JP7276798B2 - マイクロ流路デバイス及びその製造方法 - Google Patents
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Description
上記対向する面に形成され、供給液を流す少なくとも1つの流路と、
上記流路の少なくとも一部の表面と上記流路に隣接する表面とを含む撥液領域と、
上記対向する面における縁部分の表面を少なくとも含み、上記第1基板及び上記第2基板を接合する接合領域と、
上記流路上及び/又は上記流路に対向する表面において試料を固定する試料固定領域と、を備え、
上記撥液領域は、上記供給液と上記試料を含む液体とに対する接触角が90°以上であり、
上記試料固定領域は、上記試料を含む液体に対する接触角が上記撥液領域における接触角よりも小さく、
上記試料は、上記試料固定領域に固定されていて、
上記接合領域における上記第1基板及び上記第2基板が直接接合している面積の割合が上記接合領域全体の面積に対して、7%以上100%以下である、マイクロ流路デバイス。
[2]上記第1基板及び上記第2基板は、それぞれ独立にガラス又はシリコン系エラストマーを含む、[1]に記載のマイクロ流路デバイス。
[3]上記撥液領域は、フッ素化シラン化合物又はフッ素樹脂が固定されている、[1]又は[2]に記載のマイクロ流路デバイス。
[4]上記試料は、細胞、タンパク質、糖、核酸、低分子有機化合物及び触媒からなる群から選ばれる1種以上を含む、[1]~[3]のいずれかに記載のマイクロ流路デバイス。
[5]外部に連通する少なくとも1つの導入口と、
外部に連通する少なくとも1つの排出口と、を更に含み、
上記少なくとも1つの流路は、上記導入口から供給された上記供給液を上記排出口に流す流路である、[1]~[4]のいずれかに記載のマイクロ流路デバイス。
[6]上記少なくとも1つの流路内に設けられた電極を更に有する、[1]~[5]のいずれかに記載のマイクロ流路デバイス。
[7]同一の上記流路上に設けられる上記試料固定領域は、その数が1~100である、[1]~[6]のいずれかに記載のマイクロ流路デバイス。
[8]第1基板と、第2基板とを含む、マイクロ流路デバイス用キットであって、
上記第1基板及び上記第2基板は互いに対向する面において接合することによりマイクロ流路デバイスを構成し、上記マイクロ流路デバイスは、
上記対向する面に形成され、供給液を流す少なくとも1つの流路と、
上記流路の少なくとも一部の表面と上記流路に隣接する表面とを含む撥液領域と、
上記対向する面における縁部分の表面を少なくとも含み、上記第1基板及び上記第2基板を接合する接合領域と、
上記流路上及び/又は上記流路に対向する表面において試料を固定する試料固定領域と、を備え、
上記撥液領域は、上記供給液と上記試料を含む液体とに対する接触角が90°以上であり、
上記試料固定領域は、上記試料を含む液体に対する接触角が上記撥液領域における接触角よりも小さい、マイクロ流路デバイス用キット。
[9]上記第1基板及び上記第2基板を重ね合わせて固定するための治具を更に含む、[8]に記載のマイクロ流路デバイス用キット。
[10]上記マイクロ流路デバイスは、外部に連通する少なくとも1つの導入口と、外部に連通する少なくとも1つの排出口と、を更に含み、
上記少なくとも1つの流路は、上記導入口から供給された上記供給液を上記排出口に流す流路である、[8]又は[9]に記載のマイクロ流路デバイス用キット。
[11]上記第1基板は、上記導入口、上記排出口、上記撥液領域及び上記接合領域を備え、
上記第2基板は、上記流路、上記撥液領域、上記接合領域及び上記試料固定領域を備える、[10]に記載のマイクロ流路デバイス用キット。
[12]他の基板と共に互いに対向する面において接合することによりマイクロ流路デバイスを構成する、マイクロ流路デバイス用基板であって、
供給液を流す少なくとも1つの流路と、
上記流路の少なくとも一部の表面と上記流路に隣接する表面とを含む撥液領域と、
上記対向する面における縁部分の表面を少なくとも含み、上記他の基板と接合する接合領域と、
上記流路上において試料を固定する試料固定領域と、を備え、
上記撥液領域は、上記供給液と上記試料を含む液体とに対する接触角が90°以上であり、
上記試料固定領域は、上記試料を含む溶液に対する接触角が上記撥液領域における接触角よりも小さい、マイクロ流路デバイス用基板。
[13]第1基板と、第2基板とを含み、
供給液を流す少なくとも1つの流路と、を備えるマイクロ流路デバイスの製造方法であって、
