JP7277073B2 - 硬化性歯科用物品を使用する方法 - Google Patents

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Description

本開示は、概して、硬化性歯科用物品を使用する方法に関する。
展性があり、したがってカスタマイズ可能な、硬化性歯科用組成物を有するものを含む、硬化性歯科用物品が、修復歯科医術において広範に使用されている。例えば、予備形成されたクラウン又はブリッジなどの、テンポラリー及びパーマネント歯科用物品による歯の修復は、一般的な処置であり、ここで、修復プロセスは、修復される歯(単数又は複数)のおよその形状に予備形成された歯科用物品を使用することによって促進される。カスタマイズされた歯科用物品が所望されるとき、金属又はポリマーの予備形成されたテンポラリークラウン、及びセラミック又は磁器性/金属性の予備成形されたパーマネントクラウンなどの従来的な技術では、何度も歯科に通院する必要があることが多い。
硬化性歯科用物品を硬化させると、1%~2%以上の範囲の収縮が生じる場合がある。そのような収縮は、例えば、硬化された硬化性歯科用物品の微少漏洩又は破折、硬化された硬化性歯科用物品の、形成された歯への過度に緊密なフィットなどの問題を生じさせるおそれがある。
本開示のいくつかの態様は、方法を提供する。本方法は、弾性率が900MPa未満であるフィルムを歯科構造体上に位置付けて、歯科構造体の少なくとも一部を覆うことと、硬化性歯科用組成物を含み、基部、及び基部から延びる内面を含む硬化性歯科用物品を用意することと、硬化性歯科用物品を、フィルムで覆われた歯科構造体へ適用することと、を含むことができる。
本開示のいくつかの態様は、方法を提供する。本方法は、硬化性歯科用組成物を含み、基部、及び基部から延びる内面を含む硬化性歯科用物品を用意することと、弾性率が900MPa未満であるフィルムを、硬化性歯科用物品と歯科構造体との間に配置することと、硬化性歯科用物品を歯科構造体へ適用することと、を含むことができ、フィルムは、硬化性歯科用物品の内面の少なくとも一部と接触している。
本開示のいくつかの態様は、パーツキットを提供する。キットは、弾性率が900MPa未満である未変形のフィルムと、硬化性歯科用組成物を含む硬化性歯科用物品と、を含むことができ、未変形のフィルムは、硬化性歯科用物品と分離している。
本開示の他の特徴及び態様は、「発明を実施するための形態」を考慮することによって明らかとなろう。
用語の定義
用語「歯科用物品」としては、例えば、テンポラリーな、中間的な、及びパーマネントな、クラウン、ブリッジ、インプラント、人工歯、インレー、アンレー、ベニア、テンポラリー修復物、インプラントヒーリングキャップ、歯スプリント、インプラントアバットメント、コーピング、ポスト、ブリッジフレームワーク、及び他のブリッジ構造物、並びにアバットメントが挙げられる。
用語「歯科構造体」としては、例えば、形成された歯を含む歯、タイポドント又は他のモデル(例えば、歯科模型、硬質石膏モデル又はワックスモデル、及び3Dプリントによるモデル)の人工歯、インプラント、インプラントヒーリングキャップ、並びにインプラントアバットメントが挙げられるがこれらに限定されない。
用語「展性がある」は、例えば、カスタム形状とされることができ、かつ、温度15℃~40℃で、並みの手の力(すなわち、軽い指の圧力から、歯科用コンポジット器具などの小さい手動工具の手動操作で適用されるものまでの範囲にある力)でフィットさせることができる硬化性歯科用物品などの物品を指す。成形すること、フィットさせること、形成することなどは、マージンにおける又はマージンに近接する以外において、材料追加することなく又は材料を除去することなく、硬化性歯科用物品の外側形状及び/又は内側空洞形状を調整することによって実施され得る。1つの例において、硬化性歯科用物品は、形成された歯の上へフィットさせ得る。
用語「硬化性」は、重合可能及び/又は架橋可能であることを指す。
用語「自立支持型」は、本明細書で使用されるとき、自立させたときに(すなわち、包装又は容器の支持なしに)、少なくとも約2週間、室温(すなわち、約20℃~約25℃)にて、寸法安定性のある(大幅に変形することなく、その形状を維持することになる)物品、例えば硬化性歯科用物品を指す。この定義は、任意の開始剤系を活性化する状況にない状態において、かつ重力以外の外力のない状態において、適用される。
用語「予備形成された」は、例えば、任意の1つの特定の用途に応じて、カスタマイズしないで又はカスタマイズして使用するために好適な形状に形成された物品、例えば硬化性歯科用物品を指す。
用語「実質的に同じ」は、本開示の典型的な実施形態において、20%以下、好ましくは10%以下、より好ましくは5%以下の差を指す。
用語「含む(comprising)」及びその変化形(例えば、含む(comprise)、含む(include)など)は、明細書及び特許請求の範囲においてこれらの用語が現れる場面において限定的な意味を有するものではない。
弾性率は、力が物体又は物質にかけられたときの、物体又は物質の、弾性的に変形されることに対する抵抗性(すなわち、非パーマネントである)を測定する数である。物体の弾性率は、弾力変形の領域における、その応力-歪みの曲線の勾配であると定義され、つまり、硬い材料ほど弾性率が高いことになる。弾性率は、
Figure 0007277073000001
(式中、応力は、そこへ力がかけられる面積で割った、変形を生じさせる力であり、歪みは、変形によって生じたいくつかの長さパラメータの、長さパラメータの元の値に対する変化の比である)の形態を有する。
材料の降伏(降伏力)は、そこで材料が塑性的に変形し始める応力であると定義される。降伏より前に、材料は弾性的に変形することになり、かつ、かけられた応力が除去されるときに、その元の形状へ回復することになる。降伏が過ぎたら、変形のうちのいくつかの破折は、パーマネントとなり、かつ不可逆的となる。
本明細書で使用されるとき、「a」、「an」、「the」、「少なくとも1つ」、及び「1つ以上」は、内容がそうでないことを明確に示さない限り、互換可能として使用される。本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用されるとき、用語「又は」は、内容がそうでないことを明確に示さない限り、「及び/又は」を含む意味で概して利用される。
