以下、本開示の原理をいくつかの例示的な実施例を参照して説明する。これらの実施例は、例示の目的のためにのみ記載されており、当業者が本開示を理解し、実施するのを助けるものであることが理解されるべきであり、本開示の範囲に関する制限を示唆するものではないことは理解されるべきである。本明細書に記載される開示は、以下に説明するもの以外の様々な方法で実施することができる。
以下の説明および特許請求の範囲において、別段の定義がない限り、本明細書で使用されるすべての技術用語および科学用語は、本開示が属する技術分野の通常の技術の1つによって一般的に理解されるものと同じ意味を有する。
本明細書で使用される場合、用語「ネットワーク機器」または「基地局」(BS)は、端末機器が通信することができるセルまたはカバレッジを提供またはホストすることができるデバイスを指す。ネットワーク機器の例には、ノードB(NodeBまたはNB)、Evolved NodeB(eNodeBまたはeNB)、New Radioアクセス(gNB)内のNodeB、Remote Radio Unit(RRU)、Radio Head(RH)、Remote Radio Head(RRH)、フェムトノード、ピコノードのような低電力ノードなどが含まれるが、これらに限定されない。説明のために、以下の説明では、いくつかの実施例について、ネットワーク機器の例としてgNBを参照して説明する。
本明細書で使用される場合、用語「端末機器」は、無線または有線通信機能を有する任意のデバイスを指す。端末機器の例としては、限定するものではないが、ユーザ機器(UE)、パーソナルコンピュータ、デスクトップ、移動電話、携帯電話、スマートフォン、携帯情報端末(PDA)、ポータブルコンピュータ、デジタルカメラなどの撮像装置、ゲーム装置、音楽記憶および再生機器、或いは、無線または有線インターネットアクセスおよびブラウジングを可能にするインターネット機器などが挙げられる。
本明細書で使用される場合、文脈の中で他に明記していない限り、単数形式である「1つ」、「1種」及び「該」は、複数形式も含むことを意味する。用語「含む」及びその活用形は、「…を含むが、これらに限定されない」という意味の、開放式の用語であると解釈される。用語「…に基づいて」は、「少なくとも部分的に基づく」と解釈される。用語「1つの実施例」及び「1種の実施例」は、「少なくとも1つの実施例」と解釈される。用語「別の実施例」は、「少なくとも1つの別の実施例」と解釈される。用語「第1」、「第2」等は、異なるか又は同一の対象を示すことができる。以下の文中では、明示又は暗示のその他の定義も含むことができる。
いくつかの例において、値、手順、又は装置は、「最適」、「最低」、「最高」、「最小」、「最大」等と称される。理解されるように、こうした説明は、使用される複数の機能の代替物の中から、選択可能であると示すことを意図しており、こうした選択は、他の選択と比べて、より優れていたり、より小さかったり、より高かったり、又は他の態様ではより好ましかったりする必要はない。
上述したように、サービングセルの(複数の)ビームペアの質がかなり低い場合、ビーム障害が発生する可能性がある。ビーム障害が発生したときにビーム障害から回復する機構をトリガすることができる。端末機器側のビーム障害回復機構は、通常、ビーム障害検出と、新たなビームの識別と、ビーム障害回復リクエストの送信と、ネットワーク機器からのビーム障害回復リクエストに対する応答をモニタリングすることとを含む。3GPP仕様TS 38.214および38.321では、Pcellのためのビーム障害回復(Beam Failure Recovery BFR)手順は、以下のように指定されている。
(A)端末機器は、コンテンションフリー物理ランダムアクセスチャネル(CFRA)でのネットワーク機器へのPcell内の専用PRACH送信をBFRリクエストとして開始し、PRACHプリアンブルインデックスは、端末機器によって識別された新たな候補ビームインデックスに関連付けられる。
(B)PRACH送信を受信した後、ネットワーク機器は、専用制御リソースセット(CORESET-BFR)でのBFRリクエスト応答を端末機器に送信し、端末機器は、BFRリクエスト応答についてCORESET-BFRをモニタリングする。
ここで、PRACHプリアンブルは、ランダムアクセスプリアンブルとも呼ばれる。
しかし、この手順はScellのビーム障害回復のためには機能しない。Pcellのビーム障害回復とは異なるが、メディアアクセス制御要素(MAC CE)は、ビームがScellにおいて障害したときに、Pcellにおけるリンクが動作することができるので、Scellのビーム障害回復に使用することができる。MAC CEがビーム障害回復のために使用される場合、MAC CEを送信するための物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)リソースが存在しないと、新たなビームをどのように示すかという問題が起こり得る。
従来技術では、PUSCHの残りのビット(パディングビット)を使用してバッファ状態レポート(BSR)が送信される。上記の問題に対する可能な解決策は、物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)リソースを使用することである。PUCCHフォーマットのためのいくつかのシンボルがあり、PUCCHリソースは、アップリンク制御情報(UCI)および肯定応答リソースインジケータ(ARI)のサイズによって決定される。したがって、UCIを送信するために使用されないPUCCHでの残りのリソースが存在し得る。例えば、UEは、MRB
PUCCH個の物理リソースブロック(PRB)を含むPUCCHリソースにおけるPUCCHフォーマット1またはPUCCHフォーマット3を使用してUCIを送信する場合、PUCCH送信用のPRBの数MRB,min
PUCCHをPRBの最小数に決定する。したがって、PRBの残りの数は、MRB
PUCCHとMRB,min
PUCCHに基づいて決定することができる。本出願の発明者らは、UCIを送信するために使用されないPUCCHでの残りのリソースをScellのビーム障害回復のために使用することができることに気づいた。
本開示の実施例は、ビーム障害回復のための解決策を提供する。本開示の実施例によるビーム障害回復のための解決策は、Scellにおいて発生するビーム障害に適合させることができる。さらに、本開示の実施例は、MAC CEを用いたビーム障害回復のための手順を特定し、上記の問題および他の潜在的な問題の1つまたは複数を解決することができる。
本開示の原理および実施例は、図1-図18を参照して以下に詳細に説明する。
図1は、本開示の実施例を実施することができる例示的な通信ネットワーク100を示す。ネットワーク100は、ネットワーク機器110と、ネットワーク機器110によってサービスを受ける端末機器120とを含む。ネットワーク100は、端末機器120にサービスを提供するために、1つまたは複数のサービングセル101、102を提供することができ、各サービングセルは、1つのCCに対応する。ネットワーク機器、端末機器およびサービングセルの数は、限定を示唆するものではなく例示の目的のためのみのものであることが理解されるべきである。ネットワーク100は、本開示の実施例を実施するのに適した任意の適切な数のネットワーク機器、端末機器およびサービングセルを含むことができる。
通信ネットワーク100において、ネットワーク機器110は、データと制御情報とを端末機器120に通信することができ、端末機器120も、データおよび制御情報をネットワーク機器110に通信することができる。ネットワーク機器110から端末機器120へのリンクは、ダウンリンク(DL)またはフォワードリンクと呼ばれ、端末機器120からネットワーク機器110へのリンクは、アップリンク(UL)またはリバースリンクと呼ばれる。
