JP7274207B2 - 層状複水酸化物の花冠状凝集粒子を含むカラム用充填材及びこれを充填した分離デバイス - Google Patents
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Description
連続法は、吸着材粒子を充填したカラム中に汚染水を流通させることで連続的に汚染物質を除去する方法であり、簡便な操作により高速で汚染物質を除去できる。連続法の適用に当たっては、カラム中の吸着材粒子が汚染水と共に流出しないことが必要であるため、比較的粒子径の大きな吸着材が使用される。例えば、カチオン吸着が可能なバーミキュライトについて、一次粒子径が数十ミクロンからセンチメートルオーダーの結晶粒子をガラス管に詰めて、海水からセシウムを吸着分離したことが報告されている(非特許文献1)。
他方、バッチ法は、汚染水に吸着材粒子を懸濁撹拌した後、固液分離して吸着材ごと汚染物質を取り除く方法であるため、サブミクロンないしは数ミクロン程度の粒子径を有する小さな吸着材を用いても処理を行うことができる。
そこで本発明は、上述の従来技術を念頭に、アニオン吸着性を有すると共に、処理対象流体の浸透・透過性に優れたカラムベッドを形成可能なカラム用充填材、及びこれを充填した分離デバイスを提供することを目的とする。
[1] 一般式(1)、
[MII 1-yMIII y(OH)2](Xn-)y/n・mH2O (1)
(ここで、MIIは2価の金属イオンであり、MIIIは3価の金属イオンであり、Xn-はn価のアニオンであり、yは0<y≦0.34を満たし、mは環境の湿度により変化する数である)
で表される層状複水酸化物の花冠状凝集粒子を含むことを特徴とするカラム用充填材。
[2] 前記一般式(1)において、MIIがMg2+、MIIIがAl3+であり、Xn-が、1価のアニオン、(CH(OH)COO)2 2-、SO4 2-及びFe(CN)6 4-から選択される少なくとも1種である、前記[1]のカラム用充填材。
[3] 前記一般式(1)において、Xn-が、ClO4 -、ClO3 -、ClO2 -、ClO-、NO3 -、Br-、Cl-、F-、OH-、CH3COO-、CH3CH2COO-、CH3-CH(OH)-COO-及びHOC2H4SO3 -から選択される少なくとも1種である、前記[1]又は[2]のカラム用充填材。
[4] 前記花冠状凝集粒子が、顕微鏡像における長軸方向の一方向径を円相当径として計測・集計して得た粒度分布において、5μm~50μmの中心径D50を示す、前記[1]~[3]の何れかのカラム用充填材。
[5] 前記花冠状凝集粒子の粒度分布における10%積算径D10と90%積算径D90との差が20μm以内である、前記[4]のカラム用充填材。
[6] 前記花冠状凝集粒子が、頻度分布による粒度分布図において、下記(a)又は(b)のいずれかを満たす、前記[5]に記載のカラム用充填材。
(a)単一のピークを有する
(b)2つのピークを有し、各ピークを示す粒度の差が20μm以内である
[7] JIS A 1218:1998に規定する変水位透水試験により計測した前記花冠状凝集粒子の透水係数が1×10-6~1×10-3cm/sである、前記[1]~[6]のいずれかのカラム用充填材。
[8] 吸着クロマトグラフィー又は分配クロマトグラフィーに用いられる、前記[1]~[7]のいずれかのカラム用充填材を充填した分離デバイス。
[MII 1-yMIII y(OH)2](Xn-)y/n・mH2O (1)
ここで、MIIは2価の金属イオンであり、MIIIは3価の金属イオンであり、Xn-はn価のアニオンであり、yは0<y≦0.34を満たす。また、mは層間水の量を示しており、環境の湿度によって変化するためその値は限定されないが、一例として0≦m≦5が挙げられる。