別段の指定がない限り、本明細書及び特許請求の範囲で使用される特徴的なサイズ、量、及び物理的性質を表す数字はすべて、すべての事例において、用語「約」により修飾されているものとして理解されるべきである。したがって、逆のことが示されない限り、本明細書及び添付の特許請求の範囲で示される数値パラメータは、当業者が、本明細書で開示される教示内容を活用して、目標対象とする所望の性質に応じて変更し得る近似値である。
また、本明細書において、端点による数値範囲の記載には、その範囲内に包含されるすべての数(例えば、1~5は、1、1.5、2、2.75、3、3.80、4及び5を含む)、並びにその範囲内の任意の範囲が含まれる。
本開示の歯科用物品の実施形態の、頬側-舌側の方向に沿った断面図である。 一実施形態による、頬側-舌側の方向に沿った、フィルムで覆われた歯科構造体の断面図である。 一実施形態による、頬側-舌側の方向に沿った、フィルムで覆われた歯科構造体上に位置付けた後の歯科用物品の断面図である。
本開示の任意の実施形態が詳細に説明される前に、本発明が、その適用において、以下の記載で示される、使用、構造、及び成分の構成の詳細に限定されないことが理解される。本発明は、他の実施形態が可能であり、かつ、本開示を読み取る際に当業者にとって明らかになる様々な方法において、実施されること又は実行されることが可能である。また、本明細書で使用される専門用語及び用語は、説明目的のためであり、限定するものとみなされるべきではないことが理解される。本明細書で使用される「含む(including)」、「含む(comprising)」、又は「有する(having)」、及びこれらの変化形は、その後に列記される要素及びそれらと等価のもの、並びに更なる要素を包含することが意味される。他の実施形態が活用されてもよく、かつ、本開示の範囲から逸脱することなく、構造的又は論理的な変更がなされてもよいことが理解される。
収縮は、硬化性歯科用物品中で使用される硬化された歯科用コンポジットについての、一般的な問題である。例えば、収縮は、硬化された硬化性歯科用物品の微細破折を生じさせ、これが、硬化された硬化性歯科用物品の微小漏洩に繋がるおそれがある。硬化性歯科用物品がクラウンであるとき、収縮はまた、硬化されたクラウンを、形成された歯に過度に緊密にフィットさせるおそれもあり、又は硬化されたクラウンが、形成された歯に完全には適合しない(not seat down)場合もある。このことは、例えば、形成された歯へのマージンフィットが悪いこと、並びにより大きなマージンギャップ及び/又は過度に高い咬合面に繋がるおそれがある。形成された歯の上に存在することもある任意のアンダーカットは、特に問題になるおそれがある。例えば、アンダーカットからのロッケージ(lockage)は、硬化されたクラウン及び/又は歯の、潜在的な破折を生じさせる場合がある。これらの結果はいずれも、位置付けたときの修復物の追加的な調整、又はそれ以降のアポイントメントによる、修復若しくは取り替えの可能性のいずれかの点で、歯科医に更なる時間及び労力の必要性を生じさせるおそれがある。
本開示は、概して、硬化性歯科用物品を使用する方法に関する。概して、硬化性歯科用物品は、基部、及び基部から延びる少なくとも1つの内面を含むことができる。特定の実施形態では、フィルムが、歯科構造体の少なくとも一部を覆うために用意され得る。詳細には、フィルムは、硬化性歯科用物品の収縮を適応させることができる。加えて、フィルムは、硬化されていない/硬化された硬化性歯科用物品を除去しやすくし、かつ硬化されていない/硬化された硬化性歯科用物品を歯科構造体上へ配置(及び再配置)しやすくする、潤滑効果を有し得る。更に、本開示において使用されるフィルムは、硬化性歯科用物品の内面から、又は歯科構造体上に残されたフィルムの実質的な部分から、実質的に離層されることなく除去され得、そのため歯科構造体へのより良いフィットをもたらすことができる。硬化性歯科用物品がクラウンであるとき、フィルムは、形成された歯からフィルムを除去した後に、硬化されたクラウンと形成された歯との間に均一なギャップ/空間を付与することができる。結果として、クラウンは、形成された歯に完全に適合され得、そのため、より良いマージンフィット、並びに正しい咬合の高さをもたらすことができる。更に、フィルムは、例えば、唾液、血液、及び修復処置の間に存在し得る及び/又は起こり得る他の流体に対してバリアを付与し、そのため、修復されることになる歯を保護し、又は同様に、複数の歯が、口腔の周辺の組織、すなわち、歯肉組織及び近接した歯に対して、例えば血液又は唾液が、修復されることになる歯に到達することを防ぎ、かつ修復されることになる領域を清潔に保つことができる。
特定の実施形態では、本明細書に記載される硬化性歯科用物品は、クラウン、インレー、アンレー、ブリッジ、ベニア、顎顔面補綴、人工歯、及び歯スプリントであってもよい。これらの実施形態のうちの特定のものでは、硬化性歯科用物品は、クラウンであってもよい。いくつかの実施形態において、硬化性歯科用物品は、予備成形された硬化性歯科用物品であってもよい。
図1において、本明細書に記載される方法で使用される硬化性歯科用物品10の一実施形態が、断面図で例示される。クラウンの形状にある、硬化性歯科用組成物11を含む硬化性歯科用物品10は、典型的には、基部14、外面12、及び基部14から延びる内面52を伴う内部空洞50を有する。内部空洞の形状は、円筒形の空洞であってもよい。
硬化性歯科用組成物
本明細書に記載される硬化性歯科用物品は、硬化性歯科用組成物を含む。特定の実施形態では、本組成物は、15℃~40℃の温度にて展性であり得る。これらの実施形態のうちの特定のものでは、硬化性歯科用組成物は、室温~38℃の範囲の温度にて展性であり得る。
十分な展性を有する、本明細書に記載される硬化性歯科用物品を構成するために使用されてもよい、いくつかの潜在的に好適な硬化性歯科用組成物の例としては、例えば、硬化性有機組成物(充填されている又は充填されていない)、重合可能な歯科用ワックス、硬化されていない状態でワックス様又は粘土様稠度を有する硬化性歯科用組成物などが挙げられる。いくつかの実施形態において、硬化性歯科用物品は、本質的に非金属組成物からなる硬化性組成物で構成される。
本明細書に記載される硬化性歯科用物品を製造するために使用され得る好適な硬化性歯科用組成物としては、例えば、米国特許出願公開第2003/0114553号、表題「HARDENABLE SELF-SUPPORTING STRUCTURES AND METHODS」(Karim et al.)に記載される組成物が挙げられる。他の好適な硬化性組成物としては、国際公開第2010/057144号(Jones et al.)、米国特許第5,403,188号(Oxman et al.)、同第6,057,383号(Volkel et al)、同第6,799,969号(Sun et al.)、同第7,816,423号(Karim et al.)、及び同第8,906,981号(Yang et al.)に記載されるものが挙げられる。
