JP7257237B2 - 粒子回収ポンプ用のストレーナ組立体、粒子回収ポンプ用のストレーナ、粒子回収システム、及び粒子回収方法 - Google Patents

粒子回収ポンプ用のストレーナ組立体、粒子回収ポンプ用のストレーナ、粒子回収システム、及び粒子回収方法 Download PDF

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Description

本開示は、粒子回収ポンプ用のストレーナ組立体、粒子回収ポンプ用のストレーナ、粒子回収システム、及び粒子回収方法に関する。
浚渫工事、資源採掘、沈殿物回収等では、粒子を含む液体の回収が必要となる場合がある。このような場合において、ストレーナを備えた水中ポンプが使用されることがある。例えば、特許文献1には、ストレーナを設けた水中ポンプ(粒子回収ポンプ)によって泥土を吸引することが開示されている。
なお、粒子回収ポンプとは関係ないが、異物を除去しながら水を吸引する水中ポンプにおいてストレーナを二重にした構成が知られている(例えば、特許文献2)。
特開2001-214879号公報 特開2018-109389号公報
水を吸引対象物とする場合には、ストレーナの吸込用の孔に大きな粒子が吸い付いた状態になったとしても、その隙間から水を吸引できれば支障がない。しかしながら、粒子を含む液体を吸引対象物として粒子の回収を目的とする場合、支障が出る場合がある。
本願発明者が鋭意検討した結果、特許文献1のようなストレーナを備える粒子回収ポンプでは、水は吸引されるものの、粒子は十分に吸引されないことが判明した。本願発明者の知見によれば、大きな粒子がストレーナの吸込用の孔に吸い付き、ストレーナの孔の開口面積のうち吸引に有効な面積が減少するため、ストレーナの孔の開口面積を通過可能な大きさの粒子であっても、吸引に有効な面積の減少した状態ではストレーナの孔を通過できない状態(すなわち粒子を吸引できない状態)となる。したがって、特許文献1のようなストレーナは、粒子の回収に適した構成ではない。
なお、特許文献2は、ストレーナを二重にした構成を開示している。しかし、特許文献2が開示する構成は、水が吸引対象物とする構成であるため、水を吸引できれば、目的の達成に支障が生じない。そのため、粒子の回収における課題解決を示唆するものではない。
上述の事情に鑑みて、本発明の少なくとも一実施形態は、粒子の回収に適した粒子回収ポンプ用のストレーナ組立体、粒子回収ポンプ用のストレーナ、粒子回収システム、及び粒子回収方法を提供することを目的とする。
(1)本発明の少なくとも一実施形態に係る粒子回収ポンプ用のストレーナ組立体は、
粒子回収ポンプの吸込側に設けられる内側ストレーナと、
前記内側ストレーナの外側の少なくとも一部を覆うように取り付けられる外側ストレーナと、
を備え、
前記内側ストレーナは、複数の第1孔が形成された第1面を有し、
前記外側ストレーナは、前記第1面に対向して配置され、複数の第2孔が形成された第2面を有し、
前記第1面と前記第2面との間に、前記第1面および前記第2面に沿って前記粒子回収ポンプの回収対象粒子が移動可能な空間が形成されている。
本願発明者が鋭意検討した結果、一つのストレーナでは、ストレーナの孔を回収対象粒子より大きくするように設計しても、粒子の回収においては、大きな粒子の吸い付きによりストレーナの孔の開口面積が減少するため、十分に粒子を回収できないことが判明している。
これに対し、上記(1)の構成は、内側ストレーナの外側の少なくとも一部を覆うように外側ストレーナを設けている。この場合、外側ストレーナの第2孔を通過できない大きな粒子は、外側ストレーナの内部空間に流入しにくくなるため、内側ストレーナの第1孔の開口面積のうち吸引に有効な面積を確保することが可能となる。外側ストレーナの第2孔から流入した回収対象粒子は、第1面および第2面に沿って移動可能であるため、内側ストレーナの第1孔に容易に達することができる。また、複数の第2孔のいずれか一つ以上の第2孔に粒子が吸い付いた状態になったとしても、回収対象粒子は、他の第2孔から流入し、移動可能な空間を通って回り込み、内側ストレーナの第1孔に容易に達することができる。かかる構成によれば、粒子を含む液体を吸引対象物とする粒子の回収において、吸引対象物を十分に吸引することが可能である。そのため、粒子の回収に適している。
(2)幾つかの実施形態では、上記(1)の構成において、前記第1面と前記第2面との隙間を調整するための調整機構を備える。
上記(2)の構成によれば、第1面と第2面との隙間を調整することにより、第1面と第2面との間で第1面および第2面に沿って移動可能な粒子の最大粒径を調整することができる。そのため、所望の回収対象粒子を回収することが可能となる。
(3)幾つかの実施形態では、上記(1)又は(2)の構成において、前記第2面における複数の前記第2孔がなす単位面積当たりの開口面積は、前記第1面における複数の前記第1孔がなす単位面積当たりの前記開口面積よりも大きい。
上記(3)の構成によれば、外側ストレーナによる圧力損失を内側ストレーナによる圧力損失より小さくし、回収対象粒子が移動可能な空間における流速を大きくすることができる。
(4)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(3)の何れか一つの構成において、
前記内側ストレーナは、底部と、前記底部に対向して設けられる開口が形成された頂部と、前記底部と前記頂部との間に設けられる側壁部と、を含み、
前記内側ストレーナの内部空間は、前記底部および前記側壁部によって囲まれるとともに、前記開口を介して前記粒子回収ポンプ側の流路と連通可能に構成され、
前記側壁部の内面は、前記底部から前記頂部に向かって、前記開口の中心軸と前記内面との間の距離が減少するように前記中心軸に対して傾斜した傾斜面を含む。
