実施形態の説明に入る前に、遊技機に表示される標章について説明する。遊技機には様々な標章(商標法で定める「文字、図形、記号若しくは立体的形状若しくはこれらの結合又はこれらと色彩との結合」の概念)が表示されており、それぞれの標章はその目的や効果によっていくつかに分類可能である。以下にそのうちのいくつかについて説明する。なお、各種標章の具体例は実施形態において詳述する。
(1)機種名称
「機種名称」は、遊技機のタイトル等を示す標章であり、遊技者が機種を識別する上で最も重要な役割を担う。この標章は、「遊技機を選択中の者」に対して目立たせたいのか、「現在遊技している者」に対して目立たせたいのか、によって適した配置や大きさが異なる。前者であれば、できる限り「上」「手前」「側面」にあると遠くからも視認しやすいし、後者であれば、できる限り「液晶寄り(液晶周辺)」「盤面」「内側」にあると視認しやすい。また、遊技者に対してはアピール度合を重視して立体構造物としたり、第1フォント(例えばポップ体)としたりするなどの工夫が施され、店員(遊技店舗関係者)に対しては平面形状(印刷物やシール等)としたり、第2フォント(例えばゴシック体)としたりするなど識別力の低下を阻害する要因を極力排除した工夫が施される。
(2)機能名称
「機能名称」は、遊技機のもつ機能(パチンコであれば、大当り遊技、小当り遊技、時短遊技、確変遊技、小当りラッシュ等、回動式遊技機であれば、AT遊技、RT遊技、ART遊技、その他遊技者に有利な特典遊技等)の存在を遊技者に示すとともに、実際にその機能がON(特典遊技が付与される状態)になった場合に、発光状態(点灯/非点灯、特定色点灯/非特定色点灯、点滅/点灯または消灯:いずれも前者が機能ON)によって遊技者に機能ONであることを示すことを目的に表示される標章である。なお、スピーカやLEDなどの個別部品が特別な機能(ハード的/ソフト的のいずれでも可)を有する場合に、それをアピールすることを目的にこの標章が表示される場合もある。したがって、必ずしも発光状態が変化する必要はない。
(3)性能表示
遊技機、特に弾球遊技機における「性能表示」は、「大当り確率(低確率時、高確率時)」、「賞球数」、「カウント数」、「確変突入率&継続率」、「設定機能の有無」などが該当する。これらの標章を遊技機枠に表示する目的は、遊技する機種をまだ決定していない(迷っている)遊技者であって、特定の性能を有する機種(例えば確変継続率が高い機種や大当り確率が1/200より高い機種など)が打ちたいと思っている遊技者に対して、当該機種が有する性能をより目立つ位置に表示することで当該機種が選択される可能性を高くするためであり、また当該遊技機での遊技を決定している遊技者に対しても、当該遊技機がどのような性能を有しているのかを確認可能とするためである。
(4)警告表示
遊技機における「警告表示」は様々であり、いずれもその表示を目にした者に対して注意を与えるという点で共通するが、その対象者によって大きく2つに分けることができる。この2つとは、遊技者を対象者とするものと、店員(遊技店舗関係者)を対象者とするものである。後者(店員を対象者とする警告表示)の例としては、遊技機の設置方法(組立方法等)やその際に怪我をしやすい(手を挟みやすい)箇所を警告する表示などが考えられる。
前者(遊技者を対象者とする警告表示)については、さらにいくつかに分類することができる。一つ目は「遊技者に影響する事柄に対する警告表示(換言すると「注意喚起表示」)」であり、二つ目は「遊技機に影響する事柄に対する警告表示(換言すると「警戒表示」)」である。さらに三つ目は「遊技に影響する事柄に対する警告表示(換言すると「忠告表示」)」である。いずれの場合であっても、想定されるリスクに対してすべて表示していては、遊技機が警告表示でいっぱいになってしまうため、最低限の警告、最低限の記載量で記載されている。
(5)知的財産関連表示
「知的財産関連表示」は、知的財産権(特に著作権や商標権等)の使用許諾に関する標章である。近年の遊技機においては、その大半が著名な版権(例えば、漫画、アニメ、ドラマ、映画、小説、スポーツ選手、芸能人等)を元にして作られており、その版権を管理する個人または法人が存在するため、その使用にあたっては使用許諾契約を結んだ上で開発がスタートし、さらに開発途中には版権元に開発過程の成果物を確認してもらうアプルーバルと呼ばれる作業を何度も繰り返すことになる。その許諾契約番号や、アプルーバルが正式に完了している旨を示すのが知的財産権使用許諾証(版権許諾証)であり、版権元を示すマークのみの場合もあれば、数字やアルファベット等の組み合わせによる識別番号が付されている場合もある。また、それ以外にも音楽を使用する際には、音楽利用の許諾を包括的に行っている法人と契約を交わした上で、その旨を示す許諾番号を表示することが多い。さらに、版権元がカバーしきれていない知的財産権(特許権や商標権など)を別途使用したい場合は、さらにその権利者と許諾契約を行う必要があるため、その数に応じてこの知的財産権許諾証に類する識別情報(標章)は増えていくことになる。
(6)その他表示
「その他表示」は、あくまでも上述した(1)~(5)の各標章に分類できないまたは分類が曖昧であるものとしてまとめたものであり、標章の分類(カテゴリ)に「その他表示」があるわけではない。具体例を挙げると、「ヒト味違う“オモシロ”さ!」という「企業キャッチコピー」、「主要キャラクタのフィギュア(樹脂成型品)」という「アイキャッチ(目を引くもの)」、「勧善懲悪」という「機種キャッチコピー」、その他「主要キャラの決め台詞」などが挙げられる。
ところで、近年の遊技機においては、上述したような各種標章を巡って直接的または間接的に様々な課題が生じている。この点について詳しく説明する。
ここ数年における遊技機の変化のひとつとして「遊技機サイズの拡大化」が挙げられる。これまでも、液晶サイズの大型化、盤面サイズの大型化、操作デバイス(ボタンやレバーなどの操作手段)の大型化などが見て取れたが、遊技機本体のサイズ(簡単に言うと縦×横のサイズ)にはそれほど大きな変化は見られなかった。
遊技機本体のサイズに大きな変化が見られなかった理由としては、遊技機が設置されるスペースに限りがある(すなわち適正とされるサイズが決まっている)という点が挙げられる。遊技機を製造するメーカーがその点を無視して自由にサイズ設定した場合、いざ遊技店舗に納品して設置しようとしても、設置スペースに納まりきらないという問題が生じる。
遊技店舗は、遊技機を設置するための設備を有しており、遊技機と遊技機の間のスペースも考慮しつつ一列に何台設置するかが決められている。また、遊技機の上側にあたる部分にはデータ表示機(大当り回数や現在回転数などを示す表示機)が設置されている。したがって、左右方向に対しても上方向に対しても、これ以上遊技機のサイズを大きくできないと考えられていたことが、最近まで遊技機本体のサイズに大きな変化が見られなかった理由である。
しかしながら、上述したようにここ数年でその状況に変化があり、遊技機本体の左右部分(特に右側)に、サブ液晶、操作デバイス、発光手段等を設けたり、遊技機本体の上部に、演出時にはデータ表示機を覆い隠すほどに突出する可動物、もしくは待機状態ですでにデータ表示機を隠すほど上部に突出した構造物等を設けたり、といった遊技機が実際に市場に投入されている。
これらはすべて「装飾効果の増大」を目的として為されたものである。そして実際にその効果も表れている(豪華な装飾が施された遊技機を好む遊技者も一定数存在する)と評価できる一方で、「データ表示機は遊技者が視認可能な状態にしておく」、「本体の左右部分は遊技機の前扉の開け閉めもあるから邪魔にならないようにしておく」といった従来の暗黙のルールが破られてしまっているという見方もある。
このように、遊技機の一部または全部が転換期を迎えた場合、その代償として従来達成できていた効果が低下したり、全く無くなってしまったりすることは少なからず存在する。
後述する実施形態においては、ある目的を達成するために採用した新たな構成(前述の例で言うと、装飾効果を高めるために遊技機本体のサイズを大きくするという構成)によって、従来は達成できていた効果(前述の例で言うと、遊技機上部を突出させていなかったのでデータ表示機が容易に視認可能であった)が失われてしまった場合において、新たな構成を採用した上で、すなわち新規効果も獲得しつつ、従来獲得していた効果も併せて実現するためにどうするかという点について詳しく説明する。
また、従来の遊技機、たとえば弾球遊技機においては、始動口への入球を契機に、大当りについての内部抽選を行うとともに図柄変動表示ゲームを行い、その図柄変動表示ゲーム中において、内部抽選の結果を反映させた種々の予告演出を表示させて遊技を楽しませる構成となっている。また、この種の遊技機において、自他商品識別機能として機種名やメーカー名などを枠や盤面に配置した遊技機も知られている(たとえば、特開2018-175949号公報)。
しかしながら、近年の遊技機の拡大化傾向や装飾効果の過度な追求などを一因として、多数の標章が配置可能となってしまったがゆえに、標章の表示に関する課題(例えば、標章が見落とされたり、ある意味を持つ標章が別の意味を持つ標章に誤認されたり、標章の表示目的が遊技者または第三者に正確に伝わらなかったりするなど)が生じていた。そこで、下記実施形態では、標章の表示に関する課題を解決可能な遊技機について説明する。
なお、もう少し詳細に課題を見てみると、従来は、例えば機種名を表すロゴが液晶近傍に配置されていることが多く、遊技者に対して当該機種であることを示す「トレードマーク」や「サービスマーク」としての効果を奏しつつ、所定のタイミング(大当り期待度が高い予告発生時など)で動作したり発光したりすることで「演出手段」としての役割も担っていた。
しかしながら、先行技術文献の例で言うと、配置自由度が増した結果、枠にロゴを配置した(すなわち、より高い位置に、より大きく表示するようにした)ことで以前よりトレードマーク、サービスマークとしての効果は高まったものの、遊技中の遊技者から表示手段までの距離が遠くなった(すなわち、遊技者の視野から外れた)ことで演出手段としての効果は低下してしまった。
下記実施形態によれば、このような問題点(課題)に対し、自他商品識別機能、出所表示機能、その他性能や特徴を示す表示機能を有する標章としての機能は確保しつつ、当該標章を必要に応じて適切な表示態様で表示することで演出効果も併せ持つ遊技機を提供することが可能となる。
<第1の実施形態>
以下、発明の実施形態を図面に基づいて詳述する。図1~図21は本発明をパチンコ機に採用した第1の実施形態を例示している。なお、本実施形態のパチンコ機は、機種名称を「P藤丸くん ヒト味違う“オモシロ”さ! FSZ 設定付」とする。
この機種名称のうち、冒頭の「P」は遊技機の種類を表し、新規則(2018年2月1日に施行された風営法により定められた新規則)に対応したパチンコ機であることを示しており、これ以前の遊技機については「CR(CardReaderの頭文字)」が付記されている。なお、この遊技機の種類を示す識別情報は、遊技機組合で定められたものとして各社で統一的に用いられている。
「藤丸くん」と「ヒト味違う“オモシロ”さ!」はいずれも機種タイトルで、前者がメインタイトル、後者がサブタイトルとなっている。昨今の遊技機市場においては、一度市場に投入されてヒットした機種タイトルについては、第2弾、第3弾と続編がリリースされる傾向にある。この場合、機種タイトルがメインタイトル(例えば「藤丸くん」)のみであれば、第1弾か第2弾か(もしくはそれ以降か)を識別するのが容易でないため、サブタイトル(例えば、第1弾が「藤丸くん登場」で、第2弾が「ヒト味違う“オモシロ”さ!」など)がつけられることが多い。なお、機種タイトルにはサブタイトルを複数設けてもよいし、メインタイトルを「藤丸くん2」や「藤丸くん3」として識別力が確保されている場合にはサブタイトルはつけなくてもよい。
「FSZ」は当該機種の仕様(スペック)に応じた識別記号である。遊技機市場においては、機種タイトルが同じでスペック(例えば大当り確率)が異なる複数種類の機種が販売されることがよくある。したがって、それらを互いに識別するために、例えばライトミドルスペックと称される1/200前後の大当り確率のものに「FSZ」、甘デジスペックと称される1/100前後の大当り確率のものに「FSX」などの識別記号が付記される。なお、この識別記号は遊技機組合で定められた統一的なものではなく、各社様々な識別記号を用いている。
「設定付」は設定変更機能を搭載していることを示す付加情報である。なお、「設定6段階付」や「設定2段階付」のように、具体的に何段階の設定変更機能を有しているかなど、より具体的な情報を付加してもよい。
図1~図3において、遊技機本体1は、外枠2と、この外枠2の前側に配置された前枠3とを備えている。前枠3は、左右方向一端側、例えば左端側に配置された上下方向の第1ヒンジ4を介して外枠2に開閉自在及び着脱自在に枢着されており、左右方向における第1ヒンジ4と反対側、例えば右端側に設けられた施錠手段5によって外枠2に対して閉状態で施錠可能となっている。
前枠3は、中枠6と、その中枠6の前側に配置されたガラス扉7とを備えている。ガラス扉7は、左右方向一端側、例えば左端側に配置された上下方向の第2ヒンジ8を介して中枠6に開閉自在及び着脱自在に枢着されており、施錠手段5によって中枠6に対して閉状態で施錠可能となっている。なお、第1ヒンジ4と第2ヒンジ8とは例えば同一軸心となるように配置されている。
外枠2は、図2,図3に示すように左右一対の縦枠材2a,2bと上下一対の横枠材2c,2dとで矩形状に形成されている。外枠2の前側下部には、例えば合成樹脂製の前カバー部材9が、下横枠材2dの前縁に沿って左右の縦枠材2a,2bの前側下部を連結するように装着されている。前カバー部材9は、左右の縦枠材2a,2bよりも前側に突出しており、その上側に中枠6が配置されている。また外枠2には、第1ヒンジ4を構成する外枠上ヒンジ金具11が例えば左上部に、同じく外枠下ヒンジ金具12が左下部における前カバー部材9の上側に夫々配置されている。
中枠6は合成樹脂製で、図3等に示すように、前カバー部材9の上側で外枠2の前縁側に略当接可能な矩形状の枠部13と、この枠部13内の上部側に設けられた遊技盤装着部14と、枠部13内の下部側に設けられた下部装着部15とを例えば一体に備えている。遊技盤装着部14には、遊技盤16が例えば前側から着脱自在に装着され、下部装着部15には、その前側に発射手段17、下部スピーカ18等が配置されている。また中枠6には、第1ヒンジ4を構成する本体枠上ヒンジ金具19と第2ヒンジ8を構成する本体枠上ヒンジ金具20とが例えば左上部に、第1,第2ヒンジ4,8を構成する本体枠下ヒンジ金具21が例えば左下部に夫々配置されている。
ガラス扉7は、中枠6の前面側に対応する矩形状に形成された樹脂製の扉ベース22を備えている。この扉ベース22には、遊技盤16に形成された遊技領域23の前側に対応してガラス窓24の窓孔24aが形成されると共に、例えば窓孔24aの周囲に複数(ここでは4つ)の上部スピーカ25、枠第1可動演出手段26、枠第2可動演出手段27、送風手段28等の各種演出手段が配置されている。
扉ベース22の上部前側には、窓孔24aの外周の少なくとも一部、例えば窓孔24aの上側と右側とに対応する正面視逆L字型の部分にサイドユニット29が装着され、その他の一部、例えば窓孔24aの左側には上装飾カバー30が装着されている。サイドユニット29は、図2~図4等に示すように、正面視逆L字型の略全体にわたる部分が前向きに大きく突出しており、またその突出幅は下部側よりも上部側の方が大となっている。
またサイドユニット29は、図3,図4等に示すように、例えば前枠3を開いた状態で、前枠3の裏側の固定ネジ29a、固定レバー29b等を操作することにより容易に着脱が可能となっている。通常、前枠3は複数の機種で共通に用いられ、機種毎に専用の遊技盤16をこの前枠3に装着することでその機種に特有の遊技性やデザインを実現しているが、本パチンコ機では、前枠3の前側の一部を、その他の部品に比べて容易に着脱可能なサイドユニット29とし、このサイドユニット29に、遊技盤16と一体感のあるデザインや固有の機能を持たせて遊技盤16とセットで交換可能な構成とすることにより、前枠3の大部分を共通化しつつも、機種毎のデザインや機能の自由度を高めることを可能としている。
本実施形態のサイドユニット29には、枠第1可動演出手段26、枠第2可動演出手段27、送風手段28等の演出手段が搭載されている。枠第1可動演出手段26は、サイドユニット29の上部の横長部分における左右方向略中央に配置されており、図2に示すように、サイドユニット本体29aの前側に配置される枠第1可動体26aと、サイドユニット本体29a内に配置され且つ枠第1可動体26aを所定方向に移動可能な状態で支持する枠第1可動支持手段26bと、枠第1可動体26aを所定方向に駆動するモータ等の枠第1駆動手段26cとを備えている。
枠第1可動体26aは、枠第1駆動手段26cの駆動により、サイドユニット本体29aの前側近傍の原点位置(図2に実線で示す)と、その原点位置よりも前側の動作位置(図2に2点鎖線で示す)との間で略前後方向(ここでは若干前下がりの傾斜方向)にスライド移動可能となっている。枠第1可動体26aは、そのスライド移動方向と略直交するように若干前傾しており、その前面側に、タイトルロゴ31を含む任意の装飾が、図5に示すような立体的な造形により形成されている。このように、タイトルロゴ31は、ガラスユニット40や遊技盤16に対して前向きに大きく突出した枠第1可動体26a上に設けられている(図2)。
なお、ここでいう「ロゴ」(標章)は、文字よりなる「ロゴタイプ」と、記号、絵柄等よりなる「ロゴマーク」とを含む概念で、ロゴタイプ又はロゴマークのみで構成してもよいし、ロゴタイプとロゴマークとの両方で構成してもよい。また、ロゴタイプは図案化、装飾化された文字又は文字列をいうが、ごく一般的な字体を用いた文字又は文字列も含むものとする。
タイトルロゴ(第1標章)31は、図1に示すように、本パチンコ機の機種名称のうち、メインタイトルを表す「藤丸くん」の4文字を、第1フォント(ここではゴシック体)を用いて略同一サイズ、略同一ピッチで横一列状に配列したもので、その文字部分は光透過性の発光レンズ部で構成されている。即ち、タイトルロゴ31は、機種タイトルの少なくとも一部を含む特定標章の一例である。また、枠第1可動体26a内には、タイトルロゴ31を発光させるためのLED31aが複数配置されている。LED31aは例えば多色発光可能に構成されており、タイトルロゴ31の各文字を個別に又は同時に、任意の発光色で発光させることが可能となっている。なお、タイトルロゴ31は機種名称の少なくとも一部を含んでいればよく、例えばメインタイトルとサブタイトルとで構成してもよいし、キャラクタ等のロゴマークを付加してもよい。
