JP7260236B1 - 情報処理装置、情報処理システム、プログラムおよび情報処理方法 - Google Patents
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Abstract
Description
ところで、特許文献1には、いわゆるディープフェイクのおそれがある画像への対応として、Web上での公開のために画像データがウェブサーバにアップロードされる際に、機械学習により作成したモデルを用いて偽装判定して、偽装の疑いがある画像のウェブサーバへのアップロードを遮断する技術が記載されている。
しかしながら、従来、このような団体または個人(以下「ユーザ」という。)に対し、真贋判定機能を、利便性の高い手法で提供できていないという課題があった。
特許文献1に記載の技術は、画像のウェブサーバへのアップロードの際に、偽装の疑いがある画像のアップロードを遮断する機能を提供するに止まり、例えば、その使用場面が限定されていること等から、その利便性は低く、上記課題を解決するものではない。
これにより、あるメディア情報の真贋判定を行いたいユーザは、外部端末を利用して当該メディア情報を情報処理装置に取得させることで、当該メディア情報についての真贋判定の成果物を外部端末が取得するための真贋判定トークンを得ることができる。したがって、本発明に係る情報処理装置は、メディア情報の真贋判定機能を、利便性の高い手法でユーザに提供することができる。
(情報処理システムの全体構成)
図1は、実施の形態1に係る情報処理システム1の構成を示すブロック図である。図1において、情報処理システム1は、情報処理装置2、外部端末5および補助情報処理装置6が、互いにネットワーク7を介して接続され、情報処理装置2、推論装置3および記憶装置4が、互いにアクセス可能に接続されたシステムである。ネットワーク7は、例えば、インターネットを含む電気通信回線である。なお、各構成間の通信は、TLS(Transpor Layer Security)等の暗号化通信プロトコルを利用して行われることが望ましい。
情報処理装置2と、推論装置3および記憶装置4とは、互いにインターネット等の電気通信回線で接続されていてもよいし、いずれか2つ以上の装置が1つの装置により構成されていてもよい。また、情報処理装置2、推論装置3および記憶装置4は、それぞれの機能が実現される限り、それぞれが単一の装置でなく、複数の装置から構成されていてもよい。情報処理装置2、推論装置3、記憶装置4、外部端末5および補助情報処理装置6は、それぞれが1台または複数台存在していてもよい。図1には、それぞれが1台ずつ存在する場合を示している。
また、情報処理システム1は、メディア情報の種類(静止画像、動画像、音声または文章)のうち、いずれか1種類のみに対応するものであっても、複数種類に対応するものであってもよい。情報処理システム1が複数種類のメディア情報に対応する場合、情報処理システム1は、例えば、複数種類のそれぞれに応じた複数の推論装置3を備え、投稿されたメディア情報に応じた推論装置3が真贋判定に利用される。
情報処理装置2は、外部端末5から投稿要求を受信し、投稿要求により指定されたメディア情報を取得し、メディア情報がAIにより生成されたものであるか否かを示す真贋判定を行う推論装置3からアクセス可能な記憶装置4にメディア情報を出力し、推論装置3により生成されたメディア情報についての真贋判定の成果物を外部端末5が取得するための真贋判定トークンを外部端末5に送信する。
投稿要求は、真贋判定の対象となるメディア情報を情報処理システム1に投稿することを要求する情報である。投稿要求は、例えば、POSTメソッドを利用して記述される。
投稿要求には、真贋判定の対象となるメディア情報を指定する情報が含まれる。真贋判定の対象となるメディア情報を指定する情報は、例えば、投稿要求に記述されるメディア情報自体である。例えば、投稿要求がHTTPリクエストとして記述される場合、真贋判定の対象となるメディア情報を指定する情報は、HTTPリクエストのボディにメディア情報自体のデータとして記述される。
情報処理装置2は、投稿要求に記述された、真贋判定の対象となるメディア情報を指定するための情報に基づいて、投稿要求により指定されたメディア情報を取得する。
具体的には、情報処理装置2は、投稿要求により指定されたメディア情報を取得すると、そのメディア情報に固有のファイル名(以下「メディア情報ファイル名」という。)を生成し、取得したメディア情報と生成したメディア情報ファイル名とを記憶装置4が有するメディアファイル記憶装置42(後述)に出力する。
以下、取得したメディア情報について行うべき真贋判定の処理のことを「真贋判定イベント」ともいう。例えば、情報処理装置2が新たな投稿要求を受信し、投稿要求により指定されたメディア情報を取得すると、新たな真贋判定イベントが発生する。情報処理装置2が真贋判定イベント情報をRDB41に出力することは、新たな真贋判定イベントが発生したことをRDB41に伝えることを意味する。真贋判定イベント情報には、例えば、投稿要求を送信したユーザのユーザID(後述)、加工済メディア情報の生成を要求する生成要求情報(後述)および真贋判定の対象となるメディア情報のメディア情報ファイル名が含まれる。
RDB41は、真贋判定イベント情報を取得すると、その真贋判定イベント情報に対し、その真贋判定イベント情報に固有の整数値としてID(以下「真贋判定イベントID」という。)を生成する。RDB41は、生成した真贋判定イベントIDと取得した真贋判定イベント情報とを紐づけて、RDB41が有するキューテーブル413(後述)に登録する。また、RDB41は、生成した真贋判定イベントIDを、情報処理装置2に出力する。
例えば、情報処理装置2は、記憶装置4にメディア情報と真贋判定イベント情報を出力すると、記憶装置4のRDB41から取得した真贋判定イベントIDを利用して、そのメディア情報の真贋判定の処理に固有の真贋判定トークンを生成する。情報処理装置2は、生成した真贋判定トークンを外部端末5に送信する。その際、情報処理装置2は、真贋判定トークンを、例えば、外部端末5からの投稿要求に対する外部端末5へのHTTPレスポンスに記述して送信する。
真贋判定トークンは、外部端末5から情報処理装置2に送信される要求等にその真贋判定トークンが記述された場合に、その真贋判定トークンを利用することによって、真贋判定の対象となったメディア情報が特定できるものであればよく、また、その要求等の完全性が保証できるものであることが望ましい。
あるユーザが投稿要求によって投稿したメディア情報についての真贋判定の成果物を、そのユーザとは異なる者が自由に取得できることは、情報セキュリティの観点から好ましくない。完全性の保証のための真贋判定トークンの利用によって、真贋判定トークンが改ざんされた場合における不正な真贋判定の成果物の取得を防止できる。
それにも拘わらず、仮に、外部端末5から情報処理装置2に送信された投稿要求に対する、情報処理装置2から外部端末5へのHTTPレスポンス等の応答に真贋判定結果を含めることにすると、投稿要求から応答までに比較的長い時間が必要となり、ユーザにとっては、投稿要求が正しく受信されたのか否かの判断ができず、好ましくない。
