JP2023183469A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】遊技機の価格高騰をより適切なかたちで抑制する。【解決手段】装飾貼付シートのうちの特定装飾貼付シートに注意喚起情報表示部を設ける。また、特定装飾貼付シートを構成する透明シートの一部に非透光部を形成するとともに非透光部に注意喚起情報表示部を設ける。注意喚起情報貼付シートは、所定色の非透明シートに対して印刷されているのに対し、特定装飾貼付シートは、無色の透明シートに対して印刷されている。また、図柄がリーチ状態となった後、一又は複数段階のリーチ演出を経て、最後のリーチ演出において結果表示を行うリーチ変動パターンのうち、リーチはずれ変動パターンでは、最後のリーチ演出が弱リーチ演出の場合よりも強リーチ演出の場合の方が結果表示の時間が長くなるように構成する。【選択図】図16
Description
本発明は、パチンコ機等の遊技機に関するものである。
パチンコ機等の遊技機は、遊技者に利益を付与するか否かを抽選し、その抽選結果に基づいて図柄を変動表示すると共に利益を付与する場合には図柄を特定態様で停止させ、またその図柄変動中は、抽選結果に関する演出を複数種類の変動パターンの何れかに従って実行するように構成されている。
またこの種の遊技機では、遊技領域内の遊技部品等、遊技機本体の各部に装飾用その他の各種貼付シートが貼付されている(特許文献1)。
またこの種の遊技機では、遊技領域内の遊技部品等、遊技機本体の各部に装飾用その他の各種貼付シートが貼付されている(特許文献1)。
最近では部材供給量の低下に伴って部品価格が上昇し、その結果、遊技機の価格高騰に繋がっている。そのような背景から、遊技機の価格を抑える為の対策が求められている。
遊技機の価格高騰に対する対策としては、遊技機各所に多数貼付されている装飾用、その他の貼付シートなど、遊技機の構成部品を最適化して無駄を省いたり、ハード面はもちろん演出を含むソフト面についてもリユースや他の機種への流用を進めることなどが考えられる。ここで、後者については、演出を流用しても遊技者に飽きられないよう、従来よりも演出効果をより高めておく必要がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、遊技機の価格高騰をより適切なかたちで抑制することを目的とする。
遊技機の価格高騰に対する対策としては、遊技機各所に多数貼付されている装飾用、その他の貼付シートなど、遊技機の構成部品を最適化して無駄を省いたり、ハード面はもちろん演出を含むソフト面についてもリユースや他の機種への流用を進めることなどが考えられる。ここで、後者については、演出を流用しても遊技者に飽きられないよう、従来よりも演出効果をより高めておく必要がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、遊技機の価格高騰をより適切なかたちで抑制することを目的とする。
本発明は、遊技者に利益を付与するか否かを抽選する抽選手段と、前記抽選手段による抽選結果に基づいて図柄を変動表示すると共に前記利益を付与する場合には前記図柄を特定態様で停止させる図柄表示手段と、前記抽選結果に関する演出を、前記図柄表示手段による変動表示と共に、複数種類の変動パターンの何れかに従って実行させる演出制御手段と、を備え、前記複数種類の変動パターンは、前記図柄がリーチ状態となった後、一又は複数段階のリーチ演出を経て、最後のリーチ演出において結果表示を行うリーチ変動パターンを含み、前記リーチ変動パターンは、前記リーチ演出の段階が進むにつれて前記特定態様となる信頼度が高くなるように構成し、裏面に糊層を有する貼付シートを所定の被貼付部に貼付し、前記貼付シートは、その少なくとも一部に装飾が施された装飾貼付シートを含む遊技機において、前記リーチ演出には、弱リーチ演出と、該弱リーチ演出よりも後段階に出現可能な強リーチ演出とがあり、前記リーチ変動パターンのうち、前記図柄が前記特定態様とならないはずれ変動に対応するリーチはずれ変動パターンでは、前記最後のリーチ演出が前記弱リーチ演出の場合よりも前記強リーチ演出の場合の方が前記結果表示の時間が長くなるように構成し、前記装飾貼付シートのうちの特定装飾貼付シートは、注意喚起情報を表示する注意喚起情報表示部を備え、前記特定装飾貼付シートを構成する透明シートの一部に非透光部を形成するとともに該非透光部に前記注意喚起情報表示部を設け、前記貼付シートは、注意喚起情報を表示する注意喚起情報表示部を備え且つ前記装飾貼付シートではない注意喚起情報貼付シートを含み、前記注意喚起情報貼付シートは、所定色の非透明シートに対して印刷され、前記特定装飾貼付シートは、無色の透明シートに対して印刷されているものである。
本発明によれば、遊技機の価格高騰をより適切に抑制することが可能である。
以下、発明の実施形態を図面に基づいて詳述する。図1~図23は本発明をパチンコ機に採用した第1の実施形態を例示している。図1及び図2において、遊技機本体1は、外枠2と、この外枠2の前側に配置された前枠3とを備えている。前枠3は、左右方向一端側、例えば左端側に配置された上下方向の第1ヒンジ4を介して外枠2に開閉自在及び着脱自在に枢着されており、左右方向における第1ヒンジ4と反対側、例えば右端側に設けられた施錠手段5によって外枠2に対して閉状態で施錠可能となっている。
前枠3は、内枠6と、その内枠6の前側に配置されたガラス扉7とを備えている。ガラス扉7は、左右方向一端側、例えば左端側に配置された上下方向の第2ヒンジ8を介して内枠6に開閉自在及び着脱自在に枢着されており、施錠手段5によって内枠6に対して閉状態で施錠可能となっている。
外枠2は、図2に示すように左右一対の縦枠材2a,2bと上下一対の横枠材2c,2dとで矩形状に形成されている。外枠2の前側下部には、合成樹脂製の前カバー部材9が、下横枠材2dの前縁に沿って左右の縦枠材2a,2bの前側下部を連結するように装着されている。前カバー部材9は、左右の縦枠材2a,2bよりも前側に突出しており、その上側に内枠6が配置されている。また外枠2には、第1ヒンジ4を構成する外枠上ヒンジ金具11が例えば左上部に、同じく外枠下ヒンジ金具12が左下部における前カバー部材9の上側に夫々配置されている。
内枠6は合成樹脂製で、前カバー部材9の上側で外枠2の前縁側に略当接可能な矩形状の枠部13と、この枠部13内の上部側に設けられた遊技盤装着部14と、枠部13内の下部側に設けられた下部装着部15とを一体に備えている。遊技盤装着部14には、遊技盤16が前側から着脱自在に装着され、下部装着部15には、その前側に発射手段17、下部スピーカ18等が配置されている。また内枠6には、第1ヒンジ4を構成する本体枠上ヒンジ金具19と第2ヒンジ8を構成する本体枠上ヒンジ金具20とが左上部に、第1,第2ヒンジ4,8を構成する本体枠下ヒンジ金具21が左下部に夫々配置されている。
ガラス扉(開閉扉)7は、内枠6の前面側に対応する矩形状に形成された樹脂製の扉ベース22を備えている。この扉ベース22には、遊技盤16に形成された遊技領域23の前側に対応してガラス窓24の窓孔24aが形成されると共に、窓孔24aの周囲に複数(ここでは4つ)の上部スピーカ25、枠第1可動体26、枠第2可動体27、送風手段28等の各種演出手段が配置されている。
扉ベース22の上部前側には、窓孔24aの外周の少なくとも一部、例えば窓孔24aの上側と右側とに対応する逆L字型の部分にサイドユニット30が装着され、その他の一部、例えば窓孔24aの左側には上装飾カバー31が装着されている。サイドユニット30は、図2,図3等に示すように、ガラス扉7を開いた状態で、特殊な工具を使用することなく、前枠3の裏側の固定ネジ30a、固定レバー30b等を操作することにより容易に着脱が可能となっている。通常、前枠3は複数の機種で共通に用いられ、機種毎に異なる遊技盤16をこの前枠3に装着することでその機種に特有の遊技性やデザインを実現しているが、本パチンコ機では、前枠3の前側の一部を、その他の部品に比べて容易に着脱可能なサイドユニット30とし、このサイドユニット30に、遊技盤16と一体感のあるデザインや特有の機能を持たせることにより、前枠3の大部分を共通化しつつも、機種毎のデザインや機能の自由度を高めることを可能としている。
本実施形態のサイドユニット30には、枠第1可動体26、枠第2可動体27、送風手段28等が搭載されている。枠第1可動体26は、所定の立体形状(ここでは蝶の形状)に形成されており、図外の駆動手段の駆動により略前後方向へのスライド移動が可能となっている。枠第2可動体27は、所定の立体形状に形成されており、図外の駆動手段の駆動により略前後方向へのスライド移動が可能であると共に、遊技者による押し込み操作が可能となっている。送風手段28は、遊技者が枠第2可動体27を操作するタイミングで、その枠第2可動体27に触れている遊技者の手に向けて風を送ることが可能となっている。
扉ベース22の下部前側には、内枠6の後側に配置された払い出し手段32から払い出された遊技球を貯留して発射手段17に供給する上皿33、その上皿33が満杯のときの余剰球等を貯留する下皿34、発射手段17を作動させるために操作する発射ハンドル35等が配置され、更に上皿33、下皿34等を前側から略覆う下装飾カバー36が装着されている。下装飾カバー36は前向きの膨出状に形成されており、その上部側に、演出用の操作ボタン37、その他の各種操作手段が設けられている。
扉ベース22の背面側には、図2に示すように窓孔24aを後側から略塞ぐガラスユニット40が着脱自在に装着されると共に、第1,第2ヒンジ4,8側の縁部に沿って配置される上下方向のヒンジ端側補強板金41aと、開閉端側の縁部に沿って配置される上下方向の開閉端側補強板金41bと、窓孔24aの下側に配置される左右方向の下部補強板金41cとがねじ止め等により着脱自在に固定されている。また扉ベース22には、第2ヒンジ8を構成するガラス扉上ヒンジ金具42aが左上部に、同じくガラス扉下ヒンジ金具42bが左下部に夫々配置されている。
また、下部補強板金41cの背面側には、球送りユニット43a、下皿案内ユニット43b等が装着されている。球送りユニット43aは、上皿33内の遊技球を1個ずつ発射手段17に供給するためのもので、発射手段17の前側に対応して配置されている。下皿案内ユニット43bは、上皿33が満杯となったときの余剰球、及び発射手段17により発射されたにも拘わらず遊技領域23に達することなく戻ってきたファール球を下皿34に案内するためのもので、球送りユニット43aに隣接してその第1,第2ヒンジ4,8側に配置されている。
また図1~図3に示すように、ガラス扉7には情報表示用の貼付シートが複数貼付されている。即ち、サイドユニット30の上面には当該サイドユニット30の着脱作業に関する注意喚起シールS1が、サイドユニット30の前面における送風手段28の近傍には送風に関する注意喚起シールS2が、サイドユニット30の前面における枠第2可動体27の近傍には可動体の動作に関する注意喚起シールS3が、夫々貼付されている。また、下装飾カバー36における操作ボタン37の近傍には操作ボタン37の操作等に関する注意喚起シールS4が貼付されている。また、ガラス扉7の背面の所定箇所、例えば下皿案内ユニット43b又はその近傍には金属部品によるケガに関する注意喚起シールS5が貼付されている。これら注意喚起シールS1~S5の詳細については後述する。
遊技盤16は、ポリカーボネート等の透明な樹脂よりなる略一定板厚の透明本体板50を備えたいわゆる透明遊技盤で、図5~図9等に示すように、その透明本体板50に対して、ガイドレール51、中央表示枠ユニット53、始動入賞ユニット54、大入賞ユニット55、普通入賞ユニット56、液晶表示手段(画像表示手段)57、可動演出手段58等の複数の遊技部品が装着されている。また、ユニット部品53~56上等の任意の位置に、普通図柄始動手段61、第1特別図柄始動手段62、第2特別図柄始動手段63、第1大入賞手段64、第2大入賞手段65、複数(ここでは3つ)の普通入賞手段66~68、普通図柄表示手段69、普通保留個数表示手段70、第1特別図柄表示手段71、第2特別図柄表示手段72、複数(ここでは3つ)のアウト口73a~73c、右打ち報知手段60等が設けられている。
液晶表示手段57、可動演出手段58等は、後部支持部材74を介して透明本体板50の後側に配置されている。後部支持部材74は、図6,図7に示すように、透明本体板50よりも後方に透明本体板50と略平行に配置された後壁部75と、この後壁部75の外周側から略前向きに延設された周壁部76とを一体に備えており、周壁部76の前縁側を透明本体板50の背面側に当接させた状態でねじ止め等により固定されている。後壁部75には略矩形状の開口部75aが形成されており、液晶表示手段57は、表示画面57aを開口部75aに対応させた状態で後壁部75の背面側に着脱自在に固定されている。
可動演出手段58は、可動体77と、この可動体77を移動可能に支持する可動体案内手段78と、可動体77を駆動する駆動手段79とを備えている。可動体77は、左右方向の横長状に形成され、その前面側には機種名を示すロゴ等の任意の装飾(図示省略)が施されており、内部には前面側に多数のLED81aを有するLED基板81が配置されている。
可動体案内手段78は、可動体77を液晶表示手段57の表示画面57aの前面側に沿って所定方向(ここでは上下方向)に移動可能な状態で支持するもので、液晶表示手段57の左右両側に沿って夫々上下方向の細長状に配置され、後部支持部材74における後壁部75の前面側に着脱自在に固定されている。可動体案内手段78は、上下方向に配置された左右一対の案内レール82を備え、それら各案内レール82によって可動体77の左右両端部が上下方向移動可能に支持されている。この可動体案内手段78により、可動体77は、液晶表示手段57の上側の上部位置と、液晶表示手段57の前側の下部位置との間で上下方向に移動可能であり、通常時は原点位置である上部位置に保持されている。
駆動手段79は、例えばステッピングモータにより構成され、可動体案内手段78の後側に対応して後部支持部材74の背面側に着脱自在に固定されており、可動体77を所定の動作パターンに従って上下方向に移動させることが可能となっている。なお、可動体案内手段78の前側には、前面側に多数のLED83aを有するLED基板83が配置されている。
ガイドレール51は、発射手段17から発射された遊技球を案内するためのもので、遊技領域23の周囲を取り囲むように透明本体板50の前面側に略環状に配置されており、図5,図6,図8等に示すように複数、例えば3つの第1~第3レール部材51a~51cで構成されている。第1~第3レール部材51a~51cは、少なくともその本体部分は透明又は半透明の合成樹脂により形成されている。
第1レール部材51aは、透明本体板50の下部左側から左縁部略中央、上縁部略中央を経て右上部に至る略弓形状に形成されており、透明本体板50と平行な前壁部84と、その前壁部84の周縁部から後向きに突設された略一定幅の周壁部85とを一体に備え、周壁部85の後端側を透明本体板50の前面に当接させた状態で透明本体板50に着脱自在に固定されている。第1レール部材51aは、遊技領域23側の周壁部85aが正面視略円弧状に形成されており、発射手段17によって発射された遊技球はこの周壁部85aに案内されて遊技領域23に向けて上昇する。なお、この周壁部85aの少なくとも一部分に金属板を配置してもよい。
第2レール部材51bは、透明本体板50の前面側に略垂直に立設する前後方向一定幅の板状に形成され、透明本体板50の左上部から左下部にかけて第1レール部材51aの内側に並行するように略円弧状に配設されている。なお、第1レール部材51aと第2レール部材51bとで挟まれた部分が、発射手段17によって発射された遊技球を遊技領域23に案内する発射案内通路(球通路)86となっている。なお、この第2レール部材51bの少なくとも一部を金属板で構成してもよい。
第3レール部材51cは、第1レール部材51aの右上部側端部と第2レール部材51bの左下部側端部とを接続するように、透明本体板50の右縁部と下縁部とに沿う正面視略L型に形成されており、透明本体板50と平行な前壁部87と、その前壁部87の周縁部から後向きに突設された略一定幅の周壁部88とを一体に備え、周壁部88の後端側を透明本体板50の前面に当接させた状態で透明本体板50に着脱自在に固定されている。なお、遊技領域23側の周壁部88aの少なくとも一部分に金属板を配置してもよい。
透明本体板50には、図8に示すように、遊技領域23に対応する領域内に一又は複数、ここでは3つの装着孔50a~50cが前後方向貫通状に形成されており、中央表示枠ユニット53及び大入賞ユニット55は装着孔50aに対して、始動入賞ユニット54は装着孔50bに対して、普通入賞ユニット56は装着孔50cに対して、夫々前側から着脱自在に固定されている。なお、中央表示枠ユニット53と大入賞ユニット55等、複数のユニット部品を一体に形成してもよい。また、複数のユニット部品(例えば中央表示枠ユニット53と大入賞ユニット55)が別体であっても、それらを互いに一体化した上で装着孔50a~50cの何れかに装着するように構成してもよいし、装着孔50a~50cに対して別々に装着するように構成してもよい。
透明本体板50には、前面側と背面側との少なくとも一方、ここでは背面側の所定領域に本体装飾部89が形成されている。この本体装飾部89は、カラーイラスト等よりなる二次元装飾で、透明本体板50の盤面に直接印刷することにより形成されているが、これを透明本体板50の背面側に設けることにより、球の擦れによる劣化を防止できる。この本体装飾部89は、少なくとも一部が透光性で、透明本体板50の後側に配置されたLED83a(図6,図7)等の光を透過するようになっている。なお、この本体装飾部89を貼付シート上に形成し、透明本体板50の前面側及び/又は背面側に貼付してもよい。これにより、透明本体板50の再利用や複数機種での共通化が容易となる。
中央表示枠ユニット53は、液晶表示手段57及び可動演出手段58の表示枠を構成するもので、図5,図6,図9等に示すように、後側の液晶表示手段57に対応する開口窓91が略中央に形成され、遊技領域23の略中央における上部側に配置されている。この中央表示枠ユニット53は、その略全体が透明な合成樹脂製で、透明本体板50の前面に沿って装着孔50aの外側に配置され且つその前側を遊技球が通過可能な前面装着板92と、液晶表示手段57の前側における左右両側から上部側にわたる正面視略門形状に配置され且つ前面装着板92の内周側で前向きに突設された装飾枠93と、その装飾枠93の左右の下端部間に配置されるステージ94とを備えている。発射手段17により発射され、発射案内通路86を経て遊技領域23の上部側に進入した遊技球は、装飾枠93の頂部で左右に振り分けられ、中央表示枠ユニット53の左側の左流下経路95aと右側の右流下経路95bとの何れかを流下する。
中央表示枠ユニット53には、左流下経路95a側と右流下経路95b側との少なくとも一方側、例えば左流下経路95a側に、遊技球が流入可能なワープ入口96が設けられている。左流下経路95aを流下中にワープ入口96に流入した遊技球は、ステージ94上で左右方向に自由に転動した後、遊技領域23の左右方向中央に対応して設けられた中央落下部97とそれ以外の部分との何れかから前側に落下する。
中央表示枠ユニット53の下側には、左右方向の略中央に始動入賞ユニット54が、右側に大入賞ユニット55が、左側に普通入賞ユニット56が、夫々ガイドレール51の内側に沿って配置されている。始動入賞ユニット54、大入賞ユニット55、普通入賞ユニット56は、何れも略全体が透明な合成樹脂により形成されている。
普通図柄始動手段61は、普通図柄表示手段69による普通図柄の変動表示を開始させるためのもので、右流下経路95b上に配置されている。この普通図柄始動手段61は、中央表示枠ユニット53上に設けられており、図5,図9に示すように、前面装着板92の前側に突設されたゲート部101と、このゲート部101を通過する遊技球を検出する遊技球検出スイッチ102とを備えている。
普通図柄表示手段69は、普通図柄を変動表示するためのもので、複数(2個)のLED69a,69bで構成されており、普通図柄始動手段61が遊技球を検出すること、即ち遊技球がゲート部101を通過し、遊技球検出スイッチ102がその遊技球を検出することを条件に、普通図柄を構成する2個のLED69a,69bが普通変動中発光パターンで発光した後、普通図柄始動手段61による遊技球検出時に取得された普通乱数情報に含まれる当り判定乱数値が予め定められた当り判定値と一致する場合には当り態様で、それ以外の場合にははずれ態様で変動を停止する。普通図柄を構成する2個のLED69a,69bは、それらの発光態様(例えば点灯/消灯)の組み合わせにより一又は複数の当り態様と一又は複数のはずれ態様とを表示可能である。なお本実施形態では、図5,図9に示すように、普通図柄表示手段69は中央表示枠ユニット53における右側の装飾枠93上に配置されている。なお、普通図柄表示手段69を構成するLED69a,69bは、発光態様によって情報を報知する報知用の発光体の一例である。
また、普通図柄始動手段61による遊技球検出時に取得された普通乱数情報は、予め定められた上限保留個数、例えば4個を限度として保留記憶され、普通図柄の変動が可能になる毎に1個ずつ消化されて普通図柄の変動が行われる。普通乱数情報の記憶個数(普通保留個数)は、普通保留個数表示手段70等によって遊技者に報知される。普通保留個数表示手段70は、複数(4個)のLED70a~70dで構成されており、中央表示枠ユニット53における右側の装飾枠93上に配置されている(図5,図9)。なお、普通保留個数表示手段70を構成するLED70a~70dは、発光態様によって情報を報知する報知用の発光体の一例である。
第1特別図柄始動手段62は、第1特別図柄表示手段71による図柄変動を開始させるためのもので、開閉手段を有しない非作動式入賞手段により構成されており、始動入賞ユニット54上に配置されている。始動入賞ユニット54には、図5,図9に示すように、ステージ94の中央落下部97に対応してその下側に入賞樋105が前向き突出状に形成されており、第1特別図柄始動手段62は、入賞樋105に形成された上向き開口状の第1始動入賞口106と、この第1始動入賞口106に入賞した遊技球を検出する遊技球検出スイッチ107とを備えている。第1特別図柄始動手段62は、左流下経路95a側のワープ入口96からステージ94を経て入賞するルートが存在すること等により、右流下経路95bを流下してきた遊技球よりも左流下経路95aを流下してきた遊技球の方が高い確率で入賞可能となっている。第1始動入賞口106に遊技球が入賞すると、一入賞当り所定個数(例えば4個)の遊技球が賞球として払い出される。
第2特別図柄始動手段63は、第2特別図柄表示手段72による図柄変動を開始させるためのもので、遊技球が入賞可能な開状態と入賞不可能(又は開状態よりも入賞困難)な閉状態とに変化可能な作動式入賞手段により構成されており、右流下経路95bにおける普通図柄始動手段61の下流側に配置されている。第2特別図柄始動手段63は、中央表示枠ユニット53上に配置されており、図5,図9に示すように、前面装着板92に形成された第2始動入賞口108と、この第2始動入賞口108を開閉する可動部109と、第2始動入賞口108に入賞した遊技球を検出する遊技球検出スイッチ110とを備え、普通図柄表示手段69の変動後の停止図柄が当り態様となって普通利益状態が発生した場合に、所定の開閉パターンに従って可動部109が所定時間閉状態から開状態に変化するようになっている。第2始動入賞口108に遊技球が入賞すると、一入賞当り所定個数(例えば2個)の遊技球が賞球として払い出される。
第1特別図柄表示手段71は、第1特別図柄を変動表示可能な7セグLED等の発光体により構成されており、第1特別図柄始動手段62が遊技球を検出すること、即ち遊技球が第1始動入賞口106に入賞し、遊技球検出スイッチ107がその遊技球を検出することを条件に第1特別図柄を所定時間変動表示して、第1始動入賞口106への入賞時に取得された第1特別乱数情報に含まれる大当り判定乱数値が予め定められた大当り判定値と一致する場合には大当り態様で、小当り判定値と一致する場合には小当り態様で、それ以外の場合にははずれ態様で夫々停止するようになっている。第1特別図柄表示手段71の変動後の停止図柄が大当り態様となった場合には大当り状態が発生し、小当り状態となった場合には小当り状態が発生する。本実施形態では、第1特別図柄表示手段71は、中央表示枠ユニット53における左側の装飾枠93上に配置されている(図5,図9)。なお、第1特別図柄表示手段71を構成する7セグLEDは、発光態様によって情報を報知する報知用の発光体の一例である。
第2特別図柄表示手段72は、第2特別図柄を変動表示可能な7セグLED等の発光体により構成されており、第2特別図柄始動手段63が遊技球を検出すること、即ち遊技球が第2始動入賞口108に入賞し、遊技球検出スイッチ110がその遊技球を検出することを条件に第2特別図柄を所定時間変動表示して、第2始動入賞口108への入賞時に取得された第2特別乱数情報に含まれる大当り判定乱数値が予め定められた大当り判定値と一致する場合には大当り態様で、小当り判定値と一致する場合には小当り態様で、それ以外の場合にははずれ態様で夫々停止するようになっている。第2特別図柄表示手段72の変動後の停止図柄が大当り態様となった場合には大当り状態が発生し、小当り状態となった場合には小当り状態が発生する。本実施形態では、第2特別図柄表示手段72は、中央表示枠ユニット53における右側の装飾枠93上に配置されている(図5,図9)。なお、第2特別図柄表示手段72を構成する7セグLEDは、発光態様によって情報を報知する報知用の発光体の一例である。