枠第2可動演出手段27は、サイドユニット29の右部の縦長部分における上下方向略中央に配置されており、図2に示すように、サイドユニット本体29aの前側に配置される枠第2可動体27aと、サイドユニット本体29a内に配置され且つ枠第2可動体27aを所定方向に移動可能な状態で支持する枠第2可動支持手段27bと、枠第2可動体27aを所定方向に駆動するモータ等の枠第2駆動手段27cと、振動手段27dとを備えている。
枠第2可動体27aは、枠第2駆動手段27cの駆動により、サイドユニット本体29aの前側近傍の原点位置(図2に実線で示す)と、その原点位置よりも前側の第1動作位置(図2に2点鎖線で示す)との間で略前後方向にスライド移動可能となっており、更に原点位置に停止している状態では、遊技者が後向きに押し込むことにより、原点位置よりも若干後側の第2動作位置(同じく図2に2点鎖線で示す)まで移動可能となっている。
また枠第2可動体27aには、前端に把持部27eが設けられ、その把持部27e内に振動手段27dが配置されており、遊技者による押込操作時、その他の所定のタイミングで振動手段27dを作動させることによって把持部27eを振動させることが可能となっている。
また、把持部27eの前面側には、図1に示すように第1ロゴマーク32を含む任意の装飾が施され、把持部27e内に配置されたLED32aにより例えば任意の発光色で発光させることが可能となっている。第1ロゴマーク32は、所定のキャラクタを表す絵柄であって、機種名称、機能名称、性能表示、警告表示の何れにも該当しない。この第1ロゴマーク32は、機種タイトルを含まない非特定標章の一例であり、特定標章の一例であるタイトルロゴ31と同じく前枠3に配置されているが、タイトルロゴ31の方がより目立つようにタイトルロゴ31よりも下方に配置されている。
送風手段28は、送風ケース内に羽根車が組み込まれたシロッコファン等により構成され、枠第2可動体27aの上側におけるサイドユニット本体29a内に配置されており、サイドユニット本体29aの前側に形成された送風口28aから例えば枠第2可動演出手段27の把持部27eに向けて送風可能となっている。
また送風口28aの近傍には、サイドユニット29の前面側に注意喚起表示100が配置されている。この注意喚起表示(第1標章)100は、遊技者に対して注意喚起を行う警告表示の一例であって、図1に示すように、「!注意」の文字等よりなる注意表示100aと、注意事項の具体的内容を文章等で説明する注意内容表示100bとを備えている。注意内容表示100bは、送風口28aから出る風に対する注意事項を説明するもので、「風が出ますので注意してください。」等の文字列で構成されている。
この注意喚起表示100は、サイドユニット29の前面側に貼付された貼付シール100c上に印刷されている。なお、この注意喚起表示100は、サイドユニット29の上部前面側に配置されているため、その配置位置は遊技盤16やその前側のガラスユニット40よりも前側である(図2)。
扉ベース22の下部前側には、中枠6の後側に配置された払い出し手段33(図3)から払い出された遊技球を貯留して発射手段17に供給する上皿34、その上皿34が満杯のときの余剰球等を貯留する下皿35、発射手段17を作動させるために操作する発射ハンドル36等が配置され、更に上皿34、下皿35等を前側から略覆う下装飾カバー37が装着されている。下装飾カバー37は前向きの膨出状に形成されており、その上部側に、遊技者が押下操作可能な演出ボタン38等が配置されている。
なおガラス扉7には、光透過性の発光レンズ部が、サイドユニット29の前面側及び側面側(内面側、外面側)、上装飾カバー30の前面側、下装飾カバー37の前面側等の各所に配置されており、多数のLED39により任意の発光色で発光させることが可能となっている。
扉ベース22の背面側には、図3に示すように、窓孔24aを後側から略塞ぐようにガラスユニット40が着脱自在に装着されると共に、第1,第2ヒンジ4,8側の縁部に沿って配置される上下方向のヒンジ端側補強板金41aと、開閉端側の縁部に沿って配置される上下方向の開閉端側補強板金41bと、窓孔24aの下側に配置される左右方向の下部補強板金41cとがねじ止め等により着脱自在に固定されている。また扉ベース22には、第2ヒンジ8を構成するガラス扉上ヒンジ金具42aが例えば左上部に、同じくガラス扉下ヒンジ金具42bが例えば左下部に夫々配置されている。
また、例えば下部補強板金41cの背面側には、球送りユニット43a、下皿案内ユニット43b等が装着されている。球送りユニット43aは、上皿34内の遊技球を1個ずつ発射手段17に供給するためのもので、発射手段17の前側に対応して配置されている。下皿案内ユニット43bは、上皿34が満杯となったときの余剰球、及び発射手段17により発射されたにも拘わらず遊技領域23に達することなく戻ってきたファール球を下皿35に案内するためのもので、例えば球送りユニット43aに隣接してその第1,第2ヒンジ4,8側に配置されている。
図6,図7等に示すように、遊技盤16は例えばベニヤ板等のベース板45を備え、そのベース板45の前側に、発射手段17から発射された遊技球を案内するガイドレール46が環状に配置されると共に、そのガイドレール46の内側の遊技領域23に、中央表示枠ユニット47、始動入賞ユニット48、普通入賞ユニット49等のユニット部品の他、多数の遊技釘(図示省略)が配置されている。ベース板45には、装飾用の絵柄等が印刷されたセルシート45aが前面側に貼付されると共に、中央表示枠ユニット47等のユニット部品を装着するための装着孔62が前後方向貫通状に形成されている。
中央表示枠ユニット47、始動入賞ユニット48、普通入賞ユニット49等のユニット部品上には、普通図柄表示手段51、普通保留個数表示手段52、第1特別図柄表示手段53、第2特別図柄表示手段54等の各種表示手段の他、普通図柄始動手段55、第1特別図柄始動手段56、第2特別図柄始動手段57、大入賞手段58、複数の普通入賞手段59等が設けられ、また各所に配置された光透過性の発光レンズ部を、多数のLED50により任意の発光色で発光させることが可能となっている。またベース板45の後側には、図7~図9等に示すように、液晶表示手段よりなる画像表示手段60が裏取付ベース61を介して装着されている。
裏取付ベース61は、図7~図9等に示すように、ベース板45と略平行に形成され且つその略中央に例えば矩形状の開口部66aが形成された背壁部66と、その背壁部66の外縁部からベース板45の背面まで前向きに延設された周壁部67と、その周壁部67の前縁部からベース板45の背面に沿って突設され且つ固定ねじ等によりベース板45に固定される固定部68とを例えば一体に備えており、背壁部66の背面側に、例えば縦長状の画像表示手段60が収容ケース69に収容された状態で着脱自在に固定されている。
裏取付ベース61の前側には、1又は複数、例えば4つの盤可動演出手段75~78が配置されている。盤第1可動演出手段75は、図7~図9等に示すように、盤第1可動体75aと、この盤第1可動体75aを例えば上下方向に駆動する盤第1駆動手段75bとを備えている。盤第1可動体75aは、画像表示手段60の前側に横長状に配置され、左右両端側が、画像表示手段60の左右両側に対応してその前側に配置された一対の盤第1駆動手段75b,75bにより、盤第1駆動連結体79,79を介して夫々上下方向に移動可能な状態で支持されている。また、盤第1可動体75aの前面側には任意の装飾が施され(図示省略)、内部に配置されたLED75cにより例えば任意の発光色で発光させることが可能となっている。
盤第1駆動手段75bは、縦長状の取付ベース80を介して裏取付ベース61に支持されており、画像表示手段60の側縁に沿って例えばその上端側から下端側にかけて配置され且つ盤第1駆動連結体79を上下方向に案内する例えば細長円柱状の昇降ガイド81と、その昇降ガイド81の一端側、例えば下端側に対応してその近傍に配置される駆動プーリ82aと、昇降ガイド81の他端側、例えば上端側に対応してその近傍に配置される従動プーリ82bと、駆動プーリ82aを回転駆動するステッピングモータ等よりなる駆動源83と、駆動プーリ82aと従動プーリ82bとに巻き掛けられ且つその周上の所定箇所に盤第1駆動連結体79が固定される無端状のギヤベルト84とを備え、盤第1駆動連結体79に、盤第1可動体75aの端部が例えば前後方向の枢軸により回転可能に連結されている。盤第1可動体75aは、この左右一対の盤第1駆動手段75b,75bにより、例えば略水平な状態を保ったまま、画像表示手段60の上部前側の上部位置(図10(a)に2点鎖線で示す)と下部前側の下部位置(図10(a)に実線で示す)との間で移動可能となっている。なお、盤第1可動体75aは上部位置を原点位置とする。また本実施形態では、盤第1可動体75aは、上部位置(原点位置)と下部位置との何れの状態でも、その主な部分が中央表示枠ユニット47側の開口窓47aを介して前側から視認可能であるとするが、例えば上部位置(原点位置)では開口窓47aの外側に退避した状態となって前側から視認できないようにしてもよい。
盤第2可動演出手段76は、図7~図9等に示すように、盤第2可動体76aと、この盤第2可動体76aを例えば上下方向に駆動する盤第2駆動手段76bとを備えている。盤第2可動体76aは、画像表示手段60の前側に横長状に配置され、左右両端側が、画像表示手段60の左右両側に配置された一対の盤第2駆動手段76b,76bにより、盤第2駆動連結体85,85を介して夫々上下方向に移動可能な状態で支持されている。また、盤第2可動体76aの前面側には、図8に示すように、第2ロゴマーク(第1標章,非特定標章)63を含む任意の装飾が、例えば立体的な造形により形成されており、内部に配置されたLED76cにより例えば任意の発光色で発光させることが可能となっている。なお、第2ロゴマーク63は、例えばメインタイトルである「藤丸くん」の頭文字であるFの文字を図案化したもので、機種名称、機能名称、性能表示、警告表示の何れにも該当しない。
盤第2駆動手段76bは、例えば盤第1駆動手段75bの後側で且つ裏取付ベース61の前側に配置されており、画像表示手段60の側縁に沿って例えばその下部側に配置され且つ盤第2駆動連結体85を上下方向に案内する例えば細長円柱状の昇降ガイド86と、その昇降ガイド86の一端側、例えば上端側に対応してその近傍に配置される駆動プーリ87aと、昇降ガイド86の他端側、例えば下端側に対応してその近傍に配置される従動プーリ87bと、駆動プーリ87aを回転駆動するステッピングモータ等よりなる駆動源88と、駆動プーリ87aと従動プーリ87bとに巻き掛けられ且つその周上の所定箇所に盤第2駆動連結体85が固定される無端状のギヤベルト89とを備え、盤第2駆動連結体85に、盤第2可動体76aの端部が例えば前後方向の枢軸により回転可能に連結されている。
盤第2可動体76aは、この左右一対の盤第2駆動手段76b,76bにより、例えば略水平な状態を保ったまま、画像表示手段60の下部前側の下部位置(図10(b)に2点鎖線で示す)と上下方向中間部前側の上部位置(図10(b)に実線で示す)との間で移動可能となっている。なお、盤第2可動体76aは下部位置を原点位置とする。また本実施形態では、盤第2可動体76aが上部位置にあるときには第2ロゴマーク63の全体が前側から視認可能であるが、盤第2可動体76aが原点位置(下部位置)にあるときには、第2ロゴマーク63はその大部分が中央表示枠ユニット47の後側に隠れ、上部側の一部分のみが前側から視認可能な状態となる。
なお本実施形態では、盤第1可動体75aと盤第2可動体76aとは互いの移動経路が正面視で一部重なっているが、盤第1可動体75aの移動経路は、盤第2可動体76aの移動経路に対して例えば前側にずれているため、盤第1可動体75aと盤第2可動体76aとは互いに干渉することなく移動可能である。
盤第3可動演出手段77と盤第4可動演出手段78とは、図7~図9等に示すように、例えば画像表示手段60の左側と右側とに対応して左右対称に配置されている。盤第3,第4可動演出手段77,78は、盤第3,第4可動体77a,78aと、その盤第3,第4可動体77a,78aを例えば左右方向に駆動する盤第3,第4駆動手段77b,78bとを備えている。盤第3,第4可動体77a,78aは、夫々画像表示手段60の左右の縁部に沿ってその前側に縦長状に配置され、前面側には例えば任意の装飾(図示省略)が施されており、内部に配置されたLED77c,78cにより例えば任意の発光色で発光させることが可能となっている。
盤第3,第4駆動手段77b,78bは、例えばベース部91に対してスライド部92が左右方向にスライド動作可能な電磁スライドテーブルにより構成され、画像表示手段60の側部に対応してその上下方向略中央に配置されており、ベース部91が例えば裏取付ベース61の周壁部67に固定され、スライド部92の前側に盤第3,第4可動体77a,78aが固定されている。盤第3,第4可動体77a,78aは、夫々盤第3,第4駆動手段77b,78bにより、画像表示手段60に対して左右方向外側の外部位置(図10(c)に2点鎖線で示す)と、左右方向内側の内部位置(図10(c)に実線で示す)との間で夫々移動可能となっている。なお、盤第3,第4可動体77a,78aは、外部位置をそれぞれ原点位置とする。また本実施形態では、盤第3,第4可動体77a,78aは、外部位置(原点位置)では開口窓47aの外側に退避した状態となって前側から視認できないものとするが、外部位置(原点位置)と内部位置との両方においてその主な部分が開口窓47aを介して前側から視認可能となるようにしてもよい。
本実施形態では、盤第3可動体77aと盤第4可動体78aとは夫々の移動経路が左右に離間しているため、互いに干渉することはない。またそれら盤第3,第4可動体77a,78aの移動経路は、例えば盤第1可動体75aの移動経路の後側で且つ盤第2可動体76aの移動経路の前側にあるため、盤第3,第4可動体77a,78aと盤第1,第2可動体75a,76aとは互いに干渉することなく移動可能である。
中央表示枠ユニット47は、画像表示手段60の表示枠を構成するもので、ベース板45に形成された前後方向貫通状の装着孔62(図7)に対して前側から着脱自在に装着され、その中央には開口窓47aが形成されている。画像表示手段60に表示された画像や盤第1~第4可動体75a~77aは、この開口窓47aを介して前側から視認可能である。なお、ベース板45を透明な合成樹脂で形成するとともに、中央表示枠ユニット47、始動入賞ユニット48、普通入賞ユニット49等の少なくとも一部を透明とすることで、盤第1~第4可動体75a~77aが開口窓47aの外側にあるときでも前側から視認可能となるように構成してもよい。
中央表示枠ユニット47は、図6,図7等に示すように、ベース板45の前面に沿って装着孔62の外側に配置され且つその前側を遊技球が通過可能な前面装着板105と、画像表示手段60の前側における左右両側から上部側にわたる正面視略門形状に配置され且つ前面装着板105の内周側で前向きに突設された装飾枠106と、その装飾枠106の左右の下端部間に配置されるステージ107とを備えている。発射手段17により発射され、遊技領域23の上部側に進入した遊技球は、装飾枠106の頂部で左右に振り分けられ、中央表示枠ユニット47の左側の左流下経路108aと右側の右流下経路108bとの何れかを流下する。
中央表示枠ユニット47には、左流下経路108a側と右流下経路108b側との少なくとも一方側、例えば左流下経路108a側に、遊技球が流入可能なワープ入口109が設けられている。ワープ入口109に流入した遊技球は、ステージ107上で左右方向に自由に転動した後、遊技領域23の左右方向中央に対応して設けられた中央落下部110とそれ以外の部分との何れかから前側に落下する。
またステージ107の上側には、跳ね返り等による後側への遊技球の侵入を阻止するための侵入防止手段111が設けられている。侵入防止手段111は、ステージ107の後側に沿って例えばベース板45と平行に立設される第1進入防止板111aと、その第1進入防止板111aの上縁部から前向きに突設される第2進入防止板111bとを例えば一体に備えている。
また中央表示枠ユニット47の装飾枠106には、立体的な造形による装飾が設けられており、例えば画像表示手段60よりも上方には機能名称ロゴ101が、画像表示手段60よりも下方には演出ロゴ102が夫々配置されている。
機能名称ロゴ(第1標章,非特定標章)101は、本パチンコ機で用いられる遊技機能の名称(機能名称)である「藤丸タイム」の5文字を第1フォントとは異なる第2フォント(ここではポップ体)で横一列状に配列したもので、その文字部分は光透過性の発光レンズ部で構成されており、LED101aにより、各文字を個別に又は同時に任意の発光色で発光させることが可能となっている。なお、この機能名称ロゴ101は、タイトルロゴ31よりも小さな文字サイズで表示されている。
演出ロゴ(第1標章,非特定標章)102は、機種名称、機能名称、性能表示、警告表示の何れにも該当しない演出表示である「遊んでみる?」の6文字を、第1フォントとは異なる第3フォント(ここでは行書体)で横一列状に配列したもので、その文字部分は光透過性の発光レンズ部で構成されており、LED102aにより、各文字を個別に又は同時に任意の発光色で発光させることが可能となっている。なお、この演出ロゴ102は、タイトルロゴ31よりも小さな文字サイズで表示されている。
このように、機能名称ロゴ101や演出ロゴ102に比べてタイトルロゴ(特定標章)31が目立つように、機能名称ロゴ101及び演出ロゴ102は、タイトルロゴ(特定標章)31が配置されている前枠3ではなく遊技盤16に配置され、しかもタイトルロゴ31よりも下方にタイトルロゴ31よりも小さな文字サイズで表示されている。
始動入賞ユニット48は、中央表示枠ユニット47の下側に配置され、ベース板45に対して前側から着脱自在に装着されている。普通入賞ユニット49は、中央表示枠ユニット47の下側で始動入賞ユニット48の左側に配置され、ベース板45に対して前側から着脱自在に装着されている。
