以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態を詳細に説明する。なお、図面の説明においては同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
[システムの概要]
図1は、本開示の一形態に係る輸送方法探索装置の利用環境について説明する図である。本実施形態で説明する輸送方法探索装置は、例えば、車両・ロボット等のモビリティ、またはドローン等の飛行体を利用した人または荷物の輸送方法に係る情報を、当該装置の利用者に対して提供する装置である。また、輸送方法探索装置では、輸送の対象物(人または物)に応じて1または複数のモビリティを組み合わせた経路を探索し、探索結果を利用者に対して提供する装置である。
輸送方法探索装置は、利用者が取り扱う装置(以下、利用者装置という)によって利用される。輸送方法探索装置に対して利用者装置が輸送方法に係る要求を送信することで、輸送方法探索装置が探索を行ない、その結果を利用者装置に対して返送する。利用者装置としては、例えば、ある場所からある場所へ移動する人が操作する装置であって、輸送方法探索装置と通信可能な装置が挙げられる。このような装置としては、例えば、スマートフォンまたはタブレットなどの携帯端末が挙げられる。また、輸送方法探索装置は、ある場所からある場所へ物品を移動させる場合、すなわち物品の移動を行う場合の方法の探索にも利用することができる。このような場合、輸送方法探索装置を利用して探索を行う装置としては、例えば、物品を取り扱う人が操作する装置(携帯端末等)のほか、物品の移動を管理・制御する装置等が挙げられる。
[システムの構成]
図1を参照して、輸送方法探索システム1の装置構成及び各部の機能について説明する。
図1に示すように、輸送方法探索システム1は、輸送方法探索に係る処理を行う輸送方法探索装置2と、輸送方法の探索に必要な情報を管理するための機能ブロックとして、モビリティ情報保持部3、モビリティNW(ネットワーク)情報保持部4、乗り換えノード情報保持部5及び関連情報保持部6を含んで構成される。輸送方法探索装置2は、要求取得部21、モビリティ探索部22、経路探索部23、及び出力部24を含んで構成される。
上記の各部のうち、輸送方法探索装置2のモビリティ探索部22及び経路探索部23が、処理装置としての輸送方法探索システム1において、輸送方法の探索を行うことで探索結果を決定する探索部としての機能を有する。また、モビリティ情報保持部3、モビリティNW情報保持部4、乗り換えノード情報保持部5及び関連情報保持部6が、処理装置としての輸送方法探索システム1において、複数のモビリティそれぞれについてのモビリティを特定するモビリティ特定情報及びモビリティの特性に係る情報を含むモビリティ情報と、モビリティの移動経路に係る情報を含む移動経路情報と、を保持する記憶部としての機能を有する。また、モビリティ情報保持部3、モビリティNW情報保持部4、乗り換えノード情報保持部5及び関連情報保持部6は、輸送情報保持部としての機能も有する。
図2は、輸送方法探索装置2、モビリティ情報保持部3、モビリティNW情報保持部4、乗り換えノード情報保持部5及び関連情報保持部6のハードウェア構成の一例を示す。例えば、輸送方法探索装置2、モビリティ情報保持部3、モビリティNW情報保持部4、乗り換えノード情報保持部5及び関連情報保持部6は、それぞれ制御回路100を有する。一例では、制御回路100は、一つまたは複数のプロセッサ101と、メモリ102と、ストレージ103と、通信ポート104と、入出力ポート105とを有する。
プロセッサ101はオペレーティングシステムおよびアプリケーションプログラムを実行する。具体的には、アプリケーションプログラムとは、輸送方法探索システム1においては、複数のモビリティそれぞれについてのモビリティを特定するモビリティ特定情報及びモビリティの特性に係るモビリティ固有情報を含むモビリティ情報と、モビリティの移動経路に係る情報を含む移動経路情報と、を保持し、利用者から取得する探索要求に含まれる輸送対象の属性に係る情報と、モビリティ情報に含まれるモビリティ固有情報とに基づいて、輸送対象の輸送に利用可能な一以上のモビリティを選択した後、利用者からの探索要求に含まれる輸送経路の条件に係る情報と、前記移動経路情報とに基づいて、選択したモビリティを用いて移動した場合の経路を探索し、探索により得られた経路に係る情報を探索結果とすることを輸送方法探索システム1に実行させるためのプログラムである。
ストレージ103はハードディスク、不揮発性の半導体メモリ、または取り出し可能な媒体(例えば、磁気ディスク、光ディスクなど)の記憶媒体で構成され、オペレーティングシステムおよびアプリケーションプログラムを記憶する。メモリ102は、ストレージ103からロードされたプログラム、またはプロセッサ101による演算結果を一時的に記憶する。一例では、プロセッサ101は、メモリ102と協働してプログラムを実行することで、上記の各機能モジュールとして機能する。通信ポート104は、プロセッサ101からの指令に従って、通信ネットワークNWを介して他の装置との間でデータ通信を行う。入出力ポート105は、プロセッサ101からの指令に従って、キーボード、マウス、モニタなどの入出力装置(ユーザインタフェース)との間で電気信号の入出力を実行する。
輸送方法探索システム1に含まれる輸送方法探索装置2、モビリティ情報保持部3、モビリティNW情報保持部4、乗り換えノード情報保持部5及び関連情報保持部6は、それぞれ一つまたは複数のコンピュータにより構成され得る。複数のコンピュータが用いられる場合には、通信ネットワークを介してこれらのコンピュータが互いに接続されることで論理的に一つの輸送方法探索システム1が構成される。
輸送方法探索システム1として機能するコンピュータは限定されない。例えば、輸送方法探索システム1は業務用サーバなどの大型のコンピュータで構成されてもよいし、パーソナルコンピュータや携帯端末(例えばスマートフォン、タブレット端末など)などの小型のコンピュータで構成されてもよい。
図1に戻り、輸送方法探索システム1の各部について説明する。まず、輸送方法探索システム1で取り扱う各種情報及び当該情報を保持する機能部について説明した後、輸送方法探索装置2について説明する。
輸送方法探索システム1では、モビリティ情報、モビリティNW情報、乗り換えノード情報、及び関連情報の4つの情報が用いられる。モビリティNW情報及び乗り換えノード情報は、モビリティの移動経路に係る情報に対応する情報を含む「移動経路情報」に相当する。
モビリティ情報保持部3はモビリティ情報を保持する機能を有する。モビリティ情報とは、移動対象を運搬可能なモビリティに係る情報である。モビリティ情報には、一般モビリティ情報とラストワンマイルモビリティ情報とが含まれる。一般モビリティ情報とは、公共交通機関などのように、ある程度広域での移動が可能なモビリティに係る情報である。具体的には、一般モビリティ情報として、例えば、鉄道、バス、船舶等の公共交通機関の運行に係る情報が挙げられる。また、人または道路が徒歩により移動することが可能な道路情報についても一般モビリティ情報に含めることができる。すなわち、一般モビリティ情報とは、人または物品が広域で移動可能な経路、及び、当該経路に関連する情報である。経路に関連する情報としては、例えば、当該経路を利用して移動することが可能な対象(人または物品など)を特定する情報が挙げられる。また、電車またはバスのように運行スケジュールが決まっているモビリティに関してはスケジュールを特定する情報も経路に関連する情報に含まれる。さらに、交通規制や車両の運行情報等の動的情報も経路に関連する情報に含まれる。なお、一般モビリティに係る情報は、本システムでは取り扱わない構成としてもよい。その場合、一般モビリティを用いた輸送方法(経路)の探索は本装置とは異なる外部装置で行う構成とし、それ以外の部分の移動に関して本システムを用いて探索を行う構成とすることができる。