また、第1,第2特別図柄表示手段71,72による第1,第2特別図柄の変動時には、これと並行して液晶表示手段57上で演出図柄111による図柄変動表示が行われる。演出図柄111は、図5に示すように、数字図柄その他の複数個の図柄で構成される図柄列を複数(ここでは左右方向に3つ)備えており、またそれら各図柄列を構成する各図柄は、1~8等の数字、その他で構成される図柄本体部111aと、この図柄本体部111aに付随するキャラクタその他の装飾部111bとの結合で構成されている。なお演出図柄111は、拡大又は縮小、表示位置の変更、装飾部111bの消去等、表示態様を任意に変化させることが可能である。
演出図柄111は、第1,第2特別図柄の変動開始と略同時に所定の変動パターンに従って図柄列毎に縦スクロール等による変動を開始すると共に、所定の有効ライン上の停止図柄が所定態様となるように第1,第2特別図柄の変動停止と略同時に最終停止する。なお演出図柄111では、有効ライン上の全ての停止図柄が同じ場合が大当り演出態様、それ以外が小当り演出態様又ははずれ演出態様となっており、第1,第2特別図柄が大当り態様、小当り態様、はずれ態様となる場合には第1,第2特別図柄は大当り演出態様、小当り演出態様、はずれ演出態様となる。
また、第1,第2特別図柄始動手段62,63への入賞時に取得された第1,第2特別乱数情報は、夫々予め定められた上限保留個数、例えば各4個を限度として保留記憶され、第1,第2特別図柄の変動が可能になった時点で第2特別図柄側の保留記憶が1以上の場合にはその第2特別図柄の保留記憶を1個消化して第2特別図柄の変動を行い、第1特別図柄側の保留記憶のみが1以上の場合にはその第1特別図柄の保留記憶を1個消化して第1特別図柄の変動を行う。このように本実施形態では、第1特別図柄と第2特別図柄とが共に変動中になることはなく、また第1特別図柄側と第2特別図柄側との両方に保留記憶がある場合には、第2特別図柄の変動を優先的に行うようになっている。
本実施形態の場合、遊技者は後述する特別遊技状態中以外の通常遊技状態中は第1特別図柄始動手段62を狙って左打ちをし、特別遊技状態中(時短状態中)は普通図柄始動手段61及び第2特別図柄始動手段63を狙って右打ちをするため、通常遊技状態中は主として第1特別図柄が変動し、特別遊技状態中(時短状態中)は主として第2特別図柄が変動する。なお本実施形態では、右打ち報知手段60により、遊技者が右打ちをすべき右打ち期間中(特別遊技状態中、大当り状態中等)であることを報知可能となっている。右打ち報知手段60は、1つのLED60aで構成され、中央表示枠ユニット53における右側の装飾枠93上に配置されており(図5,図9)、右打ち期間中に点灯、それ以外の期間中は消灯するように構成されている。なお、右打ち報知手段60を構成するLED60aは、発光態様によって情報を報知する報知用の発光体の一例である。
保留記憶されている第1,第2特別乱数情報の個数(第1,第2特別保留個数)は、液晶表示手段57等によって遊技者に報知される。液晶表示手段57には、図5に示すように、第1,第2特別保留個数を示す第1,第2保留画像X1~X4,Y1~Y4,変動中保留画像Zを表示可能となっている。即ち、第1,第2特別図柄始動手段62,63が遊技球を検出することに基づいて第1,第2特別保留個数が増加した場合に、第1,第2保留画像X1~,Y1~を液晶表示手段57上に1個追加表示し、また第1,第2特別図柄表示手段71,72による第1,第2特別図柄の新たな変動が開始することに基づいて第1,第2特別保留個数が減少した場合に、例えば変動中保留画像Zを消去し、第1,第2保留画像X1~,Y1~を待ち行列の前側(例えば画面右側)に向けて1個分ずつシフトすると共に、押し出された先頭の第1,第2保留画像X1,Y1を例えば所定位置まで移動させて新たな変動中保留画像Zに変化させるようになっている。
また、第1,第2特別図柄始動手段62,63による遊技球検出に基づいて行われる大当り判定(乱数抽選)で大当りとなる確率(大当り確率)には低確率と高確率の2種類があり、後述する特別遊技状態のうちの確変状態中は高確率に、それ以外は低確率に夫々設定される。
また、大当り判定結果がはずれとなった場合には一又は複数種類のはずれの何れかを選択し、大当り判定結果が小当りとなった場合には一又は複数種類の小当りの何れかを選択し、大当り判定結果が大当りとなった場合には一又は複数種類の大当り(例えば確変大当り、非確変大当りの2種類)の何れかを選択する。ここで、確変大当りは、大当り状態の終了後に特別遊技状態として確変状態を発生させることとなる大当り、非確変大当りは、大当り状態の終了後に特別遊技状態として例えば時短状態を発生させることとなる大当りで、それらの振り分けは大当り図柄乱数値等に基づいて行われる。
時短状態中は、第1,第2特別図柄に関して第1,第2特別図柄表示手段71,72の変動時間が通常変動時間よりも短い短縮変動時間に切り換えられる他、普通図柄に関して、当たり確率が通常確率から高確率へ、変動時間が通常変動時間から短縮変動時間へ、普通利益状態における第2特別図柄始動手段63の開閉パターンが通常開閉パターン(例えば0.2秒×1回開放)から特別開閉パターン(例えば2秒×3回開放)へ、夫々切り換えられるようになっている。なお、時短状態は大当り状態が終了した時点で開始し、例えば第1,第2特別図柄が所定回数(例えば50回)変動するか、それまでに次の大当り遊技が発生した時点で終了する。また確変状態中は、例えば時短状態と同様の切り換えに加えて、大当り確率が低確率から高確率に切り換えられるようになっている。なお、確変状態は大当り状態が終了した時点で開始し、例えば次の大当り状態が発生した時点で終了する。
第1大入賞手段64は、開閉部材112の動作によって遊技球が第1大入賞口64aに入賞可能な開状態と入賞不可能な閉状態とに変化可能な作動式入賞手段で、第1大入賞口64aに入賞した遊技球を検出する遊技球検出スイッチ113を備えており、第1,第2特別図柄表示手段71,72の変動後の停止図柄が大当り態様となるか、後述するV入賞によって大当り状態が発生した場合に、開閉部材112が一又は複数種類の大当り開放パターンの何れかに従って開放するようになっている。第1大入賞口64aに遊技球が入賞すると、一入賞当り所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。
この第1大入賞手段64は、図5,図9に示すように大入賞ユニット55における上部側に配置されており、右流下経路95b側で且つ普通図柄始動手段61及び第2特別図柄始動手段63の下流側に形成された第1傾斜転動路114の途中に第1大入賞口64aが配置されている。第1傾斜転動路114は、左右方向のうち、遊技領域23の内側(ここでは左側)に向けて傾斜する左下がりの傾斜状に形成されている。第1大入賞口64aは、第1傾斜転動路114に沿う細長状で、第1傾斜転動路114の底壁に上向き開口状に形成されている。
開閉部材112は、第1傾斜転動路114に沿う左下がりの傾斜状に形成された略板状体で、図示しない開閉駆動手段の駆動により前後方向にスライド移動可能となっており、閉状態のときには遊技盤16の盤面よりも前側に突出して第1大入賞口64aを閉鎖するとともに上流側から流下してきた遊技球を第1傾斜転動路114の下流側(ここでは左側)に向けて案内し、開状態のときには遊技盤16の盤面よりも後側に退避して第1大入賞口64aを開放するようになっている。
また、大入賞ユニット55における第1傾斜転動路114の上流端側には普通入賞手段66が配置されている。この普通入賞手段66は、遊技球が入賞可能な普通入賞口66aと、この普通入賞口66aに入賞した遊技球を検出する遊技球検出スイッチ115とを備えている。普通入賞口66aに遊技球が入賞すると、一入賞当り所定個数の遊技球が賞球として払い出される。
第2大入賞手段65は、開閉部材116の動作によって遊技球が第2大入賞口65aに入賞可能な開状態と入賞不可能な閉状態とに変化可能な作動式入賞手段であって、図5に示すように、第2大入賞口65aに入賞した遊技球を検出する遊技球検出スイッチ117を備えており、第1,第2特別図柄表示手段71,72の変動後の停止図柄が小当り態様となって小当り状態が発生した場合に、開閉部材116が所定の小当り開放パターンに従って開放するようになっている。第2大入賞口65aに遊技球が入賞すると、一入賞当り所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出される。
また第2大入賞手段65は、特定領域118aと、通常領域118bと、第2大入賞口65aに入賞した遊技球を特定領域118aと通常領域118bとに振り分ける可動式の振り分け手段119と、特定領域118aに流入した遊技球を検出する特定遊技球検出スイッチ120aと、通常領域118bに流入した遊技球を検出する通常遊技球検出スイッチ120bとを備えている。第2大入賞口65aに入賞した遊技球は、遊技球検出スイッチ117によって検出された後、振り分け案内通路119aを流下して振り分け手段119に達する。そして振り分け手段119によって特定領域118aと通常領域118bとの何れかに案内され、特定遊技球検出スイッチ120aと通常遊技球検出スイッチ120bとの何れかによって検出された後、遊技盤16の後側に案内される。第2大入賞口65aに入賞した遊技球が振り分け手段119によって特定領域118a側に案内され、特定遊技球検出スイッチ120aがその遊技球を検出した場合(以下、V入賞という)には大当り状態が発生する。
第2大入賞手段65は、図5に示すように大入賞ユニット55における第1大入賞手段64の下側に配置されており、第1傾斜転動路114の下流側(ここでは下側)に形成された第2傾斜転動路121の途中に第2大入賞口65aが配置されている。なお、第1傾斜転動路114は、その下流端側(左端側)で、右向きの第2傾斜転動路121と左向きの分岐路122とに分岐している。第1傾斜転動路114を通過した遊技球は、高い確率で第2傾斜転動路121側に流下し、分岐路122側に流下することは稀であるが、分岐路122側に流下した遊技球は、第1始動入賞口106等の入賞口に入賞するか、遊技領域23の最下流側、即ち遊技領域23の下部中央(ここでは第1特別図柄始動手段62の下側)に配置された第1アウト口73aを経て遊技盤16の後側に排出される。
第2傾斜転動路121は、左右方向のうち、遊技領域23の外側(ここでは右側)に向けて傾斜する右下がりの傾斜状に形成されている。第2大入賞口65aは、第2傾斜転動路121に沿う細長状で、第2傾斜転動路121の底壁に上向き開口状に形成されている。
開閉部材116は、第2傾斜転動路121に沿う右下がりの傾斜状に形成された略板状体で、図示しない開閉駆動手段の駆動により前後方向にスライド移動可能となっており、閉状態のときには遊技盤16の盤面よりも前側に突出して第2大入賞口65aを閉鎖するとともに上流側から流下してきた遊技球を第2傾斜転動路121の下流側(ここでは右側)に向けて案内し、開状態のときには遊技盤16の盤面よりも後側に退避して第2大入賞口65aを開放するようになっている。
また、第2傾斜転動路121の下流端側(右端側)には第2アウト口73bが配置されている。第2アウト口73bは、第2大入賞手段65等とともに大入賞ユニット55に設けられており、第2傾斜転動路121を通過した遊技球は、この第2アウト口73bを経て遊技盤16の後側に排出される。
また、普通入賞ユニット56には、図5,図9に示すように複数、例えば2つの普通入賞手段67,68が配置されるとともに、それら複数の普通入賞手段67,68の上流側に第3アウト口73cが配置されている。普通入賞手段67,68は、遊技球が入賞可能な普通入賞口67a,68aと、それら普通入賞口67a,68aに入賞した遊技球を検出する遊技球検出スイッチ123,124とを備えている。普通入賞口67a,68aに遊技球が入賞すると、一入賞当り所定個数の遊技球が賞球として払い出される。
また図5,図9等に示すように、遊技領域23内に配置された中央表示枠ユニット53、始動入賞ユニット54、大入賞ユニット55、普通入賞ユニット56等には、それらの前面側に設けられた透明な被貼付部に、少なくとも一部に装飾が施された装飾シール(装飾用の貼付シートである装飾貼付シート)が貼付されている。
即ち、中央表示枠ユニット53には、装飾枠93における上部、右部、左部の夫々前面側に透明な被貼付部131~133が形成されており、それら被貼付部131~133に、装飾シール(装飾貼付シート)S11~S13が夫々貼付されている。また、始動入賞ユニット54には、入賞樋105の前面側に透明な被貼付部134が形成されており、その被貼付部134に装飾シール(装飾貼付シート)S14が貼付されている。また大入賞ユニット55には、前面側に透明な被貼付部135が形成されており、その被貼付部135に装飾シール(装飾貼付シート)S15が貼付されている。なお、大入賞ユニット55には、被貼付部135の後側に、LED125aが複数配置されたLED基板125が装着されている。
また普通入賞ユニット56には、前面側に透明な被貼付部136が形成されており、その被貼付部136に装飾シール(装飾貼付シート)S16が貼付されている。更に、遊技領域23の外側の所定位置、例えば第3レール部材51cの前面側には、当該遊技機の性能情報を表示する性能情報表示シールS21が貼付されている。それら装飾シールS11~S16、性能情報表示シールS21の詳細については後述する。
また図4等に示すように、遊技盤16の裏側に配置された裏ケース138の背面側には、主制御基板141が格納された主制御基板ケース142、演出インターフェース基板143、液晶インターフェース基板144、液晶制御基板145、ROM基板146等が格納された演出基板ケース147が着脱自在に装着されている。
また前枠3の裏側には、遊技盤16の裏側を開閉自在に覆う裏カバー148が着脱自在に装着されると共に、その上側に遊技球タンク149とタンクレール150とが、左右一側に払い出し手段32と払出通路151とが夫々装着されており、遊技球が第1大入賞口64a等の入賞口に入賞したとき、又は図外の自動球貸し機から球貸し指令があったときに、遊技球タンク149内の遊技球をタンクレール150経由で払い出し手段32により払い出し、その遊技球を払出通路151経由で上皿33に案内するようになっている。なお、裏カバー148は、透明な合成樹脂製で、演出基板ケース147の略全体と主制御基板ケース142の上部側の一部分とを後側から覆うように配置されている。また、タンクレール150の上側には、各種信号を外部のホール側コンピュータ等に出力するための複数の外部端子152を備えた外部端子基板152aが配置されている。
また、前枠3の裏側下部、即ち下部装着部15の裏側には基板装着台153が配置されており、この基板装着台153の背面側に、電源基板154が格納された電源基板ケース155、払出発射制御基板156が格納された払出発射基板ケース157が夫々着脱自在に装着されている。
また、前枠3の裏側には、情報表示用の貼付シートが複数貼付されている。即ち、外部端子基板152aの近傍の例えば背面側には、外部端子152の情報を表示する外部端子情報表示シールS22が貼付されている。また、裏カバー148の背面側には裏カバーの開放等に関する注意喚起シールS6が、電源基板ケース155の背面側には高温に関する注意喚起シールS7が夫々貼付されている。また、主制御基板ケース142の背面側には基板管理番号や基板開封情報を表示する主基板情報表示シールS23が貼付される等、各基板ケースには情報表示用の貼付シートが貼付されている。
続いて、当該遊技機の各部に貼付されている貼付シートについてその詳細を説明する。まず、情報表示用の貼付シートである注意喚起シールS1~S7について説明する。
注意喚起シール(注意喚起情報貼付シート)S1~S7は、注意喚起情報を表示するもので、図10に示すように、対象者(遊技ホール担当者又は遊技者)の注意を引くとともに当該貼付シートが注意を喚起するものであることを示すための第1表示部a1と、注意すべき内容を示す第2表示部a2とが設けられている(注意喚起情報を表示する注意喚起情報表示部)。第1表示部a1は、背景が黄色で、黒色の文字等が表示されており、第2表示部a2は、背景が黒色で、白色の文字等が表示されている。第1表示部a1には、第1注意記号s1と第2注意記号s2とが表示されている。第1注意記号s1は、黒色べた塗りの三角形の中に「!」の抜き文字(背景と同じ黄色)が配置された構成となっている。第2注意記号s2は、黒色のゴシック体よりなる「注意」の文字で構成されている。なお、注意喚起シールS1,S5,S6,S7は遊技ホール担当者を対象とし、その他の注意喚起シールS2,S3,S4は遊技者を対象としている。
注意喚起シールS1は、サイドユニット30の着脱作業に関して注意喚起を行うためのもので、図1~図3等に示すようにサイドユニット30の所定位置、例えば上面(透光性を有しない被貼付部)に貼付されており、図10(A)に示すように、横長の略矩形状に形成されるとともに上辺に沿って一定幅の領域が第1表示部a1、その下側の領域が第2表示部a2となっている。なお、この注意喚起シールS1を貼付する所定位置は、サイドユニット30の着脱作業時に視認可能な位置であって、遊技中の遊技者が正面視で視認不能または視認困難な位置であることが望ましい。第1表示部a1には、第1注意記号s1が左右両端側に1個ずつ表示され、それらの間の中央部に第2注意記号s2が表示されている。また第2表示部a2には、ゴシック体よりなる「ユニット交換作業時に側面の指挟みに注意して下さい。指挟み注意!」の横書き文字と、指挟みを示す絵記号とが何れも白色で表示されている。
注意喚起シールS2は、送風に関して注意喚起を行うためのもので、図1に示すようにサイドユニット30の前面側における送風手段28の近傍であって遊技者が視認可能な位置(透光性を有しない被貼付部)に貼付されており、図10(B)に示すように、横長の略矩形状に形成されるとともに左端側の所定幅の領域が第1表示部a1、その右側の領域が第2表示部a2となっている。第1表示部a1には、第1注意記号s1と第2注意記号s2とが左右に隣接した状態で表示されている。また第2表示部a2には、ゴシック体よりなる「風が出ますので注意してください。」の横書き文字が白色で表示されている。
注意喚起シールS3は、可動体の動作及び操作に関して注意喚起を行うためのもので、図1に示すようにサイドユニット30の前面側における枠第2可動体27の近傍であって遊技者が視認可能な位置(透光性を有しない被貼付部)に貼付されており、図10(C)に示すように、被貼付部の形状に合わせて縦長の略矩形状に形成されるとともに上部側領域が第1表示部a1、その下側の領域が第2表示部a2となっている。第1表示部a1には、第1注意記号s1と第2注意記号s2とが上下に隣接して表示されている。また第2表示部a2には、ゴシック体よりなる「ギミックの飛び出しや突然の可動や振動に注意して下さい。手や指の挟み込みに注意して下さい。」の縦書き文字が白色で表示されている。
注意喚起シールS4は、上部の可動体の動作や操作ボタン37の操作に関して注意喚起を行うためのもので、図1に示すように下装飾カバー36における操作ボタン37の近傍であって遊技者が視認可能な位置(透光性を有しない被貼付部)に貼付されており、図10(D)に示すように、横長の略矩形状に形成されるとともに上辺に沿って一定幅の領域が第1表示部a1、その下側の領域が第2表示部a2となっている。第1表示部a1には、注意喚起シールS1と同様、第1注意記号s1が左右両端側に1個ずつ表示され、それらの間の中央部に第2注意記号s2が表示されている。また第2表示部a2には、ゴシック体よりなる「頭上役物の飛出しに注意して下さい。破損の恐れがありますので、ボタンを強く押さないで下さい。」の横書き文字が白色で表示されている。
注意喚起シールS5は、金属部品によるケガに関して注意喚起を行うためのもので、図2に示すようにガラス扉7の背面の所定箇所、例えば下皿案内ユニット43b又はその近傍に貼付されており、図10(E)に示すように、横長の略矩形状に形成されるとともに上辺に沿って一定幅の領域が第1表示部a1、その下側の領域が第2表示部a2となっている。第1表示部a1には、注意喚起シールS1等と同様、第1注意記号s1が左右両端側に1個ずつ表示され、それらの間の中央部に第2注意記号s2が表示されている。また第2表示部a2には、ゴシック体よりなる「金属部品のエッジに注意して下さい。」の横書き文字が白色で表示されている。
注意喚起シールS6は、危険部位や裏カバー148の開放に関して注意喚起を行うためのもので、図4に示すように前枠3の裏側の所定箇所、例えば裏カバー148の背面側に貼付されており、図10(F)に示すように、横長の略矩形状に形成されるとともに上辺に沿って一定幅の領域が第1表示部a1、その下側の領域が第2表示部a2となっている。第1表示部a1には、注意喚起シールS1等と同様、第1注意記号s1が左右両端側に1個ずつ表示され、それらの間の中央部に第2注意記号s2が表示されている。また第2表示部a2には、ゴシック体よりなる「感電、エッジに注意して下さい。裏カバーの開放に注意して下さい。」の横書き文字が白色で表示されている。
注意喚起シールS7は、高温部位に関して注意喚起を行うためのもので、図4に示すように、所定温度(例えば50°C)以上の熱を発する電子部品を搭載する電源基板を収容する電源基板ケース155の背面側に貼付されており、図10(G)に示すように、横長の略矩形状に形成されるとともに上辺に沿って一定幅の領域が第1表示部a1、その下側の領域が第2表示部a2となっている。第1表示部a1には、注意喚起シールS1等と同様、第1注意記号s1が左右両端側に1個ずつ表示され、それらの間の中央部に第2注意記号s2が表示されている。また第2表示部a2には、ゴシック体よりなる「電源基板高温注意」の横書き文字が白色で表示されている。
以上の注意喚起シールS1~S7は、外形形状、大きさ、表示内容やレイアウトは夫々異なるものの、基本的構成、即ち印刷の版数や使用される色数、糊の配置等については全て共通となっている。なお、これらの注意喚起シールをむやみに配置すると注意喚起の効果が薄れるため、例えば高温注意の注意喚起シールS7は所定温度以上となる部位を備える基板ケース等にのみ貼付し、それ以外の基板ケース等には貼付しないなど、注意喚起シールは真に必要な部位に絞って貼付することが望ましい。
図11は、一例として注意喚起シールS1の基本的構成を示している。注意喚起シールS1は、図11(A),(B)に示すように、PET、紙等の素材よりなる白色の本体シートに対して、その表面(上面)側に、シルク印刷等により黄色(Y版)、黒色(K版)の2版で印刷を行い、また裏面側にはその全面に糊を付着させた全面糊層(糊版)が設けられている。各版(第1~3版)の態様は図11(a)~(c)のようになっている。このように、注意喚起シールS1~S7は、印刷の版数が3、印刷による色数(生地色の白色は除く)が2で、全面糊層が採用されており、その全面が非透明で且つ非透光性を有するものとする。
以上のように、注意喚起シールS1~S7は、部品を再利用する場合でも貼り替える可能性が低く、また注意喚起シールS1~S4は遊技者が、注意喚起シールS5~S7は遊技ホール担当者が夫々手で触れる可能性があるため、剥がしやすさよりも剥がれにくさ、及びコストを優先して全面糊層を採用している。なお、その意味では粘着力が比較的強い糊を使用することが望ましい。また、注意喚起シールS1~S7は透明部分を有していないため、透明度の高い糊を使用する必要はなく、その点でもコストを抑えることができる。
また、注意喚起シールS1~S7はあくまでも注意喚起を目的とするものであって、装飾を目的とするものではないから、色数や版数をなるべく少なくしてコストを抑えつつ、黒色と黄色/白色のコントラストによって人の目に付きやすくしている。また、複数(ここでは全て)の注意喚起シールS1~S7で使用する色数及び色の種類(黄色、黒色、白色)を共通化し、また共通の記号(第1注意記号s1及び第2注意記号s2)を使用し、しかもその色の組合せ(黄色、黒色、白色)を他の種類の貼付シート(後述する特定装飾貼付シートは除く)では使用しないことにより、注意喚起シールであることが一目で分かるようにしている。また、注意喚起シールS1~S7では、全体の色の組合せ(黄色、黒色、白色)だけでなく、第1表示部a1と第2表示部a2とに分けている点や、第1,第2表示部a1,a2における色配置についても共通化している。なお、第1表示部a1には第1,第2注意記号s1,s2のうちの何れか一方、例えば第1注意記号s1のみを表示してもよい。
続いて、装飾用の貼付シート(装飾貼付シート)である装飾シールS11~S16について説明する。なお図5,図9に示すように、装飾シールS11~S16は全て遊技盤16における遊技領域23内に配置されている。
装飾シールS11は、図9に示すように中央表示枠ユニット53における装飾枠93の上部前面側に形成された無色透明の被貼付部131に貼付されている。この装飾シールS11は、図12(A),(B)に示すように、PET等の素材よりなる無色透明の本体シートに対して、その裏面(底面)側に、シルク4版(CMYKカラー)+シルク白(100%)版+糊版による印刷が施されている。このように、装飾シールS11は、印刷の版数が6、印刷による色数が5となっている。
第1~4版は、夫々シアン(C)、マゼンタ(M)、黄色(Y)、黒色(K)で、それら三原色+黒色によってフルカラーのイラストが形成されている。もちろん、三原色のみで黒色を表現する場合には第4版(黒色)は省略してもよいが、三原色のみでは完全な黒色を表現することはできないので、独立した黒色の版を用いることが望ましい。