国際公開第2008/033911号、表題「DENTAL COMPOSITIONS INCLUDING ORGANOGELATORS,PRODUCTS,AND METHODS」に記載されるオルガノゲル化剤を、本明細書に記載される歯科用物品中の硬化性歯科用組成物に含めることができる。これらのオルガノゲル化剤組成物は、包装可能、又は自立支持型であってもよい。
特定の実施形態では、本明細書に記載される実施形態のいずれか1つの硬化性歯科用組成物は、レジン系、充填剤系、及び開始剤系を含む、光重合可能なコンポジットとすることができ、ここで、光重合可能なコンポジットは、自立支持型であり、かつ展性である。レジン系は、十分な強度を有する硬化組成物を形成することができる、口内環境において使用するのに好適な1種以上の硬化性有機レジンを含むことができる。
いくつかのそのような実施形態において、レジン成分のうちの少なくともいくつかは、エチレン性不飽和を含むことができ、かつ追加的な重合を受けることが可能である。いくつかの実施形態において、好適なレジンは、少なくとも1つのエチレン性不飽和モノマーを含む(すなわち、少なくとも1つの炭素-炭素二重結合を含む)ことができる。好適なレジン系としては、米国特許第7,816,423号(Karim et al.)、及び同第8,906,981号(Yang et al.)に記載されるものが挙げられる。
いくつかのそのような実施形態において、レジン系は、参照により本明細書に組み込まれる、国際公開第2010/057144号(Jones et al.)、米国特許第7,674,850号(Karim et al.)、同第7,816,423号(Karim et al.)、及び8,906,981号(Yang et al.)に記載されるような初期の予備形成された形状を維持するために、三次元構造(例えば、非共有結合)を付与するために、結晶成分を含むことができる。この結晶成分は、重合すること(架橋することも含む)が可能な反応性基を有していてもよく、有していなくてもよい。いくつかの実施形態において、結晶成分は、重合可能であってもよい。いくつかの実施形態において、結晶成分は、ポリマー(オリゴマーを含む)であってもよい。いくつかの実施形態において、結晶成分は、重合可能なポリマー材料であってもよい。
充填剤系における使用のための充填剤は、レジン系中へ組み込むために、広範な従来的な充填剤から選択されてもよい。いくつかの実施形態において、充填剤系は、医療用途に使用される組成物中に組み込むのに好適な1種以上の従来的な材料を含み、例えば、歯科修復組成物中に現在使用されている充填剤である。充填剤は、本質的に、粒子状又は繊維状のいずれかであってもよい。充填剤は、無機材料であってもよい。充填剤は更に、レジンに不溶性であり、かつ任意により無機充填剤で充填される、架橋された有機材料とすることもできる。好適な充填剤としては、米国特許第7,816,423号(Karim et al.)、及び8,906,981号(Yang et al.)に記載されるものが挙げられる。
開始剤系中での使用のための開始剤、すなわち、レジン系を硬化する(例えば、重合する及び/又は架橋する)ために好適な、1種の開始剤、又は2種以上の開始剤の混合物は、様々な方法、例えば、熱及び/又は照射により活性化させられ得る、フリーラジカル開始剤であってもよい。そのため、例えば、開始剤系は、熱開始剤系(例えば、アゾ化合物及び過酸化物)、又は光開始剤系であってよい。いくつかの実施形態において、開始剤系は、1種以上の光開始剤を含む。いくつかのそのような実施形態において、開始剤系は、約300ナノメートル(nm)~約1200nmのスペクトル領域において活性であり、かつ好適な波長及び強度の光に曝露された際にエチレン性不飽和部分のフリーラジカル重合及び/又は架橋を促進することが可能な、少なくとも1種の光開始剤を含む。そのような光開始剤の広範なものが使用され得る。好適な開始剤系としては、米国特許第7,816,423号(Karim et al.)、及び8,906,981号(Yang et al.)に記載されるものが挙げられる。
フィルム
本開示において使用されるフィルムは、炭化水素フィルム、例えばパラフィンフィルムであってもよい。本開示において使用されるフィルムは、フルオロポリマーフィルム、例えばポリテトラフルオロエチレン(polytetrafluoroethylene、PTFE)フィルムであってもよい。特定の実施形態では、フィルムは、単層フィルムであってもよい。特定の実施形態では、フィルムは、単層ポリマーフィルムであってもよい。好適なポリマーとしては、ポリウレタン、ポリテトラフルオロエチレン(polytetrafluoroethylene、PTFE)、低密度ポリエチレン(low density polyethylene、LDPE)、直鎖低密度ポリエチレン(linear low density polyethylene、LLDPE)、ポリエチレン-酢酸ビニル(polyethylene-vinyl acetate、EVA)コポリマーなどが挙げられる。
いくつかの実施形態において、フィルムは、多層ポリマーフィルムであってもよい。好適な多層ポリマーフィルムとしては、国際公開第2010/057144号(Jones et al.)に記載されるものが挙げられる。いくつかの実施形態において、多層ポリマーフィルムは、別々の層の中に少なくとも2種の異種ポリマーを含むことができる。例えば、外側層は、少なくとも1つのポリマーを含んでもよく、内側コア層は、外側層を含む少なくとも1つのポリマーとは異なる、少なくとも1つのポリマーを含んでもよい。本明細書に記載される方法実施形態のいずれか1つを含む特定の実施形態では、異種ポリマーは、組成、結晶化度、弾性率、最大伸び率、歪み回復、回復負荷、表面エネルギー、光学特性、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される特性において、互いに異なる。組成の異なるポリマーの例としては、弾性及び可塑性ポリマー、ホモポリマー及びコポリマー、異なる分子量のポリマー、異なる密度のポリマー、ある種類のポリマーと別の種類のポリマー、例えば、ポリエチレンとスチレン-イソプレン-スチレンブロックコポリマー、異なる分子構造(例えば、直鎖状対分枝状)、異なる量のポリマー、異なる相モルホロジーなどが挙げられるがこれらに限定されない。結晶度の差は、コモノマー含有量の差、分枝の差、分子量の差などにより生じ得る。結晶度の差は、別々の層における、異なる伸び率、弾性率、密度、及び/又は回復特性と言い換えてもよい。表面エネルギーの差により、硬化性歯科用物品からの良好な剥離性がもたらされ得る。光学特性としては、透明性、不透明性、百分率によるヘイズ、表面光沢、色などが挙げられる。