ラストワンマイルモビリティ情報とは、一般モビリティ情報と比べて狭域で運行されるモビリティに係る情報である。ラストワンマイルモビリティは、ある程度限られたエリアにおいて、公共交通機関よりも比較的高い自由度で移動が可能な移動体である。具体的には、ラストワンマイルモビリティとしては、小型モビリティ、ドローン、荷物輸送用のトラック等が挙げられる。ラストワンマイルモビリティ情報には、利用可能なエリアを特定する情報、利用可能なエリア内での移動経路が決められている(例えば道路のみ)場合にはこれを特定する情報等が含まれ得る。
上記の一般モビリティ情報及びラストワンマイルモビリティ情報は、いずれも輸送対象(人または物品)を輸送するための移動手段に係る情報、すなわち、モビリティ情報とまとめることができる。モビリティ情報保持部3はこれらの情報を保持する機能を有する。
モビリティ情報について、図3を参照しながら説明する。モビリティ情報D1とは、モビリティそれぞれについての情報であって、モビリティの特性に係る情報が含まれる。モビリティ情報D1には、モビリティ固有情報D11、モビリティ状態D12、モビリティポートD13及びモビリティ稼働情報D14の各情報が含まれる。これらの情報は、モビリティを特定する情報であるモビリティ特定情報に対応するモビリティIDによって関連付けられている。図3では、各情報として具体的にどのような情報が含まれるかを例示しているが、各項目に対応する全ての情報がモビリティ情報D1の各情報に含まれている必要はない。
モビリティ固有情報D11とは、モビリティの基本的な機能に係る情報であるといえる。モビリティ固有情報D11の例としては、モビリティID(モビリティの個体を特定する情報)、モビリティの種別(例えば、小型モビリティ、コミュニティバス、巡回トラック、ドローン等)、移動可能NW種別(当該モビリティが移動可能なネットワーク)、輸送対象、輸送可能人数、輸送可能荷物量、稼働時間、サービス提供エリア、輸送速度、バリアフリー設備、乗車可能方向、輸送料金(単価)、冷蔵冷凍設備、喫煙可否、安全評価ランク、相乗り可否等が挙げられる。
モビリティ状態D12は、モビリティの運行状況に係る情報である。モビリティ状態D12の例としては、モビリティID(モビリティの個体を特定する情報)、状態(稼働中か待機中かなど)、現在位置(X,Y,Z座標等により示すことができる)、航続可能距離、航続可能時間、次の空き時間、空席数等が挙げられる。
モビリティポートD13は、モビリティを待機させることができるポートに係る情報である。モビリティポートD13の例としては、ポートID(ポートを特定する情報)、モビリティID(モビリティの個体を特定する情報)、ノードID(ポートが設けられるノードを特定する情報:ノードについては後述する)、位置情報等が挙げられる。
モビリティ稼働情報D14は、モビリティの稼働に係る情報である。モビリティ稼働情報D14の例としては、ポートID(ポートを特定する情報)、稼働開始日時、稼働終了日時、輸送人数、輸送荷物量等が挙げられる。
上記の一連の情報がモビリティ情報としてモビリティ情報保持部3において保持される。上記の情報のうち、モビリティ固有情報D11は、輸送対象に適したモビリティであるかを示す情報、すなわちモビリティの特徴を示す情報に相当するともいえる。また、モビリティ状態D12、モビリティポートD13、及びモビリティ稼働情報D14は、モビリティを利用することが可能かを特定するモビリティの利用状況に係る情報に相当するともいえる。また、モビリティ情報D1全体として、モビリティの特性に係る情報であるということもできる。
モビリティNW情報保持部4はモビリティNW情報を保持する機能を有する。モビリティNW情報とは、モビリティが移動に使用するネットワーク、すなわち、移動経路に係る情報である。各種のモビリティはモビリティNWにて規定されたネットワークに沿って移動可能とされている。モビリティNWとしては、例えば、自動車NW、歩行者NW、空路NW、私有地内NW等を規定することができる。モビリティの種類に応じて、利用可能なモビリティNWが特定されている。モビリティとモビリティNWとの対応関係は、モビリティ情報D1のモビリティ固有情報D11に含まれている。したがって、モビリティNW情報は、当該NWを利用可能なモビリティ全てに適用される移動経路の情報である。
図4(a)に示すように、モビリティNW情報D2には、経路を示す情報D21と、経路属性D22とが含まれる。また、経路を示す情報D21には、ノードIDを含むノード情報D23と、リンクIDを含むリンク情報D24とが含まれる。モビリティNWの経路は、ノード及びリンクの組み合わせで表現することができるので、これらに係るノード情報D23及びリンク情報D24が経路を示す情報D21に含まれる。
モビリティNW情報は、ノードNとリンクLの組み合わせによって表現することができる。図5に示すように、リンクLは、ノードN同士を接続するように設けられる。図5に示す例では、ノードN001,N002,N003が設けられていて、ノードN001-N002間を接続するようにリンクL001が設けられていると共に、ノードN002-N003間を接続するようにリンクL002が設けられている。ノードNは、公共交通機関の駅のように乗降等のアクションが発生し得る地点を示している。また、リンクLは、ノード間の移動経路を特定する。モビリティNW情報では、各ノードN及び各リンクLを互いに区別可能な状態とし、各ノードN及び各リンクLの場所を特定する情報を保持する。なお、ノードN及びリンクLは、道路の車線(レーン)単位を構成する複数の区間に対応する区間情報よって特定された所謂レーンNWに対応する情報であってもよい。また、道路単位で個別に特定されたものであってもよい。レーンNWに含まれる複数の区間情報の各々は、経路属性(勾配、曲率、速度制限等)の情報を含んでもよい。NWを利用するモビリティの特性に応じて、ノード及びリンクで特定される経路の詳しさ(どのような精度まで経路を特定するか)は変更することができる。
図4(a)に示すモビリティNW情報D2では、ノード情報D23及びリンク情報D24の両方にそれぞれを特定するためのID(ノードIDまたはリンクID)のみが示されているが、実際には、ノードIDまたはリンクIDに対応付けてノードまたはリンクの場所を特定する情報が保持されている。したがって、ノードID及びリンクIDを辿ることで、経路を特定することができる。
また、モビリティNW情報D2に含まれる経路属性D22としては、経路の勾配、曲率、路面の舗装状態、屋根の有無、速度制限等に係る情報が挙げられる。このように、経路属性D22とは、ノードID及びリンクIDで特定される経路がどのような特徴を有しているかを示す情報である。したがって、経路属性D22は、ノードIDとリンクIDとの組み合わせで記載をすることができる特定の経路に対応付けて、その経路の特徴を示す情報を保持することができる。
