JP7273363B2 - 軸流圧縮機 - Google Patents

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Description

本開示は、軸流圧縮機に関する。
例えばターボファンエンジン等のガスタービンエンジンは、主要構成要素として圧縮機、燃焼器及びタービンを備えている。
このうち、圧縮機は、ガスタービンエンジンに吸入された空気(ターボファンエンジンの場合は、吸入された後にファンによって圧縮された空気)を圧縮して燃焼器に供給する機能を有するターボ機械である。圧縮機には、軸流式、遠心式等の形式があるが、ガスタービンエンジンでは軸流式の圧縮機(軸流圧縮機)が採用されることが多く、以下では、この軸流圧縮機について述べる。
軸流圧縮機は、軸方向に配列された1つ又は複数の段を備えており、それぞれの段は、動翼が周方向に等間隔で配置されることにより形成される動翼列と、静翼が周方向に等間隔で配置されることにより形成される静翼列とから成っている。なお、動翼列は各段の上流側に、静翼列は各段の下流側に、それぞれ配置されている。また、最も上流側の段の動翼列の上流には入口案内翼(IGV;Inlet Guide Vane)が配置され、最も下流側の段の静翼列を形成する静翼は出口案内翼(OGV;Outlet Guide Vane)と称される。
動翼列を構成する動翼は、通常、翼部と、当該翼部の径方向内端に結合されたプラットフォームと、を備えている。動翼は、さらに、プラットフォームの径方向内側にダブテールを備えており、圧縮機ロータの外周面に設けられダブテールと相補的な断面形状を有するスロットに当該ダブテールが嵌め込まれることにより、圧縮機ロータに取り付けられる。上述したプラットフォームは、動翼列を構成する全ての動翼が圧縮機ロータに取り付けられた状態において、全体としてリングを形成するような形状を有しており、このとき、プラットフォームの外面は、後述する主流流路の径方向内側境界面を形成する。なお、軸流圧縮機においては、動翼と圧縮機ロータが一体化されたブリスク(BLISK;Bladed Disk)が採用されることもあるが、この場合には、ブリスクの外周面(動翼の翼部の径方向内端が結合されている面)が、上述したプラットフォームと同様に、後述する主流流路の径方向内側境界面を形成する。
静翼列を構成する静翼は、通常、翼部と、当該翼部の径方向外端及び内端にそれぞれ結合されたアウターバンド及びインナーバンドと、を備えている。静翼は、圧縮機ケーシングの内周にアウターバンドが固定されることにより、圧縮機ケーシングに取り付けられる。アウターバンド及びインナーバンドは、静翼列を構成する全ての静翼が圧縮機ケーシングに取り付けられた状態において、それぞれ全体としてリングを形成するような形状を有しており、このとき、アウターバンドの内面及びインナーバンドの外面は、それぞれ、後述する主流流路の径方向外側境界面及び径方向内側境界面を形成する。
動翼列を構成する動翼の翼部、及び、静翼列を構成する静翼の翼部は、軸方向に延びる環状の主流流路内に配置されている。主流流路は、軸流圧縮機の作動流体である空気が流れる流路である。主流流路を流れる空気は、動翼列を通過する際に回転エネルギーを付与されて絶対流速が上昇する一方で相対流速が減少することにより静圧が上昇し、静翼列を通過する際に絶対流速が減少することにより静圧が上昇する、という過程が繰り返されることにより、次第に圧縮される。
ここで、主流流路の径方向外端は、動翼列においては、動翼の翼部の径方向外端と対向する圧縮機ケーシングの内周面によって、静翼列においては、静翼のアウターバンドの内面によって、それぞれ画定されている。また、主流流路の径方向内端は、動翼列においては、動翼のプラットフォームの外面によって、静翼列においては、静翼のインナーバンドの外面によって、それぞれ画定されている。
一方、動翼列と静翼列の間の部位において、主流流路の径方向外端は、圧縮機ケーシングの内周面によって画定されているが、主流流路の径方向内端には、実体としての面が存在しない。これは、動翼のプラットフォームと静翼のインナーバンドの間には、前者が回転部品であり後者が静止部品であるために、軸方向のギャップが存在するからである。そこで、当該ギャップにおいては、これを挟んで軸方向に隣接する動翼のプラットフォームの外面と静翼のインナーバンドの外面の軸方向における端部(上流端又は下流端)同士を結ぶ仮想的な面が、主流流路の径方向内端を画定していると見なす。