普通図柄始動手段55は、普通図柄表示手段51による普通図柄の変動表示を開始させるためのもので、遊技球が通過可能な通過ゲート等により構成され、遊技球の通過を検出する通過検出手段(図示省略)を備えている。この普通図柄始動手段55は、例えば中央表示枠ユニット47の右部における前面装着板105の前側に設けられており、右流下経路108bを流下する遊技球が通過可能となっている。
普通図柄表示手段51は、普通図柄を変動表示するためのもので、複数個の普通図柄(例えば「○」「×」の2種類)に対応する複数個の発光体(例えばLED)を備え、例えば中央表示枠ユニット47の装飾枠106に配置されている。この普通図柄表示手段51は、普通図柄始動手段55が遊技球を検出することに基づいて複数の発光体が所定順序で発光するように点滅して、普通図柄始動手段55による遊技球検出時に取得された普通乱数情報に含まれる当り判定乱数値が予め定められた当り判定値と一致する場合には当り態様(所定態様)に対応する例えば「○」側の発光体が点灯し、それ以外の場合にははずれ態様に対応する例えば「×」側の発光体が点灯して停止する。普通図柄表示手段51の変動後の停止図柄が当り態様となった場合には普通利益状態が発生する。
また、普通図柄表示手段51の図柄変動中と普通利益状態中とを含む普通保留期間中に普通図柄始動手段55が遊技球を検出した場合には、それによって取得された普通乱数情報が予め定められた上限保留個数、例えば4個を限度として保留記憶され、普通保留期間が終了する毎に1個ずつ消化されて普通図柄の変動が行われる。普通乱数情報の記憶個数(普通保留個数)は、普通保留個数表示手段52等によって遊技者に報知される。普通保留個数表示手段52は例えば中央表示枠ユニット47の装飾枠106に配置される。
第1特別図柄始動手段56は、第1特別図柄表示手段53による図柄変動を開始させるためのもので、開閉手段を有しない非開閉式入賞手段により構成され、入賞した遊技球を検出する遊技球検出手段(図示省略)を備えている。この第1特別図柄始動手段56は、例えば始動入賞ユニット48に設けられ、ステージ107の中央落下部110に対応してその下側に上向き開口状に配置されており、左流下経路108a側のワープ入口109からステージ107を経て入賞するルートが存在すること等により、右流下経路108bを流下してきた遊技球よりも左流下経路108aを流下してきた遊技球の方が高い確率で入賞可能となっている。
第2特別図柄始動手段57は、第2特別図柄表示手段54による図柄変動を開始させるためのもので、開閉部112の作動によって遊技球が入賞可能な開状態と入賞不可能(又は開状態よりも入賞困難)な閉状態とに変化可能な開閉式入賞手段により構成され、入賞した遊技球を検出する遊技球検出手段(図示省略)を備えており、普通図柄表示手段51の変動後の停止図柄が当り態様となって普通利益状態が発生したときに、開閉部112が所定時間閉状態から開状態に変化するようになっている。
この第2特別図柄始動手段57は、例えば中央表示枠ユニット47の右部における前面装着板105上で且つ普通図柄始動手段55の下流側に配置されており、右流下経路108bを流下してきた遊技球が入賞可能となっている。なお、開閉部112は例えば下部側に設けられた左右方向の回転軸廻りに揺動可能であり、閉状態では例えば前面装着板105と略面一となって遊技球が前側を通過可能となり、開状態では前面装着板105の前側で後ろ下がりの傾斜状となって遊技球を後向きに入賞させるようになっている。
第1特別図柄表示手段53は、1個又は複数個、例えば1個の第1特別図柄を変動表示可能な7セグメント式等の表示手段により構成されており、第1特別図柄始動手段56が遊技球を検出することを条件に第1特別図柄を所定時間変動表示して、第1特別図柄始動手段56による遊技球検出時に取得された第1特別乱数情報に含まれる大当り判定乱数値が予め定められた大当り判定値と一致する場合には第1大当り態様で、それ以外の場合には第1はずれ態様で夫々停止するようになっている。第1特別図柄表示手段53の変動後の停止図柄が第1大当り態様となった場合には第1特別利益状態が発生する。
第2特別図柄表示手段54は、1個又は複数個、例えば1個の第2特別図柄を変動表示可能な7セグメント式等の表示手段により構成されており、第2特別図柄始動手段57が遊技球を検出することを条件に第2特別図柄を所定時間変動表示して、第2特別図柄始動手段57による遊技球検出時に取得された第2特別乱数情報に含まれる大当り判定乱数値が予め定められた大当り判定値と一致する場合には第2大当り態様で、それ以外の場合には第2はずれ態様で夫々停止するようになっている。第2特別図柄表示手段54の変動後の停止図柄が第2大当り態様となった場合には第2特別利益状態が発生する。
第1,第2特別図柄表示手段53,54は、例えば中央表示枠ユニット47の装飾枠106に配置されている。第1,第2特別図柄は、例えば数字図柄等ではなく、それ自体としては特別な意味を持たない線と点の組み合わせ等よりなる複数種類の図柄で構成され、それらの図柄のうちの1又は複数が第1,第2大当り態様、それ以外が第1,第2はずれ態様となっている。
また、第1特別図柄表示手段53の図柄変動中、第2特別図柄表示手段54の図柄変動中及び第1,第2特別利益状態中を含む特別保留期間中に第1,第2特別図柄始動手段56,57が遊技球を検出した場合には、それによって取得された第1,第2特別乱数情報が夫々予め定められた上限保留個数、例えば各4個を限度として保留記憶される。そして、特別保留期間が終了した時点で第2特別図柄側の保留記憶が1以上の場合にはその第2特別図柄の保留記憶が消化されて第2特別図柄の変動が行われ、第1特別図柄側の保留記憶のみが1以上の場合にはその第1特別図柄の保留記憶が消化されて第1特別図柄の変動が行われる。このように本実施形態では、第1特別図柄と第2特別図柄とが共に変動中になることはなく、また第1特別図柄側と第2特別図柄側との両方に保留記憶がある場合には、第2特別図柄の変動が優先的に行われるようになっている。なお、第1,第2特別乱数情報の記憶個数(第1,第2特別保留個数)は、画像表示手段60等によって遊技者に報知される。
大入賞手段58は、遊技球が入賞可能な開状態と入賞不可能な閉状態とに切り換え可能な開閉板113を備えた開閉式入賞手段で、例えば中央表示枠ユニット47に設けられ、第2特別図柄始動手段57の下流側で第1特別図柄始動手段56の上流側に配置されており、左流下経路108aを流下してきた遊技球よりも右流下経路108bを流下してきた遊技球の方が高い確率で入賞可能となっている。この大入賞手段58は、第1,第2特別図柄表示手段53,54の第1,第2特別図柄が変動後に第1,第2大当り態様で停止した場合に発生する第1,第2特別利益状態において、開閉板113が所定の開放パターンに従って前側に開放して、その上に落下した遊技球を内部へと入賞させるようになっている。なお以下の説明では、第1特別利益状態と第2特別利益状態とを合わせて「大当り遊技」という。
また遊技盤16の前面側には、図6に示すように、著作権許諾表示115、著作権表示116等の知的財産権関連表示、不正警告表示117、注意喚起表示118等の警告表示、遊技機情報表示119等の各種標章が配置されている。
著作権許諾表示115は、著作権に関する許諾を受けていることを示すもので、図6の拡大図に示すように、著作権者を示す著作権者表示115aと、許諾済みであることを示す許諾済表示115bとを備え、遊技盤16の前面側における視認可能位置、例えば遊技領域23の外側の下部側等に配置されている。なお、この著作権許諾表示115は、裏側が接着面となった貼付シール115c上に印刷されている。この貼付シール115cは、許諾を受けた場合に著作権者から提供され、遊技盤16の任意の位置に貼付することが可能となっている。
著作権表示116は、著作権の存在を示すもので、図6の拡大図に示すように、例えばアルファベットの“C”を丸で囲んだ著作権マーク116aと、著作権者を示す著作権者表示116bとを備え、遊技盤16の前面側における視認可能位置、例えば遊技領域23内の上部に配置されている。この著作権表示116は、著作権許諾表示115と略同じ大きさで、機種タイトルに関連する絵柄等と共にセルシート45aに印刷されている。
不正警告表示117は、不正行為に対する警告を行うためのもので、図6の拡大図に示すように「不正監視システム搭載」等の文字列で構成されており、遊技盤16の前面側における視認可能位置、例えば遊技領域23内の上部に配置されている。注意喚起表示118は、遊技者に対して注意喚起を行うためのもので、図6の拡大図に示すように、「!注意」の文字等よりなる注意表示118aと、注意事項の具体的内容を文章等で説明する一又は複数の注意内容表示118b,118cとを備えている。注意内容表示118bは、光の凝視に対する注意事項を説明するもので、「長時間同じ光を凝視しないでください。」等の文字列で構成されている。また注意内容表示118cは、遊技機との接触等による怪我に対する注意事項を説明するもので、「ぱちんこ機の上部がせり出していますので注意してください。手や指の挟み込みに注意してください。」等の文字列で構成されている。これら不正警告表示117、注意喚起表示118は、機種タイトルに関連する絵柄等と共にセルシート45aに印刷されている。もちろん、不正警告表示117や注意喚起表示118を、裏側が接着面となった貼付シール上に印刷し、この貼付シールを、セルシート45aの前面側や、ベース板45の前側に装着される各種部品の前面側等に貼付してもよい。
注意内容表示118b,118cは、その性格上、文字数がある程度多くなるため、他の絵柄等を邪魔しない程度の限られたスペースに表示するためには文字サイズは小さくせざるを得ないが、遊技機の前柄から遊技者が読める程度の文字サイズ及び文字間隔を確保する必要がある。一方、注意表示118aについては、少なくとも注意内容表示118b,118cよりは大きな文字サイズを採用すると共に、文字色や背景色を注意内容表示118b,118c等と異ならせることで遊技者の注意を引きやすくすることが望ましい。また不正警告表示117については、少なくとも注意内容表示118b,118cよりは大きな文字サイズを採用することが望ましい。
遊技機情報表示119は、本パチンコ機の性能情報等を表示するもので、例えば裏側が接着面となった貼付シール120上に印刷されており、遊技盤16の前面側における視認可能位置、例えば遊技領域23の外側の下部側等に配置されている。
遊技機情報表示119は、図6の拡大図に示すように、当該遊技機の機種名称119aの他、賞球数情報119b、大当り確率情報119c等の性能表示、二次元コード119d、著作権許諾番号119e等で構成されている。「P藤丸くん ヒト味違う“オモシロ”さ! FSZ 設定付」の文字よりなる機種名称119aは、全て同じフォント(例えばゴシック体)で横一列状に表示されている。なお、機種名称119aを複数列に分けて表示してもよい。
賞球数情報119bは、「4&1&10&13」のように複数種類の数字(賞球数)を例えば「&」で接続した表示形式となっており、例えば機種名称119aの上側に沿って横一列状に表示されている。なお賞球数の種類は入賞口の構成等により異なる。本実施形態の賞球数情報119bでは、1番目の「4」が第1特別図柄始動手段56の賞球数を、2番目の「1」が第2特別図柄始動手段57の賞球数を、3番目の「10」が普通入賞手段59の賞球数を、4番目の「13」が大入賞手段58の賞球数を夫々示している。
大当り確率情報119cは、「低確率 1/200~1/300」のように大当り確率の上限値と下限値とを示す表示形式となっており、例えば機種名称119aの下側に沿って横一列状に表示されている。なお本パチンコ機は、大当り確率を複数段階(ここでは設定1~設定6の6段階)に変更可能な設定変更機能を搭載しており、例えば設定1のときの大当り確率が下限値、設定6のときの大当り確率が上限値となっている。
二次元コード119dは、本パチンコ機の管理情報をコード化した例えばQRコード(登録商標)で、貼付シール120の一端側(ここでは左端側)に配置されている。著作権許諾番号119eは、本パチンコ機で使用する音楽の著作権に関する許諾情報を示すもので、著作権管理者である一般社団法人日本音楽著作権協会を示す「JASRAC」の文字と許諾番号とで構成されており、例えば貼付シール120の下端部に横一列状に表示されている。
また画像表示手段60には、図11に示すように、例えば第1,第2特別図柄表示手段53,54による第1,第2特別図柄の変動表示と並行して演出図柄114が変動表示される他、第1,第2特別保留個数を示す第1,第2保留表示画像X1~X4,Y1~Y4等の各種画像が表示されるようになっている。
ここで演出図柄114は、図11に示すように、例えば数字部114aとこれに付随する装飾部114bとで構成され、所定方向(ここでは左右方向)に複数列(ここでは3列)で縦スクロール等により変動可能であり、第1,第2特別図柄の変動開始と略同時に所定の変動パターンに従って変動を開始すると共に、第1,第2特別図柄の変動停止と略同時に最終停止するように、左、右、中等の所定の順序で停止するようになっている。本実施形態の演出図柄114は、例えば数字部114aに「1」~「8」が夫々割り当てられた8種類設けられており、装飾部114bには数字部114aに対応するキャラクタ等が割り当てられている。
また演出図柄114の停止態様には、例えば全て同じ図柄で揃った大当り演出態様と、少なくとも一つの図柄が異なるはずれ演出態様とがあり、第1,第2特別図柄が第1,第2大当り態様となる場合には演出図柄114は大当り演出態様(特定態様)となり、第1,第2特別図柄が第1,第2はずれ態様となる場合には演出図柄114ははずれ演出態様となる。また、演出図柄114の変動パターンとしては、リーチ状態を経ることなくはずれ演出態様となるリーチなし通常変動パターンと、リーチ状態を経由してはずれ演出態様又は大当り演出態様となるリーチ変動パターンとがある。
図12は本パチンコ機の制御系のブロック図である。図12において、121は主制御基板、122は演出制御基板で、これら各制御基板121,122は、遊技盤16の裏側の適宜箇所に着脱自在に装着された基板ケースに夫々収納されている。なお、図12のブロック図では、主制御基板121、演出制御基板122以外の基板については省略している。
主制御基板121は、遊技動作を統括的に制御するもので、CPU,ROM,RAM等により構成される普通乱数作成処理手段131、普通始動口チェック処理手段132、普通乱数記憶手段133、普通図柄処理手段134、普通図柄表示制御手段135、普通利益状態発生手段136、特別乱数作成処理手段137、特別始動口チェック処理手段138、特別乱数記憶手段139、特別図柄処理手段140、特別図柄表示制御手段141、大当り遊技実行手段142、特別遊技状態発生手段143、制御コマンド送信手段144等を備えている。
普通乱数作成処理手段131は、変動後の普通図柄を当り態様とするか否かの判定に用いる当り判定乱数等を所定時間毎に繰り返し発生するように構成されている。普通始動口チェック処理手段132は、普通図柄始動手段55による遊技球の検出に基づく処理を行うもので、普通図柄始動手段55が遊技球を検出することに基づいて、普通乱数作成処理手段131で作成された当り判定乱数値等の普通乱数情報を取得し、その普通乱数情報を予め定められた上限保留個数(例えば4個)を限度として先入れ先出し式の普通乱数記憶手段133に記憶させるように構成されている。
普通図柄処理手段134は、普通図柄の変動表示に関する処理を行うもので、普通図柄表示手段51が変動表示可能な状態となり且つ普通乱数記憶手段133に1個以上の当り判定乱数値が記憶されていること(普通保留個数が1以上であること)を条件に、普通乱数記憶手段133に記憶されている普通乱数情報の待ち行列の先頭から当り判定乱数値を取り出し、その当り判定乱数値が予め定められた当り判定値と一致するか否かに応じて当り/はずれの判定を行う当り判定機能、当り/はずれの判定結果に基づいて普通図柄の変動後の停止図柄の種類を選択する普通停止図柄選択機能、普通図柄の変動時間を選択する変動時間選択機能等を備えている。
なお本実施形態では、図13に示すように、後述する特別遊技状態中(時短状態中及び確変状態中)の当り確率(例えば1/1.3)がそれ以外の通常遊技状態中の当り確率(例えば1/10)よりも高く設定され、また特別遊技状態中における変動時間(例えば2.7秒)が通常遊技状態中における変動時間(例えば27秒)よりも短くなるように設定されている。
普通図柄表示制御手段135は、普通図柄処理手段134による普通図柄処理に基づいて普通図柄表示手段51の表示制御を行うもので、普通図柄表示手段51が変動表示可能な状態となり且つ普通乱数記憶手段133に1個以上の普通乱数情報が記憶されていること(普通保留個数が1以上であること)を条件に普通図柄表示手段51による普通図柄の変動を開始させ、普通図柄処理手段134で選択された変動時間が経過することに基づいて、同じく普通図柄処理手段134で選択された停止図柄で普通図柄の変動を停止させるようになっている。
普通利益状態発生手段136は、普通図柄処理手段134による当り判定の結果が当りとなることに基づいて普通図柄表示手段51の変動後の停止図柄が当り態様となった場合に、第2特別図柄始動手段57の開閉部112が例えば複数種類の開閉パターンの何れかに従って開状態に変化する普通利益状態を発生させるようになっている。本実施形態では、図13に示すように、通常開閉パターン(例えば0.2秒×1回開放)と、この通常開閉パターンよりも開放時間が大となるように設定された延長開閉パターン(例えば2秒×3回開放)の2種類の開閉パターンが設定されており、通常遊技状態中は通常開閉パターンが、特別遊技状態中は延長開閉パターンが夫々選択されるようになっている。
特別乱数作成処理手段137は、大当り/はずれの判定に用いる大当り判定乱数、特別図柄の変動後の停止図柄等の選択に用いる図柄判定乱数、変動パターンの選択に用いる変動パターン乱数、その他の所定の乱数を繰り返し発生する特別乱数作成処理を行うように構成されている。
