JP7271202B2 - 情報生成装置、その制御方法及びプログラム - Google Patents
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特許文献1には、一列に配列される複数の点からなり略平行に配置される一対の第一の点群と、第一の点群の列に対し略垂直方向な方向に一列に配置され複数の点からなり略平行に配置される一対の第二の点群と、を備えたマーカーが開示されている。
特許文献2には、作業現場に設置されるラインマーカは、作業者が携行するカメラの位置の計測誤差が最小となるように、遺伝的アルゴリズムにより最適化配置処理を行うことで決定された位置に配置するマーカの配置方法が開示されている。
また、特許文献2では、カメラの位置の計測誤差が最小となるようにラインマーカの配置を決定するものであり、対象物体の任意の部位の形状を高精度に求めるための配置を決定するものではない。
[第1の実施形態]
<色評価システムの構成>
図1に、第1の実施形態に係る色評価システムの構成例を示す。色評価システムは、情報生成装置101と、表示装置102と、色評価の対象とする対象物体103と、マーカ104と、光源105と、撮像装置106と、色評価装置107とを備える。
図2を参照して、マーカ104の詳細について説明する。
マーカ104は、対象物体103の表面に合わせて自由に曲げることのできるフレキシブルな矩形状の薄い基材上に、次に述べるようなレイアウトを印刷したものである。基材は、マグネットや吸着シート等、貼ったり、剥がしたりを繰り返すことのできる素材が望ましい。また、印刷に用いるインクやトナー等の記録材として、拡散性を有するマットな記録材とすることにより、光源や周囲の映り込みを低減することができ、パターンにおける各指標202を高精度に抽出することが可能になる。
フレーム領域201上に、指標202が配置される。指標202は、白色の円形であり、撮影画像から評価領域の形状を求めるのに用いられる。複数の指標202は、フレーム領域201上に横方向(X方向)と縦方向(Y方向)に格子状に所定の間隔で配置されている。これら複数の指標202の撮影画像における位置関係の歪から評価領域の形状が算出される。図2には、横方向に等間隔で6個、縦方向に等間隔で3個並ぶ計18個の指標202が配置される例を示す。指標202の形状は、円形が望ましい。これは、被写界深度の影響等によって撮影画像における指標202のエッジにボケが発生しても、指標202が円形であれば、円の中心座標を2値化の閾値等のパラメータに依らずに安定して算出することができるからである。
フレーム領域201上に、IDコード領域203が配置される。IDコード領域203は、識別情報をコード化した領域である。識別情報は、マーカ104の種類を識別するための情報であり、指標202の配置が異なるマーカ104には異なる情報が割り当てられている。IDコード領域203のパターンは、領域を8×8画素の計64個のブロックに分割し、各ブロックを白と黒との2値で表現することによって、64ビットの識別情報が表現可能なものを使用する。
このとき、評価領域の形状を高精度に算出するために、指標202の配置は対象物体103の表面の形状に応じて決定されるのが好ましい。具体的には、対象物体103の曲面となる表面にマーカ104を貼付した場合に、マーカ104上の横方向の指標202が同一平面上にあるとみなすことができる間隔で配置することが望ましい。以下では、マーカ104上の横方向の指標202が同一平面上にあるとみなすことができることを、平面性が高いと呼ぶ。詳細には、対象物体103の曲面となる表面にマーカ104を貼付した場合の横方向の指標202間の直線距離と、平面上での横方向のパターン間隔Δxとの差が所定の閾値Thよりも小さいときに、マーカを貼付したときの平面性が高いといえる。そのため、対象物体103の表面の曲率半径がRの場合、式(1)を満たすようなパターン間隔Δxを有するマーカ104を貼付することで、評価領域の形状を高精度に算出することができる。
本実施形態では、予め任意のパターン間隔で複数種のマーカ104が作成されており、貼付情報を生成し、ユーザに提示する。本実施形態において、貼付情報は、マーカ104の種類に応じた貼付位置を示す情報であり、より詳細には、平面性が高いといえるマーカ104の種類及びその貼付位置の組み合わせを示す情報である。