前記一般式で表される層状複水酸化物は、2価の金属イオン(MII)にOH-が六配位した八面体が平面状に配列して形成された水酸化物層の積層構造を基本とし、該水酸化物層の2価の金属イオン(MII)の一部が3価の金属イオン(MIII)で置換されると共に、該水酸化物層間にアニオン(Xn-)が配置された結晶構造をもつ。3価の金属イオン(MIII)の置換により、前記水酸化物層は正電荷を有しており、層間のアニオン(Xn-)でこの正電荷を中和している。本実施形態の層状複水酸化物は、水酸化物層が有する正電荷によりアニオン吸着特性を示すものである。また、層間のアニオン(Xn-)は、選択性の差によってイオン交換が可能であり、これを利用することで、特定のアニオンをより多く吸着することが可能となる。
このような一般式で表される層状複水酸化物としては、天然鉱物ハイドロタルサイト:Mg6Al2CO3(OH)16・4H2Oが例示される。
2価の陽イオン(MII)としてはMg2+の他にCa2+、Mn2+、Fe2+、Ni2+、Cu2+、Zn2+等が、3価の陽イオン(MIII)としてはAl3+の他にFe3+、Co3+、Mn3+、Cr3+、In3+等が、n価のアニオン(Xn-)としてはCO3 2-の他にSO4 2-、Cl-、Br-等が、それぞれ知られている。
有機溶媒を用いる方法では、メタノール、エタノール、2-プロパノール、テトラヒドロフラン又はアセトン等の有機溶媒に、炭酸型層状複水酸化物と酸性化合物(MXm)とを加え、1価のアニオン(X-)への置換処理を行なう。ここで、酸性化合物(MXm)におけるXは1価のアニオン(X-)に対応する元素又は原子団を意味し、mは1、2又は3である。m=1の場合には、酸性化合物(MX)は、プロトン性の酸(HX)又は、アミンの酸塩(NRR’R”・HX(ここでR、R’及びR”は水素、ヒドロキシル基又は有機基であって、それぞれは同一又は異なっていてもよい))となり、m=2又は3の場合には、Mは2価又は3価の金属となる。
緩衝液を用いる方法では、例えば酢酸のような弱酸とその共役塩基とからなる緩衝液に1価のアニオン(X-)を含む塩を混合した水溶液中で、層間アニオンの置換処理を行う。
[MII 1-yMIII y(OH)2](X-)y・mH2O (2)
ここで、MIIは2価の金属イオンであり、MIIIは3価の金属イオンであり、Xは1価のアニオンに対応する元素又は原子団であり、yは0<y≦0.34を満たす。また、mは層間水の量を示しており、環境の湿度によって変化するためその値は限定されないが、一例として0≦m≦5が挙げられる。
以下、本実施形態を実施例により詳細に説明するが、本実施形態はこれらに限定されるものではない。本実施例において使用した評価法は以下のとおりである。
1.粒子形状、粒子径及び粒度分布
層状複水酸化物の花冠状凝集粒子の形態を、走査型電子顕微鏡(日本電子社製、JSM-6700F)を用いて加速電圧15kVの条件で観察した。画像解析式粒度分布測定ソフトウェア(Mac-View,マウンテック社製)を用いてSEM観察像から無作為に500個以上の粒子を選び出し、その定方向径を計測した。計測データに基づいて積算分布及び頻度分布による粒度分布曲線を得て、積算粒度分布曲線から中心径(D50:メジアン径)とともに、積算10%粒子径(D10)及び積算90%粒子径(D90)を求めた。
層状複水酸化物は、層間アニオン種によって、また湿度に応じて層間隔を変化させるため、環境(雰囲気)の湿度を制御したX線回折測定を実施しなければ正確な層間隔を計測することはできない。このため、ポリイミドフィルム製のX線透過窓を有する樹脂製密閉チャンバーを作製し、これをX線回折装置(Cu-Kα線)(リガク社製、ULTIMA-IV)に取り付けて、湿度制御装置(キッツマイクロフィルター社製、AHCU-2)によりチャンバー内の湿度を相対湿度(RH)60%に制御しながらX線回折測定を行った。測定された003反射の位置からBraggの条件式を用いて(003)面の面間隔を算出し、層状複水酸化物の層間隔とした。
フーリエ変換赤外吸収測定装置(IRAffinity、島津製作所製)を使用して、ATR法により、アニオン種の吸着に応じたスペクトル変化を調べた。