乗り換えノード情報保持部5は、乗り換えノード情報を保持する機能を有する。図4(b)に示すように、乗り換えノード情報D3には、乗り換え関係を示す情報D31と乗り換えノードの運用状況を示す情報D32とが含まれる。
乗り換えノード情報とは、モビリティ同士の乗り換え(移動に利用するモビリティの変更)が可能な場所を示す情報である。すなわち、2種類以上の移動手段のノード群が関連付けられたものであり、当該ノード群間の移動等によって移動手段の変更が可能なノード群をまとめて乗り換えノードという。
図6では、乗り換えノードのイメージを示している。図6に示す例では、地点Bにおいて、地点A-B間を接続する公共交通機関T1から小型モビリティT2またはドローンT3への乗り換えが可能とされている。また、地点Bでは、小型モビリティT2とドローンT3との間の乗り換えも可能とされている。このように、モビリティ間の乗り換えが可能な地点を乗り換えノードという。図6に示す例では、公共交通機関T1における地点Bに対応する乗り換え可能地点をノードNB001とし、小型モビリティT2における地点Bに対応する乗り換え可能地点をノードNM001とし、ドローンT3における地点Bに対応する乗り換え可能地点をノードND001としている。また、これらの3つのノードをまとめて乗り換えノードN001としている。
図7は、乗り換えノード情報D3の一例を示している。乗り換えノード情報D3には、乗り換えノード全般に係る情報D30、乗り換え関係を示す情報D31、及び、乗り換えノードにおけるラストワンマイルモビリティの運用状況に係る情報D32等が含まれている。乗り換え関係に係る情報D31は、乗り換えノードにおける移動手段同士の乗り換えの条件を特定する乗り換え条件情報に相当する。また、ラストワンマイルモビリティの運用状況に係る情報D32、モビリティを利用して対象を輸送するための条件に係る情報である。つまり、乗り換えノード情報D3には、その乗り換え地点における乗り換え先の移動手段の状況に関する情報が含まれることになる。
図7に示す例では、乗り換えノード全般に係る情報D30として、乗り換えノードを特定する情報(乗り換えノードID)、乗り換えノードが設けられている施設の名称、及び、乗り換えノードが設けられている施設の種別(ノード種別)が示されている。
また、図7に示す例では、モビリティの乗り換え可否に係る情報D31として、当該乗り換えノードにおける乗り換え可能なモビリティの関係を示す情報(FROM-TO)が示されている。これは、この乗り換えノードでどのモビリティからどのモビリティへの乗り換えが可能であるかを示している。図7に示す例では、図6に示した乗り換えノードを想定した例が示されていて、FROM及びTOとして公共交通機関T1としての路線バス、小型モビリティT2、及び、ドローンT3と、各モビリティにおける乗り換えノードに対応するノードを特定する情報(ノードID)が示されている。図7に示す例では、FROM路線バス-TO小型モビリティについては「○」が示されていて、路線バスから小型モビリティへの乗り換えが可能であることが示されている。一方、FROM小型モビリティ-TO路線バスについては「×」が示されていて、小型モビリティから路線バスへの乗り換えは不可であることが示されている。なお、FROM小型モビリティ-TOドローンについては「○」が示されていて、所謂ラストワンマイルモビリティ間の乗り換えについても可能であることが示されている。
乗り換え可否に係る情報D31において、乗り換え可能であることが示されているモビリティの組み合わせには、それぞれ乗り換えの条件に係る情報である乗り換え関係情報が対応付けられていてもよい。図8(a)、図8(b)に乗り換え関係情報の例を示す。図8(a)に示す乗り換え関係情報D41は、乗り換え可否に係る情報D31における路線バス-小型モビリティに係るセルC1に対応付けられた情報であり、図8(b)に示す乗り換え関係情報D42は、路線バス-ドローンに係るセルC2に対応付けられた情報である。
乗り換え関係に係る情報とは、ラストワンマイルモビリティに相当する小型モビリティまたはドローンを利用する際の条件に係る情報である。ラストワンマイルモビリティは、上述したように、狭域ではありながら公共交通機関よりも比較的高い自由度で移動が可能な移動体である一方で、例えば、大きさ、性能等に制限がある場合がある。そこで、ラストワンマイルモビリティ情報に対応付けて、図8(a)及び図8(b)に示すようにそのラストワンマイルモビリティを利用可能な条件を示す情報を作成し、保持する構成としてもよい。具体的には、図8(a)の乗り換え関係情報D41及び図8(b)の乗り換え関係情報D42のいずれにおいても、輸送対象に関しては、人及び荷物(物品)のそれぞれについて、対象となり得る条件を示している。図8(b)に示す乗り換え関係情報D42では、荷物に関して、冷蔵/冷凍に対応可能であることも示している。また、乗り換え方向に関しては、当該ラストワンマイルモビリティに乗降可能な方向を示している。また、乗り換え可能時間に関しては、当該ラストワンマイルモビリティを利用可能な時間帯を示している。なお、乗り換え関係情報には図8(a)及び図8(b)に示す情報以外の情報が含まれていてもよい。
図7に戻り、乗り換えノード情報D3に含まれる乗り換えノードにおけるラストワンマイルモビリティの運用状況に係る情報D32として、モビリティ収容可能台数と、モビリティ待機台数と、が示されている。モビリティ収容可能台数とは、この乗り換えノードにおいて待機させることが可能なモビリティ(ラストワンマイルモビリティ)の台数を示す情報である。また、モビリティ待機台数とは、実際に乗り換えノードに待機しているモビリティ(ラストワンマイルモビリティ)の台数を示す情報である。この待機台数に係る情報は、乗り換えノードでの情報のリアルタイムに反映することが好ましい。
輸送方法探索システム1では、上記のモビリティ情報、モビリティNW情報、及び、乗り換えノード情報を組み合わせた情報から、対象に応じた輸送方法を探索して利用者に対して提示する機能を有する。
なお、関連情報保持部6は、上記の輸送方法を探索する際に利用可能な関連情報を保持する機能を有する。関連情報としては、例えば、天候情報、道路の渋滞情報、モビリティ等の走行軌跡に係るプローブ情報等が挙げられる。関連情報は、関連情報保持部6が外部装置と通信すること等によって取得する構成としてもよい。なお、関連情報を用いなくても輸送方法の探索は可能であるが、関連情報を考慮した探索を行う構成とすることで、より利用者のニーズにマッチした適切な結果を得ることができると考えられる。
図1に戻り、輸送方法探索システム1の輸送方法探索装置2に含まれる各部について説明する。
要求取得部21は、利用者装置10からの輸送方法の探索に係る要求信号である輸送方法探索要求(探索要求)を取得する機能を有する。利用者装置10からの輸送方法探索要求には、輸送方法探索システム1を利用する利用者に係るユーザ情報X11と、輸送対象及び輸送に係る条件を特定した輸送リクエストX12とが含まれる。なお、利用者自身が移動しない場合には、ユーザ情報X11は省略する構成とすることもできる。輸送リクエストX12は、輸送対象を特定する情報、輸送対象の特性、輸送の出発地点と目的地点(どこからどこまで輸送するか)、輸送に係る条件(特定の条件で輸送する必要がある場合)等が含まれる。輸送対象を特定する情報とは、輸送対象の属性(種類)を特定する情報であるともいえる。すなわち、輸送対象が人(利用者装置10の利用者、または、別の人)であるか荷物(物品)であるのかを示す情報である。また、輸送対象の特性とは、輸送対象が荷物である場合に、荷物がどのような特徴を有するのかを特定する情報である。具体的には、冷蔵品であるか、冷蔵品であるか、等を指す。また、重量等も輸送対象の特性になる可能性がある。輸送に係る条件とは、輸送時に注意すべき条件に係る情報である。輸送対象が人である場合には、例えば、高齢者のため低床のモビリティを選択する必要がある、冷凍での輸送が必要である、等が輸送に係る条件となり得る。