いくつかの実施形態において、本開示において使用される多層ポリマーフィルムは、第1外側層と第2コア層とを含む少なくとも2つの層を含むことができる。これらの層のうちのそれぞれは、1つ、2つ、又は3つ以上の層からなっていてもよい。他の実施形態において、多層ポリマーフィルムは、第1外側層、第2コア層、及び第3外側層を含む少なくとも3つの層を含むことができる。これらの層のうちのそれぞれは、1つ、2つ、又は3つ以上の層からなっていてもよい。これらの実施形態のうちの特定のものでは、第1外側層及び第3外側層は、実質的に同じ回復負荷をかけることができる。多層フィルムの各主要表面において実質的に同じ回復負荷を有することにより、線形、二軸、又は径方向伸張などの歪みを受けた後の、不均等な回復負荷によって生じるフィルムのなんらかの湾曲、又は他の欠損が、低減、又は排除される。スキン層としても既知である外側層は、スキン層が、異なる材料、材料の異なる組み合わせ、及び/又は異なる厚さであっても、均衡され得る。
少なくとも1つの外側層を含む、上記実施形態のいずれか1つを含むいくつかの実施形態において、好適な外側層は、国際公開第2010/057144号に記載される熱可塑性ポリマーを含むことができ、これには、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ(エチレン-コ-プロピレン)、ポリ(エチレン-コ-ヘキセン)、ポリ(エチレン-コ-オクテン)、ポリ(エチレン-コ-ブテン)、ポリ(エチレン-コ-酢酸ビニル)、ポリ(エチレン-コ-ビニルアルコール)、ポリウレタン、及びこれらの組み合わせが挙げられるがこれらに限定されない。これらの実施形態のうちの特定のものでは、熱可塑性ポリマーは、イソタクチックポリプロピレン、ポリ(エチレン-コ-プロピレン)インパクトコポリマー、高密度ポリエチレン、及びこれらの組み合わせからなる群から選択することができる。これらの組み合わせは、コポリマー及び/又はブレンドを含む。これらの実施形態のうちの特定のものでは、熱可塑性ポリマーは、高密度ポリエチレンであってもよい。
多層ポリマーフィルム内に第2コア層を含むいくつかの実施形態において、第2コア層は、弾性材料、プラスチック材料、又はこれらの組み合わせを含むことができるがこれらに限定されない。これらの実施形態のうちの特定のものでは、第2コア層は、線形低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、極低密度ポリエチレン、スチレンン-イソプレン-スチレンブロックコポリマー、スチレン-エチレン-コ-ブチレン-スチレンブロックコポリマー、エラストマーポリウレタン、ポリ(エチレン-コ-酢酸ビニル)、エチレン-プロピレンエラストマーコポリマー、エチレン-プロピレン-ジエンエラストマーターポリマー、ポリ(エチレン-コ-ヘキサン)、ポリ(エチレン-コ-オクテン)、ポリ(エチレン-コ-ブタン)、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されるポリマーを含むことができるがこれらに限定されない。これらの実施形態のうちの特定のものでは、第2コア層は、超低密度ポリエチレン、極低密度ポリエチレン、スチレン-イソプレン-スチレンブロックコポリマー、スチレン-エチレン-コ-ブチレン-スチレンブロックコポリマー、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されるポリマーを含むことができるがこれらに限定されない。これらの組み合わせは、コポリマー及び/又はブレンドを含む。これらの実施形態のうちの特定のものでは、第2コア層は、極低密度ポリエチレンを含むことができる。
いくつかの実施形態において、フィルムは、弾性率が約900MPa未満であり得る。これらの実施形態のうちの特定のものでは、フィルムは、弾性率が600MPa未満であり得る。これらの実施形態のうちの特定のものでは、フィルムは、弾性率が300MPa未満であり得る。フィルムの弾性率は、概して、歯科構造体に順応するフィルムの能力に関係する。フィルムの弾性率が900MPaより大きい場合、フィルムは、硬すぎる/堅すぎることになり、そのため、歯科構造体に順応せず、そのため、硬化性歯科用物品の位置付けに際して、硬化性歯科用物品が歯科構造体のマージンへ適合化することを妨げる。結果として、仕上げた歯科用物品は、歯科構造体上でのフィットが劣る。
いくつかの実施形態において、フィルムは、破断伸びが900%未満であり得る。これらの実施形態のうちの特定のものでは、フィルムは、破断伸びが350%未満であり得る。フィルムの破断伸びが900%より大きい場合、フィルムは、フィルムが延ばされた後に放されるときに、延ばされた状態から回復する。結果として、フィルムは、フィルムが歯科構造体上に位置付けられたときに、変形せず、歯科構造体への付着性が劣る。
いくつかの実施形態において、フィルムは、100%歪み後弾性回復率が95%未満であり得る。これらの実施形態のうちの特定のものでは、フィルムは、100%歪み後弾性回復率が60%未満であり得る。これらの実施形態の特定のものでは、フィルムは、100%歪み後弾性回復率が20%未満であり得る。フィルムが、100%歪み後弾性回復率が95%より大きい場合、フィルムは、フィルムが延ばされた後に放されるときに、延ばされた状態から回復する。結果として、フィルムは、フィルムが歯科構造体上に位置付けられるときに、変形せず、かつ歯科構造体への付着性が劣る。
いくつかの実施形態において、フィルムは、Index E100が9未満であり得る。Index E100は、破断伸び×100%歪み後弾性回復率より求められる。これらの実施形態のうちの特定のものでは、フィルムは、Index E100が6未満であり得る。これらの実施形態のうちの特定のものでは、フィルムは、Index E100が3未満であり得る。概して、比較的低い%破断伸びと低い%弾性回復率とを有するフィルムが、本開示の目的では、より良好に働く。したがって、Index E100が3未満であることが好ましい。
