JP7276926B1 - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】有利区間から非有利区間を介して新たな有利区間へ移行する際に遊技が単調となり易いという不都合が抑制される遊技機を提供する。【解決手段】有利区間および非有利区間の何れかで遊技を進行する遊技制御手段と、予め定められた開始契機で、有利区間を開始する有利区間開始手段と、予め定められた終了契機で、有利区間を終了する有利区間終了手段と、を具備し、有利区間は、所定状態および所定状態より有利な特別状態を含み、所定状態から非有利区間を介して特別状態へ移行可能であることを特徴とする。【選択図】図20

Description

本発明は、有利区間を設けた遊技機に関する。
従来から、有利区間および非有利区間を設け、有利区間であることを条件に、所定状態および所定状態より有利な特別状態へ移行可能な遊技機が知られている(例えば、特許文献1)。
特開2021-78600号公報
特許文献1の遊技機では、有利区間から非有利区間を介して新たな有利区間へ移行する際に、遊技が単調となり易いという不都合がある。以上の事情を考慮して、本発明は、以上の不都合を抑制することを目的とする。
以上の課題を解決するために、本発明の遊技機は、有利区間および非有利区間の何れかで遊技を進行する遊技制御手段と、各種の画像が表示される演出を制御する演出制御手段と、各遊技において、複数種類の図柄を変動表示し、遊技の結果としての図柄組合せを停止表示可能な図柄表示手段と、を具備する遊技機であって、遊技制御手段は、遊技を開始する遊技開始手段と、特別当選役を含む各当選役のうちの何れかを決定する当選役決定手段と、当選役に応じて、図柄組合せを停止表示させる図柄変動制御手段と、特別当選役が当選していない非内部中状態、および、特別当選役が当選している内部中状態へ移行可能な内部状態移行手段と、予め定められた開始契機で、有利区間を開始する有利区間開始手段と、予め定められた終了契機で、有利区間を終了する有利区間終了手段と、を具備し、有利区間は、所定状態および所定状態より有利な特別状態を含み、所定状態から非有利区間を介して特別状態へ移行可能であり、内部中状態において有利区間を開始可能であり、内部中状態において有利区間が開始された場合、特別状態へ移行可能であり、演出制御手段は、特別状態および内部中状態の非有利区間において、共通の背景画像を表示させる制御を実行可能であり、特別状態において、予め定められた特典の付与を決定可能であり、特別状態において、特典を期待させる特定演出を実行可能であり、内部中状態の非有利区間においても、特定演出を実行可能であることを特徴とする。
本発明によれば、有利区間から非有利区間を介して後に新たな有利区間へ移行する際に、遊技が単調となり易いという不都合が抑制される。
遊技機の正面図である。 各リールに配列された各図柄を示す図である。 図柄表示領域を説明するための図である。 遊技機の機能ブロック図である。 当選エリア抽選テーブルの概念図である。 当選役決定テーブルの概念図である。 図柄組合せテーブルの概念図である。 獲得期待値の具体例を説明するための図である。 出玉状態の遷移を説明するための図である。 指示決定テーブルの概念図である。 メイン制御基板から送信されるコマンドを説明するための図である。 各表示情報を説明するための図である。 報知演出決定テーブルの概念図である。 非有利区間から移行する出玉状態を説明するための図である。 メインCPUが用いるデータテーブルの具体例の概念図である。 メインCPUが用いるデータテーブルの他の具体例の概念図である。 周期中状態における各時点での各情報の具体例を説明するための図である。 メインCPUが用いるデータテーブルの他の具体例の概念図である。 AT状態における各時点での各情報の具体例を説明するための図である。 非有利区間に移行する契機の具体例を説明するための図である。 メインCPUの遊技制御処理のフローチャートである。 メインCPUの非有利区間中処理のフローチャートである。 メインCPUの有利区間制御処理のフローチャートである。 サブCPUのサブ起動処理のフローチャートである。 サブCPUの各制御モードを説明するための図である。 サブCPUの各演出処理のフローチャートである。 変形例を説明するための図である。 他の変形例を説明するための図である。
<第1実施形態>
以下、本発明を図面に示した実施の形態により詳細に説明する。
<遊技機の構造>
図1を用いて、第1実施形態における遊技機1の構造について説明する。図1は、遊技機1の正面図の一例である。遊技者は、遊技媒体(例えばメダルや遊技球)を用いて遊技機1で遊技する。本実施形態においては、遊技媒体としてメダルが用いられる遊技機1(パチスロ機)を例示する。なお、遊技媒体として、電気的に記憶されるポイントが用いられる構成(例えば、特開2020-116297号公報参照)としてもよい。
遊技機1は、正面側(遊技者側)に開口を有する箱状のキャビネットと、前面扉3とを含んで構成される。キャビネットには蝶番機構が設けられる。前面扉3は、蝶番機構により、キャビネットの開口を開閉可能に軸支される。
図1に示すように、前面扉3の周縁側には、複数(図1の例では14個)の筐体ランプ5が設けられる。各筐体ランプ5は、例えば、発光ダイオード(Light Emitting Diode)などの発光体と、当該発光体を覆う光透過性のレンズとから構成される。筐体ランプ5は、遊技機1における各演出に応じた態様で発光する。
図1に示すように、前面扉3には、腰部パネル6が設けられる。腰部パネル6は、遊技機1の名称などが描かれる。また、腰部パネル6の下側には、メダルを貯留する受皿ユニット7が設けられる。受皿ユニット7は、貯留したメダルを遊技者が自由に取り出すことができるように設けられる。
前面扉3には、メダルが投入される開口を有するメダル投入部8と、遊技機1の内部からのメダルが排出されるメダル払出口9とが設けられる。メダル投入部8から規定枚数(3枚)のメダルが投入されると、遊技が開始可能になる。規定枚数は、遊技の状態に応じて設定される。メダル払出口9から排出されたメダルは、受皿ユニット7に貯留される。
前面扉3の正面の中央側には、パネル10が設けられる。パネル10の中央には、略矩形状の表示窓11が形成される。表示窓11からは、キャビネットの内部の複数のリール12(12L、12C、12R)を視認することができる。
各リール12は、略円筒状のドラム部と、ドラム部の外周面に装着された帯状のシート部材とを含んで構成される。リール12のシート部材は、光透過性であり、複数種類の図柄が描かれている。各リール12は、回転可能に設けられ、相互に隣り合うように水平方向に配列される。具体的には、各リール12は、回転軸が同一の直線上に位置するように配列される。ステッピングモーター101(101L、101C、101R)がリール12の各々に設けられ(図示略)、各リール12は、各ステッピングモーター101により回転する。
図2は、本実施形態の各リール12に配列された各図柄を示す図である。図2に示すように、複数のリール12の各々の外周は、20個のコマに区分される。図2に示すように、各コマには1個の図柄が描かれている。本実施形態では、図2に示す図柄の配列の下からNコマ目(Nは数値「0」から数値「19」までの整数)を図柄位置「N」と記載する場合がある。図2に示す通り、各リール12には、リプレイ図柄、ベル図柄、チェリー1図柄、チェリー2図柄、スイカ図柄、セブン図柄、BAR1図柄、BAR2図柄、ブランク1図柄およびブランク2図柄が配列される。
具体的には、リプレイ図柄は、左リール12Lの図柄位置「1」「6」「11」「16」と、中リール12Cの図柄位置「3」「8」「13」「18」と、右リール12Rの図柄位置「3」「8」「13」「18」とに配列される。ベル図柄は、左リール12Lの図柄位置「0」「5」「10」「15」と、中リール12Cの図柄位置「4」「9」「14」「19」と、右リール12Rの図柄位置「4」「9」「14」「19」とに配列される。チェリー1図柄は、左リール12Lの図柄位置「18」と、中リール12Cの図柄位置「0」「5」「10」「15」と、右リール12Rの図柄位置「11」とに配列される。チェリー2図柄は、左リール12Lの図柄位置「3」と、右リール12Rの図柄位置「1」とに配列される。スイカ図柄は、左リール12Lの図柄位置「4」「9」「13」「14」「19」と、中リール12Cの図柄位置「1」「11」「16」と、右リール12Rの図柄位置「0」「5」「10」「15」とに配列される。ブランク1図柄は、左リール12Lの図柄位置「12」と、中リール12Cの図柄位置「12」と、右リール12Rの図柄位置「12」「17」とに配列される。ブランク2図柄は、左リール12Lの図柄位置「2」と、中リール12Cの図柄位置「2」と、右リール12Rの図柄位置「2」とに配列される。BAR1図柄は、左リール12Lの図柄位置「7」と、中リール12Cの図柄位置「7」と、右リール12Rの図柄位置「7」とに配列される。BAR2図柄は、左リール12Lの図柄位置「17」と、中リール12Cの図柄位置「17」と、右リール12Rの図柄位置「16」とに配列される。セブン図柄は、左リール12Lの図柄位置「8」と、中リール12Cの図柄位置「6」と、右リール12Rの図柄位置「6」とに配列される。
なお、図2では、実際の各図柄の色彩とは異なる色彩で各図柄を示す。また、各リール12の各図柄は、当該リール12が回転中であっても、遊技者が概ね識別可能である。したがって、遊技者は、特定の図柄が表示窓11内を通過するタイミングで、リール12を停止させる操作(いわゆる目押し)をすることができる。各リール12の図柄の配列を示す図柄配置テーブル(図示略)がメインROM302に記憶される。
図1に示した前面扉3の表示窓11には、リール12毎に3個の図柄が停止表示される。すなわち、全てのリール12が停止した状態では、表示窓11に合計9個の図柄が停止表示される。本実施形態では、各図柄が表示される領域を「図柄表示領域」という。
図3は、図柄表示領域を説明するための図である。図3に示すように、図柄表示領域は、各単位領域U(L、C、R)を含んで構成される。単位領域Uの各々には、1個の図柄が表示される。各単位領域Uは、左リール12Lの各図柄が表示される各単位領域ULと、中リール12Cの各図柄が表示される各単位領域UCと、右リール12Rの各図柄が表示される各単位領域URとを含んで構成される。各単位領域ULは、上段に位置する単位領域UL1と中段に位置する単位領域UL2と下段に位置する単位領域UL3とを含む。また、各単位領域UCは、上段に位置する単位領域UC1と中段に位置する単位領域UC2と下段に位置する単位領域UC3とを含み、各単位領域URは、上段に位置する単位領域UR1と中段に位置する単位領域UR2と下段に位置する単位領域UR3とを含む。
規定枚数のメダルがメダル投入部8に投入されると、有効ラインが設定される。有効ラインは、各単位領域Uのうちリール12Lの何れか1個の単位領域Uとリール12Cの何れか1個の単位領域Uとリール12Rの何れか1個の単位領域Uとで構成される領域である。本実施形態の有効ラインは、リール12Lの単位領域UL2とリール12Cの単位領域UC2とリール12Rの単位領域UR2とを結ぶラインである。
有効ラインには、遊技の結果としての図柄の組合せが停止表示される。有効ラインに予め定められた図柄の組合せが停止された場合、当該停止した図柄の組合せに応じて遊技者に利益が付与される。例えば、入賞に係る図柄の組合せが有効ラインに停止表示された場合は、遊技者にメダルが付与される。また、再遊技に係る図柄の組合せが有効ラインに停止表示された場合は、遊技者に再遊技の権利が付与される。具体的には、再遊技に係る図柄の組合せが今回の遊技で表示された場合、メダルの投入を必要とせず次回の遊技が開始可能になる。有効ラインに停止表示することが可能な図柄の組合せは、後述する内部抽選処理の結果に応じて遊技毎に決定される。
本実施形態において、リール12Lの上段の単位領域UL1とリール12Cの上段の単位領域UC1とリール12Rの上段の単位領域UR1とを結んだラインを「上段ライン」という場合がある。同様に、リール12Lの中段の単位領域UL2とリール12Cの中段の単位領域UC2とリール12Rの中段の単位領域UR2とを結んだライン(本実施形態の有効ライン)を「中段ライン」という場合がある。また、リール12Lの下段の単位領域UL3とリール12Cの下段の単位領域UC3とリール12Rの下段の単位領域UR3とを結んだラインを「下段ライン」という場合がある。また、リール12Lの下段の単位領域UL3と、リール12Cの中段の単位領域UC2と、リール12Rの上段の単位領域UR1とを結んだラインを「右上りライン」という場合がある。同様に、リール12Lの上段の単位領域UL1と、リール12Cの中段の単位領域UC2と、リール12Rの下段の単位領域UR3とを結んだラインを「右下りライン」という場合がある。
また、各リール12には、当該リール12のシート部材を内側から照らす各バックライトが設けられる(図示略)。具体的には、リール12の各々には、当該リール12の上段ラインの単位領域Uを照らすバックライトと中段ラインの単位領域Uを照らすバックライトと下段ラインの単位領域Uを照らすバックライトとが設けられる。
図1に示すように、パネル10には、投入可能表示ランプ13、BETランプ14(14a、14b、14c)、スタートランプ15、指示表示器16、貯留枚数表示器17、再遊技表示ランプ18、ウェイトランプ19と打ち止ランプ20とを含む複数の表示器(以下「表示器ML」という)が設けられる。表示器MLの各ランプは、後述のメインCPU301により制御される。
投入可能表示ランプ13は、メダル投入部8からのメダルを受付ることが可能な状態であるか否かを報知する。BETランプ14は、賭けメダルの枚数を表示する。また、BETランプ14は、1枚ランプ14aと2枚ランプ14bと3枚ランプ14cとを含んでいる。1枚の賭けメダルが設定されると1枚ランプ14aが点灯し、2枚の賭けメダルが設定されると1枚ランプ14aおよび2枚ランプ14bが点灯し、3枚の賭けメダルが設定されると1枚ランプ14a、2枚ランプ14bおよび3枚ランプ14cが点灯する。スタートランプ15は遊技の開始操作(後述のスタートレバー24の操作)を受け付けることが可能であるか否かを報知する。
指示表示器16は、メインCPU301により制御され、停止ボタン25の操作態様(押順)を指示する指示情報を表示する。詳細には後述するが、メインCPU301は、指示期間の各遊技において、指示情報を指示表示器16に表示させる。また、指示表示器16は、当選役に係る図柄組合せが有効ラインに表示された場合、遊技者に付与されるメダルの枚数を表示する。例えば、図柄組合せ「ベル-ベル-ベル」が有効ラインに停止表示された場合、8枚のメダルが遊技者に付与され、指示表示器16は数字「8」を表示する。
遊技者に付与されたメダルの枚数は、遊技機1(後述のメインRAM303)において電気的に記憶(貯留)することができる。本実施形態では、貯留されているメダルの枚数を「クレジット数」という。クレジット数は、遊技の結果メダルが付与された場合に加算される。また、クレジット数は、規定枚数の賭けメダルが投入された状態において、さらにメダル投入部8からメダルが投入された場合に加算される。貯留枚数表示器17は、クレジット数を表示する。具体的には、貯留枚数表示器17は、数値「0」からクレジット数の上限値である数値「50」までを、記憶されているクレジット数に応じて可変に表示する。
再遊技表示ランプ18は、再遊技中である旨を報知する。具体的には、今回の遊技で再遊技に係る図柄の組合せが有効ラインに停止表示されてから次回の遊技が終了するまで再遊技表示ランプ18は点灯する。再遊技表示ランプ18が点灯することで、メダルを使用することなく次回の遊技の開始操作が可能であることが遊技者に報知される。ウェイトランプ19は、遊技の開始操作(後述のスタートレバー24の操作)がされてから各リール12の回転が開始されるまでのウェイト期間に点灯する。ウェイト期間は、1回の遊技に要する平均の時間長を所定値(約4.1秒)以上にするために設けられる。打ち止ランプ20は、遊技が不可能な打ち止め状態である旨を報知する。
図1に示すように、前面扉3には、1BETボタン21、MAX-BETボタン22、精算ボタン23、スタートレバー24、複数の停止ボタン25(25L、25C、25R)、演出ボタン26と方向指定ボタン27とを含む複数の操作部が設けられる。各操作部は、遊技者により操作される。
1BETボタン21は、貯留されたメダルを用いて1枚の賭けメダルを設定する場合に操作される。MAX-BETボタン22は、貯留されたメダルを用いて規定枚数の賭けメダルを設定する場合に操作される。精算ボタン23は、クレジット数として記憶されたメダルおよび賭けメダルを精算する場合に操作される。精算ボタン23が操作されると、クレジットと賭けメダルとを合計した枚数のメダルがメダル払出口9から払い出される。本実施形態では、MAX-BETボタン22または1BETボタン21の操作をBET操作という場合がある。
スタートレバー24は、遊技を開始する場合に遊技者により操作される。遊技者は、遊技が開始可能な状態において、スタートレバー24に対して開始操作をすることで、遊技の開始を指示することができる。本実施形態のスタートレバー24は、前面扉3に対して略垂直な状態から360度何れの方向にも傾動可能である。また、スタートレバー24の握玉部は、透光性を有する樹脂により形成され、レバー演出用ランプ42を内蔵する。レバー演出用ランプ42は、所定の演出において点灯する。
停止ボタン25は、リール12を停止する場合に遊技者により操作される。また、停止ボタン25は、停止ボタン25Lと停止ボタン25Cと停止ボタン25Rとを含んでいる。停止ボタン25Lはリール12Lに対応し、停止ボタン25Cはリール12Cに対応し、停止ボタン25Rはリール12Rに対応する。リール12が回転している期間において、当該リール12に対応する停止ボタン25が操作(以下「停止操作」という)されると、当該リール12は停止(通常停止、疑似停止)する。
以下、本実施形態においては、各遊技における最初の停止操作を第1停止操作という。同様に、2番目の停止操作を第2停止操作、3番目の停止操作を第3停止操作という。また、遊技機1(後述のメインCPU301)が第1停止操作に基づいてリール12を停止させる制御を第1停止制御という。同様に、第2停止操作に基づくリール12の停止制御を第2停止制御、第3停止操作に基づくリール12の停止制御を第3停止制御という。また、停止操作がされた時点において表示窓11の中段ラインに位置するリール12の図柄位置を停止操作位置という。各リール12の回転中に中段ラインに位置する図柄位置は、図柄カウンタに記憶され、停止操作の時点の図柄カウンタの図柄位置が停止操作位置として取得される。図柄カウンタは、例えば、メインRAM303に設けられる。
全てのリール12が停止すると、遊技の結果としての図柄の組合せが有効ラインに表示され、当該遊技が終了する。遊技が開始されると、各リール12は一定の回転速度まで加速する。各リール12が一定の回転速度の期間(リール12が定常回転している期間)において、遊技の結果を有効ラインに停止表示させるための停止操作が可能になる。一方で、各リール12が回転を開始してから定常回転するまでの加速期間では、リール12が回転中であっても、遊技の結果を表示させるための停止操作は受付られない。
本実施形態の停止ボタン25は、複数種類の表示態様に制御可能である。具体的には、各停止ボタン25の内部には、赤色、青色および緑色に発光可能な発光体(例えばLED)がそれぞれ設けられる。停止ボタン25の発光体が赤色に発光する期間では、当該停止ボタン25が赤色に発光して見える。同様に、停止ボタン25の発光体が青色に発光する期間では、当該停止ボタン25が青色に発光して見え、停止ボタン25の発光体が緑色に発光する期間では、当該停止ボタン25が緑色に発光して見える。停止ボタン25が緑色に発光するのは、後述の各設定値のうち特定の設定値(設定値「1」)が設定された場合である。以上の構成によれば、特定の設定値が設定されている旨が停止ボタン25の態様により把握できる。なお、停止ボタン25の態様は以上の例に限定されない。
演出ボタン26は、演出に関する指示をする場合に遊技者により操作される。例えば、遊技者は、演出ボタン26を操作することで特定の演出の実行を指示することができる。すなわち、当該特定の演出は、演出ボタン26の操作を契機(トリガ)に実行される。なお、MAX-BETボタン22に演出ボタン26の機能を兼備させることも可能である。以上の構成によれば、演出ボタン26が省略され、部品点数を削減することができる。
また、今回の遊技が終了してから、次回の遊技を開始するための賭メダルが投入されるまでの期間(以下「非遊技期間」という)において、演出ボタン26が操作された場合、メニュー画像が液晶表示装置30に表示される。
演出ボタン26の操作は、演出ボタンスイッチ26SWで検知される。例えば、演出ボタン26が押されていない場合、演出ボタンスイッチ26SWはOFF信号を出力する。一方、演出ボタン26が押されている場合、演出ボタンスイッチ26SWはON信号を出力する。非遊技期間において、演出ボタンスイッチ26SWがOFF状態からON状態に変化した場合、メニュー画像が液晶表示装置30に表示される。
方向指定ボタン27は、例えば、液晶表示装置30にメニュー画像が表示されている場合に、遊技者により操作される。方向指定ボタン27は、上ボタン、下ボタン、右ボタンおよび左ボタンを含んで構成される。例えば、方向指定ボタン27の操作により、メニュー画像に表示された選択肢を指定するカーソルを移動させることができる。具体的には、上ボタンが操作されると、メニュー画像内のカーソルが上方向に移動する。同様に、下ボタンが操作されると下方向にカーソルが移動し、右ボタンが操作されると右方向にカーソルが移動し、左ボタンが操作されると左方向にカーソルが移動する。
非遊技期間において、方向指定ボタン27が操作されると、遊技機1のマスター音量が変更される。また、非遊技期間において、方向指定ボタン27が適宜に操作されると、遊技機1の演出制御モードが変更できる。本実施形態の演出制御モードは、エンジョイモード、通常モード、シンプルモードの3種類が設けられる。以上の各演出制御モードでは、演出の実行頻度が相違する。具体的には、エンジョイモードは、演出制御モードの中で最も演出が実行され易い。また、シンプルモードは、演出制御モードの中で最も演出が実行され難い。
図1に示すように、前面扉3のパネル10には、上述した表示器ML(スタートランプ15等)に加え、複数の演出用ランプ28(28a~28e)と複数の停止操作順序表示ランプ29(29L、29C、29R)とが設けられる。表示器MLの各ランプは、メインCPU301により制御されるのに対し、各演出用ランプ28と各停止操作順序表示ランプ29とは、後述のサブCPU412により制御される。複数の演出用ランプ28のうち演出用ランプ28aおよび演出用ランプ28bは、正面視で表示窓11の左側に設けられ、演出用ランプ28cから演出用ランプ28eは、正面視で表示窓11の右側に設けられる。各演出用ランプ28は、現在の遊技の状態等を報知する。
各停止操作順序表示ランプ29は、パネル10のうち表示窓11より下側の領域に設けられ、各停止ボタン25の操作の順序を報知する。図1に示すように、前面扉3の表示窓11の上側には、各種の画像を表示する液晶表示装置30が設けられる。液晶表示装置30は、遊技機1で実行される演出に応じて動画像および静止画像を表示する。具体的には、液晶表示装置30は、後述の内部抽選処理の結果に係る情報、出玉状態を示唆する情報などを報知する。
図1に示すように、前面扉3の上端側には、上部ランプ35(L、R)が設けられる。上部ランプ35は、例えば、各色彩(青色、黄色、緑色、赤色等)に発光可能な発光ダイオードと、当該発光ダイオードを覆うレンズとを含んで構成される。上部ランプ35は、例えば、当選役が有効ラインに停止表示された場合、当該当選役に応じた態様(色彩)で発光する。また、上部ランプ35は、各演出において、当該演出に応じた態様で発光する。
図1に示すように、前面扉3には、スピーカー31(31L、31R)とスピーカー32(32L、32R)とが設けられる。スピーカー31は、前面扉3の下端側に設けられ、遊技者側から見て左側に取り付けられるスピーカー31Lと右側に取り付けられるスピーカー31Rとを含む。また、スピーカー32は、前面扉3の上端側に設けられ、遊技者側から見て左側に取り付けられるスピーカー32Lと右側に取り付けられるスピーカー32Rとを含んでいる。スピーカー31とスピーカー32とは、演出に応じた音響(楽曲、音声および効果音)を出力する。例えば、スピーカー31とスピーカー32とは、上述した液晶表示装置30、演出用ランプ28、筐体ランプ5、停止操作順序表示ランプ29またはレバー演出用ランプ42で実行される演出に関連した音響を出力する。スピーカー31とスピーカー32とは、前面扉3の裏面に取り付けられ、前面扉3の表面には、スピーカー31とスピーカー32との各々に対応する位置に、複数の放音孔が形成される。
図1に示すように、前面扉3には、返却ボタン33が設けられる。返却ボタン33は、遊技機1の内部のメダル流路におけるメダル詰まりを解消するために操作される。返却ボタン33を操作することで、メダル流路に詰まったメダルがメダル払出口9から排出される。
前面扉3には、鍵穴が形成された施錠装置4が設けられる。キャビネットの係止片(図示略)に前面扉3の施錠装置4が係合することで、前面扉3が施錠される。図1に示すように、施錠装置4の鍵穴は、前面扉3の前面に位置し、前面扉3を解錠するための鍵(図示略)が挿入可能である。後述するように、キャビネットの内部には各種の操作部(例えば設定変更ボタン37)が設けられる。キャビネットの内部の各操作部は、前面扉3を解錠する鍵の管理者(例えば遊技機1が設置される遊技場の店員)によって操作される。
キャビネットの内部には、メイン制御基板300が設けられる。具体的には、メイン制御基板300は、透明の基板ケースに収められ、キャビネットの背面板に取り付けられる。メイン制御基板300には、後述のメインCPU301を含む各種の電子部品が実装される。また、メイン制御基板300は、後述のリール基板100、中継基板200、サブ制御基板400および電源基板500を含む各種の基板とコネクタ(図示略)を介して電気的に接続される。なお、上述した各種の基板は、単一の基板で構成してもよいし、複数の基板で構成してもよい。
キャビネットの内部には、設定表示部36および設定変更ボタン37が設けられる。設定表示部36は、遊技機1の設定値を表示する。設定値とは、遊技機1の出玉率に関する数値であり、各遊技において設定値に応じた確率で各種の抽選が実行される。例えば、設定値は「1」から「6」までが設けられ、設定値「6」が最も出玉率が高くなる。本実施形態においては、設定変更用の鍵穴に設定変更キーを挿入して回転した場合に、設定表示部36は、設定値を表示する。
設定変更ボタン37は、設定表示部36の数値を変更する場合に操作される。設定表示部36は、設定変更ボタン37が操作される毎に、数値を1づつ加算して表示する。設定表示部36に設定値が表示される期間においてスタートレバー24が操作されると、当該操作の時点で設定表示部36に表示されている数値が設定値として記憶される。
ただし、本実施形態では、数字「0」「1」「2」「4」「5」「6」が設定表示部36に表示される。具体的には、設定変更キーを回転した状態で、電源が投入されると、設定値変更処理が開始され設定変更モードへ移行する。設定変更モードにおいて、設定表示部36に数字「0」が表示される期間においてスタートレバー24が操作されると、設定値「1」が設定される。また、設定表示部36に数字「1」が表示される期間においてスタートレバー24が操作されると、設定値「2」が設定される。さらに、設定表示部36に数字「2」が表示される期間においてスタートレバー24が操作されると、設定値「3」が設定される。
同様に、設定表示部36に数字「4」が表示される期間においてスタートレバー24が操作されると、設定値「4」が設定され、設定表示部36に数字「5」が表示される期間においてスタートレバー24が操作されると、設定値「5」が設定され、設定表示部36に数字「6」が表示される期間においてスタートレバー24が操作されると、設定値「6」が設定される。設定値が設定されると、設定変更モードが終了し、遊技状態(遊技状態フラグ)および出玉状態(出玉状態フラグ)を含む全ての情報が初期化され、遊技が実行可能になる。なお、設定キーを使用しないで電源が投入された場合、設定値変更処理は実行されない。以上の場合、電源が遮断された際の遊技状態フラグおよび出玉状態フラグを含む各種の情報は、電源投入後においても保持される。
前面扉3の裏面には、サブ制御基板400が設けられる。サブ制御基板400は、演出制御基板410、画像制御基板420およびサウンド基板430を含む各種の基板を含んで構成される。
キャビネットの内部には、電源装置510が設けられる。電源装置510は、AC-DCコンバータおよびDC-DCコンバータ(何れも図示略)を具備し、遊技機1の外部から供給される交流電圧から直流電圧を生成し、生成した直流電圧から複数種類の直流電圧を生成する。例えば、電源装置510は、モータやソレノイドの駆動に用いられる32Vの直流電圧と、液晶表示装置30に供給される12Vの直流電圧と、電子回路基板(例えばメイン制御基板300)に供給される5Vの直流電圧とを生成する。
