JP7259709B2 - エネルギーマネジメントシステム - Google Patents

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Description

本発明は、エネルギーマネジメントシステムに関する。
電源系統と蓄電池とに接続する負荷を備えるシステムが知られている。こうしたシステムでは、契約電力の低減のため、受電電力のピークカットをする目的で、蓄電池から放電電力を負荷に供給することがある。
一般的に1日の消費電力を予測できない場合、いつ放電が必要になるか分からない。そこで、安全サイドで運用するために充電可能であれば充電を試み、蓄電池を満充電状態でキープしておく。しかしながら、常に満充電状態あるいはSOCの高い状態にしておくのは蓄電池の寿命に悪影響を及ぼす。
例えば、特許文献1には、受電電力がピークになると予測される時刻の直前に、蓄電池が満充電状態となるように双方向インバータを駆動制御して、蓄電池を充電することが開示されている。
特開2015-56996号公報
特許文献1によれば、放電直前に蓄電池を満充電状態とすることで、満充電状態の期間を短くできる。確かに満充電状態の期間を短くすることで蓄電池の寿命を延ばすことができる。しかしながら、充電回数が多いことも蓄電池の寿命に悪影響を及ぼす要因である。特許文献1では、充電回数を少なくすることについて検討されておらず、蓄電池の劣化を十分に抑制できていない。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされた。本発明の目的は、SOCの高い状態の期間を短くし、かつ充電回数を少なくすることで、蓄電池の劣化を抑制することができるエネルギーマネジメントシステムを提供することである。
上記目的の達成のため、本発明に係るエネルギーマネジメントシステムは以下のように構成される。
本発明に係るエネルギーマネジメントシステムは、電源系統から電力を供給される負荷と蓄電池システムを備えた受電システムに対する。エネルギーマネジメントシステムは、消費電力予測データ取得手段と、充電禁止手段と、第1充電開始時刻算出手段と、充電制御手段とを備える。
消費電力予測データ取得手段は、予測期間における前記負荷の消費電力予測値を取得する。予測期間は、前記電源系統から前記蓄電池へ充電可能な複数の充電可能期間と、前記蓄電池から前記負荷へ放電が必要な複数の放電期間とを含む。
充電禁止手段は、前記予測期間における初期放電可能電力量Bが、前記予測期間内における予測放電合計電力量A以上である場合に、前記蓄電池への充電を禁止する。
第1充電開始時刻算出手段は、前記初期放電可能電力量Bが前記予測放電合計電力量Aよりも少なく、かつ、前記初期放電可能電力量Bと前記予測期間内の最初の放電開始予測時刻Tu(1)までに前記蓄電池へ充電可能な初期充電可能量Cとの合計が前記予測放電合計電力量A以上である場合に、前記予測放電合計電力量Aと前記初期放電可能電力量Bとの差である第1の追加充電電力量D1の充電を、前記最初の放電開始予測時刻Tu(1)の直前で完了させるための最初の充電開始時刻Tcstを算出する。
充電制御手段は、前記最初の充電開始時刻Tcstに前記蓄電池の充電を開始させる。
好ましくは、エネルギーマネジメントシステムは、さらに、第2充電開始時刻算出手段と、再充電開始時刻算出手段と、再充電制御手段とを備える。
第2充電開始時刻算出手段は、前記初期放電可能電力量Bと前記初期充電可能電力量Cとの合計が前記予測放電合計電力量Aよりも少ない場合に、前記最初の充電開始時刻を、前記予測期間内で最も早い充電開始可能時刻とする。
再充電開始時刻算出手段は、前記最初の放電開始予測時刻Tu(1)より後の前記予測期間において、前記予測放電合計電力量Aと、前記初期放電可能電力量Bと前記最も早い充電開始可能時刻から最初の放電開始予測時刻Tu(1)までに充電できる第2の追加充電電力量D2の和、との差である不足充電電力量Eを、再充電可能な最も遅い再充電開始予測時刻Tcst2を算出する
再充電制御手段は、前記再充電開始予測時刻Tcst2に前記蓄電池の再充電を開始させる。
本発明に係るエネルギーマネジメントシステムによれば、高い充電状態の期間を短くし、かつ充電回数を少なくすることで、蓄電池の劣化を抑制し、長寿命化を実現することができる。
本発明の実施の形態1におけるシステムの全体構成を説明するための図である。 消費電力予測値Piest(t)、30分移動平均消費電力予測値Paest(t)、30分平均契約電力Pcont、30分平均受電電力目標値Ptag、SOCの関係を表した図である。 本発明の実施の形態1における充放電設定部が生産計画や設備稼働計画の見直しの要否の判断をするためのフローチャートである。 本発明の実施の形態1における充放電設定部が生産計画や設備稼働計画の見直しの要否の判断をするためのフローチャートである。 本発明の実施の形態1における処理の流れについて説明するためのフローチャートである。 本発明の実施の形態1における処理の流れについて説明するためのフローチャートである。 本発明の実施の形態1における処理の流れについて説明するためのフローチャートである。 本発明の実施の形態1における処理の流れについて説明するためのフローチャートである。 本発明の実施の形態1における処理の流れについて説明するためのフローチャートである。 本発明の実施の形態1におけるEMSが有する機能について説明するためのブロック図である。 消費電力予測装置およびEMSが有する処理回路のハードウェア構成例を示す概念図である。
本発明を実施するための形態について添付の図面に従って説明する。なお、各図中、同一または相当する部分には同一の符号が付される。当該部分の重複説明は適宜に簡略化ないし省略される。
実施の形態1.