通信技術に応じて、ネットワーク100は、符号分割多元接続(CDMA)ネットワーク、時分割多元接続(TDMA)ネットワーク、周波数分割多元接続(FDMA)ネットワーク、直交周波数分割多元接続(OFDMA)ネットワーク、シングルキャリア周波数分割多元接続(SC-FDMA)ネットワーク、または任意の他のものであってもよい。ネットワーク100で論じられる通信は、任意の適切な規格に準拠するものを利用することができる。任意の適切な規格は、New Radioアクセス(NR)、Long Term Evolution(LTE)、LTE-Evolution、LTE-Advanced(LTE-A)、広帯域符号分割多元接続(WCDMA(登録商標))、符号分割多元接続(CDMA)、CDMA2000、およびグローバル・システム・フォー・モバイル・コミュニケーションズ(GSM)などを含むが、これらに限定されない。さらに、現在知られているか、将来開発されるかのいずれかの、任意の世代の通信プロトコルに従って通信を実行することができる。通信プロトコルの例には、第1世代(1G)、第2世代(2G)、2.5G、2.75G、第3世代(3G)、第4世代(4G)、4.5G、第5世代(5G)通信プロトコルが含まれるが、これらに限定されない。本明細書に記載される技術は、上述の無線ネットワークおよびRadio技術ならびに他の無線ネットワークおよびRadio技術のために使用することができる。明確にするために、本技術のいくつかの態様は、LTEに関して以下で説明され、LTE用語は、以下の説明の多くにおいて使用される。
CAは、ネットワーク100内でサポートされ得、CAでは、より広い帯域幅をサポートするために2つ以上のCCが集約される。CAにおいて、ネットワーク機器110は、1つのPcell 101および少なくとも1つのScell 102を含む複数のサービングセルを端末機器120に提供することができる。端末機器120は、Pcell 101において、ネットワーク機器110とのRadioリソース制御(RRC)接続を確立することができる。ネットワーク機器110と端末機器120との間のRRC接続が確立され、Scell 102がより高いレイヤシグナリングを介してアクティブ化されると、Scell 102は追加のRadioリソースを提供することができる。
図1に示すPcell 101およびScell 102の構成は、限定を示唆するものではなく例示のみを目的とすることが理解されるべきである。Pcell 101およびScell 102は、図1に示すもの以外の他の構成であってもよい。
いくつかの他のシナリオでは、例えば、端末機器120は、2つのグループのCC(図1に示されていない)との接続を確立することができ、したがって、より多くのRadioリソースを利用することができる。CCの2つのグループは、CCのマスタグループおよびCCのセカンダリグループとしてそれぞれ定義することができる。CCのマスタグループは、「マスタセルグループ(MCG)」とも呼ばれるサービングセルのグループを提供することがでる。CCのセカンダリグループは、「セカンダリセルグループ(SCG)」とも呼ばれるサービングセルのグループを提供することができる。デュアルコネクティビティ操作について、端末機器120がMCGまたはSCGにそれぞれ関連付けられているかに応じて、用語「特殊セル(SpCell)」は、MCGのPcellまたはSCGのプライマリScell (PScell)を指すことができる。デュアルコネクティビティ操作以外の場合には、用語「SpCell」は、Pcellを指すこともできる。Pcellを例として示しているが、本開示の実施例は、デュアルコネクティビティ構成の両方のグループにも適用可能である。
実施例では、ネットワーク機器110は、ビームフォーミング技術を実現し、複数のビームを介して端末機器120に信号を送信するように構成される。端末機器120は、複数のビームを介してネットワーク機器110により送信されてきた信号を受信するように構成されている。Pcell 101及びScell 102には、異なるビームが関連付けられている可能性がある。図1に示すように、DLビーム111およびDLビーム112は、Scell 102に関連付けられている。Scell 102は、それに関連付けられているより多くのビームを有することができることを理解されたい。図示されていないが、Pcell 101も、それに関連付けられているビームを有してもよい。
上述したように、ビーム障害はScell 102で発生する可能性がある。例えば、ネットワーク機器110は、ビーム112を介して信号を送信するように構成されてもよく、端末機器120は、ビーム112のビーム障害を検出してもよい。そうして、ビーム障害回復の手順が開始されてもよい。具体的には、端末機器120は、ビーム障害から回復するための新たなビームを識別することができる。例えば、端末機器120は、例えば利用可能なビームの質に基づいて、Scell 102における利用可能なビームからビーム111を新たな候補ビームとして選択してよい。説明を容易にするために、端末機器120によって識別された新たなビームは、以後、選択されたビーム111と呼ばれる。
端末機器120は、ビーム障害回復リクエストに、選択されたビーム111に関する情報を含めることができる。端末機器120は、次いで、ネットワーク機器110がScell 120の選択されたビーム111を介して端末機器120と通信するように、ビーム障害回復リクエストをネットワーク機器110に送信することができる。
本開示の実施例は、図2-図17を参照して以下に詳細に説明されるが、図2-図6は、端末機器において実施される本開示のいくつかの実施例による例示的な方法を示す。示されている方法は、図示されていない追加の動作を含むことができ、及び/またはいくつかの示された動作を省略することができ、本開示の範囲は、この点について限定されるものではないことを理解されたい。
図2は、本開示のいくつかの実施例によるScellのビーム障害回復のための例示的な方法200のフローチャートを示す。方法200は、図1に示す端末機器120で実現することができる。説明のために、図1を参照して方法200が説明される。
210において、端末機器120は、Scell 102にビーム障害があるかどうかを決定する。端末機器120がScell 102におけるビーム障害を決定した場合、220において、端末機器120は、ネットワーク機器(例えば、ネットワーク機器110)にスケジューリングリクエストを送信する。
スケジューリングリクエストは、Pcell 101またはScell 102のPRACHチャネルでのPRACH送信であってもよい。そのような場合、PRACH送信のプリアンブルは、CFRAまたはコンテンションベースのランダムアクセス(CBRA)に基づくことができる。代替的に、スケジューリングリクエストは、Pcell 101のPUCCHで送信されるスケジューリングリクエスト(SR)であってもよい。
230において、端末機器120は、ネットワーク機器110から、端末機器120に割り当てられたアップリンクリソースを示す応答をPcell(例えば、Pcell 101)で受信する。該応答は、Pcell 101の物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)で送信されてよく、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)でのULグラントを示すダウンリンク制御情報(DCI)を備えてよい。220で送信されたスケジューリングリクエストのタイプに応じて、応答は、端末機器に割り当てられたPRACH送信機会またはcell-RNTI(C-RNTI)によって決定されるランダムアクセス-RNTI(RA-RNTI)などの異なるタイプのRadioネットワーク仮識別子(RNTI)によってスクランブルされ得る。
240において、端末機器120は、端末機器によりScellにおける利用可能なビームから選択された新たなビームを介する、端末機器とネットワーク機器との間の通信を回復するために、割り当てられたリソースを使用して、Scellにおける選択されたビームのビームインデックスを含むビーム障害回復リクエストを、ネットワーク機器110に送信する。例えば、端末機器120は、MACCEにビーム障害回復リクエストを含めて、ネットワーク機器110によって割り当てられたリソースを使用して、例えばPUSCHでMAC CEを送信することができる。