電源装置510には、電源ボタン511およびリセットボタン512が設けられる。電源ボタン511をON状態に操作した場合、遊技機1に電源が供給され、電源ボタン511をOFF状態に操作した場合、電源が遮断される。リセットボタン512は、出玉状態などをリセットする場合に操作される。具体的には、リセットボタンを操作した場合、後述のメインRAM303の所定の記憶領域が初期値にリセットされる。具体的には、リセットボタン512が操作されると、リセット処理が実行される。リセット処理が実行されると、設定変更モードへ移行した場合と同様に、遊技状態(遊技状態フラグ)および出玉状態(出玉状態フラグ)を含む全ての情報が初期化される。以下、リセット処理を実行させるためのリセットボタン512の操作を単に「リセット操作」と記載する場合がある。
メイン制御基板300には各種の電子部品が設けられる。具体的には、メインCPU301、メインROM302、メインRAM303、抵抗、コンデンサ、コネクタ、設定表示部36およびメイン表示器40を含む各種の電子部品がメイン制御基板300に実装される。コネクタは、メイン制御基板300と他の制御装置とを電気的に接続するために用いられる。
<遊技機の回路>
遊技機1の構造の説明は以上である。以下において、図4を用いて遊技機1が備える各回路の機能について説明する。遊技機1は、図4に示すように、リール基板100、中継基板200、メイン制御基板300、サブ制御基板400および電源基板500を具備する。
<メイン制御基板>
メイン制御基板300は、図4に示すように、メインCPU301とメインROM302とメインRAM303と乱数発生器304とI/F(インターフェース)回路305とを含んで構成される。なお、メインCPU301とメインROM302とメインRAM303とを、別体の電子機器として具備してもよいし、各要素が一体的に構成されたワンチップ型のマイクロコンピュータとして具備してもよい。
メインROM302は、メインCPU301により実行される制御プログラムおよび各種のデータ(例えば当選エリア抽選テーブル)を不揮発的に記憶する。メインRAM303は、メインCPU301が実行する各処理で用いられる各種のデータを記憶する。
メインCPU301は、メインROM302に記憶される制御プログラムを読み込み、遊技の進行に合わせて所定の処理を行うことにより、サブ制御基板400と各リール12とメダルを払出すホッパー520と表示器MLとを含む各種の機器を制御する。
乱数発生器304は、後述する内部抽選処理において用いられる乱数値R1を生成する。本実施形態の乱数発生器304は、カウンタ回路とサンプリング回路とパルス発生回路(何れも図示略)とを具備し、ハードウェア乱数を生成する。具体的には、パルス発生回路は所定の周期でカウンタ回路に信号を出力する。カウンタ回路の数値は、パルス発生回路から信号が入力される毎に「1」だけインクリメントされる。サンプリング回路は、遊技者が遊技の開始操作をした場合に、カウンタ回路の数値を乱数値R1として記憶する。乱数値R1は、数値「0」~「65535」の範囲で生成される。なお、ソフトウェア乱数を乱数値R1として採用してもよい。
本実施形態においては、乱数値R1に加え乱数値R2が生成される。乱数値R2は、メインCPU301に内蔵されるレジスタから取得されるソフトウェア乱数であり、数値「0」~「255」の範囲で生成される。後述するように、乱数値R2は、回胴演出決定処理で用いられる。以上の回胴演出決定処理では、回胴演出(疑似遊技)の種類が抽選により決定される。回胴演出では、通常の遊技とは相違する態様で各リール12が制御される。また、メインCPU301は、乱数値R3を生成する。乱数値R3は、数値「0」~「255」の範囲で生成される。乱数値R3は、後述するバトル勝利決定処理等で用いられる。
I/F回路305は、各種の操作部(例えばスタートレバー24)の各スイッチSW(例えばスタートスイッチ24SW)からの信号および各センサSE(例えばメダルセンサ34SE)からの信号をメインCPU301に入力する。各スイッチSWおよび各センサSEからの信号は、ハイレベルまたはローレベルの信号である。なお、本実施形態においては、説明のため、第1のレベル(ハイレベルまたはローレベル)の信号をON信号と表記し、第2のレベル(ローレベルまたはハイレベル)の信号をOFF信号と表記する。ON信号である第1のレベルがハイレベルであるかローレベルであるかは、スイッチSWまたはセンサSEの種別に応じて設定される。また、スイッチSWからON信号(OFF信号)が出力されていることを「スイッチSWがON状態(OFF状態)である」と記載する場合がある。
I/F回路305は、表示器ML、ホッパー520および各リール12を駆動させる各種の信号をメイン制御基板300の外部に出力する。また、I/F回路305は、サブ制御基板400に各種のコマンドを出力する。なお、不正なコマンドがメイン制御基板に入力されることを防止するため、サブ制御基板400からのコマンドは、メイン制御基板300で受信されない。
リール基板100には、メイン制御基板300からの信号が入力される。リール基板100は、メイン制御基板300からの信号に応じて、駆動パルスを各リール12に出力する。リール基板100からの駆動パルスに応じて、各リール12の各ステッピングモーター101が駆動される。
ステッピングモーター101は、複数個(4つ)のコイルを具備する。各コイルのうち励磁されるコイルの組合せは、リール基板100から駆動パルスが入力される毎に順次に切り替わり、励磁されるコイルの組合せが順次に切り替わることにより、各リール12が回転する。具体的には、ステッピングモーター101の励磁されるコイルの組合せが1回切り替えられると、リール12が所定の角度だけ回転する。例えば、パルスが24回付与された場合に、リール12は1コマ(単位領域U)分の角度だけ回転し、パルスが504回付与された場合に、リール12は1回転する。以上の構成では、駆動パルスが付与される時間間隔が短いほどリール12の回転速度は速くなる。
メイン制御基板300には、複数のリールセンサ111(111L、111C、111R)からのON/OFF信号がリール基板100を介して入力される。各リールセンサ111のうちリールセンサ111Lはリール12Lに対応し、リールセンサ111Cはリール12Cに対応し、リールセンサ111Rはリール12Rに対応する。各リールセンサ111は、対応するリール12の回転角度が基準位置である場合にON信号を出力する。他方で、各リール12の回転角度が基準位置以外である場合、各リールセンサ111は、OFF信号を出力する。メイン制御基板300のメインCPU301は、各リールセンサ111からの信号と各ステッピングモーター101へ駆動パルスが出力された回数とから、各リール12の回転角度を判別することができる。
中継基板200は、メイン制御基板300から表示器MLへの信号を中継する。メイン制御基板300から出力された信号に応じて、表示器MLが駆動される。また、中継基板200は、各操作部(スタートレバー24など)の操作を検出する各センサ(後述のスタートスイッチ24SWなど)からメイン制御基板300に入力されるON/OFF信号を中継する。具体的には、中継基板200は、図4に示すように、1BETスイッチ21SW、MAX-BETスイッチ22SW、精算スイッチ23SW、スタートスイッチ24SW、停止スイッチ25SWおよびメダルセンサ34SEからのON/OFF信号を中継する。また、図4に示すように、電源基板500は、リセットスイッチ512SEおよび払出センサ112SEを含む各種のセンサまたはスイッチのON/OFF信号を中継する。
1BETスイッチ21SWは、遊技者による1BETボタン21の操作を検出する。また、1BETスイッチ21SWからのON信号は、中継基板200を介して、メイン制御基板300のI/F回路305に入力される。メインCPU301は、1BETスイッチ21SWからのON信号が入力された場合、1枚のメダルを賭けメダルに加算する。
MAX-BETスイッチ22SWは、遊技者によるMAX-BETボタン22の操作を検出する。また、MAX-BETスイッチ22SWからのON信号は、中継基板200を介して、メイン制御基板300のI/F回路305に入力される。メインCPU301は、MAX-BETスイッチ22SWからのON信号が入力された場合に、規定枚数のメダルを賭けメダルとして設定する。
精算スイッチ23SWは、遊技者による精算ボタン23の操作を検出する。精算スイッチ23SWからのON信号は、中継基板200を介して、メイン制御基板300のI/F回路305に入力される。
精算スイッチ23SWからのON信号が入力された場合、または、入賞にかかる図柄の組合せが有効ラインに表示された場合、メインCPU301は、ホッパー520に対してホッパー駆動信号を出力する。ホッパー駆動信号は、メイン制御基板300から電源基板500を介してホッパー520に入力される。ホッパー520は、ホッパー駆動信号が入力されると、メダルの払出しを行う。
払出センサ112SEは、ホッパー520から1枚のメダルが払い出される毎に、払出信号をメイン制御基板300に出力する。具体的には、ホッパー520の排出スリット521bを通過するメダルが検知される位置に、払出センサ112SEが設けられる。払出センサ112SEは、メダルを検知した場合、払出信号を出力する。払出信号は、電源基板500を介してメイン制御基板300に入力される。メインCPU301は、払出信号が入力された回数を計数することで、払い出されたメダルの枚数を判別することができる。
電源スイッチ511SWは、電源ボタン511の操作によりON状態またはOFF状態に切り替えられる。電源スイッチ511SWがON状態では、電源装置510から遊技機1に電源が供給され、電源スイッチ511SWがOFF状態では、電源装置510から遊技機1への電源が遮断される。電源装置510は、電源が供給されると直流電圧を生成する。電源装置510で生成された直流電圧は、電源基板500を介してホッパー520を含む各種の装置に供給される。
リセットスイッチ512SWは、電源装置510に設けられ、リセットボタン512が操作されるとメイン制御基板300にリセット信号を出力する。リセット信号は、電源基板500を介してメイン制御基板300に入力される。メインCPU301は、リセット信号を受信すると、メインRAM303の所定の記憶領域を初期化し、例えばエラー状態を解除する。なお、複数個のリセットスイッチ512SW(リセットボタン512)を設ける構成としてもよい。例えば、電源装置510に設けられたリセットスイッチ512SWに加え、施錠装置4にリセットスイッチを設けてもよい。以上の構成において、例えば、施錠装置4の鍵穴に鍵を挿入し、右に鍵を回転させた場合に前面扉3が解錠され、左に鍵を回転させた場合にリセットスイッチからリセット信号が出力される構成が好適に採用される。
図4に示す設定変更スイッチ37SWは、設定変更ボタン37の操作を検出する。設定変更スイッチ37SWからのON信号は、メイン制御基板300に入力される。設定変更スイッチ37SWからのON信号が入力されると、メインCPU301は、設定表示部36の表示を更新する。また、設定表示部36に設定値が表示されない期間において、設定変更スイッチ37SWからのON信号が入力された場合、メインCPU301は、指示込役物比率(後述)を貯留枚数表示器16に表示させる。メダルセンサ34SEは、メダル投入部8から投入されたメダルを検出する。
メイン制御基板300には、複数の停止スイッチ25SW(25SWL、25SWC、25SWR)からのON/OFF信号が中継基板200を介して入力される。各停止スイッチ25SWのうち停止スイッチ25SWLは停止ボタン25Lに対応し、停止スイッチ25SWCは停止ボタン25Cに対応し、停止スイッチ25SWRは停止ボタン25Rに対応する。メインCPU301は、ON信号が入力された停止スイッチ25SWに対応するリール12の停止制御をする。具体的には、停止スイッチ25SWLからON信号が入力された場合は、リール12Lの停止制御をする。同様に、メインCPU301は、停止スイッチ25SWCからON信号が入力された場合は、リール12Cの停止制御をし、停止スイッチ25SWRからON信号が入力された場合は、リール12Rの停止制御をする。
スタートスイッチ24SWは、遊技者によるスタートレバー24の操作を検出する。スタートスイッチ24SWからのON信号は、中継基板200を介して、メイン制御基板300のI/F回路305に入力される。メインCPU301は、スタートスイッチ24SWからのON信号が入力された場合に、例えば、各ステッピングモーター101を制御して各リール12を回転させる。また、設定変更スイッチ37SWからのON信号がメイン制御基板300に入力される。
本実施形態のスタートスイッチ24SWは、スタートレバー24が操作された方向を検出可能に形成される。具体的には、スタートスイッチ24SWは、遊技者側から見てスタートレバー24を押上げる押上操作、押下げる押下操作、右側に倒す右側操作、左側に倒す左側操作の何れかを個別に検出可能である。例えば、スタートスイッチ24SWを、スタートレバー24が押上操作された場合にON信号を出力するスタートスイッチ24SWUと、押下操作された場合にON信号を出力するスタートスイッチ24SWDと、右側操作された場合にON信号を出力するスタートスイッチ24SWRと、左側操作された場合にON信号を出力するスタートスイッチ24SWLとを含む複数のセンサで構成する。以上の構成によれば、例えば、スタートレバー24が押下操作された場合と押上操作された場合とで、実行される演出を異ならせることができる。
メインCPU301は、遊技の進行に応じて各種の遊技情報(連役比率、役物比率、直近連役比率、直近役物比率、指示込役物比率、ボーナス遊技比率)を算出し、当該遊技情報に応じた表示情報をメイン表示器40に表示させる。表示情報は、各遊技情報に対応する各識別情報と、当該遊技情報の大きさを示す割合情報とを含む。
メイン表示器40は、第1表示部40Xと第2表示部40Yとを含んで構成される。第1表示部40Xは、上述した識別情報を表示する。また、第2表示部40Yは、上述した割合情報を表示する。第1表示部40Xは2個の7セグメントディスプレイで構成され、第2表示部40Yは2個の7セグメントディスプレイで構成される。メイン表示器40は、遊技機1の電源が投入された場合、表示情報の表示を開始し、その後、電源が遮断されるまで継続する。詳細には後述するが、各種の遊技情報に対応する複数の表示情報をメイン表示器40は表示する。各表示情報は、予め定められた時間間隔(約5秒)で切換えて表示される。
<サブ制御基板>
サブ制御基板400は、液晶表示装置30、スピーカー(31、32)および各ランプ(例えば演出用ランプ28)を制御する。図4に示すように、サブ制御基板400は、演出制御基板410と画像制御基板420とサウンド基板430とを含む複数の基板で構成される。また、サブ制御基板400には、演出ボタンスイッチ26SWと方向指定スイッチ27SWとを含む各種のセンサと、筐体ランプ5と演出用ランプ28と停止操作順序表示ランプ29とレバー演出用ランプ42と上部ランプ35とを含む各種のランプが電気的に接続される。
また、図4に示すように、サブ制御基板400には、音量調整スイッチ44が電気的に接続される。音量調整スイッチ44は、遊技機1のマスター音量を調整するのに用いる。音量調整スイッチ44としては、例えば、ディップスイッチが好適に採用される。上述したように、マスター音量は、方向指定ボタン27の操作によっても調整することができる。すなわち、マスター音量は、方向指定ボタン27および音量調整スイッチ44の何れかを操作することにより調整される。
本実施形態においては、方向指定ボタン27を操作した場合と音量調整スイッチ44を操作した場合とで調整可能なマスター音量が相違する。具体的には、方向指定ボタン27を操作した場合、数値「1」から数値「5」(5段階)の何れかにマスター音量を調整することができる。一方で、音量調整スイッチ44を操作した場合、数値「1」、数値「3」および数値「5」(3段階)の何れかにマスター音量を調整することができる。なお、方向指定ボタン27を操作した場合と音量調整スイッチ44を操作した場合とで調整可能なマスター音量を同じにしてもよい。
演出制御基板410は、図4に示すように、I/F回路411とサブCPU412とサブROM413とサブRAM414とを含んで構成される。演出制御基板410(サブCPU412)は、筐体ランプ5と演出用ランプ28と停止操作順序表示ランプ29とレバー演出用ランプ42とを含む各種のランプとサウンド基板430とを制御する。また、演出制御基板410は、画像制御基板420に対して、液晶表示装置30に各画像を表示させるコマンドを与える。
サブROM413は、サブCPU412により実行される制御プログラムと各種のデータとを記憶する。例えば、演出の種類を決定するための演出抽選テーブルや各種のランプの点滅パターンを示すランプデータがサブROM413に記憶される。
サブRAM414は、各種のデータを揮発的に格納するワーク領域として機能する。I/F回路411は、メイン制御基板300(I/F回路305)からのコマンドを受信する。ただし、サブ制御基板400からコマンドはメイン制御基板300が受信不可能に構成される。I/F回路411で受信されたコマンドは、サブCPU412に供給される。I/F回路411が受信するコマンドは、例えば、有効ラインに停止した当選役の種別を示す表示当選役コマンドである。
サブCPU412は、サブROM413が記憶する制御プログラムを実行し、サブROM413が記憶する各データに基づいて各種のランプ(例えば筐体ランプ5)とサウンド基板430とを制御する。例えば、サブCPU412は、サブROM413から筐体ランプ5の点滅パターンを示すデータを読み出して、筐体ランプ5を点滅させる。また、サブCPU412は、後述する演出制御処理などで用いる乱数値R4を生成する。乱数値R4としては、例えば範囲0~65535の乱数が好適に採用される。なお、サブROM413は、単一の電子部品で構成してもよいし、複数の電子部品(記憶装置)で構成してもよい。
画像制御基板420は、演出制御基板410からのコマンドに応じて、液晶表示装置30に各種の画像を表示させる。画像制御基板420は、図4に示すように、画像制御CPU421と画像制御ROM422とVDP(Video Display Processor)423とCGROM424とVRAM425とを含んで構成される。
画像制御CPU421は、画像制御ROM422が記憶する制御プログラムを実行し、演出制御基板410からのコマンドに応じた指示をVDP423に与える。CGROM424は、圧縮符号化された画像データ(例えばテクスチャデータ)を記憶する。VDP423は、画像デコーダと描画回路とを含んで構成される(何れも図示略)。画像制御CPU421からの指示がVDP423に入力されると、画像デコーダは、当該指示に応じてCGROM424から画像データを読み出す。画像デコーダは、読み出した画像データを伸長(デコード)し、RAM425に格納する。描画回路は、RAM425に格納された画像データに応じて、各種の画像を液晶表示装置30に表示させる。また、RAM425は、画像制御CPU421の各処理で生成された各種のデータを記憶する。RAM425には、音源IC431に送信する音制御コマンドを記憶するコマンド格納領域が設けられる。
サウンド基板430は、画像制御CPU421に制御されて、音響信号を生成する。サウンド基板430で生成された音響信号は、スピーカー31およびスピーカー32に供給され、音波として出力される。図4に示すように、サウンド基板430は、音源IC431と音源ROM432とを含んで構成される。画像制御CPU421は、サブCPU412からのコマンドに応じてサウンド基板430(音源IC431)を制御する。
音源ROM432は、複数の音響データを圧縮して記憶する。各音響データは、例えば、特定の出玉状態の楽曲、遊技者が停止ボタン25を操作する毎に出力される音声、エラー状態に出力されるエラー音を含む各音響の各々を示すデータである。
音源IC431は、音源ROM432の音響データから音響信号を生成する。また、音源IC431は、デコーダと制御レジスタとA/D変換器(何れも図示略)とを含んで構成される。音源IC431のデコーダは、サブCPU412からの指示に応じて音源ROM432から音響データを読出す。また、音源IC431のデコーダは、読出した音響データの音量を調整した後に、当該音響データを制御レジスタに格納する。制御レジスタには複数の音響データが格納され、制御レジスタに格納された各音響データは、格納された順序でA/D変換器に供給される。A/D変換器は、音響データから音響信号を生成してアンプ433に供給する。アンプ433は、音源IC431(A/D変換器)から供給された音響信号を増幅してスピーカー31およびスピーカー32に供給する。なお、音源IC431を制御するCPUを、サブCPU412および画像制御CPU421とは別に設ける構成としてもよい。
<メインCPUが用いる各データ>
遊技機1の各回路の説明は以上の通りである。以下、図面を用いて、メインROM302に記憶される各種のデータを説明する。
図5は、当選エリア抽選テーブルの概念図である。メインCPU301は、後述する内部抽選処理において、当選エリア抽選テーブルと乱数値R1とを用いて、当選エリアを決定する。図5に示すように、各当選エリア抽選テーブルは、複数の当選エリアと各当選エリアに対応する各抽選値とを含んで構成される。図5には、各当選エリアの名称が示される。当選エリア抽選テーブルは、設定値(1から6)毎にメインROM302に記憶される。
図5には、設定値「1」の場合に参照される当選エリア抽選テーブルおよび設定値「2」の場合に参照される当選エリア抽選テーブルが例示される。詳細には後述するが、設定値「1」が設定された場合の遊技性は、他の設定値が設定された場合の遊技性と大きく異なる。具体的には、設定値「1」が設定された場合、他の設定値が設定された場合と比較して、非内部中状態および内部中状態において、打順ベル(01~04)の当選確率が小さく、共通1枚ALLが当選する確率が高い。
以上の構成では、後述の周期中状態(比較的不利な出玉状態)におけるメダルの獲得期待値(後述)は設定値「1」で最も高くなる一方、後述のAT状態(比較的有利な出玉状態)における獲得期待値は設定値「1」で最も低くなる。したがって、設定値「1」が設定された場合、他の設定値が設定された場合と比較して、ギャンブル性が著しく低下する。以上の事情から、遊技者によっては面白味に欠けると感じる場合があるため、遊技機1の管理者によっては、設定値「1」を原則設定しない場合がある。
当選エリア抽選テーブルの各当選エリアは、図6に示す当選役決定テーブルで規定される各当選役を指定する。例えば、当選エリア番号「01」の「リプレイ1」が内部抽選処理で決定された場合を想定する。当選エリア番号「01」は、図6に示すように、当選役「中段リプレイ」、当選役「右下リプレイ」、当選役「セブンリプレイ」および当選役「BARリプレイ2~4」を指定する。すなわち、当選エリア「リプレイ1」が当選した遊技において、複数種類の当選役が重複して指定される。当選エリアで指定された当選役の図柄の組合せは、有効ラインへの停止が許可される。
当選エリア抽選テーブルの各抽選値は、内部抽選処理において乱数値R1に減算される。具体的には、内部抽選処理において、メインCPU301は、乱数値R1から各当選エリアに対応する各抽選値を当選エリアの昇順に減算していく。内部抽選処理において、乱数値R1から抽選値を減算した結果が負数となった当選エリアが決定される。乱数値R1に減算した場合に負数になる確率は、抽選値が大きいほど高くなるため、当選エリアのうち抽選値が大きい当選エリアほど当選する確率が高くなる。
図5に示すように、当選エリア抽選テーブルは、遊技状態毎の各抽選値を含んで構成される。各遊技状態は、非内部中状態と内部中状態とボーナス作動状態とを含む。本実施形態では、各遊技状態における規定枚数は共通して3枚である。各遊技状態のうち非内部中状態には、設定値が設定(変更)された場合またはボーナス作動状態が終了した後に移行する。なお、内部中状態において設定値が変更された場合、内部中状態が維持される構成としてもよい。
内部中状態は、RBB役の当選状態が持越されている(以下、単に「RBB役が持越されている」等と記載する)遊技状態である。具体的には、本実施形態では、RBB役を含む各種の当選役が各遊技で決定される。RBB役以外の当選役は、当該当選役の図柄組合せが停止表示されたか否かによらず、次回の遊技に持越されない。一方、RBB役の図柄組合せが今回の遊技で停止表示されない場合、次回以降の遊技にRBB役が持越される。
例えば、図6に示す通り、当選エリア「重複役1」が決定された遊技では、RBB役に加え、当選役「チャンス役1~8、左失敗役1~3、中失敗役1,2、右失敗役」(共通1枚1)の図柄組合せが停止表示可能になる。以上の当選エリア「重複役1」が決定された遊技でRBB役の図柄組合せが停止表示されない場合、RBB役が次遊技以降に持ち越され(内部中状態へ移行し)、他の当選役は次遊技に持越されない。以上の内部中状態は、ボーナス作動状態が開始されるまで維持される。なお、本実施形態の内部中状態には、RBB役が当選した遊技が含まれる。
ボーナス作動状態には、RBB役に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合に移行する。ボーナス作動状態は、27枚を超えるメダルが払出された場合に終了する。ボーナス作動状態が終了した場合、メインCPU301は、非内部中状態に移行する。ボーナス作動状態の各遊技では、図5に示す通り、当選エリア「共通1枚ALL」または当選エリア「共通ベルALL」が当選する。
当選エリア「共通ベルALL」が当選した遊技では、払出枚数が8枚の当選役(ベル役)が有効ラインに停止表示される。また、当選エリア「共通1枚ALL」が当選した遊技では、払出枚数が1枚の当選役が有効ラインに停止表示される。以上の各当選役は、ボーナス作動状態において、停止操作順序および停止操作位置によらず有効ラインに停止表示される。
なお、本実施形態では、非内部中状態において、当選エリア「RBB」が当選した場合(RBB役が単独で当選した場合)にのみ、RBB役を停止表示可能である。また、一旦RBB役が取りこぼされると、その後の内部中状態において、他の当選役が必ず当選するため、RBB役の図柄組合せは停止表示できない。すなわち、本実施形態では、原則、内部中状態で遊技が実行される。
図7は、図柄組合せテーブルの概念図である。図柄組合せテーブルは、各当選役が当選した遊技において、有効ラインへの停止が許可される図柄の組合せを規定する。例えば、当選役「RBB役」が当選した遊技においては、「ブランク1-ブランク1-ブランク2」の図柄組合せが有効ラインに停止することが許可される。また、例えば、当選役「セブンリプレイ」が当選した遊技においては、「セブン-セブン-セブン」「セブン-BAR1-セブン」「セブン-リプレイ-セブン」「スイカ-セブン-セブン」「スイカ-BAR1-セブン」「スイカ-リプレイ-セブン」の図柄組合せが有効ラインに停止可能になる。
図柄組合せテーブルは、図7に示すように、各図柄組合せの許可ビット番号と各当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止した場合のメダルの払出枚数とを含んで構成される。図7には、各当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止した場合の払出枚数が示される。例えば、当選役「中段ベル」の図柄組合せ「ベル-ベル-ベル」が有効ラインに停止表示された場合の払出枚数は「8」枚である。また、RBB役の図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合の払出枚数は「0枚」である。
図7に示すように、当選役「チャンス役1~9」「チェリー役1、2」「スイカ役1、2」「ベル役(中段ベル、右上ベル、下段ベル、右下ベル、上段ベル)」「左失敗役(1~3)」「中失敗役(1、2)」「右失敗役」を含む各当選役の何れかに係る図柄組合せが有効ラインに表示されると、各当選役に応じた払出枚数のメダルが遊技者に付与される。本実施形態においては、有効ラインに表示された場合にメダルが払い出される当選役を「入賞当選役」という。また、入賞当選役の図柄組合せが有効ラインに停止表示されることを単に「入賞」という場合がある。
当選役「中段リプレイ」「右下リプレイ」「セブンリプレイ」「BARリプレイ(1~4)」の何れかが有効ラインに表示されると、次回の遊技が再遊技に設定される。本実施形態においては、有効ラインに表示された場合に次回の遊技が再遊技となる当選役を総称して「リプレイ」という場合がある。複数の当選役が重複して当選した場合、リプレイは、他の当選役より優先して有効ラインに停止表示され、RBB役は、他の当選役より優先順位が低い。ただし、入賞当選役よりボーナス役の優先順位が高い構成としてもよい。
図柄組合せテーブルの各許可ビット番号は、メインRAM303の表示許可ビット格納領域の各表示許可ビットを指定する。表示許可ビット格納領域は、複数の表示許可ビットを含んで構成され、各表示許可ビットは、各当選役に対応する。例えば、当選エリア番号「01」の「リプレイ1」が当選して、当選役「中段リプレイ」「右下リプレイ」「セブンリプレイ」および「BARリプレイ2~4」の図柄組合せが有効ラインに停止許可された場合を想定する。以上の場合では、表示許可ビット格納領域の許可ビット番号「01」~「03」、「05」~「07」で指定される表示許可ビットが「1」に設定され、その他は「0」に設定される。