<全体構成>
図1は、本発明の実施の形態1におけるシステムの全体構成を説明するための図である。
負荷21および負荷22は交流電源系統1に接続されている。蓄電池システム103も負荷21,負荷22及び交流電源系統1に接続されている。デマンド監視装置104は、電圧センサ6から受電電圧、電流センサ5から受電電流、電流センサ51から負荷21の電流、電流センサ52から負荷22の電流を入力する。デマンド監視装置104は、これらから受電電力および各負荷の消費電力を演算する。デマンド監視装置104内の電力演算部7にて受電電力、電力演算部71にて負荷21の電力、電力演算部72にて負荷22の電力、電力演算部73にて蓄電池システム103の電力を演算し、その出力は消費電力予測装置101に入力される。以下の説明において受電電力および消費電力は実効値を意味する。
デマンド監視装置104は、現在の受電電力が所定の値を越えた場合、あるいは現在の受電電力が所定の値を越え且つその増加率が所定の値を超えた場合に、警報K0を出力する。警報K0を確認したオペレータは、30分平均受電電力が30分平均契約電力Pcontを超えないように負荷調整を行う。
消費電力予測装置101は、時刻の関数として消費電力(各時刻における消費電力)の値を予測する装置である。
例えば、原料となる清浄な飲料水と甘味料を混合し、凍結させ氷菓を製造するプラントを考えると、そのプラントの消費電力は、冷却するための電力が大きな割合を占めることになる。冷却するための電力は、生産量、そのときの時刻と気温、湿度、設備稼働状況、天候、人員と相関関係がある。したがって、情報データベース(過去の時刻、その時刻における生産量、気温、湿度、設備稼働状況、天候、人員計画、消費電力)および、明日の生産計画、設備稼働計画、稼働人員、天気予報(時刻とともに変化する気温、湿度、天候の予測)などから、時刻の関数として消費電力(各時刻における消費電力)の値の予測が可能である。予測は例えば人工知能によって行われる。
消費電力予測装置101は、上述のように情報データベースおよび、明日の生産計画、設備稼働計画、稼働人員、天気予報(時刻とともに変化する気温、湿度、天候の予測)などから、時刻の関数としての負荷21および負荷22の合計の消費電力予測値Piest(t)を出力する装置である。消費電力予測値Piest(t)の予測期間は、少なくとも数時間、好ましくは8時間以上、例えば24時間である。予測期間は、交流電源系統1から蓄電池4へ充電可能な複数の充電可能期間(図2の1回目放電開始予測時刻Tu(1)前、および1回目放電終了予測時刻Td(1)~図示されないk回目放電開始予測時刻Tu(k))と、蓄電池4から負荷(21、22)へ放電が必要な複数の放電期間(図2の1回目放電開始予測時刻Tu(1)~図示されない放電終了予測最大時刻Td(k))とを含む。kは自然数であり、後述する予測最大放電回数を表す。1回目放電開始予測時刻Tu(1)は最初の放電開始予測時刻の一例である。
蓄電池システム103は、蓄電池4(電池監視部を含む)とパワーコンディッショナ(PCS)3を備える。PCS3は、蓄電池4の直流エネルギーを放電して交流電力に変換し負荷21と負荷22に供給する機能と、交流電源系統1からの交流電力を直流電力に変換し蓄電池4を充電する機能を備える。
エネルギーマネジメントシステム(EMS)102は、受電電力取得手段60と、消費電力予測データ取得手段61と、SOC取得手段62を備える(図7)。受電電力取得手段60は、デマンド監視装置104の出力する受電電力を取得する。消費電力予測データ取得手段61は、消費電力予測装置101が出力する消費電力予測値Piest(t)を取得する。SOC取得手段62は、蓄電池システム103が出力する蓄電池情報(SOC情報)を取得する。EMS102は、これらの入力に基づいて、蓄電池システム103の充放電制御信号(充放電電力指令値及びPCS運転指令)を制御し、30分平均受電電力が30分平均契約電力Pcontを超えないように(尤度を考慮し受電電力が30分平均受電電力目標値Ptagを越えないように)、蓄電池システム103の放電電力および充電電力を適切に制御する。
また、EMS102は、蓄電池システム103の放電容量または出力電力容量が不足しあるいは予測と実際のずれが生じた場合は、30分平均契約電力Pcontを超える可能性があるときは、警報(警報K1,K2,K3,K4)を出力する。警報を確認したオペレータは、生産計画や設備稼働計画(部分的な負荷遮断、例えば負荷21あるいは負荷22のいずれかを交流電源系統1から切り離す)を見直す。
EMS102は、充放電設定部91とPCS電力設定部92を備える。
充放電設定部91は、蓄電池システム103からのSOC情報と消費電力予測装置101の出力である消費電力予測値Piest(t)を使用して、上述の警報(警報K1,K2,K3,K4)を外部へ出力するとともに、PCS電力設定部92に充電開始時刻Tcst、充電終了予測時刻Tu(1)、再充電開始予測時刻Tcst2、放電終了予測最大時刻Td(k)、充電時の設定最大電力設定値Ppcsを出力する。ここで、Tcst < Tu(1) < Tcst2 < Td(k)である。
PCS電力設定部92は、以下のように構成される。減算器923は、設定部922で設定された30分平均契約電力Pcontと、設定部921で設定された電力の裕度Pmarginとの差である30分平均受電電力目標値Ptagを出力する。平均電力演算回路924は、デマンド監視装置104の出力する受電電力を入力とし、30分移動平均電力現在値Pareaを演算する。減算器925は、30分平均受電電力目標値Ptagと30分移動平均受電電力現在値Pareaとの差である電力指令値Pcovを、リミッタ926と比較器930のB端子へ出力する。電力指令値pcovが正の値であれば蓄電池システム103の充電を意味し、電力指令値pcovが不の値であれば蓄電池システム103の放電を意味している。以下、30分移動平均受電電力現在値Pareaを平均電力現在値Pareaと記し、30分平均受電電力目標値Ptagを目標値Ptagと記すことがある。
比較器930のA端子には、設定部927で設定された最小補償電力Pminが設定される。最小補償電力Pminは、例えば零である。