次に、図3を参照して、色評価システムの処理について説明する。
ステップS301で、情報生成装置101は、詳細は後述するが、マーカを対象物体に貼付したときの平面性を評価することにより、貼付情報を生成する。
ステップS302で、表示装置102は、情報生成装置101で生成した貼付情報を表示する。
ステップS303で、ユーザは、表示装置102に表示された貼付情報に基づいて、対象物体103の表面にマーカ104を貼付する。
ステップS304で、撮像装置106は、ユーザの指示に基づくタイミングで、対象物体103のマーカ104が貼付された評価領域を撮影する。このとき、対象物体103には照明装置105から光が照射されている。
ステップS305で、色評価装置107は、詳細は後述するが、撮像装置106で生成した撮影画像データを読み込み、色評価処理を行う。
以上の処理によって、情報生成装置101で生成する貼付情報に基づいて対象物体103にマーカ104を貼付し、その領域について色評価を行うことができる。
<情報生成装置101>
図4に、情報生成装置101の機能構成を示す。情報生成装置101は、マーカ情報保持部401と、マーカ情報取得部402と、リファレンス形状データ保持部403と、リファレンス形状データ取得部404と、情報生成部405とを備える。
図6に示すように、貼付情報生成ウィンドウ601には、マーカ情報入力タブ602と、マーカ追加ボタン603とが配置されている。マーカ情報入力タブ602を切り替えることで、複数のマーカ104に対してマーカ情報を入力することができる。また、マーカ追加ボタン603を押すことで、新たなマーカ情報入力タブ602を生成し、登録するマーカ104の数を増やすことができる。
マーカ情報入力タブ602内には、ID入力欄604と、パターン間隔入力欄605と、削除ボタン606とがある。ID入力欄604には、マーカ104のIDコード領域203に記録されている識別情報に対応した値を入力する。パターン間隔入力欄605には、マーカ104のパターン間隔Δxの実寸法を入力する。また、不要になったマーカ104については削除ボタン606を押すことで、そのマーカ104に対応するマーカ情報入力タブ602を削除することができる。以上のUIによって、マーカ情報をマーカ情報保持部401に記録することができる。
なお、UIを用いたマーカ情報及びリファレンス形状データの取得の例を示したが、これに限られるものではない。例えばマーカ104内の全体又は一部領域、例えばIDコード領域203の実寸法を得ておき、焦点距離が既知のカメラで平板上に貼ったマーカ104を撮影した画像から、マーカ104のIDコード領域203及びパターン間隔Δxの実寸法を取得するような形態としてもよい。
ステップS701で、マーカ情報取得部402は、マーカ情報保持部401に予め記録される、各マーカ104のパターン間隔Δxと、各マーカ104のIDコード領域203の識別情報とを取得する。
ステップS702で、リファレンス形状データ取得部404は、リファレンス形状データ保持部403に予め記録される、対象物体103のリファレンス用の3次元形状データであるリファレンス形状データを読み込み、取得する。このとき、リファレンス形状データの各ポリゴンのカラーデータは、任意の色で初期化しておく。本実施形態では、グレーを表すR=G=B=128で初期化することを例として説明する。なお、対象物体103の表面の色やテクスチャに応じて各ポリゴンのカラーデータを初期化してもよい。
ステップS703で、情報生成部405は、ステップS701において取得したパターン間隔Δxと、ステップS702において取得した対象物体103のリファレンス形状データとに基づいて、マーカを貼付したときの平面性を評価することにより、貼付情報を生成する。
図8に、情報生成装置101の情報生成部405の機能構成を示す。情報生成部405は、曲率半径算出部801と、曲率半径取得部802と、平面性評価部803と、画像生成部804とを備える。
曲率半径取得部802は、対象物体103のリファレンス形状データを複数の小領域に分割し、小領域毎に曲率半径を取得する。
平面性評価部803は、曲率半径算出部801で算出したマーカに対応する曲率半径と、曲率半径取得部802で取得した対象物体103の小領域の曲率半径とを比較することにより、マーカを貼付したときの平面性を評価する。
画像生成部804は、平面性評価部803で平面性を評価することにより生成される貼付情報を画像化して、表示装置102に表示するように制御する。