上記第1基板及び上記第2基板を準備する工程と、
上記第1基板及び上記第2基板が互いに対向する面において接合するように上記第1基板及び上記第2基板を重ね合わせ、10~250℃で加圧しながら上記第1基板及び上記第2基板を接合する工程と、を含み、
上記少なくとも1つの流路は上記対向する面に形成される、製造方法。
[14]上記第1基板及び上記第2基板を準備する工程は、上記対向する面の少なくとも一部を酸素プラズマ、酸化剤及び酸からなる群から選ばれる少なくとも1種で表面処理することを含む、[13]に記載の製造方法。
[15]上記第1基板及び上記第2基板を準備する工程は、上記対向する面の少なくとも一部を洗剤で洗浄することを含む、[13]に記載の製造方法。
[16]上記マイクロ流路デバイスは、外部に連通する少なくとも1つの導入口と、外部に連通する少なくとも1つの排出口と、を更に含み、
上記少なくとも1つの流路は、上記導入口から供給された上記供給液を上記排出口に流す流路である、[13]~[15]のいずれかに記載の製造方法。
図1は、本実施形態に係るマイクロ流路デバイスの模式斜視図(a)及び模式断面図(b)である。本実施形態に係るマイクロ流路デバイス100は、
第1基板10及び第2基板20が互いに対向する面において接合してなるマイクロ流路デバイス100であって、
上記対向する面に形成され、供給液を流す少なくとも1つの流路3と、
上記流路3の少なくとも一部の表面と上記流路3に隣接する表面とを含む撥液領域4と、
上記対向する面における縁部分の表面を少なくとも含み、上記第1基板10及び上記第2基板20を接合する接合領域5と、
上記流路3上及び/又は上記流路3に対向する表面において試料7を固定する試料固定領域6と、を備え、
上記撥液領域4は、上記供給液と上記試料7を含む液体とに対する接触角が90°以上であり、
上記試料固定領域6は、上記試料7を含む液体に対する接触角が上記撥液領域4における接触角よりも小さく、
上記試料7は、上記試料固定領域6に固定されていて、
上記接合領域5における上記第1基板10及び上記第2基板20が直接接合している面積の割合が上記接合領域5全体の面積に対して、7%以上100%以下である。
(a)第1基板10は導入口1、排出口2及び撥液領域4を備え、第2基板20は流路3及び撥液領域4を備える構成、
(b)第1基板10は導入口1、排出口2、流路3及び撥液領域4を備え、第2基板は撥液領域4を備える構成、
(c)第1基板10は導入口1、排出口2、流路3及び撥液領域4を備え、第2基板は流路3及び撥液領域4を備える構成、
(d)第1基板10は導入口1及び撥液領域4を備え、第2基板20は排出口2、流路3及び撥液領域4を備える構成、又は、
(e)第1基板10は撥液領域4を備え、第2基板20は導入口1、排出口2、流路3及び撥液領域4を備え、上記導入口1は上記第2基板の長手方向における一端に設けられており、上記排出口2は上記第2基板の長手方向における他端に設けられている構成、
であってもよい。なお、図2において、接合領域5及び試料固定領域6の描画は省略してあるが、(a)~(e)のいずれの態様においても、所定の位置に接合領域5及び試料固定領域6は備えられている。
上記フッ素化シラン化合物を含む溶液としては、フッ素コーティング剤として市販されているものを用いてもよく、例えば、スリーエム社製のNovec 1720(商品名)等が挙げられる。
上記接合領域5全体の面積に対する上記直接接合している面積の割合(%)=100×{(干渉縞がない面積)-(流路3部分の面積)}/{(マイクロ流路デバイス100の主面全体の面積)-(流路3部分の面積及び撥液領域4部分の面積)}…(式1)
上記マイクロ流路デバイス100の主面全体の面積に対する上記直接接合している面積の割合(%)=100×{(干渉縞がない面積)-(流路3部分の面積)}/{(マイクロ流路デバイス100の主面全体の面積)}…(式2)
上記洗剤による洗浄処理は、例えば、最終濃度が2~5体積%となるように当該洗剤を希釈した水溶液に、洗浄対象である基板を浸漬して超音波処理を行うことが挙げられる。上記洗剤としては、例えば、中性洗剤、アルカリ性洗剤が挙げられる。シラノール基保護の面ではアルカリ性洗剤の方が効果が高い。また、中性洗剤は汎用性が高いので好適に用いられる。中性洗剤としては、例えば、第一工業製薬株式会社製のScat 20X-N(商品名)が挙げられる。アルカリ性洗剤としては、例えば、第一工業製薬株式会社製のScat 20X(商品名)が挙げられる。