主流流路は、以上のように、その径方向外端及び内端を画定されているが、径方向外端を画定する面を径方向外側境界面、径方向内端を画定する面を径方向内側境界面と称することにする。また、径方向外側境界面及び径方向内側境界面のそれぞれと、子午面(軸流圧縮機の回転中心軸を含む平面)との交線を、径方向外側境界線及び径方向内側境界線と称することにする。
主流流路の子午面における断面形状(即ち、径方向外側境界線及び径方向内側境界線の形状)は、軸流圧縮機の要求仕様を満足すべく決定されるが、軸流圧縮機の後段部(最下流の段を含む幾つかの段)においては、径方向外側境界線及び径方向内側境界線が、軸方向にほぼ平行(上下方向を径方向、左右方向を軸方向(左が上流側、右が下流側)として描いた図においては、ほぼ水平)となることが多い。
このような形状の主流流路を備える軸流圧縮機において、後段部の動翼列における主流流路の径方向内側境界線を、下流側へ向かって径が拡大するようなもの(即ち、上述したような図においては、右上がりとなるようなもの)とすることにより、当該動翼列の効率が向上することが知られている。これは、翼部の後縁近傍におけるコーナー剥離が抑制され、これに起因する全圧損失が低減するためである。
ただし、この場合には、全体として軸方向にほぼ平行に延びる形状を維持すべく、径方向内側境界線は、動翼列において下流側へ向かって径を拡大させた分だけ、静翼列において下流側へ向かって径を縮小させる必要があった。そして、そのような静翼列における径方向内側境界線は、通常、静翼列の入口(インナーバンドの上流端)に対応する点と、静翼列の出口(インナーバンドの下流端)に対応する点とを結ぶ直線とされていた。
しかしながら、径方向内側境界線を、動翼列において下流側へ向かって径を拡大させた分だけ、静翼列において下流側へ向かって直線的に径が縮小するようなものとすると、静翼列を通過する空気の減速量が大きくなり、流れの剥離が発生して全圧損失が増大する結果、静翼列の効率が低下してしまうという問題があった。この静翼列の効率の低下は、上述した動翼列の効率の向上を相殺する(場合によっては、これを上回る)ものであり、軸流圧縮機の全体効率を向上させるために、その抑制が求められていた。
本開示は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであって、後段部の動翼列における主流流路の径方向内側境界線が、下流側へ向かって径が拡大するようなものとされている場合に、全体効率を向上させるべく、静翼列の効率の低下を可及的に抑制することができる軸流圧縮機を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本開示の軸流圧縮機は、径方向外側境界面及び径方向内側境界面によって画定される環状の主流流路と、前記主流流路内に配置された少なくとも1つの静翼列と、前記主流流路内における前記静翼列の直上流及び直下流にそれぞれ配置された上流側動翼列及び下流側動翼列と、を含み、前記軸流圧縮機の後段部における前記主流流路の前記径方向内側境界面と子午面との交線である径方向内側境界線は、
(1)前記上流側動翼列及び前記下流側動翼列のそれぞれの下流端において上流端よりも径方向外側に位置し、
(2)前記静翼列の下流端において上流端よりも径方向内側に位置し、
且つ、
(3)前記静翼列の上流端と下流端の間において、これらを結ぶ直線よりも径方向内側に位置し、且つ、上流側の曲線部と下流側の直線部とから成っており、
前記曲線部は、前記直線部との接続点及び前記静翼列の上流端のそれぞれにおいて、それぞれ下流側及び上流側に位置する前記径方向内側境界線と滑らかに接続されている。
本開示の軸流圧縮機によれば、後段部の動翼列における主流流路の径方向内側境界線が、下流側へ向かって径が拡大するようなものとされている場合に、静翼列の効率の低下を可及的に抑制することができ、ひいては軸流圧縮機全体の効率を向上させることができるという、優れた効果を得ることができる。