ステップS901で、曲率半径取得部802は、対象物体103のリファレンス形状データを複数の小領域に分割する。小領域への分割は、ポリゴンを単位に行うことができ、各ポリゴンを小領域とすることができる。また、連続する複数のポリゴンをまとめて小領域としてもよい。
ステップS902で、曲率半径取得部802は、一つの小領域を対象小領域として選択し、対象小領域を曲面とみなして、リファレンス形状データに基づいて、対象小領域の曲率半径が最大となる方向における曲率半径(最大曲率半径と呼ぶ)Rmaxを取得する。曲率半径の取得方法としては、既存の手法を用いればよいが、例えば小領域を構成するポリゴンの頂点群を抽出し、抽出した点群を近似するように当てはめた円の半径として取得することができる。小領域毎に曲率半径を取得する際には、小領域外の近傍の複数のポリゴンを考慮した曲面から取得してもよい。
|Rmax|≧Th ・・・(2)
ステップS905で、曲率半径算出部801は、一つのマーカ104を対象マーカとして選択し、そのパターン間隔Δxに基づいて、式(3)から対象マーカに対応する曲率半径RMを算出する。
RM<Rmin ・・・(4)
ステップS906においてマーカに対応する曲率半径RMが最小曲率半径Rmin未満であると判定した場合、すなわち平面性が高いと判定した場合、対象マーカについてステップS907の処理を行う。一方、ステップS906においてマーカに対応する曲率半径RMが最小曲率半径Rmin以上であると判定した場合、すなわち平面性が高くないと判定した場合、対象マーカについてステップS907の処理を行わない。
以上のステップS902~S907の処理を全ての小領域及び全てのマーカに対して行う。
対象物体103のうち、上段の球1002は複数の方向に曲率を持つ曲面からなり、いずれのマーカ104も貼付することが適していない小領域で構成されている。そのため、これらの小領域は、ステップS702においてリファレンス形状データを取得時に初期化されたR=G=B=128のグレーで表示される。
なお、貼付情報として、マーカ104の種類に対応した色で小領域を表示する例を説明した。しかしながら、例えば画像1001における対象物体103の領域に、平面性が高いと評価されたマーカ104の画像を重畳表示するようにしてもよい。
また、マーカ104が複数種ある場合にも、マーカ104毎に色分けを行うことで一枚の画像で貼付情報を表示する例を説明したが、マーカ104の種類を特定するための方法は色分けに限られるものではない。貼付情報は、一枚の画像で表現することに限られるものではなく、マーカ104毎に、それを貼付することができる位置を表現する画像を生成するようにしてもよい。
<色評価装置107>
図11に、色評価装置107の機能構成を示す。色評価装置107は、対象物体103のマーカ104が貼付された評価領域を撮影した撮影画像を処理することで、対象物体103表面の色評価を行う。色評価装置107は、撮影画像取得部1101と、形状データ算出部1102と、光源データ取得部1103と、反射特性保持部1104と、色評価部1105とを備える。
形状データ算出部1102は、撮影画像に写っているマーカ104から検出した指標202に基づいて、形状データとして評価領域の3次元形状データを算出する。形状データ算出部1102の処理の詳細については後述する。
ステップS1401で、撮影画像取得部1101は、撮像装置106で生成した撮影画像データを読み込み、取得する。撮影画像データを取得する際は、USBケーブルやSDカード等を介して取得する。
ステップS1402で、形状データ算出部1102は、ステップS1401において取得した撮影画像に写っているマーカ104から検出した指標202に基づいて、形状データを算出する。
ステップS1403で、光源データ取得部1103は、対象物体103を照らす光源について、位置や方向等の光源データを取得する。
ステップS1404で、色評価部1105は、形状データ、光源データ、撮影画像データ、反射特性保持部1104で保持している反射特性に基づいて、評価領域の色を算出し、評価する。
ステップS1405で、色評価部1105は、色評価の結果を不図示のディスプレイ等に表示する。
図15に、対象物体103の表面にマーカ104を貼付した状態を示す。マーカ104には、白色の円形で表される指標202と、マーカ104の識別情報をコード化したIDコード領域203とが含まれる。