メインRAM303は、後述の表示判定処理において、表示許可ビット格納領域と対比される表示役格納領域を記憶する。表示役格納領域は、複数の表示可能ビットを含んで構成され、各表示可能ビットは、各当選役に対応する(表示許可ビット格納領域と同様)。また、各表示可能ビットは、当該表示可能ビットに対応する当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止する可能性がある場合に「1」に設定され、対応する当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止する可能性がない場合に「0」に設定される。例えば、各リール12が回転を開始した時点においては、全ての当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止する可能性があるため、全ての表示可能ビットが「1」に設定される。また、表示役格納領域の各表示可能ビットは、各リール12が停止する毎に更新され、全てのリール12が停止した時点において、実際に有効ラインに停止した当選役に係る図柄組合せに対応する表示可能ビットのみが「1」になる。
内部抽選処理で当選した当選役は、遊技者の各停止ボタン25の操作態様に応じて、有効ラインに停止する。具体的には、各当選役は、各停止ボタン25の停止操作位置および停止操作順序の組合せ(以下「停止操作態様」と記載する場合がある)に応じて、有効ラインに停止する。例えば、停止操作位置から4コマ(停止操作位置を含めて5コマ)の範囲(以下「引込範囲」という)内に位置する図柄が有効ラインに停止可能であり、引込範囲外に位置する図柄は、当選役を構成する図柄であっても有効ラインに停止されない(いわゆる「取りこぼし」が発生する)。ただし、入賞可能な当選役の図柄が引込範囲に位置する場合、当該図柄を必ず有効ラインに停止させる(当該図柄が複数個引込範囲に位置する場合は何れか1個を有効ラインに停止させる)。
また、上述したとおり、一回の遊技において、複数種類の当選役が重複して当選する場合がある。複数種類の当選役が当選した遊技においては、例えば停止操作の順序および停止操作位置に応じた当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止する。本実施形態では、今回の遊技で当選している当選役の種類、停止操作順序および停止操作位置の組合せと、停止表示する図柄組合せとが、当選エリア毎に一対一に対応付けられる。
以上の通り、入賞する当選役の種類は、停止操作順序に応じて変化する。詳細には後述するが、本実施形態では、メダルの払出枚数が一方的に有利となる停止操作順序が設けられる遊技状態(非内部中状態、内部中状態)へ移行可能である。以下、メダルの払出枚数が一方的に有利となる停止操作順序を「有利押順」と記載し、有利押順以外の停止操作順序を「不利押順」と記載する場合がある。また、停止操作位置がランダムの場合における、特定の停止操作順序で遊技した際のメダルの払出枚数の期待値を、当該停止操作順序での「獲得期待値A」と記載する場合がある。以上の獲得期待値Aは、不利押順で遊技した場合より有利押順で遊技した場合に多くなる。ただし、詳細には後述するが、出玉状態によっては、有利押順で遊技した場合、上述の指示表示器16の指示機能の性能が低下するペナルティ制御が実行される。
図8(a)および図8(b)は、獲得期待値Aの具体例を説明するための図である。図8(a)には、各遊技状態(内部中状態、非内部中状態、ボーナス作動状態)のうち内部中状態における獲得期待値Aの具体例が示される。図8(b)には、各遊技状態のうち非内部中状態における獲得期待値Aの具体例が示される。
図8(a)および図8(b)には、各当選エリアが当選した遊技において、有効ラインに停止表示可能となる(引込の対象となる)当選役の払出枚数が停止操作順序毎に示される。なお、リプレイの図柄組合せが有効ラインに停止表示されると、メダルは払出されず、再遊技の権利が付与される(3枚のメダルが自動で投入される)。ただし、本実施形態の獲得期待値Aは、リプレイの図柄組合せが有効ラインに停止表示された際に3枚のメダルが払出されたものとして算出される。
上述した通り、本実施形態では、各停止操作順序相互で獲得期待値Aが相違する場合がある。以下、説明のため、「左第1停止、中第2停止、右第3停止」の停止操作順序を単に「左中右」と記載する場合がある。その他の停止操作順序についても同様である。また、本実施形態では、「左中右」「左右中」「中左右」「中右左」「右左中」「右中左」の6種類の停止操作順序の各々を「順序1」「順序2」「順序3」「順序4」「順序5」「順序6」と記載する場合がある。さらに、以上の停止操作順序のうちの任意の1個を単に「順序m」と記載する場合がある。「m」は数字「1」から数字「6」までの整数である。また、図8(a)および図8(b)に示す通り、「左中右」(順序1)の獲得期待値Aを「獲得期待値A1」と記載する場合がある。同様に、「左右中」(順序2)から「右中左」(順序6)までの各停止操作順序の各獲得期待値Aを「獲得期待値A2」から「獲得期待値A6」と記載する場合がある。
以下において、獲得期待値Aの算出方法を詳細に説明する。停止操作の順序m(m=1、2、3…6)の獲得期待値Amは、以下の数1に示す数式により求められる。なお、本実施形態では、説明のため、各当選エリアのグループ毎に、グループ番号n(n=1、2、3…14)を付与する。例えば、リプレイ1、リプレイ2およびリプレイ3を含む当選エリアのグループには、グループ番号1が付与される(n=1)。数1における、「n」はグループ番号を意味する。
Figure 0007276926000002
数1における「Hnm」は、グループ番号nの当選エリアが当選した遊技で、順序mで停止操作した場合に付与可能な払出枚数を意味する。すなわち、払出枚数Hnmは、グループ番号nの当選エリアが当選した遊技で、順序mで停止操作した場合に入賞可能な(引込の対象となる)当選役の払出枚数を意味する。上述した通り、共通の当選エリアが当選した遊技であっても、停止操作順序に応じて入賞可能な当選役は変化する。したがって、払出枚数Hnmは、当選エリアが共通であっても(nが共通であっても)、順序mに応じて変化する。
数1における「Pan」は、グループ番号nの各当選エリアの何れかが当選する確率を意味する。数1における「Pbnm」は、グループ番号nの当選エリアが当選した際に、順序mで停止操作した場合における、当選役の引込確率を意味する。以上の引込確率Pbとは、当選役が停止表示される順序(引込の対象となる順序)で停止操作された場合において、停止操作位置がランダムな場合における、当該当選役が入賞する確率である。上述した通り、共通の当選エリアが当選した場合であっても、停止操作順序に応じて引込の対象となる当選役が変化する。したがって、当選エリアが共通の遊技であっても、停止操作順序に応じて、引込確率Pbnmが変化する。なお、グループ番号nが共通の各当選エリアでは、順序mが共通の場合、払出枚数Hnmと引込確率Pbnmとの組合せは共通する。
図8(a)に示す通り、内部中状態において、打順ベル01~04以外の当選エリアが当選した遊技では、払出枚数Hnmが停止操作順序mによらず変化しない。また、打順ベル01~04以外の当選エリアが当選した遊技では、停止操作順序mによらず引込確率Pbnmが共通である。一方、打順ベル01~04が当選した遊技では、停止操作順序mに応じて払出枚数Hnmが変化する。例えば、打順ベル01が当選した遊技では、「中左右」で停止操作すると8枚ベルが入賞するが、他の順序で停止操作すると1枚役が引込の対象となる。また、打順ベル02が当選した遊技では、「中右左」で停止操作すると8枚ベルが入賞するが、他の順序で停止操作すると1枚役が引込の対象となる。
同様に、打順ベル03が当選した遊技では、「右左中」で停止操作すると8枚ベルが入賞するが、他の順序で停止操作すると1枚役が引込の対象となり、打順ベル04が当選した遊技では、「右中左」で停止操作すると8枚ベルが入賞するが、他の順序で停止操作すると1枚役が引込の対象となる。図8(a)に示す通り、何れの打順ベルが当選した場合であっても左1stで停止操作すると8枚ベルは入賞せず、1枚役が引込の対象となる。
本実施形態では、各打順ベルの当選確率Panは共通である(上述の図5参照)。以上の構成では、図8(a)に示す通り、「中左右」での獲得期待値A3と「中右左」での獲得期待値A4と「右左中」での獲得期待値A5と「右中左」での獲得期待値A6とは内部中状態において共通である(A3~6=AH)。また、「左中右」での獲得期待値A1と「左右中」での獲得期待値A2とは内部中状態において共通である(A1、2=AJ)。なお、獲得期待値A1と獲得期待値A2との差が「0」より大きく「0.01」以下となる構成としてもよい。同様に、獲得期待値A3~6相互の差が「0」より大きく「0.01」以下となる構成としてもよい。
本実施形態では、内部中状態において、左1stが不利押順となり、中1stおよび右1st(変則押順)が有利押順となる。具体的には、中1stまたは右1st(変則押順)での獲得期待値AHは、左1stでの獲得期待値AJと比較して数値「0.1」より大きい(AH-AJ>0.1)。
以下、説明のため、特定の当選エリアが当選した遊技において、入賞する当選役および当該当選役が入賞する停止操作態様(順序、位置)が各遊技で共通であることを、単に各遊技で「停止制御が共通」と記載する場合がある。各遊技における停止制御は、当選エリアが共通であれば、内部中状態と非内部中状態とで原則共通である。ただし、打順ベル01~04が当選した遊技では、内部中状態と非内部中状態とで停止制御が例外的に相違する。
具体的には、図8(b)に示す通り、非内部中状態では、打順ベル01~04が当選した遊技において、停止操作順序によらず1枚役が引込の対象となる。例えば、上述した通り、打順ベル01が内部中状態で当選した遊技で「中左右」で停止操作すると、8枚ベルが入賞する。一方、打順ベル01が非内部中状態で当選した遊技では、「中左右」で停止操作したとしても、1枚役が引込の対象となる。
以上の本実施形態では、図8(b)に示す通り、非内部中状態において、各停止操作順序の各獲得期待値A(1~6)は全て共通になる。具体的には、非内部中状態における各獲得期待値Aは、内部中状態における左1stでの獲得期待値AJと共通になる。すなわち、非内部中状態では有利押順および不利押順が設けられない。なお、非内部中状態において、獲得期待値A1~6相互の差が「0」より大きく「0.01」以下となる構成としてもよい。また、非内部中状態においても、内部中状態と同様に、左1stが不利押順となり、変則押順が有利押順となる構成としてもよい。
なお、本実施形態では、非内部中状態で重複役1に当選した遊技では、内部中状態で共通1枚役1に当選した遊技と停止制御が共通になる。同様に、重複役2に当選した遊技では、共通1枚役2に当選した遊技と停止制御が共通になる。また、本実施形態では、遊技状態によらず、変則押順で停止操作した場合にペナルティ制御が実行される。
図9は、メインCPU301の出玉状態の遷移を説明するための図である。メインCPU301は、非有利区間または有利区間の何れかで遊技を制御する。なお、出玉状態が遷移する際に、遊技状態は原則維持される。また、遊技状態が遷移する際に、出玉状態は原則維持される。
非有利区間は、後述の有利区間移行処理を除き、指示機能に係る処理(出玉状態の移行に関係する処理(更新処理、抽選処理)、指示表示器16における指示を実行するための処理など)が一切実行されない区間である。すなわち、非有利区間は、指示表示器16における指示が実行されない区間である。一方、有利区間は、指示機能に係る処理が実行される区間である。すなわち、有利区間は、指示表示器16における指示が実行され得る区間である。
本実施形態では、現在の出玉状態を示す出玉状態フラグおよび現在の遊技状態を示す遊技状態フラグがメインRAM303に記憶される。メインCPU301は、各遊技において、出玉状態フラグを示す出玉状態コマンドをサブCPU412に送信する。サブCPU412は、出玉状態コマンドが示す出玉状態に応じて演出を決定する。遊技状態フラグは、現在の遊技状態を判定する際に参照される。
有利区間は、原則、後述する各種の抽選処理(バトル勝利決定処理など)で非有利区間への移行が決定された契機で終了する。ただし、当該契機以外で有利区間が強制的に終了する場合がある。具体的には、有利区間は、当該有利区間における遊技回数が3000回に達した契機で終了する。また、メダルの増加が開始した時点からの純増枚数が2400枚に達した契機で有利区間が終了する。以上の各契機の何れかが成立した場合、現在の出玉状態および遊技状態によらず、有利区間が強制的に終了する。
本実施形態では、上述の純増枚数がMYカウンタにより計数される。また、有利区間における遊技回数が有利区間カウンタにより計数される。以上の各カウンタは、例えば、メインRAM303に設けられる。なお、有利区間における遊技回数が4000回に達した契機で当該有利区間が終了する構成としてもよい。また、本実施形態では、メダルの増加が開始する時点までは、MYカウンタが数値「0」で維持される(MYカウンタが負数に減算されると数値「0」に戻される(後述の図23のSx16、Sx17参照))構成を採用した。以上の本実施形態の構成に替えて、MYカウンタが負数に減算されたとしても、そのまま減算され続ける構成としてもよい。以上の構成では、例えば、MYカウンタが「-1000枚」の時点からメダルの増加が開始し、その後、MYカウンタが「2400枚」に達した場合、一連のメダルの増加期間で遊技者に付与されるメダル枚数は「3400枚」になる。以上の構成において、有利区間が強制的に終了する契機として、MYカウンタが2400枚に達した契機のみを採用してもよい。
図9に示す通り、本実施形態では、有利区間であることを条件に、周期中状態、バトル状態、CZ準備状態、CZ状態、特殊CZ状態、ポイント高確状態、AT状態およびエンディング状態に制御可能になる。本実施形態では、各出玉状態のうち、指示表示器16における指示が実行される出玉状態を「指示期間」と総称する場合がある。また、指示表示器16における指示が実行されない出玉状態を「非指示期間」と総称する場合がある。本実施形態では、AT状態およびエンディング状態が指示期間であり、他の出玉状態は非指示期間である。
非有利区間において、予め定められた当選エリアが当選すると、有利区間の各出玉状態のうち特定の出玉状態(CZ準備状態、周期中状態)へ移行する。本実施形態では、当選エリア「リプレイ1」「RBB」以外(上述の図5参照)が当選した契機で、非有利区間から有利区間へ移行する。非有利区間から有利区間へ移行する遊技では、有利区間移行処理(図9の処理0)が実行される。なお、本実施形態では、上述の当選エリアが当選した遊技で、必ず有利区間が開始される構成を採用した。しかし、当該当選エリアが当選した契機で予め定められた抽選が実行され、当該抽選で当選した場合に有利区間が開始され、ハズレの場合は非有利区間が維持される構成としてもよい。
有利区間移行処理の内容は、遊技状態(非内部中状態、内部中状態)に応じて変化する。具体的には、上述した通り、設定値が変更された直後(遊技場が開店した直後)を除き、原則、内部中状態で遊技が実行される。したがって、有利区間移行処理は、原則、内部中状態で実行される。以上の本実施形態では、ボーナス作動状態において有利区間移行処理は実行されない。ただし、非内部中状態とボーナス作動状態とで共通の確率で当選する当選エリアを設け、ボーナス作動状態において当該当選エリアが当選した際に有利区間移行処理が実行され得る構成としてもよい。
本実施形態の有利区間移行処理では、遊技開始時の遊技状態が内部中状態であるか非内部中状態であるかに応じて、有利区間における最初の出玉状態が変化する。具体的には、非内部中状態の有利区間移行処理では、各出玉状態のうち周期中状態への移行が決定され得る(図9の矢印(a))。上述した通り、本実施形態では、設定値を変更した直後(遊技場が開店した直後)が非内部中状態になる。以上の構成では、設定値を変更した直後の有利区間移行処理では、周期中状態への移行が決定され得る。
なお、設定値が変更された場合と同様に、上述のリセット操作が実行されると、出玉状態が非有利区間になり、遊技状態が非内部中状態になる。したがって、リセット操作が実行された直後の有利区間移行処理では、設定値が変更された直後の有利区間移行処理と同様に、周期中状態への移行が決定され得る。一方、内部中状態の有利区間移行処理では、各出玉状態のうちCZ準備状態への移行が決定される(図9の矢印(b))。また、非内部中状態から内部中状態へ遊技状態が一旦移行すると、遊技状態は内部中状態で原則維持される。以上の構成では、最初の有利区間移行処理以外では、原則、CZ準備状態への移行が決定される。
詳細には後述するが、本実施形態では、AT状態へ移行するために、遊技者はCZ状態への移行を先ずは目指す。また、CZ状態へはCZ準備状態から移行し、上述した通りCZ準備状態へは非有利区間から移行する(非有利区間→CZ準備状態→CZ状態の順に移行する)。以上の本実施形態では、AT状態へ移行するために、非有利区間への移行させること(現在の有利区間を終了させること)を目指すという遊技性が達成される。ただし、特殊CZ状態へ移行した場合は非有利区間を介さずAT状態へ移行する場合がある。なお、非有利区間からCZ準備状態を介さずCZ状態へ直接移行する構成としてもよい。
図9における遷移図の下側に、当該遷移図に記載された各処理(0~4)に含まれる各処理の具体例を説明するための表を示す。例えば、図9に示す通り、有利区間移行処理は、有利区間設定値決定処理を含む。有利区間設定値決定処理では、有利区間設定値が抽選により決定される。有利区間設定値は、設定値と同様に、数値「1」から数値「6」の6種類から決定され、各種の処理(ポイント高確移行決定処理、バトル勝利決定処理B)において参照される。また、有利区間の開始時に決定された有利区間設定値は、当該有利区間にわたり維持され、有利区間設定値が大きいほど当該有利区間が有利になる。具体的には、有利区間設定値が大きいほど、有利区間が終了するまでの遊技回数の平均値が少なくなる。以上の構成は、有利区間設定値が大きいほど、CZ状態へ移行するまでの遊技回数の平均値が短縮されるとも換言される。
ところで、上述した通り設定値が大きいほど出玉率は高くなる。また、一旦決定された設定値は、遊技機の管理者が設定値を変更するための操作をするまで変化しない(終日変化しない)。したがって、遊技者によっては、設定値が小さい(例えば設定値「2」)と判断した場合、遊技を中止してしまう。
以上の事情を考慮して、本実施形態では、今回の有利区間において決定された有利区間設定値は当該有利区間が終了するまで維持され、次回の有利区間において新たな有利区間設定値が決定される構成を採用した。以上の本実施形態によれば、仮に設定値が小さい場合であっても、比較的有利な有利区間設定値が決定された場合、遊技が継続され易くなるという利点がある。
各出玉状態のうち周期中状態は、比較的不利な出玉状態であり、遊技者に有利な停止操作順序が指示されない非指示期間である。図9に示す通り、周期中状態が開始されると周期開始時処理(図9の処理1)が実行される。周期開始時処理は、特殊CZ決定処理、バトル勝利決定処理B、周期天井判定処理および天井ポイント判定処理を含む。以上の各処理の詳細については後述する。なお、図9においては、周期中状態における処理として周期開始時処理が示される。しかし、実際は、周期中状態が開始する直前の出玉状態(非有利区間、バトル状態、CZ状態、AT状態)の最終遊技で周期開始時処理は実行される(後述の図22参照)。
周期中状態は76回の遊技で終了し、周期中状態が終了するとバトル状態へ移行する(図9の矢印(c))。詳細には後述するが、バトル状態へ移行すると、その後、非有利区間へ移行する場合と移行しない場合とがある。上述した通り、非有利区間へ移行すると、CZ準備状態を介してCZ状態へ移行する。一方、バトル状態から非有利区間へ移行しない場合、その後、周期中状態へ再度移行する(図9の矢印(d))。以上の構成では、非有利区間(CZ状態)へ移行するまで、周期中状態とバトル状態とを繰返すこととなる(矢印(c)→矢印(d)…矢印(c)→矢印(d)と遷移を繰返す)。
周期中状態の各遊技では、周期中ポイント決定処理が実行される。周期中ポイント決定処理では、当選エリアに応じた確率で周期中ポイントが決定される(後述の図16(a)参照)。周期中ポイントが決定されると、当該周期中ポイントが周期中ポイントカウンタに加算される。周期中ポイントカウンタは、今回の周期中状態が開始されてから付与された周期中ポイントの合計を示し、バトル状態へ移行する際に参照される。周期中ポイントカウンタの数値が大きいほど、バトル状態において非有利区間(CZ状態)への移行が決定され易くなる。
ただし、1回の周期中状態において獲得した周期中ポイントの合計値が予め定められた閾値(10000)に達した場合、周期中状態の途中(バトル状態へ移行する前)であっても確定バトル状態へ移行する(図9の矢印(e))。確定バトル状態は、例えば4回の遊技で終了する。確定バトル状態が終了すると、非有利区間へ移行する。本実施形態では、周期中ポイント決定処理で決定された周期中ポイントが液晶表示装置30等で報知される。また、周期中ポイントカウンタの現在値が液晶表示装置30に表示される。なお、周期中ポイントカウンタの現在値および付与される周期中ポイントが秘匿される構成としてもよい。
周期中状態の各遊技では、ポイント高確移行決定処理が実行される。ポイント高確移行決定処理では、当選エリアおよび有利区間設定値に応じた確率で、ポイント高確状態へ移行するか否かが決定される(後述の図15(c)参照)。具体的には、有利区間設定値が大きいほど、ポイント高確状態へ移行し易くなる。ポイント高確状態への移行が決定されると、周期中状態の途中であってもポイント高確状態へ移行する(図9の矢印(f))。
ポイント高確状態は、非指示期間であり、1回の遊技で決定される周期中ポイントの期待値が周期中状態より大きい。ポイント高確状態は例えば10回の遊技で終了し、ポイント高確状態が終了すると周期中状態へ復帰する(図9の矢印(g))。具体的には、ポイント高確状態では、周期中状態の残り遊技回数が減算されない。したがって、例えば周期中状態の残り遊技回数が10回の時点でポイント高確状態へ移行した場合、ポイント高確状態が終了後に、残り遊技回数が10回の状態で周期中状態が再開される。以上の構成では、ポイント高確状態へ移行した場合、ポイント高確状態へ移行しなかった場合と比較して、周期中状態が開始してからバトル状態へ移行するまでの期間(周期中ポイントが加算可能な期間)が実質的に延長される。以上の構成では、例えばポイント高確状態においても周期中状態の残り遊技回数が減算される構成と比較して、ポイント高確状態へ移行した場合、バトル状態へ移行するまでに多くの周期中ポイントを獲得し易くなる。
上述した通り、多くの周期中ポイントを獲得するほどバトル状態において非有利区間への移行が決定され易い。また、有利区間設定値が大きいほどポイント高確状態へ移行し易い。以上の構成は、有利区間設定値が大きいほど非有利区間へ移行するまでの遊技回数が短縮されるとも換言される。なお、ポイント高確状態においても周期中状態の残り遊技回数が減算される構成としてもよい。また、ポイント高確状態において周期中ポイントカウンタが閾値「10000」に達した場合、ポイント高確状態の途中であっても確定バトル状態へ移行する構成としてもよい(周期中状態と同様)。
バトル状態は、非指示期間であり、非有利区間へ移行するか否かが報知される。具体的には、バトル状態は5回の遊技にわたり継続し、味方キャラクタと敵キャラクタとが戦闘する動画像が液晶表示装置30に表示される。また、バトル状態が開始される際にバトル勝利決定処理Aが実行される。バトル勝利決定処理Aでは、周期中状態(ポイント高確状態を含む場合がある)において獲得した周期中ポイントの合計値に応じた確率で、非有利区間へ移行するか否かが決定される(後述の図16(d)参照)。非有利区間への移行が決定されている場合、バトル状態において味方キャラクタが敵キャラクタに勝利する動画像が表示される。一方、非有利区間への移行が決定されていない場合、バトル状態において敵キャラクタが逃走する動画像が表示される。
本実施形態では、バトル状態へ移行する際に実行される上述のバトル勝利決定処理Aに加え、バトル勝利決定処理Bにおいても非有利区間への移行が決定される場合がある。具体的には、バトル勝利決定処理Bは、周期中状態の開始時に(周期開始時処理において)実行される。バトル勝利決定処理Bにおいて非有利区間への移行が決定された場合、バトル勝利決定処理Aにおいて非有利区間への移行が決定された場合と同様に、バトル状態が終了した後に非有利区間へ移行する。また、バトル勝利決定処理Bでは、有利区間設定値が参照される。具体的には、有利区間設定値が大きいほど、バトル勝利決定処理Bにおいて非有利区間に当選し易い。以上の構成では、有利区間設定値が大きいほど、非有利区間(CZ状態)へ移行するまでの遊技回数が短縮されるという効果は格別に顕著である。
バトル状態終了時において非有利区間への移行が決定されていない場合(バトル勝利決定処理Aおよびバトル勝利決定処理Bの双方で不当選の場合)、バトル状態終了後に周期中状態へ移行する(図9の矢印(d))。具体的には、バトル状態が終了した場合、周期中ポイントカウンタが数値「0」に初期化される。したがって、新たな周期中状態が開始される際の周期中ポイントカウンタは数値「0」になる。
ただし、本実施形態では天井ポイントカウンタが設けられ、周期中ポイントカウンタが初期化される前に、当該周期中ポイントカウンタの数値が天井ポイントカウンタに加算される。以上の天井ポイントカウンタは、非有利区間またはAT状態へ移行するまで初期化されない(後述の図17参照)。すなわち、周期中状態およびバトル状態へ繰返し移行する期間において、天井ポイントカウンタは初期化されない。また、周期中状態の各遊技において天井ポイント決定処理が実行される。以上の天井ポイント決定処理では、天井ポイントが抽選により決定され(後述の図16(b)参照)、決定された天井ポイントが天井ポイントカウンタに加算される。
本実施形態では、周期中状態の開始時(バトル状態が終了した直後)において、天井ポイント判定処理が実行される。以上の天井ポイント判定処理では、天井ポイントカウンタが予め定められた閾値(30000)に達したか否かが判定される。また、天井ポイント判定処理は、周期中状態の各遊技においても実行される。天井ポイントカウンタが当該閾値に達したと判断されると、周期中状態の途中であっても上述の確定バトル状態へ移行する(図9の矢印(h))。確定バトル状態が終了すると、非有利区間へ移行する。本実施形態では、天井ポイント決定処理で決定された天井ポイントが液晶表示装置30等で報知される。また、天井ポイントカウンタの現在値が液晶表示装置30に表示される。なお、天井ポイントカウンタの現在値および付与される天井ポイントが秘匿される構成としてもよい。
本実施形態では、周期中状態の各遊技において、途中勝利決定処理が実行される。途中勝利決定処理では、当選エリアに応じた確率で、非有利区間へ移行するか否かが決定される(後述の図16(c)参照)。途中勝利決定処理において非有利区間への移行が決定されると、周期中状態の途中であっても非有利区間へ移行する(図9の矢印(i))。具体的には、途中勝利決定処理において非有利区間への移行が決定されると、所定回数の前兆遊技を介して非有利区間へ移行する。以上の前兆遊技の回数は抽選により決定される。また、以上の前兆遊技では、途中勝利決定処理で当選した可能性が示唆される。
また、本実施形態では周期天井カウンタが設けられ、バトル状態から周期中状態へ移行する際に周期天井カウンタに数値「1」が加算される。以上の周期天井カウンタは、非有利区間またはAT状態へ移行するまで初期化されない。すなわち、上述の天井ポイントカウンタと同様に、周期中状態およびバトル状態へ繰返し移行する期間において、周期天井カウンタは初期化されない。周期中状態の開始時(バトル状態が終了した直後)において、周期天井判定処理が実行され、周期天井カウンタが予め定められた閾値(9)に達したか否かが判定される。周期天井カウンタが当該閾値に達した場合、直ちに確定バトル状態へ移行し(図9の矢印(j))、非有利区間へ移行する。
バトル状態の終了時までに非有利区間への移行が決定されている場合、当該バトル状態が終了した後に非有利区間へ移行する(図9の矢印(k))。本実施形態では、非内部中状態において約1/7.5の確率でRBB役(RBB、重複役1、重複役2の何れか)が当選する。したがって、通常、非内部中状態で周期中状態が開始された場合であっても、その後、バトル状態へ移行するまでには内部中状態へ移行する。すなわち、バトル状態から移行した非有利区間は内部中状態である。また、内部中状態の非有利区間において有利区間が開始されると、当該有利区間の最初の出玉状態はCZ準備状態である。以上の構成では、バトル状態から非有利区間へ移行した場合、通常、新たな有利区間はCZ準備状態から開始される。
CZ準備状態は、非指示期間であり、15回の遊技で終了する。また、CZ準備状態では、CZレベル昇格処理が実行される。CZレベル昇格処理では、当選エリアに応じた確率でCZレベルが昇格する。具体的には、CZ状態が開始された直後では、CZレベル「1」が設定される。CZレベル昇格処理で当選すると、CZレベルに数値「1」が加算される。CZレベルの最大値は数値「3」である。CZ準備状態が終了すると、CZ状態へ移行する(図9の矢印(l))。
CZ状態は、非指示期間であり、12回の遊技で終了する。CZ状態では、各遊技においてAT移行決定処理が実行される。AT移行決定処理では、当選エリアおよびCZレベルに応じた確率で、AT状態への移行が決定される。具体的には、CZレベルが高いほどAT移行決定処理においてAT状態への移行が決定され易い。AT状態への移行が決定されると、AT当選フラグがON状態に変更される。以上のCZ状態は、バトル状態より有利な出玉状態であるといえる。
本実施形態のCZ状態は、AT当選フラグがON状態に変更された場合であっても、合計で12回の遊技が実行されるまで継続する。また、AT当選フラグがON状態に変更された以降のCZ状態では、各遊技において恩恵付与処理が実行される。恩恵付与処理では、当選エリアに応じた確率で、各種の恩恵が付与される。以上の恩恵としては、AT状態における遊技回数の上乗せが含まれる。