装飾シールS11に描かれているイラスト(装飾)は、図12(a)に示すように、平地とそこに生える樹木及びその後ろの山々よりなる第1装飾部161と、空に浮かぶ太陽とその両側の「SUN」の文字よりなる第2装飾部162とで構成されており、空にあたる部分については、第2装飾部162を除き、装飾が施されていない非装飾部163となっている。
第5版は、白(100%)により装飾の裏側から白打ちを行うもので、図12(b)に示すように、その領域は第1装飾部161の領域と一致しており、第2装飾部162、非装飾部163の領域には白打ちが行われないようになっている。この白100%による白打ちを行うと、その領域(ここでは第1装飾部161に対応する領域)は光を殆ど通さない状態(遮光率90%以上)となる。このように、白100%による白打ちが施された領域は、僅かな透光性を有しているものの、実質的に光を通さないものとして差し支えないので、本実施形態では非透光性(即ち遮光版)として説明する。この白打ちが行われない領域については、非装飾部163は無色透明のままとなり、第2装飾部162は透光性で、色の種類や濃淡に応じて有色透明又は有色不透明(ここでは有色不透明とする)となる。これにより、透明本体板50の後側に配置されているLED81a等の発光手段からの光は、透明な被貼付部131等を透過した後、第2装飾部162及び非装飾部163を透過する。
第6版は糊版で、この装飾シールS11の糊層は、図12(c)に示すように、糊が付着している糊部164と糊が付着していない糊なし部165とを有する部分糊層となっている。また糊部164は、透明シートの外周に沿う略一定幅の外周領域164a(図12(c)における一点鎖線の外側の領域)と、装飾が施された装飾部(第1装飾部161及び第2装飾部162)に対応する装飾領域164bとを結合した領域に形成されている。なお、この装飾シールS11では、装飾領域164bは非透明部でもある。
このように装飾シールS11では、外周に沿う外周領域164aと、装飾が施された装飾部161,162に対応する装飾領域164b(非透明部でもある)とを糊部164とし、それ以外の部分を糊なし部165とした部分糊層を採用しているため、糊の粘着力が同じでも、全面糊層を採用する場合と比較して全体としての貼付強度を抑制でき、また外周領域のみに糊部を設ける場合と比較して貼付の安定感を高めることができ、貼付シートの貼付強度を一定以上に保った上で、中央表示枠ユニット53を再利用する際の貼り替え時の作業性を高めることが可能である。また、外周領域164aを除き、非装飾部や透明部には糊が付着しないため、非装飾部、透明部の透光性、透明度を高く維持できる。
装飾シールS12は、図9に示すように中央表示枠ユニット53における装飾枠93の右部前面側に形成された無色透明の被貼付部132に貼付されている。この装飾シールS12は、図13(A),(B)に示すように、PET等の素材よりなる無色透明の本体シートに対して、その裏面(底面)側に、シルク4版(CMYKカラー)+シルク白(100%)版+黒押さえ版+シルク白(50%)版+糊版による印刷が施されており、更に第5版(シルク白100%)と第6版(黒押さえ)との間にはホログラムが配置されている。このように、装飾シールS12は、印刷の版数(ホログラムは含まない)が8、印刷による色数が6(シルク4版の黒色と黒押さえの黒色を同色、白100%と白50%を異なる色とした場合)となっている。
第1~4版は、夫々シアン(C)、マゼンタ(M)、黄色(Y)、黒色(K)で、それら三原色+黒色によってフルカラーのイラストが形成されている。装飾シールS12に描かれているイラスト(装飾)は、図13(a)に示すように、子供、蝶、トンボ、樹木よりなる第1装飾部171と、それらの背景部分である第2装飾部172とで構成されている。
また、第1装飾部171の領域内には、装飾が施されていない非装飾部173~175が設けられている。非装飾部(発光部)173は、普通図柄表示手段69を構成するLED(報知用の発光体)69a,69b、普通保留個数表示手段70を構成するLED(報知用の発光体)70a~70dに対応するもので、互いに近接した状態で配列された所定個数(6個)の円形領域で構成されている。非装飾部(発光部)174は、第2特別図柄表示手段72を構成する7セグLED(報知用の発光体)に対応するもので、1つの長方形領域で構成されている。非装飾部(発光部)175は、右打ち報知手段60を構成するLED(報知用の発光体)60aに対応するもので、1つの三角形領域で構成されている。
第5版及び第7版は、装飾の裏側から白打ちを行うもので、第5版は100%の白色が、第7版は50%の白色が用いられる。第5版(白打ち100%)の領域は、図13(b)に示すように非装飾部173~175を除く第1装飾部171の領域と一致しており、非装飾部173~175及び第2装飾部172の領域には100%の白打ちが行われないようになっている。この白(100%)による白打ちを行うと、その領域は光を殆ど通さない非透光性を示すものとする。第7版(白打ち50%)の領域は、図13(d)に示すように非装飾部(発光部)173~175の領域と一致している。この白(50%)による白打ちを行うと、その領域(非装飾部173~175)は透光性を有するが不透明となる(透光部、非透明部)。このように、第5版(白打ち100%)と第7版(白打ち50%)とは、同一色(白色)で透光率が異なっている。
第6版は、ホログラムの定着及び遮光用の黒押さえ版(遮光版)で、図13(c)に示すように非装飾部173~175を除く全領域に対応している。なお、ホログラムの層は転写等の任意の手法で形成されるが、非装飾部173~175に対応する領域については剥離されるようになっている。このように、装飾シールS12では略全面が非透光部となっており、僅かな透光部である非装飾部173~175についても、その後側には報知用の発光体が配置されているため、透明本体板50の後側に配置されているLED83a等の発光手段からの光は殆ど透過しない。
第8版は糊版で、この装飾シールS12の糊層は、図13(e)に示すように、糊が付着している糊部176と糊が付着していない糊なし部177とを有する部分糊層となっている。糊なし部177は、非装飾部173に対応する第1糊なし部177aと、非装飾部174に対応する第2糊なし部177bと、非装飾部175に対応する第3糊なし部177cとで構成され、それら第1~第3糊なし部177a~177c以外の全領域が糊部176となっている。
第1~第3糊なし部177a~177cは、夫々非装飾部173~175よりも若干広い領域となっており、第1糊なし部177aは、非装飾部173に対応する6個の円形領域が互いに連結して1つの領域(発光領域)を形成し、第3糊なし部177cは、非装飾部175の三角形領域を含む1つの円形領域を形成している。なお、第1糊なし部177aは、非装飾部173に個別に対応する複数(6個)の独立した領域としてもよい。
このように装飾シールS12では、普通図柄表示手段69を構成するLED69a,69b、普通保留個数表示手段70を構成するLED70a~70d、第2特別図柄表示手段72を構成する7セグLED、右打ち報知手段60を構成するLED60aに対応する領域を非装飾部173~175とし、その非装飾部173~175の領域に白(50%)による白打ちを施しているため、後側のLEDを目隠ししつつそのLEDからの光は透過させることができ、見栄えと発光による報知機能とを両立させることが可能である。また、非装飾部173~175に対応する領域は糊なし部177a~177cとなっているため、糊による透光性の低下を防止できる。また、第5版と第6版との間にホログラム層を配置しているため、白打ち100%(第5版)が施されていない領域、即ち背景部分である第2装飾部172の領域がキラキラと光を複雑に反射して立体的に見え、それによって第1装飾部171を浮かび上がらせるようになっている。
なお、7セグLEDに対応する非装飾部174については白打ち(50%)を行わず無色透明としてもよい。また、非装飾部173~175以外の領域にも糊なし部を設けてもよく、例えば外周に沿う外周領域+α(例えば白打ち100%の領域)を糊部としてもよい。
装飾シールS13は、図9に示すように中央表示枠ユニット53における装飾枠93の左部前面側に形成された無色透明の被貼付部133に貼付されている。この装飾シールS13は、図14(A),(B)に示すように、PET等の素材よりなる無色透明の本体シートに対して、その裏面(底面)側に、シルク4版(CMYKカラー)+シルク白(100%)版+シルク白(50%)版+糊版による印刷が施されている。このように、装飾シールS13は、印刷の版数が7、印刷による色数が6(白100%と白50%を異なる色とした場合)となっている。
第1~4版は、夫々シアン(C)、マゼンタ(M)、黄色(Y)、黒色(K)で、それら三原色+黒色によってフルカラーのイラストが形成されている。装飾シールS13に描かれているイラスト(装飾)は、図14(a)に示すように、蝶、トンボ、クワガタ、樹木よりなる第1装飾部181と、それらの背景部分である第2装飾部182とで構成されている。また、第1装飾部181の領域内には、装飾が施されていない非装飾部183が設けられている。非装飾部(発光部)183は、第1特別図柄表示手段71を構成する7セグLED(報知用の発光体)に対応するもので、1つの長方形領域で構成されている。
第5版及び第6版は、装飾の裏側から白打ちを行うもので、第5版は100%の白色が、第6版は50%の白色が用いられる。第5版(白打ち100%)の領域は、図14(b)に示すように非装飾部183を除く第1装飾部181の領域と一致しており、非装飾部183及び第2装飾部182の領域については100%の白打ちが行われないようになっている。この白(100%)による白打ちを行うと、その領域は光を殆ど通さない非透光性を示すものとする。第6版(白打ち50%)の領域は、図14(c)に示すように非装飾部183の領域(発光部)と一致している。この白(50%)による白打ちを行うと、その領域(非装飾部183)は、一定の透光性を有するが不透明となる(透光部、非透明部)。
また、白100%、白50%の何れの白打ちも行われない第2装飾部182は透光性を有し(透光部)、色の種類や濃淡に応じて有色透明(透明部)又は有色不透明(非透明部)となる。これにより、透明本体板50の後側に配置されているLED83a等の発光手段からの光は、透明な被貼付部133等を透過した後、第2装飾部182を透過する。なお、7セグLED(発光部)に対応する非装飾部(特定透光部)183の透光率は、第2装飾部(非特定透光部)182の透光率よりも小さくなっている。
第7版は糊版で、この装飾シールS13の糊層は、図14(d)に示すように、糊が付着している糊部184と糊が付着していない糊なし部185とを有する部分糊層となっている。また、糊部184は、透明シートの外周に沿う略一定幅の外周領域184a(図14(d)における一点鎖線の外側の領域)と、白打ち(100%)が施された非透光領域184bとを結合した領域に形成されている。なお、7セグLEDに対応する非装飾部183については、その少なくとも一部が透明シートの外周に沿う略一定幅の領域内にあったとしても、糊部184(外周領域184a)からは除外される。
このように装飾シールS13では、外周に沿う外周領域184aと、白打ち(100%)が施された非透光領域184bとを糊部184とし、それ以外の部分を糊なし部185とした部分糊層を採用しているため、糊の粘着力が同じでも、全面糊層を採用する場合と比較して全体としての貼付強度を抑制でき、また外周領域のみに糊部を設ける場合と比較して貼付の安定感を高めることができ、貼付シートの貼付強度を一定以上に保った上で、中央表示枠ユニット53を再利用する際の貼り替え時の作業性を高めることが可能である。また、外周領域184aを除き、透光領域である第2装飾部182には糊が付着しないため、透光部の透光性を高く維持できる。また、第1特別図柄表示手段71を構成する7セグLEDに対応する領域を非装飾部183とし、その非装飾部183の領域に白(50%)による白打ちを施しているため、後側のLEDを目隠ししつつそのLEDからの光は透過させることができ、見栄えと発光による報知機能とを両立させることが可能である。
また、非装飾部183に対応する領域は糊なし部185となっているため、糊による透光性の低下を防止できる。なお、7セグLEDに対応する非装飾部183については白打ち(50%)を行わず(即ち第6版を省略)、無色透明としてもよい。
装飾シールS14は、図9に示すように始動入賞ユニット54における入賞樋105の前面側に形成された無色透明の被貼付部134に貼付されている。この装飾シールS14は、図15(A),(B)に示すように、PET等の素材よりなる無色透明の本体シートに対して、その裏面(底面)側に、シルクマゼンタ(M)版+シルク黒色(K)版+シルク白(100%)版+糊版による印刷が施されている。このように、装飾シールS14は、印刷の版数が4、印刷による色数が3となっている。
第1版はマゼンタ(M)で、図15(a)に示すように透明シートの略中央に「夏」という文字を形成している。第2版は黒色(K)で、図15(b)に示すように「夏」という文字の縁取りを形成している。第3版は、白(100%)により装飾の裏側から白打ちを行うもので、図15(c)に示すように、その領域は第1,2版で形成された「夏」という文字の領域と一致している。この白(100%)による白打ちを行うと、その領域(ここでは「夏」の文字領域)は光を殆ど通さない非透光性を示すものとする。この白打ちが行われない周辺領域については無色透明のままとなる。
第4版は糊版で、この装飾シールS14の糊層は、図15(d)に示すように糊なし部を有しない全面糊層となっている。この装飾シールS14は面積が小さく、面積の大きい装飾シールS11~S13等と同様の部分糊層(外周領域+α(非透光部、装飾部、非透明部))を採用する場合には、糊部の領域は全面糊層の場合とさほど変わらないにも拘わらずコストが高くなるため、費用対効果の観点から全面糊層を採用している。もちろん、外周領域+α(装飾部、非透光部、非透明部)を糊部とし、又は外周領域のみを糊部とする部分糊層を採用してもよい。また、装飾シールS14を貼付する被貼付部134の後側にLEDを配置してもよい。
装飾シールS15は、図9に示すように大入賞ユニット55の前面側に形成された無色透明の被貼付部135に貼付されている。大入賞ユニット55内には、遊技球が通過する遊技球通過部(第2傾斜転動路121、振り分け案内通路119a、振り分け手段119等)と、遊技球が通過しない非通過部とが設けられており、装飾シールS15はそれら遊技球通過部と非通過部の前側に跨がって配置されている。なお、この装飾シールS15は、他の装飾シールS11~S14,S16とは異なり、その一部に一又は複数(ここでは4つ)の情報表示部を設けている(特定装飾貼付シート)。
また装飾シールS15は、図16(A),(B)に示すように、PET等の素材よりなる無色透明の本体シートに対して、その裏面(底面)側に、シルク4版(CMYKカラー)+シルク白(100%)版+糊版による印刷が施されている。このように、装飾シールS15は、印刷の版数が6、印刷による色数が5となっている。
第1~4版は、夫々シアン(C)、マゼンタ(M)、黄色(Y)、黒色(K)で、それら三原色+黒色によってフルカラーのイラスト(装飾)及び情報表示部が形成されている。装飾シールS15に描かれているイラスト(装飾)は、図16(a)に示すように、大入賞ユニット55における第2傾斜転動路121(図5参照)の前側の領域を挟んでその上側の第1装飾部191と下側の第2装飾部192とで構成されており、第2傾斜転動路(遊技球通過部)121の前側の領域は装飾が施されない第1非装飾部193となっている。第1装飾部191は、子供、蝶、樹木よりなる第1主要装飾部191aと、それらの背景部分である第1背景装飾部191bとで構成されている。第2装飾部192内には、振り分け案内通路(遊技球通過部)119a及び振り分け手段(遊技球通過部)119(図5参照)の前側に対応する第2非装飾部194と、「SUMMER VACATION」の文字を形成する文字装飾部192aとが設けられている。
ここで、文字装飾部192aを構成する「SUMMER VACATION」の文字列については、前半の「SUMMER」と後半の「VACATION」に分けて上下二段で表示されているが、全体として非水平に羅列されている。即ち、前半の「SUMMER」の文字列は右下がりの傾斜状に羅列され、後半の「VACATION」の文字列については、第2非装飾部194によって途中で分断され、最初の「VA」は上側の「SUMMER」に沿って右下がりの傾斜状に、残りの「CATION」は第2非装飾部194の下側に沿って略水平に羅列されている。このように、文字装飾部192aを構成する文字列は情報の表示ではなく装飾が目的であるため、読みやすさよりもデザイン性を重視し、少なくとも一部が非水平となるように崩して配置されている。
また装飾シールS15には、第1注意喚起情報表示部301、第2注意喚起情報表示部302、著作権情報表示部303、二次元コード表示部304の4つの情報表示部が、第2傾斜転動路121、振り分け案内通路119a等の遊技球通過部の前側を避けて夫々非通過部の前側に対応する所定位置(ここでは装飾シールS15の外周部近傍)に配置されている。
第1注意喚起情報表示部301は、遊技ホール担当者に向けて、遊技盤16の着脱作業及び清掃作業に関して注意喚起を行うための第1注意喚起情報を表示するもので、図16(a)に示すようにここでは装飾シールS15の右下部、即ち第2傾斜転動路121(図5参照)の下側の第2装飾部192における右端部近傍に配置されている。第1注意喚起情報表示部301は、図18(a)に示すように正方形に近い略矩形状に形成されるとともに上辺に沿って一定幅の領域が第1表示部a1、その下側の領域が第2表示部a2となっている。なお、第1,第2表示部a1,a2については、注意喚起シールS1~S7と同様、対象者(遊技ホールの担当者等又は遊技者)の注意を引くとともに当該情報表示部が注意を喚起するものであることを示す部分が第1表示部a1、注意すべき内容を示す部分が第2表示部a2となっている。
第1表示部a1は、背景が黄色で、黒色べた塗りの三角形の中に「!」の抜き文字(背景と同じ黄色)が配置された第1注意記号s1が左右両端側に1個ずつ表示され、それらの間の中央部に、黒色のゴシック体よりなる「注意」の文字で構成される第2注意記号s2が表示されている。また第2表示部a2は、背景が黒色で、白色のゴシック体よりなる「遊技盤を着脱する際は必ず電源をOFFにして下さい。清掃時には洗剤を使用しないで下さい。」の文字が横書き複数行で表示されている。ここで、第1注意喚起情報表示部301の注意喚起情報を構成する文字列は、装飾を目的とする文字装飾部192aと違って情報伝達を目的としているため、読みやすさを重視して略水平に羅列されている。以上のように、第1注意喚起情報表示部301では、使用する色数及び色の種類(黄色、黒色、白色)、使用する記号(第1注意記号s1及び第2注意記号s2)、第1表示部a1と第2表示部a2とに分けている点、第1,第2表示部a1,a2における色配置等を注意喚起シールS1~S7と共通化することにより、注意喚起情報であることが一目で分かるようにしている。
なお、第1注意喚起情報表示部301は、ガラス扉(開閉扉)7(図17に二点鎖線で示す)に設けられた窓孔24aよりも外側に配置されており、ガラス扉7を閉じた状態ではそのガラス扉7の一部に隠れて前側から視認できず、ガラス扉7を開いた状態で前側から視認可能となっている。この第1注意喚起情報表示部301は、遊技者向けではなく遊技ホール担当者向けの注意喚起情報を表示するものであり、しかもその注意喚起情報はガラス扉7を開いた状態で行う遊技盤16の着脱作業等に関するものであるため、上記のように構成することにより、対象者でない遊技者の目には入らないために見栄えがよく、注意喚起が必要な場合に限って対象者(遊技ホール担当者)に向けて適切に注意を喚起できるという利点がある。
第2注意喚起情報表示部302は、遊技者に向けて、LED等の光の凝視に関して注意喚起を行うための第2注意喚起情報を表示するもので、図16(a)に示すようにここでは装飾シールS15の下部、即ち第2傾斜転動路121(図5参照)の下側の第2装飾部192における下端部中央付近に配置されている。第2注意喚起情報表示部302は、図18(b)に示すように下辺側が遊技領域23の外縁(下縁)に沿って傾斜状に形成された横長の略台形状に形成されるとともに、左端側の所定幅の領域が第1表示部a1、その右側の領域が第2表示部a2となっている。
第1表示部a1は、背景が黄色で、黒色べた塗りの三角形の中に「!」の抜き文字(背景と同じ黄色)が配置された第1注意記号s1と、黒色のゴシック体よりなる「注意」の文字で構成される第2注意記号s2とが左右に隣接した状態で表示されている。また第2表示部a2は、背景が黒色で、白色のゴシック体よりなる「長時間、同じ光を近距離から凝視しないようにしてください。」の文字が横書き複数行で表示されている。ここで、第2注意喚起情報表示部302の注意喚起情報を構成する文字列は、装飾を目的とする文字装飾部192aと違って情報伝達を目的としているため、読みやすさを重視して略水平に羅列されている。以上のように、第2注意喚起情報表示部302では、第1注意喚起情報表示部301と同様、使用する色数及び色の種類(黄色、黒色、白色)、使用する記号(第1注意記号s1及び第2注意記号s2)、第1表示部a1と第2表示部a2とに分けている点、第1,第2表示部a1,a2における色配置等を注意喚起シールS1~S7と共通化することにより、注意喚起情報であることが一目で分かるようにしている。
なお、第2注意喚起情報表示部302は、ガラス扉(開閉扉)7に設けられた窓孔24aの内側に、その窓孔24aの縁部に沿って配置されており、ガラス扉7を閉じた状態でも、ガラス窓24を介して前側から視認可能となっている。この第2注意喚起情報表示部302は、遊技者向けの注意喚起情報を表示するものであるため、上記のように構成することで、遊技者が常時視認可能で、且つ見栄えの低下を最小限に抑えることができる。
著作権情報表示部303は、当該遊技機に関する著作権情報を表示するためのもので、図16(a)に示すようにここでは第2注意喚起情報表示部(特定情報表示部)302の上側近傍に配置されている。著作権情報表示部303は、図18(b)に示すように、「C」の文字を○で囲んだコピーライトマークと、当該遊技機で利用している著作物(例えばアニメ作品)や著作権者の名称等よりなる著作権情報とが、例えば黒色で横書きされている。ここで、著作権情報表示部303を構成する文字列(コピーライトマークを含む)は、装飾を目的とする文字装飾部192aと違って情報伝達を目的としているため、読みやすさを重視して略水平に羅列されている。なお、著作権情報表示部303を含む一定の領域は、背景が透明な透明背景領域305となっている。
二次元コード表示部304は、当該装飾シールS15の種類を示す情報を構成するQRコード(登録商標)その他の二次元コードを表示するもので、図16(a)に示すようにここでは装飾シールS15の左端部、即ち第2傾斜転動路121(図5参照)の下側の第2装飾部192における左上端部近傍に配置されている。また、二次元コード表示部304は、白色の背景に対して二次元コードが黒色で表示されているが、その背景部分が二次元コードの周囲に拡張されており、その拡張部分が、装飾等を排除した空白部となっている。この空白部を設けることで、二次元コードの周囲への埋没を防止して視認性を確保できるとともに読み取りエラー等を防止できる。この二次元コード表示部304は、コードリーダーによる読み取りの正確性を担保するため、非透光性の領域(後述する白打ち領域)内に配置することが望ましい。
なお、二次元コード表示部304は、読み取りを行う際に前側に遮蔽物がない位置に配置すればよく、読み取りを行うタイミング以外は前側に遮蔽物が存在して前側から視認できない位置に配置してもよい。例えば、大入賞ユニット55単体の状態(遊技盤16に装着される前の状態)で読み取りが行われる二次元コードの場合には、遊技盤16に装着した状態、或いはその遊技盤16を前枠3に装着した状態では前側から見えない位置に配置してもよい。また、遊技盤16単体の状態(前枠3に装着される前の状態)で読み取りが行われる二次元コードの場合には、遊技盤16を前枠3に装着した状態では前側から見えない位置に配置してもよい。また、ガラス扉7を開放した状態で読み取りが行われる二次元コードの場合には、ガラス扉7を閉じた状態ではそのガラス扉7の一部に隠れて前側から視認できず、ガラス扉7を開いた状態で前側から視認可能な位置に配置してもよい。
第5版は、白(100%)により装飾の裏側から白打ちを行うもので、その領域は、図16(b)に示すように、第1主要装飾部191aと、第2装飾部192における第2非装飾部194、文字装飾部192a及び透明背景領域305を除く領域と一致している。また、文字装飾部192aに対応する領域は、大きさの違う任意形状(ここでは円形)のドットを所定パターンで分布させることにより白打ち密度に濃淡を持たせた半白打ち領域となっている。この白(100%)による白打ちを行うと、その領域は光を殆ど通さない非透光性を示すものとする。このように、第1注意喚起情報表示部301、第2注意喚起情報表示部302、二次元コード表示部304に対応する領域は、白(100%)による白打ちが行われることにより、非透明で且つ非透光性を有している。