ビーム障害回復リクエストは、選択されたビーム111のビームインデックスおよびScell 102のScellインデックスを含むことができるので、MAC CEの構造は、表1に示すように設計することができる。フィールド「LG ID」は、MAC CEがビーム障害回復のためのものであることを示し、フィールド「サービングセルID」は、ビーム障害を有するScellインデックスを示し、フィールド「RS ID」は、新たなビームのビームインデックスを示す。スケジューリングリクエストがScell 102で送信される場合、Scellインデックスは省略され得ることに留意されたい。図示されていないが、MAC-CE情報の長さを整数のバイト数に揃えるために、MAC-CE構造内に予約ビットが存在してもよい。
BFR用のMAC CE
上述したように、スケジューリングリクエストは、PRACH送信またはPUCCHでのスケジューリングリクエストであってよい。スケジューリングリクエストがPRACH送信である実施例と、PUCCHでのスケジューリングリクエストがスケジューリングリクエストである実施例は、図11-13に関して以下に説明される。
いくつかの実施例では、240においてビーム障害回復リクエストを送信した後、端末機器120は、ビーム障害回復リクエスト応答用のタイミングウィンドウ(ここではBFR-RAウィンドウとも呼ばれる)の間に、Pcell 101およびScell 102の両方のPDCCHにおけるダウンリンク制御情報をモニタリングすることができる。端末機器120は、240においてビーム障害回復リクエストを送信した後に、BFR-RAウィンドウ用のタイマー(例えば、若干のスロット)を開始し、BFR-RAウィンドウの持続時間が終了したときにタイマーが満了する。MAC CEにおけるビーム障害回復リクエストを含む送信されたPUSCHをリスケジュールするためのPDCCHにおけるダウンリンク制御情報が、タイマーが満了する前にネットワークから受信される場合、端末機器120は、MAC CEにおけるビーム障害回復リクエストを含むPUSCHをネットワーク機器110に再送信し、BFR-RAウィンドウ用のタイマーを再開して、ビーム障害回復リクエスト応答をモニタリングすることができる。
BFR-RAウィンドウは、所定の持続時間を有してもよい。タイマーが満了した場合、またはBFR-RA-ウィンドウが終了したが、ビーム障害回復リクエストに対する応答が受信されなかった場合、端末機器120は、ビーム障害リクエストをネットワーク機器110に再送信することなく、ビーム障害回復の手順を終了することができる。端末機器120は、さらに、成功していないビーム障害回復イベントを、より高いレイヤに示すことができる。
代替的に、BFR-RAウィンドウは、ネットワーク機器110から肯定応答メッセージを受信することによって開始されてもよい。例えば、端末機器120は、240において送信されたPUSCHの受信に明示的に肯定応答するメッセージを受信してもよい、その後、端末機器120は、BFR-RAウィンドウを開始またはスタートすることができる。
上述した実施例では、スケジューリングリクエスト手順は、他の目的に再利用し得る通常の手順であってよい。例えば、PRACH送信および選択されたPRACHプリアンブルがアップリンク同期のために使用されてよい。いくつかの実施例において、専用のPRACH送信のような専用の手順が、ビーム障害回復の目的のためにのみ使用されてよい。これは、図3および図4に関して以下に説明される。
図3は、本開示のいくつかの実施例によるScellのビーム障害回復のための例示的な方法300のフローチャートを示す。方法300は、図1に示す端末機器120で実現することができる。説明のために、図1を参照して方法300が説明される。
310において、端末機器120は、Scellにビーム障害があるかどうかを決定する。端末機器120がScell 102でのビーム障害を決定した場合、320において、端末機器120は、送信されるPRACHプリアンブルを、一群の専用プリアンブルから決定する。PRACHプリアンブルインデックスは、Scell 102のScellインデックスを示す。例えば、端末機器120は、PRACHプリアンブルインデックスとネットワーク機器110によって提供される少なくとも1つのScellとの間の事前定義されたマッピング関係に基づいてPRACHプリアンブルを決定することができる。PRACHプリアンブルは、コンテンションフリーに基づくことができる。
330において、端末機器120は、320において決定されたPRACHプリアンブルをネットワーク機器110に送信する。例えば、端末機器120は、320において決定されたPRACHプリアンブルを用いて、ネットワーク機器110への専用PRACH送信を開始することができる。端末機器120は、Pcell 101のPRACHチャネルでプリアンブルを送信することができる。
340において、端末機器120は、ネットワーク機器110から、Scell 102のCSIレポートについてのリクエストを含むダウンリンク制御情報をPcellにおいて受信する。ダウンリンク制御情報は、端末機器のC-RNTIを利用してスクランブルされ、ビーム障害回復のために専用で使用される制御リソースセットであるCORESET-BFRで受信されてよい。
350において、端末機器120は、端末機器120によりScell 102における利用可能なビームから選択されたビームを介する、端末機器120とネットワーク機器110との間の通信を回復するために、CSIリクエストに応答して、Scell 102での選択されたビームのビームインデックスをネットワーク機器110に送信する。例えば、端末機器120は、CSIレポートに選択されたビーム111のビームインデックスを含めて、CSIリクエストに従って、Pcell 101のPUSCHでCSIレポートを送信することができる。
このような実施例では、Scellインデックスは、PRACH送信におけるPRACHプリアンブルインデックスにより暗黙的に示され、そして、ビームインデックスは、CSIレポートに明示的に含まれる。したがって、端末機器120は、330において送信されたPRACHプリアンブルにより示されたScellインデックスでビーム障害が発生したScellをネットワーク機器110に通知し、350において送信された選択されたビーム111のビームインデックスを利用して候補ビームをネットワーク機器110に通知することができる。
いくつかの実施例では、端末機器120は、CSIレポートの後に、ビーム障害回復リクエストに対する応答(BFR応答とも呼ばれる)をネットワーク機器110から受信することができる。BFR応答は、レポートされたビームインデックスに基づくScellのリンク再構成のためであり、Pcell 101またはScell 102のいずれかで受信されてよい。
図3に関して説明した実施例では、ビーム障害回復の手順は、意図的に選択された、Scellにおけるインデックス情報を示すPRACHプリアンブルを利用することができる。このようにして、Scellインデックスの明示的な送信を省略することができる。これにより、ビーム障害回復のオーバーヘッドを低減することができる。
図4は、本開示のいくつかの実施例によるScellのビーム障害回復のための例示的な方法400のフローチャートを示す。方法400は、図1に示す端末機器120で実現することができる。説明のために、図1を参照して方法400が説明される。
410において、端末機器120は、Scellにビーム障害があるかどうかを決定する。端末機器120がScell 102でのビーム障害を決定した場合、端末機器120は、420において、送信されるPRACHプリアンブルを決定する。PRACHプリアンブルインデックスは、端末機器120によりScell 102での利用可能なビームから選択されたビームのビームインデックスを示す。例えば、端末機器120は、ビーム障害回復目的のための専用のPRACHプリアンブルとScell 102に関連付けられている複数のビームとの間の事前定義されたマッピング関係に基づいて、送信されるPRACHプリアンブルを決定することができる。