CZ状態においてAT当選フラグがON状態に変更された場合、CZ状態が終了した後にAT状態へ移行する(図9の矢印(m))。なお、本実施形態では、AT当選フラグがOFF状態の場合であっても、CZレベルが数値「3」であれば、CZ終了後にAT状態へ移行する。ただし、CZレベルが数値「3」のCZ状態においてもAT移行決定処理が実行される。CZレベルが数値「3」の場合、CZレベルが数値「1」または数値「2」の場合と同様に、AT移行決定処理で当選してAT移行フラグがON状態に変更されるまでは上述の恩恵付与処理が実行されない。CZレベルが数値「3」以外のCZ状態の終了遊技において、AT当選フラグがOFF状態の場合、周期中状態へ移行する(図9の矢印(n))。
AT状態は、指示期間であり、打順ベルが当選した遊技で8枚ベルが入賞する停止操作順序(以下「正解押順」)が指示される。AT状態における指示に従い遊技した場合、各遊技で獲得できるメダルの平均値は約2.7枚である。以上のAT状態は、非指示期間の出玉状態(周期中状態など)より有利になる。
なお、リプレイ(2、3)が当選した遊技では、変則押順でセブンリプレイの図柄組合せが停止表示可能であり、左1stで中段リプレイが停止表示される。AT状態へ移行した直後(所謂、AT準備状態)では、リプレイ(2、3)が当選した遊技でセブンリプレイの図柄組合せが停止表示される停止操作順序(変則押順)が指示される報知演出が実行される。AT状態へ移行してから当該報知演出が実行されるまでは、AT状態の残り遊技回数が減算されない。当該報知演出が実行された以降のAT状態では、リプレイ(2、3)が当選した遊技におい中段リプレイの図柄組合せが停止表示される停止操作順序が報知される。ただし、AT状態でリプレイが当選した遊技では、停止操作順序によらず出玉率が変化しないため、液晶表示装置30において上述の報知演出が実行される場合であっても、指示表示器16では停止操作順序は指示されない。
AT状態では、予め定められた回数の遊技で構成される「セット」が繰返し実行される。具体的には、AT状態における1セットは37回の遊技で構成され、各セットにおいてセット継続決定処理が実行される。セット継続決定処理では、AT状態が次回のセットに継続するか否かが抽選により決定される。セット継続決定処理で当選すると継続確定フラグがON状態に変更される。今回のセットの最終遊技において継続確定フラグがON状態の場合、AT状態が次回のセットに継続する。なお、AT状態の各セットの途中で上乗せ抽選を実行し、当該セットの遊技回数(37回)が上乗せ(延長)され得る構成としてもよい。
AT状態が次回のセットに継続する場合、AT継続時処理(図9の処理3)が実行される。図9に示す通り、AT継続時処理は、非有利区間移行決定処理およびセット数カウンタ加算処理を含む。セット数カウンタ加算処理では、セット数カウンタに数値「1」が加算される。以上のセット数カウンタは、AT状態におけるセットの合計回数を示す。セット数カウンタは、非有利区間移行決定処理および後述のAT終了時処理(特殊CZ超高確決定処理)において参照される。
AT継続時処理における非有利区間移行決定処理では、AT状態が終了した後に、非有利区間へ移行させるか否かが抽選により決定される。非有利区間への移行が決定されると、非有利区間移行フラグがON状態に変更される。ただし、AT状態において非有利区間移行フラグがON状態に変更された場合であっても、直ちには非有利区間へ移行せず、当該AT状態の終了条件が成立した後に非有利区間へ移行する。
非有利区間移行決定処理はセットが継続する度に実行される。以上の構成では、AT状態においてセットが継続するほど非有利区間移行決定処理の実行回数が多くなり、当該AT状態の終了時までに非有利区間移行フラグがON状態になり易い。また、非有利区間移行決定処理は、セット数カウンタの現在値に応じた確率で非有利区間へ移行させるか否かが抽選される。具体的には、非有利区間移行決定処理では、セット数カウンタが大きいほど高い確率で非有利区間への移行が決定される(後述の図18(b)参照)。以上の構成は、AT状態が長期化するほど(AT状態が終了する際のMYカウンタが多いほど)、当該AT終了後にMYカウンタが初期化され易いとも換言される。
図9に示す通り、AT状態が終了する場合、AT終了時処理(図9の処理4)が実行される。具体的には、AT状態におけるセットの最終遊技において継続確定フラグがOFF状態であるか否かが判定され、継続確定フラグがOFF状態の場合、AT終了時処理が実行される。ただし、継続確定フラグがOFF状態であるか否かが判定される遊技は、以上の例に限定されない。例えば、AT状態の最終遊技より数回(例えば3回)前の遊技において、継続確定フラグがOFF状態であるか否かが判定され、AT終了時処理が実行される構成としてもよい。
AT終了時処理では、上述のAT継続時処理(非有利区間移行決定処理など)の結果が参照される。具体的には、AT終了時処理は、非有利区間当否判定処理および特殊CZ超高確決定処理を含む。非有利区間当否判定処理では、上述の非有利区間移行フラグがON状態であるか否かが判定される。すなわち、AT状態中の非有利区間移行決定処理において、非有利区間への移行が決定されたか否かが判定される。非有利区間移行フラグがON状態であると判断された場合、AT状態が終了した後に、非有利区間へ移行する(図9の矢印(о))。本実施形態では、AT状態から非有利区間へ移行する時点における遊技状態は、通常、内部中状態である。したがって、AT状態から非有利区間へ移行した場合、新たな有利区間はCZ準備状態から開始される。
非有利区間当否判定処理において、非有利区間移行フラグがOFF状態であると判断された場合、特殊CZ超高確決定処理が実行された後に、周期中状態へ移行する(図9の矢印(p))。以上の場合、AT状態から非有利区間を介さずに周期中状態へ移行する。以上の構成は、AT状態が終了する前後において、有利区間カウンタおよびMYカウンタが初期化されないとも換言される。以上の説明から理解される通り、本実施形態では、有利区間においてAT状態が終了した場合、当該有利区間が終了せずに継続する場合と、当該有利区間が終了する場合とがある。
特殊CZ超高確決定処理では、特殊CZ抽選状態を超高確率に設定するか否かが決定される。詳細には後述するが、周期中状態が開始される際の周期開始時処理(特殊CZ決定処理)において、特殊CZ状態へ移行するか否かが抽選により決定される。AT状態が終了する際に特殊CZ抽選状態が超高確率に設定された場合、周期中状態が開始される際に超高確率で特殊CZ状態に当選する。特殊CZ状態に当選すると、その後、特殊CZ状態へ移行する(図9の矢印(q))。ただし、特殊CZ決定処理は、有利区間カウンタが数値「500」以下の場合は実行されない。
特殊CZ状態では、上述のCZ状態と同様に、各遊技においてAT移行決定処理が実行される。以上の特殊CZ状態は、CZ状態と共通して、周期中状態、バトル状態およびポイント高確状態よりAT状態が当選し易い出玉状態である。ただし、CZ状態には非有利区間を介して移行するのに対し、特殊CZ状態には非有利区間を介さずに移行する。
特殊CZ状態は、10回の遊技で終了する。特殊CZ状態において、AT状態への移行が決定されない場合、特殊CZ状態が終了した後に周期中状態へ移行する(図9の矢印(r))。なお、特殊CZ状態において、周期中状態の残り遊技回数は減算されない。特殊CZ状態において、AT状態への移行が決定された場合、特殊CZ状態が終了した後にAT状態へ移行する(図9の矢印(s))。特殊CZ状態からAT状態へ移行する場合、有利区間は維持される。以上の構成では、周期中状態から特殊CZ状態を介してAT状態へ移行する場合、有利区間は維持される。
上述した通り、CZ状態からAT状態へ移行した場合、当該AT状が終了した際に、非有利区間移行決定処理の結果に応じて、非有利区間(CZ状態)へ移行する場合と、周期中状態へ移行する場合とがある。すなわち、CZ状態からAT状態へ移行した場合、有利区間が維持される場合と維持されない場合とがある。一方、特殊CZ状態からAT状態へ移行した場合、非有利区間移行決定処理の結果によらず、AT状態が終了した後に非有利区間へ移行する(図9の矢印(t))。具体的には、特殊CZ状態でAT状態に当選した場合、AT状態が開始される時点において、非有利区間移行フラグがON状態に変更される。以上の構成では、特殊CZ状態でAT状態に当選した場合、当該AT状態が終了した後にCZ状態へ移行する。
図9に示す通り、AT状態においてエンディング移行条件が成立すると、エンディング状態へ移行する(図9の矢印(u))。エンディング状態は、AT状態と同様に指示期間である。具体的には、ED用有利区間カウンタが設けられ、ED用有利区間カウンタには有利区間開始時に初期値「3000」が設定される(有利区間カウンタと同様)。以上のED用有利区間カウンタは、有利区間カウンタと同様に、有利区間の各遊技において数値「1」ずつ減算される。したがって、ED用有利区間カウンタと有利区間カウンタとは、通常、共通の数値になる。
本実施形態では、AT状態の各セットにおける最終遊技で、ED用有利区間カウンタが残り数値「60」以下であるか否かが判定される。仮に、ED用有利区間カウンタが残り数値「60」以下である場合、AT状態からエンディング状態へ移行する。ただし、ED用有利区間カウンタは、非指示期間において変則押順で停止操作された遊技では例外的に減算されない。したがって、非指示期間において変則押順で停止操作されると、エンディング状態へ移行するまでの遊技が実質的に延長される。
また、AT状態の各セットにおける最終遊技で、AT状態の残り遊技回数に数値「3」(AT状態における純増枚数「2.7」に応じた数値)を乗算した結果に、MYカウンタの現在値を加算した算出結果(=MYカウンタ+残り遊技回数×3)が数値「2200」を超えているか否かが判定される。当該算出結果が数値「2200」を超えている場合、AT状態からエンディング状態へ移行する。
エンディング状態は、有利区間カウンタが数値「0」に減算されるか、MYカウンタが数値「2400」を超えると終了する。すなわち、エンディング状態は、有利区間が強制的に終了する契機で終了する。図9に示す通り、エンディング状態が終了すると必ず非有利区間へ移行する(図9の矢印(v))。エンディング状態の終了時における遊技状態は内部中状態であるのが通常である。したがって、エンディング状態が終了して非有利区間へ移行すると、その後にCZ状態へ移行する。以上の構成では、有利区間が強制的に終了した場合であっても、AT状態へ再度移行する期待度が高いCZ状態へ移行する。したがって、有利区間が強制的に終了した際の遊技者の不満が抑制されるという利点がある。
上述した通り、有利区間における非指示期間において変則押順で停止操作すると、メインペナルティ制御が実行される。具体的には、メインRAM303には遊技進行フラグが記憶される。非指示期間において左1stで停止操作する限りは、遊技進行フラグはON状態から変化しない。一方、非指示期間において変則押順で停止操作された遊技では、第3停止操作後にメインペナルティ制御が実行される。メインペナルティ制御が実行されると、遊技進行フラグはOFF状態になる。なお、非有利区間(有利区間移行処理が実行される遊技を含む)ではメインペナルティ制御は実行されない。
以上の構成では、今回の遊技において変則押順で停止操作すると、次回の遊技の開始時において遊技進行フラグはOFF状態になる。遊技の開始時に遊技進行フラグがOFF状態の場合、指示機能に係る処理は実行されない(ただし、後述の有利区間制御処理(有利区間カウンタおよびMYカウンタの更新処理)は実行される)。具体的には、遊技の開始時に遊技進行フラグがOFF状態の場合、各種のカウンタ(現在の出玉状態の残り遊技回数を示すカウンタ、上述のED用有利区間カウンタなど)が減算されず、且つ、各種の抽選(周期中ポイントの抽選など)が実行されない。すなわち、遊技進行フラグがOFF状態の期間では、遊技が進行できなくなるというペナルティが付与される。左1stで停止操作されると、遊技進行フラグがOFF状態からON状態に変更される。
図10(a)、図10(b-1)および図10(b-2)は、各指示決定テーブル(A、B)の概念図である。メインCPU301は、各遊技において、指示決定テーブルにより指示番号を決定し、当該指示番号に応じた指示情報(「01」~「04」)を指示表示器16に表示する。また、メインCPU301は、各遊技で決定した指示番号を示すコマンド(後述の第2コマンド)をサブ制御基板400(サブCPU412)に送信する。
各指示決定テーブルは、指示決定テーブルA(図10(a))と指示決定テーブルB(図10(b-1)、図10(b-2))とを含んでいる。指示決定テーブルAは、非指示期間の各遊技の指示番号を決定するのに用いられる。また、指示決定テーブルBは、指示期間の各遊技の指示番号を決定するのに用いられる。具体的には、指示決定テーブルAは、非指示期間において遊技状態(非内部中状態、内部中状態、ボーナス作動状態)によらず用いられる。指示期間において用いられる指示決定テーブルBは、指示決定テーブルB1および指示決定テーブルB2を含む。指示決定テーブルB1は、内部中状態において用いられ、指示決定テーブルB2は内部中状態以外において用いられる。図10に示すように、各指示決定テーブルは、当選エリア毎の各指示番号を含んで構成される。
図10(a)に示すように、非指示期間において、何れの当選エリアが当選した場合であっても、指示番号「99」が決定される。具体的には、非指示期間においては、何れの遊技状態(内部中状態、非内部中状態、ボーナス作動状態)であっても指示番号「99」が決定される。指示番号「99」が決定された場合、指示表示器16は、指示情報を表示しない。具体的には、指示番号「99」が決定された場合、指示表示器16は、指示情報を表示する期間において数字「0」を表示する。以上の構成によれば、非指示期間では、指示表示器16により停止操作態様が指示されない。
図10(b-1)は、指示決定テーブルB1の概念図である。図10(b-1)に示すように、指示期間における内部中状態の各遊技において、打順ベル01が当選した場合、メインCPU301は、指示番号「01」を決定する。指示番号「01」を決定した場合、メインCPU301は、指示表示器16に指示情報として数字「1」(以下、「指示情報「1」」と記載する)を表示させる。上述した通り、打順ベル01が当選した場合の正解押順は「中左右」である。以上の構成では、指示情報「1」が表示された遊技では、「中左右」の順序で停止操作した場合、他の順序で停止操作した場合より有利になる。したがって、指示情報「1」が指示表示器16に表示された場合、遊技者は、「中左右」の順序で停止操作する。以上の構成は、指示情報「1」を表示することで、「中左右」の順序で停止操作することが遊技者に指示されるとも換言される。
指示期間における内部中状態の各遊技において、打順ベル02が当選した場合、メインCPU301は、指示番号「02」を決定する。指示番号「02」を決定した場合、メインCPU301は、指示表示器16に指示情報として数字「2」(以下、「指示情報「2」」と記載する)を表示させる。上述した通り、打順ベル02が当選した場合の正解押順は「中右左」である。以上の構成では、指示情報「2」が表示された遊技では、「中右左」の順序で停止操作した場合、他の順序で停止操作した場合より有利になる。したがって、指示情報「2」が指示表示器16に表示された場合、遊技者は、「中右左」の順序で停止操作する。以上の構成は、指示情報「2」を表示することで、「中右左」の順序で停止操作することが遊技者に指示されるとも換言される。
指示期間における内部中状態の各遊技において、打順ベル03が当選した場合、メインCPU301は、指示番号「03」を決定する。指示番号「03」を決定した場合、メインCPU301は、指示表示器16に指示情報として数字「3」(以下、「指示情報「3」」と記載する)を表示させる。上述した通り、打順ベル03が当選した場合の正解押順は「右左中」である。以上の構成では、指示情報「3」が表示された遊技では、「右左中」の順序で停止操作した場合、他の順序で停止操作した場合より有利になる。したがって、指示情報「3」が指示表示器16に表示された場合、遊技者は、「右左中」の順序で停止操作する。以上の構成は、指示情報「3」を表示することで、「右左中」の順序で停止操作することが遊技者に指示されるとも換言される。
指示期間における内部中状態の各遊技において、打順ベル04が当選した場合、メインCPU301は、指示番号「04」を決定する。指示番号「04」を決定した場合、メインCPU301は、指示表示器16に指示情報として数字「4」(以下、「指示情報「4」」と記載する)を表示させる。上述した通り、打順ベル04が当選した場合の正解押順は「右中左」である。以上の構成では、指示情報「4」が表示された遊技では、「右中左」の順序で停止操作した場合、他の順序で停止操作した場合より有利になる。したがって、指示情報「4」が指示表示器16に表示された場合、遊技者は、「右中左」の順序で停止操作する。以上の構成は、指示情報「4」を表示することで、「右中左」の順序で停止操作することが遊技者に指示されるとも換言される。
図10(b-2)は、指示決定テーブルB2の概念図である。上述した通り、指示決定テーブルB2は、非内部中状態およびボーナス作動状態で用いられる。非内部中状態では、打順ベル01~04が当選した遊技において、停止操作順序によらず1枚役のみが入賞可能である(8枚ベルは入賞しない。図8(b)参照)。また、ボーナス作動状態では、そもそも打順ベルが当選しない。以上の事情を考慮して、指示決定テーブルB2が用いられる非内部中状態およびボーナス作動状態では、図10(b-2)に示す通り、当選エリアによらず指示番号「99」が決定される。
図10(c)は、セグメント表示器D1の模式図である。セグメント表示器D1は、上述した指示表示器16を含んで構成される。指示表示器16は2桁の7セグメントディスプレイである。図10(c)では、指示情報「1」を表示する指示表示器16を例示する。図10(c)に示す通り、セグメント表示器D1は、有利区間表示器38を含んで構成される。有利区間表示器38は、有利区間においてON状態(点灯)になる。
上述した通り、指示期間は有利区間に含まれる。したがって、指示表示器16に指示情報が表示される指示期間では、有利区間表示器38が点灯する。具体的には、RBBおよびリプレイ1以外の当選エリアが当選した非有利区間の遊技では、当該遊技の停止時処理(後述の図22参照)において有利区間が開始される。有利区間表示器38は、有利区間における最初の遊技の開始操作で点灯する。また、有利区間が終了する遊技の停止時処理で有利区間表示器38は消灯する。なお、メインCPU301が制御する表示器により有利区間中である旨が報知されない構成としてもよい。すなわち、有利区間表示器38が省略された構成としてもよい。
図10(d)は、セグメント表示器D2の模式図である。セグメント表示器D2は、上述した貯留枚数表示器17を含んで構成される。貯留枚数表示器17は2桁の7セグメントディスプレイである。図10(d)は、クレジット数が数値「50」の場合の具体例を示す。図10(d)に示す通り、セグメント表示器D2は、内部中表示器39を含んで構成される。内部中表示器39は、内部中状態においてON状態(点灯)になり、他の遊技状態においてOFF状態になる。具体的には、非内部中状態におけるRBB役が当選した遊技の開始操作時に内部中表示器39はOFF状態からON状態になる。
図11は、メインCPU301からサブCPU412に送信される各コマンド(第1コマンド、第2コマンド)を説明するための図である。
図11に示すように、メインCPU301は、当選エリアに応じて、第1コマンド(「A00」等)をサブCPU412に送信する。例えば、今回の遊技の当選エリアがハズレの場合、メインCPU301は、コマンド「A00」をサブCPU412に送信する。また、メインCPU301は、リプレイ1が当選した場合、コマンド「A01」を送信し、リプレイ2が当選した場合、コマンド「A02」を送信し、リプレイ3が当選した場合、コマンド「A03」を送信する。
メインCPU301は、チャンス1が当選した場合、コマンド「A04」を送信する。また、メインCPU301は、チャンス2が当選した場合、コマンド「A05」を送信する。同様に、メインCPU301は、チャンス3が当選した場合、コマンド「A06」を送信する。メインCPU301は、弱チェリーが当選した場合、コマンド「A07」を送信し、強チェリーが当選した場合、コマンド「A08」を送信し、スイカが当選した場合、コマンド「A09」を送信する。さらに、メインCPU301は、共通1枚1が当選した場合、コマンド「A10」を送信し、共通1枚2が当選した場合、コマンド「A11」を送信し、共通1枚ALLが当選した場合、コマンド「A12」を送信し、共通ベルALLが当選した場合、コマンド「A13」を送信し、RBBが当選した場合、コマンド「A14」を送信し、重複役1が当選した場合、コマンド「A15」を送信し、重複役2が当選した場合、コマンド「A16」を送信する。
本実施形態のメインCPU301は、各当選エリアのうち共通3枚および打順ベル01~04の何れかが当選した場合、特定グループに属する当選エリアが当選したと判断する。また、メインCPU301は、図11に示す通り、特定グループの当選エリアが当選した遊技において、第1コマンドを送信しない。具体的には、特定グループ以外の当選エリアが当選した場合、遊技状態(非内部中状態、内部中状態、ボーナス作動状態)および出玉状態(指示期間、非指示期間)によらず、当該当選エリアに対応する第1コマンドが送信される。一方、特定グループの当選エリアが当選した場合、遊技状態および出玉状態によらず、第1コマンドは送信されない。
仮に、各打順ベルに対応する各第1コマンドが送信される構成を想定する。以上の構成では、打順ベルの種類が第1コマンドから特定できる。すなわち、打順ベルの正解押順が第1コマンドから特定できる。以上の構成では、第1コマンドを不正基板により取得(盗聴)し、打順ベルの正解押順を非指示期間において特定するという不正行為の余地がある。本実施形態の構成によれば、特定グループ(打順ベルを含む)が当選した遊技で第1コマンドが送信されないから、以上の不正行為が抑制されるという利点がある。また、本実施形態の構成によれば、第1コマンドの種類数が削減されるという利点がある。
サブCPU412は、以上の第1コマンドを受信した場合、当該第1コマンドに応じて各種の演出を決定する。例えば、リプレイ1が当選した場合のコマンド「A01」が受信された場合、サブCPU412は、リプレイ1が当選した旨を報知する演出を決定する。
メインCPU301は、第1コマンドに加え、今回の遊技の指示番号(指示情報)に応じた第2コマンド(「B01」等)をサブCPU412に送信する。具体的には、今回の遊技で指示番号「99」(指示なし)を決定した場合、図11に示す通り、メインCPU301は、コマンド「B99」をサブCPU412に送信する。上述したように、指示番号「99」は、非指示期間において遊技状態よらず決定される。したがって、非指示期間では、コマンド「B99」が毎回の遊技で送信される。また、打順ベル以外が当選した遊技では、出玉状態および遊技状態によらず指示番号「99」が決定される。したがって、打順ベル以外が当選した遊技では、出玉状態および遊技状態によらずコマンド「B99」が送信される。
図11に示すように、メインCPU301は、指示期間の内部中状態において打順ベル01が当選し、指示番号「01」(中左右の順序)を決定した場合、コマンド「B01」を送信する。また、メインCPU301は、指示期間の内部中状態において打順ベル02が当選し、指示番号「02」(中右左の順序)を決定した場合、コマンド「B02」を送信する。同様に、メインCPU301は、指示期間の内部中状態において打順ベル03が当選し、指示番号「03」(右左中の順序)を決定した場合、コマンド「B03」を送信し、指示期間の内部中状態において打順ベル04が当選し、指示番号「04」(右中左の順序)を決定した場合、コマンド「B04」を送信する。
以上の本実施形態では、指示期間(AT状態など)において打順ベルが当選すると、第2コマンドが送信される一方で、第1コマンドは送信されない。なお、上述した通り、打順ベルが非内部中状態で当選した場合、何れの停止操作順序であっても、8枚ベルが入賞不可能になり、指示番号「99」(指示なし)が決定される。以上の事情を考慮して、メインCPU301は、打順ベルが非内部中状態で当選した場合、指示期間であっても第2コマンド「B99」を送信する。
以上の第2コマンドがサブCPU412で受信された場合、サブCPU412は、当該第2コマンドで特定される指示番号の停止操作順序を指示する指示演出を決定する。指示演出では、例えば液晶表示装置30により、指示情報が指示する停止操作順序と同じ停止操作順序が指示される。上述した通り、非指示期間で送信される第2コマンドは、コマンド「B99」(指示なし)のみである。したがって、非指示期間では、原則、指示演出は実行されない。ただし、出玉率に影響しない(影響が小さい)停止操作順序を指示する演出が実行される構成としてもよい。
メインCPU301は、遊技の進行に応じて各種の遊技情報(連役比率、役物比率、直近連役比率、直近役物比率、指示込役物比率、ボーナス遊技比率)を算出し、当該遊技情報に応じた表示情報をメイン表示器40に表示させる。以上の遊技情報を算出するため、メインCPU301は、遊技機1に電源が最初に投入されてから遊技回数が175000回に達するまでの期間(以下「総遊技計数期間」という)の遊技回数を計数する。
図12は、メインRAM303の各記憶領域(G1~G3、g1、g2)を説明するための図である。以上の各記憶領域は、上述の各遊技情報(連役比率など)を記憶するために設けられ、記憶領域G1、記憶領域G2、記憶領域G3、記憶領域G4、記憶領域g1および記憶領域g2を含む。例えば、記憶領域の各々には1バイトの情報が記憶可能である。
以下、説明のため、所謂「第1種特別役物に係る役物連続作動装置」が作動する期間を単に「第1役連中」と記載する場合がある。同様に、所謂「第2種特別役物に係る役物連続作動装置」が作動する期間を単に「第2役連中」と記載する場合がある。第1役連中および第2役連中は、予め定められた枚数のメダルの払出で終了する。また、所謂「第1種特別役物」が作動する期間を単に「第1役物中」と記載し、所謂「第2種特別役物」が作動する期間を単に「第2役物中」と記載する場合がある。第1役物中は8回の遊技で終了し、第2役物中は1回の遊技で終了する。また、所謂「普通役物」が作動する期間を「普通役物中」と記載する場合がある。普通役物中は1回の遊技で終了する。
本実施形態のボーナス作動状態は、第1役連中であり、全ての遊技が第1役物中である。なお、第1役連中に「第1役連一般中」を設けてもよい。第1役連一般中では、第1役連一般中以外の遊技状態と比較して、第1種特別役物を作動させる当選役(RB役)が当選し易い。また、第2役連中を設ける場合、第2役連中に「第2役連一般中」を設けてもよい。第2役連一般中では、第2役連一般中以外の遊技状態と比較して、第2種特別役物を作動させる当選役(CB役)が当選し易い。
連役比率は、最初の電源投入時から現在まで(以下「総遊技期間」という)に獲得したメダル枚数(以下「総メダル枚数A」という)のうち、第1役物中(第1役連中の第1役物中を含む)で獲得したメダル枚数(以下「連役メダル枚数B」)が占める割合である(連役比率=B/A)。本実施形態の連役メダル枚数Bは、ボーナス作動状態(第1役連中の第1役物中)で獲得したメダル枚数である。図12に示す通り、連役比率は記憶領域G1に記憶される。
メインCPU301は、400回の遊技毎に連役比率を算出し、算出結果を記憶領域G1に記憶する。仮に、算出結果に小数部が含まれる場合、メインCPU301は、小数部は切り捨てて整数部のみを連役比率として記憶領域G1に記憶する。
役物比率は、総メダル枚数Aのうち、第1役物中、第2役物中および普通役物中で獲得したメダル枚数の合計(以下「役物メダル枚数C」という)が占める割合である(役物比率=C/A)。図12に示す通り、役物比率は記憶領域G2に記憶される。本実施形態の役物メダル枚数Cは、第2役物中および普通役物中は設けられないため、第1役物中(ボーナス作動状態)で獲得したメダル枚数になる。
メインCPU301は、400回の遊技毎に役物比率を算出し、算出結果を記憶領域G2に記憶する。仮に、算出結果に小数部が含まれる場合、メインCPU301は、小数部は切り捨てて整数部のみを役物比率として記憶領域G2に記憶する。指示込役物比率は、指示表示器16が押順を指示した遊技で獲得したメダルの合計枚数(以下「指示遊技メダル枚数D」という)および役物メダル枚数Cの合計のメダル枚数(C+D)が総メダル枚数Aに占める割合である(指示込役物比率=(C+D)/A)。
以上の本実施形態の指示遊技メダル枚数Dは、特定グループが当選した指示期間の遊技で獲得したメダルの合計枚数とも換言される。本実施形態では、指示表示器16が押順を指示した遊技で、当該押順以外で停止操作した場合(押順ミスした場合)であっても、1枚役が停止表示され得る。以上の場合、指示遊技メダル枚数Dに数値「1」が加算される。
メインCPU301は、400回の遊技毎に指示込役物比率を算出し、算出結果を記憶領域G3に記憶する。仮に、算出結果に小数部が含まれる場合、メインCPU301は、小数部は切り捨てて整数部のみを指示込役物比率として記憶領域G3に記憶する。なお、非指示期間において特定グループが当選した遊技では、変則押順が一方的に有利である旨が把握される第1コマンドがメインCPU301からサブCPU412へ送信される。しかし、以上の遊技において、仮にメダルが付与されたとしても、指示遊技メダル枚数Dは加算されない。