この白打ちが行われない領域については、第1非装飾部193及び第2非装飾部194は無色透明のままとなり、第1背景装飾部191bは透光性で色の種類や濃淡に応じて有色透明又は有色不透明となり、透明背景領域305は著作権情報表示部303の背景が無色透明となる。また、半白打ち領域である文字装飾部192aは、白打ちドット部分が非透光性となり、その隙間は、透光性で色の種類や濃淡に応じて有色透明又は有色不透明となる。このように、文字装飾部192aについては、透光率一定の白打ちを使用しつつ、実質的に透光率を変化させることが可能となる。
このように装飾シールS15では、第2傾斜転動路121、振り分け案内通路119a及び振り分け手段119(何れも遊技球通過部)の前側に対応する第1非装飾部193及び第2非装飾部194は透明部となっており、前側からこの透明部を介して遊技球の通過を視認可能である。また、大入賞ユニット55の後部側に配置されているLED125a等の発光手段からの光は、透明な被貼付部135等を透過した後、第1背景装飾部191b、第1非装飾部193、第2非装飾部194等を透過する。
なお、LED125aは、点発光を防止するべく、第1主要装飾部191aその他の非透光部に対応してその後側に配置することが望ましい。但し、それら非透光部のうち、第1注意喚起情報表示部301、第2注意喚起情報表示部302、二次元コード表示部304等の情報表示部については、情報の読み取りやすさを重視するため、その後側にはLED(発光手段)125aを配置しないことが望ましい。
第6版は糊版で、この装飾シールS15の糊層は、図16(c)に示すように糊が付着している糊部195と糊が付着していない糊なし部196とを有する部分糊層となっている。また糊部195は、透明シートの外周に沿う略一定幅の外周領域195a(図16(c)における一点鎖線の外側の領域)と、白打ち(100%)が施された領域(半白打ち領域である文字装飾部192aを除く)に対応する非透光領域195b(非透明部でもある)とを結合した領域に形成されている。なお、この装飾シールS15では、非透光領域195bは装飾領域の一部でもある。
このように装飾シールS15では、外周に沿う外周領域195aと、白打ち(100%)が施された領域の一部に対応する非透光領域195bとを糊部195とし、それ以外の部分を糊なし部196とした部分糊層を採用しているため、糊の粘着力が同じでも、全面糊層を採用する場合と比較して全体としての貼付強度を抑制でき、また外周領域のみに糊部を設ける場合と比較して貼付の安定感を高めることができ、貼付シートの貼付強度を一定以上に保った上で、大入賞ユニット55を再利用する際の貼り替え時の作業性を高めることが可能である。また、外周領域195aを除き、透光領域である第1背景装飾部191bは糊なし部196に対応しているため、透光性を高く維持できる。また、第1,第2非装飾部193,194に対応する領域(透明部)についても外周領域195aを除いて糊なし部196となっているため、糊による透明度の低下を防止でき、第2傾斜転動路121、振り分け案内通路119a、振り分け手段119内の遊技球に対する視認性を高く維持できる。
装飾シールS16は、図9に示すように普通入賞ユニット56の前面側に形成された無色透明の被貼付部136に貼付されている。この装飾シールS16は、図19(A),(B)に示すように、PET等の素材よりなる無色透明の本体シートに対して、その裏面(底面)側に、シルク4版(CMYKカラー)+シルク白(100%)版+糊版による印刷が施されている。このように、装飾シールS13は、印刷の版数が6、印刷による色数が5となっている。
第1~4版は、夫々シアン(C)、マゼンタ(M)、黄色(Y)、黒色(K)で、それら三原色+黒色によってフルカラーのイラストが形成されている。装飾シールS16に描かれているイラスト(装飾)は、図19(a)に示すように、てんとう虫、トンボよりなる第1装飾部201と、それらの背景部分である第2装飾部202とで構成されている。
第5版は、白(100%)により装飾の裏側から白打ちを行うもので、図19(b)に示すようにその領域は第1装飾部201と一致している。この白(100%)による白打ちを行うと、その領域は光を殆ど通さない非透光性を示すものとする。この白打ちが行われない第2装飾部202の領域については、透光性で色の種類や濃淡に応じて有色透明又は有色不透明となる。
第4版は糊版で、この装飾シールS16の糊層は、図19(c)に示すように糊なし部を有しない全面糊層となっている。この装飾シールS16は細長状で面積も比較的小さく、他の装飾シールS11~S13,S15等と同様の部分糊層(外周領域+α(非透光部、装飾部、非透明部))を採用する場合には、糊部の領域は全面糊層の場合とさほど変わらないにも拘わらずコストは高くなるため、費用対効果の観点から全面糊層を採用している。もちろん、外周領域+α(装飾部、非透光部、非透明部)を糊部とし、又は外周領域のみを糊部とする部分糊層を採用してもよい。また、装飾シールS16を貼付する被貼付部136の後側にLEDを配置してもよい。
なお、以上の装飾シールS11~S16で使用する糊の粘着力は、上述した注意喚起シールS1~S7、及び後述する性能情報表示シールS21、外部端子情報表示シールS22、主基板情報表示シールS23等で使用する糊の粘着力よりも弱くしている。これにより、張り替え作業がより容易になるとともに、糊残りを生じにくくすることができる。
続いて、情報表示用の貼付シートである性能情報表示シールS21、外部端子情報表示シールS22、主基板情報表示シールS23について説明する。性能情報表示シールS21は、当該遊技機の性能情報を表示するもので、図5,図8に示すように、遊技盤16における遊技領域23の外側の所定位置、例えば第3レール部材51cの下部前面側に貼付されており、図20(A)に示すように、第3レール部材51cの形状に合わせて上縁側が右上がりの傾斜状に形成された横長の台形状に形成され、当該遊技機の型式名211の他、賞球数情報212、大当り確率情報213、二次元コード214等が、白地に黒色の文字等で表示されている。
この性能情報表示シールS21は、図21(A),(B)に示すように、PET、紙等の素材よりなる白色の本体シートに対して、その表面(上面)側に、シルク印刷等により黒色(K版)の1版(1色)で印刷を行い、また裏面側にはその全面に糊を付着させた全面糊層(糊版)が設けられている。各版(第1,2版)の態様は図21(a),(b)のようになっている。このように性能情報表示シールS21は、印刷の版数が2、印刷による色数(生地色の白色は除く)が1で、全面糊層が採用されており、その全面が非透明で且つ非透光性を有するものとする。なお、性能情報表示シールS21の後側にはLEDは配置されていない。
この性能情報表示シールS21は、遊技機の性能情報を表示しているため、部品を再利用する場合には貼り替える可能性があるが、装飾を目的とするものではなく、また遊技領域23の外側に配置されていることから、本実施形態ではコスト等を優先して全面糊層を採用している。また、情報の見やすさが担保されればよく、見栄えは重視されないため、版数や色数をなるべく少なくしてコストを抑えている。
外部端子情報表示シールS22は、外部端子に関する情報を表示するもので、図4に示すように前枠3の裏側における外部端子基板152aの近傍(透光性を有しない被貼付部)に貼付されており、図20(B)に示すように、外部端子基板152aに対応するように横長矩形状に形成され、複数個(12個)の外部端子152毎に、端子色とそれに対応する出力信号の種類等が、黄色地に黒色の文字等で表示されている。なお、12個の外部端子152のうち、左側の2個が払出発射制御基板156の制御下にある第1外部端子、残りの10個が主制御基板141の制御下にある第2外部端子となっているため、前枠3に貼付されているこの外部端子情報表示シールS22には、2個の第1外部端子に対しては「賞球」,「扉・枠開放」等の具体的な出力信号の種類が表示され、残り10個の第2外部端子に対しては出力信号の種類ではなく「情報端子1」~「情報端子10」等の端子番号が表示されている。第2外部端子から出力される出力信号の種類についての情報は、遊技盤16上の任意の位置、例えば主制御基板ケース142の背面側に貼付される外部端子情報表示シール(図示省略)に表示される。
外部端子情報表示シールS22は、図22(A),(B)に示すように、PET、紙等の素材よりなる黄色の本体シートに対して、その表面(上面)側に、シルク印刷等により黒色(K版)の1版(1色)で印刷を行い、また裏面側にはその全面に糊を付着させた全面糊層(糊版)が設けられている。各版(第1,2版)の態様は図22(a),(b)のようになっている。このように外部端子情報表示シールS22は、印刷の版数が2、印刷による色数(生地色の黄色は除く)が1で、全面糊層が採用されており、その全面が非透明で且つ非透光性を有するものとする。なお、外部端子情報表示シールS22の後側にはLEDは配置されていない。
この外部端子情報表示シールS22は、前枠3側に貼付されており、払出発射制御基板156の制御下にある第1外部端子の情報を表示するものであるため、張り替えの可能性は低く、従って本実施形態ではコストや剥がれにくさを優先して全面糊層を採用している。また、情報の見やすさが担保されればよく、見栄えは重視されないため、版数や色数をなるべく少なくしてコストを抑えている。
主基板情報表示シールS23は、主制御基板141に関する情報を表示するもので、図4に示すように透明な主制御基板ケース142の背面側に貼付されており、図20(C)に示すように、透明シートにより略矩形状に形成されている。この主基板情報表示シールS23には、主基板管理番号等を表示するための管理番号表示エリア221と、開封者と開封年月日とを記入するための複数組の開封情報記入エリア222とが白色べた塗りの領域として形成されており、管理番号表示エリア221の近傍には「主基板管理番号」の文字が、開封情報記入エリア222の近傍には開封順を示す番号と「開封者」,「開封年月日」の文字が夫々黒色で表示されている。
主基板情報表示シールS23は、図23(A),(B)に示すように、PET等の素材よりなる無色透明の本体シートに対して、その表面(上面)側に、シルク印刷等により白色(100%)で印刷を行い、また裏面側には黒色(K版)の印刷と、全面に糊を付着させた全面糊層(糊版)が設けられている。各版(第1~3版)の態様は図23(a)~(c)のようになっている。このように本実施形態では、開封情報記入エリア222には後から手書き等により情報が記入されることを考慮して、開封情報記入エリア222等を構成する白色(100%)の版を本体シートの表面(上面)側に配置している。なお、管理番号表示エリア221には、後に行われる別工程で機種毎の主基板管理番号等が印刷される。このように主基板情報表示シールS23は、印刷の版数が3、印刷による色数が2で、全面糊層が採用されており、その少なくとも一部が透光性を有し、更にその少なくとも一部が透明となっている。
この主基板情報表示シールS23は、遊技機本体の裏側の主制御基板ケース142に貼付されており、主制御基板141に関する情報を表示するものであるため、張り替えの可能性は低く、従って本実施形態ではコストや剥がれにくさを優先して全面糊層を採用している。また、装飾を目的とするものではなく、情報の見やすさが担保されればよいため、版数や色数をなるべく少なくしてコストを抑えている。なお、主基板情報表示シールS23の後側にはLEDは配置されていないが、後側の基板に実装された電子部品が見えるように透明のシートを採用している。
以上説明したように、本パチンコ機では、裏面に糊層を有する装飾シール(貼付シート)S11~S16を、透明な被貼付部131~136に夫々貼付しているが、それら装飾シールS11~S16のうち、装飾シールS11~S13,S15については、糊層に、糊が付着している糊部と付着していない糊なし部とを設けている。そして、装飾シールS11については、図12に示すように、透明部、透光部、非装飾部に対応する領域の少なくとも一部に糊なし部を設け、貼付シートの外周に沿う領域と、非透明部、非透光部、装飾部に対応する領域との少なくとも一部に糊部を設けている。また、装飾シールS12については、図13に示すように、透光部、非装飾部に対応する領域の少なくとも一部に糊なし部を設けている。また、装飾シールS13については、図14に示すように、透光部、非装飾部に対応する領域の少なくとも一部に糊なし部を設け、貼付シートの外周に沿う領域と、非透光部、装飾部に対応する領域との少なくとも一部に糊部を設けている。また、装飾シールS15については、図16に示すように、透明部、透光部、非装飾部に対応する領域の少なくとも一部に糊なし部を設け、貼付シートの外周に沿う領域と、非透明部、非透光部、装飾部に対応する領域との少なくとも一部に糊部を設け、遊技球が通過する遊技球通過部、即ち第2傾斜転動路121、振り分け案内通路119a及び振り分け手段119の前側に透明部を配置している。
また、装飾シールS12については、普通図柄表示手段69を構成するLED(報知用の発光体)69a,69b、普通保留個数表示手段70を構成するLED(報知用の発光体)70a~70d、第2特別図柄表示手段72を構成する7セグLED(報知用の発光体)、右打ち報知手段60を構成するLED(報知用の発光体)60aに対応する非装飾部(発光部)173~175を設け、その非装飾部(発光部)173~175に対応する領域を透光部として糊なし部を設けている。装飾シールS13についても同様に、第1特別図柄表示手段71を構成する7セグLED(報知用の発光体)に対応する非装飾部(発光部)183を設け、その非装飾部(発光部)183に対応する領域を透光部として糊なし部を設けている。
また、装飾シールS11~S13,S15(装飾用の第1貼付シート)は、糊が付着している糊部と付着していない糊なし部とを有する部分糊層を有しているのに対し、性能情報表示シールS21、外部端子情報表示シールS22、主基板情報表示シールS23(何れも情報表示用の第2貼付シート)は、糊なし部を有しない全面糊層を有している。
また、装飾シールS11~S13,S15(遊技領域内の被貼付部に貼付される第1貼付シート)は、糊が付着している糊部と付着していない糊なし部とを有する部分糊層を有しているのに対し、注意喚起シールS1~S7、性能情報表示シールS21、外部端子情報表示シールS22、主基板情報表示シールS23(何れも遊技領域外の貼付部に貼付される第2貼付シート)は、糊なし部を有しない全面糊層を有している。
また、装飾シールS11~S13,S15(遊技機本体の表側の被貼付部に貼付される第1貼付シート)は、糊が付着している糊部と付着していない糊なし部とを有する部分糊層を有しているのに対し、注意喚起シールS5~S7、外部端子情報表示シールS22、主基板情報表示シールS23(何れも遊技機本体の裏側の貼付部に貼付される第2貼付シート)は、糊なし部を有しない全面糊層を有している。
また、装飾シールS11,S15(透明部を有する第1貼付シート)は、糊が付着している糊部と付着していない糊なし部とを有する部分糊層を有しているのに対し、注意喚起シールS1~S7、性能情報表示シールS21、外部端子情報表示シールS22(何れも透明部を有しない第2貼付シート)は、糊なし部を有しない全面糊層を有している。
また、装飾シールS11~S13,S15(透光部を有する第1貼付シート)は、糊が付着している糊部と付着していない糊なし部とを有する部分糊層を有しているのに対し、注意喚起シールS1~S7、性能情報表示シールS21、外部端子情報表示シールS22(何れも透光部を有しない第2貼付シート)は、糊なし部を有しない全面糊層を有している。
また、装飾シールS11~S13,S15(遊技者が触れることができない被貼付部に貼付される第1貼付シート)は、糊が付着している糊部と付着していない糊なし部とを有する部分糊層を有しているのに対し、注意喚起シールS1~S4(遊技者が触れることが可能な被貼付部に貼付される第2貼付シート)は、糊なし部を有しない全面糊層を有している。
また、糊層の粘着力は、装飾シールS11~S13,S15(装飾用の第1貼付シート)よりも性能情報表示シールS21、外部端子情報表示シールS22、主基板情報表示シールS23(何れも情報表示用の第2貼付シート)の方が強く、装飾シールS11~S13,S15(遊技領域内の被貼付部に貼付される第1貼付シート)よりも注意喚起シールS1~S7、性能情報表示シールS21、外部端子情報表示シールS22、主基板情報表示シールS23(何れも遊技領域外の貼付部に貼付される第2貼付シート)の方が強く、装飾シールS11~S13,S15(遊技機本体の表側の被貼付部に貼付される第1貼付シート)よりも注意喚起シールS5~S7、外部端子情報表示シールS22、主基板情報表示シールS23(何れも遊技機本体の裏側の貼付部に貼付される第2貼付シート)の方が強く、装飾シールS11,S15(透明部を有する第1貼付シート)よりも注意喚起シールS1~S7、性能情報表示シールS21、外部端子情報表示シールS22(何れも透明部を有しない第2貼付シート)の方が強く、装飾シールS11~S13,S15(透光部を有する第1貼付シート)よりも注意喚起シールS1~S7、性能情報表示シールS21、外部端子情報表示シールS22(何れも透光部を有しない第2貼付シート)の方が強く、装飾シールS11~S13,S15(遊技者が触れることができない被貼付部に貼付される第1貼付シート)よりも注意喚起シールS1~S4(遊技者が触れることが可能な被貼付部に貼付される第2貼付シート)の方が強くなっている。
また、装飾シールS11~S13,S15(第1貼付シート)と、それよりも面積が小さい装飾シールS14,S16とを比較すると、後者の方が使用する色数、印刷の版数が少なくなっている。また前者では、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック、ホワイトの5色以上の色数で印刷されている。
また、装飾シールS11~S16(透光性を有する被貼付部に貼付される第1貼付シート)と、注意喚起シールS1~S4、外部端子情報表示シールS22(透光性を有しない被貼付部に貼付される第2貼付シート)とを比較すると、後者の方が使用する色数、印刷の版数が少なくなっている。装飾シールS15では、透光性を有する被貼付部135の後側にLED125aを配置し、装飾シールS15のカラー印刷領域の少なくとも一部、即ち第1背景装飾部191b等を透光性として、後側のLED125aからの光を透過するようになっている。また、装飾シールS12,S13では、同一色で透光率の異なる複数の版(白100%,白50%)を使用している。
また、装飾シールS11~S16(装飾用の第1貼付シート)と、注意喚起シールS1~S7、性能情報表示シールS21、外部端子情報表示シールS22、主基板情報表示シールS23(何れも情報表示用の第2貼付シート)とを比較すると、後者の方が使用する色数、印刷の版数が少なくなっている。また、複数種類の注意喚起シールS1~S7で、使用する色数(ここでは3)及び色の種類(黄色、黒色、白色)を同じにしている。
また、形状及び/又は表示される注意喚起情報の内容が異なる複数種類の注意喚起シール(注意喚起用貼付シート)S1~S7は、色数が同じで共通の記号(第1注意記号s1,第2注意記号s2)を使用している。また、それら注意喚起シールS1~S7で使用される色の組合せ(黄色、黒色、白色)は、その他の貼付シートでは使用されていない。また、注意喚起シールS1~S4は、遊技者が触れることが可能な被貼付部に貼付されるとともに、糊が略全面に付着している全面糊層を有している。
また、装飾シール(装飾貼付シート)S11~S16のうちの装飾シール(特定装飾貼付シート)S15については、その一部に情報表示部、即ち第1注意喚起情報表示部301、第2注意喚起情報表示部302、著作権情報表示部303、二次元コード表示部304を設けている。このように、装飾シールに情報表示部を設けることで、装飾や注意喚起等の複数の目的を達成しつつ装飾シールの数を少なくすることができ、コスト削減が可能となる。
装飾シール(特定装飾貼付シート)S15を、遊技球が通過する遊技球通過部と通過しない非通過部の前側に跨がって配置するとともに、情報表示部を非通過部に対応する位置に配置し、情報表示部の後側にはLED(発光手段)125aを配置しないように構成している。また、装飾シール(特定装飾貼付シート)S15における情報表示部を、装飾シールS15における外周部近傍に配置し、装飾を情報表示部よりも内側に配置している。
また、装飾シール(特定装飾貼付シート)S15においては、注意喚起情報表示部である第1注意喚起情報表示部301及び第2注意喚起情報表示部302の他、二次元コード表示部304に対応する領域を非透明としている。二次元コード表示部304は、装飾シール(特定装飾貼付シート)S15の種類を示す情報を構成している。また二次元コード表示部304は、二次元コードと、二次元コードの周囲に設けられた空白部とを有している。
また、遊技ホール担当者向けの注意喚起情報を表示する第1注意喚起情報表示部301を、ガラス扉(開閉扉)7を閉じた状態では前側から視認できず、ガラス扉7を開いた状態で前側から視認可能な位置に配置している。この第1注意喚起情報表示部301には、ガラス扉7を開いた状態で遊技ホール担当者が行う作業に関する注意喚起情報を表示している。一方、遊技者向けの注意喚起情報を表示する第2注意喚起情報表示部302については、ガラス扉7を閉じた状態で前側から視認可能な位置に配置している。
装飾シール(特定装飾貼付シート)S15における注意喚起情報表示部と、注意喚起シール(注意喚起情報貼付シート)S1等における注意喚起情報表示部は、色数が同じで共通の記号を使用している。また、注意喚起シール(注意喚起情報貼付シート)S1等は、所定色(白色)の非透明シートに対して印刷され、装飾シール(特定装飾貼付シート)S15は、無色の透明シートに対して印刷されている。
装飾シール(特定装飾貼付シート)S15は、遊技球が通過する遊技球通過部と通過しない非通過部の前側に跨がって配置するとともに、著作権情報表示部303を非通過部に対応する位置に配置し、著作権情報を構成する文字列は略水平に配置し、装飾を構成する文字列は少なくとも一部を非水平に配置している。また装飾シール(特定装飾貼付シート)S15は、著作権情報表示部303を、著作権情報とは異なる種類の情報を表示する第2注意喚起情報表示部(特定情報表示部)302の近傍に配置している。装飾シール(特定装飾貼付シート)S15は、少なくとも著作権情報表示部303の背景を透明としている。
図24及び図25は本発明の第2の実施形態を例示し、第1の実施形態を一部変更して、遊技盤16における透明本体板50よりも後側に装飾シール(装飾シート)S17を配置した例を示している。なお、本実施形態が第1の実施形態と異なるのは、新たに装飾シールS17を追加した点と、その装飾シールS17を貼付するための被貼付部を後部支持部材(所定部材)74上に設けた点のみである。以下、第1の実施形態との相違点を中心に説明する。
装飾シールS17は、その少なくとも一部に装飾が施される装飾貼付シート(装飾シート)であるとともに、装飾シールS15と同様、その一部に一又は複数(ここでは1つ)の情報表示部を設けた特定装飾貼付シート(特定装飾シート)でもあり、図24(a),(b)に示すように、透明本体板50の背面側の後部支持部材74に形成された無色透明の被貼付部311に貼付されている。
被貼付部311は、後部支持部材74の後壁部75における上部前面側に設けられ、透明本体板50と略平行な平面状に形成されており、その前方には、装飾シールS11が貼付された被貼付部131と、その上側に配置される上部球通路312とが位置している。なお、上部球通路312は、右流下経路95b側を狙っていわゆる右打ちされた遊技球を右流下経路95bまで案内する球通路であり、遊技領域23の上部側に沿って、第1レール部材(遊技部品)51aと中央表示枠ユニット(遊技部品)53の装飾枠93との間(遊技部品が配置されていない位置)に正面視略円弧状に形成されている。なお、図24(b)の例では、被貼付部311は透明本体板50の後方に大きく離間して配置されているが、被貼付部311と透明本体板50との間の距離は任意であり、例えば被貼付部311を透明本体板50の背面に近接又は略当接する位置に配置してもよい。
装飾シールS17は、図25(A),(B)に示すように、PET等の素材よりなる無色透明の本体シートに対して、その裏面(底面)側に、シルク4版(CMYKカラー)+シルク白(100%)版+糊版による印刷が施されている。このように、装飾シールS17は、印刷の版数が6、印刷による色数が5となっている。
第1~4版は、夫々シアン(C)、マゼンタ(M)、黄色(Y)、黒色(K)で、それら三原色+黒色によってフルカラーのイラスト(装飾)及び情報表示部が形成されている。装飾シールS17に描かれているイラスト(装飾)は、図25(a)に示すように、雲を表す第1装飾部313と、それらの背景部分である空を表す第2装飾部314とで構成されている。なお、この装飾シールS17のイラスト(装飾)は、その少なくとも一部が、図24(a)に示すように、前側に配置されている装飾シールS11における非装飾部163(図12参照)の後側に対応してその背景を構成している。
また装飾シールS17には、注意喚起情報表示部(情報表示部)315が、上部球通路(遊技球通過部)312の後側に対応する位置に配置されている。注意喚起情報表示部315は、遊技ホール担当者に向けて、遊技盤16の着脱作業に関して注意喚起を行うためのもので、例えば上部球通路312に沿って細長略円弧状に形成されるとともに、図24(c)に示すように、左端側の所定幅の領域が第1表示部a1、その右側の領域が第2表示部a2となっている。