本開示の実施形態の軸流圧縮機の後段部における主流流路の子午面における断面形状を示す概略説明図である。 本開示の実施形態の軸流圧縮機の後段部における主流流路の子午面における断面形状を示す概略説明図であって、径方向内側境界線のうち静翼列区間を拡大して示している。 本開示の軸流圧縮機の径方向内側境界線の静翼列区間における曲線区間と直線区間との接続点の位置を代表するパラメータを種々に変えた場合の静翼の全圧損失係数を示すグラフであって、(A)は接続点の軸方向位置を代表するパラメータと全圧損失係数の関係を、(B)は接続点の径方向位置を代表するパラメータと全圧損失係数の関係を、それぞれ示している。 CFD解析を通じて求めた静翼の全圧損失係数のスパン方向分布を示すグラフである。
以下、本開示の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本開示の実施形態の軸流圧縮機の後段部における主流流路の子午面における断面形状を示す概略説明図である。
主流流路100は、矢印AFで示すように空気が流れる環状の流路であって、その内部には、静翼(列)120が配置されている。静翼(列)120の直上流及び直下流には、それぞれ上流側動翼(列)110及び下流側動翼(列)130が配置されている。なお、図1においては、上流側動翼(列)110の翼部の前縁110L及び後縁110T、静翼(列)120の翼部の前縁120L及び後縁120T、並びに、下流側動翼(列)130の翼部の前縁130L及び後縁130Tを、模式的に直線で示している。
主流流路100の径方向外端は、圧縮機ケーシング(図示省略)の内面によって形成される径方向外側境界面によって画定されるが、主流流路100の子午面における断面形状を示す図1において、当該径方向外側境界面は、径方向外側境界線200として示されている。
一方、主流流路100の径方向内端は、径方向内側境界面によって画定されるが、主流流路100の子午面における断面形状を示す図1において、当該径方向内側境界面は、径方向内側境界線300として示されている。
背景技術欄で述べたように、軸流圧縮機の後段部における主流流路100の径方向内側境界線300は、軸方向にほぼ平行(上下方向が径方向Rに、左右方向が軸方向X(左が上流側、右が下流側)に、それぞれ対応する図1においては、ほぼ水平)に延びている。このことを示すために、図1には、軸方向に平行な(同図においては水平な)仮想的な直線Lを示してある。
以下、主流流路100の径方向内側境界線300の形状について詳述する。
図1において、径方向内側境界線300の上には、形状の定義にあたって必要となる複数の点が示されている。
310U及び310Dは、それぞれ上流側動翼110のプラットフォーム(図示省略)の上流端及び下流端に対応する点である。また、320U及び320Dは、それぞれ静翼120のインナーバンド(図示省略)の上流端及び下流端に対応する点である。さらに、330U及び330Dは、それぞれ下流側動翼130のプラットフォーム(図示省略)の上流端及び下流端に対応する点である。
径方向内側境界線300のうち、点310Uから点310Dまでの区間、点320Uから点320Dまでの区間、点330Uから点330Dまでの区間を、便宜的にそれぞれ上流側動翼列区間310、静翼列区間320、下流側動翼列区間330と称することにする。
また、点310Dから点320Uまでの区間は、上流側動翼110のプラットフォームの下流端と静翼120のインナーバンドの上流端の間に存在するギャップに対応する区間であり、これを静翼列上流側ギャップ区間315と称することにする。さらに、点320Dから点330Uまでの区間は、静翼120のインナーバンドの下流端と下流側動翼130のプラットフォームの上流端の間に存在するギャップに対応する区間であり、これを静翼列下流側ギャップ区間325と称することにする。
上流側動翼列区間310及び下流側動翼列区間330は、下流側へ向かって径が拡大する(即ち、図1において右上がりとなる)ものとして構成されている。即ち、上流側動翼列区間310の下流端の点310Dは、上流端の点310Uよりも径方向外側に位置している。同様に、下流側動翼列区間330の下流端の点330Dは、上流端の点330Uよりも径方向外側に位置している。
静翼列上流側ギャップ区間315及び静翼列下流側ギャップ区間325は、仮想的な面であり、便宜上、径が一定(即ち、図1において水平)の区間と見なす。