特別始動口チェック処理手段138は、第1,第2特別図柄始動手段56,57への遊技球の入賞に基づく処理を行うもので、第1,第2特別図柄始動手段56,57の何れかに遊技球が入賞することに基づいて、特別乱数作成処理手段137で作成された大当り判定乱数値、大当り図柄乱数値等の第1,第2特別乱数情報を取得し、その第1,第2特別乱数情報を予め定められた上限保留個数(例えば4個)を限度として特別乱数記憶手段139に記憶させるように構成されている。
また、特別始動口チェック処理手段138は先読み判定手段138aを備えている。この先読み判定手段138aは、第1,第2特別図柄始動手段56,57に遊技球が入賞したときに取得される第1,第2特別乱数情報について、例えばその取得時に、第1,第2特別乱数情報に含まれる大当り判定乱数値が第1,第2大当り判定値と一致するか否か等について先読み判定を行うようになっている。この先読み判定結果は、例えば第1,第2特別図柄始動手段56,57の何れかに遊技球が入賞することに基づいて送信される保留増加コマンドにより演出制御基板122に伝達される。
特別図柄処理手段140は、第1,第2特別図柄の変動表示に関する処理を行うもので、第1,第2特別図柄表示手段53,54が変動表示可能な状態となったときに、第2特別保留個数が1以上であれば第2特別乱数情報の待ち行列から、第1,第2特別保留個数のうちの第1特別保留個数のみが1以上であれば第1特別乱数情報の待ち行列からその先頭の大当り判定乱数値を取り出し、その大当り判定乱数値が予め定められた大当り判定値と一致するか否かに応じて大当り/はずれの判定を行う大当り判定機能、大当り判定の結果に応じて、第1,第2特別乱数情報に含まれる大当り図柄乱数値等に基づいて第1,第2特別図柄の変動後の停止図柄を選択する特別停止図柄選択機能、大当り判定の結果に応じて、第1,第2特別図柄の変動パターンを複数種類の中から選択する変動パターン選択機能等を備えている。
なお本パチンコ機には設定変更機能が搭載されており、電源投入時にホール担当者が所定の設定変更操作を行うことにより、大当り確率、即ち第1,第2特別図柄が大当り態様となる確率(乱数抽選で当選する確率)を複数段階(ここでは設定1~6の6段階)に変更可能となっている。
特別図柄表示制御手段141は、第1,第2特別図柄表示手段53,54の表示制御を行うもので、特別図柄処理手段140による特別図柄処理に基づいて、第1特別図柄表示手段53又は第2特別図柄表示手段54による第1,第2特別図柄の変動を開始させると共に、選択された変動パターンに対応する変動時間が経過することに基づいて、選択された停止図柄で第1,第2特別図柄の変動を停止させるようになっている。
大当り遊技実行手段(特典遊技実行手段)142は、遊技者に有利な大当り遊技(特典遊技)を実行するためのもので、特別図柄処理手段140による大当り判定の結果が大当りとなり、第1,第2特別図柄の変動後の停止図柄が第1,第2大当り態様となった場合に、大入賞手段58を所定の開放パターンに従って開放する大当り遊技を実行するように構成されている。
本実施形態では、図14に示すように大入賞手段58の開放パターンとしてα,βの2種類が設けられており、大当り遊技実行手段142は、例えば大当り図柄乱数値に応じて開放パターンα,βの何れかを選択するように構成されている。開放パターンαは、大入賞手段58を0.2秒開放する動作を2ラウンド行うように設定されている。この開放パターンαによる大当り遊技(以下、「2R大当り」という)は、1回の開放時間が0.2秒と僅かでしかもラウンド数も2ラウンドと少ないため、その開放中に遊技球が入賞する可能性、即ち出玉を得られる可能性は低い。
一方の開放パターンβは、大入賞手段58を、開放してから所定時間(例えば28秒)経過するかそれまでに所定個数(例えば9個)の遊技球が入賞することを条件に閉鎖する動作を、所定ラウンド数(例えば10ラウンド)行うように設定されている。この開放パターンβによる大当り遊技(以下、「10R大当り」という)の場合、各ラウンド毎に多くの遊技球を容易に入賞させることができるため、開放パターンαに比べて遊技者が得られる直接的な利益は格段に大きくなっている。もちろん、ラウンド数が異なる複数種類の開放パターンβを設けてもよい。
特別遊技状態発生手段143は、大当り遊技の終了後に遊技者に有利な特別遊技状態を発生させるためのもので、例えば図14に示すように、第1,第2特別乱数情報に含まれる大当り判定乱数値が大当り判定値と一致した場合の大当り図柄乱数値に応じて例えば時短状態と確変状態との何れかの特別遊技状態を発生させるように構成されている。
時短状態中は、例えば第1,第2特別図柄の変動時間が通常変動時間よりも短い短縮変動時間に切り換えられる他、普通図柄が当り態様となる確率が通常確率(例えば1/10)から高確率(例えば1/1.3)へ、普通図柄の変動時間が通常変動時間(例えば27秒)から短縮変動時間(例えば2.7秒)へ、第2特別図柄始動手段57の開閉パターンが通常開閉パターン(例えば0.2秒×1回開放)から延長開閉パターン(例えば2秒×3回開放)へ、夫々切り換えられるようになっている。なお、時短状態は大当り遊技の終了後に開始し、次の大当り遊技が開始されるか、それまでに第1,第2特別図柄が所定回数(例えば50回)変動した時点で終了する。
確変状態中は、第1,第2特別図柄が第1,第2大当り態様となる確率が通常確率よりも高い高確率に切り換えられるようになっている。また、確変状態中は、原則として時短状態と同様の切り換えも併せて行われるが、通常遊技状態中に開放パターンαの大当り遊技が行われる場合には、その終了後に発生する確変状態については時短状態と同様の切り換えは行われない(いわゆる潜伏確変状態)ようになっている。なお、確変状態は大当り遊技の終了後に開始し、次の大当り遊技が開始された時点で終了するが、第1,第2特別図柄の変動回数等の他の終了条件を付加してもよい。
制御コマンド送信手段144は、所定の制御コマンドを演出制御基板122等の制御基板に送信して制御指令を与えるためのもので、特別図柄処理手段140による特別図柄処理に基づいて、第1,第2特別図柄の変動開始時に、第1,第2特別保留個数の減少を指定する第1,第2保留減少コマンド、演出図柄114の変動パターンを指定する第1,第2変動パターン指定コマンド、第1,第2特別図柄の停止図柄態様を指定する第1,第2停止図柄態様指定コマンドをこの順序で演出制御基板122側に送信し、第1,第2特別図柄の変動終了時に第1,第2演出図柄の変動停止を指示する第1,第2変動停止指定コマンドを演出制御基板122側に送信する機能、第1,第2特別保留個数が増加したときに第1,第2特別保留個数の増加を指定する第1,第2保留増加コマンドを演出制御基板122側に送信する機能、第1,第2特別保留個数が共に0の状態で第1,第2特別図柄の変動が終了する等により第1,第2特別図柄の変動待機状態となった場合に客待ちデモコマンドを送信する機能、特別遊技状態発生手段143による特別遊技状態の発生時及び終了時に特別遊技状態発生コマンド、特別遊技状態終了コマンド等を演出制御基板122側に送信する機能、扉開放エラー、磁気検出エラー、電波検出エラー、払い出しエラー、入賞スイッチエラー、不正入賞エラー等の各種エラーが発生した場合にそのエラーの種類に対応するエラーコマンドを、またそのエラーが解除された場合にそのエラーの種類に対応するエラー解除コマンドを演出制御基板122に送信する機能等を備えている。
演出制御基板122は、各種演出手段による演出を制御するもので、演出制御手段150、特別保留個数表示制御手段151、図柄変動演出制御手段152、大当り演出制御手段153、客待ち制御手段154等を備えている。
演出制御手段150は、各演出手段を制御するもので、画像表示手段60による画像表示を制御する画像表示制御手段150a、スピーカ18,25からの音声出力を制御する音声制御手段150b、電飾手段156の発光を制御する発光制御手段150c、可動演出手段枠26,27,75~78における各可動体の動作を制御する可動体制御手段150d等を備えている。なお、電飾手段156は、前枠3、遊技盤16に多数配置されたLED39,50等の発光手段で構成され、可動体26a,27a,75a~78aに搭載されたLED31a,32a,75c~78cを含んでいる。
特別保留個数表示制御手段151は、画像表示手段60への第1,第2特別保留個数の表示制御を行うもので、図11に示すように、第1,第2特別保留個数の増減に対応して、第1特別保留個数分(最大4個)の第1保留表示画像X1~X4と、第2特別保留個数分(最大4個)の第2保留表示画像Y1~Y4と、変動中の演出図柄114に対応する変動中保留画像Zとを、画像表示制御手段150aを介して画像表示手段60に表示するように構成されている。
本実施形態では、第1特別図柄の保留記憶よりも第2特別図柄の保留記憶を優先的に消化するため、例えば第1保留表示画像X1~X4の前側に第2保留表示画像Y1~Y4を夫々一部重ねて表示している。主制御基板121から第1,第2保留増加コマンドを受信した場合には、第1,第2保留表示画像X1~,Y1~を待ち行列の最後尾に1個追加表示する。また主制御基板121から第1,第2保留減少コマンドを受信した場合には、変動中保留画像Zを消去し、第1,第2保留表示画像X1~,Y1~を待ち行列の前側(画面の右側)に向けて1個分ずつシフトすると共に、押し出された先頭の第1,第2保留表示画像X1,Y1を例えば所定位置まで移動させて新たな変動中保留画像Zに変化させるようになっている。なお、第1特別図柄よりも第2特別図柄の変動が優先されるため、第2保留表示画像Y1~が表示されている間は、第1保留表示画像X1~については増加することはあっても減少することはない。
図柄変動演出制御手段152は、演出図柄114の変動表示及びそれに伴う予告演出等を制御するもので、演出図柄制御手段152a、予告演出制御手段152b等を備えている。演出図柄制御手段152aは、演出制御手段150を介して演出図柄114の表示制御及びそれに伴う音声出力、電飾発光、可動体駆動等の制御を行うもので、主制御基板121から第1,第2変動パターン指定コマンドを受信した場合に、指定された変動パターンに基づいて演出図柄114の変動及びそれに伴う音声出力、電飾発光、可動体駆動等を開始させると共に、第1,第2変動停止指定コマンドを受信したときに、第1,第2停止図柄態様指定コマンドと第1,第2変動パターン指定コマンドとに基づいて選択された停止図柄態様で演出図柄114の変動を停止させ、また音声出力、電飾発光、可動体駆動等を停止させるようになっている。
予告演出制御手段152bは、第1,第2特別図柄の変動後の停止図柄が第1,第2大当り態様となって大当り遊技(第1,第2特別利益状態)が発生するか否か等、第1,第2特別図柄及び演出図柄114の変動における所定事象の出現に関する予告演出を制御するものである。予告演出としては、先読み判定手段138aによる先読み判定結果に基づいて行う「先読み予告演出」、特別図柄処理手段140による図柄変動開始時の大当り判定結果等に基づいて行う「通常予告演出」等がある。
また「先読み予告演出」には、先読み判定結果に基づいて、その先読み判定の対象となった特別乱数情報に対応する図柄変動(以下、特定図柄変動という)までの複数回の図柄変動において例えば同一態様の演出を実行する「先読み連続演出」の他、先読み判定結果に基づいて第1,第2保留表示画像X1~,Y1~を図11に示すような所定の表示態様で表示する「先読み保留変化演出」等がある。
また「通常予告演出」としては、「会話予告演出」、「ステップアップ予告演出」、「ボタン予告演出」、「疑似連予告演出」、「次回予告演出」等、様々な種類が考えられる。例えば「会話予告演出」では、第1,第2特別図柄の変動中にキャラクタの台詞が画像表示手段60に表示され、その台詞の内容が、第1,第2特別図柄が第1,第2大当り態様となる確率(以下、大当り期待度という)を示唆するようになっている。「ステップアップ予告演出」では、第1,第2特別図柄の変動中に、画像表示手段60への演出画像の表示を含む所定の演出ステップが、例えば大当り期待度に応じて複数段階(例えば5段階)のうちの所定段階まで実行されるようになっている。このステップアップ予告演出では、例えば演出ステップの段階が進むほど大当り期待度が高くなるように設定されている。
「ボタン予告演出」では、第1,第2特別図柄の変動中における操作有効期間中に演出ボタン38の操作が所定操作条件を満たした(操作成立)と判定された場合に、例えば大当り期待度に応じて所定の操作後演出が実行されるようになっている。また「疑似連予告演出」は、第1,第2特別図柄の1回の変動に対して、演出図柄114による疑似的な変動を複数回実行するもので(いわゆる疑似連)、その疑似的な変動の回数(疑似連回数)によって大当り期待度を示唆するようになっている。この疑似連予告演出では、演出図柄114が所定の疑似連図柄で(仮)停止するか否かによって、疑似連を継続するか否かを報知するようになっている。「次回予告演出」は、例えばノーマルリーチ演出中に所定の次回予告画像を表示することにより、後に大当り期待度の高いスーパーリーチ演出に発展することを示唆するものである。
予告演出制御手段152bは、先読み予告演出に関しては、例えば第1,第2保留増加コマンドを受信し且つ先読み連続演出中でないこと等の所定の条件を満たす場合に実行開始の抽選を行い、複数種類の先読み予告演出(先読み連続演出、先読み保留変化演出等)の少なくとも一つに当選した場合にその先読み予告演出の実行を開始し、また通常予告演出に関しては、例えば第1,第2特別図柄の変動開始時、即ち第1,第2保留減少コマンド、第1,第2変動パターン指定コマンド及び第1,第2停止図柄態様指定コマンドを例えば一定時間内に受信した場合に抽選を行い、複数種類の通常予告演出(会話予告演出、ステップアップ予告演出等)の何れかに当選した場合に、第1,第2特別図柄の変動中にその通常予告演出を実行するように構成されている。
ここで、再び従来の遊技機を見てみると、液晶表示装置の画面以外の位置(たとえば遊技機枠や遊技盤面)に機種名称をロゴ(機種名ロゴ)として配置し、その機種名ロゴを予告演出やリーチ演出に対応して種々の発光態様で発光させることが知られている。また、機種名ロゴを動作(または変形・合体)させるものも知られている(たとえば、特開2018?175949号公報)。
遊技機に対し文字、図形、記号等を構成要素とする標章を表示する場合、標章の構成要素をどのように配置するかは基本的には自由である。上述したように、近年の遊技機では標章の表示可能領域が増しており、これに伴って標章の配置自由度も増している。その結果、演出手段としての効果を重視した表示態様で標章を表示する傾向が強まり、元来の識別標識としての機能(自他商品識別機能、出所表示機能、品質保証機能、宣伝広告機能)が低下または消失してしまっている、ということがあった。
なお、そのような自己の標章における識別力の低下または消失という課題の他にも、不正競争防止法が定める「周知されている表示との混同(同法2条1項1号)」、「著名な表示の利用(同法2条1項2号)」、「商品形態の模倣(同法2条1項3号)」などに該当するおそれがあった。これは、意図的に行った場合のみではなく、近年の遊技機の表示領域(液晶表示手段のみを指すのではなく、平面的または立体的な標章の表示を含む表示領域)の拡大によって標章が増加した結果、製作者側も意図していなかった解釈によって第三者から指摘される場合も含む。
そこで、弾球遊技機の液晶表示装置の画面以外の場所に標章を表示する場合について、本実施形態では標章を構成する要素の「配置」や「光らせ方」(光らせる時期的条件など)を工夫することにより、この課題を解決し得る。さらに、別実施形態では、第1標章(特定標章)と第2標章(非特定標章)との配置を工夫したり、第1標章(特定標章)の表示態様を工夫したりすることによって、この課題を解決し得る。まず、液晶表示装置の画面以外の場所に配置される標章について、その構成要素の「光らせ方」を適正にする表示態様について説明する。
標章は、文字、図形等が一続きになっている表示態様で示されることによって、本来の識別力を発揮するものであり、標章を構成する文字等の配置の如何および/または発光態様(色彩を含む)の如何によっては意図した識別力を発揮できないおそれがある。逆に、標章を構成する文字等の配置の仕方および/または発光態様によっては、意図したものとは異なる別の標章を表示したものと誤認されてしまうおそれもある。なお、「発光態様(または発光パターン、点灯パターン等の表現も同義)」とは、自ら光を放つ場合のみを指すのではなく、反射して輝く場合等を含む。また、発光制御手段によって「光らせる」という表現をした場合も同様である。
さらに、標章を構成する要素の一部(第1構成要素とする)を、同じく当該標章を構成する他の要素(第2構成要素とする。なお、さらに構成要素を細分化して第3構成要素以下を定義してもよい)と「異なる発光パターン」としたり、「光り方を異ならせる」という表現をしたりする場合、例えば「一方を赤色、他方を白色」といったように双方が光っている状態のみに限られず、一方が発光していて、他方が消灯しているという点灯パターンを含む。
また、上記例における第1構成要素と第2構成要素とが互いに同一系統色(例えば白色)での発光態様である場合であっても、一方が他の部分より輝度または照度が高くなっている状態を意味してもよい。さらに、輝度、照度、明度などの明るさを示す用語によって第1構成要素と第2構成要素の光り方の違いを表現する場合、発光態様を表現するのに使用されるLEDの数の違い(第1構成要素はN個、第2構成要素はM個、N<MまたはN>M)や、使用されるLEDの種類の違い(第1構成要素はフルカラーLED、第2構成要素は単色LED)などによって区別してもよい。
一例として、「発光制御手段(または演出制御手段)によって、第1構成要素を第2構成要素よりも明るい発光態様とする」と表現した場合、その具体的手段として、(i)第1構成要素の背面側に位置するLEDの数(LEDには砲弾型LED、表面実装型LED,チップオンボードなどがあるが、この場合、LEDチップの数を指す)を第2構成要素の背面側に位置するLEDの数より多くする、(ii)第1構成要素を単色(白色)LEDとし、第2構成要素をフルカラー(RGB)LEDとする、などが挙げられる。
なお、明るさはLEDの性能差によるところもあるが、ほぼ同等(同等価格)のLEDであれば、白色光の発光効率は「青色LED+黄色蛍光体(=単色LED)」>「赤色LED+緑色LED+青色LED(=フルカラーLED)」>「近紫外LED+三色蛍光体(=複合LED)」と言われている。今後LEDの普及率の変化にともない価格差が是正された場合は、「明るい発光態様とする」方法として単色LEDを使用するかフルカラーLEDを使用するかは適宜選択可能としてもよい。