図16は、マーカ104が保持するメタデータの中の配置を示す情報を説明するための図である。図16(a)は、メタデータに記録される内容を説明するための図である。領域1601は、指標202の中心点の紙面上での3次元(X,Y,Z)座標値を記録する領域であり、Nx×Ny行記録される。この座標値は、例えば左上等、任意の指標202の中心点を原点とし、その点との相対的な位置を記録する。また、領域1602は、各指標202の中心点の2次元(u,v)座標値を記録する領域であり、左上を原点とする画素単位の2次元座標値がNx×Ny行記録される。また、領域1603は、ポリゴン情報を記録する領域である。本実施形態では、図16(b)に示すように、ポリゴン情報として4つの指標202の中心点を頂点としてもつ矩形の情報を記録する。この情報は、頂点の情報として、領域1601の行番号/領域1602の行番号を記録し、それを矩形の4頂点分、例えば反時計回り矩形外周を回る順で各行に記録する。なお、ポリゴン情報としては矩形に限らず、例えば矩形を対角線で半分にした3角形ポリゴンでもよい。
ステップS1701で、形状データ算出部1102は、撮影画像データを読み込む。
ステップS1702で、形状データ算出部1102は、撮影画像からIDコード領域203を抽出し、マーカ104の識別番号を読み取る。具体的には、撮影画像の画素値を2値化する。この2値化処理は、所定の閾値以上の画素値を有する画素を白、所定の閾値未満の画素値を有する画素を黒とする処理である。2値化処理後の撮像画像において公知のキャニー法を用いてエッジ位置を抽出し、8つの近傍画素にエッジ位置がある画素を同一の輪郭とみなしてグループ化する輪郭抽出を行う。抽出した複数の輪郭グループの中から四角形の輪郭を選択し、IDコード領域203が実際の形状と同じになるように輪郭を変形する。変形された輪郭の内部のパターンを、8×8画素のブロックに分割し、各ブロックの濃淡に基づいて識別番号を読み取る。
ステップS1704で、形状データ算出部1102は、撮影画像に基づいて、各指標202の中心座標を算出する。ここでは、ステップS1702と同様に輪郭抽出までの処理を行い、輪郭グループの中から円又は楕円となる輪郭の候補を挙げる。輪郭の候補として挙げられた円又は楕円の輪郭により囲まれる面積を算出し、算出した各輪郭の面積と予め設定された指標202の面積との差に応じて候補の順位付けを行う。順位1~18の指標202の複数の輪郭を抽出し、各輪郭の中心座標値を算出する。そして、各輪郭の中心座標値の相対的な位置関係が、領域1602に記載されている座標値の相対的な位置関係と一致するように各輪郭の中心座標値をソートする。これにより、領域1603で定義される矩形と、その頂点となる指標202の中心座標との対応を容易にとることができ、各矩形の撮像画像における歪が特定でき、形状を取得できる。
図18に、色評価装置107の色評価部1105の機能構成を示す。色評価部1105は、測色値算出部1801と、法線方向算出部1802と、光源方向算出部1803と、発色値算出部1804と、評価値算出部1805とを備える。
ステップS1901で、測色値算出部1801は、撮影画像(例えばRGB値)を各画素の測色値(例えばXYZ値)に変換する。この変換には、例えば特許文献3の17段落目から47段落目に記載されている手法で作成した色処理条件を用いる。
図20に、ステップS1902の法線方向を算出する処理の詳細を示す。
ステップS2001で、法線方向算出部1802は、メタデータから矩形の頂点の3次元座標値を読み込む。具体的には、メタデータから、領域1603に示したポリゴン情報から一行を読み取り、各頂点に対応する座標値を領域1601から読み取る。
ステップS2002で、法線方向算出部1802は、ステップS1704において算出した指標202の中心座標から、ステップS2001において座標値を読み取った各頂点に対応する座標値を読み取る。指標202の中心座標の順は、既にステップS1704において領域1602に登録されている座標値の順と一致するようにソートされている。そのため、本ステップにおいては、ステップS2001と同様に領域1603に記載されている頂点の番号に対応する中心座標を抽出すればよい。