上記(4)の構成では、内側ストレーナの側壁部の内面は、底部から頂部に向かって、開口の中心軸と内面との間の距離が減少するように中心軸に対して傾斜した傾斜面を含んでいるため、底部における内部空間の断面積は、頂部における内部空間の断面積より大きくなる。そのため、粒子回収ポンプ側の流路の断面積に依存せずに広範囲の吸引が可能となる。また、本願発明者が鋭意検討した結果、ストレーナの内部空間と粒子回収ポンプ側の流路との間に大きな段差があると、粒子がその段差を通過せずに滞留してしまうことが判明した。この点、上記(4)の構成によれば、内側ストレーナの側壁部の内面が傾斜面となっているため、内部空間で粒子が滞留する虞を低減し、内部空間に流入した粒子を効果的に粒子回収ポンプに搬送することが可能となる。
(5)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(4)の何れか一つの構成において、
前記内側ストレーナは、底部と、前記底部に対向して設けられる開口が形成された頂部と、前記底部と前記頂部との間に設けられる側壁部と、を含み、
前記内側ストレーナの複数の前記第1孔は、前記底部と前記頂部との中間位置より前記底部に近い領域に位置する。
本願発明者の知見によれば、ストレーナの吸い込み用の複数の孔の開口面積の合計値が大きいと、それらの孔を通過する流体の流速が小さくなってしまう。また、ストレーナを水底(水ではない液体が溜まっている場所の底であってもよい)などに沈めて吸引を行う場合に、ストレーナの頂部に近い位置に孔が設けられていても、その孔は水底に沈降した粒子を吸い込みにくい。この点、上記(5)の構成によれば、底部に近い領域に複数の第1孔が位置している。この場合、沈降した粒子の吸引に有効な場所を選択して複数の第1孔が設けられているため、内側ストレーナの底部を下に向けて吸引すれば、それらの孔を通過する流体の流速を確保しつつ、水底に沈降した回収対象粒子を効果的に吸引することが可能となる。
(6)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(5)の何れか一つの構成において、前記内側ストレーナの前記第1面には、複数の突起が設けられ、複数の前記突起をそれぞれ貫通して複数の前記第1孔が設けられている。
上記(6)の構成によれば、突起の隙間より大きい粒子が第1孔に吸い付きにくくなる。
(7)幾つかの実施形態では、上記(6)の構成において、複数の前記突起は、側面と先端面との接続部が面取りされている。
上記(7)の構成によれば、側面と先端面との接続部が面取りされているため、突起に粒子が付着しにくくなる。
(8)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(7)の何れか一つの構成において、前記第1孔は、前記第1孔の上流端に位置する上流側開口端と、前記第1孔の下流端に位置するとともに前記上流側開口端よりも開口面積が大きい下流側開口端と、を含む。
上記(8)の構成によれば、第1孔は、下流側開口端の方が上流側開口端よりも開口面積が大きくなっている。この場合、第1孔の上流側開口端を通過した粒子が第1孔の内部で引っ掛かりにくく、仮に粒子が第1孔の上流側開口端に引っ掛かったとしても、粒子回収ポンプの吸引力によって外れやすい。そのため、粒子の回収に適している。
(9)本発明の少なくとも一実施形態に係る粒子回収ポンプ用のストレーナは、
粒子回収ポンプの吸込側に設けられるストレーナであって、
複数の孔を含むストレーナ本体を備え、
各々の前記孔は、前記孔の上流端に位置する上流側開口端と、前記孔の下流端に位置するとともに前記上流側開口端よりも開口面積が大きい下流側開口端と、を含む。
上記(9)の構成によれば、複数の孔のそれぞれにおいて、下流側開口端の方が上流側開口端よりも開口面積が大きくなっている。この場合、孔の上流側開口端を通過した粒子が孔の内部で引っ掛かりにくく、仮に粒子が孔の上流側開口端に引っ掛かったとしても、粒子回収ポンプの吸引力によって外れやすい。そのため、粒子の回収に適している。
(10)本発明の少なくとも一実施形態に係る粒子回収システムは、
粒子を含む液体を吸引するための粒子回収ポンプと、
前記粒子回収ポンプの吸込側に設けられる上記(1)乃至(8)の何れか一つの粒子回収ポンプ用のストレーナ組立体又は上記(9)の粒子回収ポンプ用のストレーナと、を備える。
上記(10)の構成によれば、上記(1)乃至(8)の何れか一つの粒子回収ポンプ用のストレーナ組立体又は上記(9)の粒子回収ポンプ用のストレーナを備えているため、粒子の回収に適している。
(11)幾つかの実施形態では、上記(10)の構成において、
前記粒子回収システムは、前記液体とともに前記粒子回収ポンプにより吸引された前記粒子を分離するための固液分離ユニットを備え、
前記固液分離ユニットは、前記粒子回収ポンプより下流側に設けられ、前記固液分離ユニットにより前記粒子が取り除かれた前記液体を前記固液分離ユニットの周囲に流出させるように構成されている。
上記(11)の構成によれば、吸引した粒子と液体との分離を簡易な構成で実現することが可能となる。また、固液分離ユニットを密封しなくてもよいため、固液分離ユニットの交換作業を簡単化することが可能となる。
(12)幾つかの実施形態では、上記(10)の構成において、
前記粒子回収システムは、前記液体とともに前記粒子回収ポンプにより吸引された前記粒子を分離するための固液分離ユニットを備え、
前記固液分離ユニットは、前記粒子回収ポンプ用のストレーナ組立体又は前記粒子回収ポンプ用のストレーナから前記粒子回収ポンプまでの流路に設けられる。
上記(12)の構成によれば、固液分離ユニットによって大きな粒子が除去されるため、粒子回収ポンプに大きな粒子が流入しにくくなる。そのため、大きな粒子の流入に起因する粒子回収ポンプの損傷リスク(例えば、ポンプ内の摩耗や閉塞)を小さくすることができる。