直近連役比率は、直近の6000回の遊技で獲得したメダル枚数(以下「直近総メダル枚数a」という)のうち、第1役物中(第1役連中の第1役物中を含む)で獲得したメダル枚数(以下「直近連役メダル枚数b」)が占める割合である(直近連役比率=b/a)。本実施形態の直近連役メダル枚数bは、直近の6000回の遊技においてボーナス作動状態(第1役連中の第1役物中)で獲得したメダル枚数である。図12に示す通り、直近連役比率は記憶領域g1に記憶される。なお、総遊技期間における遊技回数が6000回以下の場合、連役比率および直近連役比率は一致する(B/A=b/a)。
メインCPU301は、400回の遊技毎に直近連役比率を算出し、算出結果を記憶領域g1に記憶する。仮に、算出結果に小数部が含まれる場合、メインCPU301は、小数部は切り捨てて整数部のみを直近連役比率として記憶領域g1に記憶する。
直近役物比率は、直近総メダル枚数aのうち、第1役物中、第2役物中および普通役物中において獲得したメダル枚数の合計(以下「役物メダル枚数c」という)が占める割合である(役物比率=c/a)。本実施形態の役物メダル枚数cは、第2役物中および普通役物中は設けられないため、直近の6000回の遊技において第1役物中(ボーナス作動状態)で獲得したメダル枚数になる。図12に示す通り、直近役物比率は記憶領域g2に記憶される。なお、総遊技期間における遊技回数が6000回以下の場合、役物比率および直近役物比率は一致する(C/A=c/a)。
メインCPU301は、400回の遊技毎に直近役物比率を算出し、算出結果を記憶領域g2に記憶する。仮に、算出結果に小数部が含まれる場合、メインCPU301は、小数部は切り捨てて整数部のみを直近役物比率として記憶領域g2に記憶する。
ボーナス遊技比率は、総遊技期間の総遊技回数Eのうち、第1役連中(第1役物中を含む)の遊技回数、第2役連中(第2役物中を含む)の遊技回数、第1役物中(第1役連中を除く)の遊技回数、第2役物中(第2役連中を除く)の遊技回数および普通役物中の遊技回数の合計であるボーナス遊技回数Fが占める割合である(ボーナス遊技比率=F/E)。本実施形態のボーナス遊技回数Fは、ボーナス作動状態における遊技回数の合計である。
図12に示す通り、ボーナス遊技比率は記憶領域G4に記憶される。メインCPU301は、1回の遊技毎にボーナス遊技比率を算出し、算出結果を記憶領域G4に記憶する。仮に、算出結果に小数部が含まれる場合、メインCPU301は、小数部は切り捨てて整数部のみをボーナス遊技比率として記憶領域G4に記憶する。
以上の総メダル枚数A、連役メダル枚数B、役物メダル枚数C、指示遊技メダル枚数D、総遊技回数E、ボーナス遊技回数F、直近総メダル枚数a、直近連役メダル枚数bおよび役物メダル枚数cは、メインRAM303に設けられた専用のカウンタに別々に記憶され、上述した各契機で加算される。例えば、指示が実行された各遊技でメダルが付与された場合において、指示遊技メダル枚数Dが加算される。また、ボーナス作動状態でメダルが付与された場合において、役物メダル枚数Cが加算される。さらに、各遊技で遊技媒体が付与されると、停止操作順序の指示の有無によらず、総メダル枚数Aが加算される。
なお、本実施形態では、総遊技回数Eが175000回に達すると、連役比率、役物比率、指示込役物比率およびボーナス遊技比率の更新は停止される。一方、直近連役比率および直近役物比率は、総遊技回数Eが175000回に達した以降の期間においても更新される。
図12は、表示情報HAを表示するメイン表示器40の模擬図である。表示情報HAが表示される場合、メイン表示器40のうち第1表示部40Xに、連役比率に対応する文字列「6A」が表示され、第2表示部40Yに、記憶領域G1の現在値(連役比率の大きさ)が表示される。
また、表示情報HAを表示する場合であって、第2表示部40Yの割合情報が数字「60」以上の場合(G1≧60)、第2表示部40Yは割合情報を点滅させて表示する。また、表示情報HAを表示する場合であって、総遊技期間の遊技回数が17500回未満の場合、第1表示部40Xは識別情報を点滅させて表示する。
図12は、表示情報HBを表示するメイン表示器40の模擬図である。表示情報HBが表示される場合、メイン表示器40のうち第1表示部40Xに、役物比率に対応する文字列「7A」が表示され、第2表示部40Yに、記憶領域G2の現在値が表示される。
また、表示情報HBを表示する場合であって、第2表示部40Yの割合情報が数字「70」以上の場合(G2≧70)、第2表示部40Yは割合情報を点滅させて表示する。また、表示情報HBを表示する場合であって、総遊技期間の遊技回数が17500回未満の場合、第1表示部40Xは識別情報を点滅させて表示する。
図12は、表示情報HCを表示するメイン表示器40の模擬図である。表示情報HCが表示される場合、メイン表示器40のうち第1表示部40Xに、指示込役物比率に対応する文字列「7P」が表示され、第2表示部40Yに、記憶領域G3の現在値が表示される。
また、表示情報HCを表示する場合であって、第2表示部40Yの割合情報が数字「70」以上の場合(G3≧70)、第2表示部40Yは割合情報を点滅させて表示する。また、表示情報HCを表示する場合であって、総遊技期間の遊技回数が175000回未満の場合(E<175000)、第1表示部40Xは識別情報を点滅させて表示する。
図12は、表示情報HDを表示するメイン表示器40の模擬図である。表示情報HDが表示される場合、メイン表示器40のうち第1表示部40Xに、直近連役比率に対応する文字列「6Y」が表示され、第2表示部40Yに、記憶領域g1の現在値が表示される。
また、表示情報HDを表示する場合であって、第2表示部40Yの割合情報が数字「60」以上の場合(g1≧60)、第2表示部40Yは割合情報を点滅させて表示する。また、表示情報HDを表示する場合であって、総遊技期間の遊技回数が6000回未満の場合、第1表示部40Xは識別情報を点滅させて表示する。
図12は、表示情報HEを表示するメイン表示器40の模擬図である。表示情報HEが表示される場合、メイン表示器40のうち第1表示部40Xに、直近役物比率に対応する文字列「7Y」が表示され、第2表示部40Yに、記憶領域g2の現在値が表示される。
表示情報HEを表示する場合であって、第2表示部40Yの割合情報が数字「70」以上の場合(g2≧70)、第2表示部40Yは割合情報を点滅させて表示する。また、表示情報HEを表示する場合であって、総遊技期間の遊技回数が6000回未満の場合、第1表示部40Xは識別情報を点滅させて表示する。
図12は、表示情報HFを表示するメイン表示器40の模擬図である。表示情報HFが表示される場合、メイン表示器40のうち第1表示部40Xに、ボーナス遊技比率に対応する文字列「5F」が表示され、第2表示部40Yに、記憶領域G4の現在値が表示される。
表示情報HFを表示する場合であって、第2表示部40Yの割合情報が数字「50」以上の場合(G4≧50)、第2表示部40Yは割合情報を点滅させて表示する。また、表示情報HFを表示する場合であって、総遊技期間の遊技回数が175000回未満の場合、第1表示部40Xは識別情報を点滅させて表示する。
上述した通り、以上の各表示情報は、予め定められた時間間隔(約5秒)で切換えて表示される。具体的には、メイン表示器40は、電源が投入されると、約5秒間にわたりテストパターンで表示される。以上のテストパターンでは、メイン表示器40の全てのセグメントが点滅して表示される。その後、メイン表示器40は、表示情報HC、表示情報HD、表示情報HE、表示情報HA、表示情報HB、表示情報HFの順番で、各表示情報を約5秒間ずつ表示する。また、表示情報HFを表示した後に、最初から(表示情報HCから)各表示情報を繰返し表示する。
なお、電源が投入された直後の期間に加え、他の期間においてもテストパターンでメイン表示器40が表示される構成としてもよい。例えば、設定値を変更可能な期間において、メイン表示器40がテストパターンで表示される構成としてもよい。また、設定値を確認可能な期間において、メイン表示器40がテストパターンで表示される構成としてもよい。なお、電源が投入された直後の期間と他の期間とでは、テストパターンが相違する構成としてもよい。
<サブCPUが用いる各データ>
以下、図面を用いて、サブROM413に記憶される各種のデータを説明する。サブROM413は、報知演出決定テーブルを含む各種のデータを記憶する。
サブCPU412は、指示番号(指示情報)を示す第2コマンド(B99(指示なし)以外)を受信した場合、各報知演出の何れかを報知演出決定テーブルにより決定する。報知演出を決定した場合、サブCPU412は、当該報知演出を示す演出制御コマンドを画像制御基板(画像制御CPU421)420に送信する。
画像制御CPU421は、報知演出を示す演出制御コマンドを受信した場合、当該報知演出の各画像を液晶表示装置30に表示させる。本実施形態では、サブ制御基板(サブCPU412)400が遊技者に有利な停止操作順序が特定される第2コマンドを受信した場合(メインCPU301が第2コマンドを送信した場合)、当該第2コマンドに対応した停止操作態様(停止操作順序)の報知は、サブCPU412により必ず実行される。
なお、特定グループが当選した旨が把握される第1コマンドからは、今回の遊技で一方的に有利になる停止操作順序(変則押順)が特定される。ただし、当該第1コマンドからは、遊技者に有利な停止操作順序(正解押順)が具体的に特定されない。サブCPU412は、当該第1コマンドを非指示期間において受信しても停止操作順序の報知は実行しない。
図13は、報知演出決定テーブルの概念図である。サブCPU412は、第2コマンドとしてコマンド「B01」~「B04」の何れかを受信した場合、報知演出決定テーブルにより報知演出を決定する。上述した通り、コマンド「B01」~「B04」は、指示期間において送信され、非指示期間では送信されない。すなわち、サブCPU412は、メインCPU301が指示期間の遊技で、報知演出決定テーブルにより報知演出を決定する。
具体的には、第2コマンド「B01」が受信された場合、報知演出X1が決定される。報知演出X1では、液晶表示装置30等により、「中左右」の停止操作順序が報知される。また、第2コマンド「B02」が受信された場合、報知演出X2が決定され、第2コマンド「B03」が受信された場合、報知演出X3が決定され、第2コマンド「B04」が受信された場合、報知演出X4が決定される。以上の報知演出X2では、「中右左」の停止順序が報知され、報知演出X3では、「右左中」の停止順序が報知され、報知演出X4では、「右中左」の停止順序が報知される。以上の、各報知演出X(1~4)では、打順ベルの正解押順が報知される。
図14(a)および図14(b)は、出玉状態が非有利区間から移行する具体例を説明するための図である。上述した通り、非有利区間から移行可能な出玉状態の種類は、内部中状態であるか非内部中状態であるかに応じて変化する。
図14(a)は、非内部中状態の非有利区間において、有利区間が開始される(出玉状態が移行する)場合の具体例を説明するための図である。本実施形態では、設定値が変更されると、遊技状態が非内部中状態となり、且つ、出玉状態が非有利区間になる。図14(a)の具体例では、設定値が変更された後に、非内部中状態の非有利区間へ移行した場合を想定する(図14(a)のSa0)。なお、上述した通り、リセット操作が実行された場合も、非内部中状態の非有利区間へ移行する。
図14(a)に示す通り、非内部中状態の非有利区間では、当選エリアに応じて移行する出玉状態が変化する。例えば、非内部中状態の非有利区間においてリプレイ1またはRBB(単独)が当選した遊技では、有利区間への移行は決定されない(図14(a)のSa11)。したがって、次回以降の遊技に非有利区間が継続する。なお、非内部中状態においてRBBが当選する確率およびリプレイ1が当選する確率は共通して約1/16384である。一方、非内部中状態の非有利区間においてリプレイ1またはRBB(単独)以外が当選した場合(後述のSa12~Sa14)、非有利区間が終了して有利区間へ移行する。以上の構成では、多くの場合、非有利区間は1回の遊技終了する。
図14(a)に示す通り、非内部中状態の非有利区間において重複役2が当選した場合(図14(a)のSa12)、有利区間の各出玉状態のうちCZ準備状態へ移行する。なお、非内部中状態において重複役2が当選する確率は約1/40である。一方、非内部中状態の非有利区間において重複役1が当選した場合(図14(a)のSa13)、有利区間の各出玉状態のうち周期中状態へ移行する。
同様に、非内部中状態の非有利区間において、その他の当選エリア(リプレイ2など)が当選した場合(図14(a)のSa14)、有利区間の各出玉状態のうち周期中状態へ移行する。すなわち、有利区間を開始させる各当選エリアのうち重複役2(当選確率=約1/40)以外が当選すると周期中状態へ移行する。以上の構成では、非内部中状態の非有利区間において新たな有利区間が開始される場合、約39/40の確率で周期中状態へ移行する。すなわち、非内部中状態の非有利区間において新たな有利区間が開始される場合、当該有利区間の最初の出玉状態は高確率で周期中状態になる。
図14(b)は、非有利区間から移行する出玉状態の他の具体例を説明するための図である。上述の図14(a)の具体例では、設定値が変更された直後またはリセット操作が実行された直後の非有利区間を想定したが、図14(b)の具体例では、有利区間から移行した非有利区間を想定する。上述の図9を用いて説明した通り、有利区間の各出玉状態のうちバトル状態、周期中状態、AT状態およびエンディング状態において、非有利区間への移行が決定される。また、非有利区間への移行が決定された後に、有利区間終了契機が成立すると(図14(b)のSb11、Sb12)、実際に非有利区間へ移行する。
例えば、上述のバトル勝利決定処理で当選した場合(非有利区間への移行が決定された場合)、その後、バトル状態が終了した契機(有利区間終了契機の一例)で非有利区間へ移行する(図14(b)のSb11)。また、AT状態において非有利区間への移行が決定された場合、その後、当該AT状態が終了した契機(有利区間終了契機の一例)で非有利区間へ移行する(図14(b)のSb11)。また、周期中状態において、例えば周期中ポイントカウンタが数値「10000」に達した場合、確定バトル状態が終了した契機(有利区間終了契機の一例)で非有利区間へ移行する(図14(b)のSb11)。
ただし、本実施形態では、有利区間において有利区間終了契機が成立した場合であっても、非有利区間への移行が延長される場合がある。具体的には、出玉状態のうちバトル状態、周期中状態またはAT状態において有利区間終了契機が成立した場合、終了契機成立時処理(図14(b)のSb2)が実行される。以上の終了契機成立時処理では、非有利区間へ移行する時期が延長される場合がある。
図14(c)は、終了契機成立時処理のフローチャートである。メインCPU301は、遊技が開始された直後の開始時処理において、終了契機成立時処理を実行する。具体的には、図14(c)に示す通り、有利区間において有利区間終了契機が成立した遊技で(Sb11)、終了契機成立時処理が実行される。
終了契機成立時処理を開始すると、メインCPU301は、今回の遊技でRBB(単独)が当選したか否かを判定する(Sb21)。以上のステップSb21で「Yes」となる場合としては、非内部中状態のRBB(単独)が当選した遊技で、有利区間終了契機が成立した場合が想定される。RBBが当選したと判断した場合(Sb21:Yes)、メインCPU301は、他の各ステップ(後述のSb23を含む)を省略して、終了契機成立時処理を終了する。以上の構成では、RBBが当選した遊技において、有利区間は終了しない。すなわち、ボーナス作動状態へ移行する可能性がある遊技では、非有利区間へ移行させないとも換言される。
今回の遊技でRBBが当選していないと判断すると(Sb21:No)、メインCPU301は、遊技状態が内部中状態であるか否かを判定する(Sb22)。内部中状態ではないと判断した場合(Sb22:No)、メインCPU301は、他の各ステップ(Sb23を含む)を省略して、終了契機成立時処理を終了する。一方、内部中状態であると判断した場合(Sb22:Yes)、メインCPU301は、有利区間終了フラグをON状態に変更して(Sb23)、終了契機成立時処理を終了する。
遊技の開始時に有利区間終了フラグがON状態に変更されると、その後、第3停止操作後に実行される停止時処理において、指示機能に係る全ての情報が初期化され、出玉状態が非有利区間に変更される。一方、有利区間終了契機の成立遊技が非内部中状態の場合、有利区間終了フラグはOFF状態から変更されない。以上の場合、有利区間終了契機が成立してから内部中状態の遊技(重複役が当選した遊技を含み、RBBが単独当選した遊技を除く)が実行されるまで、有利区間が維持され、終了契機成立時処理が繰返し実行される。以上の構成は、有利区間終了契機が非内部中状態で成立した場合、内部中状態へ移行するまでは、非有利区間への移行が延長されるとも換言される。
以上の通り、本実施形態の終了契機成立時処理によれば、内部中状態ではない場合、有利区間終了契機が成立したとしても、内部中状態へ移行するまでは非有利区間へ移行しない。したがって、設定値が変更された直後またはリセット操作が実行された直後の非有利区間を除き、非有利区間の遊技状態は、原則、内部中状態になる。なお、出玉状態が移行する際に、有利区間が維持される場合、遊技状態によらず(非内部中状態であっても)出玉状態は移行する。例えば、AT状態から周期中状態へ有利区間を維持して移行する場合、遊技状態によらず出玉状態が移行する。
図14(b)に説明を戻す。上述した通り、バトル状態、周期中状態またはAT状態で有利区間終了契機が成立した場合、終了契機成立時処理が実行され、内部中状態であれば非有利区間へ移行する(図14(b)のSb3)。一方、エンディング状態が終了した場合、終了契機成立時処理を省略して非有利区間へ移行する(図14(b)のSb12)。上述した通り、エンディング状態は、有利区間が強制的に終了する契機(有利区間カウンタ=0、MYカウンタ=2400)で終了する。したがって、エンディング状態が終了した場合、遊技状態によらず非有利区間へ移行する。ただし、図14(b)の具体例では、エンディング状態が終了する際の遊技状態は内部中状態である場合を想定する。
図14(b)に示す通り、内部中状態の非有利区間においてリプレイ1が当選した場合(図14(b)のSb41)、非有利区間が継続する。なお、RBB(単独)が当選した場合も非有利区間が継続するが、内部中状態ではRBBは当選しない。内部中状態の非有利区間において、リプレイ1以外の当選エリアが当選した場合(図14(b)のSb42)、有利区間の各出玉状態のうちCZ準備状態へ移行する。以上の説明から理解される通り、内部中状態の非有利区間から移行した有利区間は、最初の出玉状態がCZ準備状態になる。ただし、非内部中状態の非有利区間から周期中状態へ移行する確率より低い確率で、内部中状態の非有利区間から周期中状態へ移行し得る構成としてもよい。
以上の通り、本実施形態では、設定値が変更された直後またはリセット操作が実行された直後の非内部中状態より、その後の内部中状態において、非有利区間における有利区間移行処理が有利になる。具体的には、非内部中状態の非有利区間では確率約1/40でCZ準備状態へ移行する一方で、内部中状態において開始された非有利区間では必ずCZ準備状態へ移行する。仮に、非有利区間へ移行した場合、遊技状態によらず必ずCZ準備状態へ移行可能な対比例を想定する。以上の対比例では、遊技場の開店直後が過度に有利になり、遊技者の射幸性が過剰に煽られる不都合が生じ易くなる。本実施形態の構成によれば、以上の不都合が抑制されるという利点がある。
また、本実施形態では、有利区間終了契機が成立した場合であっても、遊技状態が非内部中状態の場合、内部中状態へ移行するまで非有利区間への移行が延長される。仮に、有利区間において遊技状態が非内部中状態であっても、非有利区間へ移行する対比例を想定する。以上の対比例では、有利区間から移行した非有利区間であるのに(設定値変更直後の非有利区間ではないのに)、遊技状態が非内部中状態になる場合がある。したがって、設定値が変更された直後またはリセット操作が実行された直後の非有利区間以外において、CZ準備状態へ移行しないという不都合が生じ得る。本実施形態によれば以上の不都合が抑制されるという利点がある。
図15(a)~(c)は、メインCPU301が用いる各種のデータテーブルの概念図である。以上の各データテーブルは、例えば、メインROM302に記憶される。
図15(a)は、有利区間設定値決定テーブルの概念図である。有利区間設定値決定テーブルは、有利区間設定値を決定する際に用いられる。メインCPU301は、有利区間が開始される際に、設定値を参照して、有利区間設定値を決定する。具体的には、メインCPU301は、有利区間が開始される際に、設定6セット処理、設定5セット処理、設定4セット処理、設定3セット処理および設定2セット処理を順次に実行する。
設定6セット処理では、有利区間設定値を「6」にするか否かが決定される。例えば、設定値が「1」の場合、確率約59%で有利区間設定値が「6」に決定される。ただし、設定値「1」は原則用いられない。設定値が「2」の場合は確率約3%、設定値が「3」の場合は確率約10%、設定値が「4」の場合は確率約23%、設定値が「5」の場合は確率約34%、設定値が「6」の場合は確率約66%で有利区間設定値が「6」に決定される。
設定6セット処理において、有利区間設定値を「6」にする旨が決定されない場合、設定5セット処理が実行される。設定5セット処理では、設定6セット処理と同様に、有利区間設定値を「5」にするか否かが設定値に応じた確率で決定される。設定5セット処理において、有利区間設定値を「5」にする旨が決定されない場合、設定4セット処理が実行される。設定4セット処理では、有利区間設定値を「4」にするか否かが設定値に応じた確率で決定される。
設定4セット処理において、有利区間設定値を「4」にする旨が決定されない場合、設定3セット処理が実行される。設定3セット処理では、有利区間設定値を「3」にするか否かが設定値に応じた確率で決定される。設定3セット処理において、有利区間設定値を「3」にする旨が決定されない場合、設定2セット処理が実行される。設定2セット処理では、有利区間設定値を「2」にするか否かが設定値に応じた確率で決定される。設定2セット処理において、有利区間設定値を「2」にする旨が決定されない場合、有利区間設定値が「1」に決定される。
有利区間の開始時に決定された有利区間設定値は、当該有利区間にわたり維持され、各遊技において用いられる。例えば、上述のバトル勝利決定処理Bおよびポイント高確移行決定処理において有利区間設定値が用いられる。詳細には以下で説明するが、有利区間の開始時に決定された有利区間設定値が大きいほど、非有利区間(CZ状態)へ移行するまでの遊技回数の平均値が短くなる。
なお、有利区間の最初の出玉状態が周期中状態の場合、有利区間の最初の遊技で有利区間設定値が決定され、当該周期中状態で参照される。また、有利区間の最初の出玉状態がCZ準備状態の場合であっても、有利区間の最初の遊技で有利区間設定値が決定される。以上の場合、CZ準備状態およびCZ状態を介して移行した周期中状態、または、CZ準備状態およびCZ状態およびAT状態を介して移行した周期中状態において、CZ準備状態の開始時に決定された有利区間設定値が参照される。
図15(b-1)は、バトル勝利決定テーブルB1の概念図である。バトル勝利決定テーブルB1は、バトル勝利決定処理Bにおいて用いられる。具体的には、バトル勝利決定処理Bは、上述した通り周期中状態が開始する際に実行され、バトル状態が終了した後に非有利区間へ移行するか否かが決定される。バトル勝利決定テーブルB1は、有利区間において最初の周期中状態が開始される際に(1周期目に)用いられる。例えば、非有利区間から周期中状態へ移行した場合、CZ状態から周期中状態へ移行した場合、AT状態から周期中状態へ移行した場合にバトル勝利決定テーブルB1が参照される。また、バトル勝利決定テーブルB1は、有利区間設定値毎に「非当選」の抽選値と「当選」の抽選値とを含んで構成される。図15(b-1)から把握される通り、有利区間設定値が大きいほど、「当選」の抽選値が大きくなり、非有利区間への移行が決定され易い。
図15(b-2)は、バトル勝利決定テーブルB2の概念図である。バトル勝利決定テーブルB2は、バトル勝利決定テーブルB1と同様に、バトル勝利決定処理Bにおいて用いられる。具体的には、バトル勝利決定テーブルB2は、有利区間における2回目以降の周期中状態が開始される際に(2周期目以降に)用いられる。例えば、周期中状態からバトル状態(非有利区間は非当選)へ移行し、再度周期中状態へ移行した場合にバトル勝利決定テーブルB2が用いられる。バトル勝利決定テーブルB2は、バトル勝利決定テーブルB1と同様に、有利区間設定値毎に「非当選」の抽選値と「当選」の抽選値とを含んで構成される。図15(b-2)から把握される通り、有利区間設定値が大きいほど、「当選」の抽選値が大きくなり、非有利区間への移行が決定され易い。
図15(b-1)および図15(b-2)から把握される通り、本実施形態では、有利区間設定値が共通の場合、2周期目以降より1周期目のバトル勝利決定処理Bにおいて非有利区間への移行が決定され易い。以上の構成によれば、例えばCZ状態においてAT状態が当選せず周期中状態へ移行した際に、次回(1周期目)のバトル状態まで遊技が継続され易いという利点がある。ただし、1周期目以外のバトル勝利決定処理Bが他の周期におけるバトル勝利決定処理Bより非有利区間が当選し易い構成としてもよい。例えば、周期数が大きいほどバトル勝利決定処理Bで非有利区間が当選し易い構成としてもよい。
図15(c)は、ポイント高確移行テーブルの概念図である。メインCPU301は、周期中状態において共通3枚またはスイカが当選した遊技で、ポイント高確移行決定処理を実行する。ポイント高確移行テーブルは、ポイント高確移行決定処理において用いられる。図15(c)に示す通り、ポイント高確移行テーブルは、有利区間設定値と当選エリアとの組合せ毎に、「非当選」の抽選値と「当選」の抽選値とを含んで構成される。
図15(c)から把握される通り、当選エリアが共通の場合、有利区間設定値が大きいほどポイント高確状態に当選し易い。また、上述した通り、ポイント高確状態へ移行するほどバトル状態で非有利区間に当選し易い。したがって、有利区間設定値が大きいほどポイント高確状態に当選し易い構成は、有利区間設定値が大きいほど非有利区間へ移行するまでの遊技回数の平均値が短くなるとも換言される。
図16(a)~(d)は、メインCPU301が用いる他の各データテーブルの概念図である。以上の各データテーブルは、例えば、メインROM302に記憶される。
図16(a)は、周期中ポイント決定テーブルの概念図である。メインCPU301は、周期中ポイント決定テーブルを用いて、周期中状態の各遊技において周期中ポイントを決定する。図16(a)に示す通り、周期中ポイント決定テーブルは、当選エリア毎の各周期中ポイント(0pt~4000pt)の各抽選値を含んで構成される。メインCPU301は、周期中状態の各遊技において、当選エリアに応じた確率で各周期中ポイントを決定する。なお、図16(a)における「弱レア役」は弱チェリーおよびスイカを意味する。また、図16(a)における「強レア役」は強チェリーおよびチャンス1~3を意味する。詳細な説明は省略するが、ポイント高確状態においても、周期中状態と同様に、各遊技において周期中ポイントが決定される。ただし、ポイント高確状態の方が周期中状態より各遊技で決定される周期中ポイントの期待値は大きい。
図16(b)は、天井ポイント決定テーブルの概念図である。メインCPU301は、天井ポイント決定テーブルを用いて、周期中状態の各遊技において天井ポイントを決定する。図16(b)に示す通り、天井ポイント決定テーブルは、各天井ポイント(0pt~1000pt)の各抽選値を含んで構成される。メインCPU301は、周期中状態の各遊技において、各天井ポイントを決定する。決定された天井ポイントは天井ポイントカウンタに加算される。なお、上述した通り、天井ポイント決定テーブルを用いて決定された天井ポイントに加え、今回の周期で獲得した周期中ポイントがバトル状態終了時に天井ポイントカウンタに加算される。
図16(c)は、途中勝利決定テーブルの概念図である。メインCPU301は、途中勝利決定テーブルを用いて、途中勝利決定処理を実行する。途中勝利決定処理では、周期中状態の途中で非有利区間への移行が決定される。図16(c)に示す通り、途中勝利決定テーブルは、「当選」の抽選値と「非当選」の抽選値とを含んで構成される。また、各抽選値は当選エリア毎に設けられる。図16(c)から把握される通り、強チェリーに当選した遊技では、他の当選エリアに当選した遊技より高い確率で非有利区間への移行が決定される。
上述した通り、途中勝利決定処理で当選すると、前兆遊技を介して非有利区間へ移行する。以上の前兆遊技では、非有利区間に当選した期待感を煽る前兆演出が実行される。以上の構成において、途中勝利決定処理で非有利区間に当選する可能性が高い当選エリア(チャンス1~3、強チェリー)が当選した際に、仮に非有利区間に非当選であっても、ガセの前兆演出が実行され得る構成としてもよい。なお、周期中状態において、途中勝利決定処理で非有利区間へ移行し易い期間を設けてもよい。また、周期中状態において、天井ポイントが付与され易い期間を設けてもよい。
図16(d)は、バトル勝利決定テーブルAの概念図である。メインCPU301は、周期中状態からバトル状態へ移行する際に、バトル勝利決定処理Aを実行する。バトル勝利決定処理Aでは、直前の周期中状態で獲得した周期中ポイントの合計値を用いて、非有利区間へ移行するか否かが決定される。非有利区間への移行が決定された場合、バトル状態が終了した後に非有利区間へ移行する。