430において、端末機器120は、Scell 102での選択されたビーム111を介する、端末機器120とネットワーク機器110との間の通信を回復するために、ネットワーク機器にPRACHプリアンブルをScell 102で送信することができる。例えば、端末機器120は、410において決定されたPRACHプリアンブルインデックスを利用して、ネットワーク機器に対し、Scell 102での専用のPRACH送信を開始することができる。
このような実施例では、PRACHプリアンブルがScell 102において送信されるので、端末機器120はScellインデックスに関する情報を送信する必要がない。ビームインデックスはPRACHプリアンブルによって暗黙的に示されるので、端末機器120はまた、ビームインデックスに関する情報を明示的に送信しなくてよい。したがって、専用PRACH手順を通してScellにおいてPRACHプリアンブルを送信することによって、端末機器120は、1つのメッセージだけで、ビーム障害回復をネットワーク機器110に通知することができる。
図4に関して説明した実施例では、ビーム障害回復の手順は、ScellにおけるPRACH送信を利用することができ、PRACHプリアンブルは意図的に選択され、候補ビームに関する情報を示す。このようにして、Scellインデックスおよびビームインデックスの明示的な送信を省略してよい。これにより、ビーム障害回復のオーバーヘッドをより低減することができる。
上述したように、MAC CEの送信のために利用可能なPUSCHが存在せず、したがって、ビーム障害回復リクエストを送信することができない状況があり得る。PUCCH送信が利用可能である場合、PUCCHの残りのリソースは、ビーム障害回復リクエストのために使用することができる。
ネットワーク機器110からデータをPcell 101の物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)で受信すると、端末機器120は、ハイブリッド自動再送リクエスト(HARQ)ACK/NACKなどのアップリンク制御情報(UCI)をネットワーク機器110に送信することができる。端末機器120がUCIを送信するために構成されたPUCCHリソースは、UCIによってリクエストされるPUCCHリソースよりも多いかもしれない。したがって、ビーム障害回復リクエスを送信する、すなわち、PUCCHにおいてビーム障害回復リクエストをパディングするために、PUCCHの残りのリソースが端末機器120によって利用され得る。
図5は、本開示のいくつかの実施例によるScellのビーム障害回復のための例示的な方法500のフローチャートを示す。方法500は、図1に示す端末機器120で実現することができる。説明のために、図1と図6A-図6Bを参照して方法500が説明される。
510において、端末機器120は、Scellにビーム障害があるかどうかを決定する。端末機器120がScell 102でのビーム障害を決定した場合、端末機器120は、520において、アップリンク制御チャネルのリソースと、アップリンク制御チャネルで送信されるアップリンク制御情報とに基づいて、使用されるPcellのアップリンク制御チャネルを決定する。端末機器120は、使用されるPcell 101のPUCCHを決定することができる。
本開示のいくつかの実施例によるPUCCHにおいてビーム障害リクエストをパディングすることを示す概略図である図6Aおよび図6Bを参照する。図形601および図形602は、ロングPUCCH(L-PUCCH)610およびショートPUCCH(S-PUCCH)620を示している。一例として、端末機器120は、ビーム障害回復リクエストをパディングするためにL-PUCCH 610を使用することを決定することができる。例えば、L-PUCCH 610の第1の部分611は、UCIを送信するために使用されてよく、L-PUCCH 610の第2の部分は、ビーム障害回復リクエストを送信するために使用されてよい。
いくつかの実施例では、端末機器120は、残りのリソースブロックに基づいて、使用されるPUCCHを決定することができる。端末機器120は、最初に、アップリンク制御チャネルに割り当てられた第1の数の物理リソースブロック(PRB)を決定することができる。例えば、端末機器120は、L-PUCCH 610に割り当てられたPRBの数をM
RB
PUCCHと決定してもよい。次に、端末機器120は、UCIにより使用される第2の数のPRBを決定することができる。例えば、端末機器120は、UCIに含まれる情報に基づいて、UCIにより使用されるPRBの数をM
RB,selected
PUCCHと決定してよい。すなわち、第1の部分611に対応するPRBの数は、M
RB,selected
PUCCHである。そして、ビーム障害回復リクエストを送信するために使用可能なPRBの第3の数M
rは、以下の式によって決定される。
Mrは第2の部分612に対応するPRBの数を表す。Mrが閾値以上であると決定された場合、端末機器120は、ビーム障害回復リクエストを送信するためのチャネルとしてL-PUCCH 610を決定することができる。閾値は、ビーム障害回復リクエストのサイズに基づいて予め決定されてもよい。
CSIレポートのような他の情報も、アップリンク制御チャネルにおいて送信され得ることが理解されるべきである。この場合、他の情報によって占有されるPRBは、決定されたMRB,selected
PUCCHに入れて考えられるべきである。図形602は、第1の部分621および第2の部分622と共にS-PUCCH 620を示す。端末機器120は、L-PUCCH 610に関して説明した類似の方法で、第2の部分622を使用してビーム障害回復リクエストを送信することを決定することができる。
図5をさらに参照すると、530において、端末機器120は、ネットワーク機器に、アップリンク制御情報と共にビーム障害回復リクエストをアップリンク制御チャネルで送信する。端末機器120は、ネットワーク機器110に、第2の部分612または第2の部分622におけるビーム障害回復リクエストと、第1の部分611または第1の部分621におけるUCIとを送信することができる。ビーム障害回復リクエストは、Scell 102のScellインデックスと、端末機器120によってScell 102での利用可能なビームから選択されたビームのビームインデックスとを含む。ビーム障害回復リクエストは、Scell 102での選択されたビーム111を介する、端末機器120とネットワーク機器110との間の通信を回復するために送信される。
いくつかの実施例では、アップリンク制御チャネルでビーム障害回復リクエストを送信した後、端末機器120は、ビーム障害回復リクエストに対する応答をモニタリングするためのタイマーを開始し、すなわちBFR-RAウィンドウを開始することができる。タイマーが満了した場合、またはBFR-RAウィンドウが終了したが、ビーム障害リクエストに対する応答が受信されなかった場合、端末機器120は、ビーム障害回復リクエストをネットワーク機器110に再送信することができる。
いくつかの実施例では、端末機器120は、530において送信されたACK/NACKと同じHARQ IDに関連付けられた新たなデータ送信をネットワーク機器110から受信することができる。この場合、ビーム障害回復リクエストは、ネットワーク機器110によって受信されたと見なされてよい。したがって、端末機器120は、BFR-RAウィンドウを終了し、その結果、BFR-RAウィンドウを減少させることができる。