(13)幾つかの実施形態では、上記(11)又は(12)の構成において、前記粒子回収システムは、前記固液分離ユニットが分離した前記粒子の脱水を行うための脱水装置をさらに備える。
上記(13)の構成によれば、固液分離後の粒子に含まれる水分をさらに分離することができる。
(14)幾つかの実施形態では、上記(13)の構成において、前記脱水装置は、前記固液分離ユニットを回転させるように構成された回転機構又は前記固液分離ユニットを振動させるように構成された振動機構を含む。
上記(14)の構成によれば、固液分離ユニットをそのまま回転又は振動させて脱水させることができる。そのため、脱水を行うために固液分離ユニットの中身を他の容器に移し替える作業が不要となる。
(15)幾つかの実施形態では、上記(11)乃至(14)の何れか一つの構成において、前記粒子回収システムは、前記固液分離ユニットが分離した前記粒子を加熱乾燥するように構成された加熱装置と、前記固液分離ユニットを収容可能なチャンバの内部を真空引きするように構成された水分除去装置と、加熱時の排気に含まれる微粒子をフィルタリングするための固気分離装置との少なくとも一つをさらに備える。
上記(15)の構成によれば、粒子を外部に流出しにくくし、粒子を分離して回収することができる。
(16)本発明の少なくとも一実施形態に係る粒子回収方法は、
粒子回収ポンプの吸込側に設けられ、複数の第1孔が形成された第1面を有する内側ストレーナと、前記内側ストレーナの外側の少なくとも一部を覆うように取り付けられ、前記第1面に対向して配置される複数の第2孔が形成された第2面を有する外側ストレーナとを粒子を含む液体中に浸漬する浸漬ステップと、
前記粒子回収ポンプの吸引力によって、複数の前記第1孔と複数の前記第2孔よりも小さい前記粒子を、前記第1面および前記第2面に沿って前記粒子が移動可能な前記第1面と前記第2面との間の空間を介して回収する回収ステップと、
を備える。
上記(16)の方法によれば、外側ストレーナによって第2孔を通過できない大きな粒子が排除されるため、内側ストレーナの第1孔の閉塞が生じにくくなる。外側ストレーナの第2孔から流入した回収対象粒子は、第1面および第2面に沿って移動可能であるため、内側ストレーナの第1孔に容易に達することができる。また、複数の第2孔のいずれか一つ以上の第2孔に粒子が吸い付いた状態になったとしても、回収対象粒子は、他の第2孔から流入し、移動可能な空間を通って回り込み、内側ストレーナの第1孔に容易に達することができる。そのため、粒子の回収に適している。
本発明の少なくとも一実施形態によれば、粒子の回収に適した粒子回収ポンプ用のストレーナ組立体、粒子回収ポンプ用のストレーナ、粒子回収システム、及び粒子回収方法が提供される。
本発明の一実施形態に係る粒子回収ポンプ用のストレーナ組立体を正面から見た概略斜視図である。 本発明の一実施形態に係る粒子回収ポンプ用のストレーナ組立体を底面側から見た概略図である。 一実施形態に係る粒子回収ポンプ用のストレーナ組立体のストレーナ間の隙間を説明するための斜視図である。 図3Aに示す粒子回収ポンプ用のストレーナ組立体のストレーナ間の隙間を説明するための側面図である。 一実施形態に係る粒子回収ポンプ用のストレーナ組立体の内側ストレーナの吸込方向に沿った断面図である。 一実施形態に係る粒子回収ポンプ用のストレーナ組立体の内側ストレーナの吸込方向に沿った断面図である。 一実施形態に係る粒子回収ポンプ用のストレーナ組立体を粒子が通過する様子を示す概略図である。 一実施形態に係る内側ストレーナの概略構成を示す斜視図である。 一実施形態に係る内側ストレーナの概略構成を示す斜視図である。 一実施形態に係る内側ストレーナの概略構成を示す斜視図である。 図8Aに示す内側ストレーナの概略断面図である。 一実施形態に係る内側ストレーナの概略構成を示す斜視図である。 図9Aに示す内側ストレーナの概略断面図である。 比較例に係る粒子回収ポンプ用のストレーナの孔を粒子が通過する様子を示す概略図である。 一実施形態に係る粒子回収ポンプ用のストレーナの孔を粒子が通過する様子を示す概略図である。 一実施形態に係る粒子回収システムの構成を示す概略図である。 一実施形態に係る粒子回収システムの構成を示す概略図である。 一実施形態に係る粒子回収システムの脱水装置の構成を示す概略図である。 一実施形態に係る粒子回収システムの脱水装置の構成を示す概略図である。 一実施形態に係る粒子回収方法を示すフローチャートである。
以下、添付図面を参照して本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一の構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
図1は、本発明の一実施形態に係る粒子回収ポンプ用のストレーナ組立体30を正面から見た概略斜視図である。図2は、本発明の一実施形態に係る粒子回収ポンプ用のストレーナ組立体30を底面側から見た概略図である。
図1に示すように、一実施形態に係る粒子回収ポンプ用のストレーナ組立体30は、粒子回収ポンプ40の吸込側に設けられる内側ストレーナ10と、内側ストレーナ10の外側の少なくとも一部を覆うように取り付けられる外側ストレーナ20と、を備える。粒子回収ポンプ用のストレーナ組立体30は、例えば、水底に沈めて使用される。
粒子回収ポンプ用のストレーナ組立体30には、粒子回収ポンプ40が接続される。なお、図1では、粒子回収ポンプ用のストレーナ組立体30は、直接的にポンプ本体である粒子回収ポンプ40に連結されている。しかし、粒子回収ポンプ用のストレーナ組立体30は、ポンプ本体に回収対象粒子を搬送するための流路をなす部材である配管41(後述する図8A、図8B、図9A、図9B、図11、図12参照)を介して粒子回収ポンプ40と間接的に接続される構成であってもよい。