図16(d)に示す通り、バトル勝利決定テーブルAには、「当選」の抽選値と「非当選」の抽選値との組合せが、周期中ポイント(合計値)毎に設けられる。図16(d)から把握される通り、周期中ポイントの合計値が多いほど、非有利区間に当選し易い。なお、周期中状態の途中で周期中ポイントの合計値が「10000」に達した場合、バトル状態へ移行する前に(バトル勝利決定処理Aを実行することなく)非有利区間へ移行する。
本実施形態では、有利区間設定値が決定された後の周期中状態では、当該有利区間設定値が参照される一方で、設定値は参照されない。ただし、周期中状態において設定値が参照され得る構成としてもよい。また、本実施形態では、周期中状態以外の出玉状態(AT状態)において設定値が参照されるが、全ての出玉状態(非有利区間は除く)において有利区間設定値が参照され設定値が参照されない構成としてもよい。
図17は、周期中状態において更新される各情報(カウンタ、フラグ)の具体例を説明するための図である。図17には、周期中状態の各時点における有利区間設定値、勝利フラグ、周期天井カウンタ、ポイント天井カウンタ、周期中ポイントカウンタの具体例が示される。なお、図17には、周期中状態に加え、当該周期中状態に続くバトル状態における期間が示される。図17の具体例では、有利区間設定値として「S」が決定された場合を想定する。以上の有利区間設定値は、最初の周期中状態が開始される以前に決定される。図17には、M周期目の周期中状態の途中からの各情報が示される。
上述した通り、周期中状態の各遊技では、周期中ポイント決定処理が実行され、周期中ポイントが決定される。図17の具体例では、時点t1より前に周期中ポイントカウンタが数値「n」まで加算された場合を想定する(0≦n<10000。)また、図17の具体例では、時点t1において周期中ポイント「α」が決定された場合を想定する(α=100、200…4000)。以上の場合、時点t1において、周期中ポイントカウンタが数値「n+α」に加算される(図17のSc1)。
周期中ポイントカウンタが加算されると、加算後の周期中ポイントカウンタが数値「10000」以上であるか否かが判定される(図17のSc2)。仮に、周期中ポイントカウンタが数値「10000」以上の場合、その後、確定バトル状態を介して非有利区間へ移行し、CZ準備状態へ移行する。一方、周期中ポイントカウンタが数値「10000」未満の場合は周期中状態が継続する。図17の具体例では、時点t1直後の周期中ポイントカウンタが数値「10000」未満の場合を想定する(n+α<10000)。
上述した通り、周期中状態の各遊技では、ポイント高確移行決定処理が実行される。具体的には、共通3枚またはスイカが当選すると、ポイント高確移行決定処理によりポイント高確状態へ移行するか否かが決定される。また、ポイント高確移行決定処理では、有利区間設定値が参照される(図17のSc3)。図17の具体例では、共通3枚またはスイカが時点t2において当選した場合を想定する。ポイント高確状態への移行が決定されると、前兆遊技を介してポイント高確状態へ移行する。以上の前兆遊技の回数は、例えば抽選により決定される。なお、以上の前兆遊技では、周期中状態の残り遊技回数が減算される。図17の具体例では、時点t2においてポイント高確状態への移行が決定されない場合を想定する。以上の場合、周期中状態が継続する。
図17に示す通り、周期中状態は76回の遊技で終了し、バトル状態が開始される。図17の具体例では、時点t3にいおてM周期目の周期中状態が終了した場合を想定する。また、図17の具体例では、周期中状態が終了した時点t3における周期中ポイントカウンタは数値「N」である。ただし、数値「N」は、確定バトル状態へ移行する数値「10000」未満である場合を想定する(N<10000)。
上述した通り、メインCPU301は、周期中状態の終了時における周期中ポイントカウンタを参照し(図17のSc4)、バトル状態が終了した後に非有利区間(CZ状態)へ移行するか否かを決定する。仮に、非有利区間へ移行する旨が決定された場合、勝利フラグがON状態に変更される。一方、非有利区間へ移行する旨が決定されない場合、勝利フラグがON状態に変更されない。図17の具体例は、時点t3において非有利区間へ移行する旨が決定されない場合を想定する。以上の場合、勝利フラグがOFF状態で維持される(図17のSc5)。
バトル状態は、5回の遊技で終了する。図17の具体例では、時点t4においてバトル状態が終了した場合を想定する。バトル状態が終了する場合、図17に示す通り、勝利フラグがON状態であるか否かが判定される(図17のSc6)。勝利フラグがON状態の場合、その後、非有利区間へ移行する。ただし、勝利フラグがON状態であっても、遊技状態が内部中状態ではない場合、有利区間が維持(延長)され、内部中状態へ移行した後に非有利区間へ移行する(上述の図14(b)参照)。図17の具体例では、時点t4における勝利フラグがOFF状態の場合を想定する。以上の場合、新たな周期中状態が開始される。
新たな周期中状態が開始される場合、周期天井カウンタに数値「1」が加算される(図17のSc7)。また、加算後の周期天井カウンタが数値「9」に達したか否かが判定される(図17のSc8)。仮に、周期天井カウンタが数値「9」に達した場合、その後、確定バトル状態へ移行し、非有利区間を介してCZ準備状態へ移行する。図17の具体例では、M+1周期目が開始される時点において、周期天井カウンタが数値「M」から数値「M+1」に加算される場合を想定する。また、数値「M+1」は数値「9」未満の場合を想定する(M+1<9)。
新たな周期中状態が開始される場合、バトル勝利決定処理Bが実行される。以上のバトル勝利決定処理Bでは、有利区間設定値が参照される(図17のSc9)。仮に、バトル勝利決定処理Bで非有利区間に当選すると、バトル勝利フラグがON状態に変更される。バトル勝利決定処理Bでバトル勝利フラグがON状態に変更されると、新たに開始される周期中状態が終了し、その後、バトル状態が終了すると、非有利区間へ移行可能になる。図17の具体例では、バトル勝利決定処理Bで非有利区間に非当選の場合を想定する。以上の場合、勝利フラグはOFF状態で維持される。
新たな周期中状態が開始される場合、天井ポイントカウンタが加算される(図17のSc10)。具体的には、直前のバトル状態が開始された際の周期中ポイントカウンタが天井ポイントカウンタに加算される。例えば、図17の具体例では、バトル状態が開始された際の周期中ポイントカウンタ数値「N」であり、バトル状態が終了した際の天井ポイントカウンタは数値「L」である。以上の具体例では、天井ポイントカウンタが数値「L+N」に加算される。天井ポイントカウンタが加算されると、加算後の天井ポイントカウンタが数値「30000」に達したか否かが判定される(図17のSc11)。仮に、天井ポイントカウンタが数値「30000」に達した場合、その後、確定バトル状態へ移行し、非有利区間を介してCZ準備状態へ移行する。
図17の具体例では、M+1周期目が開始される時点において、天井ポイントカウンタが数値「30000」に達しない場合を想定する(L+N<30000)。なお、天井ポイントカウンタは、周期中状態の途中の各遊技においても加算され得る。具体的には、周期中状態の各遊技では天井ポイントが抽選により決定され、決定された天井ポイントが天井ポイントカウンタに加算される。図17の具体例では、周期中状態の時点t5において天井ポイント「β」が決定され、天井ポイントカウンタが加算された場合を想定する(図17のSc12)。
周期中状態において天井ポイントカウンタが加算されると、加算後の天井ポイントカウンタが数値「30000」に達したか否かが判定される(図17のSc13)。仮に、天井ポイントカウンタが数値「30000」に達した場合、確定バトル状態へ移行し、非有利区間を介してCZ準備状態へ移行する。図17の具体例では、天井ポイントカウンタが数値「L+N+β」に加算された場合を想定する。また、数値「L+N+β」は数値「30000」未満である。以上の具体例では、時点t5以降においても周期中状態が維持される(L+N+β<30000)。
図18(a)~(d)は、メインCPU301が用いる各種のデータテーブルの概念図等である。以上の各データテーブルは、例えば、メインROM302に記憶される。
図18(a)は、AT状態で用いられるセット継続決定テーブルの概念図である。上述した通り、AT状態では、37回の遊技で構成されるセットが実行される。また、セットにおける予め定められた遊技においてセット継続決定処理が実行され、AT状態が次回のセットに継続するか否かが決定される。具体的には、今回のセットの30回目の遊技において、セット継続決定処理が実行される。また、今回のセットの残りの7回の遊技にわたり、次回のセットへAT状態が継続するか否か(セット継続決定処理の結果)が報知される。例えば、液晶表示装置30において7回の遊技で構成される継続バトル演出が実行される。
セット継続決定テーブルは、セット継続決定処理において用いられる。図18(a)に示す通り、セット継続決定テーブルには、「終了」の抽選値と「継続」の抽選値との組合せが設定値毎に設けられる。また、図18(a)から把握される通り、設定値2から設定値6では(設定値1は通常は使用されない)、設定値が小さいほど次回のセットに継続し易い。ただし、設定値2から設定値6では、設定値が大きいほどAT状態の初当り確率が高い。したがって、設定値が大きいほど出玉率は高くなる。
図18(b)は、非有利区間移行決定テーブルの概念図である。上述した通り、AT状態では、セットが継続する毎に非有利区間移行決定処理が実行される。また、非有利区間移行決定処理では、非有利区間が抽選される。AT状態中の有利区間移行決定処理において当選した場合、当該AT状態が終了した後に非有利区間へ移行する。
図18(b)に示す通り、非有利区間移行決定テーブルには、「非当選」の抽選値と「当選」の抽選値との組合せが、AT状態のセット数(セット数カウンタ)の数値範囲毎に設けられる。以上の構成では、AT状態のセット数に応じて、非有利区間の当選確率が変化する。具体的には、セット数カウンタが数値「11」以上の場合、非有利区間の当選確率が最も高くなる。また、セット数カウンタが数値「10」以下で数値「6」以上の場合、非有利区間の当選確率が2番目に高くなる。セット数カウンタが数値「5」以下の場合、非有利区間の当選確率が最も低くなる。以上の構成では、AT状態が継続するほど当該AT状態が終了した後に非有利区間へ移行し易くなる。
図18(c)は、特殊CZ抽選状態を説明するための図である。上述した通り、メインCPU301は、周期中状態が開始される際に特殊CZ決定処理を実行する。特殊CZ決定処理では、特殊CZ抽選状態に応じた確率で、特殊CZ状態へ移行するか否かが決定される。具体的には、図18(c)に示す通り、特殊CZ抽選状態は、超高確率、高確率および通常確率を含む。通常確率、高確率、超高確率の順に特殊CZ状態に当選する確率が高くなる。
図18(c)に示す通り、有利区間における最初の周期中状態が開始される場合、特殊CZ抽選状態は高確率になる。具体的には、CZ状態から周期中状態へ移行する場合、AT状態から周期中状態へ移行する場合、設定値が変更された直後の非有利区間から周期中状態へ移行する場合、特殊CZ抽選状態は高確率になる。また、AT状態が3セット未満で終了して周期中状態へ移行する場合(有利区間が継続した場合)、特殊CZ抽選状態は超高確率状態になる。なお、AT状態が3セット未満で終了した場合であっても、当該AT状態の有利区間移行決定処理で当選していた場合、AT状態から非有利区間を介してCZ状態へ移行する。
有利区間における2回目以降の周期中状態へ移行する場合、特殊CZ状態が通常確率になる。例えば、バトル状態から移行した周期中状態(2周期目以降の周期中状態)が開始される際には、特殊CZ状態は通常確率になる。ただし、特殊CZ抽選状態は上述の例に限定されず適宜に変更してもよい。
図18(d)は、特殊CZ決定テーブルの概念図である。特殊CZ決定テーブルは、特殊CZ決定処理において用いられる。図18(d)に示す通り、特殊CZ決定テーブルには、「非当選」の抽選値と「当選」の抽選値との組合せが、特殊CZ抽選状態(通常確率、高確率、超高確率)毎に設けられる。上述した通り、特殊CZ抽選状態が通常確率、高確率、超高確率の順に特殊CZ状態の当選確率が高くなる。なお、特殊CZ抽選状態の種類は以上の例に限定されない。
図19(a)~(c)は、AT状態において更新される各情報(カウンタ、フラグ)の具体例を説明するための図である。
図19(a)は、AT状態における非有利区間移行フラグの具体例である。図19(a)には、各時点における非有利区間移行フラグの状態(ON、OFF)および出玉状態が示される。上述した通り、AT状態において1セットが終了する際に、セット継続決定処理が実行され、当選した場合に次回のセットへAT状態が継続する。また、AT状態が次回のセットへ継続する場合、非有利区間移行決定処理が実行される。
図19(a)の具体例では、AT状態のMセット目が時点t1において終了した場合を想定する。また、AT状態がM+1セット目に継続した場合を想定する。ただし、Mセット目の終了時における非有利区間移行決定処理では、非有利区間への移行が決定されない場合を想定する。また、Mセット目より前の各セットでは、非有利区間への移行が決定されていない場合を想定する。以上の場合、図19(a)に示す通り、M+1セット目まで非有利区間移行フラグがOFF状態で維持される(図19(a)のSd1)。
図19(a)の具体例では、AT状態のM+1セット目が時点t2において終了した場合を想定する。また、AT状態がM+2セット目に継続した場合を想定する。さらに、M+1セット目の終了時における非有利区間移行決定処理で、非有利区間への移行が決定された場合を想定する。以上の場合、図19(a)に示す通り、非有利区間移行フラグが時点t2においてOFF状態からON状態へ変更される(図19(a)のSd2)。なお、本実施形態では、非有利区間移行フラグの状態(ON/OFF)は、AT状態中において原則報知されない(秘匿される)。ただし、非有利区間移行フラグの状態は、AT状態中において報知(示唆)され得る構成としてもよい。
図19(a)の具体例では、M+2セット目が時点t3において終了した場合を想定する。また、AT状態がM+2セット目以降に継続しない場合を想定する。AT状態が終了する場合、非有利区間移行フラグが参照され(図19(a)のSd3)、AT状態が終了した後の出玉状態が決定される。仮に、AT状態が終了する際に非有利区間移行フラグがOFF状態の場合(後述の図19(b)および図19(c)参照)、有利区間が維持され周期中状態へ移行する。一方、非有利区間移行フラグがON状態の場合、非有利区間へ移行する。また、非有利区間からCZ準備状態へ移行し、CZ状態へ移行する。
図19(b)は、AT状態におけるセット数カウンタの具体例である。図19(b)には、各時点におけるセット数カウンタおよび出玉状態が示される。上述した通り、AT状態が終了した際に、セット数カウンタに応じて特殊CZ抽選状態が決定される。図19(b)には、周期中状態における特殊CZ抽選状態が示される。なお、図19(b)の具体例では、AT状態において非有利区間への移行が決定されない場合を想定する。
図19(b)の具体例では、AT状態のM-2セット目が時点t1において終了し、M-1セット目にAT状態が継続する場合を想定する。以上の場合、時点t1においてセット数カウンタが数値「M-2」から数値「M-1」に加算される(図19(b)のSe1)。また、AT状態のM-1セット目が時点t2において終了し、Mセット目にAT状態が継続する場合を想定する。以上の場合、時点t2においてセット数カウンタが数値「M-1」から数値「M」に加算される(図19(b)のSe2)。
図19(b)の具体例では、AT状態のMセット目が時点t3において終了し、Mセット目のセット継続決定処理において非当選の場合を想定する。以上の場合、セット数カウンタの現在値「M」が参照され(図19(b)のSe3)、特殊CZ抽選状態がセットされる。図19(b)の具体例では、AT状態において非有利区間に当選せず(非有利区間移行フラグ=OFF)、且つ、当該AT状態が3セット以上継続した場合を想定する。以上の場合、特殊CZ抽選状態として高確率がセットされる(図19(b)のSe4)。以上の図19(b)の具体例では、周期中状態の開始時において高確率で特殊CZ決定処理が実行される(図19(b)のSe5)。
高確率で特殊CZ決定処理が実行されると、特殊CZ抽選状態が高確率から通常確率に変更される(図19(b)のSe6)。以上の構成では、2周期目以降の周期中状態が開始される際に、通常確率で特殊CZ決定処理が実行される。また、AT状態が終了した後の最初の特殊CZ決定処理と同様に、CZ状態が終了した後の最初の特殊CZ決定処理は高確率で実行され、その後、特殊CZ抽選状態が通常確率に変更される。さらに、特殊CZ抽選状態の初期値は高確率である。したがって、設定値が変更された直後の非有利区間から周期中状態が開始される場合、特殊CZ決定処理が高確率で実行される。特殊CZ状態に当選すると、所定回数の前兆遊技を介して、特殊CZ状態へ移行する。
図19(c)は、AT状態におけるセット数カウンタの他の具体例である。図19(c)には、上述の図19(b)と同様に、各時点におけるセット数カウンタおよび出玉状態が示される。また、図19(c)の具体例では、上述の図19(b)と同様に、AT状態において非有利区間への移行が決定されない場合を想定する。
図19(b)の具体例では、AT状態の1セット目が時点tにおいて終了した場合を想定する。また1セット目の継続決定処理において非当選の場合を想定する。以上の場合、セット数カウンタの現在値「1」が参照され(図19(b)のSf1)、特殊CZ抽選状態がセットされる。図19(c)の具体例は、AT状態において非有利区間に当選せず(非有利区間移行フラグ=OFF)、且つ、当該AT状態が3セット未満で終了した場合である。以上の場合、特殊CZ抽選状態として超高確率がセットされる(図19(b)のSf2)。
以上の図19(c)の具体例では、最初の周期中状態の開始時において超高確率で特殊CZ決定処理が実行される(図19(b)のSf3)。図19(c)に示す通り、最初の特殊CZ決定処理が超高確率で実行されると、その後、特殊CZ抽選状態が通常確率に変更される(Sf4)。以上の構成では、AT状態が終了してから2回目以降の周期中状態の開始時において、特殊CZ決定処理が通常確率で実行される。
ところで、本実施形態では、有利区間が強制的に終了する契機が設けられる。具体的には、有利区間において有利区間カウンタ(初期値=3000)が数値「0」に達した契機、および、有利区間においてMYカウンタ(初期値=0)が数値「2400」に達した契機で、当該有利区間が強制的に終了する。例えば、有利な指示期間(AT状態)において、以上の契機が成立した場合、当該指示期間も強制的に終了する。以上の構成では、遊技者によっては、有利区間が強制的に終了した際に遊技に対する意欲が失われる不都合が生じ得る。以上の事情を考慮して、本実施形態では、以上の不都合が抑制される構成を採用した。当該構成について、図20(a)~(e)を用いて詳細に説明する。
図20(a)~(e)は、有利区間カウンタおよびMYカウンタが初期化される契機の具体例を説明するための図である。図20(a)~(e)には、各時点における出玉状態、および、各時点における有利区間カウンタまたはMYカウンタの数値が示される。なお、図20(a)~(e)における「Y1」は有利区間を示す。また、「Y2」は、「Y1」が示す有利区間とは別の有利区間を示し、「H」は非有利区間を示す。さらに、図20(a)における「周期」は周期中状態とバトル状態との組合せを意味し、図20(a)~(d)における「準備」はCZ準備状態を意味する。
図20(a)は、有利区間カウンタおよびMYカウンタが初期化される契機の具体例を説明するための図である。図20(a)の具体例では、有利区間Y1において複数回の周期が繰り返され、時点t1において非有利区間Hへ移行した場合を想定する。具体的には、非有利区間に当選したバトル状態が終了した場合、周期中状態の途中で周期中ポイントカウンタが数値「10000」に達した場合、周期中状態で天井ポイントカウンタが数値「30000」に達した場合、または、周期中状態の途中勝利決定処理で当選した場合を想定する。
上述した通り、有利区間カウンタ(初期値=3000)は、有利区間における全ての遊技で減算される。図20(a)の具体例では、有利区間Y1が終了した時点t1において数値「n」まで有利区間カウンタが減算された場合を想定する。以上の数値「n」は、有利区間Y1において、非有利区間(CZ状態)に当選できない期間が長期化するほど(多くの周期が繰返されるほど)少なくなる。
仮に、有利区間の周期中において非有利区間を介さずにCZ状態へ移行する対比例を想定する。以上の対比例では、CZ状態へ移行するまでに繰返された周期が多いほど、CZ状態へ移行した時点における有利区間の残り遊技回数が少なくなる。したがって、多くの周期が繰返された場合、CZ状態においてAT状態に当選したとしても、AT状態が開始する時点における有利区間の残り遊技回数が過度に少なくなる。以上の対比例では、AT状態中に有利区間が強制的に終了し易くなるという不都合が生じ得る。
以上の事情を考慮して、本実施形態では、周期中状態(バトル状態)からCZ状態へ移行する際に、非有利区間へ一旦移行する構成を採用した。以上の構成では、CZ状態へ移行する直前に有利区間カウンタが初期化される。したがって、有利区間の残り遊技回数が十分に残された状態でAT状態が開始され易くなる。
例えば、図20(a)の具体例では、時点t1において非有利区間Hへ移行した後に、時点t2において新たな有利区間Y2が開始された場合を想定する。以上の場合、時点t2において有利区間カウンタに初期値「3000」が設定され、CZ準備状態を介してCZ状態へ移行する。また、CZ準備状態は15回の遊技で終了し、CZ状態は12回の遊技で終了する。したがって、CZ状態でAT状態に当選した場合、AT状態が開始された時点における有利区間カウンタは数値「2973」になる。以上の本実施形態によれば、AT状態の途中で有利区間カウンタが数値「0」まで減算され有利区間が強制的に終了する事態が抑制される。
図20(b)は、有利区間カウンタおよびMYカウンタが初期化される契機の他の具体例を説明するための図である。図20(b)の具体例では、有利区間Y1の周期中状態において特殊CZ状態に当選した場合を想定する。周期中状態において特殊CZ状態に当選すると、所定回数の前兆遊技を介して特殊CZ状態へ移行する。図20(b)の具体例では、時点t1において特殊CZ状態へ移行した場合を想定する。図20(b)に示す通り、特殊CZ状態へ移行する前後においては有利区間Y1が維持される。
以上の通り、本実施形態では、AT状態に当選する出玉状態(CZ状態、特殊CZ状態)へ移行する際に、有利区間が維持される場合と終了する場合とがある。具体的には、CZ状態へ移行する場合、非有利区間を介するため、周期中ポイントカウンタ、周期天井カウンタおよび天井ポイントカウンタは初期化される。一方、特殊CZ状態へ移行する場合、有利区間が維持されるため、仮に当該特殊CZ状態においてAT状態に当選せず周期中状態へ復帰した場合であっても、上述の各カウンタは維持される。したがって、例えば、AT状態に当選する出玉状態(CZ状態、特殊CZ状態)へ移行する際に有利区間が一律に終了または維持される構成と比較して、遊技の面白味が向上するという利点がある。
ただし、特殊CZ状態へ移行した際に有利区間が維持される構成では、特殊CZ状態までに繰返された周期の回数、および、特殊CZ状態から移行したAT状態の遊技回数(セット数)によっては、当該AT状態が終了する時点における有利区間の残り遊技回数(図20(b)における「n」)が過度に少なくなる。
仮に、特殊CZ状態でAT状態に当選し、当該AT状態が終了した際に、有利区間が維持され得る対比例(有利区間Y1が時点t2以降も維持され得る対比例)を想定する。また、以上の対比例において、特殊CZ状態で当選した最初のAT状態が終了した直後に再度特殊CZ状態へ移行し、2回目のAT状態に当選した場合を想定する。以上の場合、例えば最初のAT状態が長期化すると、2回目のAT状態が開始される時点で、有利区間の残り遊技回数が過度に少なくなり得る。したがって、2回目のAT状態中に有利区間の残り回数が数値「0」に達し易いという不都合が生じ得る。
以上の事情を考慮して、本実施形態では、特殊CZ状態でAT状態が当選した場合、当該AT状態が終了した後に非有利区間へ移行する構成を採用した。以上の構成によれば、AT状態の直後に新たなAT状態が開始された場合であっても、新たなAT状態が開始される前に有利区間カウンタが初期化されるため、新たなAT状態中に有利区間の残り遊技回数が数値「0」に減算される事態が抑制される。
例えば、図20(b)の具体例では、時点t1において特殊CZ状態へ移行し、時点t2においてAT状態が終了した場合を想定する。以上の場合、AT状態が終了した時点t2において有利区間Y1が終了して非有利区間Hが開始され、その後、有利区間Y2が開始される時点t3において有利区間カウンタは初期値「3000」になる。したがって、有利区間Y2が開始された直後におけるCZ状態でAT状態に当選したとしても、当該AT状態中に有利区間Y2の残り遊技回数が数値「0」に減算される不都合が生じ難い。
図20(c)は、有利区間カウンタおよびMYカウンタが初期化される契機の他の具体例を説明するための図である。図20(c)の具体例では、AT状態が多くのセットにわたり継続した場合を想定する。以上の場合、AT状態において獲得されるメダル枚数が多くなる。ただし、図20(c)の具体例では、MYカウンタが数値「2400」(有利区間が強制的に終了する数値)に達する前にAT状態が終了する。以上の具体例では、AT状態が終了する直前のMYカウンタ(図20(c)の「m」)は、数値「2400」に近い数値まで加算されている場合がある。
上述した通り、AT状態では非有利区間移行決定処理が実行され、当該AT状態が終了した後に非有利区間へ移行するか否かが抽選により決定される。仮に、AT状態が終了するまでのセット数によらず、当該AT状態が終了した後に非有利区間へ移行する確率が共通の対比例を想定する。以上の対比例では、AT状態で多くのメダルが獲得された場合と、AT状態で獲得したメダルが少ない場合とで、AT状態が終了する際にMYカウンタが初期化される確率が共通になる。したがって、MYカウンタが数値「2400」に達するまでの残りメダル枚数が少ない場合であっても、MYカウンタが初期化されない事態が生じ易くなる。以上の場合、AT状態が終了した直後に特殊CZ状態に当選した場合、その後のAT状態において、MYカウンタが数値「2400」まで早期に達してしまう不都合が生じ易くなる。
以上の事情を考慮して、本実施形態では、AT状態が多くのセットにわたり継続するほど、当該AT状態において高い確率で非有利区間が当選し易い構成を採用した。具体的には、上述した通り、AT状態においてセットが継続する度に、非有利区間移行決定処理が実行される。以上の構成では、セットが継続した回数が多いほど、非有利区間移行決定処理が実行される回数が多くなる。したがって、AT状態が多くのセットにわたり継続するほど当該AT状態において高い確率で非有利区間が当選するため、新たなAT状態においてMYカウンタが数値「2400」まで早期に達してしまう不都合が抑制される。また、上述した通り、継続したセット数が多いほど、非有利区間移行決定処理において非有利区間に当選する確率が高くなる(図18(b)参照)。したがって、上述の不都合が抑制されるという効果は格別に顕著である。
図20(d)は、有利区間カウンタおよびMYカウンタが初期化される契機の他の具体例を説明するための図である。図20(d)の具体例では、AT状態からエンディング状態へ移行した場合を想定する。上述した通り、有利区間カウンタが数値「0」に達した契機またはMYカウンタが数値「2400」に達した契機でエンディング状態は終了する。すなわち、有利区間が強制的に終了する契機でエンディング状態は終了する。図20(d)の具体例では、時点t1において、MYカウンタが数値「2400」に達した場合を想定する。
以上の構成では、エンディング状態が終了した後に必ず非有利区間へ移行する。また、非有利区間へ移行した場合、原則、CZ準備状態を介してCZ状態へ移行する。したがって、エンディング状態へ移行して有利区間が強制的に終了する場合、その後、CZ状態へ移行する権利が付与される。例えば、図20(d)の具体例では、エンディング状態が終了した時点t1においてMYカウンタは数値「2400」であるが、その後、新たな有利区間Y2が開始される時点では数値「0」に初期化される。また、新たな有利区間Y2は、CZ準備状態から開始され、その後、CZ状態へ移行する。
以上の構成では、例えばエンディング状態が終了した後に周期中状態(不利な出玉状態)へ原則移行する構成と比較して、有利区間が強制的に終了した際の遊技者の不満が抑制されるという利点がある。また、エンディング状態が終了した直後のCZ状態においてAT状態に当選したとしても、CZ状態の直前でMYカウンタは初期化されている。以上の構成では、新たなAT状態においてMYカウンタが直ちに数値「2400」に達してしまう不都合が抑制されるという利点もある。
図20(e)は、AT状態終了後に有利区間が初期化されない場合の具体例を説明するための図である。図20(e)の具体例では、AT状態が3セット未満で終了した場合を想定する。以上の場合、AT状態において獲得されるメダル枚数は比較的少なくなり易い。また、AT状態が3セット未満で終了した場合、AT状態が終了する際に特殊CZ抽選状態が超高確率に設定される(上述の図19(c)参照)。なお、本実施形態では、AT状態において非有利区間が当選した場合、AT状態が3セット未満で終了する場合であっても、当該AT状態が終了した後に非有利区間が開始される。すなわち、AT状態が終了した時点で非有利区間が当選していた場合、特殊CZ状態よりCZ状態への移行が優先される。