なお、図1においては、上流側動翼列区間310及び静翼列上流側ギャップ区間315を共に直線として示しているが、上流側動翼列区間310は、点310Dにおいて静翼列上流側ギャップ区間315と滑らかに接続される曲線を含んでいることが好ましい。同様に、図1においては、静翼列下流側ギャップ区間325及び下流側動翼列区間330を共に直線として示しているが、下流側動翼列区間330は、点330Uにおいて静翼列下流側ギャップ区間325と滑らかに接続される曲線を含んでいることが好ましい。
静翼列区間320は、上流側動翼列区間310において下流側へ向かって径を拡大させた分だけ、下流側へ向かって径が縮小する(即ち、図1において全体として右下がりとなる)ものとして構成されているが、その形状について、以下で詳述する。
図2は、本開示の実施形態の軸流圧縮機の後段部における主流流路の子午面における断面形状を示す概略説明図であって、径方向内側境界線300のうち静翼列区間320を拡大して示している。
静翼列区間320は、上流側の曲線区間320C(曲線部)及び下流側の直線区間320S(直線部)から成っており、これら両区間は接続点320Mにおいて滑らかに接続されている。また、静翼列区間320は、その上流端の点320Uにおいて、それよりも上流側の径方向内側境界線300(即ち静翼列上流側ギャップ区間315;図示省略)と、また、その下流端の点320Dにおいて、それよりも下流側の径方向内側境界線300(即ち静翼列下流側ギャップ区間325;図示省略)と、それぞれ滑らかに接続されている。なお、曲線区間320Cを構成する曲線としては、例えば3次以上の高次の曲線を用いることができる。
上述したように、静翼列区間320は、下流側へ向かって径が縮小する(即ち、図2において全体として右下がりとなる)ものとして構成されている。即ち、静翼列区間320の下流端の点320Dは、上流端の点320Uよりも径方向内側に位置している。また、静翼列区間320は、上流端の点320Uと下流端の点320Dを結ぶ直線320‘よりも径方向内側に位置している。なお、直線320‘は、背景技術欄で述べたように、静翼列区間において下流側へ向かって径が縮小する径方向内側境界線として、従来技術において採用されていたものである。
ここで、曲線区間320Cと直線区間320Sとの接続点320Mの軸方向X及び径方向Rにおける位置は、これを種々に変えてCFD(Computational Fluid Dynamics;数値流体力学)解析を行い、静翼120の全圧損失係数が最小となるように選定した。
このとき、接続点320Mの軸方向Xにおける位置は、静翼120の翼部の前縁120Lから接続点320Mまでの軸方向距離Lxを、静翼120のアキシャルコード(axial chord;軸方向に計った翼弦長(前縁から後縁までの距離))Cxで除した無次元パラメータLx/Cxで代表させた。なお、アキシャルコードがスパン方向に変化する静翼の場合、アキシャルコードとしては、例えばスパン方向位置50%における値を用いればよい。
また、接続点320Mの径方向Rにおける位置は、静翼列区間320の上流端の点320Uと接続点320Mの半径差DRを、静翼列区間320の上流端の点320Uと下流端の点320Dの半径差DRtで除した無次元パラメータDR/DRtで代表させた。
無次元パラメータLx/Cx及びDR/DRtを種々に変えてCFD解析を行い、静翼120の全圧損失係数を求めた結果を、図3に示す。
図3は、径方向内側境界線300の静翼列区間320における曲線区間320Cと直線区間320Sとの接続点320Mの位置を代表するパラメータを種々に変えた場合の静翼120の全圧損失係数を示すグラフであって、(A)は接続点320Mの軸方向位置を代表するパラメータLx/Cxと全圧損失係数の関係を、(B)は接続点320Mの径方向位置を代表するパラメータDR/DRtと全圧損失係数の関係を、それぞれ示している。なお、両グラフとも、縦軸は全圧損失係数であり、横軸はそれぞれのパラメータをパーセンテージ表示したものである。
図3(A)からは、静翼120の全圧損失係数を可及的に小さくするためには、接続点320Mの軸方向位置を代表するパラメータLx/Cxを10~30%とすることが好ましいことが分かる。これは、静翼列120のハブ(根元)の近傍(即ち、径方向内側境界面の近傍)においては、マッハ数が極大となるLx/Cx≒30%よりも下流側の領域で流れの減速が大きいため、これよりも上流側の領域に曲線区間320Cを配置して径方向内側境界線300の静翼列区間320を径方向内向きにえぐってマッハ数の極大値を小さく抑えると、これよりも下流側の領域で流れの減速が緩和されるためと考えられる。なお、グラフは、軸流圧縮機が設計点で作動している場合を示している。