予告演出制御手段152bに戻って説明を続ける。図15は、演出図柄114の変動と、それに伴う電飾発光パターンの一例を示したもので、(a)→(b1)→(b2)はリーチなし通常変動パターンの場合を、(a)→(c1)→(c2)→(c3)はリーチ大当り変動パターンの場合を示している。
演出図柄114の通常変動中(リーチ成立前)については、図15(a)に示すように、タイトルロゴ31はその周囲の前枠3側及び遊技盤16側の電飾とは異なる色で発光する。即ち、例えば前枠3側及び遊技盤16側の電飾は共に青色で発光し、タイトルロゴ31はその全体が白色で発光する。このように、タイトルロゴ31をその周囲の電飾と異なる色で発光させることにより、タイトルロゴ31をより目立たせることができる。
このリーチ成立前の通常変動中は、タイトルロゴ31の点灯態様を第1態様とする第1期間の一例である。ここで、第1態様とは、複数の個別要素(複数文字)で構成される標章(タイトルロゴ31)について、全ての個別要素(全文字)を同一系統色で点灯又は消灯させる態様をいう。即ち、この通常変動中は、上述したようにタイトルロゴ31の全文字を同一系統色(白色)で発光させるようになっている。
演出図柄114がリーチを経ることなくはずれで停止する場合には、図15(b2)に示すように、例えば通常変動中と同じく前枠3側及び遊技盤16側の電飾は共に青色で発光し、タイトルロゴ31は白色で発光するが、その前に各種予告演出を実行する場合には、その予告に応じた任意の電飾発光パターンが採用される。例えば図15(b1)に示す予告演出時には、画像表示手段60はその予告のテーマに応じて例えば青色を基調とした表示画面となり、またそれに合わせて前枠3側及び遊技盤16側の電飾とタイトルロゴ31についても青色で発光する。このように、予告等の演出時には、タイトルロゴ31を敢えて目立たせず、周囲の電飾と一体的に発光させることも可能である。
また、例えば図15(b1)に示す予告演出時には、画像表示手段60に演出ロゴ画像(第2標章)160が表示される。この演出ロゴ画像160は、遊技盤16に配置された演出ロゴ(第1標章)102に対応するもので、演出ロゴ102と同じ「遊んでみる?」の文字で構成されており、例えば演出ロゴ102と同じ字体であってタイトルロゴ31の字体とは異なる第3フォント(ここでは行書体)で表示される。なお、画像表示手段60に演出ロゴ画像160を表示しているとき、遊技盤16側の演出ロゴ102については、例えば演出ロゴ画像160の表示色と同系色(例えば赤色)で発光させてもよい。
また図15(c1)~(c3)は、演出図柄114がリーチを経て大当りとなる場合の例を示している。図15(c1)の例では、リーチ成立後に、通常予告演出の一例であるボタン予告演出が開始され、画像表示手段60に、遊技者に演出ボタン38の操作を促すための操作誘導画像161を表示するとともに、前枠3側及び遊技盤16側の電飾とタイトルロゴ31が青色等の同系色で発光する。そして、操作誘導画像161の表示中、即ち操作有効期間中に演出ボタン38が押下操作されると、図15(c2)に示すように、盤第2可動体76aが原点位置から上部位置まで上昇し、それまで上部側の一部分のみが視認可能であった第2ロゴマーク63の全体が前側から視認可能な状態になるとともに、その第2ロゴマーク63が、虹色のグラデーションで発光する(レインボー発光)。
このように、第2ロゴマーク(非特定標章)63は、全体が視認可能な完全視認状態(図15(c2))と、少なくとも一部が視認不可能(又は視認困難)な不完全視認状態(図15(c1)等)とに切り替え可能であり、本実施形態では、リーチ演出中に一時的に不完全視認状態から完全視認状態に切り替えられるようになっている。
またこのとき、前枠3側及び遊技盤16側の電飾は例えば青色で発光するが、タイトルロゴ31については、周囲の前枠3側及び遊技盤16側の電飾とは異なる色、例えば白色で、所定の向き(ここでは右向き)に流れるように不均一且つ流動的に発光する。この流れる発光は、上述した第1態様とは異なる第2態様の一例であり、図16に示すように、発光させる文字(1文字又は複数文字)を所定の向きに移動させる処理を循環的に繰り返すようになっている。ここで、第2態様とは標章(タイトルロゴ31)を構成する個別要素(文字)の一部のみを点灯させるか個別要素を夫々複数系統色の何れかで個別に点灯させるかの態様をいう。このように、リーチ演出中が、タイトルロゴ31の点灯態様を第2態様とする第2期間の一例である。
なお、タイトルロゴ31が流れるように発光している間は、タイトルロゴ31はその一部分のみが発光した状態となるため、「藤丸くん」というメインタイトルが、発光している部分と発光していない部分とに分離して認識されやすくなり、例えば発光している部分のみが独立した標章として認識される可能性がある。しかしながら、このタイトルロゴ31についての流れる発光は予告演出等の図柄変動中における限られた期間中に行われるものであるから、商標的使用に該当する可能性は低く、他人の登録商標との関係で問題になることはないと考えられる。なお、タイトルロゴ31の不均一な発光は流れる発光に限られるものではなく、グラデーションにより部分毎に異なる色や明るさとなるような発光、発光部分がランダムに変化する発光等でもよい。また、タイトルロゴ31の一部分のみが所定色で発光し、他は消灯している状態でもよいし、タイトルロゴ31の複数部分が夫々異なる色で発光している状態でもよい。
その後、図15(c3)に示すように、盤第2可動体76aは原点位置に復帰し、画像表示手段60では演出図柄114が大当り態様で停止・確定するとともに、前枠3側及び遊技盤16側の電飾がレインボー発光し、タイトルロゴ31は例えば周囲の前枠3側及び遊技盤16側の電飾とは異なる色、例えば白色で発光する。
また図17~図19は、予告演出中に画像表示手段60にタイトルロゴ31と同じ「藤丸くん」の標章を表示する場合の例を示している。図17は、先読み連続演出における画像表示手段60の表示画像の一例を示している。図17に示す先読み連続演出は、先読み対象である特定図柄変動において大当り態様となる可能性が極めて高いことを示唆する激熱ゾーン予告演出で、その特定図柄変動までの複数回の図柄変動で、画面上の所定位置、例えば上縁部に設けた帯状領域に、先読み予告画像162を表示するようになっている。この先読み予告画像(第2標章)162は、タイトルロゴ31と同じ「藤丸くん」を含む「藤丸くん高確率ゾーン」の文字を横一列状に配列したものである。この先読み予告画像161における「藤丸くん」の文字は、前枠3に表示されたタイトルロゴ31と同じ第1フォント(ここではゴシック体)で構成され、その大きさはタイトルロゴ31よりも小さい。また、先読み予告画像162における「藤丸くん」以外の「高確率ゾーン」の文字についても、タイトルロゴ31と同じ第1フォントを用いている。なお、先読み予告画像162のうち、タイトルロゴ31と同じ「藤丸くん」の部分のみをタイトルロゴ31と同じ第1フォントとし、他の「高確率ゾーン」については他のフォントを用いてもよい。
また、画像表示手段60に先読み予告画像162を表示しているとき、前枠3側のタイトルロゴ31については、先読み予告画像162における「藤丸くん」の表示色とは異なる色で発光するようになっている。
また図18は、疑似連予告演出において、演出図柄114の中図柄が疑似連図柄163で(仮)停止した状態を示している。この疑似連図柄(第2標章)163は、タイトルロゴ31と同じ「藤丸くん」の文字を有している。この疑似連図柄163における「藤丸くん」の文字は、前枠3に表示されたタイトルロゴ31と同じ第1フォント(ここではゴシック体)で構成されているが、大きさはタイトルロゴ31よりも小さく、またタイトルロゴ31とは配列が異なり、「藤丸」と「くん」とを横書き上下2段に配列している。もちろん、疑似連図柄163における「藤丸くん」の配置はタイトルロゴ31と同じであってもよい。
また、画像表示手段60に疑似連図柄163を表示しているとき、前枠3側のタイトルロゴ31については、疑似連図柄163における「藤丸くん」の表示色とは異なる色で発光するようになっている。
また図19は、次回予告演出における次回予告画像164の一例を示している。この次回予告画像(第2標章)164は、タイトルロゴ31と同じ「藤丸くん」を含む「次回!藤丸くん参上」の文字を横書き上下2段に配列したものである。この次回予告画像164における「藤丸くん」の文字は、前枠3に表示されたタイトルロゴ31と同じ第1フォント(ここではゴシック体)で、タイトルロゴ31と同じ横一列状に配列されているが、その大きさはタイトルロゴ31よりも小さい。また、次回予告画像164における「藤丸くん」以外の「次回!」、「参上」の文字についても、タイトルロゴ31と同じ第1フォントを用いている。なお、次回予告画像164のうち、タイトルロゴ31と同じ「藤丸くん」の部分のみをタイトルロゴ31と同じ第1フォントとし、他の「次回!」、「参上」については他のフォントを用いてもよい。
また、画像表示手段60に次回予告画像164を表示しているとき、前枠3側のタイトルロゴ31については、次回予告画像164における「藤丸くん」の表示色とは異なる色で発光するようになっている。
以上のように、予告演出中に、タイトルロゴ31と同じ「藤丸くん」の標章をタイトルロゴ31と同じ第1フォントで画像表示手段60に表示することにより、遊技者の視界に入り難い前枠3の上部側にタイトルロゴ31が配置されているにも拘わらず、タイトルロゴ31に用いられている「藤丸くん」の標章を演出手段として有効に機能させることが可能である。また図柄変動中に行われる演出で画像表示手段60にタイトルロゴ(第1標章)31に対応する第2標章を表示する場合、タイトルロゴ31については第2標章の表示色と異なる色で発光させることにより、タイトルロゴ31を1つの演出手段として利用することができる。
なお、予告演出、リーチ演出等の図柄変動演出中に画像表示手段60に第2標章を表示する場合、大当り期待度が高い一部の演出(例えば図19に示す次回予告演出)においては第2標章を第1標章と略同じ字体で表示し、その他の演出においては第2標章を第1標章と異なる字体で表示するように構成してもよい。
また本実施形態では、図柄変動中については、可動体演出(図15(c2))を含む特定演出中はタイトルロゴ31を不均一に発光させ、それ以外はタイトルロゴ31を略均一に発光又は消灯させる(例えばタイトルロゴ31全体が略同一色、略同一明度、略同一タイミングで発光する)ようになっているため、限られた特定期間中については、タイトルロゴ31をより積極的に演出手段として利用することができる。
なお、画像表示手段60に先読み予告画像162、疑似連図柄163、次回予告画像164等を表示しているとき、タイトルロゴ31がそれら先読み予告画像162、疑似連図柄163、次回予告画像164等における「藤丸くん」の表示色と略同じ色で発光するようにしてもよい。
大当り演出制御手段153は、大当り遊技中に行われる大当り中演出を制御するもので、例えば大当り開始インターバル中、大当りラウンド中(ラウンド間インターバルを含む)、大当り終了インターバル中に、それらに応じた演出画像を画像表示手段60に表示すると共に、それに伴う音声出力、電飾発光、可動体駆動等を実行するようになっている。
図20は、大当り遊技中(特典遊技中)、即ち大当り開始インターバル中、大当りラウンド中及び大当り終了インターバル中における、画像表示手段60の表示画面及び電飾発光パターンの一例を示している。
大当り開始インターバル(オープニング期間)中は、図20(a)に示すように、「藤丸くんボーナス」等の文字よりなる機能名称ロゴ画像165と、右側を狙って発射すべき旨を報知するための発射方向報知画像166とが画像表示手段60に表示される。この機能名称ロゴ画像165は、タイトルロゴ31と同じ「藤丸くん」の文字を含んでいるが、この「藤丸くん」の文字については、前枠3に表示されたタイトルロゴ31と同じ第1フォント(ここではゴシック体)で構成されている。また機能名称ロゴ画像165における「藤丸くん」以外の「ボーナス」の文字についても、タイトルロゴ31と同じ第1フォントを用いている。
またこのとき、前枠3側及び遊技盤16側の電飾とタイトルロゴ31については例えば全て消灯状態となっている。なお、発射方向報知画像166は、大当り開始インターバルの途中から表示を開始してもよい。この場合、発射方向報知画像166の表示開始後、例えば前枠3側及び遊技盤16側の電飾を、発射方向報知画像166の示す右方向に流れるように発光させてもよい。
大当りラウンド中は、図20(b)に示すように、発射方向報知画像166、進行中のラウンドを示すラウンド数報知画像167、その大当り遊技における獲得球数を示す獲得球数報知画像168の他、キャラクタ等の大当り演出画像169が画像表示手段60に表示される。このとき、前枠3側及び遊技盤16側の電飾については虹色のグラデーションで発光する(レインボー発光)。またこのとき、タイトルロゴ31はその周囲とは異なる色(例えば白)で略均一に発光させるか消灯させるものとするが、タイトルロゴ31についてもその周辺の電飾と一体的にレインボー発光(不均一な発光)させてもよい。
そして大当り終了インターバル(エンディング期間)中は、図20(c1)~(c3)に示すように、機種ロゴ画像170と、注意喚起表示画像171と、機能名称ロゴ画像172とが画像表示手段60に例えば順次表示される。なおこのとき、前枠3側及び遊技盤16側の電飾については所定の発光色(例えば青色)で発光する。
機種ロゴ画像(第2標章)170は、前枠3に配置されたタイトルロゴ(第1標章)31に対応するもので、本パチンコ機の機種名称である「P藤丸くん ヒト味違う“オモシロ”さ! FSZ 設定付」から、識別記号「FSZ」と付加情報「設定付」とを除いたものとなっている。このように、画像表示手段60に表示する機種ロゴ画像(第2標章)170は、前枠3に表示するタイトルロゴ(第1標章)31に新たな情報(ここでは遊技機の種類「P」とサブタイトル「ヒト味違う“オモシロ”さ!」)が付加された構成となっているため、タイトルロゴ31に盛り込む情報は必要最小限とし、必要に応じて画像表示手段60側で足りない情報を補足することが可能である。なお、設定変更機能を搭載していることを示す付加情報である「設定付」を機種ロゴ画像170に含ませてもよい。
機種ロゴ画像170は、タイトルロゴ31と共通する「藤丸くん」の文字については、タイトルロゴ31と同じ第1フォント(ここではゴシック体)で構成されている。また、機種ロゴ画像170における「藤丸くん」以外の「P」、「ヒト味違う“オモシロ”さ!」についても、タイトルロゴ31と同じ第1フォントを用いている。但し、サブタイトルである「ヒト味違う“オモシロ”さ!」については、メインタイトルである「藤丸くん」より小さなフォントサイズを用いている。
なお、機種ロゴ画像170のうち、タイトルロゴ31と共通する部分についてはタイトルロゴ31と同じ第1フォントで表示し、共通でない部分(ここでは遊技機の種類「P」とサブタイトル「ヒト味違う“オモシロ”さ!」)については、その少なくとも一部をタイトルロゴ31と異なる字体で表示してもよい。
また、この機種ロゴ画像170が画像表示手段60に表示されているとき、前枠3側のタイトルロゴ31を機種ロゴ画像170における「藤丸くん」の表示色と同系色で略均一に発光させてもよい。この場合のタイトルロゴ31の発光色は、周辺の前枠3側及び遊技盤16側の電飾とは異なる色であることが望ましい。
このように、大当り終了インターバル中に、タイトルロゴ31と同じ「藤丸くん」を含む機種ロゴ画像170を画像表示手段60に表示することにより、遊技者の視界に入り難い前枠3の上部側にタイトルロゴ31が配置されているにも拘わらず、タイトルロゴ31に用いられている「藤丸くん」の標章を演出手段として有効に機能させることが可能である。
また、注意喚起表示画像(第2標章)171は、遊技盤16に表示された注意喚起表示(第1標章)118に対応するもので、「!注意」の文字等よりなる注意表示画像171aと、注意事項の具体的内容を文章等で説明する一又は複数の注意内容表示画像171b,171cとを備えている。注意喚起表示画像171は、遊技盤16に表示された注意喚起表示118よりも大きなサイズで表示されている。これにより、遊技者に対してより確実に注意喚起を行うことが可能である。なお、注意喚起表示画像171の字体については注意喚起表示118と同じでなくてもよい。
また、機能名称ロゴ画像(第2標章)172は、遊技盤16に表示された機能名称ロゴ(第1標章)101に対応するもので、機能名称ロゴ101と同じ「藤丸タイム」の5文字を機能名称ロゴ101と同じ第2フォント(ここではポップ体)で横一列状に配列したものとなっている。なお、この機能名称ロゴ画像172が画像表示手段60に表示されているとき、遊技盤16側の機能名称ロゴ101を例えば機能名称ロゴ画像172の表示色と略同色で発光させてもよい。この場合の機能名称ロゴ101の発光色は、周辺の電飾とは異なる色であることが望ましい。また、注意喚起表示画像171、機能名称ロゴ画像172の表示中については、タイトルロゴ31を所定の色で略均一に発光させてもよいし、消灯させてもよい。
以上のように、本実施形態では、大当り遊技中はタイトルロゴ31を略均一に発光させ又は消灯させるようになっている。
客待ち制御手段(デモ演出実行手段)154は、主制御基板121から客待ちデモコマンドを受信してから第1,第2特別図柄表示手段53,54による第1,第2特別図柄の変動が開始されるまでの客待ち状態中(図柄の変動が行われていない変動停止状態中)の演出等を制御するものである。
客待ち状態中は、所定時間の「客待ち前演出」の後に「客待ち演出」に移行し、その後にデモ開始条件が成立すると、「デモ演出」を例えば「客待ち演出」を挟みつつ繰り返し実行するようになっている。また客待ち状態中は、メニュー画面を表示するための遊技者操作(例えば演出ボタン38の押下操作)が可能なメニュー表示操作可能期間、音量・光量を調整するための遊技者操作が可能な音量・光量調整操作可能期間となっている。
「客待ち前演出」では、例えば図21(a)に示すように、画像表示手段60にその前の図柄変動で停止した状態の演出図柄114の画像を引き続き表示する。このとき、前枠3側及び遊技盤16側の電飾は所定の客待ち発光態様で発光し、スピーカ18,25からは所定のBGMを引き続き出力する。