これに対し、上述のように、情報処理装置2が、生成した真贋判定トークンを、HTTPレスポンス等の応答文に記述して、外部端末5に送信する場合は、投稿要求から応答までの時間が比較的短くなり、ユーザにとっては、投稿要求が正しく受信されたのか否かの確認が早期にできることとなり、好ましい。そして、ユーザは、応答文に基づき、投稿要求が正しく受信されたことを確認した後、推論装置3による真贋判定の成果物が得られるタイミングであれば、ユーザが所望する任意のタイミングで、真贋判定トークンを用いることにより、真贋判定の成果物を要求することができるため、ユーザにとっての利便性が高い。
推論装置3は、メディア情報がAIにより生成されたものであるか否かを示す真贋判定を行う。
推論装置3は、メディア情報についての真贋判定を行い、その真贋判定の成果物として、真贋判定値、または、加工済メディア情報を生成し得る。真贋判定値は、真贋判定の結果を数値または文字で示すものである。加工済メディア情報は、メディア情報に真贋判定の結果を示す情報が付加されたものである。
AIにより生成された動画像部分を示す経過時間は、上述のようにAIにより生成されたフレームとして推論装置3が特定したフレームのフレーム番号が、動画像を冒頭から再生する場合の冒頭からの経過時間で示されたものである。
動画像真贋判定スコアに基づいて真贋を分けるための閾値は、推論装置3が真贋判定の処理の際に行った出力として、上述の動画像真贋判定スコアが得られた場合に、その動画像真贋判定スコアに基づいて、真贋判定の結果を、真または贋の二値に分けるための閾値である。例えば上述の出力が0~1までの実質的な連続値として得られる場合に、閾値は、例えば0.5として設定され、かつ、出力が0.5以下であれば、真贋判定の結果は、AIによって生成されたものではないことを示す「真」とされ、出力が0.5を超えていれば、真贋判定の結果は、AIによって生成されたものであることを示す「贋」とされるものとして、設定され得る。
例えば、フレームの外形に対するバウンディングボックスの配置角度が決まっている場合、バウンディングボックスは、そのバウンディングボックスが有する4つの頂点のうち、1つの対角線上で対向する2つの頂点を示す2つの座標を用いて特定することができる。また、フレームの外形に対するバウンディングボックスの配置角度が決まっていない場合は、1フレーム内におけるAIにより生成された画像部分を示す座標は、バウンディングボックスが有する4つの頂点のうち3つ以上の座標とすることができる。
各真贋判定値については、動画像の場合と類似するため、説明は省略する。
真贋判定の結果を数値で示す音声真贋判定スコア、および、音声真贋判定スコアに基づいて真贋を分けるための閾値については、動画像についての動画像真贋判定スコアおよび閾値と類似するため、説明は省略する。
AIにより生成された音声の周波数領域は、音声全体の周波数領域の表現における1以上の周波数成分のうち、推論装置3によってAIによって生成された音声を示す周波数成分として特定された周波数成分の周波数を示す数値である。
AIにより生成された音声の時間領域は、音声全体の時間領域の表現における1以上の時間帯のうち、推論装置3によってAIによって生成された音声を示す時間帯として特定された時間帯を示す数値である。時間帯を示す数値は、音声を冒頭から再生する場合の冒頭からの経過時間で示されたものである。
真贋判定の結果を数値で示す文章真贋判定スコア、および、文章真贋判定スコアに基づいて真贋を分けるための閾値については、動画像についての動画像真贋判定スコアおよび閾値と類似するため、説明は省略する。
文章中のAIにより生成された位置は、全文章のうち、推論装置3によってAIによって生成された文章として特定された部分を示す数字である。
例えば、文章中のAIにより生成された位置は、全文章の冒頭から何文字目から何文字目までかを示す複数の数字、全文章を特定の1行当たりの文字数で表示する場合における何行目の何文字目から何文字目までかを示す複数の数字、または、全文章を特定の1行当たりの文字数かつ特定の1ページ当たりの行数で表示する場合における何ページ目何行目の何文字目から何文字目までかを示す複数の数字等で示されるものである。
例えば、バウンディングボックスは、そのバウンディングボックス内の真贋判定の対象となるオブジェクトが、贋情報である画像と判定された場合と、真情報である画像と判定された場合とで、異なる色(例えば、前者は赤色、後者は緑色)で表示されるように付加される。また、例えば、バウンディングボックスは、そのバウンディングボックス内の真贋判定の対象となるオブジェクトが、贋情報である画像と判定された場合と、真情報である画像と判定された場合とで、異なる線形状(例えば、前者は実線、後者は破線)で表示されるように付加される。
ユーザは、動画像としての加工済メディア情報を入手することで、その動画像を再生しながら、その動画像のどの部分が贋情報であるのか真情報であるのかを視覚的に認識することができる。
図3には、人物の画像が2種類示されている。図3における、左側の「Real」との文字が記載された方の画像は、人物の画像81Aが、真情報と判定された画像である。画像81Aの周囲には、バウンディングボックス8Aが表示されている。また、図3における、右側の「Fake」との文字が記載された方の画像は、人物の画像81Bが、贋情報と判定された画像である。画像81Bの周囲には、バウンディングボックス8Bが表示されている。
図3において、例えば、バウンディングボックス8Aは、緑色の実線で表示され、バウンディングボックス8Bは、赤色の実線で表示される。
ユーザは、画像としての加工済メディア情報を入手することで、その画像を視認しながら、その画像に写った判定対象の画像が、贋情報であるのか真情報であるのかを視覚的に認識することができる。
また、メディア情報が音声の場合、加工済メディア情報は、例えば、音声の周波数領域の表現において、贋情報としての音声と判定された周波数成分の表示を、他の周波数成分の表示と異なる色で表示するものであってもよい。
また、メディア情報が音声の場合、加工済メディア情報は、例えば、音声の時間領域の表現において、贋情報としての音声の波形と判定された時間帯の波形の表示を、真情報としての音声と判定された時間帯の波形と異なる色で表示するものであってもよい。
また、メディア情報が文章の場合、加工済メディア情報は、例えば、贋情報として判定された文章の部分の文字を、真情報として判定された文章の部分の文字と異なる色で表示するものであってもよい。
推論装置3は、真贋判定の対象となるメディア情報に関する生成要求情報が記憶装置4に記憶されている場合、そのメディア情報についての真贋判定の成果物として、少なくとも、加工済メディア情報を生成し、生成した加工済メディア情報を記憶装置4に出力して記憶させる。また、推論装置3は、真贋判定の対象となるメディア情報に関する生成要求情報が記憶装置4に記憶されている場合、推論装置3による真贋判定の成果物として、真贋判定値および加工済メディア情報を生成し、生成した真贋判定値および加工済メディア情報を記憶装置4に出力して記憶させるものであってもよい。
一方、推論装置3は、真贋判定の対象となるメディア情報に関する生成要求情報が記憶装置4に記憶されていない場合、推論装置3による真贋判定の成果物として、少なくとも、真贋判定値を生成し、生成した真贋判定値を記憶装置4に出力して記憶させる。
イベントコンシューマ31は、記憶装置4の一部を構成するRDB41(後述)内のキューテーブル413(後述)を参照し、次に行うべき真贋判定の処理を示す真贋判定イベントIDを取得するとともに、その真贋判定イベントIDと紐づけられたメディア情報ファイル名等を含む真贋判定イベント情報を取得して、推論部32に、少なくとも、取得したメディア情報ファイル名を出力する。