いくつかの実施形態において、フィルムは、厚さが、10μm、15μm、25μm、75μm、100μm、200μm、又はこれらの値のうちの任意の2つの間(両端値を含む)の範囲であってもよい。フィルムを除去した後、フィルムの厚さにより、硬化されたクラウンと形成された歯の間に、その寸法に取られた、接合のためのギャップ/空間が付与され得る。
いくつかの実施形態において、フィルムは、降伏力が30N未満であり得る。いくつかの実施形態において、フィルムは、降伏歪みが非ゼロであり得る。
フィルムの化学的組成は、フィルムの機械的性質が本開示の方法において使用されるために好適であるならば、特に限定されない。
製造方法
硬化性歯科用物品は、本質的に、それぞれが参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、国際公開第2010/057144号、米国特許第7,811,486号、同第8,136,657号、及び同第8,906,981号に記載されるように調製されてもよい。本開示の硬化性歯科用組成物は、例えば三次元の形状などを含む様々な形態へと成形(例えば成型)され得る。硬化性歯科用組成物は、例えば、押出、射出成型、圧縮成型、熱成形、真空成形、プレス、カレンダリング、及びローラーを使用するウェブ加工を含む様々な方法で成形され得る。
硬化性歯科用物品は、個々に又はパーツキットにおいて販売され得る。キットは、本開示の、フィルム及び硬化性歯科用物品を含むことができる。いくつかの実施形態において、フィルムは、フィルムの形状が変わっていない未変形のフィルムであってもよい。これらの実施形態のうちの特定のものにおいて、未変形のフィルムは、硬化性歯科用物品と分離していてもよい。
使用方法
いくつかの実施形態において、本方法において使用される硬化性歯科用物品の形状は、クラウン、インレー、アンレー、ブリッジ、ベニア、歯複写物(tooth facsimile)、テンポラリークラウン又は修復物、インプラントヒーリングキャップ、又は歯スプリントの形状であってもよい。いくつかの実施形態において、硬化性歯科用物品の形状は、クラウンの形状であってもよい。特定の実施形態では、硬化性歯科用物品は、自立支持型展性硬化性クラウンであってもよい。自立支持型展性硬化性クラウンの内容において、そのようなクラウンは、典型的には、基部、及び基部から延びる内面を有する。
そのような特定の実施形態において、自立支持型展性クラウンの適切な形状及び大きさが選択される。クラウンは、形成された歯の上に配置され、任意によりクラウンにマークを付けながら(例としては、形成された歯に良くフィットするよう、マージンの外辺に沿ってクラウンがトリミングされるべき基準点を設けるために、クラウン基部付近にマークを付ける)、必要とされるトリミング及び成形の範囲を決定する。いくつかのそのような実施形態において、クラウンは、任意により、形成された歯から除去され得、かつ、切削、トリミング、成形などにより(所望に応じて)、必要とされる形状及び大きさの調整が行われ得る。いくつかのそのような特定の実施形態において、トリミングの前に又は後に、フィルムは、延ばされ得、形成された歯の上へ位置付けられて、形成された歯の少なくとも一部を覆うことができる。いくつかのそのような特定の実施形態において、フィルムは、形成された歯の上に、フィルムの長軸が概して頬側-舌側の方向に延びるように中心を合わせられ得る。いくつかのそのような特定の実施形態において、フィルムは、フィルムが変形することができ、かつ形成された歯が少なくとも部分的にフィルムで覆われ得るように、任意の好適な手段により、例えば手により、形成された歯の上に延ばされ得る。いくつかのそのような特定の実施形態において、形成された歯は、フィルムで完全に覆われ得る。いくつかのそのような特定の実施形態において、変形されたフィルムは、形成された歯に緩やかに付着することができる。いくつかのそのような特定の実施形態において、図2の30である変形されたフィルムは、形成された歯40へしっかりと順応することができる。フィルムの大きさ及び形状は、様々であってよく、様々になる。例えば、1本の歯をクラウンで修復することが所望であるとき、寸法が約6cmより長い長さ×約1.0~2.5cmの幅の長方形の形状のフィルムが、典型的には、形成された歯を覆うのに十分である。いくつかの他の特定の実施形態において、フィルムの大きさ及び形状は、修復されることになる複数の歯を覆うのに十分な大きさがあるものである。概して、フィルムの大きさ及び形状は、歯科構造体上に位置付けられるときに、フィルムが歯科構造体を完全に覆いかつ/又は硬化性歯科用物品の基部へ延びるのに十分な大きさがあるものである。あるいは、いくつかのそのような特定の実施形態において、トリミングの前に又は後に、フィルムは、クラウンと、形成された歯との間に配置され得る。これらの実施形態のうちのいくつかにおいて、フィルムは、形成された歯の上にクラウンが位置付けられるときに、クラウンの内面の少なくとも一部と接触していてもよい。
次いで、トリミングされたクラウンは、形成物と、位置付けられるクラウンとの間に配置されるフィルムと共に、形成された歯の上に再配置され、ここで、歯肉、側方及び咬合のフィットを含む最適なカスタムフィットをもたらすために、指又は選択される器具による圧力の適用(例えば、コンポジット工具の手動操作)、トリミング、切削、彫成、研削などを含む様々な方法により、更なる形状カスタマイズがなされる。図3は、フィルム30で覆われた形成された歯40の上に位置付けられた後の、図1のクラウン10の例示的な断面図である。クラウンの形状のカスタマイズは、対象の口腔の内側又は外側で行われ得る。
所望のカスタム形状が達成されたら、クラウンは、これを熱/放射線に曝露して開始剤系の活性化を生じさせることによって、少なくとも部分的に硬化(hardened)(例えば硬化(cured))される。これは、単一の工程で、又は中間で行われるカスタム成形の連続的工程を含む複数の工程で、のいずれかで行われ得る。いくつかの実施形態において、再成形されたクラウンは、次いで硬化され得、それは典型的には、必要に応じて口腔内にある間、数秒間歯科用硬化光にそれを曝露し、次いで、それを注意深く口腔から取り出し、最終硬化のために硬化チャンバ内で任意により熱と組み合わせて硬化光にそれを曝露することによる。あるいは、他の実施形態において、再成形されたクラウンは、口腔外で、少なくとも部分的に硬化され得る。いくつかの他の実施形態において、クラウンはまた、口腔内でも、歯科用硬化光でそれを照射することにより、完全に硬化され得る。