比較器930は、B端子入力値がA端子入力値より小さい値の場合、「H」を出力し、B端子入力値がA端子入力値以上の場合、「L」を出力する。
このようにすると、比較器930は、平均電力現在値Pareaが目標値Ptagを超えるときは「H」を出力することができる。
充電指令生成器929は、充放電設定部91からの充電開始時刻Tcst、1回目放電開始予測時刻Tu(1)、再充電開始予測時刻Tcst2、放電終了予測最大時刻Td(k)に基づき、現在時刻が充電開始時刻Tcst以前の場合は「L」を出力し、充電開始時刻Tcstから1回目放電開始予測時刻Tu(1)の間は「H」を出力し、1回目放電開始予測時刻Tu(1)から再充電開始予測時刻Tcst2の間は「L」を出力し、現在時刻が再充電開始予測時刻Tcst2から放電終了予測最大時刻Td(k)の間は「H」を出力し、現在時刻が放電終了予測最大時刻Td(k)以降は「L」を出力する。論理和931は、充電指令生成器929の出力と比較器930の出力との論理和をPCS運転指令としてPCS3へ出力する。
リミッタ926の制御入力には充放電設定部91からの設定最大電力設定値Ppcsが入力される。リミッタ926は、入力信号Pcovが設定最大電力設定値Ppcsより小さい場合は、入力信号Pcovをそのまま出力する。リミッタ926は、入力信号Pcovが設定最大電力設定値Ppcs以上の場合は、設定最大電力設定値Ppcsを出力する。リミッタ926の出力は、充放電電力指令としてPCS3に入力される。
PCS3は、PCS運転指令が「H」の場合のみ運転する。PCS3は、充放電電力指令が正の値の場合は、充放電電力指令の値でコンバータ運転(蓄電池4を充電)する。PCS3は、充放電電力指令が負の値の場合は、充放電電力指令の値でインバータ運転(蓄電池4を放電)する。論理和931の動作により、PCS3は、比較器930の出力が「H」または、充電指令生成器929の出力が「H」のとき動作する。
すなわち、電力設定部92は、蓄電池システム103を充電する期間および最大充電電力を充放電設定部91の設定に基づき設定する。電力設定部92は、蓄電池システム103を放電する期間および電力を現在の受電電力に応じて、平均電力現在値Pareaが目標値Ptagを越えないように制御する。
すなわち、電力設定部はPCS3を放電運転(インバータ運転)させるときは、平均電力現在値Pareaが目標値Ptagに追従するようにし、電力設定部はPCS3を充電運転(コンバータ運転)させるときは、平均電力現在値Pareaが目標値Ptagを超えない範囲で、充放電設定部91からの設定最大電力設定値Ppcsにて蓄電池システム103が充電される。
このような構成により、EMS102は、平均電力現在値Pareaが目標値Ptagを越えないように、蓄電池システム103のPCS3の電力補償を行なう。さらにEMS102は、後述する説明のように、充放電設定部91からの充電開始時刻Tcst、1回目放電開始予測時刻Tu(1)、再充電開始予測時刻Tcst2、放電終了予測最大時刻Td(k)に基づき、充電指令生成器929がその出力を[H]にすることで、適切なタイミングで蓄電池システム103を充電することができ、平均電力現在値Pareaが目標値Ptagを越えない且つ、蓄電池システム103に対し適切な充電電力に制限し、さらに充電回数を低減することにより、蓄電池システム103の寿命の低下を減少させることができる。
図2は、消費電力予測値Piest(t)、30分移動平均消費電力予測値Paest(t)、30分平均契約電力Pcont、目標値Ptagの関係を表した図である。以下、30分平均消費電力予測値Paestを平均電力予測値Paestと記すことがある。次式は、目標値Ptagと30分平均契約電力Pcontとの関係を示す。Pmarginは電力の裕度である。
Figure 0007259709000001
EMS102内の充放電設定部91は、次式により消費電力予測値Piest(t)の30分移動平均値として、平均電力予測値Paest(t)を演算する。
Figure 0007259709000002
図2において領域Eo(1)~Eo(3)は、平均電力予測値Paest(t)が目標値Ptagを越えると予測される領域である。領域Ead(1)~Ead(3)は、この範囲で蓄電池システム103に充電可能な領域である。EMS102は、蓄電池システム103の放電電力を制御し、Eo(1)~Eo(3)で示される電力を補償し、平均電力現在値Pareaが目標値Ptagを越えないようにする。領域Eo(1)~Eo(3)および領域Ead(1)~Ead(3)にて示される領域の面積はその電力量を示すので、以下Eo(n)およびEad(n)はその領域をあらわす電力量を示す意味でも使用する(ここでnは自然数である)。
領域Ead(1)~Ead(3)のすべての領域で蓄電池システム103に充電してもよいが、蓄電池は充電回数が多いほど寿命が短くなる傾向がある。そのため、本発明は充電回数を減らしつつ、必要な受電電力の補償を行なうことを目的にしている。
図2において平均電力予測値Paest(t)が目標値Ptagを越えた回数は3回であるが、一般化し、予測期間中に平均電力予測値Paest(t)が目標値Ptagを越えた最大回数がk回とした場合、k番目の領域の電力補償に必要な電力量Eo(k)は次式で表される。蓄電池システムは最大k回の放電を行なうことが予測されるとする。ここでkを予測最大放電回数と呼ぶ。kは自然数である。
Figure 0007259709000003
平均電力予測値Paest(t)が目標値Ptag以下から目標値Ptag以上になると、蓄電池システム103は放電を開始する必要がある。
図2において、時刻Tu(1)は予測期間において、平均電力予測値Paest(t)が目標値Ptag以下から目標値Ptag以上に最初に変化する時刻であり、平均電力予測値Paest(t)が目標値Ptagと等しくなる予測時刻である。したがって、時刻Tu(1)は蓄電池システム103の1回目の放電開始予測時刻である。時刻Tu(2)は予測期間において、平均電力予測値Paest(t)が目標値Ptag以下から目標値Ptag以上に2回目に変化する時刻である。したがって、時刻Tu(2)は蓄電池システム103の2回目の放電開始予測時刻である。Tu(3)は予測期間において、平均電力予測値Paest(t)が目標値Ptag以下から目標値Ptag以上に3回目に変化する時刻である。したがって、時刻Tu(3)は蓄電池システム103の3回目の放電開始予測時刻である。一般化して記述すると、予測区間中の時刻Tu(n)は予測期間において、平均電力予測値Paest(t)が目標値Ptag以下から目標値Ptag以上にn回目に変化する時刻あり、n回目の放電開始予測時刻である。