また、イベントコンシューマ31は、推論部32から、処理完了情報に加えて真贋判定値を取得すると、取得した真贋判定値を、真贋判定イベントIDとともに、RDB41に出力し、真贋判定値と真贋判定イベントIDとを紐づけてRDB41が有する判定結果テーブル412(後述)に登録させる。
また、イベントコンシューマ31は、推論部32が加工済メディア情報の生成の要求に応じて加工済メディア情報を生成した場合、加工済メディア情報をメディアファイル記憶装置42(後述)に記憶させる際のファイル名となる加工済メディア情報ファイル名を生成し、推論部32から取得した加工済メディア情報と、生成した加工済メディア情報ファイル名とを、メディアファイル記憶装置42に出力する。
イベントコンシューマ31は、加工済メディア情報ファイル名を生成した場合、さらに、生成した加工済メディア情報ファイル名を、真贋判定イベントIDとともに、RDB41に出力し、加工済メディア情報ファイル名と真贋判定イベントIDとを紐づけてRDB41が有する判定結果テーブル412に登録させてもよい。
推論部32は、投稿済メディアファイル群421から取得したメディア情報についての真贋判定の処理を完了すると、イベントコンシューマ31に、そのメディア情報についての真贋判定の処理が完了したことを示す処理完了情報を出力する。推論部32は、処理完了情報として、例えば、真贋判定の処理が成功したか失敗したかを示す成否情報をイベントコンシューマ31に送信してもよい。
推論部32は、加工済メディア情報を生成した場合、生成した加工済メディア情報を、例えば、イベントコンシューマ31を介して、記憶装置4に出力する。記憶装置4は、記憶装置4の一部を構成するメディアファイル記憶装置42内の加工済メディアファイル群422(後述)に、取得した加工済メディア情報を記憶させる。
例えば、推論部32が画像の真贋判定を行う場合、EfficientNetモデル、または、CapsuleNetモデルを用いて学習を行った画像認識モデルが採用され得る。画像の真贋判定を行う場合、推論部32は、例えば、前処理として、画像の中から真贋判定の対象となる画像部分を検出してもよい。例えば、推論部32が人間の顔を真贋判定の対象とする場合、推論部32は、前処理において、画像中の人間の顔が写っている部分の検出を行う。また、推論部32は、前処理において、真贋判定の対象となる画像部分を検出した後、当該画像部分の特徴量を検出してもよい。推論部32は、検出した特徴量を機械学習済みのモデルへの入力として、真贋判定の推論結果を出力する。
また、例えば、推論部32が文章の真贋判定を行う場合、GLTRモデル等が採用され得る。
例えば、後者の登録の形態が採用される場合、複数の推論装置3は、それぞれにおいて、ある真贋判定イベントの処理が完了するとキューテーブル413を参照し、キューテーブル413に登録された真贋判定イベントのうち次に処理すべき真贋判定イベントの真贋判定イベント情報等を取得して、その真贋判定イベントの処理を行う。また、この後者の場合、キューテーブル413には、処理中の真贋判定イベントがどの推論装置3のイベントコンシューマ31によって取得され推論部32によって処理中かを示すため、例えば、各イベントコンシューマ31固有のIDであるイベントコンシューマIDが処理中の真贋判定イベントの真贋判定イベントID等と紐づけて登録される。
記憶装置4は、情報処理装置2および推論装置3がアクセス可能なものであり、情報処理装置2が投稿要求に基づいて取得し記憶装置4に出力したメディア情報を記憶する。記憶装置4に記憶されたメディア情報は、情報処理装置2がメディア情報に付与したメディア情報ファイル名を有する。記憶装置4に記憶されたメディア情報は、推論装置3による真贋判定の対象であり、推論装置3が真贋判定の処理を行う際に、推論装置3からの要求に基づき、推論装置3によって読み出される。
また、記憶装置4は、推論装置3から出力された真贋判定の成果物を記憶する。真贋判定の成果物は、真贋判定値、または、加工済みメディア情報である。
また、記憶装置4は、ユーザの管理に関する情報、または、真贋判定の処理順を管理する情報等を記憶する。
RDB41は、情報処理システム1を利用するユーザの管理、推論装置3による真贋判定の結果の管理、推論装置3によるメディア情報の真贋判定の処理順の管理を行うものである。
RDB41は、例えば、ユーザテーブル411、判定結果テーブル412、および、キューテーブル413を有する。
ユーザIDは、各ユーザに固有に付与された、各ユーザを特定するためのIDである。
公開真贋判定イベントIDシード、および、真贋判定トークンパスワードについては、後述する。
上述のとおり、情報処理装置2は、投稿要求により指定されたメディア情報を取得すると、真贋判定イベント情報をRDB41に出力する。RDB41は、真贋判定イベント情報を取得すると、その真贋判定イベント情報に対し、真贋判定イベントIDを生成し、生成した真贋判定イベントIDと取得した真贋判定イベント情報とを紐づけて、キューテーブル413に登録する。
また、キューテーブル413には、真贋判定イベントID等が示す真贋判定イベントの処理状態に関する情報が含まれていてもよい。真贋判定イベントの処理状態に関する情報は、例えば、各真贋判定イベントが待機中であるか、処理中であるか、または、完了しているか等の情報を含む。また、情報処理システム1が推論装置3を2台以上備える場合、真贋判定イベントの処理状態に関する情報は、各真贋判定イベントを処理中または処理を完了したイベントコンシューマ31のイベントコンシューマIDを含む。
または、キューテーブル413には、例えば、各真贋判定イベントIDが示すメディア情報の真贋判定の処理が、推論装置3の処理状況を考慮して行われるように、RDB41の管理プログラムによって決定された順番で、1以上の真贋判定イベントIDが登録される。例えば、RDB41は、メディア情報の容量が小さく、推論装置3による処理の時間が比較的短いと予測されるメディア情報についての真贋判定の処理を、メディア情報の容量が大きく、推論装置3による処理の時間が比較的長いと予測される処理よりも優先して処理が行われるように、真贋判定の処理の順番を決定して、真贋判定イベントIDをキューテーブル413に登録する。
または、ユーザの中に、使用料を支払って情報処理システム1が提供する真贋判定機能を利用する課金ユーザと、無料で同真贋判定機能を利用する無料ユーザとが存在する場合、キューテーブル413には、例えば、課金ユーザからの投稿要求に基づく真贋判定イベントの処理が無料ユーザからの投稿要求に基づく真贋判定イベントの処理に優先して行われるように、RDB41の管理プログラムによって決定された順番で、1以上の真贋判定イベントIDが登録されてもよい。
メディアファイル記憶装置42には、例えば、投稿済メディアファイル群421と、加工済メディアファイル群422が、それぞれ区別されて記憶される。
投稿済メディアファイル群421には、情報処理装置2が取得した1以上のメディア情報が記憶され得る。投稿済メディアファイル群421に記憶されるメディア情報は、メディア情報ファイル名を有する。
加工済メディアファイル群422には、推論装置3が生成した1以上の加工済メディア情報が記憶され得る。加工済メディアファイル群422に記憶される加工済メディア情報は、加工済メディア情報ファイル名を有する。