図3Aは、一実施形態に係る粒子回収ポンプ用のストレーナ組立体30のストレーナ間の隙間Aを説明するための斜視図である。図3Bは、図3Aに示す粒子回収ポンプ用のストレーナ組立体30のストレーナ間の隙間Aを説明するための側面図である。図4Aは、一実施形態に係る粒子回収ポンプ用のストレーナ組立体30の内側ストレーナ10の吸込方向に沿った断面図である。図4Bは、一実施形態に係る粒子回収ポンプ用のストレーナ組立体30の内側ストレーナ10の吸込方向に沿った断面図である。図5は、一実施形態に係る粒子回収ポンプ用のストレーナ組立体30を粒子が通過する様子を示す概略図である。
図1及び図2に示すように、内側ストレーナ10は、複数の第1孔11が形成された第1面を有している。図1、図2及び図5に示すように、外側ストレーナ20は、第1面に対向して配置され、複数の第2孔21(後述する図5参照)が形成された第2面を有している。例えば、内側ストレーナ10は、複数の第1孔11を有するパンチングメタルである。外側ストレーナ20は、金属製の網22を含む金属メッシュから構成され、その網22の網目が第2孔21をなしている。
図3A、図3B、図4A及び図4Bに示すように、第1面と第2面との間には、第1面および第2面に沿って粒子回収ポンプ40の回収対象粒子が移動可能な空間50が形成されている。第1面と第2面との最小の距離である隙間Aは、粒子回収ポンプの回収対象粒子の粒子径以上の長さであることが好ましい。回収対象粒子の最大粒子径は、例えば、0.1mm~30mm程度である。
例えば、回収対象粒子の最大粒子径が0.1mmである場合、隙間Aは0.1mm以上となるように設計される。これにより、内側ストレーナ10と外側ストレーナ20との間において閉塞が生じる虞を軽減できる。また、第1面と第2面との隙間は、回収対象粒子の最大粒子径の3倍程度であることがより好ましく。粒子回収ポンプの回収対象粒子の最大粒子径の2~4倍の長さであることがより好ましい。ただし、最適な隙間Aは、回収対象粒子の比重及び形状、粒子回収ポンプ40の性能等によって異なる。
そこで、例えば、図4Bに示すように、粒子回収ポンプ用のストレーナ組立体30は、第1面と第2面との隙間Aを調整するための調整機構25を備えていてもよい。図4Bに示す調整機構25は、配管41に対して上下方向(図中のZ方向)に沿う可動範囲において、任意の位置に外側ストレーナ20を固定可能に構成される。調整機構25によって配管42に対する外側ストレーナ20の位置を変更することにより、隙間Aを変化させることができる。
なお、調整機構25は、配管41ではなく、粒子回収ポンプ40又は内側ストレーナ10に対して外側ストレーナ20を固定するように構成されていてもよい。調整機構25は、外側ストレーナ20と内側ストレーナ10の相対的な位置関係を調整して第1面と第2面との隙間Aを調整することが可能な構成であればよい。また、調整機構25による可動範囲(すなわち調整範囲)は上下方向に限られず、内側ストレーナ10と外側ストレーナ20との形状と固定位置等の形態に応じて適宜変更可能である。
図5に示すように、内側ストレーナ10と外側ストレーナ20は、第2面における複数の第2孔21がなす単位面積当たりの開口面積が、第1面における複数の第1孔11がなす単位面積当たりの開口面積よりも大きくなるように設計される。例えば、第1孔11は、回収対象粒子の最大粒子径が通過可能な大きさに設計され、第2孔21は、第1孔11より大きな開口面積となるように設計される。
図4A及び図4Bに示すように、幾つかの実施形態では、内側ストレーナ10は、底部13と、底部13に対向して設けられる開口16が形成された頂部15と、底部13と頂部15との間に設けられる側壁部14と、を含む。内側ストレーナ10の内部空間51は、底部13および側壁部14によって囲まれるとともに、開口16を介して粒子回収ポンプ40側の流路と連通可能に構成される。側壁部14の内面は、底部13から頂部15に向かって、開口16の中心軸と側壁部14の内面との間の距離が減少するように開口16の中心軸に対して傾斜した傾斜面を含む。なお、図4A及び図4Bに示す例では、開口16の中心軸はZ軸に平行な方向を有する。
図6は、一実施形態に係る内側ストレーナ10の概略構成を示す斜視図である。図7は、一実施形態に係る内側ストレーナ10の概略構成を示す斜視図である。
内側ストレーナ10は、図1及び図4A及び図4Bに示す内側ストレーナ10(10A)のように円錐台状の形状を有していてもよい。また、内側ストレーナ10は、図3A及び図3Bに示す内側ストレーナ10(10B)のように上側が円錐台状で下側が円柱状の形状を有していてもよい。内側ストレーナ10は、図6に示す内側ストレーナ10(10C)のように円筒状の形状を有していてもよい。内側ストレーナ10は、図7に示す内側ストレーナ10(10D)のように、球面状の底部を有する形状のであってもよい。内側ストレーナ10は、特に図示しないが、中空の四角柱状、三角柱状等の形状であってもよい。
幾つかの実施形態では、例えば、図1、図2、図6及び図7に示すように、内側ストレーナ10(10A、10B、10C、10D)は、複数の第1孔11は、底部13と頂部15との中間位置より底部13に近い領域に位置する。なお、複数の第1孔11は、底部13と頂部15との中間位置より底部13に近い領域であればよく、底部13のみに設けられてもよいし、側壁部14のみに設けられてもよいし、底部13と側壁部14の両方に設けられてもよい。
図8Aは、一実施形態に係る内側ストレーナ10(10E)の概略構成を示す斜視図である。図8Bは、図8Aに示す内側ストレーナ10(10E)の概略断面図である。図9Aは、一実施形態に係る内側ストレーナ10(10F)の概略構成を示す斜視図である。図9Bは、図9Aに示す内側ストレーナ10(10F)の概略断面図である。
幾つかの実施形態では、図8A、図8B、図9A及び図9Bに示すように、内側ストレーナ10(10E、10F)の第1面には、複数の突起17(17A、17B)が設けられている。例えば、突起17(17A)は、中空の円柱状であり、突起17(17B)は、中空の円錐台状である。また、複数の突起17(17A、17B)をそれぞれ貫通して複数の第1孔11が設けられている。