平均電力予測値Paest(t)が目標値Ptag以上から目標値Ptag以下になると、蓄電池システム103は放電を終了してよい。
図2において、時刻Td(1)は予測期間において、平均電力予測値Paest(t)が目標値Ptag以上から目標値Ptag以下に最初に変化する時刻であり、平均電力予測値Paestが目標値Ptagと等しくなる予測時刻である。したがって、時刻Td(1)は蓄電池システム103の1回目の放電終了予測時刻である。
時刻Td(2)は予測期間において、平均電力予測値Paest(t)が目標値Ptag以上から目標値Ptag以下に2回目に変化する時刻である。したがって、時刻Td(2)は蓄電池システム103の2回目の放電終了予測時刻である。
時刻Td(3)は予測期間において、平均電力予測値Paest(t)が目標値Ptag以上から目標値Ptag以下に3回目に変化する時刻である。したがって、時刻Td(3)は蓄電池システム103の3回目の放電終了予測時刻である。
一般化して記述すると、時刻Td(n)は予測期間において、平均電力予測値Paest(t)が目標値Ptag以上から目標値Ptag以下にn回目に変化する時刻であり、n回目の放電終了時刻である。
図2の(b)は、蓄電池システム103の充電量SOCの予測値を示した図である。Esmは蓄電池システム103の最大充電量であり、Eslは最小充電量である。最大充電量Esm以上の充電は過充電となり、電池寿命に悪影響を及ぼす。また、最小充電量Esl以下の放電は過放電となり、電池寿命に悪影響を及ぼす。したがって、蓄電池システム103の充電量は最大充電量Esmと最小充電量Eslとの間で運用される。Escは予測開始時点における充電量である。現在から予測開始時点までは充放電を行なわないものとし、自然放電量が無視できるものとすればEscは現在の充電量と等しい。
EMS102は、現在の蓄電池システム103の充電量と、予測期間における必要な放電量の合計値と、予測期間における可能な充電量から、生産計画や設備稼働計画の見直しの要否の判断を行なう。充電開始時点から充電終了そして、放電開始を経て放電終了までを1つの充放電周期とした場合、EMS102は、各充放電周期の終了時点で最小充電量Eslを下回らないか否かを判断する。
図3A及び図3Bは、平均電力予測値Paest(t)にもとづき、充放電設定部91が生産計画や設備稼働計画の見直しの要否の判断をするためのフローチャートの具体例である。本フローチャートでの判断基準は次式である。次式を満たす場合は各充放電周期の終了時点が最小充電量Esl以上であり、生産計画や設備稼働計画の見直しの必要はないが、次式を満たさない場合は、見直しが必要である。すなわちEMS102は、予測期間において、30分平均契約電力Pcontを超えないようにするため、警報K1を出力し、オペレータに生産計画や設備稼働計画の見直しを促すことができる。警報K1は、予測期間内において、現状の平均電力予測値Paest(t)(あるいは消費電力予測値Piest(t))において、蓄電池システム103で蓄電池4の放電容量的に電力の補償容量を超えるため、30分平均受電電力が目標値Ptagを超えると予測される警報である。警報K1は第1の警報の一例である。
Figure 0007259709000004
ただし、上式において、nは1から予測最大放電回数kまでである。さらに、上式において、Edc(n)は、式(5)の場合には、式(6)のように定める。また、Edc(n)は、式(7)の場合には、式(8)のように定める。
すなわち、各充電周期の終了時点のn回目放電開始予測時刻Tu(n)において、充電量が最大充電量Esmを超えない場合は、その時点の充電量として式(6)を適用し、充電量が最大充電量Esmを越える場合は式(8)を適用する。
Figure 0007259709000005
Figure 0007259709000006
Figure 0007259709000007
Figure 0007259709000008
上式において、Edini(n)は、各充電期間の開始時における初期SOC(充電量)である。Edc(n)は、各充電期間の終了時点におけるSOC(充電量)である。Ead(n)は、各充電期間における交流側での充電可能な電力量である。
また、ηdaは、直流から交流に変換するときの効率(バッテリー及びPCSを含む)である。ηadは、交流から直流に変換するときの効率(バッテリー及びPCSを含む)である。
図3A及び図3Bにおいて、S101、S102は初期設定である。Pcmは、充電時における交流側での最大充電可能電力である。最大充電可能電力は、蓄電池4の最大充電電力特性あるいはPCSのコンバータ運転時の容量のどちらか小さいほうで決定される値である。
図3A及び図3Bにおいて、PCS3は、平均電力予測値Paest(t)+Pcmが目標値Ptag以下の場合は、Pcmで充電する。S101において、充放電設定部91は、PCS3の計算上の電力設定値PcxをPcmに設定する。Edcstは、各充電周期における充電開始時の初期値である。t1、t2は、数値積分のための計算時刻である。S102において、充放電設定部91は、t1の初期値に設定時刻1を設定する。
設定時刻1は予測期間内で最も早い充電開始可能時刻である。nは予測期間における各充放電周期の回数を表しており、初回はn=1である。S103からS133で構成されるループにおいて、充放電設定部91は、1回からk回までの各充放電周期における式(4)の判定を行う。S103は各充放電周期の初期設定である。Δtは数値積分における計算刻み時間である。