ステップS2003で、法線方向算出部1802は、式(5)のように、係数r11~r33からなる回転行列と、係数t1~t3からなる並進ベクトルを推定する。この処理ステップにより、矩形の平面に対する撮像装置106の位置、姿勢を知ることができる。
ステップS2001~S2004の処理を全矩形に対して行い、撮像装置106を原点とする各矩形の頂点の3次元(x,y,z)座標値を取得する。これらの座標は、対象物体103が曲面であっても、各矩形が平面とみなせる間隔で配置されている場合であれば、対象物体103自身の3次元座標値であるとみなすことができる。
以上で、ステップS1902における法線方向の算出処理が完了する。図19のフローチャートに戻り、引き続き色評価部1105の処理を説明する。
図21を参照して、鏡面状の半球1201に映る画像から各画素の光源方向を算出する処理の概要を説明する。図21(a)は、光源105の下で鏡面状の半球1201を撮影した画像の例を示す図であり、2101は鏡面状の半球1201に映る光源105を示す。また、図21(b)は、光源方向の算出方法の概要を説明するための図である。図21(b)において、2102は鏡面状の半球1201に映る画像、2103は画像を射影し、実際にどの角度に光源があるかを示す。半球1201に映る光源105は、基本的に正射影されるので、図21(b)に示すように、等角度の同心円が書ける。そこから、光源105の角度が求めることができる。
図22を参照して、各画素の発色値(例えばXYZ値)を算出する処理の概要を説明する。図22(a)に示すように、対象物体103の当該画素の法線ベクトルを(xn,yn,zn)、光源105の方向ベクトルを(xl,yl,zl)、撮像装置106の方向ベクトルを(xc,yc,zc)とする。そして、図22(b)に示すように、法線ベクトルが真上(0,0,√(xn2+yn2+zn2))(√は括弧内のすべてに係るものとする)となる回転行列を算出し、光源の方向ベクトル、撮像装置の方向ベクトルを同行列で回転し、それぞれ(xl´,yl´,zl´)、(xc´,yc´,zc´)を求める。そして、反射特性保持部1104で保持している反射特性のうち、撮像装置106と光源105の位置関係が最も近い反射特性(RGB値)を使用する。近い点を4点抽出して補間してもよい。そして、求めた反射特性(RGB値)から、ステップS1901と同じ方法で発色値(XYZ値)を求める。
なお、本実施形態では、指標の配置が異なる複数種のマーカ104があることを想定し、貼付情報として、平面性が高いといえるマーカ104の種類及びその貼付位置の組み合わせを示す情報を生成したが、これに限られるものではない。例えば一のマーカ104だけがあるときに、貼付情報として、当該マーカ104の貼付位置を示す情報を生成してもよい。
第1の実施形態では、貼付情報として、平面性が高いといえるマーカ104の種類及びその貼付位置の組み合わせを示す情報を生成する。
しかしながら、仮に平面性が高い場合でも、対象物体103の表面の曲率を持つ方向と、横方向の指標202とが平行でないと、横方向の指標202が同一平面上にあるとみなすことができなくなる。このようにマーカ104の貼付方向によっても、評価領域の形状を高精度に算出できなくなる。
第2の実施形態では、貼付情報に、マーカ104の貼付方向を示す情報を含めるようにした形態を説明する。以下では、第1の実施形態と共通する構成や処理については同一の符号を付してその説明を省略し、第1の実施形態との相違点を中心に説明する。
<情報生成装置101>
図23に、情報生成装置101の機能構成を示す。情報生成装置101は、リファレンス形状データ保持部403と、リファレンス形状データ取得部404と、情報生成部2301とを備える。
情報生成部2301は、リファレンス形状データ取得部404で取得した対象物体103のリファレンス形状データに基づいて、対象物体103の表面の曲率を持つ方向を評価することにより、貼付情報を生成する。情報生成部2301の構成及び処理の詳細については後述する。
ステップS2401で、第1の実施形態のステップS702と同様、リファレンス形状データ取得部404は、リファレンス形状データ保持部403に予め記録される、対象物体103のリファレンス用の3次元形状データを読み込み、取得する。
ステップS2402で、情報生成部2301は、ステップS2401において取得した対象物体103のリファレンス形状データに基づいて、対象物体103の表面の曲率を持つ方向を評価することにより、貼付情報を生成する。