なお、この場合、第1面と第2面との間の隙間Aは、第1面に設けられている突起17(17A、17B)の先端から第2面までの長さであってもよい。内側ストレーナ10(10E、10F)の複数の突起17(17A、17B)は、側面と先端面との接続部が面取りされ、突起17(17A、17B)の先端は丸みを帯びている。
内側ストレーナ10(10A、10B、10C、10D、10E、10F)は、例えば、図5に示すように、第1孔11は、第1孔11の上流端に位置する上流側開口端と、第1孔11の下流端に位置するとともに上流側開口端よりも開口面積が大きい下流側開口端と、を含むように構成されてもよい。なお、上流側開口端は、吸引方向の上流側に位置して、内側ストレーナ10の内部空間51に面している端部であり、下流側開口端は、吸引方向の下流側に位置して、上流側開口端と対向する端部である。なお、内側ストレーナ10の第1孔11ではなく外側ストレーナ20の第2孔21においても上流側開口端より開口面積が大きい下流側開口端を含む構成にすることが可能である。また、このような孔は、図9Bに示すように、突起17を貫通するように設けられてもよい。
以上説明したように、一実施形態に係る粒子回収ポンプ用のストレーナ組立体30は、例えば、図1~図7、図8A、図8B、図9A、図9Bに示すように、粒子回収ポンプ40の吸込側に設けられる内側ストレーナ10と、内側ストレーナ10の外側の少なくとも一部を覆うように取り付けられる外側ストレーナ20と、を備えている。また、内側ストレーナ10は、複数の第1孔11が形成された第1面(例えば、底部13と側壁部14)を有し、外側ストレーナ20は、第1面に対向して配置され、複数の第2孔21が形成された第2面(例えば、外側ストレーナ20の全面)を有する。また、図1~図5に示すように、内側ストレーナ10の第1面と外側ストレーナ20の第2面との間には、第1面および第2面に沿って粒子回収ポンプ40の回収対象粒子が移動可能な空間50が形成されている。
本願発明者が鋭意検討した結果、一つのストレーナでは、ストレーナの孔を回収対象粒子より大きくするように設計しても、粒子の回収においては、大きな粒子の吸い付きによりストレーナの孔の開口面積が減少するため、十分に粒子を回収できないことが判明している。
これに対し、上記構成では、内側ストレーナ10の外側に外側ストレーナ20を設けている。この場合、外側ストレーナ20の第2孔21を通過できない大きな粒子は、外側ストレーナ20の内部空間(すなわち空間50)に流入しにくくなるため、内側ストレーナ10の第1孔11の開口面積のうち吸引に有効な面積を確保することが可能となる。例えば、図5に示すように、大きな粒子P1は、第2孔21を通過できないのに対し、小さな粒子P2、P3、P4は、第2孔21を通過することができる。外側ストレーナ20の第2孔21から流入した回収対象粒子は、第1面および第2面に沿って移動可能であるため、内側ストレーナ10の第1孔11に容易に達することができる。また、複数の第2孔21のいずれか一つ以上の第2孔21に粒子が吸い付いた状態になったとしても、回収対象粒子は、他の第2孔21から流入し、移動可能な空間50を通って回り込み、内側ストレーナ10の第1孔11に容易に達することができる。かかる構成によれば、粒子を含む液体を吸引対象物とする粒子の回収において、吸引対象物を十分に吸引することが可能である。そのため、粒子の回収に適している。
幾つかの実施形態では、例えば、図4Bに示すように、第1面と第2面との隙間Aを調整するための調整機構25を備える。
かかる構成によれば、第1面と第2面との隙間Aを調整することにより、第1面と第2面との間で第1面および第2面に沿って移動可能な粒子の最大粒径を調整することができる。そのため、所望の回収対象粒子を回収することが可能となる。
幾つかの実施形態では、例えば、図5に示すように、外側ストレーナ20の第2面における複数の第2孔21がなす単位面積当たりの開口面積は、内側ストレーナ10の第1面における複数の第1孔11がなす単位面積当たりの開口面積よりも大きい。かかる構成によれば、外側ストレーナ20による圧力損失を内側ストレーナ10による圧力損失より小さくし、回収対象粒子が移動可能な空間50における流速を大きくすることができる。
幾つかの実施形態では、例えば、図1、図4A、図4B、図8A、図8B、図9A、図9Bに示すように、内側ストレーナ10は、底部13と、底部13に対向して設けられる開口16が形成された頂部15と、底部13と頂部15との間に設けられる側壁部14と、を含んでいる。内側ストレーナ10の内部空間51は、底部13および側壁部14によって囲まれるとともに、開口16を介して粒子回収ポンプ40側の流路と連通可能に構成されている。また、側壁部14の内面は、底部13から頂部15に向かって、開口16の中心軸と側壁部14の内面との間の距離が減少するように開口16の中心軸に対して傾斜した傾斜面を含んでいる。
かかる構成では、内側ストレーナ10の側壁部14の内面は、底部13から頂部15に向かって、開口16の中心軸と側壁部14の内面との間の距離が減少するように中心軸に対して傾斜した傾斜面を含んでいるため、底部13における内部空間51の断面積は、頂部15における内部空間51の断面積より大きくなる。そのため、粒子回収ポンプ40側の流路の断面積に依存せずに広範囲の吸引が可能となる。また、本願発明者が鋭意検討した結果、ストレーナの内部空間と粒子回収ポンプ側の流路との間に大きな段差があると、粒子がその段差を通過せずに滞留してしまうことが判明している。この点、上記構成によれば、内側ストレーナ10の側壁部14の内面が傾斜面となっているため、内部空間51で粒子が滞留する虞を低減し、内部空間51に流入した粒子を効果的に粒子回収ポンプ40に搬送することが可能となる。