外部端末5は、情報処理装置2が提供する真贋判定APIを介して、メディア情報の真贋判定機能を利用するユーザが使用する端末である。外部端末5は、ネットワーク7を介して少なくとも情報処理装置2と通信可能な端末装置であり、例えば、スマートフォン、タブレット端末またはPC(Personal Computer)である。
情報処理システム1は、複数台の外部端末5を備えてよい。図1には、外部端末5を1台のみ示す。
補助情報処理装置6は、情報処理装置2から真贋判定の成果物を取得して、真贋判定の成果物に応じた情報を生成して、外部端末5に送信する装置である。補助情報処理装置6は、ネットワーク7を介して少なくとも情報処理装置2および外部端末5と通信可能な装置であり、例えば、サーバコンピュータである。
情報処理システム1は、複数台の補助情報処理装置6を備えてよい。図1には、補助情報処理装置6を1台のみ示す。
真贋判定の成果物に応じた情報は、情報処理装置2から取得された真贋判定の成果物を利用して生成された情報であって、外部端末5を通じてユーザに真贋判定の結果について関連する内容を伝えるための情報であれば、どのような情報であってもよい。
また、例えば、補助情報処理装置6は、真贋判定の対象が動画像であり、真贋判定の成果物が加工済メディア情報である場合、真贋判定の成果物に応じた情報として、その動画像から、AIにより生成された画像を含むフレームのみを抽出したメディア情報を生成する。
また、例えば、補助情報処理装置6は、真贋判定の対象が音声であり、真贋判定の成果物が加工済メディア情報である場合、真贋判定の成果物に応じた情報として、その加工済メディア情報としての音声から、AIにより生成された周波数成分のみを抽出したメディア情報を生成する。
また、例えば、補助情報処理装置6は、真贋判定の対象が文章であり、真贋判定の成果物が加工済メディア情報である場合、真贋判定の成果物に応じた情報として、その加工済メディア情報としての文章から、AIにより生成された文章部分のみを抽出したメディア情報を生成する。
情報処理装置2についてより詳細に説明する。情報処理装置2は、図1に示すように、通信部21および演算部22を備える。
通信部21は、ネットワーク7を介して、外部端末5または補助情報処理装置6と通信を行う。例えば、通信部21は、LTE、3G、4Gまたは5G等の通信方式によるモバイル通信が可能な外部端末5との間で、ネットワーク7を介して通信可能である。
演算部22は、情報処理装置2の全体動作を制御する。演算部22は、メディア情報取得部221、出力部222、トークン送信部223、成果物取得部224および成果物送信部225を備える。演算部22が、真贋判定APIプログラムを実行することにより、メディア情報取得部221、出力部222、トークン送信部223、成果物取得部224および成果物送信部225の各機能が実現される。
この記憶部には、メディア情報取得部221、出力部222、トークン送信部223、成果物取得部224および成果物送信部225の各機能を実現するための真贋判定APIプログラムが記憶されている。また、この記憶部には、演算部22の演算処理に用いられる情報が記憶される。
メモリ103は、例えば、RAM(Random Access Memory)である。
メディア情報取得部221は、外部端末5から投稿要求を受信し、投稿要求により指定されたメディア情報を取得する。
メディア情報取得部221は、外部端末5から通信部21を介して投稿要求を受信すると、まず、その投稿要求が、情報処理システム1の正当なユーザによって送信されたものであるかを確認してもよい。その確認のため、投稿要求には、真贋判定の対象となるメディア情報を指定するための情報が記述され得るほか、投稿要求を送信するユーザに対して付与されたAPIトークンが記述され得る。
なお、実施の形態1は、情報処理装置2が投稿要求等の要求を受信するたびに、APIトークンによる認証を行うものとして説明されるが、APIトークンによる認証は、必須ではなく、省略されてもよい。この場合、投稿要求等の要求には、APIトークンは、記述されない。
メディア情報取得部221は、投稿要求により指定されたメディア情報を取得すると、少なくとも、取得したメディア情報と真贋判定イベント情報を、出力部222に出力する。また、メディア情報取得部221は、生成要求情報が投稿要求に記述されている場合、生成要求情報を真贋判定イベント情報に含めて、出力部222に出力する。
出力部222は、メディア情報がAIにより生成されたものであるか否かを示す真贋判定を行う推論装置3からアクセス可能な記憶装置4に、メディア情報を出力する。
出力部222は、メディア情報取得部221からメディア情報および真贋判定イベント情報を取得すると、そのメディア情報に固有のメディア情報ファイル名を生成して、そのメディア情報に付与し、記憶装置4が有するメディアファイル記憶装置42に出力して、メディアファイル記憶装置42に記憶された投稿済メディアファイル群421中の1ファイルとして追加して記憶させる。
トークン送信部223は、推論装置3により生成されたメディア情報についての真贋判定の成果物を外部端末5が取得するための真贋判定トークンを、外部端末5に送信する。
トークン送信部223は、出力部222から真贋判定イベントIDと真贋判定イベント情報とを取得すると、真贋判定トークンを生成する。
トークン送信部223によって生成される真贋判定トークンは、外部端末5から情報処理装置2に送信される要求等に記述された場合に、その真贋判定トークンを利用することによって、真贋判定の対象となったメディア情報が特定でき、また、その要求等の完全性が保証できるものであればよく、トークン送信部223は、任意の方法で、そのような真贋判定トークンを生成することができる。トークン送信部223は、例えば、出力部222から取得した真贋判定イベントIDと、ユーザテーブル411から取得した公開真贋判定イベントIDシードおよび真贋判定トークンパスワードとを利用して、真贋判定トークンを生成する。
トークン送信部223は、出力部222から取得したAPIトークンを利用して、ユーザテーブル411から、APIトークンから得られるユーザID等と紐づけて登録されている公開真贋判定イベントIDシードおよび真贋判定トークンパスワードを取得することができる。
真贋判定トークンの生成の具体例については、後述する。
成果物取得部224は、外部端末5から真贋判定トークンが記述された成果物要求を受信し、真贋判定トークンにより特定される真贋判定の成果物を記憶装置4から取得する。
成果物取得部224は、真贋判定の成果物として、真贋判定の結果を数値または文字で示す真贋判定値を取得し得る。また、成果物取得部224は、真贋判定の成果物として、メディア情報に真贋判定の結果を示す情報が付加された加工済メディア情報を取得し得る。
成果物取得部224は、具体的には、通信部21を介して、外部端末5から情報処理装置2に送信された成果物要求を受信し、成果物要求の記述に応じて、真贋判定の成果物として、真贋判定値または加工済メディア情報を取得する。
したがって、ユーザが外部端末5を操作して、加工済メディア情報の取得を要求する場合の上述のエンドポイントを成果物要求に記述して、情報処理装置2に送信し、真贋判定の成果物として、加工済メディア情報を取得するためには、ユーザは、事前に投稿要求に生成要求情報を記述しておく必要がある。