例えば、アルミの場合、熱膨張係数は23である。対して、ガラスの熱膨張係数は9である。ガラス板の貼り合わせに600℃の高熱を要する場合、600℃に到達する前にアルミ蒸着膜がガラスより大きく膨張し、電極の剥離または電極の形状が損なわれる。また、電極を外部電気系統と接続する金属として半田などの合金が汎用されるが、このような合金は、一般に融点がさらに低いため、デバイス全体の耐熱性は非常に低くなり、貼り合わせのための加熱に耐えられない。
上記の問題の解決策として、常温で接着剤を使用する接合法が試みられてきたが、アルミニウムのように、化学的安定性が低い金属に対しては、使用可能な接着剤が限られている。また、先述したように、ガラスの貼り合わせに接着剤を使用すると、タンパク質等の生体高分子を失活させ、細胞を死滅させるおそれがあり、本願発明は係る課題に鑑みその解決手段として発明されたものであるが、結果として、電極を有するマイクロ流路デバイスの製造法としても、従来の課題を解決する方法を提供するものである。
なお、流路3内に設けられた電極の外部接続については、図20に示される手順によって行うことが可能である。すなわち、流路3が設けられた基板の表面であって、上記電極と接触する表面に電線を差し込むための溝を作製し(図20の(a))、当該溝へ電線を差し込み固定することで、流路3内に設けられた電極の外部接続が可能になる(図20の(b))。
第1基板及び第2基板が互いに対向する面において接合してなるマイクロ流路デバイスであって、
上記対向する面に形成され、供給液を流す少なくとも1つの流路と、
上記流路の少なくとも一部の表面と上記対向する面における縁部分の表面とを少なくとも含む撥液領域と、
上記流路に隣接する表面を少なくとも含み、上記第1基板及び上記第2基板を接合する接合領域と、
上記少なくとも1つの流路内に設けられた電極とを備え、
上記撥液領域は、上記供給液に対する接触角が90°以上であり、
上記接合領域における上記第1基板及び上記第2基板が直接接合している面積の割合が上記接合領域全体の面積に対して、7%以上100%以下であってもよい。上記マイクロ流路デバイスは、上記流路が設けられた基板の表面であって、上記電極と接触する表面に電線を差し込むための溝部を更に備えていてもよい。
本実施形態に係るマイクロ流路デバイス用キットは、第1基板10と、第2基板20とを含み、
上記第1基板10及び上記第2基板20は互いに対向する面において接合することによりマイクロ流路デバイス100を構成し、上記マイクロ流路デバイス100は、
上記対向する面に形成され、供給液を流す少なくとも1つの流路3と、
上記流路3の少なくとも一部の表面と上記流路3に隣接する表面とを含む撥液領域4と、
上記対向する面における縁部分の表面を少なくとも含み、上記第1基板10及び上記第2基板20を接合する接合領域5と、
上記流路3上及び/又は上記流路3に対向する表面において試料7を固定する試料固定領域6と、を備え、
上記撥液領域4は、上記供給液と上記試料7を含む液体とに対する接触角が90°以上であり、
上記試料固定領域6は、上記試料7を含む液体に対する接触角が上記撥液領域4における接触角よりも小さい。
上記第1基板10は、上記導入口1、上記排出口2、上記撥液領域4及び上記接合領域5を備え、上記第2基板20は、上記流路3、上記撥液領域4、上記接合領域5及び上記試料固定領域6を備えていてもよい。
本実施形態の別の他の側面において、上記マイクロ流路デバイス用キットは、
上記第1基板10は、上記導入口1、上記排出口2、上記撥液領域4、上記接合領域5及び上記試料固定領域6を備え、上記第2基板20は、上記流路3、上記撥液領域4、上記接合領域5及び上記試料固定領域6を備えていてもよい。
本実施形態に係るマイクロ流路デバイス用基板は、
他の基板と共に互いに対向する面において接合することによりマイクロ流路デバイス100を構成する、マイクロ流路デバイス用基板であって、
供給液を流す少なくとも1つの流路3と、
上記流路3の少なくとも一部の表面と上記流路3に隣接する表面とを含む撥液領域4と、
上記対向する面における縁部分の表面を少なくとも含み、上記他の基板と接合する接合領域5と、
上記流路3上において試料7を固定する試料固定領域6と、を備え、
上記撥液領域4は、上記供給液と上記試料7を含む液体とに対する接触角が90°以上であり、
上記試料固定領域6は、上記試料7を含む溶液に対する接触角が上記撥液領域4における接触角よりも小さい。
本実施形態に係るマイクロ流路デバイス100の製造方法は、
第1基板10と、第2基板20とを含み、
供給液を流す少なくとも1つの流路3と、を備えるマイクロ流路デバイス100の製造方法であって、