S104,S105,S106,S107,S108,S109,S121,S122で構成されるループにおいて、充放電設定部91は、数値積分により充電期間の充電量(電力量)を算出する。Pc(t1)およびPc(t2)は、それぞれ時刻t1およびt2におけるPCSの交流側の充電電力である。
S104において、充放電設定部91は、電力設定値Pcxを最大充電可能電力Pcmとした場合、電力設定値Pcxと平均電力予測値Paest(t2)との和が、目標値Ptagを越えないかを判定する。越えない場合はS105において、充放電設定部91は、PCSの交流側の充電電力Pc(t2)をPcmにする。越える場合はS107において、充放電設定部91は、PCSの交流側の充電電力Pc(t2)を、目標値Ptagと平均電力予測値Paest(t2)との差にする。
S106、S107において、充放電設定部91は、数値積分として計算刻みΔtの台形積分を行なって、充電量を算出する。S109において、充放電設定部91は、1つの充電周期の充電期間(Tu(n)まで)の計算が終了したか否かを判定している。充電期間の計算が終了していない場合は、S121、S122で変数の置き換えをして、S104に戻る。1つの充電期間の計算が終了した場合はS110に進む。
S110、111、113において、充放電設定部91は式(5)~(8)の判定を行う。S110において、Ecは交流換算の充電電力量であり、式(5)のEad(n)に対応する。Edcstは式(5)のEdini(n)に対応する。また、S112において、充放電設定部91は式(4)の判定を行う。充放電設定部91は、充電量が不足すると判定した場合は、S141に進み、オペレータに生産計画や設備稼働計画の見直しを促すための警報K1を出力し、本フローチャートの処理を終了する。
充放電設定部91は、充電量が十分であると判定した場合は、S114に進む。S114において、充放電設定部91は、nが予測最大放電回数kに達したかを判定する。S104からS122で構成される数値積分のループにおいて、nが1の場合でt2が1回目放電開始予測時刻Tu(1)に達した時の電力量Ecが初期充電可能電力量に相当する。
予測最大放電回数kまでの計算が終了していない場合は、S131に進む。S131において、充放電設定部91は、充電量の初期値を放電周期終了後の値に置き換える。S132において、充放電設定部91は、t1を次の充電周期の充電開始予測時刻である1回目放電終了予測時刻Td(1)に置き換える。S133において、充放電設定部91は、充放電周期を表すnの値を1つ増加させ、S103から処理を繰り返す。S114において、予測最大放電回数kまでの計算が終了している場合は、充放電設定部91は、生産計画や設備稼働計画の見直しの必要がないため、本フローチャートの処理を終了する。
このようにして充放電設定部91は、k回の放電期間のうちの1期間でも、補償電力量が前記蓄電池システムの放電可能な電力量を超えると判断される場合は、警報K1を出力することができるので、生産計画や設備稼働計画の見直しの要否を判定可能である。
また、図3A及び図3Bのフローチャートの処理後に、充放電設定部91は、平均電力予測値Paest(t)のピーク値(例えば図2のPp1~Ppkのいずれか)が蓄電池システム103の補償有効電力の容量を越えると予測される場合に、警報K2を出力する。警報K2は、オペレータに生産計画や設備稼働計画の見直しを促すための警報である。警報K2は、予測期間内において、現状の平均電力予測値Paest(t)(あるいは消費電力予測値Piest(t))において、30分平均受電電力が目標値Ptagを超えないようにするためには、蓄電池システム103において、蓄電池4の許容出力電流容量あるいは、PCS3の許容有効電力出力容量を超えて、有効電力を出力する必要があると予測される場合の警報である。警報K2は第2の警報の一例である。
充放電設定部91は、蓄電池4の充電回数を減らすため、無充電あるいは、1回の充電で予測最大放電回数k回の放電が可能か判定する。
途中の充電なく1回目のEo(1)からk番目のEo(k)までのトータルで必要な補償電力量すなわち交流側での予測放電合計電力量EACtotalは次式で表される。
Figure 0007259709000009
上式は交流側の必要な電力量を示す。直流から交流に変換するときの効率(バッテリー及びPCSを含む)をηda、直流側での予測放電合計電力量をEdistotalとすると次式の関係が成立する。
Figure 0007259709000010
Figure 0007259709000011
現在(予測開始時点)の蓄電池のSOCをEscとし、SOCの下限をEsl、とすると、次式を満足するときは、追加充電は不要である。
Figure 0007259709000012
追加充電が不要なケースにおいて充電回数を減らすため、EMS102は充電禁止手段63を備える(図7)。ここで、理解容易のためηdaを1とする。充電禁止手段63は、予測期間における初期放電可能電力量B(Esc-Esl)が、予測期間内における予測放電合計電力量A(Edistotal)以上である場合に、蓄電池4への充電を禁止する。
また、上式を満足しない場合、追加充電が必要であり、直流側の追加充電量をEdchgとすると、予測放電合計電力量Edistotalは次式の関係がある。
Figure 0007259709000013
さらに、交流から直流に変換する場合の変換効率をηadとすると、交流側換算での追加充電に必要な追加電力量Eachgは次式で表される。
Figure 0007259709000014
<充電開始時刻Tcstの計算>
1回目放電開始予測時刻Tu(1)よりも前に、蓄電池4に追加電力量Eachgを充電する必要があるが、高SOC状態の期間は短い方が蓄電池4の寿命に良い。そのため、EMS102は、追加充電が必要なケースにおいて上式(14)を満たす適切な充電開始時刻Tcst(図2)を算出するため、第1充電開始時刻算出手段64と第2充電開始時刻算出手段65を備える(図7)。