出力部222は、上述のとおり、加工済メディア情報の生成を要求する生成要求情報が投稿要求に記述されている場合、生成要求情報を含めた真贋判定イベント情報を、メディア情報とともに、記憶装置4に出力する。そして、成果物取得部224は、外部端末5から、真贋判定トークン、および、加工済メディア情報の送信要求が記述された成果物要求を受信すると、真贋判定の成果物として、加工済メディア情報を取得する。
真贋判定の成果物は、上述のように、真贋判定値または加工済メディア情報である。いずれの成果物を取得するかをユーザが選択可能とするため、真贋判定値の送信を要求する場合の成果物要求に記述されるエンドポイントと、加工済メディア情報の送信を要求する場合の成果物要求に記述されるエンドポイントとは、いずれもURI(Uniform Resource Identifier)で記述されて例えばその末尾にAPIトークンと真贋判定トークンが記述される点では共通するが、エンドポイント全体の記述としては、互いに異なるものとなるように設定されている。両エンドポイントの記述方法は、予め設定されており、ユーザに知らされている。
成果物送信部225は、真贋判定の成果物を、外部端末5に送信する。
具体的には、成果物送信部225は、成果物取得部224から、真贋判定の成果物を取得すると、取得した真贋判定の成果物を、通信部21を介して外部端末5に送信する。
図4は、実施の形態1に係る情報処理方法を示すフローチャートである。
図4の処理に先立って、例えば、企業等の団体の所属員である個別ユーザによる情報処理システム1の利用を管理する管理者は、まず、真贋判定APIを使用する個別ユーザを管理するために提供される管理用APIを利用して、各個別ユーザに固有のAPIトークンを取得し、当該APIトークンを該当する個別ユーザに提供する。管理用APIは、情報処理装置2が提供するものであっても、他の図示しない装置が提供するものであってもよい。また、図4の処理に先立って、例えば、団体を通じることなく個人として情報処理システム1を利用したい者は、同様の管理用APIを利用して、自身のためのAPIトークンを取得することができる。
ユーザは、情報処理システム1が提供する真贋判定機能を利用して所望のメディア情報の真贋判定を行いたい場合、外部端末5を操作して、投稿要求を情報処理装置2に送信する。
出力部222は、メディア情報についての真贋判定を行う推論装置3がアクセス可能な記憶装置4に、メディア情報を出力する(ステップST2)。
トークン送信部223は、推論装置3により生成されたメディア情報についての真贋判定の成果物を外部端末5が取得するための真贋判定トークンを、外部端末5に送信する(ステップST3)。
図5中、「Hashids」は、情報処理装置2が利用する周知のオープンソースライブラリである。Hashidsの利用により、情報処理装置2は、例えば、任意の長さの文字列等を利用して、元データを変換して、ランダムな文字列を得ることができる。また、Hashidsでは、得られたランダムな文字列を、元データの変換時に利用した文字列を利用して復号し、元データを得ることができる。
また、図5中、「HMAC」(Hash based Message Authentication Code)は、情報処理装置2が利用する周知のメッセージ認証のための技術である。HMACは、秘密鍵と、認証の対象となる任意の文字列等の元データとから得られるハッシュ値を利用する。
また、図5中、「ユーザ」は、外部端末5を利用しているユーザを示している。したがって、情報の送受信は、実際には外部端末5と情報処理装置2または記憶装置4との間で行われる。
以下、図5中の各処理ステップ(1)~(13)について順に説明する。
APIトークンは、各ユーザが、所望のメディア情報について、情報処理システム1を利用して真贋判定を行う際に、必要となるトークンである。APIトークンは、ユーザが外部端末5を使用して、投稿要求等の要求を送信する際に、そのユーザが正当なユーザであることを証明するために、当該要求に記述をすることが求められるものである。
APIトークンは、例えば、ユーザ名等のユーザに関する情報がRDB41のユーザテーブル411に登録される際に、図示しない管理用API等により生成されて、ユーザに通知される。
なお、APIトークンには、有効期限が設定されていてもよい。APIトークンに有効期限が設けられている場合、情報処理装置2のAPIは、APIトークンが有効期限を経過しているか否かの判定も行い、有効期限を経過していると判定されると、ユーザ(外部端末5)に、その旨の処理エラーを示す応答を送信する。
(4)情報処理装置2のAPI(例えば出力部222)は、未完了状態の真贋判定イベント数が、予め定められた数Nよりも多い場合、推論装置3による処理負荷を考慮し、投稿要求への応答として、ユーザ(外部端末5)に処理エラーを示す応答を送信する。また、情報処理装置2のAPIは、さらに、メディア情報が真贋判定処理の可能なフォーマットで提供されているか否かを判定(以下「フォーマット判定」という。)してもよい。情報処理装置2のAPIは、メディア情報が真贋判定処理の可能なフォーマットで提供されていないと判定した場合は、ユーザ(外部端末5)に、メディア情報が真贋判定処理の可能なフォーマットで提供されていない旨の処理エラーを示す応答を送信する。
(5)情報処理装置2のAPI(例えば出力部222)は、未完了状態の真贋判定イベント数が、予め定められた数N以下の場合、また、フォーマット判定を行う場合は、加えて、メディア情報が真贋判定処理の可能なフォーマットで提供されている場合、真贋判定の対象として取得したメディア情報に固有のメディア情報ファイル名を生成し、メディア情報とメディア情報ファイル名とを、記憶装置4のメディアファイル記憶装置42に出力する。メディアファイル記憶装置42は、取得したメディア情報をメディア情報ファイル名で、投稿済メディアファイル群421に含めて記憶する。
(7)情報処理装置2のAPI(例えばトークン送信部223)は、記憶装置4のRDB41から、APIトークンから得られるユーザID等と紐づけられた、公開真贋判定イベントIDシードを取得する。公開真贋判定イベントIDシードは、ユーザごとに固有の値として設定された、任意の長さの文字列である。この任意の長さの文字列には、文字、数字または記号が含まれていてもよい。公開真贋判定ベントIDシードは、例えば、ユーザ名等のユーザに関する情報がRDB41のユーザテーブル411に登録される際に、RDB41等により生成されて、そのユーザに関する情報と紐づけて、ユーザテーブル411に登録されている。
(9)Hashidsは、ランダムな文字列を生成すると、そのランダムな文字列を公開真贋判定イベントIDとして情報処理装置2のAPIに返す。
真贋判定トークンパスワードは、HMACにおける秘密鍵の役割を有し、公開真贋判定イベントIDはHMACにおける元データの役割を有する。ただし、情報処理システム1において、HMACは、真贋判定の成果物を取得するためにユーザ(外部端末5)から送信される成果物要求に含まれる真贋判定トークンについて、その完全性の保証のため、言い換えれば、真贋判定トークンが改ざんされていないか否かの確認のために、用いられる。そして、この真贋判定トークンは、後述のとおり、情報処理装置2自体が公開真贋判定イベントIDと真贋判定トークンパスワードとを用いて生成した第1ハッシュ値と、公開真贋判定イベントIDとからなるものとして、ユーザ(外部端末5)に送信されるものである。したがって、一般的なHMACにおける秘密鍵とは異なり、真贋判定トークンパスワードは、ユーザ(外部端末5)側での何らかの送信情報のハッシュ化に使用されるものではないため、ユーザ(外部端末5)と共有されるものではない。