いくつかの実施形態において、フィルムは、カスタマイズ工程又は硬化工程の間に、クラウンの内面の少なくとも一部と接触したままであってもよい。他の実施形態において、フィルムは、カスタマイズ工程及び/又は硬化工程の間に、形成された歯の表面の少なくとも一部と接触していてもよい。フィルムが硬化の間にクラウンの内面との接触を維持する場合、このことは、例えば、硬化プロセスの前に及び間に、クラウンの内面が例えば酸素に曝露することから保護することができる。加えて、硬化の間に適所に保持されるフィルムは、クラウンの硬化性歯科用組成物が、形成された歯へ不必要に付着するのを防ぐことができる。
仕上げの成形及び硬化工程の後、フィルムは、硬化されたクラウンから除去することができる。いくつかの実施形態において、フィルムは、単一片として除去され得る。フィルムを除去することにより、例えば、クラウンの収縮による過度に緊密なフィット、又は形成された歯のアンダーカットによるロッケージを避けるために、硬化されたクラウンと形成された歯との間に小さく均一なギャップがもたらされ得る。更に、フィルムを除去することにより、硬化されたクラウンを接合するための適切なギャップ/隙間がもたらされ得る。
硬化工程の後、所望であれば、硬化されたクラウンは、コンタリング、研削、トリミングなどにより、形状を更に修正され得る/仕上げられ得る。クラウンの最終的なカスタム形状が得られたら、企図されている用途のために必要である場合、仕上げられたクラウンは、研磨され、洗浄され、塗装され、又は表面処理され得る。企図された用途は、接着剤により、機械的に、又はその両方の組み合わせにより、カスタム成形された硬化されたクラウンを、第2の物体へと装着、結合、ないしは取り付けることを必要とする場合がある。次いで、仕上げたクラウンは、そのまま接合され得、又は口腔内で位置付けられる前に、好適なレジンコンポジットによりライニングされ得る。
当業者により理解されるように、本方法は、本明細書において開示される教示に基づき、クラウン以外の硬化性歯科用物品に適用され得る。
以下の実施形態は、本開示を例示することが企図され、限定するものではない。
実施形態
実施形態1は、
弾性率が900MPa未満であるフィルムを歯科構造体上に位置付けて、歯科構造体の少なくとも一部を覆うことと、
硬化性歯科用組成物を含み、基部、及び基部から延びる内面を含む硬化性歯科用物品を用意することと、
硬化性歯科用物品を、フィルムで覆われた歯科構造体へ適用することと、を含む、方法である。
実施形態2は、
硬化性歯科用組成物を含み、基部、及び基部から延びる内面を含む硬化性歯科用物品を用意することと、
弾性率が900MPa未満であるフィルムを、硬化性歯科用物品と歯科構造体との間に配置することと、
硬化性歯科用物品を歯科構造体へ適用することと、を含む方法であって、フィルムが、硬化性歯科用物品の内面の少なくとも一部と接触している、方法である。
実施形態3は、硬化性歯科用物品の形状をカスタマイズすることを更に含む、実施形態1又は2に記載の方法である。
実施形態4は、適用工程の後に、硬化性歯科用物品を少なくとも部分的に硬化することを更に含む、実施形態1~3のいずれか1つに記載の方法である。
実施形態5は、フィルムが、硬化工程の間に、内面の少なくとも一部と接触している、実施形態4に記載の方法である。
実施形態6は、硬化工程の前に、硬化工程の後に、又は硬化工程の前と後との両方に、硬化性歯科用物品をトリミングすることを更に含む、実施形態4に記載の方法である。
実施形態7は、硬化工程の後に、フィルムを除去することを更に含む、実施形態4に記載の方法である。
実施形態8は、内側フィルムが、単一片として除去される、実施形態7に記載の方法である。
実施形態9は、フィルムが、カスタマイズ工程又は硬化工程の間に、歯科構造体の表面の少なくとも一部と接触している、実施形態4~8のいずれか1つに記載の方法である。
実施形態10は、硬化した歯科用物品をコンタリングし成形することを更に含む、実施形態1~9のいずれか1つに記載の方法である。
実施形態11は、硬化した歯科用物品を歯科構造体へ接合することを更に含む、実施形態1~10のいずれか1つに記載の方法である。
実施形態12は、フィルムは、弾性率が600MPa未満である、実施形態1~11のいずれか1つに記載の方法である。
実施形態13は、フィルムは、破断伸びが900%未満である、実施形態1~12のいずれか1つに記載の方法である。
実施形態14は、フィルムは、破断伸びが350%未満である、実施形態1~13に記載の方法である。
実施形態15は、フィルムは、100%歪み後弾性回復率が95%未満である、実施形態1~14のいずれか1つに記載の方法である。
実施形態16は、フィルムは、Index E100が9未満であり、Index E100が、破断伸び×100%歪み後弾性回復率により求められる、実施形態1~15のいずれか1つに記載の方法である。
実施形態17は、フィルムの降伏力が30N未満である、実施形態1~16のいずれか1つに記載の方法である。
実施形態18は、フィルムの降伏歪みが非ゼロである、実施形態1~17のいずれか1つに記載の方法である。
実施形態19は、硬化性歯科用組成物が自立支持型展性構造の形態にある、実施形態1~18のいずれか1つに記載の方法である。
実施形態20は、硬化性歯科用物品が、予備成形された硬化性歯科用物品である、実施形態1~19のいずれか1つに記載の方法である。
実施形態21は、硬化性歯科用物品の形状が、クラウン、インレー、アンレー、ブリッジ、ベニア、歯複写物、テンポラリークラウン若しくは修復物、インプラントヒーリングキャップ、又は歯スプリントの形状である、実施形態1~20のいずれか1つに記載の方法である。
実施形態22は、硬化性歯科用物品の形状が、クラウンの形状である、実施形態1~21のいずれか1つに記載の方法である。
実施形態23は、
弾性率が900MPa未満である未変形のフィルムと、
硬化性歯科用組成物を含む硬化性歯科用物品と、を含むパーツキットであって、未変形のフィルムが、硬化性歯科用物品と分離している、パーツキットである。
以下の実施例は、本開示を例示することを企図したものであり、限定的なものではない。
本発明の目的及び利点を、以下の実施例によって更に例示するが、これらの実施例に列記する特定の材料及び量、並びに他の条件及び詳細は、本発明を不当に限定すると解釈されるべきでない。別段の指定がない限り、部及び百分率はすべて、質量基準である。
Figure 0007277073000002