図20(e)の具体例では、AT状態において非有利区間に非当選であり、AT状態が終了する時点tにおいてMYカウンタが数値「m」の場合を想定する。以上の場合、AT状態が終了する前後において有利区間が維持され、AT状態が終了した後に周期中状態へ移行する。また、AT状態が終了する前後においてMYカウンタは初期化されない。以上の図20(e)の具体例では、周期中状態へ移行した際に、特殊CZ状態が超高確率で決定される。
以上の構成では、AT状態が3セット未満で終了した場合であっても、特殊CZ状態に超高確率で当選するため、遊技者の不満が抑制され易いという利点がある。また、仮にAT状態が多くのセットにわたり継続した場合に特殊CZ抽選状態が超高確に設定される対比例を想定する。以上の対比例では、MYカウンタが数値「2400」に達する直前で特殊CZ状態へ移行し、AT状態に当選し易い。したがって、AT状態においてMYカウンタが直ちに数値「2400」に達してしまう不都合が生じ易い。本実施形態では、以上の不都合が抑制されるという利点がある。
<メインCPUが実行する各処理>
メインCPU301は、上述した各データを用いて各種の処理を実行する。メインCPU301は、リセット回路からのリセット信号が入力された場合、起動処理を実行する。リセット信号は、メイン制御基板300に供給される電源電圧が所定の閾値を超えた場合に出力される。例えば、電源スイッチ511SWがON状態になることでメイン制御基板300への電源電圧の供給が開始された場合、起動処理が実行される。起動処理において、メインCPU301は、メイン制御基板300の各レジスタ等を初期化する。
また、起動処理において、メインCPU301は、設定値を変更するための処理を含む各種の処理(遊技可能な状態に移行するための処理)を実行する。なお、メインCPU301は、起動処理の以前に、メインROM302が記憶する制御プログラムの正当性を判断するセキュリティチェック処理を実行してもよい。起動処理を終了した後に、メインCPU301は、遊技制御処理に移行する。本実施形態では、設定値が変更されると、遊技状態が非内部中状態へ移行し、出玉状態が非有利区間となる。また、指示機能に係る各種の情報を初期化される。
図21は、メインCPU301の遊技制御処理のフローチャートである。遊技制御処理は、遊技者が1回の遊技を行う毎に実行される。詳細には後述するが、メインCPU301は、遊技制御処理が実行される期間において、所定の時間間隔(例えば1.49ms)で割込処理を実行する。すなわち、メインCPU301は、遊技制御処理と割込処理とを交互に実行する。例えば、サブ制御基板400に送信されるコマンドは、遊技制御処理でセットされ、割込処理でサブ制御基板400に送信される。メインCPU301が実行する各種の抽選の結果、または、メインRAM303に設けられた各種のカウンタの数値を示すコマンドが適宜にサブ制御基板400に送信される。また、遊技制御処理でセットされた各タイマ(例えばウェイトタイマ)は、割込処理で減算される。
メインCPU301は、遊技制御処理を開始すると、初期設定処理を実行する(S101)。初期設定処理は、1回の遊技が終了する毎に実行される。メインCPU301は、初期設定処理において、メインRAM303の記憶領域のうち遊技毎に初期化される記憶領域を初期化する。例えば、前回の遊技の当選エリア(当選エリア番号)が格納された当選エリア格納領域は、初期設定処理で初期化される。
メインCPU301は、初期設定処理の後に、自動投入処理(S102)に移行する。自動投入処理により、メインCPU301は、前回の遊技の結果、有効ラインにリプレイに係る図柄組合せが揃った場合、前回の遊技と同数の賭けメダルを今回の遊技の賭けメダルとして設定する。
メインCPU301は、自動投入処理の後に、遊技開始前処理(S103)に移行する。遊技開始前処理において、メインCPU301は、メダル投入部8からのメダルの検知、および、精算ボタン23の操作の検出をする。遊技開始前処理において、メダルの投入を検出した場合、メインCPU301は、賭けメダルまたはクレジットを加算する。また、遊技開始前処理において、清算ボタン23の操作を検出した場合、メインCPU301は、賭けメダルまたはクレジットを払い戻す。また、メインCPU301は、遊技開始前処理において、スタートレバー24の操作(すなわち遊技の開始操作)を検出する。
メインCPU301は、遊技開始前処理で遊技の開始操作を検知すると、設定値確認処理(S104)に移行する。設定値確認処理において、メインCPU301は、設定値の適否を判断する。具体的には、メインCPU301は、設定値確認処理において、設定値が数値「1」から数値「6」の範囲内であるか否かを判定する。設定値が数値「1」から数値「6」の範囲内でないと判断した場合、メインCPU301は、設定値の異常を示す設定値異常コマンドをコマンド格納領域に格納し、設定値エラー処理に移行する。
メインCPU301は、設定値確認処理で設定値が適正であると判断した場合、乱数値R1、乱数値R2および乱数値R3を取得する(S105)。乱数値R1は、乱数発生器304で生成されるハードウェア乱数であり、内部抽選処理で用いられる。乱数値R2は、メインCPU301に内蔵されるレジスタから取得されるソフトウェア乱数であり、回胴演出決定処理等で用いられる。乱数値R3は、指示機能に係る処理で用いられる。メインCPU301は、取得した乱数値R1をメインRAM303の乱数値R1格納領域に格納する。同様に、メインCPU301は、取得した乱数値R2をメインRAM303の乱数値R2格納領域に格納し、乱数値R3をメインRAM303の乱数値R3格納領域に格納する。
メインCPU301は、乱数値R1、乱数値R2および乱数値R3をメインRAM303に格納した後に、開始時処理(S106)に移行する。開始時処理は、当選エリアを乱数値R1により決定するための内部抽選処理、および、回胴演出を乱数値R2により決定するための回胴演出決定処理を含む各処理で構成される。また、開始時処理は、指示番号を決定するための指示番号決定処理を含む。
メインCPU301は、開始時処理を実行した後に、回胴演出処理(S107)を実行する。例えば、回胴演出処理において、各種の遊技操作を受付け、リール12の態様(加速、変動表示、停止、静止、振動)を切換える処理が実行される。また、メインCPU301は、回胴演出処理において、上述の遅延時間を抽選により設定する。なお、回胴演出処理においてもウェイト期間の残り時間が減算される。
メインCPU301は、回胴演出処理を実行した後に、ウェイト処理(S108)を実行する。ウェイト処理は、各遊技の時間長を所定の長さ以上にするための処理である。メインCPU301は、ウェイト処理において、ウェイト期間が経過したか否かを判定し、ウェイト期間が経過していないと判断した場合、ウェイト処理から後述の停止前処理に移行しない。
一方で、ウェイト期間が経過したと判断した場合、メインCPU301は、停止前処理(S109)に移行する。停止前処理においては、内部抽選処理で決定された当選エリアに応じて各種のデータ(後述の優先順位等)がメインRAM303に格納される。後述の停止制御処理において、停止前処理で格納された各データに応じて各リール12が停止されることにより、当選エリアで指定される当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。
メインCPU301は、停止前処理を実行した後に、停止制御処理(S110)に移行する。停止制御処理により、メインCPU301は、各停止ボタン25が操作される毎に、当該停止ボタン25に対応するリール12を停止させる。各リール12は、上述した停止前処理で設定した各データに応じた図柄位置で停止する。
停止制御処理で全てのリール12を停止すると、メインCPU301は、表示判定処理(S111)に移行する。表示判定処理において、メインCPU301は、有効ラインに表示された図柄の組合せの判定をする。また、メインCPU301は、有効ラインに表示された図柄の組合せの種別に応じて各種のデータを設定する。例えば、リプレイに係る図柄組合せが有効ラインに停止表示していると判定した場合、メインCPU301は、再遊技作動中フラグをON状態に設定する。また、メインCPU301は、有効ラインに入賞当選役に係る図柄組合せが停止していると判断した場合、当該入賞当選役の種別に応じた枚数のメダルをクレジット数に加算する。
メインCPU301は、表示判定処理を実行した後に、停止時処理(S112)を実行する。停止時処理において、メインCPU301は、出玉状態および遊技状態を移行させる。以上の停止時処理には、上述の判定条件抽選処理およびストック抽選処理が含まれる。また、メインCPU301は、停止時処理において、出玉状態の移行に伴い、有利区間を開始または終了させる。具体的には、後述の有利区間制御処理を実行する。メインCPU301は、停止時処理を終了すると、ステップS101に処理を戻す。
図22は、非有利区間中処理のフローチャートである。メインCPU301は、非有利区間の遊技において非有利区間中処理を実行する。具体的には、メインCPU301は、開始時処理(上述の図21におけるS106)において非有利区間中処理を実行する。なお、非有利区間中処理は、非有利区間において、遊技状態によらず全ての遊技で実行される。
非有利区間中処理が開始されると、メインCPU301は、今回の遊技の当選エリアがリプレイ1またはRBB(単独)以外であるか否かを判定する(Sx0)。今回の遊技の当選エリアがリプレイ1またはRBBである場合(Sx0:No)、メインCPU301は、後述の有利区間移行処理を省略して非有利区間中処理を終了する。以上の場合、有利区間が開始されず、次回の遊技に非有利区間が継続する。一方、今回の遊技の当選エリアがリプレイ1またはRBB以外である場合(Sx0:Yes)、メインCPU301は、有利区間移行処理を実行する。有利区間移行処理は、新たな有利区間が開始される際に実行される処理であり、後述のステップSx1~Sx9を含む。
有利区間移行処理において、メインCPU301は、MYカウンタに初期値「0」をセットし(Sx1)、有利区間カウンタに初期値「3000」をセットする(Sx2)。なお、以上の構成に替えて、非有利区間へ移行した時点でMYカウンタが初期化される構成としてもよい。また、非有利区間へ移行した時点で有利区間カウンタが初期化される構成としてもよい。ただし、非有利区間の開始時にMYカウンタおよび有利区間カウンタが初期化される構成であっても、非有利区間においては各カウンタは更新されない。
図22に示す通り、有利区間カウンタを初期化した後に、メインCPU301は、有利区間設定値決定処理(Sx3)を実行する。有利区間設定値決定処理では、新たに開始される有利区間の有利区間設定値が決定される。具体的には、メインCPU301は、上述の設定6セット処理から設定2セット処理を実行し、有利区間設定値を決定する(上述の図15(a)参照)。
有利区間設定値決定処理を実行した後に、メインCPU301は、遊技状態が内部中状態であるか否かを判定する(Sx4)。遊技状態が内部中状態以外の場合(Sx5:No)、メインCPU301は、次回出玉状態を周期中状態(有利区間)に変更する(Sx7)。遊技開始時の非有利区間中処理(開始時処理)において次回出玉状態が周期中状態に変更されると、当該遊技終了時の停止時処理において出玉状態が非有利区間から周期中状態へ変更される。以上の構成では、設定値が変更された直後の非内部中状態(朝一)では、新たな有利区間が周期中状態から開始され得る。ただし、今回の遊技におけるステップSx4では、前回の遊技から既に内部中状態である場合に加え、非内部中状態の遊技で重複役1または重複役2(RBB役)が当選した場合も「Yes」と判断される。
ステップSx4を実行した後に、メインCPU301は、今回の遊技の当選エリアが重複役1であるか否かを判定する(Sx5)。今回の遊技の当選エリアが重複役1であると判断した場合(Sx5:Yes)、メインCPU301は、次回出玉状態を周期中状態に変更する(Sx7)。一方、今回の遊技の当選エリアが重複役1でないと判断した場合(Sx5:No)、メインCPU301は、次回出玉状態をCZ準備状態に変更する(Sx6)。
仮に、遊技が開始される以前から内部中状態である場合、当該遊技では重複役1は当選しない(上述の図5参照)。したがって、遊技が開始される以前から内部中状態である場合、非有利区間中処理において、通常、次回出玉状態がCZ準備状態に変更される。次回出玉状態がCZ準備状態に変更されると、その後の停止時処理において出玉状態が非有利区間からCZ準備状態へ変更される。以上の構成では、設定値が変更された直後の非内部中状態(朝一)以外では、原則、新たな有利区間がCZ準備状態から開始される。
また、本実施形態では、非内部中状態の非有利区間において、重複役1および重複役2のうち重複役2が当選した場合も、内部中状態の非有利区間と同様に、次回出玉状態がCZ準備状態へ変更される。以上の構成では、設定値が変更された直後の非内部中状態であっても、新たな有利区間がCZ準備状態から開始され得る。したがって、例えば設定値が変更された直後の有利区間が必ず周期中状態(不利な出玉状態)から開始される構成と比較して、設定値が変更された直後において、遊技者の遊技意欲を向上させることができるという利点がある。
なお、本実施形態では、各重複役(重複役1、重複役2)のうちの一部(重複役2)が当選した場合にCZ準備状態へ移行可能な構成としたが、重複役の種類によらずCZ準備状態へ移行する構成としてもよい。ただし、以上の構成では、設定値が変更された直後に、過度に高確率でCZ準備状態へ移行してしまう不都合が生じ得る。本実施形態の構成によれば、以上の不都合が抑制される。
ところで、仮に重複役の種類によらずCZ準備状態へ移行する構成において、設定値が変更された直後におけるCZ準備状態への移行確率を抑制する方法として、重複役の当選確率自体を低くする構成が考えられる。例えば、本実施形態では設定値「2」の場合、重複役1の当選確率は約1/8であり、重複役2の当選確率は約1/40である。したがって、何れかの重複役が当選する確率は約1/6.8である。以上の構成に替えて、何れかの重複役が当選する確率を約1/40にする構成(以下「対比例」)が考えられる。以上の対比例では、重複役の種類によらずCZ準備状態へ移行する構成を採用した場合であっても、設定値が変更された直後におけるCZ準備状態への移行確率を抑制できる。
しかし、上述の対比例では、非内部中状態から内部中状態へ移行し難くなる。また、上述した通り、非内部中状態において非有利区間(CZ状態)への移行が決定された場合であっても、内部中状態へ移行するまで有利区間が維持されてしまう。したがって、上述の対比例では、非内部中状態において非有利区間への移行が決定された場合、実際に非有利区間へ移行するまでの期間が過度に長くなる不都合が生じ得る。本実施形態では、非有利区間において当選するとCZ状態へ移行する重複役と周期中状態へ移行する重複役との双方を設けることで、設定値が変更された直後におけるCZ準備状態への移行確率を抑制しつつ、対比例において生じ得る上述の不都合が抑制されるという利点がある。
図22に示す通り、非有利区間中処理において次回出玉状態がCZ準備状態に変更されると、メインCPU301は、CZ準備中処理(Sx8)を実行する。CZ準備中処理は、CZ準備状態の各遊技でも実行される処理である。CZ準備中処理は、上述のCZレベル昇格処理およびCZ準備状態の残り遊技回数を減算する処理を含む。以上の説明から理解される通り、CZ準備状態への移行が決定された非有利区間の遊技では、CZ準備状態中の遊技と共通の処理が実行される。CZ準備中処理を終了すると、メインCPU301は、非有利区間中処理を終了する。
図22に示す通り、非有利区間中処理において次回出玉状態が周期中状態に変更されると、メインCPU301は、上述の周期開始時処理(Sx9)を実行する。上述した通り、周期開始時処理は、特殊CZ決定処理およびバトル勝利決定処理Bなどを含む。ただし、周期開始時処理は、周期中状態の各遊技で実行される各種の処理を含まない。具体的には、周期開始時処理は、周期ポイント決定処理、天井ポイント決定処理、途中勝利決定処理およびポイント高確移行決定処理を含まない。以上の各処理は、非有利区間中処理では実行されず、周期中状態の最初の遊技から実行される。周期開始時処理を終了すると、メインCPU301は、非有利区間中処理を終了する。
図23は、有利区間制御処理のフローチャートである。メインCPU301は、上述の停止時処理において有利区間制御処理を実行する。なお、有利区間制御処理は、遊技状態によらず全ての遊技で実行される。有利区間制御処理を開始すると、メインCPU301は、今回の遊技が有利区間中であるか否かを判定する(Sx10)。有利区間中ではないと判断した場合(Sx10:No)、すなわち非有利区間中の場合、メインCPU301は、有利区間制御処理を終了する。一方、有利区間中であると判断すると(Sx10:Yes)、メインCPU301は、今回の遊技でリプレイが有効ラインに停止表示されたか否か判定する(Sx11)。
リプレイが停止表示されていないと判断すると(Sx11:No)、メインCPU301は、MYカウンタ更新処理(Sx12)を実行する。MYカウンタ更新処理では、MYカウンタが更新される。具体的には、今回の遊技の払出枚数から賭けメダルの枚数(3枚)を減算した数値を、MYカウンタに加算する。例えば、払出枚数が9枚の場合、数値「6」をMYカウンタに加算する。また、払出枚数が0枚の場合、数値「3」をMYカウンタに減算する。再遊技(リプレイが停止表示された遊技の次遊技)では、自動投入されたメダルの枚数が当該遊技における賭けメダルの枚数としてステップSx12が実行される。MYカウンタ更新処理を実行した後に、メインCPU301は、ステップSx13へ処理を進める。今回の遊技でリプレイが停止表示されたと判断すると(Sx11:Yes)、メインCPU301は、MYカウンタ更新処理を省略してステップSx13へ処理を進める。
ステップSx13において、メインCPU301は、MYカウンタが数値「2400」より大きいか否か判定する。MYカウンタが数値「2400」より大きいと判断すると(Sx13:Yes)、メインCPU301は、メインRAM303に記憶される指示機能に係る全てのパラメタを初期化して(Sx15)、有利区間制御処理を終了する。ステップSx15では、例えば、上述の特定カウンタが初期化され、出玉状態が非有利区間へ移行する。なお、出玉状態が非有利区間へ移行した場合であっても、遊技状態は変化しない。
MYカウンタが数値「2400」より大きくないと判断すると(Sx13:No)、メインCPU301は、有利区間カウンタが数値「0」まで減算されたか否かを判断する(Sx14)。なお、有利区間カウンタは、上述の開始時処理において数値「1」ずつ減算される。有利区間カウンタが数値「0」であると判断すると(Sx14:Yes)、メインCPU301は、上述のステップSx15を実行して有利区間制御処理を終了する。なお、ステップSx15において「Yes」の判断がされる場合としては(有利区間が強制的に終了する場合)、エンディング状態において有利区間カウンタが数値「0」まで減算された場合が想定される。本実施形態では、以上の場合の除き、有利区間カウンタが数値「0」に減算される前に、有利区間が終了するように構成される。
有利区間カウンタが数値「0」ではないと判断した場合(Sx14:No)、メインCPU301は、MYカウンタが数値「0」より小さいか否か(負数であるか否か)を判定する(Sx16)。MYカウンタが負数の場合(Sx16:Yes)、メインCPU301は、MYカウンタを数値「0」にして(Sx7)、有利区間制御処理を終了する。一方、MYカウンタが数値「0」以上の場合(Sx16:No)、ステップSx17を省略して、有利区間制御処理を終了する。
<サブCPUが実行する各処理>
図24は、サブCPU412のサブ起動処理のフローチャートである。サブCPU412は、リセット回路からのリセット信号が入力された場合にサブ起動処理を実行する。リセット回路は、サブ制御基板400に供給される電源電圧が所定の閾値を超えた場合に、リセット信号を出力する。例えば、サブ制御基板400への電源電圧の供給が開始された場合に、サブ起動処理が実行される。
サブ起動処理を開始すると、サブCPU412は、起動時初期化処理(S301)を実行する。起動時初期化処理において、サブCPU412は、例えば、サブ制御基板400の各種のレジスタを初期化する。
起動時初期化処理において、サブCPU412は、サブRAM414のバックアップ異常の有無を判定する。バックアップ異常がある場合、サブCPU412は、バックアップデータを初期化する。また、サブCPU412は、起動時初期化処理において、CGROM424を含む各種のROMに記憶されたデータが適正であるか否かを判定する。例えば、各ROMの特定のアドレスに格納されたデータを読み出し、当該データが適正であるか否かを判定する。各種のROMに異常が発見された場合、サブCPU412は、所定のエラー処理に移行する。
サブCPU412は、サブ起動処理において、ランプ制御タスクの起動(S302)、音響制御タスクの起動(S303)、画像制御基板通信タスクの起動(S304)、メイン制御基板通信タスクの起動(S305)、演出ボタン入力タスクの起動(S306)を行う。
サブCPU412は、ランプ制御タスクにより、筐体ランプ5と演出用ランプ28とを含む各種のランプを制御する。また、サブCPU412は、音響制御タスクにより、スピーカー(31、32)を制御する。また、サブCPU412は、画像制御基板通信タスクにより、画像制御基板420にコマンドを送信し、メイン制御基板通信タスクにおいてメイン制御基板300からのコマンドを受信し、演出ボタン入力タスクにおいて演出ボタン26および方向指定ボタン27の操作を受付ける。
サブCPU412には、タイマ割込信号が所定の時間間隔で入力される。サブCPU412は、タイマ割込信号を受信すると、各タスクのうちの何れかを実行する。すなわち、各種のランプおよびスピーカー(31,32)を含む各周辺装置は、時分割で制御される。
ところで、所定の遊技回数において獲得するメダルの総数は、何れの設定値が設定された場合であっても、予め定められた範囲内であることが求められる。具体的には、400回の遊技において獲得するメダルの総数は、投入をしたメダルの総数の3分の1を超え、かつ、2.2倍に満たないものであることが求められる。また、1600回の遊技において獲得するメダルの総数は、投入をしたメダルの総数の5分の2を超え、かつ、1.5倍に満たないものであることが求められる。また、6000回の遊技において獲得するメダルの総数は、投入をしたメダルの総数の2分の1を超え、かつ、1.26倍に満たないものであることが求められる。さらに、17500回の遊技において獲得するメダルの総数は、投入をしたメダルの総数の5分の3を超え、かつ、1.15倍に満たないものであることが求められる。
以上の基準(以下「出玉基準」)を満たすか否かは、試験により確認されるのが通常である。仮に、所定の遊技回数において過度にメダルが減少し易い場合、試験において出玉基準が満たされない可能性が高い。また、所定の遊技回数において過度に多くのメダルが獲得され易い場合、試験において出玉基準が満たされない可能性が高い。すなわち、ギャンブル性が高い遊技機ほど、試験において出玉基準が満たされないと判断される可能性が高い。
以上の事情を考慮して、本実施形態の遊技機1は、特定の設定値では、他の設定値と比較して著しくギャンブル性が低い構成を採用した。具体的には、各設定値のうち設定値「1」が設定された場合、他の設定値が設定された場合と比較して、試験において出玉基準を満たす可能性が著しく高くなる構成を採用した。例えば、本実施形態では、指示期間(BB状態)へ移行することにより、多くのメダルが獲得可能になる。設定値「1」が設定されている場合、指示期間へ移行する確率(初当り確率)が比較的高くなるが、指示期間が短期間で終了し易い(連チャンし難い)。以上の構成によれば、設定値「1」が設定される場合、試験において出玉基準が満たされる確率が高くなる。
ただし、設定値「1」が設定される場合、ギャンブル性が著しく低くなるため、遊技が面白味に欠けると感じる遊技者が多い。したがって、仮に設定値「1」が設定されているか否かが遊技する前に把握できない構成では、遊技者によっては、遊技機1で遊技することを敬遠する不都合が生じ得る。以上の事情を考慮して、本実施形態では、設定値「1」が設定されているか否かを遊技する前に把握可能な構成を採用した。以上の構成について以下で詳細に説明する。
図25(a)は、サブCPU412による電源投入時処理のフローチャートである。サブCPU412は、電源が投入された直後において、電源投入時処理を実行する。また、以上の電源投入時処理は、通常、メインCPU301が遊技制御処理を実行可能になる前に完了する。すなわち、遊技が可能になる前にサブCPU412は電源投入時処理を完了する。
電源投入時処理を開始すると、サブCPU412は、メインCPU301側で設定された設定値を確認する。具体的には、メインCPU301は、電源が投入された直後に設定値を示すコマンドをサブCPU412へ送信する。サブCPU412は、ステップSy1において、当該コマンドが示す設定値を確認する。その後、サブCPU412は、ステップSy1において確認した設定値が「1」であるか否かを判定する(Sy2)。
設定値が「1」ではないと判断した場合(Sy2:No)、サブCPU412は、通常制御モードを決定して(Sy3)、電源投入時処理を終了する。一方、設定値が「1」であると判断した場合(Sy2:Yes)、サブCPU412は、特殊制御モードを決定して(Sy4)、電源投入時処理を終了する。詳細には以下で説明するが、通常制御モードが決定された場合と、特殊制御モードが決定された場合とでは、演出実行手段(停止ボタン25、スピーカ、液晶表示装置30)の態様が相違する。
図25(b)は、各制御モードにおける演出実行手段の態様を説明するための図である。図25(b)に示す通り、通常制御モードでは、停止ボタン25の操作が無効の期間(例えば、対応するリールが停止している期間)において、当該停止ボタン25は赤色で発光する。一方、特殊制御モードでは、停止ボタン25の操作が無効の期間において、当該停止ボタン25は緑色で発光する。
以上の構成では、遊技者は、停止ボタン25の色彩を確認することにより、遊技する前に設定値「1」が設定されたか否かを特定できる。ただし、図25(b)に示す通り、停止操作が可能な期間での停止ボタン25の色彩は、各制御モードにおいて青色で共通する。仮に、停止操作が可能な期間での停止ボタン25の色彩が各制御モードで相違する構成を想定する。以上の構成では、遊技者によっては、停止操作が有効であるか否かが直感的に判断し難くなるという不都合が想定される。本実施形態によれば、以上の不都合が抑制される。
上述した通り、本実施形態では、方向指定ボタン27を操作することにより、遊技者がマスタ音量を調整可能である。具体的には、図25(b)に示す通り、制御モードが通常制御モードの場合、マスタ音量を遊技者が調整可能である。一方、特殊制御モードの場合、マスタ音量が変更不可能である。以上の構成によれば、マスタ音量が変更不可能な場合、設定値「1」が設定されている旨を遊技者が特定できる。ただし、何れの制御モードであっても、エラーを報知するためのエラー音は、最大の音量で出力される。
上述した通り、本実施形態では、方向指定ボタン27を遊技者が操作することにより、演出制御モード(エンジョイモード、通常モード、シンプルモード)を変更可能である。具体的には、図25(b)に示す通り、制御モードが通常制御モードの場合、演出制御モードを遊技者が変更可能である。一方、特殊制御モードの場合、演出制御モードが変更不可能である。以上の構成によれば、演出制御モードが変更不可能な場合、設定値「1」が設定されている旨を遊技者が特定できる。
本実施形態では、サブCPU412が電源断の状態から復旧すると直ちに電源投入時処理が実行され、停止ボタン25が緑色で表示される。以上の構成によれば、例えば、電源を投入した遊技機1の管理者は、停止ボタン25が緑色で表示されている場合、設定値「1」が設定されている旨を直ちに把握することができるという利点がある。
なお、通常制御モードと特殊制御モードとで、非遊技期間における液晶表示装置30の画像が相違する構成としてもよい。以上の構成では、本実施形態と同様に、設定値「1」が設定されているか否かを遊技する前に特定できる。ただし、電源が投入されてから復旧するまでの時間は、液晶表示装置30よりランプ(停止ボタンのランプを含む)の方が短いのが通常である。したがって、本実施形態では、例えば各制御モードで液晶表示装置30の画像のみが変化する構成と比較して、電源が投入されてから設定値「1」が設定されている旨を特定可能になるまでの時間が短縮されるという利点がある。
図26(a)~(c)は、サブCPU412による演出制御処理のフローチャートである。演出制御処理は、演出実行手段(液晶表示装置30など)における演出を制御するための処理である。図26(a)~(c)に示す通り、演出制御処理は、サブ開始時処理、サブ第1停止処理およびサブ停止時処理を含む。図26(a)~(c)には、演出制御処理のうちの一部が抜粋して示される。