(13)情報処理装置2のAPI(例えばトークン送信部223)は、公開真贋判定イベントIDと第1ハッシュ値とからなる真贋判定トークンを、ユーザ(外部端末5)に送信する。
以下、図6中の各処理ステップ(1A)~(17A)について順に説明する。
(2A)イベントコンシューマ31は、記憶装置4のRDB41から最新の連続完了真贋判定イベントの真贋判定イベントIDである最新連続完了真贋判定イベントIDを取得する。より具体的には、イベントコンシューマ31は、RDB41内のキューテーブル413から、最新連続完了真贋判定イベントIDを取得する。最新連続完了真贋判定イベントIDは、そのIDが示す真贋判定イベントよりも古い真贋判定イベントが存在しないことを示すものである。
(3A)イベントコンシューマ31は、記憶装置4のRDB41から、最新連続完了真贋判定イベントIDよりも新しい未完了の真贋判定イベントの真贋判定イベント情報を予め定められた数だけ取得する。より具体的には、イベントコンシューマ31は、RDB41内のキューテーブル413から、上述の未完了の真贋判定イベントの真贋判定イベント情報を取得する。未完了の真贋判定イベントとは、処理中または待機中の真贋判定イベントのことである。
(5A)イベントコンシューマ31は、新しい未完了の真贋判定イベントがあると判定した場合、各真贋判定イベントについて現在処理中であるか否かを判定し、処理中か否かを判定する対象の真贋判定イベントが現在処理中である場合には、その真贋判定イベントを処理中のイベントコンシューマIDを参照し、そのイベントコンシューマIDが自身のものであるか否かを判定する。そして、そのイベントコンシューマIDが自身のものである場合、イベントコンシューマ31は、記憶装置4のRDB41に、その真贋判定イベントの状態が処理中であることを示す情報と、処理中のイベントコンシューマが自身であることを示すための自身のイベントコンシューマIDを出力する。
(8A)イベントコンシューマ31は、真贋判定の対象となるメディア情報のメディア情報ファイル名を推論部32に出力する。
イベントコンシューマ31は、真贋判定イベント情報に生成要求情報が含まれている場合、つまり、加工済メディア情報の生成を要求されている場合、加工済メディア情報を仮に保存しておくための、推論部32が有する図示しない記憶部内の仮保存パスを設定して、その仮保存パスを示す情報をメディア情報ファイル名とともに、推論部32に出力してもよい。
(9A)推論部32は、イベントコンシューマ31からメディア情報ファイル名を取得すると、メディアファイル記憶装置42に対し、ファイル名がメディア情報ファイル名のメディア情報を要求する。
(10A)推論部32は、メディアファイル記憶装置42から、ファイル名がメディア情報ファイル名のメディア情報を取得し、取得したメディア情報を対象とした真贋判定を行う。推論部32は、加工済メディア情報の生成を要求されている場合、加工済メディア情報を生成し、生成した加工済メディア情報を仮保存パスに保存する。
推論部32は、処理完了情報として、例えば、真贋判定の処理が成功したか失敗したかを示す成否情報をイベントコンシューマ31に送信してもよい。推論部32は、真贋判定の処理が失敗したことを示す成否情報をイベントコンシューマ31に送信する場合は、真贋判定値をイベントコンシューマ31に送信しない。イベントコンシューマ31は、推論部32から取得した成否情報が真贋判定の処理が失敗したことを示している場合、処理ステップ(2A)に処理を戻す。
一方、推論部32は、真贋判定の処理が成功したことを示す成否情報をイベントコンシューマ31に送信する場合は、加えて、真贋判定値をイベントコンシューマ31に送信する。イベントコンシューマ31は、推論部32から取得した成否情報が真贋判定の処理が成功したことを示している場合、処理ステップ(12A)に処理を進める。
メディアファイル記憶装置42は、取得した加工済メディア情報を、加工済メディア情報ファイル名で、加工済メディアファイル群422に含めて記憶する。
また、イベントコンシューマ31は、さらに、生成した加工済メディア情報ファイル名を真贋判定イベントIDとともに、RDB41に出力してもよい。RDB41は、加工済メディア情報ファイル名と真贋判定イベントIDを取得すると、加工済メディア情報ファイル名を真贋判定イベントIDと紐づけて判定結果テーブル412に登録させる。
また、イベントコンシューマ31は、真贋判定が完了したメディア情報を記憶装置4から削除するために、メディア情報ファイル名を記憶装置4に出力してもよい。記憶装置4は、メディア情報ファイル名を取得すると、投稿済メディアファイル群421から取得したメディア情報ファイル名で記憶されたメディア情報を削除する。メディア情報の削除は、例えば、記憶装置4の容量に余裕がない場合に有用である。記憶装置4の容量に余裕があるような場合は、メディア情報の削除はされなくてもよい。
(16A)イベントコンシューマ31は、処理ステップ(15A)での判定が、全ては完了してないとの判定、つまり、未完了の真贋判定イベントが存在するとの判定であった場合、最新連続完了真贋判定イベントIDを、処理が完了している真贋判定イベントのうち最も新しい真贋判定イベントの真贋判定イベントIDに設定すべき旨を示す情報を、記憶装置4のRDB41に出力する。
(17A)イベントコンシューマ31は、予め定められた時間だけ待機した後に、処理ステップ(2A)に戻って処理を繰り返す。
以下、図7中の各処理ステップ(1B)~(20B)について順に説明する。
(2B)情報処理装置2のAPI(例えば成果物取得部224)は、APIトークンに基づきユーザの認証処理を行う。
(3B)情報処理装置2のAPI(例えば成果物取得部224)は、記憶装置4のRDB41から、APIトークンから得られるユーザID等と紐づけられた真贋判定トークンパスワードを取得する。
(4B)情報処理装置2のAPI(例えば成果物取得部224)は、処理ステップ(3B)で取得した真贋判定トークンパスワードと、処理ステップ(1B)でユーザ(外部端末5)から送信された真贋判定トークンに含まれる公開真贋判定イベントIDを、HMACに設定する。
(5B)HMACは、処理ステップ(4B)で設定された真贋判定トークンパスワードと公開判定イベントIDに基づき、第2ハッシュ値を生成し、この第2ハッシュ値を正解ハッシュ値として、情報処理装置2のAPIに返す。
(8B)情報処理装置2のAPI(例えば成果物取得部224)は、公開真贋判定イベントIDシードを、成果物要求に記述された真贋判定トークンに含まれる公開真贋判定イベントIDの復号に使用される文字列(ソルト)として、Hashidsに設定する。
(9B)Hashidsは、公開真贋判定イベントIDの復号により得られた整数値を真贋判定イベントIDとして情報処理装置2のAPIに返す。
(11B)情報処理装置2のAPI(例えば成果物取得部224)は、記憶装置4のRDB41から、復号により得られた真贋判定イベントIDと紐づけられた真贋判定イベント情報を取得する。
(12B)情報処理装置2のAPI(例えば成果物取得部224)は、成果物要求に記述されたAPIトークンから得られるユーザIDと、真贋判定イベント情報に基づいて得られるユーザIDとが同一か否かを判定し、同一でないと判定した場合、ユーザ(外部端末5)に処理エラーを示す応答を送信する。