「客待ち前演出」の開始から所定時間(例えば30秒)が経過すると「客待ち演出」に移行するが、その際にはBGMがフェードアウトされる他、図21(b)に示すように、画像表示手段60には、停止した状態の演出図柄114の画像が引き続き表示されると共に、メニュー画面を表示するための操作方法を報知するメニュー表示操作報知画像172a、音量調整のための操作方法を報知する音量調整操作報知画像173、光量調整のための操作方法を報知する光量調整操作報知画像174等の表示が開始される。このように、客待ち前演出の実行中、即ち客待ち状態の開始から例えば30秒経過するまでの期間中は、メニュー表示操作可能期間、及び音量・光量調整操作可能期間であるにも拘わらず、それを報知するためのメニュー表示操作報知画像172a、音量調整操作報知画像173及び光量調整操作報知画像174は表示されない。
その後にデモ開始条件が成立(例えば客待ち状態の開始から180秒経過)すると、「客待ち演出」から「デモ演出」に移行する。「デモ演出」では、図21(c)~(f)に示すように、当該機種のイメージムービー174を実行する「機種イメージデモ」(例えば70秒)、当該機種のロゴを示す機種ロゴ画像176を表示する「機種ロゴ」(例えば10秒)、当該メーカーのロゴを示す企業ロゴ画像177を表示する「企業ロゴ」(例えば5秒)、のめり込み防止表示画像178を表示する「のめり込み防止表示」(例えば5秒)を順次行うように構成されている。
機種ロゴ画像(第2標章)176は、前枠3に配置されたタイトルロゴ(第1標章)31に対応するもので、図21(d)に示すように、本パチンコ機の機種名称である「P藤丸くん ヒト味違う“オモシロ”さ! FSZ 設定付」から、識別記号「FSZ」と付加情報「設定付」とを除いたものとなっている。このように、画像表示手段60に表示する機種ロゴ画像176は、前枠3に表示するタイトルロゴ31と同じ「藤丸くん」に新たな情報(ここでは遊技機の種類「P」とサブタイトル「ヒト味違う“オモシロ”さ!」)が付加されているため、タイトルロゴ31に盛り込む情報を必要最小限とし、必要に応じて画像表示手段60側で情報を補足することが可能である。なお、設定変更機能を搭載していることを示す付加情報である「設定付」を機種ロゴ画像176に含ませてもよい。
機種ロゴ画像176は、「藤丸くん」の文字については、前枠3に表示されたタイトルロゴ31と同じ第1フォント(ここではゴシック体)で構成され、またタイトルロゴ31と同じ横一列状に配列されている。また、機種ロゴ画像176における「藤丸くん」以外の「P」、「ヒト味違う“オモシロ”さ!」についても、タイトルロゴ31と同じ第1フォントを用いている。但し、サブタイトルである「ヒト味違う“オモシロ”さ!」については、メインタイトルである「藤丸くん」より小さなフォントサイズを用いている。
なお図21(d)に示すように、機種ロゴ画像176が画像表示手段60に表示されているとき、前枠3側のタイトルロゴ31を、機種ロゴ画像176における「藤丸くん」の表示色と略同色で発光させてもよい。これにより、画像表示手段60に表示される機種ロゴ画像176と前枠3側のタイトルロゴ31との関連性、一体性を印象付けることができる。この場合のタイトルロゴ31の発光色は、周辺の前枠3側及び遊技盤16側の電飾とは異なる色であることが望ましい。このように、デモ演出期間のうち、画像表示手段60にタイトルロゴ(標章)31に対応する機種ロゴ画像(第2標章)176が表示される機種ロゴ期間(第2標章表示期間)は、タイトルロゴ31の点灯態様を第1態様とする第1期間に含まれる。
また「デモ演出」のうち、例えば「機種イメージデモ」までは、客待ち演出から引き続き画像表示手段60にメニュー表示操作報知画像172a、音量調整操作報知画像173及び光量調整操作報知画像174が表示されるが、「機種ロゴ」、「企業ロゴ」、「のめり込み防止表示」の実行中は、それらメニュー表示操作報知画像172a、音量調整操作報知画像173及び光量調整操作報知画像174は画像表示手段60から消去される。
なお、図柄停止中における非デモ演出期間、即ち客待ち前演出期間や客待ち演出期間についても第1期間に含まれるようにしてもよい。
<第2の実施形態:タイトルロゴ31の配置に関する変更例>
図22及び図23は第2の実施形態を例示し、第1の実施形態におけるタイトルロゴ31(第1標章)の配置を変更した例を示している。なお本実施形態では、特に言及しない部分(例えばタイトルロゴ31の発光パターン等)については第1の実施形態と共通であるとする。
図22(a),(b)は、何れもタイトルロゴ31を前枠3における非可動部分に配置した例を示しており、図22(a)では、第2標章の表示位置である画像表示手段60よりも上方の一例として前枠3の最上部略中央にタイトルロゴ31を配置し、図22(b)では、画像表示手段60よりも下方の一例として前枠3の最下部左側にタイトルロゴ31を配置している。
なお、第1の実施形態では前枠3の最上部に枠第1可動演出手段26を配置したが、本実施形態ではこの枠第1可動演出手段26を非搭載とした。もちろん、図22(a)のようにタイトルロゴ31を前枠3の最上部に配置する場合、枠第1可動演出手段26を搭載した上でその近傍(例えば下側)の非可動部分にタイトルロゴ31を配置してもよい。
また、図22(b)のようにタイトルロゴ31を画像表示手段60よりも下方に配置する場合であっても、そのタイトルロゴ31を可動体(例えば駆動手段によって動作可能に構成された演出ボタン38)に配置してもよい。
また図22(c),(d)は、タイトルロゴ31を遊技盤16に配置した例を示しており、図22(c)では、タイトルロゴ31を中央表示枠ユニット47における非可動部分に配置し、図22(d)では、タイトルロゴ31を枠第1可動体26aに配置している。
なお、図22(c),(d)の例では、タイトルロゴ31は何れも遊技盤16における画像表示手段60の上方に配置しているが、画像表示手段60の下方の非可動部分又は可動部分に配置してもよい。また、タイトルロゴ31を遊技盤16に配置する場合には、中央表示枠ユニット47以外の遊技部品や盤面のセルシート45aに配置してもよいし、遊技部品とセルシート45aとに跨がるように配置してもよく、また遊技領域23内に配置してもよいし、遊技領域23の外側に配置してもよい。
また、タイトルロゴ31を遊技盤16に配置する場合、その配置位置はベース板45の前面側における遊技球の転動領域よりも後側であってもよいし、前側であってもよい。本実施形態の盤第1~第4可動体75a~77aは何れもベース板45よりも後側に配置されているため、盤第1~第4可動体75a~77aにタイトルロゴ31を配置する場合には、その配置位置は遊技球の転動領域よりも後側となる。なお、遊技球の転動領域よりも後側の非可動部分、例えば裏取付ベース61上の任意の位置にタイトルロゴ31を配置してもよい。また、中央表示枠ユニット47における装飾枠106の前面側、始動入賞ユニット48における特別図柄始動手段56の前面側等にタイトルロゴ31を配置する場合には、その配置位置は遊技球の転動領域よりも前側となる。
またタイトルロゴ31を、遊技盤16に配置したイルミパネル180に表示可能としてもよい。このイルミパネル180は、図23に示すように、開口窓47aをその前端側で略塞ぐように配置されており、透明な導光板180aと、この導光板180aの縁部(ここでは右縁部)に沿って配置される複数のLED180bと、導光板180aの端面とLED180bとの間に配置されるレンズ部材180cとを備えている。導光板180aの表面には、LED180bからレンズ部材180cを経て導光板180aに入射した光を前向きに反射する微小凹部(図示省略)が多数形成されており、その微小凹部の高密度な集合体により、タイトルロゴ31が形成されている。これにより、LED180bが所定色で点灯すると、画像表示手段60の前側の導光板180a上にタイトルロゴ31が表示される。なお、イルミパネル180は例えば装飾枠106と面一となるように配置されているため、このイルミパネル180に表示されるタイトルロゴ31の配置位置は遊技球の転動領域よりも前側となる。
また、タイトルロゴ31を可動体に配置する場合、その可動体が原点位置にある状態でタイトルロゴ31の略全体が前側から視認可能であることが望ましい。また、タイトルロゴ31を、前枠3又は遊技盤16における画像表示手段60と略同じ高さ位置に配置してもよい。この場合についても、タイトルロゴ31は可動体(例えば枠第2可動演出手段27の枠第2可動体27a)に配置してもよいし、非可動部分に配置してもよい。
また図22(e),(f)は、タイトルロゴ31を構成する「藤丸くん」の文字を複数列(ここでは2列)で配置した例を示している。このように一連の文字列を複数に分けて配置する場合、言葉の意味や性質に関するまとまりを分断しないようにすることが望ましい。図22(e),(f)の例では、「藤丸くん」を、名前を示す「藤丸」と接尾語の「くん」とに分け、それらを2列に配列している。
図22(e)の例では、「藤丸」が前枠3側、「くん」が遊技盤16側となるように、横書きの上下2列で互いに平行に配列されており、上下2列とも、同一字体(第1フォント)、略同一サイズ、略同一ピッチとなっている。また図22(f)の例では、「藤丸」と「くん」とが共に前枠3側に配置され、両者は互いに平行で、同一字体(第1フォント)、略同一サイズ、略同一ピッチとなっているが、配列方向が傾斜しており(ここでは右上がり)、各文字もその配列方向に沿うように傾斜している。このように、タイトルロゴ31を複数列で配列する場合、その配列方向に拘わらず平行に配列することにより、タイトルロゴ31の一体感を損なうことなく配置自由度を高めることができる。なお、複数列のタイトルロゴ31を全て遊技盤16上に配置してもよい。
また図22(g)は、タイトルロゴ31を構成する「藤丸くん」の文字を円弧状の配列パターンに沿って遊技盤16上に配列した例を示している。このように、タイトルロゴ31を直線以外の配列パターンに沿って配列することにより、タイトルロゴ31の一体感を損なうことなく配置自由度を高めることも可能である。なおこの場合、配列パターンは円弧状に限られるものではなく、一定の配列パターンであればジグザグ状、波状等でもよい。また、タイトルロゴ31を複数列で配列する場合、各列を共通の配列パターンに従って配列することが望ましいが、一列目を円弧状、二列目を直線状にするなど、列毎に異なる配列パターンで配列してもよい。
また図22(h)は、タイトルロゴ31を構成する「藤丸くん」に対してグループ化を施した例を示している。即ち図22(h)の例では、タイトルロゴ31を構成する「藤丸くん」を「藤丸」と「くん」とに分け、夫々に字体、サイズ、ピッチ等を異ならせた上で2列に配列するとともに、それらを取り囲むように囲み線181を設けてグループ化している。なお、グループ化は囲み線181を設けるものの他、共通の背景色、背景パターン等を設けてもよいし、全ての文字に同じ縁取りを施すなど、共通の装飾を施してもよい。また、字体、文字サイズ、文字ピッチ等の統一もグループ化の一例である。
<第3の実施形態;タイトルロゴ31の大きさの変更例>
図24は第3の実施形態を例示し、第1の実施形態におけるタイトルロゴ31(第1標章)の大きさを変更した例を示している。なお、本実施形態が第1の実施形態と異なるのはタイトルロゴ31の大きさのみである。
本実施形態のパチンコ機では、図24に示すように、タイトルロゴ31を第1の実施形態と同じく枠第1可動体26aに配置しているが、その大きさは第1の実施形態よりも小さく、例えばデモ演出中(図柄変動停止中)に画像表示手段60に表示される機種ロゴ画像(第2標章)176(図21(d))や、大当り遊技中に画像表示手段60に表示される機種ロゴ画像(第2標章)170(図20(c1))における「藤丸くん」の文字よりも小さくなっている。また、機種ロゴ画像176における「藤丸くん」の配列は、タイトルロゴ31と同じく横一列状となっている。
なお、図柄変動中に画像表示手段60に表示される先読み予告画像162(図17)、疑似連図柄163(図18)、次回予告画像164(図19)等における「藤丸くん」の文字よりはタイトルロゴ31を大きくしてもよい。また、タイトルロゴ31の配置位置は前枠3の可動体に限られるものではなく、第2の実施形態で示したように、タイトルロゴ31を前枠3、遊技盤16における任意の位置に配置した場合についても本実施形態を適用可能である。
<第4の実施形態:タイミングに応じてフォントを異ならせる例>
図25は第4の実施形態を例示し、第1~第3の実施形態を一部変更して、タイトルロゴ(第1標章)31に対応する「藤丸くん」の標章(第2標章)を画像表示手段60に表示する際に、そのタイミングに応じてフォント(字体)を異ならせた例を示している。
第1の実施形態では、タイトルロゴ31に対応する「藤丸くん」を含む標章を画像表示手段60に表示する場合、その字体には常にタイトルロゴ31と同じ第1フォント(例えばゴシック体)を用いるものとしたが、本実施形態では、デモ演出中に画像表示手段60に表示される機種ロゴ画像176(図25(a))と、大当り遊技中に画像表示手段60に表示される機種ロゴ画像170(図25(b))とについては、「藤丸くん」の字体をタイトルロゴ31と同じ第1フォントとするが、図柄変動中の予告演出(ここでは疑似連予告演出)において画像表示手段60に表示される疑似連図柄163(図25(c))については、タイトルロゴ31とは異なるフォント(例えば明朝体)を用いている。
このように、タイトルロゴ(第1標章)31に対応する「藤丸くん」を含む標章(第2標章)を画像表示手段60に表示する場合、そのタイミングに応じてフォントを異ならせてもよい。なお図25(b)では、タイトルロゴ31に対応する「藤丸くん」の標章を、大当り遊技中における大当りラウンド中に画像表示手段60に表示する例を示したが、第1の実施形態のように大当り遊技中における大当り終了インターバル中に表示してもよいし、同じく大当り開始インターバル中に表示してもよい。
<第5の実施形態:大当り期待度に応じてフォントを異ならせる例>
図26は第5の実施形態を例示し、第1~第4の実施形態を一部変更して、タイトルロゴ(第1標章)31に対応する「藤丸くん」を含む標章(第2標章)を画像表示手段60に表示する際に、大当り期待度に応じてフォントを異ならせた例を示している。
図26(a)は、同種類の予告演出(ここでは疑似連予告演出)を実行する場合に、大当り期待度に応じて、例えば大当り期待度が所定値よりも低い(ここでは25%)場合には疑似連図柄163の字体にタイトルロゴ31と異なるフォント(例えば明朝体)を用い、大当り期待度が所定値よりも高い(ここでは50%)場合には疑似連図柄163の字体にタイトルロゴ31と同じ第1フォント(例えばゴシック体)を用いるようにした例を示している。
また図26(b)は、複数種類の予告演出(ここでは疑似連予告演出と次回予告演出)を実行する場合に、予告演出毎の大当り期待度に応じて、例えば大当り期待度が所定値よりも低い(ここでは25~50%)疑似連予告演出の場合には疑似連図柄163の字体にタイトルロゴ31と異なるフォント(例えば明朝体)を用い、大当り期待度が所定値よりも高い(ここでは60%)次回予告演出の場合には次回予告画像164の字体にタイトルロゴ31と同じ第1フォント(例えばゴシック体)を用いるようにした例を示している。
このように、タイトルロゴ(第1標章)31に対応する「藤丸くん」を含む標章(第2標章)を画像表示手段60に表示する場合、大当り期待度に応じて字体を異ならせてもよい。
<第6の実施形態:遊技者の有利度合いに応じて第2標章を表示する例>
図27は第6の実施形態を例示し、第1~第5の実施形態を一部変更して、遊技者の有利度合いに応じて、タイトルロゴ(第1標章)31に対応する標章(第2標章)を画像表示手段60に表示するように構成した例を示している。
図27(a)は、2R大当りに比べて遊技者の有利度合いが高い10R大当りの場合には、例えば大当り開始インターバルにおいてタイトルロゴ31と同じ「藤丸くん」の文字を含む「藤丸くんボーナス」等の機能名称ロゴ画像165を表示し、一方の2R大当りの場合には、例えば大当り開始インターバルにおいてタイトルロゴ31と同じ「藤丸くん」の文字を含まない「レギュラーボーナス」等の機能名称ロゴ画像165aを表示する例を示している。
また図27(b)は、非確変大当りに比べて遊技者の有利度合いが高い確変大当りの場合には、例えば大当り開始インターバルにおいてタイトルロゴ31と同じ「藤丸くん」の文字を含む「藤丸くんボーナス」等の機能名称ロゴ画像165を表示し、一方の非確変大当りの場合には、例えば大当り開始インターバルにおいてタイトルロゴ31と同じ「藤丸くん」の文字を含まない「レギュラーボーナス」等の機能名称ロゴ画像165aを表示する例を示している。
このように、遊技者の有利度合いに応じて、タイトルロゴ(第1標章)31に対応する標章(第2標章)を画像表示手段60に表示するか否かを異ならせてもよい。
<第7の実施形態:第2標章の一部の字体を第1標章と異ならせる例>
図28は第7の実施形態を例示し、第1~第6の実施形態を一部変更して、画像表示手段60に表示される第2標章のうち、第1標章と共通する文字については第1標章と同じ字体を用いるが、第1標章と共通しない文字の少なくとも一部については第1標章とは異なる字体を用いるように構成した例を示している。
図28は、デモ演出において画像表示手段60に表示される機種ロゴ画像(第2標章)176の一例を示している。図28に示す機種ロゴ画像176では、タイトルロゴ(第1標章)31と共通の「藤丸くん」を含む「P藤丸くん」の文字についてはタイトルロゴ31と同じ第1フォント(ここではゴシック体)を用いているが、それ以外の「ヒト味違う“オモシロ”さ!」の文字については、タイトルロゴ31とは異なるフォント(ここでは明朝体)を用いている。なお、タイトルロゴ31と共通する「藤丸くん」の文字のみについてタイトルロゴ31と同じ第1フォント(ここではゴシック体)を用い、それ以外の「P」、「ヒト味違う“オモシロ”さ!」の文字については全てタイトルロゴ31とは異なるフォントを用いてもよい。
<第8の実施形態:第2標章として知的財産権の許諾情報を表示する場合の例>
図29は第8の実施形態を例示し、第1~第7の実施形態を一部変更して、第2標章として知的財産権の許諾に関する情報を画像表示手段60に表示するように構成した例を示している。