上記第1基板10及び上記第2基板20を準備する工程と、
上記第1基板10及び上記第2基板20が互いに対向する面において接合するように上記第1基板10及び上記第2基板20を重ね合わせ、10~250℃で加圧しながら上記第1基板10及び上記第2基板20を接合する工程と、を含み、
上記少なくとも1つの流路3は上記対向する面に形成される。
本実施形態における「基板を準備する工程」とは、後述する基板を接合する工程が行えるように第1基板10及び第2基板20の状態をととのえることを意味する。
基板を準備する工程は、例えば、
(1)第1基板10又は第2基板20に、導入口1、排出口2又は流路3を設けること(例えば、図4の(a))、
(2)接合領域5及び試料固定領域6に対応する領域をマスキング材8で被覆した後、第1基板10又は第2基板20に、撥液領域4を設けること(例えば、図4の(b)、(f))、
(3)上記マスキング材8を除去した後、第1基板10及び第2基板20が互いに対向する面の少なくとも一部(例えば、接合領域5)を、酸化剤又は酸で表面処理すること(例えば、図4の(c)、(g))、
上記マスキング材8を除去した後、撥液領域4及び試料固定領域6に対応する領域をマスキング材8で新たに被覆し、第1基板10及び第2基板20が互いに対向する面の少なくとも一部(例えば、接合領域5)を、酸素プラズマで表面処理すること、又は、
上記マスキング材8を除去した後、撥液領域4及び試料固定領域6に対応する領域をマスキング材8で新たに被覆し、第1基板10及び第2基板20が互いに対向する面の少なくとも一部(例えば、接合領域5)を、洗剤で洗浄すること、並びに、
(4)第1基板10又は第2基板20における試料固定領域6に、試料7(例えば、細胞の懸濁液)を固定すること(例えば、図4の(d))、
からなる群から選ばれる少なくとも1つを含む。
本実施形態における「基板を接合する工程」は、上記第1基板10及び上記第2基板20が互いに対向する面において接合するように上記第1基板10及び上記第2基板20を重ね合わせ、10~250℃で加圧しながら上記第1基板10及び上記第2基板20を接合する(例えば、図4の(h))。本実施形態に係る製造方法では、以下のメカニズムによって基板同士の接合が行われていると本発明者らは考えている。まず、重ねあわされた第1基板10及び第2基板20に圧力を加えることによって、上記対向する面におけるシラノール基(Si-OH)が互いに接近し、脱水縮合反応が進行する。その結果、上記対向する面において、シロキサン結合(Si-O-Si)が形成し、接合が行われる。
従来から行われている遺伝子改変マウス等の遺伝子改変動物の作製方法は、例えば図6に示される手順で行われていた。遺伝子改変操作を施してもすべての細胞の遺伝子を改変させられるわけではないので、細胞ごとに遺伝子解析をする必要がある。そのため、まず遺伝子改変を施した胚性幹細胞(ES細胞)をウェルプレート内に入れ、培養する。更に培養によって増えた細胞群を細胞群ごとに分離して更に培養する。最終的に1つの細胞から生じた細胞群から抜き出した細胞を遺伝子解析し、遺伝子改変がされていた場合は動物発生へ進む。しかし、この方法では、細胞群ごとに分離することが難しい、遺伝子解析ができる状態になるまで時間がかかるという課題があった。
<マイクロ流路デバイスのリーク試験>
まず、長さ7cm、幅3cm、厚さ0.7mmのガラス板(ホウケイ酸ガラス、松浪硝子工業社製、商品名テンパックス)を2枚用意した。以後、これらのガラス板を「ガラス板A」、「ガラス板B」と呼ぶことにする。次に、ガラス板Bの主面の中央部分に、上記ガラス板の長手方向に平行となるように、長さ5.6cm、幅500μm、深さ250μmの流路をフッ酸エッチング法にて形成した。得られたガラス板Bの上記流路が設けられた面における縁部分(縁から5mmまでの範囲、接合領域)を、フォトレジスト(東京応化工業社製、商品名OFPR-800 LB)で被覆した。また、ガラス板A(導入口及び排出口が設けられている。)の一方の主面における縁部分(縁から5mmまでの範囲、接合領域)を、同様にフォトレジストで被覆した。
パターニングで使用するシリコーン・エラストマー(ポリジメチルシロキサン;PDMS)製スタンプを作製し、これにフィブロネクチン(シグマ・アルドリッチ社製、商品名ウシ血漿由来フィブロネクチン)のコートを施した。次に、酸素プラズマ処理したガラス又はPDMSのディッシュ底に、作製したPDMS製スタンプを押し付け、フィブロネクチン層を形成した。続いて、ディッシュ底への意図しない細胞接着を抑制するため、ディッシュ底を細胞接着抑制剤で処理した。このディッシュ内へ筋芽細胞(C2C12)(5×105細胞/ml、3ml)を播種し1日間培養した。その後、光学顕微鏡にて細胞の観察を行い、細胞のパターンが形成されているかどうか評価した(比較例)。