(14B)情報処理装置2のAPI(例えば成果物取得部224)は、処理ステップ(13B)の処理が完了しているか否かの判定において、処理が完了していると判定した場合は、記憶装置4のRDB41に真贋判定イベントIDを出力し、真贋判定イベントIDが示す真贋判定イベントの真贋判定の成果物を要求する。
(15B)情報処理装置2のAPI(例えば成果物取得部224)は、記憶装置4のRDB41から、真贋判定イベントIDが示す真贋判定イベントの真贋判定の成果物として真贋判定値を取得する。
(16B)情報処理装置2のAPI(例えば成果物取得部224)は、成果物要求に記述されたエンドポイントが、真贋判定値の送信を要求するものであるか否かを判定し、真贋判定値の送信を要求するものであると判定した場合は、再度、記憶装置4のRDB41に真贋判定イベントIDを出力する。
なお、処理ステップ(14B)~(15B)の処理は、処理ステップ(16B)~(17B)の処理と一部重複するため、省略することも可能である。
(18B)情報処理装置2のAPI(例えば成果物取得部224)は、処理ステップ(16B)のエンドポイントの判定において、エンドポイントが、真贋判定値の送信を要求するものではないと判定した場合、エンドポイントは、加工済メディア情報の送信を要求するものであると判定する。
情報処理装置2のAPIは、次に、加工済メディアファイルの生成要求があったか否かを判定し、生成要求がなかったと判定した場合は、ユーザ(外部端末5)に生成要求がなかった旨のエラーを示す応答を送信する。
また、情報処理装置2のAPIは、さらに、加工済メディア情報の有効期限が現時刻よりも後か否かを判定し、有効期限が現時刻以前であると判定した場合は、ユーザ(外部端末5)に期限切れである旨のエラーを示す応答を送信する。
(20B)情報処理装置2のAPI(例えば成果物取得部224)は、記憶装置4のメディアファイル記憶装置42から、加工済メディア情報を取得する。そして、情報処理装置2のAPI(例えば成果物送信部225)は、取得した加工済メディア情報をユーザ(外部端末5)に送信する。
上述のように、情報処理システム1は、少なくとも、情報処理装置2、推論装置3、記憶装置4、外部端末5、および、補助情報処理装置6を備えるものであってもよい。この場合の情報処理システム1は、外部端末5から取得されたメディア情報について、当該メディア情報がAIにより生成されたものであるか否かを示す真贋判定を行い、真贋判定の成果物を補助情報処理装置6に送信し、補助情報処理装置6は、真贋判定の成果物に応じた情報を外部端末5に送信する。
情報処理システム1が補助情報処理装置6を備える場合、成果物要求に基づいて、成果物取得部224が真贋判定の成果物を取得した場合、成果物送信部225は、真贋判定の成果物を、通信部21を介して補助情報処理装置6に送信する。
補助情報処理装置6は、真贋判定の成果物を受信すると、上述のような真贋判定の成果物に応じた情報を生成し、生成した真贋判定の成果物に応じた情報を、外部端末5に出力する。その際、補助情報処理装置6は、生成した真贋判定の成果物に応じた情報に加えて、真贋判定の成果物を、外部端末5に出力してもよい。
また、図5~図7に基づいて説明した、情報処理システム1におけるメディア情報投稿時の処理、真贋判定時の処理、および、真贋判定の成果物の送受信時の処理において、どのような情報について、ID等を付与して管理するか、もしくは、完全性などの保証を行う仕組みを導入するかについては、必要に応じて変更してもよい。例えば、メディア情報、加工済メディア情報、または、真贋判定値には、それぞれ固有のIDが付与され、IDを利用した管理がなされてもよい。また、例えば、メディア情報ファイル名、または、加工済メディア情報ファイル名等について、情報処理システム1内での各装置間での情報の授受の際に、HashidまたはHMACを利用した、完全性の保証の仕組みを導入してもよい。
情報処理装置2のAPIが、成果物要求を受信する場合の上述の処理ステップ(13B)における真贋判定の処理が完了しているか否かの判定に基づく応答に加え、情報処理装置2のAPI(例えば成果物取得部224)は、成果物要求とは異なる処理状況確認要求を、外部端末5から受信するものであってもよい。
情報処理装置2のAPI(例えば成果物送信部225)は、情報処理装置2が真贋判定の処理状態に関する情報を取得すると、取得した真贋判定の処理状態に関する情報を、外部端末5に送信する。
これに対して、携帯端末等から、例えば、eKYC用のサーバに送信された顔の画像について、情報処理システム1が提供する真贋判定機能を利用して真贋判定を行うことができる。
または、eKYC用のサーバが、上述のとおり、適宜のタイミングで、真贋判定トークンが記述された成果物要求を情報処理装置2に送信した後、情報処理装置2は、eKYC用のサーバではなく、補助情報処理装置6に、真贋判定の成果物として、例えば、真贋判定値を送信してもよい。補助情報処理装置6は、真贋判定値を利用して、本人確認の成否を判定し、本人確認の結果を、携帯端末等に送信する。
これにより、あるメディア情報の真贋判定を行いたいユーザは、外部端末5を利用してそのメディア情報を情報処理装置2に取得させる操作をすることで、そのメディア情報についての真贋判定の成果物を外部端末5が取得するための真贋判定トークンを得ることができる。したがって、本発明に係る情報処理装置2は、メディア情報の真贋判定機能を、利便性の高い手法でユーザに提供することができる。
これにより、実施の形態1に係る情報処理装置2は、真贋判定トークンを受信したタイミングで、外部端末5に真贋判定の成果物を送信することができる。ユーザは、推論装置3による真贋判定の成果物が得られるタイミングであれば、ユーザが所望する任意のタイミングで、真贋判定トークンを用いることにより、真贋判定の成果物を要求することができるため、ユーザにとっての利便性が高い。
これにより、実施の形態1に係る情報処理装置2は、真贋判定機能をWeb APIを介して提供することができ、ユーザにとっての利便性が高い。
これにより、実施の形態1に係る情報処理装置2は、要領の比較的小さい情報である真贋判定値として、真贋判定の成果物を取得して、外部端末5に送信することができる。また、ユーザにとっては、数字または文字などの情報として真贋判定の成果物を得ることができるため、成果物の加工が容易であり、利便性が高い。
また、メディア情報が静止画像の場合、真贋判定の結果を数値で示した静止画像真贋判定スコア、静止画像真贋判定スコアに基づいて真贋を分けるための閾値、静止画像内におけるAIにより生成された画像部分を示す座標、二値的に示された静止画像全体としての真贋判定結果、真贋判定の対象が複数の場合の各対象を示すインデックスと当該インデックスごとの静止画像真贋判定スコアのうちの、少なくとも1つである。
また、メディア情報が音声の場合、真贋判定の結果を数値で示す音声真贋判定スコア、音声真贋判定スコアに基づいて真贋を分けるための閾値、AIにより生成された音声の周波数領域、または、AIにより生成された音声の時間領域のうちの、少なくとも1つである。
また、メディア情報が文章の場合、真贋判定の結果を数値で示す文章真贋判定スコア、文章真贋判定スコアに基づいて真贋を分けるための閾値、または、文章中のAIにより生成された位置のうちの、少なくとも1つである。