図25に、情報生成装置101の情報生成部2301の機能構成を示す。情報生成部2301は、曲率半径取得部2501と、方向評価部2502と、画像生成部2503とを備える。
方向評価部2502は、曲率半径取得部2501で取得した対象物体103の小領域の曲率半径に基づいて、対象物体103の表面の曲率を持つ方向を評価する。
画像生成部2503は、方向評価部2502で対象物体103の表面の曲率を持つ方向を評価することにより生成される貼付情報を画像化して、表示装置102に表示するように制御する。
ステップS2601~S2603は、第1の実施形態のステップS901~S903と同様の処理である。
ステップS2604で、曲率半径取得部2501は、リファレンス形状データに基づいて、対象小領域の曲率半径が最小となる方向における曲率半径(最小曲率半径と呼ぶ)Rminを取得する。
ステップS2605で、方向評価部2502は、対象小領域に対して最小曲率半径Rminとなる方向Dminを記録する。方向Dminは、単一の方向にのみ曲率を持つ曲面の曲率を持つ方向を表す。横方向の指標202の配列方向が方向Dminに一致するようにマーカ104を貼付すれば、対象物体103の表面の曲率を持つ方向と、横方向の指標202とを平行にすることができる。
以上のステップS2602~S2605の処理を全ての小領域に対して行う。
対象物体103のうち、上段の球1002は複数の方向に曲率を持つ曲面からなり、いずれのマーカ104も貼付することが適していない小領域で構成されている。そのため、これらの小領域は、ステップS2401においてリファレンス形状データを取得時に初期化されたR=G=B=128のグレーで表示される。
なお、対象物体103の表面が平面である場合は、マーカ104をどのような方向に貼付してもよい。そこで、小領域が平面である場合、すなわち最小曲率半径Rmin及び最大曲率半径Rmaxの両方が0とみなすことができる場合、マーカ104をどのような方向に貼付してもよいこと表す情報を提示すればよい。
また、貼付情報として、CG手法によってレンダリングされた対象物体103に矢印を重畳表示する例を説明したが、これに限られるものではない。例えば回転させた仮想的なマーカ104の画像を重畳表示するようにしてもよい。
また、第2の実施形態を独立の実施形態として説明したが、第1の実施形態と組み合わせてもよい。この場合、平面性が高いといえるマーカ104の種類及びその貼付位置の組み合わせを示す情報と、マーカ104の貼付方向を示す情報とを同時に生成し、ユーザに提示することが可能である。
第1の実施形態では、予め用意されたマーカ104について貼付情報を生成する例を説明した。
第3の実施形態では、マーカ104の作成時に貼付情報を生成する例を説明する。以下では、第1の実施形態と共通する構成や処理については同一の符号を付してその説明を省略し、第1の実施形態との相違点を中心に説明する。
図29に示すように、貼付情報生成ウィンドウ2901は、マーカ情報入力タブ2902と、マーカ追加ボタン2903とが配置されている。マーカ情報入力タブ2902を切り替えることで、複数のマーカ画像データを生成することができる。また、マーカ追加ボタン2903を押すことで新たなマーカ情報入力タブ2902を生成し、登録するマーカ画像データの数を増やすことができる。
マーカ情報入力タブ2902内には、ID入力欄2904と、縦方向パターン数入力欄2905と、縦方向パターン間隔入力欄2906、横方向パターン数入力欄2907、横方向パターン間隔入力欄2908とがある。ID、縦方向パターン数、縦方向パターン間隔、横方向パターン数、横方向パターン間隔を入力すると、マーカ画像データが生成され、マーカ画像表示欄2909にマーカ画像が表示される。図29では、縦方向パターン数として2、横方向パターンとして6が指定されたマーカ画像が表示されている例を示す。削除ボタン2910を押すことでマーカの登録を削除することができる。また、印刷ボタン2911を押すことで、マーカ画像データがマーカ印刷装置2801に送信される。これを受けて、マーカ印刷装置2801は、情報生成装置101から送信されたマーカ画像データを印刷し、マーカ104を作成する。以上のUIによって、マーカ画像データを生成、印刷することができる。
次に、図30を参照して、色評価システムの処理について説明する。