また、図3(B)からは、静翼120の全圧損失係数を可及的に小さくするためには、接続点320Mの径方向位置を代表するパラメータDR/DRtを25~75%とすることが好ましいことが分かる。なお、図中のDは軸流圧縮機が設計点で作動している場合を、NSは軸流圧縮機が絞り側の条件(Near Stall条件)で作動している場合を、それぞれ示しているが、いずれの場合においても、パラメータDR/DRtを25~75%とした場合に、全圧損失係数を小さく抑えられることが分かる。
そこで、パラメータLx/Cxを20%に、パラメータDR/DRtを50%に、それぞれ設定してCFD解析を行い、静翼120の全圧損失係数のスパン方向分布を求めた結果を、図4に示す。
図4は、静翼120の全圧損失係数のスパン方向分布を示すグラフであって、縦軸はスパン方向位置(翼部のハブから計った高さを翼部の全高で除した無次元値をパーセンテージ表示したもの)、横軸は全圧損失係数である。また、図中のIVは本開示の実施形態の軸流圧縮機(径方向内側境界線300のうち静翼列区間320として、曲線区間320C及び直線区間320Sから成る上述した態様のものを採用した場合)における静翼120の全圧損失係数を、PAは従来技術による軸流圧縮機(径方向内側境界線のうち静翼列区間として、その上流端の点と下流端の点を結ぶ直線(320‘)を採用した場合)を、それぞれ示している。
図4に示すように、スパン方向位置0~40%の領域において、本開示の実施形態の軸流圧縮機における静翼120の全圧損失係数(IV)が、従来技術による軸流圧縮機における静翼の全圧損失係数(PA)と比較して、全体的に小さく抑えられていることが分かる。なお、ハブのごく近くの領域(スパン方向位置約3%を中心とする領域)において、本開示の実施形態の軸流圧縮機における静翼120の全圧損失係数(IV)が、従来技術による軸流圧縮機における静翼の全圧損失係数(PA)を上回っているが、当該領域を通過する空気の流量は僅かであるため、その影響は微小である。即ち、本開示の実施形態の軸流圧縮機における静翼120の全圧損失係数(IV)は、従来技術による軸流圧縮機における静翼の全圧損失係数(PA)と比較して、全体として小さく抑えられているといえる。
100 主流流路
110 上流側動翼列
120 静翼列
130 下流側動翼列
300 径方向内側境界線
320C 曲線区間(曲線部)
320M 接続点
320S 直線区間(直線部)

Claims (2)

  1. 径方向外側境界面及び径方向内側境界面によって画定される環状の主流流路と、
    前記主流流路内に配置された少なくとも1つの静翼列と、
    前記主流流路内における前記静翼列の直上流及び直下流にそれぞれ配置された上流側動翼列及び下流側動翼列と、を含む軸流圧縮機であって、
    前記軸流圧縮機の後段部における前記主流流路の前記径方向内側境界面と子午面との交線である径方向内側境界線は、
    (1)前記上流側動翼列及び前記下流側動翼列のそれぞれの下流端において上流端よりも径方向外側に位置し、
    (2)前記静翼列の下流端において上流端よりも径方向内側に位置し、
    且つ、
    (3)前記静翼列の上流端と下流端の間において、これらを結ぶ直線よりも径方向内側に位置し、且つ、上流側の曲線部と下流側の直線部とから成っており、
    前記曲線部は、前記直線部との接続点及び前記静翼列の上流端のそれぞれにおいて、それぞれ下流側及び上流側に位置する前記径方向内側境界線と滑らかに接続されている、軸流圧縮機。
  2. 前記静翼列を構成する静翼の前縁から前記接続点までの軸方向距離をLx、前記静翼のアキシャルコードをCxとするとき、LxをCxで除したパラメータは0.1~0.3の範囲にあり、
    前記径方向内側境界線の前記静翼列の上流端に対応する点と前記接続点の半径差をDR、前記径方向内側境界線の前記静翼列の上流端に対応する点と下流端に対応する点の半径差をDRtとするとき、DRをDRtで除したパラメータは0.25~0.75の範囲にある、
    請求項1に記載の軸流圧縮機。
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