第1表示部a1は、背景が黄色で、黒色べた塗りの三角形の中に「!」の抜き文字(背景と同じ黄色)が配置された第1注意記号s1と、黒色のゴシック体よりなる「注意」の文字で構成される第2注意記号s2とが左右に隣接した状態で表示されている。また第2表示部a2は、背景が黒色で、白色のゴシック体よりなる「遊技盤を着脱する際は必ず電源をOFFにして下さい。」の文字が例えば一列状に表示されている。このように、注意喚起情報表示部315では、第1,第2注意喚起情報表示部301,302と同様、使用する色数及び色の種類(黄色、黒色、白色)、使用する記号(第1注意記号s1及び第2注意記号s2)、第1表示部a1と第2表示部a2とに分けている点、第1,第2表示部a1,a2における色配置等を注意喚起シールS1~S7と共通化することにより、注意喚起情報であることが一目で分かるようにしている。
なお、注意喚起情報表示部315は、ガラス扉(開閉扉)7に設けられた窓孔24aの内側に、その窓孔24aの縁部に沿って配置されており、ガラス扉7を閉じた状態でも、透明本体板50とガラス窓24とを介して前側から視認可能となっている。
第5版は、白(100%)により装飾の裏側から白打ちを行うもので、図25(b)に示すようにその領域は第1装飾部313,第2装飾部314及び注意喚起情報表示部315と一致している(即ちここでは全面)。この白(100%)による白打ちを行うと、その領域は光を殆ど通さない非透光性を示すものとする。
第6版は糊版で、この装飾シールS17の糊層は、図25(c)に示すように、糊が付着している糊部321と糊が付着していない糊なし部322とを有する部分糊層となっている。また、糊部321は、透明シートの外周に沿う略一定幅の外周領域に形成されており、それよりも内側の領域は全て糊なし部322となっている。
以上説明したように、装飾シールは透明本体板50の後側に配置してもよい。また、装飾シール(装飾貼付シート)のうち、情報表示部を設けた特定装飾貼付シートを透明本体板50の後側に配置する場合、情報表示部を、遊技球が通過する球通路(上部球通路312)の後側に配置してもよい。情報表示部を遊技球通過部の後側に配置すれば、情報表示部が遊技球の視認性を妨げることはなく、また情報表示部が必要以上に目立つことがないため見栄えが極端に低下することもない。
なお本実施形態では、遊技球通過部の後側に配置する情報表示部を、遊技ホール担当者向けの注意喚起情報表示部としたが、それ以外の情報表示部、例えば遊技者向けの注意喚起情報表示部を遊技球通過部の後側に配置してもよい。
図26は本発明の第3の実施形態を例示し、第1,第2の実施形態における装飾シールS11を一部変更して、光沢を有する光沢版を設けた例を示している。本実施形態が第1,第2の実施形態と異なるのは、装飾シールS11に光沢版を追加した点のみである。
図26は、第1の実施形態に係る図12に対応するもので、シルク4版(CMYKカラー)とシルク白(100%)版との間に、銀色等のパスタ光沢版(新たな第5版)が配置されている。なお、光沢版以外の版の態様については第1の実施形態と共通である。このように、本実施形態の装飾シールS11では、印刷の版数が7、印刷による色数が6(光沢を含む)となっている。
第5版(光沢版)の領域(光沢領域)は、第2装飾部162の領域と一致している。即ち、第2装飾部162の後側に光沢層が配置される。これにより、第2装飾部162の領域では、その色のまま光沢感が付加され、光を反射してキラキラ光るような見え方となる。
なお、光沢版はカラー版よりも上面側に配置してもよい。この場合、光沢領域についてはその後側の色が隠蔽される。また、パスタ光沢版以外の特殊版、例えばチジミ版、シボ版等を用いてもよい。
続いて、本発明の第4の実施形態を図面に基づいて詳述する。図29~図37は本発明をパチンコ機に採用した第4の実施形態を例示している。図29において、遊技機本体501は、矩形状の外枠502と、この外枠502の前側に左右一側、例えば左側のヒンジ503により開閉自在に枢着された前枠504とを備えている。前枠504の前側には、遊技盤505等が上部側に、遊技盤505の前側の遊技領域505aに向けて遊技球を発射する発射手段506等が下部側にそれぞれ配置され、また遊技盤505等の前側に対応してガラス扉507が、発射手段506等の前側に対応して前面板508がそれぞれヒンジ503と同じ側のヒンジ509により開閉自在に枢支されている。なお、ガラス扉507と前面板508は一体的に開閉可能な構成としてもよい。
前面板508の前側には、払い出し手段(図示省略)から払い出された遊技球を貯留して発射手段506に供給する上皿510が上部側に配置され、またその上皿510の下側には、例えば上皿510が満杯のときにその余剰球を貯留する下皿511が左端側に、発射手段506を作動させるための発射ハンドル512が右端側に夫々設けられている。更に、例えば上皿510等を前側から覆う上皿カバー513上には、遊技者が押下操作可能な演出ボタン(所定操作手段)514等が設けられている。
遊技盤505の前面側には、発射手段506から発射された遊技球を案内するガイドレール515が環状に装着されると共に、そのガイドレール515の内側の遊技領域505aに、センターケース517、普通図柄始動手段518、特別図柄始動手段519、大入賞手段520、普通入賞手段521等の各種遊技部品が配置されている。
センターケース517は、例えば遊技領域505aの略中央に配置されており、液晶式等の画像表示手段522に対応する略矩形状の表示窓523を備え、その表示窓523を取り囲む装飾枠524上に、普通図柄表示手段525、特別図柄表示手段526、普通保留個数表示手段527、第1特別保留個数表示手段528等の各種表示手段の他、ステージ529、可動演出手段530等が設けられている。
ステージ529は、画像表示手段522の下部前側に左右方向に配置されており、センターケース517の側部、例えば左側に設けられたワープ入口529aに流入した遊技球を自由に転動させた後、例えば左右方向中央の中央落下部又はその左右両側の側部落下部から前側に落下させるようになっている。
可動演出手段530は、可動体531と、この可動体531を移動可能に支持する可動体案内手段532と、可動体531を駆動する駆動手段533とを備えている。可動体531には、任意の装飾体(ここでは当該遊技機のタイトルである「カッパ伝説」の文字)が例えば立体的に形成されており、後側(又は内部)に配置されたLED571が点灯することによって所定部位(ここでは「カッパ伝説」の文字部分)が任意色で発光するようになっている。
可動体案内手段532は、可動体531を画像表示手段522の表示画面522aの前面側に沿って所定方向、例えば上下方向に移動可能な状態で支持するもので、画像表示手段522の表示画面522aの左右両側に沿って上下方向に配置された一対の案内レール534を備え、それら各案内レール534によって可動体531の左右両端部が上下方向移動可能に支持されている。この可動体案内手段532により、可動体531は、画像表示手段522の上側の上部位置と、画像表示手段522の前側の下部位置との間で上下方向に移動可能であり、通常時は原点位置である上部位置に保持されている。
駆動手段533は、例えばステッピングモータで構成され、装飾枠524の後側に配置されており、図示しないベルト等を介して可動体531を所定の動作パターンに従って上下方向に移動させることが可能となっている。
普通図柄始動手段518は、普通図柄表示手段525による図柄変動を開始させるためのもので、遊技球が通過可能な通過ゲートにより構成され、センターケース517の左側に配置されており、遊技球の通過を検出可能な遊技球検出手段(図示省略)を備えている。
普通図柄表示手段525は、普通図柄を変動表示するためのもので、複数個の普通図柄(例えば「○」「×」の2種類)に対応する複数個の発光体(例えばLED)を備え、普通図柄始動手段518が遊技球を検出することに基づいてそれら複数の発光体が所定順序で発光するように点滅して、普通図柄始動手段518による遊技球検出時に取得された普通乱数情報に含まれる当り判定乱数値が予め定められた当り判定値と一致する場合には当り態様(所定態様)に対応する例えば「○」側の発光体が点灯し、それ以外の場合にははずれ態様に対応する例えば「×」側の発光体が点灯して停止する。
普通図柄始動手段518による遊技球検出時に取得された普通乱数情報は、予め定められた上限個数、例えば4個を限度として保留記憶され、普通図柄表示手段525による図柄変動が開始される毎に順次消化される。普通乱数情報の記憶個数(普通保留個数)は普通保留個数表示手段527等によって遊技者に報知される。
特別図柄始動手段519は、特別図柄表示手段526による図柄変動を開始させるためのもので、例えば上下2つの始動入賞手段519a,519bと、下始動入賞手段519bを開閉する開閉手段536と、始動入賞手段519a,519bに入賞した遊技球を夫々検出する遊技球検出手段(図示省略)とを備え、例えばセンターケース517の下側に配置されている。上始動入賞手段519aは開閉手段等を有しない非開閉式入賞手段で、ステージ529の中央落下部の真下に上向き開口状に配置されている。下始動入賞手段519bは、開閉手段536により遊技球が入賞可能な開状態と入賞不可能(又は開状態よりも入賞困難)な閉状態とに切り換え可能な開閉式入賞手段で、上始動入賞手段519aの下側に配置されており、普通図柄表示手段525の変動後の停止図柄が当り態様となった場合に発生する普通利益状態において、開閉手段536が所定時間閉状態から開状態に変化するように構成されている。
特別図柄表示手段526は、特別図柄を変動表示するためのもので、1個又は複数個、例えば1個の特別図柄を変動表示可能な7セグメント式等の表示手段により構成されており、特別図柄始動手段519が遊技球を検出した場合(図柄始動条件が成立した場合)、即ち上下2つの始動入賞手段519a,519bの何れかに遊技球が入賞した場合に特別図柄を所定時間変動表示して、始動入賞手段519a,519bへの入賞時に取得された特別乱数情報に含まれる大当り判定乱数値が予め定められた大当り判定値と一致する場合には所定の大当り態様で、一致しない場合には例えばはずれ態様で停止するようになっている。特別図柄には、大当り態様及びはずれ態様が夫々1又は複数種類ずつ設けられている。なお、それら各態様には夫々数字図柄等を割り当ててもよいし、遊技者がその特別図柄の種類を容易に区別できないように、任意の線や点の組み合わせのようなそれ自体としては特別な意味を持たない図柄を割り当ててもよい。
特別図柄始動手段519への遊技球入賞時に取得された特別乱数情報は、予め定められた上限個数、例えば4個を限度として保留記憶され、特別図柄表示手段526による図柄変動が開始される毎に順次消化される。特別乱数情報の記憶個数(特別保留個数)は、第1特別保留個数表示手段528等によって遊技者に報知される。
大入賞手段520は、遊技球が入賞可能な開状態と入賞不可能な閉状態とに切り換え可能な開閉板537を備えた開閉式入賞手段で、例えば特別図柄始動手段519の下側に配置されており、特別図柄表示手段526の変動後の停止図柄が大当り態様となった場合に発生する特別利益状態において、開閉板537が所定の開放パターンに従って前側に開放して、その上に落下した遊技球を内部へと入賞させるようになっている。
また画像表示手段522は、演出図柄表示手段538、第2特別保留個数表示手段539等を構成している。演出図柄表示手段(図柄表示手段)538は、特別図柄表示手段526による特別図柄の変動表示と並行して演出図柄(図柄)Pを変動表示するものである。演出図柄Pは、数字図柄その他の複数個の図柄で構成される図柄列を複数(図29の例では左右方向に3つ)備えており、またそれら各図柄列を構成する各図柄は、1~8等の数字、その他で構成される図柄本体部Paと、この図柄本体部Paに付随するキャラクタその他の装飾部Pbとの結合で構成されている。なお演出図柄Pは、拡大又は縮小、表示位置の変更、装飾部Pbの消去等、表示態様を任意に変化させることが可能である。
演出図柄Pは、特別図柄の変動開始と略同時に所定の変動パターンに従って図柄列毎に縦スクロール等による変動を開始すると共に、所定の有効ライン上の停止図柄が所定態様となるように特別図柄の変動停止と略同時に最終停止する。なお演出図柄Pでは、例えば有効ライン上の全ての停止図柄が同じ場合が大当り演出態様(特定態様)、それ以外がはずれ演出態様となっており、特別図柄が大当り態様、はずれ態様となる場合には演出図柄Pは大当り演出態様、はずれ演出態様となる。
また演出図柄Pの変動パターンは、3つの図柄列が夫々変動する通常変動で始まり、その通常変動で「2↓2」、「7↓7」等のリーチ状態が成立した場合には、一又は複数段階のリーチ演出を経て最終停止するように構成されており、通常変動からリーチ演出に発展して大当り演出態様又ははずれ演出態様となるのがリーチ変動パターン、通常変動からリーチ演出に発展することなくはずれ演出態様となるのが通常変動パターンである。
リーチ変動パターンにおける各リーチ演出では、画像表示手段522等による任意の映像演出が行われるとともに、大当り演出態様/はずれ演出態様の何れかで変動停止するか、次段階のリーチ演出に発展するかを示す結果表示が行われるようになっている。
本実施形態では、図32に示すように、「Nリーチ演出」、「Sリーチ演出」、「SPリーチ前演出」、「SPリーチ後演出」の4段階のリーチ演出が設けられている。Nリーチ演出では、大当り演出態様となる可能性は極めて低く、殆どの場合、はずれ演出態様で停止するか、次のSリーチ演出に発展するように制御される。また、SPリーチ前演出は、SPリーチ演出の前半部分を構成するもので、ここで大当り演出態様となって終了する場合はなく、はずれ演出態様で停止するか、次のSPリーチ後演出に発展するように制御される。SPリーチ後演出は、最終段階のリーチ演出であって次のリーチ演出に発展することはなく、大当り演出態様/はずれ演出態様の何れかで終了するように制御される。
本実施形態では、図31(b)に示すように、大当り演出態様で最終停止するリーチ大当り変動パターンとして、Nリーチ演出まで発展して終了するNリーチ大当り変動パターン、Sリーチ演出まで発展して終了するSリーチ大当り変動パターン、SPリーチ後演出まで発展して終了するSPリーチ大当り変動パターンの3種類が設けられており、更にSPリーチ大当り変動パターンとしては、SPリーチ演出の異なるSPリーチ1~3大当り変動パターンの3種類が設けられている。なお上述したように、SPリーチ前演出で大当り演出態様となる場合はないから、SPリーチ1~3大当り変動パターンでは必ずSPリーチ後演出まで発展する。
また本実施形態では、図31(a)に示すように、はずれ演出態様で最終停止するはずれ変動パターンとして、リーチ演出に発展することなく終了する通常変動パターン、Nリーチ演出まで発展して終了するNリーチはずれ変動パターン、Sリーチ演出まで発展して終了するSリーチはずれ変動パターン、SPリーチ前演出まで発展して終了するSPリーチ前はずれ変動パターン、SPリーチ後演出まで発展して終了するSPリーチ後はずれ変動パターンの5種類が設けられている。また、通常変動パターンは変動時間が15s(s=秒、以下同じ)、10s、5s、3sの4種類設けられ、Nリーチはずれ変動パターンは、最終停止図柄とリーチ図柄との差が-3,-2,-1,+1の4種類設けられ、SPリーチ前はずれ変動パターンとSPリーチ後はずれ変動パターンは、SPリーチ演出の異なる各3種類設けられている。
第2特別保留個数表示手段539は、特別保留個数を報知するためのもので、特別保留個数分(最大4個)の保留表示画像Q4~Q1と、変動中の演出図柄Pに対応する変動中保留画像Q0とを表示画面522aの所定位置、例えば下部側に表示可能となっている。第2特別保留個数表示手段539は、特別図柄始動手段519への遊技球の入賞によって特別保留個数が増加した場合には、保留表示画像Q1~を待ち行列の最後尾(例えば左端側)に1個追加表示し、特別図柄の新たな変動が開始して特別保留個数が減少した場合には、例えば変動中保留画像Q0を消去すると共に、保留表示画像Q1~を待ち行列の前側(例えば右側)に向けて1個分ずつシフトし、押し出された先頭の保留表示画像Q1を新たな変動中保留画像Q0に変化させるようになっている。
図30は本パチンコ機の制御系のブロック図である。図30において、541は主制御基板、542は演出制御基板で、これら各制御基板541,542は、遊技盤505の裏側の適宜箇所に、基板ケースに格納された状態で着脱自在に装着されている。なお、図30のブロック図では、主制御基板541、演出制御基板542以外の基板については省略している。
主制御基板541は、遊技動作を統括的に制御するもので、CPU,ROM,RAM等により構成される普通乱数作成処理手段551、普通始動口チェック処理手段552、普通乱数記憶手段553、普通図柄処理手段554、普通図柄表示制御手段555、普通保留個数表示制御手段556、普通利益状態発生手段557、特別乱数作成処理手段561、特別始動口チェック処理手段562、特別乱数記憶手段563、特別図柄処理手段564、特別図柄表示制御手段565、第1特別保留個数表示制御手段566、特別利益状態発生手段567、特別遊技状態発生手段568、制御コマンド送信手段569等を備えている。
普通乱数作成処理手段551は、変動後の普通図柄を当り態様とするか否かの判定に用いる当り判定乱数等を所定時間毎に繰り返し発生するように構成されている。普通始動口チェック処理手段552は、普通図柄始動手段518による遊技球の検出に基づく処理を行うもので、普通図柄始動手段518が遊技球を検出することに基づいて、普通乱数作成処理手段551で作成された当り判定乱数値等の普通乱数情報を1個取得し、その普通乱数情報を予め定められた上限保留個数(例えば4個)を限度として先入れ先出し式の普通乱数記憶手段553に記憶させるように構成されている。
普通図柄処理手段554は、普通図柄の変動表示に関する処理を行うもので、当り判定手段554a、普通停止図柄選択手段554b、変動時間選択手段554c等を備えている。当り判定手段554aは、普通図柄の変動後の停止図柄を当り態様とするか否か、即ち普通利益状態を発生させるか否かの抽選を行うもので、普通図柄表示手段525が変動表示可能な状態となり且つ普通乱数記憶手段553に1以上の普通乱数情報が記憶されていること(普通保留個数が1以上であること)を条件に、普通乱数記憶手段553に記憶されている普通乱数情報の待ち行列からその先頭の当り判定乱数値を取り出し、その当り判定乱数値が予め定められた当り判定値と一致するか否かに応じて当り/はずれの判定を行うように構成されている。
普通停止図柄選択手段554bは、普通図柄の変動後の停止図柄の種類を選択するものである。本実施形態では、当り態様とはずれ態様に対応するのは各1種類の図柄のみであるため、当り判定機能による当り/はずれの判定結果に基づいて、当り判定の場合には「○」が、はずれ判定の場合には「×」が画一的に選択される。また、変動時間選択手段554cは普通図柄の変動時間を選択するものである。
普通図柄表示制御手段555は、普通図柄処理手段554による普通図柄処理に基づいて普通図柄表示手段525の表示制御を行うもので、普通図柄表示手段525が変動表示可能な状態となり且つ普通乱数記憶手段553に1個以上の普通乱数情報が記憶されていること(普通保留個数が1以上であること)を条件に普通図柄表示手段525による普通図柄の変動を開始させ、変動時間選択手段554cで選択された変動時間が経過することに基づいて、普通停止図柄選択手段554bで選択された停止図柄で普通図柄の変動を停止させるようになっている。
普通保留個数表示制御手段556は、普通保留個数表示手段527の表示制御を行うもので、普通図柄始動手段518による遊技球の検出、及び普通図柄表示手段525による普通図柄の変動に基づいて、普通保留個数表示手段527により普通保留個数情報を表示させるようになっている。
普通利益状態発生手段557は、当り判定手段554aによる判定結果が当り判定となることに基づいて普通図柄表示手段525の変動後の停止図柄が当り態様となった場合に、特別図柄始動手段519を構成する下特別始動口519bの開閉手段536を例えば複数種類の開閉パターンの何れかに従って開状態に変化させる普通利益状態を発生させるようになっている。
特別乱数作成処理手段561は、大当り/はずれの判定に用いる大当り判定乱数、特別図柄の変動後の停止図柄等の選択に用いる図柄判定乱数、変動パターンの選択に用いる変動パターン乱数、その他の所定の乱数を繰り返し発生する特別乱数作成処理を行うように構成されている。
特別始動口チェック処理手段562は、特別図柄始動手段519への遊技球の入賞に基づく処理を行うもので、始動入賞手段519a,519bの何れかに遊技球が入賞することに基づいて、特別乱数作成処理手段561で作成された大当り判定乱数値、図柄判定乱数値等よりなる特別乱数情報を取得し、その特別乱数情報を予め定められた上限保留個数(例えば4個)を限度として特別乱数記憶手段563に記憶させるように構成されている。
また、特別始動口チェック処理手段562は先読み判定手段562aを備えている。この先読み判定手段562aは、始動入賞手段519a,519bに遊技球が入賞したときに取得する特別乱数情報について、図柄変動に供されるよりも前の所定のタイミング、例えば特別乱数情報の取得時に、その特別乱数情報について先読み判定処理を実行するようになっている。この先読み判定処理では、先読み禁止中でないことを条件に、大当り判定乱数値が予め定められた大当り判定値と一致するか否かに応じて大当り/はずれの判定結果を出力する。この先読み判定結果は、始動入賞手段519a,519bの何れかに遊技球が入賞することに基づいて送信される保留加算コマンドにより演出制御基板542等に伝達される。なお本実施形態では、この先読み判定処理により、上述した大当り判定だけでなく、変動パターンの種類についても判定を行う。
特別図柄処理手段564は、特別図柄の変動表示に関する処理を行うもので、大当り判定手段564a、大当り・はずれ選択手段564b、変動パターン選択手段564c等を備えている。大当り判定手段(抽選手段)564aは、乱数抽選により大当り/はずれの判定、即ち特別利益状態を発生させるか否かの判定(遊技者に利益を付与するか否かの抽選)を行うもので、特別図柄表示手段526が変動表示可能な状態となり且つ特別乱数記憶手段563に1以上の特別乱数情報が記憶されていること(特別保留個数が1以上であること)を条件に、特別乱数記憶手段563に記憶されている特別乱数情報の待ち行列からその先頭の大当り判定乱数値を取り出し、その大当り判定乱数値が予め定められた大当り判定値と一致するか否かに応じて大当り/はずれの判定を行うように構成されている。
大当り・はずれ選択手段564bは、大当り/はずれの種類を選択するもので、大当り判定手段564aによる判定結果がはずれの場合には、図31(a)に示すはずれ変動パターン選択テーブルと図柄判定乱数値とに基づいてはずれの種類を選択し、大当り判定手段564aによる判定結果が大当りの場合には、図31(b)に示す大当り変動パターン選択テーブルと図柄判定乱数値とに基づいて大当りの種類を選択する。
はずれに関して、本実施形態では、はずれAとはずれBの2種類が設けられており、それらはずれA,Bの何れかが、図31(a)に示すように図柄判定乱数値に基づいて9:1等の任意の振分率で選択されるようになっている。はずれAは、図柄変動の開始時点の特別保留個数に応じて変動パターンの振り分けが異なるもので、図31(a)に示すように、特別保留個数0~3の夫々について、変動パターン乱数値の範囲と複数種類のはずれ変動パターンとの対応関係が規定されている。一方のはずれBは、図柄変動の開始時点の特別保留個数によって変動パターンの振り分けが変化しないもので、図31(a)に示すように、変動パターン乱数値の範囲と複数種類の変動パターンとの対応関係が1種類のみ規定されている。
また大当りに関して、本実施形態では、10R通常、5R通常、10R確変、5R確変の4種類が設けられており、それらの何れかが、図31(b)に示すように図柄判定乱数値に基づいて1:4:1:4等の任意の振分率で選択されるようになっている。10R通常大当り、5R通常大当りは、後述する特別遊技状態として時短状態を発生させることとなる大当りで、特別利益状態では大入賞手段520による所定の単位開放動作を夫々10ラウンド,5ラウンド行うようになっている。ここで、単位開放動作とは、例えば大入賞手段520を開放してから所定時間(例えば28秒)経過するか、それまでに所定個数(例えば9個)の遊技球が入賞することを条件に大入賞手段520を閉鎖する動作である。また、10R確変大当り,5R確変大当りは、後述する特別遊技状態として確変状態を発生させることとなる大当りで、特別利益状態では単位開放動作を夫々10ラウンド,5ラウンド行うようになっている。
変動パターン選択手段564cは、演出図柄Pの変動パターンを複数の中から選択するもので、例えば大当り判定手段564aによる判定結果がはずれであり、大当り・はずれ選択手段564bによりはずれAが選択された場合には、その時点の特別保留個数と、特別乱数記憶手段563に記憶されている特別乱数情報の待ち行列における先頭の変動パターン乱数値とに基づいて複数のはずれ変動パターンの何れかを選択し(図31(a))、大当り判定手段564aによる判定結果がはずれであり、大当り・はずれ選択手段564bによりはずれBが選択された場合には、その時点の特別保留個数に拘わらず、特別乱数記憶手段563に記憶されている特別乱数情報の待ち行列における先頭の変動パターン乱数値に基づいて複数のはずれ変動パターンの何れかを選択し(図31(a))、大当り判定手段564aによる判定結果が大当りの場合には、大当り・はずれ選択手段564bにより選択された大当りの種類と、特別乱数記憶手段563に記憶されている特別乱数情報の待ち行列における先頭の変動パターン乱数値とに基づいて複数の大当り変動パターンの何れかを選択する(図31(b))ようになっている。