ステップS3001で、情報生成装置101は、ユーザの指示に基づいてマーカ画像データを生成する。図29に示したUIにおいて、ユーザから指定された縦方向パターン数、縦方向パターン間隔、横方向パターン数、横方向パターン間隔に応じたマーカ画像データを生成する。そして、情報生成装置101は、マーカ画像データをマーカ印刷装置2801に送信する。
ステップS3002で、マーカ印刷装置2801は、情報生成装置101から送信されたマーカ画像データを印刷し、マーカ104を作成する。
以降のステップS301~S305は、第1の実施形態の情報生成装置101の処理と同様であり、その説明を省略する。
(その他の実施形態)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
Claims (13)
- 所定の形状の指標が複数配置されたマーカを貼付する対象物体の3次元形状データを取得する形状データ取得手段と、
前記取得された3次元形状データに基づいて、前記対象物体の表面のうち、単一の方向にのみ曲率を持つとみなすことのできる曲面を探すことにより、前記マーカの貼付位置を示す貼付情報を生成する情報生成手段とを有することを特徴とする情報生成装置。 - 前記情報生成手段は、前記貼付情報に、前記マーカの貼付方向を示す情報を含めることを特徴とする請求項1に記載の情報生成装置。
- 前記指標の配置に関する情報を含むマーカ情報を取得するマーカ情報取得手段をさらに有し、
前記情報生成手段は、前記取得されたマーカ情報と、前記取得された3次元形状データとに基づいて、前記貼付情報を生成することを特徴とする請求項1に記載の情報生成装置。 - 前記情報生成手段は、前記貼付情報として、前記マーカの種類に応じた貼付位置を示す情報を生成することを特徴とする請求項3に記載の情報生成装置。
- 前記情報生成手段は、前記取得されたマーカ情報と、前記取得された3次元形状データから取得される曲率半径とに基づいて、前記マーカを貼付した場合の平面性を評価することにより、前記貼付情報を生成することを特徴とする請求項3又は4に記載の情報生成装置。
- 前記マーカ情報には、前記マーカを印刷するためのデータを生成する場合に入力される情報が用いられることを特徴とする請求項3乃至5のいずれか1項に記載の情報生成装置。
- 前記情報生成手段は、前記貼付情報を画像化して、表示装置に表示するように制御することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の情報生成装置。
- マーカを用いて物体を評価する評価システムの補助をする表示装置であって、
画像を表示可能なディスプレイと、
前記物体に貼り付けるマーカの種類に対応する色により前記物体を色分けした画像である貼付情報を前記ディスプレイに表示させる制御手段とを有することを特徴とする表示装置。 - 前記貼付情報は、前記物体にマーカの貼付する位置を補助するための情報であることを特徴とする請求項8に記載の表示装置。
- 前記貼付情報は、前記物体と、前記マーカに対応する領域を表示する画像であることを特徴とする請求項9に記載の表示装置。
- 所定の形状の指標が複数配置されたマーカを貼付する対象物体の3次元形状データを取得するステップと、
前記取得された3次元形状データに基づいて、前記対象物体の表面のうち、単一の方向にのみ曲率を持つとみなすことのできる曲面を探すことにより、前記マーカの貼付位置を示す貼付情報を生成するステップとを有することを特徴とする情報生成装置の制御方法。 - マーカを用いて物体を評価する評価システムの補助をする表示装置の制御方法であって、
前記物体に貼り付けるマーカの種類に対応する色により前記物体を色分けした画像である貼付情報を、画像を表示可能なディスプレイに表示させる制御ステップを有することを特徴とする表示装置の制御方法。 - 所定の形状の指標が複数配置されたマーカを貼付する対象物体の3次元形状データを取得する形状データ取得手段と、
前記取得された3次元形状データに基づいて、前記対象物体の表面のうち、単一の方向にのみ曲率を持つとみなすことのできる曲面を探すことにより、前記マーカの貼付位置を示す貼付情報を生成する情報生成手段としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
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