なお、輸送方法探索システム1では、複数の対象を個別に輸送するリクエストにも対応可能とされている。したがって、輸送リクエストX12には複数の輸送対象に係る輸送に係る条件が個別に含まれていてもよい。
モビリティ探索部22は、輸送リクエストX12に基づいて、まず輸送対象に応じたモビリティを選択する。輸送リクエストX12の詳細については後述するが、輸送の対象に応じて輸送条件が異なる。また、モビリティ側でも条件に対応可能なモビリティと対応不可能なモビリティが存在する。そこで、モビリティ探索部22では、まず、モビリティ情報保持部3を参照して、輸送対象の輸送に利用可能なモビリティを選択する。選択されるモビリティの数は特に限定されない。また、対象の種類によっては、輸送の出発地点と目的地点との間を1種類のモビリティではなく複数種類のモビリティを組み合わせて輸送することもできる。したがって、モビリティの選択の基準としては、対象を輸送可能なモビリティであることであって、輸送の出発地点と目的地点とには限定されない。ただし、モビリティ情報D1のもモビリティ固有情報D11にはサービス提供エリアに係る情報が含まれている場合もある(図3参照)。したがって、その情報を利用してモビリティを選択してもよい。
経路探索部23は、モビリティ探索部22において選択されたモビリティを用いて、輸送の対象を出発地点から目的地点まで輸送するための輸送の経路を探索し、探索結果を作成する。具体的には、モビリティ情報保持部3で保持されるモビリティ情報と、モビリティNW情報保持部4において保持されるモビリティNW情報と、乗り換えノード情報保持部5において保持されている乗り換えノード情報と、を組み合わせて、輸送リクエストX12で指定された条件に応じた輸送経路を作成する。なお、輸送経路は複数作成してもよい。例えば、所要時間、費用等について、それぞれで優位な探索結果を個別に作成してもよい。
出力部24は、経路探索部23において作成された探索結果について、輸送方法候補X13として輸送リクエストX12を送信した利用者装置10に対して送信する。
利用者装置10は、利用者装置10のユーザ等の指示に基づいて利用者装置10から輸送方法探索システム1の輸送方法探索装置2に対してユーザ情報X11及び輸送リクエストX12を送信する機能を有する。また、輸送方法探索システム1の輸送方法探索装置2から送信される輸送方法候補X13を受信する機能を有する。なお、利用者装置10は、受信した輸送方法候補X13から一の候補を選択し、当該候補に基づく輸送を開始するなどの制御を行う構成としてもよい。
[輸送方法探索に係る処理の手順]
次に、図9を参照しながら、輸送方法探索システム1を利用した輸送方法探索の手順について説明する。
通常時は、輸送方法探索システム1において、モビリティに係る情報の管理・更新を行う(ステップS01)。すなわち、モビリティ情報保持部3において保持するモビリティ情報、モビリティNW情報保持部4において保持するモビリティNW情報、乗り換えノード情報保持部5で保持する乗り換えノード情報、及び、関連情報保持部6において保持する関連情報である。交通網の変化や乗り換えノードの整備に係る情報を取得すると、輸送方法探索システム1のモビリティ情報保持部3、モビリティNW情報保持部4、乗り換えノード情報保持部5、及び、関連情報保持部6によって、これらの装置が保持する情報の更新が行われる。
利用者装置10が輸送対象に係る輸送方法の探索を行う場合、利用者装置10から輸送方法探索システム1の輸送方法探索装置2に対して輸送方法の探索要求が送信される(ステップS02)。探索要求の作成及び送信は、利用者装置10の制御部(図示せず)によって行う態様とすることができる。探索要求として、ユーザ情報X11及び輸送リクエストX12が作成されて、輸送方法探索装置2に対して送信される。輸送方法探索装置2では、要求取得部21が探索要求を取得する。
次に、輸送方法探索装置2のモビリティ探索部22が、探索要求に基づいて、輸送の対象に利用する候補となるモビリティを探索し、選択する(ステップS03)。次に、輸送方法探索装置2の経路探索部23が、モビリティ探索部22が選択したモビリティについて、探索要求に基づいて経路探索を行う。この結果、輸送対象の輸送に利用する移動手段及び経路を一または複数取得する(ステップS04)。
経路の探索結果が選択されると、輸送方法探索装置2の出力部24から利用者装置10に対して探索結果が輸送方法候補X13として送信される(S05)。輸送方法候補X13を取得すると、利用者装置10では当該情報に基づく所定の処理が行われる。所定の処理としては、例えば、利用者装置10のモニタ等に表示することで、利用者装置10のユーザに対して探索結果を提示することが挙げられる。また、利用者装置10が物品の移動等を制御する装置である場合には、探索結果を利用して、物品の移動に係る制御を開始する構成とすることもできる。
以上の手順を経て、輸送方法探索システム1から利用者装置10に対して、輸送対象に適した輸送方法の探索結果を提示することができる。
[輸送方法探索の事例-1]
ここで、本実施形態で説明する輸送方法探索システム1を用いて探索することができる輸送方法と、当該輸送方法の探索に用いる各種情報について、3つの事例を参照しながら説明する。まず、第1の事例について、図10~図14を参照しながら説明する。
第1の事例では、図10に示すように、出発地P1から目的地P2まで人(利用者)と荷物とを移動させる場合を想定する。ただし、人は手ぶらで移動したい等の理由により荷物とは別に移動することを希望しているとする。この場合、人と荷物のそれぞれについて、輸送方法を探索することになる。また、人については、出発地P1から途中地P3までは、特定のモビリティ(ここでは、観光バスB1)を希望しているとする。ここでは、出発地P1が別府駅であり、目的地P2が別府観光ホテルであるとする。
図11では、第1の事例の場合に、利用者装置10から輸送方法探索装置2に対して送信されるユーザ情報及び輸送リクエストの例を示している。図11(a)はユーザ情報の例である。ここでは、ユーザIDに対応付けて、年齢、性別、及びバリアフリー要求に係る情報が示されている。また、図11(b)は輸送リクエストの例である。第1の事例のように、人と荷物とを個別に輸送することを希望する場合、輸送リクエストに含まれる輸送対象は2つとなるので、2件の輸送に係る条件が輸送リクエストに含まれることになる。すなわち、図11(b)に示すように、1名(本人)と、スーツケース1個(荷物)と、が輸送対象となる。また、2件の輸送に係る条件において、輸送リクエストに含まれる出発地P1及び目的地P2は共通とされる。また、日時指定については、人(本人)は、観光バスB1(ここでは、輸送オプションに記載の「地獄めぐり」に対応する観光バスを想定している)を利用するので「9:45発」が指定されていると共に、15時に目的地P2に到着することが指定されている。一方、荷物については、出発時刻は特に制限がないが、人と同じ時刻までに目的地P2に到着していないので、15時着が指定されている。