なお図31に示すように、リーチ変動パターンについてはリーチ演出の段階が進むにつれて大当り演出態様(特定態様)となる信頼度が高くなるように構成されているが、本実施形態では、Nリーチ変動パターンで大当り演出態様になることはなく、またSリーチ変動パターンについては大当り演出態様になる可能性はあるが、その確率は極めて低くなっている(1%未満)。また、SPリーチ前演出で大当り演出態様になることはなく、SPリーチ変動パターンで大当り演出態様になる場合は必ずSPリーチ後演出に発展する。
特別図柄表示制御手段565は、特別図柄表示手段526の表示制御を行うもので、特別図柄表示手段526が変動表示可能な状態となり且つ特別乱数記憶手段563に1以上の特別乱数情報が記憶されていること(特別保留個数が1以上であること)を条件に、特別図柄表示手段526による特別図柄の変動を開始させ、変動パターン選択手段564cにより選択された変動パターンに対応する変動時間が経過することに基づいて、例えば大当り判定手段564aの判定結果がはずれの場合には所定のはずれ態様で、大当り判定手段564aの判定結果が大当りの場合には大当り・はずれ選択手段564bで選択された大当りの種類に応じた大当り態様で、特別図柄の変動を停止させるようになっている。
第1特別保留個数表示制御手段566は、第1特別保留個数表示手段528の表示制御を行うもので、特別図柄始動手段519による遊技球の検出、及び特別図柄表示手段526による特別図柄の変動に基づいて、第1特別保留個数表示手段528により特別保留個数情報を表示させるようになっている。
特別利益状態発生手段567は、大入賞手段520が所定の開放パターンに従って開放する特別利益状態を発生させるもので、大当り判定手段564aによる判定結果が大当りとなることに基づいて特別図柄表示手段526による特別図柄の変動後の停止図柄が大当り態様となった場合に、大当り・はずれ選択手段564bにより選択された大当りの種類に応じて、大入賞手段520による単位開放動作を例えば5ラウンド,10ラウンドの何れかだけ繰り返し実行させるようになっている(図31(b))。
特別遊技状態発生手段568は、特別利益状態の発生後に遊技者に有利な特別遊技状態を発生させるためのもので、例えば大当り・はずれ選択手段564bにより選択された大当りの種類に応じて、例えば10R通常,5R通常大当りの場合には時短状態を、10R確変,5R確変大当りの場合には確変状態を発生させるように構成されている。
時短状態中は、例えば特別図柄に関して特別図柄表示手段526の変動時間が通常変動時間よりも短い短縮変動時間に切り換えられる他、普通図柄に関して、当り確率が通常確率(例えば1/10)から高確率(例えば1/1.3)へ、変動時間が通常変動時間(例えば27秒)から短縮変動時間(例えば2.7秒)へ、下特別始動口519bの開閉手段536の開閉パターンが通常開閉パターン(例えば0.2秒×1回開放)から特別開閉パターン(例えば2秒×3回開放)へ、夫々切り換えられるようになっている。なお、時短状態は特別利益状態が終了した時点で開始し、例えば特別図柄が所定回数(例えば50回)変動するか、それまでに次の特別利益状態が発生した時点で終了する。
確変状態中は、例えば時短状態と同様の各切り換えに加えて、大当り判定値の数が増加することにより、特別図柄が大当り態様となる確率が通常確率(例えば1/319)よりも高い高確率(例えば1/60)に切り換えられるようになっている。なお、確変状態は特別利益状態が終了した時点で開始し、例えば次の特別利益状態が発生した時点で終了する。
制御コマンド送信手段569は、所定の制御コマンドを演出制御基板542等に送信して制御指令を与えるためのもので、特別保留個数が増加したときに特別保留個数の加算を指定する保留加算コマンドを演出制御基板542側に送信する機能、特別図柄処理手段564による特別図柄処理に基づいて、特別図柄の変動開始時に、特別保留個数の減算を指定する保留減算コマンド、演出図柄Pの変動パターンを指定する変動パターンコマンド、特別図柄の停止図柄態様を指定する特別図柄コマンドをこの順序で演出制御基板542側に送信し、特別図柄の変動終了時に変動停止を指示する変動停止コマンドを演出制御基板542側に送信する機能等を備えている。
演出制御基板(演出制御手段)542は、LED571、スピーカ572、可動演出手段530、画像表示手段522等の各種演出手段による演出を制御するもので、保留加算コマンド受信時処理手段581、変動パターンコマンド受信時処理手段582、遊技中演出制御手段583等を備えている。なお、LED571は、可動演出手段530の可動体531を含むセンターケース517の他、遊技盤505及び前枠504に多数配置され、スピーカ572は例えば前枠504の上部に2個、下部に1個配置されている(図29)。また、本実施形態では可動演出手段530を遊技盤505上にのみ配置しているが、可動演出手段は前枠504上に配置してもよいし、遊技盤505上と前枠504上との両方に配置してもよい。
保留加算コマンド受信時処理手段581は、特別保留個数が増加した場合の処理を行うもので、先読み演出抽選手段581a等を備え、主制御基板541から保留加算コマンドを受信したときに、先読み禁止等の場合を除き、先読み演出抽選手段581aにより先読み演出に関する抽選を行い、その抽選結果等に応じて、保留表示画像Q1~を画像表示手段522の画面上に1個追加表示する保留変化演出シナリオをセットするようになっている。
ここで「先読み演出」とは、先読み判定結果に基づく演出であって、「先読み連続演出」、「先読み保留変化演出」等がある。「先読み連続演出」は、先読み判定手段562aによる先読み判定結果に基づいて、その先読み判定の対象となった特別乱数情報に対応する図柄変動(ターゲット変動)までの複数回の図柄変動において例えば同一態様の演出を実行するものである。例えば、先読み連続連出として「雨」、「雷」の2種類の演出態様が用意されている場合には、先読み判定結果に基づく先読み演出抽選手段581aの抽選によりそれらの何れかに当選すると、その特別乱数情報に対応するターゲット変動までの複数回の演出図柄変動において例えば背景画像として「雨」又は「雷」の画像が使用される。これにより、遊技者は連続演出の背景画像として「雨」、「雷」の何れが出現するかにより、ターゲット変動で大当りとなるか否か等を予測できる。
また「先読み保留変化演出」は、先読み判定手段562aによる先読み判定結果に基づいて、保留表示画像Q1~Q4,変動中保留画像Q0を所定の表示態様で表示するもので、保留変化演出シナリオはこの先読み保留変化演出の抽選結果に応じて選択される。例えば、先読み保留変化演出に関して「ゾウ」、「ライオン」、「キリン」等の複数種類の保留表示態様があり、先読み判定結果に基づく先読み演出抽選手段581aの抽選によりそれらの何れかに当選した場合、例えば新たに保留表示画像を追加表示するとき、或いはその後の所定のタイミングで、その保留表示画像を当選した所定の表示態様で表示する。これにより、遊技者は保留表示画像の表示態様が「ゾウ」、「ライオン」、「キリン」、或いはそれ以外の何れであるかに応じて、その保留表示画像に対応する変動で大当りとなるか否か等を予測可能である。
なお、先読み演出による予告の対象は大当りか否かに限られるものではなく、変動パターンの種類(例えばSPリーチまで発展するか否か)等でもよい。
変動パターンコマンド受信時処理手段582は、特別図柄表示手段526による図柄変動を開始する場合の処理を行うもので、図柄変動内容決定手段582a等を備え、主制御基板541から保留減算コマンド、変動パターンコマンド及び特別図柄コマンドを例えば一定時間内に受信したときに、図柄変動内容決定手段582aが演出図柄Pの具体的な変動内容や予告演出に関する選択を行い、それらの結果等に応じて、変動パターンシナリオ、予告演出シナリオ、保留変化演出シナリオ等をセットするようになっている。なお、この場合の保留変化演出シナリオでは、例えば変動中保留画像Q0を消去し、保留表示画像Q1~を待ち行列の前側(例えば画面右側)に向けて1個分ずつシフトすると共に、押し出された先頭の保留表示画像Q1を例えば所定位置まで移動させて新たな変動中保留画像Q0に変化させる。
図柄変動内容決定手段582aは、主制御基板541から受信した変動パターンコマンド等に基づいて、変動パターンの具体的演出内容を決定する。例えば、変動パターンコマンドによりSPリーチ大当り変動パターンが指定された場合には、最後のSPリーチ演出における結果表示を復活大当りとするか通常大当りとするか等について決定する。
また図柄変動内容決定手段582aは、一又は複数種類の予告演出について実行するか否かの抽選を行い、実行する場合には更にその予告演出内容等についての抽選を行う。ここで予告演出とは、大当り態様、SPリーチ等の所定事象の出現を示唆する演出であって、いわゆる「SU予告」、「タイマ予告」、「プレミア予告」、「疑似連演出」、「ボタン演出」等がそれにあたる。
なお、変動パターンシナリオ、予告演出シナリオ、保留変化演出シナリオ等の各種演出シナリオは、例えばそのシナリオの実行開始時からの経過時間(ms)毎の各行に、各種演出手段、即ちLED571、スピーカ572、可動演出手段530、画像表示手段522等による各演出内容が設定されている。この演出シナリオは、遊技中演出制御手段583により、各行に設定された演出を、行毎に設定されたタイミングで順次開始することによって実行される。
続いて、本実施形態における演出図柄Pの変動パターン、特にリーチ変動パターンによる演出内容について具体的に説明するが、その前に変動パターンの概要について説明する。図32に示すように、演出図柄Pの変動パターンでは、まず通常変動が行われる。この通常変動では、全て(3つ)の図柄列が並行して高速変動した後、第1番目(例えば左)と第2番目(例えば右)の図柄列が同じ図柄で停止(仮停止)してリーチ状態が成立するか、リーチ状態を経ることなくはずれ演出態様で停止、確定する。前者がリーチ変動パターンで、後者が通常変動パターンである。本実施形態では、変動時間が異なる4種類の通常変動パターンが用意されている(図31(a))。
リーチ変動パターンの場合(通常変動でリーチ状態が成立した場合)、通常変動後にNリーチ演出が行われる。Nリーチ演出では、任意の映像演出が実行された後、次のSリーチ演出に移行(発展)することを示す発展結果表示と、演出図柄Pが大当り演出態様(特定態様)となることを示す大当り結果表示と、演出図柄Pが大当り演出態様(特定態様)とならないこと(はずれ演出態様となること)を示すはずれ結果表示との何れかの結果表示が行われる。本実施形態では、Nリーチ演出中の一分岐点において、それら複数種類の結果表示の何れかが実行される。なお図31より明らかなように、本実施形態のNリーチ演出では大当り結果表示が行われることはなく(即ちNリーチ大当り変動パターンは選択されない)、Nリーチ演出で終了する場合には必ずはずれ結果表示が行われ、はずれ演出態様となる(Nリーチはずれ変動パターン)。
Nリーチ演出の最後に発展結果表示が行われた場合には、続いてSリーチ演出が行われる。このSリーチ演出でも、任意の映像演出が実行された後、次のSPリーチ演出に移行(発展)することを示す発展結果表示と、演出図柄Pが大当り演出態様(特定態様)となることを示す大当り結果表示と、演出図柄Pが大当り演出態様(特定態様)とならないこと(はずれ演出態様となること)を示すはずれ結果表示との何れかの結果表示が行われる。本実施形態では、Sリーチ演出中の一分岐点において、それら複数種類の結果表示の何れかが実行される。なお図31より明らかなように、本実施形態のSリーチ演出では大当り結果表示が行われる確率は0ではないが極めて低く(図31の例では、大当り確率を1/319とすると、Sリーチ変動パターンにおける大当り信頼度は約0.08%、Sリーチ変動パターンの出現率は約1.6%、Sリーチ変動パターンで大当りとなる頻度は約1/80000)、Sリーチ演出で終了する場合には高い確率ではずれ結果表示が行われ、はずれ演出態様となる(Sリーチはずれ変動パターン)。なお、Sリーチ演出で大当り結果表示が行われる確率(大当たり信頼度)は、好ましくは1%未満、より好ましくは0.5%未満、さらにより好ましくは0.2%未満で、0でもよい。
Sリーチ演出の最後に発展結果表示が行われた場合には、続いてSPリーチ前演出が行われる。このSリーチ前演出では、任意の映像演出が実行された後、次のSPリーチ後演出に移行(発展)することを示す発展結果表示と、演出図柄Pが大当り演出態様(特定態様)とならないこと(はずれ演出態様となること)を示すはずれ結果表示との何れかの結果表示が行われる。本実施形態では、SPリーチ演出中の一分岐点において、それら複数種類の結果表示の何れかが実行される。なお図31より明らかなように、本実施形態のSPリーチ前演出では大当り結果表示が行われることはなく(即ちSPリーチ前大当り変動パターンは選択されない)、SPリーチ前演出で終了する場合には必ずはずれ結果表示が行われ、はずれ演出態様となる(SPリーチ前はずれ変動パターン)。
SPリーチ前演出の最後に発展結果表示が行われた場合には、続いてSPリーチ後演出が行われる。このSPリーチ後演出では、任意の映像演出が実行された後、演出図柄Pが大当り演出態様(特定態様)となることを示す大当り結果表示と、演出図柄Pが大当り演出態様(特定態様)とならないこと(はずれ演出態様となること)を示すはずれ結果表示との何れかの結果表示が行われる。本実施形態では、SPリーチ後演出の次のリーチ演出は存在しないため、このSPリーチ後演出で発展結果表示が行われることはない。
続いて、本実施形態の複数種類のリーチ演出のうち、Sリーチ演出、SPリーチ前演出、SPリーチ後演出について具体的に説明する。まずSリーチ演出の具体例を、図33等に基づいて説明する。図33に示すように、Sリーチ演出の演出期間は、Sリーチ特有の映像演出を実行するためのリーチ映像表示期間と、そのリーチ映像表示期間に続いて、発展結果表示、大当り結果表示、はずれ結果表示の何れかを実行する結果表示期間とで構成されている。
また、結果表示期間の直前、即ちリーチ映像表示期間の終盤には、結果表示の出現を示唆する結果表示前演出が実行されるようになっている。この結果表示前演出は、結果表示に対する遊技者の期待感を盛り上げるための煽り期間と、その煽り期間から結果表示への移行時にいわゆるタメをつくるためのタメ期間(即ち待機期間)とで構成されている。
Sリーチ演出が開始されると(リーチ映像表示期間)、図33(a1)に示すように、画像表示手段522にはSリーチ映像が表示されるとともに、そのSリーチ映像と同期して任意の音声出力やLED発光演出が行われる。Sリーチ映像では、Sリーチ用の特別背景601aの前側に、縮小表示(退避表示)された「7 7」等のリーチ図柄画像Ps、キャラクタ等によるリーチ演出画像602a、その他の画像が表示されるようになっている。
その後、リーチ映像表示期間終盤の煽り期間に入ると(図33(a2))、それまでのリーチ演出画像602aが煽り演出画像603aに変化する。この煽り演出画像603aは、未だ変動中の第3番目(例えば中央)の図柄列が停止する前の最終段階の演出を行うものであり、図33(a2)~(a3)の例では、大当り演出態様を構成することとなる(即ちリーチ図柄と同一の)第1停止図柄候補(ここでは「7」)を第1キャラクタが、はずれ演出態様を構成することとなる(即ちリーチ図柄とは異なる)第2停止図柄候補(ここでは「6」)を第2キャラクタが夫々ハンマーで繰り返し打撃し、どちらが先に停止図柄候補を破壊するかを競う内容となっている。
この煽り演出画像603aは、時間経過に伴って徐々に盛り上がるように、例えば各キャラクタによる打撃ピッチが少しずつ速くなると共に各停止図柄候補のダメージが少しずつ進行し、何れかの停止図柄候補が破壊される直前の状態(図33(a3))で煽り期間が終了するように構成されている。なお図33の例では、煽り期間の長さは3sに設定されている。煽り期間が終了すると、その時点で煽り演出画像603aは静止状態となり(図33(a3))、以降のタメ期間中は、その煽り演出画像603aの静止状態が維持される。なお図33の例では、タメ期間の長さは1sに設定されている。
そして、タメ期間が終了すると、その一分岐点で、発展結果表示、大当り結果表示、はずれ結果表示の何れかが、一時停止していた煽り演出画像603aから繋がる形で開始される(結果表示期間)。このように、大当り/はずれ/発展の分岐を一点で行うことにより、大当り/はずれの分岐後に発展有無の分岐を行う場合に比べて効率よく演出を行うことができる。特に、本実施形態のSリーチ演出では大当り結果表示が行われる確率が極めて低いため(1%未満)、大当り/はずれの煽りを独立して行っても演出効果は低く、発展有無を含めて煽ることで効率的な演出が可能となる。
大当り結果表示では大当り結果演出が行われる。この大当り結果演出では、第2停止図柄候補である「6」が破壊されて消滅し(図33(c1))、残った第1停止図柄候補である「7」で中図柄が停止する(図33(c2))。なお図33の例では、大当り結果演出の長さは7sに設定されている。
はずれ結果表示では、最初にはずれ結果演出が行われる。このはずれ結果演出では、第1停止図柄候補である「7」が破壊されて消滅し(図33(d1))、残った第2停止図柄候補である「6」で中図柄が停止する(図33(d2))。その後、特別背景601aから通常背景600へと復帰する背景復帰演出(図33(d3))を経て、「7・6・7」等のはずれ演出態様が表示される通常画面表示(図33(d4))へ移行する。なお図33の例では、はずれ結果表示を構成するはずれ結果演出、背景復帰演出、通常画面表示の長さは夫々3s,1s,2sに設定されており、合計時間は大当り結果表示の7sよりも短くなっている。
また発展結果表示では発展演出が行われる。この発展演出では、第1,第2停止図柄候補である「7」,「6」の両方が同時に破壊されて消滅し(図33(b1))、その後にSPリーチへの発展を示す「発展」等の発展報知画像604aが表示される(図33(b2))。なお図33の例では、発展演出の長さは、大当り結果表示の7s、はずれ結果表示の6sよりも短い4sに設定されているが、発展演出の長さははずれ結果表示と同じでもよいし長くてもよい。
続いて、SPリーチ前演出の具体例を、図34等に基づいて説明する。図34に示すように、SPリーチ前演出の演出期間は、SPリーチ前特有の映像演出を実行するためのリーチ映像表示期間と、そのリーチ映像表示期間に続いて、発展結果表示、はずれ結果表示の何れか(大当り結果表示は対象外)を実行する結果表示期間とで構成されている。また、結果表示期間の直前、即ちリーチ映像表示期間の終盤には、結果表示の出現を示唆する結果表示前演出が実行されるようになっている。この結果表示前演出は、Sリーチ演出の場合(図33)と同様、煽り期間とタメ期間(即ち待機期間)とで構成されている。なお、このSPリーチ前演出は、大当り演出態様(特定態様)となることのない非当りリーチ演出の一例である。
SPリーチ前演出が開始されると(リーチ映像表示期間)、図34(a1)に示すように、画像表示手段522にはSPリーチ前映像が表示されるとともに、そのSPリーチ前映像と同期して任意の音声出力やLED発光演出が行われる。SPリーチ前映像では、SPリーチ前用の特別背景601bの前側に、縮小表示(退避表示)された「7 7」等のリーチ図柄画像Ps、キャラクタ等によるリーチ演出画像602b、その他の画像が表示されるようになっている。
その後、リーチ映像表示期間終盤の煽り期間に入ると(図34(a2))、それまでのリーチ演出画像602bが煽り演出画像603bに変化する。図34(a2)~(a3)の例では、煽り演出画像603bは、モンスター(敵)のキャラクタを大砲で攻撃する内容となっている。ところで、本実施形態のSPリーチ前演出(非当りリーチ演出)では、上述したように大当り結果表示が出現することはないため、この煽り期間の演出(結果表示前演出)は、遊技者に無用の期待感を抱かせないよう、大当りを想起させない演出内容とすることが望ましい。そこで本実施形態では、「モンスターを倒せば発展」等、特定の結果表示が出現した場合は次のリーチ演出に移行する旨の説明表示605を、煽り演出画像603bと並行して表示するようになっている(図34(a2),(a3))。これにより、遊技者はモンスター(敵)が倒れても大当りと誤解することがなく、遊技者に有利な結果(発展)にも拘わらず無駄に失望感を抱かせることを防止できる。図34の例では、煽り期間の長さはSリーチ演出(図33)と同じく3sに設定されている。
なお、説明表示605を、「モンスターを攻撃せよ」等の演出の説明と、「成功で○○に発展」等の結果の説明とで構成し、それらを同時に、或いは交互に表示するように構成してもよい。
煽り期間が終了すると、その時点で煽り演出画像603bは静止状態となり(図34(a3))、以降のタメ期間中は、その煽り演出画像603bの静止状態が維持される。このタメ期間中も説明表示605の表示は継続される。なお図34の例では、タメ期間の長さはSリーチ演出(図33)と同じく1sに設定されている。
そして、タメ期間が終了して結果表示期間に入ると、発展結果表示、はずれ結果表示の何れかが、一時停止していた煽り演出画像603bから繋がる形で開始される。
はずれ結果表示では、最初にはずれ結果演出が行われる。このはずれ結果演出では、モンスターへの攻撃が失敗に終わり(図34(c1))、それに伴って中図柄がリーチ図柄(ここでは「7」)とは異なる「6」で停止する(図34(c2))。その後、特別背景601bから通常背景600へと復帰する背景復帰演出を経て、「7・6・7」等のはずれ演出態様が表示される通常画面表示へ移行する。なお図34の例では、はずれ結果演出の長さは4sでSリーチ演出の場合(図33)の3sよりも長くなっているが、背景復帰演出、通常画面表示の長さは夫々1s,2sでSリーチ演出の場合と同じである。
また発展結果表示では発展演出が行われる。この発展演出では、攻撃が成功してモンスターが倒れ(図34(b1))、その後にSPリーチ後演出への発展を示す「発展」等の発展報知画像604bが表示される(図34(b2))。なお図34の例では、発展演出の長さはSリーチ演出の場合と同じ4sに設定されているが、SPリーチ前演出における発展演出の長さをSリーチ演出における発展演出の長さより長くしてもよい。また、発展演出の長さをはずれ結果表示と同じにしてもよいし長くしてもよい。
また発展結果表示として、図34に示すような発展演出(通常発展演出)の他に、はずれ結果表示の後または途中で復活演出を経て発展報知画像を表示する復活発展演出を実行可能としてもよい。この復活発展演出の場合、復活演出の実行タイミングは、はずれ結果表示における背景復帰演出の前でも後でもよいが、背景復帰演出の前とすることが望ましい。
続いて、SPリーチ後演出(特定リーチ演出)の具体例を、図35,図36等に基づいて説明する。なお、図35ははずれ結果表示を実行する場合を、図36は大当り結果表示を実行する場合を夫々示している。図35,図36に示すように、SPリーチ後演出の演出期間は、SPリーチ後特有の映像演出を実行するためのリーチ映像表示期間と、そのリーチ映像表示期間に続いて、大当り結果表示(図36)、はずれ結果表示(図35)の何れか(発展結果表示は対象外)を実行するための結果表示期間とで構成されている。
また、結果表示期間の直前、即ちリーチ映像表示期間の終盤には、結果表示の出現を示唆する結果表示前演出が行われる。このSPリーチ後演出における結果表示前演出は、いわゆるボタン演出で、演出ボタン514の操作が有効となる操作有効期間が到来することを示唆する操作有効期間示唆演出を備え、その操作有効期間示唆演出の終了後に操作有効期間が開始されるようになっている。
SPリーチ後演出が開始されると(リーチ映像表示期間)、図35(a1)に示すように、画像表示手段522にはSPリーチ後映像が表示されるとともに、そのSPリーチ後映像と同期して任意の音声出力やLED発光演出が行われる。SPリーチ後映像では、SPリーチ後用の特別背景601cの前側に、縮小表示(退避表示)された「7 7」等のリーチ図柄画像Ps、キャラクタ等によるリーチ演出画像602c、その他の画像が表示されるようになっている。
その後、リーチ映像表示期間終盤には操作有効示唆演出が開始される。この操作有効示唆演出では、操作有効期間中の操作対象である演出ボタン514を示す操作対象画像606を画面上にフェードイン(操作対象画像を形成)させるように構成されている。この操作対象画像606のフェードインは、図35(a2)~(a4)の例では、操作対象画像606が遠くから回転しながら近付いてくるような演出内容となっている。なお、操作有効示唆演出中の操作対象画像606の表示態様は任意であるが、遊技者が操作有効期間中であると誤解しないよう、少なくとも操作有効期間中の表示態様とは異ならせる必要がある。なお、操作対象画像606のフェードインは、例えば操作有効示唆演出の終了時、即ち操作有効期間の開始時に完了する(図35(a4))。このように、操作対象画像が画面上に形成(表示)され始めてから形成されるまでの演出が操作有効示唆演出であり、その間の操作対象画像が操作有効示唆画像となる。
また本実施形態では、操作有効期間の開始時、即ち操作対象画像606のフェードイン(操作対象画像の形成)の完了と略同時に、操作態様を報知するための「PUSH!」の文字と矢印画像等よりなる操作態様報知画像607と、操作有効期間の進行状況を報知するための進行状況報知画像608とが新たに表示される(図35(a4))。進行状況報知画像608は、帯状のゲージの長さが操作有効期間の時間経過に従って100%から0%まで縮小するように構成されている(図35(a5))。なお図35の例では、操作有効期間の開始から満了までの操作有効時間が3sに、その前の操作有効示唆演出の演出時間が操作有効時間よりも長い4sに夫々設定されている。