図5に関して説明した実施例では、ビーム障害回復の手順は、そうでなければ浪費されるPUCCHの残りのリソースを利用することができる。このようにして、ビーム障害リクエストの送信は、専用のリソースを必要としなくてよい。これにより、ビーム障害回復の効率を向上させつつ、ビーム障害回復のオーバーヘッドをより低減することができる。
図7-図11は、ネットワーク機器で実現される本開示のいくつかの実施例による例示的な方法を示す。示されている方法は、図示されていない追加の動作を含むことができ、及び/またはいくつかの示された動作を省略することができ、本開示の範囲は、この点に限定されるものではないことを理解されたい。
図7は、本開示のいくつかの実施例によるScellのビーム障害回復のための例示的な方法700のフローチャートを示す。方法700は、図1に示すネットワーク機器110で実現することができる。説明のために、図1を参照して方法700が説明される。
710において、ネットワーク機器110は、端末機器(例えば、端末機器120)からスケジューリングリクエストを受信する。図2に関して説明したように、スケジューリングリクエストは、Pcell 101またはScell 102で受信されるPRACH送信であってもよい。代替的に、スケジューリングリクエストは、Pcell 101のPUCCHで受信されるスケジューリングリクエストであってもよい。
720において、ネットワーク機器110は、プライマリセル(例えば、Pcell 101)において、端末機器120に割り当てられたリソースを示す応答を端末機器に送信する。応答は、ULグラントを示すダウンリンク制御情報を備えることができる。220において送信されたスケジューリングリクエストのタイプに応じて、ダウンリンク制御情報は、異なるタイプのRNTI(例えば、端末機器に割り当てられたPRACH送信機会またはC-RNTIによって決定されるRA-RNTI)によってスクランブルされてよい。異なるタイプの応答が送信される実施例は、図11-図13に関して以下に説明される。
730において、ネットワーク機器110は、Scell 102での選択されたビーム111を介して端末機器120と通信するために、端末機器120によってScellにおける利用可能なビームから選択されたビームのビームインデックスを備えるビーム障害回復リクエストを端末機器120から受信する。例えば、Scellインデックスおよびビームインデックスは、割り当てられたリソース(例えば、PUSCHでのもの)を使用して受信されたMAC CEに含まれてよい。
ビーム障害回復リクエストを受信した後、ネットワーク機器110は、Scell 102における端末機器120と通信するために、前のビーム112ではなく、選択されたビーム111を使用してもよい。
いくつかの実施例では、ネットワーク機器110は、Scell 102におけるビーム障害回復リクエストに対する更なる応答を端末機器120に送信することができる。例えば、ネットワーク機器110は、選択されたビーム111を介して応答を送信することができる。
図8は、本開示のいくつかの実施例によるScellのビーム障害回復のための例示的な方法800のフローチャートを示す。方法800は、図1に示すネットワーク機器110で実現することができる。説明のために、図1を参照して方法800が説明される。
810において、ネットワーク機器110は、端末機器(例えば、端末機器120)からPcellにおける専用PRACH送信におけるPRACHプリアンブルを受信する。PRACHプリアンブルインデックスは、端末機器120にサービスを提供するScell(たとえば、Scell 102)のScellインデックスを示す。
820において、ネットワーク機器110は、PRACHプリアンブルからScell 102を決定する。例えば、ネットワーク機器110は、PRACHプリアンブルとネットワーク機器110によって端末機器120に提供される少なくとも1つのScellとの間の事前定義されたマッピング関係に基づいてScell 102を決定することができる。
830において、ネットワーク機器110は、端末機器120に、Scell 102のCSIレポートについてのリクエストを含むダウンリンク制御情報を、端末機器120にサービスを提供するPcellにおいて送信する。ダウンリンク制御情報は、端末機器に対応するC-RNTIを利用してスクランブルすることができる。
840において、ネットワーク機器110は、端末機器120から、端末機器120によりScell 102での利用可能なビームから選択されたビームのビームインデックスを受信する。選択されたビーム111のビームインデックスは、Pcell 101のPUSCHで受信されるCSIレポートに含まれ得る。
このような実施例では、ビーム障害が発生したScellのScellインデックスは、PRACHプリアンブルに暗黙的に含まれる。したがって、選択されたビーム111のビームインデックスを受信した後、ネットワーク機器110は、選択されたビーム111を使用して、820において決定されたScell 102での端末機器120と通信することができる。
図9は、本開示のいくつかの実施例によるScellのビーム障害回復のための例示的な方法900のフローチャートを示す。方法900は、図1に示すネットワーク機器110で実現することができる。説明のために、図1を参照して方法900が説明される。
910において、ネットワーク機器110は、端末機器から、専用のPRACH送信を、端末機器にサービスを提供するScellにおいて受信する。例えば、ネットワーク機器110は、PRACHプリアンブルを、端末機器120にサービスを提供するScell 102において受信することができる。PRACHプリアンブルインデックスは、端末機器120によってScellにおける利用可能なビームから選択されたビームのビームインデックスを示す。
920において、ネットワーク機器110は、910において受信されたPRACHプリアンブルからビームインデックスを決定する。たとえば、ネットワーク機器110は、PRACHプリアンブルとScell 102に関連付けられている複数のビームとの間の事前定義されたマッピング関係に基づいてビームインデックスを決定することができる。
このような実施例では、PRACHプリアンブルがScell 102で受信されるので、ネットワーク機器110は、Scellインデックスに関する専用情報なしに、このScellにおいてビーム障害が発生したと決定することができる。端末機器120によって選択された候補ビーム(例えば、選択されたビーム111)を決定した後、ネットワーク機器は、Scell 102における選択されたビーム111を介して端末機器120と通信することができる。いくつかの実施例では、ネットワーク機器110は、選択されたビーム111を介してビーム障害回復応答を端末機器120に送信することができる。
図5に関して説明したように、ビーム障害回復リクエストは、PcellのPUCCHにおいてパディングすることができる。図10は、本開示のいくつかの実施例によるScellのビーム障害回復のための例示的な方法1000のフローチャートを示す。方法1000は、図1に示すネットワーク機器110で実現することができる。説明のために、図1および図6A-図6Bを参照して方法1000が説明される。
1010において、ネットワーク機器110は、端末機器から、端末機器にサービスを提供するPcellのアップリンク制御チャネルで、アップリンク制御情報と共にビーム障害回復リクエストを受信する。例えば、ネットワーク機器110は、端末機器120から図6Aに示すL-PUCCH 610を受信することができる。UCIは、第1の部分611に含まれてもよく、ビーム障害回復リクエストは、第2の部分612に含まれてもよい。UCIは、端末機器120に以前に送信されたデータと関連付けられてもよい。例えば、UCIは、HARQ ACK/NACK情報を含むことができる。