図11(a)に示すユーザ情報と、図11(b)に示す輸送リクエストが輸送方法探索装置2に対して送信された場合、輸送方法探索装置2では、まず、モビリティ探索部22がモビリティ探索(図9のS03)を行うことで、図12に示すモビリティを候補として選択することができる。
図12では、モビリティ探索結果として得られた3つのモビリティに係るモビリティ固有情報を示している。モビリティID2012として特定されているモビリティは、自動車NWを利用するモビリティであって、人と荷物とを輸送可能なモビリティである。また、モビリティID2008として特定されているモビリティは、自動車NWを利用するモビリティであって、荷物を輸送可能なモビリティである。さらに、モビリティID2005として特定されているモビリティは、歩行者NWを利用するモビリティであって、人を輸送可能なモビリティである。また、各モビリティについて、輸送可能な人数・荷物量、稼働時間、サービス提供エリア、輸送速度、輸送料金(単価)等に係る情報も示されている。このように、モビリティ探索部22では、探索要求に含まれる情報から、輸送に利用する候補となるモビリティを探索して抽出する。ただし、この情報だけではこれらのモビリティを利用すると輸送リクエストに含まれる人及び荷物を運べる可能性があることだけが判明していて、例えば、時間的な要件等詳細な条件を満たしているかは不明である。
図13では、図12で示した3つのモビリティに係るモビリティ状態及びモビリティ稼働情報を示している。図13(a)はモビリティ状態の例であり、図13(b)はモビリティ稼働情報の例である。図13(a)、(b)を参照することで、例えば、モビリティID2012に係るモビリティは、図13(a)に示すように現在出発準備中であり、次の空き時間(次回利用可能時間)が10:00であることが示されている。また、当該モビリティは、図13(b)に示す情報によれば10:00~13:30が稼働時間であり、12名を輸送することが確定している。モビリティID2012は、観光バスB1に対応する情報であり、図13(b)に示すように、10:00~13:30、14:00~17:30の予定で運行が決まっていることを示している。
また、ID2008で特定されるモビリティは、荷物のみを運搬する機能を有するモビリティであり、現在稼働中であるが、次の空き時間(次回利用可能時間)が11:00であることが示されている。また、当該モビリティは、図13(b)に示す情報によれば11:00~16:30が稼働時間であり、750kgの荷物を輸送することが確定している。モビリティID2008は荷物の輸送を行うモビリティであるが、特定の巡回経路で荷物を運搬するとする。この場合、16:30までが稼働時間とされているが、仮に15:00までに目的地P2に到着するのであれば、今回の輸送リクエストにより特定されている荷物の輸送に利用できる可能性があることが分かる。
また、ID2005で特定されるモビリティは、現在空き時間で、図13(b)に示すように次回の稼働予定が15:30以降とされている。モビリティID2005は人の輸送を行うモビリティであり、小型タクシーのように利用可能なモビリティであるとする。この場合、例えば、観光バスB1の通る停留所において観光バスB1から小型モビリティに乗り換えるような経路を設定することができれば、今回の輸送リクエストによる特定される人の輸送に利用できる可能性があることが分かる。
このように、モビリティ情報に含まれるモビリティ固有情報、モビリティ状態、モビリティ稼働情報に基づいて、IDで特定されるモビリティが輸送リクエストで指定された輸送条件に合致する可能性があるか否かを判断することができる。そのため、モビリティ探索部22は条件に合致する可能性があるモビリティを選択する。
次に、経路探索部23は、選択されたモビリティを用いて条件に合致した経路を作成できるか探索を行う。例えば、上記の3つのモビリティの情報から、モビリティID2012(観光バスB1に相当)と、モビリティID2005と、を組み合わせることで、人を輸送可能となる可能性がある。この場合、経路探索部23は、モビリティNW情報及び乗り換えノード情報を参照し、モビリティID2012とモビリティID2005とが乗り換え可能なノードがあるか否かを探索する。また、乗り換えノードがある場合に、当該ノードで乗り換えを行って、移動を行った場合に、条件に合致した移動が可能かを探索する。もし条件に合致した移動が可能である場合には、当該経路が1つの探索結果となり得る。また、乗り換えを行わない場合についても、モビリティNW情報に基づいて、条件に合致した移動が可能かを探索し、条件に合致した移動が可能である場合には当該モビリティ及び移動条件を探索結果として選択する。
上記の通り選択されたモビリティを用いて経路探索部23により経路探索を行った後、出力部24から当該結果を輸送方法候補として出力する。図14は、経路探索結果の例である。図14に示す例では、人の輸送方法として、プラン1、プラン2…と複数例が示されている。また、人の輸送方法に関するプランでは、具体的な時刻に対応付けて、移動手段の種類、当該時刻での動作(乗車・降車)、費用等が示されている。また、荷物の輸送方法についても同様であり、具体的な時刻に対応付けて、移動手段の種類、当該時刻での動作(乗車・降車)、費用等が示されている。このような、輸送方法探索装置2から出力される輸送方法候補には、利用者装置10の利用者等が1以上の候補からどれを選択するかの指標となる情報が複数含まれていてもよい。利用者は、輸送方法探索装置2から出力される輸送方法候補を参照し、候補の中から1つの輸送方法を選択してもよい。
[輸送方法探索の事例-2]
次に、第2の事例について、図15~図19を参照しながら説明する。
第2の事例では、スーパーで買い物をした人(利用者)及び購入物を利用者の自宅まで移動させることを想定する。ただし、人は荷物とは別に移動することを希望している(人は買い物を続けたいため、重量物や生鮮食品等については人の移動とは別の方法で自宅まで運びたい)とする。また、荷物は複数種類あり、荷物の種類に応じて輸送方法を変更する必要があるとする。この場合、人、及び複数種類の荷物のそれぞれについて、輸送方法を探索することになる。
図15では、第2の事例の場合に、利用者装置10から輸送方法探索装置2に対して送信されるユーザ情報及び輸送リクエストの例を示している。図15(a)はユーザ情報の例である。ここでは、ユーザIDに対応付けて、年齢、性別、及びバリアフリー要求に係る情報が示されている。第2の事例では、利用者が高齢であって、バリアフリー要求として低床・スロープを要求しているとする。
また、図15(b)は輸送リクエストの例である。第2の事例のように、人と荷物とを個別に輸送することを希望する場合、輸送リクエストに含まれる輸送対象は輸送方法を変更する対象に応じた数となる。第2の事例では、3種類(生鮮食品、ケーキ、絨毯)の荷物を利用者の自宅まで輸送する必要があるので、利用者1名を含む4件の輸送に係る条件が輸送リクエストに含まれることになる。すなわち、図15(b)に示すように、1名(本人)と、生鮮食品、ケーキ及び絨毯が輸送対象となる。また、それぞれについての出発地と目的地は同じと設定される。また、輸送条件として、人(本人)については、日時指定のほか、値段の希望及び酔いにくい輸送方法を選択せよとのオプションが付加されている。同様に、生鮮食品については、クール便且つ平坦な道とのオプションが付加されている。また、ケーキについては、クール便且つ振動厳禁とのオプションが付加されている。そして、絨毯については、重量物でありサイズが大きいとのオプションが付加されている。モビリティ及び経路の探索の際には、これらの輸送オプションを考慮して探索が行われる。さらに、図15(b)に示す輸送リクエストでは、生鮮食品及びケーキは人と同時に到着することが指定されている。したがって、探索の際には人、生鮮食品、及びケーキの到着時刻を合わせることができるかも考慮して探索される。