層状複水酸化物花冠状凝集粒子のアニオン吸着性能を調べるため、Na2HPO4(試薬特級)及びNaNO3(試薬特級)を用いてバッチ吸着試験を実施した。種々の濃度のアニオンを含む水溶液を調製し、吸着材に各アニオン水溶液を液/固比=100の比率で混合し、PP製遠沈管に投入して転倒回転式の振とう機(ロータ・ミックスRKVSD)を用いて50rpm、23℃、24時間撹拌した。処理終了後、15000rpmで10分間遠心分離して各上澄み溶液の残存HPO4 2-イオン及びNO3 -イオン量をそれぞれ計測した。残存HPO4 2-イオン分析には紫外可視分光光度計(島津製作所製、UV-2450)を用いたモリブデンブルー法を、残存NO3 -イオン分析にはイオンクロマトグラフィー(東ソー社製、IC-2010)をそれぞれ用いた。得られた各残存イオン量を処理前の水溶液中の各イオン量から差し引いた後、使用した吸着材の質量で除すことで、単位質量の吸着材に吸着した各イオンの量を算出した。
充填材の透水係数を変水位透水試験により計測した。層状複水酸化物花冠状凝集粒子を、図2に示す簡易の変水位透水試験器の内径10mm、高さ50mmのアクリル樹脂製円筒に約10mmの高さになるように詰めた。この際、充填床中に気泡が入らないように充填した。その後、土の透水試験法(JIS A 1218:1998)に準拠して透水係数を測定した。使用した試験器におけるスタンドパイプの内径は2mmであった。
非特許文献3に従い、硝酸マグネシウム六水和物及び硝酸アルミニウム九水和物をMg:Al=2:1となるように配合し、ヘキサメチレンテトラミンを加えて混合溶液を調製した。得られた溶液40mlをテフロン(登録商標)容器(100ml)に入れて、140℃で4日間、水熱処理を行なった。水熱処理後、濾過・水洗浄を繰り返した後、凍結乾燥して粉末試料を得た。この粉末試料の相対湿度60%下におけるXRDパターン(図3)から、層間隔は0.78nmと算出された。併せて、この試料のFTIRスペクトル(図4)において1360cm-1近傍のピークが観測されたことから、炭酸型層状複水酸化物が得られたと判断できる。
実施例1で製造した炭酸型層状複水酸化物の粉末試料をメタノール溶媒中に投入して1%の懸濁液を調製し、該粉末試料に対して42質量%の過塩素酸を加えて、窒素雰囲気下、40℃で約1時間過塩素酸処理を行なった。その後、実施例1と同様に濾過・水洗・凍結乾燥を行ない、粉末試料を得た。粉末試料のXRDパターン(図7)から層間隔を算出した結果、実施例1の0.78nmから0.9nmへとシフトしたことが確認された。また、粉末試料のFTIRスペクトル(図8)からは、実施例1で観測された1360cm-1近傍のCO3 2-に帰属されるピークが消失し、1080cm-1近傍に強いピークが観測された。開口18μmのポリエステル製の篩により分級した分級粉末試料のSEM観察像(図9)からは、過塩素酸処理後も花冠形状が維持されていることが確認された。以上の結果から、本実施例では、層間アニオンを過塩素酸に置換した層状複水酸化物の花冠状凝集粒子(ClO4 -roseLDH)が得られたといえる。また、得られた分級粉末試料について、実施例1と同様の方法で作成した粒度分布曲線(図10)からは、得られた分級粉末試料は中心径D50=27.1μm、D10=19.1μm、D90=38.6μmのより狭い分布に調整され、実施例1で観測されていた二峰性粒度分布は無くなり、ピーク値を示さないショルダーが付随する単一のピーク(準単一ピーク)を示す粒度分布となることが確認された。この粉体の透水係数は、8.6×10-6cm/secであり、粒子固有の透水性も向上した。以上の結果を表1にまとめて示す。