1020において、ネットワーク機器110は、端末機器にサービスを提供するScellのScellインデックスと、端末機器によってScellにおける利用可能なビームから選択されたビームのビームインデックスとを、ビーム障害回復リクエストから取得する。ネットワーク機器110は、Scell 102のScellインデックスおよび選択されたビーム111のビームインデックスを取得することができる。したがって、ネットワーク機器110は、Scell 102でビーム障害が発生し、新たなビームが端末機器120によって選択されたと決定することができる。次に、ネットワーク機器110は、Scell 102における選択されたビーム111を介して端末機器120と通信することができる。
上述したように、スケジューリングリクエストは、PcellまたはScellにおけるPRACHプリアンブルであってもよく、またはPUCCHでのスケジューリングリクエストであってもよい。図11-図13は、本開示のいくつかの実施例によるScellのビーム障害回復のためのプロセスを示すフローチャートである。図11-図13に関して説明されるプロセスは、図2および図7に関して記述された方法の実施例として考えられてよい。
図11は、本開示のいくつかの実施例によるScellのビーム障害回復のためのプロセス1100を示すフローチャートである。説明のために、プロセス1100は、図1を参照して説明され、プロセス1100は、図1のネットワーク機器110および端末機器120に関与することができる。
Scell 102におけるビーム障害を検出し、選択されたビーム111を識別した後、端末機器はビーム障害回復の手順を開始することができる。この実施例では、ビーム障害回復の手順は、通常のランダムアクセス手順であってもよい。端末機器120は、Pcell 101においてランダムアクセスプリアンブルをネットワーク機器110に送信する(1105)。
ランダムアクセスプリアンブルを受信すると、ネットワーク機器110は、ランダムアクセス応答(RAR)をPcell 101における端末機器120に送信する(1110)。RARは、RA-RNTIでスクランブルすることができ、端末機器120のためのアップリンクリソースを割り当てるためのULグラントを有するダウンリンク制御情報を含むことができる。
RARを受信した後、端末機器120は、割り当てられたリソース(例えば、PUSCHでのもの)を使用して、MAC CEをネットワーク機器110に送信する(1115)。MAC CEは、Scell 102のScellインデックスおよび選択されたビーム111のビームインデックスを含むことができる。MAC CEの受信が成功した場合、ネットワーク機器110は、ビーム障害回復リクエスト応答を端末機器120に送信する(1120)。
図12は、本開示のいくつかの実施例によるScellのビーム障害回復のためのプロセス1200を示すフローチャートである。説明のために、プロセス1200は、図1を参照して説明され、プロセス1200は、図1のネットワーク機器110および端末機器120に関与することができる。
Scell 102でのビーム障害を検出し、選択されたビーム111を識別した後、端末機器はビーム障害回復の手順を開始することができる。この実施例では、ビーム障害回復の手順は、通常のランダムアクセス手順であってもよい。端末機器120は、Scell 102でランダムアクセスプリアンブルをネットワーク機器110に送信する(1205)。
ランダムアクセスプリアンブルを受信すると、ネットワーク機器110は、ランダムアクセス応答(RAR)を、Pcell 101での端末機器120に送信する(1210)。RARは、RA-RNTIでスクランブルすることができ、端末機器120のためのアップリンクリソースを割り当てるためのULグラントを有するダウンリンク制御情報を含むことができる。
RARを受信した後、端末機器120は、割り当てられたリソース(例えば、PUSCHでのもの)を使用して、MAC CEをネットワーク機器110に送信する(1215)。この場合、MAC CEは、選択されたビーム111のビームインデックスを含んでもよく、Scell 102のScellインデックスは、省略されてもよい。MAC CEの受信が成功した場合、ネットワーク機器110は、ビーム障害回復リクエスト応答を端末機器120に送信する(1220)。
図13は、本開示のいくつかの実施例によるScellのビーム障害回復のためのプロセス1300を示すフローチャートである。説明のために、プロセス1300は、図1を参照して説明され、プロセス1300は、図1のネットワーク機器110および端末機器120に関与することができる。
Scell 102でのビーム障害を検出し、選択されたビーム111を識別した後、端末機器はビーム障害回復の手順を開始することができる。この実現例では、端末機器120は、ビーム障害回復リクエストを送信するためにULグラントをトリガするための明示的な手順を開始することができる。端末機器120は、Pcell 101のアップリンク制御チャネルでスケジューリングリクエスト(SR)をネットワーク機器110に送信する(1305)。端末機器120は、Pcell 101のPUCCHでSRを送信することができる。
SRを受信すると、ネットワーク機器110は、SRに対する応答を、Pcell101での端末機器120に送信する(1310)。SRに対する応答は、端末機器に割り当てられたC-RNTIでスクランブルすることができ、端末機器120のためのアップリンクリソースを割り当てるためのULグラントを有するダウンリンク制御情報を含むことができる。
SRに対する応答を受信した後、端末機器120は、割り当てられたリソース(例えば、PUSCHでのもの)を使用して、MAC CEをネットワーク機器110に送信する(1315)。MAC CEは、Scell 102のScellインデックスおよび選択されたビーム111のビームインデックスを含むことができる。MAC CEの受信がした場合、ネットワーク機器110は、ビーム障害回復リクエスト応答を端末機器120に送信する(1320)。
図14は、本開示のいくつかの実施例による、ビーム障害回復用のBFR-RAウィンドウを示す概略図1400である。いくつかの実施例では、Pcell 101でMAC CEをネットワーク機器110に送信した(1415)後、端末機器120は、ビーム障害回復リクエストに対する応答(BFR応答とも呼ばれる)をモニタリングするためのタイマーを開始する(1420)ことができる。すなわち、端末機器120は、BFR-RAウィンドウ1405を開始することができる。MAC CEを送信する(1415)動作は、図11に示す1115、図12に示す1215、および図13に示す1315に関して上述した動作を指し得ることが理解されるべきである。
いくつかの実施例では、端末機器120は、ビーム障害の回復が成功したことを意味する、Scell 102(またはPcell)でのBFR応答を受信する(1425)ことができる。端末機器120は、ビーム障害回復の手順を終了し、BFR-RAウィンドウ1405を終了することができる。
いくつかの実施例では、端末機器120は、ネットワーク機器110から、MAC CEを含むPUSCHをリスケジュールすること(すなわち、ビーム障害回復リクエストのリスケジュール)に関するダウンリンク制御情報を受信する(1430)ことができる。次に、端末機器120は、PUSCHでのMAC CEにおけるビーム障害回復リクエストをネットワーク機器110に再送信する(1435)ことができる。再送信に続いて、端末機器120は、タイマーを開始する(1440)ことができる。このようにして、新たなBFR-RAウィンドウ1410を開始することができる。新たなBFR-RAウィンドウ1410の開始に伴って、BFR-RAウィンドウ1405は廃棄されてもよいことに留意されたい。
BFR-RAウィンドウ1405またはBFR-RAウィンドウ1410(いずれかが有効であることに応じて)が満了または終了したが、BFR応答が受信されなかった場合、端末機器120は、ビーム障害回復リクエストを再送信することなく、ビーム障害回復の手順を終了することができる。端末機器120は、さらに、成功していないビーム障害回復を、より高いレイヤに示すことができる。