ここで、理解容易のためηdaおよびηadを1とする。第1充電開始時刻算出手段64は、初期放電可能電力量B(Esc-Esl)が予測放電合計電力量A(Edistotal)よりも少なく、かつ、初期放電可能電力量Bと1回目放電開始予測時刻Tu(1)までに蓄電池4へ充電可能な初期充電可能電力量Cとの合計が予測放電合計電力量A以上である場合に、予測放電合計電力量Aと初期放電可能電力量Bとの差である直流側での第1の追加充電電力量量D1(Edchg)の充電を、1回目放電開始予測時刻Tu(1)の直前で完了させるための充電開始時刻Tcstを算出する。なお、後述するフローチャート図4A、図4Bでは交流側での追加充電量(Eachg)を使用しているが式(14)で示されるように、両者は換算可能であるので、どちらを使用しても同じである。さらに、第1充電開始時刻算出手段64は充電開始時刻Tcstから1回目放電開始予測時刻Tu(1)の間に充電を行う際の設定最大電力設定値(第1の最大充電電力設定値)を算出する。
第2充電開始時刻算出手段65は、初期放電可能電力量B(Esc-Esl)と初期充電可能電力量Cとの合計が予測放電合計電力量A(Edistotal)よりも少ない場合の充電開始時刻Tcstを求める。この場合充電開始時刻はTcst予測時間内で最も早く充電開始が可能な時刻となる。さらに、第2充電開始時刻算出手段65は充電開始時刻Tcstから1回目放電開始予測時刻Tu(1)の間に充電を行う際の設定最大電力設定値(第2の最大充電電力設定値)を算出する。
また、EMS102は、充電制御手段67を備える。充電制御手段67は、充電開始時刻Tcstに蓄電池4の充電を開始させる。
EMS102は、充電開始時刻Tcstにて充電を開始し、1回目放電開始予測時刻Tu(1)で充電を完了し、30分平均受電電力が30分平均電力目標値Ptagになるように蓄電池システム103を運転することにより、蓄電池4の充電回数を削減し、蓄電池4の寿命を長く保つことができる。さらに、放電開始直前に蓄電池4の充電が終了するような充電開始時刻を決定することにより、高SOCの状態を保つ時間を短くすることができるので蓄電池4の寿命を長く保つことができる。
図4A及び図4Bは、充電開始時刻Tcstを算出する処理の流れについて説明するためのフローチャートである。
望ましい充電電力Pcbは、Pcmより小さい値である。Pcbは、例えば二次電池の寿命の観点から決まる電力である。あるいはPcbは、変換効率の観点から決定される電力である。一般に蓄電池の寿命は、急速に充電するよりも、小さい電流(小さい電力)で充電したほうが長くできる。そのため、初期値としての計算上の最大電力設定値Pcxは、Pcmよりも小さいPcbとする。解が得られないばあい、後述のS231においてPcxを増加させ再計算を行う。ΔPcは充電電力を増加させる計算刻み幅である。
S203は設定したPcxによる計算における初期設定である。図3A及び図3BのS103に相当する。S204からS222のループは台形積分による数値積分で充電量を計算するループであり図3A及び図3BのS104からS122のループに相当する。図3A及び図3Bでは充電が開始可能とされる予測時刻から放電開始予測時刻までを数値積分していたが、図4A及び図4BではS203にてt1の初期値を1回目放電開始予測時刻Tu(1)として、t2をt1-Δtとして、時間を遡る形で数値積分を行なう点が相違している。
S203からS222で構成されるループで、充放電設定部91は、図2の領域Ead(1)の電力量が式(14)になるような充電開始時刻Tcstを算出する。
S204からS208はそれぞれ、図3A及び図3BのS104からS108に相当するので説明は省略する。
S209の条件が成立する場合は、S210に進む。S209の条件が成立しない場合は、S231に進む。S231において、充放電設定部91は、最大電力設定値PcxをΔPc増加させ、設定時間内で充電可能な電力を求めることができるかを確認する。
S210の条件が成立する場合は、S211に進む。S211において、充放電設定部91は、t2の値を充電開始時刻Tcstとして決定し、Pcxの値を設定最大電力設定値Ppcs1として決定する。S210の条件が成立しない場合は、S221およびS222の処理後、S203に戻り再計算が行われる。S211にて求められた設定最大電力設定値Ppcs1の値は第1の最大充電電力設定値である。S211にて求められた時刻Tcstの値は最初の充電開始時刻である。また、S210の条件を満たした場合(YSE)のEcの値が第1の追加充電電力量に相当する。さらにS209の条件を満たさなかった場合(NO)のEcの値が第2の追加充電電力量に相当する。
すなわち、図4A,図4Bのフローチャートにより、設定時刻1以降の充電開始時刻をTcstとした場合、充電開始時刻Tcstから1回目放電開始予測時刻Tu(1)間に充電した電力量が追加電力量Eachgと等しくなるように充電開始時刻Tcstと、その期間内の設定最大電力設定値Ppcs1とが演算される。
S232において、充放電設定部91は、計算上の最大電力設定値Pcxが最大充電可能電力Pcmに達したか判定する。S232の条件が成立しない場合は、S203に戻り再計算が行われる。
<再充電開始予測時刻Tcst2の計算>
S232の条件が成立する場合は、S232Aに進む。S232AにおいてPcxの値を設定最大電力設定値Ppcs2として決定する。S232Aにて決定した設定最大電力設定値Ppcs2の値は第2の最大充電電力設定値である。次にS233に進む。S233において充放電設定部91は、領域Ead(2)以降のタイミング(1回目放電終了予測時刻Td(1)以降のタイミング)で再充電を行なうタイミングを計算する。
EMS102は、再充電開始時刻算出手段66を備える。再充電開始時刻算出手段66は、予測放電合計電力量Aと、初期放電可能電力量Bと初期充電可能電力量Cとの和との差である不足充電量Eと等しい第2の追加電力量D2を再充電可能な最も遅い再充電開始予測時刻Tcst2を算出する。不足充電量Eを交流側に換算した値は、後述の式(16)で表されるEachg2に相当する。さらに、再充電開始時刻算出手段66は再充電開始予測時刻Tcst2から放電終了予測最大時刻Td(k))の間に充電を行う際の設定最大電力設定値(第3の最大充電電力設定値)を算出する。
また、EMS102は、再充電制御手段68を備える。再充電制御手段68は、再充電開始予測時刻Tcst2に蓄電池4の再充電を開始させる。