図15(a)に示すユーザ情報と、図15(b)に示す輸送リクエストが輸送方法探索装置2に対して送信された場合、輸送方法探索装置2では、まず、モビリティ探索部22がモビリティ探索(図9のS03)を行うことで、図16に示すモビリティを候補として選択することができる。
図16では、モビリティ探索結果として得られた5つのモビリティに係るモビリティ固有情報を示している。このうち、モビリティID2004及びモビリティID2106として特定されているモビリティは、ラストワンマイル歩行者NWを利用するモビリティであって、人または人及び荷物を輸送可能なモビリティである。また、これらのモビリティは、低床・スロープ付きであり、人(利用者)の輸送オプションに対応したものとされている。モビリティID1002として特定されているモビリティは、ドローンNWを利用するモビリティであって、荷物を輸送可能なモビリティである。また、クール対応が可であることが示されていて、一部の荷物の輸送オプションに対応したものとされている。また、モビリティID3005でとして特定されるモビリティは、自動車NWを利用するモビリティであって、荷物を輸送可能なモビリティである。また、このモビリティは輸送可能な荷物量が60kgとされていて、絨毯の輸送オプションに対応したものとされている。このように、モビリティ探索部22では、探索要求に含まれる情報から、輸送に利用する候補となるモビリティを探索して抽出する。この際に、輸送リクエストに輸送オプションが含まれる場合、輸送オプションを考慮したモビリティが選択される。ただし、この情報だけではこれらのモビリティを利用すると輸送リクエストに含まれる人及び荷物を運べる可能性があることだけが判明していて、例えば、時間的な要件等詳細な条件を満たしているかは不明である。
図17では、図16で示した5つのモビリティに係るモビリティ状態及びモビリティ稼働情報を示している。図17(a)はモビリティ状態の例であり、図17(b)はモビリティ稼働情報の例である。図16に示したモビリティ固有情報、図17(a)に示したモビリティ状態、及び図17(b)に示したモビリティ稼働情報に基づいて、IDで特定されるモビリティが輸送リクエストで指定された輸送条件に合致する可能性があるか否かを判断することができる。そのため、モビリティ探索部22は条件に合致する可能性があるモビリティを選択する。
次に、経路探索部23は、選択されたモビリティを用いて条件に合致した経路を作成できるか探索を行う。この際に、輸送オプションが指定されている場合には、輸送オプションを考慮した経路探索を行う態様とすることができる。図18は、モビリティNW情報から出発地点と目的地点との間の経路を抽出した場合の経路毎の特性の例を示したものである。出発地点と目的地点とを指定し、利用するモビリティNWを指定すると、1以上の経路の候補が探索され得る。ここでは、自動車NW及び歩行者NWで探索を行った場合の経路の候補として3つの経路1~経路3が探索されたとする。この例では、経路1は、距離8kmであり距離を短くすることはできるが、最大勾配15%とされている。この場合、例えば、輸送オプションとして平坦な道が指定されている生鮮食品や、振動が厳禁とされているケーキの輸送にはこの経路は適切ではないことが分かる。また、経路2は、距離10kmであり曲率半径50mとされている。この場合、例えば、輸送オプションとして酔いにくいことが指定されている人(利用者)の輸送にはこの経路は適切ではないことが分かる。また、経路3は、距離12kmでありなだらかな道であるとされている。この場合、この経路は人、生鮮食品、ケーキのいずれにも利用可能であることが分かる。ただし、仮に輸送オプションとして所要時間の上限が設定されている場合などは、この経路が利用不可となる可能性もある。このように、モビリティを選択した場合でも、経路毎によってその特性が変わる場合があるので、輸送オプションを考慮した上で、経路探索を行う必要がある。
また、図18ではドローンNWで探索を行った場合の探索結果としての経路1,2を示している。経路1は、距離が6kmであるが、高度制限が100m以上であることが示されている。また、経路2は、距離が10kmと経路1よりも長いものの、ハイウェイを利用することができることが示されている。このように、自動車または歩行者以外の交通NWにおいても、経路を考慮することでより条件(特に輸送オプション等)に合致した輸送方法を選択することが可能となる。
上記の通り選択されたモビリティを用いて経路探索部23により経路探索を行った後、出力部24から当該結果を輸送方法候補として出力する。図19は、経路探索結果の例である。図19に示す例では、プラン1として、輸送リクエストに含まれる全ての人・荷物の輸送方法を示している。本事例では、人及び荷物(生鮮食品及びケーキ)の到着時刻を調整する必要があるため、これらの3つの対象の輸送方法を一緒に提示する態様とすることができる。プラン1の輸送方法としては、例えば、人は、バスとラストワンマイルモビリティとの組み合わせでの移動が提示されている。また、ケーキはラストワンマイルモビリティを利用して経路3(遠回りだがなだらかな道)を利用して輸送することが提示されている。また、生鮮食品はドローンを利用した輸送、絨毯は自動車を利用した輸送が提示されている。このように、複数の荷物または人に関する輸送リクエストにおいても、輸送対象に応じたモビリティを選択し、その後、当該モビリティを利用した経路探索を行うことで、輸送対象に応じた適切な輸送方法を提示することができる。また、輸送リクエストに輸送オプションが含まれている場合には、輸送オプションも考慮したモビリティの選択及び経路の探索を行うことで、よりニーズに見合った適切な輸送方法を輸送方法候補として出力することが可能となる。
[輸送方法探索の事例-3]
次に、第3の事例について、図20~図23を参照しながら説明する。
第3の事例では、人(利用者)及び荷物(書類)を出発地点から目的地点まで移動させることを想定する。ただし、荷物についてはできるだけ早く目的地点まで輸送したいとする。また、荷物が書類であるため、移動時の取り扱いが天候等に変動し得る。そのため、この点を考慮して、人及び荷物のそれぞれについて、輸送方法を探索することになる。
図20では、第3の事例の場合に、利用者装置10から輸送方法探索装置2に対して送信されるユーザ情報及び輸送リクエストの例を示している。図20(a)はユーザ情報の例である。ここでは、ユーザIDに対応付けて、年齢、性別、及びバリアフリー要求に係る情報が示されている。また、図20(b)は輸送リクエストの例である。第3の事例においても、人と荷物とのそれぞれに係る輸送の条件が輸送リクエストに含まれる。第3の事例では、荷物(書類)について、日時指定としてできるだけ早くという条件が指定されていると共に、輸送オプションとして水濡れ厳禁及び折り曲げ厳禁という点が付加されている。したがって、モビリティ及び経路の探索の際には、これらの輸送オプションを考慮して探索が行われる。