このような場合、次の理由でビーム障害回復リクエストを再送信する必要はない。ネットワーク機器110は、ビーム障害回復リクエストを受信した可能性があるが、それに応答しない。ネットワーク機器110はScellにおいて応答した可能性があるが、選択されたビーム111は、端末機器120がBFR応答を受信できるほど十分に良好ではない。また、ビーム障害回復リクエストを含むMAC CEがネットワーク機器110によって受信されない他の状況もあり得る。
上述したように、スケジューリングリクエストは、専用のPRACHプリアンブルを利用して送信することができる。図15-図16は、本開示のいくつかの実施例によるScellのビーム障害回復のためのプロセスを示すフローチャートである。
図15は、本開示のいくつかの実施例によるScellのビーム障害回復のためのプロセス1500を示すフローチャートである。説明のために、プロセス1500は、図1を参照して説明され、プロセス1500は、図1のネットワーク機器110および端末機器120に関与することができる。プロセス1500は、図3および図8に関して説明した方法の実施例を指すことができる。
Scell 102でのビーム障害を検出し、選択されたビーム111を識別した後、端末機器はビーム障害回復の手順を開始することができる。この実施例では、ビーム障害回復の手順は、専用のランダムアクセス手順であってもよい。端末機器120は、Pcell 101においてランダムアクセスプリアンブルをネットワーク機器110に送信する(1505)。ランダムアクセスプリアンブルインデックスはScell 102のScellインデックスを示す。例えば、ランダムアクセスプリアンブルは、ランダムアクセスプリアンブルとネットワーク機器110によって提供される少なくとも1つのScellとの間の事前定義されたマッピング関係に基づいて、端末機器120によって決定されてよい。
ランダムアクセスプリアンブルを受信すると、ネットワーク機器110は、Pcell 101での端末機器120に応答を送信する(1510)。通常のRARとは異なり、この応答は、専用のCORESETでのC-RNTIでスクランブルされてよく、Scell 102のCSIレポートについてのリクエストを有するダウンリンク制御情報を含むことができる。例えば、この応答は、Scell 102についてのCSIリクエストを含むことができる。
応答を受信した後、端末機器120は、CSIリクエストに応じて、PUSCHでの割り当てられたリソースを使用して、CSIレポートをネットワーク機器110に送信する(1515)。CSIレポートは、選択されたビーム111のビームインデックスを含むことができる。Scell 102のScellインデックスは、Scellにおけるインデックスがランダムアクセスプリアンブルによって示されているので、任意であり得ることに留意されたい。
いくつかの実施例では、CSIレポートの受信が成功した場合、ネットワーク機器110は、端末機器120にビーム障害回復応答を送信する(1520)。
図16は、本開示のいくつかの実施例によるScellのビーム障害回復のためのプロセス1600を示すフローチャートである。説明のために、プロセス1600は、図1を参照して説明され、プロセス1600は、図1のネットワーク機器110および端末機器120に関与することができる。プロセス1600は、図4および図9に関して説明した方法の実施例を指すことができる。
Scell 102でのビーム障害を検出し、選択されたビーム111を識別した後、端末機器はビーム障害回復の手順を開始することができる。この実施例では、ビーム障害回復の手順は、別の専用ランダムアクセス手順であってもよい。端末機器120は、Scell 102でランダムアクセスプリアンブルをネットワーク機器110に送信する(1605)。
このランダムアクセスプリアンブルは、端末機器120によってScell 102における利用可能なビームから選択されたビームのビームインデックスを示す。例えば、ランダムアクセスプリアンブルは、選択されたビーム111のビームインデックスを示す。ランダムアクセスプリアンブルは、ランダムアクセスプリアンブルとScell 102に関連付けられている複数のビームとの間の事前定義されたマッピング関係に基づいて、端末機器120によって決定されてよい。
ランダムアクセスプリアンブルを受信すると、ネットワーク機器110は、ビーム障害が発生したScellおよび端末機器120によって選択された候補ビームを決定する。ネットワーク機器110は、BFR応答を端末機器120に送信する(1610)。このような実施例では、ネットワーク機器110と端末機器120との間の2つのメッセージのみがビーム障害回復の手順において必要とされる。これにより、ビーム障害回復の効率を向上させることができる。
図17は、本開示のいくつかの実施例によるビーム障害回復のためのプロセス1700を示す概略図1700である。説明のために、プロセス1700は、図1および図6Aを参照して説明され、プロセス1700は、図1のネットワーク機器110および端末機器120に関与することができる。プロセス1700は、図5および図10に関して説明した方法の実施例を指すことができる。
ネットワーク機器110は、ダウンリンク制御情報を端末機器120に送信し(1705)、Pcell 101のPDSCHでデータを送信する(1715)。ある時間に、ビーム障害1710がScell 102で発生する可能性がある。端末機器は、Scell 102でのビーム障害1710を検出し、選択されたビーム111を識別した後、Scell 102のScellインデックスおよび選択されたビーム111のビームインデックスを含むビーム障害回復リクエストをネットワーク機器110に送信する必要がある。一方、端末機器120は、UCIもネットワーク機器110に送信する必要がある。上述したように、端末機器120は、UCIを送信するために割り当てられたPUCCH(例えば、図6Aおよび図6Bに示されるロングPUCCHの「L-PUCCH」、またはショートPUCCHの「S-PUCCH」)におけるUCIと共に、ビーム障害回復リクエストを含ませることができる。UCIは、1715で送信されたデータに関連するHARQ ACK/NACKを含むことができる。次に、端末機器120は、Pcell 101のPUCCHでUCIと共にビーム障害回復リクエストを送信する(1720)。
いくつかの実施例では、PUCCHを送信した(1720)後、端末機器120は、ビーム障害回復リクエストに対する応答(BFR応答とも呼ばれる)をモニタリングするためのタイマー1725を開始することができる。すなわち、端末機器120は、BFR-RAウィンドウ1701を開始することができる。
いくつかの実施例では、端末機器120は、ビーム障害の回復が成功したことを意味する、Scell 102(または、Pcell)でのBFR応答を受信する(1735)ことができる。端末機器120は、ビーム障害回復の手順を終了し、BFR-RAウィンドウ1701を終了することができる。
BFR-RAウィンドウ1701が満了または終了したが、BFR応答が受信されなかった場合、端末機器120は、ビーム障害回復リクエストをネットワーク機器110に再送信することができる。図14に関して上述した実施例とは異なり、BFR-RAウィンドウが満了したときに、ビーム障害回復リクエストの再送信が必要とされている。
いくつかの実施例では、端末機器120は、ネットワーク機器110から新たなデータを受信する(1730)ことができる。新たなデータは、1720において送信されたHARQ ACK/NACKと同じHARQ IDと関連付けられてもよい。この場合、ビーム障害回復リクエストの、ネットワーク機器110による受信が成功したとみなされてよい。したがって、端末機器120は、BFR-RAウィンドウ1701を終了し、その結果、BFR-RAウィンドウ1730を減少させることができる。
図18は、本開示の実施例を実施するのに適したデバイス1800の簡略化されたブロック図である。デバイス1800は、図1に示すように、ネットワーク機器110または端末機器120のさらなる例示的な実施例と見なすことができる。したがって、デバイス1800は、ネットワーク機器110の少なくとも一部または端末機器120の少なくとも一部として実現することができる。