なお、例えば、図1~6に示すように、開口16の中心軸に沿った内側ストレーナ10の高さ方向において開口16に隣接する内部空間51の上端領域の断面積は、開口16の面積に対して過度に大きくないこと(例えば開口16の面積の1.2倍以下であること)が好ましい。この場合、デッドスペースが小さいため、内側ストレーナ10の内部空間51で粒子が滞留する虞を低減し、内部空間51に流入した粒子を効果的に粒子回収ポンプ40に搬送することが可能となる。このことは、図6に示す内側ストレーナ10(10C)のように、側壁部14が傾斜面を含まない形状であっても同様である。
幾つかの実施形態では、図1~図6に示すように、内側ストレーナ10は、底部13と、底部13に対向して設けられる開口16が形成された頂部15と、底部13と頂部15との間に設けられる側壁部14と、を含んでいる。また、内側ストレーナ10の複数の第1孔11は、底部13と頂部15との中間位置より底部13に近い領域に位置している。
本願発明者の知見によれば、ストレーナの吸い込み用の複数の孔の開口面積の合計値が大きいと、それらの孔を通過する流体の流速が小さくなってしまう。また、ストレーナを水底(水ではない液体が溜まっている場所の底であってもよい)などに沈めて吸引を行う場合に、ストレーナの頂部に近い位置に孔が設けられていても、その孔は水底に沈降した粒子を吸い込みにくい。この点、上記構成によれば、底部13に近い領域に複数の第1孔11が位置している。この場合、沈降した粒子の吸引に有効な場所を選択して複数の第1孔11が設けられているため、内側ストレーナ10の底部13を下に向けて吸引すれば、それらの孔(第1孔11)を通過する流体の流速を確保しつつ、水底に沈降した回収対象粒子を効果的に吸引することが可能となる。
幾つかの実施形態では、例えば、図8A、図8B、図9A、図9Bに示すように、内側ストレーナ10の第1面には、複数の突起17が設けられ、複数の突起17をそれぞれ貫通して複数の第1孔11が設けられている。かかる構成によれば、突起17の隙間より大きい粒子が第1孔11に吸い付きにくくなる。
幾つかの実施形態では、例えば、図8A、図8B、図9A、図9Bに示すように、複数の突起17は、側面と先端面との接続部が面取りされている。かかる構成によれば、側面と先端面との接続部が面取りされているため、突起17に粒子が付着しにくくなる。
幾つかの実施形態では、例えば、図5に示すように、第1孔11は、第1孔11の上流端に位置する上流側開口端と、第1孔11の下流端に位置するとともに上流側開口端よりも開口面積が大きい下流側開口端と、を含む。
かかる構成によれば、第1孔11は、下流側開口端の方が上流側開口端よりも開口面積が大きくなっている。この場合、第1孔の上流側開口端を通過した粒子P2、P3、P4が第1孔11の内部で引っ掛かりにくく、仮に粒子P2、P3、P4が第1孔の上流側開口端に引っ掛かったとしても、粒子回収ポンプ40の吸引力によって外れやすい。そのため、粒子の回収に適している。
以下、上述した粒子回収ポンプ用のストレーナ組立体30のように内側ストレーナ10と外側ストレーナ20とを重ねたストレーナ構造にしなくても、単独で使用可能な粒子回収ポンプ用のストレーナ60について説明する。なお、粒子回収ポンプ用のストレーナ60は、内側ストレーナ10又は外側ストレーナ20として使用されてもよい。
図10Aは、比較例に係る粒子回収ポンプ用のストレーナ70の孔71を粒子が通過する様子を示す概略図である。図10Bは、一実施形態に係る粒子回収ポンプ用のストレーナ60の孔61を粒子が通過する様子を示す概略図である。なお、図10Aと図10Bは、一つの孔(孔61又は孔71)の付近を抽出した部分断面図である。
まず、粒子回収ポンプ用のストレーナ60の理解を容易にするために、比較例に係る粒子回収ポンプ用のストレーナ70について説明する。図10Aに示すように、比較例に係る粒子回収ポンプ用のストレーナ70は、粒子回収ポンプ40の吸込側に設けられるストレーナであって、複数の孔71を含むストレーナ本体を備え、各々の孔71は、孔71の上流端に位置する上流側開口端と、孔71の下流端に位置するとともに上流側開口端と同じ開口面積を有する下流側開口端と、を含む。このような構成によれば、例えば、吸引された粒子P5、P6、P7が孔71の内部で引っ掛かり、閉塞が生じやすい。
一方、図10Bに示すように、一実施形態に係る粒子回収ポンプ用のストレーナ60は、粒子回収ポンプ40の吸込側に設けられるストレーナであって、複数の孔61を含むストレーナ本体を備え、各々の孔61は、孔61の上流端に位置する上流側開口端と、孔61の下流端に位置するとともに上流側開口端よりも開口面積が大きい下流側開口端と、を含む。
かかる構成によれば、複数の孔61のそれぞれにおいて、下流側開口端の方が上流側開口端よりも開口面積が大きくなっている。この場合、孔61の上流側開口端を通過した粒子P5、P6、P7が孔61の内部で引っ掛かりにくく、仮に粒子P5、P6、P7が孔の上流側開口端に引っ掛かったとしても、粒子回収ポンプ40の吸引力によって外れやすい。そのため、粒子の回収に適している。
ここで、以下、粒子回収ポンプ用のストレーナ組立体30又は粒子回収ポンプ用のストレーナ60を用いた粒子回収システム100(100A、100B)について説明する。図11は、一実施形態に係る粒子回収システム100(100A)の構成を示す概略図である。図12は、一実施形態に係る粒子回収システム100(100B)の構成を示す概略図である。
一実施形態に係る粒子回収システム100(100A、100B)は、図11及び図12に示すように、粒子を含む液体を吸引するための粒子回収ポンプ40と、粒子回収ポンプ40の吸込側に設けられる粒子回収ポンプ用のストレーナ組立体30又は粒子回収ポンプ用のストレーナ60と、を備える。