流路(長さ5.6cm、幅500μm、深さ150μm)が設けられたガラス板(ホウケイ酸ガラス、長さ7cm、幅3cm、厚さ0.7mm、松浪硝子工業社製、商品名テンパックス)を用意し(図4の(a))、細胞を固定するための試料固定領域(3か所)及び接合領域(縁から5mmまでの領域)をフォトレジスト(マスキング材)で被覆した(図4の(b))。また、導入口及び排出口が設けられたカバーガラス(ホウケイ酸ガラス、長さ7cm、幅3cm、厚さ0.7mm、松浪硝子工業社製、商品名テンパックス)を用意し(図4の(e))、接合領域(縁から5mmまでの領域)をフォトレジストで被覆した(図4の(f))。なお、図4の(e)~(g)において導入口及び排出口の描画は省略した。上記ガラス板及び上記カバーガラスをフッ素化シラン化合物(東京化成工業社製、商品名トリクロロ(1H,1H,2H,2H-ヘプタデカフルオロデシル)シラン)で処理した。フォトレジストを除去した後、上記ガラス板及び上記カバーガラスの表面を硫酸過水で処理して、蒸留水で洗浄した。
<複数種類の試料が固定されたマイクロ流路デバイスの作製>
図11を用いて本実施例で用いたマイクロ流路デバイスの作製方法を説明する。まず、あらかじめマイクロ流路が設けられたガラス板を用意して、上記マイクロ流路の周りの表面及び上記マイクロ流路における試料(タンパク質、細胞等)を固定する領域(試料固定領域)にフォトレジストで被覆した(図11の(a))。その後、被覆された上記ガラス板を、フッ素化シラン化合物(東京化成工業社製、商品名トリクロロ(1H,1H,2H,2H-ヘプタデカフルオロデシル)シラン)で満たされたチャンバー内に静置(25℃、60分)することで、上記マイクロ流路の周りの表面及び上記マイクロ流路における試料固定領域に撥水処理を施した(図11の(b))。
以下の手順にて、マイクロ流路デバイスにおけるマイクロ流路を流れる供給液に対する耐圧性を評価した。まず、長さ7cm、幅3cm、厚さ0.7mmのガラス板(ホウケイ酸ガラス、松浪硝子工業社製、商品名テンパックス)を用意し、フッ酸エッチング法にて、メイン流路(main channel)と、その両側に迂回路となる流路(迂回流路、detour)を形成した(図12の(a)左の写真)。メイン流路は長さ6cm、幅150μm、深さ50μmの流路であり、迂回流路は長さ6cm、幅200μm、深さ50μmの流路であった。得られたガラス板及びカバーガラス(メイン流路に対応する位置に導入口及び排出口が設けられている)の表面を酸化剤である硫酸過水(Piranha)又は酸である塩酸で処理して、蒸留水で洗浄した。
マイクロ流路中へのタンパク質の固定方法について、以下の手順で評価した。
1.蛍光色素標識したウシ血清アルブミン(BSA)の評価
マイクロ流路(長さ5.6cm、幅500μm、深さ150μm)が形成されたガラス板を用意して(図13の(a))、マイクロ流路の所定の領域をフッ素化シラン化合物(東京化成工業社製、商品名トリクロロ(1H,1H,2H,2H-ヘプタデカフルオロデシル)シラン)で処理した。その後、上記マイクロ流路に対応する位置に導入口及び排出口を有するカバーガラスを上記ガラス板に重ね合わせて接合し、マイクロ流路デバイスを得た。マイクロ流路デバイスの導入口から蛍光色素で標識されたBSA溶液(サーモフィッシャーサイエンティフィック社製、商品名AlexaFluor488標識BSA)(濃度10μg/ml、PBS)を導入しマイクロ流路全体を満たしてから25℃で1時間インキュベーションした。その後、導入口からPBSを導入して流路内を洗浄した。
マイクロ流路(長さ6cm、幅1mm、深さ100μm)が形成されたガラス板を用意した(図13の(e))。次に、マイクロ流路内に3カ所の試料固定領域(0.5mm×0.5mm)が設けられるように所定の領域をフォトレジストでマスクした。その後、上記ガラス板をフッ素化シラン化合物(東京化成工業社製、商品名トリクロロ(1H,1H,2H,2H-ヘプタデカフルオロデシル)シラン)で処理した。フォトレジストを除去した後、上記ガラス板の表面を硫酸過水で処理して、蒸留水で洗浄した。