図示されているように、装置1800は、プロセッサ1810と、プロセッサ1810に結合されたメモリ1820と、プロセッサ1810に結合された適切な送信機(TX)および受信機(RX)1840と、TX/RX 1840に結合された通信インタフェースとを含む。メモリ1810は、プログラム1830の少なくとも一部を記憶し、TX/RX 1840は双方向通信のためのものである。TX/RX 1840は、通信を容易にするために少なくとも1つのアンテナを有しているが、実際には、本願において言及されたアクセスノードはいくつかのアンテナを有する可能性がある。通信インタフェースは、複数のeNBの間の双方向通信のためのX2インタフェース、モビリティ管理エンティティ(MME)/サービングゲートウェイ(S-GW)とeNBとの間の通信のためのS1インタフェース、eNBと中継ノード(RN)との間の通信のためのUnインタフェース、またはeNBと端末機器との間の通信のためのUuインタフェースのような、他のネットワーク要素との通信に必要な任意のインタフェースを表すことができる。
プログラム1830は、関連するプロセッサ1810によって実行されると、図2-図5および図7-図10を参照して上述した本開示の実施例に従ってデバイス1800が動作することを可能にするプログラム命令を含むと仮定される。本明細書で説明する実施例は、デバイス1800のプロセッサ1810によって実行可能なコンピュータソフトウェアによって、またはハードウェアによって、またはソフトウェアおよびハードウェアの組み合わせによって実現され得る。プロセッサ1810は、本開示の様々な実施例を実施するように構成され得る。さらに、プロセッサ1810とメモリ1820との組み合わせは、本開示の様々な実施例を実施するのに適した処理手段1850を形成することができる。
メモリ1810は、ローカル技術ネットワークに適した任意のタイプのものであってよく、非限定的な例として、非一時的コンピュータ可読記憶媒体、半導体ベースのメモリデバイス、磁気メモリデバイスおよびシステム、光メモリデバイスおよびシステム、固定メモリおよびリムーバブルメモリなどの任意の適切なデータ記憶技術を使用して実現され得る。デバイス1800には1つのメモリ1810のみが示されているが、複数の物理的に異なるメモリモジュールが存在してよい。プロセッサ1810は、ローカル技術ネットワークに適した任意のタイプのものであってよく、非限定的な例として、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)およびマルチコアプロセッサアーキテクチャに基づくプロセッサのうちの1つまたは複数を含むことができる。デバイス1800は、主プロセッサを同期させるクロックに時間的にスレーブされる特定用途向け集積回路チップのような複数のプロセッサを有することができる。
一般に、本開示の様々な実施例は、ハードウェアもしくは専用回路、ソフトウェア、論理またはそれらの任意の組合せで実現され得る。いくつかの態様は、ハードウェアにおいて実現され得るが、他の態様は、コントローラ、マイクロプロセッサまたは他のコンピューティングデバイスによって実行され得るファームウェアまたはソフトウェアにおいて実現され得る。本開示の実施例の様々な態様は、ブロック図、フローチャート、またはいくつかの他の絵画的表現を使用して図示され説明されているが、本明細書で説明されるブロック、装置、システム、技術または方法は、非限定的な例として、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、専用回路もしくは論理、汎用ハードウェアもしくはコントローラもしくは他のコンピューティングデバイス、またはそれらの何らかの組み合わせで実現され得ることが理解されるべきである。
本開示はまた、非一時的コンピュータ可読記憶媒体に有形に記憶された少なくとも1つのコンピュータプログラム製品を提供する。コンピュータプログラム製品は、図2-図5および図7-図10のいずれかを参照して上述したプロセスまたは方法を実行するために、ターゲットの実プロセッサまたは仮想プロセッサでのデバイスにおいて実行されるコンピュータ実行可能命令(例えば、プログラムモジュールに含まれるもの)を含む。一般に、プログラムモジュールは、特定のタスクを実行する、または特定の抽象データ型を実施するルーチン、プログラム、ライブラリ、オブジェクト、クラス、コンポーネント、データ構造などを含む。プログラムモジュールの機能は、様々な実施例において望まれるように、プログラムモジュールの間で組み合わせまたは分割され得る。プログラムモジュールのための機械実行可能命令は、ローカルデバイスまたは分散型デバイス内で実行され得る。分散型デバイスにおいて、プログラムモジュールは、ローカルおよびリモート記憶媒体の両方に配置され得る。
本開示の方法を実行するためのプログラムコードは、1つまたは複数のプログラミング言語の任意の組合せで記述され得る。これらのプログラムコードは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、または他のプログラミング可能なデータ処理装置のプロセッサまたはコントローラに提供されてもよく、プログラムコードは、プロセッサまたはコントローラによって実行されると、フローチャートおよび/またはブロック図において指定された機能/動作を実行させる。プログラムコードは、スタンドアロンソフトウェアパッケージとして、完全に機械で、部分的に機械で実行するか、部分的に機械で、部分的にリモート機械で実行するか、または完全にリモート機械もしくはサーバで実行することができる。
上記のプログラムコードは、機械可読媒体で具体化することができる。機械可読媒体は、命令実行システム、装置、またはデバイスによって使用されるための、または命令実行システム、装置、またはデバイスにおいて使用するためのプログラムを含む、または記憶することができる任意の有形媒体であってもよい。機械可読媒体は、機械可読信号媒体または機械可読記憶媒体であってもよい。機械可読媒体は、電子、磁気、光学、電磁、赤外線、もしくは半導体のシステム、装置、またはデバイス、または前述の任意の適切な組み合わせを含み得るが、これらに限定されない。機械可読記憶媒体のより具体的な例は、1つまたは複数のワイヤを有する電気的接続、ポータブルコンピュータディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、消去可能なプログラミング可能な読み出し専用メモリ(EPROMまたはフラッシュメモリ)、光ファイバ、ポータブルコンパクトディスク読み出し専用メモリ(CD-ROM)、光記憶装置、磁気記憶装置、またはこれらの任意の適切な組み合わせを含むことができる。
さらに、操作は特定の順序で示されているが、これは、望ましい結果を達成するために、そのような操作が示される特定の順序または連続した順序で実行されること、または図示されるすべての操作が実行されることを要求するものとして理解されるべきではない。特定の状況では、マルチタスクと並列処理が有利な場合がある。同様に、いくつかの特定の実装の詳細が上記の議論に含まれているが、これらは、本開示の範囲に対する制限として解釈されるべきではなく、むしろ特定の実施形態に固有であり得る特徴の説明として解釈されるべきである。個別の実施形態の文脈で説明される特定の特徴はまた、単一の実施形態で組み合わせて実施されてもよい。逆に、単一の実施形態の文脈で説明される様々な特徴はまた、複数の実施形態で別々に、または任意の適切なサブコンビネーションで実装されてもよい。
本開示は、構造的特徴および/または方法論的動作に特有の言語で説明されてきたが、添付の特許請求の範囲に定義される本開示は、必ずしも上記の特定の特徴または動作に限定されるものではないことを理解されたい。むしろ、上記の特定の特徴および動作は、特許請求の範囲を実施する例示的な形態として開示されている。