かかる構成によれば、粒子回収ポンプ用のストレーナ組立体30又は粒子回収ポンプ用のストレーナ60を備えているため、粒子の回収に適している。
幾つかの実施形態では、例えば、図11及び図12に示すように、粒子回収システム100(100A、100B)は、液体とともに前記粒子回収ポンプにより吸引された粒子を分離するための固液分離ユニット80を備えている。
ここで、一実施形態では、図11に示すように、固液分離ユニット80は、粒子回収ポンプ40より下流側に設けられ、固液分離ユニット80により粒子が取り除かれた液体を固液分離ユニット80の周囲に流出させるように構成されている。
かかる構成によれば、吸引した粒子と液体との分離を簡易な構成で実現することが可能となる。また、固液分離ユニット80を密封しなくてもよいため、固液分離ユニット80の交換作業を簡単化することが可能となる。
一方、一実施形態では、図12に示すように、固液分離ユニット80は、粒子回収ポンプ用のストレーナ組立体30又は粒子回収ポンプ用のストレーナ60から粒子回収ポンプ40までの流路に設けられる。
かかる構成によれば、固液分離ユニット80によって大きな粒子が除去されるため、粒子回収ポンプ40に大きな粒子が流入しにくくなる。そのため、大きな粒子の流入に起因する粒子回収ポンプ40の損傷リスク(例えば、ポンプ内の摩耗や閉塞)を小さくすることができる。
図13は、一実施形態に係る粒子回収システム100の脱水装置90(90A)の構成を示す概略図である。図14は、一実施形態に係る粒子回収システム100の脱水装置90(90B)の構成を示す概略図である。
幾つかの実施形態では、粒子回収システム100は、例えば、図13及び図14に示す、固液分離ユニット80が分離した粒子の脱水を行うための脱水装置90(90A、90B)をさらに備えていてもよい。かかる構成によれば、固液分離後の粒子に含まれる水分をさらに分離することができる。
ここで、脱水装置90(90A、90B)の構成について詳細に説明する。まず、図13及び図14に示すように、脱水装置90(90A、90B)は、固液分離ユニット80を収納可能なチャンバ91と、チャンバ91から排出される液体が流れる流路92と、流路92を通って排出される液体を受ける排出部93とを含む。
一実施形態では、図13に示すように、脱水装置90(90A)は、チャンバ91を回転させることによって、チャンバ91内に収納された固液分離ユニット80を回転させるように構成された回転機構94をさらに含む。また、一実施形態では、図14に示すように、脱水装置90(90B)は、チャンバ91を振動させることによって、チャンバ91内に収納された固液分離ユニット80を振動させるように構成された振動機構95をさらに含む。
このような脱水装置90(90A、90B)を備える粒子回収システム100によれば、固液分離ユニット80をそのまま回転又は振動させて脱水させることができる。そのため、脱水を行うために固液分離ユニット80の中身を他の容器に移し替える作業が不要となる。なお、脱水装置90は、脱水により分離された液体が外部に流出しないように、流路92を閉鎖可能なバルブ96(図14参照)を備えていてもよい。また、排出部93は密閉可能に構成されていてもよい。
幾つかの実施形態では、粒子回収システム100は、固液分離ユニット80が分離した粒子を加熱乾燥するように構成された加熱装置と、固液分離ユニット80を収容可能なチャンバ(例えば脱水装置90のチャンバ91)の内部を真空引きするように構成された水分除去装置と、加熱時の排気に含まれる微粒子をフィルタリングするための固気分離装置との少なくとも一つをさらに備えていてもよい。なお、固気分離装置は、例えば、サイクロンセパレータ又はHEPAフィルタ(High Efficiency Particulate Air Filter)を含んでいてもよい。
かかる構成によれば、粒子を外部に流出しにくくし、粒子を分離して回収することができる。
ここで、本発明の少なくとも一実施形態に係る粒子回収方法を説明する。図15は、一実施形態に係る粒子回収方法を示すフローチャートである。
まず、粒子回収ポンプ40の吸込側に設けられ、複数の第1孔11が形成された第1面を有する内側ストレーナ10と、内側ストレーナ10の外側の少なくとも一部を覆うように取り付けられ、第1面に対向して配置される複数の第2孔21が形成された第2面を有する外側ストレーナ20とを粒子を含む液体中に浸漬する(ステップS1)。すなわち、粒子回収ポンプ用のストレーナ組立体30を液体中に浸漬する。
次に、粒子回収ポンプ40の吸引力によって、内側ストレーナ10の複数の第1孔11と外側ストレーナ20の複数の第2孔21よりも小さい粒子を、第1面および第2面に沿って粒子が移動可能な第1面と第2面との間の空間50を介して回収する(ステップS2)。この回収時には、内側ストレーナ10と外側ストレーナ20との隙間Aより小さな粒子径を有する粒子が、空間50を通って粒子回収ポンプ40に回収される。
かかる方法によれば、外側ストレーナ20によって第2孔21を通過できない大きな粒子が排除されるため、内側ストレーナ10の第1孔11の閉塞が生じにくくなる。外側ストレーナ20の第2孔21から流入した回収対象粒子は、第1面および第2面に沿って移動可能であるため、内側ストレーナ10の第1孔11に容易に達することができる。また、複数の第2孔21のいずれか一つ以上の第2孔21に粒子が吸い付いた状態になったとしても、回収対象粒子は、他の第2孔21から流入し、移動可能な空間50を通って回り込み、内側ストレーナ10の第1孔11に容易に達することができる。そのため、粒子の回収に適している。
本発明は上述した実施形態に限定されることはなく、上述した実施形態に変形を加えた形態や、これらの形態を適宜組み合わせた形態も含む。
10 内側ストレーナ
11 第1孔
13 底部
14 側壁部
15 頂部
16 開口
17 突起
20 外側ストレーナ
21 第2孔
22 網
25 調整機構
30 ストレーナ組立体