これにより、実施の形態1に係る情報処理装置2は、メディア情報の種類に応じた真贋判定値を外部端末5に送信することができるため、様々な種類のメディア情報を取り扱うユーザにとって利便性が高い。
これにより、実施の形態1に係る情報処理装置2は、外部端末5からの要求に応じて、メディア情報のうちAIにより生成された情報部分を視覚等の感覚で確認可能な加工済メディア情報を、外部端末5に送信することができるため、ユーザにとって利便性が高い。
これにより、実施の形態1に係る情報処理装置2は、外部端末5から加工済メディア情報の生成要求がある場合のみ、推論装置3に加工済メディア情報の生成を行わせることができるため、推論装置3に対する無駄な負荷の軽減、記憶装置4の容量の節約を行うことができる。また、無駄な負荷が軽減される結果、推論装置3による処理も効率的になるため、ユーザは、効率的に真贋判定の成果物を得ることができるようになるため、ユーザにとって利便性が高い。
これにより、実施の形態1に係る情報処理装置2は、情報処理装置2を利用して外部端末5に提供可能な真贋判定の成果物に対し、付加的な情報を加えることができるため、ユーザが取得できる情報の種類を増やすこともでき、ユーザにとって利便性が高い。
これにより、実施の形態1に係る情報処理システム1は、メディア情報の真贋判定機能を、利便性の高い手法でユーザに提供することができる。
これにより、実施の形態1に係る情報処理システム1は、実施の形態1に係る情報処理システム1は、メディア情報の真贋判定機能を、利便性の高い手法でユーザに提供することができる。
これにより、実施の形態1に係る情報処理方法は、メディア情報の真贋判定機能を利便性の高い手法でユーザに提供することができる。
Claims (12)
- 外部端末から投稿要求を受信し、前記投稿要求により指定されたメディア情報を取得するメディア情報取得部と、
前記メディア情報がAIにより生成されたものであるか否かを示す真贋判定を行う推論装置からアクセス可能な記憶装置に、前記メディア情報を出力する出力部と、
前記推論装置により生成された前記メディア情報についての前記真贋判定の成果物を前記外部端末が取得するための真贋判定トークンを、前記外部端末に送信するトークン送信部と、を備える
ことを特徴とする情報処理装置。 - 前記外部端末から、前記真贋判定トークンが記述された成果物要求を受信し、前記真贋判定トークンにより特定される前記真贋判定の成果物を前記記憶装置から取得する成果物取得部と、
前記外部端末に前記真贋判定の成果物を送信する成果物送信部と、を備えた
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。 - 前記メディア情報取得部は、HTTPに従って記述された前記投稿要求を受信し、
前記成果物取得部は、HTTPに従って記述された前記成果物要求を受信する
ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。 - 前記成果物取得部は、前記真贋判定の成果物として、前記真贋判定の結果を数値または文字で示す真贋判定値を取得する
ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。 - 前記真贋判定値は、前記メディア情報が動画像の場合、AIにより生成されたフレームのフレーム番号、AIにより生成された動画像部分を示す経過時間、真贋判定の結果を数値で示す動画像真贋判定スコア、前記動画像真贋判定スコアに基づいて真贋を分けるための閾値、1フレーム内におけるAIにより生成された画像部分を示す座標、二値的に示された動画像全体としての真贋判定結果、または、真贋判定の対象が複数の場合の各対象を示すインデックスと当該インデックスごとの前記動画像真贋判定スコアのうちの、少なくとも1つであり、
前記メディア情報が静止画像の場合、真贋判定の結果を数値で示した静止画像真贋判定スコア、前記静止画像真贋判定スコアに基づいて真贋を分けるための閾値、前記静止画像内におけるAIにより生成された画像部分を示す座標、二値的に示された静止画像全体としての真贋判定結果、真贋判定の対象が複数の場合の各対象を示すインデックスと当該インデックスごとの前記静止画像真贋判定スコアのうちの、少なくとも1つであり、
前記メディア情報が音声の場合、真贋判定の結果を数値で示す音声真贋判定スコア、前記音声真贋判定スコアに基づいて真贋を分けるための閾値、AIにより生成された音声の周波数領域、または、AIにより生成された音声の時間領域のうちの、少なくとも1つであり、
前記メディア情報が文章の場合、真贋判定の結果を数値で示す文章真贋判定スコア、前記文章真贋判定スコアに基づいて真贋を分けるための閾値、または、文章中のAIにより生成された位置のうちの、少なくとも1つである、
ことを特徴とする請求項4記載の情報処理装置。 - 前記成果物取得部は、前記真贋判定の成果物として、前記メディア情報に真贋判定の結果を示す情報が付加された加工済メディア情報を取得する
ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。 - 前記出力部は、前記加工済メディア情報の生成を要求する生成要求情報が前記投稿要求に記述されている場合、前記メディア情報に加えて、前記生成要求情報を前記記憶装置に出力し、
前記成果物取得部は、前記外部端末から、前記真贋判定トークンおよび加工済メディア情報の送信要求が記述された成果物要求を受信すると、前記真贋判定の成果物として、前記加工済メディア情報を取得する
ことを特徴とする請求項6に記載の情報処理装置。 - 前記外部端末から、前記真贋判定トークンが記述された成果物要求を受信し、前記真贋判定トークンにより特定される前記真贋判定の成果物を前記記憶装置から取得する成果物取得部と、
当該真贋判定の成果物に応じた情報を前記外部端末に送信する補助情報処理装置に、前記真贋判定の成果物を送信する成果物送信部と、を備えた
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。 - 請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の情報処理装置と、
前記推論装置と、
前記記憶装置と、
前記外部端末と、を備えた
ことを特徴とする情報処理システム。 - 請求項8に記載の情報処理装置と、
前記推論装置と、
前記記憶装置と、
前記外部端末と、
前記補助情報処理装置と、を備えた
ことを特徴とする情報処理システム。 - コンピュータを、請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の情報処理装置として機能させるためのプログラム。
- 情報処理装置が行う情報処理方法であって、
メディア情報取得部が、外部端末から投稿要求を受信し、前記投稿要求により指定されたメディア情報を取得するステップと、
出力部が、前記メディア情報についての真贋判定を行う推論装置がアクセス可能な記憶装置に、前記メディア情報を出力するステップと、
トークン送信部が、前記推論装置により生成された前記メディア情報についての前記真贋判定の成果物を前記外部端末が取得するための真贋判定トークンを、前記外部端末に送信するステップと、を備えた
ことを特徴とする情報処理方法。
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