平板のガラス板(ホウケイ酸ガラス、長さ7cm、幅3cm、厚さ0.7mm、松浪硝子工業社製、商品名テンパックス)を用意し、細胞を固定するための試料固定領域(3か所)及び接合領域(縁から1cmまでの領域)をフォトレジストで被覆した。また、流路(長さ5cm、幅1cm、深さ280μm)、導入口及び排出口が設けられたカバーガラスを用意し、接合領域をフォトレジストで被覆した。上記ガラス板及び上記カバーガラスをフッ素化シラン化合物(東京化成工業社製、商品名トリクロロ(1H,1H,2H,2H-ヘプタデカフルオロデシル)シラン)で処理した。フォトレジストを除去した後、上記ガラス板及び上記カバーガラスの表面を硫酸過水で処理して、蒸留水で洗浄した。
上述の実施例では、フッ素化シラン化合物を用いてガラス板等への撥水処理を行ったが、フッ素化シラン化合物の代わりにフッ素樹脂を含むフッ素コーティング剤(野田スクリーン社製、商品名:INT-332VE)を用いた場合も、ガラス板等の所定の領域における撥水処理が可能であり、上記撥水処理が行われた表面は、硫酸過水等の酸化剤による表面処理に耐えうることが確認された。
上記(実施例1)の<マイクロ流路デバイスのリーク試験>と同様の方法で、マイクロ流路デバイスを得た。その後、接合領域における2枚のガラス板同士が直接接合している面積の割合を、上述した干渉縞面積比率法によって求めた。その結果、上記ガラス板同士が直接接合している面積の割合は、接合領域全体の面積に対して、最小値で7.9%であり、30%であるもの、60%であるものも確認された。
<他の表面処理方法の検討>
上述した(実施例1)及び(実施例2)では、ガラス板の貼り合わせの際は、ガラス板の表面を酸素プラズマ、酸化剤(硫酸過水)又は酸(塩酸)で処理していた。この表面処理については、熟練者が行うには何の支障もないが、実施例に示したタンパク質又は細胞を取り扱うバイオテクノロジー分野の研究者の多くは、酸化剤又は酸によるガラス板の表面処理に慣れておらず、心理的障壁があることは経験上明らかである。そこで、心理的障壁を生じさせない、より簡便なガラス板の表面処理の方法を検討した。
まず、ガラス板(ホウケイ酸ガラス、長さ7cm、幅3cm、厚さ0.7mm、松波硝子工業社製、商品名テンパックス)を用意した。上記ガラス板の表面における電極を設置する領域以外の領域をマスキング材(株式会社寺岡製作所製、商品名:カプトン粘着テープ)で被覆した。次に、真空蒸着法でアルミニウムを当該ガラス板の表面(マスキング材で被覆されていない領域)に定着させた。このようにしてアルミニウムの電極を有するガラス板を作製した(図19の(a))。一方で、流路(長さ5cm、幅1cm、深さ200μm)が設けられたガラス板を準備した。当該ガラス板は、流路及びガラス板の縁の領域に撥液領域(フッ素処理部分)が設けられていた(図19の(a))。上記<他の表面処理方法の検討>で記載したのと同様の方法によって、アルミニウムの電極を有するガラス板と流路が設けられたガラス板とを接合した(図19の(b))。
その結果、流路内に電極が封入されたマイクロ流路デバイスの作製に成功した(図19の(c))。アルミニウムは電極としての化学的安定性が低い材料であることが知られている。上記<他の表面処理方法の検討>で記載した方法によってガラス板同士を接合すれば、電極であるアルミニウムを劣化させることなくマイクロ流路デバイスを作製できることが示された。
また上記のように、本実施形態の電極を有するマイクロ流路デバイスは、その製造工程で、高温加熱や接着剤処理を要しないので、タンパク質等の生体高分子や、細胞など、高温で不安定な材料とともに、マイクロ流路内に封入することができ、電極は、生細胞からの電気信号を受信し、また生細胞へ電気信号を送信するマイクロセンサ電極として利用することができる。
平板のガラス板(ホウケイ酸ガラス、長さ7.6cm、幅5.2cm、厚さ1mm、松浪硝子工業社製、商品名:大型スライド白縁磨)を用意し、流路(長さ5.6cm、幅3.2cm、深さ200μm)を設け、細胞を固定するための試料固定領域(18か所)及び接合領域(縁から5mmまでの領域)をマスキング用テープ(日東電工株式会社製、商品名:エレップマスキングテープ)で被覆した。また、導入口(2か所)及び排出口(2か所)が設けられたカバーガラスを用意し、接合領域をマスキング用テープ(日東電工株式会社製、商品名:エレップマスキングテープ)で被覆した。上記ガラス板及び上記カバーガラスをフッ素化シラン化合物(東京化成工業社製、商品名トリクロロ(1H,1H,2H,2H-ヘプタデカフルオロデシル)シラン)で処理した。マスキング用テープを除去した後、上記ガラス板及び上記カバーガラスの表面を硫酸過水で処理して、蒸留水で洗浄した。以上の手順によって、マイクロ流路デバイスを構成するガラス板及びカバーガラスを得た(図21の(a))。