フィルム8は、米国特許第6,869,666号の実施例1における試料Aについて記載される共押出処置と類似のものに従って調製した多層フィルムとしたが、但しコア層はENGAGE 8200G(KRATON D1107ではなく)から製造し、スキン層(すなわち、コア層のいずれかの側の上の外側層)はPP 3155(HDPE Aではなく)から製造した。コア層及びスキン層中で使用される材料を含む、フィルム8についての更なる詳細を、表2に示す。そのため、フィルム8は、スキン-コア-スキン構造を有する3層のエラストマーラミネートとし、両方のスキン層は同一の組成及び厚さのものとした。
Figure 0007277073000003
フィルム1~10の機械的試験
フィルム1~10を、ロードセル200ポンド(889N)を用いるBLUEHILL2ソフトウェアを備えたINSTRON引張試験機Model #1122(Norwood,MA)で試験し、顎のギャップを2.00インチ(50.8mm)とし、傾斜率を2インチ/分(50.8mm/分)とした。試験手順は、試験方法ASTM D882(「Standard Test Method for Tensile Properties of Thin Plastic Sheeting」)の変化形とした。すべてのフィルム試料を室温で試験した。フィルム2及び4~10を、長さ>3.00インチ(>76.2mm)で幅が1.00インチ(25.4mm)の長方形の試料へと切断した。フィルム1及び3は、予備切断幅が0.50インチ(12.7mm)であり、長さを、>3.00インチ(>76.2mm)へと切断した。フィルム試料を、引張試験機中へ長手方向に搭載し、各サンプルの端を試験取り付け具の中へクランプした。試験の間、フィルム試料を、破損するまで延ばした(以下に記載する50%及び100%歪み試験を除く)。測定した対象の性質としては、弾性率、破断伸び、降伏、降伏歪みが挙げられる。
50%及び100%歪み後弾性回復率の試験
L0=1.00インチ(25.4mm)離した長方形のフィルム試料上にマーキングを作成した。試験取り付け具を、2.00インチ(50.8mm)離して設定し、フィルム試料を、試験取り付け具中へ長手方向で搭載した。フィルム試料を、引張エンジニアリング歪み50%まで延ばし、その地点で試験を停止し、マーキング間の長さを計算し、L1と記録した。フィルム試料を装置から除去し、マーキング間の長さを測定し、L2と記録した。次いで、マーキング間の変化を用いて、百分率による50%歪み後弾性回復率を計算した。百分率による50%歪み後弾性回復率を、以下の方程式で求めた:
50%歪み後弾性回復率=(L1-L2)/(L1-L0)
類似の試験を、引張エンジニアリング歪み100%に対して実施し(未使用のフィルム試料において)、百分率による100%歪み後弾性回復率もまた求めた。フィルム1~10の機械的性質を表3にまとめる。
Figure 0007277073000004
クラウンの位置付け及びフィルムの評価
フィルム1~10のうちのそれぞれを、自己支持型の、展性のある、光で硬化可能なコンポジットクラウンを利用して、クラウン装着及び適合化処置における使用について評価した。タイポドント(Columbia Dentoform,Long Island City,NYから入手可能なModel R862)を、ショルダー形成物で、#31ポジション(下右の第2大臼歯)にて修正した。位置付けた後の歯の形成物を覆う十分な大きさ(約1.0~2.5cmの幅x、>6cmの長さ)がある所与のフィルムの長方形の切片を、指で、それぞれの端にて保持した。フィルムをきつく引っ張り(但しフィルムをパーマネントに変形させるほどではない)、長方形のフィルムの長軸が、概ね頬側-舌側の方向に延びるように、歯の形成物の上に中心を合わせた。教示されたフィルムを、歯の形成物上で手で下げて引っ張り、フィルムが変形して歯の成型物がフィルムで完全に覆われるようにした。ほとんどの事例において、変形したフィルムは、歯の形成へしっかりと順応した。次に、展性のあるコンポジットクラウン(3M ESPE,St.Paul,MNから入手可能なDIRECTLY PLACED CROWN、下顎大臼歯、サイズ大(11~12mm))をその包装から外し(関連した外側フィルム包装物も含む)、クラウンを、鋏で、クラウンのマージンをトリミングすることにより、大きさを歯の形成物に正しく合わせて作った。次いで、トリミングしたクラウンを、フィルムで覆った歯の形成物上へ位置付け、フィルムは、形成物と、位置付けたクラウンとの間に配置した。次いで、位置付けたクラウンをカスタマイズし、成形して、良いマージンフィットを確保した。次に、位置付けたクラウンを、EPILAR 2500ハロゲン硬化光(3M ESPEから入手可能)を用いて青色光で硬化し、頬側表面を20秒間硬化し、続いて咬合及び舌側表面をそれぞれ20秒間硬化した。部分的に硬化したクラウンを、フィルムで覆った歯の形成物から除去し、内面を、青色光で20秒間硬化した。完全に硬化したクラウンの外面を、標準技術を用いて(微細カーバイド歯科用切削バール及びSOF-LEX仕上げ及び研磨ホイール(3M ESPE)を利用して)仕上げ、かつ研磨した。フィルムを除去した後、仕上げかつ研磨したクラウンを、タイポドントの、形成された歯の上へ戻して位置付けた。任意により、硬化したクラウンを更に仕上げてもよく、かつ/又は調整して続いて適所へ接合してもよい。
次いでフィルムを、接合する前に、クラウン位置付け処置におけるそれらの性能に基づき、1(最も悪い)~5(最も良い)に、質的にランク付けした。最も性能が良かったフィルムは、(i)フィルムを含まない歯の形成物上へ戻して配置しやすい、硬化したクラウンを提供する、(ii)タイポドントのアーチを閉じられているときに良くフィットするクラウン(すなわち、硬化したクラウン上での咬合の調整が必要ない)を提供する、及び(iii)硬化したクラウンと歯の形成物との間の最小限かつ比較的均一なマージンギャップを付与する(目視検査による)、という傾向がある。クラウン位置付け処置におけるフィルム性能のランク付けを、表4にまとめる。
Figure 0007277073000005