この操作有効期間中に遊技者が演出ボタン514を押下操作することによって演出実行条件が成立すると、その時点で操作有効期間が終了するとともに結果表示(はずれ結果表示と大当り結果表示の何れか)が開始される。このように、結果表示の開始タイミングは遊技者操作に依存して変化する一方、変動時間は既に決められているため、遊技者の操作タイミング(即ち結果表示の開始タイミング)の変化分を吸収するための時間調整(後述する)を結果表示中に行う必要がある。ここで、その時間調整に要する時間が長いと演出に違和感が生じるため、その意味では操作有効時間は短い方が望ましいが、操作有効期間が短くなると遊技者が操作機会を逃してしまう可能性が高まる。そこで本実施形態では、時間調整による演出の違和感を抑制すべく操作有効時間をなるべく短く(ここでは3s)するとともに、それによる遊技者の操作機会の逸失を防止すべく、操作有効時間(3s)よりも長い操作有効示唆演出(ここでは4s)を操作有効期間の直前に実行するようになっている。
なお、演出ボタン514に関する演出実行条件としては、演出ボタン514が一回操作された場合に成立する一撃実行条件、演出ボタン514が複数回連続的に操作されることによって成立する連打実行条件、演出ボタン514が操作された状態が継続することによって成立する長押し実行条件等が考えられるが、本実施形態では一撃実行条件を採用している。
図35(A1),(A2)は、何れもはずれ結果表示のタイムチャートであるが、図35(A1)が最も開始タイミングが早い場合、即ち操作有効期間の開始と略同時に演出ボタン514が操作された場合を、図35(A2)が最も開始タイミングが遅い場合、即ち操作有効期間の満了と略同時に演出ボタン514が操作された場合を夫々示している。なお、操作有効期間中に演出ボタン514が操作されなかった場合(操作条件が成立しなかった場合)は、操作有効期間の満了時に、演出ボタン514が操作された場合と同一の、又は異なるはずれ結果表示を開始するように構成してもよい。
図35(A1),(A2)に示すように、はずれ結果表示では、最初にはずれ結果演出が行われる。このはずれ結果演出では、中図柄がリーチ図柄(ここでは「7」)とは異なる「6」で停止した後(図35(b1))、演出ボタン514の操作タイミング、即ちはずれ結果表示の開始タイミングに応じた長さのループ待機演出を実行する(図35(b2))。このループ待機演出により、結果表示の開始時期が変化しても結果表示の終了時期を変化させないための時間調整が行われる。
図35(A1)に示すように、操作有効期間の開始と略同時(最早)にボタン操作が行われた場合にループ待機演出の時間は最長(ここでは3s)となり、図35(A2)に示すように、操作有効期間の満了と略同時(最遅)にボタン操作が行われた場合にループ待機演出の時間は最短(ここでは0)となる。このように、本実施形態のはずれ結果表示では、時間調整のためのループ待機演出を、はずれ結果演出を実行した後、通常画面表示に切り替える前(ここでは背景復帰演出の前)に行うようになっている。これにより、ループ待機演出の時間が長くなっても、はずれ結果表示の終盤(背景復帰演出、通常画面表示)から次変動にかけてのテンポを損なうことがなく、時間調整による違和感を抑制することが可能となる。
なお、ループ待機演出は、画像表示手段522上では、例えばその前の映像から繋がるループ待機用の映像データを繰り返し再生するように構成されている。また、LED571による発光演出については、演出ボタン514が操作されたタイミングで、はずれに対応する発光態様で発光させ(1回再生用の発光パターンデータを使用)、その後はループ待機演出の終了まで所定の発光態様を繰り返す(ループ再生用の発光パターンデータを使用)ようになっている。またスピーカ572からの音声出力については、演出ボタン514が操作されたタイミングで、はずれに対応する効果音を出力し(1回再生用の効果音データを使用)、その後はループ待機演出の終了まで無音とするか、所定の効果音の出力を繰り返す(ループ再生用の効果音データを使用)ようになっている。このループ待機演出は、主制御基板541から変動停止コマンドを受信するまで繰り返される。
その後、特別背景601cから通常背景600へと復帰する背景復帰演出を経て、「7・6・7」等のはずれ演出態様が表示される通常画面表示へ移行する。なお図35の例では、はずれ結果演出の最短長さは5sで、Sリーチ演出の場合(3s)、SPリーチ前演出の場合(4s)よりも長くなっているが、背景復帰演出、通常画面表示の長さは夫々1s,2sでSリーチ演出、SPリーチ前演出の場合と同じである。
また図35の例では、操作有効時間(ここでは3s)は、はずれ結果演出の演出時間(ここでは最短5s)よりも短くなっている。これにより、時間調整のためのループ待機演出の演出時間がはずれ結果演出の演出時間に占める割合を1/2未満とすることができ、時間調整による違和感を抑制することが可能となる。
以上のように本実施形態では、リーチはずれ演出パターンにおいては、最後のリーチ演出が弱リーチ演出(例えばSリーチ演出)の場合(図33)とそれよりも後段階に出現可能な(即ち弱リーチ演出よりも大当りとなる期待度が高い)強リーチ演出(例えばSPリーチ後演出)の場合(図35)とを比較すると、弱リーチ演出の場合よりも強リーチ演出の場合の方が結果表示の時間が長くなるように設定されている。これにより、大当り信頼度が低く遊技者の期待が小さいリーチ変動パターンの場合は結果表示の時間を短くしてテンポを上げ、大当り信頼度が高く遊技者の期待が大きいリーチ変動パターンの場合は結果表示の時間を長くして演出効果を高めることが可能である。また、このように演出効果を高めることで、演出を他の機種に流用しても遊技者に飽きられにくくすることができ、結果として遊技機のコスト削減が可能となる。
また本実施形態では、弱リーチ演出(例えばSリーチ演出)の場合よりも強リーチ演出(例えばSPリーチ後演出)の場合の方がはずれ結果演出の時間は長くなっているが、背景復帰演出と通常画面表示の時間は同じである。なお、弱リーチ演出の場合よりも強リーチ演出の場合の方が結果表示の時間が長くなるように設定する場合、背景復帰演出と通常画面表示のうちの一方を弱リーチ演出の場合と強リーチ演出の場合とで同じにし、背景復帰演出と通常画面表示のうちの他方とはずれ結果演出とを弱リーチ演出の場合と強リーチ演出の場合とで異ならせてもよい。
また図36(A1),(A2),(B1),(B2)は、何れも大当り結果表示のタイムチャートであるが、図36(A1),(A2)は通常大当り結果表示を、図36(B1),(B2)は復活大当り結果表示を夫々示している。ここで、復活大当り結果表示(図36(B1),(B2))は、はずれ結果演出を実行した後、可動体の動作を伴う復活大当り可動体演出に続いて復活大当り結果演出を実行するように構成されているのに対し、通常大当り結果表示(図36(A1),(A2))は、はずれ結果演出を実行することなく、可動体の動作を伴う通常大当り可動体演出に続いて通常大当り結果演出を実行するように構成されている。
なお、図36(A1),(A2)に示す通常大当り結果表示と、図36(B1),(B2)に示す復活大当り結果表示の何れを実行するかについては、主制御基板541側から特定の変動パターン(例えばSPリーチ1大当り変動パターン)に対応する変動パターンコマンドを受信したときに、演出制御基板542側の図柄変動内容決定手段582a(図30)で決定される。従って、通常大当り結果表示の場合と復活大当り結果表示の場合とで変動時間は同一であり、従って通常大当り結果表示と復活大当り結果表示の演出時間、各結果表示の終了タイミングも同一である。即ち、通常大当り結果表示と復活大当り結果表示とで、当落分岐のタイミング(演出ボタン514が操作されて結果表示が開始されるタイミング)から図柄が確定停止するまでの時間が同一である。
また、通常大当り結果表示を示す図36(A1),(A2)のうち、図36(A1)が最も開始タイミングが早い場合、即ち操作有効期間の開始と略同時に演出ボタン514が操作された場合を、図36(A2)が最も開始タイミングが遅い場合、即ち操作有効期間の満了と略同時に演出ボタン514が操作された場合を夫々示している。同様に、復活大当り結果表示を示す図36(B1),(B2)のうち、図36(B1)が最も開始タイミングが早い場合、即ち操作有効期間の開始と略同時に演出ボタン514が操作された場合を、図36(B2)が最も開始タイミングが遅い場合、即ち操作有効期間の満了と略同時に演出ボタン514が操作された場合を夫々示している。なお、操作有効期間中に演出ボタン514が操作されなかった場合(操作条件が成立しなかった場合)は、操作有効期間の満了時に、演出ボタン514が操作された場合と同一の、又は異なる大当り結果表示を開始するように構成してもよい。
図36(A1),(A2)に示すように、通常大当り結果表示では、最初に通常大当り可動体演出が行われる。この通常大当り可動体演出では、図36(b1)~(b3)に示すように、可動体531が所定の通常大当り動作パターンで動作し、画像表示手段522上ではその可動体531の動作に対応する任意の画像演出が行われるとともに中図柄がリーチ図柄(ここでは「7」)と同じ図柄で停止し、またLED571は所定の通常大当り発光パターンで発光するようになっている。図36の例では、通常大当り動作パターンは、可動体531が原点位置(上部位置)から画像表示手段522の前側の下部位置まで高速降下し(図36(b1))、所定時間停止した後に低速で原点位置に復帰する(図36(b2),(b3))ように構成されている。
また、通常大当り発光パターンは、いわゆるレインボー発光パターンで、図37(a)に示すように、可動体531の発光部、即ち「カッパ伝説」の文字が、所定方向(例えば左右方向)に流れる虹色で発光するようになっている。このレインボー発光パターンは、所定周期で循環するように構成されており、通常大当り可動体演出が開始されてから終了するまでの5sの間に1周期分の発光データが所定回数繰り返し実行される。なお、可動体531のLEDだけでなく、それ以外の遊技盤505側、前枠504側のLEDについても同様のレインボー発光パターンで発光させてもよい。また、演出ボタン514が操作されたタイミング、即ち通常大当り可動体演出の開始時に、通常大当りに対応する発光態様(例えばレインボー点滅)で発光させた後、レインボー発光パターンによる発光を繰り返し行うようにしてもよい。
通常大当り可動体演出の終了後は通常大当り結果演出が行われる。この通常大当り結果演出では、大当りを祝福する祝福演出(図36(b4))を行った後、演出ボタン514の操作タイミング、即ち通常大当り結果表示の開始タイミングに応じた長さのループ待機演出を実行する(図36(b5))。このループ待機演出により、結果表示の開始時期が変化しても結果表示の終了時期を変化させないための時間調整が行われる。
図36(A1)に示すように、操作有効期間の開始と略同時(最早)にボタン操作が行われた場合にループ待機演出の時間は最長(ここでは3s)となり、図36(A2)に示すように、操作有効期間の満了と略同時(最遅)にボタン操作が行われた場合にループ待機演出の時間は最短(ここでは0)となる。このように、本実施形態の通常大当り結果表示では、時間調整のためのループ待機演出を、通常可動体演出の後に行われる大当り結果演出の終盤、即ち大当り確定前に行うようになっている。これにより、ボタン操作のタイミングを起点に、大当りとなることを報知する可動体演出と、大当りとなることを祝福する結果演出とが連続的に実行され、その一連の流れはループ待機演出の影響を受けないため、演出の爽快感を損なうことなく、時間調整による違和感を抑制することが可能となる。
なお、ループ待機演出は、画像表示手段522上では、例えばその前の映像から繋がるループ待機用の映像データを繰り返し再生するように構成されている。また、LED571による発光演出については、演出ボタン514が操作されたタイミングで、通常大当りに対応する発光態様(例えばレインボー点滅)で発光させ(1回再生用の発光パターンデータを使用)、その後はループ待機演出の終了まで所定の発光態様(レインボー発光パターン)を繰り返す(ループ再生用の発光パターンデータを使用)ようになっている。またスピーカ572からの音声出力については、演出ボタン514が操作されたタイミングで、通常大当りに対応する効果音を出力し(1回再生用の効果音データを使用)、その後はループ待機演出の終了まで無音とするか、所定の効果音の出力を繰り返す(ループ再生用の効果音データを使用)ようになっている。このループ待機演出は、主制御基板541から変動停止コマンドを受信するまで繰り返される。
また図36の例では、通常大当り結果表示における通常大当り可動体演出の長さは5s、通常大当り結果演出の最短長さは8sに夫々設定されている。
また図36(B1),(B2)に示すように、復活大当り結果表示では、まず図35(A1),(A2)に示すはずれ結果表示と同様の演出が行われる。即ち、最初にはずれ結果演出(図36(c1),(c2))が行われた後、特別背景601bから通常背景600へと復帰する背景復帰演出(図36(c3))を経て、「7・6・7」等のはずれ演出態様が表示される通常画面表示(図36(c4))へ移行する。はずれ結果演出では、中図柄がリーチ図柄(ここでは「7」)とは異なる「6」で停止した後(図36(c1))、演出ボタン514の操作タイミング、即ちはずれ結果表示の開始タイミングに応じた長さのループ待機演出を実行する(図36(c2))。このループ待機演出により、結果表示の開始時期が変化しても結果表示の終了時期を変化させないための時間調整が行われる。
図36(B1)に示すように、操作有効期間の開始と略同時(最早)にボタン操作が行われた場合にループ待機演出の時間は最長(ここでは3s)となり、図36(B2)に示すように、操作有効期間の満了と略同時(最遅)にボタン操作が行われた場合にループ待機演出の時間は最短(ここでは0)となる。
なお、ループ待機演出は、画像表示手段522上では、例えばその前の映像から繋がるループ待機用の映像データを繰り返し再生するように構成されている。また、LED571による発光演出については、演出ボタン514が操作されたタイミングで、はずれに対応する発光態様で発光させ(1回再生用の発光パターンデータを使用)、その後はループ待機演出の終了まで所定の発光態様を繰り返す(ループ再生用の発光パターンデータを使用)ようになっている。またスピーカ572からの音声出力については、演出ボタン514が操作されたタイミングで、はずれに対応する効果音を出力し(1回再生用の効果音データを使用)、その後はループ待機演出の終了まで無音とするか、所定の効果音の出力を繰り返す(ループ再生用の効果音データを使用)ようになっている。このループ待機演出は、主制御基板541から変動停止コマンドを受信するまで繰り返される。
また図36の例では、復活大当り結果表示におけるはずれ結果演出の最短長さは5s、背景復帰演出、通常画面表示の長さは夫々1s,2sで、何れもはずれ結果表示(図35(A1),(A2))の場合と同じである。
通常画面表示の次には復活大当り可動体演出が行われる。この復活大当り可動体演出では、図36(c5)~(c7)に示すように、可動体531が所定の復活大当り動作パターンで動作し、画像表示手段522ではその可動体の動作に対応する任意の画像演出が行われるとともに、リーチ図柄とは異なる「6」で一旦停止していた中図柄がリーチ図柄(ここでは「7」)と同じ図柄に変化し、またLED571は所定の復活大当り発光パターンで発光するようになっている。なお、この復活大当り可動体演出の演出時間(3s)は通常大当り可動体演出の演出時間(5s)よりも短くなっている。
図36の例では、復活大当り動作パターンは、可動体531が原点位置(上部位置)から画像表示手段522の前側の下部位置まで高速降下し(図36(c5))、所定時間停止した後に低速で原点位置に復帰する(図36(c6),(c7))ように構成されている。このように、復活大当り動作パターンは、通常大当り動作パターン(図36(b1)~(b3))と可動体531の動作内容は略同じで、演出時間が異なっている。この演出時間の相違分は、例えば下部位置での停止時間や移動速度(例えば原点位置への復帰速度)を異ならせることで調整されている。
また、復活大当り可動体演出の際に画像表示手段522に表示される演出画像の内容は、通常大当り可動体演出の際に画像表示手段522に表示される演出画像の内容とは異なっている。その復活大当り可動体演出と通常大当り可動体演出における演出画像の内容の相違は、演出時間の相違による可動体531の動作の相違(下部位置での停止時間や移動速度の相違)のみに基づくものであってもよいし、異なるキャラクタが登場するなど、可動体531の動作の相違を超えたものであってもよい。
また、復活大当り発光パターンは、いわゆるレインボー発光パターンで、図37(b)に示すように、可動体531の発光部、即ち「カッパ伝説」の文字が、所定方向(例えば左右方向)に流れる虹色で発光するようになっている。図37(b)に示す復活大当り発光パターンと図37(a)に示す通常大当り発光パターンは、共通の発光パターンデータを使用して同じ周期で実行されるようになっており、両者が異なるのは演出時間の長短に基づく繰り返し数のみである。なお、可動体531上のLEDだけでなく、それ以外の遊技盤505上、前枠504上のLEDについても同様のレインボー発光パターンで発光させてもよい。
このように、通常大当り可動体演出と復活大当り可動体演出で同じ可動体531を用いて異なる演出を行うことにより、コストを削減しつつ演出効果を高めることが可能である。
復活大当り可動体演出の終了後には、大当りを祝福する内容の復活大当り結果演出(図36(c8))が行われる。図36の例では、この復活大当り可動体演出の演出時間は2sで、通常大当り可動体演出の演出時間(最短8s)よりも短くなっている。
なお以上説明したように、本実施形態の復活大当り結果表示では、時間調整のためのループ待機演出を、はずれ結果演出を実行した後、通常画面表示に切り替える前(ここでは背景復帰演出の前)に行うことで、時間調整を終えた後に復活大当り結果演出を実行するようになっている。これにより、ループ待機演出の時間が長くなっても、ボタン操作からはずれ結果演出への繋がりが損なわれず、また大当りとなることを報知する可動体演出から大当りとなることを祝福する結果演出への一連の流れは影響を受けないため、演出の爽快感を損なうことなく、時間調整による違和感を抑制することが可能となる。
また本実施形態のSPリーチ後演出では、通常大当り結果表示と復活大当り結果表示の終了タイミングは同一であり、遊技者によるボタン操作のタイミングを同一とすると両者は演出時間も同一である。
図38は本発明の第5の実施形態を例示し、第4の実施形態を一部変更して、非当りリーチ演出の一例であるSPリーチ前演出の結果表示前演出において、最終停止図柄としてリーチ図柄及びその直前直後の図柄以外の図柄を用いた煽り演出を実行することにより、図柄が大当り演出態様(特定態様)となることを想起させない演出を実行するように構成した例を示している。
図38は、第4の実施形態の図34に対応するものである。本実施形態のSPリーチ前演出では、リーチ映像表示期間終盤の煽り期間に入ると(図38(a1)→(a2))、それまでのリーチ演出画像602dが煽り演出画像603dに変化する。煽り演出画像603dは、未だ変動中の第3番目(例えば中央)の図柄列が停止する前の最終段階の演出を行うものであり、図38(a2)~(a3)の例では、リーチ図柄(ここでは「7」)との差が-2の第1停止図柄候補(ここでは「5」)を第1キャラクタが、リーチ図柄(ここでは「7」)との差が-3の第2停止図柄候補(ここでは「4」)を第2キャラクタが夫々ハンマーで繰り返し打撃し、どちらが先に停止図柄候補を破壊するかを競う内容となっている。
このように、本実施形態のSPリーチ前演出における結果表示前演出では、最終停止図柄としてリーチ図柄(ここでは「7」)及びその直前直後の図柄(ここでは「6」,「8」)以外の図柄を用いた煽り演出を実行するようになっている。
煽り期間が終了すると、その時点で煽り演出画像603dは静止状態となり(図38(a3))、以降のタメ期間中は、その煽り演出画像603dの静止状態が維持される。そして、タメ期間が終了して結果表示期間に入ると、発展結果表示、はずれ結果表示の何れかが、一時停止していた煽り演出画像603dから繋がる形で開始される。
はずれ結果表示では、最初にはずれ結果演出が行われる。このはずれ結果演出では、第1停止図柄候補である「5」が破壊され(図38(c1))、残った第2停止図柄候補である「4」で中図柄が停止する(図38(c2))。その後、背景復帰演出(図38(c3))を経て通常画面表示(図38(c4))へ移行する。また発展結果表示では発展演出が行われる。この発展演出では、第2停止図柄候補である「4」が破壊され(図38(b1))、その後にSPリーチ後への発展を示す「発展」等の発展報知画像604dが表示される(図38(b2))。
このように、本実施形態のSPリーチ前演出における結果表示前演出では、最終停止図柄としてリーチ図柄及びその直前直後の図柄以外の図柄を用いた煽り演出を実行するため、その煽り演出の結果がどちらになっても遊技者が大当りと誤解することがなく、遊技者に無駄に失望感を抱かせることを防止できる。
なお本実施形態においても、第4の実施形態と同様、「4を破壊すれば発展」等、特定の結果表示が出現した場合は次のリーチ演出に移行する旨の説明表示を、煽り演出画像603dと並行して実行してもよい。
図39は本発明の第6の実施形態を例示し、第4の実施形態を一部変更して、非当りリーチ演出の一例であるSPリーチ前演出の結果表示前演出において、成功(勝ち)と失敗(負け)を含む複数種類の演出結果のうち、成功(勝ち)の演出結果を使用しないことにより、図柄が大当り演出態様(特定態様)となることを想起させない演出を実行するように構成した例を示している。
図39は、第4の実施形態の図34に対応するものである。本実施形態のSPリーチ前演出では、リーチ映像表示期間終盤の煽り期間に入ると(図39(a1)→(a2))、それまでのリーチ演出画像602eが煽り演出画像603eに変化する。図39(a2)~(a3)の例では、煽り演出画像603eは、モンスター(敵)に倒されたカッパ(味方)が再び立ち上がろうとする内容となっている。
煽り期間が終了すると、その時点で煽り演出画像603eは静止状態となり(図39(a3))、以降のタメ期間中は、その煽り演出画像603eの静止状態が維持される。そして、タメ期間が終了して結果表示期間に入ると、発展結果表示、はずれ結果表示の何れかが、一時停止していた煽り演出画像603eから繋がる形で開始される。
はずれ結果表示では、最初にはずれ結果演出が行われる。このはずれ結果演出では、倒れたカッパは立ち上がることができず負け(失敗)となり(図39(c1))、それに伴って中図柄がリーチ図柄(ここでは「7」)とは異なる「6」で停止する(図39(c2))。その後、背景復帰演出(図39(c3))を経て通常画面表示(図39(c4))へ移行する。
また発展結果表示では発展演出が行われる。この発展演出では、カッパが再び立ち上がり(図39(b1))、その後にSPリーチ後への発展を示す「発展」等の発展報知画像604eが表示される(図39(b2))。このように、本実施形態の発展演出では、カッパが立ち上がっただけでモンスターとの勝負に勝ったわけではないから、遊技者がこれを見て大当りと誤解することはなく、遊技者に無駄に失望感を抱かせることを防止できる。
なお本実施形態においても、第4の実施形態と同様、「立ち上がることができれば発展」等、特定の結果表示が出現した場合は次のリーチ演出に移行する旨の説明表示を、煽り演出画像603eと並行して実行してもよい。
図40は本発明の第7の実施形態を例示し、第4の実施形態を一部変更して、非当りリーチ演出の一例であるSPリーチ前演出の結果表示では、他のリーチ演出における大当り結果表示で行われる特定発光パターン(レインボー発光パターン)以外の発光パターンでLEDを発光させることにより、図柄が大当り演出態様(特定態様)となることを想起させない演出を実行するように構成した例を示している。
図40は、第4の実施形態の図34に対応するものである。本実施形態のSPリーチ前演出では、リーチ映像表示期間終盤の煽り期間に入ると(図40(a1)→(a2))、それまでのリーチ演出画像602fが煽り演出画像603fに変化する。図40(a2)~(a3)の例では、煽り演出画像603fは、モンスター(敵)のキャラクタを大砲で攻撃する内容となっている。なお本実施形態では、「モンスターを倒せば発展」等、特定の結果表示が出現した場合は次のリーチ演出に移行する旨の説明表示を煽り演出画像603fと並行して実行するようにはなっていないが、第4の実施形態と同様にそのような説明表示を表示するようにしてもよい。
煽り期間が終了すると、その時点で煽り演出画像603fは静止状態となり(図40(a3))、以降のタメ期間中は、その煽り演出画像603fの静止状態が維持される。そして、タメ期間が終了して結果表示期間に入ると、発展結果表示、はずれ結果表示の何れかが、一時停止していた煽り演出画像603fから繋がる形で開始される。
はずれ結果表示では、最初にはずれ結果演出が行われる。このはずれ結果演出では、モンスターへの攻撃が失敗に終わり(図40(c1))、それに伴って中図柄がリーチ図柄(ここでは「7」)とは異なる「6」で停止する(図40(c2))。その後、背景復帰演出(図40(c3))を経て通常画面表示(図40(c4))へ移行する。