平板のガラス板(ホウケイ酸ガラス、長さ7cm、幅3cm、厚さ0.7mm、松浪硝子工業社製、商品名テンパックス)を用意し、流路(長さ5cm、幅1cm、深さ200μm)を設け、試料固定領域(5か所)及び接合領域(縁から5mmまでの領域)をマスキング用テープ(日東電工株式会社製、商品名:エレップマスキングテープ)で被覆した(図22の(a))。また、カバーガラスを用意し、接合領域をマスキング用テープ(日東電工株式会社製、商品名:エレップマスキングテープ)で被覆した(図22の(a))。上記ガラス板及び上記カバーガラスの表面にフッ素コーティング剤(スリーエム社製、商品名:Novec 1720)を滴下した。その後、上記フッ素コーティング剤が乾燥するまで常温、大気圧中で静置した。上記ガラス板及び上記カバーガラスを被覆していたマスキング用テープを除去した後、上記ガラス板及び上記カバーガラスの表面を硫酸過水で処理して、蒸留水で洗浄した。以上の手順によって、マイクロ流路デバイスを構成するガラス板及びカバーガラスを得た。
(実施例1)において示した撥水処理(フッ素化シラン化合物で満たされたチャンバー内に静置することによって行う撥水処理)と同様に、フッ素処理の効果で一面が濡れることはなかった。よって、上述のチャンバー内に静置することによって行う撥水処理を用いた場合と遜色ない機能が発揮された。
上述した<他の表面処理方法の検討>及び<他の撥水処理の検討>に記載の方法を組み合わせて簡便な方法によってマイクロ流路デバイス(ガラス製マイクロ流体チップ)を作製した。
すなわち、流路(長さ5cm、幅1cm、深さ200μm)が設けられたガラス板(ホウケイ酸ガラス、長さ7cm、幅3cm、厚さ0.7mm、松浪硝子工業社製、商品名テンパックス)を用意し、試料固定領域(3か所)及び接合領域(縁から5mmまでの領域)をマスキング用テープ(日東電工株式会社製、商品名:エレップマスキングテープ)で被覆した。また、カバーガラス(ホウケイ酸ガラス、長さ7cm、幅3cm、厚さ0.7mm、松浪硝子工業社製、商品名テンパックス)を用意し、接合領域(縁から5mmまでの領域)をマスキング用テープ(日東電工株式会社製、商品名:エレップマスキングテープ)で被覆した。上記ガラス板及び上記カバーガラスにフッ素系コーティング剤(スリーエム社製、商品名:Novec 1720)を滴下した。その後、上記フッ素系コーティング剤が乾燥するまで常温、大気圧中で静置した。マスキング用テープを除去した後、上記ガラス板及び上記カバーガラスの表面(試料固定領域及び接合領域)をメラミン系スポンジで研磨した。その後、超音波にかけながら上記ガラス板及び上記カバーガラスを水に浸漬した(5分間)。次に、超音波にかけながら上記ガラス板及び上記カバーガラスを一般的なアルカリ性洗剤(第一工業製薬株式会社製、商品名:Scat 20X-N)に浸漬した(60分間)。最後に流水で上記ガラス板及び上記カバーガラスをすすいだ(図23の(a))。
Claims (16)
- 第1基板及び第2基板が互いに対向する面において接合してなるマイクロ流路デバイスであって、
前記対向する面に形成され、供給液を流す少なくとも1つの流路と、
前記流路の少なくとも一部の表面と前記流路に隣接する表面とを含む撥液領域と、
前記対向する面における縁部分の表面を少なくとも含み、前記第1基板及び前記第2基板を接合する接合領域と、
前記流路上及び/又は前記流路に対向する表面において試料を固定する試料固定領域と、を備え、
前記第1基板及び前記第2基板それぞれの前記撥液領域は、前記供給液と前記試料を含む液体とに対する接触角が90°以上であり、
前記試料固定領域は、前記試料を含む液体に対する接触角が前記撥液領域における接触角よりも小さく、
前記試料は、前記試料固定領域に固定されていて、
前記接合領域における前記第1基板及び前記第2基板が直接接合している面積の割合が前記接合領域全体の面積に対して、7%以上100%以下であり、
前記第1基板及び前記第2基板それぞれの前記撥液領域は、フッ素化シラン化合物又はフッ素樹脂が固定されている、マイクロ流路デバイス。 - 前記第1基板及び前記第2基板は、それぞれ独立にガラス又はシリコン系エラストマーを含む、請求項1に記載のマイクロ流路デバイス。
- 前記撥液領域は、フッ素化シラン化合物又はフッ素樹脂が固定されている、請求項1又は請求項2に記載のマイクロ流路デバイス。
- 前記試料は、細胞、タンパク質、糖、核酸、低分子有機化合物及び触媒からなる群から選ばれる1種以上を含む、請求項1~請求項3のいずれか一項に記載のマイクロ流路デバイス。