Ead(2)以降のタイミング(1回目放電終了予測時刻Td(1)以降のタイミング)で再充電する開始予測時刻Tcst2を算出するS233の処理の詳細は、例えば図5に示すフローチャートで示される。
以下図5の説明を行う。図5では、予測最大放電回数k回目から順に遡るかたちで、再充電のタイミングを計算する。このようにすることで、できるだけ沢山放電した後(最大充電量Esmと再充電開始時のSOCの差が大きいとき)に再充電を行なうことができ、充電電力量を多くできるので、充電回数を低減することができる。
S301において、図4A及び図4Bのフローで計算した不足した充電量(電力量)をElackとし、カウンタmを予測最大放電回数kにセットする。S301のEcの値は図4A及び図4BにおいてS233に進んだときのEcの値である。
S302において、m回目の充電可能周期に予測される充電量Ead(m)を可能な再充電電力量Ercとする。Ead(m)は、図3A及び図3Bや図4A及び図4Bに示した数値積分の手法で求めることができる。
次にS303において、充放電設定部91は、Ercが必要とされる再充電量Elackより大きいか否かを判定する。
ErcがElackに満たない場合は、S305において充放電設定部91は、カウンタmを1つ減少させる。S306において、充放電設定部91は、Ercに一つ前の周期の充電量を加算し、S303に戻る。このようにして、累積再充電量ErcがElackより大きくなるまで繰り返す。
S303において、ErcがElackを超えるとS307に進む。ここでmは、S303の条件が成立する場合のmの値である。S307において、m-1回目放電終了予測時刻Td(m-1)以降に行う再充電予測時刻を計算する。図6A及び図6BはS307の詳細を示すサブルーチンである。
m-1回目放電終了予測時刻Td(m-1)における、蓄電池の充電量Esc(tdm-1)は以下の式となる。
Figure 0007259709000015
上式において、Ecは図4A及び図4BでS233に移行したときのEcの値である。また、mは図5において、S307に移行したときの、mの値である。
そこで、図4A及び図4Bのフローチャートと同様な手法で、図4A及び図4Bの記号を以下のように読替えて再充電開始予測時刻Tcst2を演算することができる。
Tu(1)をTu(m)に読み替える。
Eachgを不足充電電力量Eachg2に読み替える。
充電開始時刻Tcstを再充電開始予測時刻に読み替える。
ただし、不足充電電力量Eachg2は次式で表される。
Figure 0007259709000016
すなわち図6A及び図6BのS601からS632は図4A及び図4BのS201からS232に相当する。したがって、S611において、再充電開始予測時刻Tcst2と設定最大電力設定値Ppcs3の値が決定される。なお、S611で算出した設定最大電力設定値Ppcs3の値は、再充電が必要な場合に予測時刻Tcst2以降に使用される設定最大電力設定値Ppcsの値である。S611にて決定した設定最大電力設定値Ppcs3の値は第3の最大充電電力設定値である。
なお、S632の条件が成立することは、図3A及び図3BのフローのS112で警報K1を出力することに相当し、基本的に図6A及び図6Bのフローではありえない。そのため、充放電設定部91は、何らかの計算異常やフロー移行時に急激な条件変化があったとして、警報K4を出力する。警報K4は何らかの計算異常やフロー移行時に急激な条件変化があったため、正常な充放電制御ができないという警報である。警報K4は第4の警報の一例である。
充電開始時刻TcstからTu(1)までの充電で賄えない場合は、その後、再充電開始予測時刻Tcst2までは充電することなく、再充電開始予測時刻Tcst2からTu(k)までの間の充電可能な期間に再充電を行うことによりEo(1)~Eo(k)までの電力量を賄うことができると推定することができる。
以上の説明のように充電設定部は第1の最大充電電力設定値Ppcs1、第2の最大充電電力設定値Ppcs2、および第3の最大充電電力設定値Ppcs3を決定する。そして、再充電が必要のない場合(図4BのS210でYESの場合)は、充放電設定部91は、第1の最大充電電力設定値Ppcs1を、設定最大電力設定値Ppcsとして、リミッタ926に出力する。また、再充電が必要な場合(図4BのS210でNOの場合)は、充放電設定部91は、時刻Tu(1)までは第2の最大充電電力設定値Ppcs2を、設定最大電力設定値Ppcsとして、リミッタ926に出力し、時刻Tu(1)以降は第3の最大充電電力設定値Ppcs3を、設定最大電力設定値Ppcsとして、リミッタ926に出力する。
よって、蓄電池の充電回数を低減可能であり、寿命の低下の防止を図ることができる。
受電電力取得手段60はPCS電力設定部92に含まれる。消費電力予測データ取得手段61は充放電設定部91に含まれる。SOC取得手段62は充放電設定部91に含まれる。充電禁止手段63はPCS電力設定部92に含まれる。第1充電開始時刻算出手段64は充放電設定部91に含まれる。第2充電開始時刻算出手段65は充放電設定部91に含まれる。再充電開始時刻算出手段66は充放電設定部91に含まれる。充電制御手段67はPCS電力設定部92に含まれる。再充電制御手段68はPCS電力設定部92に含まれる。
また、図2の(b)の様に現在のSOCを初期値として蓄電池システム103の入出力電力の予測値を積分して加算することによりSOCの予測値を求めることができる。EMS102は、蓄電池システム103の現状のSOC情報と予測値を比較し、現状の充電量がSOC予測値に比較し所定値未満の場合は、たとえば、警報K3を出力することができる。警報K3は、蓄電池4の充電量の予測値と現時点における実充電量の差が所定値を超えたため、今後の30分平均受電電力が目標値Ptagを超えると予測される警報である。すなわち予測と実際が異なった場合に発せられる警報である。警報K3は第3の警報の一例である。
尚、消費電力予測装置101からの消費電力予測値Piest(t)の出力は、1回/日でもよい。また、生産計画や設備稼働計画を変更した毎に出力するようにしてもよい。あるいは、常時リアルタイムで負荷の消費電力を監視し、リアルタイムあるいは数分あるいは1時間単位で消費電力予測値Piest(t)を出力するようにしてもよい。