図26(a)は、サブ開始時処理のフローチャートである。メインCPU301は、遊技の開始操作がされると、その旨を示すコマンドをサブCPU412(サブ制御基板400)へ送信する。サブCPU412は、当該コマンドをメインCPU301から受信すると、サブ開始時処理を実行する。図26(a)に示す通り、サブ開始時処理を開始すると、サブCPU412は、サブペナルティ状態中であるか否かを判定する(Sy11)。サブCPU412は、上述の遊技進行フラグがOFF状態の期間(メインペナルティ制御が実行された後の期間)においてサブペナルティ状態に制御される。例えば、非指示期間の前回の遊技において変則押順で停止操作された場合、今回の遊技におけるサブ開始時処理の実行時点ではサブペナルティ状態になる。
サブペナルティ状態ではないと判断した場合(Sy11:No)、サブCPU412は、演出抽選で各種の演出を決定し(Sy12)、サブ開始時処理を終了する。ステップSy12において演出が決定されると、当該演出が各演出実行手段において実行開始される。一方、サブペナルティ状態中であると判断した場合(Sy11:Yes)、サブCPU412は、演出抽選を省略してサブ開始時処理を終了する。以上の構成によれば、サブペナルティ状態中に開始された遊技では、新たな演出がステップSy12において決定されない。
図26(b)は、サブ第1停止処理のフローチャートである。メインCPU301は、第1停止操作がされると、第1停止操作された停止ボンタン25(左、中、右)を示すコマンドをサブCPU412へ送信する。サブCPU412は、非指示期間において当該コマンドをメインCPU301から受信すると、サブ第1停止処理を実行する。図30(b)に示す通り、サブ第1停止処理を開始すると、サブCPU412は、左第1停止操作されたか否かを判定する(Sy21)。左第1停止操作されたと判断した場合(Sy21:Yes)、サブCPU412は、サブ第1停止処理を終了する。
一方、左第1停止以外(中第1停止、右第1停止)で停止操作されたと判断した場合(Sy21:No)、サブCPU412は、現在実行中の演出を強制的に終了させる(Sy22)。例えば、直前のサブ開始時処理において実行開始された演出は、その後、中第1停止操作または右第1停止操作されると、サブ第1停止処理において強制的に終了させられる。
なお、左第1停止以外で停止操作された場合、全ての演出が一律に強制終了させられる構成に替えて、一部の演出については継続して実行され得る構成としてもよい。例えば、サブCPU412は、左第1停止以外で停止操作された場合、現在実行中の演出が特定演出であるか否かを判定する。仮に、特定演出であると判断された場合、当該特定演出が継続して実行される。一方、特定演出ではないと判断された場合、実行中の演出が強制的に終了する。なお、以上の特定演出としては、非有利区間が当選した期待度が高い(確定する場合を含む)演出等が想定される。また、特定演出としては、遊技状態の移行を報知するための演出(例えば、CZ状態が開始する際の演出)が想定される。以上の特定演出は、実行開始が予定されていた遊技がサブペナルティ状態中であっても、当該遊技で実行開始されるのが好適である。
図26(b)に示す通り、サブCPU412は、左第1停止以外で停止操作されたと判断した場合、サブペナルティ状態へ移行する(Sy23)。また、サブCPU412は、左第1停止以外で停止操作されたと判断した場合、報知内容決定処理(Sy24)を実行する。報知内容決定処理では、報知画像および報知音声が決定される。具体的には、今回の遊技で中第1停止操作された場合、「中から押しています」というメッセージを表示する報知画像および報知音声「中から押しています」が決定される。また、今回の遊技で右第1停止操作された場合、「右から押しています」というメッセージを表示する報知画像および報知音声「右から押しています」が決定される。報知画像が決定されると、当該報知画像が液晶表示装置30に直ちに表示される。また、報知音声が決定されると、当該報知音声がスピーカらから直ちに出力される。
図26(c)は、サブ停止時処理のフローチャートである。メインCPU301は、最後の停止ボンタン25が操作がされると、その旨を示すコマンドをサブCPU412へ送信する。サブCPU412は、当該コマンドをメインCPU301から受信すると、サブ停止時処理を実行する。図26(c)に示す通り、サブ停止時処理を開始すると、サブCPU412は、今回の遊技で左第1停止操作されたか否かを判定する(Sy31)。左第1停止操作されたと判断した場合(Sy31:Yes)、サブCPU412は、サブペナルティ状態中であるか否かを判定する(S32)。
サブペナルティ状態中ではないと判断した場合(Sy32:No)、サブCPU412は、サブ停止時処理を終了する。一方、サブペナルティ状態中であると判断した場合(Sy32:Yes)、サブCPU412は、ペナルティ状態を解除して(Sy33)、サブ停止時処理を終了する。以上の構成によれば、左第1停止操作された遊技の終了時に、サブペナルティ状態が解除される。また、上述のステップSy31において、左第1停止操作されなかったと判断した場合(Sy31:No)、サブCPU412は、ステップSy33を省略してサブ停止時処理を終了する。以上の構成によれば、左1stで遊技されない場合、サブペナルティ状態が次回以降の遊技に継続される。
<変形例>
以上の各形態は多様に変形される。具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様は適宜に併合され得る。
(1)各形態において、液晶表示装置30を含む演出実行手段が複数種類の演出モードに制御される。例えば、演出モード毎に予め定められた背景画像が液晶表示装置30に表示され、当該演出モードに応じた種類の演出が実行される。具体的には、サブCPU412は、演出モードに応じた演出決定テーブルを用いて、各遊技における演出を決定する。また、出玉状態に応じた演出モードに制御され、演出モードにより出玉状態が報知(示唆)される。以上の構成において、各出玉状態における各演出モードは適宜に設定できる。
図27(a-1)から図27(a-3)は、各出玉状態における演出モードの具体例を説明するための図である。図27(a-1)から図27(a-3)には、各時点における出玉状態と演出モードとが示される。以上の具体例では、周期中モード、CZ準備モードおよびCZモードを含む演出モードが設けられる。周期中モードは周期中状態に対応し、CZ準備モードはCZ準備状態に対応し、CZモードはCZ状態に対応する。後述する電源投入(設定値変更)直後の期間を除き、出玉状態に対応する演出モードに演出実行手段は制御される。なお、1種類の出玉状態に対応する演出モードを複数種類設けてもよい。
図27(a-1)は、設定値が変更された場合の演出モードを説明するための図である。上述した通り、設定値が変更されると、非有利区間が開始される。図27(a-1)では、設定値が変更され、時点t0において非有利区間が開始された場合を想定する。図27(a-1)に示す通り、設定値が変更された直後の非有利区間において、演出モードは周期中モードになる。なお、有利区間から移行した非有利区間の演出モードは、当該有利区間の最終遊技における演出モード(例えば、AT状態の終了画面、バトル状態における勝利画面)になる。
図27(a-1)の具体例は、非有利区間からCZ準備状態へ移行した場合を想定する。また、時点t1において、CZ準備状態における最初の遊技が開始された場合を想定する。以上の場合、図27(a-1)に示す通り、時点t1から予め定められた時間にわたり、フリーズ演出が演出実行手段により実行される。また、フリーズ演出が実行される期間において、各リール12では回胴演出が実行される。具体的には、CZ準備状態における最初の遊技が開始された契機でフリーズ演出および回胴演出が実行され、当該遊技で停止操作が可能になる以前に演出モードがCZ準備モードになる。その後、CZ準備状態からCZ状態へ移行した時点t2において、演出モードがCZモードへ移行する。なお、有利区間から移行した非有利区間においてCZ準備状態の最初の遊技が開始された場合、図27(a-1)の具体例と同様に、フリーズ演出および回胴演出が実行される。ただし、フリーズ演出および回胴演出が実行されず、演出モードがCZ準備状態へ切替わる構成としてもよい。
図27(a-2)は、設定値が変更された場合の演出モードの他の具体例を説明するための図である。図27(a-1)の具体例では、非有利区間からCZ準備状態へ移行する場合を想定したが、図27(a-2)の具体例では、非有利区間から周期中状態へ移行する場合を想定する。上述した通り、設定値が変更された直後の非有利区間の演出モードは周期中モードである。また、設定値が変更された直後の非有利区間から周期中状態へ移行した場合、当該周期中状態における演出モードは周期中モードである。すなわち、設定値が変更された直後の非有利区間から周期中状態へ移行した場合、非有利区間が開始された時点t0から周期中状態の最初の遊技が開始された時点t1以降の期間にわたり、演出モードは周期中モードで維持される。
図27(a-3)は、電源投入時に設定値が変更されない場合の演出モードの具体例を説明するための図である。電源投入時に設定値が変更されない場合、電源が遮断された時点における出玉状態へ復帰する。図27(a-3)の具体例では、電源が遮断された時点の出玉状態が周期中状態の場合を想定する。以上の場合、電源が投入された時点t0から出玉状態が周期中状態へ復帰する。また、演出モードは周期中モードになる。
以上の構成によれば、設定値が変更された場合(図27(a-2)参照)と設定値が変更されない場合(図27(a-3)参照)とで、電源が投入された直後の演出モードが共通となる。したがって、設定値が変更されたか否かが演出モードから直ちに察知されてしまう不都合が抑制されるという利点がある。なお、仮に周期中モードが複数種類設けられる構成を想定する。以上の構成では、電源が投入された際の演出モードは、設定値が変更されたか否かによらず、予め定められた1の周期中モードとなる構成が好適である(第1実施形態および他の変形例についても同様)。
図27(b)は、図27(a-1)から図27(a-3)に示す構成の変形例を説明するための図である。当該変形例では、図27(a-1)から図27(a-3)に示す構成と同様に、設定値が変更された直後の非有利区間から周期中状態へ移行する場合(図27(a-2)参照)と、電源投入時に設定値が変更されない場合(図27(a-3)参照)とで、演出モードが共通になる。
また、当該変形例では、設定値が変更された直後の非有利区間からCZ準備状態へ移行する場合(図27(a-1)参照)であっても、CZ準備状態へ移行しない各場合(図27(a-2)、図27(a-3))と同様に、演出モードが共通になる。具体的には、当該変形例では、電源が投入された直後の演出モードは、設定値が変更されたか否かによらず周期中モードになる。また、電源が投入された直後に出玉状態が移行する場合であっても、演出モードが周期中モードで維持される。例えば、図27(b)に示す通り、非有利区間からCZ準備状態へ移行する場合であっても、演出モードが周期中モードで維持される。また、CZ準備状態からCZ状態へ移行する場合であっても、演出モードが周期中モードで維持される。
以上の図27(b)の変形例によれば、設定値が変更されたか否かが演出モードから直ちに察知されてしまう不都合が抑制されるという効果は格別に顕著である。なお、図27(b)の変形例において、設定値が変更された直後の非有利区間からCZ準備状態へ移行する場合は演出モードが周期中モードで維持される一方、CZ準備状態からCZ状態へ移行する場合は演出モードがCZモードへ移行する構成としてもよい。
図27(c-1)から図27(c-3)は、各出玉状態における演出モードの他の変形例を説明するための図である。上述の第1実施形態では、CZ準備状態から必ずCZ状態へ移行した。一方、当該変形例では、CZ準備状態からCZ状態へ移行する場合と移行しない場合とがある。なお、当該変形例において、CZ準備モードと周期中モードとでは、実行される演出(表示される画像)が略共通の構成としてもよい。以上の構成では、CZ準備モードと周期中モードとでは、液晶表示装置30に表示される画像の一部が変化する。例えば、CZ準備モードでは「何かが起こる?」というメッセージを示す画像が表示され、周期中モードでは当該画像が表示されない。
図27(c-1)は、設定値が変更された直後の非有利区間において、CZ準備状態に当選した場合の具体例である。図27(c-1)の具体例では、時点t0において非有利区間が開始され、時点t1においてCZ準備状態の最初のが開始された場合を想定する。図27(c-1)に示す通り、当該変形例では、設定値が変更された非有利区間、および、その後のCZ準備状態にわたり、演出モードがCZ準備モードになる。その後、仮にCZ準備状態からCZ状態へ移行する場合、演出モードがCZモードへ切替わる。一方、CZ準備状態から周期中状態へ移行する場合、演出モードが周期中モードへ切替わる。
図27(c-1)の具体例では、時点t2において周期中状態へ移行し、演出モードが周期中モードへ移行する場合を想定する。なお、非有利区間は原則1回の遊技で終了し、CZ準備状態は15回の遊技で終了する。したがって、設定値が変更され、且つ、非有利区間からCZ準備状態へ移行した場合、合計で16回の遊技が実行されると、演出モードがCZ準備モードから周期中モードへ移行する。
図27(c-2)は、設定値が変更された直後の非有利区間において、CZ準備状態に非当選の場合の具体例である。以上の場合、非有利区間が終了した後に周期中状態へ移行する。図27(c-2)の具体例では、時点t0において非有利区間が開始され、時点t1において周期中状態の最初の遊技が開始された場合を想定する。ただし、当該変形例では、非有利区間から周期中状態へ移行する場合であっても、図27(c-2)に示す通り、設定値が変更された直後の非有利区間、および、その後の周期中状態にわたり、演出モードがCZ準備モードになる。
また、当該変形例では、仮にCZ準備状態へ移行していた場合に当該CZ準備状態が終了する時点t2で、演出モードがCZ準備モードから周期中モードへ切替わる。具体的には、上述した通り非有利区間は原則1回の遊技で終了し、CZ準備状態は15回の遊技で終了する。当該変形例では、非有利区間から周期中状態へ移行した場合、非有利区間からCZ準備状態へ移行した場合と同様に、合計で16回の遊技が実行された時点で、演出モードがCZ準備モードから周期中モードへ切替わる。
図27(c-3)は、電源が投入された際に設定値が変更されない場合の具体例を示す。図27(c-3)の具体例では、電源が遮断される直前が周期中状態の場合を想定する。以上の場合、電源投入直後の出玉状態は周期中状態になる。当該変形例では、設定値が変更されたか否かによらず、電源投入直後の演出モードはCZ準備モードになり、その後、16回の遊技が実行されると演出モードが周期中モードに切替わる。図27(c-3)の具体例では、時点t1において16回目の遊技が実行され、周期中モードに切替わる場合を想定する。
以上の変形例では、電源投入直後において、CZ準備状態の当否によらず、演出モードがCZ準備状態で共通になる。したがって、演出モードからはCZ準備状態の当否を把握するのは困難(実質的に不可能な場合を含む)である。以上の構成によれば、例えば、CZ準備状態に当選しなかった時点で(1回目の遊技で)遊技を中止してしまう不都合が抑制される。また、当該変形例では、電源投入直後において、設定値が変更されたか否かによらず、演出モードがCZ準備状態で共通になる。したがって、設定値が変更されたか否かを演出モードから把握するのは困難(実質的に不可能な場合を含む)であるという利点がある。
(2)各形態において、ポイント高確状態への移行が抽選により決定されたが、周期中状態における予め定められた期間がポイント高確状態となる構成としてもよい。例えば、周期中状態が開始されてから予め定められた回数の遊技がポイント高確状態となる構成としてもよい。以上の構成では、周期中状態の序盤において多くの周期中ポイントが付与されるため、遊技を継続する意欲が維持され易くなるという利点がある。なお、周期中状態の終盤にポイント高確状態を設けてもよい。
図28は、他の変形例を説明するための図である。当該変形例では、非有利区間からポイント高確状態へ移行する。以上の変形例では、ポイント高確状態が終了すると周期中状態へ移行する。図28には、当該変形例のメインCPU301が実行する非有利区間中処理が示される。当該変形例のメインCPU301は、上述の図22に示す非有利区間中処理に替えて、図28に示す非有利区間中処理を非有利区間において実行する。
当該変形例の非有利区間中処理は、第1実施形態の非有利区間中処理と同様に、ステップSx0からステップSx3を含む。また、当該変形例のメインCPU301は、ステップSx3を実行すると、次回出玉状態をポイント高確状態に変更する(Sz1)。以上の構成では、有利区間移行処理が実行された遊技の停止時処理において、出玉状態が非有利区間からポイント高確状態へ移行する。また、次回の遊技からポイント高確状態になる。ポイント高確状態の各遊技では、ポイント高確中処理が実行される。以上のポイント高確中処理では、第1実施形態と同様に、周期中ポイント決定処理が実行される。また、ポイント高確中処理では、ポイント高確状態の残り遊技回数が減算される。
図28に示す通り、当該変形例の非有利区間中処理は、ポイント高確状態で実行されるポイント高確中処理を含む。したがって、非有利区間の遊技においても、ポイント高確状態と同様に、周期中ポイントが高確率で付与される。すなわち、非有利区間における有利区間移行処理が実行される遊技は、ポイント高確状態における各遊技と同等な特定が付与される。以上の構成では、非有利区間における有利区間移行処理が実行される遊技を、ポイント高確状態の1回目の遊技として取扱うことができる。
具体的には、非有利区間へ移行し時点で、ポイント高確状態に対応する演出モード(以下「ポイント高確モード」)に液晶表示装置30等を制御できる。仮に、有利区間移行処理においてポイント高確中処理が含まれない構成を想定する。また、以上の構成において、非有利区間がポイント高確モードである構成を想定する。以上の構成では、ポイント高確状態と同等な特定が付与されない非有利区間がポイント高確モードになるため、遊技者に誤解を与える不都合が生じ得る。
当該変形例においては、上述の第1実施形態と同様に、非有利区間は原則1回の遊技で終了し、当該遊技でポイント高確中処理(有利区間移行処理の一部)が実行される。したがって、非有利区間ではポイント高確状態における各遊技と同等な特定が付与される。したがって、非有利区間をポイント高確モードにする構成を採用した場合の上述の不都合が抑制できるという利点がある。
なお、当該変形例において、有利区間から非有利区間へ移行した場合、有利区間の最終遊技の第3停止時(非有利区間開始時)から有利区間移行処理が実行される遊技の開始操作時までは、当該有利区間の最終遊技の出玉状態の演出モード(例えば、AT状態の終了画面)に制御される構成が好適である。以上の構成においては、非有利区間の最初の遊技の開始操作を契機に、ポイント高確モードに制御される。一方、設定値が変更されて非有利区間へ移行した場合、非有利区間の最初の遊技の開始操作時までは周期中モードに制御され、非有利区間の最初の遊技の開始操作を契機に、ポイント高確モードに制御される。
ただし、非有利区間を開始させるための賭けメダルを設定する操作を契機に、ポイント高確モードに制御される構成としてもよい。また、ポイント高確状態で付与された周期中ポイントが報知される構成としてもよい。以上の構成において、非有利区間(有利区間移行処理)で付与された周期中ポイントがポイント高確状態と同様に報知される構成としてもよい。
なお、上述の第1実施形態では、CZ準備状態へ移行する際の有利区間移行処理にCZ準備中処理が含まれる(図22参照)。以上の事情を考慮して、第1実施形態において、有利区間移行処理が実行される非有利区間の遊技を、CZ準備状態の1回目の遊技として取扱う構成としてもよい。具体的には、有利区間移行処理が実行される非有利区間の遊技の開始時において、「CZ準備状態開始!」というメッセージを表示するとともに、演出モードをCZ準備状態に切替える。また、有利区間移行処理が実行される非有利区間の遊技において、CZ準備状態と共通の演出が実行される。例えば、CZレベル昇格処理の結果を報知(示唆)するための演出が非有利区間とCZ準備状態とで共通して実行される。
以上の第1実施形態の変形例において、有利区間から非有利区間へ移行した場合、有利区間の最終遊技の第3停止時(非有利区間開始時)から有利区間移行処理が実行される遊技の開始操作時までは、当該有利区間の最終遊技の出玉状態の演出モード(例えば、AT状態の終了画面、バトル状態の終了画面)に制御される構成が好適である。以上の構成においては、有利区間移行処理が実行される遊技の開始操作を契機に、CZ準備モードに制御される。一方、設定値が変更されて非有利区間へ移行した場合、有利区間移行処理が実行される遊技の開始操作時までは周期中モードに制御され、有利区間移行処理が実行される遊技の開始操作を契機に、CZ準備モードに制御される。
(3)各形態において、バトル勝利決定処理B(周期中状態開始時)において非有利区間へ移行する旨が決定された場合、バトル状態へ移行する前の周期中状態において、非有利区間へ移行する旨を事前に示唆(報知)する演出を実行してもよい。ただし、非有利区間へ移行する場合、指示機能に係る情報は全て初期化される(無効になる)。したがって、仮に、非有利区間へ移行する旨が周期中状態において事前に報知されると、当該周期中状態で特典(周期中ポイントなど)を獲得したとしても当該特典が無効になる旨を遊技者が察知してしまう。以上の変形例では、非有利区間へ移行する旨が報知された後の周期中状態の面白味が低下するという事情がある。以上の事情を考慮して、バトル勝利決定処理Bの結果がバトル状態まで秘匿される構成が好適である。
(4)各形態において、エンディング状態から移行した場合とバトル状態から移行した場合とで、CZ状態における液晶表示装置30の表示態様を相違させる構成としてもよい。例えば、バトル状態からCZ状態へ移行する場合に「バトルモード開始」というメッセージが表示される一方、エンディング状態からCZ状態へ移行する場合に「バトルモード・EXTRA開始」というメッセージが表示される構成としてもよい。また、バトル状態から移行したCZ状態とエンディング状態から移行したCZ状態とで、背景画像を変化させてもよい。さらに、バトル状態から移行したCZ状態とエンディング状態から移行したCZ状態とで、実行され得る演出の種類が変化する構成としてもよい。また、各演出が実行される確率が変化する構成としてもよい。
(5)各形態では、CZ状態または特殊CZ状態を介してAT状態へ移行する構成を採用したが、周期中状態からAT状態へ直接移行し得る構成を採用してもよい。
(6)各形態(図27の変形例を含む)において、非有利区間に対応する演出モード(以下、「特殊モード」)を設ける構成としてもよい。また、電源投入直後では、設定値が変更されて非有利区間へ移行する場合に加え、非有利区間以外の出玉状態へ復帰する場合であっても、特殊モードに制御される構成が好適である。以上の構成によれば、設定値が変更されたか否かが演出モードから特定され難くなるという利点がある。
以上の変形例では、非有利区間が終了すると、特殊モードから他の演出モードへ切替わる。具体的には、有利区間の最初の出玉状態に対応する演出モードへ特殊モードから切替わる。また、非有利区間以外で特殊モードの場合、1回の遊技(非有利区間が通常終了する回数の遊技)が実行されると、現在の出玉状態に対応する演出モードへ切替わる。なお、特殊モードでは、出玉状態が移行する旨、および、何れの出玉状態へ移行したかが示唆(報知)される構成としてもよい。
例えば、上述の図27に示す変形例では、電源が投入された後に遊技が実行されると、CZ準備状態または周期中状態へ移行し得る。以上の構成において、特殊モードでは、CZ準備状態へ移行する可能性が高い旨を報知してもよい。また、特殊モードにおいて、周期中状態へ移行する可能性が高い旨を報知してもよい。
(7)各形態では、出玉状態の移行契機が成立した場合、遊技状態によらず出玉状態が移行する構成を採用した。しかし、以上の構成に替えて、出玉状態の移行契機が成立した時点で遊技状態が内部中状態以外(非内部中状態、ボーナス作動状態)の場合、内部中状態に移行するまで出玉状態が移行しない構成としてもよい。例えば、周期中状態の最終遊技において非内部中状態の場合を想定する。以上の場合において、内部中状態へ移行するまでバトル状態への移行が延長される構成が考えられる。また、AT状態が開始される際に非内部中状態の場合、内部中状態へ移行するまでAT状態の開始が延長される構成が考えられる。また、周期中状態の途中で内部中状態以外へ移行した場合、内部中状態へ移行するまで周期中状態の残り遊技回数が減算されない構成が考えられる。
(8)各形態では、有利区間が開始する際に、遊技状態フラグを参照して、当該有利区間開始時における出玉状態を決定可能である構成を採用した(上述の図14参照)。すなわち、本発明の「特定情報」として遊技状態フラグを採用した。ただし、特定情報として遊技状態フラグ以外を採用してもよい。
例えば、RT状態フラグを特定情報として採用してもよい。具体的には、リプレイの当選確率が相違する複数種類のRT状態を設ける。RT状態に対応する移行契機が成立すると、当該RT状態へ移行可能である。以上の移行契機は、遊技の進行に応じて成立し、例えば遊技状態が遷移した契機、および、予め定められた図柄組合せが有効ラインに停止表示された契機が含まれる。なお、例えば非内部中状態において複数種類のRT状態へ移行可能な構成としてもよい。RT状態フラグは、現在のRT状態を示す情報である。以上のRT状態フラグは、遊技状態フラグと同様に、複数の有利区間にわたり初期化せずに維持可能であり、設定値が変更される際に初期化される。
(9)本発明は、上述したパチスロ機のみならず、ぱちんこ機、その他の遊技機、ゲーム機一般に適用することができる。なお、以上の各変形例における制御は、遊技状態によらず実行可能であることは言うまでもない。
本発明の遊技機は、例えば以下の遊技機である。
本発明の遊技機は、有利区間および非有利区間の何れかで遊技を進行する遊技制御手段(遊技制御処理)と、各種の画像が表示される演出を制御する演出制御手段と、各遊技において、複数種類の図柄を変動表示し、遊技の結果としての図柄組合せを停止表示可能な図柄表示手段と、を具備する遊技機であって、遊技制御手段は、遊技を開始する遊技開始手段と、特別当選役を含む各当選役のうちの何れかを決定する当選役決定手段と、当選役に応じて、図柄組合せを停止表示させる図柄変動制御手段と、特別当選役が当選していない非内部中状態、および、特別当選役が当選している内部中状態へ移行可能な内部状態移行手段と、予め定められた開始契機で、有利区間を開始する有利区間開始手段(非有利区間時処理)と、予め定められた終了契機で、有利区間を終了する有利区間終了手段(終了契機成立時処理)と、を具備し、有利区間は、所定状態(バトル状態)および所定状態より有利な特別状態(CZ準備状態)を含み、所定状態から非有利区間を介して特別状態へ移行可能であり、内部中状態において有利区間を開始可能であり、内部中状態において有利区間が開始された場合、特別状態へ移行可能であり、演出制御手段は、特別状態および内部中状態の非有利区間において、共通の背景画像を表示させる制御を実行可能であり、特別状態において、予め定められた特典の付与を決定可能であり、特別状態において、特典を期待させる特定演出を実行可能であり、内部中状態の非有利区間においても、特定演出を実行可能であることを特徴とする。
1…遊技機、300…メイン制御基板、301…メインCPU、302…メインROM、303…メインRAM、304…乱数発生器、305…I/F回路、400…サブ制御基板、410…演出制御基板、411…I/F回路、412…サブCPU、413…サブROM、414…サブRAM、420…画像制御基板、421…画像制御CPU、422…画像制御ROM、423…VDP、424…CGROM、425…RAM、430…サウンド基板、431…音源IC、432…音源ROM。

Claims (1)

  1. 有利区間および非有利区間の何れかで遊技を進行する遊技制御手段と、
    各種の画像が表示される演出を制御する演出制御手段と、
    各遊技において、複数種類の図柄を変動表示し、遊技の結果としての図柄組合せを停止表示可能な図柄表示手段と、
    を具備する遊技機であって、
    前記遊技制御手段は、
    遊技を開始する遊技開始手段と、
    特別当選役を含む各当選役のうちの何れかを決定する当選役決定手段と、
    前記当選役に応じて、前記図柄組合せを停止表示させる図柄変動制御手段と、
    前記特別当選役が当選していない非内部中状態、および、前記特別当選役が当選している内部中状態へ移行可能な内部状態移行手段と、
    予め定められた開始契機で、前記有利区間を開始する有利区間開始手段と、
    予め定められた終了契機で、前記有利区間を終了する有利区間終了手段と、
    を具備し、
    前記有利区間は、所定状態および前記所定状態より有利な特別状態を含み、
    前記所定状態から前記非有利区間を介して前記特別状態へ移行可能であり、
    前記内部中状態において前記有利区間を開始可能であり、
    前記内部中状態において前記有利区間が開始された場合、前記特別状態へ移行可能であり、
    前記演出制御手段は、前記特別状態および前記内部中状態の前記非有利区間において、共通の背景画像を表示させる制御を実行可能であり、
    前記特別状態において、予め定められた特典の付与を決定可能であり、
    前記特別状態において、前記特典を期待させる特定演出を実行可能であり、
    前記内部中状態の前記非有利区間においても、前記特定演出を実行可能であることを特徴とする遊技機。
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