過塩素酸を硝酸アンモニウム(NH4NO3)に変えた以外は実施例2と同様に処理を行って、実施例3に係る粉末試料を調製した。この粉末試料のFTIRスペクトルにおいて1340cm-1近傍にブロードなピークが観測された。一方、相対湿度60%下におけるXRDパターンからは、層間隔が0.9nmと算出され、炭酸型の層間隔0.78nmに由来するピークは見られなかった。確認のため、チャンバー内の相対湿度を10%から80%まで変えて測定測定したところ、層間隔に大きな変化は観測されなかった。この結果は、これまでに報告されているNO3 -型層状複水酸化物(Mg/Al比=2)の結果(例えば、Iyi, N., Fujii, K., Okamoto, K., Sasaki, T. “Factors influencing the hydration of layered double hydroxides (LDHs) and the appearance of an intermediate second staging phase.” Applied Clay Sci., 35, 218-227(2007).参照)と一致している。したがって、本実施例では、硝酸型層状複水酸化物の花冠状凝集粒子(NO3 -roseLDH)が得られたと判断できる。実施例1と同様に行った分級粉末試料の粒度分布測定及び透水試験の結果を表1に示す。本実施例における粒度分布は、実施例2と類似の準単一ピークを示した。
過塩素酸を塩化アンモニウム(NH4Cl)に変えた以外は実施例2と同様に処理を行って、実施例4に係る粉末試料を調製した。この粉末試料の相対湿度60%下におけるXRDパターンからは、層間隔が0.89nmと算出された。また、FTIRスペクトルにおいて1360cm-1近傍の炭酸イオンのピークの消失が観測されたことから、塩素型層状複水酸化物の花冠状凝集粒子(Cl-roseLDH)が得られたと判断できる。実施例1と同様に行った分級粉末試料の粒度分布測定及び透水試験の結果を表1に示す。本実施例における粒度分布は、実施例2と類似の準単一ピークを示した。
実施例1における水熱合成の条件を140℃、2日間に変えて粉末試料を調製した後、実施例2と同様に過塩素酸処理を行った。その後、開口14μmのポリエステル製の篩で分級し、分級粉末試料を得た。この粉末試料の相対湿度60%下におけるXRDパターンからは、層間隔が0.9nmと算出された。また、FTIRスペクトルにおいて1080cm-1近傍のピークが観測されたことから、過塩素酸型層状複水酸化物の花冠状凝集粒子(ClO4 -roseLDH)が得られたと判断できる。実施例1と同様に実施した分級粉末試料の粒度分布測定及び透水試験の結果を表1に示す。本実施例における粒度分布は、実施例2と類似の準単一ピークを示した。
実施例1における水熱合成の条件を140℃、2日間に変えて粉末試料を調製した。この粉末試料の相対湿度60%下におけるXRDパターンからは、層間隔が0.78nmと算出された。また、FTIRスペクトルにおいて1360cm-1近傍のピークが観測されたことから、炭酸型層状複水酸化物の花冠状凝集粒子(CO3 2-roseLDH)が得られたと判断できる。この試料を篩分級せずにそのまま実施例1と同様に粒度分布測定及び透水試験を実施した。本比較例に係る粉末試料の粒度分布は、中心径D50=12.2μmであり、D10=2.3μm、D90=32.6μmの広い粒度分布幅を有していた。粒度分布は二峰性となり、ピーク粒子径差(ΔD)は25μmであった。また、本実施例に係る粉末試料の透水係数は9.0×10-7cm/secとなった。以上の結果をまとめて表1に示す。
本実施例では、水熱合成系内の結晶核発生を抑制し、層状複水酸化物結晶を早く成長させるために、結晶核と親和性を有する固体であるナノファイバー膜を水熱合成系内に共存させる手法を採用した。
ナノファイバー膜は、ジメチルホルムアミド(DMF)を溶媒とするポリアクリロニトリル(重量平均分子量150000)の15質量%溶液を、エレクトロスピニング装置(NEU,カトーテック社製)により、印加電圧15kVで電界紡糸することで作製した。