本実施形態では、図29(c1)に示すように、大当り終了インターバル中に、著作権許諾番号(第1標章)119eに対応する著作権許諾番号画像(第2標章)179を、例えば機種ロゴ画像170と共に画像表示手段60に表示するようになっている。著作権許諾番号画像179は、著作権許諾番号119eより大きなサイズで表示することが望ましい。なお、著作権許諾番号画像179の字体や配列については著作権許諾番号119eと略同一とすることが望ましいが、表示サイズを大きくするために必要であれば、複数列で表示するなど配列を著作権許諾番号119eと異ならせてもよい。
また、この著作権許諾番号画像179は、全ての大当り遊技(特典遊技)で表示してもよいが、遊技者にとってより有利な一部の大当り遊技、例えば2R大当り(第2特典遊技)と10R大当り(第1特典遊技)とのうちの10R大当りでのみ表示するようにしてもよい。また、著作権許諾番号画像179は大当り開始インターバル中や大当りラウンド中に表示してもよいし、デモ演出中、図柄変動における予告演出中やリーチ演出中に表示してもよい。
<第9の実施形態:特定標章と非特定標章との関係についての変更例>
図30は第9の実施形態を例示し、第1~第8の実施形態を一部変更して、特定標章と非特定標章について、配置位置やサイズ等に関する関係を変更した例を示している。
タイトルロゴ31は、機種タイトルの少なくとも一部を含む特定標章の一例であり、本パチンコ機の機種タイトルのうち、メインタイトルである「藤丸くん」の文字で構成されている。また、機能名称ロゴ101は、機種タイトルを含まない非特定標章の一例であり、本パチンコ機で用いられる遊技機能の名称(機能名称)である「藤丸タイム」の文字で構成されている。
タイトルロゴ31等の特定標章と、機能名称ロゴ101等の非特定標章については、非特定標章よりも特定標章の方が目立つように配置することが望ましい。なお標章は、遊技盤16に配置するよりは前枠3に配置する方が、またなるべく上方でなるべく前側に配置する方が、更にはより大きなサイズで表示する方が目立ちやすいと考えられる。第1の実施形態の場合、タイトルロゴ31は前枠3に、機能名称ロゴ101は遊技盤16に夫々配置され、その配置位置は機能名称ロゴ101よりもタイトルロゴ31の方が上方で、文字サイズも機能名称ロゴ101よりもタイトルロゴ31の方が大となっている。
図30(a),(b)は、タイトルロゴ31と機能名称ロゴ101とを共に前枠3に配置した例を示している。図30(a)の例では、前枠3の上部にタイトルロゴ31を、下部に機能名称ロゴ101を夫々配置しているため、機能名称ロゴ101よりもタイトルロゴ31を目立たせることができる。なお、図30(a)のように機能名称ロゴ101よりもタイトルロゴ31を上方に配置する場合であっても、機能名称ロゴ101の文字サイズを大きくすればタイトルロゴ31よりも目立つ可能性があるため、機能名称ロゴ101の文字サイズはタイトルロゴ31の文字サイズよりも小さくすることが望ましい。
また、図30(b)の例では、タイトルロゴ31と機能名称ロゴ101とを略同じ高さ位置に配置しているが、機能名称ロゴ101の文字サイズをタイトルロゴ31の文字サイズよりも小さくしているため、機能名称ロゴ101よりもタイトルロゴ31を目立たせることができる。なお、タイトルロゴ31と機能名称ロゴ101とが接近していると機能名称ロゴ101がサブタイトルであると誤認される可能性があるため、機能名称ロゴ101はタイトルロゴ31からある程度離して配置することが望ましい。
図30(c)は、タイトルロゴ31を前枠3に、機能名称ロゴ101を遊技盤16に夫々配置した例を示している。図30(c)の例では、第1の実施形態と異なり、機能名称ロゴ101を遊技盤16の上部に配置しているが、それでも機能名称ロゴ101よりもタイトルロゴ31の方が上方にあり、しかもタイトルロゴ31は前枠3側に配置されているため、機能名称ロゴ101よりもタイトルロゴ31を目立たせることができる。なおこの場合、機能名称ロゴ101の文字サイズはタイトルロゴ31の文字サイズよりも小さくすることが望ましい。
図30(d)は、タイトルロゴ31を前枠3に配置し、機能名称ロゴ101を画像表示手段60に表示した例を示している。この例は第1の実施形態でも示したが、機能名称ロゴ101は限られた期間しか視認できないため、両者の配置位置とも相俟って機能名称ロゴ101よりもタイトルロゴ31を目立たせることができる。またこの場合、機能名称ロゴ101は限られた期間しか表示されないため、タイトルロゴ31よりも大きな文字サイズを用いてもよい。
図30(e)は、機能名称ロゴ101を前枠3に、タイトルロゴ31を遊技盤16に夫々配置した例を示している。標章を表示する場合、基本的には遊技盤16よりも前枠3の方が目立つため、タイトルロゴ31を遊技盤16に配置する場合、機能名称ロゴ101を前枠3に配置することは好ましくないが、敢えてそのような配置を採用する場合には、図30(e)に示すように、機能名称ロゴ101をタイトルロゴ31よりも下方に配置し、また機能名称ロゴ101の文字サイズをタイトルロゴ31よりも小さくすることが望ましい。
図30(f)は、タイトルロゴ31と機能名称ロゴ101とを共に遊技盤16に配置した例を示している。この図30(f)の例では、画像表示手段60よりも上方にタイトルロゴ31を、下方に機能名称ロゴ101を夫々配置しており、タイトルロゴ31が機能名称ロゴ101よりも上方にあるため、機能名称ロゴ101よりもタイトルロゴ31を目立たせることができる。なおこの場合、機能名称ロゴ101の文字サイズを大きくすればタイトルロゴ31よりも目立つ可能性があるため、機能名称ロゴ101の文字サイズはタイトルロゴ31の文字サイズよりも小さくすることが望ましい。
図30(g)は、タイトルロゴ31を遊技盤16に配置し、機能名称ロゴ101を画像表示手段60に表示した例を示している。この例では機能名称ロゴ101は限られた期間しか視認できないため、タイトルロゴ31が画像表示手段60よりも上方に配置されていることとも相俟って機能名称ロゴ101よりもタイトルロゴ31を目立たせることができる。またこの場合、機能名称ロゴ101は限られた期間しか表示されないため、タイトルロゴ31よりも大きな文字サイズを用いてもよい。
図30(h)は、タイトルロゴ31と機能名称ロゴ101とを画像表示手段60に表示する例を示している。タイトルロゴ31を前枠3や遊技盤16には配置せず、画像表示手段60にのみ表示するように構成することは現実的ではないが、このような場合でも機能名称ロゴ101よりもタイトルロゴ31を目立たせるためには、図30(h)のように、機能名称ロゴ101についてもタイトルロゴ31と同様に前枠3や遊技盤16ではなく画像表示手段60にのみ表示するように構成する以外に考えられない。この場合、タイトルロゴ31を機能名称ロゴ101よりも上方に表示し、またタイトルロゴ31の文字サイズを機能名称ロゴ101の文字サイズ以上とすることが望ましい。また、タイトルロゴ31はデモ演出中に表示するが、機能名称ロゴ101はデモ演出中には表示しないことが望ましい。また、タイトルロゴ31の表示頻度及び/又は表示時間を、機能名称ロゴ101よりも大とすることが望ましい。
なお、本実施形態では機能名称ロゴ101を非特定標章の一例として説明したが、非特定標章は機種タイトルを含まないものであればよく、図30で機能名称ロゴ101を演出ロゴ102や第1ロゴマーク32に置き換えることも可能である。
また、本実施形態ではメインタイトルよりなるタイトルロゴ31を特定標章の一例として説明したが、サブタイトルよりなるタイトルロゴを特定標章とした場合でも、上述した特定標章と非特定標章との関係を適用可能である。もちろん、特定標章は全ての機種タイトル(メインタイトルとサブタイトル)を含む構成としてもよい。
<第10の実施形態:標章が所定演出時に非完成形から完成形に変化する例>
図31は第10の実施形態を例示し、標章が所定演出時に非完成形から完成形に変化するように構成した例を示している。
図31に示すように、本実施形態のパチンコ機では、機種タイトルを含まない非特定標章の一例である第2ロゴマーク63が、左側の第1部分マーク63aと右側の第2部分マーク63bとに分割され、第1部分マーク63aが盤第3可動体77aに、第2部分マーク63bが盤第4可動体78aに夫々配置されている。
そして、盤第3,第4可動体77a,78aが夫々原点位置にあるときには、図31に実線で示すように、第1部分マーク63aと第2部分マーク63bとが互いに左右に離間した状態(非完成形)で前側から視認可能な状態となり、図柄変動中に可動体演出が実行された場合には、盤第3,第4可動体77a,78aが互いに接近する方向に移動して画像表示手段60の前側で連結し、図31に二点鎖線で示すように第1部分マーク63aと第2部分マーク63bとが結合して第2ロゴマーク63が完成する(非完成形から完成形に変化する)ようになっている。
このように、本実施形態の第2ロゴマーク63は、所定演出時に視認可能な状態に変化するという点では第1の実施形態の第2ロゴマーク63(図15(c1)→(c2))と共通するが、第1の実施形態の第2ロゴマーク63は通常時はその少なくとも一部が隠れて前側から視認できないように構成されているのに対し、本実施形態の第2ロゴマーク63は通常時は複数に分離して非完成形となるように構成されている点で相違している。
<第11の実施形態:標章の配列に応じて字体を異ならせる例>
図32は第11の実施形態を例示し、標章の配列を異ならせた場合に、それに応じて字体を一部異ならせた例を示している。
図32(a)は、前枠3や遊技盤16に表示される第1標章の一例であり、機能表示である「藤丸タイム」の標章を行書体で横一列状に配列したものである。また図32(b)は、画像表示手段60に表示される第2標章の一例であり、機能表示である「藤丸タイム」の標章を「藤丸」と「タイム」とに分けて横書き上下2段に配列したものである。なお、図32(b)の標章を第1標章、図32(a)の標章を第2標章としてもよい。
図32(a)の標章と図32(b)の標章とを比較すると、使用されている字体は略同じであるが、一部の文字(ここでは「タ」の文字)についてはその形状が若干異なっている。即ち、図32(b)の「タ」の文字は下側の“はらい”の部分が大きく跳ね上がっているのに対し、図32(a)の「タ」の文字にはそのような跳ね上がり部分はない。これは、図32(a)の場合、「タ」の文字はその左右両側に隣の文字が近接してスペースに余裕がないのに対し、図32(b)のように二段書きにした場合、「タ」の左側のスペースに余裕が生まれ、大きく跳ね上がった“はらい”部分を設けるなど大胆な文字飾りを施すことが可能だからである。このように標章を複数列に分けて配列することで一部の文字にスペース的な余裕を設け、一列状の配列では実現できない大胆な字体を採用することにより、見た目のインパクトを高めることが可能である。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、以下に示すように本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
<第1標章と第2標章の字体について>
実施形態では、画像表示手段60に第1標章に対応する第2標章を表示する場合、そのタイミングがデモ演出中であっても予告演出等の図柄変動演出中であっても第2標章を第1標章と略同じ字体で表示するように構成した例を示したが、デモ演出中に第2標章を表示する場合には第1標章と略同じ字体を使用し、予告演出等の図柄変動演出中に第2標章を表示する場合には第1標章と異なる字体を使用するように構成してもよい。
また実施形態では、画像表示手段60に第1標章に対応する第2標章を表示する場合、そのタイミングが大当り遊技中であっても予告演出等の図柄変動演出中であっても第2標章を第1標章と略同じ字体で表示するように構成した例を示したが、大当り遊技中に第2標章を表示する場合には第1標章と略同じ字体を使用し、予告演出等の図柄変動演出中に第2標章を表示する場合には第1標章と異なる字体を使用するように構成してもよい。
また、遊技者にとってより有利な一部の大当り遊技(例えば10R大当り)中に第2標章を表示する場合には第1標章と略同じ字体を使用し、それ以外の大当り遊技(例えば2R大当り)中に第2標章を表示する場合には第1標章と異なる字体を使用するように構成してもよい。
<第2標章を表示するか否かについて>
実施形態では、大当り遊技中にタイトルロゴ(第1標章)31に対応する機種ロゴ画像(第2標章)170等を画像表示手段60に表示するように構成した例を示したが、遊技者にとってより有利な一部の大当り遊技(例えば10R大当り)の場合には第2標章を表示するが、それ以外の大当り遊技(例えば2R大当り)の場合には第2標章を表示しないように構成してもよい。
また、確変状態が発生することとなる大当り遊技の場合には第2標章を表示するが、それ以外の大当り遊技の場合には第2標章を表示しないように構成してもよい。
<第1標章を遊技盤16に配置する場合の配置位置について>
第1標章を遊技盤16に配置する場合、遊技領域23の内側に配置してもよいし、遊技領域23の外側に配置してもよい。例えば、第1の実施形態では、著作権許諾表示115、遊技機情報表示119を遊技領域23の外側に配置し、著作権表示116、不正警告表示117、注意喚起表示118を遊技領域23の内側に配置したが、著作権許諾表示115、遊技機情報表示119は遊技領域23の内側に配置してもよいし、著作権表示116、不正警告表示117、注意喚起表示118は遊技領域23の外側に配置してもよい。また、第1標章を、遊技盤16における遊技領域23の内側と外側とに跨がるように配置してもよい。
<第1態様(第1期間)と第2態様(第2期間)について>
実施形態では、タイトルロゴ31等の標章の点灯態様を第1態様(標章全体を同一系統色で点灯又は消灯させる態様)とする第1期間が、図柄変動中におけるリーチ成立前の通常変動期間、デモ演出期間のうち、画像表示手段60に第2標章が表示される第2標章表示期間、図柄停止中における非デモ演出期間を含む点について説明したが、特別遊技状態中以外の通常遊技状態中や、大当り遊技中における大当り開始インターバル(オープニング期間)中、大当り終了インターバル(エンディング期間)中を含むものとしてもよい。
また、図柄変動中よりも図柄停止中の方が、単位期間中における第1態様の割合を高くしてもよい。この場合、図柄停止中は、第2態様(標章の一部のみを点灯させるか複数部分を異なる系統色で個別に点灯させる)よりも第1態様の割合を高くし、図柄変動中は、第1態様よりも第2態様の割合を高くしてもよい。
<その他>
「ライトミドル」、「甘デジ」、「設定付」等、性能や機能を示す識別情報については、前枠3や遊技盤16に表示する第1標章と、画像表示手段60に表示する第2標章との両方で表示することが望ましい。
前枠3や遊技盤16に表示する第1標章については、図5に示すように立体的に形成してもよいし、裏側が接着面となった貼付シールに印刷して貼付するなど、平面的に形成してもよい。
画像表示手段60に表示される第2標章は、前枠3や遊技盤16に表示される第1標章の少なくとも一部との略共通部分を含むものであればよい。即ち、第1標章と第2標章とは、両者に略共通部分が存在すればよく、少なくとも一方に、略共通部分以外の部分が付加されていてもよい。
<その他の構成例1>
上述した課題を解決可能な構成として、下記(1)~(14)を例示する。その際、次の(i)~(v)のいずれかの特徴を含ませることができる。
(i)機種名称の少なくとも一部を表す第1標章と、機種名称以外の少なくとも一部を表す第2標章とが、遊技者に視認可能な位置に配置された遊技機において、前記第1標章は立体形状で配置し、前記第2標章は平面形状で配置する。
こうすることで、少なくとも第1標章は、その文字サイズ、文字間隔、フォントのいずれか1以上を判断基準とする場合において、多少の相違があったとしても、「立体形状」という同一系統の装飾(成型、加工)が施されているという共通点を有することにより、該1つの第1標章が2つ以上の標章に分けて読み取られるリスクを低減することが可能である。
なお、前提として「機種名称」と「機種名称以外」とで分けているが、「機種名称(メインタイトル)」を第1標章とし、「機種名称(サブタイトル)」を第2標章としても同様の効果が期待できる。
(ii)同遊技機において、前記第1標章は、そのすべてを1行または1列で配置し、前記第2標章は2行以上または2列以上で配置する。
こうすることで、第2標章については2行以上または2列以上で配置することによって配置自由度を高めつつ、第1標章については2以上の標章に分けて読み取られるリスクを低減することが可能である。
(iii)同遊技機において、前記第1標章は、そのすべての文字間隔が略同一であり、前記第2標章は少なくとも一部の文字間隔が異なる。
こうすることで、第2標章については配置自由度を高めつつ、第1標章については2以上の標章に分けて読み取られるリスクを低減することが可能である。
(iv)同遊技機において、前記第1標章は、そのすべての文字サイズが略同一であり、前記第2標章は少なくとも一部の文字サイズが異なる。
こうすることで、第2標章については配置自由度を高めつつ、第1標章については2以上の標章に分けて読み取られるリスクを低減することが可能である。
(v)同遊技機において、前記第1標章は、そのすべての文字フォントが略同一であり、前記第2標章は少なくとも一部の文字フォントが異なる。
こうすることで、第2標章については表現自由度(表示態様の多様性)を高めつつ、第1標章については2以上の標章に分けて読み取られるリスクを低減することが可能である。
以上の(i)~(v)に共通する効果として、「(遊技機を識別する上で)重要性が高い標章」、「(著作権や商標等の関係で)表現自由度の低い標章」、「(遊技者から見て)視認性の高い標章」等については上記構成によって識別力を高く保ちつつ、それ以外の標章については異なる表示態様(文字サイズ、文字間隔、文字色等)とすることで配置自由度や表現自由度を高く保つことが可能である。
具体的には次のように構成することができる。