表3におけるフィルム1~10の機械的性質、及び表4におけるクラウン位置付けについてのそれらに関連した性能のランク付けに基づき、いくつかの所見がなされ得る。弾性率が高いフィルム10は、性能が劣っていた。このフィルムは堅く、歯の形成物に順応しなかった(覆われていない歯の形成物へのフィットが劣る、仕上げたクラウンとなった)。他方、弾性率が低いフィルム、具体的には弾性率が約900MPa未満であるフィルム(すなわち、フィルム1~9)はすべて、処置において許容された。弾性率が約300MPa未満であるフィルム(例えば、フィルム1~2及び4)は、性能がとりわけ良好であった。更に、フィルム1~9はまた、比較的低い降伏力(約33N以下)も示し、そのようなフィルムにより、歯科専門医が、比較的少ない労力で(すなわち、指/手の力で)、歯の形成物の上にフィルムを延ばしやすく、かつ位置付けやすくなることが可能になる。最終的に、%破断伸びが比較的低く、%回復率が低いフィルムが、良好に働き、Index E50及びE100が<3であることが好ましい。例としては、破断伸びが<300%であり、回復率が<50%であるフィルムが延ばしやすく、部分的に変形して歯の構造物へ付着することができ、これらのフィルムは、E50及びE100の数が3未満となる。
本明細書において引用されているすべての参照物及び刊行物は、本開示へのその全体の参照により、本明細書に明確に援用される。本発明の例示的実施形態を検討し、本発明の範囲内で可能な変形例を参照した。例えば、1つの例示的な実施形態との関連において叙述される機構が、本発明の他の実施形態との関連において使用され得る。本発明におけるこれら及び他の変形及び改変は、当業者にとって、本発明の範囲から逸脱することなく、明らかになり、かつ本発明が本明細書に記載される例示的実施形態に限定されないことが理解されるべきである。したがって、本発明は、以下に示す実施形態及びその均等物によってのみ限定されるべきである。
本開示の実施態様の一部を以下の[項目1]-[項目15]に記載する。
[項目1]
弾性率が900MPa未満であるフィルムを歯科構造体上に位置付けて、前記歯科構造体の少なくとも一部を覆うことと、
硬化性歯科用組成物を含み、基部、及び前記基部から延びる内面を含む硬化性歯科用物品を用意することと、
前記硬化性歯科用物品を、前記フィルムで覆われた前記歯科構造体へ適用することと、
を含む、方法。
[項目2]
硬化性歯科用組成物を含み、基部、及び前記基部から延びる内面を含む硬化性歯科用物品を用意することと、
弾性率が900MPa未満であるフィルムを、前記硬化性歯科用物品と歯科構造体との間に配置することと、
前記硬化性歯科用物品を前記歯科構造体へ適用することと、を含む方法であって、前記フィルムが、前記硬化性歯科用物品の前記内面の少なくとも一部と接触している、方法。
[項目3]
前記硬化性歯科用物品の形状をカスタマイズすることを更に含む、項目1又は2に記載の方法。
[項目4]
前記適用工程の後に、前記硬化性歯科用物品を少なくとも部分的に硬化することを更に含む、項目1~3のいずれか一項に記載の方法。
[項目5]
前記フィルムが、前記硬化工程の間に、前記内面の少なくとも一部と接触している、項目4に記載の方法。
[項目6]
前記硬化工程の前に、前記硬化工程の後に、又は前記硬化工程の前と後との両方に、前記硬化性歯科用物品をトリミングすることを更に含む、項目4に記載の方法。
[項目7]
前記硬化工程の後に、前記フィルムを除去することを更に含む、項目4に記載の方法。
[項目8]
内側フィルムが、単一片として除去される、項目7に記載の方法。
[項目9]
前記フィルムが、前記カスタマイズ工程又は硬化工程の間に、前記歯科構造体の表面の少なくとも一部と接触している、項目4~8のいずれか一項に記載の方法。
[項目10]
前記硬化した歯科用物品をコンタリングし成形することを更に含む、項目1~9のいずれか一項に記載の方法。
[項目11]
前記硬化した歯科用物品を前記歯科構造体へ接合することを更に含む、項目1~10のいずれか一項に記載の方法。
[項目12]
前記フィルムは、弾性率が600MPa未満である、項目1~11のいずれか一項に記載の方法。
[項目13]
前記フィルムは、破断伸びが900%未満である、項目1~12のいずれか一項に記載の方法。
[項目14]
前記硬化性歯科用物品が、予備成形された硬化性歯科用物品である、項目1~13のいずれか一項に記載の方法。
[項目15]
弾性率が900MPa未満である未変形のフィルムと、
硬化性歯科用組成物を含む硬化性歯科用物品と、を含むパーツキットであって、前記未変形のフィルムが、前記硬化性歯科用物品と分離している、パーツキット。

Claims (9)

  1. 弾性率が99MPa~259MPaであるフィルムを歯科構造体上に位置付けて、前記歯科構造体の少なくとも一部を覆うことと、
    基部、及び前記基部から延びる内面を含む硬化性歯科用物品であって、硬化性歯科用組成物を含む硬化性歯科用物品を用意することと、
    前記硬化性歯科用物品を、前記フィルムで覆われた前記歯科構造体へ適用することと、
    前記硬化性歯科用組成物を硬化させて、硬化した歯科用物品を提供することと、
    硬化の後に、前記フィルムを前記歯科構造体から除去することと、
    を含み、
    前記硬化性歯科用物品が、クラウン、ブリッジ、インプラント、人工歯、インレー、アンレー、ベニア、テンポラリー修復物、インプラントヒーリングキャップ、歯スプリント、インプラントアバットメント、コーピング、ポスト、ブリッジ構造物、アバットメント、及び顎顔面補綴から選択され、
    前記硬化性歯科用物品が、テンポラリー、中間的、又はパーマネントであり、
    前記フィルムは、破断伸びが60%~250%である、
    硬化性歯科用物品を使用する方法。
  2. 前記硬化性歯科用物品の形状をカスタマイズすることを更に含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記フィルムが、前記硬化の間に、前記内面の少なくとも一部と接触している、請求項1に記載の方法。
  4. 前記硬化の前に、前記硬化の後に、又は前記硬化の前と後との両方に、前記硬化性歯科用物品をトリミングすることを更に含む、請求項1に記載の方法。
  5. 前記フィルムが、単一片として除去される、請求項1に記載の方法。
  6. 前記フィルムが、前記カスタマイズの間に、前記歯科構造体の表面の少なくとも一部と接触している、請求項2に記載の方法。
  7. 前記硬化した歯科用物品をコンタリングし成形することを更に含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記硬化した歯科用物品を前記歯科構造体へ接合することを更に含む、請求項1~7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記硬化性歯科用物品が、予備成形された硬化性歯科用物品である、請求項1~のいずれか一項に記載の方法。
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