このナノファイバー膜を1cm2のサイズ(4mg)に切り出して、実施例1と同様の方法で調製した混合溶液(40ml)に投入し、140℃の水熱処理を2日間実施し、実施例1と同様に濾過・水洗浄及び凍結乾燥を行って粉末試料を得た。この粉末試料の相対湿度60%下におけるXRDパターンからは、層間隔は0.78nmと算出された。併せて、この試料のFTIRスペクトルにおいて1360cm-1近傍のピークが観測されたことから、炭酸型層状複水酸化物が得られたと判断できる。この粉末試料を開口18μmのポリエステル製の篩により分級して、分級粉末試料を得た。この分級粉末試料をSEM観察した結果を図12に示す。殆どの合成された粒子が花冠形状であることが確認された。また、実施例1と同様の方法で作成した粒度分布曲線(図13)からは、得られた分級粉末試料は、中心径D50=39.0μm、D10=23.0μm、D90=56.0μmの、ピーク値を示さないショルダーが付随する単一のピーク(準単一ピーク)を示す粒度分布となることが確認された。この粉体の透水係数は、2.1×10-4cm/secであった。以上の結果を表1にまとめて示す。
原料として市販の層状腹水酸化物(DHT-6、協和化学社製)を用い、これに実施例2と同様の方法で過塩素酸処理を行った。この粉末試料の相対湿度60%下におけるXRDパターンからは、層間隔が0.9nmと算出された。また、FTIRスペクトルにおいて1080cm-1近傍のピークが観測されたことから、過塩素酸型に変換された試料が得られたと判断できる。実施例1と同様に実施した粒度分布測定及び透水試験の結果を表1に示す。透水試験では、1日経過しても水が浸透せず、透水係数を求めることができなかった。この結果から、本比較例に係る粉末試料をカラム充填材に適用することは不可能と判断できる。
2 スタンドパイプ
3 水
4 上部フィルター
5 充填材層
6 下部フィルター
7 ドレイン
Claims (8)
- 一般式(1)、
[MII 1-yMIII y(OH)2](Xn-)y/n・mH2O (1)
(ここで、MIIは2価の金属イオンであり、MIIIは3価の金属イオンであり、Xn-はn価のアニオンであり、yは0<y≦0.34を満たし、mは環境の湿度により変化する数である)
で表される層状複水酸化物の花冠状凝集粒子を含むことを特徴とするカラム用充填材。 - 前記一般式(1)において、MIIがMg2+、MIIIがAl3+であり、Xn-が、1価のアニオン、(CH(OH)COO)2 2-、SO4 2-及びFe(CN)6 4-から選択される少なくとも1種である、請求項1に記載のカラム用充填材。
- 前記一般式(1)において、Xn-が、ClO4 -、ClO3 -、ClO2 -、ClO-、NO3 -、Br-、Cl-、F-、OH-、CH3COO-、CH3CH2COO-、CH3-CH(OH)-COO-及びHOC2H4SO3 -から選択される少なくとも1種である、請求項1又は請求項2に記載のカラム用充填材。
- 前記花冠状凝集粒子が、顕微鏡像における長軸方向の一方向径を円相当径として計測・集計して得た粒度分布において、5μm~50μmの中心径D50を示す、請求項1から請求項3の何れか1項に記載のカラム用充填材。
- 前記花冠状凝集粒子の粒度分布における10%積算径D10と90%積算径D90との差が20μm以内である、請求項4に記載のカラム用充填材。
- 前記花冠状凝集粒子が、頻度分布による粒度分布図において、下記(a)又は(b)のいずれかを満たす、請求項5に記載のカラム用充填材。
(a)単一のピークを有する
(b)2つのピークを有し、各ピークを示す粒度の差が20μm以内である - JIS A 1218:1998に規定する変水位透水試験により計測した前記花冠状凝集粒子の透水係数が1×10-6~1×10-3cm/sである、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のカラム用充填材。
- 吸着クロマトグラフィー又は分配クロマトグラフィーに用いられる、請求項1から請求項7のいずれか一項に記載のカラム用充填材を充填した分離デバイス。
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