(1)遊技領域が前面部に設けられた遊技盤を保持する本体枠と、前記本体枠の前面側に開閉可能に配置され、前記遊技領域を視認可能な視認窓を備える前枠と、所定の画像を表示可能な表示領域を有する画像表示手段とを備え、機種名称の少なくとも一部を表す第1標章と、遊技機の性能の少なくとも一部を表す第2標章とが、遊技者に視認可能な位置に配置された遊技機において、前記第1標章は前記第2標章よりも目立たせたい情報であり、前記第1標章は前記前枠に配置され、前記第2標章は前記遊技盤に配置されており、前記第1標章はその構成要素が一続きに表示された非可動体(たとえばロゴ)として設けられている、ことを特徴とする遊技機。
こうすることで、少なくとも第1標章は、その文字サイズ、文字間隔、フォントのいずれか1以上を判断基準とする場合において、多少の相違があったとしても、「一続きに表示(装飾、成型、加工)」されているという共通点を有することにより、該1つの第1標章が2つ以上の標章に分けて読み取られるリスクを低減することが可能である。
(2)前記第1標章は前記前枠の可動体(ボタン、その他ギミック)として配置されている、ことを特徴とする上記(1)に記載の遊技機。
こうすることで、少なくとも第1標章は、その文字サイズ、文字間隔、フォントのいずれか1以上を判断基準とする場合において、多少の相違があったとしても、「同一のベース体(上記例では操作手段など)」に表示(装飾、成型、加工、印刷)されているという共通点を有することにより、該1つの第1標章が2つ以上の標章に分けて読み取られるリスクを低減することが可能である。
(3)前記第1標章は前記前枠に対し平面状のもの(たとえば印刷物)として配置されている、ことを特徴とする上記(1)に記載の遊技機。
(4)前記第1標章は前記前枠に対し立体的に(たとえば立体的な構造物として)配置されている、ことを特徴とする上記(1)に記載の遊技機。この(4)の構成において、前記第2標章は平面状に配置されている構成とすることができる(上記特徴(i))。
(5)前記第1標章は遊技機の前後方向における前記前枠の突出部に配置(凹凸を有して配置)されている、ことを特徴とする上記(1)に記載の遊技機。
(6)前記第1標章はその構成要素のすべてが1行または1列で配置されている、ことを特徴とする上記(1)~(5)のいずれかに記載の遊技機。この(6)の構成において、前記第2標章は2行以上または2列以上で配置されている構成とすることができる(上記特徴(ii))。
ここまでで共通する効果として、少なくとも第1標章については、共通点(立体/平面、成型/印刷、同一のベース体に記されている、1行または1列で記されている)を有することで、第三者への抗弁が可能である(複数の標章に分かれるのではなく、あくまでも1つの標章であると主張するに足りる)ということである。なお、以下に述べる構成についても同様の効果が期待できる。
(7)前記第1標章は整列配置(構成要素列の上端ラインと下端ラインが略平行)であり、前記第2標章は非整列配置(構成要素列の上端ラインと下端ラインが非平行)である、ことを特徴とする上記(1)~(6)のいずれかに記載の遊技機。この(7)の構成においては、上記(6)との関係で、前記第1標章はその構成要素のすべてが1行または1列で配置され、前記第2標章は2行以上または2列以上で配置されている構成とすることができる(上記特徴(ii))。
(8)前記第1標章は2行以上で、かつ各行が互いに平行となるように配置されている、ことを特徴とする上記(1)~(6)のいずれかに記載の遊技機。
(9)前記第1標章は、その構成要素間の間隔(第1標章が文字列からなる場合はその文字間隔)が同一またはほぼ同一となるように統一されている、ことを特徴とする上記(6)~(8)のいずれかに記載の遊技機。この(9)の構成において、前記第2標章は少なくともその一部の構成要素間の間隔が異なる構成とすることができる(上記特徴(iii))。
(10)前記第1標章は、その構成要素のサイズ(第1標章が文字列からなる場合はその文字サイズ)が同一またはほぼ同一となるように統一されている、ことを特徴とする上記(6)~(9)のいずれかに記載の遊技機。この(10)の構成において、前記第2標章は少なくともその一部の構成要素のサイズが異なる構成とすることができる(上記特徴(iv))。
(11)前記第1標章は、その構成要素の形状、模様、色彩に関わる属性(文字列である場合はその文字サイズ、文字列以外の場合はそれらの色彩や配色)が同一またはほぼ同一となるように統一されている、ことを特徴とする上記(6)~(10)のいずれかに記載の遊技機。この(11)の構成において、前記第1標章および前記第2標章は文字列からなり、前記第1標章は、そのすべての文字フォントが略同一であり、前記第2標章は少なくともその一部の文字フォントが異なる構成とすることができる(上記特徴(v))。
(12)前記第2標章は、前記第1標章と少なくとも一部が共通する共通標章であり、当該共通標章は前記画像表示手段には表示されるが、遊技盤面には表示(配置)されていない、ことを特徴とする上記(1)~(11)のいずれかに記載の遊技機。
(13)前記第2標章は、その構成要素の並びが前記第1標章と少なくとも一部について共通する共通標章であり、当該共通標章は前記画像表示手段には表示されるが、遊技盤面には表示(配置)されていない、ことを特徴とする上記(1)~(11)のいずれかに記載の遊技機。
(14)前記第1標章は、その構成要素の並びの少なくとも一部が可動体として前記前枠に配置されており、第1特定期間(客待ちデモ演出期間中)では前記第1標章の構成要素がひとまとまりとなる位置に在り、第2期間(リーチ演出中、予告演出中)では前記第1標章が分離する位置に移動可能である、ことを特徴とする上記(1)~(13)のいずれかに記載の遊技機。
<その他の構成例2>
上述した課題を解決する構成として、上記(1)~(14)は互いに関連性のある構成例であったが、下記(15)~(22)においてはそれぞれ単独の構成例を示す。
(15)盤面に配置された標章と略同一の内容を、液晶にも表示する。
(A)表示手段を備え、遊技者が視認可能な位置に「警告(注意喚起)表示」が配置された遊技機において、前記警告表示は表示手段より上方および/または下方に配置されるとともに、図柄停止中に前記表示手段に前記警告表示と略同一内容の表示が行われるように構成する。
こうすることで、注意喚起表示を遊技盤面や遊技機枠に常時視認可能に表示しつつも、最低限の表示サイズとすることにより配置自由度を極端に阻害せず、さらに、デモ演出中や大当り中(大当り終了時等)に当該注意喚起表示を表示手段に行うことにより、遊技者に対してより強い注意喚起(警告)を促すことが可能である。なお、表示手段に表示する場合は、遊技者の興を削がないように、なるべく図柄変動中でないことが好ましい。ただし、警告表示が指し示す内容(振動、磁気、電波等を用いない旨の内容)が発生した場合(検出センサが検出した場合)は、図柄の変動中であっても表示手段に警告表示を行ってもよい。
(B)表示手段を備え、遊技者が視認可能な位置に「機能名称表示」が配置された遊技機において、前記機能名称表示は遊技領域内に配置されるとともに、前記表示手段に前記機能名称が指す機能が有効となることを示す表示が行われるように構成する。
こうすることで、遊技盤面および/または遊技機枠に「〇〇モード(確変、小当りラッシュ等)」が記載されていることにより、遊技者が当該遊技機にその機能(確変、小当りラッシュ等)が存在することを認知可能であり、さらに、表示手段で「〇〇モード突入(確変突入、小当りラッシュ突入)」という表示がなされることにより、実際にその機能が有効となった(またはこの表示以降に有効となる)ことを認知することが可能である。
(16)盤面に配置された標章と略同一の内容を、液晶にも略同一フォントで表示する。
(A)表示手段を備え、遊技者が視認可能な位置に「機種名表示」が配置された遊技機において、前記機種名表示は表示手段より上方に配置されるとともに、前記表示手段に前記機種名表示と略同一内容の表示が略同一フォントで行われるように構成する。
こうすることで、タイトルロゴと表示手段に表示される機種名表示のフォントが同一であるため、機種名(特に機種名から想起されるイメージ)の統一を図ることができる(統一したイメージを伝えることができる)。このようにしない場合、タイトルロゴはポップで楽しげなイメージ、表示手段による機種名表示は朽ち果てて今にも崩れ落ちそうなイメージ、といったように、当該機種がどのようなイメージの機種であるかを遊技者がしっかり把握できないおそれがある。
(B)表示手段を備え、遊技者が視認可能な位置に「機能名称表示」が配置された遊技機において、前記機能名称表示は遊技領域内に配置されるとともに、前記表示手段に前記機能名称が指す機能が有効となることを略同一フォントで表示するように構成する。
こうすることで、遊技盤面および/または遊技機枠に「〇〇モード(確変、小当りラッシュ等)」が記載されていることにより、遊技者が当該遊技機にその機能(確変、小当りラッシュ等)が存在することを認知することが可能であり、さらに、表示手段で「〇〇モード突入(確変突入、小当りラッシュ突入)」という表示がなされることにより、実際にその機能が有効となった(またはこの表示以降に有効となる)ことを認知することが可能である。また、この効果に加えて、機能名称(特に機能名称から想起されるイメージ)の統一を図ることができる(統一したイメージを伝えることができる)。
(17)盤面に配置された標章と略同一の内容を、液晶にも異なるフォントで表示する。
(A)表示手段を備え、遊技者が視認可能な位置に「知的財産関連表示」が配置された遊技機において、前記知的財産関連表示は表示手段より上方および/または下方に配置されるとともに、前記表示手段に前記知的財産関連表示と略同一内容の表示が異なるフォントで行われるように構成する。
こうすることで、知的財産関連表示を遊技盤面や遊技機枠に常時視認可能に表示しつつも、最低限の表示サイズとすることにより配置自由度を極端に阻害せず、さらに、デモ演出中や大当り中(大当り終了時等)に当該注意喚起表示を表示手段に行うことにより、遊技者に対して明確な意思表示(適切な知的財産毛処理ができている旨の意思表示)を行うことが可能である。また、表示手段による表示時は異なるフォントとすることにより、遊技盤面等に表示する際はいわゆる標準文字で表示しつつ、表示手段では強調表示したり、知的財産権者の要求(指定フォントでの表示)を満たしたりすることが可能となる。なお、反対に表示手段による表示時を標準文字で表示するものとしてもよい。
(B)表示手段を備え、遊技者が視認可能な位置に「警告(注意喚起)表示」が配置された遊技機において、前記警告表示は表示手段より上方および/または下方に配置されるとともに、前記表示手段に前記警告表示と略同一内容の表示が異なるフォントで行われるように構成する。
こうすることで、警告表示(注意喚起表示)を遊技盤面や遊技機枠に常時視認可能に表示しつつも、最低限の表示サイズとすることにより配置自由度を極端に阻害せず、さらに、デモ演出中や大当り中(大当り終了時等)に当該注意喚起表示を表示手段に行うことにより、遊技者に対して明確な意思表示(適切な知的財産毛処理ができている旨の意思表示)を行うことが可能である。また、表示手段による表示時は異なるフォントとすることにより、遊技盤面等に表示する際はいわゆる標準文字で表示しつつ、表示手段では強調表示したり、知的財産権者の要求(指定フォントでの表示)を満たしたりすることが可能となる。なお、反対に表示手段による表示時に標準文字で表示するものとしてもよい。
(18)盤面に配置された標章と略同一の内容を、液晶にも略同一配列で表示する。
(A)表示手段を備え、遊技者が視認可能な位置に「機種名表示」が配置された遊技機において、前記機種名表示は表示手段より上方に配置されるとともに、前記表示手段に前記機種名表示と略同一内容の表示が略同一配列で行われるように構成する。
こうすることで、タイトルロゴと表示手段に表示される機種名表示の配列が同一であるため、機種名(特に機種名から想起されるイメージ)の統一を図ることが可能である(統一したイメージを伝えることができる)。このようにしない場合、タイトルロゴは一行で横書き、表示手段による機種名表示は二列で縦書き、といったように当該機種の元となる版権のイメージを正しく伝えられない、もしくは誤った認識を植え付けてしまうおそれがある。
(B)表示手段を備え、遊技者が視認可能な位置に「その他表示(企業キャッチコピーなど)」が配置された遊技機において、前記その他表示は遊技領域内に配置されるとともに、前記表示手段に前記その他表示(企業キャッチコピーなど)と略同一内容の表示が略同一配列で行われるように構成する。
こうすることで、遊技盤面および/または遊技機枠に表示される企業キャッチコピーと表示手段に表示される企業キャッチコピーの配列が同一であるため、企業キャッチコピー(特に機種名から想起されるイメージ)の統一を図ることが可能である(統一したイメージを伝えることができる)。このようにしない場合、盤面側(枠側)の企業キャッチコピーはポップで楽しげなイメージ、表示手段による表示は朽ち果てて今にも崩れ落ちそうなイメージ、といったように当該企業がどのようなイメージであるかを正確に遊技者に伝えることができないおそれがある。
(19)盤面に配置された標章と略同一の内容を、液晶にも表示する。
(A)遊技者が視認可能な位置に第1標章(機種名称)と第2標章(警告表示)とが配置された遊技機において、第1標章は折り返さずに1行で表示し、第2標章は折り返して2行以上で表示するように構成する。
こうすることで、機種名称などの一定のイメージが定着している標章に対しておかしなところで折り返してイメージを損ねることを防止しつつ、警告表示等の固定イメージのないものに対しては折り返して表示することで配置自由度を高めることが可能となる。
(B)遊技者が視認可能な位置に第1標章(構造物としての機種名称)と第2標章(印刷物としての機種名称)とが配置された遊技機において、第1標章は正面視で平行に配置し、第2標章は正面視で斜めに配置する。
こうすることで、表示サイズが大きい標章に対して斜めやジグザグに配置して誤ったイメージを与えてしまうことを防止しつつ、同一内容の標章(上記例では機種名称)であっても、表示サイズが小さい標章に対しては斜めに表示することで配置自由度を高めることが可能となる。
(20)主要標章をバラバラに発光させない。
(A)遊技者が視認可能な位置に第1標章(機種名称)と第2標章(機種名称以外)とが配置された遊技機において、少なくとも第1標章は発光態様が変化可能に構成され、少なくとも第1期間(図柄停止中かつデモ演出非発生中)では第1標章の全体が同一系統色での発光態様となるように構成する(第2期間ではバラバラ発光でもよい)。
こうすることで、図柄停止中という遊技者が離席中である可能性が高いタイミング(換言すると遊技機を模索中の遊技者が目にするタイミング)において、機種名称を統一感のある発光態様とすることにより、機種名称の一部が欠けた(消灯、異なる色での点灯、異なるパターンでの点滅)ように見えないため、遊技者に誤った印象や誤った情報を与えるリスクを低減することが可能である。一方、機種名称ではない標章については標章としての識別機能より発光手段としての演出機能を優先させることで、遊技者を惹きつける効果を高めることが可能である。
(B)遊技者が視認可能な位置に第1標章(機種名称)と第2標章(機種名称以外)とが配置された遊技機において、少なくとも第1標章は発光態様が変化可能に構成され、少なくとも第1期間(低確状態の図柄停止中)は第1系統色での発光態様、第2期間(高確状態の図柄停止中)は第2系統色での発光態様とし、いずれも第1標章の全体が同一系統色で発光するように構成する。
こうすることで、機種名称においては、通常遊技中と確変遊技中のいずれの場合でも少なくとも図柄停止中は統一感のある発光態様とすることにより、機種名称の一部が欠けた(消灯、異なる色での点灯、異なるパターンでの点滅)ように見えないため、遊技者に誤った印象や誤った情報を与えるリスクを低減することが可能である。さらに、通常遊技中と確変遊技中とで異なる発光態様とすることにより、遊技者または店員が遊技状態を容易に判別することが可能である。
(21)主要標章を目立たせる。
(A)遊技者が視認可能な位置に第1標章(機種名称のメインタイトル)と第2標章(機種名称のサブタイトル)とが配置された遊技機において、第1標章は立体標章(ロゴ役物など)とし、第2標章は平面標章(印刷物など)とする。
こうすることで、2つ(またはそれより多く)ある標章のうち、少なくとも第2標章より第1標章の方が目立つため、遊技者が第2標章を特別な意味を持つ標章(上記例では機種名称のメインタイトル)であると誤解するリスクを低減することが可能である。
(B)遊技者が視認可能な位置に第1標章(機種名称)と第2標章(機能名称)とが配置された遊技機において、第2標章は全体発光は可能、一文字のみを光らせる個別発光は不能とし、第1標章は全体発光は可能、一文字のみを光らせる個別発光も可能とする(第1標章は文字ごとに区切られ、第2標章は文字ごとに区切られていない、としてもよい)。
こうすることで、2つ(またはそれより多く)ある標章のうち、少なくとも第2標章より第1標章の方が目立つため、遊技者が第2標章を特別な意味を持つ標章(上記例では機種名称のメインタイトル)であると誤解するリスクを低減することが可能である。
(22)要注意標章を目立たせない。
(A)遊技者が視認可能な位置に第1標章(商標的使用に該当すると判断されると困る標章)と第2標章(商標的使用に該当すると判断されても問題ない標章)とが配置された遊技機において、第1標章は視認容易状態(または視認可能状態)と視認困難状態(または視認不能状態)とに遷移可能に構成され、少なくとも図柄停止中においては視認困難状態である割合の方が高くなるように構成する。
こうすることで、2つ(またはそれより多く)ある標章のうち、少なくとも第2標章より第1標章の方が目立つため、遊技者が第2標章を特別な意味を持つ標章(上記例では機種名称のメインタイトル)であると誤解するリスクを低減することが可能である。
(B)遊技者が視認可能な位置に第1標章(商標的使用に該当すると判断されると困る標章)と第2標章(商標的使用に該当すると判断されても問題ない標章)とが配置された遊技機において、第1標章は少なくとも第2標章よりも小さい表示サイズで配置されるとともに、所定タイミングにおいて、盤面に配置されたサイズよりも大きいサイズで表示手段に表示するように構成する。こうすることで、2つ(またはそれより多く)ある標章のうち、少なくとも第2標章より第1標章の方が目立つため、遊技者が第2標章を特別な意味を持つ標章(上記例では機種名称のメインタイトル)であると誤解するリスクを低減することが可能である。