図20(a)に示すユーザ情報と、図20(b)に示す輸送リクエストが輸送方法探索装置2に対して送信された場合、輸送方法探索装置2では、まず、モビリティ探索部22がモビリティ探索(図9のS03)を行うことで、図21に示すモビリティを候補として選択することができる。
図21(a)では、モビリティ探索結果として得られた3つのモビリティに係るモビリティ固有情報の例を示している。また、図21(b)はモビリティ状態の例を示していて、図21(b)はモビリティ稼働情報の例を示している。図21に示すように、モビリティID4001として特定されるモビリティは人及び荷物を輸送可能とされている。一方、モビリティID4002,4003として特定されるモビリティはそれぞれ荷物を輸送可能とされている。これらのモビリティは、利用するモビリティNWが互いに異なると共に、輸送速度に差があることが、図21(a)に示すモビリティ固有情報から分かる。したがって、第3の事例の荷物(書類)のように、できるだけ速やかな輸送が求められている場合には、これらの情報にも基づいてモビリティを選択することができる。
次に、経路探索部23は、選択されたモビリティを用いて条件に合致した経路を作成できるか探索を行う。この際に、輸送オプションが指定されている場合には、輸送オプションを考慮した経路探索を行う態様とすることができる。図22は、モビリティNW情報から出発地点と目的地点との間の経路を抽出した場合の経路毎の特性の例を示したものである。出発地点と目的地点とを指定し、利用するモビリティNWを指定すると、1以上の経路の候補が探索され得る。図22では、歩行者NW、自動車NW、ドローンNWのそれぞれについて探索された経路の情報の例を示している。具体的には、経路1は歩行者NWに基づく経路であり、距離が9kmであることが示されている。また、所要時間が50分とされているが、この数値は、図21(a)で示したモビリティID4001で特定されるモビリティ(すなわち、歩行者NWを利用するモビリティ)を使用した場合の所要時間を指している。経路1はできるだけ屋根のあるルートであることが示されている。経路2は自動車NWに基づく経路であり、距離が8kmであることが示されている。また、所要時間が10分とされているが、この数値は、図21(a)で示したモビリティID4002で特定されるモビリティ(すなわち、自動車NWを利用するモビリティ)を使用した場合の所要時間を指している。経路3はドローンNWに基づく経路であり、距離が6kmであることが示されている。また、所要時間が6分とされているが、この数値は、図21(a)で示したモビリティID4003で特定されるモビリティ(すなわち、ドローンNWを利用するモビリティ)を使用した場合の所要時間を指している。なお、この経路3については、環境によって制限が発生する可能性がある情報が付加されている。すなわち、風速5m/s以上は飛行不可であり、重量制限が厳しくなる可能性があることが示されている。ドローンNWは空中が経路となるため、天候に応じて利用困難となる可能性がある。このように、経路によっては利用条件が付加される場合もある。また、同種のNWに含まれる経路であっても、経路の特性によって、条件が変化する場合もある。この場合、経路を利用する際の条件も考慮して経路の探索が行われる。
上記の通り選択されたモビリティを用いて経路探索部23により経路探索を行った後、出力部24から当該結果を輸送方法候補として出力する。図23は、経路探索結果の例である。図23に示す例では、プラン1として、輸送リクエストに含まれる人及び荷物(書類)の両方を小型モビリティで輸送するプランが示されている。この場合、人及び荷物の両方について輸送に係る所要時間が50分であり、料金が900円とされている。また、プラン2として、人は小型モビリティで輸送すると共に、荷物(書類)はバイク便で輸送するプランが示されている。この場合、人の輸送に係る所要時間が50分であり、荷物の輸送に係る所要時間が10分であることが示されている。また、プラン2では料金は3700円とされている。また、プラン3として、人は小型モビリティで輸送すると共に、荷物(書類)はドローン便で輸送するプランが示されている。この場合、人の輸送に係る所要時間が50分であり、荷物の輸送に係る所要時間が6分であることが示されている。また、プラン3では料金は2100円とされている。ただし、プラン3は図22で示したドローンNWに係る経路3を利用するため、輸送について条件が示されている。具体的には、ドローン便が強風によって飛行不可となる可能性があること、また、荷物の重量制限が厳しくなる可能性があることが示されている。
プラン2及びプラン3を比較すると、料金及び書類に係る輸送の所要時間の観点からプラン3のほうがプラン2と比較して料金が低く所要時間が短いためメリットがあると考えられる。ただし、上記のように輸送について条件があるため、場合によっては輸送ができない可能性がある。一方、プラン1は、プラン2,3と比較して書類に係る輸送の所要時間が長くなるが、料金はプラン2,3を比較して低いため、所要時間について利用者が許容できる範囲であればプラン1を選択する可能性も考えられる。このような場合、輸送方法探索装置2は、輸送方法候補として3つのプランを利用者に提示し、利用者がこれらの候補のなかから、輸送リクエストに含まれていない条件(例えば、料金等)も考慮して選択する態様とすることができる。
なお、図23では3つのプランを示しているが、関連情報保持部6(図1参照)が保持する情報等を利用して、利用者に提示するプラン(輸送方法候補)を変更してもよい。例えば、関連情報保持部6が天候情報を保持していて、当日は天候が悪くドローンの利用が不可になる可能性が高いことが分かっている場合、出力部24から出力する輸送方法候補からプラン3を削除する態様としてもよい。このように、モビリティ及び経路の探索によって得られた輸送方法候補から、関連情報に基づいてその一部のみを選択する態様とすることもできる。また、輸送方法の探索を行う際、またはその結果を出力する際に、関連情報を利用した重み付け等を行って、優先順位等の調整を行ってもよい。
[本実施形態の効果]
以上のように、上記実施形態で説明した輸送方法探索システム1は、複数のモビリティそれぞれについてのモビリティを特定するモビリティ特定情報及びモビリティの特性に係る情報を含むモビリティ情報D1と、モビリティの移動経路に係る情報を含む移動経路情報に対応するモビリティNW情報D2及び乗り換えノード情報D3と、を保持する輸送情報保持部としてのモビリティ情報保持部3、モビリティNW情報保持部4、乗り換えノード情報保持部5及び関連情報保持部6と、利用者から取得した探索要求に基づき、探索結果を決定する探索部としてのモビリティ探索部22及び経路探索部23と、を有し、探索要求には、輸送対象の属性に係る情報と、輸送経路の条件に係る情報と、が含まれ、探索部は、探索要求に含まれる輸送対象の属性に係る情報と、モビリティ情報に含まれるモビリティ特定情報及びモビリティの特性に係る情報とに基づいて、輸送対象の輸送に利用可能な一以上のモビリティを選択し、探索要求に含まれる輸送経路の条件に係る情報と、移動経路情報とに基づいて、選択したモビリティを用いて移動した場合の経路を探索し、探索により得られた経路に係る情報を探索結果とする。