また発展結果表示では発展演出が行われる。この発展演出では、発展可動体演出(図40(b1)~(b3))が行われる。この発展可動体演出では、可動体531が所定の発展動作パターンで動作し、画像表示手段522ではその可動体531の動作に対応する任意の画像演出(ここでは攻撃が成功してモンスターが倒れる内容)が行われるとともにSPリーチ後演出への発展を示す「発展」等の発展報知画像604fが表示され、また可動体531のLED571は所定の発展発光パターンで発光するようになっている。
図40の例では、発展動作パターンは、可動体531が原点位置(上部位置)から画像表示手段522の前側の下部位置まで高速降下し(図40(b1))、所定時間停止した後に低速で原点位置に復帰する(図40(b2),(b3))ように構成されている。このように、発展動作パターンは、通常大当り動作パターン(図36(b1)~(b3))と可動体531の動作内容は略同じで、演出時間が異なっている。この演出時間の相違分は、例えば下部位置での停止時間や移動速度(例えば原点位置への復帰速度)を異ならせることで調整されている。
また、発展可動体演出の際に画像表示手段522に表示される演出画像の内容は、通常大当り可動体演出(図36)の際に画像表示手段522に表示される演出画像の内容とは異なっている。また、発展発光パターンは、通常大当り発光パターン、即ちレインボー発光パターン(特定発光パターン)とは異なる発光パターン(発光させない場合を含む)となっている。
このように本実施形態では、可動体531のLED571を通常大当り発光パターン(ここではレインボー発光パターン)とは異なる発展発光パターンで発光させるように構成されているため、通常大当り結果演出における通常大当り動作パターンと動作内容が略同じ発展動作パターンで可動体531を動作させているにも拘わらず、遊技者がこれを見て大当りと誤解することはなく、遊技者に無駄に失望感を抱かせることを防止できる。
図41は本発明の第8の実施形態を例示し、第4の実施形態を一部変更して、特定の結果表示が出現した場合は次のリーチ演出に移行する旨の説明表示を、結果表示前演出(煽り演出、タメ期間)よりも前から表示するように構成した例を示している。
図41は、第4の実施形態の図34に対応するものである。図41に示すように、本実施形態のSPリーチ前演出では、最初に画像表示手段522上にリーチタイトル611が表示された後(図41(a1))、「モンスターを倒せば発展」等の説明表示605が、所定時間(例えば2s程度)画面の略中央に大きく表示される(図41(a2))。そして、その説明表示605が縮小されて画面の周辺部(例えば上部)に退避した後(図41(a3))、キャラクタ等によるリーチ演出画像602b等によるリーチ演出が進行する。
その後、リーチ映像表示期間終盤の煽り期間に入ると(図41(a4))、説明表示605が引き続き表示された状態で、それまでのリーチ演出画像602bが煽り演出画像603bに変化する。図41(a4)~(a5)の例では、図34の場合と同様、煽り演出画像603bは、モンスター(敵)のキャラクタを大砲で攻撃する内容となっている。
煽り期間が終了すると、その時点で煽り演出画像603bは静止状態となり(図41(a5))、以降のタメ期間中は、その煽り演出画像603bの静止状態が維持される。なお、このタメ期間中も説明表示605の表示は継続される。タメ期間が終了した後の結果表示期間の演出については第4の実施形態(図34)と共通であるため、ここでは説明を省略する。
以上説明したように、特定の結果表示が出現した場合は次のリーチ演出に移行する旨の説明表示は、結果表示前演出(煽り演出、タメ期間)中だけでなく、それよりも前から表示するように構成してもよい。
図42は本発明の第9の実施形態を例示し、第4の実施形態を一部変更して、操作有効示唆演出中に操作対象画像を形成し、その操作対象画像の形成完了から所定時間経過後に操作有効期間を開始するように構成した例を示している。
図42は、第4の実施形態の図35,図36に対応するものである。図42に示すように、本実施形態のSPリーチ後演出では、リーチ映像表示期間終盤に操作有効示唆演出が開始される。本実施形態の操作有効示唆演出では、その演出期間(4s)が、ボタン形成期間(3s)と、そのボタン形成期間に続くボタン形成後待ち期間(1s)とで構成されている。ボタン形成期間は、演出ボタン514を示す操作対象画像606を形成する期間であって、図42(a2)~(a4)に示すように、例えば画面上で操作対象画像606の透過率が100%から徐々に小さくなって次第に鮮明になり、ボタン形成期間の終了時点でその透過率が0%に達して操作対象画像606が完成する(図42(a4))ようになっているが、このボタン形成の過程は任意である。ボタン形成後待ち期間は、操作対象画像606の形成完了から操作有効期間が開始されるまでの待ち時間で、操作対象画像606は形成完了時の表示状態が維持される。
また、ボタン形成後待ち期間の後半にはゲージ形成後待ち期間(0.5s)が設けられている。このゲージ形成後待ち期間は、操作有効期間の進行状況を報知するための進行状況報知画像608を開始待ちの状態(例えばゲージが100%のまま停止している状態)で維持する期間で、ボタン形成後待ち期間が開始されてから第1時間(ここでは0.5s)経過後に開始され、その開始時点で進行状況報知画像608が画面上に表示される(図42(a5))。
ゲージ形成後待ち期間(及びボタン形成後待ち期間)は、ゲージ形成後待ち期間の開始から第2時間(ここでは0.5s)経過後に終了し、操作有効期間が開始される。操作有効期間が開始されると、操作態様を報知するための「PUSH!」の文字と矢印画像等よりなる操作態様報知画像607が表示される(図42(a6))とともに進行状況報知画像608のゲージ変化が開始される(図42(a6)~(a7))。
以上説明したように、本実施形態では、操作有効示唆演出中における操作対象画像606の形成完了から所定時間経過後に操作有効期間を開始するように構成されており、しかも操作対象画像606の形成完了から第1時間(0.5s)経過後に進行状況報知画像608を開始待ちの状態で表示し、その進行状況報知画像608の表示開始から第2時間(0.5s)経過後に操作有効期間を開始するように構成されているため、その後の時間調整による演出の違和感を抑制すべく操作有効時間を短くしても、それによる遊技者の操作機会の逸失をより確実に防止できる。
図43は本発明の第10の実施形態を例示し、第4の実施形態を一部変更して、強リーチ演出(ここではSPリーチ後演出)における操作有効示唆演出の演出時間を、弱リーチ演出(ここではSリーチ演出)における操作有効示唆演出の演出時間よりも長くした例を示している。なお上述したとおり、強リーチ演出は、弱リーチ演出よりも特定態様となる期待度が高いリーチ演出である。
図43(b)は、本実施形態のSPリーチ後演出(強リーチ演出の一例)における操作有効示唆演出及び操作有効期間に関するタイムチャートで、これは第4の実施形態(図35)と同一である。また図43(a)は、本実施形態のSリーチ演出(弱リーチ演出の一例)における操作有効示唆演出及び操作有効期間に関するタイムチャートである。第4の実施形態(図33)では、Sリーチ演出の結果表示前演出はボタン演出ではなかったが、本実施形態のSリーチ演出(図43(a))では、SPリーチ後演出と同様にボタン演出を実行するものとし、結果表示期間の前に操作有効示唆演出及び操作有効期間を設けている。
図43(a),(b)より明らかなように、本実施形態では、SPリーチ後演出(強リーチ演出)における操作有効示唆演出の演出時間(ここでは4s)が、Sリーチ演出(弱リーチ演出)における操作有効示唆演出の演出時間(ここでは2s)よりも長くなっている。また、操作有効期間の開始から満了までの操作有効時間についてはSリーチ演出とSPリーチ後演出とで同一(共に3s)となっており、操作有効示唆演出と操作有効期間とを合わせた結果表示前演出の演出時間が、Sリーチ演出(弱リーチ演出)よりもSPリーチ後演出(強リーチ演出)の方が長くなっている。なお、SPリーチ後演出における操作有効示唆演出の演出時間(4s)は操作有効時間(3s)より長いのに対し、Sリーチ演出における操作有効示唆演出の演出時間(2s)は操作有効時間(3s)より短くなっている。
このように本実施形態では、SPリーチ後演出(強リーチ演出)に関しては、第4の実施形態と同様、その後の時間調整による演出の違和感を抑制すべく操作有効時間(ここでは3s)をなるべく短くするとともに、それによる遊技者の操作機会の逸失を確実に防止すべく、操作有効時間(3s)よりも長い操作有効示唆演出(ここでは4s)を操作有効期間の直前に実行するようになっているが、Sリーチ演出(弱リーチ演出)に関しては、遊技者の操作機会の逸失よりもリーチ演出による演出効果を高めることを優先すべく操作有効示唆演出(ここでは2s)を操作有効時間(3s)よりも短くしている。
図44は本発明の第11の実施形態を例示し、第4の実施形態を一部変更して、結果表示前演出の前に、次のリーチ演出まで発展すること(又はその可能性が高いこと)を示す発展予告演出を実行可能とし、その発展予告演出が出現するか否かに応じて結果表示前演出の内容を異ならせるように構成した例を示している。
図44は、第4の実施形態の図33に対応するもので、当該図柄変動における通常変動中(リーチ状態となる前)に、SPリーチ後演出(次のリーチ演出の更に次のリーチ演出)まで発展すること(又はその可能性が高いこと)を示す発展予告演出が実行された場合の、Sリーチ演出における結果表示前演出の内容を示している。なお、発展予告演出が実行されない場合のSリーチ演出における結果表示前演出の内容は、第4の実施形態(図33)と同様であるとする。
図44の例では、当該図柄変動における通常変動中に、青信号を示す予告画像612が画面上に表示されている(発展予告演出)。この青信号の予告画像612は、当該図柄変動でSPリーチ後演出(所定のリーチ演出)まで発展することを示すもので、当該予告画像612が表示された場合にはその後に100%の確率でSPリーチ後演出まで発展するようになっている。
そして、この予告画像612が表示された場合には、SPリーチ後演出に到達するまでのリーチ演出においては、予告画像612が表示されなかった場合(図33)とは異なり、発展を前提とする内容の結果表示前演出が実行されるようになっている。即ち図44(a3)~(a4)に示す煽り演出画像603gは、大当り演出態様を構成することとなる(即ちリーチ図柄と同一の)第1停止図柄候補(ここでは「7」)と、はずれ演出態様を構成することとなる(即ちリーチ図柄とは異なる)第2停止図柄候補(ここでは「6」)との両方に対してキャラクタが爆弾を仕掛けて点火する内容となっている。
煽り期間が終了すると、その時点で煽り演出画像603gは静止状態となり(図44(a4))、以降のタメ期間中は、その煽り演出画像603gの静止状態が維持される。そして、タメ期間が終了して結果表示期間に入ると、発展結果表示が、一時停止していた煽り演出画像603gから繋がる形で開始される。この発展演出では、第1,第2停止図柄候補である「7」,「6」の両方が同時に爆破され(図44(b1))、その後にSPリーチへの発展を示す「発展」等の発展報知画像604aが表示される(図44(b2))。なお、発展結果表示の内容は、予告画像612が表示されなかった場合(図33)と同一(即ち共通の演出データを使用)であってもよい。
以上説明したように、所定の(次の)リーチ演出まで発展することを示す発展予告演出が出現するか否かに応じて、結果表示前演出の内容を異ならせることで、所定のリーチ演出まで発展することが明らかであるか否かに応じてより適切な結果表示前演出を実行することが可能となる。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明は以上の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、第1~第3の実施形態と、第4~第11の実施形態とは、全く別の遊技機として具現化されているが、前者と後者とを適切に結合することによって同一の遊技機として具現化できることは言うまでもない。例えば、第1~第3の実施形態に係る遊技機上で、第4~第11の実施形態に係る遊技機と同様の演出を実行するように構成することが可能である。その際、図5に示す可動体77を、図29に示す「カッパ伝説」の装飾が施された可動体531と同様の構成に変更するなど、両遊技機を、それらの相違点に伴って適宜適合させればよい。
第2の実施形態では、装飾シール(特定装飾貼付シート)S17を遊技盤16における透明本体板50よりも後側の後部支持部材(所定部材)74に貼付した例を示したが、特定装飾貼付シートを遊技盤16(を構成する透明本体板50)の前面又は後面に貼付してもよい。特定装飾貼付シートを遊技盤16の前面に貼付する場合、本体板は透明でなくてもよい。注意喚起情報表示部は、上部球通路312以外の球通路、例えば発射案内通路86に対応する位置に配置してもよいし、遊技部品が配置されていない位置であって球通路以外の位置に対応して配置してもよい。
第1~第3の実施形態では、裏面に糊層を有する装飾シートである装飾シールを遊技盤の所定位置に貼付した例を示したが、糊層を有しない装飾シートを、貼付以外の任意の装着方法で遊技盤に装着してもよい。例えば、装飾シートを遊技盤の後面に装着する場合、透明本体板とその後側に配置される後部支持部材とで装飾シートを挟持してもよい。
部分糊層を採用する場合、外周領域の糊部は、本体シートの外周に沿って途切れなく一定幅で配置することが望ましいが、部分的な途切れや幅の変化があってもよい。例えば、本体シートの外周にU字状、その他の切欠部がある場合、図27(A)に示すように、切欠部に沿って糊部を一定幅で配置することが望ましいが、図27(B),(C)に示すように、切欠部の大きさや形状に応じて外周領域の糊部に途切れ箇所や幅狭箇所が生じてもよい。剥がしやすさを優先するのであれば図27(A)よりも図27(B),(C)の方が有利である。また、外周領域の一部を糊なし部としてもよいし、外周領域の一部について糊部の幅を狭く(幅狭部)してもよい。これにより、貼付シートを剥がす際に糊なし部や幅狭部に工具を差し込めるため、作業が容易となる。
第1~第3の実施形態では、装飾シールS11~S17のうち、面積が比較的小さい装飾シールS14,S16については全面糊層を採用したが、このような場合、部分糊層の場合よりも全面糊層の場合の方が粘着力の低い糊を使用するようにしてもよい。また、装飾シールS14,S16についても部分糊層を採用してもよい。
第1~第3の実施形態では、図10に示すように、複数種類の注意喚起シールS1~S7の全てにおいて共通の色配置を採用したが、複数種類の色配置を採用してもよい。但しこの場合でも、使用する色の組合せ(黄色、黒色、白色)は共通とし、他の貼付シートではその色の組合せは使用しないことが望ましい。図28は、図10に示す注意喚起シールS1~S7のうち、注意喚起シールS5~S7について異なる色配置を採用した例を示している。図28に示す注意喚起シールS5~S7では、背景を白色、文字等を黒色とし、本体シートの外周に沿って黒色の縁取りを設けている。また、第1注意記号s1′については、黒色の縁取りがされた黄色の三角形の中に黒色の「!」が配置された構成となっている。
図28(A)に示す注意喚起シールS5では、上辺に沿って一定幅の領域に形成された第1表示部a1に、第1注意記号s1′と、黒色のゴシック体よりなる「注意」の文字で構成される第2注意記号s2とが表示され、その下側の第2表示部a2に、ゴシック体よりなる「金属部品のエッジに注意して下さい。」の横書き文字が黒色で表示されている。
図28(B)に示す注意喚起シールS6では、第1表示部a1と第2表示部a2の2つの領域には分けられておらず、また第2注意記号s2は表示されておらず、注意すべき内容を示す「感電、エッジに注意」、「裏カバーの開放に注意」の2種類の文字列の頭に夫々第1注意記号s1′が表示されている。図28(C)に示す注意喚起シールS7も同様に、第1表示部a1と第2表示部a2の2つの領域には分けられておらず、また第2注意記号s2は表示されておらず、注意すべき内容を示す「電源基板高温注意」の文字列の隣に第1注意記号s1′が表示されている。
なお、図28に示す注意喚起シールについても、使用する色の組合せ(黄色、黒色、白色)は図10に示す注意喚起シールと同じであるため、図11と同じく、PET、紙等の素材よりなる白色の本体シートに対して、その表面(上面)側に、シルク印刷等により黄色(Y版)、黒色(K版)の2版で印刷を行い、また裏面側にはその全面に糊を付着させた全面糊層(糊版)を設ければよい。
第1~第3の実施形態では、主基板情報表示シールS23において、白色及び黒色の2色を使用した例を示したが、白色、黒色の何れか一色のみを使用してもよい。また、本体シートの上面側と裏面側とに夫々白色の版による印刷を行うものとしたが、白色の版を上面側と裏面側の何れか一方にのみ配置してもよい。また、主基板情報表示シールS23と同様の情報表示用貼付シートを、その他の基板ケースにも貼付してもよい。
第1~第3の実施形態では、特定装飾貼付シートに設ける情報表示部として、遊技ホール担当者向け或いは遊技者向けの注意喚起情報表示部、著作権情報表示部、二次元コードを設けた例を示したが、その他の情報表示部、例えば性能情報表示部を特定装飾貼付シートに設けてもよい。実施形態では、情報表示部の一例として二次元コードを例示したが、一次元コード(いわゆるバーコード)でもよいことは言うまでもない。
第6の実施形態(図39)の変形例として、非当りリーチ演出の結果表示前演出で対戦型の演出を行い、引き分けと負けの何れかの演出結果となるように構成し、引き分けの場合に次のリーチ演出に発展させることにより、図柄が大当り演出態様(特定態様)となることを想起させない演出を実行するように構成してもよい。
第9の実施形態(図42)では、操作対象画像606の形成完了(ボタン形成期間の終了)から第1時間(0.5s)経過後に進行状況報知画像608を表示するように構成した例を示したが、操作対象画像606の形成完了と略同時に進行状況報知画像608を表示し、その後のボタン形成後待ち期間は進行状況報知画像608を開始待ちの状態で表示するように構成してもよい。
第10の実施形態(図43)では、強リーチ演出の場合は操作有効示唆演出の演出時間が操作有効時間よりも長く、弱リーチ演出の場合は操作有効示唆演出の演出時間が操作有効時間よりも短くなるように設定した例を示したが、弱リーチ演出と強リーチ演出との何れかの場合に操作有効示唆演出の演出時間と操作有効時間とを略同じに設定してもよい。
第11の実施形態(図44)では、発展予告演出が出現した場合についても煽り、タメの結果表示前演出を実行するように構成したが、発展予告演出が出現した場合は煽り、タメの結果表示前演出を実行することなく発展結果表示を行うように構成してもよい。また、第11の実施形態(図44)では発展予告演出を通常変動中に実行するように構成したが、発展予告演出をリーチ後(例えばNリーチ演出中)に実行するように構成してもよい。
また第11の実施形態(図44)では、当該図柄変動中に発展予告演出を実行する例を示したが、発展予告演出を、当該図柄変動(ターゲット変動)の開始前に実行する先読み演出として実行してもよい。この先読み演出は、上述した先読み連続演出と先読み保留変化演出のどちらでもよい。先読み連続演出を発展予告演出とする場合、ターゲット変動がSPリーチ変動パターンとなる旨の先読み判定結果が得られることを条件に、ターゲット変動までの複数回の演出図柄変動で「雪」の背景画像を使用することが考えられる。また先読み保留変化演出を発展予告演出とする場合、ターゲット変動がSPリーチ変動パターンとなる旨の先読み判定結果が得られることを条件に、そのターゲット変動に対応する保留表示画像を「●(赤丸)」等の特定画像とすることが考えられる。
第5~第11の実施形態は、夫々第4の実施形態を一部変更したものとなっているが、第5~第11の実施形態のうちの2以上を適宜組み合わせてもよい。また、第1~第11の実施形態のうちの2以上を適宜組み合わせてもよい。
実施形態は本発明をパチンコ機に採用した例を示したが、スロットマシン、アレンジボール機、雀球遊技機等の各種の遊技機においても同様に実施することが可能である。
S1
~S7 注意喚起シール(貼付シート、注意喚起情報貼付シート)
S11
~S17 装飾シール(貼付シート、装飾貼付シート、装飾シート)
S21 性能情報表示シール(貼付シート)
S22 外部端子情報表示シール(貼付シート)
S23 主基板情報表示シール(貼付シート)
7 ガラス扉(開閉扉)
131
~136 被貼付部
301 第1注意喚起情報表示部
302 第2注意喚起情報表示部
303 著作権情報表示部
304 二次元コード表示部
311 被貼付部
315 注意喚起情報表示部
538 演出図柄表示手段(図柄表示手段)
542 演出制御基板(演出制御手段)
564a 大当り判定手段(抽選手段)
~S7 注意喚起シール(貼付シート、注意喚起情報貼付シート)
S11
~S17 装飾シール(貼付シート、装飾貼付シート、装飾シート)
S21 性能情報表示シール(貼付シート)
S22 外部端子情報表示シール(貼付シート)
S23 主基板情報表示シール(貼付シート)
7 ガラス扉(開閉扉)
131
~136 被貼付部
301 第1注意喚起情報表示部
302 第2注意喚起情報表示部
303 著作権情報表示部
304 二次元コード表示部
311 被貼付部
315 注意喚起情報表示部
538 演出図柄表示手段(図柄表示手段)
542 演出制御基板(演出制御手段)
564a 大当り判定手段(抽選手段)
Claims (1)
- 遊技者に利益を付与するか否かを抽選する抽選手段と、
前記抽選手段による抽選結果に基づいて図柄を変動表示すると共に前記利益を付与する場合には前記図柄を特定態様で停止させる図柄表示手段と、
前記抽選結果に関する演出を、前記図柄表示手段による変動表示と共に、複数種類の変動パターンの何れかに従って実行させる演出制御手段と、を備え、
前記複数種類の変動パターンは、前記図柄がリーチ状態となった後、一又は複数段階のリーチ演出を経て、最後のリーチ演出において結果表示を行うリーチ変動パターンを含み、
前記リーチ変動パターンは、前記リーチ演出の段階が進むにつれて前記特定態様となる信頼度が高くなるように構成し、
裏面に糊層を有する貼付シートを所定の被貼付部に貼付し、
前記貼付シートは、その少なくとも一部に装飾が施された装飾貼付シートを含む
遊技機において、
前記リーチ演出には、弱リーチ演出と、該弱リーチ演出よりも後段階に出現可能な強リーチ演出とがあり、
前記リーチ変動パターンのうち、前記図柄が前記特定態様とならないはずれ変動に対応するリーチはずれ変動パターンでは、前記最後のリーチ演出が前記弱リーチ演出の場合よりも前記強リーチ演出の場合の方が前記結果表示の時間が長くなるように構成し、
前記装飾貼付シートのうちの特定装飾貼付シートは、注意喚起情報を表示する注意喚起情報表示部を備え、
前記特定装飾貼付シートを構成する透明シートの一部に非透光部を形成するとともに該非透光部に前記注意喚起情報表示部を設け、
前記貼付シートは、注意喚起情報を表示する注意喚起情報表示部を備え且つ前記装飾貼付シートではない注意喚起情報貼付シートを含み、
前記注意喚起情報貼付シートは、所定色の非透明シートに対して印刷され、
前記特定装飾貼付シートは、無色の透明シートに対して印刷されている
ことを特徴とする遊技機。
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JP2022096999A JP2023183469A (ja) | 2022-06-16 | 2022-06-16 | 遊技機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022096999A JP2023183469A (ja) | 2022-06-16 | 2022-06-16 | 遊技機 |
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---|---|
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Family
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2022096999A Pending JP2023183469A (ja) | 2022-06-16 | 2022-06-16 | 遊技機 |
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-
2022
- 2022-06-16 JP JP2022096999A patent/JP2023183469A/ja active Pending
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Date | Code | Title | Description |
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RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
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RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
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