EMS102は、消費電力予測装置101からの消費電力予測値Piest(t)が更新される都度、前述の処理を実施し、蓄電池システムの充電開始タイミングの決定や生産計画や設備稼働計画を変更のための警報出力の要否の判定を行なってもよい。
また、平均電力予測値Paest(t)を消費電力予測装置101が出力するようにしても良い。
また、一般にPCS3の変換効率は出力(あるいは入力)が0PU近傍では低下する。そこで効率の向上のため、1回目の充電終了タイミングを時刻Tu(1)’となるように充電開始時刻Tcstを決定する様にしてもよい。 ここで、時刻Tu(1)'は、図2に示すように目標値Ptagと設定最大電力設定値Ppcsとの差が、平均電力予測値Paest(t)と等しくなる時刻である。ただし、設定最大電力設定値Ppcsは図4BのS211あるいはS232で決定した第1の最大充電電力設定値あるいは第2の最大充電電力設定値である。
<ハードウェア構成例>
図8は、上述した消費電力予測装置101およびEMS102が有する処理回路のハードウェア構成例を示す概念図である。これらの装置内の各部は機能の一部を示し、各機能は処理回路により実現される。一態様として、処理回路は、少なくとも1つのプロセッサ81と少なくとも1つのメモリ82とを備える。他の態様として、処理回路は、少なくとも1つの専用のハードウェア83を備える。
処理回路がプロセッサ81とメモリ82とを備える場合、各機能は、ソフトウェア、ファームウェア、又はソフトウェアとファームウェアとの組み合わせにより実現される。ソフトウェアおよびファームウェアの少なくとも一方は、プログラムとして記述される。ソフトウェアおよびファームウェアの少なくとも一方は、メモリ82に格納される。プロセッサ81は、メモリ82に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、各機能を実現する。
処理回路が専用のハードウェア83を備える場合、処理回路は、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、又はこれらを組み合わせたものである。各機能は処理回路で実現される。
以上のように、本発明の実施の形態によれば、蓄電池の充電回数を少なくすることができ、蓄電池の劣化の抑制が可能である。さらに、本発明によれば、蓄電池システムの放電容量または出力電力容量が不足すると予測し、あるいは予測と実際のずれが生じた場合は、警報を出力することにより、オペレータが事前の生産計画変更などにより、契約電力の超過を回避することが容易になる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
1 交流電源系統
3 パワーコンディッショナ(PCS)
4 蓄電池
5、51、52 電流センサ
6 電圧センサ
7、71、72、73 電力演算部
21、22 負荷
60 受電電力取得手段
61 消費電力予測データ取得手段
62 SOC取得手段
63 充電禁止手段
64 第1充電開始時刻算出手段
65 第2充電開始時刻算出手段
66 再充電開始時刻算出手段
67 充電制御手段
68 再充電制御手段
81 プロセッサ
82 メモリ
83 ハードウェア
91 充放電設定部
92 PCS電力設定部
101 消費電力予測装置
102 エネルギーマネジメントシステム(EMS)
103 蓄電池システム
104 デマンド監視装置
921、922、927 設定部
923、925 減算器
924 平均電力演算回路
926 リミッタ
929 充電指令生成器
930 比較器
931 論理和

Claims (3)

  1. 電源系統から電力を供給される負荷と蓄電池システムを備えた受電システムに対するエネルギーマネジメントシステムであって、
    前記電源系統から前記蓄電池システムへ充電可能な複数の充電可能期間と、前記蓄電池システムから前記負荷へ放電が必要な複数の放電期間とを含む予測期間における前記負荷の消費電力予測値を取得する消費電力予測データ取得手段と、
    前記予測期間における初期放電可能電力量が、前記予測期間内における予測放電合計電力量以上である場合に、前記蓄電池システムへの充電を禁止する充電禁止手段と、
    前記初期放電可能電力量が前記予測放電合計電力量よりも少なく、かつ、前記初期放電可能電力量と前記予測期間内の最初の放電開始予測時刻までに前記蓄電池システムへ充電可能な初期充電可能電力量との合計が、前記予測放電合計電力量以上である場合に、
    前記予測放電合計電力量と前記初期放電可能電力量の差に相当する量の第1の追加充電電力量の充電を、前記最初の放電開始予測時刻の直前で完了させるための最初の充電開始時刻を算出する第1充電開始時刻算出手段と、
    前記最初の充電開始時刻に前記蓄電池システムの充電を開始させる充電制御手段と、
    を備えることを特徴とするエネルギーマネジメントシステム。
  2. 前記初期放電可能電力量と前記初期充電可能電力量との合計が前記予測放電合計電力量よりも少ない場合に、
    前記最初の充電開始時刻を、前記予測期間内で最も早い充電開始可能時刻とする第2充電開始時刻算出手段と、
    前記最初の放電開始予測時刻より後の前記予測期間において、前記予測放電合計電力量と、前記初期放電可能電力量と前記最も早い充電開始可能時刻から最初の放電開始予測時刻までに充電できる第2の追加充電電力量の和、との差に相当する量の不足充電電力量を、再充電可能な最も遅い再充電開始予測時刻を算出する再充電開始時刻算出手段と、
    前記最も遅い再充電開始予測時刻に前記蓄電池システムの再充電を開始させる再充電制御手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1記載のエネルギーマネジメントシステム。
  3. 前記蓄電池システムの充電量の予測値と、前記蓄電池システムの実充電量の差が所定値を超えた場合は、
    第3の警報を出力することを特徴とする請求項1記載のエネルギーマネジメントシステム。
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