また、本開示の一形態に係るデータ構造は、探索部及び記憶部を備える装置に用いられ、記憶部に保持されるとともに輸送対象の輸送方法に関連する情報である、モビリティ情報及び移動経路情報に係るデータ構造であって、モビリティ情報は、複数のモビリティそれぞれについてのモビリティを特定するモビリティ特定情報とモビリティの特性に係る情報とを含み、移動経路情報は、モビリティの移動経路に係る情報を含み、モビリティ特定情報及びモビリティの特性に係る情報に基づいて、複数のモビリティの中から一以上のモビリティが選択された場合に、移動経路情報に含まれて、選択された一以上のモビリティを用いた移動経路に係る情報を、探索部が記憶部から取得する処理に用いられる。
上記の構成とすることで、探索要求に含まれる輸送対象の属性に係る情報に基づいて一以上のモビリティが選択された後、輸送経路の条件に係る情報に基づいて、選択したモビリティに係る経路が探索され、探索結果が得られる。このように、輸送対象の属性に応じてモビリティを選択することができるため、輸送対象に応じた適切な輸送方法を探索することが可能となる。
従来から人の移動経路に係る経路探索は行われているが輸送対象の属性を考慮した経路探索については検討されていなかった。近年、人または荷物を輸送することが可能なモビリティ等の選択肢は増えているが、これらを包括して管理するシステム又はデータ構造は検討されておらず、利用者にとっては利便性が高いものとはいえなかった。
これに対して、本実施形態に係る輸送方法探索システム及びデータ構造によれば、輸送対象の属性を考慮してモビリティを選択し、その上で経路の探索が行われる。したがって、輸送対象の属性に合致しないモビリティが経路探索結果に含まれることを排除することができ、より適切な輸送方法を利用者に対して提示することが可能となる。
ここで、移動経路情報には、移動経路の特性に係る情報が含まれ、探索部は、移動経路情報に含まれる移動経路の特性に係る情報にも基づいて、選択したモビリティを用いて移動した場合の経路を探索する態様とすることができる。
上記のように、属性に応じてモビリティを選択した上で、さらに移動経路の特性を考慮して経路を探索する構成とすることで、経路の特性も考慮して選択された経路を輸送方法の探索結果として提示することができる。例えば道路を移動するモビリティの場合、モビリティがどのような道を通るかによって、モビリティが受ける振動等も大きく変化する可能性があり、輸送対象にも影響を与える可能性がある。したがって、移動経路の特性を考慮した経路を探索する構成とすることで、輸送対象に応じてより適切な輸送方法を提示することが可能となる。
また、探索要求には、複数の輸送対象のそれぞれについて、輸送対象の特性に係る情報と、輸送方法の条件に係る情報と、が含まれ、探索部は、探索要求に含まれる複数の輸送対象のそれぞれについて、輸送対象の特性に係る情報と、モビリティ情報に含まれるモビリティ特定情報及びモビリティの特性に係る情報とに基づいて、輸送対象の輸送に利用可能な一以上のモビリティを選択し、探索要求に含まれる輸送方法の条件に係る情報と、移動経路情報とに基づいて、選択したモビリティを用いて移動した場合の経路を探索する態様とすることができる。
上記のように、探索要求に複数の輸送対象に係る情報が含まれる構成とし、探索部において、複数の輸送対象それぞれについて、一以上のモビリティを選択し、さらに経路を探索する構成とすることで、輸送対象が複数含まれていてもそれぞれに応じた適切な輸送方法を提示することが可能となる。
探索要求には、輸送対象の特性に係る情報が含まれ、探索部は、輸送対象の特性に係る情報にも基づいて、荷物の輸送に利用可能な一以上のモビリティを選択する態様とすることができる。
輸送対象の特性も考慮してモビリティを選択する態様とすることで、輸送対象の特性に合致した適切なモビリティを用いた輸送方法を探索して提示することが可能となる。輸送対象が人である場合、上記の構成とすることで、例えば、高齢者の移動についてはバリアフリー対応のモビリティを輸送方法として提示することが可能となる。また、輸送対象が荷物である場合、上記の構成とすることで、例えば、冷蔵品については冷蔵状態を維持した輸送方法を提示することが可能となる。
以上、実施形態について説明したが、本発明は必ずしも上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。
例えば、上記実施形態では、輸送方法探索装置2が1つの装置から構成される例について説明したが、輸送方法探索装置2としての機能が複数の装置に分散されていてもよい。また、輸送方法探索システム1が1つの装置から構成されていてもよい。このように、輸送方法探索システム1の装置構成は適宜変更することができる。
また、上記実施形態で説明した一般モビリティ情報、ラストワンマイルモビリティ情報、乗り換えノード情報のデータ構成は一例であり、上記の実施形態の構成に限定されるものではない。例えば、乗り換えノードを用いることなく、複数の移動手段を経由する経路の検索を行う構成としてもよい。
また、上記実施形態では、輸送リクエストX12に複数種類の人または荷物の輸送に係るリクエストが含まれる場合について説明したが、輸送対象は1つであってもよい。また、上記実施形態で示した数・種類より多くてもよい。また、リクエストの内容は、上記実施形態に限定されず、例えば、複数の輸送対象のうちの一部の輸送対象だけ出発地点及び/または目的地点を変更する構成としてもよい。
また、上記実施形態で説明した利用者装置10からの探索要求のデータ構成、輸送方法探索システム1の各部で保持される情報の構成は、一例であって、適宜変更することができる。
また、上記実施形態では、モビリティ探索部22が輸送リクエストに基づいて、輸送対象に応じたモビリティを選択し、経路探索部23が、モビリティ探索部22において選択されたモビリティを用いて、輸送対象を出発地点から目的地点まで輸送するための輸送の経路を探索し、探索結果を作成する場合を説明した。この順序は変更することもできる。すなわち、輸送リクエストに基づいて、まず、経路探索部23が輸送の対象を出発地点から目的地まで輸送するための輸送の経路を探索し、モビリティ探索部22が輸送リクエスト及び探索された経路に基づいて、輸送対象に応じたモビリティを選択するものとしてもよい。この構成では、探索部は、探索要求に含まれる前記輸送経路の条件に係る情報と、移動経路情報とに基づいて輸送対象の輸送に利用可能な経路(輸送経路の候補となる経路)を探索し、探索された輸送に係る経路と、探索要求に含まれる輸送対象の属性に係る情報と、モビリティ情報に含まれるモビリティ特定情報及びモビリティの特性に係る情報とに基づいて、輸送対象の輸送に利用可能な一以上のモビリティを選択して、探索結果を作成することとなる。モビリティ探索部22によるモビリティの選択を先に行うか、経路探索部23による経路の探索を先に行うかは、例えば、モビリティの種類がどの程度あるか、輸送経路の候補がどの程度あるかによって変更してもよい。
また、上記実施形態で説明した車両、一般モビリティ、ラストワンマイルモビリティ情報は、自動運転車両を含んでもよい。
以上の実施形態の全部又は一部に記載された態様は、輸送対象に応じた適切な輸送方法を探索する輸送方法探索システムの提供、処理速度の向上、処理精度の向上、使い勝手の向上、データを利用した機能の向上又は適切な機能の提供その他の機能向上又は適切な機能の提供、データ及び/又はプログラムの容量の削減、装置及び/又はシステムの小型化等の適切なデータ、プログラム、記録媒体、装置及び/又はシステムの提供、並びにデータ、プログラム、装置又はシステムの制作・製造コストの削減、制作・製造の容易化、制作・製造時間の短縮等のデータ、プログラム、記録媒体、装置及び/又はシステムの制作・製造の適切化のいずれか一つの課題を解決する。