チャネルアクセスが許可されるべきであるかどうかを判定することと、
    ivパケット到着前チャネルアクセスが許可されるべきである場合、前記少なくとも1つのリアルタイムアプリケーション(RTA)のアプリケーション層によって提供された、前記WLAN局のMAC層のMAC待ち行列にパケットがいつ到着するかに関する情報に基づいて、パケット到着前チャネル競合プロセスにおいて前記パケットが到着する前に通信チャネルへのアクセス権を獲得しようと試みることと、
    )前記通信チャネルが放棄される度に、前記WLAN局が統計を追跡して予想されるパケット前チャネル競合情報を更新することと、
    を含む1又は2以上のステップを実行する、
    ことを特徴とする装置。
  10. 前記命令は、前記プロセッサによって実行された時に、前記WLAN局とAPとの間で1又は2以上のメッセージ又は要求を交換したことに応答して、非アクセスポイント(非AP)局からそのベーシックサービスセット(BSS)内のアクセスポイント(AP)に前記パケット到着前チャネル競合プロセスを実行するための要求を送信することを含む1又は2以上のステップを実行する、
    請求項に記載の装置。
  11. 前記命令は、前記プロセッサによって実行された時に、前記アクセスポイント(AP)が前記パケット到着前チャネル競合プロセスを実行する受諾を受け取ったことに応答して、前記WLAN局が、前記アクセスポイント(AP)との間でパラメータ更新メッセージを交換することを通じて手順パラメータの変更を要求することを含む1又は2以上のステップを実行する、
    請求項10に記載の装置。
  12. 前記命令は、前記プロセッサによって実行された時に、
    最後のパケット到着時刻から予想される次の新規パケットの到着時刻までのカウンタ又はタイマを実行することと、
    チャネル競合時間に関する収集された統計からの時間オフセットに関連する、又はカウンタ又はタイマが閾値に達した後に前記チャネルが常に使用中であった場合に手動で定められたカウンタ又はタイマが満了する前にチャネルのために競合するプロセスを開始することと、
    を含む1又は2以上のステップを実行する、請求項に記載の装置。
  13. 前記時間オフセットは、超えるべきではない特定の量によって制限される、
    請求項12に記載の装置。
  14. 前記命令は、前記プロセッサによって実行された時に、
    収集された統計に関連する又は手動で定められた時間オフセットによってカウンタ又はタイマが満了する前に前記チャネルが使用中でない場合に前記チャネルへのアクセス権を取得することであって、
    前記オフセットは、前記チャネルのための競合のオフセット未満である、ことと、
    前記リアルタイムアプリケーションから前記パケットが到着するまで前記WLAN局が非リアルタイムアプリケーション(非RTA)パケット、ヌル又はダミーパケットを送信することによって前記チャネルを占有することと、
    を含む1又は2以上のステップを実行する、請求項に記載の装置。
  15. ネットワークにおける無線通信の実行方法であって、
    (a)前記無線通信回路を、その受信エリア内の少なくとも1つの他の無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)局と無線で通信する際に、通信遅延の影響を受けやすい少なくとも1つのリアルタイムアプリケーション(RTA)をサポートするように構成されたWLAN局として動作させることと、
    (b)アクティブなリアルタイムアプリケーション(RTA)セッションを追跡し、実行中のRTAセッションを通信時間、レート及びパケットサイズに関して識別することと、
    (c)送信すべきデータの量及びチャネルアクセス時間の期間の少なくとも1つに基づいて、パケット到着前チャネルアクセスが許可されるべきであるかどうかを判定することと、
    パケット到着前チャネルアクセスが許可されるべきである場合、前記少なくとも1つのリアルタイムアプリケーション(RTA)のアプリケーション層によって提供された、前記WLAN局のMAC層のMAC待ち行列にパケットがいつ到着するかに関する情報に基づいて、パケット到着前チャネル競合プロセスにおいて前記パケットが到着する前に通信チャネルへのアクセス権を獲得しようと試みることと、
    を含むことを特徴とする方法。
  16. 前記WLAN局と前記APとの間で1又は2以上のメッセージ又は要求を交換したことに応答して、非アクセスポイント(非AP)局からそのベーシックサービスセット(BSS)内のAPに前記パケット到着前チャネル競合プロセスを実行するための要求を送信することをさらに含む、
    請求項15に記載の方法。
  17. 最後のパケット到着時刻から予想される次の新規パケットの到着時刻までのカウンタ又はタイマを実行することと、
    チャネル競合時間に関する収集された統計からの時間オフセットに関連する、又はカウンタ又はタイマが閾値に達した後に前記チャネルが常に使用中であった場合に手動で定められたカウンタ又はタイマが満了する前にチャネルのために競合するプロセスを開始することと、
    をさらに含む、請求項15に記載の方法。
  18. 収集された統計に関連する又は手動で定められた時間オフセットによってカウンタ又はタイマが満了する前に前記チャネルが使用中でない場合に前記チャネルへのアクセス権を取得することであって、
    前記オフセットは、前記チャネルのための競合のオフセット未満である、ことと、
    前記リアルタイムアプリケーションから前記パケットが到着するまで前記WLAN局が非RTAパケット、ヌルパケット、ダミーパケットを送信することによって前記チャネルを占有することと、
    をさらに含む、請求項15に記載の方法。
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