40 粒子回収ポンプ
41 配管
50 空間
51 内部空間
60,70 ストレーナ
61,71 孔
80 固液分離ユニット
90 脱水装置
91 チャンバ
92 流路
93 排出部
94 回転機構
95 振動機構
96 バルブ
100 粒子回収システム
A 隙間

Claims (13)

  1. 粒子回収ポンプの吸込側に設けられる内側ストレーナと、
    前記内側ストレーナの外側の少なくとも一部を覆うように取り付けられる外側ストレーナと、
    を備え、
    前記内側ストレーナは、複数の第1孔が形成された第1面を有し、
    前記外側ストレーナは、前記第1面に対向して配置され、複数の第2孔が形成された第2面を有し、
    前記第1面と前記第2面との間に、前記第1面および前記第2面に沿って前記粒子回収ポンプの回収対象粒子が移動可能な空間が形成され
    前記第1面と前記第2面との隙間を調整するための調整機構を備える
    粒子回収ポンプ用のストレーナ組立体。
  2. 前記第2面における複数の前記第2孔がなす単位面積当たりの開口面積は、前記第1面における複数の前記第1孔がなす単位面積当たりの前記開口面積よりも大きく、かつ、前記第2孔は前記第1孔よりも大きな開口面積を有する
    請求項に記載の粒子回収ポンプ用のストレーナ組立体。
  3. 前記内側ストレーナは、底部と、前記底部に対向して設けられる開口が形成された頂部と、前記底部と前記頂部との間に設けられる側壁部と、を含み、
    前記内側ストレーナの内部空間は、前記底部および前記側壁部によって囲まれるとともに、前記開口を介して前記粒子回収ポンプ側の流路と連通可能に構成され、
    前記側壁部の内面は、前記底部から前記頂部に向かって、前記開口の中心軸と前記内面との間の距離が減少するように前記中心軸に対して傾斜した傾斜面を含む
    請求項1又は2に記載の粒子回収ポンプ用のストレーナ組立体。
  4. 前記内側ストレーナは、底部と、前記底部に対向して設けられる開口が形成された頂部と、前記底部と前記頂部との間に設けられる側壁部と、を含み、
    前記内側ストレーナの複数の前記第1孔は、前記底部と前記頂部との中間位置より前記底部に近い領域に位置する
    請求項1乃至の何れか一項に記載の粒子回収ポンプ用のストレーナ組立体。
  5. 粒子回収ポンプの吸込側に設けられる内側ストレーナと、
    前記内側ストレーナの外側の少なくとも一部を覆うように取り付けられる外側ストレーナと、
    を備え、
    前記内側ストレーナは、複数の第1孔が形成された第1面を有し、
    前記外側ストレーナは、前記第1面に対向して配置され、複数の第2孔が形成された第2面を有し、
    前記第1面と前記第2面との間に、前記第1面および前記第2面に沿って前記粒子回収ポンプの回収対象粒子が移動可能な空間が形成され、
    前記内側ストレーナの前記第1面には、複数の突起が設けられ、
    複数の前記突起をそれぞれ貫通して複数の前記第1孔が設けられてい
    子回収ポンプ用のストレーナ組立体。
  6. 複数の前記突起は、側面と先端面との接続部が面取りされている
    請求項に記載の粒子回収ポンプ用のストレーナ組立体。
  7. 粒子回収ポンプの吸込側に設けられる内側ストレーナと、
    前記内側ストレーナの外側の少なくとも一部を覆うように取り付けられる外側ストレーナと、
    を備え、
    前記内側ストレーナは、複数の第1孔が形成された第1面を有し、
    前記外側ストレーナは、前記第1面に対向して配置され、複数の第2孔が形成された第2面を有し、
    前記第1面と前記第2面との間に、前記第1面および前記第2面に沿って前記粒子回収ポンプの回収対象粒子が移動可能な空間が形成され、
    前記第1孔は、前記第1孔の上流端に位置する上流側開口端と、前記第1孔の下流端に位置するとともに前記上流側開口端よりも開口面積が大きい下流側開口端と、を含
    子回収ポンプ用のストレーナ組立体。
  8. 粒子を含む液体を吸引するための粒子回収ポンプと、
    前記粒子回収ポンプの吸込側に設けられる請求項1乃至の何れか一項に記載の粒子回収ポンプ用のストレーナ組立体と、を備える
    粒子回収システム。
  9. 前記液体とともに前記粒子回収ポンプにより吸引された前記粒子を分離するための固液分離ユニットを備え、
    前記固液分離ユニットは、前記粒子回収ポンプより下流側に設けられ、前記固液分離ユニットにより前記粒子が取り除かれた前記液体を前記固液分離ユニットの周囲に流出させるように構成された
    請求項に記載の粒子回収システム。
  10. 前記液体とともに前記粒子回収ポンプにより吸引された前記粒子を分離するための固液分離ユニットを備え、
    前記固液分離ユニットは、前記粒子回収ポンプ用のストレーナ組立体又は前記粒子回収ポンプ用のストレーナから前記粒子回収ポンプまでの流路に設けられる
    請求項に記載の粒子回収システム。
  11. 前記固液分離ユニットが分離した前記粒子の脱水を行うための脱水装置をさらに備える
    請求項9又は10に記載の粒子回収システム。
  12. 前記脱水装置は、前記固液分離ユニットを回転させるように構成された回転機構又は前記固液分離ユニットを振動させるように構成された振動機構を含む
    請求項11に記載の粒子回収システム。
  13. 前記固液分離ユニットが分離した前記粒子を加熱乾燥するように構成された加熱装置と、前記固液分離ユニットを収容可能なチャンバの内部を真空引きするように構成された水分除去装置と、加熱時の排気に含まれる微粒子をフィルタリングするための固気分離装置との少なくとも一つをさらに備える
    請求項9乃至11の何れか一項に記載の粒子回収システム。
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