- 外部に連通する少なくとも1つの導入口と、
外部に連通する少なくとも1つの排出口と、を更に含み、
前記少なくとも1つの流路は、前記導入口から供給された前記供給液を前記排出口に流す流路である、請求項1~請求項4のいずれか一項に記載のマイクロ流路デバイス。 - 前記少なくとも1つの流路内に設けられた電極を更に有する、請求項1~請求項5のいずれか一項に記載のマイクロ流路デバイス。
- 同一の前記流路上に設けられる前記試料固定領域は、その数が1~100である、請求項1~請求項6のいずれか一項に記載のマイクロ流路デバイス。
- 第1基板と、第2基板とを含む、マイクロ流路デバイス用キットであって、
前記第1基板及び前記第2基板は互いに対向する面において接合することによりマイクロ流路デバイスを構成し、前記マイクロ流路デバイスは、
前記対向する面に形成され、供給液を流す少なくとも1つの流路と、
前記流路の少なくとも一部の表面と前記流路に隣接する表面とを含む撥液領域と、
前記対向する面における縁部分の表面を少なくとも含み、前記第1基板及び前記第2基板を接合する接合領域と、
前記流路上及び/又は前記流路に対向する表面において試料を固定する試料固定領域と、を備え、
前記第1基板及び前記第2基板それぞれの前記撥液領域は、前記供給液と前記試料を含む液体とに対する接触角が90°以上であり、
前記試料固定領域は、前記試料を含む液体に対する接触角が前記撥液領域における接触角よりも小さく、
前記第1基板及び前記第2基板それぞれの前記撥液領域は、フッ素化シラン化合物又はフッ素樹脂が固定されている、マイクロ流路デバイス用キット。 - 前記第1基板及び前記第2基板を重ね合わせて固定するための治具を更に含む、請求項8に記載のマイクロ流路デバイス用キット。
- 前記マイクロ流路デバイスは、外部に連通する少なくとも1つの導入口と、外部に連通する少なくとも1つの排出口と、を更に含み、
前記少なくとも1つの流路は、前記導入口から供給された前記供給液を前記排出口に流す流路である、請求項8又は請求項9に記載のマイクロ流路デバイス用キット。 - 前記第1基板は、前記導入口、前記排出口、前記撥液領域及び前記接合領域を備え、
前記第2基板は、前記流路、前記撥液領域、前記接合領域及び前記試料固定領域を備える、請求項10に記載のマイクロ流路デバイス用キット。 - 他の基板と共に互いに対向する面において接合することにより、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のマイクロ流路デバイスを構成する、マイクロ流路デバイス用基板であって、
供給液を流す少なくとも1つの流路と、
前記流路の少なくとも一部の表面と前記流路に隣接する表面とを含む撥液領域と、
前記対向する面における縁部分の表面を少なくとも含み、前記他の基板と接合する接合領域と、
前記流路上において試料を固定する試料固定領域と、を備え、
前記撥液領域は、前記供給液と前記試料を含む液体とに対する接触角が90°以上であり、
前記試料固定領域は、前記試料を含む溶液に対する接触角が前記撥液領域における接触角よりも小さい、マイクロ流路デバイス用基板。 - 第1基板と、第2基板とを含み、
供給液を流す少なくとも1つの流路を備える、請求項4に記載のマイクロ流路デバイスの製造方法であって、
前記第1基板及び前記第2基板を準備する工程と、
前記第1基板及び前記第2基板が互いに対向する面において接合するように前記第1基板及び前記第2基板を重ね合わせ、10~250℃で加圧しながら前記第1基板及び前記第2基板を接合する工程と、を含み、
前記少なくとも1つの流路は前記対向する面に形成される、製造方法。 - 前記第1基板及び前記第2基板を準備する工程は、前記対向する面の少なくとも一部を酸素プラズマ、酸化剤及び酸からなる群から選ばれる少なくとも1種で表面処理することを含む、請求項13に記載の製造方法。
- 前記第1基板及び前記第2基板を準備する工程は、前記対向する面の少なくとも一部を洗剤で洗浄することを含む、請求項13に記載の製造方法。
- 前記マイクロ流路デバイスは、外部に連通する少なくとも1つの導入口と、外部に連通する少なくとも1つの排出口と、を更に含み、
前記少なくとも1つの流路は、前記導入口から供給された前記供給液を前記排出口に流す流路である、請求項13~請求項15のいずれか一項に記載の製造方法。
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